財務金融委員会

衆議院 2026-03-04 質疑

概要

本セッションでは、高市内閣が掲げる「責任ある積極財政」の具体策と、それに伴う財政・金融政策の方向性について審議が行われました。片山財務大臣は、補正予算前提の予算編成からの脱却や、国内投資の徹底的な強化による潜在成長率の向上、債務残高対GDP比の安定的な引き下げを目指す方針を示しました。また、上田日銀総裁は、賃金上昇を伴う物価安定目標の達成に向けた金融政策の運営と、中東情勢などの外部リスクへの注視について述べました。あわせて、インボイス制度、子ども・子育て支援金、暗号資産の規制、税関行政の強化など、多岐にわたる個別政策についても質疑が交わされました。

発言タイムライン

自民中道改革維新国民参政チームみらい無所属政府委員長・議長
0分40分1:202:002:403:204:004:40宗清皇岡本三伊佐進田中健近藤雅牧野俊峰島侑

発言者(11名)

質疑応答(81件)

予算編成の抜本的改革(当初予算への措置)
質問
宗清皇一 (自由民主党・無所属の会)
  • 補正予算を前提とした予算編成から決別し、必要な予算を当初予算で措置するという総理の考え方について確認したい
  • 令和8年度の投資予算案において、補正予算を前提とせず、1年で必要なものが措置される予算となっているか
  • 大型補正予算ありきではなく、必要な予算を投資予算で措置する考えか
答弁
片山財務大臣
  • 予算の予見可能性を確保するため、補正予算前提の編成と決別し、可能な限り当初予算で措置する考えである
  • 令和8年度予算案はその第一歩であり、令和9年度概算要求から本格的に取り組み、2年以上の大改革としてやり抜く
  • 骨太の方針に向けて予算の作り方を改めていく
全文
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そして、私がこれをちょっと確認をさせていただきたいのは、令和8年度予算の当初予算案の基本的な考え方についてなんですけれども、総理が「毎年の補正予算で組まれることを前提とした予算編成と決別して、必要な予算は当初予算で可能な限り措置をする」と。

約2年がかりの大改革だとおっしゃっているんですね。

これは予算編成の抜本的な改革であるというように捉えておりまして、期待をしています。

私も従来から、補正予算が組まれることを前提とした投資予算の編成はやめるべきであって、財務省はそうではないと言うんでしょうけれども、本当に必要な予算であれば、予算額はいくらであろうと、しっかり予算措置をすべきだというように思います。

こうした高市総理の予算編成に対する考え方を、全面的に支持もしていますし、今まではプライマリーバランスを意識して、投資予算を少なく見せたり、「必要な経済対策費は補正予算でやったらいいじゃないか」というような姿勢でやってくると、財政の本当の姿が見えにくくなるのではないかということの指摘もしてきました。

また、令和元年以降、コロナ以降、大きな補正予算が組まれることが常態化をしていまして、コロナの対応として、これは必要だったからですけれども、105兆円以上のお金も予算が使われていますし、この大きな補正予算ありきという財政運営は、財務省も「平時に戻していく」ということを述べられてきましたけれども、実際にはそうはなっていないと思っています。

昨年も一昨年も、物価高への対応、経済対策、これは必要だということで、大型の補正予算が措置されています。

ですから、このことを批判しているのではありませんけれども、大型の補正予算というのは、政治的にやっているというような政治的なメッセージにもなりますし、またプライマリーバランスを意識した、そういうメッセージもあるんだろうというように思いますけれども、やはりこうした考え方に私はやはり疑問を持っているわけであります。

そこで、令和8年度の投資予算の概算要求の時点で、これはまだ高市総理ではなかったですから、だから2年かかるんだろうという理解を私はしていますが、この令和8年度の投資予算案は、補正予算を前提としない、1年で必要なものがしっかり投資予算で措置された予算となっているのか。

大臣は、大型の補正予算ありきではなく、必要な予算を投資予算でこれからも措置をするというお考えなのか、見解をお聞かせをいただきたいと思います。

片山財務大臣:高市総理は、経済成長を実現するために必要な財政出動を行うに当たっては、特に民間事業者や地方自治体の取組を後押しするため、政府の予算の予見可能性を確保することが必要だと述べておられます。

このため、毎年度補正予算が組まれることを前提とした予算編成と決別し、必要な予算は可能な限り当初予算で措置していく考えです。

御指摘の令和8年度予算案を推進しているわけですが、につきましては、その第一歩であると考えておりまして、今年の夏の令和9年度予算の概算要求から本格的に取り組み、少なくとも約2年以上かかる大改革になると考えております。

高市総理はこの約2年がかりの大改革を必ずやり抜いてまいりますと述べられているところであり、私も全く同じ思いであります。

今後、今年の骨太の方針に向けて議論し、政府の予算のつくり方を改めてまいりたいと思います。

財政健全化の指標とプライマリーバランスの考え方
質問
宗清皇一 (自由民主党・無所属の会)
  • 財政健全化の目標として、これまで重視されてきたプライマリーバランスについてどう考えるか
  • 金利上昇に伴い利払い費が増大している現状を踏まえ、PBだけでなく利払い費を含めた財政収支を議論の中心に据えるべきではないか
答弁
片山財務大臣
  • 成長率の範囲内に債務残高の伸びを抑え、債務残高対GDP比を安定的に引き下げることで持続可能性を確保する
  • 財政目標については骨太の方針に向けて検討中であり、具体的な指標も明確化していく
  • PBの黒字化や新規国債発行額の抑制はマーケットの信任確保に重要だが、単年度の数字に拘泥せず中期的にチェックする考えがある
全文
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片山大臣が所信でワイズスペンディングを徹底して成長率を高め、政府の債務残高対GDPを安定的に引き下げていく、ということを述べられておりました。

こうした指標も非常に財政の持続可能性、財政にとって大変重要な指標であるというように理解をしています。

一方で、所信で大臣は一般会計のプライマリーバランスは今年度、予算としては28年ぶりの黒字であるということも申されておられました。

1.3兆円程度の黒字を見込んでおられるようなんですが、プライマリーバランスだけを見ると、この黒字ということが言えるかと思いますが、こういう数字をとってみると、例えば今まで昨年よりも緊縮なんじゃないかというような御意見も一方ではありました。

そうではないんだろうと思うんですが、財政収支ということを見てみますと、実際は今年の予算積算金利が3%と想定されていますから、利払い費が今年の予算で13兆円。

利払い費を含めると財政収支赤字が11.7兆円ということになりますから、財政というのはさまざまな角度でさまざまな指標を使って見ることができるというわけで、その1つをとって議論するというと間違いが起こるというふうに私は思っています。

一方で今後の財政運営の姿として市場や国民の皆様に説明する指標ですね。

先ほど申されたさまざまな指標があるとというように見方があると思いますけれども、政府の債務残高対GDPもその1つであると思いますが、財政の健全化の目標という意味では、今までプライマリーバランスということを重視されて、御説明をされてきたと思うんですが、このプライマリーバランスについて大臣はどのようにお考えなのか。

また今までは金利が非常に低い時代が長く続きましたから、国債の予算のお金の調達コストというものは、あまり心配する必要がございませんでした。

しかし今年も今後も金利が上がっていくことが予想される、そういう時代ですから、例えば昨年度の投資予算の段階では積算金利が2%、今年は3%になっていますから、利払い費というのは実は過去最高になっておりまして、1年で3兆円、1年で3兆円増えていますから、非常に利払い費にこれから気をつけなければならない。

財政全体の中に利払い費というものも十分に見ていかなければならないと思うんです。

そういう意味では今後プライマリーバランスだけではなくて、利払い費を含めた財政収支、こういう指標も財政の議論を考える中心の議論に据えておく必要があるのではないかと思いますけれども、大臣の見解をお聞かせください。

片山財務大臣高市内閣では、日々の市場動向や経済指標を常に十分注視しながら、責任ある積極財政の考え方に基づく経済財政運営を行うことで、成長率の範囲内に債務残高の伸びを抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保していくという基本的な考えでございます。

経済財政諮問会議1月におきましても、高市総理からこれまでの取組の進捗成果を後戻りさせることなく、成長率を高め、合わせて金利上昇に目配りするということで、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を確実に抑えていくことが重要という御発言もありました。

財政目標につきましては、これから骨太の方針等もありまして、いろいろと考え、検討している状況にまだあるわけですけれども、今後とも債務残高の対GDPの安定的な引き下げに向けて、具体的な指標も明確化しつつ、今年の骨太の方針の策定に向けて検討を進めてまいるということです。

総理もたびたびおっしゃっているように、来年度の予算案では、プライマリーバランスの黒字化を達成するに至って、また新規国債発行額も2年連続で30兆円未満に抑えております。

こういったことも総合的にマーケットからの信任の確保を図る上では重要でございますし、プライマリーバランスについても、その数字を計算することは可能でございますから。

単年度にはもう拘泥しないとはっきり言っているわけですから、経済財政諮問会議の中では数年間にわたった中期的なところで、ある程度チェックしていくというようなお考えも出ておりますが、いずれにしても、まだ骨太の方針に向けて、最善のものになるように検討していく段階かと思います。

円の信任と価値の維持
質問
宗清皇一 (自由民主党・無所属の会)
  • 円安の固定化が経済、物価、国民生活(特に外国人材の確保など)に与えている影響をどう認識しているか
  • 財務大臣として、将来にわたって円の信任を守るためにどのような取り組みを行うか
答弁
片山財務大臣
  • 円の信任を保つことは非常に重要であると認識している
  • 為替レートへの直接的な言及はできないが、ファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましい
  • 責任ある積極財政に基づき、成長率の範囲内で債務残高を抑え、GDP比を引き下げることで財政の持続可能性とマーケットの信任を確保する
全文
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私、財政とか金融の問題で最も関心を持っているのが、通貨、円の信任を得ていくということであります。

この円の信任、価値を将来にわたってどのようにして守っていくのか。

これは国家としての至上命題であるというように思います。

為替の例えばドル円の相場等々について、今私はここで高いとか安いとか、そのメリット・デメリットについて議論しようとは思っておりません。

ただやはり海外から見たときに、今の円の為替の水準というのは、やはり全てが安くなってきていると思いますし、日本人が持っている金融資産という意味では、大きく目減りをしているという見方ができるわけであります。

私の問題意識として、当然、我が国は食料、エネルギー、原材料のみならず、あらゆるサービス、多くを海外に依存しているわけでありますし、経済活動も、私たちの日常生活においても、多くの物資とか必要なサービスというものを海外に依存しているわけであります。

その為替がやはり安くなると、当然よく議論になります。

輸入物価を押し上げて、国内の物価を押し上げることになるとか。

また、日本人が稼ぎ出した富が、より多く海外に流出する。

そういうことも意味をしています。

現在の円の為替水準というのは、多くの金融商品があると思いますけれども、例えば外貨建ての金融資産の保有、また日本円を売って、ほかの外貨を買っておこうというような選択をする方も、私の周りにも非常に増えてきましたので、こういう影響もあるということも考えておかなければなりません。

私は地元東大阪市で、中小企業が非常に多い町なんですけれども、中小企業も今も本当に深刻な人手不足でありまして、中小企業で働いている、町工場で働いている方々、またサービス業、飲食店も含むサービス業においても、外国人の人材に多く依存をしている。

一方で円の価値が下がってしまうと、外国人の方々が日本に来て働こうというインセンティブも失われつつあるという意見も、これも地元でやはり切実に聞きます。

ましてや高度なスキルを持って稼げる人材ですね。

こういう方は「日本円が安いから稼げない」「円をもらいたくない」ので、来ないというような状況が生まれているとも聞いています。

最近までは、円というのは安全通貨、投資通貨とかいうような表現もされてきました。

円が安全通貨として信用されていたのは、円を保有しておこうというインセンティブがあったからでありまして、これは我が国の経済のファンダメンタルズが維持をされてきたからであります。

円の信任が揺らいできたのではないかなというように心配をしています。

これは社会保障関係費がこれからどんどん伸びていくだろうと。

財政の健全性、また人口減少、急速に進む高齢化、貿易収支も決して今、楽観できる数字ではないと思いますし、経済の成長率もここずっと低迷もしてきました。

こうしたことを考えると、円が将来にわたって信任されていくかどうか、私は瀬戸際なんではないかというふうに受けとめております。

円の価値というのは、例えば実質実効為替レートというもので一つ見れると思うんですが、このピークは1995年4月がピークでありまして、そこから見ると6割程度下落をしているわけであります。

各国の通貨と比べても、円の相対的な価値というのは確実に提供をしてきたということが言えます。

実質実効為替レートが一貫して下落をしている原因というのは、種々さまざまだと思いますが、各国に比べて物価が上がってこなかったこと、経済成長率がこの30年低かったこと、さまざまに本当に原因があると思うんですけれども、それでも円の信任というのは、ここ3年それでも高かったというように思います。

安全通貨として認めてもらっていたと思うんですね。

そこで通貨と円の信任について大臣にお尋ねをしたいと思いますが、現在円が各国通貨と比較しても安くなってきた、また安いことが固定化されてきたのではないかなというふうに思うんですけれども、その影響を我が国の経済、また物価動向や国民生活にどのような影響を与えていると認識をされているのか。

将来にわたって円の価値を守らなければならないというふうに思いますが、財務大臣として円の信任を守るのに、今後どのような取組をしなければならないとお考えになっておられるのか、お尋ねしたいと思います。

円安なのか円高なのか、円ドルレートが経済に与える影響につきましては、先般総理が一般論として輸入物価の上昇等の問題、それから逆に国内投資が進む問題等、両方あるねということを自らツイッターとかXで発信されましたけれども。

私は基本認識として、委員がおっしゃったように、円の信任を保つことは、いついかなる局面によっても非常に重要であると考えております。

この円の信任とは何かというのは非常に難しいんですけれども、今おっしゃったような点、それから経常収支。

貿易収支だけではなく、経常収支、さらに国際競争力、さまざまな意味での、ほかにもファンダメンタルズが数ありますが、そういったものに支えられておりまして、私たちの立場では何度も繰り返しになりますが、レートについての言及ができませんので、それ以上なかなか申し上げることはできないんですけれども、ファンダメンタルズ、今申し上げたようなものを反映して安定的に推移することが望ましいというのは、これはG7の合意の間で、高市内閣総理大臣。

昨今また非常に難しい状況になっておりますが、さらにいつも以上に十分注視しながら、この今申し上げた責任ある積極財政の考え方に基づいて、しっかりとした経済財政運営を行って、成長率の範囲内に債務残高の伸び率をしっかり抑えて、政府の債務残高のGDP比を安定的に引き下げていくということで、財政の持続可能性を守り、マーケットからの信任も確保するということではないかと思っております。

物価高への対応と物価上昇率の抑制
質問
宗清皇一 (自由民主党・無所属の会)
  • 中小企業では価格転嫁が進まず、物価を超える賃上げが困難な状況にある
  • 財政、税制、金融(日銀除く)など、政府が可能なあらゆる政策を総動員して、物価上昇率そのものを抑える視点を持って取り組んでほしい
答弁
片山財務大臣
  • 物価高への対応は重要な課題である
  • 総合経済対策(電気・ガス代支援、ガソリン税減免等)により、マクロ的な物価押し上げ効果は限定的であるとの試算が出ている
  • 金利上昇に留意しつつ、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていく
全文
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次に、物価高への対応について、大臣にお尋ねをしたいと思うんですけれども、このガソリンの暫定税率の廃止、これは当然価格が下がりますから、物価を抑えるという効果もあります。

また今後議論される基礎控除額の引き上げですかね、これを引き上げる所得税の改正とか、さまざまな物価対策というものが打たれていると思います。

高市内閣にあって、これも本当にスピード感を持ってやっていただいていると。

まして、これが今もうどんどん実行中でありますので、こういうものの効果も出てきているというように思います。

いわゆる手取りを増やすという意味では、有効であるというふうに思います。

一方で物価の上昇に対して賃上げも随分進んできた、定着をしてきたとは思いますが、大企業は別にして、なかなか中小企業では物価を超えるような賃上げができていない。

中小企業はだいたい雇用の約7割を占めているわけですから、この中小企業、中小企業といってもさまざまですけれども、特に中小小規模事業者の中では、なかなか価格転嫁も進まず、賃上げの原資がない。

物価を上回る賃上げは難しいところも多いというように感じています。

今後も経営環境が厳しい中で、中小小規模事業者の方々が、このまま物価が今までのようなペースでいくと、それを上回る賃上げというのは何らか難しい。

そこで非常に難しいことなんですけれども、上がっていく物価に対して、お金を供給していくという考え方も、それは当然大事なんですけれども、物価対策として物価上昇率に着目をして、そのものを、例えば財政という視点で、また税制という視点で、また金融、これは日銀を除くという意味で理解している金融政策。

片山大臣ができる全ての政策を総動員して、これは政府を挙げてということになるかと思いますけれども、物価対策という意味で、物価の上昇率をできるだけ抑えていくという視点を持って、政策をぜひやっていただきたい。

そういう視点を持って取り組んでいただきたいと思うんですが、大臣の見解をお聞かせください。

片山大臣、ご指摘のように、やはり今直面している課題の一つとして、物価高への対応、物価高という痛みを乗り越えるということでございます。

先般、総合経済対策補正予算として作りましたものの中で、内閣府の試算によりますと、需給ギャップと物価の関係、それから経済対策の規模、電気・都市ガス代支援とか、ガソリン税の当分の関税率減免、それから軽油引取税等の補助金による引き下げということで、個別物価を下げ対策。

これを踏まえますと、この間の経済対策は、物価上昇を加速させる影響というのは、本当に限定的というか、プラス0.00いくつということで。

需給ギャップがほぼなかったときにこれだけの対策を打ったにもかかわらず、それをカバーする、物価を押し下げるさまざまな対策をとったものですから、総合的なマクロ的な計算をしたら、ほとんど物価プラス効果がなかったということは、きちっと試算で出ておりまして、そのように説明もしてきているところでございます。

いずれにしても、今回の中東情勢もありまして、金融市場の状況がますます極めて変動的でございますので、このマーケットからの信任の確保はさらに重要でございまして、金利上昇に非常に目を配りつつ、債務残高対GDP比は、しっかり安定的に引き下げてまいりたいというふうに思っております。

日銀と政府の関係性
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 日銀が政府の子会社ではないことを前提に、両者の関係性について確認したい

答弁
上田日銀総裁

- 政府と密な意見交換を行いながら、物価安定を実現し日本経済の発展に資する組織である

全文
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まずはじめに、すみません、ちょっと通告していないんですが、基本的な問題で、日銀と政府の関係性について確認をさせていただきたいんですけれども。

日銀は政府の子会社ではないということを、改めて日銀と政府の関係性の中で、総裁からどういう関係性かということをお伺いしてもよろしいでしょうか。

上田日銀総裁:日本銀行は政府と常に密な意見交換をしつつ、その上で物価安定を実現し、それをもって日本経済の持続的な発展に資するということを目標として運営されるべき組織でございます。

デフレ脱却後のベースアップが進まなかった要因分析
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 日銀・政府のアコード後もベースアップがほとんど進まなかった理由について、どのような分析をしているか

答弁
上田総裁
  • 女性やシニア層の潜在的な労働供給余地があったこと
  • 賃金物価が上がりにくい慣行や考え方が定着していたこと
  • 近年は労働供給余地の縮小やメカニズムの定着により高いベースアップ率が実現している
全文
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まず賃上げ全般について日銀総裁にお伺いしたいと思うんですけれども、今、国民の皆さんの最大の政治に対する期待というのは物価高対策です。

そして物価高対策の最大の手段は賃金が上がることだというふうに私は思っています。

今、日銀と政府のアコード、デフレからの脱却と持続的な経済成長を目的として、2%の物価安定目標を達成するために強力な金融緩和をするというこの政策協定ですけれども、別の言い方をすると、実質賃金をプラスに上げていくことを努力していくということにも読めます。

そして、この日銀と政府のアコードが始まってすでに13年目になろうとしていますけれども、残念ながらベースアップはほとんど進んでいません。

ネガティブな要因になっているという学者の分析もありますけれども、この日銀のアコードのもと、頑張っていらっしゃるにもかかわらず、ベアがほとんど上がらなかった、ベースアップができなかったということに関しまして、どのような分析をしていらっしゃるかということを教えてください。

委員のご指摘のように、私ども2013年から大規模な金融緩和を実施しましたし、政府の様々な取り組みもありまして、それは我が国経済に強い収益効果をもたらしたわけでございますけれども、特に2010年代においてはベースアップは十分には進まなかったということでございます。

この背景としてはいくつかあると思いますが、一つは女性やシニア層等に潜在的な労働供給の余地がまだ残っていたということがあるかと思います。

それから長い間、現実の賃金物価上昇率がゼロ近辺、あるいは場合によってはマイナスにとどまる中で、賃金物価が上がりにくいということを前提とした慣行や考え方が定着してしまい、その転換に時間を要したということがあるように思います。

ただ、ここ数年は追加的な労働供給の余地がだんだん縮小してきているほか、賃金と物価がともに緩やかに上昇するというメカニズムが定着してきていますので、春季労使交渉においても高いベースアップ率が実現しているところでございます。

金融政策による賃金上昇への働きかけ
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 賃金上昇を伴う物価安定を目指す中で、金融政策という手段で賃金状況を改善できると考えているか

答弁
上田総裁
  • 金融政策を緩和的に維持し、2%目標への到達を目指す
  • 日銀が直接賃金に働きかける手段は持っておらず、インフレ率上昇の中で賃金も共に上昇する状態を作り出したい
全文
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その上で、この賃金が上がらない状況の中で、日銀が今追い求めている物価安定というのは、総裁ご自身もいろいろなところで発言していらっしゃいますが、賃金上昇を伴う物価安定を目標にしていらっしゃるということになっておりますので、実は物価の安定そのものもそうですけれども、その手段として賃金上昇が伴っていないということは、日銀の目的は現状残念ながら果たすことができていないというふうに認識をしています。

金融政策を手段として改善できるというふうに考えていらっしゃるのか、どうかということをお伺いしたいと思います。

私ども、金融政策を緩和的に、もちろん今、緩和の度合いを調整しているところでありますが、維持することを通じて、2%の目標に持続的安定的に到達することを目指しています。

もちろんそれが持続的安定的に実現されるためには、賃金も相応の伸びである必要がございます。

ただ、私どもが賃金を直接働きかけるという手段を持っているわけではございませんので、全般的なインフレ率の上昇の中で、賃金もともに上昇していくという状態を作り出したいなということでございます。

賃金上昇における政府の役割と労働生産性
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 日銀に直接的な賃金上昇手段がない以上、パートナーである政府が労働分配率の上昇などの施策を通じて機能することを期待しているのか

答弁
上田総裁
  • 中長期的な実質賃金の決定要因は労働生産性の上昇率であり、金融政策での直接的な働きかけは難しい
  • 物価安定という環境を維持することで、民間が生産性を向上させる努力をサポートする基盤にしたい
全文
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ということは、金融緩和という手段を通じてインフレに適切に働きかけて、ただ、手段として直接的に賃金に働きかける手段というのは、日銀の金融政策の中では持ち合わせていない。

ですから、それがアコードのパートナーである政府に期待をすることで、政府がただ単に企業業績やGDP全体ではなくて、例えば労働分配率の上昇であったり、または他国がやっているようなさまざまなインセンティブであったりというようなことを通じて、日銀がやっていることだけでは、賃金上昇ということは実現しないけれども、政府がしっかり機能することを期待していらっしゃるというような認識でよろしいんでしょうか。

実質賃金ということで申し上げれば、やはりそれの中長期における一番大事な決定要因は、労働生産性の上昇率ということだと思います。

労働生産性はイノベーション等を含む技術進歩などで決まってまいりますので、申し上げましたとおり、金融政策では直接に働きかけるということはなかなか難しいものでございます。

ただ、それではそこを政府がということになりますと、もちろん政府は様々な財政政策等で労働生産性の上昇率に、経済の動きに沿って労働生産性上昇率が決まってくるということでありますし、もう少し申し上げれば、私どもとしては、物価安定という環境を維持することによって、それが民間の方々、国民の方々が生産性を向上させる努力をサポートする基盤になるというふうに考えております。

アコードへの「実質賃金プラス」の明記提案
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 国民生活の健全な発展という理念に基づき、新しいアコードに「実質賃金が安定的にプラスになること」を謳うべきではないか

答弁
上田総裁
  • アコードの扱いへの具体的コメントは差し控える
  • 労働生産性に直接働きかけられないため、実質賃金上昇率を金融政策の目標とすることは難しい
  • 賃金上昇を伴う物価安定目標の達成に資するよう運営する
全文
質問・答弁の全文を表示

ですからやはり、ここに政府にさまざまな提案を今させていただいているところなんですけれども、その上で、そろそろ色んなところで日銀審議委員の皆さんも、安定的な物価2%をもうちょっとしたら確認・達成できるかもしれないというところまで来ているというふうなお話を伺いますけれども、そろそろアコードを見直す時期ではないかというふうに思って、総裁にちょっと御提案申し上げたいと思っているんですけれども。

それは何かというと、もともと先ほど申し上げたように日銀法の理念というのは、国民生活の健全な発展にすることですから、物価安定を通じて国民生活の安定にするということは、賃金が上がらなければ物価も安定しません。

ちゃんとした時給バランスが整えませんので。

なので、FRBのようにデュアルマンデートがないことはよくよく存じ上げておりますけれども、新しいアコードの中に、実質賃金が安定的にプラスになっていくというようなことを謳ってもいい時期だというふうに思うんですけれども、総裁はどうお感じになりますでしょうか。

アコードの扱いそのものについて、私から具体的に今日コメントさせていただくのは差し控えさせていただければと思います。

ただその上で、指摘のあった実質賃金の上昇率を目標みたいなものにということでございますが、先ほどのやりとりにもございましたように、私ども金融政策で実質賃金に強い影響を及ぼす労働生産性のところに大きな働きかけをすることは必ずしもできないなと思っておりますので、実質賃金を、あるいはその上昇率を金融政策の目標とすることはなかなか難しいというふうに考えております。

ただ、もちろん賃金の上昇を伴う形での2%の物価安定目標の持続的・安定的達成、これに資するように政策を運営してまいる所存でございます。

政府による実質賃金目標の掲示とアコード見直し
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 政府が責任を明確にし、アコード見直しの際に「実質賃金を継続的にプラスにする」ことを書き込むことで国民の共感を得るべきではないか

答弁
片山大臣
  • 現時点でアコードを見直す状況にはないと判断している
  • 日銀法の立て付け上、アコードに賃金上昇や労働生産性を明記することは難しい
  • 国内投資の徹底的な強化によりブレークスルーを目指す方向性は維持する
全文
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今、日銀総裁がおっしゃったように、実質賃金自体を動かすのは、全てのファクターが日銀でコントロールできるわけではないので、日銀だけではできません。

けれども、その目標を共に掲げて、政府がやる責任を明確にすると、政府と日銀が一緒に取り組めば、目標とする実質賃金を継続的にプラスしていくということは十分実現可能だというふうに思っているんですけれども。

アコードを見直す際に、実質賃金を継続的にプラスにしていくということを書き込んで、国民の皆さんが「政府が取り組んでいる」ことに心から共感できる。

だから自分自身も労働に欲が湧いてくるというような環境をつくること。

大切だと思うんですが、いかがでしょうか。

総理、新総理が誕生した10月に私も総理とこの辺についてのいろいろな話もしましたけれども、いずれにしても現時点において、このアコードを見直す状況にはなっていないという判断をしております。

そういうデータもありますが、いずれにしてもまだ実現しきっていないということではあるんですけれども、今の日銀法の4条の立て付けということを考えますと、総裁が先ほどおっしゃったように、この中に明記できることとして、賃金上昇及び労働生産性というのは、なかなか難しいかなと。

その中で労働政策をどうするかということも当然出てまいりますが、まずは投資ということで、今政策を立ててお願いをしておるわけで、その大きな枠組みの中では、政府は競争力と成長力強化の取組、そして財政運営の安定と信頼ということをやって、日本銀行の方は、物価安定目標のもとの金融政策で、金融政策の具体的な執行につきましては、日銀法のもと、日銀にお任せすると。

その大きな路線は、このままでは、今のところそこを変えるまでの大きな確信はないのかなと思いますが、委員が御指摘されている点については、大きく問題意識を共有するものであります。

中東情勢悪化によるスタグフレーションリスクへの備え
質問
上田総裁 (中道改革連合・無所属)

- 中東情勢の緊迫化による物価高と景気後退(スタグフレーション)のリスクに対し、どのような準備や備えが適切か

答弁
上田総裁
  • 原油価格上昇は交易条件悪化を招き、基調的な物価に下押し圧力となる可能性がある一方、予想インフレ率を押し上げる可能性もある
  • 情勢の推移や経済・市場への影響を引き続き注意深く注視する
全文
質問・答弁の全文を表示

今、アメリカとイスラエルのイランに対する攻撃、そしてイランからの反撃のもと、ホルムズ海峡も実質封鎖状態になりまして、このままでいくと物価高と景気後退が一緒に起こる、いわゆるスタグフレーションのリスクはかなり高まってきているというふうな経済評論家等の分析、金融機関の分析が出てきています。

現状におきまして、今後の日本の経済の環境を考えたときに、起こり得るリスクファクター、そしてそのリスクファクターにちゃんと備える意味で、どういう準備をしておくことが適切なのかということにつきまして、御所見があればぜひ伺いたいと思います。

今後も情勢の展開次第では、原油をはじめとしたエネルギー価格や、あるいは国際金融市場への影響などを介して、世界経済、あるいは我が国経済に大きな影響を与える可能性がございます。

その上で一般論として、我が国経済の影響をもう少し考えてみますと、原油価格の上昇は、資源の輸入国である我が国にとっては、交易条件の悪化という影響をもたらしまして、それは景気、あるいはさらには、一時的な要因を除いた基調的な物価にも下押し圧力となる可能性がございます。

他方で、原油価格の上昇、これが続きますと、家計や企業の中長期的な予想インフレ率の上昇につながる可能性もあります。

この場合は、基調的な物価上昇率を押し上げる可能性もございます。

こうした点、現時点で確かにあることは申し上げられませんが、中東情勢の推移やその内容、経済・市場に及ぼす影響について引き続き注意深く見てまいりたいと思っております。

総理との面談における利上げへの言及
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 2月16日の総理との面談で、総理から追加利上げに難色を示されたという報道があるが、事実はどうだったか

答弁
上田総裁

- 総理とは経済・金融情勢について一般的な意見交換を行ったのみである

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その上で新聞の報道等によりますと、2月16日に上田総裁が高市総理と面談をされた際に、高市総理から追加利上げ難色を示されたというふうに新聞報道にありますけれども、実際にそういうふうな会話があったんでしょうか。

岡本三成難色を示されたという新聞報道は、誤報ということでよろしいんでしょうか。

上田総裁委員ご指摘の2月16日の総理との懇談でございますけれども、その直後の会見でも申し上げましたとおり、総理とは経済、金融情勢について、一般的な意見交換をさせていただいたところでございます。

上田総裁経済金融情勢について、一般的な意見交換をさせていただきました。

追加利上げの条件と現状の判断
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 好循環が確認されれば追加利上げの可能性があるとしているが、現状の経済状況は利上げに向けた条件がどの程度整っているか

答弁
上田総裁
  • 定量的な回答は難しいが、中東情勢を注視する
  • 経済・金融情勢が改善し、中心的な見通しが実現すれば、引き続き政策金利を引き上げ、緩和度合いを調整することが適当と考える
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その上で、総裁もう一つだけ。

物価と賃金。

賃金は今、春闘の交渉をしていますが、好循環が確認されれば、追加利上げの可能性もあるということを、いろんなところで総裁ご自身発言していらっしゃいますけれども、現状の経済状況は、利上げに向けた条件について、どの程度整っているというふうに感じていらっしゃいますでしょうか。

上田総裁定量的に申し上げるのは大変難しいわけですが、先ほども申し上げましたとおり、足元の中東情勢、その影響については、引き続き注視してまいりたいと思っております。

その上で、今後の政策運営については、経済・金融情勢が改善し、私どもが3ヶ月ごとに発表しております見通し、その中心的な見通しが実現していくとすれば、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくことが適当と考えております。

構造的な円安の改善策
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 生産性が上がっているにもかかわらず賃金が上がらなかった要因が円安にあるという分析がある。構造的な円安を改善するために政府はどう取り組むか

答弁
片山大臣
  • 為替は多様な要因で決まるため、特定事項の影響を一概に申し上げることはしない
  • 労働生産性や日本独自の労働制約を考慮し、産業政策・マクロ政策と合わせて労働分配率を上げ、実質賃金をプラスにする取り組みを行う
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その上で、やはり構造的な円安になってしまっているようなところがあると思っているんです。

そして、その構造的な円安の要因をどういうふうに埋めていくかということは政府の大切な役割でありますけれども、この構造的な円安改善のために政府が今取り組もうとしていること、また大臣としてこういうことに取り組みたいと思っていらっしゃることがあれば、ぜひご教授をいただきたいと思います。

片山大臣:ご配慮いただいたように、為替相場が非常に多様な要因を背景に、そう市場で決まっておりますので、その特定の事項のみが為替相場に与える影響については、私の立場ではあまり一概に申し上げるということはしておりません。

そこはですから、今最初の問いでも申し上げましたように、労働生産性やさまざまな日本独自の労働制約、この30年間のこういったものを一緒に考えながら、労働分配率も上げ、実質賃金をプラスにしていくと。

ということを産業政策、それからマクロ政策と一緒に合わせ技でやらないと効果はないと、そこまで我々も追い詰められているという認識はしております。

円安の物価安定目標への影響と認識
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 円安による物価高が国民経済を直撃し、物価安定という日銀の目的の足枷になっている。現在の円安状況をどう認識しているか

答弁
上田総裁
  • 金融政策の目的は物価安定であり、為替コントロールではないため具体的な評価は差し控える
  • ただし、円安が国内価格に転嫁される率が上昇していることに気づいており、物価目標への影響を分析し適切な政策を行う
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この円安について、日銀総裁にもお伺いしたいんですけれども、物価を安定させることが日銀の最大のミッションですけれども、円安による物価高が国民経済を直撃しています。

ということは、円安はそのまま物価を安定させる日銀の目的を達成するハードル、足枷になっていますけれども、現在の円安の状況を日銀総裁としてどのように認識、評価していらっしゃるかお伺いしたいと思います。

私ども、まず金融政策の目的としてはあくまで物価の安定でありまして、為替相場のコントロールではございません。

為替相場の水準やその評価について具体的にコメントするのは差し控えさせていただいております。

当然のことながら、物価の安定を達成する上において、為替レートの変動が現在から将来の物価に与える影響という点には、極めて注意深い分析をしつつ、注意を払っておるところでございます。

その中で一つ注意しておりますのは、最近為替レートが変化、例えば円安になったときに、それが国内の価格に転嫁される可能性があるわけですが、その転嫁されるような率がしばらく前に比べると上昇しているということに分析で気づいております。

こうしたことにも注意しながら、円安の物価目標への影響について様々な分析を積み重ね、適切な政策を行ってまいりたいと思っております。

責任ある積極財政の具体的内容
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 高市政権が掲げる「責任ある積極財政」は、これまでの財政政策と具体的に何が違うのか

答弁
片山大臣
  • 潜在成長率向上のため、これまで不足していた国内投資(資本投入量)の促進に徹底的に手を入れる点に転換がある
  • 財政規律に配慮し、債務残高の対GDP比を安定的に引き下げつつ、強い経済と財政の持続可能性を両立させる
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責任ある積極財政の中身につきましては、総理の所信でも、また片山財務大臣の所信でもお伺いしましたけれども、これまでとは何が違うんでしょうか。

これまでの財政政策はこうで、今回の高市政権の責任ある積極財政は、具体的に何が違うのかということを教えてください。

この潜在成長率が、主要先進国と比べても低迷をしておりますが、この圧倒的に足りないのは資本投入量、すなわち国内投資であります。

高市内閣では、その促進に徹底的な手入れをいたしたいと。

こういう国内投資の手入れのための財政フレームというようなことを今までやったことがありませんので、その意味では完全に転換だと考えております。

このように財政規律にも十分配慮して財政政策を行うということが、この高市政権の責任ある積極財政であります。

それでさらに目配りとしては、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑えて、政府の債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくこと。

これをしっかり守って財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保し続けていくということ。

こういう強い経済の実現と財政の持続可能性の両立というのが、今回の責任ある積極財政の特徴といえば特徴であります。

責任ある積極財政に対する日銀の評価
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 政府が掲げる「責任ある積極財政」について、日銀総裁としてどのように評価しているか

答弁
上田総裁
  • 財政運営は政府・国会の判断であるため具体的コメントは差し控える
  • 一般論として、中長期的な財政健全化について市場の信任を確保することが重要であると考える
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そこで、それをともに成し遂げようとしていらっしゃる日銀総裁にお伺いします。

はじめに申し上げたように、同じ国民生活に資するというミッションを持って、違う守備範囲を守っていらっしゃるので、政府の方向性というものがしっかりと日銀からもどう見えるかという御評価は、私はすごく大切だと思っているんですが、この責任ある積極財政につきまして、日銀総裁としてはどういうふうに評価していらっしゃるか教えてください。

上田総裁財政運営は政府・国会の判断において行われるものと私ども認識しておりますので、具体的にコメントすることは差し控えさせていただけたらと思います。

ただ、一般論としていつも申し上げていることでございますが、政府が中長期的な財政健全化について市場の信任をしっかりと確保することは重要であると考えております。

1人当たりGDPの向上と経済政策
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 日本は国としての経済規模は大きいが、1人当たりGDP(生活水準)が低い。これを改善するための具体的なアイデアはあるか

答弁
上田総裁
  • 過去には労働投入の減少、設備投資の先送り、イノベーション停滞が成長力を弱めた
  • 近年は賃金・物価の緩やかな上昇メカニズムの復活や政府の成長力強化策により、成長力が高まっていく方向にあると期待される
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けれども、生活水準、そして豊かさを象徴する1人当たりGDP、これ直近のIMFの評価ですと、第38位です。

国としては経済は強いけれども、生活水準は相対的に厳しいというこの状況を改善したいと思っているんです。

これがどうしてこういう状況になってしまったのか、一人当たりのGDPも増えていくような経済政策、具体的にどういうことがあるのか、もし何かアイデアがあればぜひ教えてください。

上田総裁経済の長期的な成長力は、申し上げるまでもないかもしれませんが、労働投入や資本ストックの伸びと、イノベーション等を通じた生産性の向上によってもたらされます。

日本経済について1990年代以降考えてみますと、一つは少子高齢化などによりまして労働投入が減少したこと。

それからデフレの下で設備投資が先送りされまして、資本ストックの伸び率も低下したこと。

また様々な理由でイノベーションの停滞によって生産性の伸びが低下した。

こういったことがありまして、長期的な成長力が弱まったというふうに考えられます。

ただ、ここ数年、先ほど来お議論がありました、賃金と物価が緩やかに上昇するメカニズムが少しずつ復活してきていること、また、政府による成長力強化に向けた取組も進められつつあるという中で、企業による生産性向上に向けた取組などが高まりまして、我が国の成長力が高まっていく方向にあるというふうに期待されます。

内部留保の賃金還元による経済成長
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 企業の内部留保の一部をベースアップに回すことで、消費を刺激し、結果的に1人当たりGDPを上げるというマクロ経済政策についてどう考えるか

答弁
上田総裁
  • 賃金上昇を起点に消費が刺激され、好循環が生まれる可能性はある
  • 一方で、賃金自体は生産性上昇率によって規定される面が強く、両者の因果関係がある
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私、結局賃金が上がっていないことが、最大のここでも要因になってしまっているのではないかなというふうに思っているんです。

つまり政策として、一つ一つの企業は個別最適として分配可能な利益というのをいろいろなものに回してきたけれども、結果的に賃金にはなかなか回らなかったと。

もし賃金に仮に回っていれば、それが消費傾向を上げ、消費につながり、国内消費が上がっていく。

国内消費はサービス業も含めて、ほとんどは国内でされますので、その設備投資も国内に回っていき、乗数効果も上がっていく。

であるがゆえに、賃金を起点とした経済成長ができれば、一人一人の生活を起点として、国内産業が設備投資等を含めて大きくなるがゆえに、一人当たりのGDPも上がっていく。

10年間の、これ、個別企業は個別最適になっているんですが、マクロ政策としては全く全体最適になっていないんですね。

過去10年間、大体、内部留保になったのは1年平均27兆円です。

一昨年は1年で50兆円、内部留保になっているのに、ベアが1%上がるといくらになるか。

ベア1%で3兆円です。

マクロ経済政策として、内部留保に積み上がった1割から2割ぐらいがベアに回れば、ベアが1、2%回って、それが実はマクロ経済政策として日本のGDPを上げていき、総数を上げていき、国内の経済を良くしていき、その結果として一人当たりGDPに関して大きな寄与を持つという考え方を持っているんですが、どう思われますか。

確かに委員がおっしゃいますように、賃金が何らかの要因で前よりも上がるということになりますと、それを起点としまして消費が刺激され、またそれがさまざまな経済のほかのセクターを刺激するという好循環が生まれる可能性はございます。

ただ一方で、賃金自体は先ほど来、ご議論ありましたように生産性上昇率によって規定される面も強くありまして、そこは両方の因果関係があるというふうに捉えざるを得ないかなと思っております。

海外当局との人事交流の拡充
質問
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 財務省や日銀の海外カウンターパートとの人事交流が他国に比べ少ない。ネットワーク構築とスキルアップのため、交流を強化してほしい

答弁
片山大臣
  • (片山大臣) 重要性は痛感している。採用人数等の制約はあるが、国際会議の代表派遣や留学先の精査などを通じ、人脈構築に頑張りたい
  • (上田総裁) グローバル人材の重要性は高まっており、IMFやBIS等への出向を行っているが、一段と努力したい
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時間が迫ってきたので、最後に財務省と日銀の海外のカウンターパートとの人事交流についてご提案させていただきたいというふうに思います。

過去には財務省は海外の主要な国の財務省との人事交流もやっていたこともあります。

日銀もやっています。

けれども他国と比べると人数的に圧倒的に少ないというのが私の理解です。

特に日銀の金融政策なんていうのはグローバルトランザクションですから、例えば日銀のバンカーの方がバンク・オブ・イングランド、FRB、カナダ等に行って3年ぐらいされると、そこの人間関係が5年後10年後、こちらが向こうのカウンターパートとつながっていれば、さまざまな情報共有がすることができますし、同じようなことが財務省でも起こり得るというふうに思っているんですね。

その方々に来ていただいて、そしてその方々のスキルアップとしても、海外の財務省や中央銀行で学んで迎え入れて、こちらもネットワークをつくることで、将来の財政政策の情報共有・交換ができるようなパートナーを他の財務省につくっていく。

そして金融政策を実際にやっていくときにはネットワークと一緒にやっていくことが必要ですから、セントラルバンクとして他の銀行ともつながっていくということをものすごい勢いでやることが今大切だというふうに思っているんですが、人材交流について今後どういうふうにお取り組みいただけるかということを、財務大臣、日銀総裁それぞれご答弁いただければと思います。

大切さを非常に痛感しておりますが、私は他国の財務省に行ったことはないんですけれども、国際会議の総務代理というんですか、ちゃんと外務省から辞令をいただいて、サミットやG7に出る役を90年代にやっておりましたので、そういうチームというのに参加していると、自ずとそのときのG7の仲間とは全部仲良くをやります。

その人脈は場合によってはまだ続いているので、やはり今、採用人数が絞られている中で、どこかの国になかなか2年3年優秀な人を送るということが率直難しいので、別に忌避しているわけでも何でもなくて、そういうところに置けないということがあるんだと思いますが、例えば、パリクラブのようなところへの交渉代表を若い人に当てて、チームの中で責任を持たせて、そこで人脈をつくるというようなことをしていけば、国際的な人脈というのはかなり構築できます。

ただ単にどこでもいいというわけではなくて、アメリカや欧州においても、そういう政府交換なり、ビジネス界の交換になるようなところに送らなくちゃいけないということはあるので、全体的な人事戦略として、海外と対等に渡り合える、あるいは友情をもって接することができるような人材を職業訓練の中でいかに養成するかということは非常に大事だと思っていて。

それは国によっては非常に簡単なこともありますが、どの国でもそういう場というのは必ずありますので、御指摘も踏まえて、できるだけ人脈を構築するように頑張ってまいりたいと思います。

上田総裁、御指摘のようにグローバル人材の重要性は一段と高まっていると思います。

私どもはもちろん、例えばIMFであったりBISであったり、各国の中央銀行にかなりの人数を出向させております。

ただ、一段と努力したいと思っております。

「さなえトークン」の登録状況と適格性
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 「さなえトークン」の主催者が暗号資産交換業として登録を行っているか確認したい

答弁
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 金融庁が登録している28社の暗号資産交換業者の中に、当該トークンを取り扱っている事業者は存在しない

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このアコード含め、岡本さんの対処交渉の話から、私がいきなり最初取り上げるのは、「さなえトークン」の話をさせていただきたいと思っております。

この「さなえトークン」についてなんですが、これは高市総理の名前が入っている暗号資産、昔でいう仮想通貨ですね。

この「さなえトークン」について、この主催者側は高市総理にお墨付きをもらっているかのような広告宣伝をしたと。

まず、この新しいコインの発行にはルールがあります。

それは自主規制団体JVCEAというのだそうですが、ここがまずこの新しいコインの適格性をチェックすると。

まず最初の質問は、この「さなえトークン」について、この主催者は暗号資産交換業として、さっき私が申し上げた登録をしているのかどうか、伺いたいと思います。

岡田審議官(金融庁総合政策局)、お答え申し上げます。

金融庁が登録を行っております暗号資産交換業者28社の中で、当該トークンを取り扱っている事業者はございません。

暗号資産交換業の「業として」の判断基準
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 暗号資産の発行・運用が「業として」行っていると判断される要件は何か

答弁
岡本三成 (中道改革連合・無所属)
  • 日本居住者に販売する場合は原則として交換業に該当する
  • 「業として」の判断は、反復継続性や対公衆性などを踏まえ個別事例ごとに判断する
全文
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伊佐君。

まず、暗号資産交換業として本来登録をしなきゃいけないところを登録していないということです。

そもそも登録する必要があるかどうかというところも一つ、おそらくポイントがあるんだろうと思っておりますが、つまり「業として行っていれば登録する」という観点で、今回このさなえトークンの発行・運用というのが業として行っているかどうかということがポイントだと思いますが、これ、どういう要件を満たせば業として行っているというふうに言えるんでしょうか。

岡田審議官。

我が国で一般的に、自社が発行している暗号資産につきましても、日本の居住者を相手方として販売を行う場合には、暗号資産交換業に該当するものと解釈されております。

それでその上で、私どもの暗号資産交換業者に対する事務ガイドラインにおきまして、今の暗号資産交換業の「業として行っている」ということの判断におきましては、反復継続性でありましたり、対公衆性でありましたりといったことを踏まえて、個別事例ごとに判断をすると、そういうようにされております。

「さなえトークン」関係者の法的責任と処罰
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 主催者や関係者が詐欺罪などで罪に問われる可能性があるか

答弁
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 個別事例への回答は差し控えるが、実態把握に基づき利用者保護の観点から適切に対応する

全文
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業として行っているかどうか、今答弁いただきましたとおり、不特定多数に対して行っているかどうか、あるいは繰り返し反復継続を行っているかどうかと。

ただ外形的な条件だけ見ますと、実際に仲間内だけでやっていて、価格が数十億円になりましたとかというのは、なかなか想像しづらいなと思っております。

そういう意味では、業としての可能性も私は高いんじゃないかと思っておりますが、その上でやはり問題は、もし総理サイドと言われる方々の言い方が正しいのであるとすれば、ある意味総理と関係があるように見せかけた。

さらにこれ、実際にバーンと上がってバーンと下がったわけで、ここで被害を被ったということになれば、当然詐欺罪に当たる可能性もあるというふうに思っておりますが、今回のこのさなえトークンの一件で、主催者あるいは関係者を罪に問うことができるのかどうか、伺いたいと思います。

岡田審議官。

お答えします。

個別の事例につきましては、回答を差し控えさせていただきたいと存じますが、一般論といたしまして、金融庁といたしまして、各種事案に対して、実態把握に基づき利用者保護の観点から必要に応じて適切に対応していきたいと考えております。

無登録暗号資産交換業の罰則
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 金融監督の観点から、無登録で業を行った場合の罰則はどうなっているか

