外務委員会

衆議院 2026-03-06 質疑

概要

本セッションでは、緊迫化するイラン情勢への対応を中心に、日米関係、日中関係、核軍縮、およびAIなどの新興技術への外交的アプローチについて議論が行われました。政府はイランにおける邦人保護と事態の早期沈静化を最優先としつつ、日米同盟を基軸とした抑止力の強化と、多角的な外交努力の両立を目指す方針を示しました。また、開発協力白書の改善や、外務省内への和平調停専門部署の設置など、日本の外交能力を強化するための具体的施策についても言及されました。

発言タイムライン

中道改革国民参政チームみらい自民維新政府委員長・議長
0分50分1:402:303:204:105:005:50近藤和原田直金城泰佐々木深作ヘ木下敏宇佐美穂坂泰青柳仁

発言者(12名)

質疑応答(67件)

イラン情勢における日本の安全保障上の認識
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 現状のイラン情勢が「存立危機事態」や「重要影響事態」に該当するか、大臣の認識を問う

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 存立危機事態および重要影響事態の定義を説明
  • 現時点では、これらの事態に該当するという判断は行っていない
  • 国際社会と連携し、外交努力による早期終息を目指す
全文
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それでは、まずはイラン情勢について伺いたいと思います。

現状確認ということから進めていきたいと思いますが、まず分かりやすい資料でお手元に、内閣官房が作っています。

これは安全保障法制が成立した後で作られたものでございますので、新設といくつかのところ、新法というところも書いてありますが、現状もこの状況でございます。

イスラエル、そしてアメリカがイランへ攻撃を仕掛けてから、明日で1週間ということになりますが、資料のところでいきますと、この存立危機事態、そして重要影響事態、こちらというのが、この日本の立ち位置は今、どのあたりなのか、認識なのかということについて、大臣のご所見をお願いいたします。

近藤委員の方から平和安全法制についての資料をまとめていただきましたが、まず存立危機事態、書いてあるとおりでありますが、ここについて申し上げますと、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が、根底から覆される明確な危険がある事態のことを言うわけであります。

一方、重要影響事態とは、我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態のことを指しております。

いかなる事態がこれらの事態に該当するかについては、これまでも申し上げておりますとおり、事態の個別の具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合的に判断するということになっておりますが、現在の状況がこれらの事態に該当するという判断は行っておりません。

いずれにしても、事態の早期終息に向けて国際社会とも連携をして、引き続き必要なあらゆる外交努力を行うなど、政府として対応に万全を期していきたいと思っております。

安全保障法制に基づく事態認定の判断基準
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 「事態に該当しない」と判断したのか、単に「判断していない」だけなのか、その違いを確認する

答弁
茂木敏充 (外務大臣)

- あるかないかの問題ではなく、政府が情報を総合的に収集して判断する問題である

全文
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というか、攻撃の応酬から1週間が経とうとしておりますけれど、各国はできるだけ早くこの状況を鎮静化したい、こういったことで今の行動をとっているんだと思っておりまして。

何よりも大切なことというのは、どういった形で外交プロセスに戻るか、事態を鎮静化するか、こういうことだと、そんなふうに理解をいたしております。

はい、確認になりますが、現在はこの存立危機事態、重要影響事態であるという判断をしていないということであって、「存立危機事態、重要影響事態ではない」という判断をしていないということと、「この事態ではない」ということは違うという理解でよろしいでしょうか。

これはあるないではなくて、判断をする問題であります。

先ほど申し上げたように、政府として全ての情報を総合的に収集をして判断をするということでありまして、定義的にあるないというのは誰かが決めるというよりも、政府としてこれは判断をする、こういう事柄であると、こんなふうに考えております。

ホルムズ海峡封鎖時の事態認定の可能性
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- ホルムズ海峡の封鎖に近い状況が続いた場合、存立危機事態等と判断する可能性はあるか

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • イラン国内で主張が分かれており、状況を明確に答えられる立場にない
  • 現時点で機雷が敷設されている事実はない
全文
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この判断を政府がするということですよね。

そして今、鎮静を図るというご努力というのは、本当に頑張っていただきたいというふうに思いますが、仮定の話は答えづらいかもしれないですが、このまま状況が変わらなければ、この緊急事態、この存立危機事態であったり、重要影響事態という判断をすることは十分にあり得るということでしょうか。

例えば、今「このまま」という状況を具体的に申し上げれば、今ホルムズ海峡を封鎖しているということをイラン側が言っております。

アメリカ側はそうじゃないという言い方をしていました。

そして一方、イランの方も言い方を変えて、アメリカやイスラエル以外の国はある程度通過はいいんだということを、どうやら報道ベースですけれども言っております。

もしこのホルムズ海峡を封鎖に近いという状況が続いたら、実際こちらについては、この安全保障法制の議論のときに当時の安倍総理も、ホルムズ海峡に機雷が敷設された場合ですとか、場合によっては国民生活に深刻な影響を与える、こういった状況によっては、存立危機事態に該当する場合があり得るということを言われましたので、まだ機雷という話にはなっていないですが、今の封鎖、もしくは封鎖に近い状態が続いたら、ということでお願いいたします。

イランの国内におきましても革命防衛隊、これは封鎖をしているという話をしておりますが、一方で外相はそういう状態ではない、こういう話もしているところでありまして、完全に状況がどうなっているかというのは明確にお答えできる立場ではないと考えておりますが、少なくとも機雷が敷設をされている、こういう状態で今ないというのは事実だと思います。

イランにおける日本人拘束者の状況と保護
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- NHKテヘラン支局長の移送報道の事実確認および、拘束されている日本人の人数を問う

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 1月20日に法人1名が拘束されたことを確認し、現在は計2名が拘束されている
  • イラン在日大使に対し、早期解放を直接要請している
全文
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事実確認の次に参りますが、NHKのテヘラン支局長が刑務所に移送されたという報道がございましたが、こちらについては事実か、またイラン国内で法人が拘束されている人数を把握しているかお願いいたします。

その上でイランにおける法人の話でありますが、日本政府、イランのテヘランで、法人1名が現地時間の1月20日に、現地当局に拘束されたことを確認いたしております。

また、現在イランにおいては、同法人を含めまして、2名が拘束をされております。

2月28日以降も、これら2名の法人とは、私も今週もイランの在日大使とも直接お会いしまして、この法人の早期解放、これは極めて重要な問題だと、しっかりとこれを進めてほしいということを直接要請もさせていただいております。

米国からの情報提供と攻撃の目的
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- イラン攻撃に関する米国からの第一報の時期、攻撃地域、目的などの説明があったか

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 詳細なやり取りは外交上の機密であるため回答を差し控える
  • 3月1日のG7外相会合にて、ルビオ国務長官から行動や見通しの説明を受けた
全文
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イランへの攻撃に関し、米国から日本への第一報はいつあったか。

そしてまたイランへの攻撃に関し、地域対象、攻撃地域ですね。

そしてどのようなものを、人などを対象とした目的としていたかなど、米国から説明があったでしょうか。

米国とはイラン情勢を含めまして、平素から様々な事項について意思疎通を行ってきておりますが、その詳細につきましては外交上のやり取りでありまして、お答えを差し控えたいと思っております。

事件発生の翌日、3月1日になるわけでありますが、G7の外相会合、これが朝の7時からだったと思いますが、開かれまして、その際、ルビオ国務長官の方からも、今回の行動等について、また見通し等について、説明も受けているところであります。

イラン在住邦人の安否確認と退避状況
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- イラン在住邦人の安否確認が完了した時期を問う

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 緊急対策本部を設置し、3月2日に約200名全員の安否を確認した
  • 退避希望者2名の陸路退避を4日に完了させた
全文
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それでは、イランへの攻撃に関して、邦人の安否。

イランに在住の方々の邦人の安否確認ができたのはいつでしょうか。

2月28日午後3時過ぎに攻撃が始まったわけでありますが、その後直ちに外務省におきましては、私を本部長とします緊急対策本部を立ち上げまして、イラン、そしてイスラエルの大使を中心にした対策本部を立ち上げまして、情報収集に当たってきたわけであります。

その中で、委員のご指摘のように、邦人がどういう状況にあるか、これは極めて重要な課題だと思っておりまして、早速、安否確認等に入ったわけでありますが、インターネットの遮断等によりまして、現地は非常に連絡が困難な状況にありましたが、一人一人何度も確認を取るという作業を様々な手段を使って行いまして、3月1日の時点で、かなりの人間について連絡が取れておりまして、100%、つまり約200人につきまして、全て安否が確認できたのは3月2日ということになります。

なお、日本時間の4日には、イランから出国を希望する日本人2名につきまして、首都テヘランから隣国でありますアゼルバイジャンの首都バクーへの陸路の退避も、無事に行われたところであります。

こういった安否確認から始まりまして、また退避の希望があるかどうかと。

バスの手配も相当早い段階からしておりました。

こういった形で邦人の安全確保には万全を期してまいりたいと思っております。

同時にこの邦人につきましても、その身分によって様々な違いというのはあるわけでありますけれど、例えば、イランで申し上げますと、約200名のうち4分の3程度はもう永住者でありまして、向こうで家族をお持ちになっていて、現地を離れたくないという方が多い。

また大使館の職員、これも21名いるという状況であったり、また国際機関の職員等もいらっしゃるという中で、退避を希望された方は2名であったということであります。

イラン攻撃に関する国際法上の評価
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 先制攻撃が一般論として国際法違反になるか、また今回の米イスラエル攻撃が先制攻撃に当たるか

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 自衛権の行使であれば国連憲章51条に反しないという一般論を説明
  • 米イスラエル双方の主張があるが、公の情報だけでは確定的な法的評価を行うことは困難である
全文
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次に進みますが、イランへの攻撃に関し、国際法との関係、法的評価ですね。

こちらが予算委員会では度々されていますが、まず少し大臣に事実確認をしたいんですけれども、3月3日の日に、我が方の西村委員との質疑の中で、西村委員が「情報集め次第、この軍事行動についての法的評価について判断できますよね」と。

茂木大臣は昨日、予算委員会の答弁の中で、先制攻撃や国連憲章第51条違反だと明確に答弁をしておられます。

こういったことに当たるのかどうかということも含めて、情報収集をしていただいた上で、評価をしていただけるということでよろしいでしょうか、茂木大臣。

この評価というのは法的評価ということなんですが、こちらについてですね、大臣が答えられましたのが、「イスラエル及び米国が先制攻撃をしたりであったりとか、先制攻撃がこれは国際法違反に当たるというお話をしたわけではありません」ので、先制攻撃だと指摘されたのは田村委員の方でありまして、田村委員というのは2日の日に質疑をされた方のことを指すんですが、こちらのこのやりとりをちょっと見ていまして、「先制攻撃ですね。

先制攻撃はこれは国際法違反に当たるというお話をしたわけではありません」という言葉について、これはイスラエル及び米国が先制攻撃をしたということに対して、「これは先制攻撃ではない」という表現で使われたということで間違いないでしょうか。

近藤和也(中道改革連合・無所属)国連憲章51条の中で、自衛権ですよね。

自衛権、脅威が差し迫っているですとか、脅威の均衡、こういったものが崩れる、このようなことに対して、自衛権での武力行為は、これは排除するものではないということですよね。

近藤和也(中道改革連合・無所属)明らかにこの自衛権を行使するということについては、これは、この武力行使に当たらないということだと思いますけれども、それで一般論として、先制攻撃は国際法違反ということで間違いはないでしょうか。

近藤和也君。

近藤和也(中道改革連合・無所属)それでは、今回のイスラエルやアメリカの攻撃は、先制攻撃に当たるのか当たらないのか、現状での判断はいかがでしょうか。

それに対して私の方からは、これはイスラエル、アメリカだけではなく、イランの方も含めて、今回どういう根拠に基づいて攻撃を行っているのかということについてご説明申し上げて、それぞれの国の案内というか言い方、もし必要でしたらそれについて詳しくご説明も申し上げますが、それをさせていただいたということであります。

それと切り離して、国連憲章の51条においてはどういう事態においてこれが適用されるか、こういうお話をさせていただいたということであります。

茂木敏充(外務大臣)自衛権の行使と、これは何をもって自衛権の行使というかということの判断もあるわけでありますが、そういった形で明らかに自衛権を行使しているということであれば、国連憲章の51条に反することではないと、このように思います。

茂木敏充(外務大臣)あくまで一般論として申し上げますと、この国連憲章の51条における自衛権の行使というものは、これに反しないと、そのように考えております。

茂木敏充(外務大臣)それぞれが、イスラエルで申し上げますと、差し迫った脅威を排除し、イスラエル国民を守るために作戦を遂行した。

これは国連憲章に則り、国際法に従ったものである。

このような説明をイスラエル政府は行っております。

また、イランは、米国及びイスラエルを標的とした一連の言われのない武力攻撃、国連憲章違反及び中東地域における国際の平和と安全の脅威について責任を負う、こう述べた上で、米国は国連憲章第51条に基づき、これらの脅威に対処するための合法的な行動を行ったと、このように説明しているわけでありますが、これ以上の説明というのは、公の場でなされておりませんので、確定的な法的評価を我が国として行うということは困難であると、このように考えています。

日米首脳会談に向けた外交方針
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 高市総理の訪米に際し、法的評価を定めてから臨むべきではないか。また、イランの行動への非難と法的評価の違いを問う

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 核開発阻止という一貫した立場を維持し、早期沈静化に努める
  • トランプ大統領との信頼関係に基づき、国際秩序への挑戦や経済安全保障について意見交換を行う
全文
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なぜ今このようなことをずっと繰り返しているかといいますと、再来週ですね。

やはり繰り返しになりますが、高市総理がトランプ大統領と会われる時に、法的評価が定まっていないというままで訪日することが果たしていいのかどうかということ。

スペインが「米軍はスペインの基地を貸してほしい」ということに対して、スペインが断ったら貿易は停止するというような、恫喝外交というか、以前歴史で習った砲艦外交といいますか、ありとあらゆることを駆使して、言い方は微妙ですけれども、駆使して自分たちの方向に従わせる行動を一緒に導いていくということが、私は日本にあってはならない。

それこそ日本の法体系に基づく、そして国際法の中で日本が毅然とした行動をすべきだという観点から、この再来週の訪日というのは、ある意味ピンチでもありチャンスといいますか、この日本外交をしっかりと示していく大事な場面だと思います。

その中で、昨日ですけれども、総理がドイツのメルツ首相と電話会談を行った際に、イランの攻撃がエネルギー施設を含む民間施設や外交施設などに及び、民間人の死者が出ていることから、高市総理はイランの行動を非難するという報道が出ていました。

人道的なことの非難というのは、これはできるかというふうには思うんですけれども、こちらについては法的評価ということとはまた違うんでしょうか。

茂木敏充大臣:イランにつきましては、核兵器の開発、これはやめるべきである。

これは我が国の一貫した立場であります。

そしてこれを外交的な努力によって成し遂げる。

そのために、我が国も関係国と連携をしながら、そういった取組を後押しをしてまいりましたし、米国とイランの間の協議という、そういった意味でも重視をしてきたところでありますが、今回の事態に至ってしまったということでありまして、これからも事態の早期沈静化に向けてそういった努力を行っていきたいと思っております。

同時に日米首脳会談について言及があったわけでありますが、昨年の10月にトランプ大統領が訪日をされまして、高市総理との間で最初の日米の首脳会談を行ったところであります。

そこの中でトランプ大統領と高市総理の個人的な信頼関係、私同席をしておりましたが、かなり打ち解けた関係で信頼関係を築くことができたのではないかなとそんなふうに考えておりますし、日米同盟の対処力、そしてまた抑止力を高める、このために努力をしていく。

そして今、国際秩序が揺れる中で安全保障といいましても、例えば重要鉱物であったりとか、さまざまな新しい課題にも共同して対処していく。

こういったことも合意をしているところでありまして、今回高市総理が訪米をされる。

ちょうどアメリカは建国250周年、こういう節目の年を迎えるわけでありまして、そのお祝いも申し上げなければいけないと思っておりますし、改めて今、これはイラン情勢に限らず国際情勢が様々な形で揺れております。

我々が築いてきた国際秩序、これに対する挑戦が続いているわけでありまして、そういったことも含めてじっくりと意見交換をする、そういう場になればと思っております。

同時にこの日米同盟、そこの中でまた日米間の協力を経済安全保障であったりとか、他の分野に広げる。

同時にちょうど「自由で開かれたインド太平洋」の構想、2016年当時の安倍総理が打ち出したわけでありますが、これから10年が経つという中で、この自由で開かれたインド太平洋に関しても、当時とはまた違った課題も増えてきているわけでありますが、この自由で開かれたインド太平洋実現に向けた両国のコミットメントというものも確認できればと、こんなふうに思っております。

日米貿易協定と米国の関税政策
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 米国の関税引き上げ等の「恫喝外交」的な動きに対し、日米貿易協定の責任者としてどう受け止めているか

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 個人的な思いは控えるが、米国の関税措置と日米貿易協定・WTO協定との整合性には深刻な懸念を抱いている
  • 国益を確保しつつ、ウィンウィンの合意を目指すのが対外交渉の基本である
全文
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私もアメリカは大好きですし、その国のトップとしっかりとした信頼関係を築くことは大事だと思いますけれども、この次の質問に続きますけれども、少なくとも今のトランプ氏のこの関税政策ですね、この貿易政策については、日本はそれこそ茂木大臣と私で何度かやりとりさせていただきましたが、日米貿易協定については相当このじくじたる思いが私がございますが。

その点について茂木大臣は今どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

日米貿易協定の当時の責任者の一人として、そして昨年からあれやこれや関税をどんどん引き上げてきた、ある意味同活外交に近いような形で、日本があれやこれや振り回されてきたということについて、この信頼関係というのはずっと強固なままなんでしょうか。

米国によります一連の関税措置、これが日米貿易協定であったりとか、WTOとの関係でどうかということで、日米貿易協定、私が担当させていただきましたので、個人的にじくじたる思いを持っているかどうかということについては控えたいと思いますが、いずれにしてもこの米国によります一連の関税措置と日米貿易協定であったりとかWTO協定との整合性については、深刻な懸念を有しているというのは事実であります。

そういった中で対外交渉で重要になることというのは、いかにしてまずは我が国の国益、これをしっかりと確保するか。

その上で双方の利益、それは違っておりますから、それぞれに全く同じ関心ではないという中で、双方がゼロサムゲームではなくて、ウィンウィンになるためにはどうしたらいいか。

そういう工夫をしながら、双方の利益を踏まえた合意に達して、その合意を誠実に実施して、移行していくということであると。

こんなふうに考えているところであります。

ジェフリー・エプスタイン事件への認識
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 世界的な影響を及ぼしているエプスタイン氏の性的虐待問題について、日本政府としての認識を問う

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 報道等を承知しており、あってはならない事態だと考えている
  • 日本政府関係者の関与については承知していない
全文
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それでは最後の質問に参りますが、アメリカで性的虐待などの罪で起訴され、その後死亡したジェフリー・エプスタイン氏をめぐる問題について、米連邦議会でクリントン氏やヒラリー氏が証言を求められたり、そしてまたサマーズ氏が米企業の取締役を辞任したことをはじめ、キャソリン・ルムラー氏がゴールドマン・サックスの最高法務責任者を辞任するなど、影響が世界の政財界に及んでいます。

また、国連人権理事会が任命した独立専門家パネルでも、女性や少女に対する残虐行為の規模、性質、組織性、世界的な広がりは、国際的な広がりは極めて深刻であり、その多くは人道に対する罪の法的基準を満たす可能性があると表明するなど、世界の中でも人道的な問題として今捉えられてきています。

日本政府としても、日本人が関わっているかどうかということは抜きにして、この問題をどのように現在捉えているのか認識を伺います。

エプスタイン文書並びにそれに関する様々な報道については、全てではありませんが、ある程度私も承知をしていると思っております。

こういった事態、何というか、あってはならないことだと、こんなふうに考えておりますが、日本政府の関係者が関与しているかといいますと、外務省としてその点については承知はいたしておりません。

日中関係の現状と基本姿勢
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 日中関係の現状についての政府の認識
  • 日中間に存在する具体的な懸案と課題への認識
  • 現状を踏まえた対中外交の基本姿勢
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 戦略的互恵関係の推進と建設的・安定的な関係構築の方針は一貫している
  • 尖閣諸島情勢、東・南シナ海での一方的な現状変更の試み、軍事活動などの懸案が存在する
  • 隣国として意思疎通が重要であり、国益の観点から冷静かつ適切に対応する
全文
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そうした状況を踏まえて、大臣にお伺いいたします。

日中関係の現状について、政府としてどのように認識しておりますでしょうか。

特に日中間に存在する様々な懸案と課題について、具体的にどのような認識をお持ちでしょうか。

また、そうした現状を踏まえた日本政府としての対中外交の基本姿勢について教えてください。

そういった意味では、東アジアの今の情勢等々よくご覧になっていると思いますが、中国との間で戦略的互恵関係を包括的に推進をし、そして建設的かつ安定的な関係を構築していく。

これは何度も日中間で確認していることでありますが、この方針、日本政府として一貫をしているところであります。

中国との間では、尖閣諸島情勢を含みます東シナ海であったり南シナ海における力、または威圧による一方的な現状変更の試みであったりとか、我が国周辺での一連の軍事活動を含め、数多くの懸案や課題が存在しております。

中国は日本とのまさに隣国でありますから、これは隣国の間というのは、日中に限らず、日韓であっても、ヨーロッパのそれぞれの国であっても、懸案とか課題というのは抱えているものでありまして、そういった懸案や課題があるからこそ、意思疎通が重要であると、そのように今考えております。

ご案内のとおり、中国は今まで、例えばオーストラリアとの間でかなり揉めていた時期があったりとか、他の国との間もそうでありますが、我が国としては、中国との様々な対話について常にオープンでありまして、こうした姿勢の下、今後も国益の観点から、冷静かつ適切に対応していきたいと、こんなふうに考えております。

反スパイ法による日本人拘束への対応
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 反スパイ法による日本人拘束事案の現状と影響
  • 拘束者の早期解放に向けた外交努力の内容
  • 中国側への司法手続きの透明性確保に関する要求状況
答弁
上田大臣官房参事官
  • 現在5名の日本人が服役中であると確認している
  • 領事面会や家族への連絡など、可能な限りの支援を実施している
  • 早期釈放と司法プロセスの透明性確保を強く申し入れており、今後も粘り強く働きかける
全文
質問・答弁の全文を表示

はじめに、反スパイ法による法人拘束事案についてお伺いいたします。

近年、国家の安全に危害を与えたなどの理由で、中国国内において日本人が拘束される事案が相次いでおり、現在も複数の日本人が拘束されている状況にあります。

どのような行為が国家の安全に危害を与えたとして違法とみなされるのかが明らかにされておらず、日本企業の活動や人的交流に大きな影響を及ぼしております。

また、日中間の緊張が高まる中で、こうした問題が両国関係の悪化にさらに拍車をかけることも懸念されております。

拘束されている法人の早期解放に向けて、日本政府としてどのような外交を行っているのか、また、中国側に対して、透明性ある司法手続きをどのように求めているのか、政府の対応について説明を求めます。

2014年11月に、いわゆる反スパイ法が施行されて以降、そして初めて法人拘束が確認されました2015年5月以降、17名の法人が拘束されたことを確認いたしまして、そのうち11名が帰国済み、1名が服役中に病気で亡くなられております。

その結果、現在帰国に至っていない法人の数は5名でありまして、その5名の全員が服役中という状況にございます。

政府といたしましては、法人保護の観点から領事面会の実施、ご家族など関係者との連絡など、できる限りの支援を行っているところでございます。

また、中国側に対しましては、さまざまなレベル、機会を通じまして、法人の早期釈放や司法プロセスにおける透明性の確保を含め、我が国の厳正な立場を強く申し入れてきておりまして、引き続き、そのような働きかけを粘り強く実施していく考えでございます。

中国によるデュアルユース品目の輸出規制
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 中国の輸出規制の動きに関する政府の分析
  • 日本産業への影響評価
  • 今後の外交的対応策
答弁
野村大臣官房審議官
  • 国際的な慣行と異なり許容できない措置であり、強く抗議し撤回を求めている
  • 日本経済への影響については現在精査中である
  • 米国や同志国と連携しつつ、中国との対話を継続し冷静かつ適切に対応する
全文
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続いて、中国によるデュアルユース品目の輸出規制について伺います。

政治的緊張を背景に、中国政府が半導体の材料やレアアースなど、デュアルユース品目の対日輸出管理を強化しています。

日本はレアアースの約6割を中国に依存しており、経済界からは供給が止まれば極めて重大なリスクになるなど、強い懸念の声も上がっております。

さらに、今回の措置は、単なる輸出管理ではなく、日本の安全保障政策への牽制という側面を持つとの分析も示されており、日本企業のサプライチェーンや投資環境にも大きな影響を及ぼしかねません。

政府としてこうした中国の輸出規制の動きをどのように分析しているのか、また我が国の産業への影響をどのように評価し、どのような外交的対応をとっていくのか、政府の見解を伺います。

今委員からご指摘ございました中国政府による一連の輸出管理の措置でございますが、これらは我が国のみをターゲットとした一連の輸出管理措置は国際的な慣行と大きく異なるもので、決して許容できないというものでありまして、強く抗議をするとともに措置の撤回を求めているところでございます。

中国による一連の措置の日本経済への影響については、現在精査を行っているところでございますが、日本と中国は隣国であり、隣国ゆえに懸念と課題があるということで、対話が重要であるというふうに考えております。

このような輸出管理の強化につきましては、今後とも同盟国である米国あるいはその他の同志国とも連携するとともに、中国とは対話を継続しつつ、国益の観点から冷静かつ適切に対応を行っていく考えです。

日本産食品の輸入規制と事業者支援
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 水産物等の輸入規制による国内事業者への影響の把握状況
  • 影響を受けた事業者への経営支援(資金繰り・販路開拓)の状況
  • 輸入再開に向けた今後の見通し
答弁
野村大臣官房審議官
  • 水産物については2024年9月の共有認識に基づき、輸出施設の再登録や円滑化を働きかける
  • 牛肉については動物衛生検疫協定の発効を踏まえ、協議を推進する
  • 事業者への影響は精査し、関係省庁と連携して対応するが、個別企業の経営状況への言及は控える
全文
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最後に日本産食品の輸入規制について伺います。

中国は日本産水産物の主要な輸出先であります。

約2年間に及ぶ禁輸措置の後、やっと輸入再開かと思った矢先の再びの輸入禁止は、第一次産業に従事する漁業者の皆様をはじめ、関係者に対して非常に大きな経済的・心理的ダメージを与えました。

新たな販路開拓の努力などもなされていると承知をしておりますが、国内の事業者には様々な影響が出ていると思われます。

外務省はじめ政府は、その影響の全体像を把握されているのでしょうか。

また、影響を受けている事業者等に対する手当は十分に行われているのでしょうか。

資金繰りや販路開拓など、経営支援についてどのように取り組まれてきたのか。

水産物に限らず日本産食品の輸入禁止措置全般について、これまでの取組状況及び輸入再開に向けての今後の見通しをどのように考えているかお伺いいたします。

ちょっと細かく事前通告ができておりませんでしたが、第一次産業の事業者をはじめ、流通や加工などサプライチェーン上の様々な事業者の方に影響が出ていると思いますが、そうした影響の全体像ですとか、そうした事業者に対する何か国としての支援について、こちらについてはいかがでしょうか。

ただいま委員から御指摘いただきました中国の一連の措置でございますけれども、まず水産物の輸入規制に関しましては、2024年の9月に日中両政府で発表した日中間の共有された認識がございますので、これをしっかり実施をしていくということが何よりも重要であると考えております。

政府としては、引き続き中国側に対して日本側の輸出関連施設の速やかな再登録ですとか、あるいは輸出の円滑化について働きかけを続けていくとともに、全体ということで残された10都県の農産物・農水産品の輸入規制がございますので、この撤廃などを強く求めていく考えです。

それから、委員からも冒頭御指摘があった牛肉の対中輸出に関しましても、昨年の7月になりますけれども、輸出再開の前提となるこの日中の動物衛生検疫協定が発効したところでございます。

実際の輸出再開までまだ一定の手続きは残されておりますけれども、関係省庁とも連携をしながら、この動物衛生検疫協定の発効を踏まえて中国との関連の協議を引き続き推進できたいと考えております。

こういった中国のいわゆる措置の影響につきましては、政府としてもしっかりと精査をしながら、関係の事業者の方々とも一措置をしていきたいと考えております。

個別の動向については企業の経営もかかわる話ですので、この場で申し上げることは控えたいと思いますが、事例にしましても、政府として、外務省としても関係省庁としっかり連携をしながら対応していきたいと考えております。

文化・青少年交流等の後方分野での協力
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 政治的緊張がある中で、文化・青少年交流や環境協力などの分野での取組現状
  • 今後の見通しと推進策
答弁
野村大臣官房審議官
  • 文化・青少年交流や環境協力は促進されるべきと考えている
  • 中国による渡航自粛や留学への注意喚起が人的交流を萎縮させるため、適切な対応を申し入れている
  • 対話が重要であるという立場を堅持し、適切に対応する
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こうしたオープンな姿勢であることはもとより、あらゆる方法を駆使して、より積極的、能動的に対話の糸口を探る努力をしていくべきであると私は考えております。

政治や経済のレベルでの話し合いが困難であれば、日中双方の国益に反する可能性が限りなく低い分野、後者分野での交流に糸口を見出していくことも一つの有効な手段であると考えます。

具体的には、文化交流、青少年交流、場合によっては環境協力なども含まれると考えており、これまでも日本と中国の間では、そうした分野での交流や協力を積み重ねてきた実績があります。

政府が主導するものに限らず、民間主導の交流をバックアップすることも含め、広く検討・推進することが重要であると考えます。

比較的交流や協力を行いやすい分野での日中間での取組に関する現状と今後の見通しについて、政府の説明を求めます。

今、委員から御指摘いただきました文化交流、青少年交流、あるいは環境協力、そういった分野、これまでもいろいろな形で交流、あるいは協力を進めてきたということは御指摘のとおりでございます。

我が国として中国との様々な対話についてオープンの姿勢で臨んでおりますので、こういった文化交流、青少年交流、あるいは環境分野への協力とは促進されるべきだと考えております。

そういう意味では、先般委員から御指摘のあった中国政府による一連の措置、日本への渡航の自粛ですとか、あるいは留学への注意喚起ですとか、そういったことは二国間の人的交流を萎縮させかねない効果ということもございますので、こういったことについては中国側に申し入れを行い、適切な対応というものを先方にも求めてきているところでございます。

政府としては引き続き、一層が重要であるという立場を堅持しながら、適切に対応していきたいと考えております。

日中韓サミットの開催と進捗
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 日本が議長国として進めている日中韓サミット開催に向けた進捗状況
  • 国際情勢報告の中でサミットへの言及がなかった理由
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 報告での言及がなかったのは時間の制約によるものであり、重要性を軽視したものではない
  • 日程は未定だが、日中韓両国と適切にコミュニケーションを取り、開催のきっかけを作りたい
全文
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日中韓サミットの開催に向けた、日本の議長国としての取組の進捗状況について、大臣のご説明を求めます。

また、これは付随してですが、外交演説での大臣のお話、今、引用させていただきましたが、この本委員会における国際情勢に関する報告の中では、日中韓3カ国の協力、また具体的にこのサミットというお話には、特段言及がございませんでした。

この点について、何か背景や理由等があれば、併せて御説明をお願いいたします。

それで、日中韓サミットについてでありますが、本会議におきましてはこの日中韓サミットについて言及をさせていただきましたが、本会議での外交演説と、こちらで行わせていただきます国際情勢報告、いわゆる所信でありますが、大体慣例で時間が決まっておりまして、全く同じことは言えないというか、ある意味少し短く簡略化するという意味で言及をしなかったわけでありますが、これは時間の制約によるものでありまして、日中韓サミットの重要性というものを軽視するとか否定をする、こういうものではございません。

今、日本が議長国という立場にあるわけでありまして、日程等についてはまだ決まっておりませんが、引き続き日中韓両国と適切にコミュニケーションをしながら、できればそういった会議も持てるようなきっかけをつくっていければと考えております。

日中韓閣僚級会合の開催
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- 21の分野で存在する日中韓閣僚級会合の今後の開催に向けた取組の進捗状況

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 少子化などの共通課題を含め、未来志向の交流・協力は3カ国の共通利益である
  • 関係省庁と連携し、実務者協議や閣僚級協議を行うべく粘り強く取組を進める
全文
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この日中韓サミットでありますけれども、いわゆるサミット、首脳会談に加えて、21の閣僚級会合が存在しております。

このサミットについては、開催頻度は、開催をした翌年に次の会があるときがあれば、5、6年開くこともあり、開催頻度はまちまちでありますけれども、必ずしもその動きに合わせてではない別の動きとして、21の分野において閣僚級会合が存在しております。

実際に昨年も、情報、環境、農業、経済貿易など複数の分野で、この閣僚級会合の開催実績がございます。

特に保健分野については、参加者のレベル調整が必ずしも閣僚の参加ではなかったと伺っておりますが、昨年の12月、つまり11月の総理答弁よりも後のタイミングでも開催がされた実績があると、このようにお伺いしております。

こうした日中韓閣僚級会合の開催というのも、非常に現実的な選択肢の一つであると考えておりますが、今後の開催について、こちらも取組の進捗状況をお聞かせください。

委員のご指摘のとおり、日中韓の枠組み、さまざまな閣僚級会合等ございまして、気候変動といったグローバルな課題、そして少子化といった3カ国に共通する課題を含みまして、幅広い協力について議論がなされております。

21の閣僚級協議を有しているところであります。

現下の情勢はあるものの、様々な課題について率直に対応を行い、未来志向の交流と協力を推進することは、3カ国の共通の利益でありまして、地域国際社会の平和と繁栄にとっても、非常に重要であると考えております。

様々なノウハウを交換したりとか、そういうことは極めて有益だと考えておりまして、外務省として、関係省庁と連携をしながら、さまざまな分野で、日中間3カ国の実務者協議であったりとか、閣僚級協議を行うべく、粘り強く取組を進めていきたいと、こんなふうに思っております。

キャンパスアジア(大学間交流事業)の現状と見通し
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- キャンパスアジアの現状と今後の見通し(2030年末までに3万人参加の目標について)

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 若者を中心とした人的交流は相互理解の礎であり、困難な時期こそ重要である
  • 2030年度末までに3万人の学生参加を目指す目標に首脳が一致しており、着実に進めていく
全文
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日中間3カ国で進める人的交流の枠組みの一つに、キャンパスアジアという大学間交流事業がございます。

2030年末までに、3万人の参加を目指して進めているとお伺いしておりますが、このキャンパスアジアの現状と今後の見通しについてもご説明をお願いいたします。

キャンパスアジアについてお話しありましたが、委員もご参加されたということでありまして、将来を担う若者を中心とした重層的な人的な交流は、日中韓の未来に向けた相互理解と信頼を育む礎でありまして、困難な時期においても課題解決に向けた新たな発想を生む力にもなってくるのではないかなと。

2024年の日中間サミットでも、2030年度末までに3万人の学生の参加を目指すことを目標として、参加国の首脳が一致したところであります。

このような厳しい情勢にあるからこそ、若者を中心にした人的交流を引き続き着実に進めていくということは極めて重要だと、そう考えております。

核軍縮に向けた日本の外交努力
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 現在の核軍縮をめぐる国際情勢(新START失効や中国の増強等)への認識
  • 日本としてどのような外交努力を行い、核廃絶を目指すのか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 核兵器のない世界を主導することは唯一の被爆国としての使命である
  • NPTの維持・強化のため、7月の運用検討会議で積極的な役割を果たす
  • 核兵器廃絶決議や核戦力の透明化、被爆の実相の理解促進など、現実的・実践的な取組を重ねる
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最後にテーマを変えて、核軍縮に向けた日本の取組についてお伺いいたします。

全世界の核兵器の数は、冷戦期の1986年に最も多く約7万500発でしたが、核兵器不拡散条約をはじめとする国際社会の不断の努力により、現在約1万2千発強まで減少してまいりました。

一方、近年は国際的な安全保障環境が厳しさを増しており、冷戦終結後から継続をしてきたこの核兵器の減少傾向が停滞し、むしろ逆転をしていく可能性が高いという非常に厳しい現実がございます。

本年の2月5日、世界の核兵器の9割以上、圧倒的多数を保有しているアメリカとロシアの間での核軍縮合意、新戦略兵器削減条約(新START)が、その後継条約がないままに失効いたしました。

また、第3の核保有国である中国は核戦力に関する一切の客観的な情報を開示しておりませんが、各種調査によれば急速に核戦力を増強しております。

アメリカ国防省の2022年の報告書によれば、現在約600と言われている核兵器が2035年までに1500発まで急増するという可能性も指摘をされております。

そのほか、イギリスやフランスにおいても核戦略の変更、また北朝鮮が既に進めているこの核開発、こうした厳しい状況に置かれております。

こうした大変に厳しい安全保障環境の中ではありますが、核兵器のない世界を目指した取り組みを継続していくことは、唯一の戦争被爆国である日本が国際社会において果たすべき重大な使命であると考えております。

厳しい状況に置かれているからこそ、80年前に広島・長崎で起こった被爆の実相を世界の人々に伝え、核軍拡に歯止めをかけ、長期的な核軍縮の潮流を起こすための努力を継続することが、日本にしか果たすことのできない使命であると私は確信をしております。

こうした点を踏まえて、核廃絶に向けた日本の取組について大臣に質問いたします。

現在の核軍縮をめぐる国際情勢をどのように認識をしているか、また日本としてどのような外交努力を行っていく考えなのか。

政府の基本的な見解と大臣の決意をお聞かせください。

核兵器のない世界に向けた国際社会の取組、これを主導していくということは、唯一の戦争被爆国である我が国の使命であると、このように考えております。

核兵器のない世界に向けた道のり、一層厳しさを増しておりますが、だからこそ我が国は、委員の方からも、中国が核をさらに増強する、またフランスが今核戦略について見直しを行う、こういった中で、核兵器保有国、核兵器国と非核兵器国が広く参加をする、核兵器のない世界に向けた唯一の普遍的な枠組みでありますNPTの維持・強化のために、7月のNPT運用検討会議において積極的な役割を果たしていきたいと思っております。

核兵器廃絶決議、核戦力の透明化の向上など、核兵器国を巻き込んだ取組、さらには被爆の実相とお話もありましたが、その理解促進といった現実的で実践的な取組を重ねていく。

このことが重要だと思っておりまして、そこで日本が主導的な役割を担う、これは当然日本に課せられた責務であるとこんなふうに考えております。

NPT運用検討会議における合意形成の手法
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- 全会一致のコンセンサス方式以外に、スモールステップでの前進をアピールしNPT体制の信頼を維持する手法についての認識

答弁
外務審議官
  • 現時点で具体的な代替案を答えられる段階ではない
  • 国際賢人会議の議論や核兵器廃絶決議などの知見を活かし、議長とも連携して合意点を見出せるよう積極的な役割を果たす
全文
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今大臣からも核兵器不拡散条約NPTについて御答弁をいただきました。

大臣からも御指摘があったとおり、このNPTですが、前回2022年の運用検討会議では、1970年の条約発効後初めて2回連続で合意形成に至ることができず、また昨年開催された準備会合でも、合意文書、来月運用検討会議が行われますが、その方針となる合意文書を採択できないまま閉幕することとなりました。

日本は唯一の戦争被爆国として、非核兵器国の橋渡し役としての使命を果たして、NPT体制の信頼維持に貢献していくことが非常に重要な使命であると考えております。

最後に、このNPT運用検討会議における合意文書の採択が非常に難しくなっておりますけれども、その大きな要因の一つとして、全会一致によるコンセンサス方式というものが、全会一致ですので、なかなか合意を得られない文書の採択ができないという状況が続いております。

けれども、このコンセンサス方式による合意文書の採択以外に、何かスモールステップでも少しずつ前進をしているというアピールをすることができれば、NPT体制の信頼維持に向けた貢献ができるとこのように考えておりますが、この点について政府の御認識をお聞かせください。

委員御指摘の来るNPT運用検討会議における成果につきまして、おっしゃるとおり、あるコンセンサス方式となっておりますけれども、それ以外での成果の在り方につきまして、現時点で我々具体的にお答えすることができる段階ではございませんけれども、それでもNPT体制の維持強化のために、我が国がこれまで積み重ねてきた核兵器のない世界に向けた国際賢人会議での議論、ここで提言等をいただいております。

あとそれから長年にわたり多くの国から賛同を得てきた核兵器廃絶決議など、これも様々な核兵器国、非核兵器国を交えてさまざまな議論をしてきておりますので、そういった知見を我々活かしまして、運用検討会議議長とも連携をして、核兵器国、非核兵器国双方が合意できる点を見出せるように積極的な役割を果たしていきたいと思っております。

イスラエル及び米国によるイラン攻撃の法的評価
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)
  • イスラエル・米国のイラン攻撃について、先制攻撃を認めない国際法の観点から法的評価を求める
  • ロシアや中国の現状変更を非難してきた経緯がある中、本件の評価を避けることはダブルスタンダードとの批判を招く懸念がある
  • 平和国家としてのスタンスを明確に表明すべきではないか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • ロシアのウクライナ侵略や中国の現状変更の試みについては、事実として非難している
  • イランの事態については詳細な事実を十分に把握する立場になく、確定的な法的評価を行うことは困難である
  • 最優先事項は事態の早期鎮静化であり、外交的努力を続けていく
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質疑にもありました、このイスラエル及び米国によるイランへの攻撃についてでございます。

周知のことでありますが、イスラエル及び米国は、2月28日にイランに対する大規模な軍事攻撃を開始いたしました。

イラン側もイスラエルや中東諸国の米軍基地に報復攻撃をするなど、攻撃の応酬が続いているところでございます。

そういった状況でございますが、イスラエル及び米国の攻撃と国際法における法的評価について、先ほど来議論がありました。

なかなか厳しい状況の中で、総理の答弁を見ても、我が国として法的評価することは差し控える旨の答弁がされている状況ではありますが、我が国のスタンスとして、国連憲章の2条4項における全ての加盟国に対する武力行使を禁止しているそういった国連憲章は、51条において武力攻撃を受けた際の自衛権行使は認めるが、しかしながら、攻撃を受ける前に武力行使を行う先制攻撃を認めてはいない。

そのことについて、米国の国際法学会は、今般のイスラエル及び米国によるイラン攻撃については、先制攻撃の国際法上の根拠も存在しないと非難をしている状況で、総理の答弁からは今差し控えるという状況がありましたが、我が国としてはこれまでこの武力行使に対して、例えばロシアによるウクライナ侵略あるいは中国の東シナ海・南シナ海での活動を、一方的な現状変更の試みとして非難してきた経緯がございます。

ですので、この今般のイスラエル及び米国によるイラン攻撃について評価することを避けるという姿勢は、今後国際社会の方からダブルスタンダードということで批判されるようなことを懸念しております。

そういった懸念を招かないためにも、いずれかの時点でこの評価をする必要があるというふうに考えておりまして、我が国はこれまで戦後80年以上の間、平和国家としての道をしっかりとつないでまいりました。

先人の方々のご苦労も大変にあったかと思います。

今後も日本は平和国家としての立ち位置をしっかりと世界に示していく必要があると考えておりまして、その意味からも、茂木大臣の方から日本が平和国家としてのスタンスを表明していただく必要があるなと考えておりますので、質問させていただきます。

見解を伺いたいと思います。

茂木敏充(外務大臣):我が国が戦後80年にわたって平和国家として歩みの道を歩み、また国際社会の平和と繁栄に向けて様々な貢献をしてきた。

これは国際社会から高く評価をされている点だと、このように考えております。

ロシア、中国について言及がありましたが、ロシアによるウクライナ侵略、2022年2月24日、この時はもうロシアの軍隊がウクライナの領土内に入る。

そしてその状況が今も続いている。

そして2月24日当日にはG7の首脳によりまして、これを非難する決議、これも出されたわけであります。

また、中国について申し上げますと、これは金城委員もご案内のとおり、尖閣諸島をはじめ、この中国が東シナ海、南シナ海において、力または威圧による現状変更の試み、これを強めている、また軍事活動を活発化させている。

このことは間違いない事実だと、このように考えているところであります。

一方、今回のイランの事態でありますが、現在、我が国は詳細な事実を十分に把握する立場にない。

これは多くの国がそうだと思います。

先ほども答弁をさせていただきましたが、大半の国が今、国際法的にどうであると、こういう評価を下している国というのは、極めて少ないんじゃないかなと思っております。

他国がそうだからということはありませんけれど、我が国としても、そういった詳細な事実を把握する立場にないことから、確定的な法的な評価を行うことは困難であると、このように考えております。

いずれにしても、今何よりも重要なこと。

これは私、多くの国のカウンターパート、外相であったりとか、また大使館とも話をしているところでありますけれど、これは事態を早期に鎮静化を図ることでありまして、我が国としてもそのために必要なあらゆる外交的努力、これを続けていきたいと考えております。

中東地域の邦人保護の現状と取組
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)
  • イラン、イスラエル及び周辺国に滞在する邦人の保護状況について確認したい
  • 退避準備や実際の退避実績を踏まえ、今後の邦人保護に関する政府の認識と取組状況を伺いたい
答弁
上田大臣官房参事官
  • 危険情報をレベル3または4に引き上げ、万全の体制で対応している
  • イラン在留邦人全員の安全を確認済みであり、希望者の退避を実施した
  • 周辺国においても陸路輸送やチャーター機による帰国支援を準備・実施している
  • 高齢者や妊婦など個別のニーズに応じた優先的な支援を行う
全文
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現在、そのイランで起きている状況、先ほど来もやりとりがありました中東地域の邦人保護につきまして、外務省によりますと、現在はこのイランには約200人、そしてイスラエルには約1000人、イラン及びイスラエル周辺の9カ国には約7700人の邦人がいるということを伺っております。

今月1日の外務大臣臨時会見におきましては、茂木外務大臣は邦人保護については既に退避に向けた準備を、首都アンマンに陸路で退避した旨も発表されております。

また4日には、イランの首都テヘランから隣国アゼルバイジャンへ日本人2名が退避した旨も発表されております。

イランによる湾岸地域の米軍基地を狙う攻撃に伴い、そして民間施設への被害、これが広がる中で、今後も中東地域の邦人保護に全力を注ぐべきであると考えますけれども、先ほど大臣の方からも答弁の中でありました、やはり残りたい方もいらっしゃるという現状もあろうかと思いますが、そういったことも含めて中東地域の邦人保護につきましての今政府の認識、それと現在の取組状況について改めて確認をしておきたいと思います。

