総務委員会

参議院 2026-04-23 質疑

概要

衆議院において、海外通信放送郵便事業支援機構(JICT)の設置期限延長を含む法改正案について審議が行われました。林芳正大臣らは、JICTがデジタルインフラ投資を通じて民間投資を誘発し、国際競争力強化に寄与したと評価しつつ、累積損失の解消に向けたリスク管理の徹底や、地政学リスクへの対応策について答弁しました。また、データセンターや海底ケーブル、サイバーセキュリティ分野への戦略的投資の重要性に言及し、放送・郵便分野への展開や中小企業の支援、官民ファンドとしてのガバナンス強化についても議論されました。あわせて、岩手県大津市町の林野火災への対応や、NHKのあり方についても質疑が行われました。

発言タイムライン

自民無所属国民公明維新参政チームみらい政府委員長・議長
0分25分50分1:151:402:052:302:55出川桃木戸口奥村祥佐々木石井苗中田優安野貴

発言者(10名)

質疑応答(46件)

JICTのこれまでの総括と今後の期待
▶ 動画
質問
出川桃子 (自由民主党・無所属の会)
  • 設立から10年が経過し、累積損失などの課題もある中での取り組みの総括を問う
  • 今後10年およびその先に見据えたJICTに期待する機能と成果を問う
答弁
林芳正
  • デジタルインフラを中心に28件の支援を行い、民間投資の呼び水として十分に機能したと評価
  • 初期案件の損失による累積赤字の教訓を活かし、リスク管理を徹底する
  • 今後は官民投資ロードマップに基づき、海外市場開拓において一層重要な役割を期待する
全文
質問・答弁の全文を表示

JICT、いわば通称ジクトはICT分野に特化した日本で唯一の官民ファンドとして2015年に設立されました。

もともと20年の期限でございましたが、ちょうど折り返しの時期に来ているということで、さらに10年延長する法案が今回提出されたということであります。

私は今回のジクト法改正は、これまでの成果や課題をしっかりと総括をした上で、ジクトがその求められる役割を一層発揮できるよう発展させていく絶好の機会であると考えております。

さて、これまでジクトは成長著しいICT分野において、いわば民間投資を呼び込む呼び水として一定の役割を果たしてきたと評価いたしております。

また、地政学リスクの高まりや経済安全保障の重要性が増す中で、官民ファンドであるJICTがICT分野に長期のリスクマネーを供給する意義はこれまで以上に高まっており、日本の産業競争力の強化にとっても極めて重要であると考えております。

一方、官民ファンドの在り方、このことをめぐっては、国の出資比率が高いこと、あるいは投資先が大企業中心になっていること、さらには投資分野にも一定の偏りがあることなど、いくつか課題があるとも認識いたしております。

また、2年連続で単年度黒字を形成するなど、損益は改善傾向にあるとは言うものの、令和6年度末時点で累積損失約122億円に達しております。

投資の性質上、短期的な損失は一定程度やむを得ない面があるとも承知しておりますが、国民の皆様からの理解を得るという点においては、やはり引き続き丁寧な説明が求められると思います。

設立から約10年が経過する中で、海外展開の支援やデジタルインフラ分野への関与など、一定の取り組みが積み重ねられてきたものと承知しております。

一方で、今申し上げましたように、成果の一方においては課題について様々な指摘があるところでございます。

今まさに次の段階に向けた評価と見直しが求められているのではないでしょうか。

こうした点も踏まえまして、これまでの10年間の取り組みについて、どのように総括をされているのか。

また、今回の延長を踏まえ、今後10年、さらにその先を見据えて、ジクトにどのような機能と成果を期待されているのか。

林総務大臣のご見解をお伺いいたします。

この10年間のJICTの実績は、海底ケーブルですとかデータセンターなどのデジタルインフラを中心に28件の支援を決定いたしまして、2024年度末までの累積投資額は約1159億円、また誘発された民間投資額は約7167億円となっております。

日本企業による海外需要の獲得に着実に貢献するとともに、民間投資の呼び水としても十分に機能しているものと考えております。

またJICTでは、設立後最初の3年間で投資した4つの案件におきまして事業が計画どおり進まず損失を計上したことから、2024年度末の累積損益は122億円のマイナスとなっております。

委員からもご指摘があったところでありますが、その教訓を生かして、この投資のリスク管理に取り組みまして、2023年度からは日本経済財政政策会議の方針の下で、強い経済の実現に向けて、官民投資を重点的に支援すべき戦略分野の1つになっております。

JICTには、今後取りまとめる官民投資ロードマップの実行に当たりまして、我が国の企業の戦略投資の呼び水として、情報通信分野の海外市場の開拓において、一層重要な役割を果たしていくということを期待しておるところでございます。

JICTの設置期限の在り方と無期限化の検討
▶ 動画
質問
出川桃子 (自由民主党・無所属の会)
  • 今回の延長幅を10年とした根拠を問う
  • 安定的・柔軟な投資を可能にするため、設置期限の無期限化を含めた検討が必要ではないか伺う
答弁
林芳正
  • 官民ファンドのガイドラインに基づき存続期間を設けることが前提であり、投資回収期間(10〜15年)を踏まえ当初20年とした
  • 今回の延長は、制定当時と同様に20年の期間を確保する観点から10年とした
  • 他の無期限ファンドのような例外的理由がないため期間を設けているが、今後の在り方は適宜適切に検討する
全文
質問・答弁の全文を表示

JICTが民間投資の呼び水としての役割を今後さらに十分に果たしていくためには、設置期限の在り方が極めて重要であると考えております。

ジクトの設置期限は、制定時に20年間とされており、その背景には、投資回収期間がおおむね10年から15年と見込まれていることがあると理解をしております。

ICT分野への投資は、皆様もご承知のとおり、長期性、不確実性というものが大変高く、息の長い、柔軟な支援というものが求められます。

設置期限の在り方は、投資判断に影響を及ぼし得る大変重要な論点であります。

そこでお伺いいたします。

官民ファンドには様々な制度設計があり、設置期限を設けない、いわゆるオープンエンド型の例もある中で、今回の延長幅を10年とした根拠はどのように整理をされておりますでしょうか。

今後の制度の在り方として、都度の延長にとどまらず、より安定的、機動的、かつ柔軟な投資を可能とする観点から、設置期限の見直し、すなわち無期限化も含めた検討が求められるのではないでしょうか。

総務省のご見解をお伺いいたします。

官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議において決定してございます官民ファンドの運営に係るガイドラインでは、官民ファンドには存続期間を設けることが前提とされているものと認識してございます。

JICTの存続期間につきましては、海外におけるICT事業が軌道に乗って、投資の回収を見込める期間がおおむね10年から15年であることを踏まえまして、既存の官民ファンドの例も参考に20年としたところでございます。

今般の延長に当たっては、制定当時と同様に、今から20年間の存続期間を設ける観点から、10年間の延長としているものでございます。

一方、現在期限が設けられていない官民ファンドジョインにつきましては、20年あるいは30年以上にわたる長期のプロジェクトを対象にしているということと、その期間を通じ、相手国政府の信頼も確保しつつ、出資・事業参画を継続的に行うことを踏まえ、存続の期限を設けず、5年ごとの見直しを実施することが適当とされていると承知してございます。

JICTにつきましては、同様のような例外的な理由がないことから、ガイドラインにおける前提のとおり、存続期間を設けているところでございます。

なお、今後のJICTの在り方につきましては、民間金融の状況、我が国経済、国際情勢を踏まえつつ、適宜適切に検討していく必要があると考えてございます。

岩手県大津市町の林野火災への対応
▶ 動画
質問
木戸口英司 (立憲民主・無所属)
  • 岩手県大津市町で発生している林野火災の深刻な状況を説明
  • 早期消火に向けた総務省・消防庁の支援と大臣の見解を求める
答弁
林芳正
  • 被災者へのお見舞いを表明
  • 2カ所の火災は飛び火ではなく別々に発生したとの報告を確認
  • 緊急避難等について必要な措置を講じる意向を示す
全文
質問・答弁の全文を表示

今、出川委員からも触れていただきましたけれども、昨日からですね、岩手県大津市町の2地域で林野火災、大変緊迫感を増しているところでございます。

朝7時の岩手県庁からの資料によりますと、2カ所全く離れているんですね。

小槌地区山間部、本当に農村中山間地です。

また、きりきり地区は浜でありまして、まさに東日本大震災津波では、津波で流された地域、今、新しい住宅が、町並みが復興して、そこに火が迫っているという状況であります。

大津市は15ヘクタール、現在の地点で消失と、そして建物が7棟、住家1棟、非住家6棟。

今、避難3カ所に104世帯249人ということで、避難指示の方は1,800人以上に出ているという状況であります。

自衛隊の派遣要請もして、地元の消防本部と県内の応援隊で、今、消火に、もう昨日から、また夜明けとともに当たっていただいているということでございます。

ぜひ、早期消火ということに対して、総務省、消防庁でも力を借りたいところでありますし、また、先ほどテレビ、ラジオの状況ということもあります。

大臣ひと言いただけませんでしょうか。

まずは被災をされておられます皆様、避難をされておられる皆様に心よりのお見舞いを申し上げたいと思います。

私は今朝アップデートされた報告を聞きました。

この2カ所で飛び火というにはあまりにも遠すぎるので、別々に火災が同時に起こったと。

緊急避難についても、これは別の部局になりますけれども、必要なことをしっかりと措置してまいりたいと考えております。

日本のICT産業の国際競争力低下とJICTの寄与度
▶ 動画
質問
木戸口英司 (立憲民主・無所属)
  • 世界市場の成長に比べ日本のICT産業の伸びが鈍い原因について総務省の分析を問う
  • JICTが日本のICT分野の国際展開にどの程度寄与したか評価を求める
答弁
林芳正
  • 低迷の背景として、内需依存によるグローバル化への対応遅れや政府支援の抑制的な点を分析
  • JICTはデジタルインフラへの出資を通じて民間投資を誘発し、インド市場でのシェア獲得などに貢献したと評価
全文
質問・答弁の全文を表示

平成27年5月のJICT法案の審議当時、世界の情報通信インフラ市場が拡大する一方で、日本のシェアが年々低下しているとの認識が総務省から示されております。

その後、世界のICT市場規模は平成29年から平成35年にかけて3.5兆ドルから4.7兆ドル、約33%増の成長となっている。

一方で、日本のICT産業の国内総生産額は、名目で約11%増と、実質で約6.5%増ですね。

世界市場の成長と比べて伸び悩んでいると言わざるを得ません。

ICT市場における日本のプレゼンスはなかなか高まらないのが厳しい現実と言えますけれども、その原因を総務省はどのように分析しているのか。

その中でJICTが日本のICT分野の国際展開にどの程度寄与してきたのか、総務省の評価を伺いたいと思います。

我が国のICT産業はデータセンター分野などで一定のグローバルシェアを獲得している一方、モバイル通信インフラのように低迷が続いている分野もございます。

低迷の背景には豊富な内需に依存し市場技術のグローバル化への対応に遅れたこと、他国に比べて政府による国内外の需要確保に向けた支援が抑制的であったことなどが考えられるところでございます。

またこれまでJICTができてから10年間、JICTでは海底ケーブルやデータセンターなどデジタルインフラを中心に出資決定を行ってございまして、2024年度末までの累積投資額は約1,159億円。

これに誘発された民間投資額は約7,167億円となってございます。

JICTによる支援、例えば成長著しいインドのデータセンター市場において、日本の企業がトップシェアを獲得することに寄与しているなど、民間投資の呼び水として、情報通信産業における海外市場開拓等に貢献してございます。

このようにJICTは日本企業による海外需要の獲得に着実に貢献し、民間投資の呼び水としても十分に機能しておりまして、ICT分野における日本企業の国際展開への促進に十分に寄与したものと認められると考えているところでございます。

JICTにおける地政学リスクの管理体制と関係機関との連携
質問
木戸口英司 (立憲民主・無所属)
  • 国際情勢の不安定化に伴い、JICTが各国の政治安全保障・経済情報をどのように収集・分析しリスク管理に反映しているか現状を問う
  • 関係府省庁や在外公館等との連携強化に向けた課題と方針を求める
答弁
林芳正
  • 現地大使館との連携や地政学専門家の顧問招聘により、投資判断に情報を活用する体制を強化している
  • 「エコシステム推進グループ」を設置し、組織的人的ネットワークの構築を通じてリスク管理を強化する
全文
質問・答弁の全文を表示

今年2月末の米国及びイスラエルによるイラン攻撃以降、国際情勢は不安定化、ますます深まっております。

地政学上のリスクが高まる現下の情勢においては、民間企業において海外案件に対するリスクテイクが前にも増して慎重になることが想定をされます。

わが国の民間企業の海外展開を支えるリスクマネーを供給するというJICTの役割が改めて問われていると、その時にこの法案の審議ということだと思います。

そこに応えつつ、投資が失敗し、新たな損失を生まないように、当然リスクも伴うということは承知しながらも、損失を生まないよう、これまで以上に慎重な投資判断を行っていく必要があると考えます。

JICTにおいて、各国の政治安全保障、経済情勢に関する情報をどのような体制で収集・分析し、個別案件の審査や事後のリスク管理に反映しているのか、現状をご説明願います。

今後、JICTにおいては、関係府省庁、在外公館、国際機関、他の官民ファンド等との連携を強めていく。

情報収集や投資リスク管理の実効性を一層強化していくということが必要だと考えますし、そのような取組になるものと考えますけれども、JICTと他の関係機関との連携強化に向けた課題と方針、このことをお伺いいたします。

まず、リスク管理をどのようにしているかというところでございますけれども、JICTでは、現地の大使館と連携して、相手国との人的ネットワークを構築しているほかに、マクロ経済、地政学分野の専門家を顧問として招聘するなどの取組を通じまして、地政学リスクに関する情報の収集、分析体制の強化を行ってございます。

例えば、地政学の専門家顧問がJICTの投資に係る意思決定を行う事業委員会に参加いたしまして、顧問から提供される外国政府の動向、マクロ経済情勢の分析を踏まえた地政学リスクに係る情報を当該事業委員会において投資判断の材料として活用しているところでございます。

また、他の関係機関との連携強化でございますが、JICTでは2022年に関係府省庁、在外公館、国際機関、また民間金融機関など、さまざまな機関の組織的人的ネットワークの強化を目的にしましたエコシステム推進グループというものを設置してございます。

この取組はまだまだ途上ではございますけれども、JICTにおいて引き続き、このような組織的人的ネットワークの構築を通じまして、国内外の情勢や投資機会に関する情報収集や投資リスク管理の強化を進めていくことが重要であると考えておりまして、総務省といたしましても、JICTの取組を支援してまいります。

データセンター需要の見通しと下振れリスクへの認識
▶ 動画
質問
木戸口英司 (立憲民主・無所属)
  • 世界的なデータセンター需要の中長期的な成長見通しについての認識を問う
  • 電力需給制約やエネルギー供給の不安定化、過剰投資による市場調整などの下振れリスクをどう認識しているか見解を求める
答弁
林芳正
  • AI利用拡大に伴い、2030年に向けて市場規模が大幅に拡大すると想定している
  • 電力確保や過剰投資などの下振れリスクを認識しており、情報収集の強化や継続的なモニタリングを通じて慎重に投資判断を行う
全文
質問・答弁の全文を表示

データセンターの重要見通しについてお伺いいたします。

生成AIの急速な普及等によって、このデータセンターの建設需要が大幅に拡大していると、今後も世界的な市場の成長が見込まれているということです。

一方で、データセンターによる消費電力量の急増が課題となっている。

これまでも各国で電力問題に起因し、データセンターの建設が一時停止する事案が起きていると。

こうしたことも踏まえて、政府としては、世界的なデータセンター需要について、今後も中長期的な成長が見込まれると認識して、今後、事業に取り組んでいくのか。

その需要見通しに当たっては、電力需要需給制約、イラン情勢等に起因するエネルギー供給の不安定化、さらには過剰投資による市場調整の可能性といった下振れリスクをどのように認識しているのかも含め、総務省の見解をお伺いいたします。

まず世界的なデータセンターの需要でございますが、これにつきましては様々な見方があると承知してございまして、一概には申し上げることが難しいのでございますが、例えば世界のデータセンターの市場規模でございますが、2020年には約8.8兆円でございましたものが、2030年には約49.4兆円まで拡大するとの予測もありまして、当面の間は、AIの利用拡大などに伴う需要拡大が続くのではないかと想定しているところでございます。

また、ご指摘いただきました下振れリスクでございますが、データセンター市場には電力確保の問題や過剰投資による市場調整の可能性など、下振れリスクは存在すると認識してございます。

JICTがデータセンター事業に対して投資を行うにあたっては、海外の情勢に関する情報収集を強化し、その共同出資者の事業戦略や、投資対象とするデータセンターを長期に利用するユーザーの確保、また電力確保の改善性、これらを踏まえまして、慎重に投資判断をするとともに、投資後におきましても、事業環境の変化などについて継続的かつ重点的なモニタリングを行うことが必要であると考えているところでございます。

国際海底ケーブル事業の支援撤回理由と今後の支援方針
▶ 動画
質問
木戸口英司 (立憲民主・無所属)
  • 初期2案件(香港グアム間、日本グアム豪州間)の支援撤回に至った理由を問う
  • 海底ケーブルの需要見通しと、過去の教訓を踏まえた今後の支援方針を求める
答弁
伏瀬田
  • 1件目は米中緊張による許認可取得不能、2件目は1件目の失敗に伴う連携不可とコロナ禍による需要低迷が理由
  • AI普及で需要拡大が見込まれる一方、地政学リスクの深い分析やリスク耐性の高い投資スキームの必要性を教訓として活用している
全文
質問・答弁の全文を表示

データセンターと並んで、この事業の中枢であるし、今後、生成AIの急速な普及等によって需要が拡大するインフラとして、国際海底ケーブルも挙げられます。

この海底ケーブルの製造供給については、米国企業、フランス企業、そして日本のNECの3社による寡占状態が続いてきたと認識しておりますけれども、近年では中国などの新興勢力が参入し、受注競争が激化しているということです。

JICTにおいては、これまでも国際海底ケーブルに係る案件に対し支援を行ってきていますけれども、平成29年に支援決定された香港グアム間の海底ケーブル、そして日本グアムオーストラリア間の海底ケーブルの2案件については、どちらも支援が撤回されているということです。

これらの初期2案件が支援撤回に至ったその理由はどういうことだったでしょうか。

改めてご説明をお願いします。

そして、国際海底ケーブルの需要の見通しについて、どのように捉えているのか伺うとともに、初期2案件の教訓を踏まえて、これからJICTにおいて、国際海底ケーブルに係る案件について、どのような方針の下で支援を行っていくのか、総務省に伺います。

まずご指摘いただきました、過去2案件の支援撤回の理由、経緯でございますけれども、まずご指摘の1件目、香港グアム間光海底ケーブルの事業につきましては、米中間の政治的緊張が高まる中で、米中を結ぶ海底ケーブルの敷設に関する許認可が取得できず、ケーブルが敷設できないという事態になりまして、事業継続が困難となりました。

また2件目の日本豪州グアム間光海底ケーブル事業につきましては、この1件目の香港グアム間の海底ケーブルが敷設できず、その海底ケーブルと連携した販売を想定したものができなくなったということのほかに、コロナ禍によって対面営業が制限されたことなどによりまして、売り合いが低迷し、事業継続が困難となったところでございます。

それらを踏まえての今後の需要の見通し対策などでございますが、今後の海底ケーブルの需要の見通しにつきましては、一概に申し上げることは難しいのでございますが、新規に敷設される海底ケーブルの距離は2040年にかけて20%以上増加していくとの予測もありまして、当面の間はAIの利用拡大に伴う需要拡大が続くものと想定しているところでございます。

また過去の案件の主な教訓でございますけれども、地政学リスクに係る深い分析の必要性、あと投資審査に係る多角的な確認の必要性、海底ケーブル事業におけるリスク耐性の高い投資スキームの必要性などが教訓として挙げられるところでございます。

その後の国際海底ケーブルの事業への投資につきましては、この教訓を生かしまして、適切な投資スキームの検討やリスク管理に取り組んでおりまして、その結果、事業は堅調に推移しているものと認識しているところでございます。

デジタルインフラ海外展開におけるJICTの役割とロードマップ
▶ 動画
質問
木戸口英司 (立憲民主・無所属)
  • 日本企業のデータセンターや海底ケーブルの海外展開において、JICTにどのような役割を期待しているか問う
  • 官民投資ロードマップの策定スケジュールと総務省の取り組み強化策を求める
答弁
林芳正
  • 情報通信基盤の重要性が高まる中、戦略的投資を通じて国際競争力を強化し、大胆な投資促進や海外展開支援を行う
  • 5月頃の取りまとめに向け、産学連携等の観点からロードマップの議論を鋭意進める
全文
質問・答弁の全文を表示

成長分野に対する支援の強化は、我が国企業の海外展開支援を量的に拡大していく観点からも、極めて重要だと認識しております。

データセンター、海底ケーブルを含めたデジタルインフラについて、官民投資ロードマップの策定に向けた議論が行われていると承知しております。

我が国の企業がデータセンターや国際海底ケーブルの海外展開を拡大していく上で、総務大臣に伺いますけれども、JICTがどのような役割を果たしていくことを期待しているのか、改めてお伺いをしたいと思います。

そして、官民投資ロードマップの策定に向けた今後のスケジュールも含め、データセンターと国際海底ケーブルの海外展開に向けて、総務省自身がどのように取り組みを強化していくのか、この点も伺いたいと思います。

ということで大きな損失が出たという後で私入ったものですから、その頃から地政学リスクという言葉はございませんでしたけれども、当時はカントリーリスクと呼んでおりましたが、こういうことがあるんだなということをまた今思い返しておったところでございますが、そうした中でですね、やはりこの今委員からもお話があったようにデジタル化、AIの進展加速する中でのこのご指摘のあったデータセンターや海底ケーブル、こうしたものをこの含めて情報通信というのは、あらゆる経済社会活動を支える基盤でございまして、重要性が一層高まっております。

この基盤整備というのは、我が国の企業の国際競争力を強化。

今後の官民投資ロードマップについて検討を進めておるところでございます。

こうした情報通信分野への戦略的投資を通じまして、我が国の強い経済、これを実現するため、大胆な投資促進、そして研究開発や人材育成、そして今お話のあった海外展開の支援、これを含めまして、産学連携といった観点も踏まえて、5月頃の取りまとめに向けた議論を鋭意進めてまいりたいと考えております。

JICTの時限的な組織としての在り方と民間自律的投資への移行
▶ 動画
質問
木戸口英司 (立憲民主・無所属)

- 民間事業者が自律的に海外展開を行う段階で撤退するという設立時の考え方が変わっていないか認識を問う

答弁
林芳正

- 民業補完として時限的に先導的役割を果たすという考えは変わっておらず、本法案でも引き続き時限的な組織としている

全文
質問・答弁の全文を表示

もう一つ大臣にお聞きしますけれども、JICT設立時の国会論議において、JICTの設置期限に関連して、民間補完の観点からも、民間事業者が自律的に事業の海外展開を行うようになった段階で、撤退をすることが適当と総務省は説明しています。

JICTの設立から10年以上が経過した現時点において、今回延長という法案が出ているわけですけれども、情報通信、放送、郵便分野の海外展開について、本来的にはJICTのような官民ファンドに依拠しなくても、民間事業者によって自律的な投資と事業展開が行われる状態が望ましいと考えている、この考え方が変わっていないのか、総務大臣の認識を伺います。

まず前段のお尋ねでございますが、JICT、これは海外における通信放送郵便事業の展開に対する民間金融によるリスクマネー供給、これが不十分な状況を踏まえて、民業補完してですね、時限的に先導的な役割を果たすための組織として設立をされておるところでございます。

現時点においても本来的には民間金融によって十分なリスクマネーが供給されて、民間事業者が自律的に事業の海外展開を行うことが望ましいと考えておるところでございまして、その考えは変わっていないところでございます。

このため、本法律案においても、引き続きJICTを時限的な組織とすることとしておりまして、今後も民間企業の状況などを踏まえつつ、JICTの在り方について、適時適切に検討する必要があると、そういうふうに考えております。

JICTの役割終了への道筋と収益の国への還元
▶ 動画
質問
木戸口英司 (立憲民主・無所属)
  • JICTが役割を終えるまでの具体的なビジョンや道筋を問う
  • エグジット等で得た収益の国への還元について、どのように検討・実現するか求める
答弁
林芳正
  • JICTが蓄積した知見やネットワークを共有・還元し、民間による自立的な投資を活性化させることで役割を終える方向で検討する
  • 累積損失の解消を優先し、その後に得られた収益について財務状況等を勘案し、再投資や株主への還元を検討する
全文
質問・答弁の全文を表示

