本会議

参議院 2026-05-20 趣旨説明・採決等

概要

参議院において、産業競争力強化法等の一部を改正する法律案に関する質疑が行われました。赤澤亮正経済産業大臣は、国内投資の促進に向けた大胆な投資促進税制の創設、日米戦略的投資イニシアチブによる供給網の強靭化、産業用地の整備、および地域エッセンシャルサービスの維持という4つの主要施策について説明しました。委員からは、中小企業への支援実効性や対米投資に伴う円安リスク、データセンター立地による水不足の懸念、地方交通の維持策などについて多角的な質疑がなされました。また、セッションの後半では食育基本法および都市再生特別措置法等の改正案が審議され、それぞれ可決されました。

発言タイムライン

無所属国民公明参政政府委員長・議長
0分20分40分1:001:201:402:002:20古賀之竹詰仁竹内真櫻井祥辻元清

発言者(8名)

質疑応答(0件)

質疑応答は行われませんでした(所信表明・趣旨説明等のセッション)。

議事内容

関口昌一 (参議院議長) ▶ 動画

これより会議を開きます。

先に委員議をもって、永年在職議員として表彰されました元議員、藤井孝雄君は、去る4月13日、逝去されました。

誠に痛惜の極みであり、哀悼の念に堪えません。

つきましては、この際、委員議をもって、同君に対し、追悼を捧げることにいたしたいと存じますが、ご異議ございませんか。

ご異議ないと認めます。

追悼を朗読いたします。

参議院は我が国民主政治発展のため力を尽くされ、特に功労をもって永年の功労を表彰せられ、先に懲罰委員長、大倉委員長の要職に就かれ、また国務大臣としての職務に当たられました。

元議員、故藤井孝雄君の逝去に対し、深甚なる哀悼の意を表し、恭しく追悼を捧げます。

この際、日程に追加して、経済社会情勢の変化を踏まえた企業の事業活動の持続的な発展を図るための産業競争力強化法等の一部を改正する法律案について、提出者の説明を求めたいと存じますが、ご異議ございませんか。

ご異議ないと認めます。

赤澤亮正 (経済産業大臣、原子力経済被害担当、GX実行推進担当、産業競争力担当、中東情勢に伴う重要物資安定確保担当、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)) ▶ 動画
赤澤亮正

赤澤亮正(経済産業大臣、原子力経済被害担当、GX実行推進担当、産業競争力担当、中東情勢に伴う重要物資安定確保担当、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構))。

経済社会情勢の変化を踏まえた、企業の事業活動の持続的な発展を図るための、産業競争力強化法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。

強い経済を実現する成長戦略を強力に推進するため、2030年度に135兆円、2040年度に200兆円という官民で掲げる国内の民間投資額の目標も見据え、国内の供給能力のさらなる強化が必要です。

各国の投資囲い込み競争の激化や、米国関税措置などの国際経済事情の急激な変化をはじめ、資源価格の変動等による物価の継続的な上昇、人口減少や少子高齢化など、我が国は様々な経済社会情勢の変化に直面をしています。

こうした中にあっても、企業の継続的な賃上げの源泉となる、稼ぐ力の強化にもつなげていくため、民間企業の国内での高付加価値な成長投資を促し、我が国の産業競争力の一層の強化を、力強く後押ししていく必要があります。

こうした状況を踏まえ、国内投資の促進による事業の高付加価値化と、海外需要開拓や安定的な原材料の確保を通じた供給網の強靭化を一体的に推し進めるとともに、国内の事業活動の基盤となる産業用地の整備や、担い手の確保に資する生活基盤の維持を図るため、本法律案を提出した次第であります。

次に本法律案の要旨を御説明申し上げます。

まず産業競争力強化法の一部改正です。

第一に、事業の高付加価値化のための設備投資を促進する施策を講じます。

同法に規定する生産性向上設備等のうち、事業の将来における高い生産性の確保に特に資するものとして、経済産業大臣が確認したものを、特定生産性向上設備等と定義し、原則全業種を対象に、当該設備等への投資に対して、即時償却、または税額控除7%等を措置する大胆な投資促進税制を講じます。

さらに、設備投資に向けた資金調達を円滑化するため、予見しがたい国際経済事情の急激な変化に対応して行う事業変更についての計画と、事業費の上昇による事業環境の変化に対応して行う事業変更についての計画を新設し、大臣の認定を受けた計画に従って行う設備投資について、株式会社日本政策金融公庫のツーステップローンなどの措置を講じます。

第二に、産業の担い手の確保に資する生活基盤の維持のための措置を講じます。

人口減少や少子高齢化に伴う生活の維持に必要な物品又は役務の需要の減少等に対応して事業者が行う事業変更についての計画を新設し、行政庁の認定を受けた計画に従って行う事業について、独立行政法人中小企業基盤整備機構による債務保証などの措置を講じます。

また、当該計画の策定実施に関し、情報提供等を行う機関を認定する制度を新設します。

次に地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する法律の一部改正です。

まず既存の用地の条件の改善を図るため、地域経済牽引事業に供される工場等に対する生活環境の保全を前提とした緑地面積率等の規制の特例緩和や、データセンターに対する工業用水の供給の義務付けなどを措置します。

加えて、都道府県知事等の承認を受けた計画に従って行う、地域経済牽引事業に供するための土地の整備事業について、官民連携で用地を整備する際の、地権者の土地等に係る税率の軽減などの措置を講じます。

次に、貿易保険法の一部改正です。

日米政府の戦略的投資イニシアチブを着実に実行するため、株式会社日本貿易保険の業務について、本邦企業の供給網の強靭化の対応のため、特に必要な日本国以外の国の政府との間の取決めとして、経済産業大臣が定める取決めに係る貿易保険、または再保険の引受けに係るものを、特定引受け業務とし、当該業務に係る所要の手続きを定めます。

また、その経理について、特別勘定を設けて整理するものとし、特別勘定の健全性の確保等のために、国庫の交付等に係る措置を講じてまいります。

以上が本法律案の趣旨であります。

関口昌一

ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。

順次発言を許します。

古賀之士君。

古賀之士 (立憲民主・無所属) ▶ 動画
古賀之士

立憲民主・無所属の古賀之士です。

尊敬する大貞治さんの誕生日に登壇する機会をいただき、ありがとうございます。

私は会派を代表し、ただいま議題となりました、経済社会情勢の変化を踏まえた企業の事業活動の持続的な発展を図るための産業競争力強化法等の一部を改正する法律案について、国民の皆様の深い理解が得られるよう、国民の視点を中心に質問いたします。

本法案は異なる3本の法律と4つの要素がまとめられたものです。

1つ目の要素は国内投資の誘引。

2つ目はトランプ関税に端を発する対米投資の履行。

3つ目の要素は産業用地の確保。

4つ目は地方のエッセンシャルサービスの維持です。

1つ目の投資の誘引と3つ目の産業用地の関係は分かります。

4つ目もギリギリつながっているかもしれません。

しかし明らかに2つ目の対米投資と最初の国内投資促進税制は体系も立法事実も異なります。

これも成長投資の一環ということなのでしょうか。

ならば、一つに束ねた法案にしなければならない理由を、本法案の体系、成長投資との関連の観点から、国民の皆様に分かりやすく、赤澤亮正経済産業大臣にご説明願います。

次に、それぞれの要素についてお尋ねします。

まず、国内投資について、昨今の技術革新の速さに鑑み、ある程度、公平性や透明性といったものが、規模や速度に劣後することは一定理解できます。

しかし、ROI、投資利益率15%以上という条件は、あまりにも一部の企業に限られてしまうのではないでしょうか。

また、即時償却や税額控除は、黒字の企業にしかメリットがなく、採算ラインで社会に必要な物品を供給しているような、地場の中小企業にはメリットは小さいと思われます。

こうした中小企業の維持と強化に向けても、中小企業経営力強化法があったとしても、設備投資に対する融資の利子補給や補助金などを検討するお考えがあるのでしょうか。

赤澤経済産業大臣にお尋ねします。

また、やりっぱなしで事後の検証なしは問題です。

ROI、投資利益率15%以上はどうやって追跡していくのでしょうか。

網羅的な検証が困難となってしまえば当然、その後の政策に生かすことができません。

これらの減税によって、どのような業種がどれだけの投資を実行し、その結果として日本経済にどのような影響が生じるのか、それらを検証し、個々の認定の妥当性、ひいては本法案の妥当性をしっかり検証し、産業政策をブラッシュアップしていくことについて、制度的な担保と、赤澤経済産業大臣のご所見を伺います。

