総務委員会

衆議院 2026-03-12 質疑

概要

NHKの令和8年度収支予算、事業計画及び資金計画に関する審査が行われました。主な論点は、インターネット配信の必須業務化に伴う公共メディアとしての役割の変化、受信料収入の減少に対する未収対策と収支均衡への道筋、および放送ネットワークの効率化に向けた共同利用モデルの推進です。また、災害報道の強化や国際放送のガバナンス、コンテンツの海外展開による収入確保など、持続可能な経営基盤の構築に向けた戦略について質疑が交わされました。

発言タイムライン

中道改革参政チームみらい国民維新自民政府委員長・議長
0分50分1:402:303:204:105:005:50田嶋要神谷裕平林晃青木ひ武藤か中川宏許斐亮高沢一

発言者(14名)

質疑応答(97件)

WBCの放送権と視聴環境
質問
田嶋要 (中道改革連合・無所属)

- WBCがNHKで視聴できなかったことは今年のみの事象か、来年以降の見通しはどうなっているか

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)

- 今回の事案は基本的に今年に関するものであり、今後の状況についてはこれからの検討事項である

全文
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WBC、ワールドベースボールクラシックですか。

WBCがNHKで見られないというテーマがございましてね。

これは通告なしでもお答えは十分いただけると思うんですが、まず1点目は、これは今年のみの事象なのでしょうか。

多くの方々が「NHKとかで大谷選手が何も見られない。

え?」ということになっているわけでございますが、これは今年のみなんでしょうか。

それとも来年以降もあまり希望が持てないんでしょうか。

いかがでしょうか。

井上樹彦(日本放送協会副会長):お答えいたします。

今回の事案に関しまして、基本的に今年に関してはということでございまして、この後どうなるかというのは、またこれからのことだと思います。

独占放送権への対抗策と予算
質問
田嶋要 (中道改革連合・無所属)

- 配信プラットフォームによる独占放送権獲得に対し、NHKに勝てる見込みや見通しはあるか

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)

- スポーツ文化振興と国民の視聴環境整備に取り組み、限られた予算の中で努力していく

全文
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田嶋要:もちろんそれはそうなんですけど、お金で独占放送権をネットフリックスさんが取られたということになると、来年以降も結局はお金の戦いという理解になるんでしょうか。

そうなると、あまりNHKに勝てる見込みがあるのかどうか、見通しはどう考えていらっしゃるんですか。

井上樹彦(日本放送協会副会長):お答えいたします。

NHKとしましては、スポーツ文化の振興に貢献していくため、あるいは国民の皆様の関心の高いスポーツイベントを何とか広く視聴できる環境の整備というものに取り組んでまいりたいと思っておりますし、当然それにはコストがかかることですので、限られた予算の中で努力していくということかと思います。

ユニバーサルアクセス権の導入検討
質問
田嶋要 (中道改革連合・無所属)

- 欧州にあるような、国民的番組へのアクセスを担保する「ユニバーサルアクセス権」の議論を総務省で始めているか

答弁
林芳正 (総務大臣)

- 有識者会議を開催し、放送制度の将来像について検討しており、必要な取り組みを進めていきたい

全文
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そこで大臣にお尋ねしたいのは、そういう事象が発生して、これは私はある意味ですね、放送対配信ということの大きな分水嶺のような事件だというふうに感じているので、後の質問につながるんですが、これはUA権というかユニバーサルアクセス権というのがあるそうで、イギリスなどはそういった権利を守るために、国民的な人気の番組とか、それこそオリンピックやWBCのようなものは誰でもアクセスができるように担保するような世界もあるそうなんですね。

そうなってくると、独占権をネットフリックスが持てないみたいな、そういうことが保証されるのかなと思っているんですが。

そういう世代断絶というのもあるような気がする中で、ちょっとこれ、またここも後手に回りすぎているんじゃないかなと思うんですが、このユニバーサルアクセス権みたいなことに関しての議論というのは、総務省の中で始まっているんですか。

こういうものがヨーロッパであるということでございますが、総務省ではこの有識者会議を開催いたしまして、放送制度の将来像について検討してきております。

この有識者間で御議論をしっかりいただいて、必要な取組を進めてまいりたいと思っております。

放送ビジネスモデルの将来像
質問
田嶋要 (中道改革連合・無所属)

- リアルタイム放送よりも付加価値の高い配信ビジネスへ移行する中で、今後の放送のあり方をどう見ているか

答弁
林芳正 (総務大臣)

- ニュースのような同時視聴の価値があるものと、コンテンツ的な価値があるもので分かれると考えており、有識者会議で議論したい

全文
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それで質問通告を大事にしておりましたが、今後の放送というビジネスモデルそのものが、要するにリアルタイムは大事なんですが、日本中が同じタイミングでしか見れないというのと配信だと、私はどう考えてもそれがコマーシャルに基づこうが受信料に基づこうが関係なく、明らかに配信ビジネスの方が付加価値が高いというような印象を持つわけでありますね。

それは20年前からそう思っていました。

だからこの先もあまり希望が見えないというか、苦しいなと。

映像の請求は見たいけど配信で見ちゃうんじゃないかというふうな感じがね。

私よりも若い世代になるともうそれが当たり前と。

「ブロードキャスティングって何ですか」っていうそんな感じもしてくるんですが、大臣、どう見てますか。

林芳正総務大臣まさに今、委員がおっしゃったように、このブロードキャスティング、放送ということでありまして、これやはり有識者会議でご議論していただいておりますが、あんまり私からですね、こちらがこうだというつもりはございませんが、やっぱり同時にみんなが見るということはですね、例えばニュースなんかにおいてはですね、「後でこのニュース配信で見とこうかな」というのはあまりないと思うんですね。

従ってニュースのような、この同時に皆さんが見るということに非常に意味があるようなこととですね、それからバタフライエフェクトのようなですね、ああした、この多少1週間後で見てもですね、いいものはいいという、いわゆるコンテンツと言いましょうか、そういうものとかですね、いろいろその中身によって分かれるんだろうなというふうに思っておりますが、少なくとも報道のようなものについてですね、この放送がなくなっていいということにはならないということの一つの、ある意味でコンテンツじゃないかと、そういうふうに思っておりますが、そういうことも含めて、しっかりですね、有識者会議で議論していただきたいと思っております。

地上波チャンネル数の将来
質問
田嶋要 (中道改革連合・無所属)

- 地上波のチャンネル数について、今後の体制維持は可能か、あるいは縮小していくと考えているか

答弁
林芳正 (総務大臣)

- 現在の127社体制は多元性・多様性・地域性の確保につながっていると考えており、将来像については有識者会議で検討する

全文
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もう一点大臣にね、これも答弁しにくいかもしれませんが、この放送の世界のですね、地上波のチャンネルの数もですね、今後今のような体制がずっと続けられるのか。

今回もそのいわゆる民放を応援するような内容でありますけれども、何というか、共に応援する方もされる側も一緒に沈んでいくような風景が私は見えるんですけれども、これチャンネル数に関してはやはり縮小ですか。

どういうふうに考えているんですか。

これもう何も言えないですか。

林芳正総務大臣なかなか厳しいご質問でありますが、この地上波の民間テレビ放送事業者の数127社でございます。

これは1999年以降、変わっておらず、放送の多元性、多様性、地域性の確保にもつながっていると考えております。

放送を取り巻く環境について、先ほどご議論させていただいたとおりでございます。

この有識者会議を開催して放送制度の将来像についてしっかりと検討してもらいたいと思いますし、その議論、このお願いしますというだけではなくて、今委員からございましたけれども、諸外国でどういうことが起きているのか、それにどう対応しているのか。

小規模中継局の共同整備基金の負担割合
質問
田嶋要 (中道改革連合・無所属)

- NHK財団の基金から5分の2を助成する場合、残りの5分の3は誰が負担するのか

答弁
小池専務理事

- 残りの5分の3については、各放送局がそれぞれの予算で負担することを想定している

全文
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田嶋要君。

それはいいんですけれども、私がお伺いしているのは、5分の2は助成します。

残りの5分の3は誰が負担するのかというところを、ちょっと具体的に教えてくださいということです。

小池専務理事。

お答えいたします。

これは小規模中継局の共同整備の場合、各放送局が更新していきます。

ですから、5分の2はこのNHK財団に設立する基金から助成しますが、残りの5分の3につきましては、各放送局がそれぞれの予算で負担するということを想定しております。

小規模中継局の物理的共有と費用按分
質問
田嶋要 (中道改革連合・無所属)

- 物理的に一つの局を共有し、残りの5分の3をNHKと民放で分担するスキームはあり得るか

答弁
寺田理事

- 共同で設備している局を対象に助成し、残りの5分の3は波の数(チャンネル数)に応じてNHKと民放で按分して分担する

全文
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ちょっと答えてほしいんですけど、共同でそれぞれが負担するのはいいんです。

5分の3をNHKが全部出す場合、民放が全部出す場合もあるけれども、一つの物理的な小規模中継局自体を両方が共有して活用するというのは技術的にできるのかどうか。

だけどもそういうやり方があり得るのか。

その場合には残りの5分の3は、民放も例えば半分出すけどNHKも半分出す、そういう形で今後使われていく部分もあるんですかという質問です。

寺田日本放送協会理事、お答えします。

今回のスキームの助成の対象は、民放とNHKが共同で建てている放送局に、送信機が共同で作っているという、そういうものを対象にして助成しますので、全体にかかる額の5分の2は基金が出ますけど、残り5分の3はNHKと民放で、それぞれの波数で分担するという形です。

波数です。

チャンネル数です。

NHKは総合テレビと言ってられますが、民放は一杯一杯ですので、そこで分担すると考えています。

按分です。

今、寺田からお答えしましたけれども、助成するのは共同で設備している小規模中継局でありますけれども、その更新を5分の2はNHK財団から基金として助成しますけれども、5分の3の残りにつきましては波の数においてそれぞれの放送局が分担するという、そういうふうな枠組みを想定しています。

ヘリコプター運用の効率化・統合
質問
田嶋要 (中道改革連合・無所属)

- NHK、消防、ドクターヘリ等のヘリ運用において、整備や運用の共有化によるコスト合理化を検討できないか

答弁
林芳正 (総務大臣)

- 運用体制や地域的な偏りなどを考慮する必要があるが、横串を通した検討について勉強したい

全文
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ヘリコプターの運用として無駄はないのかなと思ったわけでありますが、その中で連想したのがNHKという電波も公共のブロードキャスティングも、取材でヘリコプターをいろいろ飛ばしているということで、私はこの中継の今回の問題、双方にメリットがある形でコストの合理化を行えるのであれば、他の分野に関してもやはりいろいろと考える必要がある。

のではないかというふうな問題意識を持っております。

物によっては、統合していくことで10年間で380億円ぐらい節約できるという話もあります。

もっと言えば、例えば警察のヘリ、それから海上保安庁のヘリまで含めると、今の308億円は10年間ですが、10年間で1500億円ぐらい、国民の税金なんでしょうか、あるいは受信料かもしれませんが、節約できるというような説もあるんですね。

だからまず民放とは一緒にできる部分はないのか。

そして今申し上げた消防やドクターヘリが一緒に統合することができる部分がないのか。

そういう重整備もあって、重整備と定期整備と一番軽い日々の整備と3段階か何かにあると言われておりますが、こういった部分に関してもやはり例外なく検証していただいて、どうなんだという結論を出すようなことをされた方が、どちらにしたって民放だってNHKだって財政苦しいですから。

これはやらない理由はないと私は最後思っておりますが、大臣、御答弁をお願いします。

林総務大臣。

ちょっと御通告もなかったんで今聞いておりました。

なるほどなと思うところもあってですね。

今委員がおっしゃっていただいたように、それぞれ運転する人いるし、それから整備の体制もいるしということで、それだけこの、じゃあちょっと今空いてるから消防庁の方がドクターヘリに行ってくれと、そういうふうに空いてるところがどれぐらいあるのかということも多分あるんだろうなというふうに思っておりますが、特に逼迫しているようなところ、地域的に偏りがないのかとか、いろんなことを考えてみる必要があると思いますけれども、せっかくヘリコプターあるんだけど、これは人の、なんでこの格納庫にありました、人もいたのにとなるべくそういうことがないように、いろんな横串を通すことをちょっと勉強しなきゃいけないなと、そういうふうに聞いておりました。

次回WBCの放送確保への意気込み
質問
神谷裕 (中道改革連合・無所属)
  • 次回WBCをNHKで視聴できるかという懸念
  • 配信競争の中でNHKが生き残る象徴的な事象であるとの認識
  • 「絶対に見れるようにする」という強い意気込みを要望
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • スポーツ文化への貢献は重要な役割であると認識
  • 放送権料の高騰という課題はあるが、視聴環境の整備に取り組む決意である
  • ワールドカップやMLB、五輪などの実績を挙げつつ、努力したいと回答
全文
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井上会長にちょっとお伺いをしたいんですが、先ほどワールドベースボールクラシック(WBC)について、次回は果たしてNHKで見れるのかというお話がございました。

先ほどの答弁では「わからない」ような、そんなお話でございましたけれども、今の田嶋理事のお話を聞いていても、この先のNHKの放送のことを考えたときに、果たしてこれが見れるか見れないかというのは、一つの大きな事象じゃないかなと思っております。

いわば放送テレビと、いわばインターネットというのか配信の世界、この世界の今、競合の中でNHKがしっかり残っていくんだ、勝っていくんだとなったときに、このWBCが次回見れるかどうか、これは本当に実は大きな象徴のような気がするんです。

会長からですね、ぜひこの辺りの意気込みというと変ですけれども、「絶対見れるようにするんだ」みたいな、お言葉をいただけたらありがたいんです。

いかがでしょうか。

もうNHKはしっかりと頑張っていくんだという、一つの象徴みたいなものだと思って、その辺の心意気を聞きたかったというのが本音でございまして、どうですか、もう一言、発言されますか。

NHKとしてはですね、スポーツの文化に貢献していくということは非常に重要な、これまた役割だと思っています。

ただ、放送権料というのがありまして、これが一方で相当高騰しております。

この放送権料に係る経費を抑制しながらですね、今申し上げましたように、スポーツ文化、あるいはそれを期待する国民の皆さんの声に貢献していくために、国民の関心の高い、今度のWBCもそうですけれども、スポーツイベントを広く視聴できる環境の整備に取り組んでいきたいというのが、私の決意でございます。

6月にサッカーのワールドカップ、これについては先ほど申しました放送権の問題はクリアしておりまして、これはBS4Kも含めて全試合で放送し、日本の試合については地上波でも放送するということで、今準備を進めているところなんですね。

WBCとは違いますけれども、アメリカ大リーグのMLBの関心も選手の活躍で非常に高くて、これも4月から相当力を入れてやってまいりますし、次の夏季五輪、冬季五輪についてもですね、放送は確実にできるような体制になっています。

ただ、その後もですね、将来にわたってというところになるとですね、先ほどから議論がありますように、このお金をどこがどれだけ賄うのか、しかもネットフリックスなど配信系のそういった拡張がこのところ激しいものですから、これとの競争の中で、受信料の使い道としてどれぐらいの経費が出せるのかも含めてですね、検討していくことになろうかと思いますけれども、私個人というか、NHKとしてですね、こうしたスポーツのビッグイベントというのはですね、スポーツの振興に限らず、冒頭申し上げましたけれども、NHKの使命である国民のためというか、国民の生きる力になるというイベントコンテンツであると思っていますので、何とか努力していきたいというふうに思っております。

2025年度決算の見通し
質問
神谷裕 (中道改革連合・無所属)
  • 2025年度の決算見通しについての確認
  • 中間決算の数字が厳しいと感じている点への言及
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 事業収支差で400億円の不足を想定し、還元目的積立金で補填する計画
  • 通年では事業支出が収入を上回る見込みであり、計画通りの着手となる見通し
  • 受信料収入の下げ止まりに向け、未収世帯への督促を強化している
全文
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今回のNHKの収支予算についてなんでございますけれども、まず確認をしたいのは、決算の状況ということなのかなと思っています。

昨年の11月に4月から9月の上半期の、というか中間決算を公表されておりましたけれども、厳しい数字じゃないかなと私自身は思っていました。

そういう状況の中で、2026年度NHK予算、これを審議するにあたって、昨年2025年度の決算の見通しについて、まずは伺いたいと思います。

いかがでしょうか。

2025年度の予算は事業収支差の400億円の不足を想定いたしまして、経営計画に基づいて還元目的積立金で補填する計画といたしております。

通年では事業支出が事業収入を上回る見込みでありまして、その結果として2025年度の事業収支差金は400億円の不足になるということを想定しておりまして、当初の計画通り、予算の計画通りの着手となる見通しであります。

このうち受信料収入につきましては、現在下げ止まりを目指して取り組んでおります。

受信料を長期にわたってお支払いいただいていない未収の世帯や事業所に対する支払い督促を強化しておりまして、ご質問のありました2025年度の決算に向けて、こうした取り組みを一体となって進めているところであります。

受信料徴収手法の転換と成果
質問
神谷裕 (中道改革連合・無所属)
  • 受信料収入の増収計画(109億円増)の根拠を確認
  • 訪問によらない新たな営業手法が実際に成果を上げているかの評価を要求
答弁
小池専務理事
  • 巡回型訪問を廃止し、デジタル・書面等の新手法へ転換し経費削減と苦情減少を実現
  • 自主的な契約増により収納率が向上している
  • 未収対策の強化により、支払い率の向上にプラスの影響が出ていると認識
全文
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当初から赤字決算というか、赤字で収支を見ているということは十分承知をしているんですけれども、その中でやはり本業の部分、一番メインの収入であるところの、受信料。

この受信料収入というところがやはり気になるわけでございますけれども、事業収入については、今回受信料収入5,910億円と見積もっておられます。

これは昨年に比して109億円の増となっておりますけれども、今おっしゃっていただいた訪問によらない営業というか、そういった営業というか、徴収というか、それが成果を上げているのかどうか。

これは前田会長の頃からだったかなと思うんですけれども、果たしてもうこれが成果を上げているのかどうか、まずは評価を伺いたいと思います。

いかがでしょう。

やはり本業のところの受信料をどうやって集めるか、これは非常に重要な問題だと思うんです。

今、いろいろな手段で理解を得てということでございましたけれども、こういった皆様方の努力によって、果たして実際にこの収集率というか、収納率というか、それが上がったのかどうか、やはりここが気になるところでございます。

そんなこともあるものですから、改めてそういったこれまでの改革が成果をきちっと上げているのかどうか。

ここについてもう一度確認させてください。

いかがですか。

従来の巡回型訪問営業を廃止しまして、デジタル、書面、対面、外部企業等との連携など、様々な施策を組み合わせた新たな営業アプローチへ営業手法を転換したことで、営業経費が削減され、視聴者からの苦情も大幅に減少しております。

さらに自主的な契約が増えたことで、請求に対する収納率が向上するなどの効果も出てきております。

109億円の増収は、継続してお支払いいただける方を増やすことで受信料の請求に対する収納率を改善するとともに、長期にわたって受信料をお支払いいただいていない未収の世帯や事業所の対策を強化することで確保する計画でございます。

昨年11月に民事手続きを強化することを報道発表してから、長期にわたって受信料をお支払いいただいていない方々からの支払いに加えて、インターネットを通じた新規契約の申し出も前年度の同時期と比べて2倍近くの実績となっており、着実に効果が現れていると認識しております。

最終的には決算でお示しすることになりますが、支払い督促による民事対策の強化が支払い率の向上にプラスの影響を与えていると認識しております。

受信料収納率の現状と向上策
質問
神谷裕 (中道改革連合・無所属)
  • 収納率が約77%で停滞している現状への指摘
  • 「確実に上がっている」という主張と数字の乖離を追及
  • 100%に向けて今後どのような具体的施策を打つのか
答弁
小池専務理事
  • 未収者の払い込み額(前年比2倍)やネット経由の新規契約(178%)など、部分的な改善は見られる
  • NHKプラス等のネットサービスを通じて公共的価値を届け、納得して支払ってもらうことが重要
  • デジタル接点の拡大や外部データ活用による未収対策を強化する
全文
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ちょっと意地悪な見方をしますと、この間、徴収率というんですかね、支払っている方々、だいたい77%だというふうに聞いております。

実はこの77%ってそんなに動いてないですよね。

ほとんど変わっていないというのが現状だと思うんです。

今のお言葉を聞きますと、「確実に上がっているんだ」という評価なんですけれども、でもこの77%というのは変わっていないということになるわけですが、じゃあ上がっているのか、この77%を見ていると現状維持なのか、どっちなんですか。

それでは困るんです。

今日実際に審議をしているわけですから、「決算を見るまでわかりません」というのはちょっと困るんで。

実際、77%って変わっていないです。

今ほどお話にいただいたのは、「確実に上がっているんです」という話です。

実際、この本業の部分がどうなっているのか、いわば一番屋台骨の部分がどうなっているか、ここをお知らせくださいということです。

別にここは私がごねるところでもないと正直思っているんですけれども、未収の部分が上がっているということでございましたので、本来であればそれを今までの徴収率に加えて上がってこなきゃいけない、いわばオンされなきゃいけないわけですが、現状で見ていると維持なわけですよね。

ですから、ある意味一方で上がっている部分があるとすれば、どこかでダウンしている部分がなきゃいけない。

だから維持なわけですから。

ということは、徴収率が上がっているという状況でも決してないのかなと思っておりまして、そこをやっぱりちゃんと見ていかないと、この先本業の部分、屋台骨が崩れかけてしまうと大変なことになりますので、そこをやっぱり正確に分析をしていただいて、そしてやっぱりしっかりやっていただかなきゃいけないものですから。

かつ、今77%ですけれども、やっぱり最終的には100%を目指さなきゃいけないというふうに、当然なことながら思うんです。

とするならば、77%からここから100%に持っていくために、次はどういう施策を打っていく考えがあるのか、それについて伺いたいと思います。

先ほど申し上げました未収の方々への対策、これを講じていることで、収納率の向上につなげたいと考えておりまして、最終的な数字というものは決算でお示ししたいと考えております。

支払い率につきましては、最終的な数字を見ないとお示しすることはできないんですが、先ほど申し上げました、例えば未収の方々、1年以上契約をしているけれども支払っていただけていない方々の払い込み額を見ますと、2024年度は7.6億円だったのに対して、今2025年度の1月末までの実績で申し上げますと14.8億円と、対前年比で2倍の数字になっております。

また、インターネットの取り継ぎに関しても、1月末での実績というものは4.5万件、25年度は4.5万件ということで、対前年比に比べて178%になっているという数字を今お示ししたいと考えております。

受信料の支払い率を向上させていくためには、多くの方々にNHKの放送サービスに触れていただき、納得して受信料をお支払いいただくことが重要だと考えております。

昨年10月から始まりました「NHKプラス」は、テレビを持たない方でもインターネット上でNHKの正確な情報や豊かな番組、コンテンツに触れていただけるサービスでございます。

このNHKプラスやNHKオンデマンドなどのインターネットサービスを含めて、NHKの公共的価値を視聴者の皆様にお届けしていくことが、新たな契約の増加につながっていくものと考えております。

これに加えて、デジタル接点の拡大やインフラ企業等との連携、外部データを活用した未収対策を強化することで、自主的な契約の届出を増やしていき、支払い率の向上に努めていきたいと考えております。

物価上昇への対応と収入拡大策
質問
神谷裕 (中道改革連合・無所属)
  • 物価・コスト上昇が経営に与える影響について
  • 受信料改定や副次的な事業による収入拡大策を検討しているか
答弁
小池専務理事
  • インフレ影響に機動的に対応し、業務運営に修正を加えている
  • 受信料収入の確保に加え、コンテンツ利活用による副収入などの事業収入確保を目指す
  • 次期経営計画の中で、持続可能な放送サービスについて幅広く検討したい
全文
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その上で次の質問に移りますけれども、物価やコストの上昇は当然にして、NHKの収支予算においても影響があるんじゃないかと推測をされるところでございます。

予算や事業計画を拝見しますと、コスト削減で令和8年度はしのぐおつもりのようですけれども、相場に何らかの措置が必要になるのではと考えます。

その場合、受信料の改定、いわば本業の部分で稼ぐのか、あるいはほかの副次的な事業で稼ぐのか、そういったことがやはり考えられると思うんですけれども、そういった収入拡大の施策について、もう既に検討がなされているのかどうか。

併せて昨今の物価上昇について、こういった物価上昇が、何らかのNHKの経営に影響を与えているかどうか。

これについて伺いたいと思います。

長期的な視点で物価高騰の影響を見越した経営は重要だと考えておりまして、現在の経営計画においてもNHKを取り巻く環境の変化やインフレ影響などに機動的に対応することを考慮して、業務の運営に当たっては修正も加えて実行してきております。

そのためには経営資源が限られる中、受信料収入を確保するとともに、コンテンツの利活用による副収入なども含めて、受信料以外の事業収入も確保して、効率的・効果的な業務運営を行っていくことを考えてございます。

社会や経済の状況が変化していく中でも、視聴者・国民の皆様の期待に応え、NHKの使命・役割を果たし続けていくためには、従来のやり方にとらわれない幅広な検討が必要だと考えております。

放送サービスを持続可能なものにすることが重要だと考えておりまして、次期経営計画の中でしっかり検討してまいりたいと思います。

給与費削減と職員の労働環境(過労死防止)
質問
神谷裕 (中道改革連合・無所属)
  • 賃金上昇局面での給与費17億円削減の理由を質問
  • 緊縮予算の中でコンテンツ充実を求められ、現場に負荷がかかり過労死等の事案が再発する懸念を指摘
答弁
黒崎理事
  • 給与費減は要員数の減少(45人減)や予備費の精査、働き方改革による効率化によるもので、処遇を切り下げたわけではない
  • 職員の生命・健康・安全の確保を大前提とし、使命感だけに頼らない体制を構築
  • ベースアップの実施や、役員による勤務状況の共有・確認を通じて長時間労働を改善している
全文
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ただもう一方、事業支出を拝見しますと、給与費が17億円の削減となっております。

普通に考えれば賃金上昇のこの局面で増加することはあるけれども、減るということはなかなか考えにくいんじゃないかなということなんですが、どういう事情なのか伺いたいと思います。

今ほど45人の削減という話がありました。

実際1万68人を1万23人ということでございまして、この部分はあるかもしれませんが、45人の削減でちょっと17億というのも考えにくいというところが本音でございまして、実際に働いている方の声を聞くと、決して処遇が悪くなっているわけではないし、ベアも獲得されているということですので、そこは少し安心をして見てはおりますけれども、ただもう一方で見ますと、かつて残念な過労死事案がNHKではございました。

ましてや今回事業の方は少し緊縮予算みたいな形で、かつコンテンツは充実させろという話でございますから、そうなりますと当然現場にしわ寄せが来るんじゃないかと、そこをやはり懸念するわけです。

そういう意味におきまして、かつて過労死事案があったということもありますので、そういった無理を絶対かけてはいけないと思うんです。

改めて、そういった危惧に対して、どういうふうにお答えになるか、NHKの説明を求めたいと思います。

給与費の予算額につきましては、要員数の減少に伴って減少傾向にあります。

2026年度においても要員数を2025年度比で45人減少で見込んでおります。

また、自然災害などによる緊急報道対応の長期化、頻発化といった状況を踏まえまして、予算上、基準外賃金などを予備的に確保しておりましたが、直近の予算の執行状況などを考慮して精査したところでございます。

そしてさらに働き方改革を推進することで、効率的な業務遂行を一層進めていくことによりまして、処遇を切り下げる見直しを行わなくても、総額として2025年度比で17億円の減と見込んでおります。

限られた資源の中で、こうした公共メディアの使命を達成するためには、職員に質と生産性の向上に取り組んでもらう必要があるんですけれども、あくまでもそれは職員の生命、健康、安全の確保が大前提であります。

決して職員一人一人の使命感ばかりに頼るということがあってはならないというふうに考えております。

2024年度から2年連続でベースアップを実施するなど処遇の改善に取り組みますとともに、質と生産性の向上を両立させるために、昨年来、労使間で議論を重ねておりまして、健康確保に資する取組を施行制度としてまいりました。

さらに、役員全員で毎月の勤務状況について共有・確認しまして、必要があれば、長時間労働の改善を進めているというふうに思っております。

業務に携わる全ての人の健康を最優先に考えること、そしてこれまでの慣行を打破して働き方を抜本的に見直すという理念のもと、現場の状況を十分に踏まえながら、今後も働き方改革の取組を着実に進めていきたいというふうに考えております。

設備管理コスト低減のための支出
質問
神谷裕 (中道改革連合・無所属)
  • 441億円の支出について、財務状況から見て課題があるのではないか
  • 支出ではなく投資などの別の形が取れなかったか
答弁
豊島総務省情報流通行政局長
  • 中継設備の共同利用など、設備管理コストの低減に結びつく重要な取組である
  • 中期経営計画において、将来の負担軽減につながる先行支出として規模を示している
全文
質問・答弁の全文を表示

次の質問でございますが、NHKの支出441億円についてでございます。

先ほどまた田嶋委員からもありましたけれども、やはりちょっと公的目的のために支出することは理解するんですけれども、現在のNHKの財務状況を見ていると、やはり441億というのは課題だったんじゃないかなと私自身思うんですけれども、この点について総務省にちょっと伺いたいと思います。

予算計上はしっかりそのとおりでございますけれども、やはり現在の事業の様子から見て、やはり支出ではなく、例えば投資であるとか、何らか別の形が取れなかったのかなというふうに私自身は思っておりますので、付言させていただきます。

ただいま御指摘をいただきました支出に関する取組でございますが、先ほどありましたとおり、支出の中には例えば中継設備の共同利用など、現状の放送市場環境を維持しながら、NHKの設備管理コストの低減にも結びつくという取組で非常に重要なものであるというふうに認識をしております。

この取組につきましては、NHKの中期経営計画におきまして、視聴者の将来の負担軽減につながる先行支出として、その主な内容、金額の規模が既に示されているものでございまして、

インターネットサービス専門人材の育成
質問
神谷裕 (中道改革連合・無所属)

- 必須業務となったネットサービス拡大に必要な専門人材の育成・登用状況について

答弁
黒崎理事
  • 専門部局への配置や実践的な研修プログラムを通じてデジタルスキルの向上を図っている
  • 今後の重要な戦力として、採用と育成をこれまで以上に強化したい
全文
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次にインターネットサービスについてはNHKの必須業務とされたわけでございますが、この分野を拡大させていくためには、やはり専門的な人材が必要不可欠だと思うんですけれども、この辺の育成・登用というのはどんな状況なんでしょうか。

NHKに伺いたいと思います。

現在、NHKのインターネットサービスを支える専門的な人材は、主に本部でサービスの開発、基盤整備、プロジェクト管理などの業務を行うとともに、局との連携ですとか、サービスの企画・実行を牽引しております。

デジタル分野の人材は専門部局に配置しまして、開発・運用など、日々の業務を担当する中で育成をしております。

さらに、部局が行う実践的な研修プログラムを通じて、専門的なデジタルスキルの向上を図っております。

採用、そして育成をこれまで以上に強化していきたいと考えております。

放送制度の将来像と変革
質問
神谷裕 (中道改革連合・無所属)
  • 媒体離れや受信料収入の減少という変革期において、放送の未来をどう考えるか
  • 体力があるうちに早急に変革すべきとの主張
答弁
林芳正 (総務大臣)
  • 人口減少やデジタル化などの社会環境の変化に直面している
  • 有識者会議において、NHKや民間放送事業者の意見を聞きながら、継続的に放送制度の将来像を議論している
  • 時代の変化にしっかり対応できるよう、必要な取り組みを進めたい
全文
質問・答弁の全文を表示

その上で最後でございますけれども、NHKの公共放送としての役割は極めて重要であることは論を待たないところでございますけれども、テレビ・新聞という媒体離れからSNSやネット等への情報入手が大きな変革期を迎えているという状況でございます。

今申し上げたように受信料収入もなかなか厳しくなっていく状況の中で、今の体力のあるうちにやはり変革していく必要があるんじゃないかというふうに思います。

NHK御自身にもお考えをいただかなければなりませんけれども、民間放送事業者の皆さんも含めて、放送の未来について改めてどう考えていくのか、これについてはまず総務大臣に伺いたいと思います。

神谷裕:ぜひ早期におまとめをいただきたいと思いますし、先ほども申しましたけれども、体力のあるうちにぜひやっていただきたいと思います。

もう陳腐化するとは言いませんけれども、見られなくなってからでは遅いということでございまして、ぜひ早急に方向性を含めて頑張っていただきたいとこのように思います。

林芳正総務大臣この大事な問題でございますし、先ほども田嶋委員ともやりとりさせていただいたところでございますが、やはりこの放送分野で、人口が減少したりデジタル化が進展したり、テレビ離れがあったりと、この放送分野で社会環境の変化に直面していると言ってもいいと思います。

先ほども申し上げましたが、この有識者会議は、もうずっと前からやっているものをまた今回新しく再スタートといいますか、議論を始めていただいているわけでございまして、直近の状況を踏まえて、NHKをはじめ民間の放送事業者の皆様のご意見もよく聞きながら、継続的にこの放送制度の将来像について、今までも議論してきましたし、これからも議論していこうと思っております。

時代のこの変化、社会環境の変化にしっかり対応していけますように、この有識者での御議論も踏まえて、必要な取り組みを進めていきたいと思っております。

NHK職員によるわいせつ事件への対応と再発防止
質問
平林晃 (中道改革連合・無所属)
  • NHK職員が女性に不同意わいせつ等の疑いで逮捕された事案について、受け止めを問う
  • 今後の再発防止策について伺う
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 事件を誠に遺憾とし、被害者と視聴者に深く詫びる
  • 警察の捜査に全面的に協力し、事実確認の上で厳正に対処する
  • 倫理行動指針の徹底、研修・勉強会の強化により再発防止を図る
全文
質問・答弁の全文を表示

あるにもかかわらず、それを大きく損なうような事案がなぜだか頻発をしているように感じております。

今月の5日ですけれども、協会の職員が通行中の女性にわいせつな行為をしたとして、不同意わいせつ等の疑いで逮捕されていると。

警視庁によると、事件は年頭1月4日に起きたようでございまして、渋谷区の路上で歩いていた20代女性に「危ないものを持っている」と脅して、近くのビルに連れ込んで、人目につきにくい階段付近で暴行を加えたと。

読んでいるだけでも嫌になってまいりますけれども、その後犯人は自転車で現場から逃走して、被害女性は直後に近くの交番に駆け込んで被害を申告したと。

本当にどれだけの恐怖を感じたことかというふうに思うわけでございます。

警察は現場周辺の防犯カメラ映像などを分析して容疑者を特定して、今月5日に逮捕したと。

冒頭申し上げたことでございまして、ちょうど1週間前です。

この渋谷ですよね、職場エリアで事件を起こしてそのまま仕事に向かったのではないかと、こんな報道もあるし、携帯電話の解析なんかからすると余罪があるかもしれないと、こんなふうにも言われていることでございまして、本当に考えられないことだと思っております。

本件に限らず、NHK本体及びグループ関連会社においては、これまでもセクハラ、性暴力事件が相当数起きていると認識をさせていただいております。

そうした中で起きた今回の事案でございます。

受け止めと、今後どう再発防止を図っていくのか、井上会長に伺います。

日本放送協会 井上会長。

お答えさせていただきます。

職員が逮捕されましたことは誠に遺憾でありまして、被害に遭われた方、それから視聴者の皆様に深くお詫びいたします。

警察の捜査には全面的に協力してまいります。

詳細は調査中ですけれども、事実関係を早急に確認した上で、厳正に対処してまいります。

今回の行為は、社会の安心安全を守るという協会の使命に反して、報道機関として最も大切な信頼を揺るがすものでありまして、言語道断であり、極めて深く重く受け止めております。

NHKでは、全役職員がNHK倫理行動指針に則って人権を大事に考え、法令を遵守するとともに、高い倫理観に基づく責任ある行動をとるということを、視聴者の皆様に約束してきました。

逮捕を公表しました3月6日、コンプライアンス統括の理事より、本件の重大性を受け止めるとともに、職員一人ひとりが改めて公私ともに自らを律し、人権の尊重、コンプライアンスの意識を徹底して、二度と同様の事案を発生させないための研修・勉強会を強化してまいります。

予算案における収支均衡の実現可能性
質問
平林晃 (中道改革連合・無所属)
  • 原材料・エネルギー価格高騰、円安、人件費上昇などの厳しい経済状況にある
  • 受信料値下げも実施している中で、2027年度の収支均衡が本当に可能なのかを問う
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 2026年度の赤字は還元目的積立金で補填しており、放送法に基づく処理である
  • 設備投資の大幅縮減や既存業務の見直しによる支出削減を確実に実施する
  • 受信料の未収集対策を強化し、収入の確保を図ることで収支均衡を実現する
全文
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それでは予算案の中身について質問させていただきます。

重複する部分がございますけれども、お許しいただけたらというふうに思います。

このたび予算案におきましては、690億円の赤字見通しとなっているわけですけれども、これは想定どおりといいますか、経営改革を進めて、2027年度には収支均衡を目指すと、こういうふうに述べられているということでございます。

ここも経営計画の中での話というふうに思いますけれども、ただ、私が感じますことは、原材料、エネルギー価格の高騰でありますとか、歴史的な円安、あるいは人手不足もあり、人件費が上昇していると。

そういった中で、米国・イスラエルによるイランへの大規模攻撃があり、ガソリンもリッター200円を超えると。

こういうような試算が提示をされて、昨日も石油備蓄放出が表明されたところでございます。

こういう支出の大きな要素が目白押しの中で、受信料の値下げも実施をして来られているところでございます。

こういう厳しい要素ばかりの中で、予定どおりの収支均衡、本当に可能になるのかどうか。

この点、再び井上会長に伺います。

井上会長。

お答えを申し上げます。

ご指摘のように、2026年度予算では、事業収支差金690億円の不足分を還元目的積立金で補填しております。

これは、2023年10月から一割値下げした受信料額で事業継続をしていくために必要な放送法に基づく処理でありまして、一般会計における赤字とは意味合いが異なるということもご理解いただければと存じます。

2026年度は現経営計画の最終年度となりまして、2027年度の収支均衡を実現するために、収入の確保とともに支出の削減に向けた取組については、これは緩めることなく確実に実施してまいります。

今後も経営資源の有効活用を進めるため、設備投資の大幅な縮減を行うほか、既存業務の大胆な見直しを行い、経常的収支の削減などによる支出の見直しを実行してまいります。

業務全般にわたるこうした経費の削減で生み出した原資の一部を、支出と生産性向上につながる投資に充てまして、コンテンツの質と量は確保してまいります。

また、事業支出の削減だけではなくて、さらなる増収を確保するための努力も必要でございます。

課題となっている受信料の未収集の増加に歯止めをかけるための対策を強化し、公平負担の徹底と収入の確保を図ってまいります。

これもご指摘されましたけれども、当初想定されない様々な事象も発生しておるところでございますけれども、今後も公共放送、公共メディアとしての役割を果たし続けていくために、これらはいずれも必要な取組と考えておりまして、業務の効率化及び構造改革を着実に進め、収支均衡を実現してまいりたいというふうに考えております。

NHKワンサービスの不具合とインターネット専用契約の現状
質問
平林晃 (中道改革連合・無所属)
  • NHKワンサービス移行時にメールが届かない等の不具合が報告されている原因を問う
  • インターネット専用契約開始後の現状と今後の見通しを伺う
答弁
小池専務理事
  • 昨年10月から今年1月までの4か月間で、配信のみの新規契約は約5,000件であった
  • 26年度予算では新規契約2万4,000件、受信料収入2億円を見込んでいる
全文
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続きまして関連ですけれども、2024年の放送法改正に伴いまして、NHKのインターネット配信が昨年2025年10月1日より必須業務化され、これによりネット専用契約も開始されることとなっております。

それまでは同時配信と見逃し配信はNHKプラスで、ニュースや文字情報はウェブなどで提供されていましたが、これらが一つのアプリ・サイトで完結されるために「NHKワンサービス」が提供されるようになってございます。

この乗り換えで一部のユーザーにおいては、入力したメールアドレスに確認メールが届かないとか、あるいは結局なんか登録しなくても見れちゃったみたいな、こんなようなことが報告をされているところでございまして、こういったことにおきましてもですね、国民の信頼が損なわれかねないというところもございます。

1年以上前から準備も重ねてきたと思いますけれども、なぜこのような不具合が起きたのかということを確認させていただきたいとともに、インターネット専用契約が開始されてから半年程度が経過したところですけれども、現状どんな状況にあるのか、今後の見通し合わせて見解を伺います。

日本放送協会専務理事。

お答えいたします。

新規の受信契約を結んでいただく際に、テレビを持たずに配信のみを受信していると申出のあった方の数につきましては、去年10月から今年1月の4か月間で約5,000件となっております。

26年度予算では、この配信のみを受信している方からの新規契約は2万4,000件を見込んでおり、受信料収入は2億円を計上しております。

インターネットにおいてもNHKならではの正確で信頼できる情報をお届けすることで、新たなNHKの公共的価値を実感していただき、より多くの方にこのサービスをご利用いただきたいと考えております。

新たな営業アプローチの取組効果
質問
平林晃 (中道改革連合・無所属)
  • 訪問営業からネット広告やDM等の新たな営業手法へ転換している
  • 受信料を増やそうとするこの取組の効果が現れているか伺う
答弁
小池専務理事
  • 営業経費の削減、視聴者からの苦情減少、自主的な契約増による収納率向上の効果が出ている
  • 一方で、コロナ禍等の影響で長期未収世帯が増えている点は重く受け止めている
  • 民事手続きを強化し、未収数の増加に歯止めをかける
全文
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NHKワンサービスへの移行の混乱に関しては、ご答弁がなかったわけですけれども、4か月で5,000件というお話、また来年度は2万4,000件を見込んでいるというご答弁で、予算的には2億円を見込んでおられるということでございました。

新たな転換としてインターネット専用契約が発足したわけでございまして、ここもしっかりと力を入れていくということも大事ではないかなというふうに思っているところでございます。

その上で、受信料の確保、先ほど議論もございましたけれども、最重要になってくると考えているところでございます。

2024年度の決算は5901億円、2025年度の見込みが5900億円となる中、2026年度予算では5910億円とされているところでございます。

この地上は年間契約が1万2000円ですので、この10億円プラスというのが8万人とかそういう話になってくるのかなと勝手な試算をさせていただきましたけれども、この営業活動、これからしっかりまた頑張られると思いますけれども、2年前から新たな営業アプローチに取り組んでおられると。

これは従来の訪問営業ではなくてですね、インターネット広告であるとかダイレクトメール、あるいは放送での告知といった新たな方法を活用しながら、しっかりと理解をしていただいて聴取をしていくと。

こういう取り組みの一方で、未収金が増加しているということで、これも先ほど議論ありましたけれども、受信料特別対策センターを設置されたと、こんなことも伺っているところでございます。

受信料を増やしていこうというこの取組効果が現れてきているのかどうか、NHKの見解を伺います。

小池専務理事、お答えいたします。

新たな営業アプローチへ営業手法を転換したことで、営業経費が削減され、視聴者からの苦情も大幅に減少いたしました。

さらに自主的な契約が増えたことで、請求に対する収納率が向上するなどの効果も出てきております。

その一方で、コロナ禍の影響などもありまして、受信契約を結んでいるものの長期にわたって受信料をお支払いいただけていない未収の世帯や事業所が増えている点は重く受け止めております。

支払い特措による民事手続きをさらに強化するなど、未収数の増加に歯止めをかけ、受信料の公平負担を徹底してまいりたいと考えております。

多元性確保のための共同利用会社への出資見直し
質問
平林晃 (中道改革連合・無所属)
  • 当初、還元目的積立金から600億円を共同利用会社に出資する計画だった
  • 出資規模が当初想定の3分の1に縮小された経緯を問う
答弁
小池専務理事
  • 共同利用会社からの提示を分析した結果、想定していたコストメリットが得られないことが判明した
  • 局舎の維持管理コスト増などが要因であり、出資を200億円に抑え、残る400億円を基金による経費助成スキームに変更した
  • 600億円を活用して共同利用型モデルを推進する方針自体に変わりはない
全文
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続きまして、多元性確保の取組について伺います。

冒頭申し上げましたとおり、民間と公共の2種類の放送で成り立っている。

だからこそ、現在の経営計画に掲げられた多元性を確保するという意味におきまして、この2本の基軸ありましたけれども、第2の基軸は「信頼できる多元性確保への貢献」とこういうふうに言っておられるわけでございます。

私はこの確保ということは大事なことであるとこのように認識をしているところでございまして、2年前、この予算審議に立たせていただきましたけれども、そのときに井上会長に伺ったところ、この多角的な視点を提供するということはNHKだけで実現できるものではなく、高い水準での多元性を地域を含めて確保していくと、こういう認識が示されたところでございます。

この考えを具体化するために、還元目的積立金の受信料引下げに残った部分の700億円を、その多元性確保に使っていくとされてきたところでございます。

その700のうちの600ですね、これを共同利用会社に出資するという形で活用すると、この2年前の段階ではされていたところでございます。

これによって人口が減少し、民間放送局で設備維持が厳しいエリアで設備を維持していくと、こういったことが考えられていたわけでございます。

これは先ほど様々議論がありました。

それから2年が経過したわけでございますけれども、その中で事業内容について大幅な見直しが行われたようでございまして、共同利用会社への出資規模、当初想定から3分の1へ縮小されることになっているようでございます。

このようになった経緯に関しまして、NHKの認識を伺います。

小池専務理事、お答えいたします。

当初検討していた共同利用型モデルでは、還元目的積立金600億円の全額を共同利用会社に出資して、全国の小規模中継局やミニサテと呼ばれる出力の小さい中継局を所有するモデルとなっておりました。

こうした中、去年9月に共同利用会社から概算料金の提示があり、分析したところ、想定していたコストメリットが得られないということが判明したわけでございます。

具体的には、共同利用会社が一括管理する小規模中継局の撤去、局舎の維持管理コストが想定より増加する見込みとなったことなどが主な要因でございます。

こうしたコスト増の要因などを改善するため、共同利用会社に200億円を出資して、ミニサテ局の共同利用を行うこととしました。

また残る400億円を基金による中継局共同整備に経費助成するスキームに見直しを行いました。

このため、還元目的積立金600億円を活用して共同利用型モデルを推進する方針に変わりはないということはご理解いただきたいと考えております。

見直しした後の内容につきましては、去年12月5日、総務省が事務局を務めます共同利用推進全国協議会において、基本的な考え方、事業スキームにつきまして民間放送事業者とNHKとの間で合意いたしました。

民放とNHKの二元体制による放送ネットワークを維持するため、積極的に対応して放送業界全体の発展に貢献していきたいと考えております。

メディア産業全体への貢献(100億円の活用策)
質問
平林晃 (中道改革連合・無所属)

- 還元目的積立金の残り100億円をメディア産業全体へ貢献させる具体的取組の詳細を伺う

答弁
小池専務理事
  • NHK財団に設立予定の基金に出資し、3つの領域(人材育成、技術開発、調査研究)で支援する
  • 具体的には、世界に通用するプロデューサーや脚本家、エンジニアの育成、技術開発支援、調査研究への助成などを想定している
全文
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続いて残りの100億ですけれども、こちらはメディア産業全体への貢献に支出することとされています。

具体的な取組として人材育成でありますとか技術開発、調査研究の支援を、総務省に設置される官民協議会で策定予定の実行計画を踏まえて取り行っていくとされているところでございますけれども、より詳細な内容を確認をさせていただきます。

小池専務理事お答えいたします。

26年度予算では、メディア産業全体の多元性確保へ貢献する観点で、還元目的積立金から100億円を拠出して、NHK財団に設立予定の基金に出演いたします。

基金は、総務省に設置された官民協議会で策定予定の実行計画、アクションプランを踏まえ、3つの領域、人材育成支援、技術開発支援、調査研究の支援によって、メディア産業全体の底上げに貢献したいと考えております。

具体的な取組としましては、世界に通用するコンテンツを制作するプロデューサーや脚本家、エンジニアの育成、体系的な人材育成プログラムへの整備、関連する技術開発の支援、調査研究への助成などを想定しております。

調査研究費の減額について
質問
平林晃 (中道改革連合・無所属)
  • 2026年度の調査研究費が前年度比マイナス5.4億円となっている
  • 研究テーマは枚挙にいとまない中で、この減額で適切なのか見解を伺う
答弁
寺田日本放送協会理事
  • AI活用制作、ドローン緊急報道、人に優しい放送など重点分野には予算を確保している
  • 一方で、実用段階に達した映像解析や機械翻訳などの研究を終了・見合わせ、効率化した結果として約5億円削減した
全文
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ちょっとすいません、順番を変えさせていただきまして、先に調査研究費に関してお伺いをさせていただきたいと思います。

私は大学教員の出身でして、しかも音声とか画像関連の技術を専門としてまいりました。

前職当時からNHKの技術には興味と敬意を持っておりまして、この議員にならせていただいてからは、2024年7月には世田谷区田園調布にございます放送技術研究所を訪問させていただきました。

5月にいつも一般公開をしておられますけれども、これに伺うことができずに、本当にお迷惑をおかけしたかもしれませんけれども、単独での訪問になってしまったのですけれども、私の研究者自体の論文をわざわざ掘り起こしてくださって、それに基づいたプレゼンなども見せていただき、深く感謝をさせていただいているところでございます。

拝見した研究事例の中で、没入型の映像制作技術など、こういった映像そのものに関するお話は、想定どおりこういったことをやっておられるんだなと思ったわけでございますけれども、意外だったのがデバイスとか半導体チップ、こういったことに関しても研究しておられるのを拝見いたしまして、本当に私にとっては意外でありましたし、非常に幅広く研究に取り組んでおられるんだなと、こんな印象を抱かせていただいたところでございます。

「技研ダイジェスト」の3月号も事務所に置いてありまして拝見させていただきましたけれども、AIを活用した視覚障害者向けの解説音声配信技術なんかが紹介されておりまして、NHKが取り組むべき研究のフィールドが広がってきているなと、こんなように感じているところでございます。

しかしながらですけれども、この現在議論している予算案におきまして、調査研究費は2025年度からマイナス5.4億円の60億円となっているんですね。

マイナスの要因は調査研究内容の見直しや、実用段階に達した研究の終了等となっているんですけれども、撮影現場の課題はいくらでもあるというふうに思います。

研究テーマは枚挙にいとまはないというのが研究者にとっての感覚でございます。

この減額でいいのか、NHKの見解を伺います。

寺田日本放送協会理事。

お答えします。

調査研究費は、公共メディアとして、より豊かな放送文化の創造に資する調査研究や、新たな放送サービスの創造に資する研究開発に取り組みまして、その成果を広く社会に還元するため、毎年必要な予算を確保しております。

技術進展の動向を踏まえまして、2026年度は、AIを活用した制作であったり取材を支援する技術、ドローンを用いた緊急報道、それと人に優しい放送など、新たな放送サービスの創造に資する研究開発に重点的に取り組む計画としております。

一方で、AIを活用した映像解析技術、機械翻訳技術をはじめまして、実用段階に達した研究については、順次現場への導入を進めまして、一部終了を含め研究規模の見合わせを行います。

