本会議

衆議院 2026-03-26 質疑

概要

高市早苗内閣総理大臣による訪米およびトランプ大統領との日米首脳会談に関する報告と質疑が行われました。会談では、イラン情勢への対応、エネルギー安定供給、経済安全保障、および防衛協力の強化など、幅広い分野で日米同盟の質を高める具体的な協力が確認されました。質疑では、特にホルムズ海峡への自衛隊派遣の是非、防衛装備移転三原則の運用指針改定、および米側が公表したファクトシートの内容と日本政府の認識の整合性について、与野党から鋭い追及がなされました。

発言タイムライン

自民中道改革維新国民参政チームみらい政府委員長・議長
0分20分40分1:001:201:402:002:20中曽根河西宏青柳仁深作ヘ豊田真峰島侑

発言者(9名)

質疑応答(49件)

訪米の意義と成果および成功要因
質問
中曽根康隆 (自由民主党・無所属の会)
  • 今回の訪米の意義と成果について伺いたい
  • 訪米を成功させた要因について総理自身の分析を伺いたい
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 安全保障や経済を含む幅広い分野で日米同盟の質を高める具体的協力を確認できたことが大きな成果
  • 関係各省の入念な準備と、トランプ大統領との信頼関係に基づいた濃い議論が成功の要因
全文
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まず、今般、国際情勢がますます厳しさを増し、イランをめぐる情勢もある中、日本の総理として訪米され、トランプ大統領と対面での日米首脳会談を実施されたことは、大変意義深かったと考えております。

この度の訪問により、両首脳は互いの強固な信頼関係のもと、日米同盟をさらなる高みに引き上げていくことを対外的に示すことができたと考えております。

改めまして、今回の訪米の意義と成果をお聞かせください。

また、今回の訪米は国際情勢が非常に厳しい中で、各国の思惑が交錯する難しいタイミングだったと思います。

そうした中で、事前に綿密な準備を重ねられ、特に総理ご自身がリーダーシップを発揮されたことが、訪問を成功裏に終えることにつながったのではないかと考えております。

今回の訪米の成功の要因を、総理ご自身はどのように分析をされているのか、御所見をお伺いいたします。

今回の会談を通じて、安全保障や経済安全保障を含む経済など幅広い分野において、日米同盟の質をさらに高める多くの具体的な協力を確認できたことは大きな成果でした。

こうした成果を実現できた背景としては、関係各省による事前の入念な準備に加え、私とトランプ大統領との間の信頼関係のもと、内容の濃い議論を行うことができたことが大きかったと考えています。

イラン情勢とエネルギーの安定供給
質問
中曽根康隆 (自由民主党・無所属の会)
  • イラン情勢の早期沈静化に向け、トランプ大統領とどのような議論を行ったか
  • 中東情勢悪化の中でのエネルギー安定供給に関する具体的な成果を伺いたい
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 事態の早期鎮静化、ホルムズ海峡の航行安全およびエネルギー安定供給確保の重要性を確認
  • 米国産エネルギーの生産拡大への取り組みを確認し、米国産原油を備蓄する共同事業の実現を提案した
全文
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今回の日米首脳会談で扱われた大きなテーマの一つは、イラン情勢でありました。

事態の早期沈静化に向け、今回の首脳会談ではトランプ大統領との間でどのような議論が交わされたのか、お聞かせください。

また、海洋国家である我が国にとって、エネルギーの確保は至上命題であります。

現在、中東情勢が悪化する中で重要性を増すエネルギーの安定供給について、今回の訪問における具体的な成果をお聞かせください。

また、緊迫した状況が続くイラン情勢について、事態を一刻も早く鎮静化させ、ホルムズ海峡における航行の安全やエネルギーの安定供給を確保することの重要性についても確認できました。

エネルギーの安定供給に関しては、日本やアジアにおける原油調達を念頭に、米国産エネルギーの生産拡大に日米でともに取り組んでいくことを確認し、またトランプ大統領に対し、日本において米国から調達する原油を備蓄する共同事業を実現したい旨を伝えました。

経済安全保障分野の成果
質問
中曽根康隆 (自由民主党・無所属の会)

- 経済安全保障分野における日米協力の強化と、公表された3つの文書を含む具体的な成果を伺いたい

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • エネルギー安定供給、重要鉱物、AI先端技術分野での協力強化で一致
  • 重要鉱物のサプライチェーン強靭化に向けた3つの文書(アクションプラン、共同ファクトシート、協力覚書)を取りまとめた
全文
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経済安全保障分野においては、総理は日米協力を一層強化することでトランプ大統領と一致したと述べられ、重要物資に関しては3つの文書も公表されました。

会談を通じて達成された成果をお聞かせください。

先般の首脳会談では、トランプ大統領との間で、現下の状況で重要性が増しているエネルギーの安定供給の確保、重要鉱物、AIを含む先端技術分野など、経済安全保障分野での日米協力を一層強化することで一致しました。

特に重要鉱物については、同志国とも連携して重要鉱物のサプライチェーンを強靭化すべく、「日米鉱物サプライチェーン強靭性のための日米アクションプラン」、「日米重要鉱物プロジェクト協力に関する共同ファクトシート」、「日米海洋鉱物資源開発に関する協力覚書」の3つの文書を取りまとめるなど、大きな進展がありました。

互いの強固な信頼関係の下、経済安全保障を含む経済分野で日米同盟の質をさらに高める多くの具体的な協力を確認できたことは、大きな意義があったと考えています。

日米安全保障協力の成果
質問
中曽根康隆 (自由民主党・無所属の会)

- 日米同盟の抑止力・対処力強化に向けた、安全保障協力に関する具体的な成果を伺いたい

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 日米同盟をさらなる高みに引き上げ、抑止力・対処力を強化することで一致
  • ミサイルの共同開発・共同生産を含む幅広い安全保障協力を進めることで一致した
全文
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加えて、安全保障の分野では、今後の日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化について意見交換をされたことと思います。

会談を通じて達成された日米安全保障協力に関する具体的な成果をお聞かせください。

今般の日米首脳会談において、トランプ大統領との間で、互いの強固な信頼関係の下、安全保障を含む幅広い分野で質の高い日米協力を具体的に進め、日米同盟をさらなる高みに引き上げていくこと、そして日米同盟の抑止力・対処力を一層強化していくべく、ミサイルの共同開発、共同生産を含む幅広い安全保障協力を進めていくことで一致しました。

安全保障環境が一層厳しさを増している現状を踏まえ、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化を図るべく、米国との間で緊密に連携をしていきます。

中国への向き合い方
質問
中曽根康隆 (自由民主党・無所属の会)

- 中国による一方的な現状変更の試みが続く中、トランプ大統領の中国訪問を控え、日米でどのように向き合うか

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 中国をめぐる諸課題について日米で緊密に連携することを確認
  • 戦略的互恵関係を推進し、建設的かつ安定的な関係を構築する方針を維持しつつ、国益の観点から冷静適切に対応する
全文
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インド太平洋をめぐる諸課題について伺います。

中国に関して、東シナ海や南シナ海等における同国による力または威圧による一方的な現状変更の試みは継続しています。

今回の首脳会談では、中国をめぐる諸課題について日米での緊密な連携を確認されました。

トランプ大統領による中国訪問が予定されている中で、今後、中国に対して日米でどのように向き合っていかれるお考えか、お聞かせください。

今回の首脳会談でトランプ大統領との間では、中国をめぐる諸課題について意見交換を行い、日米で緊密に連携していくことを確認しました。

中国との間で戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築していく方針は、私の総理就任以来一貫しています。

その上で、中国は重要な隣国であり、日中間に懸案と課題があるからこそ意思疎通が重要です。

我が国としては中国との様々な対話についてオープンであり、今も各レベルで中国側と意思疎通を継続しています。

今後も国益の観点から冷静に適切に対応を行っていきます。

北朝鮮問題と拉致問題
質問
中曽根康隆 (自由民主党・無所属の会)
  • 核・ミサイル問題および拉致問題について、トランプ大統領とどのような議論を行ったか
  • 米政権とともに北朝鮮にどのように対峙していくか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 核・ミサイル問題への対処と完全な非核化へのコミットメントを確認
  • 拉致問題の即時解決への決意を伝え、トランプ大統領から全面的な支持を得た
全文
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北朝鮮に関して、核・ミサイル問題や拉致問題を含め、未解決の問題も多いですが、今回の首脳会談ではトランプ大統領との間でどのような議論が交わされたのか。

特に拉致は、今なお続く現在進行形の重大な人権侵害であり、主権国家に対する断じて許されない国家的犯罪であります。

今回の米国訪問の成果も踏まえ、北朝鮮に対して米政権とともにどのように対峙していくお考えか、お聞かせください。

トランプ大統領との間では北朝鮮情勢について認識を共有し、核・ミサイル問題に共に対処する必要性や、北朝鮮の完全な非核化に向けた確固たるコミットメントを確認しました。

私から拉致問題の即時解決について私自身の決意を伝えるとともに、引き続き理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。

北朝鮮への対応に当たっては、今後とも米国政府との間で緊密に連携をしていきます。

責任ある日本外交と国際秩序への貢献
質問
中曽根康隆 (自由民主党・無所属の会)
  • 厳しい安全保障環境の中、日本が主体的に役割を果たし、平和と繁栄を築く外交をどう進めるか
  • 同志国との連携を含め、トランプ大統領とどのような議論をしたか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • FOIP(自由で開かれたインド太平洋)を日本外交の柱として力強く推進し、時代に合わせて進化させる決意を表明
  • トランプ大統領ともFOIPを力強く推進していくことを確認した
全文
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今回の訪問を通じて、総理は「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日米がしっかり連携していく決意を国内外に明確に示されたものと受け止めています。

一方で、自由で開かれた安定的な国際秩序は今大きく揺らいでおり、我が国は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しています。

こうした中、米国や同志国と連携をしながら、日本が国際社会の中で主体的に役割を果たし、平和と繁栄を築く責任ある日本外交をどのように進めていくお考えなのか、総理の決意を改めてお伺いいたします。

あわせて、今回の首脳会談ではこうした認識のもと、トランプ大統領との間でどのような議論が交わされたのか、同志国との連携のあり方も含めてお聞かせください。

現在、国家間の競争が激化・複雑化・常態化し、我々が慣れ親しんだ自由で開かれた安定的な国際秩序が大きく揺らいでおり、我が国もまた戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しています。

このような厳しい国際情勢の中、能動的に先週の日米首脳会談では、私からFOIPを日本外交の柱として、引き続き力強く推進し、時代に合わせて進化させていく決意を改めて示し、トランプ大統領との間では、ホイップを今後も力強く推進していくことを確認したところでございます。

今後の日米関係の方向性
質問
中曽根康隆 (自由民主党・無所属の会)

- トランプ大統領との強い信頼関係を基に、今後の日米関係をどのように進めていくか

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 訪米で得られた成果を着実に実施することが重要
  • 日米同盟をさらなる高みに引き上げ、FOIPの実現と国際社会の平和と安定に貢献する
全文
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今回の首脳会談は、トランプ大統領と総理との間で行われたものとしては5回目でありました。

今回の訪米でも、総理はトランプ大統領と個人的な信頼関係を築かれたことと思います。

また、総理は全体を通して、日米同盟の質を高める協力を確認されたと述べられました。

80年代には「ロニ・サッチャー関係」と言われる日米首脳間の強固な信頼のもと、日米関係は新たな時代を迎えましたが、総理はトランプ大統領との強い信頼関係をもとに、今後の日米関係をどのように進めていかれるかとお考えでしょうか。

今回の会談を通じて、トランプ大統領との信頼関係を一層強固なものとするとともに、安全保障や経済安全保障を含む経済など、幅広い分野において日米同盟の質をさらに高める多くの具体的な協力を確認できたことは、大きな成果でした。

今後については、今回の訪米で得られた成果を着実に実施していくことが重要であると考えています。

我が国としては、こうした取り組みを通じ、日米同盟をさらなる高みに引き上げるとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現、ひいては国際社会の平和と安定により一層貢献してまいります。

ホルムズ海峡の安全確保と外交方針
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)
  • ホルムズ海峡の安全確保において、自衛隊派遣を前提とせず最大限外交に尽くす方針か
  • 戦略三文書の改定後も、外交力を安全保障の総合的な国力の第一に掲げるか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 国際社会と連携し、事態の早期鎮静化と世界経済の悪化防止に努める
  • イランに対し、民間施設への攻撃や航行の安全を脅かす行為の停止を直接働きかけている
  • 三文書の改定内容は現時点で予断を控えるが、現行戦略では外交力を主要要素として掲げている
全文
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まず、外交の重要性について伺います。

現行の国家安全保障戦略には、危機を未然に防ぐ5つの力が明記されており、その第一が外交力です。

今回の会談はその重要性が確認されたとともに、イランとも良好な関係を構築してきた日本の責任はさらに重みを増しています。

そこで総理に伺います。

ホルムズ海峡の安全を確保するため、自衛隊の派遣を前提とするのではなく、あくまで最大限外交に力を尽くすとの方針でよろしいでしょうか。

また、令和8年中を目指し、戦略三文書を前倒しで改定すると明言されておりますが、今後も安全保障に関わる総合的な国力の第一として外交力を掲げる方針か、総理にお伺いをいたします。

ホルムズ海峡の安全確保と外交についてお尋ねがありました。

今、何よりも重要なことは、米国を含む国際社会とともに事態の早期鎮静化、そして世界経済の悪化を防ぐ取組を続けていくことであり、トランプ大統領との会談でもその旨、私から指摘したところです。

イランに対しても、イランによる湾岸諸国におけるエネルギー施設を含む民間施設等への攻撃や、ホルムズ海峡における航行の安全を脅かす行為を直ちに停止するよう、さまざまなレベルで直接働きかけてきております。

我が国としては、当事者との直接対話のパイプも生かしつつ、引き続き関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行っていきます。

次に、3文書の改定と外交力についてお尋ねがありました。

三文書の改定は今後検討を進めていくものであり、現時点で具体的な内容について予断することは差し控えます。

その上で申し上げましたら、現行の国家安全保障戦略は、我が国の安全保障に関わる総合的な国力の主な要素の一つとして、まず外交力を掲げています。

対中政策における日米のコミットメント評価
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)
  • 今回の会談の成果文書が米側ファクトシートのみである点や、過去の共同声明と比較して物足りない点への見解
  • 台湾に関する記述が「支持する」と踏み込んだことへの評価
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • ファクトシートは米側が単独で発出したものであり、逐一のコメントは差し控える
  • 台湾に関する記述については、米側の認識と全く一にする
全文
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今回の会談における対中政策を念頭に置いた成果文書は、米側のファクトシートのみです。

また、米国の国家安全保障戦略と同様、昨年2月の日米首脳会談における中国を名指しした共同声明と比較いたしますと、物足りない印象を受けます。

一方、台湾に関しては、昨年の共同声明と比較すると「両岸問題の平和的解決を促す」から「支持する」へと一歩踏み込みました。

これらの点を踏まえ、米中首脳会談を今後に控える中で、対中政策における今回の日米のコミットメントをどう評価しているのか、総理の見解を伺います。

今国会の施政方針演説においても、私は対中政策における日米のコミットメントについてお尋ねがありました。

ご指摘のホワイトハウスが発表したファクトシートは、米側が単独で発出した文書であり、その内容の逐一について政府としてコメントすることは差し控えますが、訪米の機会に米側としての認識を記述したものと理解しています。

その上で、あえてご指摘の台湾に関する記述について申し上げますと、米側ファクトシートの記述と認識を全く一にするものでございます。

また、米国との間では平時より幅広い分野について様々なレベルで意思疎通を行っており、引き続き適切に対応していく考えです。

6カ国共同声明の意義と自衛隊派遣の可能性
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)
  • ホルムズ海峡に関する共同声明の意義と、日本が積極的に関与した狙い
  • 声明にある「適切な取組」の具体的内容と、そこに自衛隊派遣が含まれるか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 声明はイランによる攻撃を非難し、安全な航行確保への貢献意思を示すものである
  • 「適切な取組」について、現時点で特定の取り組みを念頭に置いているわけではない
  • 現時点で自衛隊の派遣については何も決まっていない
全文
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次に、6カ国による共同声明について伺います。

会談の直前、3月19日、日本、イギリスなど6カ国首脳によるホルムズ海峡に関する共同声明が発せられました。

安保理決議2817号が脅威の認定にとどまる一方、昨日時点で33カ国にまで拡大したこの共同声明は、各国が安全な航行の確保を目的とした適切な取組に貢献する用意があると踏み込んでいます。

総理に、この共同声明の意義とともに、何らかの狙いを持って日米首脳会談の前に発するよう我が国として積極的に関与したのか伺います。

また、「貢献する用意がある」とした適切な取り組みとは、我が国として具体的に何を想定しているのか。

そこに自衛隊の派遣は含まれるのか、総理、ご答弁ください。

ホルムズ海峡に関する首脳共同声明の意義及び発出のタイミングについてお尋ねがありました。

ご指摘の共同声明は英国首脳で発出され、我が国も当初から参加しました。

現下の情勢を踏まえ、イランによる民間船舶やインフラ施設への攻撃、ホルムズ海峡の事実上の閉鎖を非難するとともに、インフラ施設への攻撃を直ちにかつ包括的に停止するように求め、同時にホルムズ海峡における安全な航行の確保を目的とした適切な取組に貢献する意思を示すものともなっております。

その上で、本声明については多数国間の共同声明であり、各州調整のもと準備が整ったと判断されたタイミングで発出されたものでございます。

今般の首脳会談でも、米国が建設的な役割を国際的な連携の下で発揮するよう、日本として引き続き後押ししていくとの観点から、私からトランプ大統領に対して本声明への参加を伝えました。

次に、共同声明における適切な取組についてお尋ねがありました。

本声明はホルムズ海峡における安全な航行の確保を目的に、関係国が連携して取り組んでいく方針を確認したものであり、ご指摘の点については、現時点において特定の取り組みが念頭に置かれているわけではございません。

日本としては関係国と意思疎通をしながら、現下の情勢をよく踏まえつつ適切に対応してまいります。

自衛隊の派遣根拠についてお尋ねがありました。

日本政府としてホルムズ海峡をめぐる情勢については重大な関心を持って鋭意情報収集を行ってきているところですが、現時点で自衛隊の派遣については何ら決まっていません。

自衛隊派遣の法的整理と後方支援
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)
  • 自衛隊派遣を検討する場合、重要影響事態等の後方支援や情報収集活動の拡張など、政府としてどう整理しているか
  • 国際平和支援法に基づき、国連決議を踏まえた有志連合への後方支援が可能である旨をトランプ大統領に説明したか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 現時点で国際平和共同対処事態に該当するという判断はしておらず、仮定の質問への回答は差し控える
  • トランプ大統領に対し、日本の法律の範囲内でできることとできないことがある旨を詳細に説明した
全文
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併せて防衛大臣に伺います。

備蓄原油の放出をしたばかりである今、直ちに海域総会に向けた武力攻撃事態の認定は考えにくい等を勘案すると、自衛隊の派遣を含む当面なし得る対応は、重要影響事態あるいは国際平和共同対処事態における後方支援のほか、既に中東地域で実施してきた防衛省設置法第4条による情報収集活動の領域を拡張するか、あるいは自衛隊法第84条の2による停戦後の域内総会にとどまるものと考えますが、政府としてどのように整理しているのか答弁を求めます。

その上で、国際平和支援法に基づく後方支援について伺います。

後方支援は、憲法第9条の下、他国の武力行使と一体化しないという大原則を堅持しつつ、国際社会の平和と安全のために我が国が主体的に貢献できる法的枠組みとして、平成27年の平和安全法制の整備により確立されたものであります。

かつては事態のたびに特措法を制定する必要がありましたが、国際平和支援法という恒久法に転換したことで、厳格な国会承認を前提としつつも、時期を逸しない対応が可能となりました。

今般の事態は、この法制が真に問われ得る局面とも言えます。

この国際平和支援法を踏まえれば、国連が加盟国に具体的な行動を求める決議が実現し、この決議に沿って行動する有志連合等に対しては、我が国として補給や輸送などの後方支援が可能となります。

我が国を含む33カ国が適切な取組に貢献する用意があると表明した今回の共同声明は、まさにそうした国連決議の実現への政治的、また外交的基盤と位置づけることができます。

総理は今回の会談でトランプ大統領に、日本の法律の範囲内でできることとできないことを詳細にきっちりと説明したと強調され、トランプ大統領は「日本は一段と踏み込んだ対応を検討しているようだ」と応じました。

総理は、日本の法律の範囲内でできることとして、国際平和支援法の要件を満たす国連決議を踏まえた有志連合等に対しては後方支援が可能である旨を、トランプ大統領にご説明をされたのか確認をさせてください。

日本の法律の範囲内でできることについてお尋ねがありました。

日米首脳会談において、トランプ大統領から「ホルムズ海峡の安全確保は非常に重要である」として、ホルムズ海峡における航行の安全に関し、日本をはじめとする各国に対する貢献の要請がありました。

それに対し私からは、ホルムズ海峡における航行の安全の確保はエネルギーの安定供給の観点からも重要であるという認識を示した上で、我が国の法律の範囲内でできることとできないことがある旨を伝え、これについて詳細に説明をしました。

今般の日米首脳会談においては、我が国の国益を踏まえ、トランプ大統領と率直なやり取りを行い、非常に良い会談となりました。

これ以上のやり取りの詳細について明らかにできないことは、ご理解をお願い申し上げます。

国際平和共同対処事態の認定についてお尋ねがありました。

現在のイランをめぐる状況について、政府として国際平和共同対処事態に該当するといった判断は行っておらず、仮定の御質問へのお答えは差し控えます。

党首会談の実施検討
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)

- 今後の情勢次第で、自衛隊派遣等の国会承認プロセスに向けて与野党の党首会談を呼びかける考えがあるか

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)