日米戦略的投資イニシアチブについてお伺いいたします。

合計5500億ドル。

日本円にして締結当時は80兆円。

今では円安が進行して87兆円の巨大な投資です。

予算要求を読むと内訳はJBICに対して民間金融機関が2というようにも読めますが、赤澤大臣は昨年9月、JBICによる出資と融資は、外貨準備特別会計と政府保証付きのドル建ての再検討で賄うと発言されており、確かにJBICの仕組みからしても、その部分については円売りドル買いのオペレーションは起きないと認識しています。

しかし60兆円近くは民間金融機関による融資になります。

外資系の銀行ともコミュニケーションを取っているとしていますが、このうち3分の1でも円売りによってドルを調達するのであれば20兆円。

先日の為替介入で巷噂されている10兆円の2倍もの円安圧力となります。

当然これらの期間は数年にわたってということになりますが、そこで提案を含めてですが、これらの影響を打ち消すために、同額同時に外貨準備特別会計のドルを売るようなオペレーションなど、円安対策に備えて検討されるか確認のため、片山さつき財務大臣臨時代理にお伺いいたします。

NEXIによる保障についてのリスクについて確認いたします。

今回の日米戦略的投資イニシアチブにおいて、NEXIは区分経理を採用し、今回の件で何らかの影響が起きた際に、NEXIのほかの事業に影響を及ばないようにしています。

一方、保険は多数の案件を引き受け、試行回数が多ければ多いほど平均値に近づく、対数の法則により成立しています。

区分経理を採用することは、リスクを高めることになると国民に説明しておく必要はありませんか。

3兆円の交付国債という措置を今回見込んでいますが、万が一巨大な保険金支払いが発生することはないのでしょうか。

国民の皆様から十分な理解がまだ進んでいないのであえてお聞きいたします。

NEXIにおいて資金調達が困難になった場合、貿易保険法28条における政府が必要な財政上の措置を講じる追加的な公金、つまり税金を支出することになるのかどうか、赤澤経済産業大臣にご説明願います。

産業用地についてお伺いします。

今回は立法事実として令和5年、2023年に行われた各都道府県と各政令市向けアンケートや分譲可能な産業用地の面積の減少が挙げられています。

しかしその中身を精査すると少し違った見方もできるように思えます。

例えばアンケートにおいて産業用地を確保できていないとした42の府県の分譲可能な産業用地の面積は3000ヘクタールを切る一方で全国では1万ヘクタール弱の分譲可能な産業用地があります。

北海道では4000ヘクタール以上分譲可能です。

立地条件が良く、使い勝手の良い用地がさらに人気になっている。

つまり、問題は産業用地の不足ではなく、偏在だと思いますが、赤澤経産大臣の認識をお伺いいたします。

また近年の産業用地の確保のための施策についてもお尋ねをいたします。

さきのアンケートをもとに令和6年度から産業用地整備促進伴走支援事業が始まりました。

また昨年には産業用地マッチング事業も始まりました。

特に伴走支援事業についてはすでに2年経過しておりますので、その実績等の結果と検証、そしてそれらが本法案にどの程度生かされているのか、赤澤経産大臣にお伺いいたします。

また既存の事業と本法案における措置が、どのように一体的に行われていくのか、そして周知されていくのか、赤澤経産大臣、お答えください。

また本法案の規制緩和そのものについてお尋ねします。

工場立地法においては、その目的として第1条に「工場立地が環境の保全を図りつつ適正に行えるようにするため」とあり、国民経済の健全な発展と国民の福祉の向上に寄与することを目的として、例えば緑地面積を20%以上にすると定めてあります。

しかし、成立以降、老朽化した工場の建て替えに困難をきたすことや、地域の実情に即していない等の理由により、類似の改正、規制緩和が行われた結果、すでに市町村による条例で、緑地面積を1%とすることが可能になっています。

これ以上の規制緩和は、工場立地法の目的自体を空文化してしまう恐れもあると考えられますが、赤澤経産大臣から、今回、さらなる規制緩和を図る意図を教えてください。

これは提案となりますが、例えば、地域との調和を図る観点から、工場の立地するエリアと同一エリアにある森林に対して、工場を保有する企業がその保全活動を行ったり、地域雇用の割合が高く、かつ賃上げや職場環境の改善に対して一定以上の取り組みを図ったりといったことに対して、インセンティブとして緑地面積の割合を下げていくといった制度設計を検討できないでしょうか。

赤澤経産大臣の御所見を伺います。

4つ目の要素となるエッセンシャルサービスの維持についてお伺いいたします。

まず赤澤経産大臣、本法案がエッセンシャルサービスの維持と地域における人材の定着に寄与する見込みを教えてください。

もちろん地域の日常生活を支えるエッセンシャルサービスの維持は喫緊の課題です。

特にその土地で生活する人々にとっては、具体的な見込みがなければ過疎化は進み、移住してくる方や訪問者の可能性が薄まり、人口減少にも歯止めがかからないことを一番よくご存じだからです。

そこでお尋ねしたいのが、エッセンシャルサービスを維持する方法についてです。

本法案では、金融支援と手続き面での規制緩和が目立ちますが、そのメニューは十分に効果が期待できるのか、具体的な見通しを伺います。

エッセンシャルサービスという、原則、人がいないと成立しない業態については、人口減少、少子化、高齢化が進む日本において相当な逆風です。

融資の条件を良くしたとしても、また効率化したとしても、サービスを提供する事業への資金回収の見込みが立たない恐れがあります。

その中で明るい未来が見えてくるための投資回収の予見可能性について、赤澤経産大臣はどのようなご所見をお持ちなのか伺います。

例えば、エッセンシャルサービスで大切なガソリンスタンドについてお伺いをいたします。

ガソリンスタンドにおいては、地下にガソリンを貯蔵するタンクがあり、老朽化して更新するにしても、移転するにしても、事業者に対して大きな負担となっています。

そこで大胆な事業転換を超えた構造転換を行えないでしょうか。

例えば、ガソリンスタンドを太陽光発電所に転換し、そこにグリーンエネルギー充電ステーションを併設するような大胆な事業転換に補助金制度を設ける。

また、地域における電気自動車の購入にも補助金を出す。

今回の法案のように、エッセンシャルサービスの維持は非常に重要ではありますが、既存のやり方では限界があるからです。

より中長期的に考えて提案をさせていただければ、例えば人手不足のドライバーさんと人型ロボットが共存できる交通特区をあえて地方に設けたり、ガソリンスタンドが仮になくなっても自動運転車が文字通り自動で充電するシステムに予算をかけたり、農家を手伝うロボット特区を構築したりと、たとえ人口減少や少子高齢化が進んだとしても地方の交通や産業が維持できるような根本的な対策をお示しいただけないでしょうか。

赤澤亮正経産大臣、そして現在地方活性化を司る総務大臣であり、財務大臣臨時代理も務めてらっしゃる林芳正大臣から、政策の裏付けとなる財政について答弁をお願いいたします。

今回の法案については、国民の理解が深まることが第一と考えます。

期待とともに、これまで述べたような不安や課題が起きることも確かです。

日本の産業をより前に進めていくため、提案を含め、お聞きしたことに対して、前向き、建設的、具体的なご答弁を期待して、質問を結びます。

ご清聴ありがとうございました。

赤澤亮正

赤澤亮正経済産業大臣。

小川幸人議員から12問ご質問がありました。

まず最初に法案を束ねる理由についてお尋ねがありました。

本法案においては、企業の事業活動の持続的な発展を図るため、国内投資の促進により、事業の高付加価値化を後押しするための、諸外国と比べて遜色のない大胆な投資促進税制、海外需要開拓や安定的な原材料確保を通じた供給網の強靭化、事業活動の基盤となる産業用地の整備、担い手の確保に資する生活維持に必要なサービスの持続性確保を一体的に措置することとしております。

このうち供給網の強靭化については、日米戦略的投資イニシアチブを契機とした経済安全保障や新たな需要開拓に資する米国内プロジェクトの組成に必要な措置を講じるものです。

これは産業競争力強化法によって国内の設備投資を促進しても、その原材料となる重要物資の安定供給の確保や海外需要の開拓を怠っては持続的な発展は実現しないことから、貿易保険法を束ねて改正をするものでございます。

このように貿易保険法も含めて3本の法律の措置を一体的に推進することで、国内での成長投資を促し、我が国の産業競争力の強化が図られると考えております。

中小企業の維持と強化についてお尋ねがありました。

ご指摘の大胆な投資促進税制については、原則として全業種を対象として、大規模で高付加価値な国内投資を促進することを目的としており、投資計画が5億円以上であり、投資利益率15%以上などの要件を満たす場合に、中小企業が利用可能となっております。

例えば、中小企業が工場の新設や増設に際し、建物や機械装置などを一体的に投資するような案件にご活用していただけると考えております。

また、中小企業に対しては、基本的に投資規模などの要件がなく、投資利益率7%以上との要件を満たせば適用可能な中小企業経営強化税制が既に措置されており、中小企業のニーズに応じて、大胆な投資促進税制との選択が可能となっております。

