農林水産委員会

衆議院 2026-03-10 質疑

概要

本セッションでは、鈴木農林水産大臣が所信表明を行い、食料安全保障の強化、農業構造の転換、および生産性向上のためのスマート農業の推進について述べました。質疑では、資材価格高騰へのセーフティネット構築、食料システム法に基づくコスト指標の運用、政府備蓄米の正常化、および中山間地域の維持管理や水インフラ確保といった多岐にわたる課題が議論されました。また、中東情勢による原油・資材価格への影響への注視や、フードテックなどの新技術導入による産業競争力の強化についても言及されました。

発言タイムライン

自民中道改革維新国民チームみらい政府委員長・議長
0分35分1:101:452:202:553:304:05簗和生角田秀庄子賢関健一村岡敏

発言者(14名)

質疑応答(54件)

日本の農業における再生産可能な構造の構築
質問
和田義明 (自由民主党・無所属の会)
  • 資材価格高騰が販売価格に転嫁されず、生産者の不安が強い現状を指摘
  • 農業が安定して再生産できる職業にならなければ新規参入が進まず、人口減少が止まらない
  • 再生産可能な農業を構築するための大臣の決意と意気込みを問う
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 食料安全保障確保のため、少数の農業者がより多くの生産を担う構造への転換と生産性向上が必要
  • 令和9年度から水田政策を根本的に見直し、作物ごとの生産性向上支援へ転換する
  • 生産者が再投資でき、先を見通せる方向性について議論を深めたい
全文
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肥料、飼料、農薬、農業機械、資材などの価格高騰が続いております。

そしてその価格高騰幅が生産者の販売価格に必ずしも転嫁できておりません。

しかし先行きの不安感、不透明感が払拭できたとは言い難いと思っております。

農業という職業が安定して再生産できる職業にならなければ、新たに農業に参入してくれる方は出てまいりません。

農業人口は減り続けます。

自給率向上には政府が農業を支えるという大きな決断が必要であると考えております。

私の地元選挙区では、水田活用交付金が令和9年度以降どうなるのか。

コスト高にあえぐ酪農がどうなっていくのか。

また、毎年の国庫で収益性が下がっている高収益作物の政策はどうなっていくのか、肩を落として不安を持っているところでございます。

まず最初の質問、大臣にいたしましてでございますけれども、再生産ができる日本の農業を構築する大臣の決意と意気込みについてお聞かせください。

まさに今、和田委員がおっしゃるように、この世界の人口が増える中で、やはり私たちの国、食料をいかに安定的に国民の皆様に供給するか、かなり危機感を持って取り組まなければならないというふうには認識をしております。

特に我々の国は、日本は農業者の急減という農業構造の変化に対応して、それでも農業生産の維持拡大を図り、食料安全保障を確保するということが必要になります。

少数の農業者がより多くの農業生産を担う農業構造へ転換すべく、生産性向上を図り、結果として食料供給力を上げていく必要があります。

このため、昨年4月に閣議決定をいたしました食料・農業・農村基本計画に基づきまして、水田政策につきましては、作物ごとの生産性向上等への支援へと転換する方向で、令和9年度から根本的に見直すこととしております。

やはり見直しにあたって、生産現場の皆さんが再生産、これ再生産ということだけではなくて、やはり再投資、これが可能で今後も安心してやっていける状況。

そういう意味で先を見通せる方向性を見出していく必要があろうかというふうに考えておりまして、農業者への支援のあり方についても、この考え方で議論を深めてまいりたいと思いますので、ご指導いただければと思います。

農業資材価格高騰に対するセーフティネットの構築
質問
和田義明 (自由民主党・無所属の会)
  • 為替や国際相場の変動によるコスト高騰を緩和する実効性の高いセーフティネットが必要
  • 肥料だけでなく、飼料、農薬、機械、資材全般に機動的な緩和対策を講じるべき
  • 個々の農家への直接支援による実効性の担保を要望
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 化学肥料の低減や国内資源の利用拡大、国産飼料の生産拡大を推進し、国際情勢の影響を受けにくい構造へ転換する
  • 重点支援地方交付金を活用し、地方自治体に物価高騰対策を促している
  • 生産者の努力ではどうにもならない圧迫要因に対応できるセーフティネットのあり方を今後議論する
全文
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農業者の営農の不安を極小化するためのセーフティネットについての質問でございます。

為替や国際相場の変動によって、営農コストが高騰し、そして利益率が下落しております。

日本の食料安全保障を確固たるものにするためにも、次世代の農業人材を確保するためにも、外的要因のマイナスのインパクト、これを政府ができるだけ緩和する必要があるというふうに思っております。

これを、肥料のみならず、飼料ですとか、農薬、農業機械、各種資材など、為替や相場の変動の影響に対して、機動的にかつ効果的に影響緩和対策を講ずることが必要だというふうに思っておりますし、実効性の高いセーフティネットを構築していただきたい、そのように思ってございます。

特にセーフティネットを講ずる際には、個々の農家さんに対して直接支援をしていただく、そのような形を担保していただくことによって、実効性を担保することになるというふうに思っております。

鈴木大臣のお考えをお示しいただきたいと思います。

このような中で、先ほど和田先生からも戦略的自立性というお話がありましたけれども、まさに国際情勢の影響を受けにくい構造へ転換をしていくということも重要であろうというふうに考えておりまして、まず肥料につきましては、土壌分析等を通じた化学肥料の使用量の低減対策、そして家畜分尿や下水汚泥などの国内資源の利用拡大対策。

また、飼料につきましては、青刈りとうもろこしや牧草などの国産飼料の生産利用拡大などを推進をしているところであります。

また、現下の農業資材価格を含めた物価高騰に対しては、重点支援地方交付金を活用して、各地方自治体で対策を講ずるよう促してきており、引き続き、これについても働きかけてまいりたいというふうに考えます。

その中でも、やはり、今回のイラン情勢を見ても、原油価格の上げ下げが急激に起こることもよくわかりますので、こうした生産者の努力ではどうにもならない圧迫要因というのがあろうかと思いますので、そうしたことにしっかりと対応できるようなセーフティネットのあり方も今後議論させていただきたいと思います。

食料システム法に基づくコスト指標の算定基準
質問
和田義明 (自由民主党・無所属の会)
  • コスト指標の算定にあたり、生産者の年収根拠を全産業平均などの妥当な基準にすることを要望
  • 生産者に魅力的な収入が担保されなければ制度が機能しないと指摘
  • 為替や国際相場の変動をきめ細かく指標に反映させることを要望
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 米のコスト指標は関係者の議論の下で作成方法が公表されており、4月以降に最終決定される
  • 指標は所得を設定するものではないが、再生産・再投資が可能な価格水準になることを期待している
  • 他産業との比較視点などの指摘を踏まえ、農水省として対応できる点は行いたい
全文
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今年の6月に施行される食料システム法は、食品等の公正取引を担保するために、生産・加工・流通・販売各段階のコストを可視化して、コスト割れ防止促進を目指すものというふうに理解をしております。

食品等の公正取引実現に向けた大きな前進であるというふうに思う一方で、最初に設定するコスト指標が今後の議論のベースになることから、このコスト指標が妥当であるかどうか、これを見極める必要がありますし、最初は極めて肝心だというふうに思っております。

コスト指標を算定するにあたっての要望でございますけれども、食料生産者一人当たりの年収の算定根拠、これをぜひとも全国の全産業年収平均など、妥当な基準にしていただきたい。

さもなくば、どれだけ新たな制度を作ったとしても、その生産者に魅力がなければ、見向きもされない。

ですので、ここのところはぜひとも一考いただきたいというふうに思っております。

さらには、近年、為替や国際相場の変動が激しいことから、その変動をきめ細かくコスト指標に反映していただきたいというふうに思うところでございます。

米のコスト指標について申し上げますと、合理的な費用を考慮した価格形成に向けて、生産・流通・販売などの各段階における費用を示す指標として、関係者の議論の下で、今般、米機構よりその作成方法が公表されたものであります。

コスト指標は、食料システム法が施行される4月以降に最終的に決定される予定でありまして、ご指摘のような所得を設定するというものではないわけですが、ただやはりコストが明確になることを通じて、生産者の再生産・再投資が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準に落ち着いていくということを、私としては期待をしているところであります。

他産業と比べてどうなのか、そういったような視点も大変大事かというふうに思いますので、しっかりと今の点を踏まえて、今後農林水産省として対応できる点はしていきたいというふうに考えます。

政府備蓄米の正常化スケジュール
質問
和田義明 (自由民主党・無所属の会)
  • 防災対策および国家安全保障の観点から、放出された備蓄米を正常値に戻す必要がある
  • 同時に、秋に向けて過剰供給による米価急落を防ぐ調整も必要
  • 正常値に戻すためのスケジュールと計画を問う
答弁
山口農産局長
  • 令和8年産について21万トンの買い入れを決定しており、状況を見ながら準備を進める
  • 主食用米として売り渡した59万トンについても、需給状況を見極めて買い戻しなどの対応を検討する
全文
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次の質問でございますけれども、昨年は約100万トンあった備蓄米のうちの81万トンが放出されたというふうに言われております。

小売市場の米価高騰を抑制する一定の効果があったという一方で、南海トラフや日本海溝・千島海溝地震など、今後の防災対策を考えますと、米の備蓄量を再び正常値に戻す必要があると思いますし、これも国家安全保障の一端だと思っております。

加えまして、流通過程で滞留しているお米が今後市場に流れて米価が急落する懸念も出始めていることからも、今年の秋に向けて過剰供給にならないように調整する必要もあると考えております。

今後どのようなスケジュール感で、どのように正常値に戻すお考えかお聞かせください。

山口農産局長、ご指摘の政府備蓄米の状況でございますが、昨年末に、令和8年産につきましては、21万トンを買い入れるべく決定しているところでございますが、実際の買い付けにつきましては、弊社付けの状況なども緩和しつつ、準備を進めてまいりたいと考えております。

主食用米として売り渡した59万トンにつきましても、今後の需給状況を見定めた上で、買い戻しなどの対応をしてまいりたいというふうに考えてございます。

イラン情勢による農林水産業への影響と対策
質問
簗和生 (自由民主党・無所属の会)
  • イラン情勢を受けた原油価格や生産資材価格への影響への懸念
  • 農林水産業への今後の影響についての考えと対策の提示を要求
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 状況が流動的であるため予断は持たず、影響を注視する
  • 配合飼料・燃油価格高騰時の補填金交付制度や、セーフティネット資金の金利負担軽減措置を講じている
全文
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まず、このイラン情勢を受けた影響についてお伺いしたいと思います。

原油価格の安定供給や生産資材価格への影響が懸念されるところでありますけれども、農林水産省として農林水産業への今後の影響についてどのように考え、対策を講じていこうつもりかお伺いしたいと思います。

まず、この度のイラン情勢を受けた原油等の需給や価格については、世界経済、エネルギー需給等、様々な要因の影響を受けることから、一日一日、状況が変わっておりますので、今後の動向について予断を持ってお答えすることは難しいわけですが、ただやはり農林水産業に与える影響、これはしっかり注視をしてまいりたいと考えております。

その上で農林水産省としては、例えば配合飼料や燃油の価格が高騰した場合に経営への影響を緩和するための補填金を交付する制度、そして農林漁業者が日本政策金融公庫から借り入れる農林漁業セーフティネット資金等に対する金利負担軽減の措置などを講じておりまして、引き続き農林水産業に従事される皆様に安心して経営を継続いただけるよう、これは政府一体となってしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

共同利用施設の再編・集約合理化支援の進捗
質問
簗和生 (自由民主党・無所属の会)

- 農業構造転換集中対策における共同利用施設の再編・集約合理化支援の現状について質問

答弁
山口農産局長
  • 地元負担の軽減(3分の1まで)や地方財政措置の拡充などの特別措置を講じた
  • 周知活動の結果、補正予算の第1回要望調査で申請数が前年比約3倍(100件超)に増加した
  • 都道府県による上乗せ支援を申請する県が大幅に増加している
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続きまして、食料安全保障の強化に向けた農業構造転換集中対策の進捗についてお伺いしたいと思います。

自民党では、この農業の構造転換を集中的に推進するため、5年間で2.5兆円規模とする提言を取りまとめ、まずは令和7年度補正予算、そして令和8年度当初予算でこれを具体化したところであります。

対策の柱の一つであります、共同利用施設の再編・集約合理化支援、この状況は今いかがでしょうか。

共同利用施設の再編・集約合理化支援につきましては、委員はじめ、多くの先生方の後押しをいただきまして、先ほどご指摘の地元負担の算定で3分の1まで軽減、あるいは地方自治体の負担に対しても地方財政措置を拡充するというような特別な措置が講じられたところでございます。

このような特別措置が十分に活用され、より一層施設の集約再編が進むように、昨年12月以降、都道府県向け説明会や地方ブロック別推進会議を16回、都道府県との個別の意見交換23回、延べ39回、会議・意見交換を開催しているところでございます。

このような周知の結果、今回の補正予算に係る第1回の要望調査におきましては、昨年の同時期と比べますと、約3倍になる100件を超える事業申請が届いているというところでございまして、現在、速やかな事業実施に向けて、申請の内容の精査を行っているところでございます。

また、都道府県による上乗せの支援につきましても、昨年令和6年度補正、あるいは令和7年度当初予算案におきましては、19都道府県にとどまっておりましたが、今回の令和7年度の補正予算におきましては、現時点におきましても、上乗せ支援を申請する県が大幅に増加しておりまして、まだ検討中だというような県も多くありますことから、より多くの地域で都道府県などの上乗せ措置が講じられますよう、引き続き都道府県などと意見交換を積極的に行ってまいりたいと考えております。

中山間地域等の条件不利地への対応強化
質問
簗和生 (自由民主党・無所属の会)
  • 条件不利地における営農継続の重要性と、申請体制や要件などの課題を指摘
  • 条件不利地の今後の発展および支援のあり方について大臣の見解を質問
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 中山間地域は食料安全保障の維持に極めて重要であると認識
  • 令和9年度以降の水田政策見直しの中で、地域実情に応じた「稼ぐ」施策を組み合わせた支援を検討し、衰退に歯止めをかける
  • 現場ごとの状況(年代や不利条件の程度)が異なることを認識し、個別の現場に応じた施策と全体的な下支えを両立させる
全文
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次に、中山間地域等の条件不利地への対応強化についてお伺いしたいと思います。

こちらも農業構造転換集中対策でありますけれども、これによって生産性の向上を目指した取組の推進が見込まれる一方で、条件の良い平場とは異なる中山間地域などの条件不利地に対する適切な対策をとることも、今回の重要な対策の柱であると考えております。

中山間地域等直接支払いは、こうした条件不利地の営農継続を支える重要な施策である一方で、事務を担う体制が十分ではなく申請ができない、あるいは同じ条件不利地であっても従来の要件では交付対象にならないなどの課題がありました。

自民党としてもこれまでこうした課題について検証して、今後の中山間地域支援について具体的な制度設計の議論を深めているところでございます。

条件不利地の今後の発展のあり方や支援のあり方について、鈴木大臣ご自身の思いや見解についてお伺いしたいと思います。

中山間地域につきましては、耕地面積や総農家数の約4割を占めるなど、我が国の食料安全保障を確立する上で、その維持が極めて重要と考えております。

このため、令和9年度以降の水田政策見直しの中で、中山間地域のような条件不利な地域をしっかり支えるとともに、地域の実情に応じて「稼ぐ」ことに関わるといった施策を組み合わせた支援となるよう検討し、中山間地域の衰退に歯止めをかけるということです。

やはり中山間地域と一言で言いましても、どんな方がそこで頑張っているか、そしてどの年代がいるのか、またどのぐらい不利な条件なのか、それによってやらなければならないこと、もしくは現場としてこれを少しやればもっと前に進める、といったことがかなり違うということもよく認識をしております。

ですので、一つ一つの厳しい現場に応じた施策ができるよう、それと同時に全体としてしっかり下支えはするんだということを、この中山間地域の施策の見直し拡充の中で、一緒に議論をさせていただければと考えております。

畜産クラスター事業の見直し(持続性向上タイプ)
質問
簗和生 (自由民主党・無所属の会)
  • 新設された「持続性向上タイプ」における活用事例や成果目標について質問
  • 本事業を通じて我が国畜産業が目指すべき姿についての見解を質問
答弁
畜産局長
  • 収益性だけでなく、国産飼料利用、家畜疾病減少、動物福祉などを目標とし、中小家族経営も活用可能とした
  • 具体例として、酪農家のサイロ整備による粗飼料増産や、鶏卵生産者の消毒ゲート整備による衛生管理強化を挙げた
  • 次世代に魅力のある持続性の高い畜産業を目指す
全文
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続きまして、畜産クラスター事業の見直しについてお伺いしたいと思います。

令和7年度補正予算において、従来の収益力の強化への支援に加えまして、いわゆる「持続性向上タイプ」といいまして、具体的には国産飼料の生産利用、雇用の創出、新規就農・経営継承、家畜衛生、鳥インフルエンザ被害防止対策などの取組も支援の対象となり、中小規模の生産者、新規就農者、経営の継承者にとっても活用しやすい事業となりました。

活用が見込まれる取組の内容や成果目標の設定等について、農林水産省として把握しているものの具体的事例について伺いたいと思います。

また、この新たな畜産クラスター事業等を通じて、我が国畜産業が目指すべき姿をどのように実現していくのか、こういったことの見解についてもお伺いしたいと思います。

今回措置いたしました持続性向上タイプでは、これまでの収益性に代わりまして、国産飼料の利用、家畜疾病の発生の減少、動物福祉への対応などを目標としておりまして、中小家族経営を含む多様な生産者が活用できると考えております。

具体的な事例といたしましては、家族経営の酪農家が飼料作付面積の増加を目標にサイロを整備し、域出の粗飼料を増産する取組や、鶏卵生産者が家畜疾病の発生低減を目標に消毒ゲートを整備し、衛生管理の強化と鶏卵の安定供給を行う取組など、規模拡大や収益向上でない形の整備も促すこととしております。

農林水産省といたしましては、このような取組への支援を行いまして、我が国の質の高い畜産物を国内外に供給いたしまして、次世代を担う若い世代にも魅力のある持続性の高い畜産業とすることを目指してまいりたいと考えております。

令和8年産米の需給対策
質問
簗和生 (自由民主党・無所属の会)
  • 令和7年産米の販売状況の不調と、令和8年産米の作付け過剰による需給緩和への懸念を指摘
  • 周年供給事業の活用や備蓄米の買い入れ・買い戻しを含め、どのような対応を考えているか質問
答弁
農産局長
  • 需要に応じた生産に向け、きめ細かな情報提供を行い、米の周年供給事業を措置している
  • 政府備蓄米について、8年産米を21万トン買い入れる準備を進め、主食用として売り渡した59万トンについても市況を見極め買い戻しを行う
  • 関係者と連携し、市況の安定と需要に応じた生産を推進する
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続きまして、令和8年産米への対応、当面の需給対策について、コメについて伺ってみたいと思います。

令和7年産米の足元の販売状況は決して好ましくないということに加えて、令和8年産米の生産移行においては、生産目安を上回る作付けが見込まれている中、今後の需給の緩和も懸念されるという状況になります。

今後、米国周年供給事業の活用による令和7年産米の計画的な販売や、昨年の備蓄米放出に係る買い入れ買い戻しの適切な実施に加えて、令和8年産米の需要に応じた生産を関係者一体となって推進していく必要があると認識をしています。

農林水産省としてどのような対応を考えているのか伺いたいと思います。

昨年10月に公表した令和8年産の生産見通しにおきましては、需要に対して余裕をもって設定した711万トン、令和9年6月末の民間在庫量は215万トンから245万トンという見通しを示しております。

こうした中で、今年1月時点で各都道府県の8年産の生産の目安の合計が、受給見通しで設定した711万トンを上回る725万トンと見込まれていることですとか、あるいは一方で先生ご指摘のとおり、7年産米の大手集荷業者から卸売業者への販売量が前年を14万5千トンほど下回っているというような状況にあるわけでございます。

このため、主食用米以外の加工用米なども含めた需要に応じた生産に向けまして、収穫、在庫状況などのきめ細かな情報提供を行うとともに、令和8年度予算では、令和7年産米を令和8年から9年以降に計画的に販売する取組を推進できるように、米の周年供給事業を措置しているところでございます。

また、先ほども申し上げましたが、政府備蓄米につきましては、昨年中止した政府備蓄米の買入を再開することとし、8年産米につきましては21万トンを買えるべく、作付の状況も踏まえつつ準備を進めているところでございますし、また、主食用米として売り渡した59万トンにつきましても、今後の市況状況を見定めた上で、買い戻しを行うこととしているところでございます。

いずれにしても、こうした取組を行うに当たっては、先生ご指摘のとおり、米の関係者が需要に応じた生産が推進できるように、市況の安定を図っていく、こういうことが大切であるというふうに思っておりますので、生産者の皆様が前向きに米の生産に取り組めるよう、農林水産省としても関係の皆様と連携を深めてまいりたいというふうに考えてございます。

食料システム法の本格施行に伴う実効的な運用
質問
簗和生 (自由民主党・無所属の会)
  • 合理的な費用を考慮した価格形成のため、コスト指標の活用や消費者の理解増進が不可欠であると指摘
  • 法の実効的な運用に向けた取組について質問
答弁
根本幸典 (農林水産副大臣)
  • 500回以上の説明会や意見交換会を実施し、丁寧な説明を行っている
  • 米、野菜、豆腐、納豆、飲用牛乳のコスト指標作成に向けた準備を推進している
  • 公正取引委員を令和8年度中に402名まで増員し、指導助言体制を強化する
  • 「フェアプライスプロジェクト」や学校での出前授業を通じて消費者の理解増進に取り組む
全文
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食料システム法の本格施行に伴う対応について、根本副大臣にお伺いしたいと思います。

本年4月より食料システム法が本格施行することになります。

合理的な費用を考慮した価格形成の取組が始まるところでありまして、生産現場から大きな期待が寄せられているという状況にあります。

合理的な費用を考慮した価格形成がなされるためには、コスト指標の活用も含め、規制的措置を適切に運用していくとともに、見える化されるコスト構造がいかに周知をされ、再生産可能なコストを負担する消費者の意思形成につながるように、消費者の理解増進も進めていくことが不可欠であると考えております。

食料システム法の実効的な運用に向けた農林水産省の取組について、根本副大臣、よろしくお願いいたします。

合理的な費用を考慮した価格形成を促す食料システム法の4月1日の全面施行に向け、各地域に出向いた説明会や業界団体との意見交換会などを500回以上実施し、丁寧な説明を行っているところであります。

また、米、野菜、豆腐、納豆、飲用牛乳について、農林水産大臣が認定した団体がコスト指標を作成することとしており、関係者による団体の立ち上げに向けた準備が進められているところであります。

さらに実効性の確保が重要であることから、先行配置した18名の公正取引委員が適切に指導助言等が行えるよう、取引実態に関する調査や研修等を実施するとともに、令和8年度中には402名まで増員して体制を強化するところであります。

これらの取組に加えて、合理的な価格形成に関する取組の浸透には、消費者の理解を得ることが不可欠であることから、国においてフェアプライスプロジェクトを展開し、生産現場の実情やコストの高騰の背景に関する理解増進に取り組んでいるところであります。

本年度は新たな取組として、中学校や市長における出前授業を実施したところであり、消費者理解増進に向けて効果的な取組を展開してまいりたい、このように考えているところであります。

米の価格動向と今後の見通し
質問
角田秀穂 (中道改革連合・無所属)
  • 米の販売価格が高止まりしている現状への言及
  • 食料システム法の施行を踏まえ、今後価格が下がるのか、あるいはこの水準で推移するのか
  • 今後の価格動向についての見解を求める
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 価格は需給バランス等の民間取引環境で決まるため、予断を持って答えることは困難
  • 食料システム法の下でコスト指標の活用などを通じ、生産者と消費者の双方が理解できる価格形成を期待している
全文
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米についてまずお伺いをしたいと思うんですけれども、米の販売価格、今年2月23日の週の平均価格は5キロで4,075円と、年明けから少し下がってきているもののほぼ横ばいで推移をしており、米価格の高騰が続いていた1年前とほぼ同じ水準です。

4月からは食料システム法が全面施行されます。

合理的費用に基づいた価格の形成を推進するとしていますけれども、今後、米の価格は、こうしたことも踏まえて、下がるのか、この水準で落ちていくのか。

また今後の価格動向について、どのように見ているのかというのを伺いたいと思います。

まず、米の価格につきましては、需給バランスなど民間の取引環境の中で決まっていくものであるため、今後の価格の見通しについて、予断をもってお答えすることは困難であるということをご理解をいただきたいというふうに思います。

その上で、食料システム法の下で、食料の持続的な供給が行われるよう、生産・加工・流通・販売の関係者により、合理的な費用を考慮して作成されるコスト指標のイメージが先日公表されましたが、その取組を通じまして、生産者と消費者の双方の理解が得られる価格が形成されていくということを期待をしているところであります。

政府備蓄米の確保と買い戻しの進め方
質問
角田秀穂 (中道改革連合・無所属)
  • 米の供給不足への備えとしての備蓄米確保について
  • 買い戻しをどのように進めていくのか
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 政府備蓄米の買い入れを再開し、令和8年産米について21万トンの買い入れ準備を進めている
  • 主食用に売り渡した約59万トンについて、需給状況を見極めて買い戻しを行い、備蓄水準を回復させる
全文
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併せて、米の供給が再び不足する事態への備えとして、備蓄米の確保、買い戻しについても、どのように進めていくのか、併せてお伺いしたいと思います。

また、先生からお尋ねの政府備蓄米についてでありますが、昨年中止をした政府備蓄米の買い入れを再開することといたしております。

令和8年産米について、まず21万トンを買い入れるべく、作付けの状況も踏まえつつ準備を進めております。

また、主食用として売り渡した約59万トンについて、今後の需給状況等を見定めた上で買い戻しを行うこととしており、食料安全保障の観点からも着実に備蓄水準を回復させてまいりたいと考えております。

食料を入手できる環境整備(食品アクセス)への施策
質問
角田秀穂 (中道改革連合・無所属)
  • 物価高により食料価格が上昇し、国民生活を圧迫している現状への懸念
  • 合理的な価格形成を進める一方で、経済的に困難な人が食料を入手できる環境をどう整備するのか
答弁
消費安全局長
  • 食品アクセスの問題が顕在化しており、平時から健康な食生活を享受できることが重要であると認識
  • 地方公共団体、食品事業者、フードバンク等の連携体制づくりを支援し、提供の質・量の充実に努めている
  • 関係省庁と連携し、食品アクセスの確保に取り組む
全文
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角田秀穂:今年1月の消費者物価指数は総合で対前年同月2.0%の増ということですけれども、生鮮を除いた食料品については6.7%の増と、これは米に限らず食料の価格上昇が続いていて、これが国民生活を今圧迫をしています。

改正食料・農業・農村基本法では食料安全保障を基本理念の柱として位置づけ、この食料安全保障というのは、国全体としての食料の確保に加えて、国民一人一人の入手の観点も含めたものとして、「良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、国民一人一人がこれを入手できる状態」というふうに定義をされております。

合理的価格の形成、特に持続可能な生産を実現するために、生産から消費まで各段階の人々が納得できる価格の形成のために、この4月に食料システム法が全面施行され、合理的費用に基づいた合理的価格形成のため、また納得の裏付けとなるコスト指標の作成であるとか、風土適応による取引状況の把握などが目指されているわけですけれども、この合理的な価格の形成を進める一方で、その価格では手の届かないという人も含めて、一人一人が食料を入手できる環境の整備、これが今、強く求められています。

まず、一人一人が食料を入手できる環境づくりのために、具体的にどのような施策をこれから進めていこうとしているのか、この点についてまずお伺いしたいと思います。

経済的理由によりまして、十分な食料を入手できない方が増加していると考えられるなど、食品アクセスの問題が顕在化している中で、平時から国民一人一人の方が食料にアクセスでき、健康な食生活を享受できるようにすることが重要であるというふうに考えております。

このため、農林水産省におきましては、多様な種類の食料の提供に向けまして、地方公共団体や食品事業者、物流事業者、フードバンクなど地域の関係者が連携する体制づくりを支援しているほか、フードバンクや子ども食堂の取り組みにつきまして、その食品の提供の質及び量の充実に向けた支援を実施しているところでございます。

引き続き、生活困窮者への支援などを行っている関係省庁とも連携いたしまして、食品アクセスの確保に向けて、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

生活困窮者への政府備蓄米無償提供の拡充と規定見直し
質問
角田秀穂 (中道改革連合・無所属)
  • フードバンク等への寄付減少と、子ども等の食料アクセス確保の課題を指摘
  • 現在は「食育」の一環として特例的に無償提供されているが、生活困窮者支援のために政令の規定自体を見直すべきではないか
答弁
山口農産局長
  • 備蓄米は供給不足への備えが目的であり、低所得者支援目的ではないため、規定の拡充は難しい
  • ただし、今年度は特例的に子ども食堂への申請回数上限引き上げやフードバンクへの交付数量上限引き上げを実施している
  • 本来の目的を損なわない範囲で、他省庁と連携し適切な運用を図る
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角田秀穂:全国フードバンク推進協議会の調査では、物価高の影響により、食の支援を必要とする世帯が急増している。

その一方で、食品企業や一般世帯からの食品寄付が減少しているフードバンクが増えているとされております。

子育て世帯の12.1%が食料を買えない経験をしているとの調査結果もあり、貧困等の状況にある子どもに対する食料アクセスの確保も、行政や食料システム全体で考えて取り組んでいかなければいけない、こうした課題だと感じております。

そのうち主食である米については、備蓄米の子ども食堂、フードバンクへの無償での提供が行われ、拡充も図られてきていることについては感謝をしたいと思いますが、この無償提供は食料法第49条1項、「政府は政令で定めるところにより、収容食料の交付または貸付を行うことができる」とされ、食料法法施行令第15条で、「法第49条以降の主要食料の交付は、地方工業団体、その他農林水産大臣が適当と認める者が、主要食料を試験研究、または教育のように供しようとする場合に行うことができる」。

この規定に則って、教育のうちの食育の一環として提供されている、というのが現状だと思います。

この食育というのは、農水省のホームページによると、「生きる上での基本であって、地域特育及び体育の基礎と並ぶ生き物と位置づけられるとともに、様々な経験を通じて、食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるもの」というふうにされています。

今、現場が求めているのは、食料を入手できない方に対する支援です。

食料安全保障確保のため、現に食料を買うことができない子ども、家庭に対する支援を通じて、一人一人が食料を入手できる環境整備のためには、この政令の規定自体も見直すべきではないかというふうに考えておりますけれども、この点について見解を伺いたいと思います。

