古庄玄知おはようございます。
旧優生保護法は、優生を保護し、劣性を排除するという優生思想の下、昭和23年に制定されました。
その内容は、遺伝性疾患等を理由に、障害者に不妊手術を施したり、妊娠中絶手術を行ったりするというものです。
資料①の1枚目をご覧ください。
その数は不妊手術が約2万5千件、人工妊娠中絶が約5万9千件であります。
旧優生保護法下で行われた強制不妊手術、あるいは中絶手術は、国家による重大な人権侵害であることは明らかであります。
一例を申し上げます。
知的障害によるAさんの場合、10代の頃、父親から盲腸の手術をすると言われて、病院で手術しました。
その後、同じ施設の男性と結婚しましたが、いつまでたっても子どもが生まれません。
子どもを欲しがっている娘夫婦の様子を見て、たまらず父親が「あの時の手術は盲腸ではなく、不妊手術だった。
もうお前に子どもはできない」と告白しました。
で、Aさんは自殺も考えましたが、夫がそれでもいいと受け入れてくれたので、生き続ける決意をしたということです。
その後、平成30年以降、旧優生保護法に基づく不妊手術に関する国家賠償請求訴訟が各地で提起され始めました。
裁判の争点は、優生条項の違憲性、それから不妊手術の有無、それから除斥期間、民法724条消滅時効、20年経ったらもう請求できないという、それの適用の有無、それと損害額です。
その中で最大の争点は除斥期間の有無ということでした。
令和6年7月3日、最高裁大法廷判決が出されました。
資料②の内容は、①旧優生保護法の不妊手術に関する規定は憲法13条、14条に違反する。
②国には国家賠償法上の違法性がある。
③除斥期間の主張は認めないということです。
除斥期間についての最高裁の判断は以下のとおりです。
資料②の4枚目です。
「以上の諸事情に照らすと、本件請求権が除斥期間の経過により消滅したとすることは、著しく正義公平の理念に反し、到底容認することができない。
したがって、国が除斥期間の主張することは、信義則に反し、権利の乱用として許されない」。
このように強い言葉で国の不法行為を断罪いたしました。
この最高裁の大法廷判決を受け、国は特定疾病等を理由に生殖を不能とする手術を強制したことに関し、悔悟と反省の念を込めて深刻にその責任を認め、心から深く謝罪し、最高裁判決で国の責任が認められたものと同様の苦痛を受けている人々の損害に、迅速な賠償を図る意向を示すために、いわゆる補償金支給法というのを作りました。
本人には1500万円、特定配偶者には500万円、妊娠中絶には別途200万円ということです。
まず質問。
補償金支給法に基づく支給は、これまで何件ありましたか。
それと、その少ない原因はどこにあると考えますか。
子ども家庭庁中村生育局長。