こうした措置に加え、地域を支える中小企業、小規模事業者の稼ぐ力の強化と賃上げの好循環の実現に向けて、成長投資や省力化、生産性向上といった施策を着実に実行することで、強い中小企業、小規模事業者への行動変容を促してまいります。

大胆な投資促進税制をはじめとする本法案の妥当性に関する検証と、その結果の産業政策への反映についてお尋ねがありました。

ご指摘の大胆な投資促進税制については、設備投資の状況に関する調査の規定に基づき、投資金額や投資利益率の実績について、事後的に検証を行う予定です。

本税制が企業の国内投資の増加にどの程度寄与するか、しっかりと把握し検証していきたいと考えております。

また今般の法改正では、法律施行後5年を目途に経済社会情勢の変化を勘案しつつ、施行状況について検討を加え、必要な措置を講ずることとしております。

戦略的投資イニシアチブにおけるNEXIのリスク管理についてお尋ねがありました。

まず前提として、案件の選定に当たっては、了解覚書に基づき、協議委員会において、収支整合性、償還確実性、及び日本への便益、メリットがあることを確認いたします。

その上で、本イニシアチブでは、今後も多くの案件が組成されることにより、リスクの分散が図られることが想定されるため、区分経理を行うことによってリスクが高まるといったご指摘は、当たらないものと考えております。

また、ご指摘の交付国債については、必要な交付額を適切に見込んでおります。

特別勘定において、保険料収入や民間金融機関等からの資金調達、交付国債の償還を行っても対応できない規模の保険金支払いが、万が一必要となった場合の対応について、予断をもってお答えすることは差し控えます。

ただし一般論としては、貿易保険法第28条において、NEXIの資金調達が困難な場合には、政府が必要な財政上の措置を講ずることとされていることも踏まえ、確実な保険金支払いのため、政府として必要な対応を行うことが想定されます。

次に産業用地の偏在についてお尋ねがありました。

ご指摘のとおり、一般財団法人日本立地センターが公表している情報によると、分譲過剰な産業用地面積のうち、約5割は北海道に所在をしています。

他方で経済産業省が実施した調査では、企業は新たな工場の立地に当たり、自社の工場や取引先企業との近接性、人材確保を重視するとされています。

また経済産業省が実施したアンケートでは、都道府県及び政令市の8割超が、5年以内に産業用地が枯渇する可能性があるとされており、我が国全体としても産業用地の不足を解消していく必要があります。

こうした認識に基づき、政府としては本法案の措置に基づき、既存の産業用地の活用と新しい産業用地の整備を両輪で進めてまいります。

産業用地確保のための施策である産業用地整備促進伴走支援事業と産業用地マッチング事業の結果と検証、また本法案にどの程度生かされているのかについてお尋ねがありました。

自治体が産業用地を整備する際の課題であるノウハウを持つ職員の不足を解決するため、令和6年度から工場適地の調査や用地整備の計画作成を支援する産業用地整備促進伴走支援事業を開始いたしました。

事業開始からの2年間で、延べ55の自治体を支援し、結果として11件の自治体が用地整備に着手しています。

また、立地場所を探す事業者と空き産業用地をつなぐ産業用地マッチング事業では、事業開始の令和7年6月から本年4月までに、合計68件の問い合わせがありました。

本法案においては、これらの事業で自治体から寄せられたニーズも踏まえ、既存の産業用地の活用拡大と、新たな産業用地の整備を促進するための措置を講じることとしております。

産業用地確保に関して既存事業との一体性についてお尋ねがありました。

産業用地の確保に向けては、これまで産業用地マッチング事業により、立地場所を探す事業者と、空き産業用地のマッチングを進めてまいりました。

こうした取組に加え、今回の法改正で、緑地規制の特例緩和や、工業用水供給によるデータセンターの立地誘導の措置を講じることで、既存の産業用地の条件改善と利用促進を両輪で進めてまいります。

加えて、産業用地整備促進伴走支援事業では、自治体による用地整備の検討に際しての調査を支援してきましたが、本法案では、用地整備を一層促進すべく、自治体が民間デベロッパーと連携することでノウハウを補う措置や、ノウハウを有する中小機構の助言で自治体の対応能力を向上させる措置を講じることで、用地確保から造成、企業誘致まで一気通貫で支援することとしています。

またこうした措置については、改正法の成立後、制度詳細について様々な形で自治体への説明機会を設けるとともに、プッシュ型の情報提供も行い、制度周知を図ってまいります。

工場立地法の緑地規制緩和についてお尋ねがありました。

工場立地法では、工場立地が環境の保全を図りつつ適正に行われることを目的としており、緑地面積率は国一律の基準のほか、国が定める基準の範囲内で、条例により市町村が地域の事情に応じて定めることが可能です。

他方、企業からは、工場敷地内での拡張や建て替えに当たり、緑地面積の確保が課題という意見も多く、自治体からもこうした課題への対応を可能とする措置を求める声が上がっています。

このため、本法案では、地域経済牽引事業のように供する工場であって、周辺の生活環境の保持のために必要な対応を行う場合には、緑地面積率の基準について、市町村の裁量を拡大することを認めることとしております。

緑地規制に関する環境配慮の取組についてお尋ねがありました。

本法案では、緑地面積率の特例措置を設ける工場に対し、工場周辺の地域の環境の保全を目的とする工場立地法の趣旨に沿って、生活環境の保持について配慮する取組を求めております。

具体的には、例えば、議員御指摘のような敷地外での緑地等の整備確保や、環境の保全に資する設備の導入といった取組を求める方向で調整を進めております。

本法案によるエッセンシャルサービスの維持と地域における人材定着の見込みについてお尋ねがありました。

小売、ガソリンスタンド、交通といったエッセンシャルサービスは、地域の人々の生活維持にとって重要性が高い一方で、市場経済の下で採算性が確保できなければ、撤退を余儀なくされます。

このため、本法案においては、エッセンシャルサービスが維持されるよう、事業の効率化を通じた採算性を確保する取組について、信用保証協会による一般保証枠とは別枠での債務保証、日本政策金融公庫による特別利率での融資といった。

エッセンシャルサービスへの支援の効果の見通しと投資回収の予見性についてお尋ねがありました。

本法案ではエッセンシャルサービスを供給する事業者に対して金融支援を講じることで事業に必要な資金の供給の円滑化を図ることとしています。

また例えば共同調達を行うために事業協同組合を設立する場合、本法案では事業協同組合の設立に必要となる発起人の要件を緩和することとしており、こうした取組を通じて人口減少や少子高齢化が進む地域においてもエッセンシャルサービスの供給が可能となることを目指しています。

加えて経済産業省としては関係省庁や地方自治体と連携して様々な施策を動員することで、エッセンシャルサービス供給事業者の投資回収の予見性は高まるものと考えております。

地域の交通や産業を維持するための根本的な対策についてお尋ねがありました。

人口減少・少子高齢化が進展する中で、持続的に地域経済を発展させていくためには、産業の担い手の確保に資する地域交通も含めたエッセンシャルサービスの持続性確保に加え、新たな投資による工場や事業所が地域に立地するための受け皿となる産業用地の確保が重要です。

このため、本法案では、設備投資促進策と併せて、エッセンシャルサービスの維持や産業用地の確保も進める制度的枠組みを設けることとしました。

経済産業省としては、地域経済の活性化に向けて、関係省庁とも連携しながら、本法案に基づく措置だけでなく、予算、税制、規制緩和も含めて、あらゆる政策を総動員して取り組んでまいります。

赤澤亮正

赤澤亮正大臣、古賀議員からのご質問に財務大臣臨時代理としてお答えをいたします。

まず日米戦略的投資イニシアティブの外貨調達に係る円安対策についてお尋ねがありました。

まず為替相場は多様な要因を背景に市場において決まるものであるため、特定の事項が相場に与える影響について一概に申し上げることは困難です。

その上で、日米戦略的投資イニシアティブに係る外貨の調達については、民間金融機関及びJBICによる融資等を活用することとしており、プロジェクトへの資金拠出は個々の案件の進捗等に応じて段階的に行うため、一度に巨額の外貨調達が発生することはないことなどを踏まえますと、そうした御懸念は当たらないと考えております。

いずれにいたしましても、為替については必要に応じ、いつでも適切に対応をいたします。

次に、地域の交通や産業を維持するための根本的な対策について御質問がありました。

人口減少という厳しい現実に直面する中でも、地方の交通や産業を維持していく上では、全国の市町村が単に人口規模に依存するのではなく、地場産業の付加価値向上や販路拡大などを通じて地域の稼ぐ力を高め、持続的な地域経済の成長を実現できるよう取り組むことが重要です。

