内閣委員会

衆議院 2026-04-10 質疑

概要

本セッションでは、国家情報会議設置法案の目的、機能、および国民の権利保護との両立について審議が行われました。政府は、複雑化する国際環境に対応するため、総理大臣をトップとする閣僚級の司令塔機能を整備し、省庁横断的な情報の集約・分析能力を強化することを強調しました。一方で、野党側からは、国民への監視強化やプライバシー侵害、政治的利用への懸念が強く示され、民主的統制や国会への報告制度の必要性が議論されました。

発言タイムライン

維新自民中道改革国民参政チームみらい共産政府委員長・議長
0分1:052:103:154:205:256:307:35黒田征長妻昭大島敦後藤祐後藤祐野村美森よう川裕一高山聡

発言者(14名)

質疑応答(111件)

国家安全保障の強化と国民の権利保護の両立
質問
黒田征樹 (日本維新の会)

- 国家安全保障の強化の必要性と、国民の権利保護をどのように両立させるか、政府の考えを問う

答弁
木原誠二
  • 本法案は民主的統制の強化に資するものであり、国民の権利義務に直接関わる権限規定は設けていない
  • 今後の政策立案においても、憲法が保障する国民の権利に配慮し、丁寧に検討を進める
全文
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まずは官房長官にお聞きいたしますけれども、国家安全保障の強化の必要性と、国民の権利保護の両立について、政府の考え方というものをお聞かせいただきたいというふうに思います。

今、委員がご心配されている、あるいは国民の皆様がご心配されているような、「国民が監視されるのではないか」とか、そういった政府の情報活動に対しての心配事もあるのではないかというようなご指摘。

これはしっかりと真摯に受け止めておきたいと思いますが、今回は政治による監督の強化、すなわち民主的統制の強化に資するものというふうに考えております。

本法案は行政機関相互の関係を立するものであり、国民の権利義務に直接関わるような権限に関する規定を設けるものではありませんが、今後我が国の情報力を強化するために必要となるその他の政策の立案を進めるにあたっては、憲法が保障しております国民の権利に配慮すべきことは当然であると考えております。

こうした観点も踏まえながら、丁寧に検討を進めてまいりたいと考えております。

国家情報会議による情報の集約機能と実効性
質問
黒田征樹 (日本維新の会)
  • 各省庁に分散した情報の集約において、情報の要求権限が弱いという課題をどう解決するか
  • 従来の内閣情報会議との実質的な違いは何か
答弁
内閣審議官
  • 法案第7条第2項に基づき、議長の求めに応じて資料・情報の提供を行うことが制度的に担保されている
  • 国家情報局が司令塔として能動的に呼びかけを行い、情報源を最大限活用する
  • 総理をトップとする閣僚級の会議体である点に大きな違いがあり、情報の質量が充実する
全文
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今の日本の情報体制は3つの構造的な問題があります。

まず1つ目に、情報が各省庁に分散して全体像が見えない。

2つ目が、司令塔がなく判断が遅れる。

3つ目が、情報を自ら取りに行くその法的根拠というか、根拠がない。

この国家情報会議の設置によって政府の情報機関を一元化するということは重要ですけれども、その一元化には形と実質というものがあります。

会議を設置しても実際に情報が集まらなければ、仕組みをつくっても機能しなければ意味がありません。

各省庁からの情報を受け取る機能は持っていますが、情報を要求する権限が弱くて、またはこの分析統合する機能、これも不十分だと。

情報が出てこない場合ですね、これどのように対応していくのか。

また、従来の内閣情報会議との実質的な違い、こういったものは何なのかということをお聞かせいただきたいというふうに思います。

今回の制度改正は、内閣官房における情報の集約と総合分析評価を一層強化するためのものでございまして、委員ご指摘のとおり、情報の一体的な集約や国家にとって的確な判断を支えるという観点から有効なものであるというふうに考えております。

各省からの資料や情報の提供につきましては、この法案の第7条第2項におきまして、「内閣官房長官及び関係行政機関の長は、議長の求めに応じて会議に対し重要情報活動または外国情報活動への対処に関する資料または情報の提供などを行わなければならない」と規定されておりまして、これに基づき各省庁が保有する情報が総理をトップとする国家情報会議に集約されることが制度的に担保されるものでございます。

本来協力すべき国の機関が、この規定に反して資料や情報を出し渋るということは制度上は想定されませんが、新たに総合調整権を付与される国家情報局におきましては、各機関に対して「こうした情報も必要なのだが収集できないだろうか」という呼びかけを積極的に行い、各機関が保有するあらゆる情報手段・情報源が最大限活用されるような司令塔としての役割を果たしてまいりたいと考えています。

内閣情報会議と異なりまして、国家情報会議は総理をトップとする閣僚級の会議体であるという重みにおいて、大きな違いがございまして。

現行の仕組みのもとで行われる情報の集約に比べて、質量ともに充実するものと考えております。

情報戦略および脅威評価の国会・国民への説明責任
質問
黒田征樹 (日本維新の会)

- 米国の年次脅威計画のように、情報戦略や脅威の認識、運用状況を国会や国民に説明する枠組みを設計する考えがあるか

答弁
岡内閣審議官
  • 公開できる範囲において、中長期的な情報活動の推進方策を取りまとめた文書の作成・公表を検討している
  • 脅威評価等について国会から問いがあれば、適時適切に対応する
全文
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続きまして、このインテリジェンスの世界では、どこの脅威を重く見るか、そのために何を集めるかということを明示して議会で報告するということが国際的な実務の基準になっております。

アメリカでは年次脅威計画、脅威評価、そしてイギリスでは国家安全保障戦略がその典型でありまして、この同盟国との連携の上で欠かせないそういう枠組みじゃないかなというふうに思います。

国民から見れば、何を危険と見てどこに情報資源を割いているのかということが見えなければ、役に立っているかも分かりませんし、「不安だな」というその気持ちも拭えないというふうに思います。

ですから、この日本の国家情報会議についても、情報戦略と脅威の認識、そして実際の運用状況を一定のルールに基づいて国民の皆様、また国会に説明する仕組みをあらかじめ組み込んでいく必要があると思いますが、米国のようにその脅威評価、そしてまた国会説明する枠組み、こういうものを設計するそういうお考えはあるのかどうかお聞かせいただきたいというふうに思います。

秘密裏に推進されることの多い私ども政府の情報活動のその意義や重要性につきまして、国会や国民の皆様の理解を深めるとともに、その在り方についての御検討が行いやすくなるようにするため、名称を国家情報戦略とするかどうかは未定ではあるのですけれども、新設される国家情報会議におきまして、公開できる範囲において政府の中長期的な情報活動の推進方策を取りまとめた何らかの文書を作成しまして、公表することを検討しております。

こちらは中長期的な視座から活動の推進方策を記述しようとするものでございますので、毎年更新する性質のものではないというイメージはしておるんですけれども、いずれにしましても政府が行う情報活動の状況や、その成果としての脅威評価に関しまして、国会よりお尋ねがございましたら、適時適切に対応してまいる所存でございます。

能動的な情報収集機能と経済安全保障への対応
質問
黒田征樹 (日本維新の会)
  • 国家情報会議は受動的な集約にとどまるのか、自ら情報を取りに行く能動的な収集機能を持つのか
  • 経済安全保障分野における統合分析機能の強化や、活動範囲をどう考えているか
答弁
大川内閣審議官
  • 国家情報局は、必要な情報ピースを見極めて各省庁に的確な要求を行う能動的な責任を負う
  • 経済安保や先端技術分野の分析機能強化は重要課題と認識しており、体制・人材の強化を図るとともに、関係省庁に協力を求める
全文
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しかし、この構造的な問題というのは、各省庁それぞれの情報のバイアスがあるんじゃないかなという、そういう不安があります。

例えばですね、経産省はそういう経済産業の政策の目線、そして外務省は外交の目線、防衛省は軍事の目線ということで、それぞれの省庁の所掌の範囲で情報を集めてくるわけでありまして、そこを束ねるというだけではですね、国家の必要とする全体像の分析にはならないというふうに思います。

そういう中において、G7の中で対外的な人的情報の収集、いわゆるヒューミンというこのようなものを担う専門機関というのは法律上持っていないのは日本だけというご指摘もありますけれども、最終的なこの相手の意図、そして内部の動きというのは人と人の関係でしか取れないということであります。

ですので、そういったものをしっかりと進めていくということも必要だというふうに思いますけれども、そもそもこのこうしたインテリジェンス改革の基盤ともなる国家情報会議は、これまで各省庁からもらう受動的な集約機能にとどまるのか、それとも自ら情報を取りに行く能動的な収集機能を持つのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。

そして、例えば経済安全保障、そういった分野における安全保障情報の統合分析、そしてまた、国家情報局の中に設けるそういうものをお考えはあるのかどうかというものをお聞かせいただきたい。

また、現状の法案における活動の範囲ですね。

今言った経済安全保障も含めて、その辺をどのように考えているのか方向性をお聞かせいただきたいというふうに思います。

また、この度の国家情報会議の設置によりまして、先ほども答弁いたしましたとおり、各省庁から国家情報局に対するより積極的な情報の提供が期待されると同時に、国家情報局の側におきましても、各省の情報収集手段や情報源の実情をしっかりと把握した上で、当該事案の総合分析のために必要なピースが何であるかということを精緻に見極めて、各省庁に的確な要求を行うという司令塔としての能動的な責任が生じるものと理解しております。

また、ご指摘のございました経済安保や、あるいは先端技術分野に係る総合情報分析機能の強化につきましては、現下の情勢にいたしますと大変に重要な課題であるというふうに認識をしておりまして、それを担う体制または人材の強化を国家情報局において図ってまいるとともに、これらの分野に深く関わる関係の省庁に対しまして、人材・情報両面の協力を求めてまいりたいと考えております。

インテリジェンス人材の確保と育成
質問
黒田征樹 (日本維新の会)

- 専門職俸給法の新設、省庁横断の養成機関(インテリジェンスアカデミー)の設置、危険手当の制度化などの整備予定はあるか

答弁
大川内閣審議官
  • 省庁横断的な合同研修会などを進め、アカデミー的な機能を充実強化させる
  • 中途採用を積極的に行い、給与についても適切な処遇が確保されるよう関係機関と相談し検討する
全文
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続いて、このインテリジェンス機能をしっかりと動かしていくために、それをどういうふうに確保していくのか、人材をどういうふうに確保していくのか、それが課題だというふうに思います。

このインテリジェンスの分野では、専門性と継続性と信頼性、この3つが不可欠だというふうに思います。

その中で今この課題と言われるのが、例えば蓄積の問題です。

担当者が2、3年で交代すれば、それが積み上げられない。

例えば民間のサイバーセキュリティの企業とかコンサルティング企業は、政府が提示する金額よりもはるかに高い報酬で採用されているということでありますので、そこをどうするのかということと、あとは処遇の問題ですね。

危険を伴うことに対してどうやって手当てをしていくのかということ。

この情報要員の、例えば専門職俸給法の新設、または省庁横断の養成機関の設置、危険手当の制度化、こういったものを必要だというふうに思いますけれども、これを整備する予定はありますかということと、あとはその育成の部分でインテリジェンスアカデミーみたいな、そういうものも必要だというふうに思いますけれども、そういう認識とか方向性についてお聞かせいただきたいというふうに思います。

しかし、省庁間の連携協力や、私ども内閣官房がリードする省庁横断的な取り組みを進める余地はまだ大いにあるというふうに考えておりまして、例えば各省庁の分析担当者を集めた合同の研修会など、様々な施策を進めてまいります。

すでに各省庁に組織やあるいは施設がある中で、新たに整備するかどうかということはまだ結論が得られておりませんけれども、省庁をまたがるインテリジェンスアカデミー的な機能につきましては、着実に充実強化を図ってまいります。

例えば私ども内閣情報調査室におきましては、最近システム系の人材を含めまして中途採用を積極的に行っております。

また、給与につきましてもご指摘のあったとおり、適切な処遇が確保されるように関係機関とも相談しつつ、必要な検討を行ってまいります。

新たな強制調査権限の有無と監視国家への懸念
質問
黒田征樹 (日本維新の会)

- 本法案により、通信傍受や逮捕などの国民の権利を直接制約する新たな強制調査権限や監視権限が付与されるのか

答弁
岡内閣審議官
  • 本法案に、国民から情報を取得するための新たな捜査権限や調査権限を付与する規定は存在しない
  • 国民の監視をするものでも、個人のプライバシーを無用に侵害するものでもないことを明確にする
全文
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国民の皆様の安心という部分に絞って質問をさせていただきたいというふうに思いますけれども、そういう国民の皆様というのは、情報機関こういったものが強くなると「何か監視されているんじゃないですか」というふうに感じるものだというふうに思います。

民主主義国家の情報機関というのは、強い収集能力と明確な活動範囲の制約、これをセットで設計することで国民の信頼を得ていくということであります。

ですから政府は、この分野で必ず話題になります、「この監視国家になるんじゃないか」というこの国民の不安に正面から向き合って、事実に基づいた丁寧な説明が必要だというふうに思います。

要はこの組織は何ができて、何はしない、どんなことはしない組織なのかということを、しっかりと国民の皆様に理解をしていただく必要があると思います。

この法案は、例えば通信傍受、捜索や差し押さえ、逮捕、こういう国民の権利を直接制約する新たな実力的な権限を付与するものなのか。

この条文は、会議の設置、所掌、情報提供義務、秘密保持の義務、事務局機能、この整備というものが中心であるというふうに読み解きますけれども、この新たな強制調査権限、そして監視権限というものを直接付与する規定ではない、そういう制度ではないという、そういう理解でいいのかどうかというのを明確にお答えいただきたいということと、この制度が国民の監視につながるものではないという、そういう政府の基本的な姿勢、これを最後に改めて明電していただきたいというふうに思います。

こちらの委員の御指摘のとおり、本法案はインテリジェンスの司令塔機能を強化すべく、行政機関相互の関係を立するものでございまして、国家情報会議や国家情報局に対して国民から情報を取得することを容易にするような新たな捜査権限や調査権限を付与する規定はございません。

また、現在各省庁が行う情報活動は所管大臣の指揮監督のもとに適切に行われておりますけれども、この指揮監督につきましても本法案によって変わるものではございませんし、またそれぞれの行政機関に対して捜査権限や調査権限を新たに付与する規定もまたございません。

本法案は国民の監視をするものでもなければ、無用に個人のプライバシーを侵害するものではないということは、改めて明確に申し上げます。

国家情報会議設置法案の必要性と期待される効果
質問
中根一幸 (自由民主党・無所属の会)
  • 現行の体制における課題は何か
  • 本法案によってどのような効果が期待されるか
  • 政府一体となって情報を収集・分析し、政策判断につなげる基本的な考え方は何か
答弁
尾崎内閣官房副長官
  • 情報分野における政治のリーダーシップ発揮の仕組みや、内閣情報調査室の総合調整機能が不十分であった
  • 国家情報会議の設置により政治の強いリーダーシップの下で基本方針を示し、情報提供義務を法的に担保する
  • 国家情報局に総合調整機能を付与し、インテリジェンスサイクルを充実させることで国民の安全と国益を守る
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尾崎官房副長官に伺います。

現在の体制にどのような課題があり、本法案によってどのような効果が期待されるのでしょうか。

また、本法案によりどのような仕組みで政府一体となって情報を収集・集約・分析し、より質の高い政策判断につなげていくのか、基本的なお考えを御説明いただきたいと思います。

(尾崎内閣官房副長官):お答えをいたします。

昨今の複雑で厳しい国際環境において、危機を未然に防ぎ、国民の安全や国益を確保するには、外交、防衛、経済、技術、人材など、あらゆる面で国力を強くしていく必要がございます。

そのためには、国家としての情報収集・分析能力を高め、質の高い、適時にかなった情報をもとに正確な政策判断を行っていくことが重要であろうと考えるところであります。

一方、国家安全保障政策を司る司令塔として閣僚級の国家安全保障会議が置かれていることと比べまして、情報分野において政治のリーダーシップを発揮する仕組みは十分整備されておらず、また内閣官房に置かれた情報機関である内閣情報調査室には、他の内閣官房の部局と異なり総合調整機能が付与されておりません。

このため、これらが相まって政府一体となって情報活動を推進していく基盤をより強化すべきであるなどと指摘される状態にあるわけであります。

そこで本法案では、政府全体を俯瞰する立場から政治の強いリーダーシップの下、政府の情報活動に関する基本方針を示すなどする閣僚級の会議体として国家情報会議を設置しますとともに、関係行政機関の長らに対する資料や情報の提供義務を定め、国家情報会議に情報がしっかりと集約されるよう法的に担保する仕組みとしたところであります。

また、国家情報会議を支える事務局として設置する国家情報局には、政府の情報活動に関する総合調整機能を付与し、これにより政府全体の情報活動のパフォーマンスの最大化・最適化を図ることとしたところでございます。

こうして、より質の高い、適時にかなった情報を収集・集約・分析し、政策部門に提供することで、政府のインテリジェンスサイクルをより充実させ、政府一体となって国民の安全や国益をしっかりと守り抜いていくこと、このことを企図したところでございます。

「重要情報活動」と「外国情報活動への対処」の定義
質問
中根一幸 (自由民主党・無所属の会)
  • 法案第2条にある「重要情報活動」の意味は何か
  • 「外国情報活動への対処」の意味は何か
答弁
岡内閣官房審議官
  • 重要情報活動:安全保障の確保、テロ防止、緊急事態対処など、重要な国政運営に資する情報の収集・調査活動
  • 外国情報活動への対処:外国の利益目的で、国政運営に支障を与える恐れがある非公開情報を取得しようとする活動(影響工作を含む)への対処
全文
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ところで本法案には、国民の皆様からはなかなか聞き慣れない言葉がいくつか出てまいります。

そこでこれらの意味について、今日は法案審議の初日でもありますので伺っていきたいと思います。

本法案の第2条には、国家情報会議が何をする機関なのかということが規定されており、具体的には「重要情報活動と外国情報活動への対処に関する重要事項を調査審議する機関」と規定されています。

そこでまず、この「重要情報活動」と「外国情報活動への対処」それぞれの意味について、政府参考人からご説明いただきたいと思います。

岡内閣官房審議官。

本法案の第2条には、重要情報活動及び外国情報活動への対処に関する重要事項を調査審議する機関として国家情報会議を置くと規定しております。

このうちお尋ねの重要情報活動とは、重要な国政の運営に資する情報の収集・調査に係る活動を言います。

ここでいう国政とは、一般に対外政策や安全保障政策、財政政策などを指し示す言葉でございますけれども、その中でも重要なもの、すなわち一般に外部からの侵略等の脅威に対しまして、外交、防衛などといった様々な政策を駆使して、国民の安全を確保することを意味する「安全保障の確保」、それから、国民の生命を直接脅かす「テロリズムの発生の防止」、ひとたび発生すれば多くの国民の生命、身体、財産に重大な被害を生じさせる「災害などの緊急事態への対処」という3つの事柄を例示として指し示すものが重要国政運営となります。

このような国政のうちでも重要なものに係る情報収集活動を重要情報活動として、国家情報会議の調査審議事項の1つと規定しております。

次に外国情報活動への対処でございますが、こちらは公になっていない情報のうち、その漏洩が重要な国政の運営に支障を与える恐れがあるものを取得するための活動であって、外国の利益を図る目的で行われるものへの対処を言います。

当該活動には、偽情報の流布、拡散などによる影響工作といった、これと一体として行われる不正な活動も含まれます。

国家情報会議の具体的な調査審議事項
質問
中根一幸 (自由民主党・無所属の会)

- 法案第3条に規定されている1号から5号の具体的な調査審議事項はそれぞれ何を意味するのか

答弁
岡内閣審議官
  • 1号・2号:重要情報活動および外国情報活動への対処に関する基本方針(重点や方向性)
  • 3号:関係省庁間で共通理解とすべき情勢認識・評価
  • 4号:個別の特に重要な事案に関する総合的な分析・評価
  • 5号:その他臨機応変に対応すべき重要事項(バスケットクローズ)
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次に国家情報会議が行う具体的な調査審議事項についてお尋ねします。

本法案の第3条には、1号から5号に具体的な調査審議事項が規定されております。

これは国家情報会議が何をするのかを具体的に規定したものだと思いますので、政府参考人からそれぞれどのようなことを意味しているのかご説明いただければと思います。

岡内閣審議官。

本法案第3条に、国家情報会議が調査審議する事項が列挙されております。

まず第1号は「重要情報活動に関する基本的な方針」、第2号は「外国情報活動への対処に関する基本的な方針」とそれぞれ規定しておりますが、これらは関係省庁の取組の重点や方向性などのことでございます。

次に第3号の「重要情報活動の推進及び外国情報活動への対処に際し配慮すべき内外の情勢についての基本的な認識及び評価」とは、連携して活動する関係省庁間において共通理解とすべき情勢認識や情勢評価のことでございます。

次に第4号の「重要情報活動の対象となる事案のうち、特に重要なもの、または外国情報活動への対処に係る特に重要な事案の総合的な分析及び評価」とは、第1号から第3号までの一般的・通則的な事柄とは異なりまして、個別の重要事案に関する総合分析や評価の実施のことでございます。

最後に第5号は「その他重要情報活動または外国情報活動への対処に関する重要事項」でございまして、こちらはいわゆるバスケットクローズで、第1号から第4号までに該当しない重要事項について、その時々の情勢を踏まえて臨機応変かつ柔軟に対応できるよう規定したものでございます。

国家情報会議の構成員とその妥当性
質問
中根一幸 (自由民主党・無所属の会)
  • 国家情報会議の具体的なメンバーは誰か
  • なぜそのようなメンバー構成になっているのか
答弁
岡内閣審議官
  • 総理大臣を議長とし、内閣官房長官、法務・外務・財務・経産・国交・防衛大臣、国家公安委員長、金融担当大臣、総理大臣臨時代理の国務大臣で構成
  • 安全保障やテロ対策に関わる重要情報を収集する体制・権限を持つ組織を指揮監督する立場にある大臣を選定している
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国家情報会議で何をやるのかと同時に、実際に調査審議を行う構成員が誰なのかも当然ですが重要であります。

総理が議長となり関係閣僚が構成員となるということのようですが、具体的にどのようなメンバーなのか、そしてなぜそのようなメンバーなのかについて、政府参考人にお答えいただきたいと思います。

岡内閣審議官。

お答えいたします。

国家情報会議は内閣総理大臣の議長とし、構成員となる大臣は、内閣法第9条によりあらかじめ指定された国務大臣(これは総理大臣臨時代理のことでございます)、それから内閣官房長官、内閣府設置法第11条の特命担当大臣(こちらは金融担当大臣のことでございます)、それから国家公安委員会委員長、法務大臣、外務大臣、財務大臣、経済産業大臣、国土交通大臣及び防衛大臣としております。

国家情報会議の構成員としている国務大臣は、現行の内閣情報会議を構成する省庁を担当する国務大臣であり、安全保障やテロ対策などに関わる重要情報を収集する一定の体制や権限、手段を備えた組織を指揮・監督する立場にある国務大臣を厚生委員として定めているものでございます。

なお、調査審議事項によりましては、議長、内閣官房長官及び議長が指定する国務大臣のみで調査審議を行うことができ、また反対に必要があると認めるときは、先ほど述べた国務大臣以外の国務大臣を会議に参加させることができる柔軟な対応が可能となっております。

政治主導の体制と専門性の確保
質問
中根一幸 (自由民主党・無所属の会)

- 閣僚が必ずしもインテリジェンスに精通しているとは限らないが、専門の役人が方針を定めた方が良いのではないか

答弁
岡内閣審議官
  • 政治の強いリーダーシップの下で基本方針を示す閣僚級会議の設置が重要である
  • 議長を補佐する幹事会や、事務局としての国家情報局を整備することで、閣僚が万全の能力を発揮できる体制となっており、懸念はない
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このメンバーですが、現行の内閣情報会議を構成する省庁の担当大臣が基本だということ、いろいろと具体的なこの調査審議事項によっては増減が可能だというようなお話をいただきました。

関係閣僚は必ずしもこのインテリジェンスに造詣が深い方とは限らないと私は思います。

インテリジェンスに精通した役人が基本方針などを定めた方が良いのではないかとの指摘もあるやに聞いておりますが、この点についてはいかがか、政府参考人に御説明いただきたいと思います。

岡内閣審議官。

冒頭、大崎副長官からも御答弁しましたとおり、昨今の厳しい国際環境のもとにおいても危機を未然に防ぎ、国民の安全な国益を戦略的に守っていくためには、政府全体を俯瞰する立場から政治の強いリーダーシップのもとに政府の情報活動に関する基本方針を示すなどする閣僚級の会議体として国家情報会議を設置し、司令塔機能を強化することが重要であるというふうに考えております。

その上で、この国家情報会議には議長及び議長を補佐する幹事を設けることとしており、現行の内閣情報会議のもとに合同情報会議を設置することにならえまして、国家情報会議のもとにも幹事で構成する幹事会を置くことを想定しております。

また、国家情報局は国家情報会議を支える事務局として、国家情報会議の事務を所掌することとしており、これらによりまして、閣僚による国家情報会議が万全の能力を発揮できる体制を整備しており、御懸念は問題ないというふうに考えております。

新たな権限の付与と国民監視への懸念
質問
中根一幸 (自由民主党・無所属の会)

- 本法案により、情報収集機関に新たな権限や手法が付与されるのか

答弁
岡内閣審議官
  • 各省庁や国家情報局に、捜査権限や調査権限を新たに設ける規定はない
  • あくまで司令塔機能の強化に着眼した法案である
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一方で、一部では本法案により国民の監視が強まるのではないか、政府が国民の言論や活動を規制していくつもりなのではないかという懸念を示す声があります。

そこで政府におかれましては、国民の皆様のご理解を得るためにも、このような不安の声に対しても丁寧に説明することが大切であると私も考えております。

このような観点からお尋ねします。

まず本法案により、政府の情報収集機関において新たな情報収集に関する権限や手法が付与されることになるのでしょうか。

総理が本会議でも御答弁されていたところではありますが、改めて政府参考人に明確にお答えいただきたいと思います。

岡内閣審議官。

先ほどもちょっといくつかお答えしましたとおり、この法案の内容は、インテリジェンスコミュニティなど、行政機関相互の関係を律する規定がございます。

ただ一方で、情報収集活動に当たる各省庁あるいは国家情報局に捜査権限あるいは調査権限を新たに設ける規定というのはございません。

で、今回はあくまで司令塔機能の強化という点に着眼した法案となってございます。

プライバシー保護と憲法上の権利への配慮
質問
中根一幸 (自由民主党・無所属の会)
  • 国民への監視が強まるという懸念にどう答えるか
  • プライバシーや表現の自由など、憲法上の諸権利についてどのような考えで臨むのか
答弁
岡内閣審議官
  • 対象は国民の安全や国益を守るための情報活動であり、国民を監視したりプライバシーを無用に侵害したりするものではない
  • 憲法が保障する国民の諸権利に配意することは当然であり、施行後も変わらない
全文
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次に、本法案により国民への監視が強まるのではないかといった声をどのように答えていくのかということについてもお答えいただきたいと思いますし、また本法案の運用に当たり、プライバシー、表現の自由といった国民の皆様の憲法上の諸権利について、どのような考え、視線で臨んでいるのかについても政府参考人からお答えいただきたく存じます。

岡内閣審議官。

お答えいたします。

国家情報会議の調査審議事項あるいは国家情報局の総合調整の対象となります。

重要情報活動は、重要国政運営に資する情報の収集調査に係る活動を指しますが、この重要国政運営は、先ほども申し上げましたとおり、安全保障の確保、テロリズムの発生の防止、緊急の事態への対処を例示として掲げておりますとおり、国民の安全や国益を守るのに資する情報活動を対象しているのでありまして、国家情報会議及び国家情報局は、国民を監視したり、監視を強めるために設置するものではないことはもとより、国民のプライバシーを無用に侵害することはございません。

また、政府が情報活動の推進に当たりまして、憲法が保障する国民の諸権利に配意すべきことは、当然のことでございまして、このことも本法案の施行後も変わりはいたしません。

本法案導入によるメリット
質問
中根一幸 (自由民主党・無所属の会)

- 本法案による具体的なメリットは何か

答弁
岡内閣審議官
  • インテリジェンスコミュニティ内の連携・協力関係が強化される
  • 総理大臣の強いリーダーシップによる基本方針により、活動が最大限に効果的になる
  • 新たな権限付与ではなく、現状の組織の連携強化によりパフォーマンスを高める
全文
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先ほどご説明いただいたように、この国民の皆様の心配ということにはならないということでございます。

デメリットだけではなくてメリットについても、これがメリットだということについても、改めてお答えいただければと思います。

岡内閣審議官。

お答えします。

この法案によりまして、まずインテリジェンスコミュニティの中隊あるいは協力関係というのが強まるというふうに考えております。

また政治の強いリーダーシップ、総理大臣のもとの最高度に高い見地から示される基本方針などによりまして、私どもインテリジェンスコミュニティの全体としての活動が最大限に効果的なものとなるというふうに考えております。

繰り返しますけれども、これは決して各省庁に新しい調査権限、捜査権限が与えられるから協力になるというものではなくて、現状の組織を前提としてその協力関係、連携を強化することによってパフォーマンスを高めていこうという考えに基づくものでございます。

インテリジェンス人材の確保と育成
質問
中根一幸 (自由民主党・無所属の会)

- インテリジェンス機能を強化するための人材確保や育成の展望と決意はどうか

答弁
小崎官房副長官
  • 語学力、分析能力、先端技術(AI等)に精通した専門人材の確保・育成が必要である
  • 国家情報会議において人材育成の基本方針を定め、計画的な取組を推進する
  • 国家情報局において、省庁横断的な研修、中途採用、官民交流、キャリアステップの確立などを推進し、人的能力の底上げを図る
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インテリジェンス機能を強化するにあたっては、国家情報会議や国家情報局といった組織をつくるだけでは十分とは言えず、それを実際に動かしていく人も重要であるということは言うまでもありません。

そこで最後に官房副長官にお尋ねします。

政府のインテリジェンス機能を強化し、国民の皆様の安全安心をしっかりと守っていくため、インテリジェンスに関する人材確保や育成の展望について、決意も含めお考えをお聞かせいただければと思います。

お答えいたします。

国際情勢の複雑化、不安定化や情報通信技術の発達等に伴いまして、インテリジェンス業務に携わる人材に必要とされる知識及び技能の水準も高まってきているものと認識をいたしております。

例えば、語学力や外国人とのコミュニケーション能力、複雑な情勢変化を読み解き情報を分析する能力、ICTシステムやAI等の先端技術に精通し、それらを自在に操れる能力などを備えた人材を多く確保し、育成していく必要がありまして、政府一丸となって取組を強化すべきであると考えておりますが、これまではこうした専門人材の確保や育成を主として各省庁の努力により行ってきたところであります。

今後、本法案をお認めいただき、国家情報会議が設置された暁には、同会議におきまして人材育成の基本方針を定めるなどして、各省庁の連携協力のもと、計画的な取組を推進してまいりたいと考えております。

また、内閣官房におかれる国家情報局におきましても、省庁横断的な様々な研修、中途採用や官民交流を含む専門人材の確保、スキルアップに資する人事交流、専門性に着眼した省庁の垣根を超えたキャリアステップの確立などといった方策を推進しまして、インテリジェンス関係機関全体の人的能力の底上げを図ってまいりたいと考えております。

インテリジェンス機能強化の背景(複雑で厳しい国際環境)
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)

- インテリジェンス機能強化が必要な背景について、政府が指摘する「複雑で厳しい国際環境」とは具体的にどのような環境を指すのか

答弁
尾崎官房副長官
  • 国家間の競争激化や自由で開かれた国際秩序の揺らぎ、サイバー空間や認知領域への脅威の拡大を指す
  • 認知戦、影響工作、重要インフラへのサイバー攻撃などのハイブリッドな脅威や、分野横断的な対処が必要な情勢を念頭に置いている
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早速ですが、本法案の前提でありますインテリジェンス機能の強化の必要性について伺います。

戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で、我が国の国益を守り国民の安全を確保するためには、政府の情報収集分析機能を強化するとともに、より多くの質の高い情報を収集し、高度の分析を加え、国家としての的確な判断を支えていく体制が不可欠でございます。

我が党はこれまでインテリジェンス機能の強化に向けて様々な提言を行ってまいりました。

その要点は、まず政府の司令塔機能の強化、次に対外情報収集能力の強化、そして外国からの干渉を防止する体制の構築の大きく3つであります。

具体的には、我が党と日本維新の会との連立合意書において、まず国家情報会議、国家情報局の設置、次に対外情報庁の創設、さらにはインテリジェンス、スパイ防止関連の法制化を目指すこととしています。

今般の国家情報会議設置法案は、我が国のインテリジェンス機能の強化に向けた第一歩であると認識しておりますが、一方でこのインテリジェンスという言葉は国民にまだ馴染みがなく、ともすれば誇張したイメージで語られることも多いため、インテリジェンス機能を強化しなければならない背景について、今一度国民の理解を得ることが何より重要であると思います。

そこで尾崎副長官に、我が国のインテリジェンス機能を強化しなければならない背景として、高市総理や木原官房長官が指摘されている「複雑で厳しい国際環境」について、具体的にどのような環境を言うのか、政府の認識をお伺いします。

例えば、先日の衆議院本会議で高市総理から述べました「複雑で厳しい国際環境」とは、国家間の競争が激化、複雑化、常態化し、私たちが慣れ親しんだ自由で開かれた安定的な国際秩序が大きく揺らいでいる現在の安全保障環境や、これらがサイバー空間や認知領域といった新たな領域にも広がっている状況を念頭に置いたものであります。

例えば、委員からご指摘もいただきましたような、認知戦や影響工作、重要インフラへのサイバー攻撃等をもちつつ、軍事と非軍事の境界を意図的に曖昧にするなど、相手方に複雑で広範な対応を強いるハイブリッドな脅威や、さまざまな情勢によるエネルギー供給やサプライチェーンへの影響のように、分野横断的な情報収集・集約や総合分析をもとに対処することが必要とされるような複雑で厳しい情勢を念頭に置いておるところでございます。

省庁横断的な情報統合分析の必要性と国家情報会議の役割
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)
  • ハイブリッド戦などの複数領域にわたる脅威に対し、省庁横断的に情報を統合・分析評価を行う必要性についての政府認識を問う
  • インテリジェンスコミュニティを統合するリードエージェンシーとしての国家情報会議の具体的な役割を問う
答弁
尾崎官房副長官
  • 脅威が複雑化し全体像の把握が困難なため、情報を収集・集約し分析する総合的なインテリジェンス機能が不可欠である
  • 国家情報会議と国家情報局により、政府全体の情報活動を俯瞰し、戦略的な基本方針の提示、総合調整、総合分析を行う機能を強化する
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今ご答弁いただいたとおり、この複雑で厳しい国際環境の中で我々が直面している安全保障上の脅威は、従来からの軍事面での脅威だけでなく、ハイブリッド戦と言われるように、国際世論を標的とした認知戦や情報操作、影響工作、あるいは重要インフラのサイバー攻撃など、外交、防衛、経済、治安、サイバーといった複数の領域にまたがっております。

かつ、平時と有事の境界を曖昧にさせて発生する脅威であることに大きな特徴があると言えると思います。

だからこそ、今回総理をはじめ関係閣僚の政治のリーダーシップの下で、省庁横断的な対処が必要になっていると思います。

しかし、我が国では現状、内閣情報調査室を中心として警察庁、公安調査庁、外務省、防衛省などのコアメンバーからなるコミュニティがインテリジェンス機能になっていますけれども、やはり統括機能が弱いというふうに指摘されたところでございます。

したがって、外交、防衛、経済、治安、サイバーといった複数の領域にまたがって、かつ平時と有事の境界を曖昧にさせて発生する脅威に対処するためには、やはり関係省庁の情報を一元的に集約し、相互に関連づけた上で分析する仕組みが不可欠であり、まさにその仕組みとして国家情報会議設置法案が提出されたものと理解をしています。

そこで尾崎副長官に、このハイブリッド戦とも呼ばれる外交、防衛、経済、治安、サイバーといった複数領域にわたる脅威、軍事と非軍事の境界を曖昧にさせて発生する脅威に対して、この霞が関の縦割りを乗り越えて、省庁横断的に情報を統合して分析評価を行う必要性について、改めて政府の認識を伺います。

とともに、このインテリジェンスコミュニティを統合するリードエージェンシーとしての国家情報会議が果たすべき具体的な役割について伺います。

昨今の複雑で厳しい国際環境においては、サイバー攻撃、偽情報の拡散、国際テロ、経済安保、さらには先端技術をめぐる競争まで、国家を取り巻く脅威は複雑で見えにくいものになっております。

このため、政府が対処しなければならない課題は、外交、防衛、治安、経済、技術といった複数の政策領域にまたがり、全体像を把握することが難しくなってきていると考えております。

委員御指摘のハイブリッドな横断的な脅威の時代において欠かせないのは、情報を収集集約し、これを分析する総合的なインテリジェンス機能であると考えております。

このような認識のもと、本法案は総理を議長とする閣僚級の国家情報会議と、それを支える国家情報局を設置することによって、政府全体の情報活動を俯瞰しながら、戦略的にその基本方針を示すとともに、政府内を総合調整し、収集した情報を集約して総合分析を行うなどの機能を充実強化しようとするものでございます。

