財務金融委員会

衆議院 2026-03-10 質疑

概要

本セッションでは、特例国債法、所得税法、関税定立法等の改正案を中心に、日本の財政運営と税制のあり方について審議が行われました。政府は「責任ある積極財政」を掲げ、成長投資と財政の持続可能性の両立を目指す方針を示しましたが、野党側からは財政規律の実効性や、所得税の基礎控除引き上げに伴う手取り額の逆転現象、防衛財源確保のための増税の妥当性について厳しい追及がなされました。また、NISAの拡充や住宅ローン控除の見直し、国土強靭化に向けた投資の重要性など、多岐にわたる経済・社会政策について議論が交わされました。

発言タイムライン

中道改革国民参政チームみらい無所属政府委員長・議長
0分55分1:502:453:404:355:306:25伊佐進岡本三近藤雅田中健牧野俊峰島侑

発言者(9名)

質疑応答(109件)

G7財務大臣会合における原油備蓄の協調放出について
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- G7財務大臣会合の結果、日本政府として原油を放出する方針が固まったという理解でよいか

答弁
片山さつき
  • G7財務大臣会合において、IEA加盟国による石油備蓄の協調放出を含め、必要な対応を講じる用意があることを断言した
  • 具体的な放出の手法やテクニカルな問題については、エネルギー大臣会合で議論される予定である
全文
質問・答弁の全文を表示

大臣、冒頭1問、原油の質問だけさせていただきたいと思っております。

昨日夜半、大臣、G7の財務大臣会議を開催されたと伺っております。

報道によりますと、各国が協調して原油を放出するというような報道がなされておりました。

予算委員会の方で、我々中道も質問させていただいた中で、財務大臣の発言、経済産業大臣の発言は、具体的には支持していないということでした。

はっきりとは放出について明言はされなかったことなんですが、昨日の財政会談を受けて、日本政府としてこの原油を放出するという方針が固まったという理解でよろしいでしょうか。

普通はIMFや世界銀行、OECDは絶対出てくるんですが、初めからIEAのトップが主役ということで、その状況認識として、まずホルムズ海峡の早期再開、それから保険の早期提供、これはアメリカとかロイズとかいろいろありますよね。

それとIEA加盟国による石油備蓄の協調放出、場合によってはその外まで働きかけてもいいということを、極めて強く具体的な数字を全部掲げておっしゃって。

ただ、その時点で別に決まったわけではないけど、経済に関わるものとしての協調認識という、共通認識ということが非常に強くありました。

アメリカのDFCと、それから民間であればロイズですかというようなことも含めて、我々G7としては、財務大臣が原油備蓄の協調放出をこの一つの手として使うということをIEAのトップが言っている以上、エネルギー大臣に働きかけるべきでないかという、こういう言い方をいたしました。

この1回じゃなくてやり続けるということとともに、我々は備蓄放出などエネルギーの世界的供給を支援することを含め、必要な対応を講じる用意があると断言したということでございます。

協調放出の具体的なことにつきましては、今日同じような時間にエネルギー大臣の会合もまたオンラインでやりますから、今かなり相場が下がってはいるようですが、これが十分な水準かについては我々はコメントしませんので、そこで様々な現実的な問題、あるいは手法の問題、テクニカルな問題等々についての議論がなされるように聞いております。

特例国債法改正案における第5条(財政規律)の新設趣旨
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 政府案に新たに第5条(歳出改革・行財政改革の徹底)を付け加えた理由は何か

答弁
片山さつき
  • 歳出改革を含む行財政改革の徹底、租税特別措置や補助金の適正化を条文上で明確にするため
  • 具体的な方針を示すことで市場の信任を確保し、改革の姿勢を明確にする趣旨である
全文
質問・答弁の全文を表示

まず冒頭、その政府案と、そして議法のそれぞれ違いについて、さまざま質疑の中でお訴えをさせていただきたいと思いますが、まず政府案について伺います。

政府案では今回5条と財政規律を加えておられますが、なぜあえて今回は5条を付け加えたのか、伺いたいと思います。

(片山財務大臣)今回の特例国債法の改正法案では、新たに第5条を設けました。

それは、歳出改革を含む行財政改革の徹底と、その一環として、租税特別措置、補助金の適正化に取り組むことを条文上で明らかにしたということでございます。

このような行財政改革について盛り込む意図は、本法律の第3条までで複数年度の国債発行の受験を求めている中で、その前提として、第4条に規定する発行額抑制に向けた取組について、具体的に政府の方針をお示しすることで、市場の信任の確保にもつながるよう、受験期間における改革の姿勢を明確にするということが、その趣旨と考えております。

特例国債法第5条による財政安心感の確保と実効性
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 第5条を付け加えることで、財政に対して具体的にどのような安心感が得られ、何が変わるのか

答弁
片山さつき
  • 租税特別措置や補助金見直しについて、関係閣僚会議等で既に指示を出しており、次期予算編成や税制改正プロセスに反映させる
  • 国民からの提案募集など、前回までになかったスキームで具体的に進めていく
全文
質問・答弁の全文を表示

この条文、初めて付け加えられたと。

5年前はなかったわけですよね。

その前もなかったと。

だから、つまり、なぜ今回付け加えたかというと、おそらく今の経済状況に対する認識だと思った。

つまり、今までとは違うんだという思いを政府も持っているので、今回5条を付け加えたんじゃないかと我々もそう思っているわけですよ。

デフレ経済からインフレ経済に変わり、そして円安が進んでいるという状況の中で、高市政権は今、責任ある積極財政とよりリスクを感じているところがあるから書き加えられたんじゃないかというふうに思っております。

それであるなら、余計に強く感じるのは、本当に今までと同じようなやり方でいいのかということでございます。

どうやって日本経済に対する不安を打ち消していくのか。

その手段として何が一番適切なのかというのが、今回の政府案か議法かという問題ではないかというふうに思っております。

つまり、第5条として1条を加えることでマーケットの信任を得ようとしているのか。

あるいはそれとも、毎年立法府がチェックを今回からするんだと切り替えることで信任を得ようとしているのかという手法の違いかなというふうに私は理解をしております。

では、5条を今回政府案で付け加えることで、この財政に対してどれぐらい安心感を持っていただけるのかと、具体的に何が変わるのかというところを伺いたいと思います。

(片山財務大臣)ご指摘いただきましたように、まさに日本の財政に対する安心感を確保するために、この第5条に定められた租税特別措置や補助金の見直しについて、この取組を進めていくわけですけれども、昨年12月に開催した租税特別措置、補助金見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議におきまして、担当大臣である私からすでに各府省の副大臣に対しまして、これまでの会計検査院や行政事業レビュー等における指摘を踏まえた自己点検などを含め、見直しに積極的に取り組んでいただくこと等について指示させていただいております。

ですので、次の令和9年度予算編成、税制改正プロセスにおきましては、この夏の要求・要望の段階から一貫して見直しに取り組むこととなります。

そうなりまして、既存の取組とも連携しながら、しっかりと進めていくという所存でございます。

1月から先月末まで募集しておりました、見直しの国民の皆様からの提案募集につきましては、単純集計でございますが、約3万6千件以上のものを既に受け取らせていただいているという、非常に今までと違う重みもございます。

そこで何をどの程度見直すかについては、今まだ……そういう事情なので確たることは申し上げないんですが、しっかりとリードして具体的に進めていくという意味では、それは前回までにはなかったスキームでございますので、そういう部分があるというふうに考えております。

教育無償化・ガソリン暫定税率廃止に伴う不足財源の確保策
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 教育無償化やガソリン暫定税率廃止で「継続検討」となっている不足財源を今後どのように確保するのか

答弁
青木主税局長

- 令和8年度の租税特別措置見直しや財政改革で財源を捻出し、それでも不足する分は与野党合意を踏まえ、令和9年度税制改正において結論を得る予定である

全文
質問・答弁の全文を表示

伊佐進一この5条がどれぐらい実効性を持って形にできるかというのが重要だと思っておりまして、私はちょっとそこは実は、いろいろな超えなきゃいけないハードルがあるかなと思っております。

行財政改革を徹底する、あるいは所得補助金の適正化。

これは第4条に書かれたことをより具体化していただいたわけですが、じゃあどれぐらい本当にここから、今いろいろ精査していただいているといいますが、どれぐらい財源が出るのかという話です。

例えば、私は資料1を配らせていただいております。

これが所得の中身、毎年出されます適用実態調査報告書であります。

租税は大体多くは、租税というのは法人税にかかわるものが多いので、あくまでこれは法人税のものですが、一番上、大きいのは法人税率の特例、4兆7267億円。

これが一番大きい。

これは中小企業の軽減税率ですね。

その次が税額控除が2兆少し、特別償却が0.9兆円。

ここをどこまで削減できるかという話なんですが、この一番上の4.7兆円というのを減らせるかというと、中小企業のいわゆる暫定税率、今もともと企業19%なのが、中小は今15%になっていますので、ここはさすがに手をつけられないだろうと思います。

しかもこの数字はちなみに適用額ですので、つまり減収額じゃありません。

減収額でいうと、これ全部合わせても、大体3兆円ぐらいですので、そんなに大きな規模ではないんです。

122兆円という規模の中で、予算の規模の中で、本当にここからどれぐらい財源が出せるのかというのも少し疑問があります。

今までそもそも、特例措置法で今回5条を入れましたが、5条を入れるまでもなく、今までもずっと歳出改革努力がされてきたわけですよ。

より具体的に申し上げると、例えば、教育の無償化、ガソリン暫定税率の廃止の、こういう中でも歳出改革努力、これ資料の2を見ていただきますと、教育の無償化で一番上の部分、高校の無償化が0.4兆円、給食が0.3兆円で、合わせて0.7兆円の財源が必要でした。

その右、当分の関税率、いわゆるこれはガソリンとか軽油の暫定税率、ここの部分も財源が合わせて1.5兆円必要でした。

合わせて2.2兆円必要だった中で、財源どうするかというのをずっと議論してきたわけです。

結論どうなったかというと、歳出改革で0.24兆円出しましょうと。

所得の見直しで1.2兆円出しましょうと。

ちなみにまだ足らざる部分というのがこの右の継続検討となっています。

これ8000億円。

ここもまだ残っているわけですよ。

宿題事項になっていると。

ここをどうやってまず見つけていくのかと、財源を見つけていくのかという議論もありますが、まずちょっと伺いたい。

これは参考人で結構ですので、このまだ継続検討となっている部分について、今後どのように確保していくのか、伺いたいと思います。

御指摘をいただきました、いわゆる教育の無償化や、ガソリン・軽油の当分の関税率の廃止に伴います財源については、与党の税制改正大綱におきまして、令和8年度税制改正における租税特別措置の見直しなどや、令和8年度予算編成における財政改革による財源捻出によってもなお不足する財源につきましては、与野党6党の合意などを踏まえまして、道路関連インフラ保全の重要性、物価動向などやCO2削減目標との関係にも留意しつつ、安定財源を確保するための具体的な方策を引き続き検討し、令和9年度税制改正において結論を得るということとされております。

政府といたしましては、与党の税制調査会における議論を踏まえまして、適切に対応してまいりたいと考えております。

歳出改革による財源捻出の具体性と目処
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 防衛財源や子ども未来戦略などで繰り返し言及される「歳出改革」による財源確保に、具体的な目処はついているのか

答弁
中谷財務副大臣
  • 防衛力整備計画において、令和9年度時点で令和4年度比1兆円強を確保する計画であり、既に社会保障関係費の改革等で計0.8兆円程度を確保している
  • 子ども未来戦略においても令和10年度までに1.1兆円程度の確保を目指している
全文
質問・答弁の全文を表示

伊佐進一これはこれで本当に大きな課題だというふうに思っておりますが、ちょっと今日の趣旨は歳出改革の部分に触れたいと思うんですが、0.24兆円と歳出改革で捻出しますということになっています。

この歳出改革で捻出します、財源を捻出しますという言葉は、今まで我々いろんなところで聞いてきたわけですよ。

例えば防衛財源。

防衛力強化のための財源についても、税制措置で1兆円、ここは後でちょっと議論したいと思いますが、税制措置で1兆円強ということのほか、ここでも歳出改革で1兆円強出すんだということになっておりました。

子ども未来戦略、いわゆる加速化プランです。

これ歳出で全部3.6兆円と、子ども・子育て支援金が1.0兆円。

これ、前回の財務金融委員会でも私も質問させていただきました。

この1.0兆円の中身と、あとは既定予算の活用、事業主拠出金とか雇用保険の活用とか、これで1.5兆円と。

それ以外に歳出改革が1.1兆円なんですよ。

つまり、我々が新しいことをやろうと思った中で、常に歳出改革というのが、今回この教育ガソリンであれば0.24兆円、防衛財源であれば1兆円、子ども・子育てプランであれば1.1兆円と、常に歳出改革というのが入っているわけですよね。

ちょっとまず確認したいのは、こうした歳出改革の財源というのは、具体的な目処がついているんでしょうか。

防衛力強化や子ども・子育て政策のための財源確保に当たりましては、国民の皆様の負担を可能な限り抑制するとの観点から、ご指摘の歳出改革をはじめ、あらゆる行財政改革の努力を行うこととしております。

防衛力強化に充てられる財源の確保をするための歳出改革については、現行の防衛力整備計画では、令和9年度時点において、令和4年度と比べまして1兆円強を確保することとしております。

このうち、これまで令和5年度から令和8年度までの予算編成におきまして、各年度0.21兆円程度の社会保障関係費を対象とした歳出改革の取組を継続して、計0.8兆円程度の財源を確保したというところでございます。

また、子ども・子育て政策の強化に充てられる財源を確保するための歳出改革につきましては、子ども未来戦略におきまして令和10年度までに1.1兆円程度の確保……。

租税特別措置の見直しによる財源捻出の内訳
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 教育無償化とガソリン暫定税率廃止のために捻出した1.2兆円の財源は、具体的にどこから出したのか

答弁
青木主税局長

- 賃上げ促進税制の見直しにより平年度で7,780億円、高額所得者への負担適正化措置の見直しにより4,000億円を確保した

全文
質問・答弁の全文を表示

これ、歳出改革というのが常に財源として当てにされるわけです。

もちろん歳出については常に不断に改革していくということが重要だというのは、もうそのとおりなんですが、ただ、ずっと本当に出続けるのかという心配がある。

今回、第5条の中で社会保障を削ると書いてあるわけですよね。

社会保障を改革すると。

でも、もともと社会保障自体は、そもそもその自然増に対して歳出改革努力で、いつも高齢化の伸びに抑えているわけですよ。

もう既に歳出改革努力ってやっているわけですよね。

そこをさらに今回、ここの第5条で書き込んで、上乗せでいけるのかどうか。

もっと具体的に言いますと、じゃあその行財政改革案、今回の行財政改革として第5条で所得と補助金の適正化というのが書かれているわけですが、じゃあ所得から本当にどれぐらい出るかということですが、さっき申し上げたように、既に教育無償化とガソリン軽油の暫定税率では1.2兆円出しているわけですよ。

1.2兆円出していると。

この1.2兆円、どうやって出したのと。

この1枚目、これは令和6年の実態調査です。

令和6年にはこれぐらいの適用額がありましたが、ちょっと伺いたいのは、このガソリンと教育のために1.2兆円、どこからどう出したか伺いたいと思います。

いわゆる教育の無償化、ガソリン軽油の当分の間税率廃止に係る安定財源の確保につきましては、令和8年度税制改正において、所得税等の見直しによりまして、国・地方を合わせまして、平年度ベースで1.2兆円の財源を確保しております。

その主な内容といたしましては、まず、賃上げ促進税制の見直しに係る増収見込み額として、地方法人税などの税収を含めまして、平年度で7,780億円。

極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直しに係る増収見込み額として、現行制度の税収1,130億円を含めまして、平年度ベースで計4,000億円を見込んでおります。

租税改革の限界と財政持続可能性
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 賃上げ促進税制などの主要な項目は既に財源として活用されており、第5条を設けてもこれ以上の租税改革でマーケットに安心感を与えられるのか

答弁
片山さつき
  • 個別の見直しは困難を伴うが、財政の持続可能性と信任確保のためには、メリハリのある集中化と不断の見直しが不可欠である
  • 重要かつ大規模な施策には安定財源を確保するという原則を維持し、戦略的に取り組む
全文
質問・答弁の全文を表示

局長がおっしゃったとおりで、その賃上げ促進税制、この税額控除の2つ目のところですね、9,560億円ありますが、ここからもうすでに8,000億円出したわけですよね、今回。

この数字そのまま比較はできないんですけれども、大体の規模感で申し上げると8,000億円出したと。

あとはここの法人税以外から、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化、要はかなり高額所得の方々の財政負担で4,000億円ということですが、この表の1枚目を見ていただいたらわかるとおり、さっき申し上げたように、一番上の4.7兆円って多分これ手出せないんですよ。

中小企業のためのお金ですので。

今、中小企業が19%かかっているところが法人で15%になっている。

ここは多分使えないと。

使える大玉って見ていただいたらわかるとおり、賃上げ促進税制か研究開発税制ぐらいなんです。

さっきの話、局長の答弁のとおり、賃上げ促進税制はもうほとんどこれ使われてしまった。

財源として捻出されてしまったと。

ということです。

だから、この租税のこの表だけ見ていても、今回、公債特例法第5条で「これを改革します」と言っていますけど、もう既にぎゅーっと絞った後なわけですよ。

これ以上、この租税の改革とかで、本当にマーケットが安心できるようなメッセージ、「こういうところが変わっていくんだな」と、「こういうところから財源出せるんだな」というイメージができるかというと、私はイメージできないんですよね。

ここ、財務大臣はどう思われるでしょうか。

今お答えいたしましたが、確かに政策効果の低い租税や補助金についての不断の見直しというのをやってまいりまして、委員もお詳しいことですけれども、それが非常に一つ一つ難しいということはかねてから申し上げております。

ただ、今回、やはりこの状況におきまして、さらにこの租税の見直しや補助金について意義があるということは、よりメリハリによって集中化するということでないと、とても財政における持続可能性という意味からは持たないだろうし、信任を得るという意味でもそうだし、高市政権が抱えている様々な政策目的との関連であっても、このようにしていくべきであるということでございまして。

重要かつ大規模な施策を実施したいということになっては、今までも常に安定財源を何らかの形で確保してまいりましたので。

非常に小さいものは別ですけれども、重要かつ大規模なものについては、その原則を崩してしまったら、やはり財政の持続可能性というのは疑われてしまうと思うんですよ。

だからそこを抑えながら、今回見直しをはじめとした行財政改革を、より以上歳入歳出全般について行って、必要な財源の確保に取り組んでいくという形で、全体の戦略を立てていくということでないといけないというふうに考えて、このように申し上げているところでございます。

特例国債の複数年度受験のデメリットと毎年審議の必要性
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 財政規律への明確なメッセージとして、複数年度受験をやめて毎年国会で審議すべきではないか。政府が考える複数年度受験のメリット(毎年審議のデメリット)は何か

答弁
片山さつき
  • 毎年立法を行うと、成立の遅延や政治的な駆け引きの材料とされるリスクがある
  • 安定的な財政運営を確保する観点から複数年度の枠組みとしつつ、予算案を通じて毎年度議論し、第5条で改革姿勢を明確にすることで対応したい
全文
質問・答弁の全文を表示

大臣もおっしゃっていただいたとおり、本当にこれは難しい作業だと思います。

だからやはり難しいがゆえに、マーケットがこの5条を見て、「これで安心だ」と私はなるとは思えなくて。

やはり一番はっきりしたメッセージは、財政規律に対する日本としてのメッセージというのは、やはり公債発行については毎年ちゃんと国会で審議するんだと。

というのが私は一番はっきりしたメッセージじゃないかというふうに思っております。

逆に政府の意見として、複数年度受験をやめて毎年審議しますとなったデメリット、これも当然あると思います。

そこについても政府の方からぜひ大臣、いただければと思います。

特例公債法につきましては、継続的な発行を開始した当時、「特例公債脱却」というのを財政健全化目標にして掲げ、できる限り早期にこの特例公債から脱却すべく取り組んできたことを踏まえて、毎年新規立法を行ってきたところでございます。

公債発行額の抑制に努めることを前提に、安定的な財政運営を確保する観点から複数年度の発行根拠を設ける枠組みに改められたところで、これは議員修正でございます。

それがまた常態化、残念ながらしております中で、毎回法案の成立が遅れるかもしれない、あるいは遅れるという、この悪癖を断ち切る必要があるというご意見。

それから、特例公債の発行を政治的な駆け引きの材料とすることは避けるべきといった御意見の議論が話されてきたものと承知しております。

今回の改正法案につきましても、こうした経緯、枠組みを引き継いでいるということに加えまして、これまでどおり、各年度の特例公債発行額につきましては、毎年度予算案として御議論をいただくこと。

さらに今回、政府の改革の姿勢を明確にすべく、今御議論をさせていただきましたこの第5条を創設することといったことを合わせて、5年間の発行根拠をお認めいただきたいという内容にしてございます。

特例国債法における参議院の役割と衆議院の優越
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 特例国債法は予算とは異なり衆議院の優越が適用されないため、中長期的な視点を持つ参議院の判断を重視すべきではないか

答弁
片山さつき
  • 特例国債法は法律であり、予算とは成立要件が異なる
  • 中長期的な財政運営方針に基づき編成しており、予算審議等を通じて衆参両院で十分な議論が行われていると考えている
全文
質問・答弁の全文を表示

ちょっとだけ異なる観点から質問なんですが、予算は衆議院の優越です。

つまり、これは憲法に定められているとおりでして、参議院で否決されたり、参議院で審議、結論が出なかったとしても、結局は衆議院の議決が優先されるということになります。

ただ、思いますのは、参議院の任期というのは6年間、つまり、より中長期な視点で物事を判断していくのが、参議院の特徴だと思いますが、私、この財政の議論、衆議院で私たちがしっかり議論するのも大事ですし、やはり参議院の観点でも議論してもらうのが私は大事だと思っておりまして、そういう意味では、この特例公債法というのは衆議院の優越法案ではありませんので、参議院の判断も重視されるということが私は重要だと思っていますが、そこはいかがでしょうか。

ただいま委員がおっしゃいましたとおり、この特例公債法は法律でございまして、予算とは成立の要件が制度的に異なるということでございます。

中長期的な視点からの財政についての御議論は、特例公債法の審議に限らず、まさに政府の中長期的な財政運営の方針に基づいて編成されております。

予算の方の審議においても、すでに衆参両院でいろいろな意見が、いろんな議論がされているわけで、予算審議は今週ですけれども、いろんな議論がされているということで、またこれからもいろんな議論をしていただけるものと考えております。

法案そのものではなくても、特例公債法におきまして、複数年度特例公債の前提とされている政府の取組についても、特例公債の発行額を計上する各年度の予算の御審議を通じて、その進捗や成果を御確認いただくこともできるものと考えております。

いずれにしても、国会の御審議につきましては、国会において決定されることでございますので、私どもとしてはひたすらお願いをするということしかないわけですが、その御指摘のようなお見方、これからも当然ございますでしょうし、今回我々の方としてはこの改正案をお出しして安定性、予見可能性ということで財政運営を確保してまいりたいという考えでお願いをしているということでございます。

特例国債の発行期間が5年間である理由
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- なぜ発行期間を5年間とするのか

答弁
中山主計局次長
  • 過去の改正時も財政健全化目標に基づき5年ずつ延長してきた経緯がある
  • 今回も経済財政運営計画の期間(令和12年度まで)に合わせ、債務残高対GDP比の引き下げ等の目標に向けて期間を設定している
全文
質問・答弁の全文を表示

ちょっと政府参考人で結構ですので、5年間の延長ですけれども、何で5年間なんでしょうか。

財務省中山主計局次長。

特例公債の発行期間につきましては、初めて複数年度化された平成24年度におきまして、当時の財政健全化目標であった平成27年度のプライマリーバランス黒字化目標までの4年間とされ、それ以降の平成28年、令和3年の2回の改正時におきましても、その当時の財政健全化の取組、目標を踏まえまして、5年間ずつ延長してきたところでございます。

今回につきましても、第4条に基づき、複数年度特例公債の前提として、経済財政一体改革を推進することとしている中で、閣議決定された骨太の方針に明記されている現行の経済財政運営計画では、令和12年度までの期間を通じて、債務残高対GDP比を安定的に引き下げるなど、経済再生と財政健全化の両立に取り組むこととしているところでございます。

今回の法案では、これまでの枠組みを引き継ぎつつ、こうした今後の財政運営の基本方向性の下で、令和12年度までの特例公債の発行権限を求めるものでございます。

基礎控除等の引き上げ(160万から178万へ)の趣旨
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 基礎控除等の引き上げ額が160万円から178万円に引き上げられた具体的な趣旨と理由は何か

答弁
青木主税局長
  • 物価上昇への対応として168万円まで引き上げた上で、3党合意の趣旨を踏まえ、さらに178万円まで引き上げた
  • 中・低所得者の手取り増加と働き控えへの対応のため、基礎控除の上乗せ特例や給与所得控除の最低保証額の上乗せで対応した
全文
質問・答弁の全文を表示

ちょっとそうですね、基礎控除の質問に行きたいと思います。

手取りを増やすと、基礎控除、所得控除をいかに拡大するかという点で、103万の壁が178万までいきました。

昨年、一旦160万まで一昨年いって、今回の法案で178万までなりました。

これ、資料をお付けしています。

資料の5ですね。

基礎控除等の引き上げという資料です。

一昨年の決断、つまり160万まで上げたときは、必死で理屈を考えたわけですよ。

国民民主党の皆さんから提案していただいた、これはもう本当に手取りを増やすと、基礎控除あるいは所得控除に目をつけたというのは素晴らしい提案だったと思います。

きっかけをつくっていただいて。

そこを160万まで当時、我々も公明党も与党にいましたので、どうやって制度設計するかというのは相当悩んでやらせていただいて、当初の基礎控除を挙げるときの一つの理屈としては、生きるための生存権なんだと。

だからそこまで必要なんだ、挙げるべきだという中で最低賃金というのを例に出されていたわけですが、そこも相当悩んで、最低賃金で見ると、最低賃金というのは別に生存権の話だけじゃなくて、中小企業の余力だったりとか、あるいは各地方による格差とか、いろんなものがあるので、そこだけではやはり見れないと思って、最終的な基準としたのが、この生活保護の水準。

ここを比較してどこまで引き上げるかという議論をさせていただいた。

さらには、今後インフレ経済で物価がどんどん上がっていく中で、物価高騰分というのはちゃんと2年ごとに自然に上がるようにしましょうというのが、この右の図の薄い、一番下に入っている薄いブルーと濃いブルーのところですね。

ここのところで、こういう理屈を立てて、後世の議論にも耐えうるように、だいぶ精緻に議論を重ねてきたのが160万です。

じゃあ、今回の178万について、趣旨がしっかりしているのかどうかちょっと確認をしたいと思うんですが、まず、なぜ178万だったのか、どのような趣旨で160万から178万に引き上がったのかを伺いたいと思います。

主税局長:まず、所得税の課税最低限については、令和7年度の税制改正で、まず自民党、それから当時の公明党による法案修正を経て、160万円まで引き上げられているところでございました。

その上で、令和8年度の税制改正におきましては、与党の税制改正大綱などにおきまして、直近の物価上昇に応じて、課税最低限を168万円までまず引き上げた上で、令和6年12月の自民党、公明党、国民民主党による3党合意の趣旨を踏まえて、178万円までさらに引き上げることとされております。

具体的には168万円までまず引き上げを行ってもなお不足するこの10万円について、物価上昇を先取りした特例的な対応として、給与収入200万円相当までの納税者に対する基礎控除の上乗せ特例をさらに5万円引き上げるとともに、給与所得控除の最低保証額についても5万円上乗せ特例を創設することで対応したところでございます。

その際、働き控えへの対応と、物価上昇の中で足元厳しい状況にある中・低所得者の手取りの増加を図る観点から、所得階層に応じて4区分に分かれていた仕組みを簡素化することや、低所得者の方だけではなく、中間層についても負担軽減を図ることを重視し、中・低所得者に対して、基礎控除の上乗せ特例を政策的に拡充することとしているところでございます。

基礎控除特例による手取りの逆転現象
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 給与収入665万円前後で手取りの逆転現象が起こっているが、具体的にどれほどの差が生じるのか

答弁
青木主税局長

- 給与収入665万円の前後で、手取りに3.6万円程度の逆転が生じる。この逆転は669万円で解消される

全文
質問・答弁の全文を表示

今、例えばおっしゃったような壁の話ですが、昨年、我々この103万の壁というのを議論したときに、160万になったときに、よく批判もされたのは、「壁を壊すどころか壁をいっぱい作ったじゃないか」というふうに言われたわけですよね。

確かにこの右のグラフを見ていただいたら、200万、475万、665万、850万、いろんな壁ができたじゃないかというふうに言われたわけですが、でもその趣旨は、そもそも所得税というのは累進課税なので、それぞれの所得に合わせて税率が変わってくるわけですよ。

そういう意味では、高額所得の人をより優遇するような政策よりも、そこは公平にやりましょうということで調整した結果、こういう壁ができたということです。

今回はこの壁をさっき減らしましたと言いました。

4つにしましたと。

そうすると665万のところに、ずっとこの200万と475万の壁を取っ払って、665万まで同じ控除額を揃えたわけですよね。

そうすると、さっき政策意図としておっしゃっていただいたとおり、中間層は一番しっかりと支援ができる。

それは理解できなくもないです。

つまり475万から665万の人は一番ありに得をするわけですね。

ただ大きな問題は何かというと、この665万の壁が高くなりすぎてしまった。

つまり前回、大森委員も質問されたと思いますが、収入の逆転現象がここで起こっているわけです。

これ、どれぐらい、665万前後で逆転現象が起こっている、手取りの変化、どれぐらい生じるでしょうか。

まず、世帯構成など、個々の納税者の事情によって金額が異なるものですが、給与収入665万円相当を境に、基礎控除の特例の額が42万円から5万円に減少することなどによりまして、給与収入665万円の前後では、手取りに3.6万円程度の逆転が生じます。

なお、この手取りの逆転は669万円で解消することとなります。

基礎控除特例終了後の手取り減少と物価上昇率の関係
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 2年後の臨時措置終了後、最も優遇された層(475万〜665万)の手取りはどれほど減るのか。また、それを物価連動で埋めるには何%の物価上昇が必要か

答弁
青木主税局長
  • 特例が剥落した場合、所得税額は約2万円から最大4.2万円増加する
  • 物価連動のみでこの水準を維持するには、消費者物価上昇率が約68%必要となる
全文
質問・答弁の全文を表示

もっと大きい次の話なんですけれども、これだから、今回のこの措置というのは、2年間の臨時措置なわけです。

「先食いをした」と、物価高騰を先食いをしたと言いますけれども、どうなるかというと、この上乗せの一番上の赤い濃い部分というのはなくなるんですよね、2年後に。

先食いですので。

さらに言えば、この下の赤い部分も200万円以上のところはなくなるわけですよ。

なくなったとしても、その分物価と賃金が上がれば、別に手取りを下げなくて済むんですが、つまり今回一番優遇された、一番支援が厚かった475万から665万の層は、ここの人たちは2年後、この特例措置がなくなったら、どれぐらい手取りの減額になるのか。

さらには、さっき申し上げたように、賃金と物価が上がればいいわけですけど、手取りをもし減らさないとしたら、どれぐらいの物価上昇率が必要か、伺いたいと思います。

委員がおっしゃりますように、2年間の臨時措置である基礎控除の特例について、適用期限が到来し、この控除額、上乗せの控除額42万円が仮に剥落した場合は、所得階層によって限界税率が異なりますが、所得税額は約2万円程度から最大4.2万円増加することとなります。

その上で、仮に控除額の減少を物価連動による基礎控除の引上げで埋め合わせるような場合についてのお尋ねでございますが、基礎控除の特例42万円が廃止されても手取りの水準を維持するためには、この基礎控除の本則部分が104万円である必要がございますので、仮に物価連動だけで基礎控除の額が104万円になるために必要な消費者物価上昇率を機械的に計算いたしますと、以上、約68%となります。

基礎控除見直しの合理性と今後の対応
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 臨時措置の終了後に大幅な手取り減少が見込まれるなど、制度の一貫性や合理性に欠けるのではないか

答弁
片山さつき
  • 政党間合意に基づき、物価高の中での中低所得者の手取り増加を優先した結果、一部にばらつきが生じている
  • 臨時的な措置であるため、今後の給付付き税額控除の議論を含め、全体的なあり方を検討していく
全文
質問・答弁の全文を表示

伊佐君。

このままもし剥落してしまえば、手取りは4.2万円減ると。

それを回復するためには、どれぐらいの物価上昇率が必要かというと、68%です。

つまり、物価が68%上がらないと、この人たちは収入が減るんです。

手取りが減るんですね。

結構大きな話だと思っておりまして、だから私申し上げたいことは、国民生活をいかに守るか。

多分これもう議場にいる皆さん全員一致するところだと思っておりますが、ただその税の世界はやはりこの理屈、あるいは制度の一貫性というのが非常に重要だというふうに思っておりまして、この合理性が今回の法案ではだいぶ説明がつかないようなことをやってしまったんじゃないかというふうに思っております。

これまでの議論、ぜひ大臣の所感を伺いたいと思います。

片山財務大臣:ただいま事務方から何問か御答弁をさせていただきましたが、今回の見直しではあくまで政党間の合意等を踏まえさせていただいて、働き控えへの対応と物価上昇の中で、足元厳しい状況にある中低所得者の手取りの増加を図るという観点から、この所得階層に応じて4区分に分かれていた仕組みを簡素化することですとか、あるいは低所得の方々だけではなく、中間層について負担軽減を図ることを重視した結果、御指摘いただいたように、一部に減税額のばらつきも生じます。

この基礎控除の上乗せ特例について、物価上昇を上回る特例的な対応として、令和8年、9年の2年間に限って措置するという制度ですから、委員がおっしゃったように、適用期限が到来して本特例が終了した場合には、何もしなければ、その特例が適用されていた所得階級の納税者さんには、さっき言ったような手取りの4万2千円ですとか、平均でですね、といった減少が生じ得ることになります。

この特例につきましては、令和8年度の与党の税制改正大綱におきまして、物価高で厳しい状況にある中低所得者に配慮したものであることや、給付付き税額控除の議論の中で、中低所得者層の給付・負担のあり方を検討していくということを踏まえまして、この物価上昇を先取りした臨時的な次元の措置として行うこととされたものでございますので、今後の給付付き税額控除の議論ということも当然ありますし、そういったことも含めて全体的に政党間の合意で決定いただいたものと承知しております。

防衛特別所得税の創設経緯
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 防衛財源として法人税・タバコ税・所得税の3つが検討されたが、所得税の導入決定までどのような議論があったのか

答弁
青木主税局長
  • 所得税については「103万円の壁」の引上げ等の影響を勘案し、引き続き政党間協議を行うとして検討を継続していた
  • 令和8年度税制改正において、自民・国民民主の合意に基づき課税最低限を178万円に引き上げることが決まり、税収見通しが立てられたため、防衛特別所得税を法制化することとした
全文
質問・答弁の全文を表示

ちょっと防衛力強化の財源確保の話をしたいと思います。

これは予算委員会でも私がやらせていただきました。

ちょっとその続きをやらせていただきますが、防衛力強化のために財源として令和5年から9年まで43兆円が必要だと。

これ賛成です。

私も賛成です。

私たちも賛成。

法人税、タバコ税、所得税という大枠で、この3つで財源を賄いましょうと決めたのは令和4年の与党税調でした。

それから法人税とタバコ税は決まったんですが、所得税はなかなか決まらなかったわけですよね。

その間、どういう議論があったのか伺いたいと思います。

令和7年度のまず税制改正におきまして、防衛特別法人税とタバコ税の見直しは法制化することとなりました。

一方で、年末の与党税制改正大綱の決定時点では、与党として所得税の基礎控除などの引上げについて、引き続き真摯に政党間協議を行うというふうにされておりました。

このため、与党税制改正大綱では、防衛特別所得税につきまして、いわゆる103万円の壁の引上げなどの影響も勘案しながら、引き続き検討することとされております。

今般、令和8年度税制改正では、基礎控除などの引上げにつきまして、自由民主党と国民民主党との政党間合意に基づき、178万円まで課税最低限を引き上げることを含め、見直すこととしております。

当該引上げが所得税収、さらにはその付加税である復興特別所得税や防衛特別所得税の税収に与える影響について、一定の見通しを立てることができるようになりました。

こうした点も踏まえまして、与党税制調査会において、防衛特別所得税の創設について改めて議論がなされ、厳しい安全保障環境に鑑み、令和5年度税制改正大綱などで示されてきた基本の方針に沿って、防衛特別所得税を法制化することとされたと承知しております。

防衛特別所得税の必要性
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 法人税とタバコ税だけで令和9年度には1兆円超の財源が確保できるため、さらに所得税を増税する必要はないのではないか

答弁
片山さつき
  • 令和9年度に1兆円程度の税収が見込まれるのは事実だが、防衛力整備計画の追加歳出分に対する税制措置の目標は3兆円である
  • 厳しい安全保障環境において安定的な財政基盤を確保するため、防衛特別所得税の創設は必要である
全文
質問・答弁の全文を表示

伊佐進一:当分の間、毎年の与党税調の中で、引き続き真摯にというふうな、所得税については、引き続き真摯に議論するというということだったわけですよね。

ところが去年の年末はそれを決断されたということですが、つまり所得税に対しては相当慎重な議論がずっと続いていたと私は認識をしております。

本当に所得税をやる必要があるのかどうかというのは、さっき見通しの話を局長されましたので、ちょっと見通しを伺いますけれども、令和9年度以降で、この税制措置で防衛力の強化で必要な財源というのは1兆円強と言われていますけれども、このうち、今既に決まっている法人税とタバコ税の増税で、1兆円強、どの程度賄うことができるか、具体的な数字で示していただきたいというふうに思います。

そうなんですよね。

所得税なくても1兆円超えているわけですよ。

資料3つけました。

令和9年の法人税収9,230億円。

タバコ税で上がるのが1,160億円。

もう既に1兆超えるわけですよ。

平年度化したとしても、さっき答弁いただいた8,690億円、タバコ税2,120億円、1兆円超える。

必要な財源賄えている。

その状況で本当にさらに所得税に、国民生活に付加税をかける必要があるのか。

資料の4を見ていただくと、これは税収の推移ですけれども、法人税はずっと右肩上がり、一番下です。

右肩上がりなんですよね。

インフレ経済の中で過去最高の税収になっています。

バブル期も超えました。

この中で今国民生活自体は本当に物価高、インフレ経済が続く、その中で先の先まで増税が本当に今必要なのかと思っております。

これ所得税の増税は実はする必要ないんじゃないかと思いますが、大臣いかがでしょうか。

すでにお答えをさせていただいていることでもあるんですが、令和8年度から適用が開始される防衛特別法人税及びタバコ税の措置によりまして、令和9年度で1兆円程度の税収が見込まれるということを今お話ししたわけで、これは御指摘のとおりで。

他方、現行の防衛力整備計画においては、5年間で43兆円程度を措置するということでございまして、追加の歳出分が14.6兆円になりますが、この財源として税制措置により、3兆円程度の確保を見込んでいるという、こういうプランでございますね。

この点、防衛特別所得税の創設を織り込んだとしても、税制措置による財源確保額は、令和8年度、9年度では、計2兆円弱の見込みでございます。

我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、防衛力の強化は必須でございまして、その実現に向けた安定的な財政基盤の確保のため、防衛特別所得税の創設は必要と考えて、このようにお出しさせていただいているという考え方でございます。

またなお、防衛特別所得税の創設に当たりましては、足元で家庭のご負担が増加しないように、復興特別所得税の税率を引き下げることとしておりまして、現下の家計を取り巻く状況にも配慮をさせていただいているという形でございます。

防衛財源の今後の見通しと計画改定
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 平年度化すれば1兆円強の財源は賄えるはずであり、今後の計画改定で財源が必要になるのであれば、別途議論すべきではないか

答弁
吉沢主税局次長
  • 令和8年中の防衛三文書の改定において、令和9年度以降に必要となる経費を改めて積み上げ、安定財源の確保を検討していく
  • これまで決定した税制措置による財源も、新たな計画の中で適切に活用する
全文
質問・答弁の全文を表示

これ私、予算委員会でも聞いて、ちょっと本当はもっと深掘りしたかったところ、ここからちょっと議論なんですけど、さっきおっしゃった、3兆円本来必要なのに2兆円しかないというのは、令和8年、9年の話であって、平年度化した際には基本的には1兆円強の財源は賄えるという理解でいいんでしたっけ。

参考人でもいいですよ。

これでも防衛三文書の話はこれから議論する話じゃないですか。

この43兆円の話は、例えばスタンドオフミサイルだったりとか、こういうことをやるからこれぐらい必要ですねって積み上げたのが43兆円。

その財源で必要なのが税制措置として1兆円と。

だから、これから防衛三文書を改定するともっと必要になりますからという話であれば、それは新しくこれをしたいからこういう財源議論をさせてくださいというふうに、新たに提出するのが私は筋だと思っています。

今までやってきたものでこれでいいんだと言ってきたものの上乗せの議論には、私はならないというふうに思っています。

先ほど申しました平年度ベースの税収については今後とも視野に入れた数字でございます。

一方で今後、防衛力整備計画を含む3文書につきまして令和8年中の改定を目指すこととしておりまして、令和9年度以降に必要となる防衛力強化や関連経費の内容を改めて積み上げた上で、その安定財源の確保についても検討していくということになるかと考えておりますので、御指摘の防衛特別所得税を含めまして、これまで決定した税制措置により確保される財源も新たな計画の中で適切に活用されるということになると考えております。

復興特別所得税の課税期間延長と将来世代への負担転嫁
質問
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)

- 復興特別所得税の税率を引き下げ、期間を令和29年まで延長することは、「今いる世代で分かち合い、将来世代に負担を先送りしない」という本来の趣旨に反するのではないか

答弁
片山さつき
  • 基本的な考え方に変わりはない
  • 税率を引き下げつつも、復興事業の着実な実施に影響を与えないよう、財源総額を確実に確保するために期間を延長するスキームである
全文
質問・答弁の全文を表示

もう一点、大島委員が前回質問して、当時の復興に携わられた立場でおっしゃっていただいて、非常に重要な質問をされました。

当時の復興財源、今回の復興財源、復興税を一部減らしてということで、より長時間復興税を払わなきゃいけないということになるわけですが、復興財源の当時の考え方は、「今いる世代でみんなで分かち合おうと、将来世代に付けを残さない」というのが復興財源の考え方だったということなんですが、これを将来世代に転嫁するというのは、やはり本来の趣旨じゃないんじゃないかと思いますが、大臣いかがですか。

今般の税制改正では防衛特別所得税の創設を受けまして、復興特別所得税については令和9年から税率を1%引き下げ、これに伴い課税期間を令和29年まで10年間延長することとしております。

この復興債の償還期間の10年間の延長は、こうした復興特別所得税の課税期間の延長に対応して、延長後の期間においても復興特別所得税による償還を可能とするために行うものでございます。

ご指摘のありました「次の世代に負担を先送りすることなく、今を生きる世代全体で連帯して、復興を分かち合うことを基本とする」との基本的な考え方自体に、政府として変わりは当然のことながらございません。

で、今回の復興特別所得税の課税期間の延長は、税率を引き下げる中でも、復興事業の着実な実施に影響を与えないよう、復興財源の総額を確実に確保する目的で行うものでありまして、東日本大震災からの復旧復興に要する財源については、引き続き責任を持って確保してまいるという、こういうスキームでございますので、御理解を賜りたいと思います。

大蔵官僚への入省志向
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 片山大臣がどのような志を持って大蔵官僚になられたか

答弁
片山財務大臣
  • 国の土台をつくる仕事をしている官庁として大蔵省を選んだ
  • 国全体のフレームワークに関わりたいという志を持っていた
全文
質問・答弁の全文を表示

大臣は学校を出られた後に、当時の大蔵省に入省されて、大蔵官僚としてキャリアを始めていらっしゃいます。

どういう志で大蔵官僚になられたかということをはじめに教えてください。

片山財務大臣だいぶ前のことになりますが、入省のときに面接を回ったのが1981年ですから。

一番聞かれる質問でもあったんですけれども、やはり国の土台をつくるような仕事をしている官庁を一つ選ぶとしたら、当時においては大蔵省だったなと、私は訪問していろんな方に会って思いましたので、そういうふうにして決めましたし、そういう志を持って、国の全体のフレームワークというんですかね。

財務省職員の志と処遇への認識
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 官僚への風当たりが強い現状がある中で、財務大臣として職員がどのような志を持って働いていると感じているか

答弁
片山財務大臣

- 予算規模が非常に大きい中で、様々な批判を受ける現状があることを認識している

全文
質問・答弁の全文を表示

岡本三成はじめに大臣にこの質問をさせていただいたのは、私は議員として議席を預かりまして13年になりますけれども、いろんなことを感じたんですが、今日も財務省の青木主計局長以下、多くの職員の皆さんにお越しいただいていますが、財務省をはじめとして官僚の方がここまで志の高い方々で、本当にもう私職を忘れて国の未来のために、国民の生活のために全力で働いていただいていることに本当に感激をして、いつも敬意を払ってきました。

財務副大臣をやらせていただいたときもさらにその思いを強くして、政治家も絶対ベクトルを間違えてはいけないんですけれども、多分役人の皆さんの中には、万々が一いろんなことで政治家が道を間違えそうになることがあったとしても、私たちが国を支えていくんだという思いで官僚になっていただいた方がほとんどだと思います。

ここ数年内、財務省の悪口、官僚の悪口が残念ながらよく聞かれます。

残念ながら、昨年は財務省の前で解体のためのデモとかも起こってしまいました。

それぐらいに国民の皆さんの生活が厳しいということの裏返しだというふうに思います。

けれども、私たち国民の代表である政治家が官僚を小馬鹿にするようなことを公に言うことは、私自身本当に慎まなければいけないことだというふうに思っているんですね。

今、若い方々で官僚を目指す方々の人数が残念ながら減ってきています。

財務省におきましても、途中で退職される方の数、いろんな理由がありますけれども、以前よりも増えています。

官僚の皆さんは本当に優秀なので、退職した瞬間に引く手数でして、給料が2倍になる方、たくさんいらっしゃいます。

その中でも、国の未来のために国民生活に役立ちたいと思って頑張っていらっしゃる方々を、私たち同僚議員の皆さんとともにたたえて、そして背中を押すことがあっても、何か悪口を言うようなことは本当に慎んでいきたいというふうに思っていますけれども、改めて大臣の口から、財務大臣として働く中で、官僚の皆さんと働く中で、どういうふうな志をお一人お一人がお持ちだとお感じになっているかということを御答弁ください。

デモの方は金曜日にまだやってますよ。

私も10月に着任をいたしましたときに、就任挨拶で申し上げましたのは、その時点では本予算の当初予算額は115兆円で、今回は122兆円ですが、これだけの大きな予算を組んで、さまざまなところに予算付けをしていて、これだけ言い合わされるのは、そもそも何かおかしいと。

総理と日銀総裁の会談および金融政策の独立性
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 総理が日銀総裁に利上げ・利下げ等の意見を述べた場合、総裁はそれを考慮すべきか

答弁
片山財務大臣
  • 具体的な会談内容は「一般的な意見交換」であり、政策要望はなかったとの説明である
  • 一般論として、金融政策の手法は日銀に委ねられており、日銀法に基づく独立性と政府との整合性のバランスが重要である
全文
質問・答弁の全文を表示

まずはじめに、前回3月4日にこの場で所信に対する質問をさせていただいたときに、上田日銀総裁にお越しいただきました。

私、そのときに総裁にこのことをお伺いしまして、そのことについて大臣の所信をお伺いしたいと思うんですけれども。

こういうふうにお伺いしているんですね。

2月26日に上田総裁が高市総理と面談をされた際に、高市総理から追加利上げに難色を示されたという新聞報道がありますけれども、実際にそのような会話があったんでしょうか、というふうに伺いましたら、上田総裁は、「ご指摘の2月26日の総理との懇談でございますけれども、その直後の会見でも申し上げましたとおり、総理とは経済金融情勢について、一般的な意見交換をさせていただいたところでございます」というふうにおっしゃいました。

ですので、私はこう言っています。

「総裁、本当に失礼ですが、さらにお伺いさせてください。

ということは、総理は利上げに対して難色を示したという新聞報道は、誤報ということでよろしいでしょうか」というふうにお伺いしました。

そうすると上田総裁は、こうおっしゃっているんですね。

「経済金融情勢について、一般的な意見交換をさせていただきました」。

大変苦しい御答弁をされて、上田総裁らしい非常に誠実な御答弁でもあったんですけれども、私は思ったんです。

総理も日銀総裁も、日本経済をより良くして国民生活を前に進めるためのある意味パートナーですから、会談をするときにどんな意見があってもいいと思っております。

総理がご自分の個人的な意見として、総裁に利上げを期待しているとか、利下げを期待しているとか、いろんな意見があって当然いいと思っています。

その上で、財務大臣にお答えを求めたいんですけれども。

仮に総理が、どちらの方向でも、例えば「利上げを期待しています」とか「利下げを期待しています」とか、あるいはそれには懸念を示すと、仮に日銀総裁に総理がおっしゃったとします。

そのときに日銀総裁というのは、その総理の御意見を考慮すべきだと思いますか、それとも考慮するべきではないと思いますか。

片山財務大臣:ご指摘の報道については承知しておりますけれども、高市総理と上田日銀総裁の会談の内容につきましては、会談後、上田日銀総裁から「一般的な意見交換としてお会いした。

高市総理から政策についての御要望は特になかった」という御説明があったということですから、これはそれ以上でもそれ以下でもない、そういうことだったということだと思います。

その後は仮定の御質問には私の立場ではお答えはできないので差し控えさせていただきますが、その上で一般論として申し上げますと、従来から総理もおっしゃっておられるように、金融政策の具体的な手法については日本銀行に委ねられておりますし、そうあるべきと私も考えております。

それは日銀法第3条の「日本銀行の独立性の尊重及び透明性の確保」で、日本銀行の通貨及び金融の……。

それは日銀法4条の「政府との関係」に、「日本銀行はその行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない」ということを。

おっしゃって、ということを4条で決めておりまして、総理もよくこれをおっしゃるので、これに尽きるのではないかと思っております。

所得税の基礎控除引上げと「壁」の導入目的
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 高所得者への過度な優遇を避けるため、あえて「壁」を設けて減税額を平準化した手法についてどう考えるか

答弁
片山財務大臣
  • 中所得者層までの減税額を平準化し、高所得者への過度な優遇とならない仕組みは、税負担の公平性確保に資するものと考えている
  • 令和8年度の改正においてもこの考え方は引き継がれている
全文
質問・答弁の全文を表示

次に所得税法の一部を改正する法律案の中身についてお伺いいたします。

先ほど伊佐議員からもご質問ありましたけれども、103万円の壁が話題になった後に、昨年、どの税制改正において、これを160万円にまで上げていくというのは、当時の公明党、私も政調会長でしたけれども、深く関わりまして、そしてそれが178万円にいったときには、その度ごとに、その最低保証額について決めていくというのは、非常に手間もかかるし、非効率的なので、その後は、例えばCPI、消費者物価等に対応する形で自動的に上げていきましょうということを議論して決めておりますので、今回の税制改正はまず評価をしております。

その上で、103万から160万にするときに、使える財源が1兆2000億だったんですね。

財務省の皆さんとともに議論をして、かき集めてやっとかき集めたのが、1兆2000億円でした。

なのでこの1兆2000億円を物価高の中で全ての国民の皆様に同様に恩恵を受けていただきたいという思いで、手段として壁をつくりました。

壁をつくったのは手段だったんですね。

目的はほぼ同じ金額、どの所得世帯であっても働いて納税されている方の99%以上が大体2万円から4万円の所得税減税を受けていただきたいということで、昨年の年末調整、今確定申告もありますけれども、受けていただけます。

その結果、今回でいうと、年収500万円の方は約2万円の所得税減税となりますし、年収2000万円の方は3万3000円。

これ、もし壁をつくっていなければ、年収500万円と年収2000万円の方では、受け取っていただける所得税減税の金額は、多分5倍ぐらい違っています。

もっと違っているかもしれません。

なので金持ち優遇にならないように壁を作ったので、目的は金持ち優遇にならずに多くの方々に恩恵を受け取っていただけるということです。

今回もその趣旨に鑑みていただき、若干今後改善しなければいけない所得層で手取りの逆転現象が起きてしまいますけれども、ただこのように壁を作ることによって金持ちだけが圧倒的に優遇されないように今回のこの形を導入したとしても、年収500万円の方は4万7000円の所得税減税、そして2000万円の方は4万6000円、ほぼ一緒なんですね。

予算委員会で総理が国民民主の方に、ちょっと失礼な物言いだったと思いますが、「壁をつくることがお好きな皆さん」というふうにおっしゃいましたけれども、ただポイントは、壁をつくるというのは手段だったんです。

目的は先ほど申し上げたとおりで、私はこの物価高の状況の中で、今回は、去年は1兆2000億見つけました。

今年プラス7000億円です。

限られているんですね。

その限られた財源を多くの皆さんに恩恵を受けていただくためには、手段として壁をつくっていくというのは、私は必要だと思っていますし、今後も必要な局面に出てくると思っていますけれども、財務大臣、どのようにお感じでしょうか。

所得税の基礎控除につきまして、一律の控除額の引上げでは限界税率が高い高所得者ほど減税額が大きくなりますということは、今ご説明があったとおりでございますが、この委員も大変ご苦労をされてお作りいただいた令和7年度の税制改正の議論に当たりましては、給与収入850万円相当までの方々を対象に、所得に応じた控除額の設定を行い、中所得者層までのそれぞれの階層で、減税額を2万円から4万円の範囲内に平準することというような制度になりました。

公平中立簡素という税制の基本原則が、その時にお互いが相反することもある中で、この高所得者への過度な優遇とならないよう、税負担の軽減効果を平準化する観点から、当時の公明党と自民党による法案修正を経て取りまとめられたというふうに承知をしております。

これは税負担の公平性の確保に資する仕組みであると考えております。

なお、この大きな考え方は、今般の令和8年度税制改正における基礎控除等の引上げにおいても、基本的には引き継がれていると考えておりまして、今回の8年度税制改正の基礎控除等の引上げにつきましては、当時の公明党を含む、四党、自民党、日本維新の会、国民民主党、公明党の税制担当者合意ということで、成り立ったものというふうに承知をしております。

1人当たりGDPの向上と経済運営
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 日本の1人当たりGDPが低迷している現状を打破し、生活の豊かさを追求するための解決策と実現可能性について

答弁
片山財務大臣
  • 1人当たりGDPの順位低下は重々承知している
  • 責任ある積極財政による戦略的な財政出動で、家計所得増→消費改善→事業収益増の好循環を実現し、特に「投資」を鍵として強い経済を構築したい
全文
質問・答弁の全文を表示

岡本三成改めて確認させていただきたいんですが、確かに壁をなくすというのは、すっきりして気持ちの良い言葉ではありますけれども、仮に壁をなくしていたら、年収500万円と2000万円の方では、受け取っていただく所得税減税の金額が5倍から10倍違ったということだけは、事実として共有をさせていただきながら、今後も目的はあくまでも、国民生活をなるべくフェアに支えていくことだということを確認させていただきたいと思います。

その上で、非常に素晴らしい言葉として誕生した「手取りを増やす」ですけれども、そういう発想に至った国民民主党の皆さんや玉城代表の先見の明というのは素晴らしいなというふうに思っています。

その上で、私は手取りを増やすことは大切なんだけれども、額面を増やすことは同様、それ以上に大切だということをぜひ今日は確認させていただきたいと思っているんですね。

それは単純に、手取りがどんなに増えても額面以上に増えることはないんですね。

手取りを増やして、究極は所得税減税をどれだけやるかということですから、額面が増えていかなければ将来不安が消えていくということはなかなか難しいと思っています。

なので、どういうふうに額面を増やしていくかということが、一人一人の生活の豊かさを追求する上では非常に大切だと思っているんです。

よく申し上げますけれども、「強い経済」というのを高市政権は標榜されていて、私も大切だと思っています。

そして、その強い経済を象徴する経済指標はGDP。

現在日本は世界第4位。

間違いなく国際的には我が国は強い経済の国であります。

けれども、一人一人の生活水準、もっと言うと賃金や豊かさ、これに直結する指標は1人当たりGDPでありまして、GDP総額が世界第4位の我が日本の1人当たりGDPは世界第38位です。

国はものすごく豊かなのに、1人一人の生活は相対的には厳しいというのが現実の今社会になっているんですね。

なんで、どうやってこの額面を増やしていくか、1人当たりGDPを増やしていくかということが、今後の経済運営の中でより重要な時代に入ってきたというふうに思います。

先日3月6日に上田総裁にお越しいただいたときに、同じ問題提起をさせていただきました。

そして上田総裁からは、実は賃金を起点とした経済成長がすごく大切だと。

賃金が増えて額面が増えて、その結果、手取りも増えていくようなことがあれば、個人消費に回っていく。

国内個人消費の多くは、それをカバーするその産業の設備投資は国内で行われています。

サービス業も国内で消費がされます。

であるがゆえに、乗数効果が回って、結局GDP寄与度も圧倒的に多いというのが、上田総裁の御答弁だったんですけれども。

大臣に改めてお伺いしたいんですけれども、この強い経済が今既に存在している日本の状況の中で、1人当たりGDP、生活の豊かさを追求していくために、どういう解決策が必要で、実際にそれが実現可能かというふうにお考えになっているかということを教えていただきたいと思います。

このIMFの直近の統計によりますと、2000年から2024年にかけて、日本の名目GDPは世界2位から4位に、1人当たりGDPは世界3位から、おっしゃっていた2025年の統計では38位というふうに、おっしゃっていましたが、直近の25年10月だと40位なんですけれども、どっちにしても、ちょっと本当に冴えない順位にはなっていると、このことはもう重々承知しております。

これは様々な要因があるわけですが、1990年代のバブル崩壊以降、不良債権と金融システム問題などの困難に直面した中で、企業が足元の収益の確保のために、賃金や成長の源泉である投資を抑制いたしまして、消費者も将来不安などから消費を抑制するという、こういう結果、日本経済全体が低物価、低賃金といったデフレの悪循環に陥り、それが非常に長く続いて、他国と比べて相対的な低成長が非常に長く続いてきたこと。

構造によるもの、こういう面は皆さん誰でもおっしゃるわけですが、この面を認識をしております。

こうした現状を打破したいからこそ、高市内閣では、責任ある積極財政という考え方のもとに、戦略的に財政出動を行うことによって、家計の所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がるというこの好循環を実現することで、今の暮らしや未来への不安を希望に変える。

強い経済をつくってまいりたいと、特に鍵は投資であるというふうに考えております。

コーポレートガバナンス・コードの見直しと賃上げ
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 企業の内部留保が積み上がる一方で賃金が上がらない現状に対し、コーポレートガバナンス・コードを見直して実質賃金向上を促すべきではないか

答弁
片山財務大臣
  • 実質賃金の向上を促すためにコードを見直すべきという指摘は正論である
  • 人的投資等の成長投資を積極的に行うよう、企業の資源配分戦略を成長志向型に変容させる方向で議論をリードしたい
全文
質問・答弁の全文を表示

議員の皆さん、お手元にお配りさせていただいた資料をご覧ください。

朝の理事会でご承認をいただきましてありがとうございました。

これは財務省の法人企業統計年報をもとに私がつくりましたもので、「失われた30年」と言われますけれども、何が失われたかということを確認させていただきたいんですね。

これは財務省の企業法人統計ですから、大企業のみならず中堅中小も一部入っておりますけれども、1998年から過去30年間、とりわけ21世紀に入ってから、日本の企業の経常利益は5倍伸びています。

結構儲かっているんですね。

この期間に配当を中心とした株主還元は8倍伸びています。

めちゃくちゃ伸びているんですね。

将来の飯の種である設備投資は1.3倍、具体的には28%伸びています。

そして唯一ほとんど伸びていないのが賃金で、1.08%です。

この間、私はよく「大企業はとんでもない」とか言うつもりは全くありません。

企業経営者の方々も雇用を守るために、なるべく内部留保に回していった、そういう経緯だと思うんですね。

欧米と違って、例えば株主配当を多くして株価を上げたからといって、日本の企業経営者の方々のボーナスが何億円も出たりは普通はしません。

なので、経営者の方々も個別最適で企業の未来のために、その企業の社員のためにやった結果なんですが、その個別最適がマクロ経済政策的には全体最適に全くなっていないということが問題だと思っているんですね。

この間、直近の10年間、配当だけではなくて、大企業を中心として内部留保は1年平均27兆円です。

一昨年はなんと1年間で50兆円も内部留保しているんですね。

賃金が、実質賃金がプラスになるときには物価以上に上がらなければいけないんですが、ベースアップ、ベアがほとんど上がりませんで、定昇だけでした。

ベアが1%上がったら経済状況は全く変わってきていて、その状況がまた所得に回ってくるというのがほとんどの経済学者の見立てなんですが、もし仮に年間1%上がると、ものすごく経済はいいと言うんですが、1%ベアを上げるとするといくらかかるか。

約3兆円です。

2%上げても6兆円です。

27兆円の内部留保は、失礼ながら平気でするのに、3兆円から6兆円のベアが上げられないということ。

この個別最適と思った結果が、マクロ経済政策的に全体最適に全くなっていないことが問題だと思っているんですね。

これまではアメ政策で全力で頑張ってきました。

いわゆる今回の法案にもなっています賃上げ税制、今回一部縮小しますけれども、要は賃上げ税制は、このグラフにあるとおり、マクロ的にほとんど効いていないんです。

個別のエピソードではいいところありますけれども、エピソードベースではなくてエビデンスベースではほとんど効いていないんですね。

アメ政策が効かないんだったら、本当に申し訳ないんですが、若干北風政策も入れるときではないかと私は思っていまして、東証と金融庁でやっていただいているコーポレートガバナンス・コードの強化でも結構です。

フランスは労働分配率の目標が法律になっています。

というふうにしっかりこのマクロ経済政策として賃金を上げることがGDPを増やしていく、それがまた賃金に返ってくるという好循環をつくるように、今後、財務大臣、金融庁の担当大臣でもいらっしゃいますので、コーポレートガバナンス・コードを見直して実質賃金向上させるのに、ぜひ最大のご尽力をいただきたいと思っているんですが、いかがでしょうか。

まさに委員のご指摘を図表とともに伺っていて、おっしゃるとおりだと思いまして、1人当たりのGDPを増やすには、コーポレートガバナンス・コードを見直して、実質賃金の向上を促すべきだということは全くそのとおりだと思います。

企業も自社の成長段階を考慮した上で、成長によって得た利益を株主への還元とともに、人的投資等の成長投資に適切に振り向けていかなければならないと、これは重要な課題であるということは認識しておられると思います。

我が国のコーポレートガバナンス改革は、中長期的な企業価値の向上を図る観点から推進してきたものであり、必ずしも賃上げや労働分配率の向上自体が直接の政策目的としてきたものではありませんが、この適切な人的投資等の成長投資は、中長期的な企業価値の向上に非常に資するものと考えております。

現在、金融庁ではコーポレートガバナンス・コードの改定に向けた検討も進めているところですが、政府としてもこの考え方に立って、企業の長期的な成長に資するような人的投資とか新事業投資がより積極的に行われるように、株主への還元も含めて企業の資源配分戦略を成長志向型に変容させていくべきだと強く認識しておりまして、今、成長戦略本部の方でも私が座長となった座会を持っておりますし、そういった方向で、成長志向型への変容の方向で議論をリードしてまいりたいと思っております。

住宅ローン減税から賃貸住宅支援への転換
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 住宅ローン減税に多額の予算が投じられているが、OECDのトレンドに合わせ、低・中所得層への家賃補助など賃貸支援を検討すべきではないか

答弁
片山財務大臣
  • 住宅ローン控除の課題は認識しており、所得制限などで緩和可能と考えている
  • 公営住宅の供給など既存の支援がある中で、新たに賃貸住宅向けの税制支援を導入する必要性については精査が必要である
全文
質問・答弁の全文を表示

次に住宅ローン減税について聞かせてください。

今回、住宅ローン減税を延長、そして既存住宅を拡充する、非常に大切な政策だと思います。

岡本三成君8,500億円程度、大変大きな金額を住宅ローン減税で住宅ご購入の方に受け取っていただいているんですね。

もともと法の趣旨としては、住宅の購入を促進していくと、そこで国内消費が大きく上乗せしてもらえる。

確かに家を購入するときには家電を購入する方も多いですし、カーテン、家具、いろんなものが売れるので、やはり乗数効果は広まっていくというふうに思うんですけれども、実は欧州、特に欧州も含めてOECD諸国と比べると、日本は住居に対する公的資金の割合が非常に少ないということが指摘されています。