答弁
岡本三成 (中道改革連合・無所属)

- 3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはその併科となる

全文
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金融庁の立場としては、様々なこういうトークン、コインであったり、こういう商品に対して、金融監督の立場からこの違法性があるかどうかと。

ちなみにこれ、金融庁の金融監督の観点でいうと、さっきの無登録を含めて、罰則というのはどういう形になっているでしょうか。

岡田審議官。

お答えします。

無登録で暗号資産交換業を行った場合は、3年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金、またこれが併科されるということでございます。

「さなえトークン」への政府の対応
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 虚偽情報による投資被害を防ぐべきであり、本件について大臣の所感を聞きたい

答弁
片山大臣
  • 総理は一切関係ないことを発信済みである
  • 利用者保護の観点から違反があれば適切に対応する
  • 関係企業が補償や検証委員会の設置を公表していることを把握している
全文
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冒頭取り上げたのは、いろいろな金融の世界でもさまざまな投資商品というのが出ております。

このコインについて申し上げると、日本で今100を超えるコインというのが存在する。

日本では比較的厳格にやっているとは言われておりますが、世界では数千のコインが取引をされている。

これが、もし一定のルールはあるものの、本当に適切な投資家としてルールに基づいて、もちろん損をする、得をするというのは当然あると思いますが、そのリスク見合いでそれぞれの投資家が判断されると思うんですが、例えばさっき申し上げた虚偽の情報であったりとか、あるいはいい加減な体制でそこに投資家が入って損をするというようなことがあって、金融資産を失うというようなことは、これはちょっとあってはならないというふうに思っております。

ここまで、もし大臣何かご所感あればいただければと思います。

片山大臣。

この点で、昨日、定例の記者会見でも聞かれまして、その時点でもう総理からは、ご自分とは一切関係ないし、ご自分が承認を付与したものではないということを、その前日にXで発信されて、私もそれを聞いておりましたので、それをリツイートいたしまして、何千万人かが見ておられると思います。

その時点で具体的な告発や被害者が名乗り出て、よくあるんですけれども、金融庁の方にそういうのがあったということがなかったので、その点では、仮に今、金融庁の事務方が申し上げましたように、利用者保護で何らかの違反があるというのが必要があるのであれば、当然適切に対応します、というような言い方をしたところでございます。

本日の昼に、「さなえトークン」関連企業とされるNoBorderDAOのXのアカウントで、以下のような内容が公表されたというのを聞いておりまして、それは、1、トークン保有者への補償の実施、2、トークンの名称変更、プロジェクト見直し、3、有識者による検証委員会の設置、再発防止策の構築ということだそうでございますが、私どもに相談があったということではないんですが、このようなことをされているようであります。

130万の壁への政府の対応策
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 130万の壁による就業調整が深刻な現状に対し、政府はこれまでどのような対応を行ってきたか

答弁
熊木大臣官房審議官(厚生労働省)
  • 被用者保険への適用拡大を着実に実施している
  • 「年収の壁支援強化パッケージ」の実施
  • キャリアアップ助成金の拡充(最大75万円)
  • 被扶養者認定方法の見直し
全文
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まず一つ目は、「130万の崖」の話です。

資料の7をお配りしておりますが見ていただくと、「年収の壁をめぐる現状」ということで、この右のところを見ていただくと、この就業調整、例えば本当はもっと働きたいけど働くのを控えると。

という就業調整について、実はこのアンケートの結果、これは厚労省の資料ですが、アンケートの結果を見ても、配偶者がいる女性のパートタイム労働者のうち、就業調整しているといった理由ナンバー1は、やはり130万の壁です。

ところが130万の壁については、これは国民年金、基礎年金なので、ここは超えて支払いだけが生じてもらえるものは何も変わらないというところが一番きついということです。

130万の壁でこれだけ就業調整が行われている現状に対して、政府はこれまでどのような対応を行ってきたか伺いたいと思います。

厚生労働省、熊木大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

先生御指摘のとおり、130万のいわゆる壁の課題等については御指摘のとおりでございまして、私どもとしてはできる限り被保険者保険への移行を促していくということが重要であるという認識のもと、この適用拡大を着実に行ってきているところでございます。

また、働く方々に壁を意識せず働いていただける環境づくり、これを一層支援するということが必要でございますので、まず令和5年10月からは、いわゆる年収の壁支援強化パッケージを実施してございます。

さらに令和7年7月から、キャリアアップ助成金という助成金を拡充いたしまして、最大75万円まで支給額を引き上げる。

加えて本年4月からは被扶養者認定方法の見直しを行う、こういった取組を実施してきたところでございます。

これらの取組を通じまして、誰もが能力を発揮できる働き方の実現に向けて取組を進めてまいりたいと考えております。

被扶養者認定における雇用契約の活用
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 令和8年4月から始まる雇用契約に基づく認定について言及してほしい

答弁
熊木審議官(厚生労働省)

- 雇用契約を結ぶ際、契約上で130万円未満であることが明らかな場合は、その時点で被扶養者認定を行う

全文
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伊佐君。

今、政府としても本当にいろいろ御努力をいただいて、いろいろな取組をやっていただきました。

キャリアアップ助成金の活用であるとか、被扶養者認定の円滑化の恒久化。

もう1個だけ付け加えて言っていただきたいのは、令和8年4月から、この4月から始まる雇用契約の話も、これも新しく手当てしていただいていると思うんですが、そこも言及していただければと思います。

熊木審議官。

はい、御指摘のとおりでございまして、この4月から雇用契約を最初に結ぶときに、もう契約上でわかりますので、そういった方につきましては、被扶養者認定を、その時点で被扶養者認定をすると、雇用契約上で130万円未満であることが明らかな場合には、それを被扶養者認定をするということをしたいと考えてございます。

賃上げ局面における130万の壁の解消策
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 最低賃金の上昇により、現行の暫定的な対応では不十分であり、最終段階まで持たない。新たな対策が必要ではないか

答弁
政府側発言者

- 段階的な被用者保険の適用拡大、支援パッケージ、助成金拡充などを通じ、希望する働き方の実現に向けた取組を進めることが重要

全文
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私の問題意識は、いろいろやってはいただいているんですが、今の賃上げ局面でどれも難しくなってくるという話なんです。

そうなったら130万の壁もなくなるということになるんですが、問題は最賃がどんどん上がっていっています。

実際に東京都の最低賃金を見ると、130万をすでに超えていますという状況なんですよ。

という観点で、ぜひ政府に伺いたいのは、この130万の壁の今の対応では、この賃上げの上昇する中で、最終段階まで十分とは言えない。

何らかのものを考える必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

(政府側発言)御指摘ありがとうございます。

この課題についてのポイント、いくつかございますけれども、まず2035年10月以降、企業規模12人以下の企業が、被用者保険の適用拡大の対象に入ってくる。

それにつきましては、先生がおっしゃられたように、2027、2029、2032と段階的に徐々に増やしていく。

その過程において、被用者保険の適用拡大が着実に進んでいく。

その上でこのパッケージを実施した話、そしてキャリアアップ助成金の拡充といったことを申し上げましたので、これらの取組をしっかりと通じまして、引き続き希望する方々の働き方、希望する働き方の実現に向けた取組を進めていくことが重要だというふうに考えてございます。

130万の壁における手取り減少分の公費補填
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 収入増に伴い被扶養者を外れる際の手取り減少分を公費で埋めることについて、財務省の見解はどうか

答弁
中谷副大臣
  • 社会保険の給付と負担のバランス、所得把握の実務、財源などの課題があり、整理が必要である
  • 被用者保険の適用拡大と支援パッケージによる環境づくりを優先する
全文
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ちょっとこれ、ぜひ財務省にも伺いたいんですが、資料7を見ていただいて。

壁というのは、本来であれば収入が増えたら手取りが増えます。

ところが106万、130万を超えた瞬間、ドンと落ちるわけですよね。

これが手取り減になります。

ここを公費で埋めるということに対して、相当抵抗があると思いますが、財務省の見解を伺いたいと思います。

中谷副大臣。

(中谷副大臣)先生が詳しく御説明していただいたので、収入増加に伴い被扶養者から外れる人に対して、ここで就業調整を行ってしまう。

これを防止する観点から公費を給付する、公費で給付を行うといった政策を念頭に置いておられるというふうに思います。

先日参議院本会議において高市総理からも申し上げたとおり、これについて政府といたしましては、社会保険制度における給付と負担のバランスの関係、さらには所得把握など実務上の課題や財源といった課題があると、これについて整理が必要と考えております。

その上で、いわゆる130万円の壁については、被用者保険の適用拡大を着実に実施することで、働く方々の被用者保険への移行を促していくことが重要というふうに考えているところでありまして、あわせて、壁を意識せず働いていただける環境づくりを支援する観点から、厚生労働省において行われております「年収の壁」支援強化パッケージやキャリアアップ助成金の拡充など、取組が進められておると承知しております。

誰もが希望する働き方を実現することができるよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

インボイス制度導入による中小企業の負担
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 中小企業にとってインボイスが大きな負担となっているが、財務省は何が大変だと考えているか

答弁
青木主計局長(財務省)
  • 新制度に習熟するための勉強期間に時間と負担がかかること
  • 初期段階での記載間違いなどの訂正作業が大変であること
全文
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次に、これもちょっと難しい話なんですが、インボイスの廃止も私たち中道改革連合で実は今回公約で掲げさせていただきました。

相当悩んだのは、やはり多くの中小企業、零細企業の皆さんから、インボイスが本当に負担だというのが相変わらず耳に入ってくると。

これはおそらくここの議場にいる皆さんも同じじゃないかと私は思うんですが、ちょっと財務省、これもし政府参考人で答えられるのであれば、中小企業の皆さん、大きな負担だとずっとおっしゃっているんですけど、何が大変だと思いますか。

財務省青木主計局長。

青木主計局長:お答えします。

インボイスを導入した際に、さまざまなアンケート調査、私ども、または関係省庁、それから民間の事業者さん、いろいろそういったもので、どういうところが負担なのかということをお聞きしました。

その当時一番大きかったのは、やはり新しい制度ということで、最初はまず新しい制度に習熟するための勉強期間というか、そういったものにそれなりに時間がかかるし、負担もあると。

それからやはり最初のうちは間違いみたいなものもあって、そういったものを訂正しなきゃいけないとか、そういったことも割と大変だというお声を伺っていたところでございます。

複数税率導入とインボイス制度の必要性
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 複数税率であることで、なぜインボイス制度が必要になるのか

答弁
青木主計局長(財務省)
  • 仕入税額控除を正しく適用し、売り手と買い手で適用税率の認識を一致させる仕組みが必要なため
  • 単一税率の国でも導入例があり、適正公平な運用のために本来必要な仕組みである
全文
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ちょっと伺いたいのは、これは軽減税率。

今、食料品の軽減税率8%になっております。

これは当時3党の合意で、当時の民主党政権、民主党と自民党と公明党で、軽減税率の法律に書き込み、最終的には自公政権で実現したわけですが、その際に「複数税率であれば必要なんだ、インボイスは」というのを財務省はずっとおっしゃっているわけですが、ちょっとこれ、端的に伺いたいのは、複数税率だったら何でインボイスは必要になるんでしたっけ。

青木主計局長:お答えいたします。

まず、仕入税額控除、消費税の場合、仕入税額控除を事業者さんが適用されるわけなんですけれども、これを正しく適用して、消費税の適正な課税を確保するためには、買い手側で仕入税額控除を行う際の適用税率が、売り手側で売上に対して適用された税率と一致しているということが確認できるような仕組みが必要でございます。

この点、我が国では税率が単一であれば適用税率の誤りを防ぐという観点では特別な仕組みを設けることが必ずしも必要ではないという考え方のもとで、複数税率を導入する前は帳簿及び請求書などによりまして確認する仕組みが採用されていたところでございますが、複数税率になったことによりまして、売り手と買い手側で適用税率の認識を一致させるための仕組みが必要となりまして、インボイス制度が導入されたところでございます。

なお、諸外国の状況を見ますと、消費税に相当する税制を有する国・地域が全世界で170以上あるわけでございますが、それらにおいては、仕入れ先において課税されていることの証明が必要であるという理由から、単一税率の場合であってもインボイス制度が導入されている例はございます。

このようにインボイス制度は、消費税の仕組みを適正公平に運用するために、本来必要な仕組みであるというふうに考えております。

インボイス制度と区分記載請求書方式の違い
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- インボイス制度と、導入前に運用されていた区分記載請求書等保存方式は何が違うのか

答弁
青木市税局長
  • インボイスは売り手に交付と写しの保存が義務付けられている
  • 買い手による後からの追記が認められていないため、認識の相違を防ぐ効果が高く、より効果的な仕組みである
全文
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伊佐進一軽減税率が導入されたのは2019年でした。

インボイスが導入されたのは2023年でした。

この4年間はインボイスはなかったんですが、ただ軽減税率、複数税率の日本の税制になっていたと。

この間どうしていたかというと、いわゆる区分記載方式、区分記載請求書等保存方式という形でやりましょうとなって、実際にはここで課税業務が行われていた、徴収業務が行われていたということなんですが、インボイスと区分記載請求書等保存方式、何が違うんでしょうか。

青木市税局長お答えいたします。

お尋ねのありましたインボイスと区分記載請求書は、どちらも複数税率の下で適正な課税を確保するために、複数税率の導入前からやり取りをされてまいりました請求書などに、適用税率等の一定の事項が追記されているというものでございます。

ただし、インボイスにつきましては、区分記載請求書とは異なりまして、売り手は買い手の求めに応じてインボイスを交付し、その写しを保存することが義務付けられております。

また、買い手において、適用税率や消費税額を追記、後から記載することは認められておりません。

こうしたことによりまして、インボイス制度の下では、売り手と買い手の間で適用税率、税額の認識が意図せず相違することが防がれる仕組みとなっておりまして、区分記載請求書方式に比べまして、複数税率の下で消費税の適正な課税を確保する上で、より効果的な仕組みというふうになっているというふうに考えております。

インボイス制度による税収増(益税解消額)
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- インボイス導入により、益税がどれほど解消され、税収が上がったか

答弁
青木市税局長

- 免税事業者の課税事業者への転換により、平年度において国地方合わせて約2,000億円の増収を見込んでいる

全文
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だから一番大きな違いは、私の理解ではインボイスと何が一番違うかというと、結局のところさっき冒頭申し上げたとおり、インボイスがないと仕入れ税額控除ができないという制度なわけです。

だからある意味免税事業者を排除されるということで、つまり益税をなくす。

益税をなくすということが一番の狙いがこのインボイスの趣旨だと理解するのが一番わかりやすくて。

ちなみに、インボイスは今導入されているわけですが、今回インボイスの導入でどれほど税収が上がったか、つまり益税が解消されたか、伺いたいと思います。

青木市税局長お答えいたします。

インボイス制度の導入に伴いまして、免税事業者の方が課税事業者に転換されることによります増収額、平年度において国地方を合わせまして約二千億円というふうに見込んでおります。

子ども・子育て支援金の負担額
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 4月から始まる子ども・子育て支援金について、具体的にどれくらいの負担感になるか

答弁
竹林子ども家庭庁長官官房審議官
  • 令和8年度の全制度平均で月額約250円(被用者保険約300円、国保・後期高齢約200円)
  • 令和10年度には全制度平均で月額約450円(被用者保険約500円、国保約400円、後期高齢約350円)となる見込み
全文
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次に子ども・子育て支援金について伺いたいと思うんですが、これよく巷では「独身税」と言われてまして、この4月から始まる子ども・子育て支援金。

私、この必要性とか、この意味するものが、国民の皆さんにきちんと我々は伝えきれていないんじゃないかと、常に思っております。

そこで、ちょっとこれを取り上げたいんですが、この4月から始まる子ども・子育て支援金、医療保険を活用して徴収されるわけですが、どれぐらいの負担感になるか、具体的に教えていただければと思います。

竹林子ども家庭庁長官官房審議官、お答え申し上げます。

子ども・子育て支援金の加入者1人当たりの平均月額につきましては、令和8年度の被用者保険、国民健康保険、後期高齢者医療の全制度の平均では約250円と試算しております。

制度別では、被用者保険は約300円、国民健康保険は約200円、後期高齢者医療は約200円と試算しております。

これが支援金が完成する予定の令和10年度になりますと、全制度の平均では約450円、制度別では、被用者保険は約500円、国民健康保険は約400円、後期高齢者医療は約350円になるものと見込んでおります。

子ども・子育て支援金の「独身税」的側面への見解
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 給付が子育て世代に限定されるため「独身税」と言われているが、これについてどう考えるか

答弁
竹林審議官(子ども家庭庁)
  • 給付対象が子育て世代なのは事実だが、そこで育った子どもが将来の社会保障の担い手となる
  • 全世代で支え合う循環を維持する観点から、独身者や高齢者も含め全員にメリットがある
全文
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さっきの独身税の話になりますが、確かに18歳まで子どもを育てた場合に、当然働く世代が、令和8年は250円ですが、令和10年最終形は450円です。

月々450円負担すると、18年間での負担増は10万円です。

それによって子育て世代は、実は給付は146万円もらえることになります。

だから「子育て世代だけ得するじゃないか」ということなんですが、独身税と言われているわけですが、これについての見解を伺いたいと思います。

竹林審議官、お答え申し上げます。

先生に今ご紹介いただいたとおり、子ども・子育て支援金によって支えられる児童手当の抜本的な拡充とか、あるいは子ども誰でも通園制度などの給付の対象は、子育て世代に限られることは事実でございます。

他方で、この拡充された給付により育った子どもは成長し、やがって我が国の社会保障の担い手になります。

現在の現世代が将来高齢者になられたときに、社会を支える若い世代を育むという支え合いの循環を維持する観点から、支援金制度は独身の方や高齢者の方も含め、全ての方にメリットがあるものと考えております。

子どもや子育て世代を全世代、全経済主体で支援するという子ども・子育て支援金の趣旨につきまして、引き続き説明を尽くしてまいりたいと考えております。

NISA投資額の所得税控除(投資段階の減税)
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 将来の利益への非課税だけでなく、現在の投資額を所得税から控除できるような減税を導入できないか

答弁
中谷副大臣

- 投資段階での税額控除は、投資余力の大きい高所得者に有利な制度となってしまうため、慎重な検討が必要である

全文
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あと多分2分ぐらいなので、ちょっと最後にNISA減税について。

これも我々の公約なんですが、NISAは今現在、投資枠がだいぶ拡大をしてきました。

積立投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円、合わせて非課税1800万円なんですが、この非課税の意味というのは、あくまでそのときに得られる売却益とか、配当とか分配金が非課税になってますという趣旨ですよね。

私たちが今提案しているのは、将来得られる利益に対する非課税じゃなくて、いま現在の減税はできないのか。

つまり、いまNISAに投資をすると、当然その分手取りが減るわけですよね。

それであれば、その投資分については、例えば所得税から控除できるとか、そういう意味でのNISAの減税みたいなものもあっていいんじゃないかというのが私たちの提案なんですが、これについて財務省の見解を伺いたいと思います。

中谷副大臣。

現行のNISA制度は、NISA口座で運用する株式、投資信託から得られる配当等や、それらを売却した際の譲渡益を非課税とするものであります。

令和5年度税制改正においては、非課税保有期間を無期限とするとともに、非課税保有限度額を1800万円まで引き上げるなど抜本的な拡充を行っております。

こうした措置に加えて、委員ご提案のように、投資段階においてもその投資額の一部を税額控除することは、相対的に投資余力の大きい高所得者に有利なものとなってしまう、といった観点から慎重な検討が必要であるというふうに考えております。

租税特別措置・補助金の見直し進捗
質問
萩原佳 (日本維新の会)

- 租税特別措置および補助金の見直しに関する現在の進捗状況について確認したい

答弁
片山大臣
  • 連立政策合意に基づき、政策効果の低いものの廃止に向けた総点検を実施している
  • 令和8年度予算・税制改正において、賃上げ促進税制の対象絞り込みや地域交付金の予算削減などの見直しを既に実施した
  • 国民から3万6千件以上の提案を募集しており、令和9年度の予算編成・税制改正プロセスに反映させる予定である
全文
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ではまず、大臣所信に関連して、租税特別措置・補助金の見直しに関してお伺いいたします。

昨年の予算委員会で私、歳出削減に向けた総意の意気込みについてお伺いしたところ、高市総理からは「必要な見直しを実施して、直ちに見直し可能な項目を反映するように取り組む」と。

片山大臣には「幅広く国民の皆様の声をお聞きすることが重要だと思っておりますので、その取組の運用を年内にもぜひ始められるように準備を進める」と、スピード感ある非常に前向きな御答弁をいただいております。

この租税特別措置・補助金の見直しに関して、その後の進捗状況をお伺いできればと思っております。

いわゆる租税特別措置と補助金の見直しにつきましては、日本維新の会と自民党の連立政策合意書におきまして、総点検を行い、政策効果の低いものは廃止するとされているところでございます。

それから各府省庁の副大臣にご参加をいただいて、租税特別措置の補助金見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議を開催いたしました。

その際、各府省庁の副大臣には、国民の皆様に対し、政策効果の説明責任を十分に果たすため、これまでの会計検査院や行政事業レビュー等における指摘すべて、各省庁にたくさんあるわけですが、すべてこれに基づいた自己点検を進めていただき、見直しに積極的に取り組んでいただくこと、今後の取組は政務レベルから強力にリードをしていただくこと等をお願いいたしました。

令和8年度予算・税制改正では、直ちに見直しの可能なものから早速行いまして、12月26日の予算案ができたときにこの内容を公表したんですが、租税については、経済情勢の変化やデータに基づく分析などを踏まえて的を絞り、メリハリ付け、インセンティブ強化の観点から、賃上げ促進税制の適用対象を絞ること。

それから研究開発税制についても税額控除率などのメリハリをつけること等の見直しとともに、補助金についても、歳出改革徹底、予算のメリハリ付けの観点から、地域未来交付金や地域脱炭素推進交付金等について、予算額の削減等の見直しを行ったところです。

また、先週2月26日まで、国民の皆様から見直しの提案を募集しておりましたが、全く文書の意味がちょっとわからないとかいうものの精査はできていないんですが、単純集計では3万6千件以上の御意見をいただいております。

次の令和9年度予算編成・税制改正プロセスでは、要求要望段階から一貫して対応を行っていくこととしておりまして、皆様の御提案を見直し検討の参考にしつつ、与党ともよく御相談しながら、この取組をしっかり進めてまいりたいと存じます。

租税特別措置・補助金見直しの決意と方向性
質問
萩原佳 (日本維新の会)

- 連立合意に基づき、政府・公立局等を大胆に運営し、無駄を削減するという考えに変わりはないか、大臣の決意を伺いたい

答弁
片山大臣
  • 国民の無駄感が強い分野があることは否めず、必要なものは維持しつつ無駄は削減する方針である
  • 痛みを伴う改革となるが、弱者にしわ寄せが行かないよう丁寧に検討し、メリハリのある対応を断固として進めていきたい
全文
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ただ、その中でさまざまな課題、いただいたアイデアをどう実行していくのかに関しては、なかなかハードルが高いようなものというのも含まれているとは思うんですけれども、改めまして我々の連立合意の12項目も含めてですけれども、片山大臣が昨年の会見でおっしゃっていたものによっては大胆に政府・公立局等を運営していくという考え、これは今も変わりないのか。

見直しに向けた大臣の決意をお伺いできればと思っておりますが、よろしくお願いします。

片山大臣:お望みになっていることは、やはり必要なものは必要なんですけれども、無駄は無駄ということで。

私ども責任ある積極財政と申し上げておりますが、やはり国民の中で無駄感が強いものがさまざまな分野にあるということは、これは否めないことでございまして。

これは痛みが伴うんですけど、痛みがあまりにもひどくなると、やはり改革というのはできないところもあるので、その辺を丁寧に、弱い方にあまりにもシワが寄らないようにということも考えながらも、結論を一つ一つ御一緒に出させていただいたと、このように資料をしておりますので、これからも一線を絶対に崩さず、断固としてきちっとメリハリ対応ということで頑張ってまいりたいとかように思っております。

租税特別措置の適用実態調査における企業名の公表
質問
萩原佳 (日本維新の会)

- 租税特別措置の恩恵が特定企業に偏っているとの批判があるため、透明性確保と癒着防止のために企業名を公表すべきである。具体的検討に向けた大臣の考えを伺いたい

答弁
片山大臣

- 担当大臣として、具体化に向けた検討を行い、令和9年度税制改正において結論を得るという与党の決定に基づき、きっちりと検討を進める

全文
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今回の令和8年の税制改正大綱における大きな柱の1つに、租税特別措置の適用実態調査、これの企業名の公表に向けた具体的検討というものがあったかと思います。

ちょっとこれも釈迦に説法にはなるんですけれども、租特は研究開発の促進、もしくは賃上げの促進など、特定の政策目的、これを達成するためのものではあるものの、一部の特定大企業や業界に恩恵が偏っているのではないかという批判が絶えません。

この点、企業名を公表すれば、どの業界、どの企業がどれだけの税の優遇を受けているのか、これが国民の目に明らかになります。

透明化により、特定の業界団体、政治家、官僚間のいわゆる癒着を防いで、一般の納税者、優遇を受けていない中小企業が不公平感を抱かないよう、制度の公平性、妥当性を確保できるという効果が期待できますし、この点を重視して、野党時代の我々もそうですし、他の野党の方々もそうだと思いますけれども、常々企業名の公表を求めてきていて、その結果、令和8年度の税制改正大綱に「具体的検討」という文言が載ったということは、極めて大きな一歩であると考えております。

ここで大臣にお伺いいたしますが、企業名の具体的検討に向けた、これも思いばかり聞いて申し訳ないんですけれども、大臣の思い、考え等ございましたら、お伺いできればと思います。

片山大臣:これはもう私も租税特別措置法見直し担当大臣の立場でもあり、具体化に向けた検討を行い、令和9年度税制改正において結論を得るというふうに与党でお決めになりましたので、これはきっちりとこの方向性を踏まえて、きっちりと検討を進めさせていただきたいと思います。

少額減価償却資産の合計限度額の引き上げ
質問
萩原佳 (日本維新の会)

- 少額減価償却資産の基準額が40万円に引き上げられたことは評価するが、合計限度額(300万円)が据え置かれたままだと実質増税の状態が続く。400万円等への引き上げを検討すべきではないか

答弁
片山大臣
  • 300万円の上限については、多くの企業が使い切れていないことや課税ベース確保の観点から、与党により今回は見送られた
  • 基準額引き上げ後の適用状況を確認しつつ、制度趣旨を踏まえて検討は進めていく
全文
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ただ、今回の改正でもう一歩、できれば踏み込んでいただきたかったなと思っているのが、少額減価償却資産の合計限度額の引き上げ、これが300万円のまま見送られてしまったことです。

事務負担の軽減という改正趣旨からは、30万円から40万円に引き上げた点で一見十分であるとは思われるんですけれども、見方を変えると、インフレ下において限度額が変わらない場合、事務負担の軽減はおのずと限界がありますし、実質増税の状態というのは依然続くとも言えます。

ですので、今年度の改正でどれだけ利用が増えていくのかという利用度合いとの兼ね合いにもなりますけれども、かかる限度額についても、例えば400万円等への引き上げへの検討が必要だと考えております。

大臣の考えをお伺いいたします。

そのときに300万円上限となっていた部分が、ほとんどの企業が使い切れていないという問題、あるいは今回の課税ベースの確保の問題を含めて、どのぐらい必要があるのかというようなご意見があって、与党の方からは今回見送ったということを私どもは聞いております。

この300万円につきましては、今回40万円未満に引き上げた後にどのぐらい適用が増えてどうなるかということがあり、あとは変更の事務負担の軽減という制度趣旨を踏まえつつ、検討はもちろん当然進めていくことになるかと思いますが、そういった要素があるということであります。

日本版同時政府と政府効率化局の成果について
質問
一谷勇一郎 (日本維新の会)
  • 日本版同時政府に対する考え方について伺いたい
  • 租税特別措置や補助金見直し担当室が目指すべき成果と取組について伺いたい
答弁
片山大臣
  • 日本維新の会との政策合意における重要事項であると認識している
  • 国民からの約3万6千件の指摘を整理し、活用する姿勢が重要である
  • 補助金見直し等は共感(インボルブメント)を得ることが不可欠であり、維新のノウハウを活かしつつ進めたい
全文
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今回、私も選挙を戦わせていただく中で、「十二本の矢」というのを日本維新の会が掲げ、そしてその中でも四つ看板政策として挙げた中に、この政府効率化局の本格稼働というのがありました。

萩原議員からもありましたが、今一度この日本版同時政府に対する考え、租税特別措置、補助金見直し担当室の目指すべき成果と取組について、目指すべき成果を今一度、片山大臣にお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

片山大臣:おっしゃるとおりで、これは非常に日本維新の会と自民党の政策合意の中で重要だと思います。

ですので、やはりこれから担当副大臣会議等も立ち上がって、今までに指摘されたもの、それに加えてこれから整理をいたしますが、約2か月の間に出てきた約3万6千件の国民の御指摘、これを整理して、「なぜこういうことが起きて、このうちどうやって適用ができるんだろうと、お声をどうやって生かせるんだろう」と、そういうことをやっていくという姿勢も重要だし、今まで存続している補助金なり何なりだということは、存続を望む方がいらっしゃるんですよ。

それを乗り越えるというのは、これは大変なことなんで、場合によってはプロセスの公開とかいろいろなことを含めて、国民のインボルブメントというんですか、共感。

ですので、私どもは御一緒にお仕事をさせていただくようになってから連日でもう5ヶ月目になりますが、国民の皆様が特に大阪においてどういう反応されるか、といった点についての御意見というのは、ちょっと我々にはない、非常に捉え方が鋭いな、みたいなところがありますので、その辺も遠藤補佐官、まさに常設メンバーで入っていただいておりますし、それから党の中でプロジェクトチームもできているというふうに伺っておりますので、しっかりそのノウハウをいただいて、国民にとって「これは良かったな」と思っていただけるような、これは別に与党だけではなくて、野党にこういう場でお話をしても、思っていただけるような形に持っていけるかというのが勝負じゃないかなというように思っております。

医療・介護分野の物価対策と賃金改善について
質問
一谷勇一郎 (日本維新の会)
  • 2040年に向けた医療・介護・障害分野の従事者の重要性を指摘
  • 今回の物価対策と賃金に関する予算措置についての考えを伺いたい
答弁
片山大臣
  • 物価上昇を上回る賃上げを政府の最大目標としている
  • 令和8年度診療報酬改定で、幅広い職種のベースアップ(3.2%)や物価対応措置を講じる
  • 介護分野では令和8年度に前倒し改定を行い、最大月1.9万円(6.3%)の賃上げを実現する措置を実施する
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続きましては、大臣の所信の中で診療報酬、介護報酬について触れていただきましたので、質問をさせていただきたいというふうに思います。

現在、医療も介護も非常に働く方々の待遇の問題というのは取り沙汰されておりますし、特にこの介護に至っては、2025年、初めて従事者の方が調査をしてから減少したということもありまして。

私は、2040年の第2次ベビーブーム世代が高齢化し、働く世代が減っていくこの山を超えていくために、医療、介護、そして障害分野の従事者の方は非常に重要だというふうに思います。

その中で、今回医療介護分野の物価対策と賃金について大幅な予算をつけていただいたということなんですが、それに対する考えを片山大臣の方からお聞きしたいというふうに思います。

物価上昇を上回る賃上げの実現というのは、このところずっと政府の最大目標でございまして、高市内閣もそうでございまして、そのために大胆な改革を次々やらなきゃいけないということで、先ほど野党さんの方からもそのことにターゲットを絞ったような御質問もありましたが、その中で医療介護分野は大きく見ると700万人働いていらっしゃるんですよ。

そこで、令和8年度診療報酬改定におきまして、医療機関に勤務する幅広い職種の賃上げに向けて、8、9年度にそれぞれ3.2%のベースアップを実現するための措置や、施設類型ごとの費用構造に応じたきめ細かな物価対応のための措置を講ずることとしております。

介護分野につきましても、令和9年度の定期改定を待たずに、8年度の介護報酬改定を行って、介護職員のみならず、介護従事者も対象に、幅広く月1.0万円、3.3%の賃上げを実現する措置に加え、生産性向上や共同化に取り組む事業者の介護職員を対象に、月0.7万円、2.4%の上乗せ措置等を実施することで、介護職員については、定額込みで最大月1.9万円、6.3%の賃上げが実現し得る措置を実施することとしているわけでございまして。

まさにこういった考えで、確かにまだまだ足りないかもしれませんが、今までよりはより細かく、よりきめ細かく、より責任ある積極財政にふさわしい形で頑張らせていただいたという自負はございます。

幅広い世代の金融リテラシー向上への取り組みについて
質問
一谷勇一郎 (日本維新の会)
  • 老後の資産形成や詐欺被害防止のため、金融リテラシー向上が重要である
  • 幅広い世代に向けて金融庁がどのような取り組みを行っているか伺いたい
答弁
片山大臣
  • 2024年4月に金融経済教育推進機構(JFREC)を設立した
  • 若年層から高齢者までを対象に、年齢層別の講義資料作成や講師派遣を推進する
全文
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それでは次はちょっと話題がかなり変わるんですが、かつて老後二千万円問題が言われ、資産形成の重要性が言われていますが、生活を支えるために老後の資産を減らさないことも大事であると私は考えます。

高齢者の方にも金融リテラシーを身につけていただくことが必要でありますが、幅広い世代の金融リテラシーの向上のために金融庁はどういった取り組みをされているのか、まずは大臣にお伺いしたいと思います。

片山大臣:全国的に金融経済教育を推進しないと、今おっしゃったような老後の資産形成についての十分な知識が養われないということで、2024年の4月に金融経済教育推進機構、JFRECというものを設立いたしまして、若年層から高齢者に至るまで、幅広い世代を対象とした金融経済教育を推進すべく、年齢層別の講義の資料の作成や、企業や学校等への講師派遣などを推進してまいります。

金融経済教育推進機構(JFREC)の認知度向上策について
質問
一谷勇一郎 (日本維新の会)
  • JFRECの認知度が低いことが懸念される
  • 国民に周知し、利用してもらうための具体的な方法を伺いたい
答弁
岡本三成 (中道改革連合・無所属)
  • 地域金融機関と連携し、地域における教育提供を促進する
  • 金融機関への周知および講師派遣の連携方法を整理済みである
  • オンライン講義動画を公開し、企業や地方公共団体、労働組合へ周知している
全文
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特に高齢者の方の詐欺の被害というのは3241億円、2025年、過去最悪を更新しているということですので、金融リテラシーの向上は非常に重要だと思いますが、恥ずかしながらJFRECというのは私は初めて今回お聞きしまして、始まってまだ期間が短いということもあるんですが、どうやってこれを市民、国民の皆さんに知っていただくようにするのかというところを政府参考人の方に最後お伺いしたいと思います。

JFRECはこれまでも広報活動に取り組んできたところではございますが、その認知度が必ずしも十分に高まっていないということが課題であることを認識しております。

こうした点を踏まえまして、JFRECにおきましては、各地域で企業、それから学校といった団体とネットワークを有する地域金融機関を中心とした金融機関と連携して、地域におけるこのJFRECによる教育をお届けするということをさらに促してまいりたいと思っています。

具体的には、JFRECの講師派遣における金融機関と具体的にどのように連携するかという考え方を最近整理いたしまして、それで金融機関にも周知してJFRECの活用をお願いしております。

また幅広いニーズがございますので、今申し上げたいのは、対面での講師派遣に加えまして、受講者が場所や時間を選ばずに講座を受けられるようなオンラインの講義動画を昨年11月に公開し、企業、地方公共団体、それから労働組合などに周知をしているところでございます。

令和8年度予算の経済前提と金利想定
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 令和8年度予算における実質・名目成長率の前提を問う
  • 長期金利の想定値を明示することを求める
答弁
中谷財務副大臣
  • 実質成長率プラス1.3%程度、名目成長率プラス3.4%程度、GDPデフレーター変化率プラス2.0%程度と見込む
  • 利払い費積算に用いる金利は3.0%として設定している
全文
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私からは成長前提の強い経済の整合性と、また金利上昇と財政のリスクについてまず伺いたいと思います。

総理は責任ある積極財政の名のもとに、税率を上げずとも税収が自然増に向かう強い経済を構築すると。

成長率の範囲内に債務残高の伸びを抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に下げていくと述べています。

その上でまず、令和8年度予算における前提である実質の成長率、また名目の成長率、GDPで触れた後、長期の金利の想定値を明示していただければと思います。

中谷財務副大臣:お答えいたします。

令和8年度予算編成の前提となる経済情勢について、1月に関係決定されました政府経済見通しを踏まえまして、令和8年度のGDP成長率は実質でプラス1.3%程度、名目でプラス3.4%程度、GDPデフレーターの変化率はプラス2.0%程度と見込んでおります。

利払い費の積算に用いる積算金利については、将来の金利動向を正確に見通すことが困難な中、かねてより国債の利払い財源が万が一にも不足することがないように十分な予算計上を行うという考えのもと設定しており、令和8年度は3.0%としております。

以上です。

金融政策の正常化に伴う長期金利上昇リスク
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 短期金利の引き上げが長期金利に影響し、上昇するリスクをどう見ているか

答弁
日本銀行 植田総裁
  • 短期金利の引き上げと整合的な形で長期金利が安定的に形成されると考えている
  • ただし、市場の期待からずれる場合には大きな動きが出るリスクがある
全文
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田中君:民間の予測では人口減や労働力不足等の懸念があり、また海外情勢も見ますと、実質の成長率は1%を割り込むという保守的な見方が占めています。

政府は強気な想定だなというふうに思わせていただきましたけれども、私たちも日本経済の成長とともに賃金を上げる経済を実現するということでありますから、ぜひこの予想成長率を実現していきたいと思っているんですが、一方で懸念点は、最後、利払い3%を言っていただきましたが、10年もの、やはり国債流通利回りである長期の金利であります。

日銀の金融政策の正常化、いわゆる利上げによりまして、2025年の後半、昨年後半から急速にこの長期金利が上昇しておりまして、26年ぶり高水準を更新する動きを見せています。

昨日も3月3日時点の長期金利は2.120%で取引を終えまして、アメリカの金利の上昇の影響で2.125%まで上昇する場面もありました。

ここで植田日銀総裁においでいただいておりますのでお聞きをしますが、その中、日銀は1月の展望レポートにおける先行きの金融政策運営方針の中で、経済物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになることを掲げています。

短期金利を上げていけば長期金利に影響してくるものと考えますが、この長期金利の上昇のリスクというのを、どのように見ていらっしゃるでしょうか。

日本銀行 植田総裁:お答えいたします。

長期金利ですけれども、これは先行きの経済物価情勢、あるいは金融政策、財政政策等に対する市場の見方を反映して変動するものであります。

さて、先行き2%の物価安定の目標が達成される確度が高まることに応じて、私どもが短期金利を引き上げていけば、長期金利もそうした動きと整合的な形で安定的に形成されていくと考えております。

植田総裁:適切に物価を持続的安定的な2%の領域にうまく着地させるという方向で金融政策が適宜適切に調整されていけば、長期債の市場に大きな混乱はないということを申し上げました。

ないだろうということを申し上げました。

これに対して、そういうところからずれるという期待が発生してしまうと、大きな動きが出るリスクもあるというふうに見ております。

金融政策の正常化による財政への影響
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 金融政策の正常化で長期金利が上昇した場合、政府の国債費などの財政にどのような影響があると考えているか

答弁
植田総裁
  • 利払い費への影響がある一方、インフレによる税収増の側面もある
  • 総合的な判断となるが、財政政策の領域であるため具体的なコメントは差し控える
全文
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田中君:もちろん大きな急遽の上昇リスクがあるとしても、その金融政策の正常化、短期金利を上げていくことで同時に長期金利が安定的に上昇する可能性があるということかと思います。

これについては一般論としても否定されるものではないかと思いますが、その中で先ほど他委員の質問で財政と金融の話がありましたので、ちょっとお聞きをしたいんですけれども、この金融政策の正常化が進む中で、長期金利が上がってきますと、政府の国債費にも影響が出てくると思います。

ちょっとこれ、追加の質問でありますが、そうしますと、金融政策の正常化を今目指しておりますが、財政への影響というのは、日銀としてはどのように考えているか、お考えがあればお願いいたします。

植田総裁:金融政策の正常化は簡単に申し上げれば、インフレ率が上昇していく中で少しずつ短期金利を引き上げるという形で進んでおります。

したがって財政への影響ということであれば、利払い費への影響もありますし、他方でインフレ率が上昇する中で賃金も上昇し、さまざまな利潤が上昇する。

ことから税収が増えるということもあります。

これらを総合して決まってくるものだと思いますが、これは財政政策の領域ですので、具体的なコメントは差し控えさせていただければと思います。

国際情勢悪化時の金融政策スタンスの見直し
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 国際情勢の混乱で実質賃金が再びマイナスに転じた場合、正常化へのスタンスを見直す可能性があるか
  • 市場の急変動にどう対応するか
答弁
上田総裁
  • 中東情勢の影響を注視し、データや情報を精査して適切に判断する
  • 中心的な見通しから大きくずれるということであれば、話は変わってくる
全文
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その中で、イランへの攻撃などにより国際情勢が大変不安定となっておりまして、エネルギー価格や為替の動きなどを通じて、日本経済にも大きな不確実性が高まっています。

現在、日本銀行は物価安定目標2%の持続的・安定的な実現を目指して金融政策の正常化を進めている局面にあるかと思いますが、しかしながら物価目標の2%の達成前に、この混乱によって実質賃金が再び前年比マイナスに転じる可能性も否定できません。

そのような状況になった場合、現在進めています正常化に向ける金融政策のスタンスというのを見直す可能性はあるのかということですね。

また、このような国際情勢の変化によって、先ほどもありましたが、市場が急に変動して急激になった場合に、日銀としてはどのように対応をするのか、考えていらっしゃるのか、総裁の見解をお伺いします。

上田総裁。

中東情勢の今後についてですが、これは現時点で、確かなことは申し上げられないと思います。

ただ、それが内外経済、国際金融市場に及ぼす影響を含めて、引き続き注視してまいりたいと思っております。

その上で、今後の金融政策運営でございますが、経済物価情勢が改善し、私どもの中心的な見通しが実現していくとすれば、引き続き政策金利を引き上げ、緩和を調整していくことが適当と考えております。

もちろん私どもは、毎回の金融政策決定会合において、その時点で利用可能なデータやその他の情報を精査しながら、適切に政策を判断していく所存でございます。

上田総裁。

私どもの中心的な見通しでは、物価と賃金がバランスよく上昇して、その中で実質賃金もある程度の上昇をするということを見通していますので、それから大きくずれるということであれば、話はまた変わってくるということでございます。

金利上昇に伴う国債費の増加試算
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 長期金利が1%または2%上昇した場合、年度ごとに国債費がどの程度増加するか

答弁
中谷副大臣

- 金利1%上昇の場合、令和9年度に+0.8兆円、令和10年度に+2.1兆円、令和11年度に+3.8兆円増加すると試算している

全文
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その上で、冒頭申しました利払費の件なんですけれども、利払い費の増加というのは、財政運営を大変に難しくしていきます。

2025年の当初予算では、国債の元本償還と利払い費を合わせた国債費は28.2兆円でありまして、歳出の総額の115.2兆円の4分の1を占めました。

利払い費だけでも10.5兆円。

防衛関係費がこの年は8.7兆円ですが、それを上回る規模になっています。

そこで伺いますが、長期金利が1%また2%と上昇した場合、この国債費というのは年度ごとどの程度増加をしていくのかということをお示しください。

中谷副大臣。

お答えいたします。

先般2月26日、財務省より国会に提出いたしました年度影響試算では、金利が1%上昇した場合の利払い費を含む国債費への影響額について、令和9年度にはプラス0.8兆円の増加、以降、高金利の国債に置き換わっていくに従って、令和10年度にはプラス2.1兆円、令和11年度にはプラス3.8兆円となります。

以上です。

国債市場の需給ギャップと金利上振れリスクへの対応
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 日銀の買い入れ縮小による需給ギャップ拡大と長期金利上振れリスクをどう評価し、対応するか

答弁
片山財務大臣
  • 市場動向を注視し、対話を行いながら適切な国債管理政策に努める
  • 成長率の範囲内に債務残高の伸びを抑え、対GDP比を引き下げることを基本とする
全文
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その中で、大臣に伺いたいのですが、日銀が国債の買い入れを段階的に縮小している中で、国債市場の需給の構造というのは変化をしていまして、その結果として、需給ギャップの拡大によって長期金利の上振れのリスクというのも指摘をされているところです。

政府としてこのリスクをどのように評価し、また対応していくでしょうか。

片山財務大臣日銀のいわゆる国債買い入れでの調整というか、テーパリングですね。

これにつきましては、当然マーケットの需給ということを私どもも考えないわけでは当然ございません。

まず第一に、金利自体につきましては、今までお話が出ておりますが、金融政策の動向とか、今申し上げた国債の需給環境以外にも、国内の経済物価情勢に加えて、財政事情そのものとか、今般起きているような海外も含めた金融市場の動向など、相当様々な要因で決まってくるので、一概に申し上げることは困難だということは、最初に申し上げて、その上であえて申し上げますと、こういった需給ギャップの拡大等の問題について、これは市場の動向を常に注視して、市場参加者との丁寧な対話を行いながら、適切な国債管理政策に努めるということに尽きるんですけれども、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑えて、政府の債務残高の対GDP比を引き下げていくということが、我々の財政の持続可能性実現の基本になっておりますので、常にそこから逆算してというか、そこを考えながら、こういった国債管理政策に努めているということでございます。

経済状況変化時の債務残高対GDP比への影響
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 名目成長率が想定を1%下回り、かつ長期金利が1%上昇した場合の債務残高対GDP比への影響をどう考えているか

答弁
片山財務大臣

- 内閣府の中長期試算によれば、潜在成長率0.5%低下で令和9年度に0.6%ポイント上昇、長期金利0.5%上昇で0.2%ポイント上昇するとの試算がある

全文
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田中健ありがとうございます。

まさに今おっしゃいました債務残高対GDP比なんですけれども、もちろん成長前提として計算をしておりますので、どんどんと比が下がっていくんですけれども、仮に名目成長率が政府想定を、例えば1%でも下回って、今言いました長期金利がこれから上がっていくという仮定した場合、1%上げていた場合ですね、この債務残高の対GDP比というのは、財務省の中では考えていらっしゃるんでしょうか。

片山財務大臣おそらく委員お手元にお持ちと思いますが、経済状況が変化した場合の債務残高の対GDP比の変化の試算ということですと、この1月に内閣府が公表した、長いことやっているんですが、この中長期試算、中長期試算ですから、我々ではなく内閣府さんではありますが、これで、潜在成長率が0.5%ポイント低下した場合には、令和9年度の公債等残高対GDP比は0.6%ポイント程度上昇し、長期金利が0.5%ポイント上昇した場合、令和9年度の公債等残高の対GDP比は0.2%ポイント程度上昇する。

こういったものは出ております。

私どもではなくて内閣府でございます。

住宅ローン金利上昇による家計負担と減税効果の比較
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 住宅ローン金利が0.5%上昇した場合の負担増と、課税最低限引き上げによる減税効果を比較して、純効果はプラスかマイナスか

答弁
片山大臣
  • ローン残高1877万円に0.5%上昇が適用されれば年9〜10万円の負担増となる
  • 一方で預貯金金利上昇のプラス効果もあるため、注視しつつ痛みが出ないよう運営する
全文
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1問問わせていただきまして、その金利が上がりますと、私たちの生活にどのような関係があるのかということで、住宅ローンに関連して伺いたいと思います。

この3月に、大手が移行し0.25%住宅ローンの変動金利を上げました。

固定金利も併せて上がるということであります。

そこで仮に住宅ローン金利が0.5%上がった場合、家計負担というのはどの程度増加するかということであります。

今回の税制改正では178万円の最低限の引き上げ等で、課税最低限の引き上げが盛り込まれ、少し手取りが増えるということが実現し、これが通るとします。

この課税最低限の引き上げの減税効果と、住宅ローン金利の上昇によって比較すると、純効果はプラスなのかマイナスなのかということがありまして、せっかく減税して皆さんに返したとしても、金利の上昇によって大きく負担が増えてしまうのでは、国民生活の手取りが増えるどころか負担が多くなってしまいますが、これについて大臣のお考えを伺います。