外国勢力によるサイバー空間での影響工作への対処
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)
  • ロシアや中国など外国勢力によるサイバー空間を利用した影響工作や情報操作の現状に関する政府認識を問う
  • 国家情報会議・局の設置により、選挙介入を含む影響工作への対処がどのように強化されるのか
答弁
尾崎官房副長官
  • 外国による影響工作は安全保障上の脅威であり、民主主義の根幹を脅かすため対策は急務である
  • 国家情報局が政府全体の情報活動を俯瞰して総合調整し、多種多様な情報を集約・分析することで、各省庁へ質の高い情報を適時に提供し、効果的な対策を講じることが期待できる
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まず、やはり今、現に差し迫った脅威として、サイバー空間における外国勢力による影響工作への対処について伺います。

近年、外国勢力による工作活動は機密情報の摂取にとどまらず、SNS等を通じた偽情報の拡散や情報操作によって国民世論に影響を及ぼそうとする動きが指摘をされています。

代表的な影響工作として、SNS等を通じた選挙介入がございます。

2016年のアメリカ大統領選ではロシアによる選挙介入が指摘をされております。

またルーマニアの大統領選では、ロシアによる介入で憲法裁判所が選挙結果を無効としました。

台湾総統選でも偽情報の拡散への中国の関与が指摘をされているところでございます。

そして先日、読売新聞の報道によれば、我が国でも先般の解散総選挙の際に、中国がXなどSNSを通じて対日方向の認知戦を行った兆候があると報道しているところでございます。

こうした影響工作は、従来の軍事的手段とは異なって直接的な被害が可視化されにくい一方で、国民の自由な意思形成を歪め、民主主義の根幹である選挙結果を左右しかねない危険性を有しています。

我が国にとって差し迫った深刻な脅威ではないかと考えております。

そこで、尾崎副長官に、このロシア、中国など外国勢力によるサイバー空間を利用した影響工作や情報操作の現状について、政府はどのように認識をしているのか。

また、この新たに設置される国家情報会議や国家情報局の機能によりまして、サイバー空間を利用した選挙介入への対策を含めて、外国からの影響工作や情報操作への対処がどのように強化をされるのか伺います。

偽情報の拡散を含む外国による影響工作につきましては、我が国にとっても安全保障上の脅威であり、また、選挙の公正や自由な報道といった民主主義の根幹をも脅かすものでありまして、その対策は急務であると考えております。

政府におきましては、外国による影響工作への対策に関し、内閣官房副長官の調整の下で、関係省庁が協力して政府一体となった取組を行っているところであります。

さらに、国家情報局の設置によりまして、政府全体の情報活動を俯瞰する立場から、総合調整を行うことが可能となりまして、各省庁の保有する情報をより積極的に求め、多種多様な情報を集約することで、総合的な分析が強化されることになります。

これらの結果、外国による影響工作につきましても、関係省庁に対し、一層質の高い、適時にかなった情報の提供が行われ、効果的な対策が講じられることが期待できるものと、そのように考えております。

情報提供体制の整備と警察情報の取り扱い
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)
  • 各省庁から国家情報会議へ資料・情報が適切に提供されるための体制整備の方針を問う
  • 警察が捜査過程で得た情報などが提供対象に含まれるのか
答弁
岡内閣審議官
  • 法第7条により総理大臣の求めに応じた情報提供義務を規定し、制度的に担保する
  • 国家情報局による総合分析結果を各省庁にフィードバックし、サイクルを活性化させる
  • 警察情報であっても、テロ計画の判明など国民の安全が脅かされる状況であれば適切に提供されると考えている
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次に、国家情報会議の実効性を確保する上で重要な課題として、情報提供・収集の体制について政府参考人にお伺いをいたします。

各省庁がタイムリーな、適時にかなった情報を国家情報会議に提供して、国家情報会議において各省庁からの情報を統合分析をして、国家として的確な判断に役立てていくことが何より肝要であると思います。

この本法案において、各省庁が有する資料や情報を国家情報会議に提供する義務を創設するのは、各省庁からの情報提供体制を確保する趣旨であると理解をいたします。

しかし一方、各省庁に縦割りの意識が残っている限り、情報提供に慎重になる場合も当然考えられます。

また、情報提供しても分析結果が何らかの形でフィードバックされなければ、各省庁が情報を抱え込んでしまって、国家情報会議はうまく機能しないのではないかと思います。

一方で、国家情報会議の情報収集体制については、プライバシーの懸念、特に警察の保有する情報も含めて収集することへの懸念も指摘されているところでございます。

そこで政府参考人、岡審議官に、この国家情報会議に対して各省庁が保有する資料・情報が適切に提供されるように、まず1点目はどのように体制を整備をするのか、政府の方針を伺います。

もう1点は情報収集の内容であります。

例えば、警察が捜査の過程で得た情報など、必要であれば国家情報会議に提供されるものなのか、お伺いをいたします。

本法案におきましては、第7条の規定により、各省庁に対しまして、国家情報会議の議長である総理大臣からの求めに応じて資料や情報を提供する義務を規定しておりまして、各省庁が保有する情報が国家情報会議に集約されることが制度的に担保されます。

その上で、本法案では国家情報局が政府全体の情報活動を俯瞰する立場から総合調整を実施するための規定も設けておりまして、これらを通じまして各省庁の保有する情報がより多く集約されて、総合的な分析機能が強化されるという体制となっております。

一方で、国家情報局によるこうした質の高い総合分析、総合評価の結果を各省庁にフィードバックすることなどを通じまして、政府全体のインテリジェンスのサイクルを一層活性化させたいと考えております。

一方で、警察情報に関するお尋ねでございますけれども、本法案第7条により国家情報会議に提供されるべき資料または情報は、重要情報活動または外国情報活動の対処に関する資料または情報であって、会議の調査審議に資するものとされております。

こちらは捜査機関が捜査の過程で収集した情報であっても、例えばテロ事件の捜査の過程で他のテロの計画が明らかとなって、多数の国民の生命・身体の安全が脅かされかねない状況にある場合などには、関連する情報が適切に提供いただけるものと考えております。

個人情報の保護と収集範囲の限定
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)
  • 情報収集が調査審議に必要な範囲に限定される点について、どのように整理しているか
  • 特に警察保有の個人情報の取り扱いについて、不要な個人情報が収集されない制度になっているか明確な答弁を求める
答弁
岡内閣審議官
  • 重要情報活動または外国情報活動の対処に関する資料等で、調査審議に資するものに限定して提供義務があるため、不必要な情報は収集しない
  • 制度上、関係のない情報等を収集できないことになっており、プライバシーを無用に侵害するものではない
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また、警察の保有する情報も、他のテロ事案の発生の危険性があるような場合、国家情報会議の情報収集の目的に必要な範囲では提供され得るということでございますけれども、これに対してはやはり個人のプライバシーが侵害されるのではないかという懸念が指摘をされているところでございます。

ただ、私、これまで派遣や市役所、自治体で勤務しておりましたが、そもそも行政機関が個人情報を取り扱う際には、公務員ではございますので当然守秘義務が課せられています。

また、個人情報保護法や税法などによって、その行政目的の達成に必要な範囲で限られるのが大前提だと思います。

これはインテリジェンスにおける情報収集であっても例外ではないと思います。

国家情報会議における調査審議もまた、政府全体の、プライバシーへの侵害の懸念を論じなくて、この国家情報会議における調査審議に必要のない個人情報まで収集することが果たして合うのかどうかと、これは極めて重要な論点でありますので、明確にさせていただきたいと思います。

そこで岡審議官に、国家情報会議における情報収集は、調査審議に必要な範囲に限定される点について、どのように整理をされているのか。

特に警察が保有する個人情報についてどのような取扱いになるのか、先ほど一部答弁いただきましたが改めて伺いますとともに、国家情報会議における調査審議に不要な個人情報が収集されることは制度上想定されていないと理解しているのか、明確な答弁をお願いいたします。

本法案第7条に基づきます各省庁から国家情報会議への資料または情報の提供は、重要情報活動または外国情報活動の対処に関する資料または情報であって、会議の調査審議に資するものについて、その提供が義務づけられているものでございまして、逆に申し上げれば、調査審議に不必要な情報等を国家情報会議が収集することはございません。

また、国家情報局による総合調整につきましても同様に、重要情報活動または外国情報活動の対処に関する事柄に限って行われるものでございまして、国家情報局がこれらに関係のない総合調整を警察その他のインテリジェンス関係機関に行うことはございません。

このように制度上、国家情報会議及び国家情報局は重要情報活動または外国情報活動の対象に関係のない情報等を収集できないことになっておりまして、国民のプライバシーを無用に侵害するものではございません。

諸外国の監視制度との比較と本法案の位置づけ
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)

- 本法案が外国並みに情報機関の権限を強化する内容なのか、また諸外国のような特別な監視の仕組みが必要なものなのか

答弁
岡内閣審議官
  • 本法案は司令塔機能の強化であり、国民の権利義務に直接関わる権限規定を設けていないため、新たな国会関与の規定は設けていない
  • 今後の改革では、他国の形式的な仕組みだけでなく、日本の制度や権限との整合性を考慮して判断すべきと考えている
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次に、今般の国家情報会議の設置は、諸外国のインテリジェンスに関する制度との比較でどう評価すべきなのか確認をさせていただきます。

一部の報道などでは、外国において議会や第三者委員会が情報機関を監視する制度があることを理由に、我が国においても同様の仕組みが必要ではないかという議論がございます。

しかし、我が国では御案内のとおり、情報機関に相当する組織は外国と同じような権限を持って活動しているわけではございません。

例えば、我が国の通信傍受は通信傍受法に基づいて捜査機関が組織犯罪を捜査するためにしか認められていません。

これに対して欧米諸国においては、情報機関がいわゆる行政傍受や秘密工作といった国民の権利を制約する活動を実施してきた歴史があり、また過去にはその運用をめぐって問題があったことも踏まえまして、国会による監視の制度が整備されてきた経緯があると理解をしております。

そもそも我々は立法府として、インテリジェンス部門に対しても行政監視の機能を持っています。

その上、今回の法案は国家情報会議を設置して省庁間の総合調整機能を持たせるものであって、国民の権利を新たに制約するものではないと思います。

したがって、諸外国に監視制度が存在するといった形式的な議論ではなくて、今回の法案が諸外国との比較においてどのような位置づけになるのか、正確な理解のもとに立法府の関与の在り方を議論するべきではないかと考えております。

そこで岡審議官に、今般の国家情報会議設置法案がそもそも外国並みに情報機関の権限を強化するような内容なのかどうか。

そして諸外国と同様に特別の監視の仕組みまで必要になるものかどうか、政府の認識を伺います。

本法案はインテリジェンスの司令塔機能を強化すべく、行政機関相互の関係を立するものでございまして、国民の権利義務に直接関わるような権限に関する規定を一切設けるものではないことから、国会の関与に関わる新たな規定を設けておりません。

本法案成立以降に別のインテリジェンス改革のための施策を立案するに当たりましては、委員の御指摘の趣旨のとおりですね、他国の外形的な仕組みのみを捉えるのではなくて、我が国の行政組織や制度、情報機関が持つ権限や手法との整合性を十分に考慮した上で、適切な結論を得るべきものというふうに考えております。

統合分析における多角的な視点の確保
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)

- 的確な政策判断のため、特定の分析に偏らず、異なる角度からの分析を尊重する多角的な分析を確保する運用が必要ではないか

答弁
岡内閣審議官
  • 多様な情報を集約し多角的に分析することで客観性を担保することが重要であると考えている
  • 各省の情報活動の特徴を把握し、不足している要素を的確に要求することで、多角的な分析を確保・実施したい
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最後に、情報の統合分析のあり方について伺います。

インテリジェンス機能の強化は、情報の的確な統合分析が行われるかどうかにかかっていると思います。

この点、我が国の組織風土として、その場の空気に支配されがちで、異論を言いにくいという風土がございます。

従って、国家情報会議が情報統合分析室に当たっては、メインチャンネルからの分析だけでなく、異なった角度からの分析であっても尊重するような仕組みや運用を行う必要があるのではないかと考えます。

そこで岡審議官に、国民の安全を確保し我が国の国益を守るため、的確な政策判断がなされるよう、国家情報会議において情報の統合分析を行うに当たり、多角的な分析が確保されるような運用が必要であると思いますが、政府の見解をお伺いします。

こちらも委員御指摘のとおり、政府の的確な意思決定のためには、例えば特定の省庁による分析のみに頼るのではなくて、各省庁が保有する多様な情報を集約して、多角的に分析することを通じて情報の客観性を担保していくことが重要であるというふうに考えております。

本法案はこのような問題意識のもとで、インテリジェンスの司令塔機能を強化すべく国家情報会議や国家情報局を設置するものでございます。

これによりまして、各省庁からのより積極的な情報の提供が期待されると同時に、国家情報局の側といたしましても各省の情報活動の特徴や長所などを的確に把握した上で、何がしかその総合分析、総合評価を行う際には、足りない要素が何かということをしっかりと把握した上で、各省庁に的確に要求を行う。

そういうことを通じまして、多角的な分析を確保実施してまいりたいと考えております。

法案に伴うリスクと懸念の認識
質問
長妻昭 (中道改革連合・無所属)

- 法案のメリットだけでなく、想定されるリスクや懸念について政府はどう認識しているか

答弁
木原稔
  • 現状の体制では国民の監視やプライバシー侵害への懸念があると考えている
  • 立法によって政治の関与を強化し、そうしたリスクや懸念を払拭したい
全文
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そこで官房長官にお伺いしますが、今回の法案のメリット、これは散々本会議でも今の質疑でも散々聞かされましたが、このリスクや懸念というのはどこにあると思われますか。

長妻昭:この法案のリスク、法案の懸念。

はい、だから法案の趣旨をおっしゃった上で、リスク・懸念をおっしゃるんだと思いますが。

長妻昭:官房長官、今、要するにこの法案に対するリスク・懸念は何かというご質問ですので、先ほど官房長官がお答えになったのは、この法案の立法事実である情報体、インテリジェンスの懸念だと思いますので、この法案に関するリスク・懸念について。

じゃあ官房長官、どういうリスクが国民からこの法案に対してあるかというお問いであったので、政府が認識しておられるこの法案に関するリスクについては、どのように官房長官としてお考えかということで、お答えをいただければと。

木原稔:国家安全保障政策をつかさどる司令塔としまして、閣僚級の国家安全保障会議が設置されていることと、NSCと比べると、今、委員のご指摘のあった情報部門、一番非常に大事であるという情報部門、政治のリーダーシップを発揮する仕組みは十分整備されていないのではないかという問題意識は、私もずっと政治家になってから思っておりました。

内閣情報調査室には、他の内閣官房の部局と異なっている点は、総合調整機能がまず付与されていないということがありました。

それがこういう今につながっておりますが、それが相まって政府一体となって情報活動を推進していく基盤が十分でないと評価される状態にあったのは確かであります。

木原稔:昨今、特に複雑で厳しい国際環境にあります。

インテリジェンスに関する国際協力等が進展する中で、今回の法案はこうした状態を制度的に解消すること、そしてインテリジェンスの司令塔機能の強化を図ろうとするものであり、私はこのままの状態であれば、今後さらに問題が発生するというふうに思っておりますし、省庁間の調整等を行う上で、さらにできる余地があると考えているので、今回法案を提出することとしたところであります。

木原稔:今回、政府の情報活動に関する基本指針の決定などがこの法案に書かれております。

各省庁が行います情報活動の総合調整を行う組織を設置するものであります。

こういった基本指針を設けることによって、既存の法令に基づき適切に収集された情報を集約して相互分析をする、そして政策部門に提供するということ。

国家情報会議、国家情報局が法令に反する指示を関係省庁に行うことなく、そういう必要性もないものですから、監視の強化であったりプライバシー侵害、そういったことの指摘がない範囲でしっかりとこの組織を立ち上げたいというふうに思っております。

木原稔:政府としてリスクや懸念があることを解消するために立案しているわけではありませんが、そういった皆様からの様々な御懸念に対して丁寧に説明していきたいというふうに思っております。

今の体制、現状においては、ややもすると国民に対する監視があるのではないかとか、あるいはプライバシーに対する侵害があるのではないかとか、そういう現状ではそういう国民の御懸念があるのではないかと思いますので、今回政治の関与を強化する、そういう観点から今回法改正、立法によってリスクや懸念があればそういうことを払拭したいというふうに考えております。

情報共有に伴う無理な情報収集活動のリスク
質問
長妻昭 (中道改革連合・無所属)
  • 強制力を持った資料提供要請により、現場がプレッシャーを感じて無理な情報収集活動を行うリスクはないか
  • それを防ぐための具体的な手立てはあるか
答弁
木原稔
  • 政策部門が求める情報を適切に提供することは義務であり、無理なものにはならない
  • 国家情報会議を通じて政治部門が責任を持ち、平素からのコミュニケーションで対応する
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そういう強い権限を与えるときに出てくる懸念をどうするのかということなんですが、そういう意味では、これまでおっしゃっていただいたように、新たな何か情報収集の権限を付与するわけではないというようなことは幾度となくおっしゃっているんですが、ただ今後は強制力をもって資料の提供要請が来るわけですよね。

あるいは情報の提供要請。

そうすると、それに応えようとしてプレッシャーの中で、その要求に応えようと無理な情報収集活動をする、そういう懸念はあると。

これについて官房長官はそういう懸念はありませんか。

その強制力を持って情報を取る指示が来るわけですよ。

そうしたときに、今まで以上にそれに応えようとして無理な情報収集活動をするリスクがあるというふうに思うんですが、これを防ぐためにはどんな手立てを考えておられますか。

木原稔官房長官:私、官房長官として、あれは過去に防衛大臣もやりましたけれども、いわゆるNSC、ここはいわゆる政策部門でありますが、政策部門は情報部門から適切な情報を受け取らなきゃいけません。

そしてその情報に基づいて重要な政策決定を行う上で、その情報がもし適切でないものであれば、それは政策判断を誤ることもありますから、ですのでその情報は適切でないといけない。

ただし、今委員の御指摘は、強要して無理やり情報を取るのではないかという、そういう御指摘かと思いますが、しかしそれは政策部門として適切な情報を取ることは当然のことであり、逆に情報部門は政策部門が求める、いわゆるカスタマーが求める情報を適切に与える義務も発生すると思いますから、そういう意味で共有するというよりも、お互いが並列の関係の中で適時適切な情報を提供していくということに尽きるのではないかなと思います。

木原稔官房長官:はい。

その政策部門として、今度は情報部門に対して情報を要求します。

情報部門としては、今度は新しく司令塔機能が強化された司令塔というものは、それぞれの各省がインテル部門を持っています。

その各省のインテルの特性、これを相互調整するわけですね。

そしてそれをよく把握した上で、正しい情報、政策部門が求める情報を提供するということ。

これは私は無理なものにはならないと思いますし、日頃からのそういうコミュニケーション。

これは政治部門がしっかりと国家情報会議の中で、政治部門が責任を持って、そこは無理なものとはならないように平素からのコミュニケーションをしていくと。

誤情報の共有による被害拡大と内部統制
質問
長妻昭 (中道改革連合・無所属)
  • 誤った情報が共有されることで被害が拡大するリスクをどう防ぐか
  • 内部統制組織(監察部門等)を法律に盛り込まない理由は何か
答弁
木原稔
  • 各省のインテル情報に誤りがないよう、所管大臣の監督を徹底することが重要である
  • 内部組織の見直しは考えていないが、憲法が保障する国民の諸権利への配慮を徹底させる
全文
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もう1つのリスク、2番目として、共有するということは……問題ある情報や、もし誤情報、誤った情報があったとしたら、それも共有されてしまって被害が拡大する、こういうリスクもあるんじゃないかなというふうに思うんですね。

こういうことで大問題になったということで、でも結果的にこれは間違いだったということであったわけで、仮にこういう情報が間違いと分かる前に共有された場合、国家情報会議で相当被害が大きくなってくると思うんですね。

そして、イラクの派遣反対、反対派の情報収集をしたという防衛省のさっきお話ありましたけれども、これも裁判で断罪される前にであれば、国家情報会議で共有された可能性があると思うんですね。

つまり、問題ある情報や誤情報を共有して、もう繰り返しですけど、共有することはいいんですよ。

この共有して被害が拡大するリスク、懸念、これをどうやって防ぎますか。

だから問題の情報というのが発覚した場合、どこがチェックをして修正するのか、そして発表するのか。

どこの部局がそれをチェックして、その修正発表するのか。

今回大きな権限と情報共有ということになったので、そういう内部統制組織というのは、今回法律に入っていないと思うんですが、これ何で作っていないんですか、作らないんですか。

まず今回は総合調整ということであります。

元となる各省からのインテルからの情報、これにまず誤りがないようにすることがまずは大事だというふうに思います。

関係省庁による情報活動が適切に行われるように、これは所管の大臣の監督がしっかりと図られることがまずは大事だと思っています。

そして今委員がご指摘のような、情報機関が問題を起こすといいますか、誤った情報、こういったことを前提とした内部組織の見直しというのは考えてはおりませんけれども、情報活動に当たっては憲法が保障する国民の諸権利に配慮すべきこと、これは当然でありまして、組織の運営に当たってもこれは徹底して、これは今回できる国家情報会議、そして国家情報局、そして各省のインテル組織に徹底をしなければいけないというふうに思っています。

人権侵害防止の規定の導入
質問
長妻昭 (中道改革連合・無所属)

- 過去に人権侵害事例がある中で、人権侵害をしないという規定を法律に加えることは考えないか

答弁
渡辺総務部長
  • 今回の法案は行政内部の規定整備であり、情報収集権限を強化するものではないため、条文上の規定は設けていない
  • 運営において国民の諸権利への配慮を徹底する
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そこで今日お伺いするのは、内庁、防衛省、公安調査庁、外務省、警察について、それぞれ過去に人権侵害案件というのはどういうものがありましたか。

それと人権侵害の先ほど話がありましたけれども、人権侵害をしないという規定を法律にこれを加えるということは考えませんか。

お尋ねにつきましては、確定裁判において、公安調査庁の元職員を24時間体制で監視するなどした活動につきまして、目的が不当のものとは言えないにしても、その対応につきプライバシー権の侵害の程度が大きく、国法上違法であったと認定された事案が1件ございます。

公安調査庁といたしましては、この判決の内容も踏まえて、再発防止のため、職員の教育指導を一層徹底する措置を講じてきたところでございます。

また、調査に当たっては、公共の安全の確保に寄与するという目的を達成するために、必要な最小限度においてのみ行うべき、という旨の破壊活動防止法第3条等の規定に則りまして、今後とも適正な調査活動を実施してまいりたいと存じます。

防衛省のインテリジェンス関係部署による情報収集活動によって、防衛省職員以外の部外者に対して人権侵害があったと判断された事例について、これまで確認した限り1件ございました。

具体的には、平成15年から16年ごろ、イラク特措法に基づく自衛隊派遣に反対する活動について、当時の陸上自衛隊情報保全隊が情報収集などを行い、プライバシー侵害があったとして、平成28年2月、1名に対して10万円の損害賠償の支払いを命じる判決が言い渡されたところでございます。

防衛省としては、従来から情報保全隊が防衛省、自衛隊の所掌事務、任務の範囲内で関係法令に従って適切な方法で情報収集などを行うよう努めてきたところではありますが、司法の判断を厳粛に受け止め、一層徹底してまいりたいということで取り組んでいるところでございます。

具体的には、自衛隊の情報保全隊の運営の基本方針において、個人情報の適切な取扱いなどのコンプライアンスの確保を図るため、関係法令に関する教育内容の充実を図るとともに、部隊における指導を徹底するというようなことを部内で徹底しているところでございます。

私が内閣情報調査室の所管でありますので、内庁の情報収集活動によって人権侵害が起きた事例、また不適切な情報収集活動が行われた事例は把握しておりません。

では、警察に関しましてですが、その警察の公安外事務の活動を違法とする判決が近年示され、確定した事例としましては、警視庁公安部が外国為替及び外国貿易法、外為法に違反するとして、噴霧乾燥機の製造販売会社の代表取締役、取締役及び顧問の3人の方々を逮捕したことと、国法上違法とする判決が令和7年6月に確定した事案。

それと、岐阜県大垣警察署員による個人情報の収集、保有及び提供を国法上違法などとする判決が令和6年10月に確定した事案があると承知しております。

今回の法案は行政内部のいわばやり取りに関する規定の整備を図るものでありまして、国民から情報を取得することを容易にするような権限に関する規定を設けるものではないわけであります。

つまり何か特に情報収集の権限を強化するとか、そういう類のものではありませんので、今お尋ねの基本的人権の確保についての条文上、何らか規定を設けてはいないところであります。

情報活動に当たっては、先ほど申し上げたようにもうこれは憲法が保障する国民の諸権利に配慮すべきことは当然のことでありますので、組織の運営に当たっても徹底をしてまいります。

政治的目的による調査のリスクと中立性
質問
長妻昭 (中道改革連合・無所属)
  • 政治的に都合の良い情報を集めるなど、政治的目的の調査が行われる懸念はないか
  • 法律に「政治的中立」の規定を入れるべきではないか
答弁
木原稔

- 国益確保のための戦略的な収集・分析を行うものであり、政治利用の危険性を高める内容ではないため、中立性の規定は設けていない

全文
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3番目のリスクとして、政治的目的のための調査、これが行われてしまうんじゃないかというリスクがある、懸念があると思うんです。

逆に政治が都合のいいような情報を集めて、いろいろ歪みが出てくるのではないか。

その中でも政治的目的のための調査ということです。

これはこのマスコミの資料もつけておりますけれども、この件については内閣情報調査室も相当動いたと言われておりまして、個人のスキャンダルに絡んで内調がひけらかしに動くというのは、それが事実であったとすると、私は公私混同ではないのかなというふうに思いますので、こういうようなことも防ぐために、私はこの条文の中に、今回の法律に政治的中立という、そういう規定も入れるべきだと思うんですが、いかがでございますか。

今回の法案によって国家情報会議、そして国家情報局設置をさせていただくわけですが、それは政府全体を俯瞰するという大局的な立場から、国民の安全や国益の確保に関する情報の戦略的な収集、集約、あるいは分析を進めようとするものでありますので、情報の政治利用の危険性を高めるような内容ではありません。

ですので、そういった政治的中立性というのは書かれていないというふうに思います。

国会への報告制度
質問
長妻昭 (中道改革連合・無所属)
  • 主要国のような年次報告や適時報告を国会に行う仕組みを導入すべきではないか
  • 総理が言及した「推進方針の文書作成」について、国会への提出頻度や期間をどう考えているか
答弁
木原稔
  • 他国の仕組みをそのまま当てはめるのは適当ではなく、日本の制度との整合性を踏まえてバランスを図る必要がある
  • 現時点で法案に基づいた報告書の提出計画はないが、専門家の意見を聞きながら可能性を排除せず考えていく
全文
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だからこそ、私は国会への報告というのが大切になってくると思うんです。

これは官房長官に聞いていただいたと思うんですけれども、これは大体2年に1度か毎年年次報告はやる。

そして特定のテーマについては適時報告書を議会に出すということが主要国で行われているんですね。

随時出すこともしないというようなことなので、これ実際どういうような国会への提出というのをお考えですか。

今、国会への報告をするのかしないのか。

いや、報告書を国会に出すか出さないか。

今、参考人の方から諸外国の例を伺いました。

諸外国における情報機関に関するいわゆる統制の仕組みというのは、これはそれぞれの統治機構であったり、また情報機関の歴史的な発展の経緯を踏まえて構築されてきたものと承知しています。

これに対して我が国の統治機構、また情報機関を含めた行政組織のありようでございますが、これは必ずしも、それぞれの時代がありましたけれども、諸外国と同じではありませんでした。

現在でもそうです。

他国の仕組みをそのまま我が国に当てはめるということは、これは適当ではないというふうに思います。

我が国の行政組織あるいは制度との整合性、あるいは確保の経緯、そういったものを十分に踏まえた上で、実効性の確保と統制のバランスを図る必要があるのではないかなと。

今回ですので、我が国において各省庁が行うその情報活動が、まずは担当閣僚の指揮監督の下で適切に行われると。

その上で情報機関に対する統制が図られた上で、御指摘の国会への報告とかというのは、第三者の機関というのは規定を設けることはしていないということになります。

はい、木原官房長官。

総理が答弁をされた内容は、今後様々な方の意見を聞きながら、そういった文書を作成していきたいということ。

ということを申し上げたことであり、現段階、今回の法律に伴って何か文書を作成するという計画はございません。

現時点ではございません。

はい、木原官房長官。

私のイメージは、これは中長期的な視点から考えますと、毎年更新する性質のものではないという、そういうイメージを持っています。

いずれにしましても、政府が行う情報活動の状況であるとか、またその成果については、国会よりお尋ねがありましたら適時適切に対応してまいります。

ということで、今現時点においてそれを報告するということは考えておりません。

木原官房長官。

この法案に基づいてやるということは考えておりませんが、これからさまざまな方の御意見を聞きながら、このインテル全体の政策の中で、これは適切に考えていきたいと思っております。

国会、様々な専門家の意見などを聞きながら、国会への提出も含めて、それは考えていくべきことであり、現時点においてはそれは考えていないということであります。

今回の法案とはまた別のカテゴリーの話だと思います。

今回はあくまでも国家情報会議設置法でありますから、その国会への報告というのは、現時点では、私責任として、今時点では考えておりません。

その様々な御意見を伺いながら、そういう可能性は排除するものではないということであります。

国家情報局長の人事(警察独占の回避)
質問
長妻昭 (中道改革連合・無所属)

- 内調トップが警察出身者に独占されてきた弊害がある。国家情報局長を「警察の指定席」にしないと明言できないか

答弁
木原稔

- 特別職の人事であり、その時々の総理が適材適所、能力本位で決定するものである

全文
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多くの方からこれを聞いてくれというお話があった質問をいたしますけれども、やはり今まで内調のトップというのがずっと警察に独占されていたということで、相当霞ヶ関の情報部門の皆さんの不満がたまっているというふうに聞いております。

そしてこの内調のトップがずっと警察に独占されていると、こういうことが続いていては情報の共有もへったくれもできないんじゃないのかと。

こういう弊害を強く訴える方々もおられるわけで、これぜひ官房長官、国家情報局長は警察の指定席にしないと。

高市首相も能力本位みたいに本会議で答弁されているんですが、そうじゃなくて指定席にしないと。

いろんな方と意見交換すると、やはり指定席にしないというふうに官房長官に言っていただかないと、また警察が独占する。

ですから、「警察の指定席にしない」ということを、その言葉をここで言っていただけませんかね。

いや、だから能力でいいんですよ。

能力でいいんですけれども、「指定席」というのはもうずっと機械的に警察出身という意味が指定席なので、「指定席にはしない」ということをぜひおっしゃっていただけませんかね。

そうすると、「指定席にしない」ということと同趣旨という官房長官のお考えですか。

私が質問した「警察の指定席にしない」ということと同趣旨の考えを持っているというふうに御答弁いただければ。

はい、木原官房長官。

ただいまの御指摘の点は、例えば日本維新の会からいただいた提言の中にも同種の内容は入っていたところであります。

国家情報局長でありますけれども、官邸直属の情報機関のトップとして、同局が行う情報活動を指導するとともに、総理やまた私官房長官へのブリーフィング、外国の情報機関のトップとの連携といった役割を担うほかに、新たに国家情報会議で決定する情報活動の基本方針などの企画立案を行い、また各省庁に対する総合調整、そういった役割を的確に行うことが期待をされております。

従いまして、高市総理も述べられたとおりでありますが、このような特別職の人事については、その時々の総理が適材適所、能力本位でお決めになるということであり、高市総理は先日そのように発言をされたと承知しています。

木原官房長官。

今、特別職の人事です。

他にもたくさんある特別職の人事の一つでありますから、これはその時々の総理が能力本位でお決めになることと考えております。

木原官房長官。

適材適所とか能力本位ということを申し上げているということは、委員のおっしゃることとこれ同趣旨だろうというふうに思っております。

木原官房長官。

特別職の人事というのは、これはその時々の総理が人事権を持っておりまして、適材適所、能力本位でお決めになると。

国家情報会議の権限(決定権の有無)
質問
長妻昭 (中道改革連合・無所属)

- 法文上「調査審議する機関」となっているが、一体どこで決定を下すのか

答弁
木原稔

- 国家情報会議においても、重要事項について判断したり決定したりすることになる

全文
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最後にこの法律を読みますと、国家情報会議というのは決定機関じゃないということで、これ心配になります。

国家情報会議は第2条で「重要事項を調査審議する機関」と書いてあるんですね。

3条にもそういうふうに書いてあるわけです。

じゃあ、決定するのは一体どこで決定するんですか。

木原官房長官。

国家安全保障会議設置法、いわゆるNSC法ですが、これにおいても同様なんですけれども、「審議する」という規定が置かれておりまして、それに基づき国家安全保障に関わる自由な判断を行ってきたところであります。

新設されます、今回のですね、国家情報会議。

これも並列だということを言っております。

ですから、国家情報会議においても同様に、重要情報活動あるいは外国情報活動への対処に関する重要事項について判断をしたり、あるいは決定したりしていくことになります。

決定することになります。

政府の情報活動における4つの基本方針の具体化
質問
大島敦 (中道改革連合・無所属)

- 新たな情報活動権限の付与ではないこと - 政策部門と情報部門が相互に干渉しすぎないこと - 国民の権利・プライバシーとのバランスを確保すること - 政府の情報活動を国民に理解しやすい形にすること これら4点を具体的にどう制度や運用に落とし込むか

答弁
木原稔
  • 権限強化ではなく行政機関相互の関係を律するものである
  • 政策部門と情報部門の相互干渉を防ぐ重要性を認識し、配慮する
  • 情報評価を行う会議体を設け、客観性を確保する
  • 中長期的な情報活動の推進方策を文書化し、公表することを検討する
全文
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むしろ政府が代表質問などで繰り返し述べてきた、第一に、これは新たな情報活動権限の付与ではないこと。

第二に、政策部門と情報部門は相互に干渉しすぎないこと。

第三に、国民の権利、プライバシーとのバランスを取ること。

政府の情報活動を国民にとって理解しやすい形にしておくこと。

この4点を委員会の場で具体的な制度や運用に落とし込めるのかを確認したいと思いますので、答弁をお願いします。

まず第1点目でありますけれども、新たな国家情報会議設置法案は、その行政機関相互の関係を立するものであります。

本法案は委員のおっしゃるとおり、国民からの情報を取得することを容易にするような権限の強化を行うものではございません。

2点目についてでありますが、これは政策部門と情報部門の相互干渉のご質問でございますが、現在も、本法案により新たな組織が設置された後も、この政策部門と情報部門が相互に干渉しすぎないように活動することが重要と考えており、これは現時点でも言えることだと思います。

今後もその点には十分配慮をしなければいけないというふうに思っております。

3点目ですが、本法案は国民の安全や国益の確保に資する情報の戦略的な収集、集約、分析を進めようとするものでありますから、情報の政治利用の危険性を高めるようなものではありません。

また、もっぱら情報評価を行う会議体が設けられ、政策と情報を分けて議論するような仕組みが整備されることは、情報の客観性の確保という点において大きな意義があると、そのように考えております。

四つ目は、国会と国民に対する説明責任という、御指摘でありましたが、情報活動の意義、また重要性を国民の皆様に正しく御理解いただく取組というのは必要であるという認識を持っております。

政府の中長期的な情報活動の推進方策を取りまとめた文書は作成し、それを公表するということを検討していきたいと思っております。

また今後とも政府の行う情報活動に関し、国会からお尋ねがあった場合には適時適切に説明・対応してまいりたいというふうに考えております。

法案提出の立法事実と現行体制の課題
質問
大島敦 (中道改革連合・無所属)
  • 現行体制の具体的な隘路(情報要求、集約、分析、接続の4点)と本法案による解決策は何か
  • 現在の問題への対処か、将来への備えか
  • 運用改善ではなく法改正が必要な理由は何か
答弁
木原稔
  • 現行の内調は事務次官級会議であり、政治的リーダーシップを強化するため閣僚級の国家情報会議を設置する必要がある
  • 制度的な担保として、内調を国家情報局に改装し、総合調整権限を付与する
  • 運用改善では不十分であり、法律上の措置が不可欠である
全文
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まず、今回の法案提出の立法事実について伺います。

政府は、現下の厳しい安全保障環境の下で、政府全体のインテリジェンスに関する国家機能の強化が急務だと説明しています。

しかし同時に、今回の法案は、新たな情報活動権限を付与するものではなく、行政機関相互の関係を律するものだとも説明しています。

現行体制のどこにどのような具体的な隘路があり、それが本法案によってどのように解決されるのか、抽象論ではなく、「情報要求の立て方」「各省庁からの情報の集約」「分析の質」「情報への接続」、この4点に分けて具体的にお示しください。