- 国会承認を求める際は、できるだけ幅広く各党各会派の代表に丁寧に説明したいと考えている

全文
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また、国際平和共同対処事態の認定に当たっては、自衛隊の派遣の前に例外なく国会の事前承認が、迅速かつ丁寧なプロセスが求められます。

総理、今後の推移次第では、与野党の党首会談を呼びかけられるお考えはありますか。

見解をお伺いいたします。

その上で一般論として申し上げますと、国会承認を求めるにあたっては、できるだけ幅広く各党各会派の代表の皆様に丁寧に御説明したいと考えております。

船舶護衛と個別的自衛権の行使
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)
  • 公海上の日本関係船舶への攻撃に対し、直ちに武力攻撃と認定し個別的自衛権を行使できるか
  • 事態認定前の海上警備行動による護衛は可能か
  • 派遣後に予見しない攻撃を受けた場合の対処は可能か
答弁
小泉進次郎
  • 公海上の我が国艦船への攻撃も、状況によっては武力攻撃に該当し得る
  • 海上警備行動による日本関係船舶の護衛は法理上排除されない
  • 具体的な措置は個別具体的な状況に即して判断することとなる
全文
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次に、いずれも一般論として、船舶の護衛と個別的自衛権の行使について防衛大臣に伺います。

ここでの問題は、日本の船が攻撃された場合に、護衛している自衛隊の艦船が反撃できるのかということであります。

まず、公海上の日本関係船舶に対して外国軍から武力攻撃が加えられた場合、武力攻撃自体を直ちに認定し、護衛艦が個別的自衛権を行使することは可能でしょうか。

あるいは、事態認定前であっても海上警備行動による日本関係船舶の護衛は可能か。

また、自衛隊を派遣した後に外国軍等から予見しない攻撃を受けた場合、対処が可能なのか、見解をお伺いいたします。

次に、船舶の護衛と個別的自衛権の行使についてお尋ねがありました。

現在の状況が武力攻撃事態に該当するといった判断は行っていません。

その上で、あくまで一般論として申し上げれば、我が国に対する武力攻撃とは、基本的には我が国の領土、領海、領空に対する武力攻撃を言うと考えていますが、公海上にある我が国の艦船に対するものも、状況によっては我が国に対する武力攻撃に該当し得ると考えています。

また、これも一般論として申し上げれば、海上警備行動は公共の秩序の維持として、いわゆる警察権の行使として行うものであり、法理上は我が国領域外であっても日本関係船舶を護衛することは排除されません。

その上で、万が一外国軍等から日本関係船舶への侵害行為が予期せず発生した場合に、自衛隊がいかなる措置を取ることができるのかは、個別具体的な状況に即して判断することとなります。

いずれにせよ、特定の事例が我が国に対する武力攻撃に該当するかについては、あらかじめ定型的、類型的にお答えできる性質のものではありません。

海上警備行動における国内法と国際法の乖離
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)

- 外国籍の日本関係船舶の場合、旗国主義により自衛隊が守れないケースが想定される点について、どのような問題意識を持っているか

答弁
小泉進次郎
  • 旗国主義に基づき対処するのが基本だが、海上警備行動に基づき日本関係船舶を保護することは可能
  • 外国籍船への措置は状況に応じ、呼びかけや近接などの実力を伴わない措置などが考えられる
全文
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次に、この海上警備行動について伺います。

ここでの課題は、日本人が乗っている船だからといって、国際法に照らした場合、自衛隊が必ずしも守れるとは限らないという現実であります。

ペルシャ湾にとどまっている日本関係船舶のうち、日本人が乗船する船がすべて日本籍船とは限りません。

船籍が外国であれば、旗国主義に基づき、船に掲げる国旗の国が責任を持つ国際ルールの原則があり、加えて国際法上は自衛権と警察権を区別する概念はないため、海上警備行動の対象とできないケースが想定されます。

防衛大臣に伺います。

こうした国内法と国際法の狭間に横たわっている課題に対して、どのような問題意識をお持ちか、見解をお伺いいたします。

次に、海上警備行動に係る国内法と国際法との関係についてお尋ねがありました。

公海上における外国籍船の保護は、国際法上一般的には当該船舶への排他的管轄権を有する旗国がその責任のもとに行うべきとの旗国主義の考えに基づき対処することが基本です。

あくまで一般論として申し上げれば、こうした国際法上の考え及び国内法を踏まえ、海上警備行動に基づき日本関係船舶を保護することが可能です。

その上で、ご指摘の外国籍船である日本関係船舶を保護するために自衛隊が取ることのできる措置は、個別具体的な状況に即して判断する必要があり、一概に論ずることは困難ですが、我が国が被る法的法益侵害と比例する形で、例えば状況に応じて呼びかけや近接といった実力の行使を伴わない措置等を取ることが考えられます。

いずれにせよ、自衛隊の行動は国際法及び国内法の範囲で行うことは当然であり、今般の情勢を踏まえ必要な対応を検討するに当たっても、この考えは変わりません。

SM-3ブロック2Aの増産と米国への働きかけ
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)
  • 生産量を4倍に増やす判断を、国内企業の能力精査と安全保障上の必要性に基づき主体的に行ったか
  • 米国が国際法違反の可能性のある攻撃に当該ミサイルを使用している点について、国連憲章遵守を主体的に働きかけるべきではないか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 国内企業の生産能力で実現可能であることを確認しており、同盟の抑止力強化の観点から重要である
  • 米国の行動について確定的な法的評価を行うことは困難だが、防衛装備移転は個別に厳格に審査している
全文
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今回の会談では、日米両国で共同開発生産してきた海上配備型の迎撃ミサイル「SM-3ブロック2A」の生産量を、急速に4倍へと増やすことが米国のファクトシートに明記されました。

そこで総理に伺います。

当該迎撃ミサイルの生産量を4倍に急増させるためには、国内の生産能力の大幅な増強が必要ですが、民間企業のキャパシティを十分に精査し、かつ我が国の安全保障上の必要性を踏まえた上で、我が国として主体的に判断されたのか、ご説明ください。

また、SM-3ブロック2Aは共同開発生産のパートナー国である米国への移転が可能であり、我が国は平時から部品を米国へ提供しています。

しかしながら、今般、当該迎撃ミサイルは、国際法違反の可能性が高い米国・イスラエルの攻撃に対するイランの反撃に対して、米海軍イージス艦の迎撃に使用されているところであり、国連憲章を踏まえた防衛装備移転三原則の運用指針に照らして、今後も日米同盟を軸とした我が国の安全保障を強固にし、国益を確保する観点から、米国に対して国連憲章を遵守するよう主体的に働きかけるべきと考えますが、総理の見解を伺います。

SM-3ブロックIIAの生産能力の増強及び米国への働きかけについてお尋ねがありました。

米側が発出したファクトシートの内容についてコメントすることは差し控えます。

その上で、日米首脳会談では日米同盟の抑止力・対処力を一層強化していくべく、ミサイルの共同開発・共同生産を含む幅広い安全保障協力を一層進めていくことで一致しております。

日米両国にとって極めて重要な迎撃ミサイルであり、我が国としてその増産について協力していくことは、同盟の抑止力・対処力強化の観点から重要であると考えています。

この迎撃ミサイルの大幅な増産につきましては、国内企業の生産能力を効率的に増強して実現可能であることを確認しており、企業としっかり連携して進めてまいります。

御指摘の米国による今般の行動について、日本はその詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、確定的な法的評価を行うことは困難です。

いずれにしても、我が国からの防衛装備移転については、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認めてきております。

国連憲章は国連の目的及び原則等を定めるものであり、既存の国際法の一部をなすものとして極めて重要な価値、意義を持っていると認識しております。

こうした考えも踏まえ、今後も日米間で緊密に意思疎通を行い、日米同盟をさらに強化していく考えです。

防衛装備移転三原則の運用指針改定(5類型撤廃)
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)

- 殺傷能力のある武器の移転を認める「5類型」の全面撤廃について、安全保障上の具体的な必要性や他国からの引き合いがあるのか

答弁
木原稔
  • 安全保障環境の変化の中、同盟国・同志国の抑止力・対処力を向上させることが必要
  • 退役予定の護衛艦に関心を示す国があるなど、各国からニーズや期待が寄せられている
全文
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関連して、防衛装備移転三原則の運用指針改定について伺います。

現在、日本が自衛隊法上の武器に当たる防衛装備の完成品を輸出できるのは、一部の国際共同開発生産品やライセンス生産品のほか、救難、輸送、警戒監視、掃海等の5類型に限定されております。

与党の御提言はこの5類型を撤廃し、殺傷能力のある武器の移転も一定の条件の下で認めるものであります。

しかし、世論調査が示すとおり、5類型の撤廃の必要性も、歯止めのあり方も、国民の皆様が納得しているとは言い難い状況であります。

そこで官房長官に伺います。

政府として、5類型を全面的に撤廃する安全保障上の具体的な必要性を認識しているのか。

また、全面的な撤廃を要するほどの幅広い装備について、他国からの引き合いがあるのか、答弁を求めます。

防衛装備移転三原則運用指針における、いわゆる五類型撤廃の必要性についてお尋ねがございました。

防衛装備移転三原則運用指針の見直しの内容を、現時点で予断するということは控えますが、我が国を取り巻く安全保障環境の変化が加速度的に生じる中、政府として防衛装備移転をさらに推進し、同盟国・同志国の抑止力、対処力を向上させることが必要と考えております。

また、我が国の防衛装備品に対しては、すでに各国からさまざまなニーズや期待が寄せられており、例えば退役予定の護衛艦の調達に関心を示している国もあります。

こうした同盟国・同志国との議論も踏まえながら、我が国として望ましい安全保障環境を創出するために、どのような案件を移転可能とするべきか、検討を加速してまいります。

防衛装備移転の審査基準と相手国の限定
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)

- 国際約束を締結しているだけでなく、「誠実に履行すると認められる国」に限定して移転すべきではないか

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)

- 個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るという基本考え方を維持し、議論を加速させる

全文
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次に、厳格審査のあり方について伺います。

先日の予算委員会で、小泉防衛大臣はこの運用指針は憲法の平和主義を政策的に具現化したものであり、今後もそれは変わらないとご答弁されました。

これは、国際紛争を助長する、あるいは国際法違反の侵略等に使われることを承知の上で武器を輸出することは、平和的生存権の保障という憲法の精神に反するとの従来の政府答弁を踏まえたものであり、防衛装備移転三原則では、これを国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念を堅持するとして具現化しています。

しかし、米国は国連憲章を踏まえた対米武器・武器技術供与取決めを我が国と締結しているにもかかわらず、今回の米国とイスラエルによるイラン攻撃は国際法違反の可能性が高い。

したがって、このままでは国際約束さえ結んでいれば、その前提となる国連憲章を守らない相手国であっても、我が国として武器の移転が可能な運用となりかねず、到底憲法の平和主義の具現化とは言えません。

そこで、移転対象を国連憲章の目的と原則に適合する方法で使用することを義務づける国際約束の締結国に限定するだけではなく、当該国際約束を締結し、かつこれを誠実に履行すると認められる国に限定すべきと考えますが、官房長官いかがでしょうか。

防衛装備移転の審査プロセスについてお尋ねがありました。

防衛装備移転三原則運用指針の見直しについては、現時点でその内容を予断することは控えますが、政府としては個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るとする基本的な考え方を維持しつつ、お尋ねの審査の手続きを含め具体的な議論を加速していきます。

防衛装備品の移転対象国についてお尋ねがありました。

政府としては、我が国からの防衛装備移転について、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るとする基本的な考え方を維持しつつ、具体的な検討を加速してまいります。

防衛装備移転の透明性と国会への事前通知
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)

- 米国のFMSのように、国会への事前通知や反対決議がないことを移転の条件に付すべきではないか

答弁
木原稔
  • 外為法に基づき、国家安全保障会議での厳格審査を経て政府が主体的に行うことが適切
  • 今後も国民に理解いただけるよう丁寧に説明していく
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加えて、米国のFMS(対外有償軍事援助)では、一定額を超える案件について米国議会への事前通知が義務づけられております。

米国ですら議会のチェックを受け、透明性を高めています。

我が国も国会への事前通知や反対決議がないことを移転の条件に付すべきと考えますが、官房長官の見解をお示しください。

防衛装備品に関する国会への事前通知等についてお尋ねがありました。

防衛装備品の許可は、外国為替及び外国貿易法の運用によって行われるものです。

同法の運用は行政権の作用に含まれることから、同法に則り、国家安全保障会議における厳格審査を経て、政府がその主体となって行っていくことが適切と考えます。

その上で、防衛装備品については、これまでも政府による対外発信や国会の質疑などを通じて、その考え方や背景についてご説明してきたところであり、今後も国民の皆様にご理解をいただけるよう、政府の考え方について丁寧に説明していくことは当然であると考えております。

武器移転審査の責任所在と閣議決定の必要性
質問
河西宏一 (中道改革連合・無所属)

- 四大臣会合による審査は責任所在が弱いため、過去に例のない武器移転案件については閣議決定を行うべきではないか

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)

- 審査の手続きを含め具体的な議論を加速させていく

全文
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最後に総理に伺います。

現行の運用では、過去に例のない武器移転に関する審査はいわゆる四大臣会合で行われますが、審査に関する署名もなく、責任の所在が弱いと言わざるを得ません。

一方、閣議決定は前大臣が署名し、政権全体として責任を負うものであります。

やはり過去に例のない武器移転の案件については、GCAP次期戦闘機の完成品を第三国に移転する場合と同様、閣議決定を行うべきと考えますが、閣議の議長である総理の見解をお伺いいたします。

防衛装備移転三原則運用指針の見直しについては、現時点でその内容を予断することは控えますが、政府としては個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るとする基本的な考え方を維持しつつ、お尋ねの審査の手続きを含め具体的な議論を加速していきます。

ホルムズ海峡への自衛隊派遣に関する日米首脳会談の結果
質問
青柳仁士 (日本維新の会)

- 訪米時、米国が求めたホルムズ海峡への自衛隊派遣を、正式な停戦合意まで困難であると伝え、米国の理解を得たのか

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 法律の範囲内でできることとできないことがある旨を詳細に説明した
  • トランプ大統領はその説明を理解していたとの印象を持っている
  • 中東地域の平和と安定に向け、引き続き日米間で緊密に意思疎通を続けていくことで一致した
全文
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一方、今回の訪米において世界が最も注目していた論点の一つは、米国が求めるホルムズ海峡への自衛隊艦船の派遣に対し、我が国がいかに応じるかでありました。

これについて総理は記者会見にて、「法律の範囲内でできることとできないことがある」旨を詳細に説明したと述べておられます。

結果として派遣は受け入れなかったとの理解でありますが、正式な停戦合意に至るまでは自衛隊の派遣は困難であるとの認識を伝え、米国側の理解を得たと受け止めてよいのか、改めてお聞かせください。

ホルムズ海峡への派遣に関するトランプ大統領とのやり取りについてお尋ねがありました。

まずトランプ大統領からは、ホルムズ海峡の安全確保は非常に重要であるとして、ホルムズ海峡における航行の安全に関し、日本をはじめとする各国に対する貢献の要請がありました。

これに対して私からは、ホルムズ海峡における航行の安全はエネルギーの安定供給の観点からも重要であるという認識を示した上で、我が国の法律の範囲内でできることとできないことがある旨を伝え、これについて詳細に説明をしました。

トランプ大統領はしっかりと耳を傾け、私の説明を理解されていたとの印象を持ちました。

その上で、トランプ大統領とはエネルギー安全保障の観点を含め、ホルムズ海峡を含む中東地域の平和と安定に向けて、引き続き日米間で緊密に意思疎通を続けていくことで一致しました。

令和元年の対応と今回の派遣判断の連続性
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 令和元年の有志連合不参加・情報収集活動としての派遣時の政府認識との連続性はあるか
  • 当時と同様の法的整理か、あるいは新たな解釈・判断があるのか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 令和元年は情報収集体制の強化が必要との認識で活動を行った
  • 現在の中東情勢は当時と経緯や状況が異なるため、単純に比較することは困難である
全文
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あわせて、令和元年の中東情勢緊迫時における対応、すなわち有志連合には参加せず、情報収集活動としてホルムズ海峡外に派遣した際の政府認識との連続性について伺います。

当時と同様の法的整理に基づくものなのか、それとも新たな解釈や判断が加わっているのか、総理の具体的な認識をお示しください。

次に、令和元年の政府の対応や認識と、現在の政府の認識との相違についてお尋ねがありました。

ご指摘の令和元年の情勢悪化の際には、中東地域においては日本関係船舶の防護の実施を直ちに要する状況にはないものの、中東地域で高い緊張状態が継続している状況を踏まえると、日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集体制を強化することが必要との認識の下、自衛隊による情報収集活動を行うこととしました。

現在の中東情勢について、議員ご指摘の令和元年の状況とは経緯及び状況が異なることから、両者を単純に比較することは困難であると考えます。

米国国連大使による自衛隊支援約束の報道への対応
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 米国国連大使が「高市総理が自衛隊による支援を約束した」と発言した報道は事実と異なるか
  • 事実関係の是正と国際社会への正確な発信をどう行うか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 日本として具体的な約束をした事実はなく、官房長官が記者会見で公に述べている
  • 総理から大統領へは法律の範囲内でできることとできないことがある旨を詳細に説明した
全文
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会談後、米国の国連大使が高市総理がホルムズ海峡の航行の安全確保に関し、自衛隊による支援を約束したと発言したとの報道がありました。

これは事実と異なるとの理解でよろしいでしょうか。

日米交渉の正式なラインとは異なる立場からの発言であり、結果として国際世論に誤解を生じさせる恐れもあります。

政府としてこの発言をどのように受け止め、事実関係の是正と国際社会への正確な発信を行っていくのか、政府の対応方針についてお示しください。

米国の国連大使の発言についてお尋ねがありました。

ご指摘の発言につきましては、先日、我が国のスポークスパーソンでもある官房長官が記者会見でも公に述べているとおり、日本として何か具体的な約束をしたとの事実はございません。

先ほど答弁したとおり、私からトランプ大統領に対しては、我が国の法律の範囲内でできることとできないことがある旨をお伝えし、これについて詳細に説明をしました。

米国による軍事行動の事前説明と協力のあり方
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 米国が一方的に決断し行動するのではなく、日本への一定の説明と協議が必要ではないか
  • 事態の予見可能性が担保されない場合の協力のあり方や、国際法上の歯止めを伝えるべきではないか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 日米間で緊密に意思疎通を続けていくことで一致しており、あらゆるレベルでの意思疎通を強化する
  • 今回の事態について、詳細な事実関係を把握する立場にないため確定的な法的評価は困難である
  • 早期沈静化に向け、国際社会と連携し外交努力を行う
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トランプ大統領はインタビューの中で、イラン攻撃を日本に事前に知らせるべきではなかったかとの質問に対し、真珠湾攻撃を引き合いに出して一蹴しました。

確かに軍事行動について事前に他国に知らしめることは現実的ではないと思います。

しかしながら、今回の例示は適切とは言い難く、また大統領の基本認識も全く異論なしとは言えないと思います。

我が国の国益を損なう可能性は否定できません。

同盟国にとって存亡の危機ともなり得る事態を引き起こす決断を行っている以上、我が国に対して一定の説明と協議は必要ではないでしょうか。

今後についても、事態の予見可能性が担保されない場合の協力のあり方については判断が必要ではないでしょうか。

また、国際法上の評価は技術的に困難であることは理解しますが、一定の歯止めをかけるものとして認識を伝えていくことも必要と考えます。

総理のご認識を伺います。

イラン情勢をめぐる米国との協力のあり方及び国際法上の評価についてお尋ねがありました。

まず米国とは、イラン情勢を含め平素からさまざまな事項について緊密に意思疎通を行ってきています。

今般のトランプ大統領との会談でも、エネルギー安全保障の観点をはじめ、ホルムズ海峡を含む中東地域の平和と安定に向けて、日米間で緊密に意思疎通を続けていくことで一致しました。

また、トランプ大統領からはホルムズ海峡における航行の安全に関し、日本をはじめとする各国に対する貢献の要請がありました。

私からは先ほど申し上げましたとおり、我が国の法律の範囲内でできることとできないことがある旨を伝え、これについて詳細に説明をしました。

今後も同盟国である米国との間であらゆるレベルでの意思疎通を強化していきます。

その上で、今回の事態について、日本はその詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、確定的な法的評価を行うことは困難です。

今何よりも重要なことは事態の早期沈静化を図ることであり、我が国として米国をはじめとする国際社会と連携しつつ、引き続き必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。

多国間連携の強化とホルムズ海峡の国際的管理
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 多国間連携をどのように強化し調整力を発揮していくか
  • ホルムズ海峡を国際的な枠組みで管理し、安全航行を確保する(安全航行協定や国際監視メカニズム等)提案への見解
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 首脳共同声明への参加や、他国首脳への説明を通じて国際社会の連携協力を推進している
  • 国際海事機関(IMO)臨時理事会にて海上回廊などの枠組み構築を奨励する提案を行い、支持を得た
  • 引き続き関係国や国際機関と連携し、外交努力を行う
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米国との関係においても、我が国は一方的に応じるのではなく、対等かつ誠実に主張すべきは主張する姿勢の堅持が重要と考えます。

併せて各国と連携しつつ、主体的に代替構想を示し、国際社会の最適解を導く役割を果たすべきです。

その意味で、今回の蘭日の共同声明発出における茂木大臣と外務省を中心とした我が国の貢献は高く評価されるべきと考えます。

今後、こうした多国間連携をどのように強化し、調整力を発揮していくのか、総理のご見解を伺います。

こうした多国間連携の取り組みの先に、ホルムズ海峡を国際的な枠組みの下で管理し、安全航行を確保する方向性を関係各国とともに目指すことが考えられます。

ホルムズ海峡は国際法上、国際海峡とされ、国連海洋法条約において通過通行の自由が認められており、本来特定国が恣意的に封鎖できる海域ではありません。

また、その半分はオマーンの領海であり、イランが封鎖することは主権侵害にあたります。

安全航行協定の締結、IMOなどが関与する国際監視メカニズムの構築、主要国による多国間の航行保障等の組み合わせにより、ホルムズ海峡を世界の公共財として扱う組みは実現可能であると考えます。

