厚生労働委員会

参議院 2026-05-19 質疑

概要

衆議院(委員会名不明)の参考人質疑において、安藤道人氏、城守国斗氏、桜井なおみ氏を招き、高額療養費制度の見直しや医療提供体制について議論が行われました。高額療養費制度に関しては、財政調整目的の見直しへの懸念や、患者当事者の声を反映した条文修正の必要性、国際比較に基づいた負担上限の再検討などが論点となりました。また、地方の医療格差是正や医師の働き方改革の影響、がん治療と就労の両立支援、分娩時の合理的配慮に伴う費用負担など、多岐にわたる医療保険制度の課題について参考人の見解が述べられました。

発言タイムライン

自民無所属国民公明維新参政共産れいわ政府委員長・議長
0分20分40分1:001:201:402:002:20城守国安藤道桜井な石田昌小西洋芳賀道川村雄新実彰宮出千白川容天畠大

発言者(12名)

質疑応答(23件)

医療機関の維持と負担・給付のバランス
▶ 動画
質問
石田昌宏 (自由民主党・無所属の会)
  • 医療機関の経営危機や物価高騰、医療技術の進歩に伴う費用増がある中で、医療の質と機関を維持するために誰がどのように負担すべきか
  • 負担と給付のバランスに関する見解を伺いたい
答弁
安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授)
  • (安藤参考人) 医療の高度化による高額レセプト増のインパクトは財政全体で見れば限定的であり、GDP等の経済規模との関係で名目値ではなく財政全体を考える視点が重要である
  • (城守参考人) デフレ期に高齢化の範囲内で医療費を抑える政策が取られ、技術評価がなされず医療機関の持ち出しで耐えてきたが、近年のインフレで経営悪化が顕在化した。税・保険料・自己負担の財源確保に関する議論が必要である
全文
質問・答弁の全文を表示

そこはまた2つ目の質問でお伺いしたいんですけれども、その前に医療の質ですとか、医療機関の維持といったことに対して、誰が負担していくか。

この観点から負担と給付のバランスについても考えていく必要があると思っています。

医療機関の経営の危機はずっと続いていまして、一方で国民の負担が増えているという場面にあります。

医療機関の人件費も、もう上げなければ今従事者の確保自体ができなくなっていくような状況まで来ていますから、処遇の改善を急ピッチに進めなければなりませんし、光熱費ですとか医療材料もずいぶん価格が上がってきています。

また、施設を建て替えるとか修繕するということもかなり高騰していて、それができなくなりつつある状況にもあります。

また、この状況においてさらにエネルギーの問題ですとかナフサの問題ですとか、非常に不安があって、価格の高騰も現実的に見られています。

この世の中でさらに良い方向でいくと、治療法がどんどんと進んできていて、それは喜ばしい話で質の向上はしているんですけれども、それがかなり高額な面もあって、負担のことも考えなければならなくなってきています。

医療費は、高齢化の進展によって増加するという観点と、技術の進歩によって増加するという、この2つの増加要因があると言われています。

高齢化の進展に対しての対応はするけれども、この技術についてはそう対応してこなくて、むしろ高齢化で伸びた分を技術を減らすことによって、なんとなくプラマイゼロになってきたという、こういった改定をずっと診療報酬などで続けている感じがしています。

それが、OTC類似薬もそうかもしれませんし、子ども問題もそうかもしれませんが、さまざまな矛盾を生んでいます。

やっぱり技術の評価がしっかりとできていないところが課題だなと思っています。

こういった流れを断ち切らなきゃならないと考えて、まさにこの厚生労働委員会の与野党、ほぼみんなの委員が、この医療財政、医療機関を守っていくといったことを主張してくださって、この6月の診療報酬改定では30年ぶりのプラス改定になったということですけれども、現場の声を聞くと、それが十分ではない、いつまで続くかわからないといった不安がたくさんあります。

そこでまず、負担と給付のバランスに考えるにあたって質問したいんですけれども、所得の話ではなく、今の医療機関の維持とか医療の質をさらに向上させる、これはやはり必要なことだと思うし、ぜひやっていきたいんですけれども、それに伴って負担を誰がどうやってどのぐらいするのかという、このバランスの問題について、今日はあまり触れられていないんですけども、ここについてお考えを聞かせていただけたらありがたいと思います。

せっかくですので、それぞれの参考人の方から一言ずつよろしくお願いいたします。

医療マクロ経済、マクロ医療財政の話だと思うんですけれども、おっしゃっていることはすべてそのとおりだと思います。

一方で我々が考えなければいけないのは、それをすべてちゃんと数字に落とし込み、そしてそれを理解することが重要だと私は考えています。

私の資料の場合に、例えば12ページですね、図10にあるように、確かに医療の高度化で高額レセプトも増えているんです。

ただし、高額レセプトが増えて、そのことのインパクトがどのぐらいかということを計算すると、高額療養費全体、あるいは医療財政全体の中では、まだそこまでの規模ではないわけなので、もちろんいろんなところで調整はしなきゃいけないけれども、それと今回の話というのが一対一で結びつくわけではないと。

やっぱり数字レベルできちんと積み上げて考えていくと、そういう話は言えると思っております。

あとは、診療報酬改定等の話ですけれども、これもちょっと今回の話よりも少し一般論みたいな話になりますけれども、やはり皆さん物価がずっと上がっているということがどういうことなのかというのは、やっぱり30年間体験していないので慣れていないというところがあるとは思うんですけれども、やっぱりそのGDPというものもどんどん上がっているわけですよね。

なので、その物価が上がるということに関して、やっぱりその経済の規模が大きくなると、名目値での数字が大きくなるということも割り引いて考える必要はあると思っています。

納まる問題と資材高騰とか、それとはまたちょっと違うところの問題もありますけれども、やはりその名目値だけで考えるというところから、GDPとの関係の中で経済全体、財政全体を考えるという発想が重要かなと考えます。

今、議員がおっしゃられた医療費が増加する要因なんですけれども、おっしゃるとおり、主に高齢化率と、そして高齢化の進展と、そして技術の進歩というところが大きかったと思います。

ただしここですね、失われたこの何十年間のデフレ化においては、この高齢化の伸びの範囲内に医療費を抑えるという政策が取られていましたので、基本的には医療技術の評価がされてこなかったという結果がございます。

ただし、デフレであったために、その影響が大きくは出なかった。

ただし、足りない部分は各医療機関が恐らく持ち出しになって、結果的に医療機関がかなり経営的に厳しくなって、直近でどうしてこれほど病院の経営がもう駄目になったとか、診療所においても4割も赤字になったのかと、こういうデータが出ておりましたが、これはまさしくこのギリギリになっている部分で、デフレでマスクされていた部分が、この3、4年インフレになりましたので、それも急激な上昇でした。

そこにもう医療機関が対応できなくて、結果的にこの経営状況が非常に悪化したというところもございます。

ということになりますと、そもそもがこの財源の確保ができていなかったということであろうと思います。

負担と給付というところに関しては、今お話しになられたとおり、税と、そして保険料と、そして自己負担ということたちになるわけですが、今回この高額療養費制度の自己負担が問題になっておりますし、まあこれはやはり医療者としても懸念をするところではございますが、ではこの足りない部分の財源を、本当はこういう形にしていただきたいなと思いますが、そういう議論が起こらないということが我々にとって見ては非常に残念だなというふうに思います。

高額療養費制度の見直しの経緯
▶ 動画
質問
小西洋之 (立憲民主・無所属)

- 政府による高額療養費制度の見直しの経緯について伺いたい

答弁
安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授)
  • 2000年代以降、所得区分を細分化し能力に応じた負担を高める流れがあった
  • 予算上の調整(長尻合わせ)として数百億から千億円規模の財源確保が目的であった
  • 表向きは医療の高度化や財政悪化を理由にしているが、実際はマクロな問題よりも直近の財政調整の側面が強い
全文
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安藤参考人におかれましては、さまざまな場で、この高額療養費の問題についてご協助をいただいておりまして、その中で、この間の政府の見直しの経緯について伺いたいと思います。

いくつか流れはあると思うんですけど、一つはこの私の資料のこの図2で示したように、やっぱり流れとしては、もともと一律3万円で始まった高額療養費というものを2000年代以降になってから所得区分を細分化して、能力に応じた負担というものを高めていくと同時に、前提を底上げするという流れは、そこでやはり政治としても、あるいは役所としても、何とかしなきゃいけないというところで。

財政を調整する、長尻を合わせる、やっぱり毎年の予算の中で決めていかなきゃいけないことなので、そこでオーダーとしては、そんなにマクロでは大きくない、何百億円、一千億円という形で、いろんなところで取ってきて、合わせてなんとか長尻を合わせて、実質ゼロ負担みたいな話をしなきゃいけないので、やっぱりそれが大きな流れだと思っております。

一方で、表向きでそういうことを政府、政府というか、まあなかなかこう言いづらいことではありますので、やっぱり表向きの理由としては、この医療の高度化とか医療保険財政が大変だという話をやっぱり持ってこなきゃいけないと。

ただ私が示したように、本来その話でするオーダー、まあ何兆円、何十兆円という話と、今回の何百億、千億みたいな話のところのやっぱり大きなギャップというのは、やっぱりこの出てきた背景の違い、つまり大きなマクロ医療の問題なのか、個別の医療の問題なのか、それとももう少し直近の少しずつ社会保障をどうしていくか、という支援金をどうするかという話と、そこのギャップが出てきたところなのかなというふうに考えております。

高額療養費制度の法律上の位置づけと修正案
▶ 動画
質問
小西洋之 (立憲民主・無所属)

- 高額療養費制度を国民皆保険の中核として位置づけ、患者の生活実態や医療へのアクセスを保障する条文修正が必要ではないか

答弁
安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授)
  • 指摘のような視点を持って検討することは非常に重要である
  • そもそも今回の見直しが直近の財政調整から来ているのであれば、そもそも修正などの対応をせずとも見直し自体不要であると考える
全文
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参考人は今の見直しの制度についての様々な矛盾点や、あるいは不合理な点を御指摘いただいているんですが、その上で先ほどの陳述のまとめのところにおいて、医療保険や高額療養費の存在意義と政策効果をちゃんとポジティブに問い直す議論にしなければいけないということでございます。

今まさに法案がこの委員会に審議がかかっておりまして、健康保険法115条について、桜井参考人の資料の14ページに、桜井参考人の提案する修正案が載っておりますけれども、今の政府、長期療養者に配慮する考慮事項は追記しているんですが、基本的に高額療養費について、一体どういう制度だとして考えるのか、また他の配慮事項については、何もないところでございます。

私どもは、公明党さんと一緒に、この115条の修正案を求めておりまして、まずは、国民皆保険制度における中核的なものであるということをしっかり位置づけた上で、それが実際の患者さんの生活実態においてどういう影響を及ぼすのか、それは家計の収入において、あるいは一番大切な医療が現実に受けられているものであるか、そうしたことをちゃんと満たすような。

法律案に関しては、私は法律そのものの専門ではないのであまり強いことは言えないんですけれども、ご指摘のようなことをきちんと考えていくというのは非常に重要だと思います。

私のもともとの立場としては、そもそもこの高額療養費が出てきた経緯というのが、今私が言ったようにマクロ財政とか医療保険財政の危機というよりも、より直近の長尻合わせの中で出てきたというものなので、そこから考えると、別にそういうことをしなくても、そもそもこういうことを今回する必要はないというふうには考えているんです。

小西洋議員、実際にこういう規模なんだというところでしっかりと議論をして進めていくというのは重要だと思いますので、その意味では非常に重要だと思います。

高額療養費制度の見直しに対する当事者の不安
▶ 動画
質問
小西洋之 (立憲民主・無所属)

- 政府の修正案のままだと将来的に再び見直しが行われる不安があるか、当事者の立場から伺いたい

答弁
桜井なおみ (参考人 一般社団法人全国がん患者団体連合会副理事長)
  • 数字合わせで再び制度が変更されることへの強い危機感と不安がある
  • エビデンスに基づいた調査と社会的な合意形成を図ることを条文に明記してほしい
  • 社会保障のあり方という根本的な議論から始めるべきである
全文
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患者当事者の立場でぜひお願いをさせていただきたいんですが、患者当事者の立場として、今の政府が修正案を出していますが、修正115条ですね。

この条文のままだと将来またいつか必ず見直しが行われていくわけだと思うんですが、その見直しがどのようなものになるのかという不安感などをお持ちであるか、それについて端的にお願いいたします。

まさにその不安を感じております。

こと抜きにして数字合わせとして、この数字がまたいじられてしまうのではないかという危機感を抱いております。

ですので、この条文の中に、きちんとこのエビデンスに基づいて、数字に基づいて調査をして、その上で社会との合意形成を図っていくということです。

その条文をやはり私はしっかり明記していただきたいと思っております。

もっと大きな話、社会保障というのは何なのかという意味から始めて、その上での合意形成というものは必要だと思っております。

ですので、そうした数字に基づいた議論をすることをここの条文の中に明記をして、もし次に改定があるのであれば、そのときに備えていただきたいと思っております。

高額療養費制度の条文修正への要望
▶ 動画
質問
小西洋之 (立憲民主・無所属)

- 提示した修正案のような内容にすることを、当事者の願いとして要望するか

答弁
桜井なおみ (参考人 一般社団法人全国がん患者団体連合会副理事長)

- 修正案にある言葉を条文にしっかり明記してほしいことが願いである

全文
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この14ページですね、桜井参考人に示していただいた修正案ですね。

これとほぼ同じようなものを我々も今検討しているんですが、ちょっと一言だけ時間があるので、こうしたものをぜひ修正してほしいというのが当事者の思いであるかどうか、一言だけ。

私どもはこの条文をしっかり、この言葉を明記していただきたいと思っております。

それが私どもの願いです。

令和版社会保障と税の一体改革の必要性
▶ 動画
質問
小西洋之 (立憲民主・無所属)

- 令和版の社会保障と税の一体改革のような取り組みの必要性について見解を伺いたい

答弁
城守国斗 (参考人 公益社団法人日本医師会常任理事)
  • OECD諸国と比較して日本の国民負担率は低く、負担のあり方について議論する余地がある
  • 現在の人々の生活を考慮し、国民負担率の限界やあり方について国民が声を上げられる仕組みを政治的に構築すべきである
全文
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与党の責任、これは我々野党も応援するので、やっていただきたいということを申し上げているんですが、そういう令和版の社会保障と税の一体改革ということの取り組みについて、その必要性などについて、ご指示をお願いいたします。

ここで見ていただくと、特に国民負担率で見ますと、日本のラインを下にずっと引いていただくと、そうすると、OECDの先進諸国は、それよりもやはり国民負担率、いわゆる社会保険料プラス租税の国民の負担割合が多い。

でも国民が負担をしてもよいという議論をしてもよいというか、負担してもよいという結論の結果として、このような数字が出ているんであろうというふうに思います。

よく財務省が潜在的国民負担率がこれだけも多いのでとかいうお話は、確かに過去の借金も含めて負担率というものも見るという必要はございますが、当座の現在の人々の生活ということを考えたときには、この要するに国民負担率に関して、果たしてもうこれ以上無理なのかどうかということをしっかりと議論していただけるような、そういう会議体みたいなものを、ないしは、本当は、失礼しました。

国民の方からそういう声を上げていただけるような、何か仕組みを政治家の先生に作っていただいた方が、私はいいのではないかなというふうに思います。

地方の医療提供体制の格差是正
▶ 動画
質問
芳賀道也 (国民民主党・新緑風会)
  • 人口減少下でも地域間・都道府県間の医療格差を小さくし、地方でも優れた治療を受けられる体制を維持すべきではないか
  • 国が医師会や病院団体と協議を進める必要があるのではないか
答弁
城守国斗 (参考人 公益社団法人日本医師会常任理事)
  • 僻地等の民間医療機関への国による大きな支援が必要である
  • 将来的には公的医療機関が役割を担う選択肢を検討すべきである
  • 基幹的な医療アクセスについては、地域医療構想の調整会議を活用し、集中化と地域での検討を行うべきである
全文
質問・答弁の全文を表示

まず城守先生にお伺いしたいと思うんですが、この健康保険法改正案について論議する社保審医療保険部会は、昨年12月の議論の整理では、人口構造の変化及び人口減少による医療需要の変化への対応などを踏まえて、医療保険制度の持続可能性を確保することが書かれていました。

城守先生は山形など地方の医師、それから病院、さまざま地方の病院関係者のご意見も聞いていただいていて、よく地方の実情もお分かりだと思うんですけれども、人口が減っても日本各地で医療を受けて人が暮らしていけるように、医療機関の地域間の格差、あるいは都道府県を超えた格差を小さくしていく必要があるのではないかと思うのですけれども、例えば優れたがん治療、各県で県庁所在地に行けばしっかり受けられると、そういった医療体制を守るために、国が医師会であるとか病院団体などと、これからもっと協議を進めていく必要があるのではないかと考えるのですが、城守先生の御見解はいかがでしょうか。

