内閣委員会

参議院 2026-05-19 質疑

概要

衆議院(または参議院)の委員会における参考人質疑において、国家情報会議の設置とインテリジェンス機能の強化について議論が行われました。北村滋氏、小谷賢氏、海渡雄一氏の参考人が、組織の適切な規模感や人材育成、同盟国との連携の重要性について答弁しました。一方で、民主的統制の確保や独立した監視機関の設置、人権侵害の防止、および機密情報の自動解除制度などの記録管理に関する必要性が強く問われました。また、国民への丁寧な説明責任を果たすことや、政治的中立性を担保する制度設計の重要性についても議論されました。

発言タイムライン

自民無所属国民公明維新参政共産れいわ政府委員長・議長
0分25分50分1:151:402:052:302:55北村滋小谷賢海渡雄今井絵塩村あ堂込麻司隆史柴田巧大津力大門実

発言者(12名)

質疑応答(31件)

国家情報局の情報共有の実効性と規模感
▶ 動画
質問
今井絵理子 (自由民主党・無所属の会)
  • 情報共有の法的義務化による実効性の期待度と、不十分な場合の対策について
  • 国家情報局の適切な規模感および、機能を果たすために必要な職員数について
答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • 法的なアクセス権の規定は運用の継続性と安定性の観点から極めて重要である
  • 分析部門の規模は現状でも不便を感じない程度だが、偽情報対策等の新機能には増員が必要
  • 情報収集部門と分析部門では必要な規模感が異なる点に留意すべきである
全文
質問・答弁の全文を表示

そこで北村参考人、小谷参考人にお伺いいたしますが、この情報共有が法的義務とされているんですけれども、実際にどこまで実効性が期待できるかという点が重要であると思っていて、この情報共有は十分に進むとお考えなのでしょうか。

また仮に、それだけでやっぱり十分ではないなといったときに、実効性を高めるためにどのような対策が必要だとお考えであるか。

また、国家情報局の規模感をお伺いしたいんですけれども、国家情報局の規模感というのはどの程度、そして具体的にどの程度の職員の数があれば、その機能を十分に果たすことができるか、ということをお二人にお伺いしたいなと思います。

まず今回のいわゆる国家情報局の関係省庁への情報アクセス権でございますけれども、先ほど小谷先生からのお話はございましたけれども、現在においても、情報を収集している各役所から官邸に情報が来てないかといえば、そういうことはなくて、やはりこれは、それ時々の内閣の求心力というのにもよりますけれども、そういった形の情報提供といったもの、特に私は思いますけれども、国家安全保障局といったものが設置された段階で、安全保障に関する情報の集約といったものは非常に飛躍的に高まったというふうに考えています。

ただ一方、情報の投げてと受けてということになると、安保局が受けてで、情報調査室が投げてということになりますけれども、要するに投げての方に、そういったアクセス権といったものを規定しないということが、最終的にこの良き運用がいつまでも続くということにはならないだろうというふうに考えておりまして、そういった意味で今回安保局にも、それからまた国家情報局にも同じような形での各省庁に対する情報のアクセス権といったものが定められたということは、今後の運用の継続性とか安定性を考える上で極めて重要だと考えています。

それから規模感でありますけれども、これも今、定員で内調、衛星センターも入れて、500強と聞いております。

700強と出ておりましたが、情報収集するセクションと、それから情報分析するセクションを強く分けて考える必要があると思います。

実際に衛星センターを除けば、内調の分析部門200強でありますから、今後国家情報局になって、特に偽情報対策とか、この辺はまだ作業が始まったばかりというふうに考えておりますので、こういったところの増員といったものは必要になるかと思いますが、私はおかげさまで8年近く内閣情報官をやらせていただきましたけれども、基本的には現時点でそれほど分析、それからまた意思決定者に対する情報の伝達という意味では不便を感じない規模にはなっているかなと考えております。

ぜひ立法者の方にご認識いただきたいのは、情報を収集する部門と、それから集約して分析する部門というのについての規模感というのはかなり違ってくるということだということでございます。

国家情報局の情報共有の実効性と規模感
▶ 動画
質問
今井絵理子 (自由民主党・無所属の会)
  • 情報共有の法的義務化による実効性の期待度と、不十分な場合の対策について
  • 国家情報局の適切な規模感および、機能を果たすために必要な職員数について
答弁
小谷賢 (参考人 日本大学危機管理学部教授)
  • 国家安全保障局の事例から、法的な権限に加え、総理の関心や政治的影響力が情報収集に重要である
  • 現行の分析部門(250〜260名)では偽情報対策等の新業務を回すのは難しく、多少の増員が必要である
全文
質問・答弁の全文を表示

そこで北村参考人、小谷参考人にお伺いいたしますが、この情報共有が法的義務とされているんですけれども、実際にどこまで実効性が期待できるかという点が重要であると思っていて、この情報共有は十分に進むとお考えなのでしょうか。

また仮に、それだけでやっぱり十分ではないなといったときに、実効性を高めるためにどのような対策が必要だとお考えであるか。

また、国家情報局の規模感をお伺いしたいんですけれども、国家情報局の規模感というのはどの程度、そして具体的にどの程度の職員の数があれば、その機能を十分に果たすことができるか、ということをお二人にお伺いしたいなと思います。

小谷賢「まず国家情報局の各省庁の情報に対するアクセス権の話でありますけれども、こちらすでに国家安全保障局、NSSの方に法的なアクセス権が認められております。

現状では各省庁は、」国家安全保障局に対してはですね、ちゃんと情報を出さないといけないということになっておりますけれども、私はいろいろ伺っており、おそらくこちらにいらっしゃる北村さんの方がお詳しいと思いますけれども、今のところ国家安全保障局が設置されまして、もう10年以上経ちますけれども、それほど問題にはなっていないというふうに伺っております。

こちらもやはりその法的な権限と同時に、やはりその時々の政権の移行次第だということでありまして、やっぱり総理がこういう問題に関心を持って、さらに政治的影響力を発揮すれば情報は集まると思いますし、総理が関心を抱かなければですね、やっぱり各省庁は情報を持ってこなくなるというふうなことだというふうに考えております。

こちらも今北村参考人の方からご意見ありましたけれども、今大体、大臣本体が250、60名といったところでありましてですね、ただ今後、偽情報対策等を付与するのであれば、やっぱり若干の人員の増加が必要かなというふうに思います。

つまり、250、60人ではちょっと回せないのかなというふうな印象を持っておりますので、多少の増員は必要かというふうに考えております。

国家情報会議設置への懸念と代替案
▶ 動画
質問
今井絵理子 (自由民主党・無所属の会)
  • 国家情報会議の設置において最も懸念される点と、それを解消するための制度上の歯止めについて
  • 設置しない場合に現状のインテリジェンス機能で十分か、不十分ならどのような強化策を講じるべきか
答弁
海渡雄一 (参考人 弁護士)
  • 活動内容(収集してよい情報等)を制限する作用法的な規制や、独立性の高い監視機関の設置が必要である
  • 国内向けに大きな権限を持つ組織を作ることは危険であり、現状の警察組織や公安調査庁で管理可能であるため、必要性に疑問がある
全文
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国家情報会議を設置することについて、さまざまな懸念点、先ほどお伺いいたしましたが、最も懸念をお持ちなのは何なのか。

懸念を解消するために、どのような制度上の歯止めというものが必要なのか。

併せて、仮に国家情報会議を設置しない場合でも、現在の我が国のインテリジェンス機能というのは、先生からしては十分だとお考えなのか。

もし十分でないとお考えであるならば、国家情報会議という形以外に、どのような方法で機能強化を図るべきだとお考えなのか、具体的にお聞かせ願えればと思います。

海渡雄一私が懸念していることは、先ほど口述の中でも申し上げましたけれども、今回できる国家情報会議、そして国家情報局の活動を規制する、どのような情報を集めてよいのか、どのような情報を集めてはならないのか、どのような活動をしてよいのか、どのような活動をしてはならないのか。

そういう作用法的規制というふうにも行政法的に言いますけれども、組織法を作っただけではなくて、作用法的な規制が必要なのではないか。

そういうものを諸外国では時間をかけて作ってきているところがありますので、その成果を見た上で、僕は一番進んでいるなと思うのは、オランダの制度で、こういう制度を作るときに国民投票までして、そしてそこで出た意見に基づいて、事前と事後のかなり独立性の高い機関を作り、そして国会にも監視機関を置き、そして裁判所までかませてるんですね。

そういう制度を作るということによって、かなり懸念は解消されるのではないかと思います。

安藤大臣組織であって国内についてはテロリストがいないかどうかということを監視する憲法擁護庁という組織しかないという、そういう意味でやっぱり国家情報局のような非常に大きな権限を持った組織を国内向けに作るということについては、かなり危険性があるのではないかなと。

犯罪行為を行うような人がいないかどうかということについては、警察組織というものがあって、警備、公安警察などもあって、ちゃんと管理されているでしょうし、公安調査庁という組織だってあるわけです。

それに対して、どうして国内向けに国家情報局、国家情報会議というものが必要なのかというところを。

国家情報会議の監督・統制の仕組み
質問
塩村あやか (立憲民主・無所属)
  • 国家情報会議の設置と同時に、監督・検証の仕組みを制度化すべきではないか
  • 施行後2〜3年以内に国会への定期報告や監督議会の設置などの方向性を設定すべきではないか
答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • 閣僚で構成される会議体が情報活動を統制することが、広い意味での民主的統制にあたる
  • 対外情報機関のオーバーサイトについては国会の判断によるものと考えている
全文
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資料をいろいろいただいておりまして、参考人はインタビューで、将来、対外情報機関を創設する場合には、特定秘密保護法の制定時に設けられた情報監視審査会がオーバーサイト、つまり監督監視の役割になるという趣旨のことを述べられておられました。

一方で今回の国家情報会議については、政府は監督や統制の仕組みまで明確に答弁しておらず、将来的な検討課題という趣旨の答弁にとどまっている状態です。

しかし国家情報会議も各省庁の情報を集約して分析をして、そして政府の意思決定につなげる中枢的な機関であると私は認識をしております。

そうであれば、対外情報機関については情報監視審査会によるオーバーサイトを想定する一方で、国家情報会議については監督や統制のあり方を、この法案の中で明確にしていった方がいいのではないかという疑問を持っております。

参考人は、国家情報会議を設置するのであれば、その設置と同時に監督検証の仕組みも制度化すべきではないかとお考えなのかということ。

そしてもう1点なんですが、対外情報庁やスパイ防止法制定の、そういった議論もやっぱり出てきているわけなんですよ。

これ、国論を二分するという形になってくると思うんですが、そうなった時にですね、先送りをされるとか決まらないということも十分にあるというふうに私は思っているんですが、今回この国家情報会議だけが先行して運用されていくとですね、国民の不安はこの国家情報会議についても統制とか監督の視点で残ってくるというふうに思うんです。

そのため少なくともですね、施行後2年から3年以内に、この国家情報会議について国会の定期報告や監督議会の設置につけて方向性をちゃんと設定するんだという方向性を。

北村君まず国会のオーバーサイトの関係でございますけれども、これは平成26年の特定秘密保護法の制定、それからまた情報監視審査会の設置に関する国会法の改正、いずれも関係いたしましたですけれども、この際に対外情報機関ができる場合においては、要するにオーバーサイトの在り方について検討するというような附則だったというふうに考えております。

従って、この国会についてのオーバーサイトについて、まさに国会のご判断でございますので、それは対外情報庁の場合においては行われるんだろうということでありますが、今回先ほど申しましたとおり、基本的に民主的統制という観点では、ほとんどが国会議員であられる閣僚によって構成される会議体といったものがこの情報活動をある意味統制する。

これは広い意味で民主的統制だというふうに思っております。

そういったことで今回の法案といったものが策定されたものと、かように考えております。

インテリジェンス改革の進め方と国民への説明
▶ 動画
質問
塩村あやか (立憲民主・無所属)
  • 政府による説明や国民理解が不十分な中で、対外情報庁やスパイ防止法の議論に進む手順は適切か
  • 国民の理解を得るために最低限何が求められるか
答弁
小谷賢 (参考人 日本大学危機管理学部教授)
  • 将来的な改革を議論する場を作るため、国家情報会議を先に設置する順番は適切である
  • 総理や官房長官による、より明確で具体的な説明がなされるべきである
全文
質問・答弁の全文を表示

朝日新聞のインタビューを読ませていただきました。

国家情報会議、国家情報局についてはですね、首相自身がもっと説明をする必要があると、そして国民の理解を得る努力は欠かせないというふうに述べられていらっしゃいます。

そして他の新聞の記事3社だったと思うんですが、対外情報庁の創設は最もハードルが高くてですね、国政選挙で国民の真意を問う必要があるという趣旨を指摘されているというふうに思います。

そこでお伺いしたいんですが、参考人は本法案に賛成とのことなんですが、今回の国家情報会議、国家情報局についてもですね、政府による説明や国民理解の形成は十分とは言い難い中で、さらにその先にある例えば対外情報庁、先ほどから出てきておりますけれども、そしてスパイ防止法の議論に進むということは、制度の進め方として、今順調にいっていると言えるのかどうか、適切であると言えるのかどうかという点でございます。

その前提として、先ほど総理の説明がもっと必要だということだったんですが、最低限、何が求められるのか、先ほど2点の指摘も踏まえて、端的にご意見を改めて伺いたいと思います。

まず、今回の国家情報会議と国家情報局の設置というのは、今後の日本のインテリジェンス改革の議論のために必要だということであります。

報道されていますように、現政権は今後、スパイ防止法であります、スパイ防止関連法でありますとか、対外情報庁構想をしておりますけれども、そもそもこれまで日本政府の中にこういったインテリジェンスの政策に関わる議案を審議・検討するところがなかったというのが実情であります。

ですので今回設置されます国家情報会議においては、こういった将来的なインテリジェンス改革について、議論できる場を作るというのが、私はまず優先順位として挙げられるべきと考えておりますので、順番としては今の順番で良いと考えます。

内閣の改革につきまして、時の政権の説明ですね、これはやはり国民に対しては積極的に行われるべきだというふうに考えております。

ですから今回の国家情報会議、国家情報局の設置についても、やはり総理もしくは官房長官のもっと明確な、具体的な説明というのはなされるべきだというふうに考えておりますし、それは今後のいろんな改革においても、やはり政治説明というのは必須になってくるというふうに考えております。

組織法における統制・監督の規定
▶ 動画
質問
塩村あやか (立憲民主・無所属)
  • 組織法であっても、情報集約分析の中枢組織である以上、統制や監督を後回しにしてよいのか
  • 組織を先行させ統制を後回しにする立法手法は、海外事例や国民理解の観点から適切か
答弁
海渡雄一 (参考人 弁護士)
  • 統制を後回しにすべきではなく、諸外国では組織法の中に活動規制や監視監督機関の規定が定められている
  • どのような行為・情報収集が許されるかを実定法で定め、独立した立場や議会・司法によるチェックを設けるべきである
全文
質問・答弁の全文を表示

海外では情報機関や情報コミュニティに対して、独立監視や議会監督や報告の制度など、何らかのチェックの仕組みが置かれているという状況だと思います。

立法法案について政府は組織法であるというふうに説明をしているんですけれども、情報集約分析をする中枢の組織である以上、やっぱり組織法であったとしても、統制や監督を後回しにしていいとは言えないのではないかというふうに考えております。

本法案は審議の過程でも、先ほども申し上げたんですが、その歯止めの仕組みというものは、まだ明言されておりません。

ですので組織法であると言っておりますが、それを後回しにしていいと言えるのかという点をまず1点と。

そして、海外制度との比較から見て、重複するかもしれませんけれども、組織を先行して統制は将来検討するという今回の立法手法は、国民理解の点から見ても適切なのか、そして海外の点から見ても適切なのか、国民の安心につながるために、参考になる事案やアドバイスがあればお伺いしたいと思います。

私は後回しにすべきでないと思います。

各国の、先ほど僕が説明したような法制度というのは、すべてその組織を定める組織法の中に定められている。

どのような活動をしてよいのか、どのような情報を集めてよいのか、悪いのかといったことをちゃんと決めた上で、そのような法規制が守られているかどうかを監督するために、監視監督機関を作るというたてつけになっていると思うんですね。

だけども日本はこれから国家情報局を作ろうというんですから、やっぱり最初から、弊害が起きないように諸外国の例に倣って、きちんとした簡単に言いますと、どういう行為をしてよいのか、どういう情報を集めてよいのか悪いのか、それがきちんと実定法で法規範として決まっていて、それを独立の立場で事前、そして事後、そして議会、そして司法もかませてやるというような、能動的サイバー防御に関してできた制度は、僕はまだ機能を始めていませんから評価はできませんけれども、国家情報長官を委員に据えたといったところからもですね、非常に僕は期待はしているんですね。

制度構築における歯止めと組織設置のセット化
▶ 動画
質問
塩村あやか (立憲民主・無所属)

- 制度(組織)と歯止めの仕組みがセットである必要があるか、またその状態で賛成できるか

答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • 国家情報会議の設置により、すでに民主的統制がセットで組み込まれていると考えており、賛成である
  • 外国例を見ても、作用法ができる前に組織を作ることは必ずしも問題ない
全文
質問・答弁の全文を表示

塩村あやか最後にもし時間があればお伺いしたいんですけれども、今の話を聞いていいと思うのは、やっぱり制度、仕組みを作るときに、今回の法案、そして歯止めがセット、この両方のセットであれば賛成、セットであったとしても賛成か、北村参考人と小谷参考人に短くお伺いしたいと思います。

私の理解では、基本的に今回のものについては、民主的統制の側面といっても、すでにセットとして入っているということだろうと思います。

それから2つ目でございますけれども、立法の順番については、外国のものを見ても、作用法ができる前に組織を作っちゃまずいということは、必ずしもないのかなと私は思っておりまして。

例えば先ほど申しました国家情報長官室、ODNIアメリカでございますが、これは9.11の反省に基づいてということでございますし、それからまた我が国でも有名なNSCとかCIA、これも国家安全保障法に基づいて設置されていると。

小谷賢同じ考えでありまして、もうすでに国家情報会議を設置するということで、ここで民主的統制がセットで入っているというふうに考えておりますので、私は基本的には賛成の立場でございます。

国家情報会議設置法案における基本理念と民主的統制
▶ 動画
質問
堂込麻紀子 (国民民主党・新緑風会)
  • 法案に政治的中立や民主的統制、国民の権利尊重などの基本理念が明記されていない政府の整理をどう評価するか
  • 実効的な民主的統制を担保するためにどのような制度設計が望ましいか
答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • 組織法であるため国民の権利・自由との規律を設けない整理であると理解している
  • 報道の自由などの規定を設けるべきか、またどのようにオーバーサイト(監視)するかは国会で決定されるべき事項である
全文
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まずはじめに北村参考人からお伺いしていきたいんですけれども、基本理念と民主的統制について伺います。

これまでの質疑にも入っておりましたけれども、国家情報会議設置法案において、政治的中立や民主的統制、また国民の自由と権利の尊重、こういった基本理念が条文に明記されていないという点について、政府は組織法であるので、ということで説明をこれまでされてきております。

しかしながら、手前どもで、申し訳ありませんけれども、国民民主党がインテリジェンスに係る体制整備法案、衆議院の方で否決をされたものでありますけれども、インテリジェンス体制の整備に当たっては、民主的統制や国民の権利の配慮、これを制度的に担保することが不可欠であるという立場で明確にさせていただいております。

こうした考え方に照らしたときに、今回の法案に基本理念を明記しないという、この政府の整理、どのように評価をされていますか。

国会による関与、統制の仕組みを整備することが重要だと考えておりますが、参考人は年次情報評価書の作成と国会報告の必要性にも言及されております。

実効的な民主的統制を担保するための、確保するための、どのような制度設計が望ましいかというところを伺えればと思います。

まず、私も長く役人をやっていたので、私の考え方は古いと言われる可能性もあるかと思います。

基本的に組織法の今回改正でございますので、基本的に国民の権利、自由との関係の規律はないという整理だと思います。

そういったところに、基本的に憲法の尊重義務であるとか、そういったものを書き込むことが、多いのかというと、私は実はオウム新法でございますとか、それからまた特定秘密保護法とか、こういったものの策定にも関わってきましたけれども、こういったものには、例えば報道の自由の尊重とか、そういった規定が入ってくると。

こういった組織、それからまた作用についてオーバーサイトしていくのか。

これはまさに国会の方でお決めいただくことと、概ね私は理解しております。

インテリジェンス従事者の安全確保措置
▶ 動画
質問
堂込麻紀子 (国民民主党・新緑風会)
  • 仮想身分の整備やセーフティハウスの設置など、職員の安全確保措置の必要性と制度化の妥当性をどう評価するか
  • 権限の乱用リスクと有効性のバランスをどう考え制度設計すべきか
答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • 情報源の保護と職員の安全確保は極めて重要であり、警察の偽装身分捜査のような措置を制定することは有用である(北村参考人)
  • 情報収集段階での安全確保は必須だが、今回の設置法案の段階では想定されておらず将来的な課題である。また、扱う情報は限定的であるためプライバシーリスクは低い(小谷参考人)
全文
質問・答弁の全文を表示