これは領有権を侵害するものではなく、最低限の国際ルールにより世界経済の生命線を守る現実的方策です。

停戦や制裁緩和と組み合わせることで、関係国の受ける余地もあると思います。

ホルムズ海峡封鎖に対する一つの解決策として、本提案について総理の御見解を伺います。

中立性と信頼性を生かした日本ならではの立場から、こうした和平に向けた創造的な提案を行い、リーダーシップを発揮していくべきではないでしょうか。

ホルムズ海峡に関する首脳共同声明についてお尋ねがありました。

我が国は19日に発出されたホルムズ海峡に関する首脳共同声明に当初から参加するとともに、様々なレベルで各国に参加を呼びかけてきております。

私自身、24日、マレーシア、フィリピンの首脳と電話会談を行った際、共同声明にも触れつつ、特に喫緊の課題であるホルムズ海峡の安全な航行の確保をはじめ、事態の早期鎮静化に向けて国際社会が連携協力していく重要性などを説明しました。

我が国としては、この声明も踏まえ、引き続き関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。

ホルムズ海峡を巡る情勢についてお尋ねがありました。

先ほど述べた声明に加えて、3月18日から19日に開催された国際海事機関臨時理事会において、我が国は海上回廊などの枠組み構築を奨励する提案文書を提出し、多数の国からの支持を得ることができました。

我が国としては、議員の問題意識も踏まえ、ホルムズ海峡の安全な航行の確保に向け、引き続き関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。

ホルムズ海峡オマーン領海地域の法的性格
質問
青柳仁士 (日本維新の会)

- ホルムズ海峡のオマーン領海地域が、日本の法制度上「戦闘地域」とみなされるか否か

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 法制度上、後方支援活動等は戦闘行為が行われている現場では実施しないこととなっている
  • 現在の状況について政府として何らかの事態に該当する判断はしておらず、回答は困難である
全文
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関連して、現時点においてホルムズ海峡のオマーン領海地域は、日本の法制度上、先頭地域とみなされるか否か、政府の見解をお示しください。

ホルムズ海峡が戦闘地域とみなされるか否かにつきましては、日本の法制度上、重要影響事態法や国際平和協力支援法に基づく後方支援活動等は、現に戦闘行為が行われている現場では実施しないこととなっています。

現在のイランをめぐる状況については、政府として何らかの事態に該当するとの判断は行っておらず、お尋ねについてお答えすることは困難でございます。

外務省の新設部署による和平協定への貢献
質問
青柳仁士 (日本維新の会)

- 外務省に新設された和平協定に関する部署が、イラン対応を含む喫緊の課題に早期に具体的役割を担い貢献すべきではないか

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 国際和平調停ユニットを設置した
  • 具体的な取組については、地域や形態を見極め随時検討する
  • イラン情勢に関しては、早期鎮静化に向けて引き続き取り組む
全文
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また、我が党との連立合意に基づき、今月半ば、外務省に和平協定に関する部署が新設されました。

政府全体で和平協定に取り組む能力を構築する第一歩として、イラン対応を含む喫緊の課題に対しても、早期に具体的な役割を担い、実効性ある貢献を果たせるようにしていくべきではないでしょうか。

総理のご認識を伺います。

外務省に新設された和平調停に関する部署についてお尋ねがありました。

3月17日付で外務省に国際和平調停ユニットを設置しました。

同部署の今後の具体的な取組については、紛争の発生する地域やその形態を見極め、随時検討してまいります。

イラン情勢に関しては、事態の早期鎮静化に向けて引き続き行ってまいります。

連立政権合意に基づく憲法改正・防衛力強化の実現
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 憲法9条改正等により、米国に依存せず主体的に国益を確保する外交力の醸成が必要である
  • 連立合意に明記された憲法改正や防衛力強化などの改革を実現する決意はあるか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 連立政権合意書に謳われている「自立する国家としての歩み」や「リアリズムに基づいた視点」を共有している
  • ご指摘の改革を含め、連立政権合意書の内容を一つ一つ実現していく
全文
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トランプ大統領は日米首脳会談後の取材において、「日本は必要とあれば支援してくれるだろう」としつつ、「日本には憲法上の制約がある」と発言しました。

結果として、憲法上の制約により自衛隊の派遣を回避した形となりました。

一方、今後、自民党と日本維新の会が抱える憲法9条改正が実現すれば、こうした歯止めに依拠しない交渉力が求められることになります。

そのためには、米国に依存せずとも、中国などからの国際法に基づき主体的に判断し、対等な関係と普遍的ルールを守りつつ国益を確保する、したたかな外交力の醸成も求められます。

そうした基本認識から、我が党と自民党との連立合意には、憲法改正や防衛力強化をはじめとする一連の改革が明記されています。

改めて実現の決意について総理に伺います。

連立政権合意の実現の決意についてお尋ねがありました。

自民党が日本維新の会との間で正式に交わした連立政権合意書には、「戦後最も厳しく複雑な国家安全保障環境を乗り越えるためには、日本列島を強く豊かにし、誇りある自立する国家としての歩みを進める内政及び外政政策を推進せねばならないこと」、「自立する国家として日米同盟を基軸に極東の戦略的安定を支え、世界の安全保障に貢献すること」、「安全保障環境の変化に即応し、国民をどう守るか、我が国の平和と独立をどう守るかというリアリズムに立った視点が不可欠であること」が謳われております。

さらに、両党はこのリアリズムに基づく国際政治観及び安全保障観を共有するとされております。

私としても当然これを共有しており、その認識のもとに、ご指摘の改革を含め、連立政権合意書の内容を一つ一つ実現してまいります。

ホルムズ海峡の安全航行に向けた取組
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)
  • 30カ国以上の枠組みにおける日本の役割と貢献(人的・物的貢献の有無)について
  • 安全航行達成に向けた時間軸やマイルストーンの見通しについて
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 首脳共同声明に参加し、各国に参加を呼びかけている
  • 関係国や国際機関と緊密に連携し、必要な外交努力を継続する
全文
質問・答弁の全文を表示

まず冒頭、世界の大きな課題となっているホルムズ海峡の安全航行に向けた取組に関して質問をいたします。

現在、欧州諸国を含む30カ国以上の国々が封鎖を避難し、安全な航行確保に向けた声明を発表し、具体的な協力体制の調整が進められています。

そこで2点お伺いをいたします。

この30カ国以上が参加をする枠組みにおいて、我が国はどのような役割を担うのか。

さらなる参加の呼びかけ、政治的支持にとどまるのか、あるいは人的・物的貢献も想定をされているのか、政府の基本姿勢を伺います。

また、安全航行の達成に向けた時間軸をどのようにご覧になっているのか。

短期、中期それぞれでどのような成果を見込んでいるのか、現状での政府の見通し、各国間で共有をされているマイルストーンなどがあればお示しください。

ホルムズ海峡の安全な航行の確保に向けた取組についてお尋ねがありました。

我が国は19日に発出されたホルムズ海峡に関する首脳共同声明に当初から参加するとともに、様々なレベルで各国に参加を呼びかけてきております。

私自身は24日にマーシャル、マレーシア、フィリピンの首脳と電話会談を行った際、両共同声明にも触れつつ、特に喫緊の課題であるホルムズ海峡の安全な航行の確保をはじめ、事態の早期鎮静化に向けて国際社会が連携協力していく重要性などを説明しました。

我が国としては、この声明も踏まえ、引き続き関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。

ペルシャ湾内の日本関連船舶および船員の安全確保
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)
  • 未確認だった14隻の船舶を含む連絡体制構築の進捗状況について
  • 船員(日本人および外国人)の退避計画と受入体制の具体的内容について
  • 退避後の船舶および積み荷の安全確保の方針について
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 14隻については国土交通省が船主を通じて外国企業の特定とコンタクト先把握に取り組んでいる
  • 外国人船員を含む乗組員の安全確保に向け、様々な選択肢を検討中である
  • 積み荷の安全確保は一義的に船主・運航会社が行うが、国交省を中心に支援を検討する
全文
質問・答弁の全文を表示

ペルシャ湾周辺において、3週間以上にわたって日本関連船舶が洋上待機を余儀なくされ、乗組員がドローン攻撃、嫌がらせ、打砲等の心理的恐怖にさらされている事態は極めて深刻です。

当初、政府は日本船主協会所属の船舶を対象として、45隻の日本関係船舶がペルシャ湾内にいるとしていましたが、私たち国民民主党が全日本海員組合からヒアリングを行ったところ、船主協会に加盟をしていない関連船舶が14隻あり、合計で59隻の日本関連船舶がペルシャ湾内にいることを明らかにしました。

本件については、昨日の参議院予算委員会における我が党、山田芳彦参議院議員の質疑を通じ、現在は政府もこの59隻を認識をしていることが明らかになりました。

その質疑において、政府参考人からは、新たに認定をしたこの14隻の日本関連船舶に関しても、連絡体制の構築が可能かどうかを検討をしていくとの答弁がなされています。

そこでお伺いをいたします。

昨日の予算委員会以後、この連絡が取れていなかった関連船舶に対し、連絡体制の構築などはどの程度進展しているのでしょうか。

具体的な進捗状況をお知らせください。

これら船舶及び船員の安全確保に対して、政府としてどのような退避計画を策定をしているのか。

陸海空を含めた退避計画、受入体制、関係国との連携状況など、その具体的な検討状況をお示しください。

また、その退避計画や退避の方針は、日本人船員のみを対象とするものなのか、それとも外国人船員を含む日本関連船舶全ての乗組員を対象とするものなのか、政府としての考えをお示しください。

今後、仮に人命保護を最優先として船員退避を行う場合、湾内に残された船舶及び積み荷の安全確保をどのように図るのか。

最低限の保全体制の確保、遠隔監視や関係船舶企業との連携など、具体的補足シミュレーションの状況について政府の方針をお示しください。

ペルシャ湾内の全日本海員組合の組合員が乗船している14隻への連絡体制、船舶船員の退避計画及びその対象船舶及び積み荷の安全確保について具体的なお尋ねがありました。

全日本海員組合の組合員が乗船している14隻への連絡体制については、まずは現在、対象船舶の船主を通じて運航している外国企業の特定とそのコンタクト先が把握できないか、国土交通省において取り組んでいるところでございます。

船舶船員の退避計画及びその対象につきましては、私自身、G7首脳オンライン会議でホルムズ海峡の安全な通行の確保や地域における自国民保護での協力などについて議論をし、3月19日にホルムズ海峡に関する首脳共同声明を発出したところであります。

関係国機関とも連携しながら、政府として船主や運航会社等ともよく相談し、日本関係船舶及び外国人船員を含む乗組員の安全確保に万全を期すべく、様々な選択肢を検討しています。

我が国が最優先に掲げる国民保護の対象には、日本人船員が含まれるのは当然のことでございます。

対象船舶には日本人船員だけではなく外国人船員も乗船されていることを十分踏まえまして、関係国、機関と緊密に連携しながら、あらゆる外交努力を行ってまいります。

船舶及び積み荷の安全確保については、一義的には船主や運航会社が個々の事情に応じて対応するものですが、積み荷として原油やLNGといった危険物を積載している場合には、その対応に苦慮されているとも聞いております。

国土交通省を中心に船主や運航会社と協議を続け、必要な支援を検討してまいります。

エネルギー対策のための暫定予算(補正予算的暫定予算)の提案
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- エネルギー価格上昇対策として、不足している2兆円を暫定予算に盛り込む考えがあるか

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 財政法第30条第2項の趣旨から、本予算にない経費を暫定予算に計上することは想定されない
  • 令和8年度予算の年度内成立を優先し、国民生活に支障が出ないよう対応する
全文
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政府は11日、暫定予算の編成に着手したと承知をしています。

しかしながら、現在、原油をはじめとするエネルギー価格への深刻な上昇の影響が危惧をされており、国民生活と我が国の経済を守り抜くために、単なる暫定予算を超え、事態悪化を見据えたエネルギー対策を強化をした予算編成を行うことが急務です。

我々国民民主党の試算では、国民生活を守るために、ガソリンと軽油負担軽減のために月額およそ3000億円、電気・ガス代の負担軽減に2000億円、合計で月額5000億円の対策が必要と考えます。

これを今後6ヶ月にわたって継続をするためには、総額3兆円規模のエネルギー対策費が不可欠となります。

一方で、現在政府によって措置をされている財源は、基金の残高約2800億円と、先日閣議決定をされた予備費8000億円を合わせて、およそ1.1兆円にとどまります。

つまり、必要な3兆円には遠く及ばず、実質的に2兆円不足をしていると私たちは試算をしています。

そこで私たち国民民主党は、この不足分である2兆円のエネルギー対策費を上乗せをする暫定予算、言うならば補正予算的暫定予算を提案をいたします。

そこで総理にお尋ねをいたします。

この2兆円のエネルギー対策について、政府の責任において現在編成中の暫定予算に盛り込むべきと考えますが、総理としてこの2兆円規模の対策を暫定予算に取り入れる、そのお考えはありますでしょうか。

仮にこれが困難であるということであれば、我が党として議員の権能に基づき、参議院において本予算の修正案を提出をいたします。

国民生活を支えるため、総理の政治決断を求めます。

補正予算的暫定予算についてお尋ねがございました。

補正予算的暫定予算については、その定義が必ずしも明らかではないものの、本予算にない経費を暫定予算に計上するということであれば、財政法第30条第2項の趣旨からして想定されないものと承知をしております。

その上で、予算の空白は1日も許されないため、不足の事態に備え、政府としては明日27日に令和8年度暫定予算を閣議決定の上、国会に提出させていただく考えですが、引き続き国民生活に支障が生じないよう、野党の皆様にもご協力をお願いしつつ、令和8年度予算と関連法案について年度内の成立をお願いしたいと考えております。

国際和平調停ユニットの運用方針
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)
  • イラン・米国・イスラエル等の武力衝突に対し、本ユニットが具体的に関与することを想定しているか
  • 設置趣旨に照らした具体的な運用方針について
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 紛争地域や形態を見極め、適宜検討していく
  • イラン情勢については、早期鎮静化に向けた外交努力を継続する
全文
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外務省において新たに設置をされた国際和平調停ユニットについて伺います。

本ユニットは、紛争の未然防止や早期収束に向け、初期段階から関与し、和平の実現、人道支援、さらには復旧に至るまでシームレスに対応することを目的として、外務大臣の強いリーダーシップで設置をされたものと承知をしています。

現在のイランとアメリカ、イスラエル、湾岸諸国との武力衝突という事態に対し、このユニットは具体的な関与を行うことは想定をされているのでしょうか。

当初はある程度サウジアラビアが仲介やエスカレーションの抑止に動いてきたとされていますが、現在では紛争の当事国となったことで仲介が難しい立場となり、一部の報道ではすでにトルコ、パキスタン、エジプトといった国々が仲介調停の役割を担っていたとの報道があります。

このタイミングで立ち上げられたユニットがどのような役割を果たすのか、国際社会から日本への期待をどのような形でこのユニットが形にしていくのか、設置の趣旨に照らした具体的な運用方針を総理にお伺いいたします。

外務省に新設された和平調停に関する部署についてお尋ねがありました。

3月17日付で外務省に国際和平調停ユニットを設置しました。

同部署の今後の具体的な取組については、紛争の発生する地域やその形態を見極め、適宜検討してまいります。

イラン情勢に関しては、事態の早期鎮静化に向けて、我が国として必要なあらゆる外交努力を引き続き行ってまいります。

日米首脳会談における「ステップアップ」の意味
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- トランプ大統領が述べた「ステップアップ」という表現の具体的な意味内容と、政府としての認識について

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)

- ホルムズ海峡の航行安全のために日本が行動している、あるいは行動することを期待するという趣旨と受け止めている

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今回の会談において、トランプ大統領は両国間の関係をステップアップをするという趣旨の発言を複数回繰り返しています。

このステップアップという表現につき、総理は具体的にどのような意味内容を持つものと受け止めていますか。

また、政府としてどのようにステップアップを図るつもりなのか、その認識をお示しください。

トランプ大統領が用いたステップアップという表現の意味や内容についてお尋ねがありました。

ご指摘のステップアップの発言については、前後の文脈から推察するに、ホルムズ海峡の航行の安全のために我が国が行動をとっている、あるいは我が国が行動をとることを期待するといった趣旨を述べられたものと受け止めています。

ホワイトハウス公表ファクトシートへの対応と認識
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)
  • 米側単独の文書であっても、事実と異なる内容がある場合に訂正コメントをしない立場なのか
  • 米側文書によって日本の立場を定義させるのではなく、総理自ら説明すべきではないか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)

- 米側が単独で発出した文書であり、内容の抄録についてコメントすることは差し控える

全文
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ここからは、今回の日米首脳会談後にホワイトハウスが公表をしたファクトシートについて、その内容と日本政府の見解について具体的にお伺いをいたします。

23日に行われた参議院の本会議で、総理はこのファクトシートは米側が単独で発出したもので、米国の認識を記述したものなのでコメントはしないと答弁をされています。

まず、このファクトシートについて、日本政府は我が方が事実と認められない内容が記されていても、それはそのまま訂正コメントをすることはないというお立場なんでしょうか。

明確にお答えください。

このファクトシートの各項目の冒頭には「両首脳は」「両国は」などという言葉が使われており、米側の認識として日本も合意承諾していると認識できる表現が使われています。

もし仮に総理が答弁をされたように、このファクトシートが一方的に米国によって示されたものであったとしても、ファクトとして米側から国際社会に示されている以上、我が国の立場を米国の文書によって定義させるのではなく、会談の当事者である総理自ら説明をしていただくべきだと考えます。

また、認識の齟齬があるのであれば、その点については明確に我が国の理解を表明すべきではないでしょうか。

「コメントをしない」という答弁ではなく、ぜひ米側から示された両国間の合意を得たファクトに対する我が国の立場を、以下6項目9点について明確にお答えください。

日米首脳会談後の日米の発表についてお尋ねがございました。

ご指摘のホワイトハウスが発表したファクトシートは、米側が単独で発出した文書であり、その内容の抄録について政府としてコメントすることは差し控えますが、首脳会談のやりとりにとどまらず、訪米の機会に米側としての認識を記述したものと理解をしています。

米国産農作物の市場アクセス加速
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- ファクトシートにある農作物の市場開放促進について、総理の認識はどうか(国益や国内需要に見合っているか)

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)

- 昨年7月の日米合意に基づき、大豆・とうもろこし等の追加購入を実施しており、食料安全保障の確保に資すると考えている

全文
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今回のファクトシートの一番最初の項目は、イランでもホルムズでもフォイップでもなく、米国産農作物の対日輸出における市場アクセスを加速させると記されています。

農作物の貿易は常に重要なテーマとなりますが、我が国が輸入を受け入れるにあたっては、それが真に日本の国益と国内需要に見合ったものであるのか、国民に対して十分な説明責任が果たされなければなりません。

この点において、かつてトウモロコシをめぐって2019年第1次トランプ政権時代に行われた日米貿易協定の交渉の事例、具体的にはトランプ大統領が共同会見で「中国が約束を守らないせいで我々の国にはトウモロコシが余っている。

それを安倍首相が日本が全て買ってくれることになった」と語った事例を想起せざるを得ません。

当時、この輸入の背景には我が国の実際の需給状況というよりも、相手国の国内事情、具体的には米国内におけるバイオエタノール需要の頭打ちと豊作によるトウモロコシ供給過剰が強く影響していたのではないかという指摘がありました。

当時は外交上の成果として発表されたものの、国内の生産者や国民に対する説明のあり方として大きな課題を残したと記憶をしています。

そこでお伺いをいたします。

今回、我が国に対して求められている農作物の市場開放の促進について、総理のご認識を伺います。

米側発表のファクトシートにおける米国産農産物の市場開放の促進に関する記載についてお尋ねがありました。

ご指摘のファクトシートについては先に答弁したとおりなのですが、その上で、昨年7月の日米間の合意におきましては、我が国は大豆、とうもろこし等の国内商品向けの米国の農産品などの追加購入を実施するとされており、これらの品目を米国から安定的に輸入することは、我が国の食料安全保障の確保に資するものと考えております。

台湾海峡の平和と安定に関する日米認識
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)
  • ファクトシートにある「一方的な現状変更の試みに反対する」という認識を日本政府も共有しているか
  • 共有しているなら、なぜ日本側の発表資料に明示されていないのか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)

- 米側ファクトシートの記述と認識を全く異にするものである

全文
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米側のファクトシートには、「両首脳は台湾海峡の平和と安定、武力や威嚇を含むいかなる一方的な現状変更の試みにも反対する」と明記をされたことは、今回の首脳会談の大きな成果であると高く評価をいたします。

一方で、政府の発表資料においては同様の文言は確認できず、外務省のホームページには同様の案件を茂木大臣からバンス副大統領に説明をしたとのみ発表されています。

日米首脳間において、台湾海峡の平和と安定のための具体的な取り組みを約束したとの認識は、我が国政府としても共有をしているのか。

共有しているのであれば、なぜ我が国の発表資料にその趣旨が明示されていないのか、ご説明ください。

あえてご指摘の台湾に関する記述について申し上げましたら、米側ファクトシートの記述と認識を全く異にするものでございます。

第三国における日米連携と「ならずもの国家」への対処
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- ファクトシートにある「第三国における連携」の具体的な地域、分野、手段(経済協力、人道支援、安全保障等)についての認識

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)

- (個別の回答はなく、ファクトシート全体へのコメント差し控えと、平素からの意思疎通で対応する旨の答弁に集約されている)

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ホワイトハウスのファクトシートには、「両国は第三国において連携し、戦略的競争相手やならずもの国家がもたらす課題に対処する」という記載があります。

こちらも日本側の発表資料には含まれていません。

まず、米側が示す本件に関する合意があったとするファクトに対して、我が国の立場をお示しください。

その上で、ここでならずもの国家の定義はいたしませんが、ここでいう第三国における連携とは、具体的にどのような地域や分野、手段をトランプ大統領との間で合意をしたのでしょうか。