私が答えるとすれば、少なくともこれから昔という太平洋ベルト地帯の人口はまだまだそれほど急激な減少は起こりませんが、それ以外の地域は確実に大きく人口が減少してくる。

ですから、そこに対しては、国として大きな支援をしていただきたい。

そうなりますとやはり公的な医療機関がその役割をしていただくということになろうと思いますので、医療提供者側からはそういうふうな選択をですね、考えをどういうふうにしていけばいいのかということも併せて考えていただきたいなというふうに思います。

それは今はどちらかといえば診療所、いわゆるファーストアクセスに対しての考え方であって、その基幹的な入院の、要するに医療機関のアクセスに関しては、恐らくやはり集中化と都道府県で地域で考えなければならないということで、地域医療構想の調整会議をしっかりと活用していただきたいと思います。

医療費高騰と保険制度の維持
▶ 動画
質問
芳賀道也 (国民民主党・新緑風会)

- 医薬品の開発費高騰などで医療費が増大する中、保険制度を維持するために「変えてはならないもの」や「変える可能性があるもの」は何か

答弁
城守国斗 (参考人 公益社団法人日本医師会常任理事)
  • 国民皆保険制度の理念は維持すべきである
  • 有効性と安全性が確保され、薬事審議会で承認された薬剤は、保険収載していくべきである
全文
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城守先生に、コンパクトにもしお答えいただけたらと思うんですけれども、医療が高度化して医薬品の開発費高騰、新薬の薬価も高い、新しい薬も相当高額な薬も出てきているということで、医療費として支払える金額が経済成長が鈍って伸びない中で、医療保険制度を維持するにはある時期で変更を大きく求められるときが来るかもしれないんですが、このときに変えてはならないもの、変える可能性があるものということも含めてですけれども、もしコンパクトに教えていただけたらお願いいたします。

特に薬剤等に関してのご質問であろうかと思いますが、少なくともその国民皆保険制度の、要するに理念でございます。

必要かつ適切な医療は保険診療でもかなうという観点から考えますと、有効性、安全性が十分に確保されて、薬事審議会等においてその承認をされた医療、薬剤は、その保険として、収載をしていくべきであろうというふうに思います。

高額療養費による生活困窮の実態調査
▶ 動画
質問
芳賀道也 (国民民主党・新緑風会)

- 高額療養費の支払いで生活が困窮している方々の実態について、国(厚労省)が定期的に調査すべきではないか

答弁
安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授)
  • 厚労省が実態調査を行い、公表することは大変重要であり、実施すべきである
  • WHO等の国際比較データや家計調査の個票データ等を活用し、疾患別の詳細な分析や議論を行うべきである
  • 試算の根拠となる計算式やシミュレーション式を公開し、民間や研究者が議論を深められるようにすべきである
全文
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安藤先生は、高額療養費について研究されて、論文も発表されております。

厚労省に先日14日質問をした際、厚労省として、いわゆる破滅的医療支出などの医療費で困難を迎えている家庭、高額療養費の支払いで生活が困窮している方々の実態調査はこれまで行っていないという答弁でした。

すでに高額療養費の改正以前にも医療費の支払いで生活が困窮している方がいらっしゃるという話は聞いています。

これを機会に定期的に患者の医療費支出が生活にどのような影響をもたらしているのか、国として厚労省として調査すべきだと考えますが、専門家の安藤先生の御見解をお願いいたします。

そうですね、まず一つ目はもちろん国がきちんと実態調査をしていく、そして公表していく。

特に厚生労働省がそれをするというのは大変重要だし、やっていないのでやっていただきたいと思います。

あるいはほかの慢性疾患の場合はどうなのかと、もう少しさらに細かい色んなことができると思うんですけれども、そういったものはきちんと厚生労働省の方でやっていただいて、あとはこういう破滅的医療支出とか、もう少し国際比較でできるようなものに関しては、もうすでにあるというのが一つ。

そういうものを使って、やっぱり厚生労働省としても議論をしていただきたいというのがもう一点になります。

あともう一つ、厚生労働省や政府にお願いしたいのは、各種試算の数字をきちんと出してほしいと。

である程度想像はできますけど、それ以上ができないですし、データも出していないので、データ、あるいはデータが出せないにしても、計算式、シミュレーションの式みたいなものを出していただけるだけで、かなり議論は民間も含めて、あるいは研究者も含めて深掘りできると思います。

高額療養費制度見直しのプロセスと患者の声の反映
▶ 動画
質問
川村雄大 (公明党)
  • 見直しのプロセスにおいて、患者当事者の声が十分に反映されたか
  • どのような形であれば患者の声が反映され得たか
答弁
桜井なおみ (参考人 一般社団法人全国がん患者団体連合会副理事長)
  • 現役世代の患者の声が全く入っておらず衝撃的であった
  • 患者が参加することで議論が深まり、具体的なエピソードが出ることが分かった
全文
質問・答弁の全文を表示

そこで桜井参考人に最初お聞きしたいんですけれども、今回の見直しのプロセスそのものについて改めてお伺いしたいんですが、患者当事者の声は十分に反映されたとお感じになっていますでしょうか。

あるいはその議論の経過で、どのような形であれば患者の声が反映され得たというふうにお感じになっているか、率直なご意見をお聞きしたいと思います。

私たち現役世代の患者さんたちの声が全く入っていないということ、これがとにかく衝撃的でした。

その結果として検討会が立ち上がり、そこで私たちが参加するようになったんですけれども、ご覧のようにやはり患者さんたちが参加をすることで、様々な議論が深められ、そしてエピソードがたくさん出てくるということが分かっております。

それが現状と言わせていただきます。

高額療養費制度の条文修正に関する要望
▶ 動画
質問
川村雄大 (公明党)

- 衆議院の附帯決議を踏まえ、特に条文に盛り込むべき重要な点があるか

答弁
桜井なおみ (参考人 一般社団法人全国がん患者団体連合会副理事長)
  • 社会保障が国民の生命・生活を守る中核的役割を果たすという現状認識を明記すること
  • データの収集および当事者を含めた会議体での議論を条文に明記すること
全文
質問・答弁の全文を表示

今回修正案等々私たちも検討してまいりますけれども、先ほどの資料を拝見しますと、衆議院での附帯決議を踏まえまして、それをしっかり盛り込んだような条文にすべきであるというふうなご意見があったと思いますが、特にここは大事だからここだけは入れてくれというようなことがもしありましたら、ご意見を伺えればと思います。

この社会保障というのが、高額療養費の制度が医療保険制度において国民の生命及び生活を守る上で、欠かすことができない中核的な役割を果たすものだという、この現状認識をまず共通して持つこと。

そして条文に記載をすることと同時に、今回やはり数字がなかったというような答弁も出ておりますので、それをしっかり集めるということ、これをしっかり明記をしていただきたいと思います。

公共政策というのは人の命を守るものだと思いますので、この命が失われないように対策を講じるための政策立案というものを、その当事者含めた会議体の中で議論をすること、これを条文の中にしっかりと明記をしていただきたいと思います。

ぜひ不足、もしくは条文の中に織り込んでいただきたいと思います。

月額自己負担引き上げの危険性とシミュレーションの必要性
▶ 動画
質問
川村雄大 (公明党)

- 月ごとの自己負担額を引き上げることが危険であると主張する理由は何か

答弁
安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授)
  • 多数回該当に至るまで多くの人が負担増となり、特に負担増が大きい層の統計・シミュレーションが示されていない
  • 政府は負担減になる一部のケースのみを抽出して議論している
全文
質問・答弁の全文を表示

しかしながらやはり月額の負担額を引き上げるということに強い懸念をお示しになっていると思いますが、改めて月ごとの自己負担を引き上げるということが危険であるというようなご主張について改めて教えていただけますでしょうか。

そして厚生労働省の専門委員会の資料では、いろんなケースを出しました、検討しましたと言っているんですけども、ここはかなりチェリーピックといいますか、統計学的にはチェリーピック、統計学ではないんですけども、負担減になるケースをたくさん出しているんですよね。

そして実際には多数回該当もかなりの数まで到達しないと負担減にはならないので、多くの人が、8割9割の人が負担減にならない、負担増になると。

しかも月額に3回ぐらい引っかかる人から、そこから3回引っかかる人から10回、9回ぐらい引っかかる人が大きな負担増になるということで、そういう人たちの割合がかなり多いんですけれども、そういったことは全然統計として、統計というかシミュレーションでも出してこない。

データとして個表を細かく検証するのが大変だとしても、このシミュレーションで出せるはずなんですが、それを、ごく一部のケースだけを取り出して「こういう人はこうなります」という議論しか。

提示データの根拠と政府による算出可能性
▶ 動画
質問
川村雄大 (公明党)

- 提示されたデータは政府公表のデータに基づいているか

答弁
安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授)

- 全ての資料は基本的に政府の統計、あるいはWHOの統計に基づいている

全文
質問・答弁の全文を表示

ですので政府、この安藤先生が示されたデータというのは、いずれも政府公表のデータをお使いになったということで間違いないでしょうか。

今回は意識的にその点を重視しまして、全ての資料というのが基本的に政府の統計に基づくもので、私が独自に集めたデータも使っていませんし、最低限必要な過程以外は、全て政府の統計、あるいはWHOの統計に基づくものになっています。

政府による詳細なシミュレーションの容易性
▶ 動画
質問
川村雄大 (公明党)

- 提示されたデータは、政府であれば容易に算出可能なものであるか

答弁
安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授)
  • 容易に算出可能であると考える
  • 政府であれば、より詳細な条件を考慮した精緻なシミュレーションが可能である
全文
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そうしますと、先生の示されたデータというのは、政府としても、ある意味テクニカルに簡単に、容易に出せるものであるというふうにお考えでよろしいでしょうか。

はい、私はそう思います。

しかも本来政府であればより決め込まないところ、例えば私の場合はどうしても1人でやっていますので、その1%負担分という、その高額療養費のなかなか難しくしている部分みたいなものは考慮していませんし、例えばその多数回該当の話でいれば、そのほかの月は0円みたいな仮定をどうしても置かざるを得ないんですけれども、そこも本来はかなり細かいシミュレーションというのが容易にできると私は考えております。

高額療養費制度見直しに対する見解
▶ 動画
質問
川村雄大 (公明党)

- 高額療養費制度の見直しについて、専門的な立場からの見解を伺いたい

答弁
城守国斗 (参考人 公益社団法人日本医師会常任理事)

- 専門委員会に患者が参画したが、金額等の重要事項は大臣合意後の報告事項として提示された

全文
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大変、城守先生に最後一言、先生のお立場から、この高額療養費制度の見直しについて、御見解を端的にお伺いできれば幸いでございます。

今回、様々な見直しが高額療養費制度に行われたわけですけれども、この専門委員会においては患者さんの方々にも参画をしていただいてございます。

ただし金額とかに関しては、両大臣合意の後に報告事項として挙げられてきたと。

医師の働き方改革による地方への医師派遣への影響
▶ 動画
質問
新実彰平 (日本維新の会)

- 医師の働き方改革の施行により、地方医療機関への医師派遣が停止されるなどの影響が出ていないか

答弁
城守国斗 (参考人 公益社団法人日本医師会常任理事)
  • 医師会が実施したアンケート調査では、働き方改革による大きな影響は出ていないという結果であった
  • ただし、医師偏在による不足が地域医療構想等と相まって問題を助長していると考えている
全文
質問・答弁の全文を表示

2024年の4月から施行された医師の働き方改革なんですけれども、これは現場で一生懸命働いていただいている医師の皆様の健康を守るためには本当に必要なことだと思っております。

一方で、この医師不足に悩む地方の医療機関では、他の医療機関からの医師派遣が行われているところもあると思うんですけれども、この働き方改革によって派遣を止めざるを得ないであったり、そういうことが起こっていないかということをまず教えていただければと思います。

はい、その点に関しましては、昨年の秋初週にアンケート調査を医師会として実施をしております。

それによりますと、その医師の引き上げ等が、この働き方改革の影響で大きく出ているかどうかという点に関しては、それほど大きな影響が出ているという結果は、調査の結果としては出ておりませんでした。

ただし、この医師偏在の影響で医師不足が起こっているという答えも多かったものですから、それが複合的に、おそらく地域医療構想と相まって、その問題を助長しているのではないかなというふうには考えてございます。

高額療養費制度の政策形成プロセス
質問
宮出千慧 (参政党)

- 2024年度案の見送り等の政策形成・修正過程を踏まえ、今回の専門委員会での議論プロセスは前回の反省を活かしたものと評価できるか

答弁
安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授)
  • 本来は専門委員会の中で引き上げ額を提示し議論すべきであった
  • 具体的な数字が出るタイミングやプロセスに大きな問題があったと考える
全文
質問・答弁の全文を表示

先生は2024年度案がどのように見送られたのか、そういった政策形成や修正過程と、患者様の運動という論文で分析をされております。

その上で、今回の専門委員会での議論プロセスが、前回の反省を十分に活かしたものと評価できるでしょうか。

おそらくできるものではなかったのではないかと思うんですけれども。

プロセスの話で考えると、私が一番問題だと思うのは、本来は専門委員会の中でやっぱりこの引き上げ額を提示し、そして議論をしていくっていうことをするべきだったと思います。

結果的にそれがどうなったか分からないですけど、やっぱりプロセスとしてはそれを当然こちらも期待しましたし、過去自己負担の話っていうのは、例えば難病対策とかでもあったりするんですけども、実際その秋ぐらいにこう始まって、その有識者の具体的な数字が出たと。

そこがやっぱり今回の政策形成プロセス、その2025年度の政策形成プロセスの一番大きな問題だったかなというふうに考えております。

高額療養費制度および医療保険制度の改革方向性
▶ 動画
質問
宮出千慧 (参政党)

- 理想とする高額療養費制度の姿や、医療保険制度全体の改革の方向性についての見解

答弁
安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授)

- 高額療養費の負担上限について、所得に応じた負担という方向性は維持しつつ、ドイツの年収2%などの事例をベンチマークに現実的な落とし所を検討すべき

全文
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見直すべきだとすれば今本当に欠陥が多いと思いますので、先生が理想とするこの高額療養費制度の姿であったり、あるいはこの医療保険制度全体の改革の方向性について、簡潔にお考えをお聞かせいただければと思います。

医療保険制度全体というとかなり話が大きくなりますので、高額療養費あるいは医療費負担上限だけに関して申しますと、私の資料の3ページの図1のところで、月収の10%目安というのが書いてあったり、あと今日もお話のところで、最後例えばドイツは年収の2%だと、2%は難しいという話をちょっとしましたけれども。

やはり高額療養費制度、日本のこれまでの医療の伝統、やり方や制度、そういったあり方を踏まえて、現実的な落とし所っていうのを考えていくと、やっぱり今もうすでに所得に応じた負担みたいなものになっていますので、それはドイツも同じ年収の2%ということなので、例えばそれを一つのベンチマークに、例えば5%だったらどうなのかと。

がん治療と就労の両立支援
▶ 動画
質問
宮出千慧 (参政党)

- 治療と就労の両立を可能にするために、社会保障制度や企業の理解など、どのような点が変わるべきか

答弁
桜井なおみ (参考人 一般社団法人全国がん患者団体連合会副理事長)

- 障害者手帳では評価されにくい現状があるため、「準障害者」のような枠組みを導入し、働き方の質を考慮した雇用を自治体などで推進すべき

全文
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私の知り合いにも、やはり闘病のために何ヶ月間も闘病するということで、実際本当に仕事ができなくなって辞めてしまったという方もおられたんですけれども、そうでない治療方法をされている方については、この治療と就労の両立が本当に可能になるためには、現在の社会保障制度の在り方であったり、あと企業様側の理解であったり、どういったところが変わっていけばいいというふうに思われているでしょうか。

宮出千慧議員、今の障害者の手帳の中では、なかなか評価がされにくいというような問題があります。

こうしたところ、今、議論の中で、準障害者という、少しランクを落として、働き方の質というようなところで、もっと組み入れていけないかということで、今、難病の患者さんたちも、いくつかスタートしているかと思っています。

例えば、自治体の中で、雇用するときに、準障害者の方、難病の方を雇用しましょうということをしっかり定めて、そして。

必要かつ適切な医療の保険診療確保の意図
▶ 動画
質問
宮出千慧 (参政党)
  • 「必要かつ適切な医療を保険診療により確保する」という発言の意図について
  • 国民皆保険の理念に基づき、医師が必要と判断した治療を保険給付とする考え方の詳細について
答弁
城守国斗 (参考人 公益社団法人日本医師会常任理事)
  • 「無価値・低価値医療」という議論があるが、医療者が提供する医療は制度上認められた技術である
  • 中医協や薬事審議会で承認された有効性・安全性のある技術・薬剤は、保険で提供することが国民皆保険の基本的な考え方であり、これを堅持したい
全文
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先生のおっしゃった「必要かつ適切な医療を保険診療により確保する」ということを、この場で改めて確認をしておきたい。