この結果、2026年度は全体として約5億円の削減につなげております。

引き続き、NHKは、多様な放送サービスを視聴者の皆さんに届けるため、研究開発に取り組んでいきたいと考えております。

インターネット同時配信における著作権処理(二かぶせ問題)
質問
平林晃 (中道改革連合・無所属)
  • 放送とネットでは著作権規律が異なり、ネット配信時に映像を差し替える「二かぶせ」が発生している
  • 著作権法改正による円滑化が進んでいるが、依然として残るこの状況を改善するために今後どのような対応が必要か総務省の見解を伺う
答弁
総務省情報流通行政局長
  • 二かぶせは視聴者の利益から可能な限り避けるべきと考えている
  • 令和3年の著作権法改正で導入した「許諾推定規定」などを活用し、放送事業者が適切に権利処理を行うことを期待している
全文
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続きまして著作権に関してお伺いをさせていただきたいというふうに思います。

これは総務省に関してお聞きすることになろうかというふうに思います。

先ほどからずっと放送のインターネット配信ということで言われているわけですけれども、この中で著作権の問題は非常に複雑であるということでございます。

そもそもインターネットは通信の技術であると。

ということで電気通信の技術である。

一方で放送は単一の情報発信者から不特定多数の受信者に情報を一方向で送信する。

通信は双方向に対して放送は一方向で、なおかつ単一から不特定多数。

違いがあるというか、通信の一形態が放送であるとこのように認識をさせていただいております。

その上で放送は社会的影響力が非常に大きい、あるいは電波という希少資源、これを活用しているとその意味においてはやはり公平性が必要である。

こういった観点から通信よりも厳しい規律を受けることとされていると理解をしております。

その上で著作権という意味においては、通信における規律よりも緩和された規律が適用される。

そもそも厳しい放送なので、著作権という意味においてはその分少し緩和されていると、こんなふうに理解をしております。

このことは、あるコンテンツをインターネットで利用しようとすると、放送で利用しようとする場合よりも厳しい規律がこれが適用されるということになり、この規律をクリアしなければ放送コンテンツをインターネットにおいては配信できないということになる、このことを意味しているわけでございます。

NHKプラスを見ているときに、スポーツの場面なんかでよく現れる「放送では見えているのにネットでは見えていない」という、この「ふたかぶせ」という現象は、このことから起きているということでございます。

この問題を解決するためには、令和3年著作権法の改正で、放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化として、許諾推定規定や事前許諾の不要化、事後対応などが創設をされ、令和4年1月から施行されていると認識をしております。

こうした取組が行われてきていて、体感としても減ってきているなとこんなふうに感じてはいりますけれども、それでもまだなくなったかというとそうではないという状況でございます。

こうした状況を改善していくために、今後どんな対応が必要と考えておられるのか、総務省の見解を伺います。

総務省情報流通行政局長。

委員御指摘のとおり、放送番組をインターネットで同時配信する際に、放送とは別にいわゆる権利処理を行う必要がありまして、様々な事情でやむを得ず映像を差し替えること、いわゆるこれを「二かぶせ」というふうに呼ばれております。

委員御指摘のとおり、このような二かぶせというのは視聴者の利益を図る観点から可能な限り避けるべきというふうに考えております。

これまで放送番組のインターネット配信に係る権利処理の円滑化に向けましては、文化庁とも連携をして取り組んできておりまして、先ほど委員から御指摘がありましたとおり、令和3年の著作権法改正におきまして、許諾推定規定、これは権利者が別段の意思表示をしていなければ、放送だけではなく、同時配信などでの利用も許諾したと推定するという規定を導入をしてきているなどの取組を進めてきているところでございます。

総務省としましては、対応で質の高いコンテンツがこれまで以上に視聴者に届けられるよう、放送事業者において、このような規定も活用しながら、権利処理を含めて適切に対応をしていただくということを期待をしております。

海外展開による事業収入の現状と課題
質問
青木ひとみ (参政党)

- NHKの直近の事業収入総額、および海外への番組コンテンツ販売による収入額とその割合を問う

答弁
中島日本放送協会理事
  • 2024年度の事業収入総額は6125億円
  • 海外への番組・コンテンツ提供による収入は9億円で、全体の割合は0.1%
全文
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昨年の2025年でちょうど100年を迎え、長きにわたって国内における報道、教育、文化の発信を担ってまいりました。

しかし今、曲がり角に立っていると感じます。

冒頭からご意見が飛び交えましたが、若い世代にとって情報は受動的に受け取るテレビから、能動的に選ぶスマートフォンへと決定的に移行しております。

そのような社会状況において、受信料制度や業務の枠組みは、まだテレビが家庭の中心であった時代の設計図で動いているように思えてなりません。

2025年の改正放送法施行に伴い、インターネット配信が必須業務化となりましたが、これは単にテレビをネットに移行すれば解決するという話ではないと考えます。

国民の皆様が本当に知りたいのは、ネット時代においてNHKが提供できる唯一無二の価値は何か、そしてコストをどのように公平かつ納得感のある形で負担するのか、という点だと考えます。

その価値を測る一つの大きな指標として、まずは日本の視点を世界に発信する海外展開のあり方についてお伺いいたします。

先ほどの多くの委員からありましたように、今、人口減少とテレビ離れが進む中で、受信料制度だけに頼るのはやはり現実的ではございません。

特に現在は、多くの国民の皆様が物価高騰という厳しい経済環境の中にありますから、安易に受信料を引き上げるということは公共放送に対する信頼を損なうものであり、賢明な判断とは言えません。

だからこそ、これまでの枠組みの延長ではなく、NHKが持つ優れたコンテンツの海外発信による新たな収入の柱を構築させることが、持続可能な組織にする鍵であると考えております。

そこで、NHKの直近の事業収入の総額、そのうちの海外への番組コンテンツの販売による収入額とその割合についてお伺いさせてください。

中島日本放送協会理事:お答えいたします。

直近の数字ということでございましたので、2024年度の決算における事業収入の総額は6125億円であります。

このうち、今ご質問になりました海外への番組・コンテンツの提供による収入でございますけれども、これは9億円でありまして、事業収入全体に対する割合は0.1%というふうになっております。

コンテンツ海外販売が伸びない理由と今後の展望
質問
青木ひとみ (参政党)
  • 日本コンテンツへの世界的な需要が高まっている中で、海外販売に大きく踏み出せていない理由を問う
  • 経営危機打開のための海外展開の展望を問う
答弁
日本放送協会 山名副会長
  • 国内で評価されるドラマが必ずしも海外で需要があるとは限らず、ニーズの把握に課題がある
  • 海外放送局・配信事業者との共同制作や協業を模索し、展開を強化したい
  • 朝ドラや大河ドラマを中心にグローバルプラットフォームへの展開を強化し、福祉収入の増収により視聴者負担を抑制したい
全文
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青木ひとみ:やはり海外販売の収入の割合は少ないと考えております。

今や世界中で日本への関心は非常に高く、中でも漫画、アニメ、ゲームといった日本関連のコンテンツの需要は拡大しております。

こういった追い風がある中で、なぜコンテンツの海外販売に大きく踏み出せていないのか、その理由をお聞かせください。

ぜひ現状維持の防衛ではなくて、あえて海外市場という攻めの防衛策が必要だと考えますので、ぜひ前向きなご検討をお願い申し上げます。

公共放送の使命を守り抜くために、今後は受信料だけに頼らない持続可能なあり方が求められておりますので、海外にコンテンツを拡大することは公共放送の精神を損なうことではなくて、むしろその価値を未来へつなぐための生命線になり得ると考えます。

経営危機を打開するための選択肢として、今後海外へのコンテンツの販売、先ほどの質問と被るところがございますが、今後の展望についてお考えを改めてお聞かせください。

日本放送協会 山名副会長:お答えいたします。

世界に向けて豊かなコンテンツですとか日本の知見を発信していくということは、NHKが果たすべき重要な役割だということでございまして、海外で日本コンテンツの需要が高まっている現在の状況というのは絶好の機会だというふうに我々も認識してございます。

一方で、コンテンツの海外展開を図る上では課題もございます。

日本国内の視聴者から評価をいただいているドラマが、海外でも需要があるかというと、必ずしもそうではないということも多い。

また、テーマ、ストーリー、尺などの点で海外のニーズを的確につかむということも肝要となっております。

新たな海外市場のニーズを探り、参入するために、海外の放送局や事業者との共同制作に加えまして、配信事業者との協業のあり方、こちらを模索するなどしておりまして、世界で競えるコンテンツの制作と展開に今後さらに力を入れていきたいと考えております。

井上日本放送協会会長:お答えいたします。

コンテンツの力、このことがNHKの競争力の源泉であります。

公共メディアとしての存在価値にも直結します。

このコンテンツの開発力、発信力、国際展開力の抜本的な強化にあると考えています。

グローバルな視点での番組展開にも、従来以上に攻めの姿勢で取り組みたいと考えております。

NHKは主に関連団体を通しまして、海外の放送事業者、配信事業者にこのコンテンツを販売展開しております。

2025年度、今年度は連続テレビ小説、いわゆる朝ドラ、それから大河ドラマをはじめとするドラマコンテンツを中心に、グローバルプラットフォームへの展開をこれまで以上に強化いたしました。

ご指摘のように、こうしたコンテンツの海外展開によりまして、福祉収入の増収につなげていくことができれば、視聴者の負担増を抑制することにつながります。

世界中のコンテンツと競い合う時代において、NHKは従来の前提にとらわれずに、発想を転換して、柔軟かつ俊敏に行動できる組織へと進化していきたいと考えております。

NHK-1の利用状況と登録手続きの簡素化
質問
青木ひとみ (参政党)
  • NHK-1の現在の登録数、目標に対する評価、利用者の内訳(配信のみ希望層など)を問う
  • 登録手続きが複雑で高齢者等にハードルが高い現状の認識と、簡素化への取り組みを問う
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 受信契約確認済みアカウント数は2月27日時点で299万件。配信のみ希望の申し出は約5000件(2025年10月〜2026年1月)
  • 手続きが不慣れな方にとって負担であると認識しており、早急に改善すべき点と考えている
  • 対面サポートや案内サイトの提供に加え、登録手続き自体の簡素化を検討し段階的に実施する
全文
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続いて、NHK-1についてお伺いいたします。

先ほども討論にありましたけれども、インターネットサービスのNHK-1が開始されてから、約半年が経ちました。

まずは現状をお伺いいたします。

現在までの登録数、そしてNHKとして設定した目標値に対して現状をどう評価しているのか。

併せて、配信のみの利用を希望する層の割合など、利用者の内訳についても可能な範囲でお答えください。

実は先日、実際にNHK-1の利用登録を試みてみました。

しかし、その操作は決して簡単とは言えなくて、高齢者の方、スマホ操作に不慣れな方にとっては非常に高いハードルを感じてしまいました。

本件には205億円の予算が組まれておりますので、これだけの投資をしながら、肝心の入り口で利用を遠ざけてしまっては本末転倒ではないでしょうか。

この複雑な現状をどう認識して、今後特にスマホ操作が苦手な方でも迷わず登録できるような簡素化、分かりやすさについてどのように進めていくのか、ご見解をお聞かせください。

井上樹彦副会長、お答えいたします。

NHK-1をご利用いただく際に作成していただくNHK-1のアカウント数でお答えしますと、受信契約の確認が済んでいるNHK-1のアカウント数は2月27日時点で299万件となっております。

必須業務課前のサービスでございます旧NHKプラスの利用状況を踏まえますと、10月以降に登録された数としては堅調に推移していると認識してございます。

一方で、旧NHKプラスの登録者数はおよそ668万件であったということを踏まえますと、旧NHKプラスからまだ移行を済ませていただけていない方も含めまして、利用者をこれから増やすことができると考えており、より多くの方にご利用登録をいただけるよう取り組んでいるところでございます。

そしてお尋ねのインターネットのみの利用を希望する利用者の数字、こちらなんですけれども、持ち合わせてはおりませんけれども、受信契約を新たに結んでいただく際に、「テレビを持たずに配信のみを受信している」というふうに申し出のあった方の数、こちらは2025年10月から2026年1月の4ヶ月間でおよそ5000件となっております。

井上樹彦副会長、お答えいたします。

実際にNHK-1をご利用いただいたということで、本当に感謝を申し上げます。

手続きに関するご指摘ですけれども、一般の方からも多く寄せられておりまして、早急に改善すべき点であると認識してございます。

NHK-1はどなたでもご利用いただけるのですけれども、利用している方の受信契約状況を確認させていただくために、受信契約情報の登録、そして連携、この手続きをお願いしております。

現在の手続きは、スマートフォンなどの操作に不慣れな方にとりまして、ご負担になり得るものでございます。

特にご高齢の方から、メールアドレスの登録がしにくいとか、パスワードが登録しにくいですとか、手順が多すぎるなど、さまざまなご意見をいただいているところでございます。

サービス開始より全国各地のNHKの放送局あるいはイベント会場で、NHKの全職員が中心となりまして、対面で利用方法ですとか登録方法をご説明する登録サポートというものを実施してまいりました。

あわせて登録手続きに関する電話でのお問い合わせ窓口ですとか、手順を画像などで丁寧にまとめたインフォメーションサイトなどもご用意しております。

また、放送でもダウンロードや登録の案内を行うなど、分かりやすい周知に努めているところでございます。

登録が負担となって利用を諦めてしまうということがないよう、手続きの方法ですとか、画面、文章など、さまざまな観点から検討を行いまして、改善を続けているところでございます。

加えまして、登録手続き自体の簡素化、こちらにつきましても現在検討を進めておりまして、具体化ができたものから段階的に実施していきたいと考えております。

災害時におけるNHK-1の利便性向上
質問
青木ひとみ (参政党)

- 災害時に登録なしで即座に情報アクセスできる特例措置や、防災アプリ連携などの具体策を提案し、見解を問う

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 平常時は受信契約が必要だが、法令に基づき、緊急時の生命・身体の安全確保に必要な情報は受信契約なしで届けられる仕組みになっている
  • 大規模災害時には契約の有無にかかわらず緊急報道を実施している
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NHKプラスはスマホで情報を得るための重要な災害インフラと今後なっていくと思います。

しかし、平時に登録を済ませていない被災者が有事の際に複雑な登録作業を強いられることは、避難の妨げにもなりかねません。

例えば災害時には、登録なしで即座に情報にアクセスできる特例措置を設けるべきと考えますが、いかがでしょうか。

あるいは防災アプリと連携し、登録の手間を最小化するような仕組みなど、有事における利便性向上に向けた具体的な対策についてお聞かせください。

井上樹彦副会長。

お答えいたします。

NHKプラスの地上波テレビの同時・見逃し配信、それに番組関連情報のサービスにつきまして、平常時は受信契約が必要であるということを確認いただいた上で、ご利用いただくことになっております。

ただし、災害時、緊急時の公衆の生命、または身体の安全の確保のために必要な情報、これにつきましては、受信契約の必要のない形でお届けできるという趣旨が法令で規定されております。

このため、大規模災害などの際には、受信契約の有無にかかわらず、NHKプラスのサイトなどで緊急報道を実施しているというところでございます。

災害時を含めまして、命と暮らしを守る正確な情報をお届けするということは、NHKの重要な使命だと考えております。

自然災害の頻発化、激甚化が進む中、緊急報道の重要性はこれまで以上に増しておりますので、命綱としての役割をしっかり果たしてまいりたいと考えております。

報道の公平性と偏向報道への対策
質問
青木ひとみ (参政党)

- 政治的公平・不偏不党の原則を担保するため、印象操作や文脈無視の編集を排除する具体的なガイドラインとその実効性の担保策を問う

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 国内番組基準に基づき、対立する意見の双方を伝えるよう努め、放送全体として公平性を確保している
  • 放送ガイドラインにて、事実を歪めず全体の文脈を尊重した編集を行うことを明記している
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偏向報道と公共放送の責務についてお伺いさせていただきます。

放送法第4条が定める政治的公平及び不偏不当の原則についてです。

昨今、メディアによる断片的な切り取りや特定のレッテル張り、真実の一部のみを強調する偏向報道が、国民の健全な意思決定を阻害しているとの懸念が広がっております。

特に受信料制度に支えられている公共放送には、民放以上に厳格な中立性が求められます。

事実に反する印象操作や文脈を無視した編集を排除するため、現在どのような具体的なガイドラインを運用しているのか、またその実効性をどう担保されているのかお聞かせください。

井上樹彦副会長。

お答えいたします。

放送法の規定を踏まえて定めております国内番組基準では、「政治上の諸問題は公正に取り扱う」、「意見が対立している公共の問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにし、公平に取り扱う」というふうに定めております。

基準に則りまして、NHKは原則として個々のニュースや番組において、対立する意見の双方を伝えるよう努めております。

また、企画や番組の演出によりニュースや番組が複数回にわたる場合は、同一のシリーズの中などで公平に取り扱いを努め、NHKの放送全体として公平性を確保するようにしております。

また、取材制作にあたっての基本姿勢を記しました放送ガイドライン、こちらでも編集に当たっては全体の趣旨を的確に伝えるように努める、事実を歪めたり誤解を与えたりするようなことがあってはならないというふうに明記してございまして、インタビューなどは全体の文脈を尊重した編集を行うように努めております。

今後も不偏不党の立場を守りながら公平公正を貫いて、視聴者、国民の皆様の判断のよりどころとなる情報を提供してまいります。

外部制作会社への委託割合と予算
質問
青木ひとみ (参政党)

- 番組制作における外部制作会社への委託割合、および支払金額と予算に占める割合を問う

答弁
山名副会長
  • 2024年度の放送時間割合は、総合2.8%、Eテレ6.6%、BS18.3%、BSプレミアム4K19.7%
  • 予算は制作形態ごとに予算化していないため、金額や割合の提示は困難である
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さて、NHKの番組には、NHK職員が制作する番組と、外部の制作会社に委託して制作される番組があると承知しております。

例えばNHKスペシャルやドキュメンタリー、情報番組、教養番組など、多くの番組において外部の制作会社が関与していると指摘されています。

そこで現在、NHKの番組制作の全体のうち、外部の制作会社に委託している割合はどの程度でしょうか。

また、NHKの年間予算のうち番組制作費として外部の制作会社に支払われている金額及び予算の中での割合を教えてください。

山名副会長、お答えいたします。

放送番組のうち、NHKおよび子会社関連団体以外の外部制作事業者に制作を委託した番組の放送時間の割合。

こちらは2024年度の実績で、総合テレビが2.8%、Eテレが6.6%、BSが18.3%、BSプレミアム4Kが19.7%というふうになっております。

なお、放送番組は外部制作かNHK本体制作かといった、その制作形態ごとに予算化をしているということではないので、金額あるいは割合をお示しするのはちょっと難しいということをご理解ください。

また、外部の番組制作会社は公共放送を支える上で欠かせないパートナーでございまして、NHKは番組制作会社に制作業務を委託することで、日本全体のコンテンツ制作力の向上に貢献したいというふうに考えております。

外部委託における外国勢力の影響工作対策
質問
青木ひとみ (参政党)

- 外部委託時に外国勢力による影響工作が入り込まないよう、どのようなチェック体制やリスク管理を行っているか問う

答弁
山名副会長
  • 外部制作会社に委ねず、必ず本体職員が内容を確認している
  • 国際放送ではガイドラインの遵守を契約条件とし、リスク管理を徹底している
  • 外国籍外部スタッフを関連団体経由から本体直接契約に変更し、管理体制を強化した
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しかし、近年、欧米諸国では外国政府によるメディアへの影響工作が安全保障上の重大な課題となっています。

例えば、英国におきましては、保安局MI5が議会に対して、外国勢力が研究者やメディア関係者とのネットワークを通じて、自国に有利な影響力を行使しようとしていると強く警告しております。

我が国においても、公安調査庁の報告書の中では、同様の動きが指摘されています。

具体的には、中国による統一戦線工作など、外国勢力が政治、学術、メディアといった幅広い分野に深く入り込み、影響を及ぼそうとする活動に警鐘を鳴らしております。

こうした状況を踏まえると、公共放送であるNHKが番組制作を外部に委託する場合、外国勢力による影響工作などが入り込まないよう、スタッフや関係者に対して、どのようなチェック体制をとっているのでしょうか。

安全保障の観点からリスクを未然に防ぐため、どのような工夫や管理が行われているのか、お聞かせください。

山名副会長、お答えいたします。

先ほどちょっとお話ししましたが、NHKは不偏不党、こちらの立場を守りながら、公平公正を貫いておりまして、放送内容につきましては、外部の制作会社だけに委ねず、本体の職員が必ず確認するということを行ってございます。

特に国際放送に当たっては、おととしのラジオ国際放送の事案を踏まえまして、外国籍を含む外部スタッフに委託する際には、NHK国際番組基準、あるいは放送ガイドライン、こちらを遵守することなど、国際放送の業務を担う上でのルール、そして方針を伝え理解していただいた上で契約を結んでおりまして、リスク管理を徹底しているところでございます。

また、関連団体を介して契約を行ってまいりました中国語など11言語の業務に当たる外国籍などの外部スタッフにつきましては、去年11月からNHK本体との直接契約に変更し、より緊密なコミュニケーションとリスク管理を行える体制にいたしました。

NHKでは今後もガバナンスを強化し、リスク管理を徹底してまいります。

メディア影響工作に対する政府の認識と防衛策
質問
青木ひとみ (参政党)

- NHKの自主的取組だけでは不十分ではないか。メディア影響工作に対する政府の認識と国家としての防衛策を問う

答弁
総務省豊島情報流通行政局長
  • 放送法に基づき、放送事業者の自主自立と責任による番組編集が基本である
  • NHKには国際放送を担う使命を認識し、公表済みの再発防止策の徹底に取り組んでほしいと考えている
全文
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続いて同様の件なんですが、政府としての御見解もお伺いさせてください。

先ほどありました2024年に発生したNHKの中国語放送における現行外発言事案ですね。

これは日本の公共放送の脆弱性を露呈させたと考えます。

どんどん我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、諸外国による影響工作への防衛は喫緊の課題です。

こうした対策を、公共放送とはいえNHKの自主的取組に委ねることは、安全保障上のリスク管理としては不十分ではないでしょうか。

メディア影響工作に対する政府の現状の認識等、国家としての防衛策のあり方についてお聞かせください。

総務省豊島情報流通行政局長。

まず放送法におきましては、第3条におきまして放送番組編集の自由について規定をされておりまして、放送事業者の自主自立を基本とする枠組みになっております。

したがいまして、放送事業者は自らの責任においてその放送番組編集を全うしていただくということが非常に重要であるというふうに認識をしております。

この考え方のもとで、各放送事業者が真摯に取り組んでいただくということが非常に重要でございまして、先ほど指摘もございましたけれども、NHKのラジオ国際放送の事案につきましても、NHKにおきましては令和6年9月に再発防止策を公表し、令和7年7月にはその取組状況を公表しているというふうに承知をしております。

改めてNHKには、国際放送を担う公共放送としての使命を改めて深く認識をしていただいて、再発防止の徹底に取り組んでいただきたいというふうに考えております。

NHK for Schoolの利活用状況と役割
質問
青木ひとみ (参政党)

- NHK for Schoolの教育機関での利活用実態と、今後教育現場で果たすべき役割について見解を問う

答弁
山名副会長
  • 約2,500本の番組と5,500本の動画クリップを配信。小学校での利用率は94%に上る
  • 学習指導要領の改定等の議論を踏まえ、さらなるサービスの拡充に努める
全文
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続いて教育コンテンツについてお伺いいたします。

現在、全国の小中学校において「NHK for School」は、タブレット端末やパソコンを活用したICT教育の中核を担う標準的な教材として広く浸透しており、教育デジタルインフラとしての役割を確立しております。

このNHK for Schoolが現在どの程度の教育機関で利活用されているのか、その実態と、今後どうコンテンツが教育現場においていかなる役割を果たすべきか、ご見解をお聞かせください。

山名副会長。

お答えいたします。

ご指摘のNHK for Schoolでは、NHKが制作する幼稚園、保育所、小学校、中学校、高校向けの番組をおよそ2,500本、そして学習のエッセンスを簡潔にまとめた動画クリップをおよそ5,500本、NHK for Schoolで配信するサービスを行っております。

また、動画だけでなく教材資料ですとか、授業プランなど学習に役立つコンテンツも併せて提供しております。

こうしたNHK for Schoolのサービスは、国が進めておりますGIGAスクール構想のもと、全国の児童、生徒に1人1台の学習用端末が配備されたこともありまして、利用率が伸びております。

最も高い小学校でのサービス利用率は94%に上っております。

NHKとしましては、学習指導要領の改定に向けて、中央教育審議会で行われている議論、こういったことなども踏まえまして、今後、学校や家庭でより一層利用していただけるよう、サービスのさらなる拡充に努めてまいります。

教育コンテンツの中立性担保とチェック機能
質問
青木ひとみ (参政党)

- 歴史認識やジェンダー等の多様な見解があるテーマにおいて、中立性・多角的な視点を担保するための検証方法や、第三者によるチェック機能を問う

答弁
山名副会長
  • 学習指導要領や教科書に準拠することを放送法で定められている
  • 「教育放送企画検討会議」にて文科省担当官や大学教授、教師から意見を得ている
  • 「全国放送教育研究会連盟」を通じて現場の教師から評価や意見を伺い、検証している
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多くの教育機関で活用されているということですが、このコンテンツの作成過程において、以下2つの点についてご質問させてください。

歴史認識や家族観、国家観、ジェンダーといった社会的に多様な見解が存在するテーマにおいて、特定の価値観に偏ることなく、中立的、かつ多角的な視点を担保するため、どのような検証がなされているのでしょうか。

また、アイデンティティの形成途上にある児童・生徒が触れるコンテンツであるからこそ、特定の思想的な偏向が生じないように、客観性を維持するための具体的な評価基準、第三者によるチェック機能が必要だと思いますが、これについてお聞かせください。

山名副会長。

お答えいたします。

NHK for Schoolでは、学習指導要領や教科書に準拠した内容を提供することが、放送法で定められております。

その上で、学校放送番組の制作に当たりましては、NHKは文部科学省の担当官、大学教授、それに幼稚園、保育所や小中高等学校の教師など、さまざまな立場の方々から、教育コンテンツについてのご意見をいただく、教育放送企画検討会議、こちらを毎年定期的に開いております。

また、教育番組を活用して授業を改善しようという教師による自主組織、全国放送教育研究会連盟というものが毎年開かれておりまして、全国の研究会や各県の研究会にNHKの担当者を派遣し、実際に教育コンテンツを使っている先生方から、番組の評価ですとか、効果などについて、御意見を伺っております。

こうした機会を通じまして、NHKの教育コンテンツが、学習指導要領ですとか、教科書に準拠していることを確認・検証しているところでございます。

教育コンテンツの改善要望窓口
質問
青木ひとみ (参政党)

- 保護者や教師から教育的配慮による見直し要望があった場合、どのようなルートで伝え、改善を促すことができるのか、対話窓口の有無を問う

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 教育放送企画検討会議や全国放送教育研究会連盟から意見を寄せられ、改善に生かしている
  • 一般の視聴者からは「NHKふれあいセンター」にて電話やメールで意見を受け付けている
全文
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それでも仮に、教育的配慮としてこれは見直しが必要だと思われるような保護者の方とか先生からの声が上がった場合、その懸念をどのようなルートでNHKに伝えて改善を促すことができるのでしょうか。

国民の皆様の声を受け止める丁寧な対話の窓口があるのかどうか、お伺いいたします。

井上樹彦副会長。

お答えいたします。

教育番組につきましては、先ほどもご紹介しました教育放送企画検討会議ですとか、外部団体の全国放送教育研究会連盟などから意見が寄せられるケースも多く、番組の改善ですとか新規企画の立案に生かしております。

また放送や経営などにつきましての視聴者の皆様からの意見や問い合わせについては、NHKふれあいセンター、こちらを通じて電話やメールなどで受け付けてございます。

視聴者の声は豊かで良い放送を実現するための糧であるというふうに考えておりまして、いただいた御意見は様々な形で番組づくりに生かしてまいります。

インターネット時代における公共放送の役割
質問
武藤かず子 (チームみらい)

- メディア環境が多様化する中で、NHKがどのような役割を担い、国民に価値を提供すべきか

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 正確で公正な報道、安全・安心に直結する情報の提供という使命がかつてなく重要である
  • スポーツや教養など多様なジャンルで暮らしに寄り添うコンテンツを届ける
  • 放送・配信を通じて人々の生きる力となる存在を目指す
全文
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一方で、現在テレビ業界を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。

これまでの議論にもございました通り、インターネットの発展により、私たちが情報や映像コンテンツに触れる手段は急速に多様化いたしました。

例えば、Netflixのような動画配信プラットフォームやYouTubeのような個人が情報発信できるメディアの広がりにより、一昔前とはメディアの種類も構造も大きく変わってきております。

こうした中で、公共放送として、NHKがどのような役割を担い、どのような形で国民に価値を提供していくのか、改めて問われているかと思います。

ぜひ、会長より、この時代に求められる役割をお話しいただきたく存じます。

偽情報の信頼性が問われる中で、正確で公正な報道を届けることはもちろん、自然災害、国際情勢、生活情報など、人々の安全と安心に直結する情報を提供し、国民の知る権利に応えるという公共放送、公共メディアとしての役割、使命はかつてなく重要になっていると認識しております。

さらに、オリンピックなどの国民的なスポーツイベント、エンターテインメントや教養など、多様なジャンルで人々の暮らしに寄り添うコンテンツを届けることも、公共放送、公共メディアの大切な役割だと考えております。

私は就任以来、NHKの放送や配信を通じて、人々の役に立ち、励まし、勇気づけ、時に命を救う。

そうした人々の生きる力となる存在でありたいというふうに話しております。

引き続き放送でもインターネットでも正確な情報や豊かな番組、コンテンツをお届けするという変わらぬ使命を今後も果たし続けてまいります。

国民的イベントへのアクセス確保と情報格差
質問
武藤かず子 (チームみらい)
  • 特定プラットフォームによる独占配信で、高齢者や低所得者が視聴できないリスクがある
  • EUや英国のような、社会的重要イベントへのアクセスを制度的に担保する枠組みの必要性についてNHKの受け止めを問う
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 放送権料の高騰により視聴機会が限られることは好ましくない
  • 合理的なコストで放送権を獲得し、公共放送として広くあまねく視聴者に届けるよう努める
全文
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武藤かず子君:知る権利、それをしっかりと果たして提供していくというお話もございました。

すでに議論にもございましたけれども、例えば最近の事例として、NetflixがWBCの独占配信権を獲得したと報じられております。

これは誰もが重要なコンテンツや情報にアクセスできるべきというユニバーサルアクセスの観点から見ても非常に象徴的な事例になるというふうに考えております。

さまざまな事情によって有料サービスに加入できない方々、例えば高齢者、低所得者、あるいはデジタル機器に不慣れな方々にとっては、こうした配信形態は大きな壁となります。

こうした問題に対して、既に田嶋理事からもご紹介がございましたけれども、ヨーロッパでは法的な対応が取られている状況でございます。

例えばEUではAVMSD(視聴覚メディアサービス指令)の第14条によって、社会的重要イベントの独占放送権が定められております。

この制度では加盟国が社会的に重要なイベントのリストを作成し、そうしたイベントについては独占放送権の施行によって国民の多数が視聴できなくなることを防ぐ措置を講じております。

またイギリスでも、1996年放送法に基づき、国民的なイベントは有料放送、ペイTVなどに独占されず、地上波テレビで多くの人がアクセス可能であることが法律で保護されております。

規制当局はこの制度の目的を、主要なスポーツイベントの放送ができるだけ多くの視聴者に無料で届くようにするための制度と説明しています。

またBBCもこの制度の意義を、「これらのイベントは国民を結びつける共通体験であり、国民が広く無料で視聴できることが公共放送の重要な役割である」と説明しています。

その対象は「クラウンジュエル」と呼ばれるリストに対象のイベントが定義されており、オリンピック・パラリンピック競技大会、またFIFAワールドカップ、FAカップ決勝戦、グランドナショナル、ラグビーワールドカップ決勝戦などが含まれております。

このようにEUやイギリスでは、国民的イベントを単なる市場取引の対象ではなく、社会が共有すべき公共的資産として位置づけ、制度としてアクセスを確保しております。

一方で、日本にはこのように社会的に重要なイベントへのアクセスを制度として担保するという枠組みは存在しておりません。

こうした中で、インターネット時代においても、国民が重要なスポーツや文化的コンテンツにアクセスできなくなる可能性、つまり情報格差の拡大のリスクについて、NHKの受け止めをぜひお聞かせください。

ご指摘のように、大型スポーツイベントの放送権料は、世界的に高騰する傾向にございます。

一般的な話になりますけれども、いたずらに放送権料が高騰して、国民的関心の高いスポーツイベントを視聴する機会が限られてくるということであれば、好ましいことではないと考えております。

受信料で運営されておりますNHKとしましては、放送権料を無制限に支払うということはできませんけれども、関心の高いスポーツイベントを合理的なコストでお伝えできるように努め、公共放送にふさわしい多様で良質なスポーツコンテンツを広くあまねく視聴者にお届けしていくことが役割というふうに考えております。

社会的重要イベントへのアクセス確保に関する制度的枠組みの検討
質問
武藤かず子 (チームみらい)

- 英国やEUのような、国民的イベントへのアクセスを確保する制度的枠組みの必要性を政府として検討してほしい

答弁
総務省情報流通行政局長
  • 原則はビジネス上の契約交渉によるが、諸外国の独占制限制度は承知している
  • 日本での導入には放送法(編集の自由)との整合性やスポーツ団体のビジネス制約などの課題がある
  • まずは諸外国の制度や効果を把握し、必要に応じて関係省庁と連携して取り組む
全文
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しかしながら、こういった「できる限り」というベストエフォートよりも、やはり制度を持って手当てしていくことが、私自身、近道で確実であるとも考えております。

そこで総務省にお尋ねいたします。

政府として、イギリスやEUのように制度的な枠組みについて、ぜひその必要性について検討いただきたく存じます。

今後、こうした社会的に重要なイベントへのアクセスをどのように確保していくか、現時点の状況や今後の対応についてぜひお伺いさせてください。

一般にスポーツ放映権につきましては、権利保有者と放送事業者のビジネス上の契約交渉によって取得されるものでございまして、個別のスポーツ番組の放送については、放送事業者が判断するというのが基本であると考えております。

その一方で、委員ご指摘のとおり、EUの一部加盟国、あるいはイギリス等におきましては、例えばオリンピック、あるいはサッカーのワールドカップなど、特定のスポーツイベントについて、有料放送事業者による生放送の独占を制限するといった制限が設けられているということは承知をしております。

一方で、ただしそうした制度が導入されている各国におきましても、スポーツ放映権そのもの自体の価格の高騰が生じているということも承知しておりまして、この制度が今後スポーツ放映権の高騰に対して効果を持続できるのかどうかという点につきましても、よく見極めていく必要があるかというふうに考えております。

また、我が国においてこうした制度を導入するにあたっては、放送番組の編集の自由を基本としております放送法の枠組みとの整合性、あるいはスポーツ団体のビジネスへの制約など、検討すべき課題が存在するものというふうに考えております。

こうしたことから、総務省としましては、まずはこの諸外国における制度、そしてその効果並びに関係者への影響等についてしっかり把握をしてまいりたいと思っておりますし、必要に応じまして関係省庁とも連絡をして連携をしまして、取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

映像アーカイブの公開と活用
質問
武藤かず子 (チームみらい)
  • NHKが保有する膨大な歴史的映像は公共的資産であり、より広く公開・活用されるべきである
  • 今後の公開・活用方針および現状の課題について問う
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • NHKアーカイブスでの無償公開や、ウェブサイトでの映像・音源公開を実施している
  • 学校向け貸出や学術利用、認知症予防の回想法ライブラリなど多様な活用を行っている
  • 今後も放送資産の価値を適切に視聴者に還元したい
全文
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アーカイブ映像の公開と活用についてでございます。

NHKは長年にわたり膨大な歴史的映像や文化的資料を蓄積してこられました。

これらは日本社会の歩みや文化を記録した極めて貴重な公共的資産でございます。

そして同時に、受信料を財源として日本国民のために作成された、また蓄積されたものでもございます。

こうした現状の中で、映像の多くが一般の国民にとって十分にアクセス可能な形で活用されているとは言い難いのではないでしょうか。

デジタル技術が発展する今だからこそ、歴史的な映像や資料をより広く公開し、教育や研究、さらには国民一人ひとりが自らの歴史や社会を理解するための資源として活用していくことが重要であると考えております。

公共放送であるNHKが保有する映像アーカイブは、単なる放送素材ではなく社会全体で共有されるべき知的文化的資産であり、誰もがアクセスできる形で積極的に活用していくことこそ、公共放送としての使命にもかなうものと考えます。

そこで、NHKが保有する映像資料について、今後どのように公開・活用を進め、国民がより広くアクセスできる環境を整えていくのか。

また、現時点で認識している課題、その対応方針、今後の方針について、ぜひお聞かせください。

NHKは埼玉県川口市のNHKアーカイブスというところで、番組ですとか番組関連素材を保存・管理しておりまして、現在およそ1万本の過去の番組などをこちらで無償でご覧いただくことができるというふうになっております。

その他に、インターネットサイトではおよそ3万1千本の映像資料あるいは音源を公開してございます。

このほかにも、学校向けに番組のDVDを貸し出す事業「Teachers Library」というものや、大学などの研究者を対象にしまして、番組を学術研究に利用していただく学術利用、あるいは高齢者の方々が昔の映像を見て思い出を語り合うことで、認知症の予防に活用していただくという「回想法ライブラリ」といった形など、そのようなさまざまな形で、このアーカイブ放送資産を活用しているところでございます。

今後もNHKの持つ放送資産の価値を適切に視聴者に還元してまいりたいというふうに考えております。

選挙報道における公平性と有権者への情報提供
質問
武藤かず子 (チームみらい)
  • 政治的公平(放送時間の均等)を重視しすぎた結果、踏み込んだ報道や政策比較が行われにくい状況にあるのではないか
  • 健全な民主主義の発達に資する観点から、現在の運用について会長の見解を問う
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 選挙報道を重要な使命と位置づけ、正確かつ公平公正な提供に努めている
  • デジタル空間での偽情報対策も重要な使命であると認識している
  • 今後も多角的な情報を発信し、有権者の判断材料を提供することで民主主義に貢献したい
全文
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選挙報道における公平性のあり方についてお伺いいたしたく存じます。

これまで日本のテレビ報道においては、選挙期間中、政党や候補者に関する報道について公平性の確保という観点から、取扱いに慎重な対応が取られてきた面があるのではないかと認識をしております。

この背景には、放送法第4条において、放送事業者に対して政治的公平であることが求められているからであると理解をしております。

結果として、候補者の政策や人物像、あるいは選挙戦の動きについて、十分に踏み込んだ報道が行われにくいという状況もあったのではないでしょうか。

また、こうした政治的公平が実務上は放送時間の均等という形で運用されていることが多く、結果として候補者や政策の違いを比較するような報道が行われにくくなっているのではないかという指摘もあります。

一方で、日本新聞協会は2025年6月、インターネットと選挙報道をめぐる声明を公表し、選挙の公平を過度に意識して報道を控えるのではなく、有権者の判断材料となるような情報を積極的に提供することが重要であるという趣旨を示しております。

これは近年、SNSなどで偽情報が拡散し、有権者の判断が歪められる懸念が指摘される中で、事実に基づく情報を積極的に提供していくことの重要性を改めて示したものとして、大変意義のある提起であると受け止めております。

例えば海外の公共放送の事例を挙げますと、イギリスのBBCだけではなく、ドイツのARD、ZDF、カナダのCBC、オーストラリアのABCなどの公共放送では、選挙期間中に候補者討論や政策比較の番組を積極的に放送し、有権者が政策や主張を比較できる情報を提供しておられます。

こうした違いは投票率の数字にも一定程度表れているのではないかと考えます。

先の衆議院議員選挙では、投票率は55.7%ほどでした。

一方、海外事例として挙げた国の投票率は日本よりも高く、例えば2025年に実施されたドイツ連邦議会選挙では82.5%にもなります。

もちろんこうした差は様々な要因があると考えますが、有権者が候補者や政策について十分な情報を得られる環境が整っているかどうか、有権者が比較し判断できる情報環境を整えるという点において、メディアの果たす役割も大きいのではないかと考えております。

こうした点を踏まえると、単なる時間配分の均等だけではなく、有権者が比較し判断できる情報環境を整えること、これが公共放送に期待される役割の一つではないかと考えております。

そこでNHKにお尋ねいたします。

現在の選挙期間中の運用は、NHKの使命である「健全な民主主義の発達に資する」に即しておられるか、ぜひ会長のお考えをお聞かせください。

選挙は民主主義を支える国民最大の政治参加の機会でありまして、NHKは選挙報道を災害報道と並ぶ公共放送、公共メディアの重要な使命と位置づけております。

メディアを取り巻く環境が大きく変化する中で、選挙報道におきましても国民の知る権利に応え、情報空間の参照点となる情報を提供しますことは、これまで以上に重要になっていると考えております。

放送法や公職選挙法の規定に基づいて、正確かつ公平公正な情報の提供に努めているところであります。

ただ、SNSなどで発信された情報が選挙結果にも大きく影響すると指摘されている中、デジタル空間での偽情報、誤情報への対策もまた重要な使命だと考えております。

NHKとしてもこうした選挙報道の改革に取り組んでいるところでございます。

今後も正確かつ公平公正で多角的な情報を発信することで、有権者が投票先を決める際の判断材料を提供し、健全な民主主義の発展に貢献してまいりたいと考えております。

有権者が政策比較できる環境整備への役割
質問
武藤かず子 (チームみらい)

- 候補者や政党に質の高い発信機会を提供し、有権者が比較判断できる環境を整えるリーダーシップを期待する。NHKとしてどう果たすか

答弁
山名副会長
  • 候補者・政党の情報を正確かつ公平公正に伝えることが極めて重要である
  • 直近の衆院選では、演説の多数放送やウェブへの要約・全文掲載に取り組んだ
  • 今後とも事前報道の充実に努める
全文
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私が期待することは、候補者や政党に対して、等しく質の高い発信の機会が提供されることでございます。

公共放送であるNHKが、新たな報道のあり方を先駆けて示し、民放各局にも広げていく形をとって、有権者が政策や主張を比較して判断できる環境を整えていくことが重要であると考えます。

NHKとしてこうした役割をどのように果たしていこうとされているか、ぜひ見解をお示しください。

選挙報道に当たりましては、有権者の方が投票先を決める際の判断材料として、候補者、政党の情報を正確かつ公平公正に伝えるということが極めて重要だと考えております。

2月の衆議院選挙では、衆議院解散から投票日まで日程が短く、準備期間が限られる中ではありましたけれども、できるだけ多くの選挙区の特徴や候補者の訴えを紹介することに取り組みまして、候補者の第一声をはじめとする演説を多数、放送で紹介するとともに、演説の要約や全文をウェブサイト上に掲載いたしました。

今後とも、有権者の方が投票する際の判断材料となる事前報道の充実に努めてまいりたいと考えております。

独自の大規模言語モデル(AI)の活用と還元
質問
武藤かず子 (チームみらい)

- 開発中の大規模言語モデルを具体的にどのような業務(原稿作成、検索、翻訳等)で活用し、職員の働き方にどう影響させる想定か

答弁
山名副会長
  • 業務の高度化や生産性向上に繋げたいが、開発中のため詳細は控えたい
  • AIアナウンスの導入など段階的に活用を拡大し、効率化を進める方針である
  • 権利侵害や誤情報などの課題を認識しており、利用範囲や遵守事項を定めて実施する
全文
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AI技術の活用についてお尋ねいたします。

NHK放送技術研究所では、約40年分、約2000万分に及ぶ放送データを学習させた独自の大規模言語モデルを開発し、2026年の今年の実用化を目指していると承知しております。

こうした研究開発は、受信料を財源として行われているものであり、公共放送としてその成果が国民にどのような形で還元されるのかという観点では非常に重要であると考えております。

また、技術研究所が長年にわたり蓄積してきた技術や知見は、国民の共有財産とも言えると考えております。

そこでお伺いいたします。

この大規模言語モデルについて、NHKとしてどのような業務で活用されることを想定されているか、具体的にお示しください。

例えばニュースの原稿の作成、また過去の放送の検索、翻訳や要約など様々な用途が想定されるところですが、実際の番組制作や報道のプロセスの中でどのように位置づけていくことを考えておられるか、お聞かせいただきたいと思います。

それと同時に、このようなAI技術の導入によって、現場で働いている方々、記者や職員の方々の働き方にはどのような変化をもたらすことを想定されているのかについても、併せてお聞かせください。

急速に進歩しているAIにつきましては、NHKでも適切に活用して既存のワークフローを改革するといったことで、業務の高度化や生産性の向上につなげまして、成果を上げていくことが大切だと考えております。

先ほどご指摘いただいた大規模言語モデルをどういうふうに活かしていくかという話に関しては、現在進めているところですので、詳細は控えさせていただきたいと思います。

これまでも限られた要員の中で放送サービスの充実を進めるため、国内ニュースの一部でAIアナウンスを利用するなど、AIを活用してまいりました。

今後はこの活用を段階的に拡大して、先ほどおっしゃった技研の開発しているAIも含めて、業務の高度化や効率化を進めていく方針でございまして。

去年10月に、協会内でAIの利活用を促進するための体制、こちらも新たに立ち上げました。

とはいえ、生成AIなどは、その利用の仕方によって、権利侵害、あるいは情報漏洩、誤った情報の発信、こういったものにつながる課題があるということも認識しておりますので、政策取材での生成AIの利用については、利用範囲ですとか、遵守事項、こういったものをしっかり定めて実施していきたいというふうに思います。

いずれにせよ、生成AIの利用方法につきましては、技術変化のスピード、そして信頼性の検証、あるいは社会の受け止め、利用実態、こういったものを総合的に判断して、不断に見直していきたいというふうに考えております。

過去の過労死事案への受け止めと再発防止
質問
武藤かず子 (チームみらい)

- 首都圏放送センターで2度の過労死が発生したことについて、会長はどう受け止めているか

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 労災認定を受けたことは痛恨の極みであり、大変重く受け止めている
  • 健康最優先の理念のもと、慣行を打破し働き方を抜本的に見直す取組を着実に進める
全文
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続きまして、労働環境の問題についてお伺いをいたします。

2013年7月、首都圏放送センターに勤務されておられました佐藤美和記者が、亡くなる直前の月に209時間の時間外労働を行った末、31歳という若さで亡くなられました。

その翌年5月には過労死であったという労災認定がされたにもかかわらず、その公表は2017年10月であったというふうに認識をしております。

さらに、その2年後には同じ首都圏放送センターにおいて2件目の過労死が発生したと認識をしております。

こうした2度にわたって同じ職場で過労死が発生してしまったことを、会長はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

ぜひお聞かせください。

公共メディアを共に支える職員がなくなり、二度にわたって労災認定を受けたことは痛恨の極みでありまして、大変重く受け止めております。

今後このようなことを起こしてはならないと強く決意しております。

NHKグループ働き方改革宣言で掲げておりますけれども、業務に携わる全ての人の健康を最優先に考えること、そしてこれまでの慣行を打破して、働き方を抜本的に見直すという理念のもと、現場の状況を十分に踏まえながら、今後も働き方改革の取組を着実に進めていきたいというふうに決意しております。

過労死事案の第三者検証と結果公表
質問
武藤かず子 (チームみらい)

- 自組織の問題について、第三者視点での透明性の高い調査・検証を行い、その結果を社会に公表する考えはあるか

答弁
黒崎理事
  • 2度目の事案を受け、外部有識者を交えて再発防止策を策定し、HPで公開している
  • 東京労働局からの行政指導を受け、重点的な施策を実施し報告済みである
  • 引き続き長時間労働に頼らない組織風土づくりに取り組む
全文
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続きましてですけれども、最新の状況については十分に把握しきれていない部分もございますけれども、2022年の3月に公開されました東洋経済オンラインの記事によれば、ご遺族の方々が原因究明の調査報告が存在しないと訴えておられたという指摘があることを認識をしております。

NHKはこれまで他の企業や組織における過労死問題についても報道を行い、社会に問題提起をされてこられました。

こうした公共放送であるからこそ、自らの組織で発生した問題についても、第三者視点、また透明性が高い形でこれまでの経緯を含めた調査・検証を行い、その結果を社会に対して公表していくことが重要なのではないかと考えております。

そこでお伺いをいたします。

これまで発生した事案の経緯について、第三者の視点など、透明性を担保した形で調査・検証を行う。

また、併せて現在の労働環境の検証を実施し、その結果を公表する考えはございますでしょうか。

職員の命と健康を守ることは事業主としての責務でもあり、協会が主体的に責任を持って取り組むべきものだと考えております。

協会では2度目の事案を受けまして、これまで健康確保の施策を再点検するとともに、外部の有識者を交えて、より実効性のある健康確保施策の検討を行いまして、再発防止策を策定しました。

この一連の取組に関しましては、NHKのホームページでも公開しております。

また、2024年には、東京労働局より行政指導として過労死等防止計画指導を受けました。

これを受けて、労働時間の状況や健康上のリスクなど、注意が必要な人に向けた施策に重点的に取り組みまして、東京労働局にもその結果を報告しております。

職員一人ひとりにしっかりと目を配り、健康確保に努め、それぞれの能力を十分に発揮して、質と生産性の高い業務を遂行するということが大事であります。

今後も引き続き、長時間労働に頼らない組織風土づくりや、業務改革などの働き方の改善に、責任を持って取り組んでまいりたいと思います。

ライフイベントへの支援制度と運用状況
質問
武藤かず子 (チームみらい)

- 子育てや介護などのケアが必要な職員がキャリアを諦めないための支援制度の内容と、現場での実際の利用状況について問う

答弁
黒崎理事
  • 育休取得率(女性100%、男性80%以上)が高く、フレックスやリモートワーク制度を導入している
  • 短時間勤務制度を小学校3年生の年度末まで利用可能としており、職員から好意的な声が出ている
  • 性別を問わず仕事と子育てが両立できる取組を推進する
全文
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続きまして、全ての働く方々の健康第一にというお話の下で、ワークバランスや子育てをはじめとしたさまざまなライフイベントへの支援についてもお伺いをさせてください。

報道の仕事は事件や災害が発生すれば深夜を問わず、また休日も問わず対応しなければならない、本質的に不規則な側面を持っている職種であると認識をしております。

その一方で、子育てや介護などさまざまな事情でケアを必要とされる職員がキャリアを諦めることなく働き続けられる環境を整えることは、職員個人の問題にとどまらず、組織の持続可能性という観点からも重要な課題ではないかと考えております。

そこでお伺いをいたします。

NHKでは現在、職員に対してどのような支援制度を実施されておられますでしょうか。

また、その制度が単なる制度ではなく、現場で実際に利用しやすいものとなっておるか、制度の運用状況についてお聞かせください。

少子化や女性の社会進出が進む中で、働きながら育児を可能にする環境を整備して、仕事と子育ての両立の負担を軽減していくということは重要な課題であると認識しています。

NHKはこれまでも、育児介護休業法の改正の趣旨等を踏まえまして、性別を問わず、仕事と子育てが両立できるように、さまざまな施策を積極的に講じてまいりました。

例えば、育児休業につきましては、2024年度の取得率が女性職員100%、男性職員でも80%以上となっております。

平均取得日数を見ましても、女性職員が327日、男性職員73日となっております。

育児休業以外にも、業務や個人の予定に合わせて勤務開始時間や終了時間を選択することができるフレックス勤務制度ですとか、職場に出勤せずに自宅などで業務を行うことが可能なリモートワーク制度もございます。