また、これは現在すでに困っている問題への対処なのか、それとも将来困らないための備えなのか。

法改正ではなく運用改善では足りなかったのか、その理由も併せて伺います。

木原稔(内閣官房長官)これまで現時点までにおいて、各省庁が行う情報活動の方向性を定める組織というのは、現時点で内閣情報調査室というのが今あります。

そこは事務次官級の会議でありまして、政務の出席は政府官房長官のみということになっております。

現時点も含めてこれから先考えますと、政府全体の情報活動を強力かつ一体的に推進していく必要があると考えました。

そのためには、国家安全保障政策に関し総理を議長とし関係閣僚を委員とするNSCが今置かれているように、政策部門においては強力な政治のリーダーシップを発揮できる推進体制を、ぜひともこの情報部門においても整備しなければいけないとそのように考えたところであります。

そこで今回、新法の制定でありますが、総理や私、官房長官のほか、国家公安委員会委員長や法務大臣、外務大臣、防衛大臣等も参画する閣僚級の国家情報会議を内閣に設置するとともに、同会議に対する情報集約に関する規定等を整備することとしたものであります。

もう少し詳しく説明すると、この事務を処理する内閣官房の組織では、閣僚級の会議体による政府全体の基本方針の決定等と相まって、政府内のあらゆる情報収集手段及び情報源を最大限に活用し、情報が的確に集約をされ、これらの総合分析、総合評価が確実に行われるようにする必要もありました。

このためにはやはり制度的な担保をしなければならないと考えまして、今ある内調も、これもしっかり仕事をしていますが、さらに発展的に改装して、総合調整権限を有する国家情報局に置き換えるということとしたものであります。

繰り返しますが、我が国が現在直面する困難な課題を解決して将来の我が国及び国民の安全を守るために、極めて自由な意義を持つその改革の第一歩だと今回思っておりまして、現行の枠組みの運用改善で良かったように運用ではできなかったのかと言いますが、その運用改善ではやはり足らなくて、国会の審議を経て法律上の措置を講ずることが不可欠であると、そのように考えまして、本法案を今回提出するに至ったということでございます。

国家情報局の総合調整機能と報告ルート
質問
大島敦 (中道改革連合・無所属)
  • 総合調整機能を持たせることの重みについての見解
  • 本法案により、官房長官を介さず首相へダイレクトに報告できる制度的なルートが構築されるのか
答弁
木原稔
  • 総合調整権を付与し、国家情報会議によって精緻な情報の集約・分析・提供が担保される
  • 首相と官房長官は共に定例および適時のブリーフを受けており、これは法律や規定に基づくものではない
全文
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大島敦(中道改革連合・無所属)今、官房長官が述べた、総合調整機能を持たせるということは結構重い。

その会議を取り仕切るということだと、情報のレベルが相当違うという認識を持っているんですけれども、その点についての官房長官の御見解をお知らせください。

大島敦(中道改革連合・無所属)私の理解としては、これまで国家情報官ですかね、国家安全保障内閣情報官ですかね、個人的な関係で首相に多分、情報を入れていたと思うんですよ。

官房長官を通り越してインプットすることもあったかもしれない。

でもそれを今回の法案ではダイレクトに報告できるようになったと私は考えるんですよ。

やっぱり任命権者である首相と情報官との間で、本来であれば官房長官としてインプットすべきところを、人間関係でダイレクトにインプットする、報告することもあったのかなと。

今回の法律だと、おそらく官房長官を通り越して制度的に情報を上げることができるようになったという理解でよろしいかどうか、すいませんがお答えください。

総合調整権を付与し、そして各省庁のインテルから精緻な情報を、そしてさらにそれを集約分析をして政策部門に対して提供する。

これはやはり総理が議長である国家情報会議によって、その担保がなされるものだと、そのように考えているところでございます。

木原稔(内閣官房長官)先ほど私を通り越して頭越しに総理に情報ブリーフをしているという話がありましたが、総理も私も内閣情報官からの定例の情報ブリーフを受けております。

正直に申し上げると、週2回行われることが定例となっているところですが、重大な事案が発生した場合には、定例のもの以外に適時の情報ブリーフを受けていることでありまして、これは何か法律とか何か規定に基づくものではないと考えております。

NSCと国家情報会議・局の役割分担
質問
大島敦 (中道改革連合・無所属)

- NSC(政策部門)と国家情報会議・局(情報部門)の具体的な役割分担(情報要求の起点、分析主体、政策決定への接続)を重複なく説明せよ

答弁
政府側回答
  • NSC/国家安全保障局は外交・防衛・経済政策の基本方針の企画立案・総合調整を担う
  • 国家情報会議/国家情報局は、情報活動の基本方針策定や総合分析評価、各省庁の情報活動の総合調整を担う
  • 情報部門は政策部門のリクエストに基づき収集・分析を行い、意思決定を支援する
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続きまして、NSC、国家安全保障局と国家情報会議、国家情報局の役割分担について伺います。

政府は情報部門と政策部門は相互に干渉しすぎないように活動することが重要であり、新たな組織が安全保障政策等の企画立案機能を持つものではないことは、制度的にも明らかにしたいと説明しています。

国家情報会議の法制の多くは、NSCと重なり、今回の法案第7条の資料提供等の規定も、NSC法とかなり近い構造になっています。

NSCは何を求め、国家情報会議は何を決め、国家安全保障局は何を企画立案し、国家情報局は何を集約し、何を分析し、何を総合調整するのか。

情報要求の起点、分析の主体、政策決定への接続、この三段階に分けて重複のない形で御説明ください。

お尋ねの国家安全保障会議は、法令上、国家安全保障に関する外交政策、防衛政策及び経済政策の基本方針や、重大緊急事態の対処に関する重要事項を審議するための会議体として設けられてございます。

また、これを支える国家安全保障局は、国家安全保障に関する外交政策、防衛政策及び経済政策の基本方針等の企画立案や総合調整を担っております。

一方で新設しようとしております国家情報会議は、重要情報活動または外国情報活動の対処に関する基本的な方針や、特定の重要事案の総合情報分析評価などを調査審議するための会議体として設けようとしておりまして、それを支える国家情報局は、各省庁が行う情報活動の総合調整、内閣の重要政策に関する情報の収集調査、さらに情報の集約や相互分析等を担う組織として新設をいたします。

このように政策部門と情報部門の役割は明確に異なっておりまして、情報部門は政策部門から示される情報監視を踏まえて情報の収集、集約、分析を行い、その成果物を政策部門に提供することで、政策部門の的確な意思決定を情報面で支援する、そういう機能を持つことになります。

国家情報局の独自調査権限の有無
質問
大島敦 (中道改革連合・無所属)

- 国家情報局の機能はあくまで政策部門のリクエストに基づくものであり、独自に調査分野を決定して動くことはないという理解でよいか

答弁
大川
  • 理念としては政策サイドの求めに応じて支えるのが本来の機能である
  • 実際には緊密な連携により、先回りして情報を集めることもあるが、基本は政策サイドの要請に基づく
全文
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大島敦(中道改革連合・無所属)政府参考人に伺いたいんですけれども、要は国家情報局が持つ機能は、あくまで政策部門のリクエストに基づいて情報集約するのであって、国家情報局が独自に情報を「この分野についてはちょっとこれから争い事が起きるかもしれないから国際関係で調査する」というわけではないと理解でよろしいですか。

理念的には、私ども情報機関は政策を支えるために情報活動をするものでありますので、繰り返しになりますが、政策サイドから提示された情報監視に基づいて、何とかそれに役立つ情報を集めようとするというのが本来の機能でございます。

ただ実際には、平素緊密にコミュニケーションをとっておりますので、彼らが欲することを察する力も当然にございますから、実際にはこちらが良かれと思って集めるということもございますけれども、繰り返しますが、理念的には政策サイドの求めに応じてそれを支えるのが情報部門というのが国際的な一般的……我が国においても国際的にも一般的な理解でございます。

総合調整機能による外部研究機関への照会範囲
質問
大島敦 (中道改革連合・無所属)

- 総合調整機能を持つことで、国のすべての研究所に対して照会が可能になると理解してよいか

答弁
岡田
  • 現時点でも研究者への聞き取りによる情報集約は行っている
  • それをネットワーク化して効率的に行うことは総合調整の範疇であると認識している
全文
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大島敦もう一問、政府参考人に伺いたいんですけれども、経済産業省のもとにアジア経済研究所があったかと思います。

もしも皆さんが総合調整の機能を持っているから、国の各研究所、結構研究所にはいい研究員の方がいらっしゃっていて、ベネズエラの1月に起きたときも、専門家の話を伺うことができました。

ですから、総合調整の機能を持つということは、国のすべての研究所に対して、照会ができると、そう理解でよろしいんですか。

岡田大学審議官現在でも内閣情報調査室も、あるいは他のインテリジェンス省庁も、委員ご指摘のような官民双方の研究者の方々にお話を伺って、情報を集約しようとしているところでございます。

そういう意味では、現在の一般的な行政機関としての所掌事務でもできるわけでございますけれども、ただそれを大体ネットワーク化して効率よく各省庁に聞いていただいて集めていくかということについては、総合調整の範疇の事務であるというふうに認識しております。

情報の政治化防止と客観性の担保
質問
大島敦 (中道改革連合・無所属)
  • 都合の良い情報だけが上がる、あるいは分析に政治的意図が干渉することを防ぐ仕組みは何か
  • 分析部門の独立性、少数意見の併記、レビュー、記録保存などの具体的な制度や内部ルールはあるか
答弁
木原稔
  • 政策部門とは別に独立した事務局を持つことで、左右されない環境を整備する
  • 内閣情報分析官を独立して配置し、複数の評価を併記する運用を国家情報局でも同様に行う
  • 公文書管理ルールに基づき情報評価書を厳格に保管する
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国家情報会議の議長は総理であり、構成員の多くも政策部門と重なります。

政治主導でインテリジェンスを、このインテリジェンスを意思決定につなぐ司令塔の強化は重要ですが、同時に都合の良い情報だけが上がる、反対情報が握りつぶされる、あるいは政策的な意図が分析に干渉するという懸念もあります。

そうであるならば、情報の評価及び提示の客観性、独立性はどのような仕組みで担保するのか。

例えば、分析部門の独立性担保、異論や少数意見の記録、併記、重要判断のレビュー、分析記録の保存、政策交代時の継続性確保といった点について、具体的な制度または内部ルールをお示しください。

また、国家情報会議の議長や構成員が国家情報局の分析結果の変更、恣意的な選択を求めることがないよう、どのような歯止めを置くのか、伺います。

木原幹部長まず、国家安全保障政策を推進する立場の国家安全保障会議、及び国家安全保障局とは別に、その判断材料となる情報を扱う閣僚級の組織を設け、そして独立した事務局を置くということは、これまでも議論しました。

情報部門が政策部門の進めたい政策に左右されずに、情報の収集・分析・評価を行える環境を整備するものでありまして、その議長ですが、これは総理になります。

他方、現在の内閣情報調査室においては、例えばオールソースアナリシスを行う内閣情報分析官を情報収集部門から独立した形で置いているほか、その情報評価書においては取り得る複数の評価が併記されていることもごく一般的であります。

また事後の検証に資するよう公文書管理などのルールに則り、その必要な期間、情報評価書は厳格に保管されておりまして、そういった点では今回国家情報局においても同様に措置されるということになりますので、今の委員の御懸念には今の御説明で御納得いただけるのではないかなというふうに思っております。

租税特別措置と補助金見直しの目標額
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 租税特別措置と補助金見直しの目標節約額はいくらか
  • 民主党政権時の事業仕分け(1.6兆円)を超える意気込みがあるか
答弁
木原稔
  • 関係閣僚会議を開催したことは認める
  • 数字については後日報告する
全文
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まず冒頭、官房長官に伺いますが、今日は租税特別措置と補助金見直しに関して、副大臣を集めてきちんとやれというような場があったそうでございますが、これ目標額はどのぐらいの節約ですか。

民主党政権のときの事業仕分けは1.6兆円。

これ、相当自民党から少ないんじゃないかと言われていましたけれども、当然これは超えるという気合でよろしいですか。

目標額はいくらですか。

木原稔(内閣官房長官)今朝、この閣議に先立ちまして、所得及び補助金の見直しの関係閣僚会議を開催いたしました。

ご指摘のとおりでありますが、通告がいただいていなかったものですから、その数字については、また報告をさせていただきます。

「国論を二分するような大胆な政策」の具体的内容
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 総理が言及した「国論を二分するような大胆な政策」の具体的内容は何か
  • 国家情報会議設置法、防衛装備移転三原則の見直し、国旗損壊罪、公選法改正、憲法改正などが含まれるか
答弁
木原稔
  • 一般的に憲法改正や公職選挙法改正などが該当する
  • インテリジェンス機能強化(国家情報会議設置法)についても様々な意見があるが、丁寧に説明し国民の承諾を得たい
全文
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続きまして、高市総理が言っていた「国論を二分するような大胆な政策」って、官房長官、具体的にどれのことですか。

この国家情報会議設置法はそれに入るんですか。

あと、これから来るであろう防衛装備移転三原則の見直し、国旗損壊罪、公職選挙法改正、さらには憲法改正、こういったものは含まれるんでしょうか。

国論を二分するような形ではやるべきでないというふうに思うんですが、この「国論を二分するような大胆な政策」って何ですか、官房長官。

木原稔(内閣官房長官)国論を二分するような政策というのは、一般的には総理が言われているような、まさに憲法改正の話であるとか、あるいは今委員がおっしゃった公職選挙法の改正についても、各党で様々なご意見が出ておるところであります。

また、このインテリジェンスの今回の法案においても様々なご意見を頂戴することとなり、しかしながら、それぞれのこれから変えていかなきゃいけないことに対して丁寧に説明をして、そして国民の承諾を得たいというところから、その一環として今回はインテリジェンスの機能強化ということを法案として形として出させていただいたわけであります。

防衛装備移転三原則見直しの決定プロセス
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 防衛装備移転三原則の見直しについて、最終決定前に案を公表し、パブリックコメントを実施すべきではないか
  • 決定後の事後公表では不十分であり、丁寧な議論が必要である
答弁
木原稔
  • 基本理念に変わりはなく、これまでも透明性を高める取り組みを行ってきた
  • 現在議論中であり予断は控えるが、今後も丁寧に説明していく
  • 平和安全法制の閣議決定時にパブリックコメントは付されていなかった
全文
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そういう意味ではですね、防衛装備移転三原則の見直しの話は、おそらくゴールデンウィークで外遊する前に決めたいんじゃないのかなと。

4月末ぐらいでNSCバイオンター閣議決定ということかもしれませんが、これ決定した瞬間、決定になっちゃうんですね。

世の中に出てきた瞬間決定だと、丁寧も何もないわけですよ。

ぜひこの防衛装備移転三原則の見直しは極めて重大なので、最終的な決定の前に公表する。

できれば案として公表する。

パブリックコメントにかける。

これが丁寧な姿勢だと思うんですけれども、官房長官いかがですか。

後藤祐一(中道改革連合・無所属)ですから国会質問と今おっしゃいましたけれども、あるいは丁寧な説明であるならば、最終的な決定の前に、事前にある程度、期間的な幅をもって、公表、案の公表、パブリックコメントを付すべきじゃありませんか、官房長官。

その反省に至って、ちょっと今回、ぜひ案の段階で公表していただく。

そうしないと国会で審議できないじゃないですか。

決定してゴールデンウィークに「はい、外国にできました」と言ってお土産を持っていくというのは、非常に国会軽視、国民軽視だと思いますので、ぜひそこはもう自民党への説明で、国会の事後通知でぐらい加わればいいか、ぐらいな感じで、大体党の感じはいいというふうな感触も聞いていますので、それを早めに仕上げれば出せるじゃないですか。

木原稔(内閣官房長官)防衛装備移転三原則の話ということでありますが、この防衛装備移転につきましては、今その三原則にあるとおり、政府としては平和国家としての基本理念及びこれまでの平和国家としての歩みを堅持しつつ、個別の案件ごとに厳格に審査をし、また移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るという、そういう基本的な考え方なんですね。

今回変わりはございません。

また、自衛隊法上の武器の直接移転や、また第三国移転については、これは国家安全保障会議で審議し、これは公表をすることを基本とするなど、政府としては防衛装備移転三原則の下で、透明性を高める取り組みもこれまでも進めてまいりました。

この防衛装備移転に関する制度の見直しについては、今、議論しているところでありますから、内容を予断するということは控えなければいけませんが、防衛装備移転については、これまでも政府による対外発信や、また国会の質問などを通じて、その考え方であったり、その時代背景、昨今の状況、そういったことを説明してきたところでありますので、今後も国民の皆様にご理解をいただけるように、また政府の考えについて、丁寧に説明をしていきたいと考えております。

木原稔(内閣官房長官)防衛装備移転については、これまでもあらゆる機会を通じて、私も防衛大臣の際には相当な時間で、それぞれ委員会において、あるいは本会議において国会の質疑などを通じて、その考え方、背景について説明してきたところであります。

ちなみに平和安全法制の際、これ平成26年の7月……と記憶しておりますが、その閣議決定についてもパブリックコメントは付されていなかったと記憶しております。

国家情報局設置に伴うプライバシー・個人情報保護への懸念
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 法案実施後、国民や野党がプライバシーや個人情報保護に懸念を抱くことを理解しているか
  • 特定の観点があれば、関係省庁に個人情報の収集を指示できる仕組みになっているのではないか
答弁
木原稔
  • 政府としてはリスクや懸念が残ったまま立案したわけではなく、新たなリスクが発生するとは考えていない
  • 個人情報の取扱いは個人情報保護法などの関係法律に則って行われる
全文
質問・答弁の全文を表示

先ほどの長妻議員の質疑の中で、この懸念について、そもそも官房長官がこの法案が実施された後、どういったプライバシーや個人情報保護に対する懸念が発生するかということについて、問題意識がなさすぎるんじゃないかなという気がしたんですね。

その現状の懸念についての答弁はあったのかもしれませんけれども、この法案が実施されることによって、新たにプライバシー、個人情報保護に対していろいろな懸念が我々もあるし、そういう懸念を覚える国民もいるわけです。

この我々野党あるいは国民が、この法案実施後、プライバシー、個人情報保護に対する懸念があるということは、御理解していただけますか。

この法案が実施されることによって、いろんな心配があるわけです。

懸念があるんですよ。

この法律が実施されることによって起きる懸念については、全く理解いただけないということですか。

野党だとか国民が懸念を覚えているということを理解していただけますかと聞いているんですよ。

国民の懸念があるということを理解していただけますかと聞いているのに、理解しないということなんですよ。

じゃあちょっと聞きますが、配布資料4ページに、この前の代表質問の私がやったやつの総理の議事録がありますが、4ページ一番上のところに「国家情報局がこのような観点に全く基づかない指示を各省庁に行うことはなく、またその必要もないことから、国家情報局が国民のプライバシー等を無用に侵害するようなことはありません」というふうにありますが、逆に言うと、こういった観点があれば、特定の個人に対するプライバシーや個人情報の収集を関係省庁に指示できるということですか。

木原稔(内閣官房長官)本法案についてではありますが、そのリスクや懸念という御質問が最初にありましたけれども、そういったお尋ねだったんですが、政府としましては、そういったリスクとか懸念が残ったまま今回立案したということはそもそもありませんので、ですからなかなかお答えが困難だったということであります。

また、皆様からそんな御指摘の懸念があるのであれば、それに対して丁寧に説明していくのが、こういう国会での機会だというふうに思っております。

木原稔(内閣官房長官)現在、内閣情報調査室という組織がありまして、そして毎日しっかりと仕事をしていただいております。

今回、立法によってそれがいわゆる格上げのような形で国家情報局となるわけです。

それによって何かリスクや懸念が高まるとか、新たなリスクや懸念が発生するとか、そういうことは考えていないところであります。

木原稔(内閣官房長官)まず、国家情報局が今回担うことになる総合調整というのは、法案に書いていますが、これは安全保障の確保、あとテロリズムの発生の防止、そして緊急事態の対処、こういった例示をさせていただきました。

重要国政運営に資する情報の収集調査等に関して、いずれも行われるものであります。

重大テロの死亡者に関する個人情報とか、お互いにやり取りをするということが、これは例示ですから想定されるわけですが、こうした個人情報の取扱いというのは、これは他の法律でありますけれども、個人情報保護法をはじめとする関係法律に則って行われていく。

というふうに考えておりまして、それに劣っていくということは当然のことであるというふうに思っております。

国家情報局によるプライバシー侵害の懸念と法的根拠
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 「無用に侵害しない」という答弁では、有用であれば侵害しても良いことになり、何でもできてしまうのではないか
  • 国民のプライバシーや個人情報を侵害する可能性はあるのか
答弁
木原稔
  • 個人情報保護法により、プライバシー保護と事務遂行の必要性のバランスを図るルールが明確に定められている
  • 国家情報会議等の事務においても同法が適用され、目的の範囲内に限られるため、無用に侵害することはない
全文
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先ほどの観点については、やや中途半端な答弁がありましたけれども、「無用に」というのも、「有用ならいいんですか」という話で、「いや、無用にやっているわけじゃありません」と言われちゃったら、何でもできちゃうわけですよね。

先ほど観点があればということでしたけれども、「無用にやっているわけではない」といえば、国民のプライバシーや個人情報を侵害するようなことがあり得るということですか。

木原稔(内閣官房長官):一般的に申し上げれば、行政機関が個人情報を扱う場合におきましては、そのプライバシー保護の観点と、当該行政機関の所掌事務遂行のための必要性、このバランスを図るという観点から言うと、個人情報保護法によりルールが明確に定められていると、そのようにまずは認識をしているところです。

国家情報会議等における事務の遂行においても、個人情報保護法等のルールが適用されることは同様であります。

すなわち、国家情報会議等が個人情報を扱うことができるのは、この会議の調査審議に必要な場合に調査審議を行うためという目的の範囲内に限られ、国民のプライバシーというのをいわゆる無用に侵害するものではないと、そういうふうに考えているところであります。

目的外での個人情報提供の制限と限定的な規定の必要性
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 特定秘密保護法のような厳格な提供ルール(限定的な理由がある場合のみ提供)を、国家情報局への情報提供にも適用すべきではないか
  • どのような目的であれば、目的外で国家情報局等に情報提供できるのか
答弁
田中君
  • 特定秘密保護法の厳格な規定は「秘密の保全」が目的である
  • 一般的な個人情報提供については、個人情報保護法に基づき、必要性と保護のバランスを考えて提供される
  • 収集根拠規定に目的限定があれば、それは当然に適用される
全文
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だから、警察が捜査するために持っている情報を目的外に国家情報局に提供することは、かなり個人情報、プライバシーの点で問題があるんじゃないんですかということなんです。

それで、配布資料の7ページをご覧いただきたいと思いますが、特定秘密保護法では、ここものすごい厳格なルールになっているんです。

特定秘密の提供は、こういう場合にしか、もともと特定秘密を持っている行政機関以外の行政機関には提供しちゃならないとなっているんですよ。

それが、この長い6条から10条まで、例えば安全保障上に関する事務の遂行上どうしても必要だとか、国会に求められた場合とか、民事訴訟法に基づく裁判所への提示だとか、情報公開法に基づく審査会への提示だとか、それぞれもっともだなという理由がある場合だけ、保有している行政機関以外の行政機関に情報提供していく。

特定秘密はものすごい厳格なルールがあるんです。

こういった、官房長官が言いますけれども、「国家情報局なり国家情報会議の目的上必要」というのでは駄目なんですよ。

それぞれの情報機関が何らかの理由で持っているわけですから、その目的外の理由で情報提供を行うのは、こういう場合にのみ、例えば今の民訴法に基づいて裁判所に提出するとか、あるいは情報公開請求があってその審査会に出したとか、そういったこういう目的の場合にのみ情報提供できるという限定をすべきじゃないですか。

どういう目的の場合に、目的外で国家情報局なりに情報提供できるんですか。

田中君(政府参考人):特定秘密保護法を内閣府で所管しておりますので、その立場からまず申し上げますと、特定秘密保護法で提供の規定を細かく設けているのは、後藤委員のおっしゃるとおりでして、その趣旨は秘密の保全という目的でありまして、かなり重要な機密であるために、提供していい場合を細かく書いて、然るべき手順を定めているというものであります。

なので、全くそういう観点がないかどうかはちょっと私もわかりかねますけれども、個人情報というよりは「すごい秘密だから」ということで厳格な規定が設けられております。

一方で、例えば警察あるいは外務省が保有している個人情報、何らか別の目的で集めた個人情報を国家情報局に提供できるかと申しますと、これは個人情報保護法の一般的な規定として、他機関に目的外で、本来の収集した目的以外で出す場合には、その必要性とその保護のバランスを考えて提供するという規定がございます。

もちろん、収集した情報のその収集行為の根拠規定に、何らか目的に関する限定が付されているそういう規定があれば、それは当然に適用されるというふうに考えております。

個人情報提供における判断基準と限定規定の有無
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 必要性と保護のバランスを誰が判断するのか不透明である
  • 警察などが収集した情報を目的外で国家情報局に提供できる場合に、具体的な目的の限定は全くないのか
答弁
岡内閣審議官
  • 提供側で制限を設けていると考えており、各機関の規定に従い適正に提供される
  • 個人情報保護法第69条に基づき、法令に基づく場合を除き目的外利用は禁止されているが、他機関への提供において「相当の理由」がある場合は認められる
全文
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後藤祐一(中道改革連合・無所属):必要性と保護のバランスを誰が判断するんですか、といったときに、結局国家情報局なり官房長官なりということになっていっちゃうから、それ外から見えないんですよ。

なので、こういう場合は、もともと例えば警察が警察の捜査上の目的で集めた情報なんだけれども、それ以外の目的外利用として国家情報局なりに提供できるのは、「ああ、こういう目的の場合である」というような限定は……全くないということですか。

(岡内閣審議官)そのような限定を付す場合はですね、つまり個人情報のやり取りをする場合に、そのような限定を付す場合には、提供する側の方でですね、何らか制限を設けていると思いますので。

公安調査庁には公安調査庁の、警察庁には警察庁の事務があり、関連の規定があって、それに従って適正に内閣府なり、新しく作ろうとしている国家情報会議に提供されるとしていると思っています。

個人情報保護の一般規定として、個人情報保護に関する法律にはこのように規定されていまして、69条第1項におきまして、「法令に基づく場合を除き、行政機関の庁等は利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、または提供してはならない」という大原則を置きつつ、その次の2項で、「前項の規定にかかわらず、行政機関の庁等は次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、または提供することができる」とされまして、その第3号におきまして、「他の行政機関、独立行政法人と地方公共団体の機関、または地方独立行政法人に保有個人情報を提供する場合」、つまり今申し上げたのは提供先でございますけれども、これらに保有個人情報を提供する場合において、保有個人情報の提供を受ける者が、法令の定める事務または業務の遂行に必要な限度で提供に係る個人情報を利用し、かつ当該個人情報を利用することについて相当の理由があるとき、このような要件に該当する場合には目的外利用が認められるというふうに解されております。

プライバシー保護に関する条文への明記と修正提案
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 個人情報保護法ではカバーしきれない「プライバシー」の概念がある
  • 法的安定性の観点から、「基本的人権を不当に侵害してはならない」等の配慮規定を条文に明記すべきではないか
  • このような規定を置くことで運用上困ることはあるか
答弁
木原稔
  • 能動的サイバー防御法では同様の修正が加えられたが、本法案は情報を取得しやすくする権限を規定するものではないため、規定を設けていない
  • 基本的人権やプライバシーの侵害禁止は憲法上の大前提であり、改めて規定する必要性は感じていない
全文
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後藤祐一これ、警察と国家情報会議の関係だったり、あるいは公安調査庁との関係なんで、連合審査あたりが本来審議する必要があると思いますので、詳しい議論はその時にもしたいと思いますが、個人情報に関しては個人情報保護法があるから、一定の出す側の規律があるんですけど、プライバシーはそうじゃないですよ。

プライバシーって、それそのものは何かで規定されているものじゃなかったりしますからね。

ある瞬間、ある場所にいたっていう情報だったりするわけですから、それは法的にその情報自体が個人情報保護法とかで守られている情報じゃありませんからね。

プライバシーに関しては実は違う。

今の個人情報保護法では必ずしもカバーされない範囲のものがあると思いますので、これは精緻にまたやりたいと思いますが。

今の議論を聞いていてね、もしかしたら個人情報保護法の方で目的外利用が制限されるケースがあるかもしれない。

でもプライバシーはそこまでカバーされないかもしれない。

本来無用には出さない、あるいはという観点で「無理に出せということは言わない」ということは、官房長官の節度にかかわっちゃうというのは、やはり法的安定性という点では問題だと思うんですよ。

ぜひこれはきちんと条文で、プライバシーや個人情報保護に配慮するということを規定すべきじゃないでしょうか。

修正すべきじゃないでしょうか。

具体的には、例えば「国民の基本的人権を不当に侵害するようなことはあってはならない」というような、もう少し広い書き方でもいいですよ。

あるいは「個人情報保護、プライバシー保護に配慮しなければならない」、あるいは「これを侵害してはならない」。

書き方はいろいろ議論したらいいですけれども、こういう規定を置くべきだと我々は思いますし、条文修正を提案したいと思いますけれども、こういう規定が置かれて何か困りますか、運用上。

当然守るべきことですから。

官房長官、困るか。

(木原官房長官)国会における修正については、私から申し上げる立場にはありませんが、例えば特定秘密保護法であれば、個人のプライバシーに関わる調査の規定を新たに置くものでもなければ、また最近では、能動的サイバー防御のこのACD法というのがありましたけれども、これは「通信の秘密等、日本国憲法の保障する国民の権利と自由を不当に制限するようなことがあってはならない」という修正が実際に加えられました。

そういうことを考えると、情報を取得することを容易にするような権限を今回規定するものではありませんので、ですので、ご指摘のような規定は設けていないということになります。

その点につきましては、個人情報を取り扱うものという今回の組織でありますけれども、それと委員と私の間で異なる前提を置いた上での議論になっているなと考えておりまして、あくまでも基本的人権とかプライバシーの権利というのは不当に侵害してはならないというのは、これはもう憲法に規定されている大前提ですので……。

(木原官房長官)今申し上げたプライバシーの権利あるいは基本的人権、こういう侵害してはならないというのは当然考えております。

個人情報保護法に則った形でこういった情報収集が行われるということであります。

お尋ねのような規定を設けることは、その必要性は感じていないということであります。

情報収集権限の拡大とプライバシー侵害のリスク
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)

- 法案により情報疎通が向上し、情報提供が義務付けられれば、個人情報やプライバシーが集めやすくなる可能性はあるのではないか

答弁
木原稔

- あくまで個人情報保護法等のルールに則って運用されるため、特別な仕組みを設ける必要はない

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後藤祐一それは違うんですよ。

この法律ができると、国家情報会議長なり官房長官なり、あるいは総理が各情報機関との間で情報疎通が向上するんでしょう、この法律は。

言えば出すということが7条2項で義務付けられるんでしょう。

ですから、個人情報やプライバシーが集めやすくなる可能性はあり得るんじゃないんですか。

そういう面が全くないと言い切れますか、官房長官。

国家情報会議等、今回の法案の会議、あるいは情報局ですけれども、これはあくまでも個人情報保護法等のルールに則って運用されます。

従いまして、個人情報を取り扱うものでありますけれども、委員のお尋ねを伺っておりますと、いわば正確に言うと、今の個人情報保護法に加えて何らかの特別な仕組みを設けるべきというようなご意見だと分析しました。

プライバシー保護規定の導入による政府の支障(困るか否か)
質問
木原稔 (中道改革連合・無所属)

- 修正協議において、プライバシー保護等の規定を設けることが政府として「困る」のか「困らない」のか、明確に答えてほしい

答弁
木原稔
  • 関係法令に則って行われることは当然であり、「困る・困らない」というカテゴリーの話ではない
  • 必要性は感じていない
  • 国会における修正について、現時点で意見を申し上げる立場にない
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(後藤君)お尋ねのような、つまり国民の基本的人権を不当に侵害することはあってはならない、もうちょっと言うとプライバシーや個人情報保護に配慮すべきだというようなことを条文で規定したら何か困りますか、という質問に答えていないんです。

今の答弁は、困るところがあるということですか。

それとも困ることはないんですか。

どっちですか。

要するに困るという立法……。

じゃあ、官房長官。

これは官房長官。

全部通告していますから、これ。

木原官房長官。

(後藤君)それは聞いていません。

「困りますか」と。

そういう規定が設けられると困りますかと聞いているんです。

規定を設けるかどうかは、これは与野党で修正協議の協議すらなしで、それが修正成り立った場合に、政府として困ることがありますかと聞いているんです。

全く答えていない。

いや、これはもう官房長官に通告していますから、これは明確に長い文章で。

官房長官、これ通告しています。

5番です。

(後藤君)それ聞いていないんです。

困るかどうかを答弁してください。

この修正協議を与党とやる上で、支障があるのかないのか、まさにその条文の書き方で、ものすごく大事なんですよ。

支障がないんだったら書いてもいいじゃないですかって話で。

支障があるんだったら、支障が少ない表現ぶりにする必要があるんじゃないですかって。

条文の書き方に関わっているから聞いているんですよ。

支障がないなら「ない」とはっきり言ってください。

(木原官房長官)こうした個人情報の取扱いについて今少し見解の相違があるようですが、個人情報保護法をはじめとする関係法令、それ以外にもそういった個人情報保護法に関する関係法令に則って行われるということは当然のことですから、「困る」とか「困らない」とかというのはちょっとカテゴリーの違う話だと思いまして。

従いまして、今必要性は感じていないということに尽きると思います。

(木原官房長官)一番最初に申し上げたんですけれども、国会における修正ですから、今私の立場で、改正の話に意見を申し上げるというような立場ではございません。

内閣情報官と総理の面会内容および情報の種類
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)

- 内閣情報官が総理に提供している情報の種類や、総理から受けている指示の分野について、聞き取った上で答弁してほしい

答弁
木原稔

- 公開情報、人的情報、外国機関からの協力情報、画像情報、電波情報など「オールソース」の情報を総合し、分析結果や信憑性評価を含めて提供している

全文
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次に行きますが、時間かかっちゃったんで、政治的中立性に行きたいと思い、またまた、その前に内閣情報官、お手元資料10ページ目以降に、原内閣情報官が2023年10月1日以降、総理とどれだけ面会しているかという資料でございます。

これを見ると、2023年10月から2026年3月25日までの2年半ぐらいで、合計245回総理と面会しています。

これを見ると、真ん中と右の欄を見れば分かるように、内閣情報官以外の方も同席した場合というのは、防衛省関係、外務省関係が圧倒的に多くて、こういう話をしている分にはいいんですよ。

政治的な国会議員用とかそういうことは多分ないから、もう大いにやっていただいたらいいんですが、問題は情報官1人で入っているケースです。

55回あるんです。

情報官が入ること自体は、改正法から消し官というつもりはないんですが、一体何を話しているんですかということなんですよ。

後藤祐一(中道改革連合・無所属)その上で、原さん来られない場合に備えて、「官房長官、聞き取った上で答弁してください」と言ってありますけれども、具体的情報が話せないのはもう分かります。

ですが、例えばこの防衛関係、外務関係の人と一緒に入ったときは、「安全保障に関することを話していました」その程度でいいんですよ。

そこで具体的に何まで聞きませんよ。

ですから、どういう分野の、どういう種類の情報を原内閣情報官から総理に提供し、そして総理からどういう種類、分野の情報の指示を受けているんでしょうか。

内閣情報官から聞き取った上で答弁をお願いします。

という視点でお願いします。

木原稔(内閣官房長官)先ほど申し上げたように、私も総理と同様のブリーフを受けていると思っておりますけれども、情報の種類ということでありましたけれども、それは公開情報もあれば、人的情報もあれば、外国機関との協力業務を通じて得た情報もあれば、いわゆる画像情報もございますし、あとは電波情報などもあります。

さまざまです。

我々は「オールソース」というふうに言っていますが、これらが総合された、つまりエビデンスとそれに基づいて分析した結果であるとか、あるいは情報に対する信憑性の評価なども含めて提供をされているところであります。

内閣情報官による政治的利用およびプライバシー情報の取り扱い
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 提供情報の中にプライバシーや個人情報に関するものはあるか
  • 政治的目的で総理から指示を受けたり、報告したりしたことがあるか
答弁
木原稔
  • 分野としては外交、軍事、経済、技術等の安全保障に関する情報が多い
  • テロ組織幹部や懸念国要人の情報など、個人情報と言えるものはあるが、無用にプライバシーを侵害した認識はない
  • 議員間のやり取りのような政治的な意図によるものは存在しない
全文
質問・答弁の全文を表示

後藤祐一(中道改革連合・無所属)いや、種類とか何人とかかは聞いているんじゃないんですよ。

どういう分野の情報かということなんです。

例えばでは聞きますけど、プライバシーや個人情報に関する情報はその中にあったことがありますか。

官房長官は聞いた限りでもいいですよ。

あるいは、政治的目的で総理から何らかの指示を受けたりとか、あるいはこれは本当は内閣情報官に聞く話だからそういう通告になっているんだけど、あるいはそういう報告をしたことがありますか、というのが原さんに聞くべき質問なんですが、そういうやりとりを官房長官の知る限りでいいですよ、したことありますか。