具体的な国や地域を想定をされているのか、また経済協力や人道支援を指しているのか、あるいは安全保障分野における関与まで含むものなのか、政府の認識を明らかにしてください。

ご指摘のホワイトハウスが発表したファクトシートは、米側が単独で発出した文書であり、その内容の抄録について政府としてコメントすることは差し控えますが、首脳会談のやりとりにとどまらず、訪米の機会に米側としての認識を記述したものと理解をしています。

また、米国との間では平素より様々なレベルで意思疎通を行っております。

引き続き適切に対応してまいります。

対内投資審査メカニズムの強化(日本版CFIUS)
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)
  • 日本版CFIUSの創設を意味するのか、現行制度の運用強化なのか
  • 審査対象に外国資本による土地取得が含まれるのか
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 対日外国投資委員会の創設を含む外為法改正案を国会に提出している
  • 土地取得は外為法の審査対象外だが、安全保障観点からのルールを今夏までに取りまとめる
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ファクトシートには、「日本は国家安全保障上のリスクに基づき、対内投資審査メカニズムを強化をする計画である」と記載があります。

ここで念頭に置くべきは、米国のCFIUS(シフィウス)のような制度であり、安全保障上の観点から外国からの投資に介入できる政府機関であります。

そこで伺います。

本件は日本版CFIUSの創設を意味するのか、それとも単なる現行制度の運用強化なのか、政府の具体的方針を明らかにしてください。

審査メカニズムの対象に、外国機関や外国資本による土地取得が含まれるのか、併せてお答えください。

また、米側発表のファクトシートにおける内外投資審査メカニズムの強化に関する記載についてお尋ねがありました。

ご指摘のファクトシートについては先に答弁したとおりですが、その上で政府としては17日に日本版CFIUS、つまり対日外国投資委員会の創設を含む対内直接投資審査制度の高度化のための外為法改正案を国会に提出しています。

外国人による土地の取得については、外為法に基づく対内直接投資審査制度の対象には含まれておりません。

なお、安全保障の観点からの外国人の土地取得等のルールのあり方について、本年夏までに骨格を取りまとめることとしております。

小型モジュール炉(SMR)への投資と展開
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)
  • SMR投資における日本の関与範囲(資金・技術協力か、設計・建設・運転まで含むか)
  • 米国内他地域への展開見通しと日本側の関与
  • 国内導入に向けたロードマップや制度整備の検討状況
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 協議委員会で詳細を検討中であり、日本企業が重要製品の供給を担うことが期待されている
  • 他地域での建設を念頭に置いたプロジェクト候補についても議論している
  • 国内の早期社会実装に向け、ロードマップ策定を含め官民で議論を深める
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ファクトシートには、「米国はテネシー州、アラバマ州における小型モジュール炉(SMR)建設のための最大400億ドルの投資を含む第2弾の日本投資を歓迎する」との記載があります。

今回の発表を受け、日本の先進的な原子力技術が米国において活用されることに大きな期待を抱いています。

今回のSMR投資において、日本側は資金提供や技術協力にとどまるのか、それとも設計、建設、運転といった中核部分まで主体的に関与するのか、現時点での計画を伺います。

併せて、今回合意をされたテネシー州、アラバマ州にとどまらず、米国内の他地域におけるSMRのさらなる展開や追加投資について、日米間で具体的な検討が進められているのか、今後の展開見通しと日本側の関与のあり方について政府の認識を伺います。

今回の米国によるSMR展開が実現をすれば、そこで得られた知見や技術的蓄積は、将来的に日本国内への還元も可能であると考えます。

当面は、現状日本が持つ原子力発電所の再稼働などに専念すべきと考えますが、中長期的に政府として国内におけるSMRの導入について、具体的なロードマップや制度整備の検討を進めているのか。

また、その計画をお考えなのであれば、実現の時期の見通しをどのように描いているのか、併せて総理の見解を伺います。

戦略的投資イニシアティブの第二次プロジェクトのうち、SMR、すなわち小型モジュール炉の建設プロジェクトについてお尋ねがありました。

第2次プロジェクトについては、投資決定に向け詳細について日米両国で構成される協議委員会において、戦略的・法的観点からの検討を進めていくこととなります。

ご指摘のSMRは、日本企業と米国企業の合弁企業であるGEヒットチ・ニュークリアが設計しており、投資実行に至った場合には、複数の日本企業がSMRを構成する重要な製品の供給を担うことが期待されています。

今後、さらなる検討が進む中で、建設・運転を含むプロジェクトの実施体制についても具体化されていくと承知しています。

また、第二次プロジェクトとは別に、潜在的なプロジェクト候補についても日米間で議論してきており、その候補として別の地域での建設を念頭に置いたSMRプロジェクトも含まれます。

SMRは米国をはじめ各国において、データセンターなど電力多消費設備向けの脱炭素安定電源の不足を解消するものとしてニーズが高まっており、我が国でも早期社会実装を目指す次世代革新炉の一つとして位置付けています。

日本成長戦略においても、国内でのSMRの早期社会実装に向けて、ロードマップの策定を含め官民で議論を深めてまいります。

火星衛星探査計画(MMX)の打ち上げ支援
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- ファクトシートで「今年後半打ち上げ」と明記されたが、H3ロケットの状況を踏まえ、確実な遂行のためにどのような人的・財政的支援を行うのか

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 宇宙基本計画工程表に基づき、令和8年度にH3ロケットで打ち上げる予定である
  • JAXA中心に関係府省・企業が連携し、H3ロケットの早期打ち上げ再開に取り組む
全文
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今回の会談で宇宙分野における協力が盛り込まれたことにも注目をしています。

総理もご案内のとおり、一時期トランプ政権下において宇宙分野における交代が心配をされました。

この日米首脳会談のタイミングで、アルテミス計画における日本人宇宙飛行士の月面着陸や、我が国が誇るプレッシャーローバーの提供といった日米協力の確固たる道筋がホワイトハウスのファクトシートに改めて盛り込まれたことは、総理もご協力に後押しをされる旨表明されている宇宙分野における開発を力強く牽引する、極めて大きな外交的成果であると歓迎し、評価するものであります。

こうした力強い前進を評価しつつも、一方でそのファクトシートには、我が国が世界に先駆けて挑む最重要ミッション、火星衛星探査計画、いわゆるMMXについて、「今年後半に打ち上げる」と米国側から極めて明確に発信をされています。

このMMXは、火星圏、いわゆる新宇宙への打ち上げウィンドウの制約上、今年秋のタイミングを逃せば、次の打ち上げウィンドウは2年以上先となってしまう極めてシビアなプロジェクトです。

しかし、打ち上げを予定しているH3ロケットは、先般の事故を受け、現在原因究明と確実な安全確保に向けた対策が懸命に進められています。

ご協力をしている最中です。

現場の技術者たちは、非常にタイトなスケジュールの中でプレッシャーと戦っています。

米国との間で「今年の打ち上げ」という期限を区切った強力なコミットメントが世界に発信をされた以上、これはもはや現場の努力だけに背負わせるものではないと考えます。

H3の工程表を確認すると、MMXの打ち上げを予定している秋までに、SRBを搭載せずLE-9エンジン3機のみで打ち上げる30形態の打ち上げや、国際約束ともいえるISS補給機HTV-Xの打ち上げも控えており、かなりスケジュールがタイトとなっています。

そこで総理にお伺いいたします。

H3ロケットの安全確保を前提としつつ、日米間で確認をされたMMX打ち上げという高いハードルを確実なものとするため、政府としてどのような人的・財政的支援を行うのでしょうか。

火星衛星探査計画MMXについてお尋ねがありました。

MMXは我が国が主導し、世界初となる火星圏からのサンプルリターンを目指す国際宇宙探査計画でございます。

昨年12月に内閣総理大臣である私が本部長を務める宇宙開発戦略本部において決定した宇宙基本計画工程表に基づき、令和8年度にH3ロケットにより探査機を打ち上げることとしています。

探査機には米国の観測機器などを搭載することとしており、日米協力のもと進めてまいります。

我が国としましては、探査機の打ち上げを着実に進めるべく、宇宙航空研究開発機構を中心に関係府省や関係企業は連携を図り、総力を挙げてH3ロケット打ち上げ失敗の原因究明と対策の検討を進め、H3ロケットの早期打ち上げ再開にしっかり取り組んでまいります。

国立公園の利用・保全・管理に関する日米協力
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 新たな協力覚書の内容と、具体的な利用・保全・管理の取り組みについて

答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 保全管理、野生生物保護、環境教育の情報交換や姉妹公園提携など幅広い協力を進める
  • 各国の法令に基づき保全管理を行うことが前提である
全文
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最後に、このファクトシートの中で、日米首脳会談の成果として上位項目に載せられていることに違和感のあった、日米間における国立公園の利用・保全・管理の促進についてお伺いいたします。

新たな協力の覚書とは何か、そして利用・保全・管理とはどのようなことを行うのか、具体的にお示しください。

米国との国立公園の協力の覚書についてお尋ねがありました。

環境省と米国内務省は3月13日に国立公園分野における協力覚書に署名しました。

本覚書は、日米両国の国立公園に関連する保全管理、野生生物の保護管理、環境教育の情報・知見の交換や姉妹公園提携など、幅広い協力を進めていくものであり、我が国の国立公園の効果的な保全管理を行っていく上で意義があるものです。

さらに、国立公園に関する協力を通じて、日米両国の友好関係を発展させることにもつながると考えています。

なお、国立公園の保全管理につきましては、両国がそれぞれの法令に基づき行っていくことが前提でございます。

中東情勢の早期沈静化に向けた日本の役割
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 日本がイランと友好関係を維持してきた稀な国であることを踏まえ、調停者としてどのような役割を果たすべきか
  • 中東情勢の早期沈静化に向けた具体的な行動について伺いたい
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 国際社会とともに事態の早期沈静化と世界経済の悪化防止に取り組む
  • イランとの関係を活かし、民間施設への攻撃や航行の安全を脅かす行為の停止を直接働きかける
全文
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さて、米国の停戦計画がパキスタンを通じてイランに伝達されたといった報道があるものの、両陣営ともにエスカレーションの可能性もはらんでおり、日本と世界の不安定化に皆さんが感じ取っていらっしゃいます。

トランプ大統領は強気の姿勢の一方で、米国国内の原油価格高騰や中間選挙等を考慮すれば、ディールを通じた交渉による終結という選択肢も視野に入れると私は思います。

総理は日米同盟の拡充を行う結束を首脳会談において改めて確認をされ、と同時に、我が国は西側諸国の中でイランとの長年にわたる友好関係を維持してきた稀な国でもあり、両陣営から信頼された調停者として両国に物を申せる立場にいると思います。

我が国と、そして世界の平和と安定のために、中東情勢の早期沈静化に向け具体的にどのような役割を果たし、どのような行動を取られるお考えなのか、総理の明確な御答弁を求めます。

中東情勢の早期沈静化に向けた日本の役割についてお尋ねがございました。

今何よりも重要なことは、米国を含む国際社会とともに事態の早期沈静化、そして世界経済の悪化を防ぐ取組みを続けていくことであり、トランプ大統領との会談でもその旨指摘をしたところです。

また、イランとの関係では長年にわたる関係を築いてきており、こうした関係も生かし、湾岸諸国におけるエネルギー施設を含む民間施設への攻撃や、ホルムズ海峡における航行の安全を脅かす行為を直ちに停止するよう直接働きかけを行ってきています。

我が国として関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を続けてまいります。

湾岸諸国との関係強化戦略
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 湾岸諸国の重要インフラが攻撃を受けている現状に鑑み、彼らの立場に寄り添う姿勢が重要である
  • さらに踏み込んだ湾岸諸国との関係協議に向けた今後の戦略について伺いたい
答弁
木原稔
  • 湾岸諸国への連帯を示す声明や決議に参加している
  • 今後も国際社会と緊密に連携し、早期沈静化に向けた外交努力を強化する
全文
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UAE、サウジアラビアをはじめとする湾岸諸国のエネルギー施設などの重要インフラが、イランからの攻撃により深刻なダメージを受けております。

エネルギー安保の観点からも湾岸諸国との関係は極めて重要であり、加えて面子を重んじるとされる湾岸諸国にとって、彼らの苦悩や立場を深く理解し、真摯に寄り添える姿勢を示すことは日本の国益のためにも極めて大切です。

G7や有志国による声明の発出や各国外相等の電話会談など行われておりますが、状況の深刻さに鑑み、さらに踏み込んだ湾岸諸国との関係協議に向けた今後の戦略について、外務大臣臨時代理の御見解をお示しください。

湾岸諸国との関係強化についてお尋ねがございました。

米国及びイスラエルとイランとの間の攻撃の応酬が1ヶ月近く続き、湾岸諸国のエネルギー施設を含め様々な影響が出ております。

我が国は湾岸諸国への連帯を示す声明や決議に参加してきています。

今後も湾岸諸国を含む国際社会と一層緊密に連携し、事態の早期沈静化に向け必要なあらゆる外交努力を強化していきます。

ミドルパワーとの連携による国際秩序の再構築
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 日米同盟を基軸としつつ、欧州、カナダ、太平洋諸国などの価値観を共有する国々と連携を強化すべき
  • 法の支配と国際協調を重視するミドルパワーとの連携についての見解を伺いたい
答弁
木原稔
  • 法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化が重要である
  • 「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を外交の柱とし、同志国との連携を強化する
全文
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昨今の二極化する国際情勢の中から、力による一方的な現状変更を許さず、法の支配に基づく国際秩序を再構築していくことは、今日の世界が直面する最も重要な課題の一つであります。

日米同盟を基軸としつつ、それのみに依存するのではなく、欧州、カナダ、太平洋諸国といった価値観を共有する国々との連携を一層強化していくべきと考えます。

法の支配と国際協調を重視するミドルパワーとの連携について、外務大臣臨時代理の御見解を伺います。

いわゆるミドルパワーとの連携についてお尋ねがありました。

国家間の競争が激化、複雑化、多極化してきており、安定的な国際秩序が今日大きく揺らいでいます。

こうした中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持、強化していくことが重要です。

高市内閣としては、法の支配を中核的な理念とする「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を外交の柱とし、FOIPの取り組みを戦略的に進化させていきます。

また、ご指摘のとおり中東情勢への対応も含め、同志国との連携も強化していく考えです。

原油調達先の多角化と安定的確保
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 中東依存度を下げ、アラスカ、中南米、中央アジアなどからの原油の安定的確保を積極的に取り組むべき
  • 今後の具体的な取り組みについて伺いたい
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • 米国、サウジアラビア、UAEの代替ルートに加え、中央アジア、南米、カナダ、シンガポール等での調達を民間と連携して進めている
  • 資源外交や開発支援を通じて供給源の多角化に取り組む
全文
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原油の9割以上を中東から輸入する中、調達先の多角化は必須です。

今回、アラスカ等からの確保を目指すことは、国民にとって望ましいことで、精製工程の問題などもあるようですが、そうした実務面を早々にクリアをして、国民生活や日本経済の安定のため、中南米や中央アジアなども含め、さらなる原油の安定的確保に向けて積極的に取り組むべきと考えますが、今後の具体的取組について総理に伺います。

原油の安定的確保に向けた取組についてお尋ねがありました。

エネルギーの中東依存が高く、原油の大部分をホルムズ海峡経由で調達している我が国にとって、エネルギー安全保障を確保する観点から調達先の多角化は不可欠です。

原油の代替調達については、現在、供給余力に優れる米国のみならず、サウジアラビアやUAEからのパイプラインを用いたホルムズ海峡の代替ルートによる調達に加え、過去調達実績があり増産余力のある中央アジアや南米、カナダやシンガポールなど石油製品の供給国も含め、経済産業省が民間事業者と連携しながら対応を進めています。

我が国の生命線であるエネルギー安定供給の確保のため、私自身が先頭に立って積極的な資源外交や資源国における開発支援などを通じて、供給源の多角化に取り組んでまいります。

海外日本企業への支援とサプライチェーン対応
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 東南アジア等での消費抑制が日本企業やサプライチェーンに影響を与える可能性がある
  • 情報収集体制を強化し、速やかに日本企業および国民への支援を行うべきではないか
答弁
関係大臣
  • 海外拠点での物資・燃料の安定確保は企業活動の継続性に非常に重要である
  • サプライチェーンの対応方針を取りまとめ、官民一体となって必要な対応を進める
全文
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原油の中東依存度は高いが十分な備蓄を持たない東南アジアなどでは、既に消費の抑制が始まっており、現地で活動する日本企業やサプライチェーン、そして日本経済や国民生活にも大きな影響を与える可能性があります。

政府として情報収集体制を強化し、問題が起きた場合には速やかに日本企業及び国民に対する支援を行うべきと考えますが、経産大臣のお考えを伺います。

海外に立地する日本企業への支援についてお尋ねがありました。

グローバルに展開する日本企業は、東南アジアも含めた広大なグローバルサプライチェーンを形成しており、海外拠点において必要な物資や燃料を安定的に確保することは、企業活動の継続性の観点から非常に重要であります。

高市総理からは、先日開催された中東情勢に関する関係閣僚会議において、石油製品に係る世界の供給状況や国内在庫の量などを踏まえたサプライチェーンの対応方針を、私が中心となって取りまとめるよう指示を受けました。

関係省庁とも連携し、中東情勢がグローバルサプライチェーンに与える影響を把握しつつ、あらゆる可能性を排除せずに官民が一体となって必要な対応を進めてまいります。

製造業の国内回帰と経済安全保障
質問
豊田真由子 (参政党)

- レアアース禁輸などの経済安保リスクに照らし、製造業の国内回帰を強力に推進すべきではないか

答弁
関係大臣
  • 特定国への過度な依存を避けるため、国内生産基盤の構築は重要である
  • 資源供給源の多角化に加え、設備投資支援や投資促進税制を活用して国内生産基盤の整備を進める
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また、エネルギー安保上のリスク、中国によるレアアース禁輸のような経済安保上のリスクに照らしても、製造業などの国内回帰の後押しを強力に進めるべきと考えますが、お考えを経産大臣に伺います。

製造業などの国内回帰についてお尋ねがありました。

近年の我が国を取り巻く国際情勢に鑑みれば、国民の生活と経済活動を守るため、エネルギー安全保障の確保に加え、重要物資が特定国に過度に依存することのないようサプライチェーンを強靭化する観点から、国内生産基盤の構築を進めることも重要です。

そのため、経済産業省としては、豪州、マレーシア、フランスでのレアアースに係る鉱山開発や分離精製事業をはじめとした資源供給源の多角化を通じて、企業にとって安定的な事業環境の構築に取り組みます。

その上で、経済安保推進法に基づく半導体や永久磁石などの特定重要物資に係る国内の設備投資支援や、令和8年度税制改正において創設が盛り込まれた大胆な投資促進税制など、あらゆる政策を活用することにより、国内生産基盤の整備を進め、強靭なサプライチェーンの構築に取り組んでまいります。

国内防衛産業の構築と強化
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 自国の防衛産業は防衛力そのものであり、抑止力に直結する
  • 生産能力拡大やサイバーセキュリティ強化など、国内防衛産業構築に向けた具体的方策を伺いたい
答弁
小泉進次郎
  • 防衛産業を防衛力そのものと位置づけ、製造工程の効率化や適正利益の確保に取り組んできた
  • 防衛装備移転の推進を通じて国内経済成長を図り、3文書の改定検討の中で具体的議論を積み上げる
全文
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トランプ大統領が言及したように、米国からの装備品購入の必要性や外交的意義は一定程度理解するところです。

ただ、私は自国の防衛産業というのは、その国の防衛力そのものでもあると思います。

他国との関係いかんに関わらず、質と量の両面で我が国防衛を全うできる装備品を開発・生産・維持・整備できることが、確実に抑止力につながります。

無人機の大量運用を含む新しい戦い方や長期戦への備えといった課題に対応できる国内防衛産業を構築することが急務です。

多大な経営資源の投入を必要とする一方で、利益率が低いことなどから国内企業の撤退が問題になっていました。

国として、例えば生産能力拡大やサイバーセキュリティ強化の支援など、日本国と日本国民を守るための。

国内防衛産業の構築に向けた具体的方策について、防衛大臣に伺います。

我が国の防衛産業の強化についてお尋ねがありました。

装備品の開発生産維持整備等を行う防衛産業は、防衛省・自衛隊とともに国防を担うパートナーというべき重要な存在であり、防衛力そのものと位置づけられております。

この認識のもと、防衛省として令和5年度に策定した防衛生産基盤強化法に基づき、防衛関連企業における製造工程の効率化やサイバーセキュリティの強化等を推進するとともに、これまで利益率の低かった防衛関連企業が適正な利益を確保できるようにするための取組も進めてきました。

さらに、防衛装備移転は地域の抑止力、対処力を向上させる我が国の安全保障上重要な施策であり、また防衛装備移転の推進は同盟国、同志国への販路拡大やサプライチェーン協力の拡大を通じ、防衛産業も含めて国内経済の成長にもつながる重要な政策的な手段です。

今やどの国も1カ国のみでは自国の平和と安全を守ることはできません。

我が国の状況を振り返れば、戦闘機やミサイルをはじめとする装備品について、そのすべてを自国のみで開発、調達できるのか、こういった点を不断に検討していく必要があります。

我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、防衛装備移転の取組等を通じて、いざという時に同盟国、同志国とともに助け合うことができる関係を築きながら、さらに力強い防衛産業を構築するため、3文書の改定の検討の中で具体的かつ現実的に議論を積み上げてまいります。