国民皆保険のこの理念の下では、医師が必要で治療で必要と判断したものは原則等しく保険給付にすることになっています。

そういう考え方の下で、先生が改めてこの場で「必要かつ適切な医療は保険診療により確保をするんだ」とおっしゃったその意図と言いますか、その辺をもう少し詳しくお聞かせいただけますか。

現在ですね、その様々な審議会等において様々な議論がされているわけですが、特にこの「無価値医療」とかですね、「低価値医療」という言葉がですね、跋扈していると言いますか。

我々医療者にとってみると、不必要な医療というものは提供していることはないわけでして、我々が提供している医療は、医療保険制度において成り立っている、認められている技術を提供しているわけですね。

それはその中医協であったり、ないしは薬事審議会等においてしっかりと承認をされたものですから、それは患者さんにとって有効性・安全性がしっかりあるという技術、薬剤でございますので、そういうものに対しては保険でしっかりと提供するということが基本的な考え、これは国民皆保険の考え方そのものでございますので、それは基本的に堅持したい。

日本の高額療養費制度のあり方と国際比較
▶ 動画
質問
白川容子 (日本共産党)

- 諸外国の医療負担上限制度(世帯収入の一定割合など)と比較して、日本の高額療養費制度のあり方や将来について見解を問う

答弁
桜井なおみ (参考人 一般社団法人全国がん患者団体連合会副理事長)
  • 薬の有効性に応じて保険カバー範囲や負担額を変える重み付けのような仕組みの導入が必要である(桜井参考人)
  • 日本の自己負担上限は他国と比較して非常に高く、珍しい制度である(安藤参考人)
  • 国がオフィシャルな形で国際比較を提示し、自己負担上限に関する議論を深めて日本なりの落とし所を見つけるべきである(安藤参考人)
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次に安藤参考人と桜井参考人にお伺いをしたいと思います。

破滅的医療支出を防ぐために、先ほどもおっしゃられたドイツの例というのは、世帯収入の2%ですとか、限っては1%ですとかいうことですから、これ、その意味ではすごく有効だというふうに思うんですね。

日本でも家計破綻ですとか、治療を断念することを決して作らないためにも、今回のような改悪ではなくて、私はむしろ制度の充実の方向へ進むべきだというふうに思っています。

お伺いしたいのは、この各国の医療負担の上限制度から見た、今の日本の高額療養費制度のあり方について、将来も含めてどうお考えになるのかをお聞きしたいと思います。

例えば諸外国においては、薬の薬効とか有効性に応じて価値をちゃんと評価して、それに対してはきちんと保険の中でカバーしていく。

ただ効果があまり優れていないものに関しては、少し負担をいただくというような形で、いろいろ重み付けを変えたりということで調整をされております。

やがてはこういう仕組みの導入等々も、私は必要なんではないかなというふうに思っております。

私の資料の図15、17ページに各国との比較ということで、日本、ドイツ、フランス、イギリス、スウェーデンというのを載せており、先ほど簡単に説明させていただいたんですけれども、実は今、他の国も含めていろいろ調べてますけれども、少なくともこの自己負担上限だけを見たらですね、やはり日本はかなり高めの制度になっています。

例えばイギリスのようにアクセスが厳しい代わりに原則無料という国はとりあえずおいておくとしても、例えばスウェーデンみたいな国も、アクセスが日本ほどもちろんよくはない、特に都市部でもよくはないかもしれないですけれども、それなりのアクセスが確保されている国、かつスウェーデンは窓口負担が定額であるんですけれども、定額でそんなに安くはないんですよね。

そういう国でも年間の自己負担というのは、例えば2万円とか4万円、他の北欧諸国も同じような制度があったりとかですね。

基本的にどの国にも上限設定に相当するものがあり、その中でやはり日本は非常に高い月額で設定しているというのもかなり珍しい。

私が調べた限りだと本当に日本ぐらいという形で珍しいですし、額も高いというのが日本の特徴です。

別にそれが事実なので、別に何もおかしいことではないと思うので、やっぱりそういう形でしっかりと自己負担上限、これまでは自己負担はそれなりに政策的に議論になってきましたし、今もなってますけど、やっぱり自己負担上限の議論というのは本当になかったんだと思います、これまで。

なのでやっぱり国際比較みたいなものも含めて、国がきちんとオフィシャルな形で「日本の上限制度はこんなふうになっています」というのを位置づけた上で、やっぱり議論をしていく。

その中で日本なりの落とし所というのを見つけていっていただきたいなというふうに考えております。

OTC類似薬の自己負担引上げによる障害者への影響と線引きの不備
▶ 動画
質問
白川容子 (日本共産党)
  • OTC類似薬の自己負担引上げが障害者に与える影響について問う
  • 自治体独自の障害者医療費助成対象者の扱いが曖昧である点を指摘し、見解を求める
答弁
安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授)
  • 自己負担の議論にのみフォーカスすると医療負担の重い人が不利益を被る構造がある
  • 供給体制や保険者の議論を含めた全体像の中で検討すべきである
  • 公費負担医療のあり方を含め、日本の自己負担ベースが高いという認識を持つべきである
全文
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OTC類似薬の自己負担引上げについて、障害者への影響という観点から、安藤参考人と城守参考人のお二人に伺います。

まず、大前提として、れいわ新選組は、このOTC類似薬の自己負担引上げ自体に断固反対の立場です。

経済的理由による受診抑制を招き、健康格差を広げるだけの措置は容認できません。

その上で、この法案が抱える重大な線引きの不備について指摘せざるを得ません。

国は現在、自立支援医療などの国の公費負担医療の対象者については、この特別料金の対象外、つまり免除とする方向で考えていると承知しています。

一方で、例えば東京都のマル障のような自治体独自の障害者医療費助成の対象者については、方向性を曖昧にしたまま、法案成立後の検討に委ねようとしています。

OTCに関しては今日具体的な発言はしないようにしようと思ってきているんですけれども、なのでもう少し広めにお話をしたいと思うんですけれども、やはり先ほど言いましたように、日本の医療保険財政の議論っていうのが、やっぱり自己負担にどうしても集まりがちだと。

世界的に見てもやっぱりそういうことをしている国っていうのはあんまりないと。

自己負担ばっかりでいろんな議論があるっていう。

やっぱりそこの構造っていうのをまずきちんと政治としても把握していただいて。

医療供給体制とか自己負担とかいろんなものの中で変えやすいからという形で自己負担にフォーカスが当たり、そして自己負担にフォーカスが当たると、どうしてもそこで割を食うといいますか、きついことになるのは医療負担の重い人。

OTC類似薬の利用者にもそんなに大したことないよという人もいれば、本当に大変だという人もいると思うんですけれども、どうしてもそれをざくっと自己負担の議論ということでやってしまって、そしてこれだけ自己負担を上げれば何千億円財政が浮くって話になってしまうので、やっぱりそこはきちんと供給体制の議論、そして保険者の議論、そしてその自己負担の議論という形で議論を進めていただきたいなと。

やっぱりそのOTCとかも含めて、あるいは医療ニーズの高い人っていうのは、そういう公費負担医療制度とか、その制度そのものもやはり日本の自己負担っていうのがベースが高いっていうのがあると思うので、やっぱりベースが高いっていう認識のもとで、じゃあそれから先どうするかっていうのが日本の自己負担の政策の重要な点だと思うので、やっぱり全体像を見ながらやっていただければいただきたいなというふうに考えております。

分娩時の合理的配慮に伴う個室料の負担
▶ 動画
質問
天畠大輔 (れいわ新選組)

- 障害特性上不可欠なサポート(重度訪問介護の利用等)により個室利用を求められた際、その費用が「特別なサービス」として自己負担になることは理不尽ではないか

答弁
城守国斗 (参考人 公益社団法人日本医師会常任理事)
  • 障害福祉サービスの範囲として個室料等の手当をつける形が妥当であると考える
  • 詳細については今後の検討会での議論に委ねることになる
全文
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今回の改正案では、分娩について、お祝い膳や個室料などの特別なサービスは自己負担としてさらに見える化するとしています。

重度障害や疾患のある人が分娩に向けて入院するにあたっては、支援区分4以上や特殊なコミュニケーションが必要な場合には、重度訪問介護を院内で利用できる、ヘルパーが付き添えることになっています。

ただ、そういった場合、複数人の出入りによる感染症のまん延の防止や同室の方たちへの配慮から、病院側から自己負担での個室への入室を依頼されることがあります。

しかし、障害があるがゆえに不可避なサポートや対処は合理的配慮であり、これが患者の自己負担になることは理不尽です。

私は、障害特性上不可欠なこれらの合理的配慮やサポートが特別なサービスとみなされ、現場レベルで負担を強いられることはあってはならないと考えます。

これについて、どのようにお考えでしょうか。

で、端的に申しますと、医療保険制度、医療保険財源でカバーする部分と、そして今おっしゃられたように、障害福祉サービスという部分において、これは合理的配慮に十分に当たるとというふうに私も思いますので、これに関しては、この障害福祉サービスの範囲として、個室料なり何なりの手当をつけるというふうな形が妥当なのではないかなと思いますが、これに関しては、今後のその検討会での議論に委ねるということになろうかと思います。

発言全文

小川克巳 (厚生労働委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 小川克巳

ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。

委員の異動についてご報告いたします。

昨日までに上谷正幸君及び石橋道博君が委員を辞任され、その補欠として星北斗君及び高木真理君が選任されました。

健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

本日は本案の審査のため、3名の参考人から御意見を伺います。

御出席いただいております参考人は、公益社団法人日本医師会常任理事、城守国斗君、立教大学経済学部経済学科教授、安藤道人君、及び一般社団法人全国がん患者団体連合会副理事長、桜井なおみ君でございます。

この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。

本日は御多忙のところ、御出席いただきまして誠にありがとうございます。

皆様から忌憚のない御意見を頂戴し、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。

次に議事の進め方について申し上げます。

まず城守参考人、安藤参考人、桜井参考人の順にお一人15分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。

また、御発言の際は挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。

なお、御発言は着席のままで結構でございます。

それではまず、城守参考人からお願いいたします。

城守国斗 (参考人 公益社団法人日本医師会常任理事) 3発言 ▶ 動画
委員長 小川克巳

小川克巳委員長。

その他 城守国斗

はい、おはようございます。

ただいまご紹介賜りました日本医師会常任理事の城守国斗でございます。

本日はこのお招きいただき誠にありがとうございます。

私はこの社会保障審議会医療保険部会において本法案の審議に携わってございましたし、また医療提供側の立場として参考人として承知をしてございます。

本日は何卒よろしくお願いいたします。

それでは早速説明に入らせていただきたいと思います。

この資料の1ページをご覧ください。

我が国の医療保険制度は全ての国民が公的保険制度の下、何らかの保険に加入し、自らの疾病等のリスクに備えるとともに、他の人の疾患等のリスクをみんなでカバーする、いわゆる相互扶助的な役割を持つものでございます。

所得の高低によらず、受ける医療は公平という考え方でございまして、小さなリスクは受診時に自己負担分で、大きなリスクは高額療養費制度で対応するというものは御案内のとおりです。

資料の2ページでございます。

医療保険制度の持続可能性は負担と給付のバランスの維持によって確保されるものでございます。

資料の3ページでございます。

それでは、保険における給付の考え方はと申しますと、いわゆる平成16年頃のですね、混合診療問題の時に徹底的に議論が重ねられましたが、その結論として出たものが必要かつ適切な医療は保険給付にて行うというものでございます。

資料の4ページでございます。

今の国民皆保険制度の理念について改めて御説明をいたします。

国民皆保険制度は平成16年の大臣合意によりまして、必要かつ適切な医療は基本的に保険診療により確保するとされておりまして、これが公的保険の考え方でございます。

一方、財務省等を中心として、大きなリスクは共助中心、小さなリスクは自助中心という民間保険の考え方も一部に見受けられることは大変残念でございます。

これは2005年に初めて財務省が主張された考え方でございまして、財務省は2015年の財政制度等審議会の勧告以来、愛用しているようでございますが、医療は現金給付ではなく現物給付でございます。

先週5月の12日、上野賢一郎厚生労働大臣も、必要かつ適切な医療は基本的に保険診療により確保すると、国民皆保険制度の理念と大臣会見で述べておられます。

公的保険制度による国民皆保険、すなわち国民皆保険制度として必要かつ適切な医療は保険診療に確保するということをこの場で改めて確認をしておきたいと存じます。

資料の5ページでございます。

国民医療費の財源は税による公助、保険料による共助、患者さんの自己負担による自助、この3つしかございません。

資料にございますように、それぞれ課題はありますが、税金、保険料、自己負担のこの3つのバランスを考えながら進め、病に苦しむ患者さんの自己負担のみを上げないということ、併せて低所得者にしっかりと配慮することも不可欠だろうと考えてございます。

資料の6ページでございます。

消費税の増税の前はですね、諸外国と比べて給付と負担のバランスが不均衡な時代もございましたが、直近の2022年では日本の社会保障の受益、いわゆる給付と負担、このバランスは改善をされておりまして、いわゆる天の川の中に入っておりまして、諸外国に比してですね、高齢化率が高いにもかかわらず、OECD諸国並みとなっているという点が非常に重要であろうと考えてございます。

資料7ページです。

小川克巳委員長。

今回の健康保険法等の一部を改正する法律案ということになろうというふうに思います。

資料9ページでございます。

ここにございますように、日本医師会総合政策研究機構の日本の医療に関する意識調査では、医療の平等性について国民は所得の高低に関わらず、受けられる医療の中身は同じである方が良いと考えていることが示されてございます。

さて資料の10ページが今回の法律案の概要となりますが、この中で数点についてさらに意見を述べさせていただきます。

資料の11ページはOTC類似薬と代替性が特に高い薬剤を用いた療養等についての今回の国の説明資料となります。

下にございますように現在は保険給付とされている部分は特別の料金がかかることから、9割が保険給付されている自己負担1割の方の方が影響が大きいということに留意をする必要があろうかと思います。

それを踏まえて資料12ページでございます。

いわゆるOTC類似薬については保険適用外とはいえ、小川克巳委員長、今後検討が行われることになろうかと思いますが、こうした方々への配慮をお願いしたいと改めて主張させていただきます。

資料の13ページをご覧ください。

妊娠・出産に対する支援の強化についての今回の国の説明資料となります。

続いて資料の14ページでございます。

今回の妊娠・出産に対する支援の強化について、一部には出産の保険化と。

という誤った理解もされておりますが、正しくは標準的な出産費用の自己負担無償化とともに、安全で質の高い周産期医療提供体制の確保の両立を目的に、妊娠出産に対する支援の強化を行うものでございます。

議論の過程では、産科医療機関が増加し地域医療から撤退するようなことがあっては、そもそも出産できる環境自体が消失してしまうということを、調査結果等を踏まえて日本医師会はこれまで主張し続けてきてございます。

その結果、産科医療機関の状況が理解をされ、検討会の取りまとめでは、「標準的な出産費用の自己負担無償化とともに、安全で質の高い周産期医療提供体制の確保の両立」と記載をされ、妊産婦の経済的支援のみならず、産科医療機関の存続が明確化され、その上で議論が今後積み重ねてこられるというふうなところでございます。

資料の15ページでございますが、2月の25日に高市早苗内閣総理大臣、松本吉郎日本医師会長が会談を行い、第2次高市内閣発足の祝意を伝えた際にも、出産費用の無償化に当たっての国の対応を強く要請をいたしたところでございます。

今回の法律が施行されると、具体的な給付水準が今後大変重要となります。

法改正を踏まえ、秋以降本格的に議論がなされるのではないかと思いますが、十分な財源を確保していただくようお願いをいたします。

また当分の間、現行の出産育児一時金の仕組みも併存し、施設単位で選択が可能となります。

一斉に新制度への移行を求めるのではなく、可能な施設から新制度へ移行していただくということとされておりますので、国においてしっかりとそのような周知を皆様に図るなど、混乱のないよう御配慮をお願いしたいと思います。

国民健康保険制度改革の推進についての今回の国の説明資料が16ページとなります。

この中に、第2の3、その他持続的な国保運営に向けた見直しがございます。

資料17ページにありますように、国民健康保険組合に係る補助の見直しについては、松本日本医師会長が3月24日に全国医師国民健康保険組合連合会とともに厚生労働省を訪れ、上野大臣と面会し、国民健康保険組合に係る補助の見直しに関する要望書を提出いたしました。

医師国民健康保険組合の国庫補助率が平成28年度から5年かけて13%にまですでに引き下げられておりまして、今後さらなる引き下げが検討されていることに対して、合理的な基準を設定をしていただき、各組合が努力の結果によっては補助削減の対象とならないような対応を要望してございます。