内閣情報官と。

後藤祐一(中道改革連合・無所属)最後のところは少し意味のある答弁だったと思いますが、それは政治的目的に関するような情報のやりとりはないという趣旨は取り返しましたが、プライバシーや個人情報に関する情報のやりとりはありますか。

木原稔(内閣官房長官)分野としては、特に昨今、我が国をめぐる安全保障環境はめまぐるしく変わっておりますから、外交、軍事、もちろん経済、技術等の各般にわたる安全保障に関する分野の情報が多くなっております。

ある意味個人のプライバシーとか、ということでありますけれども、その内閣情報官は、これはあくまでも公務員であり、憲法第15条2項、国家公務員法第96条に定める、これは一部の奉仕者ではありません。

また全体の奉仕者であり、国民全体の奉仕者としまして、公共の利益のために勤務しております。

したがって、私がこの目で確認する限り、情報官はそれに基づいて、そういった今委員が御心配されているような情報はないというふうに思います。

そういった、例えばプライバシーに関する情報を受けたことはあります。

ただそういった情報というのは、例えばテロ組織の幹部の話であるとか、または懸念国の要人の話であるとか、そういった人に関する情報もプライバシーといえばプライバシーでしょうし、個人情報に関する情報とも言えると思います。

しかしそれは、ある意味先ほどの言葉じゃないですけど、無用に個人のプライバシーに関する情報のやり取りをしたという認識はありません。

また、委員がさっき言われた政治的なそういった意図があるかというと、そういうことはございません。

政治的というのは議員間の、というそういう意味でございます。

選挙に関する情報の取り扱いと政治的中立性
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 選挙に関する情報のやり取りはあるか
  • 外国勢力による工作によらない、通常の政党や候補者による選挙運動は、国家情報会議の調査審議の対象外であると言い切れるか
答弁
木原稔
  • 選挙に関する情報のやり取りはない
  • 通常の選挙運動は通例、調査審議事項にはなじまないが、我が国の安全や国益を損なうリスクが生じた場合には、閣僚レベルで調査審議しなければならないと考えている
全文
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後藤祐一(中道改革連合・無所属)選挙に関する情報はどうですか。

選挙に関する情報のやり取りはないというのはかなり重要な答弁だったと思いますが、これは各党の質疑の中でいろいろ応用問題をやっていただければと思いますが、政治的中立性についてはもう少し幅が広い話なので、これは配布資料の2ページ目、この前の代表質問の資料を持っておくのですが、これは上段の線が引いてあるところですけれども、ということで、ここに含まれないということなんでしょうかね。

今の内閣情報官とのやり取りにはないということですが、もうちょっと一般的な意味で、今回の法案が実施されることになって、国家情報局なり国家情報会議が各情報機関に対して、これでいうと「外国勢力による工作によらない通常の各政党や各候補者及びこれを応援する方々による選挙運動は対象外」ということでよろしいですか。

後藤祐一(中道改革連合・無所属)ちょっと答弁いただいていないんですけれども、外国勢力による工作による場合は、いろいろなことがあり得るということですが、それによらない通常の各政党や各候補者、その支援者による選挙運動は、国家情報会議の対象外ということでよろしいですか。

後藤祐一(中道改革連合・無所属)「通例なじまない」。

通常でない場合はなじむのかなとなってしまうわけですよ。

調査審議の対象外ということでよろしいですか。

木原稔(内閣官房長官)ございません。

木原稔(内閣官房長官)国家情報会議に特に期待される役割というのは、これは重要国政運営の例示として法案には挙げておりますけれども、その中には安全保障の確保、テロリズムの発生の防止、緊急事態の対処等を挙げておりますので、これらは国民の安全や国益を確保するという観点から掲げているところであり、委員のご懸念には当たらないと思っております。

木原稔(内閣官房長官)今のような観点から申し上げると、外国勢力によるものではない、選挙関係者による通常の選挙運動については、通例、国家情報会議の調査審議事項にはなじまないのではないかなと考えています。

木原稔(内閣官房長官)もともと選挙関係者による通常の選挙運動を例に挙げるとしても、それが我が国の安全や国益を損なうリスクを生じさせるような事態となった場合には、当該事案を捉えて、今度は閣僚レベルで調査審議をしなければならないとは思いますけれども、通常そういうことはなかなかあるものではないのではないかなと思います。

国家情報会議の公文書管理と保存
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)

- 国家情報会議に提供される情報や配布文書、やり取りは公文書として作成・保存されるのか。また保存期間は何年か

答弁
内閣審議官

- 公文書管理法などのルールに則り、議事の記録について適切な管理・取り扱いを行う

全文
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次に国民への説明責任に行きたいと思いますが、国会との関係は長妻議員がたくさんやりましたので、別の観点から、そもそも国家情報会議に提供される情報、あるいはそこでの配布文書、会議でのやり取りは公文書として作成して保存されるんでしょうか。

保存期間は何年でしょうか。

一般論として申し上げるのは、行政機関における意思決定に至る過程を後付けて事後検証できるようにするということは、当然ながら非常に重要な考え方でございまして、このことは私どもが推進している政策判断を支える情報活動、情報の分野においても同様に当てはまると考えております。

それがありますので、これも言わずもがなでございますけれども、国家情報会議につきましても、あるいは国家情報局につきましても、公文書管理法などのルールに則りまして、議事の記録について、適切な管理、取り扱いを行ってまいる所存でございます。

重要情報活動の定義の広範さと限定の必要性
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)

- 「重要国政運営に資する情報の収集・調査に係る活動」という定義が広すぎる。特定秘密のように、限定的な定義にすべきではないか

答弁
内閣審議官
  • 「資する」という言葉は、政策部門の要求に基づき情報部門が収集・分析し提供するというサイクルを明確にするために用いたものである
  • 外国情報活動への対処について限定的な表現を用いているのは、外国情報機関の活動実態に照らして適切に表そうとした結果である
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続きまして、その9ページにある条文第2条の「重要情報活動」の定義について質問したいと思いますが、これは例えば特定秘密の定義というのは7ページ目に条文ありますけれども、特定秘密の定義というのはすごい厳密で、別表に掲げる――別表は8ページ目ですけれども――別表に掲げる事項に関する情報であって、公になっていないもののうち、その漏洩が我が国の安全保障に著しい支障を及ぼす恐れがあるため、特に秘匿することが必要であるものを特定秘密として指定するものと、別表で細かく指定されている。

さらに言うと、9ページ目に戻って、外国情報活動への対処については2条の柱書きのところで、今のに近いような「その漏洩が重要国政運営に支障を与える恐れがあるものを取得するための活動」を云々と書いてある。

それに対して、この重要情報活動そのものは「重要国政運営に資する情報の収集・調査に係る活動」とめちゃくちゃ広い定義なんですよ。

これ、広すぎじゃないですか。

いくらなんでも。

だって、例えば「安全保障の確保に資する情報」なんて言ったら、「自衛隊がんばれ」っていう情報だって入っちゃうわけですよ。

何だって入っちゃうじゃないですか、これ。

いくらなんでもこれ、広すぎるので、例えば2条の後段の定義もそうだし、特定秘密もそうなんですけど、ここのね、「重要国政運営に資する情報」というところを、「重要国政運営に支障を与える恐れがある事象に関する情報」とか、何らかその限定をつけた定義にすべきじゃありませんか。

私どもの立場からいたしますと、規定ぶりに一部その、2回やっている部分がございますけれども、特定秘密保護法という秘密保全法制と、本法案のような組織法制の規定ぶりを比較検討して、重なる重ならないといった検討をする実際上の利益というのはあまりないのではないかなというふうに感じております。

その上で、「資する」という部分について法案を立案した立場から申し上げますと、法案第2条の「重要な国政の運営に資する情報」という、そのうちの「資する」という部分の意味するところは、安全保障政策のような重要政策に係る判断決定を支えるために、インテリジェンスコミュニティを形成・強化して、政策部門の要求に基づいて情報部門が情報収集・分析し、またそれをこう政策部門にお返しする、提供するというそのサイクルないし相互の関係を明確にするために、「支える」という言葉を用いたものでございます。

一方で、外国情報活動への対処につきまして、「重要国政運営に支障を与える恐れがある非公開情報の取得」を対処として規定しておりますのは、これは実態に照らしての話でございまして、私どもが承知している外国情報機関の我が国における、ないしは我が国に対する活動実態に照らすと、彼らが狙う我が国の官民の秘密を的確に表そうとした結果、このような条文とした次第でございます。

テロリズム防止の定義と「拡大の防止」の包含
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)

- 特定秘密保護法では「テロリズムの防止」に「被害の拡大の防止」が含まれているが、本法案の「テロリズムの発生の防止」という表現では拡大防止が含まれないのではないか。定義を広げるべきではないか

答弁
岡田審議官
  • 被害の拡大防止については、個別事案によるが「緊急の事態への対処」に当たると考えられ、重要国政運営に含まれる
  • 本法案は組織法であり、秘密保全法である特定秘密保護法と全く同じ定義である必要はないと考えている
全文
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そうしましたら、もう1つはこの今の2条で「テロリズムの発生の防止」という言葉があるんですね。

これは例示ですけれども、一方で特定秘密保護法、8ページの別表の方を見ると、この別表の4では「テロリズムの防止に関する事項」として、「テロリズムによる被害の発生もしくは拡大の防止」となっており、この5において「テロリズムの防止」となっていて、特定秘密保護法では「テロリズムの防止」という言葉で、テロリズムによる被害の発生とテロリズムの拡大の防止という2つのことを明確に定義しているんです。

ところが今回の法案では「テロリズムの発生の防止」の方に限定していて、これだとテロリズムの拡大の防止が入らないんじゃないんですか、岡田審議官。

後藤君:いや、いい質問に答えてください。

拡大の防止が入らないじゃないですか。

だって前例としての特定秘密保護法で明確に定義があるわけですから、これむしろ対象を広げろって提案ですよ。

広げて何か困るんですか。

これ「テロリズムの防止」って書いた方が最初から両方入っていいんじゃないんですか。

何かこれ「テロリズムの防止」って書いて困ることありますか。

岡田審議官:委員のご指摘のとおり、法案第2条は重要情報活動の例示として「テロリズムの発生の防止」を掲げております。

何て言いましょうか、何か真似て書いたというよりは、しっかりと考えた上で「発生の防止」というワーディングにしております。

テロリズムの発生の防止に資する情報活動につきましては、これは典型的な事例であるとは思いますけれども。

岡田審議官:それで、ご指摘のテロリズムの被害の拡大の防止につきましては、ちょっと個別具体の事案によって異なってきますので一概には言えないんですけれども、私のちょっと一見した見立てといたしましては、緊急事態への対処に当たるような事柄ではないかと考えられます。

もう一度言いますけれども、ご指摘のテロリズムの被害の拡大の防止、つまり発生した後に、例えばですけれども毒ガスが広がっていくとか、パンデミックが広がっていくといった拡大防止措置につきましては、個別具体の事案によりますので、該当性についてここで一概に言えるものではございませんけれども、緊急の事態への対処に当たるような事柄と考えられまして、いずれにしましても重要国政運営に含まれるものと考えております。

岡田審議官:立案当時に遡れば色々な書き方はあったんだろうと思っていますが、政府としましてはこれが一番適当な規定でありと思っておりまして、先ほど申し上げたとおり、特定秘密保護法の「テロリズム」というのは保全すべき秘密の範囲を画定するために用いている用語でございます。

他のそれ以外の法令におきましても、「テロリズム」といった用語がまた少し違った定義で、その法令の趣旨、目的に即して定められているところでございまして。

こちらは組織法、特定秘密保護法は秘密保護法でございますので、全く一緒でないといけないということはないんだろうというふうに考えております。

「緊急の事態への対処」の具体的内容
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)

- 「緊急の事態への対処」には具体的にどのようなものが含まれるのか。物価や金利の急騰、特定の政治家の緊急事態などは含まれないのか

答弁
岡田審議官
  • 大規模自然災害、人為的事故、在外邦人救出、パンデミック対応などが典型的である
  • 物価・金利急騰などの経済事象も、国民生活に甚大な影響を及ぼしている場合には、調査審議事項になるケースがあると考えている
全文
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それと今の条文9ページ目ですが、この中で「緊急の事態への対処」でも、あるいは「テロリズムの発生の防止」でもない、緊急事態……ごめんなさい、失礼しました。

「安全保障の確保」でも「テロリズムの発生の防止」でもない「緊急事態の対処」って、一体どういうものが含まれるんですか。

大規模災害の対処とか海外法人の安全確保というものが含まれるかと思うんですけれども、例えば物価や金利の急騰といった経済事象だとか、政党や特定の政治家の緊急事態とか、こういったものは含まれないということでよろしいですか。

法案第2条に申します「緊急事態への対処」、この例示でございますけれども、典型的には大規模な自然災害への対応というのが考えられますし、自然由来でなく事故、あるいは人為的な事故、なども人員的な事故あるいはやむなく発生した事故への対応などもございます。

また、外国におきまして武力紛争が発生した場合における大規模な在外邦人救出というのは、こちらはまた国政にとって重要な緊急事態の対処だというふうに考えております。

さらに記憶に新しいところではございますけれども、全世界的に蔓延したパンデミックへの対応というのも、これもまた緊急の事態への対処に該当すると思っておりまして、そうして申し上げますと、国民の生命、身体または財産に重大な被害を生じさせ、または生じる恐れのある事態が、ひとたび発生した際には、その対処に当たって、迅速かつ的確な情報収集が重要となる、そういうこと柄を念頭に置いております。

さらに、御指摘の物価や金利の急騰といった経済事象につきましても、非常に厳しい局面が仮に続いて、国民生活に甚大な影響を及ぼしている場合には、こうした趣旨から見て、国家情報会議における調査審議事項になるケースも典型的ではないと思っているんですけれども、あるのではないかというふうに考えております。

「国家」の定義について
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 法案における「国家」の定義について確認したい
  • 国民、領土、経済、サイバー空間のどこまでを指すのか
答弁
岡本彦
  • 国際法上の定義(住民を統治する実効的政治権力を確立している主体)に基づいている
  • 新組織の名称に「国家」を用いたのは、国や国の安全を守る目的や、国政運営に資する事務の性質、NSC等の既存組織との整合性を考慮したため
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まず、この法案の必要性を理解するために、国家の定義についてお尋ねします。

今回、国家情報会議、そして国家情報局という新たな組織を設置するということですが、「国家」とはどこまでを指すとお考えなのでしょうか。

国民を指すのか、領土を想定しているのか、それとも経済やサイバー空間まで含むのかをお尋ねします。

その定義によって守るべき対象も大きく変わってくると思いますので、そもそもの国家の定義を確認をさせてください。

内閣審議官(岡本彦)規定の趣旨について申し上げますと、国際法上は一般に、一定の領域においてその領域にある住民を統治するための実効的政治権力を確立している主体とされておりまして、土地というよりは政治権力を使って住民を統治する主体を指すものでございます。

私どもの法案で「国家」というのは、表題といいますか、新設組織の名称として出てくる語でありまして、この新設しようとしている閣僚級の会議やそれを支える事務局組織に「国家」という語を用いた趣旨は、まずは情報活動によりまして国や国の安全を守るという新組織の目的というのがございます。

また、重要な国政の運営に資する情報の収集調査に関わるという事務の性質などを踏まえまして、「国家」の語がふさわしいと考えられたためでございます。

また、新組織のカウンターパートでもあり、また主要なカスタマー、情報の提供先となる安全保障政策の司令塔組織が、現在「国家安全保障会議」「国家安全保障局」という名称であることも参考にいたしました。

国家情報会議・局の設置必要性と検討過程
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • なぜ現行法では不十分で、新組織が必要なのか
  • どのような検討過程を経て法案提出に至ったのか、時系列での説明を求める
答弁
木原稔
  • 複雑な安全保障環境下で、質の高い情報に基づく正確な政策判断が必要である
  • 情報分野における政治のリーダーシップ発揮の仕組みや、内閣情報調査室の総合調整機能が不十分であった
  • 総理が参画する閣僚級会議を設置し、情報集約を法的に担保することで政府一体となった活動を強化する
全文
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この組織が必要なのか、今必要なのかという点について質問いたします。

これまでどのような検討が行われてきたのかという法案の検討過程が見えにくく、また国民に十分説明されているとは言い難いと感じています。

そのため、なぜ現行法では不十分なのか、どのような背景があり、今回の検討がどのような過程で進められてきたのか。

場当たり的なものではなく、ここだけを組織するわけではなく、どの段階でどのような議論があって、どうして法案の提出に至ったのか。

さらに、どのような効果を期待しているのかについても、時系列で具体的に御説明をお願いいたします。

木原稔(内閣官房長官)昨今の複雑で、そして厳しい安全保障環境、また国際環境におきまして、危機というものを未然に防ぎ、そして国民の安全や国益を確保する。

そのためには外交、防衛、経済、技術、人材、そういったあらゆる面で国力を強くしていく必要を感じております。

そのためには国家としての情報収集、分析能力を高め、質の高い、また時期にかなった情報をもとに正確な政策判断というものを行っていくことが重要であります。

一方で、国家安全保障政策の分野に関し、その司令塔として閣僚級の国家安全保障会議(NSC)というのが置かれていることと比べると、情報分野においての政治のリーダーシップを発揮するというその仕組みは十分に整備をされておりません。

また、内閣官房に置かれた情報機関である内閣情報調査室(内調)には、他の内閣官房の部局とは異なって総合調整機能が付与されておりません。

これらが相まって、政府一体となって情報活動を推進していく基盤をより強化すべきであるなどと、これはずっと指摘をされていたことでもあります。

そこで本法案ですが、政府全体を俯瞰するという立場から総理も参画する政治の強いリーダーシップの下で、政府の情報活動に関する基本方針を示すなどする閣僚級の会議体として国家情報会議を設置するとともに、関係行政機関の長らに対する資料や情報の提供義務を定め、同会議に情報がしっかりと集約されるよう法的に……担保する仕組みとしたところでございます。

安全保障環境の変化と組織改変のタイミング
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)

- 安全保障環境の「厳しさ」が具体的にいつ頃から組織改変が必要なレベルに達したのか

答弁
木原稔
  • サイバー攻撃、偽情報、経済安全保障、先端技術競争など、脅威が複雑化し不可視化している
  • ロシアによるウクライナ侵攻時のハイブリッド脅威などが近年の急速な変化の一例である
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今、御答弁の中に日本の安全保障を取り巻く環境の変化に触れられたかと思うんですけれども、さらに具体的に教えていただきたいと思います。

厳しさを増しているという表現があったように思いますが、いつごろから組織改変も必要だと感じるほどの厳しさが積み上がってきたのかと感じていらっしゃるのでしょうか。

先ほど私も昨今の安全保障環境とか国際環境と申し上げましたが、例えばサイバー攻撃であるとか偽情報、偽情報の拡散も最近顕著に見られます。

また国際テロ、経済安全保障という言葉も定着をしました。

さらには先端技術をめぐる競争まで、国に対する脅威というものはこれまで以上に複雑で、直接的に見えにくいというものになってきていると思います。

また国家として対処すべき課題は外交、防衛、経済、技術、そういった複数の政策領域にまたがっておりまして、その全体像を把握すること自体がもう難しくなってきていると感じます。

実際に具体的に言うと、ロシアによるウクライナ侵攻の際には、認知戦または影響工作、そして重要インフラへのサイバー攻撃等を用いつつ、軍事と非軍事の境界を意図的に曖昧にするなど、相手方に複雑で広範な対応を強いる、いわゆるハイブリッド脅威というのが生じたとされているところであります。

したがって、今申し上げたようなところが、昨今の近年における急速な変化の一例として挙げさせていただいたところであります。

過去の機能不全事例について
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)

- 既存体制で情報の収集・分析がうまく機能しなかった具体的な事例や規模感を教示いただきたい

答弁
大川内閣審議官
  • 特定の省庁だけでは対応できない複雑な課題が増えており、政府全体の連携強化が必要である
  • 具体的な事案については業務上の差し障りがあるため回答できない
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外国の勢力が日本国内の民間企業の持つ機微な情報を盗んだ、または盗もうとした事案が後を絶たず、SNS上に偽情報を発信し、世論を誘導しようとする動きまでありました。

このような事例も、新たな組織を設置しなければならない理由の一つかと思われます。

これまでの体制の中で、情報の収集や分析のここがうまく機能しなかったという事例があるようでしたら、可能な範囲で構いませんので、規模感がわかるように教えていただけますでしょうか。

官房長官が御答弁されたとおり、昨今の安全保障上の課題として、サイバー、先端技術、偽情報、経済安保、さらには国際テロといった、新しくもさまざまな分野にまたがる課題が多く、それゆえに複雑で見えにくくなっているというのが特徴かと思っております。

業務上の差し障りということで何を意味するかと申しますと、特定の省庁の情報活動だけで対応できる事柄が少なくなってきているということだと思います。

それゆえに政府各機関が持つあらゆる情報手段や情報源を最大限活用して、政府全体として連携協力した取組の必要性を強く感じてきた次第でございます。

この法案は、この昨今の複雑な安全保障上の課題に対しまして、強い政治のリーダーシップにより省庁横断的な取組を強化する、そして政策部門の重要な意思決定を情報面からサポートしようとするものであり、そういう意味では時宜にかなったものであると考えております。

ちょっと具体的な事柄については支障がございますので、こういった答弁でご理解いただきたいと思います。

既存組織との違いと強化される点
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 内閣情報調査室や各省庁の既存組織の連携強化ではなく、なぜ新組織が必要なのか
  • 具体的にどの部分が強化され、分析の質や意思決定スピードがどう変わるのか
答弁
大川内閣審議官
  • 各省庁の権限を新設するものではなく、総理トップの強いリーダーシップの下で基本方針を定める
  • 内閣官房が事務局として総合調整を行い、政府全体のパフォーマンスを最大化・最適化することで、報告のスピード感向上などを狙う
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現在の体制からどのように変わるのかについてお尋ねします。

今回の組織体制は、いわばバージョンアップという位置づけになるのだと考えられますが、そもそも今ある内閣調査室の情報分析も非常に高い精度という評価もあります。

すでに外務省や警察庁、防衛省にも情報収集を行う部局が存在しています。

なぜ既存の組織の連携強化ではなく、新たな組織を構成することが必要なのかというイメージが見えてきません。

このような理由から、なぜ新しい組織が必要なのか。

具体的にどの部分が強化されるのか。

どのように情報の集め方が変わるのか。

分析の質が上がるのか。

意思決定のスピードが速くなるのかなど、国民にイメージが浮かぶように分かりやすい言葉で変化を教えていただけるとより理解が深まると思いますので、よろしくお願いします。

今回の法案は、重要情報の収集を担当する個別の各省庁の権限を新設したりするものではございませんので、その限りにおいては、その各省庁のパフォーマンスというのはそのまま、と言うと語弊がありますけれども、従前の努力により強化していくということになります。

ただ、これはあくまでも国家情報会議設置法でございまして、この会議というのは閣僚級の政務の方々により構成される会議でございます。

しかも総理をトップとする非常に重たい会議であると理解しておりまして、こうした強いリーダーシップの下で各省庁がこれまで行っている情報活動の基本的な方針などが定まることになります。

それを支えるべく内閣官房が国家情報会議の事務局の機能も受け負って、内閣の立場から総合調整を行い、政府全体のパフォーマンスを調整、あるいは連携の強化により最大化・最適化しようとするものでありまして、そうした中で情報収集や報告のスピード感というのも上がっていくというふうに狙っているところでございます。

国民のプライバシー保護と収集基準
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 収集対象となる情報の範囲と基準、明確なルールはあるか
  • 国民の権利やプライバシーをどのように保護し、どのようなメリット・デメリットがあるか
答弁
木原稔
  • インテリジェンスの司令塔機能を強化し、危機を未然に防ぐことで国民の安全を守る
  • 本法案は行政機関相互の関係を定めるものであり、国民から情報を取得する権限を強めるものではない
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このような情報機関が強化されると、国民への監視が強化され、国民のプライバシーがどこまで守られるのか、表現の自由の制約につながらないのかなどと不安に感じる方も多くいらっしゃいます。

午前中から何名もの委員から同様の質問がありますが、そこで私からもお尋ねをしたいと思います。

今回の制度において、どこまでの情報が収集対象となるのでしょうか。

どのような基準で対象が決まるのか、明確なルールはあるのでしょうか。

この制度が本当に非常に必要不可欠なものなのか、そして国民の権利やプライバシーはどのように保護をされるのか、国民生活に与える影響についてメリット・デメリットの両面について御説明をお願いいたします。

我が国が的確に意思決定等を行っていく、そのためにはインテリジェンスがこれからますます不可欠となってくると考えます。

さまざまな脅威あるいはその兆候というものを見逃すことがないように、情報の収集、そして集約、分析を充実強化するための基盤整備を行うというのがこの本法案ということになっております。

この法案によってインテリジェンスの司令塔機能を強化することで、複雑で厳しい国際環境においても危機を未然に防ぎ、国民の安全や国益を戦略的に守ることにつながると考えております。

他方で、委員の御指摘の個人情報であるとかプライバシーが保護されるのかといった御懸念については、この法案というのは行政機関の相互の関係というのを立するものでありますので、国民から情報を取得することを容易にするというような、今よりも権限を強くするという権限を規定するものではないこと、このことは明確に申し上げたいというふうに思います。

いずれにしましても、そういった御懸念があるとすれば、国民の皆様に御理解をいただけるように説明に努めてまいりたいと思っております。

誤情報による不利益への救済措置
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)

- 誤った情報によって個人が不利益を被った場合、どのように救済されるのか

答弁
大川内閣審議官
  • 新たな調査・捜査権限を創出するものではないため、個人が不利益を受ける事態は想定しにくい
  • 万が一損害が発生した場合は、国家賠償法などの既存の救済措置によって対応される
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国民の安心のためには、何かあったときに守られる仕組みが見えることがとても重要だと思います。

仮定の話ですが、もしも誤った情報によって個人が不利益を被ってしまった場合には、どのように救済されるのでしょうか。

先ほど官房長官も御答弁されていますとおり、新しい調査権限や捜査権限を創出する法案ではございませんので、政府の立場としては、ここにわかにある特定個人が不利益を受けるという事態は想定しにくいところでございます。

あえて申し上げると、私どもの情報活動が不十分で、不完全な情報を政策部局に挙げた結果、安全保障政策に誤りが生じて、その結果、広く国民の皆様に損害を及ぼすというのはあってはならないことですけれども、理論上は想定されるところでございます。

ただ、先ほどおっしゃったような、各機関、国家情報局も含む各機関の個別の調査活動の何がしかの問題によって個々人に損害等が発生した場合には、この法律特有の特別な規定はございませんけれども、国家賠償その他既存の救済措置によって救済の手順が進むのだというふうに理解しております。

責任の所在と監視体制
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 組織の活動について最終的に誰が責任を負うのか
  • 情報が間違っていた場合の責任所在を明確にしてほしい
答弁
木原稔
  • 各省庁の情報活動は、一義的に所管大臣の指揮監督の下で行われる
  • 国家情報会議としての調査審議については、国家情報会議が責任を負う
全文
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今回の法制化により強い権限を持つ組織に格上げされますが、それに見合った監視の仕組みも必要ではないかと考えます。

まずこの組織の活動について、最終的にどなたが責任を負うのでしょうか。

総理大臣なのか、担当大臣なのか、あるいは組織の長なのか。

収集した情報が万が一間違っていた場合の責任の所在を明確にしていただきたいと思います。

まず各省庁がそれぞれインテル機能を有しておりまして、各省庁が行う情報活動というのは所管する大臣……の指揮監督の下で行われる。

まずは一義的に所管の大臣の指揮監督の下で行われるということであります。

そしてその上で、国家情報会議という会議体の方ですけれども、この法案によって政府全体を俯瞰するという立場から、情報活動の基本方針等を調査審議することとしております。

法案に書いてあるとおりであります。

その調査審議については、この国家情報会議が責任を負うということになります。

第三者によるチェック機能
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 意思決定過程が正しく行われているかを確認できる体制はあるか
  • 国会や第三者が検証できる体制になっているか
答弁
大川内閣審議官
  • 政策部局による厳しいチェックや、公文書としての歴史的検証がある
  • 今回の法案に第三者機関の規定はない。個人への権利侵害を行う権限を設けるわけではないため
全文
質問・答弁の全文を表示

集約する情報の方向性や、その情報をもとに意思決定する過程で舵取りが正しく行われているかを確認できる体制はあるのでしょうか。

例えば第三者による監視体制があった方がいいように思いますが、国会や第三者が検証できる体制になっているのでしょうか。

チェック機能ないしチェック機関というお話でございますけれども、私どもインテリジェンスコミュニティの最大のユーザーは、最大というか唯一最大と申し上げるんでしょうか、その政策部局でございまして、まずはその政策部局の方から非常に厳しいチェックが入ります。

役に立つか役に立たないか、正確か正確じゃなかったか。

さらに長期的に見れば、そうした活動が失敗したのか成功したのかということが公文書の形で残りまして、一定の秘密期限を超えれば歴史的な検証にさらされるという、こういう重いチェックもございます。

また、あってはならないことでございますけれども、先ほど申し上げたように、私どもの誤った情報によりまして安全保障政策が失敗をし、何がしか大きな損害が発生した場合には、他国でも事例がございますけれども、さまざまな形で、メディアも含めてですが、検証が行われます。

では、第三者機関という話でございますけれども、今回はそういう規定はございません。

理由はすでに答弁したとおりですが、一般的に個別具体の個人に対する権利侵害を行うような調査権限、捜査権限などを設ける場合には、裁判所が典型的ではございますけれども、特別な機関を置いてチェックするというのも制度としてはあり得るものと理解しております。

情報と政策の分離の担保
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 国家情報会議と国家安全保障会議のメンバーがほぼ重複しており、都合の良い情報だけが重視される懸念がある
  • 情報と政策の分離をどのように担保するのか
答弁
大川内閣審議官

- 政策判断の材料を扱う閣僚級組織と、その下に独立した事務局を別に設けることで、政策に左右されず客観的な収集・分析・評価が行える環境を整備している

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続きまして、情報と政策の分離の担保についてお尋ねします。

情報を扱う部門と政策を決定する部門の関係について、情報と政策の分離という観点から確認をさせていただきたいと思います。

情報はあくまで客観的であるべきなので、政策とは一定の距離を保つことも大切だと思いますが、この点についての考え方をお聞かせください。

国家情報会議を構成するメンバーは、1.内閣総理大臣、2.内閣総理大臣臨時代理、3.内閣官房長官、4.金融の内閣府特命担当大臣、5.国家公安委員会委員長、6.法務大臣、7.外務大臣、8.財務大臣、9.経済産業大臣、10.国土交通大臣、11.防衛大臣とあります。

この11名のうち、金融の内閣府特命担当大臣と法務大臣を除く、議長の内閣総理大臣をはじめ9名が政策部門である国家安全保障会議の9大臣会合と重なります。

つまりメンバーがほぼ一緒ということです。

同じメンバーで構成されている場合、どうしても都合の良い情報だけが重視されてしまう可能性があるのではないかと考えます。

実際、ほぼ同じメンバーで情報と政策の分離がどう担保されるのか不安を感じますので、どのように担保をされるのでしょうか。

両会議の大臣の構成については御指摘のとおりでございます。

ただ、この本法案によりまして、国家安全保障政策を推進する立場の国家安全保障会議(NSC)と、それからその事務局である国家安全保障局(NSS)とは別に、その政策判断の材料となる情報を扱う閣僚級の組織を別に設けて、さらにその下に独立した事務局を置くことは、情報部門が政策部門の進めたい政策に左右されることなく、情報の収集・分析・評価を行える環境を整備するものでございまして、組織的な問題はないのではないかというふうに考えております。

外務大臣にせよ防衛大臣にせよ、情報部門と政策部門の双方を同じ大臣が所管することは現在もございますが、それぞれの大臣の指揮監督の下で、政策に対し客観的中立であるような適切な情報活動が……。

組織のモデル(日本版CIAについて)
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 目指しているのは「日本版CIA」なのか
  • 参考にしている諸外国のモデルはあるか
答弁
大川内閣審議官
  • 欧米主要国の「情報関係省庁による集約・分析プロセス」や「政策部門とのサイクル」を参考にしている
  • CIAは対外情報機関であるが、本法案はあくまで司令塔機能の整備であり、対外機能の強化は次なる課題として検討する
全文
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報道では日本版CIAのような組織になると言われていますが、目指しているのは日本版CIAなのでしょうか。

具体的にはどのようなイメージの組織を検討されていらっしゃるのでしょうか。

インテリジェンス部門を持つ諸外国のモデルとするような例があればお示しいただけますでしょうか。

私どもが知る限りの欧米主要国の情報機構を概観して申し上げられることは三つございます。

一つは、政府内の様々な情報関係省庁によりまして収集された情報が……。

集約されて総合的な分析を行うプロセスが確立している。

これらの情報関係省庁によるインテリジェンスコミュニティという情報部門の集合体が成立している。

2点目は、政策部門からの要求に基づきまして情報活動が推進される。

その成果は政策部局に提供され、さらに政策部局からのフィードバックを踏まえて次の情報活動が展開されるというサイクルが、これらが参考になる事項でございました。

我が国におきましても、今申し上げたような点に反映いたしまして関連制度の設計や運用を行う必要があると認識しておりまして、この法案の内容はそれを具体化したものであるというふうに考えております。

なお、アメリカのCIAというお話がございましたけれども、ちょっと一概には言えないんですけれども、一般的にはCIAは対外情報機関というふうに認識されておりまして、そういう意味におきましては、今回あくまで司令塔機能の整備強化でございまして、対外機能の強化策につきましては、政府といたしましては次なる課題だと認識しており、今後さまざまな方々からご意見をお伺いしながら丁寧に検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

記録と事後検証の仕組み
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 機密性が高く外から見えにくい活動において、どのような記録を残し、どう検証するのか
  • 権限乱用防止の観点からの制度設計を問いたい
答弁
岡内閣審議官
  • 公文書管理法などの既存ルールに則り、意思決定過程を検証できる形で議事録を作成・管理する
  • 対外的な公表については、機微な内容を踏まえ検討する
全文
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5点目に記録と検証についてです。

情報機関の活動はその性質上、どうしても外から見えにくくなると思います。

だからこそ、どのような記録を残していくのか、後から検証できる仕組みがあるのかということが重要ではないでしょうか。

意思決定の過程や判断の根拠が事後的に追跡可能であることが重要だと思います。

しかし、機密性の高い情報を扱うがゆえに、記録が残らない、検証ができないといった状態に陥る懸念もあると思います。

権限と乱用防止の観点からも、将来、検証が必要になったときに適切に振り返ることができるように、記録と検証について、どのように制度設計されているのでしょうか。

委員のおっしゃった事後の検証の必要性については、私どもも十分理解して、組織運営を推進していきたいというふうに考えております。

新設しようとしている国家情報会議におきましては、新たな何か特別なルールを作るものではございませんけれども、既存の公文書管理法などのルールに則っておりまして、意思決定に至る過程などを後付け検証できる形で議事の記録を作成し、適切に管理取扱いを行ってまいります。

その上で、対外的な公表につきましては機微な内容が含まれる可能性もございますので、そのあり方についてはそういった性質も踏まえながら検討してまいりたいというふうに考えております。

重要情報活動と外国情報活動への対処の定義
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 「重要情報活動」とは具体的にどのような活動か
  • 「外国情報活動への対処」の定義と想定範囲、方針について
答弁
岡内閣審議官
  • 重要情報活動:安全保障政策遂行のため、懸念国・組織が秘匿する情報を入手する活動
  • 外国情報活動への対処:外国情報機関による秘密窃取や偽情報流布による世論誘導等から国益を守る活動
全文
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国家情報会議の設置目的は、既存組織の延長なのか、それとも意思決定の質を変える改革なのかを見つめるためにも、新しく創設される国家情報局の位置づけは、とても重要だと思います。

新組織の国家情報局が行う重要情報活動等の、重要国政運営に資する情報の収集調査に係る活動とはどのようなものなのかについて、御説明をお願いいたします。

また、外国情報活動への対処ともありますが、今までになかった新しい定義だと思いますので、どのような方針に基づき、具体的にどこまでの範囲を想定して対策をしていくのかをお尋ねします。

法律の規定に沿いまして2つに分けてご説明いたしますと、重要情報活動というのは、政府が安全保障政策遂行の必要上、何か足りないピースを埋めるという観点から、例えばですけれども、懸念国ないし懸念組織の彼らが秘匿している情報を何がしかの形で入手するという活動が中心であります。

後段の外国情報活動への対処につきましては、我が国におきまして、あるいは我が国に対しまして、外国情報機関が政府や民間の秘密を狙ったりしてそれを盗み取ろうという活動、あるいは盗み取らないまでも、例えばSNSで偽情報を流布して、自国に有利な世論、日本の世論の形成や、あるいは日本政府の政策決定を誘導しようとする動き、そうしたものに我が国の国益を守るという観点から対処する諸活動でございまして、そういう意味ではですね、相手方の動きを探るという点では共通する部分もございますけれども、視点がいわば逆方向であるというふうにご理解いただきたいと思っております。

緊急事態への対処の具体例
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)