こうした認識の下、政府としては、地域未来戦略の政策パッケージを早急に具体化するとともに、地域産業クラスター計画など、地域主導の計画の継続的な具体化・高度化を目指す意欲ある自治体に対して、必要な支援を適切に実施していくこと等を通じて、全国津々浦々での強い地域経済の構築に向けて取り組んでまいります。

以上です。

藤木眞也

竹詰仁君。

竹詰仁

国民民主党・新緑風会の竹詰。

竹詰仁 (国民民主党・新緑風会) ▶ 動画
竹詰仁

竹詰仁です。

会派を代表して、ただいま議題になりました産業競争力強化法案について、赤澤経済産業大臣及び城内担当大臣に質問いたします。

本法案が、我が国経済を活性化し、企業は成長し、働く人を元気にし、国民の生活がより豊かになる法案であること、国会での議論を通じて、法案の趣旨が広く共有され、不足部分が補われ、高市総理大臣。

現在の賃上げは物価上昇や人手不足に伴うコストプッシュ型の側面が強く、労使交渉の現場からは息切れの声も聞かれます。

賃金が上がり続け、努力が報われる社会を実現するには、企業の成長投資が不可欠です。

本法案の成立、施行により、我が国の産業競争力の一層の強化を図るとしています。

そのために、国内投資の促進による事業の高度化、価値化を進めるとしています。

我が国の国内投資の伸び悩みが経済成長の停滞にもつながったわけですが、国内投資が伸び悩んできた原因について政府の見解を求めます。

主にどういった分野での国内投資が伸び悩んできたことが経済成長に至らなかったと考えるのか、併せて見解を教えてください。

高市総理は、強い経済の実現に向け、国家戦略として17分野を重点投資領域に位置づけるとしましたが、多すぎて重点が分かりにくいとの指摘もあります。

17分野選定に当たり、どのような定量、定性評価を行ったのか、城内担当大臣の説明を求めます。

この17の重点分野と本法案による投資の促進は密接な関係にあるかを確認いたします。

本法案には大胆な投資促進税制や設備投資に対する金融支援の拡充が盛り込まれています。

戦略17分野と産業競争力強化法案の関係性をどのように整理しているのか明確にお示しください。

また戦略17分野以外の分野においても本法案による税制措置や金融支援の対象になるかも説明を求めます。

企業にとっての投資は大胆なと言える投資もあれば、大胆とまでは言えない投資もあり、それぞれの企業経営者の判断によるものです。

1回の大規模な投資が功を奏することもあれば、中小規模の投資を継続的に順序立てて投資を積み重ねていくことがリターンを生むこともあります。

大胆な投資促進税制の対象となるのは、投資利益率が15%以上、投資規模が35億円以上等の要件を満たす特定生産性向上設備等を定義するほか、税額控除の繰り越しの対象となる計画類型を設けるなど所要の規定を整備し、国内成長の投資の促進を図るとしています。

これらを要件とした理由を説明願います。

また、両要件は同時に成り立つことが必要であるかも説明をお願いします。

中小企業の設備投資に対しては、これまで中小企業投資促進税制や、中小企業経営強化税制、地域未来投資促進税制などの税制による支援が講じられてきました。

本法案では、中小企業等による5億円以上の投資が適用対象としています。

従来の中小企業の設備投資支援では、どのような点に課題や不十分さがあり、本法案による支援は従来とは何が違い、どのような違う効果が期待できるのか説明を求めます。

国民民主党は国内投資の促進策として、いわゆるハイパー償却税制を提案してきました。

企業が行った設備投資について、取得額を超える金額まで損金算入、減価償却を認めるという、極めて強力な投資促進型の税制を提案してきました。

政府の提案では、投資対象要件を満たした場合、即時償却または税額控除7%としていますが、これらが国内投資を促進するに十分とした理由について説明を伺います。

国内投資の促進を賃上げにつなげていく必要があります。

今回の税制優遇あるいは減税が企業にのみに効果がとどまってはなりません。

懸命に働いて納税してきた働く人にこそ、効果が行き渡らなければなりません。

本法案による国内投資の促進を賃上げにどのように結びつけていくのか、政府の考えを伺います。

我が国の経済成長の重要なポイントとなるのが、エネルギーの確保と労働力の確保と考えます。

エネルギーにおいては、安定供給と負担が可能な価格、できるだけ安価な価格が企業においては欠かせません。

逆に申せばエネルギーが安定的に供給されず、高負担な価格であれば企業は設備投資を行いません。

天然資源に恵まれない我が国にとってエネルギーはずっと主要な課題でしたし、これからもそうだと考えます。

今、まさにホルムズ海峡の事実上の封鎖により、私たちはエネルギーの調達に翻弄され、その価格にダメージを受け、製造や使用が足止めされ、エネルギーのことで苛まれている状況です。

エネルギー全体を主管する経済産業省として、エネルギーの安定かつ、できるだけ安価に確保していく方針について、ご説明願います。

経済成長を妨げる要因の1つが、労働力不足、人材不足であります。

さまざまな産業で働く方々と話しますと、聞こえてくる声は人がいないという現状に加えて、将来的にも人材の確保が不安という声が圧倒的に多いと感じます。

本法案による設備投資の促進が労働力人口の減少を補い、あるいは少人数でも今以上の成果が上げられる効率化や生産性の向上につながっていかなければなりません。

本法案による設備投資の促進により今後の人口減少、労働力人口の減少、超高齢化といった課題を、どのように克服していく考えなのか、見解を伺います。

本法案は、立地地域公共団体が認めるデータセンターに対し、給水義務のかかる工業用水の供給とみなすことにより、将来にわたっての水の安定供給を可能とする仕組みとしています。

一方で、データセンターの需要は大変スピードが速く、また変化も激しいという特徴があります。

データセンターの需要は5年もあるいは3年も待っていられないと考えます。

他方では、地域や住民とデータセンターの建設をめぐってトラブルが生じていることもあります。

建設や運用のスピードが求められるデータセンターにおいて、立地地域との共生、そして工業用水の供給について、政府としてどのように支援するのか。

政府の施策をご説明ください。

最後に日米戦略的投資イニシアチブ関係について伺います。

このイニシアチブでは、SMR小型モジュール炉とガス火力発電が、米国の急増する電力需要に対応するための中核プロジェクトとして選定され、総額10兆円を超える規模の投資が進められようとしています。

本年3月には第2陣プロジェクトとして発表されました。

私は米国でできる、やるのであれば、日本国内で投資し、日本国内で実行すべきではないかと考えています。

米国でSMRが日米共同でできるのであれば、日本でも並行してやるべきです。

米国で最新鋭のガス火力発電所をつくるのであれば、発電効率性、経済性、安定性の観点、視点からも、日本で投資すべきです。

日米の戦略的投資イニシアチブで行うSMRとガス火力発電について、日本での投資を促進し、実行すべきと考えますが、政府の見解を伺います。

国民民主党は、強い経済を求めています。

与野党問わず、より良い経済政策、財政政策を出し合って、我が国と国民を前に上に進めていく国民民主党の決意を申し上げて質問を終わります。

御清聴ありがとうございました。

赤澤亮正

赤澤亮正経済産業大臣。

竹詰仁議員から11問のご質問をいただきました。

まず最初に国内投資の停滞原因及び投資が停滞した主な分野についてお尋ねがありました。

これまでの日本経済を振り返ると、人口減少を伴う将来不安やデフレマインドの広がりを背景に、企業が短期的な収益確保、コストカットを優先するようになったことで、国内投資が諸外国に大きく遅れをとってきました。

政府も市場に任せるべきという新自由主義的な考え方のもと、新たな価値創出に向けた政府による政策的な支援が不十分だった結果、投資が伸び悩んできたものと考えております。

国内投資の中でも、企業の売上高に占める設備投資、研究開発、人材投資といった成長投資は、欧米と比べてなお低い水準にあり、伸び悩んできた分野です。

こうした新たな付加価値の創出につながる投資が進んでこなかったことが、経済成長につながらなかった一因であるものと認識をしております。

非連続な技術革新といった構造変化が起き、政府が主導する産業政策競争の時代が再来しています。

日本も政府が積極的な産業政策を展開をし、国内投資を徹底的に手入れする必要があります。

高市内閣においては、成長戦略における戦略17分野で官民投資ロードマップを策定をし、肝となる危機管理投資、成長投資の促進に取り組んでいるところであります。

本法案においても、国内の供給力強化に向けて、戦略17分野も含めて、国内投資の促進による事業の高付加価値化、海外需要開拓や安定的な原材料の確保を通じた供給網の強靭化、事業活動の基盤となる産業用地の整備や産業の担い手の確保に資する生活基盤の維持を一体的に措置することで、産業競争力の一層の強化を実現してまいります。

