法務委員会

参議院 2026-05-21 質疑

概要

衆議院(委員会名不明)の参考人質疑において、田村太郎氏、近藤敦氏、金光敏氏の3名が参考人として出席し、外国人施策と多文化共生について議論が行われました。主なテーマとして、在留資格の手数料引き上げの妥当性や国際人権条約との整合性、JESTAの救済制度、不就学外国籍児童への対策、および社会保障への加入支援について質疑が交わされました。また、多文化共生社会を実現するための基本法整備の必要性や、国籍取得制度の見直し、外国人受け入れの上限規制の可能性、さらには女性の貧困問題といった広範な社会課題についても専門的な見地から答弁がなされました。

発言タイムライン

自民無所属国民公明維新参政共産政府委員長・議長
0分25分50分1:151:402:052:302:55田村太近藤敦金光敏こやり打越さ小林さ横山信嘉田由安達悠仁比聡

発言者(12名)

質疑応答(28件)

外国人コミュニティとの連携と支援策
▶ 動画
質問
こやり隆史 (自由民主党・無所属の会)

- 制度を地域やコミュニティに行き渡らせるため、コミュニティ支援や政策をどう繋げていくべきか、不足している点や強化すべき点についての見解を問う

答弁
田村太郎 (参考人 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事)
  • 日本社会側で、多言語対応可能な人材や日本語教師などの専門人材を中長期的に育成することが不可欠である
  • 外国人コミュニティのリーダー発掘やSNS活用による情報発信・吸収の仕組み作りが重要である
  • 企業や自治体に対し、多様な人々が働きやすい差別のない社会を作るための「多様性検証」のような取り組みを推進すべきである
全文
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やっぱり実際に制度をこれから整備していくのは間違いないんですけれども、その制度が実際に各地域なり、そのコミュニティなりに行き渡るかということが一番大事で、どうやってそれを行き渡らせていくかということが、なかなかすぐにはできないかもしれないですけれども、それが大きな課題だと思います。

自治体も手一杯でありますし、やっぱりそうしたときに、国が多様化してきているというのはその通りですけれども、その多様化している国、あるいはもともとのふるさとの国で、やっぱりコミュニティというのは必ずつながりはできてきますので、そういうコミュニティ、各国あるいは各地域のコミュニティの人々のつながり。

そういう意味で、自治体にせよ、国にせよ、そういう各地域のコミュニティとの連携を強めていくということが一番大事かなと思うんですけれども、それぞれ短くて結構です。

そのコミュニティ支援なり、その政策をどうやってそのコミュニティにつなげていくかということで、足りないところ、あるいは強めていくところについて、ご所見があればお伺いしたいと思います。

ここは大変大きな問題かなと思っておりまして、中長期的には人材をしっかり育成していくこと。

中長期で考えた場合には、こういった分野での人材の育成が大変重要かと思います。

一方で、日本社会の側で、そういったコミュニティと連携できる人材の育成、こちらも重要ではないかと考えます。

リーダーになるような方を発掘するというのは一つの課題ですし、その人たちを通じてSNSなどでいろんなことを発信してもらったり、またいろんな意見を吸収するという、そういう仕組みを作るというのは大事なことだと思うんですが、なかなか難しいんですね、それが。

EUでは今、多様性検証というのがどの国にもあって、ただ検証に参加するというだけではなくて、検証に参加する企業とか自治体とか大学とかそういうところは、それを自らの取り組みとして、いろんな研修をしたりとか、年次報告書を出したりとか、そういう多様性、外国人だけではなくて、障害を持つ方、女性、高齢者、いろんな多様な人たちが働きやすい、差別のない社会を作るという、そういう取り組みを少しした方がいいと思って、多様性検証というのを愛知県では今年、提言して取り組む予定ですので、また、国としてもそういうことに心がけて注力していただければと思います。

在留資格付与の手数料と人権条約の関係
▶ 動画
質問
打越さく良 (立憲民主・無所属)
  • 在留の権利が保障されていないことを前提に手数料を定める政府の考え方について
  • 国際人権条約を批准している現状において、こうした立法策定に違和感がある点への見解を問う
答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 在留手続きを恩恵とする議論は人権条約を知らない時代の時代錯誤的なものである
  • 非人道的な取り扱いを受けない権利や子どもの最善の利益など、批准済みの人権条約を考慮した基準づくりを望む
全文
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法務省は法案審議において一貫して、手数料は在留の権利が保障されていない外国人に我が国に在留資格を付与することへの対価としての性格を有するので、実費にとらわれることなく貿易的要素や政策的要素を勘案して定めることができると答弁してきたんですね。

このフレーズは何となく私としては、1978年の最高裁判決といわゆるマクリーン事件判決の延長線上にあるんじゃないかなという印象を受けるわけです。

でも、このマクリーン事件判決は先ほども申し上げたとおり1978年のもので、その後日本政府は国際人権条約についていくつも批准していると。

その上で、この未だに外国人について在留の権利が保障されていないということを枕言葉のように強調し、その上でこうした立法を策定するということは何か違和感があるんですけれども、近藤参考人のご所見を伺います。

手数料は在留の権利が保障されていない外国人に在留する資格を付与することへの対価とか、在留手続は全て恩恵に過ぎないというのが今までの審議でよく耳にしましたが、それは結局いかように定めても構わないという、そういう人権条約を知らない時代の時代錯誤的な議論だと思っております。

非人道的な取り扱いを受けない権利、家族生活の権利、子どもの最善の利益といった、日本も批准している人権条約が定めている権利を考慮した政令の基準づくりを望みます。

諸外国の就労ビザ手数料の負担構造
▶ 動画
質問
打越さく良 (立憲民主・無所属)

- 英米やカナダにおいて、雇用主が手数料を負担するという制度設計や運用の実態について説明を求める

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 米英加では雇用主がスポンサーとなり、多額の申請費用(米国H1Bでは100万円前後)を負担するのが一般的である
  • 個人の負担額は低く、日本の本人手数料と単純比較して引上げの根拠とすることは不適切である
  • 比較対象とするなら、個人申請料のみのドイツ、フランス、イタリア、韓国(平均2万3000円)とすべきである
全文
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そしてまた、入管庁は改正法案の審議にあたって、諸外国の同種の手数料に比べ日本は低い、だから引き上げるんだという説明をしてきたわけなんですけれども、ただ、先ほどご説明にあったような、雇用主が負担している、英米では負担しているというような話は、なかなか少なくとも衆議院段階では入管庁から説明は受けていなかったと思うんですね。

この同種でないものについて、同種の手数料ということで説明してきたんじゃないかと、本当にこういう有識ことなんじゃないかなと思うんですけれども、この英米あるいはカナダで、雇用主が負担するという制度設計ないし運用ということを、今一度近藤参考人から説明を伺います。

アメリカ、カナダ、イギリスの就労ビザの申請の主体は、実質的に雇用主であり、企業がこの人をこの職で雇いたいと国に認めてもらう雇用主のスポンサーシップを前提にしています。

採用によって利益を受ける雇用主が手続きを開始し、必要書類を整え、制度上の義務を負うのは、労働者への不当な責任転嫁を防ぐための制度と言われています。

H1Bビザの場合は、雇用主が基本申請料460ドル、米国競争力労働力改善費用750ドルまたは1500ドル、不正防止費用500ドル、弁護士費用2000から5000ドル、ビザ申請料205ドルといった100万円前後の費用を雇用主が払います。

そして個人が払うビザ申請料は205ドル、32,000円ほどです。

したがってアメリカ、カナダ、イギリスの高額な就労関係費用を、日本の在留資格変更更新等の本人手数料と単純比較するのは適切とは思いません。

これらのスポンサー制度に伴う中核費用は雇用主負担とされるのが一般的であり、雇用主が負担する多額の費用も含めて、日本に住む外国人の在留手続の手数料の引上げの根拠のエビデンスとすることは、制度の実態を誤らせる恐れがあります。

同種の手数料として比較する場合は、ドイツ、フランス、イタリア、韓国といった個人の申請料のみと比較すべきと思います。

この4カ国の手数料の平均は2万3000円です。

諸外国における同種の手数料の額というのはこの額と思います。

改正法案が地域中小企業に与える影響
▶ 動画
質問
打越さく良 (立憲民主・無所属)

- 改正法案によって、外国人を雇用している地域の中小企業がどのような影響を受けるか、現場の声を含めて紹介を求める

答弁
金光敏 (参考人 大阪常磐会大学兼任講師 社会教育士)
  • 深刻な人手不足により、管理団体を通じて海外人材を雇用せざるを得ない地域企業の現状がある
  • 実際、在留資格の更新手数料を会社が負担しており、年間150万円を超える負担が生じている事例がある
全文
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そして金光参考人に伺いますけれども、本当に先ほどのお話で、外国ルーツの方々がこの改正案について非常に強い不安を感じておられることというのを、本当に胸が痛みました。

そして外国人の子どもたち、そして成長して若い方たち、就職なども考えると思うんですね。

そして地場産業などは様々な雇用を先に雇われていくと思うんですけれども、そうした地域の中小企業の方たちも、実際上、この改正法案で影響を受けるんじゃないかと思うんですが、その方たちの声なども踏まえていらしたら、ご紹介お願いします。

私は大阪市生野区に生まれ育ちまして、現在も住んでおりますが、生野区は中小企業の町なんですね。

どこもやっぱり深刻な人手不足があって、高卒の人材を地域の中小企業は何とか獲得をしようと思って、営業担当が学校回りをしていますが、なかなか人材確保が難しいという状況があると聞いています。

さらに、私どもが支援をしている高校在籍の外国人の生徒たちの卒業後の進路を開拓するために、先般、兵庫県丹波市にあるアルミニウム系の工場を訪問してまいりました。

本社は大阪府内にある会社で、国内各地に工場のある企業ですけれども、この兵庫工場では90人の従業員がいらっしゃって、45名が外国人で、今年また6名、ベトナムから追加をするということでした。

外国人をこれだけたくさん雇用するに至った経緯はどうなっていますかというふうに聞いたところ、県内の県立高校だとか、私立の高校を求人でもあるが、5人の定員すらも埋まらない状況があって、他に選択肢がなくて、管理団体を通じて海外からの人材を入れていると。

この人たちが聞かない、目一杯働いてもらうわけですけれども、当然にして在留資格の更新手数料は会社が負担をしているというふうなことでした。

45名のうち90%ぐらいが技能実習生だとか特定技能1号で、毎年更新が必要なんですね。

ですので単純に言うても、毎年150万を超えるような負担を企業はしています。

新たな企業負担が増えるというふうなことを自覚しての対応だったと思います。

手数料額決定における妥当な比較基準
▶ 動画
質問
打越さく良 (立憲民主・無所属)

- 政令策定にあたり、不適切な比較による乱暴な額決定を避けるため、どのような視点を持つべきか助言を求める

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 日本の永住許可までの居住期間はG7等の他国より2倍以上長く、累積的な手数料負担は他国より大きくなる
  • 国籍取得率が極めて低いため、長期的に手数料を払い続ける人が多い実態がある
  • これらを考慮すると、実質的な比較額は他国平均の半分程度の1万1500円程度が適当と考えられる
全文
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そして、また、近藤参考人が指摘してくださった、永住許可に至るまでの居住期間というものも、考慮に入れる必要があるんじゃないかということが、非常に重要だと思いまして、やっぱり、あとは、日本では国籍取得率が最低水準というご指摘もございました。

そういうご指摘も今までの審議の中ではなかなかなかったのではないかと思います。

そうすると、やっぱり諸外国の同種の手数料に比べ日本は低いというふうに入管庁は説明してきたわけですけれども、同種でないものをどうも同種と説明しておられたのではないかということは、この点からも強く感じられます。

仮に成立してしまった場合に政令の策定にあたって、同種でないものを同種として乱暴に額を決定することのないようにですね、どのようにしたらよいかご上言をいただきたいと思います。

永住許可に至るまでの日本の原則的な居住期間は、政府の比較対象としているG7プラス韓国のいずれの国と比べても2倍以上あります。

したがって単純に言えば、それらの国の手数料の2分の1以下で累積的な手数料としては同じになると言えそうです。

国籍取得率が低いというのも言いまして、先ほどの国々7か国の平均は3.8%ですが、日本は0.3%ですから、日本の10倍以上あります。

もう一つのデータとして10年以上住んでるとその国の国籍を取得するかというOECDのデータがあるんですが、例えばカナダですと90%です。

平均で62%です。

日本はこのデータが出せていませんので分かりませんが、そういう意味であまり長期的にそのお金を払うということは他の国ではないんですが、日本の場合はおそらく長期的に払う人が非常に多い。

先ほど2世、3世の方が多い。

2世、3世の外国人というのはあんまり他の国ではない状況ですが、日本ではそういうことも多いということです。

そういうことも考えますと、先ほどの計算で言うと2万3000円ぐらいが諸外国の比較できる同種の手数料と言いましたが、この点を考えると2分の1にすると、今度は1万1500円ぐらいが実質的な比較の額として比べると、そんなものが適当じゃないかと計算することはできます。

子どもへの手数料課金と権利条約
▶ 動画
質問
打越さく良 (立憲民主・無所属)

- 日本で生まれ育った2世・3世の子どもに手数料を課すことが、子ども権利条約や子ども基本法の観点から問題があるか問う

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 明らかな条約違反とは言えないが、「子どもの最善の利益」を考慮し、免除や減額を行う国(イタリア、フランス等)がある
  • 特に2世の割合が多い日本では、子どもへの手数料減免に特段の配慮が求められる
全文
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子どもたちの負担について、今、賛成というのはなかなかいないというお話もございましたけれども、子どもたちの負担について諸外国との比較というものも、入管庁は説明を資料のような形でしてこなかったんですけれども、日本で生まれ育った子どもたち、2世とか3世だったりする、そうした子どもたちについても手数料を課すということについて、子ども権利条約とか、子ども基本法とか、そういった点からして問題があるでしょうか。

明らかに子どもの権利条約違反とまでは言えないと思います。

ただ、条約や国内法の定めにある子どもの最善の利益という権利を考慮して、イタリアのように子どもの手数料を免除したり、フランスの場合は家族予備要請の受益者なので、配偶者と子は減額したり、オランダやフィンランドなど、子どもに減額する国も少なからずあります。

また、先ほど申し上げたように、とりわけ日本では2世の外国人の割合が多いので、他国と比べても子どもの手数料の減免については、特段の配慮が求められるものと思われます。

JESTAにおける救済制度の整備
▶ 動画
質問
打越さく良 (立憲民主・無所属)

- JESTA(電子渡航認証)について、注意すべき点や改善点を問う

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • EUのETIASでは不許可理由の通知や不服申立て手続きが整備されている
  • 日本のJESTAにおいても、理由の提示や救済制度を整え、適正手続きを確保することを検討すべきである
全文
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JESTAについても、注意すべきことについて、近藤参考人、手短にお願いします。

近藤敦EUのETIASは、不許可の場合は、申請者にはメールで通知が届きます。

その通知において、不許可の理由が示され、不服申立て手続きとその期限が表示されます。

不服申立てするか、シェンゲンビザを申請することができると説明されています。

一方の日本のJESTAでは、おそらく不服申立制度の導入可能性はなさそうですので、単純な入力ミスや追加情報の入力なら再申請が認められたり、何か込み入った補充説明の必要な場合は、その理由、大使館や領事館に行ってビザを申請するというような方法があるということを、そういうことをちゃんと理由付きと救済制度を整えて適正手続きの確保の問題、ひいてはこの入国の公正な管理の問題ですので、そういうこともご検討ください。

不就学状態にある外国籍の子どもの現状と対策
▶ 動画
質問
小林さやか (国民民主党・新緑風会)
  • 不就学状態にある子どもたちの実数について、日本国籍を持つ子が不可視化されており、文科省の統計以上に存在しているのではないか
  • こうした子どもたちを教育につなげるために、国としてどのような対策を講じるべきか
答弁
金光敏 (参考人 大阪常磐会大学兼任講師 社会教育士)
  • 子どもは手数料免除の対象であるべきであり、収入に応じた明確な基準を導入すべき
  • 外国籍の子どもは就学義務の対象外であるため支援に漏れが出やすく、日本国籍を持たない子どもも就学義務の対象に加えるべき
  • 保健師による家庭訪問などの活動を通じて子どもの存在を把握し、援助につなげる仕組みを改善すべき
全文
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2000年代初頭ぐらいまで、工業ビザで、いわゆるフィリピンパブで働くためにいらっしゃって、お父さんが日本人で、その後フィリピンで育って、日本国籍を持っている子もいれば持っていない子もいると、非常に可視化されづらい存在ではあるけれども、アイデンティティは日本人であると、そういった子どもたちがたくさんいるということを承知しております。

先ほど手数料のところで、そういったお子さんたち、シングル家庭が多くて、本人がJFCでさらに賛成と言うべきか、そのお子さんたちも生まれてきているという状況ですけれども、シングル家庭で非常に負担が重いという今、手数料の減免についても話し合われておりますけれども、これまでの政府側答弁では、経済的自由かつ人道的自由がある方に対して減免していくというお話だった。

教育で貧困の再生産を止めていく必要があると考えておりまして、文科省が出している不就学の状態にあるお子さんが8000人ぐらいいらっしゃると。

ただ先生の今日配りいただいた資料を読んでいますと、この中におそらく日本国籍がある子は不可視化されていて、まだこの8000人の外にも就学できていないお子さんがいるんじゃないかなというふうに思ったりするんですけれども、こういった不就学の状態にある子どもたちがどれぐらいいると考えていらっしゃって、大阪のこのように教育につなげていく取り組みを行うために、国としてどういう対策をしていくべきかというところを、まず金先生にお尋ねしたいと思います。

減額や免除のラインをどこに引くのかということですが、私はできましたら、今回の手数料値上げはかなり抑制をして、減額や免除のシステムが導入されて、それがどの分野にまで広げられることができるのかということで言いましたら、近藤先生のお話もありましたが、子どもは絶対に免除であるべきだと考えています。

それから不就学状態ですけれども、2024年の文科省の調査で、不就学及び不就学状態ではないかとみられる子どもたちの数が、8400人ぐらいいてですね、外国籍児童生徒の中の約5%に当たるというふうなことです。

これは外国籍の子どもたち、日本国籍を持っていない子どもたちは就学義務の対象ではないということからですね、どうしても日本人の子どもたちの就学支援と比べると、ぬかりが出てきていると。

私自身は、日本国籍を持たない子どもたちも、就学義務の対象に加えるべきだという立場に立っています。

今、自治体なんかで言いましたら、保健師さんが家庭訪問を組まなく回っているというところがあったりします。

こうしたことを通じて不就学の問題については改善をしていくべきだというふうに考えています。

外国人の社会保障制度への加入とアセスメントの担い手
▶ 動画
質問
小林さやか (国民民主党・新緑風会)
  • 全ての外国人に対し、アセスメントを行った上で社会保障制度への加入と受益を得てもらうことが望ましいか
  • そのためのアセスメントを誰が担い、予算をどのように確保すべきか(受益負担の考え方について)
答弁
田村太郎 (参考人 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事)
  • 帰国する可能性があっても、権利として全ての制度に加入してもらう考え方が重要である
  • 全世帯訪問などの人力によるアセスメントに加え、QRコード等のデジタル技術を活用することで、効率的に状況把握を行うシステムを構築すべき
全文
質問・答弁の全文を表示

健康保険ですとか社会保障のお話がちょっと出てましたので田村先生にもお尋ねしたいんですけれども、社会保障については今まで建前として中長期滞在があまり前提とされてこなかったので、おそらくすぐ帰るのに社会保障に参加する意義って何なのかなっていうところをご理解いただくことも難しいし、求めることもしてこなかったっていう点があるかなと思うんですけれども、先生のお考えとしてはしっかりアセスメントそうした上で、全ての外国人の方に、この社会保障制度に乗っかってもらって、受益も得てもらうということが望ましいとお考えなのでしょうか、というところが一つと、あともう一つ、やはり本当にそういった情報提供、アセスメント、非常に大事だと思うんですけれども、じゃあ誰が担うのかというところでございます。

予算も必要になってきます。

私は今回の法案、課題もあるとは思うんですけれども、仮にそこをしっかりやっていただけるんだったら、大益負担という意味合いはあるかなとも捉えてはおる次第なんですが、その大益負担の考え方と、あと誰が担っていくのか、社会保障への考え方、田村先生にお尋ねできますでしょうか。