- 「緊急事態の対応」とは具体的にどのようなものを想定しているか

答弁
岡内閣審議官

- 大規模災害(地震・風水害)、武力紛争地での邦人救出オペレーション、パンデミック時の政策決断など、国民の生命・身体・財産に重大な被害を生じさせる事態を想定している

全文
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今、安全保障の確保、テロリズム発生の防止に続きまして、続いて緊急事態の対応ということについてお尋ねをしたいと思います。

先ほどの質問の中でも皆さん触れられていましたけれども、緊急事態の対応というのはどのようなものなのでしょうか。

過去の事例でも構いませんので、具体的にイメージしやすいように御説明をお願いいたします。

法案第二条にあります「緊急事態への対処」と言いますのは、地震でありますとか、大規模な風水害のような、そういった災害への対応というのが典型的には考えられまして、それ以外にも先ほども答弁いたしましたけれども、他国で武力紛争などが発生した場合における、その取り残された邦人の方々の救出オペレーション、あるいは、全世界的にパンデミックが蔓延した場合の我が国の政策を決定する、パンデミックが蔓延した場合における様々な政策決断、こういったものを指しておりまして、国民の生命、身体、財産に重大な被害を生じさせるような事態で、ひとたび発生した際にはその対処に当たり迅速的確な情報収集が重要になる、そういう事柄を念頭に置いております。

組織の人員規模と専門人材の確保
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 想定している職員数や部門構成、本部と現場のバランスなどの規模感はどうか
  • 実効性を高めるための改善や補充策はあるか
答弁
政府参考人
  • 内閣情報調査室の定員は約540名(実員は約730名)であり、劇的な増員は想定していない
  • 専門人材の登用は困難であるため、中途採用や他機関からの転籍をステップバイステップで進める
  • 処遇改善などを通じて、サイバーや経済安保等の専門知見を持つ人材を確保したい
全文
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組織体制の3点目の質問です。

次に組織の人員規模や体制について、もう少し具体的にお尋ねをさせていただきたいと思います。

今回設置される組織について、全体としてどの程度の規模を想定していらっしゃるのでしょうか。

例えばおおよその職員数であるとか、どのような専門人材が必要とされているのか、部門ごとの構成や本部機能と現場機能のバランスなど、現時点で描いていらっしゃるイメージがあれば、規模感が想像できるように、分かりやすく教えていただきたいと思います。

併せてその実効力を高めるために、どのような改善や補充を……。

新設組織、私ども国家情報局、すみません、私ども内閣情報調査室ですね、現在の規模を申しますと、定員が540名程度であります。

これは本年度の予算成立後の数字でございます。

実員は他機関の定員を用いて、内調の業務に従事してくださっている方も含めて、約730名ございます。

情報収集力の強化のために劇的に人数が増えるのかというと、決してそうではございません。

国家情報局の設置に伴い定員が増えるのは、それくらいの数でございます。

査定されるという状況よりもむしろですね、やはり専門人材を登用する難しさというのはございます。

また新卒の人材をある特定の職種だけ急に増やすというのも、将来の組織バランスへの悪影響というのもございます。

ですので、専門人材の中途採用でありますとか、あるいは他機関からの転籍なども促しながら、バランスの良い組織の拡大をステップバイステップで進めていく必要があるというふうに考えております。

先ほど官房長官がおっしゃっていたとおり、サイバーでありますとか、偽情報、SNS空間、先端技術、経済安保と、やはりこう新しい知見、技術的知見、専門的知見が必要となってまいりまして、そういった人材は官民問わず奪い合いの状況にございますので、私どもとしましては、できるだけ職場の魅力をアピールするとともに、処遇の改善なども徐々に進めながら、人材の登用確保を進めてまいりたいというふうに考えております。

民間人材の活用について
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)

- 高度な専門性を持つ人材の不足を解消するため、民間からの登用を検討すべきではないか

答弁
政府参考人
  • 民間人材の活用は非常に重要であり、システム系人材の中途採用などを推進している
  • 職員登用だけでなく、機密保持契約に基づく業務委託という形での活用も考えている
全文
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組織体制についての4点目です。

実際に国家情報局が機能するかどうかは、人員の確保が大きな課題になるのではないでしょうか。

特に語学力や分析力、サイバー分野の知識など、高度な専門性が求められる分野については、すぐには習得できないスキルだと思われます。

仕事の範囲が広がり、仕事量が増えるのですから、単純に人手不足が想定されると思います。

そこで短期的な人員不足を解消する手段として、民間からの登用なども検討し、人員確保に努めるべきではないかと思いますがいかがでしょうか。

今、先ほどの答弁に重なっているかもしれませんけれども、もう一度お願いいたします。

おっしゃるとおり、民間人材の活用というのは非常に重要で、各省庁ともさまざまな分野で推進しようとしているところでございます。

昨年度中にも募集をかけまして、多くない数名程度なんですけれども、システム系の人材にも中途採用を成功いたしまして、こういった方々をぜひどんどんいらしていただきたいなと思っております。

民間技術の活用という観点からは、必ずしも職員になっていただく必要もなくて、一定の機密保持の契約関係のもとに、その民間の方々に業務を委託して、さまざまな情報収集あるいは分析のお手伝いをしていただくということも、官民の連携ないし、民間人材の活用の一環であるというふうに考えております。

人材育成と人事ローテーション
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • どのような研修・教育計画があるか
  • 専門性の蓄積と、従来の人事ローテーションをどう両立させるか
  • 海外機関を含め、どのような人材育成モデルを目指すか
答弁
岡内閣審議官
  • 内閣官房主導で省庁横断的な情報分析研修や秘密保全研修の規模を拡大する
  • 専門的な就職期間を確保しつつ、複数の国や分野に精通したマルチな能力を養うため、省庁の情報部門を渡り歩く横断的なキャリアステップを検討する
全文
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最後の質問になります。

中長期的に考えると人材の育成についてもとても重要だと思います。

情報機関の力というのは設備や制度だけでなく、最終的には人によって大きく左右されるものだと思っております。

国民の信頼を得られる組織となるためにも、この点はとても重要だと考えております。

そこで、どのような研修や教育を行い、人材を育てていく計画があるのかについてもお聞かせください。

また、情報機関の特性上、長期間にわたって専門性を積み重ねることが重要だと思いますが、一定期間で異動する従来の人事ローテーション、これは先ほどもどなたか質問されておりましたけれど、専門性の蓄積をどのように両立させていくお考えでしょうか。

さらに、海外の情報機関との関係についても含め、日本はどのような人材育成モデルを目指しているのか、その方向性についてもお願いいたします。

率直に申し上げますと、これまで情報分野の人材育成というのは、各省庁個別の努力によるところが大きうございました。

各機関とも大規模な研修施設や組織を持っておりまして、そうしたリソースを活用しながら、優秀な人材の育成に努めてきたところでございます。

ただ一方で、私どもとしましては、もう少し内閣官房の主導で省庁横断的な取組、研修も含めてですけど、推進する余地が大いにあるというふうに考えておりまして、例えばオールソースアナリストを行うために必要な情報分析の研修でありますとか、あるいは秘密保全の徹底のための研修について、今後もその実施規模を拡大していきたいというふうに思っております。

人事ローテーションについても御指摘はよく理解しているつもりでございます。

やはり専門的な職場でございますので、一定程度の就職期間というのは必要でございます。

ただ他方で、先ほども官房長官から答弁しましたとおり、横断的な課題というのが多々ございまして、技術もわかれば国際情勢もわかる、Aという国も分かればBという国も分かるみたいな形でですね、マルチな能力が求められているという側面もあります。

そうしたことから私どもとしましては、省庁横断的なキャリアステップ、例えば国家情報会議で勤務している人間が防衛省の情報部なり在外公館なりという形ですね、相手方もそうで、各省庁の情報部門が渡り歩くような、そういう横断的なキャリアステップというのも今後考えてまいりたいというふうに思っております。

インテリジェンスの定義について
質問
森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ)
  • 国民民主党が提示したインテリジェンスの定義(収集・分析・活用・保全・対処)を紹介
  • 政府における「インテリジェンス」の定義について質問
答弁
岡内閣審議官
  • 政府内に定まった定義はない
  • 一般的に「活動」としての側面と、「成果物(加工された情報)」としての側面の2つの意味で使われている
  • 委員の理解と政府の認識に大きな相違はない
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今回の法案を含めて、インテリジェンスの体制強化に、この国家情報会議設置法案というのは我が国のインテリジェンスの機能強化のうち司令塔の強化というところをしておりますが、少し初めに通告にない質問から始まってしまって恐縮ではあるんですが、このインテリジェンスという言葉について、安全保障であったり外交に詳しい方は「ああ、インテリジェンスだね」というふうにご理解される方も多いんですが、まだまだ国民の大部分には「インテリジェンスとはそもそも何でしたっけ」というところが一般的な理解なのかなというふうに考えております。

そこで我が党、国民民主党においては、昨年の臨時国会そして今国会で「インテリジェンスに係る体制の整備の推進に関する法律案」というものを提出したんですが、ここではインテリジェンスについてこういうふうに定義をしております。

「国の安全の確保を公の秩序の維持及び公衆の安全の保護に関する政策決定のために必要な情報の収集、整理および分析並びにその結果の活用を行うとともに、国の安全の確保等に関する重要な情報を保全し、および我が国に対する不当な情報収集等に対処することをいう」というふうにインテリジェンスを定義しているわけでございます。

いわゆる国と国民の安全を守るための情報の収集・分析・活用、ここはおそらく皆さん共通されていると思うんですが、その情報の保全であったり、他国の情報活動への対処というところまで我が党ではインテリジェンスに含めているんですが、政府においてこの「インテリジェンス」というところをどのように定義されているのかについてお伺いしたいと思うんですが、参考人でも構いませんが、いかがでしょうか。

岡内閣審議官:先ほどおっしゃってたインテリジェンスの定義は、2つの側面が混ざっているなというふうに感じておりまして、活動に着眼した言葉として用いられている場合と、無形物の情報、政策に役立つ形に加工したものを、成果物をインテリジェンスというふうに言って、単なるインフォメーションとか情報とは違うふうに使うことが多いです。

ただ、政府内において定まった定義があるわけではございません。

で、一般的に我が国でインテリジェンスというふうに使う場合には、そうした使われ方が多いんじゃないかなというふうに考えております。

他方で活動という側面ですと、かなり多義的でございまして、先ほど答弁したような相手方の秘密の意思を探るというインテリジェンスもあれば、その逆に我々を探ろうとする方々、人たちに対処するという活動もインテリジェンスといわれますし、カウンターインテリジェンスという言葉を使うこともあります。

あるいはさらに言うと、相手から守る、あるいはこちらが情報活動するためには自分たちの動きを秘密にするといった秘密保全につきましても、一般的にインテリジェンス部局がやることが多いものですから、インテリジェンス活動の一環として位置づけられることもございます。

そういう点では、委員と私どもとの理解には、そう相違はないというふうに感じております。

インテリジェンス機能強化の基本理念と配慮事項
質問
森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ)
  • インテリジェンス強化を進める上での前提や重要視する点について質問
  • 透明性の確保、政治的中立と民主的統制、国民の自由と権利の尊重という3つの理念を提示し、政府の考えを問う
答弁
木原官房長官
  • まずは組織法(司令塔機能の強化)を優先し、その他の施策は時間をかけて慎重に検討する
  • 対外情報庁の設置や外国人登録などの課題について、意見を伺いながら丁寧に検討を進める
全文
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もう一点、通告にない質問をさせていただきたいんですが、このインテリジェンス機能の強化を進めていく上で、今回は司令塔強化で組織の格上げに限った法案になっておりますが、今後その他のインテリジェンス関連政策、様々ございますが、そうしたところも進めていくというのが与党の中の考え方なんだと思います。

それこそカウンターインテリジェンスの話であったり様々ございますが、こうしたインテリジェンス強化を進めていく上で、懸念というか、どういったことを重要視して進めていくのかという前提をお伺いしたいと思っております。

ここも我が党においてはこのインテリジェンス推進にあたって基本理念というか、大事にしている考え方がございます。

それは何かというと、透明性を確保することが重要であるということ。

加えて、政治的中立と民主的統制が確保されるべきであること。

そして憲法が保障する国民の自由と権利を尊重すること。

この主に3点をインテリジェンス推進に当たっての基本的な理念、考え方と据えているところでございます。

おそらくこれは今日の質問の中でも懸念されていたことに共通するような考え方なんだと思うんですが、政府においてインテリジェンスの機能強化に当たって重要視していること、とりわけ配慮であったり基本的に大事にしていること、こうしたことをお伺いしたいんですが、もし可能であれば官房長官いかがでしょうか。

私もこれステップ1、ステップ2だというふうに認識をしていて、まさにこのステップ1というのが、今おっしゃっていただいた組織論の話だったり、格上げの話だと思っていて、ステップ2としてまさにいろいろとハレーション、支障が起きるような、それこそより情報収集能力を高めていくこと、カウンターインテリジェンスに対応していくこと、こうしたことがあるんですが、お伺いしたかったのは、ステップ2も含めてやっていこうという姿勢は政府の中にあるか。

そうした検討をする際に配慮しないといけないと考えていることがもしあれば教えていただきたい。

こうしたことについては気をつけないといけないよね、と。

まさにそれが憲法で保障されるような個人情報とかプライバシーの話も出てきましたが、そうした個人の自由であったり権利についてしっかりと配慮をしながら検討を進めていくこととか、透明性が高まる形で検討を進めていくこと、さまざまな考え方、配慮すべきことあると思うんですが、そうしたところもしあればいかがでしょうか。

委員、今おっしゃるように、インテリジェンスの施策というのは、さまざまなものがあると思っております。

ここの法案ですけれども、これはいわば組織法でありまして、今委員御指摘のように、内調の格上げ、あるいは国家情報会議の設置と、法案の名前そのものでありますけれども、組織にまつわる法律ということでありまして、その他のものは、ある程度時間をかけて慎重に検討していく必要があるだろうと思っております。

しかし、それを全部検討した上で全部一緒に出すのではなくて、この昨今の複雑で厳しい国際環境を鑑みると、かなり時間を要するその他のインテリジェンス政策、カウンターインテリジェンスも含めて、何もせずに待つというような情勢にはないだろうという判断のもと、このインテリジェンスの司令塔機能の強化、これはまず重要な課題であることから、先にこの法案を提出をさせていただいたということになります。

インテリジェンス施策、さまざまなものがあると言いました。

まずはこの組織法、この法案によって、それをまず組織をつくっていくということになります。

それから短時間でなかなか結論を得られないものがございます。

日本維新の会と自民党の連立合意文書にもほか提言として書いてありますけれども、対外情報庁、過去過小ですけれども、の設置であるとか、あるいは外国人の登録の問題であるとかですね。

そういったことにつきましては、今後様々な方々からやはり御意見を伺いながらですね、丁寧に検討を進めなければいけない課題だと承知をしておりますから。

そういう最終形というのを、まだ確たるものは言えませんけれども、この時点で何もせずに待っているんじゃなくて、まずは組織法からつくっていこうと。

その後ある程度時間をかけて慎重に検討していくと。

そういう考えのもと、今回本案を提出したということでございます。

国家情報会議設置の立法事実と必要性
質問
森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ)
  • 組織の格上げ(議長を官房長官から総理大臣へ)を行う具体的な必要性と立法事実について質問
  • 閣僚級の会議体になることで、具体的に何が可能になり、どのような組織的限界が解消されるのかを問う
答弁
木原官房長官
  • 厳しい安全保障環境下で、強力な政治的リーダーシップを発揮できる推進体制が必要である
  • 閣僚級の会議を設置することで、政府内のあらゆる情報源を最大限に活用し、パフォーマンスを最大化・最適化させる
  • 議院内閣制において、総理をトップとし閣僚を構成員とする会議体には格段の意義がある
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ここでは次の質問に移っていくんですが、この組織の格上げをするにあたって、方向性は理解しています。

ただ、必要性がそこまであるのか、本当にやらないといけないような法律事項があるのか、立法事実があるのかというところを、より具体的に教えていただきたいと考えております。

現行の内閣情報調査室においては、議長が官房長官ですと。

そのもとに関係省庁の次官級が入っております。

今回新しく新法で立ち上げようとされている国家情報会議においては、議長が総理大臣です。

そのもとに関係閣僚が入るということで役職の格上げが行われるわけでございますが、総理をヘッドにして関係閣僚が入ることによって具体的に何ができるようになるのかというところを、より具体的に教えていただきたいと思います。

加えて、国家情報会議では、議長の総理大臣の求めに応じて、関係省庁が必要な協力であったり、資料の提供、情報の提供を行わないといけないといった、新たな義務的な規制が、規制ではないですね、義務的な行為が入るわけなんですが、ただ、もともとの内閣情報調査室においても、議長の官房長官が関係省庁に対して情報を出してと。

資料提供しろというふうに指示を出せば、おそらく断ることってそこまで実際にあったのかなというところが疑問に感じているところなんです。

なので、そこで質問に移りますが、こういったふうに組織の役職のレベルを上げて政治的リーダーシップというご答弁もありましたが、そうしたことも理解するんですが、立法事実としてこれまで具体的にどういったことができていなかったのか、どういった組織的限界が存在していたのか、その点について具体的にお伺いできますでしょうか。

もう少し具体的にお伺いしたいんですが、情報部門におけるリーダーシップが必要であると、厳しい安全保障環境の中で、これまでは政務が官房長官しか入っていませんでした。

ほかは事務次官級だったので、それをリーダーシップが保てるようにより充実した情報を収集をして、分析をして活用できる体制を作っていくというのは、方針としては理解します。

ちょっとイメージを教えていただきたいんですが、これは事務次官から例えば各省に対しても指示を出せるわけじゃないですか。

情報収集にあたって、活用にあたって、分析にあたって。

でも、事務次官から言われているんだとちょっと手が抜けてしまうけれども、大臣が入ることによって役人は頑張れるみたいな、そういうイメージでのリーダーシップをおっしゃってるんですかね。

これは私たちも賛成している、賛同するので、国民の皆さんにより伝わりやすく、イメージがつきやすいように、この情報部門において何でリーダーシップが必要なのかというところが少し引っかかるところがあったので、もう少し補足があればお願いします。

おっしゃるように、現在でも内閣情報会議という、これ事務次官級の会議体がございます。

そこの出席、私であったり副長官が統括するという、検知から調査審議する会議体がございます。

しかし、閣僚級の会議体ではございません。

私のみでありますから。

一方で、現下の厳しい安全保障環境を踏まえると、政府全体の情報活動を協力かつ一体的に推進していくためには、強力な政治のリーダーシップを発揮できる推進体制をぜひとも整備しなければならないとそのように考えました。

ので、今回新法を制定することによって、閣僚級の国家情報会議を内閣に設置することといたしまして、政府内のあらゆる情報収集手段あるいは情報源を最大限に活用させて、情報活動のパフォーマンスというのを最大化あるいは最適化させる必要がございました。

そして内調は発展的に改装することになりまして、そして法律にこれは総合調整との規定を設けることといたしました。

そうですね、支障というようなお話がありましたけれども、内調はこの総合調整事務というのを分担していない部局だと言われました。

ですので、情報は収集するけれども、これを分析したり、そしてそれを分析した上で、カスタマーに、政策部門に提供するということについては、これまだまだ改善の余地があると。

また諸外国と比較しても、これはなかなか情報力というのはまだまだ足りていないとというふうに判断しました。

ずいぶん専門家の方の指摘もありましたので、この情報収集手段及び情報源を最大限活用するためにですね、情報が的確に収集されるということ、そして総合分析、総合評価が確実に行われることができるようにする必要、これを感じまして、今回それを制度的に担保するための、法令上明確化するためのこの法案ということになった次第であります。

申し上げるまでもなく、我が国は議院内閣制の国でございまして、選挙で選ばれた国会議員の方々のうちの一部が閣内に入り、その方々が閣僚になって各省を分担管理するという、そういう統治機構となっております。

従いまして、やはり事務次官というのは、もちろん役人にとっては最上位の地位にある方で、一定の強い影響力というのはございますけれども、やはり議院内閣制の国におきまして、総理をトップとし閣僚を構成員とする会議体を置くというのは、これは特別な格段の意義があるというふうに理解しております。

今後のインテリジェンス施策(ステップ2)の進め方
質問
森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ)
  • 組織整備後の具体的なインテリジェンス施策(不当な影響力行使の防止、届出制度、人材確保等)の進め方について質問
  • スケジュール感や検討の場について問う
答弁
岡内閣審議官
  • 司令塔機能の強化をファーストステップとし、その後様々な課題を総括して検討する
  • 現時点では論点を整理している段階であり、具体的なスケジュールを提示することは難しいが、しっかりと検討したい
全文
質問・答弁の全文を表示

先ほどの官房長官の答弁にも少しかぶってしまうんですが、ステップ2のところですね。

今回の組織のところではなくて、その先のインテリジェンス政策の進め方をどういうふうに考えているのかというところをお伺いできればと思うんですが、このインテリジェンス政策に関しては、どちらかというと今回の法案でやろうとしている組織の話よりも、ステップ2でやろうとしているさまざまなインテリジェンス施策の方が議論の本丸なんだというふうに認識をしております。

我が党の提出法案の中でもプログラム法ではあるんですが、その先のさまざまな施策の部分について多々取り上げております。

外国による不当な影響力行使を防止するために。

そうした活動を把握して国民に周知することであったりとか、こうした活動を行う者への届出制度を創設することであったり、情報収集に係る手法の拡充、人材の確保、インテリジェンスコミュニティの強化など、与党の中でも検討されているようなことを我が党においても法案の中で記載をしているところであります。

こうした今回の法案の中に含まれていないようなインテリジェンス強化策について、「ステップ2」と私は勝手に呼んでいるんですが、今後どのように進めようとされているのか、スケジュール感も含めて、あと検討をどこの場で行おうとしているのか、国家情報会議でやろうとしているのか、そうしたことも含めてお願いいたします。

おっしゃるとおり、インテリジェンス改革と呼んだ場合には、あくまで今回の司令塔機能の強化というのはファーストステップだと理解しておりまして、そういう観点から「ステップ2」という言葉の意味というのは、正しく理解しているつもりでございます。

ただ、例えばですけれども、先ほどおっしゃっていたような、外国による不正な干渉の対策として、例えば干渉を探知しやすくするために届出制度ないし登録制度をつくったらどうか、あるいは組織論ないし権限論と重なるかもしれませんけれども、対外情報機能については伸ばしていくべきじゃないかというような御議論があることは承知をしております。

本案が成立した暁には、総括して様々な課題について検討を進めてまいりたいと思いまして、現時点でまだその課題や論点を整理している段階でありまして、その具体的な検討状況をお示したり、あるいはその期限ないしスケジュールをお示しすることは、ちょっと難しい状態にあるんですけれども、しっかりと検討してまいりたいというふうに考えております。

重要情報活動および外国情報活動の定義と範囲
質問
森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ)
  • 「重要情報活動」および「外国情報活動」の具体的な範囲について質問
  • 政府の恣意的な判断で範囲が不当に広がることへの懸念を提示
答弁
岡内閣審議官
  • 重要国政運営は、時々の情勢を踏まえ総理が判断する。典型例として「安全保障の確保」「テロ防止」「緊急事態への対処」を挙げる
  • 外国情報活動への対処は、秘密を探る活動や、世論形成を狙った影響力工作(SNSでの偽情報流布など)への対処を指す
全文
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今回のこの法案において、国家情報会議で調査審議する項目として、「関係行政機関における重要情報活動」というのがございます。

ここに何が含まれていて、逆に何が含まれていないのかというところをお伺いしていきたいと思います。

これは本日の質問の中にも多く出てきましたが、重要情報活動ということについて、対外政策や安全保障政策、行政全般や財政運営などの政策や制度、運用の中で重要なものというふうに言及がこれまで政府においてされているわけなんですが、要すれば基本的にすべての行政の全般に関わることについては、この重要情報活動に含まれ得るんではないかというところを懸念しているところなんですね。

なので、これ政府の答弁だったんですが、「行政全般の中で重要なもの」と言っているので、重要なものというのはさじ加減なので、基本的には読もうと思えば何でもこの重要情報活動に入ってしまうということを懸念しているところでございます。

加えて、「外国情報活動」というのも極めて範囲が広いように思います。

こちらについても、外国の利益を図る目的で行われるものへの対処とされておりますが、いわゆる何が外国に含まれるのかというところが、政府側の恣意的な判断の余地が十分にあるのではないかというふうに感じております。

そこでお伺いしますが、この重要情報活動、外国情報活動への対処というのは、それぞれ具体的にどのようなことを指すのか。

かなり範囲が広い概念なので、逆に何が含まれないのかというふうに説明していただいた方が分かりやすいかもしれないんですが、それぞれについてどのようなところが含まれているのかお伺いできますでしょうか。

具体的にどのような事柄が重要国政運営に該当するかというお尋ねでございますけれども、やはり安全保障環境ないし国情というものは時々刻々と状況が変化するものでございまして、本法案による制度におきましては、その時々の情勢等を踏まえまして、国家情報会議の議長である総理の方で御判断されるというのが、まず制度の立てつけでございます。

その上で、その法文上私どもとして明らかにしているところは、重要国政運営というのを画一的に規定するわけではなくて、3つの例示を置いております。

安全保障の確保、それからテロの防止と緊急事態への対処ということでございまして、これらはその国民の安全や国益に直結するような重要性が認められる国政の運営が、この法律の定義に典型的に該当するものであるということを表すと同時に、それが私どもに特に期待された役割を表しているというふうにも理解をしております。

そういう意味では、例示されていない事柄であっても排除されるという規定ではなくて、あくまでこれを典型としつつも、今後、機動的に該当性を総理が御判断されるということでございます。

外国情報活動への対処につきましては、外国が自国の利益を図るために行う、まずは我が国の秘密を探る活動、官民に限らない我が国の秘密を探る活動、さらには我が国の政策判断ないし世論の形成が、当該国に有利なようになるための影響力工作。

最近ですと、SNS空間における偽情報の流布というのが注目されているところでございまして、こうした動きへの対処を総じて、外国情報活動への対処というふうに定めているところでございます。

外国情報活動における主体の範囲
質問
森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ)

- 外国情報活動への対処において、日本人が主体となる場合(日本企業や団体など)も含まれるのかを質問

答弁
岡田内閣審議官
  • 主に外国情報機関による活動を想定しており、日本人が行うことは想定していない
  • ただし、外国政府が日本人の協力者を使って秘密窃取を図る場合は当然に対象となる
全文
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外国情報活動への対処ということで、具体的に今ご説明いただきましたが、これは主語が誰がやると問題になるのかというところをお伺いしたいということですね。

我が国の秘密を探る活動であったり、我が国の重要な事態に対する影響力の行使というようなことが含まれるんだと思うんですが、それは日本人がしても含まれるんですかね。

日本企業であったり、日本の団体であったり、主語としては含まれる概念、考え方なんでしょうか。

私どもが想定しているのは、いわゆる外国情報機関というものでございまして、ちょっと具体名を出すのは差し控えますけれども、過去の検挙例から見てですね、そういった機関の行う活動というのが念頭にございます。

そうした活動を日本人が行うというのは考えにくいことでございまして、想定はしておりません。

ただ、世の中にないのかというふうに言われると私もちょっと即断できませんけれども、例えば、なんて言いましょうか、ライバル会社の秘密を日本企業同士で盗むというのは、それはこの定義に該当するものではないだろうというふうに理解しております。

外国政府が日本人の協力者を使って、そうした秘密の窃取を図る場合には、それは当然に対象になるとも考えておりますし、おそらく刑罰法令に触れるのではないかというふうにも考えております。

重要情報活動の判断におけるチェック機能と透明性
質問
森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ)

- 重要情報活動の範囲を総理が判断することに対し、検証仕組みや透明性の確保が不十分であると指摘し、考えを問う

答弁
岡田内閣審議官
  • 政策部局のニーズに基づき、重点的に取り組むべき事柄が調査審議の対象となる
  • 本法案は組織法であり、時々の状況を総合的に判断して所掌事務を規定しているものである
全文
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前段の方のところをもう一度お伺いしたいんですが、重要情報活動に何が含まれるのかというところについては、議長である総理の判断で、その時々の情勢に合わせて何がそれに入るのか入らないのかを判断されるということなんですが、これは何というか、チェック機能がうまく働かないのではないかというところを皆さんも多分懸念されているんだと思うんですが。

ご判断いただくのはよろしいんですが、その判断が本当に正しい判断なのか、正しくない判断なのかということを、やはり検証する仕組みをうまく作っていかないといけないんだろうなというふうに思っていてですね。

それがまさにさっき私が基本理念のところで話した透明性を確保するというところにつながってくるんですが、現状、その判断した上でそれがどういった情報なのかというのは、国会だったり国民は分からないわけですよね。

なので、そういったことについてはいかが考えていますか。

やはり引っかかるのは、政策部門が必要だと求めた情報は基本的に提供していくこと、重要であるから提供するというのが方針だとご答弁されたと認識したんですが、その政策部門が求めた情報が、例えば国民の権利自由に引っかかるような情報であった場合、「政策部門から言われたからはい出します」だというのは、おそらく良くないんだと思うんですね。

なので、そうしたその権利であったり自由に……ちゃんと配慮したような組織づくりであったり運用。

特にステップ1であれば組織法なので、具体的に何か新しい機能が付与されるわけではないのでいいのかもしれないんですが、ステップ2の議論も含まれている話なので、そうした中でそういうところにはしっかり配慮しないといけないんだろうなというところが問題意識としてございます。

私どもの情報活動というのは、繰り返しますけれども、国家安全保障局に代表される政策部局のニーズによって繋がってくるものでございまして、その政策部局において「これは力を入れなければいけない」、あるいは「そのインテルコミュニティの力を借りる必要がある」というものについては、基本的にはこの調査審議の対象になるんだというふうに、国家情報会議の調査審議の対象になっていくのだというふうに思っておりまして、その重点といいますか、中心的な事柄というのは先ほど例示したとおりでございます。

長官答弁にもございましたとおり、経済安保とか先端技術をめぐる国家間の競争といった課題につきましても、関連の情報を既に政策サイドに提供しているところでございます。

その法案の書きぶりについて一言御説明申し上げますと、「政府が重要と判断すればよいので過度に広がるのではないか」という御指摘だと理解しましたが、この法案は政府の情報活動に関する基本方針の決定や、各省庁が行う情報活動の総合調整を担う組織を設置しようとするものでございまして、いわゆる組織法と呼ばれるものでございます。

組織法である以上は、一般的にその時々の状況を総合的に判断して、国家情報会議として調査審議すべき事項となり得るものを捉えて、所掌事務として規定しているところでございます。

政策部門と情報部門の独立性の確保
質問
森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ)
  • 政策部門の意向に迎合しすぎない独立した分析の重要性を指摘(イラク戦争の事例を引用)
  • 構成員が重複している中で、どのように独立性を担保し、判断の歪みを防ぐのかを質問
答弁
木原官房長官
  • 相手方の判断に過度な干渉し、客観性が失われる危険性は一般的に指摘されていると認識しており、留意して運営する
  • 米国の事例では構成員が重複していても分離の考えに基づいた運用がなされている
  • 閣僚がトップになることで、より一層引き締まった適切な情報提供が行われると考えている
全文
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インテリジェンスを取り扱う上で何よりも欠かせないことは、情報に恣意性を生じさせないことであるというふうに考えております。

この政策部門と情報部門の連携はもちろん重要であって、それは欠かせないものではあるんですが、それぞれの部門が独立していること、とりわけこの政策部門の意向に迎合しすぎない情報収集、情報分析というのが欠かせないというふうに考えております。

アメリカとイギリスの有志連合が、イラクに大量破壊兵器があるというふうなことを誤って認識をして戦争を始めてしまったといった過去の悪い事例もあるわけなんです。

これは後にバトラー報告書という形でイギリスで反省がされて、インテリジェンス改革につながったというような実際の他国での事例があるわけでございます。

こうした他国の失敗の例も参考にすることが極めて重要であるというふうに考えておりますが、今回の法案の検討に当たって、またインテリジェンスの体制強化に当たって、こうした事例をどのような教訓とされているのか、その点、官房長官お伺いできますでしょうか。

ぜひ運営上御留意いただきたいと思うんですが、本当に運営上留意できるのかというところが少し心配しているところです。

というのは、先ほど野村委員の質問の中にもありましたが、構成組織、構成員が極めて被っている。

国家安全保障会議と国家情報会議の構成員を比較すると、金融担当大臣と法務大臣が含まれているかということであったりとか、総務大臣が含まれていないという、すごく差がそこまでないんですね。

なので、配慮を留意いただけるというのはありがたいんですが、本当に運用上留意できるのかということを心配しております。

官房長官にお伺いしたいんですが、アメリカの事例を紹介していただいたんですが、各国によって実態はおそらく異なるんだと思います。

それで今回の閣僚がほとんど被っているということには問題意識は持っているんですが、だから反対というわけではなくて、これまでの答弁の中でも大臣の指揮管理の監督の下で適切な情報活動が行われるように指示を出すというふうなところで、うまく役割分担をしながら独立性を担保しながら組織運営をしていくというふうなことが答弁もされておりましたが、なかなか人ってそんな器用じゃないと思うんですよ。

やっぱり同じ大臣なので、政策部門のときは政策のことばかり考えていて、情報部門の議論をするときには頭をすごく切り替えて別人のように独立して思考するのって極めて難しいんだと思うんです。

人ってそうじゃないですか。

なので、やっぱりご留意いただけるというふうにいただいたので、何かしらの制度的なのか運用的なのかわからないんですが、このうまく政策部門の意向が情報部門に行き過ぎないというか、情報部門の判断が歪められないような運用体制をぜひつくっていただきたいというふうに考えているんですが、そうしたことを工夫されようとされていることがもしあれば教えていただけますでしょうか。

今、英国、米国のイラク戦争時の反省の話がありましたけれども、反省教訓というのを、これは述べる立場にはありませんが、しかし組織的構造的な理由であったり、あるいは人事配置的理由、またその他のさまざまな理由によって、情報部門と政策部門、そのいずれかの立場が強かったり弱かったり、相手方の判断等に過度な干渉を行ったりする状況が生じてしまうと、情報の評価や政策の決定に客観性というのが失われ、その結果歪みが生じる危険性が、これは一般的に指摘されているものと承知しています。

もとよりこの法案はこうした危険性を高めるものではありませんけれども、引き続きそういった今、委員の御指摘のあった点にはしっかりと留意しながら運営していく考えであります。

他国の制度、個別具体の運用について、網羅的に把握しているものでございませんけれども、今、委員御指摘のように一つ例を挙げるとすれば、例えばアメリカでございますけれども、情報要求の設定や情報コミュニティの予算編成、業績評価などについては、国家情報長官を助言する合同情報コミュニティ会議という会議体がございます。

その議長は、閣僚級の国家情報官。

会議メンバーには国務長官や国防長官などの閣僚級で構成されているものでございます。

その一方、アメリカの国家安全保障会議は大統領を議長とし、構成員は閣僚級の国務長官や国防長官などで構成されております。

このようにアメリカの両協議会におきましても、構成員が一部重複しているものがございますけれども、こちらにおいても、情報と政策の分離の考え方に基づいた運用がなされているものと理解しているところでございます。

木原官房長官:現在でも情報部門と政策部門の双方を同じ大臣が所管するということは、現在でもある各省庁によってはあると思います。

それぞれの大臣の指揮監督の下で適切な情報活動が行われていると私は認識をしておりまして、この法案によって新たに何か問題が生じるということではないというふうに思います。

政策部門と情報部門の双方がそれぞれ期待されている機能を十分に発揮することが重要であり、そしてむしろ閣僚による国家情報会議を設けることによって、しっかりとより一層閣僚、そしてあるいは今度は総理が議長になりますから、議長たる総理が所属する会議から提供される情報ということになりますので、むしろいわゆる新たに生じる問題というのはないばかりか、より一層これは引き締まったような、より適切な情報提供が行われるということも考えられるというふうに思っております。

いずれにしてもその運用には十分配慮していきたいと思っています。

民主的統制と国会による監視
質問
森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ)

- 情報活動が不透明であるため、国会への報告や監視機能などの民主的な統制仕組みを組み込むべきではないかと提案

答弁
木原官房長官
  • 憲法が保障する国民の権利への配慮は前提である
  • 閣僚級の国家情報会議が基本方針を定めることは、政治による監督の強化であり、民主的統制の強化に資するものである
全文
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質問を少し飛ばしてお伺いするんですが、やはりそうしたふうにいろいろ配慮していただく、ご留意いただけるというふうなことはおっしゃっているんですが、本当に配慮されるのか、本当に留意されるのかというのがやはりわからないですし、不安なんです。

なので、やはり民主的な統制の仕組みを一定程度組み込んだほうがいいのではないかというふうに考えております。

この懸念点、今何度も何度も話してきましたが、この政策部門と情報部門の独立性をどのように確保するのかであったりとか、情報収集にあたって個人情報、プライバシーを本当に配慮できるのかといったですね、いくつか懸念があるわけなんです。

ただ、この実際にインテリジェンスの機能が運用される中で、こうしたことが本当に配慮されているのか、配慮されていないのかというのは、さっきも話しましたが国会、国民からは見えないわけなんですね。