片山大臣この金利が、いろいろな要因がありますけれども、どういうスピードがいいのかはわかりませんけれども、じわじわ上がる状況というのが、もうこのところ生じているわけですが、これはまさにご家庭で言えば一番多い負債が主に住宅ローンでございまして、平均が手元の調査、家計調査だと1877万円ということでございます。

他方、こういった全くベースが合っているわけではないんですけれども、日本の家計資産の半分が、一生懸命「貯蓄から投資へ」といっても、半分が預貯金なんですよ。

その預貯金の金利が今まで限りなくゼロだったのが、さすがにだいぶばらつきありますけれども、さすがに上がっているんですよね。

これのプラス効果というのもあるというのが今だんだん出ていて、このプラスマイナスはまだ出ていないんですが、ご質問があったのがマイナス効果の方だけなので、1877万円に適用される金利が、仮に年利で0.5ポイント上がるんだったら、9万円から10万円ぐらい上がってしまうんですね。

それで今我々がお出ししている令和7年度、8年度税制改正で引き上がったやつです。

国民民主党さんのご提言でございますが、収入階層によってばらつきがあるけど、いわゆる3万円から6万円というふうに言っているわけでございますが、ただ、何度も申し上げましたように、預貯金利子の影響が非常に大きい国だというのは、これは間違いがないんですよ。

2,000兆円の半分が預金ですからね。

それを考えると、その額だけではないんだろうなと思いますが、もちろん住宅ローンや金利上昇が国民生活等に与える影響というのは、もちろん非常に気にしなくてはいけないところですし、また貸出金利というのもございますから、そういうところに十分に注視しつつ、痛みが出ないように運営に万全を期してまいりたいと思います。

金の密輸入対策
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 金の輸出額が過去最高である一方、輸入量に変動がない状況について、どのような対策を講じたか

答弁
片山大臣
  • 審査検査の強化、没収・罰金算定基準の引上げ、関係機関との連携強化などの総合的対策を指示した
  • 必要な人員を重点的に投入して対処する
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大臣が、この所信の中で税関行政についても述べられておりました。

小額貨物の輸入件数、入国が急増する中、特に金の密輸入の摘発が続いているということで、資料をいただきました。

これを見ますと、摘発数が令和5年以来、再び増加傾向にあります。

さらに輸出額が過去最高水準に達する一方、輸入量や国内の生産が大きな変動がない。

これも何が起こっているのかということを大臣にお聞きをしたいと思いますし、併せて昨年の末に臨時で税関庁を集めて、大臣自らこの対策の指示があったということもお聞きをしています。

どのような対策をとったのかも併せてお願いします。

片山大臣まさにご指摘のように、我が国からの金の輸出が大幅に増加して、昨年なんと228トン、金の価格も上がっていますから、3.8兆円という過去最高水準になって、密輸の摘発も非常に増えておりますが、輸入の水準は10トン以下。

228トン輸出して輸入が10トン以下、やはりこれは……何かが起きているというふうに考えるのは普通でございましたので、昨年の11月に臨時の税関庁会議を開催しまして、私から各税関庁に対して、金の密輸に対する総合的な対策を講じるよう指示いたしました。

これにおきまして、税関における審査検査を強化し、税関庁の通告処分による没収や罰金相当額の算定基準の大幅な引上げ、情報収集や分析や内外関係機関との連携の強化など、実効性の高い措置を講ずることとしたところでございます。

これを踏まえまして、関税局、税関一体となって、もちろん関係機関とも連携しながら、この金の密輸の対策に向けて、必要な人員を重点的に投入し、一層力を入れて対処してまいりたいということで、まさに今、本当に取り組んでおります。

免税販売手続きの電子化と持ち出し確認体制
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 11月から開始されるリファンド方式(持ち出し確認)において、十分な人員配置と取締り強化を行うか

答弁
片山大臣
  • キオスク端末を十分に設置し、主要空港に適切な人員を配置してスムーズな誘導と確認を行う
  • 利便性と不正利用防止を両立させ円滑に実施する
全文
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併せて、昨年通りました出国の旅客に対して、輸出物品販売制度に基づく免税販売手続の完全電子化が実現しました。

これによって制度の利用状態が一層可視化されて、さらなる不正の事案の確認や把握が可能となったんですが、一方、持ち出し確認方式の検査というのが、税関でこれから行われるという中で、どのような体制で行われるのかという詳細がこれからということでございます。

今年の11月からスタートするということでありますので、これは新しい取組でもありますし、今多くの旅客さんが、本日外国人も含めている中でありますので、十分な人員配置と、また出国旅客に対するさらなる取締りの強化というのが求められているかと思いますが、大臣の見解を伺います。

片山大臣ご指摘の問題につきましては、輸出物品販売制度というのになりまして、免税購入品の国内での横流し等の制度の不正利用に対応するために、今年の11月から出国時に税関で購入品の持ち出しを確認した場合に、消費税相当額を返金するリファンド方式に移行することとなっております。

この移行に向けて、必要十分な台数のキオスク端末というのを設置した上で、利用者の誘導を適切に行う。

特に利用者の多い主要空港ですね、羽田等を含めてですね、利用者のスムーズな誘導、必要な人員を配置して、免税購入品の持ち出しの確認もきちっと行うということにしておりまして、昨年12月に羽田空港でこの準備状況等を私も視察してまいったところでございます。

これは非常に重要でございますが、着々と進んでおりますので、引き続き関係省庁、それから事業者の方々とも連携しながら、この制度を円滑に実施して、不正利用の防止もしますが、きちっと利便性あって使っていただけるようにということで進めております。

税関の定員確保と体制整備
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 貨物急増や密輸対策など対応が多岐にわたる中、税関の定員確保と機構の充実を行うか

答弁
片山大臣
  • 体制強化が喫緊の課題であると認識している
  • 高性能な検査機器の整備とともに、定員確保と機構の充実に質量両面で取り組む
全文
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最後に、この税関において、先ほどの金のみならず、危険ドラッグやテロ対策の水際の取り締まりや、また航空・海上貨物輸入の件数が急増している対応や、また知的財産の侵害対策等、さまざまな、本当、聞けば聞くほど対策の強化というのが求められています。

昨年4,260万人と右肩上がりの一方であります。

その中で税関定員の推移ということで、資料を裏付けさせていただきましたが、1万302人ということで、この過去5年では毎年80人ほどの増員にとどまっています。

やはりこれだけさまざまな対応が求められる中、この税関の体制整備に必要な定員の確保と、さらなるこの機構の充実というのが必要だと考えますが、大臣の見解を伺います。

片山大臣ご指摘、ご理解をいただいてありがとうございます。

まさに税関を取り巻く環境が非常に大きく変化して、先般も羽田で見ましたときに、あまりにも次々と降りてくる飛行機からの旅客が多く、これで人数はだいぶ増やしておりますけど、大変だということを実感して、きちっと請求、要求を行っているところでございますが、小額貨物の輸入件数も非常に増えました。

入国者だけではございません。

また、不正薬物や先ほどの金などの密輸リスクも高まっておりまして、まさに我が国の安全安心を揺るがしかねない状況となっておりますので、円滑な物流と人流を確保しながら、厳格に水際取締りを遂行しようとしたら、当然これが必要不可欠な重要責務なんですけれども、もっと体制がいるということで、このために高性能な取締り検査機器の整備とともに、税関職員の定員確保、機構の充実が喫緊の課題と考えておりまして、今後とも質量両面で体制強化に取り組んでまいりたいと存じますので、応援をよろしくお願いいたします。

所得税法改正案におけるひとり親控除の拡充
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 所得税法改正案における控除拡充が、扶養控除等の額に合わせる措置であるかの確認
  • 今回の改定の背景についての質問
答弁
中谷副大臣

- ひとり親の子育て負担を踏まえ、控除額を35万円から配偶者・扶養控除と同額の38万円に3万円引き上げる

全文
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まず、今回の所得税法等の一部を改正する法律案についてでございます。

控除の拡充がお示しされています。

基本的には子育て世帯の経済的な支援であり、控除額の拡大をするものと承知しております。

所得税で38万円、そして住民税で33万円の所得控除と存じます。

扶養控除などと控除の額を合わせる、そういった措置であると理解してよろしいでしょうか。

今回の改定の背景をお聞かせください。

中谷副大臣:お答えいたします。

所得税の人的控除の控除額につきましては、その時々の税制改正における検討の結果、見直されてきており、ひとり親控除につきましては、ひとり親の子育てにかかる負担の状況を踏まえ、35万円の控除額を配偶者控除や扶養控除の38万円に合わせる形で3万円引き上げることとしております。

ひとり親世帯の住民税非課税制度の現状
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 年収約204万円を超えると住民税課税対象となり、働き方を制限せざるを得ない現状があるとの指摘
  • ひとり親世帯の住民税制度設計の現状についての説明要求
答弁
福田官房審議官
  • ひとり親等の一定条件(前年合計所得金額135万円以下)に該当する場合、住民税を非課税とする措置を講じている
  • 担税力が著しく小さい特別な事情にある方に負担を求めるのは適当ではないという趣旨である
全文
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私の地元のシングルマザーの方からいただいたご指摘でありますが、年収が約204万円を超えると住民税の課税対象となるため、働き方を制限しなくてはならないとのことでございます。

ひとり親世帯の住民税の制度設計の現状についてご説明いただきたいと思います。

福田官房審議官:お答え申し上げます。

住民税の非課税措置についての御説明を申し上げます。

住民税につきましては、ひとり親等の一定の条件に該当する方につきましては、非課税とする措置を講じております。

具体的に申し上げますと、ひとり親等の方が前年の合計所得金額135万円以下、先ほど委員が204万円というご指摘いただきましたけれども、給与収入ベースに置き換えたものとなりますけれども、そういった以下の場合には、個人住民税が非課税となるというものとなっております。

この非課税措置の趣旨でございますけれども、担税力がない、または著しく小さいといった特別な事情にある方に負担を求めることは適当ではないという趣旨から設けられているものでございます。

ひとり親世帯への経済的支援のあり方(給付の拡充)
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 税控除だけでは現状に沿って機能していない面がある
  • 控除だけでなく、給付等の面から経済支援をより強化すべきではないかという所見を問う
答弁
福田官房審議官
  • 児童扶養手当の所得制限限度額の引上げや多子加算の増額など、経済的支援を強化している
  • 経済的支援のみならず、子育て・生活支援や自立支援など多面的な強化が重要であると考えている
全文
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住民税の非課税世帯につきましては、例えば近年ですとコロナ禍では、非課税世帯のみを対象とした給付金が、国や地方からさまざまございました。

それから物価高騰対策としての給付金、または医療費等の負担軽減の措置もございます。

決してこういった世帯の方が、給付金を目的としたり、あるいは税金を負担したくないということではないのですが、働き方を制限せざるを得ない、そのような現状があると感じております。

どんなに一生懸命働いても、あるラインを超えると負担がかかり始めたり、かえって手取りが減ってしまう。

さまざまな行政サービス等を受けるその資格も失ってしまう。

税控除が有効な手段であることは認識しておりますけれども、現状に沿って機能していない、そんな面も感じております。

そこでお尋ねですが、一つの考え方として、控除だけではなく、給付等の面からひとり親世帯への経済支援をもっと行うべきではないかと考えますが、所見をお尋ねいたします。

子ども家庭庁・福田官房審議官:お答えいたします。

ひとり親家庭への経済的支援につきましては、児童扶養手当という制度がございます。

これにつきましては、「子ども未来戦略加速化プラン」に基づき、令和6年11月から児童扶養手当の全部支給、一部支給の対象となる所得制限限度額の引上げや、多子加算の増額を行うなど、強化を図ってきたところでございます。

他方で、ひとり親家庭は、子育てと生計の担い手という二重の役割を一人で担い、さまざまな困難に直面し得るものであるため、世帯の状況に応じて、この経済的支援のみではなく、子育て・生活支援や自立支援などを多面的に強化していくことが重要であると考えております。

税制と給付のバランスによる就労支援
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 制限を気にせず就労できるよう、給付の側面から税制を補完すべきではないか
  • 税の控除と給付のバランスについての所見を問う
答弁
片山大臣
  • 税制面での一人親控除の引き上げと、給付面での児童扶養手当の拡充を併せて実施している
  • 個別の環境に応じたきめ細かな支援が重要であり、子ども家庭庁をはじめ関係省庁と連携して努力したい
全文
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次に財務大臣にお伺いいたします。

このような経済環境にある方が制限を気にせず就労できるよう、給付の側面から税制を補完すべきと考えますが、税の控除と給付のバランスについて所見をお尋ねいたします。

片山大臣:ご質問ありがとうございます。

一人親家庭では、子育てと生計の担い手という二重のお役割を一人親の方が一人で担われているというわけでございまして、非常にご指摘があったような多様な困難に直面なさっているということで、これらの困難を乗り越えていただけるための支援を行っていくということが、これが本質でございまして、これが重要でございます。

そのために、経済的な支援を充実するという観点から、税制面において、一人親控除の控除額を引き上げるということをやってやろうとしているわけで、また給付面におきましては、子ども未来戦略の加速化プランに基づいて、児童扶養手当の拡充を行うということをやっております。

加えまして、一人親ご家庭の置かれたそれぞれの環境はかなり多様でございますし、お子様の成長の年齢によっても違ってまいりますので、相談支援や生活支援を含めて多面的で、しかも融通の効く、本当にきめ細かく融通を利くような支援の充実を図っていくことが重要で、そのようにできるだけ努力はしております。

まだ十分ではないところもあると思いますが、このように税や給付、それから個別の支援など、それぞれの特徴を生かして、必要な支援がお届けできるようになっていくということが非常に重要と考えておりまして、子ども家庭庁という役所ができたわけでございまして、そちらに対する期待はこの面でも大きいわけでございますが、子ども家庭庁をはじめとする関係省庁と私どもをしっかり連携して、委員のご指摘のように、本当に求めているものがきちっと届くような形で組んでいけるように努力してまいりたいと思います。

実質賃金の動向と金融政策の方向性
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 実質賃金が12ヶ月連続でマイナスであること、および中小企業の賃上げ勢いが大手より弱い現状への認識
  • これらの観点を踏まえた足元の金融政策についての所見を問う
答弁
植田総裁
  • 実質賃金は物価上昇によりマイナスだが、今後は物価上昇の縮小と春闘での賃上げによりプラス転換を見込む
  • 中心的な見通しが実現すれば、経済物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げ、緩和度合いを調整する
全文
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本日のこれまでの議論の中でも、岡本委員からもありましたように、実質賃金と金融政策の兼ね合いについてのお尋ねもございました。

そこで賃金に関して申し上げると、昨年1月から12ヶ月連続で実質賃金がマイナスになっています。

近年の賃上げの状況を見ますと、大手企業は5%を上回る賃上げが続いております。

一方で中小零細企業は、その水準に届いておらず、差が開いているのではないかと、このような認識を持っています。

若干、昨年と比べる、あるいはそれ以前の歴年と比べますと、中小企業の賃上げの勢いがなかったというふうに認識をしております。

ちょっとそういった賃金の話ばかりを前段で述べさせていただきましたが、この観点を踏まえて、足元の金融政策について、総裁はどうお考えか、ご所見を頂戴したいと思います。

植田総裁:お答えいたします。

委員ご指摘のとおり、このところ実質賃金は特に食料品価格の上昇を主因に、消費者物価が強めの動きとなっていることから、前年比マイナスとなっています。

ただ、先行きを見てみますと、食料品価格上昇の影響が減衰していくというふうに見られますし、政府による物価高対策の効果もあって、当面、消費者物価の前年比の比率は縮小していくと見込まれます。

他方で、これまで明らかとなった労使の対応方針等を踏まえますと、本年の春闘では幅広い企業でしっかりとした賃上げが実施される可能性が高いと見ております。

従って名目賃金は高めの伸びが続き、こうしたもとで実質賃金の前年比は徐々にプラスに転換していくことを見込んでおります。

私どもとしては賃金や物価の動向を含め、私どもの中心的な見通しが実現していくとすれば、経済物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくことになると考えています。

こうした方針の下で、データ情報を丹念に点検しながら、適切に金融政策を運営してまいりたいと思っております。

FXの証拠金倍率の確認
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 以前の答弁でFXの証拠金倍率が2倍と説明されたが、正しくは25倍であるという認識で相違ないかの確認

答弁
片山さつき

- 暗号資産の2倍という数字と誤認して申し上げてしまった。正しくは上限25倍である

全文
質問・答弁の全文を表示

近藤雅彦続きまして、金融取引の証拠金規制についてお尋ねをさせていただきます。

おととい2日の衆議院予算委員会で、国民民主党の議員からの質問に対しまして、金融担当大臣からFXに係る証拠金倍率が2倍であると御説明がございました。

現状の倍率は25倍と認識をしております。

その私の認識に相違ないか確認をさせていただきます。

片山さつきこの間の御質問につきまして、現在、個人向けの暗号資産のデリバティブ取引における証拠金倍率が上限2倍とされていることに関する私の答えの中で、FXのところを引用していたんですけれども、これはFXのところで元となっている算定のところでFXを引用しているというのを、2倍というのと誤認して私が申し上げてしまって、これは後で直さなきゃと思っておりまして。

これはもちろん当然現状上限25倍でございまして、これは価格変動……。

暗号資産デリバティブ取引の証拠金倍率の引き上げ
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 投資家保護を前提としつつ、暗号資産の証拠金倍率を現状の2倍から10倍程度に引き上げる商品設計は可能ではないかという所見を問う

答弁
片山さつき
  • 海外(英・シンガポール等)では個人向け取引が禁止されていたり、ドイツでは上限2倍であったりする現状がある
  • 利用者保護の観点から慎重な検討が必要であり、要望を得ながら様子を見て検討していく
全文
質問・答弁の全文を表示

次に暗号資産そのものについていくつかお尋ねをさせていただきます。

その上で暗号資産についても今、FXについて25倍というお話をさせていただきましたが、同様に10倍程度ということで、議員からもまずは10倍ということで私どもとしては考えておりますけれども、25倍と比較すると十分に倍率は低い水準というふうに認識をしております。

投資家の視点に立ちまして、一定の投資家保護のために商品性の一層の周知、あるいは自主規制団体の必要な取組、こういった前提は必要となりますけれども、10倍程度の証拠金での取引が可能になる、そういった商品設計についても可能ではないかなというふうに考えておりますが、大臣の所見をお尋ねいたします。

片山さつき現在、個人向け暗号資産のデリバティブ取引に係る証拠金倍率、いわゆるレバレッジ倍率は上限2倍と設定されておりますが、これは対象資産の価格変動の状況、さっき価格変動状況からの割り戻しをFXについて申し上げましたが、それと似たような考え方で設定いたしました。

「10倍にしたらどうか」というお話は内外からまだよく来られますよ。

ただそのときにお答えして、この間、御党委員の御質問にもお答えしたのは、米国は確かに証拠金規制がないので、相当大きな変動を認めている形でございます。

それについて、そもそも個人向けの取引を禁止しているかなりの金融立国がありまして、イギリスとシンガポールなんですね。

それでドイツは個人向けはやってるんですけど、これが上限2倍なんです。

ということを考えますと、昨今またいろんなことが起きておりますが、安心には安心と、それから自主規制機関の対応能力とかいろんなことも考えた上で、今2倍というところを高い投資効率を急に可能にするということで、不測の被害を被ることになるところに対して、十分な利用者保護・投資家保護ができるのかどうかというのは、我々としては非常にこの胃の痛い問題なんでございまして。

これからもきちっと御要望を得て、また様子を見ながら検討はしてまいりますが、慎重な物議になっているのはまさにこういう事情であるということをぜひ御理解いただきたいと思います。

インサイダー取引規制の対象範囲拡大
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 金融商品取引法改正案におけるインサイダー取引規制の対象者の拡大について、具体的にどのような方を想定しているか

答弁
井上局長

- 公開買付の対象企業と契約を締結交渉している者等を規制対象に追加することを想定している

全文
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次にインサイダー規制についてお尋ねをさせていただきます。

今回の金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案でございますが、この中にインサイダー取引規制の対象者の範囲拡大が謳われております。

ここで言う対象者の拡大とは、具体的にどのような方を想定されているか、お尋ねをさせていただきます。

お答え申し上げます。

近年、公開買付の対象企業のアドバイザーから情報を受領した者が、インサイダー取引を行う事案が発生したこと等を踏まえまして、公開買付に係るインサイダー取引規制の対象者の範囲について、昨年9月以降、金融審議会において検討を行っていただきました。

その結果として取りまとめられた報告書では、公開買付の対象企業と契約を締結交渉している者等について、公開買付に係るインサイダー取引の規制の対象に追加することが適当であるとされたところでございます。

金融庁といたしましては、我が国の市場の公正性、透明性に対する投資家の信頼を確保する観点から、金融審議会の議論を踏まえた検討を進めておりまして、準備が整えましたら、金融商品取引法等の改正案を今国会に提出したいと考えております。

公務員のインサイダー取引防止策
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 事後的な罰則だけでなく、保有状況の確認や宣誓などの事前対策を講じるべきではないか
  • 公的機関内部での取組の現状について質問
答弁
堀本総合政策局長
  • 金融庁では全職員に研修を実施し、法令遵守の誓約書の提出を求めている
  • 全職員の株式取引状況を確認し、必要に応じて指導を行う取組を行っている
全文
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一般的なインサイダー取引を防止する観点から質問をさせていただきたいと思います。

ここでは公務員のインサイダー取引防止のための取組について現状をお尋ねしたいと思います。

しかしこうしたインサイダー取引については、事後的な罰則があるだけで、事前の対策が十分でないように考えております。

インサイダー取引を防止するために、職員に株式等の保有状況を確認するなどの調査、あるいは不公正な取引を行わない旨を宣誓させるなど、事前の対策を一定程度講ずる必要があると考えます。

こうした公的機関内部での取組の現状についてお尋ねをいたします。

堀本総合政策局長:お答え申し上げます。

国・地方全体での取組については承知をしておりませんけれども、金融庁としましてはインサイダー事案を抑制するため、全ての職員に対してインサイダー取引規制及び法令等遵守に関する研修を実施しております。

そしてこうした研修を踏まえまして、インサイダー取引も含めた金融庁職員として遵守すべきその他の法令について理解したこと、それからインサイダー取引に限らず他の法令等に違反した場合も同様に懲戒処分の対象となり、刑事罰の対象となり得ることを理解したこと、さらにそうしたことを踏まえて法令等を遵守すること、この旨の誓約書を、これも全ての職員に提出を求めております。

さらに全ての職員に対して株式等の取引の状況を確認の上、その内容を踏まえまして必要に応じて法令等遵守を指導するという、こういうふうな取組を行っているところでございます。

ネットの資金需要の財政指標への導入
質問
牧野俊一 (参政党)
  • 民間と政府の資金需要を合計した「ネットの資金需要」を財政指標に導入することを提案
  • 名目GDP比でマイナス5〜7%(年間30〜40兆円増)のマネーストック増加を目指し、財政支出を柔軟にコントロールすべきではないか
答弁
片山弘一郎
  • 景気後退局面で政府が財政支出を行い経済を支える重要性は認識している
  • ネットの資金需要は事後的にしか確認できず、政府によるコントロールが困難なため、財政運営の目標とすることは難しい
全文
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この国民負担率というものですね。

現在、税と社会保険料を合わせた負担率の合計が約46%ということで、かなり重たい負担になっているというところを、どうにかして35%程度、日本の経済がまだ元気だった昭和の終わり頃ですね、およそ35%でありましたので、それぐらいを目指して、その上限を設定できないかということを訴えております。

一方で、私たちとしては、そこにもう一つ、ネットの資金需要という観点から、これを新たな財政指標に加えた方がいいのではないかということを提案したいと考えております。

まず質問に入るにあたりまして、昨年の12月2日、参議院の国土交通委員会にて、我が党の安藤博史議員の質疑にて、日銀から回答がございましたように、民間銀行が貸付を行う際には、信用創造によって貸し借りが生じた瞬間に、無から新たな預金通貨が生じる。

このことは政府による国債発行においても全く同様でありまして、政府が国債発行を通じて支出を行うと、それぞれ同額の預金通貨が民間部門に発生するということは、日銀から答弁をいただいたとおりでございます。

まず資料1をご覧ください。

こちらの図は、流通している貨幣は全て誰かの負債であって、借入れと同時に無から発生して返済によって消失する存在であるということを前提として、我が国のマクロ経済の全体像を模式的に表したものになります。

まず、このGDPというもの、これについてはマネーストック、すなわち世の中に出回っている貨幣の総量に流動性を掛け算したものがGDPとして表記されますので、この図においては、このマネーストック、青いお金ですね、これを水槽の水位、そして流動性というのを水分子の運動、すなわち温度として表現しております。

また、実体経済の成長というのは、この時代が求めるものやサービスの供給能力をどれだけ高めることができるかということによってもたらされますが、この図においては、水槽の容積の拡大として、この実体経済の成長というものを表現しております。

民間銀行が貸出しを行うときには、信用創造によって貸し借りが生じた瞬間に無から新たな預金通貨が発生します。

これが、この右側に書いております「民間借入、銀行によるマネーストックの発行」という右側の民間の蛇口になります。

これは政府による国債発行においても全く同様であって、新規国債発行によって財政支出を行いますと、市中銀行は保有する日銀当座預金で国債を買い入れ、そして政府は調達した日銀当座預金を使って必要な公共投資などの支払いを行います。

すると、この緑のお金、マネタリーベース、日銀当座預金ですね、こちらが直接マネーストックとして市中の新たな民間預金通貨としてマネーストックが増えていくというふうな仕組みになっています。

これが左側、政府の蛇口の方になります。

ここでポイントは、これが民間であろうと政府であろうと、誰かが新規の資金需要によって借り入れをした瞬間に、この世の中に新たな預金通貨という形で貨幣、マネーストックの推移が増えて、逆に市中銀行に返済を行う、または徴税による国債償還を行った瞬間に、世の中から貨幣が調出して水槽の推移が下がるということがポイントです。

このプロセスにおいて、新たに借り入れられた資金は、支払いを通じて誰かの所得になって、そして次々と水槽の中を循環していきますから、借りたての資金は流動性が特に高い資金、すなわちこの図においては、熱いお湯が注がれているというところで表現されております。

ここから具体的な質問の内容に入っていくんですけれども、2012年からのアベノミクスにおいては異次元金融緩和という政策がとられまして、日銀が市中銀行から大量の国債の買いオペレーションを行いました。

結果、市中銀行が保有する日銀当座預金、このマネタリーベース、緑のお金は400兆円を超えて大幅に増加いたしました。

しかし、ここで問題だったことは、いくらこのマネタリーベースが増えたところで、デフレ経済下において民間の方に新たな借り入れをして資金調達をしようというふうなプレイヤーがいなければ、実体経済に影響を与えるマネーストック、青いお金の量は増えてはいかない。

すなわち、民間の蛇口は閉まったままになってしまうということです。

当時、アベノミクスの第二の矢として、機動的財政出動というものが掲げられていましたけれども、実際には後の質問で触れます「骨太の方針」の中に、プライマリーバランス黒字化目標というものが書き込まれ、さらに予算増額のシーリング規定が盛り込まれていたために、政府の蛇口を開く十分な財政出動がなされなかったものと認識しております。

結果、民間企業から見れば、政府支出による投資誘引性を確保することができず、設備投資は伸び悩んで、政府と民間の蛇口が両方とも閉まった状態になってしまいました。

こうしてマネーストックが十分に増えず、賃金上昇が起こりにくい状況が作られておきながら、さらにそこに追い打ちをかけたのが、二度にわたる消費税の増税と社会保険料の増大による手取りの減少です。

可処分所得の減少によってGDPの6割を占める個人消費は減退し、需要の減少がさらなるデフレ圧力となってしまいました。

民間企業は日銀に直接口座を持っておりませんので、この緑のお金、マネタリーベースに直接触ることはできません。

デフレで民間の蛇口が閉まっている状況においては、政府こそが、この大量に蓄積したマネタリーベースを財政赤字を通じて直接マネーストックに変換できる唯一のプレーヤーです。

そうであったにもかかわらず、このプライマリーバランス至上主義というものに縛られて、政府の蛇口を十分に開けることができず、マネーストックが適切に増えなかったことが、この日銀がずっと目指していた2%のインフレ目標というものに、いくら時間が経っても到達できなかったことの一因であると考えております。

次に資料の2枚目をご覧ください。

こちらのグラフは、青線で表した非金融法人企業、そしてオレンジで表しました一般政府、それぞれの資金過不足の推移、左軸の金額ですね。

それとその合計であるところのネットの資金需要、先ほどの水槽の絵で言いますところのマネーストック、青いお金の推移ですね。

その年度ごとの増減幅、これが右軸の名目GDP比%で、1994年度以降についてまとめられたものになります。

このグラフが真ん中のゼロより上のプラスの領域にあれば、借入金を返済してマネーストックを消している状態。

逆にマイナスの領域にあれば、新たな借入が発生してマネーストックが増えている状態というふうに見ることができます。

このグラフを見ますと、日本経済が安定して成長していた1990年代後半までは、マネーストックが年間でGDP比のおよそマイナス5%程度、当時の金額にしましておよそ20から30兆円ほど安定して増えていたということがわかります。

しかしバブルの崩壊後、民間企業は一気に借入の返済に走り、この青い線がずっと上の方に増えていますね。

そして反対側で政府の赤字も増えはしましたが、トータルで見たネットの資金需要はGDP比でマイナス2.5%程度まで落ち込みました。

特にアベノミクスが始まった2012年度以降、政府は赤字の幅を減らし続けて、このオレンジの線がずっとゼロに向かって上がっていますね。

コロナ前の2018年度には、ネットの資金需要、このグレーのバーはほぼ0%にまで落ち込んでしまいました。

これが先ほどの図で私が説明していた、政府と民間の蛇口が両方閉まってしまったという状態です。

その後、コロナ禍で一時的に財政支出が増えましたけれども、コロナ後は民間部門のゼロゼロ融資の返済なども始まりまして、2024年度にはネットの資金需要はプラス3%。

名目GDPを約600兆円と試算しますと、1年間で世の中から約18兆円もの貨幣が消失したというふうな計算になっております。

財務大臣は昨日の所信の中でも、債務残高対名目GDP比を安定して引き下げることを重要な財政指標として掲げられておりますけれども、それだけでは先ほどの水槽の図において、政府の蛇口の状況にのみ目を向けているという状態になってしまいます。

そこで財務大臣にお聞きします。

我が党は、この右側の民間の蛇口の開き具合を含めてトータルで経済状況を把握し、そして成長に必要なマネーストックが安定して増えていける環境をつくること。

そして同時に、この民間部門の投資が加熱しているような状況においては、適切に政府支出を絞って経済のバブル化を防ぐということも必要です。

そのために、このネットの資金需要というものを財政指標の一部として導入して、そして名目GDP比でマイナス5から7%程度、マネーストックが年間およそ30から40兆円程度増えていくということを目指して、財政支出の範囲を柔軟にコントロールしていくということを提案したいと考えておりますけれども、この案に対する財務大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

我が党にも積極財政の議員連盟というのがありまして、この資金過不足の表はよく拝見しております。

私自身も、やはり非金融法人企業においてこれだけため込んでいるということは、さまざまな要因、中でも失われた金融破綻以降、ある程度ずっとであるということに非常に関係があるということの説明で使わせていただいたりするんですが、一般論として、この民間部門の資金需要が弱くなる景気後退局面等において、政府が必要な財政支出を行って経済を支えるということは、おっしゃるようにも重要でありますし、そのようなことをやろうとしてきたわけではあります。

他方、高市政権では、責任ある積極財政の考え方のもと、日々の市場動向や経済指標を常に十分注視しながら、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保していくということに非常に重きを置いておりまして、それはここではちょっと見えない部分があるわけですね。

単純に財政支出の規模で民間投資不足を補うという考え方では、マーケットは債券の需給というのが非常に大きな状況でもありまして、こういったことで動いているだけということではないものですから、戦略的に財政出動ができるようにして、戦略的に財政出動をして、企業の積極的な投資につなげる、何と言っても投資が足りなかったという点に重きを置いておりまして、ここに前向きな資金需要が生まれるような環境を醸成し、国内投資をとにかく促進するということが中心になっておりますので、全く違うことを言っているわけじゃないんですけれども、そこの視点があるということで。

出すという意味では、ワイズスペンディングで、先ほどから申し上げておりますように、このメリハリもありますし、無駄撲滅もありますし、いろいろなことをやった上で、かつ経済政策のマクロ経済という意味では、当然、量が必要な経済対策というのも、状況によっては出てくるということは当然でございます。

それで、ネットの資金需要を目標として設定するということに関しては、企業部門の貯蓄投資バランスというのは、もともと政府によるコントロールというのは非常に困難なものでありまして、政府と企業部門を合計したネットの資金需要というのは、各部門の行動の結果であって、この統計はわりと早く出てくるんですけれども、何か月後に出てくるもので、事後的にしか確認できないという問題がありまして、実際にそれが実行できているということはないものですから、考え方としてこういうものを取り入れて発言する方が我々の政府の委員にもおりますし、いろいろな政策議論の中には当然入ってきますが、財政運営の目標そのものということは、なかなか難しいのかなというふうに考えております。

PB黒字化目標およびシーリング規定の削除
質問
牧野俊一 (参政党)
  • 「骨太の方針2026」において、プライマリーバランス(PB)黒字化目標を削除すべきではないか
  • 社会保障費以外の予算増額幅を制限する「シーリング規定」を削除し、真の積極財政を実現すべきではないか
答弁
片山弘一郎
  • PBについては、単年度ごとの達成状況に拘泥せず、数年単位でバランスを確認する方向に見直したいと考えている
  • シーリング規定については、経済・物価動向を適切に反映し、予算編成において柔軟に対応している
全文
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そして加えて、高市総理は、所信表明の中でも、行き過ぎた緊縮指標からの脱却と、市場から見た政府の信頼感・牽制を確保するために、補正予算を組むことを前提とした当初予算編成から脱却するという方針を示されております。

政府の骨太の方針、これ2026ですね。

これから作っていく「骨太2026」というところから、いわゆるプライマリーバランス黒字化目標というものを削除したり、あるいは、骨太の方針2015年から附則として引き継がれてきた社会保障費以外の予算増額幅を3年間で1000億円以内に抑えるというふうなシーリング規定もあったというふうに認識していますが、こういったものを今度の骨太2026において削除するつもりがあるのかどうかということについて伺いたいと思います。

この骨太2015年の本文の中には、社会保障関係費の伸びは過去3年で1.5兆円。

そして別ページの附則58番というところに、一般歳出総額の伸びが過去3年で1.6兆円というふうに書いてあって、いずれもこの水準を2018年までの3年間同程度の増額に抑えるというふうに目標が期待されております。

したがって、この2箇所を総合して考えますと、社会保障関係費以外の伸びは、3年間で1.6兆円マイナス1.5兆円の差額0.1兆円、1000億円ですね。

これを3年で割ると年間333億円しか社会保障関係費以外の予算を増やすことができないというふうなシーリングキャップがはめられているというふうな状態となって、これが骨太2016年以降、ずっと前年に閣議決定した骨太の方針に基づき……という文言によって、少なくとも骨太2021年までは引き継がれていたものというふうに認識しております。

骨太2022年においても同様の表現を引き継いではおりましたが、ここで初めて「ただし重要な政策の幅を狭めるものであってはならない」という文言が付け足されました。

しかしその後も「前年度の骨太方針の枠組みの中で」といったふうな表記が残存しておりまして、このシーリング規定についていまいちどうなったのか、やや曖昧な状態のままでずっとなんとなく引き継がれているのかなというふうに認識しております。

高市総理は給付付きの税額控除というものを改革の本丸だというふうにおっしゃっていましたけれども、このプライマリーバランス目標撤廃とシーリング規定の削除ができなければ、いくら減税や積極財政というものをやろうとしても、従来どおりどこかを削ってどこかを増やすということに終始することになってしまいます。

そして事実上、目標が骨抜きにされてしまうことになりかねませんので、この観点からこれから策定する骨太2026においてこそ、本当の意味での改革の本丸ではないかというふうに考えております。

大改革になるというふうにおっしゃっていましたが、そういうふうにおっしゃっていたからには、当然この2026年の骨太においてはPB黒字化目標、そしてシーリング規定の削除に手をつけるつもりなのかなというふうに解釈しておりますが、そこについての財務大臣の認識はいかがでしょうか。

片山大臣:高市内閣では、市場動向や経済動向を常に十分注視しながら、この責任ある積極財政の考え方に基づく経済財政運営を行い、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保していくという方針をとっております。

このPBの黒字化目標についてでございますが、高市総理は、単年度ごとのPB黒字化目標の達成状況を見ていく方針というのを、数年単位でバランスを確認する方向に見直したいなどといった取組をおっしゃっておりまして、「1年1年でプライマリーバランスがいくらということに拘泥するのはもうこれはやらない」ということでございます。

他方、今回の当初予算におきまして、プライマリーバランスが一般会計において達成してしまったと。

これは私もG7の財務大臣会合なんかで言いますと、「あ、そうなんだ」という話と、それから世界経済フォーラム・ダボスでも、財政収支差が今この年度において、なんとG7国の中で日本が一番いいということを言えたもんですから、ちょっとその世界経済フォーラム前後において我々の政策が誤解されまして、大変売り浴びせじゃないですけど、その危険があったときがあったんですが、これはもう全くそうなんだと。

数字は嘘をつかないんでね、非常に効果がありまして、そこは収まったということもあるんで、プライマリーバランスも役に立つことも当然あるんですけれども、今言ったようなことが総理の今までのお述べになった方針でございます。

ですので今後ともやはり債務残高対GDP比の安定的引き下げ路線の中心にしながら、具体的な指標も明確化しつつ、今年の骨太の方針の策定に向けて鋭意検討を進めている、そういうことでございます。

また御指摘のシーリング規定、この骨太の方針2025において、骨太の方針2024で示された歳出改革努力は継続することになると思いますが、経済や物価動向等を踏まえ、各年度の予算の編成において適切に反映するとされておりまして、若干この修正というか、だいぶ変わってきたところがあるんですが、これを踏まえて編成した、今国会にお出ししている令和8年度予算案におきましては、歳出、社保費は、経済物価動向等を適切に反映するとともに、複数年度の取組、歳出構造の平準化に向けた取組などを通じて、対前年度当初予算比で、歳出3,000億円、1.3兆円程度を増額したということでございます。

令和9年度予算に向けては、民間事業者や地方自治体の取組を後押しするため、政府の予算の予見可能性を確保する観点から、毎年補正予算が組まれることを前提とした予算編成と決別し、必要な予算は可能な限り当初予算で措置するなど、概算要求の段階から政府の予算の作り方を改めていく方針でございまして、この目標と同様に骨太の方針の策定に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

財政法4条(赤字国債発行禁止条項)の削除
質問
牧野俊一 (参政党)

- 特例公債法による赤字国債発行が常態化しているため、財政法4条の赤字国債発行禁止条項を根本的に削除すべきではないか

答弁
片山弘一郎
  • 財政法4条は非補債主義の原則を示す重要な条文である
  • 責任ある積極財政の下で持続可能性を確保すればよく、同条項を削除する必要はなく、適当ではない
全文
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今おっしゃっていただきましたプライマリーバランス黒字化、市場からの信任ということを財務省の方々はいつもおっしゃいますけれども、我々も決してノーブレーキにいくらでも増やせばいいと言っているわけではございません。

やはり先ほどこの投影のパネルで示しましたとおり、信用創造、信用貨幣論というものに基づく実際のオペレーションがそうなっているとしても、市場の参加者の多くが商品貨幣論を中心として、「政府が国債を発行すると民間のマネーストックからお金を持っていっているんだ」というふうな、ある種勘違いではあるんですけれども、そういった考えをしている方が世界中に多くいる場合、日本政府が思い切って積極財政、減税といったことを打ち上げたときに、市場がパニック的な反応を起こしてしまう。

このリスクがやはり非常にあるのかなというふうには認識はしております。

そして今回の選挙におきまして、自民党、日本維新の会を含めた与党が3分の2をはるかに上回る多数ということになっておりますけれども、昨年の参議院の財金委員会で、我が党の松田学議員からも行った質問とも重複しますけれども、与党が圧倒的な多数の議席を得た今こそ、ずっとできなかった思い切った改革を行う本当にチャンスじゃないかというふうにも考えております。

財政法4条の、今回これから3月31日前の日切れ法案として、特例公債法の改正というものも上がっておりますけれども、それをずっとこの特例で出し続けるということがもはや常態化していますので、財政法4条の赤字国債の発行を禁じる条項というものを根本的なところから削除して、特例公債法に頼らずとも必要な予算を確保できるような状況をつくっていくべきではないかと考えますが、この点について財務大臣のお考えはいかがでしょうか。

財政法4条につきましては、そういった御意見も多々伺うんですが、国の歳出は租税等をもって賄うという、いわゆる非補債主義の原則をとっている条文でございまして、公共事業費等の財源として建設国債を発行する以外の国債、公債発行を禁じている条文でございます。

一方、実際には、歳出が税収を大きく上回る財政状況の中で、特例公債の発行が続いているわけですけれども、特例公債法については、あくまで財政法の特例措置として期限を設けた上で、その背景となる財政状況や特例公債の必要性、受験期間における財政の持続性確保に向けた取組について、国会で議論し、否決をいただいた上で財政運営を進めるということを、安倍内閣総理大臣……いずれにいたしましても高市内閣においては、責任ある積極財政という今御説明してまいりました考え方に基づいて財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保していく方針としておりまして、今、財政法4条を削除をどうしてもしなければいけないということはそういうことではないし、またそれも適当ではないのではないかと考えております。

国債の60年償還ルールの見直し
質問
牧野俊一 (参政党)

- 60年償還ルールがあることで予算に一定の国債費が組み込まれ、歳出を圧迫している。このルールを柔軟に見直すべきではないか

答弁
片山弘一郎
  • 現時点でルールを見直すと市場に衝撃を与える懸念があり、コメントしにくい
  • 財政規律があることは異常ではないが、責任ある積極財政の観点から検討が必要な部分はある
全文
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これちょっと通告にはございませんが、日本政府は国債の償還期限について、いわゆる60年償還ルールというものを敷いているというふうに認識しています。

諸外国ではこういったルールを、この何十年というルールの設定はないというふうに認識していますが、この60年償還ルールというものがあることによって、毎年の予算の中に国債費というものが必ず一定入ってこざるを得ない。

そしてそれを踏まえた上での総支出の計算というふうな歳出費の計算になってしまうというところがございますが、この60年償還ルールというものについても、これは柔軟に見直しをしていっていいんじゃないかなというふうに考えますが、この点については財務大臣はどのようにお考えでしょうか。

私も主計局で法規課というところで管理職をしておりまして、まさにこういうことをやるかの企画感というか、管理職をしておりましたんですが、60年ルールを考えて、まさに今委員がおっしゃったように、その仕組みとして国債費になってそれが計上されるということを長くやっておりますが、今この瞬間でこれを見直すということになると、市場の衝撃というか、市場の受け止めがどうかということはまずあります。

だから現実的に今この状況でどうなのというとなかなかコメントし難いことがありますが、各々の財政についての指標のあり方とか財政秩序の守り方については、全く何の法令も憲法上のものがある国もありますし、全く何の制約も課していない国というのはむしろ非常に稀なんですよね。

ただ我が国の場合は、確かに昭和22年という時期ではありましたけど、財政法をつくってこの形でやってきたということで、その何らかの財政規律があるということが、さほどそれが異常ということではないんですが、それよりも高市総理がいつも申し上げているのは、そのさっき委員がおっしゃったことの一部もありますが、それが責任ある積極財政としてそこまで必要だったかという部分があって、しかも長年続いたデフレがインフレに転じたときに適正に対応したのかということもあって、そういうことはもう……間髪を入れずに、令和8年度予算案から見直せるところは見直して、今このような形にしておりますが、その今の問題につきましては、1項以上の1項が必要かなということは考えております。

保険業界の不祥事への対応
質問
牧野俊一 (参政党)

- プルデンシャル生命などの不祥事が相次いでいる現状について、監督機関である金融庁はどう受け止めているか

答弁
井上企業市場局長
  • 保険業界で不祥事が頻発していることは大変遺憾である
  • 適正な監督を通じて問題が是正されるよう努める
全文
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ここからちょっと話が変わりますけれども、生命保険のこの業界の在り方についてご質問をしたいかなと思っております。

参政党は、行き過ぎたグローバリズムから日本人と日本の国益を守るということを一貫して訴えておりますけれども、今回は生命保険業界を通じた国富の流出について質問をさせていただきます。

先日明らかになりましたプルデンシャル生命の詐欺的行為は記憶に新しいところではあるかと思いますけれども、今、この生保あるいは損保にかかわらず、出向者による情報漏洩、あるいは架空契約とか、こういった不祥事が相次いで業務改善命令が多発しているというふうな状況と認識しております。

こうした事案について政府、そして監督機関である金融庁の責任は極めて重いというふうに考えておりますが、まずこの点について金融庁、どのように現状を受け止めていらっしゃるか、お願い申し上げます。

昨今、委員ご指摘のように保険業界で不祥事が頻発しているということについては、大変に遺憾に思っております。

我々としては適正な監督を通じて、この問題が是正されるよう努めてまいります。

生命保険会社の死差益の還元規制
質問
牧野俊一 (参政党)
  • 生命保険会社の利益の多くを占める「死差益」は本来契約者に還元されるべきである
  • 死差益の一定比率の分配を義務付ける規制を導入し、外資系生保等による国富の流出を防ぐべきではないか
答弁
井上企業市場局長
  • 還元の在り方は各社の経営判断に委ねられるべきであり、剰余金は一義的に保険会社に帰属する
  • 現時点で直ちに還元率規制を設ける必要があるとは考えていない
全文
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今、こうした不祥事といった事案が多発しているという状況にございますが、我々としてはそれ以前に、この保険保険業界の既存の産業構造自体に大きな問題があるのではないかというふうに考えております。

こちらは金融庁の2025年保険モニタリングレポートから抜粋いたしました主要生命保険会社の利益構造の推移になります。

資料の3枚目をご覧ください。

保険会社の収益は、利差損益、死差損益、費差損益の3つに分類することができます。

このグラフにおいては、費差損益というのはこの青い網掛けのところですけれども、事業費の支出予定額と実際に支出した額の差、ここは非常に規模が小さいので無視していただいて結構です。

主にこの生命保険業界の利益に関しては、この利差損益、予定利率に基づく運用の収益と実際の運用収益の差、そして死差損益、赤い部分ですけれども、保険金、給付金の支払い予想額と実際に支払った額の差から構成されていて、特に、主要な生命保険会社の利益は、死差益が多くを占めております。

直近2024年では、4兆円弱の利益のうち、3兆円弱を死差益が占めております。

2014年頃までは、ご覧のとおり、バブル崩壊後の利差損益の逆ざや問題というものが発生しておりまして、この時期には、死差益でこの利差益の穴を埋めるということも許容されたかもしれませんが、コロナ後の2022年以降は、金利上昇局面に入って、利差損益もプラスに転じております。

結論から申しますと、この死差益というものは、本来契約者が受け取るべきものであって、保護法益であるということを明確にするべきだというふうに考えます。

そのために、保険業法55条の2の余剰金の分配に関する保険業法施行規則30条の2、余剰金の分配の計算方法等で、死差益の一定比率の分配を義務付け、株式会社についてもそれを準用するべきであるというふうに考えております。

また、無配当保険についても死差益が課題になる場合には、保険料の増額等によって契約者負担の減額を義務付けるべきではあるというふうに考えます。

海外に目を向けますと、ドイツや英国では、イギリスでは、約死差益の9割ですね、その他国でも死差益の半分以上を返還するという明文化したルール、あるいは慣習がございます。

一方、日本では医療アクセスが非常に容易で、衛生環境や治安が良好ということもあって、世界的に見ても契約者が亡くなることなく満期を迎える割合が高く、死差益が非常に拡大しやすい、いわば保険会社から見ればおいしい市場であるにもかかわらず、死差益返還に関する……。

(中略)かんぽ生命の利益1234億円のうち80億円が配当として海外に流出しております。

また、外資系生命保険会社におきましては、アフラック4029億円、マニュライフ94億円、プルデンシャル589億円、この3社だけで4712億円が海外に流出しております。

この数値は純利益とイコールになっていますけれども、これは彼らの日本法人が、本国から見ると100%子会社ということになって、まさにその利益の配当成功100%、外国人比率100%ということでこの計算になっております。