委員御指摘のとおり、政府備蓄米につきましては、食料法上、米国の供給が不足する事態に備えることを目的としております。

そういうことですので、低所得者世帯などへの支援を目的とするものではございませんが、この備蓄米を活用する形で、食育の観点から、子ども食堂、フードバンクなどへの無償交付を特例的に実施しているところでございます。

このような中、本年につきましては、昨今の物価高を踏まえまして、今年度に限りまして、子ども食堂などにつきましては、年間の申請回数の上限を5回から12回に引き上げ、フードバンクにつきましては年間の交付数量の上限を50トンから100トンに引き上げるなどの運用を実施しているところでございます。

委員御指摘の生活困窮者などへの支援のために政府備蓄米の無償提供を拡充することにつきましては、この備蓄米というものが米国の供給が不足する事態に対応したものという位置づけからいたしますとなかなか難しいと考えておりますが、本来の備蓄米の目的が損なわれない範囲内で、生活困窮者支援を行っているほかの省庁などと連携して適切な運用を図ってまいりたいと考えております。

人口減少地域における水インフラ(給水区域)の維持
質問
角田秀穂 (中道改革連合・無所属)
  • 人口減少による水道事業の財政悪化と給水区域縮小の現状を指摘
  • 給水区域外となった地域で、空き家を改修して居住しようとする者が新規給水契約を申し込んだ場合、法律上拒否できるのか
答弁
国土交通省松原官房審議官
  • 水道事業者は事業計画に定めた給水区域内の住民等に給水を行うため、区域外となった区域での給水契約締結は想定していない
  • ただし、事業者が地域の実情を踏まえ、改めて給水区域とした場合には契約締結することになる
全文
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次の質問に移らせていただきたいと思いますけれども、中山間地域の振興に関していくつか質問をさせていただきたいと思います。

今、大臣の所信において、農業生産にとどまらず洪水防止や生物多様性の保全など多面的機能を維持する上でも重要な中山間地域について、これまでの政策ではその衰退を止めることができなかった反省を踏まえて、「若い世代が地元に残って農林水産業に携わろうと思ってもらえる環境をつくる」として、食料生産の基盤である農山漁村を維持していくため、関係省庁と協力して人口急減地域への支援を強化するとしておりますけれども、まさにこれは農業政策だけではなくて、関係省庁がより一層連携をして、この地方創生への取組、これを待ったなしの課題だというふうに考えています。

日本の人口は2008年のピークを境に人口減少時代に突入してもう15年ぐらいになりますけれども、地方の減少はすでにそれ以前から進行をしています。

地方創生が叫ばれて久しくなりますけれども、令和5年の将来推計では、出生死亡とも注意の場合で2050年には4分の1以上の市区町村で人口が5,000人未満になると推計をされております。

地方の人口減少を食い止めることは、これは今後も難しい。

一方で、我が国の農業生産は産出額ベースで見た場合、人口5万人未満の市町村が約6割、うち1万人未満の市町村が2割近くを担っています。

食料安全保障の確保のためにも、地方創生は待ったなしの課題であって、耕地面積、生産額とも4割を占める中山間地域を人口減少の中でこれからいかに守っていくのか、国が本腰を入れて。

取り組まなければいけない問題です。

最近のニュースとして、北海道の北見市が上水道の給水区域を面積で55%削減する方針を先月26日の市議会に説明したという記事がありました。

給水区域の縮小の大きな理由は、人口減少による水道事業財政の悪化です。

人口減少に対応して住居、商業、金融、教育などの機能を狭いエリアに集約するコンパクトなまちづくりを目指す方向に今ありますけれども、その際、中山間等の人口の少ない地域のインフラをどのように維持していくのかということが課題となります。

ここでは水インフラに絞って伺いたいと思いますけれども、まず今後人口減少が深刻な市町村で同様の給水区域の……。

水道の給水区域は水道法6条で、国土交通大臣の事業認可の申請に当たって事業計画書に記載すべき事項と定められており、変更の場合も国土交通大臣の認可を得ることになっています。

そして15条において、水道事業者は事業計画に定める給水区域の事業者から給水契約の申し込みを受けたときは、正当な理由がなければこれを拒んではならないと定められています。

これ裏を返せば、給水区域から外れてしまった地域では、新規の給水契約の申し込みは拒めるということになると思いますけれども、昨年中山間地域の稲作の現場を視察した際に、離農する人から「住宅面積が年々増えており対応も限界」というような話を伺いながら市を眺めてみると、結構家が立ち並んでいるんじゃないかというふうに思いながら眺めていたんですけれども、「実はあそこの家は空き家です」「向こうの家も今人が住んでいません」というような説明をいただいて、過疎化が進行しているということを改めて実感いたしました。

ここで確認のために質問しますが、かつては給水区域であった地区が給水区域外になった場合、新規に居住しようと既存の空き家を改修して住もうとして新規の給水契約を申し込む場合、法律上、水道事業者はこれを拒むことができるのかどうか、お伺いしたいと思います。

水道事業者は水道法上、先ほど委員からもご指摘のあった事業計画に定めた給水区域内の住民等に対して、給水を行うこととなっておりますので、給水区域を縮小することに伴い、給水区域外となった区域については、給水契約を締結することは想定しておりません。

なお、一度給水区域が外れた区域であっても、水道事業者が地域の実情等を踏まえて、改めて給水区域とすることとした場合には、申込を受けて給水契約を締結することになります。

中山間地域における持続可能な水道システムの構築
質問
角田秀穂 (中道改革連合・無所属)
  • 給水区域外での飲用不適な井戸水の現状を指摘
  • 人口減少が進む地域での水インフラ確保に向けた国の対応、およびシステムの形態や実施主体についての考えを問う
答弁
国土交通省松原官房審議官
  • 集約型システムと分散型システムを地域の実情に応じて適切に組み合わせることが重要
  • 小規模分散型水循環システム等の新技術実装を進め、年度内に導入の手引きを策定予定
  • 令和8年度予算案に、分散型システム導入のための計画策定や施設整備への財政支援制度を盛り込んでいる
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角田君。

どうするかは水道事業を経営する市町村の判断に委ねられるということになろうかと思います。

上水道の給水区域外に新たに居住しようとする人は、飲み水を井戸から……。

角田議員となっております。

ある県の調査では、もう50%の井戸が飲用不適というような調査結果も出ております。

この飲用不適の原因となって最も多いのは一般大腸菌群であるとか、また多いのが硝酸性窒素、亜硝酸性窒素の基準超過です。

硝酸性窒素、亜硝酸性窒素は多くの場合は肥料であるとか家畜の排泄物由来で、そうした畑作や畜産の盛んな地域で特に見られます。

水道法では水道事業は原則として市町村が経営することを原則としており、給水の回避は市町村の判断に委ねられるということになります。

水道法の目的である「正常にして豊富丁寧な水の供給を図り、もって公衆衛生の向上と生活環境の改善に寄与する」ために、今の仕組みのままでよいのか。

特に給水人口5万人以下の水道事業の認可は、都道府県知事が今行うこととなっておりますので、これからは国とともに都道府県がもっと関与する仕組みにしていかなければいけないというふうにも思っております。

ここでは国の対応について伺いたいと思いますけれども、中山間など今後特に人口減少が進む地域の水インフラの確保についてどのように進めようとしているのか。

またシステムの形態、実施主体についてはどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

人口減少や施設の老朽化、災害の激甚化が進む中、将来にわたって水道を確保していくためには、水道事業者が地域の実情に応じて、これまでの集約型システムと分散型システムを適切に組み合わせていくことが重要であると考えております。

分散型のシステムにつきましては、新しい技術が開発されており、その信頼性や維持管理のあり方、経済性を検証するために、市町村などで小規模分散型水循環システムなどの新技術実装を進めているところです。

また、集落単位で設置する小規模な水道施設や、浄水場から集落内のタンクに浄水を車両などで運ぶ運搬送水については、集約型システムとの費用比較や、維持管理の容易性など、分散型システムを導入する上で考慮すべき事項を取りまとめた手引きを年度内を目途に策定する予定でございます。

さらに令和8年度予算案において、水道事業者が水道事業として分散型システムを導入する際に必要な計画策定や小型浄水施設の整備などを財政的に支援する制度を盛り込んでいるところです。

このような技術的・財政的支援を通じて、水道システムの集約型と分散型のベストミックスを実現することで、強靭で持続可能な水道を構築してまいります。

小規模水道システムの維持管理体制の確保
質問
角田秀穂 (中道改革連合・無所属)
  • 小規模自治体における水道技術職員の不足と、住民組合水道の高齢化による維持管理の困難さを指摘
  • 小規模システムの維持管理についてどのように考えているか
答弁
国土交通省松原官房審議官
  • 自治体間の広域連携による専門職員の最適配置や、民間のノウハウを活用する官民連携が重要
  • DX技術(遠隔監視等)や省力化装置の実装により効率化を図る
  • マニュアル整備、大規模都市参画への財政的インセンティブ付与、DXカタログ取りまとめ等の支援を行う
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角田君。

ありがとうございます。

こうした分散型システムを検討して、技術開発も進めていただければと思うんですけれども、肝心なのは、そういったシステムのメンテナンスを一体その地域で誰がやるのかという問題なんですね。

令和5年の決算統計によれば、給水人口規模3万人未満の自治体では、水道事業担当職員数が10人未満となっています。

事業規模が小さくなるほど技術職員の占める割合が小さくなっていく傾向があって、特に人口1万人未満の自治体においては、1団体当たり技術職員が1を下回るなど、小規模自治体においては技術職員がゼロというところも存在しております。

また、地域の住民でつくる民間の組合水道、こうしたところなども住民の高齢化で今後の維持管理が難しいというところも多く存在いたします。

極力メンテナンスフリーのシステム、そうした方向で考えていただきたいと思いますけれども、この小規模システムの維持管理についてはどのように考えているのかお伺いしたいと思います。

水道事業に携わる職員が減少する中で、特に小規模な水道事業者においては日々の維持管理が困難となる恐れなどの事業の持続性に課題があるものと承知しております。

このような水道事業の執行体制を確保するためには、複数の地方公共団体が専門職員を広域的に確保し、最適配置を可能とする自治体間の広域連携、地方公共団体の人員不足を補完するために民間のノウハウや専門人材を活用する水の官民連携を進めることが重要であると考えております。

また、DX技術を活用した遠隔監視装置や維持管理の負担の少ない浄水処理装置などの技術開発と実装を進め、小規模な水道システムにおける維持管理の効率化・省力化を図っていく必要があると考えております。

国土交通省としましては、こうした取組を進めるため、台帳システムや資機材の使用の統一など、複数自治体による一体的な事業運営である自治体間の調整を進める上での留意事項等を解説したマニュアルの整備、この一体的な事業運営に大規模な都市が参画するよう、これらの都市に対する財政的インセンティブを付与する補助制度の創設、分かりやすいDX技術カタログの取りまとめ、維持管理が容易な装置の技術実証などの技術的・財政的な支援によって、小規模な水道システムの適切な維持管理の確保を図ってまいります。

農村RMOの現状と目標達成に向けた課題
質問
山本啓介 (農林水産大臣政務官)
  • 中山間地域のコミュニティ機能維持のための農村RMOの推進について
  • 現状の活動状況と、令和11年度までの目標(25%)達成に向けた課題を問う
答弁
根本幸典 (農林水産副大臣)
  • 令和6年度時点で農村RMOが活動している市町村の割合は約7%にとどまっている
  • 課題は、地域関係者との調整や活動継続のための人材・資金の確保である
  • 将来ビジョン策定支援や外部人材連携の実証事業、都道府県の伴走体制構築支援などを通じてKPI達成を目指す
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山本啓介君。

あくまでも農業を守るという視点から、多様な取組を支援する仕組みを整えていくこと、これを考えることが大事だと思います。

今、中山間地域等でコミュニティの機能を維持するため、農村RMOの形成が図られております。

令和11年度までに、中山間地域で9戸以下の集落を有する市町村のうち、農村RMOが活動している市町村の割合を25%とする目標を掲げてその推進を図っていますけれども、農業を主体とした活動を行う農村RMOの現状と、目標達成に向けての課題をどのように捉えているのかお伺いしたいと思います。

中山間地域では人口減少・高齢化が進み、農地保全や共同活動が困難になってきていることから、農林水産省では令和4年度から農村RMOの形成を推進しているところであります。

令和6年度時点で、中山間地域で9戸以下の集落を有する全国の市町村数は811市町村でありますが、このうち農村RMOが活動している市町村は55となっており、割合で申し上げれば約7%にとどまっているところであります。

農村RMOの形成に当たっては、農業者のみならず、自治会等の地域の関係者との連携が必要であることから、関係者間の調整や活動継続のための人材……資金の確保が課題となっているところであります。

このため、農村RMOの立ち上げに係る関係者による将来ビジョンの策定や、外部人材と連携した農地保全の取組などの実証事業を通じた活動継続体制の構築などを支援するほか、地域での活動が円滑に進むよう、都道府県レベルにおける伴走体制の構築支援などを行っているところであります。

この取組を通じて、食料・農業・農村基本計画に掲げた令和11年度までに25%というKPIを達成できるよう、農村RMOの形成を推進してまいりたいと考えております。

地域課題解決のための農業事業主体の育成と規制緩和
質問
角田秀穂 (中道改革連合・無所属)
  • 農村RMOの高齢化、収益性の低さ、人材確保の困難さを指摘
  • 農地所有適格法人の売上高要件や集積要件などの規制を緩和し、地域課題解決に資する事業主体を育成すべきではないか
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 農村の活性化は食料安全保障の確保に極めて重要であると認識
  • 地域内部の農業法人による取組と、外部の多様な人材の拡大の両面から活性化を図っている
  • 水路・農道の保全や鳥獣害対策への支援、関係府省と連携したオーダーメイドの取組の後押しを継続する
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角田君。

この農村RMOについては、やはり活動するメンバーの高齢化、また農家と非農家の連携であるとか、専門知識を有する、今お話ししました人材な、こうした人の問題、それからもう一つ、やはり収益性が低くて、資金的に活動の持続性を確保することが困難といったお金の問題から、自立して運営を継続することが困難ということが、特に大きな課題であろうと思っております。

何よりも人材をどう地域に呼び込むのか、その受け皿をどう作っていくのか、今問われている問題だろうと思っています。

中心になるのはやはり食料安全保障であって農業です。

現在農業を営む主体には個人、法人、組合等様々ありますけれども、例えば農地所有適格法人について、この売上高要件であるとか、現在の集積要件など、今行われている規制について、地域課題の解決に資する事業、こうしたものを営む場合には、要件を緩和するなり、多省庁と協調した支援を行うなりして、地域課題解決のための事業主体、これを育成していくことも考えるべきではないかと。

農村は農業の持続的な発展の基盤として役割を果たしております。

食料安全保障の確保におきましては、農村の活性化を図ること、これは誠に重要と受け止めております。

このため、委員から御指摘にもありますように、地域の農業法人を含む農村内部の方による地域課題解決の取組が重要と考えており、農業農村に継続的に関わる農村外部の多様な人材の拡大の取組とも併せまして、その活性化を図っているところでございます。

具体的には農林水産省におきまして、それぞれの地域において共同で行います水路、農道等の保全活動や、地域で取り組む鳥獣害被害防止対策等の課題の対応について支援を行いますほか、関係府省と連携をいたしまして、伴走支援や補助事業の活用など、国としましても、現場の目線に立って、地域ごとのオーダーメイドの取組の後押しが、今後とも重要であると考えております。

引き続き、関係府省の地域振興に関する施策を総動員いたしまして、国としまして施策を展開し、地域の活性化を進めてまいりたい、このように考えております。

食料品の消費税率ゼロ導入に伴う生産者の不安解消
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)
  • 食料品の消費税率ゼロ導入により、免税事業者の多い農家で資材購入時の消費税負担増や資金繰りの悪化が懸念される
  • 生産者の不安を払拭するため、大臣からの強いメッセージを求める
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 免税事業者等の資材購入時の還付や、課税事業者の資金繰りに関する不安の声は承知している
  • 社会保障国民会議において諸課題を丁寧に議論し、結論を得るとしている
全文
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まずは消費税の問題についてでございます。

農水省の統計によりますと、全国の経営体のうち、年間売上1,000万円以下が全体の約8割を占めていることでございますので、その多くが免税事業者であろうというふうに思います。

食料品の0%ということになると、非常に大きな影響が懸念をされています。

この問題は衆議院予算委員会でも質疑があって、総理からもお答えが出ておりますけれども、売上についていた消費税がゼロになっていく一方で、仕入れにかかっている、例えば農薬にしても肥料にしても農機具にしても、この負担が増える恐れがありますし、還付といっても還付されるまでの間の資金繰りをどうするかという課題もございますので、農家の皆様からは大変大きな不安が広がっていると、これは大臣の耳にも当然入っていることと思います。

詳細はこの後の国民会議で決めていくということになって、その後国会に法案が出てくるということになるわけでありますけれども、現時点において生産者の皆様のこの問題に対する不安が払拭できるように、ぜひ大臣から強いメッセージをお願いをしたい。

この場でぜひ御発言をお願いしたいというふうに思います。

今の点ですね、まず申し上げますと、農業者の多くはですね、免税事業者や簡易課税事業者となり得る売上高5,000万円以下の小規模な個人の経営体でありますことから、食料品の消費税率ゼロについては、今、先生からもご指摘ありましたけど、この資材購入時などに負担した消費税について、円滑に還付を受けることができるのか、といった声があることは、承知をしております。

また、課税事業者であったとしても、還付を受けるまでの資金繰りをどうするのかといった声があることも、私自身にも多くの皆さんからお話をいただいているところであります。

この食料品の消費税率ゼロの実施に向けて検討すべき諸課題については、一つ一つ丁寧に社会保障国民会議において議論を行い、結論を得ることとされております。

中東情勢悪化による農林水産業への影響と対策
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)
  • ホルムズ海峡封鎖や円安進行による燃料価格高騰、物価高騰が農林水産業に与える影響を懸念
  • 経済的支援などの具体的な検討と、アンテナを高く張った対応を求める
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 状況が刻々と変わるため予断は持てないが、影響を注視しアンテナを高く張る
  • 燃油高騰時の補填金交付制度や、セーフティネット資金の金利負担軽減措置を講じている
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次に中東情勢の問題についても重ねて大臣にお尋ねをさせていただきます。

アメリカとイスラエルによりますイランへの攻撃、その後それに伴う中東情勢への変化、悪化、これがエネルギー輸送の要所でありますホルムズ海峡が今事実上封鎖をされているという状況を生んでいます。

こうしたことが長期化した場合に、我が国の農林水産業において燃料の調達あるいは燃料価格の上昇といった点を中心に不安が広がっているわけでございます。

事実、イランの沖合ペルシャ湾には40隻以上の日本船籍の船があるということも確認をされているわけであります。

加えて申し上げると、有事のドル買いといったことが言われるように、今も円安基調ですが、より一層円安が進行していくことによる物価高騰、こういった懸念もございまして、農水省としては、この問題について、よりアンテナを高くしていただいて、経済的支援、具体的な検討にぜひ、入っていっていただきたい。

そう考えておりますけれども、大臣の所見を伺います。

これについてはやはり世界経済やエネルギー需給等、様々な要因の影響を受けますし、日々刻々と状況が変わっているというふうに認識をしておりますので、今後の動向についてまず予断を持ってお答えすることは難しいわけですが、ただ農林水産業に与える影響をやはり我々しっかり注視をしていかなければなりませんし、先生おっしゃるとおり、アンテナを高く張っていきたいというふうに考えております。

農林水産省としましては、この燃油等の価格が高騰した場合に経営の影響を緩和するための補填金を交付する制度や、農林漁業者が日本政策金融公庫から借り入れる農林漁業セーフティネット資金等に対する金利負担軽減の措置を講じておりまして、引き続き農林水産業に従事されている皆様に、安心して経営を……。

肥料(リン・塩化カリ)の備蓄水準
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)

- 肥料が特定重要物資に指定されたことを受け、リンおよび塩化カリの年間需要量の何割を備蓄しているか伺いたい

答弁
山口農産局長

- 原料供給国からの調達期間や品質維持期間を踏まえ、年間需要量の3ヶ月分として設定している

全文
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そこで、食料安定供給に懸念が広がっている中でもありますので、リンとか塩化カリのことについてもここで伺っておきたいんですけれども。

令和4年、経済安全保障推進法が成立をいたしまして、肥料が特定重要物資に指定をされました。

今現状、リンそして塩化カリについては、年間需要量の何割程度備蓄をされているか伺います。

肥料の備蓄水準につきましては、令和3年に中国から原料輸出が予期せず止まり、原料供給国としては、湾区間最も遠方にあるモロッコから緊急な調達を行った際に、発注から湾区に到着まで2.5ヶ月を要したこと、備蓄原料の品質を維持し得る期間であることを踏まえまして、年間需要量の3ヶ月という形で設定しているところでございます。

地域計画のブラッシュアップと収益構造の可視化
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)
  • 地域計画において将来の受け手が未決定の農地が32%ある実態を指摘
  • 単なる地図上のやり取りではなく、6次産業化やスマート農業などの収益構造を立体的に可視化してブラッシュアップすべきではないか
答弁
小林経営局長
  • 地域農業の将来像(作物や収益方法)を明確化することの意義は大きいと考えている
  • 6次産業化やスマート農業の方針を盛り込んだ事例もあり、職員の現場派遣や補助事業を通じて横展開をサポートする
全文
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次に、農地の集積集約の課題について伺いたいと思います。

農地の集積ということを伺いに当たっては、地域計画の策定状況、これを確認をさせていただきます。

25年4月時点で1,615市町村、18,894地区で策定がされています。

課題はこの計画区域内の農用地など、422万2千ヘクタールのうち、将来の受け手が位置づけられていない農地が、32%を占めているという実態でございます。

この地域計画の現状について、大臣の所見を伺いたいと思います。

やはり大臣がおっしゃるように、本音でぶつけてみたところ、3割、3分の1程度は担い手が見つからないというのが今のありのままの状況の数字なんだろうというふうに思います。

これからのブラッシュアップがとても重要だというふうに思いますが、そうしたことを考えたときに、単に一回できた地図をもうちょっといいものにして担い手を見つけていこうという図面上のやりとりだけではなくて、加工とか直販とか農博とか六次化、スマート農業、こうしたものが立体的にこの地図上に可視化できるように。

この中落の収益構造はどういうものなのかということが見える化できるようにブラッシュアップをしていくということが極めて重要ではないかというふうに思っておりまして、今後の取組について見解を伺いたいと思います。

御指摘のとおり、地域計画におきまして将来の農地利用の姿を明確にした目標地図を作成するに当たりましては、その前提として地域の話し合いに基づきまして、地域農業の将来像を関係者間で共有しておくということが重要でございます。

例えば、どのような作物を作ってどのように収益を上げるのかといった地域農業の将来の在り方についても、地域計画で明確化していくことの意義は大きいと考えてございます。

実際に、6次産業化でありますとかスマート農業の導入等の方針を明らかにした地域計画も作成されているところでございますが、農林水産省といたしましては、こうした地域農業の将来の在り方が明確化された地域計画が横展開されますように、職員が現場に出向くなど、都道府県とともに市町村による地域計画のブラッシュアップをサポートするほか、地域計画で明確化された地域農業の将来の在り方の実現に向けまして、産地づくり等の各種補助事業の支援も講じているところでございます。

認定農地集積率7割目標の達成に向けた具体策
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)
  • 2030年までに集積率70%とする目標はハードルが高い
  • この「ラストワンマイル」をどう突破し、具体的にどう取り組むのか伺いたい
答弁
小林経営局長
  • 地域計画のブラッシュアップが鍵であり、一筆ごとの将来像を明確にする取組が不可欠
  • 国や都道府県が市町村をサポートし、地域ぐるみの集約化支援を行うことで目標達成を目指す
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農地の集積ということについて申し上げると、従来目標にしてきた80%は、まだ旗を下ろしていない。

堅持はしている。

ですが、30年度までに70%ということで、比較的現実的な目標値を引き直したわけでございます。

今、直近の集積率は61.5%でありますので、30年度、30年までに70%というのは、低いようで実は高いハードルとも言えるかというふうに思っておりまして、このラストワンマイルというべきこの集積の推進、これについてどういうふうに取り組んでいくか、具体的に伺いたいと思います。

この目標達成に向けましては、地域計画のブラッシュアップ、これは鍵になると考えておりまして、地域の農業者の意向を丁寧に把握して、現況地図をもとに地域での話し合いを進め、将来の農地利用の姿を一筆ごとに明確にして、目標地図に落とし込んでいく。

こういった取組が不可欠だと考えてございます。

こうした取組が現場で進むように、農林水産省の職員が市町村に直接出向き、現場の課題解決につながる方策を一緒に考えていくなど、国や都道府県としても地域計画のブラッシュアップをサポートするとともに、こうした地域計画に沿って地域ぐるみで取り組む農地の集約化の支援等を行うことにより、基本計画で掲げた目標の達成。

農地バンクの体制・権限強化
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)
  • 農地バンクは手続きの煩雑さやスピード感の欠如が課題であった
  • 集約化の軸となるため、体制や権限の強化をどう考えているか伺いたい
答弁
根本幸典 (農林水産副大臣)
  • 運営費、相談員の活動、保全管理への支援を措置している
  • 事務効率化のためのシステム導入支援などを講じ、機能を十分に発揮できるようサポートする
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庄子賢一君。

農水省の職員の皆さんに出向いていただくとしても、約1万9000計画あるわけですので、全部をカバーすることは当然できないわけですから、そういう意味でいうと、中間管理機構、農地バンクの役割は極めて重要になってくるというふうに認識をしておりまして、この農地バンクの役割なんですけれども、これまでは、どちらかというと、かなりと言ってもいいと思うんですが、手続きが煩雑、スピード感がないということで、利用率は上がらない、決して評判がいいバンクではありませんでした。

しかし、ここが軸にならないと集約化、集積化とか進んでいかないのは明らかなんで、この農地バンクに対する体制の強化、あるいは権限の強化等については、今どのように考えているか伺いたいと思います。

農地の集積・集約化については、将来の農地利用の姿を明確にした地域計画を策定する市町村と、地域計画に基づいて農地の権利移転を行う農地バンクが連携して推進していくことが重要であり、農地バンクは集約化を目指す地域計画の実現に向けて、農地を積極的に借り入れ、担い手に再分配する機能を十分に発揮する役割が期待されているところであります。

このため、農水省といたしましては、人件費を含めた農地バンクの運営費に対する支援、それから農地バンクの農地相談員の現場活動に対する支援、そして農地バンクが農地を借り入れ、受け手に貸し付けるまでの間の農地の保全管理に対する支援、こういったものを措置しているほか、事務の効率化に向けたシステム導入の支援等を講じて、引き続き農地バンクの機能が発揮できるよう、しっかりサポートしてまいりたいと考えております。

農地の「集積」から「集約」への転換
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)
  • 単なる面積ベースの「集積」ではなく、面的につなげる「集約」こそが生産性向上と食料安定供給に不可欠である
  • この取組について伺いたい
答弁
根本幸典 (農林水産副大臣)
  • 担い手がまとまった農地を利用できる「集約化」は不可欠であると認識している
  • 地域計画のブラッシュアップで将来像を明確にし、農地バンクを通じて再分配することで進める
全文
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この問題の最後に、集積と集約ということについて。

似ている言葉なんですが、全然実は意味合いが違っている部分があって、いわゆる集積率というのは、耕地面積を担い手が利用している面積で割って100をかけた数字です。

面的につながった集約化率ではもちろんありません。

担い手が利用している農地のうち、所有している農地は120万ヘクタールで、賃借農地が110万ヘクタールでございますので、他の農家が耕作できなくなった農地を飛び地のまま使っているという実態だと言えると思います。

集積ではなくて集約していかないと、基幹的農業従事者がどんどん減っていく我が国の農業の中においては、食料の安定供給に本当に懸念を抱くしかないと思っておりまして、農地の集約ということが極めて大事な一丁目一番地だと思っておりますので、この取組について伺っておきたいと思います。

今、委員がご指摘があったとおり、今後担い手の生産性を高めていくためには、担い手が分散した農地をそのまま引き受けるのではなくて、農地を集約化し、担い手が一段のまとまった農地を利用できるようにすることが不可欠だと考えております。

農地の集約化につきましては、まずは地域計画のブラッシュアップを通じて出し手と受け手の意向を把握しながら、地域で話し合い、集約化に向けた将来の農地利用の姿を一筆ごとに明確化していくこと。

それから地域計画に基づき、農地バンクが借り入れた農地を集約化して担い手に再分配することにより進めていくこととしております。

農泊による農村振興と所得向上の可能性
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)
  • 農泊は中山間地域の資源を活かし、インバウンドや関係人口を増やす重要なファクターである
  • 農村振興や農家所得向上に対する政府の認識を伺いたい
答弁
広瀬建 (農林水産大臣政務官)
  • 観光にとどまらず、地域での雇用創出や持続的な収益確保などの効果が期待できる
  • 食材提供や体験提供を通じて、農外所得を含む所得向上に資する可能性があると考えている
全文
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もう一点は農泊の推進についてです。

農泊というと、いわゆる農林水産業の主要事業ではありませんので、そう高いポジションではありませんが、しかしこの農泊の推進というのは、農村地域の持続、農村の保持という点から見ると、非常に重要な役割を果たしております。

大臣もそうですが、東北地方には、例えばインバウンドを呼び込みたいと言っても、京都や奈良のような寺社仏閣があるわけでもなく、ディズニーのような大きなテーマパークがあるわけでもありません。

同じように勝負しろと言われても難しい。

けれど、日本の中山間地域には、それらにない資源があり、価値がありますので、農泊というのは、これからインバウンド、あるいは日本人でもいいんですが、観光客、関係人口を伸ばしていくためには重要なファクターだと思っていて、力を入れて取り組んでいく必要があるんじゃないかなと思っています。

イタリア発祥のアルベルゴ・ディフーゾに代表されるように、地域それ自体が一つのホテル、宿といった発想の中で、海外からの旅行客を呼び込んで成功している実例もございます。

日本では長崎県の平戸市、あるいは私の地元宮城県の蔵王町、こういったところが、こうした取組で成果を出しつつございます。

まず、農泊が持っている農村振興、あるいは農家の所得向上といった可能性につきまして、政府の認識を伺いたいと思います。

農泊は農林漁業者、宿泊飲食業者など地域の多様な関係者が連携して地域一体で実施する取組であります。

これ、御案内のとおり観光にとどまらない地域全体への効果が大いに期待されると思っております。

具体的なポイントを申しますと、農村漁村への長時間の滞在と消費を促すことにより、農村漁村における仕事を作り出し、持続的な収益を確保して地域に雇用を生み出す……。

農林漁業者にとっても、宿泊施設や飲食店等への食材の提供や農林漁業体験等の役割を担うことを通じて、農外所得も含めた所得向上に資すること。

加えて、地域への貢献意欲がある人材など、多様な関係人口を呼び込むことを通じて、地域づくりに参画するものの裾野の拡大にもつながること等の可能性があると考えております。