まあ好き勝手できるとは言いませんが、かなり自由にできてしまう。

で、「機密性が高い政策情報なので国会、国民には届けられないんです」という答弁もわかるんですが、だとすると本当に好き勝手にできてしまう。

なので、一定程度民主的な仕組み、例えば国会に対する報告であったり、国会による監視機能を設けることということも一案であると考えます。

何も監視ができないと、何か問題が起きるまでブレーキをかけることができないので、支障が出ると思うんですが、そうした点について官房長官いかがでしょうか。

木原官房長官:情報活動の推進に当たりましては、もうこれも先ほどから述べておりますが、これはあくまでも憲法が保障する国民の権利に配慮すべきこと、これは当然という認識、これは前提であります。

これまでも内閣情報調査室を含む各省庁の情報活動は、その閣僚の指揮官の下で適切に推進されてきたと私は思っています。

その上で、今回閣僚級の国家情報会議が各省庁の情報活動の基本方針を定めることになるわけですが、その政府の情報活動に対する政治による監督の強化について、委員は「大臣が言っても必ずしも役人は言うことを聞かない」というふうにおっしゃいましたけれども、私はそれは大臣の資質の問題であって、大臣はしっかりとリーダーシップを発揮していただくべきポジションにあり、権限もあるというふうに思いまして、すなわち民主的統制の強化に資するものというふうに思っております。

私はですから、国家情報会議によって、そして情報活動の基本方針等を定めることによって、民主的統制の強化がより一層果たされるものであると、私はそのように考えております。

情報活動の基本方針の内容と公表について
質問
森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ)
  • 国家情報会議が定める「基本方針」の具体的な内容について質問
  • 他国のようにレポートの公表や国会への報告を行う予定があるか問う
答弁
政府側
  • 基本方針は、典型的には各情報機関の活動重点(特定の国や経済安保など)を指す
  • 文書にまとめて公表する方向で検討中であり、国会報告を超える透明性を確保したいと考えている
全文
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森ようすけ(国民民主党・無所属クラブ)本会議において総理の答弁で、「閣僚級の国家情報会議が情報活動の基本方針などを定める仕組みが整備されることは、政府の情報活動に対する民主的統制の強化に資するものと考えている」というような御答弁がありました。

ここで言う基本方針というのは、具体的にどのような内容を想定されているのか。

加えて、他国ではインテリジェンスに関わるレポートとして、これもこれまでの質問の中にありましたが、毎年であったり2年に1度であったり、こうしたレポートが公表されているわけなんです。

国民の理解増進を図るためでしたり、いろいろ理由はあると思うんですが、ここで言う基本方針というのはどういった内容なのか。

加えて、国会への報告であったり、他国と同じように公表というものを行うのか、その点お伺いできますでしょうか。

(政府側)法案でいうところの基本的な方針というのは、これは法に列挙されてもいるんですけれども、典型的には各情報機関の活動の重点、こういったところに力を入れて推進していくべきだという政府全体の統一方針を指します。

ですから、例えば具体的には、抽象的にはあるんですけれども、この国に関してとか、先ほど申し上げたような経済安全保障とか、あるいは組織とか、何がしかその重点を定めるということが考えられます。

一方で、含むとまでは申し上げませんけれども、活動推進上、留意すべき事項ということを書くことも考えられなくはないというふうに思っています。

典型的には情報活動の重点が該当すると思っております。

国家情報戦略という名前が定まっているわけではまだないんですけれども、そういったどうやって進めていくのかという、これは基本的な方針の一つではございますけれども、これを何がしか文書にまとめて公表しようという方向ではございまして、ただいま検討中です。

ですから公表ですので、国会報告を超えた透明性ということではあろうかと思います。

ただ、その事柄の性質上、ちょっと年次報告にはなじまないのかなと。

毎年毎年、何か考え方が変わるわけではございませんので、仮にこの名称が戦略ということであれば、ある一定の期間は維持されるんだろうというふうに思っております。

法案の立法目的と国民への説明
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 国民の生命、身体、財産の保護や国家主権の確保という観点を条文上の目的規定として明確に位置づけるべきではないか
  • 立法目的を国民に対してどのような言葉で説明するのか
答弁
内閣審議官
  • 国家情報会議の調査審議対象として「安全保障の確保」「テロリズムの発生の防止」「緊急の事態への対処」の3点を例示している
  • これらは国民の生命・身体・財産の保護や主権確保に深く関わる事柄であり、条文上で明確にしている
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しかし、この説明だけでは何のために情報機能を強化するのか、その目的が国民の生命、身体、財産の保護や国家主権の確保といった、国民にとって分かりやすい言葉で明記されていません。

そうであるなら、本法案においても、国民の生命、身体、財産を守る、国家主権を守る、そういう観点を単なる抽象的な前文だけではなく、条文上の目的規定として明確に位置づけることが必要ではないでしょうか。

本法案の条文上、国民の生命、身体、財産の保護及び国家主権の確保という観点は具体的にどのように位置づけられているのか。

また、政府として本法案の立法目的を国民に対してどのような言葉で説明されるのか、お答えください。

法案上、国家情報会議は重要情報活動に関する基本的な方針などを調査審議の対象としておりまして、先ほど出ております「重要な国政の運営」というのは、ただ広く書くだけではなく、3つの例示を置くことによって、この新組織に期待される役割というのを法文上表しております。

その1つが安全保障の確保、もう1つがテロリズムの発生の防止、3つ目が緊急の事態への対処でございます。

ご覧いただくとお分かりのとおり、いずれも国民の生命、身体、財産の保護や、主権の確保などに対して深く関わりのある事柄でございまして、そういう意味におきましては、委員がご指摘されている観点というのは、条文上明確にしているつもりでございます。

国家情報会議の権限と責任
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 国家情報会議が各行政機関に対してどの程度の法的拘束力を持つ決定・指示を行えるのか
  • 単なる調整助言機関か、実質的なインテリジェンス司令塔としての権限を持つのか
答弁
岡内閣審議官
  • 各閣務大臣が所管行政に責任を持つ基本原則は変わらず、各省庁の情報活動を直接監督指示するものではない
  • ただし、総理と閣僚による合議体で決定された基本方針等は、当該閣僚が指揮監督する省庁がそれに沿って活動するため、実行性は担保されている
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本法案に基づき設置される国家情報会議は、各行政機関に対して、どの程度の法的拘束力を持つ決定、指示を行うことができるのか。

単なる調整助言にとどまるのか、それとも実質的な司令塔としての権限を持つのか、政府の認識を伺います。

我が国の内閣制度におきましては、各閣務大臣がそれぞれの所管行政について責任を持って管理執行するということが基本とされておりまして、内閣に設置される国家情報会議が各省庁の行う情報活動を監督指示するものではなく、このことは法案の施行後であっても変わるものではございません。

他方で、本法案で設置する国家情報会議は、総理を議長、インテリジェンス関係機関を担当する閣僚を構成員とする内閣に置く合議体の機関であり、この会議で決定される基本方針等は、この会議の構成員が自ら合意したものでございまして、当該閣僚が指揮監督を行う省庁は、これに沿って情報活動等を行うことになります。

こうした制度設計によりまして、国家情報会議の決定事項の実行性は担保されているところでございます。

スパイ防止法制との関連と整備ロードマップ
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 本法案には刑事的抑止力が欠落しているが、政府はどう認識しているか
  • 連立合意にあるスパイ防止関連法制(スパイ防止法、認知戦対策法、セキュリティクリアランス関連法)の整備スケジュールと優先順位、全体工程表を示してほしい
答弁
岡内閣審議官
  • 外国勢力の不当干渉リスクは重要な課題と認識しており、既存の特定秘密保護法等で対処しつつ、制度上の課題を整理したい
  • 個別法案へのコメントは差し控え、また検討状況やスケジュールを現時点で提示できる段階にない
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今回の国家情報会議設置法案は、参政党が提出したスパイ防止法案と比べて、外国勢力によるスパイ行為、情報窃取、認知戦、世論操作といった具体的行為に対する刑事的抑止力が欠落していますが、政府はこの点をどのように認識をしているのか、お答えください。

また、連立合意で掲げられたインテリジェンス・スパイ防止関連法制の整備との関係で、本法案をどのように位置づけをし、今後、スパイ行為の定義、罰則、認知戦対策、セキュリティクリアランス制度を含む包括的なスパイ防止関連法制を、どのようなスケジュールと優先順位で整備をしていくお考えなのか。

併せて全体パッケージの工程表を示すべきと考えますが、政府の見解と具体的なロードマップをお示しください。

この法案はおっしゃるとおり司令塔機能の強化のための法案でございますが、一方で委員ご指摘の外国勢力が我が国の意思決定に不当に干渉するリスクへの対応などにつきましても、重要な課題だと認識しております。

また、政府や企業の秘密の窃取や取得を図る行為につきましては、特定秘密保護法、重要経済安保情報保護活用法、不正競争防止法などによりまして罰則が規定され、当局により取り締まりが行われているところでございますけれども、厳しい国際環境の下で外国によるこうした行為に対しましては、一層厳正に対処していかなければならないと考えており、そのための制度上の課題や論点等につきましては、引き続き整理を進めていきたいと考えております。

各党から国会に提出なさった個別の法案につきまして、政府としてコメントすることは差し控えいたしますけれども、議員がおっしゃったインテリジェンス関連施策につきましては、短期間で結論を得られる課題ばかりではないことから、それぞれの立法措置の必要性も含めまして、現時点での検討状況やスケジュール、期限などをお示しできる段階にはございません。

ただ、今後、様々な方々にご意見を伺いながら、政府において丁寧に検討を進めていきたいと考えております。

情報戦・認知戦への具体的対応
質問
川裕一郎 (参政党)
  • SNS等を通じた世論操作や選挙介入などの現代的な情報戦に対し、本法案はどのような機能対応を想定しているか
  • 単なる分析審議にとどまるのか、捜査機関等と一体で機能する構想か
答弁
蒲谷内閣審議官
  • 国家情報会議の審議事項として対処し、国家情報局が政府全体の情報を俯瞰して総合調整・分析を強化することで、効果的な対策を講じる
  • 本法案は捜査処罰と結びつく法制整備と一体で機能することを想定したものではない
全文
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SNSやネットメディアを通じた世論操作、選挙介入、政治家・官僚への浸透工作など、現代的な情報戦に対して、本法案はどのような機能対応を具体的に想定をしているのか。

国家情報会議はこれらの情報工作に対し、単なる分析審議を行うにとどまるのか。

それとも警察やその他の捜査機関、関係省庁と連携し、一体で機能する構想なのか、お答えください。

本法案におきましては、影響工作を含む外国情報活動の対処は、国家情報会議の審議事項となっております。

また、会議の事務を処理する国家情報局の設置によりまして、外国情報活動の対処について、政府全体の情報活動を俯瞰する立場から総合調整を行うことが可能となり、各省庁の保有する情報をより積極的に求め、出したような情報を集約することで、総合的な分析が強化されることとなります。

これらの結果、外国による影響工作についても、関係省庁に対し、一層質の高い、時宜にかなった情報の提供が行われ、効果的な対策が講じられることが期待できるものと考えております。

なお、本法案がカバーするものではないインテリジェンス機能強化の諸施策のうち、短期間に結論が得られない課題や論点につきましては、様々なご意見を賜りながら検討を進めているところでございまして、本法案については、ご指摘の捜査処罰と結びつく法制整備と一体で機能することを想定したものではございません。

国民監視への歯止めとチェック機能
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 一般国民や正当な政治活動への過度な監視や萎縮を招く懸念にどう答えるか
  • 国会関与、第三者機関による監督、対象機関の限定などの具体的なチェック機能をどう設けるのか
答弁
岡内閣審議官
  • 国民を監視するために設置するものではなく、プライバシーを無用に侵害しない
  • 収集・集約する情報は「重要情報活動」または「外国情報活動の対処」に関するものに限定されており、制度上、それ以外の情報は収集できない仕組みとなっている
全文
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情報機能強化の名のもとに、一般国民や正当な政治活動、言論活動への過度な監視や萎縮を招く恐れがあるとの指摘に対し、政府はどのように答えるのか。

プライバシー保護や言論、表現の自由を担保するための具体的な考え方をお聞きします。

また、国家情報会議及び国家情報局の活動に対し、国会関与、第三者機関、対象機関の限定、文書管理、検証等、具体的な歯止めやチェック機能をどのように設けるのか。

法案及び関連制度の中で、その仕組みをどのように位置づけているのか、お聞かせください。

このことから御理解いただきたいのは、国民の安全や国益を守るものに資する情報活動を推進するということを想定しているものでございまして、新しい組織は国民を監視したり監視を強めるために設置するものでないことはもとより、国民のプライバシーを無用に侵害するものではございません。

また、政府が情報活動の推進に当たり、憲法が保障する国民の権利を尊重すべきことは当然のことでございまして、このことは本法案の施行後も変わりません。

ただこちらもやはり、この会議の調査審議に必要な、すなわち重要情報活動又は外国情報活動への対処に関する資料又は情報であって、会議の調査審議に資するものについて提供が義務付けられているものでございまして、調査審議に不必要な情報等を国家情報会議が収集・集約することはございません。

また、その事務局たる国家情報局の総合調整権限につきましても同様に、これらの事柄に限って行われるものでございまして、国家情報会議がこれらに関係のない総合調整をインテリジェンス関係機関を対象に行うことはございません。

このように制度上、新しい組織は重要情報活動または外国情報活動の対処には関係のない情報等を収集できないことになっておりまして、国民のプライバシーを無用に侵害するものではないと考えてございます。

情報専門人材の確保と育成
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 情報専門職の採用、育成、サイバー・外国語人材の確保など、人材基盤をどのように整備するのか
  • 具体的な人員育成や採用方針を示してほしい
答弁
木原官房長官
  • 技術系リテラシーを持つ人材確保が重要であり、職場を魅力的にして新卒・中途採用に努める
  • 各省庁が採用し、その後は省庁横断的にキャリアステップを踏んで知見を蓄積する仕組みを実現したい
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本法案による組織設置だけではなく、情報専門職の採用、育成、サイバー、外国語人材の確保など、人材基盤をどのように整備をしていくのか。

国家情報局の人員育成や採用方針、人材育成計画について、可能な範囲で具体的にお示しください。

そうしたリテラシーを持った人材の確保が、情報機関におきましても非常に重要な課題となっております。

当然のことながらですね、各産業分野、あるいは他の省庁におきましても引っ張りだこの方々でございまして、まずは我が方の職場を魅力あるものとし、それをアピールし、さらには入れば伸びる、伸びることのできるキャリアステップがあるというふうなことを訴えてまいり、新卒採用、中途採用に努めてまいりたいというふうに考えております。

そうでありますので、採用についてはですね、現行の枠組みからすると各省庁が頑張って努力するということに尽きるんですけれども、採用後は各省庁の情報部門をいわば渡り歩くような形で知見を蓄積し、さらには省庁間の連携も深めていくという形で、いわば省庁横断的なキャリアステップというものを実現したいと考えております。

こうした方針につきましては、今後各省庁とも相談しながらですね、ぜひ実現してまいりたいというふうに考えております。

政務三役のセキュリティクリアランス
質問
木原官房長官 (参政党)
  • 政務三役や要職に就く政治家、官僚に対するセキュリティクリアランスの運用や影響排除の仕組みをどう位置づけているか
  • 今後の法整備の方向性について
答弁
木原官房長官
  • 職員は適正評価を受けるが、政務三役は総理が任命時に考慮するため対象外である(諸外国でも同様の例がある)
  • 漏洩した場合は罰則の対象となる。本法案で特定秘密保護法等の改正は行わないため、現行の枠組みを維持することが適当と考える
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官房長官には認識をちょっとお聞きをしたいんですけれども、政務三役や要職に就く政治家、官僚に対するセキュリティクリアランスの運用、外国勢力からの影響排除の仕組みについて、本法案及び関連法制との関係でどのように位置づけているのか。

今後の法整備の方向性も含めてお答えください。

セキュリティクリアランスの運用についての御質問でありましたが、まず国家情報局長を含めて、特定秘密や重要経済安保情報の取扱業務を行う職員については、特定秘密保護法や、また重要経済安保情報保護活用法の適正評価を受ける必要がございます。

一方で政務三役ということでありましたが、これは総理がその任命を行うにあたって情報保全に関し必要な考慮がなされることから、これらの法律の適正評価の対象とはなっておりません。

本法案では特定秘密保護等の改正は行っておりませんので、このような適正評価の枠組みは引き続き維持することが適当ではないかと考えております。

今回この法案を検討するにあたって諸外国の例も調べましたけれども、閣僚の取扱いはこれは我が国に限ったことではなくて、私が把握している限りで言えば、例えば英国、フランス、ドイツにおいては閣僚はセキュリティクリアランスの対象からは除かれております。

また、しかしながら仮に政務三役が特定秘密や重要経済安保情報を漏洩した場合には、それぞれ10年以下の拘禁刑や5年以下の拘禁刑などの罰則の対象となります。

今回の法案によって特定秘密保護法等の改正というのは、これは行うことにはなっておりません。

従いまして、適正評価の枠組みというのは引き続き維持するということが適当だというふうに考えているところであります。

民主的統制と情報公開
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 国会の定期報告や閉会中も含めた説明責任の枠組みをどう設けるのか
  • 一定期間経過後の文書公開や検証制度などの事後チェック仕組みを導入する考えはあるか
答弁
岡内閣審議官
  • 国民の権利義務に直接関わる権限の新設はないため、国会への報告などの監視規定は特段設けていない
  • 公文書管理法などのルールに則り、議事録を作成し適切な管理を行うことで事後検証を可能にする
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強大な情報機能に対する民主的統制の観点から、国家情報会議の活動について、国会の定期報告、閉会中も含めた説明責任の枠組みをどのように設けるのか。

また、一定期間経過後の文書公開や検証制度など、事後的なチェックの仕組みを導入する考えについて、政府の方針をお伺いします。

本法案の内容につきましては、行政機関相互の関係を立するものでありまして、国民の権利義務に直接関わるような権限の新設というのはございません。

そういうことから、御指摘の例えば国会への報告でありますとか、そういった監視規定については特段設けていないところでございます。

一方で、行政機関における意思決定に至る過程を後付けて事後検証できるようにするということは、大変重要なことであると私ども理解しておりまして、新設しようとしている国家情報会議におきましては、公文書管理法などのルールに則りまして議事の記録を作成し、適切な管理取扱いを行ってまいります。

特定失踪者問題への対応と体制構築
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 特定失踪者へのこれまでの取組は十分だったか
  • 国家情報会議の下で関係機関の情報を統合し、継続的に分析・再調査する体制を構築する考えはあるか
答弁
大川内閣審議官
  • 過去の教訓を将来に生かす視点は大事である
  • 具体的にどのような事柄を取り扱うかは、設置後にその時々の情勢に応じて会議が決めることであり、現時点で具体的に答えることは難しい
全文
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北朝鮮による拉致の可能性が否定できない特定失踪者について、政府はこれまでの取組が十分であったと認識をしているのか、それとも不十分であったと認識をしているのかお尋ねし、その上で国家情報会議の下で、関係機関の情報を統合し、特定失踪者を継続的に分析、再調査をする体制を構築する考えがあるのか、お答えください。

大川内閣審議官拉致問題に関しまして、関係機関における過去の教訓を政府内で改めて確認し、それを将来に確実に生かしていくことが重要であることにつきましては、先般の衆院本会議におきまして高市総理が御答弁されたとおりでございます。

また同様に高市総理が答弁されたとおり、拉致問題につきましてはインテリジェンス機能の強化の取組の中で、過去の教訓を将来に生かすという視点は大事にすべきものと考えております。

本法案により設置される国家情報会議は、重要情報活動及び外国情報活動の対処に関する重要事項を調査審議する機関であり、その調査審議事項は本法案の第三条各号に列挙しているとおりでございます。

その上で、具体的な調査審議事項は国家情報会議が設置された後に、その規定の範囲内で、その時々に応じて同会議が決すべきものであり、具体的にどのような事柄を取り扱うのかといったことについて、現時点で具体的にしてお答えすることは難しいことを、ぜひ御理解いただきたいというふうに思います。

拉致・特定失踪者救出のミッション明記
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 拉致被害者救出と特定失踪者の真相究明を明確なミッションとして位置づける考えがあるか
  • 条文上の位置づけが不十分な場合、明示的に書き込む修正を検討する意思があるか
答弁
大川内閣審議官
  • 具体的な調査審議事項は設置後に会議が決めるものであり、現時点で具体的に答えることは難しい
  • 現行の法案規定により、必要かつ十分な内容を備えていると考えている
全文
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拉致被害者救出と特定失踪者の真相究明を明確なミッションとして位置づける考えがあるのか。

現行法案の条文上、その位置づけが不十分である場合、拉致特定失踪者問題を明示的に書き込む修正を検討する意思があるのか。

国家情報会議における具体的な調査審議事項につきましては、先ほども答弁いたしましたとおり、本会議設置後に第三条の規定の範囲内で、その時々の情勢に応じて、同会議が決していくというものでございまして、現時点で具体的にどのような事柄を取り扱うのかといったことについて、お答えすることは難しいことをご理解いただきたく思います。

その上で法案につきましては、現在の規定により必要かつ十分な内容を備えているものというふうに考えております。

拉致問題の教訓を反映した制度設計
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 拉致問題という国家的失敗の反省をどのように制度設計に反映したか
  • 情報の一元的集約、縦割りを超えた共有分析、首相主導の迅速な意思決定について、どのような仕組みを盛り込んだか
答弁
木原官房長官
  • 政府全体として情報の収集能力や工作への対処能力を高める法案である
  • 過去の教訓を将来に生かす視点は大事にしたいが、具体的方針を明らかにすることは今後の対応に影響を及ぼす恐れがあるため差し控える
全文
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北朝鮮による拉致問題が情報軽視と政治判断の遅れによって深刻化した国家的失敗であるとの認識に基づき、本法案はその反省をどのように制度設計に反映されているのか。

併せて、拉致、特定失踪者に関する情報の一元的集約、縦割りを超えた共有と分析、そして首相主導の迅速な意思決定という3つの点において、それぞれどのような仕組みを盛り込んでいるのか、具体的に御説明ください。

今回の法案ですが、重要な政策課題に関する情報の収集能力や、外国情報機関による諸工作への対処能力を政府全体として高めようとするものであります。

拉致問題は、現時点において御帰国が実現していない状況において、委員のおっしゃるような過去の教訓事項をどこまで明らかにできるかは十分に慎重に判断しなければなりませんけれども、インテリジェンス機能の強化への取り組みをこれからまた再度しっかりと行っていく中で、過去の教訓を将来に生かすという視点というのは大事にしたいと、私、拉致問題担当大臣としてそのように思っているところであります。

ロードマップの話もございましたが、この解決に向けた具体的方針というのを明らかにすることは、今後の対応にも影響を及ぼす恐れがあるので、お答えは差し控えさせていただきます。

しかし、この拉致問題の解決のためには、拉致被害者及び北朝鮮情勢に関する情報収集分析等を、今回新たな体制によってさらに重要だという認識のもとで、一刻も早い拉致問題の解決に全力を尽くしてまいる所存でございます。

国家情報会議設置の立法事実と必要性
質問
高山聡史 (チームみらい)
  • 既存の内調やNSS、各省庁の体制がある中で、新組織を設置する必要性は何か
  • 既存体制で不足しており、新組織で可能になる具体的事例(経済安保、サイバー等)を提示してほしい
答弁
手原官房長官
  • 政治のリーダーシップを発揮し、政府全体を統括して調査審議する閣僚級会議を新設し、制度的に総合調整事務を担保する
  • 経済安保やサイバー防衛など、単独省庁では困難な分野において、政府一体の司令塔機能を強化し、あらゆる情報源を最大限に活用する
全文
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本日、既に他の委員からも複数質問があった中ではありますが、まずはやはり立法事実について伺います。

我が国には既に内閣情報調査室、国家安全保障局の情報分析に係る機能、さらに各省庁それぞれのインテリジェンス部門からなる体制が既にある中で、今、国家情報会議を設置しなければならない理由が何なのか。

既存体制では何ができず、新組織によって何が可能になるかといったところを伺いたいと思います。

その際、今、緊迫化している安全保障環境であるとか、あるいは総合調整権といった一般論だけではなく、ぜひもう一段踏み込んでいただきたいというふうに思います。

例えば、累計として経済安全保障なのか。

サイバーなのか、テロなのか、周辺国情勢なのか、どういう領域で、どういうことが起きていて、どのように既存体制の不足が顕在化しようとしているのか、これがあるだけで、国民から見たときの、この法案の意義、分かりやすさというもの、腹落ち感、ぐっと上がるものだと思います。

ぜひ、官房長官にお答えいただける範囲で、お示しいただきたいと思います。

まず前段のお尋ねですが、情報活動については、これまでも政府全体を統括するような見地から調査審議する、閣力の会議はなかったわけですが、今回これを新しく新設をすることで、政治のリーダーシップを発揮していくものと考えております。

内閣情報を調査する現行の内調ですけれども、長らく総合情勢事務を文書していない部局でありました。

複雑で厳しい国際環境においては、政府内のあらゆる情報収集手段及び情報源を最大限に活用し、情報が的確に集約をされ、そしてこれらの総合分析、総合評価が確実に行うことができるようにする必要があります。

これを制度的に担保するために国家情報局が総合調整事務を所掌することを法令上明確化することといたしました。

あと、後段のお尋ねでありますが、委員が今、先ほど例示された、例えば経済安全保障もそうです。

テロ対策もそうです。

あとサイバー防衛もそうです。

周辺国情勢とは今の例示いずれも特定少数の省庁が収集するだけの情報だけでは的確な情報評価を行うことが困難な分野でありますので、それゆえに政府一体の取組を推進するための司令塔機能を強化し、政府が保有するあらゆる情報出資手段、情報源をさらに生かしていくということ。

そしてそれをしっかり分析して、より精緻なものにしていくということ。

これが強く求められているという、そういう認識でございます。

既存組織の限界分析と設計への反映
質問
高山聡史 (チームみらい)
  • 外部から既存体制が不十分との指摘があるとのことだが、具体的にどう機能しづらかったのか原因分析がなされているか
  • その分析を踏まえた組織設計になっているか
答弁
岡内閣審議官
  • 安全保障環境の複雑化や新技術の登場により、単独省庁で解決できる問題が少なくなっている
  • 現行アセットを最大限に利活用し、省庁間連携を深めるための総合調整権や政治的リーダーシップを制度化することが有意義である
全文
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ここで1点追加で確認をさせていただきたいのですがもし仮にこれまでの体制で十分でないというような指摘これ外部からもあるというところがございましたが当然どう機能しづらかったのかであるとかその原因分析がなされているのではないかなというふうに思いますこれまでの組織の限界であるとかそれを踏まえた設計がどうあろうとしているのかみたいなところですね。

もし政府参考人から追加でお示しいただける情報があればいただきたいと思います。

我が国が直面している安全保障環境といいますのはやはり複雑であるということだと思っていますまた新しい技術といった従来の思考様式ではなかなか理解しづらいようなそういった事態も生じているというふうに理解しておりますそうなりますと例えば警察だけとか外務省だけといった単独の省庁で解決できる問題は少ないと思いますし、また御質問もありましたけれども、官民の協力、一体感というのもまた必要な局面が生じております。

そういたしますとやはり各省庁の調査権限ないし捜査権限をどうするかというのも一つの課題ではあるんですけれどもまずはその現行のアセットを最大限に利活用するという観点から各省庁の連携を深めるためのその総合調整権なりあるいは強く政策を推進していくための政治のリーダーシップを発揮するための制度といったものが必要となるというふうに考えておりまして繰り返しになりますけれども私どもといたしましてはその単独の省庁だけでは処理できない複雑な事象が生じているがゆえにこうした省庁関連系を強化する枠組みは大変有意義であるというふうに感じております。

国家情報局と国家安全保障局(NSS)の役割分担と調整メカニズム
質問
高山聡史 (チームみらい)
  • 情報部門(国家情報局)と政策部門(NSS)で、どのような役割分担で総理に報告を行うのか
  • 両者の分析結果が異なる場合の調整メカニズムや、すり合わせプロセスはどうなっているか
答弁
大川内閣審議官
  • 国家情報局は情報部門として集約分析結果を報告し、NSSは政策部門として外交防衛等の企画立案に関する報告を行うという質的な違いがある
  • 意見が異なることはあるが、情報の総合分析・評価は情報部門の責任で結論づけ、それに基づく政策決定は政策部門の責任で行う
全文
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続いて国家情報会議、国家情報局と国家安全保障局との関係について伺います。

現在、NSSの方でも様々な情報の分析・検討というのは行われており、総理に対しても報告があるものと承知をしております。

ここに国家情報会議が情報部門として調査これまでも既存の組織でやっていてこれから国家情報会議、国家情報局としてやっていくということになるかと思いますが総理の手元にはこのNSS経由の報告と国家情報会議側からの報告ある意味で二経路の分析報告が上がることになるかと思いますそこで政府参考人に伺いたいと思います。

NSSと国家情報会議、それぞれどういう性格の情報を、どのような役割分担で総理に提供されるのか、仮に両者の分析が異なる評価を示す場合、調整するメカニズムがあるのか、それとも異なる評価が、それぞれ総理の判断に委ねられるのか、こういう情報のすり合わせプロセスについてお答えいただけないでしょうか。

大前提といたしまして国家安全保障局は国家安全保障に関わる外交防衛経済政策などの企画立案総合調整を行う政策部門でありまして一方で新しく誕生させたいと考えている国家情報局は情報部門でございます。

情報部門における総理への報告プロセスでございますけれども典型的なものといたしましてはインテリデンス各省庁がそれぞれ集めた情報が内閣情報調査室なし国家情報局で集約されて総合分析されてその成果が総理に国家情報局から報告されるというものでございます。

一方で国家安全保障局におきましても、やはり国家安全保障に係る政策の企画立案等を行う観点から、必要な報告を適宜総理になさっているというふうに承知しております。

本法案の施行後も、総理が両部局から報告を受けることに変わりはございませんが、区分ということで申し上げると、国家情報局を経由せずに総理に報告される情報といいますかコンテンツと言いますと、例えば外交交渉の進捗や防衛力の整備状況などといった政策にかかるもの等でございますし、先ほど申し上げた国家情報局から報告される情報部門において集約された、集約分析された情報とは、両者間で質的な違いがあり得ます。

講談で、両組織の見方が異なる場合の調整方法についてのお尋ねがありました。

そもそも目的の違う組織ではありますが、共通した事柄についてお互い意見を戦わせることは当然にございます。

ただ、情報部門で総合分析や総合評価を行った結果を政策部門にお伝えした後に、それを一つの判断材料としていかなる政策決定を行ったかについては情報部門が意見を差し挟む立場にはないというふうに理解しておりますしまた実際上の問題といたしまして情報提供前に両社間で何らかの意見を行う機会があればこれは平素からお互い忌憚のない意見解を開始しつつもやはり情報の総合分析、総合評価は、情報部門の責任において結論づけておりますし、またその後の政策決定につきましては、当然のことながら、政策部門の責任において結論づけるものと理解しております。

インテリジェンスと政策の分離および民主的統制
質問
高山聡史 (チームみらい)
  • 政策部門の意向に情報評価が歪められないよう、情報と政策の分離をどう制度的に担保するのか(諸外国の事例を踏まえて)
  • 現行の情報監視審査会等の統制機能で十分か、新たなチェック仕組みは必要ないか
答弁
岡川内閣審議官
  • 欧米諸国と同様、連携しつつも客観性・独立性を確保し、過度な相互干渉を防ぐ分離を図る
  • 閣僚級への格上げによる最高度の監督、および情報監視審査会による民主的統制が機能しており、新たな調査権限を創設するものではないため、新たな規定は盛り込んでいない
全文
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最終的なそれぞれの報告が上がる前にやり取りをされることも各レベルあるというときに政策的な意向に情報が寄せられてしまうリスクがないのかというところに関してはぜひ確認議論をさせていただきたいと思います。

これに関連して次の質問ではインテリジェンスと政策の分離をどう実現しようとされているのかお聞きしたいと思います。

この民主主義国のインテリジェンス機関の設計においてこの情報と政策の分離というものは大変古典的かつ最も重要な論点の一つだと思います。

これ情報部門が、例えば政策部門であったりとか、あるいは政権の意向を忖度して、あるいは何らかの圧力を感じて評価が歪むということはあってはならないですし、それを防ぐための制度の担保が必要であるということだと思います。

これ同様の検討は我が国のみならず諸外国、例えば米国、英国であるとかオーストラリアであるとか今日もいろんな外国の名前出ましたがそういった諸国の組織設計や制度でも考慮されてきたものだと思います。

他国の事例からの示唆も踏まえて我が国の組織設計や制度設計がどうあるべきか政府の認識を伺います。

ただいま、情報と政策の分離が重要という話をさせていただいたわけですが、そうであるならば、それが実際に守られているのかということをチェックする仕組みを制度的に担保する必要がございます。

我が国には衆参それぞれ情報監視委員会が設置をされておりますが、しかしこの所管が本法案による国家情報会議の活動よりは狭い範囲に当たると。

というふうに理解をしております。

そうしたときに国家情報会議を設置し今後インテリジェンス機能は強化されていくべきであるという中で統制機能が現行の枠組みで十分であるのかどういう仕組み議論が必要であると考えるのか政府の認識を伺いたいと思います。

私どもが理解している欧米主要国の情報機構の設計思想といたしましては、まず複数の情報機関により、インテリジェンスコミュニティという村が形成されておりまして、これらの収集する情報が一点に集約されて、総合分析、総合評価を行うというプロセスが確立されております。

また、その政策部門からの要求に基づいて情報活動というものが推進され、その成果が政策部局に提供され、そのフィーダーバックを受けて、また新たな情報活動を行うというサイクルもございます。

お尋ねの点でございますけれどもこのような情報部門と政策部門の連携が図られつつも情報評価と政策判断がそれぞれ客観性独立性を確保されなければいけないという観点から過度な相互鑑賞が行われないように各国の行政機構の事情に応じた方法で部門間の分離が図られているこういったことが特徴であると思っております。

まず冒頭申し上げるのは情報監視審査会というものは現行衆参両院に置かれておりまして特定秘密と重要経済安保情報の両秘密の指定や適正評価の状況について御調査いただいているところでございますので国家情報会議がこれらの情報を扱う場合にはその指定の状況等について同市社会の調査の対象ともなりますし従前もそうでございましたけれども、お求めがあれば必要に応じて特定秘密文書を提供するなどして審議をしていただいているところでございます。

民主的統制ないし監督という多言的多義的な制度設計が想定されるところでございまして、行政内部でも情報部門というのは政策部門から常に厳しい審査といいますかチェックを受ける立場にございますしこの制度であれば今まで事務次官級の会議であったものが閣僚級に掲げされることによって最高度の監督がなされると同時に三権分立の中における民主的統制すなわち国民に選挙で現れた方々による我々一般一般公務員の活動の監督となるわけでございます。

三件分立の中で議員内閣制という意味ではない三件分立の中で議会と政府との関係において監督をするという宣言は情報監視審査会であるとは思っておりますけれども繰り返し申し上げますけれども本法案は行政機関相互の関係を立するもので何か各省庁に強い調査権限や捜査権限を創設するものではございませんことから国会の統制機能に関わる新たな規定というのは本法案には盛り込んではいないところでございます。

国家情報局の人材基盤整備と育成
質問
高山聡史 (チームみらい)
  • 国家情報局の構成(出向者かプロパーか)および人事評価はどう想定しているか
  • サイバーやAI等の高度な専門人材をどう受け入れ、育成し、他省庁と連携させるか
答弁
岡田内閣審議官
  • 現状は3分の1がプロパーだが、今後は専門知識習得に時間を要するため、プロパー職員の比率を徐々に高めていく
  • 視野を広げるため、省庁横断的な人事交流や、在外公館・海外事務所への派遣などを通じて専門性を高め、連携を拡大したい
全文
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続いて、国家情報会議の設置、そしてインテリジェンス機能を強化していくにあたって、今後人材基盤をどのように整備していくのか伺いたいと思います。

足元の想定として、国家情報局というのは、どのような人材で構成をされていくのか、各省庁からの出向者が中心となるのか、プロパー職員の採用育成を主としていく方針なのか、そして出向者については、その出向期間中の人事評価がどのように行われる想定なのか、政府参考人に伺いたいと思います。

まさに今、サイバーであるとか、あるいはAIをはじめとするテクノロジーであったりとか、このおっしゃっていただいた情報満に求められる素養というものもこれまでとは異なる要件が増えていくあるいはよりそれが高度化していく構造にあるというふうに思います。

そうした際に国家情報局としてそういった人材をプロパーでどう受け入れていくかあるいは育成をしていくかあるいは今おっしゃっていただいた国家情報局だけではなく、その他各省庁の情報部門におけるこの人材の受け入れであるとか、連携みたいなところのお考えについても伺えますでしょうか。