特にまずは公的住宅にお住まいの方の比率でいうと、オランダは約34%、オーストリア24%、イギリス16%、フランス14%、そして日本は6%。

もともと公的住宅にお住まいの方は少ないんですね。

ただ、実はOECDが何回も勧告しておりまして、この住宅持ち家に対しての様々な政策、この住宅ローン減税もそうなんですが、効果の割に副作用が多い政策だということで、批判的な縮小や廃止を求めるような勧告も出しています。

日本は既に民間住宅で空き家もたくさんありますので、公的住宅をつくっていこうというフェーズではないと私は思っているんですけれども、実際として「衣食住」の中でこの住むところというのが大切な社会保障という考え方がOECDの中では一般的になっているにもかかわらず、日本においては住宅を購入する方には支援があるけれども、賃貸の方には支援がないんですね。

私はちょっと思っていることがありまして、世界も今、住宅の支援が購入者支援から賃貸支援に移ってきています。

イギリスも大きくそういうふうに舵を切っています。

仮に、住宅購入されている方も大切な日本国民ですけれども、賃貸でお住まいの方も日本国民ですから、そこに差があるというのは私はおかしいのではないかと思っているんですが、仮にこの購入された方に8,500億円受け取っていただいている、これ大切なんですけれども、だったら同じ金額を賃貸の方で、とりわけ低所得層、広げても中間所得層ぐらいまで受け取っていただくとすると、どれぐらいの家賃の支援ができるかというと、これは私の手計算ですが、仮に日本の借家世帯が1,940万世帯だとすると、低所得世帯、所得の下位20%の方に8,500億円分を家賃として受け取っていただくと、月1万8,000円、年間22万円の家賃補助を受け取っていただけます。

中間所得層ぐらいの方、所得の下位というか半分よりちょっと下ですね、50%ぐらいの方、半分ぐらいの方に受け取っていただくと、月6,000円、年間7万2,000円、家賃補助で受け取っていただくことができます。

私、先ほど申し上げたように、住宅ローン減税はすごく大切だと思っているんですね。

ただ、住宅支援というのが、社会保障の根幹の1つになってきているのがOECDの基本的なトレンドであれば、同じ金額を、家賃を払っていらっしゃる低所得、中間所得ぐらいの方にも、受け取っていただくぐらいの住宅家賃支援を、福祉国家を目指す日本としては考えるときではないかと思っているんですが、いかがでしょうか。

2022年に公表したレポートで、一般論としてご指摘のような住宅ローン控除に係る様々な課題を指摘しておられます。

同時に所得制限を設けたり、対象となる借入額等に制限を設けることなどで、こうした課題の一部は緩和することができるとも指摘されているというふうに承知をしております。

住まいは生活の基盤でありまして、子育て世代を含めて住宅に係るさまざまなニーズに応えていくことは重要でありまして、我が国ではこうした観点から住宅ローン控除以外にも、低所得者を対象とした公営住宅の供給ですとか、子育て世代を含む住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅の確保など、住宅に係るさまざまな支援を行ってきているところでございます。

その上で、賃貸住宅向けの税制支援を講ずることについては、ただいま申し上げた非常にさまざまな支援に加えて、税制上の優遇策を導入する必要性を精査する必要があると思います。

NISA投資額の所得税控除導入
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 若い世代の将来不安解消のため、NISAでの投資額の一部を所得税から控除する仕組みを検討できないか

答弁
片山財務大臣
  • 貴重な意見として重く受け止める
  • NISAは既に運用益が非課税であるため、さらに所得税控除を導入することについては慎重に検討する必要がある
全文
質問・答弁の全文を表示

次に、子どもNISAについて質問させてください。

私、子どもNISAは大切だと思うんですけれども、優先順位として考えたときに、他のことを考える必要もあるのではないかという問題定義をさせていただきたいと思っているんです。

新NISAの拡充が、若い世代を中心に大変資産を構築をし、将来不安を減らしていくという意味で、大きな構想をしていると思いますし、大変重要な選択肢だというふうに思います。

2012年の12月に議員にしていただいたときに、安倍第二次政権でして、そこからアベノミクスが始まり、株価が高騰しました。

株価が上がることは非常にいいことです。

けれども、よく言われた批判がこれなんですね。

「株を持っている人はいいけれども、持っていない人には何の恩恵もない」。

多くの人が言い訳のように、「いや、持っていないあなたも、年金運用法人は株式で運用しているので、間接的には持っていらっしゃらない国民の皆さんにも恩恵があります」というふうに言い訳のように言っていらっしゃいました。

私はそのときに思ったんですね。

この持っていない人に対してかわいそうだなと思ったり、持っている人を羨ましがることじゃなくて、どうやったら株価が上がる恩恵をより多くの国民の皆さんに受け取っていただく仕組みを作るかこそが、政治の役割だというふうに思いました。

なので、財務副大臣をやらせていただいたときに、金融庁と一緒にこの新NISAの拡充に全力で取り組んで、結果、今非常に大きな構想をしているというふうに思っているんですけれども、ただ現実は年間360万円、つまり毎月30万円が上限ですので、毎月30万円、新NISAに投資積立できるような現役世代の方、そんなに多くはいらっしゃいません。

ほとんどの方は新NISA口座をお持ちの方でも、上限まで行くことなく積立をされているような、そういう現状なんですね。

その中で、360万円ご自分の金額を全部使い切った方が、多分お子さんのために積立をされますんで。

一部金持ち優遇との批判もあるかもしれません。

もちろん、そのお子さんの立場に立ったら将来の学費等の積立になっていきますので重要なんですが、その恩恵を十分に受けていらっしゃらない、360万円までいけない方々にもっと大きな恩恵を受けていただく方が優先順位としては私は高いと思っているんです。

であれば、例えば、そのNISAで投資した金額の一定割合、最大10万円、例えば10%まで。

そうすると100万円投資をすると10%で10万円になりますので、そういうある程度枠を決めて、それを所得税減税にしてあげると、確かに投資したものからリターンがもう既にタックスフリーですから二重減税じゃないかという批判はあると思いますけれども、現役世代の方でNISAで積み立てている方というのは、足元の生活はきついんですね。

けれども将来不安を解消するために投資をしているわけです。

その一部でも所得税減税に回ってくるようなことがあれば、それこそが若い皆さんの将来不安を解消することが政権の最大の目的の一つになっていますというメッセージにもなりますし、はっきり申し上げて、123兆円の予算を考えれば大した金額ではありません。

ぜひ、子どもNISAはやるとして、この現役の皆さんのインセンティブをもっと受けていただけるような仕組み、ご検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

そのご経歴も長いので、まさに投資を知り尽くした上での、そういうご意見と思って、貴重なご意見を重く受け止めさせていただきます。

その上で、委員の御提案のように、たとえ一定の上限の下であっても、NISAでの投資額の一部を所得税から控除するとなりますと、既にNISA口座での運用により得られる利益が、これはもう非課税でございます。

(中略)いろんな考え方がございますが、今言ったような観点がございますので、慎重に検討する必要はあるのかなというふうに考えております。

政府系ファンドの創設と国民還元
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 投資を行っていない大多数の国民に金融リターンを還元するため、政府系ファンドを創設し、その収益を国民生活に還元すべきではないか

答弁
片山財務大臣
  • 恩恵を直接的に裨益させる意義は非常に良いことだと思う
  • ただし、政府資産の運用には関係法令やルールがあり、安全性とリスク・リターンの関係、機会費用などを考慮する必要がある
全文
質問・答弁の全文を表示

岡本三成:大臣、私、ここにこだわっているのは2つ理由がありましてですね。

一つは、「貯蓄から投資へ」という政府の大きな方向性の変化なんですけれども、デフレの時代だったら貯金でよかったんですが、インフレの時代になりました。

円貯金するってどういうことかというと、円という個別の銘柄に自分の資産を全振りしているのと一緒なんですね。

何の分散もなく。

相対的に強くなるんですが、インフレの時代になりますと、100万円貯金持ってても、毎年毎年購買力落ちますから、なるべくそれを分散させていただこうということの考え方が1つ。

もう1つは現実的に、どんなに頑張ってもこの表にあるように、なかなか賃金に回らない中で、株主にはガンガン回っているわけです。

先ほど大臣ご答弁されたように、こんなにNISAで拡大をしても、去年の年末の証券業協会の、実際に株式と投資信託を持っている方の割合は24%、4人に1人です。

4人に3人は投資なんてしていないんですね。

にもかかわらず、働いた者が賃金として返ってこないんであれば、せめてこの回っている株主配当、株主の優遇が働く人に、一般国民に回るような仕組みとして、この働いていらっしゃる方々が株から直接恩恵を受けられるようになれば、仮に経営者の判断がしっかりとできなかったとしても、その方に自分の努力が金融のリターンとして受け取っていただけるような仕組みをつくっていきたいという点に、私の本意があります。

仮に個人の方が、ここまで政府がリードしても4人に3人は株や投資信託をお持ちでないのであれば、それこそ前回のこの委員会でも御提案申し上げました。

政府系ファンド、国民の資産として国が持っている100兆円単位のお金をしっかりと国民のために、GPIFのノウハウを活用してリターンを生むことができれば、国民の資産から生んだリターンで株式が上がったり配当金が増えたりします。

おっしゃるとおり、これだけ頑張っても4人に1人しか株式を持っていないというのは現実でございまして、NISA口座もさっき申し上げましたように、成人18歳以上の方の4人に1人でございますから、そこの辺のリスクに対する捉え方というのは、まだやはりちょっと壁がそれこそ高い部分が日本国民の間にはあるのかなというのを、まさに痛感させられるところでございまして。

この政府系ファンドということについては、何回も委員から御質問をいただいておりまして、株価上昇の恩恵が広く国民に、今でも年金運用等で裨益しているんですが、それはまさにもっと直接的に分かるように裨益させるという意義自体は非常にいいことだと思っております。

ただ、この政府資産の運用につきましては、やはりさまざま関係法令、関係ルールがあるところもあります。

一律ではございませんが、一般論として安全性等を担保した上で、リスクとリターンの関係性ですとか、あるいは運用を全くしないことによる機会費用というか、逸失利益、この両方は当然考慮すべきと考えておりまして。

社会保障国民会議の目的と議論範囲
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 社会保障国民会議の名称変更や議論内容の拡大(消費税ゼロ等)があり、増税などの負担議論まで含まれるのか、守備範囲を明確にしてほしい

答弁
片山財務大臣
  • 全世代が納得できる社会保障制度構築のため、野党や有識者を交えて議論する場である
  • 給付付き税額控除と食料品の消費税率ゼロの2点を同時並行で議論し、夏前を目途に暫定取りまとめを行う予定である
全文
質問・答弁の全文を表示

その上で質問15にちょっと飛ばさせていただきますけれども、この法案の中の第5条に「行財政改革の徹底」ということが謳われておりまして、その行財政改革を徹底していくと。

ちょっと関連いたしまして、先日国民会議が立ち上がりました、親会議が持たれたという報道に接しています。

今後は実務者会議に移るようですけれども、私ちょっと違和感がありますのは、これまで国民会議と言われていた会議の名前が、先日突然「社会保障国民会議」に変わっております。

そしてもともと議論するのは給付付き税額控除と言っていたんですが、選挙の後に急に「食料品の消費税2年間ゼロ」が入ってきました。

そして最近はなんと社会保障の負担と給付の議論をするというふうに入ってきてまして、給付と負担ということは増税もここで議論していくということなんでしょうか。

この国民会議の中身がちょっとよくわからなくなってきましたので、何を議論するところなのか、どこまでが守備範囲なのか、財務大臣、お答えできるようでしたら、ぜひ御答弁をお願いします。

向かえている日本経済でございますが、この給付と負担のあり方などについては、全世代を通じて納得感が得られる社会保障制度を構築していくという必要がございます。

このため、政府与党だけでなく、野党や有識者の皆様にもご参画いただきながら、国民的議論を進めるために、社会保障国民会議が設置されたものと承知しております。

この社会保障国民会議におきましては、まずは、改革の本丸である給付付き税額控除と、その実施までの2年間に限ったつなぎである食料品の消費税率ゼロの2つの課題につき、同時並行で議論を進めて、その両者につきまして、本年の夏前を目途に暫定取りまとめを行うこととされておりまして、その上で給付付き税額控除の議論を進める過程で明らかとなった社会保障制度の課題等について、改めて調整の上、協議を継続することとされております。

具体的な議論や内容、進め方については、これは様々な御議論を踏まえつつも、参加政党の皆様ともよく御相談をしていくものというふうに考えております。

食料品の消費税率ゼロ策の妥当性
質問
武村展英 (財務金融委員長)

- 消費税ゼロ策は導入まで時間がかかり、事業者負担も大きい。同財源があるなら、現金給付の方が迅速かつ効果的な物価高対策になるのではないか

答弁
片山財務大臣
  • 中低所得者の負担軽減と、給付付き税額控除までの「つなぎ」として実施するものである
  • 懸念や課題については認識しており、社会保障国民会議において丁寧にお話を伺いながら議論し、結論を得ていく
全文
質問・答弁の全文を表示

最後に大臣にお伺いします。

この中で議論をする一つに、軽減税率8%を景気対策、物価高対策として2年間に限定してゼロにすることを議論していこうとされています。

与党の公約で選挙を語りましたので、これぜひ実現していただきたいんですね。

けれども、私たちは反対です。

なぜかというと、物価高対策としてやるにもかかわらず、どんなに早くても法案が提出できるのは今年の秋、本年度中、来年の今頃からやり始めるというスピード感。

物価高対策としては事業者の方の手間があまりにもかかりすぎるという側面もあります。

加えまして2年間で10兆円です。

10兆円かかるんだったら、国民の皆さん全員にこの夏8万円ずつ配れます。

1家族32万円です。

お配りになったとしても今年の夏から物価高対策として使えますし、10兆円なんですね。

いろんなタウンミーティングで、同じ財源の金額だったらどっちがいいでしょうかというふうによく聞きます。

ほとんどの方は後者を選ばれている。

もちろん通税感はかわされませんけど、8兆円から10兆円もかけてやれるのが来年の今頃で、そして事業者はめちゃくちゃ手間がかかるということを公約されているのでぜひやっていただきたいんですけれども、私ども自身はもっと国民が望む形での物価高対策も一方で御検討いただきたいと思っているんですが、いかがでしょうか。

この食料品の消費税率ゼロというのは、物価高に加え、税、社会保険料負担に苦しむ中所得者、低所得者の方々の負担軽減を図るためのものでもあり、先ほどから申し上げております。

改革の本丸である給付付税額控除の実施までの2年間に限ったつなぎとして実施することにしております。

この物価への影響につきまして、あるいはさまざまなご意見につきましては、いろいろなご指摘なされていることは十分認識しておりますし、また、この会議の場でどうこうということとは別に、税法所管大臣である私のところにも、非常に多くの被後援者を抱えた団体のトップの方が「こういう問題があります」ということをすでに来られるような状況もございますので、ある程度は認識しております。

そういった課題につきましても、この保障国民会議にとって重要なことでございましょうから、特に不安をお持ちの方々からは丁寧にお話を一つ一つ伺いながら議論を行って、そこで一つ一つ結論を得ていくということになると思います。

ですので、決していろいろなご意見がないままにさせることは全くないように、丁寧に対応されるべきことということは十分承知をしております。

教育資金の一括贈与に係る非課税措置の終了理由
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 教育資金の一括贈与に係る非課税措置の概要について
  • 本年3月で当該措置を終了し、延長しなかった理由について
  • 子どもNISAとの関係性について
答弁
青木主税局長
  • 父母や祖父母から子や孫へ1,500万円まで非課税で贈与できる制度であった
  • 利用者が富裕層に偏り格差固定化の懸念があることや、都度贈与で非課税であること、教育費無償化の拡充などが理由で終了した
  • NISAの積立投資枠を未成年者に拡大することも理由の一つである
全文
質問・答弁の全文を表示

そこでご質問です。

この教育資金の一括贈与に係る非課税措置そのもの自体の概要と、今回この3月で終了し、延長措置を行わなかった理由はどんなところにあるのか、今回の子どもNISAとの関係性も含めまして、ご答弁いただければと思います。

教育資金一括贈与にかかります贈与税非課税措置でございますが、平成25年税制改正におきまして、経済対策の一環として家計資産をより早期に若年世代へ移転することで経済を活性化させることを目的として創設されたものでございます。

具体的に申しますと、父母や祖父母が子や孫に対して教育資金を一括贈与した場合に、受贈者1人当たり1,500万円の贈与まで贈与税を非課税とするものでございまして、本年3月末が期限となっておりました。

本措置につきましては、与党の議論を踏まえまして、新規の利用件数が低迷している一方で、利用者が富裕層に偏っており、格差固定化の懸念があること。

親、祖父母などの扶養義務者が支払う教育費は、通常必要と認められる範囲であれば、いわゆる都度贈与として非課税であること。

近年、教育費の無償化や負担軽減の措置が拡充されていること。

さらに、今般、NISAの積立投資枠の対象年齢を未成年者にも拡大することなどの理由から、本年3月末の期限を延長しないということとしております。

子どもNISAと学資保険の違い
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 子どもNISAの教育目的の資産形成について、学資保険との性質上の違いを問う

答弁
堀本総合政策局長
  • 両者とも教育資金の積立に活用できる点は共通している
  • 学資保険は貯蓄性保険であり、死亡時の保険料免除などの保険サービスがある
  • NISAは投資信託に限定されており、運用により収益が変動するリスク性投資である
全文
質問・答弁の全文を表示

親世代の資金を将来の子どもの教育資金等に振り向けていくという点では、一般的には学資保険などの商品も広く活用されているところでございます。

今回の子どもNISAの教育目的の資産形成について、学資保険などと性質が近い部分もございます。

今回、子どもNISAとの違いについて教えていただければと思います。

委員御指摘の学資保険と、それからNISAの未成年の積立投資枠、これはどちらも子ども教育資金の準備のための資金の積立に活用できる、この点は共通でございますが、学資保険は一般的に貯蓄性の保険商品でございまして、保護者等が死亡した場合に保険料の支払込みが免除されるという保険サービスの提供とともに、目標資金を確保できる、そういう商品でございます。

一方、NISAの未成年の積立投資枠は、対象商品が長期の積立分散投資という一定の投資信託に限定をされておりますけれども、運用により収益が変動するという性格を持っておりますので、そういう意味ではリスク性の投資であると、この違いでございます。

子どもNISAの資金払い出し制限
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 子どもNISAにおける12歳以降の資金払い出しの取扱いについて

答弁
堀本直長
  • 原則として18歳まで払い出し不可である
  • 例外として、12歳以上で本人の同意があり、用途が教育費等である場合は払い出しが可能である
全文
質問・答弁の全文を表示

さて、この子どもNISAに関してですけれども、以前に令和5年末までジュニアNISAという別のものがございました。

確か18歳になるまでは払い出しができないといったルールであったと承知をしております。

今回の子どもNISAにつきまして、12歳以降の払い出しの取扱いについて御説明いただければと思います。

親権者が未成年である子どものNISAの口座を開設した場合、今回の場合も原則、その子どもが18歳になるまでは資金の払い出しができないこととされておりますが、例外といたしまして、その子どもが12歳以上になった場合には、NISAの口座からの資金の払い出しについて子どもの同意があること、払い出し資金の用途が子どもの教育費等であることの要件を満たす場合には、資金を払い出すことができるということになっております。

学校における金融教育の現状
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 小学校、中学校、高等学校の各課程でどのような金融教育が行われているか概要を問う

答弁
今村大臣官房文部科学戦略官
  • 学習指導要領に基づき、発達段階に応じて指導している
  • 小学校(家庭科)で金銭の使い方、中学校(社会科)で金融の仕組み、高校(公民科)で経済活動の活性化を指導
  • 高校の家庭科では具体的な金融商品のメリット・デメリットや資産形成を盛り込んでいる
全文
質問・答弁の全文を表示

学校における金融教育が現在義務化されていると認識をしております。

現時点でそれぞれ小学校、中学校、あるいは高等学校の各課程において、どのような金融教育が行われているか、概要について教えていただきたいと思います。

児童生徒が金融の基本的な仕組みや考え方を発達の段階に応じて身につけられるようにすることが重要です。

このため、小・中・高等学校それぞれにおいて必要な内容が指導されるよう、学習指導要領等に明記しているところです。

具体的には、例えば、小学校の家庭科では金銭の大切さと計画的な使い方、中学校の社会科では金融などの仕組みや働き、高等学校の公民科では、金融を通した経済活動の活性化などを指導することとしております。

また、平成30年7月に改定された学習指導要領解説では、高等学校の家庭科におきまして、預貯金、民間保険、株式、債券、投資信託等の基本的な金融商品のメリット・デメリット、資産形成などの内容を盛り込んでいるところです。

子どもNISAによる格差固定化の懸念
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 子どもNISAが親世代の余剰資金運用となり、富裕層に有利で格差固定化につながる懸念について現状認識を問う

答弁
政府側
  • 格差固定化につながらないよう配慮している
  • 0歳から17歳までの年間投資枠を60万円、非課税保有限度額を600万円とし、18歳以上よりも低い限度額を設定している
全文
質問・答弁の全文を表示

子どもNISAについて改めてお尋ねをさせていただきます。

これまでの御説明でもありましたが、子どもNISAは現実的には親世代等の余剰資金を運用していくという側面もございます。

このため、NISAは富裕層の方が使いやすく、まさに格差の固定化につながるとの懸念があるといえます。

その点のところ、どのようにお考えか現状認識をお願いいたします。

(政府側)お答えします。

NISAの積立投資枠の対象年齢の要件の撤廃に際しまして、大学進学等の成人後のライフイベントに伴う必要資金に備えられるようにするという観点を踏まえつつ、御指摘のとおり、今回の見直しが格差の固定化につながらないようにする必要があるということも配慮いたしまして、口座保有者である子が0歳から17歳の間につきましては、年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円と、18歳以上よりも低い限度額などを設定いたしております。

子どもNISAの対象資産の国内限定検討
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 国内投資を活性化させるため、子どもNISAの対象を日本株などの国内資産に限定する検討はなかったか

答弁
堀本局長
  • 投資の自由度を制約し、利用者の利便性を大きく損なう恐れがあるため慎重に考える必要がある
  • 分散投資の有効性を損なう懸念がある
  • 国内投資活性化には、コーポレートガバナンス改革等による日本企業の魅力向上が重要である
全文
質問・答弁の全文を表示

次に、この子どもNISAの対象のアセットについての確認でもございますけれども、今回の総理の施政方針でも、圧倒的に足りないのは国内投資だというような表現もございます。

この子どもNISAを通じまして、いわゆる日本株などの国内の資産に対する投資に限定するなどの検討はなかったのか、そういった検討状況を教えていただければと思います。

新NISAの対象商品を国内の投資にする金融商品に限定することにつきましては、NISAを通じた投資、これの自由度を当然制約することになりますので、現に長期運用を想定して運用されている方々も含めまして、利用者の利便性を大きく損なう恐れがございます。

また、家計の安定的な資産形成という観点から見ますと、国内外の分散投資、これも一つの有効な方法でございますので、これが困難になるということを考えますと、すでに多くの国民の方が使われているNISAの魅力や制度の趣旨を損なえかねないということで、極めて慎重に考える必要があるだろうというふうに考えております。

むしろ国内投資を活性化させるためには、コーポレートガバナンスの改革、等の中長期的な企業価値の向上を後押しするということを通じまして、日本企業自身の魅力を高めていくこと、これが国民全体にとっても重要というふうに考えております。

子どもNISAへの期待と意気込み
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 子どもNISAに期待することと、新たな投資選択肢に対する大臣の意気込みを問う

答弁
片山大臣
  • 次世代の資産形成を支援し、早い段階から長期分散積立投資に触れることで金融リテラシーを向上させたい
  • 制度を広く活用してもらえるよう、周知広報に積極的に取り組む
全文
質問・答弁の全文を表示

最後に、このNISA関連の質問、これで終わらせていただきますが、大臣にお尋ねいたします。

子どもNISAに期待すること、そして新たな投資の選択肢にかける大臣の意気込みをお伺いします。

令和8年度税制改正において、NISAの積立投資枠の対象年齢の撤廃を盛り込んでおりますが、これはまさに長期安定的な投資を行うことを通じまして、大学進学等成人後のライフイベントに伴う必要資金を備えられるよう、次世代の資産形成を支援するという趣旨であります。

その上で、若い世代の方々が早い段階から、長期分散積立投資という資産形成の重要な考え方に触れることができれば、金融や経済に対する理解も深まり、成人後に安定的な資産形成を継続するための金融リテラシーの向上にもつながると考えております。

ですから、金融庁としては、今回の税制改正法案が成立させていただければ、その際には次世代の方々の安定的な資産形成に向けて、こうした制度を国民の皆様に広くご活用いただけますように、周知広報等にも積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

住宅ローン減税の創設目的と変遷
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 住宅ローン減税の創設時期、当初の政策目的、およびその後の変遷について

答弁
青木主税局長
  • 昭和47年度税制改正で住宅取得控除が創設された
  • 当初は住宅取得の促進と、住宅投資の活性化を通じた景気刺激を目的としていた
全文
質問・答弁の全文を表示

住宅ローン減税の制度について、いつ創設されたのか、そして当初の政策目的と併せまして、その後のこの制度の変遷についてお尋ねをいたします。

まず、住宅取得を支援する税制といたしましては、昭和47年度税制改正におきまして、住宅取得控除が創設されたというふうに承知しております。

昭和47年度ございます。

当初の政策の趣旨といたしましては住宅対策の一環といたしまして住宅取得の促進を図るとともに、住宅投資の活性化を通じた景気刺激を目的としたものであったと。

住宅ローン控除見直しの目的
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- ライフスタイルの変化や経済波及効果の減少を踏まえ、今回の住宅ローン控除見直しで意識した目的を問う

答弁
片山大臣
  • 既存ストックの利活用促進と子育て支援に重点を置いた
  • 省エネ性能を満たす既存住宅の借入限度額引き上げや、子育て世代への上乗せ措置、控除期間の13年拡充を行う
  • 床面積要件を40平米に緩和する特例を既存住宅にも拡充した
全文
質問・答弁の全文を表示

この制度がスタートした当初の住宅投資による経済波及効果が、平均的な世帯人数の減少や、そして大型家具を購入しないなど、ライフスタイルも大きく様変わりしております。

さらには、経済波及効果としてよく語られる家電製品の購入など、こういったものも低廉価、価格が下がってきているような状況もございまして、経済波及効果には、大きく当初の政策をスタートさせたときから減少しているものと推察されます。

マクロ経済へのインパクトで、住宅投資の効果がまさに下がっていると考えられますが、そのような中で、今回、住宅ローン控除見直しで意識された目的は何なのか、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

片山大臣:参考人の方からも申し上げたとおり、創設時の目的が内需の拡大等であったということでございますが、住まいはやはり生活の基盤でございまして、さまざまなニーズに応じた住まいの確保を支援していくといった観点も踏まえ、その時々の経済社会の状況に応じ、累次の見直しを行ってきております。

その上で、令和8年度の税制改正では、既存ストックの利活用の促進ですね。

今は何でも新築となると高くなっている上に、工期が遅くなっておりますので、そういった問題もございますので、既存ストックの利活用ということは、社会経済的に非常に重要性が高まっているわけでございますが、その促進とか、あとは子育て支援というのは非常に大きな政策目的でございますので、この充実といったことに重点を置きまして、またさらに、一定の省エネ性能を満たす既存住宅を対象として、借入限度額を引き上げるとともに、子育て世代等については上乗せ措置の対象とする、それから控除の期間も13年に拡充することにしております。

また、世帯規模が変化しているというのは、委員もご指摘のとおりでございまして、この床面積要件について、40平米に緩和されている特例の適用範囲を既存住宅の方にも拡充したという点も付け加えて、そういった点に御配慮をさせていただいているということであります。

住宅ローン減税改正内容の周知
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 中古住宅の流通活性化に向け、今回の減税措置の周知をどのように行うか

答弁
伊佐進一 (中道改革連合・無所属)
  • Q&A等のコンテンツを充実させ、既存住宅への支援拡充が伝わるよう取り組む
  • 民間の住宅情報サイトや関連団体と連携し、効果的な周知を行う
全文
質問・答弁の全文を表示

今回の住宅ローン控除の見直しに関して申しますと、従来の住宅政策から転換点に来ているように私は感じました。

今回の住宅ローン減税では、既存住宅と新築住宅との間で、限度額等も含めて大きな差異があまりなくなってきているのではないかなというふうに考えております。

ある意味で中古住宅の流通を活性化させるんだと、そういったメッセージを強く打ち出せるようなタイミングに来ているのかと思います。

減税措置という視点のみではなく、経済全体のことを考えて広くこうした取組をもっともっと周知をしていくべきというふうに考えておりますけれども、現状認識についてお尋ねをいたします。

令和8年度税制改正による住宅ローン減税制度の改正内容の周知につきましては、新しい制度がより多くの国民の皆様に理解いただけるよう、制度の概要やQ&Aといった情報コンテンツの充実を図ってまいります。

その際、今般の改正におきまして、既存住宅ストックの利活用の促進を図るため、既存住宅に対する支援が拡充されたことが分かりやすく伝わるよう取り組んでまいります。

また、国による周知に加えまして、住宅の取得を検討している方々への訴求の機会を多く持っておられる民間の住宅情報サイトや住宅の関連団体などと連携をしまして、効果的な周知に取り組んでまいります。

低所得層への家賃支援と中古住宅市場の活性化
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- ローンを組めない低所得層への家賃支援の検討および、中古住宅市場活性化についての所見を求める

答弁
片山大臣
  • 世帯の住まい方の変化を捉える必要があると認識している
  • 地方の産業クラスターづくりに伴う住宅後押しの必要性についても検討の余地がある
  • 借りている方への支援は公営住宅や補助金があるが、国民のニーズに合わせてバランスよく支援手法を考えることが大事である
全文
質問・答弁の全文を表示

足元で約900万戸の全国の空き家がまずございますのと同時に、この質問の前段で岡本委員からもご指摘がありましたけれども、今、ある程度の資産をお持ちの方で住宅が買える方、ローンを含めて買える方はいいんですけれども、その下の所得層の方で、どうにも住宅ローンにも預かれない。

基本的には家賃支援が本来は欲しいんだけれどもいただけないというような現状もあるかと思います。

これですね、それぞれの基礎自治体で何らか住宅の購入であったり、家賃支援を行おうとした場合に、まずもって一時的に50万円以上の何か補助金を差し上げているとすると、これ自体も課税の対象になったり、基礎自治体の政策だけでは運用しにくいというような側面もあります。

それから何よりも、本当にこの地域に定住するのかとか、そういった目線もあるので、賃貸でその都度都度生活、あるいは就労の状況によってお住まいを変えなきゃいけないような方だっていらっしゃいます。

そういった方には、基礎自治体の方では補助金とかを出しにくいというような現実もたくさん見てまいりましたので、ぜひとも低所得層に対する家賃支援なども、思いつきの発言ではございますけれども、検討をいただきたいと思います。

特に通告はないんですけれども、今申し上げたような視点、もしお答えが可能でしたら、財務大臣から所見をいただければと思います。

新築住宅だけではなくて既存の住宅、それから集合住宅含めて借りるという概念が、全体における割合において大きくなっている世帯の住まい方の変化というのは、きっちりと捉えなければなりません。

そうすると、都心で今非常に個数も減っていて、逆にさまざまな要因であまりにも高くなっている高級新築マンションとかタワーマンションということとはまた別に、地域におけるクラスターづくりという意味で住宅の後押しの必要がないかというと、それはそれであると思います。

その意味では、借りている方へのさまざまな支援というのは、今でも補助金等、支援金等でございますし、公営住宅があること自体がその意味ではありますが、公営住宅の割合は、自治体によってもだいぶ違いますけれども、本当に公営住宅の割合が高い先進国ってありますから、それに比べると日本はまだ少ないのかもしれないし、さまざまな支援手法をバランスをとりながら、国民のニーズに合わせていくということが非常に大事かなと思います。

防衛財源確保のための税制措置の概要
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 防衛力強化のための財源確保に向けた税制措置の概要とこれまでの議論の内容について

答弁
青木主税局長
  • 行財政改革で足りない約4分の1を税制措置で確保する
  • 法人税(防衛特別法人税)、タバコ税(税率引上げ等)、所得税(防衛特別所得税)の3税で確保する
  • 所得税については令和9年1月から税率1%の付加税を創設し、同時に復興特別所得税の税率を1%引き下げる
全文
質問・答弁の全文を表示

防衛財源確保のための税制措置については、昨年来議論されていることと承知しております。

防衛力強化のための財源は、歳出改革や決算、剰余金の活用など、さまざまな手段が議論されておりますし、法人税とタバコ税は昨年、この2026年4月から上げていくと決定をされまして、今まさに所得税について議論されているわけでございます。

これについては先ほども御説明ありましたが、改めて今回の税制措置の概要とこれまでの議論の内容を御説明いただければと思います。

防衛力強化に係る安定財源につきましては、行財政改革の努力を最大限に行った上で、それでも足りない約4分の1の部分につきまして、税制措置で確保を図ることとされております。

令和5年度与党税制改正大綱におきまして、法人税、所得税、タバコ税の3税により確保するという基本的な方向性が示されております。

その上で、令和7年度税制改正におきましては、与党の御議論を踏まえまして、法人税額の4%の御負担をお願いする防衛特別法人税を導入するほか、タバコ税につきまして、加熱式タバコの課税の適正化と税率の引上げをそれぞれ段階的に実施することとされております。

また、今般の令和8年度税制改正におきまして、所得税について、令和9年1月から所得税額に対しまして、税率1%の新たな付加税といたしまして、防衛特別所得税を創設することとしております。

ただし、その際、現下の家計を取り巻く状況に配慮し、足元で家計負担が増加しないように、復興特別所得税の税率を1%引き下げるということもしております。

防衛財源の具体的見込み額
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 防衛力整備計画の規模と、タバコ税、法人税、所得税による財源確保額の詳細を問う

答弁
青木主税局長
  • 5年間で43兆円程度を見込む
  • 税制措置により令和8・9年度で合わせて約2兆円弱を確保予定
  • 内訳:法人税(R8:5760億, R9:9230億)、タバコ税(R8:440億, R9:1160億)、所得税(R8:380億, R9:2630億)
全文
質問・答弁の全文を表示

それでは防衛力整備計画のこれからの話になりますけれども、規模と改めてタバコ税、法人税、所得税の財源としての額をもう一度御説明いただければと思います。

現行の防衛力整備計画におきましては、5年間で本計画の実施に必要な防衛力整備の水準といたしまして、43兆円程度を見込んでいると承知しております。

このための財源確保額として、税制措置により、令和8年度、令和9年度で合わせて約2兆円弱を見込んでおります。

防衛特別法人税の創設でそれぞれ5,760億円、9,230億円。

タバコ税の見直しでそれぞれ440億円、1,160億円。

防衛特別所得税の創設でそれぞれ380億円、2,630億円と見込んでおるところでございます。

復興特別所得税スキーム利用に伴う説明責任
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 復興特別所得税のスキームを借りて防衛財源を負担することについて、納税者や被災地への丁寧な説明が必要ではないか

答弁
片山財務大臣
  • 東日本大震災の復興への強い思いを述べ、被災者の心情に配慮する
  • 今回の税制改正後も、復旧復興に要する財源については引き続き万全の責任を持って確保することを明言する
全文
質問・答弁の全文を表示

今回は、復興特別所得税のスキームを借りる形で、防衛財源を負担していただくことになります。

納税者、国民、そして被災地に向けて、丁寧な説明が必要になると考えます。

この点について、財務大臣の見解を伺います。

東北地方を中心に未曾有の被害をもたらした今般の東日本大震災で、これは明日15年ということになるわけですが、まさにかけがえのない多くの命が失われました。

そして、最愛のご家族、ご親族、ご友人を亡くされた方々の気持ちを思うと、今なお、哀惜の念に堪えないところでございます。

そういうことでございますので、政府として東日本大震災からの復旧復興に要する財源については、今回の税制改正をお認めいただいたとしても、その後も引き続き万全の責任を持って確保してまいるということをしっかりと申し上げたいと思います。

保税地域の貨物監督の実態
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 保税地域の貨物の監督が現在どのように行われているか実態を問う

答弁
中谷財務副大臣
  • 設置許可時に事業者の能力や設備要件を確認している
  • 許可後も定期的な実地調査を行い、社内管理規定に従った適正な業務運営を確認し、助言・指導を行っている
全文
質問・答弁の全文を表示

外国貨物等を取り扱う保税業者の監督について、これまでも包括する業法のようなものはないと承知をしております。

保税地域の貨物の監督がどのように今実際行われているのか、その実態をお尋ねいたします。

海外から到着した貨物等は、不正薬物等の国内への流入防止等を目的として、関税庁が許可した保税地域に置くこととされております。

税関は、関税法に基づき、新たに保税地域の設置許可を求める事業者に対して、事業者が能力や、さらに法令の知識など、保税地域の業務遂行に十分な能力を有しているのか、さらには、事業者の施設がフェンスなど、貨物の保全の観点で十分な設備を有しているかといった要件を充足しているかどうかを確認しております。

許可後におきましても、保税業者に対する定期的な実地調査等により、保税業者が自主的に整備した社内管理規定に従って適正に業務を行っているかを確認するとともに、必要に応じまして改善を促すための助言・指導を行うこと等により、保税業者の適正な業務運営の確保に努めているところであります。

保税業者への業務改善命令の創設
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 保税業者に関する規制の法定化および業務改善命令の創設の趣旨と期待される効果について

答弁
中谷副大臣
  • 越境EC拡大で少額輸入貨物が急増し、一部業者で社内規定の不遵守や改善不足が見られるため、規則策定の義務付けと業務改善命令を創設する
  • 指導→改善命令→搬入停止処分という実効性のある対応が可能となり、法令遵守の確保が期待される
全文
質問・答弁の全文を表示

今回の法改正ですけれども、保税業者に関する規制の法定化、そしてここが肝だと思うんですけれども、業務改善命令等が新たに加わって規定されるということで伺っております。

その趣旨と、これによって期待される効果についてお尋ねをさせていただきます。

近年、越境ECの拡大に伴いまして、少額輸入貨物が急増しております。

保税地域での貨物管理を行う保税業者の役割が一層重要となってきているという現状がございます。

その適正な業務遂行を確保するため、税関として事業者の業務実態等に応じたきめ細やかな監督を行う必要が出てきております。

こうした中、一部の保税業者におきまして、自主的に整備した社内管理規定に従わず業務を遂行している状況や、税関の助言指導に対して有効な改善策が講じられない状況が散見されることも踏まえまして、本法律案において保税業者に対しまして、法令を遵守するための業務体制等を規定した規則の策定を義務付けるとともに、業務改善命令を創設することとしております。

これにより、税関が保税業者の不正事案を確認した場合、まず規則に定めた業務の適正な実施のため指導を行い、その効果が見られなかったときは、業務改善命令を行います。

その命令に違反した場合には、貨物の搬入停止等の処分を行うといったように、改善状況に応じた実効性のある対応が可能となり、保税業者の法令遵守や適正な業務運営の確保に資することが期待されております。

特例公債法における行財政改革の実効性確保
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 特例公債法第5条に明記された行財政改革の徹底について、実効性を確保するための具体的な取組を問う

答弁
中谷副大臣
  • 租税特別措置や補助金の適正化に取り組んでおり、既に閣僚会議の開催や令和8年度予算での見直しを実施している
  • 令和9年度以降も要求・要望段階から一貫して取り組み、適用期間を通じて継続していく
全文
質問・答弁の全文を表示

本法案では、5年間の適用条件に歳出歳入改革、社会保障制度改革等の行財政改革を徹底すること、租税特別措置、補助金等の適正化に取り組むことを新たに定めると、行財政改革の徹底の理念を条文に明記されております。

そこで、この第5条、行財政改革の徹底について、単なる努力義務ではいけないと思いますが、これも改めてになりますが、実効性を確保するための具体的な取組について、どのようにお考えかお答えください。

特例公債法の今般の改正に当たりましては、適用期間における改革の姿勢を明確に示し、市場の信任を確保する観点から、行財政改革を徹底する旨を定めた第5条を新たに設けることといたしております。

具体的には歳出歳入改革や社会保険制度改革等の行財政改革を徹底し、その一環として、租税特別措置、補助金の適正化に取り組むこととしております。

これらの取組を進めるにあたっては、政府として骨太の方針等において定める内容に基づき進めていくこととなりますが、租税特別措置、補助金については、見直しの取組を既に開始しており、昨年の12月に官房長官や関係大臣、各府省庁の副大臣にご参加いただき、租税特別措置、補助金見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議を開催したほか、令和8年度予算、税制改正では直ちに見直し可能なものから早速見直しを行い、昨年末に見直し内容を公表するなど、取組を既に進めております。

次の令和9年度の予算編成、税制改正プロセスでは、各府省庁にもご尽力いただきながら、要求・要望段階から一貫して取り組んでいくこととしております。

さらに、令和10年度以降につきましても、特例公債発行の適用期間を通じて、行財政改革を徹底していく観点から、それまでの成果も踏まえまして、取組を継続していく考えであります。

租税特別措置・補助金見直しの国民意見の反映
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 国民から寄せられた3万6千件超の意見をAI等の先端技術を活用して集約し、オープンに議論して具現化してほしい

答弁
片山財務大臣
  • 外部有識者の意見を取り入れた公開点検(行政事業レビュー等)との連携を進める
  • 寄せられた提案の分析整理にあたり、AIの活用という提案を十分踏まえて取り組む
全文
質問・答弁の全文を表示

そこで大臣にお尋ねですけれども、租税特別措置、そして補助金を改めて確認し、無駄な使われ方がされていないか厳しくチェックすること、政府の歳出削減を可能にするためにも非常に大事だと思います。

この取組ですが、既に伺っておりますけれども、広く国民の皆様から意見を募り、2月末までに3万6千件を超えるご意見をいただいたとのことでございます。

いただいた貴重なご意見は、できることでしたら、AI等の先端技術の活用も含めまして、適切に集約いただきまして、国民の皆さんにオープンに議論をこれから進めていただきたいと思います。

国民の皆さんの意見を具現化するために、いかにすべきか、その意気込みを改めていただければと思います。

これまでの会計検査院や行政事業レビュー等における様々な指摘を踏まえた自己点検などを進めて、見直しに積極的に取り組んでいただくことについて、ご指示を申し上げております。

次の令和9年度予算編成、税制改正プロセスにおいて、要求・要望段階から一貫して見直しに取り組むこととしておりますが、その際は各府省庁が外部有識者の意見も取り入れながら、公開で事業の点検をする行政事業レビューなど、既存の取組との連携も進めてまいりたいと考えております。

また、年明けから先月末までに、国民の皆様から見直しの提案を募集したところ、今ご指摘がありますように、単純集計で合計3万6千件を超えるご提案を受けることができました。

今少しお時間をいただいて、皆様のご提案を分析整理し、概要をまとめてお示しをしたいと考えておりますが、分析整理にあたってはAIの活用という委員のご提案も十分踏まえてやってまいりたいと思っております。

高所得者への税負担適正化措置の概要
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 極めて高い水準の所得に対する負担見直しの制度概要(金額等)について

答弁
政府側
  • 特別控除額を3.3億円から1.65億円に引き下げ、税率を22.5%から30%に引き上げる
  • 追加負担が生じる平均所得水準は約30億円から約6億円に低下し、対象者は約2000人となる見込み
全文
質問・答弁の全文を表示

極めて高い水準の所得に対する負担の見直しに関してです。

我が国の所得税は累進課税を基本としておりますが、一方で株式の譲渡益や配当などの金融所得については分離課税が適用されていることから、所得が高くなるにつれ金融所得の割合が増え、結果として実効的な税負担率が低下する傾向、いわゆる「1億円の壁」が指摘されているところでございます。

政府としても、税負担の公平性の観点から税制を見直してきたところかと存じます。

これまでの取組も含めてお尋ねをさせていただきますが、極めて高い水準の所得に対する負担の見直し、この制度の概要を分かりやすく、金額も含めて御説明をお願いいたします。

今般の税制改正では、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置につきまして、まず特別控除額を現行の3.3億円から1.65億円に引き下げますとともに、税率を現行の22.5%から30%に引き上げることといたしております。

この結果、過去の課税実績に当てはめて見直し後の影響を見ますと、まず追加負担が生ずる平均的な所得水準は、現行制度では約30億円だったところ、今回の見直しにより約6億円となります。

また対象者でございますが、今回の見直しによりましておよそ2000人程度となるというふうに見込んでおります。

高所得者負担適正化による税収とその使途
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 今回の見直しによる具体的な税収見込み額と、その使途について

答弁
青木主税局長
  • 平年度ベースで約4000億円(現行分含む)を見込む
  • ガソリン・軽油の当分の関税率の廃止および教育無償化の安定財源として充てる
全文
質問・答弁の全文を表示

その2000人の対象の方から、今回の見直しを受けまして、具体的に税収はどのくらいを見込んでいますでしょうか。

そしてその税収がどのように使われるか、使途等をご説明ください。

まず、今回の極めて高い水準の所得に対する負担適正化措置に係る増収額といたしましては、現行制度の税収1130億円を含めまして、平年度ベースで約4000億円程度というふうに見込んでございます。

この増収額でございますが、昨年11月のガソリン軽油の当分の関税率の廃止に係る与野党合意や、令和8年度与党税制改正大綱を踏まえまして、ガソリン軽油の当分の関税率の廃止及び、いわゆる教育無償化に係る安定財源として充てるものと整理をいたしております。

賃上げ促進税制の適用実績
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 賃上げ促進税制の直近の実績(適用件数、減税規模、中小企業の内訳)について

答弁
青木主税局長
  • 全体:4年度(21.5万件/5150億)、5年度(25.4万件/7278億)、6年度(29.4万件/9560億)
  • 中小企業:4年度(21.1万件/2656億)、5年度(24.9万件/3941億)、6年度(28.7万件/4653億)
全文
質問・答弁の全文を表示

そこで、賃上げ促進税制について直近の実績をご説明いただきたいと思います。

さらに、賃上げ促進税制が適用された件数や減税の規模、中小企業に特化した件数も併せてお願いをいたします。

4年度の適用件数は21万5,294件で、適用金額は5,150億円でございます。

5年度は件数は25万4,483件、適用金額7,278億円。

6年度は件数は29万4,287件、適用金額は9,560億円。

4年度は21万1,178件で、2,656億円。

5年度は24万9,215件で、金額は3,941億円。

6年度は28万7,900件。

適用金額は4,653億円となっております。

賃上げ促進税制の見直し背景
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 大企業向け措置の廃止や中小企業向け要件見直しなど、今回の改正の背景と検証内容について

答弁
政府側

- 賃金上昇率が高い水準にある中、適用企業の賃上げ率と措置の要件との間に必ずしも関連性が見られず、インセンティブとして十分に機能していない恐れがあったため見直しを行った

全文
質問・答弁の全文を表示

今回の改正では、大企業向けの措置を令和8年度に廃止。

そして、中小企業向けは、要件を見直した上で、令和9年に廃止。

さらに、教育訓練費に係る上乗せ措置については、令和8年度に廃止となっております。

今回の改正の見直しの背景と、どのような検証がされたか、御説明をお願いいたします。

まず、足元の賃金上昇率がバブル期以来の水準となる高い伸びを示しており、本措置の要件……。

また、賃上げは企業収益の動向や雇用情勢など、税制以外の要因による影響を受けるため、税制の効果だけを取り出すことは難しい面もございますが、それも踏まえましても、適用企業の賃上げ率と本措置の賃上げ要件との間に必ずしも関連性が見られず、本措置がインセンティブ措置として十分に機能していない恐れが見受けられました。

このため、今般の税制改正におきまして、与党での御議論を経て、大企業向け措置の廃止などの見直しを行うこととしたところでございます。

中小企業の賃上げ・投資意欲の向上策
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 中小企業の賃上げ意欲と投資意欲を盛り上げるための今後の仕組みづくりについての決意を問う

答弁
片山財務大臣
  • 中小企業の人手不足感や防衛的賃上げへの配慮から、令和8年度までは現行制度を維持し状況を確認する
  • 経済産業省と連携し、さらなる制度の周知・広報を行い、活用を広めていきたい
全文
質問・答弁の全文を表示

ここで財務大臣にお伺いいたします。

中小企業の賃上げ意欲、そして投資意欲を盛り上げる仕組みをつくっていくために、今後に向けて決意をお伺いしたいと思います。

他方、御指摘の中小企業向けの措置につきましては、中小企業も賃上げ促進税制の適用要件を上回る賃上げが行われている状況ではありますが、中小企業の人手不足感は大企業よりも強いという状況であること、それから人材獲得競争の中で防衛的賃上げに取り組む企業にも配慮する必要があることから、適用期限の到来前である令和8年度においては、現行制度を維持した上で、引き続き適用状況の確認等を行うということにしております。

その上で、賃上げの裾野を広げるという観点から、委員御指摘のとおり、賃上げ促進税制を中小企業にもっともっと活用していただくということが非常に重要と考えておりまして、国税庁におきましても、ホームページを通じて申告手続きなどをお知らせするなどといった取組を行っているところですが、引き続き経済産業省の方とも連携して、さらなる制度の周知・広報を行って、しっかり広めてお役立ていただきたいと考えております。

特例公債への依存構造と脱却目標
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 日本の財政が特例公債に依存する構造になっているか認識を確認
  • 特例公債からいつ脱却するのか、目標や見通しを質問
答弁
片山財務大臣
  • 社会保障費や国債費の増加により、平成6年度以降特例公債に依存してきた現状を認めた
  • 2030年度までの経済財政運営計画を通じて抑制に努めるが、同年度まで発行を全く必要としない状況ではないと認識
全文
質問・答弁の全文を表示

まず特例公債について伺います。

本来特例公債は、財政法が原則として認めていない赤字国債を例外的に発行するための措置として導入をされた制度です。

つまり本来は例外でありまして、恒久的に依存することを前提とした制度ではありませんでした。

しかし現実には日本の財政は長年にわたり、この特例公債に依存をしてまいりました。

一般会計の歳出を支える重要な財源として、事実上恒久的に使われているのが現状であります。

こうした状況を踏まえると、特例であるはずの制度が、実質的には財政運営の前提になっているのではないか、という疑問も出てきます。

そこでまず、現在の日本の財政は特例公債に依存する構造になっているというふうに認識をされていますでしょうか。

もしそうであるならば、政府としてこの特例公債からいつ脱却するのか、そういった目標やそういった思いというのがあるのかどうか、見通しも含めて大臣にお伺いします。

ご指摘のお点でございますが、我が国の財政状況につきましては、高齢化の進展による社会保障関係費の増加や、債務残高の増加に伴う国債費の増加などを背景に、平成6年度以降、現在に至るまで公共事業等を除く歳出を税収等のみで行うことはできず、特例公債法を制定した上で、特例公債を発行し、不足する歳入に充てる状況がずっと続いてきております。

今後も、2030年度、これは令和12年度ですが、までの経済財政運営計画の期間を通じて、経済財政一体改革を推進し、特例公債の発行額の抑制に努めてまいりますが、少なくとも、2030年度、令和12年度までの5年間において、特例公債の発行を全く必要としないような財政状況ではないものと認識しております。

そういう状況でございますが、政府の基本認識をいたしましては、もちろん財政の持続可能性にしっかり配慮して運営をしていくということは言うまでもないことでございます。

特例公債の発行期間(5年)の妥当性と短縮案
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 特例公債の発行期間が5年とされている理由を質問
  • 状況が不確定なため、1年ごとの承認に戻すべきではないかという提案
答弁
片山財務大臣
  • 安定的な財政運営のため、過去の財政健全化目標に合わせて5年ずつ延長してきた経緯を説明
  • 令和12年度までの経済財政運営計画に基づき、引き続き5年間の発行権限を求めている
全文
質問・答弁の全文を表示

その上で、今回発行根拠において5年間の延長というのが規定をされています。

この5年間の延長というものについて経緯を振り返ってみたいと思います。

特例公債法は過去においては、与野党の政争の争点、政争の具とも言われたこともありました。

いわゆるねじれ国会の時代には、その成立の遅れが財政運営そのものに影響を与える事態もありました。

懐かしいですが、民主党政権時代、2011年には菅総理の退陣と引き換えにようやく成立をしたという経緯がありました。

しかし当時は、この赤字国債の発行を1年という限りで認める制度でありました。

2012年には成立が遅れ、最終的には赤字国債の発行を4年認める制度へと変更されました。

その後、安倍政権において発行期間はさらに5年間に延長され、今日に至るまでこの5年更新が続いています。

こうした経緯を見ますと、5年という期間は財政理論から導かれたというものではなくて、むしろ政治的事情の中で定着してきた側面があるのではないかと思っています。

その中で、改めて今回5年ということで延長をした理由をお知らせください。

田中健:この経営の中で、4年においては、先ほどから伊佐委員も質問をされておりましたけれども、財政健全化目標がありまして、今も大臣の方からプライマリーバランスのPBの半減、ないしは黒字化という目標がありましたので、その期間の4年間だと。

こういうことを私たちも理解しますし、大変明確な目標かと思いますが、今回の経済財政運営計画期間は5年だから5年というのは、ちょっとあまりにも大雑把というか、あまりにも私たちに対して不親切というか、そういう気がいたします。

第5条を挙げてもらいましたけれども、経済財政の一体改革推進、また今大臣がありました歳出及び歳入の改革として安定ですね。

持続可能な社会保障。

どれも大切なことではありますが、この5年間でじゃあどこまでやるのかと。

その歳出及び歳入の安定というのは、何をもって私たちは判断すればいいのか。

また、何をもって5年間を、その都度毎年国会での承認があるからいいという答弁もありましたけれども、判断すればいいのかというのがわからないということであります。

ですから、これこそ5年間の大きな目標は決まっているけれども、毎年その進捗状況、さらには今金利の上昇局面、また円安、さまざまな要因が不確定でありますので、1年ごとに見ていくのが大切かということで、私たちは中道さんと一緒にこの法案を出させていただきました。

単純に延長を5年間、これまでやってきたからと。

今回も目標が5年間だからと。

こういうのは理由のようであって理由ではないのでありまして、単純に延長を繰り返すのではなく、やはり制度の原点は、先ほど冒頭大臣が依存はしているけれども、しかしこの健全化を求めていくという姿勢を示すということ。

そしてその示すのは国民であり、私たち国会であり、そしてマーケットであるということでありまして、この1年に戻すことは積極財政の責任でもあると思いますが、大臣の見解いかがでしょうか。

この特例公債法につきましては、平成24年度に議員修正により、安定的な財政運営を確保する観点から適用期間中、政府として財政健全化に取り組み、国債発行額の抑制に努めることを前提に、複数年度の発行根拠を設ける枠組みに改められました。

適用期間につきましては、初めて複数年度化された平成24年度、2012年度には、当時の財政健全化目標であった平成27年度、2015年度のプライマリーバランス半減目標までの、平成28年、令和3年の2回の改正時にも、その当時の財政健全化の取組目標を踏まえまして、5年ずつ延長してきております。

今回についても、第4条に基づき、複数年度化の前提として、経済・財政一体改革を推進することとしている中で、現行の経済・財政運営計画では、令和12年度、これは2030年度でございますが、までの期間を通じて、債務残高の対GDP比を安定的に引き下げるなど、経済再生と財政健全化の両立に取り組むこととしているところです。

今回の法案では、これまでの枠組みを引き継ぎつつ、こうした今後の財政運営の方向性のもとで、令和12年度までの特例国債の発行権限を求めるものになっております。

片山財務大臣:委員のおっしゃるとおり、前提として経済財政一体改革を進めていくということは大前提でありまして、いかなる状況になりましても、そういうふうにしていくということは安定的に5年間ということをお願いしているわけです。

ですから、できれば財政運営の方向性という意味で、令和12年度までの発行権限をぜひお認めいただきたいということでございます。

復興特別税の使途と透明性
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 復興特別税が復興事業に直接使われているのか、復興債の償還に使われているのかを質問
  • 徴収額のうち、事業直接費、償還費、その他の内訳と割合を提示できるか質問
答弁
吉澤主計局次長
  • 復興特別税は復興費用および償還費用の財源とされる制度である
  • 令和8年度当初予算では、歳入約4930億円に対し、復興経費約4948億円、償還費用585億円を計上している(歳入と歳出を直接対応させる考え方は取っていない)
全文
質問・答弁の全文を表示

引き続きまして復興財源について伺います。

東日本大震災から間もなく15年が経とうとしています。

先ほど午前中の質疑の中では、片山大臣のさまざまな経験、またそのときの状況もお聞きをさせていただきました。

被災地では復興は着実に進んではきましたが、今もなお生活再建、地域再建ということでの課題は続いています。

そしてその国民は、その復興を支えるために所得税に上乗せる形で、この復興特別税というのも負担をしてまいりました。

復興のためならばという思いで、多くの国民がこの負担を受け入れてきたんだろうと思っています。

だからこそ、この在り方というのはしっかりと議論しなければなりませんし、その使い道というのも国民に対して明確にしていく必要があるんだろうと思っています。

しかし一方で、国民の中には「復興税、本当に復興のために使われているのか」といった声もあります。

復興の名で集めた税金だからこそ、国民に対する説明責任、また説明可能なことについてお聞きをしたいと思います。

まず、復興税の使い道でありますけれども、復興特別税は復興のための税でしょうか。

それとも復興債を償還するための税でしょうか。

制度上は復興債の償還に使われているということかと思いますけれども、国民にはなかなか復興債の償還というのもわかりませんし、復興のためというふうに一般的には説明をされてきたかと思います。

現在、復興特別税として毎年徴収されている税収は5000億を切る、約5000億に上ります。

税収の規模がこれだけ大きい以上、その内訳というのも、しっかり国民に説明をすべきだと思っています。

そこで伺いますが、復興特別税として徴収された税収のうち、現在進行中の復興事業に直接当てられている額、また復興債の今言った償還に当てられている額、その他財政負担に吸収されるというか使われている額と、それぞれいくら、そして割合というのは示せますでしょうか。

復興特別税の収入につきましては、復興財源確保法の第72条によりまして、復興費用及び償還費用の財源に当たることとされてございます。

復興特別会計におきまして、どの歳入がどの歳出に対応するという考え方はとっておりませんけれども、令和8年度の当初予算におきましては、主な歳入としまして復興特別所得税を4930億円計上しております。

一方で、主な歳出といたしましては、東日本大震災復興経費につきましては4948億円、それから併せまして国庫債務特別会計への繰り入れということで、復興債の償還につきまして585億円を計上いたしております。

いずれにしましても、復興に係る歳入と歳出につきましては、よりわかりやすいものとなりますよう、政府として説明に努めてまいりたいと考えてございます。

復興財源の見える化と情報公開
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 復興税が長期化(2047年まで)する中で、国民の納得を得るために使途を毎年一覧で公表し、見える化を強化すべきではないか

答弁
片山財務大臣
  • 特別会計のフレームで予算使途は説明している
  • 現場のニーズに寄り添った予算執行が重要であり、使途の説明についても今後さらに努力したい
全文
質問・答弁の全文を表示

もちろん対応していないと、財布は同じかもしれませんけれども、やはり国民一人一人から集めたお金であります。

そして思いがこもった、やはり税金であると思っています。

これも先ほどお話がありました復興税、2037年まで続く長期の税でありましたが、今回さらに10年延長されて2047年ということであります。

大変長い長い期間、これからも多くの国民に負担をしていただくということになります。

ですから、国民にやはり納得と理解を得てもらう。

先ほどではやはり現役世代でしっかり責任を持とうという思いが強い人もやはりいますし、私もその思いには変わりありません。

これだけ長期になる中で、今まで以上の説明と、また理解を国民に求めていかなくてはならないと思っています。

だからこそ必要なのは、復興財源のさらなる見える化というか、説明というか、理解だと思っています。

この復興税の徴収額と使途、先ほど項目ごとではお示しをいただきましたけれども、毎年一覧で公表するというか、「こういうことに使っているんだよ」というのを国民に知らせ、そして納得・理解をしてもらうということが、今回のまず税制の改正以前に必要かと。

それをするからこそ、今回税制改正で1%を防衛費に充て、さらにそこから10年伸ばすという話につながると思います。

ですので、まず国民にわかりやすく見えやすく情報公開をし、そして理解を求めるという仕組みを強化すべきではないかと思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。

参考人からお答えいたしましたように、どの歳入がどの歳出に対応するという考え方自体はとっておりませんが、都度都度国会にお出ししているように特別会計のフレームがございますし、またその予算の使途についてはきちっと説明はされているわけでございます。

明日が3月11日でございまして、総理も明日行かれるのではないかと私は想像しておりますけれども、金額割当ももちろん非常に重要なんですけれども、またその予算、特別会計等々の総額も極めて重要な意味を持っております。

現場でのニーズというのは、この15年を見てもやはり時々によってかなり変化をしてきておりますので、その現場の実態のニーズに合っているかということに徹底的に寄り添ってやっていくということが、私は経験上非常に重要なのではないかと思っておりまして、その観点ではもちろん予算の使われ方、その使途の説明の仕方ということも非常に重要でございますので、これにつきましても今まで以上に努力をしてまいりたいと考えております。

所得税の課税最低限引上げの恒久性
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 178万円への課税最低限引上げは恒久的なのか時限的なのか
  • 時限的である場合、将来的に再び低下し手取りが減る可能性があるか
答弁
青木主税局長
  • 物価上昇を超える特例的な引上げ分は、2年間の時限措置である
  • 終了後のあり方はその時点の経済・物価状況を踏まえ検討するため、将来的な水準について予断を持って答えることは困難
全文
質問・答弁の全文を表示

所得税の今回の減税についてであります。

長年この指摘をされてきた103万の壁の件ですが、これを見直すという点では、手取りを増やし、働き控えを減らすという観点から、一定の前進であるということは評価をしますし、私たちもこれについては伝えてまいりました。

ただし、この制度設計を見ますと、本則と特例の2階建て構造となっています。

制度の安定性という観点からは、国民にとって最も重要なのは、この制度が将来どうなっていくのか、将来自分たちの手取りは増えるのか、どうなのかという点だと思っています。

そこで、まず今回の178万円の課税最低限の引上げは、恒久的な制度なのか、それとも時限措置なのか。

時限措置であるならば、将来的に課税最低限が再び低下をする可能性というのはあるのか。

つまり手取りが減るということですね。

その可能性についてもお聞かせいただければと思います。

令和8年度税制改正における所得税の基礎控除の引上げのうち、物価上昇を超える特例的な引上げにつきましては、昨年12月の国民民主党と自由民主党との党首間合意、令和8年度与党税制改正大綱において、物価高で厳しい状況にある中・低所得者に配慮したものであることや、給付付税額控除の議論の中で、中・低所得者層の給付負担のあり方を検討していくことを踏まえまして、物価上昇を先取りした2年間の時限措置として行うこととしたものでございます。

政府としてはこうした政党間のご議論の結果を踏まえて対応することとしております。

この2年間の措置が終了した後のあり方につきましては、その時点の経済、物価状況などを踏まえまして検討していくこととなろうかと思います。

仮に本特例が終了するといたしましても、将来的には基礎控除の本則部分が物価上昇に応じて引き上げられていく中で、今後の物価上昇率を正確に見通すことは困難であること。

また、令和7年度税制改正におきまして、恒久的な制度として創設した給与収入約200万円相当までの所得階層に適用される37万円の上乗せ特例の水準につきましては、生活保護基準等の額を勘案して見直すこととしております。

こうしたことを踏まえますと、将来的な課税最低限の水準について、予断を持ってお答えすることは困難であるというふうに考えております。

所得税改正による世帯手取り額の試算
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 今回の所得税法改正(2段階の改正)により、平均的な世帯の手取り額がどの程度上がるのか試算を要求

答弁
青木主税局長
  • 納税者1人当たりの減税額は収入階級により異なるが、約3万円から6万円である
  • 世帯ごとの可処分所得増加額を一概に言うことはできないが、実質賃金の伸びと相まって改善を見込んでいる
全文
質問・答弁の全文を表示

賃金が伸び悩んでいると、さらに社会保険料が増えていくと、結果として手取りも増えないという状況が続いていますが、今回の続きですけれども、この所得税法改正、1段階目の昨年の12月で今までの自民党さん、公明党さんが挙げてもらったと。

そして今回の178万円ということで、2段階で所得税法が変わってきましたけれども、これによりまして、今回ので最後になりますけれども、平均的な世帯の手取りというのは、この改正によってどのくらい平均としては上がるのかという試算をお示しください。