また、育児などを理由にして1日最大1時間30分を限度に勤務時間を短縮できる短時間勤務制度は、法による基準を超えて小学校3年生の年度末まで利用することができます。

この育児短時間勤務を利用している職員からは、効率的に仕事を進める方法を考える習慣がつき、取得後もその経験が生きているという好意的な声も上がっております。

引き続き、多様な人材による貢献が、公共放送の使命達成に不可欠であるという観点から、性別を問わず、仕事と子育てが両立できる取組を進めてまいりたいと思います。

2027年度の収支均衡に向けた道筋
質問
中川宏昌 (中道改革連合・無所属)
  • 受信料収入の減少と赤字予算の現状を指摘
  • 2027年度の収支均衡目標に向けた具体的な道筋を質問
答弁
日本放送協会専務理事
  • 2026年度の赤字は還元目的積立金で補填しており、放送法に基づく処理である
  • 1,300億円規模の支出削減と設備投資の縮減、構造的な見直しを確実に実施する
  • 受信料未納対策を強化し、増収確保に努める
全文
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まず、NHKの財務指標を時系列で比較しますと、令和2年度決算では6,895億円あった受信料収入が、令和6年度には約5,901億円へと減少をしております。

これに伴い、事業収支差金も令和4年度までは黒字でありましたが、令和6年度には449億円の赤字となっております。

今回提出をされました令和8年度予算案を見ましても、事業収入6,180億円に対しまして、事業支出は前年度比で436億円増加の6,871億円となり、マイナス690億円の赤字予算であります。

2027年度の収支均衡を目標に掲げておられますけれども、残りわずか1年でこの目標に向けた具体的な道筋についてどのようにお考えかということについて、お伺いをさせていただきたいと思います。

ご指摘のように2026年度予算では、事業収支差金690億円の不足を還元目的積立金で補填しております。

これは2023年10月から受信料の1割値下げをしたもとで事業を継続していくために必要な放送法に基づく処理でありまして、一般企業における赤字とは意味合いが異なることをご理解いただきたいと思います。

2026年度は今の経営計画の最終年度となり、27年度の収支均衡を実現するため、収入の確保とともに1,300億円規模の支出削減に向けた取組については緩めることなく確実に実施していきます。

今後も経営資源の有効活用を進めるため、設備投資の大幅な縮減を行うほか、既存業務の大胆な見直しを行って、構造的な支出の見直しを実行してまいります。

一方で、事業支出の削減だけでなく、さらなる増収を確保するための努力も必要でございます。

課題となっている受信料の未納数の増加に歯止めをかけるための対策を強化し、公平負担の徹底と収入確保を図ってまいります。

今後も公共放送としての役割を果たし続けていくため、これらはいずれも必要な取組だと考えており、業務の効率化及び生産性向上につながる構造改革を着実に進めて、収支均衡を実現したいと考えております。

コスト構造転換のためのアーカイブ活用とAI導入
質問
古川康 (総務委員長)

- 国内放送費の削減に向け、過去アーカイブの再利用やAIによる番組制作自動化による抜本的なコスト構造転換を提案し、具体策を質問

答弁
日本放送協会副会長
  • NHKオンデマンドで2万本以上の番組を配信しており、2026年度にはさらに5,000本増やす予定
  • 外部配信事業者への展開により映像資産の価値を最大限活用する
  • NHKアーカイブスでの無償公開やネット公開を実施している
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ご答弁いただきまして、収入の確保に努めていくということでございましたけれども、例えば、総支出の過半を占めるものは何かと言いますと、国内放送費約3,482億円ございますけれども、こういったものを見ましても、過去のアーカイブの再利用ですとか、またAIによる番組制作の自動化、こういったものを進めていって抜本的なコスト構造の転換を図るためにしっかりとやっていくべきではないかというふうに思っておりますけれども、こういったものについて具体的にこうやっていくというものが今あれば、お示しいただきたいというふうに思っております。

NHKが放送した番組を有料でインターネット配信するNHKオンデマンドでは、現在ドラマやエンターテインメント、ドキュメンタリーや教養番組など2万本以上の番組を配信しております。

2026年度はさらに5,000本増やす予定でして、ジャンルの多様化を進め、スポーツ、アニメ、幼児子ども番組、ラジオ番組などに加えまして、大人の学びにつながる番組なども増やす予定でございます。

ラインナップを充実させまして、より多くの方に利用いただけるようにしていきたいというふうに考えております。

NHKオンデマンドは外部のコンテンツ配信事業者にも展開しておりまして、今後も国内外の配信事業者に幅広く展開することによって、NHKが培ってきた映像資産の価値を最大限活用したいというふうに考えております。

また、NHKは埼玉県川口市のNHKアーカイブスで番組関連素材を保存管理しておりまして、現在およそ1万本の過去の番組などを無償でご覧いただくことができるほか、インターネットサイトではおよそ3万1千本の映像資料や音源を公開しております。

受信料営業経費の費用対効果と効率化
質問
古川康 (総務委員長)
  • 受信料収入に対する営業経費率が上昇傾向にあることを指摘
  • 新たな営業アプローチの費用対効果の検証方法と効率化への繋げ方を質問
答弁
小池専務理事
  • 営業手法の転換により、過去6年間で190億円規模の経費を削減した
  • 対面接点の減少による未納世帯の増加を重く受け止め、受信料特別対策センターを設置し対策を強化している
  • 間接費の削減に努め、効率的な営業活動を目指す
全文
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続いて、令和8年度予算案では受信料収入が7年ぶりに増収の見込みとされておりますけれども、そのための営業経費は前年度から17億円増加をしまして、約591億円に上っております。

受信料収入に対する営業経費率、これは9.9%と上昇傾向にあります。

経費が膨らみ続けては、視聴者の皆様からのご理解を得るのがなかなか難しくなってくると考えるところであります。

この新たな営業アプローチを含めた営業活動の費用対効果につきまして、現在どのように検証をして今後の効率化につなげていくのか、この点につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。

受信料の公平負担と営業経費の抑制を両立させていくことは重要なテーマでございます。

NHKでは従来の巡回型訪問営業から新たな営業アプローチへ営業手法を転換したことで、この6年間で190億円規模の経費の削減を行いました。

また、自主的な契約が増えたことで、世帯に対する収納率が向上するなどの効果も出てきております。

その一方で、対面による接点が減ったことなどから、受信契約を結んでいるものの長期にわたって受信料をお支払いいただいていない未納の世帯や事業所が増加している点は重く受け止めております。

このため昨年10月より本部に受信料特別対策センターを設置し、こうした未納の世帯や事業所への対策を強化しているところでございます。

新たな営業アプローチの強化にあたっては、一定程度の経費が必要ではございますが、施策効果の最大化等に向けて取り組むとともに、既存業務の見直しといった間接費の削減にも努めて、可能な限り効率的な営業活動を目指していきます。

管理部門の適正化と調達の透明性向上
質問
古川康 (総務委員長)
  • 管理的立場の職員が4割を超えている現状を指摘し、組織のスリム化を要望
  • 子会社等との随意契約比率の高さについて、管理部門の適正化と調達の透明性向上を求める
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 管理職は災害対応等の24時間365日体制に不可欠であり、一般企業とは構造が異なる
  • 責任と権限を明確にし、管理職の適切な配置に取り組む
  • 調達改革プロジェクトを立ち上げ、随意契約の引下げと競争契約化を推進している
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これは経営改革と組織のスリム化について伺いたいと思いますけれども、NHKは2027年度の収支均衡を目指して累計で1000億円規模の事業支出削減、これを進められております。

徹底した経費削減は当然でありますけれども、現場の制作費が削られましてコンテンツの質が低下してしまっては、これは本末転倒だというふうに思っております。

私が少し気になっておりますのは組織の構造についてであります。

NHKでは職員約1万人に対しまして、管理的立場の職員が4割を超えるとの指摘があります。

一般企業の平均を大きく上回っているこんな現状ではないかというふうに思っております。

また、会計検査院からも子会社等の取引における随意契約比率の高さについても繰り返し指摘があるかと存じております。

現場の努力もさることながら、まずはこうした管理部門の適正化でありますとか、また調達の透明性向上、これを一層取り組むべきではないかというふうに思いますが、この点について会長、お伺いさせていただきたいと思います。

委員ご指摘の経営改革と組織のスリム化、それから調達の透明性向上については、経営の非常に大きな課題として認識しております。

NHKの人事制度では、職員を基幹職と業務職に区別しておりまして、基幹職、管理職ということに近いんですけれども、基幹職はマネジメントを担うマネジメント職群、いわゆる管理職、それから高度な専門能力を有するシニアプロフェッショナル職群ということで構成しております。

このうち管理職は緊急報道や災害対応等におきまして、取材の指揮や安全管理を担っておりまして、緊急報道や災害対応を含め24時間365日放送配信を止めることなく提供するためには、こうした管理職の役割責任体制が必要でありまして、この点が一般企業の組織構造とは一概に比較できないのではないかというふうに考えておるところであります。

NHKにおいても意思決定の遅れや組織の硬直化があってはならず、責任と権限を明確にし、業務実態を踏まえて、管理職の適切な配置に取り組んでまいります。

また、調達の透明性の向上については、これはご指摘のとおりでありまして、一層取り組むべき課題だと認識しております。

NHKから子会社等への業務の委託につきましては、放送法第23条の規定に基づく業務委託基準に則り、実施しているところであります。

2023年度からは、子会社等の随意契約比率の引下げを目的としまして、調達改革のための部局横断のプロジェクトを立ち上げました。

契約の一つ一つの仕様を詳細に見直して、着実に競争契約化を進めております。

実績も上がっているところでございます。

2026年度以降もこの取組をさらに強化しまして、調達の透明性を一層向上させていく方針です。

子会社の内部留保と配当のあり方
質問
古川康 (総務委員長)

- 子会社に利益剰余金が過度に滞留していないか、保有資産の効率性を検証する必要性を指摘し、今後の取組を質問

答弁
林芳正 (総務大臣)
  • ガイドラインに基づき、原則として当期純利益の50%(純利益上回る場合は80%)を配当とする方針
  • 内部留保を除いた剰余金を原資とする特例的な配当も規定している
  • 子会社の健全性を前提に、配当を促していく
全文
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次にですね、NHKから子会社への出向や発注のあり方について、これは様々な御意見があるかと存じます。

出向者の削減を進められている現状、これは理解をしているところでございますけれども、一方で本年度の総務大臣意見では、子会社に適切に配当を行わせるよう徹底すること等により、利益剰余金が協会に適切に還元されるようより一層努めることと指摘をされているところであります。

NHK本体が事業支出の削減に苦心をする中で、子会社等に内部留保、利益剰余金が過度に滞留をしていないか、国民の皆様の目線から事業運営の適正性や保有資産の効率性を随時検証していく、こういった必要があるかと思いますが、今後の取組につきましてお伺いをさせていただきます。

NHKでは、総務省が策定しました「日本放送協会の子会社等の事業運営のあり方に関するガイドライン」を踏まえまして、関連団体運営基準を設けて、関連団体との取引の透明性、適正性の確保や、剰余金からの配当などに取り組んでいます。

今期の配当につきましては、関連団体運営基準に定めた配当方針に基づきまして、財務状況、事業規約等を勘案した上で、計画的な配当を行うこととしております。

具体的には、関連事業持株会社の傘下会社を除き、原則としまして、当期純利益の50%相当額を基準とし、その事業計画上の純利益を上回る場合は、その80%を配当に充てることとしております。

さらに、経営資金余力が比較的安定しております傘下会社につきましては、特例的な配当を実施することがあると規定しております。

特例的な配当は、関連団体の維持・発展に必要な内部留保を除いた剰余金を原資としまして、計画的に実行することとしております。

子会社の財務の健全性の確保を前提にしまして、今後ともNHKの収支状況を踏まえて、子会社に配当を促してまいります。

国際放送におけるガバナンス強化と再発防止策
質問
古川康 (総務委員長)

- 中国語ニュースでの不適切発言事案を挙げ、公共放送としての信頼回復のためのガバナンス強化策を質問

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 外国語放送を原則として事前収録方式に変更し、中国語ニュースはAI音声読み上げに切り替えた
  • 外部スタッフをNHK本体との直接契約に変更し、ルール遵守を徹底させた
  • グループ全体でガバナンス強化に継続的に取り組む
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それは国際放送におけるガバナンスの徹底についてであります。

令和6年8月、ラジオ国際放送の中国語ニュースにおきまして、外部スタッフが現行にない日本政府の公式見解とは異なる発言を行うという重大な事案が発生いたしました。

分断が進んでいる国際社会におきまして、日本の正しい見解や魅力を発信する国際放送の役割は極めて重要だと思っております。

それゆえに、この事案は公共放送としての信頼を大きく揺るがすものでありまして、社会的責任の再確認と再発防止策、これが強く求められると思っております。

外部スタッフの管理ですとか、また番組制作の現場におけるチェック体制を含めまして、NHKグループ全体としましてのガバナンス強化につきまして、現状の取組を井上会長にお伺いをさせていただきます。

NHKではこの事案を極めて深く、重く受け止めておりまして、2024年の9月に公表しました調査報告書で、短期と中期的な再発防止策をお示ししたところでございます。

まず事案の発生直後から、英語を除く16の外国語すべてで、生放送から事前に収録して放送する方式に変更いたしました。

中国語ニュースでは今年度の放送からすべてをAIによる音声読み上げに切り替えるなど対策を強化しました。

さらに関連団体を介して契約を行ってきた中国語など11の言語の業務に当たっている外国籍などの外部スタッフにつきましては、NHK本体とのコミュニケーション不足が事態の背景の一つと指摘されたことを踏まえ、昨年2025年11月から国際放送局との直接契約に変更いたしました。

NHK国際番組基準や放送ガイドラインを遵守することなど、国際放送の業務を担う上でのルールや方針を改めて伝えた上で契約を結んでおりまして、リスク管理を徹底しています。

NHKは今回の事案を教訓として、グループ全体でガバナンスの強化に継続的に取り組んで、今後も信頼される国際放送の確立に全力を尽くしてまいります。

アーカイブ資産の能動的な利活用(オープンデータ化等)
質問
古川康 (総務委員長)

- 映像資産を単に公開するだけでなく、地域の歴史継承や教育現場での活用のため、オープンデータ化や利用規約の緩和を提案

答弁
日本放送協会山名副会長
  • 権利処理(出演者・脚本家等)にコストと時間がかかるという課題がある
  • 権利処理が可能なものについては、提供の可能性を示したいと考えている
全文
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続きまして、次にですね、先ほどの話とちょっとかぶりますけれども、過去の放送番組の積極的な利活用であります。

先ほどからお話があったとおり、このNHKがこれまで制作し、蓄積してきた膨大な数の放送番組や映像資料、これは国民の皆様の受信料で生み出された貴重な知識財産だというふうに思っております。

総務大臣意見におきましても、多様なメディアを通じて、その積極的な利活用を図ること、これが求められているところであります。

歴史的、また文化的にも価値の高いこのアーカイブスを国民の皆様にさらに広く身近に還元していくために、今後どのような展開を考えていらっしゃいますか。

利用に当たってはさまざまな課題もあるというお話でございますけれども、私は一つ提案させていただきたいのは、この膨大な映像資産というのは、単に公開するだけではなくて、地域の歴史とか文化の継承、また教育現場で活用するなど、より能動的な利活用も考えてみてはどうかというふうに思っております。

例えば自治体や教育機関が地域のアーカイブ資料を二次利用するためにオープンデータ化ですとか、また利用規約の大幅な緩和、利便性向上のために、こういったことも考えていくこと、非常に大事かと思いますが、この点につきまして、見解をお伺いさせていただきます。

先ほどの答弁とちょっと繰り返しになるかもしれませんけれども、NHKが放送した番組を有料でインターネット配信するNHKオンデマンド、こちらは2024年度からは4K番組ですとかスポーツ、アニメなどより多様なジャンルにサービスを広げておりまして、また過去のコンテンツの配信の拡充、こちらに努めております。

ただですね、過去のコンテンツ配信を増やす上で課題もございまして、配信についての出演者ですとか脚本家といった方々の許諾を得る必要があり、権利だけではなくて、その権利処理作業にもシステムですとかマンパワーなどのコストが発生するということもございます。

ドラマとかドキュメンタリー、スポーツなど番組ジャンルごとに、この許諾先ですとか許諾の取り方、こちらも異なっております。

また映像や音楽など著作権処理が必要な要素の洗い出し、こういったことにもコストや時間がかかっているところでございます。

いずれにせよ、こうした課題解決の道筋を探りながら、配信の充実に加え、また外部プラットフォームとの連携なども進めて、NHKプラスあるいはNHKオンデマンド、こういったものの連携などを進めて、NHKの価値の高いアーカイブスのしっかり魅力を高めていきたいというふうに考えております。

持っているですね、アーカイブスをそういう形で利用していただくということは、いろんな形でできるかと思っておりますが、先ほど申し上げたとおり、必ずしもそれを無償の形で提供できるのかとか、そういったことに関しては、さまざまな権利の処理ですとか、そういったことをかける必要がございまして、もちろんできるものとできないものというふうな形がありますので、できるものはしっかりそういう提供の可能性もお示ししたいというふうに考えております。

地方発コンテンツの強化と地域活性化への寄与
質問
古川康 (総務委員長)

- 地方メディアの衰退の中、NHK地域放送局の役割の重要性を指摘し、地方発コンテンツ強化の取り組みを質問

答弁
山名副会長
  • 地域報道サービスの費用減少幅を抑え、地域に合ったサービスを展開する
  • 地域目線の情報を積極的に取り上げ、全国放送でも活用する
  • NHKプラスでの地域ニュース配信を拡充し、防災・減災情報の発信も強化する
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続きまして地方に目を向けてみたいというふうに思っております。

総務大臣意見では、地方向け番組の配信充実や地域活性化への寄与が求められているところであります。

人口減少や地元メディアの衰退など、地方の環境が厳しくなっている中で、NHKの地域放送局が果たす役割、これは極めて今後も大事になってくるんじゃないかと、このように思っております。

地方発のコンテンツ強化については、どのようにこれからお取り組みされるでしょうか。

お考えをお伺いさせていただきます。

山名副会長、地域放送局の放送サービスの役割、こちらも重要でございまして、経営計画におきましても、取材政策の基盤的資源に投資して、災害対応ですとか地域取材を基軸に、それぞれの地域に合った形態でサービスを展開していくというような方針をお示ししております。

2026年度の事業支出予算で収支均衡を目指す予算削減を行っておりますけれども、国内放送費の予算自体は6.3%減少ということに対しまして、地域の報道サービスの費用は1.4%減という形で減少幅を抑えております。

地域向け放送時間、こちらは前年度とテレビ、ラジオとも変更はございません。

今後も地域放送局と本部が連携して、地域の活性化に貢献する多彩な番組を編成していくということにしておりまして、各地域の放送局は地域の人の目線で暮らしに役立つ情報ですとか、関心の高いテーマ、課題、こういったものを積極的に取り上げて全国放送でも放送していきたいというふうに考えております。

また、NHKプラスでも地域の番組の配信を実施しておりまして、見逃し配信につきましては平日の18時台のニュース番組に加えまして、去年の10月1日以降は新たに平日の20時台のニュース、さらには土日祝日の18時台、20時台のニュースも配信を開始してございます。

このほか、データ放送ですとか、ホームページなども活用しまして、防災・減災のための情報ですとか、ライフラインの情報、こういった安全・安心に役立つ情報にも発信してまいります。

ユニバーサルサービスの拡充と新技術の実用化
質問
古川康 (総務委員長)

- 自動字幕、自動解説放送、手話アニメーション等の新技術の早期実用化に向けた進捗を質問

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 音声認識によるリアルタイム字幕をニュースやスポーツで実用化し、精度向上を継続している
  • 合成音声による自動解説技術をネット配信で実証実験中
  • CG手話アニメーションを気象・災害情報で提供開始し、ニュース速報への展開を研究中
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続きまして、障害者や高齢者に向けたユニバーサルサービスの拡充についてお伺いをします。

総務大臣意見では、字幕放送、解説放送、手話放送の拡充、これが求められております。

特に災害時におきましては、視覚や聴覚に障害のある方々へ確実に行動を促す情報を届けていくこと、これはまさに命に関わる重要な課題であります。

現在、音声認識技術による自動字幕ですとか、生放送にも対応可能な解説放送、またCGを用いた手話アニメーション等の研究、これが進められていると承知をしているところでございますけれども、こうした新技術の早期実用化に向けた現状の進捗についてお伺いをさせていただきます。

NHKでは、人間の視覚や聴覚に関する研究に長年取り組んでおりまして、高齢者や障害のある方を含めた誰もが豊かな放送サービスを楽しめるように、人に優しい放送の研究開発を進めております。

その中で、字幕放送につきましては、音声認識技術を用いて生放送番組にリアルタイムで字幕を付与する研究を進め、その成果をニュースやスポーツ中継などで実用化してきました。

現在は、様々なジャンルの番組において、より高い認識精度が得られるよう、継続的に技術改良に取り組んでおります。

また、解説放送については、映像の内容を合成音声で補足する自動解説音声技術の研究を進めておりまして、スポーツ中継や音楽番組を対象にしたインターネット配信で実証実験を重ねてきております。

生放送におきましても、多様な形で、より多様な番組へ展開を目指して研究開発を進めております。

さらに、手話放送の分野では、CGを用いた手話アニメーションを自動生成する技術の研究を行っておりまして、気象情報や災害情報など、定型的な情報については、すでにサービス提供を開始しております。

現在は、ニュース速報などの定型化されていない文章を手話に翻訳して表現する技術や、手話の自然さや伝わりやすさを高めるための表現・制御技術の研究を進めておりまして、今回のミラノ・コルティナオリンピックでは、ハイライト番組などで活用しております。

今後も障害のある当事者の方々の評価を踏まえながら、これらの技術の早期実用化と、より多くの番組やサービスへの展開に向けて、研究開発を着実に進めていきたいと考えております。

ネット配信のみ利用者の受信料負担の妥当性と周知
質問
古川康 (総務委員長)

- 配信のみ利用者に地上契約と同額の負担を求めることについて、費用負担の妥当性と公共放送の意義をどう周知し理解を得るか質問

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 放送とネットはメディア特性が異なるが、同一の情報内容と価値を提供しているため地上契約として取り扱う
  • 受信料制度は公共放送の経費を公平に負担する制度である
  • デジタル接点も活用し、制度の意義や役割を広く周知広報して理解を得るよう努める
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続きまして、必須業務化に伴い新たに提供されるサービス等を通じて、テレビを持たずパソコンやスマートフォン、あるいはチューナーレステレビでネット配信のみを利用される方にも、地上契約と同額の負担を求めることになりました。

すでにテレビで契約される方は追加負担はないものでございますけれども、新たに配信のみで契約を求められる方々に対しまして、この費用負担の妥当性や公共放送の意義について、どのように国民の皆様の理解を得ていくお考えか、お答えをさせていただきます。

インターネット配信の必須業務化に伴い、NHKの配信の受信を開始した方についても受信契約の対象となりました。

テレビを持たずにNHKのインターネット配信のみを利用される方の受信契約は、新たな契約種別を設けずに地上契約として取り扱うこととしております。

これは放送とインターネットのサービスは、それぞれのメディアの特性に応じて同一の情報内容と価値を提供しているものであるという考えに基づいております。

受信料制度は、NHKが公共放送としての業務を行うために必要な経費について、受信機を設置した方やNHKの配信の受信を開始した方に公平に負担していただくという考えに基づいている制度でございます。

NHKとしては、文書、電話、訪問に加えて、デジタルの接点も活用しながら、受信料制度の意義や公共放送の役割について、広く周知広報して、視聴者の皆様の御理解が得られるように努めてまいります。

来年度予算案の方向性と公共メディアとしての価値向上
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 来年度予算案に込めた思いについて
  • 視聴者・国民にどのような情報や番組を提供し、予算編成を行ったか
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 2027年度の収支均衡に向け、経営資源の有効活用と事業運営を推進する
  • 正確・公正な報道や安全・安心に直結する情報の提供、多様なコンテンツ配信という役割を重視する
  • 受信料制度の維持と構造改革を推進し、新しい公共メディアへの進化を目指す
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私からはまず、井上会長に来年度の予算案に込めた思いをお尋ねしたいと思っています。

井上会長は就任会見で、コンテンツ強化やデジタルの高度化などの事業構造と収支構造に課題があると述べられていました。

それはNHKが今後、公共メディアとしての価値の向上と持続可能な財政基盤の確立を目指すと宣言したと私は受け止めています。

これから視聴者、国民の皆様にどういう情報あるいは番組を提供していこうと思っていらっしゃるのか、それらを含めて来年度の予算に対してどのような思いを込めて予算編成をされたのか、お答えをいただきたいと思います。

2026年度は現経営計画の最終年度にあたります。

この経営計画の着実な達成に向けて事業運営を推進し、還元減少を含め経営資源の有効活用を図りまして、2027年度の収支均衡に道筋をつけるという予算にいたしました。

時代が激しく変化し情報の信頼性が揺らぐ中でも、正確で公正な報道を届けることはもちろん、自然災害、国際情勢、生活情報など、安全と安心に直結する情報を提供するNHKの役割・使命は重要になっております。

エンターテインメントや教養、スポーツなど、多様なジャンルで人々の暮らしに寄り添うコンテンツを届けることも、またNHKの大切な役割だというふうに考えております。

ただ、こうした取組を持続的に進めるためには、その根幹を支える受信料制度を将来にわたって維持し、持続可能なものとする必要がございます。

構造改革を着実に進めるとともに、受信料収入の下げ止まりの実現に、不退転の決意で取り組んでいきます。

NHKの価値の源泉は、何よりもコンテンツ、番組そのものにあります。

私はNHKが、いつでも、どこでも、誰にでも、コンテンツの価値を届ける、そういった新しい公共メディアに進化させるため、チームNHK一体となって、創造力と実効力の両輪を一層強化したいというふうに考えております。

中東情勢におけるNHK職員の拘束報道について
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)
  • イランで拘束されている日本人にNHKテヘラン支局長が含まれているか
  • 事実であれば、その経緯と現状について
答弁
日本放送協会 副会長
  • 現段階では回答できない
  • 職員・スタッフの安全確保に万全を期す
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続きまして、緊迫する中東情勢に関連してお伺いいたします。

茂木外務大臣は、先の外務委員会の質疑において、イラン国内で2名の日本人が拘束されていることを明らかにした上で、現時点では安全であることを確認しているとしています。

また、国際NPOによりますと、そのうち1人はNHKのテヘラン支局長だとのことですが、それは事実でしょうか。

事実ならば、経緯の説明と現状を教えてください。

NHKとしましては、取材に当たりまして、人権の尊重、そして安全の確保を第一に報道しております。

そして、安全管理者をおいて、安全に関わる情報収集に当たっております。

テヘラン支局長をめぐる報道につきまして、現段階でお答えすることはできませんけれども、引き続き職員・スタッフの安全確保に万全を期しつつ、平和の実現に寄与するという報道の使命を果たしてまいります。

受信料収入の増収見込みと根拠
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 受信料収入が減少傾向にある中、令和8年度にプラスに転じることができる理由

答弁
日本放送協会 専務理事
  • 令和7年度は支払い率改善と未収対策強化により増収を見込む
  • 令和8年度は未収対策の継続に加え、デジタル接点拡大や外部データ活用による新規契約増加により増収を確保する
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続いて、NHKの財源の根幹である受信料についてお伺いいたします。

事業収入6,180億円のうち、受信料収入が5,910億円となっています。

これは前年度と比べておよそ109億円のプラスです。

これまで受信料収入は平成30年の決算の7,122億円をピークにどんどん下がって、一度も上がることなく令和7年の予算では5,800億円まで落ち込んでいます。

令和8年度でなぜプラスに転じることができるのか、お答えください。

まず25年度、令和7年度の受信料収入でございますが、予算の5,800億円に対して100億円を上回る5,900億円を見込んでおります。

増収の内訳は、支払い率の改善で10億円、未収対策の強化で90億円と算定しております。

これは未収の数がこの5年間で100万件増加している現状を踏まえて、受信契約を結んでいるにもかかわらず、受信料をお支払いいただいていない方への対策を最優先に取り組んだことによるものでございます。

26年度、令和8年度の受信料収入については、今年度の見込み5,900億円をもとに、10億円の増収を計画しております。

令和8年度は、今年度に取り組んだ未収対策を継続するとともに、デジタル接点の拡大や、インフラ企業等との連携、外部データを活用した未収対策の強化などにより、新規契約も増加させて、7年ぶりの増収を確保してまいりたいと考えております。

受信料未収対策としての民事手続き強化
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 受信料特別対策センターによる民事手続きを強化する必要性
  • 強化の対象に事業所も含まれるか
答弁
小池専務理事
  • 未収件数が5年で約100万件増加しており、不公平感の解消と収入確保のため民事手続きの拡大が必要
  • 事業所についても未収が増加しているため、支払い特則の対象としている
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そのような中、昨年11月に本部に受信料特別対策センターを設置して、支払い特則による民事手続きを強化するとの方針が出されました。

ちょっとドキッとする発表ですが、なぜ民事手続きを強化する必要があるのか。

また、その強化の取組は世帯だけなのか、それとも事業所も含めるのか、内容をお聞かせください。

受信料の公平負担を徹底し、不公平感を解消することはNHKの重要な責務であると考えております。

従来の巡回型訪問営業の廃止、さらにはコロナなど社会環境の変化によりまして、受信契約を結んでいるにもかかわらず長期にわたって受信料をお支払いいただけていない方が、この5年間で約100万件増え、2019年度の約2.5倍となっております。

受信料収入の確保や支払い率の維持・向上には、未収の数の増加に歯止めをかけて、減少に転じさせることが必要だと考えており、支払い特則による民事手続の実施規模の拡大など、未収対策を強化する必要があると考えております。

なお、事業所に対しても、この5年間で未収の事業所というものは2019年度の倍となる2万件となっておりますので、こちらの方も支払い特則の対象としております。

民事手続き強化による収入への影響
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- これまでの民事手続きによって、業績や収入にどのような影響があったか

答弁
小池専務理事
  • 自主的な支払者が増加している
  • 昨年11月から1月末まで、長期未収者からの支払いやネット経由の新規契約が前年同期比で約2倍となり、効果が現れている
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許斐亮太郎重ねて質問ですが、これまでのこの民事手続によって、業績や収入への影響はどれくらいあったのか、改めてお聞かせください。

支払い特則による民事手続きを強化したことを受けて、受信料を自主的にお支払いいただける方が増えてきております。

昨年11月の報道発表から1月末までに、長期にわたって受信料をお支払いいただけていない方からの支払いに加えて、インターネットを通じた新規契約の申し出も、前年度の同じ時期と比べて2倍近くの実績となっており、着実に効果が現れていると受け止めております。

受信料の公平負担に向けた今後の取り組み
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 受信料の公平負担を徹底するために、今後どのような取り組みと目標を持って進めるか

答弁
小池専務理事
  • 未収数の増加に歯止めをかけ、減少に転じさせる
  • 丁寧な説明後も応じない場合は、受信料特別対策センターによる民事手続きを強化する
  • 2026年度は全都道府県で2,000件を超える規模の申立てを実施予定
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先ほどの御答弁にもありましたように、やはり重要なのは不公平感の払拭だと思います。

支払い率を上げていく、受信料の負担を公平なものにしていくことが、NHKの存在に関わってきます。

そこで、受信料の公平負担を徹底するために、今後どのような取組を進めていくのかも、目標も含めてお答えください。

受信料の公平負担の観点から、まずは未収の数の増加に歯止めをかけて、減少に転じさせていきたいと考えております。

受信料制度の意義や公共放送の役割について、誠心誠意丁寧に御説明してもなお、受信料の契約支払いに応じていただけない場合には、受信料特別対策センターが中心となって、未収の世帯や事業所に対して支払い特則による民事手続きを強化してまいります。

2026年度は、2,000件を超える規模の支払い特則の申立てを、全ての都道府県で実施する予定でございます。

不公平感の解消に向けて、できることは全てやるという強い覚悟を持って、受信料の公平負担に全力で取り組んでまいります。

受信料制度への理解を得るため、最大限努力して、引き続き受信料の公平負担に努めてまいります。

不祥事の公表基準について
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 昨年の不祥事の件数と、公表・公開の基準について

答弁
日本放送協会黒崎理事
  • 懲戒免職、諭旨免職、告発請求された刑事事件、公金横領などの不正、重大なコンプライアンス違反を公表基準としている
  • 個人が識別されない形で速やかに公表することを原則としている
全文
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視聴者からは「NHKは不祥事が多い。

そんなNHKに受信料は払いたくない」という声が聞かれます。

職場でのセクハラやパワハラなど、公表されていない不祥事もあります。

このような今まで公表されていない事案も、きちんと発表するべきではないでしょうか。

去年の不祥事の件数とその公表、公開の基準を教えてください。

職員の不祥事による懲戒処分の公表につきましては、NHKの2016年度収支予算事業計画に対する衆参両院の附帯決議を重く受け止めまして、懲戒処分の公表基準として規定化し、公表のルールを明確にしております。

公表する懲戒処分は、懲戒免職と諭旨免職の処分、告発請求された刑事事件に関する処分、公金の中着などの不正に関する処分、重大なコンプライアンス違反に関する処分です。

懲戒処分を行った後に、事案の概要、処分内容、所属、役職などを個人が識別されない内容のものとすることを基本としまして、速やかに公表することを原則としております。

不祥事職員の転勤費用負担の妥当性
質問
日本放送協会黒崎理事 (国民民主党・無所属クラブ)

- 不祥事やハラスメントによる異動に伴う転勤費用を受信料から賄うことは、受信料の棄損にあたらないか

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 懲戒処分としての異動は行っていないが、ハラスメント対応(引き離し)や能力伸長目的での異動はある
  • これらは業務上の必要性によるものであるため、経費はNHKが負担すると考えている
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転勤には多くの費用がかかっています。

それを踏まえて、先の質問でお答えいただいた公表されている不祥事は当然として、加えて、埋もれた不祥事で転勤させる費用の考え方について、これは会長にお伺いしたいと思います。

不祥事やハラスメントで異動をさせなければいけないという事案は、その最たるものではないでしょうか。

私が懸念に思うのは、その場合の先ほどの転勤にかかる費用のことです。

これは受信料の使い方として、正しいのでしょうか。

不祥事を起こした職員の転勤費用を受信料から賄うのは、これは受信料の棄損に当たるのではないでしょうか。

御見解を井上会長にお伺いいたします。

NHKにおきましては、懲戒処分としての異動や配置転換は行っておりません。

一方で、懲戒処分とは切り分けて、いくつかの理由から処分対象者などを異動させる場合はございます。

例えば、ハラスメント対応のためいわゆる引き離しや職場環境の整備を行う場合、あるいは懲戒処分を受けた職員本人の能力を再度伸長させる目的などで行っております。

このような異動であっても、業務上の必要性によりますことから、これらの異動や転勤にかかる経費については、NHKが負担するものと考えているところでございます。

外部事業者との適正取引と価格転嫁の推進
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 番組制作会社などの外部事業者との適正な取引への取り組みと進捗状況について

答弁
山名副会長
  • 公正取引委員会の指針周知や実施点検を行い、課題があれば改善を指示している
  • 中小企業庁の調査結果を真摯に受け止め、適切な価格交渉・転嫁を指示している
  • 一方的な代金決定を禁止する法適用に基づき、説明会を実施し万全を期す
全文
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社会的に賃上げの機運が高まっている中、これは放送業界全体の課題でもありますが、賃上げに対する価格転嫁が進んでいないとの調査があります。

NHKにおいても、これまで中小企業庁の調査でNHK取引先への価格転嫁の評価が低かったとの指摘もあります。

NHKとして、番組制作会社などの外部事業者との適正な取引への取組と進捗状況をお答えください。

局的な説明会を継続的に開催しておりまして、公正取引委員会の指針について周知しているほか、価格転嫁の状況に関する実施点検を行い、課題が確認された場合には、その都度改善に向けた対応を指示しております。

ご指摘の中小企業庁による価格交渉促進月間のフォローアップ調査結果につきましては、結果を真摯に受け止めまして、直ちに協会内で共有しており、改めて適切な価格交渉、価格転換を進めることを指示しております。

また今年1月には、協議に応じない形での一方的な代金決定を禁止することなどが定められております適法、こちらが施行されまして、NHKも適用の対象となりました。

すでにNHK内で繰り返し説明会を行っておりますが、番組制作会社をはじめとするすべての取引先は、公共放送を共に支える大切なパートナーでございまして、今後も適正な取引が行われるよう、対応に万全を期したいと考えております。

新拠点「情報等」の役割と放送・制作のあり方
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 新しい拠点(情報等)で、放送の出し方、働き方、番組制作のあり方がどう変わるか

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 高い耐震性を備え、大規模災害時にも着実に情報を届ける役割を担う
  • 最先端設備により、放送とデジタルの一体的な制作を推進し、コンテンツ高度化と生産性向上を図る
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次に、先ほど少し触れた情報等についてお伺いいたします。

まず今までの放送と何が大きく変わるのか、放送の出し方や働き方、さらには番組制作のあり方も含めて教えていただきたいと思います。

情報等はNHKの報道、そして情報発信を行う新しい拠点として高い耐震性を備えまして、首都直下地震などの大規模災害時にも着実に情報を届け、視聴者や国民の皆様の命と暮らしを守るというような役割を担っております。

また、放送やデジタルコンテンツを発信する最先端の設備が備えられておりまして、インターネット必須化を踏まえた放送とデジタルの一体的な制作、こちらの推進などが可能となります。

今後、情報等への移転を円滑に進めまして、コンテンツの高度化、そして効率的な業務運営による生産性の向上を図ってまいります。

AI導入における正確性の確保と誤放送対策
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)
  • AI導入時にどこで開発されたものを使用するか
  • 過去の誤表示(尖閣諸島)のような事態を防ぐ対策について
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 過去の不適切な翻訳は民間AIによるものであり、現在は放送技術研究所と共同開発し、過去のニュース原稿を学習させた高精度なAIを使用している
  • 外部AIサービスを利用する場合も、必ず職員が責任を持って内容を確認することを原則としている
全文
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情報等では、これからAIなどの新技術も導入されると思いますが、もしその場合は、AIはどこで作られたものを使用するのでしょうか。

以前、NHKの国際放送で、尖閣諸島の魚釣島を中国側の呼び方に表示されて、それは外部AIの変換が原因とされました。

誤った放送への対策も含めてお答えください。

国際放送では公式のウェブサイトやアプリ上でAIの自動翻訳機能を使った多言語字幕が表示されるサービスを提供しておりましたけれども、委員ご指摘のとおり、NHKのサービスとしては適さない翻訳の字幕が見つかりましたために、去年2月に終了いたしました。

これはNHKが独自に開発したAIではございませんで、民間業者が提供する自動翻訳機能を活用したものでございました。

現在国際放送で使用しているAI翻訳、こちらはNHKの放送技術研究所と共同開発しているものでして、NHKの過去のニュース原稿を学習させまして、正確性の向上に継続的に努めており、同様の事態が生じることはないと考えております。

自動翻訳以外にも、外部のAIサービスを利用するということはございますけれども、使う際には必ず職員が責任を持って内容を確認するということを原則としておりまして、引き続きこうした運用を徹底してまいります。

災害時の設備強化と偽情報対策
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 局舎や放送設備の強化、およびフェイク情報・誤情報への対策が予算にどう盛り込まれているか

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 震度7に耐えうる耐震性の確保、大阪局によるバックアップ体制、浸水対策、ロボットカメラの増強を実施
  • 予算にはロボットカメラ電源強化、無停電電源装置更新、取材ヘリ機器更新を計上
  • ソーシャルリスニングチームによる24時間体制の監視と、検証に基づく打ち消し報道を実施している
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その一方で、災害報道に対応するには今後も災害に対する局舎や放送設備を強くすることが重要です。

最近ではまたフェイク情報や誤情報への対応も必要です。

これらの対策が今回の予算にどのように盛り込まれているのか説明を求めたいと思います。

首都直下地震などに備えましてNHKは全国放送発信の業務継続計画を定めております。

東京渋谷の放送センターは震度7の激しい揺れでも機能を確保できる耐震性はございますけれども、万が一放送を出せなくなったという場合には、大阪放送局から衛星放送を使ってバックアップの放送を発信し、その放送を各地の放送局、そして放送所を通じましてテレビ、ラジオなどに流すことにしております。

情報等への移転後は耐震性がより向上しまして、首都直下地震の被災地である関東地方へのテレビやラジオの放送を出し続けることができるというような想定になっております。

地域の放送局につきましても、すべての局舎で震度7の揺れに耐えられる強度を確認してございます。

南海トラフ巨大地震などの津波で浸水する恐れがある局舎、こちらには屋上に自家発電設備を設置しているほか、被災地での取材や映像伝送を継続できるよう、浸水が想定されるエリアの外に報道拠点を整備したりしております。

このほか、ロボットカメラについては、首都直下地震や南海トラフの巨大地震、日本海溝、千島海溝の巨大地震で被害が想定される地域、こちらを中心に増強しているところでございます。

2026年度の予算では、こうしたロボットカメラの電源の強化ですとか、放送会館の無停電電源装置の更新、取材ヘリ搭載機器の更新、こういったものをしっかり計上してございます。

また災害時の偽の情報や誤った情報、こちらへの対策ですけれども、こちらもNHKの重要な使命だと考えております。

NHKでは報道局にあります専門チーム、ソーシャルリスニングチームと呼んでおりますけれども、こちらがインターネット上の投稿などを24時間体制で確認しておりまして、能登半島地震で偽の救助要請の投稿などが相次いだ際には、確認・検証を行った上で、偽の情報であるという打ち消す報道を行いました。

今後も、真偽不明の情報の確認・検証に努めまして、正確な情報の発信に取り組んでまいります。

災害時の民放との航空取材映像共有
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 大規模災害時にヘリコプター映像をNHKと民放が共同使用する協力体制の進捗状況について

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 2025年度までに主要8都市の民放と映像共有協定を締結した
  • 津波警報などの発動条件下で、地域を分担して撮影した映像をリアルタイムで共有する
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許斐亮太郎:続きまして、災害に関して、災害時の民放との協力の観点で質問です。

そこで質問です。

大規模災害において、ヘリコプターの映像をNHKと民放が共同で使用する試みが、九州を皮切りにスタートしていると思いますが、その協力体制の進捗状況を教えてください。

災害時の民放との協力関係につきましては、広範囲に被害が出る津波などの際に、より広い地域をきめ細かくカバーするということを目的としまして、2025年度までに札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、沖縄で各地の民放と航空取材の映像を共有する協定を締結しました。

津波警報や大規模な地震など地域ごとの実情に応じて発動条件を定めております。

津波警報や大津波警報が発表されるなど協定が発動している間は、NHKと民放が地域を分担しまして、それぞれのヘリコプターで撮影した映像をリアルタイムで共有することにしております。

広域に及ぶ大規模災害時に上空からリアルタイムで被害の映像を伝えることは放送事業者ならではの情報発信でございまして、命と暮らしを守るという使命を果たす上で、NHKと民放が連携する意義は大きいと考えております。

内閣府「鳥の目プロジェクト」への報道機関の参加
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 内閣府が進める「鳥の目プロジェクト」において、NHKや民放各局に参加を呼びかけるか

答弁
内閣府河合大臣官房審議官
  • 令和8年度予算に調査・制度検討経費を盛り込んでいる
  • 報道機関が撮影する映像も被害把握に資する可能性があるため、今後連携を検討する
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そこで内閣府に質問です。

防災庁に向けた取組で、内閣府の防災DXの推進で、発災時に速やかに官民が所有する人工衛星、航空機、ドローンなどのあらゆる手段をマルチモーダルに用いて被害の全体像を把握して関係機関に共有する仕組みを構築する「鳥の目プロジェクト」の推進が掲げてありますが、NHKや民放各局に対してこれは参加を呼びかけていくのでしょうか。

内閣府にお尋ねいたします。

災害発生時に的確な災害応急対策を行うためには、被害の全体像を俯瞰的に把握し、関係機関で共有することが必要不可欠でありまして、そのためには、空撮画像を活用することは効果的な方法の一つと認識しております。

このような認識のもと、発災直後から被災状況を迅速に共有できるよう、官民の衛星、航空写真やドローン画像を一元的に集約する鳥の目プロジェクト事業について、必要な調査・制度検討のための経費を令和8年度当初予算として新たに盛り込んでいるところでございます。

議員ご指摘のNHKを含む報道機関が災害時に撮影する映像画像についても、被害状況の把握に資する可能性があるものと認識しておりまして、今後事業を進めていく中で報道機関との連携についても検討してまいります。

大河ドラマの題材選定基準とローテーションの有無
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 大河ドラマの採用基準について
  • 時代設定にローテーションがあるか
答弁
山田副会長
  • 視聴者のニーズや時代の動きを汲み取り、幅広い層の興味を引くテーマ・主人公を考慮して決定する
  • 時代でのローテーションという考え方はないが、偏りすぎないよう長期的な視点で企画している
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話題をガラッと変えまして、大河ドラマについてお伺いいたします。

最近の大河ドラマにはローテーションがあるのではないかとの質問です。

そこで、戦国時代は3年に1回になってしまったのではないかと地元の声がありましたので質問いたします。

大河ドラマはどのような採用基準があるのでしょうか。

ローテーションの有無も含めてお答えください。

大河ドラマの題材の選定に当たりましては、その都度視聴者のニーズですとか、時代の動き、こちらを汲み取りまして、1年にわたって幅広い視聴者の皆様の興味を引き付けられるテーマですとか、主人公は誰かといった点を考慮して決めております。

ご質問のように、時代でのローテーションという考え方はとっておりませんけれども、時代設定が偏りすぎることのないよう、長期的な視点も踏まえて、企画は決定してございます。

大河ドラマへの特定人物(橘宗重)の起用提案
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 新たな視聴者層(若年層)獲得の観点から、福岡県ゆかりの橘宗重を大河ドラマの主人公に検討できないか

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 多くの自治体から要望を受けており、視聴者ニーズや時代の動き、幅広い層への訴求力を総合的に判断して決定している
  • 新しい視聴者層に向けた挑戦を続けており、満足度の高い番組制作に努める
全文
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その観点からご提案と要望です。

私の地元の福岡県は、今「戦国最強武将」「無敗の武将」と言われている橘宗重ゆかりの地です。

実は今、小中高生の間で一番人気のある武将とも言われています。

いわゆる戦国時代を舞台にしたゲームの中で強いキャラクターなので、これをゲットするとゲームが進みやすいという理由です。

NHKさんも、新たなこれからの視聴者層をゲットするという観点から、橘宗重を大河ドラマにしませんか。

会長も福岡出身ですので、ぜひご検討いただけませんでしょうか。

会長にお伺いいたします。

ご質問いただいた橘宗重はじめ、さまざまな歴史上の人物について大河ドラマで取り上げてほしいというご要望を、多くの自治体などからいただいております。

先ほどもお答えしましたけれども、大河ドラマの題材の選定に当たりましては、その都度視聴者のニーズや時代の動きというものを汲み取りまして、一年間にわたって幅広い視聴者の皆様の興味を引きつけられるテーマか、主人公は誰かといった点を配慮して判断しておりまして、皆様から頂戴したご要望なども含めて、総合的に判断してまいっておる次第であります。

ご指摘のように、新たな視聴者層にもご覧いただける番組となりますよう、毎年新しい試みに取り組むなどして挑戦しております。

引き続き、より満足度の高い見応えのある番組制作に努めてまいります。

新拠点「情報等」のサーバー容量と4K/8K放送への影響
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)
  • サーバー容量の縮小により、緊急報道に影響が出ないか
  • 今後、情報等からの4K/8K放送の割合をどう考えているか
答弁
山田副会長
  • サーバーは効率的な保存が可能で保存期限も柔軟に見直せるため、緊急報道への影響はない
  • 4K/8K放送の割合については、現時点で決まったことはない
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情報等についてです。

しかし、これは実は緊急報道や、4K、8Kを考えていない設備になっているのではないでしょうか。

理由は、映像を取り込むサーバ容量の縮小です。

一方で、そのサーバの容量が従来よりおよそ3分の2以下になっていると伺っています。

データ量の多い4K、8Kの映像素材を取り込む余裕はないと推察されます。

そこで2点質問です。

1つは、映像サーバーの容量が少ないことで、これは災害発生など緊急報道に影響が出ると懸念されますが、その場合どのように対応するのでしょうか。

二つ目は、今後情報等からの4K、8K放送の割合をどの程度考えているのか、お答えください。

情報等のサーバー容量につきましては、取材政策体制の詳細に関わることですので、ちょっとお答えしかねますが、情報等で利用するサーバーは長時間の映像を効率よく保存できるようになっているほか、保存期限も柔軟に見直すことができるようにしております。

このため、情報等のサーバーの容量が原因で大規模災害など緊急報道への影響が出るという懸念はないというふうに考えております。

あと、情報等からの4K、8K放送の割合というご質問でしたけれども、こちらも今の時点で決まったものがあるということではございませんので、そのような形でお答えさせていただきます。

3D・VRコンテンツの制作状況と今後の方向性
質問
許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 3DテレビやVRコンテンツの現在の制作状況と出し口について

答弁
山田副会長
  • 3Dテレビ向けコンテンツの制作は現在行っていない
  • VRについては、歴史番組での城の再現や、3DCG体験イベントなどで活用している
  • 今後も多様なジャンルで新しいコンテンツ制作に取り組む
全文
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次に4K、8Kに関して、これも少し変化球みたいな質問で恐縮なんですが、昔といいますか、3Dというのもありました。

これ委員の皆さん覚えていらっしゃるかどうかわかりませんが、3Dテレビというのもありました。

今、そしてVRの取り組みというのもあります。

これら今どうなっているのでしょうか、NHKで。

それらのコンテンツの制作状況と出し口を教えてください。

現在3Dテレビ向けのコンテンツについてのお尋ねでございますけれども、現在NHKの方で番組の制作などは行ってございません。

一方ですね、VRにつきましては、歴史番組で戦国時代の城を再現するといった形でコンテンツで活用してございます。

その他にもですね、社会への還元を目的としまして、番組で制作した3DCG、こちらをVR空間で体験するイベント、こういったものを開催しております。

映像表現技術はこれまで以上に進化、そして多様化していくことが予想されまして、NHKにおきましてもさまざまなジャンルで新しいコンテンツを制作発信することに取り組んでまいります。

共同利用会社の事業収入と出資金の回収目途
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 共同利用会社の年間の事業収入の見通しについて
  • 出資金200億円の回収目途についてのNHKの見解
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 事業収入は全国約480局のミニサテ放送事業者からの利用料を主財源とする想定
  • 具体的な金額は協議中のため明示できないが、必要な事業規模を確保する計画
  • 出資金の回収目途はおおむね15年程度と見込んでいる
全文
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そこでまず最初に伺いたいのは、このミニサテライト局が作られるとなりますと、そこを民放さんも利用すると。

この還元目的積立金は、受信料でお支払いいただいたものの中からNHKが行ってきた剰余金を積み出したものであります。

それを民放さんにも使っていただくという形になるんですけれども、その辺りの関係を最初確認をさせていただきたいというふうに思っております。

今回支出をするわけでありますけれども、このミニサテライト局が作られますと、民放さんもそこを利用すると利用料を支払って、それを受け取る形になるというふうに伺いました。

そこでまず最初に伺いたいのは、今回出資をしますこの共同利用会社の年間の事業収入の見通しと、あとこのまま200億円出資をするわけでありますが、その回収目途についてはどのようにお考えになっているか、NHKの御見解を聞かせてください。

共同利用会社の年間事業収入につきましては、全国の約480局のミニサテと呼ばれます出力の小さい中継局につきまして、放送事業者からの利用料、これを主な財源として運営することを想定してございます。