拉致問題の解決に向けた決意
質問
豊田真由子 (参政党)
  • トランプ大統領の支持や総理の意向を踏まえ、早期の日朝首脳会談への期待が高まっている
  • 全ての拉致被害者を日本に取り戻すための今後の取り組みと決意を伺いたい
答弁
高市早苗 (内閣総理大臣)
  • トランプ大統領から拉致問題即時解決への全面的な支持を得た
  • あらゆる選択肢を排除せず、現政権で何としても突破口を開き解決したい
全文
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トランプ大統領から拉致問題の即時解決に向けての全面的な支持を得、また総理ご自身が金正恩氏と直接会うお気持ちを強くお持ちとのことで、家族会の方々からは、早期に日朝首脳会談が実現し進展することを期待するといった切実なコメントが出されました。

拉致問題は我が国の主権と国民の生命安全に関わる極めて重大な問題であり、ご家族の方々の思いに寄り添い、全ての拉致被害者の方々を必ず日本に取り戻すとの確固たる方針のもと、今後どう取り組まれていくのか、改めて総理の御決意を伺います。

拉致問題についてお尋ねがありました。

今回の首脳会談では、拉致問題の即時解決について私自身の決意を伝えるとともに、引き続きの理解と協力を求めて、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。

私自身、ご家族の皆様の思いを何度も直接伺っているところであり、あらゆる選択肢を排除せず、私の代で何としても突破口を開き、拉致問題を解決したいとの決意でございます。

発言全文

森英介 (衆議院議長) 1発言 ▶ 動画
質疑者 森英介

これより会議を開きます。

ご報告することがあります。

永年在職議員として表彰された元議員、福和哲三君は、昨年12月30日、逝去されました。

痛惜の念に堪えません。

衷心でご冥福をお祈り申し上げます。

福和哲三君に対する弔辞は、議長において昨25日、既に贈呈いたしております。

これを朗読いたします。

元日本共産党幹部会委員長、元衆議院議員、福和哲三君は、多年建政のために尽力し、特に議会をもってその功労を表彰されました。

君は終始、政党政治の推進に力を尽くし、議会制民主政治の発展に貢献されました。

その功績は誠に偉大であります。

衆議院は君の長逝を哀悼し、慎んで弔辞を捧げます。

高市早苗 (内閣総理大臣) 3発言 ▶ 動画
委員長 森英介

内閣総理大臣から米国訪問に関する報告について発言を求められております。

これを許します。

質疑者 高市早苗

内閣総理大臣 高市早苗君私は3月18日から20日まで米国のワシントンD.C.を訪問し、トランプ米国大統領と日米首脳会談を行いました。

その概要を報告いたします。

イラン情勢について、トランプ大統領に対して事態の早期沈静化の必要性をはじめとする我が国の考えをしっかりと伝えました。

その上で、ホルムズ海峡における航行の安全、エネルギーの安定供給を含む中東地域の平和と安定の実現に向けて、日米間で緊密に意思疎通を続けていくことを確認しました。

その関連で、日本やアジアにおける原油調達を念頭に、米国産エネルギーの生産拡大に日米で共に取り組むことを確認し、またトランプ大統領に対し、日本で米国から調達する原油を備蓄する共同事業を実現したい旨を伝えました。

エネルギー分野では、加えて小型モジュール炉の建設を含む戦略的投資イニシアティブの第2陣プロジェクトを発表しました。

続いて、重要鉱物、AIを含む先端技術分野などでの協力強化で一致しました。

特に重要鉱物については、具体的プロジェクトに関する協力や、南鳥島周辺海域のレアアースを含む海洋鉱物資源開発に関する協力に関する3つの文書を取りまとめました。

加えて、安全保障分野についても、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化のため、ミサイルの共同開発・共同生産を含め、幅広い安全保障協力を進めることで一致しました。

インド太平洋情勢についても議論を行いました。

中国をめぐる諸課題について、日米で緊密に連携していくことを確認しました。

北朝鮮については、完全な非核化に向けた確固たるコミットメントを確認しました。

拉致問題の即時解決について、私自身の決意をお伝えするとともに、引き続きの理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。

さらに、自由で開かれたインド太平洋を共に力強く推進していくことを確認しました。

最大化するためには、強固な日米同盟が不可欠です。

今回の米国訪問を通じて、経済安全保障など幅広い分野において、日米同盟の質をさらに高める多くの具体的な協力を確認できました。

こうした成果を踏まえ、今後とも我が国の外交安全保障政策の基軸である日米同盟をさらなる高みに引き上げてまいります。

委員長 森英介

ただいまの発言に対して質疑の通告があります。

順次これを許します。

中曽根康隆 (自由民主党・無所属の会) 2発言 ▶ 動画
質疑者 中曽根康隆

中曽根康隆君。

自由民主党の中曽根康隆です。

私は自由民主党・無所属の会を代表して、高市総理に質問をいたします。

まず、今般、国際情勢がますます厳しさを増し、イランをめぐる情勢もある中、日本の総理として訪米され、トランプ大統領と対面での日米首脳会談を実施されたことは、大変意義深かったと考えております。

この度の訪問により、両首脳は互いの強固な信頼関係のもと、日米同盟をさらなる高みに引き上げていくことを対外的に示すことができたと考えております。

改めまして、今回の訪米の意義と成果をお聞かせください。

また、今回の訪米は国際情勢が非常に厳しい中で、各国の思惑が交錯する難しいタイミングだったと思います。

そうした中で、事前に綿密な準備を重ねられ、特に総理ご自身がリーダーシップを発揮されたことが、訪問を成功裏に終えることにつながったのではないかと考えております。

今回の訪米の成功の要因を、総理ご自身はどのように分析をされているのか、御所見をお伺いいたします。

今回の日米首脳会談で扱われた大きなテーマの一つは、イラン情勢でありました。

事態の早期沈静化に向け、今回の首脳会談ではトランプ大統領との間でどのような議論が交わされたのか、お聞かせください。

また、海洋国家である我が国にとって、エネルギーの確保は至上命題であります。

現在、中東情勢が悪化する中で重要性を増すエネルギーの安定供給について、今回の訪問における具体的な成果をお聞かせください。

経済安全保障分野においては、総理は日米協力を一層強化することでトランプ大統領と一致したと述べられ、重要物資に関しては3つの文書も公表されました。

会談を通じて達成された成果をお聞かせください。

加えて、安全保障の分野では、今後の日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化について意見交換をされたことと思います。

会談を通じて達成された日米安全保障協力に関する具体的な成果をお聞かせください。

インド太平洋をめぐる諸課題について伺います。

中国に関して、東シナ海や南シナ海等における同国による力または威圧による一方的な現状変更の試みは継続しています。

今回の首脳会談では、中国をめぐる諸課題について日米での緊密な連携を確認されました。

トランプ大統領による中国訪問が予定されている中で、今後、中国に対して日米でどのように向き合っていかれるお考えか、お聞かせください。

北朝鮮に関して、核・ミサイル問題や拉致問題を含め、未解決の問題も多いですが、今回の首脳会談ではトランプ大統領との間でどのような議論が交わされたのか。

特に拉致は、今なお続く現在進行形の重大な人権侵害であり、主権国家に対する断じて許されない国家的犯罪であります。

今回の米国訪問の成果も踏まえ、北朝鮮に対して米政権とともにどのように対峙していくお考えか、お聞かせください。

今回の訪問を通じて、総理は「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日米がしっかり連携していく決意を国内外に明確に示されたものと受け止めています。

一方で、自由で開かれた安定的な国際秩序は今大きく揺らいでおり、我が国は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しています。

こうした中、米国や同志国と連携をしながら、日本が国際社会の中で主体的に役割を果たし、平和と繁栄を築く責任ある日本外交をどのように進めていくお考えなのか、総理の決意を改めてお伺いいたします。

あわせて、今回の首脳会談ではこうした認識のもと、トランプ大統領との間でどのような議論が交わされたのか、同志国との連携のあり方も含めてお聞かせください。

今回の首脳会談は、トランプ大統領と総理との間で行われたものとしては5回目でありました。

今回の訪米でも、総理はトランプ大統領と個人的な信頼関係を築かれたことと思います。

また、総理は全体を通して、日米同盟の質を高める協力を確認されたと述べられました。

80年代には「ロニ・サッチャー関係」と言われる日米首脳間の強固な信頼のもと、日米関係は新たな時代を迎えましたが、総理はトランプ大統領との強い信頼関係をもとに、今後の日米関係をどのように進めていかれるかとお考えでしょうか。

最後に申し上げます。

米国ワシントンのポトマック川沿いに咲く桜は、1912年、我が国が米国に贈ったものであります。

まさに114年前の明日、3月27日に植樹祭が行われました。

日露戦争後、和平の仲介に尽力した米国への感謝、その思いが海を越えて形となったものでした。

その後、両国は不幸にも戦火を交えるに至りました。

しかし、それでもなお桜は失われることなく、毎年春になれば咲き続けていました。

そして本年、米国建国250年という節目にあたり、新たに250本の桜が日本から贈られることとなりました。

これは単なる記念事業ではなく、114年にわたる日米関係の積み重ねを礎に、未来への責任と決意を示すものであると考えております。

日米同盟は我が国の安全保障の基軸であると同時に、自由で開かれた国際秩序を支える公共財でもあります。

今こそその歴史の重みを踏まえ、両国先人たちが残した知恵や教訓を真摯に受け止め、共にリーダーシップを発揮し、地域と世界の平和と繁栄に一層貢献していくべきであります。

桜が時代を越えて咲き続けてきたように、日米の絆もまた、より強く、より確かなものとして次の世代へと引き継いでいく。

その決意と期待を込め、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

答弁者 高市早苗

高市早苗君中曽根康隆議員のご質問にお答えいたします。

日米首脳会談の意義、成果、イラン情勢に関するやりとり、エネルギー分野の成果についてお尋ねがありました。

今回の会談を通じて、安全保障や経済安全保障を含む経済など幅広い分野において、日米同盟の質をさらに高める多くの具体的な協力を確認できたことは大きな成果でした。

また、緊迫した状況が続くイラン情勢について、事態を一刻も早く鎮静化させ、ホルムズ海峡における航行の安全やエネルギーの安定供給を確保することの重要性についても確認できました。

こうした成果を実現できた背景としては、関係各省による事前の入念な準備に加え、私とトランプ大統領との間の信頼関係のもと、内容の濃い議論を行うことができたことが大きかったと考えています。

エネルギーの安定供給に関しては、日本やアジアにおける原油調達を念頭に、米国産エネルギーの生産拡大に日米でともに取り組んでいくことを確認し、またトランプ大統領に対し、日本において米国から調達する原油を備蓄する共同事業を実現したい旨を伝えました。

これからも日米間で緊密に意思疎通を続けてまいります。

日米首脳会談の経済安全保障分野での成果についてお尋ねがありました。

先般の首脳会談では、トランプ大統領との間で、現下の状況で重要性が増しているエネルギーの安定供給の確保、重要鉱物、AIを含む先端技術分野など、経済安全保障分野での日米協力を一層強化することで一致しました。

特に重要鉱物については、同志国とも連携して重要鉱物のサプライチェーンを強靭化すべく、「日米鉱物サプライチェーン強靭性のための日米アクションプラン」、「日米重要鉱物プロジェクト協力に関する共同ファクトシート」、「日米海洋鉱物資源開発に関する協力覚書」の3つの文書を取りまとめるなど、大きな進展がありました。

互いの強固な信頼関係の下、経済安全保障を含む経済分野で日米同盟の質をさらに高める多くの具体的な協力を確認できたことは、大きな意義があったと考えています。

日米安全保障協力に関する具体的な成果についてお尋ねがありました。

今般の日米首脳会談において、トランプ大統領との間で、互いの強固な信頼関係の下、安全保障を含む幅広い分野で質の高い日米協力を具体的に進め、日米同盟をさらなる高みに引き上げていくこと、そして日米同盟の抑止力・対処力を一層強化していくべく、ミサイルの共同開発、共同生産を含む幅広い安全保障協力を進めていくことで一致しました。

安全保障環境が一層厳しさを増している現状を踏まえ、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化を図るべく、米国との間で緊密に連携をしていきます。

中国に対する日米の向き合い方についてお尋ねがありました。

今回の首脳会談でトランプ大統領との間では、中国をめぐる諸課題について意見交換を行い、日米で緊密に連携していくことを確認しました。

中国との間で戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築していく方針は、私の総理就任以来一貫しています。

その上で、中国は重要な隣国であり、日中間に懸案と課題があるからこそ意思疎通が重要です。

我が国としては中国との様々な対話についてオープンであり、今も各レベルで中国側と意思疎通を継続しています。

今後も国益の観点から冷静に適切に対応を行っていきます。

また、北朝鮮に関する議論についてお尋ねがありました。

トランプ大統領との間では北朝鮮情勢について認識を共有し、核・ミサイル問題に共に対処する必要性や、北朝鮮の完全な非核化に向けた確固たるコミットメントを確認しました。

私から拉致問題の即時解決について私自身の決意を伝えるとともに、引き続き理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。

北朝鮮への対応に当たっては、今後とも米国政府との間で緊密に連携をしていきます。

平和と繁栄をつくる責任ある日本外交及び日米首脳会談での議論についてお尋ねがありました。

現在、国家間の競争が激化・複雑化・常態化し、我々が慣れ親しんだ自由で開かれた安定的な国際秩序が大きく揺らいでおり、我が国もまた戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しています。

このような厳しい国際情勢の中、能動的に先週の日米首脳会談では、私からFOIPを日本外交の柱として、引き続き力強く推進し、時代に合わせて進化させていく決意を改めて示し、トランプ大統領との間では、ホイップを今後も力強く推進していくことを確認したところでございます。

今後の日米関係についてお尋ねがありました。

今回の会談を通じて、トランプ大統領との信頼関係を一層強固なものとするとともに、安全保障や経済安全保障を含む経済など、幅広い分野において日米同盟の質をさらに高める多くの具体的な協力を確認できたことは、大きな成果でした。

今後については、今回の訪米で得られた成果を着実に実施していくことが重要であると考えています。

我が国としては、こうした取り組みを通じ、日米同盟をさらなる高みに引き上げるとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現、ひいては国際社会の平和と安定により一層貢献してまいります。

河西宏一 (中道改革連合・無所属) 4発言 ▶ 動画
質疑者 河西宏一

河西宏一君。

中道改革連合・無所属の河西宏一です。

まず、この度の日米首脳会談にあたり、総理をはじめご尽力をいただいた政府関係者の皆様に、ご説明を期待し、会派を代表し質問いたします。

まず、外交の重要性について伺います。

現行の国家安全保障戦略には、危機を未然に防ぐ5つの力が明記されており、その第一が外交力です。

今回の会談はその重要性が確認されたとともに、イランとも良好な関係を構築してきた日本の責任はさらに重みを増しています。

そこで総理に伺います。

ホルムズ海峡の安全を確保するため、自衛隊の派遣を前提とするのではなく、あくまで最大限外交に力を尽くすとの方針でよろしいでしょうか。

また、令和8年中を目指し、戦略三文書を前倒しで改定すると明言されておりますが、今後も安全保障に関わる総合的な国力の第一として外交力を掲げる方針か、総理にお伺いをいたします。

今回の会談における対中政策を念頭に置いた成果文書は、米側のファクトシートのみです。

また、米国の国家安全保障戦略と同様、昨年2月の日米首脳会談における中国を名指しした共同声明と比較いたしますと、物足りない印象を受けます。

一方、台湾に関しては、昨年の共同声明と比較すると「両岸問題の平和的解決を促す」から「支持する」へと一歩踏み込みました。

これらの点を踏まえ、米中首脳会談を今後に控える中で、対中政策における今回の日米のコミットメントをどう評価しているのか、総理の見解を伺います。

次に、6カ国による共同声明について伺います。

会談の直前、3月19日、日本、イギリスなど6カ国首脳によるホルムズ海峡に関する共同声明が発せられました。

安保理決議2817号が脅威の認定にとどまる一方、昨日時点で33カ国にまで拡大したこの共同声明は、各国が安全な航行の確保を目的とした適切な取組に貢献する用意があると踏み込んでいます。

総理に、この共同声明の意義とともに、何らかの狙いを持って日米首脳会談の前に発するよう我が国として積極的に関与したのか伺います。

また、「貢献する用意がある」とした適切な取り組みとは、我が国として具体的に何を想定しているのか。

そこに自衛隊の派遣は含まれるのか、総理、ご答弁ください。

併せて防衛大臣に伺います。

備蓄原油の放出をしたばかりである今、直ちに海域総会に向けた武力攻撃事態の認定は考えにくい等を勘案すると、自衛隊の派遣を含む当面なし得る対応は、重要影響事態あるいは国際平和共同対処事態における後方支援のほか、既に中東地域で実施してきた防衛省設置法第4条による情報収集活動の領域を拡張するか、あるいは自衛隊法第84条の2による停戦後の域内総会にとどまるものと考えますが、政府としてどのように整理しているのか答弁を求めます。

その上で、国際平和支援法に基づく後方支援について伺います。

後方支援は、憲法第9条の下、他国の武力行使と一体化しないという大原則を堅持しつつ、国際社会の平和と安全のために我が国が主体的に貢献できる法的枠組みとして、平成27年の平和安全法制の整備により確立されたものであります。

かつては事態のたびに特措法を制定する必要がありましたが、国際平和支援法という恒久法に転換したことで、厳格な国会承認を前提としつつも、時期を逸しない対応が可能となりました。

今般の事態は、この法制が真に問われ得る局面とも言えます。

この国際平和支援法を踏まえれば、国連が加盟国に具体的な行動を求める決議が実現し、この決議に沿って行動する有志連合等に対しては、我が国として補給や輸送などの後方支援が可能となります。

我が国を含む33カ国が適切な取組に貢献する用意があると表明した今回の共同声明は、まさにそうした国連決議の実現への政治的、また外交的基盤と位置づけることができます。

総理は今回の会談でトランプ大統領に、日本の法律の範囲内でできることとできないことを詳細にきっちりと説明したと強調され、トランプ大統領は「日本は一段と踏み込んだ対応を検討しているようだ」と応じました。

総理は、日本の法律の範囲内でできることとして、国際平和支援法の要件を満たす国連決議を踏まえた有志連合等に対しては後方支援が可能である旨を、トランプ大統領にご説明をされたのか確認をさせてください。

また、国際平和共同対処事態の認定に当たっては、自衛隊の派遣の前に例外なく国会の事前承認が、迅速かつ丁寧なプロセスが求められます。

総理、今後の推移次第では、与野党の党首会談を呼びかけられるお考えはありますか。

見解をお伺いいたします。

次に、いずれも一般論として、船舶の護衛と個別的自衛権の行使について防衛大臣に伺います。

ここでの問題は、日本の船が攻撃された場合に、護衛している自衛隊の艦船が反撃できるのかということであります。

まず、公海上の日本関係船舶に対して外国軍から武力攻撃が加えられた場合、武力攻撃自体を直ちに認定し、護衛艦が個別的自衛権を行使することは可能でしょうか。

あるいは、事態認定前であっても海上警備行動による日本関係船舶の護衛は可能か。

また、自衛隊を派遣した後に外国軍等から予見しない攻撃を受けた場合、対処が可能なのか、見解をお伺いいたします。

次に、この海上警備行動について伺います。

ここでの課題は、日本人が乗っている船だからといって、国際法に照らした場合、自衛隊が必ずしも守れるとは限らないという現実であります。

ペルシャ湾にとどまっている日本関係船舶のうち、日本人が乗船する船がすべて日本籍船とは限りません。

船籍が外国であれば、旗国主義に基づき、船に掲げる国旗の国が責任を持つ国際ルールの原則があり、加えて国際法上は自衛権と警察権を区別する概念はないため、海上警備行動の対象とできないケースが想定されます。

防衛大臣に伺います。

こうした国内法と国際法の狭間に横たわっている課題に対して、どのような問題意識をお持ちか、見解をお伺いいたします。

今回の会談では、日米両国で共同開発生産してきた海上配備型の迎撃ミサイル「SM-3ブロック2A」の生産量を、急速に4倍へと増やすことが米国のファクトシートに明記されました。

そこで総理に伺います。

当該迎撃ミサイルの生産量を4倍に急増させるためには、国内の生産能力の大幅な増強が必要ですが、民間企業のキャパシティを十分に精査し、かつ我が国の安全保障上の必要性を踏まえた上で、我が国として主体的に判断されたのか、ご説明ください。

また、SM-3ブロック2Aは共同開発生産のパートナー国である米国への移転が可能であり、我が国は平時から部品を米国へ提供しています。

しかしながら、今般、当該迎撃ミサイルは、国際法違反の可能性が高い米国・イスラエルの攻撃に対するイランの反撃に対して、米海軍イージス艦の迎撃に使用されているところであり、国連憲章を踏まえた防衛装備移転三原則の運用指針に照らして、今後も日米同盟を軸とした我が国の安全保障を強固にし、国益を確保する観点から、米国に対して国連憲章を遵守するよう主体的に働きかけるべきと考えますが、総理の見解を伺います。

関連して、防衛装備移転三原則の運用指針改定について伺います。

現在、日本が自衛隊法上の武器に当たる防衛装備の完成品を輸出できるのは、一部の国際共同開発生産品やライセンス生産品のほか、救難、輸送、警戒監視、掃海等の5類型に限定されております。

与党の御提言はこの5類型を撤廃し、殺傷能力のある武器の移転も一定の条件の下で認めるものであります。

しかし、世論調査が示すとおり、5類型の撤廃の必要性も、歯止めのあり方も、国民の皆様が納得しているとは言い難い状況であります。

そこで官房長官に伺います。

政府として、5類型を全面的に撤廃する安全保障上の具体的な必要性を認識しているのか。

また、全面的な撤廃を要するほどの幅広い装備について、他国からの引き合いがあるのか、答弁を求めます。

次に、厳格審査のあり方について伺います。

先日の予算委員会で、小泉防衛大臣はこの運用指針は憲法の平和主義を政策的に具現化したものであり、今後もそれは変わらないとご答弁されました。

これは、国際紛争を助長する、あるいは国際法違反の侵略等に使われることを承知の上で武器を輸出することは、平和的生存権の保障という憲法の精神に反するとの従来の政府答弁を踏まえたものであり、防衛装備移転三原則では、これを国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念を堅持するとして具現化しています。