私はもう全ての制度に入ってもらう。

ですので、基本的にまず、例えば自治体等に世帯の方が来られたら、すべての制度に入っていただく。

それは権利として保障していくんだという考え方が重要かと思います。

そうすることでかなりの割合の方をカバーすることもできますので、私はアセスメントを全ての方にするべきだと思いますが、それは人力である部分とデジタルを活用する部分としっかり検討すれば、不可能なものではないと考えております。

有効な統計すらないのに比較ができないという状況ですから、まずはきちっと世帯ごとの状況把握をするシステムを作るということが重要かと思います。

アセスメントにおけるデジタル化のコストと効果
▶ 動画
質問
小林さやか (国民民主党・新緑風会)

- 人手と予算が不足している現状において、アセスメントの予算をどこから確保すべきか、また受益負担の考えについてどう考えるか

答弁
田村太郎 (参考人 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事)
  • デジタル化は初期費用こそかかるが、結果として労力やコストを削減できる
  • 多言語対応のデジタル問診票などの活用により、人力では不可能な現状を改善し、全体的なコストを下げるべきである
全文
質問・答弁の全文を表示

小林さやか田村先生に引き続き、今のそういったDX化も含めてですけれども、やはり非常に今、人手も予算も足りていないという状況で、おそらくそういったことも勘案した受益負担と言っているのかなというふうに、今までの今回の議論で捉えてはいるんですけれども、先生はそれに対してのご意見ですとか、その予算をどこから得ていくべきかというところについて、お聞かせいただけますでしょうか。

田村太郎デジタル化は初期には費用はかかりますが、その後はむしろ労力やコストは削減する。

それだったら最初からデジタルなものを持って行ってヒンディー語で入力してもらえば、その場で日本語に変わるわけです。

初期費用はかかりますが、結果として全体的なコストや労力は削減できると私は思っています。

こういう状況を考えますと、デジタル技術を活用してしっかりとアセスメントする方が、むしろコストや労力を下げることになるのではないかと考えます。

欧州の社会統合トレンドと日本の外国人施策の方向性
▶ 動画
質問
小林さやか (国民民主党・新緑風会)

- 欧州において、多文化主義(インクルージョン)から社会統合(インテグレーション)へ揺り戻している傾向がある中で、日本が目指すべき基本理念はどうあるべきか

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 現在の欧州のトレンドは、外国人を主体とする「インターカルチュラリズム」であり、日本もこれを参考にすべき
  • 社会統合講習などの同化的要素を認めつつ、同時に日本人側のマインドセットを変え、互いに理解し合える共生基盤を作る政策が望ましい
全文
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共生社会といいますか、インテグレーションとインクルージョンを、今、先生の中で並列していらっしゃるかなというふうに捉えたんですけれども、その我が国の外国人施策の基本理念が、今回の「秩序ある共生社会」ということで、私もこのインテグレーションを目指しているのか、インクルージョンを目指しているのか、はたまたアッシミレーションなのかというところが、曖昧で非常に分かりづらいと考えております。

欧州でもですね、最初はマルチカルチュラリズムというか多文化主義、インクルージョンを目指しつつ、途中でやはりちょっと圧力があったりして、若干社会統合、インテグレーションの方に少し揺り戻しているような印象を受けている次第なんですけれども、日本は今その全てがなくてきっと放置状態なのだと思いますが、その欧州の若干の強制同化説からの社会統合に揺り戻しているように見える動きも踏まえた上で、このマイペクス2020以降の欧州。

欧州では国ではなくて自治体で主にやっているんですが、今はインターカルチュラリズムというのが割とトレンドで、日本でも浜松市と静岡県は参加しております。

国レベルでいうと、先ほど日本語講習とか社会講習、これは社会統合講習というんですが、それを入れる国が増えてきました。

若干それは同化的な要素はあるんだけど、そうでない要素もやはりたくさんありますので、そういう意味で、どちらかというと、多文化主義の行き過ぎたところを少し真ん中ぐらいの形にするというのが、ヨーロッパの今のトレンドだと思いますし、日本もそれを参考にするといいと思います。

そういう意味で日本語講習とかそういうこともするんだけど、今度は日本人に対して、さっき言った多様性検証だとか、日本人のマインドももっとより開かれて、お互いがお互いを理解し合えて、今までの固定観念とは違う、お互いに共生しうる、そういう基盤を作っていく、そういう政策をするのがいいのではないかと考えております。

排外主義的な主張への対策
▶ 動画
質問
横山信一 (公明党)

- 排外主義的な主張が広がる中で、まず何から着手すべきかアドバイスを求める

答弁
田村太郎 (参考人 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事)

- 外国人が増える不安を口にすることを排外主義と決めつけず、何が不安なのかを話し合う機会を設けることが重要である

全文
質問・答弁の全文を表示

先生の書かれたものの中に、多文化共生とは地域に表出する問題の解決だけではなくて、どのような社会を目指すのかという点に意味を込めたというふうにも述べられておりまして、地方の自治体で外国人が暮らしている市町村が主体となって取り組む課題が多かったわけですけれども、一方で、今まで日本人はあまり外国人を入れてこなかったのが、急にコロナ以降、急激に特定技能2号を始めとしてこれからもますます増えていくというふうに思います。

そういう中で、先生の先ほどの意見陳述の中にも、排外主義的なことに対しての解決策をご提言されましたけれども、こういった排外主義的な主張の広がりの中で、何をすることか、先生は日本語や制度、ルール等を学習するプログラムの創設、総合対応策の中でも述べられておりましたが、他の国々でもこうした現在、社会基本法のプログラム法の話もされましたけれども、こうした排外主義的な主張に対して、まず何から始めていったらいいのかということについてアドバイスをいただきたいと思います。

ただ、この近年の急増、急に状況が変化することについて不安だと思うことは、これは当然のことかと思います。

外国人が増えることについて不安だと口にするだけで排外主義だと言われてしまうのは、それは少し状況としては自然とは私は思わないんですね。

重要なことは、何が不安なのかということを話し合うような機会をしっかりと設けることだと思います。

多文化共生におけるアウトバウンドの重要性
▶ 動画
質問
横山信一 (公明党)

- 多文化共生の視点から見た「アウトバウンド(日本人が海外へ目を向けること)」の重要性について伺いたい

答弁
田村太郎 (参考人 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事)
  • 日本国内で外向きの目線を持つ人が減っている危機感がある
  • 外国人が増えるインバウンドだけでなく、日本社会側が国際社会で何が起きているかに関心を向けることが大切である
全文
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横山信一(公明党):中に大変ちょっと目を引くところがありまして、それはインバウンドと同じくらいアウトバウンドにも力を入れて、相互理解と国際協調の中で生き残る道を切り開いていくことを急がなりませんという記述があったんですが、観光政策としてのアウトバウンドとはよく理解できるんですけれども、多文化共生の視点からのアウトバウンドの重要性についてお伺いしたいと思います。

つまり日本国内で外向きの目線を持つ人が減っているんじゃないかと、そういう危機感があるというお話を伺いました。

外国人が増える、これは観光客に限らずインバウンドの方向性はあるんですけれども、日本社会が海外に目を向けるアウトバウンドの目線が少し弱くなっているんじゃないか。

外国人の方が周りで増えると同時に、日本社会の側が海外で、国際社会で何が起きているのか、こういうことにもしっかり関心を向けていくということが大切かと思っております。

多文化共生社会に向けた法整備の優先順位
▶ 動画
質問
横山信一 (公明党)

- 多文化共生社会を作り上げるための法整備において、優先的に取り組むべき順番についてアドバイスを求める

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • まずは「多文化共生社会基本法」のような、統合政策を体系づけるための法律を整備することが重要である
  • 併せて、政策計画を策定するための機関を設置する必要がある
全文
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まず急激な在留資格を持つ在留外国人が増えてきたということの中で、確かにヨーロッパというのは人種や民族、宗教が日本と比べて比較的流動的な部分があって、そういう意味では歴史的な背景が違うと言えば違うと思うんですけれども、そういう意味では日本社会というのは今急激に変わろうとしているわけです。

そんな中でマイペックスもご紹介されましたけれども、差別禁止法が日本にはないという話もされましたが、今急激に増えていく在留外国人、多文化共生社会を作り上げていく上で、やはり法整備が非常に重要になってくると思うんですけれども、いろいろやらなきゃいけないと思うんですが、あえて順番をつけるとすると、どこからやっていけばいいのかということについてアドバイスをいただきたいと思います。

近藤敦(参考人):多文化共生社会基本法というのは、実は田村さん。

と一緒に作ってもかなり前から提言しております。

そういうものをまず作ることが大事だと思いますし、名称は何かいろいろな名称のものが基本法という名のもとにいろいろ提案されていますが、いずれにせよ、そういうきちんとした外国人施策、特にこれは受け入れの施策は実は十分あったわけです、入管施策というの。

今度は統合政策という部分の政策が日本は足りなくて、その政策をきちんと体系づけるための法律がまずは必要で、その政策の計画みたいなものを考える、そういう機関を作る必要があるし。

多文化共生施策における法務省の役割
▶ 動画
質問
横山信一 (公明党)

- 多文化共生施策において、法務省の機能が重要であるとされる理由について詳しく伺いたい

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 法務省は外国人に関する実務やノウハウを多く持っており、調整機関としての機能を強化すべきである
  • 必要であれば、省庁間調整がしやすい内閣府に位置づける選択肢もある
全文
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横山信一マイペックス2020の中にも書かれているんですけれども、評価をされている中で、先生が移民政策研究第14号に書かれている部分で、このマイペックスを紹介されながら、日本の評価の低さをいろいろ指摘をされていらっしゃいますけれども、その中で、今のご発言にも関係するかと思うんですが、政府として法務省の機能が重要だということをおっしゃられていて、確かに多文化共生は総務省が中心になってやってきたわけですが、法務省はどちらかというと総合調整機能で、いろんなところを結び合わせて調整しているだけという、だけって言っちゃいけないですけれども、そういう役割を担ってきたわけですが、今後、法務省が多文化共生施策では非常に重要だということをおっしゃられている。

その点について、もう少し教えていただきたいと思います。

近藤敦法改正をして法務省が一応そういうところの調整機関だと位置づけられたので、そこがもっとしっかりした方がいいということで、場合によっては内閣府をそういうものに位置づけた方が省庁とのいろいろな調整がしやすいならば内閣府でもいいのかもしれませんけど、割と外国人に関するいろんな実務とかそういうノウハウも法務省が持っています。

自治体における外国人支援の財源確保と人材育成
質問
嘉田由紀子 (日本維新の会)
  • 外国人向けの教育・福祉・防災支援、特に日本語学習プログラムの創設には多額の予算が必要である
  • 自治体がこれらの支援を適切に行うための財源確保について、どのような考えを持っているか
答弁
田村太郎 (参考人 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事)
  • かつての自治体は財源があったが、現在は不足しており、国際交流協会などの運営が限界に達している
  • 予算だけでなく専門人材が不足しており、美術教師が日本語を教えるなどの現実がある
  • 専門職のキャリアデザインを明確にし、知見を持った人材を育成することが重要である
全文
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まず田村参考人ですが、2026年1月の総合的対応策で、日本語の学習プログラムの創設と、ここ今、政府が検討中ということなんですけど、自治体でやるときに、やはり教育、福祉、防災などを含めると、教育が一番ある意味で力を入れて予算が必要なのですね。

もちろん、高等教育のところで外国人の方がおられたら、加配の先生が必要ですし、言葉が一番大事だと思います。

それから、ラチード学園の話を金光さんが言っていただきましたけれども、本当に高等教育に行っていなくて、それこそブラジルならブラジル語、韓国なら韓国の、そこの支援が、行政がほとんどできていなかったんですね。

そういうところで、それを一から支援しようとすると、これもかなり基本は予算です。

財源です。

ということで、特に自治体に対して財源確保をできるような方向をどうお考えか教えていただけたらと思います。

日本で暮らす外国人が増え始めた1990年代は、日本の自治体にはお金がありましたので、外国団体で財団法人で国際交流協会をつくり、資産を運用しながら、日本語ボランティアを育成したり、通訳を確保したりしてきたんですけれども。

今、自治体にはそのようなお金がございませんので、どこも大変苦労しております。

ここはなかなか自治体だけでやっていくのは限界があるのではないかと思います。

教育に関しても、人数ですね、加配をするということも大事なんですけれども、私一度、日本語担当の先生に、そこのクラスが出している通信の挿絵が大変美しかったので、「先生、私、毎回出る通信の挿絵が素敵だなと思います」と言いましたら、「私、本当は美術の先生なんだ」と言われました。

日本語はやったことないんだけど急に「あなた日本語」と言われてきた。

予算を増やしても実際人がいないので、そこをどう考えるかというところですね。

きちっとしたキャリアデザインといいますか、何年目にはこういうことを学んで、何年目になったらこういうふうにしてというものがないと、やっぱり突然担当が変わってきても、そこでいい仕事ができませんので、自治体においても特にそうですが、教育も同じですが、この分野でしっかりとした知見を持った人材を育てていく、その人たちのキャリアデザインをしっかりとしていくということが今大切ではないか。

ただ今とにかく自治体財源がないので、そこをどう手当てしていくのかと、私もいい答えが見つかっておりません。

多文化共生教育の理念と多様な教育メニューのあり方
▶ 動画
質問
嘉田由紀子 (日本維新の会)
  • 自治体の多文化共生教育において、インテグレーションやインターカルチュラリズムなどのどのような理念を持つべきか
  • 教育内容をどのように広げていくべきか、ヒントを求めたい
答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • ヨーロッパのように「社会人を育てる」という広い理念を持ち、外国人の児童生徒も義務教育の対象とする考え方が有効である
  • 一律のメニューではなく、個々の言語レベルやニーズに合わせた多様な教育メニューを用意する仕組みが必要である
  • 日本には「第二言語としての日本語」の専門教師養成が不足しており、特に子どもの教育において構築する必要がある
全文
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その関連で近藤様にお伺いしたいんですが、まさに理念ですね、この教育の理念をどう持っていくか。

インテグレーションか、インクルージョンか、インターカルチュラリズムか。

この辺を自治体の多文化共生の教育でも理念が必要だと思うんです。

私自身は文化人類学を目指して異なった分野、言葉とか食べ物とか衣服とか生活者として、教育の中身のインターカルチュラリズムというところをどういうふうに広げていったらいいか。

そのあたり、先ほどバルセロナの例なんか出していただいたんですけれども、近藤様に教えていただきたいんですけど、ヒントがいただけたらと思います。

ヨーロッパの場合は、国民を育てるというよりも、ヨーロッパ市民を育てるというふうに、もうちょっと広がって教育基本法自体を少し見直すと、先ほど出たように外国人の児童生徒も本来の義務教育の対象というふうになることができるはずです。

そういう意味であるべき教育の理念というところももう少し広げて、要するに社会人を育てるというそういうものを基本にするといいと思うんですが、もう一つは今度は子どもではなくて大人の教育を、結局知ってこなかったわけです。

これを多少今、もう国がお金を出して、でも自治体が出さなきゃいけない部分も多くて、自治体が取り組んでるところもあるし、取り組めてないところもあるし、浜松市などは600時間ぐらいのものをやって、ドイツ並みの時間をやって、B1ぐらいのレベルまでやるコースを今年から始めていて、それをちゃんと国が支援する、もうちょっと国としてどういうメニューがあるかというのもいろいろ考える必要があるんですが、多様な教育の仕方、先ほどアセスメントというのもあったんですが、実はフィンランドとかいろんな国は、みんな同じ教育を受ける必要はなくて、それぞれのニーズに合った、言語レベルも違うでしょうから、その人に合った教育はこういうものだからこういうのを受けてくださいみたいなことを決めるんですね。

それと同じように、多様なメニューで、例えば愛知県にいたウクライナの人もしばらくしてから日本語が受けれますよと言われたんだけど、ある程度習っていると、最初のレベルの方は優しすぎて合わないから受けませんとか、そういうことがないように、割とその人のレベルに合ったようなものをうまく作れるそういう仕組みがいるんだろうと思うんですね。

そういう意味ではレベル別のそういう多様なメニューとその人に合ったような教育の仕方を工夫していく、それほど大金をかけなくてもうまくやる方法というのも考えていく必要があると思うんですが、いずれにせよ子どもの教育はそれなりにしてるんですが、ただ第二言語としての日本語という科目がないんですね。

そういう意味でそういう専門教師を大学とかが養成してるんですが、日本はそれがないので、それを子どもの教育ではまず作る必要はあると思いますけど、大人の教育というのは今のところ全くないので、これから政府が取り組むと思うんですけど、そういう時に一つのメニューで一律だとうまく合わないので、多様なメニューをどう用意するかということを考えていただけたらと思います。

一人親家庭(特に母子家庭)の貧困問題と出口戦略
▶ 動画
質問
嘉田由紀子 (日本維新の会)
  • 母子家庭が貧困や生活困難に陥る背景には、男性の無責任さなどの構造的問題がある
  • 母子家庭にさせないためのサポートを含め、貧困問題の出口戦略について現場の視点からアドバイスが欲しい
答弁
金光敏 (参考人 大阪常磐会大学兼任講師 社会教育士)
  • 男女間の就労選択の幅や非正規雇用率の格差(女性の方が圧倒的に高い)が、離婚後の女性の貧困を加速させている
  • 本質的な問題は日本社会における女性の地位の低さや処遇の悪さにある
  • 労働法制の緩和により福利厚生が機能しなくなったことが格差を生んでおり、女性差別の解消と労働法制の在り方の見直しが重要である
全文
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一人親の貧困のことをずっとサポートいただいているんですけど、そもそも親は2人いないと子どもは生まれないんです。

なぜ一人親という言葉が、あるいは一人親が貧困、あるいは生活困難なのかということを考えると、男性が無責任だからですね。

先ほどのフィリピンの母子家庭の貧困もそうだと思うんですけど、ここは母子家庭にしないサポートを含めてですね、どうやったら貧困の問題を、出口を見つけるかというようなことをずっと、私も政治家としても悩んでいるんですけど、そのあたり、現場を見ていらして、何かアドバイスなり、出口戦略があるでしょうか。

そもそも男女間の就労の選択の幅の違いに着目をすべきだと考えます。

しかし、これ男女の区分で見ますと、大体男性の非正規率が22、3%で、女性の非正規率で54%超えているんですね。

ですので、この状態の中で婚姻関係が破綻をして、離婚をした場合ですね、当然にして女性への貧困が加速されやすいという現実があります。

ですので、外国人の母子家庭の貧困の問題というようなファクターで覗き込むというふうなことだけではなくて、そもそも日本の社会における女性の地位の低さといいますか、処遇の悪さ、ここに本質的な問題があるのではないかというふうに考えます。

さらにもう一つ加えて言うならば、やっぱり労働法制がこの間ずっと緩和され続けてきたことでですね、やっぱり働くという福利厚生が十分に機能しない現実が、今のような貧困や格差の問題を見続けているというふうに思います。

ですので、本質的に女性差別の問題をどう考えるのか、それから労働は最大の福祉であるということを念頭に置いた労働法制の在り方というのはやっぱり重要ではないかなと思います。

外国人比率抑制と国籍取得制度の見直し
▶ 動画
質問
安達悠司 (参政党)

- 外国人比率が世界最高になることを防ぐため、国籍取得制度を見直して外国籍の人数を減らすという理解でよいか

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • G7ではカナダのように国籍取得が進んでいる国は外国人比率が低く抑えられている
  • ドイツも法改正により比率が下がると予想されるトレンドにある
全文
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つまり、参考人の考える解決策としては、日本の外国人比率がこのままだと世界で一番高くなってしまうだろうと。

しかし、そのように10%になってはならないためには、国籍取得制度を見直す必要があって、それは外国人の人数が増えても、その外国人に日本の国籍を取ってもらえば、外国籍の人数が減っていくから、統計上は外国人比率が減っていくと。

こういう趣旨の理解でよろしいでしょうか。

近藤敦(参考人):ここでG7を見てみますと、実はG7で外国人比率が10%を超えているのはドイツだけです。

もっとたくさんの外国生まれの人の比率、20%を超えているような国もあるんですが、カナダなんかに30%いくんですが、でも外国人比率は10%もいかないんです。

先ほど申し上げたように、たくさんの人がカナダ国籍を取っているからです。

ところが法改正をしましたので、おそらくドイツの外国人比率はこれから少しずつ下がっていきます。

そういうのがG7のトレンドでありますので、日本はあまりにも高度経済成長の時に外国人の人を入れないで済んだので、非常に低い、今まで非常に例外的な状況でいられたんですが、そういう状況がもうなくなってしまって。