政府といたしましては、事態の発生以降、邦人保護に万全の体制で対応に当たってきているところでございます。

まず、危険情報については、イランの危険情報を1月16日の段階でレベル4「退避勧告」、そしてイスラエルの危険情報を2月28日にレベル3「渡航中止勧告」に引き上げました。

アラブ首長国連邦、オマーンにおきまして、イランによる民間施設や外交施設等への攻撃が発生し、情勢が悪化していることを踏まえまして、これらの国の危険情報をレベル3「渡航中止勧告」に引き上げたところでございます。

邦人の安否につきましては、委員御指摘のとおり、イランにつきましても200名の在留邦人がいらっしゃいますけれども、全員と連絡を取りまして、その安全を確認しておりますし、現時点で邦人の被害は確認されておりません。

周辺国についても外務省から、あるいは大使館から在留邦人向けにメール等で集中的に注意喚起を行いまして、これまでのところ邦人の被害は確認されていない状況でございます。

こうした中、希望者を募りまして、委員御指摘のとおり、イラン・イスラエルから邦人退避をさせていただいたところでございます。

それから周辺国においては、現地の国際空港の閉鎖などにより、出国が困難な状況になっていらっしゃる方もおられるということで、日本政府といたしましては、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦に滞在される邦人の方々のうち、希望される方々につきましては、サウジアラビアのリヤド及びオマーンのマスカットへの陸路での輸送、そしてリヤド及びマスカットからチャーター機による東京までの輸送を行う方針で準備を進めているところでございます。

さらに、在外公館を通じまして、定期的な安全情報や空港フライトの状況を、在留届を提出される方々、あるいは旅レジ登録者の方々に向けて随時発信をしてきているところでございます。

引き続き、安全に関わる現地の状況、邦人のニーズ、こうしたものを踏まえつつ、邦人保護に万全を期していく考えでございます。

若干補足をさせていただきますと、日々状況というのは変わっております。

例えば昨日は、ドバイのエミレーツ航空が臨時便といいますか、これを運行して250名近い邦人の方が昨晩11時ぐらいに帰国されたということでありますし、またこういったドバイのエミレーツであったりとか、アブダビのエティハド、こういった航空会社が飛行機を飛ばせるかどうか、こういう状況もあります。

もちろん、そういうことがない場合に備えて、きちんと政府としてチャーター機を準備をする、こういったことを進めておりますし、また、イランによる攻撃、これも色々な情報があるところでありますが、初動の段階から比べると少し減ってきているのではないかと。

こういう状況で、そんなことも含めてですね、邦人の方々の帰国の意向であったりとか、退去の意向というのも、日々変わる可能性、こういうのもあるわけでありまして、そういった全体の状況を見ながら、また個々の邦人の方々がどういう思いというか、帰りたいと思うのか、それともやはりこの状況だったら残っていいと考えるのか、これは変わる可能性もありますので、定期的にこういった状況について把握をしていきたいと思っておりますし、それぞれの方の置かれている状況というのは違っているわけでありまして、例えばご高齢の方であったりとか、また、妊婦の方であったりとか、小さいお子さんをお持ちの方であったりとか、そのニーズというか状況に従って優先度をつけながら、またそういったニーズを踏まえながら、退避のオペレーションといいますか、支援というのは万全の体制で行っていきたいと、こういうふうに思っております。

ホルムズ海峡閉鎖への対応とエネルギー安全保障
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)
  • ホルムズ海峡閉鎖の可能性に対し、米国・イスラエル・イランへの対話による早期解決を求める
  • 日米首脳会談等の機会を活かし、日本が仲裁役を担うべきではないか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 関係省庁や事業者と連携し、情報収集と安全確保に努めている
  • G7や湾岸諸国と連携し、直接的な意思疎通を含む外交努力を行っている
  • エネルギー安全保障のため、省エネの徹底、エネルギー源および調達先の多角化を長期的視野で進める
全文
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次に質問を移りますが、今度はホルムズ海峡の閉鎖について。

高市内閣総理大臣、今後取り組んでいくのか。

また事態が長期化したならば、それがエスカレートしていかないように、同盟国である米国やイスラエル、イランに対して、対話による早期解決を粘り強く求めていくべきであると考えております。

先ほど近藤委員との質疑のやり取りもありましたように、再来週には日米首脳会談も行われるということでありますから、そういった機会を生かしながら、ここでやはり日本が先頭に立って、イランと米国の間で仲裁役を担って動いているというところが、非常に今後に向けても大事なことだと思います。

それに向けての外務大臣の見解を伺いたいと思います。

茂木外務大臣:ホルムズ海峡の閉鎖につきましては、関係省庁との間で連携をして、関係の業界、事業者とも緊密に連携を取りながら、情報収集、そして安全の確保に努めているところであります。

今、湾内にですね、かなりの日本関係の船籍もですね、大利用している、こういう状況にあるわけでありまして。

きちんと情報を取りながら、どこまで安全が確保できるのか、また安全を確保するための取組を進めていかなければならないと思っております。

そのためにも、事態全体の早期の鎮静化、これが重要だと考えておりまして。

G7、湾岸諸国を含む国際社会とも連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行っているところでありまして、私自身も先ほど申し上げましたが、G7の外相会合を次の日にはすぐに開かせていただいたり、イスラエル、イラン、オマーン、カタール、UAE等とも直接意思疎通を行ってきているところであります。

この会談におきましては、イラン情勢をはじめとします中東情勢であったりとか、厳しさを増す国際情勢についても議論をされるということになると、こんなふうに考えております。

また、エネルギーの大部分、特に原油で言いますと9割を超えると。

天然ガスの方はかなり依存度というのは減ってきておりまして。

電力で言いますと、かなりこれは石油よりもガスを使うという部分がありますので、それがすぐに電力の価格に跳ね返るか。

また原油につきましても、確かにWTI等々が上がっても、それがガソリン価格に実際に転嫁されるまでには若干のスパンがあるということがありますがいずれにしても、これは大きな問題だとこんなふうに考えておりまして。

安定的かつ低廉なエネルギーの供給を確保する、これは長期的視野で考えていく必要があると思っておりまして、徹底した省エネに加えまして、エネルギー源の多角化であったりとか、調達先の多角化を進めていく必要があると考えております。

関係省庁間で協力をして、さまざまな国際的な枠組みも活用することで、エネルギー安全保障の確保に向けて取り組んでいきたいと考えております。

NPT運用再検討会議への取り組み
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)
  • NPT運用再検討会議において、成果文書が取りまとめられるよう尽力してほしい
  • 茂木大臣としての決意や見解を伺いたい
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 核兵器のない世界に向けた取組を主導することは、唯一の戦争被爆国である日本の使命である
  • 安全保障環境が厳しい今こそNPT体制の維持・強化が必要である
  • 過去に成果文書が出されなかったことを深刻に捉え、4月の会議を極めて重視している
全文
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続きまして、NPTの運用再検討会議につきましては、先ほど我が方原田直樹委員が詳しくやりとりをしていただきました。

これはしっかりとやっていただきたいと思っていますし、ぜひともこの成果文書が取りまとめられるようなところまで頑張っていただきたいと思っております。

茂木大臣だからこそできるところもあるのではないかと期待しておりますけれども、大臣、改めてまたそのに向けての決意や見解を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

茂木外務大臣:核兵器のない世界、これに向けた国際的な取組を主導する、これは唯一の戦争被爆国であります日本の使命である、こういうふうに考えております。

NPT体制、これは核兵器国と非核兵器国、これが広く参加をする核軍縮不拡散の唯一の普遍的な枠組みでありまして、安全保障環境が厳しさを増す中だからこそ、NPT体制の維持・強化が必要であると思っておりまして。

過去2回にわたって成果文書が出されなかった、このことについても。

深刻に捉えて、どうやっていったらいいのかというのを考えていかなければいけない、こんなふうに思っております。

何にしても、この4月のNPT運用検討会議、これは日本としても極めて重視をいたしております。

普天間飛行場の返還と辺野古移設
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)
  • 米国防総省が「長い滑走路の選定がなければ返還しない」との見解をまとめていたとの報道について、日米間の認識に齟齬がないか確認したい
  • 沖縄県民の強い要望である普天間飛行場の1日も早い全面返還に向けた大臣の認識を伺いたい
答弁
外務大臣官房審議官
  • 2013年の統合計画に基づき返還条件が示されており、日米間の認識に齟齬はない
  • 条件が満たされないため辺野古移設後も返還されないという状況は想定していない
  • 普天間が「世界で最も危険な基地」である認識を持っており、移設に全力で取り組む
全文
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米軍の普天間飛行場問題に関してであります。

私、地元の沖縄でありますが、この普天間飛行場は1995年に在沖米軍による少女暴行事件が発生した。

それをきっかけに、当時の普天間飛行場の移設や米軍基地の整理・縮小、そして日米地位協定の改定などの機運が高まったのがきっかけとなっております。

翌1996年には橋本龍太郎当時の内閣総理大臣と中日米大使との間で、代替施設の建設と引き換えに、普天間飛行場の返還で合意をしております。

そして今年はその合意から30年を迎えることとなりました。

普天間飛行場は当初5年から7年以内に返還されるとされておりましたけれども、その後、紆余曲折があり、未だ返還されず現在に至っております。

そのような中で、今年の2月、普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐって、米国の国防総省が辺野古に建設予定の滑走路とは別に、より長い距離の滑走路を日本政府が選定しなければ同飛行場を返還しないとの見解を文書にしてまとめていたことが報じられております。

この件につきましては、小泉防衛大臣が2月20日の記者会見におきまして、「このご指摘の文書についてはアメリカ内のやり取りに関することであるので、その一つ一つについて日本側からお答えすることは差し控えます」とした上で、「アメリカ側は普天間飛行場代替施設の建設や普天間飛行場の返還を含め、二国間の合意に基づく条件ベースの米軍再編の実施を継続すると見解を示しており、日米間の認識には全く齟齬はありません」と、このように記者会見で述べられております。

この当該文書に関しましては、防衛省から米国の国防総省に問い合わせをした上で、日米間の認識に全く齟齬はないと確認したということでいいのかどうか、これ防衛省に伺いたいと思います。

見解を求めます。

金城泰邦ぜひ今の答弁を元に、アメリカとしっかりと話し合って交渉をして、普天間の返還を確実にしていただきたいと思っておりまして、私も含め沖縄県民としては、この普天間基地を今県内に移設している状況でございますが、これは普天間の1日も早い危険性除去ということで、県民の世論も二分するような大きな問題でありまして、それがこれまでの経緯を覆すかのように、「この普天間も返さない」ということは、沖縄県民としては絶対に許せない話であります。

ですので、政府は沖縄の負担軽減のため、普天間飛行場の1日も早い全面返還を目指すとしておりますけれども、この茂木外務大臣におかれましても、小泉防衛大臣はじめ防衛省のこれまで示された見解と同様の認識であるかを確認したいと思います。

ご指摘については、アメリカ内でのやり取りに関することであり、その一つ一つについて日本側からお答えすることは差し控えますが、2013年に日米両政府で作成し、公表した沖縄における在日米軍施設区域に関する統合計画におきましては、辺野古への移設及びこれに関連する諸条件を合わせた8項目が、普天間飛行場の返還条件として示されております。

普天間飛行場の返還条件の一つである、普天間飛行場代替施設では確保されない長い滑走路を用いた活動のための緊急時における民間施設の使用の改善につきましては、実際に緊急事態が発生した際における事態に応じた臨機の対応に関する事項であるため、現時点で具体的な内容を定めることは困難でございますが、武力攻撃事態等における特定公共施設等の利用に関する法律など、必要な法的枠組みは既に整っており、事態に応じ適切な調整を図ることは可能でございます。

アメリカ側からも、普天間飛行場代替施設の建設や、普天間飛行場の返還を含め、二国間の合意に沿って条件に基づく米軍再編の実施を継続するとの見解が示されており、日米間の認識に齟齬はございません。

今後とも、アメリカとの間で必要な協議や調整を行っていくことは当然ですが、この条件が満たされないため、辺野古に移設完了後も普天間飛行場が返還されないという状況は想定していないところでございます。

茂木敏充金城委員の方からですね、沖縄の少女暴行事件の話から始まりまして、98年の昨後最終合意、橋本総理と当時のモンデール大使の間で交わされたわけでありますが、それ以来の経緯について説明もありましたし、今、2013年の両政府間の沖縄統合計画、この説明も防衛省からあったところでありますけれど、かつてラングフェルド国防長官が「世界で最も危険な基地である」と述べた普天間。

これは私も何度も訪れております。

最初に担当しましたのは沖縄北方担当大臣。

これは私、2003年から担当しておりまして、もう20年以上前のことでありますけれども、何度もあの場所を訪問いたしましたし、また、宜野湾の方々等々とお話し合いをさせていただいたところでありまして、どんなことがあっても、この普天間の移設というのは必要なものだと思って、その思いで全力で取組を進めていきたいと思っております。

南西地域の防衛体制強化と三文書の改正
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)
  • 現行の国家防衛戦略に基づく南西地域の防衛体制強化の進捗状況を伺いたい
  • 今後、三文書を前倒しで改正する中で、南西地域の防衛体制がどのように位置付けられるか
答弁
大臣官房審議官
  • 与那国、奄美、宮古、石垣などの島々に順次部隊を配備し、強化を進めている
  • 新たな三文書の方向性を述べる段階ではないが、南西地域の防衛体制強化は引き続き重要である
  • 抑止力・対処力を高め、力による現状変更を許さない意思を示すことで攻撃の可能性を低下させる
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多国間安全保障対話協力機構の創設を推進しているところでございまして、我が国政府の南西地域の防衛体制の状況の確認について質問したいと思います。

政府は令和4年に閣議決定された国家安全保障戦略及び国家防衛戦略に基づき、南西地域の防衛体制の強化を進めてきたと承知しております。

他方、高市政権では、国家安全保障戦略をはじめとする3文書について、新しい戦い方の顕在化、長期戦への備えの必要性など、安全保障環境の変化がさまざまな分野で加速度的に生じていることから、本年中に三文書を前倒しで改正するとしております。

現行の国家防衛戦略に基づく南西地域の防衛体制の強化、この進捗状況について伺いたいと思っておりまして、また三文書について政府は4月下旬にも有識者会議を設置する方向で最終調整に入っていると報じられております。

具体的な議論は今後行われていくこととなると考えておりますが、高市政権が進める防衛力の抜本的な強化の中で、南西地域の防衛体制というのは今後どのように位置付けられていくのか、現時点での防衛省の見解を伺いたいと思います。

戦後、最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、南西地域における防衛体制の強化は喫緊の課題でございまして、これまで平成28年以降でございますけれども、与那国島、奄美大島、宮古島及び石垣島といった沖縄本島以外の島々へ順次部隊を配備してきたところでございますけれども、強化していっているところでございます。

その上で、現時点で新たな三文書の方向性を申し上げる段階にはございませんが、南西地域の防衛体制の強化というのは引き続き重要でありまして、南西地域の皆様を含め、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、しっかりと検討を行ってまいります。

いずれにいたしましても、この南西地域の防衛体制の強化の取組を通じて、抑止力・対処力を高めるとともに、力による一方的な現状変更やその試みを許容しないとの我が国の意思を示し、我が国への攻撃の可能性そのものを低下させることが重要であるというふうに考えております。

また、こうした取組を進めることは、南西地域における大規模災害や国民保護への対応の迅速化にもつながるものと考えておりまして、引き続きしっかりと検討してまいりたいと考えております。

北東アジア安全保障対話協力機構の創設
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)
  • 中国、ロシア、北朝鮮を含む多国間の対話による信頼醸成が不可欠である
  • 防災や気候変動などの共通課題から始める「北東アジア安全保障対話協力機構」の創設を提案し、日本が主導すべきではないか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • FOIPを戦略的に進化させ、ODA/OSA等を活用して地域の平和と繁栄を維持・強化することが重要である
  • 北東アジアにおいても重層的な関係を構築し信頼醸成を行うことは極めて重要である
  • 公明党の提案(北東アジア安全保障対話協力機構)も参考にしながら、政府として取り組んでいきたい
全文
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だからこそ先ほど私が冒頭に申し上げました、やはり武力行使ということは、我が国は絶対に認めないんだと。

高市内閣は、国家間の競争が激化、複雑化、常態化し、私たちが慣れ親しんだ自由で開かれた安定的な国際秩序は大きく揺らいでいるとして、また、我が国に関しても戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しているとの認識を示されております。

そのような中において、高市内閣は平和と繁栄をつくる責任ある日本外交を展開するとして、安倍元総理が提唱した自由で開かれたインド太平洋、いわゆるFOIP。

FOIPについて、時代の変化に対応し、最もふさわしい形で進化させる必要があるとして、外務省など関係省庁において検討を進めるということを承知しているところでございます。

他方、このような国際情勢において、北東アジアの平和と安定のためには、日本の同盟国や同志国だけではなく、中国やロシア、北朝鮮なども含む多国間の対話による信頼醸成が不可欠と考えているところでございます。

私はこれらの国を三か国とする対話枠組みとして、大支給で構成する常設の北東アジア安全保障対話協力機構の創設を提案をし、平和国家日本こそがこの機構の創設を指導すべきだと考えているところでございます。

この機構では、初めから安全保障の核心に入るのではなく、まずは防災、そして災害救助、そして気候変動など、この共通の課題、この課題での協力を通じて、3カ国の信頼を積極的に積み重ねるアプローチを考えておりますが、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しているからこそ、このような機運が必要と考えます。

茂木外務大臣の見解をお伺いしたいと思います。

インド太平洋全体から申し上げますと、FOIPの提唱から今年でちょうど10年になるわけでありますが、当時の状況を考えますと、まさにこのインド太平洋地域、人口で見てもGDPで見ても最大の成長センターであるこの中で、自由な貿易であったりとか通行と、こういうものが確保され、また連結性をさらに高めることによって発展につなげていく、こういったことを中心にしながら構想を練ってきたわけでありますが、この10年間考えてみますと、重要鉱物をはじめ経済安全保障、こういうこの概念というものが非常に課題というか重要になってきている。

同時にですね、パワーバランスの変化の中でですね、各国がさまざまな挑戦にさらされる。

こういった中でですね、自国の自立性をどうやった形で保てるか。

このための能力構築、こういったものもですね、極めて重要になってきていると考えておりまして、そういった中で、例えば日本のODAを、またOSAをどう活用することによって、地域全体の平和と繁栄、これを維持・強化していく、こういう概念といいますか、考え方のもとで、戦略的な進化を図っていくということが重要だと考えております。

その上で、この北東アジアについて申し上げますと、地域の安全保障環境、これが厳しさと複雑さ、これを増す中で、アジア諸国との関係で安全保障を含みます幅広い分野において重層的な関係を構築して、信頼醸成を行っていくということは極めて重要だと思っておりまして、公明党が策定をされました平和創出ビジョンにおいても、北東アジア安全保障対話協力機構の創設、こういった提案もなされているところでありまして、こういった新しい枠組みを作っていかなければいけないとそんなふうに思っておりまして、例えば日本が東南アジアの国々と極めて良好な関係にあり信頼されているのも、様々な枠組みの中で協力を進め対応を進めているということがあるのではないかなと考えておりまして、そういったご提案も参考にしながら、政府としてしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

東日本大震災からの外交的振り返りと今後の姿勢
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 東日本大震災から15年を迎えるにあたり、当時の国際社会との連帯や外交的取組をどう振り返っているか
  • 今後、外務省として東北と共に歩み、国際社会との絆を大切にする姿勢について大臣の考えを問う
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 世界各国からの温かい支援に感謝し、被災地での復興取組に敬意を表する
  • 災害大国としてのノウハウを活かし、他国への協力を継続してきた
  • 困難を乗り越える協力を通じて、国際社会との絆をしっかりと築いていきたい
全文
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東日本大震災から15年が経とうとしております。

当時、外務省としても各国との調整や支援の受け入れなど、外交の現場で大きな役割を果たしてくれたと思っております。

15年という節目を迎えるにあたり、当時の国際社会との連帯であったり、外交の取組をどのように振り返っておられるのか。

そして、これからも外務省として、東北と共に歩み、国際社会との絆を大切にしていくんだという姿勢について、茂木外務大臣のお考えをお聞かせください。

委員とは初めてこの場で質疑をさせていただきますが、委員がこれまでも様々な困難を乗り越えて、防災の分野であったりとか、国際交流に熱心に取り組まれてきたことはよく承知をいたしております。

3.11、東日本大震災にあたって、地元の皆さん、本当に自分が被災をしている中でも、いろんな復興に携わるこういった取り組みをしてこられた。

そして当時、「東北の復興なくして日本の再生はない」という思いで、日本全体がそれに取り組んできた。

同時に世界各国から本当に温かい支援の手が差し伸べられた。

こういったことに改めて関わった皆さんに敬意を表し、また関係者の皆さんに感謝を申し上げたいと思っております。

その後、世界各地で災害が頻発しているところであります。

最近で言いましても、インドネシアであったり、タイであったり、さまざまなところで水害であったり、台風の被害等々も発生しているわけでありますが、日本としても災害大国といいますか、さまざまな災害の経験をしてきたこのノウハウ等も活かしながら、日本としてもこういったことに対して、できる限りの協力というのも行ってきたところであります。

苦難に遭ったときこそ、真の友情が示されると、そんなふうには思っております。

そして、過去と自然、これは変えることはできません。

しかし、我々の取組によって、いくらでも変えることができると私はそんなふうに思っておりまして、困難を乗り越える協力、こういったものを通じて、国際社会との絆をしっかりと築いていきたいと、こんなふうに考えています。

女性・平和・安全保障(WPS)の推進
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)

- 大臣の外交演説で言及されたWPSを積極的に推進するという考えに変わりはないか確認する

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • WPSを積極的に推進するという理解で相違ない
  • 所信表明では時間が限られていたため言及しなかったのみである
全文
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では改めてここからの質問をさせていただきますけれども、まずはWPSについて伺ってまいります。

女性・平和・安全保障の認識について伺います。

先日の大臣の外交演説の中で、「日本らしい人権外交」、そして「女性・平和・安全保障」、いわゆるWPSを積極的に推進するという、大変力強いお言葉をいただきまして、その言葉、とても心強いなと思いました。

一方で、先ほど原田委員のときにもありましたけれども、所信の中ではWPSという文言ございませんで、ちょっと残念だなと思ったところでございました。

WPSを積極的に推進するというお考えに変わりはないという理解でよろしいか、まず確認をさせていただきます。

茂木大臣:そのような御理解で結構です。

先ほども申し上げましたが、本会議での外交演説とこちらでの所信、恒例で時間が限られておりますので、言及しなかった部分があるということは御理解いただければと思います。

WPSの国内実装と世界とのギャップ
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 国際的にWPSのリーダーシップを執る一方で、国内(地方)ではジェンダー平等の状況に課題がある
  • 国際的なコミットメントが日本国内でどのように実装・評価されているか、世界とのギャップをどう認識しているか
答弁
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 行動計画に基づき、紛争下の女性保護や防災・災害対応への取組を推進している
  • ジェンダーギャップ指数が118位である現状を謙虚に受け止める必要がある
  • 関係省庁と協力し、国内におけるWPSの実施状況を取りまとめ、推進していく
全文
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では次に、世界と結んだこのWPSの約束と日本各地の状況について伺ってまいります。

外務省からWPSの説明もいただきましたところ、2000年の安保理決議から、その後日本が2015年、19年、23年と国家行動計画を策定してまいったこと、さらには2025年には決議25周年を迎えたということで、日本がノルウェーとともにWPSフォーカルポイントネットワークの共同議長も務めているというところも把握をいたしております。

国際的にとても重要な役割を担っていると思っております。

また、さまざまな国際会議の場においても、ジェンダー平等の推進であるとか、国際的なスタンダードへのコミットメントを我々日本としても表明をして、条約の批准であったりとか、国際的な枠組みに積極的に関与をいたしております。

その中で極めて前向きな姿勢を持っていると認識をいたしておるんですけれども、じゃあ国内の状況はどうなんだと目を向けたときに、私、今人口4万5千人ぐらいの街に暮らしているんですけれども、まだまだジェンダー平等とは言えない状況があるなというところを感じております。

ぜひ外務省として、WPSの推進やジェンダー平等の推進、国際的なスタンダードへのコミットメントを表明している中で、日本の国内でどのように実装されているのか、どのように把握し評価されておられるのかを伺ってまいります。

国際的にリーダーシップを取るお立場であるからこそ、国際社会と約束をするだけではなくて、その約束が日本各地でどのように反映されているのかというところを、その世界との地域とのギャップを把握されているか、茂木大臣の率直な御意見をお伺いします。

茂木大臣:日本政府として、女性・平和・安全保障に関する行動計画を策定しておりまして、紛争影響国における女性と女児の保護、そして紛争下の性的暴力の防止、及び平和構築における女性の参画の推進のほか、日本独自の特徴として、防災・災害対応への取組についても明記し、WPSを推進をしているところであります。

行動計画の中では、主体であります国内関係省庁、国内関係府・省・庁とも取組に言及をしておりまして、関係省庁とも協力をして、国内においてもWPS推進をしていきたいと思っております。

対外的にWPSの重要性を訴えるのであれば、やはり自分もそれをしっかりとやっていく。

これは当然なことだと考えているわけでありますが、国内の実態と世界のギャップについて申し上げると、世界経済フォーラムが公表しました、昨年、2025年度のジェンダーギャップ指数について、我が国は148カ国中、なんと118位と、こういう状況でありまして、依然として男女共同参画の状況が諸外国と比べて遅れているものと、これを示すものと、いろいろな数値の取り方等々もありますが、しかしこういう118位という結果が出ているんですから、これは謙虚に受け止める必要があると考えております。

その上で外務省としては、女性・平和・安全保障に関する行動計画の実施に当たりまして、関係省庁の取組に関して実施状況を現在取りまとめているところでありまして、関係省庁とも協力をして国内におけるWPSの実施を進めていきたい、こんなふうに思っているところであります。

やはり人に「何かをやりましょう」と呼びかけるんだったら、やはり本人がそういう行動を示している、「あの人が言うんだったらやってみよう」と、こういう気持ちになるようなことというのは、極めて私は重要なんじゃないかなと思っています。

ジェンダー次世代ネットワークプログラムの目標と戦略
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 本プログラムを通じて最終的にどのような状態を目指しているのか、ロードマップ上の現在地を問う
  • 単なるネットワーク形成に留まらず、制度的な変化や地域での実装につなげる具体的な戦略や仕組み作りを提案する
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • ネットワーク形成を基盤とし、具体的な行動や施策、リーダー的人材の育成につなげることが重要である
  • ジェンダー視点を施策に反映させ、SDGsや男女共同参画に貢献する次世代の育成に取り組んでいる
全文
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では続いて、もう少しこの女性であったりとか、そういう分野を深掘っていきたいんですけれども、ジェンダー次世代ネットワークプログラムについて伺ってまいります。

第1回フォーラムでは女性参画やジェンダーバイアスをテーマに、地方と都市の格差解消や女性起業家支援、地方学生支援などについて議論がなされたと伺っております。

私はこの取組自体は大変意義深いものだなと考えておりますし、やはりまずはネットワーキングから始まるんだということも、地域の中で、地方の中で暮らしていると一番大切に感じる部分です。

まずは女性たちが抱えるモヤモヤというような気持ちを共有できる仲間がいるところから始まるというふうに考えております。

その上で伺ってまいりますのが、外務省としてこのプログラムを通じて最終的にどのような状態を目指しておられるのかを伺ってまいります。

今、この取組のロードマップがあるのだとしたら、どの段階にあるのか伺います。

というのも、ネットワークを形成するということは大変大切で、私もそこがあるからこそ次のステップがあると考えますけれども、それと同時に必要なのは、制度や意思決定の仕組みをどう変えていくのかということだと思います。

国際社会でのインプットを得た若者や研究者が日本に戻った後、地域に戻った後に、地域社会や政策の現場でどのように活躍をしていくのか、政策をつくっていくのか、その環境をどのように設計していくかが重要であると考えます。

ジェンダー次世代ネットワークを単なるネットワーク形成にとどめず、制度的な変化や地域での実装につなげていく具体的な戦略が必要だと考えます。

茂木外務大臣のリーダーシップで新しい仕組みをつくっていくことを考えないか、お伺いします。

佐々木委員がおっしゃるように、ネットワークそのものは重要だと思っております。

それぞれの共感というか、同じ思いを共有するということは、勇気づけられることでありますし、重要だと思っております。

けど、単にネットワークを作るにとどめない。

それを具体的な行動であったりとか施策につなげていく。

そしてまたそれによって個々人がまた自覚を持ち、そしてそういうリーダー的な立場に立っていくというか、そういう人材を育成していくということも極めて重要だと考えておりまして、ジェンダー次世代ネットワークプログラム、これは世界とともにジェンダー平等を推進して、多様性と包摂性に富んだ柔軟で強靭な将来社会を実現することを目的として、今年度から開始をして、ジェンダー社会を牽引する次世代の育成に取り組んでいるところであります。

このプログラムを通じて、ジェンダー平等推進の担い手となる実務家であったり、若者による研究、そして議論を促進して、まさに様々な施策に、このジェンダーの視点、これを反映して、それによって施策をつくっていく。

同時に国内外でSDGs及び男女共同参画の推進に貢献する次世代の若者の育成にも取り組んでいく、つなげていくということが極めて重要だと考えております。

ALPS処理水の海洋放出に伴う輸入規制の撤廃
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 放出開始から2年経ち、科学的安全性が担保されているにもかかわらず一部の国で輸出規制が継続している
  • 国際社会の受け止めをどう総括し、依然として残る壁をどう認識しているか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • IAEAのレビュー等で安全性が裏付けられており、冷静な対応が広がっている
  • 55カ国中50カ国が規制を撤廃したが、残り5カ国・地域には個別の事情がある
  • 外務省のリソースを最大限活用し、根拠に基づかない輸入規制の即時撤廃に向けて全力で取り組む
全文
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では、テーマを変えて、福島第一原発の廃炉及びALPS処理水について伺ってまいります。

先ほど原田委員の方からもALPS処理水について少々触れておりましたけれども、私からも関連したようなところで質問させていただきます。

私自身、港町で育ちまして、海と共に生きてずっとまいりました。

漁業者、水産関係者、流通に関わる皆様、そしてそのご家族にとって、海は生活そのものであり、私たちの誇りだというふうに思っています。

今、海に関わる課題として、ALPS処理水の海洋放出がございます。

これが良くないということでは全然なくて、次のステップを一緒に考えていきたいという意味での質問になります。

アルプス処理水の海洋放出から今2年がたちました。

その中で、今年についても8回に分けて放出を計画されております。

IAEAの報告書でも国際的な安全基準を満たしているということで、最初から放出をしているわけですけれども、科学的な安全性はずっと担保された状態でいる一方で、2年たっても輸出が禁止されているところがございます。

放出から2年が経過した現在の国際社会の受け止めを、外務省としてどのように総括しておられるかをお伺いしてまいります。

包括報告書の公表を受けた各国への説明であったり、在外公館を通じた政府メディアへのブリーフィングなど、さまざまなレベルでご努力されていることは理解いたしております。

しかし、依然として一部の国では規制が継続しているというところについて、これからこの規制について外務省はどのように感じておられるのか。

そして、2年が経過してもなお越えられない壁をどのように認識し、何が残っているとお考えなのか、茂木外務大臣の考えをお聞かせください。

2023年に開始されましたアルプス処理水の海洋放出については、IAEAのレビューやモニタリングを通じて、安全性というものが裏付けられております。

こうした結果については、国内外に透明性高く情報発信を行っておりまして、国際的にも科学的知見に基づく冷静な対応が広がっていると認識いたしております。

日本産食品に対する風評被害の払拭というのは政府の最重要課題だと思っておりまして、根拠に基づかない輸入規制の早期撤廃に向けて、首脳会談や外相会談を含めまして、様々なレベルで働きかけを行うとともに、在外公館におきまして、日本産食品の魅力を発信するレセプションを開催するなど、様々な取組を進めているところでありまして、やはり今、世界に行きますと日本食ブームなんですね。

さまざまな取組を通じまして、これまでに震災後、規制を導入した国は55カ国ありました。

これが50カ国が規制を撤廃し、規制を維持する国は5カ国・地域となっております。

それぞれの国に事情があったり、それ以外のことも含めて、そういった規制をまだ維持しているということでありますけれど、科学的根拠があるのは間違いないわけでありますから、それをしっかりと説明をする、透明性を持って説明をする。

また、様々な外交機会を捉えて、在外公館であったり、海外で築いた人脈といった外務省の持つリソースを最大限に活用しながら、輸入規制の即時撤廃に向けて、全力で取り組んでいきたいと思っております。

先週今週と飯倉公館で天皇誕生日のレセプションであったり、今週は日本国際漫画賞のレセプションもありましたが、その際は被災地、東北、そして能登半島の食材を提供させていただいて、各国の大使にそれを堪能していただく。

様々な機会を捉えて、そういう日本食の素晴らしさであったり、また科学的な安全性、こういったものをアピールしていければと、こんなふうにも考えております。

防災力の外交戦略的活用
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 日本の防災・減災の経験は国際的に高く評価されており、人道支援のみならず経済安全保障の側面も持つ
  • 他国の外交ブランド(フランスの人権等)のように、日本の「防災」をより戦略的に外交の柱として打ち出すべきではないか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 日本は防災先進国であり、世界の強靭化に貢献できる立場にある
  • 開発協力において災害を重点政策とし、フィリピンでの洪水対策などの知見を活かした協力を推進している
  • 「オファー型協力」として防災を戦略的に明記し、仙台防災枠組みに基づいた開発協力を戦略的に実施したい
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自然災害や防災という分野について質問をさせていただきます。

日本が持つ防災の力をいかに外交の中で使っていくかという点について伺います。

先ほど大臣からもありましたとおり、世界有数の災害大国であり、それと同時に防災大国でもあると考えております。

2015年に仙台で開催された第3回国連防災世界会議において採択された仙台防災枠組、私もその場におりましたけれども、現在の国際的な防災の基本指針となっております。

この中でも特に特徴的なのが、災害後のことだけではなくて、事前の防災をしっかりやっていきましょうという考え方が、これこそが日本の経験から盛り込まれたものだというふうに認識をいたしております。

私自身も大学時代に国際交流基金の取組の中で、アジア9カ国の皆さんと防災の勉強をしに行ったんですけれども、私を除く8カ国の皆さんが口々に言うのが、「絶対に日本から防災を学びたいんだ」というふうにいつも私に言ってくれていました。

その姿を見て強く感じたのが、日本の防災減災の経験は、国際社会から確かな評価を受けているということです。

そして、単なる技術移転ではなくて、共に学び、共につくる共創の営みでもあるというふうに考えております。

経済外交の第一の柱として、日本が優位性を持つ技術力、イノベーション力を外交面で後押しし、新機軸を創出するとも述べられておりましたし、気候変動、自然災害といった地球規模課題については、人間の安全保障の理念のもと、取組を推進し、議論を主導するともおっしゃっておりました。

私は、この日本の防災こそが、もっと強力な柱の一つになっているのではと考えております。

命を守る力は同時に経済を守る力でもあります。

防災は人道支援であると同時に経済安全保障でもあると考えております。

ここでお聞きしていきたいのが、防災をもっと戦略的に打ち出していきませんかというところです。

例えばフランスであれば人権についてよくやっているなとか、ドイツであれば気候外交、韓国はデジタル政府モデルというようなことをよく進めているなといったところで、それぞれ国際社会における明確な外交のブランドというか、「この国といえばこれだな」というものを築いているかと思います。

日本も開発協力をたくさん積み重ねてまいりました。

しかし、もっとできるんじゃないかな、中心的なブランドとして十分に位置づけられたとはまだ言い難いのではないかなというふうに感じております。

東日本大震災を経験した当事者の視点から言っていくと、災害対応は一次的な支援だけではなく、直後から復旧期、そして復興、そして長期的な地域再生まで、さまざまなフェーズごとに異なる支援と伴走が必要なものでございます。

それを分かっている、私たち日本に住む者だからこそ優位性を持ってやれるのではと考えております。

ぜひとも、今でも既にやっていると思いますけれども、もう少し茂木外務大臣が戦略的に防災をもっと打ち出していくというところをお考えいただけないでしょうか。

茂木外務大臣:我が国は、さまざまな災害を経験して、防災、そして減災対策、復旧復興の取組を重ねてきた防災の先進国でありまして、世界の強靭化に大いに貢献できる立場にあると考えております。

私も例えばASEANの国は全て訪問しておりますし、太平洋島諸国であったりとか、さまざまな国を訪問しておりますけど、日本の防災の力ということについては、佐々木委員がおっしゃられた以上のところまで来ているんじゃないかな、十分だとは言いませんけど、そんな気もいたします。

我が国の開発協力においては、災害を重点政策の一つとして位置づけて、これまでも、例えばフィリピンでは、台風による浸水被害の抑制につながる洪水対策を支援したり、トンガでは災害に強い風力発電設備を整備したりするなど、我が国の災害の経験により蓄積された防災減災に関する知見を生かした国際協力を積極的に推進しているところであります。

フィリピンで言いますと、ちょうどマニラに注ぎます川があるんですけれど、これが非常に洪水をマニラの町にもたらすということで、この中流部分から止水を引く事業を今進めておりまして、これはマニラというのは非常に水害が出る町なんで、日本が進めているこの事業について極めて関心が高いというところでありまして、日本の技術者の方々が入ってそれを先導しているそういった姿も私視察をしてまいりましたが、非常に頼もしいと思っているところであります。

また昨年の8月には、単に向こうからのニーズというか、これを受けるだけではなくて、オファー型の協力によりまして、戦略的に取り組む分野として防災というものを新たに明記をさせていただきました。

仙台防災枠組みを踏まえつつ、災害リスクの軽減であったりとか、事前防災投資、そしてより良い復興、ビルドバックベターですね。

これを推進すべく、途上国との協力の中で、我が国の技術知見も活用しながら、防災分野における開発協力を戦略的に実施していきたいと考えております。

当然、防災ですから、いろんな状況も違うというか、それが震災なのか、それとも台風なのか、また違った形なのかによりまして、やり方というのは違うんですが、仙台防災枠組みのような基本的な枠組みを作って、それを応用していくということは、極めて私は重要ではないかなと思っておりまして。

その時はローマ帝国2代目の皇帝のティベリウスでありましたが、ティベリウスが元老院に対して復旧計画というのを提案をして、これにより西アジアの復旧復興、これは属州税、ローマ帝国によって最も大切な属州税を徴収しない、こういったことも含んでいるわけでありますけど、そういったことを進めまして、これが古代ローマにおける災害対策のモデルになってきた。

こういうことで、そういったモデルを日本も世界に発信できるようになっていけばいいなと、こんなふうに考えております。

日本への国際社会からの期待と外交姿勢
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 所信表明にある「日本への期待が高まっている」という発言の趣旨と背景について伺いたい

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 平和国家として一貫した姿勢を堅持し、「顔の見える援助」などを通じて評価されている
  • 構造的な国際情勢の変化や安全保障環境の悪化の中で、日本の役割への期待を実感している
  • 多角的・重層的連携をリードし、原則を曲げない力強い外交を展開したい
全文
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まず所信の中に出てきました、「厳しい国際情勢の中で一貫した外交姿勢を堅持する日本への期待が高まっている」というご発言がありました。

ぜひこのご発言の趣旨、そしてどのような背景を踏まえて今政府が我が国の国際社会からの期待が高まっていると評価をされているのか、その認識を大臣にお伺いをしたいと思います。

茂木敏充:まず、我が国は戦後一貫して平和国家としての道を歩み、国際社会の平和と安定、そして繁栄に貢献をしてきたと考えております。

「自由で開かれたインド太平洋」をつくっていく、こういったことでも一貫しておりますし、また今グローバルサウスの発言力、こういったものが強まる中でですね、グローバルサウスと言いましても、インドであったりとかブラジル、こういう新興国からですね、太平洋島嶼国、そして中東・アフリカのですね、これから本当に開発が必要な、非常に貧しい国まであるわけでありまして、それぞれの国のニーズに応じて一つの価値観を押し付けるのではなくて、相手の意見もしっかりと聞きながら、その声に応えるという日本らしい「顔の見える援助」。

こういったことを進めてきたことも高く評価をされているんだと思います。

そういった中で、私が6年前から4年前、外務大臣を務めていたときと比べると、間違いなく国際社会、パワーバランスの変化があったり、紛争・対立が激化、これを受けて、戦後最も大きな構造的変化の中にありまして、安全保障環境、これも委員御案内のとおり、一段と厳しさを増している中であります。

こういった厳しい国際情勢の中で、今申し上げたような一貫した外交姿勢を堅持する日本への期待は間違いなく高まっている。

これは私、外務大臣になって様々な国際会議に出席をしたり、また個別の会談をしたり、こういった中で実感をしているところであります。

こうした国際社会から期待される日本の役割と責任、これを果たしていくために、多角的・重層的連携、これが今後必要になってくると考えておりまして、それをリードする包容量、つまりそれぞれ相手は違うんだからその違いというか、それもしっかり認めて、しかし原則では曲げない。

力強さ、これを兼ね備えた外交を展開していきたいと思っているところであります。

イラン情勢における外交ルートの現状
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- イランの指導者不在による不安定化の中で、邦人保護や外交交渉のためのカウンターパートやチャンネルが維持されているか伺いたい

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 大使や相手方外相との接触は行っているが、通信事情の悪化や所在不明者がいる状況である
  • 具体的なコミュニケーション相手を明らかにすることは、事態沈静化にマイナスとなるため回答を控える
全文
質問・答弁の全文を表示

現在、このイラン情勢が大変動いている中でありますが、拘束された邦人については先ほど近藤委員からの質問で既に回答いただいておりますので、邦人保護やイラン側との外交交渉が必要になった場合の外交ルートについてお伺いをしたいと思います。

イランにおいては急激にこの指導者を失い、国のリーダーシップが不安定化する中で、我が国の対イランにおけるカウンターパート、これがこれまでのルートが生きているのか、または現状の確認、または交渉のルート、これは邦人保護だけではなく、必要な外交交渉が行われるときのルートについて、今どういったチャンネルを持っているのか、現状、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

茂木敏充(外務大臣)今般の事態発生後も、私もこちらの中西大使とお会いをしましたし、相手方外相とも、なんというか、窮地の中でもあります。

当然、テヘランの大使館におきましても、さまざまなネットワークを持っておりますけれど、今、非常に通信事情が悪かったりとか、また、人によっては所在がわからない、こういう部分もありますし、また、誰と誰がこういうコミュニケーションをとっていますということは、今後、さまざまな事態沈静化に向けた動きにとってマイナスになってはいけないと思いますので、個別具体的なことにつきましては、恐縮ですが、答弁控えさせていただければと思います。

駐イラン大使館員の安全確保策
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 外交実施の中核を担う大使館員21名の安全を確保するために、どのような具体的取組を行っているか伺いたい

答弁
岩本中東アフリカ局長
  • 全土で爆撃が発生しているため、安全確保に十分配慮して活動している
  • 邦人保護業務(陸路退避支援など)と職員の安全確保を両立させる体制を構築している
全文
質問・答弁の全文を表示

その上で、この外交ルートを生かすために、現地にいる邦人の活躍なくしては、事態の進展は生まれていくことはありません。

中でも、在外公館で勤務をする職員、先ほど大臣からは、今、21名の大使館員がいるということを、どなたかの答弁の中でありましたが、外交実施体制の中核を担う大使館員の安全の確保、これをされるために、今どのような具体的な取組がなされているのか、これについて政府参考人で結構です。

岩本中東アフリカ局長(政府参考人)ただいま、委員からもお話のありましたとおり、イランにおきましては、現在日本の大使館員21名が引き続き勤務をしております。

テヘラン含めて、イラン全土で爆撃等、連日発生しておりますので、まずは大使館員の安全の確保、これに十分気をつけて活動しているところでございます。

一方で、邦人保護の業務も非常に重要でございますので、先日は陸路での退避も支援させていただきました。

これも大使館員も十分安全に気をつけながら、同時に邦人保護に万全を期す、そういった体制を今考えているところでございます。

引き続き、職員の安全、これに十分配慮してまいりたいと思っております。

退避時における公費負担の精算方法
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 退避の際、大使館員等が一旦自費で支払い事後精算するケースがあるが、どのような理由でこの手法がとられているのか伺いたい

答弁
大臣官房長
  • 緊急時の治安・通信・金融インフラの状況やルートに応じて最適な手段を検討するため、複数のパターンが存在する
  • 臨時に一旦本人が支払わざるを得ないケースがあることは事実であり、今後の検討課題である
全文
質問・答弁の全文を表示

今、政府参考人からもご答弁をいただきましたが、クウェート、バーレーン、カタール、UAEに滞在をする帰国希望者をサウジアラビアのリヤド、そしてオマーンのマスカットまで陸路輸送し、希望者をチャーター機で帰国させる手筈を整えたというふうに承知をしています。

この帰国に係る法人退避の経費については、当該空路の一般的な航空費用に準じて自己負担になるものと承知をしていますが、先ほど申し上げましたように、大使館員や公務で駐在をしている法人に対して、退避の際、公費で帰国をするものというふうに理解をしています。

過去の事例では、この公費負担を一度その本人が自ら支払い、負担をした上で、後々に精算をするケースがあったと理解をしています。

このような手法をとるのは、会計上の理由なのか、どういった理由かわかりませんが、どのような形でこういった費用負担が行われているのか、こちらも政府参考人で結構です。

緊急度の高い退避オペレーションに際しましては、迅速かつ確実に対避手段を確保する必要がございます。

こうした場合におきまして、大使館員等がフライトチケット代金を一旦支払い、事後精算した例も確かにございます。

逆に東京で代理店に一括払いを行って、会員が立て替え払いを行っていない例もございます。

緊急時の退避に際しましては、現地の治安状況ですとか、通信、金融インフラの稼働状況、実際の退避のタイミング、利用可能な交通手段、ルート等に応じまして、一番適切な退避手段を考えていくということで、この中でいろいろなパターンが出てくる。

具体的な支払い方法を含めまして、対応ぶりはこういう個別具体的な状況を踏まえて検討するということでございまして、臨時に一旦会員等が支払わざるを得ないケースも確かにどうしても出てくるという部分がございますけれども、その辺については今後の検討課題かなと思っております。

退避費用の立て替え払い解消への要望
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 外交の最前線にいる職員が退避する際、立て替え払いが発生せず、最初から公費で負担できるよう早急に対応してほしい

答弁
茂木敏充 (外務大臣)