続いてなんですけれども、北村参考人、小谷参考人にお伺いしたいと思います。

安全の確保という観点からです。

この国民民主党の先ほどの法案なんですけれども、国がインテリジェンスに従事するもの及び協力者の安全確保、これに必要な施策を講ずることを明確に規定しておりますが、少し時間軸は先になるというふうに思いますけれども、こうした具体化のところなんですが、例えばその任務の性質上ですね、身分を秘匿する必要がある職員に対する仮想身分だったりとか、それに基づく公的書類の発行だったり、整備だったり、また国内外におけるセーフティハウス、こういったものの整備が必要ではないかなというふうに思いますけれども、こうした安全確保措置について、その必要性と制度化の妥当性、どのように評価されるのかというご見解と、また、これらの制度は有効である一方で権限の乱用、また国民の信頼との関係といったリスクも大変内包している問題だというふうに思っていますので、このリスクとのバランス、有効性とリスクとのバランスというところをどのように考えて制度設計を進めていくべきかというところをご見解をお伺いできればというふうに思います。

まずですね、安全確保の面でありますけれども、これは非常に重要なポイントであろうというふうに先生ご指摘のとおりだというふうに思います。

特に情報機関がですね、情報源をいかに守っていくかということについてはですね、これ非常に全力を尽くしてですね、やっていかなければいけないと。

現在我が国の情報機関でそういったですね、プリンシプルが十分守られているかどうかという問題はまた別途あるというふうに私は実は感じておりますが。

そういった中で、実際にそういった任務にあたる職員の安全の保護、これ極めて重要だというふうに思います。

そういった意味で、既に警察等においては、偽装身分といった形での捜査が始まっているというところでありますけれども、それに劣らない形で、危険に身を晒すことというものはございますので、そのための措置といったものは、ぜひ私は制定していただければ、それぞれ任務にあたる職員の安全の確保といったものに資するものと、概ね考えております。

私も情報収集の段階におきましては、そういった職員でありますとか、情報提供者の安全の確保というのは必須だと考えておりますけれども、ただ今回は国家情報会議と国家情報局の段階ではまだ情報収集までは想定されておりませんので、こちらは将来的な課題になるかというふうに考えております。

後、国民の個人情報に係るリスクにつきましては、今回の設置法案を見ましたところですね、基本的に今回国家情報会議は、いわゆる重要情報、いわゆるインテリジェンスに関わる情報と、もう一つは外国政府機関の活動に対抗するための情報、この2点の情報のみしか扱わないというふうに明記されております。

ですから、そこに基本的には何か国民のプライバシーに関わる情報については基本的には扱わないということになっておりますので、私はこの立て付けで基本的な問題ないのではないかというふうに考えております。

インテリジェンス機能強化に伴う情報保全体制
質問
堂込麻紀子 (国民民主党・新緑風会)
  • 情報の集約に伴い、施設設備や人的規模における情報保全の抜本的な強化が必要ではないか
  • 政務三役を含めた適正評価(セキュリティ・クリアランス)のあり方についてどう考えるか
答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • 特定秘密保護法により人的適正評価や物的な保全の相互調整制度は既に確立されている
  • 今後は重要経済安保情報保護活用法により民間企業へクリアランスが与えられるため、民間経由の漏えい防止策が議論すべき点となる
全文
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続きまして、インテリジェンス機能の強化に伴って、情報保全体制にまつわる質問させていただきます。

ここについても北村参考人と、小谷参考人にお願いします。

インテリジェンス機能の強化に伴って、情報の集約が進む中で、施設設備、また先ほど人的規模という話がありましたけれども、この点での情報保全の強化というのは不可欠だというふうに考えております。

この、今、インテリジェンス体制全体の信頼性の確保というところも重要で、この強固な情報保全体制というのが求められるんだというふうに考えています。

現在、内閣情報調査室の体制を前提とした場合に、これで今の時点で十分なのかというところがあると思います。

抜本的な強化が必要ではないかというご意見もこれまでも出てきておりました。

人的な保全という観点としても、政策決定に関与する政務三役を含めたですね、適正評価のあり方も重要な論点かなというふうに思っています。

この2点についてお伺いできればというふうに思います。

そのようなご指摘をいただいてですね、非常に心強く思っております。

2013年にですね、特定秘密保護法をまさにですね、保全体制の強化ということで、これは安倍内閣のですね、まさに安全保障政策を強化する上において、そういった情報の交換がなされないという状況をいかに打破するかということで取り組ませていただきました。

そういった中で、現在特定秘密保護法の施行については、すでにその制定後直後からですけれども、内閣情報調査室が保全等についてのですね、人的な適正評価についてのオーバーサイトだけではなくてですね、物的なですね、資料の閲覧等についてもですね、どういった状況になっているのかということについてのですね、相互調整の任に当たってきているというふうに承知しています。

さらにですね、民間部門にさらに広がるような形でですね、重要経済安保情報保護活用法といったものがですね、成立しましたけれども、そういった観点においても、民間も含めて保全体制の強化といったものが、インテリジェンス能力を強化するという意味では重要ということを申し述べておきたいと思います。

今、北村参考人の方から説明がありましたように、情報保全につきましては、既に2013年の特定秘密保護法の導入によって、国の情報、機密を保全することについては、既に制度が確立されているというふうに考えております。

今後の課題は、こちらも今、北村参考人の方から説明がありましたように、重要経済安保情報保護活用法において民間企業にも今後クリアランスが与えられるということになりますと、今度は国の情報を民間企業も共有する可能性が考えられるわけです。

そうなりますと、今度は国の情報が民間企業を通じて漏えいするような事態も想定されますので、その場合やはりその企業、民間企業の保全体制をどうしていくかというのが今後の改善点といいますか、議論しなければならない点になってくるかというふうに考えております。

インテリジェンスに対する国民の理解と信頼の向上
▶ 動画
質問
堂込麻紀子 (国民民主党・新緑風会)
  • 国民の理解と信頼を向上させることの重要性についての認識を伺いたい
  • 成功事例の公開の意義と限界、およびそれ以外の有効な具体的方策はあるか
答弁
小谷賢 (参考人 日本大学危機管理学部教授)
  • 政治家が国民に対し、なぜこの制度が必要なのかを丁寧に説明することが重要である。また、審査会の年次報告書を通じて議題内容を説明し、説明責任を果たすべきである(小谷参考人)
  • 事後的に活動内容が明らかになる仕組みが重要である。成功事例だけでなく、失敗事例を第三者機関が検討し改善策を指摘する制度を構築すべきである(海渡参考人)
全文
質問・答弁の全文を表示

最後の質問にさせていただきたいと思いますが、小谷参考人と海渡参考人にお伺いできればというふうに思います。

国民理解と信頼というところになります。

国民民主党の法案においては、インテリジェンスに対する国民の理解を増進し、信頼を向上させるための活動概要や成果の公表というところを求めております。

インテリジェンスというのは、非特性にこれを本質としつつも、民主国家においては、国民のやはり理解と信頼の上に成り立つものだというふうに考えております。

インテリジェンスに対する国民の理解、そして信頼の向上、この重要性について、小谷参考人の基本的な認識をお伺いできればというふうに思います。

ちょっとそこに加えてなんですけれども、先ほど小谷参考人からは、成功事例の公開についてもお話を伺いました。

その意義と限界、またさらに成功事例の公開以外に、国民の理解を深めるための有効と考えられる具体的方策について伺えればというふうに思います。

まず繰り返しになりますけれども、やはり政治説明、政治家による説明というのが大事になってくると思います。

どちらかと言えば、今、国民とか世論、感情の反発に配慮して、もう粛々と進めたいというような方針で、今、進められているように私には見えますので、やはりこちらは、きちんと政治家が、国民に対して、なぜこれをやるのかということを説明する必要性があると思います。

もう一つは、先ほどの私もこれ、述べさせていただいたんですけれども、今回の国家情報会議の議題内容は、おそらくは特定秘密に指定されると。

そうなりますと、これは審査会の審査対象となるということになりますので、審査会が毎年発行しております年次報告書の中に、国家情報会議でどのようなことが、そんなに中身は書けないとは思いますけども、どういう議題が論じられたかみたいなことについては、報告書の方で説明責任を果たすということが、私は妥当かというふうに考えております。

国民の理解、信頼を得るために重要なことは、事後的にでもあってもですね、どういう活動をしているかということが明らかになるということが非常に大事だと思います。

諸外国ではですね、一定の秘密であっても年限を限ってそれは必ず明らかになる。

日本の制度でも明らかになる道はあるんですけれども、アメリカの場合には必ず、時間がかかる場合もあるんですけれども、情報が明らかになるという制度があります。

あとですね、問題となる成功事例も公表していただいていいんですけれども、失敗事例、問題の事例、例えば核起事件であるとかですね、最近で言うと大臣事件とかそういう事件があるわけですけれども、これについてどこに問題点があったのかというのをきちんと第三者的な立場で検討して問題点を指摘して、それを改善する点はどういう点にあるのかという、そのことがまさに私が先ほどから提言していた第三者機関をやるべきことなんですけれども、そういう制度を作っていただきたい。

それによって少しずつでもあっても制度が改善されていくのではないかというふうに考えております。

日本のインテリジェンスが進まなかった原因と今後の観点
▶ 動画
質問
司隆史 (公明党)
  • これまで日本のインテリジェンスが進まなかった原因は何か
  • 今後進めるにあたってどのような観点が重要か
答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • 戦後の日本の国家の形に規定され、内閣情報調査室以外に情報専門の機構が存在しなかったことに起因する
  • 各政党においてインテリジェンスに対する問題意識が高まってきている
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私からも被る部分の問題意識というのがありまして、やはりなぜ今なのかということで、実際、個々人のプライバシーが保護されるのかどうかというご不安、お声が多数いただいております。

今日は小谷参考人の方から1952年の議論があって70年ぶりという、70年経った議論を今しているということがあったんですけれども、やはり国民の皆さんがこういった議論に慣れていない。

またそれを今始めようとしていることにおいて、説明だけで乗り越えられるようなレベルの話なのか、きっちり時間をかけていくべきではないのかというふうに感じる部分がありまして、これまでの日本のインテリジェンスが進まなかった原因と、今後進めるにあたってどのような観点が大事なのかというところをお三方にお伺いできればと思います。

私はですね、この国家情報局、それから国家情報会議設置法で、ある日突然インテリジェンスの議論が沸き起こったというふうには考えておりません。

国家の構成要素というのは三要素というふうに言われてますけれども、戦後のですね、この国の形というものがあってですね、確かに内閣情報調査室以外はですね、情報をもっぱなにする機構といったものは我が国は存在しなかったと。

これはまさにですね、戦後の我が国の形に規定されたものということでありまして、なぜ議論がなさなかったのかということはそこにも起因するということだろうというふうに思います。

2つ目はですね、やはり各政党におけるですね、このインテリジェンスに対する問題意識が非常に高くなってきたと。

日本のインテリジェンスが進まなかった原因と今後の観点
▶ 動画
質問
司隆史 (公明党)
  • これまで日本のインテリジェンスが進まなかった原因は何か
  • 今後進めるにあたってどのような観点が重要か
答弁
小谷賢 (参考人 日本大学危機管理学部教授)
  • 政府内で検討や運用上の工夫はなされてきたが、限界が見えてきた
  • 旧来の仕組みでは新領域に対応できないため、国家情報会議の創設による早急な検討が必要である
全文
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私からも被る部分の問題意識というのがありまして、やはりなぜ今なのかということで、実際、個々人のプライバシーが保護されるのかどうかというご不安、お声が多数いただいております。

今日は小谷参考人の方から1952年の議論があって70年ぶりという、70年経った議論を今しているということがあったんですけれども、やはり国民の皆さんがこういった議論に慣れていない。

またそれを今始めようとしていることにおいて、説明だけで乗り越えられるようなレベルの話なのか、きっちり時間をかけていくべきではないのかというふうに感じる部分がありまして、これまでの日本のインテリジェンスが進まなかった原因と、今後進めるにあたってどのような観点が大事なのかというところをお三方にお伺いできればと思います。

まずなぜ今なのかというご質問に対してはありますけれども、急にこれインテリジェンスの改革の話が出たというわけじゃなくて、これまでもずっと政府の中ではいろんな検討がなされてきました。

特にインテリジェンスを集約するために、これまで運用上の工夫というのがなされてきたわけでありますけれども、やっぱりその限界が見えてきたということが一つであります。

もう一つやっぱり2013年に国家情報局、日本もこれに対応、即急に対応が求められているわけでありますけれども、旧来の仕組みはなかなか、こういった新領域に対応できないという状況がありまして、今回国家情報会議を作ってですね、早急にですね、この分野でどういう対応すべきかということを検討するためにも、私は国家情報会議の創設が必要だというふうに考えております。

日本のインテリジェンスが進まなかった原因と今後の観点
▶ 動画
質問
司隆史 (公明党)
  • これまで日本のインテリジェンスが進まなかった原因は何か
  • 今後進めるにあたってどのような観点が重要か
答弁
海渡雄一 (参考人 弁護士)

- 戦後の政治の中で、過去の軍の暴力的な活動への反省などから、情報機関の設置に慎重な判断がなされてきたと考えられる

全文
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私からも被る部分の問題意識というのがありまして、やはりなぜ今なのかということで、実際、個々人のプライバシーが保護されるのかどうかというご不安、お声が多数いただいております。

今日は小谷参考人の方から1952年の議論があって70年ぶりという、70年経った議論を今しているということがあったんですけれども、やはり国民の皆さんがこういった議論に慣れていない。

またそれを今始めようとしていることにおいて、説明だけで乗り越えられるようなレベルの話なのか、きっちり時間をかけていくべきではないのかというふうに感じる部分がありまして、これまでの日本のインテリジェンスが進まなかった原因と、今後進めるにあたってどのような観点が大事なのかというところをお三方にお伺いできればと思います。

まずですね、先ほど尾形さんという方の名前が出ました。

この情報局を戦後作ろうとされた方ですね。

この方はですね、朝日新聞の編集局長されてた方ですけれども、この方は満州事変が起きた直後に、当時のですね、陸軍参謀本部の作戦課長であった今村さんという人からですね、これは暴力であるということを打ち明けられているんです。

しかしそのことで戦争が終わるまで口外をしなかった人なんです。

戦後の政治の中で選ばれてきたのではないかというふうに私は考えております。

インテリジェンス機関におけるチェック・監督機能の必要性
▶ 動画
質問
司隆史 (公明党)

- 組織法だけでなく作用法において、国会や司法による歯止め、チェック、監督をかけることの必要性について見解を伺いたい

答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)

- (北村参考人は後藤田正治氏の認識について言及し、情報機関の設置自体に反対していたわけではないと述べるにとどまり、作用法のチェック機能への直接的な回答はなされていない)

全文
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やはりこの激変する国際情勢において、裁判のお話もありましたけれども、どう立ち向かっていくかという問題意識については共有されていらっしゃると思うんですけれども、あえて賛成のお二人にお伺いをしたいんですけれども、やはり懸念としては、海渡参考人がおっしゃったように、組織法であっても歯止めをかける、オランダの例を例にとられまして、国会、司法での歯止め、チェック、監督ということが必要だと。

お二人の、賛成のお二人の記事を回していただくと、やはり今後の作用法の部分においては、かなりきっちりとそういうものに取り組んでいく必要があるということのご認識は読ませさせていただいているところでありますので、改めて、今組織上の話ですけど、作用法において、しっかり歯止めをかける、チェックをかけるということに対しての必要性を、賛成の立場であるけれどもやはりそういった面が改めて重要だというところをご表明いただければうれしいなと思います。

先ほどの後藤田正治先生の朝日新聞ですけれども、私も何度も読ませていただきました。

若干、海渡先生とは私、パセプションが違っていて、そこで明確に情報機関の設置を反対はされていないと。

持続可能なインテリジェンス機能の強化策
▶ 動画
質問
司隆史 (公明党)

- 人事交代に関わらず、持続的にインテリジェンス機能を強化し、質を向上させるためにはどうすべきか

答弁
小谷賢 (参考人 日本大学危機管理学部教授)
  • 政治の側がインテリジェンスを使いこなすという意識を持つ必要がある
  • 歴代政権が総理就任後に慣れては辞めるという繰り返しを脱し、国家情報会議の創設などで体制を整えるべきである
全文
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最後にもう一つ、あえてこのインテリジェンスの国家情報会議を今回の議論でいできましたという話ではなくて、やはり持続的に、永続的にPDCA回しながらいいものにしていく必要があると思うんですけれども、小谷参考人にお伺いしたいんですが、記事の方でもですね、やはり、そういう制度の上で、政治的指導者がそこをどう持続可能なものにして、具体的には内閣総理大臣、官房長官含めた人事で人が変わろうども、きっちりと教育をしていく必要があるというお話をしていただいておりました。

また、インテリジェンス機関が、持続的に人事でどんどん変わるのではなくて、しっかりとその精神というか信念のものをしっかり受け継いでいく必要があるというところ、私も大事だなというふうに思っておるんですけれども、とはいえ監督する人というのは変わっていくかと思うんですけれども、どのようにその持続可能なインテリジェンス機能を強化しながらいいものにしていくためにどうしていけばいいかというのは、どのようにお考えでしょうか。

はい、まずこれは政治の側がインテリジェンスを使いこなすという意識を持たないといけないというふうに考えております。

これまでの歴代の日本の政権というのは、総理になってから初めて情報官がやってきて情報ブリーフィングを受けていろいろやり始めるわけでありますけれども、結局慣れてきたことに皆さんおやめになってしまって、また新しい方がやってきて、それの繰り返しということは延々繰り返されてきたわけであります。

ですから今回、国家情報会議というものを創設。

国家情報局プロパー職員の育成と訓練
▶ 動画
質問
柴田巧 (日本維新の会)
  • 専門能力取得のための高度な教養訓練の内容について
  • 外国の情報機関との交流や連携の必要性について
答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • 各機関でのOJTによる専門知識養成が行われている
  • 海外情報活動における安全確保などの実地訓練が不足している
  • 全体的な情報政策方針を伝える上部の養成機関設置が考えられる
全文
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まず最初に北村参考人、小谷参考人にお尋ねをしたいと思いますが、やっぱりこのインテリジェンス機能を向上させていく上では、いろんな制度、仕組み、器を作ることはもちろん大事ですけれども、そこに関わるやっぱり人材、人に問題がやっぱり帰結するんだろうと思っています。

そこでお聞きをいたしますけれども、この国家情報局プロパー職員の育成にあたってはですね、やはりこれ、専門的な能力を取得させるための高度な教養訓練が不可欠だと思いますが、この外国の情報機関などとの交流や連携も含めてですね、どのようなものが必要だとお考えになっているか。

まず、人材の育成でございますけれども、これは非常に一つ難しい問題だということを申し上げておきたいと思いますが、ただ、一つの学校を作ればそれでいいのかということでは全然なくて、例えば、シグナルインテリジェンス、イメージインテリジェンス、それからヒューミント、それから電磁戦も含めてということになってくると思いますが、やはりそれぞれのかなりのインテリジェンスというか、見えない分野における専門知識といったものは、かなり高度なものが要求されているということでありますので、そういった意味で、そういった専門知識は、現時点はですね、それぞれの機関においてですね、オン・ザ・ジョブ・トレーニングという言い方はちょっと古いのかもしれませんが、そういった形で養成されているということだろうと思います。

ただ、若干足りていない分野はですね、やはり海外における情報活動についてですね、先ほどからご指摘ございましたけれども、いかに安全を守るのかというためのですね、様々な方策についてはですね、そういった形の立地の訓練といっても十分できていないかなという気が私はしております。

いずれにいたしましてもですね、それぞれの、これも先ほどから話が出てますが、各インテリジェンスコミュニティを形成するですね、それぞれの機関にそれぞれの特徴があってですね、それぞれの情報収集をしているということでありますから、今までもそのインテリジェンスについて人材養成がされてないかというのはそんなことはなくて、それぞれのところで一生懸命やられているということでありますが、さらに言えばですね、やはり全体的な我が国の情報政策、全体についての方針といったものをですね、どういった形で伝えていくかという意味において、上部のですね、養成機関のようなものを作るというのは一つの考え方かなと個人的に思っております。

インテリジェンス人材の待遇と職務評価
▶ 動画
質問
柴田巧 (日本維新の会)

- 職務の特殊性を踏まえた待遇や評価のあり方について

答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • 秘匿性の高い職務のため賞与などの評価が難しい側面がある
  • 国家公務員制度の中で、給与や特殊勤務としてどう評価するかが実務的課題である
全文
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一方でですね、この待遇や評価というのは、これ一般の公務員とまた別の考え方に立たなければいけないのではないか、その職務の特殊性から言っても。

従ってですね、そのインテリジェンスに関わる人材の待遇であったり、その評価、職務評価のあり方、これはどうあるべきだとお考えになっていらっしゃるか、北村参考人、小谷参考人にお聞きをしたいと思います。

待遇とか、あるいは職務評価のあり方はどうですか。

職務評価は、これは私も長くやってきました。

基本的に目立っちゃいけないというのが一つ大きくて、逆に言うと、賞与もなかなかできないということがあるということもございます。

そういった意味で、非常に難しい部分はありますけれども、ただまた国家公務員制度全体の中で、基本的には多くの場合一般職の国家公務員、そうでない公安職の方もいらっしゃるかもしれませんが、そういった方をどういった形で特殊な任務において評価していくかというのは、給与とかそういう観点か、それ以外の特殊な勤務ということで評価していくのかという、かなり実務的な問題になってくるかなというふうに思っております。