引き続き、農博に取り組みたい地域を後押しして、農村地域の振興や農家の所得向上につなげてまいりたいと思っております。

ふるさと住民登録制度と農泊の連携
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)
  • 総務省の「ふるさと住民登録制度」は農泊の誘客や関係人口増加に有効である
  • 総務省と連携し、この制度を活用した農泊推進に取り組んでほしい
答弁
松本農村振興局長
  • ふるさと住民登録制度は、多様な関係人口の拡大・定着を図る上で有効なツールであると考えている
  • 総務省と連携し、制度活用を含めた支援策について検討を進めていきたい
全文
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総務省が今検討を進めております「ふるさと住民登録制度」とのリンクについてお尋ねをさせていただきたいんですけれども、来年度の後半ぐらいを今想定をしているようですが、1人の国民が10の自治体にふるさと住民として登録ができると。

そして、いわゆるその地域のイベント、お祭り、祭事に自分も運営側になってその地域を盛り上げていこうと、1人の国民が10の市町村まで登録が可能だという今プランだそうでございますけれども、このふるさと住民登録制度の取組というのは、非常に農林水産業にとっても、農村地域の振興という意味で非常に重要ではないかなというふうに思っておりまして、この農博への誘客にもつながってまいりますから、ぜひこれは総務省ともよく情報交換をしていただきながら、この登録制度を活用した農博の一層の推進、あるいは農林水産地域の関係人口の増加、こういったものにぜひつなげていっていただきたいこう思いますが、取組について伺いたいと思います。

このような多様な関係人口が生まれてきており、こうした方々の拡大・定着を図る上におきまして、ふるさと住民登録制度は有効なツールであると、このように考えております。

今後、農博地域の取組事例や、意向についての情報収集を行います。

総務省とも連携をしながら、ふるさと住民登録制度の活用を含め、関係人口の呼び込みに意欲を有する農博地域への支援策について、検討を進めてまいりたい。

農泊推進のための政府横断的な司令塔の設置
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)

- 農泊を国家戦略として捉え、農水省、観光庁、総務省、文化庁、環境省などの関係省庁による常設の連絡会議や協議会を設置し、司令塔を明確にしてほしい

答弁
松本農村振興局長
  • 誘客促進には交通ネットワーク強化など政府横断的な取組が必要である
  • 観光立国推進閣僚会議等の場を通じて、観光庁をはじめとした関係省庁との連携強化を図りながら推進したい
全文
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これ、最後の質問にさせていただきますが、大臣が冒頭所信の中でも、この農博について、関係省庁と連携協力というふうにお話をしていただきました。

農博、あるいは農業村博と言ってもいいかもしれませんが、これは国の戦略として、ぜひ捉えるべきだというふうに思っておりまして、農水省のみならず、観光庁、総務省、文化庁、環境省といった関係省庁の常設の連絡会議、あるいは協議会、こういったものを設置して、国家プランとして取り組んでいっていただきたいなと、そんなふうに思います。

農村振興は農水省、地域振興は総務省、文化財や研究については文化庁、あるいは国立公園は環境省、教育旅行については文科省。

これまではバラバラにこうしたものが地域振興で進んできてしまっていて、力が集約できていなかったというふうに思っています。

本来ならば私は、「農業村博推進基本法」でもつくって、しっかり予算をつけて取り組んでいってほしいなというふうに思っておりますが、一足飛びにそこまでは行きませんので、関係省庁連絡会、まずはここから組成していただいて、司令塔を明確にし、強化をしていただきたいこう思いますが、農水省の見解をお尋ねいたします。

また、農博地域への誘客促進に対しましては、交通ネットワーク機能の強化など、政府横断的な取組が必要であることから、こうした諸課題につきましては、農博の振興に限らない地方誘客の推進に向けた共通課題であることから、農林水産大臣も参画されておられます観光立国推進閣僚会議等の場を通じまして、観光庁をはじめとした関係省庁との連携強化をしながら、施策の推進に取り組んでまいりたい。

中東情勢による農林漁業への影響と対応
質問
関健一郎 (日本維新の会)
  • ホルムズ海峡封鎖などの中東情勢緊迫による、資材価格上昇への現場の不安がある
  • 農水大臣としてどのように対応していくか所感を伺いたい
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 中東情勢と原油相場の変動を注視している
  • 資材面で影響が生じた場合に備え、省内で万全の対策を講じる体制を整備する
  • 中東への輸出事業者の影響についても注視し、相談に乗る
全文
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ホルムズ海峡が封鎖をされています。

私の現場の声からも、今後何週間かしたら上がっていくんじゃないかという不安とか、タコを取っている若い漁師さんなんかも上がっちゃうんじゃないかという不安を抱いていたり、やはり先見通せない不安感というのは現場でも広がりつつあります。

農水大臣として、これを注視していくというのは言うまでもないと思いますが、どういうふうに対応していくか、改めて御所感を伺います。

まずこの中東情勢ですね、大変緊迫しておりますし、日々刻々と状況も変わっている。

そしてまたそれに応じる形で原油の相場もかなり動いているということについて、我々1日1日、1時間1時間しっかり見ていかなければならないというふうに思います。

そういう中で、特に国内の農林漁業者の皆さんに資材の観点で様々な影響が生じ得るというふうに思っておりますから、そうした場合に万全の対策を講じる、その体制整備をしっかりと省内でも取らせていただきたいと思います。

また同時に輸出ですね、中東に輸出をしている事業者の皆さんも影響が生じるかというふうに思いますので、そうした観点でもしっかり状況を注視させていただいて、いろいろな相談に乗っていきたいというふうに思っております。

米の増産と輸出による食料安全保障の確保
質問
関健一郎 (日本維新の会)
  • 輸入途絶時に備え、水田をフル活用して主食用米を増産し、余剰分を輸出する体制を構築すべきではないか
  • 有事の際には輸出分を国内消費に回すことが食料安全保障の最適手段ではないかという見解を伺いたい
答弁
山口農産局長
  • 輸出を中核とした需要拡大と国内供給力の強化は重要である
  • 単なる増産は供給過剰による米価低下を招く懸念がある
  • 政府が輸出促進や米粉消費拡大などの需要創出を図り、それに合わせた増産を進めることで食料安全保障を強化したい
全文
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そして食料自給率が38%という低い日本にとっては、そのシーレーンが破壊されるなど輸入が止まってしまった時の食料安全保障の確保は急務です。

そこで我が国の主食であるお米について質問をさせていただきます。

米に関して需要に応じた生産をするというご発言がありました。

現状の需要に応じた生産で輸入が途絶えた場合、日本人が飢えない食料の供給をすることが可能なのか、私は懸念を感じています。

国内の需要はおおむね700万トン。

そして転作されている水田も含めてフルに食料用米が生産されれば、900万トンから1000万トンになると理解をしています。

そこで我が国の水田をフル活用して主食用米の生産を行って、国内需要の余剰分については輸出をしていく。

そして万が一有事が発生した際には、その輸出分を国内消費に回していくということに関して、食料安全保障、この戦後最も不透明な食料安全保障を実現するという段において最適な手段の一つと考えますが、見解を伺います。

委員ご指摘のとおり、米につきましては、輸出を中核として需要の拡大を図りつつ、国内の供給力を強化していくということが、食料安全保障の確保のために極めて重要な課題になっていると認識しております。

一方、需要がないにもかかわらず、単に輸出用の生産を拡大すれば、販売できなかった米が国内で供給され、結果的に供給過剰になる。

その結果として米価が生産者の再生産や再投資が困難な状況まで低下するという懸念も一方であるところでございます。

こうした観点を踏まえまして、まずは政府自らが輸出促進や米粉の消費拡大などの国内外の需要の創出を図って、米のマーケットを拡大していく。

その上で、米のマーケットに見合った形で、国内主食用、輸出用、米加工など、多様な米の増産を進めていくことで、必要な水田を維持しまして、食料安全保障の強化を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

米の需要創出に向けた具体的な取り組み
質問
関健一郎 (日本維新の会)
  • 世界的に米の潜在的需要は多いと考えており、さらなる発掘を期待する
  • 従来の取り組みとは異なる、特段の思いや具体策があるか伺いたい
答弁
山口農産局長
  • 2030年に輸出量35.3万トン、金額922億円という目標を掲げている
  • 現地スーパーやレストランの開拓、グルテンフリー米粉などの高付加価値商品のプロモーションを強化する
  • 戦略本部に「米の需要創造ワーキンググループ」を設置し、冷凍おにぎり等の新商流構築に取り組む
全文
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その上で、この世界の小麦とか大豆、とうもろこしに比べて、米の市場というのは極めて脆弱で、量が少ない市場でもあります。

具体的に言えば、インドが世界一の輸出国ですけれども、自分の国のちょっとした生産量のアップダウンで輸出を止めてしまうとか、そういうことがあるわけです。

ですから潜在的に、もちろんジャポニカとインディカという差はありますけれども、世界全体として米の潜在的な需要というのは多いというふうに私は考えていますし、世界データがそれを示していると思います。

ですから、さらにより多くの、広く日本の米の潜在的需要を広く発掘をしていくことを強く期待をしていきます。

そして、これは関連なんですけど、需要の創出に関して、これはずっと私が20年前に農水省を担当したときから、皆さんがご努力されていることだと思いますが、「今回は違うぞ」と、需要創出に向けて特段の思いがあるということがあれば、ぜひご発言ください。

食料・農業・農村基本計画におきまして、米、パックご飯、米粉、米粉製品の輸出、これを2030年に35.3万トン、922億円とする目標を掲げているところでございます。

現時点で2025年度で約4.8万トン、金額ベースでいうと160億というようなところでございますので、意欲的に我々も取り組んでまいりたいというふうに考えております。

この35万トン、922億という、2030年目標の達成に向けまして、日系に加えまして、現地系のスーパー、レストランなど、新しい販路の開拓、あるいはグルテンフリーの米粉、有機米、米加工品など、付加価値を持つ商品のプロモーション強化、こういうことを一生懸命取り組んでまいりたいというふうに考えております。

大臣からも、大臣のイニシアティブで農林水産省内に設置した農林水産行政の戦略本部の中に「米の需要創造ワーキンググループ」というのを設置していただいておりまして、ここで輸出を含めた米の新しい需要開拓の方策につきまして、検討しているところでございます。

ちょっと答弁が長くなって恐縮なんですが、例えばアメリカにおきまして、米粉製品の日本の独自の技術を生かした商品の訴求ですとか、あるいはアメリカでも人材不足、人件費高騰の背景に、外食、中食のオペレーションの簡素化、効率化、こういったニーズがあるので、冷凍おにぎりや冷凍ずしといったところの商機も拡大しているというふうに考えておりますので、こうした商流の構築に向きまして、事業者と連携した取り組みを進めてまいりたいと。

輸出による食料安全保障への寄与の現実性
質問
関健一郎 (日本維新の会)
  • 提示された輸出目標量では、輸出を調整弁として食料安全保障を強化するには不十分ではないか
  • 今後どのように取り組んでいくのか所感を伺いたい
答弁
山口農産局長
  • 食料安全保障の観点から国内供給体制の維持は不可欠である
  • そのためにも、まずは精一杯需要の拡大を図りたい
全文
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そんな中で、やはり今ご説明いただいた総量という意味では、私が申し上げた「輸出を調整弁として食料安全保障の強化」という意味では、なかなか量的にはつらいのかなという認識があります。

今のままでは、食料安全保障に資するという量では及ばないと思いますが、今後どのように取り組んでいくのか、ご所感を伺います。

我々、やはり米につきましては、食料安全保障の観点から言っても、国内供給体制の維持というのが当然不可欠な課題だと考えておりますので、まずは先ほど申し上げましたとおり、需要の拡大というのを精一杯図ってまいりたいというふうに考えておりますが、一方でそれを実現するためにも、国内におきては、例えばカリフォルニア米などに……。

水田が国土に果たす多面的機能
質問
関健一郎 (日本維新の会)
  • 水田が持つ能力は素晴らしいと考えている
  • 水田が日本の国土においてどのような役割を果たしているのか教えてほしい
答弁
松本農村振興局長
  • 農業生産基盤としての食料安全保障機能
  • 生物多様性の保全機能
  • 雨水の貯留による洪水防止機能
  • 地下水涵養機能など、多面的な機能を有している
全文
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今、お米の水田の話がありました。

改めてお伺いしますけれども、水田、僕もせっかくやるんだからと思って、自分できっちり勉強したり、いろんな人に聞いたりするんですけれども、水田がそもそも持つ能力というのが、改めて素晴らしいものなんだと。

景色ももちろんそうですけれども、水分を貯めておく能力、そんなのもすごいと思いますが、改めて水田がこの国土に果たす役割というのがどういうものがあるのか教えてください。

水田をはじめとしました農地につきましては、農業生産の基盤であり、食料安全保障の確保において重要な役割を果たしますとともに、農地や用水路が多様な生き物の住処となり生物多様性を保全する機能、農地が雨水を一時的に貯留し、下流の洪水を防止する機能、土壌に浸透しました水が地域の自然や生活を支える地下水として蓄えられる機能といった多面的な機能を有し、国民生活、国民経済の安定に重要な役割を果たしている。

米の生産性向上と構造変化への対応
質問
関健一郎 (日本維新の会)
  • 食料安全保障のため、大規模農家への集約化加速や、単収向上のための品種改良・技術支援などの具体的政策が必要ではないか
  • 大臣の所見と意気込みを伺いたい
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 生産性向上が不可欠であり、農地の大区画化、集積集約化、多収品種の普及、スマート農業の導入を強力に推進する
  • 輸出に関しては、日系資本だけでなく現地の大型資本との交渉に政務三役自ら気合を入れて取り組み、結果を出す
全文
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大臣の所信のご発言の中でも、「米の生産を抜本的に向上させずと」御発言がありました。

食料安全保障の観点からも、就業人口について、大規模農家へのさらなる集約化を加速させること、もしくは単収を向上させるための品種改良などの技術支援、具体的なことを行っていくということで、食料安全保障に寄与する、もしくは急激な農業構造の変化にも対応できるような政策を進めていくことが必要ではないかと考えます。

改めて大臣、鈴木大臣の御所見、ご覚悟について意気込みをお願いいたします。

まず、この農業者が急激に減少していくなどの構造的な変化が予想される中で、米の安定供給体制を維持強化していくためには、生産性の向上、これが不可欠であります。

ですから、様々な状況に対応しなければならないのですが、一般論としてこの生産性の向上を申し上げると、農地の大区画化等の基盤整備、農地の集積集約化、そして官民を挙げた多収品種等の普及開発の拡大、そしてスマート農業や直播栽培などの導入定着などの取り組みにより、米の低コスト生産を強力に推進していくこととしておりまして、稲作農家が意欲を持って生産できる環境の整備に注力をし、我が国の食料安全保障の強化に努めてまいりたいというふうに考えております。

これまで私たち政務三役の出張も振り返ってみれば、やはり日系の日本産の米を扱っているところを中心に状況を見ていく、もしくは話し合いをしていくということが中心だったのを、これからは政務三役もし海外出張がありましたら、必ずこれまで扱っていないところ、特に現地の資本で大きいところ、そこと交渉をさせていただくということを基本に、気合を入れて結果を出していきたいというふうに思っております。

秋田県等の豪雪による果樹被害への対応
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)

- 秋田県北などの豪雪地帯における果樹被害の状況について伺いたい

答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)

- 秋田県大館市の梨園や青森県黒石市の林檎園を視察し、棚の崩壊や幹の裂けなどの深刻な被害を確認した

全文
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先週といいますか、日曜日に大臣は秋田に行かれたそうです。

そして秋田に行っていただいたのが、秋田も県北が非常に豪雪でありました。

農業被害があり、果樹を中心に大きな被害となりました。

大臣、視察していただいて、豪雪地帯の果樹の被害の状況はどうだったでしょうか。

まず、今回の大雪の被害に遭われた全ての方々に、改めてお見舞いを申し上げたいというふうに思います。

一昨日、私は秋田県大館市の梨園、そして青森県黒石市の林檎園にお伺いをさせていただきました。

特に私も生産者の皆さんと現場を確認させていただきましたが、大館においてはこの梨の棚ごと潰れてしまっている現実であったりとか、また大きな幹が左右に裂けてしまっているという現実を目の当たりにしまして、今年の作柄にも当然影響を及ぼすという深刻な被害が生じているということを私自身しっかり認識させていただきました。

中山間地域の農業担い手と所得・管理体制
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)

- 中山間地域の生産者が担い手となるための所得水準について、大臣が現場で得た反応を伺いたい

答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 若い兼業生産者から、人手不足による草刈りや水路維持の負担が大きいという意見を聴取した
  • 次世代が中山間地域で農業生産を継続できる方法について、秋田県と議論したい
全文
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そしてもう一つ、中山間地域の方々とお会いしたと聞いております。

その中で、その方々が大臣から「担い手になっていくには、どのぐらいの所得があれば」ということで、何かお話ししたように聞いているんですけれども、どんな反応だったのか、教えていただければと思います。

また、和野市で山間部の集落で農業を営む皆さんと意見交換をさせていただきました。

特に若い生産者の皆さん、GI登録されている和野牛を作っている、短角牛を作っている生産者でありましたけれども、やはり人が極端に少ない中で、斜面における草刈りや水路の維持が大変といったお話を伺ってきました。

彼ら二人とも別に仕事もありまして、要は兼業で地域の農地を維持をしているという私と同世代のお二人でありましたが、やはり人が減る中で、どういうふうにすればもっと管理がしやすくなるのか、ちょっと手を加えればいいのではないかといったような、現場ではどうなのかという踏み込んだ議論をさせていただきまして、実際、これから秋田県の方でも、どういったことを取り組めば、そういう次の世代の皆さんが引き続き、中山間地域の農地をこれからも農業生産できるのかということで議論させていただきたいと考えております。

米のコスト指標の趣旨と内容
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)

- 新たに策定された米のコスト指標の内容と、どのような価格で出たのか伺いたい

答弁
山口農産局長
  • 米機構が関係者と議論し合意したもので、生産段階のコスト指標は玄米1トンあたり2万437円からとなっている
  • 食品産業競争力強化法に基づき、コストの見える化による取引促進を趣旨として設けた
全文
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そして次に、米のコスト指標が出ましたけれども、このコスト指標、どのような価格で出たんでしょうか。

米のコスト指標につきましては、米機構におきまして、昨年12月から生産・流通・販売の各団体の関係者に学識経験者も加わっていただき、精力的に議論を進められ、3月6日に関係者で合意を得たというふうに承知をしています。

各段階の、例えば生産段階のコスト指標は、玄米1トンあたり2万437円から……。

このコスト資料につきましては、なるべくコストを見える化して、それに基づいて取引を進めていただこうという趣旨で、食品産業競争力強化法に基づきまして、我々として設けたものでございまして、これを議論をして作られたということでございます。

米の生産メッセージ(増産か需要対応か)と備蓄のあり方
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 「増産」から「需要に応じた」へのメッセージ変更が農家の生産意欲を削ぐ懸念がある
  • 生産能力がある地域には作ってもらい、需要調整として備蓄を増やすべきではないか
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 基本計画に基づき2030年に向けて増産する方向性は維持する
  • 主食用だけでなく輸出、米粉、餌用、酒米など多様な需要に応じた生産を目指す
  • 過去の食管時代の過剰米処理の経験から、備蓄による需要創出という方向性は取り得ない
全文
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そこで大臣にお聞きしたいんです。

前の石破総理のときには「増産」という言葉がありました。

今、鈴木大臣になって「需要に応じた」と。

この農家にとって、このメッセージが混乱していないかということが心配なわけです。

そういう意味では、今生産できる人たちに「需要に応じて」と抑えるんじゃなくて、生産能力がある地域にはある程度作ってもらう。

その時のこの需要の部分は備蓄でもできるんじゃないかと。

備蓄を増やすべきじゃないかと。

その時のために、「増産」というメッセージの中であまり「需要」を言うと、どんどん生産意欲がなくなるんじゃないかということが、この日経新聞に書かれています。

だから今、農林水産省が主食の米を守るというところの中の部分のメッセージがぶれているのは良くないんじゃないかということが書かれていますけれども、大臣はどう思われるでしょうか。

まず村岡先生にも御理解をよくいただきたいのは、我々として米については基本計画で2030年に向けて増産をするということで書かれておりますから、その方向性でしっかり進めさせていただきます。

実は主食用の需要と酒米の需要と米粉用の需要とどうなのかということを、しっかりと我々もメッセージを出しながら、そして生産現場の皆さんにもそれを共有していただきながら、しっかりとそれぞれの需要に応じた生産というのをすることによって、この国全体の水田でお米の生産ができていくということが、私たちが目指すべき方向だというふうに思います。

今、日経の社説でいろいろ書かれている「備蓄を需要として」、要はジャブジャブという言い方がいいかどうかはそこまでは書いていないと思いますが、「買い入れをしたらいいのではないか」ということでありますが、これはもう過去の歴史が証明しておりまして。

その時には政府備蓄が数百万トンまで積み上がるという事態になりました。

行き先のないお米、過剰米を処理するのに数兆円単位の税金を投入しております。

そういった観点から、私たちとしてはその方向性をちょっと取り得ないのではないかというふうに考えております。

酒造好適米への支援策
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 米価高騰で酒蔵が困窮し、生産量も減少している
  • 日本酒文化の維持と輸出促進のため、酒造好適米への具体的な支援を伺いたい
答弁
根本幸典 (農林水産副大臣)
  • 令和8年度予算において、新たに酒米農家に対する酒造業者との取引支援を行う
  • 新市場開拓用米について、最大10アール当たり4万円を支援している
全文
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そこでなんですが、先ほど大臣からも言っていただいた酒造好適米。

米価の高騰によって、酒蔵の人たちは非常に困って、非常に高い値段で買って、赤字になっているところもたくさんあります。

そして米も集められないという酒蔵もあります。

しかし、酒蔵自体が倒れてしまうようでは、当然日本酒の文化が失われてしまう。

そうなれば、やはり生産者にしっかりと作っていただくときの補助をしていかなければならないと思っています。

今後、農林省がこの酒造好適米に対してどのような支援を考えているか教えていただければと思います。

今後、酒造好適米の安定的な生産供給を図るためには、酒米の生産者と酒造業者との長期安定的な取引を進めていくことが重要であるというふうに考えております。

このため農林水産省では、これまで生産者団体と酒造組合の情報交換の場を設け、両者の連携強化を図ってきたところでありますが、これに加え令和8年度予算において、新たに酒米農家に対しても酒造業者との取引を支援することとしたところであります。

さらに、輸出用の日本酒の原材料を含む新市場開拓用米については、その生産拡大を図るため、最大10アール当たり4万円を支援をしているところであります。

日本酒は海外でも非常に人気の高いことから、酒造好適米の安定的な生産供給が図れるよう、その作付け状況も注視しつつ、農林水産省においてもしっかりと産地と業界を後押ししてまいりたい、このように考えているところであります。

共同利用施設の再編・合理化支援
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)

- 共同利用施設の再編・合理化支援の現在の申請状況を伺いたい

答弁
山口農産局長
  • 昨年12月までに234施設の事業計画を承認済みである
  • 令和7年度補正予算の第1回要望調査では、前年同期比約3倍の100件を超える申請が届いている
全文
質問・答弁の全文を表示

次に、今、構造改善を進めていくという中で、共同利用施設の再編、合理化、これに係る支援を充実させるということで進めています。

今、全国でどのぐらいの共同利用施設の再編で、採択したものあれば、採択していないのもあると思いますが、どのぐらいの申し込みが来ているのでしょうか。

共同利用施設の再編・合理化支援につきましては、昨年12月までに234施設の再編などを伴う事業計画を承認したところでございます。

今回の令和7年度補正予算に係る第1回の要望調査では、昨年と同時期と比べ約3倍の100件を超える事業申請が届いているところでございまして、現在速やかな事業実施に向けて申請内容への審査を行っているところでございます。

共同利用施設支援における地方自治体の上乗せ支援
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)

- 都道府県や市町村による上乗せ支援を促し、地域の発展につなげてほしい

答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)

- 自治体が上乗せ支援を行った場合は、有利な地方債措置を講じることを周知徹底し、現場の基盤維持に努める

全文
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村岡君。

大変充実して、50%ではなく、県や市町村が出せば60%、あとさらにいろいろなことを検討されているということで、それが県の発展にもつながるということも農林省の方から言っていただきながら、県市もお金をしっかり出していただくようなことをやっていただきたいと思いますが、大臣から一言。

要するに都道府県に上乗せ支援をお願いするということだというふうに思いますが、今回の措置の中では、都道府県もしくは市町村が上乗せでやっていただいた場合は、地方債措置も有利なものをしっかりとやるということになっておりますから、そういったことも周知徹底を図って、現場の基盤が底抜けしないように我々努力させていただきます。

スマート農業(ドローン直播)の推進と知見の共有
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 秋田県でのドローン直播の実証実験結果を踏まえ、農水省としてどう推進するか
  • 全国的に直播に挑戦している人々の成功・失敗の知見を共有する仕組みを作ってほしい
答弁
根本幸典 (農林水産副大臣)
  • ドローン直播は省力化の重要技術と認識しており、横展開に期待している
  • 令和7年度補正・令和8年度当初予算で、機械導入や栽培体系転換の取組を支援する
  • 自治体や研究機関と連携し、情報共有を含めた普及を推進する
全文
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次に、これもちょっと秋田の話題なんですが、秋田でスマート農業を地方創生交付金事業によって、2021年から5年間、事業費16億円をかけて、スマート農業の技術開発ということをやりました。

順天町の衛星の導きを使った農業用のドローンを組み合わせたスマート農業をやろうということで、実証実験をやったわけです。

この実証実験自体は農林省直ではないとは思いますが、そのいろんな実証実験の結果を受けて、農林省はこのスマート農業というのはどのように進めていくつもりなのか、お答え願えればと思います。

大臣、そこでなんですけれども、全国ですね、この直播や、また慣行直播まで挑戦している人たち、こういう方々ですね、いろんな技術やノウハウを持っていると思う。

これ、ぜひ、その知見をですね、大臣、全国からですね、この直播に挑戦している人たちを集めて、それが一緒に他の地域がそれを参考にできるような、こういうのを何か作っていただきたいと思っているんですが。

やっぱりそういうのをぜひ農林省の方で作っていただきたいとこういうふうに思っておりますが、どうでしょうか。

農林水産省におきましても、規模拡大のボトルネックになる春作業を省力化するドローン直播は重要な技術と考えており、その目標面積は定めておりませんが、こういったことをしっかりとやっていくということが大事だと思いますし、横展開ということも含めてしっかりとやっていく、そのことに期待をしているというところであります。

実証された技術や作成されたマニュアルも含めまして、さまざまな技術の導入の実例について情報収集するとともに、このスマート農業技術については早期実装に向けて、令和7年度補正予算や令和8年度当初予算でスマート農業機械技術を導入し、栽培体系の転換を行う取組を支援することとしております。

引き続き、今先生からご指摘のあった全国の皆さんと情報共有を図ってということも含めて、地方自治体、官民の研究開発機関などとしっかりと連携をさせていただいて、このスマート農業技術の普及を推進してまいりたいというふうに思います。

食料自給率の向上方針
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)

- 食料自給率を上げるために、具体的にどのような品目や方針で伸ばしていきたいか

答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 基本計画の目標実現を第一歩とし、単位あたりの収穫量を増やすなど生産性を高める
  • 米の輸出拡大により、国内自給率への換算上の向上も合わせて図る
全文
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そこで次の質問なんですが、予算委員会で高市総理にお聞きしました。

食料自給率100%。

石井啓一議員、作物全般をぜひ伸ばしていきたいとこういうふうに言っておりましたが、大臣はこの食料自給率、今5年加速で100%ということは私も考えておりませんが、どういうところを伸ばしてこの自給率を上げていきたいという方針を持っているのか教えていただければと思います。

まず、今、食料・農業・農村基本計画で、自給率をしっかりと上げていくという目標を立てておりますので、それを実現することが、この100%に向けた第1歩目かというふうに思っております。

その中で、やはり我々はこれから農業者が少しずつ減るわけですから、やはり生産性を高めていくということ、要するに単位あたりの収穫量をできるだけ多く取れるものは多く取っていくということが基本かというふうに思っています。

それと同時に、お米について、これカロリーが高いといえばお米は当然高いですから、輸出がしっかりと伸びていけば、その分は国内の自給率ということに換算されますので、そうしたことを併せてやらせていただきたいというふうに考えております。

飼料用米および国産飼料の自給率向上
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)

- 米価高騰で減少した飼料用米について、農水省はどう考えているか

答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 2030年度に餌自給率を28%に引き上げる目標を掲げ、国産飼料の生産利用拡大に取り組む
  • 餌米による肉質向上などの付加価値を重視し、主食用米の状況に左右されない体制が必要と考えている
全文
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村岡君:大臣、それともう一つ、米の口頭によって飼料用米が非常に減りましたけれども、飼料用米に関してはどのように農林水産省では考えていらっしゃるんでしょうか。

鈴木大臣:この餌の自給率、これも実は大変大事だというふうに思っていまして、今2023年度27%なんですが、この基本計画の目標では2030年度に28%に引き上げると。

この中で様々な餌があるわけなんですが、まず目標達成に向けまして、国産飼料の生産利用の拡大を図るために、これまでの装置の整備改良や構築連携の推進などに取り組んできたところでありまして、これらを引き続きやっていきたいというふうに思います。

また餌米についてもこれは同様でして、特に餌米を使うことによって肉質が良くなるとか、付加価値を向上できて販売することができているという畜産農家がたくさんおりますので、そうして皆さんとの結びつきをしっかりと深めて、今回、主食用の口頭に伴ってかなり面積が減ってしまいました。

こうしたこともなるべく避けられるようなことが必要かというふうに考えております。

花粉症対策(杉人工林の整備)
質問
村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ)

- 花粉症対策について、大臣の考えと取り組みを伺いたい

答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 令和15年度までに杉人工林を約2割減少させる目標を掲げ、伐採・植え替えを加速させている
  • 杉材の需要拡大を図りつつ、花粉の少ない苗木の割合を6割まで増加させた
  • 適切に利用しながら植え替えを進め、症状の緩和に努める
全文
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そして最後に、大臣も今なんか花粉症になっているような。