なお、本法案による税制措置や金融支援の対象は、戦略17分野に限定されず、幅広い分野が対象となる予定でございます。

大胆な投資促進税制の要件についてお尋ねがありました。

大胆な投資促進税制は、2030年度135兆円、2040年度200兆円という、官民の国内投資目標の達成に向け、大規模かつ高付加価値な国内投資を促進することを目的としております。

このため、大企業については、投資減額を35億円に設定しており、これは平均的な大企業1社当たりの年間の創設的投資額の3倍以上に相当する高い規模です。

また、中小企業については、既存の中小企業税制も踏まえ、投資減額を5億円としております。

また、高付加価値な投資を促すため、対象となる投資計画の投資利益率を15%以上としております。

この水準は平成26年度から3年間実施された生産性向上設備投資促進税制において、大企業向けに同じ基準を採用し、幅広い業種で活用された実績があること、大企業が行う設備投資の中で、投資利益率の高い上位約3割に相当する水準であることを踏まえ、設定したものであります。

このように、大規模で高付加価値な国内投資を促進する観点から、本税制では、投資減額と投資利益率の両要件を満たす投資計画を対象としております。

中小企業が活用できる既存の税制との相違や、本税制の効果についてお尋ねがありました。

大胆な投資促進税制は、大規模で高付加価値な国内投資を促進するものであり、投資利益率が15%以上と見込まれ、中小企業の場合には5億円以上の投資計画を対象として、建物も含む設備投資に対して即時償却または高い水準の税額控除を活用できます。

中小企業が活用できる既存の設備投資税制では建物の投資に対して即時償却を選択できないところ、本税制では建物を含めた即時償却または高い水準の税額控除といった高いインセンティブを措置しております。

そのため、中小企業が工場の新設や増設に際し、建物や機械設備などを一体的に投資するような案件を後押しすることができると考えております。

税制の措置内容の程度についてお尋ねがありました。

投資インセンティブの水準については、各国において法人実効税率や税制対象の資産、措置期間などの前提が異なるため、単純な横並びでの比較は難しいですが、欧米各国で国内投資促進策が強化される状況においても、国内外の企業が日本での国内投資を進めるため、強いインセンティブを付与する措置としております。

認定されれば税制優遇措置を受けられるため、より長期にわたる設備投資も対象となります。

認定を受けた事業者に対して最大3年間の繰り返し税額控除を認めています。

国内投資を賃上げに結びつけるための対応についてお尋ねがありました。

2030年度135兆円、2040年度200兆円という官民国内投資目標の達成に向け、本法案では大規模かつ高付加価値な国内投資を促進する大胆な投資促進税制を創設することとしています。

これにより年間約4兆円分の設備投資が本税制の適用対象となると見込んでおり、国内投資の拡大に伴い幅広い関連産業での需要創出につながり得ると認識しています。

加えて、企業の生産性や供給力の向上による稼ぐ力の強化を通じた賃上げや物価上昇圧力の緩和にも資するものと考えており、本税制により大規模かつ高付加価値な国内投資を幅広く後押しをしてまいります。

エネルギーの確保についてお尋ねがありました。

エネルギーは国民生活や経済活動の基盤であり、エネルギーの安定供給を確保し、国際的に遜色ない価格でエネルギーを供給することは重要です。

引き続き、安全性、安定供給、経済効率性、環境適合のいわゆるSプラス3Eのバランスを取りつつ、責任あるエネルギー政策を進めてまいります。

本法案による設備投資の促進による日本社会の課題解決についてお尋ねがありました。

大胆な投資促進税制については、2030年度135兆円、2040年度200兆円という官民の国内投資目標の達成に向け、大規模で高付加価値な国内投資を促進することを目的とするものです。

国内投資拡大、産業構造転換を見据えた2040年の将来見通しを経済産業研究所と共同で試算する中で、総人口や生産年齢人口の減少を組み込んだ上で、官民目標の国内投資2040年度200兆円が達成されることで、生産性が向上し、経済成長を実現していくことが可能であるとお示しをしております。

我が国は人口減少や高齢化、労働力不足といった構造的課題に直面しているところ、一人当たりの生産性を高めることが不可欠です。

そのため、法案に基づく大規模で高付加価値な設備投資を促進することにより、生産性の向上や供給力の強化を実現することは、人口減少や労働力不足といった我が国が直面する構造的課題の克服に資するものであります。

データセンターにおいて、立地地域との共生及び工業用水の供給について、政府としてどのように支援するのかお尋ねがありました。

立地地域との共生については、5月1日に日本データセンター協会がデータセンター地域共生ガイドラインを作成したところ、経済産業省としては関係省庁と連携し、業界への周知徹底や遵守状況のモニタリングなどを行い、実効性を確保してまいります。

また、工業用水の供給については、今回の法改正により、工業用水道事業法の特例措置を講じ、サーバーの冷却に水を必要とするデータセンターについても、工業用水の供給義務の対象に追加することにより、データセンターに対する低廉で安定的な水の供給の確保を図ることとしています。

データセンターへの電力供給に関する施策についてお尋ねがありました。

データセンターの新増設により、今後の電力需要は増加が見込まれています。

増加する電力需要に対しては、あらゆる電源の活用と送配電網の増強を進め、安定供給を確保する方針です。

具体的には、長期脱炭素電源オークションを活用し、脱炭素電源やLNG火力の新設、リプレイスへの投資環境を整えてまいります。

また、今国会に提出している電気事業法の改正法案において、大規模な電源や送電網への投資を促進するため、財政投入等を活用した貸付制度を盛り込んでいます。

加えて、データセンターを新設しても早期に電力供給が可能な場所を示すウェルカムゾーンマップやGX戦略地域制度の枠組みを活用し、データセンターを電力インフラの観点で適した地域へ誘導する取組も進めてまいります。

SMRとガス火力発電の日本での投資促進についてお尋ねがありました。

SMRについては、日米戦略的投資イニシアチブでのプロジェクトをはじめ、海外のSMR導入への日本企業の参画で得られる知見は、将来的に日本での導入にも資するものと考えており、引き続き国際連携での取組の後押しは重要と考えています。

その上で、国内にSMRを設置するにあたっては、地震、津波といった厳しい自然条件への適合が課題であり、政府としても日本企業の設計開発を支援することで、国内投資を促進してまいります。

LNG火力発電についても、脱炭素化に向けたトランジションの手段として、国内における新設リプレイスの投資を促進していくことが重要であります。

そのため、長期脱炭素電源オークションを通じて、LNG火力の投資促進に取り組んでおり、今後、約1000万キロワットのLNG火力の新設リプレイスが実施される予定です。

電力の安定供給の確保のため、SMRをはじめとする次世代革新炉の開発設置や、LNG火力の新設リプレイスを後押ししてまいります。

以上です。

竹詰議員から、17の戦略分野の選定についてお尋ねがございました。

17の戦略分野は、気候変動、防災減災、エネルギー、資源、健康医療など、世界共通の課題解決に資する製品、サービス、インフラを開発し、国内外に提供することで、日本の成長につながること、あるいは、イノベーションを通じた経済成長や国際的地位の確保につながることが期待できるものとして、数多くの分野から厳選したものでございます。

その上で、17戦略分野の中でも、国内のリスク低減の必要性、海外市場の獲得可能性、関係技術の革新性などの観点から61の主要な製品技術等を戦略的に選択しております。

3月の日本成長戦略会議で、高市総理からいただいたご指示を踏まえまして、国内投資の内容、規模、時期などを明らかにした官民投資ロードマップを完成させてまいります。

藤木眞也

竹内真二君。

竹内真二

公明党の竹内真二です。

私は公明党を代表して、ただいま議題となりました産業競争力強化法等改正案について

竹内真二 (公明党) ▶ 動画
竹内真二

竹内真二(公明党)が質問いたします。

赤澤経済産業大臣に質問をいたします。

法案の質問に入る前に、足元の経済の対応について伺います。

中東情勢の緊迫化に伴い、原油価格や物流コストの上昇に加え、石油由来製品の価格高騰や供給不足への懸念が強まっております。

政府は、全体として供給量は確保されている、目詰まり解消に全力を尽くすと説明をされています。

しかし現場では、価格上昇だけではなく、必要なものが必要なときに本当に届くのかという供給そのものへの不安が高まっています。

特に中小企業や地域の事業者からは、系列外には回ってこないのではないか、先行きが見通せず発注判断がつかないといった切実な声も出ております。

このため今事業者が求めているのは、「今は足りている」という説明ではありません。

国民や事業者に対してどのように分かりやすく情報を発信し、不安解消につなげていくのか。

さらには価格対策に加え、供給危機管理という観点からどのような具体策を講じていくのか、大臣の明快な答弁を求めます。

本法案について質問いたします。

まず基本的な考え方を確認いたします。

ここ数年にわたり我が国が進めてきた新軸の産業政策は、地政学的リスクの高まりや、世界経済の不確実性が増す中で、かつての産業政策から大きく変貌を遂げております。

その意味では、本法案は、新たな産業政策の実効性を高めるために、大企業だけでなく、中小企業も対象とする大胆な投資促進税制や、日米戦略的投資イニシアチブに対するNEXIによる保険引受けなど、民間投資を後押しする措置を講じております。