これらは利差益や死差益ではなく、日本の規制の不備をついた死差損益が大半を占めております。

実際にこれらの外資系保険会社にとっては、日本が収益ドライバーとして大きな役割を果たしています。

以上の5社だけでも株主配当で約5000億円超の流出が実際に発生していて、これらの例えば半分、2500億円が契約者配当などの形で国民に還元されていれば、毎年かなりの経済効果が見込めるとともに、多くの人の可処分所得の向上に寄与できるというふうに考えます。

こうした過大な利益が生じる構造が放置されていくと、背景としてフルコミッション型の完全歩合制給与形態というもとで、無理をしてでも契約を取らないと生き残れないというふうな心理的圧力が保険会社の営業社員に強く重くのしかかった結果、プルデンシャルで見られたような架空取引であるとか名義貸しといったことが横行するような状況につながったものというふうに考えております。

保険業法というものは、保険は相互扶助のもので、利益は加入者みんなのものだという思想の上に成立した法律だというふうに理解しています。

今一度、この剰余金は本来契約者が受け取るべき保護法益であるという観点から、規制のあり方を見直すべきではないかというふうに考えておりますが、金融庁、そして財務大臣のお考えはいかがでしょうか。

保険会社は契約者への配当を支払う場合には、保険業法上、公正かつ公平な分配を行わなければならないこととされております。

金融庁は、配当が契約者に対して不当な差別的取扱いをするものでないことや、保険料率について保険商品審査等を通じて確認しております。

契約者に対する還元の在り方につきましては、保険商品の設計に当たり、配当として還元するか、あるいは無配当とする代わりに保険料を下げるか、いずれかを優先するということについては、各保険会社の創意工夫のもと、経営判断に委ねられることが重要だと考えております。

我が国の外資系保険会社は、一般に無配当の商品が多いと認識しております。

その背景としては、無配当商品の特性として、先に申し上げたとおり、剰余金が生じた場合には保険会社の利益となり、契約者配当が得られないものの、逆に当初、保険料の払込額を抑制したいといったようなニーズを踏まえた商品販売が行われてきたものと認識しております。

いずれにいたしましても、生命保険会社の適切な商品設計の中で発生した剰余金については、一義的には保険会社に帰属するものでございます。

その分配については、株式会社や相互会社といった会社形態に応じて、株主や契約者に適切に分配されるべきものと考えております。

金融庁といたしましては、現時点で直ちに剰余金について還元率規制を設ける必要があるとは考えておりませんけれども、保険契約者の保護や保険会社の健全性と競争を確保する観点から、引き続き適切な制度運営に努めてまいります。

大臣にもというお話があったので、制度の整理としてはこういうことでございますが、今般プルデンシャル生命保険の営業者に対して非常に遺憾な事態が起きておりまして、今後こういうことが起きないようにどうするかということをやっているわけですから、さまざまな状況をきちっと調べて、適正な制度運用、国民から見て納得できるような制度運用に努めてまいりたいと思っております。

成長を目指す中小企業への支援基準(売上高100億円)
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 売上高100億円を支援の基準とした理由を問う
  • 中堅企業への成長数や日本経済への波及効果の試算について問う
答弁
山崎経営支援部長
  • 100億円規模の企業は賃金水準が高く、外需獲得やサプライチェーンへの波及効果が大きいため
  • 経営者のヒアリングから、売上20〜30億円から100億円へ向かう際に共通の「壁」があることが判明したため
全文
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ただ、その上で確認させていただきたい点としては、この売上高100億円という数字が政策の起点になることの理由でございます。

現状、日本の中小企業の多くは、事業承継の問題、人手不足、資金調達の困難など、さまざまな構造的な問題を抱えていると理解をしております。

こうした中で、売上高100億円を支援の基準とした理由をお聞かせいただければというふうに考えております。

また、この支援策によってどの程度の企業が中堅企業へと成長し、結果として日本経済全体にどのような波及効果をもたらすと試算されているか、そういった点についてもお伺いできればと思います。

売上高100億円超を目指すこの中小企業は、この一般的な中小企業と比べまして、まず賃金水準が高い。

そして輸出による外需獲得をしている。

さらには、域内の仕入れ、そういったようなものもやりながら、サプライチェーン全体への波及効果が大きい。

こうしたことで非常に支援をする意義があるというふうに考えてございます。

なぜ100億にしたのかという委員の御指摘の点でございますけれども、この政策の検討に当たりまして、多くの経営者の方々からお話をお聞きしました。

その中で、やはり企業の成長とともに課題が変化するということ。

さらには売上20億円から30億円の企業が100億円を目指していくところにまた壁がある。

こうした共通項が認識されたところでございます。

こうした壁をうまく克服していく、そういう中で政策を実現するということで100億を設定をしました。

中小企業支援の対象範囲と上場可能企業への支援背景
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 10億円未満を目指す小規模な企業の支援の可能性について問う
  • すでに上場可能な水準にある企業をさらに支援する意思決定の背景を問う
答弁
山崎経営支援部長
  • 10億円未満の企業の可能性も認めており、2〜3億円から10億円を目指す「壁」に着目した政策を検討中である
  • 成長企業であっても、大幅な設備投資の際のファイナンス(事業性融資)が得にくいという課題があるため
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この点について少し質問を追加させていただきますと、お伺いした点としては、例えば100億円を下回るような規模の会社さん、例えば今名前が出ましたような10億円を目指す2、3億円程度の売上の会社さん、こういった会社さんが逆に言えば賃金水準等でも、また販路の面でも、まだまだ課題がある。

こういった会社さんを支援していくということも可能性としてはあったかと思います。

また、この100億円を目指される企業、こういった会社さんは現在の株式市場では上場が可能な水準にあるというふうに私は理解をしております。

そういった、既に経営理想性のアクセスがある会社さんをさらには支援するというような意思決定をされた、その背景についても簡単にお伺いできますでしょうか。

その点につきましては、おっしゃるとおりだと思ってございます。

従いまして、現在100億円企業を目指すというこの創出事業に加えまして、次にこの10億円、先ほど申し上げましたように、2億円、3億円の企業が10億円を目指すところに、また一つの壁がある。

この壁に着目した政策を現在検討中であるということでございます。

従いまして、まずは100億円企業を目指すというところをしっかりと打ち出した上で、10億円企業といったようなところも併せて成長志向型ということで支援をしていきたいと、こういうことを考えているというのが1点目でございます。

この点は先ほど申し上げましたように、我々が経営者の方々からヒアリング等をさせていただいていく中で、やはり乗り越えられない壁がある。

さらに言うと、金融機関との関係でも事業性の融資がなかなか得られないとかですね。

大幅な設備投資をするときに、例えば20億円の企業が10億円の設備投資をするときに、なかなかそこでファイナンスがつかない。

そうしたことで、政府として政策を打ちながら、そうした100億円を目指す企業を応援する意義があるというふうに考えたところでございます。

100億円宣言基準の妥当性と代替指標の可能性
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 形式的なロードマップ作成による支援目的の申請が起こる懸念を指摘
  • 業種や地域による難易度の差を指摘し、成長率や雇用増加率などの代替基準の可能性を問う
答弁
山崎経営支援部長
  • 経営者の強い意志(宣言)を根本として重視している
  • 実際の補助金審査では、第三者委員による定量・定性両面からの総合的な評価(成長率や賃上げ等)を行っており、実現可能性を確認している
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しかし、この基準について私が懸念している点をいくつか申し上げます。

第一に、ある種目標の達成を目指すロードマップの作成をすること自体が支援を受けられる仕組みであれば、支援を目的として形式的にこのようなロードマップを作成するという企業が現れる可能性はございませんでしょうか。

また第二に、この100億円という目標自体が、業種であったりとか地域、そういったものによって達成難易度が異なるというふうに理解をしております。

また第三に、大胆となる基準も検討に値するんじゃないかなというふうに考えております。

具体的には売上の実績の成長率、またはその雇用の増加率、そういった指標も検討できるというふうに考えております。

政府として、この100億円を目指していくという「100億円宣言」を基準として採用した理由と、他の基準との代替可能性についてお伺いします。

まずこの100億円を目指すということは、まず経営者の強い意志とリーダーシップ、ここが不可欠であり、それを示していただくというところが、まず根本として必要だということを考えてございまして、従いまして、主観でもよい、不確実でもよいけれども、まず経営者が売上高100億円の実現に向けたビジョンや課題を従業員、取引先、地域社会に対して宣言することそのものが極めて重要である、こういう前提に立ってございます。

さらに先ほど申し上げたように、例えば100億円宣言をされた方が補助金の申請をされる際には、我々中小企業成長加速化補助金というものを現在執行してございますが、この審査プロセスにおきましては、成長率や賃上げなどの、いわゆる成長経営に不可欠な数値目標、こちらを評価することに加えまして、投資の専門家である第三者委員が、経営者自らから、さらにその投資計画を評価した経営機関から直接説明を受けて評価をするといった、定量・定性両面からの総合的な評価を行ってございまして、そうした不確実性について、より確実である実現可能性を確認する。

設備投資促進税制の過去の評価と新制度への反映
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 2014年の生産性向上設備投資促進税制において、投資額の増加や生産性向上に実際に寄与したかという評価を問う
  • 過去の制度の教訓を今回の新制度設計にどう活かしたか、工夫点を問う
答弁
片山さつき
  • 税制単独の効果抽出は困難だが、設備投資額が81兆円から87兆円に増加しており一定の効果はあったと考える
  • 今回はROE 15%以上などの要件を設け、経済産業省の確認を必須とすることで、より効果的な投資を促す設計とした
全文
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まず確認したいのは、具体的に制度を利用した企業の設備投資額は、利用しなかった企業と比較してどの程度増加したのか。

この設備投資が実際に生産性向上や売上増加につながったのかという、2014年制度の評価をどのように行っているかという点でございます。

先ほど2014年の制度につきまして、税制単体についての評価が難しいというような御趣旨の御発言があったかなというふうに思われますが、今回出している設備投資促進税制につきまして、2014年に実施された類似の制度をどのように活かしながら制度設計をされているか。

もしそのような工夫があれば、ぜひお伺いできればというふうに考えております。

企業の投資行動というのは、この税制のみならず、さまざまな経済環境と影響要因が多いので、なかなか税制のみの効果を抜き出すというのは難しい、できてはいないんですが、参考的な数字があるとしたら、平成25年度には設備投資は81兆円でございましたが、28年度には87兆円になっておりますので、少なくともプラスの効果は、一定の促進効果はあったのではないかと考えております。

今般は大胆な設備投資促進税制ですから、投資計画におけるROE、投資収益率、これが15%以上であること等について、今度は経済産業省の確認を受けることが要件として定められておりまして、効果の見込まれるような設備投資の実行が見込まれるようになるであろうと。

そういうような設計というか、また事後的な効果検証も委員がよく御指摘になるように、数字がはっきりと出ておりますので、こういう仕組みに改善といえば、向上しているのかなというふうには思っております。

賃上げ促進税制の効果検証と見直しの背景
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 実質賃金が上昇しない中、従来の賃上げ促進税制が本当に貢献したのか、政府の検証・評価を問う

答弁
片山さつき
  • 足元の賃金上昇は「防衛的賃上げ」の側面が強く、税制の要件がインセンティブとして十分に機能していない恐れがあるため、大企業向け措置の廃止などの抜本的見直しを行う
  • 税制単独の効果抽出は困難だが、今後はAI等を駆使して客観的な分析に努める
全文
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しかしながら、実質賃金がなかなか上昇しないという状況が続いていることを踏まえたときに、この税制が本当に賃上げに貢献してきたのかどうか、冷静に検証する必要はあるというふうに考えております。

従来の賃上げ促進税制の効果について、政府はどのように検証して、どのように評価をしているのか。

この令和8年度税制改正案における賃上げ促進税制でございますが、今回大企業向けの措置を令和8年度に廃止するとともに、中堅企業向け措置は要件を強化した上で、適用期限をもって令和9年度に廃止するという見直しをしているわけですが、この背景は足元の賃金上昇率がバブル期以来の水準となる高い伸び率を示しておりまして、ある意味、防衛的賃上げというんですか、これをしないとそもそも人が来ないとか、そういう状況が続いて定着しているということになると、この措置の要件としている賃上げ率がそれより低かったものですから、それを大きく超えているものを条件としてどうなんだというご議論がございました。

また、賃上げは企業収益の動向や雇用情勢等、税制以外の要因による影響も受けるため、税制の効果だけを取り出すことも非常に困難ではあります。

それを踏まえましても、適用企業の賃上げ率と本措置の賃上げ要件との間に必ずしも関連性が見られない部分があって、本措置がインセンティブ措置として十分に機能していない恐れが、先ほど申し上げた点についてはあったということで、今回の税制改正においては与党でこういった御議論をいただきまして、大企業向け措置の廃止など、今申し上げたような抜本的な見直しを行うこととしたところです。

各国いろいろやっておりますが、絶対的正解はない世界ではありますが、なんといってもAIの世界がこれだけ広がっておりますので、いろいろと駆使して、できるだけ客観的な分析ができるようになるようにしていくことが重要であると考えております。

確定申告の自動化(日本版記入済み申告書)のロードマップ
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 確定申告の利便性向上に向けた今後のロードマップとタイムラインを問う
  • エストニアのような事前記入仕組みの導入検討について問う
答弁
田原次長
  • 「日本版の記入済み申告書」の実現を目指しており、マイナポータル連携による自動入力仕組みを構築済みである
  • 令和8年1月から保険料等の自動入力を拡大し、今後は社会保険料控除の対象化も検討している
全文
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政府として、確定申告の利便性向上に向けた今後のロードマップ、どのような姿を目指しているのか、可能であればタイムラインも含めてお聞かせ願えればと思います。

少し、すみません、付け加えさせていただくと、例えばエストニア等では、既に税務当局が事前に申告書を作成し、納税者が確認するだけで納税ができるようになるといった事前記入の仕組みが導入されており、またイギリスでもこれに至るためのロードマップを作成済みだというふうに聞いております。

日本においてもこうした方向性が検討されているのか、そういったところも含めてお願いできればと思います。

国税庁では、納税者利便の向上を目的といたしまして、数回のクリックやタップで確定申告が完了する仕組みであります、日本版の記入済み申告書の実現を目指すこととしております。

具体的に申しますと、令和2年分の確定申告から、e-Tax等とマイナポータルを連携することで、申告手続に必要な控除証明書等のデータを一括取得し、確定申告書の該当項目へ自動入力する仕組みを既に構築しているところでございます。

加えまして、令和8年1月からでございますが、生命保険や損害保険に係る支払調書でありますとか、一部の寄附金控除に係る情報につきましても、新たに自動入力の対象としたところであります。

国税庁といたしましては、さらなる利便性向上に向けまして、厚生労働省やデジタル庁とも連携いたしまして、医療介護保険料の社会保険料控除につきましても自動入力の対象とすべく検討を進めておりまして、引き続きマイナポータル連携がより多くの方に利用されるよう積極的に取り組んでまいりたいとこのように考えております。

マイナポータル連携の義務化について
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 普及を加速させるため、マイナポータルを通じた情報連携を一定条件の下で義務化することについて政府の考えを問う

答弁
田原次長

- デジタル不慣れな方へのサポートや、事業者側のシステム開発負担が生じるため、必要性について検討していく必要がある

全文
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そして今、マイナポータルを通じたこの情報連携、これは任意となっているかと思いますが、一定の条件のもとを義務化することによって、この普及を急速に進めていくことも可能ではないかというふうに考えております。

政府とされては、どのようにこういったその義務化の論点についてはお考えになられているのか、お伺いできればと思います。

今ほど委員がおっしゃいましたマイナポータル連携を義務化することでありますとか、支払調書の提出をより広範な事業者に義務化していくということに関しましては、デジタルに不慣れな納税者に対してのサポートでありますとか、証明書や法定調書等の情報を保有するための、事業者側のシステム開発等の負担が生じることなどを踏まえながら、その必要性等について検討していく必要があろうかと、このように考えてございます。

財政法4条の廃止と積極財政について
質問
河村たかし (無所属)
  • 財政法4条(国債発行の制限)が日本の経済成長を阻害していると主張
  • 責任ある積極財政を実現するために、財政法4条を廃止または検討すべきではないか
答弁
片山さつき
  • 財政法は日本政府の立案により国会審議を経て成立したものであるという公式見解を説明
  • 特例公債法による運用はガバナンスが効いており、「責任ある積極財政」と相反するものではない
全文
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ということで、何を問題にしたかというと、先ほどちょっと答弁であったけど、片山大臣の話聞いとってね、財政法4条というのがあるわけです。

これは初めてテレビ見とる人がいるかわかりませんけれども、とんでもない法律で。

日本国本則は、要するに行政とか政治とかそういうものは、銀行の金は使ってかんと書いてあるので、使ってはいけないと書いてあるんです。

それをやっていかんと書いてあるのが財政法4条で。

もう廃止せなきゃいかんと今ちょこっと議論が出たんだけど、片山大臣にね、これ。

そこではやったんだけど、責任ある積極財政というんだったらね、財務省と同じことを言っておったら、本当に国潰れますよ、これ。

ぜひね、財務省と同じような、要するに財政法4条は廃止する。

税金だけであれという国はできるわけないわけですよ。

で、それはずっともう変わらない可能だけど、それを変えずにね、積極財政なんて言っとったらね、いや、できるわけないやし。

そんだけの片山さんぐらいの人だったら、度胸を出して「変えます」と。

財政法4条。

ないし、少なくとも「検討します」とは言わなきゃいけないと思うが、どうだね。

ということで、まさに今おっしゃったGHQとの関係ということだと、その財政法が制定された当時、確かにその時は昭和22年ですから、独立しておりませんから、当然全ての法令はGHQとの間で議論がなかったということはないからあるんでしょうけれども、あくまでもその内容は日本政府の立案によって草案を作成して、司令部の議論を経た上で国会に提出して、そうやって通ったと。

というのが鈴木元大臣のお答えであり、加藤大臣からは、あくまでも日本政府の立案により素案を作成し、国会での審議を得て成立したということでございまして、これが我々の公式見解であります。

また、財政法4条の問題につきましては、確かに特例公債が常態化しているという話は先ほどからずっと出ておりますが、そんな中で特例公債法を国会で都度都度ご審議いただき、そこでさまざまなガバナンスもつけていただいてということがあったわけで、こういう考え方自体が、今我々が言っている「強い経済と財政の持続可能性の両立を図る責任ある積極財政」と相反すると。

財政法制定時におけるGHQの影響について
質問
河村たかし (無所属)
  • 財政法制定時にGHQとの折衝や指示があったのではないか
  • 政府が「日本政府のみで独自に決定した」という解釈を維持しているのか
答弁
片山さつき
  • 占領状態であったためGHQとの折衝があった可能性は否定しない
  • しかし、基本的には政府の国会提出法案として成立したという事実がある
全文
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先ほどの話で、今ここに加藤大臣おるもんで、加藤大臣の答弁のときは昭和22年ですけど、GHQの指示があったかどうかについては、これ財政学上議論があるんです。

指示はないかもしれんけど、話し合ったりとこまではあったんですよ。

だけど加藤大臣の答弁は、話し合ったというところも消えとるわけ。

だから今どうも聞いとると、話し合ったというところまでもう消したいと、この際。

本当に日本政府だけで独自に、「こういう税金だけで国をやりなさい」と、原則ね。

そういう国を目指していくというふうで、そちらの方の解釈を維持するわけね、大臣。

財政法の制定の経緯でございますが、昭和21年7月に臨時法制調査会というのが設置されて、これは新憲法制定に伴う附属法案を審議するための設置でございますが、その後の経緯の中で、折衝がですね、昭和21年11月末頃、今後、GHQ司令部との折衝があったのではないかということは、こちらの資料にございますが、22年3月に財政法が国会に提出されたので、別に折衝があったのではないか、11月末頃ですか、ということまで別に完全に否定しているわけではないし、そのときに我が国は占領状態ですから、独立していないわけですから、そのこと自体を否定しても仕方がないし、いろいろと我が党の議員も何回かこの辺については質問をしておりますが、基本としてはこれは政府の考えとして、政府の国会を通した法案として成立しているというのは、これはもう事実でございます。

日銀当座預金への付利と金融機関の役割について
質問
河村たかし (無所属)
  • 日銀当座預金に多額の資金が滞留し、金利が支払われている現状をどう評価するか
  • 銀行が日銀に預けて儲かる仕組みが、企業の成長投資を妨げていないか
答弁
上田総裁
  • 付利は短期金融市場で政策金利を実現するための技術的な措置であり、欧米でも同様である
  • 金融機関がリスクを取って企業の成長投資を支えることは経済活性化につながると考える
全文
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あと5分しかありませんので、とりあえず総裁が来てみえますので、今ね、日本銀行当座にいくら金が余っとって、実はそこへ驚くべき金利を払っているわけですよ。

その事実についてまず言っていただいて、それについてどう評価されているのか。

要するに金は国民負担率の46%で、政府にもありますけど、社会保険に、もう一つ銀行にあるんですよ、金融機関に。

余って困っているんですよ。

その銀行が今、儲かってないんですよ、これ。

ここのお金を使っていかんというルールが日本国は、昭和22年、GHQの指示があったかどうかは論議があるところだけれども、によって作ったやつを、頑なに使い続けておるわけです。

こんなふうで、それこそ商売が栄えるわけないでしょう。

河村先生、ご指摘のとおり、私どもの当座預金残高、本銀この当座預金残高は、1月末時点で約470兆円でございます。

このうち所要準備というものがありますが、それを除いた残高につきましては、これは超過準備と呼んだりしますが、0.75%の金利、付利金利が適用されております。

いや、技術的になって恐縮でございますけれども、この日銀の当座預金に対する利子を払うことですが、これは多額の超過準備が存在するもとで、短期の金融市場において、政策金利の誘導目標、政策金利を実現するために行っているものでございます。

仮にこれをしないとしますと、金融機関は準備金を短期金融市場に放出いたします。

そうしますと、短期金利が低下しまして、政策金利が目標水準に誘導されない、実現されないという事態になります。

こうした準備金の取り扱いは、アメリカ、ヨーロッパ、あるいはイギリス等でも同じでございます。

ただ、その上で、委員御指摘のとおり、金融機関が成長投資に積極的に取り組み、企業の成長を支える役割を果たしていくことは、経済の活性化につながると考えます。

金融機関がどういう貸し出しや投資を行うかは、それぞれの経営判断でありますが、経済、前向きな動きが広がると期待しております。

民間投資の促進と地方への資金循環について
質問
河村たかし (無所属)
  • 銀行が貸し出しをためらう現状に対し、政府がより踏み込んだ対策を講じるべきではないか
  • 地方自治体が積極的に投資し、資金を動かせる仕組みを検討すべきではないか
答弁
片山さつき
  • 官民ファンド等の出資を通じて民間がリスクを取りやすい環境を整備している
  • 地方における資金をうまく動かす対策を、河村氏の知恵も借りて進めていきたい
全文
質問・答弁の全文を表示

いや、国が決まった金だけ使っておるのから、商売を盛んにさせるように、日銀にある金ももっと使ったらどうだと。

民間が、要するに銀行が貸せないから、役所がやはり思い切ってやらないからね、本当は。

みんなどうなっているかというと、市長や立って財務担当者が来て、「こんだけしかお金ありませんから」と、ほんで終わりなんです。

地方自治体が進んで、「こういうことで投資するから金貸してくれ」と。

そっちは使っていけないということになっているわけですよ。

そういうところに踏み込まないと、あなたたちが言っているようなことはできませんよということで、一言だけ。

これ、検討するぐらいは言ったらどうだろう、最後。

高市内閣は強い経済をつくるために国内投資をとにかく増やすと、強くするということを、このためには民間がリスクをとって融資をしなければなりません。

民間にすべてのリスクをとらせるということをやってくると、過去のように投資が出てこないということがもう分かっておりますので、官民ファンドですとか、官によるかなりの出資をしておりますが、今年のテーマは3メガバンクの方々もおっしゃるようになりますが、金融機関が久しぶりにリスクを取って踏み出すと、これができるかどうかが強い経済に移行できるかどうかにかかっておるという認識で、金融担当大臣として務めております。

いずれにしても、地方における資金を導入、資金をうまく動かしていかないと、今回の強い経済はできませんので、河村元市長のお知恵もお借りして、しっかりと資金が回るような対策をとってまいりたいと思います。

発言全文

武村展英 (財務金融委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

これより会議を開きます。

財政及び金融に関する件について調査を進めます。

この際お諮りいたします。

両件調査のため、本日参考人として、日本銀行総裁上田和夫君、日本銀行理事中村浩二君の出席を求め、意見を聴取することとし、また政府参考人として、お手元に配付をしておりますとおり、内閣府大臣官房審議官、森健吾君ほか11名の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。

ご異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

質疑の申出がありますので、順次これを許します。

宗清皇一 (自由民主党・無所属の会) 13発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村展英委員長。

質疑者 宗清皇一

宗清皇一君。

宗清:自由民主党の宗清皇一でございます。

本日は片山財務大臣の所信に対する質疑ということで、質問の機会をいただきました。

ありがとうございます。

高市総理が、施政方針演説で、日本の総合的な国力を徹底的に強くすると、そしてこれまでの政策の在り方を根本的に転換する、その本丸が責任ある積極財政であるということを言われていました。

そして、その政策遂行の要となるのが、我が国の財政を預かる片山財務大臣にあるというように思います。

財政の基本は、「入を量る」、そして「出を制す」。

この言葉に尽きるわけですけれども、片山大臣が所信で、「責任ある積極財政とは、いたずらに拡張的に規模を追求するものではない」と。

国民生活の、これは物価高への対応、しっかり予算措置をするという意味だと思いますし、そして経済成長に資することが期待される施策には大胆に重点化をする。

これは「入を量る」という行為だというように思います。

一方で、見込まれる効果が乏しい施策については、租税特別措置や補助金の見直しを徹底すると。

まさにこれは「出を制す」ということの考え方であると思いますが、責任ある積極財政とは、この財政の基本を徹底していくというように私は理解をしているわけであります。

今までは、やや「出を制す」ということに視点を置いてやってきたかと思いますが、この積極財政というのは、日本経済を力強く成長させていくと。

これは複数年度でさまざまな経済対策もしっかり措置をしていただいていますし、結果としてこの経済成長の果実で財政の健全性、これを経済成長と両立させていくという理解をしています。

一部は財政の拡張のみというような誤解もあるようですけれども、そうではないというように考えています。

そして、私がこれをちょっと確認をさせていただきたいのは、令和8年度予算の当初予算案の基本的な考え方についてなんですけれども、総理が「毎年の補正予算で組まれることを前提とした予算編成と決別して、必要な予算は当初予算で可能な限り措置をする」と。

約2年がかりの大改革だとおっしゃっているんですね。

これは予算編成の抜本的な改革であるというように捉えておりまして、期待をしています。

私も従来から、補正予算が組まれることを前提とした投資予算の編成はやめるべきであって、財務省はそうではないと言うんでしょうけれども、本当に必要な予算であれば、予算額はいくらであろうと、しっかり予算措置をすべきだというように思います。

そういうことを私も申し上げてきました。

こうした高市総理の予算編成に対する考え方を、全面的に支持もしていますし、今まではプライマリーバランスを意識して、投資予算を少なく見せたり、「必要な経済対策費は補正予算でやったらいいじゃないか」というような姿勢でやってくると、財政の本当の姿が見えにくくなるのではないかということの指摘もしてきました。

また、令和元年以降、コロナ以降、大きな補正予算が組まれることが常態化をしていまして、コロナの対応として、これは必要だったからですけれども、105兆円以上のお金も予算が使われていますし、この大きな補正予算ありきという財政運営は、財務省も「平時に戻していく」ということを述べられてきましたけれども、実際にはそうはなっていないと思っています。

昨年も一昨年も、物価高への対応、経済対策、これは必要だということで、大型の補正予算が措置されています。

ですから、このことを批判しているのではありませんけれども、大型の補正予算というのは、政治的にやっているというような政治的なメッセージにもなりますし、またプライマリーバランスを意識した、そういうメッセージもあるんだろうというように思いますけれども、やはりこうした考え方に私はやはり疑問を持っているわけであります。

そこで、令和8年度の投資予算の概算要求の時点で、これはまだ高市総理ではなかったですから、だから2年かかるんだろうという理解を私はしていますが、この令和8年度の投資予算案は、補正予算を前提としない、1年で必要なものがしっかり投資予算で措置された予算となっているのか。

大臣は、大型の補正予算ありきではなく、必要な予算を投資予算でこれからも措置をするというお考えなのか、見解をお聞かせをいただきたいと思います。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

片山財務大臣:高市総理は、経済成長を実現するために必要な財政出動を行うに当たっては、特に民間事業者や地方自治体の取組を後押しするため、政府の予算の予見可能性を確保することが必要だと述べておられます。

このため、毎年度補正予算が組まれることを前提とした予算編成と決別し、必要な予算は可能な限り当初予算で措置していく考えです。

御指摘の令和8年度予算案を推進しているわけですが、につきましては、その第一歩であると考えておりまして、今年の夏の令和9年度予算の概算要求から本格的に取り組み、少なくとも約2年以上かかる大改革になると考えております。

高市総理はこの約2年がかりの大改革を必ずやり抜いてまいりますと述べられているところであり、私も全く同じ思いであります。

今後、今年の骨太の方針に向けて議論し、政府の予算のつくり方を改めてまいりたいと思います。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 宗清皇一

宗清君。

宗清皇一先ほど申し上げたように、2年がかりの大改革になるわけなんですけれども、片山大臣のもとで、しっかりわかりやすい予算、必要なものは、これは投資予算でしっかり措置をしていくということを徹底をしていただきたいと思います。

片山大臣が所信でワイズスペンディングを徹底して成長率を高め、政府の債務残高対GDPを安定的に引き下げていく、ということを述べられておりました。

こうした指標も非常に財政の持続可能性、財政にとって大変重要な指標であるというように理解をしています。

一方で、所信で大臣は一般会計のプライマリーバランスは今年度、予算としては28年ぶりの黒字であるということも申されておられました。

1.3兆円程度の黒字を見込んでおられるようなんですが、プライマリーバランスだけを見ると、この黒字ということが言えるかと思いますが、こういう数字をとってみると、例えば今まで昨年よりも緊縮なんじゃないかというような御意見も一方ではありました。

そうではないんだろうと思うんですが、財政収支ということを見てみますと、実際は今年の予算積算金利が3%と想定されていますから、利払い費が今年の予算で13兆円。

利払い費を含めると財政収支赤字が11.7兆円ということになりますから、財政というのはさまざまな角度でさまざまな指標を使って見ることができるというわけで、その1つをとって議論するというと間違いが起こるというふうに私は思っています。

一方で今後の財政運営の姿として市場や国民の皆様に説明する指標ですね。

先ほど申されたさまざまな指標があるとというように見方があると思いますけれども、政府の債務残高対GDPもその1つであると思いますが、財政の健全化の目標という意味では、今までプライマリーバランスということを重視されて、御説明をされてきたと思うんですが、このプライマリーバランスについて大臣はどのようにお考えなのか。

また今までは金利が非常に低い時代が長く続きましたから、国債の予算のお金の調達コストというものは、あまり心配する必要がございませんでした。

しかし今年も今後も金利が上がっていくことが予想される、そういう時代ですから、例えば昨年度の投資予算の段階では積算金利が2%、今年は3%になっていますから、利払い費というのは実は過去最高になっておりまして、1年で3兆円、1年で3兆円増えていますから、非常に利払い費にこれから気をつけなければならない。

財政全体の中に利払い費というものも十分に見ていかなければならないと思うんです。

そういう意味では今後プライマリーバランスだけではなくて、利払い費を含めた財政収支、こういう指標も財政の議論を考える中心の議論に据えておく必要があるのではないかと思いますけれども、大臣の見解をお聞かせください。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣高市内閣では、日々の市場動向や経済指標を常に十分注視しながら、責任ある積極財政の考え方に基づく経済財政運営を行うことで、成長率の範囲内に債務残高の伸びを抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保していくという基本的な考えでございます。

経済財政諮問会議1月におきましても、高市総理からこれまでの取組の進捗成果を後戻りさせることなく、成長率を高め、合わせて金利上昇に目配りするということで、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を確実に抑えていくことが重要という御発言もありました。

財政目標につきましては、これから骨太の方針等もありまして、いろいろと考え、検討している状況にまだあるわけですけれども、今後とも債務残高の対GDPの安定的な引き下げに向けて、具体的な指標も明確化しつつ、今年の骨太の方針の策定に向けて検討を進めてまいるということです。

総理もたびたびおっしゃっているように、来年度の予算案では、プライマリーバランスの黒字化を達成するに至って、また新規国債発行額も2年連続で30兆円未満に抑えております。

こういったことも総合的にマーケットからの信任の確保を図る上では重要でございますし、プライマリーバランスについても、その数字を計算することは可能でございますから。

単年度にはもう拘泥しないとはっきり言っているわけですから、経済財政諮問会議の中では数年間にわたった中期的なところで、ある程度チェックしていくというようなお考えも出ておりますが、いずれにしても、まだ骨太の方針に向けて、最善のものになるように検討していく段階かと思います。

委員長 武村展英

武村君。

質疑者 宗清皇一

御答弁ありがとうございました。

当然、今大臣がおっしゃったことは、私も承知しているんですけれども、本当に財政の見方というのは、さまざまな見方、指標がありますし、私は今後本当に財政というのを考えるときに、1問目で申し上げたように、投資予算でしっかり全てのことはやはり必要、可能な限り措置をして財政の姿を見ていくということ。

それは先ほど言った政府の債務残高の対GDP比の引き下げ。

これは当然経済成長を目標としているわけです。

それでしっかり引き下げを行っていく。

プライマリーバランスという数字も見ていくんですけれども、やはり私はここに来て金利がやはり上がってきていることに加えて、国債比率が非常に大きくなってきている。

こういう点にも留意して、全体でこの財政議論というのを深めていく必要があるというように思います。

大臣も所信で述べられていますように、先ほどもおっしゃっていました、財政の持続可能性とマーケットの信任、これを確保するというご発言がございました。

私、財政とか金融の問題で最も関心を持っているのが、通貨、円の信任を得ていくということであります。

この円の信任、価値を将来にわたってどのようにして守っていくのか。

これは国家としての至上命題であるというように思います。

為替の例えばドル円の相場等々について、今私はここで高いとか安いとか、そのメリット・デメリットについて議論しようとは思っておりません。

ただやはり海外から見たときに、今の円の為替の水準というのは、やはり全てが安くなってきていると思いますし、日本人が持っている金融資産という意味では、大きく目減りをしているという見方ができるわけであります。

私の問題意識として、当然、我が国は食料、エネルギー、原材料のみならず、あらゆるサービス、多くを海外に依存しているわけでありますし、経済活動も、私たちの日常生活においても、多くの物資とか必要なサービスというものを海外に依存しているわけであります。

その為替がやはり安くなると、当然よく議論になります。

輸入物価を押し上げて、国内の物価を押し上げることになるとか。

また、日本人が稼ぎ出した富が、より多く海外に流出する。

そういうことも意味をしています。

現在の円の為替水準というのは、多くの金融商品があると思いますけれども、例えば外貨建ての金融資産の保有、また日本円を売って、ほかの外貨を買っておこうというような選択をする方も、私の周りにも非常に増えてきましたので、こういう影響もあるということも考えておかなければなりません。

私は地元東大阪市で、中小企業が非常に多い町なんですけれども、中小企業も今も本当に深刻な人手不足でありまして、中小企業で働いている、町工場で働いている方々、またサービス業、飲食店も含むサービス業においても、外国人の人材に多く依存をしている。

一方で円の価値が下がってしまうと、外国人の方々が日本に来て働こうというインセンティブも失われつつあるという意見も、これも地元でやはり切実に聞きます。

ましてや高度なスキルを持って稼げる人材ですね。

こういう方は「日本円が安いから稼げない」「円をもらいたくない」ので、来ないというような状況が生まれているとも聞いています。

最近までは、円というのは安全通貨、投資通貨とかいうような表現もされてきました。

円が安全通貨として信用されていたのは、円を保有しておこうというインセンティブがあったからでありまして、これは我が国の経済のファンダメンタルズが維持をされてきたからであります。

円の信任が揺らいできたのではないかなというように心配をしています。

これは社会保障関係費がこれからどんどん伸びていくだろうと。

財政の健全性、また人口減少、急速に進む高齢化、貿易収支も決して今、楽観できる数字ではないと思いますし、経済の成長率もここずっと低迷もしてきました。

こうしたことを考えると、円が将来にわたって信任されていくかどうか、私は瀬戸際なんではないかというふうに受けとめております。

円の価値というのは、例えば実質実効為替レートというもので一つ見れると思うんですが、このピークは1995年4月がピークでありまして、そこから見ると6割程度下落をしているわけであります。

各国の通貨と比べても、円の相対的な価値というのは確実に提供をしてきたということが言えます。

実質実効為替レートが一貫して下落をしている原因というのは、種々さまざまだと思いますが、各国に比べて物価が上がってこなかったこと、経済成長率がこの30年低かったこと、さまざまに本当に原因があると思うんですけれども、それでも円の信任というのは、ここ3年それでも高かったというように思います。

安全通貨として認めてもらっていたと思うんですね。

そこで通貨と円の信任について大臣にお尋ねをしたいと思いますが、現在円が各国通貨と比較しても安くなってきた、また安いことが固定化されてきたのではないかなというふうに思うんですけれども、その影響を我が国の経済、また物価動向や国民生活にどのような影響を与えていると認識をされているのか。

将来にわたって円の価値を守らなければならないというふうに思いますが、財務大臣として円の信任を守るのに、今後どのような取組をしなければならないとお考えになっておられるのか、お尋ねしたいと思います。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

円安なのか円高なのか、円ドルレートが経済に与える影響につきましては、先般総理が一般論として輸入物価の上昇等の問題、それから逆に国内投資が進む問題等、両方あるねということを自らツイッターとかXで発信されましたけれども。

私は基本認識として、委員がおっしゃったように、円の信任を保つことは、いついかなる局面によっても非常に重要であると考えております。

この円の信任とは何かというのは非常に難しいんですけれども、今おっしゃったような点、それから経常収支。

貿易収支だけではなく、経常収支、さらに国際競争力、さまざまな意味での、ほかにもファンダメンタルズが数ありますが、そういったものに支えられておりまして、私たちの立場では何度も繰り返しになりますが、レートについての言及ができませんので、それ以上なかなか申し上げることはできないんですけれども、ファンダメンタルズ、今申し上げたようなものを反映して安定的に推移することが望ましいというのは、これはG7の合意の間で、高市内閣総理大臣。

昨今また非常に難しい状況になっておりますが、さらにいつも以上に十分注視しながら、この今申し上げた責任ある積極財政の考え方に基づいて、しっかりとした経済財政運営を行って、成長率の範囲内に債務残高の伸び率をしっかり抑えて、政府の債務残高のGDP比を安定的に引き下げていくということで、財政の持続可能性を守り、マーケットからの信任も確保するということではないかと思っております。

委員長 武村展英

宗清君。

質疑者 宗清皇一

お答えありがとうございました。

私は本当に問題意識として、財政というのは、やはり日本の信用力にもなりますし、為替の信任という意味でも、非常に大きな意味を持ちますので、ぜひお願いを申し上げたいなというふうに思います。

次に、物価高への対応について、大臣にお尋ねをしたいと思うんですけれども、このガソリンの暫定税率の廃止、これは当然価格が下がりますから、物価を抑えるという効果もあります。

また今後議論される基礎控除額の引き上げですかね、これを引き上げる所得税の改正とか、さまざまな物価対策というものが打たれていると思います。

高市内閣にあって、これも本当にスピード感を持ってやっていただいていると。

まして、これが今もうどんどん実行中でありますので、こういうものの効果も出てきているというように思います。

いわゆる手取りを増やすという意味では、有効であるというふうに思います。

一方で物価の上昇に対して賃上げも随分進んできた、定着をしてきたとは思いますが、大企業は別にして、なかなか中小企業では物価を超えるような賃上げができていない。

中小企業はだいたい雇用の約7割を占めているわけですから、この中小企業、中小企業といってもさまざまですけれども、特に中小小規模事業者の中では、なかなか価格転嫁も進まず、賃上げの原資がない。

物価を上回る賃上げは難しいところも多いというように感じています。

今後も経営環境が厳しい中で、中小小規模事業者の方々が、このまま物価が今までのようなペースでいくと、それを上回る賃上げというのは何らか難しい。

高市内閣総理大臣というように思うんですね。

そこで非常に難しいことなんですけれども、上がっていく物価に対して、お金を供給していくという考え方も、それは当然大事なんですけれども、物価対策として物価上昇率に着目をして、そのものを、例えば財政という視点で、また税制という視点で、また金融、これは日銀を除くという意味で理解している金融政策。

片山大臣ができる全ての政策を総動員して、これは政府を挙げてということになるかと思いますけれども、物価対策という意味で、物価の上昇率をできるだけ抑えていくという視点を持って、政策をぜひやっていただきたい。

そういう視点を持って取り組んでいただきたいと思うんですが、大臣の見解をお聞かせください。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣、ご指摘のように、やはり今直面している課題の一つとして、物価高への対応、物価高という痛みを乗り越えるということでございます。

先般、総合経済対策補正予算として作りましたものの中で、内閣府の試算によりますと、需給ギャップと物価の関係、それから経済対策の規模、電気・都市ガス代支援とか、ガソリン税の当分の関税率減免、それから軽油引取税等の補助金による引き下げということで、個別物価を下げ対策。

これを踏まえますと、この間の経済対策は、物価上昇を加速させる影響というのは、本当に限定的というか、プラス0.00いくつということで。

需給ギャップがほぼなかったときにこれだけの対策を打ったにもかかわらず、それをカバーする、物価を押し下げるさまざまな対策をとったものですから、総合的なマクロ的な計算をしたら、ほとんど物価プラス効果がなかったということは、きちっと試算で出ておりまして、そのように説明もしてきているところでございます。

いずれにしても、今回の中東情勢もありまして、金融市場の状況がますます極めて変動的でございますので、このマーケットからの信任の確保はさらに重要でございまして、金利上昇に非常に目を配りつつ、債務残高対GDP比は、しっかり安定的に引き下げてまいりたいというふうに思っております。

委員長 武村展英

宗清君。

御答弁ありがとうございます。

私は財政をあまり単年度でこだわって見るべきではないというように思うんですね。

やはり肝というのは、本当に持続可能かどうか。

将来にわたって我が国の財政が国際社会とか市場から信任を得ている状態をずっと保つことが当然できるかどうかであるというように思います。

我が国を取り巻く内外の環境というのは本当に不透明感を増してきておりまして、コロナのときのような感染症、例えば不透明でいうと急に感染症みたいなものが来ると、よく10年ぐらいのスパンで起こったりもすると言われていますけれども、コロナのときの感染症ですね。

大きな財政出動ともなったんですが、これ105兆7千億円ですね。

財務省に計算してもらった予算措置をしているんです。

予測不可能なことでいうと、大規模な災害、例えば東日本大震災の対応として、これも34.9兆円ですから。

こういう不測のことに大きな財政出動が伴います。

今の軍事的な脅威の対応として、防衛力を抜本的に強化をしていく防衛財源の確保としても、43兆円程度。

そのために所得税の1%、年間2500億円程度になるんだと思いますけれども、国民の皆さんにお願いもして、今回の税制改正ですね。

これ復興財源の確保、本来だったら令和19年で終わる予定であったもの、29年まで延長してでもお願いをして、将来のリスク等に備える防衛費の財源の確保をするという取組、しっかり財源確保もやってくださっているわけですね。

本当に何が起こるかはわからない。

先ほど申し上げたような有事が、同時多発的に大きな感染症と、例えば大きな災害が同時多発的に、しかも財政出動が長期間にわたって起こる可能性だと私たちは考えておかなければならないわけです。

しかし、このような有事が長期にわたって同時多発的に起こったとしても、政府の責任というのは国民の平和な暮らしを守り抜くこと。

そして生命、財産、主権、そして領土、領海も守りきるということに尽きるわけであります。

今後必ず起こるだろうと言われている巨大地震ですね。

南海トラフ巨大地震。

これも発生の確率が高いと言われていますし、感染症も先ほど申し上げたように、どんな感染症が起こるかわかりません。

こういったさまざまなリスクに備えていくためにも、この財政の持続可能性を高めて、私は強い財政、財政力を持つこと、こうした議論をしていくことは必要だというふうに思うんですね。

例えば有事の際のこの経済能力という意味でも、長期的な債務というのは国家の安全保障に対して最大の脅威になると。

そして過剰な国家債務というのは防衛力、外交力の強化の妨げになるだけではなく、その時々に打つべき政策の選択肢の幅を狭めてしまう危険性もあります。

また、高市内閣が今進めようとしている経済成長にとっての重要な投資ですね。

今の経済というのは、もう国と国の勝負、競争になってきていますから、こういったことに大きく国が投資していく必要性、こういったことを弱めてしまう可能性、また外交力、国際社会でのリーダー的な役割ですね。

こういったことも弱めてしまう可能性も考えておかなくてはなりません。

切り捨て事では済まないと思うんですね。

そういう意味では大きなリスク、有事に直面したときに、「じゃあお金がいるからということで、国民の皆さんにちょっとご負担をお願いします」というわけには、なかなかこういう有事のときにはいかないと思うんです。

だからこそ、この財政問題というのは平時にしっかり備えて取り組んで、議論を徹底していく必要があるというように思います。

この時間がそろそろ来ましたので、これ以上申し上げませんけれども。

これからも与党の一員として、高市総理の掲げる責任ある積極財政、また財政議論について、議論をしっかり深めていきたいと思います。

以上で質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

岡本三成 (中道改革連合・無所属) 57発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長:次に岡本三成君。

質疑者 岡本三成

岡本三成:中道改革連合の岡本三成です。

今日は質問の機会をいただきましてありがとうございました。

片山財務大臣の所信に対する質疑をさせていただきます。

よろしくお願いいたします。

また、今日は上田日銀総裁にもお出ましをいただきましてありがとうございます。

委員会が急に決まりましたので、こんな急なタイミングでお声掛けをして、お呼び立てをして、本当に申し訳ないと思っております。

さまざまな日程をご調整いただきまして、お手間いただきまして、本当にありがとうございます。

私、今回の予算全般、そして片山財務大臣がお示しになった所信の一番の肝は、例えば危機管理投資や経済成長の投資がしっかりと実現したとして、その結果、日本経済が良くなり、企業業績も上がったとして、けれども、結果的にそれが賃金に反映できずに、そして国民生活が豊かにならなかった、というようなことってあり得ると思っているんですね。

特にコーポレートガバナンスが不十分だと、今までもそういうことがありました。

けれども、今日、日銀総裁にお出ましいただいているので。

これ、来週の法案質疑でまた立たせていただきますので、それはちょっと脇に置きましてですね。

今日は様々な財政政策を実現するためには、もう片方の金融政策、このバランスが非常に大切ですので、片山財務大臣の所信に対する様々な日銀の上田総裁の所見をお伺いしたいというふうに思っています。

ちなみに私が申し上げるまでもなく、上田総裁の評価は国内のみならず、とりわけ国際社会において大変素晴らしいことになっています。

もちろん今まで日銀総裁というと、現実問題として日銀プロパーバンカーと財務省の助け合いみたいな歴史があった中で、ほぼ初めてと言ってもいいぐらいにアカデミアの世界、ただ単に理論派ではなくて日銀の審議委員もお勤めになった実務派である日銀総裁が誕生したということで、国際社会からの、市場に対する信任が厚いんですね。

私はもう忘れもしない、総裁なられたばかりの2023年にECBのフォーラムに出られまして、横にECB総裁、FRB議長、CNNの方がモデレーターをしてパネルディスカッションをやってらっしゃいました。

その中でインフレターゲットの話題になったときに、そのモデレーターの方が、「その結果として金融緩和の結果、円安になっちゃっています。

それはどういうふうにお考えになりますか?」というふうに聞かれたときに、上田総裁は流暢な英語で何とおっしゃったかというと、「為替の相場というのは日銀の金融政策だけで決まるわけではありません。

ここに座っているほかのさまざまな中央銀行のその戦略が円安をもたらしているんじゃないんですか」と言って、爆笑をとっていました。

というふうに、かなりフランクな物言いが実は本質をついていて、そして笑いをとるぐらいの、参加者のラガルドさんも爆笑していたので。

日本国内においてはなかなかフランクな物言いを、上田さん、英語でお話になるときと日本語でお話になるときにかなり力の入り方が違うように思っていまして、ぜひフランクにご自分の言葉でいろんなことを今日ご教示いただければと思っていますので、よろしくお願いいたします。