国籍取得による人口構成変化の解決策
▶ 動画
質問
安達悠司 (参政党)

- 国籍取得によって日本国民としてカウントし直すことが、人口構成の変化に対する国民の不安や社会統合の課題への実質的な解決になり得るか

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • ある程度解決になると考える
  • 日本語や法制度、文化を学ぶ人を増やすことが重要である
  • 日本社会を担う人材を育成することに注力すべきである
全文
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今は人口比率が将来高まっていくことの調査の検討段階なので、政府がどういった検討をしているのかは分かりませんが、今の近藤さんにお話をお聞きすると、それは大量に移住して帰化した人が増えるというだけで、もともとの日本人の人口の減少や、移住外国人が増えるという根本的な構造の問題は、解決していないのではないかと考えました。

外国人を、要は国籍取得によって日本国民としてカウントし直すということが、国民国家の人口構成の変化に対する国民の不安や社会統合上の課題への実質的な解決になり得るというふうに近藤参考人はお考えでしょうか。

近藤敦(参考人):ある程度なると思います。

日本語を学び、日本のルール、文化を学び、ちゃんとした憲法をはじめ、いろんな法制度の知識を持ってもらう人を増やしていく。

それは大事なことだと思います。

そういう意味では、日本社会を担ってもらう人材をたくさん育てていくということに注力するのが大事だと思います。

外国人受け入れの停止・上限規制の可能性
▶ 動画
質問
安達悠司 (参政党)
  • 外国人受け入れの停止が「非現実的」とするのは法律的・政治的などちらの趣旨か
  • 受け入れ規模や速度に上限・目安を設けることも非現実的と考えるか
答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)

- 全面的なストップは難しいが、受け入れ速度を弱めるなどの調整は可能である

全文
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安達悠司:あともう一つですね、今の出展に関連して、近藤参考人は、要は「5%を超えたから、10%を超えたから、今度外国人の受け入れをストップするという、ある時期にそうするということは多分想定しがたい」というご発言でしたり、また「ある時期に外国人の受け入れがストップすると考えるのは非現実的だ」というふうなことを書かれた意見書も提出しておられます。

ある時期に外国人の受け入れを止めるのは多分想定しがたいとか非現実的というふうなことは、法律上難しいというお話なのか、政治的に難しいというお話なのか、それはどういう趣旨でこういうことをおっしゃっていらっしゃるんでしょうか。

また、受け入れ規模や速度に一定の上限とか、目安を設けるということ自体もやはり非現実的というふうにお考えなのでしょうか。

根拠も併せてお聞かせいただければと思います。

ストップするというのは難しいと申し上げて、その速度を弱めるとか、そういうことができると思うんですね。

上限規制の法的可能性の確認
▶ 動画
質問
安達悠司 (参政党)

- 上限規制自体を否定しているわけではなく、法律的に不可能というわけでもないという理解でよいか

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 不可能ではないと考える
  • ただし、現状は高度人材が十分に集まっていない一方で、低技能職種の需要が高く、構造が早急に変わるとは思えない
全文
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上限規制自体を否定しているわけではなくて、また法律的に不可能というわけでもないという理解でよろしいでしょうか。

確認なんですけれども。

不可能ではないと思いますが、ただいわゆる高度人材もいくらでも来てくださいと言うんだけど、あまり来ないのが現状でもありますので、むしろ日本で必要とされている、あまり技能が高度ではない職種の人がむしろたくさんいるし、その人たちをたくさん受け入れる構造も、今のところ早急に変わるとは思えないと思います。

スウェーデンの移民政策と失業率の関係
▶ 動画
質問
安達悠司 (参政党)

- スウェーデンで外国人出身者の失業率が高まり、社会保障の重荷となって移民抑制策に転じた実態についてどう考えるか

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 失業率が高いのは主に難民であり、EU圏からの労働者は失業しにくい
  • 寛大な難民政策をとっていたが、大量流入により限界に達し、EU平均的な水準へ引き下げている
全文
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特にマイペックスの2020で1位だった国、これどこかというと、スウェーデンなんですね。

この2020年、スウェーデンはですね、その後ですね、例えば2年前の9月13日の2024年9月13日AFPBBニュースなんですけれども、外国人出身者の失業率が極めて高いために経済格差が拡大し、ゆりかごから墓場までと呼ばれるほどに充実した社会保障制度にとって重荷となった。

欧州移民危機が転換点となり、当時の与党、社会民主党は移民への門戸開放政策をこれ以上続けることができないと表明し、以来歴代政権は左右を問わず移民抑制策を講じてきたと書かれてありまして、これ有名な話ですけど、2年前の9月12日の記者会見で当時の政権は、令和8年、今年からですけど、自由意思に基づき出身国に帰国する移民は最大35万クローナー、約500万円ですね。

480万と書かれてあったり、560万と書かれてあったりしますが、最大35万クローナーを受け取ることができるというふうなことを述べまして。

当時はまだ2年前、帰国する移民に支給される金額は、成人1人当たりで最大1万クローナー、約14万円、子供1人当たり5000クローナー、約7万円で、1家族当たり4万クローナー、約55万円だったんですけれども、そういうふうなことになったと。

また、欧州で帰国する移民に給付金を支給している国はスウェーデンだけでなく、デンマークは1人当たり1万5000ドル。

そこでの移民という中身は大半難民です。

スウェーデンでEUの人は移動の自由ですから働きに来たい人、そういう人たちはあまり失業しない。

その失業率が高いのは難民の人。

スウェーデンは難民に関して割と寛大な政策をとっていましたので、ドイツもそうですが、大量にシリア難民からものすごい数が来てしまって、もうちょっとギブアップな状態になって、今までの難民に対する政策をEU難民にする、EUの平均的なものに引き下げる。

グローバリズムと国民主権の両立
▶ 動画
質問
安達悠司 (参政党)

- 国際機関の勧告や多国籍企業の圧力など、グローバリズムによって民主主義や国民主権が損なわれている現状についてどう考えるか

答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 行き過ぎたグローバリズムは問題であると理解している
  • しかし、日本は資源のない貿易立国であり、国際協調は必要であるため、グローバリズムを完全に否定することは好ましくない
全文
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最後にですね、先生は憲法や国際人権法の研究者でいらっしゃいますので、ちょっとお聞きしたいんですけど、民主主義や国民主権といった観点からですね、最近はこのグローバリズムということが問題になっております。

これは多国籍企業のロビー活動とか、あるいは国際機関の勧告とかですね、そういういわゆるその自分の国で民主主義で投票して定めた法律ではないものによってですね、政治が動かされていくと。

それによって国のルールが変えられたり、あるいは市場がどんどん緩和して開放されていくといった動きが起きています。

これの中に、例えば移民受け入れへの圧力なんかもあると思いますし、EUもまたそういう意味で民主主義との関係で非常に問題があるというふうなことも言われていますが、こういったグローバリズムと民主主義や国民主権の問題について、先生のお考えをお聞かせいただけたらと思うんですけど、いかがでしょうか。

行き過ぎたグローバリズムというのも問題だというのは理解しております。

ただ国民主権を貫くために経済的に困難な状況を招くよりは、経済的にウインウインになるようなそういう。

できている国であって、その代わり日本は貿易立国というか、資源があまりある国ではないので、そういう輸出とかいろんな関係で国際的に協調していくということが必要なので、そういう意味ではグローバリズムを全く否定するみたいなことは日本ではむしろ好ましくないとは思っておりますが、行き過ぎたところはそれは問題だとは思っております。

在留期間の短さと低収入の関連性
▶ 動画
質問
仁比聡平 (日本共産党)

- 在留期間が短い人ほど収入が低い傾向にあるとの指摘について、その関連性や認識を問う

答弁
金光敏 (参考人 大阪常磐会大学兼任講師 社会教育士)
  • 在留外国人の非正規雇用率が日本全体の平均より相当に高い現実がある
  • 在留期間が短いと携帯電話やマンションの契約が困難であり、日常生活に大きなマイナス要素となっている
全文
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まず、金参考人からお尋ねしたいと思うんですけれども、本法案が手数料を上限10倍、30倍というこの引き上げをしようとしているというこの提案に、恐怖、そして不安がどれだけ切迫しているかということについて、先ほどの話で本当に受け止めました。

3月11日の朝日新聞の記事にコメントをしていらっしゃいまして、そこにですね、在留期間が短い人ほど収入が低いという傾向があるんだというご指摘がありまして、先ほどの冒頭のお話でずいぶん分かったようにも思うんですけれども、在留期間の短さ、したがって更新の頻回、そしてその収入の低さというのがどんなふうに関連しているのか、もしご認識があれば教えていただけますか。

金光敏在留外国人の就労の実態を見ていきますと、日本全体の就労における非正規率よりも相当に非正規率が高いというのは分かっております。

冒頭のところでブラジル人の話をさせてもらいましたが、ブラジル人だけではなくて、日本に暮らしている在留外国人の非正規率は非常に高いという現実があります。

もう一つありますのは、在留期間が短い場合に社会契約がすごく難しいというところがあって、携帯電話もおおむねやっぱり2年以上の在留期間がなければ契約ができなくて、結果的には他人の名義の携帯を使わせてもらっているという在留期間1年の外国人の当事者は相当います。

さらにはマンション契約する際にもですね、おおむねマンションなんかは2年契約が主ですので、在留期間が1年である場合、選択肢がぐっと狭まったりします。

そうした条件が、日常生活をするにあたってものすごくマイナスの要素をもたらしているという現実があります。

手数料引き上げの妥当性と使途
▶ 動画
質問
仁比聡平 (日本共産党)
  • 手数料の上限引き上げが法外であり、多文化共生や排外主義の観点から問題ではないか
  • 引き上げた財源の使途が不明確である点について、参考人の認識を問う
答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 領事活動や外交体制の強化など、外国人にとって直接関係のない使途への説明は納得感に欠ける
  • 窓口業務の改善など、日本人・外国人の双方にメリットとなる政策に使うのであれば、手数料分は必要と考えている
全文
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仁比聡平(日本共産党)そうした実態をこの法案提出までにまともに検討していないのではないかと私は思うんですけれども。

一方で受益者負担というふうに法の目的で言うわけですよね。

ですがこの委員会では何が受益で、それを在留外国人にどれだけ負担させるのかと、相応の負担とは何かということが明らかになったとは到底言えないと思っています。

私はこの法案が提起する手数料の上限というのは、従って法外ではないか。

こんなことをやることは多文化共生とは両立しないのではないか。

その意味で、排外主義という汚名を免れないのではないかと思っているんですけれども、3人の参考人の皆さん、金さんから近藤さん、田村さんとご認識を伺えればと思います。

私が今回の法案改正、改定に伴ってすごく印象を受けたのは、上げた分をどこに使うのかというのがやっぱり不明確だというところでした。

そういう実態を見ると、例えばその手数料引き上げた分を入管の職員の増員であったりだとか、あるいは窓口の増設であったりとか、そこから換算して、これぐらいの財源が必要だから上げるという議論であるならば、議論は深めるべきだというふうに思うんですが、今のところどこにどう使われるのかわからないと。

国会での議論を聞いていたときに、相関費用に使う点とか片山財務大臣の答弁だったと思いますが、領事活動とか外交実施体制の強化というのは、ちょっと外国人の方とはあまり関係のないものに使うという説明をするのは、外国人の方からすると「何でそんなお金を自分たちが」という。

法務委員会、公衆みたいなものというものは、割と力を入れてやった方がいいと思います。

それは外国人の人のメリットにもなるし、日本人の人のメリットにもなるわけで、それを全て手数料でというのは無理だと思いますから、税金も使うんだと思いますが、日本人にも外国人にもメリットになる、そういう政策に使うのであれば。

手数料分というのは十分必要なんじゃないかとは考えております。

手数料上限の変更に関する議論のあり方
質問
仁比聡平 (日本共産党)

- 手数料の上限引き上げについて、参考人の認識を問う(文脈上、前述の使途の問題と併せて)

答弁
田村太郎 (参考人 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事)
  • 1981年以来の法定上限を変えること自体は必要である
  • ただし、金額や時期については慎重な議論が必要であり、日本人だけで決めず外国人の意見を汲み取るべきである
全文
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その意味で、排外主義という汚名を免れないのではないかと思っているんですけれども、3人の参考人の皆さん、金さんから近藤さん、田村さんとご認識を伺えればと思います。

冒頭、意見陳述で申し上げたとおり、もともと今の法定上限は1981年に定められておりますので、この上限を変えること自体は必要なものだと思います。

その金額といつから変えるのかということについては、相当慎重に議論しなければならないということです。

いいかどうか分からないですけれども、例えば女性活躍促進に関して、男性だけで物事を決めて、いいものになる気配がしないのと同じで、外国人に関わることを日本人だけで議論しても、いいものに多分なりません。

この手数料の変更で、さまざまなところへ影響を受けますので、そうした方々の意見をどう汲み取って、金額や。

在留権の法的性質と信頼保護の原則
▶ 動画
質問
仁比聡平 (日本共産党)
  • 在留資格の更新において、単なる裁量ではなく一定の権利(在留権)として認めるべきではないか
  • 過度な手数料負担が在留の不安定化を招く懸念がある中で、信頼保護の原則についてどう考えるか
答弁
近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授)
  • 日本の入管議論は信頼保護の原則が弱く、更新を繰り返すことで生じる期待感への配慮が不足している
  • 特に子どもへの影響など、個人が失う不利益が国家の利益を上回る場合に考慮されるべき「比例原則」などの法治国家としてのルールを反映させるべきである
全文
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今の3人の参考人の意見は政府本当に真剣に受け止める必要があると思うんですけども、ちょっと法的な観点で近藤参考人にお尋ねしたいと思うんですけども、今、田村参考人のお話にあったとおり、上限10万、30万という自由裁量といいますかね、こういう法の定め方自体、私は近藤参考人に伺いたい。

先ほど申し上げたようにマクリーン判決というのが基本にされてるんですが、もう50年ぐらい前の判決で、まだどの人権条約にも入ってないフランスで、昔近代以前はアンシャンレジームと古い体制というんだけど、国際人権法の分野でいうとアンシャンレジームのような時代の判例が今でも判例であって、在留権はありませんって言うんだけど、その難民の人たちにないわけでもないし、そういう人もいれば家族の人たち、日本人の家族ですらないんだ、外国人はないんだっていうのは常識的にもおかしいわけで、家族としての生活の権利というのは人権条約が保障しているわけですし、子どもの権利条約、子どもの最善の利益というのは条約だけじゃなくて子ども基本法という法律にも出てきたわけですから、それらの人たちが全く権利がないというよりは、基本的にはあるんですね。

ただ、その要件に合致しないとか、何か犯罪を犯すとか、そういう場合にはないから日本人とは全く一緒ではないんだけど、すべての外国人が同じように全部裁量の問題ですよというのも違って、そういう意味では在留権という言葉をかっちり、ずっとどんな例外なしにでもいられるという意味では日本人だけかもしれませんが、もうちょっとレベルが違って、原則的に在留できるそういう権利というのは一定の外国人の人には認められている。

最後の問いになるかもしれませんが、近藤さんに伺いますけれども、先ほど金光さんから、過度な手数料の負担という制度というのは、例えば3年の在留資格の分のお金がないから、これ1年に取得しかないかというような、在留資格を逆に不安定な方向にさせるというようなご指摘もあって、やっぱりこの在留を非正規化するとか不安定化するとか、その中でこの社会にいられないような方向を作ってしまうっていうのは、やっぱり大問題だと思うんですよね。

現にこれまで在留資格を得て在留をしてきた外国籍住民、例えば経営管理の在留資格の厳格化、要件の厳格化についても、そういう問題になっていますけれども、それらの点について、近藤参考人から冒頭、信頼保護の原則ということが語られました。

国際人権法というか、我が憲法というか、この国家が約束違えて追い出すようなことしちゃならないと、傷つけるようなことしちゃならないというのは当然だと思うんですけれども、どんなふうにお考えでしょうか。

まさにそうで、日本の今までの入管の議論は、その信頼保護の原則みたいなことがちょっと弱いんですね。

多少行政法の中でも、最初に認めるときと更新のときでやっぱり裁量が違うと。

しかも何回も繰り返すと、それはやっぱり認めていく。

別の分野で、要するに今大学でも非常勤講師を何年もしていくと、それは正規のものにしなきゃいけないので、でも雇い止めでそのマックスの年数でやめると、裁判などではそれは違法みたいな判決も出たりするように、何度も更新されていくのは期待感として、次も何か特別なことがない限りは認められるというもので成り立っていると思うんですね。

社会の安定とか、そういう特に子どもが絡みますと、子どもが日本語で教育を受けて、もうまた振り出しに戻って出身国、国籍国の言葉を覚えて、そこから勉強をやり直せというのは、子どもにとってはあまりにも過酷なことなので、これは比例原則という言葉でも使われるんですが、その人にとってあまりに不利益が大きくて、国家の利益というのと比べても、個人が失う利益の方が大きい。

というふうに判断する場合、日本の裁判所でも下級審でそういうことを認めた判決もあるんですが、そういう比例原則とか信頼原則というのは、法治国家としての必要なルールであって、その配慮を今後は生かしていく、こういう国会での議論もそういうことを反映していただければと思います。

発言全文

伊藤孝江 (法務委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 伊藤孝江

ただいまから法務委員会を開会いたします。

委員の異動についてご報告いたします。

昨日までに宮本和弘さんが委員を辞任され、その補欠として西田英則さんが選任されました。

出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第2条第5号ろの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

本日は本案の審査のため、3名の参考人からご意見を伺います。

ご出席いただいております参考人は、一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事田村太郎さん、名城大学法学部教授近藤敦さん、及び大阪常磐会大学兼任講師社会教育士金光敏さんでございます。

次に、議事の進め方について申し上げます。

まず田村参考人、近藤参考人、金光参考人の順にお一人10分以内でご意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。

また、ご発言の際は挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、ご承知おきください。

なお、ご発言は着席のままで結構でございます。

それではまず田村参考人からお願いいたします。

田村参考人。

田村太郎 (参考人 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事) 2発言 ▶ 動画
その他 田村太郎

はい、よろしくお願いいたします。

私は1995年の阪神淡路大震災で被災した外国人への支援を機に、外国人を含む多様な人々が排除されることのない社会を作るために、様々な活動に取り組んでまいりました。

毎年3つから5つぐらいの自治体の多文化共生プランの策定やダイバーシティ推進のための計画作りに携わっております。

また全国各地にお邪魔しまして、自治体や経営者の方々の意見を伺い、地域の悩みや要望に触れております。

本日は限られた時間ではありますが、そうした地域社会の現状から本法律案の改正にあたって意見を述べさせていただきます。

まずJESTARの創設に関する改正についてであります。

外国人の新規の入国者数が過去最多を更新し、他の主要国でも電子渡航認証制度の導入が進行する中、上陸審査手続の一層の円滑化を図るため、本法律の改正は必要と考えます。

本制度は、査証免除者であって、観光等を目的とする短期滞在の活動を行おうとする者を対象とし、事前の認証により、入国前にスクリーニングを行うものですが、私は、査証を取得して来日する外国人に対しても、別途デジタル技術の活用軸にして、外国人への来日前からの情報提供や、居住予定の基礎自治体に対する事前の情報提供の制度を検討してもらいたいと考えています。

外国人を受け入れる基礎自治体では、転入時に就学や健康保険等の手続きが対象となるのかどうか、在留資格の種類や家族の年齢、出身国の法制度等を参照しながら確認する必要があります。

例えば子どもが来日した際、どの種類の予防接種が終わっているのかわからない、日本語がどの程度理解できるのかが分からないといった課題があります。

こうした外国人への具体的な対応は基礎自治体に委ねられており、地域格差が大きいのが現実です。

一部で外国人による制度の乱用・誤用が指摘されていますが、現状ではどの制度が誰に適用されるのか、本人も基礎自治体も十分に把握できておらず、結果として制度から漏れることで、外国人本人の不利益となっている側面もあります。