年間収入の具体的な金額でありますけれども、現時点では関係者との協議が継続しておりますため、明示する段階ではございませんけれども、全国の放送ネットワークの効率的な維持管理に必要な事業規模を確保する計画でございます。

出資金の回収の目処につきましては、設備整備の完了後から、おおむね15年程度として見込んでおります。

放送ネットワークインフラ整備基金による助成計画
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- NHK財団が設立する基金によるミニサテ局や小規模中継局の整備経費助成の現状計画について

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)

- 放送ネットワークインフラの整備基金を設立し、ミニサテや条件不利地域の小規模中継局の共同整備、新たな伝送技術開発支援などを対象に助成を計画している

全文
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民間のいわゆる出資とは違うものであるという、利益を目的とするわけではないというのは、それは承知の上で聞かせていただいているわけでありますが、ただこの出資200億円を共同利用会社に出すとともに、先ほどお話しさせていただいてましたように、残りの400億円は今度出演ということで、寄付のような形でNHK財団にお金を400億円出して、そこが基金を設立をする。

その基金からミニサテ局や、あるいは条件不利地域における小規模中継局などの共同整備に助成をしたりとか、あとその他のものにも当てていくというご説明をいただいています。

次には、この基金に関するところで、この基金によるさまざまなミニサテ局や小規模中継局の整備をされるというふうに伺っているんですけれども、この基金による整備経費の助成の計画については、現時点どのようになっているかお聞かせください。

中継局の共同整備に係る経費助成につきましては、将来にわたる放送ネットワーク維持と視聴者保護を目的に、放送ネットワークインフラの整備基金を設立しまして、ミニサテと呼ばれます出力の小さい中継局、あとは条件不利地域の小規模中継局の共同整備、加えてブロードバンド等、代替など、新たな伝送技術開発支援事業などを対象に助成を計画しております。

これらの助成は、全国あまねく放送を届けるという公共的使命を果たすものであり、視聴者、国民の将来負担の軽減に資するものと考えております。

二元体制による放送ネットワークを安定的かつ効率的にするために、民放各社と連携し取り組んでまいりたいと思います。

共同利用型モデルによる将来的なコスト負担軽減の見通し
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- ミニサテ共同利用と基金による共同整備を通じて、具体的にどのようなコスト負担軽減を見込んで600億円を支出するのか

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • ミニサテ共同利用により、維持費をおよそ2割程度低減できると想定
  • 送信機の共同発注により、発注コストを約1割低減見込み
  • 送信機以外の設備共有化により、発注コストを約2割低減見込み
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ありがとうございます。

今、御答弁でもこれらの事業は視聴者の皆様の将来負担の軽減を図るために、というお答えをいただきましたけれども、今回のこの共同利用型モデルで中継局やミニサテライト局の整備をしていこうというところで、今お話しさせていただいたように、出資の部分で直接出す部分と、基金の運用で400億円出捐をする部分とあるということでありますけれども、このミニサテ共同利用と基金による共同整備による将来負担の、皆さんのコスト負担の軽減の見通しというのはどのように考えて、今回の600億円を出すというお考えになったのかお聞かせください。

ご指摘のミニサテ共同利用と基金による共同整備は、基幹となる伝送体制による放送ネットワークの効率化をNHKと民間放送事業者が協力して実施し、視聴者の受信負担の軽減を図るものです。

現在では、関係者との協議を継続していることから、具体的な数字はお示しすることができませんが、ミニサテ共同利用については、全国の放送ネットワークの効率化、維持管理に必要な事業規模が確保できましたら、NHK・民放ともミニサテの維持費をおよそ2割程度低減を図れると想定しております。

基金による共同整備の対象となる小規模中継局につきましては、経費助成により早期に設備の更新が実現しますので、放送ネットワークの維持、安定的な視聴環境の確保の実現が期待されます。

この取り組みによりまして、各地域の民放とNHKが送信機を共通の仕様で共同発注することで、およそ1割程度の発注コストの低減を見込んでおります。

また、送信機以外の設備を共有化して、各社が保有する複数の設備を一つまとめることで、およそ2割程度の発注コストの低減を見込んでおります。

新たな伝送技術の開発導入促進の活用計画
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- 基金400億円のうち、「ブロードバンド等、代替など新たな伝送技術の開発導入促進等」の具体的な活用計画について

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • ブロードバンド等の代替技術の進展を踏まえ、多様な選択肢を視野に検討を継続
  • 技術開発や経済合理性の課題解消を目指したトライアルを検討しており、基金の活用も含め検討していく
全文
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さまざまな発注コストが軽減されて、NHKだけではなく、民放を含めた放送業界のコストも下げていけるというような、今御答弁をいただいたようにお聞きをしました。

そこで、今お話しさせていただいている基金400億円の出捐の中には、先ほども御答弁ありましたけれども、こういった中継局の整備だけではなくて、伝送技術の開発導入促進という形で、資料の中でも「ブロードバンド等、代替など新たな伝送技術の開発導入促進等」と書かれておりますが、これらの具体的な活用計画についてはどのようになっているかお聞かせください。

将来の放送ネットワークの検討につきましては、まずは改正放送法の趣旨を踏まえまして、共同利用会社によるミニサテ共同利用事業と、基金による中継局共同整備への助成事業を着実に実施しまして、効率的で持続可能な放送ネットワークの構築を進めていきます。

併せて、将来の伝送路のあり方について、ブロードバンド等の代替技術の進展を踏まえまして、多様な選択肢を視野に入れながら検討を継続していきます。

また、総務省や民放をはじめとした関係者の皆様との協議を丁寧に重ねつつ、将来の放送ネットワーク維持に向けた取り組みを段階的に進めていく考えであります。

具体的には、ブロードバンド等を代替に用いるために必要な技術開発、経済合理性も含む課題の解消を目指したトライアルの検討を行っているところであり、基金の活用も含めて引き続き検討してまいります。

メディア産業全体への貢献への出捐理由
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- 還元目的積立金(視聴者の将来負担軽減のための資金)から、メディア産業全体への貢献に100億円を出捐する理由について

答弁
小池専務理事
  • 良質なコンテンツ提供環境の整備にはメディア産業全体の底上げが不可欠であるため
  • 官民協議会のアクションプランを踏まえ、人材育成・技術開発・調査研究の3領域で貢献したい
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今回のNHK予算の中では、還元目的積立金の活用をするということで、全体としては700億円のものの中、今ご質問させていただいてまいりましたミニサテ局の共同利用や基金による共同整備等で計600億円と。

残りの100億円については、メディア産業全体への貢献という形で「外部との協調連携」とも資料に書かれておりますけれども、人材育成支援や技術開発支援、調査研究支援などを行うために100億円を、これも出捐基金に対して、NHK財団が設立する基金に対して出捐をするということで御説明をいただいているんですが、この還元目的積立金に関しましては、これも資料を見ますと「視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等」のために、還元目的積立金が今までの剰余金で積み立てられているというふうに理解をしているところであります。

共同利用型モデルは先ほどお話がありましたように、視聴者の皆さんの将来負担の軽減にもつながるというご説明もいただきました。

この残りの100億円のメディア産業全体への貢献、これについて還元目的積立金から出捐をするというふうに決めた理由についてはどのようにお考えかお聞かせください。

NHKは今の経営計画において、情報空間全体の健全性確保、多元性確保を目指しまして、還元目的積立金100億円を拠出して、メディア産業全体のために貢献することを掲げております。

良質なコンテンツを視聴者に広く提供する環境を整備するためには、メディア産業全体の発展、底上げは不可欠で、その取組に積極的に関与していくものでございます。

具体的には、総務省に設置されました官民協議会が策定予定の実行計画・アクションプランを踏まえて、100億円を活用して3つの領域、人材育成支援、技術開発支援、調査研究支援、これによってメディア産業全体に貢献していきたいと考えております。

還元目的積立金の将来的な受信料値下げ原資としての確保
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- メディア産業への100億円支出よりも、将来の受信料値下げ原資として還元目的積立金に残すべきではないか

答弁
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- 放送法の趣旨を踏まえ、受信料値下げを実施しつつ、将来の視聴者利益を最大化するために総合的に判断して100億円の拠出が最も合理的であると判断した

全文
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メディア産業の発展や支援というのも大切かと思うんですが、それを視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等である還元目的積立金から出すことなのか、あるいは違うところからその支援を出すのかというのは、議論、見解の分かれるところもあるのかなと思っております。

視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等というか、簡単に考えると受信料の軽減等に使われるんじゃないかと。

今までの余剰金が、皆さんがお支払いいただいた受信料の余剰金があるわけでありますから、それを将来下げるために。

現に前回行われた受信料の値下げのときも、この基金から活用して行われたというふうに伺っております。

今回のこの100億円の方なんですが、このメディア産業の方に使われたわけでありますけれども、これを決定するにあたって、将来、今すぐという意味ではなくて、将来もしも受信料を値下げするというようになったときのために、この100億円をこの還元目的積立金の中に残すというお答えをいただけますでしょうか。

放送法では、決算においてプラスの収支差額が生じたときは、財政安定のために留保する一定額などを除いて還元目的積立金として積み立てなければならず、積み立てられた還元目的積立金は原則として経営計画の期間内に取り崩して受信料の値下げ原資に当てなければならないこととされております。

今の経営計画では、23年度末に組み替えた還元目的積立金1,920億円のうち、1,220億円については、23年度に実施した受信料値下げを継続するため、24年度以降の収支の不足に充当することとしました。

残る700億円については、視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等として、情報空間全体の多元性確保に向けた放送ネットワーク維持に600億円、メディア産業全体の貢献のために100億円を支出することとしました。

放送法の趣旨を踏まえて、受信料の値下げを実施しつつ、将来の視聴者の利益を最大化するために、総合的な観点から見て、最も合理的な選択肢としまして、100億円の拠出を判断したものでございます。

ラジオ国際放送の送信所保守費増加の具体的内容
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- 令和8年度予算におけるラジオ国際放送の送信所保守費増の具体的な内容について

答弁
山田副会長

- 山田送信所の安定運用に必要な日常的・定期的な保守作業において、部品・資材価格の上昇や人件費の上昇により経費が増加している

全文
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続いて国際放送費について伺いたいと思います。

国際放送費の中のラジオ国際放送につきましては、令和8年度の予算におきましては25億9千万円ということで、前年度比2千万円増、0.9%増ということで、資料にはその備考に「送信所保守費の増」などと書いておりますが、具体的にこの送信所保守費の増とはどのようなものか。

NHKの短波によるラジオ国際放送は、国内では山田送信所から送信しておりまして、送信所の安定的な運用を確保するため、日常的、定期的な保守作業が不可欠となっております。

近年、保守に必要な部品、資材等の価格や、作業に関わる要員の人件費などが上昇傾向にありまして、送信所の保守に要する経費が増加しているところでございます。

大和田送信所の送信機整備計画
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- 送信機の廃止や故障、老朽化が進んでいる大和田送信所の具体的な整備計画について

答弁
山田副会長

- 送信機などの整備を進めており、費用の必要性を適切に検討し、効率的かつ安定的な運用の確保に努める

全文
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先般の大臣所信に対する質疑でも、潮風の放送に絡めまして、また送信所のお話をさせていただいたところでありますけれども、今御説明いただいたところではあるんですが、山田送信所、前回も指摘しましたが、昨年までは7台の送信機があったけれども、2台廃止をされて、現在5台になっている。

しかも今年に入ってからも故障が続いて、潮風については低波が実際起こってしまっていて、設備の老朽化も進んでいるということで指摘をされています。

このラジオ国際放送になっています、この山田送信所の送信機の整備計画については、今現時点どのようになっているかお聞かせください。

送信機などの整備を進めているところでございます。

NHKは今後も設備の維持、補修に係る費用の必要性を適切に検討いたしまして、大和田送信所の効率的かつ安定的な運用の確保に努めてまいります。

大和田送信所の機能拡充(送信機増設)の必要性
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- 国際放送や「潮風」の機能拡充のため、大和田送信所の送信機等の増設が必要ではないかという見解について

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 衛星やネット配信を拡充する一方、短波放送は段階的に見直してきた
  • 短波の有用性は認識しているが、現時点では限られた資源を有効活用し、現有体制を適切に維持運用する方針
  • 潮風については、NHK業務に支障がない範囲で可能な限り協力する
全文
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今年の予算に対する総務大臣意見を拝見させていただきますと、国際放送については「我が国に対する正しい認識、理解、関心を培い復旧させるとともに、国際交流親善の増進、経済交流の発展、地方創生の推進、在外邦人の安全確保、国際社会における我が国のプレゼンス向上等に資するよう、国際放送のより一層の充実強化に努めること」というふうに述べられております。

そこを受けてNHKの井上会長にお伺いしたいと思いますが、NHKワールド・ラジオ日本や潮風の機能を拡充していくためにも、大和田送信所の送信機等の増設が必要であると考えますが、御見解をお聞かせください。

NHKワールド・ラジオ日本をはじめとするラジオ国際放送につきましては、メディア環境の変化に応じて衛星による送信やインターネット配信の拡充を進める一方で、大和田送信所を含む短波放送につきましては、段階的に見直して現在の規模になっております。

一方、紛争や政変、大規模な災害などにより、他のメディアへのアクセスが制限される地域に向けた情報発信におきましては、短波放送が引き続き有用な手段であると認識しております。

こうした考えのもと、現時点では限られた資源を有効に活用しながら、現有の送信機体制を適切に維持運用していく方針であります。

昨年の1月から10月にかけまして、送信設備の大規模な改修工事を行いました。

これは今後も国際放送を安定的に継続していくために、必要な作業として行ったものでございます。

また、特定非営利活動法人などが送信します潮風についても、その人道的な意義を踏まえ、NHKの業務に支障が生じないことを条件として、今後も可能な範囲で協力していく方針です。

放送法第4条(政治的公平)の適合性判断基準
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- 政治的公平の判断について、「1つの番組のみで判断する」のではなく「番組全体から判断する」という従来の政府解釈が現在も維持されているか

答弁
豊島情報流通行政局長
  • 解釈は一貫して変わっておらず、原則として番組全体を見て判断する
  • ただし、極端な場合においては、一つの番組のみでも政治的に公平とは認められない場合があるという補充的な説明を政府統一見解で示した
全文
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最後に放送法第4条、政治的公平の適合性判断についてお伺いしたいと思います。

平成27年の国会で、今総理大臣を務めの高市総務大臣(当時)、政治的公平性を判断するときに「1つの番組のみでも判断する」という発言をしてさまざまな議論がされています。

その後、平成28年には総務省の見解として政府統一見解が発表されております。

その中でまず最初にお聞きしますが、政治的公平の適合性については、政府統一見解で「1つの番組のみでも判断する」というふうにありますけれども、1つの番組ではなく放送事業者の番組全体から判断するという、それまでの政府解釈が積み重なっております。

この歴代の解釈が今もあるということで間違いないのか、総務省のご見解をお聞かせください。

放送法における政治的公平の解釈につきましては、放送法制定時から現在に至るまで一貫して変わっていないと承知をしております。

議員御指摘がありました政府統一見解におきましては、政治的に公平であることの解釈について、従来から「政治的問題を取り扱う放送番組の編集に当たっては、不偏不当の立場から特定の政治的見解に偏ることなく、番組全体としてのバランスの取れたものであること」としており、その適合性の判断に当たっては、一つの番組ではなく放送事業者の番組全体を見て判断すると指摘したとされております。

その際、番組全体を見て判断するとしても、番組全体は一つ一つの番組の集合体であり、一つ一つの番組を見て全体を判断することは当然のことであるとされております。

その上で、一つの番組のみでも、例えばとして二つの事例を例示しつつ、極端な場合においては一般論として政治的に公平であることを確保しているとは認められないとの考え方を示しております。

これは、番組全体を見て判断するというこれまでの解釈を補充的に説明し、より明確にしたものであります。

政府統一見解後のNHKにおける政治的公平への配慮の変化
質問
高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ)

- 政府統一見解を受けた後、NHK内部で番組編集上の政治的公平への配慮に変化が生じたか

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)

- 不偏不党の立場を守り、公平・公正・自主・事実を貫く姿勢に全く変わりはない

全文
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そこで伺います。

この政府統一見解を受けた後、番組編集上の政治的公平の配慮に関しまして、NHKの中で何か変化は生じているんでしょうか。

NHK会長、お答えください。

政治的公平性につきましては、NHKは不偏不党の立場を守りながら、公平、公正、自主、事実を貫いて放送に当たっており、この姿勢は全く変わりはございません。

放送法の規定を踏まえて定めております国内番組基準では、全国民の基盤に立つ公共放送の機関として、何人からも干渉されず、不偏不党の立場を守って、放送による言論と表現の自由を確保する。

NHKのBCP(事業継続計画)とバックアップ体制
質問
うるま譲司 (日本維新の会)

- 首都圏で大規模災害が発生した際、東京本社以外の場所で緊急業務を行う仕組みについて詳細を求める

答弁
山田日本放送協会副会長
  • 東京放送センターの耐震性を確保しつつ、万が一の際は大阪放送局から衛星放送を用いてバックアップ放送を発信する体制を整備している
  • 大阪放送局にホストコンピューターのバックアップ設備や生字幕・副音声英語放送機能を整備し、24時間災害報道を継続可能にしている
  • デジタル発信についても平時から東京・大阪の両体制で運用しており、大阪からの発信が可能である
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まず関連で、NHKのBCPについてお伺いさせていただきたいと思います。

NHKでは、首都圏で大規模な災害が発生した場合などに、東京の本社に代わり、緊急性の高い業務を、首都圏以外の場所で行うことをあらかじめ定めているとお聞きしております。

その仕組みについて詳細お聞かせいただければと思います。

山田日本放送協会副会長:お答えいたします。

東京渋谷の放送センターは阪神淡路大震災クラスの震度7、こちらの激しい揺れでも機能を確保できる耐震性がございますけれども、万が一放送センターから放送を出せなくなった場合、大阪放送局から衛星放送を使ってバックアップ放送を発信しまして、その放送を各地の放送局、そして放送所を通じまして、テレビやラジオの後に流すということにしております。

24時間災害報道を続けるために、大阪放送局には現行のホストコンピューターのバックアップ設備ですとか生字幕放送、副音声英語放送の機能、こちらを整備しております。

またデジタル発信につきましては、平時から東京と大阪で制作発信をしていることから、仮に東京から出せなくなっても大阪から出すということが可能になっております。

情報等への移転後は耐震性がより向上しまして、首都圏で大きな被害が出るような地震であっても、被災地域へのテレビやラジオによる放送を出し続けることができるというような想定になっております。

それでも万が一に備えまして、大阪放送局のバックアップ機能は維持するということにしてございます。

井上新会長の抱負と今後の経営方針
質問
うるま譲司 (日本維新の会)

- 井上新会長に、就任会見で述べた「事業構造と収支構造の変更」を踏まえた今後の抱負を求める

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • コンテンツの開発力、発信力、国際展開力を抜本的に強化し、人々の命の力になる存在を目指す
  • 構造改革を着実に進め、受信料収入の下げ止まりを実現させる
  • 2027年度の収支均衡に向けた予算事業計画を着実に実行する
全文
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まず今年の1月にNHKの会長に就任されました井上会長は、就任会見の中で「事業構造と収支構造を変えてしっかり結果を出していく」ということをおっしゃっておられます。

まず予算の審議に当たりましてですね、井上新会長に今後の抱負を改めてお伺いいたします。

井上会長:日本放送協会、井上会長、お答えいたします。

NHKの価値の源泉はコンテンツ、番組そのものにあります。

私はNHKの放送や配信を通じまして、人々の役に立ち、励まし、時に命を救う、そうした人々の命の力になる存在でありたいというふうに考えております。

社会環境やメディア状況が大きく変わろうとも、放送でもインターネットでも正確な情報や豊かな番組をお届けするという変わらぬ使命を果たし続けていきたい。

とりわけコンテンツの開発力、発信力、国際展開力を抜本的に強化していきたいというふうに考えております。

そのために経営基盤の確立が不可欠ということで、構造改革を着実に進めますとともに、受信料収入の下げ止まりの実現に、不退転の決意で臨みたいと考えます。

今の経営計画の最終年度となります2026年度予算事業計画の編成に当たりましては、こうした思いを込めつつ、2027年度の収支均衡に円滑につなげる予算といたしました。

チームNHKとして、グループ全体の総合力を結集して、この予算事業計画を着実に実行してまいりたいと思っております。

公共メディアとしての役割と持続可能性
質問
うるま譲司 (日本維新の会)

- 急速に変化するメディア環境において、NHKが公共メディアとして果たすべき役割をどう考えているか改めて問う

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 質の高いコンテンツを安定的に生み出せることが存在価値に直結し、開発力・発信力・国際展開力の強化が持続可能性の鍵である
  • グローバルプラットフォームへの展開を強化し、付随収入を増やすことで視聴者の負担増抑制につなげる
  • 柔軟かつ俊敏に行動できる組織へと進化させる
全文
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続いてですね、近年は動画配信サービスが普及するなど、メディア環境は急速に変化しています。

井上会長は、NHKの持続可能性はコンテンツの開発力、発信力、国際展開力の抜本的な強化にあると先ほど述べてもおられますけれども、NHKが公共メディアとして果たすべき役割についてどのように考えているのか、改めてお伺いいたします。

井上会長。

お答えさせていただきます。

国内外のメディア環境は急速に変化しておりまして、質の高いコンテンツを安定的に生み出せるかどうかが、公共メディアとしての存在価値に直結するというふうに考えております。

私はNHKの持続可能性の鍵は、コンテンツの開発力、発信力、国際展開力の抜本的な強化にあると考えておりまして、この番組展開にも従来以上に攻めの姿勢で臨みたいというふうに考えております。

NHKは主に関連団体を通じまして、海外の放送事業者や配信事業者に番組を販売展開しております。

2025年度は連続テレビ小説や大河ドラマをはじめとするドラマコンテンツを中心に、グローバルプラットフォームへの展開をこれまで以上に強化しました。

ご指摘のように、コンテンツの海外展開によりまして、付随収入の増収につなげていくことができれば、視聴者の負担増を抑制することにもつながります。

世界中のコンテンツと競い合う事態におきまして、NHKは従来の前提にとらわれずに発想を転換して、柔軟かつ俊敏に行動できる組織へと進化していきたいというふうに考えております。

信頼できる情報の提供と偽情報対策
質問
うるま譲司 (日本維新の会)

- 信頼できる基本的な情報の提供や多角的な視点の提供について、令和8年度予算で具体的にどのような取組を行うか問う

答弁
山名副会長
  • ソーシャルリスニングチームによる24時間体制の監視や、本部・地域放送局へのファクトチェック担当者の配置を実施している
  • 生成AIによる偽動画・画像への注意喚起など、選挙報道における対策を強化している
  • 映像素材の出どころや改ざんを自動判別する映像管理システムの運用を開始している
全文
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続きまして、NHKは情報空間の参照点として、信頼できる基本的な情報を提供すること、信頼できる多元性の確保として、民主主義の基盤である多角的な視点を提供することを掲げております。

これらについて、令和8年度予算により、具体的にどのような取組を行うのかお伺いいたします。

山名副会長。

お答えいたします。

デジタル空間での偽の情報ですとか、誤った情報、こちらへの対策はNHKの重要な使命だと考えております。

信頼性の高い情報を提供するため、NHKでは報道局にあります専門チーム、ソーシャルリスニングチームというのが、インターネット上の投稿などを24時間体制で確認しているほか、去年から本部と地域放送局にファクトチェックの担当者を置きまして、真偽不明の情報の確認、検証、こちらに連携して対応しております。

正確な情報の発信に取り組んでいるところであります。

選挙報道におきましても対策を強化しておりまして、2月の衆議院選挙では、特にニュースですとか街頭インタビューを装って特定の政党や候補者を貶める内容の、生成AIを使った偽の動画・画像、こちらの拡散が目立ったことから、注意を呼びかけるニュースを発信するなどをいたしました。

また、インターネット上の有害な偽の情報、誤った情報に対処するため、今年から映像素材の出どころや改ざんの有無、こちらを自動で判別する映像管理システムの運用を始めているところであります。

取材による情報の確認、これを技術開発と合わせて進めることで、情報空間の参照点となる正確で信頼できる情報を提供してまいりたいというふうに考えております。

令和9年度の収支均衡に向けた取組と次期中期経営計画
質問
うるま譲司 (日本維新の会)

- 支出や赤字幅が拡大する中で、令和9年度の収支均衡は達成可能か、また次期中期経営計画の方向性はどうかを問う

答弁
小池日本放送協会専務理事
  • 1300億円規模の支出削減を確実に実施し、設備投資の縮減や経常的経費の見直しを行う
  • 受信料未収の増加に歯止めをかける対策を強化し、収入を確保する
  • 次期中期経営計画では、環境・構造変化への対応、事業・組織運営の在り方を示す
全文
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続きまして、令和9年度の収支均衡に向けた取組についてお伺いさせていただきます。

令和8年度は中期経営計画の最終年度にあたり、NHKは令和9年度の収支均衡を目指していると承知しておりますが、支出も赤字幅も拡大する中で、この収支均衡は達成できそうか。

また、次期中期経営計画の大きな方向性や、どういった点に注力したいのかお伺いをいたします。

小池日本放送協会専務理事。

お答えいたします。

2026年度、令和8年度は現経営計画の最終年度となりますが、令和7年度の、令和9年度の収支均衡を実現するため、収入の確保とともに1300億円規模の支出削減に向けた取組については、緩めることなく確実に実施していきます。

今後も経営資源の有効活用を進めるため、設備投資の大幅な縮減を行うほか、既存業務の大胆な見直しを行い、経常的経費の削減などによる支出の見直しを実行していきます。

業務全般にわたる経費の削減で生み出した原資の一部を、質と生産性向上につながる投資に充て、コンテンツの質と量を確保してまいります。

また、事業支出の削減だけでなく、さらなる増収を確保するための努力も必要だと考えております。

課題となっている受信料の未収の数の増加に歯止めをかけるための対策を強化し、公平負担の徹底と収入の確保を図ってまいります。

今後も公共放送としての役割を果たし続けていくため、これらはいずれも必要な取り組みだと考えており、業務の効率化及び生産性向上につながる構造改革を着実に進め、均衡を実現させてまいります。

2027年度からの次期中期経営計画については、大きく変わりつつある環境変化、構造変化にNHKとしてどう対応していくのか、今後の事業運営や組織運営の在り方などをお示ししなければならないと考えております。

受信料支払い率の向上と未収対策
質問
うるま譲司 (日本維新の会)

- 支払い率77%という現状に対し、新たな営業アプローチや未収対策など、公平負担の徹底に向けてどう取り組むか問う

答弁
小池専務理事
  • NHKプラス等のネットサービスを通じて公共的価値を届け、新たな契約増加につなげる
  • 長期未収世帯・事業所に対し、支払い督促による民事手続きを強化する
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うるま譲司君。

受信料の支払い率は77%となっており、支払い率の向上に向けて、一層の取組が必要と考えます。

今後、NHKが抱える新たな営業アプローチや、未収対策の強化など、公平負担の徹底に向けて、どのように取り組むのかお伺いいたします。

小池専務理事。

お答えいたします。

受信料の支払い率を向上させていくためには、多くの方にNHKの放送サービスに触れていただき、納得して受信料をお支払いいただくことが重要だと考えております。

昨年10月から始まったNHKプラスは、テレビを持たない方でもインターネット上でNHKの正確な情報や豊かな番組、コンテンツに触れていただけるサービスです。

委員ご指摘のように、テレビ離れが進むと言われる中、このNHKプラスやNHKオンデマンドなどのインターネットサービスを含め、NHKの公共的価値を視聴者の皆様にお届けしていくことが、新たな契約の増加につながっていくものだと考えています。

また、受信契約は結んでいるものの、受信料を長期にわたってお支払いいただけていない未収の世帯や事業所への対応も課題となっています。

これに対しては、支払い督促による民事手続きを強化してまいります。

新規契約の増加と未収の削減を通じて、支払い率の向上への道筋を立て、公平負担を徹底してまいります。

ネット配信サービスの強化
質問
うるま譲司 (日本維新の会)

- 配信サービスの必須業務化に伴い、今後ネットサービスをどのように強化していくか問う

答弁
山田副会長
  • 登録プロセスの改善など、使い勝手の向上を図る
  • コンテンツの充実と体験の進化を両輪として公共的価値を届ける
  • NHKプラス(必須業務)とNHKオンデマンド(任意業務)の連携や表示の工夫を段階的に進める
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続きまして、配信サービスの強化についてお伺いいたします。

昨年10月に放送法が改正され、NHKの配信サービスが必須業務化されたと承知しております。

今後、NHKとしてネットサービスをどのように強化していくのかお伺いいたします。

山田副会長。

お答えいたします。

インターネット配信がNHKの必須業務となったことは、インターネットにおきましても、公共メディアとしての責務を果たすことになったという大きな転換点であると受け止めておりまして、NHKとしては、より多くの方にご利用いただけるよう、サービスを発展させていきたいと考えております。

具体的には、使い勝手の向上、こちらが挙げられます。

利用開始ですとか、登録プロセスの分かりにくさといったことに御意見をいただいていることから、問い合わせ対応の改善なども含めまして、より使いやすいサービスとなるよう改善を重ねてまいります。

コンテンツの充実、そして体験の進化、こちらを両輪としまして、放送とネットを通じて公共的価値を確実に届けていく考えであります。

また、NHKが必須業務として受信料財源で行っているNHKプラス、こちらと、任意業務として有料で過去の放送番組を提供しているNHKオンデマンド、こちらを一体的にご利用いただけるよう、サービス間の連携ですとか、表示の工夫を段階的に進めていく考えであります。

コンテンツの海外展開による収入確保
質問
うるま譲司 (日本維新の会)

- 質の高いコンテンツを海外提供することで、受信料以外の収入を確保するための取組について問う

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • グローバルな視点での番組展開に攻めの姿勢で臨み、付随収入を増やすことで視聴者の負担増を抑制したい
  • 従来の前提にとらわれず、柔軟かつ俊敏に行動できる組織へ変えていく
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最後に、井上会長は、コンテンツの開発力、発信力、国際展開力の抜本的強化が持続可能性の鍵だと述べられております。

NHKは質の高いコンテンツを多く持っており、こうしたコンテンツを海外などに提供することにより、受信料以外の収入を確保することもできると考えますが、NHKとしての取組についてお伺いいたします。

井上会長。

今、ご指摘ありましたように、NHKの持続可能性の鍵は、コンテンツの開発力、発信力、展開力の強化にあると考えております。

グローバルな視点での番組展開にも、従来以上に、攻めの姿勢で臨みたいと考えております。

こうしたコンテンツの開発展開によって、福祉収入の増収につなげていくことができれば、負担増にも抑えることができるということにつながると考えております。

従来の前提等にとらわれずに、柔軟かつ俊敏にこうした取り組みができる組織へと変えていきたいと考えております。

稲葉前会長の評価と新会長の就任意義
質問
神田潤一 (自由民主党・無所属の会)
  • 稲葉前会長の3年間の取り組みをどのように評価しているか
  • 18年ぶりの内部昇格で会長に就任したことの意義と、前会長の後をどう引き継ぐか
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 受信料値下げによる減収局面で2027年度の収支均衡への道筋をつけたことや、「アカウンタブルな経営」を実践した功績を高く評価している
  • ネット対応や国際展開などの残課題を把握しており、内部昇格としての連続性を生かして迅速に成果を上げたい
全文
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そこでまず1つ目、井上会長に伺いたいんですが、井上会長が副会長として支えましたこの稲葉信夫前会長の3年間をどのように評価をされているのか。

また、この厳しい状況の中で18年ぶりの内部昇格という会長になられましたことについて、私は大きな意義があるのではないか。

稲葉会長の後を受けてどのように考えていらっしゃるのか、まずは伺いたいと思います。

稲葉前会長が就任されました3年前は、受信料の1割値下げに伴う大幅な減収局面となるなど、厳しい経営環境下にありました。

さまざまな工夫をすることによりまして、2027年度の収支均衡に向けた道筋をつけていただいたというふうに考えております。

また稲葉会長は、「アカウンタブルな経営」と称しまして、対外的な説明責任をしっかり果たしていくという基本方針を掲げられました。

それを確実に実行されてきたことも大きな功績だというふうに受け止めております。

稲葉前会長のもとで進めてきた一連の施策は、着実に成果が上がっていると考えております。

ただ、今ご指摘のありましたネット対応、あるいは国際展開、そして受信料収入の確実な先止まりの実現など、残された課題があるのも事実であります。

私はNHKに長く勤めた経験があり、同時にこの3年間は副会長として共に経営を担ってまいりました。

こうした残課題については十分把握できておるつもりであります。

連続性や継続性を生かしながら、迅速に手を打って確実に成果を上げていきたいというふうに考えております。

インターネット配信の必須業務化の意義と方向性
質問
神田潤一 (自由民主党・無所属の会)
  • インターネット配信が必須業務化されたことの、公共放送としての意義は何か
  • 今後の取り組みの方向性について説明を求める
答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • ネット空間で取材に裏打ちされた確かな情報を提示し、情報空間の参照点としての役割を果たすことに意義がある
  • 南関東以外の地上波同時配信や衛星放送の配信実現、NHKプラスとオンデマンドの連携、利便性の向上を段階的に進める
全文
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それでは具体的な質問に参りますが、これも井上会長に伺いたいと思いますが、今もお話がありましたけれども、やはりNHK始まって以来の大きな転機なのではないかと。

私が先ほど申し上げた1つ目の要素としましては、昨年10月に改正放送法が施行されまして、インターネット配信が必須業務化されたことが大きな事象としてあると思います。

私はその議論の中で自民党の部会などでも参加をしておりましたが、これによって民業が圧迫されるのではないか、あるいはNHKの業務が肥大化していくのではないかというような反対意見もありつつ、一方でやはりインターネットの配信というところを放送業務と融合させていかなければ、今後の公共放送の使命は達成できないのではないかという議論もした記憶がございます。

改めて井上会長、それから、インターネット配信が必須業務化されたことの、公共放送としてのNHKにとっての意義と今後の取組の方向性について御説明いただければと思います。

昨年10月からのインターネット配信、これがNHKの必須業務となったことにつきまして、NHKが、公共放送としての役割をネットの世界でも果たすという点にあります。

繰り返しになりますけれども、私はNHKの価値の源泉は、何よりコンテンツそのものだというふうに考えております。

放送だけでなく、配信を通じて人々の役に立ち、励まし、時に命を救う、そうした人々の生きる力になる存在でありたいと思っております。

ネット空間に真偽不明の情報が拡散し、対立を煽る情報も増える中、NHKが取材に裏打ちされた確かな情報を継続的に提示し、情報空間の参照点としての役割をネットの世界でも果たしていくことを明確にした点も、必須業務化の重要な意義だというふうに考えております。

今後は、現在実施できておりません南関東圏以外の地上波放送の同時配信と、衛星放送の同時・見逃し配信についても、実現に向けた検討を進めてまいります。

また、受信料財源で行っておりますNHKプラスと、任意業務として有料で過去の放送番組を提供しておりますNHKオンデマンドを一体的にご利用いただけるよう、サービス間の連携や表示の工夫を段階的に進めてまいります。

さらに、利用開始や登録プロセスの分かりにくさなどにも、さまざまご意見をいただいておりますことから、より使いやすいサービスとなるよう改善を重ねて、コンテンツの充実と利便性の向上をさらに図りまして、放送とネットを通じて公共的価値を確実に届けてまいりたいというふうに考えています。

国際放送予算の減額理由と使命の達成について
質問
神田潤一 (自由民主党・無所属の会)
  • 国際情勢が厳しさを増す中で、国際放送費および配信費が減額となっている理由は何か
  • 国際放送の使命をどのように達成しようとしているか
答弁
山名副会長
  • 国内放送との連携強化や制作の効率化、送信網の最適化によりコスト構造を見直した結果であり、国内放送に比べて減額幅を抑えている
  • 配信費の減少は必須業務化に向けた準備経費の減少による平準化であり、サービスの低下ではない
  • 公平公正な情報を世界に発信し、相互理解と平和な世界構築に貢献するという使命を、効率化を図りつつ果たしていく
全文
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ただ、今回こういう形で受信料を10%下げ、また赤字経営の中で収支均衡を目指していく、いろいろな経費の節減、効率化を図っていくという中で、一つ気になりましたのは、国際放送についてであります。

皆さんご存じのとおり、ウクライナ紛争が継続したり、トランプ大統領が就任して関税政策などでさまざまな影響が出ている、あるいは東アジアの安全保障環境も厳しくなり、イランへの米国やイスラエルの攻撃もある。

非常にこの国際情勢が厳しさを増す中にありまして、我が国として、日本としての立場や考え方、あるいは他国からの情報操作に負けないこのナラティブをしっかりと発信していく、そうしたことの重要性も高まっているというふうに思います。

こういう状況の中にありまして、国際放送について見ますと、予算の中で国際放送費というのがあります。

これは令和7年度が202.6億円、これが令和8年度195.3億円ということで、7億円ちょっとの減額になっています。

また、国際放送番組等配信費、これはインターネットの方だと思いますが、これも29.5億円から22.4億円と、これもやはり7億円少し減額になっています。

国際放送が非常に重要性を増しているという中にありまして、こうした国際放送関連の予算が減額になっている理由と、また併せて国際放送の使命をどのように達成しようとしているのか、これは担当の役員の方で構いませんので、御説明いただければと思います。

国際情勢が不透明感を増す中で、国際放送の重要性が高まっているという御指摘は、私どもも強く認識しているところでございます。

令和8年度予算において、全体として経費削減を進めるという中でありますけれども、国際放送費に関しては前年度比でおよそ3.6%の減というふうにとどめておりまして、国内放送に比べて減額幅を抑えているところでございます。

この国際放送費の削減につきましては、国内放送との連携強化ですとか、コンテンツの選択と集中による制作の効率化、衛星ですとか短波といった従来型の送信とインターネット配信、こちらを組み合わせた送信網の最適化、こういったことを進めることでコスト構造を見直した結果ということでございます。

また、国際放送番組等配信費につきましても、インターネット必須業務化に向けた準備経費の減少というのがございまして、事業の進捗に応じた予算の平準化によるものでございます。

国際放送の縮小ですとか、サービスを低下させたということではございません。

NHKの国際放送の使命は、公平公正な情報を世界に発信することで健全な民主主義の一翼を担うとともに、国際社会における相互理解を深め、平和で持続可能な世界の構築に貢献することであるというふうに考えております。

引き続き、限られた財源の中でも、質的充実と効率化を図りながら、国際放送の使命を果たしてまいりたいと考えております。

新会長としての意気込みと公共放送のあり方
質問
神田潤一 (自由民主党・無所属の会)

- 偽情報の拡散や世論の分断など困難な時代において、ジャーナリストとしての経験を踏まえた新会長としての意気込みを伺いたい

答弁
井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長)
  • 災害報道の充実・進化を継続し、国際情勢においても正確で信頼性の高い情報発信に努める
  • これらの取り組みを将来も持続させるため、根幹となる受信料制度を維持し、持続可能なものにすることが責任であると考えている
全文
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先ほど一番最初に稲葉前会長が私の上司だという話をさせていただきましたが、実は井上樹彦新会長とも御縁が少しございまして、私が尊敬する青森二区の先輩の大島忠盛前衆議院議長の番記者だったことが井上会長はいらっしゃるというふうに伺っております。

長い間、そういう意味では大島忠盛前衆議院議長ともいろいろな対話をされてきた政治部の記者としての経歴、あるいは政治部長、編成局長などを経験されたご経験の上で、新会長に就任されたということになると思います。

一方で、先ほどからもお話題になっておりますが、災害の頻発や激甚化、あるいは国際紛争の勃発・継続、信頼できる情報空間の参照点としての公共放送の重要性が非常に高まっているという中、一方で、インターネットやSNSの台頭、生成AIでの偽情報、偽情報の生成拡散、世論の分断など、非常にメディアやジャーナリズムにとって困難な時代とも言うべき中での新会長の御就任ということになると思います。

ジャーナリストとして、政治部の記者としての御経験などを踏まえて、最後にこの公共放送としての新会長になっていく意気込みについて伺えればと思います。

委員御指摘のとおり、時代が激しく変化し、情報の信頼性が揺らぐ中で、正確で公正な報道を届けることはもちろん、自然災害、国際情勢、生活情報など、人々の安全と安心に直結する情報を提供する役割は、かつてなく重要になっていると認識しております。

この震災の教訓に、NHKではアナウンサーによる強い口調での避難の呼びかけ、それからロボットカメラをはじめとする災害報道の設備面の強化など、災害報道を充実・強化、進化させてまいりました。

NHKが担う災害報道での役割が変わることはございません。

これからも重要な使命として取り組んでいきたいと考えております。

そして、中東やウクライナなど国際情勢が不安定になる中、現地の状況や日本への影響なども力を入れて報道しているところであります。

偽情報、誤情報が蔓延する中でも、正確で信頼性の高い情報発信に、記者出身としても努めてまいりたいと思っております。

そして、こうした取組を将来も持続的に進めるために、その根幹を支える受信料制度を将来にわたって維持して、持続可能なものにするということも私の責任だと思っております。

その実現に向けて、不退転の決意で取り組んでまいります。

発言全文

古川康 (総務委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 古川康

これより会議を開きます。

放送法第70条第2項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、審査に入ります。

この際、お諮りいたします。

本件審査のため、お手元に配布いたしておりますとおり、本日参考人として、日本放送協会会長、井上樹彦君ほか6名の出席を求め、意見を聴取することとし、また政府参考人として内閣府大臣官房審議官、河井光一君ほか4名の出席を求め説明を聴取したいと存じますが、ご異議ございませんか。

ご異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

まず

林芳正 (総務大臣) 2発言 ▶ 動画
委員長 古川康

古川康君。

答弁者 林芳正

林芳正(総務大臣):日本放送協会の令和8年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要のご説明を申し上げます。

この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第70条第2項の規定に基づき、総務大臣の意見を付すとともに、中期経営計画を添えて国会に提出するものであります。

まず、収支予算について、その概要のご説明を申し上げます。

事業収支につきましては、事業収入が6,180億円、事業支出が6,871億円となっており、事業収支差金690億円の赤字につきましては、還元目的積立金をもって充てることとしております。

事業計画につきましては、放送及びインターネットによる情報空間の参照点となる、正確で信頼できる情報の提供、コンテンツの質と量の確保、受信料の公平負担の徹底、ガバナンスの強化等に取り組むこととなっております。

総務大臣としては、中期経営計画の最終年度として、受信料の適正かつ公平な負担の徹底に向けた取組を着実に進め、令和9年度以降の受信料収入と事業規模が均衡するよう、引き続き合理化に向けて取り組むこと。

放送という手段に加え、インターネットを通じて放送番組を国民視聴者に提供すること。

健全な民主主義の発達に資するため、正確で信頼できる社会の基本的な情報を提供すること等を求めております。

何卒、ご審議の上、速やかにご賛同賜りますようお願い申し上げます。

井上樹彦 (参考人 日本放送協会会長) 3発言 ▶ 動画
委員長 古川康

次に補足説明を聴取いたします。

参考人 井上樹彦

日本放送協会会長 井上樹彦君。

井上君。

ただいま議題となっております日本放送協会の令和8年度収支予算事業計画及び資金計画につきまして、御説明を申し上げます。

令和8年度は経営計画の最終年度にあたります。

健全な民主主義の発達に資するため、情報空間の参照点となる、正確で信頼できる情報を放送及びインターネットで提供すること、そして信頼できる多元性確保へ貢献することを基軸といたしまして、経営計画の確実な達成に向けた事業運営を推進いたします。

事業運営に当たりましては、構造改革を進めながら、適切な資源配分を行い、コンテンツの質・量を確保いたします。

東京・渋谷の放送センターにおける新たな報道情報発信拠点となる情報棟の本格運用を開始するなど、命と暮らしを守る報道の進化に取り組んでまいります。

多様で質の高いコンテンツで公共的価値を創造するほか、国際発信の質的充実を進めてまいります。

全国ネットワークを生かして、地域の課題や魅力を伝えるとともに、人に優しい放送サービスの充実にも取り組んでまいります。

受信料の公平負担の徹底を図るため、新たな営業アプローチを一層強化いたしまして、受信料収入を確保するとともに、福祉収入など、受信場外収入の増収確保にも取り組みます。

NHKグループ全体でガバナンスの強化を図り、アカウンタブルな経営を徹底するなど、視聴者・国民から信頼される組織運営に努めます。

また、二元体制による放送ネットワーク効率化に向けて、基幹放送局提供子会社による中継局の共同利用事業や、基金による中継局共同整備への助成事業、さらにメディア産業全体の多元性の確保に貢献するための助成事業に還元目的積立金を活用いたします。

次に建設計画につきましては、緊急報道整備や設備、番組制作設備の整備を進めるとともに、いかなる災害時などにも安定的に放送サービスを継続するための設備整備等を実施いたします。

最新技術を導入した次世代地域放送会館を整備していく考え方に基づきまして、老朽化した地域放送会館建て替えの検討を進めていきます。

以上の事業計画に対応する収支予算は、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入6,180億円、国内放送費などの支出6,871億円を計上しております。

事業収支における不足分690億円につきましては、還元目的積立金を取り崩して補填いたします。

また、資本収支は収入として減価償却資金など総額1,081億円を計上し、支出には建設費など1,081億円を計上しております。

最後に資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものであります。

以上、令和8年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その概要を申し述べました。

協会運営に当たりましては、公共放送の原点を堅持し、事実に基づく公平・公正で、正確・迅速な放送をお届けしてまいります。

また、役職員一丸となりまして、事業計画の一つ一つの施策を着実に実行し、公共メディアとして視聴者の皆様の期待に応えてまいりたいと存じます。

委員各位の御理解と御支援をお願いいたします。

あわせて何卒よろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。

これにて趣旨の説明は終わりました。

委員長 古川康

これより質疑に入ります。

質疑の申出がありますので、順次これを許します。

田嶋要 (中道改革連合・無所属) 35発言 ▶ 動画
委員長 古川康

古川康委員長:田嶋要君。

質疑者 田嶋要

田嶋要:田嶋君。

おはようございます。

中道改革連合・無所属の田嶋要でございます。

どうぞよろしくお願いします。

NHK予算ということでございますが、私は「映像の世紀」をはじめ、大変好きな番組がございまして。

バタフライエフェクト、始まる音楽から最後の音楽まで大好きでありまして、ああいうのを見ていると、本当にこれはお金を払う価値もあるし、ぜひ頑張ってもらいたい。

相当な情報収集力というか、やはり映像力、本当にすごいなと思っております。

だからそういう価値を本当に大事にしていただきたいし、ぜひNHKの皆さん頑張っていただきたいと。

まずはエールを送りたいというふうに思っております。

楽しみにしておりますよね、毎回。

と申し上げながら、質問に入らせていただきますが、ちょっと通告なしで2点ほどお伺いしたいと思います。

昨日もうちの部会、私どもの部会で話題になりました。

WBC、ワールドベースボールクラシックですか。

WBCがNHKで見られないというテーマがございましてね。

これは通告なしでもお答えは十分いただけると思うんですが、まず1点目は、これは今年のみの事象なのでしょうか。

多くの方々が「NHKとかで大谷選手が何も見られない。

え?」ということになっているわけでございますが、これは今年のみなんでしょうか。

それとも来年以降もあまり希望が持てないんでしょうか。

いかがでしょうか。

参考人 井上樹彦

井上樹彦(日本放送協会副会長):お答えいたします。

今回の事案に関しまして、基本的に今年に関してはということでございまして、この後どうなるかというのは、またこれからのことだと思います。

質疑者 田嶋要

田嶋要:もちろんそれはそうなんですけど、お金で独占放送権をネットフリックスさんが取られたということになると、来年以降も結局はお金の戦いという理解になるんでしょうか。

そうなると、あまりNHKに勝てる見込みがあるのかどうか、見通しはどう考えていらっしゃるんですか。

参考人 井上樹彦

井上樹彦(日本放送協会副会長):お答えいたします。

NHKとしましては、スポーツ文化の振興に貢献していくため、あるいは国民の皆様の関心の高いスポーツイベントを何とか広く視聴できる環境の整備というものに取り組んでまいりたいと思っておりますし、当然それにはコストがかかることですので、限られた予算の中で努力していくということかと思います。

質疑者 田嶋要

田嶋要:国民的な番組というかですね、みんなが楽しみにして、それこそこの間のオリンピックも一緒ですけど、今後結局お金をいっぱい払えるところがどんどん独占権を持ってしまうっていうね、こんなことになるのは本当にいいのかなっていう感じがしております。

そこで大臣にお尋ねしたいのは、そういう事象が発生して、これは私はある意味ですね、放送対配信ということの大きな分水嶺のような事件だというふうに感じているので、後の質問につながるんですが、これはUA権というかユニバーサルアクセス権というのがあるそうで、イギリスなどはそういった権利を守るために、国民的な人気の番組とか、それこそオリンピックやWBCのようなものは誰でもアクセスができるように担保するような世界もあるそうなんですね。

そうなってくると、独占権をネットフリックスが持てないみたいな、そういうことが保証されるのかなと思っているんですが。

こういう事態はおそらく、私がかつて総務委員会にいた20年前も「放送と通信の融合」みたいなことを言われていましたよね。

だから配信の世界にだんだん私は世界は移ってきているし、私はNHKは結構見るんですけど、私の子供たちは一切見ないんですよ。

そういう世代断絶というのもあるような気がする中で、ちょっとこれ、またここも後手に回りすぎているんじゃないかなと思うんですが、このユニバーサルアクセス権みたいなことに関しての議論というのは、総務省の中で始まっているんですか。

総務大臣 林芳正

林芳正総務大臣:今、委員がおっしゃったように、放送分野、テレビ離れ、広告料の収入と、こういう現象ということに直面をしております。

我が家もテレビはもう見ないんですね、子どもは。

テレビに向かって見てるなと思ったら、YouTubeから飛ばしてたと、こういうことでございまして。

やはり若い方はあまりテレビを見なくなったとよく聞く話でございまして、こうした社会環境の変化に直面しておるのは事実でございます。

やはり放送明電収入も2007年度に4兆740億円でピークだったんですが、その後直近、そこから17年経って2024年度ですが、3兆5,898億円と減少傾向にあり、これは恐らく今後も続くんだろうというふうに思っております。

WBCは確か4年ぐらいに1回ですから、来年は少し準備とかいろいろ考える時間があるのかなと思いますけれども、ユニバーサルアクセスと。

こういうものがヨーロッパであるということでございますが、総務省ではこの有識者会議を開催いたしまして、放送制度の将来像について検討してきております。

この有識者間で御議論をしっかりいただいて、必要な取組を進めてまいりたいと思っております。

委員長 古川康

古川康委員長田嶋要君。

質疑者 田嶋要

田嶋要WBCは来年はまだ1年ありますので、ぜひこういうことが繰り返されないようにお願いしたいと、本当に切に願いますし、ボクシングの有名な井上さんなんかの番組も独占権があるみたいなので、だんだんこういう世界が当たり前になってくるんじゃないか。

そうなると放送って何だろうというふうになってくるような気がします。

先ほどUA権というのをメモ取っておられたようでございますが、ぜひまだ盛んに委員の中で御議論がないのなら、ちょっと遅れてしまっている。

常日頃から今日全体に通じるんですが、こういう放送の厳しい状況というのは、私は総務委員会にいた20年前もいろいろ議論があったので、この20年間で何やってたのかなという感じも少しするんですね。