インテリジェンス人材の採用方式
▶ 動画
質問
柴田巧 (日本維新の会)

- インテリジェンス機能を向上させるための人材確保について

答弁
小谷賢 (参考人 日本大学危機管理学部教授)
  • 一律の国家公務員試験ではなく、外務省のような専門職採用試験を検討すべき
  • 採用後の海外留学による語学習得などの教育訓練が必要である
全文
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まず最初に北村参考人、小谷参考人にお尋ねをしたいと思いますが、やっぱりこのインテリジェンス機能を向上させていく上では、いろんな制度、仕組み、器を作ることはもちろん大事ですけれども、そこに関わるやっぱり人材、人に問題がやっぱり帰結するんだろうと思っています。

はい、私は人材の採用の段階から考えないといけないというふうに思います。

今のような国家公務員試験を一律でやって、そこから人材が得られるのかというと、私はやっぱり必ずしもそうではないというふうに考えております。

ですので、例えば外務省がやっておりますような専門職採用試験のようなものをやはり考えないと、この分野に向いたですね、人材が取れないんじゃないかというふうに考えます。

もちろん入った後はちゃんと教育訓練もしないといけませんし、これも外務省がやっておりますように海外に留学させて、その国で語学などを学ばせるということも必要になってくると。

ファイブアイズ諸国との連携
▶ 動画
質問
柴田巧 (日本維新の会)
  • 法案成立により国際連携が具体的にどう変わり、信頼関係が高まるか
  • 法案成立だけでは解決しない課題はあるか
答弁
小谷賢 (参考人 日本大学危機管理学部教授)

- 同盟国・友国は日本の法整備に強い関心を持っており、米英等の機関は改革を歓迎している

全文
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次にファイブアイズの国々との連携といいますか、お聞きをしたいと思います。

これは小谷参考人、北村参考人の順でお聞きをしたいと思いますが、この法案の成立ということによって、国際連携が進んでいくというお話は先ほど言及がありましたが、具体的にどのように信頼関係が高まっていくか、また連携のあり方はこれまでと具体的にどう変わるのか、まずはどういうことが変わるのかということがあれば教えていただきたい。

しかし一方において、この法案を成立させただけでは進まない部分、それだけではまだ残る課題というのもあるのではないかと思われますが、もしあればそれぞれ教えていただければ幸いでございます。

私の個人的な所感ではありますけれども、少なくともファイブアイズ諸国、つまり日本の同盟国、友国は今回の法律を大変関心を持って見ております。

私のところにも各国の大使館から話を聞きたいと言って呼び出され、どういうものを日本はやろうとしているのかということを彼らは真剣に知りたがっています。

ですので、おそらくはやはり日本がインテリジェンスを強化して、将来的にはそういった国々との連携を強めたい。

これどこまで言えるかという話がありまして、表現に気をつけたいと思いますが、少なくとも米国、それから英国、それからゴーシュにおけるインテリジェンス機関においては、今回の我が国の情報機構改革といったものは、諸手を挙げて賛成しているというのが実態だろうと感じるように思っております。

重要情報活動等の基本方針の公表範囲
▶ 動画
質問
柴田巧 (日本維新の会)

- 安全保障への影響を考慮し、どこまで公表・公開に努めるべきか

答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • CIAの年次報告のように、国際情勢の判断などの情報評価を開示することは有効である
  • 国民の理解を得る観点から、国家情報会議の成果物の出し方を検討すべきである
  • 国家安全保障会議(NSC)の情報公開に準じて行われるべきである
全文
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これまでの政府の答弁等の中において、重要国政運営に資する情報の収集調査に係る活動である重要情報活動等の基本方針については、国家情報会議で調査審議されることになっています。

その情報活動を公表することも明らかに答弁の中で出ています。

しかし、この安全保障に与える影響を考えると、国民の皆さんにいろいろご理解をしていただかなければならないという観点において、例えば公開していくのももちろん大事なことですが、一方で安全保障に関わることですから、すべてを公開することはなかなか難しい話だろうと考えます。

公表公開に努めるべきなのか、この辺はどういうふうにお考えになっているか、北村参考人、小谷参考人の順でお聞きできればと思います。

これは非常に秘密、情報活動で有名なCIAも、年次報告という情報評価書は出しております。

実は情報評価という形では、現在のインテリジェンスコミュニティでもそれなりの取り組みがなされているものと承知しておりますが、これをいかに開示していくのか。

我が国のインテリジェンスコミュニティとして国際情勢をこういうふうに判断するのだということを公開していくというのは一つの考え方だろうと思いますし、また先ほどからご議論いただいておりますけれども、情報活動といったものを国民の方々に理解していただくという観点でも非常に重要ということだと思います。

ですから、そういった方向性というのは一つのあり方だと思いますし、今後、国家情報会議といったものがどういった形でその成果物を出していくのかという観点からも、検討すべき課題ではないかと考えています。

今回の国家情報会議は、既に設置されております国家安全保障会議に準ずるものというのが私の理解でありますので、そうなりますと国家情報会議の情報公開については、現在国家安全保障会議がやっているような情報公開に準じて行われるべきだというふうに思います。

インテリジェンス体制整備の必要性と適正手続き
▶ 動画
質問
柴田巧 (日本維新の会)

- 安全保障環境の変化に伴い、インテリジェンス体制を向上させ同盟国等と連携を深めるべきか

答弁
海渡雄一 (参考人 弁護士)
  • インテリジェンス機能は必要だが、権限を持つ新機関を作る際は過去の問題事例を丁寧に検証すべき
  • 国際原則や適正手続きの原則に沿った制度を構築し、国民の権利・利益侵害を防ぐべきである
全文
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先ほどもお話をしまして触れましたように、やはりこの日本を取り囲む安全保障環境が大きく変わっていく中で、戦前、戦後の初期のときとは全く変わってきている。

特に近年の変わりはあさましいものがありますし、その認知戦であったり、サイバーであったり、これまでなかった領域も増えてきている。

そういう中で国民の安全を守り、国家の国益を守っていくということにあたっては、やはりこのインテリジェンス体制をしっかり向上させ、同盟国、同志国との連携が深まっていかなければなりません。

そのためにはこのインテリジェンスの体制を整備していく。

そのことによって、逆に言うとなければ入ってこない情報もあると思われます。

そのことが、かえって国民の命に関わったり財産に関わったりするのではないか、国の生存に関わったりするのではないかと思います。

やはりこのインテリジェンス政策をこれを皮切りに順次進めていく必要があるのではないかと思っていますが、改めてご見解をお聞きしたいと思います。

今まで日本にインテリジェンス機関がなかったわけではなくて、たくさんのインテリジェンス機関があって、そして北村先生がヘッドされていた内閣情報官、そして内閣情報調査室という機関があったわけですね。

私もインテリジェンスという作用が国家において必要だとは当然思います。

しかしそれは適正に行われなければならないし、こういう新しい機関を作る、それも大きな権限を持った機関を作るのであれば、やはり今までのインテリジェンス機関が果たしてきた役割、そしてそこにおいて問題事例がなかったかどうか、そういうことを丁寧に見直して、どういう機関を作るのか。

私の意見書の中では、適正手続きの原則のことなども一生懸命言いましたけれども、国際原則などもある。

そういうものに沿った制度を作っていかないといけないんじゃないか。

そうしないと国民の権利、利益が侵害される恐れがあるということを、私は人権を保障するべき弁護士の立場として申し上げたもので、インテリジェンス。

自衛隊の憲法上の位置づけとインテリジェンス強化の関係
▶ 動画
質問
大門実紀史 (日本共産党)

- 国家インテリジェンスの強化を考える上で、自衛隊を憲法上に位置づける必要があると考えるか

答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)
  • 個人的な立場で憲法改正について意見を開示する場ではないため答弁を控える
  • 防衛省自衛隊の情報活動は国際的に高く評価されており、優秀な人材が官邸に多くの情報を提供している
全文
質問・答弁の全文を表示

その流れの中でちょっとお聞きしたいんですけれども、自衛隊は警察とともに、インテリジェンス情報機関としては重要なメンバーだと思うんですよね。

そうすると北村さんにとって、この国家安全保障、国家インテリジェンスの強化ということを考えた場合、やっぱり自衛隊を憲法上位置づける必要があるというふうにお考えかどうか聞かせてもらえればと思います。

私の個人的な形で、憲法改正について意見を開示する場ではないと考えておりますので、そこは答弁を控えさせていただきますが、現在、そういった形でのご提案といったものが、政党内でなされているということも承知をしております。

それは一つの考え方でありますし、それから今回の参考人質疑の関係で申し上げさせていただければ、防衛省自衛隊の情報活動といったものは、非常に国際的にも高く評価されておりますし、またその情報部門においても、非常に優秀な方々が勤務されておりますし、さらに申し上げれば、そういった情報といったものが、非常に多く官邸にも提供されてきているということを申し上げておきたいと思います。

内閣情報調査室(内調)の活動実態と政治的利用
▶ 動画
質問
大門実紀史 (日本共産党)

- 内調が時の政権や総理大臣のために活動した、あるいはすることがあるのか

答弁
北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官)

- 基本的に内閣の重要政策に関する情報の収集・分析という所掌事務の範囲内で報告を行っている

全文
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もう一つ、この委員会でも議論になったんですけど、内調っていうのは、そもそも、今度は国家情報局に格上げされるということなんですが、一体今まで何やってきたんだろうと。

いうので私もこの前委員会で取り上げましたけど、例えば2018年に、まさに北村さんが内閣情報官の時ですかね、自民党の総裁選挙で安倍さんの活動を、総裁としての安倍さんの活動を支援したとか報道されてましたよね。

個別のことはお答えにくいと思うんですけれど、内調というのは、時の政権のあるいは時の総理大臣のためにといいますか、そういうふうな活動をする、したこととか、することあったんですかね。

基本的に内閣の重要政策に関する情報の収集、収集分析という、所掌事務の範囲で、報告をさせていただいているということに尽きるかなというふうに思います。

国家情報局格上げによる個人情報保護と人権侵害の懸念
▶ 動画
質問
大門実紀史 (日本共産党)

- 国家情報局への格上げにより、国益を理由に個人情報が目的外に使用され、人権やプライバシーが軽視される危険性についてどう考えるか

答弁
海渡雄一 (参考人 弁護士)
  • 懸念に同意し、法案に取得してはならない情報の定義を明記すべきである
  • 独立した第三者的な監視機関がないと、強大な権限による暴走や権力バランスの崩壊を招く恐れがある
全文
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今回の法案は単に組織法ではない私はと思っておりまして、肝は国家情報局に格上げされて、内調が各インテリジェンス機関、省庁に寄せられた個人情報を、国益のためと、あるいはこういう目的のためとはあるんでしょうけど、集められたときの目的外に使用できると。

つまり組織法と言いながら新たな作用を及ぼすという点では、組織法と言いながら作用をするんではないかと思っておりまして、その点でずっと議論を聞いてますと、お国のためなら個人の人権とかプライバシー権など後回しにしてもいいと、本人の同意なしに集めてもいいじゃないかと。

そうなりますと、今回の個人情報保護法、これからまだ審議中ですが、それが通ったと考えますと、さらにこの国家情報局がもうほぼ制限なしに、国益のためだと、このためだといえば集められるような個人情報が、本人の知らないうちに知らないところでどんどん使われるような危険性を感じるんで、決してこの組織を作るだけの組織法ではないと、非常に危険な作用をするんではないかというふうに思いますけど、海渡参考人のお考えを聞きたいと思います。

おっしゃる通りだと思います。

これに基づいて、どういう情報を取得してはならないのか、どういう活動をしてはならないのかということを、今回作る法案の中にきちんと書き込んでほしい。

そうでないと暴走を避けられないし、具体的に弊害が起きるような、本来禁止しなければいけない行為がなされているときに、それを独立の立場から検査して、問題点を見つけて、是正を勧告するような第三者的な機関、独立の監視機関というものがないと、これだけ強大な権限を持った機関を作るときに、権力間のバランスを変えてしまうんじゃないかということを非常に懸念いたします。

国家情報局に対する民主的規制と監視の有効性
▶ 動画
質問
大門実紀史 (日本共産党)

- 国会報告や大臣による監督だけでは、総理直結の組織である国家情報局を実効的に監視・チェックできるのか

答弁
小谷賢 (参考人 日本大学危機管理学部教授)

- 国会の審査委員会は時の政権の指示を受けず独立して調査できるため、必要に応じて審査会の調査権限を強化することを検討すべきである

全文
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小谷参考人に伺いますけれど、この法案に賛成の方々も有識者の方々も、何らかの民主的規制といいますか、そういうものは必要じゃないかという中で、具体的には国会へ報告をしてもらうとか、いろんな白書とか。

国会への報告といっても、自分たちの公にしていいことだけ報告する可能性がありますよね。

あるいは、北村参考人の著書にもありましたけれども、国家情報局は局だけじゃないんだと、情報会議があって大臣がみんなで議論するんだと。

そうするとですね、総理に選んでもらったほかの大臣が、それをチェックするなんてことは、事実上あり得ないんじゃないかと思うんですけれど、そんなことで本当に監視とか、監督とかチェックできるんでしょうか。

国会の審査委員会は基本的には時の政権の指示を受けませんので、やはり独立して調査を行うことができるということですよね。

ですから、必要があれば、今後審査会の調査権限を強化するということは、検討されてもいいかと思います。

ツワネ原則の内容と情報機関監督への適用
▶ 動画
質問
大門実紀史 (日本共産党)

- 世界的なスタンダードである「ツワネ原則」について説明を求める

答弁
海渡雄一 (参考人 弁護士)
  • 安全保障を認めつつ、それが民主政治を傷つけてはいけないという立場から専門家が合意した原則である
  • 情報機関から独立し、内部情報まで閲覧して監督できる制度の必要性を述べており、非常に参考になる
全文
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そういう点で海渡参考人の資料、膨大な資料であって、全部ご説明受けられなかったんですけど、私もちょっといろいろ海外のことを調べていてですね、いろいろありますけど、やっぱりツワネ原則というのが大変重要な役割を世界的に一つのスタンダードとしてあるのではないかと思いますが、先ほどちょっと詳しくはご説明の時間なかったと思うんですけど、このツワネ原則ですね、これについてご説明をちょっと加えてもらえればと思います。

国連機関が作ったものではありませんけれども、全世界の500人余りの安全保障と人権の専門家が集まって、何度も会議を重ねて、最後は南アフリカのツワネで合意を見たというもので、安全保障というものを原則認めていると思います。

しかしその安全保障が行き過ぎて民主政治を傷つけてはいけないという立場で作られたものだと思います。

そしてここで決められている制度というのは、非常に各国の新しい制度を作るときには参照されていて、先ほどから私が申し上げました情報機関には、情報機関から独立していて、そしてその情報機関の中の情報まで見た上で監督できる制度が必要であるということをはっきり述べているわけですね。

インテリジェンス情報の帰属先
▶ 動画
質問
伊勢崎賢治 (れいわ新選組)
  • 国家が収集・作成するインテリジェンス(素材、分析成果物、意思決定記録)は誰に帰属するか
  • 行政府の占有物か、公文書管理法が定める国民所有の知的資源か
答弁
海渡雄一 (参考人 弁護士)
  • 国家機関が一時的に利用するが、最終的に国民が保有すべきものである
  • 特定秘密に指定された情報も含め、最終的に明らかになることが重要である
全文
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僕の質問はですね、国家が収集、もしくは作成するインテリジェンス。

これは一体誰のものか、最終的にですね。

ここで言うインテリジェンスというのは、収集された情報、素材ですよね。

それとそれを評価、分析した成果物、リポートのようなもの。

最後にそれらに基づく意思決定の過程の記録ですね。

行政文書ですよね。

この3つがあると思うんですけれども、これらは最終的に内閣、つまり行政府の占有物なのか、それとも公文書管理法が言う国民所有の知的資源として国民に帰属する性格を持つのか、どう整理したらよいでしょう。

海渡参考人:基本的には一時的に、もちろん国家機関がお使いになるんでしょうけれども、どういうことが行われたかということが最終的に国民にとって分かるということがとても大事だと思います。

先ほど私が申し上げていた特定秘密に指定された情報も、最終的には明らかになるということが必要だというのは、そういう意味でおっしゃるとおり、国民が保有すべき、最終的には国民が保有すべきものだと思います。

国家情報局における記録管理の規律
▶ 動画
質問
伊勢崎賢治 (れいわ新選組)
  • 南スーダンの事例のように、政治的に不都合な情報が破棄・不存在とされる構造的リスクをどう防ぐか
  • 国家情報局において、このような事態を防ぐために法律家としてどのような規律を設けるべきか
答弁
海渡雄一 (参考人 弁護士)
  • 国家機関として記録を残すことは最低限必要である
  • 10年、20年経った時に公表される仕組み(自浄的な検証が可能な仕組み)を構築すべきである
全文
質問・答弁の全文を表示

南スーダンの日本問題、覚えてらっしゃるでしょうか。

この南スーダンの日本問題に巡っては、当初破棄、もしくは不存在というふうに説明されて、その後に発見されたわけですよね。

大変申し訳ないんですけど、政治的に不都合な情報ほど記録が消える構造的なリスクを、政府にとってもですね、これは困るんですね。

国家情報局がこのような失態、このような事態を防ぐために、この法案に、もしくはその二重決議でもいいですよ。

最低限どのレベルの、こういうことを招かないために規律を置くべきか、法律家として何かサジェッションがあったらお願いします。

海渡参考人:国家情報局は国家機関になるわけですから、その記録を残すということは最低限必要なことですね。

そしてその公的な記録というものが最終的には公表される仕組みを作るということがとても大事だと思います。

その場で公表してはまずい情報があることはよくわかっているわけですけれども、それが10年、20年経ったときには公表されるということがとても大事で、アメリカのCIAの、僕はあんまりかんばしくないこともたくさん聞きますけれども、CIAの情報というのは最終的に明らかになる。

そして問題のあることをやっていたことがきちんと本にまで書かれるっていう、そういう形で自浄的に検証は可能なんですね。

そういう仕組みは絶対作ってほしいと思います。

機密解除の自動化制度の導入
▶ 動画
質問
伊勢崎賢治 (れいわ新選組)
  • 米英のような一定年限後の原則公開(自動的な機密解除)の制度を日本でも導入すべきか
  • 現行の政府裁量による非公開制度では、永久的なブラックボックス化の懸念があるのではないか
答弁
海渡雄一 (参考人 弁護士)
  • 裁量的な運用になっている現状は残念であり、自動的に秘密が解除される制度が必要である
  • 自動解除制度がなければ情報機関の行動を民主的にチェックできないため、今法案の機会に議論し作成すべきである
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アメリカは、さっきご説明があったように原則25年経ったら、いわゆる機密解除の枠組み、同じように英国は原則20年、公文書館への移管、インテリジェンスの移管、これが義務づけられております。

こういうふうに、民主主義国家、もしくは法治国家というのは、例外を設けつつも、この情報の出口、最終的に出口をどうするかということを制度的にしっかり持っております。

一方、本法案っていうのは、この出口の設計があまりないように見えるんですよね。

これ運用次第では、永久ブラックボックスになってしまうのではないかと僕はちょっと懸念してるんですよね。

一言で言うとですね、アメリカの場合はこれ、オートマティック・デクラシフィケーションっていうね、つまり年限が来たら原則として自動的に公開する。

日本の場合は、なんて言いましょうか、ディスクレショナリー・クラシフィケーションですね。

年限が来ても政府が非公開と判断すれば公開されないというような、こういう制度になっているんじゃないかなと思います。

この一定年限の原則、どっかに違反するとか、原則公開、例えば30年みたいな感じ。

こういうルールは日本でも制度として置くべきでしょうか。

特にこの法案に関してですね。

で、その結果、ある程度公開される制度が運用基準の中で作られたんですけれども、先生がおっしゃるように裁量的なものになっていて、義務的なものになっていないという点が非常に残念なところです。

でも、いずれにしてもですね、自動的に秘密が解除される制度を作らないと、情報機関の行動というものは最終的に民主的にチェックできないです。

ですから、この制度は今回の国家情報法案の機会に改めて議論して作っていただきたいと思います。

独立監督機関のあり方と実効性
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質問
伊勢崎賢治 (れいわ新選組)
  • ツワネ原則に基づき、国家安全保障を理由とする秘密指定の乱用を防ぐ独立監督機関は現状で十分か
  • インテリジェンス司令塔が強化される中で、独立行政機関をさらに強化すべきか
答弁
小谷賢 (参考人 日本大学危機管理学部教授)
  • (小谷参考人)原則として準拠すべきだが、運用上すべてを守ることは困難な側面がある。また、独立公文書管理官に歴史家などの研究者を入れ、廃棄判定に関与させる体制が必要である
  • (海渡参考人)現行の独立公文書管理官や情報監視審査会のパフォーマンスは不十分であり、不適切な秘密指定を正したケースがほとんどない。独立性をさらに強めた第三者機関が必要不可欠である
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そこでお伺いしたいのは、北村参考人と小谷参考人。