まずはじめに、すみません、ちょっと通告していないんですが、基本的な問題で、日銀と政府の関係性について確認をさせていただきたいんですけれども。

日銀は政府の子会社ではないということを、改めて日銀と政府の関係性の中で、総裁からどういう関係性かということをお伺いしてもよろしいでしょうか。

答弁者 上田日銀総裁

上田日銀総裁:日本銀行は政府と常に密な意見交換をしつつ、その上で物価安定を実現し、それをもって日本経済の持続的な発展に資するということを目標として運営されるべき組織でございます。

質疑者 岡本三成

岡本三成:ありがとうございます。

委員長 武村展英

武村委員長:岡本君。

質疑者 岡本三成

岡本三成:ありがとうございます。

日銀法の中で具体的に明示されておりまして、日銀法では、政府と緊密に連絡を取ることや政策の整合性を確保することが求められているということですので、政府と協調する独立した機関という、そういう認識であります。

その上で日銀法の中で理念が規定されておりまして、物価の安定を図ることを通じて、それを手段として国民経済の健全な発展に資するということを理念とするというふうになっておりますので、その観点から国民経済に資するために、その大きな役割を担っている中央銀行として政府の政策に対して意見する。

その政策の意見がそのまま金融政策の効果にもつながり、この目的理念である国民生活の健全な発展に資することにもなりますので、政府でやることは政府でやるということを。

乗り越えていただいて、金融政策の責任者として政府がやろうとしていることに対してのご評価についても、今日はぜひお伺いしたいというふうに思います。

まず賃上げ全般について日銀総裁にお伺いしたいと思うんですけれども、今、国民の皆さんの最大の政治に対する期待というのは物価高対策です。

そして物価高対策の最大の手段は賃金が上がることだというふうに私は思っています。

今、日銀と政府のアコード、デフレからの脱却と持続的な経済成長を目的として、2%の物価安定目標を達成するために強力な金融緩和をするというこの政策協定ですけれども、別の言い方をすると、実質賃金をプラスに上げていくことを努力していくということにも読めます。

普通の国民感覚がすれば、デフレの方がいいです。

この水が100円とすると、来年90円になった方がみんなハッピーです。

けれどもデフレの時代には、その物価下落のスピード以上に賃金が下がっているので、生活は苦しくなっていくというのが経済理論の基本だというふうに思っています。

そして、この日銀と政府のアコードが始まってすでに13年目になろうとしていますけれども、残念ながらベースアップはほとんど進んでいません。

ネガティブな要因になっているという学者の分析もありますけれども、この日銀のアコードのもと、頑張っていらっしゃるにもかかわらず、ベアがほとんど上がらなかった、ベースアップができなかったということに関しまして、どのような分析をしていらっしゃるかということを教えてください。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

委員のご指摘のように、私ども2013年から大規模な金融緩和を実施しましたし、政府の様々な取り組みもありまして、それは我が国経済に強い収益効果をもたらしたわけでございますけれども、特に2010年代においてはベースアップは十分には進まなかったということでございます。

この背景としてはいくつかあると思いますが、一つは女性やシニア層等に潜在的な労働供給の余地がまだ残っていたということがあるかと思います。

それから長い間、現実の賃金物価上昇率がゼロ近辺、あるいは場合によってはマイナスにとどまる中で、賃金物価が上がりにくいということを前提とした慣行や考え方が定着してしまい、その転換に時間を要したということがあるように思います。

ただ、ここ数年は追加的な労働供給の余地がだんだん縮小してきているほか、賃金と物価がともに緩やかに上昇するというメカニズムが定着してきていますので、春季労使交渉においても高いベースアップ率が実現しているところでございます。

委員長 武村委員長

岡本君。

質疑者 岡本三成

ありがとうございます。

いわゆる日銀・政府のアコードの後、じゃあ働いてみようという、いわゆる女性の方や高齢者の方々がいらっしゃって、比較的こういう方々は残念ながら賃金が安いですので、労働供給が増えたということによって全体を押し下げたというところ、やはり大きいというふうに私も思っています。

その上で、この賃金が上がらない状況の中で、日銀が今追い求めている物価安定というのは、総裁ご自身もいろいろなところで発言していらっしゃいますが、賃金上昇を伴う物価安定を目標にしていらっしゃるということになっておりますので、実は物価の安定そのものもそうですけれども、その手段として賃金上昇が伴っていないということは、日銀の目的は現状残念ながら果たすことができていないというふうに認識をしています。

金融政策を手段として改善できるというふうに考えていらっしゃるのか、どうかということをお伺いしたいと思います。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

私ども、金融政策を緩和的に、もちろん今、緩和の度合いを調整しているところでありますが、維持することを通じて、2%の目標に持続的安定的に到達することを目指しています。

もちろんそれが持続的安定的に実現されるためには、賃金も相応の伸びである必要がございます。

ただ、私どもが賃金を直接働きかけるという手段を持っているわけではございませんので、全般的なインフレ率の上昇の中で、賃金もともに上昇していくという状態を作り出したいなということでございます。

委員長 武村委員長

岡本君。

質疑者 岡本三成

ということは、金融緩和という手段を通じてインフレに適切に働きかけて、ただ、手段として直接的に賃金に働きかける手段というのは、日銀の金融政策の中では持ち合わせていない。

ですから、それがアコードのパートナーである政府に期待をすることで、政府がただ単に企業業績やGDP全体ではなくて、例えば労働分配率の上昇であったり、または他国がやっているようなさまざまなインセンティブであったりというようなことを通じて、日銀がやっていることだけでは、賃金上昇ということは実現しないけれども、政府がしっかり機能することを期待していらっしゃるというような認識でよろしいんでしょうか。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

実質賃金ということで申し上げれば、やはりそれの中長期における一番大事な決定要因は、労働生産性の上昇率ということだと思います。

労働生産性はイノベーション等を含む技術進歩などで決まってまいりますので、申し上げましたとおり、金融政策では直接に働きかけるということはなかなか難しいものでございます。

ただ、それではそこを政府がということになりますと、もちろん政府は様々な財政政策等で労働生産性の上昇率に、経済の動きに沿って労働生産性上昇率が決まってくるということでありますし、もう少し申し上げれば、私どもとしては、物価安定という環境を維持することによって、それが民間の方々、国民の方々が生産性を向上させる努力をサポートする基盤になるというふうに考えております。

委員長 武村委員長

岡本君。

質疑者 岡本三成

100とすると150なんですね。

フランス、イギリスが大体30%ぐらい。

そしてそれより低いところもありますが、日本はなんと38%です。

労働生産性はOECDのデータをもとに厚労省、政府の発表で決して低くない。

その中で財務省の法人企業統計でいうと、これは中小企業も入っていますけれども、経常利益はこの間5倍になっています。

そしてその間、株主優待としての配当は8倍になっています。

設備投資は28%。

実質賃金は1.08倍、8%なんですね。

ですからやはり、ここに政府にさまざまな提案を今させていただいているところなんですけれども、その上で、そろそろ色んなところで日銀審議委員の皆さんも、安定的な物価2%をもうちょっとしたら確認・達成できるかもしれないというところまで来ているというふうなお話を伺いますけれども、そろそろアコードを見直す時期ではないかというふうに思って、総裁にちょっと御提案申し上げたいと思っているんですけれども。

それは何かというと、もともと先ほど申し上げたように日銀法の理念というのは、国民生活の健全な発展にすることですから、物価安定を通じて国民生活の安定にするということは、賃金が上がらなければ物価も安定しません。

ちゃんとした時給バランスが整えませんので。

なので、FRBのようにデュアルマンデートがないことはよくよく存じ上げておりますけれども、新しいアコードの中に、実質賃金が安定的にプラスになっていくというようなことを謳ってもいい時期だというふうに思うんですけれども、総裁はどうお感じになりますでしょうか。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

アコードの扱いそのものについて、私から具体的に今日コメントさせていただくのは差し控えさせていただければと思います。

ただその上で、指摘のあった実質賃金の上昇率を目標みたいなものにということでございますが、先ほどのやりとりにもございましたように、私ども金融政策で実質賃金に強い影響を及ぼす労働生産性のところに大きな働きかけをすることは必ずしもできないなと思っておりますので、実質賃金を、あるいはその上昇率を金融政策の目標とすることはなかなか難しいというふうに考えております。

ただ、もちろん賃金の上昇を伴う形での2%の物価安定目標の持続的・安定的達成、これに資するように政策を運営してまいる所存でございます。

委員長 武村委員長

委員長。

質疑者 岡本三成

岡本君。

片山財務大臣にお伺いいたします。

アコードというのは、政府と日銀が同じ目標を共有する、その中で役割分担があります。

現状の役割分担も、政府は財政政策、そして成長戦略。

財政政策はある意味、景気の下足、腰を支える。

成長戦略というのは潜在成長率を上げていく。

そして金融緩和のところは、日銀にお願いをしているという役割分担があります。

今、日銀総裁がおっしゃったように、実質賃金自体を動かすのは、全てのファクターが日銀でコントロールできるわけではないので、日銀だけではできません。

けれども、その目標を共に掲げて、政府がやる責任を明確にすると、政府と日銀が一緒に取り組めば、目標とする実質賃金を継続的にプラスしていくということは十分実現可能だというふうに思っているんですけれども。

アコードを見直す際に、実質賃金を継続的にプラスにしていくということを書き込んで、国民の皆さんが「政府が取り組んでいる」ことに心から共感できる。

だから自分自身も労働に欲が湧いてくるというような環境をつくること。

大切だと思うんですが、いかがでしょうか。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

政府と日銀が、政府・日銀の共同声明に基づいて政策の目標や方向性を共有して、それぞれの役割の下で必要な政策を遂行するということが非常に有用ということで、2013年の御指摘のアコードができておりまして。

総理、新総理が誕生した10月に私も総理とこの辺についてのいろいろな話もしましたけれども、いずれにしても現時点において、このアコードを見直す状況にはなっていないという判断をしております。

いずれにしても、賃金上昇を伴った持続的安定的な物価上昇の実現というのが、先ほど委員の方から「もう少しだ」という声もいろいろ聞こえている。

確かにそれは聞こえています。

そういうデータもありますが、いずれにしてもまだ実現しきっていないということではあるんですけれども、今の日銀法の4条の立て付けということを考えますと、総裁が先ほどおっしゃったように、この中に明記できることとして、賃金上昇及び労働生産性というのは、なかなか難しいかなと。

そこがかえって、そのことによって誤解を与える部分もあるのかなと、今お話を聞いていて思いましたし、また予算委員会での委員の御審議を聞いておりまして、私も全くそのとおりだと思いますのは、確かに労働生産性は日本はそこそこ頑張っていると。

そのとおりなんですよ。

にしても、あまりにも給与というか、人件費というか、労働分配率というか、それと実は投資もそうなんですけどね。

何をやってきたのかということは、今日も午前中予算委員会でもありましたけれども、失われた20年、30年論も含めまして、これは一律の理由ではないですが、我々の政権が今目指しているのは抜本的に切り替えて、今まで全然駄目だったと言われている国内投資を、いかなる手段を用いても総合的にとにかく徹底的にやっていくということで、一つの大きなブレークスルーができるんじゃないかということの中で、責任ある積極財政を掲げていると。

その中で労働政策をどうするかということも当然出てまいりますが、まずは投資ということで、今政策を立ててお願いをしておるわけで、その大きな枠組みの中では、政府は競争力と成長力強化の取組、そして財政運営の安定と信頼ということをやって、日本銀行の方は、物価安定目標のもとの金融政策で、金融政策の具体的な執行につきましては、日銀法のもと、日銀にお任せすると。

その大きな路線は、このままでは、今のところそこを変えるまでの大きな確信はないのかなと思いますが、委員が御指摘されている点については、大きく問題意識を共有するものであります。

委員長 武村委員長

武村委員長:岡本君。

質疑者 岡本三成

岡本三成:大臣、ありがとうございます。

なので、今のアコードが実現できることを今年中にあり得ると私は思っていますので、その後ということを申し上げたいんですが、何を申し上げたいかというと、もちろん日銀には物価安定のマンデートはありますけれども、雇用や賃金のマンデートはありません。

なので、賃金という言葉を使うこと自体がなかなか難しいと思うんですけれども、普通の国民からして、デフレからの脱却って、物は安い方がいいわけです。

ワクワクしないんですよ。

なので、その本質である「実質賃金が上がっていく」という言葉に置き換えることで、政府や日銀がやろうとしていることが、自分の生活に直結してくるわけです。

なので、言葉遣い、目標も含めて、適切な、今あるところからその趣旨を踏まえた上で、可能な遊びの部分というか、遊びというのは遊ぶということではなくて、余裕のある部分を踏まえた上でのアコードということを、ぜひ次回は御検討いただきたいと思います。

次に物価高対策についてお伺いしたいと思います。

答弁者 上田総裁

上田総裁にお伺いします。

今、アメリカとイスラエルのイランに対する攻撃、そしてイランからの反撃のもと、ホルムズ海峡も実質封鎖状態になりまして、このままでいくと物価高と景気後退が一緒に起こる、いわゆるスタグフレーションのリスクはかなり高まってきているというふうな経済評論家等の分析、金融機関の分析が出てきています。

現状におきまして、今後の日本の経済の環境を考えたときに、起こり得るリスクファクター、そしてそのリスクファクターにちゃんと備える意味で、どういう準備をしておくことが適切なのかということにつきまして、御所見があればぜひ伺いたいと思います。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

上田総裁:中東情勢が緊迫化しておりまして、足元では原油価格が大きく上がっております。

今後も情勢の展開次第では、原油をはじめとしたエネルギー価格や、あるいは国際金融市場への影響などを介して、世界経済、あるいは我が国経済に大きな影響を与える可能性がございます。

その上で一般論として、我が国経済の影響をもう少し考えてみますと、原油価格の上昇は、資源の輸入国である我が国にとっては、交易条件の悪化という影響をもたらしまして、それは景気、あるいはさらには、一時的な要因を除いた基調的な物価にも下押し圧力となる可能性がございます。

他方で、原油価格の上昇、これが続きますと、家計や企業の中長期的な予想インフレ率の上昇につながる可能性もあります。

この場合は、基調的な物価上昇率を押し上げる可能性もございます。

こうした点、現時点で確かにあることは申し上げられませんが、中東情勢の推移やその内容、経済・市場に及ぼす影響について引き続き注意深く見てまいりたいと思っております。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 岡本三成

岡本君。

岡本三成要は今の時点ではなかなか判断できないと。

ですからあらゆる状況を想定しながら準備をしていくことが肝要だということをおっしゃっている理解ですけれども、本当にそうだと思うんですよ。

だからこそ今審議中の予算においても、この状況の中で、今確定してしまってその後に動きが取れないよりは、どういうふうなバッファーを新たに入れ込むかということが大切な時期なのに、今あるまま、中東情勢が安定的だったときのままの予算を、そのまま勢いで通そうとしていることにものすごく違和感があります。

そういうことも含めまして、ぜひ、日銀総裁としても今後もさまざま発信をしていただければありがたいと思っているんですが、ちょっと関連して、この物価高対策をしっかりと日銀と政府が一緒になってやっていくという観点からお伺いしたいことがあります。

一昨日、日銀の副総裁が講演で、一昨日ですから、もう既に中東情勢は悪化していました。

けれども、利上げの方針自体に変更があるわけではないというふうにおっしゃっています。

私、適切だと思います。

やはり、予期せぬ物価高が起こってしまうことは、最大のリスク要因の一つで、実質賃金を下げてしまいますから。

適切だというふうに思います。

その上で新聞の報道等によりますと、2月16日に上田総裁が高市総理と面談をされた際に、高市総理から追加利上げ難色を示されたというふうに新聞報道にありますけれども、実際にそういうふうな会話があったんでしょうか。

答弁者 上田総裁

上田総裁委員ご指摘の2月16日の総理との懇談でございますけれども、その直後の会見でも申し上げましたとおり、総理とは経済、金融情勢について、一般的な意見交換をさせていただいたところでございます。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 岡本三成

岡本君。

岡本三成難色を示されたという新聞報道は、誤報ということでよろしいんでしょうか。

答弁者 上田総裁

上田総裁経済金融情勢について、一般的な意見交換をさせていただきました。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 岡本三成

岡本君。

岡本三成いろいろ含みを置いた上で、精一杯のご答弁いただいておりました。

本当にありがとうございます。

私は何が申し上げたいかというと、利下げでも利上げでも何でもいいんです。

けれども、総理や政府関係者が、独立した日銀の手段においてしっかりとその権利が担保されている金融調整のその手段を、「ああした方がいい」とか「こうした方がいい」とかいうことがもしあったとすると、それ自体が日銀の独立性を歪めて、ひいては日本の経済成長にマイナスだと思っているんですね。

しっかりとビジョンは共有してもいいです。

けれども、その手段は日銀に任せているというのがこれまでの一貫した総理答弁でありましたので、そのことは大切な今後もしっかりとした関係性だということを、委員会の中で確認させていただきたいというふうに思います。

その上で、総裁もう一つだけ。

物価と賃金。

賃金は今、春闘の交渉をしていますが、好循環が確認されれば、追加利上げの可能性もあるということを、いろんなところで総裁ご自身発言していらっしゃいますけれども、現状の経済状況は、利上げに向けた条件について、どの程度整っているというふうに感じていらっしゃいますでしょうか。

答弁者 上田総裁

上田総裁定量的に申し上げるのは大変難しいわけですが、先ほども申し上げましたとおり、足元の中東情勢、その影響については、引き続き注視してまいりたいと思っております。

その上で、今後の政策運営については、経済・金融情勢が改善し、私どもが3ヶ月ごとに発表しております見通し、その中心的な見通しが実現していくとすれば、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくことが適当と考えております。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 岡本三成

岡本君。

岡本三成次に、円安対策についてお伺いしたいというふうに思います。

まず片山大臣にお伺いしたいんですけれども、過去25年間、厚労省がOECDのデータを分析したものを私見ております。

昨日財務省の方にもそのものをご覧になっていただいて、社名も取っていただきましたけれども、何かというと、実質為替レートが今の水準ですと1970年とほぼ同じ実質為替レートになっています。

円安は一般的に輸入物価が上がるので、お買い物に行ったときに物価が上がっているので、円安インフレが最大の課題だということはこれ事実だし認識しています。

けど、この厚労省のデータは何だったかというと、生産労働性が上がっています。

上がっている上で、なぜにもかかわらず賃金が上がらなかったというファクター分析を、OECDデータをもとに他国と比較してやっているんですね。

十分に賃金上昇ができたその余力があったにもかかわらずやらなかった最大の理由が円安だということになっています。

その円安が、引いてはエピソードでは円安が非常に良かったという企業もありますけれども、日本全体にとってみると輸入物価の上昇、資材の上昇、エネルギーの上昇で、日本経済全体にとっては円安が、ただ単に食料品等の輸入物価が上がっているだけではなくて、賃上げができなかった、生産性が上がっているにもかかわらず賃上げができなかった最大の要因が円安だというのが厚労省の正式見解です。

これを考えたときに片山大臣にぜひお伺いしたいんですけれども、円安、為替の水準を大臣がお答えすることができないとはよくわかっています。

その上で、やはり構造的な円安になってしまっているようなところがあると思っているんです。

そして、その構造的な円安の要因をどういうふうに埋めていくかということは政府の大切な役割でありますけれども、この構造的な円安改善のために政府が今取り組もうとしていること、また大臣としてこういうことに取り組みたいと思っていらっしゃることがあれば、ぜひご教授をいただきたいと思います。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

片山大臣:ご配慮いただいたように、為替相場が非常に多様な要因を背景に、そう市場で決まっておりますので、その特定の事項のみが為替相場に与える影響については、私の立場ではあまり一概に申し上げるということはしておりません。

また、特にこの状況でございますので、市場動向について極めて高い緊張感と注視という言葉を使っております。

これは市場においては一定の意味を持つ言葉で、万全の対応をとるべく海外当局等ともさらに緊密かつ機動的に連携をしてまいりますという状況の下でございます。

その上で申し上げますと、95年からの統計が多いんですわ。

この頃は実は私は労働省担当の主査をしておりまして、非常に大変な対策をいろいろとらざるを得なくなったのは、極端に円高だったんですよね。

そのときに労働法制についても、今では「あのときが一つの大きな節目だったよな」というような合意がいろいろあって、日経連、経団連、そして連合ですよということの中で、今一部には賃金がこういう構造になった一つの転換点とも呼ばれております。

さまざまな対応をすることによって、やはりかなり海外に生産現場は、一時的にそのときに第1回目の移転がありましたよ。

その後2000年前後、さらにその間のいくつかの長円高、長円高がそれから2回ぐらいありましたからね。

この間に製造過程自身が各企業においてだいぶ変容したと。

それを私、そのご指摘の統計を見させていただいて、それを取り込めているのかなというのはちょっと気になったところではあります。

つまり、それを取り込めている、さらによく指摘されているのは、今なかなか製造現場を日本に戻したいと。

戻してもいいと。

あるいはそういう政府の新しい補助、つまり我々の新しい政権が、投資を国内に戻すということで、絶対的に税制も即時一括償却も今提言させていただき、数々の補助も出てくるということになると、それは潮時だなと思われる企業も多いんですが、いろいろな要因で戻すに戻せないと。

そこに置いてしまったものは、特に中国の場合は、持ち出しもできないんですよ。

これはまさにご指摘の通常の自由市場を前提としたところでは、それが起きるはずのときも起きえないような制約もあるので、この声も含めて、全てを含めた上で、そういう理由だけなのかなということについて、私はちょっと、特に全国区の参議院でございますが、極めて製造業の強い地域に私も立地しているものですから、あちこちで「ちょっと違うのかな」という気はしますけれども、ご指摘のような面も確かにあるんだと思いますね。

そこはですから、今最初の問いでも申し上げましたように、労働生産性やさまざまな日本独自の労働制約、この30年間のこういったものを一緒に考えながら、労働分配率も上げ、実質賃金をプラスにしていくと。

ということを産業政策、それからマクロ政策と一緒に合わせ技でやらないと効果はないと、そこまで我々も追い詰められているという認識はしております。

委員長 武村委員長

武村委員長:岡本君。

質疑者 岡本三成

岡本三成:大臣、消費税が社会保障の重要な財源として位置づけて、私もそう思います。

けど、その総消費税収とほぼ同じ金額が毎年化石燃料の輸入のために海外に流出しています。

多分それが最大の構造的な円安要因の1つだと思います。

同様に最近ですとデジタル赤字、これももう既に8兆円ぐらい毎年払っていますので、どのように構造的に毎年円売りドル買いが起こっているかということを変えていくことも大事だと思っていまして、産業政策をぜひともに取り組ませていただきたいというふうに思っています。

この円安について、日銀総裁にもお伺いしたいんですけれども、物価を安定させることが日銀の最大のミッションですけれども、円安による物価高が国民経済を直撃しています。

ということは、円安はそのまま物価を安定させる日銀の目的を達成するハードル、足枷になっていますけれども、現在の円安の状況を日銀総裁としてどのように認識、評価していらっしゃるかお伺いしたいと思います。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

私ども、まず金融政策の目的としてはあくまで物価の安定でありまして、為替相場のコントロールではございません。

為替相場の水準やその評価について具体的にコメントするのは差し控えさせていただいております。

当然のことながら、物価の安定を達成する上において、為替レートの変動が現在から将来の物価に与える影響という点には、極めて注意深い分析をしつつ、注意を払っておるところでございます。

その中で一つ注意しておりますのは、最近為替レートが変化、例えば円安になったときに、それが国内の価格に転嫁される可能性があるわけですが、その転嫁されるような率がしばらく前に比べると上昇しているということに分析で気づいております。

こうしたことにも注意しながら、円安の物価目標への影響について様々な分析を積み重ね、適切な政策を行ってまいりたいと思っております。

委員長 武村委員長

岡本君。

質疑者 岡本三成

先生、ありがとうございます。

もう今おっしゃったことをそのとおりだともちろんよく納得しておりまして、あくまでも金融政策において物価の安定を目標としているわけで、為替水準そのものには日銀は別に何のミッションもないわけですけれども、ただ結果的にその為替水準が物価安定に大きなファクターとしてのしかかってくるわけです。

そしてさまざまな財務大臣の発言はある意味口先介入としてよく機能しておりますけれども、日銀総裁の口先介入はより機能する可能性も十分ありまして、別に介入してくださいということではなくて、基本的なスタンスとして日本の物価を安定させるために適切な為替水準みたいなイメージをちゃんと持っていらっしゃること自体が、要は市場のスペキュレーションをやっている方々の、投機家の方々の過度な売り買いを抑制していきますので、そういうことも頭の片隅に置いていただけたらありがたいなというふうに思います。

次に、責任ある積極財政について片山大臣にお伺いしたいというふうに思います。

責任ある積極財政の中身につきましては、総理の所信でも、また片山財務大臣の所信でもお伺いしましたけれども、これまでとは何が違うんでしょうか。

これまでの財政政策はこうで、今回の高市政権の責任ある積極財政は、具体的に何が違うのかということを教えてください。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

まさに委員の今の御質問における問題意識と極めて共通するところが多いのかなと思うんですけれども、我が国の潜在成長率ですよね。

この潜在成長率が、主要先進国と比べても低迷をしておりますが、この圧倒的に足りないのは資本投入量、すなわち国内投資であります。

高市内閣では、その促進に徹底的な手入れをいたしたいと。

そのための責任ある積極財政でございます。

こういう国内投資の手入れのための財政フレームというようなことを今までやったことがありませんので、その意味では完全に転換だと考えております。

また同時に、マーケットからの信任を損なうようでは、むしろ経済にマイナスですから、マーケットからの信任を損なうような、いい加減な財政政策をとるわけでは決してなくて、私のもとに総理の御加盟で、官邸室も既に設置し、第1回の会合は12月に官房長官にも入っていただき、連立を組んでおります維新からの総理補佐官にも入っていただき、開いております。

このように財政規律にも十分配慮して財政政策を行うということが、この高市政権の責任ある積極財政であります。

本当に長年未来への投資不足が続いてまいりましたので、その流れを断ち切るためには、よほどはっきりした変化がないといけないということで、令和8年度予算案につきましては、既に概算要求基準が前政権においてできておりましたので、何もかも完璧に転換はできておらないわけですけれども、これから骨太の方針の策定に向けて、さまざまな議論を重ねて、この責任ある積極財政の方向性に、また国内投資への徹底的な手こ入れができるように組んでいかなければならないというところでございます。

それでさらに目配りとしては、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑えて、政府の債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくこと。

これをしっかり守って財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保し続けていくということ。

こういう強い経済の実現と財政の持続可能性の両立というのが、今回の責任ある積極財政の特徴といえば特徴であります。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 岡本三成

岡本君。

岡本三成今大臣がおっしゃったことを私なりにちょっと要約をすると、要はアベノミクスの三本の矢に置き換えて考えると、1本目の大胆な金融緩和は日銀が今も頑張ってくださっていると。

2本目の機動的な財政政策も、まあちゃんと予算は積み上がってきた。

けれども、3本目の民間投資を促す成長戦略にまだ改善の余地があるので、ここにアクセルを踏んでいきたいというふうなことかなというふうに理解をいたしました。

そこで、それをともに成し遂げようとしていらっしゃる日銀総裁にお伺いします。

はじめに申し上げたように、同じ国民生活に資するというミッションを持って、違う守備範囲を守っていらっしゃるので、政府の方向性というものがしっかりと日銀からもどう見えるかという御評価は、私はすごく大切だと思っているんですが、この責任ある積極財政につきまして、日銀総裁としてはどういうふうに評価していらっしゃるか教えてください。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

上田総裁財政運営は政府・国会の判断において行われるものと私ども認識しておりますので、具体的にコメントすることは差し控えさせていただけたらと思います。

ただ、一般論としていつも申し上げていることでございますが、政府が中長期的な財政健全化について市場の信任をしっかりと確保することは重要であると考えております。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 岡本三成

岡本君。

岡本三成わかりました。

総裁、もっと自由にいろいろな御発言いただけるように、何なら英語で御答弁いただいても大丈夫です。

英語で御発言いただくような気持ちでまたお願いしたいと思います。

ちょっと総裁にお伺いしたいんですけれども、今政府は強い経済をつくりたいとおっしゃっています。

私も大切だと思っているんです。

一般的に強い経済、経済を図る指標はGDPで、そうすると今世界で日本は第4位、IMFの数字だと第4位。

世界的には日本は大変強い経済の国だというふうに評価されています。

けれども、生活水準、そして豊かさを象徴する1人当たりGDP、これ直近のIMFの評価ですと、第38位です。

国としては経済は強いけれども、生活水準は相対的に厳しいというこの状況を改善したいと思っているんです。

これがどうしてこういう状況になってしまったのか、一人当たりのGDPも増えていくような経済政策、具体的にどういうことがあるのか、もし何かアイデアがあればぜひ教えてください。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

上田総裁経済の長期的な成長力は、申し上げるまでもないかもしれませんが、労働投入や資本ストックの伸びと、イノベーション等を通じた生産性の向上によってもたらされます。

日本経済について1990年代以降考えてみますと、一つは少子高齢化などによりまして労働投入が減少したこと。

それからデフレの下で設備投資が先送りされまして、資本ストックの伸び率も低下したこと。

また様々な理由でイノベーションの停滞によって生産性の伸びが低下した。

こういったことがありまして、長期的な成長力が弱まったというふうに考えられます。

ただ、ここ数年、先ほど来お議論がありました、賃金と物価が緩やかに上昇するメカニズムが少しずつ復活してきていること、また、政府による成長力強化に向けた取組も進められつつあるという中で、企業による生産性向上に向けた取組などが高まりまして、我が国の成長力が高まっていく方向にあるというふうに期待されます。

私どもとしても、物価安定目標の持続的安定的な達成実現を通じて、企業の前向きな行動を支えていきたいと思っております。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 岡本三成

岡本君。

岡本三成ありがとうございます。

ちょっとさらとりさせてください。

私、結局賃金が上がっていないことが、最大のここでも要因になってしまっているのではないかなというふうに思っているんです。

つまり政策として、一つ一つの企業は個別最適として分配可能な利益というのをいろいろなものに回してきたけれども、結果的に賃金にはなかなか回らなかったと。

もし賃金に仮に回っていれば、それが消費傾向を上げ、消費につながり、国内消費が上がっていく。

国内消費はサービス業も含めて、ほとんどは国内でされますので、その設備投資も国内に回っていき、乗数効果も上がっていく。

であるがゆえに、賃金を起点とした経済成長ができれば、一人一人の生活を起点として、国内産業が設備投資等を含めて大きくなるがゆえに、一人当たりのGDPも上がっていく。

10年間の、これ、個別企業は個別最適になっているんですが、マクロ政策としては全く全体最適になっていないんですね。

過去10年間、大体、内部留保になったのは1年平均27兆円です。

一昨年は1年で50兆円、内部留保になっているのに、ベアが1%上がるといくらになるか。

ベア1%で3兆円です。

50兆円の内部留保がある中で、大企業をいじめようとかいう話は全くありません。

マクロ経済政策として、内部留保に積み上がった1割から2割ぐらいがベアに回れば、ベアが1、2%回って、それが実はマクロ経済政策として日本のGDPを上げていき、総数を上げていき、国内の経済を良くしていき、その結果として一人当たりGDPに関して大きな寄与を持つという考え方を持っているんですが、どう思われますか。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

確かに委員がおっしゃいますように、賃金が何らかの要因で前よりも上がるということになりますと、それを起点としまして消費が刺激され、またそれがさまざまな経済のほかのセクターを刺激するという好循環が生まれる可能性はございます。

ただ一方で、賃金自体は先ほど来、ご議論ありましたように生産性上昇率によって規定される面も強くありまして、そこは両方の因果関係があるというふうに捉えざるを得ないかなと思っております。

委員長 武村委員長

岡本君。

質疑者 岡本三成

これはまた別の委員会等で、またはこの委員会の中で、ぜひ財務大臣にも、どのようにマクロ経済政策として、別に大企業をいじめようとかではなく、マクロ経済政策としてどういうふうに所得・賃金を上げていくかということを議論させていただきたいと思います。

時間が迫ってきたので、最後に財務省と日銀の海外のカウンターパートとの人事交流についてご提案させていただきたいというふうに思います。

過去には財務省は海外の主要な国の財務省との人事交流もやっていたこともあります。

今もたまにやっているというふうに聞いています。

日銀もやっています。

送っているところもあります。

けれども他国と比べると人数的に圧倒的に少ないというのが私の理解です。

特に日銀の金融政策なんていうのはグローバルトランザクションですから、例えば日銀のバンカーの方がバンク・オブ・イングランド、FRB、カナダ等に行って3年ぐらいされると、そこの人間関係が5年後10年後、こちらが向こうのカウンターパートとつながっていれば、さまざまな情報共有がすることができますし、同じようなことが財務省でも起こり得るというふうに思っているんですね。

私は2016年か、外務大臣政務官をやらせていただいていたときに、ニューヨークに行って、外務省の方と日銀のニューヨーク駐在事務所の方をお呼びして、ニューヨーク連銀に伺いました。

ニューヨーク連銀の当時の総裁が、議員になる前の同僚だったんですね。

いろいろ話をしてびっくりしたんですが、外国の中央銀行からの出向者がいっぱいです。

日本からは誰もいませんでした。

リクエストがないからだというふうに言っていました。

財務省も全く一緒で、私は日銀総裁に上田総裁がなられる前に、ある日銀の方にお伺いしたことがあるんですね。

「なぜお呼びしないんですか」と。

お呼びすれば、そこでさまざまな人間関係ができて、その人が母国で中央銀行を変えたときも、またコミュニケーションチャネルができると。

その方は、「いやいや、言葉の問題でコミュニケーションできないんです」と言われていまして。

「いやいや、天下のセントラルバンク・オブ・ジャパンでしょう」と。

金融の用語なんて、哲学を議論するわけでもなんでもないので、言葉さえ覚えれば非常に簡単で、要は、今、なかなか若い有能な方が、中央銀行や官僚にもなってくだされづらいような時代になってきました。

その方々に来ていただいて、そしてその方々のスキルアップとしても、海外の財務省や中央銀行で学んで迎え入れて、こちらもネットワークをつくることで、将来の財政政策の情報共有・交換ができるようなパートナーを他の財務省につくっていく。

そして金融政策を実際にやっていくときにはネットワークと一緒にやっていくことが必要ですから、セントラルバンクとして他の銀行ともつながっていくということをものすごい勢いでやることが今大切だというふうに思っているんですが、人材交流について今後どういうふうにお取り組みいただけるかということを、財務大臣、日銀総裁それぞれご答弁いただければと思います。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

大切さを非常に痛感しておりますが、私は他国の財務省に行ったことはないんですけれども、国際会議の総務代理というんですか、ちゃんと外務省から辞令をいただいて、サミットやG7に出る役を90年代にやっておりましたので、そういうチームというのに参加していると、自ずとそのときのG7の仲間とは全部仲良くをやります。

その人脈は場合によってはまだ続いているので、やはり今、採用人数が絞られている中で、どこかの国になかなか2年3年優秀な人を送るということが率直難しいので、別に忌避しているわけでも何でもなくて、そういうところに置けないということがあるんだと思いますが、例えば、パリクラブのようなところへの交渉代表を若い人に当てて、チームの中で責任を持たせて、そこで人脈をつくるというようなことをしていけば、国際的な人脈というのはかなり構築できます。

また財務省の場合は、おかげさまでかなりの割合が留学しておりますが、その留学先が問題なんですよね。

やはりそういうところに行くような人が行くところに、大変かもしれないし、なかなか受からないかもしれないけれども、送り込まないと。

ただ単にどこでもいいというわけではなくて、アメリカや欧州においても、そういう政府交換なり、ビジネス界の交換になるようなところに送らなくちゃいけないということはあるので、全体的な人事戦略として、海外と対等に渡り合える、あるいは友情をもって接することができるような人材を職業訓練の中でいかに養成するかということは非常に大事だと思っていて。

私は留学先がフランスなんですけれども、これは一択なんですよ。

エナールしかないんで。

今の大統領が廃止しちゃいましたけれども、全く同じものを隣に作っていますから、二手になる。

それは国によっては非常に簡単なこともありますが、どの国でもそういう場というのは必ずありますので、御指摘も踏まえて、できるだけ人脈を構築するように頑張ってまいりたいと思います。

答弁者 上田総裁

上田総裁、御指摘のようにグローバル人材の重要性は一段と高まっていると思います。

私どもはもちろん、例えばIMFであったりBISであったり、各国の中央銀行にかなりの人数を出向させております。

ただ、一段と努力したいと思っております。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 岡本三成

岡本君。

岡本三成時間が来ました。

最後に委員長にぜひ理事会で御協議いただきたいことがありまして、今日、日銀総裁に来ていただきました。

それは私、4分お時間を頂戴しています。

いろいろなことをお伺いできると思ったんですね。

今日もいろいろな方が呼ばれていて、それぞれもちろん国権の最高機関ですからお呼びになると、日銀総裁はたった1問でもいらっしゃるんですけれども、やはり日銀総裁をたった1問2問のために、すみません、変な意味じゃなくて。

というよりは、例えばアメリカとかヨーロッパの公聴会みたいな形で、この委員会は朝から晩まで全部日銀総裁の日として、私たち一人ひとりが、総裁の御予定も考えながら、しっかりとした議論ができるようなことをどうしていくかということを、ぜひ、理事会で御議論いただければと思いますので、お取り計らいをよろしくお願いいたします。

委員長 武村委員長

武村委員長理事会で協議させていただきます。

ありがとうございました。

終わります。

伊佐進一 (中道改革連合・無所属) 38発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長:次に伊佐進一君。

質疑者 伊佐進一

伊佐君:中道改革連合の伊佐進一です。

本日、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

まず冒頭、ちょっと申し上げたいのは、今、予算委員会が行われております。

歳出別審査が行われております。

その裏で、今、大臣に来ていただいて、財務金融委員会を開かせていただいておりますが、これ、歳出別審査、本来であれば、これは去年もそうでしたけど、内閣総理大臣委員会の運びの話ではありますが、そういう意味では職権で今回立てられて、予算委員会については財務大臣が出席されずという裏で、そういう事情があって今回ここで財務金融委員会を開催しているんだという事情は、ぜひご承知していただきたいと思っております。

私自身も予算委員会のメンバーでありますので、本来あっちにいなきゃいけないんですが、ちょっと差し替えをお願いをしてこっちに来ているという状況です。

我々の思いは、しっかりといかなる状況であっても、やはり国民生活に大事な予算、そしてまた今回、財務金融委員会でのさまざまな法案については、しっかりとした審議を行っていくことが重要だと思っております。

そういう意味では、今回こういう状況でありましても、国会がある意味不正常な状況でありましても、在勤の与党の理事の皆さんにしっかりとご理解をいただいて、例年と同じように質疑のお時間をいただいたということは、まず感謝申し上げたい。

そして大臣にもご出席いただいていることを感謝申し上げたいと思っております。

私も実は今日、質問通告した中で、日銀と政府のアコードについて質問をするつもりでおりました。

その中での観点としては、さっきも議論があったように、このアコードというのは2013年から変わっておりません。

一言だけ表現ぶりが変わったところがあるだけで、そのままなんですよね。

これ、2013年と比べて、もちろんデフレを完全に脱却しきったと自信を持って言えない、もしかしたら何かあったら戻るかもしれないという理屈はわかるんですが、ただ、あまりにも経済状況も違うし、あまりにも財政状況も違うし、ここはやはり私は見直していくべきじゃないかと。

さっき賃金の観点でと岡本委員は言いましたけれども、私は賃金と、やはり円安、この観点で見直していくべきじゃないかと思います。

ただ、今日いろいろ質疑の中で、私自身も新しい発見がありましたし、日銀総裁も、また片山大臣も答弁いただいた中で、ちょっとこれをもう一回私自身の中で精査をして、いま一度ここは質問をさせていただきたい。

後日、この財務金融委員会か、あるいは私、予算委員でもありますので、予算委員会かでまた議論させていただきたいと思っておりますので、今日のところはこの質問を置いておきたいと思っております。

ということで、上田総裁、いろいろご公務もあるでしょうから、ここでご退席いただいて結構ですので、よろしくお願いいたします。

上田総裁、ご退席いただいて結構です。

このアコード含め、岡本さんの対処交渉の話から、私がいきなり最初取り上げるのは、「さなえトークン」の話をさせていただきたいと思っております。

これは私、基本的に政府参考人と議論をやらせていただこうと思っているんですが、ただ、最後はこの議論を聞いていただいた上で、大臣の方から、もし何かご所感あればいただければと思っております。

この「さなえトークン」についてなんですが、これは高市総理の名前が入っている暗号資産、昔でいう仮想通貨ですね。

この「さなえトークン」について、この主催者側は高市総理にお墨付きをもらっているかのような広告宣伝をしたと。

実際に高市さんサイドとはコミュニケーションを取らせてもらっているというような発言も、私も拝見いたしました。

暗号資産を発行した。

発行後、値段が上がり続けた。

何十億。

私も持っていないので、もちろんわかりませんけれども、いろいろ報道を見ていますと、何十億にも価値が上がったと言われています。

その後、高市総理から「全く知らない。

承認を与えたものではない」というふうにXでポストされました。

この高市さんサイドと主催者が言っているのは、「チームさなえで日本を変える」という講演会組織であります。

その講演会からはどういう声明が出ているかといいますと、あくまでこれは民意を、主催者側からあった話というのは、あくまで民意を広く聞いて政策に反映させる、いわゆるブロードリスニング。

このブロードリスニングをデジタルでやるという話を聞いて、「それはいいじゃないか。

いい意見を出した人には」ポイントを与える、それがこのトークンの意味ですというふうに、この後援会の皆さんは聞いていた。

だから「ああ、いいね」ということを言ったわけですが、ところがそういうブロードリスニングが始まる前に、暗号資産・仮想通貨として発行されたので、「こんなん聞いていない」ということになったわけです。

無関係と言われたので、一気に根崩れを起こしました。

今、金融庁が実態把握に乗り出しているというのが今の現状です。

その上で、まだ調査に乗り出したばかりですので。

またさらにもっと言えば、さっき言った後援会、高市総理の後援会、高市事務所がどう関与していたかとか、あるいは後援会がどう関与していたか。

これは総理御本人に聞く以外にも当然わからないわけですし、片山大臣に伺っても仕方がないというふうに思っております。

ただ今、政府の詳細の把握というのもこれからだと思いますが、今ある情報の中でちょっとファクトをチェックしていきたいなと思っております。

まず、この新しいコインの発行にはルールがあります。

それは自主規制団体JVCEAというのだそうですが、ここがまずこの新しいコインの適格性をチェックすると。

例えば、匿名性がちゃんと担保されているかどうか。

あるいは投資家保護がきちんとなされているかどうか。

また反社会団体との関係がないかどうか。

いろいろな専門的な観点でこのJVCEAという団体がチェックをした上で、これが大丈夫だとなったら登録をするということなんですが。

まず最初の質問は、この「さなえトークン」について、この主催者は暗号資産交換業として、さっき私が申し上げた登録をしているのかどうか、伺いたいと思います。

政府参考人 岡田審議官(金融庁総合政策局)

岡田審議官(金融庁総合政策局)、お答え申し上げます。

金融庁が登録を行っております暗号資産交換業者28社の中で、当該トークンを取り扱っている事業者はございません。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

まず、暗号資産交換業として本来登録をしなきゃいけないところを登録していないということです。

そもそも登録する必要があるかどうかというところも一つ、おそらくポイントがあるんだろうと思っておりますが、つまり「業として行っていれば登録する」という観点で、今回このさなえトークンの発行・運用というのが業として行っているかどうかということがポイントだと思いますが、これ、どういう要件を満たせば業として行っているというふうに言えるんでしょうか。

政府参考人 岡田審議官(金融庁総合政策局)

岡田審議官。

我が国で一般的に、自社が発行している暗号資産につきましても、日本の居住者を相手方として販売を行う場合には、暗号資産交換業に該当するものと解釈されております。

それでその上で、私どもの暗号資産交換業者に対する事務ガイドラインにおきまして、今の暗号資産交換業の「業として行っている」ということの判断におきましては、反復継続性でありましたり、対公衆性でありましたりといったことを踏まえて、個別事例ごとに判断をすると、そういうようにされております。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

失礼いたしました。

日銀の中村理事も今御同席いただいているということなので、さっき申し上げたアコードの質問以外に多分通告していないんじゃないかと思いますので、御退席いただいて結構です。

お答えしてください。

業として行っているかどうか、今答弁いただきましたとおり、不特定多数に対して行っているかどうか、あるいは繰り返し反復継続を行っているかどうかと。

ただ外形的な条件だけ見ますと、実際に仲間内だけでやっていて、価格が数十億円になりましたとかというのは、なかなか想像しづらいなと思っております。

そういう意味では、業としての可能性も私は高いんじゃないかと思っておりますが、その上でやはり問題は、もし総理サイドと言われる方々の言い方が正しいのであるとすれば、ある意味総理と関係があるように見せかけた。

さらにこれ、実際にバーンと上がってバーンと下がったわけで、ここで被害を被ったということになれば、当然詐欺罪に当たる可能性もあるというふうに思っておりますが、今回のこのさなえトークンの一件で、主催者あるいは関係者を罪に問うことができるのかどうか、伺いたいと思います。

政府参考人 岡田審議官(金融庁総合政策局)

岡田審議官。

お答えします。

個別の事例につきましては、回答を差し控えさせていただきたいと存じますが、一般論といたしまして、金融庁といたしまして、各種事案に対して、実態把握に基づき利用者保護の観点から必要に応じて適切に対応していきたいと考えております。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

まだ詳細の把握に乗り出したという段階ですので、今この段階ではなかなか判断するのは難しいというふうに思います。

金融庁の立場としては、様々なこういうトークン、コインであったり、こういう商品に対して、金融監督の立場からこの違法性があるかどうかと。

という観点で判断されると思いますし、さっき私が申し上げた、例えばこれによって実際に被害を受けられた方々、虚偽の情報に基づいて投資を行って被害を受けた方がいらっしゃるのであれば、これはある意味警察庁、警察の観点で、詐欺罪の観点で、この構成要件に当たるかどうかということになるんじゃないかというふうに思っております。

ちなみにこれ、金融庁の金融監督の観点でいうと、さっきの無登録を含めて、罰則というのはどういう形になっているでしょうか。

政府参考人 岡田審議官(金融庁総合政策局)

岡田審議官。

お答えします。

無登録で暗号資産交換業を行った場合は、3年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金、またこれが併科されるということでございます。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

冒頭取り上げたのは、いろいろな金融の世界でもさまざまな投資商品というのが出ております。

このコインについて申し上げると、日本で今100を超えるコインというのが存在する。

日本では比較的厳格にやっているとは言われておりますが、世界では数千のコインが取引をされている。

これが、もし一定のルールはあるものの、本当に適切な投資家としてルールに基づいて、もちろん損をする、得をするというのは当然あると思いますが、そのリスク見合いでそれぞれの投資家が判断されると思うんですが、例えばさっき申し上げた虚偽の情報であったりとか、あるいはいい加減な体制でそこに投資家が入って損をするというようなことがあって、金融資産を失うというようなことは、これはちょっとあってはならないというふうに思っております。

ここまで、もし大臣何かご所感あればいただければと思います。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

この点で、昨日、定例の記者会見でも聞かれまして、その時点でもう総理からは、ご自分とは一切関係ないし、ご自分が承認を付与したものではないということを、その前日にXで発信されて、私もそれを聞いておりましたので、それをリツイートいたしまして、何千万人かが見ておられると思います。

その時点で具体的な告発や被害者が名乗り出て、よくあるんですけれども、金融庁の方にそういうのがあったということがなかったので、その点では、仮に今、金融庁の事務方が申し上げましたように、利用者保護で何らかの違反があるというのが必要があるのであれば、当然適切に対応します、というような言い方をしたところでございます。

本日の昼に、「さなえトークン」関連企業とされるNoBorderDAOのXのアカウントで、以下のような内容が公表されたというのを聞いておりまして、それは、1、トークン保有者への補償の実施、2、トークンの名称変更、プロジェクト見直し、3、有識者による検証委員会の設置、再発防止策の構築ということだそうでございますが、私どもに相談があったということではないんですが、このようなことをされているようであります。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