花粉症に知見が深い大臣がどのように考えられているか教えていただければと思います。

令和5年5月に取りまとめられたこの花粉症対策の全体像におきまして、令和15年度までにまず花粉症発生源となる杉の人工林を約2割減少させる目標を掲げて、同年10月に策定をした「花粉症対策初期集中対応パッケージ」に基づきまして、杉人工林の伐採・植え替えなどを5万ヘクタールから7万ヘクタールに加速をすべく、総合的な対策を推進しているところであります。

具体的には、都道府県により県庁所在地周辺の約100万ヘクタールを杉人工林伐採重点区域に設定をしております。

この杉材の木造住宅への利用促進、耐火構造の技術開発等により杉材の需要を拡大しつつ、同区域における伐採・植え替えを推進をしております。

加えて、花粉の少ない杉苗木の生産にも力を入れておりまして、令和6年度事業で原種苗木を増産する施設整備を完了するなどにより、杉の苗木生産全体に占める花粉の少ない苗木の割合が、10年前は1割に過ぎませんでしたが、今6割まで増加をしてきております。

引き続き、ただ全部切ればいいという話じゃなくて、ちゃんと使ってもらわなければなりませんので、それで植え替えは少ないものにしていくというのをしっかりと取り組んで、花粉症を少しでも緩和できるように努力させていただきます。

食料安全保障の認識と備蓄の位置づけ
質問
林拓海 (チームみらい)
  • 政府が食料安全保障の重要性をどのように認識しているか
  • 特に食料備蓄の位置づけについての認識を問う
答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 人口増、気候変動、地政学的リスクにより食料安全保障の確保は国の責務であると認識
  • 食料・農業・農村基本法を改正し、基本理念の柱に位置づけた
  • 国内生産の増大を基本とし、安定的な輸入と備蓄の確保を明記した
全文
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政府として食料安全保障の重要性をどのように認識しているのか。

特に食料備蓄の位置づけについて、大臣のご認識をお伺いいたします。

食料安全保障についてのご質問ですが、やはり世界的な人口増による食料需要の増加、また気候変動による異常気象の頻発化、そして地政学的リスクの高まりなど、我が国の食料安全保障上のリスクが顕在化をする中で、国の責務として食料安全保障の確保を図る必要があると考えております。

このため、一昨年に食料・農業・農村基本法を改正し、食料安全保障の確保を基本理念の柱として位置づけております。

この基本理念を実現するために、国内の農業生産の増大、食料供給力をしっかりとアップしていくということを基本とするとともに、これと合わせまして安定的な輸入及びいざというときの備蓄の確保を図ることを明記したところであります。

今までと違ってかなりリスクが高まってきているのは事実だと思いますので、危機感を持って食料安全保障をしっかり実現させていただきたいと思います。

食料備蓄の品目・量および設定根拠
質問
林拓海 (チームみらい)
  • 現在どのような品目・量で備蓄を行っているか
  • 設定根拠および想定している事態は何か
答弁
山口農三局長
  • 米:10年に1度の不作等が2年続いた場合に対応可能な年間消費量の約1.8ヶ月分(100万トン程度)を備蓄
  • 小麦:主要輸出国の不足等で輸入が途絶し、代替輸入に要する期間を考慮し、需要量の2.3ヶ月分を備蓄
全文
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では、この食料備蓄に関して、現在どのような品目や量で食料備蓄を行っているのか。

そして、その設定されている品目や量の設定根拠は何なのか。

具体的にどんな事態を想定して備蓄を行っているのかお伺いいたします。

我が国では、米及び小麦につきまして、備蓄をしているところでございます。

まず、備蓄量につきましては、我が国で調達可能な米につきましては、10年に1度の不作、作況指数0.92程度、通常程度の不作0.94程度が2年続いた場合にも対応可能な水準として、年間消費量の約1.8ヶ月分に当たる100万トン程度を備蓄しているところでございます。

また、輸入が8割を超える小麦につきましては、主要な輸出国、アメリカとかカナダとかオーストラリアになるわけですが、こうしたところで不足の事態、例えばコロナショックとかそういうものが発生し、輸入が途絶した場合に、他の地域から代替輸入に要する期間などを考慮しまして、輸入小麦の需要量の2.3ヶ月分を備蓄しているところでございます。

長期的な輸入途絶等の深刻な事態への想定と対応
質問
林拓海 (チームみらい)

- 国際紛争や大規模災害により食料輸入が長期間途絶するような事態をどの程度想定しているか

答弁
星切総括審議官
  • 食料供給困難事態対策法に基づき、輸入途絶を含むあらゆる可能性を想定している
  • 兆候が見られた段階で政府本部を立ち上げ、深刻度に応じて措置を講じる体制を整えている
全文
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この備蓄をしている、どういう状況で備蓄をしなければならないのかという設定根拠として、天候不順であったり、輸入元からの輸出の途絶というか、輸入の途絶があって代替先の輸入先を探す、そういった時間を確保する意味でもその期間の備蓄がなされているということなのですが、これで足りるのか、その設定で十分なのかというところに考えを及ぼしておりまして。

つまり大規模災害ですとか、あるいは現在、イランやウクライナなど、当初専門家の方でも想定されていなかったような国際紛争など、まさに我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中で、仮に日本への食料輸入自体が長期間途絶するような事態が起こった場合については、どの程度想定されているのか、現状についてお伺いいたします。

食料に関して申し上げますと、その供給が大幅に不足をし、国民生活や国民経済に影響が生じる事態、こういうものへの対応のために、食料供給困難事態対策法、こちらが措置をされているところでございます。

同法におきましては、食料の輸入が途絶する事態、こちらも含めまして供給減少の要因を問わず、あらゆる可能性を想定をしているというところでございます。

このため、食料安全保障の確保に向け、平時から備蓄の確保や国内生産の増大などを図るとともに、不足の事態におきましては、その兆候発生が見られた段階から、この食料供給困難事態対策法に基づきまして、政府本部を立ち上げ、事態の深刻度に応じて各種の措置を講じる、このようにされているところでございます。

スマート農業の現場実装と推進施策
質問
林拓海 (チームみらい)

- 担い手不足や高齢化への対策として、スマート農業の現場実装に向けた現状の施策を問う

答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • AIやロボット等のテクノロジー開発・普及と環境整備が不可欠であると認識
  • 収穫ロボットの開発、機械導入支援、農地の大区画化や通信インフラ整備などの支援を実施し、社会実装を推進する
全文
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スマート農業についても非常に重要だというふうにご答弁いただいているかと思うのですが、このスマート農業の現場実装についてお伺いいたします。

まさに今、農業の現場では担い手不足や高齢化が進んでいるという現実は間違いないと思います。

だからこそ、効率化や省力化を進めていくスマート農業の推進というものが極めて重要だと。

政府として、このスマート農業の現場実装を進めていきながら、この営農でまさに担い手不足や高齢化が進んで困っている現場を助けるような、そういった方向性のためにスマート農業が必要な中で、現状政府としてどのような施策を進めているのか、大臣にお伺いいたします。

委員からも今説明ありましたけれども、農業者の減少、そして高齢化が進む中で、それでもやはり私たちは生産性を向上させて、食料の安定供給、供給力のアップを図っていかなければならないわけであります。

なので、少ない人数で農産物の生産量を増やしていく必要があります。

こうした課題に対応するためには、AI、ロボットなどの新しいテクノロジーの開発普及や、これらの技術の活用促進のための環境整備の推進が不可欠であります。

このため農林水産省では、野菜などの収穫ロボットなどスマート農業技術の開発、そして農業者や農業支援サービス事業者への機械の導入、また、農地の大区画化や情報通信環境などのインフラ整備、これらに対して支援を行ってきており、こうした取組を通じてスマート農業の社会実装を推進してまいりたいというふうに考えております。

衛星画像データとAIを用いた収穫量予測技術の導入状況
質問
林拓海 (チームみらい)

- 衛星画像データをAIで分析して収穫量を予測する技術の国内外での研究・導入状況を問う

答弁
深井統計部長
  • 海外(米国等)ではとうもろこし、大豆、小麦などで活用されている
  • 国内の水稲については、令和8年度から終了予測等の実証研究を開始し、将来的な算定手法への移行を目指す
全文
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そして、スマート農業、まさに今おっしゃっていただいたものも含めて、AIやロボティクスの導入も注目されています。

現状、こうしたAIやロボティクス、さまざま導入されつつある部分があるかと思うんですが、こうした最新技術を活用したスマート農業の現場実装について、特にですね、農地の衛星画像データ、これをAIで分析をして収穫量を予測する技術があるかと思うんですが、これ、国内外でどの程度研究や導入が進んでいるのか、お伺いいたします。

海外の場合に人工衛星データ等を活用いたしました農作物の収穫量の把握といたしましては、例えばアメリカでございますと、とうもろこし、綿花、あるいは大豆、小麦で人工衛星データを活用した収量予測の取組が行われていると承知をしております。

我が国におきましては、水稲につきまして、現在では補助において実測調査を行っておりますけれども、将来的には人工衛星データ及びAIを活用して、日本全国全ての圃場を調査する収穫量の算定手法への移行を目指していくということを考えておりまして、それに向けてまず令和8年度から終了予測等の実証研究を開始するという予定でございます。

まだ実用化の時期等は、現時点でお示しできる状況にはございませんけれども、実証研究を進めて、近い将来に実用化できるように進めてまいりたいと考えております。

フードテック領域における新規食品のルール整備
質問
林拓海 (チームみらい)

- 新規食品における「規制の空白」について、ルール整備の現状と国内外の動向を問う

答弁
大井川食品衛生技術審議官
  • 細胞培養食品について、食品衛生基準審議会で安全確保のルールを議論中である
  • シンガポールや米国では流通が認められている例があるが、国際基準の検討は今後の課題である
全文
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このフードテックを国際的な競争環境下でも日本の魅力を打ち出しながら、一つの大きな産業の軸にしていく必要があるのではないかなというふうに考えているんですが、このフードテックが特に新規食品がさまざま新しく市場に出てきたときに、新しい技術によって新しい食品が生まれるがゆえに、そこに対して新しいルールが必要になるとという状況が随時生まれてくる。

これを「規制の空白」というふうに言うそうなんですが、この規制の空白について、つまりこのフードテック領域における新規食品の分野で、規制の空白が指摘されている状況の中で、このルール整備の現状について、国内外の動向についてお伺いいたします。

委員ご指摘のフードテック分野の一例として、例えば動物細胞を培養して生産される食品である、いわゆる細胞培養食品につきまして、消費者庁では現在食品衛生基準審議会において、食品の安全性を確保するためのルールについて議論を進めているところであります。

海外ではシンガポールや米国などにおいて、それぞれの考え方に基づき、細胞培養食品の流通が認められている場合があると承知しておりますが、国際的な基準の検討は今後議論がなされるものと認識しております。

細胞培養食品をはじめとする新たな技術を用いて作られる食品につきましては、消費者の方々に安心して食べていただくために、今後も引き続き安全性の確保に努めてまいりたいと思っております。

フードテックの国際的なルール形成への主導的関与
質問
林拓海 (チームみらい)

- 日本が国際的な競争で勝ち抜くため、フードテックのルール作りを先導する方向性があるか

答弁
川南総括審議官
  • フードテックワーキンググループにおいて、市場確保・拡大に向けた「標準化(ルール形成)」を検討課題に掲げている
  • 企業のヒアリングを通じて国際的なルール形成へのニーズを探っている
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このフードテックですね、まさにこう17の重点分野の中に1つあるという中で、私個人的にもこのフードテック、まさにこの国際環境下の中でも成長していくような産業に育っていってほしいなと思いますし、そのために私もできることをしたいというふうに思っているんですが、このフードテックのいわばルール作りについて、国際的なルールが、こういった食料に関してもあるわけなんですけれども、国際的なルールが形成される過程において、いろいろな産業でいろいろなルールがあるということなんですが、このフードテック、まだ国際的な議論がこれからの領域も多いというふうに思っております。

国際的なルールの形成において、我が国がフードテックで国際的な厳しい環境下でも勝ち抜いていくために、このルール作りについて先導していくということで、その方向性をぜひお聞きしたいなというふうに思っているんですが、こうした国際的なルール作りについての現状、動きなどについてお伺いしたいと思います。

新規食品分野において、どのような製品技術を打ち出していくかについては、引き続き検討しているところでございますが、委員、ただいま御指摘いただいた点につきましては、日本成長戦略会議におけるフードテック分野の検討を進めるために設置をされましたフードテックワーキンググループにおきましても、検討課題の一つとして市場の確保、拡大、創出に向けた対応方策という項目を掲げまして、この対応方策の一つとして標準化、すなわちルール形成についても記載をしているところでございます。

現在、フードテックワーキンググループにおきましては、新規食品等のフードテック関連企業のヒアリングなどを進めているところでございますが、ヒアリングの中では国際的なルール形成に係る事業者の皆さんのニーズも探っているところでございます。

引き続き、ルール形成の重要性についても、しっかり意識をしながら、フードテック分野における官民連携による投資の促進に向けて、検討を進めてまいりたいと考えてございます。

最新テクノロジーを活用した東北の農業復興
質問
林拓海 (チームみらい)

- AIやロボット等の最新技術を導入することで、東北(特に福島)の農業復興を加速させる考えがあるか

答弁
鈴木憲和 (農林水産大臣)
  • 担い手不足の被災地において、AI・ロボットによる生産性の高い農業の推進が重要であると強く認識
  • 遠隔監視トラクターシステムやAIピーマン収穫ロボットの開発、大規模水田輪作の実証などを推進している
  • 福島浜通りで最も生産性の高い農業を実現させたい
全文
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だからこそですね、この復興に向けて続けてきたこういった様々な取り組みに、新たにテクノロジーを活用する余地もあるのではないかなというふうに考えています。

AIやロボット等の最新技術を活用した新しい農業の導入を含めて、この東北の農業復興をさらに加速させることができるのではないかという観点について、大臣のお考えをお伺いいたします。

その中で、やはり被災地、特に福島の浜通り、担い手が不足する被災地にあっては、AI、ロボットなどの新しいテクノロジーを取り入れて、生産性の高い農業を推進することが重要との認識は強く持っているところであります。

このため、農林水産省では、まず、AIによる障害物認識機能等を備え、遠隔監視下で複数台のトラクターを運用できるシステムの開発、そして収穫に適した、これピーマンですけれども、ピーマンをAIで判別をして自動収穫するロボットの開発。

また、管電直播や生育データに基づく適正施肥技術などを導入した、大規模水田輪作体系の実証などの取り組みを推進をしているところであります。

また福島にはこれからエフレイが今建設中でありますけれども、研究機関もできますので、そこには農業の分野も研究するということになっておりますので、やはり福島の浜通りで生産性が最も高い農業が実現ができるんだという姿を私としても作っていきたいというふうに思います。

「福島の復興なくして東北の復興なし」、「東北の復興なくして日本の再生なし」との強い決意の下で、東北の農業の復興に全力で取り組んでまいります。

発言全文

藤井比早之 (農林水産委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

これより会議を開きます。

この際、一言ご挨拶を申し上げます。

この度、農林水産委員長に再任されました藤井比早之でございます。

本委員会に課せられた使命は誠に重大であり、改めてその職責の重さを痛感いたしております。

ご指導とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

これより、理事の御選を行います。

理事の員数は、議員運営委員会決定の基準に従いまして8名とし、宣令により委員長において指名するにご異議ありませんか。

ご異議なしと認めます。

よって、委員長は、安妻邦吉君、笹川博吉君、野中敦志君、平沼昌二郎君、和田義明君、野間武志君、池畑孝太郎君、村岡敏英君をそれぞれ理事に指名いたします。

次に、国勢調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

農林水産関係の基本施策に関する事項、食料の安定供給に関する事項、農林水産業の発展に関する事項、農林漁業者の福祉に関する事項、農山漁村の振興に関する事項、以上の各事項について実情を調査し、その対策を立案するため、本会期中調査をいたしたいと存じます。

つきましては、衆議院規則第94条により、議長の承認を求めたいと存じますが、ご異議ありませんか。

ご異議なしと認めます。

よってそのように決定しました。

農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。

鈴木憲和 (農林水産大臣) 2発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

藤井比早之君。

この際、農林水産大臣から所信を聴取いたします。

答弁者 鈴木憲和

農林水産大臣、鈴木憲和君。

農林水産委員会の開催に当たりまして、所管大臣としての考え方の一端を申し述べます。

昨年から政務三役を先頭に、福島の都をはじめ、北海道から沖縄まで、全国各地の特に厳しい現場に足を運び、農林水産業、食品産業の現状を直視してきました。

各地で試行錯誤をしながら頑張っている方々との意見交換を踏まえ、現場の皆様の気持ちに沿った政策をつくり、実行することで、農林水産業、食品産業が次世代により良い形で継承されるようにしたいと考えております。

以下、農林水産行政に関して、私の基本的な考え方を申し述べます。

いくら理想的な政策も、現場の皆様の心が動かずには効果を発揮できません。

このことを心に留め、「農は国のもとなり」という言葉の通り、農林水産省の最も重要な使命である国民への食料の安定供給を実現します。

昨年12月に農林水産省に日本の農林水産行政の戦略本部を設置いたしました。

この下で、攻めの分野と守りの分野を明確にし、テーマごとに戦略を作り、実行することで、食の分野を我が国の経済における稼ぎの柱とし、世界の中で食の分野における日本の存在感を示していけるよう取り組みます。

我が国の主食である米は、一年一作であるからこそ、需要に応じた生産を推進することを基本として、現場の農業者と消費者の双方から見て、先の見通せる農政を展開することが重要です。

昨年8月に行った価格高騰の要因や対応の検証を踏まえ、同年11月に取りまとめた米の安定供給に係る対策を実行に移すとともに、関係する事業者への在庫量、出荷販売量などの定期報告の義務付け、民間備蓄制度の創設、需要に応じた生産の推進を内容とする法案を今国会に提出します。

また、米の供給不足に備えるため、令和8年3月の政府備蓄米の買い入れを行います。

我が国の農林水産業を取り巻く環境は、国際情勢の不安定化や自然災害、気候変動等の影響、人口減少や高齢者の引退による担い手の急減など、大きく変化をしています。

このような中でも、食料安全保障を強化していくため、世界における日本の食のマーケットをつくり、国内外の需要拡大を進めるとともに、拡大した需要に対応できるよう、生産基盤を維持し、生産性や付加価値の向上を進めることにより、稼げる農林水産業を実現し、供給力を強化します。

令和7年度から11年度までの農業構造転換集中対策期間において、すべての手札をフル活用すべく、別枠予算を確保します。

農地の大区画化や中山間地域におけるきめ細かな整備、共同利用施設の再編・集約合理化、スマート農業技術の開発、生産性向上に資する農業機械の導入、輸出産地の育成などといった施策を集中的に進めます。

併せて、日本中央競馬会の国庫納付の特例措置についての法案を今国会に提出し、構造転換に必要な財源に充てることとします。

こうした取組により、農林漁業者の収益力を高め、食料自給率、食料自給力の向上に全力を尽くします。

以下、具体的な政策を申し述べます。

水田政策について、令和9年度に向けて根本的な見直しを行います。

水田を対象として支援してきた現行の水田活用の直接支払い交付金を、水田か否かにかかわらず、作物ごとの生産性向上等への支援へと転換するといった基本的な方向性の下で、詳細を本年6月までに取りまとめます。

米の生産性を抜本的に向上させつつ、米粉や海外マーケットの創出など、政府が前面に立って国内外の需要拡大策を実施することで、必要な水田を維持するとともに、米以外の作物を作る農地について、食料自給力向上の費用対効果を踏まえて、これまで作付けしてきた作物の本産化を図るべく政策を転換します。

併せて、農業者の経営安定のためのセーフティーネット対策の充実についても検討します。

資材価格等が高騰する中においても、農林水産物食品の持続的な供給が可能となる、生産・加工・流通・販売・消費に至る食料システムの確立を図ります。

食料システム法に基づくコスト指標の作成により、持続的な供給に要する合理的な費用を考慮した価格形成を推進します。

食品産業については、農林水産業との連携の下での国産原材料の利用拡大による付加価値向上の取組や、中継共同物流拠点の整備によるサプライチェーン全体の物流効率化により、持続的な発展を図ります。

世界の食市場が拡大するチャンスを生かして、農林水産業、食産業の海外から稼ぐ力を強化します。

農林水産物食品の輸出について、2030年5兆円の輸出額目標に向けて、政府一丸となり取り組みます。

抜本的な輸出拡大に向けて、輸出先国の多角化、現地系商流への売り込み、輸出産地の育成や輸出事業者の裾野の拡大、外食産業の海外展開、輸入規制の緩和・撤廃協議を加速します。

また、昨年の日米協議での合意内容の履行に加え、米国の関税措置の壁を乗り越えて輸出を拡大できるよう事業者を後押しします。

食料システムを環境と調和の取れたものとするため、新たな環境直接支払い交付金の創設や有機農業の推進などの「みどりの食料システム戦略」の加速化、気候変動への適応策の強化などに向け、「みどり加速化GXプラン」を取りまとめます。

人・農地の観点から持続可能な農業構造にしていくことも喫緊の課題です。

各市町村が策定した地域計画については、農林水産省の職員も現場に入るなど、危機感を持ってブラッシュアップに取り組み、受け手不在農地の解消や担い手への農地の集約化を進めます。

その際、地域全体を支える意味で、さまざまな担い手の存在が重要であることにも十分留意をします。

規模の大小や個人・法人など経営形態を問わず、農業で生計を立てる担い手を育成・確保するため、新規就農や新規参入を促進するとともに、経営発展を後押しします。

また、拡大する農業分野の資金需要に対応するため、民間資金のさらなる活用を促進するとともに、民間金融機関が取り扱う制度資金の貸付条件を見直すための法案を今国会に提出します。

少ない農業者でも生産水準を向上できるよう、農業生産基盤の整備とスマート農業の推進が欠かせません。

農地の大区画化や水利施設等の更新・省力化整備とともに、スマート農業技術の開発・普及を進めます。

併せて、スマート農業技術に適合した新たな生産方式への転換や、スマート農業に関わる人材の育成、情報通信環境を整備します。

さらに、専門作業の受注等により、農業者をサポートする農業支援サービス事業者を育成・確保します。

激甚化する自然災害、気候変動の影響に左右されず、安定的な生産力を確保できるよう、農業農村の国土強靭化対策を進めるとともに、政府全体の成長戦略のもと、日本の先端技術の粋の詰まった世界トップレベルの植物工場、陸上養殖などのフードテックへの官民連携による投資を促進します。

これらの技術により生産性を抜本的に向上させるとともに、我が国農林水産業の稼ぐ力を高め、世界のスタンダードとなっていく食の未来をつくります。

食料の安定供給に向けて、高温耐性や病害虫抵抗性、多収性や加工適正、スマート農業技術適正などを持つ革新的新品種を開発し、導入を図る必要があります。

このため、農業者や実需者、海外も含めたマーケットのニーズに応じ、産官学連携による有用な新品種の育成・普及の加速化、有用品種の海外への流出防止対策の強化を図るための法案を今国会に提出します。

全国の総農家数、耕地面積、農業産出額のそれぞれ約4割を占め、洪水防止や生物多様性の保全など多面的機能の発揮においても、中山間地域が重要である一方で、これまでの政策ではその衰退を止めることができませんでした。

この反省を踏まえ、中山間地域でも将来にわたって営農して稼ぎ、暮らしていける農政を展開し、地域に対する貢献も含め、若い世代が地元に残って農林水産業に携わろうと思ってもらえる環境をつくります。

このため、地域の実情に応じて中山間地域等直接支払い交付金など農業を支えるための施策の充実と、地域特性を生かした公益作物の導入や複合経営の取組の支援、きめ細かな基盤整備など、農業で稼ぐための施策を一体的に講じます。

食料生産の基盤である農山漁村を維持していくため、農泊・農村連携など、多様な人材が農山漁村に関わる機会の創出、民間投資の呼び込み、多様な地域資源を活用した付加価値の創出を関係省庁と協力して推進し、人口急減地域への支援を強化します。

鳥獣被害の防止や自備への利用を進めます。

農業者の皆様が安心して営農できるよう、昨年11月に取りまとめた鳥獣被害対策をはじめ、効果的・効率的な鳥獣被害対策を迅速かつ着実に実行します。

畜産・酪農は、国民の食生活における大切なタンパク源を供給するとともに、地域経済を支える重要な産業です。

畜種ごとの経営安定対策や持続可能性に配慮した取組、畜舎や食肉処理施設の整備などによる生産基盤の強化とともに、生乳や牛肉の需要拡大に向けた取組を推進します。

また、耕畜連携などによる国産飼料の安定的な生産・利用の拡大を進め、輸入飼料依存度の低減を図ります。

家畜の伝染性疾病の発生状況や、輸入検疫を適切に受けずに持ち込まれる肉製品などの増加等を踏まえ、ランピース菌病の家畜伝染病への格上げに加え、検疫体制を強化するための法案を今国会に提出します。

鳥インフルエンザについて、今シーズンはこれまでに21例、約506万羽が殺処分対象となっており、都道府県養鶏業者等と危機感を共有しながら、飼養衛生管理の徹底を基本とした発生予防・まん延防止対策に万全を期してまいります。

アフリカ豚熱については、水際での侵入防止対策に全力で取り組むとともに、研究機関や国内企業との連携のもと、ワクチン開発を進めます。

また、産業動物獣医師の確保に努めます。

森林林業政策については、1,000万ヘクタールの人工林の6割超が利用期を迎える中で、「切って、使って、植えて、育てる」森林資源の循環利用を進めます。

このため、JAS構造材やCLT等を活用した中高層木造ビルの建設など、国産材の需要拡大を図るとともに、小規模に所有が分散している森林の集積集約化や、スマート林業の推進、林業の振興などにより、林業の生産基盤を強化します。

併せて、森林整備や地山対策への取組により、森林吸収源の機能強化と国土強靭化を進めます。

さらに、花粉症対策を着実に実行します。

こうした施策の具体的な方向性を定める新たな森林林業基本計画を、本年6月頃を目途に策定します。

水産資源は再生可能な資源であり、永続的な利用が可能となるよう、資源管理が大切です。

これに加え、日本近海の海水温の上昇が世界平均の2倍を超えるなどの海洋環境の激変に適応する必要があります。

このため、海水温の自動観測を通じた水産資源の調査評価の強化、漁獲対象漁種の変化に対応した新たな操業形態への転換、労働環境の改善と収益性の向上を両立させる新たな漁船の導入など、未来の水産業を担う経営体・人を確保し、水産業強靭化の実現に向けた変革を進めます。

また、違法操業の未然防止・根絶のため、徹底した監視取締りに取り組みます。

併せて、漁村の再生・活性化に向け、地域資源等を活用する海業の振興、漁村環境の保全に向けた漁業者の活動を支援します。

農林水産業、食品産業の発展の礎は、消費者、国民の皆様の理解を得ることにあります。

食育、食文化の保護・継承や生産現場体験の取組を通じて、理解を深めていただくとともに、食料の持続的供給に寄与する行動変容につなげます。

また、円滑な食品アクセスの確保を図るため、ラストワンマイル配送に向けた取組、フードバンク等を通じた食料供給を円滑にする地域の体制づくりなどを進めます。

さらに、横浜市で開催される2027年国際園芸博覧会の成功に向け、会場整備や機運醸成に取り組むほか、政府出展においては、いけばな、盆栽などの日本の文化の極みや、農業環境に関する最先端の技術を展示すべく準備を進めます。

東日本大震災の被災地域である福島県では、依然として営農再開の加速化や広域的な産地形成、帰還困難区域を含めた森林林業の再生、安定的な水産物生産体制の構築、福島県産品の販路拡大などに取り組む必要があります。

市町村ごとに復興のステージが異なることを踏まえ、現場のニーズに沿って万全の支援を行います。

また、近年頻発する豪雨、豪雪や台風などの自然災害からの早期復興に取り組みます。

能登地域においては、令和6年能登半島地震、同年9月の豪雨による被害からの復旧・復興を一体的に推進します。

私自身も現場の声に一つ一つ答えながら、「森は海の恋人」という言葉も踏まえ、農地、農業用施設、林地、林道、漁港、漁場の復旧など、農林水産業の再建を切れ目なく支援します。

結びになりますが、各種施策を講じるにあたり、地方自治体などの職員の皆様の負担が大きくなっていることを踏まえ、例えば衛星写真やAI解析の活用など、現場に近い行政の負担軽減に取り組みます。

藤井委員長はじめ、委員各位に重ねて、ご指導、ご鞭撻賜りますようお願い申し上げ、私の所信とさせていただきます。

根本幸典 (農林水産副大臣) 3発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

次に、令和8年度農林水産関係予算の概要について説明を聴取いたします。

質疑者 根本幸典

藤井委員長「農林水産副大臣、根本幸典君」根本幸典「引き続き、農林水産副大臣を務めさせていただきます。

根本幸典です。

鈴木大臣をはじめ、山下副大臣、広瀬政務官、山本政務官とともに、農地の大区画化や輸出促進など、農林水産業の構造転換と、そのための必要な財源の確保を着実に進めてまいります。

藤井委員長をはじめ、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。

令和8年度農林水産予算の概要を御説明します。

一般会計の農林水産予算の総額は2兆2956億円であり、その内訳は公共事業費が7026億円、非公共事業費が1兆5931億円です。

続いて重点事項について御説明します。

第一は食料安全保障の強化です。

改正食料・農業・農村基本法の初動5カ年において、集中的かつ計画的に農業の構造転換を推進していくため、農地の大区画化、共同利用施設の再編・集約・合理化、スマート農業技術の開発・普及、輸出産地の育成に向けた施策を実施します。

米の安定供給に向けた環境整備を図り、需要に応じた生産を確実なものとするため、安定的な種子の生産供給体制の構築、大幅なコスト低減に向けた産地全体での取り組み、米の輸出拡大を推進します。

国内で生産できるものは、できる限り国内で生産するとの方針のもと、麦、大豆などの国産化や野菜、果樹、畜産などの生産基盤の強化、肥料・飼料の国産化・安定供給など、国内農業生産の増大に向けた施策を推進します。

食料システムの持続性の確保に向け、合理的な価格形成や農林漁業と食品産業の連携強化、植物工場、陸上養殖などフードテックへの投資促進などを進めます。

農業・食品産業の生産基盤の確保のためには、農林水産物、食品の輸出促進が不可欠であり、新市場の開拓や輸出先の多角化などの取組を推進します。

第2は、農業の持続的な発展です。

人口減少下においても、農業生産を維持していくため、地域計画を核として、意欲ある農業者の経営発展の促進、農地の集約化、新規就農者の育成・確保などを総合的に推進するとともに、経営安定対策を的確に実施します。