令和7年度の税制改正と、令和8年度のこの2年の税制改正では、所得税の基礎控除などの引上げが行われており、この2年間の税制改正による納税者1人当たりの減税額は、収入階級によって多少違いはございますが、約3万円から6万円となっております。

その上で、お尋ねは、平均的な給与所得世帯の可処分所得がどの程度増加するかについてでございます。

世帯ごとの納税者数でございますとか、納税額が異なることから一概には申し上げられないのですが、政府として令和8年度の実質賃金は1.3%の伸びを見込んでおりまして、先ほど申し上げました基礎控除などの引上げの効果も相まって、家計の所得環境の改善が進むことを見込んでいるというところでございます。

ブラケットクリープへの認識と対応
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 過去30年で所得税と社会保険料の負担がどの程度増えたか
  • 税率を変えなくても物価上昇で実質的な増税となる「ブラケットクリープ」を政府はどう認識し対応するか
答弁
青木主税局長
  • 30年前(1996年)と比較し、所得税負担が0.4ポイント、社会保障負担が5.5ポイント、合計で5.9ポイント上昇した
  • ブラケットクリープへの対応として、令和7・8年度税制改正で基礎控除額等を大幅に引き上げ、一定の対応をとっている
全文
質問・答弁の全文を表示

その中で、物価高が、インフレが、この178万円に向けての壁に上げるときの議論となりましたけれども、日本ではこの税率を変えなくても負担が増えるという構造があります。

いわゆるブラケットクリープということであります。

これもしっかりと注目をして議論していかなければならないと思いますが、この過去30年間で所得税と、今回負担が大きいと言われている社会保険料、この併せた負担というのはどの程度増えているのかお聞きをします。

30年間で5.9ポイントということでありますので、税率変更になくても結果としてこの国民の負担も増えていると。

国民の実感からすれば、制度を変えなくても、伴わなくても、実質的な増税になってしまう。

つまり、静かに何もしなくても増税が進んでしまうということであります。

このように制度を変えなくても負担が増えるのであれば、なかなか国民からは結果的に増税とつながってしまいまして、今のやっと少しずつ賃金が上がり始めた、手取りが増え始めた中で、また大きな課題となってくると思いますが、税率を変更しなくても負担が増える、いわゆるブラケットクリープについての政府はどのように認識し、対応していくのか伺います。

お尋ねの所得税及び社会保障負担につきまして、30年前の1996年の実績と2026年度の実績見通しを対国民所得比の数値で比較いたしますと、所得税負担が4.7%から5.1%へと0.4%ポイントの上昇、それから社会保障の負担が12.1%から17.6%へと5.5%ポイントの上昇となっております。

そのため、併せて所得税と社会保障負担の合計で見ますと、30年間で5.9%ポイントの上昇となっておるところでございます。

ご指摘をいただきましたブラケットクリープでございますが、これは一般的には物価上昇と同率で収入が増加した場合、物価動向を加味した実質的な収入が増えていない一方で、所得税の負担が累進的に増加することによりまして、実質的な税負担率が上昇するという事象を指していると承知しております。

こうしたブラケットクリープと呼ばれる事象への対応といたしましては、この令和7年度、令和8年度の税制改正において、所得税の基礎控除額等を大幅に引き上げることによりまして、一定の対応をとってきているところでございます。

近年の税収増の要因分析
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 過去最高水準にある税収増の要因(企業収益、インフレ、制度要因など)をどのように分析しているか

答弁
青木主税局長
  • 円安に伴う企業収益の増や好調な株式市場を背景とした、法人税、金融所得に係る所得税、相続税の伸びが最大の要因である
  • 給与の伸びに伴う所得税や、消費支出の伸びに伴う消費税収も増加している
全文
質問・答弁の全文を表示

その中で冒頭、日本の税収が近年、過去最高数字に達しているということをお話をしました。

この理由についてはさまざまな説明がありますが、国民にわかる形で整理をしていただければと思いますが、現在の税収増の要因をどのように分析されているのか。

例えば、企業収益による景気の要因なのか、あるいは今議論しています物価上昇、インフレによる名目の所得が増えているのか、あるいは社会保険料も今負担が大きくなっていると言いましたけれども、これらの制度要因なのか。

これについてのどれほど税収増に寄与しているのかということをお知らせいただければと思います。

田中健所得税の収入が増えた、また消費税も増えたというのがありましたけれども、法人税収も私は増えているんじゃないかなと思いました。

法人税収には特に言及がなかったんですが、お示ししていただければと思います。

近年の国の一般会計における税収につきましては、金融所得等に係るまず所得税、そして相続税、また法人税が円安などによります企業収益の増や好調な株式市場などを背景に大幅に伸びてきているということが一番大きな理由かと考えております。

そのほかの税収につきましても、厳選聴取をされる給与に係る所得税、これは給与の伸びに比例して、それから最終消費支出の伸びに比例して、消費税収も伸びているところでございます。

最初に申し上げた一番大きな要因と申し上げましたところは、金融所得による所得税、相続税、そして法人税の伸びが円安に伴う企業収益の増や、好調な株式市場などを背景に大幅に伸びてきているところでございます。

「責任ある積極財政」と過去の緊縮志向
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 政府が言う「過度な緊縮志向」とは具体的にどの政策(歳出、税制、目標など)を指すのか
  • 現在のPB黒字化や国債発行抑制の状況を見ても、依然として緊縮的なのではないか
答弁
片山財務大臣
  • 特定の施策ではなく、長年にわたる民間を含めた「未来への投資不足」という状況を念頭に置いている
  • 緊縮か積極かという二項対立ではなく、投資効果のある分野へ大胆に投入しつつ、財政の持続可能性(PB等)にも配慮することが「責任ある積極財政」である
全文
質問・答弁の全文を表示

このように税収はものすごく増えている中で、高市政権は「責任ある積極財政」を打ち出していくわけでありますけれども、その「責任ある積極財政」の前に、前提として積極なのか、そして緊縮なのかといった議論に移っていきたいと思いますが、そもそも責任ある積極財政を訴えるのは、総理は「これまで過度な緊縮志向だった」ということをおっしゃっています。

だからこそ積極財政に変えていくんだということでありますが、私は、これまで過度な緊縮だったかなと。

もといえば高市政権もかなり、緊縮という言い方がいいかどうかわかりませんが、メリハリのあると言ったほうがいいかもしれませんが、プライマリーバランスも1.3兆円強にしたり、発行額も30兆円以内に抑えたり、さまざまな良いことでありますけれども、改革をして歳出を抑制し、そして努力をしているんですけれども、しかし今までが過度な緊縮志向だったという認識があります。

日本に過度な緊縮志向があったとすれば、それは具体的にどのような政策を指すのかということであります。

例えば歳出の政策なのか、税制政策なのか、それとも財政の目標だったのか、政府としてどの政策がこれまで過度な緊縮志向に当たると考えているのか、説明をしていただければと思います。

田中健かなり苦しい答弁だったかもしれないんですけれども、経済成長率とか国内投資は私たち、財政政策で、金融政策ではありませんし、あくまで民間でありますし、未来への投資不足についても、それはこれだけ企業が内部留保を貯めているお金が投資されていないということでありますので、政府においての過度な緊縮志向には私はなかなか理解が難しいなと思いまして。

物価上昇の対応というのも、物価が上がり始めたのもここ最近ですから、今までのやはりこの30年間、日本が低成長でまた給料が上がらなかった。

この緊縮志向が続いてきたという理由には、ちょっと説明が弱いかなと思いましたが、過去に緊縮志向があったとするならば、それは過去の話であって、やっと現在は財政運営には残っていないのかということについてもお聞きをしたいと思いますが、そもそも先ほど言いましたように、プライマリーバランスは今でも黒字になりましたし、国債発行も30兆円以下に抑えました。

そしてそもそも政府の債務残高はGDPの2倍を超えていますし、国債発行、先ほど議論しましたけれども、これも続いてきたということには変わりありません。

こうした現状を見れば、私は必ずしもこれまで緊縮財政がなかったというふうにも見えるんじゃないかと思いますが、政府として、これまで日本の財政政策を過度な緊縮だったというふうに大臣は評価をするのかどうか、もう一度お聞きします。

片山財務大臣高市総理が施政方針演説でおきまして、「長年続いてきた過度な緊縮志向、未来への投資不足の流れを断ち切ります」というふうに述べられているわけですが、その際、この日本経済の課題として、我が国の潜在成長率が主要先進国と比べて非常に低迷してきているということですね。

それと資本投入量、すなわち国内投資が圧倒的に足りないということを挙げておられるわけです。

このご指摘の過度な緊縮志向につきましては、特定の時期における具体的な施策を指しているということでは必ずしもなく、むしろ民間を含めて長年にわたって未来への投資不足という状況が続いてきたということを非常に強く念頭に置かれているものと承知をしております。

その上で、長年に続いてきたこの流れを断ち切るためには、高市総理がご発言されているように、経済安全保障、食料安全保障などの様々なリスクを最小化する危機管理投資、AI、半導体、造船などの先端技術を開花させる成長投資によりまして、世界共通の課題解決に資するような製品、サービス、インフラを開発し、国内外に提供することで、日本の成長につなげていくということが重要だと考えております。

片山財務大臣、ご指摘の緊縮志向につきましては、民間を含めた長年にわたる未来への投資不足を継続してきたということを念頭に、総理のご発言であればおっしゃっているわけですけれども、財政政策の方が緊縮なのか積極なのかという単純な二項対立で捉えたというものでは必ずしもないんじゃないかと、総理とお話していても感じるわけですが。

そこよりもむしろ「責任ある積極財政」というのは、投資効果のあるところには大胆に投入できるとか、メリハリをつけてやれるということで、それを前提にするためには財政の持続可能性が保たれていないと、国債の調達金利も含めまして、かえって非常にバランスが取れなくなりますから。

国内投資の促進に徹底的な後押しができるということの前提としては、やはり「責任ある」の部分もきっちりと配慮しなければいけないということで、委員がご指摘になりました国債依存度とかプライマリーバランスとか、そういったことにも配慮しながらやってきたところ、説明に説明を重ねたせいか、昨日もIMFのクリスタリーナ・ゲオルギエヴァ専務理事がご来日されて、私も長時間お話ししましたし、総理も面会されましたが、だいぶ一頃誤解されていたことに比べると、我が国の財政の持続可能性に配慮をいただき、かつ日本が投資志向に。

責任ある積極財政の定義と判断基準
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 「責任ある積極財政」を政策概念として理解するための具体的な判断基準(持続可能性、成長効果、国民生活への影響など)を整理して示してほしい

答弁
片山財務大臣
  • 「経済あっての財政」をベースとし、強い経済を構築することで財政の持続可能性を維持するという両立を目指す
  • 現役世代の所得増(好循環)と、将来世代への債務発散防止(GDP比での安定)の両方に責任を持つことがキーコンテンツである
全文
質問・答弁の全文を表示

それでは、その責任ある積極財政についても最後にお聞きをしたいと思いますが、この責任ある積極財政についてはもう何度も様々なところで議論をされてきましたが、具体的に私たちがこのことを政策の概念として理解し、また判断基準として、本当に積極的な財政に変わり、日本の経済が変わっていくのかという意味では、例えば財政の持続可能性なのか、経済成長への効果なのか、また国民生活への影響なのか、この政府の考えを整理していただいて、もう一度「責任がある」という意味での積極財政が何なのかということを示していただければと思います。

片山財務大臣、そもそも高市内閣の前提として、「経済あっての財政」という考え方がベースにございます。

これは高市政権のみならず、その前の安倍政権以降の財政では同じような認識を持っているものと私は理解をしておりますが、これ諸外国、古今東西例を見ても、縮小経済の中で財政数値を全て財政再建側に持ってくることはほとんどできないので、望ましくは緩やかな適度なインフレのもとに名目がちゃんと成長していないと、そもそも無理なのかなということは、これはこの場にいらっしゃる方もほとんどご内諾というか、ご承知いただいていることかと思いますが。

前提のもとにおいて政策的に財政出動を行って、このメリハリで強い経済をつくるということが非常に重要でありまして、その強い経済ができないと財政の持続可能性も無理だという一連の流れになっております。

つまり経済あっての財政であり、強い経済を構築し、財政の持続可能性を維持するということは、これは両立絶対であるという、そういう考え方でございます。

強い経済と財政の持続可能性の、ただ実際のバランスというのは、なかなか数値にできることでもないし、微妙な問題でもありますけれども、必ずバランスよく同時に実現していくということを目標にして、それができますと、今生きている国民、「今稼ぎが増えたな」と、要するに好循環が回っていくなというのを実感する現役世代ですね。

それから未来の世代ということについての責任、つまり、債務残高がGDP比で発散しないというか、安定的に下がっていく経済をつくるわけですから、これはまさに次世代に向けての債務が発散しないということですから。

当然、財政の持続可能性は将来の国民、未来を生きる国民のためのものでもありますので、いずれも重要ということで、将来世代、現役世代、そして日本経済の成長、これはいずれも大事でありまして、それが責任ある積極財政を構成している要素というか、キーコンテンツだと思っております。

若年層の「NISA貧乏」と金融教育
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 将来不安から消費を削って投資に没頭する「NISA貧乏」という現状について、大臣の認識を質問

答弁
片山財務大臣
  • 記事等で現状を認識し、ショックを受けた。ライフプランニングや金融教育を正しく受け、客観的な視点を持つことが重要である
  • 最適な資産運用だけでなく、毎月のインカムの使い方も含めた教育が必要である
全文
質問・答弁の全文を表示

しかし大臣、「NISA貧乏」という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか。

これは若い世代に、子どもが今回ですけれども、20代、30代の圏でありますが、20代は投資額をすごく増やしているんですけれども、一方、消費はすごく伸び悩んでいるそうであります。

漠然とした将来不安を抱えて、20代、30代以下は75%が公的年金には期待していない。

これが問題じゃないかとは思うんですけれども、この問題はまた他で議論をさせていただければと思いますが、具体的なこのライフプラン以前に、とにかくNISAだと。

将来1,000万という論調がありましたけれども、今や2,000万、3,000万とも言われているようになりまして、将来のライフデザインを描く前に、とにかく不安に駆られて、「とりあえずNISAだ」「とりあえずインデックスだ」というようなことが増えているそうであります。

積み立て自体が目的になってしまうと。

大変に長期投資することはいいことでありますけれども、やはり20代、投資も必要。

しかしもっともっと自分への投資、またさまざまな活動、いろいろなことをする大事な時期だと思っています。

しかし今、要望としては、「NISA貧乏」ということが若い世代で、流行語というほどまで言っていないかもしれませんが、聞こえているようですが、こういった現状について、まず大臣の認識を伺えればと思います。

委員のご質問を受けまして、参考資料というんでしょうか、日経ビジネスさんの記事を見まして、これはちょっとショックを受けたところですけれども、まさにこういったこともあるので、金融教育というんですか、ライフプランニングをきちっと正しく、公平な目で見て、客観的にいいなというものを受けていただくことが非常に重要ということと、分散投資で投資を始めるということは、とにかくお仕事を始めたときから非常に有用ではないかと。

問題はだから、最適な資産運用だけじゃなくて、最適な自分の毎年毎月のインカムの使い方のようなことも、ある意味で委員ご指摘のように、金融教育の中には当然入ってくる。

金融経済教育推進機構(JFREC)の実績と役割
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 官民一体で設立されたJFRECのこれまでの実績と今後の役割について質問

答弁
岡本三成 (中道改革連合・無所属)
  • 年間目標を講師派遣1万回、参加者75万人としており、当年度の講師派遣等は約9000回となる見込みである
  • 引き続き認知度向上に努め、官民一体となって金融経済教育を充実させる
全文
質問・答弁の全文を表示

そういう中では、その思いも込めて、24年に官民一体でJFRECという組織をつくって、今、鋭意取り組んでいると思います。

ホームページを見ると、さまざまな専門家の人たちがずらっと並んで、それをすごく講師として招いたり勉強会が開いたり、いろんな形で提供をしてくれていますが、まだまだできたばかり2年目ということもありまして、これからということかと思いますが、この実績は今後の役割というのを伺います。

JFRECはKPIといたしまして、講師派遣やセミナーイベントにつきまして、実施回数で1万回、それから参加人数で75万人を年間の目標値として定めているところでございます。

2025年度、当年度の講師派遣等の実施見込みでございますが、参加人数は現在集計中のため未公表でありますが、講師派遣、セミナーイベント等の実施回数はオンライン講座の回数も含めまして、約9000回という見込みでございます。

金融庁といたしましては、このJFRECの講師派遣、オンライン講座などの活用がより一層進むよう、引き続きその認知度の向上に努めるとともに、官民一体となって、金融経済教育の充実等の取組というのを推し進めてまいりたいと思っております。

子どもNISA(未成年の積立投資枠)の拡充
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 廃止されたジュニアNISAと、今回の0歳から対象となった新制度(子どもNISA)の違いは何か
  • ジュニアNISAが普及しなかった理由と、今回の改定の狙いを質問
答弁
堀本総合政策局長
  • ジュニアNISAは時限措置であり、18歳までの払い出し制限があったため利用が低迷した
  • 新制度は恒久的な制度とし、12歳以降は一定の場合に払い出しを認めることで、幅広い層の利用を期待している
全文
質問・答弁の全文を表示

その中で、今回の子どもNISAの議論に戻りたいと思いますけれども、今回NISAの口座にかかる積立投資枠の対象年齢を0歳からに拡充しました。

そもそもこれも午前中の議論で少し出ていましたけれども、18歳未満の者が開設するジュニアNISAという制度がありました。

しかし、これはあまり広まらなかったというか、活用が進まなかったということも聞いていまして、令和5年末をもって廃止となっています。

今回、このジュニアNISAを衣替えして子どもNISAにしたと思うんですけれども、これは何が違うのかと。

このジュニアNISAは何が問題で、なかなか広まらなかったのか、また活用されなかったのかと。

この子どもNISA自体は大変素晴らしい制度でありまして、まさに0歳から預けておきますと、18歳、20歳になったときにはかなり大きな額を子どもの、例えば大学進学や将来に託せるということで、私は今回の法改正、新しい制度は素晴らしいと思ってお聞きをさせていただいておりますが、ぜひこれまでの経緯と今回の改定に至った狙い等をお示しいただければと思います。

委員ご指摘のとおり、NISAの未成年の積立投資枠、これは長期安定の投資を通じまして、大学進学、あるいは成人後のライフイベントに必要な資金を備えるというものです。

一方でジュニアNISAについてなんですけれども、これは平成28年に導入をされましたけれども、これは時限措置でございまして、投資期間が限定されていたということと、子が18歳までは原則払い戻しができないという払い出し制限がついていたということがありまして、利用が低迷いたしまして、令和5年末をもって廃止されました。

今般の未成年の積立投資枠は、こうしたジュニアNISAの経緯を踏まえまして、恒久的な制度として位置づけておりまして、長期継続的な運用を可能としているということと、子が12歳以降であれば、一定の場合に限って払い出しを認めるというふうな措置をして、できるだけ幅広い層でのご利用を期待していく制度になっております。

高齢者の金融サービスアクセス(金融包摂)
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 年齢による一律の線引き(例:80歳未満のみ口座開設可)がある現状について、金融包摂の観点から日本の在り方についての見解を質問

答弁
片山財務大臣

- 高齢顧客への対応は重要課題である。外形的な年齢要件だけでなく、投資経験や認知能力を踏まえた個別判断を可能にするガイドラインの改正等を進めている

全文
質問・答弁の全文を表示

今、0歳の話をいたしましたが、今度逆に高齢者の話をしたいと思います。

高齢者でも、このリスク性の商品の運用を希望する人は少なくない一方、サービスの対象を年齢で線引きをするという、これまでの慣例による金融機関というのも多いと聞いています。

例えば、民間の証券会社では、証券会社から資金や株式を借りる信用取引などは、口座の開設を80歳未満ということに限定しているところもあるとも聞いています。

一方、世界各国では、貧困や地理的要因に左右されず、誰もが金融サービスにアクセスできるという「金融包摂」という言葉が今流行っておりまして、この実現に向けた取組が進んでいます。

年齢制限について、また金融包摂という考え方について、日本の在り方について、大臣の見解を伺えたらと思っています。

片山大臣:社会の高齢化が進んでおりますので、そういう中で高齢顧客における金融商品の取引への対応というのは、金融庁といたしましても非常に重要な課題だと認識をしております。

こうした背景から、例えば証券会社においては、信用取引等のハイリスクの取引の取扱について、年齢等の外形的な要件のみで顧客の適合性を判断するのではなくて、顧客の投資の経験とか認知能力などを踏まえた個別的な判断を可能にするために、2021年の8月に日本証券業協会が定める「高齢顧客への勧誘による販売に係るガイドライン」を改正……。

子育て世帯への税制支援と年少扶養控除の復活
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 児童手当などの現金給付だけでなく、税制面からの支援の必要性をどう認識しているか
  • 少子化対策として、かつて廃止された年少扶養控除を復活させる検討の余地はないか
答弁
水田審議官
  • 税制も重要な手段の一つであり、住宅ローン控除の上乗せ拡充などを講じている
  • 年少扶養控除は「所得控除から手当へ」という再分配機能の観点から廃止された経緯がある。復活については、児童手当等の財源を含め、包括的に検討する必要がある
全文
質問・答弁の全文を表示

引き続きまして、子育て支援税制、年少扶養控除関連について伺いたいと思います。

今回の税制改正では、一人親控除を35万円から38万円へ引き上げることが提示をされていますが、一人親家庭の厳しい状況を踏まえれば、支援を強化する方向性ということは重要であり、理解をするところでありますが、一方、制度全体を見ますと、日本の子育て支援というのは、児童手当、また税制による控除、この2つの仕組みで形成をされています。

一人親家庭には、児童手当と一人親控除、つまり手当と控除の両方での支援がされていますが、一般の子育て世帯ということに関しましては、2010年の制度改正で年少扶養控除が廃止となりまして、手当での支援となっています。

ここで支援とまた控除の考え方のあり方というのを議論したいと思っていますが、少子化対策の観点からは、子どもを育てる家庭の経済的負担というのを社会全体で支えていくということは重要と考えますし、皆さんも共有しているかと思いますが、この子育て世帯の負担軽減に関する政府の基本認識、今日は子ども家庭庁からもご出席いただいていますので、お聞きをしたいと思います。

子ども家庭庁としては、様々な取組をご紹介いただきましたが、政策手段としては、児童手当などの現金給付プラス、やはり税制ということが、私たち委員会の議論でありますが、税制の支援というのが考えられます。

税制による支援というのも、子育て世帯支援の有効な政策手段の1つと考えますが、この税制面から子育て世帯を支援する政策の必要性ということの認識を伺いたいと思います。

税制における支援も大変重要だと、住宅ローンの例を出していただきましたけれども、その重要だという前提のもと、今度は財務省の方に伺いたいんですが、現在の制度では、一人親家庭については、児童手当に加え、一人親控除という税制支援がありますが、一般の子育て世帯については、年少扶養控除が廃止されていますから、今、税制の支援というのはありませんが、この制度設計の考え方について伺いたいと思います。

同列に議論するというわけではなく、やはり子育て世代の支援ということも大変重要でありまして、少子化対策というのも重要であります。

やはりどうしても少子化が今進んでいるのは、現役世代、子育て世代の手取りが少ない、所得が少ないということでありますから、私は手当も控除もできる限りのことをやって、この少子化対策に臨んでいただきたいと思っています。

少子化対策及び子育て世代の可処分所得の向上という視点から、子育て世代に対する税制支援の在り方、さらに年少扶養控除の復活も含めての在り方について、ぜひ検討していく余地がないかと思っていますが、大臣の見解を伺います。

子育て世帯の経済的負担の軽減のための政策手段としまして、税制も一つの重要な手段と認識をしております。

このため、政府としまして、例えば、令和8年度税制改正におきまして、住宅ローン控除について、子育て世帯等が適用可能な借入れ限度額に係る上乗せ措置の適用範囲を既存住宅へ拡充などの措置を講ずることとしているところでございます。

ご指摘をいただきました一人親控除でございますが、これは一般的な子育て世帯に比べまして、一人親世帯の経済的な負担が大きいということから、特に政策的に配慮するため、基礎的な人的控除に加えまして措置をされているものでございます。

これを平成22年度税制改正におきまして、「所得控除から手当へ」という考え方のもとで、子ども手当の創設に伴い、所得控除、年少扶養控除が廃止されたという経緯がございます。

いわゆる年少扶養控除につきましては、平成22年度の税制改正において、子ども手当の創設に伴って廃止されたという経緯がございます。

これは所得控除方式では適用される限界税率が高い高所得者の負担軽減額が大きくなる一方、低い税率が適用される低所得者の負担軽減額は小さくなる、これは当然そうでございますが、ことを踏まえまして、子育て費用の社会化や再分配機能の回復といった考え方に基づく「所得控除から手当へ」といった当時の流れに沿ったものでございます。

ご提案いただいた年少扶養控除の復活につきましては、こうした経緯等をまずよく踏まえる必要があるのではないかと考えております。

いずれにしても、この年少扶養控除を含めました個人所得課税の各種控除の在り方については、所得再分配機能の適切な発揮、子育て世代の負担への配慮などの観点から、児童手当制度等の財源面を含めた政策全体としての対応を勘案しつつ、まず包括的に検討を行う必要があるのではないかと考えております。

電動車の普及進捗と自動車税の重量課税移行
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 2035年電動車100%目標の進捗状況はどうか
  • 自動車税を排気量から重量ベースへ移行する場合、EVは重量が重いため税負担が増える懸念があるが、どのような議論が進んでいるか
答弁
畑田大臣官房審議官
  • 電動車の新車販売比率は2020年36%から2025年53%となる見込みである
  • EVの自動車税については、令和10年度から重量課税を導入するが、普及促進の観点から、平均税率をガソリン車と同水準とすることを基本に検討している
  • 重量税(国税)についても、公平性の観点から重量に応じた負担を求める方向で令和9年度に法制化予定である
全文
質問・答弁の全文を表示

自動車重量税のエコカー減税についてです。

今回の改正には賛成という立場でありますが、その前提として、今回の活気ぶりが2035年までに新車販売に占める電動車の割合を100%にすることを目指す政府目標等を踏まえ、今回のエコカー減税をしていくとありますが、この進捗状況いかがでしょうか。

世界の市場はすごく変わっておりまして、アメリカ、ヨーロッパ、今までEV偏重だったものがガソリン車も含めていろいろな今市場がまた続いています。

政府の方針についての現状について伺います。

一方、税制においては、このEVについての現行の自動車税、重量税のあり方の見直しの議論が進んでいるとも聞いています。

今までの排気量ではなくて、車重をベースとした、新しい税金の体系への移行ということであります。

これに関しましてユーザーからは、バッテリーを搭載するEVというのは、なかなかガソリン車等に比べて重量が重い。

つまり単純な重量課税だと税負担が増えるんじゃないかといった懸念も出ていることも聞いています。

今どのような議論が進んでいるのか教えていただければと思います。

まず進捗についてでございますけれども、2021年6月に策定されました2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略、これにおいて2035年までに乗用車の新車販売で電動車100%、これを目指すことにしておりますけれども、ここで電動車にはEV、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、それからFCVを含んでおりまして、これが乗用車の新車販売に占めるこれら電動車の比率は、2020年に36%であったものが、2025年には53%ということになっております。

これが進捗でございます。

令和8年度与党税制改正大綱におきましては、自動車業界の御主張等も踏まえ、今後の自動車税、軽自動車税の在り方として、自動車の重量及び環境性能に応じた税負担の仕組み等について検討し、令和9年度税制改正において結論を得ることとしております。

委員ご指摘の電気自動車につきましては、総排気量の値を有しないことから、大衆車、高級車を問わず、自動車税は一律で最低税率の年2万5千円とされておるところでございまして、ガソリン車等が総排気量に応じて税率が決定されるのに対し、税負担の公平性の観点から課題があると、地方団体や総務大臣諮問機関である地方財政審議会等から指摘されてきたところであります。

そのため、同大綱におきましては、電気自動車について、令和10年度から車両重量に応じた課税方式を導入することとしており、その平均的な税率の水準につきましては、電気自動車は相対的に重量が重く、道路損傷性が高い一方で、脱炭素化に向けた取組に積極的に貢献する観点からは、さらなる普及が求められていること等を踏まえて、ガソリン車等における現行の平均税率と同水準とすることを基本として、令和9年度税制改正で結論を出すこととされておるところでございます。

同大綱におきましては、利用段階における異なる動力源間の税負担の公平性を早期に実現する観点から、技術面及び執行面において、より公平な課税徴収が実現するまでの間、道路への負担等が重量に応じて大きくなることや、自動車関係税制全体の整合性も考慮し、二輪の小型自動車を除く自家用の常用自動車のうち、電気自動車及びプラグインハイブリッド自動車について、車両重量に応じて一定の負担を求めることとされております。

具体的には、納税徴収事務の簡素化のため、現行の自動車重量税の特例加算分として、車検時に徴収することとし、令和9年度税制改正において法制化することとされております。

走行距離課税の検討状況
質問
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- 燃料税の減収を補うための「走行距離課税」について、現在も具体的に検討していないか確認

答弁
片山財務大臣

- 政府としては具体的に検討していない

全文
質問・答弁の全文を表示

最後に大臣ですけれども、この燃料税の税収減収を補うために、何度も出ては消え、出ては消え、この走行距離課税という話が出てきます。

これの導入も依然として議論の遡上に載っているとも聞くし、ないとも聞きます。

大臣は昨年度、政府としては具体的に検討していないとご発言をいただきましたが、確認ですが、これは今後も、今も検討していないということでよろしいでしょうか。

この問題については、昨年もお答えをいたしましたが、政府としては具体的に検討をしておりませんので、大丈夫です。

地方インフラ・防災投資の確保
質問
牧野俊一 (参政党)
  • 債務残高対GDP比率の目標がある中で、建設国債等による地方インフラや防災投資が「ワイズスペンディング」の名の下に切り捨てられないか
  • 地方のインフラ・防災対策を財政面で切り捨てないことを約束できるか
答弁
片山さつき
  • 国土強靭化は危機管理投資の核心であり、5年間でおおむね20兆円強の実施中期計画を官民挙げて着実に実施する
  • 安定財源を確保し、戦略的に地方を含めた国土強靭化を推進する
全文
質問・答弁の全文を表示

ですので、今言ったようなインフラの投資の話は、特例公債ではなくてもちろん建設国債から出てくるようなそういった予算になりますけれども、政府の目標としまして債務残高対GDP比率を安定して引き下げていくという目標がございますので、その目標がある中で特例公債が増えざるを得ないという状況が起きたときに、反対側でこの建設国債といったものを使ってやるべき、命とか豊かさを守るインフラ投資とか防災投資、国土強靭化の投資、こうしたものがワイズスペンディングという考え方のもとで、切り捨てられてしまうことがないかということを非常に危惧しております。

このワイズスペンディングという考え方のもとにおいて、この地方のインフラとか防災対策を財政面で切り捨てることはないということをお約束いただけるかどうか、財務大臣の立場からお答え願いたいと思います。

片山財務大臣:生命、財産、暮らしや経済活動を守るということが非常に重要でございまして、その点、国土強靭化はまさに高市政権で申し上げている危機管理投資のど真ん中でございます。

このデジタル技術などのテクノロジーも活用しながら、ハードとソフトの両面で防災やインフラ保全を徹底するため、事業規模を5年間でおおむね20兆円強程度とする国土強靭化実施中期計画に基づく取組を官民挙げて着実に実施してまいる所存でございます。

このように、国土強靭化実施中期計画に基づきまして、安定財源も確保しながら、ワイズスペンディングの観点からメリハリをつけて、地方を含めた国中の国土強靭化の取組を、必ずしっかりと戦略的に進めてまいりたいと考えております。

分散居住推進のための税制優遇
質問
牧野俊一 (参政党)
  • 過疎地域居住者や一次産業従事者への所得税減免、国境離島での相続税免除などの税制優遇を検討してはどうか
  • 実務上の課題について説明を求める
答弁
青木主税局長
  • 国税は公平性と執行可能性から全国一律が基本であり、居住地のみで税率に差を設けることは困難
  • 既に農林水産業向け特例や離島等の法人税特例はあるが、分散居住推進に税制が適切か含め検討課題が多い
全文
質問・答弁の全文を表示

併せまして、今言った「意図的に国民の皆さん分散して住んでいただく」という趣旨の延長で、過疎地域を主たる居住地域とする場合や、あるいはそうしたところで一次産業に従事していただける方に対して、何らかの税制面での優遇をしたい。

例えば所得税を減免するであるとか、あるいは国境離島において相続税を免除するとか、そういった施策も可能かもしれないなというふうに考えますが、こうしたことをやろうとしたときに、実務上のどういったことが課題になってくるかということを財務省の方から説明いただきたいと思います。

所得税や相続税を含む国税は、公平性や執行可能性の観点から全国一律の制度とするのが基本でございます。

特定の地域に居住することのみをもって、税率などに差を設けるということはなかなか難しいという点がございます。

その上で、例えば、一次産業の中でも農林水産業に従事する者に対する所得税については、肉用牛の売却による農業所得の課税の特例でございますとか、山林所得に係る森林計画特別控除といった特例措置がございます。

また、離島、半島、過疎地域における設備投資などを後押しするための法人税関係の特例措置もございます。

こういった特定の政策目的のために、税制の適正な執行等を損なわない範囲で一定の政策的な配慮がなされている場合もございますが、委員がご指摘されております、国民の分散居住を推進・促進する場合の政策手段として、税制が適切なのかということも含めまして、検討すべき課題が多いと考えております。

有人国境離島法の改正内容
質問
牧野俊一 (参政党)
  • 国境離島の子どもたちの活動費用(宿泊費等)が割高である問題を指摘
  • 来年3月に期限を迎える有人国境離島法の改正内容について説明を求める
答弁
川崎次長
  • 特定有人国境離島地域において、運賃低廉化や物資輸送費用軽減などの支援を予算措置で行っている
  • 法改正(延長)については現在与党内で議論されており、内閣府として適切に対応する
全文
質問・答弁の全文を表示

そしてまた、特定国境離島というものが鹿児島県にはたくさんございます。

ここに対して通常の離島よりもさらに手厚い支援が既になされているということは理解しておりますけれども、特に離島の子どもたちの遠征費などを考えても、単に往復の交通費を払うだけではなくて、天候が荒れて船とか飛行機が飛ばないというケースも考え、特に大事な大会に行かなければいけないときほど1泊前もって行かなければいけないから、1泊分宿泊費も余計にかかるみたいなこともございまして、本土にいる子どもたちと比べて、いろいろな活動のための費用がどうしても割高になるという問題がまだまだございます。

本年、国境離島に関する法改正も予定されているというふうに思いますけれども、内閣府の担当の方でどういった法改正の内容になるかご説明いただきたいと思います。

委員ご指摘の国境離島についてでございますけれども、有人国境離島地域は、我が国の領海、それから排他的経済水域等の保全等に関する活動拠点としまして、重要な機能を果たしていただいているところと認識をしております。

このような観点から、いわゆる有人国境離島法につきまして、特に継続的な居住のための環境整備を図る必要がある有人国境離島地域を「特定有人国境離島地域」といたしまして、委員ご指摘のように、離島住民の方々向けの航路・航空路運賃の低廉化や、物資輸送の費用負担の軽減、さらには雇用機会の拡充をはじめとする支援措置を、公費等の予算措置を通じて行っているところでございます。

委員がお話のありました有人国境離島法につきましては、これは平成28年に議員立法で制定された法律でございますけれども、法律の期限が来年の3月に迎えることを踏まえまして、その改正延長について、現在、与党内で議論が行われているものと承知しておりまして、内閣府としてもこうした議論を踏まえまして、適切に対応してまいりたいと考えてございます。

離島におけるドローン配送とオンライン診療の社会実装
質問
牧野俊一 (参政党)
  • ドローンによる薬剤配送の課題と社会実装へのスケジュール感について
  • オンライン診療の現状と方向性について
答弁
江波大臣官房審議官
  • オンライン診療等は財政支援を行い、AI問診等のツール導入を支援している
  • ドローン配送はガイドラインに基づき実証中であり、レベル4飛行の実証結果を踏まえ社会実装に向け検討を進める
全文
質問・答弁の全文を表示

そうしたことによって、島民の方が安心して生活できる基盤を低コストで整えることもできるかなと思いますが、特にこのドローンでの薬剤配送については、すでに長崎県の五島列島で試験運営をされていると思います。

現時点で見えてきている課題と、今後の試験、社会実装へのスケジュール感、これがドローンに関しては内閣府、そしてオンライン診療については厚労省になるかと思いますが、ちょっと教えていただければと思います。

このため、各都道府県が策定する医療計画に基づきまして、僻地医療拠点病院による僻地への巡回診療や、医師の派遣、オンライン診療など、各種の僻地医療支援の取組が行われておりまして、これらの取組に対して厚生労働省としても財政支援を行ってございます。

厚生労働省といたしましては、医師の働き方改革や業務効率化の観点から、例えばAIを用いた問診や文書作成の支援ツールの導入に係る費用などについて支援を行っておりますところ、こうした支援は離島や僻地におきましても活用が可能でございます。

また、ドローンによる薬剤配送につきましては、ドローンによる医薬品配送に関するガイドラインを示しておりまして、それを踏まえて長崎県の五島列島などにおきまして、配送実証が行われております。

昨年11月には、長崎県新上五島町において、ドローンのレベル4、すなわち有人地帯での目視外飛行について、従来の点から点への経路ではなく、エリア単位での飛行許可を取得し、医薬品等を配送する実証を我が国で初めて行ったところです。

今後、今般の実証を踏まえ、地上の安全性への影響の評価といった課題を整理した上で、長崎県や関係事業者等と協力し、ドローンのオンデマンド配送の社会実装に向けて重要な検討を進めてまいります。

副首都機能の配置場所と分散化
質問
牧野俊一 (参政党)
  • 大阪湾周辺のみに副首都機能を置くのは津波等のリスクが高いため、内陸など安全な場所にするべきではないか
  • 機能を複数箇所に分散して配置することを検討しているか
答弁
政府参考人
  • 政府業務継続のため、さまざまな事態を想定して候補地を検討することが望ましい
  • 複数も含めて検討するということである
全文
質問・答弁の全文を表示

併せまして、この意図的な分散居住、あるいは現在、自民党と維新の連立のところで、この副首都構想という首都機能、何かあったときのバックアップということも議論がございますけれども、特に南海トラフ地震とか、こういった大きな津波が発生する場合、あるいは台風で高潮被害等も低い地域だと想定されますけれども、特に大阪湾周辺地域にだけ副首都機能を置くみたいなことをすると、首都機能のバックアップを置く場所としては非常にハイリスクであるというふうに考えます。

副首都を置くなら、少なくとも津波被害が及ばない内陸、そして活火山からも遠いところにすべきだというふうに考えますが、政府のお考えは。

つまり、一箇所ではなくて、複数分散して考えているということを理解でよろしいでしょうか。

首都におきまして、大規模な災害が発生した場合におきましても、政府の業務は継続できるようにすることが必要でございます。

さまざまな事態を想定して、候補地を検討していることが望ましいと考えているところでございます。

あらゆる事態を想定して、複数も含めて検討するということだと思います。

薬剤師への一部処方権限の付与
質問
牧野俊一 (参政党)

- 発熱外来の待ち時間短縮と現場負担軽減のため、抗菌薬以外の感冒薬について薬剤師に処方権限を付与してはどうか

答弁
佐藤大臣官房審議官
  • 現行制度では医師の診断に基づく処方が基本であり、薬剤師への処方権限付与は想定していない
  • 代わりにスイッチOTC化を推進し、薬剤師が販売できる範囲を拡大することで負担軽減を図る
全文
質問・答弁の全文を表示

ですので、昨今、OTC類似薬の保険償還率を見直すというふうな議論もございますが、これをやることによって、風邪薬、感冒薬をドラッグストアなどで調達しようというふうなインセンティブになってくれればというところはもちろんあるかと思うんですけれども、さらに踏み込みまして、他例に倣りまして、抗菌薬以外の感冒薬を、調剤薬局等の薬剤師に処方権限をもし付与することができれば、そういった発熱外来の待ち時間を短縮して、現場の負担軽減を図りつつ、一定の医療費の削減にも貢献できるんじゃないかなというふうに考えます。

薬学部は現在、薬剤師免許を目指す課程とそれ以外に分かれておりますけれども、薬剤師免許を持つ方々に対しては、後から一定の診断能力のトレーニング等も行って、処方権限の一部を付与するといったふうな改革も今後考えられるかなと思いますが、この辺りについて厚労省はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

現行制度上、医療用医薬品は原則として、医師又は歯科医師が診察や検査等から得られた患者の心身の状況に関する医学的な判断を踏まえまして、疾病等の治療のために選択をし処方する必要があるものとして位置づけられております。

これは患者を適切に診断し医療用医薬品を処方する医師と、その処方内容の確認とともに調剤を行う薬剤師が、それぞれの立場から専門的な知見に基づき機能を発揮すること。

これが薬物治療を効果を発揮させ、そしてまた安全性を確保するために重要であるという考え方に基づくものということでございます。

このために現行制度上は、委員ご指摘のような診断能力の訓練を通じた薬剤師の処方権限の付与は想定されておりませんけれども、例えば医療用医薬品からOTC薬品へのスイッチOTC化などは、医師等の処方によらずに薬剤師が販売できる医薬品の範囲を拡大するものでございまして、委員の問題意識にもございますような薬剤師のさらなる活用に資するものであると考えております。

今後ともスイッチOTC化を推進いたしまして、当初の医師の診断や処方に基づき、症状の安定している患者が定期的に服用する医薬品のさらなるスイッチOTC化を検討するなど、薬剤師のさらなる活用や医療現場の負担軽減につながるよう、最大限取り組んでまいりたいと思っております。

OTC類似薬の保険給付見直しにおける配慮
質問
牧野俊一 (参政党)

- がんによる慢性疼痛などで定期的にOTC類似薬を必要とする患者に対し、従来通り保険適用を維持すべきではないか

答弁
江波大臣官房審議官
  • 医療上の必要性から長期使用が必要な方への配慮が必要であると認識している
  • 自民・維新の合意に基づき、専門家の意見を聞きながら具体的な配慮範囲を丁寧に検討する
全文
質問・答弁の全文を表示

併せまして、このOTC類似薬に関しまして、今言ったような急性期の処方においては、やはり保険の補助率を見直してもいいかと思っていますけれども、一方でこのOTC類似薬を定期処方として必要とされる方もいらっしゃいます。

例えば、がんによる慢性疼痛があってずっと痛み止めを飲まなきゃいけない。

実は全く同じ成分であるとか、あるいは慢性副鼻腔炎があって鼻水を抑えるような薬をずっと飲まなきゃいけないとか、こういった場合もございますので、こうした方々に対しては従来通り保険適用として残すことが妥当かと考えますが、ここについては厚労省はどのように考えていますでしょうか。

その上で、OTC類似薬に関しましては、医療上の必要性から長期にわたって使用する必要があるなど、見直しに当たって医療上の配慮が必要な方もいらっしゃるというふうに認識をしております。

昨年末の自民党と日本維新の会の政調会長間合意におきましても、「子ども、がん患者や難病患者など、配慮が必要な慢性疾患を抱えている方、低所得者、入院患者、医師が対象医薬品の長期使用などが医療上必要と考える方などに対する配慮を検討する」というふうにされていることから、本見直しの検討を進めるに当たりましては、この合意も踏まえまして、配慮を必要とする方の具体的な範囲について、専門家の意見を聞きつつ、丁寧な検討を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

医薬品原末の国内自給率と国産化
質問
牧野俊一 (参政党)
  • 主要な医薬品の原末の国内自給率はどの程度か
  • 国富流出防止と安定供給のため、原末段階からの国産化を推進すべきではないか
答弁
森大臣官房 医薬産業振興 医薬情報審議官
  • 後発医薬品で全工程国内製造の品目は32.6%(令和6年3月末時点)
  • 経済安保法に基づき特定重要物資を指定し、国内製造体制整備や備蓄への補助を行っている
全文
質問・答弁の全文を表示

従って、現在国内で流通しています主な医薬品の原末の国内自給率がどの程度か。

そしてまた今後、医薬品の輸入に伴う国富の流出というものを可能な限り防いでいくという観点から、主要な医薬品については、原末の段階から国産化していくべきだというふうに考えていますが、現時点で厚労省の方で考えられている方向性を教えていただけますでしょうか。

令和6年3月末時点におきまして、後発医薬品でございますが、原薬のすべての製造工程を国内で行う品目の割合というのが、32.6%という状況になっております。

医療上の重要性が非常に高く、原材料が特定国に依存する薬品については、経済安保法に基づく特定重要物資に指定させていただいて、製薬企業が国内で原薬を製造する体制の整備、それから備蓄の積み増しなどへの補助を行うこととしておりまして、現在はベータラクタム系の抗菌薬が特定重要物資に指定されているという形になっております。

特定重要物資以外の薬品につきましても、製薬企業が原材料の調達先を一ルートで調達している場合、やはりリスクを伴いますので、そこを複数化していくですとか、それから代替の供給先を探していくような、そういった事業に対して必要な費用の補助というのを行っているところでございます。

所得制限(壁)の物価連動見直し
質問
牧野俊一 (参政党)

- 基礎控除の上乗せ特例における665万円の壁や、一人親控除の所得制限などを、物価上昇に合わせて定期的に見直す仕組みを導入すべきではないか

答弁
片山さつき
  • 基礎控除の上乗せ特例は暫定措置であり、終了後の在り方は経済状況を踏まえ検討する
  • 一人親控除は予算面とのバランスもあり現状は対象外だが、引き続き検討する
  • 所得制限の物価連動見直しの趣旨は一つの考え方としてあり、引き続き検討する
全文
質問・答弁の全文を表示

高額が上がっていくということがないようにということは、まさにそうすべきだというふうに思うんですけれども、一方でこれから経済成長で物価が少しずつ上がっていくということが当然見込まれますので、この665万円という所得制限の壁についても、この2年ごとに物価上昇に合わせてどこに所得制限のハードルを置くのかということを定期的に見直す仕組みを組み込んでおくべきではないかと思いますが、こちらについて財務大臣、どのようにお考えでしょうか。

こちらも物価上昇に合わせて一人親控除の所得制限、ここも一定年限ごとに自動的に見直していくということはできないんでしょうか。

従いまして、類似した所得制限とか、あるいは控除給付額の設定というものがいろいろな法律の中に多数ございますので、一気に全部をやることはもちろんできませんけれども、今後各種の法律を改正していくにあたりまして、原則としてこういった所得制限とか、あるいは控除給付額設定といったものを物価とか最低賃金の動向に合わせて数年おきに見直すというふうな条項を原則的に改正のときに入れ込んでいくべきじゃないかというふうに考えますが、財務大臣いかがでしょうか。

他方、今委員御指摘の基礎控除の上乗せ特例の方につきましては、この対応として、令和8年、9年の2年間に限って措置するものでありまして、この令和8年度与党の税制改正大綱においては、所得要件の水準を含め、物価に連動して見直ししていくということにはされてはおりませんが、いずれにしても、2年間の暫定期間が終了した後の在り方については、その時点の経済物価状況等を踏まえ、今後検討してまいるということになるかと思います。

その在り方につきましては、一人親への支援策、ほかにも予算面でいろいろございまして、この辺のバランス等も踏まえる必要がございますので、今のところは対象になっていないわけでございますが、現状では引き続き検討というような扱いになってございます。

まさに制度ができた経緯ですとか、もともとの先ほど申し上げましたように、税額控除であった部分、控除額が別途あった部分の適用のための所得要件に変えたとか、いろいろな整理の仕方がございますので、また全体となりますと、所要額というのもかなりなものになりますので、いろいろとバランスをとりながらですが、御指摘の趣旨は一つの考え方としてはありますので、引き続きご検討させていただきたいと思います。

住宅ローン控除のリノベーション適用
質問
牧野俊一 (参政党)

- 空き家等をリノベーションして省エネ・耐震基準を満たした場合、その時点から住宅ローン控除の優遇を受けられる仕組みにできないか

答弁
青木市税局長
  • 住宅ローン控除は取得前に要件を満たしていることが原則であり、取得後のリフォームでは原則対象外となる
  • 取得後のリフォームについては別途「住宅リフォーム税制」で支援しており、ローン控除への適用は慎重な検討が必要
全文
質問・答弁の全文を表示

なので、物件をローンで購入した当初はその基準を満たさずとも、そこに対して後からリノベーションで断熱改修をするとかいろいろやって、その基準に適合するようになれば、その時点から控除額とか期間の優遇が受けられるようになるのかという、この制度的な仕組みについて、ちょっと金融庁の方から説明いただきたいと思います。

その上で、納税者による住宅取得前に、大臣認定の省エネなどのリフォームが行われ、要件を満たしている住宅については、本措置の対象となりますが、納税者である住宅購入者自身が要件を満たしていない住宅を取得した後に、要件を満たすよう関連のリフォームを行ったとしても、本措置の対象とは原則としてなりません。

このように住宅ローン控除は、一定の耐震・省エネの要件を満たす住宅の取得を政策的に支援するものでございまして、住宅取得後のリフォームについては別途、住宅リフォーム税制により支援を行っているところでございます。

取得後にリフォームが行われた住宅について、住宅ローン控除を適用することについては、関連する制度の趣旨等を踏まえ、慎重に検討する必要があるというふうに考えております。

耐震改修等に係る所得税控除額の増額
質問
牧野俊一 (参政党)

- 住宅リフォーム税制の耐震改修控除限度額(250万円)では資材高騰に対応できないため、500万円程度まで増額してはどうか

答弁

(回答なし。青木局長が制度説明(186)をした後、牧野議員が要望を述べたところで次の質問へ移行)

全文
質問・答弁の全文を表示

そうすると250万円の10%なので、マックスで25万円ということですが、ちょっと昨今いろんな建築資材の高騰がございますので、耐震改修、断熱改修等が250万という範囲に収まらないケースもこれから多々出てくるかと思います。

その辺に加えまして、500万とかそれぐらいまではぜひ増額を検討いただきたいなというふうに思います。

中小企業支援のための消費税減税
質問
牧野俊一 (参政党)

- 中小企業の賃上げを促すためには、賃上げ促進税制よりも、全品目での消費税減税の方が即効性と効果があるのではないか

答弁
片山さつき
  • 消費税は社会保障の財源として法定されており、現状でも財源が不足している
  • 付加価値税型として定着しており、インボイス導入も含めこの形で進めるべきと考える
全文
質問・答弁の全文を表示

本当に特に体力の弱い中小企業に対して賃上げを促したいということであれば、あくまで消費減税というものが昨今物価高対策として議論されていますけれども、やはりここは中小企業の支援と、そして賃上げを促すためにこそ、全ての品目での消費税の減税ということをやる方がより即効性があって効果的なんじゃないかというふうに考えます。

ここについて財務大臣のお考えを改めて教えてください。

つまり、一般会計に入っておりまして、特定財源としての特別会計がございませんので、ということがあるかもしれませんが、法律に、消費税法の規定によって税収を社会保障4経費に充てるということが法定されておりまして、今社会保障の4経費に比べますと消費税収はまだ足りておりませんので、そういうことをはじめから申し上げてずっと来ているということがございます。

そう考えても、もう1989年以来これだけ時間が経っておりますので、この形で定着しているということを何とか御理解いただいて、インボイスが導入されてから、国民の皆様に御理解をいただいて、この形で進めていった方がよろしいのではないかと。

消費税の還付制度と下請けへの影響
質問
牧野俊一 (参政党)

- 輸出還付制度により輸出大企業が恩恵を受ける一方、下請け企業が消費税分を飲み込まざるを得ないパワーバランスの問題があるのではないか

答弁
片山さつき

- 導入当時のフランスの事例などを挙げ、国境調整や二重課税防止の観点から制度が設計された経緯を説明。個別のパワーバランスへの直接的な言及は避けている

全文
質問・答弁の全文を表示

現状、日本においても33兆円徴収したうちの約9兆円が輸出関連企業に対して還付されているという状況がございまして、税率が増えていくほど、そういった側面がより強くなると同時に、最終的な輸出業者と、そしてその下請けとの間のパワーバランスの中にあって、基本的に消費税の設計というのは、販売するときに必ず価格にそれを転嫁できるということを前提として設計されています。

どうしても元請けと下請けのパワーバランスの中で、下請け企業にとってもいろいろな経費が増加しているにもかかわらず、消費税分一部飲み込まざるを得ないといった状況もあるかと思います。

こういった状況を生んでしまっているということについて、ちょっと通告にはございませんが、大臣のお考えをお聞きいただければと思います。

本日は、何人かの先生が、フランスが非常に振るわなかったことによって、輸出免税をしやすいから、こういう形を考えたということをおっしゃっておられるのは伺ったんですけれども、すみません、私は作った人とお話をしたことがありまして、もう御存命ではありませんが、1985年に自民党の税調省委員会が主税局とともに来日されまして、数日かけまして、当時作った方は、その導入当時のフランス、大蔵省国庫局の主税局長だったんですよ。

EUでこれを統一して使おうということになったのは、EU圏内というのは貿易がいろいろありますが、それを均等にするためには、国内でどういう税率をかけていようが、国境調整を同じルールでやれば同じようにできるというようなことは、いろいろな徴収も含めた制度を揃えてきたということはすごいなと思います。

がおそらく国境調整においては、そちらの理由の方が多かったじゃないかなと、私は当時の記憶をたどると考えております。

消費税率の複雑化と増税への懸念
質問
牧野俊一 (参政党)

- 食品の限定的0%導入などで税率が複数(0, 8, 10%)になると税制が複雑化し、将来的な増税につながる懸念がある。複雑化させる意図はないか

答弁
片山さつき

- 消費税の増税は大きな議論になるため、安易に誰かがわからないうちに増税されることはあり得ない

全文
質問・答弁の全文を表示

今後、今、食品の2年間限定0%というものを議論されていますけれども、こうすると我が国の税率も0、8、10と3通りになります。

今後もうこれ以上、税制がどんどん複雑になっていって、気がついたら最終的に消費税がもっと増税された、みたいなことにならないかなということは非常に懸念しております。

今後、この我が国の消費税の税率のあり方というものをどんどん複雑にしていく意図はないというふうに理解してよろしいんでしょうか。

片山さつき若干私の官僚のときからの経験も交えて申し上げましたが、この国においてこの税金が簡単に増税されることはないと私は経験上思いますけれども、またさまざまな変更のときにも非常に大きな議論になることにしかならないので、安易に誰かがわからないうちにということはあり得ないと申し上げます。

消費税減税の対米関税交渉への利用
質問
片山さつき (参政党)

- 消費税の減税または廃止ができれば、輸出還付を問題視するアメリカに対する関税交渉のカードになり得るのではないか

答弁
片山さつき

- EUとアメリカの間で長年議論されてきたが、VAT(付加価値税)があることが交渉カードになったとは聞いていない。財政法の作り方の違いとして認識されている

全文
質問・答弁の全文を表示

今、大臣からちょうど関税に関するお話もございましたように、ちょっと質問を飛ばしまして、今回トランプ大統領が日本にも追加関税をかけるということを宣言しまして、昨年から赤澤大臣が何度も対米関税交渉を行ったり来たりされていますけれども、アメリカから見れば、まさに日本の消費税というものが輸出のときにその分還付されているじゃないかということであると同時に、アメリカから物を輸入したときにそこに10%、8%の税金を載せて売っているわけですから、アメリカ側から見れば、それはアメリカの製品に対して10%、8%の関税をかけられていると同義になります。

したがって、これはもし仮にの話で結構ですけれども、仮に我が国がこの消費税を全体的に減税ないし廃止することができたとすれば、それは対米関税交渉のカードになり得ると思うかどうか、大臣のお考えをお願い申し上げます。

消費税タイプの輸出時には還付されて、相手国から見れば輸入するときには全く税抜きで入ってくるというものの、オリジン、原点がヨーロッパですから、これはOECD等々の場で、アメリカ側とEU側で長いことやってますよ、何十年か。

ですからEUとアメリカの交渉がああいう形だったんでございますから、その間にEUに入っているということは全部VATがあるということですから、そのことが交渉カードになったということは一切聞いていませんので、もうそこの議論はさすがのアメリカももう諦めたのかなと。

要するに国の体制というか財政法のつくり方が違うから、違うんだなと思ったんじゃないかと思いますので、そうであれば日本においても、日本はもともとこの制度の原産国ではありませんので、参考にして自らつくったということですから、日本についても赤澤大臣に確認しないとわからないですけれども、それが持ちかけられたということはおそらくないのではないかと思います。

保護貿易と関税のあり方
質問
牧野俊一 (参政党)

- 食料自給率の確保や自国産業保護のため、自由貿易だけでなく適切に関税を用いる保護的貿易が必要な場合があるのではないか

答弁
片山さつき

- 自由貿易を推進してきたが、食料自給率や国内産業保護の観点もある。消費者利益や対外関係とのトレードオフを総合的に勘案し、国益に資する適切な関税政策を形作っていく

全文
質問・答弁の全文を表示

したがって、国防上、食料自給率を守るということは国を守るという上でも本当に一番基礎の基礎、土台になることでありますから、輸入農産物に対して関税をかけるということは不可欠じゃないかというふうにまず考えています。

この自由で公正公平な国際経済秩序を守って、そして各国の自主独立を保っていくためには、保護的貿易が必要な場合もあるんだということを、諸外国と相互に認め合いながら、共存共栄できるような社会というものを目指して、適切に関税というものを使っていくべきだというふうに考えます。

財務大臣として、関税というものそのものに対する考え方をまずお聞かせください。

全体としては、貿易自由化を真面目にやってきた国でありまして、関税率を引き下げてきた一方、今、御委員が御指摘になりましたように、食料自給率の問題もあります。

それこそ国内産業を守るという。

石井啓一議員、こういった国内産業の保護の観点のみならず、消費者から見れば安い方がいいというお立場が当然あるわけですから、さらに今、我が国も非常に大きな自由貿易地域、自由貿易協定に入っておりますから、その中では損して得取れというトレードオフの交渉もございますので、全体的な対外関係への配慮等もありまして、総合的に勘案をして決めていかなければならない話だと思っておりまして、今、ルールに基づく自由貿易体制自体が非常に形骸化というか揺らいでおりますし、WTOも久しく機能しておりませんので、このルールに基づく自由貿易体制をいかにして維持拡大をするという政府全体の方針の下、戦略も立てながら日本全体の国益に資する形での適切な関税政策というのを今まで以上にしっかりと形作って、政策的論拠も固めていかなければならないのではないかとは思っております。

出国税の国籍別設定
質問
牧野俊一 (参政党)

- 出国税を3,000円に引き上げる際、日本人は1,000円に据え置き、外国人のみを高く設定することで同等の予算を確保できないか

答弁
青木主税局長

- 観光施策の受益は日本人にもあること、また租税条約上の「国籍無差別条項」により、自国民と外国人で異なる取り扱いをすることはできない

全文
質問・答弁の全文を表示

昨年の日本からのアウトバウンドの数は1,473万人、海外からのインバウンドの数は4,268万人でございますから、この数字を踏まえて、仮に日本人の出国税を1,000円に据え置いた場合であっても、計算すると外国人の出国税を3,700円に設定してあげれば、全体を3,000円にした場合と同等の予算を確保できるというふうに考えますが、こうしたやり方はできないのでしょうか。

関係省庁において、国際観光旅客税を財源として各種施策に取り組んでいくこととなりますが、例えば、出入国環境の円滑化、空港の利便性の向上、安全安心な海外旅行環境の整備などにも国際観光旅客税の財源を充てることとしておりまして、併せて日本人のパスポート発行手数料が引き下がることとなるなど、日本人にとっても受益があるものと考えております。

なお、日本人の税率を据え置き、外国人のみに高い税率を課すことにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、国際観光旅客税を財源として講じられる観光施策には、日本人にとっても受益する部分があること、また、租税条約上、自国の国民と外国人の間で異なる取扱いをしないという国籍無差別条項があることとの関係なども考える必要があるというふうに考えております。

外国人団体客への宿泊税等の対策
質問
牧野俊一 (参政党)

- 外国人団体客による治安乱れや混雑対策として、宿泊税などの別規定を設けて対策を講じることはできないか

答弁
田中健 (国民民主党・無所属クラブ)

- オーバーツーリズム対策パッケージに基づき、混雑緩和やマナー啓発を推進している。宿泊税についても租税条約の国籍無差別条項との関係から、外国人のみに高い税率を課すことは難しい

全文
質問・答弁の全文を表示

私も出身が京都なんですけれども、こうして外国人が大量に団体で入ってくるというときに、特に治安の乱れみたいなものが内輪のノリで起きやすいのかなというふうなところも感じていますので、日本人が安心して適正な価格で国内旅行を楽しめるという環境を確保するために、これは特定国のみに対象を限定するのははっきり言って無理だと思いますが、一定の規模を超えるような外国人の団体旅行客というものに関して、何か宿泊税というものもやはり今言ったら、条約のところで外国人だけ変えるって難しいと思いますので、何か別な規定をかけるなどして対策を講じることはできないかなというふうに考えていますが、官公庁の方からお答え願いますでしょうか。

現在、都市部を中心とした地域への観光客の偏在傾向が見られ、また、一部の場所、時間帯によっては過度の混雑やマナー違反により、地域住民の生活の質への影響等の課題が顕在化しているとともに、旅行者の満足度低下の懸念が生じているものと承知しており、その対応が大変重要なものだと認識しております。

また、本年1月に取りまとめられました、外国人の受け入れ、秩序ある共生のための総合的対応策も踏まえまして、今後は国際観光旅客税も活用し、各地域が継続的かつ計画的に過度の混雑やマナー違反対策等をきめ細かく講じられるよう、国として対応するとともに、地方の魅力を生かしたさまざまなコンテンツの造成、交通ネットワーク等の機能強化を通じて、観光客の分散を推進してまいる所存です。

また、先ほど国際観光旅客税について財務省からご答弁がありましたけれども、宿泊税につきましては、同様に外国人のみ高い税率の宿泊税を課すことについては、総務省によりますと、自国の国民と外国人との間で異なる取扱いをしないという、租税条約上の国籍無差別条項等との関係も考える必要があると承知しております。

「市場の信任」の定義とリスク
質問
牧野俊一 (参政党)

- 財政運営で言われる「市場の信任」とは具体的に何を意味するのか。また、それが崩れた際に何を最も恐れているのか

答弁
井口理財局長

- 国債の償還可能性や債務の持続可能性への信任であり、中長期的に低コストで安定的な資金調達ができる状況を指す。債務残高対GDP比の引き下げ等を通じて、持続可能性を確保し信任を維持することが責任である

全文
質問・答弁の全文を表示

市場の信任という言葉が何となくわかるようでちょっと曖昧なまま残されているかなと思いますので、市場の信任という言葉によって具体的に何を意味されているのか、まず財務省の方から答えていただければと思います。

そうすると、具体的にそれが崩れたときに、一体何が起きることを最も恐れているのかという点について、この財務大臣の立場からお答え願えればと思います。

国債発行における市場の信任とは、将来にわたる国債の償還可能性や債務の持続可能性等の点で、財政に対する信任が維持され、中長期的に発行コストを抑え、安定的で円滑な資金調達が実現される状況を指すものと考えております。

我々発行当局といたしましては、引き続き市場の動向を注視しつつ、市場参加者との丁寧な対応を行いながら、適切な国債管理政策に努めるとともに、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくといった財政の持続可能性の実現とともに、マーケットからの信任を確保していくということと考えております。

乱高下というか、そういうこともあったりして、そういう中でずっと、我々は国債発行におきましては、償還可能性や債務の持続可能性の点に、あらゆる意味で疑念を持たれることがないように、市場の動向を常に注視しつつ、市場参加者との丁寧な対話を行って、私は財務省の理財局の国際管理政策というのは、世界でも一流の丁寧なレベルになっていると思っておりますが、さらにそのようにしてまいりたいということでやってまいってきているわけですが、今申し上げていることは、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府の債務残高の対GDPを引き下げていくことで、財政の持続可能性をしっかり実現し、マーケットからの信任を確保するということで、それに基づいて作りました経済対策、景気対策、補正予算につきましても、通年での国債発行を一定限度以下に抑えるということ、それから今国会にお出ししている8年度の予算案につきましても、プライマリーバランスの本当に久方ぶりのというか、初めてですよね、当初予算でも黒字。

日銀の国債買い入れ・売却プラン
質問
牧野俊一 (参政党)

- バーゼル3規制等で銀行の国債保有に制約がある中、日銀の買い入れが安定的な消化に寄与する。今後の買い入れ・売却プランを説明してほしい

答弁
中村理事

- 買い入れ額を段階的に減額しており、来年3月には月約2兆円まで減らす計画。来年4月以降の方針についても、市場動向を確認した上で検討する

全文
質問・答弁の全文を表示

こうした状況においては、日銀による買いオペで国債保有者を主要銀行から日銀に移すということが、主要銀行による国債の安定的な消化に寄与するかと思いますけれども、日銀として今後の国債の買い入れまたは売却のプランをどのように考えていらっしゃるか、今一度ご説明願います。