ありがとうございました。

しっかり利用者保護の観点でもし問題があるようであれば、しっかりと金融庁としても対応するということでしたので、よろしくお願いしたいというふうに思います。

その次は、ちょっとだいぶ飛ばしまして、問い15からいきたいと思います。

今回、衆議院選挙を通じて、私たち中道改革連合でも、さまざまな公約を掲げさせていただきました。

その中で、当委員会に関係するところについて、少し議論をさせていただきたいというふうに思っております。

まず一つ目は、「130万の崖」の話です。

これ、手取りを増やすというのが、この近年、大きな政治のテーマになっておりますが、130万の壁については、基礎控除をどうするかと、基礎控除を含めて、この控除のあり方はどうかという議論も、ここのところ国会でも議論がなされてきた。

最終的には今178万円となりました。

だからここは103万の壁はある意味大きな動きがあった。

106万の壁については、これは実質なくなりました。

つまり106万の壁というのは、厚生年金、健康保険、この年収を超えると厚生年金を払わなきゃいけない、健康保険に加入しなきゃいけない。

これもなくなりました。

なくなったというか、今まではこの106万か、週20時間かというのが一つの目安だったわけですが、最低賃金が今どんどん上がっていますので、週20時間働くと、もう自然と年収106万を超えてきています。

特に今年からは、全ての都道府県の最低賃金の状況を見てみますと、週20時間になったら、どの都道府県でも106万を超えるということになりました。

だから106万の必要性がなくなって、今、週20時間だけが厚生年金の適用条件になっているということです。

資料の7をお配りしておりますが見ていただくと、「年収の壁をめぐる現状」ということで、この右のところを見ていただくと、この就業調整、例えば本当はもっと働きたいけど働くのを控えると。

という就業調整について、実はこのアンケートの結果、これは厚労省の資料ですが、アンケートの結果を見ても、配偶者がいる女性のパートタイム労働者のうち、就業調整しているといった理由ナンバー1は、やはり130万の壁です。

57.3%。

6割近くが130万の壁で就業調整をしているということです。

我々だけじゃなくて、おそらくどの党も今回の公約を見させていただくと、130万の壁を何とかしなきゃいけないというような思い、認識を共有している党が多いというふうに思っております。

この壁が何で一番きついかというと、106万の壁、健康保険の壁というのは、超えると保険料負担はもちろん生じるんですけれども、もらえるものは増えるわけですよ。

例えば年金も増えます。

病気になったときの傷病手当金も増えます。

ところが130万の壁については、これは国民年金、基礎年金なので、ここは超えて支払いだけが生じてもらえるものは何も変わらないというところが一番きついということです。

さらに言えば、この小さな会社というのは厚生年金がそもそもありませんので、もともと106万の壁がないんですよね。

130万しか存在しないわけです。

130万の壁でこれだけ就業調整が行われている現状に対して、政府はこれまでどのような対応を行ってきたか伺いたいと思います。

政府参考人 熊木大臣官房審議官(厚生労働省)

厚生労働省、熊木大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

先生御指摘のとおり、130万のいわゆる壁の課題等については御指摘のとおりでございまして、私どもとしてはできる限り被保険者保険への移行を促していくということが重要であるという認識のもと、この適用拡大を着実に行ってきているところでございます。

また、働く方々に壁を意識せず働いていただける環境づくり、これを一層支援するということが必要でございますので、まず令和5年10月からは、いわゆる年収の壁支援強化パッケージを実施してございます。

さらに令和7年7月から、キャリアアップ助成金という助成金を拡充いたしまして、最大75万円まで支給額を引き上げる。

加えて本年4月からは被扶養者認定方法の見直しを行う、こういった取組を実施してきたところでございます。

これらの取組を通じまして、誰もが能力を発揮できる働き方の実現に向けて取組を進めてまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

武村委員長。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

今、政府としても本当にいろいろ御努力をいただいて、いろいろな取組をやっていただきました。

キャリアアップ助成金の活用であるとか、被扶養者認定の円滑化の恒久化。

もう1個だけ付け加えて言っていただきたいのは、令和8年4月から、この4月から始まる雇用契約の話も、これも新しく手当てしていただいていると思うんですが、そこも言及していただければと思います。

政府参考人 熊木審議官(厚生労働省)

熊木審議官。

はい、御指摘のとおりでございまして、この4月から雇用契約を最初に結ぶときに、もう契約上でわかりますので、そういった方につきましては、被扶養者認定を、その時点で被扶養者認定をすると、雇用契約上で130万円未満であることが明らかな場合には、それを被扶養者認定をするということをしたいと考えてございます。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

例えばさっきもおっしゃっていただいた被扶養者認定の円滑化の恒久化。

これはどういう意味かというと、要は事業者側が「130万円超えたんだけど、年末で例えば忙しいからちょっと出てよと言って130万円超えたけど、あくまでそれを超えたのは今たまたま忙しいから一時的に超えただけなんですよ」というふうに事業者が申告をすれば、多めに見る。

超えてなかったことにある意味するというか、そういう制度。

これは2年間の限定だったんですが、これをもう恒久的にやります。

事業者が「たまたま一時的に超えただけなんです」と言えば、130万を超えたとしても、一応多めに見られるのがこの一つ目。

もう一個、令和8年4月から始まるのは、雇用契約の内容をもとに判断する。

つまり、雇用契約上、例えば週何時間働きます、年収大体それでいくらですと決まっているんだけど、残業部分というのはいくら発生するかわからないので、そこを除いて判断します、というのがこの4月から始まるということです。

私の問題意識は、いろいろやってはいただいているんですが、今の賃上げ局面でどれも難しくなってくるという話なんです。

これは、さっき答弁いただいたとおり、基本的には政府の立場としては、被保険者保険の適用拡大。

つまり、厚生年金とか健康保険に入ってくれる人をどんどん増やしていきましょうという政策なわけですよね。

130万の壁というのは、あくまで国民年金の壁なので、ここは小規模事業者で働く人の壁なわけですよ。

厚生年金であれば、さっき申し上げたように、106万が先に来ますので、130万よりも。

週20時間の方が先に来ますので、あまり厚生年金に入っている会社というのは関係ないわけですよね。

今政府がさっき申し上げた、被用者保険の適用拡大というのは、厚生年金をできるだけ広めましょう、小規模の事業者にも厚生年金を義務化していきましょうという動きがある。

現状、従業員数が50人を超えたところには今、全て厚生年金、健康保険が適用の義務化されています。

これも徐々に、2027年10月からは36人以上の事業者に適用される。

2029年10月からは21人以上に適用される。

2032年は11人以上。

2035年は、最後2035年10月からは全ての事業者に段階的に適用されます。

だから最後2035年までいくと、ほぼ全ての会社、事業者が厚生年金の世界になるわけですよね。

そうなったら130万の壁もなくなるということになるんですが、問題は最賃がどんどん上がっていっています。

最低賃金がどんどん上がる。

そうすると2035年まで、さっき申し上げたように、「いやいや、これは一時的なんです」という理屈が立つかどうか。

あるいは契約上で「残業代は除いています」「基本給だけなんです」と言ったとしても、おそらく130万円をこれからどんどん超えてきます。

今せっかくやっていただいたことが使えなくなってくるんですよ。

実際に東京都の最低賃金を見ると、130万をすでに超えていますという状況なんですよ。

だから2035年までは持たないんです。

どこかで何かまた新しいことをやらなきゃ、この130万の壁、就業調整というのは解消されません。

という観点で、ぜひ政府に伺いたいのは、この130万の壁の今の対応では、この賃上げの上昇する中で、最終段階まで十分とは言えない。

何らかのものを考える必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

答弁者 政府側発言者

(政府側発言)御指摘ありがとうございます。

この課題についてのポイント、いくつかございますけれども、まず2035年10月以降、企業規模12人以下の企業が、被用者保険の適用拡大の対象に入ってくる。

これがまず遅いということが、一つある御指摘かと思います。

それにつきましては、先生がおっしゃられたように、2027、2029、2032と段階的に徐々に増やしていく。

その過程において、被用者保険の適用拡大が着実に進んでいく。

その上でこのパッケージを実施した話、そしてキャリアアップ助成金の拡充といったことを申し上げましたので、これらの取組をしっかりと通じまして、引き続き希望する方々の働き方、希望する働き方の実現に向けた取組を進めていくことが重要だというふうに考えてございます。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

(伊佐進一)私は別に適用が遅いということは申し上げていなくて。

これはやはり丁寧に進めないといけないので、やはり小規模な事業者が一気に、これは厚生年金の世界に行くと会社負担も当然大きくなります。

ここは丁寧に進めるべきだと思っておりまして、2035年の時間が遅い早いというよりも、それまでの間、何らかの手を打たないといけないんじゃないですかという問題意識です。

ちょっとこれ、ぜひ財務省にも伺いたいんですが、資料7を見ていただいて。

壁というのは、本来であれば収入が増えたら手取りが増えます。

ところが106万、130万を超えた瞬間、ドンと落ちるわけですよね。

これが手取り減になります。

ここを公費で埋めるということに対して、相当抵抗があると思いますが、財務省の見解を伺いたいと思います。

答弁者 中谷副大臣

中谷副大臣。

(中谷副大臣)先生が詳しく御説明していただいたので、収入増加に伴い被扶養者から外れる人に対して、ここで就業調整を行ってしまう。

これを防止する観点から公費を給付する、公費で給付を行うといった政策を念頭に置いておられるというふうに思います。

先日参議院本会議において高市総理からも申し上げたとおり、これについて政府といたしましては、社会保険制度における給付と負担のバランスの関係、さらには所得把握など実務上の課題や財源といった課題があると、これについて整理が必要と考えております。

その上で、いわゆる130万円の壁については、被用者保険の適用拡大を着実に実施することで、働く方々の被用者保険への移行を促していくことが重要というふうに考えているところでありまして、あわせて、壁を意識せず働いていただける環境づくりを支援する観点から、厚生労働省において行われております「年収の壁」支援強化パッケージやキャリアアップ助成金の拡充など、取組が進められておると承知しております。

誰もが希望する働き方を実現することができるよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

今の中谷副大臣がおっしゃったことを私も非常に理解をいたします。

被扶養者に対する適用拡大というのをしっかりとやっていくという観点について、着実に実施するんだというような話というのは当然、今申し上げたとおりで。

だからそれがちょっと間に合わないんじゃないかという話であって、やはり大きな観点、もちろん財源の話はあるんですが、おそらく給付と負担のバランスとおっしゃいました。

これ、保険で賄っているところに公費が入ってくるということに対して、どう整理するかということだと思うんです。

ただ実際は、例えば協会けんぽ、これは公費が16.4%入っています。

保険以外から。

もちろんこれ工夫しているんですよ。

財布は分けています。

給付費の16.4%は公費からという、同じ財布には入れていないんですよね。

しっかり分かれているわけですよ。

もちろんそれをもっと言えば年金になって、国民年金に半分公費投入というような状況でもあります。

だからここは私も決して、保険財源と公費をごちゃ混ぜにするのはこのましくないというふうに思っておりますが、ここは何らかの形で工夫しながら、さっき申し上げたように2035年、いずれ最低賃金すべて130万を超えてくるような世界になってしまうのであれば、ちょっと次元的に検討する余地はあるんじゃないかというふうに思っております。

もちろんこれ、人によっては130万をもっと後ろに倒せばいいじゃないかと、150万とかいう方もいらっしゃいますが、私はそれはあまり良くないなと思っています。

それをやるとさっき申し上げた被用者保険の適用拡大と逆行することになりますので、そこは良くないと思っているんですが、ぜひこの辺は引き続きまた政府の皆さんと議論させていただきたいというふうに思っております。

次に、これもちょっと難しい話なんですが、インボイスの廃止も私たち中道改革連合で実は今回公約で掲げさせていただきました。

相当悩みながらこれ決めました。

インボイスを一歩一歩前に進めてきた。

相当前向きにさまざまな工夫をしながらやってきたわけです。

簡易課税制度を使ったりとか、あるいは課税事業者に、たとえ免税事業者から課税事業者になられたとしても、2割特例を設けて、今回3割特例になりましたけれども、というのを使いながら、いろいろと対応して、一歩ずつ前に進めてきた状況です。

相当悩んだのは、やはり多くの中小企業、零細企業の皆さんから、インボイスが本当に負担だというのが相変わらず耳に入ってくると。

これはおそらくここの議場にいる皆さんも同じじゃないかと私は思うんですが、ちょっと財務省、これもし政府参考人で答えられるのであれば、中小企業の皆さん、大きな負担だとずっとおっしゃっているんですけど、何が大変だと思いますか。

政府参考人 青木主計局長(財務省)

財務省青木主計局長。

青木主計局長:お答えします。

インボイスを導入した際に、さまざまなアンケート調査、私ども、または関係省庁、それから民間の事業者さん、いろいろそういったもので、どういうところが負担なのかということをお聞きしました。

その当時一番大きかったのは、やはり新しい制度ということで、最初はまず新しい制度に習熟するための勉強期間というか、そういったものにそれなりに時間がかかるし、負担もあると。

それからやはり最初のうちは間違いみたいなものもあって、そういったものを訂正しなきゃいけないとか、そういったことも割と大変だというお声を伺っていたところでございます。

委員長 武村展英

武村委員長:伊佐君。

質疑者 伊佐進一

伊佐進一:これも私は何となく現場で聞いているのとちょっと違うなと思っていまして、「新しいから慣れれば大丈夫なんだ」というのが本当にそうかどうかですね。

おそらく私が感じているのは、免税事業者でい続けることによる、インボイス導入による取引からの排除というのが、実は思った以上に結構強力に効いてしまっているというところがあるんじゃないかというふうに思っています。

ちょっと伺いたいのは、これは軽減税率。

今、食料品の軽減税率8%になっております。

これは当時3党の合意で、当時の民主党政権、民主党と自民党と公明党で、軽減税率の法律に書き込み、最終的には自公政権で実現したわけですが、その際に「複数税率であれば必要なんだ、インボイスは」というのを財務省はずっとおっしゃっているわけですが、ちょっとこれ、端的に伺いたいのは、複数税率だったら何でインボイスは必要になるんでしたっけ。

政府参考人 青木主計局長(財務省)

青木主計局長:お答えいたします。

まず、仕入税額控除、消費税の場合、仕入税額控除を事業者さんが適用されるわけなんですけれども、これを正しく適用して、消費税の適正な課税を確保するためには、買い手側で仕入税額控除を行う際の適用税率が、売り手側で売上に対して適用された税率と一致しているということが確認できるような仕組みが必要でございます。

この点、我が国では税率が単一であれば適用税率の誤りを防ぐという観点では特別な仕組みを設けることが必ずしも必要ではないという考え方のもとで、複数税率を導入する前は帳簿及び請求書などによりまして確認する仕組みが採用されていたところでございますが、複数税率になったことによりまして、売り手と買い手側で適用税率の認識を一致させるための仕組みが必要となりまして、インボイス制度が導入されたところでございます。

なお、諸外国の状況を見ますと、消費税に相当する税制を有する国・地域が全世界で170以上あるわけでございますが、それらにおいては、仕入れ先において課税されていることの証明が必要であるという理由から、単一税率の場合であってもインボイス制度が導入されている例はございます。

このようにインボイス制度は、消費税の仕組みを適正公平に運用するために、本来必要な仕組みであるというふうに考えております。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

伊佐進一軽減税率が導入されたのは2019年でした。

インボイスが導入されたのは2023年でした。

この4年間はインボイスはなかったんですが、ただ軽減税率、複数税率の日本の税制になっていたと。

この間どうしていたかというと、いわゆる区分記載方式、区分記載請求書等保存方式という形でやりましょうとなって、実際にはここで課税業務が行われていた、徴収業務が行われていたということなんですが、インボイスと区分記載請求書等保存方式、何が違うんでしょうか。

政府参考人 青木市税局長

青木市税局長お答えいたします。

お尋ねのありましたインボイスと区分記載請求書は、どちらも複数税率の下で適正な課税を確保するために、複数税率の導入前からやり取りをされてまいりました請求書などに、適用税率等の一定の事項が追記されているというものでございます。

ただし、インボイスにつきましては、区分記載請求書とは異なりまして、売り手は買い手の求めに応じてインボイスを交付し、その写しを保存することが義務付けられております。

また、買い手において、適用税率や消費税額を追記、後から記載することは認められておりません。

こうしたことによりまして、インボイス制度の下では、売り手と買い手の間で適用税率、税額の認識が意図せず相違することが防がれる仕組みとなっておりまして、区分記載請求書方式に比べまして、複数税率の下で消費税の適正な課税を確保する上で、より効果的な仕組みというふうになっているというふうに考えております。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

伊佐進一これインボイスは保存するものなんだということがまず1点おっしゃったんですが、これそもそも帳簿というのがあるわけで、ある意味帳簿も保存するものですという義務化すれば多分一緒になると思うんですよね。

あとは追記というのは私はよくわからなかったんですが、追記漏れがあったらもう1回発行し直してというのは多分どっちも同じような気もするんですが。

もっと言えばよく言われるのは、書き直したりできるんだと、インボイスは書き直せないんだと言われるんですけど、これでも意図を持って書き直したら当然どの方式であれ脱税なわけで、あるいは間違ったらそれは当然税務署に指摘されるわけで、そこも私はあまりすっと落ちていないんです。

答弁の中でさっきおっしゃったような、単一税率の国でもやっているんですというのは、逆に言えば単一税率でもある。

複数税率だから必要なんじゃなくて、単一税率だろうが複数税率だろうが適正な税制のことを考えると必要だという観点であって、必ずしも複数税率だから必要なんだというのは、私はここは理屈的には実は必ずしも正しいと言えないんじゃないかというふうに思っております。

だから一番大きな違いは、私の理解ではインボイスと何が一番違うかというと、結局のところさっき冒頭申し上げたとおり、インボイスがないと仕入れ税額控除ができないという制度なわけです。

だからある意味免税事業者を排除されるということで、つまり益税をなくす。

益税をなくすということが一番の狙いがこのインボイスの趣旨だと理解するのが一番わかりやすくて。

ちなみに、インボイスは今導入されているわけですが、今回インボイスの導入でどれほど税収が上がったか、つまり益税が解消されたか、伺いたいと思います。

政府参考人 青木市税局長

青木市税局長お答えいたします。

インボイス制度の導入に伴いまして、免税事業者の方が課税事業者に転換されることによります増収額、平年度において国地方を合わせまして約二千億円というふうに見込んでおります。

質疑者 伊佐進一

伊佐進一益税を最小化するという必要性は私も認めます。

それが必ずしも間違っていると思いません。

ただ、さっき申し上げたとおり、これをやると悩みながら、多分我々前に進んできたわけですが。

今の経済状況で、果たしてやると、やはりさまざま3割特例だったりやってはいただいているものの、やはり中小は苦しいというのが、私が今現場で聞いているお声ですので、今日はちょっとファクトについてさまざま質問させていただきました。

引き続きここも議論させていただきたいというふうに思っております。

次に子ども・子育て支援金について伺いたいと思うんですが、これよく巷では「独身税」と言われてまして、この4月から始まる子ども・子育て支援金。

私、この必要性とか、この意味するものが、国民の皆さんにきちんと我々は伝えきれていないんじゃないかと、常に思っております。

そこで、ちょっとこれを取り上げたいんですが、この4月から始まる子ども・子育て支援金、医療保険を活用して徴収されるわけですが、どれぐらいの負担感になるか、具体的に教えていただければと思います。

政府参考人 竹林子ども家庭庁長官官房審議官

竹林子ども家庭庁長官官房審議官、お答え申し上げます。

子ども・子育て支援金の加入者1人当たりの平均月額につきましては、令和8年度の被用者保険、国民健康保険、後期高齢者医療の全制度の平均では約250円と試算しております。

制度別では、被用者保険は約300円、国民健康保険は約200円、後期高齢者医療は約200円と試算しております。

これが支援金が完成する予定の令和10年度になりますと、全制度の平均では約450円、制度別では、被用者保険は約500円、国民健康保険は約400円、後期高齢者医療は約350円になるものと見込んでおります。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

これはさっきお示しいただいたとおり、この令和8年で言えば、今働いている方々で平均だいたい月々250円を負担していただくということになります。

これで何ができるか。

この資料の8を見ていただくと、右側にいろいろな支援の拡充、これを使ってやることというのは、例えば児童手当の拡充、所得制限も撤廃されました。

高校3年生まで延長されました。

第三子以降は3万円になりました。

妊娠出産時に10万円給付されるというのも始まった。

育休を取ったときの手取りが賃金そのまま10割という制度も始まった。

時短勤務をしたときに給料が減ってしまうので、その分保険で上乗せしましょうというような制度も始まる。

子ども誰でも通園制度というのも始まる。

これらをやることで、この支援金をやることで、私が初当選したのは2012年ですが、2012年のときに日本の世界における子ども・子育て支援、OECDの家庭向け公費支出はOECDで最下位でした。

ところがこの10年間、さまざまな子ども・子育て支援に取り組んできたことで、これをやったことでトップのスウェーデンについに日本も並びました。

世界のトップになったと。

だから子ども・子育て、この皆さんに250円ご負担いただく、この令和8年はいただくことで、世界トップの子育ての充実した国に実はなったということです。

さっきの独身税の話になりますが、確かに18歳まで子どもを育てた場合に、当然働く世代が、令和8年は250円ですが、令和10年最終形は450円です。

月々450円負担すると、18年間での負担増は10万円です。

それによって子育て世代は、実は給付は146万円もらえることになります。

だから「子育て世代だけ得するじゃないか」ということなんですが、独身税と言われているわけですが、これについての見解を伺いたいと思います。

政府参考人 竹林審議官(子ども家庭庁)

竹林審議官、お答え申し上げます。

先生に今ご紹介いただいたとおり、子ども・子育て支援金によって支えられる児童手当の抜本的な拡充とか、あるいは子ども誰でも通園制度などの給付の対象は、子育て世代に限られることは事実でございます。

他方で、この拡充された給付により育った子どもは成長し、やがって我が国の社会保障の担い手になります。

現在の現世代が将来高齢者になられたときに、社会を支える若い世代を育むという支え合いの循環を維持する観点から、支援金制度は独身の方や高齢者の方も含め、全ての方にメリットがあるものと考えております。

子どもや子育て世代を全世代、全経済主体で支援するという子ども・子育て支援金の趣旨につきまして、引き続き説明を尽くしてまいりたいと考えております。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

おっしゃるとおりで、結局この瞬間給付を受けるのは子育て世代なんですが、結局この子どもを支援することで、この子どもたちが将来社会保障制度の担い手になっていくと。

だから独身の方であったとしても、結婚している方であったとしても、結局自分が高齢者になったときに必要な医療だったり介護だったりを支えてくれるのは、結局今の子どもたちになるんだと。

だから社会全体で子どもたちを支えていこうと、守っていこうというものです。

今、年金の所得代替率、毎回健康診断をやっていますが、下がっていくのは間違いない。

医療や介護、社会保障財政も苦しいという中で、当然今の人口動態を見ているとそうなるわけですが、だからこそ、働く世代の子どもたちがしっかり元気になることで、日本の社会保障というのを強化することにつながるんだと、みんなが実感するんだということをしっかりと政府としてもアピールしていただきたい、というふうに思っております。

あと多分2分ぐらいなので、ちょっと最後にNISA減税について。

これも我々の公約なんですが、NISAは今現在、投資枠がだいぶ拡大をしてきました。

積立投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円、合わせて非課税1800万円なんですが、この非課税の意味というのは、あくまでそのときに得られる売却益とか、配当とか分配金が非課税になってますという趣旨ですよね。

私たちが今提案しているのは、将来得られる利益に対する非課税じゃなくて、いま現在の減税はできないのか。

つまり、いまNISAに投資をすると、当然その分手取りが減るわけですよね。

将来の投資のためにもちろんやっているんですが、いま現在生活が大変なんだと。

それであれば、その投資分については、例えば所得税から控除できるとか、そういう意味でのNISAの減税みたいなものもあっていいんじゃないかというのが私たちの提案なんですが、これについて財務省の見解を伺いたいと思います。

答弁者 中谷副大臣

中谷副大臣。

現行のNISA制度は、NISA口座で運用する株式、投資信託から得られる配当等や、それらを売却した際の譲渡益を非課税とするものであります。

令和5年度税制改正においては、非課税保有期間を無期限とするとともに、非課税保有限度額を1800万円まで引き上げるなど抜本的な拡充を行っております。

こうした措置に加えて、委員ご提案のように、投資段階においてもその投資額の一部を税額控除することは、相対的に投資余力の大きい高所得者に有利なものとなってしまう、といった観点から慎重な検討が必要であるというふうに考えております。

質疑者 伊佐進一

伊佐君。

終わりますが、でもそれは今回、子どもNISAで0歳から18歳に拡大したのも、子どものためというか、実際お金を出すのは親なので、ある意味それも同じですよねと私は思っています。

そういう意味では、ちょっと法人税でも投資をすれば減税というのがあるので、個人の投資というのも一定の上限を設けながら議論してもいいんじゃないかというふうに思っております。

終わります。

ありがとうございました。

萩原佳 (日本維新の会) 11発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長:次に、萩原佳君。

質疑者 萩原佳

萩原佳:日本維新の会の萩原佳です。

本日は委員会の貴重な時間をいただき、ありがとうございます。

ではまず、大臣所信に関連して、租税特別措置・補助金の見直しに関してお伺いいたします。

昨年の予算委員会で私、歳出削減に向けた総意の意気込みについてお伺いしたところ、高市総理からは「必要な見直しを実施して、直ちに見直し可能な項目を反映するように取り組む」と。

片山大臣には「幅広く国民の皆様の声をお聞きすることが重要だと思っておりますので、その取組の運用を年内にもぜひ始められるように準備を進める」と、スピード感ある非常に前向きな御答弁をいただいております。

この租税特別措置・補助金の見直しに関して、その後の進捗状況をお伺いできればと思っております。

よろしくお願いします。

答弁者 片山大臣

片山大臣:ありがとうございます。

いわゆる租税特別措置と補助金の見直しにつきましては、日本維新の会と自民党の連立政策合意書におきまして、総点検を行い、政策効果の低いものは廃止するとされているところでございます。

既に昨年12月2日には、内閣官房長官や関係大臣、そして維新の遠藤補佐官、総理補佐官ですね。

それから各府省庁の副大臣にご参加をいただいて、租税特別措置の補助金見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議を開催いたしました。

担当大臣として総理からの命を受けておりますのは私でございます。

その際、各府省庁の副大臣には、国民の皆様に対し、政策効果の説明責任を十分に果たすため、これまでの会計検査院や行政事業レビュー等における指摘すべて、各省庁にたくさんあるわけですが、すべてこれに基づいた自己点検を進めていただき、見直しに積極的に取り組んでいただくこと、今後の取組は政務レベルから強力にリードをしていただくこと等をお願いいたしました。

令和8年度予算・税制改正では、直ちに見直しの可能なものから早速行いまして、12月26日の予算案ができたときにこの内容を公表したんですが、租税については、経済情勢の変化やデータに基づく分析などを踏まえて的を絞り、メリハリ付け、インセンティブ強化の観点から、賃上げ促進税制の適用対象を絞ること。

それから研究開発税制についても税額控除率などのメリハリをつけること等の見直しとともに、補助金についても、歳出改革徹底、予算のメリハリ付けの観点から、地域未来交付金や地域脱炭素推進交付金等について、予算額の削減等の見直しを行ったところです。

また、先週2月26日まで、国民の皆様から見直しの提案を募集しておりましたが、全く文書の意味がちょっとわからないとかいうものの精査はできていないんですが、単純集計では3万6千件以上の御意見をいただいております。

次の令和9年度予算編成・税制改正プロセスでは、要求要望段階から一貫して対応を行っていくこととしておりまして、皆様の御提案を見直し検討の参考にしつつ、与党ともよく御相談しながら、この取組をしっかり進めてまいりたいと存じます。

質疑者 萩原佳

萩原佳:ありがとうございます。

今おっしゃっていただいたとおり、様々な対応をとっていただいていると。

また税制改正の方でも、賃上げ税制の廃止等々、非常に今まで補助額を載せるような改正というのはよく行われていたと思いますけれども、それを前もって削減していくようなものというのは非常に少なかった中で、賃上げ税制の大企業向けのやつに関しては廃止をしていった等々、動いていただいていることは感謝しております。

また、今おっしゃっていただいた租税特別措置・補助金に関する意見募集ですね。

これが約2か月弱の間にそれほどの意見が集まったということは、かなり多くの方々、国民の方々が本当に意見もしくは関心を持って今回の見直しを注目しているものと考えております。

ただ、その中でさまざまな課題、いただいたアイデアをどう実行していくのかに関しては、なかなかハードルが高いようなものというのも含まれているとは思うんですけれども、改めまして我々の連立合意の12項目も含めてですけれども、片山大臣が昨年の会見でおっしゃっていたものによっては大胆に政府・公立局等を運営していくという考え、これは今も変わりないのか。

見直しに向けた大臣の決意をお伺いできればと思っておりますが、よろしくお願いします。

答弁者 片山大臣

片山大臣:お望みになっていることは、やはり必要なものは必要なんですけれども、無駄は無駄ということで。

私ども責任ある積極財政と申し上げておりますが、やはり国民の中で無駄感が強いものがさまざまな分野にあるということは、これは否めないことでございまして。

政府も行政事業レビューですとか、ある意味政策評価ですとか、あるいは財務省でも査定を行っている部局内でもいろいろなことをやっておりますし、もともと日本維新の会においては……大阪府や大阪市でもいろいろなことをされていて、また国の予算や制度にとっても大事な部分の見直しを多く指摘されていて、特に医療等も含めまして、昨年の暮れはいわゆるOTC類似薬の問題ですとか、高額療養費の問題ですとか。

これは痛みが伴うんですけど、痛みがあまりにもひどくなると、やはり改革というのはできないところもあるので、その辺を丁寧に、弱い方にあまりにもシワが寄らないようにということも考えながらも、結論を一つ一つ御一緒に出させていただいたと、このように資料をしておりますので、これからも一線を絶対に崩さず、断固としてきちっとメリハリ対応ということで頑張ってまいりたいとかように思っております。

委員長 武村展英

武村委員長:萩原君。

質疑者 萩原佳

萩原佳:ありがとうございます。

今、大臣の方からもありましたけれども、必要なものは、それをどうしていこうかというところを判断が迷われることも多いと思います。

その際、ぜひ我々日本維新の会をいい意味で利用していただければと考えております。

先ほど大臣の言葉でもございましたけれども、規模感は異なりますが、我々日本維新の会は、火の車だった大阪府政をこれを立て直した経験がございます。

その中には当然、痛みが伴うもの、もしくは大きな抵抗を受けたものも多々ありましたが、しがらみのない立場から、特定の組織、団体のためではなくて、未来の大阪府政ということで、大阪のために必要な改革をやり遂げ、そのやり遂げたからこそ、今の大阪府は非常に財政の健全化が図られていると思いますけれども、これの健全化ができたと考えており、ぜひ我々の経験というものを利用していただきたいと考えております。

本当に政治においては大事なのは実行力。

何を言ったかではなくて、何をやったかが大事だと考えております。

困難なこともあるとは思いますけれども、ぜひお互い協力してやり遂げていきたいなと思っておりますので、我々としても協力していきますし、全力を尽くしていくことをお使い申し上げようと思っております。

というふうにしゃべっていると、だいぶ1問目で時間が経ってしまいまして、何問か用意していたんですけれども、ちょっと飛ばしました。

今回の令和8年の税制改正大綱における大きな柱の1つに、租税特別措置の適用実態調査、これの企業名の公表に向けた具体的検討というものがあったかと思います。

ちょっとこれも釈迦に説法にはなるんですけれども、租特は研究開発の促進、もしくは賃上げの促進など、特定の政策目的、これを達成するためのものではあるものの、一部の特定大企業や業界に恩恵が偏っているのではないかという批判が絶えません。

この点、企業名を公表すれば、どの業界、どの企業がどれだけの税の優遇を受けているのか、これが国民の目に明らかになります。

透明化により、特定の業界団体、政治家、官僚間のいわゆる癒着を防いで、一般の納税者、優遇を受けていない中小企業が不公平感を抱かないよう、制度の公平性、妥当性を確保できるという効果が期待できますし、この点を重視して、野党時代の我々もそうですし、他の野党の方々もそうだと思いますけれども、常々企業名の公表を求めてきていて、その結果、令和8年度の税制改正大綱に「具体的検討」という文言が載ったということは、極めて大きな一歩であると考えております。

ここで大臣にお伺いいたしますが、企業名の具体的検討に向けた、これも思いばかり聞いて申し訳ないんですけれども、大臣の思い、考え等ございましたら、お伺いできればと思います。

答弁者 片山大臣

片山大臣:これはもう私も租税特別措置法見直し担当大臣の立場でもあり、具体化に向けた検討を行い、令和9年度税制改正において結論を得るというふうに与党でお決めになりましたので、これはきっちりとこの方向性を踏まえて、きっちりと検討を進めさせていただきたいと思います。

質疑者 萩原佳

萩原佳:ぜひそのスケジュールをしっかりと進めていただきたいと考えております。

企業名、これが公表されれば租税の公平性が確保されて、また租税特別措置の特定の政策目的、これが本当に達成されているのか、租税減税措置が本来の目的に寄与しているのかを、ある意味外部からも客観的に評価されやすくなります。

今、政府では各種EBPM等々、評価会議されていますけれども、やはりちょっと成果がはっきりしないんじゃないのかとか、そういう指摘が専門家の方々から出ておりますし、またそれに対して対応をとっていくという話はしているものの、やはりまだクローズドな情報で、もう少し情報を開示してほしいという話もあったかと思っております。

また、この企業名の公表に関しては、税金の使い方という意味では、政府側の説明責任に寄与するだけではなくて、減税を受けている企業というのは、ある意味レピュテーションリスクが生じて、投資家への情報提供の促進なども進むものと、考えています。

つまり、企業名の公表は、多額の税優遇を受けている企業が、それに見合う社会的な付加価値を生み出しているのか、そういう点を国民がチェックするための仕組みであるとも言えると思います。

これによって既得権益化した不要な減税措置が整理されて、より成長に資する分野への税減を振り分けるための健全なサイクルが生まれるものと期待されますので、その第一歩となるこの透明化法ですね。

進めていただければと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

最後ですね、所得についてもう1点だけお伺いいたします。

昨年の通常国会の財務金融委員会にてですね、私、所得税の基礎控除にインフレ調整をする仕組みの導入や、少額減価償却資産の金額基準見直しを提案させていただきましたが、令和8年の税制改正において、物価上昇に連動した基礎控除額の引き上げや、少額減価償却資産の基準額が30万円未満から40万円未満への引き上げ等が行われる予定となっています。

これらの引き上げは、もちろん私自身提案していたということもありますけれども、いわゆるブラケットクリープの状態になっている国民、事業者にとっては非常に好ましい改正であると考えています。

ただ、今回の改正でもう一歩、できれば踏み込んでいただきたかったなと思っているのが、少額減価償却資産の合計限度額の引き上げ、これが300万円のまま見送られてしまったことです。

事務負担の軽減という改正趣旨からは、30万円から40万円に引き上げた点で一見十分であるとは思われるんですけれども、見方を変えると、インフレ下において限度額が変わらない場合、事務負担の軽減はおのずと限界がありますし、実質増税の状態というのは依然続くとも言えます。

ですので、今年度の改正でどれだけ利用が増えていくのかという利用度合いとの兼ね合いにもなりますけれども、かかる限度額についても、例えば400万円等への引き上げへの検討が必要だと考えております。

大臣の考えをお伺いいたします。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

今般、インフレを念頭においた調整ということで、そして与党のご意見も踏まえて、30万円未満の少額減価償却資産の問題は40万円未満に引き上げて、これは非常にいろいろなところから反響がございます。

そのときに300万円上限となっていた部分が、ほとんどの企業が使い切れていないという問題、あるいは今回の課税ベースの確保の問題を含めて、どのぐらい必要があるのかというようなご意見があって、与党の方からは今回見送ったということを私どもは聞いております。

この300万円につきましては、今回40万円未満に引き上げた後にどのぐらい適用が増えてどうなるかということがあり、あとは変更の事務負担の軽減という制度趣旨を踏まえつつ、検討はもちろん当然進めていくことになるかと思いますが、そういった要素があるということであります。

質疑者 萩原佳

ありがとうございます。

検討を引き続きしていただけるということですけれども、ぜひ、あらかじめ枠が300万円に設定されているから、このような結果になっているというのではないかという視点をお持ちいただきたいと考えています。

中小企業を営む企業は、まず枠がいくらかということを意識して、その枠を超えないように企業活動を行っていきます。

「300万円の枠のうち100万円しか使わなかった」のではなく、「300万円しか枠がなかったから、100万円しか使わなかった」。

これはある意味別論点ですけれども、交際費の損金算入額に800万円と言っているけれども、800万円に枠設定しているから、多くの場合枠全部を使っていないという話と同様のことだと思っています。

枠が基準になっていく、この視点をぜひお持ちいただければと考えておりますので、この点お願いいたしまして、私からの質疑とさせていただきます。

どうもありがとうございました。

一谷勇一郎 (日本維新の会) 13発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長:次に、一谷勇一郎君。

一谷勇一郎君。

質疑者 一谷勇一郎

一谷:日本維新の会の一谷勇一郎です。

どうぞよろしくお願いいたします。

質問の機会をいただきまして感謝申し上げます。

本当に委員の皆様を見ると、法案でいただいている方もいらっしゃると非常にありがたいなと思いますが、1年3ヶ月ぶりに帰ってきました。

どうぞ皆さんよろしくお願いいたします。

片山大臣が先ほど萩原議員の日本版同時政府の質問の際に、やはり行財政改革、OTC類似薬や高額療養費、なかなか痛みを伴うので、あまりやりすぎたら改革ができないということをおっしゃいました。

私もそれはそうだというふうに思いますが、これは私は兵庫ですけれども、大阪の事例を見ていると、乗り越えてきたのはやはり議員定数の削減をしてきたからだというふうに思っています。

やはり議員が身分にとられず自らの決意を見せる。

そういった意味でも、この議員定数の削減、ぜひ片山大臣には後押しをしていただけたらと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

今回、私も選挙を戦わせていただく中で、「十二本の矢」というのを日本維新の会が掲げ、そしてその中でも四つ看板政策として挙げた中に、この政府効率化局の本格稼働というのがありました。

萩原議員からもありましたが、今一度この日本版同時政府に対する考え、租税特別措置、補助金見直し担当室の目指すべき成果と取組について、目指すべき成果を今一度、片山大臣にお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

片山大臣。

答弁者 片山大臣

片山大臣:おっしゃるとおりで、これは非常に日本維新の会と自民党の政策合意の中で重要だと思います。

御党の大阪におけるさまざまな姿勢はよく存じ上げているつもりでございまして、まだ早い時期に、まだ橋本徹さんが市長でいらっしゃったときに、いくつかの改革、特に生活保護の改革というのをご一緒に取り組んだことがありまして。

生活扶助の方はむしろ今こうやって引き下げられたことに対して違憲判決も出ておりますから、そちらじゃなくて、むしろ医療だったんですよ。

医療について「どう考えてもこれ絶対使用してないよね」とか、病院の偏りとかが具体的に指摘されたことがありまして。

そういうことについて、まさに私がある役所の政務官だったときに、市長でいらして担当局長も連れになって、具体的に政府の中でも改革ができないかということで、それが結果的にいくつかの問題に生かされたということを記憶しております。

ですので、やはりこれから担当副大臣会議等も立ち上がって、今までに指摘されたもの、それに加えてこれから整理をいたしますが、約2か月の間に出てきた約3万6千件の国民の御指摘、これを整理して、「なぜこういうことが起きて、このうちどうやって適用ができるんだろうと、お声をどうやって生かせるんだろう」と、そういうことをやっていくという姿勢も重要だし、今まで存続している補助金なり何なりだということは、存続を望む方がいらっしゃるんですよ。

国民は「無駄だ」とおっしゃっても、「必要だ」という方もいらっしゃるんですよ。

我々もそれを予算に入れて閣議決定してお出しして、国会の方もそれを議決してきたという揺るがない事実がある。

それを乗り越えるというのは、これは大変なことなんで、場合によってはプロセスの公開とかいろいろなことを含めて、国民のインボルブメントというんですか、共感。

この共感が得られないとなかなかこの壁は越えられないんじゃないかと思っております。

ですので、私どもは御一緒にお仕事をさせていただくようになってから連日でもう5ヶ月目になりますが、国民の皆様が特に大阪においてどういう反応されるか、といった点についての御意見というのは、ちょっと我々にはない、非常に捉え方が鋭いな、みたいなところがありますので、その辺も遠藤補佐官、まさに常設メンバーで入っていただいておりますし、それから党の中でプロジェクトチームもできているというふうに伺っておりますので、しっかりそのノウハウをいただいて、国民にとって「これは良かったな」と思っていただけるような、これは別に与党だけではなくて、野党にこういう場でお話をしても、思っていただけるような形に持っていけるかというのが勝負じゃないかなというように思っております。

委員長 武村展英

武村委員長:一谷君。

質疑者 一谷勇一郎

一谷:ありがとうございます。

私も実際関西で大阪の改革を見て自分が議員になりたいと思ったんですが、やはり痛みを伴う改革をしたときは最初はかなり反発がありますけれども、その成果が出てきたとき、成果が出てきて納得をもらったときには。

本当に市民の皆さんが後押しをしてくれるようになりますので、それまで私たちも一緒に頑張らせていただきたいと思いますし、この社会保障の改革に関しては、現役世代の負担を減らすというところで、私たち日本維新の会も党をかけてこれに取り組んでいると思います。

成果が出なければ次の選挙が大変なことになるというぐらいの気持ちでやっていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

続きましては、大臣の所信の中で診療報酬、介護報酬について触れていただきましたので、質問をさせていただきたいというふうに思います。

現在、医療も介護も非常に働く方々の待遇の問題というのは取り沙汰されておりますし、特にこの介護に至っては、2025年、初めて従事者の方が調査をしてから減少したということもありまして。

私は、2040年の第2次ベビーブーム世代が高齢化し、働く世代が減っていくこの山を超えていくために、医療、介護、そして障害分野の従事者の方は非常に重要だというふうに思います。

その中で、今回医療介護分野の物価対策と賃金について大幅な予算をつけていただいたということなんですが、それに対する考えを片山大臣の方からお聞きしたいというふうに思います。

片山大臣。

答弁者 片山大臣

物価上昇を上回る賃上げの実現というのは、このところずっと政府の最大目標でございまして、高市内閣もそうでございまして、そのために大胆な改革を次々やらなきゃいけないということで、先ほど野党さんの方からもそのことにターゲットを絞ったような御質問もありましたが、その中で医療介護分野は大きく見ると700万人働いていらっしゃるんですよ。

昔、この手の問題ではよく公共事業関係の建設建築、これが今600万人をおそらく割っているんですよね。

自動車も同じように言われましたが、これもやはり500万人以下かなと。

今はジャンル別にこちらが最大でございます。

前からそういう状況にもなっておりましたが、この分野の賃上げ、物価上昇を上回る対応になれるのかどうかというのは、非常に重要でございます。

そこで、令和8年度診療報酬改定におきまして、医療機関に勤務する幅広い職種の賃上げに向けて、8、9年度にそれぞれ3.2%のベースアップを実現するための措置や、施設類型ごとの費用構造に応じたきめ細かな物価対応のための措置を講ずることとしております。

この中には予算委員会でも御議論がありましたが、救急を受けてくれるのかくれないのか、これまさに命に直結する問題でございまして、そういったところも非常に細かく見て、丸投げということではなくて対応をするということで、今そのようにされていると思います。

介護分野につきましても、令和9年度の定期改定を待たずに、8年度の介護報酬改定を行って、介護職員のみならず、介護従事者も対象に、幅広く月1.0万円、3.3%の賃上げを実現する措置に加え、生産性向上や共同化に取り組む事業者の介護職員を対象に、月0.7万円、2.4%の上乗せ措置等を実施することで、介護職員については、定額込みで最大月1.9万円、6.3%の賃上げが実現し得る措置を実施することとしているわけでございまして。

まさにこういった考えで、確かにまだまだ足りないかもしれませんが、今までよりはより細かく、よりきめ細かく、より責任ある積極財政にふさわしい形で頑張らせていただいたという自負はございます。

委員長 武村展英

武村委員長:一谷君。

質疑者 一谷勇一郎

一谷勇一郎:はい、ありがとうございます。

まさに大臣がおっしゃっていただいたとおり、もう精一杯だというふうに思いますし、あまり上げすぎても、これは社会保障費に跳ね返ったり、自己負担に跳ね返りますので、本当にしっかりとした調整をしながらやっていかなければならないというふうに思っています。

一つお願いをしたいのは、今回この介護報酬改定、来年の2027年の改定を待たずに、臨時で改定をしていただいていることなんですが、このプラス1.95%にさらに0.09%を上乗せして、月1万9000円の0.09%に至っては、これはデジタル化であったりとか、あとは共同ですね。

小さな施設が多いですから、いろいろな施設と一緒になって物品購入したりとか、働く方の資格をうまく活用していきましょうということだと思うんですが、なかなか小規模事業者に対しては厳しい要件になると思いますので、財務金融委員会で話す内容ではないかもわかりませんが、そこも汲み取っていただき、そしてこれ処遇改善は、これで働く方に対してはいいですけれども、やはり本体部分の報酬というところもぜひ次の改定では考えて、今回医療はかなり上がりましたので、考えていただけたらというふうに思います。

それでは次はちょっと話題がかなり変わるんですが、かつて老後二千万円問題が言われ、資産形成の重要性が言われていますが、生活を支えるために老後の資産を減らさないことも大事であると私は考えます。

高齢者の方にも金融リテラシーを身につけていただくことが必要でありますが、幅広い世代の金融リテラシーの向上のために金融庁はどういった取り組みをされているのか、まずは大臣にお伺いしたいと思います。

片山大臣。

答弁者 片山大臣

片山大臣:全国的に金融経済教育を推進しないと、今おっしゃったような老後の資産形成についての十分な知識が養われないということで、2024年の4月に金融経済教育推進機構、JFRECというものを設立いたしまして、若年層から高齢者に至るまで、幅広い世代を対象とした金融経済教育を推進すべく、年齢層別の講義の資料の作成や、企業や学校等への講師派遣などを推進してまいります。

質疑者 一谷勇一郎

一谷君:ありがとうございます。

特に高齢者の方の詐欺の被害というのは3241億円、2025年、過去最悪を更新しているということですので、金融リテラシーの向上は非常に重要だと思いますが、恥ずかしながらJFRECというのは私は初めて今回お聞きしまして、始まってまだ期間が短いということもあるんですが、どうやってこれを市民、国民の皆さんに知っていただくようにするのかというところを政府参考人の方に最後お伺いしたいと思います。

金融庁大臣官房総合政策局岡田審議官。

政府参考人 岡田審議官

岡田審議官:お答え申し上げます。

JFRECはこれまでも広報活動に取り組んできたところではございますが、その認知度が必ずしも十分に高まっていないということが課題であることを認識しております。

こうした点を踏まえまして、JFRECにおきましては、各地域で企業、それから学校といった団体とネットワークを有する地域金融機関を中心とした金融機関と連携して、地域におけるこのJFRECによる教育をお届けするということをさらに促してまいりたいと思っています。

具体的には、JFRECの講師派遣における金融機関と具体的にどのように連携するかという考え方を最近整理いたしまして、それで金融機関にも周知してJFRECの活用をお願いしております。

また幅広いニーズがございますので、今申し上げたいのは、対面での講師派遣に加えまして、受講者が場所や時間を選ばずに講座を受けられるようなオンラインの講義動画を昨年11月に公開し、企業、地方公共団体、それから労働組合などに周知をしているところでございます。

引き続き幅広い層に質の高い金融経済教育が提供できるよう、この取組を後押ししてまいります。

質疑者 一谷勇一郎

一谷君:ぜひそこに医療機関や介護施設や障害施設、そんなのも入れていただけたらと思いますので。

委員長 武村展英

武村委員長:時間になりましたので質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

田中健 (国民民主党・無所属クラブ) 38発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長:次に田中健君。

質疑者 田中健

田中君:国民民主党の田中健です。

本日は質問の時間をいただきましてありがとうございます。

私からは成長前提の強い経済の整合性と、また金利上昇と財政のリスクについてまず伺いたいと思います。

総理は責任ある積極財政の名のもとに、税率を上げずとも税収が自然増に向かう強い経済を構築すると。

成長率の範囲内に債務残高の伸びを抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に下げていくと述べています。