労働力不足の解消や生産性の向上に資するスマート農業技術の社会実装を推進するため、農業支援サービス事業者の育成などを集中的に支援します。

農業生産基盤の整備保全に向け、農地の大区画化、汎用化への取り組みや、農業水利施設の計画的な更新、長寿命化などの国土強靭化の取り組みを進めます。

家畜の伝染性疾病の発生や蔓延を防止するため、迅速な防疫措置の徹底とともに、飼養衛生管理の向上や農場の分割管理の推進を図ります。

また、重要病害虫の侵入・蔓延を防止するための取り組みなどを支援します。

第3は農村の振興です。

中山間地域をはじめとした農山漁村の振興のため、官民協働、農泊、農福連携など「海業」の推進、農村RMOの形成などの取り組みのほか、鳥獣被害防止対策やジビエの利用を推進します。

第4は環境と調和の取れた食料システムの確立です。

環境保全型の営農活動への支援、有機農業の取組拡大、気候変動への適応に向けた取組の推進などを図ります。

第五は、多面的機能の発揮です。

人口減少下においても、地域における共同活動を拡大、継続できる体制を構築するため、日本型直接支払いによる多面的機能の維持、発揮のための共同活動や、中山間地域等での農業生産活動の継続への支援などを着実に実施します。

第6は森林資源の循環利用施策の総合的な展開です。

森林の集積集約化、スマート林業の推進、JAS構造材、CLT等を活用した木造化、担い手の育成など、川上から川下までの取り組みを進めます。

また森林整備や地帯対策を着実に進めます。

第7は、海洋環境の激変に適応するための水産業の強靭化です。

海洋環境の変化に対応した資源の調査評価、担い手の育成確保、スマート水産業、海業の全国展開を推進するほか、経営安定対策を的確に実施します。

第8は災害復旧等の推進です。

被災した農林水産関係施設の復旧などを進めます。

次に特別会計では、食料安定供給特別会計と国有林野事業債務管理特別会計に所要の予算を計上しています。

最後に財政投入計画は、株式会社日本政策金融公庫による財政融資資金の借入れなど総額6,898億円です。

以上で令和8年度農林水産予算の概要の説明を終わります。

委員長 藤井比早之

山下雄平 (農林水産副大臣) 2発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

この際、農林水産副大臣及び農林水産大臣政務官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。

質疑者 山下雄平

農林水産副大臣山下雄平君。

引き続き農林水産副大臣を務めます山下雄平です。

鈴木大臣をはじめ、根本副大臣、広瀬政務官、山本政務官とともに、国民への食料の安定供給を実現するため、米の流通構造の透明性を確保し、需要に応じた生産の推進に力を尽くしてまいります。

藤井委員長をはじめ、委員各位の皆様の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

広瀬建 (農林水産大臣政務官) 3発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

藤井比早之委員長:

委員長 藤井比早之

次に、農林水産大臣政務官 広瀬建君。

質疑者 広瀬建

広瀬建:引き続き、農林水産大臣政務官を務めさせていただきます、広瀬建でございます。

鈴木大臣をはじめ、根本副大臣、山下副大臣、山本政務官とともに、農林水産業が現在直面している諸課題の解決に向けて、家畜伝染病対策や、拡大する農業分野の資金需要への対応などに尽力してまいります。

藤井委員長をはじめ、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

山本啓介 (農林水産大臣政務官) 3発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

藤井委員長

質疑者 山本啓介

次に、農林水産大臣政務官 山本啓介君。

山本啓介引き続き、農林水産大臣政務官を務めさせていただきます。

山本啓介です。

鈴木大臣をはじめ、根本副大臣、山下副大臣、広瀬政務官とともに、気候変動等に対応した新品種の開発普及や、有償品種の海外への流出防止対策などにしっかりと取り組んでまいります。

藤井委員長をはじめ、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

委員長 藤井比早之

藤井委員長この際、お諮りいたします。

本件調査のため、本日政府参考人として、農林水産省大臣官房総括審議官、押切光弘君。

大臣官房総括審議官、川南健君。

大臣官房技術総括審議官、坂井田照也君。

大臣官房危機管理政策立案総括審議官、中澤勝則君。

大臣官房統計部長、深見修介君。

消費安全局長、坂勝博君。

農産局長、山口康史君。

畜産局長、永井俊彦君。

経営局長 小林大輝君。

農村振興局長 松本平君。

林野庁長官 小坂全太郎君。

消費者庁 職員衛生技術審議官 及川人志君。

国土交通省大臣官房審議官 松原秀則君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。

ご異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

質疑の申出がありますので順次これを許します。

和田義明 (自由民主党・無所属の会) 13発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

藤井比早之(農林水産委員長)

質疑者 和田義明

和田義明君。

和田義明(自由民主党・無所属の会)和田君。

自由民主党の和田義明でございます。

本日は、鈴木大臣の大臣所信に対しましての質疑の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。

藤井委員長をはじめ、理事、委員の議員の皆様、心から御礼申し上げます。

また、鈴木大臣をはじめ、政府関係者の皆様方もご対応いただきまして、心から御礼申し上げます。

先ほどは鈴木大臣から大変意欲的な所信を拝聴いたしました。

心からご期待を申し上げます。

そして一緒になって頑張ってまいりたいと思います。

世界情勢を見ますと、世界の人口は日本とは真逆で増え続けております。

そして現在、食料、そして資源の争奪戦の中にあると言っても過言ではございません。

2025年の世界の人口は83億人でございます。

これが2050年には20%増加して100億人になり、そして2100年には31%増加をして109億人になるというふうな国連の予測がございます。

まさにこれから限られた食料、資源を奪い合っていかなければならない。

そして生産性を上げなければ、日本はさらに後れを取らされる。

こんな状況にあるというふうに言えると思います。

また同時に、ウクライナでは戦争が4年経過いたしました。

そして現時点でも終戦の目処が立っておりません。

またこの度はイランでも新たな戦争が始まりました。

そして隣国の中国の台湾に対する圧力も日に日に増しております。

これらは今後物価が上昇し続けるということ、そして食料や資源の調達がより困難になるということを指しているところでございます。

ある意味、食料の面においても戦略的自立性を高めていくこと、これが政府の大変重要なミッションであるということに相違ないというふうに思っております。

早速最初の質問に入りたいと思います。

肥料、飼料、農薬、農業機械、資材などの価格高騰が続いております。

そしてその価格高騰幅が生産者の販売価格に必ずしも転嫁できておりません。

米はようやく再生産ができる価格に一旦はなっております。

牛乳も一定の改善は見られました。

しかし先行きの不安感、不透明感が払拭できたとは言い難いと思っております。

農業という職業が安定して再生産できる職業にならなければ、新たに農業に参入してくれる方は出てまいりません。

農業人口は減り続けます。

自給率向上には政府が農業を支えるという大きな決断が必要であると考えております。

鈴木大臣が大臣に就任されるとき、農水省さんの方々に訓示をされました。

大変力強い訓示、農政を大きく変える、そんな覚悟と決意が大きく滲んだ訓示であり、私は大変感銘を受けたところでございます。

そしてまた、農林水産業、食品産業は次世代により良い形を継承しなければならないというふうにおっしゃいました。

そしてまた同時に、「いくら理想的な政策も現場の皆様の心が動かなかったら効果は発揮できない」、そのようなお言葉もいただきました。

まさにその通りだと思います。

私の地元選挙区では、水田活用交付金が令和9年度以降どうなるのか。

コスト高にあえぐ酪農がどうなっていくのか。

また、毎年の国庫で収益性が下がっている高収益作物の政策はどうなっていくのか、肩を落として不安を持っているところでございます。

まず最初の質問、大臣にいたしましてでございますけれども、再生産ができる日本の農業を構築する大臣の決意と意気込みについてお聞かせください。

鈴木大臣。

答弁者 鈴木憲和

鈴木憲和(農林水産大臣)はい、ご質問ありがとうございます。

まさに今、和田委員がおっしゃるように、この世界の人口が増える中で、やはり私たちの国、食料をいかに安定的に国民の皆様に供給するか、かなり危機感を持って取り組まなければならないというふうには認識をしております。

特に我々の国は、日本は農業者の急減という農業構造の変化に対応して、それでも農業生産の維持拡大を図り、食料安全保障を確保するということが必要になります。

少数の農業者がより多くの農業生産を担う農業構造へ転換すべく、生産性向上を図り、結果として食料供給力を上げていく必要があります。

このため、昨年4月に閣議決定をいたしました食料・農業・農村基本計画に基づきまして、水田政策につきましては、作物ごとの生産性向上等への支援へと転換する方向で、令和9年度から根本的に見直すこととしております。

やはり見直しにあたって、生産現場の皆さんが再生産、これ再生産ということだけではなくて、やはり再投資、これが可能で今後も安心してやっていける状況。

特に水田作は1年1作でありますから、1年1年が大変大事です。

毎年毎年コロコロ変わっては困りますので。

そういう意味で先を見通せる方向性を見出していく必要があろうかというふうに考えておりまして、農業者への支援のあり方についても、この考え方で議論を深めてまいりたいと思いますので、ご指導いただければと思います。

質疑者 和田義明

和田義明(自由民主党・無所属の会)鈴木大臣、ありがとうございました。

まさに、攻めの姿勢で、米についても、その他の作物についても望んでいかれる、新たに投資ができるような成長産業化していくと、そんな決意の滲んだ御答弁、誠にありがとうございました。

次の質問に移りたいと思います。

農業者の営農の不安を極小化するためのセーフティネットについての質問でございます。

為替や国際相場の変動によって、営農コストが高騰し、そして利益率が下落しております。

妥当な収益が上がらないビジネスに新規参入する者はおりません。

これは農業であっても普通のビジネスであっても同じことだというふうに思っております。

日本の食料安全保障を確固たるものにするためにも、次世代の農業人材を確保するためにも、外的要因のマイナスのインパクト、これを政府ができるだけ緩和する必要があるというふうに思っております。

特に食料に関しては、食料安全保障という国民の命に直結するものでありますので、なおさらだというふうに思っております。

例えば、今、農水省さんでやっておられる施策の中で、「国内肥料資源利用拡大対策実施事業要領」というものがございまして、この中におきまして、「原料価格の急騰に伴う小売価格の高騰の際には、影響緩和対策を講ずる」というふうな一文が明記されております。

これを、肥料のみならず、飼料ですとか、農薬、農業機械、各種資材など、為替や相場の変動の影響に対して、機動的にかつ効果的に影響緩和対策を講ずることが必要だというふうに思っておりますし、実効性の高いセーフティネットを構築していただきたい、そのように思ってございます。

特にセーフティネットを講ずる際には、個々の農家さんに対して直接支援をしていただく、そのような形を担保していただくことによって、実効性を担保することになるというふうに思っております。

鈴木大臣のお考えをお示しいただきたいと思います。

鈴木大臣。

答弁者 鈴木憲和

鈴木憲和大臣:はい、お答え申し上げます。

まずこの農業生産資材の価格は、円安や人件費の上昇などの影響を受けて上昇傾向にあるというふうに考えております。

このような中で、先ほど和田先生からも戦略的自立性というお話がありましたけれども、まさに国際情勢の影響を受けにくい構造へ転換をしていくということも重要であろうというふうに考えておりまして、まず肥料につきましては、土壌分析等を通じた化学肥料の使用量の低減対策、そして家畜分尿や下水汚泥などの国内資源の利用拡大対策。

また、飼料につきましては、青刈りとうもろこしや牧草などの国産飼料の生産利用拡大などを推進をしているところであります。

また、現下の農業資材価格を含めた物価高騰に対しては、重点支援地方交付金を活用して、各地方自治体で対策を講ずるよう促してきており、引き続き、これについても働きかけてまいりたいというふうに考えます。

これから、セーフティネットの議論もさせていただきます。

その中でも、やはり、今回のイラン情勢を見ても、原油価格の上げ下げが急激に起こることもよくわかりますので、こうした生産者の努力ではどうにもならない圧迫要因というのがあろうかと思いますので、そうしたことにしっかりと対応できるようなセーフティネットのあり方も今後議論させていただきたいと思います。

委員長 藤井比早之

藤井比早之委員長:和田君。

質疑者 和田義明

和田義明議員:鈴木大臣、ありがとうございました。

もう国際秩序が保たれているといった状況では完全になくなっておりますし、国連が機能するというふうなことももはや期待できないと思っておりますし、自由貿易という言葉自体がもはや陳腐化してしまった、そんな時代に入ってきてしまっていると思います。

だからこそ、戦略的自立性、これをあらゆる面で担保していく、このことに私も一生懸命頑張ってまいりたいと思います。

次の質問に移らせていただきます。

今年の6月に施行される食料システム法は、食品等の公正取引を担保するために、生産・加工・流通・販売各段階のコストを可視化して、コスト割れ防止促進を目指すものというふうに理解をしております。

食品等の公正取引実現に向けた大きな前進であるというふうに思う一方で、最初に設定するコスト指標が今後の議論のベースになることから、このコスト指標が妥当であるかどうか、これを見極める必要がありますし、最初は極めて肝心だというふうに思っております。

コスト指標を算定するにあたっての要望でございますけれども、食料生産者一人当たりの年収の算定根拠、これをぜひとも全国の全産業年収平均など、妥当な基準にしていただきたい。

さもなくば、どれだけ新たな制度を作ったとしても、その生産者に魅力がなければ、見向きもされない。

そんなことになってしまって非常にもったいないというふうに思うんです。

ですので、ここのところはぜひとも一考いただきたいというふうに思っております。

さらには、近年、為替や国際相場の変動が激しいことから、その変動をきめ細かくコスト指標に反映していただきたいというふうに思うところでございます。

例えば、国土交通省の公共事業の工事単価は、毎年コストのベースがアップデート……。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣、お答え申し上げます。

まず、この食料システム法に基づくコスト指標ですけれども、現状でお米からスタートをしているところであります。

米のコスト指標について申し上げますと、合理的な費用を考慮した価格形成に向けて、生産・流通・販売などの各段階における費用を示す指標として、関係者の議論の下で、今般、米機構よりその作成方法が公表されたものであります。

コスト指標は、食料システム法が施行される4月以降に最終的に決定される予定でありまして、ご指摘のような所得を設定するというものではないわけですが、ただやはりコストが明確になることを通じて、生産者の再生産・再投資が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準に落ち着いていくということを、私としては期待をしているところであります。

今やはり委員からご指摘のあったとおりで、どういう水準で、どういった考え方でいろんなことを議論するのかということについては、農業の世界だけで閉じるべき話ではありません。

他産業と比べてどうなのか、そういったような視点も大変大事かというふうに思いますので、しっかりと今の点を踏まえて、今後農林水産省として対応できる点はしていきたいというふうに考えます。

委員長 藤井比早之

和田君

質疑者 和田義明

はい、ありがとうございました。

これは農業であってもなくても変わらずですね、その産業に人を集めようと思ったら、やっぱり魅力的な収入、利益、こういったものが担保されなければ、やっぱり来ていただけないということは、もう原理原則であると思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

次の質問でございますけれども、昨年は約100万トンあった備蓄米のうちの81万トンが放出されたというふうに言われております。

小売市場の米価高騰を抑制する一定の効果があったという一方で、南海トラフや日本海溝・千島海溝地震など、今後の防災対策を考えますと、米の備蓄量を再び正常値に戻す必要があると思いますし、これも国家安全保障の一端だと思っております。

加えまして、流通過程で滞留しているお米が今後市場に流れて米価が急落する懸念も出始めていることからも、今年の秋に向けて過剰供給にならないように調整する必要もあると考えております。

今後どのようなスケジュール感で、どのように正常値に戻すお考えかお聞かせください。

政府参考人 山口農産局長

山口農産局長、ご指摘の政府備蓄米の状況でございますが、昨年末に、令和8年産につきましては、21万トンを買い入れるべく決定しているところでございますが、実際の買い付けにつきましては、弊社付けの状況なども緩和しつつ、準備を進めてまいりたいと考えております。

主食用米として売り渡した59万トンにつきましても、今後の需給状況を見定めた上で、買い戻しなどの対応をしてまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 藤井比早之

和田君

質疑者 和田義明

ありがとうございます。

しっかりと市場の動向を見ながら、調整弁という役割も、放出するだけでなく買い戻す方も、しっかりと調整弁としての機能を果たしていただきたいと思います。

今日は質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございました。

簗和生 (自由民主党・無所属の会) 15発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

藤井比早之委員長:次に、簗和生君。

質疑者 簗和生

簗和生君:自由民主党の簗和生でございます。

質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。

大臣、ご就任以来、現場を足しげく回られて、現場主義の農政を展開いただいていること、本当に心強く、そしてありがたく思っております。

まず、このイラン情勢を受けた影響についてお伺いしたいと思います。

原油価格の安定供給や生産資材価格への影響が懸念されるところでありますけれども、農林水産省として農林水産業への今後の影響についてどのように考え、対策を講じていこうつもりかお伺いしたいと思います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣:ご質問ありがとうございます。

まず、この度のイラン情勢を受けた原油等の需給や価格については、世界経済、エネルギー需給等、様々な要因の影響を受けることから、一日一日、状況が変わっておりますので、今後の動向について予断を持ってお答えすることは難しいわけですが、ただやはり農林水産業に与える影響、これはしっかり注視をしてまいりたいと考えております。

その上で農林水産省としては、例えば配合飼料や燃油の価格が高騰した場合に経営への影響を緩和するための補填金を交付する制度、そして農林漁業者が日本政策金融公庫から借り入れる農林漁業セーフティネット資金等に対する金利負担軽減の措置などを講じておりまして、引き続き農林水産業に従事される皆様に安心して経営を継続いただけるよう、これは政府一体となってしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

質疑者 簗和生

簗和生君:ありがとうございます。

ぜひ万全を期した対応をお願いしたいと思います。

続きまして、食料安全保障の強化に向けた農業構造転換集中対策の進捗についてお伺いしたいと思います。

自民党では、この農業の構造転換を集中的に推進するため、5年間で2.5兆円規模とする提言を取りまとめ、まずは令和7年度補正予算、そして令和8年度当初予算でこれを具体化したところであります。

対策の柱の一つであります、共同利用施設の再編・集約合理化支援、この状況は今いかがでしょうか。

政府参考人 山口農産局長

山口農産局長:お答え申し上げます。

共同利用施設の再編・集約合理化支援につきましては、委員はじめ、多くの先生方の後押しをいただきまして、先ほどご指摘の地元負担の算定で3分の1まで軽減、あるいは地方自治体の負担に対しても地方財政措置を拡充するというような特別な措置が講じられたところでございます。

このような特別措置が十分に活用され、より一層施設の集約再編が進むように、昨年12月以降、都道府県向け説明会や地方ブロック別推進会議を16回、都道府県との個別の意見交換23回、延べ39回、会議・意見交換を開催しているところでございます。

このような周知の結果、今回の補正予算に係る第1回の要望調査におきましては、昨年の同時期と比べますと、約3倍になる100件を超える事業申請が届いているというところでございまして、現在、速やかな事業実施に向けて、申請の内容の精査を行っているところでございます。

また、都道府県による上乗せの支援につきましても、昨年令和6年度補正、あるいは令和7年度当初予算案におきましては、19都道府県にとどまっておりましたが、今回の令和7年度の補正予算におきましては、現時点におきましても、上乗せ支援を申請する県が大幅に増加しておりまして、まだ検討中だというような県も多くありますことから、より多くの地域で都道府県などの上乗せ措置が講じられますよう、引き続き都道府県などと意見交換を積極的に行ってまいりたいと考えております。

質疑者 簗和生

簗和生君:ありがとうございます。

産地が意欲を持ってこの事業を使いたいという意向に対しては、しっかりと国と地方自治体が体制を組んで、支援がしっかり講じられるようによろしくお願いしたいと思います。

次に、中山間地域等の条件不利地への対応強化についてお伺いしたいと思います。

こちらも農業構造転換集中対策でありますけれども、これによって生産性の向上を目指した取組の推進が見込まれる一方で、条件の良い平場とは異なる中山間地域などの条件不利地に対する適切な対策をとることも、今回の重要な対策の柱であると考えております。

中山間地域等直接支払いは、こうした条件不利地の営農継続を支える重要な施策である一方で、事務を担う体制が十分ではなく申請ができない、あるいは同じ条件不利地であっても従来の要件では交付対象にならないなどの課題がありました。

自民党としてもこれまでこうした課題について検証して、今後の中山間地域支援について具体的な制度設計の議論を深めているところでございます。

条件不利地の今後の発展のあり方や支援のあり方について、鈴木大臣ご自身の思いや見解についてお伺いしたいと思います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣ご質問ありがとうございます。

中山間地域につきましては、耕地面積や総農家数の約4割を占めるなど、我が国の食料安全保障を確立する上で、その維持が極めて重要と考えております。

このため、令和9年度以降の水田政策見直しの中で、中山間地域のような条件不利な地域をしっかり支えるとともに、地域の実情に応じて「稼ぐ」ことに関わるといった施策を組み合わせた支援となるよう検討し、中山間地域の衰退に歯止めをかけるということです。

私自身も山形の中山間地域に暮らしております。

そしてこの週末も秋田県の和野市、二つの集落の皆さんと意見交換をさせていただきました。

やはり中山間地域と一言で言いましても、どんな方がそこで頑張っているか、そしてどの年代がいるのか、またどのぐらい不利な条件なのか、それによってやらなければならないこと、もしくは現場としてこれを少しやればもっと前に進める、といったことがかなり違うということもよく認識をしております。

ですので、一つ一つの厳しい現場に応じた施策ができるよう、それと同時に全体としてしっかり下支えはするんだということを、この中山間地域の施策の見直し拡充の中で、一緒に議論をさせていただければと考えております。

質疑者 簗和生

簗君。

大臣、大変に中山間地域等条件不利地に対しての御理解がありまして、相当の思い入れを持って取り組んでいただいているということで、心から感謝をしているところであります。

党の方でもしっかりと議論をして、しっかりと連携をして、いい対策をしっかり作り上げてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

続きまして、畜産クラスター事業の見直しについてお伺いしたいと思います。

令和7年度補正予算において、従来の収益力の強化への支援に加えまして、いわゆる「持続性向上タイプ」といいまして、具体的には国産飼料の生産利用、雇用の創出、新規就農・経営継承、家畜衛生、鳥インフルエンザ被害防止対策などの取組も支援の対象となり、中小規模の生産者、新規就農者、経営の継承者にとっても活用しやすい事業となりました。

活用が見込まれる取組の内容や成果目標の設定等について、農林水産省として把握しているものの具体的事例について伺いたいと思います。

また、この新たな畜産クラスター事業等を通じて、我が国畜産業が目指すべき姿をどのように実現していくのか、こういったことの見解についてもお伺いしたいと思います。

政府参考人 畜産局長

畜産局長、お答えいたします。

これまでの畜産クラスター事業は、生産性なり競争力の強化を目的とし、スケールメリットを生かした収益力向上を推進しているところでございました。

今回措置いたしました持続性向上タイプでは、これまでの収益性に代わりまして、国産飼料の利用、家畜疾病の発生の減少、動物福祉への対応などを目標としておりまして、中小家族経営を含む多様な生産者が活用できると考えております。

具体的な事例といたしましては、家族経営の酪農家が飼料作付面積の増加を目標にサイロを整備し、域出の粗飼料を増産する取組や、鶏卵生産者が家畜疾病の発生低減を目標に消毒ゲートを整備し、衛生管理の強化と鶏卵の安定供給を行う取組など、規模拡大や収益向上でない形の整備も促すこととしております。

農林水産省といたしましては、このような取組への支援を行いまして、我が国の質の高い畜産物を国内外に供給いたしまして、次世代を担う若い世代にも魅力のある持続性の高い畜産業とすることを目指してまいりたいと考えております。

質疑者 簗和生

簗君。

従来のクラスターはどうしても効率化とか生産性向上、これも大変重要なことでありますけれども、どうしても使えないという方々もいらっしゃる中で、新たな展開の方向性を今回作れたということは大変意義のあることであって、我が国の畜産酪農をしっかり守っていく上で重要な政策になると思います。

ぜひ活用を促進していただいて、我が国の畜産酪農の発展に向けて引き続きご尽力いただければと思っております。

続きまして、令和8年産米への対応、当面の需給対策について、コメについて伺ってみたいと思います。

令和7年産米の足元の販売状況は決して好ましくないということに加えて、令和8年産米の生産移行においては、生産目安を上回る作付けが見込まれている中、今後の需給の緩和も懸念されるという状況になります。

今後、米国周年供給事業の活用による令和7年産米の計画的な販売や、昨年の備蓄米放出に係る買い入れ買い戻しの適切な実施に加えて、令和8年産米の需要に応じた生産を関係者一体となって推進していく必要があると認識をしています。

農林水産省としてどのような対応を考えているのか伺いたいと思います。

政府参考人 農産局長

農産局長。

お答え申し上げます。

昨年10月に公表した令和8年産の生産見通しにおきましては、需要に対して余裕をもって設定した711万トン、令和9年6月末の民間在庫量は215万トンから245万トンという見通しを示しております。

こうした中で、今年1月時点で各都道府県の8年産の生産の目安の合計が、受給見通しで設定した711万トンを上回る725万トンと見込まれていることですとか、あるいは一方で先生ご指摘のとおり、7年産米の大手集荷業者から卸売業者への販売量が前年を14万5千トンほど下回っているというような状況にあるわけでございます。

このため、主食用米以外の加工用米なども含めた需要に応じた生産に向けまして、収穫、在庫状況などのきめ細かな情報提供を行うとともに、令和8年度予算では、令和7年産米を令和8年から9年以降に計画的に販売する取組を推進できるように、米の周年供給事業を措置しているところでございます。

また、先ほども申し上げましたが、政府備蓄米につきましては、昨年中止した政府備蓄米の買入を再開することとし、8年産米につきましては21万トンを買えるべく、作付の状況も踏まえつつ準備を進めているところでございますし、また、主食用米として売り渡した59万トンにつきましても、今後の市況状況を見定めた上で、買い戻しを行うこととしているところでございます。

いずれにしても、こうした取組を行うに当たっては、先生ご指摘のとおり、米の関係者が需要に応じた生産が推進できるように、市況の安定を図っていく、こういうことが大切であるというふうに思っておりますので、生産者の皆様が前向きに米の生産に取り組めるよう、農林水産省としても関係の皆様と連携を深めてまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 藤井比早之

藤井比早之委員長:簗君。

よろしくお願いいたします。

質疑者 簗和生

簗和生:では最後の質問に入ります。

食料システム法の本格施行に伴う対応について、根本副大臣にお伺いしたいと思います。

本年4月より食料システム法が本格施行することになります。

合理的な費用を考慮した価格形成の取組が始まるところでありまして、生産現場から大きな期待が寄せられているという状況にあります。

合理的な費用を考慮した価格形成がなされるためには、コスト指標の活用も含め、規制的措置を適切に運用していくとともに、見える化されるコスト構造がいかに周知をされ、再生産可能なコストを負担する消費者の意思形成につながるように、消費者の理解増進も進めていくことが不可欠であると考えております。

食料システム法の実効的な運用に向けた農林水産省の取組について、根本副大臣、よろしくお願いいたします。

答弁者 根本幸典

根本幸典副大臣:ご質問いただきましてありがとうございました。

合理的な費用を考慮した価格形成を促す食料システム法の4月1日の全面施行に向け、各地域に出向いた説明会や業界団体との意見交換会などを500回以上実施し、丁寧な説明を行っているところであります。

また、米、野菜、豆腐、納豆、飲用牛乳について、農林水産大臣が認定した団体がコスト指標を作成することとしており、関係者による団体の立ち上げに向けた準備が進められているところであります。

さらに実効性の確保が重要であることから、先行配置した18名の公正取引委員が適切に指導助言等が行えるよう、取引実態に関する調査や研修等を実施するとともに、令和8年度中には402名まで増員して体制を強化するところであります。

これらの取組に加えて、合理的な価格形成に関する取組の浸透には、消費者の理解を得ることが不可欠であることから、国においてフェアプライスプロジェクトを展開し、生産現場の実情やコストの高騰の背景に関する理解増進に取り組んでいるところであります。

本年度は新たな取組として、中学校や市長における出前授業を実施したところであり、消費者理解増進に向けて効果的な取組を展開してまいりたい、このように考えているところであります。

質疑者 簗和生

簗和生:ぜひ実効性のある運用に向けて、引き続きのご尽力をお願いしたいというふうに思います。

質問を終わります。

ありがとうございました。

角田秀穂 (中道改革連合・無所属) 23発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

藤井比早之(農林水産委員長):次に角田秀穂君。

質疑者 角田秀穂

角田秀穂:角田君。

中道改革連合の角田秀穂でございます。

本日は質問の機会をいただきありがとうございます。

早速質問に入らせていただきたいと思います。

米についてまずお伺いをしたいと思うんですけれども、米の販売価格、今年2月23日の週の平均価格は5キロで4,075円と、年明けから少し下がってきているもののほぼ横ばいで推移をしており、米価格の高騰が続いていた1年前とほぼ同じ水準です。

4月からは食料システム法が全面施行されます。

合理的費用に基づいた価格の形成を推進するとしていますけれども、今後、米の価格は、こうしたことも踏まえて、下がるのか、この水準で落ちていくのか。

また今後の価格動向について、どのように見ているのかというのを伺いたいと思います。

併せて、米の供給が再び不足する事態への備えとして、備蓄米の確保、買い戻しについても、どのように進めていくのか、併せてお伺いしたいと思います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

鈴木憲和:ご質問ありがとうございます。

まず、米の価格につきましては、需給バランスなど民間の取引環境の中で決まっていくものであるため、今後の価格の見通しについて、予断をもってお答えすることは困難であるということをご理解をいただきたいというふうに思います。

その上で、食料システム法の下で、食料の持続的な供給が行われるよう、生産・加工・流通・販売の関係者により、合理的な費用を考慮して作成されるコスト指標のイメージが先日公表されましたが、その取組を通じまして、生産者と消費者の双方の理解が得られる価格が形成されていくということを期待をしているところであります。

また、先生からお尋ねの政府備蓄米についてでありますが、昨年中止をした政府備蓄米の買い入れを再開することといたしております。

令和8年産米について、まず21万トンを買い入れるべく、作付けの状況も踏まえつつ準備を進めております。

また、主食用として売り渡した約59万トンについて、今後の需給状況等を見定めた上で買い戻しを行うこととしており、食料安全保障の観点からも着実に備蓄水準を回復させてまいりたいと考えております。

質疑者 角田秀穂

角田秀穂:今年1月の消費者物価指数は総合で対前年同月2.0%の増ということですけれども、生鮮を除いた食料品については6.7%の増と、これは米に限らず食料の価格上昇が続いていて、これが国民生活を今圧迫をしています。

改正食料・農業・農村基本法では食料安全保障を基本理念の柱として位置づけ、この食料安全保障というのは、国全体としての食料の確保に加えて、国民一人一人の入手の観点も含めたものとして、「良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、国民一人一人がこれを入手できる状態」というふうに定義をされております。