今般の改正案はJICTの設置期限を10年延長しようとするものでありますけれども、将来再び民間投資が不十分であるとして同様に設置期限の延長を繰り返すということは、今の答弁からもあったように設置期限を区切った法制定当初の趣旨を鑑みると、必ずしもあるべき姿ではないと、JICTの設置期限の終了までに民間の自律的な投資や事業展開が行われるような環境を構築していくことが重要であるということは一致するところだと思います。

そこで設置期限を延長しようとすることに、その上で、将来的にJICTがその役割を終えるまでの道筋を描くことは、時限的な期間である以上、必須と考えますけれども、総務大臣のビジョン、それから今後の示し方があれば、お考えを伺いたいと思います。

また、JICTの在り方に関する検討会から、EXIT等により得た収益については、累積損失の解消の状況、再投資への活用、国や民間の株主の意向等も考慮しながら、国への還元を検討すべきと提言があります。

この点について、今後どのように検討し実現を図っていくのか、これも大臣にお伺いいたします。

その結果、JICTにおいて、これらの分野の海外事業に対する投資を通じまして、規制リスクがどういったところにあるのかですとか、それに対して適切な投資スキームをどうするのかといった一定の知見が蓄積されてきておりまして、先ほども大議論になりました、現地大使館と連携して相手国との人的ネットワークを構築してきているところでございます。

今後、総務省といたしましても、JICTによる支援が呼び水となって、企業や金融機関による積極的な投資を促進するとともに、一緒にやること等によって、このJICTが蓄積してまいりました知見、そして人的ネットワークを共有還元するということで、民間による自立的な投資、また事業展開の活性化に貢献していくように促してまいりたいと考えております。

そして2つ目のお尋ねでございますが、この民間金融機関や専門家の意見を踏まえつつ、民間金融によって十分なリスクマネーが供給され、民間事業者が自律的に事業の海外展開を行うようになった段階で、JICTの役割が果たされたと判断できるものと考えておるところでございまして、この総務省としては、JICTが民間による自律的な投資や事業展開の活性化に貢献していくように促すとともに、民間企業の状況なども十分把握に努めながら、それに対応してJICTの在り方について適時適切に検討してまいりたいと考えております。

JICTにおいては、2023年度から単年度黒字を継続するなど、計画を上回るペースで経営改善が進捗しておりまして、公表している改善計画より3年前倒しとなる2019年度に累積損失を解消できる見込みとなっております。

まずは引き続き経営改善の取組などを行いながら、累積損失の解消を図りまして、その後に得られた収益については、財務状況及び事業環境などを総合的に勘案しつつ、再投資への活用や、国を含む株主への還元を検討してまいります。

JICT法改正における見直し規定の不備と継続的検証の方針
▶ 動画
質問
木戸口英司 (立憲民主・無所属)
  • 今回の改正案で、設立時のような「一定期間後の見直し規定」を設けていない理由を問う
  • 今後どのように継続的な検証・見直しを行っていく方針か求める
答弁
林芳正
  • 設立時と現状では状況が異なるため規定は設けていないが、適宜適切に検討する必要はあると考えている
  • 関係閣僚会議での定期的な検証や、定期的な対応状況の聴取を通じて適切に監督する
全文
質問・答弁の全文を表示

今般の改正案では設置期限の延長を行おうとする一方で、設立時の法律にあったような施行後、一定期間をめどとする、なぜ設立時と同様の見直し規定を行わなかったのか、総務省の考え方を伺います。

法律上の見直し規定を設けないとしても、例えば5年後をめどとして、JICTの運営状況や業務の在り方等について、集中的に検証の機会を設けることは、JICTの適正な運営を確保する上で有益ではないかと考えますが、今後どのように総務省として継続的な検証見直しを行っていく方針なのか、伺いたいと思います。

今回のJICT法改正案におきましては、JICT法制定時、つまりこれからJICTを作っていくという段階と、JICTの設立以降約10年が経過した現状、この支援する案件が増えているですとか、組織が機動性高く運営されている状態ということで、その現状とは状況が異なるものと考えてございます。

そのような状況を踏まえまして、検討規定は設けてございませんが、JICTの組織及び業務の在り方については、適宜適切に検討する必要があるものと考えてございます。

また今後継続的な検証、見直しでございますが、官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議、幹事会におきましては、定期的な検証を行っているところでございますし、昨年開催されましたJICTの在り方に関する検討会におきましても、ガバナンス強化などの対応が指摘されているところでございまして、JICTにおいて着実に実施されるよう、定期的な対応状況の聴取などを通じまして、JICTを適切に監督してまいります。

JICTの累積損失解消見通しの妥当性
▶ 動画
質問
木戸口英司 (立憲民主・無所属)

- 2029年度に累積損失を解消するという見通しが、楽観的な前提に基づいたものではないか懸念を表明し、財務省としての評価を問う

答弁
伏瀬田

- 個別案件の進捗や保守的な将来見通しに基づき、損失や回収遅延などの下振れリスクを織り込んだ保守的な見通しとなっている

全文
質問・答弁の全文を表示

JICT、先ほど質問した国際海底ケーブルの案件も含め、設立後3年の間に支援決定した初期4案件について、地政学リスクの顕在化等を踏まえ、損失計上を行っています。

その影響で、令和3年度末に累積損失の解消に向けた当初の投資計画が見直されることとなっております。

これについて、最新の見通しでは、3年前倒しの2029年度に累積損失解消とされています。

こうした見通しは相応に楽観的な前提に根拠していないかということも懸念されます。

JICTの累積損失の現状と最新の見通しについて、財務省はやはりちょっと厳しく見ていると認識しておりますけれども、財務省としてどのように評価しているのか伺います。

JICTの今後の累積損益見通しにつきましては、個別の投資案件の具体的な進捗などに係る足元の状況や、保守的な将来見通しを踏まえて策定したものでございます。

具体的には、投資案件について一定の損失や、投資回収遅延が生じ得ることなども想定いたしまして、下振れリスクを織り込んだ保守的な見通しとなっているところでございます。

国際情勢の緊張と地政学リスクへの認識
▶ 動画
質問
奥村祥大 (国民民主党・新緑風会)
  • 外務省として、現在の国際情勢の緊張や地政学リスクの高まりをどう受け止めているか
  • データセンターや海底ケーブル等の関連領域で確認されている事案があるか
答弁
片脇
  • 安全保障環境は一段と厳しさを増しており、ウクライナ侵略などの構造的変化の中にある
  • 海底ケーブルは重要インフラであり、バルト海や東アジアでの破損事案に重大な関心を持って注意している
全文
質問・答弁の全文を表示

激動の時代だな、不安定な時代だなと感じるわけなんですが、ぜひ今日、外務省の方にもお越しいただいてまして、まず外務省として、国際情勢の緊張の高まりであったり、地政学リスクの高まりをどう受け止めていらっしゃるのかということを一つ伺いたい。

それと、今日JICTの法案ということで、関連領域としてデータセンターや海底ケーブル等々あるわけですが、もしこの辺りで確認をされている事案等があれば、併せて教えていただきたいと思います。

委員からご指摘のあった情勢も含め、世界は今、パワーバランスの変化、紛争対立の激化を受けて、戦後最も大きな構造的変化の中にあって、安全保障環境も一段と厳しさを増しております。

ロシアによるウクライナの侵略、これは国際秩序の根幹を揺るがす暴挙でありまして、1日も早い公正かつ永続的な平和の実現につながることが重要です。

そして今、議員の方からご指摘がありました海底ケーブルでありますけれども、これは情報化が進む国際社会の経済活動等を維持する上で、欠かすことのできない重要なインフラです。

近年、バルト海、東アジアにおいて海底ケーブルの破損事案が発生しておりまして、我が国として重大な関心を持って注意しております。

JICT運営における国際情勢の捉え方
▶ 動画
質問
奥村祥大 (国民民主党・新緑風会)

- 厳しい国際情勢の中、JICTを運営する総務省として現状をどう捉え、今後どのような見立てを持っているか

答弁
布施田
  • 戦後最も大きな構造的変化の中にあると認識している
  • 緊張状態の継続を想定し、情勢変化に対応できる強い経済を実現するための政策を講じることが重要と考えている
全文
質問・答弁の全文を表示

ぜひ、これは総務省にも見解を伺いたいと思いますけれども、やはりJICT、海外への投資ということが前提ですから、この国際情勢というのは注視をする必要があると考えております。

ぜひ、この環境を総務省として、JICTを運営する総務省としてどう捉えているのか、また可能であれば今後どういうふうな国際情勢を見立てていくのかというところも触れて、ぜひ教えていただきたいと思います。

今後の見立てということでございますが、近年の国際情勢はパワーバランスの変化や紛争、対立の激化を受けまして、戦後最も大きな構造的変化の中にあると認識してございます。

このような中、今後の国際情勢の見通しについて、予断を持って申し上げることは困難ではございますが、緊張状態が続くことも想定いたしまして、情勢変化にも対応できる強い経済を実現することが重要でございまして、そのための必要な政策を講じていくことが重要と考えているところでございます。

国際情勢悪化による民間投資への影響と官民ファンドの役割
▶ 動画
質問
奥村祥大 (国民民主党・新緑風会)

- 国際情勢の緊張によるリスク増大で、民間企業が海外投資に慎重になり、投資喚起が困難になるのではないか

答弁
布施田
  • 不透明性の高まりが一定の影響を及ぼし得るが、投資先の分散等でリスク低減し戦略的投資を継続する場合もある
  • こうした状況だからこそ、官民一体となった危機管理投資・成長投資が必要であり、JICと連携して戦略的投資を促進したい
全文
質問・答弁の全文を表示

リスクは官民ファンドが引いても、民間がそのまま積極的にやってくれたらというような世界線で描かれていると思うんですが、この昨今の緊張の高まりで、外務省でもそう判断する、総務省でもそう考えるとなったときに、海外事業のポテンシャルを民間でも、我々として、政府としても認めながら、リスクがあまりにも高まっているのではないかと。

そうなると、民間投資もお呼び越しといいますか、少しリスクが高すぎると判断をして、あまり前のめりにはいけないんじゃないかなということを思ったりするわけなんですが、この点、総務省の皆さん、どのようにお考えか伺いたいと思います。

我が国企業における今後の海外事業の投資判断について、一概に申し上げることはできませんが、国際情勢が緊迫化し、カントリーリスクを含め、さまざまなリスクについて不透明性が高まっていることは一定の影響を及ぼし得るものと認識してございます。

例えば国際情勢の影響を受けた資材価格の高騰なども相まって、海外事業への投資に対して慎重になることもあれば、投資先の分散やサプライチェーンの多様化を通じてリスクを低減し、戦略的投資を継続することも考えられるところでございます。

他方、このような状況下でこそ我が国の持続的な成長、経済安全保障を確保し、強い経済を実現するために、官民一体となった危機管理投資、成長投資が必要であると考えてございまして、総務省でいたしましても、JICとともに緊密に連携して、我が国企業の戦略的投資を促進してまいりたいと考えてございます。

リスクマネー供給の必要性とJICの存続意義
▶ 動画
質問
奥村祥大 (国民民主党・新緑風会)

- 国際情勢の緊張による事業リスクの高まりについて、大臣の見解を伺いたい

答弁
林芳正
  • 投資が滞れば好機を逸し、国際競争力の低下や経済安全保障上の懸念が生じる
  • リスクが高まる分、リワードも上がる側面があり、国益確保のためにリスクマネー供給を滞らせず戦略的投資を促進すべきである
  • 民間金融のみでは不十分なため、JICによる支援の継続(設置期限の延長)が必要である
全文
質問・答弁の全文を表示

ぜひここから林大臣の御意見もいただきたいなと思うわけなんですが、やはり民間が努力をしていただくというのもあるとは思うんですが、やはりこの国際情勢が緊張が高まるということは、いわゆる事業を行うにあたってのリスクも高まっていると。

林総務大臣。

この委員が今ご指摘されたように、この国際情勢の緊張が続きまして、海外事業への投資に関する不透明性が高まる中で、仮に我が国の企業による投資が滞るということがあれば、海外の旺盛な需要を獲得する好機を逸して、また関連産業の国際競争力の低下などによる中長期的な経済安全保障上の懸念が生ずるということも考えられるわけでございます。

このリスクマネーの供給ということですが、それだけこのニーズが増えればですね、ある意味ではその価格も上昇するということで、リスクを取ったものに対する報酬というかリワードも上がってくる、こういうことも一方ではあるのではないかと、こういうふうに思っております。

そういった状況の中で、やはり我が国の国益というものを確保していくためには、そういった意味でのリスクマネーの供給を滞らせずに、戦略的投資、これを促進していかなきゃいかんと、こういうことでございます。

この法案をご審議いただいている今の時点でもですね、我が国の民間金融のみではデジタルインフラ事業等の海外展開に対するリスクマネー供給、先ほど来ご議論いただいているように不十分な状況であると。

こういう認識でございますので、このJICによる支援を継続することが必要であると、現時点の判断として、今回の設置期限の延長をさせていただいているところでございます。

JICTの存続期間とガイドラインの見直し
▶ 動画
質問
奥村祥大 (国民民主党・新緑風会)
  • 世界情勢の不安定化でリスクマネー需要が高まる中、10年という期限を設ける必要があるのか
  • 官民ファンドの存続期間を設けるというガイドライン原則自体を見直してはどうか
答弁
高市早苗
  • 官民ファンドには存続期間を設けるのが原則である(ガイドラインによる)
  • かつて多額の累損を出したファンドがあった経緯から横串チェック目的でガイドラインを作成したが、状況が変わったのであれば適時適切に検討する必要がある
全文
質問・答弁の全文を表示

先ほどの出川委員のところもありましたけど、オープンエンドというところをですね、私もやはり考えていかなければいけないのではないかということを思っています。

そうなるとやはりこのリスクマネーの需要というのは減っていくどころか、むしろ上がっていくとなったときに、この10年という期間を設ける必要それにのっとってJICTもこの期限を設けているんだということだと思うんですが、そうすると、ぜひこの原則の方を、ガイドラインの方を見直していけないのかなということをちょっと思いまして。

すいません、これ通告はしておらずのものになるんですけれども、林大臣、ぜひですね、次のこの関係閣僚会議で、期限についての見直しを、こうちょっと進言をしていただけないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

このガイドラインではですね、官民ファンドには存続期間を設けるということが前提とされているということでございます。

それ以外にもいろんなファンドがあってですね、特にジョインにおいては多額の累損を出していたというようなこともあってですね、関係閣僚会議でこういうガイドラインを作ったと、こういう経緯がございますので、このまさに政府一体としてですね、横串チェックを行って、官民ファンドの運営状況等を検証するということが目的になっておるところでございます。

ご議論させていただいたのは、国際情勢がどうなってくるかということを踏まえて、私が一定決めたときからまた変わってきたということであれば、それを踏まえて適時適切に検討していく必要があると考えております。

累積損失の解消見通しとカントリーリスクへの対応
▶ 動画
質問
奥村祥大 (国民民主党・新緑風会)

- 急激な情勢変化がある中で、2029年度までの累積損失解消の見通しについてどう考えるか

答弁
布施田
  • エグジット判断においてカントリーリスクは重要な要素である
  • モニタリング会議等を通じて投資判断を行っており、総務省としても適切に監督し、エグジット戦略が検討されるようにする
全文
質問・答弁の全文を表示

当時ですね、この損失をこむっておったというところもあってというような話もありましたけれども、この累積の損失の解消の見通しということで、やはり2029年度を織り込まれているということだと思います。

とはいえですね、現下の状況下、やはり急激な変化等もあった。

世田谷局長。

委員ご指摘のとおり、JICTが現在している事業のエグジットを判断するに当たりましては、足元の国際情勢を踏まえたカントリーリスクの観点は重要な判断要素の一つと考えてございます。

JICTでは、終時の全社会議、また原則四半期ごとのモニタリング会議などを通じまして、その中で事業継続、またはエグジットのタイミングなど、また株式等の処分の進め方などの投資判断を行っている。

総務省といたしましては、JICTから支援事業のモニタリング状況について定期的に報告を受けてございまして、このカントリーリスクの観点も踏まえたエグジット戦略の検討が適切に行われていくように、引き続き適切に監督をしてまいります。

JICTの現状認識と今後の展開
▶ 動画
質問
佐々木雅文 (公明党)
  • 法律成立当初から現在までの世界情勢や社会環境の変化に関する認識
  • 今後の海外通信放送郵便事業支援機構(JICT)に求められる展開についての所見
答弁
林芳正
  • デジタル化やAIの進展により情報通信の重要性が高まり、経済安全保障の観点が不可欠となっている
  • 官民投資ロードマップの実行を通じ、日本企業の戦略的投資の呼び水として海外市場開拓で重要な役割を果たすことを期待している
全文
質問・答弁の全文を表示

このJICT法につきまして、平成27年の当時成立に向けて議論がされていた際のことでありますけれども、当時の背景の一つといたしましては、日本の経済成長のために安倍内閣総理大臣。

その観点からもデジタルインフラの海外展開の重要性ということが示されています。

法律の成立当初からどのように世界情勢や社会環境が変化しているかということについてのご認識と、その中で今後の海外通信放送郵便事業支援機構がどのように展開していくことが求められるか、大臣の所見を伺いたいと思います。

近年、デジタル化やAIの進展が加速する中で、この情報通信はあらゆる経済社会活動を支える基盤として、その重要性が一層高まっておりまして、必ずしも法律成立当初には想定していなかった、今委員からございました経済安全保障の観点。

今後取りまとめるこの官民投資ロードマップの実行に当たってですね、我が国の企業の戦略的投資の呼び水として情報通信分野の海外市場の開拓においてですね、一層重要な役割を果たしていくことを期待しておるところでございます。

他の官民ファンドのノウハウ活用
質問
佐々木雅文 (公明党)

- 他の官民ファンド(クールジャパン機構やJOIN等)の組織体制や運用のノウハウを、JICTの運営にどのように生かしているか

答弁
林芳正
  • 関係閣僚会議を通じて他の官民ファンドの運営状況を検証し、経営改善の参考としている
  • 地政学分野の顧問招聘によるリスク管理強化や、有識者検討会の提言に基づくガバナンス強化策を講じている
全文
質問・答弁の全文を表示

その上で、今後のこのJICT海外通信放送郵便事業支援機構が一層機動性であったり全速性を確保していくという上でも、運営面におきましてもより効果的な体制づくりをすることが求められていくというふうに思います。

この点、現状、いわゆる官民ファンドと呼ばれる組織ほかにも多く存在をしております。

先ほどもご案内ありましたとおり、代表的なところでは海外需要開拓支援機構、クールジャパン機構とか、海外交通・都市開発・エネルギー事業支援機構JOINなどがあるところであります。

そうした意味で、そうした組織体制や運用という面におきまして、この他の官民ファンドにおけるノウハウであったりとか、知見を生かすことができる場面も多くあるのではないかと思います。

そこでこの海外通信放送郵便事業支援機構において、そうしたノウハウ等について、どのように組織の運営面で生かすことができているのか、ご見解を伺いたいと思います。

官民ファンドの活用推進を図るとの観点から、官民ファンドの運営状況の検証を政府一体となり、関係行政機関が連携して行うために、内閣官房長官の下で、官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議が開催されてございます。

他の官民ファンドの取組や総務省及びJICTにおきましても経営改善の参考とさせていただいてございます。

例えばJICTでは、その話題にありました知性学分野の顧問を招聘いたしましてリスク管理の体制を強化するということもございましたし、総務省で昨年10月から開催いたしました有識者検討会におきましては、JOINで改善することとされましたリスク管理、情報開示、組織体制、これらの観点を含めまして、さらなるガバナンス強化の対策をしていくことというようなことも、その有識者検討会議の中では提言として取りまとめられたところでございます。

総務省としましては、JICTが他の官民ファンドとの間で効果的な連携、また知見の共有などを進めまして、JICTの運営に生かしていくことができるよう、その取組を後押ししてまいります。

情報通信市場の動向認識
▶ 動画
質問
佐々木雅文 (公明党)

- 民間事業者の海外展開におけるリスクテイクの重要性と、需要に見合わない事態への懸念を踏まえた、今後の具体的な市場動向の認識

答弁
伏瀬田局長
  • 日本企業の売上シェア低下やデジタル赤字拡大など厳しい状況にあるが、世界市場は成長傾向にある
  • 特にデータセンター市場は2030年に向けて大幅な拡大が予測されており、経済安全保障の観点からもJICTの支援が重要である
全文
質問・答弁の全文を表示

この海外通信放送郵便事業支援機構は、この民業を補完するものであるということが前提になっているわけですけれども、反面、挑戦的な領域に対しましても、この民間事業者の海外展開を支援するものであって、その意義は大きなものがあるというふうに思います。

他方で、この民間事業者におかれても、デジタルインフラ事業等を継続していく中で、収益性を高めていく必要があるところでもあります。

そうした中で、このリスクテイクをして、チャレンジをしていくということは大変重要なことでありますが、そもそも需要に見合わないような状況が発生しているのであれば、継続の余地もないというふうな事態にも陥りかねません。

そうした意味で、今後の市場動向について具体的にどのように認識をされていらっしゃるのか、その点の御見解も伺いたいと思います。

JICTの支援対象でございます情報通信分野では、国際競争が激化し、グローバル市場における日本企業の売上シェアの低下、デジタル赤字の拡大など、我が国の置かれている状況は厳しくなっていると認識してございます。

世界の情報通信市場は2012年には支出額ベースで291.1兆円であったものが、2024年には702.1兆円まで拡大するなど、引き続き成長傾向でございます。

今後の市場動向の見通しといたしましては、例えば世界のデータセンターの市場規模は2020年には約8.8兆円だったものが、2030年には約49.4兆円までと拡大することが予測されているところでございます。

一方、近年、経済安全保障の観点から、デジタルインフラの重要性が一段と高まる中で、我が国企業が海外において、戦略的な投資を行う際の呼び水となり、我が国経済の持続的な成長に資するというJICTの支援が、その取組を通じまして、経済安全保障のさらなる確保にも貢献していくことを期待しているところでございます。

中小・地方企業の海外展開支援
▶ 動画
質問
佐々木雅文 (公明党)

- 支援対象が大企業中心となっている現状において、中小企業や地方企業を支援対象とする検討があるか

答弁
林芳正
  • JICTが蓄積した知見やネットワークを中小企業に還元することは有効であると考えている
  • 総務省の海外市場調査や実証実験と連携し、地方・中小企業の海外展開支援に取り組むようJICTに促していく
全文
質問・答弁の全文を表示

少し観点が変わりますけれども、そうした市場動向を踏まえて展開を今後見据えられるところの中で、この支援対象となる事業の性質上、やむを得ない部分もあるかと思いますが、支援を今受けている事業者というのは、いわゆる大手の企業が中心になっているところでもあります。

この数年間でポートフォリオにも変化が出てきているということは承知をしているところですが、それでも依然として、大手企業が多く占めているという状況が生じているところでもあります。

支援基準を充足していくという部分で難しい面はあるかもしれませんけれども、海外展開を支援していくという観点からも、例えば中小の企業であったりとか、地方の企業であったり、そうした事業者の皆さんに対しても、今後、対象になりうる部分があるのではないかというふうに考えられます。

そうした面で、この大手企業以外の事業者に対する支援や取り組みにつきまして、現在、検討されていることがあるかどうか、大臣の所見を伺いたいと思います。

JICTが蓄積した海外展開に必要な知見、またネットワーク、これを中小企業などに還元するというのは有効だと考えております。

総務省では海外市場調査ですとか、実証実験などを通じて、中小企業向けの海外展開支援に取り組んでおりまして、JICTにはこうした取り組みと連携を図りながら、地方企業、中小企業の海外展開支援に取り組んでいくようにですね、促してまいりたいと考えております。

放送郵便分野への展開
▶ 動画
質問
佐々木雅文 (公明党)

- 現状、海底ケーブルやデータセンター等の通信事業が中心となっているが、放送・郵便分野への展開についてどう考えているか

答弁
林芳正
  • JICTにおいて放送郵便関係企業と案件形成に向けた議論を重ねており、今後の取り組みを期待している
  • 総務省として在外公館と連携してニーズを収集し、放送郵便分野の案件形成を後押しする
全文
質問・答弁の全文を表示

先ほど来、私もこのJICTというのをあまり訳さずに、海外通信放送郵便事業支援機構と正式名称で申し上げているのは、実は意味がありまして、現状、海底ケーブルやデータセンターなどの通信関係の事業が中心になっている部分があります。

JICTにおきましては案件形成に向けて放送郵便関係企業と議論を重ねていると伺ってございまして、今後これまで培ってきました組織的人的ネットワークなども生かしまして、放送郵便分野における取り組みを進めていくことを期待しているところでございます。

総務省といたしましては、在外公館と連携しながら、各国のニーズについても情報収集していきまして、JICTによる放送郵便分野の案件形成を後押ししてまいりたいと考えているところでございます。