その上でまず、令和8年度予算における前提である実質の成長率、また名目の成長率、GDPで触れた後、長期の金利の想定値を明示していただければと思います。

答弁者 中谷財務副大臣

中谷財務副大臣:お答えいたします。

令和8年度予算編成の前提となる経済情勢について、1月に関係決定されました政府経済見通しを踏まえまして、令和8年度のGDP成長率は実質でプラス1.3%程度、名目でプラス3.4%程度、GDPデフレーターの変化率はプラス2.0%程度と見込んでおります。

利払い費の積算に用いる積算金利については、将来の金利動向を正確に見通すことが困難な中、かねてより国債の利払い財源が万が一にも不足することがないように十分な予算計上を行うという考えのもと設定しており、令和8年度は3.0%としております。

以上です。

質疑者 田中健

田中君:民間の予測では人口減や労働力不足等の懸念があり、また海外情勢も見ますと、実質の成長率は1%を割り込むという保守的な見方が占めています。

政府は強気な想定だなというふうに思わせていただきましたけれども、私たちも日本経済の成長とともに賃金を上げる経済を実現するということでありますから、ぜひこの予想成長率を実現していきたいと思っているんですが、一方で懸念点は、最後、利払い3%を言っていただきましたが、10年もの、やはり国債流通利回りである長期の金利であります。

日銀の金融政策の正常化、いわゆる利上げによりまして、2025年の後半、昨年後半から急速にこの長期金利が上昇しておりまして、26年ぶり高水準を更新する動きを見せています。

昨日も3月3日時点の長期金利は2.120%で取引を終えまして、アメリカの金利の上昇の影響で2.125%まで上昇する場面もありました。

ここで植田日銀総裁においでいただいておりますのでお聞きをしますが、その中、日銀は1月の展望レポートにおける先行きの金融政策運営方針の中で、経済物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになることを掲げています。

短期金利を上げていけば長期金利に影響してくるものと考えますが、この長期金利の上昇のリスクというのを、どのように見ていらっしゃるでしょうか。

答弁者 日本銀行 植田総裁

日本銀行 植田総裁:お答えいたします。

長期金利ですけれども、これは先行きの経済物価情勢、あるいは金融政策、財政政策等に対する市場の見方を反映して変動するものであります。

さて、先行き2%の物価安定の目標が達成される確度が高まることに応じて、私どもが短期金利を引き上げていけば、長期金利もそうした動きと整合的な形で安定的に形成されていくと考えております。

一方で適切なペースで短期金利が調整されずに、

質疑者 田中健

田中君:はい。

金融政策の正常化が進めば、直近利回りが上昇する可能性は否定できないという私の理解でよろしいでしょうか。

答弁者 植田総裁

植田総裁:適切に物価を持続的安定的な2%の領域にうまく着地させるという方向で金融政策が適宜適切に調整されていけば、長期債の市場に大きな混乱はないということを申し上げました。

ないだろうということを申し上げました。

これに対して、そういうところからずれるという期待が発生してしまうと、大きな動きが出るリスクもあるというふうに見ております。

質疑者 田中健

田中君:もちろん大きな急遽の上昇リスクがあるとしても、その金融政策の正常化、短期金利を上げていくことで同時に長期金利が安定的に上昇する可能性があるということかと思います。

これについては一般論としても否定されるものではないかと思いますが、その中で先ほど他委員の質問で財政と金融の話がありましたので、ちょっとお聞きをしたいんですけれども、この金融政策の正常化が進む中で、長期金利が上がってきますと、政府の国債費にも影響が出てくると思います。

ちょっとこれ、追加の質問でありますが、そうしますと、金融政策の正常化を今目指しておりますが、財政への影響というのは、日銀としてはどのように考えているか、お考えがあればお願いいたします。

答弁者 植田総裁

植田総裁:金融政策の正常化は簡単に申し上げれば、インフレ率が上昇していく中で少しずつ短期金利を引き上げるという形で進んでおります。

したがって財政への影響ということであれば、利払い費への影響もありますし、他方でインフレ率が上昇する中で賃金も上昇し、さまざまな利潤が上昇する。

ことから税収が増えるということもあります。

これらを総合して決まってくるものだと思いますが、これは財政政策の領域ですので、具体的なコメントは差し控えさせていただければと思います。

質疑者 田中健

田中君。

ありがとうございます。

断定的には言えないということではあるかと思いますけれども、金融政策の正常化が進めば、直近利回りが上昇するお題に可能性がある。

またその場合は、国債費など財政にも影響がもちろん連動しますがあるということを確認させていただきました。

その中で、イランへの攻撃などにより国際情勢が大変不安定となっておりまして、エネルギー価格や為替の動きなどを通じて、日本経済にも大きな不確実性が高まっています。

現在、日本銀行は物価安定目標2%の持続的・安定的な実現を目指して金融政策の正常化を進めている局面にあるかと思いますが、しかしながら物価目標の2%の達成前に、この混乱によって実質賃金が再び前年比マイナスに転じる可能性も否定できません。

そのような状況になった場合、現在進めています正常化に向ける金融政策のスタンスというのを見直す可能性はあるのかということですね。

また、このような国際情勢の変化によって、先ほどもありましたが、市場が急に変動して急激になった場合に、日銀としてはどのように対応をするのか、考えていらっしゃるのか、総裁の見解をお伺いします。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

中東情勢の今後についてですが、これは現時点で、確かなことは申し上げられないと思います。

ただ、それが内外経済、国際金融市場に及ぼす影響を含めて、引き続き注視してまいりたいと思っております。

その上で、今後の金融政策運営でございますが、経済物価情勢が改善し、私どもの中心的な見通しが実現していくとすれば、引き続き政策金利を引き上げ、緩和を調整していくことが適当と考えております。

もちろん私どもは、毎回の金融政策決定会合において、その時点で利用可能なデータやその他の情報を精査しながら、適切に政策を判断していく所存でございます。

質疑者 田中健

田中君。

具体的に実質賃金が下がった場合という言及がなかったので、総合的に判断をするということではあろうかと思いますが、先ほど岡本委員が話していました賃金と物価の話でありますけれども、ちょうど日銀自体がこの金融政策の正常化の前提として、賃金と物価の好循環ということが重要であるというふうに説明をされています。

ですので、仮に今言った実質賃金が再び前年比マイナスになるということは、賃金がマイナスになりますから、そうしますと賃金と物価の好循環が崩れているということになりまして、そうしますと今の金融政策のスタンスをまた見直すという可能性はあるという、今の私の理解でよろしいでしょうか。

答弁者 上田総裁

上田総裁。

私どもの中心的な見通しでは、物価と賃金がバランスよく上昇して、その中で実質賃金もある程度の上昇をするということを見通していますので、それから大きくずれるということであれば、話はまた変わってくるということでございます。

質疑者 田中健

田中君。

今の答弁で、経済や賃金の状況によっては、金融政策の運営については柔軟に対応するということかと思います。

そういう認識でよいかと思いますので、ぜひこの国際情勢の不確実性がすごく高まる中で、金融政策が日本経済や家計に与える影響が大きくなっていると思いますので、今後の政策運営についても、引き続き、丁寧な説明をお願いしたいと思います。

総裁の方はこちらで。

ありがとうございます。

質疑者 田中健

ご退席いただいて結構です。

その上で、冒頭申しました利払費の件なんですけれども、利払い費の増加というのは、財政運営を大変に難しくしていきます。

2025年の当初予算では、国債の元本償還と利払い費を合わせた国債費は28.2兆円でありまして、歳出の総額の115.2兆円の4分の1を占めました。

利払い費だけでも10.5兆円。

防衛関係費がこの年は8.7兆円ですが、それを上回る規模になっています。

そこで伺いますが、長期金利が1%また2%と上昇した場合、この国債費というのは年度ごとどの程度増加をしていくのかということをお示しください。

答弁者 中谷副大臣

中谷副大臣。

お答えいたします。

先般2月26日、財務省より国会に提出いたしました年度影響試算では、金利が1%上昇した場合の利払い費を含む国債費への影響額について、令和9年度にはプラス0.8兆円の増加、以降、高金利の国債に置き換わっていくに従って、令和10年度にはプラス2.1兆円、令和11年度にはプラス3.8兆円となります。

以上です。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 田中健

田中君。

田中健ありがとうございます。

大変すごい額ですよね。

毎年借り換えがどんどん進んでいきますので、1%であっても0.8、2.1、3.8と、右肩上がりに増えていきます。

その中で、大臣に伺いたいのですが、日銀が国債の買い入れを段階的に縮小している中で、国債市場の需給の構造というのは変化をしていまして、その結果として、需給ギャップの拡大によって長期金利の上振れのリスクというのも指摘をされているところです。

政府としてこのリスクをどのように評価し、また対応していくでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣日銀のいわゆる国債買い入れでの調整というか、テーパリングですね。

これにつきましては、当然マーケットの需給ということを私どもも考えないわけでは当然ございません。

まず第一に、金利自体につきましては、今までお話が出ておりますが、金融政策の動向とか、今申し上げた国債の需給環境以外にも、国内の経済物価情勢に加えて、財政事情そのものとか、今般起きているような海外も含めた金融市場の動向など、相当様々な要因で決まってくるので、一概に申し上げることは困難だということは、最初に申し上げて、その上であえて申し上げますと、こういった需給ギャップの拡大等の問題について、これは市場の動向を常に注視して、市場参加者との丁寧な対話を行いながら、適切な国債管理政策に努めるということに尽きるんですけれども、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑えて、政府の債務残高の対GDP比を引き下げていくということが、我々の財政の持続可能性実現の基本になっておりますので、常にそこから逆算してというか、そこを考えながら、こういった国債管理政策に努めているということでございます。

質疑者 田中健

田中健ありがとうございます。

まさに今おっしゃいました債務残高対GDP比なんですけれども、もちろん成長前提として計算をしておりますので、どんどんと比が下がっていくんですけれども、仮に名目成長率が政府想定を、例えば1%でも下回って、今言いました長期金利がこれから上がっていくという仮定した場合、1%上げていた場合ですね、この債務残高の対GDP比というのは、財務省の中では考えていらっしゃるんでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣おそらく委員お手元にお持ちと思いますが、経済状況が変化した場合の債務残高の対GDP比の変化の試算ということですと、この1月に内閣府が公表した、長いことやっているんですが、この中長期試算、中長期試算ですから、我々ではなく内閣府さんではありますが、これで、潜在成長率が0.5%ポイント低下した場合には、令和9年度の公債等残高対GDP比は0.6%ポイント程度上昇し、長期金利が0.5%ポイント上昇した場合、令和9年度の公債等残高の対GDP比は0.2%ポイント程度上昇する。

こういったものは出ております。

私どもではなくて内閣府でございます。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 田中健

田中君。

お願いできればと思います。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣皆様にお答えしているように、今までの潜在成長率が低かった理由の最大の原因の一つというのは投資がないということですから、投資が伸びるような形で全ての政策を導入していく。

その中に予算の作り方の抜本的な改革もあって、ですから相当な投資の国内における増加を見込んでいくと、これは非常にGDPに効きますから、それがドライビングフォースであるわけでございますし、他方、それだけで無制限、無定量に財政の規模を増やすという政策ではないということは、これも今日、先ほど午後からずっと申し上げておりますように、きっちりと責任ある方では、今回の令和8年度予算案につきましても、公債金同を実質下げておりますし、それからプライマリーバランスが、当初においては28年ぶりにできているといったところとか、メリハリをつけていると。

つまり、ハリの部分でいろいろな危機管理投資とか、新たに今までずっと増やせなかった部分で、科学技術の関係とかも増やして、さまざまなことをやりつつも、抑えるべきところは抑えて、メリハリのメリの方で切った補助金があるとか、そういうことをずっと今ご説明してきたことなんですけれども、これで責任ある積極財政予算を続けて、それが今度の令和9年度予算になれば、今から我々がつくるこのシーリング目標も今までとは全然違うものですから、まさに投資がドライビングフォースになるようなものでございますので、これで成長率。

実質成長率を上げていくというか、しっかりとさせていくと。

こういう戦略が、責任ある積極財政のもとでの、政策ミックスというか、我々の戦略でございます。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 田中健

田中君。

田中健ありがとうございます。

1問問わせていただきまして、その金利が上がりますと、私たちの生活にどのような関係があるのかということで、住宅ローンに関連して伺いたいと思います。

この3月に、大手が移行し0.25%住宅ローンの変動金利を上げました。

固定金利も併せて上がるということであります。

そこで仮に住宅ローン金利が0.5%上がった場合、家計負担というのはどの程度増加するかということであります。

今回の税制改正では178万円の最低限の引き上げ等で、課税最低限の引き上げが盛り込まれ、少し手取りが増えるということが実現し、これが通るとします。

この課税最低限の引き上げの減税効果と、住宅ローン金利の上昇によって比較すると、純効果はプラスなのかマイナスなのかということがありまして、せっかく減税して皆さんに返したとしても、金利の上昇によって大きく負担が増えてしまうのでは、国民生活の手取りが増えるどころか負担が多くなってしまいますが、これについて大臣のお考えを伺います。

答弁者 片山大臣

片山大臣この金利が、いろいろな要因がありますけれども、どういうスピードがいいのかはわかりませんけれども、じわじわ上がる状況というのが、もうこのところ生じているわけですが、これはまさにご家庭で言えば一番多い負債が主に住宅ローンでございまして、平均が手元の調査、家計調査だと1877万円ということでございます。

他方、こういった全くベースが合っているわけではないんですけれども、日本の家計資産の半分が、一生懸命「貯蓄から投資へ」といっても、半分が預貯金なんですよ。

その預貯金の金利が今まで限りなくゼロだったのが、さすがにだいぶばらつきありますけれども、さすがに上がっているんですよね。

これのプラス効果というのもあるというのが今だんだん出ていて、このプラスマイナスはまだ出ていないんですが、ご質問があったのがマイナス効果の方だけなので、1877万円に適用される金利が、仮に年利で0.5ポイント上がるんだったら、9万円から10万円ぐらい上がってしまうんですね。

それで今我々がお出ししている令和7年度、8年度税制改正で引き上がったやつです。

国民民主党さんのご提言でございますが、収入階層によってばらつきがあるけど、いわゆる3万円から6万円というふうに言っているわけでございますが、ただ、何度も申し上げましたように、預貯金利子の影響が非常に大きい国だというのは、これは間違いがないんですよ。

2,000兆円の半分が預金ですからね。

それを考えると、その額だけではないんだろうなと思いますが、もちろん住宅ローンや金利上昇が国民生活等に与える影響というのは、もちろん非常に気にしなくてはいけないところですし、また貸出金利というのもございますから、そういうところに十分に注視しつつ、痛みが出ないように運営に万全を期してまいりたいと思います。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 田中健

田中君。

田中健ありがとうございます。

この間の質問で金利の上昇リスクはあるということでありますし、国債費も増える可能性はあると。

一般の家庭にも増える負担はあるかもしれないけれども、やはり成長をしていかなきゃならないということでありますから、しっかり成長戦略、これはもう野党を超えて力を合わせていきたいと思っています。

同時に、やはり金利上昇も見据えた財政運営の議論というのも積極的に行っていきたいと思っています。

ちょっと時間が長くなっていましたので、最後、税関行政についてもお聞きをしたいと思います。

大臣が、この所信の中で税関行政についても述べられておりました。

小額貨物の輸入件数、入国が急増する中、特に金の密輸入の摘発が続いているということで、資料をいただきました。

これを見ますと、摘発数が令和5年以来、再び増加傾向にあります。

さらに輸出額が過去最高水準に達する一方、輸入量や国内の生産が大きな変動がない。

これも何が起こっているのかということを大臣にお聞きをしたいと思いますし、併せて昨年の末に臨時で税関庁を集めて、大臣自らこの対策の指示があったということもお聞きをしています。

どのような対策をとったのかも併せてお願いします。

答弁者 片山大臣

片山大臣まさにご指摘のように、我が国からの金の輸出が大幅に増加して、昨年なんと228トン、金の価格も上がっていますから、3.8兆円という過去最高水準になって、密輸の摘発も非常に増えておりますが、輸入の水準は10トン以下。

228トン輸出して輸入が10トン以下、やはりこれは……何かが起きているというふうに考えるのは普通でございましたので、昨年の11月に臨時の税関庁会議を開催しまして、私から各税関庁に対して、金の密輸に対する総合的な対策を講じるよう指示いたしました。

これにおきまして、税関における審査検査を強化し、税関庁の通告処分による没収や罰金相当額の算定基準の大幅な引上げ、情報収集や分析や内外関係機関との連携の強化など、実効性の高い措置を講ずることとしたところでございます。

これを踏まえまして、関税局、税関一体となって、もちろん関係機関とも連携しながら、この金の密輸の対策に向けて、必要な人員を重点的に投入し、一層力を入れて対処してまいりたいということで、まさに今、本当に取り組んでおります。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 田中健

田中君。

田中健金の価格が上がりまして、また脱税にもつながって、またマネーロンダリングにもつながるということで、大変さまざまな金の取引という、また密輸というのは課題が絡んでいるんだと思っていますので、大臣自らこれに取り組むという決意を示していただきましたし、もう実際にこれが進んでいるということなので、これからの対応をさらに望みたいと思っています。

併せて、昨年通りました出国の旅客に対して、輸出物品販売制度に基づく免税販売手続の完全電子化が実現しました。

これによって制度の利用状態が一層可視化されて、さらなる不正の事案の確認や把握が可能となったんですが、一方、持ち出し確認方式の検査というのが、税関でこれから行われるという中で、どのような体制で行われるのかという詳細がこれからということでございます。

今年の11月からスタートするということでありますので、これは新しい取組でもありますし、今多くの旅客さんが、本日外国人も含めている中でありますので、十分な人員配置と、また出国旅客に対するさらなる取締りの強化というのが求められているかと思いますが、大臣の見解を伺います。

答弁者 片山大臣

片山大臣ご指摘の問題につきましては、輸出物品販売制度というのになりまして、免税購入品の国内での横流し等の制度の不正利用に対応するために、今年の11月から出国時に税関で購入品の持ち出しを確認した場合に、消費税相当額を返金するリファンド方式に移行することとなっております。

この移行に向けて、必要十分な台数のキオスク端末というのを設置した上で、利用者の誘導を適切に行う。

特に利用者の多い主要空港ですね、羽田等を含めてですね、利用者のスムーズな誘導、必要な人員を配置して、免税購入品の持ち出しの確認もきちっと行うということにしておりまして、昨年12月に羽田空港でこの準備状況等を私も視察してまいったところでございます。

これは非常に重要でございますが、着々と進んでおりますので、引き続き関係省庁、それから事業者の方々とも連携しながら、この制度を円滑に実施して、不正利用の防止もしますが、きちっと利便性あって使っていただけるようにということで進めております。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 田中健

田中君。

田中健ありがとうございます。

最後に、この税関において、先ほどの金のみならず、危険ドラッグやテロ対策の水際の取り締まりや、また航空・海上貨物輸入の件数が急増している対応や、また知的財産の侵害対策等、さまざまな、本当、聞けば聞くほど対策の強化というのが求められています。

昨年4,260万人と右肩上がりの一方であります。

その中で税関定員の推移ということで、資料を裏付けさせていただきましたが、1万302人ということで、この過去5年では毎年80人ほどの増員にとどまっています。

やはりこれだけさまざまな対応が求められる中、この税関の体制整備に必要な定員の確保と、さらなるこの機構の充実というのが必要だと考えますが、大臣の見解を伺います。

答弁者 片山大臣

片山大臣ご指摘、ご理解をいただいてありがとうございます。

まさに税関を取り巻く環境が非常に大きく変化して、先般も羽田で見ましたときに、あまりにも次々と降りてくる飛行機からの旅客が多く、これで人数はだいぶ増やしておりますけど、大変だということを実感して、きちっと請求、要求を行っているところでございますが、小額貨物の輸入件数も非常に増えました。

入国者だけではございません。

また、不正薬物や先ほどの金などの密輸リスクも高まっておりまして、まさに我が国の安全安心を揺るがしかねない状況となっておりますので、円滑な物流と人流を確保しながら、厳格に水際取締りを遂行しようとしたら、当然これが必要不可欠な重要責務なんですけれども、もっと体制がいるということで、このために高性能な取締り検査機器の整備とともに、税関職員の定員確保、機構の充実が喫緊の課題と考えておりまして、今後とも質量両面で体制強化に取り組んでまいりたいと存じますので、応援をよろしくお願いいたします。

委員長 武村委員長

武村委員長:田中君。

質疑者 田中健

田中健:ありがとうございます。

税関の皆さん、まさに私たちの国民の生活を守っていただいておりますので、これともに力を合わせ、充実確保に努めていきたいと思っています。

ありがとうございました。

近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ) 30発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長:次に近藤雅彦君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:国民民主党の近藤雅彦でございます。

先の総選挙で九州ブロックから初当選をさせていただきました。

皆様、どうぞご指導よろしくお願い申し上げます。

冒頭、イラク情勢を受けまして、原油価格や株式市場をはじめマーケットが大きく動いております。

今後予想される物価高や内外情勢の変化を十分に注視いただきまして、経済運営を進めていただきますよう、改めてお願いを申し上げます。

その上で、私からは、今国会提出の各法案の中身を中心にお尋ねしてまいりたいと思います。

まず、今回の所得税法等の一部を改正する法律案についてでございます。

控除の拡充がお示しされています。

基本的には子育て世帯の経済的な支援であり、控除額の拡大をするものと承知しております。

この中身については大変評価をさせていただいております。

所得税で38万円、そして住民税で33万円の所得控除と存じます。

扶養控除などと控除の額を合わせる、そういった措置であると理解してよろしいでしょうか。

今回の改定の背景をお聞かせください。

答弁者 中谷副大臣

中谷副大臣:お答えいたします。

所得税の人的控除の控除額につきましては、その時々の税制改正における検討の結果、見直されてきており、ひとり親控除につきましては、ひとり親の子育てにかかる負担の状況を踏まえ、35万円の控除額を配偶者控除や扶養控除の38万円に合わせる形で3万円引き上げることとしております。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:いろいろなご家族の状況に応じていろいろ控除があるかと思いますが、今回の措置は同額ということで理解いたしました。

私の地元のシングルマザーの方からいただいたご指摘でありますが、年収が約204万円を超えると住民税の課税対象となるため、働き方を制限しなくてはならないとのことでございます。

ひとり親世帯の住民税の制度設計の現状についてご説明いただきたいと思います。

福田官房審議官、お願いします。

政府参考人 福田官房審議官

福田官房審議官:お答え申し上げます。

住民税の非課税措置についての御説明を申し上げます。

住民税につきましては、ひとり親等の一定の条件に該当する方につきましては、非課税とする措置を講じております。

具体的に申し上げますと、ひとり親等の方が前年の合計所得金額135万円以下、先ほど委員が204万円というご指摘いただきましたけれども、給与収入ベースに置き換えたものとなりますけれども、そういった以下の場合には、個人住民税が非課税となるというものとなっております。

この非課税措置の趣旨でございますけれども、担税力がない、または著しく小さいといった特別な事情にある方に負担を求めることは適当ではないという趣旨から設けられているものでございます。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:ありがとうございます。

住民税の非課税世帯につきましては、例えば近年ですとコロナ禍では、非課税世帯のみを対象とした給付金が、国や地方からさまざまございました。

それから物価高騰対策としての給付金、または医療費等の負担軽減の措置もございます。

決してこういった世帯の方が、給付金を目的としたり、あるいは税金を負担したくないということではないのですが、働き方を制限せざるを得ない、そのような現状があると感じております。

同じシングルマザーの方からこういった御意見も頂戴しております。

「子育てをしながら正社員として一定の責任を負って働くことはそもそも現実的に難しい。

事実上フルタイムに近いパートのような状態で頑張っています。

ただし時給も上がっており、働き方を根本的に見直さなくてはいけない」とのお声をいただいております。

どんなに一生懸命働いても、あるラインを超えると負担がかかり始めたり、かえって手取りが減ってしまう。

さまざまな行政サービス等を受けるその資格も失ってしまう。

そういった現状がございます。

税控除が有効な手段であることは認識しておりますけれども、現状に沿って機能していない、そんな面も感じております。

そこでお尋ねですが、一つの考え方として、控除だけではなく、給付等の面からひとり親世帯への経済支援をもっと行うべきではないかと考えますが、所見をお尋ねいたします。

政府参考人 福田官房審議官

子ども家庭庁・福田官房審議官:お答えいたします。

ひとり親家庭への経済的支援につきましては、児童扶養手当という制度がございます。

これにつきましては、「子ども未来戦略加速化プラン」に基づき、令和6年11月から児童扶養手当の全部支給、一部支給の対象となる所得制限限度額の引上げや、多子加算の増額を行うなど、強化を図ってきたところでございます。

他方で、ひとり親家庭は、子育てと生計の担い手という二重の役割を一人で担い、さまざまな困難に直面し得るものであるため、世帯の状況に応じて、この経済的支援のみではなく、子育て・生活支援や自立支援などを多面的に強化していくことが重要であると考えております。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:ご回答ありがとうございます。

このように児童扶養手当等、様々な制度を組み合わせて頑張って子育てをされている方を支援できればと考えます。

次に財務大臣にお伺いいたします。

このような経済環境にある方が制限を気にせず就労できるよう、給付の側面から税制を補完すべきと考えますが、税の控除と給付のバランスについて所見をお尋ねいたします。

片山大臣。

答弁者 片山大臣

片山大臣:ご質問ありがとうございます。

一人親家庭では、子育てと生計の担い手という二重のお役割を一人親の方が一人で担われているというわけでございまして、非常にご指摘があったような多様な困難に直面なさっているということで、これらの困難を乗り越えていただけるための支援を行っていくということが、これが本質でございまして、これが重要でございます。

そのために、経済的な支援を充実するという観点から、税制面において、一人親控除の控除額を引き上げるということをやってやろうとしているわけで、また給付面におきましては、子ども未来戦略の加速化プランに基づいて、児童扶養手当の拡充を行うということをやっております。

加えまして、一人親ご家庭の置かれたそれぞれの環境はかなり多様でございますし、お子様の成長の年齢によっても違ってまいりますので、相談支援や生活支援を含めて多面的で、しかも融通の効く、本当にきめ細かく融通を利くような支援の充実を図っていくことが重要で、そのようにできるだけ努力はしております。

まだ十分ではないところもあると思いますが、このように税や給付、それから個別の支援など、それぞれの特徴を生かして、必要な支援がお届けできるようになっていくということが非常に重要と考えておりまして、子ども家庭庁という役所ができたわけでございまして、そちらに対する期待はこの面でも大きいわけでございますが、子ども家庭庁をはじめとする関係省庁と私どもをしっかり連携して、委員のご指摘のように、本当に求めているものがきちっと届くような形で組んでいけるように努力してまいりたいと思います。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:丁寧に思いを込めてお答えいただきました。

ありがとうございます。

続いて、金融政策についてお尋ねをさせていただきます。

日銀総裁にお願いしたいところでございます。

本日のこれまでの議論の中でも、岡本委員からもありましたように、実質賃金と金融政策の兼ね合いについてのお尋ねもございました。

そこで賃金に関して申し上げると、昨年1月から12ヶ月連続で実質賃金がマイナスになっています。

この3月、これからですが、まず大手企業から春闘の回答がございまして、それを受けて中小企業が回答を続けてまいります。

今後の経済動向を占う重要な時期と考えています。

近年の賃上げの状況を見ますと、大手企業は5%を上回る賃上げが続いております。

一方で中小零細企業は、その水準に届いておらず、差が開いているのではないかと、このような認識を持っています。

そこで3月でございます。

特に2年前にも同じような状況がありましたけれども、ちょうどマイナス金利を解除された時期です。

この時期、そういった政策判断の直後に、中小企業の回答が続きました。

若干、昨年と比べる、あるいはそれ以前の歴年と比べますと、中小企業の賃上げの勢いがなかったというふうに認識をしております。

ちょっとそういった賃金の話ばかりを前段で述べさせていただきましたが、この観点を踏まえて、足元の金融政策について、総裁はどうお考えか、ご所見を頂戴したいと思います。

答弁者 植田総裁

植田総裁:お答えいたします。

委員ご指摘のとおり、このところ実質賃金は特に食料品価格の上昇を主因に、消費者物価が強めの動きとなっていることから、前年比マイナスとなっています。

ただ、先行きを見てみますと、食料品価格上昇の影響が減衰していくというふうに見られますし、政府による物価高対策の効果もあって、当面、消費者物価の前年比の比率は縮小していくと見込まれます。

他方で、これまで明らかとなった労使の対応方針等を踏まえますと、本年の春闘では幅広い企業でしっかりとした賃上げが実施される可能性が高いと見ております。

従って名目賃金は高めの伸びが続き、こうしたもとで実質賃金の前年比は徐々にプラスに転換していくことを見込んでおります。

私どもとしては賃金や物価の動向を含め、私どもの中心的な見通しが実現していくとすれば、経済物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくことになると考えています。

こうした方針の下で、データ情報を丹念に点検しながら、適切に金融政策を運営してまいりたいと思っております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

丁寧に御説明ありがとうございます。

総裁におかれましては、私からの質問は以上でございますので、御退室をいただいて結構でございます。

ありがとうございました。

ご退室いただいて結構です。

委員長 武村展英

武村委員長近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦続きまして、金融取引の証拠金規制についてお尋ねをさせていただきます。

まず1点目は確認でございます。

おととい2日の衆議院予算委員会で、国民民主党の議員からの質問に対しまして、金融担当大臣からFXに係る証拠金倍率が2倍であると御説明がございました。

現状の倍率は25倍と認識をしております。

その私の認識に相違ないか確認をさせていただきます。

片山大臣。

答弁者 片山さつき

片山さつきこの間の御質問につきまして、現在、個人向けの暗号資産のデリバティブ取引における証拠金倍率が上限2倍とされていることに関する私の答えの中で、FXのところを引用していたんですけれども、これはFXのところで元となっている算定のところでFXを引用しているというのを、2倍というのと誤認して私が申し上げてしまって、これは後で直さなきゃと思っておりまして。

これはもちろん当然現状上限25倍でございまして、これは価格変動……。

委員長 武村展英

武村委員長近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦ありがとうございます。

改めて25倍ということで確認をさせていただきました。

次に暗号資産そのものについていくつかお尋ねをさせていただきます。

暗号資産については昨年の税制改正大綱で申告分離課税20%への見直しの方向性となりました。

これまでのご尽力誠にありがとうございます。

その上で暗号資産についても今、FXについて25倍というお話をさせていただきましたが、同様に10倍程度ということで、議員からもまずは10倍ということで私どもとしては考えておりますけれども、25倍と比較すると十分に倍率は低い水準というふうに認識をしております。

投資家の視点に立ちまして、一定の投資家保護のために商品性の一層の周知、あるいは自主規制団体の必要な取組、こういった前提は必要となりますけれども、10倍程度の証拠金での取引が可能になる、そういった商品設計についても可能ではないかなというふうに考えておりますが、大臣の所見をお尋ねいたします。

答弁者 片山さつき

片山さつき現在、個人向け暗号資産のデリバティブ取引に係る証拠金倍率、いわゆるレバレッジ倍率は上限2倍と設定されておりますが、これは対象資産の価格変動の状況、さっき価格変動状況からの割り戻しをFXについて申し上げましたが、それと似たような考え方で設定いたしました。

「10倍にしたらどうか」というお話は内外からまだよく来られますよ。

ただそのときにお答えして、この間、御党委員の御質問にもお答えしたのは、米国は確かに証拠金規制がないので、相当大きな変動を認めている形でございます。

それについて、そもそも個人向けの取引を禁止しているかなりの金融立国がありまして、イギリスとシンガポールなんですね。

「え?」って言うんですけど、そうなんですよ。

それでドイツは個人向けはやってるんですけど、これが上限2倍なんです。

ということを考えますと、昨今またいろんなことが起きておりますが、安心には安心と、それから自主規制機関の対応能力とかいろんなことも考えた上で、今2倍というところを高い投資効率を急に可能にするということで、不測の被害を被ることになるところに対して、十分な利用者保護・投資家保護ができるのかどうかというのは、我々としては非常にこの胃の痛い問題なんでございまして。

これからもきちっと御要望を得て、また様子を見ながら検討はしてまいりますが、慎重な物議になっているのはまさにこういう事情であるということをぜひ御理解いただきたいと思います。

委員長 武村展英

武村委員長近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦ありがとうございます。

商品性のあり方については、今後も引き続き議論をさせていただければと思います。

次にインサイダー規制についてお尋ねをさせていただきます。

今回の金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案でございますが、この中にインサイダー取引規制の対象者の範囲拡大が謳われております。

ここで言う対象者の拡大とは、具体的にどのような方を想定されているか、お尋ねをさせていただきます。

金融庁、井上企業市場局長。

井上局長

政府参考人 井上局長

お答え申し上げます。

近年、公開買付の対象企業のアドバイザーから情報を受領した者が、インサイダー取引を行う事案が発生したこと等を踏まえまして、公開買付に係るインサイダー取引規制の対象者の範囲について、昨年9月以降、金融審議会において検討を行っていただきました。

その結果として取りまとめられた報告書では、公開買付の対象企業と契約を締結交渉している者等について、公開買付に係るインサイダー取引の規制の対象に追加することが適当であるとされたところでございます。

金融庁といたしましては、我が国の市場の公正性、透明性に対する投資家の信頼を確保する観点から、金融審議会の議論を踏まえた検討を進めておりまして、準備が整えましたら、金融商品取引法等の改正案を今国会に提出したいと考えております。

以上でございます。

委員長 武村展英

武村委員長:近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:ありがとうございます。

公開買付に、いわゆる関与していらっしゃる方を対象とするということで認識をしました。

一般的なインサイダー取引を防止する観点から質問をさせていただきたいと思います。

インサイダー取引となり得るものとして、例えば上場企業の社員、その会社関係者ほか、状況によっては国や地方の公務員なども対象となり得ます。

ここでは公務員のインサイダー取引防止のための取組について現状をお尋ねしたいと思います。

職務上知り得た重要事実に基づいて株式等の売買を行った場合、組織内で懲戒免職等の重い処分が当然あると考えられますが、このほか金融商品取引法に基づく刑事罰もございます。

しかしこうしたインサイダー取引については、事後的な罰則があるだけで、事前の対策が十分でないように考えております。

インサイダー取引を防止するために、職員に株式等の保有状況を確認するなどの調査、あるいは不公正な取引を行わない旨を宣誓させるなど、事前の対策を一定程度講ずる必要があると考えます。

こうした公的機関内部での取組の現状についてお尋ねをいたします。

金融庁堀本総合政策局長。

政府参考人 堀本総合政策局長

堀本総合政策局長:お答え申し上げます。

国・地方全体での取組については承知をしておりませんけれども、金融庁としましてはインサイダー事案を抑制するため、全ての職員に対してインサイダー取引規制及び法令等遵守に関する研修を実施しております。

そしてこうした研修を踏まえまして、インサイダー取引も含めた金融庁職員として遵守すべきその他の法令について理解したこと、それからインサイダー取引に限らず他の法令等に違反した場合も同様に懲戒処分の対象となり、刑事罰の対象となり得ることを理解したこと、さらにそうしたことを踏まえて法令等を遵守すること、この旨の誓約書を、これも全ての職員に提出を求めております。

さらに全ての職員に対して株式等の取引の状況を確認の上、その内容を踏まえまして必要に応じて法令等遵守を指導するという、こういうふうな取組を行っているところでございます。

委員長 武村展英

武村委員長:近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:いろいろな開発案件を知っている土木関係の部署にいる方ですとか、一例で申し上げるとそういったところであるとインサイダーの可能性とかが発生し得るという状況にあるかと思いますので、今後そのインサイダー取引の規制を具体化するにあたっては、そのような視点も携えていただきたいと考えます。

これはちょっと通告はしておりませんけれども、現時点で何かご所感があれば教えていただければと思いますが、難しいでしょうか。

政府参考人 堀本総合政策局長

堀本総合政策局長:繰り返しの答弁でありますけれども、国や地方全体の取組については、当庁承知をしておりませんけれども、少なくとも金融庁の取組については、金融庁の行政が市場を監督する立場にあるというふうな、そういうふうな行政の性格がございますし、やはり他の公務員に比べて、インサイダー取引に関係する情報等について知る機会が多いというふうな業務環境がございますので、そうしたことも踏まえながら取っている措置でございます。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:すみません、なかなか難しいところ答弁いただきありがとうございます。

ぜひ、官公庁の職務に当たっていらっしゃる方には、従来の法律でもいろいろな国家公務員倫理法等もございまして、その中でいろいろ謳われている措置というのもあると思いますけれども、あまりにも事後的な措置に寄りすぎている部分、あるいは事後に発生してからいろいろな刑事罰があったりというような状況をお見受けしますし、現にそういった取引が官公庁職員の中で行われている可能性も否めないというふうに個人的には考えます。

ですので、今後そういった観点からも研究を進めていただければとこのように思います。

先ほどから金融市場に関しまして、商工金規制やインサイダー規制等についていくつかご質問をさせていただきました。

その理由はまさに私自身も、この日本を資産運用立国にもう一度押し上げていって、今一度金融投資の盛んな国にしたい、そういった強い思いからでございます。

投資家保護に関する必要な範囲での様々な施策に取り組みつつ、フリー・フェア・グローバルな、強い国際金融市場を東京をはじめ日本につくっていきたいと考えています。

私も財務金融委員の立場から微力ではありますけれども、そういった姿勢でこれから職務に邁進してまいりたいと思います。

そのことをお伝え申し上げまして、私の質問を閉じさせていただきます。

どうもありがとうございました。

牧野俊一 (参政党) 18発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一君。

こんにちは。

参政党の比例九州ブロックからこの度、初当選させていただきまして、今日が初めての質問の機会ということで、発言の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。

この国民負担率というものですね。

現在、税と社会保険料を合わせた負担率の合計が約46%ということで、かなり重たい負担になっているというところを、どうにかして35%程度、日本の経済がまだ元気だった昭和の終わり頃ですね、およそ35%でありましたので、それぐらいを目指して、その上限を設定できないかということを訴えております。

片山財務大臣の所信にもありましたけれども、債務残高の対名目GDP比、これを安定して引き下げていくということを重要な財政指標としていくということは伺っております。

一方で、私たちとしては、そこにもう一つ、ネットの資金需要という観点から、これを新たな財政指標に加えた方がいいのではないかということを提案したいと考えております。

まず質問に入るにあたりまして、昨年の12月2日、参議院の国土交通委員会にて、我が党の安藤博史議員の質疑にて、日銀から回答がございましたように、民間銀行が貸付を行う際には、信用創造によって貸し借りが生じた瞬間に、無から新たな預金通貨が生じる。

このことは政府による国債発行においても全く同様でありまして、政府が国債発行を通じて支出を行うと、それぞれ同額の預金通貨が民間部門に発生するということは、日銀から答弁をいただいたとおりでございます。

このことに関して、本質疑の時間を短縮するために、この点については既に答弁をいただいた自明のことであるという前提に立ちまして、質問をさせていただきたいと思います。

まず資料1をご覧ください。

こちらの図は、流通している貨幣は全て誰かの負債であって、借入れと同時に無から発生して返済によって消失する存在であるということを前提として、我が国のマクロ経済の全体像を模式的に表したものになります。

まず、このGDPというもの、これについてはマネーストック、すなわち世の中に出回っている貨幣の総量に流動性を掛け算したものがGDPとして表記されますので、この図においては、このマネーストック、青いお金ですね、これを水槽の水位、そして流動性というのを水分子の運動、すなわち温度として表現しております。

また、実体経済の成長というのは、この時代が求めるものやサービスの供給能力をどれだけ高めることができるかということによってもたらされますが、この図においては、水槽の容積の拡大として、この実体経済の成長というものを表現しております。

民間銀行が貸出しを行うときには、信用創造によって貸し借りが生じた瞬間に無から新たな預金通貨が発生します。

これが、この右側に書いております「民間借入、銀行によるマネーストックの発行」という右側の民間の蛇口になります。

これは政府による国債発行においても全く同様であって、新規国債発行によって財政支出を行いますと、市中銀行は保有する日銀当座預金で国債を買い入れ、そして政府は調達した日銀当座預金を使って必要な公共投資などの支払いを行います。

すると、この緑のお金、マネタリーベース、日銀当座預金ですね、こちらが直接マネーストックとして市中の新たな民間預金通貨としてマネーストックが増えていくというふうな仕組みになっています。

これが左側、政府の蛇口の方になります。

ここでポイントは、これが民間であろうと政府であろうと、誰かが新規の資金需要によって借り入れをした瞬間に、この世の中に新たな預金通貨という形で貨幣、マネーストックの推移が増えて、逆に市中銀行に返済を行う、または徴税による国債償還を行った瞬間に、世の中から貨幣が調出して水槽の推移が下がるということがポイントです。

このプロセスにおいて、新たに借り入れられた資金は、支払いを通じて誰かの所得になって、そして次々と水槽の中を循環していきますから、借りたての資金は流動性が特に高い資金、すなわちこの図においては、熱いお湯が注がれているというところで表現されております。

ここから具体的な質問の内容に入っていくんですけれども、2012年からのアベノミクスにおいては異次元金融緩和という政策がとられまして、日銀が市中銀行から大量の国債の買いオペレーションを行いました。

結果、市中銀行が保有する日銀当座預金、このマネタリーベース、緑のお金は400兆円を超えて大幅に増加いたしました。

しかし、ここで問題だったことは、いくらこのマネタリーベースが増えたところで、デフレ経済下において民間の方に新たな借り入れをして資金調達をしようというふうなプレイヤーがいなければ、実体経済に影響を与えるマネーストック、青いお金の量は増えてはいかない。

すなわち、民間の蛇口は閉まったままになってしまうということです。

当時、アベノミクスの第二の矢として、機動的財政出動というものが掲げられていましたけれども、実際には後の質問で触れます「骨太の方針」の中に、プライマリーバランス黒字化目標というものが書き込まれ、さらに予算増額のシーリング規定が盛り込まれていたために、政府の蛇口を開く十分な財政出動がなされなかったものと認識しております。

結果、民間企業から見れば、政府支出による投資誘引性を確保することができず、設備投資は伸び悩んで、政府と民間の蛇口が両方とも閉まった状態になってしまいました。

こうしてマネーストックが十分に増えず、賃金上昇が起こりにくい状況が作られておきながら、さらにそこに追い打ちをかけたのが、二度にわたる消費税の増税と社会保険料の増大による手取りの減少です。

可処分所得の減少によってGDPの6割を占める個人消費は減退し、需要の減少がさらなるデフレ圧力となってしまいました。

民間企業は日銀に直接口座を持っておりませんので、この緑のお金、マネタリーベースに直接触ることはできません。

デフレで民間の蛇口が閉まっている状況においては、政府こそが、この大量に蓄積したマネタリーベースを財政赤字を通じて直接マネーストックに変換できる唯一のプレーヤーです。

そうであったにもかかわらず、このプライマリーバランス至上主義というものに縛られて、政府の蛇口を十分に開けることができず、マネーストックが適切に増えなかったことが、この日銀がずっと目指していた2%のインフレ目標というものに、いくら時間が経っても到達できなかったことの一因であると考えております。

次に資料の2枚目をご覧ください。

こちらのグラフは、青線で表した非金融法人企業、そしてオレンジで表しました一般政府、それぞれの資金過不足の推移、左軸の金額ですね。

それとその合計であるところのネットの資金需要、先ほどの水槽の絵で言いますところのマネーストック、青いお金の推移ですね。

その年度ごとの増減幅、これが右軸の名目GDP比%で、1994年度以降についてまとめられたものになります。

このグラフが真ん中のゼロより上のプラスの領域にあれば、借入金を返済してマネーストックを消している状態。

逆にマイナスの領域にあれば、新たな借入が発生してマネーストックが増えている状態というふうに見ることができます。

このグラフを見ますと、日本経済が安定して成長していた1990年代後半までは、マネーストックが年間でGDP比のおよそマイナス5%程度、当時の金額にしましておよそ20から30兆円ほど安定して増えていたということがわかります。

しかしバブルの崩壊後、民間企業は一気に借入の返済に走り、この青い線がずっと上の方に増えていますね。

そして反対側で政府の赤字も増えはしましたが、トータルで見たネットの資金需要はGDP比でマイナス2.5%程度まで落ち込みました。

特にアベノミクスが始まった2012年度以降、政府は赤字の幅を減らし続けて、このオレンジの線がずっとゼロに向かって上がっていますね。

コロナ前の2018年度には、ネットの資金需要、このグレーのバーはほぼ0%にまで落ち込んでしまいました。

これが先ほどの図で私が説明していた、政府と民間の蛇口が両方閉まってしまったという状態です。

その後、コロナ禍で一時的に財政支出が増えましたけれども、コロナ後は民間部門のゼロゼロ融資の返済なども始まりまして、2024年度にはネットの資金需要はプラス3%。

名目GDPを約600兆円と試算しますと、1年間で世の中から約18兆円もの貨幣が消失したというふうな計算になっております。

財務大臣は昨日の所信の中でも、債務残高対名目GDP比を安定して引き下げることを重要な財政指標として掲げられておりますけれども、それだけでは先ほどの水槽の図において、政府の蛇口の状況にのみ目を向けているという状態になってしまいます。

そこで財務大臣にお聞きします。

我が党は、この右側の民間の蛇口の開き具合を含めてトータルで経済状況を把握し、そして成長に必要なマネーストックが安定して増えていける環境をつくること。

そして同時に、この民間部門の投資が加熱しているような状況においては、適切に政府支出を絞って経済のバブル化を防ぐということも必要です。

そのために、このネットの資金需要というものを財政指標の一部として導入して、そして名目GDP比でマイナス5から7%程度、マネーストックが年間およそ30から40兆円程度増えていくということを目指して、財政支出の範囲を柔軟にコントロールしていくということを提案したいと考えておりますけれども、この案に対する財務大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

答弁者 片山弘一郎

片山財務大臣。

我が党にも積極財政の議員連盟というのがありまして、この資金過不足の表はよく拝見しております。

私自身も、やはり非金融法人企業においてこれだけため込んでいるということは、さまざまな要因、中でも失われた金融破綻以降、ある程度ずっとであるということに非常に関係があるということの説明で使わせていただいたりするんですが、一般論として、この民間部門の資金需要が弱くなる景気後退局面等において、政府が必要な財政支出を行って経済を支えるということは、おっしゃるようにも重要でありますし、そのようなことをやろうとしてきたわけではあります。

他方、高市政権では、責任ある積極財政の考え方のもと、日々の市場動向や経済指標を常に十分注視しながら、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保していくということに非常に重きを置いておりまして、それはここではちょっと見えない部分があるわけですね。

単純に財政支出の規模で民間投資不足を補うという考え方では、マーケットは債券の需給というのが非常に大きな状況でもありまして、こういったことで動いているだけということではないものですから、戦略的に財政出動ができるようにして、戦略的に財政出動をして、企業の積極的な投資につなげる、何と言っても投資が足りなかったという点に重きを置いておりまして、ここに前向きな資金需要が生まれるような環境を醸成し、国内投資をとにかく促進するということが中心になっておりますので、全く違うことを言っているわけじゃないんですけれども、そこの視点があるということで。

出すという意味では、ワイズスペンディングで、先ほどから申し上げておりますように、このメリハリもありますし、無駄撲滅もありますし、いろいろなことをやった上で、かつ経済政策のマクロ経済という意味では、当然、量が必要な経済対策というのも、状況によっては出てくるということは当然でございます。

それで、ネットの資金需要を目標として設定するということに関しては、企業部門の貯蓄投資バランスというのは、もともと政府によるコントロールというのは非常に困難なものでありまして、政府と企業部門を合計したネットの資金需要というのは、各部門の行動の結果であって、この統計はわりと早く出てくるんですけれども、何か月後に出てくるもので、事後的にしか確認できないという問題がありまして、実際にそれが実行できているということはないものですから、考え方としてこういうものを取り入れて発言する方が我々の政府の委員にもおりますし、いろいろな政策議論の中には当然入ってきますが、財政運営の目標そのものということは、なかなか難しいのかなというふうに考えております。

委員長 武村展英

武村委員長:牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一:ありがとうございます。

このネットの資金需要というものは、実際にその年度が終わってみて、それで計算してどうでしたということが後からわかってくるという性質のものなので、事前に予測することは困難ではあると思いますけれども、一つの考え方として持っておいてもいいのではないかなというふうに考えております。