合理的価格の形成、特に持続可能な生産を実現するために、生産から消費まで各段階の人々が納得できる価格の形成のために、この4月に食料システム法が全面施行され、合理的費用に基づいた合理的価格形成のため、また納得の裏付けとなるコスト指標の作成であるとか、風土適応による取引状況の把握などが目指されているわけですけれども、この合理的な価格の形成を進める一方で、その価格では手の届かないという人も含めて、一人一人が食料を入手できる環境の整備、これが今、強く求められています。

まず、一人一人が食料を入手できる環境づくりのために、具体的にどのような施策をこれから進めていこうとしているのか、この点についてまずお伺いしたいと思います。

政府参考人 消費安全局長

消費安全局長:お答え申し上げます。

経済的理由によりまして、十分な食料を入手できない方が増加していると考えられるなど、食品アクセスの問題が顕在化している中で、平時から国民一人一人の方が食料にアクセスでき、健康な食生活を享受できるようにすることが重要であるというふうに考えております。

このため、農林水産省におきましては、多様な種類の食料の提供に向けまして、地方公共団体や食品事業者、物流事業者、フードバンクなど地域の関係者が連携する体制づくりを支援しているほか、フードバンクや子ども食堂の取り組みにつきまして、その食品の提供の質及び量の充実に向けた支援を実施しているところでございます。

引き続き、生活困窮者への支援などを行っている関係省庁とも連携いたしまして、食品アクセスの確保に向けて、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

質疑者 角田秀穂

角田秀穂:全国フードバンク推進協議会の調査では、物価高の影響により、食の支援を必要とする世帯が急増している。

その一方で、食品企業や一般世帯からの食品寄付が減少しているフードバンクが増えているとされております。

子育て世帯の12.1%が食料を買えない経験をしているとの調査結果もあり、貧困等の状況にある子どもに対する食料アクセスの確保も、行政や食料システム全体で考えて取り組んでいかなければいけない、こうした課題だと感じております。

そのうち主食である米については、備蓄米の子ども食堂、フードバンクへの無償での提供が行われ、拡充も図られてきていることについては感謝をしたいと思いますが、この無償提供は食料法第49条1項、「政府は政令で定めるところにより、収容食料の交付または貸付を行うことができる」とされ、食料法法施行令第15条で、「法第49条以降の主要食料の交付は、地方工業団体、その他農林水産大臣が適当と認める者が、主要食料を試験研究、または教育のように供しようとする場合に行うことができる」。

この規定に則って、教育のうちの食育の一環として提供されている、というのが現状だと思います。

この食育というのは、農水省のホームページによると、「生きる上での基本であって、地域特育及び体育の基礎と並ぶ生き物と位置づけられるとともに、様々な経験を通じて、食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるもの」というふうにされています。

今、現場が求めているのは、食料を入手できない方に対する支援です。

食料安全保障確保のため、現に食料を買うことができない子ども、家庭に対する支援を通じて、一人一人が食料を入手できる環境整備のためには、この政令の規定自体も見直すべきではないかというふうに考えておりますけれども、この点について見解を伺いたいと思います。

政府参考人 山口農産局長

山口農産局長、お答え申し上げます。

委員御指摘のとおり、政府備蓄米につきましては、食料法上、米国の供給が不足する事態に備えることを目的としております。

そういうことですので、低所得者世帯などへの支援を目的とするものではございませんが、この備蓄米を活用する形で、食育の観点から、子ども食堂、フードバンクなどへの無償交付を特例的に実施しているところでございます。

このような中、本年につきましては、昨今の物価高を踏まえまして、今年度に限りまして、子ども食堂などにつきましては、年間の申請回数の上限を5回から12回に引き上げ、フードバンクにつきましては年間の交付数量の上限を50トンから100トンに引き上げるなどの運用を実施しているところでございます。

委員御指摘の生活困窮者などへの支援のために政府備蓄米の無償提供を拡充することにつきましては、この備蓄米というものが米国の供給が不足する事態に対応したものという位置づけからいたしますとなかなか難しいと考えておりますが、本来の備蓄米の目的が損なわれない範囲内で、生活困窮者支援を行っているほかの省庁などと連携して適切な運用を図ってまいりたいと考えております。

質疑者 角田秀穂

角田君。

基本法の柱である一人一人の食料安全保障、この確保のためには現行の規制のままで本当によいのか、この点、ぜひ私自身は見直すべきだと考えておりますけれども、それ以外にではどのような法策が考えられるのか。

また、どのようなときにも全ての人が必要な食料を入手できる、そうした仕組みについて、ぜひこれまた考えていただきたいということを要望させていただきたいと思います。

次の質問に移らせていただきたいと思いますけれども、中山間地域の振興に関していくつか質問をさせていただきたいと思います。

今、大臣の所信において、農業生産にとどまらず洪水防止や生物多様性の保全など多面的機能を維持する上でも重要な中山間地域について、これまでの政策ではその衰退を止めることができなかった反省を踏まえて、「若い世代が地元に残って農林水産業に携わろうと思ってもらえる環境をつくる」として、食料生産の基盤である農山漁村を維持していくため、関係省庁と協力して人口急減地域への支援を強化するとしておりますけれども、まさにこれは農業政策だけではなくて、関係省庁がより一層連携をして、この地方創生への取組、これを待ったなしの課題だというふうに考えています。

日本の人口は2008年のピークを境に人口減少時代に突入してもう15年ぐらいになりますけれども、地方の減少はすでにそれ以前から進行をしています。

地方創生が叫ばれて久しくなりますけれども、令和5年の将来推計では、出生死亡とも注意の場合で2050年には4分の1以上の市区町村で人口が5,000人未満になると推計をされております。

地方の人口減少を食い止めることは、これは今後も難しい。

一方で、我が国の農業生産は産出額ベースで見た場合、人口5万人未満の市町村が約6割、うち1万人未満の市町村が2割近くを担っています。

食料安全保障の確保のためにも、地方創生は待ったなしの課題であって、耕地面積、生産額とも4割を占める中山間地域を人口減少の中でこれからいかに守っていくのか、国が本腰を入れて。

取り組まなければいけない問題です。

最近のニュースとして、北海道の北見市が上水道の給水区域を面積で55%削減する方針を先月26日の市議会に説明したという記事がありました。

給水区域の縮小の大きな理由は、人口減少による水道事業財政の悪化です。

人口減少に対応して住居、商業、金融、教育などの機能を狭いエリアに集約するコンパクトなまちづくりを目指す方向に今ありますけれども、その際、中山間等の人口の少ない地域のインフラをどのように維持していくのかということが課題となります。

ここでは水インフラに絞って伺いたいと思いますけれども、まず今後人口減少が深刻な市町村で同様の給水区域の……。

政府参考人 国土交通省松原官房審議官

国土交通省松原官房審議官。

お尋ねの件につきましては、国土交通大臣の水道事業経営の認可を受けた水道事業者が、水道事業の一部を廃止して給水区域を縮小した件数につきましては、令和元年10月1日以降において4件でございます。

質疑者 角田秀穂

角田君。

水道の給水区域は水道法6条で、国土交通大臣の事業認可の申請に当たって事業計画書に記載すべき事項と定められており、変更の場合も国土交通大臣の認可を得ることになっています。

そして15条において、水道事業者は事業計画に定める給水区域の事業者から給水契約の申し込みを受けたときは、正当な理由がなければこれを拒んではならないと定められています。

これ裏を返せば、給水区域から外れてしまった地域では、新規の給水契約の申し込みは拒めるということになると思いますけれども、昨年中山間地域の稲作の現場を視察した際に、離農する人から「住宅面積が年々増えており対応も限界」というような話を伺いながら市を眺めてみると、結構家が立ち並んでいるんじゃないかというふうに思いながら眺めていたんですけれども、「実はあそこの家は空き家です」「向こうの家も今人が住んでいません」というような説明をいただいて、過疎化が進行しているということを改めて実感いたしました。

ここで確認のために質問しますが、かつては給水区域であった地区が給水区域外になった場合、新規に居住しようと既存の空き家を改修して住もうとして新規の給水契約を申し込む場合、法律上、水道事業者はこれを拒むことができるのかどうか、お伺いしたいと思います。

政府参考人 国土交通省松原官房審議官

国土交通省松原官房審議官。

水道事業者は水道法上、先ほど委員からもご指摘のあった事業計画に定めた給水区域内の住民等に対して、給水を行うこととなっておりますので、給水区域を縮小することに伴い、給水区域外となった区域については、給水契約を締結することは想定しておりません。

なお、一度給水区域が外れた区域であっても、水道事業者が地域の実情等を踏まえて、改めて給水区域とすることとした場合には、申込を受けて給水契約を締結することになります。

質疑者 角田秀穂

角田君。

どうするかは水道事業を経営する市町村の判断に委ねられるということになろうかと思います。

上水道の給水区域外に新たに居住しようとする人は、飲み水を井戸から……。

角田議員となっております。

ある県の調査では、もう50%の井戸が飲用不適というような調査結果も出ております。

この飲用不適の原因となって最も多いのは一般大腸菌群であるとか、また多いのが硝酸性窒素、亜硝酸性窒素の基準超過です。

硝酸性窒素、亜硝酸性窒素は多くの場合は肥料であるとか家畜の排泄物由来で、そうした畑作や畜産の盛んな地域で特に見られます。

委員長 藤井比早之

藤井委員長。

質疑者 角田秀穂

水道法では水道事業は原則として市町村が経営することを原則としており、給水の回避は市町村の判断に委ねられるということになります。

水道法の目的である「正常にして豊富丁寧な水の供給を図り、もって公衆衛生の向上と生活環境の改善に寄与する」ために、今の仕組みのままでよいのか。

特に給水人口5万人以下の水道事業の認可は、都道府県知事が今行うこととなっておりますので、これからは国とともに都道府県がもっと関与する仕組みにしていかなければいけないというふうにも思っております。

ここでは国の対応について伺いたいと思いますけれども、中山間など今後特に人口減少が進む地域の水インフラの確保についてどのように進めようとしているのか。

またシステムの形態、実施主体についてはどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

政府参考人 国土交通省松原官房審議官

国土交通省松原官房審議官。

お答え申し上げます。

人口減少や施設の老朽化、災害の激甚化が進む中、将来にわたって水道を確保していくためには、水道事業者が地域の実情に応じて、これまでの集約型システムと分散型システムを適切に組み合わせていくことが重要であると考えております。

分散型のシステムにつきましては、新しい技術が開発されており、その信頼性や維持管理のあり方、経済性を検証するために、市町村などで小規模分散型水循環システムなどの新技術実装を進めているところです。

また、集落単位で設置する小規模な水道施設や、浄水場から集落内のタンクに浄水を車両などで運ぶ運搬送水については、集約型システムとの費用比較や、維持管理の容易性など、分散型システムを導入する上で考慮すべき事項を取りまとめた手引きを年度内を目途に策定する予定でございます。

さらに令和8年度予算案において、水道事業者が水道事業として分散型システムを導入する際に必要な計画策定や小型浄水施設の整備などを財政的に支援する制度を盛り込んでいるところです。

このような技術的・財政的支援を通じて、水道システムの集約型と分散型のベストミックスを実現することで、強靭で持続可能な水道を構築してまいります。

質疑者 角田秀穂

角田君。

ありがとうございます。

こうした分散型システムを検討して、技術開発も進めていただければと思うんですけれども、肝心なのは、そういったシステムのメンテナンスを一体その地域で誰がやるのかという問題なんですね。

令和5年の決算統計によれば、給水人口規模3万人未満の自治体では、水道事業担当職員数が10人未満となっています。

事業規模が小さくなるほど技術職員の占める割合が小さくなっていく傾向があって、特に人口1万人未満の自治体においては、1団体当たり技術職員が1を下回るなど、小規模自治体においては技術職員がゼロというところも存在しております。

また、地域の住民でつくる民間の組合水道、こうしたところなども住民の高齢化で今後の維持管理が難しいというところも多く存在いたします。

極力メンテナンスフリーのシステム、そうした方向で考えていただきたいと思いますけれども、この小規模システムの維持管理についてはどのように考えているのかお伺いしたいと思います。

政府参考人 国土交通省松原官房審議官

松原官房審議官。

水道事業に携わる職員が減少する中で、特に小規模な水道事業者においては日々の維持管理が困難となる恐れなどの事業の持続性に課題があるものと承知しております。

このような水道事業の執行体制を確保するためには、複数の地方公共団体が専門職員を広域的に確保し、最適配置を可能とする自治体間の広域連携、地方公共団体の人員不足を補完するために民間のノウハウや専門人材を活用する水の官民連携を進めることが重要であると考えております。

また、DX技術を活用した遠隔監視装置や維持管理の負担の少ない浄水処理装置などの技術開発と実装を進め、小規模な水道システムにおける維持管理の効率化・省力化を図っていく必要があると考えております。

国土交通省としましては、こうした取組を進めるため、台帳システムや資機材の使用の統一など、複数自治体による一体的な事業運営である自治体間の調整を進める上での留意事項等を解説したマニュアルの整備、この一体的な事業運営に大規模な都市が参画するよう、これらの都市に対する財政的インセンティブを付与する補助制度の創設、分かりやすいDX技術カタログの取りまとめ、維持管理が容易な装置の技術実証などの技術的・財政的な支援によって、小規模な水道システムの適切な維持管理の確保を図ってまいります。

質疑者 角田秀穂

角田君。

今後、中山間の、ここから農水省にちょっとお伺いしたいと思いますけれども、これから中山間の農業生産を維持……。

答弁者 山本啓介

山本啓介君。

あくまでも農業を守るという視点から、多様な取組を支援する仕組みを整えていくこと、これを考えることが大事だと思います。

今、中山間地域等でコミュニティの機能を維持するため、農村RMOの形成が図られております。

令和11年度までに、中山間地域で9戸以下の集落を有する市町村のうち、農村RMOが活動している市町村の割合を25%とする目標を掲げてその推進を図っていますけれども、農業を主体とした活動を行う農村RMOの現状と、目標達成に向けての課題をどのように捉えているのかお伺いしたいと思います。

答弁者 根本幸典

根本副大臣。

ご質問ありがとうございます。

中山間地域では人口減少・高齢化が進み、農地保全や共同活動が困難になってきていることから、農林水産省では令和4年度から農村RMOの形成を推進しているところであります。

令和6年度時点で、中山間地域で9戸以下の集落を有する全国の市町村数は811市町村でありますが、このうち農村RMOが活動している市町村は55となっており、割合で申し上げれば約7%にとどまっているところであります。

農村RMOの形成に当たっては、農業者のみならず、自治会等の地域の関係者との連携が必要であることから、関係者間の調整や活動継続のための人材……資金の確保が課題となっているところであります。

このため、農村RMOの立ち上げに係る関係者による将来ビジョンの策定や、外部人材と連携した農地保全の取組などの実証事業を通じた活動継続体制の構築などを支援するほか、地域での活動が円滑に進むよう、都道府県レベルにおける伴走体制の構築支援などを行っているところであります。

この取組を通じて、食料・農業・農村基本計画に掲げた令和11年度までに25%というKPIを達成できるよう、農村RMOの形成を推進してまいりたいと考えております。

質疑者 角田秀穂

角田君。

この農村RMOについては、やはり活動するメンバーの高齢化、また農家と非農家の連携であるとか、専門知識を有する、今お話ししました人材な、こうした人の問題、それからもう一つ、やはり収益性が低くて、資金的に活動の持続性を確保することが困難といったお金の問題から、自立して運営を継続することが困難ということが、特に大きな課題であろうと思っております。

何よりも人材をどう地域に呼び込むのか、その受け皿をどう作っていくのか、今問われている問題だろうと思っています。

中心になるのはやはり食料安全保障であって農業です。

現在農業を営む主体には個人、法人、組合等様々ありますけれども、例えば農地所有適格法人について、この売上高要件であるとか、現在の集積要件など、今行われている規制について、地域課題の解決に資する事業、こうしたものを営む場合には、要件を緩和するなり、多省庁と協調した支援を行うなりして、地域課題解決のための事業主体、これを育成していくことも考えるべきではないかと。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

お答えいたします。

農村は農業の持続的な発展の基盤として役割を果たしております。

食料安全保障の確保におきましては、農村の活性化を図ること、これは誠に重要と受け止めております。

このため、委員から御指摘にもありますように、地域の農業法人を含む農村内部の方による地域課題解決の取組が重要と考えており、農業農村に継続的に関わる農村外部の多様な人材の拡大の取組とも併せまして、その活性化を図っているところでございます。

具体的には農林水産省におきまして、それぞれの地域において共同で行います水路、農道等の保全活動や、地域で取り組む鳥獣害被害防止対策等の課題の対応について支援を行いますほか、関係府省と連携をいたしまして、伴走支援や補助事業の活用など、国としましても、現場の目線に立って、地域ごとのオーダーメイドの取組の後押しが、今後とも重要であると考えております。

引き続き、関係府省の地域振興に関する施策を総動員いたしまして、国としまして施策を展開し、地域の活性化を進めてまいりたい、このように考えております。

質疑者 角田秀穂

角田君。

人口減少が続く中で、食料安全保障を確保する。

そのために、特に人口減少が深刻な中山間を含む地方の活力の維持をどう図っていくか。

やはりそのための人材の受け皿、それを農業中心に作っていく必要があるんだろうという思いから、今回このような質問をさせていただきました。

そうした受け皿を作った上で、人材をいかに呼び込んでいくのか。

ここが最も肝心なところで、知恵を結集していかなければと思います。

このことについては引き続きまた議論をしていきたいと思いますので、今日は時間となりましたので以上で終わらせていただきます。

ありがとうございました。

庄子賢一 (中道改革連合・無所属) 29発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

次に庄子賢一君。

質疑者 庄子賢一

庄子君。

中道改革連合の庄子でございます。

よろしくお願いいたします。

大臣、明日で東日本大震災からちょうど十五年ということになります。

冒頭、大臣から福島の地に足を運んでいるというお話がございました。

この福島の復興をなくして日本の再生はないと、総理もおっしゃっているとおり、一層ぜひ注力をお願いしたいと思っております。

先週私も福島で住民懇談会をやってまいりました。

国は2020年代をかけて、帰還を希望する住民を帰還させるという方針を示しています。

帰還困難区域を解除して、特定帰還居住区域を設定する、こういうものでございます。

ただし、宅地だけ除染をしても、もともと例えば二端部でも三端部でも狭いけれども、田んぼを耕してきていたという方にとってみると、宅地だけ除染されても帰れないんですね。

やはり自分たちが耕してきた田んぼ、畑、こうしたところも併せて、帰れるような環境整備をしていただかないといけない。

こういう声も先週伺ってまいりましたので、ぜひ引き続き、注力をお願いを申し上げたいというふうに思います。

その上で質問に入らせていただきます。

まずは消費税の問題についてでございます。

農水省の統計によりますと、全国の経営体のうち、年間売上1,000万円以下が全体の約8割を占めていることでございますので、その多くが免税事業者であろうというふうに思います。

食料品の0%ということになると、非常に大きな影響が懸念をされています。

この問題は衆議院予算委員会でも質疑があって、総理からもお答えが出ておりますけれども、売上についていた消費税がゼロになっていく一方で、仕入れにかかっている、例えば農薬にしても肥料にしても農機具にしても、この負担が増える恐れがありますし、還付といっても還付されるまでの間の資金繰りをどうするかという課題もございますので、農家の皆様からは大変大きな不安が広がっていると、これは大臣の耳にも当然入っていることと思います。

詳細はこの後の国民会議で決めていくということになって、その後国会に法案が出てくるということになるわけでありますけれども、現時点において生産者の皆様のこの問題に対する不安が払拭できるように、ぜひ大臣から強いメッセージをお願いをしたい。

この場でぜひ御発言をお願いしたいというふうに思います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

はい、ご質問ありがとうございます。

今の点ですね、まず申し上げますと、農業者の多くはですね、免税事業者や簡易課税事業者となり得る売上高5,000万円以下の小規模な個人の経営体でありますことから、食料品の消費税率ゼロについては、今、先生からもご指摘ありましたけど、この資材購入時などに負担した消費税について、円滑に還付を受けることができるのか、といった声があることは、承知をしております。

また、課税事業者であったとしても、還付を受けるまでの資金繰りをどうするのかといった声があることも、私自身にも多くの皆さんからお話をいただいているところであります。

この食料品の消費税率ゼロの実施に向けて検討すべき諸課題については、一つ一つ丁寧に社会保障国民会議において議論を行い、結論を得ることとされております。

農林水産省としては、

質疑者 庄子賢一

委員長。

委員長。

委員長。

庄子君。

国民会議の議論というのは、外から見えにくいところもありますので、ぜひ大臣からのそうした発信を続けていっていただきたい、そういうふうに思います。

次に中東情勢の問題についても重ねて大臣にお尋ねをさせていただきます。

アメリカとイスラエルによりますイランへの攻撃、その後それに伴う中東情勢への変化、悪化、これがエネルギー輸送の要所でありますホルムズ海峡が今事実上封鎖をされているという状況を生んでいます。

こうしたことが長期化した場合に、我が国の農林水産業において燃料の調達あるいは燃料価格の上昇といった点を中心に不安が広がっているわけでございます。

事実、イランの沖合ペルシャ湾には40隻以上の日本船籍の船があるということも確認をされているわけであります。

加えて申し上げると、有事のドル買いといったことが言われるように、今も円安基調ですが、より一層円安が進行していくことによる物価高騰、こういった懸念もございまして、農水省としては、この問題について、よりアンテナを高くしていただいて、経済的支援、具体的な検討にぜひ、入っていっていただきたい。

そう考えておりますけれども、大臣の所見を伺います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

お答え申し上げます。

まず原油等の需給や価格について、また為替の件も今先生から御指摘ありました。

これについてはやはり世界経済やエネルギー需給等、様々な要因の影響を受けますし、日々刻々と状況が変わっているというふうに認識をしておりますので、今後の動向についてまず予断を持ってお答えすることは難しいわけですが、ただ農林水産業に与える影響をやはり我々しっかり注視をしていかなければなりませんし、先生おっしゃるとおり、アンテナを高く張っていきたいというふうに考えております。

農林水産省としましては、この燃油等の価格が高騰した場合に経営の影響を緩和するための補填金を交付する制度や、農林漁業者が日本政策金融公庫から借り入れる農林漁業セーフティネット資金等に対する金利負担軽減の措置を講じておりまして、引き続き農林水産業に従事されている皆様に、安心して経営を……。

質疑者 庄子賢一

藤井委員長。

出先の多角化に向けた市場調整や販路開拓など、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

答弁者 鈴木憲和

庄子君。

今おっしゃっていただいたとおり、いわゆる中東から入ってくる油の問題だけじゃなくて、日本から出している、例えば緑茶とか牛肉といった輸出の有望株ですね。

これは止まってしまうということについての懸念もありますので、ぜひ今おっしゃっていただいた対策を一層強化していただきたいというふうに思っております。

質疑者 庄子賢一

そこで、食料安定供給に懸念が広がっている中でもありますので、リンとか塩化カリのことについてもここで伺っておきたいんですけれども。

令和4年、経済安全保障推進法が成立をいたしまして、肥料が特定重要物資に指定をされました。

今現状、リンそして塩化カリについては、年間需要量の何割程度備蓄をされているか伺います。

政府参考人 山口農産局長

山口農産局長、お答え申し上げます。

肥料の備蓄水準につきましては、令和3年に中国から原料輸出が予期せず止まり、原料供給国としては、湾区間最も遠方にあるモロッコから緊急な調達を行った際に、発注から湾区に到着まで2.5ヶ月を要したこと、備蓄原料の品質を維持し得る期間であることを踏まえまして、年間需要量の3ヶ月という形で設定しているところでございます。

質疑者 庄子賢一

庄子君。

それで十分かどうかという評価については、この場ではしませんけれども、令和4年に作ったものでありますので、今の国際情勢に鑑みて、柔軟な対応もぜひお願いをしたいということだけは申し上げておきたいというふうに思います。

次に、農地の集積集約の課題について伺いたいと思います。

農地の集積ということを伺いに当たっては、地域計画の策定状況、これを確認をさせていただきます。

25年4月時点で1,615市町村、18,894地区で策定がされています。

課題はこの計画区域内の農用地など、422万2千ヘクタールのうち、将来の受け手が位置づけられていない農地が、32%を占めているという実態でございます。

この地域計画の現状について、大臣の所見を伺いたいと思います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

お答え申し上げます。

この地域計画は、さまざまな人間関係がある中で、地域の多くの関係者の意見を調整する必要があり、難しい作業であるということが現実であろうというふうに思います。

ですので、現時点では将来の地域農業の姿を明らかにするまでは……。

委員長 藤井比早之

藤井委員長。

石井啓一議員、またやはり担い手が明らかに少ないといった地域はどうしたらいいかわからないといった声もあるのも事実だというふうに思っております。

ですので、この地域計画は一度策定して終わりではありません。

農業者の意向を丁寧に把握しながら、地域の本音の話し合いをやはり継続していく。

そしてそれによって完成度を高めていくことが重要であるというふうに考えておりまして、昨年もだいぶ議論をしましたが、農林水産省としてこうした地域計画のブラッシュアップ、これは推進するために、なかなか当事者同士では難しいという課題があれば、我々第三者でありますから、職員が市町村に直接出向いて、現場の課題解決につながる方策を一緒に考えていく取組を展開させていただいておりますし、また、農家負担ゼロの基盤整備事業や地域ぐるみで取り組む農地の集約化の支援、また地域外から担い手を呼び込むための支援などを講じているところでありまして、引き続き一歩一歩前に進むように地域の取組を推進してまいりたいと思います。

質疑者 庄子賢一

庄子君。

やはり大臣がおっしゃるように、本音でぶつけてみたところ、3割、3分の1程度は担い手が見つからないというのが今のありのままの状況の数字なんだろうというふうに思います。

これからのブラッシュアップがとても重要だというふうに思いますが、そうしたことを考えたときに、単に一回できた地図をもうちょっといいものにして担い手を見つけていこうという図面上のやりとりだけではなくて、加工とか直販とか農博とか六次化、スマート農業、こうしたものが立体的にこの地図上に可視化できるように。

この中落の収益構造はどういうものなのかということが見える化できるようにブラッシュアップをしていくということが極めて重要ではないかというふうに思っておりまして、今後の取組について見解を伺いたいと思います。

政府参考人 小林経営局長

小林経営局長。

お答え申し上げます。

御指摘のとおり、地域計画におきまして将来の農地利用の姿を明確にした目標地図を作成するに当たりましては、その前提として地域の話し合いに基づきまして、地域農業の将来像を関係者間で共有しておくということが重要でございます。

例えば、どのような作物を作ってどのように収益を上げるのかといった地域農業の将来の在り方についても、地域計画で明確化していくことの意義は大きいと考えてございます。

実際に、6次産業化でありますとかスマート農業の導入等の方針を明らかにした地域計画も作成されているところでございますが、農林水産省といたしましては、こうした地域農業の将来の在り方が明確化された地域計画が横展開されますように、職員が現場に出向くなど、都道府県とともに市町村による地域計画のブラッシュアップをサポートするほか、地域計画で明確化された地域農業の将来の在り方の実現に向けまして、産地づくり等の各種補助事業の支援も講じているところでございます。

質疑者 庄子賢一

庄子君。

ブラッシュアップがとても大事なんですが、それを主導していく市町村、自治体には本当に人材が不足しています。

今、最後にちらっとおっしゃっていただいた農水省ももちろんだし、県もバックアップということなんですが、広域自治体の県の役割って結構これから大きくなっていくと思いますよ。

市町村に任せておくと、本当にやりたいブラッシュアップができない、あまりいい計画にアップデートできないということを招いてしまいますので、ぜひ県も巻き込んで、しっかりと対応をお願いしたいというふうに思っています。

農地の集積ということについて申し上げると、従来目標にしてきた80%は、まだ旗を下ろしていない。

堅持はしている。

ですが、30年度までに70%ということで、比較的現実的な目標値を引き直したわけでございます。

今、直近の集積率は61.5%でありますので、30年度、30年までに70%というのは、低いようで実は高いハードルとも言えるかというふうに思っておりまして、このラストワンマイルというべきこの集積の推進、これについてどういうふうに取り組んでいくか、具体的に伺いたいと思います。

政府参考人 小林経営局長

小林経営局長、お答え申し上げます。

食料・農業・農村基本計画におきまして、2030年までに認定農地集積率7割を目指すこととしております。

この目標達成に向けましては、地域計画のブラッシュアップ、これは鍵になると考えておりまして、地域の農業者の意向を丁寧に把握して、現況地図をもとに地域での話し合いを進め、将来の農地利用の姿を一筆ごとに明確にして、目標地図に落とし込んでいく。

こういった取組が不可欠だと考えてございます。

こうした取組が現場で進むように、農林水産省の職員が市町村に直接出向き、現場の課題解決につながる方策を一緒に考えていくなど、国や都道府県としても地域計画のブラッシュアップをサポートするとともに、こうした地域計画に沿って地域ぐるみで取り組む農地の集約化の支援等を行うことにより、基本計画で掲げた目標の達成。

質疑者 庄子賢一

庄子賢一君。

農水省の職員の皆さんに出向いていただくとしても、約1万9000計画あるわけですので、全部をカバーすることは当然できないわけですから、そういう意味でいうと、中間管理機構、農地バンクの役割は極めて重要になってくるというふうに認識をしておりまして、この農地バンクの役割なんですけれども、これまでは、どちらかというと、かなりと言ってもいいと思うんですが、手続きが煩雑、スピード感がないということで、利用率は上がらない、決して評判がいいバンクではありませんでした。

しかし、ここが軸にならないと集約化、集積化とか進んでいかないのは明らかなんで、この農地バンクに対する体制の強化、あるいは権限の強化等については、今どのように考えているか伺いたいと思います。

答弁者 根本幸典

根本副大臣。

質問ありがとうございます。

農地の集積・集約化については、将来の農地利用の姿を明確にした地域計画を策定する市町村と、地域計画に基づいて農地の権利移転を行う農地バンクが連携して推進していくことが重要であり、農地バンクは集約化を目指す地域計画の実現に向けて、農地を積極的に借り入れ、担い手に再分配する機能を十分に発揮する役割が期待されているところであります。

このため、農水省といたしましては、人件費を含めた農地バンクの運営費に対する支援、それから農地バンクの農地相談員の現場活動に対する支援、そして農地バンクが農地を借り入れ、受け手に貸し付けるまでの間の農地の保全管理に対する支援、こういったものを措置しているほか、事務の効率化に向けたシステム導入の支援等を講じて、引き続き農地バンクの機能が発揮できるよう、しっかりサポートしてまいりたいと考えております。