- 緊急退避で代理店を通せない場合に仮払いが発生するケースがあるが、できるだけそのようなことがない形にしていきたい

全文
質問・答弁の全文を表示

今最後に「検討課題」というふうにおっしゃられたのは、私もそのように思っています。

特に公務や準公務的に外交の最前線にいる方々が退避をする際に、立て替え払いでの精算、これが起こるのではなく、どういった形であれ、この緊急度はどういった形であれ、退避ということが必要になった場合には、できる限り公費で最初から負担をできるように、そして大使館員にその負担がないように早急に対応できるように、ぜひ大臣、こういった動きにつなげていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

今、官房長の方から答弁をさせていただきましたが、どうしても緊急に退避をしなければいけないということで、代理店を通さずに直接やるというときに仮払いをするというケースが出てきますけれども、できるだけそういうことがないような形にしていきたい、そんなふうに思っています。

イランに対する外交的解決への具体的アクション
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- イランに対し「外交的解決を強く求める」とした具体的なアクションについて伺いたい

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 駐日イラン大使への個別面会を通じ、拘束邦人の早期解放を人道上の問題として強く申し入れた
  • G7、湾岸諸国、周辺国(オマーン、カタール等)と連携し、事態沈静化に向けてあらゆる働きかけを行う
全文
質問・答弁の全文を表示

今回、イランに対して「外交的解決を強く求めます」というお言葉がありました。

これは具体的なアクションとしてどのようなことを想定されているのか、この強く求めていくそのアクションについて教えてください。

すでに具体的なアクションといいますか、申し入れ等々は行っているところでありまして、これは東京におきましても、テヘランにおきましても行っているところでありまして、私は3月2日の日、事態発生後2日後になりますが、駐日イラン大使と個別に面会いたしまして、我が国の立場を説明したところであります。

その時には、拘束されております法人の早期解放、これも人道上の問題として進めてほしいということを強く申し入れたところであります。

こういったことを通じて直接のやり取りをする。

また、様々な国と連携をしながら、そういった働きかけをしていくということが極めて重要だと思っておりまして、これはG7に限らず、湾岸国、周辺国、私も大使であったり、直接毎日ほぼ、この国会の合間といいますか、そこで電話会談等々、オマーンであったり、またカタールであったり。

その外省、首相とも行っているところでありまして、そういった関係国との連携も行いながら働きかけをしていく。

何しろ今、事態を鎮静化させる、このことが極めて重要だと思っておりまして、そのためのあらゆるできることをやっていきたいと思っております。

ホルムズ海峡封鎖リスクへの認識と評価
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- ホルムズ海峡が封鎖された場合のエネルギー供給への重大な影響を懸念しており、政府としての現状認識とリスク評価を伺いたい

答弁
岩本中東アフリカ局長
  • 革命防衛隊の閉鎖発言がある一方、政府は否定しており情報が錯綜している
  • 日本関係船舶の安全確保を最優先し、関係省庁と連携してエネルギー安全保障への影響を最小限に抑える対策を講じる
全文
質問・答弁の全文を表示

このため、この海峡のタンカー運航が長期的に停滞をした場合の国民生活への重大な影響、エネルギー供給や産業活動、これらに対する懸念、これについてお伺いをしていきたいと思いますが、もし仮に今後、イランにより海峡が封鎖されるようなことがあれば、この情勢に大きな時間、リスクがかかり、封鎖状態が続くことが避けられません。

現時点ではないという専門家もいますが、さまざまなワーストシミュレーションというのを私たちはしなければいけないと思っています。

現在ホルムズ海峡を巡る情勢について、政府としてどのように認識し、どのようなリスク評価を行っているのかお答えください。

今お話のありましたこのホルムズ海峡の状況、これは非常に私どもの重大な関心を持って日々動向をフォローしてきております。

現在、イランのいわゆる革命防衛隊が、このホルムズ海峡を閉鎖するというような発言もございます。

一方でイラン政府自体は、またホルムズ海峡自体は閉鎖されていないというような発言もございまして、情報が錯綜している状況でございます。

ただ、まずはホルムズ海峡で活動しております、特に日本の関係の船舶、これの安全を確保することを最優先に考えておりまして、これがすでに石油ですとかLNG、こういった価格にも影響が出始めておりますので、これにつきましても関係省庁と毎日緊密に連携をしてモニタリングをしながら、こういった日本のエネルギーの安全保障に与える影響を最小限に抑えるべく、必要な対策を講じるように考えております。

最新の石油備蓄量について
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 12月末時点の備蓄量(254日分)ではなく、直近(1月または2月)の最新の数字を伺いたい

答弁
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 12月末時点では7,445万キロリットル(254日分)である
  • 1月末分は現在集計中であり、今月中旬頃に提示できる見込みである
全文
質問・答弁の全文を表示

日本の原油の備蓄についてもお伺いをしたいと思います。

現時点で254日分の備蓄があるというふうに報道されています。

これは石油備蓄の現状というレポートからの数だというふうに理解をしていますが、これは12月末の数だというふうに承知をしています。

現時点、令和8年1月または2月の時点での数字というものは、最新のものはどうなっていますでしょうか。

日本の石油備蓄量は、国家備蓄、民間備蓄、三位国共同備蓄合わせて、手元にあります数字を申し上げますと、直近で12月末、これは7,445万キロリットル、254日分であります。

1月以降の備蓄量でありますが、今まさに1月末の備蓄量につきまして、各事業者等の方々から2月末までにデータをいただいて、私どもで今、確認集計をしているところでございます。

今月中旬ぐらいまでには、そのデータをまとめて、1月末の数字をお示しできるかと思っております。

引き続き、しっかり作業を進めてまいりたいと思っております。

緊迫化に伴う石油備蓄の積み増し議論
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- イラン攻撃前後の緊迫化を受け、政府内で備蓄の積み増しや水準引き上げについて具体的な議論が行われたか伺いたい

答弁
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)

- 備蓄量は推移しているが、事業者から意図を報告されているわけではなく、現時点で積み増しについての議論は行われていない

全文
質問・答弁の全文を表示

今回お答えをいただきましたが、次にお伺いをしたいのは、今回のエスカレーションが起きるタイミング、またはその前に、備蓄量を増やすという議論があったのか、ということについてお伺いをしたいと思います。

実際の攻撃の前であっても、イラン周辺にアメリカ軍、空母などが展開をしていた状況、またはペルシャ湾、ホルムズ海峡の通行状況が悪化をしていく、日本の石油輸送にリスクが生じる可能性があったということは、予見ができたものではないかと考えています。

今回の緊迫化を受け、政府内において石油の備蓄積み増しや備蓄水準の引上げについて具体的な議論が行われていた事実はあるのでしょうか。

もし行われていなかった場合には、その理由は何でしょうか。

また、仮に議論が行われていた場合、この備蓄の積み増し、民間備蓄に対する積み増し要請、水準の見直しといった具体的な対応を検討されたのか、イラン攻撃前と発生後の両方について、政府としての検討状況をお示しください。

備蓄量の推移でございますが、10月末で7,290万キロリットル、11月末時点で7,404万キロリットル、それぞれ10月末ですと248日分、11月末ですと251日分ありました。

ただ、この備蓄量の推移、どういう意図でやっているのか等々につきましては、私ども事業者の方々から報告を受けているわけではないため、今この瞬間、備蓄量の積み増し等についての議論は行われておりません。

中長期的な備蓄戦略の必要性
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 中国のように中長期的な積み増しを行うなど、政府全体で総括した備蓄プランを策定する議論はあったか伺いたい

答弁
茂木敏充 (外務大臣)

- 事態発生から間もないが、一定の備蓄がある中で今後の推移を見ながら、適正な量について考えていかなければならない

全文
質問・答弁の全文を表示

今回、これだけ緊迫化をする中において、実は中国は、この積み増しというのを中期的にかなり行っています。

日本はホルムズ海峡における危機が起きれば、原油、石油の輸入が途絶えれば、産業、国民生活に大きな支障が起きる。

そしてそこで、もし備蓄を使わなければいけないという状況になったタイミングで、もし台湾海峡で何かが起きれば、私たちの生活はより厳しい状況になっていく。

一つの有事やエスカレーションを見越して、やはりこういった備蓄を増やす議論であったり、これを資源エネルギー庁だけに任せるのではなく、さまざまな現場の状況がどうなっているのか、これを政府全体で今総括をし、そしてそれをどういう中長期的なプランに、短期的でも結構です。

こういったことをこの数にしっかりと載せていくのか、こういった議論が必要だと思いますが、大臣、こういった動きというのは今回あったんでしょうか。

まだ事態発生して1週間経っておりません。

それから今回どういう事態が起こるかと。

確かにアメリカの空母打撃群が近隣に展開している事実でありますけれど、その前のある程度の、十分だとは言いませんけれど、備蓄もある状況の中で、今後の推移を見ながら、今、深作委員のご指摘のようなことも考えていかなければいけないなと。

適正な量がどれだけであるかというのはよく見ないと、これは3年分備蓄する必要があるのかどうかとか、そういったことも含めて考えていかなければいけないと思っております。

石油備蓄の最大容量(フルキャパシティ)の把握
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 日本が最大でどれだけの備蓄量を保持できるのか、マキシマムキャパシティについて伺いたい

答弁
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)

- 国家備蓄で約150日分貯めているが、民間分を含めた全体のフルキャパシティについては、現時点で手元にデータがない

全文
質問・答弁の全文を表示

我が国における備蓄のフルキャパシティ。

実際にキャパシティがどれだけ持つことができるのか、今現時点で254日であるということですが、マキシマムキャパシティについて教えてください。

今、国家備蓄で150日分ぐらい貯めているところであります。

フルキャパシティというのは、なかなかタンク全体、国内、民間部分も含めて、今この瞬間、私の手元にデータがございません。

国際的に求められている国家備蓄90日分、あとは民間備蓄等々で、必要な量をしっかり備蓄していきたいと思っております。

備蓄最大容量データの提示と管理
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 質疑者が算出した国家備蓄最大容量(約5,200万キロリットル)等の数値を合わせ、最大容量と充足率を明確に提示してほしい

答弁
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 指摘を踏まえ、データを手元に持って政策を進める
  • 数値の提示については、部内で検討して対応を考えたい
全文
質問・答弁の全文を表示

独立行政法人エネルギー・経済産業研究機構(JOGMEC)が公開をしている石油備蓄基地の情報、資源エネルギー庁の聴取内容などを総合しますと、民間備蓄を含まない国家備蓄の最大容量、これのフルキャパシティはおよそ5,200万キロリットル。

日数換算で約185日分と算出をしています。

5,200万キロリットルの内訳についてですが、国が所有する備蓄基地は全国10カ所。

その総容量は4,000万キロリットル。

加えて、国が民間施設を借りて備蓄をしている分が約1,200万キロリットルとのことです。

ですので、こういった、まずは数を合わせていけば、我が国の備蓄がどれだけマックスでできるのか、その中で今何割ぐらいを満たしているのか。

何日分というお答えはいただきましたが、現状、私たちがどれだけ蓄えることができ、どれだけそれを満たしているのかという議論は、今後ぜひ数としてお出しをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

ご指摘を踏まえまして、しっかりデータを手元に持って、今後、政策に進めていきたいと思います。

持ち帰って部内でしっかり検討して対応を考えたいと思います。

対米交渉の目標とゴール設定
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 赤澤経済産業大臣の訪米における目標およびゴール設定について伺いたい

答弁
藤沢通商政策局、国際経済部長
  • 米国の新たな関税措置に対し、日本の扱いが日米合意に不利にならないよう申し入れを行う
  • 戦略的投資イニシアチブについて閣僚級で調整し、相互利益の促進と経済安全保障の確保を目指し、合意の着実な実施を求める
全文
質問・答弁の全文を表示

通告している内容はすべてできませんが、対米交渉につきましてお伺いをしたいと思います。

昨日から大臣、訪米をされています。

今回の大臣の目標、そしてゴール設定、これについてお聞かせください。

今ご指定ございましたとおり、赤澤経済産業大臣は、今月5日から8日まで米国に出張して、ラトニック商務長官との会談を予定してございます。

米国の総合関税等、違法無効としたアメリカの連邦最高裁の判決を受けまして、米国政府が新たな関税措置を取る中、赤澤大臣は米国のラトニック長官と、先月23日にオンライン会談を行っております。

この場で日本の扱いが昨年の日米間の合意に不利になることのないように、申し入れを行ったところでございます。

今般の会談でも、引き続き、米側と緊密な措置を行ってまいりたいと存じます。

また、戦略的投資イニシアチブについても、日米首脳会談を見据えまして、閣僚級で早急に議論を行い、調整を進める必要があると考えてございます。

その上で、戦略的投資イニシアチブを含めた日米間の合意は、日米への相互利益の促進、経済安全保障の確保、経済成長の促進につながると考えてございます。

我が国として合意を着実に実施していく考えでありまして、同時に米国に対しても合意を着実に実施するよう求めてまいりたいと思います。

アメリカ・イスラエルによるイラン攻撃への対応と日米同盟の在り方
質問
木下敏之 (参政党)
  • アメリカによる力による現状変更は好ましくないことを明確に伝えるべきではないか
  • ロシアのウクライナ侵攻への批判に比べ、今回の件で武力行使を非難する論調が少ないのはダブルスタンダードではないか
  • 対等な日米同盟として、武力行使に反対する国際世論を構築すべきではないか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • ロシアのケースは一方的な領土侵略であり、国連総会決議等で明確に非難された経緯がある
  • イランの核開発は許容できないが、対話による外交的解決を支持してきた
  • 現段階では事態の沈静化が最優先であり、国際的な連携と外交努力を進めたい
全文
質問・答弁の全文を表示

まず1番目の質問でございますが、アメリカとイランの戦争につきまして、アメリカに対しても力による現状変更は好ましいことではないということを明確に伝えるべきではないかということでございます。

今国会における外務大臣の外交演説におきまして、ロシアによるウクライナ侵略、これは国際秩序を揺るがす暴挙であるということもコメントがございましたし、今、アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃が始まりまして、ペルシャ湾も封鎖されると。

国際情勢は緊迫の度を増しているわけでございます。

これから戦火が拡大するのか、それから長期化するのか、そしてこのことが我が国をはじめとして、世界各国にどのような影響を及ぼすのか、場合によってはアメリカの中間選挙にも影響してくるかと思います。

国際情勢が非常に動いている状況でございます。

そういった中で、先ほどウクライナの話がございましたけれども、多くの方はやはり戦争はすぐやめるべきだと、それは私も参政党も同じ立場ではございますが、ロシアがウクライナに侵攻したときと比べると、当時はものすごくロシアを批判する論調が我が国は強かったかと思っております。

今回のイランの核開発がポイントであるとすれば、同じようにイスラエルの核はどうなのかといったような問題もございまして、今回アメリカ、イスラエル側に対して日本から武力の行使を強く非難する論調が少ないのは、やはり問題ではないかと感じております。

アメリカと日本は同盟国ですから、そういった立場を配慮してなかなか物が言いにくいという点もあるかもしれませんが、やはりダブルスタンダードではないかというふうにも感じておるところでございます。

やはり武力の行使はダメであるということをアメリカに物申していく。

それが対等な日米同盟の姿ではないかと思います。

現実はそう簡単ではないということも分かっておりますが、それでも武力の行使はいけないんだという国際世論をしっかり作っていく。

それが総理は、ちゃんと言えるだけの強い国に、我が国はなっていかなくてはならない、そう感じております。

戦争中の同盟国に対してですね、こういった国際法上問題があるのではないかと、力による現状変更はよろしくないんだと言える人は、そう多くはいないと思います。

タフなネゴシエーターとして、その名を轟かせていらっしゃる茂木外務大臣以外には、なかなか物が言えないのではないかと思いますが、この点について大臣の御見解をお願いいたします。

事態の進展というのはよく見なくちゃいけないと思っているんですが、参政党の皆さんですね、反グローバリズムとおっしゃってらっしゃる。

おそらく東西冷戦構造が崩れた後ですね。

石井啓一議員。

ということは事実だと思っております。

もちろん今回の事態を同じように捉えるつもりはありませんが、ロシアの場合は2022年の2月24日に実際に軍が一方的にウクライナの領土内に侵略をして、それを未だに続けていると。

そしてその日のうちにG7の首脳声明が発出をされまして、3月の2日に採択をされました国連総会決議でも明確にそのことが表明をされております。

一方、イランにつきましては、我が国としてもイランの核開発、これは決して許容できない。

これを、というか、対話によって外交的に解決することが重要だと総理は強調し、またイランと米国の間、様々な国、カタールであったり、オマーンであったり、仲介に入って協議を進めてきた。

このことは一貫して支持をしてきておりましたが、今回のような事態になってしまった。

今回の事態の評価をするということは、どこかのタイミングであるにしても、やっぱりそれは国際世論としてどう考えるかと先ほど申し上げたように、ロシアの場合は圧倒的にやはり国際法違反であると非難する、こういうことがあったわけでありますけど、今の段階はまずは事態の沈静化を図る、これが何よりも重要だと思っておりまして、そういった観点から国際的な連携、外交努力、これを進めていきたいと考えております。

イラン・アメリカ紛争がウクライナ情勢に与える影響
質問
木下敏之 (参政党)
  • イランがロシアにドローン等の武器を大量提供しているとの情報がある
  • アメリカとイランの戦争が長期化した場合、ロシア・ウクライナ戦争にどのような影響が生じるか
答弁
田口大臣官房参事官
  • イラン情勢およびウクライナ側からの声明は注視している
  • 現時点で具体的な影響について予断を持って答えることは困難である
  • ロシアによる一方的な現状変更を容認しない考えに変わりはなく、早期の平和実現が重要である
全文
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今回はアメリカと、そしてイランとの戦争でございますが、アメリカの戦争目的がまだ明確でない状況でございます。

今後ですね、戦争をどう推移するか、予断を許さないところではございますが、もし宗教戦争的な色彩を帯びてくるとすれば、かなり戦争は長期化するとともに、各地でテロも発生するというような事態もあるのではないかと思っております。

戦争が長引けば長引くほど、世界各国に様々な影響を及ぼすと考えておりまして、例えばイランは安価なドローンを大量に製造して使用する技術に長けていると言われておりまして、ロシアにはドローンなどの武器を大量に提供しているのではないかといった情報もございます。

アメリカとイランの戦争が長引いた場合には、このドローンのことも含めて、ロシアとウクライナの戦争にどのような影響が生じると思われるかを、政府参考人で結構でございますので、御答弁をお願いいたします。

イランとアメリカの戦争が長引いた場合のウクライナとロシアの戦争に与える影響についてのお尋ねでございました。

政府としてイランとその情勢というのはもちろん重視してございますし、ご指摘がありましたウクライナとの関係、またウクライナ側からの対外声明等についても注視をしているところでございます。

他方、ウクライナ情勢にどういう影響があるかということにつきましては、確たることを申し上げるのは現状では非常に困難であるというふうに考えておりまして、この場で予断を持ってお答えすることは差し控えたいとこのように考えております。

いずれにいたしましても、先ほど大臣からご答弁申し上げましたとおり、ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがす暴挙でございまして、このような力による一方的な現状変更の試みを決して容認することはできないという考えに変わりはなく、一刻も早く、一日も早く、公正かつ永続的な平和を実現することが、我が国として重要と考えてございます。

イラン・アメリカ紛争が中国経済に与える影響
質問
木下敏之 (参政党)
  • 中国がイランから安価な石油を大量に購入し、経済を支えているという指摘がある
  • イランからの石油供給が止まった場合、中国にどのような影響が出ると考えるか
答弁
野村大臣官房審議官
  • 他国の経済動向について予断を持って答えることは差し控える
  • 中国のエネルギー状況を含む経済動向は世界経済に大きな影響を与えるため、引き続き注視する
全文
質問・答弁の全文を表示

次はこの戦争が中国にどんな影響を与えるかということですが、中国の経済統計からはその実態は明らかにはなっておりませんけれども、イランは中国に安価かつ大量に石油を提供しているというふうに言われております。

中国はあまり石油の備蓄の量が十分でないとも聞いておりますし、かなり安価に石油を購入していることによって経済が支えられているという一面もあると聞いております。

これが、もしイランから中国への石油が止まるとすると、中国にどのような影響が出るとお考えなのか、これも政府参考人からで結構でございますので、御答弁をお願いいたします。

今、委員から御指摘いただきましたような、いろいろな状況、いろいろな御指摘があろうかと思いますけれども、政府として、中国、他国の経済動向について、予断を持ってお答えするということは差し控えたいというふうに存じます。

その上で申し上げますと、石油、あるいはエネルギー、そういった状況も含む中国経済、この動向につきましては、日本の経済、あるいは世界経済にも大きな影響を与えるものであると。

ということはあると思いますので、引き続き関連の状況というのはしっかりと注視してまいりたいと考えております。

アメリカの国家安全保障戦略の変化と日本の安全保障
質問
木下敏之 (参政党)
  • 米国の戦略文書で西半球が最優先となり、アジア太平洋の優先順位が低下している
  • 米国がアジア太平洋の防衛を日本に任せ、自国は西半球に集中する意図があるのではないか
  • 米国依存から脱却し、自主防衛体制を拡充するチャンスと捉えるべきではないか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 米国の戦略的シフトは事実だが、インド太平洋における紛争抑止や「自由で開かれたインド太平洋」へのコミットメントは引き続き記載されている
  • 同志国(日米韓、日米比、日米豪)のネットワーク強化を確認している
  • 「自らの国は自らで守る」という基本姿勢の下、主体的判断で防衛力を強化しつつ、日米同盟を基軸に抑止力を高める必要がある
全文
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昨年の12月に公表されたアメリカの国家安全保障戦略についてでございます。

アメリカの国家安全保障戦略は大統領就任の年にもしくは翌年早いうちに発表されることが多いのですが、とても重要な文書だと思っております。

2025年の12月に新たな文書が公開されましたが、8月頃からその内容が私のところにも聞こえておりまして、アメリカは西半球を重視することを大きく打ち出すと、そして場合によってはアジア太平洋から大きく戦力を引き上げていくというような話も聞いておりました。

私はトランプ大統領の1期目の2017年のものと、それからバイデン政権が定めた2022年のもの、そして今回のものと3つを何とか読んでみていくと、その違いがよくわかる点がございまして、目次を見比べるだけでもアメリカが地域戦略としてどこを重視しているのかということがわかるのではないかと思っております。

2017年の文書の地域戦略は、1番目がアジア太平洋、2番目がヨーロッパ、3番目が中東、4番目が南中央アジア、5番目に西半球が出てきております。

そして2022年の文書の地域戦略ですが、やはり最初にアジア太平洋、2番目にヨーロッパ、そして3番目が西半球ということで、2つ順位が上がっておりました。

そして今回の2025年の文書ですが、西半球が地域戦略の最初に記述されまして、その次がアジア太平洋、そしてヨーロッパというふうに順番がやはり変わってきております。

こうしてみると、明らかにアメリカはもう西半球重視になってきておりまして、今回の2025年の文書などは「ヨーロッパは衰退する地域である」との記述も書いてありまして、非常にびっくりをいたしました。

また2025年の文書では、第一列島線における侵略を米軍単独で防ぐことは難しいと、またそうすべきではないという記述もございます。

これはどのように解釈をするかは、むしろ外務省の方の方がよくご存じではないかと思いますが、私はですね、これはアジア太平洋における防衛はもう日本にある程度任せて、アメリカは西半球に集中すると、そういった意味ではないかというふうにも解釈をしております。

そうなるとアジア太平洋におけるアメリカのプレゼンスが大幅に低下すると、その場合日本はどうするかという非常に大きな問題が突きつけられたのではないかと思っております。

自由で開かれたインド太平洋を日本外交の柱とするとしても、その日本の役割が急速に大きくなったと言えるのではないかと考えております。

大変残念なことに日本国内ではこのアメリカの戦略文書、あまり注目されているとは思いませんが、この戦略文書の実系列で変化していくところの意味を国民に伝えておくということは非常に重要なことだと思っております。

アジア太平洋、これをアメリカに頼るのではなく日本が中心に守らなくてはならないということになれば、防衛費の増額に対しての国民の反応も大きく変わるのではないかと考えております。

参政党は対等な日米同盟を基軸にしつつ、将来的に米軍の縮小と自主防衛体制の拡充を進め、米軍に依存しない国防体制を構築すべきと考えております。

我が国の軍事力を強化して、アメリカの依存から脱却するチャンスであると捉えるべきではないかと思っておりますが、アメリカの地域戦略の変化について、そして我が国の安全保障の今後の在り方について、大臣の御見解を伺いたいと思います。

木下君、アメリカの国家安全保障戦略についてご説明いただいて、解説もいただきました。

非常によく分析をされているなと考えております。

かつてやっぱりヨーロッパが中心であったと、アメリカについて。

外交であっても戦略的に、それがシフトしてきているというのは、確かな事実なんだと思います。

そういった中で、ちょっと今回、西半球のことが取り上げられすぎているというか、注目をされすぎている部分も、私はあるのではないかなと思っておりまして、例えば、国家安全保障戦略を読んでみますと、「力による平和」。

これを進めて、インド太平洋地域における紛争を抑止するために同盟国と協力すること、そして米国との間で確認してきた共通の目標であります「自由で開かれたインド太平洋」についてのコミットメント。

これもしっかりと記載をされているところであります。

そして高市総理との間でですね、トランプ大統領、自由で開かれたインド太平洋、これを力強く推進するために緊密に連携していくこと、そのビジョンの下でですね、日米同盟はもちろんでありますが、日米韓、日米フィリピン、日米豪。

こういった地域の同志国のネットワークを強化していく重要性を確認してきているところであります。

同時に防衛力の装備ということで申し上げますと、全く考えが一緒ということではないんですけれど、まずは自らの国は自らで守る。

こういう意思と、その行動を伴わない国を守ってくる、助けてくれる国はない。

これは間違いないことだと思っておりまして、自らの国を自らで守る、こういう基本姿勢の下で、我が国自身の主体的判断に基づいて行っていくべきだと考えております。

もちろんそこの中で、日本として自らの国は自らで守るとこういう意思を持ちながらも、日本の外交安全保障の基軸というのは日米同盟にあるわけでありますから、この対処力、そして抑止力というものもしっかりと強化していく必要があると思っております。

日本企業のベトナム進出支援体制
質問
木下敏之 (参政党)
  • 中小企業がベトナム等の途上国へ進出する際、法体系の不透明さや支援不足で困難を抱えている
  • 現地日本大使館における日本企業の海外進出支援体制はどうなっているか
答弁
渡辺大臣官房審議官
  • ほぼ全ての在外公館に支援窓口を設置し、相談や情報収集に対応している
  • ベトナムでは2名の日本企業支援担当官を指名し、個別の支援やイベント開催に取り組んでいる
  • 引き続き関係省庁や民間と連携し、中小企業等の海外展開を支援する
全文
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これは高市総理も重点的にやるとおられました、日本の農水産物加工品の海外の輸出についてでございます。

私は火曜日の予算委員会におきまして、ヨーロッパでの日本食の現地生産の話を質問をさせていただきました。

今、ヨーロッパは完全に日本食が定着いたしまして、日本企業にヨーロッパに来て、現地生産をしていただきたいと。

ただ、その一つの大きな壁、なかなか進出ができない理由の一つが、地銀が事業費を融通しないという話にあるということを質問させていただきました。

その話とは別に、私は九州の地場企業、麹菌を使ったような製品を作っているところなんですが、それをベトナムなどアジアへの進出の手伝いをやはりこれも行ってきております。

アジアの方が簡単だろうと思われる方が多いんですが、実はヨーロッパの方がやりやすいところがございまして、ヨーロッパは曲がりなりに英語が通じますし、法律も裁判の制度もしっかりしております。

ところが東南アジアになりますと、英語が通じないことも多くて、それから、なんと表現しますかね、コンサルタント代といいますか、賄賂的なものが必要になったりして、なかなかちょっとはっきり言いにくいんですが、そういうものもあって、実は途上国の方がやりにくかったりするところもございます。

また、どんな法体系になっているかが非常に分かりにくいわけですね。

私はこの仕事でなんとかベトナムを開拓していくために、ジェトロさんのお力を最初借りようとしたんですが、現実はなかなかうまくいきませんでして。

ベトナム政府の窓口までは教えてもらったと思うんですが、そこから先、どんな法律体系になっていて、どの窓口にどんな資料を提出すればいいのかとかですね、そういったことは結局アメリカの農商務省がベトナムの法律を全部英訳していて、結局そこで制度を勉強して、そして日本で先に現地に進出している人たちから弁護士事務所を紹介してもらって、そこから切り開いていったということをやりましたが、現実にはなかなかうまくいっておりません。

4年経ってなかなかまだうまくいっていないんですけれども、大体、私同様に海外にチャレンジしている地場企業、大手企業でないところは、なかなか現地への輸出について、うまくいっていないという現状がございます。

そこで政府参考人にお聞きしたいんですが、ベトナムで結構なんですけれども、現地日本大使館の海外進出しようとする日本企業に対する支援体制がどうなっているかと。

日本の国力の源泉である経済力を強化するためにも、政府による日本企業の海外展開支援は重要でございます。

外務省としましては、従来から関係省庁とも協力しながら、様々な手段を用いて、中小企業を含む日本企業の国際競争力の向上の後押しや、海外のビジネス環境整備に努めるとともに、現地の在外公館等でも様々な形で個々の日本企業等の活動を支援してまいっております。

例えば、外務省はほぼ全ての在外公館に日本企業支援窓口を設置し、現地需要に関する最新情報の収集や、スタートアップや中小企業を含む海外に展開する日本企業からの相談や支援などに積極的に対応してございます。

ご指摘のありましたベトナムでございますけれども、2名を日本企業支援担当官として指名してございまして、大使を筆頭に官を挙げて日本企業支援に取り組んでございます。

内容としましては、個々の企業へのきめ細やかな支援を行うとともに、日本企業のビジネス活動に活用するイベントを開催するなど、日本企業の海外展開支援を進めているところでございます。

外務省としましては、引き続き、関係省庁と連携し、民間企業等と一層連携しながら、スタートアップや中小企業を含む日本企業の海外展開を支援してまいります。

JETROによるベトナム進出支援の実態
質問
木下敏之 (参政党)

- ベトナム進出におけるJETROの支援体制はどうなっているか

答弁
高山大臣官房審議官
  • ハノイとホーチミンに事務所を設置し、計48名体制で中小企業を支援している
  • 展示会出展支援や、専門家による規制・労務・税務相談への対応を行っている
  • 在外公館と連携し、ニーズを踏まえた体制強化を検討したい
全文
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私はこの仕事でなんとかベトナムを開拓していくために、ジェトロさんのお力を最初借りようとしたんですが、現実はなかなかうまくいきませんでして。

そこで政府参考人にお聞きしたいんですが、ベトナムで結構なんですけれども、現地日本大使館の海外進出しようとする日本企業に対する支援体制がどうなっているかと。

ベトナムのような新興のマーケット、これを開拓していくということが大変重要と考えておりまして、ジェトロではベトナムにおいて、ハノイ、それからホーチミンに現地事務所を設置して、現地でビジネスを展開する中小企業等を支援しております。

その際の体制ですけれども、この2つの現地事務所で、職員数は合わせまして48名。

それから駐在員の任期ですけれども、通常3年から5年という体制で取り組んでいます。

この体制の下で、例えば製造業関係、それからお話のあった食品関係、農産品関係ですね。

こういうもののいろいろな展示会への出展の支援、こういうことを行っているほか、それから、委員からご紹介のありました規制の対応ですとか、それから現地進出すると労務ですとか税務ですとか、そういうことへの対応というのが必要になってきますので、専門家によるご相談の対応と、そういうことを行っております。

こういうことを通じて、実績についてお尋ねもありましたけれども、これは製造業の関係で言いますと、現地の大手の自動車メーカーですね、ビンファストというところがありますけれども、そういうところへ部品を納入するような小さな会社が出てきたり、あるいは食品の関係でも、ベトナムでも日本の食品は大変人気が出てきておりますので、例えばインスタントラーメンをですね、日本から持っていくだけじゃなくて、現地でも作って展開すると、こういうことが出てきています。

今後、これらの需要開拓の重要性がますます増していきますので、これらのさらなる海外展開を促進するという観点から、事業者の方々のニーズも踏まえまして、それから先ほど外務省からご答弁ありましたけれども、在外公館とうまく連携をしながら、現地で一層きめ細かくご支援していくという観点から、体制の強化についても検討してまいりたいと考えております。

外国勢力による認知戦・情報操作への対策
質問
木下敏之 (参政党)
  • SNSやAIによる偽動画など、外国勢力による認知戦(世論誘導)への対策が国家安全保障戦略で手薄ではないか
  • わかりやすい政府広報を増やし、適切に対策を講じるべきではないか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 国際的な情報戦が恒常的に起きていることを認識している
  • 日本の信用を毀損する情報発信に適切に対応し、情報操作の余地を狭めることが重要である
  • 情報収集、分析、戦略的対外発信の強化に取り組む
全文
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参政党は、戦争の前に情報戦が行われるというふうに考えておりまして、いわゆる外国勢力からの世論の誘導でございます。

すでに皆さんご存じのとおり、選挙に絡んでアメリカのトランプ大統領の場合でも、いろんな勢力のSNSへの発信などを通じた影響があったわけでございます。

この外国勢力から日本へのネットなどを通じた影響をどう防ぐかということは、これまで以上に重要な問題なわけですけれども、我が国の国家安全保障戦略においては、残念ながらこの認知戦の記述はあまり多くないと思っております。

重要インフラへのサイバー攻撃の話などは割としっかり書いてあるんですが、認知戦で国民の意識が最初に変えられてしまうことに対する対策は少し手薄なのかなと思っております。

特に若い人ほどテレビや新聞を読まなくてですね、SNS中心に情報を得ておりまして、動画にしても短い動画、最近1分程度ですかね、1分程度の短い動画から情報を得るようになっておりますし、それからAIを使って、この間、平先生は質問されておられましたけどね、簡単に偽動画を作れるようになってしまって、ますますそれが巧妙になってきております。

それで政府広報のですね、大変面白いものがございまして、「日本昔話ならぬ日本今話 桃太郎。

SNSのその噂信じて大丈夫?」というものがございまして、これが2月の20日にアップされております。

非常に面白い動画でして、桃太郎が翌日鬼ヶ島に攻める直前にですね、目が覚めたら鬼ヶ島のディスインフォメーション工作によって、キジも猿も犬も消えてしまったというような大変面白い話なんですが、残念なことに1個しかアップされていないわけなんですね。

こういったですね、とてもわかりやすい情報を、手を変え、品を変え、アップしていかなくてはいけないと思っております。

国際社会を見渡しますと、地政学的な競争が激化しております。

そうした中で、偽情報、先生がおっしゃいました偽情報の拡散を含みます情報操作による国際的な情報戦が、恒常的に起きてございます。

我が国の信用を毀損する、壊すような情報発信に適切に対応するということは、情報操作の余地を狭めていく上で、極めて重要であると認識でございます。

このような認識のもと、外務省としての具体的な取り組みということでございますが、国際社会で日本に対する理解というものが深まり、近藤和也議員、偽情報の拡散を含む情報操作には適切に対応すべく、外務省としても情報収集、分析、戦略的対外発信の強化、こういったものに取り組んでまいる所存でございます。

公立学校における日本語指導が必要な児童生徒への対策
質問
木下敏之 (参政党)
  • 福岡などで言葉が話せない外国籍の子どもが小学校に入学し、教育現場が苦労している
  • 文部科学省は実態をどう把握し、どのような対策を講じるのか
答弁
大臣官房審議官
  • 日本語指導が必要な児童生徒の増加と言語の多様化を認識している
  • 特別な教育課程の制度化、教員定数の改善、母語支援員の配置、ICT活用支援などの自治体支援を行っている
  • 有識者会議での議論を踏まえ、さらなる充実を図る
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最後の質問なんですが、時間がなくて大急ぎになりますが、福岡でも言葉がしゃべれない外国の子どもたちが小学校にどんどん入ってきておりまして、学校も教えることに非常に苦労しているんですね。

その点について、どこまで文部科学省は実態を把握してらっしゃるのか、そしてこれからどのような対策をされるのかを教えていただきたいと思います。

先生ご指摘のように、今、公立学校に在籍する日本語指導が必要な児童生徒が非常に増えてきてございます。

また、言語の多様化、これも進んできております。

こうしたことにしっかり対応していくということで、文部科学省といたしましては、日本語指導が必要な児童生徒に対しまして、取り出し指導などを行う特別の教育課程の制度化、それから日本語指導に必要な教員定数を着実に改善していく。

それから、日本語指導補助者とか、さまざまな言語に対応した母語支援員の配置、あるいはICTを活用した教育支援の充実などに取り組む自治体、こういった自治体に対する支援に力を入れてやってきてございます。

さらに現在、有識者会議を設置しまして、今後取り組むべき施策等についても議論させていただいておりますので、それを踏まえてさらなる充実を図ってまいりたいと存じます。

和平調停専門部署の設置と人材育成
質問
宇佐美登 (チームみらい)
  • 外務省内に設置される和平調停専門部署が、単なる名称変更ではなく有用なものになることを要望
  • 国際的なプロの調停官の育成および登用の必要性について問う
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 和平段階から関与し、人道・復旧復興支援へシームレスにつなげる重要性を認識
  • 地域的な知見や人脈を持つ人材を活用し、新部署の設置と合わせて中長期的な人材育成に努める
  • 3月中旬に部署を設置し、具体的な取り組みを検討する
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この中東情勢の中で、総理は先日本会議で「外務省内に和平調停専門部署を設置し、能力強化に努めます」というふうに御答弁をされました。

まさに私はこの和平というもの、調停が必要だと思っておりますので、この部署が本当に有用なものになってほしい。

つまり、単なる既存組織の名称変更ではなくて、国際的なプロの調停官を育成、そして登用する必要があると考えていますが、大臣いかがでしょうか。

現在、国際情勢がますます厳しくなり、各地で紛争が大きなものから小さなものまで多発をしております。

紛争を未然に防ぐということが一番大切でありますし、仮に起こったら早期に収束をさせていく。

さらに早い段階から問題に関与して、日本の場合、これまで人道支援であったりとか復旧復興支援というのはかなり強くやってきたんですけど、まず和平の段階から関わって、シームレスに人道支援、復旧復興支援につなげていくということが極めて重要だと考えております。

そしてその調停にあたる人材の育成。

これも極めて重要になってくると考えておりまして、外務省としては和平調停分野の体制の強化に向けて、外務省の一つの強みというのは、やはりそれぞれの地域をよく知っている、また地域にも人脈があるということだと思っておりまして、そういった専門的知見などをしっかり活用されるように、和平調停に関わる部署の新たな新設と合わせて……業務を担う人材の確保であったりとか、中長期的な育成にも努めていきたいと思っておりまして、まずは3月中旬に部署を新たに設置をする方向で準備を進めて、より具体的な取組については、普段の見直しというのを行っていきたいと思っております。

中立的な調停者としての立場と同盟関係の両立
質問
宇佐美登 (チームみらい)
  • 日本が調停役を担う際、同盟国である米国の意向と中立的な立場の間で板挟みになるリスクを指摘
  • 中立性と同盟をどう両立させる戦略なのか、具体的な見解を求める
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 日米同盟は外交安全保障の基軸であり、インド太平洋の平和の礎である
  • 紛争の未然防止や早期収束、平和実現への関与は同盟と矛盾するものではない
  • 日本の強みを活かした「日本らしい取組」を進める
全文
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そうやって部署ができていくと、そして日本が調停役を担うとなると、同盟国である米国の意向と、そして中立的な調停者としての立場の間で、板挟みになるリスクがあります。

この中立性と同盟をどう両立させる戦略なのか、外務大臣の具体的な見解があったら教えていただければと思います。

その上で、今の「両立するか」という質問でありますが、日米同盟、これは我が国の外交安全保障政策の基軸でありまして、インド太平洋地域の平和と繁栄の礎である。

そういった意味では二国間の同盟でありますけど、単に二つの国の問題だけではない、こんなふうに考えております。

同時に国際情勢がますます厳しくなり、各地域で紛争が多発している。

先ほど言いましたように、紛争を未然に防ぐ。

そして早期に収束させる。

早い段階から問題に関与して、平和の実現から最終的な復旧復興までシームレスに対応していく。

このことも重要だと考えておりまして、今申し上げた2つのことは、相互に矛盾するものではないと考えておりまして、我が国の強みを生かしながら、日本らしい取組、これを進めていきたいと思っております。

サイバー攻撃に対する同志国・同盟国との情報共有体制
質問
宇佐美登 (チームみらい)
  • ハクティビスト等による報復的サイバー攻撃が拡大しており、日本も標的になり得ると指摘
  • 外務省として同盟国や同志国とどのような情報共有体制を整えているか問う
答弁
門脇大臣官房参事官
  • サイバー空間における脅威の増大に強い懸念を持っており、関係省庁間で緊密に連携している
  • 米国をはじめ、イギリス、EU、NATO、オーストラリア、フランス等の同志国とサイバーに関する対話や情報共有を行っている
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今回先ほど、昨日、木下議員からのご質問にもありましたけれども、サイバー空間での戦いもあります。

今回、米軍はイランの通信網をサイバー、宇宙領域から遮断して攻撃を開始したと聞いております。

その後、親ロシア系を含む60以上のハッカーであり、アクティビストである、いわゆるハクティビスト、ハクティビストという言葉があるんですが、ハクティビストの集団による報復的サイバー攻撃が拡大中と聞いております。

日米同盟関係ある日本は、いわばそのサイバー攻撃の標的にもなり得るという認識を私は持っております。

そんな中で、外務省として、同盟国や同志国との間でどのような情報共有体制を整えているのか、参考人の方からお願いします。

委員ご指摘のとおり、今、国家を背景とするサイバー攻撃をはじめサイバー空間における脅威が急速に増大しております。

かかる脅威は現在の複雑な国際情勢あるいは、我が国が置かれている安全保障環境の文脈においても、大きな懸念となっているところです。

こういった状況において、我が国を含む国際社会の平和と安定を確保するためには、外務省をはじめとする関係省庁間で緊密に連携をして、我が国の社会全体のサイバー対処能力を向上させるとともに、委員ご指摘のとおり、同志国、同盟国との情報共有を含めた国際連携を強化していくことが重要だというふうに考えております。

こういった観点から、米国は言うまでもなく、同志国、例えばイギリス、EU、NATO、オーストラリア、フランス、ほかにもございますけど、さまざまな国とサイバーに関する対話、あるいは情報共有を行ってきているところでございます。

生成AIによる偽情報への対処と意思決定リスクの防止
質問
宇佐美登 (チームみらい)
  • 生成AIによる偽情報が拡散する中、在外公館が誤った意思決定をするリスクを指摘
  • 偽情報の拡散をどう防ぎ、公開情報の真偽判断にどう対処しているか問う
答弁
官房政策立案担当主幹
  • 情報収集や分析を進め、情報操作の余地を狭める取り組みが重要であると認識
  • AI等の新興技術、在外公館のネットワーク、専門人材を活用して分析能力を強化する
  • 必要に応じて関係国と情報交換を行い、対応を強化する
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先ほど木下議員の質問とも少しかぶるんですけれども、生成AIによる偽情報が、もう今回の衝突でもですね、SNS上に大量に拡散しています。

おそらくご存じだと思いますけれども、その時に在外公館が、法人保護や対比判断を行う際に、こうした偽情報に基づいて誤った意思決定をするリスクがあるわけですけれども、どのように防ごうと考えているのか。

また、外務省として、こうした公開情報の真偽判断にどう対処しているのか、お答えいただければと思います。

委員からご指摘にもありましたとおり、地政学的な競争が激化している中で、偽情報等の拡散を含みます情報操作による国際的な情報戦、これは恒常的に生まれてございます。

このような状況においては、情報空間の動向に関する情報収集や分析、こういったものを進めながら、情報操作の余地を狭めていくための取組が重要だと考えてございます。

具体的には、AIをはじめとする新興技術、それから在外公館の幅広いネットワーク、専門人材、こういったものを活用しまして、情報収集ですとか分析能力を強化すると。

こういったこととともに、必要に応じて、まさに関係国等とも情報交換を行って、偽情報等の拡散を含みます情報操作、これへの対応強化、これに着実に取り組んでいく考えでございます。

AIの軍事利用に関する国際議論と輸出管理
質問
宇佐美登 (チームみらい)
  • AIが人間の関与なく致死的な判断を下すことの是非について、日本の立場と参加している議論を問う
  • 日本の民間AI技術が他国の軍事作戦に転用されないための輸出管理策を求める
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 国際人道法を含む既存の国際法が適用されるという見解を支持し、国際的な議論に積極的に参加している
  • 先端半導体や自律型無人航空機など、性能により外為法の規制対象として許可制としている
  • 規制対象外でも大量破壊兵器等への転用恐れがある場合はキャッチオール規制を適用し、厳格な輸出管理を実施する
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今回の中東の攻撃でも、民間AI企業の技術が情報分析、標的特定、戦闘シミュレーションに使用されたと報じられていますが、AIが人間の関与なく致死的な判断を下すことの是非が、国際人道法上の未解決問題であり、国際社会で議論が続いているところであります。

ぜひこれらの会議、世界中で特にジュネーブなどで行われていると聞いておりますけれども、どんなような議論に参加し、どういう立場をとっているのか。

また加えて、日本の民間AI企業の技術が、他国の軍事作戦に転用されないよう、輸出管理や国際的な取決めの面など、対策を講じる必要があると思いますけれども、併せてお答えいただけたらと思います。

委員ご指摘のとおり、今、国連をはじめとする国際フォーラムでもご指摘のような議論が行われているところでございまして、我が国としても積極的に参加してきているところでございます。

そういった場において、我が国としては、AI技術の開発、利用などを巡る問題に対して、国際人道法を含む既存の国際法が適用されるという見解を支持してきております。

また、軍事領域におけるAI活用について、人道的考慮と安全保障上の観点を勘案したバランスの取れた議論を通じて、国際社会において共通認識が得られるよう、国際的な議論に今後も積極的かつ建設的に参加していく考えでございます。

引き続き、外務省としまして、同盟国、同志国と緊密に連携しつつ、国際的な議論に積極的に参加することを通じて、国際的なルール形成に取り組んでまいる所存であります。

AI技術と申しましても、様々なものが想定されますが、例えば、AIの能力を左右するものとして不可欠な先端半導体、また、自律型無人航空機、こういうものにつきましては、その性能によっては、外為法の規制対象に該当する場合がございますので、そのような製品、技術を輸出する場合には、許可の取得が必要とされております。

また、AI技術含めまして、性能上は規制対象に該当しない場合であっても、輸出時点で大量破壊兵器等の開発製造等に用いられる恐れがあると、こういうことを輸出者が認識している場合には、いわゆるキャッチオール規制により許可を取る必要がございます。