資料の18ページにありますように、医師国民健康保険組合には、医師のみならず、医療機関に勤務する医療従事者やそのご家族も加入しており、従業員の福利厚生の面でも重要でございますし、補助率の削減については慎重な対応を行っていただきたいと思ってございます。

資料の19ページは、高額療養費制度に関する今回の国の説明資料となります。

資料20ページにございますように、高額療養費制度のあり方に関する専門委員会に、私も委員として参画をしてまいりました。

今回、患者団体の方も参考人におられますので、ここでは深く言及はいたしませんが、冒頭述べさせていただいたとおり、国民医療費の財源は、税金による公費、保険料による公費、患者さんの自己負担による支払いの3つしかございません。

この3つのバランスを考えながら進め、病に苦しむ患者さんの自己負担のみを上げるということ、あわせて低所得者にしっかりと配慮することも不可欠でございます。

その中でどうバランスをとっていくのかということであろうかと思います。

資料21ページは医療機関の業務効率化、勤務環境改善への支援に関する今回の国の説明資料となります。

資料22ページご覧ください。

これ、令和7年補正予算において措置をされました。

医療分野における生産性向上に対する支援については、補正予算で対応するのではなく、しっかりと当初予算で対応をお願いしたいと思います。

最後になりますが、今後も負担と給付の議論は続くものと思われます。

その際は、デフレ下のコストカット型経済を踏襲するのではなくて、高市総理の掲げる攻めの予防医療など、インフレ下の令和8年度予算編成を踏襲した議論をしっかりと行っていただきたいと存じます。

私からは以上でございます。

委員長 小川克巳

ありがとうございます。

小川克巳(厚生労働委員長)次に安藤参考人にお願いいたします。

安藤道人 (参考人 立教大学経済学部経済学科教授) 3発言 ▶ 動画
委員長 小川克巳

小川克巳委員長。

その他 安藤道人

本日は参考人として発言の機会をいただきありがとうございます。

立教大学経済学部の安藤道人です。

私は医療保険を含む社会保障財政を専門とし、政策形成と政策効果をミクロ・マクロ両面から検証をしています。

本日は特に高額療養費制度の見直しについて、10の問いに答える形で意見を述べます。

まず、患者負担というミクロの視点から始め、その後、医療保険財政、さらに国家財政、マクロ経済へと視点を広げます。

以下、ちょっと早口になりますが、ご了承ください。

なお、本日お示しする数値は、一部に最低限の仮定を置いていますが、基本的にはすべて政府資料や政府統計に基づく数値です。

結論を先に申し上げます。

今回の見直し案には、年間上限の導入などの評価できる点もあります。

しかし、月額上限の引上げは、高額な医療を必要とする一部の患者に大きな負担を集中させる一方で、所得区分をより細かく分け、所得が高い人ほど月額上限を大きく引き上げるという考え方です。

ただし、これは突然出てきたものではありません。

図2に示すように、2000年代以降、高額療養費制度では所得区分の細分化と所得に応じた上限引き上げが段階的に進められてきました。

見直し案はこの流れを強めるものになっています。

次に2つ目の問いです。

見直しによって負担上限はどうなるかです。

患者負担の水準は所得区分や受診状況によって異なりますが、まずは最も基本的な指標として月額上限と年間上限を見ます。

資料の図3と図4には、月額上限の月収に対する割合と年間上限の年収に対する割合を示したグラフがあります。

これは政府資料に基づき、自己負担上限を額面の月収、年収に対する割合として示したものです。

後ほどお話しする破滅的医療支出の議論とは異なり、所得税率や保険料率に近い感覚で見ていただくと分かりやすいと思います。

見直し案では月額上限は多くの所得区分で月収の20%を超え、高い場合には約39%に達します。

年間上限についても年収の約8%から27%という水準になります。

個人住民税や協会けんぽの保険料率が約10%であり、しかも税には各種控除があり、保険料は労使折半であることを考えると、これは相当大きな負担です。

つまり患者にとっては医療費の自己負担増は実質的な手取りの減少として作用します。

特に低所得層にとっては、医療費を支払い続けるよりも生活保護に移行する方が合理的だと考えられるそういう水準にもなり得るという点に注意が必要です。

なお、図4には年収の2%のところに線が引かれています。

これはドイツの医療保険制度における自己負担上限の水準です。

日本の自己負担上限がドイツよりもかなり高い水準であることが分かります。

三つ目の問いは見直しによる実際の負担増減はどの程度かです。

先ほど見た月額上限や年間上限はあくまで制度上の上限額です。

しかし実際の患者負担は所得区分や高額療養費に該当する回数によって大きく変わります。

図5から図7では、1.通常の上限に3回該当する場合、2.そこに多数回該当が4回加わる場合、3.さらに多数回該当が3回加わる場合の3ケースについて、現行制度と見直し案の年間負担額の増減を試算しています。

図5と図6を見ると、通常の上限3回のみの場合と、そこに多数回該当が4回が加わる場合では、負担増のパターンはかなり似ています。

多くの所得区分で年間で数万円から27万円近い負担増になります。

一方、図7のように通常の上限3回に加えて多数回該当が9回の場合は、年間上限の導入によって大きな負担減になります。

このような形で、最低限の仮定の下で様々なパターンを見ておくと、今回の見直し案では上限に1回以上到達するものの、年10回程度までは到達しない人については負担増になる一方で、年間10回以上到達する人に対しては負担が維持あるいは軽減されることが分かります。

ここで重要なのは、実際にはどちらの患者がどのぐらいいるかという点です。

ここで4つ目の問いです。

政府は長期療養者や低所得者に十分配慮したと説明しているが、それは本当かです。

私の答えは十分ではないというものです。

図8の政府資料からも明らかなように、高額療養費の年間の該当回数は、1回から9回の人が全体の95%を占めます。

一方、年間上限の導入によって負担軽減を受けるのは、主に年間10回から12回程度の人です。

次に視点を少し広げて医療保険財政の問題に移ります。

五つ目の問いは、高額医療が増えており、高額患者負担増はやむを得ないのでは?というものです。

これはよく聞かれる問いで、政府も今回の見直し案の根拠の一つとしています。

確かに高額療養費や高額医療が増えていること自体は事実です。

しかし、それが医療保険財政や国家財政を揺るがすレベルかというと、そうではありません。

まず政府統計に基づいてマクロの規模感を確認します。

資料の図9を見ると、高額療養費は名目額でも対GDP安藤道人。

これは破滅的医療支出と呼ばれる数字に直面する人口がじわじわと増えている可能性があります。

2010年には9.6%だった破滅的医療支出該当人口の割合が2024年には10.9%まで上昇しており、今回の見直し案ではこれをさらに引き上げる可能性があります。

六つ目の問いは、今回の見直しは公費負担や保険料負担の軽減に十分な効果があるのかです。

私の答えは、十分とは言いにくいというものです。

図12の政府資料では、給付費2450億円の抑制、1人当たり保険料1400億円の軽減が示されています。

これは年額なので、月額では約117円です。

最近ペットボトル1本分と言われているものです。

ただし、図13の政府資料を見ると、この2450億円のうち約半分の1260億円は70歳以上の外来特例の見直しによる効果です。

月額上限の引き上げを中心とする部分の効果は、機械的に按分すれば、いわばペットボトル0.5本分程度です。

さらに政府は、必要な受診の抑制は見込んでいないと答弁しています。

そこで、試算に含まれる受診抑制分1070億円をゼロとして機械的に按分すると、外来特例以外の見直しによる保険料軽減効果は1人当たり月額約38円にとどまります。

受診抑制をいくらか見込んでも、月額数十円であることは変わりません。

つまり、月額数十円程度の保険料軽減のため、高額な医療を必要とする人々の自己負担を大きく引き上げるというのが見直し案の財政的特徴です。

7つ目の問いは、日本の高額療養費制度は諸外国と比べても恵まれているのかというものです。

この表現は、図14に示す高額療養費制度のあり方に関する専門委員会の取りまとめ資料で用いられたものです。

確かに日本の医療制度には優れた点が多くあります。

しかし、ここで問題にしているのは医療制度全体の評価ではなく、患者の経済的負担、特に自己負担上限の水準です。

この点に限ってみると、日本の制度がという表現は不正確です。

また、図16は先ほどお示しした外務省とWHOの破滅的医療支出該当人口の割合の国際比較版です。

この種の国際比較には様々な留意は必要ですけれども、日本の破滅的医療支出該当人口の割合はOECD諸国の中でも低いとは言えず、主要な西洋諸国の中ではむしろ高い水準です。

八つ目の問いは、今回の見直し案は保険者間格差を広げるのではないかというものです。

私の答えは、広げる可能性が高いというものです。

日本の医療保険制度では、どの保険者に加入しているかによって高額療養費を利用する患者が直面する医療費負担は大きく異なります。

例えば、大企業の健保組合や公務員の共済組合では、付加給付によって自己負担上限が月2万円前後に抑えられる場合があります。

その場合、高額療養費上限が引き上げられても実際の負担は変わりません。

高額療養費の上限引上げは社会経済全体の負担減になるかというものです。

私の答えは、そうはならないというものです。

患者負担を増やして公的負担を減らしても、その分を患者が支払うならば、社会全体で支払う医療費は変わりません。

変わるのは医療費を誰が負担するかです。

つまり医療費抑制というより、公的負担から私的負担への負担転嫁、コストシフトになります。

保険料負担はもう限界とよく言われますけれども、であるならば患者の自己負担は限界ではないのかという問いも重要です。

さらに、将来の見直しへの見通しへの不安から民間保険需要が高まれば、公的保険料は月数十円から数百円程度下がっても、民間保険料により多くのお金を回すようになることも考えられます。

この場合、合計を合わせた保険料負担はむしろ増えたり、実質的に消費に回せる手取りが減少する可能性もあります。

したがって、マクロ経済で見て、実質的な負担軽減や消費拡大につながるとも限りません。

最後の10番目の問いは、それではどうすればよいのかです。

私の見解を3点にまとめます。

第一に、今回の見直し案の中心である月額上限の引き上げは、患者負担というコストが多い一方で、財政抑制効果というリターンは小さいと考えます。

したがって、年間上限の導入などの改善点は維持しつつ、月額上限の引き上げは可能な限り抑制すべきです。

そしてゆくゆくはドイツの年収2%までとは言います。

患者の社会生活や就労継続を支える生活保障であり、人的資本政策でもあります。

マクロには家計消費抑制を防ぐ、消費平準化効果のある政策でもあり、民間保険需要や貯蓄動機を抑制して、消費を下支えする役割もあります。

第三に、現在の高額療養費制度の見直しを規定している前世代型社会保障や改革工程のあり方については、部分的なアップデートが必要な時期に来ていると考えます。

高額療養費の維持強化は、責任ある積極財政という現政権の方向性とも矛盾しないと私は考えます。

高額療養費の見直しをめぐる議論が、ただの予算調整ではなく、医療保険や高額療養費の存在意義や政策効果をポジティブに。

議論へと進むことを願い、私の意見陳述を終わります。

どうもありがとうございました。

委員長 小川克巳

小川克巳委員長次に桜井参考人にお願いいたします。

桜井なおみ (参考人 一般社団法人全国がん患者団体連合会副理事長) 2発言 ▶ 動画
その他 桜井なおみ

はい、ありがとうございます。

本日は貴重な機会をいただきましてありがとうございます。

全国がん患者団体連合会副理事長の桜井と申します。

私は2004年に30代で乳がんの診断を受け、手術、化学療法、その後10年間の内分泌療法などを経たがんの体験者であります。

また再発なども経験をしております。

本日は健康保険法等の一部を改正する法律案について、特に高額療養費に関する記述を中心に意見を述べさせていただきます。

資料2ページをご覧ください。

全国がん患者団体連合会は現在加盟団体が全国の52団体、会員総数はおよそ2万人を擁する患者団体の連合組織になります。

資料3ページをご覧ください。

ご承知のとおり、2025年3月に高額療養費制度の見直しは一旦凍結となり、その後、厚生労働省には高額療養費制度のあり方に関する専門委員会が設置され、9回にわたって検討が行われました。

しかしながら、具体的な見直し金額が提示されたのは、12月25日の第9回専門委員会、最後の委員会でした。

この金額に私たちは驚き、全国がん患者団体連合会と日本難病・疾病団体協議会は、12月24日付で厚生労働大臣と保健局長に対して高額療養費の見直しに関する共同声明を送付提出いたしました。

詳細に関しましては私の資料、後半にある参考資料の1番に載っております。

資料の4ページをご覧ください。

破滅的医療支出は世界保健機関WHOが定義した概念で、自己負担金額が医療費支払い能力の40%以上になった状態と定義されています。

ここでいう医療費の支払い能力とは、家計の総消費額から基本的ニーズ、食費、住居費、光熱費をカバーするための基準額を差し引いた額と定義されています。

本指標はSDGsの項目でもあり、我が国も参加する国連加盟国が全会一致で採択した目標でもあります。

資料5ページをご覧ください。

WHOの該当サイトを見ますと各国の取組状況を見ることができます。

このように課題を数字で示していくことで、政策の規格をその場限りのエピソードに頼るのではなく、合理的根拠に基づいた社会との合意形成を図ることができ、これをエビデンスベースドポリシーメイキング、証拠に基づく政策立案と呼んでおります。

政策立案効果の測定に重要な関連を持つ情報や統計などのデータを活用することは、政策の有効性を高め、かつ国民の行政への信頼確保に資するものとされております。

先ほど安藤先生の方からもご紹介があったように、他国との比較も単純ではできないかもしれませんが、日本が今どこにあるのかということを見ることができるのではないかと思っております。

資料6ページをご覧ください。

日本国憲法第25条では、生存権及び国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務について記載があります。

改めて読み上げさせていただきます。

第25条、すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

2、国はすべての生活部門において、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

破滅的医療支出が定義する状況は、まさにこの第25条に記載された健康で文化的な最低限度の生活であり、国はその生活を守ることが求められています。

また同じく日本国憲法第13条には、幸福追求権として、生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で最大の尊重を必要すると明記されています。

健康保険法改正に当たっても、この法文の意味を必ず入れていただきたいと思っております。

資料7ページをご覧ください。

今回の改定によって国民がどのような生活に陥るかを破滅的医療支出の定義に基づいて推測をしたものが、本日の参考人でもある立教大学経済学部の安藤道人先生の試算で示されております。

簡単に要点を紹介させていただきます。

縦軸が医療費の支払い能力に対する自己負担の割合、横軸が年収区分となります。

医療費の支払い能力に対して今回の見直し案が年額でどの程度になっているかを見ますと、所得が低い区分においては、いまだに40%を超える負担割合となっていますが、多くの年収区分では40%未満の低い負担割合に抑えられていることがわかります。

資料8ページをご覧ください。

一方で今回の見直し案を月額で見ますと、先ほどの年額の状況とは一変し、ほとんどの年収区分で破滅的医療支出の40%を超えた状態に陥ってしまうことがわかります。

これらの計算は患者が病気になる前と後で所得が変わらないという前提ですが、現実には罹患による療養生活、働き方の変更などにより所得が減少する場合もあります。

資料9ページをご覧ください。

日本における寄与研究では、がんと診断された1年後に所得水準が平均で34%減少することが分かっています。

このグラフはこれを中央値で見たときの数字である28.6%ほど所得が減少した場合を前提に計算したものになります。

見ていただければ明らかですが、所得が減少した場合には年額においても、軒並み破滅的医療支出の40%に近づくことが分かります。

少し古いデータにはなりますが、私たちの団体でも2010年に855人のがんの患者さんを対象にした収入の変化を調査しております。

この結果、現役世代のがんの患者さんの約67%が減収を経験しており、その平均の年収減収率は36%となっていました。

また個人事業主では72%の方が事業そのものにも影響があったと回答をされていました。

詳細が参考資料の2番を見ていただければと思います。

同様に私どもは2017年、2018年にもがん患者さん200人を対象にした調査を行っておりますが、全く同じとなっております。

罹患後の減収というのは私たちにとっては定説になっております。

資料10ページをご覧ください。

このグラフは所得が減少した場合、月額ではどうなるかを試算したものになります。

見ていただければ分かりますように、ほとんどの場合で破滅的医療支出の40%を大きく超える状況になっています。

この状況が憲法第25条で保障された生存権、つまり健康で文化的な最低限度の生活が守られている状態だと言えるのでしょうか。

答えは否であると私は思います。

国は守るための対策を講じる必要があるのです。

資料11ページをご覧ください。

このグラフは今回の改定によって、自己負担が増える方がどの程度いるのかということを、東京大学大学院薬学系研究科の五十嵐あたる特任准教授が試算したものになります。

グラフの赤い色の部分が、自己負担が増加する患者さんになります。

所得が低い区分では約6割の方が、区分あから区分えにおきましては、8割を超えるような状況にあります。

資料12ページをご覧ください。

私たちの団体では当初改定案が出された2025年1月に患者の声を集めました。

この際、ネットなどを通じて3623人の患者さん、そして医療従事者の方からコメントをいただきました。

「子どもの将来のために治療を諦めなければならない」「生活が破綻してしまう」「借金で医療費を払っている」など、仕事や育児、親の介護、ローンなどを抱えながら治療を行う現役世代の患者さんから切実な声が上がりました。