時間があったら、補足という形で海渡参考人もお願いしたいんですけれども、このツワネ原則は、国家安全保障を理由とする秘密指定や非公開指定ですね、これが乱用されないように、行政府から独立し、機密情報を含めてアクセスでき、是正勧告や国民、国会への報告を行える実効的な独立監督機関の存在を前提にしている。

日本ではもちろん、特定秘密保護法の情報監視審査会や独立公文書管理官みたいな、こういうのがあって、一応権限、独立性、常時監視の体制という点で、ツワネ原則が求める水準があるように見えますが、果たしてこれで足りるのかということ。

将来に向けてですね、特にこの超インテリジェンス機関の司令塔が強化される。

この今で足りているのかという独立行政機関のあり方、もっと強化すべきである、ものを作るべきじゃないかも含めてお願いいたします。

小谷賢(参考人)原則としてのツワネ原則、私、大変重要な原則でありまして、これはやはり日本としても準拠すべき姿勢を見せないといけないというふうに思います。

ですから、原則としては大事ではありますけれども、やっぱりそれを必ずしもすべて守らないといけないのかというと、またこれは運用上は別の問題が発生すると考えております。

もう一つ、現在、日本の内閣府の独立公文書管理官の話がありますけれども、私、若干これ気になってますのは、これ行政の組織なんですけれども、そこに何か歴史家とかいわゆる大学の研究者が入っていないんですね。

ですから、やっぱり少なくともそういった研究者とかの要望を聞いていただくような何か体制が作れないかなと、歴史家として私はそう日々思っております。

私は具体的に独立公文書管理官と情報監視審査会、制度を作っていただいたこと自身は大変よかったと思うんですけれども、そのパフォーマンスとしては非常に不満足です。

やっぱり具体的にこの二つの機関の活動によって、不適切な秘密指定がなされていたということで秘密が明らかになったというケースがほとんどないんですね。

かもしれませんけれども、やっぱり僕は、実際に情報の中身まで見て、これは不適切だと思ったら、20年たたなくても明らかにするという権限だって、本来はあるはずなので、そういう活動がきちんとなされているというふうに思えません。

そういう意味で、やはり人員と、そしてその専任の体制とか、そういうものも含めてですね、独立性をさらに強めたような、第三者機関が、情報機関全体に必要不可欠だというふうに思って、今日もご提案させていただきました。

発言全文

北村経夫 (内閣委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 北村経夫

ただいまから内閣委員会を開会いたします。

国家情報会議設置法案を議題といたします。

本日は、法案の審査のため、3名の参考人からご意見を伺います。

ご出席いただいております参考人は、北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO、元国家安全保障局長、内閣特別顧問、元内閣情報官、北村滋君、日本大学危機管理学部教授、小谷賢君、及び弁護士、海渡雄一君でございます。

この際、参考人の皆様に一言ご挨拶申し上げます。

本日はご多忙のところご出席いただきまして、誠にありがとうございます。

皆様から忌憚のないご意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。

次に、議事の進め方について申し上げます。

まず、北村参考人、小谷参考人、海渡参考人の順に、お一人15分程度でご意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。

また、ご発言の際は挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、ご承知おきください。

なお、ご発言は着席のままで結構でございます。

それではまず北村参考人からお願いいたします。

北村滋 (参考人 北村エコノミックセキュリティ合同会社CEO 元国家安全保障局長・内閣特別顧問 元内閣情報官) 3発言 ▶ 動画
委員長 北村経夫

北村滋参考人。

その他 北村滋

技術、サイバー、その他の分野にまたがる情報を政府全体として統合し、適時適切に政策判断へ結びつける体制が不可欠であります。

他方で、我が国の情報機能は各省庁に分散しており、制度上の統合と統制が十分でないという課題を抱えてまいりました。

本法案の内容は、内閣に国家情報会議を設置し、その事務を担う国家情報局を内閣官房に置くことにより、重要情報活動及び外国情報活動への対処に関する司令塔機能を制度上明確化しようとするものと理解しております。

以下、第一に情報活動に対する政治的統制、第二に情報統合機能の強化、第三に政策部門と情報部門との役割整理、第四に情報保全制度との接続と国際連携の観点から賛成の理由を申し上げます。

国家情報会議の設置と情報活動に対する統制であります。

本法案の第一の意義は、秘匿性の高い情報活動について、政治レベルの統制を法制度の中に明確に位置づける点にあります。

法案では、国家情報会議を内閣に設置し、内閣総理大臣が議長を務めることとされています。

また、内閣官房長官、国家公安委員会委員長、法務大臣、外務大臣、財務大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、防衛大臣などが委員として参画することとされております。

一部の実務機関に委ねるのではなく、政府全体の責任において取り扱う枠組みを明確にするものであります。

情報活動の強化は必要ですが、その正当性を支えるのは権限そのものではなく、適切な統制の仕組みであります。

その意味で、国家情報会議を法定の機関として位置づけることは、明確な意義があります。

もっとも、将来における情報収集権限や活動領域の拡張のありようによっては、行政府内の統制だけでは十分でなくなる可能性も出てまいりましょう。

その際には、国会による監視や検証のあり方についても議論がなされるものと考えております。

しかしながら、そのことを前提としても、本法案は情報活動の制度化に向けた重要な第一歩として評価できるものと考えます。

二つ目の柱は情報統合機能の強化についてであります。

第二の意義は、各省庁に分散している情報を政府全体として統合的に取り扱うためのものです。

本法案ではこの課題に対し、国家情報会議と国家情報局を制度上位置づけることで対応しようとしております。

とりわけ法案第7条は、内閣官房長官及び関係行政機関の長に対し、会議の調査審議に資する資料及び情報を適時に提供することを求め、さらに議長の求めに応じて説明その他必要な協力を行わなければならないと定めております。

これは省庁間の情報共有を慣行に委ねるのではなく、法的義務として明確にしたものといえます。

また、国家情報局は、会議に関する事務を処理するだけでなく、重要情報活動及び外国情報活動への対処に関する企画立案、総合調整、内閣の重要政策に関する情報の収集調査などを担うものとされております。

情報統合は、個々の機関の機能や専門性を否定するものではなく、それぞれの知見を政府全体の判断へ結びつけるための仕組みであります。

その意味で、本法案は組織法上の基盤整備として支持し得る内容を備えていると考えます。

三番目の柱は政策部門と情報部門の役割整理についてであります。

第三の意義は、政策立案を担う部門と情報収集分析を担う部門との役割分担を制度上より明確に整理しようとしている点であります。

情報分析は政策判断に資するものである一方、政策の都合に過度に従属すれば、その客観性が損なわれる恐れがあります。

したがって、両者の適切な距離と関係を制度として整えることが重要であります。

本法案では、国家情報局長を法的に位置づけることにより、情報機能の責任主体をより明確にするものと理解できます。

これまでの体制では、情報の集約や評価が制度よりも運用や個人の力量に左右されやすい面があると指摘されてきました。

国家情報局長を制度上明確に位置づけることには、情報機能の安定性と継続性を高める意味があります。

一方、私は国家安全保障局長・内閣情報官として、政策部門と情報部門の双方の事情を存じております。

この観点から見ましても、本法案が両部門を対立させるものではなく、両者の役割を整理し、より適切な関係を築くための制度整備であると考えるところであります。

4番目の柱は、情報保全制度との接続と国際連携であります。

第4の意義は、既存の情報保全制度と接続しつつ、国際的な情報連携の基盤を強化する点にあります。

現代の安全保障上の脅威は国境を越えており、本法案は、そうした制度の上に情報を統合し、分析する司令塔機能を位置づけようとするものであります。

その意味で、保全と活用の双方を視野に入れた制度整備として理解することが可能です。

国際的な情報連携においては、秘密保全能力に加え、政府内で情報を統合し、継続的にやりとりできる明確な窓口の存在が重要であります。

国家情報局の設置は、その基盤整備としての効果が強く期待されます。

米国、英国といった同盟国、そして同志国においては、今般の我が国における情報制度改革を必ずや歓迎するものと、信ずるところであります。

以上申し上げましたとおり、国家情報会議設置法案は、情報活動に対する統制、各省庁の情報集約、政策部門と情報部門の役割整理、情報保全制度との接続、国際連携という点において、我が国をめぐる厳しく複雑な安全保障環境において、現行体制の課題に対応しようとする法案であります。

もちろん、今後の審議におきましては、調査審議事項の範囲、プライバシーへの配慮、情報の中立性、監督の在り方などについて、なお丁寧な議論が必要です。

強く支持すべき意義があるものと考えております。

以上をもって簡単ではございますが、私の意見陳述といたします。

御清聴ありがとうございました。

委員長 北村経夫

ありがとうございました。

次に小谷参考人にお願いいたします。

小谷参考人。

小谷賢 (参考人 日本大学危機管理学部教授) 3発言 ▶ 動画
その他 小谷賢

皆様、おはようございます。

日本大学危機管理学部の小谷賢と申します。

本日は本委員会におきまして、参考人として意見を申し上げる機会を頂戴しましたことを心より感謝申し上げます。

本日は国家情報会議設置法案に賛成の立場から所見を述べさせていただきます。

私はこれまで防衛省の研究機関や大学において、日本を含む各国のインテリジェンスの制度や歴史を研究してまいりました。

本日はそのような研究に基づいた知見からコメントをさせていただきますと幸いに存じます。

ちなみに本法案では、インテリジェンスという用語が重要情報活動と表記されておりますが、私自身あまり馴染みのない用語でありますので、私の所見内ではインテリジェンスと表現させていただきますことをご容赦ください。

まず、なぜ本法案に賛成なのかという話でありますけれども、日本が直面している国際環境の厳しさは言うまでもなく、さらなる問題は、冷戦期のように日本政府は安全保障からインテリジェンスまで、すべてを同盟国であるアメリカに頼れなくなってきているという現状があります。

内閣情報調査室の前身である内閣総理大臣官房調査室が創設されましたのは1952年の話ですが、当時の吉田茂総理と尾形武寅官房長官は、同室をアメリカの中央情報局、CIAのような、総合的で中央集権的な組織を構想されていたといわれております。

ところが、当時の報道機関や世論がこれに一斉に反対したため、同室は予算や人員、権限をほとんど与えられないまま、70年以上が経過したことになります。

日本は外交安全保障政策の決定のために、インテリジェンスを必要としてきませんでしたので、大きな問題とはなりませんでした。

ところが冷戦後、日本政府は、外交安全保障の分野のみならず、危機管理等の様々な分野で、インテリジェンスの欠如によって対処がうまくいかなかったケースが散見されるようになります。

それらは、例えば1998年の北朝鮮によるテポドンミサイル発射事案でありますとか、2010年代に海外で法人がテロ組織に誘拐殺害されるといった事案であります。

これまで日本政府はアメリカの情報提供に大きく頼ってきた経緯がありますが、アメリカにとってもインテリジェンスは機密であり、同盟国とはいえそれをすべて共有してくれるわけではありません。

外交安全保障の方針が一致しない場合も、先方からの情報提供は期待できません。

そうなりますと、我が国は、様々な状況を想定し、自ら情報収集、分析、活用できるような体制を整えておく必要があると考えております。

例えば、アメリカの偵察衛星の画像情報については、必ずしも日本が必要とした情報が提供されてきませんでしたので、日本も国産の情報収集衛星を打ち上げることになった次第であります。

なぜ内閣官房に国家情報会議と国家情報局を設置するのかという理由については、3点挙げさせていただきたく存じます。

まずは政治指導によるインテリジェンスサイクルの確立、政府の情報活動に対する監督権限の強化、そして内閣官房への情報集約力の向上にあると考えております。

1点目のインテリジェンスサイクルの運用については、戦前からの課題でもあります。

本日皆様にお配りしましたこの資料にインテリジェンスサイクルの概念図が書かれておりますので、こちらをご参照ください。

インテリジェンスサイクルとは、政策決定者が政策判断を行う際に、インテリジェンス部門に情報要求を出し、それを受けて情報組織は情報収集、分析、評価を行い、加工済みの情報を政策決定者に提供するものであります。

昭和戦前期の日本政府や軍部においては、インテリジェンスは非常に軽視されました。

これは「作戦重視、情報軽視」という言葉が残っていますように、まずは政策や作戦ありきで、情報は付け足し程度の認識でありました。

例えれば、明日大雨が降るという天気予報を見ておきながら、以前から計画していたキャンプを強行するようなものであります。

他方、戦後は情報よりも閣議でのコンセンサスが重視されるようになりました。

つまりはインテリジェンス情報よりも、コンセンサスのための出回しが重要になってくると考えられます。

そのため、戦後長らく総理から時の内閣情報官に対する情報要求は極めて低調であったというふうに伺っております。

イギリスなどでは、このような状況を回避するために、戦時にはいわゆる戦時内閣を設置し、そこにインテリジェンスも集約して、首相とごく少数の閣僚で迅速な意思決定を図るわけでありますが、これは現在では国家安全保障会議として、我が国を含む各国で運用されているものです。

今回の国家情報会議でも、国家安全保障会議と同様に、参加する閣僚を制限し、さらには国家安全保障会議と平行的に開催されることで、意思決定を円滑に進めようという方針だと理解しております。

また、総理を含む関係閣僚が国家情報会議、並びに国家安全保障会議に出席することで、インテリジェンスに基づいた外交安全保障分野の政策判断を経験するということになりますので、そのようなスタイルの意思決定がようやく日本にも根付くのではないかと期待しております。

そうなりますと、官邸や国家情報会議から国家情報局への情報要求が発せられ、インテリジェンスサイクルを円滑に機能させることも可能となるのではないでしょうか。

2点目の政府の情報活動に対する監督権限の強化につきましては、さまざまなところで指摘されていますような、国家情報局が時の権力者の道具として使用されるというニュアンスとは異なる印象を私は持っております。

むしろこれまで、内閣情報調査室は、政治的な監督権限、さらには政治的説明から隔離されてきた印象があります。

現在の内閣情報調査室は、官房長官にぶら下がっている形ですが、歴代の官房長官が、内閣情報調査室の活動についてコメントしたことはほとんどありません。

内閣情報調査室の方は、総理や官房長官に定期的なブリーフィングを行う一方、活動や組織について何らかの統制は受けてこなかったと思います。

むしろ今回、国家情報会議と国家情報局を直接のラインでつなぐことにより、選挙によって選ばれた政治家がインテリジェンス組織に対する監督を行う、つまりは民主的統制の強化につながるのではないかと期待しております。

他方、今後のインテリジェンス改革や不測の事態への対処においても、政治によるインテリジェンスへの関与が必要になると考えられます。

例えば、1998年の内閣情報調査室の創設や、2013年の特定秘密保護法の制定は、当時の政権が推し進めた成果でもあります。

また今後、海外で日本の国家公務員が逮捕された、もしくは国内で世論を二分するような偽情報が流布されたといったような事態も想定されます。

これら事態が生じた場合、事務方である国家情報局では政治的な対処ができませんので、その上部組織となる国家情報会議で、政治レベルの解決策を提示する必要性があります。

そして、政治的な判断から解放されました国家情報局は、本来の任務である情報収集、分析、集約業務に専念できるものと考えます。

3点目の情報集約力の向上については、今回設置されます国家情報会議の権限として、各省庁は会議のために、必要があればインテリジェンス情報を提供することが明記されております。

そして、国家情報会議の事務を司る国家情報局が、新たに付与された相互調整権限によって、実質的には情報局が各省庁からの情報を集約することになります。

これまでの内閣情報調査室は、各省庁に対する連絡調整の権限しか持っていなかったため、いわばお願いベースで情報提供を促していた形になりますが、これでは内庁に情報は集まりませんでした。

そのため、中曽根政権期の1986年には、内閣官房に合同情報会議を設置したり、第二次安倍政権期の総理ブリーフィングの強化等によって、各省庁のインテリジェンス情報を内閣官房に集約しようとしてきたわけでありますが、どれも運用上の工夫であり、また各省庁も必要があれば、総理秘書官等を通じて官邸に直接情報を上げるラインが整備されていたため、総論としては必要な情報がすべて内閣官房に集約されていたとは言い難い状況が続いておりました。

インテリジェンス分析の分野では、オールソースアナリシスといいまして、情報提供者からの情報、ヒューミント情報、通信傍受情報、シギント情報、衛星画像情報、ジオイント情報、公開情報、オシント情報、すべてのこういった情報を集約し、分析することで、精度の高いインテリジェンスが生み出されるとされます。

例えば、衛星で外国の様子を調べたときに、見慣れない施設が作られているときがありますが、それを調べるためには、その施設に出入りする協力者が必要になることもありますし、同じく衛星で我が国に外国の漁船が多数押し寄せてくることが確認されても、通信傍受情報がなければ、その意図を把握することができません。

アメリカのインテリジェンスは、収集できるすべての情報を集約、データ化し、それをAIに解析させることで、政府や軍の活動を支援していますが、これもオールソースアナリシスとなります。

我が国では、インテリジェンス情報のデジタル化どころか、集約の段階でつまずいている状況が長く続いてきました。

今回の法案によって、国家情報会議と国家情報局に関係組織のインテリジェンス情報を集約することができれば、日本のインテリジェンス能力が格段に高まっていくことも期待されます。

最後に、私なりの懸念を2点指摘しておきたいと思います。

それらは国家情報会議に対する国民の信頼性の確保、そして国家情報局の組織のあり方といったものになります。

インテリジェンス研究の分野では、情報機関の中立性という言葉が聞かれますが、これは国家のインテリジェンスが特定の党派に加担してはならないという考え方で、政治の側にもこれは成り立ちます。

つまり国家情報会議は、インテリジェンス情報と外国情報活動への対処のみを扱うべきであり、そこに党派に関わる情報や、国民のプライバシーに抵触するような情報を持ち込むべきではないという考えになります。

そして、この種の疑義を招かないようにするためには、運用上の透明性が確保される必要性もあります。

現在の国家安全保障会議がウェブサイト上で議事のテーマを公開しておりますように、将来的には国家情報会議にも同様の説明責任が必要になってくるように資料します。

また、情報会議の議事録は、おそらく特定秘密に指定されることになるかと想像しますので、そうなりますと国会の情報監視審査会の監視対象にもなりますし、さらには将来的な公開に備えることも必要になってくるのではないかとも思います。

国家情報局の組織の在り方については、特定の省庁に偏らない人事配置が必要になってくるのではないでしょうか。

すでに衆議院の内閣委員会でも議論となりましたが、内閣情報調査室のトップは警察、次長は外務省といった人事配置が70年以上続いてきました。

また、内庁の幹部の多くは警察出身者で占められております。

今後、設置される国家情報局が各省庁からの情報集約を強めるのであれば、いつまでも特定官庁に偏った人事配置は、インテリジェンスの運用上、支障を来す可能性も指摘できます。

これは、国家情報局長と次長の出身官庁を変えればよいというだけの話ではなく、幹部人事が特定の官庁に占められていると、トップが変わっても運用の実態は変わらないのではないかとも想像できます。

これにつきましては、本年3月に発表されました自民党政務調査会の案にも、特定の省庁の出身者の指定席とするべきではなく、人物本位、能力本位で任命を徹底すべきであると明記されているとおり、各省庁がインテリジェンス分野の人材を競って育成していく姿が望ましいように思います。

そして今後、国家情報局の規模が拡大していくのであれば、独自の採用試験による総合職や専門家の採用、さらにはインテリジェンスの研修所も必要になってくるのではないかと資料しております。

私の意見は以上となります。

ご清聴いただきましてありがとうございました。

委員長 北村経夫

北村経夫委員長次に、海渡参考人にお願いいたします。

海渡参考人。

その他 海渡雄一

海渡雄一はい。

海渡雄一 (参考人 弁護士) 2発言 ▶ 動画
その他 海渡雄一

私は、人権保障を職務とする弁護士、そして人権保障の専門家として、この国家情報会議設置法案、国家情報局法案の人権保障上の問題点と、我が国の情報法制に対する人権保障の角度からの提言を述べさせていただきたいと思います。

今回制定されます国家情報会議は、内閣総理大臣を議長とし、安全保障やテロ、緊急事態などについての情報収集、インテリジェンスと、外国のスパイ及びそれと一体と疑われる活動への対処、カウンターインテリジェンスについての調査審議をする機関であります。

そして、この国家情報局は、内閣総理大臣を議長とする国家情報会議の事務局として、インテリジェンスの司令塔となるとされております。

今、小谷先生からも言われましたが、戦後の歴史において情報局のようなものを持つべきだという議論は幾度もなされてきました。

しかし、それは実現しませんでした。

むしろ歴代の自民党政権は、このような選択を自制してきたと言えるのではないでしょうか。

それはなぜなのか。

国際紛争の解決手段として戦争という方法を放棄した日本国憲法の下で、戦争の道具となりかねないような国家情報局、さらには対外情報庁といったような制度は、平和国家日本にふさわしくないと考えられてきたのではないでしょうか。