委員長 藤井比早之

藤井比早之委員長

質疑者 庄子賢一

庄子君。

庄子賢一委員従いまして、地域計画づくりに農水省の皆さんが入り込むということももちろん重要ですが、農地バンクがどれぐらい機能的に動いているかということについて、しっかり現場に入っていただいて指導をしていただくということも、今の御答弁を聞いていてそっちも大事だなと感じました。

ぜひ御検討いただいた上で、バンクが果たす役割、期待される役割が大きいという今の趣旨でしたので、その期待されている役割をちゃんと果たせるように、ぜひ振興管理を含めてお願い申し上げたいと思っております。

この問題の最後に、集積と集約ということについて。

似ている言葉なんですが、全然実は意味合いが違っている部分があって、いわゆる集積率というのは、耕地面積を担い手が利用している面積で割って100をかけた数字です。

面的につながった集約化率ではもちろんありません。

担い手が利用している農地のうち、所有している農地は120万ヘクタールで、賃借農地が110万ヘクタールでございますので、他の農家が耕作できなくなった農地を飛び地のまま使っているという実態だと言えると思います。

集積ではなくて集約していかないと、基幹的農業従事者がどんどん減っていく我が国の農業の中においては、食料の安定供給に本当に懸念を抱くしかないと思っておりまして、農地の集約ということが極めて大事な一丁目一番地だと思っておりますので、この取組について伺っておきたいと思います。

答弁者 根本幸典

根本幸典副大臣ご質問ありがとうございます。

今、委員がご指摘があったとおり、今後担い手の生産性を高めていくためには、担い手が分散した農地をそのまま引き受けるのではなくて、農地を集約化し、担い手が一段のまとまった農地を利用できるようにすることが不可欠だと考えております。

農地の集約化につきましては、まずは地域計画のブラッシュアップを通じて出し手と受け手の意向を把握しながら、地域で話し合い、集約化に向けた将来の農地利用の姿を一筆ごとに明確化していくこと。

それから地域計画に基づき、農地バンクが借り入れた農地を集約化して担い手に再分配することにより進めていくこととしております。

このため農林水産省……。

委員長 藤井比早之

藤井比早之委員長

質疑者 庄子賢一

庄子賢一君。

庄子賢一委員これは非常に大事な問題だと思っていますので、引き続き議論をさせていただきたいと思いますが、集積化、集積率といった言葉の陰で集約できていないという実態をもっともっと掘り起こして、ここを進めなきゃいけない。

農地バンクという言葉が今の御答弁にも何回も出てきているとおり大事なプレイヤーなので、そこの体制強化と、あるいは権限についてもぜひこれから研究をさせていただきたいと思っておりまして、議論を続けさせていただきたいと思っています。

もう一点は農泊の推進についてです。

農泊というと、いわゆる農林水産業の主要事業ではありませんので、そう高いポジションではありませんが、しかしこの農泊の推進というのは、農村地域の持続、農村の保持という点から見ると、非常に重要な役割を果たしております。

大臣もそうですが、東北地方には、例えばインバウンドを呼び込みたいと言っても、京都や奈良のような寺社仏閣があるわけでもなく、ディズニーのような大きなテーマパークがあるわけでもありません。

同じように勝負しろと言われても難しい。

けれど、日本の中山間地域には、それらにない資源があり、価値がありますので、農泊というのは、これからインバウンド、あるいは日本人でもいいんですが、観光客、関係人口を伸ばしていくためには重要なファクターだと思っていて、力を入れて取り組んでいく必要があるんじゃないかなと思っています。

イタリア発祥のアルベルゴ・ディフーゾに代表されるように、地域それ自体が一つのホテル、宿といった発想の中で、海外からの旅行客を呼び込んで成功している実例もございます。

日本では長崎県の平戸市、あるいは私の地元宮城県の蔵王町、こういったところが、こうした取組で成果を出しつつございます。

まず、農泊が持っている農村振興、あるいは農家の所得向上といった可能性につきまして、政府の認識を伺いたいと思います。

答弁者 広瀬建

広瀬建政務官はい、ありがとうございます。

農泊は農林漁業者、宿泊飲食業者など地域の多様な関係者が連携して地域一体で実施する取組であります。

これ、御案内のとおり観光にとどまらない地域全体への効果が大いに期待されると思っております。

具体的なポイントを申しますと、農村漁村への長時間の滞在と消費を促すことにより、農村漁村における仕事を作り出し、持続的な収益を確保して地域に雇用を生み出す……。

農林漁業者にとっても、宿泊施設や飲食店等への食材の提供や農林漁業体験等の役割を担うことを通じて、農外所得も含めた所得向上に資すること。

加えて、地域への貢献意欲がある人材など、多様な関係人口を呼び込むことを通じて、地域づくりに参画するものの裾野の拡大にもつながること等の可能性があると考えております。

引き続き、農博に取り組みたい地域を後押しして、農村地域の振興や農家の所得向上につなげてまいりたいと思っております。

質疑者 庄子賢一

庄子君。

ありがとうございます。

総務省が今検討を進めております「ふるさと住民登録制度」とのリンクについてお尋ねをさせていただきたいんですけれども、来年度の後半ぐらいを今想定をしているようですが、1人の国民が10の自治体にふるさと住民として登録ができると。

そして、いわゆるその地域のイベント、お祭り、祭事に自分も運営側になってその地域を盛り上げていこうと、1人の国民が10の市町村まで登録が可能だという今プランだそうでございますけれども、このふるさと住民登録制度の取組というのは、非常に農林水産業にとっても、農村地域の振興という意味で非常に重要ではないかなというふうに思っておりまして、この農博への誘客にもつながってまいりますから、ぜひこれは総務省ともよく情報交換をしていただきながら、この登録制度を活用した農博の一層の推進、あるいは農林水産地域の関係人口の増加、こういったものにぜひつなげていっていただきたいこう思いますが、取組について伺いたいと思います。

政府参考人 松本農村振興局長

松本農村振興局長、お答えいたします。

農博地域を訪れる方々の中には、単なる観光客だけではなく、地域への貢献意欲これを持っておられる方が多数おられます。

また、農山漁村の課題解決に取り組みたいという企業の方、民間企業の方だともおられます。

このような多様な関係人口が生まれてきており、こうした方々の拡大・定着を図る上におきまして、ふるさと住民登録制度は有効なツールであると、このように考えております。

今後、農博地域の取組事例や、意向についての情報収集を行います。

総務省とも連携をしながら、ふるさと住民登録制度の活用を含め、関係人口の呼び込みに意欲を有する農博地域への支援策について、検討を進めてまいりたい。

このように考えております。

以上。

質疑者 庄子賢一

庄子君。

ありがとうございます。

これ、最後の質問にさせていただきますが、大臣が冒頭所信の中でも、この農博について、関係省庁と連携協力というふうにお話をしていただきました。

私も全く同じ考えでございます。

農博、あるいは農業村博と言ってもいいかもしれませんが、これは国の戦略として、ぜひ捉えるべきだというふうに思っておりまして、農水省のみならず、観光庁、総務省、文化庁、環境省といった関係省庁の常設の連絡会議、あるいは協議会、こういったものを設置して、国家プランとして取り組んでいっていただきたいなと、そんなふうに思います。

農村振興は農水省、地域振興は総務省、文化財や研究については文化庁、あるいは国立公園は環境省、教育旅行については文科省。

これまではバラバラにこうしたものが地域振興で進んできてしまっていて、力が集約できていなかったというふうに思っています。

本来ならば私は、「農業村博推進基本法」でもつくって、しっかり予算をつけて取り組んでいってほしいなというふうに思っておりますが、一足飛びにそこまでは行きませんので、関係省庁連絡会、まずはここから組成していただいて、司令塔を明確にし、強化をしていただきたいこう思いますが、農水省の見解をお尋ねいたします。

政府参考人 松本農村振興局長

松本農村振興局長、お答えいたします。

農博につきましては、先ほど政務官からの御答弁にもございましたように、農山漁村の収益を確保し、雇用を生み出すとともに、農林漁業者の所得の向上、生産現場への理解醸成にもつながることから、農村振興のための重要な取組と考えております。

また、農博地域への誘客促進に対しましては、交通ネットワーク機能の強化など、政府横断的な取組が必要であることから、こうした諸課題につきましては、農博の振興に限らない地方誘客の推進に向けた共通課題であることから、農林水産大臣も参画されておられます観光立国推進閣僚会議等の場を通じまして、観光庁をはじめとした関係省庁との連携強化をしながら、施策の推進に取り組んでまいりたい。

このように考えております。

質疑者 庄子賢一

庄子君。

ありがとうございました。

終わります。

関健一郎 (日本維新の会) 15発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

次に関健一郎君。

関君。

質疑者 関健一郎

日本維新の会、関健一郎です。

委員長におかれましては、質問の機会をいただきましてありがとうございます。

また大臣におかれましては、改めましての就任、祝意を申し上げます。

先ほど大臣のお話の中で、実は私、中山間地での米農家2年生なんですけれども、大臣のご発言の中で、中山間地域といえども多様に全く違う、問題意識もどういうモチベーションかも全く違います。

農水大臣のトップがそういう姿勢であることに心から敬意を表しますし、また私も見習って現場をしっかり見ていきたいと思います。

それでは早速質問に移らせていただきます。

先の委員の方からも同様の質問がありましたが、改めて伺わせていただきます。

ホルムズ海峡が封鎖をされています。

私の現場の声からも、今後何週間かしたら上がっていくんじゃないかという不安とか、タコを取っている若い漁師さんなんかも上がっちゃうんじゃないかという不安を抱いていたり、やはり先見通せない不安感というのは現場でも広がりつつあります。

農水大臣として、これを注視していくというのは言うまでもないと思いますが、どういうふうに対応していくか、改めて御所感を伺います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

はい、御質問ありがとうございます。

まずこの中東情勢ですね、大変緊迫しておりますし、日々刻々と状況も変わっている。

そしてまたそれに応じる形で原油の相場もかなり動いているということについて、我々1日1日、1時間1時間しっかり見ていかなければならないというふうに思います。

そういう中で、特に国内の農林漁業者の皆さんに資材の観点で様々な影響が生じ得るというふうに思っておりますから、そうした場合に万全の対策を講じる、その体制整備をしっかりと省内でも取らせていただきたいと思います。

また同時に輸出ですね、中東に輸出をしている事業者の皆さんも影響が生じるかというふうに思いますので、そうした観点でもしっかり状況を注視させていただいて、いろいろな相談に乗っていきたいというふうに思っております。

質疑者 関健一郎

関君。

ありがとうございます。

やはり目先の見通せない不安というのは、生産者の皆様、そして輸出の関係の方々も持っておられますので、その注視という姿勢を改めて明確にしていただきました。

ありがとうございます。

このような国際情勢が不安定な中で、高市総理も鈴木大臣もおっしゃっておられますが、食料安全保障を確保することについての重要性を繰り返し述べておられます。

この危機意識を共有するものとして質問をさせていただきます。

台湾から九州にかけての南西諸島、我が国の食料供給の生命線でもあります。

戦後、最も不安定な状況という危機意識も、自由民主党と日本維新の会の中で共有できているところであります。

そして食料自給率が38%という低い日本にとっては、そのシーレーンが破壊されるなど輸入が止まってしまった時の食料安全保障の確保は急務です。

そこで我が国の主食であるお米について質問をさせていただきます。

米に関して需要に応じた生産をするというご発言がありました。

現状の需要に応じた生産で輸入が途絶えた場合、日本人が飢えない食料の供給をすることが可能なのか、私は懸念を感じています。

国内の需要はおおむね700万トン。

そして転作されている水田も含めてフルに食料用米が生産されれば、900万トンから1000万トンになると理解をしています。

そこで我が国の水田をフル活用して主食用米の生産を行って、国内需要の余剰分については輸出をしていく。

そして万が一有事が発生した際には、その輸出分を国内消費に回していくということに関して、食料安全保障、この戦後最も不透明な食料安全保障を実現するという段において最適な手段の一つと考えますが、見解を伺います。

政府参考人 山口農産局長

山口農産局長、お答え申し上げます。

委員ご指摘のとおり、米につきましては、輸出を中核として需要の拡大を図りつつ、国内の供給力を強化していくということが、食料安全保障の確保のために極めて重要な課題になっていると認識しております。

一方、需要がないにもかかわらず、単に輸出用の生産を拡大すれば、販売できなかった米が国内で供給され、結果的に供給過剰になる。

その結果として米価が生産者の再生産や再投資が困難な状況まで低下するという懸念も一方であるところでございます。

こうした観点を踏まえまして、まずは政府自らが輸出促進や米粉の消費拡大などの国内外の需要の創出を図って、米のマーケットを拡大していく。

その上で、米のマーケットに見合った形で、国内主食用、輸出用、米加工など、多様な米の増産を進めていくことで、必要な水田を維持しまして、食料安全保障の強化を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

質疑者 関健一郎

関君。

ありがとうございます。

ちょっと関連で質問をさせて、あ、質問というか、お話をさせていただきますが、「需要がないにもかかわらず」というご発言がありました。

今おっしゃるとおり、需要の喪失に海外で苦しんでおられるということは認識をしていますし、私もその需要創出の取組に関しては、もう全力で背中を押したい心境です。

その上で、この世界の小麦とか大豆、とうもろこしに比べて、米の市場というのは極めて脆弱で、量が少ない市場でもあります。

具体的に言えば、インドが世界一の輸出国ですけれども、自分の国のちょっとした生産量のアップダウンで輸出を止めてしまうとか、そういうことがあるわけです。

ですから潜在的に、もちろんジャポニカとインディカという差はありますけれども、世界全体として米の潜在的な需要というのは多いというふうに私は考えていますし、世界データがそれを示していると思います。

ですから、さらにより多くの、広く日本の米の潜在的需要を広く発掘をしていくことを強く期待をしていきます。

そして、これは関連なんですけど、需要の創出に関して、これはずっと私が20年前に農水省を担当したときから、皆さんがご努力されていることだと思いますが、「今回は違うぞ」と、需要創出に向けて特段の思いがあるということがあれば、ぜひご発言ください。

政府参考人 山口農産局長

山口農産局長。

お答え申し上げます。

食料・農業・農村基本計画におきまして、米、パックご飯、米粉、米粉製品の輸出、これを2030年に35.3万トン、922億円とする目標を掲げているところでございます。

現時点で2025年度で約4.8万トン、金額ベースでいうと160億というようなところでございますので、意欲的に我々も取り組んでまいりたいというふうに考えております。

この間も直近5年間でいきますと、約2.3倍、金額ベースだと2.6倍、輸出を拡大しておりまして、この背景には海外における日本食レストランなどの増加に伴う需要の拡大があるものというふうに認識しております。

この35万トン、922億という、2030年目標の達成に向けまして、日系に加えまして、現地系のスーパー、レストランなど、新しい販路の開拓、あるいはグルテンフリーの米粉、有機米、米加工品など、付加価値を持つ商品のプロモーション強化、こういうことを一生懸命取り組んでまいりたいというふうに考えております。

大臣からも、大臣のイニシアティブで農林水産省内に設置した農林水産行政の戦略本部の中に「米の需要創造ワーキンググループ」というのを設置していただいておりまして、ここで輸出を含めた米の新しい需要開拓の方策につきまして、検討しているところでございます。

ちょっと答弁が長くなって恐縮なんですが、例えばアメリカにおきまして、米粉製品の日本の独自の技術を生かした商品の訴求ですとか、あるいはアメリカでも人材不足、人件費高騰の背景に、外食、中食のオペレーションの簡素化、効率化、こういったニーズがあるので、冷凍おにぎりや冷凍ずしといったところの商機も拡大しているというふうに考えておりますので、こうした商流の構築に向きまして、事業者と連携した取り組みを進めてまいりたいと。

質疑者 関健一郎

石井啓一君。

ありがとうございます。

今ご指摘、ご説明いただきましたけれども、やはりオーガニック寿司米とか、あとはおにぎり含め、日本米の潜在需要というのはどんどん増えていて、私、この前ちょっとバングラデシュに行ったんですけれども、どちらかというと彼らが好きなのは長いお米なんですけれども、やはりだんだん所得が上がってくると、やはり日本の米が食べたい。

スーパーにこんなカメみたいな容器で売っているんですけれども、街中の所得が高い街になると、日本米が大きく幅を占めていて、所得が上がってくると、おそらく日本米のチャンス、ジャポニカ米、日本の米のチャンスというのは、徐々に増えていくんだと思います。

そして私も何度も言いますけれども、輸出、需要創出は全力で後押しさせていただきますので、さらなる加速をしていただきたいと思います。

そんな中で、やはり今ご説明いただいた総量という意味では、私が申し上げた「輸出を調整弁として食料安全保障の強化」という意味では、なかなか量的にはつらいのかなという認識があります。

今のままでは、食料安全保障に資するという量では及ばないと思いますが、今後どのように取り組んでいくのか、ご所感を伺います。

政府参考人 山口農産局長

山口農産局長。

お答え申します。

我々、やはり米につきましては、食料安全保障の観点から言っても、国内供給体制の維持というのが当然不可欠な課題だと考えておりますので、まずは先ほど申し上げましたとおり、需要の拡大というのを精一杯図ってまいりたいというふうに考えておりますが、一方でそれを実現するためにも、国内におきては、例えばカリフォルニア米などに……。

質疑者 関健一郎

石井啓一君。

ありがとうございます。

今、お米の水田の話がありました。

改めてお伺いしますけれども、水田、僕もせっかくやるんだからと思って、自分できっちり勉強したり、いろんな人に聞いたりするんですけれども、水田がそもそも持つ能力というのが、改めて素晴らしいものなんだと。

景色ももちろんそうですけれども、水分を貯めておく能力、そんなのもすごいと思いますが、改めて水田がこの国土に果たす役割というのがどういうものがあるのか教えてください。

政府参考人 松本農村振興局長

松本農村振興局長。

お答えいたします。

水田をはじめとしました農地につきましては、農業生産の基盤であり、食料安全保障の確保において重要な役割を果たしますとともに、農地や用水路が多様な生き物の住処となり生物多様性を保全する機能、農地が雨水を一時的に貯留し、下流の洪水を防止する機能、土壌に浸透しました水が地域の自然や生活を支える地下水として蓄えられる機能といった多面的な機能を有し、国民生活、国民経済の安定に重要な役割を果たしている。

このように認識しております。

質疑者 関健一郎

関君。

ありがとうございます。

そういう国土の安全保障としての機能もありますし、また、毎日歩いていく中で、水田が姿を変えていくというのも、日本の季節を感じるという役割もありますし、今回初めて田植えをした時、やっぱり子どもたちがやるわけですけど、初めて。

自分たちでお米が白い状態であると思っている子どもも少なくありませんので、やはり水田というものが子どもたちの身近にあるというのが一つ大きな役割なのかなということを改めて感じました。

そういう意味でも、この日本の水田というのが引き続き次の世代にも継承されていくということがとても大切だと思いますが、大臣に最後お伺いして終わります。

大臣の所信のご発言の中でも、「米の生産を抜本的に向上させずと」御発言がありました。

食料安全保障の観点からも、就業人口について、大規模農家へのさらなる集約化を加速させること、もしくは単収を向上させるための品種改良などの技術支援、具体的なことを行っていくということで、食料安全保障に寄与する、もしくは急激な農業構造の変化にも対応できるような政策を進めていくことが必要ではないかと考えます。

改めて大臣、鈴木大臣の御所見、ご覚悟について意気込みをお願いいたします。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

はい、御質問ありがとうございます。

まず、この農業者が急激に減少していくなどの構造的な変化が予想される中で、米の安定供給体制を維持強化していくためには、生産性の向上、これが不可欠であります。

これは主食用のお米は様々な作り方をしていて、要するに収量を減らして品質を向上させて高く売るというやり方もありますし、要はいっぱい取って、それなりの値段で売るというやり方もあります。

ですから、様々な状況に対応しなければならないのですが、一般論としてこの生産性の向上を申し上げると、農地の大区画化等の基盤整備、農地の集積集約化、そして官民を挙げた多収品種等の普及開発の拡大、そしてスマート農業や直播栽培などの導入定着などの取り組みにより、米の低コスト生産を強力に推進していくこととしておりまして、稲作農家が意欲を持って生産できる環境の整備に注力をし、我が国の食料安全保障の強化に努めてまいりたいというふうに考えております。

大事だというふうに考えているのは、さっき局長の答弁ではちょっと何というかですね、輸出についての気合が感じられませんでしたので、補足をして申し上げますと、やっぱり輸出はですね、さっき先生からバングラデシュのお話がありました。

私たちが思っている以上にマーケットが潜在的にはあるんだというふうに考えておりますが、ただそこに誰がどのようにしてそれをこじ開けていくかということが、まだ大きいところはできておりません。

これまで私たち政務三役の出張も振り返ってみれば、やはり日系の日本産の米を扱っているところを中心に状況を見ていく、もしくは話し合いをしていくということが中心だったのを、これからは政務三役もし海外出張がありましたら、必ずこれまで扱っていないところ、特に現地の資本で大きいところ、そこと交渉をさせていただくということを基本に、気合を入れて結果を出していきたいというふうに思っております。

質疑者 関健一郎

石井君。

大臣ありがとうございました。

私も輸出に関しては課題がたくさん、農水省という意味ではなくて、海外でどう……。

継続して物を売るということの難しさは、多分皆さんが一番感じておられると思います。

やはり日本だったら、スーパーの一番売れるところに何かを置きたかったら、ずっと営業マンがいて「ここを貸してくださいよ」ということをやるわけですね。

そして例えばアジアでも、シンガポールで日本のイチゴがすごい価格で売れるんですと言っても、これ実は継続するというのがめちゃくちゃ難しくて、その時はニュースになるけれども、「じゃあ次の年はどうですか、継続して潤っていますか」となると、なかなか難しい。

おそらく大臣はそのあたりのことを頭に想像されて、今の御発言だったと思います。

おっしゃるとおりで、現地でどうやって一定のロットを継続的に輸出していくかということが、そこは大臣の今の気合の入った御答弁の中の背景にあるんだと思います。

ですので、販路の確保、そして中長期的なコミュニケーションというのが、おそらく輸出の鍵になっていくんだと思います。

私も日本の農産物の輸出を支援する農林水産委員の一員として、しっかり後押しをしていきたいと思います。

終わります。

ありがとうございました。

委員長 藤井比早之

藤井比早之(農林水産委員長)午後1時から委員会を再開することとし、この際休憩いたします。

藤井比早之 (農林水産委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

休憩前に引き続き会議を開きます。

質疑を続行いたします。

村岡敏英 (国民民主党・無所属クラブ) 30発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

藤井比早之委員長:村岡敏英君。

質疑者 村岡敏英

村岡敏英君:村岡君。

秋田県出身、国民民主党の村岡敏英です。

鈴木大臣が就任されてから、農林水産委員会の方では初めての質問ですので、よろしくお願いします。

先週といいますか、日曜日に大臣は秋田に行かれたそうです。

私は予算委員会の地方公聴会で岩手に行っておりました。

岩手に行って地方公聴会で予算委員会のこと、さまざまな質疑をやりとりしたんですが、その中で終わってから、いろんな方が「東北で久しぶりに農林大臣が出たということで、ぜひ農業の点、この東北の農業を頑張っていただきたい」ということを言われましたので、冒頭にお伝えいたします。

そして秋田に行っていただいたのが、秋田も県北が非常に豪雪でありました。

農業被害があり、果樹を中心に大きな被害となりました。

大臣、視察していただいて、豪雪地帯の果樹の被害の状況はどうだったでしょうか。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

鈴木憲和大臣:はい、ご質問ありがとうございます。

まず、今回の大雪の被害に遭われた全ての方々に、改めてお見舞いを申し上げたいというふうに思います。

一昨日、私は秋田県大館市の梨園、そして青森県黒石市の林檎園にお伺いをさせていただきました。

特に私も生産者の皆さんと現場を確認させていただきましたが、大館においてはこの梨の棚ごと潰れてしまっている現実であったりとか、また大きな幹が左右に裂けてしまっているという現実を目の当たりにしまして、今年の作柄にも当然影響を及ぼすという深刻な被害が生じているということを私自身しっかり認識させていただきました。

質疑者 村岡敏英

村岡敏英君:視察していただいてありがとうございます。

梨園もありますし、また秋田にリンゴ園。

実はこの雪害以外にクマの被害が非常に大きかったんです。

熊に食べられてしまって、そして木も倒されたりしているところもあって、そういう意味では非常に厳しい状況がありますので、引き続きぜひお願いしたいとこういうふうに思っております。

そしてもう一つ、中山間地域の方々とお会いしたと聞いております。

その中で、その方々が大臣から「担い手になっていくには、どのぐらいの所得があれば」ということで、何かお話ししたように聞いているんですけれども、どんな反応だったのか、教えていただければと思います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木憲和大臣:お答え申し上げます。

まず先ほどのこの雪害の被害につきましては、今後対応をしっかりやらせていただきたいというふうに思っております。

特に現場の皆さんから「初めてぐらいの被害が出た」ということで、正直、割れてしまった幹も修復をした方がいいのか、もう改植をした方がいいのかということの判断も難しいものがあるというお話もお伺いしましたので、その辺は専門家を派遣させていただきまして、助言をさせていただきたいと思いますし、改植が必要ということになりましたら、その辺の取り組みについても支援をさせていただきたいと思います。

また、和野市で山間部の集落で農業を営む皆さんと意見交換をさせていただきました。

特に若い生産者の皆さん、GI登録されている和野牛を作っている、短角牛を作っている生産者でありましたけれども、やはり人が極端に少ない中で、斜面における草刈りや水路の維持が大変といったお話を伺ってきました。

彼ら二人とも別に仕事もありまして、要は兼業で地域の農地を維持をしているという私と同世代のお二人でありましたが、やはり人が減る中で、どういうふうにすればもっと管理がしやすくなるのか、ちょっと手を加えればいいのではないかといったような、現場ではどうなのかという踏み込んだ議論をさせていただきまして、実際、これから秋田県の方でも、どういったことを取り組めば、そういう次の世代の皆さんが引き続き、中山間地域の農地をこれからも農業生産できるのかということで議論させていただきたいと考えております。

質疑者 村岡敏英

村岡敏英君:大臣がそういうふうな形で現場に行っていただけるというのは、本当に農業をやっている人たちが励みになりますし、そして中山間地域で兼業をやっている人もたくさんいるんですね。

兼業との収入ということの両方を合わせてということがありますが、しかしその農業が赤字になってまで他の仕事に食い込むと、これはできなくなりますので、その点はぜひ考えてこれからも対策をとっていただきたいとこう思っております。

そして次に、米のコスト指標が出ましたけれども、このコスト指標、どのような価格で出たんでしょうか。

政府参考人 山口農産局長

山口農産局長:お答え申し上げます。

米のコスト指標につきましては、米機構におきまして、昨年12月から生産・流通・販売の各団体の関係者に学識経験者も加わっていただき、精力的に議論を進められ、3月6日に関係者で合意を得たというふうに承知をしています。

各段階の、例えば生産段階のコスト指標は、玄米1トンあたり2万437円から……。

委員長 藤井比早之

藤井比早之委員長:村岡敏英議員。

村岡君。

このコストを出したんですか。

山口農産局長。

政府参考人 山口農産局長

お答え申し上げます。

このコスト資料につきましては、なるべくコストを見える化して、それに基づいて取引を進めていただこうという趣旨で、食品産業競争力強化法に基づきまして、我々として設けたものでございまして、これを議論をして作られたということでございます。

質疑者 村岡敏英

村岡君。

コスト割れを回避する指標だということで、これを作り上げたと思います。

今までなかったわけですから、大変大切な指標だと思います。

そこで大臣にお聞きしたいんです。

前の石破総理のときには「増産」という言葉がありました。

今、鈴木大臣になって「需要に応じた」と。

これは大臣の所信とかそういう形にも現れています。

この農家にとって、このメッセージが混乱していないかということが心配なわけです。

そして大臣も見られていると思いますけど、日経の社説で「米農家の生産努力を抑える食料崩壊性」という記事を見られたかどうかわかりませんが、日経新聞なんです。

農業新聞ではありません。

そこに書いてあるの中で、この備蓄のことを書いてあるんですけれども。

備蓄、今35万トンですか。

そういう状況で100万トンまでは積み増しすると思いますが、日経新聞がですね、「増産」というときに、これ海外に輸出すると言っても、なかなか簡単に伸びていかない。

そういう意味では、今生産できる人たちに「需要に応じて」と抑えるんじゃなくて、生産能力がある地域にはある程度作ってもらう。

その時のこの需要の部分は備蓄でもできるんじゃないかと。

備蓄を増やすべきじゃないかと。

将来、農業者が少なくなっていく。

そして農地を守って生産していかれる方が少なくなる。

その時のために、「増産」というメッセージの中であまり「需要」を言うと、どんどん生産意欲がなくなるんじゃないかということが、この日経新聞に書かれています。

そしてその中で、結果として農家がいなくなると消費者も困る。

そしてさらには生産者もいなくなる。

日本全体が主食がなくなって困ると。

だから今、農林水産省が主食の米を守るというところの中の部分のメッセージがぶれているのは良くないんじゃないかということが書かれていますけれども、大臣はどう思われるでしょうか。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

まず村岡先生にも御理解をよくいただきたいのは、我々として米については基本計画で2030年に向けて増産をするということで書かれておりますから、その方向性でしっかり進めさせていただきます。

しかし、だから重要なことは、米といっても主食用もあれば、もちろん輸出向けもあります。

そして米粉用というのもあるし、餌用のお米もあるし、稲を作るという意味で言うとWCSの畜産の粗飼料になっていくというものもあろうかと思います。

また酒米だって、今回は足りないという事態になっておりますよね。

実は主食用の需要と酒米の需要と米粉用の需要とどうなのかということを、しっかりと我々もメッセージを出しながら、そして生産現場の皆さんにもそれを共有していただきながら、しっかりとそれぞれの需要に応じた生産というのをすることによって、この国全体の水田でお米の生産ができていくということが、私たちが目指すべき方向だというふうに思います。

今、日経の社説でいろいろ書かれている「備蓄を需要として」、要はジャブジャブという言い方がいいかどうかはそこまでは書いていないと思いますが、「買い入れをしたらいいのではないか」ということでありますが、これはもう過去の歴史が証明しておりまして。