JESTARの創設理由として、現行法では、不法残留等をしたものを日本から退去させるために多大な労力と費用が必要との説明があります。

また、JESTAR導入時には初期費用が必要ではありますが、導入後は審査手続きの簡素化により運用に係る労力やコストは下がると思われます。

JESTARの創設及び運用で不要になる労力と費用は、中長期に在留する外国人への対応に充てることを検討してはどうでしょうか。

次に、在留資格の変更許可等に係る手数料に関する改正について意見を述べます。

現在の手数料の法定上限は1981年に定められたものであり、国際情勢の変化や物価の変動等を勘案し、上限額そのものを変更することは適切と考えます。

しかし、すでに衆議院の法務委員会で他の参考人も述べているとおり、大幅かつ急な変更は、日本に在留する外国人、また外国人と共にある地域社会全体に大きな影響をもたらすものであり、その金額及び変更の時期については、慎重に議論すべきであります。

また手数料の変更は省令に委ねられることになっています。

この法改正の話とは異なりますが、上陸あるいは在留許可を受ける際、例えば経営管理の在留許可要件の変更などについても同様に省令に委ねることになっています。

このような外国人や地域社会に大きな影響を与える事項の変更については、その内容を適正なものとするための検討の枠組み、例えば多様なステークホルダーが参画できるような検討の場を定め、これまで地域で長年にわたって築かれてきた多文化共生社会の価値を損ねることのないよう、十分に留意する必要があります。

手数料は一般財源に算入されるもので、使途は限定されていないと認識しています。

住民税や所得税、消費税等を含め、在留外国人が納めている税も相当な額に上ります。

また、外国人との共生社会実現は、広く地域社会全体に裨益するものであり、その施策にかかる費用は、一般財源から賄うのが適切であると考えます。

今回の上限額の引上げによる手数料収入の増収分も一般財源に入ると認識していますが、受益者負担の考え方から外国人に納付を求めるからには、増収分に見合った外国人の方が便益を享受する施策の実施が必要であり、またそうした状況を見えるようにする必要もあります。

一方で、外国人との共生社会実現について、国が責任を持って必要な取組を行うための予算が十分に確保されている状況とは言えません。

例えば、外国人への一元的相談窓口を運営する自治体へ入管庁が交付する外国人受入環境整備交付金について、補正予算による拡充などの努力はされておりますが、交付を希望する自治体の増加などを背景に、自治体における不足感は強いものがあります。

相談窓口等で雇用されている職員の雇用条件も決して良いものではありません。

2026年1月の総合的対応策でまとめられた取組の実現には、相当の予算が必要となります。

手数料収入を含む一般財源をもとに、必要な予算を国として十分に確保していただくことを強く希望いたします。

最後に、これからの外国人との共生社会実現に向けて意見を述べます。

1990年の改正入管法施行により、日系南米人が増えた地域などでは、これまで地域住民や支援団体が手弁当でニーズに応えたり、自治体やその外郭団体である国際交流協会等が独自に相談支援に当たったりしてきました。

2018年の外国人労働者受入への閣議決定、また、2019年の在留資格「特定技能」の開始、コロナ禍や情勢不安などによる国際情勢の変化を背景に、在留外国人の増加・多様化はますます加速しており、ボランティアや自治体による独自の支援にはもはや限界があります。

欧米などの主要国では、2000年代半ばから、言語や社会規範を学ぶプログラムを法に基づいて整備し、外国人が受講することで円滑な定着を促しています。

これは、それ以前の多文化政策では、言語や社会規範を学ぶ機会が保障されなかったことで、社会の分断が進んだことを踏まえ、導入が進んでいるものです。

2026年1月の総合的対応策でも、日本語や制度、ルール等を学習するプログラムの創設が明記されており、現在、政府与党で内容を検討中であると聞いております。

他国の例を参照しつつ、デジタル技術の活用や、これまでの日本における取組の経緯を踏まえ、NPOや国際交流協会、自治体等と連携した地域の実情に即した包括的なプログラムの創設を期待するところです。

包括的なプログラムの導入にあたっては、受講対象となる個人や世帯のアセスメントが不可欠となります。

日本語教育の必要性や制度への理解、登録状況を確認し、世帯ごとに必要な手続きを行うことで、外国人の権利を保障し、制度の乱用と指摘されるような事態も防ぐことができます。

本改正で議論されている手数料が支払えない事例への減免措置や、在留資格要件の厳格化に伴う移行期間における配慮についても、経済的事情に加え、世帯構成員の人数や生活状況等も勘案する必要がありますが、個別に事例を判断するには膨大な事務が必要で、現実的ではありません。

日本語や制度、ルール等を学習するプログラムの創設と並行して、外国人の権利の保護、日本での生活の安定を保障する視点から、外国人世帯のアセスメントを実施することを提案いたします。

そして最後に、この間の法や制度の変更の必要性として取り上げられている外国人増加への不安の背景及び対応策について持論を述べます。

2016年から2025年までの10年間の国籍別、都道府県別、産業別の外国人の変化を、お手元別紙横吊りの資料1から3にまとめました。

資料1、国籍別年次推移で明らかなように、2022年以降に在留外国人が急増していること、またこれまでより出身が多様化していることがわかります。

資料2では都道府県別で増加率が多い10位と東京、大阪を並べていますが、これまで少なかった地域で外国人が増えている様子がわかります。

その原因の一つが外国人の就く産業の変化です。

資料3は産業別の外国人労働者の比較と増加率をまとめたものですが、増加率では医療福祉が8.59と最も高く、ついで建設業の5.02が続きます。

工場周辺に集中しがちであった製造業とは異なり、医療福祉や建設業には地方に少数で点在する傾向が見られます。

これまで外国人を見かけなかった地域で外国人が急に増えることに戸惑いを覚える住民がいることは想像に難くありません。

政府による地方公共団体への財政支援においては、国際理解や持続可能な地域づくりのための取り組みにも注力してほしいと考えているところです。

私からの意見陳述は以上となります。

ご清聴ありがとうございました。

委員長 伊藤孝江

ありがとうございました。

伊藤委員長次に近藤参考人にお願いいたします。

近藤参考人。

近藤敦 (参考人 名城大学法学部教授) 2発言 ▶ 動画
その他 近藤敦

本日はお招きいただきありがとうございます。

名城大学の近藤敦と申します。

入管庁の政策懇談会や在留外国人に対する基礎調査、東海地方の10の自治体の多文化共生推進プランの策定に関与しております。

在留手続の手数料については、法律案67条2項が諸外国における同種の手数料の額を勘案して定めるとあります。

比較対象の選び方を誤ると、日本の実情に即した判断を見失う恐れがあります。

以下では、比較の際に注意すべき5点を述べます。

第一に、アメリカ、イギリス、カナダでは、就労資格の滞在許可が100万円を超えたり、何十万円もすることがあります。

しかしこれらの国では法律上または実務上、その費用は雇用主が負担するのが一般的です。

したがって、これらの国を同種の手数料と見るのは適切ではありません。

もし比較するのであれば、日本でも企業側の費用負担を前提とする制度に改める必要があります。

そこで日本との比較対象としては、個人が負担する同種の手数料を見るのが適当です。

フランスは3万7千円、イタリアは2万9千円、ドイツは1万6千円、韓国は1万円です。

これらと比べると、日本の想定されている1年で3万円、3年で6万円、5年で7万円という水準は割高に感じられます。

なお、EUの非EU市民に関する定住指令10条では、手数料は不均衡であってはならず、過度であってはならないと定めています。

2015年にイタリアが引き上げた高額手数料については、比較的頻繁に更新を求められることや、在留資格を持たない人の送還費用に当てられることなどを理由に、ヨーロッパ司法裁判所が社会統合、日本でいうところの共生社会の目的に照らし、不均衡と判断しました。

イタリアはこの判決を受けて手数料を引き下げています。

したがって、EU定住指令の加盟国であれば、日本の想定しているような高額手数料は指令違反として違法と評価される恐れがあります。

第二に、アメリカの3億円の投資家向け永住権は、日本の永住許可とは性質が異なります。

日本が将来、巨額投資を行う外国人向けの永住制度を設ける場合には比較対象になりますが、現行の永住許可と同種の手数料と見るのは適切ではありません。

日本の永住許可と比較できる各国の手数料を見ると、アメリカは10万3千円、フランスは3万7千円、イタリアは2万9千円、ドイツは2万4千円、韓国は2万円となっています。

これと比べると、日本の新たな20万円という手数料は相当に高い水準だと言えます。

日本は受入抑制政策を進めており、昨年受入数を2割減らしています。

今回の日本の急激な値上げも、日本に期待と考える外国人を減らす可能性があります。

例えば、経営管理の在留資格について、資本金要件を500万円から3000万円に引き上げるなどした結果、申請者が96%減少したと最近報じられております。

このように外国人に対する負担増のメッセージは敏感な反応が予想されます。

諸外国と比較する際には、似た状況にある国を参考にすることが重要です。

まずは表1に示した国連の人口及び生産年齢人口の将来予測を見てください。

長期的な減少が見込まれていないイギリスやカナダと同じ抑制策を取るよりも、減少が予測されるドイツやイタリアや韓国を参考にするのが日本の状況に適しています。

第三に、1回あたりの手数料の高さだけではなく、永住許可に至るまでの居住期間も考慮する必要があります。

表2のとおり、日本では原則10年の居住が必要であり、これはOECD諸国の中で最長です。

したがって、日本では他国より頻繁に在留期間の更新が必要となるため、累積的な手数料負担は一層重くなると予想されます。

第四に、表3にあるように、日本における外国人の国籍取得率は、OECD諸国の中でほぼ最低の水準であることから、国籍を取得せず、長期の滞在外国人として頻繁に手数料を払う人の割合が、日本では相対的に多いことが予想されます。

第五に、日本で生まれ育った外国人の子どもの割合も相対的に高いのが日本の特徴です。

表4に示すように、アメリカやカナダは2世は国民です。

イギリスやドイツでは永住者の子は国民ですし、フランスでは2世は大人になれば自動的に、イタリアでは届け出れば国民です。

日本と韓国は帰化しなければ外国人のままという状況にあります。

この点でも、イギリスやカナダのような高い手数料よりも、韓国のような安い手数料の方が日本には適当と思われます。

もしくはイタリアのように未成年者の手数料を免除することを検討する必要があるように思います。

次に法律案67条3項の「その他特別の理由により手数料を免除する場合」、イタリアやドイツや韓国を参考にすると、難民申請者、補完的保護申請者、難民、補完的保護対象者、人道上の在留特別許可者、未成年者等が考えられます。

フランスでは季節労働者、学生、求職者、家族呼び寄せの受益者などが減額の対象です。

最後に、法律案67条2項の「外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する費用の額」という説明が、人・住民にとって本当に納得できるものなのか、私は疑問に思います。

ここでは特に在留の公正な管理に不可欠な手続保障の観点から申し上げます。

そもそも公正な管理には適正手続が確保されることが含まれると入管法の基本書にも書かれております。

しかし現状では、高い手数料を払って申請しても、不許可の場合に通知書に具体的な理由は書かれません。

抽象的な理由だけでは、申請者はなぜ不許可になったのかが分かりません。

これでは適正手続きが確保されているとは言えないと思います。

ドイツをはじめ、多くの国では、行政手続き法が在留手続きにも及んでいます。

EU諸国では、定住指令10条により、不許可通知には理由を記載し、利用できる救済手続きとその期限を示すことが義務付けられています。

こうした理由付与と救済の仕組みは、イギリス、アメリカ、韓国でも共通しています。

また、4月に永住の居住要件を原則10年に引き上げました。

しかし、5年以上と定める国籍法は改正せず、運用で対応したことは、法律による行政という法治主義、あるいは法の支配の尊重の欠如を示しております。

日本国民たる要件は、法律でこれを定めるとする憲法10条に反する問題であり、立法府の責任として国会で審議した上で法律に明記すべきです。

さらに先ほど触れた経営管理の在留資格の厳格化についても申し上げます。

すでに何度も更新し、真面目に経営してきた経営者と、法治国家のルールだと考えます事例は異なりますが、政策転換の影響で滞在許可の更新を拒否された外国人について、法治国家の信頼保護原則を根拠に更新を認めたドイツの判例もあります。

加えて、比較対象とする外国制度の見方も厳密であるべきです。

政策懇談会の折に、韓国が資本金要件を500万円から3000万円に引き上げていることを、法務委員会で投資の方が多いことも分かりました。

したがって、比較対象とする外国制度については、何が本当に日本と比較可能なのかを丁寧に見極め、エビデンスに基づく政策決定の精度を高める必要があります。

手数料を引き上げるのであれば、外国人の出入国に適正手続きは不要とする考え方を改め、行政手続き法の適用除外を見直すべきです。

それこそが法治国家における立法府の使命だと考えます。

ジェスタンについてもEUのエティアスのように不許可通知に理由を記載し、不服申立ての保障をし、必要に応じて本人が理由を補充説明しながら、大使館でビザ申請を行えるようにするなど、入国の公正な管理に配慮した制度設計にしていただきたいと思います。

以上で私の意見陳述を終わります。

ご清聴ありがとうございました。

ありがとうございました。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江委員長次に、金光敏君にお願いいたします。

金光敏 (参考人 大阪常磐会大学兼任講師 社会教育士) 2発言 ▶ 動画
その他 金光敏

こんにちは。

今日は貴重な機会をいただきましてありがとうございます。

今日は私、現場に携わっている立場から現場の話を中心にさせていただこうと思います。

私が主に携わっている現場は関西が中心なんですが、関西の中でも私が在住しております大阪とともに、滋賀県にあるブラジル学校をはじめとしては外国人の子どもたちの支援に取り組っています。

今日名簿を見て驚いたのは、滋賀県に携わりのある先生方がご出席いただいているので、すごく心強いですし、実は有村先生のお父様が町長を務めておられる愛荘町にもブラジル学校があって、本当に町長にもお世話になっているところがあります。

また、ブラジル学校の処遇改善にあたっては、嘉田先生が知事の時代に大きく基準緩和をしていただいたというところがありまして、大変忘れられない場面がいくつもあります。

私は今、滋賀にあるブラジル学校を中心にした、もっぱら日系の子どもたちの支援に携わってきましたが、ご存じのとおり、ブラジル人、特にブラジル人とともにペルーを含めて、南米から1990年の入管法改正に伴って迎え入れられた人たちというのは、ほとんどが非正規の仕事に就いています。

やっている業務は基幹産業で日本の経済を本当に下支えしている貴重な業務類なんですけれども、雇用されている形態はほとんどが派遣労働であったり、期間契約であったりなどです。

以前と比べますと南米系の人たちの数は3分の1ぐらいに減っているんですが、しかし雇用の実態としては大きく変わっておりません。

私が携わっている滋賀県内のブラジル学校の子どもたちの保護者は大半が派遣でありまして、なんとか夜勤なんかをしながら少し賃金を高めにもらっているというところがありますが、それとて年収ベースで言うたら350万から450万ぐらいの間です。

夜勤なんかができない家庭なんかで言いましたら、それ以下ということになります。

ブラジル人の場合は定住の資格を持って在住をしているケースが多いわけですけれども、もっぱら1年、3年、5年に相当するわけですので、現在自分がもらっている在留期間を延長しようと思えば、それこそ5倍以上、10倍に相当するような手数料の負担ということになって、ブラジル人のコミュニティでも今回の入管法改正については、ものすごく大きな関心を持って不安を述べているというところがあります。

ご存じのとおり、ブラジル人、ペルー人の場合は、渡日した1世ではなくて、日本で生まれ育った2世から3世へと移りつつあるんです。

よくニューカマー、オールドカマーというふうに表現をされます。

オールドカマーは私たちのような在日韓国・朝鮮人を主に言うてきたわけですが、もはやブラジル人とかペルー人も、オールドカマーの領域に入ってきているというところがあります。

こうした日本生まれ日本育ちの2世とか3世の人にも、在留期間のサイクルに伴って、今以上の5倍とか10倍に至るような手数料の負担を強いるということになっていると。

しかるべき職業をしっかり持って、生活の安定を期していたらまた別だと思うんですが、先ほども触れました通り、非正規の仕事をつなぎつなぎしながら生活をしている人たちにとって、この負担額は相当大きい。

場合によれば、手数料の負担が難しいので、今もらっている3年のものを1年にする。

私が主に支援しているご家庭というのは、一人親家庭がとても多いんです。

この一人親家庭の生活水準を、少なくともこの年度末に合わせて、確定申告の時期でもありましたので、お母ちゃんたちに申告したなんていうことをしながら、生活水準のことを改めてヒアリングなんかをしますと、だいたいやっぱり250万から150万ぐらいの間なんですね。

ほとんどが母子家庭です。

母子家庭の人たちが私のところに相談に来られるというケースはあるかと思いますが、在日外国人の一人親家庭は母子家庭が中心になると思います。

と言いますのは、私がもっぱら支援をしているフィリピン人のご家族で言いましたら、子どものお父ちゃんは日本人であるケースがすごく多いんですね。

ただ、その日本人のお父ちゃんとは連絡が取れずに、お母ちゃんが日本国籍の子どもを養育しながら非正規の仕事をしている。

あるいは、お父さんは日本人やというのは分かっているんですけれども、日本国籍取得の手続きの方法が分からずにそのまま放置した状態で、お母ちゃんも子どもも外国籍のまま生活をして暮らしている。

この一人親家庭のお母さんなりお父さんなりの仕事を見ていきますと、お父さんは大体建築系が多いです。

そしてお母ちゃんたちは介護、それから清掃業、それから飲食店員が大半を占めます。

生活水準が250万から150万ぐらいの間ということなんです。

これは外国人だから少ないかというふうに言えば、職業の選択が限られていますので、確かに収入の多様性ということで言えば、状況が低いのは低いです。

ただし、私の専門ではあるんですけれども、日本社会全体の母子家庭の生活水準とほぼ同等なんですね。

日本全体の母子家庭の就労収入の平均が大体236万ぐらいです。

ですから、外国人のお母ちゃんたちによる母子家庭も、この日本全体の母子家庭の水準とあんまり差がないんですね。

外国人だから収入が低いということではなくて、そもそも一人親家庭であるがゆえに収入が不安定であるというところの見方がとても大事だというふうに思っています。

240万ぐらいとさせていただいて、例えばそうしますと1月20万ぐらいですので、大阪市内なんかで家賃を払いますと、2DKであっても簡単に8万とか9万ぐらいになります。

収入の半分ぐらいを家賃に支出をして、あと食費であったり、光熱費であったり、教育費を払いますから、貯金をするといいますか、その余力というのは本当にありません。

ですので、今回の入管法改正に伴う手数料の大幅引上げは、当事者の立場からすると相当に脅威を感じているところです。

もうこの問題が大きく取り立たされてから、フィリピン人のコミュニティにおいてもブラジル人のコミュニティにおいても、それぞれの言語でニュースがわっと回っていまして、自分がそれにどれだけ対象となるのか、あるいは自分はこのまま日本で子どもと一緒に暮らせるのかというようなことをすごく戦々恐々としながら、私のところに問い合わせに来るというふうなことです。

「お母ちゃん大丈夫やで」と。

「ビザといいますか、在留資格が取り消されたりするような制度にはなっていないよ」と。

ただ手数料が高くなるので、今、金額はまだ決まっていないけれども、でも高くなることは想定をして、準備せんとあかんねえって言うて、励ますしかないわけですね。

毎月1000円ずつ貯めたらっていうことなのかも分かりませんが、本当に月末になると、「持ち金お母ちゃんいくらぐらい?」って言ったら1800円とか、750円とか、そんなギリギリで、あさってになったら給料が入ってくるみたいな生活をしている。

これは外国人家庭だけではなくて、多くの母子家庭で見られる傾向で、まさにこの低所得の家庭を、追撃すると言いますか。

大臣は、有識者懇談会なんかを通じて当事者の意見も触れてあるというふうなことをおっしゃっていましたけれども、やっぱり現場はもっと深刻であると。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江(法務委員長)ありがとうございました。

以上で参考人のご意見の陳述は終わりました。

これより参考人に対する質疑を行います。

なお、質疑及び答弁は、着席のままで結構でございます。

質疑のある方は順次ご発言願います。

こやり隆史君。

こやり隆史 (自由民主党・無所属の会) 6発言 ▶ 動画
質疑者 こやり隆史

おはようございます。

3人の参考人の先生方、本当に貴重なご意見を賜りましてありがとうございました。

一口に外国人、日本に在留されている外国人といっても多様であって、今、お三方の先生方、それぞれ視点が見ているところも違いますし、それぞれが現状を的確に把握されているんだというふうに思います。