引き続き、国際社会の平和及び安全の維持を期する観点から、厳格な輸出管理を実施してまいりたいと思います。

AIの国際規範作りと非西側国との協調
質問
宇佐美登 (チームみらい)
  • AIの国際規範作りをリードするため、中国やインドなど非西側国との協調が不可欠であると指摘
  • 現在どのような国際フォーラムで、どのような立場で進めているか問う
答弁
渡辺大臣官房審議官
  • G7議長国として「広島AIプロセス」を立ち上げ、国際指針や行動規範の策定を主導した
  • 63カ国に拡大した「広島AIプロセス・フレンズグループ」を通じ、グローバルサウス諸国を含む実践の拡大に取り組んでいる
  • インド、アセアン、アフリカ等と連携し、安全安心で信頼できるAIエコシステムの構築を進めている
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最後、大きなテーマの中ではこれが最後になりますけれども、AIの進化は暮らしを豊かにする一方、私はここ非常に大事だと思うのですが、豊かにする一方で、軍事利用やBOTによる世論操作、コンテンツの著作権侵害など、日本の国益に対する脅威も高まっている。

そんな中で、日本がAIの国際規範作りをリードするためには、G7だけではなくて、中国やインドなどを含め、非西側国との協調が不可欠だというふうに私は思っています。

外務省として現在どのような国際フォーラム、国際会議でどんな立場で進めているのか、お答えいただければと思います。

AIは委員のご指摘もありましたけれども、経済社会の発展の基盤となる技術でありまして、安全保障にも直結する外交上の重要な分野と考えております。

我が国としましては、2023年、G7議長国として、生成AIの国際ガバナンスに関する広島AIプロセスを立ち上げ、国際指針や国際行動規範の策定を主導する等、安全安心で信頼できるAIエコシステムの実現に向けた国際ルール作りに貢献してまいりました。

また、現在63カ国まで広がりました広島AIプロセス・フレンズグループを立ち上げまして、G7の枠を超えて、ご指摘のとおり、いわゆるグローバルサウス諸国を含め、国際指針や国際行動規範の実践の拡大に取り組んでまいっております。

同時にグローバルサウス諸国がAIの恩恵を享受するため、各国のニーズに応じた形でAIの導入を推進することを重視してございます。

こうした観点から、日本の優れたAI関連技術の海外展開、AIを活用した社会課題解決、能力構築、人材育成等の分野を通じまして、インドやアセアン諸国、アフリカ、中央アジアをはじめとして、グローバル諸国と安全安心で信頼できるAIエコシステムの構築を進めてまいっているところでございます。

引き続き、G7やグローバルサウス諸国と連携しながら、安全で安心で信頼できるAIエコシステムの実現に向けた国際的な取組を主導してまいりたいと考えてございます。

技術的素養を持つ外交官の確保と体制整備
質問
宇佐美登 (チームみらい)
  • AIや半導体などの技術的知識を持つ外交官の必要性を指摘
  • 現状の体制の十分性と、エンジニア等の専門人材を登用する仕組みがあるか問う
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • テクノロジーのリテラシーは極めて重要であると認識
  • 科学技術顧問の活用、外部専門家のアドバイス、職員内研修を通じて人材育成に努めている
  • 民間経験者の採用や民間企業との人材交流を推進し、人的基盤の整備と官民連携を強化したい
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広島AIプロセスを含めて進めていくには、外交官の皆様たち自身がAIとかサイバーとか半導体などの技術的な素養、知識が求められていると私は思っています。

現状の外務省の体制として十分なのか、またエンジニアや研究者を外交官として登用するなど、技術的素養の高い外交官を確保するための仕組みなどはあるのか含めて、大臣から総合的にお答えいただければと思います。

広島AIプロセスも含め、さまざまな新しいルールを作っていくときに、そのテクノロジー等を熟知していないと、ルールというのは作れない。

それが持っているメリットであったりとかリスク、これをしっかり理解をする、そういったリテラシーというのは極めて重要だと考えておりまして。

このため、外務省におきましては、外務大臣科学技術顧問や外部の専門家によるアドバイス、そして職員内の研修の機会などを通じて、科学的知見を持つ人材の育成に努めているところであります。

民間経験のある人の採用であったりとか、多くの経験と多様な視点のバックグラウンドを持つ人材を外部から取ってくる、こういったことも必要だと思っておりまして、また民間企業との人材交流、こういったことも進めていきたいと思っております。

テクノロジー外交とでも言いますか、これは人的基盤の整備や、官民連携の強化にも努めていきたいと考えております。

開発協力白書におけるサステナビリティの記載について
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 開発協力白書の民間連携に関する記述が従来型のスキームに留まっており、世相を反映していない
  • 民間企業ではCSO(チーフサステナビリティオフィサー)を置くなど、経済価値と社会価値の両立(サステナビリティ)を重視している
  • 民間企業が共感し連携しやすくなるよう、白書に「サステナビリティ」の文脈を明確に盛り込んでほしい
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 開発協力大綱や白書において「持続可能性」については既に明記し、政府として重視している
  • JICAの事業でもSDGs関連ビジネスの支援を進めている
  • 指摘を踏まえ、国民や企業に伝わるよう今後の書きぶりを工夫する
全文
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まずはじめに開発協力白書についてお伺いしたいと思っております。

そういった観点から、この開発協力白書、今年も出来上がるということで見させていただきまして、毎年楽しみに読ませていただいておりますが、少し残念だなと思っていることがございます。

それは十分にですね、今のこの世相というか、世の中の動きを反映しきれていないのではないかなと。

民間企業との連携が重要だと思っております。

一方で、今、ODA白書、この政府開発協力白書における民間企業の連携に関する記述というのは、いまだに20年、30年前から書かれている円借款を中心とした従来型のスキームが中心になっていまして、あるいは技術協力だとか、無償資金協力、そこにステップローンだとか、あるいは民間連携型のスキームだとか、少しずつ増やしてはいるものの、スキームをちょっと合わせている程度の書き方になっております。

一方で、今、民間セクター、特に日本の大企業なんかは、自らが作っている製品とかサービスを、顧客からお金を取るための経済価値を生むということと同時に、社会に対してどういう価値が生めるかということを非常に注視しておりまして。

あらゆる一般の日本の大企業に聞いていただければ、同じようなことをお答えされると思いますが、今、CEOとかCOOという中にCSOあるいはCSUO、チーフサステナビリティオフィサーというものを置く企業が増えてまいりました。

それは役員レベルでこういったことを推進しているという中にありまして、この推進している社会価値の分野の中には貧困削減であるとか、あるいは平和構築、そして地球、気候変動対策といった、まさにODAがど真ん中で扱っているような分野も数多く含まれております。

ですから本当の意味でのこの民間企業との連携という時には、このサステナビリティということを置いていけないと思いますし、またODA白書をそういった民間企業の方々が見た時に、その文言がないと、やっぱり全くそういうことは考えてないんだなというふうに見なされるというふうに思っております。

ですので、ぜひともこのサステナビリティについてですね、もっと民間企業の方が見た時でも、やはり同じようにやっていけるんだなと、こういう文脈で書いていただけないかと思うんです。

そういった説明が長くなりましたが、いずれにしましてもそういった観点から、これからの今年も含めて開発協力白書の中に、サステナビリティも、これ、一番最初のページにドーンと書いていただいてもいいようなもんじゃないかと思うんですけれども、そういった扱いをぜひともお願いできないかと思っております。

ご指摘のとおり、今、サステナビリティ、そしてまた企業において、社会的価値、収益性のみならず社会的価値を……。

特にこの開発協力白書におきましても、今までサステナビリティと同義であるような「持続可能性」というものについては、開発協力大綱、そしてそのご指摘の開発協力白書において明記は今までしておりまして、政府が重視をしているというスタンスではございます。

また日本企業の取組につきましても、今さまざまJICAの中の事業でもSDGsに関係するビジネスについての支援というふうな取組も進めておりまして、進めているところでありますけれども、ご指摘も踏まえまして、よりこのJICAの取組を代表するこの開発協力白書の書きぶりを、国民の皆さんにも、そして企業の皆さんにもしっかりと伝わるように、今後は書きぶりについても工夫できるように対応してまいりたいと思います。

開発協力白書への経済安全保障およびインテリジェンスの反映
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 同盟国・同志国とのサプライチェーン構築などの経済安全保障の観点が重要である
  • 過去の中国への技術協力のような事例を教訓に、現在は適切に配慮してODAを行っていることを示すべきである
  • 中国の一帯一路のような影響力行使に対し、日本がどのような配慮を持って取り組んでいるかを白書で表現してほしい
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 経済安全保障やインテリジェンスはトッププライオリティの分野であると認識している
  • モザンビークのナカラ回廊プロジェクトなど、経済安全保障上重要な具体例がある
  • 実際に行っている取り組みを、国民に分かりやすく定量的に白書へ記載していく方向で検討する
全文
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あともう一点、時代の変化にぜひともと申し上げるのは、経済安全保障ですね。

この分野でですね、同盟国、同志国とのサプライチェーン構築ということを、これは内閣府を中心に進めていると思うんです。

ですから、同盟国、同志国とのサプライチェーン構築という経済安全保障なんかがある中で、実際、今まで日本のODAというのは、そういう形のものもありました。

ですから、そういうことにしっかり配慮した上で、今はやってるんだということを、やっぱりちゃんと見せていく必要があると思うんです。

それから、もう一つ、インテリジェンスという問題も今あります。

これも経済安全保障にも関わるんですけれども、そういったサプライチェーンだとか、例えば中国が一帯一路でいろんな国と鉄道をつないで、それによって経済依存性を増して戦争ができない、あるいはより自分たちの言うことを聞かせられるような状況をつくっていく。

こういうことにODAが使われているという中にあって、日本においてもそういったことに関してもちゃんと配慮しているというか、分かった上でやっているんだというこういうことをぜひ表現していただけないかなと思うんです。

また積み上がってきたものが網羅的に、相場的にしっかり書かれていて、それ自体は素晴らしいと思うんですが、今国民の皆さんが注目していることであるとか、今国家にとってのプライオリティになっていることということにしっかりとキャッチアップしながら、配慮しながらやっているんだということが明確に分かるような書き方にしていただいた方が良いのではないかと思っております。

サプライチェーンやインテリジェンスについてもお伺いできればと思います。

御指摘のとおり、経済安全保障やインテリジェンスは非常に今、国際情勢のコンテクストの中でも欠かせない重要な、まさにトッププライオリティの分野であろうかと思います。

私ども外務省としても、このODA、今、戦略的かつ効果的なODAということで推進をする。

このODAの中でも、より分かりやすく、ご指摘のように、国民に対してちゃんとODAが機能しているということを、開発協力白書においても記載をしていくということは重要な視点でありまして、例えば実際に行っていること、非常に有名な例で申し上げますと、経済安全保障の分野では、アフリカのモザンビークに、ご存知だと思いますが、ナカラ回廊のODA協力のプロジェクトがございます。

これは非常に経済安全保障上重要でありまして、ナカラ港の開発、そしてナカラの開発から、そしてマラウイや、そしてザンビア、さらにその多くの内陸国に至るまでの鉄道等をつなげることによって、特に銅であるとか、それからレアアースはじめ重要鉱物資源に対しての、非常に期待も大きくかかるところでございます。

そういう形、実際に行っていることや、またそれが今後進化されるということについて、開発協力白書においても、国民の皆さんに分かりやすく、定量的ということにつきまして、受け止めて進めさせていただきたいと存じます。

イラン情勢における日本の関与と外交姿勢
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 米国による政権転覆後のガバナンス構築の困難さ(アフガニスタンの例)から、イランでも同様の出口のない状況になる懸念がある
  • 日本が不適切な協力要請に巻き込まれないための手立てや、関与のあり方をどう考えているか
答弁
岩本
  • 米国の目的やイランの後継体制が不透明な状況にある
  • 事態の早期沈静化に向け、各国との対話関係を維持し、外交的な働きかけを強化することが重要である
全文
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続きまして、イラン情勢について一つお伺いしていければと思っております。

今、イランに対してアメリカとイスラエルが攻撃をしまして、周辺国に飛び火をして、先ほどから質疑のあるとおりのような状況になっているわけですけれども、私もかつて復興支援の仕事をしていて、アフガニスタンにおったんですけれども、これまでアメリカは軍事力によって現政権を転覆させることは比較的短期間でできるんですけれども、その後がうまくないと思っているんです。

その後が結局、新政権、あるいは少なくとも平和に寄与する政権を立ち上げたり運営させたり、あるいはそこでガバナンスを動かしたりすることが成功している例を見たことがないです。

また、死傷者が増えてきますと、足がなくなったり、手がなくなったり、そういったことに対する補填のお金、亡くなった方の配偶者の方が亡くなったことに対する保証金、こういったものも山のようになってきて、結局アフガニスタンでは何が起きたかというと、「今撤退したら確実に戦力の均衡が」保たれないということが、現場の人は全ての人が分かっている中で、バイデン大統領は兵を引いて、引いた2ヶ月後にタリバンに政権を再度奪われた。

ですので、今回もおそらくイランの今の政権を変えること自体は比較的短期間でできると思うんです。

しかし、その後それを安定させるというのは極めて難しいと思います。

そこに対してですね、日本は当然様々な協力を求められるわけですけれども、そうすると出口のないものに対して協力を求められ続けるということによって、非常に苦しい立場になることが予想されます。

そういったことが過去の経験から予想されている中で、日本としてそれを食い止めるような手立てというのは打たないのかということ、それからそうなっていった場合に日本としてはどのように関与していくつもりなのか、現時点でお話しできる範囲でですね、お答えをいただければと思います。

現在イランを巡って起こっております状況につきましては、そもそもが米国が最終的にどういう目的を達成するのか、これ現時点では今一つはっきりしない、こういった状況がまずあるかと思います。

一方で、今御指摘ありましたとおり、イランの方は最高指導者のハメネイ氏が殺害をされて、その後継者、これもなかなかどういう形になるのか現時点でははっきりしないこういう状況でございます。

日本としましては、やはり今この攻撃の応酬がずっと継続をして、さらに周辺国に戦火が及んで、周辺国も非常に懸念する状態になっている。

そのことはひるがえって日本のエネルギーを含めたさまざまな安全保障にも影響は出てくるということで、事態を注視しつつ外交努力を展開しているわけでございますが、今後の在り方について、やはり現時点でなかなか予断することは難しいのですけれども、やはりまずはこの事態の早期沈静化、これに向けて日本としてさまざまな形で各国と対話をできる関係を維持してきておりますので、そこでの意見交換にとどまらず、外交的な働きかけ、これを強化していくことがまずは重要ではないかと思っております。

日米同盟における対等な外交発信の重要性
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 軍事力だけでなく、国際秩序や普遍的ルールの堅持という外交姿勢が日本の安全に繋がる
  • 将来的なリスクを避けるため、欧州諸国等と協調し、米国に対しても適切に意見を発信すべきではないか
答弁
熊谷
  • 日米同盟は外交安全保障の基軸であり、防衛力の抜本的強化と同時に同盟を引き上げることが必要である
  • FOIPの戦略的進化に向け、同盟国、同志国、グローバルサウスとも多面的な協力を広げていく方針である
全文
質問・答弁の全文を表示

先ほど茂木大臣からも御答弁あったとおり、いろんな各国の要人の方々と事態の沈静化に向けて会話をされている、しかも相当突っ込んだ話をされている感じは受けましたので、そこはぜひともしっかりとお願いしたいということと、それから邦人保護に関しても先ほど説明ありましたが、そういったことはやられているということですが、その会話をする中でですね、なかなか日米同盟ありますし、日本の平和と安定。

ただ、ここでギクシャクするということと、将来的にですね、そういった非常に困った状況に日本も出口のないこの状態に持ち込まれて、そこで協力を求められ続けるということと、計りにかけた場合に、どこでどういう発信をアメリカに対してした方がいいのかということは、ぜひとも考えていただく必要があるのかなと。

また、その際にですね、そういった既に声を上げているヨーロッパ各国、あるいはカナダとの協調、先ほどのお話ですと、そことも既にやられているのかもしれませんが、そういったことをですね、非常に重視することが重要だと思っております。

実際、こうした対等な同盟関係ということ、それから普遍的なルールの堅持、そしてそれらを組み合わせたしたたかな外交手腕という、これはやはり日本にも今まさに求められる要素ではないかなと思っておりまして、日本を守っているのは、やはり軍事力だけではなくて、国際秩序というのも当然あるわけです。

安保三文書の改定と防衛力を強化と言っていますけれども、防衛力を強化するだけでは日本の安全にはならないと思っておりまして、こういった外交姿勢、こういったものをしっかりと堅持していくことが、不安定化する世界の中で、国民の生命と財産を守ることに本当につながっていくのではないかというふうに思います。

この点について今、外務省のご認識をお伺いできればと思います。

日米同盟は我が国の外交安全保障の基軸でございまして、インド太平洋の平和と繁栄の礎ということでございます。

まさに現下のイランを巡る情勢に見られますとおり、日本を取り巻く国際情勢、あるいは安全保障環境というものは一層厳しさを増す中でございますので、我が国としては今後とも我が国自身の防衛力の抜本的強化、これに取り組むとともに、日米同盟をさらに引き上げていくことが必要であるというふうに考えております。

このFOIPでございますけれども、提唱してから10年ということがございますので、これを戦略的に進化させていくということにしております。

先ほど申し上げました日米同盟の抑止力、対処力の強化とともに、FOIPの実現に向けて、引き続き同盟国、同志国、あるいはグローバルサウスの国々とも実践的かつ多面的な協力を広げていくという方針でございます。

予算編成の変更に伴う国際機関への拠出金のあり方
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 高市総理の方針で補正予算を想定しない通常予算編成となった場合、国際機関への拠出(特に事業費)の仕組みが根本的に変わる懸念がある
  • 予算の出し方の変化が、国際機関における日本の影響力低下などのデメリットに繋がらないか、外務省の考えを問いたい
答弁
大鶴
  • 財政事情を踏まえ、可能な限り当初予算に載せつつ、緊急性の高いものは補正予算で機動的に対応してきた
  • 新しい予算編成方針による具体的な変化について現時点で答えることは適当ではないが、引き続き適切な対応を図る
全文
質問・答弁の全文を表示

ちょっと別の観点で、国連機関あるいは国際機関に対する拠出金について、お伺いしたいと思っております。

高市総理は、再来年度の予算から補正予算をあらかじめ想定しない通常予算を作るということで、ご発信をされております。

私も与党の中の検討のチームの方で、租税特別措置法だとか補助金の見直しとさせていただいておりますけれども、もし仮にこういった形になっていった場合、国際機関への拠出金というのは、今、当初予算でコア部分、いわゆる組織を運営する予算であるとか、国連の分担金であるとか、絶対に必要な予算というのを一旦出している。

その上で補正予算で事業に紐づくような予算を出していて、そのセットで各国際機関が予算を配分しているというのが、今の日本の予算の仕組みだと思っております。

これを、本来は緊急性が薄いようなことはやってはいけないわけですけれども、それらが、例えば補正予算がなくなった場合、全てを当初予算にするとなると、おそらく今までの国際機関との付き合い方が根本的に変わってくるんじゃないかと思うんですけれども、そういったことについて、今の補正予算、そして通常予算、この在り方が変わった場合に、国際機関への拠出の在り方というのは、どのように変化するというふうに考えておられるか、外務省のお考えをお聞かせいただければと思います。

国際機関に対する拠出金は、単なるお金を出しているというだけではなくて、そこに対する日本の影響力ということに直結している話でありますので、国内の予算の出し方の変化に伴って、そこが変化することはいいんですけれども、デメリットが生じるような、日本にとってですね、このような形にならないように、ぜひとも前広にご検討いただければと思っております。

そういうものを総合的に勘案しながら、一方で厳しい財政事情も十分踏まえつつ、外務省としましては、毎年度の予算の編成に対応してきております。

今、委員からご指摘ございましたとおり、コア予算にノンコア予算、区別ございますけれども、必ずしもノンコア予算を当初で見ていないということではございませんので、予算編成の時点で明らかになっている部分については、できるだけ当初に載せるということをやっておりました。

我が国の貢献ぶりですとか政策、こういうものを機動的かつ効果的に対応させていく上で、真に必要な内容につきましては、これまで各年度の補正予算において対応してきている、ということでございます。

御指摘の再来年度の予算編成の方針に関しましては、高市総理の方針演説にもございますとおり、今後政府として検討が急ピッチで進められていくというふうに承知しておりまして、外務省といたしましてどういう変化が必要となってくるかというのを、現時点で、お答えすることは適当ではないと思いますけれども、いずれにしましても国際機関の拠出につきましては、国際情勢、我々を取り巻く環境、こういうものを十分踏まえて、引き続き適切な対応を図ってまいりたいと考えております。

イスラエル・パレスチナ情勢への対応
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • イスラエル現地視察を通じ、テロの悲劇と、それに対する感情的な反応によるガザでの甚大な人道被害の両面を目の当たりにした
  • この状況に対し、大臣としてどのような対応を行っているか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • イスラエル・パレスチナ双方の要人と会談し、中東和平に向けた信頼関係回復を求めた
  • イスラエルに対し、ハマスのテロを非難しつつ、国際法違反である入植活動の拡大への懸念を率直に伝えた
  • ガザでの人道支援活動の妨げがないよう適切な対応を求めた
全文
質問・答弁の全文を表示

イスラエルにですね、この年明けに私行ってまいりました。

大臣が行かれる数日前だったと思うんですけれども、ネタニヤフ首相であるとか、ヘルツォグ大統領等にお会いさせていただいて、現地の事情をお聞かせいただきました。

相手の現場を視察させていただきまして、イスラエル側のところにある日突然300人の武装勢力がやってきて1200人が殺された映像等も、イスラエル国防軍のボディカメラから見させていただきました。

非常に悲痛な映像が映っておりまして、大変ショックを受けましたが、ただ一方で、それに対する非常に感情的な反応を各要人の方々はされておりまして、そしてそれを反映するかのようにガザでは7万人の方が無差別の空爆で亡くなられて、そして今でも食料不足というような状況になっていると。

大臣、答弁可能ですか。

今年の年初に、外国訪問先最初として、イスラエル、そしてパレスチナを訪問いたしました。

イスラエルでは、ネタニヤフ首相、サール外相、そしてヘルツォグ大統領、パレスチナでは、アッバス議長、ムスタファ首相と会談をいたしましたし、ハマスによるテロの現場、それも実際に私も足を運んで視察をさせていただいたところであります。

私からは、これまでイスラエル、パレスチナ双方と良好な関係を築いてきた日本としてですね、中東和平の実現に向けて双方にやるべきことがある。

最終的にはですね、信頼関係が崩れているわけですから、この信頼関係を取り戻すことが重要じゃないか、そのための行動を求めたところであります。

具体的にまずイスラエルに対してはですね、ハマスのテロ攻撃を断固非難をした上で、ヨルダン川西岸地区における入植活動、これは国際法違反でありまして、日本は入植地の拡大であったりとか、入植者による暴力の増加が地域の情勢をより不安定化させることを深刻に懸念している。

そういったことを、ネタニヤフ首相にも率直に伝えさせていただいたところであります。

そしてイスラエル側の速やかな対応も求めたところであります。

また、ガザでの国際機関及びNGO等による人道支援活動が妨げられることがないように、適切な対応も求めたところであります。

発言全文

國場幸之助 (外務委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

これより会議を開きます。

国際情勢に関する件について調査を進めます。

この際お諮りいたします。

本件調査のため、本日政府参考人としてお手元に配付のとおり、外務省大臣官房長、大鶴哲也君ほか23名の出席を求め、説明を聴取したいと思い存じますが、御異議ありませんか。

御異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

質疑の申し出がありますので、順次これを許します。

近藤和也 (中道改革連合・無所属) 47発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

おはようございます。

中道改革連合・無所属の近藤和也でございます。

よろしくお願いいたします。

茂木大臣とは、6年ぶりの質疑ということになります。

その時もこの場所でございました。

日米貿易協定ですね。

お久しぶりでございます。

どうかよろしくお願いいたします。

そして、質疑に入らせていただく前に、一応、この外務委員会、今日に至るまで相当荒れておりました。

その状況は少しご理解をいただければと思います。

ご存じのとおり、予算委員会が急ピッチで、どんどん職権で進められている状況の中で、私たち野党の立場としても、在外公館法の議論を引っ張りすぎたらよくないのかということも理解をしながら、協調的に議論を進めようとしてきていました。

けれども、委員長職権で二度、大臣所信の最初のいわゆる店開きですとか理事会などが開催されたということで、相当モヤモヤした部分はあるんですけれども、一応来週、集中審議も予算委員会で開かれるということも含めて、今日普通の形で質疑に入らせていただくことになりました。

しかも一応は最短の日程で外務委員会は進んできているということは、私たちもしっかりと協力をして今日に至っていると。

そして、そもそも波高くしてきたのはどなたなのかといったことも、ご理解をいただきたいというふうに思います。

どうかよろしくお願いいたします。

それでは、まずはイラン情勢について伺いたいと思います。

現状確認ということから進めていきたいと思いますが、まず分かりやすい資料でお手元に、内閣官房が作っています。

これは安全保障法制が成立した後で作られたものでございますので、新設といくつかのところ、新法というところも書いてありますが、現状もこの状況でございます。

イスラエル、そしてアメリカがイランへ攻撃を仕掛けてから、明日で1週間ということになりますが、資料のところでいきますと、この存立危機事態、そして重要影響事態、こちらというのが、この日本の立ち位置は今、どのあたりなのか、認識なのかということについて、大臣のご所見をお願いいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

おはようございます。

近藤委員の方から平和安全法制についての資料をまとめていただきましたが、まず存立危機事態、書いてあるとおりでありますが、ここについて申し上げますと、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が、根底から覆される明確な危険がある事態のことを言うわけであります。

一方、重要影響事態とは、我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態のことを指しております。

いかなる事態がこれらの事態に該当するかについては、これまでも申し上げておりますとおり、事態の個別の具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合的に判断するということになっておりますが、現在の状況がこれらの事態に該当するという判断は行っておりません。

いずれにしても、事態の早期終息に向けて国際社会とも連携をして、引き続き必要なあらゆる外交努力を行うなど、政府として対応に万全を期していきたいと思っております。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

というか、攻撃の応酬から1週間が経とうとしておりますけれど、各国はできるだけ早くこの状況を鎮静化したい、こういったことで今の行動をとっているんだと思っておりまして。

何よりも大切なことというのは、どういった形で外交プロセスに戻るか、事態を鎮静化するか、こういうことだと、そんなふうに理解をいたしております。

はい、確認になりますが、現在はこの存立危機事態、重要影響事態であるという判断をしていないということであって、「存立危機事態、重要影響事態ではない」という判断をしていないということと、「この事態ではない」ということは違うという理解でよろしいでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

これはあるないではなくて、判断をする問題であります。

先ほど申し上げたように、政府として全ての情報を総合的に収集をして判断をするということでありまして、定義的にあるないというのは誰かが決めるというよりも、政府としてこれは判断をする、こういう事柄であると、こんなふうに考えております。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

この判断を政府がするということですよね。

そして今、鎮静を図るというご努力というのは、本当に頑張っていただきたいというふうに思いますが、仮定の話は答えづらいかもしれないですが、このまま状況が変わらなければ、この緊急事態、この存立危機事態であったり、重要影響事態という判断をすることは十分にあり得るということでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

このまま状況が変わらないということを何を指すのか難しいところでありますが、今実際に戦闘行為が行われていたりといろんな動きがあるわけでありまして、「このまま」という状況を委員が何を指されるのかということについて、もう少し明確にしていただきましたら、きちんとお答えできるんじゃないかなと思います。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

例えば、今「このまま」という状況を具体的に申し上げれば、今ホルムズ海峡を封鎖しているということをイラン側が言っております。

アメリカ側はそうじゃないという言い方をしていました。

そして一方、イランの方も言い方を変えて、アメリカやイスラエル以外の国はある程度通過はいいんだということを、どうやら報道ベースですけれども言っております。

もしこのホルムズ海峡を封鎖に近いという状況が続いたら、実際こちらについては、この安全保障法制の議論のときに当時の安倍総理も、ホルムズ海峡に機雷が敷設された場合ですとか、場合によっては国民生活に深刻な影響を与える、こういった状況によっては、存立危機事態に該当する場合があり得るということを言われましたので、まだ機雷という話にはなっていないですが、今の封鎖、もしくは封鎖に近い状態が続いたら、ということでお願いいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

イランの国内におきましても革命防衛隊、これは封鎖をしているという話をしておりますが、一方で外相はそういう状態ではない、こういう話もしているところでありまして、完全に状況がどうなっているかというのは明確にお答えできる立場ではないと考えておりますが、少なくとも機雷が敷設をされている、こういう状態で今ないというのは事実だと思います。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

今現状確認なので、これ以上この点については質問いたしませんけれども、どこかで判断をするということが、日本がしっかりとさまざまな情報を把握した上で、主体的にしっかりと、この判断をするしないといったところは決めていただきたいということの確認でございました。

事実確認の次に参りますが、NHKのテヘラン支局長が刑務所に移送されたという報道がございましたが、こちらについては事実か、またイラン国内で法人が拘束されている人数を把握しているかお願いいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

まず近藤委員が主体的に判断をしてほしいという話でありますが、もちろんこれは他国から言われて、これは存立危機事態であるとかそういったことを判断するということではなくて、あくまでこれは政府があらゆる情報を総合して主体的に判断をするというのは当然のことだと考えております。

その上でイランにおける法人の話でありますが、日本政府、イランのテヘランで、法人1名が現地時間の1月20日に、現地当局に拘束されたことを確認いたしております。

また、現在イランにおいては、同法人を含めまして、2名が拘束をされております。

2月28日以降も、これら2名の法人とは、私も今週もイランの在日大使とも直接お会いしまして、この法人の早期解放、これは極めて重要な問題だと、しっかりとこれを進めてほしいということを直接要請もさせていただいております。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

はい、この2名の方の早期解放、そして安全確保、保護をぜひともよろしくお願いいたします。

そしてその前に、主体的に政府が決めるんだということに対して外相に言われましたが、なぜこういう言い方をしたかと申し上げますと、やはり再来週、高市総理が訪米をされます。

そしてトランプ大統領と会談されるということでございますが、その時にどういう状況なのかということも含めて、そして過去で考えれば、この情報という点については、イラク戦争の時ですよね。

大量破壊兵器があると、私もまだ学生ぐらいだったと思うんですけれども、その情報を信じておりました。

アメリカは正義だというくらいの感覚で子供の頃は持っていましたので、この情報についても、この点についても、ぜひとも過去の反省も踏まえた上で、しっかりとした情報をとって判断をしていただけたらと思います。

それでは事実確認、また続きます。

イランへの攻撃に関し、米国から日本への第一報はいつあったか。

そしてまたイランへの攻撃に関し、地域対象、攻撃地域ですね。

そしてどのようなものを、人などを対象とした目的としていたかなど、米国から説明があったでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

米国とはイラン情勢を含めまして、平素から様々な事項について意思疎通を行ってきておりますが、その詳細につきましては外交上のやり取りでありまして、お答えを差し控えたいと思っております。

事件発生の翌日、3月1日になるわけでありますが、G7の外相会合、これが朝の7時からだったと思いますが、開かれまして、その際、ルビオ国務長官の方からも、今回の行動等について、また見通し等について、説明も受けているところであります。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

はい、次まいります。

外交上のやりとりで詳細を控えたいということは、よくあることだったと思いますけれども、できる限りの差し支えのない形での情報開示ということも努力をしていただきたいと思います。

それでは、イランへの攻撃に関して、邦人の安否。

イランに在住の方々の邦人の安否確認ができたのはいつでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

2月28日午後3時過ぎに攻撃が始まったわけでありますが、その後直ちに外務省におきましては、私を本部長とします緊急対策本部を立ち上げまして、イラン、そしてイスラエルの大使を中心にした対策本部を立ち上げまして、情報収集に当たってきたわけであります。

その中で、委員のご指摘のように、邦人がどういう状況にあるか、これは極めて重要な課題だと思っておりまして、早速、安否確認等に入ったわけでありますが、インターネットの遮断等によりまして、現地は非常に連絡が困難な状況にありましたが、一人一人何度も確認を取るという作業を様々な手段を使って行いまして、3月1日の時点で、かなりの人間について連絡が取れておりまして、100%、つまり約200人につきまして、全て安否が確認できたのは3月2日ということになります。

なお、日本時間の4日には、イランから出国を希望する日本人2名につきまして、首都テヘランから隣国でありますアゼルバイジャンの首都バクーへの陸路の退避も、無事に行われたところであります。

こういった安否確認から始まりまして、また退避の希望があるかどうかと。

バスの手配も相当早い段階からしておりました。

こういった形で邦人の安全確保には万全を期してまいりたいと思っております。

同時にこの邦人につきましても、その身分によって様々な違いというのはあるわけでありますけれど、例えば、イランで申し上げますと、約200名のうち4分の3程度はもう永住者でありまして、向こうで家族をお持ちになっていて、現地を離れたくないという方が多い。

また大使館の職員、これも21名いるという状況であったり、また国際機関の職員等もいらっしゃるという中で、退避を希望された方は2名であったということであります。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

邦人の安全確保に向けて努力をしていただいているというお話でした。

ありがとうございます。

退避をしたいという方は2名だけであって、現状ではできる限りのことができているということですね。

拘束されている方も含めてということですよね。

ありがとうございます。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

大丈夫です。

はい。

そのまま進みます。

続けてください。

はい。

失礼しました。

はい。

質疑者 近藤和也

次に進みますが、イランへの攻撃に関し、国際法との関係、法的評価ですね。

こちらが予算委員会では度々されていますが、まず少し大臣に事実確認をしたいんですけれども、3月3日の日に、我が方の西村委員との質疑の中で、西村委員が「情報集め次第、この軍事行動についての法的評価について判断できますよね」と。

茂木大臣は昨日、予算委員会の答弁の中で、先制攻撃や国連憲章第51条違反だと明確に答弁をしておられます。

大変これは心強い答弁でありました。

こういったことに当たるのかどうかということも含めて、情報収集をしていただいた上で、評価をしていただけるということでよろしいでしょうか、茂木大臣。

この評価というのは法的評価ということなんですが、こちらについてですね、大臣が答えられましたのが、「イスラエル及び米国が先制攻撃をしたりであったりとか、先制攻撃がこれは国際法違反に当たるというお話をしたわけではありません」ので、先制攻撃だと指摘されたのは田村委員の方でありまして、田村委員というのは2日の日に質疑をされた方のことを指すんですが、こちらのこのやりとりをちょっと見ていまして、「先制攻撃ですね。

先制攻撃はこれは国際法違反に当たるというお話をしたわけではありません」という言葉について、これはイスラエル及び米国が先制攻撃をしたということに対して、「これは先制攻撃ではない」という表現で使われたということで間違いないでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

当時の共産党の田村委員との質疑を振り返ってみますと、田村委員の方から「これは先制攻撃である」というお話がございました。

それに対して私の方からは、これはイスラエル、アメリカだけではなく、イランの方も含めて、今回どういう根拠に基づいて攻撃を行っているのかということについてご説明申し上げて、それぞれの国の案内というか言い方、もし必要でしたらそれについて詳しくご説明も申し上げますが、それをさせていただいたということであります。

それと切り離して、国連憲章の51条においてはどういう事態においてこれが適用されるか、こういうお話をさせていただいたということであります。

委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長)

質疑者 近藤和也

近藤和也君。

近藤和也(中道改革連合・無所属)国連憲章51条の中で、自衛権ですよね。

自衛権、脅威が差し迫っているですとか、脅威の均衡、こういったものが崩れる、このようなことに対して、自衛権での武力行為は、これは排除するものではないということですよね。

答弁者 茂木敏充

茂木敏充(外務大臣)自衛権の行使と、これは何をもって自衛権の行使というかということの判断もあるわけでありますが、そういった形で明らかに自衛権を行使しているということであれば、国連憲章の51条に反することではないと、このように思います。

質疑者 近藤和也

近藤和也(中道改革連合・無所属)明らかにこの自衛権を行使するということについては、これは、この武力行使に当たらないということだと思いますけれども、それで一般論として、先制攻撃は国際法違反ということで間違いはないでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木敏充(外務大臣)あくまで一般論として申し上げますと、この国連憲章の51条における自衛権の行使というものは、これに反しないと、そのように考えております。

委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長)

質疑者 近藤和也

近藤和也君。

近藤和也(中道改革連合・無所属)それでは、今回のイスラエルやアメリカの攻撃は、先制攻撃に当たるのか当たらないのか、現状での判断はいかがでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木敏充(外務大臣)それぞれが、イスラエルで申し上げますと、差し迫った脅威を排除し、イスラエル国民を守るために作戦を遂行した。

これは国連憲章に則り、国際法に従ったものである。

このような説明をイスラエル政府は行っております。

また、イランは、米国及びイスラエルを標的とした一連の言われのない武力攻撃、国連憲章違反及び中東地域における国際の平和と安全の脅威について責任を負う、こう述べた上で、米国は国連憲章第51条に基づき、これらの脅威に対処するための合法的な行動を行ったと、このように説明しているわけでありますが、これ以上の説明というのは、公の場でなされておりませんので、確定的な法的評価を我が国として行うということは困難であると、このように考えています。

質疑者 近藤和也

近藤和也(中道改革連合・無所属)イスラエルの言い分、米国の言い分に対して、日本としてそれを理解している、認めているということでよろしいんでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木敏充(外務大臣)今申し上げたように、これだけの説明で評価をするのは困難であるというふうに私は申し上げております。

いずれにしても、今一番重要なことというのは、事態の早期の沈静化ということであると考えておりまして、そのために我が国としても各国と連携をしながら必要なあらゆる外交努力を行っていきたいと思っております。

翌日にはG7の外相会合も行われました。

今週は冒頭からイスラエル、そしてまたイラン、さらには湾岸国であったり周辺国の大使等とも、私、直接お会いいたしまして、いろんな状況についてお話を伺ったり、我が国の立場ということも明確に申し上げました。

そういった中で、法人の保護に万全を期してほしい、また、退避をする場合の支援も協力をお願い、よろしくお願いしたい、こういったこともしっかりとお伝えをいたしております。

質疑者 近藤和也

近藤和也(中道改革連合・無所属)法人保護がまずは最大限努力していただいて、現在進行形ではこのイランにおける日本人の安全は確保されているということだと思います。

そして周辺国においても、いざという時も含めて自衛隊も今準備していると、こういったことも伺っていますけれども、いずれかの時点でこの法的評価はしていくことになるんだろうなと思います。

こちらも3月3日の日に、我が法の浜地委員の方からですね、この法的評価については、これはしていかざるを得ないんだろう、していくことになるんだろう、行うべきであろう、とその問いに対しまして、高市総理は「今しばらくは時間をいただかないと、現段階で法的な評価ができるものではない」ということでした。

この「現段階で」ということについては、少なくともイランにおける法人の安全、これが大前提ということだと思います。

この大前提の1つが、今前進してきているということだと思いますが、その時は3月3日でした。

今日は6日でございます。

状況は何か進展はしましたか。

答弁者 茂木敏充

茂木敏充(外務大臣)先ほどから申し上げておりますように、法人保護のオペレーション、これはイラン、さらにはイスラエルにおいて、すでに第一弾実行させていただきました。

また周辺国にもいろんな今被害等々が出ているところでありまして、退避を希望される方という方もいらっしゃるわけでありまして、それに対する退避等のオペレーションの準備、これはしっかりと必要な措置でできるような準備というのは進めさせていただいている。

これが現状になると思いますが、法的な評価について申し上げますと、全ての国を見たわけではありませんが大半の国についてどういう発言をしているか、これは私の知っている限り、法的に今回の事態がどうであるという評価をしている国というのは……。

質疑者 近藤和也

近藤和也(中道改革連合・無所属)今回については、かなり多くの国がまだ法的評価できていないということだと思いますが、だからといって日本が先んじて評価をしてはいけないということでは私はないんじゃないかなというふうに思います。

先ほど「支えてきた」ということも言われました。

なぜ今このようなことをずっと繰り返しているかといいますと、再来週ですね。

やはり繰り返しになりますが、高市総理がトランプ大統領と会われる時に、法的評価が定まっていないというままで訪日することが果たしていいのかどうかということ。

そしてこちらも一昨日の報道ですかね。

スペインが「米軍はスペインの基地を貸してほしい」ということに対して、スペインが断ったら貿易は停止するというような、恫喝外交というか、以前歴史で習った砲艦外交といいますか、ありとあらゆることを駆使して、言い方は微妙ですけれども、駆使して自分たちの方向に従わせる行動を一緒に導いていくということが、私は日本にあってはならない。

それこそ日本の法体系に基づく、そして国際法の中で日本が毅然とした行動をすべきだという観点から、この再来週の訪日というのは、ある意味ピンチでもありチャンスといいますか、この日本外交をしっかりと示していく大事な場面だと思います。

その点について何度も何度も伺っているんですけれども、少なくとも大臣は3月2日の日、イランも含めて各国の大使または代理と面会されておられますよね。

はい、情報収集されておられると思いますし、12日の日には高市総理も大使クラスの方々と、中東周辺のですね、大使の方々と会われます。

その中で、昨日ですけれども、総理がドイツのメルツ首相と電話会談を行った際に、イランの攻撃がエネルギー施設を含む民間施設や外交施設などに及び、民間人の死者が出ていることから、高市総理はイランの行動を非難するという報道が出ていました。

人道的なことの非難というのは、これはできるかというふうには思うんですけれども、こちらについては法的評価ということとはまた違うんでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木大臣。

茂木敏充大臣:イランにつきましては、核兵器の開発、これはやめるべきである。

これは我が国の一貫した立場であります。

そしてこれを外交的な努力によって成し遂げる。

そのために、我が国も関係国と連携をしながら、そういった取組を後押しをしてまいりましたし、米国とイランの間の協議という、そういった意味でも重視をしてきたところでありますが、今回の事態に至ってしまったということでありまして、これからも事態の早期沈静化に向けてそういった努力を行っていきたいと思っております。

同時に日米首脳会談について言及があったわけでありますが、昨年の10月にトランプ大統領が訪日をされまして、高市総理との間で最初の日米の首脳会談を行ったところであります。

そこの中でトランプ大統領と高市総理の個人的な信頼関係、私同席をしておりましたが、かなり打ち解けた関係で信頼関係を築くことができたのではないかなとそんなふうに考えておりますし、日米同盟の対処力、そしてまた抑止力を高める、このために努力をしていく。

そして今、国際秩序が揺れる中で安全保障といいましても、例えば重要鉱物であったりとか、さまざまな新しい課題にも共同して対処していく。

こういったことも合意をしているところでありまして、今回高市総理が訪米をされる。

ちょうどアメリカは建国250周年、こういう節目の年を迎えるわけでありまして、そのお祝いも申し上げなければいけないと思っておりますし、改めて今、これはイラン情勢に限らず国際情勢が様々な形で揺れております。

我々が築いてきた国際秩序、これに対する挑戦が続いているわけでありまして、そういったことも含めてじっくりと意見交換をする、そういう場になればと思っております。

同時にこの日米同盟、そこの中でまた日米間の協力を経済安全保障であったりとか、他の分野に広げる。

同時にちょうど「自由で開かれたインド太平洋」の構想、2016年当時の安倍総理が打ち出したわけでありますが、これから10年が経つという中で、この自由で開かれたインド太平洋に関しても、当時とはまた違った課題も増えてきているわけでありますが、この自由で開かれたインド太平洋実現に向けた両国のコミットメントというものも確認できればと、こんなふうに思っております。

委員長 國場幸之助

國場幸之助委員長:近藤和也君。

質疑者 近藤和也

近藤和也:トランプ大統領と個人的に仲良くなることは大事だと思います。

私もアメリカは大好きですし、その国のトップとしっかりとした信頼関係を築くことは大事だと思いますけれども、この次の質問に続きますけれども、少なくとも今のトランプ氏のこの関税政策ですね、この貿易政策については、日本はそれこそ茂木大臣と私で何度かやりとりさせていただきましたが、日米貿易協定については相当このじくじたる思いが私がございますが。

その点について茂木大臣は今どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

日米貿易協定の当時の責任者の一人として、そして昨年からあれやこれや関税をどんどん引き上げてきた、ある意味同活外交に近いような形で、日本があれやこれや振り回されてきたということについて、この信頼関係というのはずっと強固なままなんでしょうか。

いかがでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

米国によります一連の関税措置、これが日米貿易協定であったりとか、WTOとの関係でどうかということで、日米貿易協定、私が担当させていただきましたので、個人的にじくじたる思いを持っているかどうかということについては控えたいと思いますが、いずれにしてもこの米国によります一連の関税措置と日米貿易協定であったりとかWTO協定との整合性については、深刻な懸念を有しているというのは事実であります。

その上で対外交渉、私も例えばCPTPP、これをまとめる責任者としてもやってまいりました。

日英のEPAもやりました。

日米貿易協定もやってまいりました。

そういった中で対外交渉で重要になることというのは、いかにしてまずは我が国の国益、これをしっかりと確保するか。

その上で双方の利益、それは違っておりますから、それぞれに全く同じ関心ではないという中で、双方がゼロサムゲームではなくて、ウィンウィンになるためにはどうしたらいいか。

そういう工夫をしながら、双方の利益を踏まえた合意に達して、その合意を誠実に実施して、移行していくということであると。

こんなふうに考えているところであります。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

日米貿易協定からの流れについては深刻な懸念、そして個人的なところとしては控えたいと。

素晴らしいということは言えずに控えたいということが一つの答えなのかなというふうに思います。

それでは最後の質問に参りますが、アメリカで性的虐待などの罪で起訴され、その後死亡したジェフリー・エプスタイン氏をめぐる問題について、米連邦議会でクリントン氏やヒラリー氏が証言を求められたり、そしてまたサマーズ氏が米企業の取締役を辞任したことをはじめ、キャソリン・ルムラー氏がゴールドマン・サックスの最高法務責任者を辞任するなど、影響が世界の政財界に及んでいます。

また、国連人権理事会が任命した独立専門家パネルでも、女性や少女に対する残虐行為の規模、性質、組織性、世界的な広がりは、国際的な広がりは極めて深刻であり、その多くは人道に対する罪の法的基準を満たす可能性があると表明するなど、世界の中でも人道的な問題として今捉えられてきています。

日本政府としても、日本人が関わっているかどうかということは抜きにして、この問題をどのように現在捉えているのか認識を伺います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

エプスタイン文書並びにそれに関する様々な報道については、全てではありませんが、ある程度私も承知をしていると思っております。

こういった事態、何というか、あってはならないことだと、こんなふうに考えておりますが、日本政府の関係者が関与しているかといいますと、外務省としてその点については承知はいたしておりません。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