さらに工業用地の整備に加え、買い物、交通、医療、福祉など地域で暮らし続けるために欠かせないエッセンシャルサービスの維持策も盛り込まれております。

このように大きく4つの施策により、日本経済もとより地域経済、中小企業、暮らしの基盤を一体的に強化をして、持続的な成長を図っていくものと理解をしております。

そこでまず、本法案の基本認識と各施策をどのように一体化させていくのか、見解を伺います。

次に、大胆な投資促進税制について伺います。

今回の投資促進施策は、一部の大企業だけではなく地域の中堅中小企業が積極活用することで、賃上げや生産性向上につながってこそ、本当の意味での産業競争力強化になると考えます。

日本商工会議所の投資動向調査によれば、中堅中小企業の約半数が今後5年間で工場等の新設や拡張計画を持ち、投資予定額も3割が10億円超と、投資意欲の高さが伺えます。

こうした中小企業のニーズに応え、大胆な投資促進税制を活用してもらうためにどのように取り組まれていくのか。

また、手続き面でも活用がしやすいようにすべきと考えますが、大臣の見解を伺います。

次に、日米戦略的投資イニシアチブについて伺います。

AIや半導体などをめぐる国際競争が激しくなる中、日米が協力して経済安全保障を強化し、サプライチェーンの強靭化を促進していくことは重要であります。

一方で5500億ドル、80兆円を超す投資に対して、なぜアメリカへの投資なのか、日本国内への投資が減るのではないかといった声も上がりました。

政府にはこうした疑問にしっかりと応えていく責任があると考えます。

また、すでに日米間では人工ダイヤモンドの生産やガス火力発電所の建設、原油輸出能力を強化する港湾整備といった第1弾のプロジェクトが決定し、小型モジュール炉SMRの建設、天然ガス発電施設の建設など第2弾が発表されております。

エネルギー関連のプロジェクトは、現在のイラン情勢を踏まえても米国と共同で進めることは大変に意義があります。

しかし案件選定を誤れば国民負担につながるリスクもあります。

そこで日米戦略的投資イニシアチブにおいて、優良プロジェクトの選定というリスク管理を日米間でどのように行っていくのか、大臣の明確な答弁を求めます。

次に、中小企業のAI活用支援について伺います。

赤澤大臣は本法案の審議の中で、AX、AIトランスフォーメーションは中堅中小企業にとって人手不足を乗り越え、生産性を飛躍的に向上させるリープフロッグのチャンスになり得るとの認識を示されております。

中小企業では深刻な人手不足や技能承継の課題を抱えており、AI活用による業務の効率化や付加価値向上が期待されております。

一方で導入方法がわからない、人材がいないといった課題があります。

次に、工業用地不足への対応について伺います。

半導体やデータセンターなど大型投資案件が増える一方で、全国的に工業用地不足が深刻化しております。

経済産業省の調査によれば、都道府県政令市の約8割が5年以内に産業団地の枯渇が見込まれると回答しており、工業用地の不足が日本国内での投資を阻害する要因となっています。

そこで、第1に、工業用地の確保に向けた規制緩和について、さらなる規制緩和も検討されているのか。

第2に、産業用地の新規造成と既存用地の有効活用をどのように進めていくのか。

第3に、産業団地造成を進める自治体では専門人材やノウハウ不足が課題となっております。

民間デベロッパーやインフラ事業者など、民間企業の知見や人材を積極的に活用する取組をどのように進めていくのか伺います。

進めるべきではないでしょうか。

以上、大臣の見解を伺います。

最後に、地域におけるエッセンシャルサービスの維持について伺います。

人口減少が進む地域では、スーパーやガソリンスタンドをはじめ、タクシーやバスといった生活の足まで減少に歯止めがかかりません。

買い物や交通、医療介護などのエッセンシャルサービスの担い手不足、生活環境の弱体化は地域への投資や人材定着の制約要因にもなっております。

本法案には地域におけるエッセンシャルサービス維持に向けた認定制度が盛り込まれておりますが、制度を実効性あるものとしていくためには、対象業種をできる限り幅広く捉えることが重要であると考えます。

加えて人口減少が進む地域では、1つの自治体だけでサービスを維持することが難しくなっており、複数自治体における広域連携も必要になってまいります。

さらに行政だけでは限界がある中で、商工会議所、地域金融機関、NPO、民間事業者など、地域を支える多様な主体との連携を強化していくことも重要であります。

そこで伺います。

認定制度の対象業種をどのように考えているのか。

また、複数自治体における広域でのサービス維持や支援機関、関係機関の連携強化をどのように後押しをしていくのか、大臣の見解を伺います。

最後に一言申し上げます。

どれだけ経済が成長しても、その成果が地域で暮らす人々や頑張る中小企業、そして次の時代を担う世代にまで実感として届いてこそ、本当の意味での産業競争力強化になることを強く訴えて私の質問を終わります。

御清聴ありがとうございました。

赤澤亮正

赤澤亮正経済産業大臣。

竹内真二議員から7問ご質問がありました。

まず最初に中東情勢に関する対応についてお尋ねがありました。

石油備蓄の放出や代替調達の進展により、原油や石油製品について、日本全体として必要となる量を確保できているところ、国民の皆様の不安を払拭できるよう、こうした全体の供給状況や、一部で生じている供給の偏り、あるいは流通の目詰まりへの対応状況、及び解消事例について、丁寧に情報発信をしております。

具体的には、関係省庁のホームページやSNSでの情報発信に加え、広報担当官による毎日のブリーフィング、全国約1000カ所に設置した特別相談窓口での対応を通じて、きめ細かく周知をしてまいります。

供給の偏りや流通の目詰まりについて、川上の製造事業者の供給状況を確認するだけでなく、川中から川下の状況についても、地方経産局や地方整備局などの地方機関の連携を通じ、プッシュ型で丁寧に把握をし、迅速に目詰まり解消に取り組んでまいります。

本法案の基本認識についてお尋ねがありました。

米国の関税措置をはじめとした国際経済事情の変化、資源価格の変動によるインフレ圧力、人口減少や少子高齢化といった経済社会情勢の変化の中、我が国企業の事業活動を持続的に発展させるためには、産業競争力の一層の強化を図ることが重要です。

こうした認識の下、本法案においては、国内投資の促進により事業の高付加価値化を後押しするための、諸外国と比べて遜色のない大胆な投資促進税制、海外需要開拓や安定的な原材料確保を通じた供給網の強靭化、事業活動の基盤となる産業地の整備や担い手の確保に資する生活維持に必要なサービスの持続性確保を一体的に措置することで、企業の事業活動の持続的な発展を図ってまいります。

中小企業の大胆な投資促進税制の活用についてお尋ねがありました。

大胆な投資促進税制は、原則として全業種を対象として、大規模で高付加価値な国内投資を促進することを目的としており、中小企業については、投資計画が5億円以上で、投資利益率などの要件を満たす場合に利用可能であります。

例えば、中小企業が工場の新設や増設に際し、建物や機械装置を一体的に投資するような案件にご活用いただけると考えております。

中小企業に広く活用していただくために、税理士や金融機関と連携をして、本税制の内容や活用が想定される事例の周知広報に取り組んでまいります。

また本税制については、投資計画が投資利益率や投資加減額といった定量的客観的な要件を満たすかを中心に審査する確認手続きとすることで、事業者の予見可能性と手続き負担の軽減をともに確保する、実務にも配慮した制度としております。

日米政府の戦略的投資イニシアチブのプロジェクト選定におけるリスク管理についてお尋ねがありました。

本イニシアチブにおけるプロジェクトの選定に当たっては、了解覚書に基づき行う私自身やJWIC、JBIC、NEXIの専門家も参加する日米両国の協議委員会における協議を通じ、収支整合性、償還確実性、日本への波及メリットについて、しっかりと精査確認し、適切なリスク管理を行うこととしております。

既に発表済みのプロジェクトと同様に、今後のプロジェクトの組成に当たっても、米国との綿密な協議を通じて、適切なリスク管理を行い、日米の相互利益の促進、経済安全保障の確保、経済成長の促進につなげてまいります。

中小企業のAIトランスフォーメーションについてお尋ねがありました。

ご指摘のとおり、AIトランスフォーメーションの進展は、地域に根差し、現場現業型でスピード感のある中堅中小企業にとって、本会議長。

また、各都道府県のよろず支援拠点内にある生産性向上支援センターで相談を受け、徹底した伴走支援を実施してまいります。

加えて、地方自治体とも連携し、AIの導入意欲のある中小企業と、経営やAIに精通した知見者や、AIサービス提供者といった関係者のネットワークを地域ごとに構築をし、中小企業の抜本的な意識改革を促し、AIの効果的な導入を後押ししてまいります。