どうかこの声に耳を傾けてほしいと思います。

資料13ページをご覧ください。

健康保険法改正案については衆議院本会議において可決をされました。

改正案には附帯決議を合わせて可決されており、そのうち高額療養費に関する附帯決議は10から12の3項目にあります。

これに対して意見を述べさせていただきたいと思います。

資料14ページをご覧ください。

2014年12月から始まったこれまでの議論を踏まえ、国民が納得した形で合意形成ができるよう、私たちは根拠に基づいた政策立案、議論ができるよう、健康保険法にその政策づくりの基本哲学を条文、もしくは附則にしっかりと明記すべきと考えております。

具体的な追記箇所は、法の第115条の第2項になります。

最低限度の生活を営む権利を有するという生存権の視点から、高額療養費の設計に際しては通院も含めた療養に伴う家計や生活への影響、養育環境、治療選択への影響などを数字で把握をし、その結果をもとに国民が破滅的医療支出の状態に陥らない対策を行う旨を国を講じて、この中に明記をしていただきたいと思います。

特に子育て中の患者さんなどはお子さんの養育や教育などに相当な医療費の負担がかかっております。

同様に中・低所得者の皆さんにおいても、現状において既に破滅的医療支出に陥っていると推測されております。

これらについては後ろにある参考資料の3・4・5・6と同様、前例に倣って特段の配慮をしていただきたいと思います。

社会保障をめぐる議論は国民の命と生活に関わる重要なテーマです。

「私たちのことを抜きにして私たちのことを決めないで(Nothing about us without us)」という言葉があります。

これは障害者権利条約を象徴する世界的なスローガンであり、当事者が自らに関わる政策決定のプロセスに参加する権利を求めたものでもあります。

政策議論のプロセスにおいては現場感を持った人の議論が重要です。

法第25条2にも明記されているような委員会の重要性です。

こちらについても併せて条文もしくは附則に明記をしてください。

資料15ページをご覧ください。

また現在の運用上の課題点になっているものもあります。

今国会の中でも野党、与党問わず、多くの議員の皆様から指摘された事項になります。

まず1点目です。

高額療養費の申請に対しての合算の問題です。

70歳以降の方は所得の区分に関わらず、医療、介護に要した費用を全て合算することができますが、70歳未満ではなぜか合算ができません。

具体例で見ますと、この15ページ。

この佐藤さんにおいて一番右側の図にあるB病院の2万円というのは2万1000円に満たないので、70歳未満の場合は合算ができません。

このことは「2万1000円の壁」とも呼ばれています。

70歳以上の方が合算できるようになった背景には、過去の健康保険法の改正、高額療養費の上限見直しの際に、特に負担が増加する対象者として軽減措置が図られてきたことがあります。

がん治療も機能分担が進み、例えば画像検査や特定部位の放射線治療、歯科治療などは単科や他科で治療を行うようになっています。

また難病においては、一つ一つの治療は高額ではなくても、疾患が複数かつ生涯にわたって続くことから負担が大きいのが実情です。

今回の改定では現役世代、特に扶養家族の方たち、お子さんを育てている方たちが大きな影響を受けることは明らかです。

本改正で影響を受ける現役世代のこの負担軽減策をぜひ講じていただきたいと思います。

資料16ページをご覧ください。

続いて年間上限の償還払いに対する対応です。

2026年政府予算案で新設されるこの年間上限額は、当面の間償還払いかつ患者申告制となる見込みです。

患者が一旦支払った後に還付されるという仕組みですので、経済的な課題のみならず、体調の悪い中、患者が煩わしい手続きをしなければなりません。

還付までには診療時から3から4ヶ月かかるのが一般的ですが、患者はこの数ヶ月を待てません。

システム改修が必要であるならば、いつまでに改修されるのか、数字を示していただきたいと思います。

資料17ページをご覧ください。

現行の高額療養費制度では、加入する保険者が変わるたびに多数回外来のカウントが初期化される仕組みとなっております。

同様な問題は、傷病手当金の通算期間取得の際にも起きておりました。

これもシステム改修により、現在は可能になっております。

働き方は多様化し、転職などは頻繁にあります。

このシステムを用いることで、多数回外来の初期化問題は解決されるのではないでしょうか。

最後になりますが、先日私は昭和100年記念式典に参列をさせていただきました。

式典会場では高度経済成長期の動画が流れており、感慨深く拝見をいたしました。

日本はこの高度経済成長を実現し、国際的には経済先進国として見られております。

その先進国の日本において、現役世代が予期せぬ大病を得た途端、破滅的医療支出に陥るという現状、この状況が果たして先進国と言えるのでしょうか。

大きなリスクに備えるのが社会保障の根幹です。

現役世代が治療を諦めることは、社会的にも経済的にも大きな損失です。

失われた命、時間は戻すことができません。

国は将来に禍根を残さないためにも、根拠に基づいた政策議論を行う旨をしっかりと条文に明記してください。

以上になります。

ありがとうございました。

委員長 小川克巳

小川克巳(厚生労働委員長)ありがとうございました。

以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。

これより参考人に対する質疑を行います。

なお質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。

質疑のある方は順次御発言願います。

石田昌宏 (自由民主党・無所属の会) 5発言 ▶ 動画
委員長 小川克巳

小川克巳委員長。

石田昌宏君。

質疑者 石田昌宏

はい。

自由民主党の石田昌宏と申します。

参考人の3名の方々には、広範囲の、また丁寧な詳しいご説明をいただきました。

ありがとうございました。

非常に参考になる意見だと思いますので、さらにそれを深めていきたいと思っておりますので、質疑させていただきます。

今、特に安藤参考人、そして桜井参考人の方からの話が多かったと思うんですけれども、所得に応じて負担のあり方をどう変えていくかといったバランスについての意見が多かったと思ってはいます。

そこはまた2つ目の質問でお伺いしたいんですけれども、その前に医療の質ですとか、医療機関の維持といったことに対して、誰が負担していくか。

この観点から負担と給付のバランスについても考えていく必要があると思っています。

その点について、まず1つ目の質問をしたいと思います。

医療機関の経営の危機はずっと続いていまして、一方で国民の負担が増えているという場面にあります。

医療機関の人件費も、もう上げなければ今従事者の確保自体ができなくなっていくような状況まで来ていますから、処遇の改善を急ピッチに進めなければなりませんし、光熱費ですとか医療材料もずいぶん価格が上がってきています。

また、施設を建て替えるとか修繕するということもかなり高騰していて、それができなくなりつつある状況にもあります。

また、この状況においてさらにエネルギーの問題ですとかナフサの問題ですとか、非常に不安があって、価格の高騰も現実的に見られています。

この世の中でさらに良い方向でいくと、治療法がどんどんと進んできていて、それは喜ばしい話で質の向上はしているんですけれども、それがかなり高額な面もあって、負担のことも考えなければならなくなってきています。

医療費は、高齢化の進展によって増加するという観点と、技術の進歩によって増加するという、この2つの増加要因があると言われています。

高齢化の進展に対しての対応はするけれども、この技術についてはそう対応してこなくて、むしろ高齢化で伸びた分を技術を減らすことによって、なんとなくプラマイゼロになってきたという、こういった改定をずっと診療報酬などで続けている感じがしています。

それが、OTC類似薬もそうかもしれませんし、子ども問題もそうかもしれませんが、さまざまな矛盾を生んでいます。

やっぱり技術の評価がしっかりとできていないところが課題だなと思っています。

こういった流れを断ち切らなきゃならないと考えて、まさにこの厚生労働委員会の与野党、ほぼみんなの委員が、この医療財政、医療機関を守っていくといったことを主張してくださって、この6月の診療報酬改定では30年ぶりのプラス改定になったということですけれども、現場の声を聞くと、それが十分ではない、いつまで続くかわからないといった不安がたくさんあります。

そこでまず、負担と給付のバランスに考えるにあたって質問したいんですけれども、所得の話ではなく、今の医療機関の維持とか医療の質をさらに向上させる、これはやはり必要なことだと思うし、ぜひやっていきたいんですけれども、それに伴って負担を誰がどうやってどのぐらいするのかという、このバランスの問題について、今日はあまり触れられていないんですけども、ここについてお考えを聞かせていただけたらありがたいと思います。

せっかくですので、それぞれの参考人の方から一言ずつよろしくお願いいたします。

安藤参考人。

その他 安藤道人

安藤道人。

はい、どうもありがとうございます。

医療マクロ経済、マクロ医療財政の話だと思うんですけれども、おっしゃっていることはすべてそのとおりだと思います。

一方で我々が考えなければいけないのは、それをすべてちゃんと数字に落とし込み、そしてそれを理解することが重要だと私は考えています。

私の資料の場合に、例えば12ページですね、図10にあるように、確かに医療の高度化で高額レセプトも増えているんです。

ただし、高額レセプトが増えて、そのことのインパクトがどのぐらいかということを計算すると、高額療養費全体、あるいは医療財政全体の中では、まだそこまでの規模ではないわけなので、もちろんいろんなところで調整はしなきゃいけないけれども、それと今回の話というのが一対一で結びつくわけではないと。

やっぱり数字レベルできちんと積み上げて考えていくと、そういう話は言えると思っております。

あとは、診療報酬改定等の話ですけれども、これもちょっと今回の話よりも少し一般論みたいな話になりますけれども、やはり皆さん物価がずっと上がっているということがどういうことなのかというのは、やっぱり30年間体験していないので慣れていないというところがあるとは思うんですけれども、やっぱりそのGDPというものもどんどん上がっているわけですよね。

なので、その物価が上がるということに関して、やっぱりその経済の規模が大きくなると、名目値での数字が大きくなるということも割り引いて考える必要はあると思っています。

もちろんそれでこう。

納まる問題と資材高騰とか、それとはまたちょっと違うところの問題もありますけれども、やはりその名目値だけで考えるというところから、GDPとの関係の中で経済全体、財政全体を考えるという発想が重要かなと考えます。

はい、これぐらいでいいでしょうか。

その他 城守国斗

城守参考人。

はい、ありがとうございます。

今、議員がおっしゃられた医療費が増加する要因なんですけれども、おっしゃるとおり、主に高齢化率と、そして高齢化の進展と、そして技術の進歩というところが大きかったと思います。

ただしここですね、失われたこの何十年間のデフレ化においては、この高齢化の伸びの範囲内に医療費を抑えるという政策が取られていましたので、基本的には医療技術の評価がされてこなかったという結果がございます。

ただし、デフレであったために、その影響が大きくは出なかった。

ただし、足りない部分は各医療機関が恐らく持ち出しになって、結果的に医療機関がかなり経営的に厳しくなって、直近でどうしてこれほど病院の経営がもう駄目になったとか、診療所においても4割も赤字になったのかと、こういうデータが出ておりましたが、これはまさしくこのギリギリになっている部分で、デフレでマスクされていた部分が、この3、4年インフレになりましたので、それも急激な上昇でした。

そこにもう医療機関が対応できなくて、結果的にこの経営状況が非常に悪化したというところもございます。

ということになりますと、そもそもがこの財源の確保ができていなかったということであろうと思います。

負担と給付というところに関しては、今お話しになられたとおり、税と、そして保険料と、そして自己負担ということたちになるわけですが、今回この高額療養費制度の自己負担が問題になっておりますし、まあこれはやはり医療者としても懸念をするところではございますが、ではこの足りない部分の財源を、本当はこういう形にしていただきたいなと思いますが、そういう議論が起こらないということが我々にとって見ては非常に残念だなというふうに思います。

質疑者 石田昌宏

石田昌宏私も今、城守参考人が言われた言葉と全く同意をいたしたいと思っております。

というのが、現在でもがんの病院は本当に赤字経営で大変なことになっているということを私どもも聞いております。

例えば消費税などにおいても、病院は患者から消費税を取っておりません。

そうしたところの積み上がった費用というのがかなりな金額になるということを私も聞いております。

そういう状況の中でこれからどうしていくのかというふうに考えた、そういう大きな議論というのが私は必要だというふうに思っております。

今現在、これを高額療養費をいじることで何とかしようというそういう問題での対応は難しい。

小川克巳(厚生労働委員長)石田昌宏非常に重要なご指摘、それぞれからありがとうございました。

まさにそのことは私も感じておりまして、国民皆保険というのもありますけれども、私たちもより大きな議論の話をしていかないと、どうしてもこの高額療養費が、小さいとは言いませんけれども、それぞれのパーツパーツの議論の中で賛否を取っていくような形になることは、全体を見ない話にもなりかねないので、今の重大なご指摘として受け止めて、またこれからの活動にもしっかりと行かせていきたいというふうに思いながら聞いておりました。

二問目いきたいと思ったんですけど、時間の都合なので一言だけ言いますけども、破滅的医療支出については重要なご指摘だというふうには感じています。

これは40%超えたら即駄目かという話ではなくて、恐らくこの記事を見ながら私たちが政策としてどう考えていくかといった重要な指摘だと思いますので、これについてはご指摘ありがとうございます。

選定療養の中身が、もちろん各世代、各所得であるんですけれども、どちらかというとかなり低所得の人がより多くなっていますので、低所得者に対する対応として、今回は多数回選定についていくつか修正があったんですけれども、それで十分かどうかという話を聞こうと思ったんですけれども、今、特に安藤先生の方から、おそらくまだ不十分だといった中身の話がありましたので、それを受け止めて、また政策を考えていくことにしていただきました。

行きたいと思います。

今日はどうもありがとうございました。

小西洋之 (立憲民主・無所属) 11発言 ▶ 動画
質疑者 小西洋之

お三方の参考人の皆様にお越しいただくことを深く感謝を申し上げます。

まず安藤参考人にご質問をさせていただきます。

安藤参考人のご説明を拝聴して、まさに目から鱗と言いますが、今回の政府の見直しの実態について、本当に本質的なご教授をいただいたものと思います。

一部の患者に大きな負担が集中する一方で、保険料減額あるいは医療保険財政へのメリットというのは限られるということ。

あと、実質的な手取りの減少になるのではないかということ。

あと実は、我が国の国民皆保険制度の中核制度だというふうに政府も言っているんですが、諸外国にも残念ながら劣るような状況も見られるということでございました。

安藤参考人におかれましては、さまざまな場で、この高額療養費の問題についてご協助をいただいておりまして、その中で、この間の政府の見直しの経緯について伺いたいと思います。

安藤参考人。

その他 安藤道人

大変難しい質問ありがとうございます。

いくつか流れはあると思うんですけど、一つはこの私の資料のこの図2で示したように、やっぱり流れとしては、もともと一律3万円で始まった高額療養費というものを2000年代以降になってから所得区分を細分化して、能力に応じた負担というものを高めていくと同時に、前提を底上げするという流れは、そこでやはり政治としても、あるいは役所としても、何とかしなきゃいけないというところで。

財政を調整する、長尻を合わせる、やっぱり毎年の予算の中で決めていかなきゃいけないことなので、そこでオーダーとしては、そんなにマクロでは大きくない、何百億円、一千億円という形で、いろんなところで取ってきて、合わせてなんとか長尻を合わせて、実質ゼロ負担みたいな話をしなきゃいけないので、やっぱりそれが大きな流れだと思っております。

一方で、表向きでそういうことを政府、政府というか、まあなかなかこう言いづらいことではありますので、やっぱり表向きの理由としては、この医療の高度化とか医療保険財政が大変だという話をやっぱり持ってこなきゃいけないと。

ただ私が示したように、本来その話でするオーダー、まあ何兆円、何十兆円という話と、今回の何百億、千億みたいな話のところのやっぱり大きなギャップというのは、やっぱりこの出てきた背景の違い、つまり大きなマクロ医療の問題なのか、個別の医療の問題なのか、それとももう少し直近の少しずつ社会保障をどうしていくか、という支援金をどうするかという話と、そこのギャップが出てきたところなのかなというふうに考えております。

小西洋之君。

質疑者 小西洋之

重ねて安藤さんからお伺いをさせていただきます。

参考人は今の見直しの制度についての様々な矛盾点や、あるいは不合理な点を御指摘いただいているんですが、その上で先ほどの陳述のまとめのところにおいて、医療保険や高額療養費の存在意義と政策効果をちゃんとポジティブに問い直す議論にしなければいけないということでございます。

今まさに法案がこの委員会に審議がかかっておりまして、健康保険法115条について、桜井参考人の資料の14ページに、桜井参考人の提案する修正案が載っておりますけれども、今の政府、長期療養者に配慮する考慮事項は追記しているんですが、基本的に高額療養費について、一体どういう制度だとして考えるのか、また他の配慮事項については、何もないところでございます。