過去、昔は食管時代がありました。

その時には政府備蓄が数百万トンまで積み上がるという事態になりました。

行き先のないお米、過剰米を処理するのに数兆円単位の税金を投入しております。

そういった観点から、私たちとしてはその方向性をちょっと取り得ないのではないかというふうに考えております。

質疑者 村岡敏英

村岡君。

委員長。

別にジャブジャブという回答は書いていませんけれども、これは輸出なんですよ。

輸出を進めていくのは、輸出の省令でお金もつけていますけれども、輸出を伸ばしていくのに少し時間がかかると。

その時間がかかるときに生産者がいなくなってしまう可能性があると。

そこを少し考えなければならないと思っています。

そして大臣が言うとおり、主食用米だけじゃなく加工用米であったり、飼料米――少なくなりましたけど飼料米であったり、いろんなことの多様的な業務用米もありますし、そういうメッセージもしっかりと生産者に伝えていただきたいと思っています。

そこでなんですが、先ほど大臣からも言っていただいた酒造好適米。

米価の高騰によって、酒蔵の人たちは非常に困って、非常に高い値段で買って、赤字になっているところもたくさんあります。

そして米も集められないという酒蔵もあります。

日本の国酒でありますから、農産物を輸出していこうというときには、やはりお酒というのはついていくものだと思っているんです。

例えばイタリアやフランスが食材をどんどん世界に売っていったときには、ワインが同時についていきました。

日本酒というものは、同じように日本食を売っていくときについていくものです。

しかし、酒蔵自体が倒れてしまうようでは、当然日本酒の文化が失われてしまう。

去年は地域の戦略の中で酒蔵までお金をつけていただいたということありますけれども、これを簡単に農林省がつけるわけにもいかない。

そうなれば、やはり生産者にしっかりと作っていただくときの補助をしていかなければならないと思っています。

特に酒造好適米は、やはり普通の米よりも特殊な作物でありますし、そして転用ができないということですから、作る人たちも技術を持ち、しっかりと契約栽培をしていかなければならない。

今後、農林省がこの酒造好適米に対してどのような支援を考えているか教えていただければと思います。

答弁者 根本幸典

根本副大臣。

ご質問ありがとうございます。

酒造好適米の生産量は、これまで9万から10万トン程度で推移しておりましたけれども、昨今の米価高騰を受けて、令和7年度産は8万トン程度と、前年産よりも約1割減少する見込みとなっております。

今後、酒造好適米の安定的な生産供給を図るためには、酒米の生産者と酒造業者との長期安定的な取引を進めていくことが重要であるというふうに考えております。

このため農林水産省では、これまで生産者団体と酒造組合の情報交換の場を設け、両者の連携強化を図ってきたところでありますが、これに加え令和8年度予算において、新たに酒米農家に対しても酒造業者との取引を支援することとしたところであります。

さらに、輸出用の日本酒の原材料を含む新市場開拓用米については、その生産拡大を図るため、最大10アール当たり4万円を支援をしているところであります。

日本酒は海外でも非常に人気の高いことから、酒造好適米の安定的な生産供給が図れるよう、その作付け状況も注視しつつ、農林水産省においてもしっかりと産地と業界を後押ししてまいりたい、このように考えているところであります。

質疑者 村岡敏英

村岡君。

農家の方々も、この10アール当たり3万円というのは非常に一定の評価をされています。

しかし、「他の好適米4万円より低いんじゃないか」という、まだまだそういうこともお聞きしますので、やはり特殊な酒造好適米で他に転用できないということですから、ぜひ日本のユネスコ文化でもあり、日本の食材を売るためには日本酒輸出、これを進めていく上にも大切な酒造好適米に対して、農林省が一層の応援をお願いしたいと、このように思っております。

次に、今、構造改善を進めていくという中で、共同利用施設の再編、合理化、これに係る支援を充実させるということで進めています。

今、全国でどのぐらいの共同利用施設の再編で、採択したものあれば、採択していないのもあると思いますが、どのぐらいの申し込みが来ているのでしょうか。

政府参考人 山口農産局長

山口農産局長。

お答え申し上げます。

共同利用施設の再編・合理化支援につきましては、昨年12月までに234施設の再編などを伴う事業計画を承認したところでございます。

今回の令和7年度補正予算に係る第1回の要望調査では、昨年と同時期と比べ約3倍の100件を超える事業申請が届いているところでございまして、現在速やかな事業実施に向けて申請内容への審査を行っているところでございます。

質疑者 村岡敏英

村岡君。

大変充実して、50%ではなく、県や市町村が出せば60%、あとさらにいろいろなことを検討されているということで、それが県の発展にもつながるということも農林省の方から言っていただきながら、県市もお金をしっかり出していただくようなことをやっていただきたいと思いますが、大臣から一言。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

要するに都道府県に上乗せ支援をお願いするということだというふうに思いますが、今回の措置の中では、都道府県もしくは市町村が上乗せでやっていただいた場合は、地方債措置も有利なものをしっかりとやるということになっておりますから、そういったことも周知徹底を図って、現場の基盤が底抜けしないように我々努力させていただきます。

質疑者 村岡敏英

村岡君。

ぜひ進めてください。

5年間の集中的な構造改善を進めるというところの一番の肝だと思っていますので、ぜひお願いしたいとこのように思っております。

次に、これもちょっと秋田の話題なんですが、秋田でスマート農業を地方創生交付金事業によって、2021年から5年間、事業費16億円をかけて、スマート農業の技術開発ということをやりました。

順天町の衛星の導きを使った農業用のドローンを組み合わせたスマート農業をやろうということで、実証実験をやったわけです。

この実証実験自体は農林省直ではないとは思いますが、そのいろんな実証実験の結果を受けて、農林省はこのスマート農業というのはどのように進めていくつもりなのか、お答え願えればと思います。

答弁者 根本幸典

根本副大臣。

ご質問ありがとうございます。

農業者の減少、高齢化が進む中、生産性を向上させ、食料の安定供給を図っていくためには、先生ご指摘のスマート農業の推進が不可欠だというふうに考えております。

先ほど先生からご指摘のありました秋田県下において、産学官連携のもと、令和3年度から今年度までの5か年間、地方創生交付金を活用し、県下の様々な類型にスマート農業技術を導入して効果的な利用方法や経営分析などを行う大規模な実証事業が展開されていることは承知しているところであります。

その中でご紹介がありましたドローンで水田直播を行う実証実験。

準天頂衛星「みちびき」を活用し、高精度に飛行ルートを制御したドローン直播を行う技術が、体系的に制御され、普及され、マニュアル化されていると、こういうふうに認識しております。

農林水産省におきましても、規模拡大のボトルネックになる春作業を省力化するドローン直播は重要な技術と考えており、その目標面積は定めておりませんが、こういったことをしっかりとやっていくということが大事だと思いますし、横展開ということも含めてしっかりとやっていく、そのことに期待をしているというところであります。

質疑者 村岡敏英

村岡君。

このドローンを使って種をまいたりするのを聞いてみますと、今までは数メートル単位で誤差が生じていたそうなんですが、この実証実験によって数センチまで縮小したそうです。

そうなると相当コストが下がってくるんですね。

先ほどの米のコスト指標なんかという部分では、コストを下げることも非常に大事なんで、ぜひこれは農林省、さまざまなところで多分この実験ってやっていると思うんですが、それを取り入れてほしいと思っています。

その中で先ほど話の中で出てきた直播なんですけれども、どのぐらいまで進んでいるという認識でしょうか。

政府参考人 山口農産局長

山口農産局長。

お答え申し上げます。

水田園の直播栽培につきましては、委員ご指摘のとおり、省力化に向けて非常に大切な技術になっているというふうに承知をしております。

令和3年から5年で、ちょっと古いデータでございますが、全国で約3.9万ヘクタールの取組が進められておりまして、全水田作地面積の約3%という形になってございます。

質疑者 村岡敏英

村岡君。

大臣、そこでなんですけれども、全国ですね、この直播や、また慣行直播まで挑戦している人たち、こういう方々ですね、いろんな技術やノウハウを持っていると思う。

また、失敗したこともいっぱいあると思うんです。

これ、ぜひ、その知見をですね、大臣、全国からですね、この直播に挑戦している人たちを集めて、それが一緒に他の地域がそれを参考にできるような、こういうのを何か作っていただきたいと思っているんですが。

秋田の直播の人といっても、自分だけで苦しんでいる人が結構いるんです。

やっぱりそういうのをぜひ農林省の方で作っていただきたいとこういうふうに思っておりますが、どうでしょうか。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

実証された技術や作成されたマニュアルも含めまして、さまざまな技術の導入の実例について情報収集するとともに、このスマート農業技術については早期実装に向けて、令和7年度補正予算や令和8年度当初予算でスマート農業機械技術を導入し、栽培体系の転換を行う取組を支援することとしております。

引き続き、今先生からご指摘のあった全国の皆さんと情報共有を図ってということも含めて、地方自治体、官民の研究開発機関などとしっかりと連携をさせていただいて、このスマート農業技術の普及を推進してまいりたいというふうに思います。

質疑者 村岡敏英

村岡君。

是非、直播に挑戦する人たちの中で、今20年あって成功している人もいれば、4、5年目で大失敗したという人たちもいるんです。

でもなかなか技術が共有されていないんで、農林水産省が主導でやっていただき、コストを下げていくというところに、一番これは活用されるべきだと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

そこで次の質問なんですが、予算委員会で高市総理にお聞きしました。

食料自給率100%。

これはもう国として、私が例で挙げたのが、フランスの元ドゴール大統領が。

石井啓一議員、作物全般をぜひ伸ばしていきたいとこういうふうに言っておりましたが、大臣はこの食料自給率、今5年加速で100%ということは私も考えておりませんが、どういうところを伸ばしてこの自給率を上げていきたいという方針を持っているのか教えていただければと思います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

村岡敏英(国民民主党・無所属クラブ):ありがとうございます。

まず、今、食料・農業・農村基本計画で、自給率をしっかりと上げていくという目標を立てておりますので、それを実現することが、この100%に向けた第1歩目かというふうに思っております。

その中で、やはり我々はこれから農業者が少しずつ減るわけですから、やはり生産性を高めていくということ、要するに単位あたりの収穫量をできるだけ多く取れるものは多く取っていくということが基本かというふうに思っています。

それと同時に、お米について、これカロリーが高いといえばお米は当然高いですから、輸出がしっかりと伸びていけば、その分は国内の自給率ということに換算されますので、そうしたことを併せてやらせていただきたいというふうに考えております。

質疑者 村岡敏英

村岡君:大臣、それともう一つ、米の口頭によって飼料用米が非常に減りましたけれども、飼料用米に関してはどのように農林水産省では考えていらっしゃるんでしょうか。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣:この餌の自給率、これも実は大変大事だというふうに思っていまして、今2023年度27%なんですが、この基本計画の目標では2030年度に28%に引き上げると。

これ1%だけなんですけど、まずそこを餌でやろうということで努力をしております。

そうすると結果として食料自給率は0.2%向上ということになります。

この中で様々な餌があるわけなんですが、まず目標達成に向けまして、国産飼料の生産利用の拡大を図るために、これまでの装置の整備改良や構築連携の推進などに取り組んできたところでありまして、これらを引き続きやっていきたいというふうに思います。

また餌米についてもこれは同様でして、特に餌米を使うことによって肉質が良くなるとか、付加価値を向上できて販売することができているという畜産農家がたくさんおりますので、そうして皆さんとの結びつきをしっかりと深めて、今回、主食用の口頭に伴ってかなり面積が減ってしまいました。

こうしたこともなるべく避けられるようなことが必要かというふうに考えております。

質疑者 村岡敏英

村岡君:ぜひこの飼料用の作物というのは大切だと思っております。

海外の人から驚かれているのが、飼料用の草まで輸入していると日本は。

これはやっぱりちょっと自給率が上がっていくためには避けなければならないと思ってますので、ぜひ進めていただければと思います。

そして最後に、大臣も今なんか花粉症になっているような。

角田秀穂議員が力強い言葉を言って、予算委員会で拍手が起きたというようなことがありました。

花粉症に知見が深い大臣がどのように考えられているか教えていただければと思います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣:はい、ご質問ありがとうございます。

私も小さい頃から、今思い返せば花粉症だったんだなというふうに思いますし、うちの家族も、子どもも含めて花粉症に苦しめられている当事者でございます。

令和5年5月に取りまとめられたこの花粉症対策の全体像におきまして、令和15年度までにまず花粉症発生源となる杉の人工林を約2割減少させる目標を掲げて、同年10月に策定をした「花粉症対策初期集中対応パッケージ」に基づきまして、杉人工林の伐採・植え替えなどを5万ヘクタールから7万ヘクタールに加速をすべく、総合的な対策を推進しているところであります。

具体的には、都道府県により県庁所在地周辺の約100万ヘクタールを杉人工林伐採重点区域に設定をしております。

この杉材の木造住宅への利用促進、耐火構造の技術開発等により杉材の需要を拡大しつつ、同区域における伐採・植え替えを推進をしております。

加えて、花粉の少ない杉苗木の生産にも力を入れておりまして、令和6年度事業で原種苗木を増産する施設整備を完了するなどにより、杉の苗木生産全体に占める花粉の少ない苗木の割合が、10年前は1割に過ぎませんでしたが、今6割まで増加をしてきております。

引き続き、ただ全部切ればいいという話じゃなくて、ちゃんと使ってもらわなければなりませんので、それで植え替えは少ないものにしていくというのをしっかりと取り組んで、花粉症を少しでも緩和できるように努力させていただきます。

質疑者 村岡敏英

村岡君:もう時間が来ましたので終わりますけど、三千万人の方が苦しんでいるということなんで、ぜひお願いしたいと思います。

杉は、北杉も三大美林ですので、ぜひ活用していただければと思います。

これで質問を終わります。

ありがとうございました。

林拓海 (チームみらい) 26発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

次に林拓海君。

林君。

質疑者 林拓海

チームみらいの林拓海です。

今回初めての委員会質疑となります。

質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。

私は比例東北ブロックから当選をさせていただき、この場で質問をさせていただいております。

鈴木大臣、山形がご地元かと思うんですけれども、私も直近は宮城なんですが、山形でも1年働かせていただいたようなこともありまして、この農林水産業が盛んな東北から、この場で質問の機会をいただけることを嬉しく思っております。

そして、まずもって明日で東日本大震災の発生から15年となります。

震災によって亡くなられた全ての方々に心から哀悼の誠を捧げますとともに、ご遺族の方々や被害に遭われました全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。

その上で質疑に入らせていただきます。

まず、食料安全保障について質問いたします。

我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、食料安全保障の重要性はこれまで以上に、もっともと言っても過言ではないほどに高まっていると考えています。

政府として食料安全保障の重要性をどのように認識しているのか。

特に食料備蓄の位置づけについて、大臣のご認識をお伺いいたします。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

はい、ご質問ありがとうございます。

山形にもいらっしゃったということで、またいろいろご指導、意見交換させていただければと思います。

食料安全保障についてのご質問ですが、やはり世界的な人口増による食料需要の増加、また気候変動による異常気象の頻発化、そして地政学的リスクの高まりなど、我が国の食料安全保障上のリスクが顕在化をする中で、国の責務として食料安全保障の確保を図る必要があると考えております。

このため、一昨年に食料・農業・農村基本法を改正し、食料安全保障の確保を基本理念の柱として位置づけております。

この基本理念を実現するために、国内の農業生産の増大、食料供給力をしっかりとアップしていくということを基本とするとともに、これと合わせまして安定的な輸入及びいざというときの備蓄の確保を図ることを明記したところであります。

今までと違ってかなりリスクが高まってきているのは事実だと思いますので、危機感を持って食料安全保障をしっかり実現させていただきたいと思います。

委員長 藤井比早之

林君。

質疑者 林拓海

ありがとうございます。

いざという時に備えて備蓄をしっかりやっていくというところで答弁いただいたと思います。

ありがとうございます。

では、この食料備蓄に関して、現在どのような品目や量で食料備蓄を行っているのか。

そして、その設定されている品目や量の設定根拠は何なのか。

具体的にどんな事態を想定して備蓄を行っているのかお伺いいたします。

政府参考人 山口農三局長

山口農三局長。

お答え申し上げます。

我が国では、米及び小麦につきまして、備蓄をしているところでございます。

まず、備蓄量につきましては、我が国で調達可能な米につきましては、10年に1度の不作、作況指数0.92程度、通常程度の不作0.94程度が2年続いた場合にも対応可能な水準として、年間消費量の約1.8ヶ月分に当たる100万トン程度を備蓄しているところでございます。

また、輸入が8割を超える小麦につきましては、主要な輸出国、アメリカとかカナダとかオーストラリアになるわけですが、こうしたところで不足の事態、例えばコロナショックとかそういうものが発生し、輸入が途絶した場合に、他の地域から代替輸入に要する期間などを考慮しまして、輸入小麦の需要量の2.3ヶ月分を備蓄しているところでございます。

委員長 藤井比早之

林君。

質疑者 林拓海

ありがとうございます。

現在、米や小麦の備蓄が行われているということを確認できたかと思います。

また、それぞれ備蓄の量が、小麦であれば2.3ヶ月分というところで、米に関しても備蓄をしているというところで確認できたかと思います。

この備蓄をしている、どういう状況で備蓄をしなければならないのかという設定根拠として、天候不順であったり、輸入元からの輸出の途絶というか、輸入の途絶があって代替先の輸入先を探す、そういった時間を確保する意味でもその期間の備蓄がなされているということなのですが、これで足りるのか、その設定で十分なのかというところに考えを及ぼしておりまして。

つまり大規模災害ですとか、あるいは現在、イランやウクライナなど、当初専門家の方でも想定されていなかったような国際紛争など、まさに我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中で、仮に日本への食料輸入自体が長期間途絶するような事態が起こった場合については、どの程度想定されているのか、現状についてお伺いいたします。

政府参考人 星切総括審議官

星切総括審議官。

お答えいたします。

食料に関して申し上げますと、その供給が大幅に不足をし、国民生活や国民経済に影響が生じる事態、こういうものへの対応のために、食料供給困難事態対策法、こちらが措置をされているところでございます。

同法におきましては、食料の輸入が途絶する事態、こちらも含めまして供給減少の要因を問わず、あらゆる可能性を想定をしているというところでございます。

このため、食料安全保障の確保に向け、平時から備蓄の確保や国内生産の増大などを図るとともに、不足の事態におきましては、その兆候発生が見られた段階から、この食料供給困難事態対策法に基づきまして、政府本部を立ち上げ、事態の深刻度に応じて各種の措置を講じる、このようにされているところでございます。

委員長 藤井比早之

林君。

質疑者 林拓海

ありがとうございます。

あらゆる事態を想定して、その兆候が見られた段階で対策本部を設置してということだったかと思います。

これ、まさに何が起こるかわからない状況となると、おっしゃるとおり、あらゆる事態を想定してということになるかと思うのですが、今まさにこの安全保障環境が激変する中で、具体的にこういう事例が、いわゆる国際紛争、あるいは大規模災害、こういったことが起きたときにどの程度の量や、また、備蓄をする食品の品目が米と小麦で十分なのかといったことについても、ぜひ検証シミュレーションについて進めるようにご検討をお願いしたいなというふうに思います。

それでは次の質問に移らせていただきます。

我々チームみらいは最新のテクノロジーを用いて、農林水産業も含めてさまざまなものを前に進めていくということが重要だと考えています。

スマート農業についても非常に重要だというふうにご答弁いただいているかと思うのですが、このスマート農業の現場実装についてお伺いいたします。

まさに今、農業の現場では担い手不足や高齢化が進んでいるという現実は間違いないと思います。

だからこそ、効率化や省力化を進めていくスマート農業の推進というものが極めて重要だと。

政府として、このスマート農業の現場実装を進めていきながら、この営農でまさに担い手不足や高齢化が進んで困っている現場を助けるような、そういった方向性のためにスマート農業が必要な中で、現状政府としてどのような施策を進めているのか、大臣にお伺いいたします。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

はい、ご質問ありがとうございます。

委員からも今説明ありましたけれども、農業者の減少、そして高齢化が進む中で、それでもやはり私たちは生産性を向上させて、食料の安定供給、供給力のアップを図っていかなければならないわけであります。

なので、少ない人数で農産物の生産量を増やしていく必要があります。

また、気候変動によって、これ現場でよく今言われることですけれども、やはり暑くなりすぎて猛暑の中での農作業が大変厳しいものがあるというお話があります。

こうした課題に対応するためには、AI、ロボットなどの新しいテクノロジーの開発普及や、これらの技術の活用促進のための環境整備の推進が不可欠であります。

このため農林水産省では、野菜などの収穫ロボットなどスマート農業技術の開発、そして農業者や農業支援サービス事業者への機械の導入、また、農地の大区画化や情報通信環境などのインフラ整備、これらに対して支援を行ってきており、こうした取組を通じてスマート農業の社会実装を推進してまいりたいというふうに考えております。

委員長 藤井比早之

林君。

質疑者 林拓海

ありがとうございます。

スマート農業について、やはり政府としても重要視をしているというご答弁をいただいたと思います。

そして、スマート農業、まさに今おっしゃっていただいたものも含めて、AIやロボティクスの導入も注目されています。

現状、こうしたAIやロボティクス、さまざま導入されつつある部分があるかと思うんですが、こうした最新技術を活用したスマート農業の現場実装について、特にですね、農地の衛星画像データ、これをAIで分析をして収穫量を予測する技術があるかと思うんですが、これ、国内外でどの程度研究や導入が進んでいるのか、お伺いいたします。

政府参考人 深井統計部長

深井統計部長。

お答えいたします。

海外の場合に人工衛星データ等を活用いたしました農作物の収穫量の把握といたしましては、例えばアメリカでございますと、とうもろこし、綿花、あるいは大豆、小麦で人工衛星データを活用した収量予測の取組が行われていると承知をしております。

我が国におきましては、水稲につきまして、現在では補助において実測調査を行っておりますけれども、将来的には人工衛星データ及びAIを活用して、日本全国全ての圃場を調査する収穫量の算定手法への移行を目指していくということを考えておりまして、それに向けてまず令和8年度から終了予測等の実証研究を開始するという予定でございます。

まだ実用化の時期等は、現時点でお示しできる状況にはございませんけれども、実証研究を進めて、近い将来に実用化できるように進めてまいりたいと考えております。

委員長 藤井比早之

林君。

質疑者 林拓海

ありがとうございます。

まさに今研究段階にあるというふうにお答えいただいたかと思います。

アメリカでは小麦等についてかなり実装に近い形で進んでいるという技術かと思います。

これは我が国はまさに米がこの農業の中心といっても過言ではないかと思うのですが、水稲に関して利活用、もしこの技術ができるようになればですね、広い区画でお米の収穫をするときに、どの区画の生育が遅れているかだったり、この区画で病害虫が出る予兆があるみたいなことをピンポイントで特定しながら、効率的に収穫することができるようになるんじゃないかというようなことも言われておりまして、まさに見回りみたいなことの手間、ということですかね、この必要な作業が省力化できる。

そういうことを進めていけるなんてことも言われておりますので、ぜひその他にも様々なメリットがあると言われているこの衛星画像データをAIで分析して収穫量を予測する技術を、強く推進をしていただくようにお願いを申し上げたいと思います。

それでは次の質疑に移らせていただくんですが、スマート農業技術に続いてフードテックについて質問をさせてください。

フードテック戦略的推進について、日本成長戦略の17の重点分野の中にフードテックが入れられているかと思います。

この分野がですね、他に17の重点分野、他に何があるかと言いますと、AIだったり半導体だったり、まさに日本がこれからやっていくぞという分野の中にフードテックも位置づけられているかと思います。

このフードテックを国際的な競争環境下でも日本の魅力を打ち出しながら、一つの大きな産業の軸にしていく必要があるのではないかなというふうに考えているんですが、このフードテックが特に新規食品がさまざま新しく市場に出てきたときに、新しい技術によって新しい食品が生まれるがゆえに、そこに対して新しいルールが必要になるとという状況が随時生まれてくる。

これを「規制の空白」というふうに言うそうなんですが、この規制の空白について、つまりこのフードテック領域における新規食品の分野で、規制の空白が指摘されている状況の中で、このルール整備の現状について、国内外の動向についてお伺いいたします。

政府参考人 大井川食品衛生技術審議官

消費者庁、大井川食品衛生技術審議官。

それではお答えいたします。

委員ご指摘のフードテック分野の一例として、例えば動物細胞を培養して生産される食品である、いわゆる細胞培養食品につきまして、消費者庁では現在食品衛生基準審議会において、食品の安全性を確保するためのルールについて議論を進めているところであります。

海外ではシンガポールや米国などにおいて、それぞれの考え方に基づき、細胞培養食品の流通が認められている場合があると承知しておりますが、国際的な基準の検討は今後議論がなされるものと認識しております。

細胞培養食品をはじめとする新たな技術を用いて作られる食品につきましては、消費者の方々に安心して食べていただくために、今後も引き続き安全性の確保に努めてまいりたいと思っております。

以上でございます。

委員長 藤井比早之

林君。

質疑者 林拓海

ありがとうございます。

現在、ルール整備について、国際的なルールの状況については、まさに今、さまざまな議論が行われつつ、安全性の確保について取り組んでいくということでお答えいただいたかと思います。

このフードテックの新規食品ですね、まさにこの規制の空白というところが指摘されているわけなんですが、この規制の空白があるときに、事業者の参入、こういったものが、つまりどういったルールが整備されるのか、あるのかがわからないからこそ、そこに参入していくのに二の足を踏んでしまうというようなことも指摘されています。

このフードテックですね、まさにこう17の重点分野の中に1つあるという中で、私個人的にもこのフードテック、まさにこの国際環境下の中でも成長していくような産業に育っていってほしいなと思いますし、そのために私もできることをしたいというふうに思っているんですが、このフードテックのいわばルール作りについて、国際的なルールが、こういった食料に関してもあるわけなんですけれども、国際的なルールが形成される過程において、いろいろな産業でいろいろなルールがあるということなんですが、このフードテック、まだ国際的な議論がこれからの領域も多いというふうに思っております。

国際的なルールの形成において、我が国がフードテックで国際的な厳しい環境下でも勝ち抜いていくために、このルール作りについて先導していくということで、その方向性をぜひお聞きしたいなというふうに思っているんですが、こうした国際的なルール作りについての現状、動きなどについてお伺いしたいと思います。

政府参考人 川南総括審議官

川南総括審議官。

お答え申し上げます。

新規食品分野において、どのような製品技術を打ち出していくかについては、引き続き検討しているところでございますが、委員、ただいま御指摘いただいた点につきましては、日本成長戦略会議におけるフードテック分野の検討を進めるために設置をされましたフードテックワーキンググループにおきましても、検討課題の一つとして市場の確保、拡大、創出に向けた対応方策という項目を掲げまして、この対応方策の一つとして標準化、すなわちルール形成についても記載をしているところでございます。

現在、フードテックワーキンググループにおきましては、新規食品等のフードテック関連企業のヒアリングなどを進めているところでございますが、ヒアリングの中では国際的なルール形成に係る事業者の皆さんのニーズも探っているところでございます。

引き続き、ルール形成の重要性についても、しっかり意識をしながら、フードテック分野における官民連携による投資の促進に向けて、検討を進めてまいりたいと考えてございます。

委員長 藤井比早之

林君。

質疑者 林拓海

フードテックにおける新規食品について、ぜひ我が国の17の重点分野の1つということで、主要産業に育てていくためにも、このルール作り、要は国内の企業がこういったことを進めていきたい、こういったことがしたいというときに、気づいたら国際的にこういったルールがあったという状況では、やはり我が国から産業を、このフードテックを一大産業にしていくというところに向けても、そういった規制になるところにですね、我が国としてもぜひ積極的に関わっていっていただきたいというふうに考えております。

それでは次の質問に移らせていただきます。

最後にですね、改めて東日本大震災から明日で15年というふうになります。

「福島の復興なくして東北の復興なし」と、「東北の復興なくして日本の再生なし」と、私も全く同じ思いです。

だからこそですね、この復興に向けて続けてきたこういった様々な取り組みに、新たにテクノロジーを活用する余地もあるのではないかなというふうに考えています。

AIやロボット等の最新技術を活用した新しい農業の導入を含めて、この東北の農業復興をさらに加速させることができるのではないかという観点について、大臣のお考えをお伺いいたします。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

お答え申し上げます。

私もこれまで農林水産副大臣、そして復興の副大臣もやらせていただきましたし、今、農林水産大臣として。

私、山形だというのもあって、何度も何度もですね、福島には、被災地にはですね、お邪魔をさせていただいておりまして、現場の農業関係者や市町村の首長の皆様から、様々なお話、課題感ですね、お伺いをしているところであります。

その中で、やはり被災地、特に福島の浜通り、担い手が不足する被災地にあっては、AI、ロボットなどの新しいテクノロジーを取り入れて、生産性の高い農業を推進することが重要との認識は強く持っているところであります。

このため、農林水産省では、まず、AIによる障害物認識機能等を備え、遠隔監視下で複数台のトラクターを運用できるシステムの開発、そして収穫に適した、これピーマンですけれども、ピーマンをAIで判別をして自動収穫するロボットの開発。

また、管電直播や生育データに基づく適正施肥技術などを導入した、大規模水田輪作体系の実証などの取り組みを推進をしているところであります。

また福島にはこれからエフレイが今建設中でありますけれども、研究機関もできますので、そこには農業の分野も研究するということになっておりますので、やはり福島の浜通りで生産性が最も高い農業が実現ができるんだという姿を私としても作っていきたいというふうに思います。

「福島の復興なくして東北の復興なし」、「東北の復興なくして日本の再生なし」との強い決意の下で、東北の農業の復興に全力で取り組んでまいります。

委員長 藤井比早之

林君。

質疑者 林拓海

ありがとうございます。

全力で取り組んでいくということで、ありがとうございます。

この東北の復興、福島の復興、日本の再生、まさに私も進めていきたいと思っております。

これはAIやテクノロジー、ロボティクスの技術も含めて、その技術を我々としては非常に重要視しているわけですが、AIやロボティクスを使うことがゴールではないと思っています。

こういった最新の技術を活用することで、農業分野におきましても、生産性の向上であったり、あるいは省力化、こういったことを進めていきながら、現在農林水産分野で起きている人手不足や、高齢化といった課題に立ち向かっていける部分があるのではないかなというふうに考えております。

この質問の中でも申し上げました農地の衛星画像データ、これをAIで分析する技術ですとか、あるいはですね、フードテック、この新規食品といった領域においても、新しいテクノロジーや新しい技術を使って生産性を高めていくような方向性、ぜひとも引き続きお願いをしたいと思います。

そして、この東日本大震災から明日で15年となる中で、これまで進めてきていただいてきた様々な取り組みをさらに加速させるとともに、この間新しく技術を使える環境が、AIやロボティクスの技術を使える環境が整ってきた部分があるとすれば、それを積極的に生かしながら最新の技術を使っていくというところで進めていければ、いきたいなというふうに思っております。

ということでチームみらい、林拓海、初めての質疑となりましたが、時間にもなりますので以上とさせていただきます。

ありがとうございます。

次回は候補をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。