今日の私のお話は、諸外国において情報機関についてどのような法規制、どのような監督制度が設けられているかを見ていきたいというふうに思います。

詳しい資料をお配りしていますが、簡潔に申し上げたいと思います。

まずドイツですが、ドイツの連邦情報局BND、これは外国情報が中心であって、今回日本政府が作ろうとしている国家情報局に相当するような組織ではありません。

むしろそれは憲法擁護庁だというふうに思いますけれども、このBND法によりますと、このBNDは警察機関に付属してはならない。

必要な情報であって他の方法で得られない、他の官庁が所持していないものに限って収集できる。

警察権限は持たない。

この権限を警察に代行させることも禁止する。

対象者への侵害が最も小さい措置を選ばなければならないといったことが定められております。

また、個人情報について誤っているものについては訂正と削除をしなければならない。

国外にいる外国人の通信内容データの収集は認められますけれども、ドイツ国民などの個人データを取得することは原則として禁止です。

聖職者、弁護人、ジャーナリストからの情報収集は禁止されております。

また、私的生活の核心領域の絶対保護といったことが期待されております。

2020年の5月19日、2020年の10月8日の連邦裁判所の判断などによって、これらの権限については厳しい制約が課されております。

その詳細については省略いたします。

連邦情報局は情報収集のみを任務として、対外的な工作などは行わないことが法に規定されています。

にもかかわらず、2017年に明らかになったところでは、連邦情報局がBBCやニューヨークタイムズ、ロイター通信などの電話を盗聴していたといったことが報じられております。

どれだけ透明な法的制度を作ったとしても、ドイツのような制度の下でもこのような事象が起きているということは、情報機関を設置する際に極めて慎重な姿勢が必要であるということを示していると思います。

次にオランダの制度についてご紹介したいと思います。

オランダでは2017年の法改正、これに当たっては当初の制度について国民投票で否決されるということを踏まえて、非常に厳しい法律改正が行われました。

この1枚のパワーポイントをここに載せてありますけれども、見ていただきますと、事前審査のためのTIBというシステム、事後監督・苦情処理のためのCTIVD、さらには議会による監督CIVD。

そして特定の場面、これはジャーナリストや弁護士に対する通信傍受に関しては、ハーグ地方裁判所が判断する。

このような非常に多層的な統制回路を形成しております。

私は、このオランダによる情報機関の統制がこのように議論して進められたという点は、今後の国会の議論でも非常に参考にしていただきたいというふうに思っております。

イギリスとアメリカについても詳しい資料を用意しましたけれども、時間の関係で省略させていただきますが、イギリスにおいてもですね、情報機関は政党のために、これも1枚のパワーポイントにまとめておきましたので、ぜひとも認めていただきたいというふうに思います。

最後にご紹介したいと思うのは、韓国の国家情報院のことでございます。

この点については、5月13日付の東京新聞で、韓国国会の情報委員会のナンバー2であるパク議員のインタビューが掲載されておりました。

KCIAの後継組織である国家情報院は1999年に制定されましたが、李明博、朴槿恵大統領の下で、反政府的な文化人、ポンジュの監督や作家の韓江氏らを含むブラックリストが作成されていた。

バイトを雇って革新系大統領候補を貶めるネットの書き込みがなされていた。

こういった不祥事の発覚を受けて、2020年に法が全面改正されております。

この全面改正された法が大変注目されるのは、政治的中立の維持、集めた情報の職務外利用の禁止などです。

の禁止調査は必要最小限、政治活動への関与の禁止、職権を乱用した逮捕監禁の禁止、違法な検閲、通信傍受、位置情報の追跡が禁止されました。

2024年の尹錫悦大統領による非常戒厳宣言の発令時には、大統領は政権に批判的な政治家の拘束、位置情報の追跡をこの国家情報院に命じましたが、国家情報院の幹部はこの改正法を根拠としてこのような指示を拒否しました。

大統領の指示した違法行為に国家情報院は加担しなかったのであります。

明確な法規制があったからこそ、韓国の民主主義体制は守られたというふうに言えると思います。

ここから国家情報局法案の問題点について申し上げます。

内閣情報調査室を国家情報局に格上げすることに、果たしてどのような立法事実があるのかが問われなければならないと思います。

そして内閣情報調査室、警備公安警察、自衛隊の情報保全隊、公安調査庁などの既存の情報機関にどのような問題点があったのか、そしてどのような改善をしなければならない点があるか、その歴史的検証をしなければならないというふうに思います。

国家情報会議のトップは内閣総理大臣なんですが、本日参考人にも登壇されております北村先生は、2012年9月に公布された情報と国家の中で、内閣情報機関の設置を提言され、これまで府省が取り扱っていた情報のうち、我が国の対外政策、安全保障、危機管理の基本に係るものについては、法令上の権限として、内閣情報機関の庁の各種情報に対するアクセス権が保障されるべきであると提言されておりました。

まさしく先ほどの北村先生のご述懐の中で、本法案の7条がこのことを法定しているのだというふうに思います。

しかし、この国家情報局が強制力をもって府省の情報を集約できる、そこにどんな歯止めがかけられるのか、そのことがこの委員会でまさしく問われているのではないかというふうに思います。

この問いに関しては、政府は国家情報局法案は組織法であり、新たな権限を付け加えるものではないから、その活動の限界を画す法制では不要であると説明されています。

しかし、情報収集のための活動に作用法による規律が必要ではないという考えに立つとすれば、明示的な法的枠組みを欠いた諜報活動を許容していくことになります。

内閣総理大臣の下に国家安全保障会議と国家情報会議がいずれも内閣総理大臣をヘッドとして主要閣僚によって構成される組織として並立することとなりました。

政治政策部門と情報部門が一応別個の組織にはなっていますが、むしろ融合してしまう危険性があるのではないでしょうか。

日本の安全保障に関する政治政策部門と情報部門が、先ほど小谷先生からも懸念が表明されておりましたが、いずれも警備公安警察の出身者によって担われるというようなことになれば、歪な政治構造が生まれてしまう危険があるのではないかと思います。

また、警察組織は本来政治的に中立であるべきだったと思います。

ところが、この警察組織の中の秘密警察組織である警備公安警察が日本の国家の政治部門と情報部門の中枢を壟断するというような体制が生まれたときには、日本国家としての経済、外交政策、バランスの取れた政策の遂行が難しくなるのではないかというふうに懸念いたします。

高市首相は衆議院の審査において、政府の政策に反対するデモそのものが情報活動の関心の対象となることは一般的に想定しがたいというふうに言われました。

しかし、この答弁は事実に反していると思います。

多くの公安警察官が、私たちが主催しているスパイ防止法案に反対するペンライトデモについて、個人を特定するような形で情報収集をしているというふうに見えました。

我々の立場から見てですね、公安警察が適法な市民運動に対する情報収集活動をしていた、そのことが違法であるということが名古屋高裁の2024年9月13日の大垣書簡事件で判決されています。

公安警察はまさに適法な市民の活動について情報収集しているのです。

また、森塾学園問題で安倍総理大臣や官邸幹部が大学の認可について特に便宜を図った可能性が指摘されました。

前事務次官の前川喜平氏が記者クラブで会見しようとしたところ、それに先立って、読売新聞の紙面に、同氏が出会い系バーに通っていた事実が報じられました。

前川氏はその後、雑誌の取材などに応えて、これには個人的に官邸の関与があったのではないかというふうに証言されています。

同氏の社会的評価を失墜させるための工作があったのではないかというふうに考えられます。

国家情報局を作るために、日本の情報法制には数々の問題点があると思います。

その中でたくさんの項目を挙げましたけれども、特に7番、4番から読みます。

情報機関は政治的に中立なものでなければならないし、警察機関と明確に分離されていなければならない。

情報機関は弁護士やジャーナリストの職業上の秘密を侵害してはならないし、個人のプライバシーの中核となるような情報を収集してはならない。

こういうことを法に定めていただきたいと思います。

また、安全保障分野の情報機関に特化した独立監視機関というものが必要となると思います。

この機関には集められている情報を見た上で、それについてきちんとした判断ができる権限が認められるべきです。

能動的サイバー防御法に基づいては、サイバー通信情報管理委員会が作られ、これには元札幌交際長官の近藤博子氏が委員長に選ばれております。

この委員会の権限は非常に限られたものですけれども、こういう制度を、情報機関全体に権限を及ぼすようなものとして、ぜひとも作っていただきたいと思います。

まとめます。

良識の府である参議院においては、時間をかけて国家情報局を今立ち上げなければならないのか、どのような立法事実があるのかというところから徹底的に議論していただきたいと思います。

そして以上に述べた我が国の情報法制の欠陥を是正する法制度の提案とセットでなければ、国家情報局の設立を認めることはできないという立場にこの委員会も立っていただきたいというふうに思います。

そして、1、情報局による情報収集の限界を法制化する。

2、国家情報局の政治的な中立性、そして警察組織との明確な分離を法的に規定すること。

3、政府から独立した第三者機関による実効性のある監督措置という3つの修正がこの法律には絶対に必要不可欠だと考えます。

このような修正がなされないままの法案の制定については、私は強く反対させていただきます。

以上です。

ありがとうございました。

委員長 北村経夫

北村経夫委員長以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。

これより参考人に対する質疑を行います。

なお質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。

質疑のある方は順次御発言願います。

今井絵理子君。

今井絵理子 (自由民主党・無所属の会) 9発言 ▶ 動画
質疑者 今井絵理子

委員長。

自由民主党の今井絵理子です。

本日は、それぞれのお立場から大変貴重なご意見をいただき、本当にありがとうございました。

国家情報会議設置法案については様々なお考えがあると受け止めております。

私はこうした意見の違いというものは決して対立するものではなく、より良い制度を作っていくために必要な視点だと考えております。

国民の皆様の中にも、日本のインテリジェンス機能は今の国際情勢に十分対応できているのかとか、サイバー空間や情報戦、認知戦に今の体制で本当に対応できているのだろうかという不安があると思います。

しかし一方で、インテリジェンス機能を強化することで、国民の権利やプライバシーが脅かされるのではないかという不安を持つ方もいらっしゃると思います。

だからこそ、私はこのインテリジェンス機能の強化と、国民の権利を守るということは、対立するものではなくて、両立させなければならないものだと考えています。

大切なのは、必要な情報機能を高めながら、同時に国民の信頼を得られるような仕組みを整えることだと感じています。

そしてそのことを国民に分かりやすく示していくことだと考えています。

今回の法案というのは、先ほど参考人の皆さんがお話ししたように、国家として情報を集約して、分析して、政策判断につなげるための司令塔機能を設けるものだと理解しています。

でも制度というものは作って終わりではなくて、どのように運用されるかが極めて重要だと考えています。

そこで北村参考人、小谷参考人にお伺いいたしますが、この情報共有が法的義務とされているんですけれども、実際にどこまで実効性が期待できるかという点が重要であると思っていて、この情報共有は十分に進むとお考えなのでしょうか。

また仮に、それだけでやっぱり十分ではないなといったときに、実効性を高めるためにどのような対策が必要だとお考えであるか。

また、国家情報局の規模感をお伺いしたいんですけれども、国家情報局の規模感というのはどの程度、そして具体的にどの程度の職員の数があれば、その機能を十分に果たすことができるか、ということをお二人にお伺いしたいなと思います。

それでは最初に北村参考人。

その他 北村滋

北村滋「委員長。

まず今回のいわゆる国家情報局の関係省庁への情報アクセス権でございますけれども、先ほど小谷先生からのお話はございましたけれども、現在においても、情報を収集している各役所から官邸に情報が来てないかといえば、そういうことはなくて、やはりこれは、それ時々の内閣の求心力というのにもよりますけれども、そういった形の情報提供といったもの、特に私は思いますけれども、国家安全保障局といったものが設置された段階で、安全保障に関する情報の集約といったものは非常に飛躍的に高まったというふうに考えています。

ただ一方、情報の投げてと受けてということになると、安保局が受けてで、情報調査室が投げてということになりますけれども、要するに投げての方に、そういったアクセス権といったものを規定しないということが、最終的にこの良き運用がいつまでも続くということにはならないだろうというふうに考えておりまして、そういった意味で今回安保局にも、それからまた国家情報局にも同じような形での各省庁に対する情報のアクセス権といったものが定められたということは、今後の運用の継続性とか安定性を考える上で極めて重要だと考えています。

それから規模感でありますけれども、これも今、定員で内調、衛星センターも入れて、500強と聞いております。

実に700という話が答弁で出ておりました。

700強と出ておりましたが、情報収集するセクションと、それから情報分析するセクションを強く分けて考える必要があると思います。

実際に衛星センターを除けば、内調の分析部門200強でありますから、今後国家情報局になって、特に偽情報対策とか、この辺はまだ作業が始まったばかりというふうに考えておりますので、こういったところの増員といったものは必要になるかと思いますが、私はおかげさまで8年近く内閣情報官をやらせていただきましたけれども、基本的には現時点でそれほど分析、それからまた意思決定者に対する情報の伝達という意味では不便を感じない規模にはなっているかなと考えております。

ぜひ立法者の方にご認識いただきたいのは、情報を収集する部門と、それから集約して分析する部門というのについての規模感というのはかなり違ってくるということだということでございます。

はい。

以上です。

その他 小谷賢

小谷賢「まず国家情報局の各省庁の情報に対するアクセス権の話でありますけれども、こちらすでに国家安全保障局、NSSの方に法的なアクセス権が認められております。

現状では各省庁は、」国家安全保障局に対してはですね、ちゃんと情報を出さないといけないということになっておりますけれども、私はいろいろ伺っており、おそらくこちらにいらっしゃる北村さんの方がお詳しいと思いますけれども、今のところ国家安全保障局が設置されまして、もう10年以上経ちますけれども、それほど問題にはなっていないというふうに伺っております。

こちらもやはりその法的な権限と同時に、やはりその時々の政権の移行次第だということでありまして、やっぱり総理がこういう問題に関心を持って、さらに政治的影響力を発揮すれば情報は集まると思いますし、総理が関心を抱かなければですね、やっぱり各省庁は情報を持ってこなくなるというふうなことだというふうに考えております。

国家情報局の規模感につきましては、これはなかなか難しい問題であります。

こちらも今北村参考人の方からご意見ありましたけれども、今大体、大臣本体が250、60名といったところでありましてですね、ただ今後、偽情報対策等を付与するのであれば、やっぱり若干の人員の増加が必要かなというふうに思います。

つまり、250、60人ではちょっと回せないのかなというふうな印象を持っておりますので、多少の増員は必要かというふうに考えております。

以上でございます。

委員長 北村経夫

北村経夫委員長今井絵理子君。

ありがとうございました。

次に、海渡参考人にお伺いさせていただきます。

質疑者 今井絵理子

今井絵理子私は慎重なご意見や懸念の声というものは大変重要だと思っております。

国家情報会議を設置することについて、さまざまな懸念点、先ほどお伺いいたしましたが、最も懸念をお持ちなのは何なのか。

懸念を解消するために、どのような制度上の歯止めというものが必要なのか。

併せて、仮に国家情報会議を設置しない場合でも、現在の我が国のインテリジェンス機能というのは、先生からしては十分だとお考えなのか。

もし十分でないとお考えであるならば、国家情報会議という形以外に、どのような方法で機能強化を図るべきだとお考えなのか、具体的にお聞かせ願えればと思います。

その他 海渡雄一

海渡雄一私が懸念していることは、先ほど口述の中でも申し上げましたけれども、今回できる国家情報会議、そして国家情報局の活動を規制する、どのような情報を集めてよいのか、どのような情報を集めてはならないのか、どのような活動をしてよいのか、どのような活動をしてはならないのか。

政治、政党に使えるような行為をしてはならないとか、警察組織との間で明確な分離を図らなければならないというのは、ドイツの後でははっきり規制されております。

そういう作用法的規制というふうにも行政法的に言いますけれども、組織法を作っただけではなくて、作用法的な規制が必要なのではないか。

そういうものを諸外国では時間をかけて作ってきているところがありますので、その成果を見た上で、僕は一番進んでいるなと思うのは、オランダの制度で、こういう制度を作るときに国民投票までして、そしてそこで出た意見に基づいて、事前と事後のかなり独立性の高い機関を作り、そして国会にも監視機関を置き、そして裁判所までかませてるんですね。

そういう制度を作るということによって、かなり懸念は解消されるのではないかと思います。

この国家情報局、国家情報会議を設置しない場合のご質問がありました。

安藤大臣組織であって国内についてはテロリストがいないかどうかということを監視する憲法擁護庁という組織しかないという、そういう意味でやっぱり国家情報局のような非常に大きな権限を持った組織を国内向けに作るということについては、かなり危険性があるのではないかなと。

犯罪行為を行うような人がいないかどうかということについては、警察組織というものがあって、警備、公安警察などもあって、ちゃんと管理されているでしょうし、公安調査庁という組織だってあるわけです。

それに対して、どうして国内向けに国家情報局、国家情報会議というものが必要なのかというところを。

質疑者 今井絵理子

今井絵理子ありがとうございました。

私はですね、国際情勢がやっぱり大きく変化する中で、国家として必要な情報を集めて分析して、この政策判断につなげる機能を高めていくということは、国民の命と暮らしを守るうえで、これ、避けて通れない課題なのではないのかなと思っています。

ただ、先ほどいろんな懸念点がございました。

それをやっぱり解消していくこともですね、私は必要だと思っておりますし、あとやはりこのインテリジェンス機能を強化するっていうことは、決して国民を監視するためのものではなくて、私はやっぱり国民を守るためのものでなければならないと。

守るためのインテリジェンス機能なんだということが必要なのだと思っております。

本日はいろいろと参考人の方の意見を聞かせていただいて、我が国にとって本当に必要なインテリジェンス体制とは何かというものを、またここから委員会で建設的な議論を深めてまいりたいと思っています。

本日はありがとうございました。

委員長 北村経夫

塩村あやか君。

質疑者 塩村あやか

立憲民主党の塩村でございます。

塩村あやか (立憲民主・無所属) 15発言 ▶ 動画
質疑者 塩村あやか

本日はよろしくお願いいたします。

三方それぞれにお伺いしたいんですけれども、まず北村参考人の方にお伺いをさせていただきたいと思います。

資料をいろいろいただいておりまして、参考人はインタビューで、将来、対外情報機関を創設する場合には、特定秘密保護法の制定時に設けられた情報監視審査会がオーバーサイト、つまり監督監視の役割になるという趣旨のことを述べられておられました。

一方で今回の国家情報会議については、政府は監督や統制の仕組みまで明確に答弁しておらず、将来的な検討課題という趣旨の答弁にとどまっている状態です。

しかし国家情報会議も各省庁の情報を集約して分析をして、そして政府の意思決定につなげる中枢的な機関であると私は認識をしております。

そうであれば、対外情報機関については情報監視審査会によるオーバーサイトを想定する一方で、国家情報会議については監督や統制のあり方を、この法案の中で明確にしていった方がいいのではないかという疑問を持っております。

そこでお伺いをいたします。

参考人は、国家情報会議を設置するのであれば、その設置と同時に監督検証の仕組みも制度化すべきではないかとお考えなのかということ。

そしてもう1点なんですが、対外情報庁やスパイ防止法制定の、そういった議論もやっぱり出てきているわけなんですよ。

これ、国論を二分するという形になってくると思うんですが、そうなった時にですね、先送りをされるとか決まらないということも十分にあるというふうに私は思っているんですが、今回この国家情報会議だけが先行して運用されていくとですね、国民の不安はこの国家情報会議についても統制とか監督の視点で残ってくるというふうに思うんです。

そのため少なくともですね、施行後2年から3年以内に、この国家情報会議について国会の定期報告や監督議会の設置につけて方向性をちゃんと設定するんだという方向性を。

その他 北村滋

北村君まず国会のオーバーサイトの関係でございますけれども、これは平成26年の特定秘密保護法の制定、それからまた情報監視審査会の設置に関する国会法の改正、いずれも関係いたしましたですけれども、この際に対外情報機関ができる場合においては、要するにオーバーサイトの在り方について検討するというような附則だったというふうに考えております。

従って、この国会についてのオーバーサイトについて、まさに国会のご判断でございますので、それは対外情報庁の場合においては行われるんだろうということでありますが、今回先ほど申しましたとおり、基本的に民主的統制という観点では、ほとんどが国会議員であられる閣僚によって構成される会議体といったものがこの情報活動をある意味統制する。

これは広い意味で民主的統制だというふうに思っております。

そういったことで今回の法案といったものが策定されたものと、かように考えております。

それから今井先生のちょっとお話でですね、若干、海渡先生がですね、この国家情報局類似のものは世界的にないというお話がされましたが、これはあえて言わせていただきますと、国家情報局は情報収集するための機関ではないわけでございます。

ある意味で政策決定者とインテリジェンスコミュニティといったものをどのような形で接続するかと。

昨今の情報機構改革の一つの流れの中においてはMI6を取り入れるようにというご議論もいろいろなところでございますが、基本的には我が国の同盟国、同志国が昨今行った情報と政策の分離、情報機関と政策決定者の有機的な連携といったものを図る国際的な情報機関改革の一つの流れの中にあると、確信しているところでございます。

委員長 北村経夫

北村経夫委員長申し訳ございません。

塩村あやか君。

質疑者 塩村あやか

塩村あやか(立憲民主・無所属)ありがとうございます。

私はやはり国民の皆さんが心配されるのであれば、この国会審議の中で歯止めであるとか、そうしたところはしっかりと議論してピン留めしておくことが必要ではないかなというふうに考えている立場でございます。

次に小谷先生にお伺いをしたいというふうに思います。

先ほど明確な問題点を御指摘いただきまして、本当にありがとうございました。

私もその通りだというふうに思うんです。

朝日新聞のインタビューを読ませていただきました。

国家情報会議、国家情報局についてはですね、首相自身がもっと説明をする必要があると、そして国民の理解を得る努力は欠かせないというふうに述べられていらっしゃいます。

そして他の新聞の記事3社だったと思うんですが、対外情報庁の創設は最もハードルが高くてですね、国政選挙で国民の真意を問う必要があるという趣旨を指摘されているというふうに思います。