工業用地不足への対応についてお尋ねがありました。

法案では、既存の産業用地の活用拡大を図るため、緑地面積率規制に関する特例措置を講じることとしています。

一方で、工場周辺の生活環境保持の観点から、特例の適用を受ける工場には、敷地外で緑地を整備・確保するといった措置を求めることとしています。

さらなる規制緩和については、今後の社会情勢の変化を踏まえ、工場立地が環境の保全を図りつつ、適正に行われることを前提に、必要に応じて検討を行います。

また、緑地面積率規制の特例緩和により、既存の産業用地の活用を促すことに加え、産業用地整備に係る計画承認制度を創設し、税制金融措置を講じることで、新たな産業用地の整備も促進します。

さらに自治体における民間企業の知見や人材の活用に向けて、自治体が民間ディベロッパーと連携することでノウハウを補う措置に加え、ノウハウを有する中小機構の助言で自治体の対応能力を向上させる措置を講じることで、自治体による産業用地整備を後押ししてまいります。

地域におけるエッセンシャルサービスの維持についてお尋ねがありました。

エッセンシャルサービスに係る認定制度の対象業種は法律に定める実施指針で具体化を図る予定ですが、生活必需品の販売、交通、物流、ガソリンスタンドといった生活の維持に日常的に必要な物品、または役務の提供を行うサービス産業を想定しています。

また、複数の市町村でサービスを供給する事業者も、都道府県が認定する制度とすることで、広域でのサービス維持を図ります。

加えて、法律に基づき、商工団体や地域金融機関を構成員とする協議会について、地方自治体による組成を促すことで、地域の関係機関による連携強化を後押しすることとしております。

以上です。

藤木眞也

櫻井祥子君。

櫻井祥子

参政党の櫻井祥子です。

会派を代表して産業競争力強化法等

櫻井祥子 (参政党) ▶ 動画
櫻井祥子

以上の改正案について質問いたします。

今回の改正案は産業競争力の一層の強化を図るため、国内投資の促進、供給網の強靭化、産業用地の整備、担い手の確保等を行うものです。

我が国をより自立した強い国としたいという思いは我が党も共有しておりますので、基本的な方針には賛同いたします。

その上で、以下質問させていただきます。

まず、大胆な投資促進税制について伺います。

この税制は、投資利益率(ROI)15%以上等の要件を満たす設備投資について、即時償却または税額控除を認める制度であり、全業種を対象としております。

一方で、FIT・FIP制度の対象となる太陽光発電や風力発電事業は、国民の電気料金に上乗せされる再エネ付加金によって、その収益性の一部が支えられています。

一定数の国民がこの再エネ付加金に疑問を持つ中で、こうした再エネ事業でこの税制を利用すること、つまり国民負担に支えられた制度収入を前提にしてROI15%以上を達成する再エネ案件でこの大幅な税制優遇を受けることについて、国民の理解は得られるのでしょうか。

政府として、こうした案件を対象から除外する、またはROI算定上FIT・FIPによる制度収入を補正するなど、国民負担との均衡を図る考えはないか、経済産業大臣に伺います。

この大胆な投資促進税制の平年度の見込みとしては、対象となる投資額は4兆円程度、税の減収分は4100億円程度となると承知しております。

インパクトのある減税措置となりますが、これがどの程度国民生活に波及するとお考えでしょうか。

どう賃上げにつながるのか、どう国民生活が良くなるのか、経済産業大臣に見解を伺います。

また、主務大臣認定を受けた場合に金融支援を受けられる事業適用計画の類型として、新たに国際経済事情激変型と事業費上昇型が追加されることについては、現在の世界情勢を受けて必要性があると認識しています。

ただ、現在の物価高には2つの要因があると考えます。

1つは輸入物価上昇、そしてもう1つは30年続いた緊縮財政によって供給能力が毀損し、結果として供給能力が需要を下回るインフレギャップが生まれていることです。

高市総理もご発言のとおり、日本は国内投資が圧倒的に不足してきた結果、供給能力、つまり物やサービスを生み出す力は削られてきました。

例えば公共投資はピーク時の6割まで減り、1997年に685万人だった建設業の就業者数は、昨年には477万人となっています。

現在深刻になっているインフラの老朽化への対応や、今後の災害への備えは、供給力があってこそできることです。

この不足した供給能力を取り戻していくためにも、今回のような国内投資の促進策は重要であると考えます。

高市内閣は以前から、縮小均衡を招く行き過ぎた緊縮財政ではなく、未来への投資としての積極財政で国力を強くするといった内容や、単年度のプライマリーバランスにはこだわらない旨を発信されてきました。

ここで改めてお尋ねしますが、供給能力こそが国力の根幹であり、財政出動によって政府主導で民間投資を牽引していく方針に変わりはありませんか。

経済産業大臣にお伺いいたします。

また、イラン情勢の影響により不足が危ぶまれる燃料油や石油由来製品の調達について、政府の日々のご尽力に感謝いたします。

ただ、現在の発達した流通網において全てをくまなく把握するということは大変難しいものがあり、政府の発信と実際の現場の声には乖離が見られます。

私の地元の茨城県龍ヶ崎市では、市の指定のゴミ袋が手に入りにくくなっておりますし、塗料や自動車部品、プラスチック製品など、なかなか入ってこないという声もたびたび耳にします。

仕入れが滞り、営業がほぼ停止していて、このままでは倒産してしまうという悲痛な声も聞きます。

そういった民間の声を集めるために経産省の情報提供フォームがあり、その存在を報道陣や業界団体などに周知しているとのことですが、多くの中小企業の方が知らないか、または知っていても情報提供して何が変わるのかと諦めてしまっているのではないでしょうか。

実際にフォームを拝見したところ、情報提供だけでなく、供給要請という項目がありました。

このフォームから供給要請をした場合にどういった対処がされるのかを具体的にお伝えすることで、情報はより集まりやすくなるのではないでしょうか。

供給要請を受けた場合の具体的な対処としてどのようなことが考えられるのか、またそれを周知する方法についても併せて経済産業大臣にお尋ねします。

次に、地域経済牽引事業のように供されるデータセンターに対する工業用水の供給の義務付けについてお尋ねします。

データセンターでは発熱するサーバー機器を冷却する必要があり、今後AI用のサーバーの増加に伴い、データセンターで使う冷却水の量も増えていくと考えられます。

そのために今回、工業用水の供給の義務付け対象として新たにデータセンターが加わることになりましたが、これによる水不足の懸念はないのでしょうか。

また、製造業等に向けた工業用水との優先順位をどのように位置付けるのでしょうか。

経済産業大臣にお尋ねします。

次に、生活維持役務等供給事業の効率化支援に関連してお尋ねします。

昨今、特に人口が減少している地域において、生活に必要不可欠なサービスである生活必需品の販売や、東京一極集中の是正が必須なのではないでしょうか。

まず交通網についてですが、地方の交通網は単なる採算事業ではなく、国土保全、防災、通学、通院、観光など地域経済を支える社会インフラです。

能登半島地震でも明らかになったように、過疎地域だから道路や鉄道への投資を抑えるという発想では、さらに人が住めなくなり、都市集中が進みます。

鉄道の大半は以前は国有であった歴史もあります。

地方創生を本気で進めるのであれば、採算性だけで地方鉄道の存廃を判断するのではなく、自治体が所有者となった上で、民間が運営する上下分離方式や、国による施設維持支援も念頭に、一時的な支援にとどまらない安定的な財源確保を目指して検討するべきではないでしょうか。

国土交通大臣の見解を伺います。

最後に東京一極集中の是正についてお尋ねします。

現在の東京圏の人口は全人口の3割ほどとなっており、この30年ほど転入超過となっています。

地方の人口流出を食い止めるためには、進学先として魅力的な大学やその後の就職先である企業立地を地方に増やす必要があると考えます。

東京から地方への本社機能移転時に税額控除を行える地方拠点強化税制は既に存在しますが、あくまで移転時の一時的な支援となっています。

現在各地域ごとの戦略産業クラスター計画が話し合われている地域未来戦略においては、地方での企業立地促進に向けて、さらに踏み込んでいただきたいと思います。

本社機能だけではなく、研究開発拠点、製造拠点、データセンター等を地方に移転・新設する企業に対し、法人税の税額控除や特別償却、あるいは補助金、交付金といったあらゆる方法を考慮した上で、より継続的な支援をご検討いただけないでしょうか。

地域未来戦略担当大臣の見解を伺います。

参政党は、国内投資の促進を地方経済の活性化につなげ、大企業だけでなく中小企業も元気になり、真面目に働く全ての国民が豊かになれる、そういう日本をつくりたいと考えています。