少しマクロの視点で、日本人、今までは過去、なかなかあまりそれほど多く海外から来られている人がおりませんでした。

今400万人を超えています。

特にこの数年、3年間で100万人を超えるという形で急激に増加をしていると。

だからそういう意味で、やっぱり外国人を受け入れる体制、これが諸外国と比べてどうかというのもなかなか難しいとは思うんですけれども、私も2回海外で滞在をしていたことはありましたけれども、それぞれ個々人の立場によっても全然違うと思いますし、なかなか難しい質問になるかもしれませんけども、やっぱり急激に在留する外国人が増えてきていると。

今、日本の受け入れ体制なり、支援なのか、管理なのか、言葉の違いはあれですね。

やっぱりこの急激なものに対して対応しないといけないということは、多分いろんな面でその通りだと思います。

それぞれ3人の先生方の視点で、ここがやっぱり一番、諸外国の先進国だと思いますけれども、比べて日本は一番弱い、ここを早急に強化していかないといけない点は、絞るのは難しいですよ。

だけど、あえて絞るとすれば、何が一番大事かということについて、それぞれご見解をいただければと思います。

では、まず、田村さん。

その他 田村太郎

はい、田村でございます。

ありがとうございます。

急に増えているというデータをお示ししました。

急に数が増えているということと、多様になっているということですね。

対応になると言語数も増えますので、通訳の数も増やさないといけません。

今日ちょっとデータを示さなかったんですが、年代の幅も広がっておりますので、先ほど近藤参考人からもありましたとおり、本人たちの高齢化といいますか、非正規雇用ですので年金も入っていない、ますます生活も不安定なものになってきます。

今、足りていないのは、そういった状況をきちっと統計で把握するということだと思っています。

今、民間団体も自治体、国際交流協会も相談には対応しているんですが、率直に言うと相談が来てからで遅いんですね。

相談が来るということは相当困ってから来ますので、相談に来る前に対処しなきゃいけない。

できれば来日したとき、自治体で言えば、その自治体に在留の届け、住民の届けをしたときに、きちっと世帯をアセスメントするということがやっぱり大事ではないかと思います。

外国人の急増に関しては、直近の引き金は、2018年の外国人労働者受入の閣議決定です。

そのとき同時に、受入環境の整備に関する基本方針も閣議決定しております。

ただ、そのあとすぐコロナになりまして、外国人の数が伸び悩んだんですね。

その後、コロナが明けて一挙に増えた。

もしコロナ禍がなければ、2018年の閣議決定、2019年の新しい在留資格の新設、それから受入れ環境の整備が進んでおれば、もう少し状況が違ったんじゃないか。

コロナ禍を挟んで急に増えた、多様になった。

このことで、ますます混乱に拍車がかかっている。

今、急がれるのは、状況の正しい把握ではないかと思います。

以上です。

近藤参考人。

その他 近藤敦

はい。

私は資料の表2のところに出典で挙げています、マイグラントインテグレーション・ポリシーインデックス、移民統合政策指数というものの調査に関与しております。

そこではいろんな8分野の外国人の統合政策なり権利の状況を比較するんですが、OECD諸国の中で日本は差別禁止法がない点で、差別禁止というところが最低評価です。

これが一番、何が問題かといえば、移民統合政策指数から明らかなのはそこです。

その次に教育とか政治参加とか、そういうところも弱いという、そういうものが出ております。

そういう問題もあるんですが、最近の問題として、政府も関心を持っているように日本語の講習というのも、きちんと日本語講習が受けられない、先ほどあったようにいろんな仕事で収入も少ない、そういうのはやはり日本語がしっかりできない、そういうことでちゃんとした職を得る。

日本に来て、自分は大丈夫かなと思う時に、差別禁止法がなくて、差別禁止が一番低い国というのは、私が外国人だったら日本に行くのは怖いなという感じを持ちますので、ぜひその点もご検討ください。

私は教育に携わっておりますので、やはり教育保育の重点が重要だというふうに考えています。

保育の現場も特定の地域に関わらず全国的に保育所に外国につながる子どもたちが在籍をしておりますし、全国の小中高校に在籍をしています。

都道府県や市町村が独自に努力はしていますが、それは行政の裁量の範囲の中に留まっておりますので、教員で言いましたら定数改善は欠かせないというふうに思います。

それから保育についてもですね、国全体の保育指針の中で多文化共生をどう進めていくのか、それに伴って国費で自治体を補助し、そのお金を使って、保育園の中における外国人の子どもたちの支援であったり、保護者との対話のツールの開発であったりということが求められると思います。

その点が切実だと考えています。

こやり隆史君。

質疑者 こやり隆史

ありがとうございます。

少し話を進めさせていただいて、ヨーロッパの制度であったり、アメリカであったり、いろんな国の制度によってそれぞれ違うとは思います。

EU諸国を見て、私も行ったことがありますけれども、制度的に充実しているなという実感はあまり持ちませんでした。

当時は。

今はだいぶ改善されているのかもしれませんけれども、特に諸外国、日本は真面目なんですけど、諸外国はある程度制度を作っても、それが実際に実施されているかどうかというところがかなり弱いんだなと感じています。

やっぱり実際に制度をこれから整備していくのは間違いないんですけれども、その制度が実際に各地域なり、そのコミュニティなりに行き渡るかということが一番大事で、どうやってそれを行き渡らせていくかということが、なかなかすぐにはできないかもしれないですけれども、それが大きな課題だと思います。

自治体も手一杯でありますし、やっぱりそうしたときに、国が多様化してきているというのはその通りですけれども、その多様化している国、あるいはもともとのふるさとの国で、やっぱりコミュニティというのは必ずつながりはできてきますので、そういうコミュニティ、各国あるいは各地域のコミュニティの人々のつながり。

これは情報を共有するにしても、さまざまな活動をするにしても大事になってくると思います。

私も海外に行ったときに、やっぱり日本人のコミュニティの情報が唯一の、そういう意味では制度とするにしても、暮らすにしても、大きな拠り所になっていました。

そういう意味で、自治体にせよ、国にせよ、そういう各地域のコミュニティとの連携を強めていくということが一番大事かなと思うんですけれども、それぞれ短くて結構です。

そのコミュニティ支援なり、その政策をどうやってそのコミュニティにつなげていくかということで、足りないところ、あるいは強めていくところについて、ご所見があればお伺いしたいと思います。

田村参考人からお願いします。

田村参考人。

その他 田村太郎

はい、ありがとうございます。

冒頭申し上げました通り、私は毎年大体3つから5つぐらいの自治体の多文化共生プラン等の策定に関わっていますが、そういった時は必ず外国人のコミュニティの当事者の方が参加をしています。

そういった方々から意見を聞く、あるいはその情報提供をする時にも一緒にやっていくというのは大変重要なことと思います。

外国人の方々の中に、日本語に大変堪能で意見主張される方もたくさんいらっしゃいますし、自治体が設けている相談窓口も、実際のところは外国人の方で日本語をお話しになる方に結構頼っている部分があります。

一方で、日本人側で言語ができる人が少ない。

通訳もそうですし、日本語教育においても、これまで日本語教師が職業になってこなかったという側面もありますが、通訳も日本語教師も人材が不足しております。

ここは大変大きな問題かなと思っておりまして、中長期的には人材をしっかり育成していくこと。

外国人コミュニティとの連携を図る上でも、日本社会の側で、例えば言語ができる人や、日本語を教えられる人を増やしていかないと、バランスが取れません。

ベトナム語やネパール語を話す日本人がもうほぼおりません。

これでは成り立たないですね。

中長期で考えた場合には、こういった分野での人材の育成が大変重要かと思います。

入管庁では外国人支援コーディネーターの育成を今行っております。

こういった仕組み、人材を育成するような仕組み、日本語教師に関してもようやく国家資格化されておりますが、外国人とのコミュニティの連携は、今ご意見あったとおり重要かと思います。

一方で、日本社会の側で、そういったコミュニティと連携できる人材の育成、こちらも重要ではないかと考えます。

以上です。

近藤参考人。

その他 近藤敦

いろんな自治体の多文化共生推進プランのときに、そこに参加してもらえる人もいればそうでない方もいます。

リーダーになるような方を発掘するというのは一つの課題ですし、その人たちを通じてSNSなどでいろんなことを発信してもらったり、またいろんな意見を吸収するという、そういう仕組みを作るというのは大事なことだと思うんですが、なかなか難しいんですね、それが。

それも一つだと思います。

で、言語の問題は割と機械が発達していくと、少し楽になる部分があるのかなという気はしているんですが、マインドの部分、こちらがまた大事でして、外国人の方のコミュニティの場合もそうですが、日本社会に対しても働きかける必要があって、特に企業ですね。

EUでは今、多様性検証というのがどの国にもあって、ただ検証に参加するというだけではなくて、検証に参加する企業とか自治体とか大学とかそういうところは、それを自らの取り組みとして、いろんな研修をしたりとか、年次報告書を出したりとか、そういう多様性、外国人だけではなくて、障害を持つ方、女性、高齢者、いろんな多様な人たちが働きやすい、差別のない社会を作るという、そういう取り組みを少しした方がいいと思って、多様性検証というのを愛知県では今年、提言して取り組む予定ですので、また、国としてもそういうことに心がけて注力していただければと思います。

都道府県の中で、外国につながる、とりわけ日本語支援が必要な子どもたちの高校進学率は大阪府が突出して高いです。

全国的に言いましたら、99%の高校進学率ですが、日本語支援が必要な子どもたちの高校進学率は大体90%、約10ポイントぐらい低いんですね。

しかしこれには前置きがありまして、大阪府立の高校が相当に日本語支援が必要な子どもたちの受け入れの手続きといいますか、支援を早期、早い段階から進めてきたというのがあります。

その結果ですね、高校はやっぱり進学をして、アッパーミドルの層で頑張っていこうという、日本生まれの外国ルーツの子、あるいは幼少期に日本に渡ってきた子がですね、実際にさまざまな現場で活躍を始めています。

今、大学進学もですね、半数以上が英語入試と言われていたりとか、総合型選抜で進学ができるようになっています。

外国人の生徒たちが多言語の力をアピールして総合型選抜で、それこそ名のある大学にたくさん進学をしていっているんですね。

入った後、卒業するまでってまた困難はありますが、しかしその多くの子どもたちが多言語の力を有効に活用しながら、その後の進路へと向かっていっているわけです。

企業はそういうところにも目をつけて、多言語の力を会社で活かしてほしいという中で、地域のリーダーということよりも、経済社会を引っ張っていくリーダーとして、次のエントリーとして、今後ますます注目されるのではないかと思います。

ありがとうございました。

打越さく良 (立憲民主・無所属) 18発言 ▶ 動画
質疑者 打越さく良

本日は田村参考人、近藤参考人、大変貴重なお話をありがとうございました。

委員一同しっかり受け止めて、今後の法案審議に生かしていきたいと思っております。

まず近藤参考人に伺います。

法務省は法案審議において一貫して、手数料は在留の権利が保障されていない外国人に我が国に在留資格を付与することへの対価としての性格を有するので、実費にとらわれることなく貿易的要素や政策的要素を勘案して定めることができると答弁してきたんですね。

このフレーズは何となく私としては、1978年の最高裁判決といわゆるマクリーン事件判決の延長線上にあるんじゃないかなという印象を受けるわけです。

でも、このマクリーン事件判決は先ほども申し上げたとおり1978年のもので、その後日本政府は国際人権条約についていくつも批准していると。

その上で、この未だに外国人について在留の権利が保障されていないということを枕言葉のように強調し、その上でこうした立法を策定するということは何か違和感があるんですけれども、近藤参考人のご所見を伺います。

近藤参考人。

その他 近藤敦

手数料は在留の権利が保障されていない外国人に在留する資格を付与することへの対価とか、在留手続は全て恩恵に過ぎないというのが今までの審議でよく耳にしましたが、それは結局いかように定めても構わないという、そういう人権条約を知らない時代の時代錯誤的な議論だと思っております。

非人道的な取り扱いを受けない権利、家族生活の権利、子どもの最善の利益といった、日本も批准している人権条約が定めている権利を考慮した政令の基準づくりを望みます。

ドイツでは難民、家族呼び寄せ、国内で生まれた子などは、一定の類型の以上です。

質疑者 打越さく良

はい、ありがとうございました。

はい、ありがとうございます。

そしてまた、入管庁は改正法案の審議にあたって、諸外国の同種の手数料に比べ日本は低い、だから引き上げるんだという説明をしてきたわけなんですけれども、ただ、先ほどご説明にあったような、雇用主が負担している、英米では負担しているというような話は、なかなか少なくとも衆議院段階では入管庁から説明は受けていなかったと思うんですね。

この同種でないものについて、同種の手数料ということで説明してきたんじゃないかと、本当にこういう有識ことなんじゃないかなと思うんですけれども、この英米あるいはカナダで、雇用主が負担するという制度設計ないし運用ということを、今一度近藤参考人から説明を伺います。

近藤参考人。

その他 近藤敦

アメリカ、カナダ、イギリスの就労ビザの申請の主体は、実質的に雇用主であり、企業がこの人をこの職で雇いたいと国に認めてもらう雇用主のスポンサーシップを前提にしています。

採用によって利益を受ける雇用主が手続きを開始し、必要書類を整え、制度上の義務を負うのは、労働者への不当な責任転嫁を防ぐための制度と言われています。

H1Bビザの場合は、雇用主が基本申請料460ドル、米国競争力労働力改善費用750ドルまたは1500ドル、不正防止費用500ドル、弁護士費用2000から5000ドル、ビザ申請料205ドルといった100万円前後の費用を雇用主が払います。

そして個人が払うビザ申請料は205ドル、32,000円ほどです。

したがってアメリカ、カナダ、イギリスの高額な就労関係費用を、日本の在留資格変更更新等の本人手数料と単純比較するのは適切とは思いません。

これらのスポンサー制度に伴う中核費用は雇用主負担とされるのが一般的であり、雇用主が負担する多額の費用も含めて、日本に住む外国人の在留手続の手数料の引上げの根拠のエビデンスとすることは、制度の実態を誤らせる恐れがあります。

同種の手数料として比較する場合は、ドイツ、フランス、イタリア、韓国といった個人の申請料のみと比較すべきと思います。

この4カ国の手数料の平均は2万3000円です。

諸外国における同種の手数料の額というのはこの額と思います。

以上です。

質疑者 打越さく良

はい、ありがとうございます。

同種の手数料という言葉で納得しない、それを前提にしないで、制度の違いというものもしっかりと見極めなければいけないと改めて考えさせられます。

そして金光参考人に伺いますけれども、本当に先ほどのお話で、外国ルーツの方々がこの改正案について非常に強い不安を感じておられることというのを、本当に胸が痛みました。

そして外国人の子どもたち、そして成長して若い方たち、就職なども考えると思うんですね。

そして地場産業などは様々な雇用を先に雇われていくと思うんですけれども、そうした地域の中小企業の方たちも、実際上、この改正法案で影響を受けるんじゃないかと思うんですが、その方たちの声なども踏まえていらしたら、ご紹介お願いします。

金光参考人。

その他 金光敏

私は大阪市生野区に生まれ育ちまして、現在も住んでおりますが、生野区は中小企業の町なんですね。

どこもやっぱり深刻な人手不足があって、高卒の人材を地域の中小企業は何とか獲得をしようと思って、営業担当が学校回りをしていますが、なかなか人材確保が難しいという状況があると聞いています。

さらに、私どもが支援をしている高校在籍の外国人の生徒たちの卒業後の進路を開拓するために、先般、兵庫県丹波市にあるアルミニウム系の工場を訪問してまいりました。

本社は大阪府内にある会社で、国内各地に工場のある企業ですけれども、この兵庫工場では90人の従業員がいらっしゃって、45名が外国人で、今年また6名、ベトナムから追加をするということでした。

外国人をこれだけたくさん雇用するに至った経緯はどうなっていますかというふうに聞いたところ、県内の県立高校だとか、私立の高校を求人でもあるが、5人の定員すらも埋まらない状況があって、他に選択肢がなくて、管理団体を通じて海外からの人材を入れていると。

この人たちが聞かない、目一杯働いてもらうわけですけれども、当然にして在留資格の更新手数料は会社が負担をしているというふうなことでした。

45名のうち90%ぐらいが技能実習生だとか特定技能1号で、毎年更新が必要なんですね。

ですので単純に言うても、毎年150万を超えるような負担を企業はしています。

新たな企業負担が増えるというふうなことを自覚しての対応だったと思います。

以上です。

委員長 伊藤孝江

打越さく良君。

質疑者 打越さく良

なかなか外国の方々、外国人の方々、そしてまた、こんなふうなこともあって、非常に不安な中で頑張っておられるような地域の企業の方たちに、そうした様々なお声を聞きながら、手数料というものを考えたように思えないので、非常にしっかり重く受け止めたいと思っております。

そして、また、近藤参考人が指摘してくださった、永住許可に至るまでの居住期間というものも、考慮に入れる必要があるんじゃないかということが、非常に重要だと思いまして、やっぱり、あとは、日本では国籍取得率が最低水準というご指摘もございました。

そういうご指摘も今までの審議の中ではなかなかなかったのではないかと思います。

そうすると、やっぱり諸外国の同種の手数料に比べ日本は低いというふうに入管庁は説明してきたわけですけれども、同種でないものをどうも同種と説明しておられたのではないかということは、この点からも強く感じられます。

私はもうこの法案に反対の立場ですけれどもね。

仮に成立してしまった場合に政令の策定にあたって、同種でないものを同種として乱暴に額を決定することのないようにですね、どのようにしたらよいかご上言をいただきたいと思います。

はい。

その他 近藤敦

永住許可に至るまでの日本の原則的な居住期間は、政府の比較対象としているG7プラス韓国のいずれの国と比べても2倍以上あります。

したがって単純に言えば、それらの国の手数料の2分の1以下で累積的な手数料としては同じになると言えそうです。

国籍取得率が低いというのも言いまして、先ほどの国々7か国の平均は3.8%ですが、日本は0.3%ですから、日本の10倍以上あります。

もう一つのデータとして10年以上住んでるとその国の国籍を取得するかというOECDのデータがあるんですが、例えばカナダですと90%です。

平均で62%です。

日本はこのデータが出せていませんので分かりませんが、そういう意味であまり長期的にそのお金を払うということは他の国ではないんですが、日本の場合はおそらく長期的に払う人が非常に多い。

先ほど2世、3世の方が多い。

2世、3世の外国人というのはあんまり他の国ではない状況ですが、日本ではそういうことも多いということです。

そういうことも考えますと、先ほどの計算で言うと2万3000円ぐらいが諸外国の比較できる同種の手数料と言いましたが、この点を考えると2分の1にすると、今度は1万1500円ぐらいが実質的な比較の額として比べると、そんなものが適当じゃないかと計算することはできます。

以上です。

委員長 伊藤孝江

打越さく良君。

質疑者 打越さく良

子どもたちの負担について、今、賛成というのはなかなかいないというお話もございましたけれども、子どもたちの負担について諸外国との比較というものも、入管庁は説明を資料のような形でしてこなかったんですけれども、日本で生まれ育った子どもたち、2世とか3世だったりする、そうした子どもたちについても手数料を課すということについて、子ども権利条約とか、子ども基本法とか、そういった点からして問題があるでしょうか。

その点、近藤参考人にお願いします。

その他 近藤敦

明らかに子どもの権利条約違反とまでは言えないと思います。

ただ、条約や国内法の定めにある子どもの最善の利益という権利を考慮して、イタリアのように子どもの手数料を免除したり、フランスの場合は家族予備要請の受益者なので、配偶者と子は減額したり、オランダやフィンランドなど、子どもに減額する国も少なからずあります。

また、先ほど申し上げたように、とりわけ日本では2世の外国人の割合が多いので、他国と比べても子どもの手数料の減免については、特段の配慮が求められるものと思われます。