日本銀行では、一昨年の夏以降、国債市場の安定に配慮しつつ、市場機能の改善を進めていけるよう、事前に計画を示した上で、国債買い入れ額を段階的に減額をしております。

現在、月に約3兆円の国債を買い入れておりまして、来年3月には約2兆円の国債を買い入れる計画まで示しているところでございます。

買い入れの減額が進捗するもとで、市場機能の改善は進んでいると認識しておりますが、国債市場における日本銀行のプレゼンスがなお高いことを踏まえますと、当面は現在の減額計画に沿いまして、予見可能な形で国債買い入れの減額を継続していくことが適切というふうに考えております。

その上で、本年6月の決定会合では、それまでの減額の経験も踏まえまして、現在の減額計画の中間評価を行いますほか、来年4月以降の国債買い入れの方針についても検討する予定でございます。

日本国債の価値の本質
質問
牧野俊一 (参政党)

- 日本国債の価値は、世界が欲しがる円でしか買えないサービスを日本人が生み出し続ける「供給能力」にあるという認識でよいか

答弁
片山さつき

- 投資をして経済を強くし、好循環をつくることが重要であるという方向性で取り組んでいく

全文
質問・答弁の全文を表示

究極的には、世界の人たちが欲しがる円でしか買えないものやサービスを、日本と日本人が生み出し続けることができる限り、円や日本国債の価値が本質的に毀損されることはない、いわゆる紙くずにはならないというふうに考えますが、財務大臣の認識はいかがでしょうか。

まさに高市総理が常に「強い日本、強い経済をつくる」というところから起点を始めなければいけないというふうに申し上げているのは、委員の今おっしゃったような側面だと思いますので、いずれにしても投資をして経済を強くして、さまざまな好循環をつくっていかないとできないことですので、そのような方向でしっかりとやってまいりたいと思います。

責任ある積極財政と市場コミュニケーション
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 名目GDP成長率が想定を下回った際、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げる方針が市場にサプライズ(不安)を与えないか懸念している
  • 具体的な指標を用いて市場にコミュニケーションを行う必要はないか
答弁
片山さつき
  • 成長率の範囲内に債務残高の伸びを抑え、財政の持続可能性とマーケットの信任を確保する
  • 骨太の方針策定に向けて、具体的な指標も明確化しつつ市場とコミュニケーションを図る
全文
質問・答弁の全文を表示

その中で、今回、まずは責任ある積極財政における投資家とのコミュニケーションについて、ご質問させていただきたいと思います。

そして、この方針、「責任ある積極財政」の「責任ある」という部分がどういうことかといったときに、高市総理の施政方針演説や直近の予算委員会、その他のこの財務金融委員会でも、たびたびこの政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくという方針が示されています。

しかし、今この「安定的に政府債務残高の対GDP比を引き下げていく」というコミュニケーションの伸びであるとすると、例えば来年、そのGDPの伸びがいまいちだったときに政府債務残高の伸びの方が高くなってしまう。

そういったときに市場にサプライズを招いてはしまわないか、そういったことを懸念しております。

そこで今回御質問したい趣旨としては、本来的に積極的かつ継続的な投資を行っていく上で、より安定的に政府債務残高の対GDP比を引き下げていくということがどういうことなのか、具体的な指標を用いて市場に対してコミュニケーションをしていく必要がないのか。

そういったお考えを政府から御答弁いただきたいというふうに考えております。

まず、将来の名目経済成長率等については、現時点で確たることを申し上げることが非常に困難でございますが、高市内閣では、日々の市場動向や経済指標を常に十分注視しながら、責任ある積極財政の考え方に基づく経済財政運営を行うということで、先ほどからおっしゃっていただいているように、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保してまいりますという、こういう説明の仕方でございます。

いずれにしても、いかなる時代でも市場ともしっかりとコミュニケーションを取りながら、この債務残高GDP比の安定的な引き下げに向けて、具体的な指標も明確化しつつ、今年の骨太の方針の策定に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

特例国債法への財政健全化目標の記載
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 特例国債法に「政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げる」等の具体的な文言を盛り込むことで、市場への予見可能性を高めることは可能か

答弁
中山主計局次長
  • 現行法で経済・財政一体改革を推進する旨を規定しており、具体的な目標まで法律に書き込む必要はないと考えている
  • 骨太方針で定める計画を通じて債務残高対GDP比を安定的に引き下げ、信任を確保する
全文
質問・答弁の全文を表示

そういたしましたら、関連いたしまして特例国債法案についてこちら伺っていきたいと思います。

こちらも今回、行財政改革を徹底していくという文言を入れるというふうに理解をしていますが、ここについて、例えばより具体的に「政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていく」もしくはより具体的な文言が今後検討されるのであれば、そういったものを盛り込んでいくという可能性があるのか。

実際は日切りなので、今後検討するものについては難しいと思いますが、そういったより財政の健全性をアピールできるような内容にしていく可能性があるのかというところを伺っていきたいと思います。

特に文言を入れることによって、政府の意思決定である行動に制限がかかるという側面についても十分理解はしておりますが、一方で、一定の制約を入れていくことこそが市場からの信任を得ていくために効果的なのではないかと考えております。

また、実際に平成28年度の改正の際にはプライマリーバランス黒字化という記載もあったことを考えると、こういった具体的な記載が全くそぐわないということではないかなというふうに理解をしております。

そういったことを通じて民間企業や投資家に対して予見可能性を与えていく、こういったことの可能性についてお考えを伺えればと思います。

ご指摘いただきましたが、現行の特例国債法第4条におきましては、財政の健全化に向けて経済・財政一体改革を推進する旨規定されておりますが、これは特例国債法第4条が、特例国債の発行抑制の努力義務について規定するものであり、その取組の方向性を示す上で、具体的な目標まで法律に書き込む必要はないとの考え方によるものでございます。

政府としましては、この枠組みの下、責任ある積極財政の考え方に基づき経済財政運営を行い、閣議決定で明確化された骨太方針で定める令和12年度までの経済財政運営計画の期間を通じて、経済財政一体改革の取組を進め、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくということで、財政の持続可能性を実現し、マーケット側の信任を確保してまいりたいと考えてございます。

所得税の基礎控除引上げの決定時期と判断基準
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 2年間の時限措置としての基礎控除上乗せについて、継続・変更の決定時期の見立てはあるか
  • 決定の判断基準となる具体的な要素を教えてほしい
答弁
青木主税局長
  • 時限措置が切れる前の税制改正のタイミングで決定するのが通常である
  • 経済や物価の状況などを踏まえ、適時のタイミングで検討する
全文
質問・答弁の全文を表示

そういたしましたら、次、所得税の基礎控除引上げについて伺っていきたいと思います。

今回、2年間の特例部分の控除がございます。

この基礎控除を継続するか、もしくは変更するか、そういったことの決定時期として、今年中、例えば今年中、または来年度中、そういった時期の見立てがあるのかという部分と、あとはその際、決定の判断基準としてどのような要素が関わってくるのか。

こちらについて、本日のご答弁だと賃金水準についてのことと経済の状況というようなお話はありましたが、他に具体的に要素がある場合は、それをぜひ教えていただければなというふうに考えております。

それから、給付付き税額控除の議論の中で、中・低所得者層の給付負担のあり方を検討していくことを踏まえまして、物価上昇を先取りした2年間の時限措置として行うものとしたものでございます。

2年間の期間が終了した後のあり方については、その時点で経済、物価状況などを踏まえまして、丁寧に検討することが重要というふうに考えております。

2年間の時限措置でございますので、2年間の時限措置が切れる前の税制改正のタイミングで決定するのが通常であるとは思いますけれども、いずれにしても経済、物価の状況などを踏まえながら、適時のタイミングで検討をするということかと思います。

スマート税関プランの見直しと人員配置
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 輸入貨物の激増や世界情勢の変化を踏まえ、2022年プランを更新し、人員配置を含めたプランを見直すべきではないか

答弁
中谷副大臣
  • 環境変動に伴い新たな中長期ビジョンに基づく改革が不可欠であると認識している
  • AIやデータ分析による自動化・高度化、次世代型組織づくりを中心に新たな構想を議論している
全文
質問・答弁の全文を表示

そういたしましたら、次はスマート税関プランについてお伺いしていきたいというふうに思います。

しかし、このプランの見直し自体は2022年以降されていない。

そういった状況の中で、すでに皆さんご認識のとおり、この輸入貨物が激増していることや、また世界情勢の変化、そういったことも相まって、この税関のあるべき姿を見直す必要があるのではないかと考えております。

特に先ほどの2022年プラン、これの進捗を見ても、一部AI映像解析や水中ドローン、そういったものの検証が進んでいる一方で、検討が止まっている施策も多いように見受けられます。

改めて人員配置含めてプランを見直すときが来ているのではないかというふうに考えますが、この部分について政府からの答弁を求めます。

労働力人口の減少が予想される中で、こうした内外の情勢変化に的確に対応し、将来にわたり国境における輸出入貨物の適切な管理を確保していくためには、新たな中長期ビジョンに基づく改革の推進が不可欠です。

委員御指摘のとおりです。

このような考えのもと、現在、新たなスマート税関構想の取りまとめに向けて、AI、データ分析、最先端機器を駆使した貨物及び旅客手荷物検査の自動化・高度化。

さらに貿易、物流、先端技術、金融などあらゆる分野の信頼できる国内外の民間事業者との共同の強化。

高度専門人材の育成を含む次世代型の組織づくりといった点を中心に、関税局、税関で議論を行っているというところであります。

税関職員の定員確保
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 貨物や訪日外国人の急増により現場が逼迫しているが、職員数(定員)についてどう考えるか

答弁
寺岡関税局長
  • 現場が厳しい環境にあることは認識している
  • 定員を単純に増やすことは困難なため、AI活用やリスク分析の高度化で対応しつつ、定員の確保にも取り組む
全文
質問・答弁の全文を表示

かなり多くの取組が既に検討されているというふうに理解いたしましたが、特にこの税関職員の人数について、かなり取組も多い中で、ここの人数の部分が逼迫するような気配も感じてはいるんですが、その点について政府からのお考えをお伺いしたいと思います。

加えて、訪日外国人数もコロナ後に昨年4000万人を超えるといった割合になってございまして、正直申し上げて税関の現場、これは非常に職務も多くなってございますし。

厳しい環境にあるというふうに認識でございます。

私どもとしましては、それに応じて定員を増やしていくということは、これはなかなかできませんので、リスク分析、マネジメントを高度化し、さらには御指摘ありましたように、なるべく資機材、AIも活用して、リスク分析、監視業務の機能を高め、対応していくつもりでございますが、定員の確保についてもしっかりと取り組んでまいりたいと思ってございます。

一人親控除の所得要件
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 一人親控除の所得要件が500万円にとどまっているのは、配偶者控除(1000万円)等と比較して不自然であり、支援が不足しているのではないか。この理由を伺いたい

答弁
青木室次長
  • 寡婦控除の仕組みを引き継いだため、合計所得金額500万円(年収ベースで約700万円弱)に設定されている
  • 他の一人親支援策とのバランスを踏まえ、引き続き検討していく
全文
質問・答弁の全文を表示

そういたしましたら、次は一人親控除。

しかし、引き続きこの所得要件。

年収500万円を超える方については控除がされないという点、非常に私は他の制度と見ても整合が取れていない部分だなというふうに感じております。

また、こちら本会議の方でも指摘させていただきましたが、令和6年税制大綱についても、この所得要件を1000万円に引き上げていこうということが述べられていますが、本日に至るまでそこの改正がされていないということ。

特に配偶者控除、こちらの所得要件は1000万円までとなっておりますし、その所得が900万円から先、徐々に所得から引ける控除額が減少していくんですが、その900万円の年収の方で一人親控除と同額の38万円の控除が配偶者控除の方だと受けられると。

ということを考えても、一人親控除の所得要件が500万円であるというところ、非常に私は不自然であるというふうに感じております。

ここの一人親控除における所得要件が500万円とどまっているわけ。

ここの理由について改めて政府の方から御答弁を求めたいというふうに考えております。

一人親控除については、寡婦控除の仕組みを見直すことで創設をされた経緯がございます。

寡婦控除に係る所得要件を引き継ぐ形で、合計所得金額で500万円として設定されたところでございます。

合計所得金額というのは、給与、いわゆる収入から社会保険料控除や給与所得控除を差し引いた金額でございますので、いわゆる年収という言葉で表すと、これ、人によっても違いますけれども、年収でいくと大体700万円弱ぐらいの水準になろうかと思います。

いずれにいたしましても、一人親控除の所得要件については、今回の今回の見直しは、一人親育児の所得要件については見直しをしておりませんが、予算面を含めた他の一人親への支援策とのバランスなども踏まえながら、引き続き検討していく必要があると考えております。

土地売買の登録免許税軽減措置の継続意義と廃止基準
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 都心部で地価が上昇している中、土地売買の登録免許税軽減措置を継続する意義はあるか
  • 将来的な廃止の目安として、取引水準がリーマンショック前まで回復することが考えられるか
答弁
中谷副大臣
  • 地方を含めると取引件数がリーマンショック前より低い水準で横ばいであるため、活性化の観点から延長している
  • 具体的な水準を予断して答えることは困難だが、期限ごとに合理性を総合的に検証する
全文
質問・答弁の全文を表示

それではしましたら、次に土地売買における所有権移転登記に係る登録免許税についてお伺いしたいと思います。

そして今またこの軽減税率につきまして、軽減された登録免許税につきまして、まだこれを解除する、そういった状況にないということで、これが継続されるというふうに理解していますが、しかし今のこの土地の売買の状況を見たとき、特にこの都心部においては地価が上がっており、特に東京の中では短期売買なども直近問題になっております。

そういった中でこの軽減措置を継続する意義があるのかというところを伺いたいと思います。

加えてお伺いできればと思いますが、ただいまリーマンショック前よりも低い水準で土地売買がやり取りされているというような御発言がありましたが、この軽減措置、将来的にこの軽減措置自体を廃止、中止するとしたら、それは一つその土地売買の水準がリーマンショック前の水準まで回復するというところが一つの目安になるというふうに考えてもよろしいでしょうか。

今般の税制改正においてでございますけれども、委員御指摘のように都心のマンション価格等々上がっているんですが、地方を含めて見ますと土地の取引件数がリーマンショック後に急落して以降、同ショック前よりも低い水準で横ばいとなっていることを踏まえまして、土地取引の活性化、土地の有効活用の促進の観点から本措置を延長することとしております。

現時点で具体的な水準について予断を持ってお答えすることは困難ですが、これまでリーマンショックにより土地取引の件数が急落したことや、新型コロナウイルス感染症の影響等により件数が減少したこと等も踏まえて期限の延長が行われてきたところであります。

いずれにしても本措置につきましては、土地の取引を含めて経済状況等を総合的に勘案し、その期限が到来するごとに延長の必要性、合理性を検証していく必要がある、総合的に見る必要があると思います。

研究開発税制の認定要件と戦略技術領域
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 戦略技術領域型の研究開発税制における法人の認定要件はどうなるのか

答弁
今村大臣官房審議官
  • 国家戦略技術領域(CSTI選定)を念頭に重点産業技術を指定する
  • 重点的に後押しすべき計画を認定する制度を検討しており、詳細基準は今後検討する
全文
質問・答弁の全文を表示

そういたしましたら、次は研究開発税制についてお伺いしていきたいと思います。

まず1つ目のご質問は、対象となる法人の認定要件についてです。

私自身、こういったAIを開発する会社に勤めていた時期がありますが、そういったとき見ていても、かなり高度な研究をできる企業というのは、国内の中でも限られているごく一部の企業だろうというふうに理解しておりますが、ここのそもそも研究開発税制の認定要件というところをお聞かせいただければと思います。

また、戦略技術領域型の対象となります重点産業技術につきましては、総合科学技術イノベーション会議(CSTI)の方で示されます第7期科学技術イノベーション基本計画において、選定されます国家戦略技術領域を念頭において指定することを考えております。

経済産業省としましては、こうした議論を踏まえて、重点産業技術を指定した上で、重点的に後押しすべき研究開発についての計画を認定する制度を検討しており、その詳細な基準につきましては、今後検討してまいりたいと考えております。

研究開発税制の控除率決定メカニズム
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 増減試験研究費割合を利用して控除率を決定している意図は何か

答弁
今村大臣官房審議官
  • 企業が試験研究費を増やすインセンティブを強化するため
  • 直近3年平均を用いることで、一時的な変動の影響を緩和し、継続的な投資を促している
全文
質問・答弁の全文を表示

しかし一方で、この指標を利用することによって、例えば予期しない事態によって研究費が下がったときに控除額が大きく下落してしまうというようなネガティブな側面もあるというふうに理解をしております。

そこで、改めて、この控除率の決定について、増減試験研究費割合を利用されている意図、これについてお伺いできればと思います。

このため、研究開発税制は、企業が試験研究費を増やす増加インセンティブを強化する観点から制度設計を行っておりまして、平成29年度改正から試験研究費の増減に応じて、控除率を設定する仕組みを導入してございます。

この際、増減試験研究費割合の計算方法を試験研究費の前年度ではなく、直近3年平均を使うことで、一時的な試験研究費の変動の影響を緩和し、継続して試験研究費を増やすことを促す仕組みとして機能するように配慮しております。

研究開発税制の重点支援領域
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- AIや半導体など投資対効果が見込みやすい領域よりも、よりリスクの高い量子やフュージョンエネルギー等を重点的に支援する考えはあるか

答弁
常藤審議官

- 経済安全保障や成長産業創出の観点から、AI、先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、フュージョンエネルギー、宇宙の6分野を選定する案としている

全文
質問・答弁の全文を表示

最後にこの研究開発税制に関する質問として、最後にもう1つお伺いしたい点として、今回、先ほどCSTIで選定された戦略領域ということでご説明を受けましたが、AIや半導体というものについては、既にビジネス上、投資対効果が見込みやすい領域になっているのではないかと考えております。

特に国が支援する、民間では取れないようなリスクを国が背中を押して取ってもらうというような役割分担が必要かなと考えたときに、AIを今、かなり破格の税制控除を使って支援していくということ。

よりかはよりリスクの高い、例えば漁師であったりとか、フュージョンエネルギー、そういったところについて重点的に支援を行っていく、そういったお考えがあるのか、そこについて御答弁をお願いしたいと思います。

こうしたことから、我が国として、戦略的に研究開発支援を重点化する技術領域として、国家戦略技術領域を設定するということにしてございます。

具体的には、経済成長や社会課題解決等の将来性、それから技術の革新性や融合性、そして我が国の科学技術の優位性や潜在性と、この3つの観点から検討した結果、AI、先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、フュージョンエネルギー、宇宙の6分野を選定するという案にしているところでございます。

設備投資促進税制の代替策と国への還元仕組み
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 単なる支援ではなく、成功した企業から法人税増収や利息などで国が果実を得られるような、リスクリターンのある制度導入の可能性はあるか

答弁
山崎経営支援部長
  • 日本政策金融公庫によるスタートアップ支援資金や新事業活動促進資金など、ステージに応じた融資制度を運用している
  • 金融支援、税制、補助金を適切に組み合わせて稼ぐ力を強化していく
全文
質問・答弁の全文を表示

そういたしましたら、次に設備投資促進税制についてご質問させていただきたいというふうに思います。

こちらについて、これの代替となる政策というものがあり得るのかないのかというところを、まずお伺いさせていただければというふうに考えております。

ある種、会社としても利益が出てきた段階で返済をしていくことができるということで、非常に私は優れた制度だなと思いますし、何がこの制度で最もいいかというふうに申し上げると、この制度の中で一定、この収支が国としても見込める。

ただ単に支援をするだけではなく、その制度の中で利息を得ることができると。

今回の設備投資促進税制についても、これを行うことによって、成功した企業から法人税の増収であったりとか、あとは雇用の創出、そういったことが見込めるということも把握はしていますが、このように1つの政策の中で、国としても果実を得ることができるというような制度の導入、これの可能性がないかという部分について、政府からの御答弁をお願いしたいと思います。

こうした中で、まさに資金面での支援というのができないのかというご質問でございますけれども、こうした中小企業の設備投資の資金を支援する政策金融の措置としまして、現在でも事業ステージに応じまして、いくつかの制度を運用してございます。

例えば、今、委員のご指摘のものとは若干違いますけれども、創業時に「新規開業スタートアップ支援資金」というものが日本政策金融公庫において運用されています。

また、若干事業ステージが進んだ中で申し上げますと、「新事業活動促進資金」という制度がございまして、これは一定の要件を満たす中小企業の方々、例えば我々が持っております中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画の認定、これを受けた事業者が設備投資を行うときに、最大14億4千万円までの融資を低利で受けると。

いずれにしましても、こういった金融支援に加えまして、今般の提案させていただいております設備投資促進税制、さらには補助金、そういったものを適切に組み合わせて中小企業のニーズに応じながら設備投資を促進して稼ぐ力を強化していく。

租税特別措置・補助金見直しの目標設定
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 行政が積極的に見直しを行う動機づけとして、削減目標金額などの目標を設定する必要はないか

答弁
中谷副大臣
  • あらかじめ金額を設定すると、中身より金額ありきになる可能性があり、慎重な検討が必要である
  • 要求・要望段階から一貫して見直しに取り組み、国民の提案も参考にする
全文
質問・答弁の全文を表示

それではしましたら、次の質問につきまして、次は、租税特別措置補助金見直し担当室。

このアメリカの効率化推進省では、もともとは目標削減金額というものも掲げていますが、今回日本でこの租税であるとか補助金の見直しをしていく中で、そういった目標の設定をする必要がないのかというところのご質問です。

私が懸念しているところとしましては、今ある租税であるとか補助金といったものは、やはりこのシステムの中で利益を受けている方々が既にいらっしゃるところですし、全て国会で審議をされて通ったものであるという中で、この見直し担当室という形で行政に置かれた方々が、これを積極的に止めていくことが本当にできるんだろうかというところを懸念しております。

なので、ある程度目標金額を定める等をして、補助金の見直しを積極的にしていくような、そういった動機づけが必要ないのか、そういった部分について政府の方々から御答弁をお願いできればというふうに考えております。

あらかじめ金額を設定いたしますと、中身より金額ありきになるという可能性がありまして、慎重な検討が必要であるというふうに考えております。

いずれにせよ、次の令和9年度予算編成税制改正プロセスにおきましては、要求・要望段階から一貫して見直しに取り組んでいくこととしており、年明けから2月末まで国民の皆様から募集した御提案を見直しの検討に当たり参考にさせていただきたいというふうにも考えているところであります。

租税特別措置の適用企業名の公表
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 租税特別措置を利用している企業の名前を公開し、透明性を高める検討状況はどうか

答弁
片山さつき

- 企業の経営戦略への影響や事務負担に配慮しつつ、透明化に向けて検討を行い、令和9年度税制改正において結論を得る予定である

全文
質問・答弁の全文を表示

それに関連して、この件についてもう1つご質問がございます。

今回この租税や補助金の見直しを行っていく中で、利用企業の名前の公開、そういった案があり得るのか。

これは令和8年の税制大綱でも、利用企業の名前を公開していくこと、それを検討しますというような記載があったかと記憶しておりますが、それに対する検討状況をお伺いできればというふうに考えております。

片山さつきご指摘の法人税関係の租税特別措置に係る適用企業名の公表でございますが、委員がおっしゃるとおり、令和8年度の与党税制改正大綱におきまして、既に補助金等の交付先名が原則として公表されていること等を踏まえ、企業の経営戦略に与える影響や、国・企業双方の事務負担等にも配慮しつつ、一層の透明化を図る観点から、具体化に向けた検討を行い、令和9年度税制改正において結論を得るとされているところでございます。

NISA拡充における格差固定の防止
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- NISAの年齢制限撤廃(0歳から口座開設可能)にあたり、格差の固定を避けるために制度上工夫した点はあるか

答弁
青木主税局長

- 成人後のライフイベント資金を備えられるようにしつつ、格差の固定化につながらない配慮が必要であるとの議論を行った(※回答が途切れている)

全文
質問・答弁の全文を表示

そういたしましたら次に、NISAの拡充についてご質問させていただきます。

ここについても本日、他の委員の方々からもご質問あった部分になりますが、私が特にお伺いしたい点としましては、ここも令和8年、今名前が出ました税制大綱の中でも、「格差の固定を避けるような観点を持ちながら」というような記載があったかなというふうに考えております。

今回、この年齢制限を取っ払って、ある種、子どもの方も使えるようにするといった中で、格差の固定を避けるという観点で、制度上工夫されたところがあればお伺いしたいと思います。

NISAの積立投資枠につきましては、従来18歳以上とされていた対象年齢の要件を撤廃して、0歳から口座開設を可能とすることとしております。

この決定をする際の御議論として、一つは大学進学等の成人後のライフイベントに伴う必要資金を備えられるようにするという観点。

これを踏まえつつも、御指摘のとおり、今回の見直しが格差の固定化につながらないような配慮も必要だという点がございました。

住宅ローン控除の子育て世帯上乗せ額の差異
質問
峰島侑也 (チームみらい)

- 子育て世帯の上乗せ枠について、一般住宅は1000万円だが、新築の認定住宅のみ500万円となっている理由は何か

答弁
青木主税局長
  • 減収額が8000億円を超える規模であるため、メリハリをつけた見直しが必要である
  • 認定住宅はもともと子育て世代以外にも高い借入限度額が設定されているため、上乗せ額は500万円としている
全文
質問・答弁の全文を表示

次に住宅ローン控除についてお伺いをしていきたいと思います。

特に今回、既存の住宅も含めまして、子育て世帯であれば、基本的にはそうでない世帯の方々に比べて、1000万円の上乗せの借入枠があるというような状況かと思いますが、こちらの認定住宅、新築の認定住宅のみは、ここの上乗せ部分、子育て世代の上乗せ部分が500万円になっているというようなところがあるかと思います。

この理由についてお伺いできればと思います。

御指摘のとおり、住宅ローン控除における子育て世帯などに係る借入限度額の上乗せ措置は、新築などの認定住宅の場合は500万円、それ以外の住宅は1000万円とされているところでございます。

これは安全・快適な住宅の確保といった子育て世帯が抱えるニーズに応える一方で、住宅ローン控除による減収額、この税制の減収額は全体で8000億円を超える規模である中、メリハリをつけながら制度を見直していくということが重要であるということ。

それから新築などの認定住宅は、そもそも特に高い借入限度額が、子育て世代でない場合も設定されておりますということなどを踏まえまして、上乗せ額は500万円とされているということだというふうに承知しております。

「責任ある積極財政」の定義と責任の所在
質問
河村たかし (無所属)
  • 「責任ある積極財政」という言葉において、誰に対して責任を負うのか
  • 実際には財務省などの役人世界を守るための理屈ではないか
答弁
片山財務大臣
  • 強い経済の構築と財政の持続可能性を同時に実現することであり、現世代と未来世代の両方への責任である
  • 市場動向や経済指標に目配りし、マーケットの信任を確保する考えである
全文
質問・答弁の全文を表示

まずはじめには、しょっちゅう片山さんだけではないけど、「責任ある積極財政」。

これ、あれ、誰に対して責任を感じ取るわけ。

これ、まずそれちょっと聞かせてちょうだい。

その後はやっぱり大臣が言われる責任というのは、今言ったようなわけがわからない話じゃないし、やはり財務省を中心とする役人世界を守る、こういう世界を言っているんじゃないの。

お願いします。

高市内閣では、経済あっての財政という考え方のもとに、戦略的に財政出動を行って、強い経済を構築すると同時に、財政の持続可能性を実現するという方針でございます。

責任ある積極財政というのは、この強い経済と財政の持続可能性をバランスよく同時に実現することでありまして、それは、今を生きている国民と未来を生きる国民の両方に対する責任でもあると考えております。

その上で、責任ある積極財政の考え方に基づき、日々の市場動向や経済指標に、既に十分に目配りしながら、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保していくという、こういう考え方であります。

官民の役割分担と民間商業の優先
質問
河村たかし (無所属)
  • 官による統治よりも民間の商業を優先し、商売を盛んにさせるべきである
  • 財政法や地方財政法などの規定が民間の資金活用を妨げているのではないか
  • 大臣として「商売を大事にする」と宣言できないのか
答弁
片山財務大臣
  • 「積極」とはプロアクティブ(先見的な投資)を意味し、AI・半導体などの成長分野へ集中投資を行う
  • 予算のやり方を抜本的に変え、強い経済をつくることが目的である
全文
質問・答弁の全文を表示

官は官で多分意味はあるだろうと思いますけど、これ世界史を振り返ってもですね、本当に官による権力的な統治が優先するのか、それとも民間の商業が、それで暮らしを楽にするのが優先するのかと。

これは大変大きな問題で、実は、僕は民間の方が優先すると思っているんです。

俺は、そのシンボルが財政の方でいくと、先ほどこの間言いましたように、財政法4条と地方財政法5条と、めちゃくちゃなのが。

要するに役所とかそういうところは、例外はありますよ、例外はあるけど、例外では公共事業ですけど、あるけど、要するに民間にあるお金を使っていかんという規定があるんですよ。

ですから、大臣におかれましては、繰り返しますが、商売を盛んにさせようと、そういうふうに宣言せなかったんですよ。

やっぱり、これ、まず口だけ言うだけ言ってちょうだい。

片山財務大臣。

どうも先ほどからお伺いしていると、責任ある積極財政につきまして、かなり曲解されているのかなという気がして仕方がないんですけれども、責任ある積極財政の「積極」というのはプロアクティブですから、先を見てかなり積極的に投資するという意味で、それは単に規模の拡大自体が目的ではないということで、エクスパンショナリーではなくてプロアクティブという意味で、それは非常に前向きな、もうここが集中投資のターゲットと思ったら相当集中的に投資して、かつ高橋総理がいつも申し上げておりますように、投資の足枷にならないように基金や複数年度予算を活用して、今まではできなかったような柔軟な積極的な投資を、AI半導体にいたしましても、あるいは今回柔軟な分野設定しております成長分野につきましても行っていくと。

そのために予算のやり方についても抜本的に変えていくという、いまだかつてやったことのないことをやって、強い経済をつくろうとしている政権でございます。

目的は強い経済をつくることですので、よろしくお願いをいたします。

日銀職員の国会審議における態度について
質問
河村たかし (無所属)
  • ネット上で日銀職員の態度が悪いという指摘があり、20万ビューもの再生数がある
  • これについて説明(言い訳)を求める
答弁
日本銀行 藤田総務人事局長
  • 常に真摯に臨むよう努めているが、結果として疑念を招く形に映ったのであれば本意ではなく遺憾である
  • 今後、同様の振る舞いがないよう改めて徹底する
全文
質問・答弁の全文を表示

この間僕がここでしゃべっておったらね、僕がやったんじゃないですよ。

それで映っておって、ある後ろでその役人の方がね、どうも態度が悪いというやつがネットに出て20万ビューもいっていますので。

だってここでせっかくだって20万ビューもいっておられますので、ぜひ言い訳なり、ぜひ言ってください。

日銀の方のようですけれども。

日本銀行といたしましては、常に緊張感を持って真摯に国会審議に臨むように努めておりまして、随行する職員につきましても、答弁資料の精査でございますとか、事実関係の確認など、審議を円滑に進めるためのサポートに注力しているところでございます。

ご指摘いただきました3月4日の委員会における職員の所作というものが、結果としてそうした姿勢に疑念を招くような形で映ったのであれば、それは大変本意ではないというところでございまして、誠に遺憾であると考えてございます。

今後とも国会審議の場におきましては、緊張感を持って真摯に臨むよう努めつつ、このような疑念を招く振る舞いがないよう、改めて徹底してまいりたいと思ってございます。

地方財政法による起債制限と地域活性化
質問
河村たかし (無所属)
  • 地方債の発行枠(地方財政法5条等)が制限されており、地方で新しい投資や事業ができない
  • 地方財政法上の制限を廃止し、地方公務員と金融機関が連携して地域活性化に取り組めるようにすべきではないか
答弁
総務省 橋本大臣官房審議官
  • 地方銀行と自治体の協力プロジェクトは可能だが、現状は公共施設建設等に限定されており、国の財政法と整合している
  • 財政規律の維持や将来世代との負担の公平性の観点から、法改正には慎重であるべきと考える
全文
質問・答弁の全文を表示

だってぜひ総務省から来ていただいておりますんで、その総務省は地方で使うお金をね、これ、枠を決めてですよ。

地方交付税の、地裁の枠もあるじゃないですか。

だから地方で投資なんかできないんですよ、実際新しく。

だからそれを早く廃止して、地裁保護所は。

だから地方の役人が、公務員が、地方の金融機関と一緒になって、どういうことをやっていこうかと。

そういうところを一緒に企業をつくっていく努力をしていってまいんかね、総務省。

地方財政法上のほうを廃止して。

みんなでね、もっと座っておるだけではなくに、「この地域でこういうことをやろうか」と、「スクールカウンセラーでももっと救っていこうか」と、そういうことをやれるようにもっとしてくださいよ。

現在においても、地方銀行と地方自治体が協力して、何らかの地域におけるプロジェクトを実施するということは可能でございます。

ただし、委員ご指摘のように、その際、自治体が資金を借り入れたり、公共公用施設の建設事業等に限定しているところでございまして、これは国の財政法と考えを一つにするものだと認識しております。

ご指摘のように地域を活性化するために官民協力していかに地域経済を活性化していくかという問題意識を持ってさまざまな施策を打つというのは非常に重要だと思っております。

一方で各団体、やはり財政規律、自治体は義務的にさまざまな行政を行っておりますので、そこが財政規律を維持する、ないしは将来の住民の方との負担の公平性の確保、こういう視点から、現在の地方財政法上あると思っておりますので、その観点から言いますと、慎重であるべきものと考えているところでございます。

発言全文

武村展英 (財務金融委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

これより会議を開きます。

内閣提出、財政運営に必要な財源の確保を図るための、公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案、所得税法等の一部を改正する法律案、及び関税定立法等の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。

この際お諮りいたします。

各案審査のため、本日参考人として、日本銀行理事中村浩二君、日本銀行総務人事局長藤田健二君の出席を求め、意見を聴取することとし、また政府参考人としてお手元に配付いたしておりますとおり、内閣府大臣官房審議官諸健吾君ほか26名の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。

御異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

質疑の申出がありますので、順次これを許します。

伊佐進一 (中道改革連合・無所属) 59発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村展英委員長:伊佐進一君。

質疑者 伊佐進一

伊佐進一君:伊佐君。

おはようございます。

中道改革連合の伊佐進一です。

大臣、冒頭1問、原油の質問だけさせていただきたいと思っております。

昨日夜半、大臣、G7の財務大臣会議を開催されたと伺っております。

報道によりますと、各国が協調して原油を放出するというような報道がなされておりました。

予算委員会の方で、我々中道も質問させていただいた中で、財務大臣の発言、経済産業大臣の発言は、具体的には支持していないということでした。

はっきりとは放出について明言はされなかったことなんですが、昨日の財政会談を受けて、日本政府としてこの原油を放出するという方針が固まったという理解でよろしいでしょうか。

答弁者 片山さつき

片山財務大臣。

片山さつき大臣:今日は朝、このご質問をいただいてありがとうございます。

今日、閣議後で総理ともお話ししましたし、経済産業大臣ともお話ししましたし、そもそも昨日の夜半、連絡を取り合っております。

G7財務大臣クラスがオンラインで集まろうということは、その前の週にG7財務大臣代理の会合がありまして、国際金融情勢があまりにも混乱していると。

原油はこの問題ですが、ということについて、何かをするとしたら財務大臣会合であろうということで、その会合の招集を私ども日本からも強く働きかけましたし、他も何か国か言って、急遽、昨日やることになったんですが。

普通はIMFや世界銀行、OECDは絶対出てくるんですが、初めからIEAのトップが主役ということで、その状況認識として、まずホルムズ海峡の早期再開、それから保険の早期提供、これはアメリカとかロイズとかいろいろありますよね。

それとIEA加盟国による石油備蓄の協調放出、場合によってはその外まで働きかけてもいいということを、極めて強く具体的な数字を全部掲げておっしゃって。

当然IEAですから加盟国全てとお話はしているわけですよね。

ただ、その時点で別に決まったわけではないけど、経済に関わるものとしての協調認識という、共通認識ということが非常に強くありました。

私どもの方からも同じような認識をいたしまして、特にホルムズ海峡経由は原油輸入の90%を中東に依存する我が国やアジア各国には、極めて安全保障安定確保上、問題というか重要であるということと、その例の保険の問題ですね。

アメリカのDFCと、それから民間であればロイズですかというようなことも含めて、我々G7としては、財務大臣が原油備蓄の協調放出をこの一つの手として使うということをIEAのトップが言っている以上、エネルギー大臣に働きかけるべきでないかという、こういう言い方をいたしました。

それは打ち合わせの上でございますが。

ということで結果的に、他の方が何を言ったかは私たちは普通言わないんですよ。

特に財務大臣会合では言わないんです。

マーケットにいろいろ影響があるので。

ということで、コミュニケがまとまりまして、まず本日会合を行ったということと、現在の中東の紛争と、それが地域の安定、世界経済の状況及び金融市場に与える影響。

金融はこれは全ての金融を含みます。

あえて列挙しませんが、そういうものは全部、全ての金融市場です。

通商航路の保護の重要性について議論したと。

我々はエネルギー市場の状況と動向への注視を続け、情報交換を行い、G7内でまた国際的パートナーと協調するため、必要に応じて会合を開くと。

この1回じゃなくてやり続けるということとともに、我々は備蓄放出などエネルギーの世界的供給を支援することを含め、必要な対応を講じる用意があると断言したということでございます。

協調放出の具体的なことにつきましては、今日同じような時間にエネルギー大臣の会合もまたオンラインでやりますから、今かなり相場が下がってはいるようですが、これが十分な水準かについては我々はコメントしませんので、そこで様々な現実的な問題、あるいは手法の問題、テクニカルな問題等々についての議論がなされるように聞いております。

以上がご報告でございます。

大変ご質問いただいてありがとうございます。

委員長 武村展英

武村展英委員長:伊佐君。

質疑者 伊佐進一

伊佐進一君:大臣、突然の質問なのに本当に丁寧に対応していただきましてありがとうございます。

これは具体的に数字は大臣としておっしゃられないと思いますが、確かに一時期昨日は1バレル119ドルまでいったのが、報道を見ておりますと87ドルまで下がったと。

もちろんこの動きだけではないかもしれませんが、国際協調を続けていくことの本当に重要性、国民生活を守るために国際社会が連携する重要性というのを私も非常に強く感じたところでありますので、引き続きご尽力いただければと思っております。

では質問に入らせていただきたいと思いますが、特例国債法について質問させていただきます。

先ほど国民民主党と一緒にになりまして、共同提出という形で、この政府案の特例国債法の対案として、議法の特例国債法案を提出させていただきました。

我々の思いというのは、今やはりインフレ下にあるという、円安も進んでいるという状況の中で、やはりこれまでとは違うやり方をしなきゃいけないんじゃないかと。

責任ある積極財政という中で、5年間一括で受験をしてしまうとマーケットがどう反応するかというのは、非常に私たちも懸念を示していると。

円安が加速するかもしれないという中で、やはり毎年国会での議論をしっかりとかましていく、毎年度やっていくことがやはり重要なんじゃないかと。

これが市場に対して一番確実なメッセージではないかという思いで、今回法案を提出させていただきました。

まず冒頭、その政府案と、そして議法のそれぞれ違いについて、さまざま質疑の中でお訴えをさせていただきたいと思いますが、まず政府案について伺います。

政府案では今回5条と財政規律を加えておられますが、なぜあえて今回は5条を付け加えたのか、伺いたいと思います。

財務大臣。

答弁者 片山さつき

(片山財務大臣)今回の特例国債法の改正法案では、新たに第5条を設けました。

それは、歳出改革を含む行財政改革の徹底と、その一環として、租税特別措置、補助金の適正化に取り組むことを条文上で明らかにしたということでございます。

このような行財政改革について盛り込む意図は、本法律の第3条までで複数年度の国債発行の受験を求めている中で、その前提として、第4条に規定する発行額抑制に向けた取組について、具体的に政府の方針をお示しすることで、市場の信任の確保にもつながるよう、受験期間における改革の姿勢を明確にするということが、その趣旨と考えております。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

この条文、初めて付け加えられたと。

5年前はなかったわけですよね。

その前もなかったと。

だから、つまり、なぜ今回付け加えたかというと、おそらく今の経済状況に対する認識だと思った。

つまり、今までとは違うんだという思いを政府も持っているので、今回5条を付け加えたんじゃないかと我々もそう思っているわけですよ。

デフレ経済からインフレ経済に変わり、そして円安が進んでいるという状況の中で、高市政権は今、責任ある積極財政とよりリスクを感じているところがあるから書き加えられたんじゃないかというふうに思っております。

それであるなら、余計に強く感じるのは、本当に今までと同じようなやり方でいいのかということでございます。

どうやって日本経済に対する不安を打ち消していくのか。

その手段として何が一番適切なのかというのが、今回の政府案か議法かという問題ではないかというふうに思っております。

つまり、第5条として1条を加えることでマーケットの信任を得ようとしているのか。

あるいはそれとも、毎年立法府がチェックを今回からするんだと切り替えることで信任を得ようとしているのかという手法の違いかなというふうに私は理解をしております。

では、5条を今回政府案で付け加えることで、この財政に対してどれぐらい安心感を持っていただけるのかと、具体的に何が変わるのかというところを伺いたいと思います。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

(片山財務大臣)ご指摘いただきましたように、まさに日本の財政に対する安心感を確保するために、この第5条に定められた租税特別措置や補助金の見直しについて、この取組を進めていくわけですけれども、昨年12月に開催した租税特別措置、補助金見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議におきまして、担当大臣である私からすでに各府省の副大臣に対しまして、これまでの会計検査院や行政事業レビュー等における指摘を踏まえた自己点検などを含め、見直しに積極的に取り組んでいただくこと等について指示させていただいております。

ですので、次の令和9年度予算編成、税制改正プロセスにおきましては、この夏の要求・要望の段階から一貫して見直しに取り組むこととなります。

そうなりまして、既存の取組とも連携しながら、しっかりと進めていくという所存でございます。

1月から先月末まで募集しておりました、見直しの国民の皆様からの提案募集につきましては、単純集計でございますが、約3万6千件以上のものを既に受け取らせていただいているという、非常に今までと違う重みもございます。

少しお時間をいただいて、皆様のご提案は分類整理が必要ですが、これは概要をまとめてお示ししたいと思います。

そこで何をどの程度見直すかについては、今まだ……そういう事情なので確たることは申し上げないんですが、しっかりとリードして具体的に進めていくという意味では、それは前回までにはなかったスキームでございますので、そういう部分があるというふうに考えております。

委員長 武村展英

武村委員長伊佐君。

質疑者 伊佐進一

伊佐進一この5条がどれぐらい実効性を持って形にできるかというのが重要だと思っておりまして、私はちょっとそこは実は、いろいろな超えなきゃいけないハードルがあるかなと思っております。

行財政改革を徹底する、あるいは所得補助金の適正化。

これは第4条に書かれたことをより具体化していただいたわけですが、じゃあどれぐらい本当にここから、今いろいろ精査していただいているといいますが、どれぐらい財源が出るのかという話です。

例えば、私は資料1を配らせていただいております。

これが所得の中身、毎年出されます適用実態調査報告書であります。

租税は大体多くは、租税というのは法人税にかかわるものが多いので、あくまでこれは法人税のものですが、一番上、大きいのは法人税率の特例、4兆7267億円。

これが一番大きい。

これは中小企業の軽減税率ですね。

その次が税額控除が2兆少し、特別償却が0.9兆円。

ここをどこまで削減できるかという話なんですが、この一番上の4.7兆円というのを減らせるかというと、中小企業のいわゆる暫定税率、今もともと企業19%なのが、中小は今15%になっていますので、ここはさすがに手をつけられないだろうと思います。

しかもこの数字はちなみに適用額ですので、つまり減収額じゃありません。

減収額でいうと、これ全部合わせても、大体3兆円ぐらいですので、そんなに大きな規模ではないんです。

122兆円という規模の中で、予算の規模の中で、本当にここからどれぐらい財源が出せるのかというのも少し疑問があります。

今までそもそも、特例措置法で今回5条を入れましたが、5条を入れるまでもなく、今までもずっと歳出改革努力がされてきたわけですよ。

より具体的に申し上げると、例えば、教育の無償化、ガソリン暫定税率の廃止の、こういう中でも歳出改革努力、これ資料の2を見ていただきますと、教育の無償化で一番上の部分、高校の無償化が0.4兆円、給食が0.3兆円で、合わせて0.7兆円の財源が必要でした。

その右、当分の関税率、いわゆるこれはガソリンとか軽油の暫定税率、ここの部分も財源が合わせて1.5兆円必要でした。

合わせて2.2兆円必要だった中で、財源どうするかというのをずっと議論してきたわけです。

結論どうなったかというと、歳出改革で0.24兆円出しましょうと。

所得の見直しで1.2兆円出しましょうと。

ちなみにまだ足らざる部分というのがこの右の継続検討となっています。

これ8000億円。

ここもまだ残っているわけですよ。

宿題事項になっていると。

ここをどうやってまず見つけていくのかと、財源を見つけていくのかという議論もありますが、まずちょっと伺いたい。

これは参考人で結構ですので、このまだ継続検討となっている部分について、今後どのように確保していくのか、伺いたいと思います。

政府参考人 青木主税局長

財務省 青木主税局長。

青木主税局長お答えいたします。

御指摘をいただきました、いわゆる教育の無償化や、ガソリン・軽油の当分の関税率の廃止に伴います財源については、与党の税制改正大綱におきまして、令和8年度税制改正における租税特別措置の見直しなどや、令和8年度予算編成における財政改革による財源捻出によってもなお不足する財源につきましては、与野党6党の合意などを踏まえまして、道路関連インフラ保全の重要性、物価動向などやCO2削減目標との関係にも留意しつつ、安定財源を確保するための具体的な方策を引き続き検討し、令和9年度税制改正において結論を得るということとされております。

政府といたしましては、与党の税制調査会における議論を踏まえまして、適切に対応してまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

武村委員長伊佐君。

質疑者 伊佐進一

伊佐進一これはこれで本当に大きな課題だというふうに思っておりますが、ちょっと今日の趣旨は歳出改革の部分に触れたいと思うんですが、0.24兆円と歳出改革で捻出しますということになっています。

この歳出改革で捻出します、財源を捻出しますという言葉は、今まで我々いろんなところで聞いてきたわけですよ。

例えば防衛財源。

防衛力強化のための財源についても、税制措置で1兆円、ここは後でちょっと議論したいと思いますが、税制措置で1兆円強ということのほか、ここでも歳出改革で1兆円強出すんだということになっておりました。

子ども未来戦略、いわゆる加速化プランです。

これ歳出で全部3.6兆円と、子ども・子育て支援金が1.0兆円。

これ、前回の財務金融委員会でも私も質問させていただきました。

この1.0兆円の中身と、あとは既定予算の活用、事業主拠出金とか雇用保険の活用とか、これで1.5兆円と。

それ以外に歳出改革が1.1兆円なんですよ。

つまり、我々が新しいことをやろうと思った中で、常に歳出改革というのが、今回この教育ガソリンであれば0.24兆円、防衛財源であれば1兆円、子ども・子育てプランであれば1.1兆円と、常に歳出改革というのが入っているわけですよね。

ちょっとまず確認したいのは、こうした歳出改革の財源というのは、具体的な目処がついているんでしょうか。

中谷財務副大臣。

政府参考人 中谷財務副大臣

(中谷財務副大臣)いわゆる教育無償化やガソリン軽油の暫定税率の廃止に伴う財源確保の取組については、先ほど、主税局長から申し上げたとおりでございます。

防衛力強化や子ども・子育て政策のための財源確保に当たりましては、国民の皆様の負担を可能な限り抑制するとの観点から、ご指摘の歳出改革をはじめ、あらゆる行財政改革の努力を行うこととしております。

防衛力強化に充てられる財源の確保をするための歳出改革については、現行の防衛力整備計画では、令和9年度時点において、令和4年度と比べまして1兆円強を確保することとしております。

このうち、これまで令和5年度から令和8年度までの予算編成におきまして、各年度0.21兆円程度の社会保障関係費を対象とした歳出改革の取組を継続して、計0.8兆円程度の財源を確保したというところでございます。

また、子ども・子育て政策の強化に充てられる財源を確保するための歳出改革につきましては、子ども未来戦略におきまして令和10年度までに1.1兆円程度の確保……。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

これ、歳出改革というのが常に財源として当てにされるわけです。

もちろん歳出については常に不断に改革していくということが重要だというのは、もうそのとおりなんですが、ただ、ずっと本当に出続けるのかという心配がある。

今回、第5条の中で社会保障を削ると書いてあるわけですよね。

社会保障を改革すると。

でも、もともと社会保障自体は、そもそもその自然増に対して歳出改革努力で、いつも高齢化の伸びに抑えているわけですよ。

もう既に歳出改革努力ってやっているわけですよね。

そこをさらに今回、ここの第5条で書き込んで、上乗せでいけるのかどうか。

もっと具体的に言いますと、じゃあその行財政改革案、今回の行財政改革として第5条で所得と補助金の適正化というのが書かれているわけですが、じゃあ所得から本当にどれぐらい出るかということですが、さっき申し上げたように、既に教育無償化とガソリン軽油の暫定税率では1.2兆円出しているわけですよ。

1.2兆円出していると。

この1.2兆円、どうやって出したのと。

この1枚目、これは令和6年の実態調査です。

令和6年にはこれぐらいの適用額がありましたが、ちょっと伺いたいのは、このガソリンと教育のために1.2兆円、どこからどう出したか伺いたいと思います。

青木主税局長。

政府参考人 青木主税局長

(青木主税局長)お答えいたします。

いわゆる教育の無償化、ガソリン軽油の当分の間税率廃止に係る安定財源の確保につきましては、令和8年度税制改正において、所得税等の見直しによりまして、国・地方を合わせまして、平年度ベースで1.2兆円の財源を確保しております。

その主な内容といたしましては、まず、賃上げ促進税制の見直しに係る増収見込み額として、地方法人税などの税収を含めまして、平年度で7,780億円。

極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直しに係る増収見込み額として、現行制度の税収1,130億円を含めまして、平年度ベースで計4,000億円を見込んでおります。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

局長がおっしゃったとおりで、その賃上げ促進税制、この税額控除の2つ目のところですね、9,560億円ありますが、ここからもうすでに8,000億円出したわけですよね、今回。

この数字そのまま比較はできないんですけれども、大体の規模感で申し上げると8,000億円出したと。

あとはここの法人税以外から、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化、要はかなり高額所得の方々の財政負担で4,000億円ということですが、この表の1枚目を見ていただいたらわかるとおり、さっき申し上げたように、一番上の4.7兆円って多分これ手出せないんですよ。

中小企業のためのお金ですので。

今、中小企業が19%かかっているところが法人で15%になっている。

ここは多分使えないと。

使える大玉って見ていただいたらわかるとおり、賃上げ促進税制か研究開発税制ぐらいなんです。

さっきの話、局長の答弁のとおり、賃上げ促進税制はもうほとんどこれ使われてしまった。

財源として捻出されてしまったと。

ということです。

だから、この租税のこの表だけ見ていても、今回、公債特例法第5条で「これを改革します」と言っていますけど、もう既にぎゅーっと絞った後なわけですよ。

これ以上、この租税の改革とかで、本当にマーケットが安心できるようなメッセージ、「こういうところが変わっていくんだな」と、「こういうところから財源出せるんだな」というイメージができるかというと、私はイメージできないんですよね。

ここ、財務大臣はどう思われるでしょうか。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

今お答えいたしましたが、確かに政策効果の低い租税や補助金についての不断の見直しというのをやってまいりまして、委員もお詳しいことですけれども、それが非常に一つ一つ難しいということはかねてから申し上げております。

というのは、今現在、生きている租税及び補助金というのは、国会での議論を経て、それが認められているからそこにあるのでありまして。

ただ、今回、やはりこの状況におきまして、さらにこの租税の見直しや補助金について意義があるということは、よりメリハリによって集中化するということでないと、とても財政における持続可能性という意味からは持たないだろうし、信任を得るという意味でもそうだし、高市政権が抱えている様々な政策目的との関連であっても、このようにしていくべきであるということでございまして。

重要かつ大規模な施策を実施したいということになっては、今までも常に安定財源を何らかの形で確保してまいりましたので。

非常に小さいものは別ですけれども、重要かつ大規模なものについては、その原則を崩してしまったら、やはり財政の持続可能性というのは疑われてしまうと思うんですよ。

だからそこを抑えながら、今回見直しをはじめとした行財政改革を、より以上歳入歳出全般について行って、必要な財源の確保に取り組んでいくという形で、全体の戦略を立てていくということでないといけないというふうに考えて、このように申し上げているところでございます。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

大臣もおっしゃっていただいたとおり、本当にこれは難しい作業だと思います。

だからやはり難しいがゆえに、マーケットがこの5条を見て、「これで安心だ」と私はなるとは思えなくて。

やはり一番はっきりしたメッセージは、財政規律に対する日本としてのメッセージというのは、やはり公債発行については毎年ちゃんと国会で審議するんだと。

というのが私は一番はっきりしたメッセージじゃないかというふうに思っております。

逆に政府の意見として、複数年度受験をやめて毎年審議しますとなったデメリット、これも当然あると思います。

そこについても政府の方からぜひ大臣、いただければと思います。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

特例公債法につきましては、継続的な発行を開始した当時、「特例公債脱却」というのを財政健全化目標にして掲げ、できる限り早期にこの特例公債から脱却すべく取り組んできたことを踏まえて、毎年新規立法を行ってきたところでございます。

公債発行額の抑制に努めることを前提に、安定的な財政運営を確保する観点から複数年度の発行根拠を設ける枠組みに改められたところで、これは議員修正でございます。

当時の国会審議においても、少なくとも数年は、どのような政権であっても、特例公債なしでは財政運営ができないという状況でございましたから。

それがまた常態化、残念ながらしております中で、毎回法案の成立が遅れるかもしれない、あるいは遅れるという、この悪癖を断ち切る必要があるというご意見。

それから、特例公債の発行を政治的な駆け引きの材料とすることは避けるべきといった御意見の議論が話されてきたものと承知しております。

今回の改正法案につきましても、こうした経緯、枠組みを引き継いでいるということに加えまして、これまでどおり、各年度の特例公債発行額につきましては、毎年度予算案として御議論をいただくこと。

さらに今回、政府の改革の姿勢を明確にすべく、今御議論をさせていただきましたこの第5条を創設することといったことを合わせて、5年間の発行根拠をお認めいただきたいという内容にしてございます。

委員長。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

大臣のおっしゃったとおりで、やはり経緯があったわけです。

この5年間に受験にしたですね。

政治的な駆け引きをやはりやめるべきだという点。

さっき引用していただいた「どんな政権でも特例公債なしで財政運営はできないんだ」と、「毎回毎回すぐに成立できない」と。

当時の野田総理の発言でした。

当時の民主党の賛成討論でも、「特例公債の発行を政治的な駆け引きの材料にすることはもうやめなければ」と。

あるいは「特例公債の発行を政局に巻き込むことはしない」と。

本当にこの政治的な駆け引きに使われることがあってはならないというところから、5年間にしたと。

だからそこは、私は今回、法案がもし成立するのであれば、附帯決議にはしっかり書き込むべきだと思っておりますし、与野党合意をそこのところで改めてもう1回、合意文書をつくってもいいと思っております。

そもそもこの5年間の特例公債が始まったときも、これは三党合意から始まっていますので。

ただ、申し上げているとおり、そのリスクよりも、今々の大きなリスクは、私は日本経済に対するマーケットの見方。

こっちの方が大きなリスクだと思っております。

今また円安に振れてきておりますし、昨日一時158円まで下がりました。

株価も昨日は過去3番目の下げ幅となりました。

今やはりマーケットリスクというのを本当にしっかり我々向き合っていかないと大変なことになるんじゃないかというふうに思っております。

ちょっとだけ異なる観点から質問なんですが、予算は衆議院の優越です。

つまり、これは憲法に定められているとおりでして、参議院で否決されたり、参議院で審議、結論が出なかったとしても、結局は衆議院の議決が優先されるということになります。

ただ、思いますのは、参議院の任期というのは6年間、つまり、より中長期な視点で物事を判断していくのが、参議院の特徴だと思いますが、私、この財政の議論、衆議院で私たちがしっかり議論するのも大事ですし、やはり参議院の観点でも議論してもらうのが私は大事だと思っておりまして、そういう意味では、この特例公債法というのは衆議院の優越法案ではありませんので、参議院の判断も重視されるということが私は重要だと思っていますが、そこはいかがでしょうか。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

ただいま委員がおっしゃいましたとおり、この特例公債法は法律でございまして、予算とは成立の要件が制度的に異なるということでございます。

中長期的な視点からの財政についての御議論は、特例公債法の審議に限らず、まさに政府の中長期的な財政運営の方針に基づいて編成されております。

予算の方の審議においても、すでに衆参両院でいろいろな意見が、いろんな議論がされているわけで、予算審議は今週ですけれども、いろんな議論がされているということで、またこれからもいろんな議論をしていただけるものと考えております。

法案そのものではなくても、特例公債法におきまして、複数年度特例公債の前提とされている政府の取組についても、特例公債の発行額を計上する各年度の予算の御審議を通じて、その進捗や成果を御確認いただくこともできるものと考えております。

いずれにしても、国会の御審議につきましては、国会において決定されることでございますので、私どもとしてはひたすらお願いをするということしかないわけですが、その御指摘のようなお見方、これからも当然ございますでしょうし、今回我々の方としてはこの改正案をお出しして安定性、予見可能性ということで財政運営を確保してまいりたいという考えでお願いをしているということでございます。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

もちろんおっしゃるとおり、いろんなところで財政の議論できるわけです。

いろんなところでできるんですが、やはりこの特例公債法というのは、まさしくそのものの議論だと思っております。

そういう意味では、衆参でしっかりした議論があってもいいんじゃないかというふうに思っております。

ちょっと政府参考人で結構ですので、5年間の延長ですけれども、何で5年間なんでしょうか。

財務省中山主計局次長。

政府参考人 中山主計局次長

お答えいたします。

特例公債の発行期間につきましては、初めて複数年度化された平成24年度におきまして、当時の財政健全化目標であった平成27年度のプライマリーバランス黒字化目標までの4年間とされ、それ以降の平成28年、令和3年の2回の改正時におきましても、その当時の財政健全化の取組、目標を踏まえまして、5年間ずつ延長してきたところでございます。

今回につきましても、第4条に基づき、複数年度特例公債の前提として、経済財政一体改革を推進することとしている中で、閣議決定された骨太の方針に明記されている現行の経済財政運営計画では、令和12年度までの期間を通じて、債務残高対GDP比を安定的に引き下げるなど、経済再生と財政健全化の両立に取り組むこととしているところでございます。

今回の法案では、これまでの枠組みを引き継ぎつつ、こうした今後の財政運営の基本方向性の下で、令和12年度までの特例公債の発行権限を求めるものでございます。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

プライマリーバランスの黒字化を4年後に達成するのが目標だったりとか、PBの黒字化だったりとか、ある意味すごい定量的な目標だったわけですよね。

ところが今回5年後じゃ何かというと、さっきおっしゃったとおり5年後じゃないんですよ。

この経済財政運営計画の計画期間が5年間で、この5年間の間に債務残高対GDP比を安定的に引き下げるという話なので、別に5年後という話じゃないんですよね。

この5年間も私は非常に曖昧だなというふうに思っております。

ちょっとルール、ずっとこれ1時間の質疑のうち半分以上やってしまいましたが、5年間受験するというのであれば、やはりこういうきちんとした議論が必要だと思っています。

5年間受験というか、この特例公債法については、今回の5条は、同僚の大島議員も非常に違和感を感じると言ったとおり、私もすごい違和感を感じました。

本当に公債にないような、技法のような書きぶりがされていて、そこに社会保障制度の改革というのが、保険料の負担とかというのが名指しで書かれておりました。

なんかこう、公債の発行の法律に社会保障改革、そこから財源出すんですとかというのを書くというのは非常に違和感も感じております。

その違和感をぜひ、同僚の議員の皆さんとも共有できたらというふうに思っております。

ということで、ちょっと次の話題に行きたいと思いますが。

ちょっとそうですね、基礎控除の質問に行きたいと思います。

手取りを増やすと、基礎控除、所得控除をいかに拡大するかという点で、103万の壁が178万までいきました。

昨年、一旦160万まで一昨年いって、今回の法案で178万までなりました。

これ、資料をお付けしています。

資料の5ですね。

基礎控除等の引き上げという資料です。

一昨年の決断、つまり160万まで上げたときは、必死で理屈を考えたわけですよ。

国民民主党の皆さんから提案していただいた、これはもう本当に手取りを増やすと、基礎控除あるいは所得控除に目をつけたというのは素晴らしい提案だったと思います。

きっかけをつくっていただいて。

そこを160万まで当時、我々も公明党も与党にいましたので、どうやって制度設計するかというのは相当悩んでやらせていただいて、当初の基礎控除を挙げるときの一つの理屈としては、生きるための生存権なんだと。

だからそこまで必要なんだ、挙げるべきだという中で最低賃金というのを例に出されていたわけですが、そこも相当悩んで、最低賃金で見ると、最低賃金というのは別に生存権の話だけじゃなくて、中小企業の余力だったりとか、あるいは各地方による格差とか、いろんなものがあるので、そこだけではやはり見れないと思って、最終的な基準としたのが、この生活保護の水準。

ここを比較してどこまで引き上げるかという議論をさせていただいた。

さらには、今後インフレ経済で物価がどんどん上がっていく中で、物価高騰分というのはちゃんと2年ごとに自然に上がるようにしましょうというのが、この右の図の薄い、一番下に入っている薄いブルーと濃いブルーのところですね。

ここのところで、こういう理屈を立てて、後世の議論にも耐えうるように、だいぶ精緻に議論を重ねてきたのが160万です。

じゃあ、今回の178万について、趣旨がしっかりしているのかどうかちょっと確認をしたいと思うんですが、まず、なぜ178万だったのか、どのような趣旨で160万から178万に引き上がったのかを伺いたいと思います。

主税局長、お答えします。

政府参考人 青木主税局長

主税局長:まず、所得税の課税最低限については、令和7年度の税制改正で、まず自民党、それから当時の公明党による法案修正を経て、160万円まで引き上げられているところでございました。

その上で、令和8年度の税制改正におきましては、与党の税制改正大綱などにおきまして、直近の物価上昇に応じて、課税最低限を168万円までまず引き上げた上で、令和6年12月の自民党、公明党、国民民主党による3党合意の趣旨を踏まえて、178万円までさらに引き上げることとされております。

具体的には168万円までまず引き上げを行ってもなお不足するこの10万円について、物価上昇を先取りした特例的な対応として、給与収入200万円相当までの納税者に対する基礎控除の上乗せ特例をさらに5万円引き上げるとともに、給与所得控除の最低保証額についても5万円上乗せ特例を創設することで対応したところでございます。

その際、働き控えへの対応と、物価上昇の中で足元厳しい状況にある中・低所得者の手取りの増加を図る観点から、所得階層に応じて4区分に分かれていた仕組みを簡素化することや、低所得者の方だけではなく、中間層についても負担軽減を図ることを重視し、中・低所得者に対して、基礎控除の上乗せ特例を政策的に拡充することとしているところでございます。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

伊佐進一:物価連動の部分でまず160万から168万に上がりました。

あとはさらに178万まで持っていった理屈で今おっしゃったのは3党合意ですよね。

3党の合意があったからだということなんですが、これはもちろんしっかりと今物価高の中で国民生活を守るという観点でそうした決断をされたということは、必ずしも規定される話じゃないし、そういう政策決断があったんだろうというふうに思っております。

ただ、これ税の理屈としてちょっとしっかり議論させていただきたいのは、これいずれにしても178万を目指すというのは、178万最終的にはここに持っていくべきだという、当然当時の3党の思いがあったわけです。

だからこそ、物価高騰のために連動して、しっかりと上がるような仕組みというのを入れてきたというふうに思っております。

今、例えばおっしゃったような壁の話ですが、昨年、我々この103万の壁というのを議論したときに、160万になったときに、よく批判もされたのは、「壁を壊すどころか壁をいっぱい作ったじゃないか」というふうに言われたわけですよね。

確かにこの右のグラフを見ていただいたら、200万、475万、665万、850万、いろんな壁ができたじゃないかというふうに言われたわけですが、でもその趣旨は、そもそも所得税というのは累進課税なので、それぞれの所得に合わせて税率が変わってくるわけですよ。