そこでお伺いしたいんですが、参考人は本法案に賛成とのことなんですが、今回の国家情報会議、国家情報局についてもですね、政府による説明や国民理解の形成は十分とは言い難い中で、さらにその先にある例えば対外情報庁、先ほどから出てきておりますけれども、そしてスパイ防止法の議論に進むということは、制度の進め方として、今順調にいっていると言えるのかどうか、適切であると言えるのかどうかという点でございます。

その前提として、先ほど総理の説明がもっと必要だということだったんですが、最低限、何が求められるのか、先ほど2点の指摘も踏まえて、端的にご意見を改めて伺いたいと思います。

その他 小谷賢

小谷参考人。

まず、今回の国家情報会議と国家情報局の設置というのは、今後の日本のインテリジェンス改革の議論のために必要だということであります。

報道されていますように、現政権は今後、スパイ防止法であります、スパイ防止関連法でありますとか、対外情報庁構想をしておりますけれども、そもそもこれまで日本政府の中にこういったインテリジェンスの政策に関わる議案を審議・検討するところがなかったというのが実情であります。

ですので今回設置されます国家情報会議においては、こういった将来的なインテリジェンス改革について、議論できる場を作るというのが、私はまず優先順位として挙げられるべきと考えておりますので、順番としては今の順番で良いと考えます。

内閣の改革につきまして、時の政権の説明ですね、これはやはり国民に対しては積極的に行われるべきだというふうに考えております。

ですから今回の国家情報会議、国家情報局の設置についても、やはり総理もしくは官房長官のもっと明確な、具体的な説明というのはなされるべきだというふうに考えておりますし、それは今後のいろんな改革においても、やはり政治説明というのは必須になってくるというふうに考えております。

以上でございます。

質疑者 塩村あやか

塩村あやか(立憲民主・無所属)こちらのいただいた資料の中に、先生のインタビューの中にしっかりと書かれておりまして、また後ほどご意見を伺えると思うんですけれども、先ほどご指摘いただきまして、やっぱり運用上の透明性というのは、私は非常に重要だというふうに思っております。

ご意見ありがとうございます。

海渡参考人にお伺いしたいというふうに思っております。

資料分厚いのを今いただきまして、本当にありがとうございました。

各国の制度や仕組み、歯止めがしっかりと書かれているというふうに思っております。

海外では情報機関や情報コミュニティに対して、独立監視や議会監督や報告の制度など、何らかのチェックの仕組みが置かれているという状況だと思います。

立法法案について政府は組織法であるというふうに説明をしているんですけれども、情報集約分析をする中枢の組織である以上、やっぱり組織法であったとしても、統制や監督を後回しにしていいとは言えないのではないかというふうに考えております。

本法案は審議の過程でも、先ほども申し上げたんですが、その歯止めの仕組みというものは、まだ明言されておりません。

この法案は成立時に、今今日もたくさん傍聴にいらっしゃっておりますけれども、皆さんが懸念されている点というところがクリアにならないと、政治の不信にもつながっていくのではないかと。

一方で、この委員会の質疑を見ていても、インテリジェンス機能についての明確な反対をしているような委員は、ほとんどいないというふうに思っておりまして、やっぱり制度をつくるのであれば、しっかりと歯止めをつくるというところがセットであると。

そこが見えないと不安なんだっていうところが一番の懸念点、問題点なんだろうというふうに思っております。

ですので組織法であると言っておりますが、それを後回しにしていいと言えるのかという点をまず1点と。

そして、海外制度との比較から見て、重複するかもしれませんけれども、組織を先行して統制は将来検討するという今回の立法手法は、国民理解の点から見ても適切なのか、そして海外の点から見ても適切なのか、国民の安心につながるために、参考になる事案やアドバイスがあればお伺いしたいと思います。

その他 海渡雄一

ありがとうございます。

私は後回しにすべきでないと思います。

各国の、先ほど僕が説明したような法制度というのは、すべてその組織を定める組織法の中に定められている。

どのような活動をしてよいのか、どのような情報を集めてよいのか、悪いのかといったことをちゃんと決めた上で、そのような法規制が守られているかどうかを監督するために、監視監督機関を作るというたてつけになっていると思うんですね。

確かに韓国の先ほど国家情報委員の話をしましたけれども、これも最初からその規制があったわけではないです。

いろいろ不都合なことが起きて、そういうことが起きないようにということで、おそらくドイツやオランダの制度を導入して、ああいう法制度を2020年に作られたんだと思うんですね。

だけども日本はこれから国家情報局を作ろうというんですから、やっぱり最初から、弊害が起きないように諸外国の例に倣って、きちんとした簡単に言いますと、どういう行為をしてよいのか、どういう情報を集めてよいのか悪いのか、それがきちんと実定法で法規範として決まっていて、それを独立の立場で事前、そして事後、そして議会、そして司法もかませてやるというような、能動的サイバー防御に関してできた制度は、僕はまだ機能を始めていませんから評価はできませんけれども、国家情報長官を委員に据えたといったところからもですね、非常に僕は期待はしているんですね。

だけどあれは本当に限られた権限しか持っていないので、同じような機関がもっと幅広い権限を持って設置されることを強く願っております。

委員長 北村経夫

北村経夫委員長塩村あやか君。

質疑者 塩村あやか

塩村あやか最後にもし時間があればお伺いしたいんですけれども、今の話を聞いていいと思うのは、やっぱり制度、仕組みを作るときに、今回の法案、そして歯止めがセット、この両方のセットであれば賛成、セットであったとしても賛成か、北村参考人と小谷参考人に短くお伺いしたいと思います。

その他 北村滋

北村滋はい。

私の理解では、基本的に今回のものについては、民主的統制の側面といっても、すでにセットとして入っているということだろうと思います。

それから2つ目でございますけれども、立法の順番については、外国のものを見ても、作用法ができる前に組織を作っちゃまずいということは、必ずしもないのかなと私は思っておりまして。

例えば先ほど申しました国家情報長官室、ODNIアメリカでございますが、これは9.11の反省に基づいてということでございますし、それからまた我が国でも有名なNSCとかCIA、これも国家安全保障法に基づいて設置されていると。

その他 小谷賢

小谷賢同じ考えでありまして、もうすでに国家情報会議を設置するということで、ここで民主的統制がセットで入っているというふうに考えておりますので、私は基本的には賛成の立場でございます。

委員長 北村経夫

北村経夫委員長塩村あやか君。

質疑者 塩村あやか

塩村あやかはい、残り数十秒なんですが、賛成お立場の2人からするとセットでなくてもいいというふうに取れますけれども、やっぱり大きな転換点でございますので、国民の理解がある方が私はいいのではないかと考えておりますので、参考人の意見も参考にですね、引き続き国民の皆さんの疑念が晴れるような国会審議を行っていきたいと思っております。

今日は本当にありがとうございました。

委員長 北村経夫

北村経夫委員長堂込麻紀子君。

質疑者 堂込麻紀子

堂込麻紀子はい、国民民主党、新緑風会。

堂込麻紀子 (国民民主党・新緑風会) 12発言 ▶ 動画
質疑者 堂込麻紀子

本日は参考人の質疑ということで、お三方の皆様からの示唆に富むご教授ありがとうございました。

まずはじめに北村参考人からお伺いしていきたいんですけれども、基本理念と民主的統制について伺います。

これまでの質疑にも入っておりましたけれども、国家情報会議設置法案において、政治的中立や民主的統制、また国民の自由と権利の尊重、こういった基本理念が条文に明記されていないという点について、政府は組織法であるので、ということで説明をこれまでされてきております。

しかしながら、手前どもで、申し訳ありませんけれども、国民民主党がインテリジェンスに係る体制整備法案、衆議院の方で否決をされたものでありますけれども、インテリジェンス体制の整備に当たっては、民主的統制や国民の権利の配慮、これを制度的に担保することが不可欠であるという立場で明確にさせていただいております。

こうした考え方に照らしたときに、今回の法案に基本理念を明記しないという、この政府の整理、どのように評価をされていますか。

国会による関与、統制の仕組みを整備することが重要だと考えておりますが、参考人は年次情報評価書の作成と国会報告の必要性にも言及されております。

実効的な民主的統制を担保するための、確保するための、どのような制度設計が望ましいかというところを伺えればと思います。

北村参考人。

その他 北村滋

まず、私も長く役人をやっていたので、私の考え方は古いと言われる可能性もあるかと思います。

基本的に組織法の今回改正でございますので、基本的に国民の権利、自由との関係の規律はないという整理だと思います。

そういったところに、基本的に憲法の尊重義務であるとか、そういったものを書き込むことが、多いのかというと、私は実はオウム新法でございますとか、それからまた特定秘密保護法とか、こういったものの策定にも関わってきましたけれども、こういったものには、例えば報道の自由の尊重とか、そういった規定が入ってくると。

こういった組織、それからまた作用についてオーバーサイトしていくのか。

これはまさに国会の方でお決めいただくことと、概ね私は理解しております。

堂込麻紀子。

質疑者 堂込麻紀子

ありがとうございます。

続いてなんですけれども、北村参考人、小谷参考人にお伺いしたいと思います。

安全の確保という観点からです。

この国民民主党の先ほどの法案なんですけれども、国がインテリジェンスに従事するもの及び協力者の安全確保、これに必要な施策を講ずることを明確に規定しておりますが、少し時間軸は先になるというふうに思いますけれども、こうした具体化のところなんですが、例えばその任務の性質上ですね、身分を秘匿する必要がある職員に対する仮想身分だったりとか、それに基づく公的書類の発行だったり、整備だったり、また国内外におけるセーフティハウス、こういったものの整備が必要ではないかなというふうに思いますけれども、こうした安全確保措置について、その必要性と制度化の妥当性、どのように評価されるのかというご見解と、また、これらの制度は有効である一方で権限の乱用、また国民の信頼との関係といったリスクも大変内包している問題だというふうに思っていますので、このリスクとのバランス、有効性とリスクとのバランスというところをどのように考えて制度設計を進めていくべきかというところをご見解をお伺いできればというふうに思います。

北村参考人。

委員長。

その他 北村滋

まずですね、安全確保の面でありますけれども、これは非常に重要なポイントであろうというふうに先生ご指摘のとおりだというふうに思います。

特に情報機関がですね、情報源をいかに守っていくかということについてはですね、これ非常に全力を尽くしてですね、やっていかなければいけないと。

現在我が国の情報機関でそういったですね、プリンシプルが十分守られているかどうかという問題はまた別途あるというふうに私は実は感じておりますが。

そういった中で、実際にそういった任務にあたる職員の安全の保護、これ極めて重要だというふうに思います。

そういった意味で、既に警察等においては、偽装身分といった形での捜査が始まっているというところでありますけれども、それに劣らない形で、危険に身を晒すことというものはございますので、そのための措置といったものは、ぜひ私は制定していただければ、それぞれ任務にあたる職員の安全の確保といったものに資するものと、概ね考えております。

その他 小谷賢

小谷参考人。

私も情報収集の段階におきましては、そういった職員でありますとか、情報提供者の安全の確保というのは必須だと考えておりますけれども、ただ今回は国家情報会議と国家情報局の段階ではまだ情報収集までは想定されておりませんので、こちらは将来的な課題になるかというふうに考えております。

後、国民の個人情報に係るリスクにつきましては、今回の設置法案を見ましたところですね、基本的に今回国家情報会議は、いわゆる重要情報、いわゆるインテリジェンスに関わる情報と、もう一つは外国政府機関の活動に対抗するための情報、この2点の情報のみしか扱わないというふうに明記されております。

ですから、そこに基本的には何か国民のプライバシーに関わる情報については基本的には扱わないということになっておりますので、私はこの立て付けで基本的な問題ないのではないかというふうに考えております。

堂込麻紀子君。

質疑者 堂込麻紀子

ありがとうございます。

続きまして、インテリジェンス機能の強化に伴って、情報保全体制にまつわる質問させていただきます。

ここについても北村参考人と、小谷参考人にお願いします。

インテリジェンス機能の強化に伴って、情報の集約が進む中で、施設設備、また先ほど人的規模という話がありましたけれども、この点での情報保全の強化というのは不可欠だというふうに考えております。

この、今、インテリジェンス体制全体の信頼性の確保というところも重要で、この強固な情報保全体制というのが求められるんだというふうに考えています。

現在、内閣情報調査室の体制を前提とした場合に、これで今の時点で十分なのかというところがあると思います。

抜本的な強化が必要ではないかというご意見もこれまでも出てきておりました。

人的な保全という観点としても、政策決定に関与する政務三役を含めたですね、適正評価のあり方も重要な論点かなというふうに思っています。

この2点についてお伺いできればというふうに思います。

北村参考人。

その他 北村滋

そのようなご指摘をいただいてですね、非常に心強く思っております。

2013年にですね、特定秘密保護法をまさにですね、保全体制の強化ということで、これは安倍内閣のですね、まさに安全保障政策を強化する上において、そういった情報の交換がなされないという状況をいかに打破するかということで取り組ませていただきました。

そういった中で、現在特定秘密保護法の施行については、すでにその制定後直後からですけれども、内閣情報調査室が保全等についてのですね、人的な適正評価についてのオーバーサイトだけではなくてですね、物的なですね、資料の閲覧等についてもですね、どういった状況になっているのかということについてのですね、相互調整の任に当たってきているというふうに承知しています。

さらにですね、民間部門にさらに広がるような形でですね、重要経済安保情報保護活用法といったものがですね、成立しましたけれども、そういった観点においても、民間も含めて保全体制の強化といったものが、インテリジェンス能力を強化するという意味では重要ということを申し述べておきたいと思います。

その他 小谷賢

小谷参考人。

今、北村参考人の方から説明がありましたように、情報保全につきましては、既に2013年の特定秘密保護法の導入によって、国の情報、機密を保全することについては、既に制度が確立されているというふうに考えております。

今後の課題は、こちらも今、北村参考人の方から説明がありましたように、重要経済安保情報保護活用法において民間企業にも今後クリアランスが与えられるということになりますと、今度は国の情報を民間企業も共有する可能性が考えられるわけです。

そうなりますと、今度は国の情報が民間企業を通じて漏えいするような事態も想定されますので、その場合やはりその企業、民間企業の保全体制をどうしていくかというのが今後の改善点といいますか、議論しなければならない点になってくるかというふうに考えております。

以上でございます。

堂込麻紀子君。

質疑者 堂込麻紀子

ありがとうございます。

最後の質問にさせていただきたいと思いますが、小谷参考人と海渡参考人にお伺いできればというふうに思います。

国民理解と信頼というところになります。

国民民主党の法案においては、インテリジェンスに対する国民の理解を増進し、信頼を向上させるための活動概要や成果の公表というところを求めております。

インテリジェンスというのは、非特性にこれを本質としつつも、民主国家においては、国民のやはり理解と信頼の上に成り立つものだというふうに考えております。

インテリジェンスに対する国民の理解、そして信頼の向上、この重要性について、小谷参考人の基本的な認識をお伺いできればというふうに思います。

ちょっとそこに加えてなんですけれども、先ほど小谷参考人からは、成功事例の公開についてもお話を伺いました。

その意義と限界、またさらに成功事例の公開以外に、国民の理解を深めるための有効と考えられる具体的方策について伺えればというふうに思います。

小谷参考人。

その他 小谷賢

まず繰り返しになりますけれども、やはり政治説明、政治家による説明というのが大事になってくると思います。

どちらかと言えば、今、国民とか世論、感情の反発に配慮して、もう粛々と進めたいというような方針で、今、進められているように私には見えますので、やはりこちらは、きちんと政治家が、国民に対して、なぜこれをやるのかということを説明する必要性があると思います。

もう一つは、先ほどの私もこれ、述べさせていただいたんですけれども、今回の国家情報会議の議題内容は、おそらくは特定秘密に指定されると。

そうなりますと、これは審査会の審査対象となるということになりますので、審査会が毎年発行しております年次報告書の中に、国家情報会議でどのようなことが、そんなに中身は書けないとは思いますけども、どういう議題が論じられたかみたいなことについては、報告書の方で説明責任を果たすということが、私は妥当かというふうに考えております。

ご質問ありがとうございます。

その他 海渡雄一

国民の理解、信頼を得るために重要なことは、事後的にでもあってもですね、どういう活動をしているかということが明らかになるということが非常に大事だと思います。

諸外国ではですね、一定の秘密であっても年限を限ってそれは必ず明らかになる。

日本の制度でも明らかになる道はあるんですけれども、アメリカの場合には必ず、時間がかかる場合もあるんですけれども、情報が明らかになるという制度があります。

あとですね、問題となる成功事例も公表していただいていいんですけれども、失敗事例、問題の事例、例えば核起事件であるとかですね、最近で言うと大臣事件とかそういう事件があるわけですけれども、これについてどこに問題点があったのかというのをきちんと第三者的な立場で検討して問題点を指摘して、それを改善する点はどういう点にあるのかという、そのことがまさに私が先ほどから提言していた第三者機関をやるべきことなんですけれども、そういう制度を作っていただきたい。

それによって少しずつでもあっても制度が改善されていくのではないかというふうに考えております。

以上です。

北村経夫委員長堂込麻紀子君。

質疑者 堂込麻紀子

さらに議論を深めさせていただきたいと思います。

ありがとうございました。

司隆史君

司隆史 (公明党) 11発言 ▶ 動画
質疑者 司隆史

ご意見交換が、この場自体が国家情報会議設置の一番重要な場になっているのではないかなというふうに私も感じておりました。

本当にありがとうございます。

私からも被る部分の問題意識というのがありまして、やはりなぜ今なのかということで、実際、個々人のプライバシーが保護されるのかどうかというご不安、お声が多数いただいております。

今日は小谷参考人の方から1952年の議論があって70年ぶりという、70年経った議論を今しているということがあったんですけれども、やはり国民の皆さんがこういった議論に慣れていない。

またそれを今始めようとしていることにおいて、説明だけで乗り越えられるようなレベルの話なのか、きっちり時間をかけていくべきではないのかというふうに感じる部分がありまして、これまでの日本のインテリジェンスが進まなかった原因と、今後進めるにあたってどのような観点が大事なのかというところをお三方にお伺いできればと思います。

その他 北村滋

それでは北村参考人から。

私はですね、この国家情報局、それから国家情報会議設置法で、ある日突然インテリジェンスの議論が沸き起こったというふうには考えておりません。

国家の構成要素というのは三要素というふうに言われてますけれども、戦後のですね、この国の形というものがあってですね、確かに内閣情報調査室以外はですね、情報をもっぱなにする機構といったものは我が国は存在しなかったと。

これはまさにですね、戦後の我が国の形に規定されたものということでありまして、なぜ議論がなさなかったのかということはそこにも起因するということだろうというふうに思います。

それが1番目のお話です。

2つ目はですね、やはり各政党におけるですね、このインテリジェンスに対する問題意識が非常に高くなってきたと。

それがまた政党の様々な関心といったものもですね、呼び起こしているとかように認識しているところでございます。

その他 小谷賢

小谷参考人。

まずなぜ今なのかというご質問に対してはありますけれども、急にこれインテリジェンスの改革の話が出たというわけじゃなくて、これまでもずっと政府の中ではいろんな検討がなされてきました。

特にインテリジェンスを集約するために、これまで運用上の工夫というのがなされてきたわけでありますけれども、やっぱりその限界が見えてきたということが一つであります。

もう一つやっぱり2013年に国家情報局、日本もこれに対応、即急に対応が求められているわけでありますけれども、旧来の仕組みはなかなか、こういった新領域に対応できないという状況がありまして、今回国家情報会議を作ってですね、早急にですね、この分野でどういう対応すべきかということを検討するためにも、私は国家情報会議の創設が必要だというふうに考えております。

その他 海渡雄一

海渡参考人。

ご質問ありがとうございます。

まずですね、先ほど尾形さんという方の名前が出ました。

この情報局を戦後作ろうとされた方ですね。

この方はですね、朝日新聞の編集局長されてた方ですけれども、この方は満州事変が起きた直後に、当時のですね、陸軍参謀本部の作戦課長であった今村さんという人からですね、これは暴力であるということを打ち明けられているんです。

しかしそのことで戦争が終わるまで口外をしなかった人なんです。

戦後の政治の中で選ばれてきたのではないかというふうに私は考えております。

質疑者 司隆史

司隆史君。

ありがとうございます。

お三方のインテリジェンスに対する必要性ということについては否定はないかと思うんですね。

やはりこの激変する国際情勢において、裁判のお話もありましたけれども、どう立ち向かっていくかという問題意識については共有されていらっしゃると思うんですけれども、あえて賛成のお二人にお伺いをしたいんですけれども、やはり懸念としては、海渡参考人がおっしゃったように、組織法であっても歯止めをかける、オランダの例を例にとられまして、国会、司法での歯止め、チェック、監督ということが必要だと。

お二人の、賛成のお二人の記事を回していただくと、やはり今後の作用法の部分においては、かなりきっちりとそういうものに取り組んでいく必要があるということのご認識は読ませさせていただいているところでありますので、改めて、今組織上の話ですけど、作用法において、しっかり歯止めをかける、チェックをかけるということに対しての必要性を、賛成の立場であるけれどもやはりそういった面が改めて重要だというところをご表明いただければうれしいなと思います。