JICTの在り方に関する検討会と改善点
▶ 動画
質問
佐々木雅文 (公明党)

- 昨年行われたJICTの在り方に関する検討会における、事業者からのヒアリング結果や評価について

答弁
林芳正

- 専門性や意思決定の速さは評価された一方、支援決定までのリードタイム短縮や柔軟な資金供給スキームを求める意見が出された

全文
質問・答弁の全文を表示

次の質問に行きますが、昨年、この数度にわたりまして、このJICTの在り方に関する検討会が行われておりまして、この対象となっている事業者の皆様からも、これまでの状況についてヒアリングをされているところであるかと思います。

その中で、議事録等を拝見しますと、このJICTが関与することによって、対外的な信頼を得られること、また中長期的な視点でビジネス展開をする。

昨年、総務省において開催しましたJICTの在り方に関する検討会では、JICTが海外展開を支援している事業者6社からヒアリングを行いました。

ヒアリングではJICTの海外事業、ICT事業、金融等に係る専門性、また意思決定の速さというところを評価する声があった一方で、改善点といたしましては、JICTによる支援決定までのリードタイムをもっと短くしていく、短縮していくべきですとか、柔軟な資金供給スキームを希望する、このようなご意見もいただきました。

人的ネットワークの構築状況
▶ 動画
質問
佐々木雅文 (公明党)

- 法律制定時の附帯決議にある「専門知識を有する民間人材の確保」および「相手国との人的ネットワーク構築」の進捗状況について

答弁
伏瀬田局長
  • 現地大使館等と連携し、現在21の国・国際機関との間で人的ネットワークを構築している
  • このネットワークを活用し、地政学リスクの分析支援や、相手国でのイベントへの協力などの事例が出ている
全文
質問・答弁の全文を表示

冒頭にも申し上げましたが、この平成27年の議論の背景、議論がされていた背景としては、この海外需要を取り込んでいくことであったりとか、また規制分野に対する対応ということが示されて説明をされていますが、それに加えまして、JICTの日本方式の海外展開で培った人脈等を生かして、このICT分野全体の市場拡大につなげることも可能であるということも背景の一つとして説明をされております。

そうした部分もあったからかと思いますが、当時の附帯決議には、機構が支援する対象となる事業者への投資、融資等の金融機能が機構の主要な事業となることに鑑み、専門知識を有する民間の人材の確保及びその積極的な活用等が図られるよう努めるとともに、相手国との人的ネットワークの構築に積極的に取り組むことということが盛り込まれております。

こうした人的ネットワークの構築という部分も含めまして、その後の検証等を含め、進捗状況等確認されていることがありましたら、その点のご見解を伺います。

JICT法制定時の附帯決議を踏まえまして、JICTでは現地の大使館とも連携しつつ、相手国との人的ネットワークの構築に取り組んでございます。

具体的には、主に現地の大使館や、相手国の在京大使館を接点といたしまして、各国との連絡経路を確保いたしまして、現在21の国、国際機関との間で人的ネットワークを構築しているところでございます。

この人的ネットワークを活用いたしまして、例えばですが、その案件につきまして、地政学リスクの分析などを支援するという事例もございますし、案件によっては、相手国のところでのイベントなどに、このような培った人的ネットワークの方々にお越しいただく、協力していただくというような事例も出てきているところでございます。

JICTによるサイバーセキュリティ技術の海外展開支援実績
▶ 動画
質問
石井苗子 (日本維新の会)

- JICTがこれまで支援した案件の中で、サイバーセキュリティ技術を用いた製品の海外展開にあたるものはあるか

答弁
伏田
  • 過去10年間の支援決定28件の中で、サイバーセキュリティ技術を用いた製品・サービスの海外展開実績はない
  • 経済安全保障の観点から重要であり、戦略的投資の加速が期待される
  • 現在、海外展開に関する相談が寄せられており、適切に役割を果たしていくよう促す
全文
質問・答弁の全文を表示

私は本日、日本企業が開発したサイバーセキュリティ技術を、JICTがどう支援してそのサービスを普及していけるかについて質問させていただきます。

そのように、技術を商品化させ、開発すれば稼げるというようなイメージを、私はサイバーセキュリティ技術の分野でも同じ流れが欲しいと思っています。

開発すれば稼げるというイメージが定着してほしいと思っているんですが、質問です。

これまでにJICTが支援した案件で、サイバーセキュリティ技術を使った製品の海外展開にあたるものはありますでしょうか。

これまでの10年間におきまして、JICTは28件の支援決定を行っておりますが、サイバーセキュリティ技術を使った製品やサービスの海外展開にあたる案件の支援実績はございません。

一方、サイバーセキュリティ分野において、日本企業の国際競争力を高めていくことは、我が国の経済安全保障を確保する観点から重要でございまして、委員ご指摘のとおり、稼げるというイメージが定着し、戦略的な投資が加速していくことが期待されているところでございます。

まだ支援決定にこそ至っていないものの、JICTにはサイバーセキュリティ技術の海外展開に関する相談も寄せられていると承知しているところでございます。

今後の海外市場の開拓に向けて、日本企業の戦略的な投資の呼び水として適切に役割を果たしていくよう促してまいります。

サイバーセキュリティ技術の案件形成と支援の方向性
▶ 動画
質問
石井苗子 (日本維新の会)

- 海底ケーブルやデータセンターだけでなく、日本企業が開発したサイバーセキュリティ技術を売り込み、稼げる分野を創出するための営業活動や支援を行えないか

答弁
伏田
  • サイバーセキュリティ分野は日本成長戦略会議の支援すべき戦略分野の一つである
  • 民間金融から十分なリスクマネー供給が見込まれない場合などは、JICTの支援対象になり得ると考えている
  • セミナー開催等でニーズを汲み上げており、今後も政府の取り組みと連携して案件形成を促したい
全文
質問・答弁の全文を表示

28件の海外展開があって、サイバーセキュリティの技術に特化したもの、技術は使われているんですが、どこかの会社が開発したものであったり、技術の展開はないということなんです。

要するにサイバーセキュリティ技術に主眼を置いて案件を使ったことはないということなんです。

28件のうち、海底ケーブル4件、データセンター4件と8件と、これが一番多いということも分かっておりますが、例えば、どこかが使った技術を流用してではなくて、サイバーセキュリティシステムを支援するという形ではなくて、日本企業が開発したサイバーセキュリティ技術を売り込むという、稼げる分野というのがどこにあるかという、このチャンスをどこかで作ってほしいと思ったんです。

そこで質問なんですが、サイバーセキュリティ技術の海外展開、相談というのはあると思うんですけれども、果たしてその政策性ですね。

とか収益性、こういったものを審査しなければいけないと思うんですが、このJICTの判断というのがあると思うんですけれども、海底ケーブルとかデータセンターとかだけじゃなくてですね、そうしたサイバーセキュリティ技術の営業活動というのもやってもらいたいんですが、どうでしょうか。

今のところどのようにお考えかお聞きします。

サイバーセキュリティ分野は現状海外の技術、製品への依存度が高いために、今後増大する需要を見越して我が国のサイバーセキュリティ産業、技術基盤を強化していくことが急務となってございます。

このような観点からサイバーセキュリティ分野は日本成長戦略会議のもとの支援すべき戦略分野の一つに位置づけられているところでございます。

JICTにおきましても、我が国企業が海外においてサイバーセキュリティ関連サービスを事業として展開する取り組みにつきまして、民間金融から十分なリスクマネーの供給が見込まれない場合などには支援対象になり得ると考えているところでございまして、サイバーセキュリティ分野における海外市場の獲得に向けた戦略投資の呼び水としての役割が期待されていると考えているところでございます。

これまでもJICTでは、このサイバーセキュリティ関連サービスの海外展開に対する支援をしていくということを見据えまして、サイバーセキュリティに関するセミナーを開催するなど、日本企業のニーズを、海外に出ていくニーズを組み上げるための取組を行ってきているところでございます。

今後、総務省をはじめとする政府におけるサイバーセキュリティ技術の海外展開の取り組みとの連携も図りながら、JICTによるサイバーセキュリティ分野における案件形成というものも促してまいりたいと考えてございます。

海底ケーブル敷設船の調達支援と技術への考え方
▶ 動画
質問
石井苗子 (日本維新の会)
  • 戦略分野である海底ケーブルの敷設船不足への支援を求める
  • 技術展開に関して大臣はどう考えているか
答弁
林芳正
  • 海底ケーブルは重要インフラであり、敷設保守能力の自律的な供給体制を保持することが重要である
  • 官民投資ロードマップにおいて海底ケーブルを主要な製品・技術の一つとして位置づけ、検討を進めている
  • 予算確保に向け、敷設船の保有体制強化など官民投資促進に向けた課題と政策パッケージの検討を進める
全文
質問・答弁の全文を表示

そういうことなんですけれども、海外市場に打って出るJICTというのは非常に重要で、主催するセミナーというのもありますが、この接点を持てるようにですね、もう少し密着型のアドバイスというのが必要ではないかと思うんですが、第一に最後にお聞きいたします。

案件28件ありましたけれども、今私が言ったような技術の展開というのはやっておりません。

海底ケーブル、こういったものについてですね、ケーブル敷設工事ですか、これが遅れる原因として、ケーブル敷設船の不足とかいろいろ聞いておりますが、造船もですね、海底ケーブルも成長戦略会議で、戦略分野としております。

ケーブル敷設船の調達についてもしっかり支援してもらいたいんですけれども、そのほかのことでですね、大臣は技術に関してどのようにお考えがあるかということをまとめていただきたいと思います。

まず海底ケーブル、これは大事なインフラでございまして、世界的に海底ケーブル敷設船の需給、これは逼迫しておると。

背景には海底ケーブルの需要の増大というのがあるわけですが、我が国における敷設保守能力の確保を含めて、自律的な供給体制を保持することが重要でございます。

先ほど来お答えしているこの官民協議会でですね、官民投資を優先的に支援することが必要と考えられる主要な製品、技術の一つとして、海底ケーブルを位置づけ、今後の官民投資ロードマップについて検討を進めております。

総務省としてこの必要な予算の確保に向けて、引き続き官民協議会での議論や関連する制度整備の状況などを踏まえつつ、例えば海底ケーブル敷設船の保有体制を強化することによってですね、敷設保守能力の向上など、官民投資促進に向けた課題と政策パッケージの検討を進めてまいります。

JICTの存続期間設定の妥当性
▶ 動画
質問
中田優子 (参政党)
  • JOINがオープンエンド方式であるのに対し、JICTに10年という期限を設けている根拠は何か
  • 事業性質(長期回収案件の増加)と期限設定が整合していないのではないか
答弁
林芳正
  • 官民ファンドのガイドラインに基づき存続期間を設けることが前提である
  • 通信・放送・郵便事業の投資回収期間(10〜15年)を踏まえ、20年の存続期間を設定し、今回は10年の延長とした
全文
質問・答弁の全文を表示

ちょっとずっと繰り返しにはなりますけれども、ご答弁を聞いていた中で改めてここで、JICTについてもデータセンターや海底ケーブルといった投資回収までに長期を要する案件というものも増加しておりまして、この10年間という期限設定そのものが事業の性質と必ずしも整合的ではないのではという指摘もございます。

こういった形で、JOINとは異なる投資期間を目的としており、いろんな状況を鑑みて、この10年間延長するというお話でありますけれども、再度、この10年間というこの期間を設定したことに対しての明確なご答弁をいただけますでしょうか。

官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議において、官民ファンドの運営に係るガイドラインを決定しておりますが、官民ファンドには存続期間を設けるということを前提としておるところでございます。

一方、JICTにつきましては、JOIN同様の例外的な事情がないことから、ガイドラインにおける前提のとおり、存続期間を設けておりまして、海外における通信、放送、郵便事業が軌道に乗り、投資の回収が見込める期間、これがおおむね10年から15年であるということを踏まえて、20年間の存続期間を設けたところでございます。

JICTの設立から10年が経過した現在、本法案においてもですね、同様の考え方の下で10年間の延長としているところでございます。

海外共同事業における国益の判断基準
▶ 動画
質問
中田優子 (参政党)

- 海外展開型ファンドの赤字案件が多い中、JICTの国際共同事業がどのような観点から国益に資すると判断しているのか

答弁
伏田英明
  • 海底ケーブル事業等において、日本企業とJICTの合計出資比率で過半数を占め、日本が主導している
  • インド太平洋地域の基幹インフラ構築に寄与し、経済安全保障の確保に貢献している
全文
質問・答弁の全文を表示

日本の官民ファンド全体では収益は黒字とされておりますが、特にこういった海外展開型のファンドにつきましては赤字の案件も多く、やはり海外投資の難しさが改めて浮き彫りになっていると考えております。

こうした国際共同事業について、どのような観点から政府は国益に資すると判断しているのか、具体的にお示しをお願いいたします。

JICTが支援決定いたしました海底ケーブル事業は4件ございますが、いずれの事業におきましても、海底ケーブルを保有・運用する事業体に対する出資比率は、我が国企業とJICTの合計で過半数を占めておりまして、我が国が主導する形で進められているものでございます。

例えばJICTは日本、シンガポール、インドの間を接続する海底ケーブル事業を支援してございますが、我が国の企業が主導して、インド太平洋地域の基幹的なインフラを構築することに寄与してございまして、我が国を含む地域の経済安全保障の確保に貢献するなど、国益にかなった支援であると考えてございます。

海外直接投資のリスク管理とガバナンス
▶ 動画
質問
中田優子 (参政党)

- 資金流出、不適切利用、ガバナンス不足などのリスクに対し、どのようなモニタリング体制とリスク管理枠組みを講じているか

答弁
伏田英明
  • 日本企業を筆頭株主とし、取締役を派遣することでガバナンスを確保している
  • 支援基準に基づき適切な経営責任が果たされるか判断し、四半期ごとのモニタリング会議等で事業・財務状況を確認している
全文
質問・答弁の全文を表示

投資資金が海外に流出するだけで日本企業の技術力や競争力の強化につながらないリスク。

こうしたリスクに対し、どのようなモニタリング体制を継続して行い、ガバナンス措置を講じ、そしてどのように国益の確保を担保しているのか、具体的なリスク管理の枠組みについてご説明をお願いいたします。

JICTにおける投資判断におきましては、我が国の国益に反する事業運営などを防止すべく、日本企業及びJICTによる投資先のガバナンス確保を重要な判断要素の一つとしてございます。

実際に現在、海外企業に対して投資している案件につきましては、いずれも日本企業が筆頭株主となり、取締役を派遣しているなど、投資先のガバナンス確保が適切に行われているところでございます。

また、JICT法に基づきまして定められましたJICTの支援基準では、対象事業が公的な資金による支援を受けることに鑑み、対象事業を効率的、効果的かつ確実に実施する体制を確保するなど、対象事業者が適切な経営責任を果たすことが見込まれることを支援基準として定めてございまして、JICTにおいては、JICTが投資した資金が適切に活用される体制が確保されているかも含めまして、投資判断を行ってございます。

さらにJICTにおきましては、随時で全社会議や原則四半期のモニタリング会議なども通じまして、投資先の事業状況や財務状況なども確認して、適切な事業運営が行われているところをモニタリングしているところでございます。

官民ファンド支援の国民への還元策
▶ 動画
質問
中田優子 (参政党)

- JICTへの公的支援が、具体的にどのような流れで国民生活の安定や豊かさ(所得向上、雇用創出等)に還元されるのか

答弁
堀内照男
  • デジタルインフラへの投資により民間投資を誘発(約6.2倍)し、日本企業の海外需要獲得に貢献している
  • 情報通信産業の活性化や「稼ぐ力」の向上を通じて、所得向上や雇用の安定に還元されることを期待している
全文
質問・答弁の全文を表示

しかしながら国民の立場から見れば官民ファンドへの公的支援が自らの生活にどのように還元されているのかというところが見えにくいとの指摘もございます。

JICTへの支援が雇用の創出、通信インフラの高度化による利便性向上、そして我が国企業の競争力強化による所得向上、こういったことを通じて最終的に国民生活の安定や豊かさにどのようにつながっていくのか具体的な流れを含めて分かりやすくお示しをいただきたいです。

改めまして、国民に向けた分かりやすい答弁をお願いいたします。

JICTによる支援が、我が国における情報通信産業の活性化や稼ぐ力、の向上に寄与することで、国民の所得向上や雇用の安定など、国民の生活に還元されていくと認識しております。

具体的には、この10年間のJICTの実績として、海底ケーブルやデータセンターなどのデジタルインフラを中心に28件の支援決定を行っており、2024年度末までの累積投資額は約1159億円、それによって誘発された民間投資額が7167億円と、JICTの投資額に対する民間投資額は約6.2倍となっております。

これらの支援は、日本企業による海外需要の獲得に着実に貢献し、民間投資の呼び水として機能しているものと考えております。

このように日本企業への支援や、それによる民間投資の誘発によって、我が国における情報通信産業の活性化や稼ぐ力の向上に寄与し、さらなる国民の所得向上や雇用の安定、そういったところにおいて、国民の生活に還元されていくことを期待しているところでございます。

収益性と政策目的の優先順位
▶ 動画
質問
中田優子 (参政党)

- 短期的には収益性が低く赤字が見込まれる場合でも、中長期的な経済発展や経済安全保障に資するなら支援を拡大すべきではないか

答弁
伏田英明
  • 政策的意義と収益性の両立を求めつつ、ポートフォリオ全体でバランスを確保すべきとの考えである
  • 収益性のみを重視せず、設立目的に照らして政策的意義を重視した案件も支援されるよう監督を行う
全文
質問・答弁の全文を表示

官民ファンドの運営において収益性の確保が重要であることは当然でありますが、他方で短期的な収益のみを過度に重視すれば、インフラ整備、新興国市場の開拓、そして経済安全保障上の重要な分野への投資といった中長期的な大きな国益につながる案件が十分に支援されない恐れもございます。

仮に短期的には収益性が低く、あるいは一定の赤字が見込まれる場合であっても、中長期的に見れば、我が国の経済発展や経済安全保障に資するのであれば、引き続きJICTによる支援を拡大するべきと考えますが、政府の御見解をお示しください。

JICTによる投資は、政策的意義と収益性の両方を満たすことが求められております。

JICTの在り方に関する検討会におきましては、これを前提としつつも、一定の収益性を確保しつつ、政策的意義を重視する案件や、一定の政策的意義を確保しつつ、収益性を重視する案件などを組み合わせ、ポートフォリオ全体の中で、政策的意義、収益性のバランスを確保すべきとの意見が、取りまとめがなされたところでございます。

総務省としては、この取りまとめも踏まえまして、JICTにおいて収益性のみを重視するのではなく、JICTの我が国経済の持続的な成長に寄与するという設立目的も踏まえまして、政策的意義を重視した案件も支援がしっかりなされるよう、適切にJICTの監督を行ってまいります。

官民ファンドの統合・機能再編
▶ 動画
質問
中田優子 (参政党)

- 累積赤字や機構数の多さを背景とした、官民ファンドの統合や機能再編について政府はどう考えているか

答弁
伏田英明
  • 統合による経費軽減の可能性はあるが、専門性に基づいた機動的な運用やノウハウ蓄積には個別機関である方が効率的である
  • 統廃合の枠組みを踏まえつつ、組織の在り方を検討する必要がある
全文
質問・答弁の全文を表示

官民ファンドのこういったところありますけれども、さまざまないろんな累積赤字があったりですとか、機構の数が多いのではというご指摘のもとに、官民ファンドの統合や機能再編については、政府としてどのように考えているのでしょうか。

また、これまでの有識者会議や多くの検討会におきまして、そのような議論が行われてきたのか、行われていたとすれば、その内容についてもお伺いできますでしょうか。

官民ファンドの統合に関してのご質問などお理解いたしますが、委員御指摘のとおり、官民ファンドを統合することによりまして、共通経費の負担が軽減されるということも考えられますが、一方で有料案件の発掘、組成、事業の成功のためには、それぞれの機関が専門性に基づいて、機動的に柔軟に業務を行い、投資分野に即した能力を発揮することにより、また、そしてノウハウを蓄積することが効率的かつ効果的だと考えてございます。

JICTの在り方に関する検討会におきましても、今後もJICTの専門性を生かして、我が国事業者の支援を実施していくため、専門性の強化に引き続き努めるべき、専門ファンドとしての機動性、迅速性の確保に引き続き努めるべきとの定義がまとめられたところでございます。

組織の在り方につきましては、経済財政運営計画進捗管理点検評価表に基づく官民ファンドの統廃合に係る枠組みも踏まえながら、組織の在り方については検討することが必要と考えているところでございます。

JICTの累積損失の理由と解消見通し
▶ 動画
質問
伊波洋一 (沖縄の風)
  • JICTの累積損失が生じた理由について
  • 累積損失解消の見通しの根拠となる資産について
答弁
瀬田
  • 初期案件の計画不達、地政学リスク分析や投資審査、リスク体制の不足が理由
  • 投資リスク管理の徹底による経営改善と、2028年度以降の大型案件の投資回収に基づく見通し
全文
質問・答弁の全文を表示

この累積が生じた理由はどのようなものだったのでしょうか。

また、累積解消の見通しは、どのような資産に基づくものですか。

JICTでは、設立後、最初の3年間で通した4つの案件につきまして、事業が計画通り進まず、損失を計上したこともございまして、2024年度末の累積損益は122億円のマイナスとなってございます。

JICTは主にこれらの案件につきまして、地政学リスクに係る深い分析の不足ですとか、投資審査に係る多角的な確認の不足、海底ケーブル事業における投資スキームのリスク体制の不足、これらをその理由として挙げているところでございます。

その後、JICTにおきましては、これらの理由を踏まえた投資リスク管理に取り組みまして、2023年度からは単年の黒字を継続するなど、計画を上回るペースで経営改善が進捗してございまして、公表している改善計画より3年前倒しとなる、2029年度には累積損失を解消できる見込みとなってございます。

加えて適切に投資案件のモニタリングを実施いたしましてリスクを早期に察知し迅速に対応策を講じるなど投資リスクの管理を徹底する中で、2028年度頃以降に大型案件の投資回収を見込んでいるところでございまして、2029年度の累積損失の解消は達成の蓋然性の高い見通しであると考えてございます。

JICTの出口戦略
▶ 動画
質問
伊波洋一 (沖縄の風)

- 存続期間内に、国民に示されるべき出口戦略はあるのか

答弁
瀬田

- 民間金融によるリスクマネー供給が十分となり、事業者が自立的に海外展開できると判断できれば、設置期限を延長する必要はないと考えている

全文
質問・答弁の全文を表示

延長させる存続期間内に、JICTの出口戦略が策定され、国民に示される必要があるのではないでしょうか。

事業開始からこれから投資回収、JICTの清算まで20年の期限内に実現するという出口戦略はあるのですか。

ご指摘の出口戦略でございますが、総務省としては、民間金融によって十分なリスクマネーが供給され、民間事業者が自立的に事業の海外展開を行うようになったと判断できれば、JICTの設置期限をさらに延長する必要はないものと考えてございます。

今後、JICTにおいて、その知見や人的ネットワークを民間企業に還元することを促すことによりまして、民間金融によって十分なリスクマネーが供給され、民間事業者が自立的に事業の海外展開を行い得る環境が整備されるよう、総務省としても促してまいります。

JICTの呼び水効果の検証
▶ 動画
質問
伊波洋一 (沖縄の風)

- 民間投資額の合計ではなく、国の投資がなければ民間投資がなされなかったという関係性の調査を行っているか

答弁
瀬田
  • 明確な回答は困難だが、JICTの参画が民間投資判断の材料となり誘発に寄与していると考えている
  • 有識者検討会でも案件組成が円滑に進んだとの声があり、今後も多角的に評価し説明責任を果たす
全文
質問・答弁の全文を表示

国の投資が文字通り呼び水となって民間の投資が引き出された、国の投資がなければ民間の投資がなされなかったであろうという関係は明らかではありません。

そのような調査は行っていないのでしょうか。

JICTがなければ民間企業などによる投資が実現しなかったか否かにつきましては、明確なお答えは困難ではございますが、JICTによる投資、またはその見込みがあることは、民間企業などによる投資判断の材料として、民間投資の誘発に寄与していると考えてございます。

昨年、総務省において開催いたしました有識者検討会におきましても、事業者からJICTが参画することにより、案件組成が円滑に進んだという声もいただいているところでございます。

JICTにおいて、JICTの参画が民間投資の実現にどの程度貢献したのか、多角的な視点から適切に評価を行い、しっかり説明責任を果たしていくことが重要でございまして、総務省としても適切に監督してまいります。