大変厳しい状況にもう既に追い込まれている今日の600億、400億のテーマも、その中で出てきた一つの苦肉の策ではないのかなというそんな印象がございますので、ぜひユニバーサルアクセス権も含めて、それだけが唯一の正解ではないと思いますが、御検討をお願いしたい。

それで質問通告を大事にしておりましたが、今後の放送というビジネスモデルそのものが、要するにリアルタイムは大事なんですが、日本中が同じタイミングでしか見れないというのと配信だと、私はどう考えてもそれがコマーシャルに基づこうが受信料に基づこうが関係なく、明らかに配信ビジネスの方が付加価値が高いというような印象を持つわけでありますね。

それは20年前からそう思っていました。

だからこの先もあまり希望が見えないというか、苦しいなと。

映像の請求は見たいけど配信で見ちゃうんじゃないかというふうな感じがね。

私よりも若い世代になるともうそれが当たり前と。

「ブロードキャスティングって何ですか」っていうそんな感じもしてくるんですが、大臣、どう見てますか。

総務大臣 林芳正

林芳正総務大臣まさに今、委員がおっしゃったように、このブロードキャスティング、放送ということでありまして、これやはり有識者会議でご議論していただいておりますが、あんまり私からですね、こちらがこうだというつもりはございませんが、やっぱり同時にみんなが見るということはですね、例えばニュースなんかにおいてはですね、「後でこのニュース配信で見とこうかな」というのはあまりないと思うんですね。

従ってニュースのような、この同時に皆さんが見るということに非常に意味があるようなこととですね、それからバタフライエフェクトのようなですね、ああした、この多少1週間後で見てもですね、いいものはいいという、いわゆるコンテンツと言いましょうか、そういうものとかですね、いろいろその中身によって分かれるんだろうなというふうに思っておりますが、少なくとも報道のようなものについてですね、この放送がなくなっていいということにはならないということの一つの、ある意味でコンテンツじゃないかと、そういうふうに思っておりますが、そういうことも含めて、しっかりですね、有識者会議で議論していただきたいと思っております。

委員がこちらにおられた頃はですね、まだ配信よりはですね、スマホですね、こっちとどうなのかという議論があって、いろんなことが新しく出てくる。

どんどん新しいものが出てくる、こうしたことも少し将来見通してしっかり議論していただければと思っております。

委員長 古川康

古川康委員長田嶋要君。

質疑者 田嶋要

田嶋要役所や有識者の検討はもちろん大事なんですけれども、私が常日頃思うのは、こういうことを大体日本は欧米で動きが出てから相当タイムラグを持って日本にもやってくる話が多いんでね。

これはそれこそ大使館にいろんな役所の人、総務省の人も大勢いらっしゃっていると思うんですね。

そういう方々の世界の動きを察知するアンテナが僕は非常に大事だと思います。

「こういう動きが起きているぞ」「ユニバーサルアクセス権なんていう権利がヨーロッパではあるそうだぞ」。

そういうところをやはり速やかにキャッチしてそれを本省に挙げて、「日本でもやがてはこういうウェーブが来るな」ということで議論をしないとね。

何かやっていることが全部ですね、後手後手に回っているような、そんな感じをいたします。

もう一点大臣にね、これも答弁しにくいかもしれませんが、この放送の世界のですね、地上波のチャンネルの数もですね、今後今のような体制がずっと続けられるのか。

今回もそのいわゆる民放を応援するような内容でありますけれども、何というか、共に応援する方もされる側も一緒に沈んでいくような風景が私は見えるんですけれども、これチャンネル数に関してはやはり縮小ですか。

どういうふうに考えているんですか。

これもう何も言えないですか。

総務大臣 林芳正

林芳正総務大臣なかなか厳しいご質問でありますが、この地上波の民間テレビ放送事業者の数127社でございます。

これは1999年以降、変わっておらず、放送の多元性、多様性、地域性の確保にもつながっていると考えております。

放送を取り巻く環境について、先ほどご議論させていただいたとおりでございます。

この有識者会議を開催して放送制度の将来像についてしっかりと検討してもらいたいと思いますし、その議論、このお願いしますというだけではなくて、今委員からございましたけれども、諸外国でどういうことが起きているのか、それにどう対応しているのか。

現地に人がいなくても、昨今いろいろ情報の取り方がございますので、逐一有識者の方もそういうことはよく御存じだと思いますけれども、それに情報がきちっと補完できますように努力をしてまいりたいと思っております。

質疑者 田嶋要

田嶋要君。

私もローカルな情報というのは結構面白いなと思っていて、全国紙と比べたローカル新聞、全国ネットと比べたローカルチャンネルというのも、やはり非常にミクロな面白い番組とか記事がいろいろ出ているので評価をしているんですね。

ただ、この今の大きな流れ、今回のワールドベースボールを契機とした一つの象徴的な事件、この流れは僕は止まらない。

だからこそ、本当に世界にもう少しアンテナを張って、他の国はどういうようなふうにしてこの放送から配信への流れを対応しているのかということにもう少しタイムリーな動きをとっていただかないと、後手に回るのかなということを懸念をいたしております。

次にご質問ですが、総務省ですが、これ大事な背景として、今回のようなこのNHKの動きの背景として、22年の法改正で努力義務になった、24年の法改正では協力義務として強化を……。

質疑者 田嶋要

田嶋要委員。

参考人 井上樹彦

お答え申し上げます。

令和6年の放送法の改正におきまして、NHKは国内放送の業務を行うに当たっては、業務の円滑な遂行に支障のない範囲内において、民間放送事業者が行う難視聴解消措置の円滑な実施に必要な協力をしなければならない。

質疑者 田嶋要

田嶋要議員。

十分理解されていればいい。

私なんかのような外のものじゃなくて、皆さんの間で時々書かれていることが曲解されて一人歩きするということは過去にもあったわけでありますが、これはあくまで義務は協議にちゃんと応ずる義務であって、協議の結果、民放をNHKが救済する義務があるとか、そういうことでは全くないということを改めて確認をしたいというふうに思います。

続きまして、今回具体的な策として、いわゆる小規模中継局というのがあるわけでございますが、1個飛ばしまして、要は400億円という大きなお金をNHK財団というところに入れる。

これは言ってみれば寄付ですね。

「出演」という、あまり聞かない言葉ですが、出演というので、これは寄付だということでありますけれども、この財団に400億寄付をすると。

その寄附が小規模中継局に関して、民放やNHKの小規模中継局に関して何か共有化をしていく、共通化をしていくことで、双方にとってコスト削減につながるようなメリットがあるというようなことのように理解をいたしておりますが、じゃあ400億円は出ていきますとNHKから。

その後、具体的にどこかの地域の中継局に関してどのような支出を伴う……。

参考人 小池専務理事

小池日本放送協会専務理事。

お答えいたします。

財団に出演する400億円でございますが、NHK財団に設立します基金に出演して、中継局共同整備に経費助成することを想定しております。

助成率につきましては、このNHK予算の国会での承認を受けた後に、総務大臣の認可を得て確定することになりますが、今のところ、この中継局の共同整備、更新に当たる経費の5分の2を助成することを想定しております。

併せて将来にわたる放送ネットワークの維持に向けて、ブロードバンド等代替などの新たな伝送技術の開発、導入促進などについても助成することを見込んでおります。

質疑者 田嶋要

田嶋要君。

それはいいんですけれども、私がお伺いしているのは、5分の2は助成します。

残りの5分の3は誰が負担するのかというところを、ちょっと具体的に教えてくださいということです。

参考人 小池専務理事

小池専務理事。

お答えいたします。

これは小規模中継局の共同整備の場合、各放送局が更新していきます。

ですから、5分の2はこのNHK財団に設立する基金から助成しますが、残りの5分の3につきましては、各放送局がそれぞれの予算で負担するということを想定しております。

質疑者 田嶋要

田嶋要君。

どういうことはあれですか。

NHKの小規模中継局だったら残りの5分の3はNHKが出すし、民放の中継局だったら残りの5分の3は民放が出すと、そういうことを言っているんですね。

ということは、あくまで中継局は独立してそれぞれ存在し続けるという意味ですか。

それとも共同中継局という物理的に共同中継局という形で、5分の2は財団から来るけれども、残りの5分の3をNHKとどこかの民放の系列の親会社がボンと出すという、そういうスキームはあり得るんですか。

参考人 小池専務理事

小池専務理事、お答えいたします。

小規模中継局の場合は、それぞれの放送局が更新していきますので、更新時期を迎えたときに更新する際には、5分の3というのはそれぞれの放送局が負担するという、そういう枠組みを想定しております。

質疑者 田嶋要

ちょっと答えてほしいんですけど、共同でそれぞれが負担するのはいいんです。

5分の3をNHKが全部出す場合、民放が全部出す場合もあるけれども、一つの物理的な小規模中継局自体を両方が共有して活用するというのは技術的にできるのかどうか。

知りませんよ。

だけどもそういうやり方があり得るのか。

その場合には残りの5分の3は、民放も例えば半分出すけどNHKも半分出す、そういう形で今後使われていく部分もあるんですかという質問です。

参考人 寺田理事

寺田日本放送協会理事、お答えします。

今回のスキームの助成の対象は、民放とNHKが共同で建てている放送局に、送信機が共同で作っているという、そういうものを対象にして助成しますので、全体にかかる額の5分の2は基金が出ますけど、残り5分の3はNHKと民放で、それぞれの波数で分担するという形です。

波数です。

チャンネル数です。

NHKは総合テレビと言ってられますが、民放は一杯一杯ですので、そこで分担すると考えています。

按分?按分です。

質疑者 田嶋要

田嶋要君。

最初の答弁はちょっと変ですよね。

NHKだけの中継局とかそういう話をしていなくて、今回財団が5分の2を出すのは、今の答弁だと、民放とNHKが共同で利用するケースのみという理解でいいんですか。

何かおかしいですよね。

参考人 小池専務理事

小池専務理事。

お答えいたします。

今、寺田からお答えしましたけれども、助成するのは共同で設備している小規模中継局でありますけれども、その更新を5分の2はNHK財団から基金として助成しますけれども、5分の3の残りにつきましては波の数においてそれぞれの放送局が分担するという、そういうふうな枠組みを想定しています。

NHKも含めてですね。

もちろんでございます。

質疑者 田嶋要

田嶋要君。

最初からそういう答弁をいただきたかったと思います。

そういう意味では、民放だけで所有している中継局に5分の2を財団が出すということはないということで。

既にその中継局は民放とNHKが波の数は違いますけれども、一緒に使うということで、その一緒に使うというのは今でも一緒に使っているという意味ですか、そこは。

それはそういうことなんですね。

参考人 寺田理事

寺田理事、お答えします。

小規模中継局の大部分は一緒に建てているものなんですが、地上デジタル放送が始まったときに共同で建てられなかったものがありますので、その部分で仮に共同で建て直すことになったら、そこには助成があります。

質疑者 田嶋要

田嶋要君。

NHK自身にもメリットがあるんだなということが理解をいたしましたけれども、しかし冒頭申し上げたとおり、どちらも特に若い世代になればなるほどあまりテレビを見ない。

大臣もそのようにおっしゃいました。

大変そういう大きな社会の流れの中でお金を400億出す方も、お金を400億もらう方も、なんかどっちも沈んでいくような、申し訳ないですけどね、申し訳ないですけど非常に懸念もあるということを申し上げさせていただき、引き続きこれはウォッチしていかなきゃいけない。

国民の受信料から原資があるわけでございますので、非常にそこは心配な部分もあります。

やはり配信に関しての打ち手が遅すぎたというのが、私は根本的な失敗ではないかなというふうに思っております。

次に、こういった設備の共有化というのは、普通よくコスト削減につながるというわけでございますが、私は今回一問質問を飛ばしますけれども、少し提案をさせていただきたいと思うんですね。

それはドクターヘリというのがございまして、最近新聞でドクターヘリが飛ばなくなった地域、東京なんかもそうだと思うんですが、ヘリの整備ができなくて飛ばない。

人命に関わるようなこういういい制度が残念ながら運用できないというのはちょっと衝撃的な話で、これもありました。

そこで私はちょっと思ったのは、ドクターヘリは人命に関わるけれども、総務省の所管である消防もやはりヘリコプターを飛ばしているわけで、ちょっとこれは仕事が重なる部分はないのかなと。

ヘリコプターの運用として無駄はないのかなと思ったわけでありますが、その中で連想したのがNHKという電波も公共のブロードキャスティングも、取材でヘリコプターをいろいろ飛ばしているということで、私はこの中継の今回の問題、双方にメリットがある形でコストの合理化を行えるのであれば、他の分野に関してもやはりいろいろと考える必要がある。

のではないかというふうな問題意識を持っております。

物によっては、統合していくことで10年間で380億円ぐらい節約できるという話もあります。

もっと言えば、例えば警察のヘリ、それから海上保安庁のヘリまで含めると、今の308億円は10年間ですが、10年間で1500億円ぐらい、国民の税金なんでしょうか、あるいは受信料かもしれませんが、節約できるというような説もあるんですね。

これは私は検討しない理由はないと思っておるんですが、今どのぐらいのヘリコプターをNHKさん所有されているか、そして消防保有されているか、そしてドクターヘリは厚生労働省。

その3つ続けて御答弁ください。

参考人 日本放送協会副会長

日本放送協会副会長、お答えいたします。

NHKの取材ヘリコプターにつきましては、12基地、14機の体制で全国をカバーしているところでございます。

12基地とは、札幌、仙台、新潟、東京、静岡、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、鹿児島、沖縄となります。

NHKの取材ヘリの運行は、民間の航空運送事業会社に整備も含めて委託しているところでございます。

14の機体すべてが委託先の所有となっております。

政府参考人 消防庁田辺次長

消防庁田辺次長。

消防防災ヘリコプターについては、令和7年4月1日現在、全国に77機が配備されております。

政府参考人 厚生労働省江波大臣官房審議官

厚生労働省江波大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

厚生労働省の補助事業で支援をしておりますドクターヘリは、現在46都道府県で57機が配置をされております。

質疑者 田嶋要

田嶋要君。

人命に関わるドクターヘリが飛ばせなくなった東京都はこれからどうするのかなと、という心配もあるんですね。

だから、これ最初はドクターヘリで起きたけれども、やがては消防のヘリコプターも整備ができないとか、そういうことがあり得るのかなというふうに感じたわけでありまして、私はこういうときは一つのきっかけを契機としてアクションをとるべきだと思いますね。

そうしないとまた後手に回って、あらゆるヘリコプターが整備不良というようなことになっちゃう。

本当にいけないというふうに思っております。

そういう意味では大臣にお尋ねしたいんですが、これはやって無駄かもしれませんよ。

検討した結果無理だという結論、おそらく既存のそれぞれの縦割りですからね、できない理由がいっぱい返ってくるから、政治家も頑張っていただきたいと、大臣も頑張っていただきたいと思うんですが、民放と共有化ができるなら、例えば報道のヘリだってね、民放。

私が調べたところ、民放にはだいたい50から60機飛んでるんですよ、ヘリが。

NHKより多いですね。

だからまず民放とは一緒にできる部分はないのか。

そして今申し上げた消防やドクターヘリが一緒に統合することができる部分がないのか。

整備も重整備という、何か聞くところによると1年間の間に3か月ぐらいドックに入る整備らしいんですね。

そういう重整備もあって、重整備と定期整備と一番軽い日々の整備と3段階か何かにあると言われておりますが、こういった部分に関してもやはり例外なく検証していただいて、どうなんだという結論を出すようなことをされた方が、どちらにしたって民放だってNHKだって財政苦しいですから。

これはやらない理由はないと私は最後思っておりますが、大臣、御答弁をお願いします。

総務大臣 林芳正

林総務大臣。

ちょっと御通告もなかったんで今聞いておりました。

なるほどなと思うところもあってですね。

今委員がおっしゃっていただいたように、それぞれ運転する人いるし、それから整備の体制もいるしということで、それだけこの、じゃあちょっと今空いてるから消防庁の方がドクターヘリに行ってくれと、そういうふうに空いてるところがどれぐらいあるのかということも多分あるんだろうなというふうに思っておりますが、特に逼迫しているようなところ、地域的に偏りがないのかとか、いろんなことを考えてみる必要があると思いますけれども、せっかくヘリコプターあるんだけど、これは人の、なんでこの格納庫にありました、人もいたのにとなるべくそういうことがないように、いろんな横串を通すことをちょっと勉強しなきゃいけないなと、そういうふうに聞いておりました。

質疑者 田嶋要

田嶋要君。

ありがとうございます。

終わりにしますけれども、一説には日本は先進国でヘリコプター整備の分散度が世界一高いとという話もあるんですよ。

縦割り国日本ですからね。

十分想像に難くない。

だからこういうこともやっぱり一個一個検証してですね。

現場の仕事の方々はね、面倒になりますから、やりたくないというより、いっぱい並べてくると思うんでしょ。

だからそれはやっぱり政府の政務三役が入っていただいて、本当にこれはできないのかと、安全性を犠牲にすることなくですね。

ただ片方でドクターヘリが止まっているんですから。

人の命が脅かされているという面もあるからね。

だから私は検討する価値はあるのではないかと。

最後に申し上げまして、質問とさせていただきます。

ありがとうございました。

神谷裕 (中道改革連合・無所属) 43発言 ▶ 動画
委員長 古川康

次に神谷裕君。

神谷君。

質疑者 神谷裕

中道改革連合・無所属の神谷裕でございます。

本日も質問の時間をいただき、本当にありがとうございます。

今ほどの質問を聞いておりまして、私もご通告していないんですけれども、1問だけ聞かせていただきたいと思います。

井上会長にちょっとお伺いをしたいんですが、先ほどワールドベースボールクラシック(WBC)について、次回は果たしてNHKで見れるのかというお話がございました。

先ほどの答弁では「わからない」ような、そんなお話でございましたけれども、今の田嶋理事のお話を聞いていても、この先のNHKの放送のことを考えたときに、果たしてこれが見れるか見れないかというのは、一つの大きな事象じゃないかなと思っております。

いわば放送テレビと、いわばインターネットというのか配信の世界、この世界の今、競合の中でNHKがしっかり残っていくんだ、勝っていくんだとなったときに、このWBCが次回見れるかどうか、これは本当に実は大きな象徴のような気がするんです。

会長からですね、ぜひこの辺りの意気込みというと変ですけれども、「絶対見れるようにするんだ」みたいな、お言葉をいただけたらありがたいんです。

いかがでしょうか。

参考人 井上樹彦

日本放送協会 井上会長。

お答えいたします。

NHKとしてはですね、スポーツの文化に貢献していくということは非常に重要な、これまた役割だと思っています。

先日のミラノ・コルティナオリンピックもですね、まさに国民の期待と希望を集めたような大会になりまして、大変よく見られました。

ただ、放送権料というのがありまして、これが一方で相当高騰しております。

この放送権料に係る経費を抑制しながらですね、今申し上げましたように、スポーツ文化、あるいはそれを期待する国民の皆さんの声に貢献していくために、国民の関心の高い、今度のWBCもそうですけれども、スポーツイベントを広く視聴できる環境の整備に取り組んでいきたいというのが、私の決意でございます。

委員長 古川康

神谷裕君。

率直に申し上げて、もう少し意気込みを聞きたかったなという思いをいたしております。

質疑者 神谷裕

もうNHKはしっかりと頑張っていくんだという、一つの象徴みたいなものだと思って、その辺の心意気を聞きたかったというのが本音でございまして、どうですか、もう一言、発言されますか。

参考人 井上樹彦

井上会長。

お答えいたします。

6月にサッカーのワールドカップ、これについては先ほど申しました放送権の問題はクリアしておりまして、これはBS4Kも含めて全試合で放送し、日本の試合については地上波でも放送するということで、今準備を進めているところなんですね。

WBCとは違いますけれども、アメリカ大リーグのMLBの関心も選手の活躍で非常に高くて、これも4月から相当力を入れてやってまいりますし、次の夏季五輪、冬季五輪についてもですね、放送は確実にできるような体制になっています。

ただ、その後もですね、将来にわたってというところになるとですね、先ほどから議論がありますように、このお金をどこがどれだけ賄うのか、しかもネットフリックスなど配信系のそういった拡張がこのところ激しいものですから、これとの競争の中で、受信料の使い道としてどれぐらいの経費が出せるのかも含めてですね、検討していくことになろうかと思いますけれども、私個人というか、NHKとしてですね、こうしたスポーツのビッグイベントというのはですね、スポーツの振興に限らず、冒頭申し上げましたけれども、NHKの使命である国民のためというか、国民の生きる力になるというイベントコンテンツであると思っていますので、何とか努力していきたいというふうに思っております。

よろしくお願いします。

委員長 古川康

神谷裕君。

質疑者 神谷裕

ぜひNHKとして国民の期待に応えていただけるように、重ねてこれはお願いというよりは激励を申し上げたいとこのように思いますので、よろしくお願い申し上げます。

さて、質問に入りたいと思います。

今回のNHKの収支予算についてなんでございますけれども、まず確認をしたいのは、決算の状況ということなのかなと思っています。

昨年の11月に4月から9月の上半期の、というか中間決算を公表されておりましたけれども、厳しい数字じゃないかなと私自身は思っていました。

そういう状況の中で、2026年度NHK予算、これを審議するにあたって、昨年2025年度の決算の見通しについて、まずは伺いたいと思います。

いかがでしょうか。

参考人 井上樹彦

日本放送協会 井上会長。

お答えさせていただきます。

2025年度の予算は事業収支差の400億円の不足を想定いたしまして、経営計画に基づいて還元目的積立金で補填する計画といたしております。

今ご質問の中にありました2025年度中間決算における事業収支差金なんですけれども、これは84億円となっておりますが、事業支出は年度後半に進捗する事項もございます。

通年では事業支出が事業収入を上回る見込みでありまして、その結果として2025年度の事業収支差金は400億円の不足になるということを想定しておりまして、当初の計画通り、予算の計画通りの着手となる見通しであります。

このうち受信料収入につきましては、現在下げ止まりを目指して取り組んでおります。

受信料を長期にわたってお支払いいただいていない未収の世帯や事業所に対する支払い督促を強化しておりまして、ご質問のありました2025年度の決算に向けて、こうした取り組みを一体となって進めているところであります。

委員長 古川康

神谷裕君。

質疑者 神谷裕

ありがとうございます。

当初から赤字決算というか、赤字で収支を見ているということは十分承知をしているんですけれども、その中でやはり本業の部分、一番メインの収入であるところの、受信料。

この受信料収入というところがやはり気になるわけでございますけれども、事業収入については、今回受信料収入5,910億円と見積もっておられます。

これは昨年に比して109億円の増となっておりますけれども、今おっしゃっていただいた訪問によらない営業というか、そういった営業というか、徴収というか、それが成果を上げているのかどうか。

これは前田会長の頃からだったかなと思うんですけれども、果たしてもうこれが成果を上げているのかどうか、まずは評価を伺いたいと思います。

いかがでしょう。

参考人 小池専務理事

小池専務理事。

お答えいたします。

従来の巡回型訪問営業を廃止しまして、デジタル、書面、対面、外部企業等との連携など、様々な施策を組み合わせた新たな営業アプローチへ営業手法を転換したことで、営業経費が削減され、視聴者からの苦情も大幅に減少しております。

さらに自主的な契約が増えたことで、請求に対する収納率が向上するなどの効果も出てきております。

109億円の増収は、継続してお支払いいただける方を増やすことで受信料の請求に対する収納率を改善するとともに、長期にわたって受信料をお支払いいただいていない未収の世帯や事業所の対策を強化することで確保する計画でございます。

書面・対面・デジタルなどさまざまな接点を通じた受信料制度の意義や公共放送の役割を丁寧に説明して、受信料の公平負担を徹底してまいりたいと考えております。

委員長 古川康

神谷裕君。

質疑者 神谷裕

やはり本業のところの受信料をどうやって集めるか、これは非常に重要な問題だと思うんです。

今、いろいろな手段で理解を得てということでございましたけれども、こういった皆様方の努力によって、果たして実際にこの収集率というか、収納率というか、それが上がったのかどうか、やはりここが気になるところでございます。

ただ、昨年の中間決算のときの会長のコメントですけれども、「受信料収入そのものはそこしか確認できない」みたいなコメントもあったというふうに、実は記憶をしております。

そんなこともあるものですから、改めてそういったこれまでの改革が成果をきちっと上げているのかどうか。

ここについてもう一度確認させてください。

いかがですか。

参考人 小池専務理事

小池専務理事。

お答えいたします。

現在NHKでは本部に受信料特別対策センターを設置して、支払い督促による民事手続きを含めた未収対策を強化しているところでございます。

昨年11月に民事手続きを強化することを報道発表してから、長期にわたって受信料をお支払いいただいていない方々からの支払いに加えて、インターネットを通じた新規契約の申し出も前年度の同時期と比べて2倍近くの実績となっており、着実に効果が現れていると認識しております。

最終的には決算でお示しすることになりますが、支払い督促による民事対策の強化が支払い率の向上にプラスの影響を与えていると認識しております。

委員長 古川康

神谷裕君。

質疑者 神谷裕

ちょっと意地悪な見方をしますと、この間、徴収率というんですかね、支払っている方々、だいたい77%だというふうに聞いております。

実はこの77%ってそんなに動いてないですよね。

昨年、一昨年、あるいは今回含めてですね。

ほとんど変わっていないというのが現状だと思うんです。

今のお言葉を聞きますと、「確実に上がっているんだ」という評価なんですけれども、でもこの77%というのは変わっていないということになるわけですが、じゃあ上がっているのか、この77%を見ていると現状維持なのか、どっちなんですか。

いかがでしょう。

参考人 小池専務理事

小池専務理事。

お答えいたします。

先ほど申し上げました未収の方々への対策、これを講じていることで、収納率の向上につなげたいと考えておりまして、最終的な数字というものは決算でお示ししたいと考えております。

委員長 古川康

神谷裕君。

質疑者 神谷裕

それでは困るんです。

今日実際に審議をしているわけですから、「決算を見るまでわかりません」というのはちょっと困るんで。

実際、77%って変わっていないです。

今ほどお話にいただいたのは、「確実に上がっているんです」という話です。

実際、この本業の部分がどうなっているのか、いわば一番屋台骨の部分がどうなっているか、ここをお知らせくださいということです。

参考人 小池専務理事

小池専務理事。

お答えいたします。

支払い率につきましては、最終的な数字を見ないとお示しすることはできないんですが、先ほど申し上げました、例えば未収の方々、1年以上契約をしているけれども支払っていただけていない方々の払い込み額を見ますと、2024年度は7.6億円だったのに対して、今2025年度の1月末までの実績で申し上げますと14.8億円と、対前年比で2倍の数字になっております。

また、インターネットの取り継ぎに関しても、1月末での実績というものは4.5万件、25年度は4.5万件ということで、対前年比に比べて178%になっているという数字を今お示ししたいと考えております。

委員長 古川康

神谷裕君。

質疑者 神谷裕

別にここは私がごねるところでもないと正直思っているんですけれども、未収の部分が上がっているということでございましたので、本来であればそれを今までの徴収率に加えて上がってこなきゃいけない、いわばオンされなきゃいけないわけですが、現状で見ていると維持なわけですよね。

ですから、ある意味一方で上がっている部分があるとすれば、どこかでダウンしている部分がなきゃいけない。

だから維持なわけですから。

ということは、徴収率が上がっているという状況でも決してないのかなと思っておりまして、そこをやっぱりちゃんと見ていかないと、この先本業の部分、屋台骨が崩れかけてしまうと大変なことになりますので、そこをやっぱり正確に分析をしていただいて、そしてやっぱりしっかりやっていただかなきゃいけないものですから。

かつ、今77%ですけれども、やっぱり最終的には100%を目指さなきゃいけないというふうに、当然なことながら思うんです。

とするならば、77%からここから100%に持っていくために、次はどういう施策を打っていく考えがあるのか、それについて伺いたいと思います。

参考人 小池専務理事

小池専務理事。

お答えいたします。

受信料の支払い率を向上させていくためには、多くの方々にNHKの放送サービスに触れていただき、納得して受信料をお支払いいただくことが重要だと考えております。

昨年10月から始まりました「NHKプラス」は、テレビを持たない方でもインターネット上でNHKの正確な情報や豊かな番組、コンテンツに触れていただけるサービスでございます。

このNHKプラスやNHKオンデマンドなどのインターネットサービスを含めて、NHKの公共的価値を視聴者の皆様にお届けしていくことが、新たな契約の増加につながっていくものと考えております。

これに加えて、デジタル接点の拡大やインフラ企業等との連携、外部データを活用した未収対策を強化することで、自主的な契約の届出を増やしていき、支払い率の向上に努めていきたいと考えております。

委員長 古川康

神谷裕君。

質疑者 神谷裕

ありがとうございます。

先ほどからやりとりをしておりまして、現状で77%ほぼ変わらないという状況の中で、今一応未収の部分を取り立てるという、大変な言い方かもしれないですけれども、お支払いをいただくことで、いわば現状維持を何とかやっているというような状況じゃないかなというふうに正直思いました。

だとするならば、この先だんだん未収の部分も減っていくわけでございますから、そうだとすると、この後しっかり手を打たないと、77%から上がるどころか下がることしか想定できないと思うんです。

今やはりNHKの本業というか、一番の屋台骨は受信料でございますから、今のうちからどうやったら向上できるかという具体的な手段をしっかり考えていかなきゃいけないんじゃないかと改めて思ったところでございますし、その上では当然コンテンツの魅力であるとか、あるいはNHKの意義、これを説明していただくということは重要なことだと思いますけれども、いかんせんそれであっても現状で今この数字であることは間違いないと思います。

皆さんの努力が足りないとは決して思っていません。

むしろ皆さんはしっかりと努力をされているけれども、結果として今の受信料、この77%でもある意味立派なものかもしれません。

そういう中において、この受信料で果たしてどう考えていくのか、この先上がっていくのか下がっていくかもそうなんですけれども、本業の部分がやはり屋台骨が崩れてくると大変なことになりますので、今のうちからやはりしっかりと考えていただくこと、このことを改めて申し添えたいとこのように思います。

その上で次の質問に移りますけれども、物価やコストの上昇は当然にして、NHKの収支予算においても影響があるんじゃないかと推測をされるところでございます。

予算や事業計画を拝見しますと、コスト削減で令和8年度はしのぐおつもりのようですけれども、相場に何らかの措置が必要になるのではと考えます。

その場合、受信料の改定、いわば本業の部分で稼ぐのか、あるいはほかの副次的な事業で稼ぐのか、そういったことがやはり考えられると思うんですけれども、そういった収入拡大の施策について、もう既に検討がなされているのかどうか。

併せて昨今の物価上昇について、こういった物価上昇が、何らかのNHKの経営に影響を与えているかどうか。

これについて伺いたいと思います。

いかがでしょうか。

参考人 小池専務理事

小池専務理事。

お答えいたします。

長期的な視点で物価高騰の影響を見越した経営は重要だと考えておりまして、現在の経営計画においてもNHKを取り巻く環境の変化やインフレ影響などに機動的に対応することを考慮して、業務の運営に当たっては修正も加えて実行してきております。

NHKには放送法に基づいた公共的な使命・役割があり、それを果たし続けることが求められております。

そのためには経営資源が限られる中、受信料収入を確保するとともに、コンテンツの利活用による副収入なども含めて、受信料以外の事業収入も確保して、効率的・効果的な業務運営を行っていくことを考えてございます。

社会や経済の状況が変化していく中でも、視聴者・国民の皆様の期待に応え、NHKの使命・役割を果たし続けていくためには、従来のやり方にとらわれない幅広な検討が必要だと考えております。

放送サービスを持続可能なものにすることが重要だと考えておりまして、次期経営計画の中でしっかり検討してまいりたいと思います。

委員長 古川康

神谷裕君。

質疑者 神谷裕

先ほどの田嶋委員のお話にもありましたけれども、今からもう次の収入というか、やはりしっかり考えていかなきゃいけないんだろうと思いますので、そういった意味で、先ほど本業の部分の受信料についてはちょっと厳しいのかなという感じもあります。

副収入のところをどうやって充実させていくのかについても、先ほどお話があったとおりでございますので、しっかり考えていただきたいと思います。

ただもう一方、事業支出を拝見しますと、給与費が17億円の削減となっております。

普通に考えれば賃金上昇のこの局面で増加することはあるけれども、減るということはなかなか考えにくいんじゃないかなということなんですが、どういう事情なのか伺いたいと思います。

いかがでしょうか。

参考人 黒崎理事

日本放送協会 黒崎理事、失礼しました。

お答えいたします。

給与費の予算額につきましては、要員数の減少に伴って減少傾向にあります。

2026年度においても要員数を2025年度比で45人減少で見込んでおります。

また、自然災害などによる緊急報道対応の長期化、頻発化といった状況を踏まえまして、予算上、基準外賃金などを予備的に確保しておりましたが、直近の予算の執行状況などを考慮して精査したところでございます。

そしてさらに働き方改革を推進することで、効率的な業務遂行を一層進めていくことによりまして、処遇を切り下げる見直しを行わなくても、総額として2025年度比で17億円の減と見込んでおります。

委員長 古川康

神谷裕君。

質疑者 神谷裕

今ほど45人の削減という話がありました。

実際1万68人を1万23人ということでございまして、この部分はあるかもしれませんが、45人の削減でちょっと17億というのも考えにくいというところが本音でございまして、実際に働いている方の声を聞くと、決して処遇が悪くなっているわけではないし、ベアも獲得されているということですので、そこは少し安心をして見てはおりますけれども、ただもう一方で見ますと、かつて残念な過労死事案がNHKではございました。

ましてや今回事業の方は少し緊縮予算みたいな形で、かつコンテンツは充実させろという話でございますから、そうなりますと当然現場にしわ寄せが来るんじゃないかと、そこをやはり懸念するわけです。

そういう意味におきまして、かつて過労死事案があったということもありますので、そういった無理を絶対かけてはいけないと思うんです。

改めて、そういった危惧に対して、どういうふうにお答えになるか、NHKの説明を求めたいと思います。

いかがでしょう。

参考人 井上樹彦

井上日本放送協会会長。

お答えいたします。

公共メディアでありますNHKは、24時間、365日、突発的な事件、事故、災害等に対応し続ける必要があります。

限られた資源の中で、こうした公共メディアの使命を達成するためには、職員に質と生産性の向上に取り組んでもらう必要があるんですけれども、あくまでもそれは職員の生命、健康、安全の確保が大前提であります。

決して職員一人一人の使命感ばかりに頼るということがあってはならないというふうに考えております。

2024年度から2年連続でベースアップを実施するなど処遇の改善に取り組みますとともに、質と生産性の向上を両立させるために、昨年来、労使間で議論を重ねておりまして、健康確保に資する取組を施行制度としてまいりました。

さらに、役員全員で毎月の勤務状況について共有・確認しまして、必要があれば、長時間労働の改善を進めているというふうに思っております。

業務に携わる全ての人の健康を最優先に考えること、そしてこれまでの慣行を打破して働き方を抜本的に見直すという理念のもと、現場の状況を十分に踏まえながら、今後も働き方改革の取組を着実に進めていきたいというふうに考えております。

委員長 古川康

古川康委員長神谷裕君。

質疑者 神谷裕

神谷裕現場を知っている会長でございますので、そこはぜひよく見ていただいて、もちろんNHK内部もそうですけれども、関連会社も含めて、決して二度と悲しい事件が起こらないように目配せをしていただきたいのと同時に、働きやすい職場が何よりもいいコンテンツを生み出すと私は思いますので、引き続きよろしくお願いをしたいとこのように思います。

次の質問でございますが、NHKの支出441億円についてでございます。

先ほどまた田嶋委員からもありましたけれども、やはりちょっと公的目的のために支出することは理解するんですけれども、現在のNHKの財務状況を見ていると、やはり441億というのは課題だったんじゃないかなと私自身思うんですけれども、この点について総務省にちょっと伺いたいと思います。

いかがでしょう。

政府参考人 豊島総務省情報流通行政局長

豊島総務省情報流通行政局長お答えいたします。

ただいま御指摘をいただきました支出に関する取組でございますが、先ほどありましたとおり、支出の中には例えば中継設備の共同利用など、現状の放送市場環境を維持しながら、NHKの設備管理コストの低減にも結びつくという取組で非常に重要なものであるというふうに認識をしております。

この取組につきましては、NHKの中期経営計画におきまして、視聴者の将来の負担軽減につながる先行支出として、その主な内容、金額の規模が既に示されているものでございまして、

質疑者 神谷裕

神谷裕そのとおりです。

予算計上はしっかりそのとおりでございますけれども、やはり現在の事業の様子から見て、やはり支出ではなく、例えば投資であるとか、何らか別の形が取れなかったのかなというふうに私自身は思っておりますので、付言させていただきます。

次にインターネットサービスについてはNHKの必須業務とされたわけでございますが、この分野を拡大させていくためには、やはり専門的な人材が必要不可欠だと思うんですけれども、この辺の育成・登用というのはどんな状況なんでしょうか。

NHKに伺いたいと思います。

参考人 黒崎理事

黒崎日本放送協会理事お答えいたします。

現在、NHKのインターネットサービスを支える専門的な人材は、主に本部でサービスの開発、基盤整備、プロジェクト管理などの業務を行うとともに、局との連携ですとか、サービスの企画・実行を牽引しております。

デジタル分野の人材は専門部局に配置しまして、開発・運用など、日々の業務を担当する中で育成をしております。

さらに、部局が行う実践的な研修プログラムを通じて、専門的なデジタルスキルの向上を図っております。

デジタル分野の人材は、今後のNHKを支える重要な戦力だと見ております。

採用、そして育成をこれまで以上に強化していきたいと考えております。

委員長 古川康

古川康委員長神谷裕君。

質疑者 神谷裕

神谷裕ぜひこの辺の将来投資を行ってください。

その上で最後でございますけれども、NHKの公共放送としての役割は極めて重要であることは論を待たないところでございますけれども、テレビ・新聞という媒体離れからSNSやネット等への情報入手が大きな変革期を迎えているという状況でございます。

今申し上げたように受信料収入もなかなか厳しくなっていく状況の中で、今の体力のあるうちにやはり変革していく必要があるんじゃないかというふうに思います。

NHK御自身にもお考えをいただかなければなりませんけれども、民間放送事業者の皆さんも含めて、放送の未来について改めてどう考えていくのか、これについてはまず総務大臣に伺いたいと思います。

いかがでございましょうか。

総務大臣 林芳正

林芳正総務大臣この大事な問題でございますし、先ほども田嶋委員ともやりとりさせていただいたところでございますが、やはりこの放送分野で、人口が減少したりデジタル化が進展したり、テレビ離れがあったりと、この放送分野で社会環境の変化に直面していると言ってもいいと思います。

先ほども申し上げましたが、この有識者会議は、もうずっと前からやっているものをまた今回新しく再スタートといいますか、議論を始めていただいているわけでございまして、直近の状況を踏まえて、NHKをはじめ民間の放送事業者の皆様のご意見もよく聞きながら、継続的にこの放送制度の将来像について、今までも議論してきましたし、これからも議論していこうと思っております。

ちなみに、NHKのインターネット配信業務の必須業務化ですとか、今ご議論いただいた中継局の共同利用、こうしたものも有識者会議の件と踏まえて行ってきたところでございます。

時代のこの変化、社会環境の変化にしっかり対応していけますように、この有識者での御議論も踏まえて、必要な取り組みを進めていきたいと思っております。

委員長 古川康

古川康委員長:神谷裕君。

質疑者 神谷裕

神谷裕:ぜひ早期におまとめをいただきたいと思いますし、先ほども申しましたけれども、体力のあるうちにぜひやっていただきたいと思います。

もう陳腐化するとは言いませんけれども、見られなくなってからでは遅いということでございまして、ぜひ早急に方向性を含めて頑張っていただきたいとこのように思います。

以上で終わります。

ありがとうございました。

平林晃 (中道改革連合・無所属) 26発言 ▶ 動画
委員長 古川康

次に平林晃君。

平林君。

質疑者 平林晃

中道改革連合、平林晃でございます。

本日もどうぞよろしくお願いを申し上げます。

ではNHK予算案に関しまして、関連も含めた質問をさせていただきます。

言うまでもなく、放送には民間、国営、公共の3種類があるわけでございます。

我が国に国営はありませんので、民間と公共と、この2種類ということになります。

公共放送唯一の実施主体は言うまでもなく、これも日本放送協会でございまして、その使命というのは本当に極めて重要なものがあると、このように考えています。

その使命を果たすために、全力を傾けていただきたいと、このように思うわけでございます。

そして、企業などのスポンサーに依存しない公共放送ゆえに、NHKは視聴者から公平に負担をされるこの受信料によって支えられていると。

だからこそ、それを支払う視聴者の信頼ですね。

これがNHKが立脚する、これが本当の基盤と言い方もできるのではないかというふうに思います。

あるにもかかわらず、それを大きく損なうような事案がなぜだか頻発をしているように感じております。

今月の5日ですけれども、協会の職員が通行中の女性にわいせつな行為をしたとして、不同意わいせつ等の疑いで逮捕されていると。

警視庁によると、事件は年頭1月4日に起きたようでございまして、渋谷区の路上で歩いていた20代女性に「危ないものを持っている」と脅して、近くのビルに連れ込んで、人目につきにくい階段付近で暴行を加えたと。

読んでいるだけでも嫌になってまいりますけれども、その後犯人は自転車で現場から逃走して、被害女性は直後に近くの交番に駆け込んで被害を申告したと。

本当にどれだけの恐怖を感じたことかというふうに思うわけでございます。

警察は現場周辺の防犯カメラ映像などを分析して容疑者を特定して、今月5日に逮捕したと。

冒頭申し上げたことでございまして、ちょうど1週間前です。

この渋谷ですよね、職場エリアで事件を起こしてそのまま仕事に向かったのではないかと、こんな報道もあるし、携帯電話の解析なんかからすると余罪があるかもしれないと、こんなふうにも言われていることでございまして、本当に考えられないことだと思っております。

本件に限らず、NHK本体及びグループ関連会社においては、これまでもセクハラ、性暴力事件が相当数起きていると認識をさせていただいております。

そうした中で起きた今回の事案でございます。

受け止めと、今後どう再発防止を図っていくのか、井上会長に伺います。

参考人 井上樹彦

日本放送協会 井上会長。

お答えさせていただきます。

職員が逮捕されましたことは誠に遺憾でありまして、被害に遭われた方、それから視聴者の皆様に深くお詫びいたします。

警察の捜査には全面的に協力してまいります。

詳細は調査中ですけれども、事実関係を早急に確認した上で、厳正に対処してまいります。

今回の行為は、社会の安心安全を守るという協会の使命に反して、報道機関として最も大切な信頼を揺るがすものでありまして、言語道断であり、極めて深く重く受け止めております。

NHKでは、全役職員がNHK倫理行動指針に則って人権を大事に考え、法令を遵守するとともに、高い倫理観に基づく責任ある行動をとるということを、視聴者の皆様に約束してきました。

逮捕を公表しました3月6日、コンプライアンス統括の理事より、本件の重大性を受け止めるとともに、職員一人ひとりが改めて公私ともに自らを律し、人権の尊重、コンプライアンスの意識を徹底して、二度と同様の事案を発生させないための研修・勉強会を強化してまいります。

委員長 古川康

平林晃君。

質疑者 平林晃

さまざま確認をされ、また勉強会もやられるということでございます。

本当にこういうことが二度と起きないように努めていただかなくてはいけないと思っているところでございます。

ほとんどの職員の方は真面目に働いていらっしゃるのは、これはよくよく存じ上げております。

でもやっぱりこういうことが出てきてしまいますと、協会全体の信頼を揺るがせてしまうということになります。

改めて再発防止を強く強く求めまして、次の質問に生かしていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

それでは予算案の中身について質問させていただきます。

重複する部分がございますけれども、お許しいただけたらというふうに思います。

このたび予算案におきましては、690億円の赤字見通しとなっているわけですけれども、これは想定どおりといいますか、経営改革を進めて、2027年度には収支均衡を目指すと、こういうふうに述べられているということでございます。

ここも経営計画の中での話というふうに思いますけれども、ただ、私が感じますことは、原材料、エネルギー価格の高騰でありますとか、歴史的な円安、あるいは人手不足もあり、人件費が上昇していると。

そういった中で、米国・イスラエルによるイランへの大規模攻撃があり、ガソリンもリッター200円を超えると。

こういうような試算が提示をされて、昨日も石油備蓄放出が表明されたところでございます。

こういう支出の大きな要素が目白押しの中で、受信料の値下げも実施をして来られているところでございます。

こういう厳しい要素ばかりの中で、予定どおりの収支均衡、本当に可能になるのかどうか。

この点、再び井上会長に伺います。

参考人 井上樹彦

井上会長。

お答えを申し上げます。

ご指摘のように、2026年度予算では、事業収支差金690億円の不足分を還元目的積立金で補填しております。

これは、2023年10月から一割値下げした受信料額で事業継続をしていくために必要な放送法に基づく処理でありまして、一般会計における赤字とは意味合いが異なるということもご理解いただければと存じます。

2026年度は現経営計画の最終年度となりまして、2027年度の収支均衡を実現するために、収入の確保とともに支出の削減に向けた取組については、これは緩めることなく確実に実施してまいります。

今後も経営資源の有効活用を進めるため、設備投資の大幅な縮減を行うほか、既存業務の大胆な見直しを行い、経常的収支の削減などによる支出の見直しを実行してまいります。

業務全般にわたるこうした経費の削減で生み出した原資の一部を、支出と生産性向上につながる投資に充てまして、コンテンツの質と量は確保してまいります。

また、事業支出の削減だけではなくて、さらなる増収を確保するための努力も必要でございます。

課題となっている受信料の未収集の増加に歯止めをかけるための対策を強化し、公平負担の徹底と収入の確保を図ってまいります。

これもご指摘されましたけれども、当初想定されない様々な事象も発生しておるところでございますけれども、今後も公共放送、公共メディアとしての役割を果たし続けていくために、これらはいずれも必要な取組と考えておりまして、業務の効率化及び構造改革を着実に進め、収支均衡を実現してまいりたいというふうに考えております。

委員長 古川康

平林晃君。

質疑者 平林晃

効率化、構造改革をしっかりやって、収支均衡を図っていくということでございました。

しっかりとこの部分を注視をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。

続きまして関連ですけれども、2024年の放送法改正に伴いまして、NHKのインターネット配信が昨年2025年10月1日より必須業務化され、これによりネット専用契約も開始されることとなっております。

それまでは同時配信と見逃し配信はNHKプラスで、ニュースや文字情報はウェブなどで提供されていましたが、これらが一つのアプリ・サイトで完結されるために「NHKワンサービス」が提供されるようになってございます。

この乗り換えで一部のユーザーにおいては、入力したメールアドレスに確認メールが届かないとか、あるいは結局なんか登録しなくても見れちゃったみたいな、こんなようなことが報告をされているところでございまして、こういったことにおきましてもですね、国民の信頼が損なわれかねないというところもございます。

1年以上前から準備も重ねてきたと思いますけれども、なぜこのような不具合が起きたのかということを確認させていただきたいとともに、インターネット専用契約が開始されてから半年程度が経過したところですけれども、現状どんな状況にあるのか、今後の見通し合わせて見解を伺います。

参考人 小池専務理事

日本放送協会専務理事。

お答えいたします。

新規の受信契約を結んでいただく際に、テレビを持たずに配信のみを受信していると申出のあった方の数につきましては、去年10月から今年1月の4か月間で約5,000件となっております。

26年度予算では、この配信のみを受信している方からの新規契約は2万4,000件を見込んでおり、受信料収入は2億円を計上しております。

インターネットにおいてもNHKならではの正確で信頼できる情報をお届けすることで、新たなNHKの公共的価値を実感していただき、より多くの方にこのサービスをご利用いただきたいと考えております。

委員長 古川康

平林晃君。

質疑者 平林晃

NHKワンサービスへの移行の混乱に関しては、ご答弁がなかったわけですけれども、4か月で5,000件というお話、また来年度は2万4,000件を見込んでいるというご答弁で、予算的には2億円を見込んでおられるということでございました。

新たな転換としてインターネット専用契約が発足したわけでございまして、ここもしっかりと力を入れていくということも大事ではないかなというふうに思っているところでございます。

その上で、受信料の確保、先ほど議論もございましたけれども、最重要になってくると考えているところでございます。

2024年度の決算は5901億円、2025年度の見込みが5900億円となる中、2026年度予算では5910億円とされているところでございます。

この地上は年間契約が1万2000円ですので、この10億円プラスというのが8万人とかそういう話になってくるのかなと勝手な試算をさせていただきましたけれども、この営業活動、これからしっかりまた頑張られると思いますけれども、2年前から新たな営業アプローチに取り組んでおられると。

これは従来の訪問営業ではなくてですね、インターネット広告であるとかダイレクトメール、あるいは放送での告知といった新たな方法を活用しながら、しっかりと理解をしていただいて聴取をしていくと。

こういう取り組みの一方で、未収金が増加しているということで、これも先ほど議論ありましたけれども、受信料特別対策センターを設置されたと、こんなことも伺っているところでございます。

受信料を増やしていこうというこの取組効果が現れてきているのかどうか、NHKの見解を伺います。

参考人 小池専務理事

小池専務理事、お答えいたします。

新たな営業アプローチへ営業手法を転換したことで、営業経費が削減され、視聴者からの苦情も大幅に減少いたしました。

さらに自主的な契約が増えたことで、請求に対する収納率が向上するなどの効果も出てきております。

その一方で、コロナ禍の影響などもありまして、受信契約を結んでいるものの長期にわたって受信料をお支払いいただけていない未収の世帯や事業所が増えている点は重く受け止めております。

支払い特措による民事手続きをさらに強化するなど、未収数の増加に歯止めをかけ、受信料の公平負担を徹底してまいりたいと考えております。

委員長 古川康

平林晃君。

質疑者 平林晃

経費的に好転してきているという話でございましたが、こういったやり方が若干、視聴者の反発をかっているようなところもネット等を見ていると示されているところでございます。

こういったところも十分見定めながら、考慮しながら進めていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。

続きまして、多元性確保の取組について伺います。

冒頭申し上げましたとおり、民間と公共の2種類の放送で成り立っている。

だからこそ、現在の経営計画に掲げられた多元性を確保するという意味におきまして、この2本の基軸ありましたけれども、第2の基軸は「信頼できる多元性確保への貢献」とこういうふうに言っておられるわけでございます。

私はこの確保ということは大事なことであるとこのように認識をしているところでございまして、2年前、この予算審議に立たせていただきましたけれども、そのときに井上会長に伺ったところ、この多角的な視点を提供するということはNHKだけで実現できるものではなく、高い水準での多元性を地域を含めて確保していくと、こういう認識が示されたところでございます。

この考えを具体化するために、還元目的積立金の受信料引下げに残った部分の700億円を、その多元性確保に使っていくとされてきたところでございます。

その700のうちの600ですね、これを共同利用会社に出資するという形で活用すると、この2年前の段階ではされていたところでございます。

これによって人口が減少し、民間放送局で設備維持が厳しいエリアで設備を維持していくと、こういったことが考えられていたわけでございます。

これは先ほど様々議論がありました。

それから2年が経過したわけでございますけれども、その中で事業内容について大幅な見直しが行われたようでございまして、共同利用会社への出資規模、当初想定から3分の1へ縮小されることになっているようでございます。