ありがとうございました。

原田直樹 (中道改革連合・無所属) 24発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

次に原田直樹君。

質疑者 原田直樹

中道改革連合の原田直樹です。

今回の衆院選で初当選し、本日初めて国会質疑に立たせていただきます。

我が国の外交の発展に資する議論ができるよう、委員長はじめ、皆様の御指導を賜りながら、精進をしてまいりたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

また、本日の委員会開催にあたりまして、開催日程の確定が昨日夕方になりましたので、質問の事前通告が通例よりも大幅に遅いタイミングとなりました。

委員会の円滑な実施に向けてご尽力をいただいた外務省職員の皆様はじめ、関係者の皆様に心より御礼を申し上げます。

それでは本題に入らせていただきます。

はじめに対中外交についてお伺いいたします。

日本と中国は互いに重要な隣国であり、共に北東アジアに位置する経済大国として、地域の平和と繁栄のため、どこまでも協調を模索していくべきであると考えております。

高市総理は、施政方針演説の中で、「中国とは戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築していくことが、高市内閣の一貫した方針です。

重要な隣国であり、様々な懸案と課題があるからこそ、意思疎通を継続しながら、国益の観点から冷静かつ適切に対応してまいります」と述べられました。

また、茂木外務大臣の外交演説の中でも同様の趣旨のお話がございました。

一方、昨年11月7日の高市総理の国会答弁をきっかけとして、中国政府の対日姿勢が硬直化し、例えば、中国人観光客に対して日本への渡航自粛を呼びかけるなど、日中関係が一気に冷え込み、各方面へ影響が出ていると認識をしております。

そうした状況を踏まえて、大臣にお伺いいたします。

日中関係の現状について、政府としてどのように認識しておりますでしょうか。

特に日中間に存在する様々な懸案と課題について、具体的にどのような認識をお持ちでしょうか。

また、そうした現状を踏まえた日本政府としての対中外交の基本姿勢について教えてください。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

原田委員と初めて質疑をさせていただくということでありますが、原田委員は日本の大学ではなくて北京大学を卒業されたり、またソウル国際大学で修士課程を修了されたり、東アジア情勢について非常に詳しい委員であると、このように承知をいたしております。

そういった意味では、東アジアの今の情勢等々よくご覧になっていると思いますが、中国との間で戦略的互恵関係を包括的に推進をし、そして建設的かつ安定的な関係を構築していく。

これは何度も日中間で確認していることでありますが、この方針、日本政府として一貫をしているところであります。

中国との間では、尖閣諸島情勢を含みます東シナ海であったり南シナ海における力、または威圧による一方的な現状変更の試みであったりとか、我が国周辺での一連の軍事活動を含め、数多くの懸案や課題が存在しております。

中国は日本とのまさに隣国でありますから、これは隣国の間というのは、日中に限らず、日韓であっても、ヨーロッパのそれぞれの国であっても、懸案とか課題というのは抱えているものでありまして、そういった懸案や課題があるからこそ、意思疎通が重要であると、そのように今考えております。

ご案内のとおり、中国は今まで、例えばオーストラリアとの間でかなり揉めていた時期があったりとか、他の国との間もそうでありますが、我が国としては、中国との様々な対話について常にオープンでありまして、こうした姿勢の下、今後も国益の観点から、冷静かつ適切に対応していきたいと、こんなふうに考えております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

私は、昨年1月に、当時の自民党森山幹事長、公明党西田幹事長を中心とする訪中団の一員として、北京で行われた日中与党交流協議会に出席をいたしました。

全3日間の日程で、李強首相、王斉根全国政治協商会議主席など、多くの要人とも会談を行うことができ、中国側もこの交流を重要な機会として捉えていることを強く感じました。

会談においては、日本側から中国側に対して、さまざまな懸念事項についての要望を幅広く伝えてまいりました。

今、大臣からも言及がありました、東シナ海や南シナ海における安全保障上の懸念、水産物や和牛など日本産食品の輸入規制の撤廃に向けた要望、反スパイ法による法人拘束事案に対する懸念、そして日本人学校児童等の殺傷事件に関連する法人保護の強化の要望など、幅広い分野の懸念について、主張すべきことは主張する率直な意見交換が行われたと考えております。

こうした外交努力もあり、懸念の解消に向けて少しずつ事態が動いておりました。

例えば昨年6月には、中国政府が日本産水産物の輸入解禁に関する公告を発出し、アルプス処理水放出後、約2年ぶりに輸入再開が実現できる方向となりました。

また、翌7月には、日中動物衛生検疫協定が発効し、牛肉についても同じく輸入再開の目処が立ちました。

しかし、こうした動きも、昨年11月の総理答弁をきっかけに、状況が一変してしまったと把握をしております。

ここで改めて、日中間の諸課題、国内事業者のなりわいに直結をする諸課題について、現在の状況を詳細に確認させていただきたいと思います。

はじめに、反スパイ法による法人拘束事案についてお伺いいたします。

近年、国家の安全に危害を与えたなどの理由で、中国国内において日本人が拘束される事案が相次いでおり、現在も複数の日本人が拘束されている状況にあります。

どのような行為が国家の安全に危害を与えたとして違法とみなされるのかが明らかにされておらず、日本企業の活動や人的交流に大きな影響を及ぼしております。

また、日中間の緊張が高まる中で、こうした問題が両国関係の悪化にさらに拍車をかけることも懸念されております。

拘束されている法人の早期解放に向けて、日本政府としてどのような外交を行っているのか、また、中国側に対して、透明性ある司法手続きをどのように求めているのか、政府の対応について説明を求めます。

政府参考人 上田大臣官房参事官

上田大臣官房参事官。

お答え申し上げます。

2014年11月に、いわゆる反スパイ法が施行されて以降、そして初めて法人拘束が確認されました2015年5月以降、17名の法人が拘束されたことを確認いたしまして、そのうち11名が帰国済み、1名が服役中に病気で亡くなられております。

その結果、現在帰国に至っていない法人の数は5名でありまして、その5名の全員が服役中という状況にございます。

政府といたしましては、法人保護の観点から領事面会の実施、ご家族など関係者との連絡など、できる限りの支援を行っているところでございます。

また、中国側に対しましては、さまざまなレベル、機会を通じまして、法人の早期釈放や司法プロセスにおける透明性の確保を含め、我が国の厳正な立場を強く申し入れてきておりまして、引き続き、そのような働きかけを粘り強く実施していく考えでございます。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

続いて、中国によるデュアルユース品目の輸出規制について伺います。

政治的緊張を背景に、中国政府が半導体の材料やレアアースなど、デュアルユース品目の対日輸出管理を強化しています。

日本はレアアースの約6割を中国に依存しており、経済界からは供給が止まれば極めて重大なリスクになるなど、強い懸念の声も上がっております。

さらに、今回の措置は、単なる輸出管理ではなく、日本の安全保障政策への牽制という側面を持つとの分析も示されており、日本企業のサプライチェーンや投資環境にも大きな影響を及ぼしかねません。

政府としてこうした中国の輸出規制の動きをどのように分析しているのか、また我が国の産業への影響をどのように評価し、どのような外交的対応をとっていくのか、政府の見解を伺います。

政府参考人 野村大臣官房審議官

野村大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

今委員からご指摘ございました中国政府による一連の輸出管理の措置でございますが、これらは我が国のみをターゲットとした一連の輸出管理措置は国際的な慣行と大きく異なるもので、決して許容できないというものでありまして、強く抗議をするとともに措置の撤回を求めているところでございます。

中国による一連の措置の日本経済への影響については、現在精査を行っているところでございますが、日本と中国は隣国であり、隣国ゆえに懸念と課題があるということで、対話が重要であるというふうに考えております。

このような輸出管理の強化につきましては、今後とも同盟国である米国あるいはその他の同志国とも連携するとともに、中国とは対話を継続しつつ、国益の観点から冷静かつ適切に対応を行っていく考えです。

以上です。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

最後に日本産食品の輸入規制について伺います。

中国は日本産水産物の主要な輸出先であります。

約2年間に及ぶ禁輸措置の後、やっと輸入再開かと思った矢先の再びの輸入禁止は、第一次産業に従事する漁業者の皆様をはじめ、関係者に対して非常に大きな経済的・心理的ダメージを与えました。

新たな販路開拓の努力などもなされていると承知をしておりますが、国内の事業者には様々な影響が出ていると思われます。

外務省はじめ政府は、その影響の全体像を把握されているのでしょうか。

また、影響を受けている事業者等に対する手当は十分に行われているのでしょうか。

資金繰りや販路開拓など、経営支援についてどのように取り組まれてきたのか。

水産物に限らず日本産食品の輸入禁止措置全般について、これまでの取組状況及び輸入再開に向けての今後の見通しをどのように考えているかお伺いいたします。

政府参考人 野村大臣官房審議官

野村大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

ただいま委員から御指摘いただきました中国の一連の措置でございますけれども、まず水産物の輸入規制に関しましては、2024年の9月に日中両政府で発表した日中間の共有された認識がございますので、これをしっかり実施をしていくということが何よりも重要であると考えております。

政府としては、引き続き中国側に対して日本側の輸出関連施設の速やかな再登録ですとか、あるいは輸出の円滑化について働きかけを続けていくとともに、全体ということで残された10都県の農産物・農水産品の輸入規制がございますので、この撤廃などを強く求めていく考えです。

それから、委員からも冒頭御指摘があった牛肉の対中輸出に関しましても、昨年の7月になりますけれども、輸出再開の前提となるこの日中の動物衛生検疫協定が発効したところでございます。

実際の輸出再開までまだ一定の手続きは残されておりますけれども、関係省庁とも連携をしながら、この動物衛生検疫協定の発効を踏まえて中国との関連の協議を引き続き推進できたいと考えております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

ちょっと細かく事前通告ができておりませんでしたが、第一次産業の事業者をはじめ、流通や加工などサプライチェーン上の様々な事業者の方に影響が出ていると思いますが、そうした影響の全体像ですとか、そうした事業者に対する何か国としての支援について、こちらについてはいかがでしょうか。

政府参考人 野村大臣官房審議官

野村大臣官房審議官。

こういった中国のいわゆる措置の影響につきましては、政府としてもしっかりと精査をしながら、関係の事業者の方々とも一措置をしていきたいと考えております。

個別の動向については企業の経営もかかわる話ですので、この場で申し上げることは控えたいと思いますが、事例にしましても、政府として、外務省としても関係省庁としっかり連携をしながら対応していきたいと考えております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

中国との間に存在するさまざまな懸念事項について、改めて状況を確認させていただきました。

こうした日本国民の実生活や国内事業者のなりわいに直結する課題については、一日も早く懸念を払拭できるよう、政府による引き続きの粘り強い取組を期待いたします。

しかしその一方で、先ほどから申し上げているとおりではありますが、昨年11月の総理の答弁をきっかけとして強い反発が示され、現在日中間の政治的緊張は出口の見えない状況にあると言っても過言ではありません。

私はそのことをもって政府の対応を批判したり、揶揄をしたりするのではなく、これからどうしていくのかという視点で考えていくことが重要であると思います。

中国側とのコミュニケーションのチャンネルが非常に限られていることもお伺いしております。

中国政府関係者はもとより、学者など有識者も含め、日本政府が接触を図ることが非常に困難であるという状況です。

茂木大臣は外交演説の中で、我が国としては中国とのさまざまな対話についてオープンですとおっしゃいました。

先ほどもそうした答弁をいただきました。

こうしたオープンな姿勢であることはもとより、あらゆる方法を駆使して、より積極的、能動的に対話の糸口を探る努力をしていくべきであると私は考えております。

政治や経済のレベルでの話し合いが困難であれば、日中双方の国益に反する可能性が限りなく低い分野、後者分野での交流に糸口を見出していくことも一つの有効な手段であると考えます。

具体的には、文化交流、青少年交流、場合によっては環境協力なども含まれると考えており、これまでも日本と中国の間では、そうした分野での交流や協力を積み重ねてきた実績があります。

政府が主導するものに限らず、民間主導の交流をバックアップすることも含め、広く検討・推進することが重要であると考えます。

こうした考えに基づき質問いたします。

比較的交流や協力を行いやすい分野での日中間での取組に関する現状と今後の見通しについて、政府の説明を求めます。

政府参考人 野村大臣官房審議官

野村大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

今、委員から御指摘いただきました文化交流、青少年交流、あるいは環境協力、そういった分野、これまでもいろいろな形で交流、あるいは協力を進めてきたということは御指摘のとおりでございます。

我が国として中国との様々な対話についてオープンの姿勢で臨んでおりますので、こういった文化交流、青少年交流、あるいは環境分野への協力とは促進されるべきだと考えております。

そういう意味では、先般委員から御指摘のあった中国政府による一連の措置、日本への渡航の自粛ですとか、あるいは留学への注意喚起ですとか、そういったことは二国間の人的交流を萎縮させかねない効果ということもございますので、こういったことについては中国側に申し入れを行い、適切な対応というものを先方にも求めてきているところでございます。

政府としては引き続き、一層が重要であるという立場を堅持しながら、適切に対応していきたいと考えております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

今、さまざまな答弁をお伺いしている中でも、日中2カ国によるバイラテラルの関係構築において、今、現実的に日本が切ることのできるカードは非常に限られているという印象も受けました。

そうした状況にあって、第三国を巻き込む形での外交努力も、日本が取り得る有効な選択肢の一つであります。

中でも韓国は、同じく北東アジアに位置する日中双方にとっての隣国であり、日本と基本的な価値観を共有するパートナーでもあります。

日中2カ国に、その韓国を加えた日中韓3カ国によるマルチの関係構築について、続いてお伺いいたします。

日中韓3カ国の協力は、1999年に小渕総理の提案により、ASEANプラス3首脳会議の際に、日中韓3カ国の首脳朝食会を開催したことが、その具体的な取組の沿源です。

2008年には初めて単独開催となる日中韓サミットを開催し、その後、全9回にわたってサミットの開催実績を積み重ねてきました。

日中韓の協力も、大局的な視点から地域のみならず、世界の平和と繁栄にとって重要であります。

日中韓サミットの議長国として、引き続き着実に取組を進めていく用意がありますとおっしゃいました。

日中韓サミットの開催に向けた、日本の議長国としての取組の進捗状況について、大臣のご説明を求めます。

また、これは付随してですが、外交演説での大臣のお話、今、引用させていただきましたが、この本委員会における国際情勢に関する報告の中では、日中韓3カ国の協力、また具体的にこのサミットというお話には、特段言及がございませんでした。

この点について、何か背景や理由等があれば、併せて御説明をお願いいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

まず、先ほどからの議論を聞いておりまして、厳しい状況だからこそ、さまざまなチャンネルを生かしたり、さまざまな方法を駆使していくというのは極めて重要なことだと考えておりまして。

思い返してみますと、日中国交正常化、1972年田中総理の当時でありましたが、その前に、公明党の当時の竹入委員長をはじめ、中国を訪問して、いろんな人事を作っていただいた。

これも、日中国交正常化につながる一つの大きな要因になったのではないかなと考えておりまして。

当時の周恩来首相、「水を飲むときには、井戸を掘った人のことを考えて感謝をして飲もう」と、このような話をしていたのを記憶しているところであります。

それで、日中韓サミットについてでありますが、本会議におきましてはこの日中韓サミットについて言及をさせていただきましたが、本会議での外交演説と、こちらで行わせていただきます国際情勢報告、いわゆる所信でありますが、大体慣例で時間が決まっておりまして、全く同じことは言えないというか、ある意味少し短く簡略化するという意味で言及をしなかったわけでありますが、これは時間の制約によるものでありまして、日中韓サミットの重要性というものを軽視するとか否定をする、こういうものではございません。

今、日本が議長国という立場にあるわけでありまして、日程等についてはまだ決まっておりませんが、引き続き日中韓両国と適切にコミュニケーションをしながら、できればそういった会議も持てるようなきっかけをつくっていければと考えております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

この日中韓サミットでありますけれども、いわゆるサミット、首脳会談に加えて、21の閣僚級会合が存在しております。

このサミットについては、開催頻度は、開催をした翌年に次の会があるときがあれば、5、6年開くこともあり、開催頻度はまちまちでありますけれども、必ずしもその動きに合わせてではない別の動きとして、21の分野において閣僚級会合が存在しております。

実際に昨年も、情報、環境、農業、経済貿易など複数の分野で、この閣僚級会合の開催実績がございます。

特に保健分野については、参加者のレベル調整が必ずしも閣僚の参加ではなかったと伺っておりますが、昨年の12月、つまり11月の総理答弁よりも後のタイミングでも開催がされた実績があると、このようにお伺いしております。

こうした日中韓閣僚級会合の開催というのも、非常に現実的な選択肢の一つであると考えておりますが、今後の開催について、こちらも取組の進捗状況をお聞かせください。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

委員のご指摘のとおり、日中韓の枠組み、さまざまな閣僚級会合等ございまして、気候変動といったグローバルな課題、そして少子化といった3カ国に共通する課題を含みまして、幅広い協力について議論がなされております。

現在、経済、環境、さらには観光、文化。

21の閣僚級協議を有しているところであります。

現下の情勢はあるものの、様々な課題について率直に対応を行い、未来志向の交流と協力を推進することは、3カ国の共通の利益でありまして、地域国際社会の平和と繁栄にとっても、非常に重要であると考えております。

例えば少子化、こういう問題で言いますと、日本はある意味少子化の先進国というか、一番最初に少子化という課題に直面しておりますが、中国も少子化、こういった問題が非常に深刻な問題になってきている。

様々なノウハウを交換したりとか、そういうことは極めて有益だと考えておりまして、外務省として、関係省庁と連携をしながら、さまざまな分野で、日中間3カ国の実務者協議であったりとか、閣僚級協議を行うべく、粘り強く取組を進めていきたいと、こんなふうに思っております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

日中間3カ国で進める人的交流の枠組みの一つに、キャンパスアジアという大学間交流事業がございます。

2030年末までに、3万人の参加を目指して進めているとお伺いしておりますが、このキャンパスアジアの現状と今後の見通しについてもご説明をお願いいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

キャンパスアジアについてお話しありましたが、委員もご参加されたということでありまして、将来を担う若者を中心とした重層的な人的な交流は、日中韓の未来に向けた相互理解と信頼を育む礎でありまして、困難な時期においても課題解決に向けた新たな発想を生む力にもなってくるのではないかなと。

文化的には、それぞれ日本のアニメであったりとかコンテンツであったりとか、また韓国も素晴らしいものを持っていたり、中国もそれぞれにいいものを持っていると。

そしてまた、そういったことに対して若い年代ほど共感をし合うこういう部分も私はあるのではないかなと思っておりまして。

このキャンパスアジア、委員の方がよくご存じだと思いますが、日中間3カ国の間で始まった大学間の交流のプログラムでありまして、今や東南アジアにも拡大をしていっているというところであります。

2024年の日中間サミットでも、2030年度末までに3万人の学生の参加を目指すことを目標として、参加国の首脳が一致したところであります。

このような厳しい情勢にあるからこそ、若者を中心にした人的交流を引き続き着実に進めていくということは極めて重要だと、そう考えております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

今、大臣からもご指摘いただきましたけれども、私もキャンパスアジアの卒業生でございます。

東京大学の大学院に在学中に、中国の北京大学、韓国のソウル大学に留学をし、ダブルディグリーという制度を活用して、現地のソウル大学からも修士号を授与されました。

留学中は国際関係を専攻して、中国や韓国の学生と自由闊達に議論を重ねてまいりました。

当然、政府の立場を代表するわけでもなく、当時は政治家でもなく、学生としてお互いに自由に自分の意見を述べ合い、また耳を傾け合い、そして同じ釜の飯を食って、相互理解と友情を深めてまいりました。

大臣からも今ご答弁いただきましたけれども、厳しい状況であるからこそ、しっかりこうした人的交流を継続・拡大をしていけるように進めていただきたいと、このように思っております。

最後にテーマを変えて、核軍縮に向けた日本の取組についてお伺いいたします。

全世界の核兵器の数は、冷戦期の1986年に最も多く約7万500発でしたが、核兵器不拡散条約をはじめとする国際社会の不断の努力により、現在約1万2千発強まで減少してまいりました。

一方、近年は国際的な安全保障環境が厳しさを増しており、冷戦終結後から継続をしてきたこの核兵器の減少傾向が停滞し、むしろ逆転をしていく可能性が高いという非常に厳しい現実がございます。

本年の2月5日、世界の核兵器の9割以上、圧倒的多数を保有しているアメリカとロシアの間での核軍縮合意、新戦略兵器削減条約(新START)が、その後継条約がないままに失効いたしました。

また、第3の核保有国である中国は核戦力に関する一切の客観的な情報を開示しておりませんが、各種調査によれば急速に核戦力を増強しております。

アメリカ国防省の2022年の報告書によれば、現在約600と言われている核兵器が2035年までに1500発まで急増するという可能性も指摘をされております。

そのほか、イギリスやフランスにおいても核戦略の変更、また北朝鮮が既に進めているこの核開発、こうした厳しい状況に置かれております。

こうした大変に厳しい安全保障環境の中ではありますが、核兵器のない世界を目指した取り組みを継続していくことは、唯一の戦争被爆国である日本が国際社会において果たすべき重大な使命であると考えております。

厳しい状況に置かれているからこそ、80年前に広島・長崎で起こった被爆の実相を世界の人々に伝え、核軍拡に歯止めをかけ、長期的な核軍縮の潮流を起こすための努力を継続することが、日本にしか果たすことのできない使命であると私は確信をしております。

こうした点を踏まえて、核廃絶に向けた日本の取組について大臣に質問いたします。

現在の核軍縮をめぐる国際情勢をどのように認識をしているか、また日本としてどのような外交努力を行っていく考えなのか。

政府の基本的な見解と大臣の決意をお聞かせください。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

核兵器のない世界に向けた国際社会の取組、これを主導していくということは、唯一の戦争被爆国である我が国の使命であると、このように考えております。

核兵器のない世界に向けた道のり、一層厳しさを増しておりますが、だからこそ我が国は、委員の方からも、中国が核をさらに増強する、またフランスが今核戦略について見直しを行う、こういった中で、核兵器保有国、核兵器国と非核兵器国が広く参加をする、核兵器のない世界に向けた唯一の普遍的な枠組みでありますNPTの維持・強化のために、7月のNPT運用検討会議において積極的な役割を果たしていきたいと思っております。

このところ、検討会議においてきちんとした共同のペーパー等が出されていない、こういったこともよく考えなければいけないなと、こんなふうに思っているところでありますが、さらに長年にわたって多くの国から賛同を得てきました。

核兵器廃絶決議、核戦力の透明化の向上など、核兵器国を巻き込んだ取組、さらには被爆の実相とお話もありましたが、その理解促進といった現実的で実践的な取組を重ねていく。

このことが重要だと思っておりまして、そこで日本が主導的な役割を担う、これは当然日本に課せられた責務であるとこんなふうに考えております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

今大臣からも核兵器不拡散条約NPTについて御答弁をいただきました。

大臣からも御指摘があったとおり、このNPTですが、前回2022年の運用検討会議では、1970年の条約発効後初めて2回連続で合意形成に至ることができず、また昨年開催された準備会合でも、合意文書、来月運用検討会議が行われますが、その方針となる合意文書を採択できないまま閉幕することとなりました。

日本は唯一の戦争被爆国として、非核兵器国の橋渡し役としての使命を果たして、NPT体制の信頼維持に貢献していくことが非常に重要な使命であると考えております。

最後に、このNPT運用検討会議における合意文書の採択が非常に難しくなっておりますけれども、その大きな要因の一つとして、全会一致によるコンセンサス方式というものが、全会一致ですので、なかなか合意を得られない文書の採択ができないという状況が続いております。

けれども、このコンセンサス方式による合意文書の採択以外に、何かスモールステップでも少しずつ前進をしているというアピールをすることができれば、NPT体制の信頼維持に向けた貢献ができるとこのように考えておりますが、この点について政府の御認識をお聞かせください。

政府参考人 外務審議官

外務審議官。

委員御指摘の来るNPT運用検討会議における成果につきまして、おっしゃるとおり、あるコンセンサス方式となっておりますけれども、それ以外での成果の在り方につきまして、現時点で我々具体的にお答えすることができる段階ではございませんけれども、それでもNPT体制の維持強化のために、我が国がこれまで積み重ねてきた核兵器のない世界に向けた国際賢人会議での議論、ここで提言等をいただいております。

あとそれから長年にわたり多くの国から賛同を得てきた核兵器廃絶決議など、これも様々な核兵器国、非核兵器国を交えてさまざまな議論をしてきておりますので、そういった知見を我々活かしまして、運用検討会議議長とも連携をして、核兵器国、非核兵器国双方が合意できる点を見出せるように積極的な役割を果たしていきたいと思っております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

日本が唯一の戦争被爆国として、核なき世界の実現に向けたリーダーシップを発揮していくという決意・覚悟を委員の皆様とも共有をさせていただきまして、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

金城泰邦 (中道改革連合・無所属) 26発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長):次に金城泰邦君。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦(中道改革連合・無所属):おはようございます。

中道改革連合の金城泰邦でございます。

本日は中道改革連合としての初めての質問になります。

このような機会をいただいたことに感謝申し上げます。

また、茂木大臣におかれましては、しっかりと日本の外交を力強く推進していく大臣として、ますます頑張っていただきたい。

そういった思いから質疑に立たせていただきますので、よろしくお願いいたします。

質疑にもありました、このイスラエル及び米国によるイランへの攻撃についてでございます。

周知のことでありますが、イスラエル及び米国は、2月28日にイランに対する大規模な軍事攻撃を開始いたしました。

イラン側もイスラエルや中東諸国の米軍基地に報復攻撃をするなど、攻撃の応酬が続いているところでございます。

そういった状況でございますが、イスラエル及び米国の攻撃と国際法における法的評価について、先ほど来議論がありました。

なかなか厳しい状況の中で、総理の答弁を見ても、我が国として法的評価することは差し控える旨の答弁がされている状況ではありますが、我が国のスタンスとして、国連憲章の2条4項における全ての加盟国に対する武力行使を禁止しているそういった国連憲章は、51条において武力攻撃を受けた際の自衛権行使は認めるが、しかしながら、攻撃を受ける前に武力行使を行う先制攻撃を認めてはいない。

そのことについて、米国の国際法学会は、今般のイスラエル及び米国によるイラン攻撃については、先制攻撃の国際法上の根拠も存在しないと非難をしている状況で、総理の答弁からは今差し控えるという状況がありましたが、我が国としてはこれまでこの武力行使に対して、例えばロシアによるウクライナ侵略あるいは中国の東シナ海・南シナ海での活動を、一方的な現状変更の試みとして非難してきた経緯がございます。

ですので、この今般のイスラエル及び米国によるイラン攻撃について評価することを避けるという姿勢は、今後国際社会の方からダブルスタンダードということで批判されるようなことを懸念しております。

そういった懸念を招かないためにも、いずれかの時点でこの評価をする必要があるというふうに考えておりまして、我が国はこれまで戦後80年以上の間、平和国家としての道をしっかりとつないでまいりました。

先人の方々のご苦労も大変にあったかと思います。

今後も日本は平和国家としての立ち位置をしっかりと世界に示していく必要があると考えておりまして、その意味からも、茂木大臣の方から日本が平和国家としてのスタンスを表明していただく必要があるなと考えておりますので、質問させていただきます。

見解を伺いたいと思います。

茂木外務大臣。

答弁者 茂木敏充

茂木敏充(外務大臣):我が国が戦後80年にわたって平和国家として歩みの道を歩み、また国際社会の平和と繁栄に向けて様々な貢献をしてきた。

これは国際社会から高く評価をされている点だと、このように考えております。

ロシア、中国について言及がありましたが、ロシアによるウクライナ侵略、2022年2月24日、この時はもうロシアの軍隊がウクライナの領土内に入る。

そしてその状況が今も続いている。

そして2月24日当日にはG7の首脳によりまして、これを非難する決議、これも出されたわけであります。

また、中国について申し上げますと、これは金城委員もご案内のとおり、尖閣諸島をはじめ、この中国が東シナ海、南シナ海において、力または威圧による現状変更の試み、これを強めている、また軍事活動を活発化させている。

このことは間違いない事実だと、このように考えているところであります。

一方、今回のイランの事態でありますが、現在、我が国は詳細な事実を十分に把握する立場にない。

これは多くの国がそうだと思います。

先ほども答弁をさせていただきましたが、大半の国が今、国際法的にどうであると、こういう評価を下している国というのは、極めて少ないんじゃないかなと思っております。

他国がそうだからということはありませんけれど、我が国としても、そういった詳細な事実を把握する立場にないことから、確定的な法的な評価を行うことは困難であると、このように考えております。

いずれにしても、今何よりも重要なこと。

これは私、多くの国のカウンターパート、外相であったりとか、また大使館とも話をしているところでありますけれど、これは事態を早期に鎮静化を図ることでありまして、我が国としてもそのために必要なあらゆる外交的努力、これを続けていきたいと考えております。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦(中道改革連合・無所属):答弁ありがとうございます。

一刻も早い事態の鎮静化、これは必要だと思いますし、それを一番先頭に立って進めていくのが、我々平和国家日本の役割だと思っております。

大臣にはしっかりとまた頑張っていただきたいと思っております。

現在、そのイランで起きている状況、先ほど来もやりとりがありました中東地域の邦人保護につきまして、外務省によりますと、現在はこのイランには約200人、そしてイスラエルには約1000人、イラン及びイスラエル周辺の9カ国には約7700人の邦人がいるということを伺っております。

今月1日の外務大臣臨時会見におきましては、茂木外務大臣は邦人保護については既に退避に向けた準備を、首都アンマンに陸路で退避した旨も発表されております。

また4日には、イランの首都テヘランから隣国アゼルバイジャンへ日本人2名が退避した旨も発表されております。

イランによる湾岸地域の米軍基地を狙う攻撃に伴い、そして民間施設への被害、これが広がる中で、今後も中東地域の邦人保護に全力を注ぐべきであると考えますけれども、先ほど大臣の方からも答弁の中でありました、やはり残りたい方もいらっしゃるという現状もあろうかと思いますが、そういったことも含めて中東地域の邦人保護につきましての今政府の認識、それと現在の取組状況について改めて確認をしておきたいと思います。

政府参考人 上田大臣官房参事官

上田大臣官房参事官、お答え申し上げます。

政府といたしましては、事態の発生以降、邦人保護に万全の体制で対応に当たってきているところでございます。

まず、危険情報については、イランの危険情報を1月16日の段階でレベル4「退避勧告」、そしてイスラエルの危険情報を2月28日にレベル3「渡航中止勧告」に引き上げました。

アラブ首長国連邦、オマーンにおきまして、イランによる民間施設や外交施設等への攻撃が発生し、情勢が悪化していることを踏まえまして、これらの国の危険情報をレベル3「渡航中止勧告」に引き上げたところでございます。

邦人の安否につきましては、委員御指摘のとおり、イランにつきましても200名の在留邦人がいらっしゃいますけれども、全員と連絡を取りまして、その安全を確認しておりますし、現時点で邦人の被害は確認されておりません。

周辺国についても外務省から、あるいは大使館から在留邦人向けにメール等で集中的に注意喚起を行いまして、これまでのところ邦人の被害は確認されていない状況でございます。

こうした中、希望者を募りまして、委員御指摘のとおり、イラン・イスラエルから邦人退避をさせていただいたところでございます。

それから周辺国においては、現地の国際空港の閉鎖などにより、出国が困難な状況になっていらっしゃる方もおられるということで、日本政府といたしましては、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦に滞在される邦人の方々のうち、希望される方々につきましては、サウジアラビアのリヤド及びオマーンのマスカットへの陸路での輸送、そしてリヤド及びマスカットからチャーター機による東京までの輸送を行う方針で準備を進めているところでございます。

さらに、在外公館を通じまして、定期的な安全情報や空港フライトの状況を、在留届を提出される方々、あるいは旅レジ登録者の方々に向けて随時発信をしてきているところでございます。

引き続き、安全に関わる現地の状況、邦人のニーズ、こうしたものを踏まえつつ、邦人保護に万全を期していく考えでございます。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

若干補足をさせていただきますと、日々状況というのは変わっております。

例えば昨日は、ドバイのエミレーツ航空が臨時便といいますか、これを運行して250名近い邦人の方が昨晩11時ぐらいに帰国されたということでありますし、またこういったドバイのエミレーツであったりとか、アブダビのエティハド、こういった航空会社が飛行機を飛ばせるかどうか、こういう状況もあります。

もちろん、そういうことがない場合に備えて、きちんと政府としてチャーター機を準備をする、こういったことを進めておりますし、また、イランによる攻撃、これも色々な情報があるところでありますが、初動の段階から比べると少し減ってきているのではないかと。

こういう状況で、そんなことも含めてですね、邦人の方々の帰国の意向であったりとか、退去の意向というのも、日々変わる可能性、こういうのもあるわけでありまして、そういった全体の状況を見ながら、また個々の邦人の方々がどういう思いというか、帰りたいと思うのか、それともやはりこの状況だったら残っていいと考えるのか、これは変わる可能性もありますので、定期的にこういった状況について把握をしていきたいと思っておりますし、それぞれの方の置かれている状況というのは違っているわけでありまして、例えばご高齢の方であったりとか、また、妊婦の方であったりとか、小さいお子さんをお持ちの方であったりとか、そのニーズというか状況に従って優先度をつけながら、またそういったニーズを踏まえながら、退避のオペレーションといいますか、支援というのは万全の体制で行っていきたいと、こういうふうに思っております。

委員長 國場幸之助

金城泰邦君。

質疑者 金城泰邦

大臣、詳細のご説明いただきましてありがとうございます。

我が国政府の取組として、この邦人保護のために、さまざまな角度から、日々刻々と情勢というのは変わっていくわけですが、それにも対応し得るような、しっかりとオペレーションをやっているということを確認させていただきました。

ご答弁ありがとうございます。

次に質問を移りますが、今度はホルムズ海峡の閉鎖について。

高市内閣総理大臣、今後取り組んでいくのか。

また事態が長期化したならば、それがエスカレートしていかないように、同盟国である米国やイスラエル、イランに対して、対話による早期解決を粘り強く求めていくべきであると考えております。

先ほど近藤委員との質疑のやり取りもありましたように、再来週には日米首脳会談も行われるということでありますから、そういった機会を生かしながら、ここでやはり日本が先頭に立って、イランと米国の間で仲裁役を担って動いているというところが、非常に今後に向けても大事なことだと思います。

それに向けての外務大臣の見解を伺いたいと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

茂木外務大臣:ホルムズ海峡の閉鎖につきましては、関係省庁との間で連携をして、関係の業界、事業者とも緊密に連携を取りながら、情報収集、そして安全の確保に努めているところであります。

今、湾内にですね、かなりの日本関係の船籍もですね、大利用している、こういう状況にあるわけでありまして。

きちんと情報を取りながら、どこまで安全が確保できるのか、また安全を確保するための取組を進めていかなければならないと思っております。

そのためにも、事態全体の早期の鎮静化、これが重要だと考えておりまして。

G7、湾岸諸国を含む国際社会とも連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行っているところでありまして、私自身も先ほど申し上げましたが、G7の外相会合を次の日にはすぐに開かせていただいたり、イスラエル、イラン、オマーン、カタール、UAE等とも直接意思疎通を行ってきているところであります。

この会談におきましては、イラン情勢をはじめとします中東情勢であったりとか、厳しさを増す国際情勢についても議論をされるということになると、こんなふうに考えております。

また、エネルギーの大部分、特に原油で言いますと9割を超えると。

天然ガスの方はかなり依存度というのは減ってきておりまして。

電力で言いますと、かなりこれは石油よりもガスを使うという部分がありますので、それがすぐに電力の価格に跳ね返るか。

また原油につきましても、確かにWTI等々が上がっても、それがガソリン価格に実際に転嫁されるまでには若干のスパンがあるということがありますがいずれにしても、これは大きな問題だとこんなふうに考えておりまして。

安定的かつ低廉なエネルギーの供給を確保する、これは長期的視野で考えていく必要があると思っておりまして、徹底した省エネに加えまして、エネルギー源の多角化であったりとか、調達先の多角化を進めていく必要があると考えております。

関係省庁間で協力をして、さまざまな国際的な枠組みも活用することで、エネルギー安全保障の確保に向けて取り組んでいきたいと考えております。

委員長 國場幸之助

金城泰邦君。

質疑者 金城泰邦

経済的な影響も大きいわけですので、しっかりとまた外務大臣には日本の外交を担いながら、そういった日本の経済の影響も最小限にとどめるように頑張っていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

続きまして、NPTの運用再検討会議につきましては、先ほど我が方原田直樹委員が詳しくやりとりをしていただきました。

これはしっかりとやっていただきたいと思っていますし、ぜひともこの成果文書が取りまとめられるようなところまで頑張っていただきたいと思っております。

茂木大臣だからこそできるところもあるのではないかと期待しておりますけれども、大臣、改めてまたそのに向けての決意や見解を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

茂木外務大臣:核兵器のない世界、これに向けた国際的な取組を主導する、これは唯一の戦争被爆国であります日本の使命である、こういうふうに考えております。

NPT体制、これは核兵器国と非核兵器国、これが広く参加をする核軍縮不拡散の唯一の普遍的な枠組みでありまして、安全保障環境が厳しさを増す中だからこそ、NPT体制の維持・強化が必要であると思っておりまして。

過去2回にわたって成果文書が出されなかった、このことについても。

深刻に捉えて、どうやっていったらいいのかというのを考えていかなければいけない、こんなふうに思っております。

何にしても、この4月のNPT運用検討会議、これは日本としても極めて重視をいたしております。

委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長)金城泰邦君。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦このNPTこそ、私は茂木大臣の力を発揮する場だと思いますし、まさにタフネゴシエーターとして頑張っていただくと期待をしております。

よろしくお願いいたします。

質問を移ります。

米軍の普天間飛行場問題に関してであります。

私、地元の沖縄でありますが、この普天間飛行場は1995年に在沖米軍による少女暴行事件が発生した。

それをきっかけに、当時の普天間飛行場の移設や米軍基地の整理・縮小、そして日米地位協定の改定などの機運が高まったのがきっかけとなっております。

翌1996年には橋本龍太郎当時の内閣総理大臣と中日米大使との間で、代替施設の建設と引き換えに、普天間飛行場の返還で合意をしております。

そして今年はその合意から30年を迎えることとなりました。

普天間飛行場は当初5年から7年以内に返還されるとされておりましたけれども、その後、紆余曲折があり、未だ返還されず現在に至っております。

そのような中で、今年の2月、普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐって、米国の国防総省が辺野古に建設予定の滑走路とは別に、より長い距離の滑走路を日本政府が選定しなければ同飛行場を返還しないとの見解を文書にしてまとめていたことが報じられております。

この件につきましては、小泉防衛大臣が2月20日の記者会見におきまして、「このご指摘の文書についてはアメリカ内のやり取りに関することであるので、その一つ一つについて日本側からお答えすることは差し控えます」とした上で、「アメリカ側は普天間飛行場代替施設の建設や普天間飛行場の返還を含め、二国間の合意に基づく条件ベースの米軍再編の実施を継続すると見解を示しており、日米間の認識には全く齟齬はありません」と、このように記者会見で述べられております。

この当該文書に関しましては、防衛省から米国の国防総省に問い合わせをした上で、日米間の認識に全く齟齬はないと確認したということでいいのかどうか、これ防衛省に伺いたいと思います。

見解を求めます。

政府参考人 外務大臣官房審議官

外務大臣官房審議官お答え申し上げます。

ご指摘については、アメリカ内でのやり取りに関することであり、その一つ一つについて日本側からお答えすることは差し控えますが、2013年に日米両政府で作成し、公表した沖縄における在日米軍施設区域に関する統合計画におきましては、辺野古への移設及びこれに関連する諸条件を合わせた8項目が、普天間飛行場の返還条件として示されております。

普天間飛行場の返還条件の一つである、普天間飛行場代替施設では確保されない長い滑走路を用いた活動のための緊急時における民間施設の使用の改善につきましては、実際に緊急事態が発生した際における事態に応じた臨機の対応に関する事項であるため、現時点で具体的な内容を定めることは困難でございますが、武力攻撃事態等における特定公共施設等の利用に関する法律など、必要な法的枠組みは既に整っており、事態に応じ適切な調整を図ることは可能でございます。

アメリカ側からも、普天間飛行場代替施設の建設や、普天間飛行場の返還を含め、二国間の合意に沿って条件に基づく米軍再編の実施を継続するとの見解が示されており、日米間の認識に齟齬はございません。

今後とも、アメリカとの間で必要な協議や調整を行っていくことは当然ですが、この条件が満たされないため、辺野古に移設完了後も普天間飛行場が返還されないという状況は想定していないところでございます。

委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長)金城泰邦君。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦ぜひ今の答弁を元に、アメリカとしっかりと話し合って交渉をして、普天間の返還を確実にしていただきたいと思っておりまして、私も含め沖縄県民としては、この普天間基地を今県内に移設している状況でございますが、これは普天間の1日も早い危険性除去ということで、県民の世論も二分するような大きな問題でありまして、それがこれまでの経緯を覆すかのように、「この普天間も返さない」ということは、沖縄県民としては絶対に許せない話であります。

ですので、政府は沖縄の負担軽減のため、普天間飛行場の1日も早い全面返還を目指すとしておりますけれども、この茂木外務大臣におかれましても、小泉防衛大臣はじめ防衛省のこれまで示された見解と同様の認識であるかを確認したいと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

茂木敏充金城委員の方からですね、沖縄の少女暴行事件の話から始まりまして、98年の昨後最終合意、橋本総理と当時のモンデール大使の間で交わされたわけでありますが、それ以来の経緯について説明もありましたし、今、2013年の両政府間の沖縄統合計画、この説明も防衛省からあったところでありますけれど、かつてラングフェルド国防長官が「世界で最も危険な基地である」と述べた普天間。

これは私も何度も訪れております。

最初に担当しましたのは沖縄北方担当大臣。

これは私、2003年から担当しておりまして、もう20年以上前のことでありますけれども、何度もあの場所を訪問いたしましたし、また、宜野湾の方々等々とお話し合いをさせていただいたところでありまして、どんなことがあっても、この普天間の移設というのは必要なものだと思って、その思いで全力で取組を進めていきたいと思っております。

委員長 國場幸之助

金城泰邦君。

質疑者 金城泰邦

ぜひよろしくお願いしたいと思います。

この普天間飛行場、これはヘリが墜落した事故もありました。

ヘリが墜落した場所は、沖縄国際大学、私の母校なんですね。

その墜落した日も、私は、当時の大臣の秘書として現場にも行きました。

現場に行きますと、そのヘリのプロペラの破片が現場から飛んでいって、乳幼児の頭上数センチ上を貫通していた。

そういった現場も見てみますと、このような命の危険に及ぶようなものは決して二度と起こしてはいけないし、一日も早い危険性除去というのは、県民の命を守る非常に大事な取組ですから、ぜひ普天間の返還は力を入れて取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

質問を移ります。

多国間安全保障対話協力機構の創設を推進しているところでございまして、我が国政府の南西地域の防衛体制の状況の確認について質問したいと思います。

政府は令和4年に閣議決定された国家安全保障戦略及び国家防衛戦略に基づき、南西地域の防衛体制の強化を進めてきたと承知しております。

他方、高市政権では、国家安全保障戦略をはじめとする3文書について、新しい戦い方の顕在化、長期戦への備えの必要性など、安全保障環境の変化がさまざまな分野で加速度的に生じていることから、本年中に三文書を前倒しで改正するとしております。

現行の国家防衛戦略に基づく南西地域の防衛体制の強化、この進捗状況について伺いたいと思っておりまして、また三文書について政府は4月下旬にも有識者会議を設置する方向で最終調整に入っていると報じられております。

具体的な議論は今後行われていくこととなると考えておりますが、高市政権が進める防衛力の抜本的な強化の中で、南西地域の防衛体制というのは今後どのように位置付けられていくのか、現時点での防衛省の見解を伺いたいと思います。

政府参考人 大臣官房審議官

大臣官房審議官、お答え申し上げます。

戦後、最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、南西地域における防衛体制の強化は喫緊の課題でございまして、これまで平成28年以降でございますけれども、与那国島、奄美大島、宮古島及び石垣島といった沖縄本島以外の島々へ順次部隊を配備してきたところでございますけれども、強化していっているところでございます。

その上で、現時点で新たな三文書の方向性を申し上げる段階にはございませんが、南西地域の防衛体制の強化というのは引き続き重要でありまして、南西地域の皆様を含め、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、しっかりと検討を行ってまいります。

いずれにいたしましても、この南西地域の防衛体制の強化の取組を通じて、抑止力・対処力を高めるとともに、力による一方的な現状変更やその試みを許容しないとの我が国の意思を示し、我が国への攻撃の可能性そのものを低下させることが重要であるというふうに考えております。

また、こうした取組を進めることは、南西地域における大規模災害や国民保護への対応の迅速化にもつながるものと考えておりまして、引き続きしっかりと検討してまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

金城泰邦君。

質疑者 金城泰邦

御答弁ありがとうございました。

やはりこの南西地域の防衛という部分で、地域住民の方も不安に思っている方も多くあります。

だからこそ先ほど私が冒頭に申し上げました、やはり武力行使ということは、我が国は絶対に認めないんだと。

高市内閣は、国家間の競争が激化、複雑化、常態化し、私たちが慣れ親しんだ自由で開かれた安定的な国際秩序は大きく揺らいでいるとして、また、我が国に関しても戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しているとの認識を示されております。

そのような中において、高市内閣は平和と繁栄をつくる責任ある日本外交を展開するとして、安倍元総理が提唱した自由で開かれたインド太平洋、いわゆるFOIP。

FOIPについて、時代の変化に対応し、最もふさわしい形で進化させる必要があるとして、外務省など関係省庁において検討を進めるということを承知しているところでございます。

他方、このような国際情勢において、北東アジアの平和と安定のためには、日本の同盟国や同志国だけではなく、中国やロシア、北朝鮮なども含む多国間の対話による信頼醸成が不可欠と考えているところでございます。

私はこれらの国を三か国とする対話枠組みとして、大支給で構成する常設の北東アジア安全保障対話協力機構の創設を提案をし、平和国家日本こそがこの機構の創設を指導すべきだと考えているところでございます。

この機構では、初めから安全保障の核心に入るのではなく、まずは防災、そして災害救助、そして気候変動など、この共通の課題、この課題での協力を通じて、3カ国の信頼を積極的に積み重ねるアプローチを考えておりますが、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しているからこそ、このような機運が必要と考えます。