以上です。

委員長 伊藤孝江

伊藤委員長

質疑者 打越さく良

打越君。

JESTAについても、注意すべきことについて、近藤参考人、手短にお願いします。

近藤参考人。

その他 近藤敦

近藤敦EUのETIASは、不許可の場合は、申請者にはメールで通知が届きます。

その通知において、不許可の理由が示され、不服申立て手続きとその期限が表示されます。

不服申立てするか、シェンゲンビザを申請することができると説明されています。

一方の日本のJESTAでは、おそらく不服申立制度の導入可能性はなさそうですので、単純な入力ミスや追加情報の入力なら再申請が認められたり、何か込み入った補充説明の必要な場合は、その理由、大使館や領事館に行ってビザを申請するというような方法があるということを、そういうことをちゃんと理由付きと救済制度を整えて適正手続きの確保の問題、ひいてはこの入国の公正な管理の問題ですので、そういうこともご検討ください。

委員長 伊藤孝江

伊藤委員長時間が過ぎております。

質疑者 打越さく良

打越さく良君。

打越さく良田村さん、ご自身の多様性の重要さというものを大変学びました。

地域からの活動に敬意を表します。

質問の時間がなくて申し訳ございませんでした。

どうもありがとうございました。

委員長 伊藤孝江

伊藤委員長小林さやか君。

小林さやか (国民民主党・新緑風会) 12発言 ▶ 動画
質疑者 小林さやか

国民民主党・新緑風会の小林さやかと申します。

貴重なお話ありがとうございました。

先生方を1人ずつに、2問ずつほどお伺いしていきたいと思います。

私ごとですが、前のお仕事がNHKの記者をしておりまして、その際にJFCの取材いたしました。

2000年代初頭ぐらいまで、工業ビザで、いわゆるフィリピンパブで働くためにいらっしゃって、お父さんが日本人で、その後フィリピンで育って、日本国籍を持っている子もいれば持っていない子もいると、非常に可視化されづらい存在ではあるけれども、アイデンティティは日本人であると、そういった子どもたちがたくさんいるということを承知しております。

先ほど手数料のところで、そういったお子さんたち、シングル家庭が多くて、本人がJFCでさらに賛成と言うべきか、そのお子さんたちも生まれてきているという状況ですけれども、シングル家庭で非常に負担が重いという今、手数料の減免についても話し合われておりますけれども、これまでの政府側答弁では、経済的自由かつ人道的自由がある方に対して減免していくというお話だった。

教育で貧困の再生産を止めていく必要があると考えておりまして、文科省が出している不就学の状態にあるお子さんが8000人ぐらいいらっしゃると。

ただ先生の今日配りいただいた資料を読んでいますと、この中におそらく日本国籍がある子は不可視化されていて、まだこの8000人の外にも就学できていないお子さんがいるんじゃないかなというふうに思ったりするんですけれども、こういった不就学の状態にある子どもたちがどれぐらいいると考えていらっしゃって、大阪のこのように教育につなげていく取り組みを行うために、国としてどういう対策をしていくべきかというところを、まず金先生にお尋ねしたいと思います。

金光参考人。

その他 金光敏

ありがとうございます。

減額や免除のラインをどこに引くのかということですが、私はできましたら、今回の手数料値上げはかなり抑制をして、減額や免除のシステムが導入されて、それがどの分野にまで広げられることができるのかということで言いましたら、近藤先生のお話もありましたが、子どもは絶対に免除であるべきだと考えています。

それと健康保険料だとか住民税の課税なども収入に応じて一つ明確な基準があるわけですね。

こうした制度を導入してもらうということも一つ重要ではないかというふうに考えます。

それから不就学状態ですけれども、2024年の文科省の調査で、不就学及び不就学状態ではないかとみられる子どもたちの数が、8400人ぐらいいてですね、外国籍児童生徒の中の約5%に当たるというふうなことです。

これは外国籍の子どもたち、日本国籍を持っていない子どもたちは就学義務の対象ではないということからですね、どうしても日本人の子どもたちの就学支援と比べると、ぬかりが出てきていると。

自治体や学校がどう対応したらいいのか分からないという中で、一度ぐらいは家に行くけれども、家に一度行ったぐらいの調査で連絡がつかないとして、そのものになっているケースがすごくあるんですね。

私自身は、日本国籍を持たない子どもたちも、就学義務の対象に加えるべきだという立場に立っています。

さらに、就学以前のですね、乳幼児期からの援助のあり方も考えないといけないわけです。

今、自治体なんかで言いましたら、保健師さんが家庭訪問を組まなく回っているというところがあったりします。

その活動を通じて子どもの存在が分かったりしますし、援助につながるというケースが実際に大阪市なんかにはあるわけです。

こうしたことを通じて不就学の問題については改善をしていくべきだというふうに考えています。

委員長 伊藤孝江

ありがとうございます。

小林さやかさん。

質疑者 小林さやか

ありがとうございます。

後でちょっと時間が待ったらもう一度お尋ねしたいと思います。

ありがとうございます。

健康保険ですとか社会保障のお話がちょっと出てましたので田村先生にもお尋ねしたいんですけれども、社会保障については今まで建前として中長期滞在があまり前提とされてこなかったので、おそらくすぐ帰るのに社会保障に参加する意義って何なのかなっていうところをご理解いただくことも難しいし、求めることもしてこなかったっていう点があるかなと思うんですけれども、先生のお考えとしてはしっかりアセスメントそうした上で、全ての外国人の方に、この社会保障制度に乗っかってもらって、受益も得てもらうということが望ましいとお考えなのでしょうか、というところが一つと、あともう一つ、やはり本当にそういった情報提供、アセスメント、非常に大事だと思うんですけれども、じゃあ誰が担うのかというところでございます。

予算も必要になってきます。

私は今回の法案、課題もあるとは思うんですけれども、仮にそこをしっかりやっていただけるんだったら、大益負担という意味合いはあるかなとも捉えてはおる次第なんですが、その大益負担の考え方と、あと誰が担っていくのか、社会保障への考え方、田村先生にお尋ねできますでしょうか。

田村参考人。

その他 田村太郎

はい、ありがとうございます。

私はもう全ての制度に入ってもらう。

日系人の方が増えたときに、集中している都市の市長さんから、この方々、聞いたら帰国するとおっしゃっているので、年金は入らずに保険だけ入ってもらったらどうかという提案がありました。

私はそれはもう当初から反対をしていました。

なぜなら、今帰国するというふうにおっしゃっていても、帰国しない可能性があるわけです。

現にたくさんの方が今残っていて、年金がない状態です。

これは本人の意向はともかくとして変わることもありますし、日本はかつて海外に移民も送り出していた経験がありますから、一度どこか違う国に行くということは、ずっとそこで暮らす可能性が高いということは認識しておくべきだと思います。

ですので、基本的にまず、例えば自治体等に世帯の方が来られたら、すべての制度に入っていただく。

それは権利として保障していくんだという考え方が重要かと思います。

その上で、どの制度にまだ入れていないのか、それはなぜなのかをきちっとアセスメントをするということですね。

私、災害対応の方も専門としてやっておりまして、災害が起きましたら、基本的には全世帯を訪問して、世帯の様子を伺っています。

災害支援ではこれまでは住宅がどのぐらい壊れていたかだけで被災者認定をしていたんですが、最近は生活状況がどのぐらい変わったかということも併せて支援を行うようになっております。

その時もやはり全世帯を訪問するのは大変なんですね。

一方で、QRコードでご自身で入力してくださいという方式も取り入れています。

そうすることでかなりの割合の方をカバーすることもできますので、私はアセスメントを全ての方にするべきだと思いますが、それは人力である部分とデジタルを活用する部分としっかり検討すれば、不可能なものではないと考えております。

現状はあまりにも放置されすぎていて、統計がないです。

有効な統計すらないのに比較ができないという状況ですから、まずはきちっと世帯ごとの状況把握をするシステムを作るということが重要かと思います。

以上です。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江委員長小林さやか君。

質疑者 小林さやか

小林さやか田村先生に引き続き、今のそういったDX化も含めてですけれども、やはり非常に今、人手も予算も足りていないという状況で、おそらくそういったことも勘案した受益負担と言っているのかなというふうに、今までの今回の議論で捉えてはいるんですけれども、先生はそれに対してのご意見ですとか、その予算をどこから得ていくべきかというところについて、お聞かせいただけますでしょうか。

田村さん、お願いします。

その他 田村太郎

田村太郎デジタル化は初期には費用はかかりますが、その後はむしろ労力やコストは削減する。

それがやっぱりデジタル化の基本だと思います。

例えばこれ実際あった話ですが、あるところでインドから来られた方が出産されるということで、ヒンディー語の問診票を持っていかれた保健師さんがいらっしゃったんですが、印刷されたものを持ってきましたので、そこにヒンディー語で書かれてもどうしようもないわけですよ。

それだったら最初からデジタルなものを持って行ってヒンディー語で入力してもらえば、その場で日本語に変わるわけです。

デジタル化ってそういうことだと思うんですね。

初期費用はかかりますが、結果として全体的なコストや労力は削減できると私は思っています。

ですので、全てにアセスメントするのは膨大な労力とコストがかかるように思われますが、現在人力でやっていて、しかもほぼできていない。

こういう状況を考えますと、デジタル技術を活用してしっかりとアセスメントする方が、むしろコストや労力を下げることになるのではないかと考えます。

質疑者 小林さやか

小林さやかありがとうございます。

近藤先生にもお尋ねさせていただきたいと思います。

先生のマイペクス2020に関する論文を拝読させていただきました。

非常にいい勉強になりましてありがとうございます。

今日お配りいただいた資料の2ページに「社会統合と共生社会」。

共生社会といいますか、インテグレーションとインクルージョンを、今、先生の中で並列していらっしゃるかなというふうに捉えたんですけれども、その我が国の外国人施策の基本理念が、今回の「秩序ある共生社会」ということで、私もこのインテグレーションを目指しているのか、インクルージョンを目指しているのか、はたまたアッシミレーションなのかというところが、曖昧で非常に分かりづらいと考えております。

欧州でもですね、最初はマルチカルチュラリズムというか多文化主義、インクルージョンを目指しつつ、途中でやはりちょっと圧力があったりして、若干社会統合、インテグレーションの方に少し揺り戻しているような印象を受けている次第なんですけれども、日本は今その全てがなくてきっと放置状態なのだと思いますが、その欧州の若干の強制同化説からの社会統合に揺り戻しているように見える動きも踏まえた上で、このマイペクス2020以降の欧州。

お話を聞いている限りだと、近藤さん。

その他 近藤敦

近藤敦はい。

論文を読んでいただきありがとうございます。

欧州では国ではなくて自治体で主にやっているんですが、今はインターカルチュラリズムというのが割とトレンドで、日本でも浜松市と静岡県は参加しております。

多文化共生施策というのも、最近総務省が新しいバージョンを出したものは、このインターカルチュラリズムの考え方を田村太郎参考人。

割と強化するとともに活躍できるような、そういう主体として外国人の主導の施策を考えるというものが、自治体がとっているインターカルチュラリズムというものが今のところいいとされています。

国レベルでいうと、先ほど日本語講習とか社会講習、これは社会統合講習というんですが、それを入れる国が増えてきました。

若干それは同化的な要素はあるんだけど、そうでない要素もやはりたくさんありますので、そういう意味で、どちらかというと、多文化主義の行き過ぎたところを少し真ん中ぐらいの形にするというのが、ヨーロッパの今のトレンドだと思いますし、日本もそれを参考にするといいと思います。

そういう意味で日本語講習とかそういうこともするんだけど、今度は日本人に対して、さっき言った多様性検証だとか、日本人のマインドももっとより開かれて、お互いがお互いを理解し合えて、今までの固定観念とは違う、お互いに共生しうる、そういう基盤を作っていく、そういう政策をするのがいいのではないかと考えております。

2つ目の質問の件は難しいんですが、最低賃金が本当は全国統一になる、そういう国もあるんですが、そういう国であれば、あんまり移動することがなく。

日本の場合最低賃金が違うので、賃金の高いところの都市の方にどんどん行っちゃうんじゃないかというんですが、地方の魅力としたら割と住みやすいところであったり、いろんな環境がむしろ都市よりはいいという。

それをPRするしかないし、自治体はそこを頑張って、わりと熱心にいろんなことで、外国人の方たちが暮らしやすい社会をつくろうということに努めるし、企業はそれに努めるしか今のところないんだけど、でも少し国は考えて、あまり都市の方に行かないような政策はした方がいいと思うんですね。

できるだけ本人が望んでそこでいたいという環境を作るのが基本ですが、ある種、都市に集中しないようにする施策というのはやはり必要ではないかと思っています。

以上です。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江委員長小林さやか君、時間過ぎております。

質疑者 小林さやか

大変参考になりました。

本当にありがとうございました。

横山信一 (公明党) 15発言 ▶ 動画
質疑者 横山信一

横山信一(公明党):先生に直接伺えるというのは大変な光栄なことだと思っております。

先生の書かれたものの中に、多文化共生とは地域に表出する問題の解決だけではなくて、どのような社会を目指すのかという点に意味を込めたというふうにも述べられておりまして、地方の自治体で外国人が暮らしている市町村が主体となって取り組む課題が多かったわけですけれども、一方で、今まで日本人はあまり外国人を入れてこなかったのが、急にコロナ以降、急激に特定技能2号を始めとしてこれからもますます増えていくというふうに思います。

そういう中で、先生の先ほどの意見陳述の中にも、排外主義的なことに対しての解決策をご提言されましたけれども、こういった排外主義的な主張の広がりの中で、何をすることか、先生は日本語や制度、ルール等を学習するプログラムの創設、総合対応策の中でも述べられておりましたが、他の国々でもこうした現在、社会基本法のプログラム法の話もされましたけれども、こうした排外主義的な主張に対して、まず何から始めていったらいいのかということについてアドバイスをいただきたいと思います。

田村参考人。

その他 田村太郎

田村太郎(参考人):ありがとうございます。

多文化共生という言葉は1993年頃、川崎市で生まれたと思われます。

それを広めたのは確かに阪神淡路大震災以降、私たちということになります。

今、先生ご指摘いただいたとおりで、これまでは在日外国人問題と言われていたところ、どんな社会を目指せばいいのかという言葉を掲げることが大事ではないかというので、多文化共生という言葉を広めてまいりました。

これはつまり、外国人が増えることを外国人日本人の問題として捉えるのではなくて、地域の問題、地域全体の問題として抱える。

日本人も外国人も当事者意識を持つということが大変重要だということです。

これは他の男女共同参画とか障害者との共生も全く同じだと思うんですね。

ただ、この近年の急増、急に状況が変化することについて不安だと思うことは、これは当然のことかと思います。

外国人が増えることについて不安だと口にするだけで排外主義だと言われてしまうのは、それは少し状況としては自然とは私は思わないんですね。

重要なことは、何が不安なのかということを話し合うような機会をしっかりと設けることだと思います。

参考になると思いますのは、先ほどインターカルチャーシティのお話が近藤参考人からもありましたが、そこにも参加しておりますバルセロナ。

質疑者 横山信一

横山信一(公明党):提供するということですね。

そういう環境を作っていくことが大切かと思います。

以上です。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江(法務委員長):横山信一君。

質疑者 横山信一

横山信一(公明党):中に大変ちょっと目を引くところがありまして、それはインバウンドと同じくらいアウトバウンドにも力を入れて、相互理解と国際協調の中で生き残る道を切り開いていくことを急がなりませんという記述があったんですが、観光政策としてのアウトバウンドとはよく理解できるんですけれども、多文化共生の視点からのアウトバウンドの重要性についてお伺いしたいと思います。

その他 田村太郎

田村太郎(参考人):先ほども少し触れましたが、例えば通訳になりたい日本人の方、日本語教師になりたい日本人の方、少ないんですね。

貿易振興会に私原稿を書いたのは昨年ですけれども、私、依頼を受けた時にも、貿易会社ですら海外勤務が嫌だという社員がいると。

つまり日本国内で外向きの目線を持つ人が減っているんじゃないかと、そういう危機感があるというお話を伺いました。

外国人が増える、これは観光客に限らずインバウンドの方向性はあるんですけれども、日本社会が海外に目を向けるアウトバウンドの目線が少し弱くなっているんじゃないか。

特にコロナ禍以降ですね、外国人の出国者数もなかなか回復をしておりません。

外国人の方が周りで増えると同時に、日本社会の側が海外で、国際社会で何が起きているのか、こういうことにもしっかり関心を向けていくということが大切かと思っております。

以上です。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江(法務委員長):横山信一君。

質疑者 横山信一

横山信一(公明党):ありがとうございます。

次に近藤先生にお伺いしたいと思います。

まず急激な在留資格を持つ在留外国人が増えてきたということの中で、確かにヨーロッパというのは人種や民族、宗教が日本と比べて比較的流動的な部分があって、そういう意味では歴史的な背景が違うと言えば違うと思うんですけれども、そういう意味では日本社会というのは今急激に変わろうとしているわけです。

そんな中でマイペックスもご紹介されましたけれども、差別禁止法が日本にはないという話もされましたが、今急激に増えていく在留外国人、多文化共生社会を作り上げていく上で、やはり法整備が非常に重要になってくると思うんですけれども、いろいろやらなきゃいけないと思うんですが、あえて順番をつけるとすると、どこからやっていけばいいのかということについてアドバイスをいただきたいと思います。

近藤参考人。

その他 近藤敦

近藤敦(参考人):多文化共生社会基本法というのは、実は田村さん。

と一緒に作ってもかなり前から提言しております。

そういうものをまず作ることが大事だと思いますし、名称は何かいろいろな名称のものが基本法という名のもとにいろいろ提案されていますが、いずれにせよ、そういうきちんとした外国人施策、特にこれは受け入れの施策は実は十分あったわけです、入管施策というの。

今度は統合政策という部分の政策が日本は足りなくて、その政策をきちんと体系づけるための法律がまずは必要で、その政策の計画みたいなものを考える、そういう機関を作る必要があるし。

質疑者 横山信一

横山信一マイペックス2020の中にも書かれているんですけれども、評価をされている中で、先生が移民政策研究第14号に書かれている部分で、このマイペックスを紹介されながら、日本の評価の低さをいろいろ指摘をされていらっしゃいますけれども、その中で、今のご発言にも関係するかと思うんですが、政府として法務省の機能が重要だということをおっしゃられていて、確かに多文化共生は総務省が中心になってやってきたわけですが、法務省はどちらかというと総合調整機能で、いろんなところを結び合わせて調整しているだけという、だけって言っちゃいけないですけれども、そういう役割を担ってきたわけですが、今後、法務省が多文化共生施策では非常に重要だということをおっしゃられている。

その点について、もう少し教えていただきたいと思います。

近藤参考人。

その他 近藤敦

近藤敦法改正をして法務省が一応そういうところの調整機関だと位置づけられたので、そこがもっとしっかりした方がいいということで、場合によっては内閣府をそういうものに位置づけた方が省庁とのいろいろな調整がしやすいならば内閣府でもいいのかもしれませんけど、割と外国人に関するいろんな実務とかそういうノウハウも法務省が持っています。

質疑者 横山信一

横山信一同じ人が違う役をする時にマインドを変えてやるわけですよね。

同じように入管の方も在留支援の場合には外国人の権利保障のために頑張る。

法を使って頑張る。

何か審査する時とかは規制する側に頑張っているんだと思いますが、それぞれの役割を割と分けて、ちゃんと在留支援員みたいな人を専門職として育てて、そうすればやれるんじゃないかと思っています。

以上です。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江横山信一さん、ありがとうございます。

じゃあ最後、金先生にお伺いしますけれども、今、特定技能2号がどんどん資格取得者が増えてくるとですね、家族帯同ということが出てきます。

そうすると当然、子どもたちの教育が非常に重要になってくると思います。

これまで多文化共生教育に携わってきた金先生のご経験からですね、これから今以上に増えていくそういった子どもたち、それぞれの自治体に今は任されているわけですが、そういった教育行政についてアドバイスをいただきたいと思います。

その他 金光敏

金光敏現在、公立の小中高校に在籍をしている外国籍を持つ子どもたちの数は13万人に至ります。

そして日本語支援が必要な子どもたちは、2年前の数値で、直近のデータは近々出ると思いますが、文科省が発表しているのは6万9千人です。

わずかの期間で1万人単位で子どもたちは増えてきて、これからも増える傾向があるんですが、ただ今回の入管法の改定に伴ってですね、その動向がちょっと鈍化する可能性があります。

現実的に経営管理のご家庭が日本での店舗経営を諦めて帰るというようなことが実際に起こってきていますので、大阪府立高校に通っている家族滞在の子どもたちがもうネパールに帰るだとかっていうふうなことの手続きが実際に始まっていますので、少しそれはブレーキがかかる可能性があると思います。