このようになった経緯に関しまして、NHKの認識を伺います。

参考人 小池専務理事

小池専務理事、お答えいたします。

当初検討していた共同利用型モデルでは、還元目的積立金600億円の全額を共同利用会社に出資して、全国の小規模中継局やミニサテと呼ばれる出力の小さい中継局を所有するモデルとなっておりました。

こうした中、去年9月に共同利用会社から概算料金の提示があり、分析したところ、想定していたコストメリットが得られないということが判明したわけでございます。

具体的には、共同利用会社が一括管理する小規模中継局の撤去、局舎の維持管理コストが想定より増加する見込みとなったことなどが主な要因でございます。

こうしたコスト増の要因などを改善するため、共同利用会社に200億円を出資して、ミニサテ局の共同利用を行うこととしました。

また残る400億円を基金による中継局共同整備に経費助成するスキームに見直しを行いました。

このため、還元目的積立金600億円を活用して共同利用型モデルを推進する方針に変わりはないということはご理解いただきたいと考えております。

見直しした後の内容につきましては、去年12月5日、総務省が事務局を務めます共同利用推進全国協議会において、基本的な考え方、事業スキームにつきまして民間放送事業者とNHKとの間で合意いたしました。

民放とNHKの二元体制による放送ネットワークを維持するため、積極的に対応して放送業界全体の発展に貢献していきたいと考えております。

委員長 古川康

古川康君

質疑者 平林晃

平林晃君はい。

様々な状況変化があって、特にコスト増ですかね、この部分があって、このような見直しがなされたということでございます。

見直しを決して否定するものではありませんので、それに基づいてしっかりやっていただけたらというふうに思いますけれども、本当に現状においては、こういった様々な見通しの立たない要素というものが起きてくることは本当にあるんだというふうに思いますので、そこにしっかりと対応していくということが必要になろうかというふうに思います。

続いて残りの100億ですけれども、こちらはメディア産業全体への貢献に支出することとされています。

具体的な取組として人材育成でありますとか技術開発、調査研究の支援を、総務省に設置される官民協議会で策定予定の実行計画を踏まえて取り行っていくとされているところでございますけれども、より詳細な内容を確認をさせていただきます。

参考人 小池専務理事

小池専務理事お答えいたします。

26年度予算では、メディア産業全体の多元性確保へ貢献する観点で、還元目的積立金から100億円を拠出して、NHK財団に設立予定の基金に出演いたします。

基金は、総務省に設置された官民協議会で策定予定の実行計画、アクションプランを踏まえ、3つの領域、人材育成支援、技術開発支援、調査研究の支援によって、メディア産業全体の底上げに貢献したいと考えております。

具体的な取組としましては、世界に通用するコンテンツを制作するプロデューサーや脚本家、エンジニアの育成、体系的な人材育成プログラムへの整備、関連する技術開発の支援、調査研究への助成などを想定しております。

委員長 古川康

平林晃君

質疑者 平林晃

中身はこれからというような感じでございましたけれども、ここもやはり公共放送としてのNHKのリーダーシップをしっかりと発揮をしていただいて、民放に対してもこの100億円が発揮していくようにしっかり取組を進めていただきたいと、このように思っているところでございます。

ちょっとすいません、順番を変えさせていただきまして、先に調査研究費に関してお伺いをさせていただきたいと思います。

私は大学教員の出身でして、しかも音声とか画像関連の技術を専門としてまいりました。

前職当時からNHKの技術には興味と敬意を持っておりまして、この議員にならせていただいてからは、2024年7月には世田谷区田園調布にございます放送技術研究所を訪問させていただきました。

5月にいつも一般公開をしておられますけれども、これに伺うことができずに、本当にお迷惑をおかけしたかもしれませんけれども、単独での訪問になってしまったのですけれども、私の研究者自体の論文をわざわざ掘り起こしてくださって、それに基づいたプレゼンなども見せていただき、深く感謝をさせていただいているところでございます。

拝見した研究事例の中で、没入型の映像制作技術など、こういった映像そのものに関するお話は、想定どおりこういったことをやっておられるんだなと思ったわけでございますけれども、意外だったのがデバイスとか半導体チップ、こういったことに関しても研究しておられるのを拝見いたしまして、本当に私にとっては意外でありましたし、非常に幅広く研究に取り組んでおられるんだなと、こんな印象を抱かせていただいたところでございます。

「技研ダイジェスト」の3月号も事務所に置いてありまして拝見させていただきましたけれども、AIを活用した視覚障害者向けの解説音声配信技術なんかが紹介されておりまして、NHKが取り組むべき研究のフィールドが広がってきているなと、こんなように感じているところでございます。

しかしながらですけれども、この現在議論している予算案におきまして、調査研究費は2025年度からマイナス5.4億円の60億円となっているんですね。

マイナスの要因は調査研究内容の見直しや、実用段階に達した研究の終了等となっているんですけれども、撮影現場の課題はいくらでもあるというふうに思います。

研究テーマは枚挙にいとまはないというのが研究者にとっての感覚でございます。

この減額でいいのか、NHKの見解を伺います。

参考人 寺田日本放送協会理事

寺田日本放送協会理事。

お答えします。

調査研究費は、公共メディアとして、より豊かな放送文化の創造に資する調査研究や、新たな放送サービスの創造に資する研究開発に取り組みまして、その成果を広く社会に還元するため、毎年必要な予算を確保しております。

技術進展の動向を踏まえまして、2026年度は、AIを活用した制作であったり取材を支援する技術、ドローンを用いた緊急報道、それと人に優しい放送など、新たな放送サービスの創造に資する研究開発に重点的に取り組む計画としております。

一方で、AIを活用した映像解析技術、機械翻訳技術をはじめまして、実用段階に達した研究については、順次現場への導入を進めまして、一部終了を含め研究規模の見合わせを行います。

この結果、2026年度は全体として約5億円の削減につなげております。

引き続き、NHKは、多様な放送サービスを視聴者の皆さんに届けるため、研究開発に取り組んでいきたいと考えております。

委員長 古川康

平林晃君。

質疑者 平林晃

計画書通りの御答弁だったというふうに思うわけですけれども、やはり私としては非常に寂しい気がしておりまして、今回はこうかもしれませんけれども、本当に研究はしっかりとやっていただいて、さっきおっしゃられましたとおり、社会に波及していく、こういう効果を期待をしたいと、このように思っているところでございますので、何卒よろしくお願いを申し上げます。

続きまして著作権に関してお伺いをさせていただきたいというふうに思います。

これは総務省に関してお聞きすることになろうかというふうに思います。

先ほどからずっと放送のインターネット配信ということで言われているわけですけれども、この中で著作権の問題は非常に複雑であるということでございます。

そもそもインターネットは通信の技術であると。

ということで電気通信の技術である。

一方で放送は単一の情報発信者から不特定多数の受信者に情報を一方向で送信する。

通信は双方向に対して放送は一方向で、なおかつ単一から不特定多数。

違いがあるというか、通信の一形態が放送であるとこのように認識をさせていただいております。

その上で放送は社会的影響力が非常に大きい、あるいは電波という希少資源、これを活用しているとその意味においてはやはり公平性が必要である。

こういった観点から通信よりも厳しい規律を受けることとされていると理解をしております。

その上で著作権という意味においては、通信における規律よりも緩和された規律が適用される。

そもそも厳しい放送なので、著作権という意味においてはその分少し緩和されていると、こんなふうに理解をしております。

このことは、あるコンテンツをインターネットで利用しようとすると、放送で利用しようとする場合よりも厳しい規律がこれが適用されるということになり、この規律をクリアしなければ放送コンテンツをインターネットにおいては配信できないということになる、このことを意味しているわけでございます。

NHKプラスを見ているときに、スポーツの場面なんかでよく現れる「放送では見えているのにネットでは見えていない」という、この「ふたかぶせ」という現象は、このことから起きているということでございます。

この問題を解決するためには、令和3年著作権法の改正で、放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化として、許諾推定規定や事前許諾の不要化、事後対応などが創設をされ、令和4年1月から施行されていると認識をしております。

こうした取組が行われてきていて、体感としても減ってきているなとこんなふうに感じてはいりますけれども、それでもまだなくなったかというとそうではないという状況でございます。

こうした状況を改善していくために、今後どんな対応が必要と考えておられるのか、総務省の見解を伺います。

政府参考人 総務省情報流通行政局長

総務省情報流通行政局長。

委員御指摘のとおり、放送番組をインターネットで同時配信する際に、放送とは別にいわゆる権利処理を行う必要がありまして、様々な事情でやむを得ず映像を差し替えること、いわゆるこれを「二かぶせ」というふうに呼ばれております。

委員御指摘のとおり、このような二かぶせというのは視聴者の利益を図る観点から可能な限り避けるべきというふうに考えております。

これまで放送番組のインターネット配信に係る権利処理の円滑化に向けましては、文化庁とも連携をして取り組んできておりまして、先ほど委員から御指摘がありましたとおり、令和3年の著作権法改正におきまして、許諾推定規定、これは権利者が別段の意思表示をしていなければ、放送だけではなく、同時配信などでの利用も許諾したと推定するという規定を導入をしてきているなどの取組を進めてきているところでございます。

総務省としましては、対応で質の高いコンテンツがこれまで以上に視聴者に届けられるよう、放送事業者において、このような規定も活用しながら、権利処理を含めて適切に対応をしていただくということを期待をしております。

委員長 古川康

平林晃君。

質疑者 平林晃

時間になりましたので終わります。

大変にありがとうございました。

青木ひとみ (参政党) 32発言 ▶ 動画
委員長 古川康

古川康(総務委員長):次に青木ひとみ君。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ:参政党の青木ひとみです。

本日も貴重な質疑の時間をいただきありがとうございます。

本日はいただいた時間いっぱいご質問させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

昨年の2025年でちょうど100年を迎え、長きにわたって国内における報道、教育、文化の発信を担ってまいりました。

しかし今、曲がり角に立っていると感じます。

冒頭からご意見が飛び交えましたが、若い世代にとって情報は受動的に受け取るテレビから、能動的に選ぶスマートフォンへと決定的に移行しております。

そのような社会状況において、受信料制度や業務の枠組みは、まだテレビが家庭の中心であった時代の設計図で動いているように思えてなりません。

2025年の改正放送法施行に伴い、インターネット配信が必須業務化となりましたが、これは単にテレビをネットに移行すれば解決するという話ではないと考えます。

国民の皆様が本当に知りたいのは、ネット時代においてNHKが提供できる唯一無二の価値は何か、そしてコストをどのように公平かつ納得感のある形で負担するのか、という点だと考えます。

その価値を測る一つの大きな指標として、まずは日本の視点を世界に発信する海外展開のあり方についてお伺いいたします。

先ほどの多くの委員からありましたように、今、人口減少とテレビ離れが進む中で、受信料制度だけに頼るのはやはり現実的ではございません。

特に現在は、多くの国民の皆様が物価高騰という厳しい経済環境の中にありますから、安易に受信料を引き上げるということは公共放送に対する信頼を損なうものであり、賢明な判断とは言えません。

だからこそ、これまでの枠組みの延長ではなく、NHKが持つ優れたコンテンツの海外発信による新たな収入の柱を構築させることが、持続可能な組織にする鍵であると考えております。

そこで、NHKの直近の事業収入の総額、そのうちの海外への番組コンテンツの販売による収入額とその割合についてお伺いさせてください。

答弁者 中島日本放送協会理事

中島日本放送協会理事:お答えいたします。

直近の数字ということでございましたので、2024年度の決算における事業収入の総額は6125億円であります。

このうち、今ご質問になりました海外への番組・コンテンツの提供による収入でございますけれども、これは9億円でありまして、事業収入全体に対する割合は0.1%というふうになっております。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ:やはり海外販売の収入の割合は少ないと考えております。

今や世界中で日本への関心は非常に高く、中でも漫画、アニメ、ゲームといった日本関連のコンテンツの需要は拡大しております。

こういった追い風がある中で、なぜコンテンツの海外販売に大きく踏み出せていないのか、その理由をお聞かせください。

答弁者 日本放送協会 山名副会長

日本放送協会 山名副会長:お答えいたします。

世界に向けて豊かなコンテンツですとか日本の知見を発信していくということは、NHKが果たすべき重要な役割だということでございまして、海外で日本コンテンツの需要が高まっている現在の状況というのは絶好の機会だというふうに我々も認識してございます。

一方で、コンテンツの海外展開を図る上では課題もございます。

日本国内の視聴者から評価をいただいているドラマが、海外でも需要があるかというと、必ずしもそうではないということも多い。

また、テーマ、ストーリー、尺などの点で海外のニーズを的確につかむということも肝要となっております。

新たな海外市場のニーズを探り、参入するために、海外の放送局や事業者との共同制作に加えまして、配信事業者との協業のあり方、こちらを模索するなどしておりまして、世界で競えるコンテンツの制作と展開に今後さらに力を入れていきたいと考えております。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ:ありがとうございました。

ぜひ現状維持の防衛ではなくて、あえて海外市場という攻めの防衛策が必要だと考えますので、ぜひ前向きなご検討をお願い申し上げます。

公共放送の使命を守り抜くために、今後は受信料だけに頼らない持続可能なあり方が求められておりますので、海外にコンテンツを拡大することは公共放送の精神を損なうことではなくて、むしろその価値を未来へつなぐための生命線になり得ると考えます。

経営危機を打開するための選択肢として、今後海外へのコンテンツの販売、先ほどの質問と被るところがございますが、今後の展望についてお考えを改めてお聞かせください。

答弁者 井上日本放送協会会長

井上日本放送協会会長:お答えいたします。

コンテンツの力、このことがNHKの競争力の源泉であります。

公共メディアとしての存在価値にも直結します。

このコンテンツの開発力、発信力、国際展開力の抜本的な強化にあると考えています。

グローバルな視点での番組展開にも、従来以上に攻めの姿勢で取り組みたいと考えております。

NHKは主に関連団体を通しまして、海外の放送事業者、配信事業者にこのコンテンツを販売展開しております。

2025年度、今年度は連続テレビ小説、いわゆる朝ドラ、それから大河ドラマをはじめとするドラマコンテンツを中心に、グローバルプラットフォームへの展開をこれまで以上に強化いたしました。

ご指摘のように、こうしたコンテンツの海外展開によりまして、福祉収入の増収につなげていくことができれば、視聴者の負担増を抑制することにつながります。

世界中のコンテンツと競い合う時代において、NHKは従来の前提にとらわれずに、発想を転換して、柔軟かつ俊敏に行動できる組織へと進化していきたいと考えております。

委員長 古川康

古川康君。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ君。

はい。

力強いご回答いただきました。

ありがとうございます。

私たち日本が世界に誇る漫画、アニメ、ゲーム。

そこには代々私たちに受け継がれてきた日本独自の精神性や伝統文化が息づいております。

これらを海外へ発信することは、諸外国からの憧れを作り出すだけにとどまらずに、私たち自身が日本の価値を再認識する貴重な機会となるはずです。

国民の皆様がNHKの番組を通じて歴史や文化の深みに触れ、「日本に生まれてよかった」という誇り、そうした精神的な豊かさを育むことこそが、公共放送が果たすべき本来の義務ではないでしょうか。

日本人が自信と誇りを持って未来を歩むための礎となるために、今後も質の高い番組制作を強く求めると同時に、日本の魅力を世界に発信するコンテンツを通じて、福祉収入の拡大についても、ぜひ前向きにご検討いただくことを申し上げて、次の質問に移ります。

続いて、NHK-1についてお伺いいたします。

先ほども討論にありましたけれども、インターネットサービスのNHK-1が開始されてから、約半年が経ちました。

まずは現状をお伺いいたします。

現在までの登録数、そしてNHKとして設定した目標値に対して現状をどう評価しているのか。

併せて、配信のみの利用を希望する層の割合など、利用者の内訳についても可能な範囲でお答えください。

答弁者 井上樹彦副会長

井上樹彦副会長、お答えいたします。

NHK-1をご利用いただく際に作成していただくNHK-1のアカウント数でお答えしますと、受信契約の確認が済んでいるNHK-1のアカウント数は2月27日時点で299万件となっております。

必須業務課前のサービスでございます旧NHKプラスの利用状況を踏まえますと、10月以降に登録された数としては堅調に推移していると認識してございます。

一方で、旧NHKプラスの登録者数はおよそ668万件であったということを踏まえますと、旧NHKプラスからまだ移行を済ませていただけていない方も含めまして、利用者をこれから増やすことができると考えており、より多くの方にご利用登録をいただけるよう取り組んでいるところでございます。

そしてお尋ねのインターネットのみの利用を希望する利用者の数字、こちらなんですけれども、持ち合わせてはおりませんけれども、受信契約を新たに結んでいただく際に、「テレビを持たずに配信のみを受信している」というふうに申し出のあった方の数、こちらは2025年10月から2026年1月の4ヶ月間でおよそ5000件となっております。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ君。

ご丁寧なご回答ありがとうございました。

実は先日、実際にNHK-1の利用登録を試みてみました。

しかし、その操作は決して簡単とは言えなくて、高齢者の方、スマホ操作に不慣れな方にとっては非常に高いハードルを感じてしまいました。

本件には205億円の予算が組まれておりますので、これだけの投資をしながら、肝心の入り口で利用を遠ざけてしまっては本末転倒ではないでしょうか。

この複雑な現状をどう認識して、今後特にスマホ操作が苦手な方でも迷わず登録できるような簡素化、分かりやすさについてどのように進めていくのか、ご見解をお聞かせください。

答弁者 井上樹彦副会長

井上樹彦副会長、お答えいたします。

実際にNHK-1をご利用いただいたということで、本当に感謝を申し上げます。

手続きに関するご指摘ですけれども、一般の方からも多く寄せられておりまして、早急に改善すべき点であると認識してございます。

NHK-1はどなたでもご利用いただけるのですけれども、利用している方の受信契約状況を確認させていただくために、受信契約情報の登録、そして連携、この手続きをお願いしております。

現在の手続きは、スマートフォンなどの操作に不慣れな方にとりまして、ご負担になり得るものでございます。

特にご高齢の方から、メールアドレスの登録がしにくいとか、パスワードが登録しにくいですとか、手順が多すぎるなど、さまざまなご意見をいただいているところでございます。

サービス開始より全国各地のNHKの放送局あるいはイベント会場で、NHKの全職員が中心となりまして、対面で利用方法ですとか登録方法をご説明する登録サポートというものを実施してまいりました。

あわせて登録手続きに関する電話でのお問い合わせ窓口ですとか、手順を画像などで丁寧にまとめたインフォメーションサイトなどもご用意しております。

また、放送でもダウンロードや登録の案内を行うなど、分かりやすい周知に努めているところでございます。

登録が負担となって利用を諦めてしまうということがないよう、手続きの方法ですとか、画面、文章など、さまざまな観点から検討を行いまして、改善を続けているところでございます。

加えまして、登録手続き自体の簡素化、こちらにつきましても現在検討を進めておりまして、具体化ができたものから段階的に実施していきたいと考えております。

委員長 古川康

古川康君。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ君。

ありがとうございました。

ぜひより良いサービス向上のためにご検討ください。

NHKプラスはスマホで情報を得るための重要な災害インフラと今後なっていくと思います。

しかし、平時に登録を済ませていない被災者が有事の際に複雑な登録作業を強いられることは、避難の妨げにもなりかねません。

例えば災害時には、登録なしで即座に情報にアクセスできる特例措置を設けるべきと考えますが、いかがでしょうか。

あるいは防災アプリと連携し、登録の手間を最小化するような仕組みなど、有事における利便性向上に向けた具体的な対策についてお聞かせください。

答弁者 井上樹彦副会長

井上樹彦副会長。

お答えいたします。

NHKプラスの地上波テレビの同時・見逃し配信、それに番組関連情報のサービスにつきまして、平常時は受信契約が必要であるということを確認いただいた上で、ご利用いただくことになっております。

ただし、災害時、緊急時の公衆の生命、または身体の安全の確保のために必要な情報、これにつきましては、受信契約の必要のない形でお届けできるという趣旨が法令で規定されております。

このため、大規模災害などの際には、受信契約の有無にかかわらず、NHKプラスのサイトなどで緊急報道を実施しているというところでございます。

災害時を含めまして、命と暮らしを守る正確な情報をお届けするということは、NHKの重要な使命だと考えております。

自然災害の頻発化、激甚化が進む中、緊急報道の重要性はこれまで以上に増しておりますので、命綱としての役割をしっかり果たしてまいりたいと考えております。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ君。

はい。

ぜひ激甚化する災害のこの日本において、NHKプラスが国民の命綱になっていくことを私も期待しております。

本日お伝えいたしました登録の煩雑さは、公共放送がデジタル時代において国民お一人お一人に寄り添えているかという姿勢の問題と考えます。

皆様の受信料をシステムという形に変えるだけではなくて、どんな時でも迷わず情報にたどり着けるという安心へとぜひ変えてください。

特定の層だけが使いこなせるツールではなくて、先ほどおっしゃっていただきましたが、命と暮らしを守る公共インフラとして今後もより機能するよう、ぜひ前向きにご検討してくださることを求めまして、次の質問に移ります。

偏向報道と公共放送の責務についてお伺いさせていただきます。

放送法第4条が定める政治的公平及び不偏不当の原則についてです。

昨今、メディアによる断片的な切り取りや特定のレッテル張り、真実の一部のみを強調する偏向報道が、国民の健全な意思決定を阻害しているとの懸念が広がっております。

特に受信料制度に支えられている公共放送には、民放以上に厳格な中立性が求められます。

事実に反する印象操作や文脈を無視した編集を排除するため、現在どのような具体的なガイドラインを運用しているのか、またその実効性をどう担保されているのかお聞かせください。

答弁者 井上樹彦副会長

井上樹彦副会長。

お答えいたします。

放送法の規定を踏まえて定めております国内番組基準では、「政治上の諸問題は公正に取り扱う」、「意見が対立している公共の問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにし、公平に取り扱う」というふうに定めております。

基準に則りまして、NHKは原則として個々のニュースや番組において、対立する意見の双方を伝えるよう努めております。

また、企画や番組の演出によりニュースや番組が複数回にわたる場合は、同一のシリーズの中などで公平に取り扱いを努め、NHKの放送全体として公平性を確保するようにしております。

また、取材制作にあたっての基本姿勢を記しました放送ガイドライン、こちらでも編集に当たっては全体の趣旨を的確に伝えるように努める、事実を歪めたり誤解を与えたりするようなことがあってはならないというふうに明記してございまして、インタビューなどは全体の文脈を尊重した編集を行うように努めております。

今後も不偏不党の立場を守りながら公平公正を貫いて、視聴者、国民の皆様の判断のよりどころとなる情報を提供してまいります。

委員長 古川康

古川康君。

質疑者 青木ひとみ

ありがとうございました。

私たちは日々流れる膨大な情報の中で、何が真実であるかを見極めようとしています。

だからこそ、情報の入り口に立つNHKには、どうか今後とも、公平、公正、多角的な視点を持っていただきたいと切に願います。

さて、NHKの番組には、NHK職員が制作する番組と、外部の制作会社に委託して制作される番組があると承知しております。

例えばNHKスペシャルやドキュメンタリー、情報番組、教養番組など、多くの番組において外部の制作会社が関与していると指摘されています。

そこで現在、NHKの番組制作の全体のうち、外部の制作会社に委託している割合はどの程度でしょうか。

また、NHKの年間予算のうち番組制作費として外部の制作会社に支払われている金額及び予算の中での割合を教えてください。

答弁者 山名副会長

山名副会長、お答えいたします。

放送番組のうち、NHKおよび子会社関連団体以外の外部制作事業者に制作を委託した番組の放送時間の割合。

こちらは2024年度の実績で、総合テレビが2.8%、Eテレが6.6%、BSが18.3%、BSプレミアム4Kが19.7%というふうになっております。

なお、放送番組は外部制作かNHK本体制作かといった、その制作形態ごとに予算化をしているということではないので、金額あるいは割合をお示しするのはちょっと難しいということをご理解ください。

また、外部の番組制作会社は公共放送を支える上で欠かせないパートナーでございまして、NHKは番組制作会社に制作業務を委託することで、日本全体のコンテンツ制作力の向上に貢献したいというふうに考えております。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ君。

はい、ありがとうございます。

外部の制作会社は良きパートナーということでした。

しかし、近年、欧米諸国では外国政府によるメディアへの影響工作が安全保障上の重大な課題となっています。

例えば、英国におきましては、保安局MI5が議会に対して、外国勢力が研究者やメディア関係者とのネットワークを通じて、自国に有利な影響力を行使しようとしていると強く警告しております。

我が国においても、公安調査庁の報告書の中では、同様の動きが指摘されています。

具体的には、中国による統一戦線工作など、外国勢力が政治、学術、メディアといった幅広い分野に深く入り込み、影響を及ぼそうとする活動に警鐘を鳴らしております。

こうした状況を踏まえると、公共放送であるNHKが番組制作を外部に委託する場合、外国勢力による影響工作などが入り込まないよう、スタッフや関係者に対して、どのようなチェック体制をとっているのでしょうか。

安全保障の観点からリスクを未然に防ぐため、どのような工夫や管理が行われているのか、お聞かせください。

答弁者 山名副会長

山名副会長、お答えいたします。

先ほどちょっとお話ししましたが、NHKは不偏不党、こちらの立場を守りながら、公平公正を貫いておりまして、放送内容につきましては、外部の制作会社だけに委ねず、本体の職員が必ず確認するということを行ってございます。

特に国際放送に当たっては、おととしのラジオ国際放送の事案を踏まえまして、外国籍を含む外部スタッフに委託する際には、NHK国際番組基準、あるいは放送ガイドライン、こちらを遵守することなど、国際放送の業務を担う上でのルール、そして方針を伝え理解していただいた上で契約を結んでおりまして、リスク管理を徹底しているところでございます。

また、関連団体を介して契約を行ってまいりました中国語など11言語の業務に当たる外国籍などの外部スタッフにつきましては、去年11月からNHK本体との直接契約に変更し、より緊密なコミュニケーションとリスク管理を行える体制にいたしました。

NHKでは今後もガバナンスを強化し、リスク管理を徹底してまいります。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ君。

ありがとうございます。

管理体制をしっかり強化していただけるというご発言をいただきました。

やはり公共放送である以上、制作会社の関与の実態とか管理体制のあり方について、今後もより明確な情報公開説明を進めていく必要があるのではないかと考えます。

続いて同様の件なんですが、政府としての御見解もお伺いさせてください。

先ほどありました2024年に発生したNHKの中国語放送における現行外発言事案ですね。

これは日本の公共放送の脆弱性を露呈させたと考えます。

どんどん我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、諸外国による影響工作への防衛は喫緊の課題です。

こうした対策を、公共放送とはいえNHKの自主的取組に委ねることは、安全保障上のリスク管理としては不十分ではないでしょうか。

メディア影響工作に対する政府の現状の認識等、国家としての防衛策のあり方についてお聞かせください。

政府参考人 総務省豊島情報流通行政局長

総務省豊島情報流通行政局長。

まず放送法におきましては、第3条におきまして放送番組編集の自由について規定をされておりまして、放送事業者の自主自立を基本とする枠組みになっております。

したがいまして、放送事業者は自らの責任においてその放送番組編集を全うしていただくということが非常に重要であるというふうに認識をしております。

この考え方のもとで、各放送事業者が真摯に取り組んでいただくということが非常に重要でございまして、先ほど指摘もございましたけれども、NHKのラジオ国際放送の事案につきましても、NHKにおきましては令和6年9月に再発防止策を公表し、令和7年7月にはその取組状況を公表しているというふうに承知をしております。

改めてNHKには、国際放送を担う公共放送としての使命を改めて深く認識をしていただいて、再発防止の徹底に取り組んでいただきたいというふうに考えております。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ君。

ありがとうございました。

放送法の規定ということの御答弁がありましたけれども、その必要性に応じて法制度を今後適宜見直してアップデートをしていくこと、それこそが私たち立法府の責務でないかと考えております。

9月に公表していただけるということもありますが、ぜひ今後とも強い危機感を持って対応していただくように強く求めまして、次の質問に移らせていただきます。

続いて教育コンテンツについてお伺いいたします。

現在、全国の小中学校において「NHK for School」は、タブレット端末やパソコンを活用したICT教育の中核を担う標準的な教材として広く浸透しており、教育デジタルインフラとしての役割を確立しております。

このNHK for Schoolが現在どの程度の教育機関で利活用されているのか、その実態と、今後どうコンテンツが教育現場においていかなる役割を果たすべきか、ご見解をお聞かせください。

答弁者 山名副会長

山名副会長。

お答えいたします。

ご指摘のNHK for Schoolでは、NHKが制作する幼稚園、保育所、小学校、中学校、高校向けの番組をおよそ2,500本、そして学習のエッセンスを簡潔にまとめた動画クリップをおよそ5,500本、NHK for Schoolで配信するサービスを行っております。

また、動画だけでなく教材資料ですとか、授業プランなど学習に役立つコンテンツも併せて提供しております。

こうしたNHK for Schoolのサービスは、国が進めておりますGIGAスクール構想のもと、全国の児童、生徒に1人1台の学習用端末が配備されたこともありまして、利用率が伸びております。

最も高い小学校でのサービス利用率は94%に上っております。

NHKとしましては、学習指導要領の改定に向けて、中央教育審議会で行われている議論、こういったことなども踏まえまして、今後、学校や家庭でより一層利用していただけるよう、サービスのさらなる拡充に努めてまいります。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ君。

ありがとうございます。

多くの教育機関で活用されているということですが、このコンテンツの作成過程において、以下2つの点についてご質問させてください。

歴史認識や家族観、国家観、ジェンダーといった社会的に多様な見解が存在するテーマにおいて、特定の価値観に偏ることなく、中立的、かつ多角的な視点を担保するため、どのような検証がなされているのでしょうか。

また、アイデンティティの形成途上にある児童・生徒が触れるコンテンツであるからこそ、特定の思想的な偏向が生じないように、客観性を維持するための具体的な評価基準、第三者によるチェック機能が必要だと思いますが、これについてお聞かせください。

答弁者 山名副会長

山名副会長。

お答えいたします。

NHK for Schoolでは、学習指導要領や教科書に準拠した内容を提供することが、放送法で定められております。

その上で、学校放送番組の制作に当たりましては、NHKは文部科学省の担当官、大学教授、それに幼稚園、保育所や小中高等学校の教師など、さまざまな立場の方々から、教育コンテンツについてのご意見をいただく、教育放送企画検討会議、こちらを毎年定期的に開いております。

また、教育番組を活用して授業を改善しようという教師による自主組織、全国放送教育研究会連盟というものが毎年開かれておりまして、全国の研究会や各県の研究会にNHKの担当者を派遣し、実際に教育コンテンツを使っている先生方から、番組の評価ですとか、効果などについて、御意見を伺っております。

こうした機会を通じまして、NHKの教育コンテンツが、学習指導要領ですとか、教科書に準拠していることを確認・検証しているところでございます。

委員長 古川康

古川康君。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ君。

ありがとうございます。

いろいろな方々の知見を、意見を、いろいろ盛り込んでくださっているということです。

それでも仮に、教育的配慮としてこれは見直しが必要だと思われるような保護者の方とか先生からの声が上がった場合、その懸念をどのようなルートでNHKに伝えて改善を促すことができるのでしょうか。

国民の皆様の声を受け止める丁寧な対話の窓口があるのかどうか、お伺いいたします。

答弁者 井上樹彦副会長

井上樹彦副会長。

お答えいたします。

教育番組につきましては、先ほどもご紹介しました教育放送企画検討会議ですとか、外部団体の全国放送教育研究会連盟などから意見が寄せられるケースも多く、番組の改善ですとか新規企画の立案に生かしております。

また放送や経営などにつきましての視聴者の皆様からの意見や問い合わせについては、NHKふれあいセンター、こちらを通じて電話やメールなどで受け付けてございます。

視聴者の声は豊かで良い放送を実現するための糧であるというふうに考えておりまして、いただいた御意見は様々な形で番組づくりに生かしてまいります。

質疑者 青木ひとみ

青木ひとみ君。

ありがとうございました。

窓口があるということで安心いたしました。

教育は子どもたちに日本の未来を手渡す大切な営みでございます。

ですから、NHKフォーキッズというとても優れた便利なデジタル教材があるからこそ、そこにどんな思いと価値観を込めるのか、その重みを考える必要があるのではないでしょうか。

時間が近づいてまいりました。

NHKという公共放送がですね、私たち日本人の心を豊かにして、明日への希望を照らす存在。

NHKには、そんな素晴らしい放送局であってほしいと願います。

来年の大河ドラマの主人公、小栗光之助忠政公は、終焉の地、群馬県が私のふるさとでございます。

日本の発展をさせた素晴らしい彼の功績を全国の方々に知っていただく良い番組になることを期待お願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

武藤かず子 (チームみらい) 23発言 ▶ 動画
委員長 古川康

古川康委員長:次に、武藤かず子君。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君:ありがとうございます。

チームみらいの武藤かず子です。

本日もNHK予算審議のため、質問の機会をいただき、ありがとうございます。

NHKといえば、私自身、学生時代には全く興味のなかった歴史の扉を開いてくれたのが大河ドラマでございました。

そして私、現在5歳と3歳になる子どもを育てており、彼らも保育園から帰った後、Eテレを見ることをとても楽しみにしております。

保育園からなかなか帰ろうとしない時には、「Eテレだんだん始まるよ」と言って、急いで家に連れて帰るということ、そういう日常もございます。

このようにNHKは、多くの家庭の日常に自然に入り込み、教育や文化に大きな役割を果たしてきた存在であるというふうに感じております。

これは公共放送、いわば公益のための放送を担っていただいているNHKだからこそ果たせる役割であると認識をしております。

一方で、現在テレビ業界を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。

これまでの議論にもございました通り、インターネットの発展により、私たちが情報や映像コンテンツに触れる手段は急速に多様化いたしました。

例えば、Netflixのような動画配信プラットフォームやYouTubeのような個人が情報発信できるメディアの広がりにより、一昔前とはメディアの種類も構造も大きく変わってきております。

こうした中で、公共放送として、NHKがどのような役割を担い、どのような形で国民に価値を提供していくのか、改めて問われているかと思います。

ぜひ、会長より、この時代に求められる役割をお話しいただきたく存じます。

参考人 井上樹彦

井上樹彦日本放送協会会長:ありがとうございます。

お答えいたします。

偽情報の信頼性が問われる中で、正確で公正な報道を届けることはもちろん、自然災害、国際情勢、生活情報など、人々の安全と安心に直結する情報を提供し、国民の知る権利に応えるという公共放送、公共メディアとしての役割、使命はかつてなく重要になっていると認識しております。

さらに、オリンピックなどの国民的なスポーツイベント、エンターテインメントや教養など、多様なジャンルで人々の暮らしに寄り添うコンテンツを届けることも、公共放送、公共メディアの大切な役割だと考えております。

私は就任以来、NHKの放送や配信を通じて、人々の役に立ち、励まし、勇気づけ、時に命を救う。

そうした人々の生きる力となる存在でありたいというふうに話しております。

引き続き放送でもインターネットでも正確な情報や豊かな番組、コンテンツをお届けするという変わらぬ使命を今後も果たし続けてまいります。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君:知る権利、それをしっかりと果たして提供していくというお話もございました。

すでに議論にもございましたけれども、例えば最近の事例として、NetflixがWBCの独占配信権を獲得したと報じられております。

これは誰もが重要なコンテンツや情報にアクセスできるべきというユニバーサルアクセスの観点から見ても非常に象徴的な事例になるというふうに考えております。

さまざまな事情によって有料サービスに加入できない方々、例えば高齢者、低所得者、あるいはデジタル機器に不慣れな方々にとっては、こうした配信形態は大きな壁となります。

こうした問題に対して、既に田嶋理事からもご紹介がございましたけれども、ヨーロッパでは法的な対応が取られている状況でございます。

例えばEUではAVMSD(視聴覚メディアサービス指令)の第14条によって、社会的重要イベントの独占放送権が定められております。

この制度では加盟国が社会的に重要なイベントのリストを作成し、そうしたイベントについては独占放送権の施行によって国民の多数が視聴できなくなることを防ぐ措置を講じております。

またイギリスでも、1996年放送法に基づき、国民的なイベントは有料放送、ペイTVなどに独占されず、地上波テレビで多くの人がアクセス可能であることが法律で保護されております。

規制当局はこの制度の目的を、主要なスポーツイベントの放送ができるだけ多くの視聴者に無料で届くようにするための制度と説明しています。

またBBCもこの制度の意義を、「これらのイベントは国民を結びつける共通体験であり、国民が広く無料で視聴できることが公共放送の重要な役割である」と説明しています。

その対象は「クラウンジュエル」と呼ばれるリストに対象のイベントが定義されており、オリンピック・パラリンピック競技大会、またFIFAワールドカップ、FAカップ決勝戦、グランドナショナル、ラグビーワールドカップ決勝戦などが含まれております。

このようにEUやイギリスでは、国民的イベントを単なる市場取引の対象ではなく、社会が共有すべき公共的資産として位置づけ、制度としてアクセスを確保しております。

一方で、日本にはこのように社会的に重要なイベントへのアクセスを制度として担保するという枠組みは存在しておりません。

こうした中で、インターネット時代においても、国民が重要なスポーツや文化的コンテンツにアクセスできなくなる可能性、つまり情報格差の拡大のリスクについて、NHKの受け止めをぜひお聞かせください。

参考人 井上樹彦

井上日本放送協会会長。

お答えいたします。

ご指摘のように、大型スポーツイベントの放送権料は、世界的に高騰する傾向にございます。

一般的な話になりますけれども、いたずらに放送権料が高騰して、国民的関心の高いスポーツイベントを視聴する機会が限られてくるということであれば、好ましいことではないと考えております。

受信料で運営されておりますNHKとしましては、放送権料を無制限に支払うということはできませんけれども、関心の高いスポーツイベントを合理的なコストでお伝えできるように努め、公共放送にふさわしい多様で良質なスポーツコンテンツを広くあまねく視聴者にお届けしていくことが役割というふうに考えております。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君。

合理的なコストでできる限りそういった放送権を獲得していきたいというお言葉、大変心強く思います。

しかしながら、こういった「できる限り」というベストエフォートよりも、やはり制度を持って手当てしていくことが、私自身、近道で確実であるとも考えております。

そこで総務省にお尋ねいたします。

政府として、イギリスやEUのように制度的な枠組みについて、ぜひその必要性について検討いただきたく存じます。

今後、こうした社会的に重要なイベントへのアクセスをどのように確保していくか、現時点の状況や今後の対応についてぜひお伺いさせてください。

政府参考人 総務省情報流通行政局長

総務省情報流通行政局長。

一般にスポーツ放映権につきましては、権利保有者と放送事業者のビジネス上の契約交渉によって取得されるものでございまして、個別のスポーツ番組の放送については、放送事業者が判断するというのが基本であると考えております。

その一方で、委員ご指摘のとおり、EUの一部加盟国、あるいはイギリス等におきましては、例えばオリンピック、あるいはサッカーのワールドカップなど、特定のスポーツイベントについて、有料放送事業者による生放送の独占を制限するといった制限が設けられているということは承知をしております。

一方で、ただしそうした制度が導入されている各国におきましても、スポーツ放映権そのもの自体の価格の高騰が生じているということも承知しておりまして、この制度が今後スポーツ放映権の高騰に対して効果を持続できるのかどうかという点につきましても、よく見極めていく必要があるかというふうに考えております。

また、我が国においてこうした制度を導入するにあたっては、放送番組の編集の自由を基本としております放送法の枠組みとの整合性、あるいはスポーツ団体のビジネスへの制約など、検討すべき課題が存在するものというふうに考えております。

こうしたことから、総務省としましては、まずはこの諸外国における制度、そしてその効果並びに関係者への影響等についてしっかり把握をしてまいりたいと思っておりますし、必要に応じまして関係省庁とも連絡をして連携をしまして、取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君。

ありがとうございます。

各国の事例の調査が開始されていることを認識いたしました。

また、調査の結果により今後の対応方針が策定されるというふうに期待をいたします。

その中で一つ私から要望申し上げさせていただきますと、やはりこういったスポーツの国際大会は、単なる娯楽にとどまらず、日本を応援する体験を通じて、世代や地域を超えて人々を結びつける社会の一体感やアイデンティティの形成にも関わる非常に重要な機会でもございます。

誰もがこうした国民的なイベントにアクセスできる環境が整えられることを強く願っております。

続きまして、次の質問に移らせていただきます。

アーカイブ映像の公開と活用についてでございます。

NHKは長年にわたり膨大な歴史的映像や文化的資料を蓄積してこられました。

これらは日本社会の歩みや文化を記録した極めて貴重な公共的資産でございます。

そして同時に、受信料を財源として日本国民のために作成された、また蓄積されたものでもございます。

こうした現状の中で、映像の多くが一般の国民にとって十分にアクセス可能な形で活用されているとは言い難いのではないでしょうか。

デジタル技術が発展する今だからこそ、歴史的な映像や資料をより広く公開し、教育や研究、さらには国民一人ひとりが自らの歴史や社会を理解するための資源として活用していくことが重要であると考えております。

公共放送であるNHKが保有する映像アーカイブは、単なる放送素材ではなく社会全体で共有されるべき知的文化的資産であり、誰もがアクセスできる形で積極的に活用していくことこそ、公共放送としての使命にもかなうものと考えます。

そこで、NHKが保有する映像資料について、今後どのように公開・活用を進め、国民がより広くアクセスできる環境を整えていくのか。

また、現時点で認識している課題、その対応方針、今後の方針について、ぜひお聞かせください。

参考人 井上樹彦

井上会長。

お答えいたします。

NHKは埼玉県川口市のNHKアーカイブスというところで、番組ですとか番組関連素材を保存・管理しておりまして、現在およそ1万本の過去の番組などをこちらで無償でご覧いただくことができるというふうになっております。

その他に、インターネットサイトではおよそ3万1千本の映像資料あるいは音源を公開してございます。

このほかにも、学校向けに番組のDVDを貸し出す事業「Teachers Library」というものや、大学などの研究者を対象にしまして、番組を学術研究に利用していただく学術利用、あるいは高齢者の方々が昔の映像を見て思い出を語り合うことで、認知症の予防に活用していただくという「回想法ライブラリ」といった形など、そのようなさまざまな形で、このアーカイブ放送資産を活用しているところでございます。

今後もNHKの持つ放送資産の価値を適切に視聴者に還元してまいりたいというふうに考えております。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君。

ご答弁ありがとうございます。

ぜひそうしたアーカイブ資料を今の時代に即した形、デジタル、インターネットを活用して公開されることをぜひご検討いただけるとありがたいというふうに思います。

続きまして、次の質問でございます。

選挙報道における公平性のあり方についてお伺いいたしたく存じます。

これまで日本のテレビ報道においては、選挙期間中、政党や候補者に関する報道について公平性の確保という観点から、取扱いに慎重な対応が取られてきた面があるのではないかと認識をしております。

この背景には、放送法第4条において、放送事業者に対して政治的公平であることが求められているからであると理解をしております。

結果として、候補者の政策や人物像、あるいは選挙戦の動きについて、十分に踏み込んだ報道が行われにくいという状況もあったのではないでしょうか。

また、こうした政治的公平が実務上は放送時間の均等という形で運用されていることが多く、結果として候補者や政策の違いを比較するような報道が行われにくくなっているのではないかという指摘もあります。

一方で、日本新聞協会は2025年6月、インターネットと選挙報道をめぐる声明を公表し、選挙の公平を過度に意識して報道を控えるのではなく、有権者の判断材料となるような情報を積極的に提供することが重要であるという趣旨を示しております。

これは近年、SNSなどで偽情報が拡散し、有権者の判断が歪められる懸念が指摘される中で、事実に基づく情報を積極的に提供していくことの重要性を改めて示したものとして、大変意義のある提起であると受け止めております。

例えば海外の公共放送の事例を挙げますと、イギリスのBBCだけではなく、ドイツのARD、ZDF、カナダのCBC、オーストラリアのABCなどの公共放送では、選挙期間中に候補者討論や政策比較の番組を積極的に放送し、有権者が政策や主張を比較できる情報を提供しておられます。

こうした違いは投票率の数字にも一定程度表れているのではないかと考えます。

先の衆議院議員選挙では、投票率は55.7%ほどでした。

一方、海外事例として挙げた国の投票率は日本よりも高く、例えば2025年に実施されたドイツ連邦議会選挙では82.5%にもなります。

もちろんこうした差は様々な要因があると考えますが、有権者が候補者や政策について十分な情報を得られる環境が整っているかどうか、有権者が比較し判断できる情報環境を整えるという点において、メディアの果たす役割も大きいのではないかと考えております。

こうした点を踏まえると、単なる時間配分の均等だけではなく、有権者が比較し判断できる情報環境を整えること、これが公共放送に期待される役割の一つではないかと考えております。

そこでNHKにお尋ねいたします。

現在の選挙期間中の運用は、NHKの使命である「健全な民主主義の発達に資する」に即しておられるか、ぜひ会長のお考えをお聞かせください。

参考人 井上樹彦

井上会長。

お答え申し上げます。

選挙は民主主義を支える国民最大の政治参加の機会でありまして、NHKは選挙報道を災害報道と並ぶ公共放送、公共メディアの重要な使命と位置づけております。

メディアを取り巻く環境が大きく変化する中で、選挙報道におきましても国民の知る権利に応え、情報空間の参照点となる情報を提供しますことは、これまで以上に重要になっていると考えております。

放送法や公職選挙法の規定に基づいて、正確かつ公平公正な情報の提供に努めているところであります。

ただ、SNSなどで発信された情報が選挙結果にも大きく影響すると指摘されている中、デジタル空間での偽情報、誤情報への対策もまた重要な使命だと考えております。

NHKとしてもこうした選挙報道の改革に取り組んでいるところでございます。

今後も正確かつ公平公正で多角的な情報を発信することで、有権者が投票先を決める際の判断材料を提供し、健全な民主主義の発展に貢献してまいりたいと考えております。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君。

ありがとうございます。

私が期待することは、候補者や政党に対して、等しく質の高い発信の機会が提供されることでございます。

公共放送であるNHKが、新たな報道のあり方を先駆けて示し、民放各局にも広げていく形をとって、有権者が政策や主張を比較して判断できる環境を整えていくことが重要であると考えます。

NHKとしてこうした役割をどのように果たしていこうとされているか、ぜひ見解をお示しください。

参考人 山名副会長

山名副会長。

お答えいたします。

選挙報道に当たりましては、有権者の方が投票先を決める際の判断材料として、候補者、政党の情報を正確かつ公平公正に伝えるということが極めて重要だと考えております。

2月の衆議院選挙では、衆議院解散から投票日まで日程が短く、準備期間が限られる中ではありましたけれども、できるだけ多くの選挙区の特徴や候補者の訴えを紹介することに取り組みまして、候補者の第一声をはじめとする演説を多数、放送で紹介するとともに、演説の要約や全文をウェブサイト上に掲載いたしました。

今後とも、有権者の方が投票する際の判断材料となる事前報道の充実に努めてまいりたいと考えております。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君。

ご答弁ありがとうございます。

より多くの国民が政治に参加し、意思を持って投票していただくことこそが、今後の日本の民主主義の発展を支える力になると考えております。

公共放送としてのリーダーシップが発揮され、民主主義を支える情報環境の充実につながる取組が進められることをぜひ期待したいところでございます。

続きまして次の質問です。

AI技術の活用についてお尋ねいたします。

NHK放送技術研究所では、約40年分、約2000万分に及ぶ放送データを学習させた独自の大規模言語モデルを開発し、2026年の今年の実用化を目指していると承知しております。

こうした研究開発は、受信料を財源として行われているものであり、公共放送としてその成果が国民にどのような形で還元されるのかという観点では非常に重要であると考えております。

また、技術研究所が長年にわたり蓄積してきた技術や知見は、国民の共有財産とも言えると考えております。

そこでお伺いいたします。

この大規模言語モデルについて、NHKとしてどのような業務で活用されることを想定されているか、具体的にお示しください。

例えばニュースの原稿の作成、また過去の放送の検索、翻訳や要約など様々な用途が想定されるところですが、実際の番組制作や報道のプロセスの中でどのように位置づけていくことを考えておられるか、お聞かせいただきたいと思います。

それと同時に、このようなAI技術の導入によって、現場で働いている方々、記者や職員の方々の働き方にはどのような変化をもたらすことを想定されているのかについても、併せてお聞かせください。

参考人 山名副会長

山名副会長。

お答えいたします。

急速に進歩しているAIにつきましては、NHKでも適切に活用して既存のワークフローを改革するといったことで、業務の高度化や生産性の向上につなげまして、成果を上げていくことが大切だと考えております。

先ほどご指摘いただいた大規模言語モデルをどういうふうに活かしていくかという話に関しては、現在進めているところですので、詳細は控えさせていただきたいと思います。

これまでも限られた要員の中で放送サービスの充実を進めるため、国内ニュースの一部でAIアナウンスを利用するなど、AIを活用してまいりました。

今後はこの活用を段階的に拡大して、先ほどおっしゃった技研の開発しているAIも含めて、業務の高度化や効率化を進めていく方針でございまして。

去年10月に、協会内でAIの利活用を促進するための体制、こちらも新たに立ち上げました。

とはいえ、生成AIなどは、その利用の仕方によって、権利侵害、あるいは情報漏洩、誤った情報の発信、こういったものにつながる課題があるということも認識しておりますので、政策取材での生成AIの利用については、利用範囲ですとか、遵守事項、こういったものをしっかり定めて実施していきたいというふうに思います。

いずれにせよ、生成AIの利用方法につきましては、技術変化のスピード、そして信頼性の検証、あるいは社会の受け止め、利用実態、こういったものを総合的に判断して、不断に見直していきたいというふうに考えております。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君。

お答弁ありがとうございます。

ぜひNHK技術研究所も含めまして、開発されましたこうした技術については、NHKの内部の活用にとどめるのではなく、ぜひ民放を含めた放送業界全体での活用というところを目指していただきたく思います。

そしてそれ自体が日本のジャーナリズムの全体の質にも向上されると思いますし、ゆくゆくは国民に還元されていくというふうに思いますので、ぜひご答弁にもありましたとおり、広く社会に還元されていくことを公共放送としてぜひ期待をするところであります。

続きまして、労働環境の問題についてお伺いをいたします。

2013年7月、首都圏放送センターに勤務されておられました佐藤美和記者が、亡くなる直前の月に209時間の時間外労働を行った末、31歳という若さで亡くなられました。

その翌年5月には過労死であったという労災認定がされたにもかかわらず、その公表は2017年10月であったというふうに認識をしております。

さらに、その2年後には同じ首都圏放送センターにおいて2件目の過労死が発生したと認識をしております。

こうした2度にわたって同じ職場で過労死が発生してしまったことを、会長はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

ぜひお聞かせください。

参考人 井上樹彦

井上会長。

お答えいたします。

公共メディアを共に支える職員がなくなり、二度にわたって労災認定を受けたことは痛恨の極みでありまして、大変重く受け止めております。

今後このようなことを起こしてはならないと強く決意しております。

NHKグループ働き方改革宣言で掲げておりますけれども、業務に携わる全ての人の健康を最優先に考えること、そしてこれまでの慣行を打破して、働き方を抜本的に見直すという理念のもと、現場の状況を十分に踏まえながら、今後も働き方改革の取組を着実に進めていきたいというふうに決意しております。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君。

お答弁ありがとうございます。

続きましてですけれども、最新の状況については十分に把握しきれていない部分もございますけれども、2022年の3月に公開されました東洋経済オンラインの記事によれば、ご遺族の方々が原因究明の調査報告が存在しないと訴えておられたという指摘があることを認識をしております。