私どもは、公明党さんと一緒に、この115条の修正案を求めておりまして、まずは、国民皆保険制度における中核的なものであるということをしっかり位置づけた上で、それが実際の患者さんの生活実態においてどういう影響を及ぼすのか、それは家計の収入において、あるいは一番大切な医療が現実に受けられているものであるか、そうしたことをちゃんと満たすような。

安藤参考人。

その他 安藤道人

法律案に関しては、私は法律そのものの専門ではないのであまり強いことは言えないんですけれども、ご指摘のようなことをきちんと考えていくというのは非常に重要だと思います。

私のもともとの立場としては、そもそもこの高額療養費が出てきた経緯というのが、今私が言ったようにマクロ財政とか医療保険財政の危機というよりも、より直近の長尻合わせの中で出てきたというものなので、そこから考えると、別にそういうことをしなくても、そもそもこういうことを今回する必要はないというふうには考えているんです。

小西洋議員、実際にこういう規模なんだというところでしっかりと議論をして進めていくというのは重要だと思いますので、その意味では非常に重要だと思います。

小西洋之。

質疑者 小西洋之

今度桜井さんにお伺いさせていただきたいと思います。

患者当事者の立場でぜひお願いをさせていただきたいんですが、患者当事者の立場として、今の政府が修正案を出していますが、修正115条ですね。

この条文のままだと将来またいつか必ず見直しが行われていくわけだと思うんですが、その見直しがどのようなものになるのかという不安感などをお持ちであるか、それについて端的にお願いいたします。

桜井参考人。

その他 桜井なおみ

ありがとうございます。

まさにその不安を感じております。

こと抜きにして数字合わせとして、この数字がまたいじられてしまうのではないかという危機感を抱いております。

ですので、この条文の中に、きちんとこのエビデンスに基づいて、数字に基づいて調査をして、その上で社会との合意形成を図っていくということです。

その条文をやはり私はしっかり明記していただきたいと思っております。

今回もこの高額療養費の議論に対しましては、私どもも優先順位が全く違うというふうに思っております。

もっと大きな話、社会保障というのは何なのかという意味から始めて、その上での合意形成というものは必要だと思っております。

政府の方はデータがないというふうにおっしゃられておりましたが、今回私ども安藤参考人のような方たちと出会うことで、できるということが分かりました。

ですので、そうした数字に基づいた議論をすることをここの条文の中に明記をして、もし次に改定があるのであれば、そのときに備えていただきたいと思っております。

小西洋之君。

質疑者 小西洋之

この14ページですね、桜井参考人に示していただいた修正案ですね。

これとほぼ同じようなものを我々も今検討しているんですが、ちょっと一言だけ時間があるので、こうしたものをぜひ修正してほしいというのが当事者の思いであるかどうか、一言だけ。

桜井参考人。

その他 桜井なおみ

私どもはこの条文をしっかり、この言葉を明記していただきたいと思っております。

それが私どもの願いです。

質疑者 小西洋之

小西洋之。

与党の責任、これは我々野党も応援するので、やっていただきたいということを申し上げているんですが、そういう令和版の社会保障と税の一体改革ということの取り組みについて、その必要性などについて、ご指示をお願いいたします。

城守参考人。

その他 城守国斗

ありがとうございます。

今、小西議員がおっしゃられたこの会議体でございますが、その目的がどういうふうな形で行われるのかによって、しっかりと開催していただけるのかどうかということになろうかというふうに思います。

もうご案内のとおり、私の資料の6ページにもありますように、対GDPに対して、国民負担率というものと、そして同じくGDP比で社会保障の政府の支出という、この表がありますね。

ここで見ていただくと、特に国民負担率で見ますと、日本のラインを下にずっと引いていただくと、そうすると、OECDの先進諸国は、それよりもやはり国民負担率、いわゆる社会保険料プラス租税の国民の負担割合が多い。

でも国民が負担をしてもよいという議論をしてもよいというか、負担してもよいという結論の結果として、このような数字が出ているんであろうというふうに思います。

よく財務省が潜在的国民負担率がこれだけも多いのでとかいうお話は、確かに過去の借金も含めて負担率というものも見るという必要はございますが、当座の現在の人々の生活ということを考えたときには、この要するに国民負担率に関して、果たしてもうこれ以上無理なのかどうかということをしっかりと議論していただけるような、そういう会議体みたいなものを、ないしは、本当は、失礼しました。

国民の方からそういう声を上げていただけるような、何か仕組みを政治家の先生に作っていただいた方が、私はいいのではないかなというふうに思います。

以上です。

ありがとうございました。

委員長 小川克巳

芳賀道也君。

芳賀道也 (国民民主党・新緑風会) 9発言 ▶ 動画
質疑者 芳賀道也

先生方、今日は貴重なご意見、本当にありがとうございました。

まず城守先生にお伺いしたいと思うんですが、この健康保険法改正案について論議する社保審医療保険部会は、昨年12月の議論の整理では、人口構造の変化及び人口減少による医療需要の変化への対応などを踏まえて、医療保険制度の持続可能性を確保することが書かれていました。

城守先生は山形など地方の医師、それから病院、さまざま地方の病院関係者のご意見も聞いていただいていて、よく地方の実情もお分かりだと思うんですけれども、人口が減っても日本各地で医療を受けて人が暮らしていけるように、医療機関の地域間の格差、あるいは都道府県を超えた格差を小さくしていく必要があるのではないかと思うのですけれども、例えば優れたがん治療、各県で県庁所在地に行けばしっかり受けられると、そういった医療体制を守るために、国が医師会であるとか病院団体などと、これからもっと協議を進めていく必要があるのではないかと考えるのですが、城守先生の御見解はいかがでしょうか。

城守参考人。

その他 城守国斗

今の議員からのご質問、大変難しい問題であろうというふうに思います。

私が答えるとすれば、少なくともこれから昔という太平洋ベルト地帯の人口はまだまだそれほど急激な減少は起こりませんが、それ以外の地域は確実に大きく人口が減少してくる。

その中において、日本の医療提供体制側の設立母体は8割以上が民間で成り立っているということになります。

そうしますと、この民間としては、見る方がおられないと、運営が成り立たないということになります。

そうしますと、現在、非常に頑張って、もう僻地等で頑張っていただいている先生方にとってみて、ギリギリでやっておられると思うんですね。

ですから、そこに対しては、国として大きな支援をしていただきたい。

そこでもその支援をしていただいてもいずれ人口がさらに減少すると民間では運営できなくなる。

そうなりますとやはり公的な医療機関がその役割をしていただくということになろうと思いますので、医療提供者側からはそういうふうな選択をですね、考えをどういうふうにしていけばいいのかということも併せて考えていただきたいなというふうに思います。

それは今はどちらかといえば診療所、いわゆるファーストアクセスに対しての考え方であって、その基幹的な入院の、要するに医療機関のアクセスに関しては、恐らくやはり集中化と都道府県で地域で考えなければならないということで、地域医療構想の調整会議をしっかりと活用していただきたいと思います。

以上です。

芳賀道也君。

質疑者 芳賀道也

特に東北地方は医学部が過去に少なかったという経緯があって、医師数が少ないということがありますので、こうしたところはしっかり進めていかなければいけないと思っております。

城守先生に、コンパクトにもしお答えいただけたらと思うんですけれども、医療が高度化して医薬品の開発費高騰、新薬の薬価も高い、新しい薬も相当高額な薬も出てきているということで、医療費として支払える金額が経済成長が鈍って伸びない中で、医療保険制度を維持するにはある時期で変更を大きく求められるときが来るかもしれないんですが、このときに変えてはならないもの、変える可能性があるものということも含めてですけれども、もしコンパクトに教えていただけたらお願いいたします。

その他 城守国斗

特に薬剤等に関してのご質問であろうかと思いますが、少なくともその国民皆保険制度の、要するに理念でございます。

必要かつ適切な医療は保険診療でもかなうという観点から考えますと、有効性、安全性が十分に確保されて、薬事審議会等においてその承認をされた医療、薬剤は、その保険として、収載をしていくべきであろうというふうに思います。

以上です。

芳賀道也君。

質疑者 芳賀道也

ありがとうございます。

続いて安藤教授にお伺いをいたします。

安藤先生は、高額療養費について研究されて、論文も発表されております。

厚労省に先日14日質問をした際、厚労省として、いわゆる破滅的医療支出などの医療費で困難を迎えている家庭、高額療養費の支払いで生活が困窮している方々の実態調査はこれまで行っていないという答弁でした。

すでに高額療養費の改正以前にも医療費の支払いで生活が困窮している方がいらっしゃるという話は聞いています。

これを機会に定期的に患者の医療費支出が生活にどのような影響をもたらしているのか、国として厚労省として調査すべきだと考えますが、専門家の安藤先生の御見解をお願いいたします。

安藤参考人。

その他 安藤道人

はい、ありがとうございます。

そうですね、まず一つ目はもちろん国がきちんと実態調査をしていく、そして公表していく。

特に厚生労働省がそれをするというのは大変重要だし、やっていないのでやっていただきたいと思います。

一方で、例えば破滅的医療支出ですとか、あるいは医療に対する経済的困難という方も今はWHOはしているんですけれども、それに関する試算みたいなものは、例えば私の図11で示したように、外務省がWHOに多分提供していると思うんですけれども、そこで家計調査を、個票データから特別集計みたいなことをして、ある種国のデータとして出している部分はあるんですよね。

なので、もちろんもう少し厚生労働省がやるのであれば、例えばがん患者の場合にはどうなりますか。

あるいはほかの慢性疾患の場合はどうなのかと、もう少しさらに細かい色んなことができると思うんですけれども、そういったものはきちんと厚生労働省の方でやっていただいて、あとはこういう破滅的医療支出とか、もう少し国際比較でできるようなものに関しては、もうすでにあるというのが一つ。

そういうものを使って、やっぱり厚生労働省としても議論をしていただきたいというのがもう一点になります。

あともう一つ、厚生労働省や政府にお願いしたいのは、各種試算の数字をきちんと出してほしいと。

数字と、あとその根拠となる計算式ですね。

これまでその長瀬式みたいなのも含めて、厚生労働省は色んなものを出しているんですが、計算方法がわからないと。

機械的試算とおっしゃっているんですけど、その中身がわからないんですね。

である程度想像はできますけど、それ以上ができないですし、データも出していないので、データ、あるいはデータが出せないにしても、計算式、シミュレーションの式みたいなものを出していただけるだけで、かなり議論は民間も含めて、あるいは研究者も含めて深掘りできると思います。

以上です。

委員長 小川克巳

小川克巳委員長芳賀道也君、ありがとうございます。

桜井副理事長に伺いますが、東京のがんセンターなどの行きと優れたがん治療を受けられる。

ただ、なかなか地方では格差があります。

こうしたことについて、桜井副理事長の御意見を伺いますでしょうか。

桜井なおみ参考人

その他 桜井なおみ

ありがとうございます。

現状でも私が罹患をしたときは、がん治療の近点化ということを目指していたんですけれども、現状それがなかなか難しくなりまして、今は近点化と集約化というものを組み合わせながら行っていくということになっております。

そうしますと、私は東京に住んでいるので、500円あれば往復できたりします、病院まで。

ところが地方の患者さんたちというのは、今ガソリン代も上がっております。

車を使って何時間もかけて通う。

質疑者 川村雄大

川村雄大君川村雄大公明党の川村雄大でございます。

本日はお三方。

川村雄大 (公明党) 14発言 ▶ 動画
質疑者 川村雄大

というところを聞いていただきまして、本当にありがとうございました。

これまでも衆議院、それから参議院、委員会を通じて、この健康保険法改正、とりわけ高額療養費制度の運用に当たっては、さまざまな質疑が重ねられておりまして、政府答弁もさまざま出てございますけれども、これまでの委員会の質疑を総括してみますと、大体3つの論点があるかなと思っておりまして、1つはやっぱり制度見直しのプロセスに丁寧さを欠いていて、患者の皆様の不安が十分に払拭できていないという点。

それから闘病に伴う患者の家計への圧迫の実態。

いわゆるセーフティーネット機能を毀損してしまうのではないかという強い危惧を抱いておりまして、私としてもこの高額療養費制度の運用に当たっては、しっかりと条文の修正を含めた対応が絶対必要であるというふうに思っているところでございます。

そこで桜井参考人に最初お聞きしたいんですけれども、今回の見直しのプロセスそのものについて改めてお伺いしたいんですが、患者当事者の声は十分に反映されたとお感じになっていますでしょうか。

あるいはその議論の経過で、どのような形であれば患者の声が反映され得たというふうにお感じになっているか、率直なご意見をお聞きしたいと思います。

桜井参考人。

桜井参考人

その他 桜井なおみ

ありがとうございます。

私どもも当初案が出てきたときに本当に驚きました。

その結果としてどんな議論がされているのかということ、議事録をみんなで全部読み合わせをいたしました。

私たち現役世代の患者さんたちの声が全く入っていないということ、これがとにかく衝撃的でした。

そこから私たちは国政に声を届けるために行ったことというのは、声を集めることしかできませんでした。

その結果として検討会が立ち上がり、そこで私たちが参加するようになったんですけれども、ご覧のようにやはり患者さんたちが参加をすることで、様々な議論が深められ、そしてエピソードがたくさん出てくるということが分かっております。

それが現状と言わせていただきます。

川村雄大君。

質疑者 川村雄大

川村雄大まさに先日の私も討論委員会で質疑をしましたけれども、個別具体に光を当ててナラティブを集めるということは極めて大事でありますが、一方でそれを集めて数値として出して、エビデンスとして政策に反映していく、これは本当に大事なことであると思います。

今回修正案等々私たちも検討してまいりますけれども、先ほどの資料を拝見しますと、衆議院での附帯決議を踏まえまして、それをしっかり盛り込んだような条文にすべきであるというふうなご意見があったと思いますが、特にここは大事だからここだけは入れてくれというようなことがもしありましたら、ご意見を伺えればと思います。

桜井参考人でお願いします。

桜井参考人

その他 桜井なおみ

はい、ありがとうございます。

私が提出させていただきましたこの14ページ、この赤い色の字の部分です。

これは私は社会保障の哲学だと思っております。

この哲学の部分を私はしっかりと明記をしていただきたいと思います。

特にですね、2項に書いた言葉です。

この社会保障というのが、高額療養費の制度が医療保険制度において国民の生命及び生活を守る上で、欠かすことができない中核的な役割を果たすものだという、この現状認識をまず共通して持つこと。

そして条文に記載をすることと同時に、今回やはり数字がなかったというような答弁も出ておりますので、それをしっかり集めるということ、これをしっかり明記をしていただきたいと思います。

公共政策というのは人の命を守るものだと思いますので、この命が失われないように対策を講じるための政策立案というものを、その当事者含めた会議体の中で議論をすること、これを条文の中にしっかりと明記をしていただきたいと思います。

今、附帯決議の方に入っておりますので、これでは私は弱いと思っております。

ぜひ不足、もしくは条文の中に織り込んでいただきたいと思います。

以上です。

川村雄大君。

質疑者 川村雄大

川村雄大非常に重要な言葉、ありがとうございました。

しっかり胸に刻んでやってまいります。

安藤先生にお伺いをしたいんですけれども。

芳賀委員も今ご指摘になっていましたが、先日も破滅的医療支出の基準に相当するような、日本政府としての、厚労省としてのそういった基準みたいなものがあるのかということに対して、ないというような安藤先生の答弁もございましたけれども、年間上限を設定することによって、例えばフル12ヶ月高額療養費に該当するような方については、多くの方で年間上限によって負担が減るというようなデータ、安藤先生もお示しになられていますけれども。

しかしながらやはり月額の負担額を引き上げるということに強い懸念をお示しになっていると思いますが、改めて月ごとの自己負担を引き上げるということが危険であるというようなご主張について改めて教えていただけますでしょうか。

安藤参考人

その他 安藤道人

はい、ありがとうございます。

この点、把握するのが非常に難しいことだと思うんですけれども、私の資料でいくと、7ページの図5から図7、これ、私の独自の試算というよりも、厚生労働省の見直し案からある種、機械的に考えたらこうなるっていう話なんですけれども、月額上限を上げて、3回、例えば上限に引っかかったら、そのあと多数回該当に移ると。

それでもすでに複雑なんですけども、皆さんそこら辺はだんだん分かってきたんだと思うんですけども、そのあと多数回該当が何回引っかかるかというところで、またその負担軽減になるかならないかというのも変わってくるんですね。

そして厚生労働省の専門委員会の資料では、いろんなケースを出しました、検討しましたと言っているんですけども、ここはかなりチェリーピックといいますか、統計学的にはチェリーピック、統計学ではないんですけども、負担減になるケースをたくさん出しているんですよね。