そういう意味では、高額所得の人をより優遇するような政策よりも、そこは公平にやりましょうということで調整した結果、こういう壁ができたということです。

今回はこの壁をさっき減らしましたと言いました。

4つにしましたと。

そうすると665万のところに、ずっとこの200万と475万の壁を取っ払って、665万まで同じ控除額を揃えたわけですよね。

そうすると、さっき政策意図としておっしゃっていただいたとおり、中間層は一番しっかりと支援ができる。

それは理解できなくもないです。

つまり475万から665万の人は一番ありに得をするわけですね。

ただ大きな問題は何かというと、この665万の壁が高くなりすぎてしまった。

つまり前回、大森委員も質問されたと思いますが、収入の逆転現象がここで起こっているわけです。

これ、どれぐらい、665万前後で逆転現象が起こっている、手取りの変化、どれぐらい生じるでしょうか。

青木主税局長。

政府参考人 青木主税局長

お答えします。

まず、世帯構成など、個々の納税者の事情によって金額が異なるものですが、給与収入665万円相当を境に、基礎控除の特例の額が42万円から5万円に減少することなどによりまして、給与収入665万円の前後では、手取りに3.6万円程度の逆転が生じます。

なお、この手取りの逆転は669万円で解消することとなります。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

ここで逆転現象が起こっていると、一気に手取りが減ると。

3.6万円。

もっと大きい次の話なんですけれども、これだから、今回のこの措置というのは、2年間の臨時措置なわけです。

「先食いをした」と、物価高騰を先食いをしたと言いますけれども、どうなるかというと、この上乗せの一番上の赤い濃い部分というのはなくなるんですよね、2年後に。

先食いですので。

さらに言えば、この下の赤い部分も200万円以上のところはなくなるわけですよ。

なくなったとしても、その分物価と賃金が上がれば、別に手取りを下げなくて済むんですが、つまり今回一番優遇された、一番支援が厚かった475万から665万の層は、ここの人たちは2年後、この特例措置がなくなったら、どれぐらい手取りの減額になるのか。

さらには、さっき申し上げたように、賃金と物価が上がればいいわけですけど、手取りをもし減らさないとしたら、どれぐらいの物価上昇率が必要か、伺いたいと思います。

青木主税局長。

政府参考人 青木主税局長

お答えします。

委員がおっしゃりますように、2年間の臨時措置である基礎控除の特例について、適用期限が到来し、この控除額、上乗せの控除額42万円が仮に剥落した場合は、所得階層によって限界税率が異なりますが、所得税額は約2万円程度から最大4.2万円増加することとなります。

その上で、仮に控除額の減少を物価連動による基礎控除の引上げで埋め合わせるような場合についてのお尋ねでございますが、基礎控除の特例42万円が廃止されても手取りの水準を維持するためには、この基礎控除の本則部分が104万円である必要がございますので、仮に物価連動だけで基礎控除の額が104万円になるために必要な消費者物価上昇率を機械的に計算いたしますと、以上、約68%となります。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

このままもし剥落してしまえば、手取りは4.2万円減ると。

それを回復するためには、どれぐらいの物価上昇率が必要かというと、68%です。

つまり、物価が68%上がらないと、この人たちは収入が減るんです。

手取りが減るんですね。

結構大きな話だと思っておりまして、だから私申し上げたいことは、国民生活をいかに守るか。

多分これもう議場にいる皆さん全員一致するところだと思っておりますが、ただその税の世界はやはりこの理屈、あるいは制度の一貫性というのが非常に重要だというふうに思っておりまして、この合理性が今回の法案ではだいぶ説明がつかないようなことをやってしまったんじゃないかというふうに思っております。

これまでの議論、ぜひ大臣の所感を伺いたいと思います。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

片山財務大臣:ただいま事務方から何問か御答弁をさせていただきましたが、今回の見直しではあくまで政党間の合意等を踏まえさせていただいて、働き控えへの対応と物価上昇の中で、足元厳しい状況にある中低所得者の手取りの増加を図るという観点から、この所得階層に応じて4区分に分かれていた仕組みを簡素化することですとか、あるいは低所得の方々だけではなく、中間層について負担軽減を図ることを重視した結果、御指摘いただいたように、一部に減税額のばらつきも生じます。

この基礎控除の上乗せ特例について、物価上昇を上回る特例的な対応として、令和8年、9年の2年間に限って措置するという制度ですから、委員がおっしゃったように、適用期限が到来して本特例が終了した場合には、何もしなければ、その特例が適用されていた所得階級の納税者さんには、さっき言ったような手取りの4万2千円ですとか、平均でですね、といった減少が生じ得ることになります。

この特例につきましては、令和8年度の与党の税制改正大綱におきまして、物価高で厳しい状況にある中低所得者に配慮したものであることや、給付付き税額控除の議論の中で、中低所得者層の給付・負担のあり方を検討していくということを踏まえまして、この物価上昇を先取りした臨時的な次元の措置として行うこととされたものでございますので、今後の給付付き税額控除の議論ということも当然ありますし、そういったことも含めて全体的に政党間の合意で決定いただいたものと承知しております。

委員長 武村展英

武村委員長:伊佐君。

質疑者 伊佐進一

伊佐進一:これは本当に政党間の合意でそうなったからだと言わざるを、多分政府としても言わざるを得ないと思っています。

だからこそ政党間の合意というのは非常に当然重いものですし、それを受けて各役所はいろいろな具体的に実現に向けて努力をしてくださっているわけですから、その政党間の合意がしっかりと税の一貫性であるとか合理性を歪めないような形で、我々も立法府に属する我々一人一人がしっかりそこは胸に手を置いて取り組んでいかなきゃいけないということを最後申し上げたいというふうに思っております。

ちょっと防衛力強化の財源確保の話をしたいと思います。

これは予算委員会でも私がやらせていただきました。

ちょっとその続きをやらせていただきますが、防衛力強化のために財源として令和5年から9年まで43兆円が必要だと。

これ賛成です。

私も賛成です。

私たちも賛成。

法人税、タバコ税、所得税という大枠で、この3つで財源を賄いましょうと決めたのは令和4年の与党税調でした。

それから法人税とタバコ税は決まったんですが、所得税はなかなか決まらなかったわけですよね。

その間、どういう議論があったのか伺いたいと思います。

青木主税局長。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長:お答えします。

令和7年度のまず税制改正におきまして、防衛特別法人税とタバコ税の見直しは法制化することとなりました。

一方で、年末の与党税制改正大綱の決定時点では、与党として所得税の基礎控除などの引上げについて、引き続き真摯に政党間協議を行うというふうにされておりました。

このため、与党税制改正大綱では、防衛特別所得税につきまして、いわゆる103万円の壁の引上げなどの影響も勘案しながら、引き続き検討することとされております。

今般、令和8年度税制改正では、基礎控除などの引上げにつきまして、自由民主党と国民民主党との政党間合意に基づき、178万円まで課税最低限を引き上げることを含め、見直すこととしております。

当該引上げが所得税収、さらにはその付加税である復興特別所得税や防衛特別所得税の税収に与える影響について、一定の見通しを立てることができるようになりました。

こうした点も踏まえまして、与党税制調査会において、防衛特別所得税の創設について改めて議論がなされ、厳しい安全保障環境に鑑み、令和5年度税制改正大綱などで示されてきた基本の方針に沿って、防衛特別所得税を法制化することとされたと承知しております。

委員長 武村展英

武村委員長:伊佐君。

質疑者 伊佐進一

伊佐進一:当分の間、毎年の与党税調の中で、引き続き真摯にというふうな、所得税については、引き続き真摯に議論するというということだったわけですよね。

ところが去年の年末はそれを決断されたということですが、つまり所得税に対しては相当慎重な議論がずっと続いていたと私は認識をしております。

本当に所得税をやる必要があるのかどうかというのは、さっき見通しの話を局長されましたので、ちょっと見通しを伺いますけれども、令和9年度以降で、この税制措置で防衛力の強化で必要な財源というのは1兆円強と言われていますけれども、このうち、今既に決まっている法人税とタバコ税の増税で、1兆円強、どの程度賄うことができるか、具体的な数字で示していただきたいというふうに思います。

青木主税局長。

政府参考人 青木主税局長

お答えします。

防衛力強化に係る財源確保のための防衛特別法人税の創設及びタバコ税の見直しによる増収額でございますが、まず令和8年度でそれぞれ5,760億円、440億円、合わせて6,200億円でございます。

また、令和9年度の時点ではそれぞれ9,230億円、1,160億円、合わせまして1兆390億円と見込んでおります。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

そうなんですよね。

所得税なくても1兆円超えているわけですよ。

資料3つけました。

令和9年の法人税収9,230億円。

タバコ税で上がるのが1,160億円。

もう既に1兆超えるわけですよ。

平年度化したとしても、さっき答弁いただいた8,690億円、タバコ税2,120億円、1兆円超える。

必要な財源賄えている。

その状況で本当にさらに所得税に、国民生活に付加税をかける必要があるのか。

資料の4を見ていただくと、これは税収の推移ですけれども、法人税はずっと右肩上がり、一番下です。

右肩上がりなんですよね。

インフレ経済の中で過去最高の税収になっています。

バブル期も超えました。

この中で今国民生活自体は本当に物価高、インフレ経済が続く、その中で先の先まで増税が本当に今必要なのかと思っております。

これ所得税の増税は実はする必要ないんじゃないかと思いますが、大臣いかがでしょうか。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

すでにお答えをさせていただいていることでもあるんですが、令和8年度から適用が開始される防衛特別法人税及びタバコ税の措置によりまして、令和9年度で1兆円程度の税収が見込まれるということを今お話ししたわけで、これは御指摘のとおりで。

他方、現行の防衛力整備計画においては、5年間で43兆円程度を措置するということでございまして、追加の歳出分が14.6兆円になりますが、この財源として税制措置により、3兆円程度の確保を見込んでいるという、こういうプランでございますね。

この点、防衛特別所得税の創設を織り込んだとしても、税制措置による財源確保額は、令和8年度、9年度では、計2兆円弱の見込みでございます。

我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、防衛力の強化は必須でございまして、その実現に向けた安定的な財政基盤の確保のため、防衛特別所得税の創設は必要と考えて、このようにお出しさせていただいているという考え方でございます。

またなお、防衛特別所得税の創設に当たりましては、足元で家庭のご負担が増加しないように、復興特別所得税の税率を引き下げることとしておりまして、現下の家計を取り巻く状況にも配慮をさせていただいているという形でございます。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

これ私、予算委員会でも聞いて、ちょっと本当はもっと深掘りしたかったところ、ここからちょっと議論なんですけど、さっきおっしゃった、3兆円本来必要なのに2兆円しかないというのは、令和8年、9年の話であって、平年度化した際には基本的には1兆円強の財源は賄えるという理解でいいんでしたっけ。

参考人でもいいですよ。

財務省吉沢主税局次長。

政府参考人 吉沢主税局次長

お答えいたします。

先ほど申しました平年度ベースの税収については今後とも視野に入れた数字でございます。

一方で今後、防衛力整備計画を含む3文書につきまして令和8年中の改定を目指すこととしておりまして、令和9年度以降に必要となる防衛力強化や関連経費の内容を改めて積み上げた上で、その安定財源の確保についても検討していくということになるかと考えておりますので、御指摘の防衛特別所得税を含めまして、これまで決定した税制措置により確保される財源も新たな計画の中で適切に活用されるということになると考えております。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

これでも防衛三文書の話はこれから議論する話じゃないですか。

この43兆円の話は、例えばスタンドオフミサイルだったりとか、こういうことをやるからこれぐらい必要ですねって積み上げたのが43兆円。

その財源で必要なのが税制措置として1兆円と。

だから、これから防衛三文書を改定するともっと必要になりますからという話であれば、それは新しくこれをしたいからこういう財源議論をさせてくださいというふうに、新たに提出するのが私は筋だと思っています。

今までやってきたものでこれでいいんだと言ってきたものの上乗せの議論には、私はならないというふうに思っています。

もう一点、大島委員が前回質問して、当時の復興に携わられた立場でおっしゃっていただいて、非常に重要な質問をされました。

当時の復興財源、今回の復興財源、復興税を一部減らしてということで、より長時間復興税を払わなきゃいけないということになるわけですが、復興財源の当時の考え方は、「今いる世代でみんなで分かち合おうと、将来世代に付けを残さない」というのが復興財源の考え方だったということなんですが、これを将来世代に転嫁するというのは、やはり本来の趣旨じゃないんじゃないかと思いますが、大臣いかがですか。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

今般の税制改正では防衛特別所得税の創設を受けまして、復興特別所得税については令和9年から税率を1%引き下げ、これに伴い課税期間を令和29年まで10年間延長することとしております。

この復興債の償還期間の10年間の延長は、こうした復興特別所得税の課税期間の延長に対応して、延長後の期間においても復興特別所得税による償還を可能とするために行うものでございます。

ご指摘のありました「次の世代に負担を先送りすることなく、今を生きる世代全体で連帯して、復興を分かち合うことを基本とする」との基本的な考え方自体に、政府として変わりは当然のことながらございません。

で、今回の復興特別所得税の課税期間の延長は、税率を引き下げる中でも、復興事業の着実な実施に影響を与えないよう、復興財源の総額を確実に確保する目的で行うものでありまして、東日本大震災からの復旧復興に要する財源については、引き続き責任を持って確保してまいるという、こういうスキームでございますので、御理解を賜りたいと思います。

委員長 武村展英

伊佐君。

質疑者 伊佐進一

私はこれでも今いる世代で分かち合うを超えて、将来世代に負担をお願いしている形になると思います。

具体的に言うと、例えば2011年に震災がありました。

私の娘は2012年に生まれているんですよ。

震災のときはいなかった。

その長女が中学校2年生ですけど、2047年まで払うわけですよ。

そのとき娘は35歳なんですよ。

まさしく払うど真ん中の世代だと思っています。

全然「今いる世代で分かち合う」という趣旨を超えてしまっているなというふうに思っております。

あとは復興債への借金返しで税を使うわけですけれども、その分金利も加算でくると思うので、より負担も私は大きくなるというふうに思っています。

ちょっと時間が来ましたので、ぜひここは私たちとしてはしっかり再考するべきじゃないかということを最後に申し上げたいと。

最後、ぜひこれだけ言いたかったんですが、国税と税関については毎年さまざま事業もやることもさまざま増えております。

ぜひ最後にここの人員確保、体制の強化と、そして処遇の改善もお願いを申し上げて、私の質問とさせていただきます。

ありがとうございました。

岡本三成 (中道改革連合・無所属) 31発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

次に岡本三成君。

岡本三成君。

皆さんおはようございます。

中道改革連合の岡本三成です。

質問の機会をいただきまして、委員長をはじめ、皆様本当にありがとうございます。

片山財務大臣、まず質問させていただきます。

大臣は学校を出られた後に、当時の大蔵省に入省されて、大蔵官僚としてキャリアを始めていらっしゃいます。

どういう志で大蔵官僚になられたかということをはじめに教えてください。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

片山財務大臣だいぶ前のことになりますが、入省のときに面接を回ったのが1981年ですから。

ちょっと待ってください。

どのぐらいになるかは計算すればわかるんですけれども。

一番聞かれる質問でもあったんですけれども、やはり国の土台をつくるような仕事をしている官庁を一つ選ぶとしたら、当時においては大蔵省だったなと、私は訪問していろんな方に会って思いましたので、そういうふうにして決めましたし、そういう志を持って、国の全体のフレームワークというんですかね。

そしたらそれと似たようなことを、昔で言うと議員さんも族、何とか族というふうに分かれていて、小泉元総理がですね、大蔵政務次官、大蔵委員長だったのかな、その世界では大蔵族と言われていた方なんですけど、「どうしてそちらを選ばれたんですか」と言ったら、「何か一つ勉強するんだったら、お金の流れを見ていれば、全部わかるわ」と。

そういった部分もあったのかなというふうに思っております。

委員長 武村展英

岡本君。

岡本三成はじめに大臣にこの質問をさせていただいたのは、私は議員として議席を預かりまして13年になりますけれども、いろんなことを感じたんですが、今日も財務省の青木主計局長以下、多くの職員の皆さんにお越しいただいていますが、財務省をはじめとして官僚の方がここまで志の高い方々で、本当にもう私職を忘れて国の未来のために、国民の生活のために全力で働いていただいていることに本当に感激をして、いつも敬意を払ってきました。

財務副大臣をやらせていただいたときもさらにその思いを強くして、政治家も絶対ベクトルを間違えてはいけないんですけれども、多分役人の皆さんの中には、万々が一いろんなことで政治家が道を間違えそうになることがあったとしても、私たちが国を支えていくんだという思いで官僚になっていただいた方がほとんどだと思います。

ここ数年内、財務省の悪口、官僚の悪口が残念ながらよく聞かれます。

残念ながら、昨年は財務省の前で解体のためのデモとかも起こってしまいました。

それぐらいに国民の皆さんの生活が厳しいということの裏返しだというふうに思います。

けれども、私たち国民の代表である政治家が官僚を小馬鹿にするようなことを公に言うことは、私自身本当に慎まなければいけないことだというふうに思っているんですね。

今、若い方々で官僚を目指す方々の人数が残念ながら減ってきています。

財務省におきましても、途中で退職される方の数、いろんな理由がありますけれども、以前よりも増えています。

官僚の皆さんは本当に優秀なので、退職した瞬間に引く手数でして、給料が2倍になる方、たくさんいらっしゃいます。

その中でも、国の未来のために国民生活に役立ちたいと思って頑張っていらっしゃる方々を、私たち同僚議員の皆さんとともにたたえて、そして背中を押すことがあっても、何か悪口を言うようなことは本当に慎んでいきたいというふうに思っていますけれども、改めて大臣の口から、財務大臣として働く中で、官僚の皆さんと働く中で、どういうふうな志をお一人お一人がお持ちだとお感じになっているかということを御答弁ください。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣片山財務大臣はい、ありがとうございます。

デモの方は金曜日にまだやってますよ。

私も10月に着任をいたしましたときに、就任挨拶で申し上げましたのは、その時点では本予算の当初予算額は115兆円で、今回は122兆円ですが、これだけの大きな予算を組んで、さまざまなところに予算付けをしていて、これだけ言い合わされるのは、そもそも何かおかしいと。

委員長 武村展英

岡本三成君。

石井啓一議員のホームページへの情報の出し方とか、財政上のデータの出し方とか、いろんなことが非常に変わってきたなと思いましたし、私も省を出てから丸20年で戻ったもんですから、どうなのかなと思ってましたけど、職員の皆様は非常に優秀で。

やはり高市政権においては財政のやり方とか変えている部分も多いんですが、そこにちゃんと適応していただいているということは申し上げたいと思います。

それで財務省の組織理念というのを作りまして、これはもう私が省を出た後なんですけれども、もともと私が省におりましたときには、初代の政策評価室長として、「納税者としての国民の視点に立って」云々という目標像があったんですが、さらにそれに加えて、使命を……そのときの年代の人たちが考えて、国の信用を守り、希望ある社会を次世代に引き継ぐということを大きく掲げて出して、この組織理念のペーパーが各部屋に貼ってあるんですよ。

大臣室、政務三役の部屋にも貼ってありますし。

これがあまり知られていないんですが、この「希望ある社会を次世代に引き継ぐ」というのは、限りなく高市政権のいろいろなリマークに似てまして、これを見たときに、政治家としてはいけるなと思いまして。

それは私以外の方々も、これを知った方はそのように皆、申されておりますが、希望ある社会を次世代に引き継ぐということは、まさに未来への投資そのものでございますから、そういった観点で牽引していっていただけるような形の財務省になってほしいというふうに思っております。

武村委員長:岡本君。

岡本三成:仮に財務省のみならず、ほかの役所に関しても、その施策について国民の皆さんの不満がたまるようなことがあるとしたら、それは官僚の皆さんの責任ではなくて、その戦略を決めている大臣や、そして政務三役の責任であり、もっと言うとこの委員会でそれを監督する私たち議員一人一人の責任という思いで、今日は質問させていただきたいと思います。

まずはじめに、前回3月4日にこの場で所信に対する質問をさせていただいたときに、上田日銀総裁にお越しいただきました。

私、そのときに総裁にこのことをお伺いしまして、そのことについて大臣の所信をお伺いしたいと思うんですけれども。

こういうふうにお伺いしているんですね。

2月26日に上田総裁が高市総理と面談をされた際に、高市総理から追加利上げに難色を示されたという新聞報道がありますけれども、実際にそのような会話があったんでしょうか、というふうに伺いましたら、上田総裁は、「ご指摘の2月26日の総理との懇談でございますけれども、その直後の会見でも申し上げましたとおり、総理とは経済金融情勢について、一般的な意見交換をさせていただいたところでございます」というふうにおっしゃいました。

ですので、私はこう言っています。

「総裁、本当に失礼ですが、さらにお伺いさせてください。

ということは、総理は利上げに対して難色を示したという新聞報道は、誤報ということでよろしいでしょうか」というふうにお伺いしました。

そうすると上田総裁は、こうおっしゃっているんですね。

「経済金融情勢について、一般的な意見交換をさせていただきました」。

大変苦しい御答弁をされて、上田総裁らしい非常に誠実な御答弁でもあったんですけれども、私は思ったんです。

総理も日銀総裁も、日本経済をより良くして国民生活を前に進めるためのある意味パートナーですから、会談をするときにどんな意見があってもいいと思っております。

総理がご自分の個人的な意見として、総裁に利上げを期待しているとか、利下げを期待しているとか、いろんな意見があって当然いいと思っています。

その上で、財務大臣にお答えを求めたいんですけれども。

仮に総理が、どちらの方向でも、例えば「利上げを期待しています」とか「利下げを期待しています」とか、あるいはそれには懸念を示すと、仮に日銀総裁に総理がおっしゃったとします。

そのときに日銀総裁というのは、その総理の御意見を考慮すべきだと思いますか、それとも考慮するべきではないと思いますか。

答弁者 片山財務大臣

お答えをお願いいたします。

片山財務大臣:ご指摘の報道については承知しておりますけれども、高市総理と上田日銀総裁の会談の内容につきましては、会談後、上田日銀総裁から「一般的な意見交換としてお会いした。

高市総理から政策についての御要望は特になかった」という御説明があったということですから、これはそれ以上でもそれ以下でもない、そういうことだったということだと思います。

その後は仮定の御質問には私の立場ではお答えはできないので差し控えさせていただきますが、その上で一般論として申し上げますと、従来から総理もおっしゃっておられるように、金融政策の具体的な手法については日本銀行に委ねられておりますし、そうあるべきと私も考えております。

それは日銀法第3条の「日本銀行の独立性の尊重及び透明性の確保」で、日本銀行の通貨及び金融の……。

岡本三成:石井啓一議員、思います。

それは日銀法4条の「政府との関係」に、「日本銀行はその行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない」ということを。

おっしゃって、ということを4条で決めておりまして、総理もよくこれをおっしゃるので、これに尽きるのではないかと思っております。

委員長 武村展英

岡本君。

ということは、意見交換では当然いろいろな意見交換するんだけれども、総理のおっしゃる意見というのは、あくまでもお一人の意見ということで、その範疇にとどめて、その総理のご意見をことさらに深く考慮をして、金融財政判断、金融調整判断をする必要はないと。

というふうに今大臣はおっしゃったというふうに理解しましたが、それでよろしいでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

この問題は非常に微妙な言葉でございますので、何度も繰り返すようでございますけれども、今おっしゃったような仮定のご質問に私が答えたというわけではありません。

それから一般論として申し上げますと、今私が読み上げさせていただいたように、日銀法の3条における実質性の尊重と透明性の確保、それから第4条における政府との関係、このバランスということでございますので、それ以上のことを申し上げることはちょっとこういう状況ではできませんし、それだけでもマーケットに影響が出ることでございますので、ご理解を賜ればと思います。

委員長 武村展英

岡本君。

受け止めました。

次に所得税法の一部を改正する法律案の中身についてお伺いいたします。

先ほど伊佐議員からもご質問ありましたけれども、103万円の壁が話題になった後に、昨年、どの税制改正において、これを160万円にまで上げていくというのは、当時の公明党、私も政調会長でしたけれども、深く関わりまして、そしてそれが178万円にいったときには、その度ごとに、その最低保証額について決めていくというのは、非常に手間もかかるし、非効率的なので、その後は、例えばCPI、消費者物価等に対応する形で自動的に上げていきましょうということを議論して決めておりますので、今回の税制改正はまず評価をしております。

その上で、103万から160万にするときに、使える財源が1兆2000億だったんですね。

財務省の皆さんとともに議論をして、かき集めてやっとかき集めたのが、1兆2000億円でした。

なのでこの1兆2000億円を物価高の中で全ての国民の皆様に同様に恩恵を受けていただきたいという思いで、手段として壁をつくりました。

壁をつくったのは手段だったんですね。

目的はほぼ同じ金額、どの所得世帯であっても働いて納税されている方の99%以上が大体2万円から4万円の所得税減税を受けていただきたいということで、昨年の年末調整、今確定申告もありますけれども、受けていただけます。

その結果、今回でいうと、年収500万円の方は約2万円の所得税減税となりますし、年収2000万円の方は3万3000円。

これ、もし壁をつくっていなければ、年収500万円と年収2000万円の方では、受け取っていただける所得税減税の金額は、多分5倍ぐらい違っています。

もっと違っているかもしれません。

なので金持ち優遇にならないように壁を作ったので、目的は金持ち優遇にならずに多くの方々に恩恵を受け取っていただけるということです。

今回もその趣旨に鑑みていただき、若干今後改善しなければいけない所得層で手取りの逆転現象が起きてしまいますけれども、ただこのように壁を作ることによって金持ちだけが圧倒的に優遇されないように今回のこの形を導入したとしても、年収500万円の方は4万7000円の所得税減税、そして2000万円の方は4万6000円、ほぼ一緒なんですね。

予算委員会で総理が国民民主の方に、ちょっと失礼な物言いだったと思いますが、「壁をつくることがお好きな皆さん」というふうにおっしゃいましたけれども、ただポイントは、壁をつくるというのは手段だったんです。

目的は先ほど申し上げたとおりで、私はこの物価高の状況の中で、今回は、去年は1兆2000億見つけました。

今年プラス7000億円です。

限られているんですね。

その限られた財源を多くの皆さんに恩恵を受けていただくためには、手段として壁をつくっていくというのは、私は必要だと思っていますし、今後も必要な局面に出てくると思っていますけれども、財務大臣、どのようにお感じでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

はい。

所得税の基礎控除につきまして、一律の控除額の引上げでは限界税率が高い高所得者ほど減税額が大きくなりますということは、今ご説明があったとおりでございますが、この委員も大変ご苦労をされてお作りいただいた令和7年度の税制改正の議論に当たりましては、給与収入850万円相当までの方々を対象に、所得に応じた控除額の設定を行い、中所得者層までのそれぞれの階層で、減税額を2万円から4万円の範囲内に平準することというような制度になりました。

公平中立簡素という税制の基本原則が、その時にお互いが相反することもある中で、この高所得者への過度な優遇とならないよう、税負担の軽減効果を平準化する観点から、当時の公明党と自民党による法案修正を経て取りまとめられたというふうに承知をしております。

これは税負担の公平性の確保に資する仕組みであると考えております。

なお、この大きな考え方は、今般の令和8年度税制改正における基礎控除等の引上げにおいても、基本的には引き継がれていると考えておりまして、今回の8年度税制改正の基礎控除等の引上げにつきましては、当時の公明党を含む、四党、自民党、日本維新の会、国民民主党、公明党の税制担当者合意ということで、成り立ったものというふうに承知をしております。

委員長 武村展英

武村委員長岡本君。

岡本三成改めて確認させていただきたいんですが、確かに壁をなくすというのは、すっきりして気持ちの良い言葉ではありますけれども、仮に壁をなくしていたら、年収500万円と2000万円の方では、受け取っていただく所得税減税の金額が5倍から10倍違ったということだけは、事実として共有をさせていただきながら、今後も目的はあくまでも、国民生活をなるべくフェアに支えていくことだということを確認させていただきたいと思います。

その上で、非常に素晴らしい言葉として誕生した「手取りを増やす」ですけれども、そういう発想に至った国民民主党の皆さんや玉城代表の先見の明というのは素晴らしいなというふうに思っています。

その上で、私は手取りを増やすことは大切なんだけれども、額面を増やすことは同様、それ以上に大切だということをぜひ今日は確認させていただきたいと思っているんですね。

それは単純に、手取りがどんなに増えても額面以上に増えることはないんですね。

手取りを増やして、究極は所得税減税をどれだけやるかということですから、額面が増えていかなければ将来不安が消えていくということはなかなか難しいと思っています。

なので、どういうふうに額面を増やしていくかということが、一人一人の生活の豊かさを追求する上では非常に大切だと思っているんです。

よく申し上げますけれども、「強い経済」というのを高市政権は標榜されていて、私も大切だと思っています。

そして、その強い経済を象徴する経済指標はGDP。

現在日本は世界第4位。

間違いなく国際的には我が国は強い経済の国であります。

けれども、一人一人の生活水準、もっと言うと賃金や豊かさ、これに直結する指標は1人当たりGDPでありまして、GDP総額が世界第4位の我が日本の1人当たりGDPは世界第38位です。

国はものすごく豊かなのに、1人一人の生活は相対的には厳しいというのが現実の今社会になっているんですね。

なんで、どうやってこの額面を増やしていくか、1人当たりGDPを増やしていくかということが、今後の経済運営の中でより重要な時代に入ってきたというふうに思います。

先日3月6日に上田総裁にお越しいただいたときに、同じ問題提起をさせていただきました。

そして上田総裁からは、実は賃金を起点とした経済成長がすごく大切だと。

賃金が増えて額面が増えて、その結果、手取りも増えていくようなことがあれば、個人消費に回っていく。

国内個人消費の多くは、それをカバーするその産業の設備投資は国内で行われています。

サービス業も国内で消費がされます。

であるがゆえに、乗数効果が回って、結局GDP寄与度も圧倒的に多いというのが、上田総裁の御答弁だったんですけれども。

大臣に改めてお伺いしたいんですけれども、この強い経済が今既に存在している日本の状況の中で、1人当たりGDP、生活の豊かさを追求していくために、どういう解決策が必要で、実際にそれが実現可能かというふうにお考えになっているかということを教えていただきたいと思います。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

片山さつき昨日、たまたま来日中のIMFのクリスタリーナ・ゲオルギエヴァ専務理事とご一緒いたしまして、お互いG7蔵相・中銀総裁会議オンラインにも出たんですが、その前に食事会をしておりました。

このIMFの直近の統計によりますと、2000年から2024年にかけて、日本の名目GDPは世界2位から4位に、1人当たりGDPは世界3位から、おっしゃっていた2025年の統計では38位というふうに、おっしゃっていましたが、直近の25年10月だと40位なんですけれども、どっちにしても、ちょっと本当に冴えない順位にはなっていると、このことはもう重々承知しております。

これは様々な要因があるわけですが、1990年代のバブル崩壊以降、不良債権と金融システム問題などの困難に直面した中で、企業が足元の収益の確保のために、賃金や成長の源泉である投資を抑制いたしまして、消費者も将来不安などから消費を抑制するという、こういう結果、日本経済全体が低物価、低賃金といったデフレの悪循環に陥り、それが非常に長く続いて、他国と比べて相対的な低成長が非常に長く続いてきたこと。

構造によるもの、こういう面は皆さん誰でもおっしゃるわけですが、この面を認識をしております。

こうした現状を打破したいからこそ、高市内閣では、責任ある積極財政という考え方のもとに、戦略的に財政出動を行うことによって、家計の所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がるというこの好循環を実現することで、今の暮らしや未来への不安を希望に変える。

強い経済をつくってまいりたいと、特に鍵は投資であるというふうに考えております。

委員長 武村展英

岡本君。

議員の皆さん、お手元にお配りさせていただいた資料をご覧ください。

朝の理事会でご承認をいただきましてありがとうございました。

これは財務省の法人企業統計年報をもとに私がつくりましたもので、「失われた30年」と言われますけれども、何が失われたかということを確認させていただきたいんですね。

これは財務省の企業法人統計ですから、大企業のみならず中堅中小も一部入っておりますけれども、1998年から過去30年間、とりわけ21世紀に入ってから、日本の企業の経常利益は5倍伸びています。

結構儲かっているんですね。

この期間に配当を中心とした株主還元は8倍伸びています。

めちゃくちゃ伸びているんですね。

将来の飯の種である設備投資は1.3倍、具体的には28%伸びています。

そして唯一ほとんど伸びていないのが賃金で、1.08%です。

この間、私はよく「大企業はとんでもない」とか言うつもりは全くありません。

企業経営者の方々も雇用を守るために、なるべく内部留保に回していった、そういう経緯だと思うんですね。

欧米と違って、例えば株主配当を多くして株価を上げたからといって、日本の企業経営者の方々のボーナスが何億円も出たりは普通はしません。

なので、経営者の方々も個別最適で企業の未来のために、その企業の社員のためにやった結果なんですが、その個別最適がマクロ経済政策的には全体最適に全くなっていないということが問題だと思っているんですね。

この間、直近の10年間、配当だけではなくて、大企業を中心として内部留保は1年平均27兆円です。

一昨年はなんと1年間で50兆円も内部留保しているんですね。

賃金が、実質賃金がプラスになるときには物価以上に上がらなければいけないんですが、ベースアップ、ベアがほとんど上がりませんで、定昇だけでした。

ベアが1%上がったら経済状況は全く変わってきていて、その状況がまた所得に回ってくるというのがほとんどの経済学者の見立てなんですが、もし仮に年間1%上がると、ものすごく経済はいいと言うんですが、1%ベアを上げるとするといくらかかるか。

約3兆円です。

2%上げても6兆円です。

27兆円の内部留保は、失礼ながら平気でするのに、3兆円から6兆円のベアが上げられないということ。

この個別最適と思った結果が、マクロ経済政策的に全体最適に全くなっていないことが問題だと思っているんですね。

これまではアメ政策で全力で頑張ってきました。

いわゆる今回の法案にもなっています賃上げ税制、今回一部縮小しますけれども、要は賃上げ税制は、このグラフにあるとおり、マクロ的にほとんど効いていないんです。

個別のエピソードではいいところありますけれども、エピソードベースではなくてエビデンスベースではほとんど効いていないんですね。

アメ政策が効かないんだったら、本当に申し訳ないんですが、若干北風政策も入れるときではないかと私は思っていまして、東証と金融庁でやっていただいているコーポレートガバナンス・コードの強化でも結構です。

フランスは労働分配率の目標が法律になっています。

というふうにしっかりこのマクロ経済政策として賃金を上げることがGDPを増やしていく、それがまた賃金に返ってくるという好循環をつくるように、今後、財務大臣、金融庁の担当大臣でもいらっしゃいますので、コーポレートガバナンス・コードを見直して実質賃金向上させるのに、ぜひ最大のご尽力をいただきたいと思っているんですが、いかがでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

まさに委員のご指摘を図表とともに伺っていて、おっしゃるとおりだと思いまして、1人当たりのGDPを増やすには、コーポレートガバナンス・コードを見直して、実質賃金の向上を促すべきだということは全くそのとおりだと思います。

企業も自社の成長段階を考慮した上で、成長によって得た利益を株主への還元とともに、人的投資等の成長投資に適切に振り向けていかなければならないと、これは重要な課題であるということは認識しておられると思います。

我が国のコーポレートガバナンス改革は、中長期的な企業価値の向上を図る観点から推進してきたものであり、必ずしも賃上げや労働分配率の向上自体が直接の政策目的としてきたものではありませんが、この適切な人的投資等の成長投資は、中長期的な企業価値の向上に非常に資するものと考えております。

現在、金融庁ではコーポレートガバナンス・コードの改定に向けた検討も進めているところですが、政府としてもこの考え方に立って、企業の長期的な成長に資するような人的投資とか新事業投資がより積極的に行われるように、株主への還元も含めて企業の資源配分戦略を成長志向型に変容させていくべきだと強く認識しておりまして、今、成長戦略本部の方でも私が座長となった座会を持っておりますし、そういった方向で、成長志向型への変容の方向で議論をリードしてまいりたいと思っております。

委員長 武村展英

武村委員長岡本君。

岡本三成君私、日本の法人税を上げる余地が十分あると思っているんですね。

これは日本と経済構造が近いような国、例えばドイツであったり、そういう産業がしっかりしている国をやはり相対的に比べるべきで、日本と全く経済産業構造が違うような、例えばシンガポールとか、相対的にそこと比べるにはふさわしくないと思っているんですが、法人税を上げると、その代わり今回も取り組んでいますが、設備投資とか研究開発とか人的投資をするとその分の減税がしっかりあるがゆえに、儲かった金を使うなら使うほど企業のキャッシュフローは良くなるし、儲かった金を平気で内部留保に溜め込んでいるようなところは、税金としてしっかりとお支払いいただくような、そういう仕組みをもっと強化した方がいいのではないかというふうに思っておりますので、一言言及をさせていただきたいと思います。

次に住宅ローン減税について聞かせてください。

今回、住宅ローン減税を延長、そして既存住宅を拡充する、非常に大切な政策だと思います。

事務方の皆さんで結構ですけれども、昨年のベースで言うと、住宅ローン減税の減税額、いくらになるか教えてください。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長お答えします。

住宅ローン控除による所得税の減収額については、7年度予算ベースで8,450億円程度と見込んでおります。

なお、8年度税制改正における住宅ローン控除の拡充などによる所得税の改正増減収見込み額は、平年度ベースで90億円程度と見込んでおります。

委員長 武村展英

武村委員長岡本君。

岡本三成君8,500億円程度、大変大きな金額を住宅ローン減税で住宅ご購入の方に受け取っていただいているんですね。

もともと法の趣旨としては、住宅の購入を促進していくと、そこで国内消費が大きく上乗せしてもらえる。

確かに家を購入するときには家電を購入する方も多いですし、カーテン、家具、いろんなものが売れるので、やはり乗数効果は広まっていくというふうに思うんですけれども、実は欧州、特に欧州も含めてOECD諸国と比べると、日本は住居に対する公的資金の割合が非常に少ないということが指摘されています。

特にまずは公的住宅にお住まいの方の比率でいうと、オランダは約34%、オーストリア24%、イギリス16%、フランス14%、そして日本は6%。

もともと公的住宅にお住まいの方は少ないんですね。

ただ、実はOECDが何回も勧告しておりまして、この住宅持ち家に対しての様々な政策、この住宅ローン減税もそうなんですが、効果の割に副作用が多い政策だということで、批判的な縮小や廃止を求めるような勧告も出しています。

日本は既に民間住宅で空き家もたくさんありますので、公的住宅をつくっていこうというフェーズではないと私は思っているんですけれども、実際として「衣食住」の中でこの住むところというのが大切な社会保障という考え方がOECDの中では一般的になっているにもかかわらず、日本においては住宅を購入する方には支援があるけれども、賃貸の方には支援がないんですね。

私はちょっと思っていることがありまして、世界も今、住宅の支援が購入者支援から賃貸支援に移ってきています。

イギリスも大きくそういうふうに舵を切っています。

仮に、住宅購入されている方も大切な日本国民ですけれども、賃貸でお住まいの方も日本国民ですから、そこに差があるというのは私はおかしいのではないかと思っているんですが、仮にこの購入された方に8,500億円受け取っていただいている、これ大切なんですけれども、だったら同じ金額を賃貸の方で、とりわけ低所得層、広げても中間所得層ぐらいまで受け取っていただくとすると、どれぐらいの家賃の支援ができるかというと、これは私の手計算ですが、仮に日本の借家世帯が1,940万世帯だとすると、低所得世帯、所得の下位20%の方に8,500億円分を家賃として受け取っていただくと、月1万8,000円、年間22万円の家賃補助を受け取っていただけます。

中間所得層ぐらいの方、所得の下位というか半分よりちょっと下ですね、50%ぐらいの方、半分ぐらいの方に受け取っていただくと、月6,000円、年間7万2,000円、家賃補助で受け取っていただくことができます。

私、先ほど申し上げたように、住宅ローン減税はすごく大切だと思っているんですね。

ただ、住宅支援というのが、社会保障の根幹の1つになってきているのがOECDの基本的なトレンドであれば、同じ金額を、家賃を払っていらっしゃる低所得、中間所得ぐらいの方にも、受け取っていただくぐらいの住宅家賃支援を、福祉国家を目指す日本としては考えるときではないかと思っているんですが、いかがでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

2022年に公表したレポートで、一般論としてご指摘のような住宅ローン控除に係る様々な課題を指摘しておられます。

同時に所得制限を設けたり、対象となる借入額等に制限を設けることなどで、こうした課題の一部は緩和することができるとも指摘されているというふうに承知をしております。

住まいは生活の基盤でありまして、子育て世代を含めて住宅に係るさまざまなニーズに応えていくことは重要でありまして、我が国ではこうした観点から住宅ローン控除以外にも、低所得者を対象とした公営住宅の供給ですとか、子育て世代を含む住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅の確保など、住宅に係るさまざまな支援を行ってきているところでございます。

その上で、賃貸住宅向けの税制支援を講ずることについては、ただいま申し上げた非常にさまざまな支援に加えて、税制上の優遇策を導入する必要性を精査する必要があると思います。

委員長 武村展英

武村委員長岡本君。

岡本三成大臣、これぜひ、具体的な仕組みはお任せいたしますので、コンセプトとしてご検討いただきたいんです。

先ほどおっしゃった「日本には公的住宅がある」というふうにおっしゃいました。

そのとおりですけれども、その公的住宅の比率が住宅の6%というのは、もうOECD主要国で最低水準です。

また、フェアでなければいけないんですけれども、先ほど申し上げたように、住宅を取得されている方も納税者ですけれども、賃貸の方も納税者であって、全員賃貸の方にばらまくなんていうのは論外だと思いますけれども、ターゲットを絞って公的住宅をどんどん増やしていくような環境ではありませんので、そこに関しても住居・社会保障の本質的な1つとして、そろそろ考えていくようなことも重要だということを、ぜひご検討いただくようなことをお願いしたいと思います。

ちなみにアフォーダブル住宅として、日本も住宅セーフティネット制度ありますけれども、やはり住宅を供給するというふうな時代ではないと思います。

実際に民家もありますし、空き家も多いので、そこを活用していくようなことをぜひご検討いただきたいと思います。

次に、子どもNISAについて質問させてください。

私、子どもNISAは大切だと思うんですけれども、優先順位として考えたときに、他のことを考える必要もあるのではないかという問題定義をさせていただきたいと思っているんです。

新NISAの拡充が、若い世代を中心に大変資産を構築をし、将来不安を減らしていくという意味で、大きな構想をしていると思いますし、大変重要な選択肢だというふうに思います。

2012年の12月に議員にしていただいたときに、安倍第二次政権でして、そこからアベノミクスが始まり、株価が高騰しました。

株価が上がることは非常にいいことです。

けれども、よく言われた批判がこれなんですね。

「株を持っている人はいいけれども、持っていない人には何の恩恵もない」。

多くの人が言い訳のように、「いや、持っていないあなたも、年金運用法人は株式で運用しているので、間接的には持っていらっしゃらない国民の皆さんにも恩恵があります」というふうに言い訳のように言っていらっしゃいました。

私はそのときに思ったんですね。

この持っていない人に対してかわいそうだなと思ったり、持っている人を羨ましがることじゃなくて、どうやったら株価が上がる恩恵をより多くの国民の皆さんに受け取っていただく仕組みを作るかこそが、政治の役割だというふうに思いました。

なので、財務副大臣をやらせていただいたときに、金融庁と一緒にこの新NISAの拡充に全力で取り組んで、結果、今非常に大きな構想をしているというふうに思っているんですけれども、ただ現実は年間360万円、つまり毎月30万円が上限ですので、毎月30万円、新NISAに投資積立できるような現役世代の方、そんなに多くはいらっしゃいません。

ほとんどの方は新NISA口座をお持ちの方でも、上限まで行くことなく積立をされているような、そういう現状なんですね。

その中で、360万円ご自分の金額を全部使い切った方が、多分お子さんのために積立をされますんで。

一部金持ち優遇との批判もあるかもしれません。

もちろん、そのお子さんの立場に立ったら将来の学費等の積立になっていきますので重要なんですが、その恩恵を十分に受けていらっしゃらない、360万円までいけない方々にもっと大きな恩恵を受けていただく方が優先順位としては私は高いと思っているんです。

であれば、例えば、そのNISAで投資した金額の一定割合、最大10万円、例えば10%まで。

そうすると100万円投資をすると10%で10万円になりますので、そういうある程度枠を決めて、それを所得税減税にしてあげると、確かに投資したものからリターンがもう既にタックスフリーですから二重減税じゃないかという批判はあると思いますけれども、現役世代の方でNISAで積み立てている方というのは、足元の生活はきついんですね。

けれども将来不安を解消するために投資をしているわけです。

その一部でも所得税減税に回ってくるようなことがあれば、それこそが若い皆さんの将来不安を解消することが政権の最大の目的の一つになっていますというメッセージにもなりますし、はっきり申し上げて、123兆円の予算を考えれば大した金額ではありません。

ぜひ、子どもNISAはやるとして、この現役の皆さんのインセンティブをもっと受けていただけるような仕組み、ご検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

片山大臣:委員におかれましては、超大手世界的投資銀行というか、日本で言えば証券会社ですね。

そのご経歴も長いので、まさに投資を知り尽くした上での、そういうご意見と思って、貴重なご意見を重く受け止めさせていただきます。

金融庁としては、より多くの人が一人一人のライフプランに沿って、安定的な資産形成を行っていただけるように、令和5年度の新NISAの抜本的拡充をはじめまして、新NISAの利便性の向上とか普及促進に取り組んできております。

足元では、18歳以上の国民の4人に1人が口座を保有する状況となるなど、着実に増加してきているのは、もう本当に皆様の御指導のおかげでございまして。

また今般、令和8年度の税制改正におきましては、新NISAの積立投資枠のこの対象年齢の撤廃ですとか、これは通常「子どもNISA」と言われてたんですけど、17歳、16歳が今時子どもかなっていう意見と、前ジュニアNISAっていうのをやってて、ジュニアは子どもですけど、ちょっとあんまり評判良くなかったんで、これは単にシンプルになじみ安い属性を考えるよりも、対象年齢を撤廃させていただいた方が正確であろうということで、最近このようにさせていただいておりますが、対象商品の拡充等も含めて、こういった改正案を織り込んでいるということでございます。

その上で、委員の御提案のように、たとえ一定の上限の下であっても、NISAでの投資額の一部を所得税から控除するとなりますと、既にNISA口座での運用により得られる利益が、これはもう非課税でございます。

(中略)いろんな考え方がございますが、今言ったような観点がございますので、慎重に検討する必要はあるのかなというふうに考えております。

ただ、御指摘どおり、まだ投資を始めていない方も含めて、できるだけ多くの国民に安定的な資産形成に取り組んでいただくことが必要でございますので、ご意見も踏まえながら、NISAの普及促進だとか、あとは金融経済教育の充実でございますね。

まだまだ金融経済教育が非常に足りていないということを日々実感されるような事象が毎日起きておりますので、そこもしっかりと進めてまいりながら、いろいろな方向を当然切れ目なく考えてはいきたいと思っております。

委員長 武村展英

武村委員長:岡本君。

岡本三成:大臣、私、ここにこだわっているのは2つ理由がありましてですね。

一つは、「貯蓄から投資へ」という政府の大きな方向性の変化なんですけれども、デフレの時代だったら貯金でよかったんですが、インフレの時代になりました。

円貯金するってどういうことかというと、円という個別の銘柄に自分の資産を全振りしているのと一緒なんですね。

何の分散もなく。

相対的に強くなるんですが、インフレの時代になりますと、100万円貯金持ってても、毎年毎年購買力落ちますから、なるべくそれを分散させていただこうということの考え方が1つ。

もう1つは現実的に、どんなに頑張ってもこの表にあるように、なかなか賃金に回らない中で、株主にはガンガン回っているわけです。

先ほど大臣ご答弁されたように、こんなにNISAで拡大をしても、去年の年末の証券業協会の、実際に株式と投資信託を持っている方の割合は24%、4人に1人です。

4人に3人は投資なんてしていないんですね。

にもかかわらず、働いた者が賃金として返ってこないんであれば、せめてこの回っている株主配当、株主の優遇が働く人に、一般国民に回るような仕組みとして、この働いていらっしゃる方々が株から直接恩恵を受けられるようになれば、仮に経営者の判断がしっかりとできなかったとしても、その方に自分の努力が金融のリターンとして受け取っていただけるような仕組みをつくっていきたいという点に、私の本意があります。

仮に個人の方が、ここまで政府がリードしても4人に3人は株や投資信託をお持ちでないのであれば、それこそ前回のこの委員会でも御提案申し上げました。

政府系ファンド、国民の資産として国が持っている100兆円単位のお金をしっかりと国民のために、GPIFのノウハウを活用してリターンを生むことができれば、国民の資産から生んだリターンで株式が上がったり配当金が増えたりします。

それを予算の一部として国民生活に還元をすることができれば、それこそまさしく直接的に株式を保有されていない方も、政府の施策が功を奏し、そして株価が上昇し、配当が増え、そこから上がってきた金融リターンが国民生活に還元されるという好循環を生むためにも、政府系ファンドの創設はやはり必要だというふうに思っているんですが、大臣の御所見を頂戴できますでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

おっしゃるとおり、これだけ頑張っても4人に1人しか株式を持っていないというのは現実でございまして、NISA口座もさっき申し上げましたように、成人18歳以上の方の4人に1人でございますから、そこの辺のリスクに対する捉え方というのは、まだやはりちょっと壁がそれこそ高い部分が日本国民の間にはあるのかなというのを、まさに痛感させられるところでございまして。

この政府系ファンドということについては、何回も委員から御質問をいただいておりまして、株価上昇の恩恵が広く国民に、今でも年金運用等で裨益しているんですが、それはまさにもっと直接的に分かるように裨益させるという意義自体は非常にいいことだと思っております。

ただ、この政府資産の運用につきましては、やはりさまざま関係法令、関係ルールがあるところもあります。

一律ではございませんが、一般論として安全性等を担保した上で、リスクとリターンの関係性ですとか、あるいは運用を全くしないことによる機会費用というか、逸失利益、この両方は当然考慮すべきと考えておりまして。

委員長 武村展英

岡本三成君。

石井啓一議長、石井啓一議長。

グローバル投資であればグローバル投資で世界経済の成長を我が国の国民の利益に裨益させられますから、その問題意識は極めて重要だと思っております。

また、高市内閣におきましては、危機管理投資ですとか、成長投資を通じて、世界経済の成長を当然取り込みながらも、日本の成長、日本における投資ということを重要視して、これがつながっていくことが重要だということで、また、賃上げの環境整備などによって、投資と賃上げの好循環を生み出して、国民の皆様に成長の果実を実感していただくということを非常に重要視しておりますので、そのような考え方も踏まえながら、御意見を聞きながら、勉強をさせていただきたいと思います。

委員長 武村展英

岡本君。

ちょっと時間の関係で、質問14、15、特例公債法まで飛ばしてください。

特例公債法につきましては、先ほど伊佐委員がおっしゃったことと全く私同意見でございまして、よく大臣がおっしゃる「市場との対話」ということは、まさしくこの特例公債法を5年ではなくて1年にして、しっかりとマーケットもチェックしながら財政運営をしていくという姿勢を目指すことが重要だと思っています。

その上で質問15にちょっと飛ばさせていただきますけれども、この法案の中の第5条に「行財政改革の徹底」ということが謳われておりまして、その行財政改革を徹底していくと。

ちょっと関連いたしまして、先日国民会議が立ち上がりました、親会議が持たれたという報道に接しています。

今後は実務者会議に移るようですけれども、私ちょっと違和感がありますのは、これまで国民会議と言われていた会議の名前が、先日突然「社会保障国民会議」に変わっております。

そしてもともと議論するのは給付付き税額控除と言っていたんですが、選挙の後に急に「食料品の消費税2年間ゼロ」が入ってきました。

そして最近はなんと社会保障の負担と給付の議論をするというふうに入ってきてまして、給付と負担ということは増税もここで議論していくということなんでしょうか。

この国民会議の中身がちょっとよくわからなくなってきましたので、何を議論するところなのか、どこまでが守備範囲なのか、財務大臣、お答えできるようでしたら、ぜひ御答弁をお願いします。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

向かえている日本経済でございますが、この給付と負担のあり方などについては、全世代を通じて納得感が得られる社会保障制度を構築していくという必要がございます。

このため、政府与党だけでなく、野党や有識者の皆様にもご参画いただきながら、国民的議論を進めるために、社会保障国民会議が設置されたものと承知しております。

この社会保障国民会議におきましては、まずは、改革の本丸である給付付き税額控除と、その実施までの2年間に限ったつなぎである食料品の消費税率ゼロの2つの課題につき、同時並行で議論を進めて、その両者につきまして、本年の夏前を目途に暫定取りまとめを行うこととされておりまして、その上で給付付き税額控除の議論を進める過程で明らかとなった社会保障制度の課題等について、改めて調整の上、協議を継続することとされております。

具体的な議論や内容、進め方については、これは様々な御議論を踏まえつつも、参加政党の皆様ともよく御相談をしていくものというふうに考えております。

ですから、まだあまり強く確定していないこともあるかと思いますが、御党の御意見もしっかり、当然として斟酌していかれるものと思っております。

委員長 武村展英

岡本君。

時間をかけられておりますので、ただ大臣のお話の中で、いろいろなことを今後議論していく可能性があるということでお伺いしましたけれども、もともとの出発点からはかなり守備範囲も広く、何なら社会保障とともに負担増も議論するみたいなことになっていますので、そういう趣旨ではなかったということを確認はさせていただきたいと思います。

また先ほども大臣御自身が、改革の本丸である給付付き税額控除とおっしゃいましたが、少なくとも昨年まで改革の本丸ということは聞いたことがありません。

本丸というのは、高市総理の本丸でしょうか、政権の本丸でしょうか、自民党の本丸でしょうか、与党の本丸でしょうか、どこの本丸なんでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

委員御指摘のとおり、高市総理は、いろいろな機会を通じて、改革の「本丸」である「給付付き税額控除」と、その実施までの2年間に限った「つなぎ」である「食料品の消費税率ゼロ」ということで、御発言を。

委員長 武村展英

岡本三成君。

所得に応じて手取りが増えるようにするという趣旨のものでございまして、先の衆院選の自民党の公約においても、その制度設計を進めるという旨が記載をされております。

総理が述べられているとおり、この給付付き税額控除の制度設計を含む持続可能な社会保障制度の構築というのは、党派を超えて日本の英知を結集して取り組むべき急務でありまして、政府としては最重要の課題の一つであるという意味で、本丸として議論を進める必要があるとこのように考えております。

委員長 武村展英

岡本君。

最後に大臣にお伺いします。

この中で議論をする一つに、軽減税率8%を景気対策、物価高対策として2年間に限定してゼロにすることを議論していこうとされています。

与党の公約で選挙を語りましたので、これぜひ実現していただきたいんですね。

けれども、私たちは反対です。

なぜかというと、物価高対策としてやるにもかかわらず、どんなに早くても法案が提出できるのは今年の秋、本年度中、来年の今頃からやり始めるというスピード感。

物価高対策としては事業者の方の手間があまりにもかかりすぎるという側面もあります。

加えまして2年間で10兆円です。

10兆円かかるんだったら、国民の皆さん全員にこの夏8万円ずつ配れます。

1家族32万円です。

お配りになったとしても今年の夏から物価高対策として使えますし、10兆円なんですね。

いろんなタウンミーティングで、同じ財源の金額だったらどっちがいいでしょうかというふうによく聞きます。

ほとんどの方は後者を選ばれている。

もちろん通税感はかわされませんけど、8兆円から10兆円もかけてやれるのが来年の今頃で、そして事業者はめちゃくちゃ手間がかかるということを公約されているのでぜひやっていただきたいんですけれども、私ども自身はもっと国民が望む形での物価高対策も一方で御検討いただきたいと思っているんですが、いかがでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

この食料品の消費税率ゼロというのは、物価高に加え、税、社会保険料負担に苦しむ中所得者、低所得者の方々の負担軽減を図るためのものでもあり、先ほどから申し上げております。

改革の本丸である給付付税額控除の実施までの2年間に限ったつなぎとして実施することにしております。

この物価への影響につきまして、あるいはさまざまなご意見につきましては、いろいろなご指摘なされていることは十分認識しておりますし、また、この会議の場でどうこうということとは別に、税法所管大臣である私のところにも、非常に多くの被後援者を抱えた団体のトップの方が「こういう問題があります」ということをすでに来られるような状況もございますので、ある程度は認識しております。

そういった課題につきましても、この保障国民会議にとって重要なことでございましょうから、特に不安をお持ちの方々からは丁寧にお話を一つ一つ伺いながら議論を行って、そこで一つ一つ結論を得ていくということになると思います。

ですので、決していろいろなご意見がないままにさせることは全くないように、丁寧に対応されるべきことということは十分承知をしております。

委員長 武村展英

武村委員長岡本君。

岡本三成時間になりましたので終わりますが、財務省をはじめとして官僚の皆さんが、いろんな選択肢がある中で国民生活のために官僚の道を選んでいただいて、そして私たちの判断のために最善の努力をしていただいていることに敬意を表しまして、質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ) 72発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村展英(財務金融委員長)

質疑者 近藤雅彦

次に近藤雅彦君。

近藤雅彦(国民民主党・無所属クラブ)近藤雅彦でございます。

本日も御質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。

冒頭、今朝一番に大臣からもお話がありました中東情勢を受けまして、現有高ですとか、さまざまな各国との連携、そして国内各省庁との連携、ご対応迅速にいただいていることを感謝申し上げます。

私たちも緊急事態でございますので、しっかりと必要な政策には協力してまいりたいと、このように考えております。

そんな中で、今回提出されております税法4法の関連の質疑をこれからさせていただきます。

今国会では所得税法等の一部を改正する法律案など、個人所得課税等のさまざまな税控除の拡充、非課税枠の設定などが盛り込まれております。

当然減収となる部分がある一方で、課税の範囲が広がって代替財源となっていく部分もございます。

言うまでもなく、税制は家計や企業にどのように適切に課税をしていくかという視点とともに、マクロ経済の観点から家計や企業の消費、投資をある方向に導く、そういったインセンティブを与えていくということが、税のもう一つの役割だと考えております。

本日はそのような観点も踏まえまして、さまざまな税制改正等につきまして、ご質問をさせていただきたいと、このように考えております。

どうぞよろしくお願いいたします。

最初にお尋ねは、NISA積立投資枠の拡充についてでございます。

基本的には私も新たな投資の枠が設けられる、そして若年層を中心に金融教育の観点からも意義あるものだと考えております。

そういった中で、これに関した質問の最初ですけれども、このNISAの拡充とは別に、本年3月、今月でございますけれども、直系尊属から教育資金の一括贈与に係る非課税措置が終了いたします。

父母や祖父母からの資金を子や孫世代に移転させていくという点では、あるいは大学入学時の教育資金などを想定した措置であるということで、子どもNISAにも通じるものがあります。

そこでご質問です。

この教育資金の一括贈与に係る非課税措置そのもの自体の概要と、今回この3月で終了し、延長措置を行わなかった理由はどんなところにあるのか、今回の子どもNISAとの関係性も含めまして、ご答弁いただければと思います。

答弁者 青木主税局長

青木主税局長。

(青木主税局長)お答えいたします。

教育資金一括贈与にかかります贈与税非課税措置でございますが、平成25年税制改正におきまして、経済対策の一環として家計資産をより早期に若年世代へ移転することで経済を活性化させることを目的として創設されたものでございます。

具体的に申しますと、父母や祖父母が子や孫に対して教育資金を一括贈与した場合に、受贈者1人当たり1,500万円の贈与まで贈与税を非課税とするものでございまして、本年3月末が期限となっておりました。

本措置につきましては、与党の議論を踏まえまして、新規の利用件数が低迷している一方で、利用者が富裕層に偏っており、格差固定化の懸念があること。

親、祖父母などの扶養義務者が支払う教育費は、通常必要と認められる範囲であれば、いわゆる都度贈与として非課税であること。

近年、教育費の無償化や負担軽減の措置が拡充されていること。

さらに、今般、NISAの積立投資枠の対象年齢を未成年者にも拡大することなどの理由から、本年3月末の期限を延長しないということとしております。

委員長 武村展英

武村展英(財務金融委員長)

質疑者 近藤雅彦

近藤君。

近藤雅彦(国民民主党・無所属クラブ)制度設計、詳しく解説いただきありがとうございます。

今も御説明ありましたけれども、この3月までの1,500万円までの贈与ですけれども、むしろこの仕組みがあったことによって、私も実はそうでしたけれども、今御答弁いただいた都度贈与みたいな、教育資金ということが明確であれば、例えば何百万円でも大学の入学金ですとか初年度の授業料とか、そういったことも含めて高額な資金を贈っていいんだという認識があまり啓発されていないんじゃないかなというふうに個人的には思いました。

さらに足元で予算の執行状況がかんばしくないということもお聞きしましたので、大体今の御説明で理解をいたしました。

親世代の資金を将来の子どもの教育資金等に振り向けていくという点では、一般的には学資保険などの商品も広く活用されているところでございます。

今回の子どもNISAの教育目的の資産形成について、学資保険などと性質が近い部分もございます。

今回、子どもNISAとの違いについて教えていただければと思います。

答弁者 堀本総合政策局長

金融庁堀本総合政策局長。

(堀本総合政策局長)お答え申し上げます。

委員御指摘の学資保険と、それからNISAの未成年の積立投資枠、これはどちらも子ども教育資金の準備のための資金の積立に活用できる、この点は共通でございますが、学資保険は一般的に貯蓄性の保険商品でございまして、保護者等が死亡した場合に保険料の支払込みが免除されるという保険サービスの提供とともに、目標資金を確保できる、そういう商品でございます。

一方、NISAの未成年の積立投資枠は、対象商品が長期の積立分散投資という一定の投資信託に限定をされておりますけれども、運用により収益が変動するという性格を持っておりますので、そういう意味ではリスク性の投資であると、この違いでございます。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 近藤雅彦

近藤君。

近藤雅彦君はい。

貯蓄性の学資保険に対して、一定のリスクを伴う長期の投資であるNISAということで理解いたしました。

さて、この子どもNISAに関してですけれども、以前に令和5年末までジュニアNISAという別のものがございました。

確か18歳になるまでは払い出しができないといったルールであったと承知をしております。

今回の子どもNISAにつきまして、12歳以降の払い出しの取扱いについて御説明いただければと思います。

答弁者 堀本直長

堀本直長(財務省)お答え申し上げます。

親権者が未成年である子どものNISAの口座を開設した場合、今回の場合も原則、その子どもが18歳になるまでは資金の払い出しができないこととされておりますが、例外といたしまして、その子どもが12歳以上になった場合には、NISAの口座からの資金の払い出しについて子どもの同意があること、払い出し資金の用途が子どもの教育費等であることの要件を満たす場合には、資金を払い出すことができるということになっております。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 近藤雅彦

近藤君。

近藤雅彦君ありがとうございます。

ちょっと視点を変えて、その関連でお尋ねいたします。

学校における金融教育が現在義務化されていると認識をしております。

現時点でそれぞれ小学校、中学校、あるいは高等学校の各課程において、どのような金融教育が行われているか、概要について教えていただきたいと思います。

答弁者 今村大臣官房文部科学戦略官

文部科学省今村大臣官房文部科学戦略官お答え申し上げます。

児童生徒が金融の基本的な仕組みや考え方を発達の段階に応じて身につけられるようにすることが重要です。

このため、小・中・高等学校それぞれにおいて必要な内容が指導されるよう、学習指導要領等に明記しているところです。

具体的には、例えば、小学校の家庭科では金銭の大切さと計画的な使い方、中学校の社会科では金融などの仕組みや働き、高等学校の公民科では、金融を通した経済活動の活性化などを指導することとしております。

また、平成30年7月に改定された学習指導要領解説では、高等学校の家庭科におきまして、預貯金、民間保険、株式、債券、投資信託等の基本的な金融商品のメリット・デメリット、資産形成などの内容を盛り込んでいるところです。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 近藤雅彦

近藤君。

近藤雅彦君金融商品としての位置づけというのは、今お聞きしたところですと、ようやく高等学校あたりからしっかり学習されているのかなというふうにお聞きしたところです。

お金とどのように付き合っていくかということについては、もちろん丁寧に時間をかけて指導していくこと、大変重要だと思います。

私の意見になりますけれども、これから本気で貯蓄から投資に向けた資産運用立国を目指すのであれば、例えば株式というもの自体は、これを買うことは単に金融商品という視点ではなく、会社のいわばオーナーになるようなものであり、その企業を応援する行為だという理念的なものもぜひ、個人的な意見ではございますけれども、早い段階、例えば小学校や中学校の課程でもそういったものを検討していただくのがよろしいかというふうに思いました。