しかし、米国は国連憲章を踏まえた対米武器・武器技術供与取決めを我が国と締結しているにもかかわらず、今回の米国とイスラエルによるイラン攻撃は国際法違反の可能性が高い。

したがって、このままでは国際約束さえ結んでいれば、その前提となる国連憲章を守らない相手国であっても、我が国として武器の移転が可能な運用となりかねず、到底憲法の平和主義の具現化とは言えません。

そこで、移転対象を国連憲章の目的と原則に適合する方法で使用することを義務づける国際約束の締結国に限定するだけではなく、当該国際約束を締結し、かつこれを誠実に履行すると認められる国に限定すべきと考えますが、官房長官いかがでしょうか。

加えて、米国のFMS(対外有償軍事援助)では、一定額を超える案件について米国議会への事前通知が義務づけられております。

米国ですら議会のチェックを受け、透明性を高めています。

我が国も国会への事前通知や反対決議がないことを移転の条件に付すべきと考えますが、官房長官の見解をお示しください。

最後に総理に伺います。

現行の運用では、過去に例のない武器移転に関する審査はいわゆる四大臣会合で行われますが、審査に関する署名もなく、責任の所在が弱いと言わざるを得ません。

一方、閣議決定は前大臣が署名し、政権全体として責任を負うものであります。

やはり過去に例のない武器移転の案件については、GCAP次期戦闘機の完成品を第三国に移転する場合と同様、閣議決定を行うべきと考えますが、閣議の議長である総理の見解をお伺いいたします。

以上、国民の生命と財産を断じて守るため、有事を未然に防ぐ現実的な外交安全保障政策を掲げる中道改革連合として、総理及び関係閣僚の皆様に明快な御答弁を求め、質問を終わります。

御清聴ありがとうございました。

答弁者 高市早苗

内閣総理大臣 高市早苗君河西宏一議員のご質問にお答えいたします。

ホルムズ海峡の安全確保と外交についてお尋ねがありました。

今、何よりも重要なことは、米国を含む国際社会とともに事態の早期鎮静化、そして世界経済の悪化を防ぐ取組を続けていくことであり、トランプ大統領との会談でもその旨、私から指摘したところです。

イランに対しても、イランによる湾岸諸国におけるエネルギー施設を含む民間施設等への攻撃や、ホルムズ海峡における航行の安全を脅かす行為を直ちに停止するよう、さまざまなレベルで直接働きかけてきております。

我が国としては、当事者との直接対話のパイプも生かしつつ、引き続き関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行っていきます。

次に、3文書の改定と外交力についてお尋ねがありました。

三文書の改定は今後検討を進めていくものであり、現時点で具体的な内容について予断することは差し控えます。

その上で申し上げましたら、現行の国家安全保障戦略は、我が国の安全保障に関わる総合的な国力の主な要素の一つとして、まず外交力を掲げています。

今国会の施政方針演説においても、私は対中政策における日米のコミットメントについてお尋ねがありました。

ご指摘のホワイトハウスが発表したファクトシートは、米側が単独で発出した文書であり、その内容の逐一について政府としてコメントすることは差し控えますが、訪米の機会に米側としての認識を記述したものと理解しています。

その上で、あえてご指摘の台湾に関する記述について申し上げますと、米側ファクトシートの記述と認識を全く一にするものでございます。

また、米国との間では平時より幅広い分野について様々なレベルで意思疎通を行っており、引き続き適切に対応していく考えです。

ホルムズ海峡に関する首脳共同声明の意義及び発出のタイミングについてお尋ねがありました。

ご指摘の共同声明は英国首脳で発出され、我が国も当初から参加しました。

現下の情勢を踏まえ、イランによる民間船舶やインフラ施設への攻撃、ホルムズ海峡の事実上の閉鎖を非難するとともに、インフラ施設への攻撃を直ちにかつ包括的に停止するように求め、同時にホルムズ海峡における安全な航行の確保を目的とした適切な取組に貢献する意思を示すものともなっております。

その上で、本声明については多数国間の共同声明であり、各州調整のもと準備が整ったと判断されたタイミングで発出されたものでございます。

今般の首脳会談でも、米国が建設的な役割を国際的な連携の下で発揮するよう、日本として引き続き後押ししていくとの観点から、私からトランプ大統領に対して本声明への参加を伝えました。

次に、共同声明における適切な取組についてお尋ねがありました。

本声明はホルムズ海峡における安全な航行の確保を目的に、関係国が連携して取り組んでいく方針を確認したものであり、ご指摘の点については、現時点において特定の取り組みが念頭に置かれているわけではございません。

日本としては関係国と意思疎通をしながら、現下の情勢をよく踏まえつつ適切に対応してまいります。

日本の法律の範囲内でできることについてお尋ねがありました。

日米首脳会談において、トランプ大統領から「ホルムズ海峡の安全確保は非常に重要である」として、ホルムズ海峡における航行の安全に関し、日本をはじめとする各国に対する貢献の要請がありました。

それに対し私からは、ホルムズ海峡における航行の安全の確保はエネルギーの安定供給の観点からも重要であるという認識を示した上で、我が国の法律の範囲内でできることとできないことがある旨を伝え、これについて詳細に説明をしました。

今般の日米首脳会談においては、我が国の国益を踏まえ、トランプ大統領と率直なやり取りを行い、非常に良い会談となりました。

トランプ大統領とは今後も首脳間で率直なやり取りを継続していかなければならず、そのためには先方との信頼関係が欠かせません。

これ以上のやり取りの詳細について明らかにできないことは、ご理解をお願い申し上げます。

国際平和共同対処事態の認定についてお尋ねがありました。

現在のイランをめぐる状況について、政府として国際平和共同対処事態に該当するといった判断は行っておらず、仮定の御質問へのお答えは差し控えます。

その上で一般論として申し上げますと、国会承認を求めるにあたっては、できるだけ幅広く各党各会派の代表の皆様に丁寧に御説明したいと考えております。

SM-3ブロックIIAの生産能力の増強及び米国への働きかけについてお尋ねがありました。

米側が発出したファクトシートの内容についてコメントすることは差し控えます。

その上で、日米首脳会談では日米同盟の抑止力・対処力を一層強化していくべく、ミサイルの共同開発・共同生産を含む幅広い安全保障協力を一層進めていくことで一致しております。

日米両国にとって極めて重要な迎撃ミサイルであり、我が国としてその増産について協力していくことは、同盟の抑止力・対処力強化の観点から重要であると考えています。

この迎撃ミサイルの大幅な増産につきましては、国内企業の生産能力を効率的に増強して実現可能であることを確認しており、企業としっかり連携して進めてまいります。

御指摘の米国による今般の行動について、日本はその詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、確定的な法的評価を行うことは困難です。

いずれにしても、我が国からの防衛装備移転については、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認めてきております。

国連憲章は国連の目的及び原則等を定めるものであり、既存の国際法の一部をなすものとして極めて重要な価値、意義を持っていると認識しております。

こうした考えも踏まえ、今後も日米間で緊密に意思疎通を行い、日米同盟をさらに強化していく考えです。

防衛装備移転の審査プロセスについてお尋ねがありました。

防衛装備移転三原則運用指針の見直しについては、現時点でその内容を予断することは控えますが、政府としては個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るとする基本的な考え方を維持しつつ、お尋ねの審査の手続きを含め具体的な議論を加速していきます。

残余の質問については関係大臣から答弁させます。

答弁者 小泉進次郎

防衛大臣小泉進次郎君。

河西議員からは3点いただきましたので、お答えさせていただきます。

自衛隊の派遣根拠についてお尋ねがありました。

日本政府としてホルムズ海峡をめぐる情勢については重大な関心を持って鋭意情報収集を行ってきているところですが、現時点で自衛隊の派遣については何ら決まっていません。

その上で、ご指摘の自衛隊の行動について一般論として申し上げれば、例えば重要影響事態、国際平和共同対処事態に該当する場合は後方支援活動等が可能ですが、現在の状況がこれらの事態に該当するといった判断は行っていません。

また、情報収集活動、海賊等の除去については、今般のホルムズ海峡をめぐる情勢は時々刻々と変化していることから、現時点で予断を持ってお答えすることは困難です。

いずれにせよ、ホルムズ海峡における航行の安全の確保を含む中東地域の平和と安定の維持は、エネルギーの安定供給の観点を含め、日本を含む国際社会にとって極めて重要であり、アメリカを含む関係国ともよく意思疎通をしながら、現下の情勢をよく踏まえつつ、国際法及び国内法の範囲内で必要な対応を検討してまいります。

次に、船舶の護衛と個別的自衛権の行使についてお尋ねがありました。

現在の状況が武力攻撃事態に該当するといった判断は行っていません。

その上で、あくまで一般論として申し上げれば、我が国に対する武力攻撃とは、基本的には我が国の領土、領海、領空に対する武力攻撃を言うと考えていますが、公海上にある我が国の艦船に対するものも、状況によっては我が国に対する武力攻撃に該当し得ると考えています。

また、これも一般論として申し上げれば、海上警備行動は公共の秩序の維持として、いわゆる警察権の行使として行うものであり、法理上は我が国領域外であっても日本関係船舶を護衛することは排除されません。

その上で、万が一外国軍等から日本関係船舶への侵害行為が予期せず発生した場合に、自衛隊がいかなる措置を取ることができるのかは、個別具体的な状況に即して判断することとなります。

いずれにせよ、特定の事例が我が国に対する武力攻撃に該当するかについては、あらかじめ定型的、類型的にお答えできる性質のものではありません。

次に、海上警備行動に係る国内法と国際法との関係についてお尋ねがありました。

公海上における外国籍船の保護は、国際法上一般的には当該船舶への排他的管轄権を有する旗国がその責任のもとに行うべきとの旗国主義の考えに基づき対処することが基本です。

あくまで一般論として申し上げれば、こうした国際法上の考え及び国内法を踏まえ、海上警備行動に基づき日本関係船舶を保護することが可能です。

その上で、ご指摘の外国籍船である日本関係船舶を保護するために自衛隊が取ることのできる措置は、個別具体的な状況に即して判断する必要があり、一概に論ずることは困難ですが、我が国が被る法的法益侵害と比例する形で、例えば状況に応じて呼びかけや近接といった実力の行使を伴わない措置等を取ることが考えられます。

いずれにせよ、自衛隊の行動は国際法及び国内法の範囲で行うことは当然であり、今般の情勢を踏まえ必要な対応を検討するに当たっても、この考えは変わりません。

以上です。

答弁者 木原稔

木原稔君。

河西宏一議員にお答えいたします。

防衛装備移転三原則運用指針における、いわゆる五類型撤廃の必要性についてお尋ねがございました。

防衛装備移転三原則運用指針の見直しの内容を、現時点で予断するということは控えますが、我が国を取り巻く安全保障環境の変化が加速度的に生じる中、政府として防衛装備移転をさらに推進し、同盟国・同志国の抑止力、対処力を向上させることが必要と考えております。

また、我が国の防衛装備品に対しては、すでに各国からさまざまなニーズや期待が寄せられており、例えば退役予定の護衛艦の調達に関心を示している国もあります。

こうした同盟国・同志国との議論も踏まえながら、我が国として望ましい安全保障環境を創出するために、どのような案件を移転可能とするべきか、検討を加速してまいります。

防衛装備品の移転対象国についてお尋ねがありました。

政府としては、我が国からの防衛装備移転について、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るとする基本的な考え方を維持しつつ、具体的な検討を加速してまいります。

防衛装備品に関する国会への事前通知等についてお尋ねがありました。

防衛装備品の許可は、外国為替及び外国貿易法の運用によって行われるものです。

同法の運用は行政権の作用に含まれることから、同法に則り、国家安全保障会議における厳格審査を経て、政府がその主体となって行っていくことが適切と考えます。

その上で、防衛装備品については、これまでも政府による対外発信や国会の質疑などを通じて、その考え方や背景についてご説明してきたところであり、今後も国民の皆様にご理解をいただけるよう、政府の考え方について丁寧に説明していくことは当然であると考えております。

以上です。

青柳仁士 (日本維新の会) 2発言 ▶ 動画
質疑者 青柳仁士

青柳仁士君。

日本維新の会の青柳仁士です。

会派を代表し、高市総理の基調報告について質問します。

まず冒頭、高市総理をはじめ関係閣僚及び外務省の皆様のご尽力に敬意を表します。

今回の訪米では、トランプ大統領との会談を通じ、日米同盟の揺るぎない結束が改めて確認されました。

両首脳は強固な信頼関係のもと、経済安全保障など幅広い分野で質の高い協力を具体的に進め、同盟をさらなる高みに引き上げていくことで一致しました。

さらに、トランプ大統領から高市総理への支持が明確に示され、同盟国として我が国及び総理の取り組みが高く評価されたことも重要な成果と考えます。

一方、今回の訪米において世界が最も注目していた論点の一つは、米国が求めるホルムズ海峡への自衛隊艦船の派遣に対し、我が国がいかに応じるかでありました。

これについて総理は記者会見にて、「法律の範囲内でできることとできないことがある」旨を詳細に説明したと述べておられます。

結果として派遣は受け入れなかったとの理解でありますが、正式な停戦合意に至るまでは自衛隊の派遣は困難であるとの認識を伝え、米国側の理解を得たと受け止めてよいのか、改めてお聞かせください。

あわせて、令和元年の中東情勢緊迫時における対応、すなわち有志連合には参加せず、情報収集活動としてホルムズ海峡外に派遣した際の政府認識との連続性について伺います。

当時と同様の法的整理に基づくものなのか、それとも新たな解釈や判断が加わっているのか、総理の具体的な認識をお示しください。

会談後、米国の国連大使が高市総理がホルムズ海峡の航行の安全確保に関し、自衛隊による支援を約束したと発言したとの報道がありました。

これは事実と異なるとの理解でよろしいでしょうか。

日米交渉の正式なラインとは異なる立場からの発言であり、結果として国際世論に誤解を生じさせる恐れもあります。

政府としてこの発言をどのように受け止め、事実関係の是正と国際社会への正確な発信を行っていくのか、政府の対応方針についてお示しください。

トランプ大統領はインタビューの中で、イラン攻撃を日本に事前に知らせるべきではなかったかとの質問に対し、真珠湾攻撃を引き合いに出して一蹴しました。

確かに軍事行動について事前に他国に知らしめることは現実的ではないと思います。

しかしながら、今回の例示は適切とは言い難く、また大統領の基本認識も全く異論なしとは言えないと思います。

我が国の国益を損なう可能性は否定できません。

同盟国にとって存亡の危機ともなり得る事態を引き起こす決断を行っている以上、我が国に対して一定の説明と協議は必要ではないでしょうか。

今後についても、事態の予見可能性が担保されない場合の協力のあり方については判断が必要ではないでしょうか。

また、国際法上の評価は技術的に困難であることは理解しますが、一定の歯止めをかけるものとして認識を伝えていくことも必要と考えます。

総理のご認識を伺います。

米国との関係においても、我が国は一方的に応じるのではなく、対等かつ誠実に主張すべきは主張する姿勢の堅持が重要と考えます。

併せて各国と連携しつつ、主体的に代替構想を示し、国際社会の最適解を導く役割を果たすべきです。

その意味で、今回の蘭日の共同声明発出における茂木大臣と外務省を中心とした我が国の貢献は高く評価されるべきと考えます。

今後、こうした多国間連携をどのように強化し、調整力を発揮していくのか、総理のご見解を伺います。

こうした多国間連携の取り組みの先に、ホルムズ海峡を国際的な枠組みの下で管理し、安全航行を確保する方向性を関係各国とともに目指すことが考えられます。

ホルムズ海峡は国際法上、国際海峡とされ、国連海洋法条約において通過通行の自由が認められており、本来特定国が恣意的に封鎖できる海域ではありません。

また、その半分はオマーンの領海であり、イランが封鎖することは主権侵害にあたります。

安全航行協定の締結、IMOなどが関与する国際監視メカニズムの構築、主要国による多国間の航行保障等の組み合わせにより、ホルムズ海峡を世界の公共財として扱う組みは実現可能であると考えます。

これは領有権を侵害するものではなく、最低限の国際ルールにより世界経済の生命線を守る現実的方策です。

停戦や制裁緩和と組み合わせることで、関係国の受ける余地もあると思います。

ホルムズ海峡封鎖に対する一つの解決策として、本提案について総理の御見解を伺います。

中立性と信頼性を生かした日本ならではの立場から、こうした和平に向けた創造的な提案を行い、リーダーシップを発揮していくべきではないでしょうか。

関連して、現時点においてホルムズ海峡のオマーン領海地域は、日本の法制度上、先頭地域とみなされるか否か、政府の見解をお示しください。

また、我が党との連立合意に基づき、今月半ば、外務省に和平協定に関する部署が新設されました。

政府全体で和平協定に取り組む能力を構築する第一歩として、イラン対応を含む喫緊の課題に対しても、早期に具体的な役割を担い、実効性ある貢献を果たせるようにしていくべきではないでしょうか。

総理のご認識を伺います。

トランプ大統領は日米首脳会談後の取材において、「日本は必要とあれば支援してくれるだろう」としつつ、「日本には憲法上の制約がある」と発言しました。

結果として、憲法上の制約により自衛隊の派遣を回避した形となりました。

一方、今後、自民党と日本維新の会が抱える憲法9条改正が実現すれば、こうした歯止めに依拠しない交渉力が求められることになります。

そのためには、米国に依存せずとも、中国などからの国際法に基づき主体的に判断し、対等な関係と普遍的ルールを守りつつ国益を確保する、したたかな外交力の醸成も求められます。

そうした基本認識から、我が党と自民党との連立合意には、憲法改正や防衛力強化をはじめとする一連の改革が明記されています。

改めて実現の決意について総理に伺います。

「互いに相交わるは、全道をもって忠告することも、もとよりなり」。

高市総理が我が党の党大会に際し、吉田松陰先生のお言葉は、日米同盟において日本に求められる姿勢でもないかと考えております。

真の友人同士であれば、互いに真心を持って忠告し、善に導き合うのが当然のこと。

その姿勢を大切にし、我が党はこれからも連立与党として、時に耳の痛いことも申し上げながら、日本と世界にとって有用な日米同盟をつくり、内政のみならず外交においても国民と国家の利益のために全力で貢献することをお誓い申し上げ、質問を終わらせていただきます。

ご清聴ありがとうございました。

答弁者 高市早苗

内閣総理大臣 高市早苗君青柳仁士議員のご質問にお答えいたします。

ホルムズ海峡への派遣に関するトランプ大統領とのやり取りについてお尋ねがありました。

まずトランプ大統領からは、ホルムズ海峡の安全確保は非常に重要であるとして、ホルムズ海峡における航行の安全に関し、日本をはじめとする各国に対する貢献の要請がありました。

これに対して私からは、ホルムズ海峡における航行の安全はエネルギーの安定供給の観点からも重要であるという認識を示した上で、我が国の法律の範囲内でできることとできないことがある旨を伝え、これについて詳細に説明をしました。

トランプ大統領はしっかりと耳を傾け、私の説明を理解されていたとの印象を持ちました。

その上で、トランプ大統領とはエネルギー安全保障の観点を含め、ホルムズ海峡を含む中東地域の平和と安定に向けて、引き続き日米間で緊密に意思疎通を続けていくことで一致しました。

次に、令和元年の政府の対応や認識と、現在の政府の認識との相違についてお尋ねがありました。

ご指摘の令和元年の情勢悪化の際には、中東地域においては日本関係船舶の防護の実施を直ちに要する状況にはないものの、中東地域で高い緊張状態が継続している状況を踏まえると、日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集体制を強化することが必要との認識の下、自衛隊による情報収集活動を行うこととしました。

現在の中東情勢について、議員ご指摘の令和元年の状況とは経緯及び状況が異なることから、両者を単純に比較することは困難であると考えます。

米国の国連大使の発言についてお尋ねがありました。

ご指摘の発言につきましては、先日、我が国のスポークスパーソンでもある官房長官が記者会見でも公に述べているとおり、日本として何か具体的な約束をしたとの事実はございません。

先ほど答弁したとおり、私からトランプ大統領に対しては、我が国の法律の範囲内でできることとできないことがある旨をお伝えし、これについて詳細に説明をしました。

イラン情勢をめぐる米国との協力のあり方及び国際法上の評価についてお尋ねがありました。

まず米国とは、イラン情勢を含め平素からさまざまな事項について緊密に意思疎通を行ってきています。

今般のトランプ大統領との会談でも、エネルギー安全保障の観点をはじめ、ホルムズ海峡を含む中東地域の平和と安定に向けて、日米間で緊密に意思疎通を続けていくことで一致しました。

また、トランプ大統領からはホルムズ海峡における航行の安全に関し、日本をはじめとする各国に対する貢献の要請がありました。

私からは先ほど申し上げましたとおり、我が国の法律の範囲内でできることとできないことがある旨を伝え、これについて詳細に説明をしました。

今後も同盟国である米国との間であらゆるレベルでの意思疎通を強化していきます。

その上で、今回の事態について、日本はその詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、確定的な法的評価を行うことは困難です。

今何よりも重要なことは事態の早期沈静化を図ることであり、我が国として米国をはじめとする国際社会と連携しつつ、引き続き必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。

ホルムズ海峡に関する首脳共同声明についてお尋ねがありました。

我が国は19日に発出されたホルムズ海峡に関する首脳共同声明に当初から参加するとともに、様々なレベルで各国に参加を呼びかけてきております。

私自身、24日、マレーシア、フィリピンの首脳と電話会談を行った際、共同声明にも触れつつ、特に喫緊の課題であるホルムズ海峡の安全な航行の確保をはじめ、事態の早期鎮静化に向けて国際社会が連携協力していく重要性などを説明しました。

我が国としては、この声明も踏まえ、引き続き関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。

ホルムズ海峡を巡る情勢についてお尋ねがありました。

先ほど述べた声明に加えて、3月18日から19日に開催された国際海事機関臨時理事会において、我が国は海上回廊などの枠組み構築を奨励する提案文書を提出し、多数の国からの支持を得ることができました。