茂木外務大臣の見解をお伺いしたいと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

インド太平洋全体から申し上げますと、FOIPの提唱から今年でちょうど10年になるわけでありますが、当時の状況を考えますと、まさにこのインド太平洋地域、人口で見てもGDPで見ても最大の成長センターであるこの中で、自由な貿易であったりとか通行と、こういうものが確保され、また連結性をさらに高めることによって発展につなげていく、こういったことを中心にしながら構想を練ってきたわけでありますが、この10年間考えてみますと、重要鉱物をはじめ経済安全保障、こういうこの概念というものが非常に課題というか重要になってきている。

同時にですね、パワーバランスの変化の中でですね、各国がさまざまな挑戦にさらされる。

こういった中でですね、自国の自立性をどうやった形で保てるか。

このための能力構築、こういったものもですね、極めて重要になってきていると考えておりまして、そういった中で、例えば日本のODAを、またOSAをどう活用することによって、地域全体の平和と繁栄、これを維持・強化していく、こういう概念といいますか、考え方のもとで、戦略的な進化を図っていくということが重要だと考えております。

その上で、この北東アジアについて申し上げますと、地域の安全保障環境、これが厳しさと複雑さ、これを増す中で、アジア諸国との関係で安全保障を含みます幅広い分野において重層的な関係を構築して、信頼醸成を行っていくということは極めて重要だと思っておりまして、公明党が策定をされました平和創出ビジョンにおいても、北東アジア安全保障対話協力機構の創設、こういった提案もなされているところでありまして、こういった新しい枠組みを作っていかなければいけないとそんなふうに思っておりまして、例えば日本が東南アジアの国々と極めて良好な関係にあり信頼されているのも、様々な枠組みの中で協力を進め対応を進めているということがあるのではないかなと考えておりまして、そういったご提案も参考にしながら、政府としてしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

委員長 國場幸之助

金城泰邦君。

質疑者 金城泰邦

大臣の御答弁を丁寧にいただきました。

ありがとうございました。

時間がまいりましたので終わりますが、残余の質問等につきましては、また後日の質問で使わせていただきたいと思います。

ありがとうございました。

佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ) 17発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

国民民主党・無所属クラブの佐々木真琴でございます。

先日の初当選から初めての外務委員会での質疑でございます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

この場に立って、改めて皆さんの顔を見て、今自分のことを思い返すと、今から15年前、東日本大震災のとき、真っ暗闇の中におりました14歳が、今15年経ちまして29歳、皆様と共に外交を語る場にいるということ、大変光栄だなと思っております。

当時、私は岩手県宮古市におりました。

坂を降りたら津波が来ていた、そんなようなエリアで生まれ育ちました。

あの時、被災地に、そして被災地の子供たちに真っ先に手を差し伸べてくれたのが、同じ岩手県の内陸の皆様、そして日本各地の皆様、さらには世界各地の皆様でございました。

直後の米軍の「トモダチ作戦」をはじめ、復興期には外務省も後押しをしていただきまして、「トモダチ・イニシアチブ」という子ども・若者の支援の取り組みが多数ございました。

私自身もその一環の中でカリフォルニア大学バークレー校の土を踏み、外務省飯倉公館でミシェル・オバマ夫人と「女性のエンパワーメント、もっと頑張ろうね」と握手を固く交わさせていただきました。

その時に「世界は繋がっているんだ」と、「未来を変えられるんだ」と強い確信を持ち、今ここに改めて立っております。

つまり何が言いたいかと申しますと、外交の力の強さを、ここにいる皆さんと改めて共有をさせていただきたいと思っております。

外交とは国家間の交渉だけではないはずです。

人と人から始まるものだと思っております。

一人の少女の絶望を希望に変え、人生を、そして地域の未来を根底から変えるもの、凄まじいエネルギーを持ったものだと感じております。

戦争も紛争も、そして災害も、最後に乗り越えるのは人の力でございます。

災害はいつ来るか分からないけれども、特に戦争や紛争を「やる」と決めるのも、「やめる」と決めるのも、そして説得をさせるのも人だと思っております。

だからこそ私は今日、この外交の力を信じる当事者の一人として、そして被災地から送り出された一人として、日本の外交が本当に国民の、そして地域の未来を照らし出せているのか、茂木外務大臣とまっすぐにお伺いをさせていただきたいと思います。

そして改めて、14歳の子供が29歳の大人になるまでの15年間を支えてくださいました皆様に、そして世界中の皆様にも感謝をいたします。

震災で生かされたこの命を、これから皆さんのために使っていきたいと思っております。

その上で、まず一つ、茂木外務大臣にお伺いさせていただきます。

東日本大震災から15年が経とうとしております。

当時、外務省としても各国との調整や支援の受け入れなど、外交の現場で大きな役割を果たしてくれたと思っております。

15年という節目を迎えるにあたり、当時の国際社会との連帯であったり、外交の取組をどのように振り返っておられるのか。

そして、これからも外務省として、東北と共に歩み、国際社会との絆を大切にしていくんだという姿勢について、茂木外務大臣のお考えをお聞かせください。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

委員とは初めてこの場で質疑をさせていただきますが、委員がこれまでも様々な困難を乗り越えて、防災の分野であったりとか、国際交流に熱心に取り組まれてきたことはよく承知をいたしております。

3.11、東日本大震災にあたって、地元の皆さん、本当に自分が被災をしている中でも、いろんな復興に携わるこういった取り組みをしてこられた。

そして当時、「東北の復興なくして日本の再生はない」という思いで、日本全体がそれに取り組んできた。

同時に世界各国から本当に温かい支援の手が差し伸べられた。

こういったことに改めて関わった皆さんに敬意を表し、また関係者の皆さんに感謝を申し上げたいと思っております。

その後、世界各地で災害が頻発しているところであります。

最近で言いましても、インドネシアであったり、タイであったり、さまざまなところで水害であったり、台風の被害等々も発生しているわけでありますが、日本としても災害大国といいますか、さまざまな災害の経験をしてきたこのノウハウ等も活かしながら、日本としてもこういったことに対して、できる限りの協力というのも行ってきたところであります。

苦難に遭ったときこそ、真の友情が示されると、そんなふうには思っております。

そして、過去と自然、これは変えることはできません。

しかし、我々の取組によって、いくらでも変えることができると私はそんなふうに思っておりまして、困難を乗り越える協力、こういったものを通じて、国際社会との絆をしっかりと築いていきたいと、こんなふうに考えています。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

では改めてここからの質問をさせていただきますけれども、まずはWPSについて伺ってまいります。

女性・平和・安全保障の認識について伺います。

先日の大臣の外交演説の中で、「日本らしい人権外交」、そして「女性・平和・安全保障」、いわゆるWPSを積極的に推進するという、大変力強いお言葉をいただきまして、その言葉、とても心強いなと思いました。

一方で、先ほど原田委員のときにもありましたけれども、所信の中ではWPSという文言ございませんで、ちょっと残念だなと思ったところでございました。

WPSを積極的に推進するというお考えに変わりはないという理解でよろしいか、まず確認をさせていただきます。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

茂木大臣:そのような御理解で結構です。

先ほども申し上げましたが、本会議での外交演説とこちらでの所信、恒例で時間が限られておりますので、言及しなかった部分があるということは御理解いただければと思います。

委員長 國場幸之助

國場委員長:佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

佐々木真琴:はい、理解いたしました。

では積極的に共に歩んでまいれればと思います。

では次に、世界と結んだこのWPSの約束と日本各地の状況について伺ってまいります。

外務省からWPSの説明もいただきましたところ、2000年の安保理決議から、その後日本が2015年、19年、23年と国家行動計画を策定してまいったこと、さらには2025年には決議25周年を迎えたということで、日本がノルウェーとともにWPSフォーカルポイントネットワークの共同議長も務めているというところも把握をいたしております。

国際的にとても重要な役割を担っていると思っております。

また、さまざまな国際会議の場においても、ジェンダー平等の推進であるとか、国際的なスタンダードへのコミットメントを我々日本としても表明をして、条約の批准であったりとか、国際的な枠組みに積極的に関与をいたしております。

その中で極めて前向きな姿勢を持っていると認識をいたしておるんですけれども、じゃあ国内の状況はどうなんだと目を向けたときに、私、今人口4万5千人ぐらいの街に暮らしているんですけれども、まだまだジェンダー平等とは言えない状況があるなというところを感じております。

ぜひ外務省として、WPSの推進やジェンダー平等の推進、国際的なスタンダードへのコミットメントを表明している中で、日本の国内でどのように実装されているのか、どのように把握し評価されておられるのかを伺ってまいります。

国際的にリーダーシップを取るお立場であるからこそ、国際社会と約束をするだけではなくて、その約束が日本各地でどのように反映されているのかというところを、その世界との地域とのギャップを把握されているか、茂木大臣の率直な御意見をお伺いします。

茂木大臣:日本政府として、女性・平和・安全保障に関する行動計画を策定しておりまして、紛争影響国における女性と女児の保護、そして紛争下の性的暴力の防止、及び平和構築における女性の参画の推進のほか、日本独自の特徴として、防災・災害対応への取組についても明記し、WPSを推進をしているところであります。

行動計画の中では、主体であります国内関係省庁、国内関係府・省・庁とも取組に言及をしておりまして、関係省庁とも協力をして、国内においてもWPS推進をしていきたいと思っております。

対外的にWPSの重要性を訴えるのであれば、やはり自分もそれをしっかりとやっていく。

これは当然なことだと考えているわけでありますが、国内の実態と世界のギャップについて申し上げると、世界経済フォーラムが公表しました、昨年、2025年度のジェンダーギャップ指数について、我が国は148カ国中、なんと118位と、こういう状況でありまして、依然として男女共同参画の状況が諸外国と比べて遅れているものと、これを示すものと、いろいろな数値の取り方等々もありますが、しかしこういう118位という結果が出ているんですから、これは謙虚に受け止める必要があると考えております。

その上で外務省としては、女性・平和・安全保障に関する行動計画の実施に当たりまして、関係省庁の取組に関して実施状況を現在取りまとめているところでありまして、関係省庁とも協力をして国内におけるWPSの実施を進めていきたい、こんなふうに思っているところであります。

やはり人に「何かをやりましょう」と呼びかけるんだったら、やはり本人がそういう行動を示している、「あの人が言うんだったらやってみよう」と、こういう気持ちになるようなことというのは、極めて私は重要なんじゃないかなと思っています。

國場委員長:佐々木真琴君。

佐々木真琴:はい。

リーダーがそういったことを言ってくれるのは大変心強いなと思っております。

ぜひ我々も協力をしながら、しっかりと国際社会と約束してきたことを、地域の現場で実装できるように努力してまいりたいなと思っております。

ぜひ、世界と約束する場にいるからこそ、国際の場で感じてきた具体的なやりとりも含めて、「ここはこういうふうにやってるんだから、もっと日本もできるぞ」というようなところも、直接、外務大臣の方からもぜひ積極的にご意見いただきながらやっていきたいなと思います。

ありがとうございます。

では続いて、もう少しこの女性であったりとか、そういう分野を深掘っていきたいんですけれども、ジェンダー次世代ネットワークプログラムについて伺ってまいります。

第1回フォーラムでは女性参画やジェンダーバイアスをテーマに、地方と都市の格差解消や女性起業家支援、地方学生支援などについて議論がなされたと伺っております。

私はこの取組自体は大変意義深いものだなと考えておりますし、やはりまずはネットワーキングから始まるんだということも、地域の中で、地方の中で暮らしていると一番大切に感じる部分です。

まずは女性たちが抱えるモヤモヤというような気持ちを共有できる仲間がいるところから始まるというふうに考えております。

その上で伺ってまいりますのが、外務省としてこのプログラムを通じて最終的にどのような状態を目指しておられるのかを伺ってまいります。

今、この取組のロードマップがあるのだとしたら、どの段階にあるのか伺います。

というのも、ネットワークを形成するということは大変大切で、私もそこがあるからこそ次のステップがあると考えますけれども、それと同時に必要なのは、制度や意思決定の仕組みをどう変えていくのかということだと思います。

国際社会でのインプットを得た若者や研究者が日本に戻った後、地域に戻った後に、地域社会や政策の現場でどのように活躍をしていくのか、政策をつくっていくのか、その環境をどのように設計していくかが重要であると考えます。

ジェンダー次世代ネットワークを単なるネットワーク形成にとどめず、制度的な変化や地域での実装につなげていく具体的な戦略が必要だと考えます。

茂木外務大臣のリーダーシップで新しい仕組みをつくっていくことを考えないか、お伺いします。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

佐々木委員がおっしゃるように、ネットワークそのものは重要だと思っております。

それぞれの共感というか、同じ思いを共有するということは、勇気づけられることでありますし、重要だと思っております。

けど、単にネットワークを作るにとどめない。

それを具体的な行動であったりとか施策につなげていく。

そしてまたそれによって個々人がまた自覚を持ち、そしてそういうリーダー的な立場に立っていくというか、そういう人材を育成していくということも極めて重要だと考えておりまして、ジェンダー次世代ネットワークプログラム、これは世界とともにジェンダー平等を推進して、多様性と包摂性に富んだ柔軟で強靭な将来社会を実現することを目的として、今年度から開始をして、ジェンダー社会を牽引する次世代の育成に取り組んでいるところであります。

このプログラムを通じて、ジェンダー平等推進の担い手となる実務家であったり、若者による研究、そして議論を促進して、まさに様々な施策に、このジェンダーの視点、これを反映して、それによって施策をつくっていく。

同時に国内外でSDGs及び男女共同参画の推進に貢献する次世代の若者の育成にも取り組んでいく、つなげていくということが極めて重要だと考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

ありがとうございます。

私もともと市議会議員をしていたんですけれども、地域の中ではなかなか、まだ国も県も、もうちょっとやってくれたら市でもやれるんだろうなというところもたくさんありましたので、ぜひどんどんリーダーシップをとってやっていただければなと思います。

また、育成された皆さんがロールモデルとなって各地に入っていくことで、「そういう生き方ができるんだ」と、「女性も声を上げていいんだ」というような姿勢を見せていくことが、全国各地で同時多発的に起きていくとより良いなと思っておりますので、ぜひとも今年度から始まった取組、次年度以降も力強く進めていただければなと思っております。

では、テーマを変えて、福島第一原発の廃炉及びALPS処理水について伺ってまいります。

先ほど原田委員の方からもALPS処理水について少々触れておりましたけれども、私からも関連したようなところで質問させていただきます。

私自身、港町で育ちまして、海と共に生きてずっとまいりました。

漁業者、水産関係者、流通に関わる皆様、そしてそのご家族にとって、海は生活そのものであり、私たちの誇りだというふうに思っています。

今、海に関わる課題として、ALPS処理水の海洋放出がございます。

これが良くないということでは全然なくて、次のステップを一緒に考えていきたいという意味での質問になります。

アルプス処理水の海洋放出から今2年がたちました。

その中で、今年についても8回に分けて放出を計画されております。

IAEAの報告書でも国際的な安全基準を満たしているということで、最初から放出をしているわけですけれども、科学的な安全性はずっと担保された状態でいる一方で、2年たっても輸出が禁止されているところがございます。

放出から2年が経過した現在の国際社会の受け止めを、外務省としてどのように総括しておられるかをお伺いしてまいります。

包括報告書の公表を受けた各国への説明であったり、在外公館を通じた政府メディアへのブリーフィングなど、さまざまなレベルでご努力されていることは理解いたしております。

しかし、依然として一部の国では規制が継続しているというところについて、これからこの規制について外務省はどのように感じておられるのか。

そして、2年が経過してもなお越えられない壁をどのように認識し、何が残っているとお考えなのか、茂木外務大臣の考えをお聞かせください。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

2023年に開始されましたアルプス処理水の海洋放出については、IAEAのレビューやモニタリングを通じて、安全性というものが裏付けられております。

こうした結果については、国内外に透明性高く情報発信を行っておりまして、国際的にも科学的知見に基づく冷静な対応が広がっていると認識いたしております。

日本産食品に対する風評被害の払拭というのは政府の最重要課題だと思っておりまして、根拠に基づかない輸入規制の早期撤廃に向けて、首脳会談や外相会談を含めまして、様々なレベルで働きかけを行うとともに、在外公館におきまして、日本産食品の魅力を発信するレセプションを開催するなど、様々な取組を進めているところでありまして、やはり今、世界に行きますと日本食ブームなんですね。

例えば、今、ニューヨークであったりロンドンでありますと、素晴らしい日本食のレストランもあるんですけど、それ以外の国ですと、大使館が最高の日本食を出すということで、日本大使がレセプションをやりますと、必ず前に行列ができるという状況も生まれているわけであります。

さまざまな取組を通じまして、これまでに震災後、規制を導入した国は55カ国ありました。

これが50カ国が規制を撤廃し、規制を維持する国は5カ国・地域となっております。

それぞれの国に事情があったり、それ以外のことも含めて、そういった規制をまだ維持しているということでありますけれど、科学的根拠があるのは間違いないわけでありますから、それをしっかりと説明をする、透明性を持って説明をする。

また、様々な外交機会を捉えて、在外公館であったり、海外で築いた人脈といった外務省の持つリソースを最大限に活用しながら、輸入規制の即時撤廃に向けて、全力で取り組んでいきたいと思っております。

先週今週と飯倉公館で天皇誕生日のレセプションであったり、今週は日本国際漫画賞のレセプションもありましたが、その際は被災地、東北、そして能登半島の食材を提供させていただいて、各国の大使にそれを堪能していただく。

様々な機会を捉えて、そういう日本食の素晴らしさであったり、また科学的な安全性、こういったものをアピールしていければと、こんなふうにも考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

はい、ありがとうございます。

さまざまな機会で、ぜひたくさん食べていただいて、「おいしいな」「安全だな」と思っていただけるといいなと思っております。

なぜこの問題を取り上げたかというと、2051年に向けて廃炉に向けて動いているわけですけれども、専門家の声を聞くと、もう少しかかるんじゃないかという見通しを持っておられるようです。

そうなったときに、今2年ですけれども、まだまだ処理水の件も続いていくんじゃないかなというところを懸念しております。

長期にわたることが東北にもたらす影響について、その解像度を皆さんと一緒に上げたいなと思っておったところです。

やはりこの問題で輸入禁止がずっと続くというところが平行線をたどると、東北の水産業にとっては極めて厳しい状況がずっと続いていくのではないかと危惧いたしております。

何が起きるか、いつ何が起こるかわからない状態で輸入商売をする、あるいは販路を開拓していくというのはなかなか難しいですので、このまま平行線をたどり続けるのではなくて、やはり前に進めていく分岐点を、この外交のトップの動きによって変えられるんじゃないかなと思っております。

ちょっと大げさかもしれないですけれども、外務省であったり、茂木外務大臣の動きによって、本気で前に進めるのか、地域東北がまた新たに新しい挑戦をしようと思えるような雰囲気を、私たちの手で作っていくことができるんじゃないかなと思っておりますので、ぜひとも先ほどの勢いで、これからも続けていっていただきたいなと思っております。

ではそのまま続いて、次の分野の質問に入らせていただきます。

自然災害や防災という分野について質問をさせていただきます。

日本が持つ防災の力をいかに外交の中で使っていくかという点について伺います。

先ほど大臣からもありましたとおり、世界有数の災害大国であり、それと同時に防災大国でもあると考えております。

2015年に仙台で開催された第3回国連防災世界会議において採択された仙台防災枠組、私もその場におりましたけれども、現在の国際的な防災の基本指針となっております。

この中でも特に特徴的なのが、災害後のことだけではなくて、事前の防災をしっかりやっていきましょうという考え方が、これこそが日本の経験から盛り込まれたものだというふうに認識をいたしております。

私自身も大学時代に国際交流基金の取組の中で、アジア9カ国の皆さんと防災の勉強をしに行ったんですけれども、私を除く8カ国の皆さんが口々に言うのが、「絶対に日本から防災を学びたいんだ」というふうにいつも私に言ってくれていました。

その姿を見て強く感じたのが、日本の防災減災の経験は、国際社会から確かな評価を受けているということです。

そして、単なる技術移転ではなくて、共に学び、共につくる共創の営みでもあるというふうに考えております。

経済外交の第一の柱として、日本が優位性を持つ技術力、イノベーション力を外交面で後押しし、新機軸を創出するとも述べられておりましたし、気候変動、自然災害といった地球規模課題については、人間の安全保障の理念のもと、取組を推進し、議論を主導するともおっしゃっておりました。

私は、この日本の防災こそが、もっと強力な柱の一つになっているのではと考えております。

命を守る力は同時に経済を守る力でもあります。

防災は人道支援であると同時に経済安全保障でもあると考えております。

ここでお聞きしていきたいのが、防災をもっと戦略的に打ち出していきませんかというところです。

例えばフランスであれば人権についてよくやっているなとか、ドイツであれば気候外交、韓国はデジタル政府モデルというようなことをよく進めているなといったところで、それぞれ国際社会における明確な外交のブランドというか、「この国といえばこれだな」というものを築いているかと思います。

日本も開発協力をたくさん積み重ねてまいりました。

しかし、もっとできるんじゃないかな、中心的なブランドとして十分に位置づけられたとはまだ言い難いのではないかなというふうに感じております。

東日本大震災を経験した当事者の視点から言っていくと、災害対応は一次的な支援だけではなく、直後から復旧期、そして復興、そして長期的な地域再生まで、さまざまなフェーズごとに異なる支援と伴走が必要なものでございます。

それを分かっている、私たち日本に住む者だからこそ優位性を持ってやれるのではと考えております。

ぜひとも、今でも既にやっていると思いますけれども、もう少し茂木外務大臣が戦略的に防災をもっと打ち出していくというところをお考えいただけないでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

茂木外務大臣:我が国は、さまざまな災害を経験して、防災、そして減災対策、復旧復興の取組を重ねてきた防災の先進国でありまして、世界の強靭化に大いに貢献できる立場にあると考えております。

私も例えばASEANの国は全て訪問しておりますし、太平洋島諸国であったりとか、さまざまな国を訪問しておりますけど、日本の防災の力ということについては、佐々木委員がおっしゃられた以上のところまで来ているんじゃないかな、十分だとは言いませんけど、そんな気もいたします。

我が国の開発協力においては、災害を重点政策の一つとして位置づけて、これまでも、例えばフィリピンでは、台風による浸水被害の抑制につながる洪水対策を支援したり、トンガでは災害に強い風力発電設備を整備したりするなど、我が国の災害の経験により蓄積された防災減災に関する知見を生かした国際協力を積極的に推進しているところであります。

フィリピンで言いますと、ちょうどマニラに注ぎます川があるんですけれど、これが非常に洪水をマニラの町にもたらすということで、この中流部分から止水を引く事業を今進めておりまして、これはマニラというのは非常に水害が出る町なんで、日本が進めているこの事業について極めて関心が高いというところでありまして、日本の技術者の方々が入ってそれを先導しているそういった姿も私視察をしてまいりましたが、非常に頼もしいと思っているところであります。

また昨年の8月には、単に向こうからのニーズというか、これを受けるだけではなくて、オファー型の協力によりまして、戦略的に取り組む分野として防災というものを新たに明記をさせていただきました。

仙台防災枠組みを踏まえつつ、災害リスクの軽減であったりとか、事前防災投資、そしてより良い復興、ビルドバックベターですね。

これを推進すべく、途上国との協力の中で、我が国の技術知見も活用しながら、防災分野における開発協力を戦略的に実施していきたいと考えております。

当然、防災ですから、いろんな状況も違うというか、それが震災なのか、それとも台風なのか、また違った形なのかによりまして、やり方というのは違うんですが、仙台防災枠組みのような基本的な枠組みを作って、それを応用していくということは、極めて私は重要ではないかなと思っておりまして。

例えば、古代ローマ帝国におきましては、紀元6年に、その属州であります西アジアにおいて、大きな地震というのが起こります。

その時はローマ帝国2代目の皇帝のティベリウスでありましたが、ティベリウスが元老院に対して復旧計画というのを提案をして、これにより西アジアの復旧復興、これは属州税、ローマ帝国によって最も大切な属州税を徴収しない、こういったことも含んでいるわけでありますけど、そういったことを進めまして、これが古代ローマにおける災害対策のモデルになってきた。

こういうことで、そういったモデルを日本も世界に発信できるようになっていけばいいなと、こんなふうに考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

ありがとうございます。

ちょっとまた勉強していこうと思います。

ありがとうございます。

昨年外務委員会において、我が党の深作委員の質問に対して茂木大臣が「日本らしさ」というところで、単に和平調停するだけではなくて、それらを復旧、復興、新たな国づくりにシームレスにつなげていく、そんな日本外交の特性として満たしていければいいと思っているという素敵な答弁いただいておりまして、まさにそこだなというふうに思っております。

ぜひとも和平ももちろん大事ですけれども、それと同時にぜひともこの防災という分野を進めていただきたいなと思っております。

日本はこんなに災害を経験した国ですので、ぜひともこの経験を世界の未来に対しても生かしていく責任があるなというふうに感じております。

最後に、私、今回いくつかのテーマ、いくつかと言っても2つしかやれなかったんですけれども、3つか、やれたんですけれども、一見バラバラに見えるかもしれませんが、私の中ではやっぱり全て共通しておりまして、日本が国際社会で語る言葉と、国内で生きる実態を一致させられているのかというところが1点と、地域はやっぱり置いてけぼりなんじゃないかというふうに絶対に見せたくないので、そこを一致させていきたいというふうに思っております。

また、日本の強みを未来の戦略として、これから人と人から始まるものが外交なんだというところを皆様と一緒に確認をする時間にできたことを大変嬉しく思っております。

ぜひともこれからですね、茂木外務大臣とともにもっともっと前に進める外交を進めてまいりたいと思います。

ありがとうございました。

深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ) 40発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長):次に、深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

深作ヘスス:委員長。

国民民主党・無所属クラブの深作ヘススです。

さきの国会に引き続きまして、茂木大臣、そして各委員とともに、建設的な議論の中、我が国の国益を最大化をしていく、その思いで本委員会に臨みたいと思っています。

そして質問に入ります前に、本委員会の理事として、委員会の運営につき、一言申し上げます。

今度、野党の方からもありましたように、国会の不正常が続く中において、私たち野党もできる限り、国民生活に遅滞なく、そしてこの委員会におきましては、国益、これが損なわれることがないよう、建設的に、そして皆様と真摯に日程協議を行いたいと思って、日程調整などに臨んでまいりました。

他方で、これまでの委員会が、協議ではなく、委員長職権で立てられることとなり、本来であれば双方の真摯な協議、これをもって、時に妥協も含め、調整が行われなければいけない。

今後もぜひ、委員会議、そして理事会議、委員長におかれましては、正常な委員会運営ができるよう、ご協力をお願い申し上げまして、冒頭一言申し上げました。

ありがとうございます。

それでは質問に入らせていただきます。

今回の大臣の所信、国際情勢の変化を踏まえた内容が多く盛り込まれていました。

さきの国会が閉会をしてから、今私たちが議論をしているイランだけではなく、ベネズエラでも大きな動きがありました。

そしてそのイランの状況が進行する中にあって、本日このベネズエラとアメリカが国交を回復するというような報道が出て、本当に目まぐるしく国際情勢が動いています。

また遠い国々でもさまざまな事象が変わってきており、特にカリブ海のキューバなどでは人道危機ともいえるような状態が緊迫化をしています。

こういった私たちが当たり前だと思っていた国際情勢や、私たちの持っていた視点というのが、いとも簡単に崩れ去ったり、変わっていくんだという、そういった場面に私たちは直面をしています。

そんな中にあっても、本年1月、茂木大臣におかれましては、イスラエル、パレスチナ、そして中東諸国を訪問されるなど、積極的な外交活動を展開されていることに敬意を表したいと思います。

我が国が積極的かつ主体的に外交を展開をし、我が国の平和を担保する、これは当然のことでありながら、平和国家として、どのように国際社会の中で私たちが役割を担い、国際的な平和や安定を、私たち自身で牽引をしていくことができるのか。

こういった思いで私自身もこの委員会に臨んでいきたいと思っています。

まず所信の中に出てきました、「厳しい国際情勢の中で一貫した外交姿勢を堅持する日本への期待が高まっている」というご発言がありました。

ぜひこのご発言の趣旨、そしてどのような背景を踏まえて今政府が我が国の国際社会からの期待が高まっていると評価をされているのか、その認識を大臣にお伺いをしたいと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

茂木敏充:まず、我が国は戦後一貫して平和国家としての道を歩み、国際社会の平和と安定、そして繁栄に貢献をしてきたと考えております。

「自由で開かれたインド太平洋」をつくっていく、こういったことでも一貫しておりますし、また今グローバルサウスの発言力、こういったものが強まる中でですね、グローバルサウスと言いましても、インドであったりとかブラジル、こういう新興国からですね、太平洋島嶼国、そして中東・アフリカのですね、これから本当に開発が必要な、非常に貧しい国まであるわけでありまして、それぞれの国のニーズに応じて一つの価値観を押し付けるのではなくて、相手の意見もしっかりと聞きながら、その声に応えるという日本らしい「顔の見える援助」。

こういったことを進めてきたことも高く評価をされているんだと思います。

そういった中で、私が6年前から4年前、外務大臣を務めていたときと比べると、間違いなく国際社会、パワーバランスの変化があったり、紛争・対立が激化、これを受けて、戦後最も大きな構造的変化の中にありまして、安全保障環境、これも委員御案内のとおり、一段と厳しさを増している中であります。

こういった厳しい国際情勢の中で、今申し上げたような一貫した外交姿勢を堅持する日本への期待は間違いなく高まっている。

これは私、外務大臣になって様々な国際会議に出席をしたり、また個別の会談をしたり、こういった中で実感をしているところであります。

こうした国際社会から期待される日本の役割と責任、これを果たしていくために、多角的・重層的連携、これが今後必要になってくると考えておりまして、それをリードする包容量、つまりそれぞれ相手は違うんだからその違いというか、それもしっかり認めて、しかし原則では曲げない。

力強さ、これを兼ね備えた外交を展開していきたいと思っているところであります。

もし追加すべきことがありましたら、また答弁させていただきます。

委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長)

質疑者 深作ヘスス

深作ヘスス君。

深作ヘスス(国民民主党・無所属クラブ)ありがとうございます。

この変わらないことの重要性であったり、他方でしなやかさ、国際情勢に合わせて私たちが何ができるのか、そういったことを大臣から御答弁いただいたかと思います。

私、この厳しい国際情勢の中で、日本への期待が高まっているという言葉を聞いたときに、今、国際社会が分断や不安、そして対立などが顕在化をしている中において、相対的に他の地域がどんどんとこの信用を落としている中で、私たちが相対的に上がっているという評価でないといいなということを思っていました。

先ほど佐々木委員からも御指摘をいただきましたように、私は新たに日本が和平調停に関する部門を外務省の中につくるといった積極的な取り組みをしようとしていること。

こういったことをもって、やはり国際社会の中における信用を獲得をしていき、私たちが平和をつくっていくんだという、そしてこの委員会、この部屋から世界の平和を生み出していくんだという気概をもって大臣とともに取り組んでいく。

このことを改めて今心に誓ったところであります。

では続きまして、イラン情勢についてお伺いをいたします。

現在、このイラン情勢が大変動いている中でありますが、拘束された邦人については先ほど近藤委員からの質問で既に回答いただいておりますので、邦人保護やイラン側との外交交渉が必要になった場合の外交ルートについてお伺いをしたいと思います。

イランにおいては急激にこの指導者を失い、国のリーダーシップが不安定化する中で、我が国の対イランにおけるカウンターパート、これがこれまでのルートが生きているのか、または現状の確認、または交渉のルート、これは邦人保護だけではなく、必要な外交交渉が行われるときのルートについて、今どういったチャンネルを持っているのか、現状、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

茂木敏充(外務大臣)今般の事態発生後も、私もこちらの中西大使とお会いをしましたし、相手方外相とも、なんというか、窮地の中でもあります。

当然、テヘランの大使館におきましても、さまざまなネットワークを持っておりますけれど、今、非常に通信事情が悪かったりとか、また、人によっては所在がわからない、こういう部分もありますし、また、誰と誰がこういうコミュニケーションをとっていますということは、今後、さまざまな事態沈静化に向けた動きにとってマイナスになってはいけないと思いますので、個別具体的なことにつきましては、恐縮ですが、答弁控えさせていただければと思います。

委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長)

質疑者 深作ヘスス

深作ヘスス君。

深作ヘスス(国民民主党・無所属クラブ)外交上のやりとりですので、それをつまびらかにするということは厳しいことは理解をいたします。

その上で、今回このイランにおけるエスカレーションが起きた直後に、大臣が双方の大使に遭われたり、相手方外務大臣に対してのアプローチをされたりということで、積極的に双方に対してアプローチをされている。

ここで日本が果たせる役割というのを生み出そうとされているということは、大変重要な動きであったと思っています。

今後、イランにおける体制の移行を見守りながらも、やはり必要なチャンネルを維持をしていくということ、そして必要とあらば、チャンネルの開拓であったり、転換をしていくということが必要になってくる場面もあると思います。

その上で、この外交ルートを生かすために、現地にいる邦人の活躍なくしては、事態の進展は生まれていくことはありません。

中でも、在外公館で勤務をする職員、先ほど大臣からは、今、21名の大使館員がいるということを、どなたかの答弁の中でありましたが、外交実施体制の中核を担う大使館員の安全の確保、これをされるために、今どのような具体的な取組がなされているのか、これについて政府参考人で結構です。

お答えいただけますでしょうか。

政府参考人 岩本中東アフリカ局長

岩本中東アフリカ局長。

岩本中東アフリカ局長(政府参考人)ただいま、委員からもお話のありましたとおり、イランにおきましては、現在日本の大使館員21名が引き続き勤務をしております。

テヘラン含めて、イラン全土で爆撃等、連日発生しておりますので、まずは大使館員の安全の確保、これに十分気をつけて活動しているところでございます。

一方で、邦人保護の業務も非常に重要でございますので、先日は陸路での退避も支援させていただきました。

これも大使館員も十分安全に気をつけながら、同時に邦人保護に万全を期す、そういった体制を今考えているところでございます。

引き続き、職員の安全、これに十分配慮してまいりたいと思っております。

質疑者 深作ヘスス

深作ヘスス(国民民主党・無所属クラブ)ご答弁ありがとうございます。

今お答えをいただきましたように、私たちはやはり邦人の保護というものの状況に対してやはり関心を持っていますし、それがある意味で政府の大きな役割である。

ただし、それを支えていけるのは、大使館員の安全を確保してのみこれができるということを考えれば、今後も大使館員の安全確保、そして必要とあらば、この大使館機能や領事業務、この機能を維持しつつ、退避できるシミュレーションなども、常にシミュレーションしておいていただきたいと思います。

少し順番を変えまして、通告のご質問へ移りたいと思います。

今、政府参考人からもご答弁をいただきましたが、クウェート、バーレーン、カタール、UAEに滞在をする帰国希望者をサウジアラビアのリヤド、そしてオマーンのマスカットまで陸路輸送し、希望者をチャーター機で帰国させる手筈を整えたというふうに承知をしています。

この帰国に係る法人退避の経費については、当該空路の一般的な航空費用に準じて自己負担になるものと承知をしていますが、先ほど申し上げましたように、大使館員や公務で駐在をしている法人に対して、退避の際、公費で帰国をするものというふうに理解をしています。

過去の事例では、この公費負担を一度その本人が自ら支払い、負担をした上で、後々に精算をするケースがあったと理解をしています。

このような手法をとるのは、会計上の理由なのか、どういった理由かわかりませんが、どのような形でこういった費用負担が行われているのか、こちらも政府参考人で結構です。

お答えください。

政府参考人 大臣官房長

大臣官房長、お答え申し上げます。

緊急度の高い退避オペレーションに際しましては、迅速かつ確実に対避手段を確保する必要がございます。

こうした場合におきまして、大使館員等がフライトチケット代金を一旦支払い、事後精算した例も確かにございます。

逆に東京で代理店に一括払いを行って、会員が立て替え払いを行っていない例もございます。

緊急時の退避に際しましては、現地の治安状況ですとか、通信、金融インフラの稼働状況、実際の退避のタイミング、利用可能な交通手段、ルート等に応じまして、一番適切な退避手段を考えていくということで、この中でいろいろなパターンが出てくる。

具体的な支払い方法を含めまして、対応ぶりはこういう個別具体的な状況を踏まえて検討するということでございまして、臨時に一旦会員等が支払わざるを得ないケースも確かにどうしても出てくるという部分がございますけれども、その辺については今後の検討課題かなと思っております。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

ありがとうございます。

今最後に「検討課題」というふうにおっしゃられたのは、私もそのように思っています。

特に公務や準公務的に外交の最前線にいる方々が退避をする際に、立て替え払いでの精算、これが起こるのではなく、どういった形であれ、この緊急度はどういった形であれ、退避ということが必要になった場合には、できる限り公費で最初から負担をできるように、そして大使館員にその負担がないように早急に対応できるように、ぜひ大臣、こういった動きにつなげていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

今、官房長の方から答弁をさせていただきましたが、どうしても緊急に退避をしなければいけないということで、代理店を通さずに直接やるというときに仮払いをするというケースが出てきますけれども、できるだけそういうことがないような形にしていきたい、そんなふうに思っています。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

ありがとうございます。

ぜひそのような形になることを望みます。

それでは通告の順番に戻りまして、今回のイランの状況を踏まえての大臣所信のご発言についてご質問いたします。

今回、イランに対して「外交的解決を強く求めます」というお言葉がありました。

これは具体的なアクションとしてどのようなことを想定されているのか、この強く求めていくそのアクションについて教えてください。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

すでに具体的なアクションといいますか、申し入れ等々は行っているところでありまして、これは東京におきましても、テヘランにおきましても行っているところでありまして、私は3月2日の日、事態発生後2日後になりますが、駐日イラン大使と個別に面会いたしまして、我が国の立場を説明したところであります。

その時には、拘束されております法人の早期解放、これも人道上の問題として進めてほしいということを強く申し入れたところであります。

こういったことを通じて直接のやり取りをする。

また、様々な国と連携をしながら、そういった働きかけをしていくということが極めて重要だと思っておりまして、これはG7に限らず、湾岸国、周辺国、私も大使であったり、直接毎日ほぼ、この国会の合間といいますか、そこで電話会談等々、オマーンであったり、またカタールであったり。

その外省、首相とも行っているところでありまして、そういった関係国との連携も行いながら働きかけをしていく。

何しろ今、事態を鎮静化させる、このことが極めて重要だと思っておりまして、そのためのあらゆるできることをやっていきたいと思っております。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

ありがとうございます。

今回、大臣所信の中では、イランに対してという言葉があって、1カ国だけが示されていたので、今回ご質問いたしましたが、今おっしゃられたように、湾岸諸国、周辺諸国も含めて、周辺でどのように事態の沈静化を図るか。

そしてそのときに、やはり、この中心にいるイスラエル、アメリカに対しても我が国がどういった主張をしていくのか、これは国際社会を見ているところであります。

今の時点で私は国際法上の評価ということをするのはなかなかできないというふうに思っていますが、他方でこの責任をイランだけに押し付けていくようなことも私はあってはならないというふうに思っています。

その点におきましては、周辺諸国を含めて私たちこの日本の立場や主張というものを。

続きまして、ホルムズ海峡の実質的な封鎖、それによる余波と石油の不安についてお伺いをいたします。

イランとオマーン並びにアラブ首長国連邦の間にあるホルムズ海峡ですが、イスラエル、アメリカによる攻撃後、世界の主要海運会社が海峡における船舶通行を停止をし、さらに大手保険会社が中東での船舶保険料を上乗せしている状況が続いています。

実際に欧州の調査会社ケプラーは、ホルムズ海峡における石油タンカーの通行量が9割減ったという解析内容を発表しています。

そして日本は原油輸入の9割を中東に依存し、このホルムズ海峡を経由して輸入されていることは皆さんもご承知のとおりです。

このため、この海峡のタンカー運航が長期的に停滞をした場合の国民生活への重大な影響、エネルギー供給や産業活動、これらに対する懸念、これについてお伺いをしていきたいと思いますが、もし仮に今後、イランにより海峡が封鎖されるようなことがあれば、この情勢に大きな時間、リスクがかかり、封鎖状態が続くことが避けられません。

現時点ではないという専門家もいますが、さまざまなワーストシミュレーションというのを私たちはしなければいけないと思っています。

現在ホルムズ海峡を巡る情勢について、政府としてどのように認識し、どのようなリスク評価を行っているのかお答えください。

政府参考人 岩本中東アフリカ局長

岩本中東アフリカ局長。

今お話のありましたこのホルムズ海峡の状況、これは非常に私どもの重大な関心を持って日々動向をフォローしてきております。

現在、イランのいわゆる革命防衛隊が、このホルムズ海峡を閉鎖するというような発言もございます。

一方でイラン政府自体は、またホルムズ海峡自体は閉鎖されていないというような発言もございまして、情報が錯綜している状況でございます。

ただ、まずはホルムズ海峡で活動しております、特に日本の関係の船舶、これの安全を確保することを最優先に考えておりまして、これがすでに石油ですとかLNG、こういった価格にも影響が出始めておりますので、これにつきましても関係省庁と毎日緊密に連携をしてモニタリングをしながら、こういった日本のエネルギーの安全保障に与える影響を最小限に抑えるべく、必要な対策を講じるように考えております。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

ありがとうございます。

日本の原油の備蓄についてもお伺いをしたいと思います。

現時点で254日分の備蓄があるというふうに報道されています。

これは石油備蓄の現状というレポートからの数だというふうに理解をしていますが、これは12月末の数だというふうに承知をしています。

現時点、令和8年1月または2月の時点での数字というものは、最新のものはどうなっていますでしょうか。

佐々木大臣官房エネルギー地域政策統括調整官。

政府参考人 佐々木大臣官房エネルギー地域政策統括調整官

お答え申し上げます。

日本の石油備蓄量は、国家備蓄、民間備蓄、三位国共同備蓄合わせて、手元にあります数字を申し上げますと、直近で12月末、これは7,445万キロリットル、254日分であります。

1月以降の備蓄量でありますが、今まさに1月末の備蓄量につきまして、各事業者等の方々から2月末までにデータをいただいて、私どもで今、確認集計をしているところでございます。

今月中旬ぐらいまでには、そのデータをまとめて、1月末の数字をお示しできるかと思っております。

引き続き、しっかり作業を進めてまいりたいと思っております。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

ありがとうございます。

今回お答えをいただきましたが、次にお伺いをしたいのは、今回のエスカレーションが起きるタイミング、またはその前に、備蓄量を増やすという議論があったのか、ということについてお伺いをしたいと思います。

実際の攻撃の前であっても、イラン周辺にアメリカ軍、空母などが展開をしていた状況、またはペルシャ湾、ホルムズ海峡の通行状況が悪化をしていく、日本の石油輸送にリスクが生じる可能性があったということは、予見ができたものではないかと考えています。

今回の緊迫化を受け、政府内において石油の備蓄積み増しや備蓄水準の引上げについて具体的な議論が行われていた事実はあるのでしょうか。

もし行われていなかった場合には、その理由は何でしょうか。

また、仮に議論が行われていた場合、この備蓄の積み増し、民間備蓄に対する積み増し要請、水準の見直しといった具体的な対応を検討されたのか、イラン攻撃前と発生後の両方について、政府としての検討状況をお示しください。

政府参考人 佐々木大臣官房エネルギー地域政策統括調整官

佐々木大臣官房エネルギー地域政策統括調整官。

お答え申し上げます。

備蓄量の推移でございますが、10月末で7,290万キロリットル、11月末時点で7,404万キロリットル、それぞれ10月末ですと248日分、11月末ですと251日分ありました。

ただ、この備蓄量の推移、どういう意図でやっているのか等々につきましては、私ども事業者の方々から報告を受けているわけではないため、今この瞬間、備蓄量の積み増し等についての議論は行われておりません。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

今回、これだけ緊迫化をする中において、実は中国は、この積み増しというのを中期的にかなり行っています。

日本はホルムズ海峡における危機が起きれば、原油、石油の輸入が途絶えれば、産業、国民生活に大きな支障が起きる。

そしてそこで、もし備蓄を使わなければいけないという状況になったタイミングで、もし台湾海峡で何かが起きれば、私たちの生活はより厳しい状況になっていく。

一つの有事やエスカレーションを見越して、やはりこういった備蓄を増やす議論であったり、これを資源エネルギー庁だけに任せるのではなく、さまざまな現場の状況がどうなっているのか、これを政府全体で今総括をし、そしてそれをどういう中長期的なプランに、短期的でも結構です。

こういったことをこの数にしっかりと載せていくのか、こういった議論が必要だと思いますが、大臣、こういった動きというのは今回あったんでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

まだ事態発生して1週間経っておりません。

それから今回どういう事態が起こるかと。

確かにアメリカの空母打撃群が近隣に展開している事実でありますけれど、その前のある程度の、十分だとは言いませんけれど、備蓄もある状況の中で、今後の推移を見ながら、今、深作委員のご指摘のようなことも考えていかなければいけないなと。

適正な量がどれだけであるかというのはよく見ないと、これは3年分備蓄する必要があるのかどうかとか、そういったことも含めて考えていかなければいけないと思っております。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

近藤和也議員、市民部門だけではなかなか全てを判断することはできないと思いますが、やはり大臣、そして閣僚の皆様方を筆頭に、こういった私たちの生活を守っていくための議論というのは、必ず今後していただきたいと思います。

その上でお伺いをいたします。

我が国における備蓄のフルキャパシティ。

実際にキャパシティがどれだけ持つことができるのか、今現時点で254日であるということですが、マキシマムキャパシティについて教えてください。

佐々木大臣官房エネルギー地域政策統括調整官。

政府参考人 佐々木大臣官房エネルギー地域政策統括調整官

お答え申し上げます。

今、国家備蓄で150日分ぐらい貯めているところであります。

フルキャパシティというのは、なかなかタンク全体、国内、民間部分も含めて、今この瞬間、私の手元にデータがございません。

国際的に求められている国家備蓄90日分、あとは民間備蓄等々で、必要な量をしっかり備蓄していきたいと思っております。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

これ、事前に私も今フルキャパシティがどれくらいなのかということをお伺いしたところ、承知をしていないという回答がありました。

我が国としてどれだけのキャパシティを持ち得るのかということは手元に持っておいていただく。

それが基本となって今後計画を立てられていくべきだと考えます。

私自身で公開情報などから一定の整理をして推定をいたしました。

独立行政法人エネルギー・経済産業研究機構(JOGMEC)が公開をしている石油備蓄基地の情報、資源エネルギー庁の聴取内容などを総合しますと、民間備蓄を含まない国家備蓄の最大容量、これのフルキャパシティはおよそ5,200万キロリットル。