官民ファンドの教訓のJICTへの反映
質問
安野貴博 (チームみらい・無所属の会)
  • 過去の官民ファンドにおける累積損失や元本回収の懸念などの失敗事例がある
  • これらの教訓をJICTの今後の業務運営に具体的にどう反映させるのか
答弁
林芳正
  • 関係閣僚会議の指示に基づき、リスク管理体制の強化やガバナンス強化策を取りまとめた
  • 知性学分野の顧問招聘や有識者検討会の開催により、リスク管理・情報開示・組織体制を強化している
  • 透明性確保のため、秘密保持に留意しつつ適切に監督を行う
全文
質問・答弁の全文を表示

JICTが真に国益に資するためには、法律の設置期限を伸ばすだけではなくて、過去の官民ファンドの反省を生かしながら、その状況に応じて運営のあり方をアップデートしていくことが不可欠であると私は考えております。

しかしその一方で、会計検査院の2025年報告によると、23の官民ファンドのうち約6割が累積損益マイナスの状態に陥っております。

例えば、クールジャパン機構や海外交通・都市開発事業支援機構、今までも何回か話に出ておりますが、通称ジョインでは、資本コストを大幅に下回っていたと指摘がされております。

また、EXITの想定時期を過ぎた継続案件167件のうち、4分の3において元本回収に懸念があるとも報告されております。

財務的にも政策的にも当初の目的を十分に達成できていないファンドが少なくないというのが実情ではないでしょうか。

延長を検討するにあたっては、これまでの官民ファンドの教訓、失敗の経験をしっかりと運営体制に反映させていくことが不可欠と考えております。

官民ファンドの経験から得られた教訓はJICTの今後の業務運営に具体的にどのように反映されていくのでしょうか。

昨年の1月に開催をされました官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議の第16回会合におきまして、官房長官から総務大臣を含む関係大臣に対し、ジョインの事例も参考にして、各官民ファンドのリスク管理等の取組が強化されるよう、適切に監督することについて指示が行われたところでございます。

この指示も踏まえて、JICTでは、昨年4月に知性学分野の顧問を招聘し、リスク管理体制を強化したほか、総務省では、昨年10月から有識者検討会を開催して、ジョインで改善されたリスク管理、情報開示、組織体制に関する観点を含むさらなるガバナンス強化策等について、同年12月に取りまとめをしたところでございます。

特に情報開示につきましては、官民ファンドとして透明性を一層確保し説明責任を果たしていくべく、関係者との秘密保持契約に留意しつつも、対応状況の聴取を通じて適切に監督を行ってまいります。

設置期限延長に伴うガバナンス強化策
質問
安野貴博 (チームみらい・無所属の会)
  • 設置期限を10年延長するが、新規投資停止や組織縮小の条件が法文にない
  • 5年後を目処とした中間レビューと国会報告の仕組みを導入すべきではないか
  • 独立した有識者による継続的な監視体制を設けるべきではないか
答弁
林芳正
  • 改善計画に基づき進捗検証を行っており、現在は計画を上回る損益改善が進んでいる
  • 実績が計画を下回った場合は、組織の在り方の抜本的見直しや、他機関との統合・廃止を検討する仕組みがある
  • 累積損益の状況を適宜検証しながら存続を検討し、適切に監督する
全文
質問・答弁の全文を表示

設置期限の延長に伴うガバナンスの強化についてお伺いいたします。

今回の改正は設置期限を10年延長するものでございますが、延長期間中に新規投資の停止や組織の縮小清算を行うための条件というものは法文上明記されておりません。

このままでは累積損失の解消状況にかかわらず2045年度末まで組織が存続して運用し続けるということになりかねないという懸念もございます。

まず1点目は、中間レビューと国会での報告でございます。

改正から5年後をめどに累積損失の解消状況や新規投資の実施状況を国会に報告し、計画が未達の場合には新規投資の停止や組織の統廃合を行うという仕組み、こういったやり方があり得るのではないかと考えております。

そして2点目は、独立した有識者による継続的な監視でございます。

投資の専門的知見を持つ有識者が、投資方針、コスト管理、情報開示などを向上的に評価する体制を設けるべきではないか。

この2点について政府としての見解をお聞かせください。

JICTの累積損益投資額につきましては、現在経済財政運営4か年計画進捗管理点検評価表2025を踏まえまして、2022年5月に策定した改善計画を基に進捗状況の検証を行ってございまして、またその結果は公表してございます。

これまで改善計画を上回る実績で、損益の改善が進捗しているところでございます。

ただ今後でございますが、仮に損益の実績が改善計画を下回った場合には、この進捗管理点検評価表におきまして、速やかに組織の在り方を含め抜本的な見直しを行い、さらに見直しによる成果が上がらないときには、他の機関との統合、または廃止を前提に具体的な道筋を検討するということとされてございます。

このようにJICTの存続については、累積損益の進捗状況を適宜検証しながら検討していくこととされてございますが、総務省といたしましては、JICTが引き続き改善計画を達成していけるよう、また運営の状況について丁寧な説明をしていくよう、適切に監督を行ってまいります。

政策目的を測るKPIの妥当性と成果指標の導入
▶ 動画
質問
安野貴博 (チームみらい・無所属の会)
  • 現在のKPI(投資額・連携数・呼び水効果)は投入量中心であり、政策目的の達成度を測る指標として不十分である
  • 海外売上高や経済安全保障への寄与度など、成果ベースのアウトカム指標を追加すべきではないか
答弁
伏瀬田
  • 現在の3つのKPIについて5年ごとに検証を行っている
  • 政策性と収益性のバランスを確保しつつ、他の官民ファンドの事例や状況変化を踏まえ、成果ベースの指標設定を含め検討したい
全文
質問・答弁の全文を表示

政策の目的を図るKPIの妥当性についてお伺いしたいと思います。

JICTにおける政策性のKPIとして挙げられているものといたしまして、1つ目に日本企業が海外で行うICT事業等への投資額、2つ目に民間企業との連携、3つ目に呼び水効果、この3点が設定されていると承知をしております。

しかしJICT法の本来の目的、これを見ますと、我が国事業者の収益性向上、経済・安全保障への寄与、そして放送・郵便分野を含む海外展開の支援でございます。

現在のKPI、どれくらいのお金を投入したかというところに関しては網羅しておるんですが、この政策目的がどれくらい実現できたのか、その成果を測る指標としては、まだ足りない部分もあるのではないかと、そういうふうに考えております。

現在のKPIに加えて、政策目的の達成度を測るようなアウトカムの指標。

これ、例えばアイデアで申し上げると、投資先の海外売上高であるとか、現地法人設立、現地事業の継続性、海外ケーブルの冗長性向上の度合い、データセンターの地理的分散度合いなど、経済安全保障への寄与を図る図り方といったものは様々あると考えております。

こういった成果ベースの指標を追加すべきでないかと考えますが、政府の見解を伺います。

また、政策性能を測るKPIでございますが、JICTの政策性にかかるKPIといたしましては、日本企業が海外にて行うICT事業等への投資額、民間企業との連携数、民間投資の呼び水効果の3つを設定してございまして、これらのKPIの進捗状況につきましては、5年ごとに検証されているところでございます。

ご指摘いただきました政策の成果ベースの指標につきましては、JICTにおいて政策性と収益性のバランスを確保しながら、ポートフォリオ管理を行う中で、政策性を適切に評価できるKPIをどのように設定すべきかということも含めまして、他の官民ファンドの事例やJICTを取り巻く状況変化も踏まえまして、検討をしてまいりたいと考えてございます。

日本国際放送によるミャンマー事業への出資
質問
齊藤健一郎 (各派に属しない議員)

- 日本国際放送によるミャンマー事業への出資額、時期、経緯について伺いたい

答弁
豊島
  • 2018年に放送番組施策の設備ノウハウ輸出やコンテンツ発信促進のため、JICT等と共同で現地法人に出資した
  • 出資額は約1億円(90万ドル)であると承知している
全文
質問・答弁の全文を表示

このJICT法の中で、この放送というところなんですけれども、このJICTの累損の部分っていうところ、これ実はやっぱり放送の分野っていうところの累損も含まれているというところでですね。

これがどうやってNHKと関わっているかというところなんですが、NHKの子会社である日本国際放送っていうところに、要するにNHKが出資をしているわけなんですね。

そこから今回のこのJICTへの出資ということが決まった。

これ先ほどから聞き終わりで、ミャンマーでのクーデターによってその放送事業というのが最終的には累損に入れざるを得ない状況になってしまったという、これやむを得ない事情ではあるとは思うんですけれども、そもそもこれ自体も結局はNHKの受信料を集めたお金を原資として国際放送の方に資本として投入しているというところで、これもやはり受信料の、国民の資産というものが毀損されているという事実もまた事実でございますので、この辺について伺いたいんですけれども。

まず、この子会社である日本国際放送が、このミャンマーの事業に関しての出資額、そしてその出資した時期、そしてどのような経緯でその出資が決まったのかお答えください。

本件につきましては2018年に日本製の放送番組施策に係る設備ノウハウの輸出や日本コンテンツの発信の促進のため、NHKの子会社である日本国際放送がJICTなどと共同で現地法人に出資したものというふうに承知をしております。

なお出資額につきましては、日本国際放送は当時、出資額というと90万ドル、当時のレートで申し上げますと約1億円を出資したものと承知しております。

ミャンマー事業の損失要因と回収状況
▶ 動画
質問
齊藤健一郎 (各派に属しない議員)

- ミャンマーでの事業が破綻した理由について伺いたい

答弁
伏瀬田
  • クーデターの発生と軍事政権への移行により、事業継続が困難になったことが要因である
  • 出資額のうち一定程度は回収している
全文
質問・答弁の全文を表示

そしてこの事業がちょっと破綻したその理由と、それもちょっと同時に合わせてお伺いしたいと思います。

ご指摘のミャンマーでの事業において損失を計上した要因は、先ほど議員のご指摘のありましたとおり、ミャンマーにおいてクーデターが発生し、軍事政権に移行したことによりまして、事業継続が困難になったというものでございます。

また、その際の損失でございますが、JICT、日本国際放送につきまして、このプロジェクトに参画してございます企業、またミャンマーの現地企業などの関係企業の影響もございますので、少し答えは差し控えさせていただきますが、事業撤退に当たって、出資額のうち一定程度は回収しているところでございます。

NHKの国営化・無償化への検討
▶ 動画
質問
齊藤健一郎 (各派に属しない議員)

- 受信料原資の投資の透明性や昨今の情勢を鑑み、NHKの国営化や無償化を検討すべきではないか、大臣の所感を伺いたい

答弁
林芳正
  • 受信料で支えられているため、グループ全体の業務適正を確保することが重要である
  • 公共放送の役割を果たすため、受信料財源の確保に努める必要がある
全文
質問・答弁の全文を表示

はい、一定程度その回収はもちろんしているということなんですけれども、やはり最初に答えられないということも含めまして、そのようなところ、やはりこの受信料とかが原資になって出資をしているその子会社の件ということもありまして、やっぱり透明性という部分というのは今日のキーワードでもたくさん出てきているんですけれども、その透明性を図る部分でも、やはりそういったところに国民が実際に自分たちの支払った受信料が回り回って、そういったところへの投資になっている。

NHKのやっていることはあなたたち自身で自主自立としてやってくださいという立場は分かるんですけれども、やはりちょっと昨今の情勢を考えると、やはりもう少し総務省が主導していかなければならない事情があるんじゃないかなと。

そういったところで私はNHKの無償化、国営化というところに舵を切ってお話をさせてもらってるんですけれども、これを前々からちょっと聞きたくて、なかなか質疑が残り続けてですね。

これ大臣にちょっとお伺いしたかったのが、なかなかお答えは難しいとは思いますが、その国営化、無償化っていうところに少し検討するという方向にも持っていかなければならないんじゃないかなと思いますので、ちょっと大臣、その所感をお伺いできたらなと思います。

NHKの経営は国民視聴者の受信料によって支えられていることから、コスト意識を持ち、子会社を含むNHKグループ全体の業務の適正を確保することが重要であると考えております。

委員からは何度かご披露がございましたが、NHKの財源につきましては、NHKが公共放送の基本的分かりを果たしていくためには、受信料財源の確保に努める必要があり、中期経営計画に基づき、受信料収入の減少に対する。

NHKの無償化に関する所感
▶ 動画
質問
齊藤健一郎 (各派に属しない議員)

- 議員が継続して質疑しているNHK無償化について、局長の感想を伺いたい

答弁
豊島
  • 受信料で支えられているため、コスト意識を持ち公共放送の役割を果たすことが基本である
  • 自主自立の観点から、事業支出の削減や副次収入の拡大に取り組み、健全な経営基盤を確保してほしい
全文
質問・答弁の全文を表示

これは質疑通告してないんですけど、豊島局長にも来ていただきましたので、私がもろもろNHKの無償化をずっとこの3月、4月と質疑を続けてまいりました。

そのご感想をお伺いできていればと思います。

先月でございますが、まさに先ほど実は大臣が答弁されたことに尽きる部分がございますけれども、まさにNHKの受信料によって支えられているということを踏まえますと、当然その運営に関しましてはそのコスト意識を持ちながら、公共放送としての役割をしっかり果たしていただくということが基本的になるというふうに政府としては考えております。

さらにNHKがその公共放送の基本的な役割というのを果たす上でも、その受信料確保、財源の確保に努めるということが必要であると同時に、当然のことである事業支出の削減、あるいは先ほど答弁がございましたけれども、副次収入の拡大などに取り組んでというふうに理解をしております。

その点を考えますと、ちょっと繰り返しになりますけれども、これらの取組、自主自立の観点から申し上げて、NHKにおきまして、しっかりこの取組をしていただきながら、その取組を通じて、健全な経営基盤を確保、それと、本来の目的である公共放送、この基本的な役割をしっかり果たしていただきたいというふうに考えております。

JICTにおける放送分野の今後の計画
▶ 動画
質問
齊藤健一郎 (各派に属しない議員)

- ミャンマーでの失敗を踏まえ、今後放送分野において新たな計画があるか伺いたい

答弁
伏瀬田
  • 参入障壁の高さや成長性の低さから案件形成が不十分だった
  • 有識者検討会の提言に基づき、通信分野で培ったネットワークを活用し、放送分野の案件形成を後押ししたい
全文
質問・答弁の全文を表示

そしてですね、もう一つ聞きたい質問の方なんですけれども、先ほど佐々木委員の方からもですね、通信、放送、郵便というふうにこの3つ入っているんですけれども、放送、郵便。

先ほど答弁がありました放送は1件、郵便ゼロ件ということなんですが、今後その放送というところのマンマーでの失敗も含めてですね、今後新たな計画があるのかをお伺いさせてください。

放送分野につきましては、今、議員からご指摘いただきましたとおり、データセンターなどをはじめとする通信分野と比較いたしまして、参入障壁の高い国が多いということ、市場の成長性が劣るということなどから、十分な案件形成ができていなかった状況と考えてございます。

他方、昨年開催いたしましたJICTの在り方に関する検討会におきまして、外部有識者の方々にご議論いただいたところ、政策的意義の観点から放送分野の支援も追求すべきと提言をいただいてございまして、今後、JICTにおきまして、通信分野への支援を通じて培った組織的人的ネットワークなど、放送分野の案件形成にも活用いただくことを期待してございまして、総務省としても、あと関係機関ですとか、在外公館を通じた情報収集なども通じまして、後押しをしてまいりたいと考えてございます。

JICT法から放送・郵便事業を削除する提案
▶ 動画
質問
齊藤健一郎 (各派に属しない議員)

- 時代にそぐわない放送・郵便事業を、法案から削除してはどうか

答弁
伏瀬田
  • 参入障壁などの課題はあるが、有識者検討会から政策的意義の観点で支援を追求すべきとの意見がある
  • 放送関係会社とJICTで議論が重ねられているため、現時点で放送を除くことは考えていない
全文
質問・答弁の全文を表示

齊藤健一郎はい、この放送というところなんですけど、その時代にやっぱりそぐわないところもやはりあるというような事実の中でですね、もうこれ、通信のことに関しては、これは僕は圧倒的必要で、この法案にも賛成だという立場なんですけれども、その通信のところに注力してやっていく必要性はありますが、放送と郵便というところに関しては、もうこれはちょっとやっぱり時代に合わせて、これ一層のことをこの法案の、もらったポンチ絵の中にも放送と郵便のことは何も書かれてないんですね。

っていうのであればですね、もうこれ一層のこと、この放送郵便事業というところを、これ法案から削除しちゃってもいいんじゃないかなというふうに思うんです。

繰り返しになりますが、放送分野につきましては、さまざまな障壁がございまして、参入障壁が高い国があるなど、考えるという条件があるところでございます。

一方、先ほど申し上げましたが、有識者検討会からは、政策的意義の観点から放送分野の支援も追求すべきというご意見をいただいてございます。

現在におきましても放送関係の会社の方々とJICTにおきましては議論が重ねられていると聞いているところでございます。

このような状況から現時点におきましてJICT法から放送を除くということは考えておりません。

発言全文

吉川沙織 (総務委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 吉川沙織

ただいまから総務委員会を開会いたします。

委員の異動について御報告いたします。

昨日までに中西雄介君が委員を辞任され、その補欠として加田裕之君が選任されました。

政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。

株式会社海外通信放送郵便事業支援機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務省国際戦略局長、布施田秀夫君、総務省情報流通行政局長、豊島元信君、本案の説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。

質疑のある方は順次ご発言ください。

出川桃子 (自由民主党・無所属の会) 7発言 ▶ 動画
質疑者 出川桃子

本日は質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。

さて、今月20日には三陸沖を震源とする地震が発生いたしました。

そして昨日は岩手県大津地町で山林火災が発生し、いまだ鎮下に至っていないということであります。

被災された皆様には心よりお見舞いを申し上げます。

そして総務省におかれましては、被災の地元自治体にしっかりと寄り添ってご支援をいただきますよう、改めて私からもお願いを申し上げます。

さて、質問に入りたいと思います。

JICT、いわば通称ジクトはICT分野に特化した日本で唯一の官民ファンドとして2015年に設立されました。

もともと20年の期限でございましたが、ちょうど折り返しの時期に来ているということで、さらに10年延長する法案が今回提出されたということであります。

私は今回のジクト法改正は、これまでの成果や課題をしっかりと総括をした上で、ジクトがその求められる役割を一層発揮できるよう発展させていく絶好の機会であると考えております。

本日はそうした観点からいくつか質問させていただきたいと存じます。

さて、これまでジクトは成長著しいICT分野において、いわば民間投資を呼び込む呼び水として一定の役割を果たしてきたと評価いたしております。

また、地政学リスクの高まりや経済安全保障の重要性が増す中で、官民ファンドであるJICTがICT分野に長期のリスクマネーを供給する意義はこれまで以上に高まっており、日本の産業競争力の強化にとっても極めて重要であると考えております。

一方、官民ファンドの在り方、このことをめぐっては、国の出資比率が高いこと、あるいは投資先が大企業中心になっていること、さらには投資分野にも一定の偏りがあることなど、いくつか課題があるとも認識いたしております。

また、2年連続で単年度黒字を形成するなど、損益は改善傾向にあるとは言うものの、令和6年度末時点で累積損失約122億円に達しております。

投資の性質上、短期的な損失は一定程度やむを得ない面があるとも承知しておりますが、国民の皆様からの理解を得るという点においては、やはり引き続き丁寧な説明が求められると思います。

設立から約10年が経過する中で、海外展開の支援やデジタルインフラ分野への関与など、一定の取り組みが積み重ねられてきたものと承知しております。

一方で、今申し上げましたように、成果の一方においては課題について様々な指摘があるところでございます。

今まさに次の段階に向けた評価と見直しが求められているのではないでしょうか。

こうした点も踏まえまして、これまでの10年間の取り組みについて、どのように総括をされているのか。

また、今回の延長を踏まえ、今後10年、さらにその先を見据えて、ジクトにどのような機能と成果を期待されているのか。

林総務大臣のご見解をお伺いいたします。

林総務大臣。

答弁者 林芳正

この10年間のJICTの実績は、海底ケーブルですとかデータセンターなどのデジタルインフラを中心に28件の支援を決定いたしまして、2024年度末までの累積投資額は約1159億円、また誘発された民間投資額は約7167億円となっております。

日本企業による海外需要の獲得に着実に貢献するとともに、民間投資の呼び水としても十分に機能しているものと考えております。

またJICTでは、設立後最初の3年間で投資した4つの案件におきまして事業が計画どおり進まず損失を計上したことから、2024年度末の累積損益は122億円のマイナスとなっております。

委員からもご指摘があったところでありますが、その教訓を生かして、この投資のリスク管理に取り組みまして、2023年度からは日本経済財政政策会議の方針の下で、強い経済の実現に向けて、官民投資を重点的に支援すべき戦略分野の1つになっております。

JICTには、今後取りまとめる官民投資ロードマップの実行に当たりまして、我が国の企業の戦略投資の呼び水として、情報通信分野の海外市場の開拓において、一層重要な役割を果たしていくということを期待しておるところでございます。

委員長 吉川沙織

出川桃子君。

質疑者 出川桃子

ありがとうございます。

JICTには今後ますます発展していただくことを大いに期待しております。

その上でお伺いいたします。

JICTが民間投資の呼び水としての役割を今後さらに十分に果たしていくためには、設置期限の在り方が極めて重要であると考えております。

ジクトの設置期限は、制定時に20年間とされており、その背景には、投資回収期間がおおむね10年から15年と見込まれていることがあると理解をしております。

ICT分野への投資は、皆様もご承知のとおり、長期性、不確実性というものが大変高く、息の長い、柔軟な支援というものが求められます。

設置期限の在り方は、投資判断に影響を及ぼし得る大変重要な論点であります。

そこでお伺いいたします。

官民ファンドには様々な制度設計があり、設置期限を設けない、いわゆるオープンエンド型の例もある中で、今回の延長幅を10年とした根拠はどのように整理をされておりますでしょうか。

今後の制度の在り方として、都度の延長にとどまらず、より安定的、機動的、かつ柔軟な投資を可能とする観点から、設置期限の見直し、すなわち無期限化も含めた検討が求められるのではないでしょうか。

総務省のご見解をお伺いいたします。

答弁者 林芳正

お答えいたします。

官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議において決定してございます官民ファンドの運営に係るガイドラインでは、官民ファンドには存続期間を設けることが前提とされているものと認識してございます。

JICTの存続期間につきましては、海外におけるICT事業が軌道に乗って、投資の回収を見込める期間がおおむね10年から15年であることを踏まえまして、既存の官民ファンドの例も参考に20年としたところでございます。

今般の延長に当たっては、制定当時と同様に、今から20年間の存続期間を設ける観点から、10年間の延長としているものでございます。

一方、現在期限が設けられていない官民ファンドジョインにつきましては、20年あるいは30年以上にわたる長期のプロジェクトを対象にしているということと、その期間を通じ、相手国政府の信頼も確保しつつ、出資・事業参画を継続的に行うことを踏まえ、存続の期限を設けず、5年ごとの見直しを実施することが適当とされていると承知してございます。

JICTにつきましては、同様のような例外的な理由がないことから、ガイドラインにおける前提のとおり、存続期間を設けているところでございます。

なお、今後のJICTの在り方につきましては、民間金融の状況、我が国経済、国際情勢を踏まえつつ、適宜適切に検討していく必要があると考えてございます。

委員長 吉川沙織

出川桃子君。

質疑者 出川桃子

ありがとうございました。

質問の時間が来てしまったんですけれども、申し訳ございません。

もう1問聞きたかったところなんですが、今回のJICT、これはですね、振り返りますと、この法案の成立時の当時の総務大臣は、高市早苗総理大臣でございました。

今後、このJICTをしっかりと発展させていく上で、やはりですね、国際的な競争力を維持、強化していくためには、今後、支援対象をより多様化し、投資領域を一層拡大していくということが不可欠であると思っております。

ちょっと質問の時間が来てしまいましたので、これからのますますの発展に期待をして終わりたいと思います。

ありがとうございました。

木戸口英司 (立憲民主・無所属) 26発言 ▶ 動画
委員長 吉川沙織

吉川沙織君。

質疑者 木戸口英司

木戸口英司(立憲民主・無所属)です。

今、出川委員からも触れていただきましたけれども、昨日からですね、岩手県大津市町の2地域で林野火災、大変緊迫感を増しているところでございます。

朝7時の岩手県庁からの資料によりますと、2カ所全く離れているんですね。

小槌地区山間部、本当に農村中山間地です。

私も何度も言っております。

また、きりきり地区は浜でありまして、まさに東日本大震災津波では、津波で流された地域、今、新しい住宅が、町並みが復興して、そこに火が迫っているという状況であります。