今後の金融教育の発展について期待をさせていただきたいと思います。

さて、次もちょっと別の切り口からでございます。

子どもNISAについて改めてお尋ねをさせていただきます。

これまでの御説明でもありましたが、子どもNISAは現実的には親世代等の余剰資金を運用していくという側面もございます。

このため、NISAは富裕層の方が使いやすく、まさに格差の固定化につながるとの懸念があるといえます。

その点のところ、どのようにお考えか現状認識をお願いいたします。

答弁者 政府側

(政府側)お答えします。

NISAの積立投資枠の対象年齢の要件の撤廃に際しまして、大学進学等の成人後のライフイベントに伴う必要資金に備えられるようにするという観点を踏まえつつ、御指摘のとおり、今回の見直しが格差の固定化につながらないようにする必要があるということも配慮いたしまして、口座保有者である子が0歳から17歳の間につきましては、年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円と、18歳以上よりも低い限度額などを設定いたしております。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 近藤雅彦

近藤君。

近藤雅彦君ありがとうございます。

利用の上限額を小さく設定するということで、承知をいたしました。

次に、この子どもNISAの対象のアセットについての確認でもございますけれども、今回の総理の施政方針でも、圧倒的に足りないのは国内投資だというような表現もございます。

この子どもNISAを通じまして、いわゆる日本株などの国内の資産に対する投資に限定するなどの検討はなかったのか、そういった検討状況を教えていただければと思います。

答弁者 堀本局長

堀本局長。

お答え申し上げます。

新NISAの対象商品を国内の投資にする金融商品に限定することにつきましては、NISAを通じた投資、これの自由度を当然制約することになりますので、現に長期運用を想定して運用されている方々も含めまして、利用者の利便性を大きく損なう恐れがございます。

また、家計の安定的な資産形成という観点から見ますと、国内外の分散投資、これも一つの有効な方法でございますので、これが困難になるということを考えますと、すでに多くの国民の方が使われているNISAの魅力や制度の趣旨を損なえかねないということで、極めて慎重に考える必要があるだろうというふうに考えております。

むしろ国内投資を活性化させるためには、コーポレートガバナンスの改革、等の中長期的な企業価値の向上を後押しするということを通じまして、日本企業自身の魅力を高めていくこと、これが国民全体にとっても重要というふうに考えております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

投資の自由度を抑制するというご答弁ありました。

私もそもそも金融教育の観点からもこの視点が必要だと思うんですけれども、やはりさまざまな金融商品があって、例えば国内、海外、それぞれ株式や債券ですとか、そういった幅広い商品にまさに分散投資をしていく、そういったことを通じて子どもたちが内外情勢などにも関心を持ちながら、投資をしていく、金融商品を正しく選んでいくという視点を養うことも極めて重要だと思います。

この子どもNISAの投資の裾野の拡大に向けて、今後のブラッシュアップといいますか、不断の研究をして、より商品設計の自由度も含めて検討いただければと思います。

最後に、このNISA関連の質問、これで終わらせていただきますが、大臣にお尋ねいたします。

子どもNISAに期待すること、そして新たな投資の選択肢にかける大臣の意気込みをお伺いします。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

令和8年度税制改正において、NISAの積立投資枠の対象年齢の撤廃を盛り込んでおりますが、これはまさに長期安定的な投資を行うことを通じまして、大学進学等成人後のライフイベントに伴う必要資金を備えられるよう、次世代の資産形成を支援するという趣旨であります。

その上で、若い世代の方々が早い段階から、長期分散積立投資という資産形成の重要な考え方に触れることができれば、金融や経済に対する理解も深まり、成人後に安定的な資産形成を継続するための金融リテラシーの向上にもつながると考えております。

ですから、金融庁としては、今回の税制改正法案が成立させていただければ、その際には次世代の方々の安定的な資産形成に向けて、こうした制度を国民の皆様に広くご活用いただけますように、周知広報等にも積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

まさに長期投資、そして分散投資、金融商品に対する正しい理解を進めていくんだというような趣旨でご回答をいただきました。

ご答弁ありがとうございます。

ぜひこの子どもNISAが順調に軌道に乗っていくこと、そして幅広く資産運用の対象として使われることを私も期待したいと思います。

それでは次の質問に移ります。

次は住宅ローン減税についてです。

この住宅ローン減税ですけれども、多くの世代がこれまでこの税制のメリットを享受し、マイホームを円滑に取得することが奨励されてきた状況かと思います。

中長期での家計負担の軽減に大きく貢献してきた事実もございます。

住宅ローン減税の制度について、いつ創設されたのか、そして当初の政策目的と併せまして、その後のこの制度の変遷についてお尋ねをいたします。

答弁者 青木主税局長

青木主税局長。

お答えします。

まず、住宅取得を支援する税制といたしましては、昭和47年度税制改正におきまして、住宅取得控除が創設されたというふうに承知しております。

昭和47年度ございます。

当初の政策の趣旨といたしましては住宅対策の一環といたしまして住宅取得の促進を図るとともに、住宅投資の活性化を通じた景気刺激を目的としたものであったと。

以上です。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

今お聞きしたところですが、もちろん個人の住宅取得のハードルを下げる効果とともに、経済波及効果が大きいんだと、そして国内の住宅のストックを増やそうという政策のもとに、運用されてきたものと思います。

今お聞きしましたように、この制度が動き出しましてから、昭和47年ということですので、1972年、54年が経過しているところでございます。

余談にはなりますけど、ガソリンの暫定税率、我々も訴えてまいりましたけれども、それがスタートしたのが1974年ですので、それ以上に長い歴史があるということでございます。

この制度がスタートした当初の住宅投資による経済波及効果が、平均的な世帯人数の減少や、そして大型家具を購入しないなど、ライフスタイルも大きく様変わりしております。

さらには、経済波及効果としてよく語られる家電製品の購入など、こういったものも低廉価、価格が下がってきているような状況もございまして、経済波及効果には、大きく当初の政策をスタートさせたときから減少しているものと推察されます。

マクロ経済へのインパクトで、住宅投資の効果がまさに下がっていると考えられますが、そのような中で、今回、住宅ローン控除見直しで意識された目的は何なのか、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

片山大臣:参考人の方からも申し上げたとおり、創設時の目的が内需の拡大等であったということでございますが、住まいはやはり生活の基盤でございまして、さまざまなニーズに応じた住まいの確保を支援していくといった観点も踏まえ、その時々の経済社会の状況に応じ、累次の見直しを行ってきております。

その上で、令和8年度の税制改正では、既存ストックの利活用の促進ですね。

今は何でも新築となると高くなっている上に、工期が遅くなっておりますので、そういった問題もございますので、既存ストックの利活用ということは、社会経済的に非常に重要性が高まっているわけでございますが、その促進とか、あとは子育て支援というのは非常に大きな政策目的でございますので、この充実といったことに重点を置きまして、またさらに、一定の省エネ性能を満たす既存住宅を対象として、借入限度額を引き上げるとともに、子育て世代等については上乗せ措置の対象とする、それから控除の期間も13年に拡充することにしております。

まさに商品性の改善ではないけれども、そういった工夫でございます。

また、世帯規模が変化しているというのは、委員もご指摘のとおりでございまして、この床面積要件について、40平米に緩和されている特例の適用範囲を既存住宅の方にも拡充したという点も付け加えて、そういった点に御配慮をさせていただいているということであります。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:ありがとうございます。

既存ストックの利活用、そして子育ての世帯の支援というような視点をご教授いただきました。

ありがとうございます。

今回の住宅ローン控除の見直しに関して申しますと、従来の住宅政策から転換点に来ているように私は感じました。

今回の住宅ローン減税では、既存住宅と新築住宅との間で、限度額等も含めて大きな差異があまりなくなってきているのではないかなというふうに考えております。

ある意味で中古住宅の流通を活性化させるんだと、そういったメッセージを強く打ち出せるようなタイミングに来ているのかと思います。

減税措置という視点のみではなく、経済全体のことを考えて広くこうした取組をもっともっと周知をしていくべきというふうに考えておりますけれども、現状認識についてお尋ねをいたします。

答弁者 伊佐進一

国土交通省、伊佐大臣官房審議官。

伊佐進一:お答えをいたします。

令和8年度税制改正による住宅ローン減税制度の改正内容の周知につきましては、新しい制度がより多くの国民の皆様に理解いただけるよう、制度の概要やQ&Aといった情報コンテンツの充実を図ってまいります。

その際、今般の改正におきまして、既存住宅ストックの利活用の促進を図るため、既存住宅に対する支援が拡充されたことが分かりやすく伝わるよう取り組んでまいります。

また、国による周知に加えまして、住宅の取得を検討している方々への訴求の機会を多く持っておられる民間の住宅情報サイトや住宅の関連団体などと連携をしまして、効果的な周知に取り組んでまいります。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:ありがとうございます。

まさしく中古住宅の利活用って本当に大事なテーマだと思います。

足元で約900万戸の全国の空き家がまずございますのと同時に、この質問の前段で岡本委員からもご指摘がありましたけれども、今、ある程度の資産をお持ちの方で住宅が買える方、ローンを含めて買える方はいいんですけれども、その下の所得層の方で、どうにも住宅ローンにも預かれない。

基本的には家賃支援が本来は欲しいんだけれどもいただけないというような現状もあるかと思います。

私自身も実はつい最近まで地方自治体で定住政策の促進等も担当してまいりました。

これですね、それぞれの基礎自治体で何らか住宅の購入であったり、家賃支援を行おうとした場合に、まずもって一時的に50万円以上の何か補助金を差し上げているとすると、これ自体も課税の対象になったり、基礎自治体の政策だけでは運用しにくいというような側面もあります。

それから何よりも、本当にこの地域に定住するのかとか、そういった目線もあるので、賃貸でその都度都度生活、あるいは就労の状況によってお住まいを変えなきゃいけないような方だっていらっしゃいます。

そういった方には、基礎自治体の方では補助金とかを出しにくいというような現実もたくさん見てまいりましたので、ぜひとも低所得層に対する家賃支援なども、思いつきの発言ではございますけれども、検討をいただきたいと思います。

この中古市場の活性化、あるいはその必要性について、国民の皆さんと広く意識を共有すべきだと考えます。

特に通告はないんですけれども、今申し上げたような視点、もしお答えが可能でしたら、財務大臣から所見をいただければと思います。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

既存住宅の活用の必要性ですとか、今委員がおっしゃられたような視点ですね。

新築住宅だけではなくて既存の住宅、それから集合住宅含めて借りるという概念が、全体における割合において大きくなっている世帯の住まい方の変化というのは、きっちりと捉えなければなりません。

先ほど、他の委員の先生から具体的な世帯数などのご開示もございましたが、そういった視点が重要ということを十分踏まえております。

それで、この住宅減税というか、今、住宅ローン減税ですが、これが昭和47年にできたと。

1972年ということでございますね。

これは私ども自民党的に申しますと、その年の5月か6月が田中角栄総理の誕生ではなかったかと思います。

その以前も田中角栄総理におかれては、自由民主党の政策決定に極めて重要なポストにいらっしゃったわけですから、「列島改造論」と御著作を拝見いたしましても、やはり住宅を新築し、それ以前として住宅地にするということですよね。

開発して。

この状況が非常に重要であるというお考えが強かったのかなと思います。

それに加えて、今、強い経済をつくるための投資の概念ということで、むしろ投資のど真ん中ではなくて、地方にまさに産業クラスターのようなものをつくって、そこに住宅街も含めて一緒にできていくというようなことも、今これからの時代では、ここのところそこまでの必要性はなかったんでしょうけれども、強い経済をつくるために地域に産業クラスターをつくると。

成長投資も危機管理投資もやっていくというと、やはり製造業を前提にいたしますと、ここの真ん中につくるというのは東京都ではあまりないのかなということになりまして。

そうすると、都心で今非常に個数も減っていて、逆にさまざまな要因であまりにも高くなっている高級新築マンションとかタワーマンションということとはまた別に、地域におけるクラスターづくりという意味で住宅の後押しの必要がないかというと、それはそれであると思います。

ただ、それがどのぐらいのものになるのかは、これから成長戦略でいろいろなプランが出てまいりますので、それで見積もれるかどうかは、私もまだ完全に見ておりませんからわかりませんけど、そういう部分もありながら、実態的にはやはり人口減少の中で、世帯数の減少の中で、また感覚が変わってきておりますから、「住む」ということ、「住まう」ということについての支援が何が一番国民全体にとってよろしいのかということは、不断に考えていった方がいいなというのは、今日の議論を聞いても非常に痛感いたします。

その意味では、借りている方へのさまざまな支援というのは、今でも補助金等、支援金等でございますし、公営住宅があること自体がその意味ではありますが、公営住宅の割合は、自治体によってもだいぶ違いますけれども、本当に公営住宅の割合が高い先進国ってありますから、それに比べると日本はまだ少ないのかもしれないし、さまざまな支援手法をバランスをとりながら、国民のニーズに合わせていくということが非常に大事かなと思います。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

今、地方の産業クラスターについてもご所見いただきました。

地方の視点を含めてご答弁いただきありがとうございます。

今回の住宅ローン減税については、これまでの枠組みもそうですけれども、都心で価格が高騰しているから中古も広く意識していこうという姿勢というものも十分感じますが、今お話ししたような地方であるいは空いている物件とか、ちょっと今回のローン減税の話とは脱線をしますけれども、まだストックは地方にもたくさん眠っているというふうに感じますし、これが住宅の購入なのか、賃貸等の家賃支援なのか分かりませんけれども、地方であれば、少なくともこの限度額に近いレベルの経済支援というのは、そんなに議論しなくてもいいテーマかと思いますので、ぜひ様々な視点から、中古住宅市場の活性化について、ご議論・検討をいただければと、このように考えます。

それでは、続いての質問ですが。

防衛財源の確保のための税制措置についてお尋ねをいたします。

我が国を取り巻く安全保障環境は、ますます厳しさを増しております。

防衛力を強化する必要性、これについては理解をしているところでございます。

政府においても、防衛力の抜本的強化を進める中で、安定的な財源をどのように確保していくのかが大きな政策課題となっております。

防衛財源確保のための税制措置については、昨年来議論されていることと承知しております。

防衛力強化のための財源は、歳出改革や決算、剰余金の活用など、さまざまな手段が議論されておりますし、法人税とタバコ税は昨年、この2026年4月から上げていくと決定をされまして、今まさに所得税について議論されているわけでございます。

これについては先ほども御説明ありましたが、改めて今回の税制措置の概要とこれまでの議論の内容を御説明いただければと思います。

答弁者 青木主税局長

青木主税局長。

お答えします。

防衛力強化に係る安定財源につきましては、行財政改革の努力を最大限に行った上で、それでも足りない約4分の1の部分につきまして、税制措置で確保を図ることとされております。

令和5年度与党税制改正大綱におきまして、法人税、所得税、タバコ税の3税により確保するという基本的な方向性が示されております。

その上で、令和7年度税制改正におきましては、与党の御議論を踏まえまして、法人税額の4%の御負担をお願いする防衛特別法人税を導入するほか、タバコ税につきまして、加熱式タバコの課税の適正化と税率の引上げをそれぞれ段階的に実施することとされております。

また、今般の令和8年度税制改正におきまして、所得税について、令和9年1月から所得税額に対しまして、税率1%の新たな付加税といたしまして、防衛特別所得税を創設することとしております。

ただし、その際、現下の家計を取り巻く状況に配慮し、足元で家計負担が増加しないように、復興特別所得税の税率を1%引き下げるということもしております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

それでは防衛力整備計画のこれからの話になりますけれども、規模と改めてタバコ税、法人税、所得税の財源としての額をもう一度御説明いただければと思います。

答弁者 青木主税局長

青木主税局長。

お答えいたします。

現行の防衛力整備計画におきましては、5年間で本計画の実施に必要な防衛力整備の水準といたしまして、43兆円程度を見込んでいると承知しております。

このための財源確保額として、税制措置により、令和8年度、令和9年度で合わせて約2兆円弱を見込んでおります。

その内訳でございますが、令和8年度、令和9年度の順で申し上げます。

防衛特別法人税の創設でそれぞれ5,760億円、9,230億円。

タバコ税の見直しでそれぞれ440億円、1,160億円。

防衛特別所得税の創設でそれぞれ380億円、2,630億円と見込んでおるところでございます。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

明日で東日本大震災から15年が経ちます。

総理が施政方針演説でおっしゃるとおり、「福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なし」、その考え方には共鳴をいたします。

復興への施策は力強く進めていただきたいとこのように思います。

そこでお尋ねです。

今回は、復興特別所得税のスキームを借りる形で、防衛財源を負担していただくことになります。

納税者、国民、そして被災地に向けて、丁寧な説明が必要になると考えます。

この点について、財務大臣の見解を伺います。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

お尋ねありがとうございます。

毎年この日が近づいてきますと非常に思いを強くいたしますが、当時私どもの党は野党でございました。

その中で発災直後にこの東日本大震災の担当の本部ができまして、当時総裁は谷垣先生でいらっしゃいましたが、本部ができまして、その本部の中で当然多くの法令を担当しなければいけないということで、法令担当の事務局ができまして、それを尾里元農林水産大臣と私で担っておりました。

ですから、最初の2年ぐらいで100回ぐらい現地に入ったのを記憶しておりますが、最初の頃はまだ3月中でございまして、宮城県のいわゆる被災地というか海岸線の近いところを歩いておりましたところ、全く見知らぬ方が私を認めて、向こうから走ってきて抱きついてですね。

「この辺に埋まってるのよ、埋まってるのよ」とおっしゃるんですよ。

それ以上は申し上げませんが、何とも言えずに抱き合って、しばらくそこで泣いていたことを思い出します。

その後、まずとにかくがれき処理と汚泥処理からいかなきゃなりませんし、それから被災者生活再建支援もございました。

またちょっと経つと、すぐにこれは現地の金融機関が全部声を上げたんですが、「このままでは追加資金が貸せない」と、完全な二重ローン状態だということで、その対応もございまして、いくつかの議員立法の立法者になりましたし、当時の民主党政権の官邸の方にも、近藤雅彦議員、石井啓一議員、家計負担が増加しないよう、復興特別所得税の税率を引き下げるとともに、復興財源の総額を確実に確保する観点から、復興特別所得税の課税期間を延長することとしております。

こういうスキームでございます。

東北地方を中心に未曾有の被害をもたらした今般の東日本大震災で、これは明日15年ということになるわけですが、まさにかけがえのない多くの命が失われました。

そして、最愛のご家族、ご親族、ご友人を亡くされた方々の気持ちを思うと、今なお、哀惜の念に堪えないところでございます。

そういうことでございますので、政府として東日本大震災からの復旧復興に要する財源については、今回の税制改正をお認めいただいたとしても、その後も引き続き万全の責任を持って確保してまいるということをしっかりと申し上げたいと思います。

委員長 武村委員長

武村委員長。

質疑者 近藤雅彦

思いを込めて答弁いただきました。

国民の皆さんに十分届いたかと思いますので、ぜひ、今回の件につきましては、丁寧に予算執行していただきたいと考えております。

さて、続いて、関税についてお尋ねをさせていただきます。

急増する少額輸入貨物への対応でございます。

外国貨物等を取り扱う保税業者の監督について、これまでも包括する業法のようなものはないと承知をしております。

保税地域の貨物の監督がどのように今実際行われているのか、その実態をお尋ねいたします。

答弁者 中谷財務副大臣

中谷財務副大臣。

お答え申し上げます。

海外から到着した貨物等は、不正薬物等の国内への流入防止等を目的として、関税庁が許可した保税地域に置くこととされております。

税関は、関税法に基づき、新たに保税地域の設置許可を求める事業者に対して、事業者が能力や、さらに法令の知識など、保税地域の業務遂行に十分な能力を有しているのか、さらには、事業者の施設がフェンスなど、貨物の保全の観点で十分な設備を有しているかといった要件を充足しているかどうかを確認しております。

許可後におきましても、保税業者に対する定期的な実地調査等により、保税業者が自主的に整備した社内管理規定に従って適正に業務を行っているかを確認するとともに、必要に応じまして改善を促すための助言・指導を行うこと等により、保税業者の適正な業務運営の確保に努めているところであります。

委員長 武村委員長

武村委員長。

質疑者 近藤雅彦

近藤君。

近藤雅彦君。

ありがとうございます。

業者のそもそものコンプライアンスがどれだけ行き届いているのか、設備が十分であるのか、そういったことを現状でも意識していただいているとは思います。

ありがとうございます。

今回の法改正ですけれども、保税業者に関する規制の法定化、そしてここが肝だと思うんですけれども、業務改善命令等が新たに加わって規定されるということで伺っております。

その趣旨と、これによって期待される効果についてお尋ねをさせていただきます。

答弁者 中谷副大臣

中谷副大臣。

近年、越境ECの拡大に伴いまして、少額輸入貨物が急増しております。

保税地域での貨物管理を行う保税業者の役割が一層重要となってきているという現状がございます。

その適正な業務遂行を確保するため、税関として事業者の業務実態等に応じたきめ細やかな監督を行う必要が出てきております。

こうした中、一部の保税業者におきまして、自主的に整備した社内管理規定に従わず業務を遂行している状況や、税関の助言指導に対して有効な改善策が講じられない状況が散見されることも踏まえまして、本法律案において保税業者に対しまして、法令を遵守するための業務体制等を規定した規則の策定を義務付けるとともに、業務改善命令を創設することとしております。

これにより、税関が保税業者の不正事案を確認した場合、まず規則に定めた業務の適正な実施のため指導を行い、その効果が見られなかったときは、業務改善命令を行います。

その命令に違反した場合には、貨物の搬入停止等の処分を行うといったように、改善状況に応じた実効性のある対応が可能となり、保税業者の法令遵守や適正な業務運営の確保に資することが期待されております。

以上です。

委員長 武村委員長

武村委員長。

質疑者 近藤雅彦

近藤君。

近藤雅彦議員。

さらには、こうした貨物の増加により多忙を極めております税関職員の皆様の負担の軽減にもつながればと考えております。

ぜひ、実効性のある運用をお願い申し上げます。

そして次に、特例口座法についてお尋ねをいたします。

令和8年度から令和12年度の5年間、特例口座。

赤字国債を発行できるようになるわけですが、改めてなぜ5年間なのか、これまでも大臣からご説明を頂戴しております。

我々国民民主党は、まさに対決より解決、政策よりも政局を優先する古い政治家らからの脱却を主張しております。

今まさにこの局面では、物価高に苦しむ国民の皆さんのための政策実現に努めていきたいと考えております。

その上で、マーケットに対する影響を危惧するご意見もいただきます。

責任ある積極財政を進める上でも、丁寧にマーケットとの対話をしていくべきだと、まさに思います。

本法案では、5年間の適用条件に歳出歳入改革、社会保障制度改革等の行財政改革を徹底すること、租税特別措置、補助金等の適正化に取り組むことを新たに定めると、行財政改革の徹底の理念を条文に明記されております。

そこで、この第5条、行財政改革の徹底について、単なる努力義務ではいけないと思いますが、これも改めてになりますが、実効性を確保するための具体的な取組について、どのようにお考えかお答えください。

答弁者 中谷副大臣

中谷副大臣。

お答え申し上げます。

特例公債法の今般の改正に当たりましては、適用期間における改革の姿勢を明確に示し、市場の信任を確保する観点から、行財政改革を徹底する旨を定めた第5条を新たに設けることといたしております。

具体的には歳出歳入改革や社会保険制度改革等の行財政改革を徹底し、その一環として、租税特別措置、補助金の適正化に取り組むこととしております。

これらの取組を進めるにあたっては、政府として骨太の方針等において定める内容に基づき進めていくこととなりますが、租税特別措置、補助金については、見直しの取組を既に開始しており、昨年の12月に官房長官や関係大臣、各府省庁の副大臣にご参加いただき、租税特別措置、補助金見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議を開催したほか、令和8年度予算、税制改正では直ちに見直し可能なものから早速見直しを行い、昨年末に見直し内容を公表するなど、取組を既に進めております。

次の令和9年度の予算編成、税制改正プロセスでは、各府省庁にもご尽力いただきながら、要求・要望段階から一貫して取り組んでいくこととしております。

さらに、令和10年度以降につきましても、特例公債発行の適用期間を通じて、行財政改革を徹底していく観点から、それまでの成果も踏まえまして、取組を継続していく考えであります。

以上です。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

すでに動き出している取組についてご説明いただきました。

ありがとうございます。

まさに、租税特別措置、補助金見直し担当室などが中心となって、すでに動き出しているかと思います。

そこで大臣にお尋ねですけれども、租税特別措置、そして補助金を改めて確認し、無駄な使われ方がされていないか厳しくチェックすること、政府の歳出削減を可能にするためにも非常に大事だと思います。

行政依存を縮小することは、企業活動を活性化させ、経済の潜在力を高めることにもつながると考えております。

この取組ですが、既に伺っておりますけれども、広く国民の皆様から意見を募り、2月末までに3万6千件を超えるご意見をいただいたとのことでございます。

国民の皆さんの高い関心が伺われます。

いただいた貴重なご意見は、できることでしたら、AI等の先端技術の活用も含めまして、適切に集約いただきまして、国民の皆さんにオープンに議論をこれから進めていただきたいと思います。

国民の皆さんの意見を具現化するために、いかにすべきか、その意気込みを改めていただければと思います。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

これまでの会計検査院や行政事業レビュー等における様々な指摘を踏まえた自己点検などを進めて、見直しに積極的に取り組んでいただくことについて、ご指示を申し上げております。

次の令和9年度予算編成、税制改正プロセスにおいて、要求・要望段階から一貫して見直しに取り組むこととしておりますが、その際は各府省庁が外部有識者の意見も取り入れながら、公開で事業の点検をする行政事業レビューなど、既存の取組との連携も進めてまいりたいと考えております。

また、年明けから先月末までに、国民の皆様から見直しの提案を募集したところ、今ご指摘がありますように、単純集計で合計3万6千件を超えるご提案を受けることができました。

今少しお時間をいただいて、皆様のご提案を分析整理し、概要をまとめてお示しをしたいと考えておりますが、分析整理にあたってはAIの活用という委員のご提案も十分踏まえてやってまいりたいと思っております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

どうもご答弁ありがとうございます。

非常に国民の皆さんの期待の高い案件でございますので、きちんと検証を進めていただきたいと、このようにお願い申し上げます。

次の質問でございます。

極めて高い水準の所得に対する負担の見直しに関してです。

我が国の所得税は累進課税を基本としておりますが、一方で株式の譲渡益や配当などの金融所得については分離課税が適用されていることから、所得が高くなるにつれ金融所得の割合が増え、結果として実効的な税負担率が低下する傾向、いわゆる「1億円の壁」が指摘されているところでございます。

政府としても、税負担の公平性の観点から税制を見直してきたところかと存じます。

これまでの取組も含めてお尋ねをさせていただきますが、極めて高い水準の所得に対する負担の見直し、この制度の概要を分かりやすく、金額も含めて御説明をお願いいたします。

答弁者 政府側

お答えします。

今般の税制改正では、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置につきまして、まず特別控除額を現行の3.3億円から1.65億円に引き下げますとともに、税率を現行の22.5%から30%に引き上げることといたしております。

この結果、過去の課税実績に当てはめて見直し後の影響を見ますと、まず追加負担が生ずる平均的な所得水準は、現行制度では約30億円だったところ、今回の見直しにより約6億円となります。

また対象者でございますが、今回の見直しによりましておよそ2000人程度となるというふうに見込んでおります。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 近藤雅彦

近藤君。

近藤雅彦(国民民主党・無所属クラブ)ありがとうございました。

今回の対象者、今ご説明ありましたように2000人ということでございます。

その2000人の対象の方から、今回の見直しを受けまして、具体的に税収はどのくらいを見込んでいますでしょうか。

そしてその税収がどのように使われるか、使途等をご説明ください。

答弁者 青木主税局長

青木主税局長はい、お答えいたします。

まず、今回の極めて高い水準の所得に対する負担適正化措置に係る増収額といたしましては、現行制度の税収1130億円を含めまして、平年度ベースで約4000億円程度というふうに見込んでございます。

この増収額でございますが、昨年11月のガソリン軽油の当分の関税率の廃止に係る与野党合意や、令和8年度与党税制改正大綱を踏まえまして、ガソリン軽油の当分の関税率の廃止及び、いわゆる教育無償化に係る安定財源として充てるものと整理をいたしております。

委員長 武村委員長

武村委員長

質疑者 近藤雅彦

近藤君。

近藤雅彦(国民民主党・無所属クラブ)これまでの取組についても見える化をしていっていただいて、また来年度以降もこういったものをしっかりと生み出せればなということで期待をさせていただきたいと思います。

そして次のご質問ですが、賃上げ税制に関するものです。

近年の日本経済においては深刻な人手不足が続いております。

少子高齢化が進む中で、多くの産業において労働力の確保が大きな課題となっております。

企業が人材を確保するためには、賃上げを含めた処遇の改善が不可欠となっています。

連合のまとめでは、各業種全体の賃上げは、2024年に5.10%、そして2025年5.25%と、春闘では高い賃上げが続いております。

本年も来週、集中回答日を控えておりまして、強い賃上げ基調が続くのかどうか注目をされているところです。

一方で、全体の状況に比べまして、中小企業は2024年に4.45%、そして2025年4.65%と、伸びてはおりますけれども、全体と比較すると伸び悩んでいると言わざるを得ません。

決して業績が好調ではないものの、人手不足のために防衛的賃上げをせざるを得ない、そんな状況でございます。

こうした中で、現在の高市政権におかれましても、賃上げを経済政策の重要な柱として位置づけ、持続的な賃上げの実現に向けた取組が進められているところです。

もっとも、賃上げの流れを日本経済全体に広げていくためには、大企業だけでなく雇用の多くを支える中小企業においても、この賃上げが実現できる環境を整えることが極めて重要です。

特に中小企業は人手不足の影響を強く受ける一方で、価格転嫁や収益確保の面で課題を抱えている場合も少なくありません。

中小企業の賃上げを支える政策が必要かと存じます。

そこで、賃上げ促進税制について直近の実績をご説明いただきたいと思います。

さらに、賃上げ促進税制が適用された件数や減税の規模、中小企業に特化した件数も併せてお願いをいたします。

答弁者 青木主税局長

青木主税局長お答えします。

賃上げ促進税制の適用実績でございます。

まず全体の数字でございます。

4年度の適用件数は21万5,294件で、適用金額は5,150億円でございます。

5年度は件数は25万4,483件、適用金額7,278億円。

6年度は件数は29万4,287件、適用金額は9,560億円。

このうち、中小企業に係る適用件数と適用実績を順次申し上げます。

4年度は21万1,178件で、2,656億円。

5年度は24万9,215件で、金額は3,941億円。

6年度は28万7,900件。

適用金額は4,653億円となっております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

改めてですが、多くの企業に活用されたということが伺われる内容でございました。

今回の改正では、大企業向けの措置を令和8年度に廃止。

そして、中小企業向けは、要件を見直した上で、令和9年に廃止。

さらに、教育訓練費に係る上乗せ措置については、令和8年度に廃止となっております。

今回の改正の見直しの背景と、どのような検証がされたか、御説明をお願いいたします。

答弁者 政府側

お答えします。

まず、大企業向けの廃止、中堅企業向けは要件を強化した上で、適用期限をもって9年度に廃止することといたしておりますが、この背景でございます。

まず、足元の賃金上昇率がバブル期以来の水準となる高い伸びを示しており、本措置の要件……。

また、賃上げは企業収益の動向や雇用情勢など、税制以外の要因による影響を受けるため、税制の効果だけを取り出すことは難しい面もございますが、それも踏まえましても、適用企業の賃上げ率と本措置の賃上げ要件との間に必ずしも関連性が見られず、本措置がインセンティブ措置として十分に機能していない恐れが見受けられました。

このため、今般の税制改正におきまして、与党での御議論を経て、大企業向け措置の廃止などの見直しを行うこととしたところでございます。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

まさに実態を見て精査をされて、正直なところ、大企業ではもうすでに自力で賃上げができる。

そのようなところも多くお見受けかと存じます。

一方で、中小企業の置かれている状況は、大企業とは異なるものと考えます。

ここで財務大臣にお伺いいたします。

中小企業の賃上げ意欲、そして投資意欲を盛り上げる仕組みをつくっていくために、今後に向けて決意をお伺いしたいと思います。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

今回の税制改正において、賃上げ促進税制については、足元の賃金上昇率がバブル期以来の水準となる高い伸び率を示している中、政策効果などを踏まえ、今御説明申し上げましたように、大企業向けの措置などは大胆に見直すこととさせていただいたところです。

他方、御指摘の中小企業向けの措置につきましては、中小企業も賃上げ促進税制の適用要件を上回る賃上げが行われている状況ではありますが、中小企業の人手不足感は大企業よりも強いという状況であること、それから人材獲得競争の中で防衛的賃上げに取り組む企業にも配慮する必要があることから、適用期限の到来前である令和8年度においては、現行制度を維持した上で、引き続き適用状況の確認等を行うということにしております。

その上で、賃上げの裾野を広げるという観点から、委員御指摘のとおり、賃上げ促進税制を中小企業にもっともっと活用していただくということが非常に重要と考えておりまして、国税庁におきましても、ホームページを通じて申告手続きなどをお知らせするなどといった取組を行っているところですが、引き続き経済産業省の方とも連携して、さらなる制度の周知・広報を行って、しっかり広めてお役立ていただきたいと考えております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

はい、ありがとうございました。

今大臣がおっしゃったように、周知広報の徹底というところですけれども、まさに改めてお願いをしたいと思います。

これまでも制度設計自体は見直しを重ねられているかと思いますけれども、まさに中小企業の皆さんが活用したくなるような制度設計、今般このような案で進めていかれるとは思いますけれども、これからも不断の見直し、調査研究を続けていただきたいと思います。

時間わずかになりましたけれども、本日は私の方から、個人所得課税関連を中心に、ある程度時間を設けて質問をさせていただきました。

本当にありがとうございました。

税というのは、この委員会で議論している一つ一つのこと自体は、それほどインパクトのあるものではないかもしれません。

地味なことかもしれません。

しかし、私も冒頭申し上げましたように、税制改正等の狙いや意味するところを丁寧に周知していけば、それによって多くの国民の皆さん、そして経済主体が動き出し、活力ある経済社会をつくっていくことにもつながってまいります。

その目をつぶらぬよう、本委員会でも継続的にあるべき税制の姿、あり方を議論していきたいと思います。

本日はこれにて私からの質問を閉じさせていただきます。

お時間いただきましてありがとうございました。

委員長 武村委員長

武村委員長午後1時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

武村展英 (財務金融委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

休憩前に引き続き会議を開きます。

質疑を続行いたします。

田中健 (国民民主党・無所属クラブ) 80発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

田中健君。

質疑者 田中健

国民民主党、田中健でございます。

片山大臣はじめ委員の皆さん、午前中はお疲れさまでした。

午後一番となりますが、ぜひともよろしくお願いをいたします。

日本では今、税収というのは過去最高水準に達しています。

一方で実質賃金は伸び悩み、多くの国民が生活の厳しさを感じています。

政府は責任ある積極財政を掲げていますが、国民の側からすれば、「税収は増えているのに、なぜ生活は楽にならないのか」という素朴で率直な疑問があります。

税収は増え、経済指標の一部は改善しているにもかかわらず、家計の実感としての豊かさがなかなか伴ってこない。

このギャップこそ、今の日本の経済をめぐる最大の課題ではないかと思います。

日本の財政政策の基本構造と、また今回の税制改正の方向性、そして政府の掲げる責任ある積極財政という点について順次伺っていきたいと思っています。

まず特例公債について伺います。

本来特例公債は、財政法が原則として認めていない赤字国債を例外的に発行するための措置として導入をされた制度です。

つまり本来は例外でありまして、恒久的に依存することを前提とした制度ではありませんでした。

しかし現実には日本の財政は長年にわたり、この特例公債に依存をしてまいりました。

一般会計の歳出を支える重要な財源として、事実上恒久的に使われているのが現状であります。

こうした状況を踏まえると、特例であるはずの制度が、実質的には財政運営の前提になっているのではないか、という疑問も出てきます。

そこでまず、現在の日本の財政は特例公債に依存する構造になっているというふうに認識をされていますでしょうか。

もしそうであるならば、政府としてこの特例公債からいつ脱却するのか、そういった目標やそういった思いというのがあるのかどうか、見通しも含めて大臣にお伺いします。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

ご指摘のお点でございますが、我が国の財政状況につきましては、高齢化の進展による社会保障関係費の増加や、債務残高の増加に伴う国債費の増加などを背景に、平成6年度以降、現在に至るまで公共事業等を除く歳出を税収等のみで行うことはできず、特例公債法を制定した上で、特例公債を発行し、不足する歳入に充てる状況がずっと続いてきております。

今後も、2030年度、これは令和12年度ですが、までの経済財政運営計画の期間を通じて、経済財政一体改革を推進し、特例公債の発行額の抑制に努めてまいりますが、少なくとも、2030年度、令和12年度までの5年間において、特例公債の発行を全く必要としないような財政状況ではないものと認識しております。

そういう状況でございますが、政府の基本認識をいたしましては、もちろん財政の持続可能性にしっかり配慮して運営をしていくということは言うまでもないことでございます。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

ありがとうございます。

その上で、今回発行根拠において5年間の延長というのが規定をされています。

この5年間の延長というものについて経緯を振り返ってみたいと思います。

特例公債法は過去においては、与野党の政争の争点、政争の具とも言われたこともありました。

いわゆるねじれ国会の時代には、その成立の遅れが財政運営そのものに影響を与える事態もありました。

懐かしいですが、民主党政権時代、2011年には菅総理の退陣と引き換えにようやく成立をしたという経緯がありました。

しかし当時は、この赤字国債の発行を1年という限りで認める制度でありました。

2012年には成立が遅れ、最終的には赤字国債の発行を4年認める制度へと変更されました。

その後、安倍政権において発行期間はさらに5年間に延長され、今日に至るまでこの5年更新が続いています。

こうした経緯を見ますと、5年という期間は財政理論から導かれたというものではなくて、むしろ政治的事情の中で定着してきた側面があるのではないかと思っています。

その中で、改めて今回5年ということで延長をした理由をお知らせください。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

この特例公債法につきましては、平成24年度に議員修正により、安定的な財政運営を確保する観点から適用期間中、政府として財政健全化に取り組み、国債発行額の抑制に努めることを前提に、複数年度の発行根拠を設ける枠組みに改められました。

適用期間につきましては、初めて複数年度化された平成24年度、2012年度には、当時の財政健全化目標であった平成27年度、2015年度のプライマリーバランス半減目標までの、平成28年、令和3年の2回の改正時にも、その当時の財政健全化の取組目標を踏まえまして、5年ずつ延長してきております。

今回についても、第4条に基づき、複数年度化の前提として、経済・財政一体改革を推進することとしている中で、現行の経済・財政運営計画では、令和12年度、これは2030年度でございますが、までの期間を通じて、債務残高の対GDP比を安定的に引き下げるなど、経済再生と財政健全化の両立に取り組むこととしているところです。

今回の法案では、これまでの枠組みを引き継ぎつつ、こうした今後の財政運営の方向性のもとで、令和12年度までの特例国債の発行権限を求めるものになっております。

委員長 武村展英

武村委員長:田中君。

質疑者 田中健

田中健:この経営の中で、4年においては、先ほどから伊佐委員も質問をされておりましたけれども、財政健全化目標がありまして、今も大臣の方からプライマリーバランスのPBの半減、ないしは黒字化という目標がありましたので、その期間の4年間だと。

こういうことを私たちも理解しますし、大変明確な目標かと思いますが、今回の経済財政運営計画期間は5年だから5年というのは、ちょっとあまりにも大雑把というか、あまりにも私たちに対して不親切というか、そういう気がいたします。

第5条を挙げてもらいましたけれども、経済財政の一体改革推進、また今大臣がありました歳出及び歳入の改革として安定ですね。

持続可能な社会保障。

どれも大切なことではありますが、この5年間でじゃあどこまでやるのかと。

その歳出及び歳入の安定というのは、何をもって私たちは判断すればいいのか。

また、何をもって5年間を、その都度毎年国会での承認があるからいいという答弁もありましたけれども、判断すればいいのかというのがわからないということであります。

ですから、これこそ5年間の大きな目標は決まっているけれども、毎年その進捗状況、さらには今金利の上昇局面、また円安、さまざまな要因が不確定でありますので、1年ごとに見ていくのが大切かということで、私たちは中道さんと一緒にこの法案を出させていただきました。

単純に延長を5年間、これまでやってきたからと。

今回も目標が5年間だからと。

こういうのは理由のようであって理由ではないのでありまして、単純に延長を繰り返すのではなく、やはり制度の原点は、先ほど冒頭大臣が依存はしているけれども、しかしこの健全化を求めていくという姿勢を示すということ。

そしてその示すのは国民であり、私たち国会であり、そしてマーケットであるということでありまして、この1年に戻すことは積極財政の責任でもあると思いますが、大臣の見解いかがでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣:委員のおっしゃるとおり、前提として経済財政一体改革を進めていくということは大前提でありまして、いかなる状況になりましても、そういうふうにしていくということは安定的に5年間ということをお願いしているわけです。

ですから、できれば財政運営の方向性という意味で、令和12年度までの発行権限をぜひお認めいただきたいということでございます。

質疑者 田中健

田中健:私たち、この5年を否定しているとか、1年を否定しているとか、もしくはこの特例国債、赤字国債を発行するのを否定しているわけではありません。

必要であるという認識であります。

しかしながら、今までの5年間と、先ほど伊佐委員も指摘してきましたが、これからの5年間というのは大きく違うという認識で1年出させていただきました。

ぜひとも他の委員の皆さんにもご理解をいただきまして、この1年という案も私たちが訴えていきたいと思いますので、賛同をいただきたいと思っています。

引き続きまして復興財源について伺います。

東日本大震災から間もなく15年が経とうとしています。

先ほど午前中の質疑の中では、片山大臣のさまざまな経験、またそのときの状況もお聞きをさせていただきました。

被災地では復興は着実に進んではきましたが、今もなお生活再建、地域再建ということでの課題は続いています。

そしてその国民は、その復興を支えるために所得税に上乗せる形で、この復興特別税というのも負担をしてまいりました。

復興のためならばという思いで、多くの国民がこの負担を受け入れてきたんだろうと思っています。

だからこそ、この在り方というのはしっかりと議論しなければなりませんし、その使い道というのも国民に対して明確にしていく必要があるんだろうと思っています。

しかし一方で、国民の中には「復興税、本当に復興のために使われているのか」といった声もあります。

復興の名で集めた税金だからこそ、国民に対する説明責任、また説明可能なことについてお聞きをしたいと思います。

まず、復興税の使い道でありますけれども、復興特別税は復興のための税でしょうか。

それとも復興債を償還するための税でしょうか。

政府参考人 吉澤主計局次長

片山財務大臣(または吉澤主計局次長):財務省吉澤主計局次長、お答えいたします。

復興特別税の収入につきましては、復興財源確保法の第72条によりまして、復興費用及び償還費用の財源に当たることとされてございます。

委員長 武村展英

武村委員長:田中君。

質疑者 田中健

制度上は復興債の償還に使われているということかと思いますけれども、国民にはなかなか復興債の償還というのもわかりませんし、復興のためというふうに一般的には説明をされてきたかと思います。

現在、復興特別税として毎年徴収されている税収は5000億を切る、約5000億に上ります。

税収の規模がこれだけ大きい以上、その内訳というのも、しっかり国民に説明をすべきだと思っています。

そこで伺いますが、復興特別税として徴収された税収のうち、現在進行中の復興事業に直接当てられている額、また復興債の今言った償還に当てられている額、その他財政負担に吸収されるというか使われている額と、それぞれいくら、そして割合というのは示せますでしょうか。

政府参考人 吉澤主計局次長

吉澤主計局次長。

お答えいたします。

復興特別会計におきまして、どの歳入がどの歳出に対応するという考え方はとっておりませんけれども、令和8年度の当初予算におきましては、主な歳入としまして復興特別所得税を4930億円計上しております。

一方で、主な歳出といたしましては、東日本大震災復興経費につきましては4948億円、それから併せまして国庫債務特別会計への繰り入れということで、復興債の償還につきまして585億円を計上いたしております。

いずれにしましても、復興に係る歳入と歳出につきましては、よりわかりやすいものとなりますよう、政府として説明に努めてまいりたいと考えてございます。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

もちろん対応していないと、財布は同じかもしれませんけれども、やはり国民一人一人から集めたお金であります。

そして思いがこもった、やはり税金であると思っています。

これも先ほどお話がありました復興税、2037年まで続く長期の税でありましたが、今回さらに10年延長されて2047年ということであります。

大変長い長い期間、これからも多くの国民に負担をしていただくということになります。

ですから、国民にやはり納得と理解を得てもらう。

先ほどではやはり現役世代でしっかり責任を持とうという思いが強い人もやはりいますし、私もその思いには変わりありません。

これだけ長期になる中で、今まで以上の説明と、また理解を国民に求めていかなくてはならないと思っています。

だからこそ必要なのは、復興財源のさらなる見える化というか、説明というか、理解だと思っています。

この復興税の徴収額と使途、先ほど項目ごとではお示しをいただきましたけれども、毎年一覧で公表するというか、「こういうことに使っているんだよ」というのを国民に知らせ、そして納得・理解をしてもらうということが、今回のまず税制の改正以前に必要かと。

それをするからこそ、今回税制改正で1%を防衛費に充て、さらにそこから10年伸ばすという話につながると思います。

ですので、まず国民にわかりやすく見えやすく情報公開をし、そして理解を求めるという仕組みを強化すべきではないかと思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

参考人からお答えいたしましたように、どの歳入がどの歳出に対応するという考え方自体はとっておりませんが、都度都度国会にお出ししているように特別会計のフレームがございますし、またその予算の使途についてはきちっと説明はされているわけでございます。

明日が3月11日でございまして、総理も明日行かれるのではないかと私は想像しておりますけれども、金額割当ももちろん非常に重要なんですけれども、またその予算、特別会計等々の総額も極めて重要な意味を持っております。

現場でのニーズというのは、この15年を見てもやはり時々によってかなり変化をしてきておりますので、その現場の実態のニーズに合っているかということに徹底的に寄り添ってやっていくということが、私は経験上非常に重要なのではないかと思っておりまして、その観点ではもちろん予算の使われ方、その使途の説明の仕方ということも非常に重要でございますので、これにつきましても今まで以上に努力をしてまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

ありがとうございます。

もちろん私、使われ方が適切である、ないということを言いたいのではなく、やはり国民全体から徴収するということと、長い期間、これからも今回この法案のとおり負担をしていただくという意味では、すごくよく片山大臣お分かりになっていただいていると、今答弁で分かりましたので、ぜひともその思いをこの大臣のみならず、委員会の全員で共有をさせていただければと思っています。

続きで質問を取ります。

所得税の今回の減税についてであります。

長年この指摘をされてきた103万の壁の件ですが、これを見直すという点では、手取りを増やし、働き控えを減らすという観点から、一定の前進であるということは評価をしますし、私たちもこれについては伝えてまいりました。

ただし、この制度設計を見ますと、本則と特例の2階建て構造となっています。

制度の安定性という観点からは、国民にとって最も重要なのは、この制度が将来どうなっていくのか、将来自分たちの手取りは増えるのか、どうなのかという点だと思っています。

そこで、まず今回の178万円の課税最低限の引上げは、恒久的な制度なのか、それとも時限措置なのか。

時限措置であるならば、将来的に課税最低限が再び低下をする可能性というのはあるのか。

つまり手取りが減るということですね。

その可能性についてもお聞かせいただければと思います。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

お答えいたします。

令和8年度税制改正における所得税の基礎控除の引上げのうち、物価上昇を超える特例的な引上げにつきましては、昨年12月の国民民主党と自由民主党との党首間合意、令和8年度与党税制改正大綱において、物価高で厳しい状況にある中・低所得者に配慮したものであることや、給付付税額控除の議論の中で、中・低所得者層の給付負担のあり方を検討していくことを踏まえまして、物価上昇を先取りした2年間の時限措置として行うこととしたものでございます。

政府としてはこうした政党間のご議論の結果を踏まえて対応することとしております。

この2年間の措置が終了した後のあり方につきましては、その時点の経済、物価状況などを踏まえまして検討していくこととなろうかと思います。

仮に本特例が終了するといたしましても、将来的には基礎控除の本則部分が物価上昇に応じて引き上げられていく中で、今後の物価上昇率を正確に見通すことは困難であること。

また、令和7年度税制改正におきまして、恒久的な制度として創設した給与収入約200万円相当までの所得階層に適用される37万円の上乗せ特例の水準につきましては、生活保護基準等の額を勘案して見直すこととしております。

こうしたことを踏まえますと、将来的な課税最低限の水準について、予断を持ってお答えすることは困難であるというふうに考えております。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

ありがとうございます。

2年間ということであります。

2年というのはあっという間でありますから、やはり将来設計や、また今回話題になった住宅ローンとか、いろいろな負担を掛け入れしている中で、2年後に手取りが減るということは、大変国民としても心配事かと思っています。

もちろん先ほど本丸かどうかという議論があった給付付き税額控除の議論を併せて進めていくということでありますが、なかなか給付付き税額控除、もちろん私も賛成でありますし、各党これについては皆さんで進めていこうということはありますが、そんなに簡単に2年でできる制度ではないと思っています。

ですので、その2年後、その時点ではどうなるかわからないという話もありましたけれども、それに向けてもこれからしっかり議論をしていきたいと思っています。

その中で178万円の壁ということを言っていましたけれども、やはりそれよりも手取りが増えないという方が壁が大きいかと思っています。

賃金が伸び悩んでいると、さらに社会保険料が増えていくと、結果として手取りも増えないという状況が続いていますが、今回の続きですけれども、この所得税法改正、1段階目の昨年の12月で今までの自民党さん、公明党さんが挙げてもらったと。

そして今回の178万円ということで、2段階で所得税法が変わってきましたけれども、これによりまして、今回ので最後になりますけれども、平均的な世帯の手取りというのは、この改正によってどのくらい平均としては上がるのかという試算をお示しください。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

お答えいたします。

令和7年度の税制改正と、令和8年度のこの2年の税制改正では、所得税の基礎控除などの引上げが行われており、この2年間の税制改正による納税者1人当たりの減税額は、収入階級によって多少違いはございますが、約3万円から6万円となっております。

その上で、お尋ねは、平均的な給与所得世帯の可処分所得がどの程度増加するかについてでございます。

世帯ごとの納税者数でございますとか、納税額が異なることから一概には申し上げられないのですが、政府として令和8年度の実質賃金は1.3%の伸びを見込んでおりまして、先ほど申し上げました基礎控除などの引上げの効果も相まって、家計の所得環境の改善が進むことを見込んでいるというところでございます。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

ありがとうございます。

これまでの所得税のこの控除額の引き上げにおきまして、徐々に徐々にしっかりと手取りが上がってきたということであります。

実際データでもそれが現れていまして、総務省の家計調査、最新でありますけれども、2人以上の世帯のうちの勤労者世帯、可処分所得は令和7年10月から12月、さらに高市政権ができてからのこの期間であっても0.8%増えたということであります。

0.8%多いか少ないかを見るのはあれですが、今までなかなか可処分所得が増えないという中で、私は評価してもいいと思っています。

これは今回の178万ではなく、自民党さん、公明党さんがやってくれた160万まで、今言った200万年収減税ありますけれども、その壁だと思っています。

そして今回、この178万の壁までたどり着いたということで、さらに賃金上昇のトレンドを止めてはならないと思っているんです。

さらに1月のちょうど出たばかりの実賃金は、30名以上の会社においても1.8%増ということも昨日報道されていました。

徐々に徐々にではありますが、賃金が上がるという状況が今できてきた中、この流れを止めないように、ぜひ2年間の特例措置ではありますけれども、次を見越した改正を私たちも一緒に議論をしていきたいと思っています。

その中で、物価高が、インフレが、この178万円に向けての壁に上げるときの議論となりましたけれども、日本ではこの税率を変えなくても負担が増えるという構造があります。

いわゆるブラケットクリープということであります。

これもしっかりと注目をして議論していかなければならないと思いますが、この過去30年間で所得税と、今回負担が大きいと言われている社会保険料、この併せた負担というのはどの程度増えているのかお聞きをします。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

お答えします。

お尋ねの所得税及び社会保障負担につきまして、30年前の1996年の実績と2026年度の実績見通しを対国民所得比の数値で比較いたしますと、所得税負担が4.7%から5.1%へと0.4%ポイントの上昇、それから社会保障の負担が12.1%から17.6%へと5.5%ポイントの上昇となっております。

そのため、併せて所得税と社会保障負担の合計で見ますと、30年間で5.9%ポイントの上昇となっておるところでございます。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

はい。

30年間で5.9ポイントということでありますので、税率変更になくても結果としてこの国民の負担も増えていると。

国民の実感からすれば、制度を変えなくても、伴わなくても、実質的な増税になってしまう。

つまり、静かに何もしなくても増税が進んでしまうということであります。

このように制度を変えなくても負担が増えるのであれば、なかなか国民からは結果的に増税とつながってしまいまして、今のやっと少しずつ賃金が上がり始めた、手取りが増え始めた中で、また大きな課題となってくると思いますが、税率を変更しなくても負担が増える、いわゆるブラケットクリープについての政府はどのように認識し、対応していくのか伺います。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

お答えいたします。

ご指摘をいただきましたブラケットクリープでございますが、これは一般的には物価上昇と同率で収入が増加した場合、物価動向を加味した実質的な収入が増えていない一方で、所得税の負担が累進的に増加することによりまして、実質的な税負担率が上昇するという事象を指していると承知しております。

こうしたブラケットクリープと呼ばれる事象への対応といたしましては、この令和7年度、令和8年度の税制改正において、所得税の基礎控除額等を大幅に引き上げることによりまして、一定の対応をとってきているところでございます。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

この物価上昇のメリットが、この税負担で相殺されることがないように、ぜひこれからもこの額というのは178万がいいのかどうかと、先ほどから議論はありますけれども、しっかり議論していきたいと思いますし、また今回はインフレ調整が盛り込まれましたので、しっかり所得税の区分にしても、また控除額にしても、皆さんと議論を進めていきたいと思っています。

その中で冒頭、日本の税収が近年、過去最高数字に達しているということをお話をしました。

この理由についてはさまざまな説明がありますが、国民にわかる形で整理をしていただければと思いますが、現在の税収増の要因をどのように分析されているのか。

例えば、企業収益による景気の要因なのか、あるいは今議論しています物価上昇、インフレによる名目の所得が増えているのか、あるいは社会保険料も今負担が大きくなっていると言いましたけれども、これらの制度要因なのか。

これについてのどれほど税収増に寄与しているのかということをお知らせいただければと思います。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

お答えします。

近年の国の一般会計における税収につきましては、金融所得等に係るまず所得税、そして相続税、また法人税が円安などによります企業収益の増や好調な株式市場などを背景に大幅に伸びてきているということが一番大きな理由かと考えております。

そのほかの税収につきましても、厳選聴取をされる給与に係る所得税、これは給与の伸びに比例して、それから最終消費支出の伸びに比例して、消費税収も伸びているところでございます。

こうした状況が続く中で、令和8年度予算の税収は過去最高の83.7兆円と見積もりをしているところでございます。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 田中健

田中君。

田中健所得税の収入が増えた、また消費税も増えたというのがありましたけれども、法人税収も私は増えているんじゃないかなと思いました。

法人税収には特に言及がなかったんですが、お示ししていただければと思います。

政府参考人 青木主税局長

青木出税局長お答えします。

最初に申し上げた一番大きな要因と申し上げましたところは、金融所得による所得税、相続税、そして法人税の伸びが円安に伴う企業収益の増や、好調な株式市場などを背景に大幅に伸びてきているところでございます。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 田中健

田中君。

田中健法人税の伸びがということで。

ありがとうございます。

このように税収はものすごく増えている中で、高市政権は「責任ある積極財政」を打ち出していくわけでありますけれども、その「責任ある積極財政」の前に、前提として積極なのか、そして緊縮なのかといった議論に移っていきたいと思いますが、そもそも責任ある積極財政を訴えるのは、総理は「これまで過度な緊縮志向だった」ということをおっしゃっています。

だからこそ積極財政に変えていくんだということでありますが、私は、これまで過度な緊縮だったかなと。

もといえば高市政権もかなり、緊縮という言い方がいいかどうかわかりませんが、メリハリのあると言ったほうがいいかもしれませんが、プライマリーバランスも1.3兆円強にしたり、発行額も30兆円以内に抑えたり、さまざまな良いことでありますけれども、改革をして歳出を抑制し、そして努力をしているんですけれども、しかし今までが過度な緊縮志向だったという認識があります。

日本に過度な緊縮志向があったとすれば、それは具体的にどのような政策を指すのかということであります。

例えば歳出の政策なのか、税制政策なのか、それとも財政の目標だったのか、政府としてどの政策がこれまで過度な緊縮志向に当たると考えているのか、説明をしていただければと思います。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣高市総理が施政方針演説でおきまして、「長年続いてきた過度な緊縮志向、未来への投資不足の流れを断ち切ります」というふうに述べられているわけですが、その際、この日本経済の課題として、我が国の潜在成長率が主要先進国と比べて非常に低迷してきているということですね。

それと資本投入量、すなわち国内投資が圧倒的に足りないということを挙げておられるわけです。

このご指摘の過度な緊縮志向につきましては、特定の時期における具体的な施策を指しているということでは必ずしもなく、むしろ民間を含めて長年にわたって未来への投資不足という状況が続いてきたということを非常に強く念頭に置かれているものと承知をしております。

その上で、長年に続いてきたこの流れを断ち切るためには、高市総理がご発言されているように、経済安全保障、食料安全保障などの様々なリスクを最小化する危機管理投資、AI、半導体、造船などの先端技術を開花させる成長投資によりまして、世界共通の課題解決に資するような製品、サービス、インフラを開発し、国内外に提供することで、日本の成長につなげていくということが重要だと考えております。

従って、いつの時期ということではないんですが、私も省内でよく例を挙げますのは、去年の春ぐらいから我々自民党の中で、当時は私はまだ党の方で政調会長代理の仕事をしておりましたので、官公庁などを典型的な例に聞きながら、物価が3年連続して上がっていたり、コストが上がっていることが明確なんだけれども、それに対応する単価が全く据え置かれていたり、場合によっては減っていたりということが実際にあちこちにあって、その見直しのようなことを党内でも取り組み、骨太の方針にも1パラグラフそのことを書いたということがございまして、そういう物価上昇対応が全くできていないか、あるいは十分ではないとか、さまざまなものが据え置かれた時期があったという考え方がありますので、これはきちっと必要な上昇ですからね。

きちっと責任ある積極財政の考えの方のもと、きちっと取組を進捗させていけばよろしいかと思いますが、例を挙げるとするとそういう部分はございます。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 田中健

田中君。

田中健かなり苦しい答弁だったかもしれないんですけれども、経済成長率とか国内投資は私たち、財政政策で、金融政策ではありませんし、あくまで民間でありますし、未来への投資不足についても、それはこれだけ企業が内部留保を貯めているお金が投資されていないということでありますので、政府においての過度な緊縮志向には私はなかなか理解が難しいなと思いまして。

物価上昇の対応というのも、物価が上がり始めたのもここ最近ですから、今までのやはりこの30年間、日本が低成長でまた給料が上がらなかった。

この緊縮志向が続いてきたという理由には、ちょっと説明が弱いかなと思いましたが、過去に緊縮志向があったとするならば、それは過去の話であって、やっと現在は財政運営には残っていないのかということについてもお聞きをしたいと思いますが、そもそも先ほど言いましたように、プライマリーバランスは今でも黒字になりましたし、国債発行も30兆円以下に抑えました。

そしてそもそも政府の債務残高はGDPの2倍を超えていますし、国債発行、先ほど議論しましたけれども、これも続いてきたということには変わりありません。

こうした現状を見れば、私は必ずしもこれまで緊縮財政がなかったというふうにも見えるんじゃないかと思いますが、政府として、これまで日本の財政政策を過度な緊縮だったというふうに大臣は評価をするのかどうか、もう一度お聞きします。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣、ご指摘の緊縮志向につきましては、民間を含めた長年にわたる未来への投資不足を継続してきたということを念頭に、総理のご発言であればおっしゃっているわけですけれども、財政政策の方が緊縮なのか積極なのかという単純な二項対立で捉えたというものでは必ずしもないんじゃないかと、総理とお話していても感じるわけですが。

そこよりもむしろ「責任ある積極財政」というのは、投資効果のあるところには大胆に投入できるとか、メリハリをつけてやれるということで、それを前提にするためには財政の持続可能性が保たれていないと、国債の調達金利も含めまして、かえって非常にバランスが取れなくなりますから。

国内投資の促進に徹底的な後押しができるということの前提としては、やはり「責任ある」の部分もきっちりと配慮しなければいけないということで、委員がご指摘になりました国債依存度とかプライマリーバランスとか、そういったことにも配慮しながらやってきたところ、説明に説明を重ねたせいか、昨日もIMFのクリスタリーナ・ゲオルギエヴァ専務理事がご来日されて、私も長時間お話ししましたし、総理も面会されましたが、だいぶ一頃誤解されていたことに比べると、我が国の財政の持続可能性に配慮をいただき、かつ日本が投資志向に。

委員長 武村展英

田中君

質疑者 田中健

ありがとうございます。

私も聞こうと思っていたんですけれども、日本の財政が緊縮化、また積極化というのは、あまり二項対立で問われるのは、あまり意味がないというか、議論としても、これ以上質問をしませんけれども、事態が意味ないと思っております。

やはり今、大臣がおっしゃっていただいたように、持続可能な財政運営が今、動き出そうとしていると。

さらに言えば投資マインドですね、投資志向に移ったと。

それがすごく大事だと思っていますし、まずそれが責任ある積極財政につながるということをおっしゃっていただきました。

それでは、その責任ある積極財政についても最後にお聞きをしたいと思いますが、この責任ある積極財政についてはもう何度も様々なところで議論をされてきましたが、具体的に私たちがこのことを政策の概念として理解し、また判断基準として、本当に積極的な財政に変わり、日本の経済が変わっていくのかという意味では、例えば財政の持続可能性なのか、経済成長への効果なのか、また国民生活への影響なのか、この政府の考えを整理していただいて、もう一度「責任がある」という意味での積極財政が何なのかということを示していただければと思います。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣、そもそも高市内閣の前提として、「経済あっての財政」という考え方がベースにございます。

これは高市政権のみならず、その前の安倍政権以降の財政では同じような認識を持っているものと私は理解をしておりますが、これ諸外国、古今東西例を見ても、縮小経済の中で財政数値を全て財政再建側に持ってくることはほとんどできないので、望ましくは緩やかな適度なインフレのもとに名目がちゃんと成長していないと、そもそも無理なのかなということは、これはこの場にいらっしゃる方もほとんどご内諾というか、ご承知いただいていることかと思いますが。

それの考えというか、それの前提ですね。

前提のもとにおいて政策的に財政出動を行って、このメリハリで強い経済をつくるということが非常に重要でありまして、その強い経済ができないと財政の持続可能性も無理だという一連の流れになっております。

つまり経済あっての財政であり、強い経済を構築し、財政の持続可能性を維持するということは、これは両立絶対であるという、そういう考え方でございます。

強い経済と財政の持続可能性の、ただ実際のバランスというのは、なかなか数値にできることでもないし、微妙な問題でもありますけれども、必ずバランスよく同時に実現していくということを目標にして、それができますと、今生きている国民、「今稼ぎが増えたな」と、要するに好循環が回っていくなというのを実感する現役世代ですね。

それから未来の世代ということについての責任、つまり、債務残高がGDP比で発散しないというか、安定的に下がっていく経済をつくるわけですから、これはまさに次世代に向けての債務が発散しないということですから。

当然、財政の持続可能性は将来の国民、未来を生きる国民のためのものでもありますので、いずれも重要ということで、将来世代、現役世代、そして日本経済の成長、これはいずれも大事でありまして、それが責任ある積極財政を構成している要素というか、キーコンテンツだと思っております。

委員長 武村展英

はい。

質疑者 田中健

誰に対しての責任かということで、現世代、また将来世代、また国民の生活、全てに責任を持つということを、責任を負うということをおっしゃっていただきました。

国民が求めているのは、この議論の中で冒頭言いましたけれども、税収の過去最高値とか、そういったものではなくて、やはり生活の実感としての豊かさというものであろうと思っています。