いかがでしょうか。

その他 北村滋

北村参考人。

先ほどの後藤田正治先生の朝日新聞ですけれども、私も何度も読ませていただきました。

若干、海渡先生とは私、パセプションが違っていて、そこで明確に情報機関の設置を反対はされていないと。

質疑者 司隆史

司君。

かなりしも後藤先生は、警備拘束の部分が長かったというふうに私は認識しておりませんが、やはり戦時中における軍との関係において、専守防衛を旨とする我が国の憲法において、どういった対外情報活動が必要かという中において、暴力はいかんよと。

先ほど先生の中からもそういう話がございましたけれども、そういったことが発言として読み取れたということを申し上げておきたいと思います。

そして作法法の部分について、歯止めの問題と。

小谷さん。

最後にもう一つ、あえてこのインテリジェンスの国家情報会議を今回の議論でいできましたという話ではなくて、やはり持続的に、永続的にPDCA回しながらいいものにしていく必要があると思うんですけれども、小谷参考人にお伺いしたいんですが、記事の方でもですね、やはり、そういう制度の上で、政治的指導者がそこをどう持続可能なものにして、具体的には内閣総理大臣、官房長官含めた人事で人が変わろうども、きっちりと教育をしていく必要があるというお話をしていただいておりました。

また、インテリジェンス機関が、持続的に人事でどんどん変わるのではなくて、しっかりとその精神というか信念のものをしっかり受け継いでいく必要があるというところ、私も大事だなというふうに思っておるんですけれども、とはいえ監督する人というのは変わっていくかと思うんですけれども、どのようにその持続可能なインテリジェンス機能を強化しながらいいものにしていくためにどうしていけばいいかというのは、どのようにお考えでしょうか。

その他 小谷賢

小谷参考人。

はい、まずこれは政治の側がインテリジェンスを使いこなすという意識を持たないといけないというふうに考えております。

これまでの歴代の日本の政権というのは、総理になってから初めて情報官がやってきて情報ブリーフィングを受けていろいろやり始めるわけでありますけれども、結局慣れてきたことに皆さんおやめになってしまって、また新しい方がやってきて、それの繰り返しということは延々繰り返されてきたわけであります。

ですから今回、国家情報会議というものを創設。

質疑者 司隆史

本当に意見交換をするたびに、本当に深まる議論だなということを、改めて実感をさせていただいております。

引き続き、参議院でも深めた議論を続けさせていただきます。

以上です。

ありがとうございました。

委員長 北村経夫

柴田巧君。

質疑者 柴田巧

日本維新の会の柴田巧です。

柴田巧 (日本維新の会) 23発言 ▶ 動画
質疑者 柴田巧

参考人の方々にはご出席を賜り、またそれぞれの立場、ご経験をもとに、貴重なご意見を頂戴しましたことで、私からも感謝を申し上げたいと思います。

私どもは、改めて言うまでもありませんけれども、これだけ日本を取り囲む国際状況が、安全保障環境が変わる中で、この状況、このことを踏まえれば、やっぱりこのインテリジェンス機能を向上させていく必要があります。

まず最初に北村参考人、小谷参考人にお尋ねをしたいと思いますが、やっぱりこのインテリジェンス機能を向上させていく上では、いろんな制度、仕組み、器を作ることはもちろん大事ですけれども、そこに関わるやっぱり人材、人に問題がやっぱり帰結するんだろうと思っています。

そこでお聞きをいたしますけれども、この国家情報局プロパー職員の育成にあたってはですね、やはりこれ、専門的な能力を取得させるための高度な教養訓練が不可欠だと思いますが、この外国の情報機関などとの交流や連携も含めてですね、どのようなものが必要だとお考えになっているか。

一方でですね、この待遇や評価というのは、これ一般の公務員とまた別の考え方に立たなければいけないのではないか、その職務の特殊性から言っても。

従ってですね、そのインテリジェンスに関わる人材の待遇であったり、その評価、職務評価のあり方、これはどうあるべきだとお考えになっていらっしゃるか、北村参考人、小谷参考人にお聞きをしたいと思います。

北村参考人。

その他 北村滋

まず、人材の育成でございますけれども、これは非常に一つ難しい問題だということを申し上げておきたいと思いますが、ただ、一つの学校を作ればそれでいいのかということでは全然なくて、例えば、シグナルインテリジェンス、イメージインテリジェンス、それからヒューミント、それから電磁戦も含めてということになってくると思いますが、やはりそれぞれのかなりのインテリジェンスというか、見えない分野における専門知識といったものは、かなり高度なものが要求されているということでありますので、そういった意味で、そういった専門知識は、現時点はですね、それぞれの機関においてですね、オン・ザ・ジョブ・トレーニングという言い方はちょっと古いのかもしれませんが、そういった形で養成されているということだろうと思います。

ただ、若干足りていない分野はですね、やはり海外における情報活動についてですね、先ほどからご指摘ございましたけれども、いかに安全を守るのかというためのですね、様々な方策についてはですね、そういった形の立地の訓練といっても十分できていないかなという気が私はしております。

いずれにいたしましてもですね、それぞれの、これも先ほどから話が出てますが、各インテリジェンスコミュニティを形成するですね、それぞれの機関にそれぞれの特徴があってですね、それぞれの情報収集をしているということでありますから、今までもそのインテリジェンスについて人材養成がされてないかというのはそんなことはなくて、それぞれのところで一生懸命やられているということでありますが、さらに言えばですね、やはり全体的な我が国の情報政策、全体についての方針といったものをですね、どういった形で伝えていくかという意味において、上部のですね、養成機関のようなものを作るというのは一つの考え方かなと個人的に思っております。

柴田巧君。

質疑者 柴田巧

待遇とか、あるいは職務評価のあり方はどうですか。

北村参考人。

その他 北村滋

職務評価は、これは私も長くやってきました。

基本的に目立っちゃいけないというのが一つ大きくて、逆に言うと、賞与もなかなかできないということがあるということもございます。

そういった意味で、非常に難しい部分はありますけれども、ただまた国家公務員制度全体の中で、基本的には多くの場合一般職の国家公務員、そうでない公安職の方もいらっしゃるかもしれませんが、そういった方をどういった形で特殊な任務において評価していくかというのは、給与とかそういう観点か、それ以外の特殊な勤務ということで評価していくのかという、かなり実務的な問題になってくるかなというふうに思っております。

小谷参考人。

その他 小谷賢

はい、私は人材の採用の段階から考えないといけないというふうに思います。

今のような国家公務員試験を一律でやって、そこから人材が得られるのかというと、私はやっぱり必ずしもそうではないというふうに考えております。

ですので、例えば外務省がやっておりますような専門職採用試験のようなものをやはり考えないと、この分野に向いたですね、人材が取れないんじゃないかというふうに考えます。

もちろん入った後はちゃんと教育訓練もしないといけませんし、これも外務省がやっておりますように海外に留学させて、その国で語学などを学ばせるということも必要になってくると。

質疑者 柴田巧

次にファイブアイズの国々との連携といいますか、お聞きをしたいと思います。

これは小谷参考人、北村参考人の順でお聞きをしたいと思いますが、この法案の成立ということによって、国際連携が進んでいくというお話は先ほど言及がありましたが、具体的にどのように信頼関係が高まっていくか、また連携のあり方はこれまでと具体的にどう変わるのか、まずはどういうことが変わるのかということがあれば教えていただきたい。

しかし一方において、この法案を成立させただけでは進まない部分、それだけではまだ残る課題というのもあるのではないかと思われますが、もしあればそれぞれ教えていただければ幸いでございます。

まず小谷参考人。

その他 小谷賢

私の個人的な所感ではありますけれども、少なくともファイブアイズ諸国、つまり日本の同盟国、友国は今回の法律を大変関心を持って見ております。

私のところにも各国の大使館から話を聞きたいと言って呼び出され、どういうものを日本はやろうとしているのかということを彼らは真剣に知りたがっています。

ですので、おそらくはやはり日本がインテリジェンスを強化して、将来的にはそういった国々との連携を強めたい。

これどこまで言えるかという話がありまして、表現に気をつけたいと思いますが、少なくとも米国、それから英国、それからゴーシュにおけるインテリジェンス機関においては、今回の我が国の情報機構改革といったものは、諸手を挙げて賛成しているというのが実態だろうと感じるように思っております。

それは先ほど意見の陳述でも述べたところであります。

柴田巧君。

質疑者 柴田巧

ありがとうございます。

続いてお聞きをしたいと思います。

これまでの政府の答弁等の中において、重要国政運営に資する情報の収集調査に係る活動である重要情報活動等の基本方針については、国家情報会議で調査審議されることになっています。

その情報活動を公表することも明らかに答弁の中で出ています。

しかし、この安全保障に与える影響を考えると、国民の皆さんにいろいろご理解をしていただかなければならないという観点において、例えば公開していくのももちろん大事なことですが、一方で安全保障に関わることですから、すべてを公開することはなかなか難しい話だろうと考えます。

公表公開に努めるべきなのか、この辺はどういうふうにお考えになっているか、北村参考人、小谷参考人の順でお聞きできればと思います。

北村参考人。

その他 北村滋

これは非常に秘密、情報活動で有名なCIAも、年次報告という情報評価書は出しております。

実は情報評価という形では、現在のインテリジェンスコミュニティでもそれなりの取り組みがなされているものと承知しておりますが、これをいかに開示していくのか。

我が国のインテリジェンスコミュニティとして国際情勢をこういうふうに判断するのだということを公開していくというのは一つの考え方だろうと思いますし、また先ほどからご議論いただいておりますけれども、情報活動といったものを国民の方々に理解していただくという観点でも非常に重要ということだと思います。

ですから、そういった方向性というのは一つのあり方だと思いますし、今後、国家情報会議といったものがどういった形でその成果物を出していくのかという観点からも、検討すべき課題ではないかと考えています。

小谷参考人。

その他 小谷賢

今回の国家情報会議は、既に設置されております国家安全保障会議に準ずるものというのが私の理解でありますので、そうなりますと国家情報会議の情報公開については、現在国家安全保障会議がやっているような情報公開に準じて行われるべきだというふうに思います。

柴田巧君。

質疑者 柴田巧

はい、どうもありがとうございました。

続いて海渡参考人にお聞きをしたいと思います。

先ほどもお話をしまして触れましたように、やはりこの日本を取り囲む安全保障環境が大きく変わっていく中で、戦前、戦後の初期のときとは全く変わってきている。

特に近年の変わりはあさましいものがありますし、その認知戦であったり、サイバーであったり、これまでなかった領域も増えてきている。

そういう中で国民の安全を守り、国家の国益を守っていくということにあたっては、やはりこのインテリジェンス体制をしっかり向上させ、同盟国、同志国との連携が深まっていかなければなりません。

そのためにはこのインテリジェンスの体制を整備していく。

そのことによって、逆に言うとなければ入ってこない情報もあると思われます。

そのことが、かえって国民の命に関わったり財産に関わったりするのではないか、国の生存に関わったりするのではないかと思います。

やはりこのインテリジェンス政策をこれを皮切りに順次進めていく必要があるのではないかと思っていますが、改めてご見解をお聞きしたいと思います。

海渡参考人。

その他 海渡雄一

ご質問ありがとうございます。

今まで日本にインテリジェンス機関がなかったわけではなくて、たくさんのインテリジェンス機関があって、そして北村先生がヘッドされていた内閣情報官、そして内閣情報調査室という機関があったわけですね。

私もインテリジェンスという作用が国家において必要だとは当然思います。

しかしそれは適正に行われなければならないし、こういう新しい機関を作る、それも大きな権限を持った機関を作るのであれば、やはり今までのインテリジェンス機関が果たしてきた役割、そしてそこにおいて問題事例がなかったかどうか、そういうことを丁寧に見直して、どういう機関を作るのか。

そして海外において同じような機関が現実にあるのか。

国内の情報機関、そして対外情報庁というのもので、どういうものがあって、そこにどういう法規制がなされているのか。

私の意見書の中では、適正手続きの原則のことなども一生懸命言いましたけれども、国際原則などもある。

そういうものに沿った制度を作っていかないといけないんじゃないか。

そうしないと国民の権利、利益が侵害される恐れがあるということを、私は人権を保障するべき弁護士の立場として申し上げたもので、インテリジェンス。

委員長 北村経夫

北村経夫委員長柴田君。

質疑者 柴田巧

ありがとうございました。

委員長 北村経夫

お三方には本当に貴重なご意見をいただいたことに改めて御礼を申し上げて、また今日お聞きをしたことをこれからの法案審議に活かさせていただきたいと思います。

今日はどうもありがとうございました。

大津力君。

大津力

質疑者 大津力

はい。

参政党の大津力と申します。

本日は3名の参考人の方々には、

質疑者 柴田巧

大変わかりやすい説明と、またご協賛をありがとうございます。

それでは3方に同じ質問をさせていただきたいと思います。

お答えいただく順番を北村参考人、海渡参考人、小谷参考人という順番でお答えいただければと思いますので、よろしくお願いします。

まず我々参政党は今回の法案には賛成の立場なんですが、むしろ今回の法案だけで今の日本の情報戦におけるこの日本を果たして守りきれるのかと、むしろこれでは全然不十分ではないかということを言っております。

それを証拠に今国会においても、いわゆるスパイ防止法の参政党案というのを提出もさせていただいておりまして、そこでは海外の情報の収集の強化ですとか、また海外工作から守る防諜、例えば外国の工作を透明化するために外国代理人登録制度ですとか、また具体的な摘発、そうした工作活動を防ぐための摘発を含めたもの。

また国民の情報リテラシーの向上にまつわる、いわゆる偽情報を見抜く力。

それの一方、やはり参考人もおっしゃる通り、強力な権限を付与する場合には、やはり暴走を防ぐための、それにふさわしい抑止となる監視機関、いわゆる第三者機関、もしくは国会への報告、そういったものも合わせた、そうしたスパイ防止法というのを、我々参政党は提出しております。

その上でお伺いしたいんですけども、やはり今、我々の国民の大きな課題として、なかなか情報戦に置かれているという認識が、国民の理解としてまだまだ不足しているのではないかと思っているんです。

その一つの表れに特殊詐欺の増加、これ過去最高を記録しておりますけれども、年間数千億円の規模で今この被害額が増えておりまして、これもいわゆる一つの情報による犯罪でございますから、情報戦に含まれるものではないかなと思っておりまして、やはり国民の情報リテラシーを向上させることは、こうした特殊詐欺にも対抗できる、そうしたまた防止にもつながることだと思っております。

そうした意味でお尋ねしたいのは、国民の情報リテラシー向上におきまして、まず現在の国民の情報への教育、もしくは啓発、そうしたものにおいて、まず現状で大丈夫なのか、その認識から始めまして、大丈夫でないのであれば、どのように教育やまた啓発を進めていけばよいか。

4つの観点でお伺いしたいんですが、1つ目はまず義務教育において、2つ目が、義務教育以外ですから大人等への国民への啓発や、また政府の広報、そして3つ目は、そうしたものを進めるにあたっての注意点、こうしたことは注意しながら進めたほうがいい。

そして4つ目が、もしモデルとするような国がございましたら、その実例も含めて参考人の皆様のお考えをお聞かせいただければと思います。

北村参考人。

その他 北村滋

まず特殊詐欺の話はちょっと置いてきましてですね、これはちょっと国家情報会議の議題の範疇になるかどうかっていうのはちょっとややあれだと思いますんで、まず1つは国家情報会議はですね、一つ大きな重要情報活動であるとか、それから外国情報活動に対する対処という観点で指針といったものを示していくと。

現在の国際情勢をどのように評価しているのかということについても、やはりこれも開示可能な範囲で開示をしていくということも一つのありようだろうと思っています。

もちろん国家情報会議といったものはインテリジェンスが中心でありますけれども、先ほど申しましたとおり、シークレットオペレーションの非常に有名なですね、CIAでもですね、情報評価書といったものは解除されているわけでありますので、そういった方策といったものはですね、当然、とらえていくことによってですね、国民のインテリジェンスについての認識といったものも深まっていくんだろうとかように思っています。

海渡参考人。

その他 海渡雄一

ご質問ありがとうございます。

情報に関してですね、正確な認識を持つということは、主権者としても非常に大事なことだと思いますし、小さい頃からそういう点をきちんと教育した方がいいと思うんですけれども、私はやっぱり歴史の正確な事実というものを教育の場で教えるということがとても大事なのではないかと思います。

とりわけと言うと日本の場合は戦前に誤った戦争を起こしてしまったという歴史があるわけで、そしてその出発点であった満州事変において国家が暴略的に戦争を開始して、そのことについて国民に知らせないで、国民全体を欺いたという事実、これは非常に重要なことだというふうに思います。

そういったことをきちんと教えていくということが、戦争が起きようとしているときに、それに対して国民が正確な事実に気づくことができるかどうかという点において、すごく大事なのではないかと思います。

モデルということの話があったんですけれども、そういう面でいうと、ドイツにおける歴史教育というのが、僕は非常に重要だと思います。

ドイツではですね、高等教育のレベルですけれども、ナチズムが勃興してからですね、日々刻々どういうことが起きたのかということを国民に教えて、このときあなたは主権者としてどういうことができたと思うかという教育をしてるんですね。

これは非常に重要な教育で、同じようなことが日本で起きようとしたときに、主権者としてナチスのような人権侵害体制ができるものを止められるかということを教育しているんだと思います。

もう一つ、外国の影響力ということが政治決定に反映してはいけないということは、私はその通りだと思います。

そのことに絞った制度を作るということがあった場合、外国代理人の規制制度というものがおそらく次に出てくると思うんですけれども、諸外国の例を見て、外国のロビー活動について透明性を確保するという制度で、民主主義の防衛パッケージについては、ぜひ検討してみていただきたいというふうに思います。

以上です。

小谷参考人。

その他 小谷賢

私もですね、もう義務教育の段階から偽情報対策でありますとか、情報リテラシーの教育というのは非常に大切だというふうに考えております。

私も今勤めています大学で、偽情報という会の講義を90分間やらせていただいているんですけれども、それをやると大体学生から「そんな話を初めて聞いた」みたいな感想がほとんどなんです。

ですから、いかにやっぱり今日本人がそういった教育を受けてきていないかということがよくわかるわけですね。

ただし、その情報リテラシーを身につけましょうだけでは、私若干足りないと考えておりまして、結局そのネット上に流れる偽情報は流す主体がいて、意図があってそれを流しているんだというところまでちゃんと説明しないといけないということでありますから、単に表面的な情報リテラシー教育をやりましただけでは、やっぱりこれ本質的にはちょっと根付かないんじゃないかというふうに考えております。

もう一つ、やっぱり国とか民間企業がこの分野に対する啓発をもっと行うべきだというのも全くおっしゃる通りでありまして、日本は相当遅れているわけですね。

アジアだけに限定しても、韓国とか台湾の取り組みの方がはるかに進んでいると。

韓国では毎日YouTubeでファクトチェック番組を流して、その日どんな偽ニュースが流れたかみたいなことをやってました。

これが結構国民に受けているということなわけです。

ですから日本はもっと、主に国ですね、この偽情報対策というものの告知、もしくは番組を作ってもいいぐらいでありますけれども、そういった動画を作って流すと、国民に対して啓発を行うといった活動が今後大事になってくるというふうに考えております。

大津力君。

質疑者 大津力

はい。

ありがとうございます。

それぞれのお考えがよくわかりまして、大変参考にさせていただきたいと思います。

お時間はあと4分ありますので、もう一問、お二人、北村参考人と小谷参考人にお伺いしたいんですが、先ほど海渡参考人から、この外国代理人登録制度が広く解釈されて、いわゆるそれによる弊害というお話がございましたけれども、お二人におきまして、あまりそれを広く拡大解釈されて弊害が招かれないような、そうした何か運用、防止策といいますか、そういった案がございました、お考えがございましたら、お尋ねしたいんですけれども。

北村参考人。

その他 北村滋

実際に政府がどういったことを考えるかもですね、ちょっとまだよくわからなくてですね。

直ちにこういった方向がいいということは私申し上げる立場に今ないというふうに思いますけれども、少なくともやはりですね、実際に対日有害活動を行っている国ですね、これが確実にターゲットになるという形での法制というのが必要だろうと思っております。

いわゆる外国であれば全てみたいな形の、いわゆる戸網を広げたような法制自身は、あまりこの権利自由との関係でもよろしくないと考えておりますので、そこは外貯め法等でも基本的に我が国の法制自身は全ての外国を平等に扱っているわけではございませんので、制裁対象の国、それ以外の国という形でどのレベルでそういった形の切り分けをしていくかということが重要だと思いますが、やはり懸念対象について確実にヒットできる法制にしていくということが一般的には大事だというふうに考えております。

小谷参考人。

その他 小谷賢

外国人代理人登録法につきましては、アメリカでは戦前からある非常に歴史の古い法律でありますけれども、欧州では近年になっていろんな国で制定されているということを伺っております。

今のところこれの乱用によって何か問題が起きたかという事案を私は聞いたことがありませんので、ちょっと外国で問題がなければ、それを日本に導入してもそんなに大きな問題にはならないのかなとも思います。