そして実際には多数回該当もかなりの数まで到達しないと負担減にはならないので、多くの人が、8割9割の人が負担減にならない、負担増になると。

しかも月額に3回ぐらい引っかかる人から、そこから3回引っかかる人から10回、9回ぐらい引っかかる人が大きな負担増になるということで、そういう人たちの割合がかなり多いんですけれども、そういったことは全然統計として、統計というかシミュレーションでも出してこない。

皆さん、割とこのシミュレーションと統計を分けないで議論されることも多いんですけども、シミュレーションでもいいから出していただきたいんですよね。

データとして個表を細かく検証するのが大変だとしても、このシミュレーションで出せるはずなんですが、それを、ごく一部のケースだけを取り出して「こういう人はこうなります」という議論しか。

質疑者 川村雄大

川村雄大君。

まさに先生が今おっしゃっていただいたとおりで、「シミュレーションでもいいから出してください」というようなことを質疑も重ねておりますけれども、先生がご認識のとおり、同じ答弁に終始しているというのがこれまでの委員会のあり方であったというふうにまさに思います。

ですので政府、この安藤先生が示されたデータというのは、いずれも政府公表のデータをお使いになったということで間違いないでしょうか。

安藤参考人。

その他 安藤道人

今回は意識的にその点を重視しまして、全ての資料というのが基本的に政府の統計に基づくもので、私が独自に集めたデータも使っていませんし、最低限必要な過程以外は、全て政府の統計、あるいはWHOの統計に基づくものになっています。

質疑者 川村雄大

川村雄大君。

そうしますと、先生の示されたデータというのは、政府としても、ある意味テクニカルに簡単に、容易に出せるものであるというふうにお考えでよろしいでしょうか。

安藤参考人。

その他 安藤道人

はい、私はそう思います。

しかも本来政府であればより決め込まないところ、例えば私の場合はどうしても1人でやっていますので、その1%負担分という、その高額療養費のなかなか難しくしている部分みたいなものは考慮していませんし、例えばその多数回該当の話でいれば、そのほかの月は0円みたいな仮定をどうしても置かざるを得ないんですけれども、そこも本来はかなり細かいシミュレーションというのが容易にできると私は考えております。

質疑者 川村雄大

川村雄大君。

時間がなくなってしまった。

大変、城守先生に最後一言、先生のお立場から、この高額療養費制度の見直しについて、御見解を端的にお伺いできれば幸いでございます。

ありがとうございます。

城守参考人。

その他 城守国斗

今回、様々な見直しが高額療養費制度に行われたわけですけれども、この専門委員会においては患者さんの方々にも参画をしていただいてございます。

ただし金額とかに関しては、両大臣合意の後に報告事項として挙げられてきたと。

質疑者 川村雄大

川村雄大君。

お話をお聞きして、改めて認識をさせていただいたということであろうと思います。

この制度の見直しの議論そのものが、財源を捻出するためにというよりも、医療保険制度の持続可能性の観点からということで始められたものですから、その観点で議論をしていたわけでございますが、やはりこの患者さんの自己負担のみを大きく上げていくということではなくて、それは皆さんが反対されることであろうと思っていました。

そうしたら税を上げるとかですね、そういう議論にもなるのかなということがならなかったということが、私は先ほども申しましたが、重ねて残念だなというふうに今回思っている次第です。

以上です。

どうもありがとうございました。

新実彰平。

質疑者 新実彰平

日本維新の会の新実彰平でございます。

本日は貴重なお話を聞かせていただきました。

本当にありがとうございました。

新実彰平 (日本維新の会) 15発言 ▶ 動画
質疑者 新実彰平

まず城守参考人に伺わせていただきます。

いわゆる出産の無償化の話から少し伺わせていただきたいですけれども、産科の地域からの撤退を何としても避けなければならないというお話を頂戴いたしまして、その通りだというふうに思っております。

その意味で今一つ注目をされているのが、分娩はなかなか負担も大きいので取ることはできないけれども、妊婦検診においてしっかりと貢献をしていって、分娩は集約をしていくという、セミオープンというやり方が一つございますけれども、このスタイルについては、日本医師会さんとしてはどのように評価をされているのか、伺わせてください。

城守参考人。

その他 城守国斗

ありがとうございます。

地域によって、そういう形を取る方がいいというところがあれば、それはそれでと。

質疑者 新実彰平

新実彰平君。

保険給付の保険財源を使っておりますけれども、保険給付というふうな考え方の下で議論をしてきたということで、それぞれの自由診療ということで、コスト構造が施設ごとに積み上がった結果、要するに施設体系になっていますので。

そういう意味ではなかなか厳しい。

それをですね、一律にするとしてもですね、一定の金額を設定しないと、その分娩施設の存続は厳しいんじゃないかなというふうに思います。

以上です。

新実彰平君。

これからの制度設計が非常に重要になってこようかと思います。

おっしゃるとおりかと思います。

加えてセミオープンという形が導入されている地域も一部あるわけですけれども、大変妊婦検診で得た情報を分娩を取り扱う病院とどのように共有するかということも非常に重要になってくるわけなんですが、熊本においては、日本医師会の福田副会長が医師会長、熊本の会長を務めていらっしゃいますけれども、熊本メディカルネットワークというものが存在していて、まさに電子カルテ。

城守さん。

その他 城守国斗

はい。

福田先生はですね、現在も副会長としていらっしゃいますし、その熊本のですね、その状況を十分に検証させていただいて、そのメリット、デメリット、そして現状に合う地域、合わない地域も含めてですね、検討させていただければなというふうに思っております。

以上です。

質疑者 新実彰平

新実彰平君。

ありがとうございました。

安藤参考人に伺わせていただきます。

私は総論としては一定の医療費支出の適正化というのはまだ必要なのではないかという感覚でございますけれども、ただ今日もエビデンスに基づいた資料を提供いただきまして、やはりその優先順位というものについては徐々に私も思うところがはっきりでございます。

低リスクの過剰だとされている分野から適正化をしていくべきなのではないかということは党としても申し上げていますし、個人としても感覚は持っているところでございますので、与党の中にあってもですね、しっかりと申し上げるべきは申し上げていこうということを改めて思わせていただきました。

その上でなんですけれども、安藤さん、ここには一定の医療費支出の適正化の必要性とか余地はあるというふうにお考えなのか、あるとすればどの分野のどういう制度から手をつけていくべきだというふうにお考えなのか、あるいはその必要性はなくて、すべては税と保険料によって変わらずうまくなっていくことでよいのだというお考えであれば、それも含めて教えていただけますでしょうか。

安藤参考人。

その他 安藤道人

はい、ありがとうございます。

そうですね、医療の財政どうするのかと。

もちろんこのまま何もしなくてよいというふうには考えていません。

もちろんそれは別に医療費が上がっていこうが下がっていこうが常に社会変わっていきますし、医療も変わっていきますし、医療技術も変わっていきますので、改革っていうのは常に必要かなと。

やっぱり日本の、私はその医療供給体制に関してはお話しするつもりはないのでほとんどは話さないんですけども、やはりその日本の医療政策っていうのは自己負担の話にどうしても行きがちだと。

それはやはりまあ日本の社会の医療保険あるいは医療体制の歴史もあって、なかなか供給体制を国が一声で変えられない、あるいは都道府県が変えられない、そういったものがあるので、どうしてもこう、素早く変えられる自己負担の話に集中しがちだっていうその構造がまずあるので、私としてはやはり供給供給体制の議論をしっかりしていくってことが大事だと思います。

で保険財政に関しては、私はそのまあ自己負担どこが優先順位っていうのはまた難しい話で今日置いておきますけれども、やっぱり保険者間、今日もちょっとお話をしましたけど、やっぱり保険者間の格差で被用者保険と国保だとか、あるいは被用者保険内の格差みたいなものもやはりだんだんこう無視できない。

新実彰平。

質疑者 新実彰平

ありがとうございます。

ちょっと今後の議論のベースにもなろうかと思うので、定義を確認をさせていただきたいんですけれども、この破滅的医療支出を計算する際の分母分子というのは、基本的には年額なのか、それとも月額なのか、あるいは定義自体ないのか、ちょっとその辺りを教えていただけますでしょうか。

安藤参考人。

その他 安藤道人

この点はまず私の資料の13ページの図11のところの右下にちょっと小さめに書いているんですけれども、破滅的医療支出の算出方法は複数ある点に注意ということで、今日はあまりテクニカルな話はしませんけれども、分子に関しては医療費というのはどういうふうに見るのかと、分母に関しては支払い能力と呼ばれるもの、あるいはここでは裁量的支出と呼ばれるもの。

これに関しては両方いろいろな考え方があります。

研究者の中にもありますし、WHOの定義の仕方っていうのも変わっています。

直近の定義に関してはもう読み上げませんけれども、ここに書いてある通りのちょっとテクニカルなやり方になっております。

どれも一長一短という形になります。

年額なのか月額なのか1日あたりなのかっていうのもそれぞれですけれども、例えばWHOなんかは結局年額も1日あたりに直せば1日あたりになるので、基本的にはスパンっていうのを特定で設けるというよりも、やっぱりその1年なり、あるいはその1年を1日換算した中で考えていくっていうのがスタンダードだとは思います。

新実彰平君。

質疑者 新実彰平

ありがとうございます。

月額といいますか、単月の支払額も軽視してはならないということは、今日の資料でも大変よく理解をいたしました。

一方で何をもって長期とするかですけれども、やはり長期療養者の方のケアというものを制度上どう落とし込んでいくのかというのも重要かなというふうに思うので、年間上限の金額設定等で何か今後もっとうまくできないのかというようなことを考えてまいりたいなというふうに思わせていただきました。

ありがとうございます。

最後、桜井参考人に伺わせていただきますけれども、この先ほどのご説明の中でもやはり収入の変化が負担割合に与える影響というのを可視化いただいて、これも大変参考になりました。

例えばですけれども、この破滅的医療支出は、資産については反映を前提としてはしていないものなのかなというふうに思うんですが、例えば介護分野において、所得のみならず、資産状況に応じて自己負担を厳じるような制度が一部導入されていますけれども、そうしたものをこの医療、特に高額療養の分野に導入を仮にするとすれば、患者当事者を御経験された身として、どのような御所感か伺いたいです。

桜井参考人。

その他 桜井なおみ

ありがとうございます。

さまざまな考え方があるとは思いますが、支出だけではなくて家計という大きな目で見たときには、やはりお子さんがいらっしゃると教育費がかかったりですとか、1人いるのか2人いるのかでも全然違ってくるわけですよね。

今の検討の中にはこうした家庭の条件というのが全く入っていないというところがあります。

ですのでこれはこそも家庭庁の方の話になるのかもしれませんけれども、そういった方からちゃんとした支援を入れていくですとか、あるいは患者さんが遠方から通うときにはその交通費だったりというものをしっかりサポートしていくのかとか、そうしたところの議論も必要なんではないかなと思っております。

質疑者 新実彰平

新実彰平君。

確かに資産だけ勘案するというのは都合のいい話で、資産を入れるのであれば、それらの様々な要件も増やしていって、もっと精緻に見ていくということが必要だと改めて感じました。

ありがとうございました。

委員長 小川克巳

宮出千慧君。

質疑者 宮出千慧

参政党の宮出千慧です。

本日は参考人の皆様におかれましては、お忙しい

質疑者 新実彰平

本当に貴重なお話をいただきましてありがとうございます。

まず城守参考人にお伺いをいたします。

2024年の4月から施行された医師の働き方改革なんですけれども、これは現場で一生懸命働いていただいている医師の皆様の健康を守るためには本当に必要なことだと思っております。

一方で、この医師不足に悩む地方の医療機関では、他の医療機関からの医師派遣が行われているところもあると思うんですけれども、この働き方改革によって派遣を止めざるを得ないであったり、そういうことが起こっていないかということをまず教えていただければと思います。

城守参考人。

その他 城守国斗

はい、その点に関しましては、昨年の秋初週にアンケート調査を医師会として実施をしております。

それによりますと、その医師の引き上げ等が、この働き方改革の影響で大きく出ているかどうかという点に関しては、それほど大きな影響が出ているという結果は、調査の結果としては出ておりませんでした。

ただし、この医師偏在の影響で医師不足が起こっているという答えも多かったものですから、それが複合的に、おそらく地域医療構想と相まって、その問題を助長しているのではないかなというふうには考えてございます。

宮出千慧 (参政党) 17発言 ▶ 動画
委員長 小川克巳

宮出千慧君。

質疑者 宮出千慧

ありがとうございます。

地域医療構想のお話もありましたけれども、現在、五島列島の新しい病院では、この分娩を実施しない方針が示されていたり、長崎県の離島でも分娩対応を休止したりといったことがニュースになっておりましたけれども、今後こういった離島や半島での周産期医療体制は維持していくことができるのか、そして維持するためには何が必要かということに。

委員長 小川克巳

宮出千慧君。

質疑者 宮出千慧

ありがとうございます。

次に安藤参考人にお伺いをいたします。

安藤先生の論文をいくつか拝見させていただいたんですけれども、高額療養費制度のあり方について、本当に強い思いを感じました。

日本の医療保険における患者自己負担制度の最後の砦という言葉には、この制度によって救われた人たちの思いがここに集約されているように感じました。

私もかつて身内がこの制度に救われた1人として、強く共感するところでございます。

先生は2024年度案がどのように見送られたのか、そういった政策形成や修正過程と、患者様の運動という論文で分析をされております。

その上で、今回の専門委員会での議論プロセスが、前回の反省を十分に活かしたものと評価できるでしょうか。

おそらくできるものではなかったのではないかと思うんですけれども。

年間上限が新設。

その他 安藤道人

プロセスの話でいいんですね。

プロセスの話で考えると、私が一番問題だと思うのは、本来は専門委員会の中でやっぱりこの引き上げ額を提示し、そして議論をしていくっていうことをするべきだったと思います。

結果的にそれがどうなったか分からないですけど、やっぱりプロセスとしてはそれを当然こちらも期待しましたし、過去自己負担の話っていうのは、例えば難病対策とかでもあったりするんですけども、実際その秋ぐらいにこう始まって、その有識者の具体的な数字が出たと。

そこがやっぱり今回の政策形成プロセス、その2025年度の政策形成プロセスの一番大きな問題だったかなというふうに考えております。

委員長 小川克巳

宮出千慧君。

質疑者 宮出千慧

ありがとうございます。

本当にそのとおりだと思います。

見直すべきだとすれば今本当に欠陥が多いと思いますので、先生が理想とするこの高額療養費制度の姿であったり、あるいはこの医療保険制度全体の改革の方向性について、簡潔にお考えをお聞かせいただければと思います。

その他 安藤道人

ありがとうございます。

医療保険制度全体というとかなり話が大きくなりますので、高額療養費あるいは医療費負担上限だけに関して申しますと、私の資料の3ページの図1のところで、月収の10%目安というのが書いてあったり、あと今日もお話のところで、最後例えばドイツは年収の2%だと、2%は難しいという話をちょっとしましたけれども。

やはり高額療養費制度、日本のこれまでの医療の伝統、やり方や制度、そういったあり方を踏まえて、現実的な落とし所っていうのを考えていくと、やっぱり今もうすでに所得に応じた負担みたいなものになっていますので、それはドイツも同じ年収の2%ということなので、例えばそれを一つのベンチマークに、例えば5%だったらどうなのかと。

10%の図はこの図1でお見せしてますけれども、日本の多数派に該当。

委員長 小川克巳

宮出千慧君。

質疑者 宮出千慧

大変参考になるご意見ありがとうございました。

続きまして、桜井参考人にお伺いをいたします。

本当に働き盛りの時にがんを罹患されたということで、その後は患者さんやご家族の支援活動を続けられてこられたということで、本当に頭の下がる思いでございます。

参考人が様々書かれている中に、がんとの共生という言葉もありました。

私の知り合いにも、やはり闘病のために何ヶ月間も闘病するということで、実際本当に仕事ができなくなって辞めてしまったという方もおられたんですけれども、そうでない治療方法をされている方については、この治療と就労の両立が本当に可能になるためには、現在の社会保障制度の在り方であったり、あと企業様側の理解であったり、どういったところが変わっていけばいいというふうに思われているでしょうか。

桜井参考人。

その他 桜井なおみ

ありがとうございます。

私どもも2011年に調査をしたことがあるんですけれども、この時の調査でですね、がんの患者さん、働く世代のがんの患者さんが、就労による労働損失と、それから仕事を失う3人に1人というのがこの時は状態でしたので、両方足し算するとですね、年間で1兆1424億円の。

宮出千慧議員、今の障害者の手帳の中では、なかなか評価がされにくいというような問題があります。

こうしたところ、今、議論の中で、準障害者という、少しランクを落として、働き方の質というようなところで、もっと組み入れていけないかということで、今、難病の患者さんたちも、いくつかスタートしているかと思っています。