まさにこれから、今この入り口に入ってきたという感覚がございますので、ぜひ国民生活とまた日本経済、将来に責任を持つ財政運営を行うことを求めたいと思います。

そして次の質問に移ります。

NISAについて伺います。

子どもNISAは大切だと思います。

必要性は理解をいたします。

しかし大臣、「NISA貧乏」という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか。

これは若い世代に、子どもが今回ですけれども、20代、30代の圏でありますが、20代は投資額をすごく増やしているんですけれども、一方、消費はすごく伸び悩んでいるそうであります。

漠然とした将来不安を抱えて、20代、30代以下は75%が公的年金には期待していない。

これが問題じゃないかとは思うんですけれども、この問題はまた他で議論をさせていただければと思いますが、具体的なこのライフプラン以前に、とにかくNISAだと。

将来1,000万という論調がありましたけれども、今や2,000万、3,000万とも言われているようになりまして、将来のライフデザインを描く前に、とにかく不安に駆られて、「とりあえずNISAだ」「とりあえずインデックスだ」というようなことが増えているそうであります。

積み立て自体が目的になってしまうと。

大変に長期投資することはいいことでありますけれども、やはり20代、投資も必要。

しかしもっともっと自分への投資、またさまざまな活動、いろいろなことをする大事な時期だと思っています。

しかし今、要望としては、「NISA貧乏」ということが若い世代で、流行語というほどまで言っていないかもしれませんが、聞こえているようですが、こういった現状について、まず大臣の認識を伺えればと思います。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

ありがとうございます。

委員のご質問を受けまして、参考資料というんでしょうか、日経ビジネスさんの記事を見まして、これはちょっとショックを受けたところですけれども、まさにこういったこともあるので、金融教育というんですか、ライフプランニングをきちっと正しく、公平な目で見て、客観的にいいなというものを受けていただくことが非常に重要ということと、分散投資で投資を始めるということは、とにかくお仕事を始めたときから非常に有用ではないかと。

その議論はNISAの最初のときも随分なされたところですけれども、アメリカですといわゆるDCみたいなタイプのものではありますけれども、1回目の退職のときに日本円にすると4,000万とか5,000万とかの貯金が残っているということなんですよね。

それがどうかということはあるかもしれませんけれども、相当な老後への安心感ではあるんですけれども、我々は過去にもお叱りをいただいたことがありますので、その時点でいくらいるかということを一切確定的に申し上げたことは全くありませんので。

問題はだから、最適な資産運用だけじゃなくて、最適な自分の毎年毎月のインカムの使い方のようなことも、ある意味で委員ご指摘のように、金融教育の中には当然入ってくる。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 田中健

田中君。

(田中健)この20代からまさにこのNISAを貯めれば、先ほどおっしゃってもらったように、将来かなり安定した収入を得られると思いますので、大変大切なことだと思いますけれども、やはり自分の生活を脇に置いてまでそれに没頭してしまうというか、それが将来不安でありますから、その将来不安を取り除くのが私たち政治の役目ではありますけれども、そのバランスというのをしっかりと金融教育、またリテラシーというのを高めていく必要があると思っています。

そういう中では、その思いも込めて、24年に官民一体でJFRECという組織をつくって、今、鋭意取り組んでいると思います。

ホームページを見ると、さまざまな専門家の人たちがずらっと並んで、それをすごく講師として招いたり勉強会が開いたり、いろんな形で提供をしてくれていますが、まだまだできたばかり2年目ということもありまして、これからということかと思いますが、この実績は今後の役割というのを伺います。

政府参考人 岡田総合政策局審議官

金融庁岡田総合政策局審議官、お答え申し上げます。

JFRECはKPIといたしまして、講師派遣やセミナーイベントにつきまして、実施回数で1万回、それから参加人数で75万人を年間の目標値として定めているところでございます。

今年の3月6日にJFRECは公表しました。

2025年度、当年度の講師派遣等の実施見込みでございますが、参加人数は現在集計中のため未公表でありますが、講師派遣、セミナーイベント等の実施回数はオンライン講座の回数も含めまして、約9000回という見込みでございます。

金融庁といたしましては、このJFRECの講師派遣、オンライン講座などの活用がより一層進むよう、引き続きその認知度の向上に努めるとともに、官民一体となって、金融経済教育の充実等の取組というのを推し進めてまいりたいと思っております。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

まだ具体的な結果、おおよそ9000回ということでありますが、これすごくいいですよね。

聞いたところ、講師を無料で派遣してくれて、自治会とか団体とか勉強会とかいろいろな形で講師が来てくれて、しかも講師のラインナップも、今言ったNISAのみならず、保険であれ年金である、いろんなことに使えるということでありますので、ぜひ私も活用してみたいと思いますが、委員の皆さんもこれを広げていただきまして、「NISA貧乏」なんていう言葉がなくなるような状況を一緒につくっていければと思っています。

その中で、今回の子どもNISAの議論に戻りたいと思いますけれども、今回NISAの口座にかかる積立投資枠の対象年齢を0歳からに拡充しました。

そもそもこれも午前中の議論で少し出ていましたけれども、18歳未満の者が開設するジュニアNISAという制度がありました。

しかし、これはあまり広まらなかったというか、活用が進まなかったということも聞いていまして、令和5年末をもって廃止となっています。

今回、このジュニアNISAを衣替えして子どもNISAにしたと思うんですけれども、これは何が違うのかと。

このジュニアNISAは何が問題で、なかなか広まらなかったのか、また活用されなかったのかと。

この子どもNISA自体は大変素晴らしい制度でありまして、まさに0歳から預けておきますと、18歳、20歳になったときにはかなり大きな額を子どもの、例えば大学進学や将来に託せるということで、私は今回の法改正、新しい制度は素晴らしいと思ってお聞きをさせていただいておりますが、ぜひこれまでの経緯と今回の改定に至った狙い等をお示しいただければと思います。

政府参考人 堀本総合政策局長

金融庁堀本総合政策局長、お答え申し上げます。

委員ご指摘のとおり、NISAの未成年の積立投資枠、これは長期安定の投資を通じまして、大学進学、あるいは成人後のライフイベントに必要な資金を備えるというものです。

一方でジュニアNISAについてなんですけれども、これは平成28年に導入をされましたけれども、これは時限措置でございまして、投資期間が限定されていたということと、子が18歳までは原則払い戻しができないという払い出し制限がついていたということがありまして、利用が低迷いたしまして、令和5年末をもって廃止されました。

今般の未成年の積立投資枠は、こうしたジュニアNISAの経緯を踏まえまして、恒久的な制度として位置づけておりまして、長期継続的な運用を可能としているということと、子が12歳以降であれば、一定の場合に限って払い出しを認めるというふうな措置をして、できるだけ幅広い層でのご利用を期待していく制度になっております。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

私は18歳まで引き下ろせないとか、そういうことがあまり広がらなかった理由ではなくて、やはりタイミングが平成28年ということで、初期の段階でありましたので、まだまだ認知度も低かった。

やっとここ数年になって、ものすごく口座、また投資が増えていますので、ですからちょうどこのタイミングで、素晴らしいタイミングかなと思っていますので、ぜひこの普及についても、一緒に力を合わせて取り組んでいきたいと思っています。

今、0歳の話をいたしましたが、今度逆に高齢者の話をしたいと思います。

高齢者でも、このリスク性の商品の運用を希望する人は少なくない一方、サービスの対象を年齢で線引きをするという、これまでの慣例による金融機関というのも多いと聞いています。

例えば、民間の証券会社では、証券会社から資金や株式を借りる信用取引などは、口座の開設を80歳未満ということに限定しているところもあるとも聞いています。

一方、世界各国では、貧困や地理的要因に左右されず、誰もが金融サービスにアクセスできるという「金融包摂」という言葉が今流行っておりまして、この実現に向けた取組が進んでいます。

年齢制限について、また金融包摂という考え方について、日本の在り方について、大臣の見解を伺えたらと思っています。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

片山大臣:社会の高齢化が進んでおりますので、そういう中で高齢顧客における金融商品の取引への対応というのは、金融庁といたしましても非常に重要な課題だと認識をしております。

こうした背景から、例えば証券会社においては、信用取引等のハイリスクの取引の取扱について、年齢等の外形的な要件のみで顧客の適合性を判断するのではなくて、顧客の投資の経験とか認知能力などを踏まえた個別的な判断を可能にするために、2021年の8月に日本証券業協会が定める「高齢顧客への勧誘による販売に係るガイドライン」を改正……。

委員長 武村展英

武村委員長:

質疑者 田中健

田中健:人生100年と呼ばれる中、80歳から資産運用を始めても、まだ間に合うというような時代でございますので、今回0歳からの改正ではありますが、高齢者に向けた、また100年時代を迎えた運用や財産形成のあり方ということも、今、大臣からお示しがありまして、さまざまな民間にも働きかけてくれているということでありますので、これも経緯を見守り、また力を合わせて、誰もがこの資産運用していけると、また自分の資産をしっかりと将来不安なく形成していけるというような社会をつくっていきたいと思っています。

引き続きまして、子育て支援税制、年少扶養控除関連について伺いたいと思います。

今回の税制改正では、一人親控除を35万円から38万円へ引き上げることが提示をされていますが、一人親家庭の厳しい状況を踏まえれば、支援を強化する方向性ということは重要であり、理解をするところでありますが、一方、制度全体を見ますと、日本の子育て支援というのは、児童手当、また税制による控除、この2つの仕組みで形成をされています。

一人親家庭には、児童手当と一人親控除、つまり手当と控除の両方での支援がされていますが、一般の子育て世帯ということに関しましては、2010年の制度改正で年少扶養控除が廃止となりまして、手当での支援となっています。

ここで支援とまた控除の考え方のあり方というのを議論したいと思っていますが、少子化対策の観点からは、子どもを育てる家庭の経済的負担というのを社会全体で支えていくということは重要と考えますし、皆さんも共有しているかと思いますが、この子育て世帯の負担軽減に関する政府の基本認識、今日は子ども家庭庁からもご出席いただいていますので、お聞きをしたいと思います。

政府参考人 水田長官官房審議官

子ども家庭庁、水田長官官房審議官。

水田審議官:お答えいたします。

少子化の背景には、個々人の結婚、妊娠、出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が複雑に絡み合っておりますので、経済的支援を含め、子ども・子育て当事者の置かれている状況に応じて対応することが重要だと考えております。

このため、「こども未来戦略」の加速化プランにおきましても、子どもの育ちを支える基礎的な経済支援としての児童手当における所得制限の撤廃、支給期間の延長、対象の拡充、それから、子どもの育ちと子育てを支援するための「子ども誰でも通園制度」の創設、仕事と子育ての両立の実現のための柔軟な働き方の推進などに取り組んできているところでございます。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

田中健:はい。

子ども家庭庁としては、様々な取組をご紹介いただきましたが、政策手段としては、児童手当などの現金給付プラス、やはり税制ということが、私たち委員会の議論でありますが、税制の支援というのが考えられます。

税制による支援というのも、子育て世帯支援の有効な政策手段の1つと考えますが、この税制面から子育て世帯を支援する政策の必要性ということの認識を伺いたいと思います。

政府参考人 水田審議官

水田審議官:お答えいたします。

子育て世帯の経済的負担の軽減のための政策手段としまして、税制も一つの重要な手段と認識をしております。

このため、政府としまして、例えば、令和8年度税制改正におきまして、住宅ローン控除について、子育て世帯等が適用可能な借入れ限度額に係る上乗せ措置の適用範囲を既存住宅へ拡充などの措置を講ずることとしているところでございます。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

税制における支援も大変重要だと、住宅ローンの例を出していただきましたけれども、その重要だという前提のもと、今度は財務省の方に伺いたいんですが、現在の制度では、一人親家庭については、児童手当に加え、一人親控除という税制支援がありますが、一般の子育て世帯については、年少扶養控除が廃止されていますから、今、税制の支援というのはありませんが、この制度設計の考え方について伺いたいと思います。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

お答えします。

ご指摘をいただきました一人親控除でございますが、これは一般的な子育て世帯に比べまして、一人親世帯の経済的な負担が大きいということから、特に政策的に配慮するため、基礎的な人的控除に加えまして措置をされているものでございます。

このため、児童手当の対象となる子どもを扶養している一人親の場合には、児童手当の受給と合わせて一人親控除が適用されることとなります。

他方で、かつて存在をいたしました16歳未満を対象とする、いわゆる年少扶養控除につきましては、一人親世帯などの特別な事情を有するか否かに関わらず、一般的に適用されていたものでございます。

これを平成22年度税制改正におきまして、「所得控除から手当へ」という考え方のもとで、子ども手当の創設に伴い、所得控除、年少扶養控除が廃止されたという経緯がございます。

従いまして、一人親控除と年少扶養控除につきまして、今申し上げたようなそれぞれの趣旨、目的でございまして、これを同列に議論するということは適当ではないのではないかというふうに考えております。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

同列に議論するというわけではなく、やはり子育て世代の支援ということも大変重要でありまして、少子化対策というのも重要であります。

やはりどうしても少子化が今進んでいるのは、現役世代、子育て世代の手取りが少ない、所得が少ないということでありますから、私は手当も控除もできる限りのことをやって、この少子化対策に臨んでいただきたいと思っています。

少子化対策及び子育て世代の可処分所得の向上という視点から、子育て世代に対する税制支援の在り方、さらに年少扶養控除の復活も含めての在り方について、ぜひ検討していく余地がないかと思っていますが、大臣の見解を伺います。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

いわゆる年少扶養控除につきましては、平成22年度の税制改正において、子ども手当の創設に伴って廃止されたという経緯がございます。

これは所得控除方式では適用される限界税率が高い高所得者の負担軽減額が大きくなる一方、低い税率が適用される低所得者の負担軽減額は小さくなる、これは当然そうでございますが、ことを踏まえまして、子育て費用の社会化や再分配機能の回復といった考え方に基づく「所得控除から手当へ」といった当時の流れに沿ったものでございます。

ご提案いただいた年少扶養控除の復活につきましては、こうした経緯等をまずよく踏まえる必要があるのではないかと考えております。

いずれにしても、この年少扶養控除を含めました個人所得課税の各種控除の在り方については、所得再分配機能の適切な発揮、子育て世代の負担への配慮などの観点から、児童手当制度等の財源面を含めた政策全体としての対応を勘案しつつ、まず包括的に検討を行う必要があるのではないかと考えております。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

ぜひ少子化対策としても、しかも今までの平成20年と大きく変わっております。

さらに少子化も進んでおりますので、また検討していただければと思っています。

期待をしております。

最後聞きたいと思います。

自動車重量税のエコカー減税についてです。

今回の改正には賛成という立場でありますが、その前提として、今回の活気ぶりが2035年までに新車販売に占める電動車の割合を100%にすることを目指す政府目標等を踏まえ、今回のエコカー減税をしていくとありますが、この進捗状況いかがでしょうか。

世界の市場はすごく変わっておりまして、アメリカ、ヨーロッパ、今までEV偏重だったものがガソリン車も含めていろいろな今市場がまた続いています。

政府の方針についての現状について伺います。

政府参考人 畑田大臣官房審議官

経済産業省 畑田大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

まず進捗についてでございますけれども、2021年6月に策定されました2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略、これにおいて2035年までに乗用車の新車販売で電動車100%、これを目指すことにしておりますけれども、ここで電動車にはEV、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、それからFCVを含んでおりまして、これが乗用車の新車販売に占めるこれら電動車の比率は、2020年に36%であったものが、2025年には53%ということになっております。

これが進捗でございます。

また方針についてでございますけれども、欧米においてEV等の政策に関する見直しの動きはご指摘のとおりございますけれども、自動車がグローバルに見て電動化していくという波は着実に進んでいるものというふうに承知をしておりまして、我が国としては従来からEVやFCV、それからハイブリッドなど、この多様な選択肢を追求するマルチパスウェイ……。

委員長 武村展英

武村委員長田中君。

質疑者 田中健

田中健ありがとうございました。

まさにこれまでEV一辺倒ではなくて、今ご説明あったハイブリッドやプラグインハイブリッドなど、いろいろなマルチパスウェイによって、多様な電気自動車をつくってきたというのが、今大きく世界で評価をされ、また市場を抑えているということもお聞きをしていますので。

ぜひ、まだ53%ということでありまして、2035年まで時間あるとはいえ、これを100%に持っていくのはなかなか難しいかと思いますので、経産省の後押しを、またしっかりとお願いをしたいと思っています。

一方、税制においては、このEVについての現行の自動車税、重量税のあり方の見直しの議論が進んでいるとも聞いています。

今までの排気量ではなくて、車重をベースとした、新しい税金の体系への移行ということであります。

これに関しましてユーザーからは、バッテリーを搭載するEVというのは、なかなかガソリン車等に比べて重量が重い。

つまり単純な重量課税だと税負担が増えるんじゃないかといった懸念も出ていることも聞いています。

今どのような議論が進んでいるのか教えていただければと思います。

政府参考人 福田大臣官房審議官

総務省福田大臣官房審議官。

(政府側回答)地方税であります自動車税につきましてお答え申し上げます。

令和8年度与党税制改正大綱におきましては、自動車業界の御主張等も踏まえ、今後の自動車税、軽自動車税の在り方として、自動車の重量及び環境性能に応じた税負担の仕組み等について検討し、令和9年度税制改正において結論を得ることとしております。

委員ご指摘の電気自動車につきましては、総排気量の値を有しないことから、大衆車、高級車を問わず、自動車税は一律で最低税率の年2万5千円とされておるところでございまして、ガソリン車等が総排気量に応じて税率が決定されるのに対し、税負担の公平性の観点から課題があると、地方団体や総務大臣諮問機関である地方財政審議会等から指摘されてきたところであります。

そのため、同大綱におきましては、電気自動車について、令和10年度から車両重量に応じた課税方式を導入することとしており、その平均的な税率の水準につきましては、電気自動車は相対的に重量が重く、道路損傷性が高い一方で、脱炭素化に向けた取組に積極的に貢献する観点からは、さらなる普及が求められていること等を踏まえて、ガソリン車等における現行の平均税率と同水準とすることを基本として、令和9年度税制改正で結論を出すこととされておるところでございます。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

(政府側回答)国税である自動車重量税に係る部分について、8年度与党税制改正大綱について申し上げます。

同大綱におきましては、利用段階における異なる動力源間の税負担の公平性を早期に実現する観点から、技術面及び執行面において、より公平な課税徴収が実現するまでの間、道路への負担等が重量に応じて大きくなることや、自動車関係税制全体の整合性も考慮し、二輪の小型自動車を除く自家用の常用自動車のうち、電気自動車及びプラグインハイブリッド自動車について、車両重量に応じて一定の負担を求めることとされております。

具体的には、納税徴収事務の簡素化のため、現行の自動車重量税の特例加算分として、車検時に徴収することとし、令和9年度税制改正において法制化することとされております。

具体的な税率につきましては、重量と道路損傷……。

委員長 武村展英

武村委員長田中君。

質疑者 田中健

田中健ありがとうございます。

今、与党で議論されているということでありますが、どうしてもEVを100%進めていく、増やしていくのに、「じゃあEVに課税か」というような話が出ていたので、ぜひ聞きをしていただきました。

事前にお聞きをしますと、公平性や、また、いわゆるものすごい重いということで道にも大変に影響を与えるということでありますが、大変合理的でもあると思っていますので。

来年度以降のということですので、ぜひ丁寧な説明とともに、この自動車関係税制のあり方というものをしっかり議論していきたいと思っています。

最後に大臣ですけれども、この燃料税の税収減収を補うために、何度も出ては消え、出ては消え、この走行距離課税という話が出てきます。

これの導入も依然として議論の遡上に載っているとも聞くし、ないとも聞きます。

大臣は昨年度、政府としては具体的に検討していないとご発言をいただきましたが、確認ですが、これは今後も、今も検討していないということでよろしいでしょうか。

答弁者 片山財務大臣

片山大臣。

この問題については、昨年もお答えをいたしましたが、政府としては具体的に検討をしておりませんので、大丈夫です。

委員長 武村展英

田中君。

質疑者 田中健

ありがとうございます。

明確にしていないということをおっしゃっていただきました。

片山大臣においては、自動車業界を大変にご理解いただいておりますし、私よりも数倍、現状また課題をわかっていただいていると思っています。

これは日本の基幹産業でもありますので、一緒に皆さんと産業化を推し進めていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

以上で終わります。

ありがとうございました。

牧野俊一 (参政党) 79発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村展英(財務金融委員長)次に牧野俊一君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一(参政党)牧野君。

参政党の牧野俊一です。

本日もこちらで質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。

先日こちらの方で、ネットの資金需要という観点からお話をさせていただきましたけれども、先ほどから大臣のご発言にもありますように、これまでの日本の財政運営のあり方というものが、民間も含めて圧倒的な国内の投資不足があったといった状況の中にあって、唯一政府という存在が一歩前に出て積極的に投資を行っていくことによって、そして初めて民間の投資も呼ばれていくという側面がございます。

このたび、高市政権における責任ある積極財政という考え方のもとで、単年度のみの収支をずっと見ていくのではなくて、複数年度の中でバランスを見て、そして積極的に国内投資を喚起していこうという姿勢は非常に評価しております。

そうした中で、今回それをやっていくために必要なものの一つとして、特例国債法というものの改正が期日が来ているという状況でございますが、この度、この特例国債法の第5条というものが新設されまして、行財政改革を徹底していくという旨の記載がございます。

いわゆる、いろんなところにある無駄の削減というものは、当然行っていくべきところ多々あるというふうに、先ほどおっしゃっていただいた3万を超える民間からのいろいろな意見、そうしたものをこれから政府の方で精査していただいて、具体的な方針に落とし込んでいかれることと思います。

けれども、そうしたところもある一方で、短期的には税収の増加につながらないからといって、決してそれを無駄だと考えてはいけないという分野も必ずあると思います。

特に日本は災害が非常に多い国土でございますので、中には「平時に財政余力をしっかり確保しておいて、災害などの有事に支出できるように備えるべきである」というふうな議論もございますけれども、私の話は全く逆だというふうに思っています。

通貨というものですね。

今皆さんが使っている1万円札がございますが、現代の貨幣というのは金太換紙幣ではなくて不換紙幣でございますから、この価値を支えているものの本質は何かということを考えますと、よく貨幣に対する信用とか政府の信任とかというふうな表現がなされますけれども、この通貨の価値を支えている本質というのは、「それを使って大体1万円あればこれぐらいの買い物ができて、1週間どうにかやっていける」という想像がつくからです。

なぜその想像がつくかというと、それだけ私たちの生活に必要なものとかサービスが潤沢に、どこかで誰かが作ってくれて、流通してくれて、売ってくれている。

この供給能力というものが社会全体できちんと確保されているからこそ、この1万円とかの通貨がきちんと価値を持つようになるんだと思います。

実際、私が以前北海道に住んでいたときに、北海道東日本大地震で全土ブラックアウトというのが3日間ございました。

あの3日間、どこの電気も一切つかなくなりましたので、公共交通はすべて止まっています。

信号機も一切ついていないし、お店は全部閉まっていて、そして蛇口をひねっても水も出てこないというふうな状況にあって、そのときだいたい財布に3万円ぐらい入っていましたけれども、その電気が復旧するまでの間の約3日間、ほとんどその3万円は何の価値も持ちませんでした。

あのときほど、本当にお金の価値というものを支えているものの実態、その本質というものがエリア全体、国全体における供給能力なんだということを痛感したことはありませんでした。

この供給能力というものは、これの非常に恐ろしいところは、それをつくって育てていく過程においては非常に手間と時間がかかる一方、災害とかによって、あるいは廃業とかそうしたことで供給能力が破壊されるのは一瞬であるということに、ちゃんと注意を払わなきゃいけないということです。

今回、この特例国債は将来世代に対して負担を先送りすることになるから、できるだけ発行しない方がいいという考え方もあるというのは理解しておりますが、実際には、そうした緊縮的な施行によって、必要なインフラ、あるいは防災投資をやらなかったということの結果、昨年、八代市で道路の陥没が起きて、人が落ちて亡くなったりとか、あるいは2020年に九州の人吉市というところで洪水被害がございました。

あの洪水も、だいたいその被害総額550億円、そして死者20名でした。

対して、その上流にできるはずだった川辺川ダムというダムがございました。

その予算額、計画当初で3300億円で川辺川ダムの計画がございましたけれども、これが2008年当時、民主党の事業仕分けという政策によって、その建設がストップされてしまったんですね。

もしこの川辺川ダムが完成していれば、あのときの人吉市の水害は、およそ6割ほどは軽減できたんじゃないかというふうな国交省の調査結果もございます。

したがって、特例公債とか国債を発行することによって、未来の世代につけを回すなという議論があるのは承知していますけれども、本当の未来の世代に対するつけというのは、こうやって必要な投資を行ったということによって、まさにこの野潮の陰没もそうだし、あるいは人吉の事例もそうですけれども、未来への投資を行ったことによって、今の時代を生きている方が命をもってその代償を支払っている。

もうこれはお金の額面の話ではなくて、本当に人の命がかかった。

命をもってその代償を支払う。

これこそがまさに本当の意味での未来の世代に対するつけではないかというふうに考えています。

ですから、そうしたことを前提に、平時からしっかりと予算措置をして国土強靱化の投資を行っていくべきですし、また今後人口が減っていくということを前提として、道路などのインフラの一部を放棄せざるを得ないところが出てくるといった考え方もあると伺っていますが、こうした災害が多い国土においては、全国のいたるところに交通とか通信もそういったものをはじめとしたインフラをきちんと整備して、そしてどこに住んでもきちんと豊かな生活が、安全な生活ができますよということを担保することによって、意図的に国民の皆さんに分散して住んでいただく。

このことが極めて重要だというふうに考えています。

そうやって分散して住んでいただいて初めて、いざというときにどこかがやられたときに助けに行ける人がいるという状況になってくれますから、「選択と集中」だといってそれを究極まで突き詰めれば、とにかく首都圏ばかりどんどんインフラを投資してということになっていきますけど、そういったときに首都直下型地震とかが起きたら、今度助けに行ける人がいないという、そういう日本になっては絶対に行けないと思います。

ですので、今言ったようなインフラの投資の話は、特例公債ではなくてもちろん建設国債から出てくるようなそういった予算になりますけれども、政府の目標としまして債務残高対GDP比率を安定して引き下げていくという目標がございますので、その目標がある中で特例公債が増えざるを得ないという状況が起きたときに、反対側でこの建設国債といったものを使ってやるべき、命とか豊かさを守るインフラ投資とか防災投資、国土強靭化の投資、こうしたものがワイズスペンディングという考え方のもとで、切り捨てられてしまうことがないかということを非常に危惧しております。

このワイズスペンディングという考え方のもとにおいて、この地方のインフラとか防災対策を財政面で切り捨てることはないということをお約束いただけるかどうか、財務大臣の立場からお答え願いたいと思います。

答弁者 片山さつき

片山財務大臣。

片山財務大臣:生命、財産、暮らしや経済活動を守るということが非常に重要でございまして、その点、国土強靭化はまさに高市政権で申し上げている危機管理投資のど真ん中でございます。

このデジタル技術などのテクノロジーも活用しながら、ハードとソフトの両面で防災やインフラ保全を徹底するため、事業規模を5年間でおおむね20兆円強程度とする国土強靭化実施中期計画に基づく取組を官民挙げて着実に実施してまいる所存でございます。

このように、国土強靭化実施中期計画に基づきまして、安定財源も確保しながら、ワイズスペンディングの観点からメリハリをつけて、地方を含めた国中の国土強靭化の取組を、必ずしっかりと戦略的に進めてまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

武村委員長:牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一:ご答弁ありがとうございます。

併せまして、今言った「意図的に国民の皆さん分散して住んでいただく」という趣旨の延長で、過疎地域を主たる居住地域とする場合や、あるいはそうしたところで一次産業に従事していただける方に対して、何らかの税制面での優遇をしたい。

例えば所得税を減免するであるとか、あるいは国境離島において相続税を免除するとか、そういった施策も可能かもしれないなというふうに考えますが、こうしたことをやろうとしたときに、実務上のどういったことが課題になってくるかということを財務省の方から説明いただきたいと思います。

青木主税局長。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長:お答えします。

所得税や相続税を含む国税は、公平性や執行可能性の観点から全国一律の制度とするのが基本でございます。

特定の地域に居住することのみをもって、税率などに差を設けるということはなかなか難しいという点がございます。

その上で、例えば、一次産業の中でも農林水産業に従事する者に対する所得税については、肉用牛の売却による農業所得の課税の特例でございますとか、山林所得に係る森林計画特別控除といった特例措置がございます。

また、離島、半島、過疎地域における設備投資などを後押しするための法人税関係の特例措置もございます。

こういった特定の政策目的のために、税制の適正な執行等を損なわない範囲で一定の政策的な配慮がなされている場合もございますが、委員がご指摘されております、国民の分散居住を推進・促進する場合の政策手段として、税制が適切なのかということも含めまして、検討すべき課題が多いと考えております。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

現代は多拠点居住とかそういったことも進んでいますから、住所地だけ田舎に置いておいて、実は普段は都会にいるみたいな実態があったりすると、趣旨とそごわないものになってしまったりするところもあるかもしれないので、設計は難しいかもしれませんけれども、今後何かできることがないかということはご検討いただきたいと思います。

そしてまた、特定国境離島というものが鹿児島県にはたくさんございます。

ここに対して通常の離島よりもさらに手厚い支援が既になされているということは理解しておりますけれども、特に離島の子どもたちの遠征費などを考えても、単に往復の交通費を払うだけではなくて、天候が荒れて船とか飛行機が飛ばないというケースも考え、特に大事な大会に行かなければいけないときほど1泊前もって行かなければいけないから、1泊分宿泊費も余計にかかるみたいなこともございまして、本土にいる子どもたちと比べて、いろいろな活動のための費用がどうしても割高になるという問題がまだまだございます。

本年、国境離島に関する法改正も予定されているというふうに思いますけれども、内閣府の担当の方でどういった法改正の内容になるかご説明いただきたいと思います。

内閣府総合海洋政策推進事務局 川崎次長。

政府参考人 川崎次長

お答え申し上げます。

委員ご指摘の国境離島についてでございますけれども、有人国境離島地域は、我が国の領海、それから排他的経済水域等の保全等に関する活動拠点としまして、重要な機能を果たしていただいているところと認識をしております。

このような観点から、いわゆる有人国境離島法につきまして、特に継続的な居住のための環境整備を図る必要がある有人国境離島地域を「特定有人国境離島地域」といたしまして、委員ご指摘のように、離島住民の方々向けの航路・航空路運賃の低廉化や、物資輸送の費用負担の軽減、さらには雇用機会の拡充をはじめとする支援措置を、公費等の予算措置を通じて行っているところでございます。

委員がお話のありました有人国境離島法につきましては、これは平成28年に議員立法で制定された法律でございますけれども、法律の期限が来年の3月に迎えることを踏まえまして、その改正延長について、現在、与党内で議論が行われているものと承知しておりまして、内閣府としてもこうした議論を踏まえまして、適切に対応してまいりたいと考えてございます。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

そうすると、具体的な中身をどう改正するということは、まだこれからなのかなと。

高市内閣総理大臣、行っていくことは可能かなと思います。

そうしたことによって、島民の方が安心して生活できる基盤を低コストで整えることもできるかなと思いますが、特にこのドローンでの薬剤配送については、すでに長崎県の五島列島で試験運営をされていると思います。

現時点で見えてきている課題と、今後の試験、社会実装へのスケジュール感、これがドローンに関しては内閣府、そしてオンライン診療については厚労省になるかと思いますが、ちょっと教えていただければと思います。

厚生労働省 江波大臣官房審議官。

政府参考人 江波大臣官房審議官

離島・僻地医療の関係についてお答えを申し上げます。

医療アクセスの困難な離島や僻地の医療提供体制の確保は、大変重要と認識をしております。

このため、各都道府県が策定する医療計画に基づきまして、僻地医療拠点病院による僻地への巡回診療や、医師の派遣、オンライン診療など、各種の僻地医療支援の取組が行われておりまして、これらの取組に対して厚生労働省としても財政支援を行ってございます。

こうした中、医療の現場では、AIなどのICTを活用した診療支援が行われているものと承知しております。

厚生労働省といたしましては、医師の働き方改革や業務効率化の観点から、例えばAIを用いた問診や文書作成の支援ツールの導入に係る費用などについて支援を行っておりますところ、こうした支援は離島や僻地におきましても活用が可能でございます。

また、ドローンによる薬剤配送につきましては、ドローンによる医薬品配送に関するガイドラインを示しておりまして、それを踏まえて長崎県の五島列島などにおきまして、配送実証が行われております。

こうした取組を通じまして、医療アクセスの困難な離島や辺地の住民の医療を確保してまいりたいというふうに考えてございます。

政府参考人 小山審議官

内閣府地方創生推進事務局、小山審議官。

お尋ねの長崎県の五島列島での実証につきましては、離島や中山間地域における買い物難民と共通の地域課題を抱える長崎県と福島県において、利便性の高いドローンのオンデマンド配送を全国に先駆けて実現するなど、新技術の早期実装を目指す国家戦略特区の取組の一つとして行われているものです。

昨年11月には、長崎県新上五島町において、ドローンのレベル4、すなわち有人地帯での目視外飛行について、従来の点から点への経路ではなく、エリア単位での飛行許可を取得し、医薬品等を配送する実証を我が国で初めて行ったところです。

今後、今般の実証を踏まえ、地上の安全性への影響の評価といった課題を整理した上で、長崎県や関係事業者等と協力し、ドローンのオンデマンド配送の社会実装に向けて重要な検討を進めてまいります。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

併せまして、この意図的な分散居住、あるいは現在、自民党と維新の連立のところで、この副首都構想という首都機能、何かあったときのバックアップということも議論がございますけれども、特に南海トラフ地震とか、こういった大きな津波が発生する場合、あるいは台風で高潮被害等も低い地域だと想定されますけれども、特に大阪湾周辺地域にだけ副首都機能を置くみたいなことをすると、首都機能のバックアップを置く場所としては非常にハイリスクであるというふうに考えます。

副首都を置くなら、少なくとも津波被害が及ばない内陸、そして活火山からも遠いところにすべきだというふうに考えますが、政府のお考えは。

政府参考人 政府参考人

お答え申し上げます。

首都におきまして、大規模な災害が発生した場合におきましても、政府の業務は継続できるようにすることが必要でございます。

さまざまな事態を想定して、候補地を検討していることが望ましいと考えているところでございます。

いずれにいたしましても、副首都構想、こちらの構想につきましては、首都の危機管理機能のバックアップ体制を構築し、首都機能分散及び多極分散型経済圏を形成する視点から、首都及び副首都の責務や機能の整理も含め、与党による協議体におきまして、議論されておられるものと承知しております。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

つまり、一箇所ではなくて、複数分散して考えているということを理解でよろしいでしょうか。

政府参考人 小山審議官

小山審議官。

あらゆる事態を想定して、複数も含めて検討するということだと思います。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

首都のバックアップを1カ所だけに置くと、やはり非常にそれはそれで危険だと思いますので、複数の場所にそれぞれ機能を分散させて配置していくということも、やはり考えていただくべきかなと思っております。

続きまして、この特例交際法第5条の中に「持続可能な社会保障制度を構築するための改革を推進する」というふうに記載されてございます。

私も医療現場で働いていますが、特にこの昨シーズン、今シーズンはそこまでひどくなかったんですけれども、昨シーズン、インフルエンザが年末年始にものすごい数流行しまして、こうしたときに患者さんたちはもう熱で体調が悪い中で、外来で4時間、5時間ずっと待っていらっしゃる。

そして医療者の側も、もうずっとその1日で何百人もの発熱の患者さんたちを診察していくということで、非常に現場も疲弊していくというふうな状況がございました。

特に年末年始とか、そういったときはなかなか大変でして。

ですので、昨今、OTC類似薬の保険償還率を見直すというふうな議論もございますが、これをやることによって、風邪薬、感冒薬をドラッグストアなどで調達しようというふうなインセンティブになってくれればというところはもちろんあるかと思うんですけれども、さらに踏み込みまして、他例に倣りまして、抗菌薬以外の感冒薬を、調剤薬局等の薬剤師に処方権限をもし付与することができれば、そういった発熱外来の待ち時間を短縮して、現場の負担軽減を図りつつ、一定の医療費の削減にも貢献できるんじゃないかなというふうに考えます。

薬学部は現在、薬剤師免許を目指す課程とそれ以外に分かれておりますけれども、薬剤師免許を持つ方々に対しては、後から一定の診断能力のトレーニング等も行って、処方権限の一部を付与するといったふうな改革も今後考えられるかなと思いますが、この辺りについて厚労省はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

厚生労働省佐藤大臣官房審議官。

政府参考人 佐藤大臣官房審議官

お答えいたします。

現行制度上、医療用医薬品は原則として、医師又は歯科医師が診察や検査等から得られた患者の心身の状況に関する医学的な判断を踏まえまして、疾病等の治療のために選択をし処方する必要があるものとして位置づけられております。

これは患者を適切に診断し医療用医薬品を処方する医師と、その処方内容の確認とともに調剤を行う薬剤師が、それぞれの立場から専門的な知見に基づき機能を発揮すること。

これが薬物治療を効果を発揮させ、そしてまた安全性を確保するために重要であるという考え方に基づくものということでございます。

このために現行制度上は、委員ご指摘のような診断能力の訓練を通じた薬剤師の処方権限の付与は想定されておりませんけれども、例えば医療用医薬品からOTC薬品へのスイッチOTC化などは、医師等の処方によらずに薬剤師が販売できる医薬品の範囲を拡大するものでございまして、委員の問題意識にもございますような薬剤師のさらなる活用に資するものであると考えております。

今後ともスイッチOTC化を推進いたしまして、当初の医師の診断や処方に基づき、症状の安定している患者が定期的に服用する医薬品のさらなるスイッチOTC化を検討するなど、薬剤師のさらなる活用や医療現場の負担軽減につながるよう、最大限取り組んでまいりたいと思っております。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

まさに、いろいろな発熱外来とか、風邪の患者さんたちに「何か市販薬使われていますか」と聞いたら、「これこれ使っています」とおっしゃって、中身の成分を見たら、それは病院で1個1個、錠剤に1種類ずつ分かれて処方するものと、実は中身全く同じということも多々ございますので、こういったあたりは、既にもうドラッグストアで薬剤師の方に相談をして、「どれがいいですか」といって選んでもらうみたいなことはやっておりますから、そうした部分に薬剤師の力を貸していただけるような、そういう仕組みも整えられていくといいなというふうに考えています。

併せまして、このOTC類似薬に関しまして、今言ったような急性期の処方においては、やはり保険の補助率を見直してもいいかと思っていますけれども、一方でこのOTC類似薬を定期処方として必要とされる方もいらっしゃいます。

例えば、がんによる慢性疼痛があってずっと痛み止めを飲まなきゃいけない。

実は全く同じ成分であるとか、あるいは慢性副鼻腔炎があって鼻水を抑えるような薬をずっと飲まなきゃいけないとか、こういった場合もございますので、こうした方々に対しては従来通り保険適用として残すことが妥当かと考えますが、ここについては厚労省はどのように考えていますでしょうか。

厚生労働省江波大臣官房審議官。

政府参考人 江波大臣官房審議官

まず、OTC類似薬の保険給付の見直しに関しましては、必要な受診は確保した上で、OTC薬品との代替性が特に高い薬剤を用いた療養について、患者さんに追加のご負担をいただくというものでありまして、そのための関係法案を今国会に提出予定というものでございます。

その上で、OTC類似薬に関しましては、医療上の必要性から長期にわたって使用する必要があるなど、見直しに当たって医療上の配慮が必要な方もいらっしゃるというふうに認識をしております。

昨年末の自民党と日本維新の会の政調会長間合意におきましても、「子ども、がん患者や難病患者など、配慮が必要な慢性疾患を抱えている方、低所得者、入院患者、医師が対象医薬品の長期使用などが医療上必要と考える方などに対する配慮を検討する」というふうにされていることから、本見直しの検討を進めるに当たりましては、この合意も踏まえまして、配慮を必要とする方の具体的な範囲について、専門家の意見を聞きつつ、丁寧な検討を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

まさに今言ったような配慮は必要ですが、ちょっと細かい設計のところ、いろいろ多々議論があると思いますので、これからということになるかと思います。

併せまして、現場にいて、特にコロナ禍の後なんですけれども、咳止めであるとか、あるいは解熱剤が数が入ってこないというふうな、医薬品の供給に不安を感じる場面というのが多々発生いたしました。

コロナになる前は、決してこんな状況はあまり体験しなかったんですけれども、今後、流通の世界的な滞りがございまして、こういったことが起きたのかなと思いますけれども。

従いまして、こうなった原因の1つは、医薬品の錠剤は国内で作っているけれども、その錠剤のさらに原料になる原末、これを結構輸入に頼っているところが多いというのがその原因かなと思っています。

従って、現在国内で流通しています主な医薬品の原末の国内自給率がどの程度か。

そしてまた今後、医薬品の輸入に伴う国富の流出というものを可能な限り防いでいくという観点から、主要な医薬品については、原末の段階から国産化していくべきだというふうに考えていますが、現時点で厚労省の方で考えられている方向性を教えていただけますでしょうか。

厚生労働省 森大臣官房 医薬産業振興 医薬情報審議官。

政府参考人 森大臣官房 医薬産業振興 医薬情報審議官

医薬品の安定供給に関するお尋ねでございます。

令和6年3月末時点におきまして、後発医薬品でございますが、原薬のすべての製造工程を国内で行う品目の割合というのが、32.6%という状況になっております。

医療上の重要性が非常に高く、原材料が特定国に依存する薬品については、経済安保法に基づく特定重要物資に指定させていただいて、製薬企業が国内で原薬を製造する体制の整備、それから備蓄の積み増しなどへの補助を行うこととしておりまして、現在はベータラクタム系の抗菌薬が特定重要物資に指定されているという形になっております。

特定重要物資以外の薬品につきましても、製薬企業が原材料の調達先を一ルートで調達している場合、やはりリスクを伴いますので、そこを複数化していくですとか、それから代替の供給先を探していくような、そういった事業に対して必要な費用の補助というのを行っているところでございます。

特定重要物資の指定については、重要な医薬品のサプライチェーンの潜在的なリスク等について定期的に点検を行った上で決定しているところでございまして、令和8年度においても必要な点検を行っていきたいというふうに考えております。

引き続きその結果を踏まえて適切な対応を行ってまいりたいというふうに考えております。

委員長 武村展英

武村委員長:牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一:国のお金の価値を支える根幹は供給能力なんだというお話をしましたが、これは医療においてもまさにそのとおりでありまして、いくらお金の面で国が保険を出してくれたところで、現場で働く医者とか看護師が疲弊して辞めてしまったりとか、あるいは薬剤が供給されない、こういったことがあっては、もう医療体制というものは持たなくなってしまいます。

したがって、供給能力をこれからも確保していくという観点からこのような質問をさせていただきましたけれども、この辺りの答弁を聞いていただきまして、まず財務大臣から一度所感をいただきたいと思います。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

片山さつき:まさに危機管理投資、成長投資の中に創薬というのが入ってございます。

まさに抗菌薬に限らず、このサプライチェーンの確保は非常に重要でございまして、また逆に伸びる産業でもあるところで、救命を現実にされている委員の危機感というか、「これはもう政府をやって当然じゃないか」という御指摘は、全くそのとおりだと思っておりまして。

政府ではこの成長力の会議を官邸でやっておりますが、その中でできる限り具体的なロードマップを定めてやっていくということになっておりますので、そのできる限りの具体性がどこまでいけるかというのは、1つ非常に重要だというか重たい要素ではありますが、また委員の御意見も受けたまって、皆様から見て安心感があるというか、もう必須の薬品がいざというときに手に入らないという状況では、国民皆保険の意味があまりないものですから、がべえに期してしまいますから。

そこのところをしっかりと安心安全にするというのが、高市内閣が描く強い経済、強い日本の一つの根幹でございますので、ここはしっかりと計画性を持ってやってまいりたいと思っております。

委員長 武村展英

武村委員長:牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一:ありがとうございました。

やはりこういった医療サービスの提供の供給能力といった側面からもしっかりと国を挙げて対策をしていっていただきたいというふうに考えております。

続きまして、所得税法等の改正の方に入らせていただきます。

まず今回、所得税法の改正におきまして、2年ごとに物価上昇に合わせて基礎控除を見直していくということが盛り込まれておりますけれども、その中でもこの所得控除における665万円の壁というものは依然として設定されている。

これが確かに低所得者に対してきちんと手厚く保障をして、高額所得者に対してはずっとそれがうなぎ登りに。

高額が上がっていくということがないようにということは、まさにそうすべきだというふうに思うんですけれども、一方でこれから経済成長で物価が少しずつ上がっていくということが当然見込まれますので、この665万円という所得制限の壁についても、この2年ごとに物価上昇に合わせてどこに所得制限のハードルを置くのかということを定期的に見直す仕組みを組み込んでおくべきではないかと思いますが、こちらについて財務大臣、どのようにお考えでしょうか。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

はい。

令和8年度税制改正における所得税の基礎控除等の物価に連動した引上げは、この基礎控除等の額が低額であることにより、物価が上昇すると、控除の実質的な価値が減少し、結果として実質的な税負担が増加するという課題への対応として行うものであります。

他方、今委員御指摘の基礎控除の上乗せ特例の方につきましては、この対応として、令和8年、9年の2年間に限って措置するものでありまして、この令和8年度与党の税制改正大綱においては、所得要件の水準を含め、物価に連動して見直ししていくということにはされてはおりませんが、いずれにしても、2年間の暫定期間が終了した後の在り方については、その時点の経済物価状況等を踏まえ、今後検討してまいるということになるかと思います。

委員長 武村展英

武村委員長。

牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一君。

ある意味そうすると、ここは2年間の暫定的な措置か法律の期限が組み込まれていることによって、自動的に見直さざるを得ないというところになると思いますが、もう1つ、令和6年改正で一人親控除の所得制限、当初目標1,000万とされたところ、現在500万となっております。

こちらも物価上昇に合わせて一人親控除の所得制限、ここも一定年限ごとに自動的に見直していくということはできないんでしょうか。

財務大臣、お願いします。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

一人親控除につきましては、令和2年度の税制改正において、寡婦控除の仕組みを見直すということによって創設されたという経緯がございます。

その際、一人親控除の所得要件につきましては、寡婦控除の適用を要する寡婦に係る35万円の控除額が適用されるための所得要件を引き継ぐという形で、合計所得金額500万円として設定されたところでございます。

その在り方につきましては、一人親への支援策、ほかにも予算面でいろいろございまして、この辺のバランス等も踏まえる必要がございますので、今のところは対象になっていないわけでございますが、現状では引き続き検討というような扱いになってございます。

委員長 武村展英

武村委員長。

牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一君。

ありがとうございます。

今ご説明はありましたが、いわゆる今般改正になったこの103万の壁というものについても、これが長らくずっと103万という壁の設定が放置されてしまった背景には、そこにこの物価とか最低賃金の水準に合わせて自動的に見直しをやっていくという仕組みが組み込まれていなかったがために、ずっと長年放置されてしまったというふうな側面もあるんじゃないかというふうに考えています。

従いまして、類似した所得制限とか、あるいは控除給付額の設定というものがいろいろな法律の中に多数ございますので、一気に全部をやることはもちろんできませんけれども、今後各種の法律を改正していくにあたりまして、原則としてこういった所得制限とか、あるいは控除給付額設定といったものを物価とか最低賃金の動向に合わせて数年おきに見直すというふうな条項を原則的に改正のときに入れ込んでいくべきじゃないかというふうに考えますが、財務大臣いかがでしょうか。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

まさに制度ができた経緯ですとか、もともとの先ほど申し上げましたように、税額控除であった部分、控除額が別途あった部分の適用のための所得要件に変えたとか、いろいろな整理の仕方がございますので、また全体となりますと、所要額というのもかなりなものになりますので、いろいろとバランスをとりながらですが、御指摘の趣旨は一つの考え方としてはありますので、引き続きご検討させていただきたいと思います。

委員長 武村展英

武村委員長。

牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一君。

ありがとうございます。

いろんなところにいわゆる壁というものがございますので、今後の制度の作り方、ぜひ検討していただければと思います。

そして次は住宅ローン控除について伺います。

住宅ローンの控除につきまして、現在地方で空き家とか古い建物がどんどん増加していますが、こうした古い建物の中には、まだまだちょっと手を入れれば使えるといったものもございまして、この空き家とか古い建物をリノベーションして住居にしようというふうな例も増えています。

こうした空き家対策とか地域活性化策としても制度面で後押しできることが望ましいかと思うんですけれども、基本的にこういう古い物件というのは、いわゆる省エネ基準とか耐震基準を満たさないものがございます。

なので、物件をローンで購入した当初はその基準を満たさずとも、そこに対して後からリノベーションで断熱改修をするとかいろいろやって、その基準に適合するようになれば、その時点から控除額とか期間の優遇が受けられるようになるのかという、この制度的な仕組みについて、ちょっと金融庁の方から説明いただきたいと思います。

青木市税局長。

政府参考人 青木市税局長

お答えします。

住宅ローン控除につきまして、現行の住宅ローン控除につきましては、その対象を一定の耐震基準を満たしたものに限った上で、認定住宅などの一定の省エネ基準を満たした住宅に対して、借入限度額や控除期間を優遇する措置を講じております。

その上で、納税者による住宅取得前に、大臣認定の省エネなどのリフォームが行われ、要件を満たしている住宅については、本措置の対象となりますが、納税者である住宅購入者自身が要件を満たしていない住宅を取得した後に、要件を満たすよう関連のリフォームを行ったとしても、本措置の対象とは原則としてなりません。

このように住宅ローン控除は、一定の耐震・省エネの要件を満たす住宅の取得を政策的に支援するものでございまして、住宅取得後のリフォームについては別途、住宅リフォーム税制により支援を行っているところでございます。

取得後にリフォームが行われた住宅について、住宅ローン控除を適用することについては、関連する制度の趣旨等を踏まえ、慎重に検討する必要があるというふうに考えております。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

そうすると基本的には後からリノベーションしても適用にはならないという理解かと思いますが、そのリフォーム税制というところの仕組みとか限度額等について教えていただけますでしょうか。

青木市税局長。

政府参考人 青木市税局長

お答えします。

既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除制度がございます。

個人が居住用家屋について一定の耐震改修を行った場合には、耐震工事の標準的な費用、これは250万円を限度としておりますが、その10%に相当する金額をその年の所得税額から控除できる制度がございます。

これは現行制度として、令和10年の12月31日まで期限がまだ続いております。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

そうすると250万円の10%なので、マックスで25万円ということですが、ちょっと昨今いろんな建築資材の高騰がございますので、耐震改修、断熱改修等が250万という範囲に収まらないケースもこれから多々出てくるかと思います。

その辺に加えまして、500万とかそれぐらいまではぜひ増額を検討いただきたいなというふうに思います。

そしてちょっと飛ばしまして、法人に対する賃上げ促進税制のお話が今回ございますけれども、特に中小企業等に対して賃上げを促したいということであるのであれば、先日参議院の方で我が党の安藤議員の質疑にもございましたとおり、消費税というものですね。

これが消費者が負担してそれを事業者が預かっている預かり税的な性格……。

委員長、委員長、委員長。

本当に特に体力の弱い中小企業に対して賃上げを促したいということであれば、あくまで消費減税というものが昨今物価高対策として議論されていますけれども、やはりここは中小企業の支援と、そして賃上げを促すためにこそ、全ての品目での消費税の減税ということをやる方がより即効性があって効果的なんじゃないかというふうに考えます。

ここについて財務大臣のお考えを改めて教えてください。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

消費税の税額については、今、社会保障の財源に充てられているということでございまして。

そのご説明についても、多分、温度においては若干お考えが違うのかなと。

つまり、一般会計に入っておりまして、特定財源としての特別会計がございませんので、ということがあるかもしれませんが、法律に、消費税法の規定によって税収を社会保障4経費に充てるということが法定されておりまして、今社会保障の4経費に比べますと消費税収はまだ足りておりませんので、そういうことをはじめから申し上げてずっと来ているということがございます。

加えてまして、納税者が誰かということですか。

直接納税しているのは確かに消費税の納税者の義務を果たすものでございますから、最終的な転嫁は消費者になるので消費税ということになりますが、これはもともとモデルとした税金がEU指令にございます。

英語で言うとバリューアディッドタックスですか。

フランス語で言うとタックス・サール・ラ・バルール・アジュテ(TVA)ですよね。

その形になっているので、そういう説明になっていて、しかもそれを導入した時点では、日本においてはいわゆる……今でも非常にご面倒をおかけしていることに感謝を申し上げるとか、申し訳ないと思っているんですけれども、インボイスですね。

仕入税額控除、この仕入税額控除に類するものがもともと日本では、そういう積み重ねが間接税についてありませんので、導入をはじめに検討された当時の自由民主党の税制調査会ですね。

省委員長は加藤六樹先生でしたけれども、だいぶ昔のことです。

これはそういう形をたどりながらも、でもやはり納税者を消費税、ですから消費者ということにしながらということで、最初売上税を導入して、それはうまくいかなくて次にこうなったという流れなので、やや分かりにくいところはあるんですけれども、基本形としてはやはり付加価値税型のものでございますので、最終的な負担が消費税に転嫁、消費に転嫁されるということで、多くの国では、仕入税額控除について、ここまでの日本におけるほどの危機感がないものですから、比較的転換をして、そういうことになっております。

また間接税の支払いについて、日本よりは長い時間慣れた商工業者が多いということもありまして、これは消費税が基本税というか、間接税が基本税という国なのか、やはり戦後者不勧告でほとんどの給与所得者に源泉徴収を課して所得税の方が基本から入ったのかという大きな違いがあるものですから、そこがどうしても認識の違いに、御党との間ではなっているのかなと思うんですが。

そう考えても、もう1989年以来これだけ時間が経っておりますので、この形で定着しているということを何とか御理解いただいて、インボイスが導入されてから、国民の皆様に御理解をいただいて、この形で進めていった方がよろしいのではないかと。

私は導入のときの経緯というか、初めて設計に思い至った当時の自民党の税調調査団をフランスに行って迎えた側なので、その方がまだよろしいのかなという考えを持っているものでございます。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

当初フランスで消費税というものが導入されるにあたって、フランスの工業製品の競争力がいまいち強くなかった、特にドイツと比べてという中で、WTOの条約の中で輸出に対して政府から補助金を渡すことなく、どうにか輸出企業を助けられないかというふうな側面もあって、サプライチェーンの中でちょっとずつ徴収したものを仕入税額控除という形で、最終的に輸出業者にガツッと還付を行うというふうな、そういった目論みもあったのかなというふうに思っております。

現状、日本においても33兆円徴収したうちの約9兆円が輸出関連企業に対して還付されているという状況がございまして、税率が増えていくほど、そういった側面がより強くなると同時に、最終的な輸出業者と、そしてその下請けとの間のパワーバランスの中にあって、基本的に消費税の設計というのは、販売するときに必ず価格にそれを転嫁できるということを前提として設計されています。

どうしても元請けと下請けのパワーバランスの中で、下請け企業にとってもいろいろな経費が増加しているにもかかわらず、消費税分一部飲み込まざるを得ないといった状況もあるかと思います。

こういった状況を生んでしまっているということについて、ちょっと通告にはございませんが、大臣のお考えをお聞きいただければと思います。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

本日は、何人かの先生が、フランスが非常に振るわなかったことによって、輸出免税をしやすいから、こういう形を考えたということをおっしゃっておられるのは伺ったんですけれども、すみません、私は作った人とお話をしたことがありまして、もう御存命ではありませんが、1985年に自民党の税調省委員会が主税局とともに来日されまして、数日かけまして、当時作った方は、その導入当時のフランス、大蔵省国庫局の主税局長だったんですよ。

ですから、主税局長がお作りになったというわかりやすいパターンでございますけれども、その方が直接おっしゃっていたお話を相当長いこと聞きましたが、その中にはそのお話はなかったので、いろいろなところでいろいろな方が書かれているんでしょうけれども。

導入のときに注意をされたこととしてよく覚えておりますのが、それはやはり逆進性はあってフラットなんですよ。

ですから、導入のときには必ず所得税を減税しなさいと言って、こういうカーブをかかりまして、それは税調のメンバーの中に非常に強い認識として残っておられまして、加藤雅樹先生だけではなくて、先般も引退されましても、今でもご心配をいただいておりますが、野田武先生とか、亡くなられた方としては近藤哲夫先生とか、あとは渡辺孝生先生とか、本当に古い重鎮の方々が皆お揃いだったんですが、それはしないと通らないだろうということと、日本においては先ほど申し上げましたように、はじめからインボイスは無理だろうと。

その違いにおいては、出税局長、モーリス・ローレさんとおっしゃる方が説明しておられたのは、重骨関節税がかなり長いこと、商工業者の間に課されていた国です。

重骨って何かというと、前段階控除がないんですよ。

確かに税金を徴収する側から見れば、前段階控除を入れる場合には証拠書類がないと無理ですから、そこでインボイスが出てきてしまったわけですよね、1950年代に。

そこがないとどうなるかというと、タックス・オン・タックスになっていくので、最終的には大変なことになる。

それは非常に国内流通的にも問題であるというようなことをおっしゃっておられました。

EUでこれを統一して使おうということになったのは、EU圏内というのは貿易がいろいろありますが、それを均等にするためには、国内でどういう税率をかけていようが、国境調整を同じルールでやれば同じようにできるというようなことは、いろいろな徴収も含めた制度を揃えてきたということはすごいなと思います。

がおそらく国境調整においては、そちらの理由の方が多かったじゃないかなと、私は当時の記憶をたどると考えております。

委員長 武村展英

武村委員長牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一御説明ありがとうございます。

確かに導入した当初、フランスではそういったことを考えたわけではなかったということなのかもしれませんが、逆にそうした中でインボイスというものを使って、さまざまな業界の中でのパワーバランスで、税率があれは何パー、これは何パーと、どんどんインボイスというものを使って複雑化していっていると思うんですね、ヨーロッパでは特に。

今後、今、食品の2年間限定0%というものを議論されていますけれども、こうすると我が国の税率も0、8、10と3通りになります。

今後もうこれ以上、税制がどんどん複雑になっていって、気がついたら最終的に消費税がもっと増税された、みたいなことにならないかなということは非常に懸念しております。

今後、この我が国の消費税の税率のあり方というものをどんどん複雑にしていく意図はないというふうに理解してよろしいんでしょうか。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

片山さつき若干私の官僚のときからの経験も交えて申し上げましたが、この国においてこの税金が簡単に増税されることはないと私は経験上思いますけれども、またさまざまな変更のときにも非常に大きな議論になることにしかならないので、安易に誰かがわからないうちにということはあり得ないと申し上げます。

もちろんそのようなことはないということは、今現在も大臣としては申し上げられることでございますし、先ほどから申し上げておりますように、やはり統一指令があってもお国柄があるんですよね。

その後、ヨーロッパのものを真似て各国いろいろ入れております。

それこそこの形式、中国にもございますし、アジアでも何か国かあるわけですから。

アメリカも当局者に伺いますと、実は入れたいんですよね。

私は今回のトランプ関税の10%、15%という数字を見ていて、これは昔からアメリカの財務省が言っていた、要するにEUのやっていることは不公平だと。

国境で引いて安くして入ってくると、ダンピングじゃないか、それ国内補助金じゃないですかってみんな言ってたんですけど、彼らから見ると州との関係があってできないんですよ。

できない国は大体、州が一般的な重骨的な小売税を持っていて、連邦と各地方団体との間の調整がほぼ政治的に無理なので、できないと。

それをやろうとしたら今回みたいな関税になったということなのかなと想像しております。

そういう国以外はみんなこの方式にしているということは、特にヨーロッパにおいて広がった経緯を考えると、欠点のない税金では全くないんですけれども、基礎的な財政収支をつくるために、行政としては一理ある税金なんですよ。

言葉が非常に難しいですけれども、そういう形でお考えになる方が多いですよね。

特に消費税ではなくて所得にかける税金が日本ほどきちっと把握されているところはなくて、そもそも源泉徴収制度は各国財政当局を入れなくても拒絶されてほとんど入れられませんので、それを考えると、これから給付付き税額控除等でも深刻という概念がいろいろ出てくると思いますが、どこの国でも調査率と同じなんですよね。

ということは、申告されたものがどのぐらい信憑性があるかという議論に行ってしまうと、この公平の概念に戻っちゃうんですよ。

それはどこに返ってくるかというと、消費の場合はほとんどごまかすことができないんですよね。

物を買ってきている以上は。

ということに公平性を認める部分もあって、これは租税哲学の議論として長い議論ですけれども、だからいろいろな税源に均等にある程度バランスをとって課税していこうという考え方が日本においても租税論では強いですし、それは各国所で、その中で最善の策というよりは次善の策として使われるようになったというに過ぎないのかなというふうに私は思っております。

今、大臣からちょうど関税に関するお話もございましたように、ちょっと質問を飛ばしまして、今回トランプ大統領が日本にも追加関税をかけるということを宣言しまして、昨年から赤澤大臣が何度も対米関税交渉を行ったり来たりされていますけれども、アメリカから見れば、まさに日本の消費税というものが輸出のときにその分還付されているじゃないかということであると同時に、アメリカから物を輸入したときにそこに10%、8%の税金を載せて売っているわけですから、アメリカ側から見れば、それはアメリカの製品に対して10%、8%の関税をかけられていると同義になります。

したがって、これはもし仮にの話で結構ですけれども、仮に我が国がこの消費税を全体的に減税ないし廃止することができたとすれば、それは対米関税交渉のカードになり得ると思うかどうか、大臣のお考えをお願い申し上げます。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

消費税タイプの輸出時には還付されて、相手国から見れば輸入するときには全く税抜きで入ってくるというものの、オリジン、原点がヨーロッパですから、これはOECD等々の場で、アメリカ側とEU側で長いことやってますよ、何十年か。

最近はもうあまり言わなくなったと思います。

ですからEUとアメリカの交渉がああいう形だったんでございますから、その間にEUに入っているということは全部VATがあるということですから、そのことが交渉カードになったということは一切聞いていませんので、もうそこの議論はさすがのアメリカももう諦めたのかなと。

要するに国の体制というか財政法のつくり方が違うから、違うんだなと思ったんじゃないかと思いますので、そうであれば日本においても、日本はもともとこの制度の原産国ではありませんので、参考にして自らつくったということですから、日本についても赤澤大臣に確認しないとわからないですけれども、それが持ちかけられたということはおそらくないのではないかと思います。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

そうしましたら、関連しまして、この関税に関する基本的な考え方ということでご質問したいと思います。

現在いろいろなところで自由貿易というものがずっと進んできていますけれども、この自由貿易というものが必ずしも人類の繁栄と世界の平和をもたらすとは限らないんじゃないかというふうに私たちは考えています。

この関税という制度そのものの捉え方について、このグローバリズムということのもとで、大手の多国籍企業を中心に人、物、金、これらの国際的移動に関わる障壁をどんどん最小化していって、自分たちのビジネスに有利な環境をつくる動きというものを、そうした中で、例えば日本の農業というものはアメリカとかオーストラリアとかそういった広大な平野があるところと比べて、どうしても国土の中に占める平地の面積が狭くなってしまいますので、そうした国土の特徴から同じ土俵で欧米の農産物と戦うと、どうしても価格競争にさらされて勝ち目がないというところがございます。

したがって、国防上、食料自給率を守るということは国を守るという上でも本当に一番基礎の基礎、土台になることでありますから、輸入農産物に対して関税をかけるということは不可欠じゃないかというふうにまず考えています。

そして実際、アフリカや中南米の途上国では、旧宗主国を中心とした先進国の余剰農産物が安く大量に流れ込んできた結果、価格の競争に敗れた現地の農家が次々と廃業して、貧困層が市に流れ込んで治安が悪化するみたいな例が多数起きてございます。

例えば、ハイチでは、IMFからの融資条件として米の関税率削減を要求されまして、1995年に米の輸入関税が50%からなんと3%に引き下げられた結果、安価な米国産の米が大量に流入して、ついに現地で消費される米の8割が輸入に頼るというふうな状況になってしまったりもしています。

さらに、こうして行き場を失った貧しい方々が移民として欧米社会にどんどん今度流入していって、いろんな文化、宗教的圧力などを通して社会の在り方が根本的に壊れていってしまうというふうな事態も起きてまいりました。

こうした潮流に対して、世界のあちこちで自国の文化と産業を守るべきだというふうな潮流が、そうした流れの一環として、アメリカでトランプ政権が誕生したものと理解しています。

先ほどから出ているトランプ関税というもののやり方については、米国の裁判所も含めて様々な意見が当然ございますけれども。

この自由で公正公平な国際経済秩序を守って、そして各国の自主独立を保っていくためには、保護的貿易が必要な場合もあるんだということを、諸外国と相互に認め合いながら、共存共栄できるような社会というものを目指して、適切に関税というものを使っていくべきだというふうに考えます。