1点懸念しておりますのは、外国人代理人登録法というものがもし日本に入ってきたときに、そうなるとすべての在日外国人に対する疑義が生じる恐れがあるということであります。

これはほんのごく一部のわずかな外国人を対象にしている法律でありましてですね、ほぼほぼもう日本にいる外国人すべてをスパイとして見ろという話ではありませんので、私はむしろそういうことに対する政府のしっかりした説明をですね、今後もしそういう法律を制定する

大津力 (参政党) 4発言 ▶ 動画
委員長 北村経夫

北村経夫委員長大津君。

大津力

質疑者 大津力

ありがとうございました。

私も最後の小谷参考人のご意見と同じでございまして、やはりそうした新しいものを作るときに、どうしても国民の理解というのが大前提となります。

ですから冒頭申し上げたとおり、国民がこの情報戦における実装をもっと理解をして、さらに情報リテラシーの能力をもっともっと高めて、そうでないとやはり高度な議論というのができないと思っております。

ですから我々政治家がこうした法案を審議するのも大事でございますが、やはり政治家だけがやればいいというものではなく、国民全体で考えていくべき問題でございますから、この議論と同時に、国民全体の情報のリテラシーも含めて関心を高めていくことが重要であるということを申し上げまして、質疑の方を終わりにさせていただきます。

どうもありがとうございました。

委員長 北村経夫

北村経夫委員長大門実紀史君。

質疑者 大門実紀史

大門実紀史本日はお忙しい中ありがとうございます。

日本共産党の大門実紀史です。

大門実紀史 (日本共産党) 12発言 ▶ 動画
質疑者 大門実紀史

参考人に伺います。

今回北村さんに直接、しかもこんな近くで質問できるというのは、幸運の喜びでございますけれども。

北村さんのご本を今まで5冊読ませていただいたことはございます。

一番面白かったのは「外事警察」という記録でございますけど、今回の法案との関係で言えば、国家安全保障インテリジェンス。

実はここでの提案が、そのものが今回の法案になったんじゃないかと思うぐらい、スパイ防止法や対外情報庁の今後の提案を含めて、全部これに入ってるんじゃないかと。

したがって今回の国家情報会議設置法というのは、私にとっても北村法案じゃないかと思うぐらい、思いが入っているかと思います。

したがって、もう趣旨はよくわかっておりますので、ちょっと違う角度で全体読ませてもらった上でお聞きしたいんですけど、北村さんは安倍元首相とものすごく評価されて、もう信奉されてきたんじゃないかと思うぐらいでございますが、安倍晋三回顧録でしたかね、その監修もやっておられますよね。

私自身も安倍さんには経済や原発問題でいろいろ要望を聞いてもらったりしたことあるんですけど、ただやっぱり憲法改正を強く志向されていたということで、特に自衛隊を憲法上に位置づけるということを目指しておられたんではないかというふうに思うんですよね。

今、高市政権も同じように自衛隊の位置づけを含めて憲法改正を試案にということを意欲持っておられると。

その流れの中でちょっとお聞きしたいんですけれども、自衛隊は警察とともに、インテリジェンス情報機関としては重要なメンバーだと思うんですよね。

そうすると北村さんにとって、この国家安全保障、国家インテリジェンスの強化ということを考えた場合、やっぱり自衛隊を憲法上位置づける必要があるというふうにお考えかどうか聞かせてもらえればと思います。

北村参考人。

その他 北村滋

まず私の本を読んでいただきまして、本当にありがとうございます。

私の個人的な形で、憲法改正について意見を開示する場ではないと考えておりますので、そこは答弁を控えさせていただきますが、現在、そういった形でのご提案といったものが、政党内でなされているということも承知をしております。

それは一つの考え方でありますし、それから今回の参考人質疑の関係で申し上げさせていただければ、防衛省自衛隊の情報活動といったものは、非常に国際的にも高く評価されておりますし、またその情報部門においても、非常に優秀な方々が勤務されておりますし、さらに申し上げれば、そういった情報といったものが、非常に多く官邸にも提供されてきているということを申し上げておきたいと思います。

以上です。

大門実紀史君。

質疑者 大門実紀史

はい、わかりました。

あるいはスパイ防止法、通信防止という話も出てますよね。

そういうことを担っていくという点でいくと、流れの中に、憲法との関係が出てくるのかなというふうには思っております。

もう一つ、この委員会でも議論になったんですけど、内調っていうのは、そもそも、今度は国家情報局に格上げされるということなんですが、一体今まで何やってきたんだろうと。

いうので私もこの前委員会で取り上げましたけど、例えば2018年に、まさに北村さんが内閣情報官の時ですかね、自民党の総裁選挙で安倍さんの活動を、総裁としての安倍さんの活動を支援したとか報道されてましたよね。

個別のことはお答えにくいと思うんですけれど、内調というのは、時の政権のあるいは時の総理大臣のためにといいますか、そういうふうな活動をする、したこととか、することあったんですかね。

北村参考人。

その他 北村滋

基本的に内閣の重要政策に関する情報の収集、収集分析という、所掌事務の範囲で、報告をさせていただいているということに尽きるかなというふうに思います。

大門実紀史君。

質疑者 大門実紀史

海渡参考人にお聞きします。

今回の法案は単に組織法ではない私はと思っておりまして、肝は国家情報局に格上げされて、内調が各インテリジェンス機関、省庁に寄せられた個人情報を、国益のためと、あるいはこういう目的のためとはあるんでしょうけど、集められたときの目的外に使用できると。

つまり組織法と言いながら新たな作用を及ぼすという点では、組織法と言いながら作用をするんではないかと思っておりまして、その点でずっと議論を聞いてますと、お国のためなら個人の人権とかプライバシー権など後回しにしてもいいと、本人の同意なしに集めてもいいじゃないかと。

そうなりますと、今回の個人情報保護法、これからまだ審議中ですが、それが通ったと考えますと、さらにこの国家情報局がもうほぼ制限なしに、国益のためだと、このためだといえば集められるような個人情報が、本人の知らないうちに知らないところでどんどん使われるような危険性を感じるんで、決してこの組織を作るだけの組織法ではないと、非常に危険な作用をするんではないかというふうに思いますけど、海渡参考人のお考えを聞きたいと思います。

その他 海渡雄一

おっしゃる通りだと思います。

先ほどの私の口述の中でも触れましたけれども、今回の法案の7条ですね。

これに基づいて、どういう情報を取得してはならないのか、どういう活動をしてはならないのかということを、今回作る法案の中にきちんと書き込んでほしい。

そうでないと暴走を避けられないし、具体的に弊害が起きるような、本来禁止しなければいけない行為がなされているときに、それを独立の立場から検査して、問題点を見つけて、是正を勧告するような第三者的な機関、独立の監視機関というものがないと、これだけ強大な権限を持った機関を作るときに、権力間のバランスを変えてしまうんじゃないかということを非常に懸念いたします。

以上です。

質疑者 大門実紀史

私もそういうふうに思うわけでございます。

小谷参考人に伺いますけれど、この法案に賛成の方々も有識者の方々も、何らかの民主的規制といいますか、そういうものは必要じゃないかという中で、具体的には国会へ報告をしてもらうとか、いろんな白書とか。

ただこれはですね、普段、国家情報局はだいたい秘密裏に活動するわけですね。

国会への報告といっても、自分たちの公にしていいことだけ報告する可能性がありますよね。

したがって、点検がしようないわけですね、その報告であっては。

あるいは、北村参考人の著書にもありましたけれども、国家情報局は局だけじゃないんだと、情報会議があって大臣がみんなで議論するんだと。

したがって、大臣、政治家が国民を代表して監督するような意味があるんだと、重要なんだとおっしゃっておりますけれど。

ただ国家情報局は内調時代と同じように、やっぱり総理直結な形にならざるをえないし、それが重要な点だということもあるわけですね。

そうするとですね、総理に選んでもらったほかの大臣が、それをチェックするなんてことは、事実上あり得ないんじゃないかと思うんですけれど、そんなことで本当に監視とか、監督とかチェックできるんでしょうか。

小谷参考人。

その他 小谷賢

国会の審査委員会は基本的には時の政権の指示を受けませんので、やはり独立して調査を行うことができるということですよね。

ですから、必要があれば、今後審査会の調査権限を強化するということは、検討されてもいいかと思います。

大門実紀史君。

質疑者 大門実紀史

今申し上げたようにですね、今言われているような国会への報告とか、あるいはその大臣が関係するからだけでは、やっぱり不十分ではないかというふうに思うわけでございました。

そういう点で海渡参考人の資料、膨大な資料であって、全部ご説明受けられなかったんですけど、私もちょっといろいろ海外のことを調べていてですね、いろいろありますけど、やっぱりツワネ原則というのが大変重要な役割を世界的に一つのスタンダードとしてあるのではないかと思いますが、先ほどちょっと詳しくはご説明の時間なかったと思うんですけど、このツワネ原則ですね、これについてご説明をちょっと加えてもらえればと思います。

その他 海渡雄一

国連機関が作ったものではありませんけれども、全世界の500人余りの安全保障と人権の専門家が集まって、何度も会議を重ねて、最後は南アフリカのツワネで合意を見たというもので、安全保障というものを原則認めていると思います。

しかしその安全保障が行き過ぎて民主政治を傷つけてはいけないという立場で作られたものだと思います。

そしてここで決められている制度というのは、非常に各国の新しい制度を作るときには参照されていて、先ほどから私が申し上げました情報機関には、情報機関から独立していて、そしてその情報機関の中の情報まで見た上で監督できる制度が必要であるということをはっきり述べているわけですね。

そういう意味で非常に参考にしていただきたいというふうに思います。

大門実紀史君です。

質疑者 大門実紀史

今回単に組織だけじゃないんで、今回この委員会で申し上げたんですけど、この法案を提案するならば一緒にセットでそういう第三者機関とか国会の監督監視の仕組みが必要だということを委員会で申し上げたんですけど。

そうは言っても全部いっぺんにとはならないと思うんですが、日弁連もいろいろ提案されておりますけれど、最低限、これだけはどうしてもっていう監視機構とか監督の仕組み。

これございましたら、先ほども言いましたように、どのような情報を集めてもいいのか、集めてはならないのかということについての明確な規範を定立すること。

そしてその規範が守られているかどうかを、情報機関の実際の運用の実態まで見た上で判断できる独立の機関。

これは独立の行政委員会として作ることもできると思いますし、議会の情報監視審査会の権限としてそういう権限を保障するということもできると思いますし、一部の権限については司法機関が判断するということもあっていいと思うんですけれども、そういう制度を組み合わせて情報機関というものが人権侵害を引き起こす。

大門実紀史君。

海渡先生、おっしゃったとおりですね。

他の海外の例を見ると、いろいろ加えていくというのはあると思うんですけれど、やっぱりそういう他の海外の経験があるわけですから、最初からやっぱりいくつか仕組みを作っておくべきだというふうに思います。

大変参考になりました。

ありがとうございました。

質疑者 伊勢崎賢治

伊勢崎賢治君。

今日は4つほど質問を用意してきまして、最初の3つが、日本の法律家として聞きたいこと、確認したいことがありますので。

伊勢崎賢治 (れいわ新選組) 11発言 ▶ 動画
質疑者 伊勢崎賢治

海渡参考人に残りの一つは、今まだあり得なかった主権原則を、ぜひ小谷参考人と北村参考人のこの主権原則から見たこの法案について、お伺いしたいと思っています。

まずは海渡参考人、よろしくお願いいたします。

僕の質問はですね、国家が収集、もしくは作成するインテリジェンス。

これは一体誰のものか、最終的にですね。

ここで言うインテリジェンスというのは、収集された情報、素材ですよね。

それとそれを評価、分析した成果物、リポートのようなもの。

最後にそれらに基づく意思決定の過程の記録ですね。

行政文書ですよね。

この3つがあると思うんですけれども、これらは最終的に内閣、つまり行政府の占有物なのか、それとも公文書管理法が言う国民所有の知的資源として国民に帰属する性格を持つのか、どう整理したらよいでしょう。

その他 海渡雄一

海渡参考人:基本的には一時的に、もちろん国家機関がお使いになるんでしょうけれども、どういうことが行われたかということが最終的に国民にとって分かるということがとても大事だと思います。

先ほど私が申し上げていた特定秘密に指定された情報も、最終的には明らかになるということが必要だというのは、そういう意味でおっしゃるとおり、国民が保有すべき、最終的には国民が保有すべきものだと思います。

伊勢崎賢治君。

質疑者 伊勢崎賢治

2つ目、さらにいきますね。

南スーダンの日本問題、覚えてらっしゃるでしょうか。

この南スーダンの日本問題に巡っては、当初破棄、もしくは不存在というふうに説明されて、その後に発見されたわけですよね。

大変申し訳ないんですけど、政治的に不都合な情報ほど記録が消える構造的なリスクを、政府にとってもですね、これは困るんですね。

日本人ってこの辺の感覚がちょっとないような気がするんですよね。

その上で、ちょっと失礼して申し訳ありません。

国家情報局がこのような失態、このような事態を防ぐために、この法案に、もしくはその二重決議でもいいですよ。

最低限どのレベルの、こういうことを招かないために規律を置くべきか、法律家として何かサジェッションがあったらお願いします。

その他 海渡雄一

海渡参考人:国家情報局は国家機関になるわけですから、その記録を残すということは最低限必要なことですね。

そしてその公的な記録というものが最終的には公表される仕組みを作るということがとても大事だと思います。

公表しろとは言いません。

その場で公表してはまずい情報があることはよくわかっているわけですけれども、それが10年、20年経ったときには公表されるということがとても大事で、アメリカのCIAの、僕はあんまりかんばしくないこともたくさん聞きますけれども、CIAの情報というのは最終的に明らかになる。

そして問題のあることをやっていたことがきちんと本にまで書かれるっていう、そういう形で自浄的に検証は可能なんですね。

そういう仕組みは絶対作ってほしいと思います。

伊勢崎賢治君。

質疑者 伊勢崎賢治

統合幕僚学校で僕が言うのはですね、国際法との絡みで、もし自分たちが、現場の部隊が中央からの命令でそれに従った結果、もし現場で国際人道法違反を犯してしまったら、その記録があるわけですよね。

それを破棄するってことは、自分たちの首を絞めるってことですから、弁護の機会を与える、とんでもないことなんですよね。

申し訳ないですけど、本当に自衛隊の精鋭たちの、多分教育が足りないと思います。

このことに関しては、ポカーンとしていて、そういう状態です。

本当にね。

次に進みます。

3つ目ですよね。

これも海渡参考人にお願いいたします。

アメリカは、さっきご説明があったように原則25年経ったら、いわゆる機密解除の枠組み、同じように英国は原則20年、公文書館への移管、インテリジェンスの移管、これが義務づけられております。

こういうふうに、民主主義国家、もしくは法治国家というのは、例外を設けつつも、この情報の出口、最終的に出口をどうするかということを制度的にしっかり持っております。

一方、本法案っていうのは、この出口の設計があまりないように見えるんですよね。

これ運用次第では、永久ブラックボックスになってしまうのではないかと僕はちょっと懸念してるんですよね。

一言で言うとですね、アメリカの場合はこれ、オートマティック・デクラシフィケーションっていうね、つまり年限が来たら原則として自動的に公開する。

日本の場合は、なんて言いましょうか、ディスクレショナリー・クラシフィケーションですね。

年限が来ても政府が非公開と判断すれば公開されないというような、こういう制度になっているんじゃないかなと思います。

そこで伺います。

この一定年限の原則、どっかに違反するとか、原則公開、例えば30年みたいな感じ。

こういうルールは日本でも制度として置くべきでしょうか。

特にこの法案に関してですね。

よろしくお願いします。

海渡雄一(参考人)

その他 海渡雄一

伊勢崎先生、ありがとうございます。

今の制度はですね、特定秘密保護法を作ったときに、日弁連が非常に強く主張した制度です。

そういう制度が絶対必要であるということを申し上げました。

で、その結果、ある程度公開される制度が運用基準の中で作られたんですけれども、先生がおっしゃるように裁量的なものになっていて、義務的なものになっていないという点が非常に残念なところです。

でも、いずれにしてもですね、自動的に秘密が解除される制度を作らないと、情報機関の行動というものは最終的に民主的にチェックできないです。

ですから、この制度は今回の国家情報法案の機会に改めて議論して作っていただきたいと思います。

私の口述の中にもそれは入れてあります。

よろしくお願いいたします。

質疑者 伊勢崎賢治

最後なんですけど、僕は南アフリカに長くてですね。

このツワネ原則がなぜ南アフリカで生まれたかって、これかなりね、もうぐっとくるんですよ。

やはりこのアパルトヘイトという、当時ですよね、国家安全保障ということを盾にした、この極度の情報統制、弾圧と人権侵害の歴史を経た国ですよね。

それを克服したわけですよね。

こういう国からベースとしてこのツワネ原則が生まれたということですよね。

そこでお伺いしたいのは、北村参考人と小谷参考人。

時間があったら、補足という形で海渡参考人もお願いしたいんですけれども、このツワネ原則は、国家安全保障を理由とする秘密指定や非公開指定ですね、これが乱用されないように、行政府から独立し、機密情報を含めてアクセスでき、是正勧告や国民、国会への報告を行える実効的な独立監督機関の存在を前提にしている。

こういう考え方であります。

日本ではもちろん、特定秘密保護法の情報監視審査会や独立公文書管理官みたいな、こういうのがあって、一応権限、独立性、常時監視の体制という点で、ツワネ原則が求める水準があるように見えますが、果たしてこれで足りるのかということ。

将来に向けてですね、特にこの超インテリジェンス機関の司令塔が強化される。

僕、どちらかというとインテリジェンスは必要だという考えの立場ですから。

もちろん僕は政府の代表とかインテリジェンス最前線のアフガニスタンにいましたので、この重要性は分かっているつもりであります。

この今で足りているのかという独立行政機関のあり方、もっと強化すべきである、ものを作るべきじゃないかも含めてお願いいたします。

北村参考人。

北村滋(参考人)

その他 北村滋

まずですね、特に政府が保有している特定秘密、それからまたそれ以下のカテゴリーの重要経済安全保障情報、これについてはそれぞれ秘密の開示の年限とか決まっていて、その審査を行うという観点で、特に特定秘密保護においては、独立公文書管理官、それからまた国会法の改正によって情報監視審査会と。

小谷参考人お願いします。

その他 小谷賢

小谷賢(参考人)原則としてのツワネ原則、私、大変重要な原則でありまして、これはやはり日本としても準拠すべき姿勢を見せないといけないというふうに思います。

ただ、それを守っているかどうかは別問題でありまして、例えば私はイギリスとかアメリカの歴史公文書をよく閲覧しに行くわけでありますけれども、結局30年ルール、20年ルール、25年ルールいろいろありますけれども、インテリジェンスの公文書でなかなかやっぱり公開されないんですね。

私が知る限り一番長いのは88年ぐらい未公開のままになってまして、ただやっぱりイギリスとかアメリカが偉いのは、88年たったのにちゃんと公開するというその姿勢であります。

ですから、原則としては大事ではありますけれども、やっぱりそれを必ずしもすべて守らないといけないのかというと、またこれは運用上は別の問題が発生すると考えております。

もう一つ、現在、日本の内閣府の独立公文書管理官の話がありますけれども、私、若干これ気になってますのは、これ行政の組織なんですけれども、そこに何か歴史家とかいわゆる大学の研究者が入っていないんですね。

そのどの文書を廃棄するかどうかという判別、判定において。

例えばよく伺うのは、二部コピーがあるから一つは破棄してもいいみたいなことでどんどん今シュレッダーにかけているわけでありますけれども、我々歴史家からすれば、二部あったら二部とも取っておいてほしい。

要はどっちかに書き込みとかがある可能性があるので、我々はそういうところに非常に着目するわけでありまして。

ですから、やっぱり少なくともそういった研究者とかの要望を聞いていただくような何か体制が作れないかなと、歴史家として私はそう日々思っております。

海渡参考人。

海渡雄一(参考人)

その他 海渡雄一

ご質問ありがとうございます。

私は具体的に独立公文書管理官と情報監視審査会、制度を作っていただいたこと自身は大変よかったと思うんですけれども、そのパフォーマンスとしては非常に不満足です。

やっぱり具体的にこの二つの機関の活動によって、不適切な秘密指定がなされていたということで秘密が明らかになったというケースがほとんどないんですね。

アメリカの場合は省庁間の監視委員会であるとか、自動的な情報の解除によって、さまざまなCIAの活動において不都合だったことが明らかになってくるわけですね。

そういう、もちろんできてからの時間が短くてまだ20年経っていないからとかですね、そういうことを言われる。

かもしれませんけれども、やっぱり僕は、実際に情報の中身まで見て、これは不適切だと思ったら、20年たたなくても明らかにするという権限だって、本来はあるはずなので、そういう活動がきちんとなされているというふうに思えません。

そういう意味で、やはり人員と、そしてその専任の体制とか、そういうものも含めてですね、独立性をさらに強めたような、第三者機関が、情報機関全体に必要不可欠だというふうに思って、今日もご提案させていただきました。

委員長 北村経夫

ありがとうございます。

北村経夫君以上です。

ありがとうございました。

ご参加者ありがとうございました。

以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。

参考人の皆様に一言御礼申し上げます。

参考人の皆様には長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして誠にありがとうございました。

委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。

本日はこれにて散会いたします。