大津市は15ヘクタール、現在の地点で消失と、そして建物が7棟、住家1棟、非住家6棟。

今、避難3カ所に104世帯249人ということで、避難指示の方は1,800人以上に出ているという状況であります。

自衛隊の派遣要請もして、地元の消防本部と県内の応援隊で、今、消火に、もう昨日から、また夜明けとともに当たっていただいているということでございます。

ぜひ、早期消火ということに対して、総務省、消防庁でも力を借りたいところでありますし、また、先ほどテレビ、ラジオの状況ということもあります。

総務省にお願いをしたいと思います。

大臣ひと言いただけませんでしょうか。

林総務大臣。

答弁者 林芳正

まずは被災をされておられます皆様、避難をされておられる皆様に心よりのお見舞いを申し上げたいと思います。

木戸口君のお地元であります。

私は今朝アップデートされた報告を聞きました。

この2カ所で飛び火というにはあまりにも遠すぎるので、別々に火災が同時に起こったと。

緊急避難についても、これは別の部局になりますけれども、必要なことをしっかりと措置してまいりたいと考えております。

質疑者 木戸口英司

木戸口英司君。

ありがとうございます。

よろしくお願いを申し上げます。

それでは質問に入ります。

平成27年5月のJICT法案の審議当時、世界の情報通信インフラ市場が拡大する一方で、日本のシェアが年々低下しているとの認識が総務省から示されております。

その後、世界のICT市場規模は平成29年から平成35年にかけて3.5兆ドルから4.7兆ドル、約33%増の成長となっている。

一方で、日本のICT産業の国内総生産額は、名目で約11%増と、実質で約6.5%増ですね。

名目11%、実質で6.5%。

世界市場の成長と比べて伸び悩んでいると言わざるを得ません。

ICT市場における日本のプレゼンスはなかなか高まらないのが厳しい現実と言えますけれども、その原因を総務省はどのように分析しているのか。

その中でJICTが日本のICT分野の国際展開にどの程度寄与してきたのか、総務省の評価を伺いたいと思います。

答弁者 林芳正

我が国のICT産業はデータセンター分野などで一定のグローバルシェアを獲得している一方、モバイル通信インフラのように低迷が続いている分野もございます。

低迷の背景には豊富な内需に依存し市場技術のグローバル化への対応に遅れたこと、他国に比べて政府による国内外の需要確保に向けた支援が抑制的であったことなどが考えられるところでございます。

またこれまでJICTができてから10年間、JICTでは海底ケーブルやデータセンターなどデジタルインフラを中心に出資決定を行ってございまして、2024年度末までの累積投資額は約1,159億円。

これに誘発された民間投資額は約7,167億円となってございます。

JICTによる支援、例えば成長著しいインドのデータセンター市場において、日本の企業がトップシェアを獲得することに寄与しているなど、民間投資の呼び水として、情報通信産業における海外市場開拓等に貢献してございます。

このようにJICTは日本企業による海外需要の獲得に着実に貢献し、民間投資の呼び水としても十分に機能しておりまして、ICT分野における日本企業の国際展開への促進に十分に寄与したものと認められると考えているところでございます。

質疑者 木戸口英司

木戸口英司君。

もちろん数字だけではない部分だと思います。

目に見える形で成果が国民に伝わるように国として取り組んでいる事業だけですので、その点をこれからもちょっと質問で確認していきますけれどもお願いをしたいと思います。

今年2月末の米国及びイスラエルによるイラン攻撃以降、国際情勢は不安定化、ますます深まっております。

地政学上のリスクが高まる現下の情勢においては、民間企業において海外案件に対するリスクテイクが前にも増して慎重になることが想定をされます。

わが国の民間企業の海外展開を支えるリスクマネーを供給するというJICTの役割が改めて問われていると、その時にこの法案の審議ということだと思います。

JICT側としては、こうした国際情勢の変化を十分に見極めながら、高まる期待ということもある。

そこに応えつつ、投資が失敗し、新たな損失を生まないように、当然リスクも伴うということは承知しながらも、損失を生まないよう、これまで以上に慎重な投資判断を行っていく必要があると考えます。

JICTにおいて、各国の政治安全保障、経済情勢に関する情報をどのような体制で収集・分析し、個別案件の審査や事後のリスク管理に反映しているのか、現状をご説明願います。

今後、JICTにおいては、関係府省庁、在外公館、国際機関、他の官民ファンド等との連携を強めていく。

情報収集や投資リスク管理の実効性を一層強化していくということが必要だと考えますし、そのような取組になるものと考えますけれども、JICTと他の関係機関との連携強化に向けた課題と方針、このことをお伺いいたします。

答弁者 林芳正

お答えいたします。

まず、リスク管理をどのようにしているかというところでございますけれども、JICTでは、現地の大使館と連携して、相手国との人的ネットワークを構築しているほかに、マクロ経済、地政学分野の専門家を顧問として招聘するなどの取組を通じまして、地政学リスクに関する情報の収集、分析体制の強化を行ってございます。

例えば、地政学の専門家顧問がJICTの投資に係る意思決定を行う事業委員会に参加いたしまして、顧問から提供される外国政府の動向、マクロ経済情勢の分析を踏まえた地政学リスクに係る情報を当該事業委員会において投資判断の材料として活用しているところでございます。

また、他の関係機関との連携強化でございますが、JICTでは2022年に関係府省庁、在外公館、国際機関、また民間金融機関など、さまざまな機関の組織的人的ネットワークの強化を目的にしましたエコシステム推進グループというものを設置してございます。

この取組はまだまだ途上ではございますけれども、JICTにおいて引き続き、このような組織的人的ネットワークの構築を通じまして、国内外の情勢や投資機会に関する情報収集や投資リスク管理の強化を進めていくことが重要であると考えておりまして、総務省といたしましても、JICTの取組を支援してまいります。

質疑者 木戸口英司

木戸口英司君。

あたかも今、情報局の議論も進んでいるところでありますけれども、情報の重要性ということは、ますます高まってきているところだと思いますので、この点、総務省としても留意して進めていただくことをお願いします。

データセンターの重要見通しについてお伺いいたします。

生成AIの急速な普及等によって、このデータセンターの建設需要が大幅に拡大していると、今後も世界的な市場の成長が見込まれているということです。

昨年6月に総務省で策定されたデジタル海外展開総合戦略2030においても、重点分野としてデータセンターが挙げられている。

JICTによる持続的安定的なリスクマネー供給体制の整備が具体的な取り組みとして挙げられていると認識しております。

一方で、データセンターによる消費電力量の急増が課題となっている。

これは国内外ともそのとおりです。

これまでも各国で電力問題に起因し、データセンターの建設が一時停止する事案が起きていると。

こういう下振れリスクなども懸念されているということではないでしょうか。

こうしたことも踏まえて、政府としては、世界的なデータセンター需要について、今後も中長期的な成長が見込まれると認識して、今後、事業に取り組んでいくのか。

その需要見通しに当たっては、電力需要需給制約、イラン情勢等に起因するエネルギー供給の不安定化、さらには過剰投資による市場調整の可能性といった下振れリスクをどのように認識しているのかも含め、総務省の見解をお伺いいたします。

答弁者 林芳正

お答えいたします。

まず世界的なデータセンターの需要でございますが、これにつきましては様々な見方があると承知してございまして、一概には申し上げることが難しいのでございますが、例えば世界のデータセンターの市場規模でございますが、2020年には約8.8兆円でございましたものが、2030年には約49.4兆円まで拡大するとの予測もありまして、当面の間は、AIの利用拡大などに伴う需要拡大が続くのではないかと想定しているところでございます。

また、ご指摘いただきました下振れリスクでございますが、データセンター市場には電力確保の問題や過剰投資による市場調整の可能性など、下振れリスクは存在すると認識してございます。

JICTがデータセンター事業に対して投資を行うにあたっては、海外の情勢に関する情報収集を強化し、その共同出資者の事業戦略や、投資対象とするデータセンターを長期に利用するユーザーの確保、また電力確保の改善性、これらを踏まえまして、慎重に投資判断をするとともに、投資後におきましても、事業環境の変化などについて継続的かつ重点的なモニタリングを行うことが必要であると考えているところでございます。

質疑者 木戸口英司

木戸口英司君。

データセンターと並んで、この事業の中枢であるし、今後、生成AIの急速な普及等によって需要が拡大するインフラとして、国際海底ケーブルも挙げられます。

とりわけ、東アジアから東南アジアを含む環太平洋地域では、国際海底ケーブルの強い需要があるとも言われております。

この海底ケーブルの製造供給については、米国企業、フランス企業、そして日本のNECの3社による寡占状態が続いてきたと認識しておりますけれども、近年では中国などの新興勢力が参入し、受注競争が激化しているということです。

経済安全保障上非常に重要なインフラでありますし、その敷設に当たって日本のプレゼンスを高めていくことが重要であると考えます。

JICTにおいては、これまでも国際海底ケーブルに係る案件に対し支援を行ってきていますけれども、平成29年に支援決定された香港グアム間の海底ケーブル、そして日本グアムオーストラリア間の海底ケーブルの2案件については、どちらも支援が撤回されているということです。

これらの初期2案件が支援撤回に至ったその理由はどういうことだったでしょうか。

改めてご説明をお願いします。

そして、国際海底ケーブルの需要の見通しについて、どのように捉えているのか伺うとともに、初期2案件の教訓を踏まえて、これからJICTにおいて、国際海底ケーブルに係る案件について、どのような方針の下で支援を行っていくのか、総務省に伺います。

伏瀬田局長。

政府参考人 伏瀬田

はい、お答えいたします。

まずご指摘いただきました、過去2案件の支援撤回の理由、経緯でございますけれども、まずご指摘の1件目、香港グアム間光海底ケーブルの事業につきましては、米中間の政治的緊張が高まる中で、米中を結ぶ海底ケーブルの敷設に関する許認可が取得できず、ケーブルが敷設できないという事態になりまして、事業継続が困難となりました。

また2件目の日本豪州グアム間光海底ケーブル事業につきましては、この1件目の香港グアム間の海底ケーブルが敷設できず、その海底ケーブルと連携した販売を想定したものができなくなったということのほかに、コロナ禍によって対面営業が制限されたことなどによりまして、売り合いが低迷し、事業継続が困難となったところでございます。

それらを踏まえての今後の需要の見通し対策などでございますが、今後の海底ケーブルの需要の見通しにつきましては、一概に申し上げることは難しいのでございますが、新規に敷設される海底ケーブルの距離は2040年にかけて20%以上増加していくとの予測もありまして、当面の間はAIの利用拡大に伴う需要拡大が続くものと想定しているところでございます。

また過去の案件の主な教訓でございますけれども、地政学リスクに係る深い分析の必要性、あと投資審査に係る多角的な確認の必要性、海底ケーブル事業におけるリスク耐性の高い投資スキームの必要性などが教訓として挙げられるところでございます。

その後の国際海底ケーブルの事業への投資につきましては、この教訓を生かしまして、適切な投資スキームの検討やリスク管理に取り組んでおりまして、その結果、事業は堅調に推移しているものと認識しているところでございます。

質疑者 木戸口英司

木戸口英司君。

まさに地政学リスクということ、そしてまた巨大な投資になるんでしょうから、やはり慎重になるというところ、なかなか難しい案件だということがよくわかりました。

こういったデータセンターや国際海底ケーブルについては、そのリスク、さまざまなリスクですね、高まっていると。

そして支援実績がある、また知見を有するJICTに対して、これから民間企業、さまざまな期待、相談案件、これから増えていくのではないかと期待するところであります。

成長分野に対する支援の強化は、我が国企業の海外展開支援を量的に拡大していく観点からも、極めて重要だと認識しております。

総務省は令和7年6月に、これも先ほど触れましたけれども、デジタル海外展開総合戦略2030を策定して、その中でデータセンターや海底ケーブルは重点分野の一つとしています。

高市総理の指示のもと、総務省は本年1月に情報通信成長戦略官民協議会を設置している。

データセンター、海底ケーブルを含めたデジタルインフラについて、官民投資ロードマップの策定に向けた議論が行われていると承知しております。

我が国の企業がデータセンターや国際海底ケーブルの海外展開を拡大していく上で、総務大臣に伺いますけれども、JICTがどのような役割を果たしていくことを期待しているのか、改めてお伺いをしたいと思います。

そして、官民投資ロードマップの策定に向けた今後のスケジュールも含め、データセンターと国際海底ケーブルの海外展開に向けて、総務省自身がどのように取り組みを強化していくのか、この点も伺いたいと思います。

答弁者 林芳正

林総務大臣。

私が大学を出て社会人になったときに、三井物産というところに就職をいたしまして、最初に聞いた話が、イランのIJPCでございました。

革命が起きて、そうしたプロジェクト、すべて撤退と。

ということで大きな損失が出たという後で私入ったものですから、その頃から地政学リスクという言葉はございませんでしたけれども、当時はカントリーリスクと呼んでおりましたが、こういうことがあるんだなということをまた今思い返しておったところでございますが、そうした中でですね、やはりこの今委員からもお話があったようにデジタル化、AIの進展加速する中でのこのご指摘のあったデータセンターや海底ケーブル、こうしたものをこの含めて情報通信というのは、あらゆる経済社会活動を支える基盤でございまして、重要性が一層高まっております。

そして、この法律成立当初にはですね、想定していなかった経済安全保障。

この基盤整備というのは、我が国の企業の国際競争力を強化。

今後の官民投資ロードマップについて検討を進めておるところでございます。

こうした情報通信分野への戦略的投資を通じまして、我が国の強い経済、これを実現するため、大胆な投資促進、そして研究開発や人材育成、そして今お話のあった海外展開の支援、これを含めまして、産学連携といった観点も踏まえて、5月頃の取りまとめに向けた議論を鋭意進めてまいりたいと考えております。

質疑者 木戸口英司

ありがとうございます。

リスクが高まっているからこそ、国、あるいはこのJICTに期待する部分が出てくると思っておりますし、またその上で、企業が自立して展開していけるようにということが目的になっているわけですので、これは後ほど聞いていきますけれども、そこにつながるような支援をということをお願いしたいと思います。

もう一つ大臣にお聞きしますけれども、JICT設立時の国会論議において、JICTの設置期限に関連して、民間補完の観点からも、民間事業者が自律的に事業の海外展開を行うようになった段階で、撤退をすることが適当と総務省は説明しています。

木戸口英司君。

JICTの設立から10年以上が経過した現時点において、今回延長という法案が出ているわけですけれども、情報通信、放送、郵便分野の海外展開について、本来的にはJICTのような官民ファンドに依拠しなくても、民間事業者によって自律的な投資と事業展開が行われる状態が望ましいと考えている、この考え方が変わっていないのか、総務大臣の認識を伺います。

またもう一つ、JICTの在り方に関する検討会からの。

答弁者 林芳正

林総務大臣。

まず前段のお尋ねでございますが、JICT、これは海外における通信放送郵便事業の展開に対する民間金融によるリスクマネー供給、これが不十分な状況を踏まえて、民業補完してですね、時限的に先導的な役割を果たすための組織として設立をされておるところでございます。

現時点においても本来的には民間金融によって十分なリスクマネーが供給されて、民間事業者が自律的に事業の海外展開を行うことが望ましいと考えておるところでございまして、その考えは変わっていないところでございます。

このため、本法律案においても、引き続きJICTを時限的な組織とすることとしておりまして、今後も民間企業の状況などを踏まえつつ、JICTの在り方について、適時適切に検討する必要があると、そういうふうに考えております。

質疑者 木戸口英司

総務委員長。

この検討会では、厚生委員の皆様から、JICTの投資の実績成果が見えにくいと、こういうご指摘があったことも踏まえまして、昨年12月に取りまとめた報告書におきまして、官民ファンドとして透明性を一層確保し、説明責任を果たしていくべく、関係者との秘密保持契約に留意しつつも、ポートフォリオ情報等の一層の情報開示を推進すべきとされたところでございます。

この報告書を踏まえまして、JICTでは、今後公表する毎年度の事業報告書におきまして、ポートフォリオ情報に係る記載を充実させるなど、一層の情報開示を図っていく方針と承知をしております。

総務省としては、JICTがこの報告書を踏まえまして、一層の説明責任を果たしていきますように、定期的な対応状況の聴取などを通じまして、適切に監督を行ってまいります。

今般の改正案はJICTの設置期限を10年延長しようとするものでありますけれども、将来再び民間投資が不十分であるとして同様に設置期限の延長を繰り返すということは、今の答弁からもあったように設置期限を区切った法制定当初の趣旨を鑑みると、必ずしもあるべき姿ではないと、JICTの設置期限の終了までに民間の自律的な投資や事業展開が行われるような環境を構築していくことが重要であるということは一致するところだと思います。

通信放送郵便事業の分野は規制分野であり、特有の政治リスク等が存在するということで、民間金融からの資金が集まりにくいという構造的な課題もあると承知しております。

そこで設置期限を延長しようとすることに、その上で、将来的にJICTがその役割を終えるまでの道筋を描くことは、時限的な期間である以上、必須と考えますけれども、総務大臣のビジョン、それから今後の示し方があれば、お考えを伺いたいと思います。

また、JICTの在り方に関する検討会から、EXIT等により得た収益については、累積損失の解消の状況、再投資への活用、国や民間の株主の意向等も考慮しながら、国への還元を検討すべきと提言があります。

この点について、今後どのように検討し実現を図っていくのか、これも大臣にお伺いいたします。

答弁者 林芳正

林総務大臣。

まず1つ目のお尋ねでございますが、JICTが支援対象といたします海外における通信放送郵便事業、まさにお触れになっていただいたように規制分野でございまして、政策変更等の影響を受けやすいほか、多額の初期投資が必要になります。

したがって投資回収まで長期間を要するといった課題があると認識をしております。

こうした背景もございまして、我が国の民間金融のみではリスクマネー供給が不十分な状況でございまして、これまで10年間JICTが次元的に先導的な役割を果たしてきたところでございます。

その結果、JICTにおいて、これらの分野の海外事業に対する投資を通じまして、規制リスクがどういったところにあるのかですとか、それに対して適切な投資スキームをどうするのかといった一定の知見が蓄積されてきておりまして、先ほども大議論になりました、現地大使館と連携して相手国との人的ネットワークを構築してきているところでございます。

今後、総務省といたしましても、JICTによる支援が呼び水となって、企業や金融機関による積極的な投資を促進するとともに、一緒にやること等によって、このJICTが蓄積してまいりました知見、そして人的ネットワークを共有還元するということで、民間による自立的な投資、また事業展開の活性化に貢献していくように促してまいりたいと考えております。

そして2つ目のお尋ねでございますが、この民間金融機関や専門家の意見を踏まえつつ、民間金融によって十分なリスクマネーが供給され、民間事業者が自律的に事業の海外展開を行うようになった段階で、JICTの役割が果たされたと判断できるものと考えておるところでございまして、この総務省としては、JICTが民間による自律的な投資や事業展開の活性化に貢献していくように促すとともに、民間企業の状況なども十分把握に努めながら、それに対応してJICTの在り方について適時適切に検討してまいりたいと考えております。

そして3つ目のお尋ねでございます。

JICTにおいては、2023年度から単年度黒字を継続するなど、計画を上回るペースで経営改善が進捗しておりまして、公表している改善計画より3年前倒しとなる2019年度に累積損失を解消できる見込みとなっております。

こうした中で、JICTの在り方に関する検討会が、昨年12月に取りまとめた報告書におきまして、EXIT等により得た収益については、累積損失の解消の状況、再投資への活用、国や民間の株主の移行なども考慮しながら、国への還元を検討すべきとされたところでございます。

この報告書を踏まえまして、総務省としては、JICTが今後も徹底したリスク管理の下で、政策的意義と収益性、この両立を図りまして、安定的に運用金を拡大していくということを期待しておるところでございます。

まずは引き続き経営改善の取組などを行いながら、累積損失の解消を図りまして、その後に得られた収益については、財務状況及び事業環境などを総合的に勘案しつつ、再投資への活用や、国を含む株主への還元を検討してまいります。

このJICT法、平成27年に成立しております。

では法施行後5年をめどとして法の施行

質疑者 木戸口英司

木戸口英司君。

今般の改正案では設置期限の延長を行おうとする一方で、設立時の法律にあったような施行後、一定期間をめどとする、なぜ設立時と同様の見直し規定を行わなかったのか、総務省の考え方を伺います。

法律上の見直し規定を設けないとしても、例えば5年後をめどとして、JICTの運営状況や業務の在り方等について、集中的に検証の機会を設けることは、JICTの適正な運営を確保する上で有益ではないかと考えますが、今後どのように総務省として継続的な検証見直しを行っていく方針なのか、伺いたいと思います。

答弁者 林芳正

及び機構の適切な運営を確保する観点から、政府は法律の施行後5年をめどにとして、JICTの組織及び業務の在り方など、法律の施行状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講じる旨を、JICT法の附則に規定いたしました。

その後、総務省におきましては、委員ご指摘のとおり、この検討規定に基づきまして、JICT法の施行状況について検討を行い、2021年11月には検討結果として、JICTの今後の運営方針と必要な措置を公表いたしまして、その後、2022年2月にはこの検討結果を踏まえまして、JICTの支援基準の改正を行いました。

今回のJICT法改正案におきましては、JICT法制定時、つまりこれからJICTを作っていくという段階と、JICTの設立以降約10年が経過した現状、この支援する案件が増えているですとか、組織が機動性高く運営されている状態ということで、その現状とは状況が異なるものと考えてございます。

そのような状況を踏まえまして、検討規定は設けてございませんが、JICTの組織及び業務の在り方については、適宜適切に検討する必要があるものと考えてございます。

また今後継続的な検証、見直しでございますが、官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議、幹事会におきましては、定期的な検証を行っているところでございますし、昨年開催されましたJICTの在り方に関する検討会におきましても、ガバナンス強化などの対応が指摘されているところでございまして、JICTにおいて着実に実施されるよう、定期的な対応状況の聴取などを通じまして、JICTを適切に監督してまいります。

委員長 吉川沙織

吉川沙織委員長木戸口英司君。

質疑者 木戸口英司

木戸口英司やはり先ほど申し上げましたとおり、説明責任、そして総務省としての検証ということ、国民の理解がやはり大事だと思いますので、その点はしっかりと取り組んでいただけるものと思いますけれども、お願いしたいと思います。

そこで今日は財務省にも来ていただいておりますが、質問をいたします。

JICT、先ほど質問した国際海底ケーブルの案件も含め、設立後3年の間に支援決定した初期4案件について、地政学リスクの顕在化等を踏まえ、損失計上を行っています。

その影響で、令和3年度末に累積損失の解消に向けた当初の投資計画が見直されることとなっております。

令和4年5月に新たに改善計画を策定して、2032年度に累積損失を解消する見通しを示しました。

これについて、最新の見通しでは、3年前倒しの2029年度に累積損失解消とされています。

この前提はJICTの在り方に関する検討会報告書によりますと、先ほども申し上げましたけれども、順調にエグジット等が進んだ場合とされています。

この投資回収ですね。

こうした見通しは相応に楽観的な前提に根拠していないかということも懸念されます。

JICTの累積損失の現状と最新の見通しについて、財務省はやはりちょっと厳しく見ていると認識しておりますけれども、財務省としてどのように評価しているのか伺います。

まず伏瀬田局長。

伏瀬田局長

政府参考人 伏瀬田

お答えいたします。

JICTの今後の累積損益見通しにつきましては、個別の投資案件の具体的な進捗などに係る足元の状況や、保守的な将来見通しを踏まえて策定したものでございます。

具体的には、投資案件について一定の損失や、投資回収遅延が生じ得ることなども想定いたしまして、下振れリスクを織り込んだ保守的な見通しとなっているところでございます。

総務省としましては、累積損失の解消の前倒しに向けてJICTにおいて円滑かつ適切に投資回収が進められるよう適切に監督してまいります。

次に財務省大臣官房渡辺審議官。

政府参考人 渡辺

渡辺審議官ご指摘ありましたようにJICTの現在累積損失、2024年度時点で122億円ございますけれども、2023年度以降単年度黒字となって現在計画に基づいた数値を上回るペースで解消されつつあるということはご指摘のとおりかと思っております。

財務省といたしましてもJICTが経営改善の取り組みに努めながら、まずは。

質疑者 木戸口英司

木戸口英司2017年の附帯決議、参議院総務委員会においても附帯決議がされております。

そして昨年の会計検査院報告にもいろんな指摘があるところです。

総務省がJICTに対してどのような取り組みを行ってきたのか、また今後ICT分野のプレゼンスを高めていく方針について、時間が来ましたので、簡潔で結構でございますので、答弁をお願いしたいと思います。