日数換算で約185日分と算出をしています。

5,200万キロリットルの内訳についてですが、国が所有する備蓄基地は全国10カ所。

その総容量は4,000万キロリットル。

加えて、国が民間施設を借りて備蓄をしている分が約1,200万キロリットルとのことです。

ですので、こういった、まずは数を合わせていけば、我が国の備蓄がどれだけマックスでできるのか、その中で今何割ぐらいを満たしているのか。

何日分というお答えはいただきましたが、現状、私たちがどれだけ蓄えることができ、どれだけそれを満たしているのかという議論は、今後ぜひ数としてお出しをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

政府参考人 佐々木調整官

佐々木調整官。

ご指摘を踏まえまして、しっかりデータを手元に持って、今後、政策に進めていきたいと思います。

ぜひ、今後、さまざまな事象が起きうると思います。

どこかのタイミングで数を出していただきたいと思いますが、これはどこかでお約束をいただいたりすることはできますでしょうか。

佐々木調整官。

持ち帰って部内でしっかり検討して対応を考えたいと思います。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

ぜひ持ち帰っていただきまして、検討の様子、また改めてご報告をいただきたいと思いますし、これは一つの省庁だけに委ねられるものではありませんので、ぜひこういったエスカレーションが起きうる状況、こういったことが予見される前に、ぜひ関係大臣などで、私たちの生活を守っていく上での備蓄についても議論が入っていくように、これを一つフックをかけておいていただきたいと思います。

大変時間が短くなってまいりました。

通告している内容はすべてできませんが、対米交渉につきましてお伺いをしたいと思います。

昨日から大臣、訪米をされています。

今回の大臣の目標、そしてゴール設定、これについてお聞かせください。

藤沢通商政策局、国際経済部長。

政府参考人 藤沢通商政策局、国際経済部長

お答え申し上げます。

今ご指定ございましたとおり、赤澤経済産業大臣は、今月5日から8日まで米国に出張して、ラトニック商務長官との会談を予定してございます。

米国の総合関税等、違法無効としたアメリカの連邦最高裁の判決を受けまして、米国政府が新たな関税措置を取る中、赤澤大臣は米国のラトニック長官と、先月23日にオンライン会談を行っております。

この場で日本の扱いが昨年の日米間の合意に不利になることのないように、申し入れを行ったところでございます。

今般の会談でも、引き続き、米側と緊密な措置を行ってまいりたいと存じます。

また、戦略的投資イニシアチブについても、日米首脳会談を見据えまして、閣僚級で早急に議論を行い、調整を進める必要があると考えてございます。

その上で、戦略的投資イニシアチブを含めた日米間の合意は、日米への相互利益の促進、経済安全保障の確保、経済成長の促進につながると考えてございます。

我が国として合意を着実に実施していく考えでありまして、同時に米国に対しても合意を着実に実施するよう求めてまいりたいと思います。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

時間が参りましたので終わりますが、この後総理も訪問をされるということで、交渉の内容につきましても、我が国が主体的にこれに関わり、最終決定を行っているということを、しっかりと総理、関係大臣にも周知していただきたいと思います。

これで質問を終わります。

ありがとうございました。

木下敏之 (参政党) 18発言 ▶ 動画
質疑者 木下敏之

木下敏之君。

参政党の木下と申します。

どうぞよろしくお願いいたします。

タフなネゴシエーターとして有名な茂木大臣に質問する機会をいただきましたが、先ほど御答弁を聞いておりますと、あまりの見識の広さ深さに感銘を受けました。

まさかローマ帝国の対策まで引用されて御答弁になるとは、本当に素晴らしいことだと思いました。

よろしくお願いいたします。

参政党の外交安全保障についての公約でございますが、高市総理の外交政策と非常に共通する点が多くございます。

例えば日米同盟を基軸とすること、そこも同じですし、それから日米にとどまらず、インド太平洋の多国間の枠組みに拡大をしていくこと、ここも同じでございます。

また、防衛装備移転三原則の見直しや、防衛装備輸出の五類型の撤廃も同じでございます。

しかし、参政党は新保守ではなくて、反グローバリズムを基本とするという違いもございまして、このような違いも踏まえて、大臣に、そして政府参考人の皆さんに質問をさせていただきたいと思っております。

まず1番目の質問でございますが、アメリカとイランの戦争につきまして、アメリカに対しても力による現状変更は好ましいことではないということを明確に伝えるべきではないかということでございます。

今国会における外務大臣の外交演説におきまして、ロシアによるウクライナ侵略、これは国際秩序を揺るがす暴挙であるということもコメントがございましたし、今、アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃が始まりまして、ペルシャ湾も封鎖されると。

国際情勢は緊迫の度を増しているわけでございます。

これから戦火が拡大するのか、それから長期化するのか、そしてこのことが我が国をはじめとして、世界各国にどのような影響を及ぼすのか、場合によってはアメリカの中間選挙にも影響してくるかと思います。

国際情勢が非常に動いている状況でございます。

そういった中で、先ほどウクライナの話がございましたけれども、多くの方はやはり戦争はすぐやめるべきだと、それは私も参政党も同じ立場ではございますが、ロシアがウクライナに侵攻したときと比べると、当時はものすごくロシアを批判する論調が我が国は強かったかと思っております。

今回のイランの核開発がポイントであるとすれば、同じようにイスラエルの核はどうなのかといったような問題もございまして、今回アメリカ、イスラエル側に対して日本から武力の行使を強く非難する論調が少ないのは、やはり問題ではないかと感じております。

アメリカと日本は同盟国ですから、そういった立場を配慮してなかなか物が言いにくいという点もあるかもしれませんが、やはりダブルスタンダードではないかというふうにも感じておるところでございます。

やはり武力の行使はダメであるということをアメリカに物申していく。

それが対等な日米同盟の姿ではないかと思います。

現実はそう簡単ではないということも分かっておりますが、それでも武力の行使はいけないんだという国際世論をしっかり作っていく。

それが総理は、ちゃんと言えるだけの強い国に、我が国はなっていかなくてはならない、そう感じております。

戦争中の同盟国に対してですね、こういった国際法上問題があるのではないかと、力による現状変更はよろしくないんだと言える人は、そう多くはいないと思います。

タフなネゴシエーターとして、その名を轟かせていらっしゃる茂木外務大臣以外には、なかなか物が言えないのではないかと思いますが、この点について大臣の御見解をお願いいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

事態の進展というのはよく見なくちゃいけないと思っているんですが、参政党の皆さんですね、反グローバリズムとおっしゃってらっしゃる。

おそらく東西冷戦構造が崩れた後ですね。

石井啓一議員。

ということは事実だと思っております。

もちろん今回の事態を同じように捉えるつもりはありませんが、ロシアの場合は2022年の2月24日に実際に軍が一方的にウクライナの領土内に侵略をして、それを未だに続けていると。

そしてその日のうちにG7の首脳声明が発出をされまして、3月の2日に採択をされました国連総会決議でも明確にそのことが表明をされております。

一方、イランにつきましては、我が国としてもイランの核開発、これは決して許容できない。

これを、というか、対話によって外交的に解決することが重要だと総理は強調し、またイランと米国の間、様々な国、カタールであったり、オマーンであったり、仲介に入って協議を進めてきた。

このことは一貫して支持をしてきておりましたが、今回のような事態になってしまった。

今回の事態の評価をするということは、どこかのタイミングであるにしても、やっぱりそれは国際世論としてどう考えるかと先ほど申し上げたように、ロシアの場合は圧倒的にやはり国際法違反であると非難する、こういうことがあったわけでありますけど、今の段階はまずは事態の沈静化を図る、これが何よりも重要だと思っておりまして、そういった観点から国際的な連携、外交努力、これを進めていきたいと考えております。

質疑者 木下敏之

木下敏之君。

ご答弁ありがとうございました。

これから戦況がどう展開していくか分かりませんが、戦況が拡大していき、もし地上戦が始まった場合などには、ぜひですね、武力の行使はよろしくないということをぜひ物申していただければと思っております。

参政党は、日米同盟や協調はするものの日米安全保障条約、それから日米地位協定、こういったものは再交渉を行って、対等な立場で考えるべきだと考えておりますので、ぜひそのための第一歩として、武力による現状変更はよろしくないということを何かの機会で言っていただければ幸いでございます。

答弁は結構でございます。

では続いて次の質問に入ってまいります。

今回はアメリカと、そしてイランとの戦争でございますが、アメリカの戦争目的がまだ明確でない状況でございます。

今後ですね、戦争をどう推移するか、予断を許さないところではございますが、もし宗教戦争的な色彩を帯びてくるとすれば、かなり戦争は長期化するとともに、各地でテロも発生するというような事態もあるのではないかと思っております。

戦争が長引けば長引くほど、世界各国に様々な影響を及ぼすと考えておりまして、例えばイランは安価なドローンを大量に製造して使用する技術に長けていると言われておりまして、ロシアにはドローンなどの武器を大量に提供しているのではないかといった情報もございます。

アメリカとイランの戦争が長引いた場合には、このドローンのことも含めて、ロシアとウクライナの戦争にどのような影響が生じると思われるかを、政府参考人で結構でございますので、御答弁をお願いいたします。

政府参考人 田口大臣官房参事官

田口大臣官房参事官。

御答弁申し上げます。

イランとアメリカの戦争が長引いた場合のウクライナとロシアの戦争に与える影響についてのお尋ねでございました。

政府としてイランとその情勢というのはもちろん重視してございますし、ご指摘がありましたウクライナとの関係、またウクライナ側からの対外声明等についても注視をしているところでございます。

他方、ウクライナ情勢にどういう影響があるかということにつきましては、確たることを申し上げるのは現状では非常に困難であるというふうに考えておりまして、この場で予断を持ってお答えすることは差し控えたいとこのように考えております。

いずれにいたしましても、先ほど大臣からご答弁申し上げましたとおり、ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがす暴挙でございまして、このような力による一方的な現状変更の試みを決して容認することはできないという考えに変わりはなく、一刻も早く、一日も早く、公正かつ永続的な平和を実現することが、我が国として重要と考えてございます。

質疑者 木下敏之

木下敏之君。

おそらく、イランからロシアへのドローンの提供がなかったりすると、戦線膠着状態に陥る可能性もございますので、そうなると、その時に今、日本はロシアとの付き合いを表面上断っているわけですけれども、ぜひロシアとの水面下のパイプをもう一回開いていただいて、このロシアとウクライナとの戦争が早く終結するように力を発揮していただきたいと思っております。

次の質問に入ります。

次はこの戦争が中国にどんな影響を与えるかということですが、中国の経済統計からはその実態は明らかにはなっておりませんけれども、イランは中国に安価かつ大量に石油を提供しているというふうに言われております。

中国はあまり石油の備蓄の量が十分でないとも聞いておりますし、かなり安価に石油を購入していることによって経済が支えられているという一面もあると聞いております。

これが、もしイランから中国への石油が止まるとすると、中国にどのような影響が出るとお考えなのか、これも政府参考人からで結構でございますので、御答弁をお願いいたします。

政府参考人 野村大臣官房審議官

野村大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

今、委員から御指摘いただきましたような、いろいろな状況、いろいろな御指摘があろうかと思いますけれども、政府として、中国、他国の経済動向について、予断を持ってお答えするということは差し控えたいというふうに存じます。

その上で申し上げますと、石油、あるいはエネルギー、そういった状況も含む中国経済、この動向につきましては、日本の経済、あるいは世界経済にも大きな影響を与えるものであると。

ということはあると思いますので、引き続き関連の状況というのはしっかりと注視してまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

國場幸之助君。

質疑者 木下敏之

では次の質問に入ってまいります。

昨年の12月に公表されたアメリカの国家安全保障戦略についてでございます。

アメリカの国家安全保障戦略は大統領就任の年にもしくは翌年早いうちに発表されることが多いのですが、とても重要な文書だと思っております。

2025年の12月に新たな文書が公開されましたが、8月頃からその内容が私のところにも聞こえておりまして、アメリカは西半球を重視することを大きく打ち出すと、そして場合によってはアジア太平洋から大きく戦力を引き上げていくというような話も聞いておりました。

私はトランプ大統領の1期目の2017年のものと、それからバイデン政権が定めた2022年のもの、そして今回のものと3つを何とか読んでみていくと、その違いがよくわかる点がございまして、目次を見比べるだけでもアメリカが地域戦略としてどこを重視しているのかということがわかるのではないかと思っております。

2017年の文書の地域戦略は、1番目がアジア太平洋、2番目がヨーロッパ、3番目が中東、4番目が南中央アジア、5番目に西半球が出てきております。

そして2022年の文書の地域戦略ですが、やはり最初にアジア太平洋、2番目にヨーロッパ、そして3番目が西半球ということで、2つ順位が上がっておりました。

そして今回の2025年の文書ですが、西半球が地域戦略の最初に記述されまして、その次がアジア太平洋、そしてヨーロッパというふうに順番がやはり変わってきております。

こうしてみると、明らかにアメリカはもう西半球重視になってきておりまして、今回の2025年の文書などは「ヨーロッパは衰退する地域である」との記述も書いてありまして、非常にびっくりをいたしました。

また2025年の文書では、第一列島線における侵略を米軍単独で防ぐことは難しいと、またそうすべきではないという記述もございます。

これはどのように解釈をするかは、むしろ外務省の方の方がよくご存じではないかと思いますが、私はですね、これはアジア太平洋における防衛はもう日本にある程度任せて、アメリカは西半球に集中すると、そういった意味ではないかというふうにも解釈をしております。

そうなるとアジア太平洋におけるアメリカのプレゼンスが大幅に低下すると、その場合日本はどうするかという非常に大きな問題が突きつけられたのではないかと思っております。

自由で開かれたインド太平洋を日本外交の柱とするとしても、その日本の役割が急速に大きくなったと言えるのではないかと考えております。

大変残念なことに日本国内ではこのアメリカの戦略文書、あまり注目されているとは思いませんが、この戦略文書の実系列で変化していくところの意味を国民に伝えておくということは非常に重要なことだと思っております。

アジア太平洋、これをアメリカに頼るのではなく日本が中心に守らなくてはならないということになれば、防衛費の増額に対しての国民の反応も大きく変わるのではないかと考えております。

参政党は対等な日米同盟を基軸にしつつ、将来的に米軍の縮小と自主防衛体制の拡充を進め、米軍に依存しない国防体制を構築すべきと考えております。

我が国の軍事力を強化して、アメリカの依存から脱却するチャンスであると捉えるべきではないかと思っておりますが、アメリカの地域戦略の変化について、そして我が国の安全保障の今後の在り方について、大臣の御見解を伺いたいと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

木下君、アメリカの国家安全保障戦略についてご説明いただいて、解説もいただきました。

非常によく分析をされているなと考えております。

かつてやっぱりヨーロッパが中心であったと、アメリカについて。

外交であっても戦略的に、それがシフトしてきているというのは、確かな事実なんだと思います。

そういった中で、ちょっと今回、西半球のことが取り上げられすぎているというか、注目をされすぎている部分も、私はあるのではないかなと思っておりまして、例えば、国家安全保障戦略を読んでみますと、「力による平和」。

これを進めて、インド太平洋地域における紛争を抑止するために同盟国と協力すること、そして米国との間で確認してきた共通の目標であります「自由で開かれたインド太平洋」についてのコミットメント。

これもしっかりと記載をされているところであります。

そして高市総理との間でですね、トランプ大統領、自由で開かれたインド太平洋、これを力強く推進するために緊密に連携していくこと、そのビジョンの下でですね、日米同盟はもちろんでありますが、日米韓、日米フィリピン、日米豪。

こういった地域の同志国のネットワークを強化していく重要性を確認してきているところであります。

同時に防衛力の装備ということで申し上げますと、全く考えが一緒ということではないんですけれど、まずは自らの国は自らで守る。

こういう意思と、その行動を伴わない国を守ってくる、助けてくれる国はない。

これは間違いないことだと思っておりまして、自らの国を自らで守る、こういう基本姿勢の下で、我が国自身の主体的判断に基づいて行っていくべきだと考えております。

もちろんそこの中で、日本として自らの国は自らで守るとこういう意思を持ちながらも、日本の外交安全保障の基軸というのは日米同盟にあるわけでありますから、この対処力、そして抑止力というものもしっかりと強化していく必要があると思っております。

委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長):木下敏之君。

質疑者 木下敏之

木下敏之:ではここからはまた次の別のテーマでございます。

これは高市総理も重点的にやるとおられました、日本の農水産物加工品の海外の輸出についてでございます。

私は火曜日の予算委員会におきまして、ヨーロッパでの日本食の現地生産の話を質問をさせていただきました。

今、ヨーロッパは完全に日本食が定着いたしまして、日本企業にヨーロッパに来て、現地生産をしていただきたいと。

ただ、その一つの大きな壁、なかなか進出ができない理由の一つが、地銀が事業費を融通しないという話にあるということを質問させていただきました。

その話とは別に、私は九州の地場企業、麹菌を使ったような製品を作っているところなんですが、それをベトナムなどアジアへの進出の手伝いをやはりこれも行ってきております。

アジアの方が簡単だろうと思われる方が多いんですが、実はヨーロッパの方がやりやすいところがございまして、ヨーロッパは曲がりなりに英語が通じますし、法律も裁判の制度もしっかりしております。

ところが東南アジアになりますと、英語が通じないことも多くて、それから、なんと表現しますかね、コンサルタント代といいますか、賄賂的なものが必要になったりして、なかなかちょっとはっきり言いにくいんですが、そういうものもあって、実は途上国の方がやりにくかったりするところもございます。

また、どんな法体系になっているかが非常に分かりにくいわけですね。

私はこの仕事でなんとかベトナムを開拓していくために、ジェトロさんのお力を最初借りようとしたんですが、現実はなかなかうまくいきませんでして。

ベトナム政府の窓口までは教えてもらったと思うんですが、そこから先、どんな法律体系になっていて、どの窓口にどんな資料を提出すればいいのかとかですね、そういったことは結局アメリカの農商務省がベトナムの法律を全部英訳していて、結局そこで制度を勉強して、そして日本で先に現地に進出している人たちから弁護士事務所を紹介してもらって、そこから切り開いていったということをやりましたが、現実にはなかなかうまくいっておりません。

4年経ってなかなかまだうまくいっていないんですけれども、大体、私同様に海外にチャレンジしている地場企業、大手企業でないところは、なかなか現地への輸出について、うまくいっていないという現状がございます。

そこで政府参考人にお聞きしたいんですが、ベトナムで結構なんですけれども、現地日本大使館の海外進出しようとする日本企業に対する支援体制がどうなっているかと。

政府参考人 渡辺大臣官房審議官

渡辺大臣官房審議官:お答え申し上げます。

日本の国力の源泉である経済力を強化するためにも、政府による日本企業の海外展開支援は重要でございます。

外務省としましては、従来から関係省庁とも協力しながら、様々な手段を用いて、中小企業を含む日本企業の国際競争力の向上の後押しや、海外のビジネス環境整備に努めるとともに、現地の在外公館等でも様々な形で個々の日本企業等の活動を支援してまいっております。

例えば、外務省はほぼ全ての在外公館に日本企業支援窓口を設置し、現地需要に関する最新情報の収集や、スタートアップや中小企業を含む海外に展開する日本企業からの相談や支援などに積極的に対応してございます。

ご指摘のありましたベトナムでございますけれども、2名を日本企業支援担当官として指名してございまして、大使を筆頭に官を挙げて日本企業支援に取り組んでございます。

内容としましては、個々の企業へのきめ細やかな支援を行うとともに、日本企業のビジネス活動に活用するイベントを開催するなど、日本企業の海外展開支援を進めているところでございます。

外務省としましては、引き続き、関係省庁と連携し、民間企業等と一層連携しながら、スタートアップや中小企業を含む日本企業の海外展開を支援してまいります。

ジェトロの体制については、ちょっと承知をしてございません。

失礼いたします。

政府参考人 高山大臣官房審議官

高山大臣官房審議官。

ジェトロについてもお尋ねがございましたので、経産省の方からお答えを申し上げます。

ベトナムのような新興のマーケット、これを開拓していくということが大変重要と考えておりまして、ジェトロではベトナムにおいて、ハノイ、それからホーチミンに現地事務所を設置して、現地でビジネスを展開する中小企業等を支援しております。

その際の体制ですけれども、この2つの現地事務所で、職員数は合わせまして48名。

それから駐在員の任期ですけれども、通常3年から5年という体制で取り組んでいます。

この体制の下で、例えば製造業関係、それからお話のあった食品関係、農産品関係ですね。

こういうもののいろいろな展示会への出展の支援、こういうことを行っているほか、それから、委員からご紹介のありました規制の対応ですとか、それから現地進出すると労務ですとか税務ですとか、そういうことへの対応というのが必要になってきますので、専門家によるご相談の対応と、そういうことを行っております。

こういうことを通じて、実績についてお尋ねもありましたけれども、これは製造業の関係で言いますと、現地の大手の自動車メーカーですね、ビンファストというところがありますけれども、そういうところへ部品を納入するような小さな会社が出てきたり、あるいは食品の関係でも、ベトナムでも日本の食品は大変人気が出てきておりますので、例えばインスタントラーメンをですね、日本から持っていくだけじゃなくて、現地でも作って展開すると、こういうことが出てきています。

今後、これらの需要開拓の重要性がますます増していきますので、これらのさらなる海外展開を促進するという観点から、事業者の方々のニーズも踏まえまして、それから先ほど外務省からご答弁ありましたけれども、在外公館とうまく連携をしながら、現地で一層きめ細かくご支援していくという観点から、体制の強化についても検討してまいりたいと考えております。

質疑者 木下敏之

木下敏之(参政党)私が関わったケースでは、窓口だけ紹介されたあとは自分でやるみたいな対応だったわけですけども、これだけJETROに人数がいらっしゃって、どうしてそういう対応になったのかは今も大変不思議に思っておりまして、できれば伴走型にしていただいて、進出したい企業があったらそこに担当をつけていただいて、最後まで一緒に走っていただくと。

それからやっぱり3年、5年ではですね、現地に人脈ができるまでにはちょっと短いなと思っておりまして、できれば現地でベトナム語ができる日本人で人脈を持った方をぜひ育成する方向でご検討いただければと思います。

答弁はいりません。

続きまして、時間がなくなってきましたので、通告の6番目と7番目はまとめてさせていただきたいと思います。

参政党は、戦争の前に情報戦が行われるというふうに考えておりまして、いわゆる外国勢力からの世論の誘導でございます。

すでに皆さんご存じのとおり、選挙に絡んでアメリカのトランプ大統領の場合でも、いろんな勢力のSNSへの発信などを通じた影響があったわけでございます。

この外国勢力から日本へのネットなどを通じた影響をどう防ぐかということは、これまで以上に重要な問題なわけですけれども、我が国の国家安全保障戦略においては、残念ながらこの認知戦の記述はあまり多くないと思っております。

重要インフラへのサイバー攻撃の話などは割としっかり書いてあるんですが、認知戦で国民の意識が最初に変えられてしまうことに対する対策は少し手薄なのかなと思っております。

特に若い人ほどテレビや新聞を読まなくてですね、SNS中心に情報を得ておりまして、動画にしても短い動画、最近1分程度ですかね、1分程度の短い動画から情報を得るようになっておりますし、それからAIを使って、この間、平先生は質問されておられましたけどね、簡単に偽動画を作れるようになってしまって、ますますそれが巧妙になってきております。

それで政府広報のですね、大変面白いものがございまして、「日本昔話ならぬ日本今話 桃太郎。

SNSのその噂信じて大丈夫?」というものがございまして、これが2月の20日にアップされております。

非常に面白い動画でして、桃太郎が翌日鬼ヶ島に攻める直前にですね、目が覚めたら鬼ヶ島のディスインフォメーション工作によって、キジも猿も犬も消えてしまったというような大変面白い話なんですが、残念なことに1個しかアップされていないわけなんですね。

こういったですね、とてもわかりやすい情報を、手を変え、品を変え、アップしていかなくてはいけないと思っております。

また海外への情報発信としてはですね、茂木大臣のホームページでどれだけ宇佐美議員……

答弁者 茂木敏充

茂木大臣、お答え申し上げます。

あわせてお答え申し上げます。

国際社会を見渡しますと、地政学的な競争が激化しております。

そうした中で、偽情報、先生がおっしゃいました偽情報の拡散を含みます情報操作による国際的な情報戦が、恒常的に起きてございます。

我が国の信用を毀損する、壊すような情報発信に適切に対応するということは、情報操作の余地を狭めていく上で、極めて重要であると認識でございます。

このような認識のもと、外務省としての具体的な取り組みということでございますが、国際社会で日本に対する理解というものが深まり、近藤和也議員、偽情報の拡散を含む情報操作には適切に対応すべく、外務省としても情報収集、分析、戦略的対外発信の強化、こういったものに取り組んでまいる所存でございます。

質疑者 木下敏之

木下敏之君。

ご答弁ありがとうございました。

最大の成功例は、多分韓国のK-POPを使った認知戦だと思ってまして、私は福岡大学で学生を教えておりましたけれども、学生は韓国大好きでございます。

理由はK-POP。

これが成功例だと思っております。

それで、私はこの間、外務省のご担当の方に来ていただいて、茂木大臣の動画をインハウスで作っていると聞いて、ちょっと衝撃を受けまして。

要するに自分たちで作っているわけですね。

ただ、それを対外的に発信するとなると、本当は海外向けにはこういう動画の撮り方がいいとか、英語はこうした方がいいとか、様々に違っておりまして、ぜひこの点は、ご答弁はもう時間がないのでいりませんが、体制の拡充をぜひ図っていただきたいと思っております。

茂木大臣の公式なサイトは、そんなにアクセスが多くなくて、むしろ大臣個人の改革チャンネルの方がよく回っておりまして、特に英語の問いに答えるやつが、私も素晴らしい動画だなと思っているんですが、900万回以上回っておりまして。

その知恵をぜひ、外務省本省の方のホームページで導入していただきたいなと思っております。

最後の質問なんですが、時間がなくて大急ぎになりますが、福岡でも言葉がしゃべれない外国の子どもたちが小学校にどんどん入ってきておりまして、学校も教えることに非常に苦労しているんですね。

その点について、どこまで文部科学省は実態を把握してらっしゃるのか、そしてこれからどのような対策をされるのかを教えていただきたいと思います。

政府参考人 大臣官房審議官

大臣官房審議官。

すみません、答弁を簡潔にお願いします。

お答え申し上げます。

先生ご指摘のように、今、公立学校に在籍する日本語指導が必要な児童生徒が非常に増えてきてございます。

また、言語の多様化、これも進んできております。

こうしたことにしっかり対応していくということで、文部科学省といたしましては、日本語指導が必要な児童生徒に対しまして、取り出し指導などを行う特別の教育課程の制度化、それから日本語指導に必要な教員定数を着実に改善していく。

それから、日本語指導補助者とか、さまざまな言語に対応した母語支援員の配置、あるいはICTを活用した教育支援の充実などに取り組む自治体、こういった自治体に対する支援に力を入れてやってきてございます。

さらに現在、有識者会議を設置しまして、今後取り組むべき施策等についても議論させていただいておりますので、それを踏まえてさらなる充実を図ってまいりたいと存じます。

以上でございます。

質疑者 木下敏之

木下敏之君。

時間をお貸しして失礼いたしました。

終了いたします。

宇佐美登 (チームみらい) 25発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

チームみらいの宇佐美登でございます。

21年ぶりに国会に戻ってまいりまして、同じ93年組初当選の茂木大臣と最初の質疑をやらせていただくということで。

また総理も同じ93年組ということで、この前、野田聖子さんとエレベーターでばったり会ったら、「だいぶ減ってきちゃったんだよ」なんていう話もあったんですけど、「久しぶりに宇佐美君来たね」なんていう声をかけていただいたんですが、久しぶりというのはちょっと長すぎて7456日なんですが。

というのも、実は3.11でですね、私の父方が福島のいわきというところの出身で、津波でたくさんの親族を失いました。

それ以降、復興支援ということで長らく福島、いわき市と東京で行ったり来たりしながら復興支援をさせていただきました。

先ほどお隣の佐々木議員からも都の状況もありましたし、福島は本当にまだまだ復興道半ばだということを、この場でもお伝えさせていただきたいと思います。

先ほどニュースが入ってきたのは、来週の11日の県主催の震災復興記念行事に総理もご出席いただくということを聞きましたので、ぜひ皆さん、この外務委員会の皆さん含めて、一緒に考えていただけたらと思います。

実はその3.11の後の余震もひどかったんですね。

福島のいわきでは、実はちょうど1か月後の4.11で、ほぼ直下型ということで、さらに大きな被害があったということも知っておいていただけたらと思います。

我々、茂木大臣もそうですけれども、まず初当選して2年後に阪神・淡路大震災を1月17日の朝5時46分に受け、東京でも揺れたんですね、あの時。

そして次に私、実は2回目当選したのは2003年なんですが、2004年の10月23日、中越地震。

その時は私は実は柏崎の原発の視察に超党派の議員で行っているところで、視察が終わってバスに乗って降りようとした瞬間に、大きな揺れを感じたわけです。

翌日、いろんなところに物資とかを届けるということは、旅館から頂いたものとかを購入したものをお持ちしたんですけれども。

そして今回の2011年東日本大震災、その後も熊本もそうですし、昨年の能登ということで、我々は本当にこの地震が多く、そして今、水害被害も多くなってきていますので、我々は本当に災害対策というものを肝に銘じてこれからもやらせていただきたいと思っています。

先ほど佐々木議員がおっしゃったように、世界的に日本の防災とか減災、さらにはその後の対応というものを求めている方々もたくさんいらっしゃるということも私も全く同感でございますので、これまた皆さんと一緒に進めていただければというふうに思っています。

さて、今回イランにおけるアメリカとイスラエルの攻撃があったわけでございますけれども、私は政治家として常々最初から申し上げておりますけれども、地球上から戦争をなくすことを目標に活動を続けさせていただいておりますし、日々の政治活動で言えば、「雨が降ったら傘を差し出すような、そんな優しい政治をやりたいんだ」ということを常に訴えているわけでございます。

そして我々チームみらいとしては、「未来は明るいと信じられる国へ」ということを訴えて、今回もたくさんの皆さんの御共感をいただいたわけでございます。

この中東情勢の中で、総理は先日本会議で「外務省内に和平調停専門部署を設置し、能力強化に努めます」というふうに御答弁をされました。

まさに私はこの和平というもの、調停が必要だと思っておりますので、この部署が本当に有用なものになってほしい。

つまり、単なる既存組織の名称変更ではなくて、国際的なプロの調停官を育成、そして登用する必要があると考えていますが、大臣いかがでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木大臣。

茂木大臣:宇佐美とは本当に久しぶりに議論させていただくということで、お帰りなさいというか、当然おめでとうございます。

現在、国際情勢がますます厳しくなり、各地で紛争が大きなものから小さなものまで多発をしております。

紛争を未然に防ぐということが一番大切でありますし、仮に起こったら早期に収束をさせていく。

さらに早い段階から問題に関与して、日本の場合、これまで人道支援であったりとか復旧復興支援というのはかなり強くやってきたんですけど、まず和平の段階から関わって、シームレスに人道支援、復旧復興支援につなげていくということが極めて重要だと考えております。

そしてその調停にあたる人材の育成。

これも極めて重要になってくると考えておりまして、外務省としては和平調停分野の体制の強化に向けて、外務省の一つの強みというのは、やはりそれぞれの地域をよく知っている、また地域にも人脈があるということだと思っておりまして、そういった専門的知見などをしっかり活用されるように、和平調停に関わる部署の新たな新設と合わせて……業務を担う人材の確保であったりとか、中長期的な育成にも努めていきたいと思っておりまして、まずは3月中旬に部署を新たに設置をする方向で準備を進めて、より具体的な取組については、普段の見直しというのを行っていきたいと思っております。

委員長 國場幸之助

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

ありがとうございます。

そうやって部署ができていくと、そして日本が調停役を担うとなると、同盟国である米国の意向と、そして中立的な調停者としての立場の間で、板挟みになるリスクがあります。

この中立性と同盟をどう両立させる戦略なのか、外務大臣の具体的な見解があったら教えていただければと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

部署についてはこれから作り、また役割付けであったりとかしっかりしていきたいと思うんですけど、例えば今、領事局というのがあります。

もともとは領事移住部という組織でしたけれど、私が2003年のときに「邦人保護、これが極めて重要だ。

これは部じゃなくても局に格上げをする」ということで進めて、それは多分今様々な形で、今回の中東もそうでありますけれど、邦人保護に役立っているんじゃないかなと、こんなふうに思うところであります。

その上で、今の「両立するか」という質問でありますが、日米同盟、これは我が国の外交安全保障政策の基軸でありまして、インド太平洋地域の平和と繁栄の礎である。

そういった意味では二国間の同盟でありますけど、単に二つの国の問題だけではない、こんなふうに考えております。

同時に国際情勢がますます厳しくなり、各地域で紛争が多発している。

先ほど言いましたように、紛争を未然に防ぐ。

そして早期に収束させる。

早い段階から問題に関与して、平和の実現から最終的な復旧復興までシームレスに対応していく。

このことも重要だと考えておりまして、今申し上げた2つのことは、相互に矛盾するものではないと考えておりまして、我が国の強みを生かしながら、日本らしい取組、これを進めていきたいと思っております。

委員長 國場幸之助

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

ありがとうございます。

今回の中東もそうですけれども、親日本の国も世界にたくさんありますので、そういった強みをしっかりと生かしながら、和平調停をしっかりやれる国、やっていっていただきたいというふうに思っております。

次の質問に移ります。

今回先ほど、昨日、木下議員からのご質問にもありましたけれども、サイバー空間での戦いもあります。

今回、米軍はイランの通信網をサイバー、宇宙領域から遮断して攻撃を開始したと聞いております。

その後、親ロシア系を含む60以上のハッカーであり、アクティビストである、いわゆるハクティビスト、ハクティビストという言葉があるんですが、ハクティビストの集団による報復的サイバー攻撃が拡大中と聞いております。

日米同盟関係ある日本は、いわばそのサイバー攻撃の標的にもなり得るという認識を私は持っております。

そんな中で、外務省として、同盟国や同志国との間でどのような情報共有体制を整えているのか、参考人の方からお願いします。

政府参考人 門脇大臣官房参事官

門脇大臣官房参事官。

お答えいたします。

委員ご指摘のとおり、今、国家を背景とするサイバー攻撃をはじめサイバー空間における脅威が急速に増大しております。

かかる脅威は現在の複雑な国際情勢あるいは、我が国が置かれている安全保障環境の文脈においても、大きな懸念となっているところです。

こういった状況において、我が国を含む国際社会の平和と安定を確保するためには、外務省をはじめとする関係省庁間で緊密に連携をして、我が国の社会全体のサイバー対処能力を向上させるとともに、委員ご指摘のとおり、同志国、同盟国との情報共有を含めた国際連携を強化していくことが重要だというふうに考えております。

こういった観点から、米国は言うまでもなく、同志国、例えばイギリス、EU、NATO、オーストラリア、フランス、ほかにもございますけど、さまざまな国とサイバーに関する対話、あるいは情報共有を行ってきているところでございます。

委員長 國場幸之助

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

どんどんと進めていただいてですね。

私が93年当選した頃にインターネットって普及をし始めたんですね。

その時に当時の通産省さんとか郵政省さんとか警察とか、いろんな科長補佐クラスの皆さんたち、元気な人たちがいっぱいいらっしゃって、その皆さんたちの「世界で一番安全なインターネットも作ろう」なんていうのを勉強会を個人的にさせていただいてたんですけれども、今やもう世界的にですね、本当にこのサイバーなり宇宙の戦いが、我々今ここにいてもわからないけれどもずっと続いているわけですので、外務省さんにもですね、本当に密な各国とのやり取りも含めて続けていただければと思います。

先ほど木下議員の質問とも少しかぶるんですけれども、生成AIによる偽情報が、もう今回の衝突でもですね、SNS上に大量に拡散しています。

おそらくご存じだと思いますけれども、その時に在外公館が、法人保護や対比判断を行う際に、こうした偽情報に基づいて誤った意思決定をするリスクがあるわけですけれども、どのように防ごうと考えているのか。

また、外務省として、こうした公開情報の真偽判断にどう対処しているのか、お答えいただければと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木大臣。

政府参考人 官房政策立案担当主幹

官房政策立案担当主幹、お答え申し上げます。

委員からご指摘にもありましたとおり、地政学的な競争が激化している中で、偽情報等の拡散を含みます情報操作による国際的な情報戦、これは恒常的に生まれてございます。

このような状況においては、情報空間の動向に関する情報収集や分析、こういったものを進めながら、情報操作の余地を狭めていくための取組が重要だと考えてございます。

具体的には、AIをはじめとする新興技術、それから在外公館の幅広いネットワーク、専門人材、こういったものを活用しまして、情報収集ですとか分析能力を強化すると。

こういったこととともに、必要に応じて、まさに関係国等とも情報交換を行って、偽情報等の拡散を含みます情報操作、これへの対応強化、これに着実に取り組んでいく考えでございます。

委員長 國場幸之助

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

もう、今のお答えどおりでですね。

さらにそこをどんどん強化していかないと、世界はどんどん、もう日に日に、時々に進んでいくということで、我々のこれまでの政治の比較的しっかりとしたというか、ゆっくりとしたスピードではですね、本当に追いついていけないので、このスピードアップを含めて、大臣も含めて頑張っていただきたいと思います。

続いて、またこのAI関連なんですけれども、実はAIって今、第4の波と言われているんですね。

私が大学に入った1985年ぐらいが第2の波ということで、隣のゼミでもこのAIなんていうのを一生懸命研究をされてたんですけれども。

今回の中東の攻撃でも、民間AI企業の技術が情報分析、標的特定、戦闘シミュレーションに使用されたと報じられていますが、AIが人間の関与なく致死的な判断を下すことの是非が、国際人道法上の未解決問題であり、国際社会で議論が続いているところであります。

もちろんAI以外のときにも、そうやって人間が関与しない致死的な……どうやって判断するのかというのも議論になっているようでございますけれども。

ぜひこれらの会議、世界中で特にジュネーブなどで行われていると聞いておりますけれども、どんなような議論に参加し、どういう立場をとっているのか。

また加えて、日本の民間AI企業の技術が、他国の軍事作戦に転用されないよう、輸出管理や国際的な取決めの面など、対策を講じる必要があると思いますけれども、併せてお答えいただけたらと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木大臣。

お答えいたします。

委員ご指摘のとおり、今、国連をはじめとする国際フォーラムでもご指摘のような議論が行われているところでございまして、我が国としても積極的に参加してきているところでございます。

そういった場において、我が国としては、AI技術の開発、利用などを巡る問題に対して、国際人道法を含む既存の国際法が適用されるという見解を支持してきております。

また、軍事領域におけるAI活用について、人道的考慮と安全保障上の観点を勘案したバランスの取れた議論を通じて、国際社会において共通認識が得られるよう、国際的な議論に今後も積極的かつ建設的に参加していく考えでございます。

また、AIをはじめとする先端技術が急速に発展しておりまして、こういう中で民生用と軍事用の技術の区別が困難になっております。

議員ご案内のとおりだと思いますけれども、このような技術の急速な発展と進歩に歩調を合わせるために、軍事領域におけるAIには柔軟かつバランスの取れた現実的なアプローチが必要であるというふうに考えております。

引き続き、外務省としまして、同盟国、同志国と緊密に連携しつつ、国際的な議論に積極的に参加することを通じて、国際的なルール形成に取り組んでまいる所存であります。

政府参考人 貿易経済安全保障局貿易管理部長

貿易経済安全保障局貿易管理部長、お答えいたします。

AI技術と申しましても、様々なものが想定されますが、例えば、AIの能力を左右するものとして不可欠な先端半導体、また、自律型無人航空機、こういうものにつきましては、その性能によっては、外為法の規制対象に該当する場合がございますので、そのような製品、技術を輸出する場合には、許可の取得が必要とされております。

また、AI技術含めまして、性能上は規制対象に該当しない場合であっても、輸出時点で大量破壊兵器等の開発製造等に用いられる恐れがあると、こういうことを輸出者が認識している場合には、いわゆるキャッチオール規制により許可を取る必要がございます。

引き続き、国際社会の平和及び安全の維持を期する観点から、厳格な輸出管理を実施してまいりたいと思います。

委員長 國場幸之助

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

ありがとうございます。

特に日本は総理もお話があったと思いますけれども、いわゆるフィジカルAIという大型ロボット、例えば車を動かすぐらいの大きなロボットであったり、昔のガンダムみたいな人が乗っていくようなそんなロボットとAIというものがくっついたものについては、今でも私は世界一だというふうに思っています。

ですので、このフィジカルAI分野も含めて、それがいつの間にか他国に流出しているなんていうことが無いように、経産省さんも外務省さん、他省庁も含めて協力しながら防いでいただけたらというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

最後、大きなテーマの中ではこれが最後になりますけれども、AIの進化は暮らしを豊かにする一方、私はここ非常に大事だと思うのですが、豊かにする一方で、軍事利用やBOTによる世論操作、コンテンツの著作権侵害など、日本の国益に対する脅威も高まっている。

ここはもう、委員皆さんの共通認識だと思います。

そんな中で、日本がAIの国際規範作りをリードするためには、G7だけではなくて、中国やインドなどを含め、非西側国との協調が不可欠だというふうに私は思っています。

外務省として現在どのような国際フォーラム、国際会議でどんな立場で進めているのか、お答えいただければと思います。

政府参考人 渡辺大臣官房審議官

渡辺大臣官房審議官、お答え申し上げます。

AIは委員のご指摘もありましたけれども、経済社会の発展の基盤となる技術でありまして、安全保障にも直結する外交上の重要な分野と考えております。

我が国としましては、2023年、G7議長国として、生成AIの国際ガバナンスに関する広島AIプロセスを立ち上げ、国際指針や国際行動規範の策定を主導する等、安全安心で信頼できるAIエコシステムの実現に向けた国際ルール作りに貢献してまいりました。

また、現在63カ国まで広がりました広島AIプロセス・フレンズグループを立ち上げまして、G7の枠を超えて、ご指摘のとおり、いわゆるグローバルサウス諸国を含め、国際指針や国際行動規範の実践の拡大に取り組んでまいっております。

同時にグローバルサウス諸国がAIの恩恵を享受するため、各国のニーズに応じた形でAIの導入を推進することを重視してございます。

こうした観点から、日本の優れたAI関連技術の海外展開、AIを活用した社会課題解決、能力構築、人材育成等の分野を通じまして、インドやアセアン諸国、アフリカ、中央アジアをはじめとして、グローバル諸国と安全安心で信頼できるAIエコシステムの構築を進めてまいっているところでございます。

引き続き、G7やグローバルサウス諸国と連携しながら、安全で安心で信頼できるAIエコシステムの実現に向けた国際的な取組を主導してまいりたいと考えてございます。

委員長 國場幸之助

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

ありがとうございます。

ぜひ推し進めていただきたいと思います。

広島AIプロセスを含めて進めていくには、外交官の皆様たち自身がAIとかサイバーとか半導体などの技術的な素養、知識が求められていると私は思っています。

現状の外務省の体制として十分なのか、またエンジニアや研究者を外交官として登用するなど、技術的素養の高い外交官を確保するための仕組みなどはあるのか含めて、大臣から総合的にお答えいただければと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

広島AIプロセスも含め、さまざまな新しいルールを作っていくときに、そのテクノロジー等を熟知していないと、ルールというのは作れない。

それが持っているメリットであったりとかリスク、これをしっかり理解をする、そういったリテラシーというのは極めて重要だと考えておりまして。

このため、外務省におきましては、外務大臣科学技術顧問や外部の専門家によるアドバイス、そして職員内の研修の機会などを通じて、科学的知見を持つ人材の育成に努めているところであります。

これ、向き不向きありますからね、いろいろね。

民間経験のある人の採用であったりとか、多くの経験と多様な視点のバックグラウンドを持つ人材を外部から取ってくる、こういったことも必要だと思っておりまして、また民間企業との人材交流、こういったことも進めていきたいと思っております。

テクノロジー外交とでも言いますか、これは人的基盤の整備や、官民連携の強化にも努めていきたいと考えております。

宇佐美先生がかつて師として仰いでおられました竹村正義先生もですね、「小さくても輝く、ちらりと輝く国」とおっしゃってましたけれど、まさにこういう分野というのは、そういうことが求められる国じゃないかなと思っております。

委員長 國場幸之助

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

ありがとうございます。

私のボスであった竹村正義が、小さくともキラリと光る国日本という本を書いたことを、さすが茂木大臣、覚えていてくださってありがとうございます。

最後になりましたけれども、私はこのAIというのは、実は産業革命以来の本当の大きな革命になると思っています。

今までIT革命とか自動車産業などが出てきましたけれども、ほとんどのことが物を動かす力だったんですね。

それを助けてくれたり、動かすということ。

今回は考えることの手伝いをしてくれるということであり、美術的な、芸術的なことについてもやっていく。

人によっては、石器時代、つまり道具を初めて持ったときと同じぐらい大きな我々の社会の変革をするという方もいるぐらい、実はこのAI革命というのは大きなものになっていくと私は思っております。

ですので、ぜひ外務省さんはじめとして、我々政治の場面でもそういったものを肝に銘じながら、これからの政治をしっかりとつくっていきたいと思っております。

若干早いですけれども、13時になりましたので、これにて質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

國場幸之助 (外務委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

休憩前に引き続き会議を開きます。

質疑を続行いたします。

穂坂泰 (自由民主党・無所属の会) 22発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

自由民主党の穂坂泰です。

本日はこの質問の時間をいただきまして、誠にありがとうございます。

早速質問に入らせていただきます。

先ほど午前中も出ておりましたけれども、やはり国際情勢についてお聞きしたいと思います。

外務省の皆様には、今回のアメリカ、イスラエルによる攻撃、邦人保護、そしてまた情報収集など、大変忙しく動かれていると思っております。

心から敬意を表するところであります。

イランに対する攻撃がアメリカ・イスラエルからありました。

NHKのテヘラン支局長が拘束されたというニュースもあり、心配されているところであります。

220人の邦人がイランにいるとの話もありました。

今現在の状況、特に邦人保護を中心に外務省の対応について教えていただければと思います。

また、私のところにも旅レジが入ってきました。

今、このイラン、中東に対して日本国民に対して注意喚起をしているところだと思いますが、それがどのようなものなのか、また企業の対比などもあれば教えていただければと思います。