そしてこれは与野党問わず共に目指せる日本の形であると思います。

以上で私の質問を終わります。

ありがとうございました。

赤澤亮正

赤澤亮正経済産業大臣。

櫻井祥子議員から4問ご質問をいただきました。

まず最初に、再エネ関係の投資計画に対する大胆な投資促進税制の適用に関する考え方についてお尋ねがありました。

大胆な投資促進税制は、原則として全業種を対象として、国内での高付加価値かつ大規模な設備投資を促進するための制度であり、事業者の予見可能性に最大限配慮して、個別の分野に関する制度や支援策にかかわらず、投資利益率や投資金額を満たす全ての場合に利用いただける制度としております。

投資計画の投資利益率の算定に際して、個別の分野に関する制度や支援策を勘案いたしますと、制度が複雑となり、次に大胆な設備投資税制の国民生活への影響についてお尋ねがありました。

2040年度に200兆円という官民国内投資目標の達成に向け、大規模かつ高付加価値な国内投資を促進する大胆な投資促進税制を創設することとしています。

年間約4兆円分の設備投資が本税制の適用対象となると見込んでおり、国内投資の拡大に伴う関連産業の需要拡大など、幅広い分野の需要創出につながり得るものと認識をしております。

加えて、企業の生産性や供給力の向上による稼ぐ力の強化を通じた賃上げや物価上昇圧力の緩和にも資するものと考えており、本税制により大規模かつ高付加価値な国内投資を幅広く後押ししております。

次に供給要請への対応とその周知の方法についてお尋ねがありました。

原油や石油製品については、日本全体として必要となる量を確保できている一方、一部で生じている供給の偏りや流通の目詰まりについて、関係省庁に設置した情報提供窓口を通じて、サプライチェーンの情報を集約し、順次、解消してきています。

具体的には目詰まり箇所を特定した上で、サプライチェーンの関係者に対して、原料の供給見通しを共有をする、供給を制限する前に経済産業省に相談するように要請をする、需要側にも業界団体を通じて通常量の購入を維持するよう要請する、といった対応を通じて、お困りごとを一つ一つ解消してまいります。

中小企業をはじめとするサプライチェーンの幅広い事業者の不安を解消できるよう、日本全体の原油や石油製品の供給状況や、一部で生じている供給の偏りや流通の目詰まりへの対応状況及び解消事例について、丁寧に情報発信してまいります。

具体的には、関係省庁のホームページやSNSでの情報発信に加え、広報担当官による毎日のブリーフィング、全国約1000カ所に設置した特別相談窓口での対応を通じてきめ細かく周知をしてまいります。

次に、データセンターへの工業用水供給義務付けによる水不足懸念及び製造業との優先順位についてお尋ねがありました。

データセンターの新規立地に伴い新たな水需要が生じた際、工業用水道事業者は安定供給の観点から、自らの給水能力を勘案した上で、当該データセンターへの給水の可否を判断をします。

そのため、給水能力に余裕がない場合は、新規の給水契約は行わないことになります。

また、給水に必要な水利権は、工業用水や水道といった用途別に許可されており、工業用水道事業者は、工業用水として許可された水利権の枠内で、工業用水を供給いたします。

このため、今回の措置によって、他の用途への水不足が生じることにはなりません。

なお、今回の措置でデータセンターに供給される工業用水の供給は、製造業に劣後することなく、同等の優先順位で扱われるところでございます。

以上です。

赤澤亮正

赤澤亮正国務大臣。

櫻井議員より、政府主導で民間投資を牽引していく方針についてお尋ねがございました。

我が国経済の成長に向けて、圧倒的に足りないのは資本投入量、すなわち国内投資であり、その促進に徹底的な手こいをしていく考えに変わりはありません。

世界が産業政策の大競争時代にある中、我が国として経済成長を実現するために必要な財政出動をためらうべきではありません。

このため、政府も一歩前に出て供給力の強化に向けて、大胆な措置を講じ、強力に民間企業による投資を引き出してまいります。

17の戦略分野について、官民投資ロードマップを策定し、複数年度予算や長期的な基金による大胆な投資促進、国際展開支援、人材育成、研究開発、産学連携、国際標準化、防衛調達を含む供給及び需要の両面にアプローチする多角的な観点からの総合支援策を講じてまいります。

金子恭之

金子恭之国土交通大臣。

櫻井祥子議員から、地方鉄道についてお尋ねがありました。

鉄道は定時性が高く、高速での大量輸送が可能であることから、広域的な地域間の移動、連携を支え、観光やビジネスなどを含めた地域活性化に資するものと考えております。

一方、大量輸送機関としての鉄道特性が十分発揮できていない路線については、地域の関係者で十分に議論を行い、地域や利用者にとって最適な形での交通手段の維持・確保を図ることが重要と考えております。

このため、令和5年の地域交通法の改正等により、上下分離等のローカル鉄道の再構築に取り組む自治体を後押しできるようにしたところでございます。

また、安定的な財源の確保に関しては、先月、国土交通省の有識者検討会から、その必要性について提言をいただいたところです。

国土交通省としては、この提言の内容も踏まえ、地方自治体、鉄道事業者等の関係者との適切な役割分担の下、鉄道ネットワークの基本的な在り方や、今後の安定的な財源の確保策などについて議論を深めてまいります。

城内実

城内実国務大臣。

櫻井祥子(参政党)議員にお答えします。

地域未来戦略についてお尋ねがありました。

高市内閣では、日本列島を強く豊かにすること、すなわち47都道府県のどこに住んでいても、安全に生活することができ、地域産業クラスター計画、地場産業の付加価値向上等を支援し、地域経済の拡大を目指す地場産業成長プランの3つの類型の計画を進めてまいります。

政府としては、今後、順次決定されていくこれらの計画のポテンシャルを最大化するため、企業支援、インフラ整備や規制、制度改革、産業人材育成、地域の産業クラスター、地場産業を支える仕組みづくりへの支援などについて、地域未来交付金のほか、新たな財政措置も含めて検討を行い、夏までに地域未来戦略の政策パッケージを取りまとめ、具体化を進めてまいります。

こうした方策により、継続的に計画の具体化、行動化を目指す意欲のある自治体に対し、支援を惜しまずに行ってまいります。

辻元清美

これにて質疑は終了いたしました。

日程第一、食育基本法の一部を改正する法律案、衆議院提出を議題といたします。

まず、委員長の報告を求めます。

藤木眞也君。

藤木眞也

ただいま議題となりました法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過と結果をご報告申し上げます。

本法律案は、我が国における食や農林漁業を取り巻く状況の変化、及び食料・農業・農村基本法の改正に対応し、農林漁業に関する教育、青年に達したものも含めた国民の健全な食生活の実現等を一層促進する。

藤木眞也 (農林水産委員長) ▶ 動画
藤木眞也

本会議長。

農林漁業教育及び大人の食育推進の必要性等について質疑が行われました。

質疑を終局し採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。

以上、ご報告申し上げます。

これより採決をいたします。

本案の賛否について投票ボタンを押し願います。

まもなく投票を終了いたします。

これにて投票を終了いたします。

投票の結果を報告いたします。

投票総数242、賛成237、反対5、よって本案は可決されました。

日程第2、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案、内閣提出、衆議院送付議題といたします。

まず、委員長の報告を求めます。

辻元清美君。

辻元清美

ただいま議題となりました都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。

本法律案は、都市の魅力及び活力の向上を通じて都市の再生を図るため、公共公益施設の整備及び管理に関する協定制度、そして市町村が定める区域において、地域固有の魅力の維持及び向上のために必要な措置を講ずる制度、並びに都市機能

辻元清美 (国土交通委員長) ▶ 動画

市長の誘導区域に誘導施設の維持に寄与する業務施設等の立地を誘導するための制度の創設、市町村、都市再生協議会によるまちづくりの推進を図る活動に関する計画の作成、及び当該活動に対する支援等の措置を講ずるとともに、景観計画に基づいて行う景観再生事業を創設し、併せて市街地再開発事業及び土地区画整理事業の施行者が、所有者不明土地管理命令等を請求することができるようにすることとする等の措置を講じようとするものであります。

委員会におきましては、町中への特定業務施設等の誘致施策による政策効果、地域の歴史、文化等に根差したまちづくりの推進方策、エリアマネージメント活動への支援の在り方などについて質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知おき願います。

質疑を終局し採決の結果、本法律案は多数をもって、原案通り可決すべきものと決定いたしました。

なお、本法律案に対し、付帯決議がされております。

以上、御報告申し上げます。

これより採決をいたします。

本案の賛否について投票ボタンを押し願います。

まもなく投票を終了いたします。

これにて投票を終了いたします。

投票の結果を報告いたします。

投票総数241、賛成226、反対15、よって本案は可決されました。

本日はこれにて散会いたします。