林大臣。

答弁者 林芳正

林芳正木戸口議員、収益性も高めていくように取り組んでまいりたいと考えております。

委員長 吉川沙織

吉川沙織委員長木戸口君。

奥村祥大 (国民民主党・新緑風会) 22発言 ▶ 動画
委員長 吉川沙織

奥村祥大君。

質疑者 奥村祥大

国民民主党新緑風会の奥村祥大でございます。

本日、このJICT改正法案についての質疑をさせていただきます。

私自身、もともとKDDIという通信会社の出身でもありまして、ぜひともこの質疑は私にやらせていただきたいと足立議員にお願い申し上げて、今日この場をいただきました。

ありがとうございます。

ぜひ本日、皆さんよろしくお願いいたします。

この世界情勢を受けたときに、このJICTをどう位置づけるのかという観点で主に質疑をさせていただきたいと思います。

先ほどから出川委員、そして木戸口委員からも、この地政学リスクという言葉について触れながらの質疑がなされたと思いますが、私自身もこの国際情勢、非常に緊張が高まってまいっているなと思います。

例えば2022年、ロシアによるウクライナの侵攻がありましたけれども、当時私はスペインのマドリードのビジネススクールにおりまして、隣に座っているアメリカ人のロブと、こういう情勢が今起きているということで、本当に自分たちは学んでいていいのかと、世界に対して何かできることはないのかというようなことを話したことを思い出したりもするところです。

それ以後も世界は不安定なまま来てまして、直近の中東情勢というところもあります。

激動の時代だな、不安定な時代だなと感じるわけなんですが、ぜひ今日、外務省の方にもお越しいただいてまして、まず外務省として、国際情勢の緊張の高まりであったり、地政学リスクの高まりをどう受け止めていらっしゃるのかということを一つ伺いたい。

それと、今日JICTの法案ということで、関連領域としてデータセンターや海底ケーブル等々あるわけですが、もしこの辺りで確認をされている事案等があれば、併せて教えていただきたいと思います。

外務省大臣官房、片脇参事官。

政府参考人 片脇

お答え申し上げます。

委員からご指摘のあった情勢も含め、世界は今、パワーバランスの変化、紛争対立の激化を受けて、戦後最も大きな構造的変化の中にあって、安全保障環境も一段と厳しさを増しております。

ロシアによるウクライナの侵略、これは国際秩序の根幹を揺るがす暴挙でありまして、1日も早い公正かつ永続的な平和の実現につながることが重要です。

我が国としてもG7をはじめとした各国と連携して、今後もウクライナ支援と対露制裁を継続してまいります。

イラン情勢について最も重要なことは、今後ホルムズ海峡の航行の安全確保を含め、事態の沈静化が一刻も早く実際に図られることであり、米イラン間の協議が再開され、話し合いを通じて最終的な合意に早期に至ることを強く期待しているところであります。

そして今、議員の方からご指摘がありました海底ケーブルでありますけれども、これは情報化が進む国際社会の経済活動等を維持する上で、欠かすことのできない重要なインフラです。

とりわけ海洋に四方を囲まれた我が国にとって、その安全の確保は極めて重要であると考えております。

近年、バルト海、東アジアにおいて海底ケーブルの破損事案が発生しておりまして、我が国として重大な関心を持って注意しております。

こうした厳しい国際情勢の中で、引き続き時代の変化、新たな課題に対応すべく、同盟国や同志国と連携しながら対応していくことが重要であると考えておるところでございます。

委員長 吉川沙織

奥村祥大君。

質疑者 奥村祥大

ありがとうございます。

国際情勢が緊張が高まっているということ、そしてJICTが投資領域として、スコープとして範疇としている海底ケーブルについても被害が確認をされておるというところだと理解をいたしました。

ぜひ、これは総務省にも見解を伺いたいと思いますけれども、やはりJICT、海外への投資ということが前提ですから、この国際情勢というのは注視をする必要があると考えております。

今、外務省の方からもいただきました見立てで、厳しい情勢だということです。

ぜひ、この環境を総務省として、JICTを運営する総務省としてどう捉えているのか、また可能であれば今後どういうふうな国際情勢を見立てていくのかというところも触れて、ぜひ教えていただきたいと思います。

布施田国際戦略局長。

政府参考人 布施田

今後の見立てということでございますが、近年の国際情勢はパワーバランスの変化や紛争、対立の激化を受けまして、戦後最も大きな構造的変化の中にあると認識してございます。

このような中、今後の国際情勢の見通しについて、予断を持って申し上げることは困難ではございますが、緊張状態が続くことも想定いたしまして、情勢変化にも対応できる強い経済を実現することが重要でございまして、そのための必要な政策を講じていくことが重要と考えているところでございます。

委員長 吉川沙織

奥村君。

質疑者 奥村祥大

はい。

ありがとうございます。

やはりこの国際情勢、引き続き注視をしていただきたいと思いますけれども、今、外務省の皆さんから全体感をいただいた。

それも踏まえながら、総務省の皆さんがどのように捉えているかということをいただきました。

国際情勢はやはり重要でして、先ほど出川委員への回答でも、この10年の総括といったところがありましたけれども、初期案件において損失を被った、そこから見直して今黒字もあるということなんですけれども、そもそもこの初期案件の損失も、米中対立の激化であったり、あるいはミャンマーでのクーデターであったり、事業を始めた当初は想定できなかったものによって、こうした損失を被っているというふうに認識をしております。

こうしたときに民間の企業が海外投資に対して前向きになれるのかどうかというところをぜひ考えたいと思うんですが、そもそも官民ファンド、JICに限らず官民ファンド全体がまずリスクマネーの供給をすると、それを呼び水として民間の投資を喚起して事業投資を活性化していくと。

リスクは官民ファンドが引いても、民間がそのまま積極的にやってくれたらというような世界線で描かれていると思うんですが、この昨今の緊張の高まりで、外務省でもそう判断する、総務省でもそう考えるとなったときに、海外事業のポテンシャルを民間でも、我々として、政府としても認めながら、リスクがあまりにも高まっているのではないかと。

そうなると、民間投資もお呼び越しといいますか、少しリスクが高すぎると判断をして、あまり前のめりにはいけないんじゃないかなということを思ったりするわけなんですが、この点、総務省の皆さん、どのようにお考えか伺いたいと思います。

伏田局長。

政府参考人 布施田

お答えいたします。

我が国企業における今後の海外事業の投資判断について、一概に申し上げることはできませんが、国際情勢が緊迫化し、カントリーリスクを含め、さまざまなリスクについて不透明性が高まっていることは一定の影響を及ぼし得るものと認識してございます。

例えば国際情勢の影響を受けた資材価格の高騰なども相まって、海外事業への投資に対して慎重になることもあれば、投資先の分散やサプライチェーンの多様化を通じてリスクを低減し、戦略的投資を継続することも考えられるところでございます。

他方、このような状況下でこそ我が国の持続的な成長、経済安全保障を確保し、強い経済を実現するために、官民一体となった危機管理投資、成長投資が必要であると考えてございまして、総務省でいたしましても、JICとともに緊密に連携して、我が国企業の戦略的投資を促進してまいりたいと考えてございます。

委員長 吉川沙織

奥村君。

質疑者 奥村祥大

はい。

民間企業も自分たちの努力で多様化によって投資をやっていくのではないかというようなところもありましたけれども、同時にリスクもあるだろうということかと理解をいたしました。

ぜひここから林大臣の御意見もいただきたいなと思うわけなんですが、やはり民間が努力をしていただくというのもあるとは思うんですが、やはりこの国際情勢が緊張が高まるということは、いわゆる事業を行うにあたってのリスクも高まっていると。

林総務大臣。

答弁者 林芳正

この委員が今ご指摘されたように、この国際情勢の緊張が続きまして、海外事業への投資に関する不透明性が高まる中で、仮に我が国の企業による投資が滞るということがあれば、海外の旺盛な需要を獲得する好機を逸して、また関連産業の国際競争力の低下などによる中長期的な経済安全保障上の懸念が生ずるということも考えられるわけでございます。

このリスクマネーの供給ということですが、それだけこのニーズが増えればですね、ある意味ではその価格も上昇するということで、リスクを取ったものに対する報酬というかリワードも上がってくる、こういうことも一方ではあるのではないかと、こういうふうに思っております。

そういった状況の中で、やはり我が国の国益というものを確保していくためには、そういった意味でのリスクマネーの供給を滞らせずに、戦略的投資、これを促進していかなきゃいかんと、こういうことでございます。

この法案をご審議いただいている今の時点でもですね、我が国の民間金融のみではデジタルインフラ事業等の海外展開に対するリスクマネー供給、先ほど来ご議論いただいているように不十分な状況であると。

こういう認識でございますので、このJICによる支援を継続することが必要であると、現時点の判断として、今回の設置期限の延長をさせていただいているところでございます。

引き続きJICには、この我が国の企業の戦略的投資の呼び水として、情報通信分野の海外市場の開拓において、一層重要な役割を果たしていくということを期待しているところでございます。

委員長 吉川沙織

奥村君。

質疑者 奥村祥大

詳細にありがとうございます。

やはり変化を受けてハイリスク・ハイリターンになってきているということで、呼び水として積極的に国益を確保するためにやっていくんだということと理解をいたしました。

今10年延長というところで、今回の法案の改正の核となる部分ですけれども、この存続期間についてですね、ぜひ考えたいと思います。

先ほどの出川委員のところもありましたけど、オープンエンドというところをですね、私もやはり考えていかなければいけないのではないかということを思っています。

先に行われた衆議院の方の委員会の質疑の中でも、同様の指摘はございまして、この存続期間についてですね、林大臣のご答弁の中にも、いろいろ既存の官民ファンドの例も参考に20年にまずセットしたということなんですが、あとは民業補完とですね、あとは民間資金を誘発するための次元的な期間という観点で期限を区切ったということと理解をしております。

ただですね、やはり今日ここまでの私のこの質疑の議論の中で、国際情勢は不安定化をしていると。

で、民間投資ももちろんサプライチェーンの多様化等でリスクヘッジをしながらも、とはいえ交代懸念がないとは言い切れないと。

で、そうなったときにリスク増大によって民間のみでの投資は今後困難を極めていく可能性もより高いと。

つまりは今後の世界情勢が安定をすると見るのか、より不安定さを増していくのかと、どちらの立場に立つのかということかと思いますが、私としてはやはり不安定さを増していく世界になるのではないかという見立てを持ちます。

そうなるとやはりこのリスクマネーの需要というのは減っていくどころか、むしろ上がっていくとなったときに、この10年という期間を設ける必要

答弁者 高市早苗

高市内閣総理大臣。

官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議というのがございまして、そこで官民ファンドの運営に係るガイドラインというのを決定してございます。

このガイドラインではですね、官民ファンドには存続期間を設けるということが前提とされているということでございます。

これがいわば原則ということですが、他方で今、委員が触れていただきました上院でございますが、これはこの投資対象の性格上ですね、20年から30年以上にわたる長期のプロジェクトを対象としていると。

その期間を通じて、相手国政府の信頼も確保しつつ、出資事業参画を継続的に行うこと。

こういうことも踏まえてですね、存続の期限を設けずに、5年ごとの見直しを先ほど外務省からも、国際情勢に対する私もロシアがウクライナに侵攻した当時の外務大臣でございましたので、こんなことが起こるんだなという第一印象を持ったというのを今思い出しておりましたけれども、先ほど両省からあったように今後国際情勢が適時適切に検討していく必要があると、そういうふうに考えております。

委員長 吉川沙織

奥村君。

質疑者 奥村祥大

ありがとうございます。

今後の見通しについては、経験と発言も難しいということかと思いますし、そもそも判断が難しいということかと思います。

一つ、官民ファンドのいわゆる関係閣僚会議というところで、ガイドライン原則が設けられていると。

それにのっとってJICTもこの期限を設けているんだということだと思うんですが、そうすると、ぜひこの原則の方を、ガイドラインの方を見直していけないのかなということをちょっと思いまして。

すいません、これ通告はしておらずのものになるんですけれども、林大臣、ぜひですね、次のこの関係閣僚会議で、期限についての見直しを、こうちょっと進言をしていただけないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

答弁者 林芳正

林総務大臣。

実は告白をいたしますとですね、このガイドラインを決めた時の官房長官は私だったわけでございまして、その時の状況、海外に行く者が主にはこのJICTとそれから上院だと。

それ以外にもいろんなファンドがあってですね、特にジョインにおいては多額の累損を出していたというようなこともあってですね、関係閣僚会議でこういうガイドラインを作ったと、こういう経緯がございますので、このまさに政府一体としてですね、横串チェックを行って、官民ファンドの運営状況等を検証するということが目的になっておるところでございます。

これまでも必要に応じてですね。

ご議論させていただいたのは、国際情勢がどうなってくるかということを踏まえて、私が一定決めたときからまた変わってきたということであれば、それを踏まえて適時適切に検討していく必要があると考えております。

委員長 吉川沙織

奥村君。

質疑者 奥村祥大

ありがとうございます。

やはり大臣が当時お決めになったときと、今の状況というのも大きく変わっていると思いますので、ぜひここですね、改めてお願いを申し上げたいと思います。

最後、1問だけさせていただきたいと思います。

当時ですね、この損失をこむっておったというところもあってというような話もありましたけれども、この累積の損失の解消の見通しということで、やはり2029年度を織り込まれているということだと思います。

衆議院の方の委員会の答弁でもこの指摘ありまして、29年ちゃんといけるのかということで、これに対しては、体制の改善性が高い見通しだというご答弁があったと理解をしております。

とはいえですね、現下の状況下、やはり急激な変化等もあった。

世田谷局長。

政府参考人 布施田

お答えいたします。

委員ご指摘のとおり、JICTが現在している事業のエグジットを判断するに当たりましては、足元の国際情勢を踏まえたカントリーリスクの観点は重要な判断要素の一つと考えてございます。

JICTでは、終時の全社会議、また原則四半期ごとのモニタリング会議などを通じまして、その中で事業継続、またはエグジットのタイミングなど、また株式等の処分の進め方などの投資判断を行っている。

総務省といたしましては、JICTから支援事業のモニタリング状況について定期的に報告を受けてございまして、このカントリーリスクの観点も踏まえたエグジット戦略の検討が適切に行われていくように、引き続き適切に監督をしてまいります。

委員長 吉川沙織

奥村君。

佐々木雅文 (公明党) 16発言 ▶ 動画
質疑者 佐々木雅文

佐々木雅文君公明党の佐々木雅文でございます。

本日もよろしくお願いを申し上げます。

先ほど出川先生、木戸口先生からもお話がありましたが、昨日岩手県の土町で山林火災が発生いたしました。

被災をされた方々、また避難をされていらっしゃる方々に、まずもって心よりのお見舞いを申し上げる次第であります。

私も東北を活動の拠点としております一人といたしまして、大変お心配をしているところでもあります。

地元の公明党といたしましても、地元の県会議員、また周辺の地方議員の皆さんと共にしっかりと。

その上で、今回の株式会社海外通信放送郵便事業支援機構法の件でお尋ねをさせていただきたいと思っております。

このJICT法につきまして、平成27年の当時成立に向けて議論がされていた際のことでありますけれども、当時の背景の一つといたしましては、日本の経済成長のために安倍内閣総理大臣。

その観点からもデジタルインフラの海外展開の重要性ということが示されています。

法律の成立当初からどのように世界情勢や社会環境が変化しているかということについてのご認識と、その中で今後の海外通信放送郵便事業支援機構がどのように展開していくことが求められるか、大臣の所見を伺いたいと思います。

林総務大臣。

答弁者 林芳正

近年、デジタル化やAIの進展が加速する中で、この情報通信はあらゆる経済社会活動を支える基盤として、その重要性が一層高まっておりまして、必ずしも法律成立当初には想定していなかった、今委員からございました経済安全保障の観点。

総務省において情報通信成長戦略官民協議会。

今後取りまとめるこの官民投資ロードマップの実行に当たってですね、我が国の企業の戦略的投資の呼び水として情報通信分野の海外市場の開拓においてですね、一層重要な役割を果たしていくことを期待しておるところでございます。

質疑者 佐々木雅文

佐々木雅文君経済安全保障という観点からもある意味では法律が付け加わるような形で、より戦略的な対応ということが必要になっていく部分だと思いますので、ぜひそうした部分での展開もお願いをしたいと思っております。

その上で、今後のこのJICT海外通信放送郵便事業支援機構が一層機動性であったり全速性を確保していくという上でも、運営面におきましてもより効果的な体制づくりをすることが求められていくというふうに思います。

この点、現状、いわゆる官民ファンドと呼ばれる組織ほかにも多く存在をしております。

先ほどもご案内ありましたとおり、代表的なところでは海外需要開拓支援機構、クールジャパン機構とか、海外交通・都市開発・エネルギー事業支援機構JOINなどがあるところであります。

そうした意味で、そうした組織体制や運用という面におきまして、この他の官民ファンドにおけるノウハウであったりとか、知見を生かすことができる場面も多くあるのではないかと思います。

そこでこの海外通信放送郵便事業支援機構において、そうしたノウハウ等について、どのように組織の運営面で生かすことができているのか、ご見解を伺いたいと思います。

答弁者 林芳正

お答えいたします。

官民ファンドの活用推進を図るとの観点から、官民ファンドの運営状況の検証を政府一体となり、関係行政機関が連携して行うために、内閣官房長官の下で、官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議が開催されてございます。

他の官民ファンドの取組や総務省及びJICTにおきましても経営改善の参考とさせていただいてございます。

例えばJICTでは、その話題にありました知性学分野の顧問を招聘いたしましてリスク管理の体制を強化するということもございましたし、総務省で昨年10月から開催いたしました有識者検討会におきましては、JOINで改善することとされましたリスク管理、情報開示、組織体制、これらの観点を含めまして、さらなるガバナンス強化の対策をしていくことというようなことも、その有識者検討会議の中では提言として取りまとめられたところでございます。

総務省としましては、JICTが他の官民ファンドとの間で効果的な連携、また知見の共有などを進めまして、JICTの運営に生かしていくことができるよう、その取組を後押ししてまいります。

質疑者 佐々木雅文

佐々木君今お話ありましたとおり、多くの官民ファンドある中で、より効果的に有効的な運用をしていくことによって、この組織の発展性という部分でも、ぜひ意識づけをしていただければなと思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。

この海外通信放送郵便事業支援機構は、この民業を補完するものであるということが前提になっているわけですけれども、反面、挑戦的な領域に対しましても、この民間事業者の海外展開を支援するものであって、その意義は大きなものがあるというふうに思います。

他方で、この民間事業者におかれても、デジタルインフラ事業等を継続していく中で、収益性を高めていく必要があるところでもあります。

そうした中で、このリスクテイクをして、チャレンジをしていくということは大変重要なことでありますが、そもそも需要に見合わないような状況が発生しているのであれば、継続の余地もないというふうな事態にも陥りかねません。

そうした意味で、今後の市場動向について具体的にどのように認識をされていらっしゃるのか、その点の御見解も伺いたいと思います。

布田局長。

政府参考人 伏瀬田局長

お答えいたします。

JICTの支援対象でございます情報通信分野では、国際競争が激化し、グローバル市場における日本企業の売上シェアの低下、デジタル赤字の拡大など、我が国の置かれている状況は厳しくなっていると認識してございます。

世界の情報通信市場は2012年には支出額ベースで291.1兆円であったものが、2024年には702.1兆円まで拡大するなど、引き続き成長傾向でございます。

今後の市場動向の見通しといたしましては、例えば世界のデータセンターの市場規模は2020年には約8.8兆円だったものが、2030年には約49.4兆円までと拡大することが予測されているところでございます。

一方、近年、経済安全保障の観点から、デジタルインフラの重要性が一段と高まる中で、我が国企業が海外において、戦略的な投資を行う際の呼び水となり、我が国経済の持続的な成長に資するというJICTの支援が、その取組を通じまして、経済安全保障のさらなる確保にも貢献していくことを期待しているところでございます。

質疑者 佐々木雅文

佐々木君。

少し観点が変わりますけれども、そうした市場動向を踏まえて展開を今後見据えられるところの中で、この支援対象となる事業の性質上、やむを得ない部分もあるかと思いますが、支援を今受けている事業者というのは、いわゆる大手の企業が中心になっているところでもあります。

この数年間でポートフォリオにも変化が出てきているということは承知をしているところですが、それでも依然として、大手企業が多く占めているという状況が生じているところでもあります。

支援基準を充足していくという部分で難しい面はあるかもしれませんけれども、海外展開を支援していくという観点からも、例えば中小の企業であったりとか、地方の企業であったり、そうした事業者の皆さんに対しても、今後、対象になりうる部分があるのではないかというふうに考えられます。

そうした面で、この大手企業以外の事業者に対する支援や取り組みにつきまして、現在、検討されていることがあるかどうか、大臣の所見を伺いたいと思います。

林総務大臣。

答弁者 林芳正

これを支援する実例も出てきておるところでございます。

吉川沙織委員長。

JICTが蓄積した海外展開に必要な知見、またネットワーク、これを中小企業などに還元するというのは有効だと考えております。

総務省では海外市場調査ですとか、実証実験などを通じて、中小企業向けの海外展開支援に取り組んでおりまして、JICTにはこうした取り組みと連携を図りながら、地方企業、中小企業の海外展開支援に取り組んでいくようにですね、促してまいりたいと考えております。

質疑者 佐々木雅文

佐々木君。

ありがとうございます。

今お話いただきましたとおり、ぜひ中小や地方の企業の皆さんにも効果が波及していくように、これまでの知見等の展開をしていただきますように、重ねてお願いをしたいと思います。

先ほど来、私もこのJICTというのをあまり訳さずに、海外通信放送郵便事業支援機構と正式名称で申し上げているのは、実は意味がありまして、現状、海底ケーブルやデータセンターなどの通信関係の事業が中心になっている部分があります。

答弁者 林芳正

吉川沙織委員長。

JICTにおきましては案件形成に向けて放送郵便関係企業と議論を重ねていると伺ってございまして、今後これまで培ってきました組織的人的ネットワークなども生かしまして、放送郵便分野における取り組みを進めていくことを期待しているところでございます。

総務省といたしましては、在外公館と連携しながら、各国のニーズについても情報収集していきまして、JICTによる放送郵便分野の案件形成を後押ししてまいりたいと考えているところでございます。

質疑者 佐々木雅文

佐々木君。

ありがとうございます。

ある意味でこの成長戦略とともに安全保障という観点からも、この日本の仕組み等を海外にも普及させていくという部分は意味があるところだと思いますので、こうした放送や郵便事業という国の仕組みに関するような部分でも、各国にそうした支援ができるような部分はこれからもぜひ取り組んでいっていただきたいなというふうに思います。

次の質問に行きますが、昨年、この数度にわたりまして、このJICTの在り方に関する検討会が行われておりまして、この対象となっている事業者の皆様からも、これまでの状況についてヒアリングをされているところであるかと思います。

その中で、議事録等を拝見しますと、このJICTが関与することによって、対外的な信頼を得られること、また中長期的な視点でビジネス展開をする。

答弁者 林芳正

お答えいたします。

昨年、総務省において開催しましたJICTの在り方に関する検討会では、JICTが海外展開を支援している事業者6社からヒアリングを行いました。

ヒアリングではJICTの海外事業、ICT事業、金融等に係る専門性、また意思決定の速さというところを評価する声があった一方で、改善点といたしましては、JICTによる支援決定までのリードタイムをもっと短くしていく、短縮していくべきですとか、柔軟な資金供給スキームを希望する、このようなご意見もいただきました。

質疑者 佐々木雅文

佐々木君。

より一層、有効な経営改善に努めていただきますように、今お話ありましたようなご意見も含めてご対応いただきたいというふうに思います。

冒頭にも申し上げましたが、この平成27年の議論の背景、議論がされていた背景としては、この海外需要を取り込んでいくことであったりとか、また規制分野に対する対応ということが示されて説明をされていますが、それに加えまして、JICTの日本方式の海外展開で培った人脈等を生かして、このICT分野全体の市場拡大につなげることも可能であるということも背景の一つとして説明をされております。

そうした部分もあったからかと思いますが、当時の附帯決議には、機構が支援する対象となる事業者への投資、融資等の金融機能が機構の主要な事業となることに鑑み、専門知識を有する民間の人材の確保及びその積極的な活用等が図られるよう努めるとともに、相手国との人的ネットワークの構築に積極的に取り組むことということが盛り込まれております。

こうした人的ネットワークの構築という部分も含めまして、その後の検証等を含め、進捗状況等確認されていることがありましたら、その点のご見解を伺います。

伏瀬田局長。

政府参考人 伏瀬田局長

はい、お答えいたします。

JICT法制定時の附帯決議を踏まえまして、JICTでは現地の大使館とも連携しつつ、相手国との人的ネットワークの構築に取り組んでございます。

具体的には、主に現地の大使館や、相手国の在京大使館を接点といたしまして、各国との連絡経路を確保いたしまして、現在21の国、国際機関との間で人的ネットワークを構築しているところでございます。

この人的ネットワークを活用いたしまして、例えばですが、その案件につきまして、地政学リスクの分析などを支援するという事例もございますし、案件によっては、相手国のところでのイベントなどに、このような培った人的ネットワークの方々にお越しいただく、協力していただくというような事例も出てきているところでございます。