我が国としては、議員の問題意識も踏まえ、ホルムズ海峡の安全な航行の確保に向け、引き続き関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。

ホルムズ海峡が戦闘地域とみなされるか否かにつきましては、日本の法制度上、重要影響事態法や国際平和協力支援法に基づく後方支援活動等は、現に戦闘行為が行われている現場では実施しないこととなっています。

現在のイランをめぐる状況については、政府として何らかの事態に該当するとの判断は行っておらず、お尋ねについてお答えすることは困難でございます。

外務省に新設された和平調停に関する部署についてお尋ねがありました。

3月17日付で外務省に国際和平調停ユニットを設置しました。

同部署の今後の具体的な取組については、紛争の発生する地域やその形態を見極め、随時検討してまいります。

イラン情勢に関しては、事態の早期鎮静化に向けて引き続き行ってまいります。

連立政権合意の実現の決意についてお尋ねがありました。

自民党が日本維新の会との間で正式に交わした連立政権合意書には、「戦後最も厳しく複雑な国家安全保障環境を乗り越えるためには、日本列島を強く豊かにし、誇りある自立する国家としての歩みを進める内政及び外政政策を推進せねばならないこと」、「自立する国家として日米同盟を基軸に極東の戦略的安定を支え、世界の安全保障に貢献すること」、「安全保障環境の変化に即応し、国民をどう守るか、我が国の平和と独立をどう守るかというリアリズムに立った視点が不可欠であること」が謳われております。

さらに、両党はこのリアリズムに基づく国際政治観及び安全保障観を共有するとされております。

私としても当然これを共有しており、その認識のもとに、ご指摘の改革を含め、連立政権合意書の内容を一つ一つ実現してまいります。

石井啓一 (衆議院副議長) 1発言 ▶ 動画
答弁者 高市早苗

議長がお答えいたしました。

深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ) 2発言 ▶ 動画
質疑者 深作ヘスス

深作ヘスス君。

国民民主党・無所属クラブの深作ヘススです。

会派を代表いたしまして、高市総理の基調報告に対して、全て総理に質問をいたします。

今回の訪米は、イランへの攻撃開始後初めてのG7首脳の訪米となり、大変なタイミングで、かつ世界が注目をするタイミングではありましたが、そんな中でも多くの成果があったと考えます。

総理をはじめとし、同行された各大臣、そして外交当局の皆様方のご尽力に敬意を表し、質問に入ります。

まず冒頭、世界の大きな課題となっているホルムズ海峡の安全航行に向けた取組に関して質問をいたします。

現在、欧州諸国を含む30カ国以上の国々が封鎖を避難し、安全な航行確保に向けた声明を発表し、具体的な協力体制の調整が進められています。

そこで2点お伺いをいたします。

この30カ国以上が参加をする枠組みにおいて、我が国はどのような役割を担うのか。

さらなる参加の呼びかけ、政治的支持にとどまるのか、あるいは人的・物的貢献も想定をされているのか、政府の基本姿勢を伺います。

また、安全航行の達成に向けた時間軸をどのようにご覧になっているのか。

短期、中期それぞれでどのような成果を見込んでいるのか、現状での政府の見通し、各国間で共有をされているマイルストーンなどがあればお示しください。

ペルシャ湾周辺において、3週間以上にわたって日本関連船舶が洋上待機を余儀なくされ、乗組員がドローン攻撃、嫌がらせ、打砲等の心理的恐怖にさらされている事態は極めて深刻です。

当初、政府は日本船主協会所属の船舶を対象として、45隻の日本関係船舶がペルシャ湾内にいるとしていましたが、私たち国民民主党が全日本海員組合からヒアリングを行ったところ、船主協会に加盟をしていない関連船舶が14隻あり、合計で59隻の日本関連船舶がペルシャ湾内にいることを明らかにしました。

本件については、昨日の参議院予算委員会における我が党、山田芳彦参議院議員の質疑を通じ、現在は政府もこの59隻を認識をしていることが明らかになりました。

その質疑において、政府参考人からは、新たに認定をしたこの14隻の日本関連船舶に関しても、連絡体制の構築が可能かどうかを検討をしていくとの答弁がなされています。

そこでお伺いをいたします。

昨日の予算委員会以後、この連絡が取れていなかった関連船舶に対し、連絡体制の構築などはどの程度進展しているのでしょうか。

具体的な進捗状況をお知らせください。

これら船舶及び船員の安全確保に対して、政府としてどのような退避計画を策定をしているのか。

陸海空を含めた退避計画、受入体制、関係国との連携状況など、その具体的な検討状況をお示しください。

また、その退避計画や退避の方針は、日本人船員のみを対象とするものなのか、それとも外国人船員を含む日本関連船舶全ての乗組員を対象とするものなのか、政府としての考えをお示しください。

今後、仮に人命保護を最優先として船員退避を行う場合、湾内に残された船舶及び積み荷の安全確保をどのように図るのか。

最低限の保全体制の確保、遠隔監視や関係船舶企業との連携など、具体的補足シミュレーションの状況について政府の方針をお示しください。

政府は11日、暫定予算の編成に着手したと承知をしています。

しかしながら、現在、原油をはじめとするエネルギー価格への深刻な上昇の影響が危惧をされており、国民生活と我が国の経済を守り抜くために、単なる暫定予算を超え、事態悪化を見据えたエネルギー対策を強化をした予算編成を行うことが急務です。

我々国民民主党の試算では、国民生活を守るために、ガソリンと軽油負担軽減のために月額およそ3000億円、電気・ガス代の負担軽減に2000億円、合計で月額5000億円の対策が必要と考えます。

これを今後6ヶ月にわたって継続をするためには、総額3兆円規模のエネルギー対策費が不可欠となります。

一方で、現在政府によって措置をされている財源は、基金の残高約2800億円と、先日閣議決定をされた予備費8000億円を合わせて、およそ1.1兆円にとどまります。

つまり、必要な3兆円には遠く及ばず、実質的に2兆円不足をしていると私たちは試算をしています。

そこで私たち国民民主党は、この不足分である2兆円のエネルギー対策費を上乗せをする暫定予算、言うならば補正予算的暫定予算を提案をいたします。

そこで総理にお尋ねをいたします。

この2兆円のエネルギー対策について、政府の責任において現在編成中の暫定予算に盛り込むべきと考えますが、総理としてこの2兆円規模の対策を暫定予算に取り入れる、そのお考えはありますでしょうか。

仮にこれが困難であるということであれば、我が党として議員の権能に基づき、参議院において本予算の修正案を提出をいたします。

国民生活を支えるため、総理の政治決断を求めます。

外務省において新たに設置をされた国際和平調停ユニットについて伺います。

本ユニットは、紛争の未然防止や早期収束に向け、初期段階から関与し、和平の実現、人道支援、さらには復旧に至るまでシームレスに対応することを目的として、外務大臣の強いリーダーシップで設置をされたものと承知をしています。

現在のイランとアメリカ、イスラエル、湾岸諸国との武力衝突という事態に対し、このユニットは具体的な関与を行うことは想定をされているのでしょうか。

当初はある程度サウジアラビアが仲介やエスカレーションの抑止に動いてきたとされていますが、現在では紛争の当事国となったことで仲介が難しい立場となり、一部の報道ではすでにトルコ、パキスタン、エジプトといった国々が仲介調停の役割を担っていたとの報道があります。

このタイミングで立ち上げられたユニットがどのような役割を果たすのか、国際社会から日本への期待をどのような形でこのユニットが形にしていくのか、設置の趣旨に照らした具体的な運用方針を総理にお伺いいたします。

今回の会談において、トランプ大統領は両国間の関係をステップアップをするという趣旨の発言を複数回繰り返しています。

このステップアップという表現につき、総理は具体的にどのような意味内容を持つものと受け止めていますか。

また、政府としてどのようにステップアップを図るつもりなのか、その認識をお示しください。

ここからは、今回の日米首脳会談後にホワイトハウスが公表をしたファクトシートについて、その内容と日本政府の見解について具体的にお伺いをいたします。

23日に行われた参議院の本会議で、総理はこのファクトシートは米側が単独で発出したもので、米国の認識を記述したものなのでコメントはしないと答弁をされています。

まず、このファクトシートについて、日本政府は我が方が事実と認められない内容が記されていても、それはそのまま訂正コメントをすることはないというお立場なんでしょうか。

明確にお答えください。

このファクトシートの各項目の冒頭には「両首脳は」「両国は」などという言葉が使われており、米側の認識として日本も合意承諾していると認識できる表現が使われています。

もし仮に総理が答弁をされたように、このファクトシートが一方的に米国によって示されたものであったとしても、ファクトとして米側から国際社会に示されている以上、我が国の立場を米国の文書によって定義させるのではなく、会談の当事者である総理自ら説明をしていただくべきだと考えます。

また、認識の齟齬があるのであれば、その点については明確に我が国の理解を表明すべきではないでしょうか。

「コメントをしない」という答弁ではなく、ぜひ米側から示された両国間の合意を得たファクトに対する我が国の立場を、以下6項目9点について明確にお答えください。

今回のファクトシートの一番最初の項目は、イランでもホルムズでもフォイップでもなく、米国産農作物の対日輸出における市場アクセスを加速させると記されています。

農作物の貿易は常に重要なテーマとなりますが、我が国が輸入を受け入れるにあたっては、それが真に日本の国益と国内需要に見合ったものであるのか、国民に対して十分な説明責任が果たされなければなりません。

この点において、かつてトウモロコシをめぐって2019年第1次トランプ政権時代に行われた日米貿易協定の交渉の事例、具体的にはトランプ大統領が共同会見で「中国が約束を守らないせいで我々の国にはトウモロコシが余っている。

それを安倍首相が日本が全て買ってくれることになった」と語った事例を想起せざるを得ません。

当時、この輸入の背景には我が国の実際の需給状況というよりも、相手国の国内事情、具体的には米国内におけるバイオエタノール需要の頭打ちと豊作によるトウモロコシ供給過剰が強く影響していたのではないかという指摘がありました。

当時は外交上の成果として発表されたものの、国内の生産者や国民に対する説明のあり方として大きな課題を残したと記憶をしています。

そこでお伺いをいたします。

今回、我が国に対して求められている農作物の市場開放の促進について、総理のご認識を伺います。

米側のファクトシートには、「両首脳は台湾海峡の平和と安定、武力や威嚇を含むいかなる一方的な現状変更の試みにも反対する」と明記をされたことは、今回の首脳会談の大きな成果であると高く評価をいたします。

一方で、政府の発表資料においては同様の文言は確認できず、外務省のホームページには同様の案件を茂木大臣からバンス副大統領に説明をしたとのみ発表されています。

日米首脳間において、台湾海峡の平和と安定のための具体的な取り組みを約束したとの認識は、我が国政府としても共有をしているのか。

共有しているのであれば、なぜ我が国の発表資料にその趣旨が明示されていないのか、ご説明ください。

ホワイトハウスのファクトシートには、「両国は第三国において連携し、戦略的競争相手やならずもの国家がもたらす課題に対処する」という記載があります。

こちらも日本側の発表資料には含まれていません。

まず、米側が示す本件に関する合意があったとするファクトに対して、我が国の立場をお示しください。

その上で、ここでならずもの国家の定義はいたしませんが、ここでいう第三国における連携とは、具体的にどのような地域や分野、手段をトランプ大統領との間で合意をしたのでしょうか。

具体的な国や地域を想定をされているのか、また経済協力や人道支援を指しているのか、あるいは安全保障分野における関与まで含むものなのか、政府の認識を明らかにしてください。

ファクトシートには、「日本は国家安全保障上のリスクに基づき、対内投資審査メカニズムを強化をする計画である」と記載があります。

ここで念頭に置くべきは、米国のCFIUS(シフィウス)のような制度であり、安全保障上の観点から外国からの投資に介入できる政府機関であります。

そこで伺います。

本件は日本版CFIUSの創設を意味するのか、それとも単なる現行制度の運用強化なのか、政府の具体的方針を明らかにしてください。

審査メカニズムの対象に、外国機関や外国資本による土地取得が含まれるのか、併せてお答えください。

ファクトシートには、「米国はテネシー州、アラバマ州における小型モジュール炉(SMR)建設のための最大400億ドルの投資を含む第2弾の日本投資を歓迎する」との記載があります。

今回の発表を受け、日本の先進的な原子力技術が米国において活用されることに大きな期待を抱いています。

今回のSMR投資において、日本側は資金提供や技術協力にとどまるのか、それとも設計、建設、運転といった中核部分まで主体的に関与するのか、現時点での計画を伺います。

併せて、今回合意をされたテネシー州、アラバマ州にとどまらず、米国内の他地域におけるSMRのさらなる展開や追加投資について、日米間で具体的な検討が進められているのか、今後の展開見通しと日本側の関与のあり方について政府の認識を伺います。

今回の米国によるSMR展開が実現をすれば、そこで得られた知見や技術的蓄積は、将来的に日本国内への還元も可能であると考えます。

当面は、現状日本が持つ原子力発電所の再稼働などに専念すべきと考えますが、中長期的に政府として国内におけるSMRの導入について、具体的なロードマップや制度整備の検討を進めているのか。

また、その計画をお考えなのであれば、実現の時期の見通しをどのように描いているのか、併せて総理の見解を伺います。

今回の会談で宇宙分野における協力が盛り込まれたことにも注目をしています。

総理もご案内のとおり、一時期トランプ政権下において宇宙分野における交代が心配をされました。

この日米首脳会談のタイミングで、アルテミス計画における日本人宇宙飛行士の月面着陸や、我が国が誇るプレッシャーローバーの提供といった日米協力の確固たる道筋がホワイトハウスのファクトシートに改めて盛り込まれたことは、総理もご協力に後押しをされる旨表明されている宇宙分野における開発を力強く牽引する、極めて大きな外交的成果であると歓迎し、評価するものであります。

こうした力強い前進を評価しつつも、一方でそのファクトシートには、我が国が世界に先駆けて挑む最重要ミッション、火星衛星探査計画、いわゆるMMXについて、「今年後半に打ち上げる」と米国側から極めて明確に発信をされています。

このMMXは、火星圏、いわゆる新宇宙への打ち上げウィンドウの制約上、今年秋のタイミングを逃せば、次の打ち上げウィンドウは2年以上先となってしまう極めてシビアなプロジェクトです。

しかし、打ち上げを予定しているH3ロケットは、先般の事故を受け、現在原因究明と確実な安全確保に向けた対策が懸命に進められています。

ご協力をしている最中です。

現場の技術者たちは、非常にタイトなスケジュールの中でプレッシャーと戦っています。

米国との間で「今年の打ち上げ」という期限を区切った強力なコミットメントが世界に発信をされた以上、これはもはや現場の努力だけに背負わせるものではないと考えます。

H3の工程表を確認すると、MMXの打ち上げを予定している秋までに、SRBを搭載せずLE-9エンジン3機のみで打ち上げる30形態の打ち上げや、国際約束ともいえるISS補給機HTV-Xの打ち上げも控えており、かなりスケジュールがタイトとなっています。

そこで総理にお伺いいたします。

H3ロケットの安全確保を前提としつつ、日米間で確認をされたMMX打ち上げという高いハードルを確実なものとするため、政府としてどのような人的・財政的支援を行うのでしょうか。

最後に、このファクトシートの中で、日米首脳会談の成果として上位項目に載せられていることに違和感のあった、日米間における国立公園の利用・保全・管理の促進についてお伺いいたします。

新たな協力の覚書とは何か、そして利用・保全・管理とはどのようなことを行うのか、具体的にお示しください。

以上です。

ありがとうございました。

答弁者 高市早苗

内閣総理大臣 高市早苗です。

深作ヘスス議員のご質問にお答えいたします。

ホルムズ海峡の安全な航行の確保に向けた取組についてお尋ねがありました。

我が国は19日に発出されたホルムズ海峡に関する首脳共同声明に当初から参加するとともに、様々なレベルで各国に参加を呼びかけてきております。

私自身は24日にマーシャル、マレーシア、フィリピンの首脳と電話会談を行った際、両共同声明にも触れつつ、特に喫緊の課題であるホルムズ海峡の安全な航行の確保をはじめ、事態の早期鎮静化に向けて国際社会が連携協力していく重要性などを説明しました。

我が国としては、この声明も踏まえ、引き続き関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。

ペルシャ湾内の全日本海員組合の組合員が乗船している14隻への連絡体制、船舶船員の退避計画及びその対象船舶及び積み荷の安全確保について具体的なお尋ねがありました。

全日本海員組合の組合員が乗船している14隻への連絡体制については、まずは現在、対象船舶の船主を通じて運航している外国企業の特定とそのコンタクト先が把握できないか、国土交通省において取り組んでいるところでございます。

船舶船員の退避計画及びその対象につきましては、私自身、G7首脳オンライン会議でホルムズ海峡の安全な通行の確保や地域における自国民保護での協力などについて議論をし、3月19日にホルムズ海峡に関する首脳共同声明を発出したところであります。

関係国機関とも連携しながら、政府として船主や運航会社等ともよく相談し、日本関係船舶及び外国人船員を含む乗組員の安全確保に万全を期すべく、様々な選択肢を検討しています。

我が国が最優先に掲げる国民保護の対象には、日本人船員が含まれるのは当然のことでございます。

対象船舶には日本人船員だけではなく外国人船員も乗船されていることを十分踏まえまして、関係国、機関と緊密に連携しながら、あらゆる外交努力を行ってまいります。

船舶及び積み荷の安全確保については、一義的には船主や運航会社が個々の事情に応じて対応するものですが、積み荷として原油やLNGといった危険物を積載している場合には、その対応に苦慮されているとも聞いております。

国土交通省を中心に船主や運航会社と協議を続け、必要な支援を検討してまいります。

補正予算的暫定予算についてお尋ねがございました。

補正予算的暫定予算については、その定義が必ずしも明らかではないものの、本予算にない経費を暫定予算に計上するということであれば、財政法第30条第2項の趣旨からして想定されないものと承知をしております。

その上で、予算の空白は1日も許されないため、不足の事態に備え、政府としては明日27日に令和8年度暫定予算を閣議決定の上、国会に提出させていただく考えですが、引き続き国民生活に支障が生じないよう、野党の皆様にもご協力をお願いしつつ、令和8年度予算と関連法案について年度内の成立をお願いしたいと考えております。

外務省に新設された和平調停に関する部署についてお尋ねがありました。

3月17日付で外務省に国際和平調停ユニットを設置しました。

同部署の今後の具体的な取組については、紛争の発生する地域やその形態を見極め、適宜検討してまいります。

イラン情勢に関しては、事態の早期鎮静化に向けて、我が国として必要なあらゆる外交努力を引き続き行ってまいります。

トランプ大統領が用いたステップアップという表現の意味や内容についてお尋ねがありました。

ご指摘のステップアップの発言については、前後の文脈から推察するに、ホルムズ海峡の航行の安全のために我が国が行動をとっている、あるいは我が国が行動をとることを期待するといった趣旨を述べられたものと受け止めています。

日米首脳会談後の日米の発表についてお尋ねがございました。

ご指摘のホワイトハウスが発表したファクトシートは、米側が単独で発出した文書であり、その内容の抄録について政府としてコメントすることは差し控えますが、首脳会談のやりとりにとどまらず、訪米の機会に米側としての認識を記述したものと理解をしています。

あえてご指摘の台湾に関する記述について申し上げましたら、米側ファクトシートの記述と認識を全く異にするものでございます。

また、米国との間では平素より様々なレベルで意思疎通を行っております。

引き続き適切に対応してまいります。

米側発表のファクトシートにおける米国産農産物の市場開放の促進に関する記載についてお尋ねがありました。

ご指摘のファクトシートについては先に答弁したとおりなのですが、その上で、昨年7月の日米間の合意におきましては、我が国は大豆、とうもろこし等の国内商品向けの米国の農産品などの追加購入を実施するとされており、これらの品目を米国から安定的に輸入することは、我が国の食料安全保障の確保に資するものと考えております。

また、米側発表のファクトシートにおける内外投資審査メカニズムの強化に関する記載についてお尋ねがありました。

ご指摘のファクトシートについては先に答弁したとおりですが、その上で政府としては17日に日本版CFIUS、つまり対日外国投資委員会の創設を含む対内直接投資審査制度の高度化のための外為法改正案を国会に提出しています。

外国人による土地の取得については、外為法に基づく対内直接投資審査制度の対象には含まれておりません。

なお、安全保障の観点からの外国人の土地取得等のルールのあり方について、本年夏までに骨格を取りまとめることとしております。

戦略的投資イニシアティブの第二次プロジェクトのうち、SMR、すなわち小型モジュール炉の建設プロジェクトについてお尋ねがありました。

第2次プロジェクトについては、投資決定に向け詳細について日米両国で構成される協議委員会において、戦略的・法的観点からの検討を進めていくこととなります。

ご指摘のSMRは、日本企業と米国企業の合弁企業であるGEヒットチ・ニュークリアが設計しており、投資実行に至った場合には、複数の日本企業がSMRを構成する重要な製品の供給を担うことが期待されています。

今後、さらなる検討が進む中で、建設・運転を含むプロジェクトの実施体制についても具体化されていくと承知しています。

また、第二次プロジェクトとは別に、潜在的なプロジェクト候補についても日米間で議論してきており、その候補として別の地域での建設を念頭に置いたSMRプロジェクトも含まれます。

SMRは米国をはじめ各国において、データセンターなど電力多消費設備向けの脱炭素安定電源の不足を解消するものとしてニーズが高まっており、我が国でも早期社会実装を目指す次世代革新炉の一つとして位置付けています。

日本成長戦略においても、国内でのSMRの早期社会実装に向けて、ロードマップの策定を含め官民で議論を深めてまいります。

火星衛星探査計画MMXについてお尋ねがありました。

MMXは我が国が主導し、世界初となる火星圏からのサンプルリターンを目指す国際宇宙探査計画でございます。

昨年12月に内閣総理大臣である私が本部長を務める宇宙開発戦略本部において決定した宇宙基本計画工程表に基づき、令和8年度にH3ロケットにより探査機を打ち上げることとしています。