現在の内閣情報調査室の構成は、おおむね3分の1がプロパー職員で構成されておりまして、残り3分の2が他機関からの出向者となっております。

内閣官房におきましては当然のことではありながら独自採用というのはかなり例外的な仕組みではあるんですけれども情報活動の高度化や専門化が進む中でそれに必要な知識や技能を習得させたためには長い期間がかかることを踏まえまして引き続き各機関からの優秀な人材の派遣を期待しつつも今後は国家情報局で採用され、国家情報局での勤務を中心に育っていくプロパー職員の比率を徐々に高めてまいりたいというふうに考えております。

ただ、一方で、国家情報局で採用されたものであっても、多機関で採用された情報マンであっても、その情報の業務の、情報業務のプロとして育っていくためには、それぞれが一定の専門領域を形成しつつも、やはり異なる体験、特に異なる差し機での体験というのがですね、成長を促す上で大変重要な機会であると思っておりますし、また視野の広がりも期待できます。

そうしたことから、省庁団的な人事交流によるキャリアステップ、ないしキャリアパスの形成について検討してまいりたいと考えております。

私、多省庁のことを責任を持って申し上げる立場にはないんですけど、私の知る範囲あるいは私の経験を申し上げれば、やはり一番多省庁の経験の大きいのは在外交換への派遣、ないしは各省庁の所管財団等の海外事務所への派遣でございます。

こちらにつきましては、どういう効果があるというのも一目瞭然でございますけれども、他方でやはり各在外効果における寄り合い状態というと悪い言葉かもしれませんけれども各省庁が集まってそれぞれの特性を生かしながら一つの任務を成し遂げていくというそういう経験というのは非常に深く刻まれるものだというふうに承知しておりまして外務省すでにもう情報分野に限らずですねさまざま受け入れていただいておりますけれども、それが例えば警察に出向してみるとか、防衛省に出向してみるとか、実際に例はありますけれども、そうしたことをしっかりと拡大してまいりたいという趣旨でございました。

設置後の機能評価と検証メカニズム
質問
高山聡史 (チームみらい)
  • 設置後、立法目的に照らして機能が十分に発揮されているかをどのように評価・検証するのか
  • 公文書管理法に基づく記録(ログ)等を用いた客観的な評価を行う考えはあるか
答弁
木原官房長官
  • 行政機関として自ら機能を確認し、課題を将来に活かすインテリジェンスサイクルの確立を目指す
  • 特定秘密文書等として適切に保管管理しており、将来的に客観的な分析ができていたか、政策サイドとの過剰な関与がなかったか等の検証を受ける立場にある
全文
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続いて、本日最後に、この国家情報会議の設置後、この機能が立法の目的に照らして十分に発揮されているかこれをどのように評価すればよいのかというところについて伺いたいというふうに思います。

私の質問だけではなく、本日の委員会での質疑の中では、複数設置後に検討が必要なものであるとか、あるいは運用で定める必要があるのではないかという意見であるとか、中長期的に取り組む必要があるのではないかとか、そういった内容が複数の論点においてあったかなというふうに理解をしております。

これ自体が問題であると申し上げたいわけではないのですが、設置後に検討する内容が本当に検討されてどう着地をしたのかということがきちんと検証をなされなくては、この場での議論がある意味空手型的になってしまう恐れがあるというところではないかなと思います。

そこで伺いたいのですが、本法案によって国家情報会議が設置された後、その機能が本法案の立法目的に照らして十分に発揮されているのかということを評価する仕組みはどのように設計・検討されようとしているのでしょうか。

ぜひ政府の見解を伺いたいと思います。

今日これまでの質疑の中でも公文書管理法に基づく記録が残る部分もあるのでこの国家情報会議、国家情報局によって、どういう情報が上がってきたのか、そういった記録が残る部分、そしてそれが政策部門にどう利用されたのか、記録が残る部分もあるのではないかなと思います。

こういった、ある意味客観的なデータであるとか、ログによって、そして評価を行うといったようなお考えも政府としてはありますでしょうか。

申請しようとしている国家情報会議に限った話ではないんですけれども、行政機関はその行政目的に照らして期待される機能を十分に果たしているか、これは自ら普段に確認をし、そこで得られた課題というのを将来に生かしていくということが重要であると。

これを我々インテリジェンスサイクルと言っていますが、そのインテリジェンスサイクルの確立こそ、この本制度整備の狙いとするところでもあります。

私ども平素、非常に多くの情報プロダクトを作成しておりまして、それが例えば衛星秘密を使えば特定秘密文書として保存されますし、そうでない部分についても一定の秘密のグレードを付した上で、確実に行政文書として保管管理しており、このことは将来まあ遠い将来であるかちょっと近い将来であるか別ですけれども事後の検証すなわち私ども情報活動がしっかり客観的な分析ができていたか先ほどおっしゃったように政策サイドとの過剰な関与がなかったかさらにはそれが結果として政策にどう生かされたかということについて検証を受ける立場にありそれに必要な情報管理文書管理につきましては現行の法令の定めに従ってしっかりとやっていきたいというふうに考えております高山君 ありがとうございます非常に手がかりといいますか、きちんと検証が…行われる見筋があるんだなというご答弁であったかなと思います。

国家情報会議の構成員
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 国家情報会議の議員が情報コミュニティ省庁の担当大臣で構成されているか確認

答弁
岡内閣審議官

- 認識の通りであり、現在の内閣情報会議のメンバー省庁を所管する閣僚で構成される

全文
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最初に第6条の第1項の国家情報会議の議員についてですけれども、情報機関、情報コミュニティ省庁の担当大臣で構成をしているというのがこの議員ということで。

よろしいでしょうか。

委員御認識のとおり、国家情報会議の議員は、情報コミュニティ省庁を担当する閣僚としておりまして、現在の内閣情報会議のメンバー省庁を所管する閣僚となっております。

国家情報会議の議員が所管する省庁の具体的内容
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 第6条第1項に記載されている大臣が所管する情報コミュニティ省庁の対応関係を提示することを要求

答弁
岡内閣審議官
  • コアメンバーとして内調、警察庁、公安調査庁、外務省、防衛省の5機関を挙げた
  • 拡大情報コミュニティとして金融庁、財務省、経済産業省、海上保安庁を挙げ、これらの担当大臣を議員とする
全文
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そこでこの第6条第1項に記載されている大臣が所管している情報コミュニティ省庁はそれぞれどこなのか対応関係を教えてください。

情報コミュニティのコアメンバーとされる組織は我が内庁と警察庁、公安調査庁、外務省、防衛省の5機関でございまして、さらに金融庁、財務省、経済産業省及び海上保安庁が拡大情報コミュニティとされておりまして、今申し上げた省庁の担当大臣を新法における国家情報会議の議員としたところでございます。

内閣情報調査室の実員数および出向者数
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 内閣情報調査室の全体実員数および各省庁からの出向者数を、2025年4月1日と2026年4月1日の時点で提示することを要求

答弁
岡内閣審議官
  • 令和7年4月1日時点の出向者数(警察庁約170名、防衛省約100名、外務省約50名、法務省約40名、国交省約20名、財務省約10名)と実員数(700名強)を回答
  • 令和8年4月1日時点の出向者数について、当初誤答があったが後に訂正し、警察庁約180名、防衛省約100名、外務省約50名、法務省約40名、国交省約20名、財務省約10名と回答
全文
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この情報コミュニティ省庁、要となる内閣情報調査室ですけれども、この内閣情報調査室の実員が何人か。

うち各情報コミュニティ省庁から内閣情報調査室への出向派遣者の人数は何人か。

これは2025年4月1日現在と2026年4月1日現在の数字で示していただけますか。

それぞれの情報コミュニティ省庁から内閣情報調査室への出向者数につきましてその省庁別の内訳を申し上げますとまず古い方で令和7年4月1日時点におきましては大い順に申し上げますと警察庁が約170名実員が700名強でございまして、それぐらいでございます。

情報コミュニティ省庁の別で大いじょんに申し上げますと、警察庁が約170名、ただしこちらは都道府県警察から出向している方が多いございます。

それから防衛省が約100名。

外務省が約50名、法務省が約40名、国土交通省が約20名、財務省が約10名などとなっておりまして、続いて令和8年4月1日時点におきましては、これも大い順に警察庁が約80名、防衛省が約100名、外務省が約50名、法務省が約40名、国土交通省が約20名、財務省が約110名などとなっております。

情報コミュニティ省庁から内閣情報調査室への出向派遣者の構成打ち明けにつきましては、大いじゅんに警察庁が約180名、防衛省が約100名、外務省が約50名、法務省が約40名、国土交通省が約20名、財務省が約10名などでございます。

内閣情報調査室の総実員数の推移
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 2026年4月1日の実員総数が前年より増加しているか確認

答弁
大川内閣審議官

- 令和7年4月1日時点の約710名から、令和8年4月1日時点では約730名に増加している

全文
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実演としての総数は710よりも多い、つまり昨年よりも多いんですか。

いいですか。

内閣情報調査室の実員数につきましては、令和7年4月1日時点が約710名、1年たちまして、令和8年、今年ですね、令和8年4月1日で約730名となっております。

内閣情報調査室の今後の増員計画
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 今年度さらに増員する見込みがあるか、予算上の定員増について提示を要求

答弁
岡内閣審議官
  • 国家情報局の設置に伴い、幹部含め約30名の増員を認めている
  • 定員増が直ちに実員増に繋がるわけではないが、優秀な人材の出向派遣を各省庁に依頼していく
全文
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それで今年度さらに増やす見込みというのはあるんでしょうか。

予算上等の。

定員等について何人増やすのかについて教えてもらえますか。

本年度の予算におきまして、国家情報局の設置に伴い、幹部職員も含めて約30名の増員を認めていただいております。

ただご案内のとおりでございますけれども、店員と実員の帰りがございまして、店員が増えたからといって、直ちに増えるものではございませんが、今後夏の人事異動時期も見据えましてですね、各省庁に対しまして、優秀な人材をですね、出向派遣させていただけるようにお願いしていきたいというふうに考えております。

国家情報会議における連立政権合意書のインテリジェンス政策の扱い
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 自民・維新の連立政権合意書にあるインテリジェンス政策について、国家情報会議で調査審議を行うのか確認

答弁
木原官房長官

- 調査審議事項は法案第3条に列挙されており、具体的な事項は設置後に情勢に応じて会議が決めるものであるため、現時点で具体的に答えることは困難

全文
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そこで重要情報活動及び外国情報活動への対処に関する重要事項を調査する国家情報会議において、自民維新の連立政権合意書にあるインテリジェンス政策、これを国家情報会議において調査を審議を行うということでよろしいでしょうか。

本案に設置されます国家情報会議でありますが、重要情報活動及び外国情報活動への対処に関する重要事項を調査審議する機関であり、その調査審議事項は本法本法案の第3条各号に列挙されているとおりであります。

その上で、国家情報会議における具体的な調査審議事項というのは、今国会において本法案をお認めいただき、国家情報会議が設置された後に、その第3条の規定の範囲内で、その時々の情勢に応じて、同会議が決すべきものでありますので。

具体的にどのような事柄を取り扱うのかといったことについて、現時点で余談を持ってお答えするということは困難であります。

委員の質問の趣旨が今一つ明確ではありませんけれども、あくまでもこれは本法案をお認めいただいた後に国家情報会議が設置された後に第3条の規定の範囲内でその時々の情勢に応じてその会議が決すべきものであるので現時点においては私からお答えすることは差し替えます塩川君。

ああいう言葉で察し示せられる範囲がですね、ちょっと定かではございませんので、ちょっと誤解のなきように改めて答弁いたしますと、そこの基本的な方針などにつきましては、その施策の推進方策でありますとか、施策の重点といったことが含まれますし、その他の重要な事項につきまして、何かその活動以外にですね、政策的な要素が含まれ得ると考えております。

ただし、それが調査審議事項となるかどうかにつきましては、官房長官から答弁をしましたとおり、会議設置後に常用性に応じて議長が定めるお決めになるというふうに考えております。

自衛隊情報保全隊による市民監視事件の違法性認否
質問
佐藤大臣 (日本共産党)

- 過去にイラク派遣反対派への監視活動でプライバシー侵害の違法判決が出たことについて、防衛省として違法な調査を行っていたことを認めるか

答弁
松尾防衛省防衛政策局次長
  • 仙台高裁が1名に対するプライバシー侵害を認め損害賠償を命じたことを認識している
  • 国の主張の一部が裁判所の理解を得られなかったと受け止めており、上告は行わなかった
全文
質問・答弁の全文を表示

そこで防衛省にお尋ねいたしますが、このような情報保全体が違法な調査を行っていたということを認めますか。

自衛隊情報保全体による監視活動の停止などを求めた裁判について、平成28年2月2日、仙台高等裁判所は監視活動等の差し止めの訴えを却下する一方で1名に対するプライバシーの侵害を認め損害賠償の支払いを命じる判決を言い渡したところでございます。

判決におきましては、個人情報の適切な取扱いなどのコンプライアンスが問題になったというふうに認識をしております。

防衛省としては、控訴審判決の内容について、国の主張の一部が裁判所の理解を得られなかったものと受け止めております。

他方、上告につきましては、民事訴訟法312条に基づき、当該判決に憲法の解釈の誤り、その他憲法違反などがある本件に関しましては、上国及び上国 受理の申立てについては、判決内容を慎重に検討し、関係機関調整を行った結果、行わないこととしたものでございます。

情報保全隊によるプライバシー侵害の再発防止策
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 違法判決を受けて、プライバシー侵害の調査を行わないという具体的な措置をとったのか

答弁
松尾防衛政策局次長
  • 司法判断を厳粛に受け止め、コンプライアンス確保のため教育内容の充実と指導を徹底する基本方針を策定した
  • 毎年教育および検査を実施し、公益通報者保護制度や防衛監察本部による監察も実施している
全文
質問・答弁の全文を表示

重ねてお尋ねしますが、自衛隊情報保全隊によるプライバシーの侵害があったと認める判決を受けて防衛省自衛隊はプライバシー侵害の調査を行わないという措置をとったんですか。

防衛省としては従来より情報保全隊が防衛省自衛隊の所掌事務任務の範囲内で関係法令に従って適切な方法で情報収集などを行うよう努めてきているところではございますが、司法の判断を厳粛に受け止めより一層徹底をして取り組んでいるところでございます。

具体的に申し上げますと平成二十九年三月に発出した自衛隊情報保全隊の運営の基本方針において個人情報の適切な取扱いなどのコンプライアンスの確保を図るため関係法令に関する教育内容の充実を図るとともに、部隊における指導を徹底するということを定めてございます。

この方針に基づきまして、自衛隊情報保全隊における個人情報の適切な取扱いを含むコンプライアンスについて、毎年陸上自衛隊において教育及び検査を行っているところでございます。

また、防衛省におきましては、不正行為や非行為の発見、是正や未然の防止を図るため、公益通報者保護制度を設け、また職員の職務執行の適正を確保するため、防衛観察本部による防衛観察を実施しているところでございます。

こういった今申し上げました措置を総合的に実施することで情報保全体による適切かつ適法な業務の遂行というのを徹底をしているところでございます。

情報保全隊の違法判決に対する反省と謝罪
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 「従来より適切に運用してきた」とする答弁は反省がないのではないか。また、人権侵害を受けた当事者に謝罪を行ったのか

答弁
松尾防衛政策局次長
  • 司法判断を尊重し賠償金を支払ったが、文書自体は国が対外的に明らかにしたものではないため、認否できない立場である
  • 謝罪については、司法判断を尊重し損害賠償金を支払ったとの説明に留まる
全文
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これ違法判決の反省がないんじゃありませんか。

あとその賠償金を払ったということですけれどもこのプライバシーが侵害が認定された原告に対してこの人権侵害を受けた当事者に対して謝罪を行ったんでしょうか松尾防衛政策局次長お答えいたします。

自衛隊情報保全体による監視活動の停止を求めた裁判につきましては先ほども申し上げたとおり防衛省としては控訴審判決の内容について国の主張の一部が裁判所の理解を得られなかったところではございますが司法による判断を厳粛に受け止め情報保全体が今後とも防衛省自衛隊の所掌事務任務の範囲内で関係法令に従って適切な方法で情報収集など本県訴訟に努めるということを改めて徹底をしているところでございます。

なお本件訴訟に関しましてプライバシーの侵害が認定された原告1名に対しましては司法の判断を尊重するということで既に賠償金10万円の支払いを完了しているところでございます。

そうしたことから陸上自衛隊情報保全隊が本文書を作成したか否かも含めまして国として認否をできないという立場でこの点については変わりがございません。

今回におきましてはプライバシーの侵害というものが認定をされたということを受けて原告の方には司法の判断を尊重する形で賠償金10万円を支払ったところで謝罪というご質問にこれについては我々としては国の主張が一部認められなかったというところではございますけれども司法の判断を尊重する形で損害賠償としての賠償金というものを支払ったところでございます。

繰り返しこれもなりますけれども文書自体が問題になっている点につきまして防衛省が作成して対外的に明らかにしたものではないという立場を前提にこの点についてそれを前提にしたような対応ということについてなかなかできないということについて御理解をいただければと思います。

違法に収集された情報の削除
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 事件において違法に収集された情報は削除されたのか

答弁
松尾次長
  • 文書の作成を含め国として認否できないため、事実を前提とした質問には答えられない
  • 一般論として、法令に反する収集が行われたのであれば直ちに是正するのが当然である
全文
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今回この事件について違法に収集された情報というのは削除されたんでしょうか。

このため陸上自衛隊情報保全隊が本件文書を作成したか否かも含め国として認否できないという立場に変わりはございません。

このため当該文書に記載されていた内容が事実であることを前提にした質問にお答えすることは差し控えたいと思います。

仮に関係法令に反するような情報収集などが行われたのであれば、こういった行為については直ちに是正していくということは、一般のとして当然のことだと思っております。

重要情報活動と外国情報活動への対処の定義
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 「重要情報活動」がインテリジェンスに、「外国情報活動への対処」がカウンターインテリジェンスに対応するという理解でよいか

答弁
岡内閣審議官

- 法令上の用語で説明すべきだが、対比という点においては委員の理解と大きく相違ない

全文
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今回その法案で第2条のところに重要情報活動、外国情報活動への対処って出てくるんですが、これは対になって出されているわけですけれども、これを端的に言うと、この重要情報活動というのはインテリジェンスに対応し、外国情報活動の対処というのはカウンターインテリジェンスに対応しているとこういうふうに受け止めてよろしいですか。

法令上の用語ですので法令の用語を用いてしか正しい御説明はできないんですけれどもその対比という点においては委員が御理解されているのと大きく相違はないというふうに考えております。

外国情報活動の具体的内容(スパイ活動)
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 外国情報活動への対処における「外国情報活動」とは、スパイ活動を指すのか

答弁
岡川内閣審議官

- 外国情報機関が我が国の政府や企業の重要秘密を狙う秘密工作であり、スパイ行為という言い方も違和感はない

全文
質問・答弁の全文を表示

それでそのカムタインテリジェンスに相当する外国情報活動への対処ということについてはこの配付資料をお配りしておりますけれどもこの外国情報活動それから特定有害活動重要経済基盤、既存活動、これは条文で同じ対応しているところがあるわけであります。

そうしますと、この秘密保護法の特定有害活動というのは、これは2枚目の方にも書いてありますけれども、内調としても、この特定有害活動はスパイ行為等、つまりスパイ活動ということで言っている。

新法案の外国情報活動への対処につきましては、そこでいうところの外国情報活動とは、典型的には外国情報機関が行う我が国、政府または企業の重要な秘密を狙う秘密工作を使用するものでありましてスパイ行為という言い方もまたさほど違和感のない言い方であるというふうに思っております。

重要情報活動の具体的内容(日本政府による活動)
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 重要情報活動とは、日本政府が行うスパイ活動ということになるのか

答弁
岡田内閣審議官

- 「スパイ」という言葉は使わないが、懸念国の首脳の意思や軍事能力などを探る活動は重要情報活動に該当し、我が国政府が行うものである

全文
質問・答弁の全文を表示

この重要情報活動の方はそうすると日本政府が行うスパイ活動ということになるんでしょうか。

私どもは基本的にこの法令の分野におきましてスパイという言葉を使ってはおりませんのでなかなかちょっとまっすぐには答えかねるんですけれども例えば懸念国大量破壊兵器の拡散などに関しまして懸念国があってその懸念国の政府首脳の意思でありますとかあるいはその軍閣を検討している国家の首脳、軍の能力などを探る活動をもって、重要情報活動、持って失礼しました。

活動に該当いたします。

我が国政府は行うものでございます。

発言全文

山下貴司 (内閣委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

これより会議を開きます。

内閣提出国家情報会議設置法案を議題といたします。

この際、お諮りいたします。

本案審査のため、本日政府参考人として、お手元に配布いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官、柏原豊君ほか7名の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。

ご異議ないようでございますので、ご異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

これより質疑に入ります。

質疑の申出がありますので、順次これを許します。

黒田征樹 (日本維新の会) 20発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

山下貴司君。

質疑者 黒田征樹

黒田征樹君。

おはようございます。

日本維新の会、黒田征樹でございます。

本日は国家情報会議設置法案について質疑をさせていただきます。

昨今、日本を取り巻く安全保障は大きく変化をしております。

現代の脅威といいますのは、軍事力による単純な破壊行為だけではなくて、サイバー攻撃による重要インフラの機能不全、そしてフェイクニュースによる世論操作、また経済的な依存関係も安全保障上の交渉材料として使われております。

現時点で戦場は軍事、経済、情報、認知という複数の次元に広がっております。

こうした時代に国家が正確な判断を下すために最も重要なのが情報です。

今何が起きているのか。

他国が何を意図しているのか。

そして次に何が起こるのか。

国家の命運というのは、これらを正確に捉える組織を持っているかどうかで左右されます。

ところが日本は長年、この情報という分野において、同盟国から「情報を共有しても日本から漏れる」「日本は情報をもらうばかりで出せない」と言われ続けてきた現実があります。

特定秘密保護法の整備やセキュリティクリアランスの導入など、着実に前進はしてきましたが、司令塔がなければ情報はバラバラのままで判断には生かせないということで、今回の法案はその最後のピース、これを埋めようとするものだというふうに理解をしております。

この制度の方向性は当然評価をしておりますけれども、その評価と検証というのは別の話でありますので、方向が正しくてもそれが機能しなければ意味がないということで、今日はこの制度が本当に機能するのか、そしてこれをどう担保するのかという、この2つの観点で議論をさせていただきたいというふうに思います。

この法案は自民党と日本維新の会の連立合意に基づくものでありまして、早期立案にご尽力をいただきました皆様に感謝を申し上げるとともに、私も当然しっかりと後押しをさせていただきたいというふうに考えております。

我々はこの法案に向けて、政府に先立って提言書を提出させていただいております。

その内容はほぼ取り入れてくださっておりますけれども、この条文上だけではまだまだ不確定な部分もあります。

この制度の方向性が正しくても、それが機能するかどうかというのはまた別問題ですので、それをしっかりと確認をさせていただきたいというふうに考えております。

まずはこの国家情報会議、この国家情報局ですね。

このプライバシーの保護はどうなっているのかと。

情報というものが適正に扱われているのか。

またこの監督権限というのは働いているのか。

またそもそもこの国家情報会議というものが必要なのかと。

こういう様々な疑問や懸念を持たれている方がいらっしゃるのも事実だというふうに思いますので、今回の質疑で私も今回トップバッターということですので、それが不安の解消、また国民の皆様の安心というものにつながればというふうに考えておりますので、その思いで質疑をさせていただきたいというふうに思います。

日本はこれまで、戦前戦中の特高警察や軍の情報活動に対する深い反省の歴史から、インテリジェンス体制、この整備を後回しにしてまいりました。

しかしそれが行き過ぎて同盟国との情報共有すら困難になっておりまして、国家として正確な判断ができない状態を約70年間放置をしてきたということで、強い情報機関と民主的な統制、これをセットで設計していくというこの原則の中で、司令塔となるまさにこの国家情報会議が見える化された権限で働いて、この監督権限と人権のガードレール、これを同時に備えて初めて国家の情報力というのは国民の信頼を得ることにつながるというふうに考えております。

国民の皆様は、政府が情報を集めすぎると「私たちの日常生活が監視されているんじゃないか」という、そういう懸念も持たれると思います。

かつてこの強大な権限を持った情報機関というのが市民を監視して民主主義を脅かしたという事例は世界中に存在しますし、先ほども言いました、この日本の戦前の特高警察、こういう教訓もあります。

国民の皆様は「しっかりとこの国家を守ってほしいけれども、このまま進んでいくのはなんとなく不安だな」というふうに考えているというふうに思いますので、こういった不安を解消して、国民の皆様の安心につなげたいというふうに思います。

まずは官房長官にお聞きいたしますけれども、国家安全保障の強化の必要性と、国民の権利保護の両立について、政府の考え方というものをお聞かせいただきたいというふうに思います。

答弁者 木原誠二

木原官房長官。

おはようございます。

日本維新の会から今御指摘があったように、提言という形で考え方、インテリジェンス全般にわたる提言というのをいただいているところであります。

その中で本法案は、閣僚級の国家情報会議が各省庁の活動方針の基本方針を定めることなどを内容とするものでありまして。

今、委員がご心配されている、あるいは国民の皆様がご心配されているような、「国民が監視されるのではないか」とか、そういった政府の情報活動に対しての心配事もあるのではないかというようなご指摘。

これはしっかりと真摯に受け止めておきたいと思いますが、今回は政治による監督の強化、すなわち民主的統制の強化に資するものというふうに考えております。

本法案は行政機関相互の関係を立するものであり、国民の権利義務に直接関わるような権限に関する規定を設けるものではありませんが、今後我が国の情報力を強化するために必要となるその他の政策の立案を進めるにあたっては、憲法が保障しております国民の権利に配慮すべきことは当然であると考えております。

こうした観点も踏まえながら、丁寧に検討を進めてまいりたいと考えております。

委員長 山下貴司

山下貴司君。

質疑者 黒田征樹

黒田征樹:はい、ありがとうございます。

僕は別に心配しなくて、国民の皆様がきっと心配されている方もいらっしゃるのかなという、そういう代弁する思いで来させていただいておりますので、よろしくお願い申し上げます。

それでは、詳しく聞いていきたいというふうに思います。

まず、インテリジェンスのこのサイクルという概念ですけれども、インテリジェンスというのは、単なる情報収集というものではありません。

長谷川淳二議員、特に対外的な人的情報収集、これは依然として空白というか、まだまだ確定していないということで、司令塔を作るだけではサイクルは回りませんと先ほどから申し上げておりますけれども、これが今日の質疑の根本的な問題意識であります。

今の日本の情報体制は3つの構造的な問題があります。

まず1つ目に、情報が各省庁に分散して全体像が見えない。

2つ目が、司令塔がなく判断が遅れる。

3つ目が、情報を自ら取りに行くその法的根拠というか、根拠がない。

こういった問題に対応できる組織体制となるのか、順次確認をさせていただきたいというふうに思います。

この国家情報会議の設置によって政府の情報機関を一元化するということは重要ですけれども、その一元化には形と実質というものがあります。

会議を設置しても実際に情報が集まらなければ、仕組みをつくっても機能しなければ意味がありません。

ですから、これまでも問題の発生時または災害の発生時ですね、情報は現場にありますけれども政府の上の方まで上がらない。

だから判断を下すのに時間がかかっているという、そういった事例は過去いくつもあったと思います。

その情報の分散と司令塔の不在が、この初動の対応の遅れを生んだ。

そういう事例もたくさんあったというふうに思います。

そしてもう一つ、この70年間の内閣情報調査室が抱えてきた問題、これをしっかりと検証しないといけないというふうに思っております。

各省庁からの情報を受け取る機能は持っていますが、情報を要求する権限が弱くて、またはこの分析統合する機能、これも不十分だと。

情報が出てこない場合ですね、これどのように対応していくのか。

また、従来の内閣情報会議との実質的な違い、こういったものは何なのかということをお聞かせいただきたいというふうに思います。

政府参考人 内閣審議官

内閣審議官:おはようございます。

従前より私ども内閣情報調査室におきまして、各省庁の情報を集約して政府全体としての総合評価を行うための体制整備を行ってまいりました。

例えば地域別・分野別の分析のスペシャリストを各省庁から集めまして、内閣情報分析官という立場でオールソースアナリシスを実施しております。

今回の制度改正は、内閣官房における情報の集約と総合分析評価を一層強化するためのものでございまして、委員ご指摘のとおり、情報の一体的な集約や国家にとって的確な判断を支えるという観点から有効なものであるというふうに考えております。

各省からの資料や情報の提供につきましては、この法案の第7条第2項におきまして、「内閣官房長官及び関係行政機関の長は、議長の求めに応じて会議に対し重要情報活動または外国情報活動への対処に関する資料または情報の提供などを行わなければならない」と規定されておりまして、これに基づき各省庁が保有する情報が総理をトップとする国家情報会議に集約されることが制度的に担保されるものでございます。

本来協力すべき国の機関が、この規定に反して資料や情報を出し渋るということは制度上は想定されませんが、新たに総合調整権を付与される国家情報局におきましては、各機関に対して「こうした情報も必要なのだが収集できないだろうか」という呼びかけを積極的に行い、各機関が保有するあらゆる情報手段・情報源が最大限活用されるような司令塔としての役割を果たしてまいりたいと考えています。

内閣情報会議と異なりまして、国家情報会議は総理をトップとする閣僚級の会議体であるという重みにおいて、大きな違いがございまして。

現行の仕組みのもとで行われる情報の集約に比べて、質量ともに充実するものと考えております。

委員長 山下貴司

黒田君。

質疑者 黒田征樹

今お答えいただきましたけれども、提出しない、拒否をするということは想定されないということでありますけれども、それが制度としてしっかりと担保できるかというのが、また別の問題だというふうに思います。

ですので、不提供・遅延の場合の理由を文書化をしていく。

そしてまた情報の粒度、細かさに対する統一のルールとか、それが提供されたものが原資料なのか、要約版なのかということ。

またそれらを含めてしっかりとログで保存をする。

それぐらいのことも必要かなというふうに思いますので、それはしっかりと進めていただきたいというふうに思います。

続きまして、このインテリジェンスの世界では、どこの脅威を重く見るか、そのために何を集めるかということを明示して議会で報告するということが国際的な実務の基準になっております。

アメリカでは年次脅威計画、脅威評価、そしてイギリスでは国家安全保障戦略がその典型でありまして、この同盟国との連携の上で欠かせないそういう枠組みじゃないかなというふうに思います。

国民から見れば、何を危険と見てどこに情報資源を割いているのかということが見えなければ、役に立っているかも分かりませんし、「不安だな」というその気持ちも拭えないというふうに思います。

ですから、この日本の国家情報会議についても、情報戦略と脅威の認識、そして実際の運用状況を一定のルールに基づいて国民の皆様、また国会に説明する仕組みをあらかじめ組み込んでいく必要があると思いますが、米国のようにその脅威評価、そしてまた国会説明する枠組み、こういうものを設計するそういうお考えはあるのかどうかお聞かせいただきたいというふうに思います。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

秘密裏に推進されることの多い私ども政府の情報活動のその意義や重要性につきまして、国会や国民の皆様の理解を深めるとともに、その在り方についての御検討が行いやすくなるようにするため、名称を国家情報戦略とするかどうかは未定ではあるのですけれども、新設される国家情報会議におきまして、公開できる範囲において政府の中長期的な情報活動の推進方策を取りまとめた何らかの文書を作成しまして、公表することを検討しております。

こちらは中長期的な視座から活動の推進方策を記述しようとするものでございますので、毎年更新する性質のものではないというイメージはしておるんですけれども、いずれにしましても政府が行う情報活動の状況や、その成果としての脅威評価に関しまして、国会よりお尋ねがございましたら、適時適切に対応してまいる所存でございます。

委員長 山下貴司

黒田君。

質疑者 黒田征樹

そういうやはり公開していくという、そういう意識をしっかりと持っていただかないと、国民の皆様が思われているこの不安というものに対応もできないというふうに思いますので、そこら辺は適切に進めていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。

この国家情報会議ですね、概要を見てみると、各省庁の情報集約・分析するということで、これは大きな前進かなというふうに思います。

しかし、この構造的な問題というのは、各省庁それぞれの情報のバイアスがあるんじゃないかなという、そういう不安があります。

例えばですね、経産省はそういう経済産業の政策の目線、そして外務省は外交の目線、防衛省は軍事の目線ということで、それぞれの省庁の所掌の範囲で情報を集めてくるわけでありまして、そこを束ねるというだけではですね、国家の必要とする全体像の分析にはならないというふうに思います。

そして、世界のこのインテリジェンスの先進国が共通して持っているのは、情報を能動的に取りに行くということでありまして、例えばアメリカのCIA長官の職責というのは、法典上ですね、警察権限、召喚上法執行権限、そして国内治安機能を有しないということを明記されながら、しっかりと海外での情報収集というのは行っているわけであります。

そういう中において、G7の中で対外的な人的情報の収集、いわゆるヒューミンというこのようなものを担う専門機関というのは法律上持っていないのは日本だけというご指摘もありますけれども、最終的なこの相手の意図、そして内部の動きというのは人と人の関係でしか取れないということであります。

ですので、そういったものをしっかりと進めていくということも必要だというふうに思いますけれども、そもそもこのこうしたインテリジェンス改革の基盤ともなる国家情報会議は、これまで各省庁からもらう受動的な集約機能にとどまるのか、それとも自ら情報を取りに行く能動的な収集機能を持つのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。

そして、例えば経済安全保障、そういった分野における安全保障情報の統合分析、そしてまた、国家情報局の中に設けるそういうものをお考えはあるのかどうかというものをお聞かせいただきたい。

また、現状の法案における活動の範囲ですね。

今言った経済安全保障も含めて、その辺をどのように考えているのか方向性をお聞かせいただきたいというふうに思います。

政府参考人 大川内閣審議官

大川内閣審議官。

お答えいたします。

現行の内閣情報調査室は、内閣法及び内閣官房組織令に基づきまして、内閣の重要政策に関する情報の収集調査を担っておりまして、本法案により設置される国家情報局は、この内閣情報調査室の所掌事務を引き継ぐこととしております。

また、この度の国家情報会議の設置によりまして、先ほども答弁いたしましたとおり、各省庁から国家情報局に対するより積極的な情報の提供が期待されると同時に、国家情報局の側におきましても、各省の情報収集手段や情報源の実情をしっかりと把握した上で、当該事案の総合分析のために必要なピースが何であるかということを精緻に見極めて、各省庁に的確な要求を行うという司令塔としての能動的な責任が生じるものと理解しております。

また、ご指摘のございました経済安保や、あるいは先端技術分野に係る総合情報分析機能の強化につきましては、現下の情勢にいたしますと大変に重要な課題であるというふうに認識をしておりまして、それを担う体制または人材の強化を国家情報局において図ってまいるとともに、これらの分野に深く関わる関係の省庁に対しまして、人材・情報両面の協力を求めてまいりたいと考えております。

委員長 山下貴司

黒田君。

質疑者 黒田征樹

よろしくお願い申し上げます。

続いて、このインテリジェンス機能をしっかりと動かしていくために、それをどういうふうに確保していくのか、人材をどういうふうに確保していくのか、それが課題だというふうに思います。

このインテリジェンスの分野では、専門性と継続性と信頼性、この3つが不可欠だというふうに思います。

その中で今この課題と言われるのが、例えば蓄積の問題です。

担当者が2、3年で交代すれば、それが積み上げられない。

外交官がしっかりと構築した人材をどうやって後任に引き継ぐのか、そういう課題もたくさんあると思います。

そしてまた、その人材をそもそもどうやって確保していくのかと。

例えば民間のサイバーセキュリティの企業とかコンサルティング企業は、政府が提示する金額よりもはるかに高い報酬で採用されているということでありますので、そこをどうするのかということと、あとは処遇の問題ですね。

危険を伴うことに対してどうやって手当てをしていくのかということ。

この情報要員の、例えば専門職俸給法の新設、または省庁横断の養成機関の設置、危険手当の制度化、こういったものを必要だというふうに思いますけれども、これを整備する予定はありますかということと、あとはその育成の部分でインテリジェンスアカデミーみたいな、そういうものも必要だというふうに思いますけれども、そういう認識とか方向性についてお聞かせいただきたいというふうに思います。

政府参考人 大川内閣審議官

大川内閣審議官。

ご指摘の関連業務に関わります職員の知識及び技能の向上は、情報機能強化を進める上で最も重要な課題の一つでありまして、これまで各省庁が例えば大学校、研修所等の組織を置きまして教育訓練に鋭意取り組んでまいりました。

しかし、省庁間の連携協力や、私ども内閣官房がリードする省庁横断的な取り組みを進める余地はまだ大いにあるというふうに考えておりまして、例えば各省庁の分析担当者を集めた合同の研修会など、様々な施策を進めてまいります。

その際には各省庁の組織の助力も得てまいります。

すでに各省庁に組織やあるいは施設がある中で、新たに整備するかどうかということはまだ結論が得られておりませんけれども、省庁をまたがるインテリジェンスアカデミー的な機能につきましては、着実に充実強化を図ってまいります。