答弁者 上田大臣官房参事官

上田大臣官房参事官。

お答え申し上げます。

現在、政府といたしましては、事態発生以降、邦人保護に対して万全の体制で対応に当たっているところでございます。

イランにつきましては、1月16日の段階でレベル4、退避勧告に挙げたところでございます。

邦人の安否については、委員が先ほどご指摘のとおり、すでに200人の在留邦人の皆様全員と連絡が取れまして、その安全を確認しておりまして、邦人の方々の被害は確認されていないという状況でございます。

その上で、ご希望される方の邦人退避ということで、日本時間の3月4日早朝、日本人2名の方が、イランの首都テヘランから隣国アゼルバイジャンの首都バクーに陸路で退避をしたということでございます。

それ以外にも周辺国にいろいろなところで邦人がいらっしゃいまして、湾岸諸国においては、一部開いている国際空港、あるいは再開した国際空港というのもあるんですけれども、空港が閉鎖されていることにより、出国が困難となっている邦人の方もいらっしゃることから、日本政府といたしましては、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦に滞在される邦人のうち、ご希望される方々をサウジアラビアのリヤド及びオマーンのマスカットに向けての陸路輸送、またリヤド及びマスカットからのチャーター機による東京までの輸送を行うべく検討をしているところでございます。

その中で発信ということでございますけれども、今、旅レジ登録していただいているというお話をいただきました。

定期的に安全情報や空港、あるいはフライトの状況などを旅レジ登録者に提供しております。

これは短期旅行者が行く前にスマホで登録をすることによって、大使館あるいは外務省から行かれる先の安全情報を提供させていただくというツールでございますし、今回のような緊急時においては、大使館あるいは外務省の方から連絡をさせていただいて安否確認であるとか、その後のご支援にもつなげていくための命綱のような位置づけのツールでございます。

こういった登録者、短期渡航者の方々には、この旅レジへの登録を広く呼びかけさせていただいているところでございますが、そういった方々、あるいは既に在留されている企業関係者の方で、在留届を出されていらっしゃる方々には、こういった情報をしっかりと発信させていただいて、邦人の安全の確保に努めているところでございます。

引き続き、中東地域の在留機関等を通じまして、安全に関わる現地の情勢、あるいは邦人の皆様方のニーズを踏まえつつ、邦人保護に万全を期すべく努めてまいる所存でございます。

委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

ありがとうございます。

今、警戒レベルなんですけれども、4がイランだけということでしょうか。

答弁者 上田大臣官房参事官

上田参事官。

お答え申し上げます。

周辺国の状況をご説明申し上げますと、イランにつきましては、委員ご指摘のとおりでございまして、1月16日にレベル4、退避勧告に挙げましたが、イスラエルに関しては、2月28日にレベル3、渡航中止勧告に引き上げをさせていただきました。

そのほか、昨日3月5日には、クウェート、サウジアラビアの東部州、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンにおいて、危険情報をレベル3、渡航中止勧告に引き上げをさせていただいたところでございます。

委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

ありがとうございます。

発出のタイミングとレベルの中身は非常に大事だというふうに思いますので、ぜひタイミングをしっかり見ながら対応してほしいな、そのように思います。

また、旅レジの登録についても、ぜひ積極的な発信をお願いします。

非常に重要な発信だと思いますので、よろしくお願いいたします。

その中でこの中東の問題、イランへの攻撃は日本にも大きな影響が及ぶというふうに思っています。

心配しているところもいくつかありますので、そちらについて御質問をさせていただきます。

まずやはりホルムズ海峡封鎖により原油が届かなくなる、もしくは原油の価格が高騰してしまう、こういったことがあるというふうに思います。

このホルムズ海峡についてもいくつか報道等で出ておりますけれども、改めて聞きたいんですけれども、今現在ホルムズ海峡封鎖について、これ封鎖されているのかどうか、また封鎖されている可能性があるのか、分かっている情報を教えていただければと思います。

また、このホルムズ海峡についてアメリカからも対応が出ていると思いますが、そちらについても教えていただければと思います。

答弁者 岩本中東アフリカ局長

岩本中東アフリカ局長。

ホルムズ海峡でございますが、まずイラン側からいくつか発信されておりまして、まずはイランの革命防衛隊、これにつきましては、すでにこのホルムズ海峡を封鎖したというような言い方をしております。

一方で、茂木外務大臣の方は封鎖はされていないというような発言もございますので、イランの対応一つとっても、なかなか情報が錯綜している状況ではございます。

ただ、いずれにしましても、すでに何隻かの船舶が攻撃をされたという状況もございますので、私どもも関係省庁、関係の団体を通じて、現地にあります日本の関係の船舶についてはホルムズ海峡の付近にとどまらないようにという具合に情報を提供させていただいているところでございます。

もう一つアメリカの対応でございますが、これが3月3日付ですけれども、トランプ大統領がSNSで発信をしておられます。

一つは、海運保険の話について、米国の開発金融公社に対して、合理的な価格で保険保証を提供するように命じたということをおっしゃっておられます。

またもう一点、必要に応じて米国海軍はホルムズ海峡を通過するタンカーの護衛を可能な限り速やかに開始する、こういう具合に発信をされているところでございます。

委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

ありがとうございます。

このホルムズ海峡を封鎖させないというのが一番よいのかもしれませんけれども、封鎖になって中東から入ってこないという状況になった場合についても考えなければならないというふうに思っています。

特質かもしれませんけれども、こういった事態が起きると、すぐもう石油がなくなるんだとかガソリンがなくなるんだとか、そういったことが噂となって広がって、また買い占めが起きてしまったり、また価格がつり上がったりと、こういった循環というものを何度も繰り返しているなというふうに思っています。

外務省をはじめ、こういった状況を早め早めに潰していく、正しい情報を発信していく、そういったことが必要だというふうに思っています。

そういった問題意識で質問させていただきますけれども、この原油の輸入が止まった場合、石油に関して備蓄で対応していくことになると思いますが、これがどれぐらい日本にとって十分な量なのか。

そしてまた価格についても、国際協調により抑えていく動き、これも取っていかなければならないというふうに思います。

こうした石油の確保についてどのように考えているか教えていただければと思います。

答弁者 佐々木大臣官房エネルギー地域政策統括調整官

佐々木大臣官房エネルギー地域政策統括調整官。

いずれにせよ今後とも国際エネルギー機関(IEA)や関係国等とも連携しながら状況を注視しつつ、引き続き、我が国のエネルギーの安定供給確保に万全を期していきたいと考えております。

また、価格の問題についてでありますけれども、原油価格の動向、原油市場の動向ですとか、それを通じたエネルギー価格をはじめとした物価への影響なども注視しながら、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えるため、必要な対応を機動的に講じてまいりたいと考えているところでございます。

委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

ありがとうございます。

備蓄、そしてまた国際協調により乗り越えるという話もありました。

また長期的に見れば、やはり中東依存というものがかなり多いので、同志国からの輸入を増やしていくとか、そういった分散も必要だというふうに思っています。

ぜひこういった検討もお願いできればと思います。

この政府の発信を見ていると、石油製品等におけるものは、答弁。

大丈夫だという、そんな判断だというふうに思います。

その影響はやはり早めに情報を集めていただきたいというふうに思いますが、原油価格、供給量もそうですが、やはり国内の動向、これをチェックしていただきたいというふうに思います。

埼玉県ではこういった通知が出ておりました。

事業者の不安に対応するための88カ所に相談窓口を設置すると。

このような発出がありました。

運転資金に影響があった場合の制度融資なども設置しているところもあります。

さらに万が一に備えて、スーパーマーケット等の大型店舗に対しては、県内の各地主要店舗における買い占め等の発生状況を聞き取るモニタリング体制、こういったものも構築した。

そしてまた価格動向調査を実施する、こういった対応がありました。

上記は埼玉県の例ではありますけれども、こうした石油製品の動向への影響、これはやはり国もしっかりと見ていく必要があるというふうに思いますが、こういったことを政府としてやっていくのかどうか確認をお願いいたします。

答弁者 麻生大臣官房審議官

麻生大臣官房審議官。

お答えいたします。

今般の事案を受けまして、経済産業省といたしましては、小売企業や関係の業界団体との連絡体制を、石油製品を含む生活必需品の供給状況の把握に努めているところでございます。

現時点までにおいて確認した限りでは、供給不足が生じている状況にはないというふうに認識をしております。

引き続き緊張感を持ってこの状況を注視するとともに、生活必需品の安定供給の確保に万全を期してまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

そういった情報を消費者の皆さんにどういうふうに伝えていくか、そういった観点でお聞きしたいと思いますが、先ほども申しましたが、石油がなくなる、こういった噂が出れば一気に需要が上がってガソリン不足、灯油不足、そしてまた価格が上がっていく、こういった状況になっていくというふうに思います。

今、「大丈夫なんだ」と、こういった情報も一つ安心するものになっていくと思いますし、また、政府もしっかりと価格動向を見ているんだと、こういったことも今後もやっているんだということを見せるのも、私は必要だというふうに思っています。

今度は消費者に対して、政府が今後どのような働きかけをしていくのか。

「慌てず買い占めをやめてくれ」と、こういったことを今後やっていくのかどうか確認をお願いいたします。

答弁者 佐々木調整官

佐々木調整官。

お答え申し上げます。

経済産業省におきましては、ガソリン、軽油、灯油といったような石油製品の価格等に関する調査を毎週実施しております。

その結果を毎週ホームページで公表しております。

また、例えばですけれども、昨年12月にいわゆるガソリンの暫定税率を廃止した際には、消費者による駆け込み需要や買い控え行動による混乱などを防ぐために、経産省のホームページやXやYouTubeといったようなメディアを通じて、積極的な消費者向けの広報を行ってきているところでございます。

いずれにせよ、必要に応じて消費者向け広報と、こういったものが必要になったときには、必要な広報を積極的に講じていきたいというふうに考えているところでございます。

委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

ありがとうございます。

ぜひ迅速な対応をお願いしたいというふうに思います。

その際、混乱のないようにお願いします。

SNS等を見ていますと、やはりこういった有事のときにはデマ情報であったりとか、いい加減な情報、こういったものがどんどん出てくると思いますので、やはり政府から直接国民の皆さんに届くような発信、時には大臣、そしてまた総理からの発信も考えていただくようお願いしたいと思いますし、私たち国会議員もやはり発信には気をつけていかなければならないんだというふうに思います。

ぜひバイアスのかからない方法での国民の皆さんへの対応、こちらのことをぜひよろしくお願い申し上げます。

そしてこの状況、「今何が起きているんだろう」と国民の皆様からもよく聞くところであります。

国民の皆様には分かりやすく伝えること、こういったことが重要だというふうに思います。

何人かに聞いたんですけれども、サンプル数はそんなに大きくありませんが、「トランプ大統領が勝手にやっているんだ」と、「これはアメリカが一方的に国際法を破っているんだ」と、こういった情報が出ています。

一部の国から見れば、こういった方程式、ナラティブを作っていきたいんだろうなと、そういうふうに思います。

やはりイランというのはテロを支援した国家、これは米国がこのように言っておりますけれども、であって、またイラン国民に対してやってきたこと、こういった事実、これも。

歴然としてあると思います。

こういった情報もしっかりと国民の皆様も知った上で、やはりこういった事態を見ていかなければいけないんだというふうに思います。

このナラティブプロパガンダ、この対策も私は必要だと思っておりますし、また大臣の方針にも戦略的対外発信の強化をしていくと、こういったこともありました。

こうした対応について、この件に限らず、こういったナラティブプロパガンダの打ち消し、こういったことについてお聞きできればと思います。

答弁者 外務報道官

外務報道官。

お答えします。

ナラティブ・プロパガンダ、委員からそういうことについての御質問がございましたけれども、我が政府としましても、我が国を貶めるような、あるいは我が国の信用を毀損するような、そういう情報発信については適切に対応していく必要があると、それが重要であると考えております。

また、そうすることによりまして、情報操作の余地を狭めていくこともできるというふうに考えているところでございます。

外務省としましては、国際社会における日本に対する理解、そして事実に基づく正しい理解が形成されるように発信の取組を強化してきているところでございます。

具体的には午前中にもご説明をしましたけれども、各国のメディア関係者や有志者に対する積極的な情報の提供、あるいは情報空間の動向に関する情報収集分析を進めておりますし、SNSの効果的な活用にも取り組んでいるところでございます。

引き続き、こうした戦略的な対外発信を推進していきたいと考えております。

また、それと同時に、そういう戦略的な発信というものが受け入れられる日本、あるいは日本国民に対して、好意的なそういう受け入れられる環境というものを作っていくということも非常に重要だというふうに考えております。

そのために、いわゆるパブリックディプロマシーの推進、すなわち戦略的情報の発信と、もう一つは魅力ある多様な文化、日本文化の発信、これを車の両輪として進めていく必要があると考えているところでございます。

情報戦への対応に加えて、伝統文化からポップカルチャーに至るまで、日本の魅力ある多様な文化、こういうものを発信をしまして、日本の味方であるところのジャパン・フレンズ、そういうものの輪を拡大していくというようなことを取り組みたいと考えておりまして、人的交流を含みます文化交流の抜本的な強化、これにも取り組んでいく考えでございます。

委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

ありがとうございます。

やはりこれは情報戦だというふうに思います。

ある情報が出てきたときに、その情報で誰が喜ぶのか、これを考えなければいけないというふうに思います。

先ほどアメリカに対して国際法違反、何か日本の立場として言うべきだ、そんな話もありましたけれども、私はそれをやることによって喜ぶのはある国なのかなというふうに思っています。

やはりこの国益を考えたときに、このアメリカと日本のこのくさびを打ち込むこと、打ち込まされること、これは非常に大きなダメージを受けることだというふうに思っています。

今回の日本の対応は非常に難しいと思いますが、この情報戦、国益は何なのか、そういったものもしっかり考えながら進めていただきたい、そのように思っています。

そしてまた残念ながら、国際法を遵守するだけでは平和にならないということも今回露呈をしていると思います。

国際法を守れば守るほどより多くの犠牲が出てくる。

また一部覇権主義国家から見れば、国際法を盾に好き勝手やってくる。

こういったことがバックにある状況であります。

ですので、やはり国際法を唯一の盾として日本はやってきたかもしれませんけれども、やはりそういったところもしっかりと日本のこの立場としては柔軟に考えるべき時なのかなというふうにも思っています。

国連機能を見ても、今国連というものは機能していないというふうに私は見ています。

こういったこともぜひ考えていただきたいな、そのように思います。

ぜひ国益を考えたこの日本の発信、そしてまた防御、こういったこともしっかりやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

さらにはエネルギーだけではなくて、日本の安全保障、これについても懸念されているところであります。

米国の軍事力、これが分散されることによって、インド太平洋の抑止力、この低下にもつながってくるのではないか、このように警戒をしているところであります。

これは言える範囲で結構でありますけれども、今後の戦況、そしてまた軍事的影響をどう見ているのか、受け止めを教えてください。

答弁者 中東アフリカ局長

中東アフリカ局長。

今、委員から御指摘ありましたとおり、米軍のさまざまな戦力が、今、中東地域に集中をしている状況でございます。

先ほども御指摘ありましたとおり、こういった状況が、日本の位置しておりますアジア太平洋地域に。

今後どういった影響が出るのか、このことも日本としても非常に大きな関心を持って注視をしておりますし、また様々な形で米側とも意思疎通をさせていただいているところでございます。

その上で、こういった状況を早期に鎮静化させていく、そのことがやはり我が国のこの置かれた安全保障環境を考えたときにも非常に重要になってくるという具合に考えておりますので、まさにこの事態の早期鎮静化に向けて、日本としてもあらゆる必要な外交努力、これをしっかりと進めていきたいという具合に考えております。

委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

ありがとうございます。

現実的なことを考えたときに、やはり日本の安全保障を守るには米国の関与というものが絶対に必要だというふうに思っています。

今度の総理の訪米に関しても、やはりこの地域を守ることがアメリカの利益にもつながる、世界の平和にもつながる、こういったところもしっかりと打ち込んでいただきたいと思いますし、私はやはりこういった有事の際、世界平和をつくるときには、アメリカと共にあるということも、しっかりと主張していくことが、この日本の平和につながっていくんだろうな、そのように思っています。

言葉だけで平和というのは必ず来るものではありませんので、しっかりと行動でどんどん動いていっていただければな、そのように思います。

そして、話はトランプ関税について少しお聞きしたいんですけれども、貿易赤字を是正するという大きな目的があったはずであります。

対アメリカに対する貿易黒字、これは約8兆円から9兆円だというふうに当初ありましたがいわゆる米国に対してデジタル赤字、デジタル赤字というものが約5兆円あります。

この貿易赤字を見ると、グッズとサービスの違いはありますけれども、その一括ですから一緒だというふうに思うんです。

そもそも申し訳ない、そもそもで申し訳ないんですけれども、このデジタル赤字というものも加味した上で、このトランプ関税というものが動いているのかどうか確認をお願いいたします。

答弁者 茂木大臣

茂木大臣。

官房審議官、お答え申し上げます。

米国政府がどういった目的で関税を導入したのか、日本政府として有権的に(※注:文脈により「有権的に」は不自然ですが、意味を変えないため維持)お答えする立場にはございませんけれども、例えばですけれども、米国政府が総合関税を発表した際には、国家経済安全保障の強化、経済主権の回復、米国製造業の復興、ご指摘の貿易不均衡への対処等に言及していたことは承知してございます。

また、米国政府が他国との貿易関係を評価するに当たりまして、物品に加えサービスの貿易収支を勘案しているかどうかにつきましては、その時々の状況によると考えられます。

例えばなんですけれども、昨年4月に発表された相互関税の算出におきましては、物品の貿易収支のみが考慮されていたと承知しております。

また、米国通商代表部USTRによる大統領の2026年の通商政策課題と、2025年の年次報告におきまして、第2期トランプ政権の貿易赤字削減の取組に関する部分では、貿易赤字のみに言及していると承知してございます。

いずれにつきましても、我が国は6年連続で世界最大の対米投資国でございます。

また、我が国としましては、貿易のみならず、こうした我が国の対米投資に係る貢献や、日米経済関係の重要性等につきまして、積極的に情報発信や働きかけなどを行ってまいりまして、米国内における理解の醸成に引き続き努めてまいりたいと考えてございます。

委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

ありがとうございます。

ぜひ、難しい交渉だというふうに思いますが、茂木大臣のリーダーシップにより、しっかりと進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。

今回、投資第1弾が決まりました。

人工ダイヤ、原油インフラ、そしてまたAIデータのガス発電。

こういったものがありました。

ガス発電と聞いて私は驚きました。

アメリカがガス発電を認めていく、今までのオバマ政権、バイデン政権、こういったガスに関しては非常に慎重だったのかなというふうに思う中で、やはりこれは一つの大きなチャンスだというふうに思います。

日本がこういったガス発電の技術、これは優れた部分がたくさんあるというふうに思いますので、こういった契機に、これを武器にまた世界に戦えるような、そんな方向にも持っていっていただきたいなと、そのように思っています。

何かネット等を見ていると、この投資が日本がアメリカにいいようにやられている、そんなようなイメージも受ける発信も多々あります。

ぜひこういったことが日本にメリットがあるんだというような発信もぜひしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

最後になります。

サプライチェーンに関することになりますけれども、ルビオ米国国務長官主催、安定供給閣僚会議が堀井副大臣が参加された会議、こういったものがありました。

令和8年2月4日に行われたというふうに思いますが、これはレアアース、重要鉱物に関する特定貿易圏の創設が提案されたというふうにやりました。

レアアースの脅し、経済的な威圧がある中で、大変重要な会議だというふうに私は考えています。

この会議の全体の方向性や日本のメリット、こういったものが今現状わかる範囲で教えていただければと思います。

答弁者 渡辺大臣官房審議官

渡辺大臣官房審議官。

渡辺大臣官房審議官。

2月4日、米国日程ですね。

マルコ・ルビオ米国国務長官主催の重要鉱物確保会合が開催され、茂木大臣の代理として堀井副大臣が出席をしました。

会合では、ヴァンス副大統領及びルビオ国務長官に続き、堀井副大臣からステートメントを行い、重要鉱物の安定供給確保のために、需給両側面での取組を同志国と協力して進めることが重要であることや、日本として重要鉱物サプライチェーン強靭化に強くコミットすることなどを強調いたしました。

また、会合では同志国連携の推進について議論が行われたほか、貿易上の協力や鉱物分野の投資に関する協力についても活発な議論が行われまして、新たなイニシアチブであります、資源の戦略地政学的関与に関するフォーラム、これの立ち上げが発表されたところでございます。

本会合では、中国によるレアアース等の輸出管理措置が、グローバルなサプライチェーンに影響を及ぼす中、重要鉱物の供給源多角化に向けた同志国連携を確認するにあたり、大変時期を得た会合でございました。

委員長 國場幸之助

穂坂泰君。

すみません。

ちょっと時間があるので、今、堀井副大臣が3番目に発言をされたということでよろしいのか。

また、これは3番目というのは意味があるのか。

また、諸外国を比べて日本に対する期待等、もしありましたら、分かる範囲でお願いします。

答弁者 渡辺大臣官房審議官

渡辺大臣官房審議官。

失礼いたしました。

この会合には、五十いくつかの国が参加をしてございますけれども、その中で、主催国であるところのヴァンス副大統領、そしてルビオ国務長官の後に、日本の堀井副大臣が発言をしたということで、他にも閣僚が出席していた国もあるわけですけれども、代理として堀井副大臣が3番目に発言したということは、非常に重要な意味であったと考えてございます。

青柳仁士 (日本維新の会) 16発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長):次に青柳君。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士(日本維新の会):日本維新の会の青柳仁士です。

まずはじめに開発協力白書についてお伺いしたいと思っております。

今回イランの一件もありまして、世界情勢が非常に厳しい中ではありますが、やはり日本は世界中から引き続き信頼されていると私は思っております。

私自身もアフガニスタン、いや、ですね、スーダンといった紛争国で働いたことがありますが、武装勢力であっても日本人はなかなか狙わないと。

今回もですね、アラブの国からもイスラエルからも、年明けに私もイスラエルに行ってまいりましたが、どちらからも好かれているのが日本である。

こういう日本のイメージを作ってきたのは、国全体であるとともに、やはり外務省の皆さんの日頃の外交の努力、そして国際協力、この日本の質の高い国際協力、これがですね、やはり大きな大きな日本のパワー、ソフトパワーではないかと思っております。

そういった観点から、この開発協力白書、今年も出来上がるということで見させていただきまして、毎年楽しみに読ませていただいておりますが、少し残念だなと思っていることがございます。

それは十分にですね、今のこの世相というか、世の中の動きを反映しきれていないのではないかなと。

民間企業との連携が重要だと思っております。

一方で、今、ODA白書、この政府開発協力白書における民間企業の連携に関する記述というのは、いまだに20年、30年前から書かれている円借款を中心とした従来型のスキームが中心になっていまして、あるいは技術協力だとか、無償資金協力、そこにステップローンだとか、あるいは民間連携型のスキームだとか、少しずつ増やしてはいるものの、スキームをちょっと合わせている程度の書き方になっております。

一方で、今、民間セクター、特に日本の大企業なんかは、自らが作っている製品とかサービスを、顧客からお金を取るための経済価値を生むということと同時に、社会に対してどういう価値が生めるかということを非常に注視しておりまして。

そしてそれを図るための指標というものも世界中で今整備されております。

これは株主の皆さんや消費者の皆さん、あるいは従業員の皆さんからも評価されて、その企業の価値であるとともに、その企業に人や物やお金を吸い付けるための、こういう非常に大きなビジネス上の競争力となっているのが今の現状であります。

あらゆる一般の日本の大企業に聞いていただければ、同じようなことをお答えされると思いますが、今、CEOとかCOOという中にCSOあるいはCSUO、チーフサステナビリティオフィサーというものを置く企業が増えてまいりました。

それは役員レベルでこういったことを推進しているという中にありまして、この推進している社会価値の分野の中には貧困削減であるとか、あるいは平和構築、そして地球、気候変動対策といった、まさにODAがど真ん中で扱っているような分野も数多く含まれております。

ですから本当の意味でのこの民間企業との連携という時には、このサステナビリティということを置いていけないと思いますし、またODA白書をそういった民間企業の方々が見た時に、その文言がないと、やっぱり全くそういうことは考えてないんだなというふうに見なされるというふうに思っております。

ですので、ぜひともこのサステナビリティについてですね、もっと民間企業の方が見た時でも、やはり同じようにやっていけるんだなと、こういう文脈で書いていただけないかと思うんです。

事実はJICAの方で、今JICAが一つの組織としてサステナビリティレポートという、一般の大企業なんかが作っているようなレポートを作っております。

もちろん企業とは違うものにはなっておりますが、ただそういった努力がやはり民間とのスムーズかつ有機的な連携につながっていくのではないかと考えております。

そういった説明が長くなりましたが、いずれにしましてもそういった観点から、これからの今年も含めて開発協力白書の中に、サステナビリティも、これ、一番最初のページにドーンと書いていただいてもいいようなもんじゃないかと思うんですけれども、そういった扱いをぜひともお願いできないかと思っております。

よろしくお願いします。

答弁者 茂木敏充

茂木敏充(外務大臣):青柳議員のご質問にお答えいたします。

青柳議員におかれては、JICAにもご所属なさっていらっしゃったということで、さまざま今まで開発援助や国際協力の分野の第一線で活動されていらっしゃったことに敬意を表したいと存じます。

いただいたご質問につきましても、まさに開発協力白書に多大なる注目をいただいていることにまずもって感謝を申し上げたいと思います。

ご指摘のとおり、今、サステナビリティ、そしてまた企業において、社会的価値、収益性のみならず社会的価値を……。

特にこの開発協力白書におきましても、今までサステナビリティと同義であるような「持続可能性」というものについては、開発協力大綱、そしてそのご指摘の開発協力白書において明記は今までしておりまして、政府が重視をしているというスタンスではございます。

また日本企業の取組につきましても、今さまざまJICAの中の事業でもSDGsに関係するビジネスについての支援というふうな取組も進めておりまして、進めているところでありますけれども、ご指摘も踏まえまして、よりこのJICAの取組を代表するこの開発協力白書の書きぶりを、国民の皆さんにも、そして企業の皆さんにもしっかりと伝わるように、今後は書きぶりについても工夫できるように対応してまいりたいと思います。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士君。

ぜひとも民間企業で、民間企業がやはり今、優秀な人もお金も、そして技術もサービスも持っておりますから、そういった方々が、ぜひこの国と一緒にやっていこうと。

ODAアクションは非常に戦略的なこともたくさん書かれていて、そういった民間企業の呼び水になっていこうとか、そういった民間企業ができないところをやっていこうとかということもありますので、そういったまさに書かれていることを促進していくためにも、ぜひともこのサステナビリティをしっかりと出していっていただきたいなと思っております。

あと、先ほど言及のあった持続可能性ということに関して言うと、おそらく今までODA白書で書かれていたのは「持続可能な開発」という観点での持続可能性という意味だったと思うんですね。

それはいわゆるサステナブル・デベロップメントといって、2001年ぐらいからの概念なんです。

これとサステナビリティというのはまたちょっと違いまして、今民間企業で言われているサステナビリティというのは、まさにそういった経済価値に加えて社会価値を測るような指標、こういう意味で使われておりますので、このカタカナのサステナビリティ、これが重要なんでございますので、一応申し上げておきたいと思います。

あともう一点、時代の変化にぜひともと申し上げるのは、経済安全保障ですね。

この分野でですね、同盟国、同志国とのサプライチェーン構築ということを、これは内閣府を中心に進めていると思うんです。

例えば、私も遥か昔にJICAで働いたとき、2003年に、実は中国に対する鉄鋼技術を教える技術協力プロジェクトとより関わっていたことがあります。

今考えたらあり得ないと思うんですけれども、中国に鉄鋼の技術を教えるのかと。

でも当時は実際そういうことがありました。

それはその時は中国というのは日本のGDPの半分もありませんでしたし、扱いは途上国という扱いでしたし、貧困国というイメージでした。

ですから今と全然イメージが違うので仕方がなかったとは思いますが、今やったら大変なことです。

ですから、同盟国、同志国とのサプライチェーン構築という経済安全保障なんかがある中で、実際、今まで日本のODAというのは、そういう形のものもありました。

例えば、チリのサーモンの問題とかもそうですね。

ですから、そういうことにしっかり配慮した上で、今はやってるんだということを、やっぱりちゃんと見せていく必要があると思うんです。

それから、もう一つ、インテリジェンスという問題も今あります。

これも経済安全保障にも関わるんですけれども、そういったサプライチェーンだとか、例えば中国が一帯一路でいろんな国と鉄道をつないで、それによって経済依存性を増して戦争ができない、あるいはより自分たちの言うことを聞かせられるような状況をつくっていく。

こういうことにODAが使われているという中にあって、日本においてもそういったことに関してもちゃんと配慮しているというか、分かった上でやっているんだというこういうことをぜひ表現していただけないかなと思うんです。

例えば先日、ホームタウン構想というのが確かあって、あれで私も元JICA職員、国連職員ということでテレビに呼ばれて、「これはどういうことだ」というふうに皆さんから詰められたんですが、ただ事前に外務省、JICAから確認していて、別にそんな意図はない。

つまり外国人を呼んで定住させるなんて意図は一切ないし、そんな権限はそもそもないし、それはただの噂であって、何の意味もない噂だということを説明させてもらいましたけれども、ただそういうことが盛り上がってしまうような、誤解されやすいものでもあると思うんです。

ですから、この開発協力白書、毎年読ませていただくと、日本の素晴らしい国際協力と。

また積み上がってきたものが網羅的に、相場的にしっかり書かれていて、それ自体は素晴らしいと思うんですが、今国民の皆さんが注目していることであるとか、今国家にとってのプライオリティになっていることということにしっかりとキャッチアップしながら、配慮しながらやっているんだということが明確に分かるような書き方にしていただいた方が良いのではないかと思っております。

今申し上げた2点ですね。

サプライチェーンやインテリジェンスについてもお伺いできればと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣、青柳議員の御質問にお答えいたします。

今、非常に重要な示唆をいただいたと受け止めております。

御指摘のとおり、経済安全保障やインテリジェンスは非常に今、国際情勢のコンテクストの中でも欠かせない重要な、まさにトッププライオリティの分野であろうかと思います。

私ども外務省としても、このODA、今、戦略的かつ効果的なODAということで推進をする。

そしてまた高市政権の下で、FOIPの進化においても、このテーマはしっかりとキャリーをしていく、進めていくということはもちろん掲げております。

このODAの中でも、より分かりやすく、ご指摘のように、国民に対してちゃんとODAが機能しているということを、開発協力白書においても記載をしていくということは重要な視点でありまして、例えば実際に行っていること、非常に有名な例で申し上げますと、経済安全保障の分野では、アフリカのモザンビークに、ご存知だと思いますが、ナカラ回廊のODA協力のプロジェクトがございます。

これは非常に経済安全保障上重要でありまして、ナカラ港の開発、そしてナカラの開発から、そしてマラウイや、そしてザンビア、さらにその多くの内陸国に至るまでの鉄道等をつなげることによって、特に銅であるとか、それからレアアースはじめ重要鉱物資源に対しての、非常に期待も大きくかかるところでございます。

これは非常に世界的にも注目されるプロジェクトであって、私どもODAの代表格だと思っております。

そういう形、実際に行っていることや、またそれが今後進化されるということについて、開発協力白書においても、国民の皆さんに分かりやすく、定量的ということにつきまして、受け止めて進めさせていただきたいと存じます。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士君。

ありがとうございます。

ぜひとも、開発協力白書での、あるいはそれ以外の広報、あるいはその戦略の部分でも、ぜひともご検討、国際協力の方でご検討いただければと思っております。

またそれがですね、やっぱり日本の外交も国際協力も私は素晴らしいと思っておりまして、皆さん非常に質の高い仕事をされていると思いますから、その部分に予算を、例えばこれからじゃあもっと必要だという時にもですね、国民や国家のプライオリティとずれているような、そういうイメージであると、なかなかそれを要求していくのも難しくなっていくと思いますので、そういった意味でもしっかりとお願いできればなというふうに思っております。

続きまして、イラン情勢について一つお伺いしていければと思っております。

今、イランに対してアメリカとイスラエルが攻撃をしまして、周辺国に飛び火をして、先ほどから質疑のあるとおりのような状況になっているわけですけれども、私もかつて復興支援の仕事をしていて、アフガニスタンにおったんですけれども、これまでアメリカは軍事力によって現政権を転覆させることは比較的短期間でできるんですけれども、その後がうまくないと思っているんです。

その後が結局、新政権、あるいは少なくとも平和に寄与する政権を立ち上げたり運営させたり、あるいはそこでガバナンスを動かしたりすることが成功している例を見たことがないです。

そしてもっと言うと、それを維持するための治安維持。

アフガンの場合はアメリカ軍が6万5千人と国際軍が6万5千人で合わせて13万人いましたけれども、これを駐留させながら治安維持ができない。

これ、なぜできなくなるかというと、いつまで経っても政権が安定しないので、いつまでも派兵し続けなければいけない。

そうすると派兵コストが、例えばアフガンの場合は、アメリカは100兆円超えてたんですね。

ですから、なぜそこまでお金をかけて、これをやらなければいけないのかと、こういう国民の声に答えきれなくなってくる。

また、死傷者が増えてきますと、足がなくなったり、手がなくなったり、そういったことに対する補填のお金、亡くなった方の配偶者の方が亡くなったことに対する保証金、こういったものも山のようになってきて、結局アフガニスタンでは何が起きたかというと、「今撤退したら確実に戦力の均衡が」保たれないということが、現場の人は全ての人が分かっている中で、バイデン大統領は兵を引いて、引いた2ヶ月後にタリバンに政権を再度奪われた。

こういうことがあります。

20年間国際協力をやった結果、そうなっているということです。

ですので、今回もおそらくイランの今の政権を変えること自体は比較的短期間でできると思うんです。

しかし、その後それを安定させるというのは極めて難しいと思います。

イランのイスラムの指導者も既に亡くなっておりますので、じゃあ誰がまとめていくのかと。

今、息子さんではないかという話も出てますが、そういったこともありますし、そもそも誰にしたとしても新米の方はいませんので、どうやってその新米政権をそこに作るのか。

そこに対してですね、日本は当然様々な協力を求められるわけですけれども、そうすると出口のないものに対して協力を求められ続けるということによって、非常に苦しい立場になることが予想されます。

そういったことが過去の経験から予想されている中で、日本としてそれを食い止めるような手立てというのは打たないのかということ、それからそうなっていった場合に日本としてはどのように関与していくつもりなのか、現時点でお話しできる範囲でですね、お答えをいただければと思います。

政府参考人 岩本

岩本中東アフリカ局長。

ただいま、委員の方から御自身の経験も踏まえて、アメリカのこれまでの第三国における関与の在り方を御紹介ございました。

現在イランを巡って起こっております状況につきましては、そもそもが米国が最終的にどういう目的を達成するのか、これ現時点では今一つはっきりしない、こういった状況がまずあるかと思います。

一方で、今御指摘ありましたとおり、イランの方は最高指導者のハメネイ氏が殺害をされて、その後継者、これもなかなかどういう形になるのか現時点でははっきりしないこういう状況でございます。

日本としましては、やはり今この攻撃の応酬がずっと継続をして、さらに周辺国に戦火が及んで、周辺国も非常に懸念する状態になっている。

そのことはひるがえって日本のエネルギーを含めたさまざまな安全保障にも影響は出てくるということで、事態を注視しつつ外交努力を展開しているわけでございますが、今後の在り方について、やはり現時点でなかなか予断することは難しいのですけれども、やはりまずはこの事態の早期沈静化、これに向けて日本としてさまざまな形で各国と対話をできる関係を維持してきておりますので、そこでの意見交換にとどまらず、外交的な働きかけ、これを強化していくことがまずは重要ではないかと思っております。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士君。

はい、ありがとうございます。

先ほど茂木大臣からも御答弁あったとおり、いろんな各国の要人の方々と事態の沈静化に向けて会話をされている、しかも相当突っ込んだ話をされている感じは受けましたので、そこはぜひともしっかりとお願いしたいということと、それから邦人保護に関しても先ほど説明ありましたが、そういったことはやられているということですが、その会話をする中でですね、なかなか日米同盟ありますし、日本の平和と安定。

軍事行動は法的根拠と熟慮された計画が必要だと、こういうふうに強調していました。

同様にドイツとカナダもですね、同じようなことを言っておりまして、こういったですね、なかなかこういうこと言うとやっぱり日米関係ギクシャクするとは思うんですが、実際彼らもギクシャクしているわけですが。

ただ、ここでギクシャクするということと、将来的にですね、そういった非常に困った状況に日本も出口のないこの状態に持ち込まれて、そこで協力を求められ続けるということと、計りにかけた場合に、どこでどういう発信をアメリカに対してした方がいいのかということは、ぜひとも考えていただく必要があるのかなと。

また、その際にですね、そういった既に声を上げているヨーロッパ各国、あるいはカナダとの協調、先ほどのお話ですと、そことも既にやられているのかもしれませんが、そういったことをですね、非常に重視することが重要だと思っております。

実際、こうした対等な同盟関係ということ、それから普遍的なルールの堅持、そしてそれらを組み合わせたしたたかな外交手腕という、これはやはり日本にも今まさに求められる要素ではないかなと思っておりまして、日本を守っているのは、やはり軍事力だけではなくて、国際秩序というのも当然あるわけです。

ですから、今、防衛三文書の改定。

安保三文書の改定と防衛力を強化と言っていますけれども、防衛力を強化するだけでは日本の安全にはならないと思っておりまして、こういった外交姿勢、こういったものをしっかりと堅持していくことが、不安定化する世界の中で、国民の生命と財産を守ることに本当につながっていくのではないかというふうに思います。

この点について今、外務省のご認識をお伺いできればと思います。

政府参考人 熊谷

熊谷北米局長。

お答え申し上げます。

日米同盟は我が国の外交安全保障の基軸でございまして、インド太平洋の平和と繁栄の礎ということでございます。

まさに現下のイランを巡る情勢に見られますとおり、日本を取り巻く国際情勢、あるいは安全保障環境というものは一層厳しさを増す中でございますので、我が国としては今後とも我が国自身の防衛力の抜本的強化、これに取り組むとともに、日米同盟をさらに引き上げていくことが必要であるというふうに考えております。

先月、日米外相会談におきましても、ルビオ長官との間で、日米同盟の抑止力、対処力、これをさらに強化していくということとともに、「自由で開かれたインド太平洋」、FOIPの実現に向けて連携していくことにしております。

このFOIPでございますけれども、提唱してから10年ということがございますので、これを戦略的に進化させていくということにしております。

先ほど申し上げました日米同盟の抑止力、対処力の強化とともに、FOIPの実現に向けて、引き続き同盟国、同志国、あるいはグローバルサウスの国々とも実践的かつ多面的な協力を広げていくという方針でございます。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士君。

大臣のご見解を聞いてみたかったところですが、今みたいな通り一遍の答えしか返ってこないのかなと思います。

ただ、さっき申し上げた通りですが、今ここでアメリカに対して物を言うことと、将来困ることと、どっちがいいかという観点で考えていただいた方がいいんじゃないかなと思っております。

過去にこういったケースは今回が初めてではありませんので、過去にも何度も外務省には知恵と経験が蓄積しているはずですから、ぜひ総動員していただければと思います。

ちょっと別の観点で、国連機関あるいは国際機関に対する拠出金について、お伺いしたいと思っております。

高市総理は、再来年度の予算から補正予算をあらかじめ想定しない通常予算を作るということで、ご発信をされております。

私も与党の中の検討のチームの方で、租税特別措置法だとか補助金の見直しとさせていただいておりますけれども、もし仮にこういった形になっていった場合、国際機関への拠出金というのは、今、当初予算でコア部分、いわゆる組織を運営する予算であるとか、国連の分担金であるとか、絶対に必要な予算というのを一旦出している。

その上で補正予算で事業に紐づくような予算を出していて、そのセットで各国際機関が予算を配分しているというのが、今の日本の予算の仕組みだと思っております。

これを、本来は緊急性が薄いようなことはやってはいけないわけですけれども、それらが、例えば補正予算がなくなった場合、全てを当初予算にするとなると、おそらく今までの国際機関との付き合い方が根本的に変わってくるんじゃないかと思うんですけれども、そういったことについて、今の補正予算、そして通常予算、この在り方が変わった場合に、国際機関への拠出の在り方というのは、どのように変化するというふうに考えておられるか、外務省のお考えをお聞かせいただければと思います。

政府参考人 大鶴

大鶴大臣官房長。

お答え申し上げます。

ご案内のとおり、今日本を取り巻く安全保障環境は非常に厳しいものになっております。

そういうものを総合的に勘案しながら、一方で厳しい財政事情も十分踏まえつつ、外務省としましては、毎年度の予算の編成に対応してきております。

今、委員からご指摘ございましたとおり、コア予算にノンコア予算、区別ございますけれども、必ずしもノンコア予算を当初で見ていないということではございませんので、予算編成の時点で明らかになっている部分については、できるだけ当初に載せるということをやっておりました。

けれども一方で、ご案内のとおり、世界各地で紛争が年度途中で起こる、あるいは事件事故が起こる、自然災害が発生する。

我が国の貢献ぶりですとか政策、こういうものを機動的かつ効果的に対応させていく上で、真に必要な内容につきましては、これまで各年度の補正予算において対応してきている、ということでございます。

御指摘の再来年度の予算編成の方針に関しましては、高市総理の方針演説にもございますとおり、今後政府として検討が急ピッチで進められていくというふうに承知しておりまして、外務省といたしましてどういう変化が必要となってくるかというのを、現時点で、お答えすることは適当ではないと思いますけれども、いずれにしましても国際機関の拠出につきましては、国際情勢、我々を取り巻く環境、こういうものを十分踏まえて、引き続き適切な対応を図ってまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

國場幸之助君。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士君。

国際機関に対する拠出金は、単なるお金を出しているというだけではなくて、そこに対する日本の影響力ということに直結している話でありますので、国内の予算の出し方の変化に伴って、そこが変化することはいいんですけれども、デメリットが生じるような、日本にとってですね、このような形にならないように、ぜひとも前広にご検討いただければと思っております。

大臣に戻ってこられたんで、一問だけ、大臣に元々お聞きする予定だったものをお伺いしてもよろしいですか。

イスラエルにですね、この年明けに私行ってまいりました。

大臣が行かれる数日前だったと思うんですけれども、ネタニヤフ首相であるとか、ヘルツォグ大統領等にお会いさせていただいて、現地の事情をお聞かせいただきました。

相手の現場を視察させていただきまして、イスラエル側のところにある日突然300人の武装勢力がやってきて1200人が殺された映像等も、イスラエル国防軍のボディカメラから見させていただきました。

非常に悲痛な映像が映っておりまして、大変ショックを受けましたが、ただ一方で、それに対する非常に感情的な反応を各要人の方々はされておりまして、そしてそれを反映するかのようにガザでは7万人の方が無差別の空爆で亡くなられて、そして今でも食料不足というような状況になっていると。

ただ両方の意見を聞いていてもどうにも……。

大臣、答弁可能ですか。

答弁者 茂木敏充

すみません、茂木大臣お願いします。

茂木敏充大臣。

今年の年初に、外国訪問先最初として、イスラエル、そしてパレスチナを訪問いたしました。

イスラエルでは、ネタニヤフ首相、サール外相、そしてヘルツォグ大統領、パレスチナでは、アッバス議長、ムスタファ首相と会談をいたしましたし、ハマスによるテロの現場、それも実際に私も足を運んで視察をさせていただいたところであります。

私からは、これまでイスラエル、パレスチナ双方と良好な関係を築いてきた日本としてですね、中東和平の実現に向けて双方にやるべきことがある。

最終的にはですね、信頼関係が崩れているわけですから、この信頼関係を取り戻すことが重要じゃないか、そのための行動を求めたところであります。

具体的にまずイスラエルに対してはですね、ハマスのテロ攻撃を断固非難をした上で、ヨルダン川西岸地区における入植活動、これは国際法違反でありまして、日本は入植地の拡大であったりとか、入植者による暴力の増加が地域の情勢をより不安定化させることを深刻に懸念している。

そういったことを、ネタニヤフ首相にも率直に伝えさせていただいたところであります。

そしてイスラエル側の速やかな対応も求めたところであります。

また、ガザでの国際機関及びNGO等による人道支援活動が妨げられることがないように、適切な対応も求めたところであります。

一方、ガザの復興に向けた国際社会の動きが本格化をする中で、「平和を支える取組の三本柱」といった日本ならではの取組を、これちょっと長くなっちゃうので三本柱全部説明していると時間がなくなると思いますので、当事者に伝達をいたしました。

日本がイスラエル、パレスチナの双方から信頼されているということを改めて感じました。

率直に意見を言える立場にあるなと感じたところでありまして、もちろん情勢というのはまだ予断を許さない部分はあるわけでありますが、中東地域の永続的な平和と繁栄の実現に向けて、日本ならではの外交努力を続けてまいりたい、こんなふうに考えております。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士君。

はい、御答弁ありがとうございました。

委員長 國場幸之助

國場幸之助委員長。

以上で終了させていただきます。

次に本日付託になりました内閣提出「在外公館の名称及び所在地並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案」を議題といたします。

茂木敏充 (外務大臣) 3発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長):これより趣旨の説明を聴取いたします。

答弁者 茂木敏充

外務大臣、茂木敏充君。

茂木敏充(外務大臣):委員長。

ただいま議題となりました、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明いたします。

改正の第一は、在ラトビア日本国大使館の位置の地名を改めることです。

改正の第二は、在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を改定することです。

改正の第三は、在外公館に勤務する外務公務員の配偶者手当の見直しを行うことです。

改正の第四は、在外公館に勤務する外務公務員の同行子女手当を新設することです。

改正の第五は、在外公館に勤務する外務公務員の在外単身赴任手当を新設することです。

改正の第六は、在外公館に勤務する外務公務員の国内の留守宅に係る住居手当を支給することであります。

改正の第七は、在外公館に勤務する外務公務員の子女教育手当のうち、幼稚園に相当する教育施設に係る加算額の限度額を改定することであります。

以上の改正内容のうち、在勤基本手当の基準額の改定、配偶者手当の見直し、同行子女手当及び在外単身赴任手当の新設、国内留守宅に係る住居手当の支給、幼稚園に相当する教育施設に係る加算額の限度額の改定につきまして、在外公館の実態に、在外職員の実態にあった手当の支給を来年度当初から開始したく、年度内の法律改正に御協力いただきますようお願いいたします。

以上がこの改正案の提案理由及びその概要であります。

何卒御審議の上、御賛同いただけますようお願いいたします。

委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長):これにて趣旨の説明は終わりました。

次回は来る11日水曜日、委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。