総務省としては、引き続き、このようなJICTによる人的ネットワークの構築の取り組みを

質疑者 佐々木雅文

佐々木君。

ありがとうございます。

このJICTの機構があるということは、今後の日本の国際戦略の一環としても、より大きな役割を果たしていく部分があるかと思いますので、今後、総務省の皆様としましても、そうした位置づけの中で、より組織が発展できるように、ぜひお力を尽くしていただければというふうに思います。

以上で質問を終わります。

委員長 吉川沙織

石井苗子君。

石井苗子 (日本維新の会) 12発言 ▶ 動画
質疑者 石井苗子

日本維新の会の石井苗子です。

冒頭、私からも三陸沖地震と津波警報で避難をされている方々、また昨日の山林の火災で被害を受けまして、避難を余儀なくされている方々に心からお見舞いを申し上げます。

私は本日、日本企業が開発したサイバーセキュリティ技術を、JICTがどう支援してそのサービスを普及していけるかについて質問させていただきます。

最近のAI技術を見ていますと、急速な開発をしておりまして、それを商品化すると利益を上げることができるというイメージが定着しつつあると思います。

例えば画像の編集というのは、かつて人がやっていたわけなんですが、お金を出せばAIがスピーディーに無限に編集をしてくれます。

選挙ポスターなんかも、原材料を与えて、AIが有料なサービスとなりますと、条件をいろいろ入れますと、いろんな表情に、無限に、スピーディーに変化してきまして、アンドロイドみたいになって出てくるようなこともあって、見ていて気持ちが悪くなるようなこともございます。

そのように、技術を商品化させ、開発すれば稼げるというようなイメージを、私はサイバーセキュリティ技術の分野でも同じ流れが欲しいと思っています。

開発すれば稼げるというイメージが定着してほしいと思っているんですが、質問です。

これまでにJICTが支援した案件で、サイバーセキュリティ技術を使った製品の海外展開にあたるものはありますでしょうか。

伏田国際戦略局長。

政府参考人 伏田

はい、お答えいたします。

これまでの10年間におきまして、JICTは28件の支援決定を行っておりますが、サイバーセキュリティ技術を使った製品やサービスの海外展開にあたる案件の支援実績はございません。

一方、サイバーセキュリティ分野において、日本企業の国際競争力を高めていくことは、我が国の経済安全保障を確保する観点から重要でございまして、委員ご指摘のとおり、稼げるというイメージが定着し、戦略的な投資が加速していくことが期待されているところでございます。

まだ支援決定にこそ至っていないものの、JICTにはサイバーセキュリティ技術の海外展開に関する相談も寄せられていると承知しているところでございます。

今後の海外市場の開拓に向けて、日本企業の戦略的な投資の呼び水として適切に役割を果たしていくよう促してまいります。

委員長 吉川沙織

石井君。

質疑者 石井苗子

ありがとうございます。

28件の海外展開があって、サイバーセキュリティの技術に特化したもの、技術は使われているんですが、どこかの会社が開発したものであったり、技術の展開はないということなんです。

要するにサイバーセキュリティ技術に主眼を置いて案件を使ったことはないということなんです。

ちょっと調べました。

28件のうち、海底ケーブル4件、データセンター4件と8件と、これが一番多いということも分かっておりますが、例えば、どこかが使った技術を流用してではなくて、サイバーセキュリティシステムを支援するという形ではなくて、日本企業が開発したサイバーセキュリティ技術を売り込むという、稼げる分野というのがどこにあるかという、このチャンスをどこかで作ってほしいと思ったんです。

インドで成功している日本の企業を見つけました。

最近の巧みなネット詐欺による被害からユーザーを守るということにもなります。

双方向の認証技術で、悪意のあるサービス、例えば成りすまし、フィッシング詐欺と呼ばれているものです。

こういったものをユーザーから守ることができる技術です。

セキュリティといいますとパスワードというのが非常に身近にあるんですけれども、パスワードは忘れちゃいけないと思って、覚えてなきゃいけないと思って付箋に書いてパソコンの横に貼ったりなんかしている方がいらっしゃる。

システムは理解していらっしゃいますけれども、セキュリティを確保していることには全くならないというそのパスワードなんですが、ある日本企業がそのパスワードなしで安全に本人確認ができる、決済できる技術を開発して、インドの銀行で使用しているという例がございました。

サイトを開くと毎回違う番号が表示されてきて、簡単にログインされて、パスワードなしでセキュリティに問題なく操作ができるということなんですね。

サイトに入ると毎回違う番号が表示されるので、それを入力すればパスワードという面倒な作業から解放されるということなんです。

さて、これがその技術自体が安全なものかどうかということに関しましては、国際的な決済セキュリティ基準というのがありまして、ペイメントカードインダストリーデータセキュリティスタンダードというPCI DSSというものがありまして、この日本の企業は2026年4月9日に、若干2週間前に、この国際基準を取得しております。

おそらく最新なものだと思います。

インドの例が一つですけれども、インドの次の地域で展開していってほしいと私は思っております。

そこで質問なんですが、サイバーセキュリティ技術の海外展開、相談というのはあると思うんですけれども、果たしてその政策性ですね。

とか収益性、こういったものを審査しなければいけないと思うんですが、このJICTの判断というのがあると思うんですけれども、海底ケーブルとかデータセンターとかだけじゃなくてですね、そうしたサイバーセキュリティ技術の営業活動というのもやってもらいたいんですが、どうでしょうか。

今のところどのようにお考えかお聞きします。

伏田局長。

政府参考人 伏田

お答えいたします。

サイバーセキュリティ分野は現状海外の技術、製品への依存度が高いために、今後増大する需要を見越して我が国のサイバーセキュリティ産業、技術基盤を強化していくことが急務となってございます。

このような観点からサイバーセキュリティ分野は日本成長戦略会議のもとの支援すべき戦略分野の一つに位置づけられているところでございます。

JICTにおきましても、我が国企業が海外においてサイバーセキュリティ関連サービスを事業として展開する取り組みにつきまして、民間金融から十分なリスクマネーの供給が見込まれない場合などには支援対象になり得ると考えているところでございまして、サイバーセキュリティ分野における海外市場の獲得に向けた戦略投資の呼び水としての役割が期待されていると考えているところでございます。

これまでもJICTでは、このサイバーセキュリティ関連サービスの海外展開に対する支援をしていくということを見据えまして、サイバーセキュリティに関するセミナーを開催するなど、日本企業のニーズを、海外に出ていくニーズを組み上げるための取組を行ってきているところでございます。

今後、総務省をはじめとする政府におけるサイバーセキュリティ技術の海外展開の取り組みとの連携も図りながら、JICTによるサイバーセキュリティ分野における案件形成というものも促してまいりたいと考えてございます。

委員長 吉川沙織

石井苗子君。

質疑者 石井苗子

そういうことなんですけれども、海外市場に打って出るJICTというのは非常に重要で、主催するセミナーというのもありますが、この接点を持てるようにですね、もう少し密着型のアドバイスというのが必要ではないかと思うんですが、第一に最後にお聞きいたします。

案件28件ありましたけれども、今私が言ったような技術の展開というのはやっておりません。

経済安全保障の点でもですね、意味が、大変関心が高まってきております。

海底ケーブル、こういったものについてですね、ケーブル敷設工事ですか、これが遅れる原因として、ケーブル敷設船の不足とかいろいろ聞いておりますが、造船もですね、海底ケーブルも成長戦略会議で、戦略分野としております。

ケーブル敷設船の調達についてもしっかり支援してもらいたいんですけれども、そのほかのことでですね、大臣は技術に関してどのようにお考えがあるかということをまとめていただきたいと思います。

答弁者 林芳正

林総務大臣。

まず海底ケーブル、これは大事なインフラでございまして、世界的に海底ケーブル敷設船の需給、これは逼迫しておると。

背景には海底ケーブルの需要の増大というのがあるわけですが、我が国における敷設保守能力の確保を含めて、自律的な供給体制を保持することが重要でございます。

先ほど来お答えしているこの官民協議会でですね、官民投資を優先的に支援することが必要と考えられる主要な製品、技術の一つとして、海底ケーブルを位置づけ、今後の官民投資ロードマップについて検討を進めております。

また、今国会に経済安全保障推進法などの改正案提出されておりますが、海底ケーブルの敷設保守に係る取り組みなども念頭に重要な物資の安定的な

委員長 吉川沙織

吉川沙織委員長。

答弁者 林芳正

総務省としてこの必要な予算の確保に向けて、引き続き官民協議会での議論や関連する制度整備の状況などを踏まえつつ、例えば海底ケーブル敷設船の保有体制を強化することによってですね、敷設保守能力の向上など、官民投資促進に向けた課題と政策パッケージの検討を進めてまいります。

先ほど技術ということも申し上げましたようにですね、このイノベーションがこの技術を

委員長 吉川沙織

石井苗子君。

質疑者 石井苗子

ぜひ一つ案件で見つけたものがありますので、その海外展開ということに関して予算をつけてですね、技術を形にして稼げるようにしていっていただきたいと思います。

終わります。

ありがとうございました。

中田優子 (参政党) 14発言 ▶ 動画
質疑者 中田優子

参政党の中田優子でございます。

本日も質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。

それでは早速始めてまいります。

官民ファンドによるリスクマネーの供給は、民間だけでは担い切れない分野への投資を後押しし、我が国の産業基盤の強化や海外展開の促進に資する有効な政策手段であると認識をしております。

今回の改正においては、メインとなるJICTの存続期間を、一方で、先ほどの先生方からもたくさんお話出ております。

同様に海外インフラを展開する支援をしておりますJOIN、通称のJOINであれば、あらかじめ期限を設けないオープンエンド、そして5年ごとの見直しにより存続の是非を判断する仕組みが取られております。

ちょっとずっと繰り返しにはなりますけれども、ご答弁を聞いていた中で改めてここで、JICTについてもデータセンターや海底ケーブルといった投資回収までに長期を要する案件というものも増加しておりまして、この10年間という期限設定そのものが事業の性質と必ずしも整合的ではないのではという指摘もございます。

ここでまた改めて林総務大臣にお伺いをいたします。

こういった形で、JOINとは異なる投資期間を目的としており、いろんな状況を鑑みて、この10年間延長するというお話でありますけれども、再度、この10年間というこの期間を設定したことに対しての明確なご答弁をいただけますでしょうか。

林総務大臣。

答弁者 林芳正

重なる部分もあると思いますが、お答えをさせていただきます。

官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議において、官民ファンドの運営に係るガイドラインを決定しておりますが、官民ファンドには存続期間を設けるということを前提としておるところでございます。

JOINについてもご指摘がありましたが、JOINについては20年あるいは30年以上にわたる長期のプロジェクトを対象とすること、その期間を続けます。

通じ相手国政府の信頼も確保しつつ、出資、事業参画を継続的に行うこと。

こうしたことを踏まえて、存続の期限を設けず、5年ごとの見直しを実施するということが適当とされていると承知をしておるところでございます。

一方、JICTにつきましては、JOIN同様の例外的な事情がないことから、ガイドラインにおける前提のとおり、存続期間を設けておりまして、海外における通信、放送、郵便事業が軌道に乗り、投資の回収が見込める期間、これがおおむね10年から15年であるということを踏まえて、20年間の存続期間を設けたところでございます。

JICTの設立から10年が経過した現在、本法案においてもですね、同様の考え方の下で10年間の延長としているところでございます。

今後のJICTのあるべき方については、民間企業の状況、我が国経済や国際情勢なども踏まえつつ、適時適切に検討していく必要があると、そういうふうに考えております。

質疑者 中田優子

中田優子君。

今、例外的な事情がJOINとは別で、JICTはないというふうなお話をいただきましたけれども、やはりほかの先生からも同様に、今の不安定な安全保障環境、地政学リスクなどを考えると、必ずしも10年から15年に収まるということも断言はできないというふうに考えております。

そして、この投資をするにおいて、この原資となるものは財政投融資であり、国民の財産、これを運用するということは当然に責任が伴ってまいりますので、本事業がまずいかに有意義な形で成果を上げていくか、こういったところも踏まえた上で、こういった期限の延長をするのか、期間においても検討が必要であると考えております。

さまざまな状況、影響を踏まえて国民にも納得感が出る、そういった柔軟な議論を今から行っていただければというふうに思っております。

次に海外投資と国益の関係についてお伺いいたします。

日本の官民ファンド全体では収益は黒字とされておりますが、特にこういった海外展開型のファンドにつきましては赤字の案件も多く、やはり海外投資の難しさが改めて浮き彫りになっていると考えております。

そうした中でJICTは、インフラの主導権を海外企業に握られるリスクがあるのではないか、こういった観点から国益に反するのではないかとの疑念を招きかねません。

そこでお伺いいたします。

こうした国際共同事業について、どのような観点から政府は国益に資すると判断しているのか、具体的にお示しをお願いいたします。

伏田局長。

政府参考人 伏田英明

はい、お答えいたします。

JICTが支援決定いたしました海底ケーブル事業は4件ございますが、いずれの事業におきましても、海底ケーブルを保有・運用する事業体に対する出資比率は、我が国企業とJICTの合計で過半数を占めておりまして、我が国が主導する形で進められているものでございます。

海底ケーブルは国際通信の基盤でございまして、我が国を含め、多くの国々において経済社会活動を支える極めて重要なインフラとなってございます。

例えばJICTは日本、シンガポール、インドの間を接続する海底ケーブル事業を支援してございますが、我が国の企業が主導して、インド太平洋地域の基幹的なインフラを構築することに寄与してございまして、我が国を含む地域の経済安全保障の確保に貢献するなど、国益にかなった支援であると考えてございます。

吉川沙織君

質疑者 中田優子

中田優子君はい。

多国企業とのこういった共同趣旨であれば、やはり日本企業が事業のグリップをできるかどうか、非常に重要であると感じております。

しかし、この出資比率、おっしゃっていただいた部分や、実際のこういった支配権については、やはり外部からでは見えにくい構造となっております。

民間企業も入っておりまして、当然に内部をすべて公開することはできないと理解はしておりますけれども、そこも課題の一つであると考えておりますので、やはり国民の理解を得られる形でのできる限りの見える化をお願いしたいと思っております。

次に海外企業への直接投資についてお伺いします。

投資資金が海外に流出するだけで日本企業の技術力や競争力の強化につながらないリスク。

もう一つは投資先企業における資金の人が不透明となり、不適切利用や本来の政策目的と異なる用途に流用されるリスク。

また、ガバナンスが十分に効かず、経営関与は限定的となるリスク。

こういった複合的な課題も指摘されております。

こうしたリスクに対し、どのようなモニタリング体制を継続して行い、ガバナンス措置を講じ、そしてどのように国益の確保を担保しているのか、具体的なリスク管理の枠組みについてご説明をお願いいたします。

伏田局長。

政府参考人 伏田英明

はい、お答えいたします。

JICTにおける投資判断におきましては、我が国の国益に反する事業運営などを防止すべく、日本企業及びJICTによる投資先のガバナンス確保を重要な判断要素の一つとしてございます。

実際に現在、海外企業に対して投資している案件につきましては、いずれも日本企業が筆頭株主となり、取締役を派遣しているなど、投資先のガバナンス確保が適切に行われているところでございます。

また、JICT法に基づきまして定められましたJICTの支援基準では、対象事業が公的な資金による支援を受けることに鑑み、対象事業を効率的、効果的かつ確実に実施する体制を確保するなど、対象事業者が適切な経営責任を果たすことが見込まれることを支援基準として定めてございまして、JICTにおいては、JICTが投資した資金が適切に活用される体制が確保されているかも含めまして、投資判断を行ってございます。

さらにJICTにおきましては、随時で全社会議や原則四半期のモニタリング会議なども通じまして、投資先の事業状況や財務状況なども確認して、適切な事業運営が行われているところをモニタリングしているところでございます。

総務省といたしましては、JICTの我が国経済の持続的な成長に寄与するという設立目的に照らしまして、JICTにおいて投資先での国益にかなった適切な事業運営を確保するための取組が行われているか、JICTにおける投資先のモニタリング状況の定期的な聴取などを通じまして、また今後の対外に対する説明もしっかりしていくことなども通じまして、適切に監督を行ってまいります。

質疑者 中田優子

中田優子君はい、ありがとうございます。

やはり海外企業の買収となりますと、国内M&A以上に言語のハードルでありますとか、海外法令の確認等、当然に難易度やリスクが上がると思っております。

その上での国益の担保、そして判断基準や持続可能性はとても重要であり、民間事業者を頼りにするのではなく、引き続き、政府としても責任を持って事業運営に関与していただきたいです。

続きまして国民への還元という観点からお伺いいたします。

今おっしゃっていただきましたJICT法の理念には我が国経済の持続的な成長に寄与することと明記されております。

しかしながら国民の立場から見れば官民ファンドへの公的支援が自らの生活にどのように還元されているのかというところが見えにくいとの指摘もございます。

JICTへの支援が雇用の創出、通信インフラの高度化による利便性向上、そして我が国企業の競争力強化による所得向上、こういったことを通じて最終的に国民生活の安定や豊かさにどのようにつながっていくのか具体的な流れを含めて分かりやすくお示しをいただきたいです。

また先日の衆議院の総務委員会においても、青木仁美議員から類似の質問がありましたが、理事者の答弁の方がやや抽象的であったと受け止めております。

とりわけ物価高の中で生活に不安を感じている国民に対し、どのような形で実感できる還元となるのかという観点から、政府としてより丁寧な説明を行うべきではないでしょうか。

改めまして、国民に向けた分かりやすい答弁をお願いいたします。

堀内総務副大臣。

答弁者 堀内照男

JICTによる支援が、我が国における情報通信産業の活性化や稼ぐ力、の向上に寄与することで、国民の所得向上や雇用の安定など、国民の生活に還元されていくと認識しております。

具体的には、この10年間のJICTの実績として、海底ケーブルやデータセンターなどのデジタルインフラを中心に28件の支援決定を行っており、2024年度末までの累積投資額は約1159億円、それによって誘発された民間投資額が7167億円と、JICTの投資額に対する民間投資額は約6.2倍となっております。

これらの支援は、日本企業による海外需要の獲得に着実に貢献し、民間投資の呼び水として機能しているものと考えております。

また、JICTには、情報通信分野における国内の中小企業による海外展開の支援も期待され、実際に沖縄県の中小企業を支援する実例も出てきているところであります。

情報通信分野は、日本成長戦略会議の下、官民投資を優先的に支援すべき戦略分野の1つに位置づけられており、官民投資ロードマップが取りまとめられています。

その実行に当たって、今後もJICTには海外市場の開拓を目指す日本企業の戦略的投資の呼び水として、これまで以上の役割を果たしていくことが求められております。

このように日本企業への支援や、それによる民間投資の誘発によって、我が国における情報通信産業の活性化や稼ぐ力の向上に寄与し、さらなる国民の所得向上や雇用の安定、そういったところにおいて、国民の生活に還元されていくことを期待しているところでございます。

先ほど、日本成長戦略会議の下、官民投資を優先的に支援するべき戦略分野の一つに位置づけられていて、官民ロードマップに取りまとめられてこれからまいります、表現がちょっと違ったようですが、これから官民ロードマップに取りまとめられていくということを改めて申し上げます。

質疑者 中田優子

そして先ほどご質問にあったように、国民生活にいかにしっかりと寄与していくかということについては、さらなる国民の所得向上や雇用の安定など、そういった部分において、今のお話でありますと、もちろんですね、民間投資の呼び水として政府が投資を行い、そして民間が大幅に投資を拡大したというお話は理解いたしましたけれども、物価高に苦しむ国民への対応として、直に今、今もまさにおっしゃっていただいた賃金のアップでどれぐらい上がってきたかとかですね、皆様のそういった生活の中で実感できる、そういった投資が行われているかというところで、また引き続き議論をさせていただきたいと思いますので、はい、ありがとうございます。

そして、次ですね、すみません。

4つ目、問いに行かせていただきます。

官民ファンドの収益性と政策目的の関係についてお伺いします。

官民ファンドの運営において収益性の確保が重要であることは当然でありますが、他方で短期的な収益のみを過度に重視すれば、インフラ整備、新興国市場の開拓、そして経済安全保障上の重要な分野への投資といった中長期的な大きな国益につながる案件が十分に支援されない恐れもございます。

特に通信インフラやデータ基盤、そして安全保障や産業競争力の観点からも、極めて重要であり、必ずしも短期収益だけで評価すべきではないと承知してございます。

そこでお伺いいたします。

仮に短期的には収益性が低く、あるいは一定の赤字が見込まれる場合であっても、中長期的に見れば、我が国の経済発展や経済安全保障に資するのであれば、引き続きJICTによる支援を拡大するべきと考えますが、政府の御見解をお示しください。

伏田局長。

政府参考人 伏田英明

お答えいたします。

JICTによる投資は、政策的意義と収益性の両方を満たすことが求められております。

JICTの在り方に関する検討会におきましては、これを前提としつつも、一定の収益性を確保しつつ、政策的意義を重視する案件や、一定の政策的意義を確保しつつ、収益性を重視する案件などを組み合わせ、ポートフォリオ全体の中で、政策的意義、収益性のバランスを確保すべきとの意見が、取りまとめがなされたところでございます。

総務省としては、この取りまとめも踏まえまして、JICTにおいて収益性のみを重視するのではなく、JICTの我が国経済の持続的な成長に寄与するという設立目的も踏まえまして、政策的意義を重視した案件も支援がしっかりなされるよう、適切にJICTの監督を行ってまいります。

質疑者 中田優子

中田優子君。

ありがとうございます。

やはりJICTの強みとしましては、民間が取れないリスクの補完、そういったところを支援していくというところもありますので、ぜひとも中長期的に我が国の経済発展、そして経済安全保障に資するものでありましたら、積極的に支援の拡大をしていただきたいと思います。

それでは最後になります。

官民ファンドのこういったところありますけれども、さまざまないろんな累積赤字があったりですとか、機構の数が多いのではというご指摘のもとに、官民ファンドの統合や機能再編については、政府としてどのように考えているのでしょうか。

また、これまでの有識者会議や多くの検討会におきまして、そのような議論が行われてきたのか、行われていたとすれば、その内容についてもお伺いできますでしょうか。

伏田局長。

政府参考人 伏田英明

官民ファンドの統合に関してのご質問などお理解いたしますが、委員御指摘のとおり、官民ファンドを統合することによりまして、共通経費の負担が軽減されるということも考えられますが、一方で有料案件の発掘、組成、事業の成功のためには、それぞれの機関が専門性に基づいて、機動的に柔軟に業務を行い、投資分野に即した能力を発揮することにより、また、そしてノウハウを蓄積することが効率的かつ効果的だと考えてございます。

JICTの在り方に関する検討会におきましても、今後もJICTの専門性を生かして、我が国事業者の支援を実施していくため、専門性の強化に引き続き努めるべき、専門ファンドとしての機動性、迅速性の確保に引き続き努めるべきとの定義がまとめられたところでございます。

組織の在り方につきましては、経済財政運営計画進捗管理点検評価表に基づく官民ファンドの統廃合に係る枠組みも踏まえながら、組織の在り方については検討することが必要と考えているところでございます。

委員長 吉川沙織

吉川沙織委員長:中田優子君。

質疑者 中田優子

中田優子:はい、ありがとうございます。

先ほどのご説明の中では統廃合がもちろんありまして、いろんな厳しい財政計画とか提出をした上で、3アウト制、こういったのも取り入れられているとお話を伺いました。

大変な中でしっかりとした財務状況を見たりですとか、運営先の、そういった投資会社の元の投資先の確認をしたり、大変なご苦労もされていることと承知をしております。

そうした中で、世界の流れや技術の革新、こういったものが急速に進む現代において、やはり官民ファンドの運用についても、柔軟な発想とその見直しが必要であると考えております。

すでに国会でもご議論のある別ではありますけれども、官民ファンドの検討等も含めまして、世界をリードできるような市場開拓を進めていただきたいということを申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

伊波洋一 (沖縄の風) 9発言 ▶ 動画
その他 伊波洋一

官民ファンドJICT法の改正案について伺います。

本法案ではデジタルインフラの海外展開を支援する官民ファンドJICTの存続期間を10年延長することになりますが、既に令和6年末でJICTの累積損失額は122億円に上っています。

これについてJICTは2029年度には累積を解消するとの見通しを公表しています。

この累積が生じた理由はどのようなものだったのでしょうか。

また、累積解消の見通しは、どのような資産に基づくものですか。

瀬田国際戦略局長。

政府参考人 瀬田

はい、お答えいたします。

JICTでは、設立後、最初の3年間で通した4つの案件につきまして、事業が計画通り進まず、損失を計上したこともございまして、2024年度末の累積損益は122億円のマイナスとなってございます。