NHKはこれまで他の企業や組織における過労死問題についても報道を行い、社会に問題提起をされてこられました。

こうした公共放送であるからこそ、自らの組織で発生した問題についても、第三者視点、また透明性が高い形でこれまでの経緯を含めた調査・検証を行い、その結果を社会に対して公表していくことが重要なのではないかと考えております。

そこでお伺いをいたします。

これまで発生した事案の経緯について、第三者の視点など、透明性を担保した形で調査・検証を行う。

また、併せて現在の労働環境の検証を実施し、その結果を公表する考えはございますでしょうか。

参考人 黒崎理事

日本放送協会黒崎理事。

お答えいたします。

職員の命と健康を守ることは事業主としての責務でもあり、協会が主体的に責任を持って取り組むべきものだと考えております。

協会では2度目の事案を受けまして、これまで健康確保の施策を再点検するとともに、外部の有識者を交えて、より実効性のある健康確保施策の検討を行いまして、再発防止策を策定しました。

この一連の取組に関しましては、NHKのホームページでも公開しております。

また、2024年には、東京労働局より行政指導として過労死等防止計画指導を受けました。

これを受けて、労働時間の状況や健康上のリスクなど、注意が必要な人に向けた施策に重点的に取り組みまして、東京労働局にもその結果を報告しております。

職員一人ひとりにしっかりと目を配り、健康確保に努め、それぞれの能力を十分に発揮して、質と生産性の高い業務を遂行するということが大事であります。

今後も引き続き、長時間労働に頼らない組織風土づくりや、業務改革などの働き方の改善に、責任を持って取り組んでまいりたいと思います。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君。

ありがとうございます。

ぜひ全ての人の健康を第一に考えるということ、この問題に真摯に向き合っていただき、検証の状況を社会に示していくこと、公共放送としての信頼を支える上で重要であると考えますので、引き続きどうかお願いいたします。

続きまして、全ての働く方々の健康第一にというお話の下で、ワークバランスや子育てをはじめとしたさまざまなライフイベントへの支援についてもお伺いをさせてください。

報道の仕事は事件や災害が発生すれば深夜を問わず、また休日も問わず対応しなければならない、本質的に不規則な側面を持っている職種であると認識をしております。

その一方で、子育てや介護などさまざまな事情でケアを必要とされる職員がキャリアを諦めることなく働き続けられる環境を整えることは、職員個人の問題にとどまらず、組織の持続可能性という観点からも重要な課題ではないかと考えております。

そこでお伺いをいたします。

NHKでは現在、職員に対してどのような支援制度を実施されておられますでしょうか。

また、その制度が単なる制度ではなく、現場で実際に利用しやすいものとなっておるか、制度の運用状況についてお聞かせください。

参考人 黒崎理事

黒崎理事、お答えいたします。

少子化や女性の社会進出が進む中で、働きながら育児を可能にする環境を整備して、仕事と子育ての両立の負担を軽減していくということは重要な課題であると認識しています。

NHKはこれまでも、育児介護休業法の改正の趣旨等を踏まえまして、性別を問わず、仕事と子育てが両立できるように、さまざまな施策を積極的に講じてまいりました。

例えば、育児休業につきましては、2024年度の取得率が女性職員100%、男性職員でも80%以上となっております。

平均取得日数を見ましても、女性職員が327日、男性職員73日となっております。

育児休業以外にも、業務や個人の予定に合わせて勤務開始時間や終了時間を選択することができるフレックス勤務制度ですとか、職場に出勤せずに自宅などで業務を行うことが可能なリモートワーク制度もございます。

また、育児などを理由にして1日最大1時間30分を限度に勤務時間を短縮できる短時間勤務制度は、法による基準を超えて小学校3年生の年度末まで利用することができます。

この育児短時間勤務を利用している職員からは、効率的に仕事を進める方法を考える習慣がつき、取得後もその経験が生きているという好意的な声も上がっております。

引き続き、多様な人材による貢献が、公共放送の使命達成に不可欠であるという観点から、性別を問わず、仕事と子育てが両立できる取組を進めてまいりたいと思います。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子君。

よくよくは良質なコンテンツを生み出していただくことにつながると思いますので、ぜひ継続して運用いただければと思います。

どうもありがとうございます。

すいません。

以上で私からの質問とさせていただきます。

お時間いただきありがとうございました。

委員長 古川康

午後1時から委員会を再開することとし、この際休憩いたします。

古川康 (総務委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 古川康

休憩前に引き続き会議を開きます。

質疑を続行いたします。

中川宏昌 (中道改革連合・無所属) 26発言 ▶ 動画
委員長 古川康

中川宏昌君。

中川君。

質疑者 中川宏昌

中道改革連合の中川宏昌でございます。

よろしくお願いいたします。

一昨年、2025年に日本のラジオ放送開始から100年という節目を迎えました。

フェイクニュースが氾濫する現代におきまして、情報空間の参照点となる正確で信頼できる情報を提供する公共放送の役割、これはますます重要になってくるというふうに思っております。

本日はそうした視点から、令和8年度NHK予算案について質疑をさせていただきたいと思います。

まず、NHKの財務指標を時系列で比較しますと、令和2年度決算では6,895億円あった受信料収入が、令和6年度には約5,901億円へと減少をしております。

これに伴い、事業収支差金も令和4年度までは黒字でありましたが、令和6年度には449億円の赤字となっております。

今回提出をされました令和8年度予算案を見ましても、事業収入6,180億円に対しまして、事業支出は前年度比で436億円増加の6,871億円となり、マイナス690億円の赤字予算であります。

2027年度の収支均衡を目標に掲げておられますけれども、残りわずか1年でこの目標に向けた具体的な道筋についてどのようにお考えかということについて、お伺いをさせていただきたいと思います。

参考人 日本放送協会専務理事

(日本放送協会専務理事)お答えいたします。

ご指摘のように2026年度予算では、事業収支差金690億円の不足を還元目的積立金で補填しております。

これは2023年10月から受信料の1割値下げをしたもとで事業を継続していくために必要な放送法に基づく処理でありまして、一般企業における赤字とは意味合いが異なることをご理解いただきたいと思います。

2026年度は今の経営計画の最終年度となり、27年度の収支均衡を実現するため、収入の確保とともに1,300億円規模の支出削減に向けた取組については緩めることなく確実に実施していきます。

今後も経営資源の有効活用を進めるため、設備投資の大幅な縮減を行うほか、既存業務の大胆な見直しを行って、構造的な支出の見直しを実行してまいります。

一方で、事業支出の削減だけでなく、さらなる増収を確保するための努力も必要でございます。

課題となっている受信料の未納数の増加に歯止めをかけるための対策を強化し、公平負担の徹底と収入確保を図ってまいります。

今後も公共放送としての役割を果たし続けていくため、これらはいずれも必要な取組だと考えており、業務の効率化及び生産性向上につながる構造改革を着実に進めて、収支均衡を実現したいと考えております。

委員長 古川康

中川宏昌君。

ご答弁いただきまして、収入の確保に努めていくということでございましたけれども、例えば、総支出の過半を占めるものは何かと言いますと、国内放送費約3,482億円ございますけれども、こういったものを見ましても、過去のアーカイブの再利用ですとか、またAIによる番組制作の自動化、こういったものを進めていって抜本的なコスト構造の転換を図るためにしっかりとやっていくべきではないかというふうに思っておりますけれども、こういったものについて具体的にこうやっていくというものが今あれば、お示しいただきたいというふうに思っております。

参考人 日本放送協会副会長

(日本放送協会副会長)お答えいたします。

NHKが放送した番組を有料でインターネット配信するNHKオンデマンドでは、現在ドラマやエンターテインメント、ドキュメンタリーや教養番組など2万本以上の番組を配信しております。

2026年度はさらに5,000本増やす予定でして、ジャンルの多様化を進め、スポーツ、アニメ、幼児子ども番組、ラジオ番組などに加えまして、大人の学びにつながる番組なども増やす予定でございます。

ラインナップを充実させまして、より多くの方に利用いただけるようにしていきたいというふうに考えております。

NHKオンデマンドは外部のコンテンツ配信事業者にも展開しておりまして、今後も国内外の配信事業者に幅広く展開することによって、NHKが培ってきた映像資産の価値を最大限活用したいというふうに考えております。

また、NHKは埼玉県川口市のNHKアーカイブスで番組関連素材を保存管理しておりまして、現在およそ1万本の過去の番組などを無償でご覧いただくことができるほか、インターネットサイトではおよそ3万1千本の映像資料や音源を公開しております。

委員長 古川康

中川宏昌君。

そういったものをぜひ再活用しまして、国内放送費の総支出を減らしていくということ。

それから2027年に向けまして、先ほど御答弁いただいたさまざまなやり方がありますけれども、ぜひ絵に描いた餅にならないように、一つ一つ具体的な工程表、これをしっかりとつくっていきながらやっていただきたいというふうに思っております。

続いて、令和8年度予算案では受信料収入が7年ぶりに増収の見込みとされておりますけれども、そのための営業経費は前年度から17億円増加をしまして、約591億円に上っております。

受信料収入に対する営業経費率、これは9.9%と上昇傾向にあります。

経費が膨らみ続けては、視聴者の皆様からのご理解を得るのがなかなか難しくなってくると考えるところであります。

この新たな営業アプローチを含めた営業活動の費用対効果につきまして、現在どのように検証をして今後の効率化につなげていくのか、この点につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。

参考人 小池専務理事

小池専務理事、お答えいたします。

受信料の公平負担と営業経費の抑制を両立させていくことは重要なテーマでございます。

NHKでは従来の巡回型訪問営業から新たな営業アプローチへ営業手法を転換したことで、この6年間で190億円規模の経費の削減を行いました。

また、自主的な契約が増えたことで、世帯に対する収納率が向上するなどの効果も出てきております。

その一方で、対面による接点が減ったことなどから、受信契約を結んでいるものの長期にわたって受信料をお支払いいただいていない未納の世帯や事業所が増加している点は重く受け止めております。

このため昨年10月より本部に受信料特別対策センターを設置し、こうした未納の世帯や事業所への対策を強化しているところでございます。

新たな営業アプローチの強化にあたっては、一定程度の経費が必要ではございますが、施策効果の最大化等に向けて取り組むとともに、既存業務の見直しといった間接費の削減にも努めて、可能な限り効率的な営業活動を目指していきます。

委員長 古川康

中川宏昌君。

ありがとうございました。

続きまして、井上会長にお伺いをさせていただきたいと思います。

これは経営改革と組織のスリム化について伺いたいと思いますけれども、NHKは2027年度の収支均衡を目指して累計で1000億円規模の事業支出削減、これを進められております。

徹底した経費削減は当然でありますけれども、現場の制作費が削られましてコンテンツの質が低下してしまっては、これは本末転倒だというふうに思っております。

私が少し気になっておりますのは組織の構造についてであります。

NHKでは職員約1万人に対しまして、管理的立場の職員が4割を超えるとの指摘があります。

一般企業の平均を大きく上回っているこんな現状ではないかというふうに思っております。

また、会計検査院からも子会社等の取引における随意契約比率の高さについても繰り返し指摘があるかと存じております。

現場の努力もさることながら、まずはこうした管理部門の適正化でありますとか、また調達の透明性向上、これを一層取り組むべきではないかというふうに思いますが、この点について会長、お伺いさせていただきたいと思います。

参考人 井上樹彦

日本放送協会 井上会長、お答えいたします。

委員ご指摘の経営改革と組織のスリム化、それから調達の透明性向上については、経営の非常に大きな課題として認識しております。

NHKの人事制度では、職員を基幹職と業務職に区別しておりまして、基幹職、管理職ということに近いんですけれども、基幹職はマネジメントを担うマネジメント職群、いわゆる管理職、それから高度な専門能力を有するシニアプロフェッショナル職群ということで構成しております。

このうち管理職は緊急報道や災害対応等におきまして、取材の指揮や安全管理を担っておりまして、緊急報道や災害対応を含め24時間365日放送配信を止めることなく提供するためには、こうした管理職の役割責任体制が必要でありまして、この点が一般企業の組織構造とは一概に比較できないのではないかというふうに考えておるところであります。

NHKにおいても意思決定の遅れや組織の硬直化があってはならず、責任と権限を明確にし、業務実態を踏まえて、管理職の適切な配置に取り組んでまいります。

また、調達の透明性の向上については、これはご指摘のとおりでありまして、一層取り組むべき課題だと認識しております。

NHKから子会社等への業務の委託につきましては、放送法第23条の規定に基づく業務委託基準に則り、実施しているところであります。

2023年度からは、子会社等の随意契約比率の引下げを目的としまして、調達改革のための部局横断のプロジェクトを立ち上げました。

契約の一つ一つの仕様を詳細に見直して、着実に競争契約化を進めております。

実績も上がっているところでございます。

2026年度以降もこの取組をさらに強化しまして、調達の透明性を一層向上させていく方針です。

委員長 古川康

中川宏昌君。

ご答弁ありがとうございました。

一般企業と比べては非常に危機管理の対応もあるとか、なかなか数字では表せない、こういった現状もあるということはお伺いしたところでございますけれども、ぜひ会長のリーダーシップの下で、実にこの筋肉質的なこの組織をしっかりとつくっていっていただきたい。

このようにお願いを申し上げたいというふうに思います。

次にですね、NHKから子会社への出向や発注のあり方について、これは様々な御意見があるかと存じます。

出向者の削減を進められている現状、これは理解をしているところでございますけれども、一方で本年度の総務大臣意見では、子会社に適切に配当を行わせるよう徹底すること等により、利益剰余金が協会に適切に還元されるようより一層努めることと指摘をされているところであります。

NHK本体が事業支出の削減に苦心をする中で、子会社等に内部留保、利益剰余金が過度に滞留をしていないか、国民の皆様の目線から事業運営の適正性や保有資産の効率性を随時検証していく、こういった必要があるかと思いますが、今後の取組につきましてお伺いをさせていただきます。

答弁者 林芳正

林総務大臣、お答えいたします。

NHKでは、総務省が策定しました「日本放送協会の子会社等の事業運営のあり方に関するガイドライン」を踏まえまして、関連団体運営基準を設けて、関連団体との取引の透明性、適正性の確保や、剰余金からの配当などに取り組んでいます。

今期の配当につきましては、関連団体運営基準に定めた配当方針に基づきまして、財務状況、事業規約等を勘案した上で、計画的な配当を行うこととしております。

具体的には、関連事業持株会社の傘下会社を除き、原則としまして、当期純利益の50%相当額を基準とし、その事業計画上の純利益を上回る場合は、その80%を配当に充てることとしております。

さらに、経営資金余力が比較的安定しております傘下会社につきましては、特例的な配当を実施することがあると規定しております。

特例的な配当は、関連団体の維持・発展に必要な内部留保を除いた剰余金を原資としまして、計画的に実行することとしております。

子会社の財務の健全性の確保を前提にしまして、今後ともNHKの収支状況を踏まえて、子会社に配当を促してまいります。

委員長 古川康

中川宏昌君。

総務大臣意見や会計検査院からも繰り返し指摘をされているとおり、子会社等との間で高止まりしているこの随意契約比率の引き下げ、これが不透明な資金滞留を防ぐ根本的な解決策であるかというふうに思っております。

競争性の高い調達への移行につきまして、今後、いつまでにどの程度の比率までに引き下げるのかということを、具体的な数値目標をしっかり立てて取り組んでいただきたいというふうに思っております。

次に井上会長にお伺いをさせていただきたいと思います。

それは国際放送におけるガバナンスの徹底についてであります。

令和6年8月、ラジオ国際放送の中国語ニュースにおきまして、外部スタッフが現行にない日本政府の公式見解とは異なる発言を行うという重大な事案が発生いたしました。

分断が進んでいる国際社会におきまして、日本の正しい見解や魅力を発信する国際放送の役割は極めて重要だと思っております。

それゆえに、この事案は公共放送としての信頼を大きく揺るがすものでありまして、社会的責任の再確認と再発防止策、これが強く求められると思っております。

外部スタッフの管理ですとか、また番組制作の現場におけるチェック体制を含めまして、NHKグループ全体としましてのガバナンス強化につきまして、現状の取組を井上会長にお伺いをさせていただきます。

参考人 井上樹彦

井上会長、お答えいたします。

NHKではこの事案を極めて深く、重く受け止めておりまして、2024年の9月に公表しました調査報告書で、短期と中期的な再発防止策をお示ししたところでございます。

まず事案の発生直後から、英語を除く16の外国語すべてで、生放送から事前に収録して放送する方式に変更いたしました。

中国語ニュースでは今年度の放送からすべてをAIによる音声読み上げに切り替えるなど対策を強化しました。

さらに関連団体を介して契約を行ってきた中国語など11の言語の業務に当たっている外国籍などの外部スタッフにつきましては、NHK本体とのコミュニケーション不足が事態の背景の一つと指摘されたことを踏まえ、昨年2025年11月から国際放送局との直接契約に変更いたしました。

NHK国際番組基準や放送ガイドラインを遵守することなど、国際放送の業務を担う上でのルールや方針を改めて伝えた上で契約を結んでおりまして、リスク管理を徹底しています。

NHKは今回の事案を教訓として、グループ全体でガバナンスの強化に継続的に取り組んで、今後も信頼される国際放送の確立に全力を尽くしてまいります。

委員長 古川康

中川宏昌君。

今、会長からは、例えば事前収録ですとか、AIを使った、またコミュニケーションを図っていくと、そして直接契約もしていっていると。

このような対策は聞いたところでございますけれども、こういった技術的手続き的な対策にとどまらず、私、非常に大事なことは現場の職員、また外部スタッフ一人ひとりのジャーナリズムと国益に対する責任感、これをしっかりと組織のDNAとしてどう根付かせていくのかということが非常に大事だと思っておりますけれども、この点につきまして、会長の御見解をお伺いしたいと思います。

井上会長、職員あるいはスタッフに一層周知させまして、こうした事案の再発を防いでまいりたいというふうに決意しております。

質疑者 中川宏昌

委員長。

委員長 古川康

中川宏昌君。

ありがとうございました。

国際社会における日本のプレゼンスと信頼にかかわる、これは重要な問題であるというふうに私は思っておりますので、二度とこのような事態が起こらぬよう、不断の努力をお願いしたいと思います。

続きまして、次にですね、先ほどの話とちょっとかぶりますけれども、過去の放送番組の積極的な利活用であります。

先ほどからお話があったとおり、このNHKがこれまで制作し、蓄積してきた膨大な数の放送番組や映像資料、これは国民の皆様の受信料で生み出された貴重な知識財産だというふうに思っております。

総務大臣意見におきましても、多様なメディアを通じて、その積極的な利活用を図ること、これが求められているところであります。

歴史的、また文化的にも価値の高いこのアーカイブスを国民の皆様にさらに広く身近に還元していくために、今後どのような展開を考えていらっしゃいますか。

その点につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。

参考人 日本放送協会山名副会長

日本放送協会山名副会長、お答えいたします。

先ほどの答弁とちょっと繰り返しになるかもしれませんけれども、NHKが放送した番組を有料でインターネット配信するNHKオンデマンド、こちらは2024年度からは4K番組ですとかスポーツ、アニメなどより多様なジャンルにサービスを広げておりまして、また過去のコンテンツの配信の拡充、こちらに努めております。

ただですね、過去のコンテンツ配信を増やす上で課題もございまして、配信についての出演者ですとか脚本家といった方々の許諾を得る必要があり、権利だけではなくて、その権利処理作業にもシステムですとかマンパワーなどのコストが発生するということもございます。

ドラマとかドキュメンタリー、スポーツなど番組ジャンルごとに、この許諾先ですとか許諾の取り方、こちらも異なっております。

また映像や音楽など著作権処理が必要な要素の洗い出し、こういったことにもコストや時間がかかっているところでございます。

いずれにせよ、こうした課題解決の道筋を探りながら、配信の充実に加え、また外部プラットフォームとの連携なども進めて、NHKプラスあるいはNHKオンデマンド、こういったものの連携などを進めて、NHKの価値の高いアーカイブスのしっかり魅力を高めていきたいというふうに考えております。

委員長 古川康

中川宏昌君。

利用に当たってはさまざまな課題もあるというお話でございますけれども、私は一つ提案させていただきたいのは、この膨大な映像資産というのは、単に公開するだけではなくて、地域の歴史とか文化の継承、また教育現場で活用するなど、より能動的な利活用も考えてみてはどうかというふうに思っております。

例えば自治体や教育機関が地域のアーカイブ資料を二次利用するためにオープンデータ化ですとか、また利用規約の大幅な緩和、利便性向上のために、こういったことも考えていくこと、非常に大事かと思いますが、この点につきまして、見解をお伺いさせていただきます。

参考人 山名副会長

山名副会長、お答えいたします。

持っているですね、アーカイブスをそういう形で利用していただくということは、いろんな形でできるかと思っておりますが、先ほど申し上げたとおり、必ずしもそれを無償の形で提供できるのかとか、そういったことに関しては、さまざまな権利の処理ですとか、そういったことをかける必要がございまして、もちろんできるものとできないものというふうな形がありますので、できるものはしっかりそういう提供の可能性もお示ししたいというふうに考えております。

委員長 古川康

中川宏昌君。

続きまして地方に目を向けてみたいというふうに思っております。

総務大臣意見では、地方向け番組の配信充実や地域活性化への寄与が求められているところであります。

人口減少や地元メディアの衰退など、地方の環境が厳しくなっている中で、NHKの地域放送局が果たす役割、これは極めて今後も大事になってくるんじゃないかと、このように思っております。

地方発のコンテンツ強化については、どのようにこれからお取り組みされるでしょうか。

お考えをお伺いさせていただきます。

参考人 山名副会長

山名副会長、地域放送局の放送サービスの役割、こちらも重要でございまして、経営計画におきましても、取材政策の基盤的資源に投資して、災害対応ですとか地域取材を基軸に、それぞれの地域に合った形態でサービスを展開していくというような方針をお示ししております。

2026年度の事業支出予算で収支均衡を目指す予算削減を行っておりますけれども、国内放送費の予算自体は6.3%減少ということに対しまして、地域の報道サービスの費用は1.4%減という形で減少幅を抑えております。

地域向け放送時間、こちらは前年度とテレビ、ラジオとも変更はございません。

今後も地域放送局と本部が連携して、地域の活性化に貢献する多彩な番組を編成していくということにしておりまして、各地域の放送局は地域の人の目線で暮らしに役立つ情報ですとか、関心の高いテーマ、課題、こういったものを積極的に取り上げて全国放送でも放送していきたいというふうに考えております。

また、NHKプラスでも地域の番組の配信を実施しておりまして、見逃し配信につきましては平日の18時台のニュース番組に加えまして、去年の10月1日以降は新たに平日の20時台のニュース、さらには土日祝日の18時台、20時台のニュースも配信を開始してございます。

このほか、データ放送ですとか、ホームページなども活用しまして、防災・減災のための情報ですとか、ライフラインの情報、こういった安全・安心に役立つ情報にも発信してまいります。

委員長 古川康

中川宏昌君。

ありがとうございました。

このNHKの地域放送局は単なるニュースの出し手にとどまらずですね、先ほども御答弁にありましたけれども、地域の課題、まさにその通りだと思っておりまして、地域の課題ですとか、またコミュニティ形成のハブとなる役割、これが求められているんじゃないかというふうに思っております。

今、各地域も地方創生ということでしっかりやっている中で、そういった使命もあるということをぜひともお願いしたいなというふうに思っております。

続きまして、障害者や高齢者に向けたユニバーサルサービスの拡充についてお伺いをします。

総務大臣意見では、字幕放送、解説放送、手話放送の拡充、これが求められております。

特に災害時におきましては、視覚や聴覚に障害のある方々へ確実に行動を促す情報を届けていくこと、これはまさに命に関わる重要な課題であります。

現在、音声認識技術による自動字幕ですとか、生放送にも対応可能な解説放送、またCGを用いた手話アニメーション等の研究、これが進められていると承知をしているところでございますけれども、こうした新技術の早期実用化に向けた現状の進捗についてお伺いをさせていただきます。

参考人 井上樹彦

日本放送協会 井上会長。

お答えします。

NHKでは、人間の視覚や聴覚に関する研究に長年取り組んでおりまして、高齢者や障害のある方を含めた誰もが豊かな放送サービスを楽しめるように、人に優しい放送の研究開発を進めております。

その中で、字幕放送につきましては、音声認識技術を用いて生放送番組にリアルタイムで字幕を付与する研究を進め、その成果をニュースやスポーツ中継などで実用化してきました。

現在は、様々なジャンルの番組において、より高い認識精度が得られるよう、継続的に技術改良に取り組んでおります。

また、解説放送については、映像の内容を合成音声で補足する自動解説音声技術の研究を進めておりまして、スポーツ中継や音楽番組を対象にしたインターネット配信で実証実験を重ねてきております。

生放送におきましても、多様な形で、より多様な番組へ展開を目指して研究開発を進めております。

さらに、手話放送の分野では、CGを用いた手話アニメーションを自動生成する技術の研究を行っておりまして、気象情報や災害情報など、定型的な情報については、すでにサービス提供を開始しております。

現在は、ニュース速報などの定型化されていない文章を手話に翻訳して表現する技術や、手話の自然さや伝わりやすさを高めるための表現・制御技術の研究を進めておりまして、今回のミラノ・コルティナオリンピックでは、ハイライト番組などで活用しております。

今後も障害のある当事者の方々の評価を踏まえながら、これらの技術の早期実用化と、より多くの番組やサービスへの展開に向けて、研究開発を着実に進めていきたいと考えております。

委員長 古川康

中川宏昌君。

ありがとうございます。

AI技術を活用してユニバーサルサービスの早期実用化する姿勢、これは大変重要だというふうに思っております。

そうした中で、私も能登半島地震の被災地にこれで5、6回ほど訪問させていただいておりますけれども、現地に行って非常に感じますのは、技術開発が進んでも、いざというとき、そのときに稼働しなければ命綱とは言えないというふうに思っております。

特に深夜ですとか休日、あるいは地方局発のローカルな緊急報道におきまして、自動字幕また手話CGのこの生成が遅延なく極めて高い精度で提供されるためのシステム面での強靭化、それを補完する人的なバックアップ体制、この構築をぜひともお願いしたいというふうに思っております。

その上で有事におきましては、情報の空白、これが決して生じないよう万全の体制整備を求めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

続きまして、必須業務化に伴い新たに提供されるサービス等を通じて、テレビを持たずパソコンやスマートフォン、あるいはチューナーレステレビでネット配信のみを利用される方にも、地上契約と同額の負担を求めることになりました。

すでにテレビで契約される方は追加負担はないものでございますけれども、新たに配信のみで契約を求められる方々に対しまして、この費用負担の妥当性や公共放送の意義について、どのように国民の皆様の理解を得ていくお考えか、お答えをさせていただきます。

参考人 井上樹彦

井上会長、お答えいたします。

インターネット配信の必須業務化に伴い、NHKの配信の受信を開始した方についても受信契約の対象となりました。

テレビを持たずにNHKのインターネット配信のみを利用される方の受信契約は、新たな契約種別を設けずに地上契約として取り扱うこととしております。

これは放送とインターネットのサービスは、それぞれのメディアの特性に応じて同一の情報内容と価値を提供しているものであるという考えに基づいております。

受信料制度は、NHKが公共放送としての業務を行うために必要な経費について、受信機を設置した方やNHKの配信の受信を開始した方に公平に負担していただくという考えに基づいている制度でございます。

NHKとしては、文書、電話、訪問に加えて、デジタルの接点も活用しながら、受信料制度の意義や公共放送の役割について、広く周知広報して、視聴者の皆様の御理解が得られるように努めてまいります。

委員長 古川康

中川宏昌君。

時間が参りましたので、終わりにしますが、引き続き、国民の皆様の信頼に応える改革、これを進めていただきたい。

このように申し上げまして、終わりにしたいと思います。

ありがとうございました。

許斐亮太郎 (国民民主党・無所属クラブ) 53発言 ▶ 動画
委員長 古川康

次に、許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

許斐君。

国民民主党の許斐亮太郎です。

本日は質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。

会派を代表いたしまして質問させていただきます。

私からはまず、井上会長に来年度の予算案に込めた思いをお尋ねしたいと思っています。

井上会長は久しぶりのNHK内部出身の会長、いわゆる現場を知った這い抜きの会長です。

私もご案内のとおり、元NHK職員です。

1999年に映像取材職として入局して以来、25年間、報道カメラマン一筋で協会人生を送ってまいりました。

その中で這い抜きの会長は、指沢会長、橋本会長だけでした。

改めましてご就任おめでとうございます。

井上会長は就任会見で、コンテンツ強化やデジタルの高度化などの事業構造と収支構造に課題があると述べられていました。

それはNHKが今後、公共メディアとしての価値の向上と持続可能な財政基盤の確立を目指すと宣言したと私は受け止めています。

これから視聴者、国民の皆様にどういう情報あるいは番組を提供していこうと思っていらっしゃるのか、それらを含めて来年度の予算に対してどのような思いを込めて予算編成をされたのか、お答えをいただきたいと思います。

参考人 井上樹彦

日本放送協会 井上会長、お答え申し上げます。

2026年度は現経営計画の最終年度にあたります。

この経営計画の着実な達成に向けて事業運営を推進し、還元減少を含め経営資源の有効活用を図りまして、2027年度の収支均衡に道筋をつけるという予算にいたしました。

時代が激しく変化し情報の信頼性が揺らぐ中でも、正確で公正な報道を届けることはもちろん、自然災害、国際情勢、生活情報など、安全と安心に直結する情報を提供するNHKの役割・使命は重要になっております。

エンターテインメントや教養、スポーツなど、多様なジャンルで人々の暮らしに寄り添うコンテンツを届けることも、またNHKの大切な役割だというふうに考えております。

ただ、こうした取組を持続的に進めるためには、その根幹を支える受信料制度を将来にわたって維持し、持続可能なものとする必要がございます。

構造改革を着実に進めるとともに、受信料収入の下げ止まりの実現に、不退転の決意で取り組んでいきます。

NHKの価値の源泉は、何よりもコンテンツ、番組そのものにあります。

私はNHKが、いつでも、どこでも、誰にでも、コンテンツの価値を届ける、そういった新しい公共メディアに進化させるため、チームNHK一体となって、創造力と実効力の両輪を一層強化したいというふうに考えております。

委員長 古川康

許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

ありがとうございます。

ぜひ強い実効力で結果を出していただきたいと思っております。

続きまして、緊迫する中東情勢に関連してお伺いいたします。

茂木外務大臣は、先の外務委員会の質疑において、イラン国内で2名の日本人が拘束されていることを明らかにした上で、現時点では安全であることを確認しているとしています。

また、国際NPOによりますと、そのうち1人はNHKのテヘラン支局長だとのことですが、それは事実でしょうか。

事実ならば、経緯の説明と現状を教えてください。

参考人 日本放送協会 副会長

日本放送協会 副会長、お答えいたします。

NHKとしましては、取材に当たりまして、人権の尊重、そして安全の確保を第一に報道しております。

そして、安全管理者をおいて、安全に関わる情報収集に当たっております。

テヘラン支局長をめぐる報道につきまして、現段階でお答えすることはできませんけれども、引き続き職員・スタッフの安全確保に万全を期しつつ、平和の実現に寄与するという報道の使命を果たしてまいります。

委員長 古川康

許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

ありがとうございます。

答えられないということがわかりました。

国際情勢も厳しくなるにつれて、おっしゃったように、海外取材の環境も厳しくなっていることは、十分に理解しています。

身柄を拘束されたり、取材した素材の提供を求められたり、さらにはパスポートの押収などの事案も容易に想像できます。

だからこそ、改めて海外において、安全管理の徹底や取材方法、さらには身を守る方法などの研修の強化が必要なんではないでしょうか。

今後の懸念と意見を申し上げて、次の質問に移りたいと思います。

続いて、NHKの財源の根幹である受信料についてお伺いいたします。

事業収入6,180億円のうち、受信料収入が5,910億円となっています。

これは前年度と比べておよそ109億円のプラスです。

これまで受信料収入は平成30年の決算の7,122億円をピークにどんどん下がって、一度も上がることなく令和7年の予算では5,800億円まで落ち込んでいます。

令和8年度でなぜプラスに転じることができるのか、お答えください。

参考人 日本放送協会 専務理事

日本放送協会 専務理事。

お答えいたします。

まず25年度、令和7年度の受信料収入でございますが、予算の5,800億円に対して100億円を上回る5,900億円を見込んでおります。

増収の内訳は、支払い率の改善で10億円、未収対策の強化で90億円と算定しております。

これは未収の数がこの5年間で100万件増加している現状を踏まえて、受信契約を結んでいるにもかかわらず、受信料をお支払いいただいていない方への対策を最優先に取り組んだことによるものでございます。

26年度、令和8年度の受信料収入については、今年度の見込み5,900億円をもとに、10億円の増収を計画しております。

令和8年度は、今年度に取り組んだ未収対策を継続するとともに、デジタル接点の拡大や、インフラ企業等との連携、外部データを活用した未収対策の強化などにより、新規契約も増加させて、7年ぶりの増収を確保してまいりたいと考えております。

委員長 古川康

古川康委員長許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

許斐亮太郎ありがとうございます。

いわゆる受信料収入の新たな営業アプローチの成果だということを認識しています。

しかし、これが本当にうまくいくのか。

令和8年度の事業計画がこの受信料増加前提であれば、わずかな低下でも厳しい状況だと言わざるを得ません。

そのような中、昨年11月に本部に受信料特別対策センターを設置して、支払い特則による民事手続きを強化するとの方針が出されました。

ちょっとドキッとする発表ですが、なぜ民事手続きを強化する必要があるのか。

また、その強化の取組は世帯だけなのか、それとも事業所も含めるのか、内容をお聞かせください。

参考人 小池専務理事

小池専務理事お答えいたします。

受信料の公平負担を徹底し、不公平感を解消することはNHKの重要な責務であると考えております。

従来の巡回型訪問営業の廃止、さらにはコロナなど社会環境の変化によりまして、受信契約を結んでいるにもかかわらず長期にわたって受信料をお支払いいただけていない方が、この5年間で約100万件増え、2019年度の約2.5倍となっております。

受信料収入の確保や支払い率の維持・向上には、未収の数の増加に歯止めをかけて、減少に転じさせることが必要だと考えており、支払い特則による民事手続の実施規模の拡大など、未収対策を強化する必要があると考えております。

なお、事業所に対しても、この5年間で未収の事業所というものは2019年度の倍となる2万件となっておりますので、こちらの方も支払い特則の対象としております。

委員長 古川康

古川康委員長許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

許斐亮太郎重ねて質問ですが、これまでのこの民事手続によって、業績や収入への影響はどれくらいあったのか、改めてお聞かせください。

よろしくお願いします。

参考人 小池専務理事

小池専務理事お答えいたします。

支払い特則による民事手続きを強化したことを受けて、受信料を自主的にお支払いいただける方が増えてきております。

昨年11月の報道発表から1月末までに、長期にわたって受信料をお支払いいただけていない方からの支払いに加えて、インターネットを通じた新規契約の申し出も、前年度の同じ時期と比べて2倍近くの実績となっており、着実に効果が現れていると受け止めております。

委員長 古川康

古川康委員長許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

許斐亮太郎ありがとうございます。

先ほどの御答弁にもありましたように、やはり重要なのは不公平感の払拭だと思います。

支払い率を上げていく、受信料の負担を公平なものにしていくことが、NHKの存在に関わってきます。

そこで、受信料の公平負担を徹底するために、今後どのような取組を進めていくのかも、目標も含めてお答えください。

参考人 小池専務理事

小池専務理事お答えいたします。

受信料の公平負担の観点から、まずは未収の数の増加に歯止めをかけて、減少に転じさせていきたいと考えております。

受信料制度の意義や公共放送の役割について、誠心誠意丁寧に御説明してもなお、受信料の契約支払いに応じていただけない場合には、受信料特別対策センターが中心となって、未収の世帯や事業所に対して支払い特則による民事手続きを強化してまいります。

2026年度は、2,000件を超える規模の支払い特則の申立てを、全ての都道府県で実施する予定でございます。

不公平感の解消に向けて、できることは全てやるという強い覚悟を持って、受信料の公平負担に全力で取り組んでまいります。

受信料制度への理解を得るため、最大限努力して、引き続き受信料の公平負担に努めてまいります。

質疑者 許斐亮太郎

許斐亮太郎丁寧なご説明、誠にありがとうございます。

渋谷の新しい放送センターである情報センター等の建設に関しても、当初の計画を縮小、ダウンサイジングしていると伺っています。

物価高などの様々な影響もありますが、やはりこれまでの受信料収入の減収が響いているふうにも私は思います。

事業計画をしっかりと行う、国民の生命と財産を守る放送を行うためにも、公平負担をしっかりと徹底していただきたいと思います。

続いての質問に移ります。

率直に申し上げます。

視聴者からは「NHKは不祥事が多い。

そんなNHKに受信料は払いたくない」という声が聞かれます。

これは当然のことだと思います。

職場でのセクハラやパワハラなど、公表されていない不祥事もあります。

このような今まで公表されていない事案も、きちんと発表するべきではないでしょうか。

そこで2点質問です。

去年の不祥事の件数とその公表、公開の基準を教えてください。

よろしくお願いします。

参考人 日本放送協会黒崎理事

日本放送協会黒崎理事、お答えいたします。

職員の不祥事による懲戒処分の公表につきましては、NHKの2016年度収支予算事業計画に対する衆参両院の附帯決議を重く受け止めまして、懲戒処分の公表基準として規定化し、公表のルールを明確にしております。

公表する懲戒処分は、懲戒免職と諭旨免職の処分、告発請求された刑事事件に関する処分、公金の中着などの不正に関する処分、重大なコンプライアンス違反に関する処分です。

懲戒処分を行った後に、事案の概要、処分内容、所属、役職などを個人が識別されない内容のものとすることを基本としまして、速やかに公表することを原則としております。

ちょっと嫌な言い方をすると、基準というフィルターに隠れた不祥事がたくさんあると私は思っています。

そこで角度を変えて質問です。

転勤には多くの費用がかかっています。

1件あたり平均で50万円と伺っています。

それを踏まえて、先の質問でお答えいただいた公表されている不祥事は当然として、加えて、埋もれた不祥事で転勤させる費用の考え方について、これは会長にお伺いしたいと思います。

前提として、人事異動には様々な意味があるのは理解します。

しかし、本来ならしなくていい、なかった異動もあると思います。

不祥事やハラスメントで異動をさせなければいけないという事案は、その最たるものではないでしょうか。

私が懸念に思うのは、その場合の先ほどの転勤にかかる費用のことです。

これは受信料の使い方として、正しいのでしょうか。

私は疑問に思っています。

不祥事を起こした職員の転勤費用を受信料から賄うのは、これは受信料の棄損に当たるのではないでしょうか。

御見解を井上会長にお伺いいたします。

参考人 井上会長

井上会長、お答えいたします。

NHKにおきましては、懲戒処分としての異動や配置転換は行っておりません。

一方で、懲戒処分とは切り分けて、いくつかの理由から処分対象者などを異動させる場合はございます。

例えば、ハラスメント対応のためいわゆる引き離しや職場環境の整備を行う場合、あるいは懲戒処分を受けた職員本人の能力を再度伸長させる目的などで行っております。

このような異動であっても、業務上の必要性によりますことから、これらの異動や転勤にかかる経費については、NHKが負担するものと考えているところでございます。

委員長 古川康

許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

お答えにありました。

まさにこれは玉突きの人事異動も発生する恐れがあります。

一件では済まない場合があります。

だから私は、この受信料の使い方はおかしいと改めて申し上げたいと思います。

重ねて、NHKの信頼なくして受信料制度はありえません。

コンプライアンスの徹底、不祥事をなくす努力を最大限行っていただきたいと重ねて申し上げたいと思います。

次に、受信料の使い方、処遇改善のための使い方の質問です。

社会的に賃上げの機運が高まっている中、これは放送業界全体の課題でもありますが、賃上げに対する価格転嫁が進んでいないとの調査があります。

NHKにおいても、これまで中小企業庁の調査でNHK取引先への価格転嫁の評価が低かったとの指摘もあります。

今日の議論の中でも「外部のパートナーは良きパートナー」との答弁がありました。

そこで質問です。

NHKとして、番組制作会社などの外部事業者との適正な取引への取組と進捗状況をお答えください。

よろしくお願いします。

参考人 山名副会長

山名副会長、お答えいたします。

局的な説明会を継続的に開催しておりまして、公正取引委員会の指針について周知しているほか、価格転嫁の状況に関する実施点検を行い、課題が確認された場合には、その都度改善に向けた対応を指示しております。

ご指摘の中小企業庁による価格交渉促進月間のフォローアップ調査結果につきましては、結果を真摯に受け止めまして、直ちに協会内で共有しており、改めて適切な価格交渉、価格転換を進めることを指示しております。

また今年1月には、協議に応じない形での一方的な代金決定を禁止することなどが定められております適法、こちらが施行されまして、NHKも適用の対象となりました。

すでにNHK内で繰り返し説明会を行っておりますが、番組制作会社をはじめとするすべての取引先は、公共放送を共に支える大切なパートナーでございまして、今後も適正な取引が行われるよう、対応に万全を期したいと考えております。

委員長 古川康

許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

ありがとうございます。

処遇が上がり、人材が確保され、コンテンツの中身が充実することがNHKの信頼につながり、それが受信料やNHKオンデマンドなどの配信事業の収益の確保につながる好循環を生み出すと思いますので、放送業界のため、ひいては視聴者の皆様のために、価格転換の推進をぜひ率先してお願いしたいと思います。

次に、先ほど少し触れた情報等についてお伺いいたします。

大げさかもしれませんが、日本の放送をリードする拠点になることを期待しています。

まず今までの放送と何が大きく変わるのか、放送の出し方や働き方、さらには番組制作のあり方も含めて教えていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

参考人 井上副会長

井上副会長。

お答えいたします。

情報等はNHKの報道、そして情報発信を行う新しい拠点として高い耐震性を備えまして、首都直下地震などの大規模災害時にも着実に情報を届け、視聴者や国民の皆様の命と暮らしを守るというような役割を担っております。

また、放送やデジタルコンテンツを発信する最先端の設備が備えられておりまして、インターネット必須化を踏まえた放送とデジタルの一体的な制作、こちらの推進などが可能となります。

今後、情報等への移転を円滑に進めまして、コンテンツの高度化、そして効率的な業務運営による生産性の向上を図ってまいります。

委員長 古川康

許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

ありがとうございます。

情報等では、これからAIなどの新技術も導入されると思いますが、もしその場合は、AIはどこで作られたものを使用するのでしょうか。

以前、NHKの国際放送で、尖閣諸島の魚釣島を中国側の呼び方に表示されて、それは外部AIの変換が原因とされました。

誤った放送への対策も含めてお答えください。

参考人 井上副会長

井上副会長。

お答えいたします。

国際放送では公式のウェブサイトやアプリ上でAIの自動翻訳機能を使った多言語字幕が表示されるサービスを提供しておりましたけれども、委員ご指摘のとおり、NHKのサービスとしては適さない翻訳の字幕が見つかりましたために、去年2月に終了いたしました。

これはNHKが独自に開発したAIではございませんで、民間業者が提供する自動翻訳機能を活用したものでございました。

現在国際放送で使用しているAI翻訳、こちらはNHKの放送技術研究所と共同開発しているものでして、NHKの過去のニュース原稿を学習させまして、正確性の向上に継続的に努めており、同様の事態が生じることはないと考えております。

自動翻訳以外にも、外部のAIサービスを利用するということはございますけれども、使う際には必ず職員が責任を持って内容を確認するということを原則としておりまして、引き続きこうした運用を徹底してまいります。

委員長 古川康

許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

どうもありがとうございます。

続きまして災害時の対応についてお伺いいたします。

NHKの大きな使命として国民の生命と財産を守る。

災害報道はNHKの重大な使命です。

私もそのことを心の中心において取材をしてきました。

東日本大震災でも私は発災直後から仙台に入って、その後は石巻、石巻市などで3ヶ月番組の取材をしながら、被災地の各地を回りました。

今年も震災関連の、いわゆる資産に富む番組がNHKから発信されていることを心強く思っています。

その一方で、災害報道に対応するには今後も災害に対する局舎や放送設備を強くすることが重要です。

最近ではまたフェイク情報や誤情報への対応も必要です。

これらの対策が今回の予算にどのように盛り込まれているのか説明を求めたいと思います。

参考人 井上副会長

井上副会長。

お答えいたします。

首都直下地震などに備えましてNHKは全国放送発信の業務継続計画を定めております。

東京渋谷の放送センターは震度7の激しい揺れでも機能を確保できる耐震性はございますけれども、万が一放送を出せなくなったという場合には、大阪放送局から衛星放送を使ってバックアップの放送を発信し、その放送を各地の放送局、そして放送所を通じましてテレビ、ラジオなどに流すことにしております。

情報等への移転後は耐震性がより向上しまして、首都直下地震の被災地である関東地方へのテレビやラジオの放送を出し続けることができるというような想定になっております。

地域の放送局につきましても、すべての局舎で震度7の揺れに耐えられる強度を確認してございます。

南海トラフ巨大地震などの津波で浸水する恐れがある局舎、こちらには屋上に自家発電設備を設置しているほか、被災地での取材や映像伝送を継続できるよう、浸水が想定されるエリアの外に報道拠点を整備したりしております。

このほか、ロボットカメラについては、首都直下地震や南海トラフの巨大地震、日本海溝、千島海溝の巨大地震で被害が想定される地域、こちらを中心に増強しているところでございます。

2026年度の予算では、こうしたロボットカメラの電源の強化ですとか、放送会館の無停電電源装置の更新、取材ヘリ搭載機器の更新、こういったものをしっかり計上してございます。

引き続き必要な対策を進めてまいります。

また災害時の偽の情報や誤った情報、こちらへの対策ですけれども、こちらもNHKの重要な使命だと考えております。

NHKでは報道局にあります専門チーム、ソーシャルリスニングチームと呼んでおりますけれども、こちらがインターネット上の投稿などを24時間体制で確認しておりまして、能登半島地震で偽の救助要請の投稿などが相次いだ際には、確認・検証を行った上で、偽の情報であるという打ち消す報道を行いました。

今後も、真偽不明の情報の確認・検証に努めまして、正確な情報の発信に取り組んでまいります。

委員長 古川康

古川康委員長:許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

許斐亮太郎:続きまして、災害に関して、災害時の民放との協力の観点で質問です。

私は25年の協会人生の中で、取材で数え切れないくらいヘリコプターに乗りました。

ヘリコプターからの映像は、災害時に大きな役割を果たします。

そこで質問です。

大規模災害において、ヘリコプターの映像をNHKと民放が共同で使用する試みが、九州を皮切りにスタートしていると思いますが、その協力体制の進捗状況を教えてください。

参考人 井上樹彦

井上樹彦:お答えいたします。

災害時の民放との協力関係につきましては、広範囲に被害が出る津波などの際に、より広い地域をきめ細かくカバーするということを目的としまして、2025年度までに札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、沖縄で各地の民放と航空取材の映像を共有する協定を締結しました。

津波警報や大規模な地震など地域ごとの実情に応じて発動条件を定めております。

津波警報や大津波警報が発表されるなど協定が発動している間は、NHKと民放が地域を分担しまして、それぞれのヘリコプターで撮影した映像をリアルタイムで共有することにしております。

広域に及ぶ大規模災害時に上空からリアルタイムで被害の映像を伝えることは放送事業者ならではの情報発信でございまして、命と暮らしを守るという使命を果たす上で、NHKと民放が連携する意義は大きいと考えております。

委員長 古川康

古川康委員長:許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

許斐亮太郎:ありがとうございます。

広いエリアを手分けして報道する、さらにタイムラグなく切れ目なく放送をつなげることを非常に期待しています。

そこで内閣府に質問です。

防災庁に向けた取組で、内閣府の防災DXの推進で、発災時に速やかに官民が所有する人工衛星、航空機、ドローンなどのあらゆる手段をマルチモーダルに用いて被害の全体像を把握して関係機関に共有する仕組みを構築する「鳥の目プロジェクト」の推進が掲げてありますが、NHKや民放各局に対してこれは参加を呼びかけていくのでしょうか。

内閣府にお尋ねいたします。

政府参考人 内閣府河合大臣官房審議官

内閣府河合大臣官房審議官:お答えいたします。

災害発生時に的確な災害応急対策を行うためには、被害の全体像を俯瞰的に把握し、関係機関で共有することが必要不可欠でありまして、そのためには、空撮画像を活用することは効果的な方法の一つと認識しております。

このような認識のもと、発災直後から被災状況を迅速に共有できるよう、官民の衛星、航空写真やドローン画像を一元的に集約する鳥の目プロジェクト事業について、必要な調査・制度検討のための経費を令和8年度当初予算として新たに盛り込んでいるところでございます。

議員ご指摘のNHKを含む報道機関が災害時に撮影する映像画像についても、被害状況の把握に資する可能性があるものと認識しておりまして、今後事業を進めていく中で報道機関との連携についても検討してまいります。

以上です。

委員長 古川康

古川康委員長:許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

許斐亮太郎:ありがとうございます。

非常に前向きな答弁、ありがとうございます。

NHKが運用するヘリコプター、ドローンも、その費用の出所は受信料です。

ヘリでは民放との協力も行うとのことでした。

それならば、国民の生命と財産を守る報道という観点からも、大規模災害においては、官民、そしてNHKが一体となって情報を共有することは、国民にとって非常に頼もしいことだと思います。

自主独立性の担保という大きな課題もありますが、ぜひNHKにもトレノメプロジェクトに入っていただきたいと思います。

前向きな検討をお願いして、次の質問に移ります。

話題をガラッと変えまして、大河ドラマについてお伺いいたします。

地元からよくこんな質問をいただきます。

最近の大河ドラマにはローテーションがあるのではないかとの質問です。

以前の大河ドラマは戦国時代をテーマにしたものが多く、2年連続して戦国ものということもありました。

しかし最近はまんべんなく近代、鎌倉、平安、戦国、江戸、幕末など、さまざまな時代の主人公になっています。

そこで、戦国時代は3年に1回になってしまったのではないかと地元の声がありましたので質問いたします。

大河ドラマはどのような採用基準があるのでしょうか。

ローテーションの有無も含めてお答えください。

よろしくお願いします。

参考人 山田副会長

山田副会長、お答えいたします。

大河ドラマの題材の選定に当たりましては、その都度視聴者のニーズですとか、時代の動き、こちらを汲み取りまして、1年にわたって幅広い視聴者の皆様の興味を引き付けられるテーマですとか、主人公は誰かといった点を考慮して決めております。

ご質問のように、時代でのローテーションという考え方はとっておりませんけれども、時代設定が偏りすぎることのないよう、長期的な視点も踏まえて、企画は決定してございます。

委員長 古川康

許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

ありがとうございます。

答えにくかったでしょうが、丁寧なお答え、ありがとうございます。

やはり、大河は重要なコンテンツだと思います。

私は、新たな視聴者層を取り込む呼び水の役割になるとも期待しています。

平安時代の紫式部の人生を描いた『光る君へ』では、普段NHKを見ない女性層も取り込んだとお伺いしています。

その観点からご提案と要望です。

私の地元の福岡県は、今「戦国最強武将」「無敗の武将」と言われている橘宗重ゆかりの地です。

実は今、小中高生の間で一番人気のある武将とも言われています。

いわゆる戦国時代を舞台にしたゲームの中で強いキャラクターなので、これをゲットするとゲームが進みやすいという理由です。

NHKさんも、新たなこれからの視聴者層をゲットするという観点から、橘宗重を大河ドラマにしませんか。

会長も福岡出身ですので、ぜひご検討いただけませんでしょうか。

会長にお伺いいたします。

参考人 井上会長

井上会長、お答え申し上げます。

ご質問いただいた橘宗重はじめ、さまざまな歴史上の人物について大河ドラマで取り上げてほしいというご要望を、多くの自治体などからいただいております。

先ほどもお答えしましたけれども、大河ドラマの題材の選定に当たりましては、その都度視聴者のニーズや時代の動きというものを汲み取りまして、一年間にわたって幅広い視聴者の皆様の興味を引きつけられるテーマか、主人公は誰かといった点を配慮して判断しておりまして、皆様から頂戴したご要望なども含めて、総合的に判断してまいっておる次第であります。