財務大臣として、関税というものそのものに対する考え方をまずお聞かせください。

答弁者 片山さつき

片山財務大臣、ご承知のように、我が国は、工業品関税はほとんどゼロに近いので、関税が今ある分野としては、国内産業の方で主に農産品になっております。

全体としては、貿易自由化を真面目にやってきた国でありまして、関税率を引き下げてきた一方、今、御委員が御指摘になりましたように、食料自給率の問題もあります。

それこそ国内産業を守るという。

石井啓一議員、こういった国内産業の保護の観点のみならず、消費者から見れば安い方がいいというお立場が当然あるわけですから、さらに今、我が国も非常に大きな自由貿易地域、自由貿易協定に入っておりますから、その中では損して得取れというトレードオフの交渉もございますので、全体的な対外関係への配慮等もありまして、総合的に勘案をして決めていかなければならない話だと思っておりまして、今、ルールに基づく自由貿易体制自体が非常に形骸化というか揺らいでおりますし、WTOも久しく機能しておりませんので、このルールに基づく自由貿易体制をいかにして維持拡大をするという政府全体の方針の下、戦略も立てながら日本全体の国益に資する形での適切な関税政策というのを今まで以上にしっかりと形作って、政策的論拠も固めていかなければならないのではないかとは思っております。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

特にやはりこの食料自給率のところに、根幹に関わる非常に大事な問題でありますので、いろいろな関税交渉、諸外国とあるとは思いますけれども、そうした中で、我が国の農業というものを犠牲にしないというふうな、そうした考え方は今後も貫いていただければなというふうに思っております。

ちょっと戻りまして、オーバーツーリズム対策で出国税を引き上げるというお話が今回の法案でございますが、外国人も合わせて一律3,000円に上げるというふうにされております。

昨年の日本からのアウトバウンドの数は1,473万人、海外からのインバウンドの数は4,268万人でございますから、この数字を踏まえて、仮に日本人の出国税を1,000円に据え置いた場合であっても、計算すると外国人の出国税を3,700円に設定してあげれば、全体を3,000円にした場合と同等の予算を確保できるというふうに考えますが、こうしたやり方はできないのでしょうか。

青木主税局長。

政府参考人 青木主税局長

観光施策に必要となる財源を確保するため、税率を国籍にかかわらず、現行の出国1回につき1,000円から3,000円へ引き上げることとしたものでございます。

関係省庁において、国際観光旅客税を財源として各種施策に取り組んでいくこととなりますが、例えば、出入国環境の円滑化、空港の利便性の向上、安全安心な海外旅行環境の整備などにも国際観光旅客税の財源を充てることとしておりまして、併せて日本人のパスポート発行手数料が引き下がることとなるなど、日本人にとっても受益があるものと考えております。

なお、日本人の税率を据え置き、外国人のみに高い税率を課すことにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、国際観光旅客税を財源として講じられる観光施策には、日本人にとっても受益する部分があること、また、租税条約上、自国の国民と外国人の間で異なる取扱いをしないという国籍無差別条項があることとの関係なども考える必要があるというふうに考えております。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

一番の問題点は、条約のところで無差別条項というものがあって批准しているので、そこに差別化はできないということかなというふうに理解いたしました。

関連しまして、昨年高市総理の台湾有事の発言がございました以降、中国からの団体旅行が止まって、結果外国人だらけで日本人が寄りつかなくなってしまった観光スポットに日本人観光客が戻ってきたみたいな変化もあったというふうに考えています。

私も出身が京都なんですけれども、こうして外国人が大量に団体で入ってくるというときに、特に治安の乱れみたいなものが内輪のノリで起きやすいのかなというふうなところも感じていますので、日本人が安心して適正な価格で国内旅行を楽しめるという環境を確保するために、これは特定国のみに対象を限定するのははっきり言って無理だと思いますが、一定の規模を超えるような外国人の団体旅行客というものに関して、何か宿泊税というものもやはり今言ったら、条約のところで外国人だけ変えるって難しいと思いますので、何か別な規定をかけるなどして対策を講じることはできないかなというふうに考えていますが、官公庁の方からお答え願いますでしょうか。

官公庁、田中審議官。

政府参考人 田中審議官

お答え申し上げます。

日本人が安心して国内旅行を楽しめる環境づくりに関するご質問でございます。

現在、都市部を中心とした地域への観光客の偏在傾向が見られ、また、一部の場所、時間帯によっては過度の混雑やマナー違反により、地域住民の生活の質への影響等の課題が顕在化しているとともに、旅行者の満足度低下の懸念が生じているものと承知しており、その対応が大変重要なものだと認識しております。

これまで令和5年に取りまとめられましたオーバーツーリズムの未然防止抑制に向けた対策パッケージに基づき、補正予算等を活用しながら、各地域の取組を支援してきたところでございます。

また、本年1月に取りまとめられました、外国人の受け入れ、秩序ある共生のための総合的対応策も踏まえまして、今後は国際観光旅客税も活用し、各地域が継続的かつ計画的に過度の混雑やマナー違反対策等をきめ細かく講じられるよう、国として対応するとともに、地方の魅力を生かしたさまざまなコンテンツの造成、交通ネットワーク等の機能強化を通じて、観光客の分散を推進してまいる所存です。

また、委員からご指摘のありましたマナー違反対策につきましては、具体的に申し上げますと、車道にはみ出しての写真撮影ですとか、私有地への立ち入りといった行為に対しまして、警備員を配置したり、ピクトグラムを活用してマナー啓発を進めたりといった取組みを進めてきたところです。

引き続き地域と連携して、その実情に応じた取組を講じてまいります。

また、先ほど国際観光旅客税について財務省からご答弁がありましたけれども、宿泊税につきましては、同様に外国人のみ高い税率の宿泊税を課すことについては、総務省によりますと、自国の国民と外国人との間で異なる取扱いをしないという、租税条約上の国籍無差別条項等との関係も考える必要があると承知しております。

観光庁といたしましては、今後とも観光客に対するマナー啓発も含めまして、地域における取組などを進めてまいります。

以上でございます。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございました。

ぜひ、そうした対策を続けていただくとともに、ホテル代が非常に高騰した時期もございましたので、以前コロナのときにやっていたGo To Travelみたいな、ああいったものも非常に地域の観光需要を喚起するという意味でもいいのかなと思いますので、時に状況に応じてご検討いただければと思います。

それでは、法律の具体的な中身からちょっと離れていきますけれども、いろいろな財政のことを考える上で、しばしば市場の信任を確保しなければいけないというふうなお話が当然出てまいります。

市場の信任という言葉が何となくわかるようでちょっと曖昧なまま残されているかなと思いますので、市場の信任という言葉によって具体的に何を意味されているのか、まず財務省の方から答えていただければと思います。

財務省、井口理財局長。

お答えいたします。

政府参考人 井口理財局長

特に市場の信任といえば、国債発行における市場の信任ということでよく問われてまいります。

国債発行における市場の信任とは、将来にわたる国債の償還可能性や債務の持続可能性等の点で、財政に対する信任が維持され、中長期的に発行コストを抑え、安定的で円滑な資金調達が実現される状況を指すものと考えております。

我々発行当局といたしましては、引き続き市場の動向を注視しつつ、市場参加者との丁寧な対応を行いながら、適切な国債管理政策に努めるとともに、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくといった財政の持続可能性の実現とともに、マーケットからの信任を確保していくということと考えております。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

そうすると、具体的にそれが崩れたときに、一体何が起きることを最も恐れているのかという点について、この財務大臣の立場からお答え願えればと思います。

よろしくお願いします。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

委員長、委員長、委員長。

乱高下というか、そういうこともあったりして、そういう中でずっと、我々は国債発行におきましては、償還可能性や債務の持続可能性の点に、あらゆる意味で疑念を持たれることがないように、市場の動向を常に注視しつつ、市場参加者との丁寧な対話を行って、私は財務省の理財局の国際管理政策というのは、世界でも一流の丁寧なレベルになっていると思っておりますが、さらにそのようにしてまいりたいということでやってまいってきているわけですが、今申し上げていることは、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府の債務残高の対GDPを引き下げていくことで、財政の持続可能性をしっかり実現し、マーケットからの信任を確保するということで、それに基づいて作りました経済対策、景気対策、補正予算につきましても、通年での国債発行を一定限度以下に抑えるということ、それから今国会にお出ししている8年度の予算案につきましても、プライマリーバランスの本当に久方ぶりのというか、初めてですよね、当初予算でも黒字。

に加えまして、国債依存度を昨年も25%を切ったんですが、さらにそれを引き下げて24.2%に抑えたこと等々をご説明して、現時点では比較的落ち着いた状況にあると思いますが、これをしっかりと続けていかなければいけないという責任は強く負って、それが市場の信任ということではないかと考えております。

委員長 武村展英

武村委員長牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一ありがとうございます。

その中で、やはり国債が新たに国債を発行したときに安定して市場で消化されるかどうかというところが、やはりこの信任とおっしゃっているものの中に深く関わってくるかというふうに感じております。

アベノミクスの異次元金融緩和によって市中銀行が保有する日銀当座預金残高が400兆円を超えて拡大しておりますけれども、銀行からすれば、ほとんど金利がつかない当座預金で、日銀当座預金で保有するよりも、満期になれば確実に元本割れしないことが保障されている長期日本国債のような自国通貨建て国債はリスクウェイト0%として評価されますが、こうしたものを買っておく方が良いという判断になるというふうに考えます。

一方でバーゼル3の規制では、レバレッジ比率による自己資本比に対する国債保有の量の規制がかかっておりますので、主要銀行が国債の購入をためらう理由の一つにもなっているというふうに理解しています。

こうした状況においては、日銀による買いオペで国債保有者を主要銀行から日銀に移すということが、主要銀行による国債の安定的な消化に寄与するかと思いますけれども、日銀として今後の国債の買い入れまたは売却のプランをどのように考えていらっしゃるか、今一度ご説明願います。

日本銀行中村理事

政府参考人 中村理事

お答え申し上げます。

日本銀行では、一昨年の夏以降、国債市場の安定に配慮しつつ、市場機能の改善を進めていけるよう、事前に計画を示した上で、国債買い入れ額を段階的に減額をしております。

現在、月に約3兆円の国債を買い入れておりまして、来年3月には約2兆円の国債を買い入れる計画まで示しているところでございます。

買い入れの減額が進捗するもとで、市場機能の改善は進んでいると認識しておりますが、国債市場における日本銀行のプレゼンスがなお高いことを踏まえますと、当面は現在の減額計画に沿いまして、予見可能な形で国債買い入れの減額を継続していくことが適切というふうに考えております。

その上で、本年6月の決定会合では、それまでの減額の経験も踏まえまして、現在の減額計画の中間評価を行いますほか、来年4月以降の国債買い入れの方針についても検討する予定でございます。

また、その際には、さまざまな関係者のご意見を伺いながら、国債市場の動向や機能度についてしっかりと確認してまいりたいと思っております。

委員長 武村展英

武村委員長牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一ありがとうございました。

そうしたことも通して、国債がきちんと安定消化されるということももちろん大事になってまいりますが、こうした買い入れや、あるいは国債利回りといったものは、市場の参加者の主観や思い込みも含めたさまざまな要因で変動するものではございます。

究極的には、世界の人たちが欲しがる円でしか買えないものやサービスを、日本と日本人が生み出し続けることができる限り、円や日本国債の価値が本質的に毀損されることはない、いわゆる紙くずにはならないというふうに考えますが、財務大臣の認識はいかがでしょうか。

片山財務大臣

答弁者 片山さつき

まさに高市総理が常に「強い日本、強い経済をつくる」というところから起点を始めなければいけないというふうに申し上げているのは、委員の今おっしゃったような側面だと思いますので、いずれにしても投資をして経済を強くして、さまざまな好循環をつくっていかないとできないことですので、そのような方向でしっかりとやってまいりたいと思います。

委員長 武村展英

武村委員長牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございました。

いわゆる超富裕層に対する課税強化もありますが、そうした富裕層の方が日本から資産を移転して出ていってしまうと、逆に減収にもなります。

そうした方々が本当にこの後も日本に住み続けたいと思っていただくためには、この税制だけではなく、国全体として魅力ある国づくり、そして安全で、豊かで、世界に対して誇りが持てるような国の在り方というものをつくっていくことが必要だと思いますので、どうぞ一緒に頑張っていきたいと思います。

質問を終わります。

ありがとうございました。

峰島侑也 (チームみらい) 54発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村展英(財務金融委員長)次に峰島侑也君。

質疑者 峰島侑也

峰島侑也(チームみらい)本日も御質問の機会をいただきありがとうございます。

先ほど牧野委員の御質問と、それに対する財務大臣のお答えを聞いていて、私自身は今年35歳なんですが、ちょうどバブルが崩壊したと言われる年に生まれまして、「失われた30年」ということは言われますが、その失われた30年をまさしく生きてきたというものです。

そういったものの一員として、これからより強い日本の経済をつくっていきたい、そういう思いは私も一倍強く思っております。

その中で、今回、まずは責任ある積極財政における投資家とのコミュニケーションについて、ご質問させていただきたいと思います。

今申し上げたとおり、私自身もしっかりと国内に投資を行って、そして経済の成長をつくっていく、この方針にはこれ以上ないほど賛同しているという状況でございます。

そして、この方針、「責任ある積極財政」の「責任ある」という部分がどういうことかといったときに、高市総理の施政方針演説や直近の予算委員会、その他のこの財務金融委員会でも、たびたびこの政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくという方針が示されています。

こちら、私自身も今のこの経済状況を見るに、インフレ局面であると、かつ、この日本のインフレ局面がまさか来年終わることはないという形で感覚的には思っています。

しかし一方で、世界経済がこれだけ不安定であるという中で、この名目GDPが安定的に来年以降も成長していくのか、そういったところは正直言ってかなり不確定な要素が多いというふうに考えています。

特に直近のイラン情勢、このホルムズ海峡が実質的に封鎖をされているという状況で、これがどのように物価高を招いて、それが需給にどのように影響を及ぼすのか。

場合によってはスタグフレーションが起きて、実質的な経済がシュリンクしていくということが、これは全世界レベルで起きるという可能性は十分にあるというふうに考えております。

しかし、そういったときでも、例えば名目GDPの成長率が想定よりも低かったというときでも、まず私自身としては、この国内の投資が安定的に長期的に、民間企業の方にとっても、または市場の参加者にとっても予見可能な形で行われていくということが望ましいというふうに考えています。

しかし、今この「安定的に政府債務残高の対GDP比を引き下げていく」というコミュニケーションの伸びであるとすると、例えば来年、そのGDPの伸びがいまいちだったときに政府債務残高の伸びの方が高くなってしまう。

そういったときに市場にサプライズを招いてはしまわないか、そういったことを懸念しております。

そこで今回御質問したい趣旨としては、本来的に積極的かつ継続的な投資を行っていく上で、より安定的に政府債務残高の対GDP比を引き下げていくということがどういうことなのか、具体的な指標を用いて市場に対してコミュニケーションをしていく必要がないのか。

そういったお考えを政府から御答弁いただきたいというふうに考えております。

片山財務大臣。

答弁者 片山さつき

片山さつき(財務大臣・金融担当)ご指摘をいただきました。

マクロ要因で名目GDPの成長が停滞した場合でも、投資が可能になるような財政運営や市場とのコミュニケーションを図るべきではないかというご趣旨かなというふうに理解いたしましたが。

まず、将来の名目経済成長率等については、現時点で確たることを申し上げることが非常に困難でございますが、高市内閣では、日々の市場動向や経済指標を常に十分注視しながら、責任ある積極財政の考え方に基づく経済財政運営を行うということで、先ほどからおっしゃっていただいているように、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保してまいりますという、こういう説明の仕方でございます。

ご指摘は、マクロ経済が停滞し、債務残高の対GDP比の上昇が見込まれるようになってしまった場合に、必要な投資が急にプツンと止まるんじゃないかと。

確かにそれは非常に非合理的な行動でございます。

ありがとうございますけれども、そういうご懸念かと思います。

これまでも実は財政健全化目標を結構厳しめのものもあったのですが、それを掲げながら民間の投資を促進するという観点から、GX、それからAI、半導体フレームのように裏付けとなる財源を確保しつつ、必要な財政出動を行うということはやってまいりました。

さまざまな工夫がございます。

今後、予算編成改革の一環、高市内閣総理大臣……市場関係者が安心して投資をいただける環境を構築するためのものでございます。

いずれにしても、いかなる時代でも市場ともしっかりとコミュニケーションを取りながら、この債務残高GDP比の安定的な引き下げに向けて、具体的な指標も明確化しつつ、今年の骨太の方針の策定に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

質疑者 峰島侑也

ご答弁ありがとうございます。

まさしく私が懸念していたのは、今お話を聞いていて、大きく分けて2つのことかなというふうに理解しまして、1つは仮に名目GDPが思ったよりも成長しなかった場合に投資が継続できるのか。

これについては多年度の仕組みをつくっていくことによって継続的に投資を行っていくというご発言がございました。

2つ目は、仮にそういった多年度の投資も安定的に行っていく場合に、それが例えば債務残高比が伸びてしまった場合に、市場の投資家たちに対してそれがネガティブなサプライズにならないのかというところが1つ懸念もありましたが、そちらについても今年の骨太方針に向けて具体的な指標等もご検討されていくというふうに理解をいたしました。

ありがとうございます。

そういたしましたら、関連いたしまして特例国債法案についてこちら伺っていきたいと思います。

こちらも今回、行財政改革を徹底していくという文言を入れるというふうに理解をしていますが、ここについて、例えばより具体的に「政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていく」もしくはより具体的な文言が今後検討されるのであれば、そういったものを盛り込んでいくという可能性があるのか。

実際は日切りなので、今後検討するものについては難しいと思いますが、そういったより財政の健全性をアピールできるような内容にしていく可能性があるのかというところを伺っていきたいと思います。

特に文言を入れることによって、政府の意思決定である行動に制限がかかるという側面についても十分理解はしておりますが、一方で、一定の制約を入れていくことこそが市場からの信任を得ていくために効果的なのではないかと考えております。

また、実際に平成28年度の改正の際にはプライマリーバランス黒字化という記載もあったことを考えると、こういった具体的な記載が全くそぐわないということではないかなというふうに理解をしております。

そういったことを通じて民間企業や投資家に対して予見可能性を与えていく、こういったことの可能性についてお考えを伺えればと思います。

政府参考人 中山主計局次長

中山主計局次長。

お答えいたします。

特例国債法につきましては、平成24年に複数年度化して以降、特例国債法を発行せざるを得ない状況の中で、特例国債法発行の受給を受ける機関、政府として財政健全化に取り組み、国債発行額の抑制に努めることを前提としまして、安定的な財政運用を図る観点から、複数年度の発行根拠を設けるといった枠組みの下、改正を行ってまいりました。

ご指摘いただきましたが、現行の特例国債法第4条におきましては、財政の健全化に向けて経済・財政一体改革を推進する旨規定されておりますが、これは特例国債法第4条が、特例国債の発行抑制の努力義務について規定するものであり、その取組の方向性を示す上で、具体的な目標まで法律に書き込む必要はないとの考え方によるものでございます。

政府としましては、この枠組みの下、責任ある積極財政の考え方に基づき経済財政運営を行い、閣議決定で明確化された骨太方針で定める令和12年度までの経済財政運営計画の期間を通じて、経済財政一体改革の取組を進め、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくということで、財政の持続可能性を実現し、マーケット側の信任を確保してまいりたいと考えてございます。

質疑者 峰島侑也

そういたしましたら、次、所得税の基礎控除引上げについて伺っていきたいと思います。

こちら、本日、他の委員の方々からもご質問あったところではあるので、多少被るところもあるかと思いますが、伺っていきたいと思います。

今回、2年間の特例部分の控除がございます。

これ、2年後外れることが今基本路線となっていて、本日の答弁を踏まえると、今後経済の情勢であるとか賃金の水準を見ながら、機動的に判断していくというようなことかと理解をしております。

この基礎控除を継続するか、もしくは変更するか、そういったことの決定時期として、今年中、例えば今年中、または来年度中、そういった時期の見立てがあるのかという部分と、あとはその際、決定の判断基準としてどのような要素が関わってくるのか。

こちらについて、本日のご答弁だと賃金水準についてのことと経済の状況というようなお話はありましたが、他に具体的に要素がある場合は、それをぜひ教えていただければなというふうに考えております。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

お答えします。

令和8年度税制改正における基礎控除の上乗せ特例につきましては、物価高で厳しい状況にある中・低所得者に配慮したものであるということ。

それから、給付付き税額控除の議論の中で、中・低所得者層の給付負担のあり方を検討していくことを踏まえまして、物価上昇を先取りした2年間の時限措置として行うものとしたものでございます。

2年間の期間が終了した後のあり方については、その時点で経済、物価状況などを踏まえまして、丁寧に検討することが重要というふうに考えております。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

お答えありがとうございます。

そういたしましたら、ちょっと改めて確認にはなりますが、この決定時期であるとか判断基準については、まだ確たるものはないという理解をしてよろしいでしょうか。

政府参考人 青木主税局長

青木次税局長。

お答えします。

2年間の時限措置でございますので、2年間の時限措置が切れる前の税制改正のタイミングで決定するのが通常であるとは思いますけれども、いずれにしても経済、物価の状況などを踏まえながら、適時のタイミングで検討をするということかと思います。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

御答弁ありがとうございます。

こちら、かなり生活に関係がある方々の数も非常に多く、かつ金額もかなりの金額になるというふうに理解をしているので、ここをどのように今後決めていくのかについては、今後も引き続きご質問させていただければというふうに思います。

質疑者 峰島侑也

そういたしましたら、次はスマート税関プランについてお伺いしていきたいというふうに思います。

このスマート税関プラン、税関のあり方について、より見直していく計画として、2020年に開始し、そして2022年に改正されたのが最後となっている認識です。

そして最近の2025年ですね、これについては2022年プラン、それの進捗状況について発表がされているというふうに理解をしております。

しかし、このプランの見直し自体は2022年以降されていない。

そういった状況の中で、すでに皆さんご認識のとおり、この輸入貨物が激増していることや、また世界情勢の変化、そういったことも相まって、この税関のあるべき姿を見直す必要があるのではないかと考えております。

特に先ほどの2022年プラン、これの進捗を見ても、一部AI映像解析や水中ドローン、そういったものの検証が進んでいる一方で、検討が止まっている施策も多いように見受けられます。

改めて人員配置含めてプランを見直すときが来ているのではないかというふうに考えますが、この部分について政府からの答弁を求めます。

政府参考人 中谷副大臣

中谷副大臣。

現在財務省では、2020年に税関行政の中長期ビジョンであるスマート税関構想2020を、2022年にその政策をアップグレードしたアクションプラン2022を取りまとめ、これらに沿って主要空港におけるX線CTスキャン検査装置や電子申告ゲートといった先端機器の導入、航空機予約の取り締まりに係る検査選定支援へのAIの活用などを実施し、税関業務の高度化、効率化等を進めてまいりました。

御指摘のとおり、2022年以降、海外通販の急増、小額輸入貨物や、訪日外国人旅行者の急増、経済安全保障環境の急変など、税関を取り巻く環境は大きく変動しております。

労働力人口の減少が予想される中で、こうした内外の情勢変化に的確に対応し、将来にわたり国境における輸出入貨物の適切な管理を確保していくためには、新たな中長期ビジョンに基づく改革の推進が不可欠です。

委員御指摘のとおりです。

このような考えのもと、現在、新たなスマート税関構想の取りまとめに向けて、AI、データ分析、最先端機器を駆使した貨物及び旅客手荷物検査の自動化・高度化。

さらに貿易、物流、先端技術、金融などあらゆる分野の信頼できる国内外の民間事業者との共同の強化。

高度専門人材の育成を含む次世代型の組織づくりといった点を中心に、関税局、税関で議論を行っているというところであります。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

ありがとうございます。

かなり多くの取組が既に検討されているというふうに理解いたしましたが、特にこの税関職員の人数について、かなり取組も多い中で、ここの人数の部分が逼迫するような気配も感じてはいるんですが、その点について政府からのお考えをお伺いしたいと思います。

政府参考人 寺岡関税局長

財務省寺岡関税局長。

今、副大臣からも御答弁がありましたように、まずは貨物につきましては、小額貨物問題、非常に越境ECを背景として、航空・海上貨物がコロナ前に比べても4倍、5倍といった勢いで増えてございます。

加えて、訪日外国人数もコロナ後に昨年4000万人を超えるといった割合になってございまして、正直申し上げて税関の現場、これは非常に職務も多くなってございますし。

厳しい環境にあるというふうに認識でございます。

私どもとしましては、それに応じて定員を増やしていくということは、これはなかなかできませんので、リスク分析、マネジメントを高度化し、さらには御指摘ありましたように、なるべく資機材、AIも活用して、リスク分析、監視業務の機能を高め、対応していくつもりでございますが、定員の確保についてもしっかりと取り組んでまいりたいと思ってございます。

質疑者 峰島侑也

御答弁ありがとうございます。

私個人としては、定員は必要な場合は柔軟に見直した方がいいなというふうに感じておりますので、その点も引き続き注目させていただければというふうに考えております。

質疑者 峰島侑也

そういたしましたら、次は一人親控除。

本日、ほかの委員の方々からも御質問あった部分になります。

私自身も、こちら本会議の方でも質問させていただきまして、改めて詳細に確認したい点が何点かございます。

今回一人親控除における、まず控除額の引上げがされたこと、これ自体は大変良かったことだなというふうに思います。

今回所得控除が35万円だったものが38万円になる。

金額として他の引上げに比べるとかなり抑えた引上げ幅であるものの、例えば配偶者控除の控除額と整合が取れる形になった。

それ自体は喜ばしいというふうに考えています。

しかし、引き続きこの所得要件。

年収500万円を超える方については控除がされないという点、非常に私は他の制度と見ても整合が取れていない部分だなというふうに感じております。

また、こちら本会議の方でも指摘させていただきましたが、令和6年税制大綱についても、この所得要件を1000万円に引き上げていこうということが述べられていますが、本日に至るまでそこの改正がされていないということ。

ここは気になっております。

特に配偶者控除、こちらの所得要件は1000万円までとなっておりますし、その所得が900万円から先、徐々に所得から引ける控除額が減少していくんですが、その900万円の年収の方で一人親控除と同額の38万円の控除が配偶者控除の方だと受けられると。

ということを考えても、一人親控除の所得要件が500万円であるというところ、非常に私は不自然であるというふうに感じております。

また、ほかの一人親支援の政策、そういったところともバランスを見て決めていますというような御答弁もあったかと思います。

確かにこの児童扶養手当など、一人親向けの支援というのも拡充はされていますが、こちらについても所得要件が非常に厳しい。

まずこの、例えば児童扶養手当。

第一子の場合、月々4万6,690円、これが支給され、2人目以降は追加で1万300円が支給されるというものになっておりますが、まずお子さん1人の場合、年収190万円までの方しか全額支給がされない。

そして年収385万円を超えると、全額支給が停止になるというような制度になっています。

この方でお子さん1人で育てている方のご負担から考えると、あまりにも所得要件が厳しすぎるというふうに考えています。

NPO法人の調査によると、1994年時点の金額を100としたとき、最低賃金は今日までで177.3まで上がっていますが、この児童扶養手当は115.5までしか上がっていない。

なので物価高であるとか最低賃金の上昇から比べても、ここの一人親に対する支援というのが不足しているのではないかというふうに感じています。

また、この一人親の家庭、今全国では133万世帯があるというふうに言われています。

この18歳未満の児童がいる全家庭を見ると991万世帯、その7世帯に1世帯が一人親であるということを考えても、非常にここの点について苦しんでおられる方が多数いらっしゃるだろうというふうに感じております。

ここの一人親控除における所得要件が500万円とどまっているわけ。

ここの理由について改めて政府の方から御答弁を求めたいというふうに考えております。

政府参考人 青木室次長

青木室次長。

お答えします。

一人親控除については、寡婦控除の仕組みを見直すことで創設をされた経緯がございます。

寡婦控除に係る所得要件を引き継ぐ形で、合計所得金額で500万円として設定されたところでございます。

ただ、合計所得金額が500万円ということです。

合計所得金額というのは、給与、いわゆる収入から社会保険料控除や給与所得控除を差し引いた金額でございますので、いわゆる年収という言葉で表すと、これ、人によっても違いますけれども、年収でいくと大体700万円弱ぐらいの水準になろうかと思います。

まさに委員が御指摘されましたように、児童扶養手当というのが予算面における一人親世帯への支援策でございますが、これは所得要件というのは、例えば2人世帯だと全部支給だと年収190万円とかそういう水準であります。

いずれにいたしましても、一人親控除の所得要件については、今回の今回の見直しは、一人親育児の所得要件については見直しをしておりませんが、予算面を含めた他の一人親への支援策とのバランスなども踏まえながら、引き続き検討していく必要があると考えております。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

御答弁ありがとうございます。

他の一人親支援政策と見比べながらということではありますが、例えば今回この所得要件を引き上げることのネックになった事象があるのか、そもそも議論になったのかというところもあるかと思いますが、例えば財源の問題ですとか、そういったところで何かしらこの引き上げのネックになったところがあるのかというところも併せてお伺いしてよろしいでしょうか。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

先ほどの答弁の中で、年収ベースの計算のときに、合計所得金額500万円で社会保険料控除と給与所得控除を足し上げると申し上げましたですけれども、正確には給与所得控除のみでございます。

従いまして、そうは言っても年収で言うと700万円弱というのは、変更はございません。

今回の税制改正のプロセスの中で、この一人親控除を見直すきっかけとなりましたのは、やはり一人親世帯の経済的負担が重いということを踏まえて、そういった御議論が与党の税制調査会の御議論の中で出て、最終的には決まったという経緯でございます。

質疑者 峰島侑也

ご答弁ありがとうございます。

やはり一人親に対する支援、いろいろなところでご検討されているとは思いますが、私としてもよりここの点について、向上していくということで、その税制の簡素さ、公平さということも考えながら、引き続きご提案できればと考えております。

質疑者 峰島侑也

それではしましたら、次に土地売買における所有権移転登記に係る登録免許税についてお伺いしたいと思います。

こちら現在軽減措置が暫定でされておりますが、今回それの継続が改正案として出ているというふうに理解をしております。

こちらの軽減措置ですが、もともとは平成15年に導入されたものと理解をしております。

当時の状況としては地価の下落が起こる中で土地売買の頻度が下がっていたという状況がある中で、この土地売買を促進する目的で制度が開始されたというふうに聞いています。

そして今またこの軽減税率につきまして、軽減された登録免許税につきまして、まだこれを解除する、そういった状況にないということで、これが継続されるというふうに理解していますが、しかし今のこの土地の売買の状況を見たとき、特にこの都心部においては地価が上がっており、特に東京の中では短期売買なども直近問題になっております。

そういった中でこの軽減措置を継続する意義があるのかというところを伺いたいと思います。

政府参考人 中谷副大臣

中谷副大臣。

土地の売買による所有権移転登記に係る登録免許税の軽減措置につきましては、平成18年土地の税制改正において土地の需要を喚起し、土地の取引の活性化、土地の有効利用を後押しする観点から創設されました。

今般の税制改正においてでございますけれども、委員御指摘のように都心のマンション価格等々上がっているんですが、地方を含めて見ますと土地の取引件数がリーマンショック後に急落して以降、同ショック前よりも低い水準で横ばいとなっていることを踏まえまして、土地取引の活性化、土地の有効活用の促進の観点から本措置を延長することとしております。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

ありがとうございます。

加えてお伺いできればと思いますが、ただいまリーマンショック前よりも低い水準で土地売買がやり取りされているというような御発言がありましたが、この軽減措置、将来的にこの軽減措置自体を廃止、中止するとしたら、それは一つその土地売買の水準がリーマンショック前の水準まで回復するというところが一つの目安になるというふうに考えてもよろしいでしょうか。

政府参考人 中谷副大臣

中谷副大臣。

現時点で具体的な水準について予断を持ってお答えすることは困難ですが、これまでリーマンショックにより土地取引の件数が急落したことや、新型コロナウイルス感染症の影響等により件数が減少したこと等も踏まえて期限の延長が行われてきたところであります。

いずれにしても本措置につきましては、土地の取引を含めて経済状況等を総合的に勘案し、その期限が到来するごとに延長の必要性、合理性を検証していく必要がある、総合的に見る必要があると思います。

以上です。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

御答弁ありがとうございます。

質疑者 峰島侑也

そういたしましたら、次は研究開発税制についてお伺いしていきたいと思います。

今回この研究開発税制のかなり制度的にも細かい部分についてもぜひお伺いできればと。

というふうに考えております。

まず1つ目のご質問は、対象となる法人の認定要件についてです。

今回この研究開発税制の対象となっている領域、いくつかございますが、いずれも非常に高度な専門性を必要とする領域となっております。

例えばAIであったりとか、量子であったりとか、そういった研究分野になります。

私自身、こういったAIを開発する会社に勤めていた時期がありますが、そういったとき見ていても、かなり高度な研究をできる企業というのは、国内の中でも限られているごく一部の企業だろうというふうに理解しておりますが、ここのそもそも研究開発税制の認定要件というところをお聞かせいただければと思います。

政府参考人 今村大臣官房審議官

経済産業省 今村大臣官房審議官、お答え申し上げます。

近年、デジタル革命の下で巨大な資本を有するプレイヤーの登場により、科学からビジネスに至るまでのスピードが加速しており、このような科学とビジネスの近接化の時代においては、科学とビジネスの好循環を官民挙げて作り出せるかどうかが、国力や産業競争力を決する鍵となります。

このため、令和8年度税制大綱におきまして、国家戦略として重要な技術領域への企業の研究開発を促す観点から、研究開発税制に戦略技術領域型を創設することとされました。

また、戦略技術領域型の対象となります重点産業技術につきましては、総合科学技術イノベーション会議(CSTI)の方で示されます第7期科学技術イノベーション基本計画において、選定されます国家戦略技術領域を念頭において指定することを考えております。

国家戦略技術領域は、科学技術が国家の安全保障、経済成長、産業競争力と不可分の関係にある中、我が国の成長産業の創出等を進める観点から、有識者の議論も踏まえて選定されるものと承知しております。

経済産業省としましては、こうした議論を踏まえて、重点産業技術を指定した上で、重点的に後押しすべき研究開発についての計画を認定する制度を検討しており、その詳細な基準につきましては、今後検討してまいりたいと考えております。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

お答えありがとうございます。

今後、具体的な条件は決まっていくと。

そこの研究費をより企業が上昇させていく、そういったインセンティブをつけるものだというふうに理解をしております。

しかし一方で、この指標を利用することによって、例えば予期しない事態によって研究費が下がったときに控除額が大きく下落してしまうというようなネガティブな側面もあるというふうに理解をしております。

そこで、改めて、この控除率の決定について、増減試験研究費割合を利用されている意図、これについてお伺いできればと思います。

政府参考人 今村大臣官房審議官

経済産業省 今村大臣官房審議官、お答え申し上げます。

企業の研究開発の成果は、広く経済全体に恩恵を及ぼすものである一方で、成果が生まれるかわからない、成果が生まれるまで時間を要するといったリスクの高いものでありまして、市場原理に任せるだけでは十分な活動が行われない可能性がございます。

こうした観点を踏まえまして、研究開発税制は、将来の経済成長の礎となる企業の研究開発投資を後押しするためのものでございます。

これによりまして、我が国の成長力、国際競争力を強化することを目的に、措置しております。

このため、研究開発税制は、企業が試験研究費を増やす増加インセンティブを強化する観点から制度設計を行っておりまして、平成29年度改正から試験研究費の増減に応じて、控除率を設定する仕組みを導入してございます。

この際、増減試験研究費割合の計算方法を試験研究費の前年度ではなく、直近3年平均を使うことで、一時的な試験研究費の変動の影響を緩和し、継続して試験研究費を増やすことを促す仕組みとして機能するように配慮しております。

質疑者 峰島侑也

ご答弁ありがとうございます。

直近3年平均を使用されるという点は、非常に私自身も素晴らしいなというふうに思いましたし、あと制度の別の点で、赤字になった場合も3年間繰り越しができるというような規定もあったかと記憶していますが、そういった点も非常にこの制度の趣旨を考えたときにいいなというふうに考えております。

質疑者 峰島侑也

最後にこの研究開発税制に関する質問として、最後にもう1つお伺いしたい点として、今回、先ほどCSTIで選定された戦略領域ということでご説明を受けましたが、AIや半導体というものについては、既にビジネス上、投資対効果が見込みやすい領域になっているのではないかと考えております。

特に国が支援する、民間では取れないようなリスクを国が背中を押して取ってもらうというような役割分担が必要かなと考えたときに、AIを今、かなり破格の税制控除を使って支援していくということ。

よりかはよりリスクの高い、例えば漁師であったりとか、フュージョンエネルギー、そういったところについて重点的に支援を行っていく、そういったお考えがあるのか、そこについて御答弁をお願いしたいと思います。

政府参考人 常藤審議官

内閣府科学技術イノベーション推進事務局 常藤審議官。

お答えいたします。

政府におきましては、科学技術イノベーション創出の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、5年ごとに科学技術イノベーション基本計画というのを策定してございます。

現行の第6期基本計画が本年度までの5年間を対象としているということでございますので、第7期基本計画の策定に向けまして、総合科学技術イノベーション会議のもとに設置されまして専門調査会において検討を進め、案を取りまとめているところでございます。

その中では、先端科学技術の獲得が将来の我が国の経済安全保障を支える自立性・不可欠性の確保や成長産業の創出の鍵であるということ。

そして、限られた政策支援を最大限有効に活用するため、我が国として、戦略的に研究開発を支援していくということが必要であるとされてございます。

こうしたことから、我が国として、戦略的に研究開発支援を重点化する技術領域として、国家戦略技術領域を設定するということにしてございます。

具体的には、経済成長や社会課題解決等の将来性、それから技術の革新性や融合性、そして我が国の科学技術の優位性や潜在性と、この3つの観点から検討した結果、AI、先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、フュージョンエネルギー、宇宙の6分野を選定するという案にしているところでございます。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

ご答弁ありがとうございます。

先ほど答弁でもありましたように、経済安保という側面も一定含まれているというふうにも理解いたしましたし、特にその他の領域については、非常に国として注力していくことが大切な領域だなというふうに理解をいたしました。

ありがとうございます。

質疑者 峰島侑也

そういたしましたら、次に設備投資促進税制についてご質問させていただきたいというふうに思います。

こちらについても効果検証の検討を、前回のこちらの財務金融委員会の方でもいろいろとご質問させていただいたところでございます。

こちらについて、これの代替となる政策というものがあり得るのかないのかというところを、まずお伺いさせていただければというふうに考えております。

特にこの中小企業において、この設備投資をしていくと。

ある種、会社としても利益が出てきた段階で返済をしていくことができるということで、非常に私は優れた制度だなと思いますし、何がこの制度で最もいいかというふうに申し上げると、この制度の中で一定、この収支が国としても見込める。

ただ単に支援をするだけではなく、その制度の中で利息を得ることができると。

今回の設備投資促進税制についても、これを行うことによって、成功した企業から法人税の増収であったりとか、あとは雇用の創出、そういったことが見込めるということも把握はしていますが、このように1つの政策の中で、国としても果実を得ることができるというような制度の導入、これの可能性がないかという部分について、政府からの御答弁をお願いしたいと思います。

政府参考人 山崎経営支援部長

中小企業庁 山崎経営支援部長。

お答え申し上げます。

成長型経済の実現、さらには物価高を上回る賃上げを実現する、こういった環境を整備するためには、中小企業の稼ぐ力を強化していくことが極めて重要であると考えておりまして、また我が国においては、設備投資の不足、これが潜在成長率が伸びない大きな原因であったというようなことが指摘される中で、まさに委員のご指摘のように、中小企業の成長のエンジンになる設備投資、こういったことを促進することがまず大前提として極めて重要だと考えてございます。

こうした中で、まさに資金面での支援というのができないのかというご質問でございますけれども、こうした中小企業の設備投資の資金を支援する政策金融の措置としまして、現在でも事業ステージに応じまして、いくつかの制度を運用してございます。

例えば、今、委員のご指摘のものとは若干違いますけれども、創業時に「新規開業スタートアップ支援資金」というものが日本政策金融公庫において運用されています。

これは創業時及び創業おおむね7年以内の事業者に対して7200万円を上限として融資を行う。

これは設備投資の資金にも活用できるようになってございます。

また、若干事業ステージが進んだ中で申し上げますと、「新事業活動促進資金」という制度がございまして、これは一定の要件を満たす中小企業の方々、例えば我々が持っております中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画の認定、これを受けた事業者が設備投資を行うときに、最大14億4千万円までの融資を低利で受けると。

いったようなことができるような、こういった制度も運用しているところでございます。

また先般ご質問いただいた100億円、そういった企業に対しても、まさに今月からそういった融資の対象に加えたところでございまして、今委員がご指摘の資本性の劣後ローンにつきましても、こちらで提供するといったような制度をしているところでございます。

いずれにしましても、こういった金融支援に加えまして、今般の提案させていただいております設備投資促進税制、さらには補助金、そういったものを適切に組み合わせて中小企業のニーズに応じながら設備投資を促進して稼ぐ力を強化していく。

これが大事だと考えてございます。

委員長 武村展英

武村委員長峰島君。

質疑者 峰島侑也

峰島侑也御答弁ありがとうございます。

まさしくそういった資金面の支援というところは、特に株式市場であるとか銀行さんからの借り入れというところも、大企業さんに比べるとかなり厳しい中小企業の方々にとっては非常に必要なものだと思います。

あと私自身もすごい実感をしたんですが、仮に利息が将来的に高くなるんですとか、そういった仕組みがあったとしてもある種事業の成長に適した形のリスクリターンの商品があると、非常に企業としては助かるということがあると思います。

ですので、そういった点で、単なる支援といいますか、お金を渡すというだけでなく、しっかりと政府としてもお金が回収できるような、そういった仕組みの導入というところは、今後もぜひお願いしたいところでございます。

質疑者 峰島侑也

それではしましたら、次の質問につきまして、次は、租税特別措置補助金見直し担当室。

これについてご質問させていただきたいと思います。

こちら紙面等では「日本版ドッジ」というふうに言われることもあるかと思います。

このアメリカの効率化推進省では、もともとは目標削減金額というものも掲げていますが、今回日本でこの租税であるとか補助金の見直しをしていく中で、そういった目標の設定をする必要がないのかというところのご質問です。

私が懸念しているところとしましては、今ある租税であるとか補助金といったものは、やはりこのシステムの中で利益を受けている方々が既にいらっしゃるところですし、全て国会で審議をされて通ったものであるという中で、この見直し担当室という形で行政に置かれた方々が、これを積極的に止めていくことが本当にできるんだろうかというところを懸念しております。

なので、ある程度目標金額を定める等をして、補助金の見直しを積極的にしていくような、そういった動機づけが必要ないのか、そういった部分について政府の方々から御答弁をお願いできればというふうに考えております。

政府参考人 中谷副大臣

中谷副大臣。

中谷副大臣租税特別措置及び補助金の見直しの趣旨については、日本維新の会と自民党の連立政権合意書に基づき、政策効果の低い租税特別措置や補助金の中身をしっかりと見直すことに意義があるというふうに考えております。

あらかじめ金額を設定いたしますと、中身より金額ありきになるという可能性がありまして、慎重な検討が必要であるというふうに考えております。

いずれにせよ、次の令和9年度予算編成税制改正プロセスにおきましては、要求・要望段階から一貫して見直しに取り組んでいくこととしており、年明けから2月末まで国民の皆様から募集した御提案を見直しの検討に当たり参考にさせていただきたいというふうにも考えているところであります。

既存の取組とも連携しながら、担当大臣である片山大臣を支え、しっかり結果を出してまいりたいというふうに考えています。

委員長 武村展英

武村委員長峰島君。

質疑者 峰島侑也

峰島侑也御答弁ありがとうございます。

非常に国民の方々から意見を募集したときに、非常に多数の意見が来たと。

(委員長、委員長、委員長、委員長)

質疑者 峰島侑也

それに関連して、この件についてもう1つご質問がございます。

今回この租税や補助金の見直しを行っていく中で、利用企業の名前の公開、そういった案があり得るのか。

これは令和8年の税制大綱でも、利用企業の名前を公開していくこと、それを検討しますというような記載があったかと記憶しておりますが、それに対する検討状況をお伺いできればというふうに考えております。

答弁者 片山さつき

片山財務大臣。

片山さつきご指摘の法人税関係の租税特別措置に係る適用企業名の公表でございますが、委員がおっしゃるとおり、令和8年度の与党税制改正大綱におきまして、既に補助金等の交付先名が原則として公表されていること等を踏まえ、企業の経営戦略に与える影響や、国・企業双方の事務負担等にも配慮しつつ、一層の透明化を図る観点から、具体化に向けた検討を行い、令和9年度税制改正において結論を得るとされているところでございます。

私自身が、この租税と御条件に向かっておられることになりますので。

委員長 武村展英

武村委員長峰島君。

質疑者 峰島侑也

ありがとうございました。

質疑者 峰島侑也

そういたしましたら次に、NISAの拡充についてご質問させていただきます。

ここについても本日、他の委員の方々からもご質問あった部分になりますが、私が特にお伺いしたい点としましては、ここも令和8年、今名前が出ました税制大綱の中でも、「格差の固定を避けるような観点を持ちながら」というような記載があったかなというふうに考えております。

今回、この年齢制限を取っ払って、ある種、子どもの方も使えるようにするといった中で、格差の固定を避けるという観点で、制度上工夫されたところがあればお伺いしたいと思います。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

お答えします。

NISAの積立投資枠につきましては、従来18歳以上とされていた対象年齢の要件を撤廃して、0歳から口座開設を可能とすることとしております。

この決定をする際の御議論として、一つは大学進学等の成人後のライフイベントに伴う必要資金を備えられるようにするという観点。

これを踏まえつつも、御指摘のとおり、今回の見直しが格差の固定化につながらないような配慮も必要だという点がございました。

そういったことを踏まえまして、口座の保有者である……。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

石井啓一議員、お答えありがとうございます。

私自身もこのように国民の方々の資産形成に資するような政策が望ましいというふうに思いつつ、一方で格差をどういうふうに是正していくのか。

先ほど一人親の控除の話もありましたが、特に一人親の方とか、実際に所得が低くなる傾向があるということが明らかになっていると思います。

そういった中で、いかに社会全体として再配分と、あとは資産形成をどういうふうにバランスをとっていくかというところは非常に大切な論点だというふうに考えておりますので、今後もぜひ注目させていただければというふうに考えております。

質疑者 峰島侑也

次に住宅ローン控除についてお伺いをしていきたいと思います。

今回の住宅ローン控除において、こちらも子育て世代と子育て世代じゃない世代において、借入限度額が変わってくるというふうに理解をしております。

特に今回、既存の住宅も含めまして、子育て世帯であれば、基本的にはそうでない世帯の方々に比べて、1000万円の上乗せの借入枠があるというような状況かと思いますが、こちらの認定住宅、新築の認定住宅のみは、ここの上乗せ部分、子育て世代の上乗せ部分が500万円になっているというようなところがあるかと思います。

この理由についてお伺いできればと思います。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

お答えします。

御指摘のとおり、住宅ローン控除における子育て世帯などに係る借入限度額の上乗せ措置は、新築などの認定住宅の場合は500万円、それ以外の住宅は1000万円とされているところでございます。

これは安全・快適な住宅の確保といった子育て世帯が抱えるニーズに応える一方で、住宅ローン控除による減収額、この税制の減収額は全体で8000億円を超える規模である中、メリハリをつけながら制度を見直していくということが重要であるということ。

それから新築などの認定住宅は、そもそも特に高い借入限度額が、子育て世代でない場合も設定されておりますということなどを踏まえまして、上乗せ額は500万円とされているということだというふうに承知しております。

質疑者 峰島侑也

峰島君。

ありがとうございます。

先ほど住宅ローンの減収額が今8000億円というふうなお話がありましたが、その住宅ローン……。

政府参考人 青木主税局長

青木主税局長。

青木主税局長、お答えします。

住宅ローン控除の制度につきましては、適用期限のある租税特別措置でございます。

従いまして、適用期限を迎えますと、それぞれ、まずは要望側の国土交通省さんの方で、その時々のいろいろな状況を考えながら、御要望されてくると思います。

それに対しまして、私どもの方は基本的には、お金の使い道をきっちり見て、本当に効果のあるものはどうかというような御議論をさせていただく中で、そのとき、期限の到来時に、また御議論の結果、こういったところについては新しい設定になるのか、そのまま据え置きになるのか、そういった結論が出るということでございます。

質疑者 峰島侑也

そういたしましたら、私から本日させていただきたかった質問は以上になります。

御答弁いただきましてありがとうございました。

委員長 武村展英

武村委員長。

この際お諮りいたします。

各案審査のため、本日政府参考人として、総務省大臣官房審議官橋本健次郎君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。

(一同、異議なし)御異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

河村たかし (無所属) 23発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

次に河村たかし君。

質疑者 河村たかし

河村君。

河村たかし。

減税、子供ということで。

総理を狙う77歳、アゲインがアローンになっておりますけれども、何遍も言ったろうかしら。

ありがとうございます。

1分のところをまた仲間な皆さんシェアしていただきまして、ありがとうございます。

サンキューベリーマッチということで。

まず片山さんに行きますかね。

あいつずっと聞いとってね、危機感を相当持っておるんだ、これ。

一番いかんのはね、このマーケットの信任がなくなると。

なんか財政健全化を図るとマーケットが評価してくれるという、当たり前のようなことを言ってますけどね。

そんなことを言っておるの、大丈夫ですか、これ本当に。

僕は金屋ではないけど、マーケットの方だったら、それは国の力をつけるのは財務省の人間じゃないですよ。

言ってきますけど。

それはラーメン屋の親父であったり、一番でかいのはトヨタ自動車。

それから次は今ソニーですか。

ソニー、それからちょっと前ならパナソニックとか。

またちょっと前だったら、NEC、富士通。

まあ、あの辺ですわね。

それは、でかいところですけど。

だって、やっぱり、日本の国を支えておるのは納税者であって、そういう人たちがたくさんの企業をつくっていくと。

そういう国になってくるんだったら、その国債買ったのかと思いますよ、私。

だって、今日ここに居るのは、みんな全員公務員ですから。

こんなところで、こういうこと言っておるという、雰囲気悪いですけど。

私、先ほどもちょっと言われたけど、公務員尊敬せなかんというご意見もありますんで。

私は悪いけど、そう言うと感じ悪いけど、俺は尊敬する気にならんんですよ、全然。

それよりラーメン屋の親父やらね、俺はちょっとでもええものをちょっとでも安く売っていくと。

いつ倒産するかわからん。

銀行から「来てくれんでもええよ」といつ言われるかわからん。

そういう恐怖の上に立ってですね。

お母ちゃんにも怒られて、競争が激しいと思うからんで、そういう人たちは尊敬しますよ。

ということで、片山大臣にちょっとね。

まずはじめには、しょっちゅう片山さんだけではないけど、「責任ある積極財政」。

これ、あれ、誰に対して責任を感じ取るわけ。

これ、まずそれちょっと聞かせてちょうだい。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

高市内閣では、経済あっての財政という考え方のもとに、戦略的に財政出動を行って、強い経済を構築すると同時に、財政の持続可能性を実現するという方針でございます。

責任ある積極財政というのは、この強い経済と財政の持続可能性をバランスよく同時に実現することでありまして、それは、今を生きている国民と未来を生きる国民の両方に対する責任でもあると考えております。

その上で、責任ある積極財政の考え方に基づき、日々の市場動向や経済指標に、既に十分に目配りしながら、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信任を確保していくという、こういう考え方であります。

委員長 武村展英

河村君。

質疑者 河村たかし

まあ、当たり前のことを言っておられますが、こないだ私もここにおりましたときに、片山大臣が、財政運営の中での、ほうずな財政政策をとるということではなくて、もっときちっと責任ある方を維持していくということでございます、こうやって言われたわけですね。

こういう言い方をするということは、きちっと責任ある方を重視していくんだから、国民皆さん全員であるはずがないわけです。

当たり前のことで。

だってどうも片山さんだけでないと思うけど、これ生まれが違うからしょうがないんです。

私は零細企業出身だから、もともと。

やっぱり商売を大事にするということで。

片山さんのご家系かどうかは知りませんけど。

その後はやっぱり大臣が言われる責任というのは、今言ったようなわけがわからない話じゃないし、やはり財務省を中心とする役人世界を守る、こういう世界を言っているんじゃないの。

お願いします。

委員長 武村展英

武村委員長。

どうされますか。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

すみません。

すみません。

今私が申し上げたところの中で、行政を守るということは全く出てまいらないので、どういうあれかなというふうに思いますが、私は2010年以来、名古屋にも講演会を持っておりまして、実は河村元市長には私のセミナーでお話をいただいたこともございますし、河村市長に時に協力し、時に厳しい質問を浴びせていらっしゃった名古屋市会の皆様、そこからご出身で国会に来られた方もいらっしゃいますが、その議論を長いこと見てまいりました。

しかし、名古屋市役所の皆様ですね、一生懸命働いていらっしゃいますよ。

はい。

ですから、政令市、巨大政令市でございますから、たくさんのお仕事があるわけでございますが、率直に言って、私も愛知県連に身を置く国会議員の一人として、さまざまな相談を受けて、名古屋市のお役に立つようにと、いろいろと仕事をさせていただいたこともありますし、ここにいらっしゃる公務員の方々もそうですけれども、みんな国家のため、あるいは愛知県のため、名古屋のためでもいいですけれども、各々お使いしている司(つかさ)のためにしっかりやっておられるので、彼らはGDPをつくるか作らないかという概念ではなくて、法令をつくったり運営して、それが円滑化されるようにしているわけで、別に自分たちが経済主体だと思っているわけではないと思いますが、一時は政令市の中でも神戸市のように「神戸市株式会社」という形でかなり投資をしておられたところもあります。

経済情勢の急落であまりそのことはなさらなくなりましたけれども、様々な自由度が地方自治体にはございますからね。

決してそういう部分を否定なさる趣旨じゃないんだろうなと思って今聞いておりましたが、今から我々が官民で支え合って経済を強くしていくための危機管理投資や成長投資をしていくというときに、河村委員のご考えに基づきますと、もしかして、官による支えとか、官による出資は全くいらないというお考えだと。

それは過去20年、30年やってきた中にもそういうご主張の方はいらっしゃいまして、そこではやはりバブル崩壊以来、いわゆる高橋総理の言葉で申し上げると、金利が、金利が付いていた民間セクターのお金がそれで出てこないことは20年やってみて分かりましたから、だからやり方を変えているわけで、その辺がご理解いただければありがたいなと思います。

委員長 武村展英

河村君。

質疑者 河村たかし

何言っているかあまり分かりませんが、名古屋へようお見えになって、そこにおられますのが、名古屋の市議会議員を務められた方で、かつて新進党だった方でございます。

まあ、いいだろうと言っても、仲良くしておりましたけどね。

片山さんもお見えになって。

官は官で多分意味はあるだろうと思いますけど、これ世界史を振り返ってもですね、本当に官による権力的な統治が優先するのか、それとも民間の商業が、それで暮らしを楽にするのが優先するのかと。

これは大変大きな問題で、実は、僕は民間の方が優先すると思っているんです。

ぜひ、この間も言いましたけど、高市さんにも言っててもらいたいんだけど、あの人も新進党だったんだ。

自民党的なものを壊すって言ったじゃないですか、一緒に。

それは何かと言ったら、やっぱり、あまり感じ悪いけど、ボンボンばっかりになって、役所にめちゃくちゃ多いですわ、今。

そうなると決まったことしかやらんわけ。

俺は、そのシンボルが財政の方でいくと、先ほどこの間言いましたように、財政法4条と地方財政法5条と、めちゃくちゃなのが。

これはちょっと、テレビも一緒におるかわからないけど、昭和22年ですね、財政法は。

地財法は23年ですわ。

要するに役所とかそういうところは、例外はありますよ、例外はあるけど、例外では公共事業ですけど、あるけど、要するに民間にあるお金を使っていかんという規定があるんですよ。

そういう時代からみんな抜けていって、やっぱり民間の商業を流行らせなきゃ。

そういう国だったら国債買いますよ。

だって今言っているように、何かここで見とると、出てきた役人がみんな、何かマーケットの信任がなくなるのが当たり前だようなことを言っているじゃないですか。

積極的にやると言ってますよ、それ。

そういう考え方をね、大西洋戦争直前思い出しますね、私これ。

緊縮財政やるとやっぱり国の力がなくなって、これ、結局戦争になっていったわけですよ。

ですから、大臣におかれましては、繰り返しますが、商売を盛んにさせようと、そういうふうに宣言せなかったんですよ。

やっぱり、これ、まず口だけ言うだけ言ってちょうだい。

答弁者 片山財務大臣

片山財務大臣。

どうも先ほどからお伺いしていると、責任ある積極財政につきまして、かなり曲解されているのかなという気がして仕方がないんですけれども、責任ある積極財政の「積極」というのはプロアクティブですから、先を見てかなり積極的に投資するという意味で、それは単に規模の拡大自体が目的ではないということで、エクスパンショナリーではなくてプロアクティブという意味で、それは非常に前向きな、もうここが集中投資のターゲットと思ったら相当集中的に投資して、かつ高橋総理がいつも申し上げておりますように、投資の足枷にならないように基金や複数年度予算を活用して、今まではできなかったような柔軟な積極的な投資を、AI半導体にいたしましても、あるいは今回柔軟な分野設定しております成長分野につきましても行っていくと。

そのために予算のやり方についても抜本的に変えていくという、いまだかつてやったことのないことをやって、強い経済をつくろうとしている政権でございます。

目的は強い経済をつくることですので、よろしくお願いをいたします。

質疑者 河村たかし

いかんな、これ本当にね。

商売大事にするって言えんのだもんね、これ。

英語で言えばビジネスですけど、ビジネスを大事にしようということを宣言できんのだ、片山大臣が。

これアメリカ人が聞いたらびっくりすると思いますよ、大抵。

ということで、この問題はあまりしょっちゅうやっていても、哲学的な。

どっちかというと私は渋沢栄一さんの方なんですよ。

あなたが言っているのは、いわゆる大久保さんたちの考え方です。

役所がきちっとやるという考えで。

じゃあ次の話で。

この間僕がここでしゃべっておったらね、僕がやったんじゃないですよ。

それで映っておって、ある後ろでその役人の方がね、どうも態度が悪いというやつがネットに出て20万ビューもいっていますので。

僕はそう思わなかったから、これは。

だってここでせっかくだって20万ビューもいっておられますので、ぜひ言い訳なり、ぜひ言ってください。

日銀の方のようですけれども。

どうぞ。

政府参考人 日本銀行 藤田総務人事局長

日本銀行 藤田総務人事局長。

お答え申し上げます。

日本銀行といたしましては、常に緊張感を持って真摯に国会審議に臨むように努めておりまして、随行する職員につきましても、答弁資料の精査でございますとか、事実関係の確認など、審議を円滑に進めるためのサポートに注力しているところでございます。

ご指摘いただきました3月4日の委員会における職員の所作というものが、結果としてそうした姿勢に疑念を招くような形で映ったのであれば、それは大変本意ではないというところでございまして、誠に遺憾であると考えてございます。

今後とも国会審議の場におきましては、緊張感を持って真摯に臨むよう努めつつ、このような疑念を招く振る舞いがないよう、改めて徹底してまいりたいと思ってございます。

委員長 武村展英

河村君。

質疑者 河村たかし

いや、先ほど言いましたね。

私はそう思ってなかったんですが、ここでしゃべってましたから。

全然関係ないんだけど、ネットに出てくると切り取られるんだよなって。

だから、それはやっぱり本人の名誉のためにも、そういうチャンスを作らないかなということで出てきていただきました。

ありがとうございます。

どうも。

それで最後ですけど、先ほどちょっと言いましたけど、もう一つの大きな問題で、これは片山大臣も言っておるか。

とにかく三大、要するに銀行にむちゃくちゃ金が余っておるわけです。

借りる人がいないわけですよ、今。

これ大変な状況になったと。

これはバランスシート不況という方も見えますけど。

ほんとどうやって使っていくかということで、三大メガバンクに稼い稼いで行ったといかんわけよ。

だってぜひ総務省から来ていただいておりますんで、その総務省は地方で使うお金をね、これ、枠を決めてですよ。

地方交付税の、地裁の枠もあるじゃないですか。

だから地方で投資なんかできないんですよ、実際新しく。

こんだけ余計の自治体があって。

だからそれを早く廃止して、地裁保護所は。

だから地方の役人が、公務員が、地方の金融機関と一緒になって、どういうことをやっていこうかと。

例えば僕が1人の子持ちなせない中でやってきましたけど、例えば校舎をつくるだけじゃなくて、そういうスクールカウンセラーなりそういうのとか、これからエンターテインメントでもいいですよ。

そういうのをやはり役人がもっと働いて、民間の企業機関、銀行が大抵100ぐらいあるでしょう、銀行と名付けるのが。

そういうところを一緒に企業をつくっていく努力をしていってまいんかね、総務省。

政府参考人 総務省 橋本大臣官房審議官

総務省 橋本大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

現在においても、地方銀行と地方自治体が協力して、何らかの地域におけるプロジェクトを実施するということは可能でございます。

ただし、委員ご指摘のように、その際、自治体が資金を借り入れたり、公共公用施設の建設事業等に限定しているところでございまして、これは国の財政法と考えを一つにするものだと認識しております。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 河村たかし

河村君。

地方財政法第5条正し書きに掲げる、今申し上げたような例以外に地方債を発行するためには、別途、法律による特例が必要とされているところでございまして、例えば、災害対策法に基づく災害対策事業債や、地方財政法に基づく緊急防災・減災事業債などがあるというところでございます。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 河村たかし

河村君。

河村たかしそんなことね、あんたたちがね、「この事業はいい」とかね、「この事業は悪い」とかね。

ほら、日本中の会社でね、みんな会社何百万社あるか知らんけど、みんな自分で銀行行ってですね、銀行の支店長に頭下げてね、計画書を出して金を借りてくるわけよ。

で、利息を払うわけ。

その利息を払う努力が世の中を進めてきたわけ。

金賦の差もついてきたわけ。

だからちょうどいいチャンスだ。

で、財務大臣にもちょっと聞いてもらえないかんけど、国でやると難しいで、財政運用事は。

地方財政法上のほうを廃止して。

たくさんあるから窓口が。

これね、地方の公務員も300万人ぐらいおるんでしょ、あれ全部で。

みんなでね、もっと座っておるだけではなくに、「この地域でこういうことをやろうか」と、「スクールカウンセラーでももっと救っていこうか」と、そういうことをやれるようにもっとしてくださいよ。

もう一言言っていっちゃおう。

政府参考人 総務省橋本審議官

総務省橋本審議官。

総務省審議官お答え申し上げます。

ご指摘のように地域を活性化するために官民協力していかに地域経済を活性化していくかという問題意識を持ってさまざまな施策を打つというのは非常に重要だと思っております。

一方で各団体、やはり財政規律、自治体は義務的にさまざまな行政を行っておりますので、そこが財政規律を維持する、ないしは将来の住民の方との負担の公平性の確保、こういう視点から、現在の地方財政法上あると思っておりますので、その観点から言いますと、慎重であるべきものと考えているところでございます。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 河村たかし

河村君。

河村たかし本当にね、こんなことをね、総務省の人たちが。

日本全国今、1,700か自治体あるの。

1,300かどっちだったね。

1,700の自治体があって、交付税でも20兆、それから起債のそういうもの、地方財政計画と定めて、そこで枠をはめるわけです。

10兆、確か。

10兆ぐらいしか起債をしてはいけないと決めるわけですよ。

何か新しい事業をやるというときにね、商売をやっていた人は分かると思うけど、必ず銀行行って金借りてやるんですよ、新しいことは。

まあテレビ撮る人言ってきますけど、できないようになっとるんですよ、日本は。

これ。

こういうことが財政を不健全にするんですよ。

逆ですよ、これ。

そうでしょう。

そういう国の国債は買いませんよ、私だったら。

そんな役人だけきちっとしとるような人は。

役人の原資って言ったら民間の金儲けじゃないですか。

そうでしょう。

ちょこっとした金儲けの積み重ねて、それが税金であるんだ。

時間が来たようでございますので、これでご無礼しますけど、繰り返しますが、ぜひ、役所は役所でいいですよ、しっかりやってもらって。

全体として、やはり納税者、ラーメン屋の親父が一番でかいのはトヨタ自動車だけど、尊敬する世の中をつくらないか。

以上で終わります。

委員長 武村展英

武村委員長次回は広報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。