どちらにしても日本の社会の中において、幼少期に日本に渡ってきたり、あるいは日本生まれの外国につながる子どもたちの存在というのは、もっと顕著に増えていくというふうに思います。

私は他の教育課題も同じですが、基本的には公立学校の教員の定数があまりにも少なすぎるというふうに考えています。

ですので、もし各政党でご議論いただけるのでありましたら、この定数改善は必ず必要です。

日本語指導教員を基礎定数に盛り込んだ努力がこの間、文科省の中にもありましたが、文科省もそれだけでは全然足らないという認知があると思うんです。

結局、財政の確保の問題と関連がありますので、これはまさに政策的見地からの文科省への後押しは欠かせないものだというふうに思います。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江時間が続いております。

横山信一さん、ありがとうございました。

まだまだ聞きたいことがたくさんあったんですけれども、時間が来ましたので終わらせていただきます。

嘉田由紀子 (日本維新の会) 8発言 ▶ 動画
質疑者 嘉田由紀子

ありがとうございます。

お三方それぞれに専門、また現場からご報告いただきましてありがとうございます。

私は自治体を経営してきた立場から、お三方にそれぞれ自治体がどう今後やっていったらいいかということで教えていただきたいと思います。

まず田村参考人ですが、2026年1月の総合的対応策で、日本語の学習プログラムの創設と、ここ今、政府が検討中ということなんですけど、自治体でやるときに、やはり教育、福祉、防災などを含めると、教育が一番ある意味で力を入れて予算が必要なのですね。

もちろん、高等教育のところで外国人の方がおられたら、加配の先生が必要ですし、言葉が一番大事だと思います。

それから、ラチード学園の話を金光さんが言っていただきましたけれども、本当に高等教育に行っていなくて、それこそブラジルならブラジル語、韓国なら韓国の、そこの支援が、行政がほとんどできていなかったんですね。

そういうところで、それを一から支援しようとすると、これもかなり基本は予算です。

財源です。

ということで、特に自治体に対して財源確保をできるような方向をどうお考えか教えていただけたらと思います。

田村参考人。

その他 田村太郎

ありがとうございます。

日本で暮らす外国人が増え始めた1990年代は、日本の自治体にはお金がありましたので、外国団体で財団法人で国際交流協会をつくり、資産を運用しながら、日本語ボランティアを育成したり、通訳を確保したりしてきたんですけれども。

今、自治体にはそのようなお金がございませんので、どこも大変苦労しております。

滋賀にも国際交流協会、国際センターさんございますけれども、なかなか苦労しておられますし、全国的にもかつてあった国際交流協会が財政的に回らない。

職員も有期雇用で、ベテランの人が定年退職されると、もう次の人が取れない。

非常に心もとない状況ですね。

ここはなかなか自治体だけでやっていくのは限界があるのではないかと思います。

教育に関しても、人数ですね、加配をするということも大事なんですけれども、私一度、日本語担当の先生に、そこのクラスが出している通信の挿絵が大変美しかったので、「先生、私、毎回出る通信の挿絵が素敵だなと思います」と言いましたら、「私、本当は美術の先生なんだ」と言われました。

日本語はやったことないんだけど急に「あなた日本語」と言われてきた。

それが現実ですよ。

予算を増やしても実際人がいないので、そこをどう考えるかというところですね。

専門職をしっかりと育てていく、これは実は入管庁、国家公務員も同じかもしれません。

きちっとしたキャリアデザインといいますか、何年目にはこういうことを学んで、何年目になったらこういうふうにしてというものがないと、やっぱり突然担当が変わってきても、そこでいい仕事ができませんので、自治体においても特にそうですが、教育も同じですが、この分野でしっかりとした知見を持った人材を育てていく、その人たちのキャリアデザインをしっかりとしていくということが今大切ではないか。

ただ今とにかく自治体財源がないので、そこをどう手当てしていくのかと、私もいい答えが見つかっておりません。

以上です。

質疑者 嘉田由紀子

嘉田由紀子。

ありがとうございます。

本当に苦労する中で、ぜひとも国のほうで、特に人育てですね。

そのときには、ありがたいことに、今、現場では、例えばJICAボランティアの経験者とか、それこそ30年前と比べたら、日本は現場に多文化経験をした方がたくさんおられますので、その辺をキャリアアップできるように、それもやはり方針が必要だろうと思います。

その関連で近藤様にお伺いしたいんですが、まさに理念ですね、この教育の理念をどう持っていくか。

インテグレーションか、インクルージョンか、インターカルチュラリズムか。

この辺を自治体の多文化共生の教育でも理念が必要だと思うんです。

私自身は文化人類学を目指して異なった分野、言葉とか食べ物とか衣服とか生活者として、教育の中身のインターカルチュラリズムというところをどういうふうに広げていったらいいか。

そのあたり、先ほどバルセロナの例なんか出していただいたんですけれども、近藤様に教えていただきたいんですけど、ヒントがいただけたらと思います。

近藤参考人。

その他 近藤敦

はい。

ヨーロッパの場合は、国民を育てるというよりも、ヨーロッパ市民を育てるというふうに、もうちょっと広がって教育基本法自体を少し見直すと、先ほど出たように外国人の児童生徒も本来の義務教育の対象というふうになることができるはずです。

そういう意味であるべき教育の理念というところももう少し広げて、要するに社会人を育てるというそういうものを基本にするといいと思うんですが、もう一つは今度は子どもではなくて大人の教育を、結局知ってこなかったわけです。

ボランティア頼みで日本語教育をしていた。

これを多少今、もう国がお金を出して、でも自治体が出さなきゃいけない部分も多くて、自治体が取り組んでるところもあるし、取り組めてないところもあるし、浜松市などは600時間ぐらいのものをやって、ドイツ並みの時間をやって、B1ぐらいのレベルまでやるコースを今年から始めていて、それをちゃんと国が支援する、もうちょっと国としてどういうメニューがあるかというのもいろいろ考える必要があるんですが、多様な教育の仕方、先ほどアセスメントというのもあったんですが、実はフィンランドとかいろんな国は、みんな同じ教育を受ける必要はなくて、それぞれのニーズに合った、言語レベルも違うでしょうから、その人に合った教育はこういうものだからこういうのを受けてくださいみたいなことを決めるんですね。

それと同じように、多様なメニューで、例えば愛知県にいたウクライナの人もしばらくしてから日本語が受けれますよと言われたんだけど、ある程度習っていると、最初のレベルの方は優しすぎて合わないから受けませんとか、そういうことがないように、割とその人のレベルに合ったようなものをうまく作れるそういう仕組みがいるんだろうと思うんですね。

そういう意味ではレベル別のそういう多様なメニューとその人に合ったような教育の仕方を工夫していく、それほど大金をかけなくてもうまくやる方法というのも考えていく必要があると思うんですが、いずれにせよ子どもの教育はそれなりにしてるんですが、ただ第二言語としての日本語という科目がないんですね。

先進諸国は大体それがあるんですね。

そういう意味でそういう専門教師を大学とかが養成してるんですが、日本はそれがないので、それを子どもの教育ではまず作る必要はあると思いますけど、大人の教育というのは今のところ全くないので、これから政府が取り組むと思うんですけど、そういう時に一つのメニューで一律だとうまく合わないので、多様なメニューをどう用意するかということを考えていただけたらと思います。

以上です。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江委員長嘉田由紀子君。

質疑者 嘉田由紀子

ありがとうございます。

嘉田由紀子(日本維新の会)確かに大人になってから多文化なり、暮らしの感覚の違いというのは難しいだろうなと思います。

ここはいろいろなフェアをやったり、友達を作るというところで、友達の友達がという、そのあたらのところは自治体としても少し貢献できるところはあるかなと思います。

時間がありませんので、金光様お願いしたいんですけれども、本当に大阪のサポートありがとうございます。

一人親の貧困のことをずっとサポートいただいているんですけど、そもそも親は2人いないと子どもは生まれないんです。

なぜ一人親という言葉が、あるいは一人親が貧困、あるいは生活困難なのかということを考えると、男性が無責任だからですね。

スウェーデンなどは、言うたら、日本はそれができていない。

先ほどのフィリピンの母子家庭の貧困もそうだと思うんですけど、ここは母子家庭にしないサポートを含めてですね、どうやったら貧困の問題を、出口を見つけるかというようなことをずっと、私も政治家としても悩んでいるんですけど、そのあたり、現場を見ていらして、何かアドバイスなり、出口戦略があるでしょうか。

教えていただけるでしょうか。

その他 金光敏

金光敏(参考人)ありがとうございます。

そもそも男女間の就労の選択の幅の違いに着目をすべきだと考えます。

現在、非正規就労についている比率を見ますと、全体で言いました38%ですね。

就労者における非正規率、非正規雇用率ですね。

しかし、これ男女の区分で見ますと、大体男性の非正規率が22、3%で、女性の非正規率で54%超えているんですね。

ですので、この状態の中で婚姻関係が破綻をして、離婚をした場合ですね、当然にして女性への貧困が加速されやすいという現実があります。

一人親家庭の統計を見ましても、父子家庭と母子家庭ではかなり賃金の格差であったりとか処遇格差が起こっているんです。

ですので、外国人の母子家庭の貧困の問題というようなファクターで覗き込むというふうなことだけではなくて、そもそも日本の社会における女性の地位の低さといいますか、処遇の悪さ、ここに本質的な問題があるのではないかというふうに考えます。

さらにもう一つ加えて言うならば、やっぱり労働法制がこの間ずっと緩和され続けてきたことでですね、やっぱり働くという福利厚生が十分に機能しない現実が、今のような貧困や格差の問題を見続けているというふうに思います。

その中にピタッとはまっているのが外国人であるというふうに言えます。

私は外国人の家庭がセーフティーネットからこぼれ落ちやすいという判断をしています。

これは私の言葉ではなくて、自治体の職員の皆さんとお話をしていても、まさにその話をたくさんされます。

ですので、本質的に女性差別の問題をどう考えるのか、それから労働は最大の福祉であるということを念頭に置いた労働法制の在り方というのはやっぱり重要ではないかなと思います。

質疑者 嘉田由紀子

嘉田由紀子(日本維新の会)ありがとうございます。

まずは労働法制。

それはもう全面的に賛同いたします。

今、ようやく女性のM字カーブが解消されてたんですけど、次にL字、つまり非正規のままということですね。

ここはここで日本の労働法制を変えるべきだと思いますけれども、また時間もありませんので、今後現場でいろいろ発見もあると思いますけれども、ご提言もいただけたらと思います。

私の方はこれで終わります。

ありがとうございました。

安達悠司 (参政党) 13発言 ▶ 動画
質疑者 安達悠司

入管法等の改正案は、手数料の引き上げなどなんですけれども、その背景には、この急速な在留外国人の増加というのがあります。

今度参考人にお伺いしたいんですけれども、今、少子化と外国人の受け入れが急速に進んで、我が国の人口構成が大きく変わろうということについて、危機感を抱いている国民もおります。

法務大臣も昨年8月には、外国人の受け入れの基本的なあり方の検討のための論点を提示されています。

去年の10月23日の第8回の懇談会の議事録によれば、「5%を超えたから、10%を超えたから、今度外国人の受け入れをストップするという、ある時期にそうするということは多分想定しがたいので、要するに徐々に増えてくるけれども、国籍を取って日本国民になる人がどんどん増えていけば、外国人比率というのはそんなに大きくはならないで済むだろうけれども、それをしないと、おそらく将来、いつの時点かわかりませんが、日本が一番外国人比率が高い国になりかねないので、ある時点で国籍取得制度を見直す必要があるだろうと思います」と、こういった発言が議事録に書いてあります。

また、去年の11月10日の第9回の懇談会の議事録によれば、「10%台に実はならないためには、もっと国籍を取る人が増えていかなければならない」と、こういったことも議事録に書かれております。

また、同種の意見書も出されているかと思います。

つまり、参考人の考える解決策としては、日本の外国人比率がこのままだと世界で一番高くなってしまうだろうと。

しかし、そのように10%になってはならないためには、国籍取得制度を見直す必要があって、それは外国人の人数が増えても、その外国人に日本の国籍を取ってもらえば、外国籍の人数が減っていくから、統計上は外国人比率が減っていくと。

こういう趣旨の理解でよろしいでしょうか。

近藤参考人。

その他 近藤敦

近藤敦(参考人):ここでG7を見てみますと、実はG7で外国人比率が10%を超えているのはドイツだけです。

もっとたくさんの外国生まれの人の比率、20%を超えているような国もあるんですが、カナダなんかに30%いくんですが、でも外国人比率は10%もいかないんです。

先ほど申し上げたように、たくさんの人がカナダ国籍を取っているからです。

ドイツだけ今まで複数国籍を認めていなかったので、かなりドイツは高いんですね。

ところが法改正をしましたので、おそらくドイツの外国人比率はこれから少しずつ下がっていきます。

そういうのがG7のトレンドでありますので、日本はあまりにも高度経済成長の時に外国人の人を入れないで済んだので、非常に低い、今まで非常に例外的な状況でいられたんですが、そういう状況がもうなくなってしまって。

人口が増えている国だったのが減っちゃうし、昔は農村から都市に働きに来てもらえたんだけど、農村にいなくなっちゃってしまってるから、これをどうするかというときに、子育ての政策を非常に重視し、子どもが見やすい環境にする、それが第一だと思います。

第二にロボットとかAIとかを。

質疑者 安達悠司

安達悠司:ありがとうございます。

今は人口比率が将来高まっていくことの調査の検討段階なので、政府がどういった検討をしているのかは分かりませんが、今の近藤さんにお話をお聞きすると、それは大量に移住して帰化した人が増えるというだけで、もともとの日本人の人口の減少や、移住外国人が増えるという根本的な構造の問題は、解決していないのではないかと考えました。

外国人を、要は国籍取得によって日本国民としてカウントし直すということが、国民国家の人口構成の変化に対する国民の不安や社会統合上の課題への実質的な解決になり得るというふうに近藤参考人はお考えでしょうか。

近藤参考人。

その他 近藤敦

近藤敦(参考人):ある程度なると思います。

日本語を学び、日本のルール、文化を学び、ちゃんとした憲法をはじめ、いろんな法制度の知識を持ってもらう人を増やしていく。

それは大事なことだと思います。

ただ、いわゆる日本人の子どもが増える、それも必要なんですけど、いろんな政策をしてもそんなには増えないというのが多分、おそらく諸外国の動向なので。

そういう意味では、日本社会を担ってもらう人材をたくさん育てていくということに注力するのが大事だと思います。

質疑者 安達悠司

安達悠司:あともう一つですね、今の出展に関連して、近藤参考人は、要は「5%を超えたから、10%を超えたから、今度外国人の受け入れをストップするという、ある時期にそうするということは多分想定しがたい」というご発言でしたり、また「ある時期に外国人の受け入れがストップすると考えるのは非現実的だ」というふうなことを書かれた意見書も提出しておられます。

ある時期に外国人の受け入れを止めるのは多分想定しがたいとか非現実的というふうなことは、法律上難しいというお話なのか、政治的に難しいというお話なのか、それはどういう趣旨でこういうことをおっしゃっていらっしゃるんでしょうか。

また、受け入れ規模や速度に一定の上限とか、目安を設けるということ自体もやはり非現実的というふうにお考えなのでしょうか。

根拠も併せてお聞かせいただければと思います。

近藤参考人。

その他 近藤敦

近藤敦(参考人):はい。

ストップするというのは難しいと申し上げて、その速度を弱めるとか、そういうことができると思うんですね。

その日本は、一定の場合。

質疑者 安達悠司

安達悠司分かりました。

上限規制自体を否定しているわけではなくて、また法律的に不可能というわけでもないという理解でよろしいでしょうか。

確認なんですけれども。

近藤参考人

その他 近藤敦

不可能ではないと思いますが、ただいわゆる高度人材もいくらでも来てくださいと言うんだけど、あまり来ないのが現状でもありますので、むしろ日本で必要とされている、あまり技能が高度ではない職種の人がむしろたくさんいるし、その人たちをたくさん受け入れる構造も、今のところ早急に変わるとは思えないと思います。

質疑者 安達悠司

安達悠司はい、ありがとうございます。

次にですね、近藤さん、ご提示の資料にもありますが、移民統合政策指数、マイペックス2020。

これをですね、論文も私も拝読いたしました。

ただ私はこれを読んで感じたのは、決してこのマイペックスは国家の至上命題ではなく、むしろ国家の一番の目的はやはり国民をですね、いかに幸せにするかと、これは政治的な目標でもありますが、ということが最も重要ではないかと思います。

特にマイペックスの2020で1位だった国、これどこかというと、スウェーデンなんですね。

この2020年、スウェーデンはですね、その後ですね、例えば2年前の9月13日の2024年9月13日AFPBBニュースなんですけれども、外国人出身者の失業率が極めて高いために経済格差が拡大し、ゆりかごから墓場までと呼ばれるほどに充実した社会保障制度にとって重荷となった。

欧州移民危機が転換点となり、当時の与党、社会民主党は移民への門戸開放政策をこれ以上続けることができないと表明し、以来歴代政権は左右を問わず移民抑制策を講じてきたと書かれてありまして、これ有名な話ですけど、2年前の9月12日の記者会見で当時の政権は、令和8年、今年からですけど、自由意思に基づき出身国に帰国する移民は最大35万クローナー、約500万円ですね。

480万と書かれてあったり、560万と書かれてあったりしますが、最大35万クローナーを受け取ることができるというふうなことを述べまして。

当時はまだ2年前、帰国する移民に支給される金額は、成人1人当たりで最大1万クローナー、約14万円、子供1人当たり5000クローナー、約7万円で、1家族当たり4万クローナー、約55万円だったんですけれども、そういうふうなことになったと。

また、欧州で帰国する移民に給付金を支給している国はスウェーデンだけでなく、デンマークは1人当たり1万5000ドル。

近藤参考人

その他 近藤敦

そこでの移民という中身は大半難民です。

スウェーデンでEUの人は移動の自由ですから働きに来たい人、そういう人たちはあまり失業しない。

その失業率が高いのは難民の人。

スウェーデンは難民に関して割と寛大な政策をとっていましたので、ドイツもそうですが、大量にシリア難民からものすごい数が来てしまって、もうちょっとギブアップな状態になって、今までの難民に対する政策をEU難民にする、EUの平均的なものに引き下げる。

質疑者 安達悠司

安達悠司ありがとうございます。

やはり私もこの実態はもう少し勉強させていただきたいんですけど、やはり最初にあまり甘くして受け入れをしすぎると、後になってやっぱりこれは駄目でしたとなって帰ってもらいますとなると、双方にとってこれは不幸なことかもしれないので、やはり最初にしっかり審査して厳しくしておくということも大切なんではないかと思いました。

最後にですね、先生は憲法や国際人権法の研究者でいらっしゃいますので、ちょっとお聞きしたいんですけど、民主主義や国民主権といった観点からですね、最近はこのグローバリズムということが問題になっております。

これは多国籍企業のロビー活動とか、あるいは国際機関の勧告とかですね、そういういわゆるその自分の国で民主主義で投票して定めた法律ではないものによってですね、政治が動かされていくと。

それによって国のルールが変えられたり、あるいは市場がどんどん緩和して開放されていくといった動きが起きています。

これの中に、例えば移民受け入れへの圧力なんかもあると思いますし、EUもまたそういう意味で民主主義との関係で非常に問題があるというふうなことも言われていますが、こういったグローバリズムと民主主義や国民主権の問題について、先生のお考えをお聞かせいただけたらと思うんですけど、いかがでしょうか。

近藤参考人

その他 近藤敦

行き過ぎたグローバリズムというのも問題だというのは理解しております。

ただ国民主権を貫くために経済的に困難な状況を招くよりは、経済的にウインウインになるようなそういう。

難しいという問題でイギリス自体は恐らく後悔している人たちが多いというのが統計みたいなのでは出ておりまして、そのある種の国民主権を維持するのは比較的日本はそれが十分維持。

できている国であって、その代わり日本は貿易立国というか、資源があまりある国ではないので、そういう輸出とかいろんな関係で国際的に協調していくということが必要なので、そういう意味ではグローバリズムを全く否定するみたいなことは日本ではむしろ好ましくないとは思っておりますが、行き過ぎたところはそれは問題だとは思っております。