そして加えて、高市総理は、所信表明の中でも、行き過ぎた緊縮指標からの脱却と、市場から見た政府の信頼感・牽制を確保するために、補正予算を組むことを前提とした当初予算編成から脱却するという方針を示されております。

政府の骨太の方針、これ2026ですね。

これから作っていく「骨太2026」というところから、いわゆるプライマリーバランス黒字化目標というものを削除したり、あるいは、骨太の方針2015年から附則として引き継がれてきた社会保障費以外の予算増額幅を3年間で1000億円以内に抑えるというふうなシーリング規定もあったというふうに認識していますが、こういったものを今度の骨太2026において削除するつもりがあるのかどうかということについて伺いたいと思います。

この骨太2015年の本文の中には、社会保障関係費の伸びは過去3年で1.5兆円。

そして別ページの附則58番というところに、一般歳出総額の伸びが過去3年で1.6兆円というふうに書いてあって、いずれもこの水準を2018年までの3年間同程度の増額に抑えるというふうに目標が期待されております。

したがって、この2箇所を総合して考えますと、社会保障関係費以外の伸びは、3年間で1.6兆円マイナス1.5兆円の差額0.1兆円、1000億円ですね。

これを3年で割ると年間333億円しか社会保障関係費以外の予算を増やすことができないというふうなシーリングキャップがはめられているというふうな状態となって、これが骨太2016年以降、ずっと前年に閣議決定した骨太の方針に基づき……という文言によって、少なくとも骨太2021年までは引き継がれていたものというふうに認識しております。

骨太2022年においても同様の表現を引き継いではおりましたが、ここで初めて「ただし重要な政策の幅を狭めるものであってはならない」という文言が付け足されました。

しかしその後も「前年度の骨太方針の枠組みの中で」といったふうな表記が残存しておりまして、このシーリング規定についていまいちどうなったのか、やや曖昧な状態のままでずっとなんとなく引き継がれているのかなというふうに認識しております。

高市総理は給付付きの税額控除というものを改革の本丸だというふうにおっしゃっていましたけれども、このプライマリーバランス目標撤廃とシーリング規定の削除ができなければ、いくら減税や積極財政というものをやろうとしても、従来どおりどこかを削ってどこかを増やすということに終始することになってしまいます。

そして事実上、目標が骨抜きにされてしまうことになりかねませんので、この観点からこれから策定する骨太2026においてこそ、本当の意味での改革の本丸ではないかというふうに考えております。

大改革になるというふうにおっしゃっていましたが、そういうふうにおっしゃっていたからには、当然この2026年の骨太においてはPB黒字化目標、そしてシーリング規定の削除に手をつけるつもりなのかなというふうに解釈しておりますが、そこについての財務大臣の認識はいかがでしょうか。

答弁者 片山弘一郎

片山大臣:高市内閣では、市場動向や経済動向を常に十分注視しながら、この責任ある積極財政の考え方に基づく経済財政運営を行い、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保していくという方針をとっております。

このPBの黒字化目標についてでございますが、高市総理は、単年度ごとのPB黒字化目標の達成状況を見ていく方針というのを、数年単位でバランスを確認する方向に見直したいなどといった取組をおっしゃっておりまして、「1年1年でプライマリーバランスがいくらということに拘泥するのはもうこれはやらない」ということでございます。

他方、今回の当初予算におきまして、プライマリーバランスが一般会計において達成してしまったと。

これは私もG7の財務大臣会合なんかで言いますと、「あ、そうなんだ」という話と、それから世界経済フォーラム・ダボスでも、財政収支差が今この年度において、なんとG7国の中で日本が一番いいということを言えたもんですから、ちょっとその世界経済フォーラム前後において我々の政策が誤解されまして、大変売り浴びせじゃないですけど、その危険があったときがあったんですが、これはもう全くそうなんだと。

数字は嘘をつかないんでね、非常に効果がありまして、そこは収まったということもあるんで、プライマリーバランスも役に立つことも当然あるんですけれども、今言ったようなことが総理の今までのお述べになった方針でございます。

ですので今後ともやはり債務残高対GDP比の安定的引き下げ路線の中心にしながら、具体的な指標も明確化しつつ、今年の骨太の方針の策定に向けて鋭意検討を進めている、そういうことでございます。

また御指摘のシーリング規定、この骨太の方針2025において、骨太の方針2024で示された歳出改革努力は継続することになると思いますが、経済や物価動向等を踏まえ、各年度の予算の編成において適切に反映するとされておりまして、若干この修正というか、だいぶ変わってきたところがあるんですが、これを踏まえて編成した、今国会にお出ししている令和8年度予算案におきましては、歳出、社保費は、経済物価動向等を適切に反映するとともに、複数年度の取組、歳出構造の平準化に向けた取組などを通じて、対前年度当初予算比で、歳出3,000億円、1.3兆円程度を増額したということでございます。

令和9年度予算に向けては、民間事業者や地方自治体の取組を後押しするため、政府の予算の予見可能性を確保する観点から、毎年補正予算が組まれることを前提とした予算編成と決別し、必要な予算は可能な限り当初予算で措置するなど、概算要求の段階から政府の予算の作り方を改めていく方針でございまして、この目標と同様に骨太の方針の策定に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

武村委員長:牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一:ありがとうございます。

今おっしゃっていただきましたプライマリーバランス黒字化、市場からの信任ということを財務省の方々はいつもおっしゃいますけれども、我々も決してノーブレーキにいくらでも増やせばいいと言っているわけではございません。

やはり先ほどこの投影のパネルで示しましたとおり、信用創造、信用貨幣論というものに基づく実際のオペレーションがそうなっているとしても、市場の参加者の多くが商品貨幣論を中心として、「政府が国債を発行すると民間のマネーストックからお金を持っていっているんだ」というふうな、ある種勘違いではあるんですけれども、そういった考えをしている方が世界中に多くいる場合、日本政府が思い切って積極財政、減税といったことを打ち上げたときに、市場がパニック的な反応を起こしてしまう。

このリスクがやはり非常にあるのかなというふうには認識はしております。

そして今回の選挙におきまして、自民党、日本維新の会を含めた与党が3分の2をはるかに上回る多数ということになっておりますけれども、昨年の参議院の財金委員会で、我が党の松田学議員からも行った質問とも重複しますけれども、与党が圧倒的な多数の議席を得た今こそ、ずっとできなかった思い切った改革を行う本当にチャンスじゃないかというふうにも考えております。

財政法4条の、今回これから3月31日前の日切れ法案として、特例公債法の改正というものも上がっておりますけれども、それをずっとこの特例で出し続けるということがもはや常態化していますので、財政法4条の赤字国債の発行を禁じる条項というものを根本的なところから削除して、特例公債法に頼らずとも必要な予算を確保できるような状況をつくっていくべきではないかと考えますが、この点について財務大臣のお考えはいかがでしょうか。

答弁者 片山弘一郎

片山大臣。

財政法4条につきましては、そういった御意見も多々伺うんですが、国の歳出は租税等をもって賄うという、いわゆる非補債主義の原則をとっている条文でございまして、公共事業費等の財源として建設国債を発行する以外の国債、公債発行を禁じている条文でございます。

一方、実際には、歳出が税収を大きく上回る財政状況の中で、特例公債の発行が続いているわけですけれども、特例公債法については、あくまで財政法の特例措置として期限を設けた上で、その背景となる財政状況や特例公債の必要性、受験期間における財政の持続性確保に向けた取組について、国会で議論し、否決をいただいた上で財政運営を進めるということを、安倍内閣総理大臣……いずれにいたしましても高市内閣においては、責任ある積極財政という今御説明してまいりました考え方に基づいて財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保していく方針としておりまして、今、財政法4条を削除をどうしてもしなければいけないということはそういうことではないし、またそれも適当ではないのではないかと考えております。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

これちょっと通告にはございませんが、日本政府は国債の償還期限について、いわゆる60年償還ルールというものを敷いているというふうに認識しています。

諸外国ではこういったルールを、この何十年というルールの設定はないというふうに認識していますが、この60年償還ルールというものがあることによって、毎年の予算の中に国債費というものが必ず一定入ってこざるを得ない。

そしてそれを踏まえた上での総支出の計算というふうな歳出費の計算になってしまうというところがございますが、この60年償還ルールというものについても、これは柔軟に見直しをしていっていいんじゃないかなというふうに考えますが、この点については財務大臣はどのようにお考えでしょうか。

答弁者 片山弘一郎

片山大臣。

私も主計局で法規課というところで管理職をしておりまして、まさにこういうことをやるかの企画感というか、管理職をしておりましたんですが、60年ルールを考えて、まさに今委員がおっしゃったように、その仕組みとして国債費になってそれが計上されるということを長くやっておりますが、今この瞬間でこれを見直すということになると、市場の衝撃というか、市場の受け止めがどうかということはまずあります。

だから現実的に今この状況でどうなのというとなかなかコメントし難いことがありますが、各々の財政についての指標のあり方とか財政秩序の守り方については、全く何の法令も憲法上のものがある国もありますし、全く何の制約も課していない国というのはむしろ非常に稀なんですよね。

ただ我が国の場合は、確かに昭和22年という時期ではありましたけど、財政法をつくってこの形でやってきたということで、その何らかの財政規律があるということが、さほどそれが異常ということではないんですが、それよりも高市総理がいつも申し上げているのは、そのさっき委員がおっしゃったことの一部もありますが、それが責任ある積極財政としてそこまで必要だったかという部分があって、しかも長年続いたデフレがインフレに転じたときに適正に対応したのかということもあって、そういうことはもう……間髪を入れずに、令和8年度予算案から見直せるところは見直して、今このような形にしておりますが、その今の問題につきましては、1項以上の1項が必要かなということは考えております。

委員長 武村展英

武村委員長牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一(参政党)お答弁ありがとうございました。

ここからちょっと話が変わりますけれども、生命保険のこの業界の在り方についてご質問をしたいかなと思っております。

参政党は、行き過ぎたグローバリズムから日本人と日本の国益を守るということを一貫して訴えておりますけれども、今回は生命保険業界を通じた国富の流出について質問をさせていただきます。

先日明らかになりましたプルデンシャル生命の詐欺的行為は記憶に新しいところではあるかと思いますけれども、今、この生保あるいは損保にかかわらず、出向者による情報漏洩、あるいは架空契約とか、こういった不祥事が相次いで業務改善命令が多発しているというふうな状況と認識しております。

こうした事案について政府、そして監督機関である金融庁の責任は極めて重いというふうに考えておりますが、まずこの点について金融庁、どのように現状を受け止めていらっしゃるか、お願い申し上げます。

政府参考人 井上企業市場局長

金融庁、井上企業市場局長。

(井上局長)お答え申し上げます。

昨今、委員ご指摘のように保険業界で不祥事が頻発しているということについては、大変に遺憾に思っております。

我々としては適正な監督を通じて、この問題が是正されるよう努めてまいります。

委員長 武村展英

武村委員長牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一(参政党)ありがとうございます。

今、こうした不祥事といった事案が多発しているという状況にございますが、我々としてはそれ以前に、この保険保険業界の既存の産業構造自体に大きな問題があるのではないかというふうに考えております。

こちらは金融庁の2025年保険モニタリングレポートから抜粋いたしました主要生命保険会社の利益構造の推移になります。

資料の3枚目をご覧ください。

保険会社の収益は、利差損益、死差損益、費差損益の3つに分類することができます。

このグラフにおいては、費差損益というのはこの青い網掛けのところですけれども、事業費の支出予定額と実際に支出した額の差、ここは非常に規模が小さいので無視していただいて結構です。

主にこの生命保険業界の利益に関しては、この利差損益、予定利率に基づく運用の収益と実際の運用収益の差、そして死差損益、赤い部分ですけれども、保険金、給付金の支払い予想額と実際に支払った額の差から構成されていて、特に、主要な生命保険会社の利益は、死差益が多くを占めております。

直近2024年では、4兆円弱の利益のうち、3兆円弱を死差益が占めております。

2014年頃までは、ご覧のとおり、バブル崩壊後の利差損益の逆ざや問題というものが発生しておりまして、この時期には、死差益でこの利差益の穴を埋めるということも許容されたかもしれませんが、コロナ後の2022年以降は、金利上昇局面に入って、利差損益もプラスに転じております。

結論から申しますと、この死差益というものは、本来契約者が受け取るべきものであって、保護法益であるということを明確にするべきだというふうに考えます。

そのために、保険業法55条の2の余剰金の分配に関する保険業法施行規則30条の2、余剰金の分配の計算方法等で、死差益の一定比率の分配を義務付け、株式会社についてもそれを準用するべきであるというふうに考えております。

また、無配当保険についても死差益が課題になる場合には、保険料の増額等によって契約者負担の減額を義務付けるべきではあるというふうに考えます。

海外に目を向けますと、ドイツや英国では、イギリスでは、約死差益の9割ですね、その他国でも死差益の半分以上を返還するという明文化したルール、あるいは慣習がございます。

一方、日本では医療アクセスが非常に容易で、衛生環境や治安が良好ということもあって、世界的に見ても契約者が亡くなることなく満期を迎える割合が高く、死差益が非常に拡大しやすい、いわば保険会社から見ればおいしい市場であるにもかかわらず、死差益返還に関する……。

(中略)かんぽ生命の利益1234億円のうち80億円が配当として海外に流出しております。

また、外資系生命保険会社におきましては、アフラック4029億円、マニュライフ94億円、プルデンシャル589億円、この3社だけで4712億円が海外に流出しております。

この数値は純利益とイコールになっていますけれども、これは彼らの日本法人が、本国から見ると100%子会社ということになって、まさにその利益の配当成功100%、外国人比率100%ということでこの計算になっております。

これらは利差益や死差益ではなく、日本の規制の不備をついた死差損益が大半を占めております。

実際にこれらの外資系保険会社にとっては、日本が収益ドライバーとして大きな役割を果たしています。

以上の5社だけでも株主配当で約5000億円超の流出が実際に発生していて、これらの例えば半分、2500億円が契約者配当などの形で国民に還元されていれば、毎年かなりの経済効果が見込めるとともに、多くの人の可処分所得の向上に寄与できるというふうに考えます。

こうした過大な利益が生じる構造が放置されていくと、背景としてフルコミッション型の完全歩合制給与形態というもとで、無理をしてでも契約を取らないと生き残れないというふうな心理的圧力が保険会社の営業社員に強く重くのしかかった結果、プルデンシャルで見られたような架空取引であるとか名義貸しといったことが横行するような状況につながったものというふうに考えております。

保険業法というものは、保険は相互扶助のもので、利益は加入者みんなのものだという思想の上に成立した法律だというふうに理解しています。

今一度、この剰余金は本来契約者が受け取るべき保護法益であるという観点から、規制のあり方を見直すべきではないかというふうに考えておりますが、金融庁、そして財務大臣のお考えはいかがでしょうか。

政府参考人 井上企業市場局長

井上局長。

お答え申し上げます。

保険会社は契約者への配当を支払う場合には、保険業法上、公正かつ公平な分配を行わなければならないこととされております。

金融庁は、配当が契約者に対して不当な差別的取扱いをするものでないことや、保険料率について保険商品審査等を通じて確認しております。

契約者に対する還元の在り方につきましては、保険商品の設計に当たり、配当として還元するか、あるいは無配当とする代わりに保険料を下げるか、いずれかを優先するということについては、各保険会社の創意工夫のもと、経営判断に委ねられることが重要だと考えております。

我が国の外資系保険会社は、一般に無配当の商品が多いと認識しております。

その背景としては、無配当商品の特性として、先に申し上げたとおり、剰余金が生じた場合には保険会社の利益となり、契約者配当が得られないものの、逆に当初、保険料の払込額を抑制したいといったようなニーズを踏まえた商品販売が行われてきたものと認識しております。

いずれにいたしましても、生命保険会社の適切な商品設計の中で発生した剰余金については、一義的には保険会社に帰属するものでございます。

その分配については、株式会社や相互会社といった会社形態に応じて、株主や契約者に適切に分配されるべきものと考えております。

金融庁といたしましては、現時点で直ちに剰余金について還元率規制を設ける必要があるとは考えておりませんけれども、保険契約者の保護や保険会社の健全性と競争を確保する観点から、引き続き適切な制度運営に努めてまいります。

大臣にもというお話があったので、制度の整理としてはこういうことでございますが、今般プルデンシャル生命保険の営業者に対して非常に遺憾な事態が起きておりまして、今後こういうことが起きないようにどうするかということをやっているわけですから、さまざまな状況をきちっと調べて、適正な制度運用、国民から見て納得できるような制度運用に努めてまいりたいと思っております。

ありがとうございました。

時間になりましたので、これで質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

峰島侑也 (チームみらい) 22発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長。

質疑者 峰島侑也

峰島侑也君。

委員長、ありがとうございます。

チームみらいの峰島侑也です。

本日は財務金融委員会において質問の機会をいただきましてありがとうございます。

本日は、やや個別の政策に踏み込みまして、中小企業支援のあり方、設備投資促進税制、そして賃上げ促進税制、確定申告の自動化と、という4点について順次お伺いしてまいりたいというふうに考えております。

いずれも日本の財政、経済について重要な論点だというふうに考えております。

ぜひ答弁のほどお願いいたします。

まず最初に、成長を目指す中小企業に対する支援についてお伺いをします。

政府は今般、売上高100億円超えを目指す中小企業を重点的に支援する方針を打ち出していると理解をしております。

日本の中小企業は全企業数の中の99%以上を占め、そして雇用の約7割を担う大切な存在であり、その成長を後押しすること自体は、私も重要な政策課題だと認識をしております。

日本経済の底上げには、中小企業が規模を拡大し、生産性を高めていくことが不可欠です。

私自身も中小企業で勤務をしておりました。

そしてまさしく、この売上高100億円を目指す会社、そして結果的には100億円を突破していきました。

こういった会社が伸びていく、こういったテーマを取り扱うこと自体、非常に私自身も評価をしております。

ただ、その上で確認させていただきたい点としては、この売上高100億円という数字が政策の起点になることの理由でございます。

現状、日本の中小企業の多くは、事業承継の問題、人手不足、資金調達の困難など、さまざまな構造的な問題を抱えていると理解をしております。

こうした中で、売上高100億円を支援の基準とした理由をお聞かせいただければというふうに考えております。

また、この支援策によってどの程度の企業が中堅企業へと成長し、結果として日本経済全体にどのような波及効果をもたらすと試算されているか、そういった点についてもお伺いできればと思います。

この点については政府参考人の方にご回答いただければというふうに考えております。

政府参考人 山崎経営支援部長

中小企業庁山崎経営支援部長。

お答え申し上げます。

今、委員御言及のとおり、経済産業省におきまして、現在売上100億円を目指す中小企業を創出するという事業を行っているところでございます。

売上高100億円超を目指すこの中小企業は、この一般的な中小企業と比べまして、まず賃金水準が高い。

そして輸出による外需獲得をしている。

さらには、域内の仕入れ、そういったようなものもやりながら、サプライチェーン全体への波及効果が大きい。

こうしたことで非常に支援をする意義があるというふうに考えてございます。

地域にこうした成長志向の中小企業を数多く創出するということで、地域経済の活性化、ひいては日本経済への成長につながる。

こういうのが基本的な考え方でございます。

なぜ100億にしたのかという委員の御指摘の点でございますけれども、この政策の検討に当たりまして、多くの経営者の方々からお話をお聞きしました。

その中で、やはり企業の成長とともに課題が変化するということ。

一つの目安としまして、例えば売上2億円から3億円の企業が10億円を目指す。

そこに一つの壁がある。

さらには売上20億円から30億円の企業が100億円を目指していくところにまた壁がある。

こうした共通項が認識されたところでございます。

こうした壁をうまく克服していく、そういう中で政策を実現するということで100億を設定をしました。

具体的には100億円を目指す上では、このM&Aを通じた経営資源の獲得、さらには成長型の組織づくり、非連続の成長を支える資金の調達、こういったものが、その以前の段階に比べて必要になる。

こういったような課題があるということが注視されたところでございます。

こうした中で100億円に向かう壁、ここを克服するという政策を実現することが重要である。

こういう趣旨で政策を立てさせていただいているところでございます。

以上です。

委員長 武村展英

委員長。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

詳細に御回答いただきまして、ありがとうございます。

この100億円を目指す会社、これがサプライチェーン上も、また賃金水準、輸出の面から見ても重要であるということを理解いたしました。

この点について少し質問を追加させていただきますと、お伺いした点としては、例えば100億円を下回るような規模の会社さん、例えば今名前が出ましたような10億円を目指す2、3億円程度の売上の会社さん、こういった会社さんが逆に言えば賃金水準等でも、また販路の面でも、まだまだ課題がある。

こういった会社さんを支援していくということも可能性としてはあったかと思います。

また、この100億円を目指される企業、こういった会社さんは現在の株式市場では上場が可能な水準にあるというふうに私は理解をしております。

そういった、既に経営理想性のアクセスがある会社さんをさらには支援するというような意思決定をされた、その背景についても簡単にお伺いできますでしょうか。

政府参考人 山崎経営支援部長

山崎経営支援部長。

お答え申し上げます。

2点に分けてお答え申し上げます。

まず、委員ご指摘の、10億円未満の会社にもそのような可能性があるのではないかという点でございます。

その点につきましては、おっしゃるとおりだと思ってございます。

従いまして、現在100億円企業を目指すというこの創出事業に加えまして、次にこの10億円、先ほど申し上げましたように、2億円、3億円の企業が10億円を目指すところに、また一つの壁がある。

この壁に着目した政策を現在検討中であるということでございます。

従いまして、まずは100億円企業を目指すというところをしっかりと打ち出した上で、10億円企業といったようなところも併せて成長志向型ということで支援をしていきたいと、こういうことを考えているというのが1点目でございます。

2点目、なぜこの成長している、上場が可能なような企業に支援をするのかということでございます。

この点は先ほど申し上げましたように、我々が経営者の方々からヒアリング等をさせていただいていく中で、やはり乗り越えられない壁がある。

さらに言うと、金融機関との関係でも事業性の融資がなかなか得られないとかですね。

大幅な設備投資をするときに、例えば20億円の企業が10億円の設備投資をするときに、なかなかそこでファイナンスがつかない。

このような課題をお聞きしてきたところでございます。

そうしたことで、政府として政策を打ちながら、そうした100億円を目指す企業を応援する意義があるというふうに考えたところでございます。

以上でございます。

質疑者 峰島侑也

そういたしましたら、次にこの100億円自体の妥当性と代替基準の可能性についてもお伺いさせていきたいと思います。

これは100億円、千元というものが、100億円を目指す会社さんが得ましているというようなふうに理解をしております。

例えば100億円を目指す上でどのような設備投資を行っていくか、そのようなロードマップを示すということが支援対象になる一つの要件だというふうに理解をしております。

しかし、この基準について私が懸念している点をいくつか申し上げます。

第一に、ある種目標の達成を目指すロードマップの作成をすること自体が支援を受けられる仕組みであれば、支援を目的として形式的にこのようなロードマップを作成するという企業が現れる可能性はございませんでしょうか。

また第二に、この100億円という目標自体が、業種であったりとか地域、そういったものによって達成難易度が異なるというふうに理解をしております。

また第三に、大胆となる基準も検討に値するんじゃないかなというふうに考えております。

具体的には売上の実績の成長率、またはその雇用の増加率、そういった指標も検討できるというふうに考えております。

政府として、この100億円を目指していくという「100億円宣言」を基準として採用した理由と、他の基準との代替可能性についてお伺いします。

政府参考人 山崎経営支援部長

山崎経営支援部長。

お答えを申し上げます。

まず前提といたしまして、先ほどご答弁いたしましたとおり、100億円というものを一つの基準として考えた理由の大きな理由は、売上20億円、30億円というところから100億円を目指すところに対して、共通の、やはり乗り越えなきゃいけない課題があるというところが浮かび上がったからというところが大前提でございまして、それを前提としまして今の委員の御指摘についてお答えをさせていただきます。

まず、そもそも支援を目的とするかということについてでありますけれども、現在我々、この売上高100億円を目指す宣言をまずしていただくというフェーズと、その宣言をしていただいた方が、例えば我々の設備投資を補助する補助金に申請をしていただくという段階は分かれてございます。

まずこの100億円を目指すということは、まず経営者の強い意志とリーダーシップ、ここが不可欠であり、それを示していただくというところが、まず根本として必要だということを考えてございまして、従いまして、主観でもよい、不確実でもよいけれども、まず経営者が売上高100億円の実現に向けたビジョンや課題を従業員、取引先、地域社会に対して宣言することそのものが極めて重要である、こういう前提に立ってございます。

さらに先ほど申し上げたように、例えば100億円宣言をされた方が補助金の申請をされる際には、我々中小企業成長加速化補助金というものを現在執行してございますが、この審査プロセスにおきましては、成長率や賃上げなどの、いわゆる成長経営に不可欠な数値目標、こちらを評価することに加えまして、投資の専門家である第三者委員が、経営者自らから、さらにその投資計画を評価した経営機関から直接説明を受けて評価をするといった、定量・定性両面からの総合的な評価を行ってございまして、そうした不確実性について、より確実である実現可能性を確認する。

こうしたことを車の両輪としてやらせていただいているところでございます。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 峰島侑也

峰島君。

峰島侑也はい、ありがとうございます。

百億円宣言の部分はあくまでもその必要条件であって、それ以外の審査の方でも改めて審査をしているということで理解をいたしました。

ありがとうございます。

そういたしましたら、二つ目のテーマについてお伺いしていきたいと思います。

こちらは財務大臣にお伺いできればというふうに考えております。

第二のテーマは、大胆な設備投資促進税制についてお伺いしたいと思います。

今回提案されているこの大胆な設備投資促進税制について確認をすると、2014年に成立した生産性向上設備投資促進税制と類似した構造が見られるかと思います。

2014年の制度は、最新モデルの機械設備など一定の先端設備に対して即時償却、または税額控除を認めるものでした。

まず確認したいのは、具体的に制度を利用した企業の設備投資額は、利用しなかった企業と比較してどの程度増加したのか。

この設備投資が実際に生産性向上や売上増加につながったのかという、2014年制度の評価をどのように行っているかという点でございます。

まずはこの点について御回答いただければと思います。

答弁者 片山さつき

片山大臣。

片山さつき委員御指摘のとおり、平成26年度の税制改正におきまして、これは消費税率8%への引上げに際しての経済対策といたしまして、企業が生産性向上に資する設備などの取得をした場合に即時償却、または税額控除の適用が可能となる制度、これを生産性向上設備投資促進税制として創設いたしました。

企業の投資行動というのは、この税制のみならず、さまざまな経済環境と影響要因が多いので、なかなか税制のみの効果を抜き出すというのは難しい、できてはいないんですが、参考的な数字があるとしたら、平成25年度には設備投資は81兆円でございましたが、28年度には87兆円になっておりますので、少なくともプラスの効果は、一定の促進効果はあったのではないかと考えております。

質疑者 峰島侑也

峰島侑也ありがとうございます。

ちなみに、さらに追加して御質問させていただきたいと思いまして、こちらは政府参考人の方でも可能でございます。

先ほど2014年の制度につきまして、税制単体についての評価が難しいというような御趣旨の御発言があったかなというふうに思われますが、今回出している設備投資促進税制につきまして、2014年に実施された類似の制度をどのように活かしながら制度設計をされているか。

もしそのような工夫があれば、ぜひお伺いできればというふうに考えております。

答弁者 片山さつき

大臣でも、大臣でも……と言うとちょっと失礼ですが、片山大臣。

片山さつきおそらくは、これの所得は一変やめているわけですから、そういう意味もあっての御質問かなと思うんですけれども、これをやめましたのは、投資が増えなかったからやめたというようなことというよりは、いわゆる財源ですね。

責任ある積極財政になっていたらどうだったかわかりませんが、財源ということで、法人税を下げるので財源に使ったというような趣旨だったと記憶しております。

今に比べて、この生産性向上設備投資促進税制は、経産省の方に確認を受ける制度ではなく、確認を受けなくてもいい制度で、日本産業機械工業会とかその他の団体で、旧モデル比で年平均生産性が1%以上向上されるというふうに認めていただいた設備であれば、これを導入したらこの制度が適用できるという仕組みだったと。

今般は大胆な設備投資促進税制ですから、投資計画におけるROE、投資収益率、これが15%以上であること等について、今度は経済産業省の確認を受けることが要件として定められておりまして、効果の見込まれるような設備投資の実行が見込まれるようになるであろうと。

そういうような設計というか、また事後的な効果検証も委員がよく御指摘になるように、数字がはっきりと出ておりますので、こういう仕組みに改善といえば、向上しているのかなというふうには思っております。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 峰島侑也

峰島君。

峰島侑也ありがとうございます。

おっしゃっていただいたように、私自身も今回税制の変更を見ますと、この税制がかなり減収の割合としては、金額が基礎控除の引上げについて大きくなっていると。

今後の効果検証については、ぜひ引き続きご協力させていただければと考えております。

三つ目に、賃上げ促進税制についてもお伺いしたいと思います。

こちらについても大変恐縮ですけれども、効果検証についてお伺いしたいと考えております。

この賃上げ促進税制は、一定以上の賃金引上げを行った企業について税額控除を認めていくという制度であり、近年継続的に拡充されてきたものだというふうに考えております。

しかしながら、実質賃金がなかなか上昇しないという状況が続いていることを踏まえたときに、この税制が本当に賃上げに貢献してきたのかどうか、冷静に検証する必要はあるというふうに考えております。

以下の点についてお伺いしたいと思います。

従来の賃上げ促進税制の効果について、政府はどのように検証して、どのように評価をしているのか。

このような点についてお答えいただければと思います。

よろしくお願いします。

答弁者 片山さつき

お答えをさせていただきます。

この令和8年度税制改正案における賃上げ促進税制でございますが、今回大企業向けの措置を令和8年度に廃止するとともに、中堅企業向け措置は要件を強化した上で、適用期限をもって令和9年度に廃止するという見直しをしているわけですが、この背景は足元の賃金上昇率がバブル期以来の水準となる高い伸び率を示しておりまして、ある意味、防衛的賃上げというんですか、これをしないとそもそも人が来ないとか、そういう状況が続いて定着しているということになると、この措置の要件としている賃上げ率がそれより低かったものですから、それを大きく超えているものを条件としてどうなんだというご議論がございました。

このほかに、コーポレートガバナンス改革というのを今度やるわけですが、人的資本への投資促進が企業の責任として求められるようになるような方向で、これは金融担当大臣としても申し上げますが、金融庁の方ではそういう形で今、座会を持っているということでございまして、また、中小企業の人手不足感が大企業よりも強いという状況にあるということ等の事情がございました。

また、賃上げは企業収益の動向や雇用情勢等、税制以外の要因による影響も受けるため、税制の効果だけを取り出すことも非常に困難ではあります。

それを踏まえましても、適用企業の賃上げ率と本措置の賃上げ要件との間に必ずしも関連性が見られない部分があって、本措置がインセンティブ措置として十分に機能していない恐れが、先ほど申し上げた点についてはあったということで、今回の税制改正においては与党でこういった御議論をいただきまして、大企業向け措置の廃止など、今申し上げたような抜本的な見直しを行うこととしたところです。

この租税特別措置については今回見直しも行うので、そこでEBPM的な客観的なデータがどこまで出せるかというのは本当に難しいんですよ。

各国いろいろやっておりますが、絶対的正解はない世界ではありますが、なんといってもAIの世界がこれだけ広がっておりますので、いろいろと駆使して、できるだけ客観的な分析ができるようになるようにしていくことが重要であると考えております。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 峰島侑也

峰島君。

峰島侑也ありがとうございます。

このいった税制の効果検証というところの難しさ、そういったところは私も押し量るところではございます。

こういったところでも、官民一体となって進められるところは進めていければというふうに考えております。

そういたしましたら、最後のテーマに移ります。

確定申告の自動化についてお伺いしていきたいというふうに思います。

政府は従来より税務行政のDXを重要課題として言い続けていたというふうに理解をしております。

また国税庁も納税者利便の向上と、そして適正公平な課税・徴収の実現を目標に掲げていらっしゃったというふうに理解をしております。

そしてこの方向性は大変私自身も重要だと考えており、積極的に推進すべきというふうに考えております。

そして元来、多くの納税者、特に副業収入があるようなフリーランスの方であるとか会社員の方、そういった方々は、確定申告の手続きが大変煩雑だという意見が多かったかと思います。

しかし直近、確定申告のe-Tax等の普及により、一定のデジタル化が進んでおり、これは私が個人的に観察する範囲においても、その普及を喜ぶ声というのが非常に多く見られるかと思います。

そして私個人も、この取組をより前に進めていくべきだというふうに考えております。

そこで伺います。

政府として、確定申告の利便性向上に向けた今後のロードマップ、どのような姿を目指しているのか、可能であればタイムラインも含めてお聞かせ願えればと思います。

少し、すみません、付け加えさせていただくと、例えばエストニア等では、既に税務当局が事前に申告書を作成し、納税者が確認するだけで納税ができるようになるといった事前記入の仕組みが導入されており、またイギリスでもこれに至るためのロードマップを作成済みだというふうに聞いております。

日本においてもこうした方向性が検討されているのか、そういったところも含めてお願いできればと思います。

政府参考人 田原次長

国税庁田原次長。

お答えいたします。

国税庁では、納税者利便の向上を目的といたしまして、数回のクリックやタップで確定申告が完了する仕組みであります、日本版の記入済み申告書の実現を目指すこととしております。

具体的に申しますと、令和2年分の確定申告から、e-Tax等とマイナポータルを連携することで、申告手続に必要な控除証明書等のデータを一括取得し、確定申告書の該当項目へ自動入力する仕組みを既に構築しているところでございます。

加えまして、令和8年1月からでございますが、生命保険や損害保険に係る支払調書でありますとか、一部の寄附金控除に係る情報につきましても、新たに自動入力の対象としたところであります。

国税庁といたしましては、さらなる利便性向上に向けまして、厚生労働省やデジタル庁とも連携いたしまして、医療介護保険料の社会保険料控除につきましても自動入力の対象とすべく検討を進めておりまして、引き続きマイナポータル連携がより多くの方に利用されるよう積極的に取り組んでまいりたいとこのように考えております。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

ありがとうございます。

このような日本版の記入済み申告書の実現をしていく上で、この税務当局が正確な所得情報を事前に把握できる仕組み、これをより広げていくこと、これが不可欠だというふうに感じております。

そして今、マイナポータルを通じたこの情報連携、これは任意となっているかと思いますが、一定の条件のもとを義務化することによって、この普及を急速に進めていくことも可能ではないかというふうに考えております。

政府とされては、どのようにこういったその義務化の論点についてはお考えになられているのか、お伺いできればと思います。

政府参考人 田原次長

国税庁田原次長。

お答えいたします。

今ほど委員がおっしゃいましたマイナポータル連携を義務化することでありますとか、支払調書の提出をより広範な事業者に義務化していくということに関しましては、デジタルに不慣れな納税者に対してのサポートでありますとか、証明書や法定調書等の情報を保有するための、事業者側のシステム開発等の負担が生じることなどを踏まえながら、その必要性等について検討していく必要があろうかと、このように考えてございます。

国税庁といたしましては、確定申告に必要な情報がマイナポータル等の活用によりまして、自動入力されることで、納税者の利便性向上につながると考えておりまして、引き続き、連携対象の拡大など、マイナポータル連携について、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

ご答弁いただきましてありがとうございました。

私からの質問は以上になります。

ありがとうございました。

河村たかし (無所属) 18発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村展英(財務金融委員長)

質疑者 河村たかし

次に河村たかし君。

河村たかし(無所属)原税子供の河村たかし君。

総理を狙う77歳。

アゲインがアローになりましてね。

どうも1分しか時間がないというところでございましたが、野党の皆さんのありがたいご配慮にありまして、15分ということで。

サンキューベリーマッチと言っておきます。

まず1つは、ちょっと国家のあり方の基本についてですね、ちゃんと言わんといかんないと思って。

これ、普通私、民主党国家一位面で、スキャンダルの追及なんかものすごくやったんですけど、こういう根本問題で、何が日本国を引っ張っていっているのか。

役人なのか、ラーメン屋の親父なのか。

それは根本的に考え方が違うんですよ、これは。

私はご承知のように零細企業をやってきましたので、商売を盛んにさせる国を作らずに、金貸しや愚人を盛んにさせたって、何にもならないんですよ。

言ってきますけれども。

ということで、何を問題にしたかというと、先ほどちょっと答弁であったけど、片山大臣の話聞いとってね、財政法4条というのがあるわけです。

これは初めてテレビ見とる人がいるかわかりませんけれども、とんでもない法律で。

日本国本則は、要するに行政とか政治とかそういうものは、銀行の金は使ってかんと書いてあるので、使ってはいけないと書いてあるんです。

例外として、いわゆる建設国債が書いてあるということで。

地方財政法5条、これ最低ですよ、これは。

地方財政においても要するに税金でやりなさいと書いてあるわけです。

だから税金だけでやれるわけないじゃないですか、国というのは。

だから当然民間にあるお金を使っていくわけですよ、銀行に。

それをやっていかんと書いてあるのが財政法4条で。

もう廃止せなきゃいかんと今ちょこっと議論が出たんだけど、片山大臣にね、これ。

財務省と同じことを言っとってどうするのよ、あんた。

本当に。

新進党で仲良かったんです。

あのときは自民党を乗っ取ろうとしてやったんだよ、一緒に。

有名な第一議員室で座り込んでる写真がありますから、ネットで出ておるけど。

高市さんが前におって、次に私がおります。

そこではやったんだけど、責任ある積極財政というんだったらね、財務省と同じことを言っておったら、本当に国潰れますよ、これ。

役人は栄えますわ。

役人と議員は。

ここにおられる方は。

税金を払う方の肝心な商売をやっとる人がどれだけ苦労してですね。

税金で食っとる方の役人が極楽の社会ってどうするんですかこれ。

ボンボンばっかだし、役人ばっかだし、議員も。

これ地方でもそうですよ。

そういう中で。

ぜひ、これちょっと励まして言うんだけど、片山大臣。

また後で聞きますけど。

ぜひね、財務省と同じような、要するに財政法4条は廃止する。

税金だけであれという国はできるわけないわけですよ。

だから実際特例法でやっておるわけです。

それはまあそれでいいじゃないかと。

本音と建前を分けろと。

これ戦後日本の弱体化二大法制といいまして、1個は憲法9条です。

これで戦争終わったらどうしてもGHQは人間がおらんもんで、役人にやってもらおうという国にしたんですよ。

だからあんまり強くなるといけないので、憲法9条で軍備はだめようと、財政法4条でお金もだめようと、にしたわけですよ。

で、それはずっともう変わらない可能だけど、それを変えずにね、積極財政なんて言っとったらね、いや、できるわけないやし。

こんだけ自民党もよっけ、国民の皆さんの支援を得たんだから。

そんだけの片山さんぐらいの人だったら、度胸を出して「変えます」と。

財政法4条。

ないし、少なくとも「検討します」とは言わなきゃいけないと思うが、どうだね。

片山大臣。

答弁者 片山さつき

片山さつき(財務大臣)はい。

河村たかし元名古屋市長と、愛知のテレビ番組やいろんなところで、何度も対談させていただいて。

懐かしいね。

減税日本、それからコーヒー一杯500円減税。

あの強烈な勢いを我々はもう本当に、一時は自民党の市会議員いなくなりそうになりましたけど、なんとか応援して、なんとか踏みとどまってやってきた。

その中で、河村さんの勢いがいかに強いかというのは私よくわかっておりますが、この問題をずっと衆議院に復帰されてから、鈴木俊一大臣にも加藤大臣にもお聞きいただいていると。

ということで、まさに今おっしゃったGHQとの関係ということだと、その財政法が制定された当時、確かにその時は昭和22年ですから、独立しておりませんから、当然全ての法令はGHQとの間で議論がなかったということはないからあるんでしょうけれども、あくまでもその内容は日本政府の立案によって草案を作成して、司令部の議論を経た上で国会に提出して、そうやって通ったと。

というのが鈴木元大臣のお答えであり、加藤大臣からは、あくまでも日本政府の立案により素案を作成し、国会での審議を得て成立したということでございまして、これが我々の公式見解であります。

地方財政法についても、ここで条文を配っていただいているんですが、地方もひどいといえば、使う側から見ればそうかもしれませんが、いわゆる交通、ガス、水道等、それから出資金、貸付金、借り替え債、災害対策、学校等々、かなり地方債がもともと財源となれるものについての列挙もありますし、名古屋においては、比較的財政規模の大きいところで、皆さんなかなかの財政やりくりをやっておられるのを、私も名古屋に地盤も講演会もありますので拝見をしております。

また、財政法4条の問題につきましては、確かに特例公債が常態化しているという話は先ほどからずっと出ておりますが、そんな中で特例公債法を国会で都度都度ご審議いただき、そこでさまざまなガバナンスもつけていただいてということがあったわけで、こういう考え方自体が、今我々が言っている「強い経済と財政の持続可能性の両立を図る責任ある積極財政」と相反すると。

そういうことではないというふうに考えております。

委員長 武村展英

武村委員長。

質疑者 河村たかし

河村君。

まあ、これでは駄目だ。

せっかく国民の皆さんがね、高市さんから片山さんたちに期待して、やっぱり商売を盛りにさせないといけないんですよ。

これ、商売を盛りにさせるのは、今日日銀の総裁も来てもらっておるけど、日銀の総裁も名古屋で毎年一遍ずつ会いますんで、いろいろわわ言ってましたけど。

何からいこうかな。

先ほどの話で、今ここに加藤大臣おるもんで、加藤大臣の答弁のときは昭和22年ですけど、GHQの指示があったかどうかについては、これ財政学上議論があるんです。

指示はないかもしれんけど、話し合ったりとこまではあったんですよ。

日本政府とGHQと。

だけど加藤大臣の答弁は、話し合ったというところも消えとるわけ。

だから今どうも聞いとると、話し合ったというところまでもう消したいと、この際。

本当に日本政府だけで独自に、「こういう税金だけで国をやりなさい」と、原則ね。

そういう国を目指していくというふうで、そちらの方の解釈を維持するわけね、大臣。

答弁者 片山さつき

片山大臣。

財政法の制定の経緯でございますが、昭和21年7月に臨時法制調査会というのが設置されて、これは新憲法制定に伴う附属法案を審議するための設置でございますが、その後の経緯の中で、折衝がですね、昭和21年11月末頃、今後、GHQ司令部との折衝があったのではないかということは、こちらの資料にございますが、22年3月に財政法が国会に提出されたので、別に折衝があったのではないか、11月末頃ですか、ということまで別に完全に否定しているわけではないし、そのときに我が国は占領状態ですから、独立していないわけですから、そのこと自体を否定しても仕方がないし、いろいろと我が党の議員も何回かこの辺については質問をしておりますが、基本としてはこれは政府の考えとして、政府の国会を通した法案として成立しているというのは、これはもう事実でございます。

質疑者 河村たかし

河村君。

あと5分しかありませんので、とりあえず総裁が来てみえますので、今ね、日本銀行当座にいくら金が余っとって、実はそこへ驚くべき金利を払っているわけですよ。

これ。

その事実についてまず言っていただいて、それについてどう評価されているのか。

要するに金は国民負担率の46%で、政府にもありますけど、社会保険に、もう一つ銀行にあるんですよ、金融機関に。

余って困っているんですよ。

その銀行が今、儲かってないんですよ、これ。

ここのお金を使っていかんというルールが日本国は、昭和22年、GHQの指示があったかどうかは論議があるところだけれども、によって作ったやつを、頑なに使い続けておるわけです。

こんなふうで、それこそ商売が栄えるわけないでしょう。

ということで、総裁、せっかくお出になったので、お願いします。

政府参考人 上田総裁

日本銀行、上田総裁。

上田総裁。

河村先生、ご指摘のとおり、私どもの当座預金残高、本銀この当座預金残高は、1月末時点で約470兆円でございます。

このうち所要準備というものがありますが、それを除いた残高につきましては、これは超過準備と呼んだりしますが、0.75%の金利、付利金利が適用されております。

質疑者 河村たかし

河村君。

その評価を、せっかく役人の方から、せっかく総裁が来てもらって、数字言うだけではいかんので、その評価を聞いてくれと言われましたので、一言お願いします。

政府参考人 上田総裁

上田総裁。

上田総裁。

いや、技術的になって恐縮でございますけれども、この日銀の当座預金に対する利子を払うことですが、これは多額の超過準備が存在するもとで、短期の金融市場において、政策金利の誘導目標、政策金利を実現するために行っているものでございます。

仮にこれをしないとしますと、金融機関は準備金を短期金融市場に放出いたします。

そうしますと、短期金利が低下しまして、政策金利が目標水準に誘導されない、実現されないという事態になります。

こうした準備金の取り扱いは、アメリカ、ヨーロッパ、あるいはイギリス等でも同じでございます。

ただ、その上で、委員御指摘のとおり、金融機関が成長投資に積極的に取り組み、企業の成長を支える役割を果たしていくことは、経済の活性化につながると考えます。

金融機関がどういう貸し出しや投資を行うかは、それぞれの経営判断でありますが、経済、前向きな動きが広がると期待しております。

委員長 武村展英

委員長。

質疑者 河村たかし

河村君。

そういうことですけれども、それをなしにしますと、銀行が貸出競争を始めるもので、まずいので、最低の0.75%をつけて、何もせんでも、金融中間機能を果たさんでも、日銀に預けていくだけで、めちゃくちゃ儲かるようになっているわけですよ、今。

これだけで今言われている日本だけじゃないです。

ドイツなんかも困っておらしいですよ、これで。

どうするかと。

大規模な、要するにお金を出しましたもんですから。

ということは言えんだけど、そうしましたら、そういうことで、これも言っていかなきゃあんだけど、よく言われるけど、省エネの賦課金なんかでもね、もう今やね、太陽光発電、風力とか、ああいうのは駄目じゃないかと。

これ、言われておるんだけど、ちょこちょこは変えておるようだけど、結局ね、一旦役所で決めたことをよう変えんのですよ。

ね、大臣。

はい。

なぜ私らは、国民の皆さんのものすごい議席以降、ようけ集まっとるけど、みんなそういうことを変えてくれるんじゃないかと。

いや、国が決まった金だけ使っておるのから、商売を盛んにさせるように、日銀にある金ももっと使ったらどうだと。

例えば、片山大臣だって、UFJ銀行の頭取りにあって、「ぜひお金を100億でも貸してください」って。

民間はみんなやってるんだから、それ。

金融機関からお金を借りるには頭を下げるわけですよ。

そういうことをあなたはわからないのか、わかっとってそれを言うと党内で出世できるのか、どっちですか。

答弁者 片山さつき

片山大臣。

高市内閣は強い経済をつくるために国内投資をとにかく増やすと、強くするということを、このためには民間がリスクをとって融資をしなければなりません。

民間にすべてのリスクをとらせるということをやってくると、過去のように投資が出てこないということがもう分かっておりますので、官民ファンドですとか、官によるかなりの出資をしておりますが、今年のテーマは3メガバンクの方々もおっしゃるようになりますが、金融機関が久しぶりにリスクを取って踏み出すと、これができるかどうかが強い経済に移行できるかどうかにかかっておるという認識で、金融担当大臣として務めております。

質疑者 河村たかし

河村君。

はい、そんなふうならせんのですわ。

民間が、要するに銀行が貸せないから、役所がやはり思い切ってやらないからね、本当は。

だって地方財政法の問題も最後に言ってきますけど、首長もそこにおるけど。

みんなどうなっているかというと、市長や立って財務担当者が来て、「こんだけしかお金ありませんから」と、ほんで終わりなんです。

地方自治体が進んで、「こういうことで投資するから金貸してくれ」と。

だからお金どこにあると、銀行にいくらでも余っているわけです。

そっちは使っていけないということになっているわけですよ。

そういうところに踏み込まないと、あなたたちが言っているようなことはできませんよということで、一言だけ。

これ、検討するぐらいは言ったらどうだろう、最後。

委員長 武村展英

申し合わせの時間が経過しておりますので、答弁は簡潔にお願いいたします。

答弁者 片山さつき

片山大臣。

いずれにしても、地方における資金を導入、資金をうまく動かしていかないと、今回の強い経済はできませんので、河村元市長のお知恵もお借りして、しっかりと資金が回るような対策をとってまいりたいと思います。

質疑者 河村たかし

河村君。

それではありがとうございます。

これで終わります。

委員長 武村展英

以上で大臣の所信に対する質疑は終了いたしました。

次回は来る6日金曜日午前8時50分理事会、午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。