ご指摘のように、新たな視聴者層にもご覧いただける番組となりますよう、毎年新しい試みに取り組むなどして挑戦しております。

引き続き、より満足度の高い見応えのある番組制作に努めてまいります。

これでよろしいでしょうか。

委員長 古川康

許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

ありがとうございます。

もうこれまた答えにくい質問で、まことに恐縮でした。

ありがとうございます。

橘宗重と、これまた妻の銀千代と、ダブル主演も考えられますので、ぜひ前向きにご検討ください。

また、ガラッとテーマを変えます。

情報等についてです。

新しいNHK報道の幕開けだと思います。

しかし、これは実は緊急報道や、4K、8Kを考えていない設備になっているのではないでしょうか。

理由は、映像を取り込むサーバ容量の縮小です。

編集や放送のサーバ化が進んで、報道局や首都圏局にとどまらず、従来の放送センターでは使用していなかった国際放送局やデジタル部署もこのサーバを使用することになっています。

一方で、そのサーバの容量が従来よりおよそ3分の2以下になっていると伺っています。

データ量の多い4K、8Kの映像素材を取り込む余裕はないと推察されます。

そこで2点質問です。

1つは、映像サーバーの容量が少ないことで、これは災害発生など緊急報道に影響が出ると懸念されますが、その場合どのように対応するのでしょうか。

二つ目は、今後情報等からの4K、8K放送の割合をどの程度考えているのか、お答えください。

参考人 山田副会長

山田副会長、お答えいたします。

情報等のサーバー容量につきましては、取材政策体制の詳細に関わることですので、ちょっとお答えしかねますが、情報等で利用するサーバーは長時間の映像を効率よく保存できるようになっているほか、保存期限も柔軟に見直すことができるようにしております。

このため、情報等のサーバーの容量が原因で大規模災害など緊急報道への影響が出るという懸念はないというふうに考えております。

あと、情報等からの4K、8K放送の割合というご質問でしたけれども、こちらも今の時点で決まったものがあるということではございませんので、そのような形でお答えさせていただきます。

委員長 古川康

許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

はい、わかりました。

視聴者サービスに、そして制作や取材現場に影響が出ないようなご対応をよろしくお願いします。

次に4K、8Kに関して、これも少し変化球みたいな質問で恐縮なんですが、昔といいますか、3Dというのもありました。

これ委員の皆さん覚えていらっしゃるかどうかわかりませんが、3Dテレビというのもありました。

この3Dテレビ買った人、当然います。

今、そしてVRの取り組みというのもあります。

これら今どうなっているのでしょうか、NHKで。

それらのコンテンツの制作状況と出し口を教えてください。

お願いします。

参考人 山田副会長

山田副会長、お答えいたします。

現在3Dテレビ向けのコンテンツについてのお尋ねでございますけれども、現在NHKの方で番組の制作などは行ってございません。

一方ですね、VRにつきましては、歴史番組で戦国時代の城を再現するといった形でコンテンツで活用してございます。

その他にもですね、社会への還元を目的としまして、番組で制作した3DCG、こちらをVR空間で体験するイベント、こういったものを開催しております。

映像表現技術はこれまで以上に進化、そして多様化していくことが予想されまして、NHKにおきましてもさまざまなジャンルで新しいコンテンツを制作発信することに取り組んでまいります。

委員長 古川康

許斐亮太郎君。

質疑者 許斐亮太郎

ありがとうございます。

逆にコンテンツを進めると言っておきながら、逆にコンテンツが作れない、もしくはごくごく一部のサービスならば、これまで積み重ねたといいますか、機材とかいろいろあります。

そういうサンクコストを恐れずに取りやめたがいいのではないかと私は思います。

4K、8Kの機材の設備への投資も大きな金額です。

視聴者の世帯数が減少して、今後受信料収入も厳しくなると予想される中、「とりあえずやってみよう」のおぶるす式の経営はもう一度見直したがいいと意見を申し上げさせまして、時間が参りましたのでここで質問を終わらせていただきます。

どうもありがとうございました。

高沢一基 (国民民主党・無所属クラブ) 32発言 ▶ 動画
委員長 古川康

次に高沢一基君。

質疑者 高沢一基

高沢君。

本日もどうぞよろしくお願いいたします。

国民民主党の高沢一基です。

まず最初はネットワークの効率化に向けた取組についてからお伺いをしたいというふうに思います。

これも本日もさまざま議論されてまいりましたけれども、ちょうど令和6年2月に地上波の中継局を共同利用していこうということで、株式会社日本ブロードキャストネットワークが設立をされまして、この共同利用会社をNHKと民放各社が共同で利用して中継局を利用することで進めていこうという取組をされるというご説明をいただいております。

今回の予算の中では、その中で還元目的積立金の中から600億円を、このネットワークの効率化に向けた共同利用型モデルということで支出をして進めていこう。

その600億円の仕分けとしては、200億円は出資という形でこの共同利用会社に出資をいたしまして、ミニサテライト局の共同利用についての設計を進めていこうと。

もう一点、600億円のうちの残り400億円については、NHK財団が設立する基金に対して400億円を 출연するという形で、これも共同利用型の推進に進めていこうというふうにご説明をいただいています。

そこでまず最初に伺いたいのは、このミニサテライト局が作られるとなりますと、そこを民放さんも利用すると。

この還元目的積立金は、受信料でお支払いいただいたものの中からNHKが行ってきた剰余金を積み出したものであります。

それを民放さんにも使っていただくという形になるんですけれども、その辺りの関係を最初確認をさせていただきたいというふうに思っております。

今回支出をするわけでありますけれども、このミニサテライト局が作られますと、民放さんもそこを利用すると利用料を支払って、それを受け取る形になるというふうに伺いました。

そこでまず最初に伺いたいのは、今回出資をしますこの共同利用会社の年間の事業収入の見通しと、あとこのまま200億円出資をするわけでありますが、その回収目途についてはどのようにお考えになっているか、NHKの御見解を聞かせてください。

参考人 井上樹彦

井上日本放送協会理事、お答えいたします。

共同利用会社の年間事業収入につきましては、全国の約480局のミニサテと呼ばれます出力の小さい中継局につきまして、放送事業者からの利用料、これを主な財源として運営することを想定してございます。

年間収入の具体的な金額でありますけれども、現時点では関係者との協議が継続しておりますため、明示する段階ではございませんけれども、全国の放送ネットワークの効率的な維持管理に必要な事業規模を確保する計画でございます。

出資金の回収の目処につきましては、設備整備の完了後から、おおむね15年程度として見込んでおります。

出資は収益性能確保を目的とした投資ではなくて、放送法の趣旨に基づき、民間放送とNHKの二元体制による効率的な放送ネットワークの維持に必要な公共的役割を果たすための拠出でございます。

この共同利用スキームの全体の持続可能性を確保することによりまして、視聴者、国民の皆様の将来負担の軽減に寄与してまいりたいと考えてございます。

委員長 古川康

高沢一基君。

質疑者 高沢一基

ありがとうございます。

民間のいわゆる出資とは違うものであるという、利益を目的とするわけではないというのは、それは承知の上で聞かせていただいているわけでありますが、ただこの出資200億円を共同利用会社に出すとともに、先ほどお話しさせていただいてましたように、残りの400億円は今度出演ということで、寄付のような形でNHK財団にお金を400億円出して、そこが基金を設立をする。

その基金からミニサテ局や、あるいは条件不利地域における小規模中継局などの共同整備に助成をしたりとか、あとその他のものにも当てていくというご説明をいただいています。

次には、この基金に関するところで、この基金によるさまざまなミニサテ局や小規模中継局の整備をされるというふうに伺っているんですけれども、この基金による整備経費の助成の計画については、現時点どのようになっているかお聞かせください。

参考人 井上樹彦

井上日本放送協会理事、お答えします。

中継局の共同整備に係る経費助成につきましては、将来にわたる放送ネットワーク維持と視聴者保護を目的に、放送ネットワークインフラの整備基金を設立しまして、ミニサテと呼ばれます出力の小さい中継局、あとは条件不利地域の小規模中継局の共同整備、加えてブロードバンド等、代替など、新たな伝送技術開発支援事業などを対象に助成を計画しております。

これらの助成は、全国あまねく放送を届けるという公共的使命を果たすものであり、視聴者、国民の将来負担の軽減に資するものと考えております。

二元体制による放送ネットワークを安定的かつ効率的にするために、民放各社と連携し取り組んでまいりたいと思います。

委員長 古川康

高沢一基君。

質疑者 高沢一基

ありがとうございます。

今、御答弁でもこれらの事業は視聴者の皆様の将来負担の軽減を図るために、というお答えをいただきましたけれども、今回のこの共同利用型モデルで中継局やミニサテライト局の整備をしていこうというところで、今お話しさせていただいたように、出資の部分で直接出す部分と、基金の運用で400億円出捐をする部分とあるということでありますけれども、このミニサテ共同利用と基金による共同整備による将来負担の、皆さんのコスト負担の軽減の見通しというのはどのように考えて、今回の600億円を出すというお考えになったのかお聞かせください。

参考人 井上樹彦

井上会長、お答えします。

ご指摘のミニサテ共同利用と基金による共同整備は、基幹となる伝送体制による放送ネットワークの効率化をNHKと民間放送事業者が協力して実施し、視聴者の受信負担の軽減を図るものです。

現在では、関係者との協議を継続していることから、具体的な数字はお示しすることができませんが、ミニサテ共同利用については、全国の放送ネットワークの効率化、維持管理に必要な事業規模が確保できましたら、NHK・民放ともミニサテの維持費をおよそ2割程度低減を図れると想定しております。

基金による共同整備の対象となる小規模中継局につきましては、経費助成により早期に設備の更新が実現しますので、放送ネットワークの維持、安定的な視聴環境の確保の実現が期待されます。

この取り組みによりまして、各地域の民放とNHKが送信機を共通の仕様で共同発注することで、およそ1割程度の発注コストの低減を見込んでおります。

また、送信機以外の設備を共有化して、各社が保有する複数の設備を一つまとめることで、およそ2割程度の発注コストの低減を見込んでおります。

こうした取り組みを通じて、放送業界全体の発展に貢献してまいりたいと考えています。

委員長 古川康

高沢一基君。

質疑者 高沢一基

ありがとうございます。

さまざまな発注コストが軽減されて、NHKだけではなく、民放を含めた放送業界のコストも下げていけるというような、今御答弁をいただいたようにお聞きをしました。

そこで、今お話しさせていただいている基金400億円の出捐の中には、先ほども御答弁ありましたけれども、こういった中継局の整備だけではなくて、伝送技術の開発導入促進という形で、資料の中でも「ブロードバンド等、代替など新たな伝送技術の開発導入促進等」と書かれておりますが、これらの具体的な活用計画についてはどのようになっているかお聞かせください。

参考人 井上樹彦

井上会長、お答えします。

将来の放送ネットワークの検討につきましては、まずは改正放送法の趣旨を踏まえまして、共同利用会社によるミニサテ共同利用事業と、基金による中継局共同整備への助成事業を着実に実施しまして、効率的で持続可能な放送ネットワークの構築を進めていきます。

併せて、将来の伝送路のあり方について、ブロードバンド等の代替技術の進展を踏まえまして、多様な選択肢を視野に入れながら検討を継続していきます。

また、総務省や民放をはじめとした関係者の皆様との協議を丁寧に重ねつつ、将来の放送ネットワーク維持に向けた取り組みを段階的に進めていく考えであります。

具体的には、ブロードバンド等を代替に用いるために必要な技術開発、経済合理性も含む課題の解消を目指したトライアルの検討を行っているところであり、基金の活用も含めて引き続き検討してまいります。

委員長 古川康

高沢一基君。

質疑者 高沢一基

ありがとうございます。

今回のNHK予算の中では、還元目的積立金の活用をするということで、全体としては700億円のものの中、今ご質問させていただいてまいりましたミニサテ局の共同利用や基金による共同整備等で計600億円と。

残りの100億円については、メディア産業全体への貢献という形で「外部との協調連携」とも資料に書かれておりますけれども、人材育成支援や技術開発支援、調査研究支援などを行うために100億円を、これも出捐基金に対して、NHK財団が設立する基金に対して出捐をするということで御説明をいただいているんですが、この還元目的積立金に関しましては、これも資料を見ますと「視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等」のために、還元目的積立金が今までの剰余金で積み立てられているというふうに理解をしているところであります。

共同利用型モデルは先ほどお話がありましたように、視聴者の皆さんの将来負担の軽減にもつながるというご説明もいただきました。

この残りの100億円のメディア産業全体への貢献、これについて還元目的積立金から出捐をするというふうに決めた理由についてはどのようにお考えかお聞かせください。

参考人 小池専務理事

小池専務理事、お答えいたします。

NHKは今の経営計画において、情報空間全体の健全性確保、多元性確保を目指しまして、還元目的積立金100億円を拠出して、メディア産業全体のために貢献することを掲げております。

良質なコンテンツを視聴者に広く提供する環境を整備するためには、メディア産業全体の発展、底上げは不可欠で、その取組に積極的に関与していくものでございます。

具体的には、総務省に設置されました官民協議会が策定予定の実行計画・アクションプランを踏まえて、100億円を活用して3つの領域、人材育成支援、技術開発支援、調査研究支援、これによってメディア産業全体に貢献していきたいと考えております。

委員長 古川康

高沢一基君。

質疑者 高沢一基

ありがとうございます。

メディア産業の発展や支援というのも大切かと思うんですが、それを視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等である還元目的積立金から出すことなのか、あるいは違うところからその支援を出すのかというのは、議論、見解の分かれるところもあるのかなと思っております。

視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等というか、簡単に考えると受信料の軽減等に使われるんじゃないかと。

今までの余剰金が、皆さんがお支払いいただいた受信料の余剰金があるわけでありますから、それを将来下げるために。

現に前回行われた受信料の値下げのときも、この基金から活用して行われたというふうに伺っております。

今回のこの100億円の方なんですが、このメディア産業の方に使われたわけでありますけれども、これを決定するにあたって、将来、今すぐという意味ではなくて、将来もしも受信料を値下げするというようになったときのために、この100億円をこの還元目的積立金の中に残すというお答えをいただけますでしょうか。

放送法では、決算においてプラスの収支差額が生じたときは、財政安定のために留保する一定額などを除いて還元目的積立金として積み立てなければならず、積み立てられた還元目的積立金は原則として経営計画の期間内に取り崩して受信料の値下げ原資に当てなければならないこととされております。

今の経営計画では、23年度末に組み替えた還元目的積立金1,920億円のうち、1,220億円については、23年度に実施した受信料値下げを継続するため、24年度以降の収支の不足に充当することとしました。

残る700億円については、視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等として、情報空間全体の多元性確保に向けた放送ネットワーク維持に600億円、メディア産業全体の貢献のために100億円を支出することとしました。

放送法の趣旨を踏まえて、受信料の値下げを実施しつつ、将来の視聴者の利益を最大化するために、総合的な観点から見て、最も合理的な選択肢としまして、100億円の拠出を判断したものでございます。

高沢一基君。

ありがとうございます。

先ほど言った600億円の中の中継局の共同利用については、将来受信料は値上がりしないようにとか、負担軽減という意味で、すごい簡単に理解できるんですけれども、このメディア産業全体への貢献となると、ちょっと私、それだけで、今のでそれが本当に値下げにつながるのかなというのは、漠然としている印象が否めません。

その辺については、やはりこの受信料の制度を守っていくためにも、視聴者の皆様にしっかり説明できる体制を、今も御答弁をいただいている参考人の方々ですけれども、示していく必要はあるのかなというふうに感じた次第であります。

続いて国際放送費について伺いたいと思います。

国際放送費の中のラジオ国際放送につきましては、令和8年度の予算におきましては25億9千万円ということで、前年度比2千万円増、0.9%増ということで、資料にはその備考に「送信所保守費の増」などと書いておりますが、具体的にこの送信所保守費の増とはどのようなものか。

参考人 山田副会長

山田副会長、お答えいたします。

NHKの短波によるラジオ国際放送は、国内では山田送信所から送信しておりまして、送信所の安定的な運用を確保するため、日常的、定期的な保守作業が不可欠となっております。

近年、保守に必要な部品、資材等の価格や、作業に関わる要員の人件費などが上昇傾向にありまして、送信所の保守に要する経費が増加しているところでございます。

委員長 古川康

高沢一基君。

質疑者 高沢一基

先般の大臣所信に対する質疑でも、潮風の放送に絡めまして、また送信所のお話をさせていただいたところでありますけれども、今御説明いただいたところではあるんですが、山田送信所、前回も指摘しましたが、昨年までは7台の送信機があったけれども、2台廃止をされて、現在5台になっている。

しかも今年に入ってからも故障が続いて、潮風については低波が実際起こってしまっていて、設備の老朽化も進んでいるということで指摘をされています。

このラジオ国際放送になっています、この山田送信所の送信機の整備計画については、今現時点どのようになっているかお聞かせください。

参考人 山田副会長

山田副会長、お答えいたします。

送信機などの整備を進めているところでございます。

NHKは今後も設備の維持、補修に係る費用の必要性を適切に検討いたしまして、大和田送信所の効率的かつ安定的な運用の確保に努めてまいります。

委員長 古川康

高沢一基君。

質疑者 高沢一基

ありがとうございます。

具体的な整備計画はないというような感じで受け取ったんですけれども、ぜひそれについてはしっかりと整備を進めていく必要があるというふうに思っています。

これはNHKが国際放送を行うために、それに付随して潮風の支援も行うという範囲内でということであると思います。

今年の予算に対する総務大臣意見を拝見させていただきますと、国際放送については「我が国に対する正しい認識、理解、関心を培い復旧させるとともに、国際交流親善の増進、経済交流の発展、地方創生の推進、在外邦人の安全確保、国際社会における我が国のプレゼンス向上等に資するよう、国際放送のより一層の充実強化に努めること」というふうに述べられております。

そこを受けてNHKの井上会長にお伺いしたいと思いますが、NHKワールド・ラジオ日本や潮風の機能を拡充していくためにも、大和田送信所の送信機等の増設が必要であると考えますが、御見解をお聞かせください。

参考人 井上樹彦

井上会長、お答えいたします。

NHKワールド・ラジオ日本をはじめとするラジオ国際放送につきましては、メディア環境の変化に応じて衛星による送信やインターネット配信の拡充を進める一方で、大和田送信所を含む短波放送につきましては、段階的に見直して現在の規模になっております。

一方、紛争や政変、大規模な災害などにより、他のメディアへのアクセスが制限される地域に向けた情報発信におきましては、短波放送が引き続き有用な手段であると認識しております。

こうした考えのもと、現時点では限られた資源を有効に活用しながら、現有の送信機体制を適切に維持運用していく方針であります。

昨年の1月から10月にかけまして、送信設備の大規模な改修工事を行いました。

これは今後も国際放送を安定的に継続していくために、必要な作業として行ったものでございます。

また、特定非営利活動法人などが送信します潮風についても、その人道的な意義を踏まえ、NHKの業務に支障が生じないことを条件として、今後も可能な範囲で協力していく方針です。

委員長 古川康

高沢一基君。

質疑者 高沢一基

ぜひよろしくお願いしたいと思います。

潮風ももちろん大事なんですが、今回イランの件もあって、同時に多発的にさまざまな紛争等が起こる可能性もありますので、国際放送の体制を整えることは大切さだと思いますので、大和田送信所の機能拡充等につきまして、しっかりと御検討して進めていただきたいと思います。

最後に放送法第4条、政治的公平の適合性判断についてお伺いしたいと思います。

平成27年の国会で、今総理大臣を務めの高市総務大臣(当時)、政治的公平性を判断するときに「1つの番組のみでも判断する」という発言をしてさまざまな議論がされています。

その後、平成28年には総務省の見解として政府統一見解が発表されております。

その中でまず最初にお聞きしますが、政治的公平の適合性については、政府統一見解で「1つの番組のみでも判断する」というふうにありますけれども、1つの番組ではなく放送事業者の番組全体から判断するという、それまでの政府解釈が積み重なっております。

この歴代の解釈が今もあるということで間違いないのか、総務省のご見解をお聞かせください。

政府参考人 豊島情報流通行政局長

総務省豊島情報流通行政局長、お答えいたします。

放送法における政治的公平の解釈につきましては、放送法制定時から現在に至るまで一貫して変わっていないと承知をしております。

議員御指摘がありました政府統一見解におきましては、政治的に公平であることの解釈について、従来から「政治的問題を取り扱う放送番組の編集に当たっては、不偏不当の立場から特定の政治的見解に偏ることなく、番組全体としてのバランスの取れたものであること」としており、その適合性の判断に当たっては、一つの番組ではなく放送事業者の番組全体を見て判断すると指摘したとされております。

その際、番組全体を見て判断するとしても、番組全体は一つ一つの番組の集合体であり、一つ一つの番組を見て全体を判断することは当然のことであるとされております。

その上で、一つの番組のみでも、例えばとして二つの事例を例示しつつ、極端な場合においては一般論として政治的に公平であることを確保しているとは認められないとの考え方を示しております。

これは、番組全体を見て判断するというこれまでの解釈を補充的に説明し、より明確にしたものであります。

委員長 古川康

高沢一基君。

質疑者 高沢一基

一つの番組ではなく、放送事業者の番組全体で判断するということで、解釈をさせていただきました。

そこで伺います。

この政府統一見解を受けた後、番組編集上の政治的公平の配慮に関しまして、NHKの中で何か変化は生じているんでしょうか。

NHK会長、お答えください。

参考人 井上樹彦

井上会長、お答えいたします。

政治的公平性につきましては、NHKは不偏不党の立場を守りながら、公平、公正、自主、事実を貫いて放送に当たっており、この姿勢は全く変わりはございません。

放送法の規定を踏まえて定めております国内番組基準では、全国民の基盤に立つ公共放送の機関として、何人からも干渉されず、不偏不党の立場を守って、放送による言論と表現の自由を確保する。

委員長 古川康

古川康委員長

質疑者 高沢一基

高沢一基君。

高沢一基ありがとうございます。

昨年9月、アメリカの話ですけれども、ジミー・キンメル・ライブという番組が、政治的発言をしたことによって、番組が無期限中止を発表したけれども、批判を受けて、すぐにまた復活をしたということがありました。

この問題というのは、法的に規制をするというだけじゃなくて、やはり政治はしっかりと配慮をしていかないと、やはり放送業界自体が萎縮をしてしまって、自粛をしてしまう恐れが出てくるかと思います。

この問題、言論の自由や報道の自由を守っていくためには、やはり政治の側のしっかりとした規律引き締めというのは大事なんだろうと思っております。

以上で私の質疑を終了させていただきます。

うるま譲司 (日本維新の会) 21発言 ▶ 動画
委員長 古川康

古川康委員長:次に、うるま譲司君。

質疑者 うるま譲司

うるま譲司君:うるま君。

日本維新の会のうるま譲司です。

まず関連で、NHKのBCPについてお伺いさせていただきたいと思います。

NHKでは、首都圏で大規模な災害が発生した場合などに、東京の本社に代わり、緊急性の高い業務を、首都圏以外の場所で行うことをあらかじめ定めているとお聞きしております。

その仕組みについて詳細お聞かせいただければと思います。

参考人 山田日本放送協会副会長

山田日本放送協会副会長:お答えいたします。

東京渋谷の放送センターは阪神淡路大震災クラスの震度7、こちらの激しい揺れでも機能を確保できる耐震性がございますけれども、万が一放送センターから放送を出せなくなった場合、大阪放送局から衛星放送を使ってバックアップ放送を発信しまして、その放送を各地の放送局、そして放送所を通じまして、テレビやラジオの後に流すということにしております。

24時間災害報道を続けるために、大阪放送局には現行のホストコンピューターのバックアップ設備ですとか生字幕放送、副音声英語放送の機能、こちらを整備しております。

またデジタル発信につきましては、平時から東京と大阪で制作発信をしていることから、仮に東京から出せなくなっても大阪から出すということが可能になっております。

情報等への移転後は耐震性がより向上しまして、首都圏で大きな被害が出るような地震であっても、被災地域へのテレビやラジオによる放送を出し続けることができるというような想定になっております。

それでも万が一に備えまして、大阪放送局のバックアップ機能は維持するということにしてございます。

質疑者 うるま譲司

うるま譲司君:大阪にバックアップ機能があるということで詳細お聞かせいただきました。

非常に参考になります。

今国会ではバックアップを目的の一つとした法案が与党内で議論されております。

また予算案、今予算案が審議されておりますけれども、予算案や法案では防災庁の設置も議論されておりまして、この防災庁の役割の中にはあるところでございますので、ぜひこのNHKの事例も参考にしながら議論を進めていかせていただきたいと思います。

それではNHK予算の審議にも入らせていただきます。

まず今年の1月にNHKの会長に就任されました井上会長は、就任会見の中で「事業構造と収支構造を変えてしっかり結果を出していく」ということをおっしゃっておられます。

まず予算の審議に当たりましてですね、井上新会長に今後の抱負を改めてお伺いいたします。

参考人 井上会長

井上会長:日本放送協会、井上会長、お答えいたします。

NHKの価値の源泉はコンテンツ、番組そのものにあります。

私はNHKの放送や配信を通じまして、人々の役に立ち、励まし、時に命を救う、そうした人々の命の力になる存在でありたいというふうに考えております。

社会環境やメディア状況が大きく変わろうとも、放送でもインターネットでも正確な情報や豊かな番組をお届けするという変わらぬ使命を果たし続けていきたい。

とりわけコンテンツの開発力、発信力、国際展開力を抜本的に強化していきたいというふうに考えております。

そのために経営基盤の確立が不可欠ということで、構造改革を着実に進めますとともに、受信料収入の下げ止まりの実現に、不退転の決意で臨みたいと考えます。

今の経営計画の最終年度となります2026年度予算事業計画の編成に当たりましては、こうした思いを込めつつ、2027年度の収支均衡に円滑につなげる予算といたしました。

チームNHKとして、グループ全体の総合力を結集して、この予算事業計画を着実に実行してまいりたいと思っております。

委員長 古川康

古川康委員長:うるま譲司君。

質疑者 うるま譲司

うるま譲司君:はい。

今、決意をお伺いいたしました。

特に我々維新の会としては、経費削減計画ですね。

こちら390億円ということで計画されております。

コンテンツの選択と集中や保守運用費の削減の積み上げなどで、これをやっていくということでありますが、これをしっかりと実行していただきたいと思います。

続きまして堀内総務副大臣に、井上新会長への期待についてお伺いしたいと思います。

答弁者 堀内総務副大臣

堀内総務副大臣:お答え申し上げます。

我が国の放送は、公共放送であるNHKと民間放送の二元体制の下で、互いに切磋琢磨することで発展してきたものと認識しております。

昨今、放送をめぐる視聴環境が急速に変化している中で、公共放送としての機能が十分発揮され、取材に裏打ちされた信頼性の高い情報や、国民視聴者の相互利用の促進に資する情報が届けられていくことがNHKに求められているものというふうに思っております。

新たにNHK会長に就任された井上会長には、視聴率にとらわれることなく報道や教養をはじめとする幅広く豊かで良い番組を放送するという、公共放送としての役割を十分に発揮できるよう御尽力いただくことを期待しております。

質疑者 うるま譲司

うるま譲司君。

特に公共放送ということですので、経営の透明性、これがすごく重要だと思いますので、その点もしっかり見ていただきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

続いてですね、近年は動画配信サービスが普及するなど、メディア環境は急速に変化しています。

井上会長は、NHKの持続可能性はコンテンツの開発力、発信力、国際展開力の抜本的な強化にあると先ほど述べてもおられますけれども、NHKが公共メディアとして果たすべき役割についてどのように考えているのか、改めてお伺いいたします。

井上会長。

参考人 井上会長

お答えさせていただきます。

国内外のメディア環境は急速に変化しておりまして、質の高いコンテンツを安定的に生み出せるかどうかが、公共メディアとしての存在価値に直結するというふうに考えております。

私はNHKの持続可能性の鍵は、コンテンツの開発力、発信力、国際展開力の抜本的な強化にあると考えておりまして、この番組展開にも従来以上に攻めの姿勢で臨みたいというふうに考えております。

NHKは主に関連団体を通じまして、海外の放送事業者や配信事業者に番組を販売展開しております。

2025年度は連続テレビ小説や大河ドラマをはじめとするドラマコンテンツを中心に、グローバルプラットフォームへの展開をこれまで以上に強化しました。

ご指摘のように、コンテンツの海外展開によりまして、付随収入の増収につなげていくことができれば、視聴者の負担増を抑制することにもつながります。

世界中のコンテンツと競い合う事態におきまして、NHKは従来の前提にとらわれずに発想を転換して、柔軟かつ俊敏に行動できる組織へと進化していきたいというふうに考えております。

質疑者 うるま譲司

うるま譲司君。

はい。

コンテンツの海外展開については、また後ほど聞かせていただきたいと思います。

我が党の部会では、特にミニサテの共同利用について意見もあったところであります。

これは国民や視聴者の皆様から、しっかり納得得られる説明をしていただきたいと思います。

その上で、効率的で持続的なネットワーク構築を公共メディアとして主導していただきたいと思います。

続きまして、NHKは情報空間の参照点として、信頼できる基本的な情報を提供すること、信頼できる多元性の確保として、民主主義の基盤である多角的な視点を提供することを掲げております。

これらについて、令和8年度予算により、具体的にどのような取組を行うのかお伺いいたします。

山名副会長。

参考人 山名副会長

お答えいたします。

デジタル空間での偽の情報ですとか、誤った情報、こちらへの対策はNHKの重要な使命だと考えております。

信頼性の高い情報を提供するため、NHKでは報道局にあります専門チーム、ソーシャルリスニングチームというのが、インターネット上の投稿などを24時間体制で確認しているほか、去年から本部と地域放送局にファクトチェックの担当者を置きまして、真偽不明の情報の確認、検証、こちらに連携して対応しております。

正確な情報の発信に取り組んでいるところであります。

選挙報道におきましても対策を強化しておりまして、2月の衆議院選挙では、特にニュースですとか街頭インタビューを装って特定の政党や候補者を貶める内容の、生成AIを使った偽の動画・画像、こちらの拡散が目立ったことから、注意を呼びかけるニュースを発信するなどをいたしました。

また、インターネット上の有害な偽の情報、誤った情報に対処するため、今年から映像素材の出どころや改ざんの有無、こちらを自動で判別する映像管理システムの運用を始めているところであります。

取材による情報の確認、これを技術開発と合わせて進めることで、情報空間の参照点となる正確で信頼できる情報を提供してまいりたいというふうに考えております。

質疑者 うるま譲司

うるま譲司君。

今ファクトチェックのお話だとありましたが、やはり大切なのはNHK自身のコンテンツの信頼性だと思っております。

その意味で、政策過程における記述の確保も信頼に直結する話だと思いますので、その点もしっかりやっていただきたいと思います。

続きまして、令和9年度の収支均衡に向けた取組についてお伺いさせていただきます。

令和8年度は中期経営計画の最終年度にあたり、NHKは令和9年度の収支均衡を目指していると承知しておりますが、支出も赤字幅も拡大する中で、この収支均衡は達成できそうか。

また、次期中期経営計画の大きな方向性や、どういった点に注力したいのかお伺いをいたします。

小池日本放送協会専務理事。

参考人 小池日本放送協会専務理事

お答えいたします。

2026年度、令和8年度は現経営計画の最終年度となりますが、令和7年度の、令和9年度の収支均衡を実現するため、収入の確保とともに1300億円規模の支出削減に向けた取組については、緩めることなく確実に実施していきます。

今後も経営資源の有効活用を進めるため、設備投資の大幅な縮減を行うほか、既存業務の大胆な見直しを行い、経常的経費の削減などによる支出の見直しを実行していきます。

業務全般にわたる経費の削減で生み出した原資の一部を、質と生産性向上につながる投資に充て、コンテンツの質と量を確保してまいります。

また、事業支出の削減だけでなく、さらなる増収を確保するための努力も必要だと考えております。

課題となっている受信料の未収の数の増加に歯止めをかけるための対策を強化し、公平負担の徹底と収入の確保を図ってまいります。

今後も公共放送としての役割を果たし続けていくため、これらはいずれも必要な取り組みだと考えており、業務の効率化及び生産性向上につながる構造改革を着実に進め、均衡を実現させてまいります。

2027年度からの次期中期経営計画については、大きく変わりつつある環境変化、構造変化にNHKとしてどう対応していくのか、今後の事業運営や組織運営の在り方などをお示ししなければならないと考えております。

質疑者 うるま譲司

うるま譲司君。

受信料の支払い率は77%となっており、支払い率の向上に向けて、一層の取組が必要と考えます。

今後、NHKが抱える新たな営業アプローチや、未収対策の強化など、公平負担の徹底に向けて、どのように取り組むのかお伺いいたします。

小池専務理事。

参考人 小池専務理事

お答えいたします。

受信料の支払い率を向上させていくためには、多くの方にNHKの放送サービスに触れていただき、納得して受信料をお支払いいただくことが重要だと考えております。

昨年10月から始まったNHKプラスは、テレビを持たない方でもインターネット上でNHKの正確な情報や豊かな番組、コンテンツに触れていただけるサービスです。

委員ご指摘のように、テレビ離れが進むと言われる中、このNHKプラスやNHKオンデマンドなどのインターネットサービスを含め、NHKの公共的価値を視聴者の皆様にお届けしていくことが、新たな契約の増加につながっていくものだと考えています。

また、受信契約は結んでいるものの、受信料を長期にわたってお支払いいただけていない未収の世帯や事業所への対応も課題となっています。

これに対しては、支払い督促による民事手続きを強化してまいります。

新規契約の増加と未収の削減を通じて、支払い率の向上への道筋を立て、公平負担を徹底してまいります。

質疑者 うるま譲司

うるま譲司君。

未収対策の強化と併せて、カーナビの受信料徴収に関しては、私もちょっと違和感を感じているところでありますので、この点はちょっと課題の解決、よろしくお願いしたいと思います。

続きまして、配信サービスの強化についてお伺いいたします。

昨年10月に放送法が改正され、NHKの配信サービスが必須業務化されたと承知しております。

今後、NHKとしてネットサービスをどのように強化していくのかお伺いいたします。

山田副会長。

参考人 山田副会長

お答えいたします。

インターネット配信がNHKの必須業務となったことは、インターネットにおきましても、公共メディアとしての責務を果たすことになったという大きな転換点であると受け止めておりまして、NHKとしては、より多くの方にご利用いただけるよう、サービスを発展させていきたいと考えております。

具体的には、使い勝手の向上、こちらが挙げられます。

利用開始ですとか、登録プロセスの分かりにくさといったことに御意見をいただいていることから、問い合わせ対応の改善なども含めまして、より使いやすいサービスとなるよう改善を重ねてまいります。

コンテンツの充実、そして体験の進化、こちらを両輪としまして、放送とネットを通じて公共的価値を確実に届けていく考えであります。

また、NHKが必須業務として受信料財源で行っているNHKプラス、こちらと、任意業務として有料で過去の放送番組を提供しているNHKオンデマンド、こちらを一体的にご利用いただけるよう、サービス間の連携ですとか、表示の工夫を段階的に進めていく考えであります。

質疑者 うるま譲司

うるま譲司君。

先ほどご答弁の中にもありましたNHKプラス、これはアプリがダウンロードしにくいといったようなお声もいただいておりますので、ぜひ改善の方、よろしくお願いします。

最後に、井上会長は、コンテンツの開発力、発信力、国際展開力の抜本的強化が持続可能性の鍵だと述べられております。

NHKは質の高いコンテンツを多く持っており、こうしたコンテンツを海外などに提供することにより、受信料以外の収入を確保することもできると考えますが、NHKとしての取組についてお伺いいたします。

井上会長。

参考人 井上会長

今、ご指摘ありましたように、NHKの持続可能性の鍵は、コンテンツの開発力、発信力、展開力の強化にあると考えております。

グローバルな視点での番組展開にも、従来以上に、攻めの姿勢で臨みたいと考えております。

こうしたコンテンツの開発展開によって、福祉収入の増収につなげていくことができれば、負担増にも抑えることができるということにつながると考えております。

従来の前提等にとらわれずに、柔軟かつ俊敏にこうした取り組みができる組織へと変えていきたいと考えております。

よろしくお願いします。

質疑者 うるま譲司

うるま譲司君。

時間になりましたので終わります。

ありがとうございました。

神田潤一 (自由民主党・無所属の会) 13発言 ▶ 動画
委員長 古川康

古川康委員長:次に、神田潤一君。

質疑者 神田潤一

神田潤一君:自由民主党・無所属の会、青森2区選出の神田潤一です。

本日最後の質問ということになります。

実は私、一番最初の質問だろうということで準備をしておりまして、予算の全体的な話を中心に質問通告をしたんですが、蓋を開けてみたところ一番最後ということになりました。

皆さん方、大変細かいところも含めてだいぶ論点は出尽くしていると思いますので、重複する部分もあると思いますが、質問をさせていただきたいと思います。

まずはNHKの新会長に就任いたしました井上樹彦会長、ご就任おめでとうございます。

私は自称テレビっ子でございまして、小学校の頃は学校から帰るとテレビをつけて相撲を見ながら遊ぶと。

それから夏休みは高校野球にかじりつく。

あるいは日曜8時には家族全員が今のテレビの前に集まって大河ドラマを見るという家庭で育ちまして、徳川家康とか独眼龍正宗とか、最近では家族と龍馬伝や真田丸、光る君へといろいろ、その頃の思い出も含めて大河ドラマには色々な思いがあります。

やはりNHKならではのコンテンツということで、私は大好きであります。

一方で、私の子どもたちも含めて今の若い人たちは、地上波のニュースを見たり、あるいは地上波から情報を得るということはあまりないようでして、やはりインターネットを中心に情報を得る、YouTubeを見ながら動画を見るということが中心になってきています。

そういう意味では、大きな転換点にある時期に新会長にご就任されたということだと思っています。

また、今回の予算は、こういう大きな時代の転換点に差し掛かっていることが大きく反映された予算になっているというふうに思っております。

経営委員会の古川信之会長は、昨年、新会長の人選中のインタビューの中で、「経営課題山積の会長職を受ける人がいるのだろうか」というようなコメントもされておりました。

その当時は、稲葉前会長が去年の5月に肺癌の初期の段階にあるということを公表され、非常に体調が優れない中での職務を続けておられた時期というふうに認識しております。

実は稲葉前会長は、私が20年以上前に前職の日本銀行で部下として仕えた当時の上司でありました。

そうなんです。

前例にとらわれずに本質を追求する、非常に厳しい上司ではありましたが、稲葉会長らしい3年間のお務めだったのではないかというふうに拝見しておりました。

そこでまず1つ目、井上会長に伺いたいんですが、井上会長が副会長として支えましたこの稲葉信夫前会長の3年間をどのように評価をされているのか。

また、この厳しい状況の中で18年ぶりの内部昇格という会長になられましたことについて、私は大きな意義があるのではないか。

稲葉会長の後を受けてどのように考えていらっしゃるのか、まずは伺いたいと思います。

参考人 井上樹彦

井上樹彦会長:日本放送協会、井上会長お答えいたします。

稲葉前会長が就任されました3年前は、受信料の1割値下げに伴う大幅な減収局面となるなど、厳しい経営環境下にありました。

さまざまな工夫をすることによりまして、2027年度の収支均衡に向けた道筋をつけていただいたというふうに考えております。

また稲葉会長は、「アカウンタブルな経営」と称しまして、対外的な説明責任をしっかり果たしていくという基本方針を掲げられました。

それを確実に実行されてきたことも大きな功績だというふうに受け止めております。

稲葉前会長のもとで進めてきた一連の施策は、着実に成果が上がっていると考えております。

ただ、今ご指摘のありましたネット対応、あるいは国際展開、そして受信料収入の確実な先止まりの実現など、残された課題があるのも事実であります。

私はNHKに長く勤めた経験があり、同時にこの3年間は副会長として共に経営を担ってまいりました。

こうした残課題については十分把握できておるつもりであります。

連続性や継続性を生かしながら、迅速に手を打って確実に成果を上げていきたいというふうに考えております。

委員長 古川康

古川康委員長:神田潤一君。

質疑者 神田潤一

神田潤一君:稲葉会長、ありがとうございます。

稲葉前会長の思いを受け継ぎながら、そしてその改革の精神も受け継ぎながら進んでいただければというふうに思います。

それでは具体的な質問に参りますが、これも井上会長に伺いたいと思いますが、今もお話がありましたけれども、やはりNHK始まって以来の大きな転機なのではないかと。

私が先ほど申し上げた1つ目の要素としましては、昨年10月に改正放送法が施行されまして、インターネット配信が必須業務化されたことが大きな事象としてあると思います。

私はその議論の中で自民党の部会などでも参加をしておりましたが、これによって民業が圧迫されるのではないか、あるいはNHKの業務が肥大化していくのではないかというような反対意見もありつつ、一方でやはりインターネットの配信というところを放送業務と融合させていかなければ、今後の公共放送の使命は達成できないのではないかという議論もした記憶がございます。

改めて井上会長、それから、インターネット配信が必須業務化されたことの、公共放送としてのNHKにとっての意義と今後の取組の方向性について御説明いただければと思います。

参考人 井上樹彦

井上会長、お答え申し上げます。

昨年10月からのインターネット配信、これがNHKの必須業務となったことにつきまして、NHKが、公共放送としての役割をネットの世界でも果たすという点にあります。

繰り返しになりますけれども、私はNHKの価値の源泉は、何よりコンテンツそのものだというふうに考えております。

放送だけでなく、配信を通じて人々の役に立ち、励まし、時に命を救う、そうした人々の生きる力になる存在でありたいと思っております。

ネット空間に真偽不明の情報が拡散し、対立を煽る情報も増える中、NHKが取材に裏打ちされた確かな情報を継続的に提示し、情報空間の参照点としての役割をネットの世界でも果たしていくことを明確にした点も、必須業務化の重要な意義だというふうに考えております。

今後は、現在実施できておりません南関東圏以外の地上波放送の同時配信と、衛星放送の同時・見逃し配信についても、実現に向けた検討を進めてまいります。

また、受信料財源で行っておりますNHKプラスと、任意業務として有料で過去の放送番組を提供しておりますNHKオンデマンドを一体的にご利用いただけるよう、サービス間の連携や表示の工夫を段階的に進めてまいります。

さらに、利用開始や登録プロセスの分かりにくさなどにも、さまざまご意見をいただいておりますことから、より使いやすいサービスとなるよう改善を重ねて、コンテンツの充実と利便性の向上をさらに図りまして、放送とネットを通じて公共的価値を確実に届けてまいりたいというふうに考えています。

質疑者 神田潤一

委員長。

神田潤一君。

ありがとうございます。

これからインターネット配信を含めて、NHKがしっかりと公共放送としての使命を果たしていく、非常に大事な業務が必須業務化されたということになると思います。

ぜひとも今おっしゃっていただいた方向でしっかりと進めていただければと思います。

次の質問としては、先ほどからもテーマになっていますが、還元目的積立金から600億円、あるいは100億円という大きな拠出の数字があります。

これらについては、先ほどの高沢委員の御質問でかなり深掘りされたのではないかというふうに思っております。

600億円についてはネットワーク効率化に向けた取組、共同利用型モデル、ミニサテなどへの拠出、あるいは基金への拠出ということ。

そして100億円についてはメディア産業全体への貢献ということで、NHK財団に設立する基金に拠出した上で、官民で人材育成や技術開発などに取り組んでいくということ。

これから具体的に進めていくというようなお話もありましたので、ここでは深掘りは私としてはいたしません。

私は最初にテレビっ子であるというふうに申し上げまして、NHKの番組をいくつか挙げたんですが、NHKの番組だけではなくて、「ザ・ベストテン」とか、「ドリフターズ」の8時台の「全員集合」とか、「俺たち氷結族」とか、民放も私は大好きでよく見ておりました。

そういう意味では、この情報空間全体の多元性確保への貢献という、なかなか抽象的で難しい言い方ですが、私なりには、やはり民放の皆さんも非常にインターネットが台頭していく中で経営が厳しい、あるいは充実したコンテンツを継続的に発信していくことの困難さを感じているのではないかと。

あるいは地方局、地方の民放は、もっと自前で設備を維持したり整備したりしていくことがなかなか難しい中で、やはりNHKと一緒に放送事業を守っていく、発展させていく。

そしてそこには単一的ではない多様な情報を盛り込んでいける、いろいろな価値観でいろいろなコンテンツを発信していける。

そういったものを支えていく取組として、この600億円と100億円ということについては理解をいたしましたので、これについてもこれから具体化していくということではありますが、しっかりと進めていっていただきたいというふうに思います。

また次の質問として、中期計画について、令和8年度が最終年度ということになりますが、令和9年度に収支均衡を目指して回復をしていくというお話もありました。

新たな営業アプローチということで、これについても何人かの委員の先生から御質問があった点になります。

収支均衡の見込みについても既に触れられておりますので、私から質問は割愛させていただきたいというふうに思います。

ただ、今回こういう形で受信料を10%下げ、また赤字経営の中で収支均衡を目指していく、いろいろな経費の節減、効率化を図っていくという中で、一つ気になりましたのは、国際放送についてであります。

皆さんご存じのとおり、ウクライナ紛争が継続したり、トランプ大統領が就任して関税政策などでさまざまな影響が出ている、あるいは東アジアの安全保障環境も厳しくなり、イランへの米国やイスラエルの攻撃もある。

非常にこの国際情勢が厳しさを増す中にありまして、我が国として、日本としての立場や考え方、あるいは他国からの情報操作に負けないこのナラティブをしっかりと発信していく、そうしたことの重要性も高まっているというふうに思います。

こういう状況の中にありまして、国際放送について見ますと、予算の中で国際放送費というのがあります。

これは令和7年度が202.6億円、これが令和8年度195.3億円ということで、7億円ちょっとの減額になっています。

また、国際放送番組等配信費、これはインターネットの方だと思いますが、これも29.5億円から22.4億円と、これもやはり7億円少し減額になっています。

国際放送が非常に重要性を増しているという中にありまして、こうした国際放送関連の予算が減額になっている理由と、また併せて国際放送の使命をどのように達成しようとしているのか、これは担当の役員の方で構いませんので、御説明いただければと思います。

参考人 山名副会長

山名副会長、お答えいたします。

国際情勢が不透明感を増す中で、国際放送の重要性が高まっているという御指摘は、私どもも強く認識しているところでございます。

令和8年度予算において、全体として経費削減を進めるという中でありますけれども、国際放送費に関しては前年度比でおよそ3.6%の減というふうにとどめておりまして、国内放送に比べて減額幅を抑えているところでございます。

この国際放送費の削減につきましては、国内放送との連携強化ですとか、コンテンツの選択と集中による制作の効率化、衛星ですとか短波といった従来型の送信とインターネット配信、こちらを組み合わせた送信網の最適化、こういったことを進めることでコスト構造を見直した結果ということでございます。

また、国際放送番組等配信費につきましても、インターネット必須業務化に向けた準備経費の減少というのがございまして、事業の進捗に応じた予算の平準化によるものでございます。

国際放送の縮小ですとか、サービスを低下させたということではございません。

NHKの国際放送の使命は、公平公正な情報を世界に発信することで健全な民主主義の一翼を担うとともに、国際社会における相互理解を深め、平和で持続可能な世界の構築に貢献することであるというふうに考えております。

引き続き、限られた財源の中でも、質的充実と効率化を図りながら、国際放送の使命を果たしてまいりたいと考えております。

委員長 古川康

古川康委員長神田潤一君。

質疑者 神田潤一

神田潤一ありがとうございます。

NHKの公共放送としての国際放送の重要性という点については、しっかりと御認識いただいているようですし、また減額の理由も今御説明をいただいたところです。

政府としても日本の立場、そして日本の我々としてのナラティブをしっかり発信していくということで、広報あるいはSNSなどでの発信も強化をしているところです。

ぜひともNHKとしても、日本の立場あるいは国際的な情報発信にしっかりと努めていただければというふうに思います。

先ほど一番最初に稲葉前会長が私の上司だという話をさせていただきましたが、実は井上樹彦新会長とも御縁が少しございまして、私が尊敬する青森二区の先輩の大島忠盛前衆議院議長の番記者だったことが井上会長はいらっしゃるというふうに伺っております。

長い間、そういう意味では大島忠盛前衆議院議長ともいろいろな対話をされてきた政治部の記者としての経歴、あるいは政治部長、編成局長などを経験されたご経験の上で、新会長に就任されたということになると思います。

一方で、先ほどからもお話題になっておりますが、災害の頻発や激甚化、あるいは国際紛争の勃発・継続、信頼できる情報空間の参照点としての公共放送の重要性が非常に高まっているという中、一方で、インターネットやSNSの台頭、生成AIでの偽情報、偽情報の生成拡散、世論の分断など、非常にメディアやジャーナリズムにとって困難な時代とも言うべき中での新会長の御就任ということになると思います。

ジャーナリストとして、政治部の記者としての御経験などを踏まえて、最後にこの公共放送としての新会長になっていく意気込みについて伺えればと思います。

参考人 井上樹彦

井上樹彦ありがとうございます。

お答えさせていただきます。

委員御指摘のとおり、時代が激しく変化し、情報の信頼性が揺らぐ中で、正確で公正な報道を届けることはもちろん、自然災害、国際情勢、生活情報など、人々の安全と安心に直結する情報を提供する役割は、かつてなく重要になっていると認識しております。

昨日で、東日本大震災の発生から15年が経ちました。

この震災の教訓に、NHKではアナウンサーによる強い口調での避難の呼びかけ、それからロボットカメラをはじめとする災害報道の設備面の強化など、災害報道を充実・強化、進化させてまいりました。

NHKが担う災害報道での役割が変わることはございません。

これからも重要な使命として取り組んでいきたいと考えております。

そして、中東やウクライナなど国際情勢が不安定になる中、現地の状況や日本への影響なども力を入れて報道しているところであります。

偽情報、誤情報が蔓延する中でも、正確で信頼性の高い情報発信に、記者出身としても努めてまいりたいと思っております。

そして、こうした取組を将来も持続的に進めるために、その根幹を支える受信料制度を将来にわたって維持して、持続可能なものにするということも私の責任だと思っております。

その実現に向けて、不退転の決意で取り組んでまいります。

よろしくお願い申し上げます。

質疑者 神田潤一

神田潤一君。

力強い御決意をありがとうございました。

今日、様々な皆さんから質問がありましたが、もちろん厳しい質問もございましたが、概ねやはりNHKの公共放送としての使命が非常に重要だということ、そしてその使命をしっかりと果たしていただくことが、我々政治家、国会議員にとっても非常に大事なことだという認識を共有できたのではないかと思います。

NHKを引っ張っていっていただければと思います。

以上、質問を終わります。

委員長 古川康

これにて本件に対する質疑は終局いたしました。

この際、休憩いたします。