例えば、自治体の中で、雇用するときに、準障害者の方、難病の方を雇用しましょうということをしっかり定めて、そして。

委員長 小川克巳

宮出千慧君。

質疑者 宮出千慧

すごく貴重なご意見ありがとうございます。

本当に病気になってもしっかり働くことができるというのは、本当に社会に居場所があるということにもなるかと思いますので、しっかりと勉強させていただきたいと思います。

本日はありがとうございました。

委員長 小川克巳

白川容子君。

質疑者 白川容子

日本共産党の白川容子です。

3人の参考人の先生方、本当に本日、

質疑者 宮出千慧

お忙しい中ありがとうございます。

3人の皆さんに質問をさせていただきたいと思いますが、まず城守参考人にお伺いをしたいと思うんですけれども。

先生のおっしゃった「必要かつ適切な医療を保険診療により確保する」ということを、この場で改めて確認をしておきたい。

このお言葉に、本当にすごく大切なことだなというふうに思ったわけなんです。

国民皆保険のこの理念の下では、医師が必要で治療で必要と判断したものは原則等しく保険給付にすることになっています。

そういう考え方の下で、先生が改めてこの場で「必要かつ適切な医療は保険診療により確保をするんだ」とおっしゃったその意図と言いますか、その辺をもう少し詳しくお聞かせいただけますか。

城守参考人。

その他 城守国斗

はい。

現在ですね、その様々な審議会等において様々な議論がされているわけですが、特にこの「無価値医療」とかですね、「低価値医療」という言葉がですね、跋扈していると言いますか。

我々医療者にとってみると、不必要な医療というものは提供していることはないわけでして、我々が提供している医療は、医療保険制度において成り立っている、認められている技術を提供しているわけですね。

それはその中医協であったり、ないしは薬事審議会等においてしっかりと承認をされたものですから、それは患者さんにとって有効性・安全性がしっかりあるという技術、薬剤でございますので、そういうものに対しては保険でしっかりと提供するということが基本的な考え、これは国民皆保険の考え方そのものでございますので、それは基本的に堅持したい。

そして、少なくともその効果がどれぐらいあるのかどうかということに関してはですね、また別の議論として、これはこれでしっかりとしていただいてよろしいかと思います。

基本的な考え方は今述べたとおりでございます。

以上です。

白川容子 (日本共産党) 13発言 ▶ 動画
委員長 小川克巳

白川容子君。

質疑者 白川容子

ありがとうございました。

それともう一点、城守参考人にお聞きをしたいんですけれども。

このお話になりました出産の保険化という点なんですけれども、私もそれを強く思うわけなんです。

今、全国各地の産婦人科医さんですとか、助産師さんですとか、今回のこの改定の影響とかをどう考えていらっしゃるのかということを各地で問うてみたんですけれども、ほぼ皆さん「分からない」というふうにお答えになるんですね。

要は具体的なところが分からないというところを意味されるというふうに思っているんですけれども。

この「分からない」というふうに答えるということと、城守参考人が資料でもお示しをいただいておりますけれども、今年1月に開かれたワーキンググループによる討議なども中身詳しくお示しをいただいていますけれども、各地からもいろいろな御意見も出ているということが書かれてありました。

特に出産費用の無償化によって中小の医療機関が撤退を余儀なくされるとの懸念が相次いだというご意見ですとか、さまざまご意見が出されているわけなんですけれども。

これまでの自由診療と出産育児一時金で行われてきた出産対応というものを現物給付化をするという、医師会の皆さんも示されていますけれども、これは大きな変革なんだと。

その変革をするような中身でありながら、現場にとってはほぼ具体的なところがまだいまだ分からないというような、そういう御意見になってしまっている。

そういう面においても、今後この法案がもし成立をされて進められようとしたときに、どういった影響が地域にもたらされるのか、その辺、医師会としても、参考人のご意見もお聞かせをいただきたいと思います。

城守参考人。

その他 城守国斗

はい、ありがとうございます。

今、議員がおっしゃられたとおりですね。

現在もその制度の内容が現場の先生方、または助産所の方々にですね、しっかり伝わっているかどうかというと、そうではないということは私も認識をしてございます。

で、その中で分かりにくいのはですね、やはり先ほどから申してますように、これまでの出産は療養の給付の対象外ですので、保険給付ではない。

ですから自由診療ということで、その自由診療に基づいて各施設が人員体制を取り、そして設備をつくり、いわゆるコスト構造をつくってですね、現在運営をしていると。

そして出産育児一時金で現金給付をしているという制度ですね。

これを先生方もですね、保険になるとですね、一律になって、今まで施設によってコスト構造が違うのに点数の設定によっては運営できなくなるのではないかというご懸念が出ているというのは当然であると思います。

今回の制度はそうではなくて、出産に関して標準的な分娩に関しては分娩費という形で、財源は保険料ですけれども、いわゆる現物給付的に行うということになります。

それとは別に保険診療になるケースもございますので、それに対しては出産時の一時金ということを妊婦さんに支給をするというところまでは、制度としては考え方としてまとまっておりますけれども、それ以上に関しては今後、今年の秋以降に議論を深めると。

以上です。

質疑者 白川容子

はい、ありがとうございました。

次に安藤参考人と桜井参考人にお伺いをしたいと思います。

破滅的医療支出を防ぐために、先ほどもおっしゃられたドイツの例というのは、世帯収入の2%ですとか、限っては1%ですとかいうことですから、これ、その意味ではすごく有効だというふうに思うんですね。

日本でも家計破綻ですとか、治療を断念することを決して作らないためにも、今回のような改悪ではなくて、私はむしろ制度の充実の方向へ進むべきだというふうに思っています。

お伺いしたいのは、この各国の医療負担の上限制度から見た、今の日本の高額療養費制度のあり方について、将来も含めてどうお考えになるのかをお聞きしたいと思います。

桜井参考人。

その他 桜井なおみ

ありがとうございます。

まさにおっしゃるとおり、これからのことも考えた議論というのは必要だというふうに思っております。

例えば諸外国においては、薬の薬効とか有効性に応じて価値をちゃんと評価して、それに対してはきちんと保険の中でカバーしていく。

ただ効果があまり優れていないものに関しては、少し負担をいただくというような形で、いろいろ重み付けを変えたりということで調整をされております。

やがてはこういう仕組みの導入等々も、私は必要なんではないかなというふうに思っております。

安藤参考人。

その他 安藤道人

はい、ありがとうございます。

そうですね。

私の資料の図15、17ページに各国との比較ということで、日本、ドイツ、フランス、イギリス、スウェーデンというのを載せており、先ほど簡単に説明させていただいたんですけれども、実は今、他の国も含めていろいろ調べてますけれども、少なくともこの自己負担上限だけを見たらですね、やはり日本はかなり高めの制度になっています。

例えばイギリスのようにアクセスが厳しい代わりに原則無料という国はとりあえずおいておくとしても、例えばスウェーデンみたいな国も、アクセスが日本ほどもちろんよくはない、特に都市部でもよくはないかもしれないですけれども、それなりのアクセスが確保されている国、かつスウェーデンは窓口負担が定額であるんですけれども、定額でそんなに安くはないんですよね。

そういう国でも年間の自己負担というのは、例えば2万円とか4万円、他の北欧諸国も同じような制度があったりとかですね。

基本的にどの国にも上限設定に相当するものがあり、その中でやはり日本は非常に高い月額で設定しているというのもかなり珍しい。

私が調べた限りだと本当に日本ぐらいという形で珍しいですし、額も高いというのが日本の特徴です。

もちろん専門委員会の中でもちょっとそういう言及はありましたけれども、やっぱり他のアクセスとかいろんなものが違うから簡単に比較できないという形で資料とかは政府は出していませんけれども、ただ他のことに関しては切り出した制度比較っていうのはたくさん出してますので、むしろそれは政府の得意分野だと私は思っていて、分かりやすいポンチ絵で国際比較をするっていうのは財務省、厚労省は大変得意なので、別にそれと合わせて見ればいいだけなので、きちんとこの17ページで私が示したようなものは出せばいいじゃないかと。

別にそれが事実なので、別に何もおかしいことではないと思うので、やっぱりそういう形でしっかりと自己負担上限、これまでは自己負担はそれなりに政策的に議論になってきましたし、今もなってますけど、やっぱり自己負担上限の議論というのは本当になかったんだと思います、これまで。

なのでやっぱり国際比較みたいなものも含めて、国がきちんとオフィシャルな形で「日本の上限制度はこんなふうになっています」というのを位置づけた上で、やっぱり議論をしていく。

その中で日本なりの落とし所というのを見つけていっていただきたいなというふうに考えております。

委員長 小川克巳

白川容子君。

質疑者 白川容子

ありがとうございました。

終わります。

委員長 小川克巳

天畠大輔君。

質疑者 天畠大輔

代読します。

れいわ新選組の天畠大輔です。

参考人の皆様、本日はありがとうございます。

まず

質疑者 白川容子

OTC類似薬の自己負担引上げについて、障害者への影響という観点から、安藤参考人と城守参考人のお二人に伺います。

まず、大前提として、れいわ新選組は、このOTC類似薬の自己負担引上げ自体に断固反対の立場です。

経済的理由による受診抑制を招き、健康格差を広げるだけの措置は容認できません。

その上で、この法案が抱える重大な線引きの不備について指摘せざるを得ません。

国は現在、自立支援医療などの国の公費負担医療の対象者については、この特別料金の対象外、つまり免除とする方向で考えていると承知しています。

一方で、例えば東京都のマル障のような自治体独自の障害者医療費助成の対象者については、方向性を曖昧にしたまま、法案成立後の検討に委ねようとしています。

安藤参考人。

その他 安藤道人

はい、ありがとうございます。

OTCに関しては今日具体的な発言はしないようにしようと思ってきているんですけれども、なのでもう少し広めにお話をしたいと思うんですけれども、やはり先ほど言いましたように、日本の医療保険財政の議論っていうのが、やっぱり自己負担にどうしても集まりがちだと。

世界的に見てもやっぱりそういうことをしている国っていうのはあんまりないと。

自己負担ばっかりでいろんな議論があるっていう。

やっぱりそこの構造っていうのをまずきちんと政治としても把握していただいて。

医療供給体制とか自己負担とかいろんなものの中で変えやすいからという形で自己負担にフォーカスが当たり、そして自己負担にフォーカスが当たると、どうしてもそこで割を食うといいますか、きついことになるのは医療負担の重い人。

OTC類似薬の利用者にもそんなに大したことないよという人もいれば、本当に大変だという人もいると思うんですけれども、どうしてもそれをざくっと自己負担の議論ということでやってしまって、そしてこれだけ自己負担を上げれば何千億円財政が浮くって話になってしまうので、やっぱりそこはきちんと供給体制の議論、そして保険者の議論、そしてその自己負担の議論という形で議論を進めていただきたいなと。

ついでに私のこの参考資料というふうに、参考人関連資料のところで私の論文をつけていただいているんですけれども、その中でですね、その公費負担医療についてのあり方も書いていますので。

やっぱりそのOTCとかも含めて、あるいは医療ニーズの高い人っていうのは、そういう公費負担医療制度とか、その制度そのものもやはり日本の自己負担っていうのがベースが高いっていうのがあると思うので、やっぱりベースが高いっていう認識のもとで、じゃあそれから先どうするかっていうのが日本の自己負担の政策の重要な点だと思うので、やっぱり全体像を見ながらやっていただければいただきたいなというふうに考えております。

抽象的な議論ですけれども。

これで終了にいたします。

はい、ありがとうございます。

その他 城守国斗

城守参考人。

はい。

はい、ありがとうございます。

今、安藤参考人もおっしゃいましたけれども、今回、この膨れ上がる、増加する医療費に対して、この現在の医療保険制度の持続可能性という観点から、その対応をどうしていくのかという係りの中で、このOTC類似薬の議論が出てきたと認識しております。

この社会保障審議会医療保険部会においての議事録をご覧になっていただいたらお分かりかと思いますけれども、私はもともとこの医療保険部会では、このOTC類似薬を保険適用から外すという議論で体制が賛成をされている状況でしたので、我々医療者としてはそれには断固反対。

それは患者さんの負担が増えるということ、さらには患者さんの疾患の状態がですね、重症化したりする、アクセスも悪くなると、こういうこの3つの点からですね、反対をしたわけでございます。

で、その患者さんの方々の参考にも来られて、いろいろな実情をお話をしていただいて、結果的にさすがに保険適用から外すというのは難しいと。

総理大臣、現在のこの一部保険外療養費という制度になったという観点でございます。

ですので我々医療者としてはですね、この議員がおっしゃっていることの懸念も含めてですね、今後配慮をしっかりとしていくべき人たちというものの議論を別の会議を立ち上げてされるというふうにお聞きをしておりますので、そこでしっかりとその配慮に関しての対象者の選定に参画をしていきたいというふうに思います。

以上です。

天畠大輔 (れいわ新選組) 7発言 ▶ 動画
委員長 小川克巳

小川委員長。

天畠君が発言の準備をしておりますのでお待ちください。

天畠大輔君。

質疑者 天畠大輔

障害者を含め、低所得者への配慮を確実に確保すべきですね。

大臣、お願いします。

次に、桜井さんに伺います。

高額療養費制度が医療費総額の約6.8%に過ぎず、見直しによる医療費抑制効果が限定的である一方で、患者にとっては極めて大きなリスクを伴う改革であると指摘されています。

がん患者の多くは、高額な治療費を継続的に支払いながら、仕事や日常生活を維持しようと努力されていますが、今回の見直し案による自己負担増が、がん患者の就労継続や社会参加に具体的にどのような負の影響を与えると懸念されますか。

また、今回の見直しががん患者の健康格差を拡大させる可能性について、どのようにお考えでしょうか。

お願いいたします。

桜井参考人

その他 桜井なおみ

はい、ありがとうございます。

まさに私どももそこの部分を非常に危惧しております。

格差が広がるんではないかということです。

平成30年に報告されたがん患者体験調査というのがございます。

この中では4.9%のがんの患者さんたちが治療を経済的な理由から諦めたということになっています。

実は重要なのはこれサブ解析といって、さらに細かい解析が行われており、諦めた方4.9%のうちでも40歳未満の若年の女性、これは12.1%です。

それから正社員の男性では8%となっております。

こうしたものをやはり縮めていくことが社会保障だというふうに思っております。

健康日本21では健康寿命の延伸とともに健康格差の縮小というものが目標に掲げられていると思います。

健康の社会的決定要因という言葉があります。

本人の医学的な状況だけではなくて置かれた環境、自分が自らそれを選ばずも置かれたという環境によって寿命だったり、それから健康の格差というものがあるというもの、罹患率、治療成績にも影響があるということが分かっておりますので、ぜひ今回の改定によってもこの格差を縮めるための方策というものを講じていただきたいと思います。

言葉としては例えば女性と男性の差があったり、大企業と中小企業の差がある、70歳未満と70歳以上という形で分かれていくようなことになっているのが今の改正案だと思っております。

社会福祉の基本理念はこうした分断を生み、それを助長させるものではないと思っております。

ぜひ次の議論に向けて将来に禍根を残さないようにしっかりと哲学を書いていただきたいと思っております。

以上になります。

委員長 小川克巳

小川克巳委員長天畠大輔君。

質疑者 天畠大輔

天畠大輔代読します。

次に城守参考人に伺います。

今回の改正案では、分娩について、お祝い膳や個室料などの特別なサービスは自己負担としてさらに見える化するとしています。

重度障害や疾患のある人が分娩に向けて入院するにあたっては、支援区分4以上や特殊なコミュニケーションが必要な場合には、重度訪問介護を院内で利用できる、ヘルパーが付き添えることになっています。

ただ、そういった場合、複数人の出入りによる感染症のまん延の防止や同室の方たちへの配慮から、病院側から自己負担での個室への入室を依頼されることがあります。

しかし、障害があるがゆえに不可避なサポートや対処は合理的配慮であり、これが患者の自己負担になることは理不尽です。

私は、障害特性上不可欠なこれらの合理的配慮やサポートが特別なサービスとみなされ、現場レベルで負担を強いられることはあってはならないと考えます。

これについて、どのようにお考えでしょうか。

その他 城守国斗

城守国斗今のご質問ですが、今後、この制度の議論をしていくにあたって、そのポイントになる点であろうと思います。

で、端的に申しますと、医療保険制度、医療保険財源でカバーする部分と、そして今おっしゃられたように、障害福祉サービスという部分において、これは合理的配慮に十分に当たるとというふうに私も思いますので、これに関しては、この障害福祉サービスの範囲として、個室料なり何なりの手当をつけるというふうな形が妥当なのではないかなと思いますが、これに関しては、今後のその検討会での議論に委ねるということになろうかと思います。

私からは以上です。

委員長 小川克巳

小川克巳委員長以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。

参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。

参考人の皆様には長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして誠にありがとうございました。

委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。

ありがとうございました。

本日はこれにて散会いたします。