探査機には米国の観測機器などを搭載することとしており、日米協力のもと進めてまいります。

我が国としましては、探査機の打ち上げを着実に進めるべく、宇宙航空研究開発機構を中心に関係府省や関係企業は連携を図り、総力を挙げてH3ロケット打ち上げ失敗の原因究明と対策の検討を進め、H3ロケットの早期打ち上げ再開にしっかり取り組んでまいります。

米国との国立公園の協力の覚書についてお尋ねがありました。

環境省と米国内務省は3月13日に国立公園分野における協力覚書に署名しました。

本覚書は、日米両国の国立公園に関連する保全管理、野生生物の保護管理、環境教育の情報・知見の交換や姉妹公園提携など、幅広い協力を進めていくものであり、我が国の国立公園の効果的な保全管理を行っていく上で意義があるものです。

さらに、国立公園に関する協力を通じて、日米両国の友好関係を発展させることにもつながると考えています。

なお、国立公園の保全管理につきましては、両国がそれぞれの法令に基づき行っていくことが前提でございます。

豊田真由子 (参政党) 5発言 ▶ 動画
質疑者 豊田真由子

豊田真由子(参政党)です。

今般の総理のご報告について質問をいたします。

今回、厳しい国際情勢の中、日米同盟の強固なコミットメントや資源に関する合意などがなされ、総理をはじめとする関係閣僚のご尽力に率直に敬意を表します。

参政党は常にぜひひでことに臨む方針であり、日本の国益をいかに守り抜くかという観点から、以下お伺いをいたします。

なお、日本国初の女性総理である高市総理が、日々すさまじい激務に日本国のために邁進されていらっしゃることに心からの敬意と、そしてご配慮を申し上げ、野党にもかかわらず関係大臣等への好意が多いということを申し添えたいと思います。

さて、米国の停戦計画がパキスタンを通じてイランに伝達されたといった報道があるものの、両陣営ともにエスカレーションの可能性もはらんでおり、日本と世界の不安定化に皆さんが感じ取っていらっしゃいます。

トランプ大統領は強気の姿勢の一方で、米国国内の原油価格高騰や中間選挙等を考慮すれば、ディールを通じた交渉による終結という選択肢も視野に入れると私は思います。

総理は日米同盟の拡充を行う結束を首脳会談において改めて確認をされ、と同時に、我が国は西側諸国の中でイランとの長年にわたる友好関係を維持してきた稀な国でもあり、両陣営から信頼された調停者として両国に物を申せる立場にいると思います。

我が国と、そして世界の平和と安定のために、中東情勢の早期沈静化に向け具体的にどのような役割を果たし、どのような行動を取られるお考えなのか、総理の明確な御答弁を求めます。

政府は現在、ホルムズ海峡を通らない代替ルートの確保に取り組まれていると承知しております。

これは日本国、そして国民生活安定のために着実に進めていただきたいと思います。

UAE、サウジアラビアをはじめとする湾岸諸国のエネルギー施設などの重要インフラが、イランからの攻撃により深刻なダメージを受けております。

エネルギー安保の観点からも湾岸諸国との関係は極めて重要であり、加えて面子を重んじるとされる湾岸諸国にとって、彼らの苦悩や立場を深く理解し、真摯に寄り添える姿勢を示すことは日本の国益のためにも極めて大切です。

G7や有志国による声明の発出や各国外相等の電話会談など行われておりますが、状況の深刻さに鑑み、さらに踏み込んだ湾岸諸国との関係協議に向けた今後の戦略について、外務大臣臨時代理の御見解をお示しください。

昨今の二極化する国際情勢の中から、力による一方的な現状変更を許さず、法の支配に基づく国際秩序を再構築していくことは、今日の世界が直面する最も重要な課題の一つであります。

日米同盟を基軸としつつ、それのみに依存するのではなく、欧州、カナダ、太平洋諸国といった価値観を共有する国々との連携を一層強化していくべきと考えます。

法の支配と国際協調を重視するミドルパワーとの連携について、外務大臣臨時代理の御見解を伺います。

原油の9割以上を中東から輸入する中、調達先の多角化は必須です。

今回、アラスカ等からの確保を目指すことは、国民にとって望ましいことで、精製工程の問題などもあるようですが、そうした実務面を早々にクリアをして、国民生活や日本経済の安定のため、中南米や中央アジアなども含め、さらなる原油の安定的確保に向けて積極的に取り組むべきと考えますが、今後の具体的取組について総理に伺います。

原油の中東依存度は高いが十分な備蓄を持たない東南アジアなどでは、既に消費の抑制が始まっており、現地で活動する日本企業やサプライチェーン、そして日本経済や国民生活にも大きな影響を与える可能性があります。

政府として情報収集体制を強化し、問題が起きた場合には速やかに日本企業及び国民に対する支援を行うべきと考えますが、経産大臣のお考えを伺います。

また、エネルギー安保上のリスク、中国によるレアアース禁輸のような経済安保上のリスクに照らしても、製造業などの国内回帰の後押しを強力に進めるべきと考えますが、お考えを経産大臣に伺います。

今回、原油及び関連商品のみならず、食料品、物流など幅広く国内で値上がりをする可能性があり、また円安の進展なども懸念されます。

しっかりと国民生活の安定に向けて政府が対応するということを改めて強く申し入れたいと思います。

トランプ大統領が言及したように、米国からの装備品購入の必要性や外交的意義は一定程度理解するところです。

ただ、私は自国の防衛産業というのは、その国の防衛力そのものでもあると思います。

他国との関係いかんに関わらず、質と量の両面で我が国防衛を全うできる装備品を開発・生産・維持・整備できることが、確実に抑止力につながります。

無人機の大量運用を含む新しい戦い方や長期戦への備えといった課題に対応できる国内防衛産業を構築することが急務です。

多大な経営資源の投入を必要とする一方で、利益率が低いことなどから国内企業の撤退が問題になっていました。

国として、例えば生産能力拡大やサイバーセキュリティ強化の支援など、日本国と日本国民を守るための。

国内防衛産業の構築に向けた具体的方策について、防衛大臣に伺います。

トランプ大統領から拉致問題の即時解決に向けての全面的な支持を得、また総理ご自身が金正恩氏と直接会うお気持ちを強くお持ちとのことで、家族会の方々からは、早期に日朝首脳会談が実現し進展することを期待するといった切実なコメントが出されました。

拉致問題は我が国の主権と国民の生命安全に関わる極めて重大な問題であり、ご家族の方々の思いに寄り添い、全ての拉致被害者の方々を必ず日本に取り戻すとの確固たる方針のもと、今後どう取り組まれていくのか、改めて総理の御決意を伺います。

今回、有事には平時から様々な備えをしておかなければならないということが改めて示されました。

高市総理はじめ、ここにいらっしゃる全ての皆様方とこの私どもの重い責務を共有し、参政党は日本国と日本国民のため、国家の課題に全力で取り組んでまいることをお誓い申し上げ、質問といたします。

ありがとうございました。

答弁者 高市早苗

内閣総理大臣 高市早苗さん。

豊田真由子議員のご質問にお答えいたします。

中東情勢の早期沈静化に向けた日本の役割についてお尋ねがございました。

今何よりも重要なことは、米国を含む国際社会とともに事態の早期沈静化、そして世界経済の悪化を防ぐ取組みを続けていくことであり、トランプ大統領との会談でもその旨指摘をしたところです。

また、イランとの関係では長年にわたる関係を築いてきており、こうした関係も生かし、湾岸諸国におけるエネルギー施設を含む民間施設への攻撃や、ホルムズ海峡における航行の安全を脅かす行為を直ちに停止するよう直接働きかけを行ってきています。

我が国として関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を続けてまいります。

原油の安定的確保に向けた取組についてお尋ねがありました。

エネルギーの中東依存が高く、原油の大部分をホルムズ海峡経由で調達している我が国にとって、エネルギー安全保障を確保する観点から調達先の多角化は不可欠です。

原油の代替調達については、現在、供給余力に優れる米国のみならず、サウジアラビアやUAEからのパイプラインを用いたホルムズ海峡の代替ルートによる調達に加え、過去調達実績があり増産余力のある中央アジアや南米、カナダやシンガポールなど石油製品の供給国も含め、経済産業省が民間事業者と連携しながら対応を進めています。

我が国の生命線であるエネルギー安定供給の確保のため、私自身が先頭に立って積極的な資源外交や資源国における開発支援などを通じて、供給源の多角化に取り組んでまいります。

拉致問題についてお尋ねがありました。

今回の首脳会談では、拉致問題の即時解決について私自身の決意を伝えるとともに、引き続きの理解と協力を求めて、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。

私自身、ご家族の皆様の思いを何度も直接伺っているところであり、あらゆる選択肢を排除せず、私の代で何としても突破口を開き、拉致問題を解決したいとの決意でございます。

答弁者 関係大臣

残余の質問については関係大臣から答弁させます。

豊田真由子議員から2問ご質問をいただきました。

海外に立地する日本企業への支援についてお尋ねがありました。

グローバルに展開する日本企業は、東南アジアも含めた広大なグローバルサプライチェーンを形成しており、海外拠点において必要な物資や燃料を安定的に確保することは、企業活動の継続性の観点から非常に重要であります。

高市総理からは、先日開催された中東情勢に関する関係閣僚会議において、石油製品に係る世界の供給状況や国内在庫の量などを踏まえたサプライチェーンの対応方針を、私が中心となって取りまとめるよう指示を受けました。

関係省庁とも連携し、中東情勢がグローバルサプライチェーンに与える影響を把握しつつ、あらゆる可能性を排除せずに官民が一体となって必要な対応を進めてまいります。

製造業などの国内回帰についてお尋ねがありました。

近年の我が国を取り巻く国際情勢に鑑みれば、国民の生活と経済活動を守るため、エネルギー安全保障の確保に加え、重要物資が特定国に過度に依存することのないようサプライチェーンを強靭化する観点から、国内生産基盤の構築を進めることも重要です。

そのため、経済産業省としては、豪州、マレーシア、フランスでのレアアースに係る鉱山開発や分離精製事業をはじめとした資源供給源の多角化を通じて、企業にとって安定的な事業環境の構築に取り組みます。

その上で、経済安保推進法に基づく半導体や永久磁石などの特定重要物資に係る国内の設備投資支援や、令和8年度税制改正において創設が盛り込まれた大胆な投資促進税制など、あらゆる政策を活用することにより、国内生産基盤の整備を進め、強靭なサプライチェーンの構築に取り組んでまいります。

答弁者 小泉進次郎

防衛大臣 小泉進次郎君。

豊田真由子議員にお答えいたします。

我が国の防衛産業の強化についてお尋ねがありました。

装備品の開発生産維持整備等を行う防衛産業は、防衛省・自衛隊とともに国防を担うパートナーというべき重要な存在であり、防衛力そのものと位置づけられております。

この認識のもと、防衛省として令和5年度に策定した防衛生産基盤強化法に基づき、防衛関連企業における製造工程の効率化やサイバーセキュリティの強化等を推進するとともに、これまで利益率の低かった防衛関連企業が適正な利益を確保できるようにするための取組も進めてきました。

さらに、防衛装備移転は地域の抑止力、対処力を向上させる我が国の安全保障上重要な施策であり、また防衛装備移転の推進は同盟国、同志国への販路拡大やサプライチェーン協力の拡大を通じ、防衛産業も含めて国内経済の成長にもつながる重要な政策的な手段です。

今やどの国も1カ国のみでは自国の平和と安全を守ることはできません。

我が国の状況を振り返れば、戦闘機やミサイルをはじめとする装備品について、そのすべてを自国のみで開発、調達できるのか、こういった点を不断に検討していく必要があります。

我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、防衛装備移転の取組等を通じて、いざという時に同盟国、同志国とともに助け合うことができる関係を築きながら、さらに力強い防衛産業を構築するため、3文書の改定の検討の中で具体的かつ現実的に議論を積み上げてまいります。

ありがとうございます。

答弁者 木原稔

外務大臣臨時代理、木原稔君。

豊田真由子議員にお答えいたします。

湾岸諸国との関係強化についてお尋ねがございました。

米国及びイスラエルとイランとの間の攻撃の応酬が1ヶ月近く続き、湾岸諸国のエネルギー施設を含め様々な影響が出ております。

我が国は湾岸諸国への連帯を示す声明や決議に参加してきています。

今後も湾岸諸国を含む国際社会と一層緊密に連携し、事態の早期沈静化に向け必要なあらゆる外交努力を強化していきます。

いわゆるミドルパワーとの連携についてお尋ねがありました。

国家間の競争が激化、複雑化、多極化してきており、安定的な国際秩序が今日大きく揺らいでいます。

こうした中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持、強化していくことが重要です。

高市内閣としては、法の支配を中核的な理念とする「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を外交の柱とし、FOIPの取り組みを戦略的に進化させていきます。

また、ご指摘のとおり中東情勢への対応も含め、同志国との連携も強化していく考えです。

以上です。

峰島侑也 (チームみらい) 2発言 ▶ 動画
質疑者 峰島侑也

峰島侑也君。

峰島侑也です。

会派を代表し、先般の日米首脳会談の基調報告について、高市総理大臣に質問いたします。

日本外交の重要な節目となった今回の会談について、いくつかの論点から政府の見解を確認させていただきます。

まず、今回の会談の目的と達成度についてです。

今回の訪米の主要な目標は、イラン情勢の対応、対米投資第2弾の合意を通じた関税を取り巻く状況の改善、そしてトランプ大統領の訪中を直前に控えた対中政策のすり合わせの3点であったと理解をしております。

対米投資第2弾については、SMR建設やガス火力発電所など、総額730億ドル規模のプロジェクトが発表され、重要鉱物分野でも複数の文書が取りまとめられました。

こうした合意は一定の具体的成果と言える一方で、利益分配の非対称性や技術移転の担保が不明確な点など、日本側の実質的な便益について疑問も呈されています。

また、トランプ大統領がイラン情勢を理由に訪中を延期したことで、対中政策のすり合わせという事前目標の一つが、当初の想定通りには果たせなかった面もあったかと思います。

今回の訪米全体を通じて、政府として事前の目標に対する達成度をどのように評価されているのか、総理のお考えをお聞かせください。

次に、ホルムズ海峡への艦船派遣についてです。

首脳会談後、トランプ大統領はメディアのインタビューで、「日本には憲法上の制約があるが必要な時には助けてくれるだろう」と述べています。

日本側が「法律の問題、法律の範囲でできることとできないことがある」と説明したことと、米国側が「必要な時には助けてくれる」と受け止めたこととの間には、認識の乖離があるように見えます。

トランプ大統領が表明したイランへの攻撃の5日間延期が、明後日3月28日頃に期限を迎えます。

延期期間の経過後に攻撃が再開されれば、日本への要求が現実のものとなりかねません。

こうした状況認識を踏まえた上でお聞きします。

仮に今後、米国側から艦船派遣を正式に要求された場合、政府はどのような対応が可能と考えているのでしょうか。

続いて、日米共同投資の枠組みについてです。

覚書によれば、みなし配分額に達するまでは日米50%ずつ、その後は米国90%、日本10%という利益分配が定められています。

政府としては出資に限定した話と説明されており、その点は承知をしております。

その上で、今回の第2弾プロジェクトにはSMR建設や天然ガス発電施設など、エネルギーインフラ分野が中心となっています。

経済的利益に非対称性はありますが、プロジェクトを通じて技術や知見を得ることができる座組が、国内企業の育成には必要と考えています。

これらのプロジェクトに参加する日本企業は、資金の供給者としての関与にとどまるのか、それともプロジェクトを通じて生まれる知的財産や技術について、日本企業への供与が行われる枠組みとなっているのか、現時点での政府の見解をお聞かせください。

また関連して、南鳥島周辺海域のレアアース開発については、今回の会談で経産省と米商務省の間で協力覚書が締結され、作業部会の設置と情報共有を通じて協力の可能性を探ることが合意されました。

今回の合意が作業部会の設置と情報共有にとどまった理由について、現時点では採掘技術の確立を含め研究開発段階にあるため、という理解で正しいでしょうか。

また、具体的な出資やプロジェクト化に向けた見通しについて、政府の現状認識をお聞かせください。

次に、アラスカ産原油についてです。

今回の会談で高市総理はトランプ大統領に対し、米国産原油を日本で備蓄する共同事業を実現したい旨を伝えたとのことでしたが、専門家からは「アラスカの現在の生産能力は日量約46万バレル程度で、そのほとんどが米国内向けであり、日本が中東から得ている原油を全て補うのは厳しい」との指摘もあります。

また、仮に最速で増産が実現しても、供給開始は早くて2029年頃とも言われており、足元のホルムズ海峡の緊張には間に合わないとの見方もあります。

アラスカ産原油が足元の原油需要に応えるだけの能力があるのか、政府の現状認識をお示しください。

最後に、日米両政府の発表内容の相違についてお聞きします。

米国側のファクトシートには、「日本への米国農産物輸出の市場アクセスを改善・促進すること」、「日本が対日投資審査体制を強化すること」、「米国の再産業化に対する日本の支援を歓迎する」という3点が記載されています。

これらは日本側の外務省発表には記載がありませんでしたが、日本政府としてこれらの事項について合意しているのかどうか確認させてください。

以上に対する答弁を求めて、私の質問を終わります。

答弁者 高市早苗

高市早苗内閣総理大臣。

日米同盟の質をさらに高める多くの具体的な協力を確認することを目指しました。

また、日本外交の柱でもある「自由で開かれたインド太平洋」への日米両国の強固なコミットメントを改めて確認する機会とすることを目的としました。

さらに、イランをめぐる中東情勢や厳しさを増す国際情勢についても、我が国の立場や考えを踏まえ、じっくり議論を深めることを狙いとしました。

これらいずれの点におきましても、我が国の国益の増進及び国民の皆様の安全安心に資する充実したやり取りができたと考えております。

米国から派遣を求められた場合の対応についてお尋ねがございました。

米国から正式に要求されることを仮定したご質問には、お答えを差し控えます。

その上で、ホルムズ海峡における航行の安全の確保を含む中東地域の平和と安定の維持は、エネルギーの安定供給の観点を含め、日本を含む国際社会にとって極めて重要です。

米国を含む関係国とも意思疎通をしながら、現下の状況をよく踏まえつつ、何ができるのか、国際法及び国内法の範囲内で必要な対応を検討していく考えです。

日米政府の戦略的投資イニシアティブにおける日本企業の関与についてお尋ねがありました。

第二次プロジェクトについては、今後投資決定に向け、日米両国で構成される協議委員会において詳細が検討されていくことになります。

プロジェクトが選定された場合には、JVICによる出資・融資や、NEXPOによる融資保証が付された民間金融機関による融資を活用して、プロジェクトへの投資が行われます。

また、第二次プロジェクトについては、SMR、すなわち小型モジュール炉、天然ガス発電所、電力の引き取り先となるデータセンターに対して、日本企業が関連機器を納入することが期待され、日本企業のビジネス機会の拡大、事業成長につながることが見込まれます。

ご指摘の知的財産や技術の供与の有無については、プロジェクトごとに関係者間の合意によって決定されるものでございますので、政府は回答を申し上げる立場にはございません。

いずれにしましても、戦略的投資イニシアティブにおけるJVICやNEXPOの出資・融資や融資保証は、日本の法令に従って日本企業から関連機器が納入されるなど、日本が裨益する場合にしか行われません。

日米の相互利益の促進、経済安全保障の確保、経済成長の促進につながるようなプロジェクトの実施に向けて、日米間で緊密に連携して取り組んでまいります。

南鳥島周辺海域のレアアース開発についてお尋ねがございました。

今般の日米首脳会談に合わせて、南鳥島周辺海域のレアアースを含む海洋鉱物資源分野での二国間協力を前進させることを目指し、赤澤経済産業大臣とラドニック商務長官が協力覚書に署名をしました。

本協力覚書は、南鳥島周辺海域のレアアース開発だけを対象としたものではありませんが、海洋鉱物資源の開発は、南鳥島周辺海域のレアアースも含めて、まだ採掘技術の確立などを目的とする研究開発段階にあるものも多く、まずは日米両国の専門家が集まり情報共有を行う場としての作業部会を設置することが適切であると考えています。

いずれにしましても、南鳥島周辺海域のレアアースは、安全保障の観点からも重要な鉱物資源のサプライチェーン強靭化につながる貴重な資源であります。

日米双方の利益となる形で商業化に向けプロジェクトが進展していくことを期待しております。

アラスカ産原油についてお尋ねがありました。

アラスカ産原油は現在も一定量が世界の原油市場で売買されており、中東産原油と比較して10日程度短い運搬日数で日本に運ぶことができるという観点から、アラスカ産原油の調達を促進することは、中東産原油の代替調達に向けた取組の一環として、足元の原油の確保に大きく貢献するものと認識をしています。

他方、ご指摘いただきましたとおり、現時点で日本がアラスカから調達可能な原油の量は、中東産原油を代替するには十分な量ではありません。

そのため、トランプ大統領との首脳会談では、米国産原油の生産拡大に日米でともに取り組んでいくことについてもお伝えしました。

採算が合う形で調達することが可能かについては、今後の油価の水準などに左右されるものですから、お答えすることは困難でございます。

現在の緊迫する中東情勢を踏まえた原油の代替調達については、アラスカを含む米国からの調達のみならず、サウジアラビアやUAE、また中アジアや南米、またカナダやシンガポールなど石油製品の供給国からの調達も含め、経済産業省が民間事業者と連携しながら対応を進めております。

また、米国側発表のファクトシートの記載内容についてお尋ねがありました。

ご指摘のファクトシートは、米国側が単独で発出した文書でありますので、その内容の逐一について政府としてコメントすることは差し控えますが、首脳会談のやりとりにとどまらず、私の訪米の機会に米側としての認識を記述したものと理解をいたしております。

これにて質疑は終了いたしました。

本日はこれにて散会いたします。