以上です。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江委員長安達悠司君。

時間ですので終わります。

ありがとうございました。

仁比聡平 (日本共産党) 9発言 ▶ 動画
質疑者 仁比聡平

仁比聡平(日本共産党)参考人の皆さん、本当にありがとうございます。

まず、金参考人からお尋ねしたいと思うんですけれども、本法案が手数料を上限10倍、30倍というこの引き上げをしようとしているというこの提案に、恐怖、そして不安がどれだけ切迫しているかということについて、先ほどの話で本当に受け止めました。

3月11日の朝日新聞の記事にコメントをしていらっしゃいまして、そこにですね、在留期間が短い人ほど収入が低いという傾向があるんだというご指摘がありまして、先ほどの冒頭のお話でずいぶん分かったようにも思うんですけれども、在留期間の短さ、したがって更新の頻回、そしてその収入の低さというのがどんなふうに関連しているのか、もしご認識があれば教えていただけますか。

その他 金光敏

金光敏在留外国人の就労の実態を見ていきますと、日本全体の就労における非正規率よりも相当に非正規率が高いというのは分かっております。

冒頭のところでブラジル人の話をさせてもらいましたが、ブラジル人だけではなくて、日本に暮らしている在留外国人の非正規率は非常に高いという現実があります。

もう一つありますのは、在留期間が短い場合に社会契約がすごく難しいというところがあって、携帯電話もおおむねやっぱり2年以上の在留期間がなければ契約ができなくて、結果的には他人の名義の携帯を使わせてもらっているという在留期間1年の外国人の当事者は相当います。

さらにはマンション契約する際にもですね、おおむねマンションなんかは2年契約が主ですので、在留期間が1年である場合、選択肢がぐっと狭まったりします。

そうした条件が、日常生活をするにあたってものすごくマイナスの要素をもたらしているという現実があります。

就労の現場を見ていきましても、日本で子育てをして10年以上暮らしていても1年の人。

質疑者 仁比聡平

仁比聡平(日本共産党)そうした実態をこの法案提出までにまともに検討していないのではないかと私は思うんですけれども。

一方で受益者負担というふうに法の目的で言うわけですよね。

ですがこの委員会では何が受益で、それを在留外国人にどれだけ負担させるのかと、相応の負担とは何かということが明らかになったとは到底言えないと思っています。

私はこの法案が提起する手数料の上限というのは、従って法外ではないか。

こんなことをやることは多文化共生とは両立しないのではないか。

その意味で、排外主義という汚名を免れないのではないかと思っているんですけれども、3人の参考人の皆さん、金さんから近藤さん、田村さんとご認識を伺えればと思います。

私が今回の法案改正、改定に伴ってすごく印象を受けたのは、上げた分をどこに使うのかというのがやっぱり不明確だというところでした。

私は入管の手数料引き上げについてもはなから全然反対だというわけでは実はなくて、必要なところは上げる部分はあるかというふうに思うんです。

私は仕事柄、大阪の住之江にある入管によく行きますけれども、入管の窓口はものすごく人がいっぱいで、入管の職員の皆さんはもう4時半に申し込み締め切りですけれども、それでは到底業務が終えられなくて、7時半、8時ぐらいまで待合室で処理が終わるのを待っている方々の応対をしているんですね。

入管の職員の皆さんって本当に一生懸命やってはるし、昔は不親切だなんていうふうに言われましたけど、今はすごく本当に丁寧に対応してくれてはるんです。

そういう実態を見ると、例えばその手数料引き上げた分を入管の職員の増員であったりだとか、あるいは窓口の増設であったりとか、そこから換算して、これぐらいの財源が必要だから上げるという議論であるならば、議論は深めるべきだというふうに思うんですが、今のところどこにどう使われるのかわからないと。

それから、ここも外交の財源にも使うという話が出てましたけれども、例えば2026年度から高校無償化にあたっては家族滞在の子どもたち、一部は適用されるんですが、日本に定住性が低いとみられている子どもたちは無償化の対象から除かれているんですね。

ですから、在留外国人の子どもたちの現実を見ても、子育ての現実を見ても、負担がずっと雪だるま式に広がっていっていると。

こういう状況の中で何をもって公正と言うんやろうというふうにすごく残念に思っているといいますが、どっかのタイミングで見直ししてもらえないかなというふうに考えています。

近藤参考人。

その他 近藤敦

近藤敦はい。

国会での議論を聞いていたときに、相関費用に使う点とか片山財務大臣の答弁だったと思いますが、領事活動とか外交実施体制の強化というのは、ちょっと外国人の方とはあまり関係のないものに使うという説明をするのは、外国人の方からすると「何でそんなお金を自分たちが」という。

法務委員会、公衆みたいなものというものは、割と力を入れてやった方がいいと思います。

それは外国人の人のメリットにもなるし、日本人の人のメリットにもなるわけで、それを全て手数料でというのは無理だと思いますから、税金も使うんだと思いますが、日本人にも外国人にもメリットになる、そういう政策に使うのであれば。

手数料分というのは十分必要なんじゃないかとは考えております。

以上です。

その他 田村太郎

ありがとうございます。

冒頭、意見陳述で申し上げたとおり、もともと今の法定上限は1981年に定められておりますので、この上限を変えること自体は必要なものだと思います。

その金額といつから変えるのかということについては、相当慎重に議論しなければならないということです。

いいかどうか分からないですけれども、例えば女性活躍促進に関して、男性だけで物事を決めて、いいものになる気配がしないのと同じで、外国人に関わることを日本人だけで議論しても、いいものに多分なりません。

この手数料の変更で、さまざまなところへ影響を受けますので、そうした方々の意見をどう汲み取って、金額や。

質疑者 仁比聡平

伊藤委員長。

今の3人の参考人の意見は政府本当に真剣に受け止める必要があると思うんですけども、ちょっと法的な観点で近藤参考人にお尋ねしたいと思うんですけども、今、田村参考人のお話にあったとおり、上限10万、30万という自由裁量といいますかね、こういう法の定め方自体、私は近藤参考人に伺いたい。

先ほど申し上げたようにマクリーン判決というのが基本にされてるんですが、もう50年ぐらい前の判決で、まだどの人権条約にも入ってないフランスで、昔近代以前はアンシャンレジームと古い体制というんだけど、国際人権法の分野でいうとアンシャンレジームのような時代の判例が今でも判例であって、在留権はありませんって言うんだけど、その難民の人たちにないわけでもないし、そういう人もいれば家族の人たち、日本人の家族ですらないんだ、外国人はないんだっていうのは常識的にもおかしいわけで、家族としての生活の権利というのは人権条約が保障しているわけですし、子どもの権利条約、子どもの最善の利益というのは条約だけじゃなくて子ども基本法という法律にも出てきたわけですから、それらの人たちが全く権利がないというよりは、基本的にはあるんですね。

ただ、その要件に合致しないとか、何か犯罪を犯すとか、そういう場合にはないから日本人とは全く一緒ではないんだけど、すべての外国人が同じように全部裁量の問題ですよというのも違って、そういう意味では在留権という言葉をかっちり、ずっとどんな例外なしにでもいられるという意味では日本人だけかもしれませんが、もうちょっとレベルが違って、原則的に在留できるそういう権利というのは一定の外国人の人には認められている。

そういうことが先ほどドイツの話をしましたが、ドイツの入管法にあたる滞在法では書き方を変えているんですね。

「イスト」というのと「カン」というので、裁量のある「カン」の方はいろいろな裁量でって言うんですけど、「イスト」というのはまさにしなければならない。

その要件に合致してたら滞在を認めなければならないような、そういうものを実は現実には持っている。

そういう状況をもう少し理解して、対応したほうがいいんじゃないかと思います。

仁比聡平。

最後の問いになるかもしれませんが、近藤さんに伺いますけれども、先ほど金光さんから、過度な手数料の負担という制度というのは、例えば3年の在留資格の分のお金がないから、これ1年に取得しかないかというような、在留資格を逆に不安定な方向にさせるというようなご指摘もあって、やっぱりこの在留を非正規化するとか不安定化するとか、その中でこの社会にいられないような方向を作ってしまうっていうのは、やっぱり大問題だと思うんですよね。

現にこれまで在留資格を得て在留をしてきた外国籍住民、例えば経営管理の在留資格の厳格化、要件の厳格化についても、そういう問題になっていますけれども、それらの点について、近藤参考人から冒頭、信頼保護の原則ということが語られました。

国際人権法というか、我が憲法というか、この国家が約束違えて追い出すようなことしちゃならないと、傷つけるようなことしちゃならないというのは当然だと思うんですけれども、どんなふうにお考えでしょうか。

近藤参考人。

その他 近藤敦

まさにそうで、日本の今までの入管の議論は、その信頼保護の原則みたいなことがちょっと弱いんですね。

多少行政法の中でも、最初に認めるときと更新のときでやっぱり裁量が違うと。

しかも何回も繰り返すと、それはやっぱり認めていく。

別の分野で、要するに今大学でも非常勤講師を何年もしていくと、それは正規のものにしなきゃいけないので、でも雇い止めでそのマックスの年数でやめると、裁判などではそれは違法みたいな判決も出たりするように、何度も更新されていくのは期待感として、次も何か特別なことがない限りは認められるというもので成り立っていると思うんですね。

社会の安定とか、そういう特に子どもが絡みますと、子どもが日本語で教育を受けて、もうまた振り出しに戻って出身国、国籍国の言葉を覚えて、そこから勉強をやり直せというのは、子どもにとってはあまりにも過酷なことなので、これは比例原則という言葉でも使われるんですが、その人にとってあまりに不利益が大きくて、国家の利益というのと比べても、個人が失う利益の方が大きい。

というふうに判断する場合、日本の裁判所でも下級審でそういうことを認めた判決もあるんですが、そういう比例原則とか信頼原則というのは、法治国家としての必要なルールであって、その配慮を今後は生かしていく、こういう国会での議論もそういうことを反映していただければと思います。

以上です。

質疑者 仁比聡平

よく受け止めたいと思います。

ありがとうございました。

委員長 伊藤孝江

北村晴男君。

北村晴男 (日本保守党) 10発言 ▶ 動画
その他 北村晴男

貴重なご意見ありがとうございました。

特に先ほど田村参考人から事実に基づいた議論の重要性についてお話しいただきました。

私もそのとおりだというふうに考えております。

といいますのは、この外国人あるいは移民などの問題について議論をしますと、事実に基づかない議論でもって分断が生じることがありまして、これは避けなければいけないと思っております。

さて、先ほど近藤参考人にお聞きしたいんですが、先ほど安達委員からのご質問に対してスウェーデンの例を引かれて、スウェーデンの場合は移民が大変多いと、失礼しました、難民が多いと。

だから日本の場合は難民が多いという状況にはないので状況は違うというようなご説明があったかと思います。

そこでお聞きしたいんですけど、私も難民になったことはないんですけど、難民というのは私のイメージですと、母国にもう帰れない、迫害を受けるから逃げてきたのであれば、もうその国で生涯生きるしかない。

となればその国に同化して懸命に働くんだというふうに、日本人的な感覚だとそうなるわけですけど、だとすれば労働のために来た移民と、難民として逃れてきてその国でも働いて死ぬまで生きるしかないんだという難民と、どのように違うのか。

先ほどのスウェーデンが、どうしても受け入れていただかなければいけないということで、大金を払ってまで受け入れていただかなければいけないそういう状況になったこと、これが難民だと、なぜ違うのかがちょっと私理解できなかったので、そこをお聞きします。

その他 近藤敦

近藤敦「私は以前、ストックホルム大学に1年いて、その頃の難民の人たちは割と基礎的な教育を受けられていて、スウェーデン語も覚えて職に就いて頑張っていくというのはあったんですが、最近の難民の人たちは基礎的な教育がまだ母語でも受けられていなかったりするような場合には、その人たちがスウェーデン語を覚えて何とかというのは非常に大変なんですね。

ですから職に就くというのもかなり大変な人たちがたくさんいるということもあって、失業率みたいなのがやはりすごく高いんですね。

日本の場合、外国人の人の失業率が高いか、国民の方がどっちかっていうと、あんまり変わらないぐらい、とにかく働くことが前提で日本にいらっしゃる方が多い。

そうじゃない難民の人で働けるかどうか分からない人がたくさんいると、やはりスウェーデンなどでは働けてない人たち、そうすると社会保障的にはかなりマイナスになるみたいなそういうことになるので、また出身国の事情はやっぱりかなり変わってきますので、安全になっているならば帰れる人は帰ってほしいという、そういう政策なんだろうと思います」

その他 北村晴男

北村晴男「今、ご答えいただいたことと関連で、青山学院大学の福井義孝教授がいろいろなところで論考を寄せておられて、その中でオランダにおける研究結果、その分析も紹介されておられます。

その中ではですね、どういう地域からオランダに来る人が、そのオランダにとって経済的なプラスがあるのかマイナスがあるのかということを紹介しておられます。

とその中で大変興味深いのが、いわゆるイスラムアフリカ系の方々などは、大変国家にとって、日本に直すと生涯にわたってオランダにいるという前提だと1億円を超えるような、1人当たりですね、その難民なり移民の方が1人当たりオランダという国に対して経済的マイナス効果、1億円以上の負担になっているということ。

その原因を分析しておられて、その原因としては一つは学力の差。

オランダ人とその方々の学力の差、これが先ほど近藤参考人がおっしゃったことと共通していると思うんですけど、学力の差と、それから文化的な距離の差、宗教も含めた文化的な距離が大変大きいことで、さまざま、オランダという国に同化して、オランダ語を学んで、そして懸命に働いて経済的にも貢献するということがなかなか難しい。

そういう分析をしておられます。

で、この福井義孝教授のご紹介については、もしそういう分析とかその結果について、いやいやそれは日本には全然当てはまらないんだよというようなご意見があればお聞かせいただきたいんですが、田村さん、近藤さんいかがでしょうか」

その他 田村太郎

田村太郎「ありがとうございます。

いろんな分析があろうかと思いますが、一つ日本とオランダも含むヨーロッパとの違いで言いますと、周辺諸国がどういう状況なのか。

人の移動には押し出す要因、プッシュの要因と、引きつける要因、プルの要因がございます。

今、ヨーロッパの周辺はずっとまだプッシュなんですね。

猛烈なプッシュですよ。

日本の場合、アジアは経済成長していますから、プッシュ要因が収まっています。

ですので、ヨーロッパがこうしているから日本でもこうすべきだというのは、実は当てはまらない部分があるのではないかと。

強いて言うと、そこの違いはあるかなと思っております。

今、いろんなところで議論を聞いておりますと、日本国内で人口が減るから外国人を受け入れようと、そこだけが着目されるんですが、日本の周辺諸国がどうなっているのか、ヨーロッパの場合はどうなのか、アメリカもそうですが」南米から猛烈なプッシュがあるわけですね。

それに対して抑制しようという話になっています。

アジアの場合はどうなのかと、そこは慎重に見なきゃいけないんじゃないかと、その点に関しては違いがあると考えております。

以上です。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江委員長「北村君」

その他 北村晴男

北村晴男「はい。

金光参考人にお聞きしたいと思います。

本日お配りいただいた資料の末尾を拝見しますと、そこにはですね、このように書かれています。

末尾の方ですね。

『公明党の離脱によってできた現政権は、存在感を増す排外主義に無感覚で、かつ、自ら非寛容に急旋回する政策を推し進めようとしている』というふうにされています。

ここでお聞きしたいんですけれども、私、排外主義という言葉ですね。

これは先ほど申し上げた事実に基づく云々可能なところで、ちょっと気になって、これをお聞きしたいと思っています。

日本国憲法では、法の下の平等を定めておりまして、外国人についても相当程度この平等ということが適用されるのかなというふうに理解しております。

そしてこの平等というのは差別の禁止ですね。

差別の禁止というのは、いわゆる不合理な差別は禁止されているが、合理的な相当な理由のある区別については当然許されるというふうに考えるのが憲法論の通常の基本的な考え方かと理解しています。

そこでお聞きするのですが、この排外主義という言葉はどのような定義をされてお使いになっておられるのか。

この定義次第では、我々もよく経験するんですが、我々が主張すると『それは排外主義だ』という形で定義のないまま印象操作をされるメディアなども多いものですから、これは大変問題だと思ってまして、この排外主義という言葉を、金先生はどのようなお考えでお使いになっておられるか、お聞かせください」

その他 金光敏

金光敏「はい、ありがとうございます。

今北村先生がおっしゃられたことは全くその通りでして、私もこの概念や言葉をどう規定するのかによって、事実に基づくこと、基づかないこと、感情的なこと、非感情的なことが混ざっているというふうに思います。

私が排外主義というふうに使っているのは、2000年代の中頃ぐらいから街頭で韓国人や中国人に『帰れ』であったりだとか、『日本から出て行け』『叩き出せ』というようなヘイトスピーチが横行した時期がありました。

その後、国政において法律ができて若干社会的な雰囲気も変わって、街頭でのそうした活動というのはだいぶん数的には減ったというふうに思いますが、しかし現在もですね、大阪においても繁華街で街頭演説をしている中に、実にその当事者がいらっしゃれば聞くに堪えないようなバリゾー軍で宣伝をしている、外宣をしているというケースもありますし、あるいは日本の国内において外国人が集中している地区をターゲットにして、そこで同様の活動が繰り広げられていて、そうしたものに法的な抑制をかけるのが事実上難しくて、当事者のやりたい放題の現実になっていて、そこで子どもたちがいっぱい傷ついているという現実があるんです。

私はどちらかといえば、やっぱり子どもの視点から見たときに、子どもたちのアイデンティティを深く傷つけたりだとか、あるいは生活意欲や学習意欲を削いでしまうような、そうした差別的な言動が横行することに、日本の社会が非寛容にならないでほしいというふうな思いを持っています。

やっぱり子どもの立場から一生懸命生きること、学ぶことを応援することこそあれど、それに対して反対のベクトルで傷つけるような発言などが」

その他 北村晴男

北村晴男「事実に基づいて主張している者に対して不当な印象操作が多く行われますので、これまた大変民主主義それ自体を破壊することになりますので、議論を封じることになりますから、その点は是非、我々がいくら訴えてもなかなか厳しいので、学者の先生方に是非努力していただきたいというふうに考えております。

この移民外国人の問題につきましては、国民の不安、これ漠然とした不安というのが確かにあります。

その中身をひも解いていくと、私の見方ですと3つあると思ってます。

1つは移民による経済的効果の観点。

これは先ほどオランダのことを若干ご紹介しましたけれども、アメリカの調査によりましても、移民が増えることは安く働いてくれる人が増える関係で企業利益は大変上がると、エリート層には非常に受益が高い。

それに対して、いわゆる単純労働している日本人の、その国の労働者にとっては賃金の押し下げ圧力が大変強くて、非常にマイナスが大きいというようなことが言われています。

他方で2つ目の問題点、2つ目の不安としましては治安の悪化があります。

3つ目としては、日本人の職が奪われる、将来の職が奪われるという大変な不安があります。

これはAIとかロボット技術の進展によって、ホワイトカラーの仕事は大部分なくなるだろうと言われています。

今、コンビニで外国人の方が働いておられるところも、いわゆる無人のレジ、これが大手だけじゃなくて、中小が競争力維持のために、例えば国が補助金を出すなどして、無人のレジ、これが普及していけば、そこに働こうとする日本人の職も奪われる。

そうなると」日本人の職が奪われるのではないかという不安、これは大変大きいものがあります。

その3つの関係で時間も迫っておりますので、1点だけ治安の悪化という観点からお聞きします。

田村さん、近藤さんにお聞きします。

世界で最もいいと言われていて、これは実感しているところですね。

そうすると犯罪率が高い地域から、あるいは国から移民の方、外国人の方が日本に増えてきた時に、およそ1000人程度なのか、1万人程度なのか、10万人程度なのか、どの程度の数の人たちが来た場合に日本の治安に有意な変化が生じるのか、この点について、もしご研究されているのであれば、お聞かせください。

田村さん、ここにお時間になっておりますので、簡潔におまとめいただきますように。

その他 田村太郎

そのような研究はしてございません。

外国人かどうかに関わらず、やはり治安の不安を増大させるような行為は認めないということが正しい振る舞いかなと思っております。

以上です。

ありがとうございました。

委員長 伊藤孝江

伊藤孝江委員長以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。

参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。

参考人の皆様には長時間にわたり貴重なご意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。

委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。

本日はこれにて散会いたします。