JICTは主にこれらの案件につきまして、地政学リスクに係る深い分析の不足ですとか、投資審査に係る多角的な確認の不足、海底ケーブル事業における投資スキームのリスク体制の不足、これらをその理由として挙げているところでございます。

その後、JICTにおきましては、これらの理由を踏まえた投資リスク管理に取り組みまして、2023年度からは単年の黒字を継続するなど、計画を上回るペースで経営改善が進捗してございまして、公表している改善計画より3年前倒しとなる、2029年度には累積損失を解消できる見込みとなってございます。

JICTの今後の累積損益見通しにつきましては、個別の投資案件の具体的な進捗などにかかる足元の状況や保守的な将来見通しを踏まえて策定されたものでございます。

加えて適切に投資案件のモニタリングを実施いたしましてリスクを早期に察知し迅速に対応策を講じるなど投資リスクの管理を徹底する中で、2028年度頃以降に大型案件の投資回収を見込んでいるところでございまして、2029年度の累積損失の解消は達成の蓋然性の高い見通しであると考えてございます。

総務省としては累積損失の確実な解消に向けて、JICTにおいて円滑かつ適切に投資回収が進められるよう、適切に監督を行ってまいります。

その他 伊波洋一

伊波洋一:公的資金を投入する官民ファンドの運営において、透明性の確保は極めて重要です。

個別の事業だけでなく、官民ファンドの評価検証に当たって、期限を区切ることは必要不可欠です。

延長させる存続期間内に、JICTの出口戦略が策定され、国民に示される必要があるのではないでしょうか。

事業開始からこれから投資回収、JICTの清算まで20年の期限内に実現するという出口戦略はあるのですか。

瀬田局長。

政府参考人 瀬田

お答えいたします。

JICTは海外のデジタルインフラ事業などに対するリスクマネーの供給が不十分な状況にある中、民業を補完し、次元的に先導的な役割を果たすための組織として設立されてございます。

これまで10年間、JICTは先導的な役割を果たしてきており、海外事業に対する投資を通じて、規制リスクや適切な投資スキームなどに関する一定の知見を蓄積しているほか、現地大使館と連携して相手国との人的ネットワークを構築してまいりました。

ご指摘の出口戦略でございますが、総務省としては、民間金融によって十分なリスクマネーが供給され、民間事業者が自立的に事業の海外展開を行うようになったと判断できれば、JICTの設置期限をさらに延長する必要はないものと考えてございます。

今後、JICTにおいて、その知見や人的ネットワークを民間企業に還元することを促すことによりまして、民間金融によって十分なリスクマネーが供給され、民間事業者が自立的に事業の海外展開を行い得る環境が整備されるよう、総務省としても促してまいります。

伊波洋一君。

その他 伊波洋一

官民ファンドにはこれまでも事業の失敗による巨額の損失や投資先の偏りのほか、省庁が自由に使える第2の財布に貸しているとか、あるいは省庁の天下り先になっているといった様々な批判がなされてきました。

わざわざ国民の税金を使って投融資を行うのですから、有意義な事業であることはもちろん、民間の判断だけで投融資が行われなかったであろう案件である必要があります。

総務省はJICTについて24年度末までに累積投資は1159億円、これに誘発された民間投資は7167億円であり、呼び水効果は6.7倍と説明しています。

しかし7167億円は単にJICTと民間が協調して実施した投資額の合計にすぎません。

国の投資が文字通り呼び水となって民間の投資が引き出された、国の投資がなければ民間の投資がなされなかったであろうという関係は明らかではありません。

そのような調査は行っていないのでしょうか。

瀬田局長。

政府参考人 瀬田

お答えいたします。

JICTは誘発された民間投融資額、いわゆる呼び水効果の額といたしまして、JICTと協調して行われた民間企業等の投資額を算定してございます。

JICTがなければ民間企業などによる投資が実現しなかったか否かにつきましては、明確なお答えは困難ではございますが、JICTによる投資、またはその見込みがあることは、民間企業などによる投資判断の材料として、民間投資の誘発に寄与していると考えてございます。

昨年、総務省において開催いたしました有識者検討会におきましても、事業者からJICTが参画することにより、案件組成が円滑に進んだという声もいただいているところでございます。

JICTにおいて、JICTの参画が民間投資の実現にどの程度貢献したのか、多角的な視点から適切に評価を行い、しっかり説明責任を果たしていくことが重要でございまして、総務省としても適切に監督してまいります。

吉川沙織委員長:伊波洋一君。

その他 伊波洋一

伊波洋一:残念ながら答弁を聞く限り、納税者に対する責任が果たされているとは必ずしも受け取れません。

そういう意味では私たちとしてもしっかり見守っていきたいと思いますが、残り時間が少しありますので、前回の4月21日の総務委員会で、先島全住民の当該避難計画は住民の安全確保が目的というより、軍事的目的で住民を立ち退かせることが優先されるというふうに指摘をしました。

その件について説明をします。

私は2024年12月17日と19日の参議院外交防衛委員会で、中谷防衛大臣に次のように質問をしました。

「2020年1月の日米外務防衛協議会共同発表の共同作戦計画策定で、台湾有事、台湾有事の緊迫度の初動段階で南西諸島に臨時の攻撃拠点を置く。

2、拠点の候補は陸自がミサイル部隊を配備する与那国島や宮古島、石垣島を含む40カ所とされている」と報じられました。

当該避難は先島を戦場にするためではないかと、このようにただしました。

当時の中谷防衛大臣は、「日米両政府は、日米防衛協力のための指針、ガイドラインの下で、共同計画を策定・更新する。

有事に際して住民の安全をしっかり確保するために、我が国に対する武力攻撃に十分先立って住民の迅速な避難を実施することが何よりも重要である。

特に沖縄県の離島の住民避難については、国が積極的に支援を行う山口・九州に対して、先島離島の避難住民の受け入れの検討について依頼したところであり、これは住民の避難の実行性の向上のためである」と答弁しました。

先島住民が戦域、戦場になることを認めています。

台湾有事は中国の戦略ではなく、当初から米軍の戦略であり、日本を対中戦争に巻き込むためのものです。

2012年4月に米国海軍協会のプロシーディング誌に、吉原氏がアメリカ流非対称戦争を発表し、翌月12月5日、12年5月の海上自衛隊幹部学校の戦略誌、海艦港戦略研究に翻訳されておりました。

第一列島線との中国艦隊の太平洋への進出を阻止するために、石垣島と宮古島に自衛隊の地対艦ミサイル部隊を配備し、核戦争へのエスカレーションを防いで、米中戦争にさせないために、米国の同盟国による制限制、海洋戦争とすることを提起されています。

これ以降、この論文を提起して、南西諸島の自衛隊ミサイル基地建設や、さまざまな日米共同訓練や、共同演習が実施されてきました。

最近行われた keen sword 2025も、この演習でも、実は自衛隊だけが戦い、米軍は戦っておりません。

このような状況を、しっかり、やっぱり私たちは認識をすべきであって、そういう中で、この先島の人を全員避難させる、そしてこの地域を戦場にするというような計画は、国民保護とは言えないと思います。

ぜひそのことをしっかり、ぜひご理解いただいて、これからも指摘し続けたいと思いますので、説明といたします。

ありがとうございました。

委員長 吉川沙織

吉川沙織委員長:安野貴博君。

質疑者 安野貴博

安野貴博:チームみらいの安野貴博でございます。

安野貴博 (チームみらい・無所属の会) 9発言 ▶ 動画
質疑者 安野貴博

JICTが真に国益に資するためには、法律の設置期限を伸ばすだけではなくて、過去の官民ファンドの反省を生かしながら、その状況に応じて運営のあり方をアップデートしていくことが不可欠であると私は考えております。

本日はその観点から質問させていただきます。

まず、官民ファンドを巡る状況について申し上げます。

官民ファンドについては、うまくいっているケースも、そうではないケースもございます。

例えば、旧産業革新機構は財務的に大きなリターンをもたらし、経産省の公式評価によれば、政策のKPIも達成したとされております。

しかしその一方で、会計検査院の2025年報告によると、23の官民ファンドのうち約6割が累積損益マイナスの状態に陥っております。

例えば、クールジャパン機構や海外交通・都市開発事業支援機構、今までも何回か話に出ておりますが、通称ジョインでは、資本コストを大幅に下回っていたと指摘がされております。

また、EXITの想定時期を過ぎた継続案件167件のうち、4分の3において元本回収に懸念があるとも報告されております。

財務的にも政策的にも当初の目的を十分に達成できていないファンドが少なくないというのが実情ではないでしょうか。

こうした厳しい状況下の中で、今回のJICT法改正案は設置期限を10年延長するものでございます。

延長を検討するにあたっては、これまでの官民ファンドの教訓、失敗の経験をしっかりと運営体制に反映させていくことが不可欠と考えております。

そこで大臣にお伺いいたします。

官民ファンドの経験から得られた教訓はJICTの今後の業務運営に具体的にどのように反映されていくのでしょうか。

林総務大臣。

答弁者 林芳正

昨年の1月に開催をされました官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議の第16回会合におきまして、官房長官から総務大臣を含む関係大臣に対し、ジョインの事例も参考にして、各官民ファンドのリスク管理等の取組が強化されるよう、適切に監督することについて指示が行われたところでございます。

この指示も踏まえて、JICTでは、昨年4月に知性学分野の顧問を招聘し、リスク管理体制を強化したほか、総務省では、昨年10月から有識者検討会を開催して、ジョインで改善されたリスク管理、情報開示、組織体制に関する観点を含むさらなるガバナンス強化策等について、同年12月に取りまとめをしたところでございます。

特に情報開示につきましては、官民ファンドとして透明性を一層確保し説明責任を果たしていくべく、関係者との秘密保持契約に留意しつつも、対応状況の聴取を通じて適切に監督を行ってまいります。

安野貴博君。

質疑者 安野貴博

はい、御答弁いただきありがとうございます。

投資リスク管理、情報の開示、そして組織体制の3点について、反省を踏まえて進めているというふうに認識いたしました。

御答弁にもありましたとおり、この情報開示は非常に重要なところだと考えております。

公的資金が投入されている以上、国民に対する透明性の確保というものは、やはりこの制度の信頼性を大きく左右するものだというふうに認識しております。

大臣からも御答弁ございましたけれども、秘密保持契約があるがゆえにポートフォリオの割と基礎的な情報もなかなか把握できない、そして公開もできないというような状況が続いているというふうに聞いておりまして、そういった状況にぜひ踏み込んで改善の検討をしていただければと思っております。

続きまして2番目の質問に参ります。

設置期限の延長に伴うガバナンスの強化についてお伺いいたします。

今回の改正は設置期限を10年延長するものでございますが、延長期間中に新規投資の停止や組織の縮小清算を行うための条件というものは法文上明記されておりません。

このままでは累積損失の解消状況にかかわらず2045年度末まで組織が存続して運用し続けるということになりかねないという懸念もございます。

その上でお伺いいたします。

延長を認めるにあたっては2点、制度化すべきなのではないかというふうに考えます。

まず1点目は、中間レビューと国会での報告でございます。

改正から5年後をめどに累積損失の解消状況や新規投資の実施状況を国会に報告し、計画が未達の場合には新規投資の停止や組織の統廃合を行うという仕組み、こういったやり方があり得るのではないかと考えております。

そして2点目は、独立した有識者による継続的な監視でございます。

投資の専門的知見を持つ有識者が、投資方針、コスト管理、情報開示などを向上的に評価する体制を設けるべきではないか。

この2点について政府としての見解をお聞かせください。

答弁者 林芳正

はい、お答えいたします。

JICTの累積損益投資額につきましては、現在経済財政運営4か年計画進捗管理点検評価表2025を踏まえまして、2022年5月に策定した改善計画を基に進捗状況の検証を行ってございまして、またその結果は公表してございます。

これまで改善計画を上回る実績で、損益の改善が進捗しているところでございます。

ただ今後でございますが、仮に損益の実績が改善計画を下回った場合には、この進捗管理点検評価表におきまして、速やかに組織の在り方を含め抜本的な見直しを行い、さらに見直しによる成果が上がらないときには、他の機関との統合、または廃止を前提に具体的な道筋を検討するということとされてございます。

このようにJICTの存続については、累積損益の進捗状況を適宜検証しながら検討していくこととされてございますが、総務省といたしましては、JICTが引き続き改善計画を達成していけるよう、また運営の状況について丁寧な説明をしていくよう、適切に監督を行ってまいります。

安野貴博君。

質疑者 安野貴博

いわゆるスリーアウト制と呼ばれるような仕組みがあるというところで承知をいたしました。

ぜひこちらモニタリングをしっかりとやっていっていただければと思っておりますし、ガバナンスに関しても改善の余地あると思いますので、ぜひ検討していただければと思います。

最後に3点目の質問に参ります。

政策の目的を図るKPIの妥当性についてお伺いしたいと思います。

JICTにおける政策性のKPIとして挙げられているものといたしまして、1つ目に日本企業が海外で行うICT事業等への投資額、2つ目に民間企業との連携、3つ目に呼び水効果、この3点が設定されていると承知をしております。

しかしJICT法の本来の目的、これを見ますと、我が国事業者の収益性向上、経済・安全保障への寄与、そして放送・郵便分野を含む海外展開の支援でございます。

現在のKPI、どれくらいのお金を投入したかというところに関しては網羅しておるんですが、この政策目的がどれくらい実現できたのか、その成果を測る指標としては、まだ足りない部分もあるのではないかと、そういうふうに考えております。

そこでお伺いいたします。

現在のKPIに加えて、政策目的の達成度を測るようなアウトカムの指標。

これ、例えばアイデアで申し上げると、投資先の海外売上高であるとか、現地法人設立、現地事業の継続性、海外ケーブルの冗長性向上の度合い、データセンターの地理的分散度合いなど、経済安全保障への寄与を図る図り方といったものは様々あると考えております。

こういった成果ベースの指標を追加すべきでないかと考えますが、政府の見解を伺います。

伏瀬田局長。

政府参考人 伏瀬田

はい、お答えいたします。

先ほどの御質問の中に、外部からのその継続的な評価に関する御質問がございましたので、その点につきまして御答弁させていただきます。

JICTは株式会社といたしまして、会社法に基づきまして、決算書について会計監査法人による会計監査を受けてございまして、2023年以降、2年連続の単年の黒字の計上などの実績は、第三者による監査を受けているものでございます。

またJICTでは民間株主の意見を取り入れながら経営が行われています。

昨年開催いたしました検討会議の中でも、指摘を受けまして、さらなるガバナンスの強化に努めてまいります。

総務省といたしましては、他の官民ファンドの取組状況も参考にしつつ、外部の意見なども積極的かつ継続的に取り入れて、JICTの経営の健全性の向上が図られるよう、適切に監督を行ってまいります。

また、政策性能を測るKPIでございますが、JICTの政策性にかかるKPIといたしましては、日本企業が海外にて行うICT事業等への投資額、民間企業との連携数、民間投資の呼び水効果の3つを設定してございまして、これらのKPIの進捗状況につきましては、5年ごとに検証されているところでございます。

ご指摘いただきました政策の成果ベースの指標につきましては、JICTにおいて政策性と収益性のバランスを確保しながら、ポートフォリオ管理を行う中で、政策性を適切に評価できるKPIをどのように設定すべきかということも含めまして、他の官民ファンドの事例やJICTを取り巻く状況変化も踏まえまして、検討をしてまいりたいと考えてございます。

安野君。

質疑者 安野貴博

検討していくというご答弁ありがとうございます。

委員長 吉川沙織

吉川委員長。

時間が来たので終わりにします。

ありがとうございました。

齊藤健一郎君。

その他 齊藤健一郎

はい、無所属の齊藤健一郎です。

本日もよろしくお願いします。

齊藤健一郎 (各派に属しない議員) 20発言 ▶ 動画
その他 齊藤健一郎

最後の質問になると法案質疑ってなかなか追い込まれてくるんですけれども、その中でも放送というキーワードがありますので、もちろん今日もNHKへ多少絡んできますので、やりたいなというふうに思っております。

このJICT法の中で、この放送というところなんですけれども、このJICTの累損の部分っていうところ、これ実はやっぱり放送の分野っていうところの累損も含まれているというところでですね。

これがどうやってNHKと関わっているかというところなんですが、NHKの子会社である日本国際放送っていうところに、要するにNHKが出資をしているわけなんですね。

そこから今回のこのJICTへの出資ということが決まった。

これ先ほどから聞き終わりで、ミャンマーでのクーデターによってその放送事業というのが最終的には累損に入れざるを得ない状況になってしまったという、これやむを得ない事情ではあるとは思うんですけれども、そもそもこれ自体も結局はNHKの受信料を集めたお金を原資として国際放送の方に資本として投入しているというところで、これもやはり受信料の、国民の資産というものが毀損されているという事実もまた事実でございますので、この辺について伺いたいんですけれども。

まず、この子会社である日本国際放送が、このミャンマーの事業に関しての出資額、そしてその出資した時期、そしてどのような経緯でその出資が決まったのかお答えください。

豊島情報流通行政局長。

政府参考人 豊島

お答えいたします。

本件につきましては2018年に日本製の放送番組施策に係る設備ノウハウの輸出や日本コンテンツの発信の促進のため、NHKの子会社である日本国際放送がJICTなどと共同で現地法人に出資したものというふうに承知をしております。

なお出資額につきましては、日本国際放送は当時、出資額というと90万ドル、当時のレートで申し上げますと約1億円を出資したものと承知しております。

委員長 吉川沙織

齊藤健一郎君。

その他 齊藤健一郎

そしてこの事業がちょっと破綻したその理由と、それもちょっと同時に合わせてお伺いしたいと思います。

伏瀬田国際戦略局長。

政府参考人 伏瀬田

はい。

ご指摘のミャンマーでの事業において損失を計上した要因は、先ほど議員のご指摘のありましたとおり、ミャンマーにおいてクーデターが発生し、軍事政権に移行したことによりまして、事業継続が困難になったというものでございます。

また、その際の損失でございますが、JICT、日本国際放送につきまして、このプロジェクトに参画してございます企業、またミャンマーの現地企業などの関係企業の影響もございますので、少し答えは差し控えさせていただきますが、事業撤退に当たって、出資額のうち一定程度は回収しているところでございます。

委員長 吉川沙織

齊藤健一郎君。

その他 齊藤健一郎

はい、一定程度その回収はもちろんしているということなんですけれども、やはり最初に答えられないということも含めまして、そのようなところ、やはりこの受信料とかが原資になって出資をしているその子会社の件ということもありまして、やっぱり透明性という部分というのは今日のキーワードでもたくさん出てきているんですけれども、その透明性を図る部分でも、やはりそういったところに国民が実際に自分たちの支払った受信料が回り回って、そういったところへの投資になっている。

吉川沙織委員長。

NHKのやっていることはあなたたち自身で自主自立としてやってくださいという立場は分かるんですけれども、やはりちょっと昨今の情勢を考えると、やはりもう少し総務省が主導していかなければならない事情があるんじゃないかなと。

そういったところで私はNHKの無償化、国営化というところに舵を切ってお話をさせてもらってるんですけれども、これを前々からちょっと聞きたくて、なかなか質疑が残り続けてですね。

これ大臣にちょっとお伺いしたかったのが、なかなかお答えは難しいとは思いますが、その国営化、無償化っていうところに少し検討するという方向にも持っていかなければならないんじゃないかなと思いますので、ちょっと大臣、その所感をお伺いできたらなと思います。

答弁者 林芳正

林芳正総務大臣。

NHKの経営は国民視聴者の受信料によって支えられていることから、コスト意識を持ち、子会社を含むNHKグループ全体の業務の適正を確保することが重要であると考えております。

委員からは何度かご披露がございましたが、NHKの財源につきましては、NHKが公共放送の基本的分かりを果たしていくためには、受信料財源の確保に努める必要があり、中期経営計画に基づき、受信料収入の減少に対する。

委員長 吉川沙織

齊藤健一郎君。

その他 齊藤健一郎

これは質疑通告してないんですけど、豊島局長にも来ていただきましたので、私がもろもろNHKの無償化をずっとこの3月、4月と質疑を続けてまいりました。

そのご感想をお伺いできていればと思います。

政府参考人 豊島

豊島情報流通行政局長。

先月でございますが、まさに先ほど実は大臣が答弁されたことに尽きる部分がございますけれども、まさにNHKの受信料によって支えられているということを踏まえますと、当然その運営に関しましてはそのコスト意識を持ちながら、公共放送としての役割をしっかり果たしていただくということが基本的になるというふうに政府としては考えております。

さらにNHKがその公共放送の基本的な役割というのを果たす上でも、その受信料確保、財源の確保に努めるということが必要であると同時に、当然のことである事業支出の削減、あるいは先ほど答弁がございましたけれども、副次収入の拡大などに取り組んでというふうに理解をしております。

その点を考えますと、ちょっと繰り返しになりますけれども、これらの取組、自主自立の観点から申し上げて、NHKにおきまして、しっかりこの取組をしていただきながら、その取組を通じて、健全な経営基盤を確保、それと、本来の目的である公共放送、この基本的な役割をしっかり果たしていただきたいというふうに考えております。

委員長 吉川沙織

吉川沙織委員長齊藤君。

その他 齊藤健一郎

齊藤健一郎はい、なかなか検討というところまでなかなか土台に乗らないですけど、これはもう懲りずにやり続けますので。

そしてまたですね、公用車で埼玉県がですね、そこでまた4500万の支払いがあるというようなことで、今まで私のずっと質疑してきた中で、今日もまたニュースに出ておりますので、その辺も注意していただけたらなと思います。

そしてですね、もう一つ聞きたい質問の方なんですけれども、先ほど佐々木委員の方からもですね、通信、放送、郵便というふうにこの3つ入っているんですけれども、放送、郵便。

先ほど答弁がありました放送は1件、郵便ゼロ件ということなんですが、今後その放送というところのマンマーでの失敗も含めてですね、今後新たな計画があるのかをお伺いさせてください。

政府参考人 伏瀬田

瀬田局長はい、お答えいたします。

放送分野につきましては、今、議員からご指摘いただきましたとおり、データセンターなどをはじめとする通信分野と比較いたしまして、参入障壁の高い国が多いということ、市場の成長性が劣るということなどから、十分な案件形成ができていなかった状況と考えてございます。

他方、昨年開催いたしましたJICTの在り方に関する検討会におきまして、外部有識者の方々にご議論いただいたところ、政策的意義の観点から放送分野の支援も追求すべきと提言をいただいてございまして、今後、JICTにおきまして、通信分野への支援を通じて培った組織的人的ネットワークなど、放送分野の案件形成にも活用いただくことを期待してございまして、総務省としても、あと関係機関ですとか、在外公館を通じた情報収集なども通じまして、後押しをしてまいりたいと考えてございます。

委員長 吉川沙織

吉川沙織委員長齊藤君。

その他 齊藤健一郎

齊藤健一郎はい、この放送というところなんですけど、その時代にやっぱりそぐわないところもやはりあるというような事実の中でですね、もうこれ、通信のことに関しては、これは僕は圧倒的必要で、この法案にも賛成だという立場なんですけれども、その通信のところに注力してやっていく必要性はありますが、放送と郵便というところに関しては、もうこれはちょっとやっぱり時代に合わせて、これ一層のことをこの法案の、もらったポンチ絵の中にも放送と郵便のことは何も書かれてないんですね。

っていうのであればですね、もうこれ一層のこと、この放送郵便事業というところを、これ法案から削除しちゃってもいいんじゃないかなというふうに思うんです。

政府参考人 伏瀬田

瀬田局長お答えいたします。

繰り返しになりますが、放送分野につきましては、さまざまな障壁がございまして、参入障壁が高い国があるなど、考えるという条件があるところでございます。

一方、先ほど申し上げましたが、有識者検討会からは、政策的意義の観点から放送分野の支援も追求すべきというご意見をいただいてございます。

現在におきましても放送関係の会社の方々とJICTにおきましては議論が重ねられていると聞いているところでございます。

このような状況から現時点におきましてJICT法から放送を除くということは考えておりません。

総務省といたしましては引き続き関係機関や在外公館と連携した情報収集なども通じまして、JICTにおける案件形成を後押ししてまいりたいと思います。

委員長 吉川沙織

吉川沙織委員長齊藤健一郎君。

その他 齊藤健一郎

齊藤健一郎はい、法律だとやっぱり難しくてですね、複雑なところがありますので、法律というもの自体をシンプル化していくような方向に舵を切っていくようにもなったらいいんじゃないかなというふうに申し述べて、私の質問とさせていただきます。

ありがとうございました。

委員長 吉川沙織

吉川沙織委員長他にご発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。

これより討論に入ります。

別にご意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。

株式会社海外通信放送郵便事業支援機構法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。

多数と認めます。

よって本案は多数をもって、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

なお審査報告書の作成につきましては、これを委員長にご一任願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。

ご異議ないと認め、採決を決定いたします。

本日はこれにて散会いたします。