優秀な専門人材の確保と採用も同じく重要な課題でございます。

例えば私ども内閣情報調査室におきましては、最近システム系の人材を含めまして中途採用を積極的に行っております。

また、給与につきましてもご指摘のあったとおり、適切な処遇が確保されるように関係機関とも相談しつつ、必要な検討を行ってまいります。

委員長 山下貴司

黒田君。

質疑者 黒田征樹

ありがとうございます。

ちょっと時間もなくなってきましたので、最後ですね。

国民の皆様の安心という部分に絞って質問をさせていただきたいというふうに思いますけれども、そういう国民の皆様というのは、情報機関こういったものが強くなると「何か監視されているんじゃないですか」というふうに感じるものだというふうに思います。

そういう過去の歴史もありますし、一方では米国のCIAというのは警察権限、法執行機能を持たないということを制度の大前提に置く。

またイギリスのMI5、これは政治的中立を組織の根幹として運用されている。

民主主義国家の情報機関というのは、強い収集能力と明確な活動範囲の制約、これをセットで設計することで国民の信頼を得ていくということであります。

ですから政府は、この分野で必ず話題になります、「この監視国家になるんじゃないか」というこの国民の不安に正面から向き合って、事実に基づいた丁寧な説明が必要だというふうに思います。

要はこの組織は何ができて、何はしない、どんなことはしない組織なのかということを、しっかりと国民の皆様に理解をしていただく必要があると思います。

この法案は、例えば通信傍受、捜索や差し押さえ、逮捕、こういう国民の権利を直接制約する新たな実力的な権限を付与するものなのか。

この条文は、会議の設置、所掌、情報提供義務、秘密保持の義務、事務局機能、この整備というものが中心であるというふうに読み解きますけれども、この新たな強制調査権限、そして監視権限というものを直接付与する規定ではない、そういう制度ではないという、そういう理解でいいのかどうかというのを明確にお答えいただきたいということと、この制度が国民の監視につながるものではないという、そういう政府の基本的な姿勢、これを最後に改めて明電していただきたいというふうに思います。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

こちらの委員の御指摘のとおり、本法案はインテリジェンスの司令塔機能を強化すべく、行政機関相互の関係を立するものでございまして、国家情報会議や国家情報局に対して国民から情報を取得することを容易にするような新たな捜査権限や調査権限を付与する規定はございません。

また、現在各省庁が行う情報活動は所管大臣の指揮監督のもとに適切に行われておりますけれども、この指揮監督につきましても本法案によって変わるものではございませんし、またそれぞれの行政機関に対して捜査権限や調査権限を新たに付与する規定もまたございません。

本法案は国民の監視をするものでもなければ、無用に個人のプライバシーを侵害するものではないということは、改めて明確に申し上げます。

委員長 山下貴司

黒田君。

質疑者 黒田征樹

はい、もうこれで終わらせていただきますけれども、やはりこの国民の皆様の安心等で国家を守っていく、これをしっかりと両立をさせていただきたいということをお願い申し上げまして、質疑を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

中根一幸 (自由民主党・無所属の会) 20発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長):次に中根一幸君。

質疑者 中根一幸

中根一幸:中根一幸です。

自由民主党の中根一幸です。

本日は国家情報会議設置法案について質問いたします。

この法案は、我が国を取り巻く国際環境が厳しさを増し、また我が国に対する脅威の対応も大きく変化する中において、各省庁が収集した情報を政府全体として集約・分析し、それを政策部門に供給することによって、より質の高い政策判断につなげていくための体制を整備するものと理解しております。

今日では、従来型の軍事的な脅威のみならず、サイバー攻撃、経済安全保障上のリスク、技術流出、偽情報の拡散、さらには外国勢力による影響工作など、複合的で顕在化しにくい脅威への対応もまた求められているところです。

そうした中にあって、国民の皆様の安全・安心を守り、また我が国の大切な国益をしっかりと確保していくため、本法案により情報面における司令塔機能を強化していくことの意義は大変大きいものと考えております。

一方で、先ほどもお話がありましたように、情報の収集・集約・分析といった情報活動ということは、国民の皆様からは見えにくい分野でもあります。

だからこそ、本法案が何を実現するものなのか、国民の皆様の生活を守るのであって脅かすものではないということを、しっかりと丁寧に説明し、お示ししていかなければいけないものであると考えております。

そこで本日私からは、1.本法案の必要性、2.国家情報会議で何をするのか、3.国民の皆様の権利との関係、4.インテリジェンスに関する人材の確保・育成、という4つのテーマについてお聞きしたいと思います。

それではまず1つ目のテーマ、本法案の必要性について聞いていきます。

現在も政府の情報活動に関しては、内閣情報会議や内閣情報調査室が司令塔となり、政府内の情報の集約、分析、関係省庁との連携は行われてきたものと承知しております。

そうした既存の仕組みがある中で、本法案は総理を議長とし、関係閣僚、議員、構成員とした国家情報会議を設置し、さらにその事務局として国家情報局を設けることとしています。

尾崎官房副長官に伺います。

現在の体制にどのような課題があり、本法案によってどのような効果が期待されるのでしょうか。

また、本法案によりどのような仕組みで政府一体となって情報を収集・集約・分析し、より質の高い政策判断につなげていくのか、基本的なお考えを御説明いただきたいと思います。

尾崎内閣官房副長官。

答弁者 尾崎内閣官房副長官

(尾崎内閣官房副長官):お答えをいたします。

昨今の複雑で厳しい国際環境において、危機を未然に防ぎ、国民の安全や国益を確保するには、外交、防衛、経済、技術、人材など、あらゆる面で国力を強くしていく必要がございます。

そのためには、国家としての情報収集・分析能力を高め、質の高い、適時にかなった情報をもとに正確な政策判断を行っていくことが重要であろうと考えるところであります。

一方、国家安全保障政策を司る司令塔として閣僚級の国家安全保障会議が置かれていることと比べまして、情報分野において政治のリーダーシップを発揮する仕組みは十分整備されておらず、また内閣官房に置かれた情報機関である内閣情報調査室には、他の内閣官房の部局と異なり総合調整機能が付与されておりません。

このため、これらが相まって政府一体となって情報活動を推進していく基盤をより強化すべきであるなどと指摘される状態にあるわけであります。

そこで本法案では、政府全体を俯瞰する立場から政治の強いリーダーシップの下、政府の情報活動に関する基本方針を示すなどする閣僚級の会議体として国家情報会議を設置しますとともに、関係行政機関の長らに対する資料や情報の提供義務を定め、国家情報会議に情報がしっかりと集約されるよう法的に担保する仕組みとしたところであります。

また、国家情報会議を支える事務局として設置する国家情報局には、政府の情報活動に関する総合調整機能を付与し、これにより政府全体の情報活動のパフォーマンスの最大化・最適化を図ることとしたところでございます。

こうして、より質の高い、適時にかなった情報を収集・集約・分析し、政策部門に提供することで、政府のインテリジェンスサイクルをより充実させ、政府一体となって国民の安全や国益をしっかりと守り抜いていくこと、このことを企図したところでございます。

質疑者 中根一幸

中根一幸:ありがとうございます。

次に2つ目のテーマ、本法案により設置される国家情報会議についてお聞きします。

先ほども副長官がおっしゃっていたように、この厳しい国際環境のもと、インテリジェンスに関する司令塔機能を強化するための国家情報会議の設置ということであります。

当然のことながら、箱を作るだけでは何の意味も持ちません。

国家情報会議を設置して何をやるのか。

が重要だと思います。

ところで本法案には、国民の皆様からはなかなか聞き慣れない言葉がいくつか出てまいります。

そこでこれらの意味について、今日は法案審議の初日でもありますので伺っていきたいと思います。

本法案の第2条には、国家情報会議が何をする機関なのかということが規定されており、具体的には「重要情報活動と外国情報活動への対処に関する重要事項を調査審議する機関」と規定されています。

そこでまず、この「重要情報活動」と「外国情報活動への対処」それぞれの意味について、政府参考人からご説明いただきたいと思います。

政府参考人 岡内閣官房審議官

岡内閣官房審議官。

本法案の第2条には、重要情報活動及び外国情報活動への対処に関する重要事項を調査審議する機関として国家情報会議を置くと規定しております。

このうちお尋ねの重要情報活動とは、重要な国政の運営に資する情報の収集・調査に係る活動を言います。

ここでいう国政とは、一般に対外政策や安全保障政策、財政政策などを指し示す言葉でございますけれども、その中でも重要なもの、すなわち一般に外部からの侵略等の脅威に対しまして、外交、防衛などといった様々な政策を駆使して、国民の安全を確保することを意味する「安全保障の確保」、それから、国民の生命を直接脅かす「テロリズムの発生の防止」、ひとたび発生すれば多くの国民の生命、身体、財産に重大な被害を生じさせる「災害などの緊急事態への対処」という3つの事柄を例示として指し示すものが重要国政運営となります。

このような国政のうちでも重要なものに係る情報収集活動を重要情報活動として、国家情報会議の調査審議事項の1つと規定しております。

次に外国情報活動への対処でございますが、こちらは公になっていない情報のうち、その漏洩が重要な国政の運営に支障を与える恐れがあるものを取得するための活動であって、外国の利益を図る目的で行われるものへの対処を言います。

当該活動には、偽情報の流布、拡散などによる影響工作といった、これと一体として行われる不正な活動も含まれます。

中根君。

質疑者 中根一幸

ありがとうございます。

次に国家情報会議が行う具体的な調査審議事項についてお尋ねします。

本法案の第3条には、1号から5号に具体的な調査審議事項が規定されております。

これは国家情報会議が何をするのかを具体的に規定したものだと思いますので、政府参考人からそれぞれどのようなことを意味しているのかご説明いただければと思います。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

本法案第3条に、国家情報会議が調査審議する事項が列挙されております。

まず第1号は「重要情報活動に関する基本的な方針」、第2号は「外国情報活動への対処に関する基本的な方針」とそれぞれ規定しておりますが、これらは関係省庁の取組の重点や方向性などのことでございます。

次に第3号の「重要情報活動の推進及び外国情報活動への対処に際し配慮すべき内外の情勢についての基本的な認識及び評価」とは、連携して活動する関係省庁間において共通理解とすべき情勢認識や情勢評価のことでございます。

次に第4号の「重要情報活動の対象となる事案のうち、特に重要なもの、または外国情報活動への対処に係る特に重要な事案の総合的な分析及び評価」とは、第1号から第3号までの一般的・通則的な事柄とは異なりまして、個別の重要事案に関する総合分析や評価の実施のことでございます。

最後に第5号は「その他重要情報活動または外国情報活動への対処に関する重要事項」でございまして、こちらはいわゆるバスケットクローズで、第1号から第4号までに該当しない重要事項について、その時々の情勢を踏まえて臨機応変かつ柔軟に対応できるよう規定したものでございます。

中根君。

質疑者 中根一幸

ありがとうございます。

国家情報会議で何をやるのかと同時に、実際に調査審議を行う構成員が誰なのかも当然ですが重要であります。

総理が議長となり関係閣僚が構成員となるということのようですが、具体的にどのようなメンバーなのか、そしてなぜそのようなメンバーなのかについて、政府参考人にお答えいただきたいと思います。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えいたします。

国家情報会議は内閣総理大臣の議長とし、構成員となる大臣は、内閣法第9条によりあらかじめ指定された国務大臣(これは総理大臣臨時代理のことでございます)、それから内閣官房長官、内閣府設置法第11条の特命担当大臣(こちらは金融担当大臣のことでございます)、それから国家公安委員会委員長、法務大臣、外務大臣、財務大臣、経済産業大臣、国土交通大臣及び防衛大臣としております。

国家情報会議の構成員としている国務大臣は、現行の内閣情報会議を構成する省庁を担当する国務大臣であり、安全保障やテロ対策などに関わる重要情報を収集する一定の体制や権限、手段を備えた組織を指揮・監督する立場にある国務大臣を厚生委員として定めているものでございます。

なお、調査審議事項によりましては、議長、内閣官房長官及び議長が指定する国務大臣のみで調査審議を行うことができ、また反対に必要があると認めるときは、先ほど述べた国務大臣以外の国務大臣を会議に参加させることができる柔軟な対応が可能となっております。

質疑者 中根一幸

中根君。

ありがとうございます。

このメンバーですが、現行の内閣情報会議を構成する省庁の担当大臣が基本だということ、いろいろと具体的なこの調査審議事項によっては増減が可能だというようなお話をいただきました。

関係閣僚は必ずしもこのインテリジェンスに造詣が深い方とは限らないと私は思います。

インテリジェンスに精通した役人が基本方針などを定めた方が良いのではないかとの指摘もあるやに聞いておりますが、この点についてはいかがか、政府参考人に御説明いただきたいと思います。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

冒頭、大崎副長官からも御答弁しましたとおり、昨今の厳しい国際環境のもとにおいても危機を未然に防ぎ、国民の安全な国益を戦略的に守っていくためには、政府全体を俯瞰する立場から政治の強いリーダーシップのもとに政府の情報活動に関する基本方針を示すなどする閣僚級の会議体として国家情報会議を設置し、司令塔機能を強化することが重要であるというふうに考えております。

その上で、この国家情報会議には議長及び議長を補佐する幹事を設けることとしており、現行の内閣情報会議のもとに合同情報会議を設置することにならえまして、国家情報会議のもとにも幹事で構成する幹事会を置くことを想定しております。

また、国家情報局は国家情報会議を支える事務局として、国家情報会議の事務を所掌することとしており、これらによりまして、閣僚による国家情報会議が万全の能力を発揮できる体制を整備しており、御懸念は問題ないというふうに考えております。

質疑者 中根一幸

中根君。

ありがとうございます。

厳しい国際環境の中で、政治の強いリーダーシップを発揮するためにということ、ただそれだけではなくて、この国家情報会議のもとには幹事会というものが開かれていて、また事務を司る国家情報局も支える体制ができているというようなお話をいただいたと思います。

ありがとうございます。

御説明いただいたように、国家情報会議では様々な状況を想定して、まさに情報活動に関する基本方針を定めていくということであります。

そして、国家情報会議の事務局として先ほどもお話しさせていただきましたが、設置された国家情報局は、冒頭の先ほど答弁でもありましたとおり、この相互調整機能が付与され、政府全体のこのインテリジェンスサイクルがより充足、充実することということでございました。

こうして本法案では、政府のインテリジェンスに関する司令塔の機能を強化することで、昨今の厳しい国際環境のもとにあっても、国民の皆様の安全安心を、また国益をしっかりお守りするという趣旨であることを理解いたしました。

一方で、一部では本法案により国民の監視が強まるのではないか、政府が国民の言論や活動を規制していくつもりなのではないかという懸念を示す声があります。

そこで政府におかれましては、国民の皆様のご理解を得るためにも、このような不安の声に対しても丁寧に説明することが大切であると私も考えております。

このような観点からお尋ねします。

まず本法案により、政府の情報収集機関において新たな情報収集に関する権限や手法が付与されることになるのでしょうか。

総理が本会議でも御答弁されていたところではありますが、改めて政府参考人に明確にお答えいただきたいと思います。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

先ほどもちょっといくつかお答えしましたとおり、この法案の内容は、インテリジェンスコミュニティなど、行政機関相互の関係を律する規定がございます。

ただ一方で、情報収集活動に当たる各省庁あるいは国家情報局に捜査権限あるいは調査権限を新たに設ける規定というのはございません。

で、今回はあくまで司令塔機能の強化という点に着眼した法案となってございます。

質疑者 中根一幸

中根君。

ありがとうございます。

次に、本法案により国民への監視が強まるのではないかといった声をどのように答えていくのかということについてもお答えいただきたいと思いますし、また本法案の運用に当たり、プライバシー、表現の自由といった国民の皆様の憲法上の諸権利について、どのような考え、視線で臨んでいるのかについても政府参考人からお答えいただきたく存じます。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えいたします。

国家情報会議の調査審議事項あるいは国家情報局の総合調整の対象となります。

重要情報活動は、重要国政運営に資する情報の収集調査に係る活動を指しますが、この重要国政運営は、先ほども申し上げましたとおり、安全保障の確保、テロリズムの発生の防止、緊急の事態への対処を例示として掲げておりますとおり、国民の安全や国益を守るのに資する情報活動を対象しているのでありまして、国家情報会議及び国家情報局は、国民を監視したり、監視を強めるために設置するものではないことはもとより、国民のプライバシーを無用に侵害することはございません。

また、政府が情報活動の推進に当たりまして、憲法が保障する国民の諸権利に配意すべきことは、当然のことでございまして、このことも本法案の施行後も変わりはいたしません。

質疑者 中根一幸

中根君。

ありがとうございます。

先ほどご説明いただいたように、この国民の皆様の心配ということにはならないということでございます。

デメリットだけではなくてメリットについても、これがメリットだということについても、改めてお答えいただければと思います。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えします。

この法案によりまして、まずインテリジェンスコミュニティの中隊あるいは協力関係というのが強まるというふうに考えております。

また政治の強いリーダーシップ、総理大臣のもとの最高度に高い見地から示される基本方針などによりまして、私どもインテリジェンスコミュニティの全体としての活動が最大限に効果的なものとなるというふうに考えております。

繰り返しますけれども、これは決して各省庁に新しい調査権限、捜査権限が与えられるから協力になるというものではなくて、現状の組織を前提としてその協力関係、連携を強化することによってパフォーマンスを高めていこうという考えに基づくものでございます。

質疑者 中根一幸

長谷君。

ありがとうございます。

最後のテーマに移ります。

インテリジェンス機能を強化するにあたっては、国家情報会議や国家情報局といった組織をつくるだけでは十分とは言えず、それを実際に動かしていく人も重要であるということは言うまでもありません。

そこで最後に官房副長官にお尋ねします。

政府のインテリジェンス機能を強化し、国民の皆様の安全安心をしっかりと守っていくため、インテリジェンスに関する人材確保や育成の展望について、決意も含めお考えをお聞かせいただければと思います。

小崎官房副長官。

答弁者 小崎官房副長官

お答えいたします。

国際情勢の複雑化、不安定化や情報通信技術の発達等に伴いまして、インテリジェンス業務に携わる人材に必要とされる知識及び技能の水準も高まってきているものと認識をいたしております。

例えば、語学力や外国人とのコミュニケーション能力、複雑な情勢変化を読み解き情報を分析する能力、ICTシステムやAI等の先端技術に精通し、それらを自在に操れる能力などを備えた人材を多く確保し、育成していく必要がありまして、政府一丸となって取組を強化すべきであると考えておりますが、これまではこうした専門人材の確保や育成を主として各省庁の努力により行ってきたところであります。

今後、本法案をお認めいただき、国家情報会議が設置された暁には、同会議におきまして人材育成の基本方針を定めるなどして、各省庁の連携協力のもと、計画的な取組を推進してまいりたいと考えております。

また、内閣官房におかれる国家情報局におきましても、省庁横断的な様々な研修、中途採用や官民交流を含む専門人材の確保、スキルアップに資する人事交流、専門性に着眼した省庁の垣根を超えたキャリアステップの確立などといった方策を推進しまして、インテリジェンス関係機関全体の人的能力の底上げを図ってまいりたいと考えております。

質疑者 中根一幸

中根君。

はい。

冒頭申し上げた我が国を取り巻く複雑で厳しい国際環境、世界情報情勢の不安定さが増し、さまざまな脅威にさらされる中、この情報の力でしっかりと国民の皆様の安心安全を守っていく、大切な国益を確保していく政府の強い決意をしかと受け止めるとともに、私もしっかりと尽力して参ることをお誓い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

ありがとうございました。

長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会) 16発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

山下貴司君。

質疑者 長谷川淳二

次に長谷川淳二君。

長谷川淳二でございます。

質問の機会をいただきありがとうございます。

早速ですが、本法案の前提でありますインテリジェンス機能の強化の必要性について伺います。

戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で、我が国の国益を守り国民の安全を確保するためには、政府の情報収集分析機能を強化するとともに、より多くの質の高い情報を収集し、高度の分析を加え、国家としての的確な判断を支えていく体制が不可欠でございます。

我が党はこれまでインテリジェンス機能の強化に向けて様々な提言を行ってまいりました。

その要点は、まず政府の司令塔機能の強化、次に対外情報収集能力の強化、そして外国からの干渉を防止する体制の構築の大きく3つであります。

具体的には、我が党と日本維新の会との連立合意書において、まず国家情報会議、国家情報局の設置、次に対外情報庁の創設、さらにはインテリジェンス、スパイ防止関連の法制化を目指すこととしています。

今般の国家情報会議設置法案は、我が国のインテリジェンス機能の強化に向けた第一歩であると認識しておりますが、一方でこのインテリジェンスという言葉は国民にまだ馴染みがなく、ともすれば誇張したイメージで語られることも多いため、インテリジェンス機能を強化しなければならない背景について、今一度国民の理解を得ることが何より重要であると思います。

そこで尾崎副長官に、我が国のインテリジェンス機能を強化しなければならない背景として、高市総理や木原官房長官が指摘されている「複雑で厳しい国際環境」について、具体的にどのような環境を言うのか、政府の認識をお伺いします。

答弁者 尾崎官房副長官

尾崎官房副長官。

お答えいたします。

例えば、先日の衆議院本会議で高市総理から述べました「複雑で厳しい国際環境」とは、国家間の競争が激化、複雑化、常態化し、私たちが慣れ親しんだ自由で開かれた安定的な国際秩序が大きく揺らいでいる現在の安全保障環境や、これらがサイバー空間や認知領域といった新たな領域にも広がっている状況を念頭に置いたものであります。

例えば、委員からご指摘もいただきましたような、認知戦や影響工作、重要インフラへのサイバー攻撃等をもちつつ、軍事と非軍事の境界を意図的に曖昧にするなど、相手方に複雑で広範な対応を強いるハイブリッドな脅威や、さまざまな情勢によるエネルギー供給やサプライチェーンへの影響のように、分野横断的な情報収集・集約や総合分析をもとに対処することが必要とされるような複雑で厳しい情勢を念頭に置いておるところでございます。

質疑者 長谷川淳二

長谷川君。

ありがとうございます。

今ご答弁いただいたとおり、この複雑で厳しい国際環境の中で我々が直面している安全保障上の脅威は、従来からの軍事面での脅威だけでなく、ハイブリッド戦と言われるように、国際世論を標的とした認知戦や情報操作、影響工作、あるいは重要インフラのサイバー攻撃など、外交、防衛、経済、治安、サイバーといった複数の領域にまたがっております。

かつ、平時と有事の境界を曖昧にさせて発生する脅威であることに大きな特徴があると言えると思います。

だからこそ、今回総理をはじめ関係閣僚の政治のリーダーシップの下で、省庁横断的な対処が必要になっていると思います。

しかし、我が国では現状、内閣情報調査室を中心として警察庁、公安調査庁、外務省、防衛省などのコアメンバーからなるコミュニティがインテリジェンス機能になっていますけれども、やはり統括機能が弱いというふうに指摘されたところでございます。

したがって、外交、防衛、経済、治安、サイバーといった複数の領域にまたがって、かつ平時と有事の境界を曖昧にさせて発生する脅威に対処するためには、やはり関係省庁の情報を一元的に集約し、相互に関連づけた上で分析する仕組みが不可欠であり、まさにその仕組みとして国家情報会議設置法案が提出されたものと理解をしています。

そこで尾崎副長官に、このハイブリッド戦とも呼ばれる外交、防衛、経済、治安、サイバーといった複数領域にわたる脅威、軍事と非軍事の境界を曖昧にさせて発生する脅威に対して、この霞が関の縦割りを乗り越えて、省庁横断的に情報を統合して分析評価を行う必要性について、改めて政府の認識を伺います。

とともに、このインテリジェンスコミュニティを統合するリードエージェンシーとしての国家情報会議が果たすべき具体的な役割について伺います。

答弁者 尾崎官房副長官

尾崎官房副長官。

お答えいたします。

昨今の複雑で厳しい国際環境においては、サイバー攻撃、偽情報の拡散、国際テロ、経済安保、さらには先端技術をめぐる競争まで、国家を取り巻く脅威は複雑で見えにくいものになっております。

このため、政府が対処しなければならない課題は、外交、防衛、治安、経済、技術といった複数の政策領域にまたがり、全体像を把握することが難しくなってきていると考えております。

委員御指摘のハイブリッドな横断的な脅威の時代において欠かせないのは、情報を収集集約し、これを分析する総合的なインテリジェンス機能であると考えております。

このような認識のもと、本法案は総理を議長とする閣僚級の国家情報会議と、それを支える国家情報局を設置することによって、政府全体の情報活動を俯瞰しながら、戦略的にその基本方針を示すとともに、政府内を総合調整し、収集した情報を集約して総合分析を行うなどの機能を充実強化しようとするものでございます。

質疑者 長谷川淳二

長谷川君。

ありがとうございます。

国家情報会議の必要性、役割、ご答弁いただいたとおりだと思います。

その上で、この器を作るだけではなくて、その機能を十分に発揮できるかどうかが、最も重要な観点であるという点で、何点かお伺いします。

まず、やはり今、現に差し迫った脅威として、サイバー空間における外国勢力による影響工作への対処について伺います。

近年、外国勢力による工作活動は機密情報の摂取にとどまらず、SNS等を通じた偽情報の拡散や情報操作によって国民世論に影響を及ぼそうとする動きが指摘をされています。

代表的な影響工作として、SNS等を通じた選挙介入がございます。

2016年のアメリカ大統領選ではロシアによる選挙介入が指摘をされております。

またルーマニアの大統領選では、ロシアによる介入で憲法裁判所が選挙結果を無効としました。

台湾総統選でも偽情報の拡散への中国の関与が指摘をされているところでございます。

そして先日、読売新聞の報道によれば、我が国でも先般の解散総選挙の際に、中国がXなどSNSを通じて対日方向の認知戦を行った兆候があると報道しているところでございます。

こうした影響工作は、従来の軍事的手段とは異なって直接的な被害が可視化されにくい一方で、国民の自由な意思形成を歪め、民主主義の根幹である選挙結果を左右しかねない危険性を有しています。

我が国にとって差し迫った深刻な脅威ではないかと考えております。

そこで、尾崎副長官に、このロシア、中国など外国勢力によるサイバー空間を利用した影響工作や情報操作の現状について、政府はどのように認識をしているのか。

また、この新たに設置される国家情報会議や国家情報局の機能によりまして、サイバー空間を利用した選挙介入への対策を含めて、外国からの影響工作や情報操作への対処がどのように強化をされるのか伺います。

答弁者 尾崎官房副長官

尾崎副長官。

お答えいたします。

偽情報の拡散を含む外国による影響工作につきましては、我が国にとっても安全保障上の脅威であり、また、選挙の公正や自由な報道といった民主主義の根幹をも脅かすものでありまして、その対策は急務であると考えております。

政府におきましては、外国による影響工作への対策に関し、内閣官房副長官の調整の下で、関係省庁が協力して政府一体となった取組を行っているところであります。

さらに、国家情報局の設置によりまして、政府全体の情報活動を俯瞰する立場から、総合調整を行うことが可能となりまして、各省庁の保有する情報をより積極的に求め、多種多様な情報を集約することで、総合的な分析が強化されることになります。

これらの結果、外国による影響工作につきましても、関係省庁に対し、一層質の高い、適時にかなった情報の提供が行われ、効果的な対策が講じられることが期待できるものと、そのように考えております。

質疑者 長谷川淳二

長谷川君。

ありがとうございます。

外国勢力によるサイバー空間を利用した影響工作や偽情報の拡散によって国民世論に影響を与える試み、特に選挙介入に関しては、先ほど御答弁いただいたように官房副長官の総合調整の下で、政府一体となった対策を強化していただきますように。

同盟国、同志国との連携も大変重要だと思います。

ぜひとも対策を強化していただきますように強く要望させていただきます。

次に、国家情報会議の実効性を確保する上で重要な課題として、情報提供・収集の体制について政府参考人にお伺いをいたします。

各省庁がタイムリーな、適時にかなった情報を国家情報会議に提供して、国家情報会議において各省庁からの情報を統合分析をして、国家として的確な判断に役立てていくことが何より肝要であると思います。

この本法案において、各省庁が有する資料や情報を国家情報会議に提供する義務を創設するのは、各省庁からの情報提供体制を確保する趣旨であると理解をいたします。

しかし一方、各省庁に縦割りの意識が残っている限り、情報提供に慎重になる場合も当然考えられます。

また、情報提供しても分析結果が何らかの形でフィードバックされなければ、各省庁が情報を抱え込んでしまって、国家情報会議はうまく機能しないのではないかと思います。

一方で、国家情報会議の情報収集体制については、プライバシーの懸念、特に警察の保有する情報も含めて収集することへの懸念も指摘されているところでございます。

そこで政府参考人、岡審議官に、この国家情報会議に対して各省庁が保有する資料・情報が適切に提供されるように、まず1点目はどのように体制を整備をするのか、政府の方針を伺います。

もう1点は情報収集の内容であります。

例えば、警察が捜査の過程で得た情報など、必要であれば国家情報会議に提供されるものなのか、お伺いをいたします。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

本法案におきましては、第7条の規定により、各省庁に対しまして、国家情報会議の議長である総理大臣からの求めに応じて資料や情報を提供する義務を規定しておりまして、各省庁が保有する情報が国家情報会議に集約されることが制度的に担保されます。

その上で、本法案では国家情報局が政府全体の情報活動を俯瞰する立場から総合調整を実施するための規定も設けておりまして、これらを通じまして各省庁の保有する情報がより多く集約されて、総合的な分析機能が強化されるという体制となっております。

一方で、国家情報局によるこうした質の高い総合分析、総合評価の結果を各省庁にフィードバックすることなどを通じまして、政府全体のインテリジェンスのサイクルを一層活性化させたいと考えております。

一方で、警察情報に関するお尋ねでございますけれども、本法案第7条により国家情報会議に提供されるべき資料または情報は、重要情報活動または外国情報活動の対処に関する資料または情報であって、会議の調査審議に資するものとされております。

こちらは捜査機関が捜査の過程で収集した情報であっても、例えばテロ事件の捜査の過程で他のテロの計画が明らかとなって、多数の国民の生命・身体の安全が脅かされかねない状況にある場合などには、関連する情報が適切に提供いただけるものと考えております。

質疑者 長谷川淳二

長谷川淳二委員。

ありがとうございます。

各省庁の情報を総合分析した結果、プロダクトを適宜フィードバックをしてインテリジェンスサイクルを活性化させることは、このインテリジェンス機能を強化する上で重要であると思います。

また、警察の保有する情報も、他のテロ事案の発生の危険性があるような場合、国家情報会議の情報収集の目的に必要な範囲では提供され得るということでございますけれども、これに対してはやはり個人のプライバシーが侵害されるのではないかという懸念が指摘をされているところでございます。

ただ、私、これまで派遣や市役所、自治体で勤務しておりましたが、そもそも行政機関が個人情報を取り扱う際には、公務員ではございますので当然守秘義務が課せられています。

また、個人情報保護法や税法などによって、その行政目的の達成に必要な範囲で限られるのが大前提だと思います。

これはインテリジェンスにおける情報収集であっても例外ではないと思います。

国家情報会議における調査審議もまた、政府全体の、プライバシーへの侵害の懸念を論じなくて、この国家情報会議における調査審議に必要のない個人情報まで収集することが果たして合うのかどうかと、これは極めて重要な論点でありますので、明確にさせていただきたいと思います。

そこで岡審議官に、国家情報会議における情報収集は、調査審議に必要な範囲に限定される点について、どのように整理をされているのか。

特に警察が保有する個人情報についてどのような取扱いになるのか、先ほど一部答弁いただきましたが改めて伺いますとともに、国家情報会議における調査審議に不要な個人情報が収集されることは制度上想定されていないと理解しているのか、明確な答弁をお願いいたします。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えいたします。

本法案第7条に基づきます各省庁から国家情報会議への資料または情報の提供は、重要情報活動または外国情報活動の対処に関する資料または情報であって、会議の調査審議に資するものについて、その提供が義務づけられているものでございまして、逆に申し上げれば、調査審議に不必要な情報等を国家情報会議が収集することはございません。

また、国家情報局による総合調整につきましても同様に、重要情報活動または外国情報活動の対処に関する事柄に限って行われるものでございまして、国家情報局がこれらに関係のない総合調整を警察その他のインテリジェンス関係機関に行うことはございません。

このように制度上、国家情報会議及び国家情報局は重要情報活動または外国情報活動の対象に関係のない情報等を収集できないことになっておりまして、国民のプライバシーを無用に侵害するものではございません。

質疑者 長谷川淳二

長谷川淳二委員、ありがとうございます。

今御答弁ありましたとおり、各省庁の情報提供は国家情報会議の調査審議に必要な範囲で行われるものであり、またプライバシーを無用に侵害するものではないということで理解をさせていただきました。

次に、今般の国家情報会議の設置は、諸外国のインテリジェンスに関する制度との比較でどう評価すべきなのか確認をさせていただきます。

一部の報道などでは、外国において議会や第三者委員会が情報機関を監視する制度があることを理由に、我が国においても同様の仕組みが必要ではないかという議論がございます。

しかし、我が国では御案内のとおり、情報機関に相当する組織は外国と同じような権限を持って活動しているわけではございません。

例えば、我が国の通信傍受は通信傍受法に基づいて捜査機関が組織犯罪を捜査するためにしか認められていません。

これに対して欧米諸国においては、情報機関がいわゆる行政傍受や秘密工作といった国民の権利を制約する活動を実施してきた歴史があり、また過去にはその運用をめぐって問題があったことも踏まえまして、国会による監視の制度が整備されてきた経緯があると理解をしております。

そもそも我々は立法府として、インテリジェンス部門に対しても行政監視の機能を持っています。

その上、今回の法案は国家情報会議を設置して省庁間の総合調整機能を持たせるものであって、国民の権利を新たに制約するものではないと思います。

したがって、諸外国に監視制度が存在するといった形式的な議論ではなくて、今回の法案が諸外国との比較においてどのような位置づけになるのか、正確な理解のもとに立法府の関与の在り方を議論するべきではないかと考えております。

そこで岡審議官に、今般の国家情報会議設置法案がそもそも外国並みに情報機関の権限を強化するような内容なのかどうか。

そして諸外国と同様に特別の監視の仕組みまで必要になるものかどうか、政府の認識を伺います。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えします。

本法案はインテリジェンスの司令塔機能を強化すべく、行政機関相互の関係を立するものでございまして、国民の権利義務に直接関わるような権限に関する規定を一切設けるものではないことから、国会の関与に関わる新たな規定を設けておりません。

本法案成立以降に別のインテリジェンス改革のための施策を立案するに当たりましては、委員の御指摘の趣旨のとおりですね、他国の外形的な仕組みのみを捉えるのではなくて、我が国の行政組織や制度、情報機関が持つ権限や手法との整合性を十分に考慮した上で、適切な結論を得るべきものというふうに考えております。

質疑者 長谷川淳二

長谷川君。

ありがとうございます。

今回の法案は、インテリジェンス機能の強化に向けた第一歩である、政府の司令塔機能強化のための、行政機関総合を立する組織法であって、国民の権利を新たに制約する、要は作用法ではなく、諸外国の比較においても監視の仕組みまで設ける必要はないということで理解をさせていただきました。

最後に、情報の統合分析のあり方について伺います。

インテリジェンス機能の強化は、情報の的確な統合分析が行われるかどうかにかかっていると思います。

この点、我が国の組織風土として、その場の空気に支配されがちで、異論を言いにくいという風土がございます。

従って、国家情報会議が情報統合分析室に当たっては、メインチャンネルからの分析だけでなく、異なった角度からの分析であっても尊重するような仕組みや運用を行う必要があるのではないかと考えます。

そこで岡審議官に、国民の安全を確保し我が国の国益を守るため、的確な政策判断がなされるよう、国家情報会議において情報の統合分析を行うに当たり、多角的な分析が確保されるような運用が必要であると思いますが、政府の見解をお伺いします。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

こちらも委員御指摘のとおり、政府の的確な意思決定のためには、例えば特定の省庁による分析のみに頼るのではなくて、各省庁が保有する多様な情報を集約して、多角的に分析することを通じて情報の客観性を担保していくことが重要であるというふうに考えております。

本法案はこのような問題意識のもとで、インテリジェンスの司令塔機能を強化すべく国家情報会議や国家情報局を設置するものでございます。

これによりまして、各省庁からのより積極的な情報の提供が期待されると同時に、国家情報局の側といたしましても各省の情報活動の特徴や長所などを的確に把握した上で、何がしかその総合分析、総合評価を行う際には、足りない要素が何かということをしっかりと把握した上で、各省庁に的確に要求を行う。

そういうことを通じまして、多角的な分析を確保実施してまいりたいと考えております。

質疑者 長谷川淳二

長谷川君。

ありがとうございました。

厳しく複雑な国際環境の中、複数領域に当たる脅威、かつ平時と有事の境界を曖昧にさせた脅威に対応するために、国家情報会議の設置は必要不可欠なものであると考えております。

引き続き、この本法案の趣旨を踏まえた丁寧な審議を求めまして、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

長妻昭 (中道改革連合・無所属) 77発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長):次に長妻昭君。

質疑者 長妻昭

長妻昭:長妻君。

お疲れ様です。

長妻昭です。

私は国家の戦略とインテリジェンスは車の両輪であると考えております。

日本は専守防衛の国だからこそ、世界でどういうリスクが発生しているのか正確に把握する、この能力をさらに高める必要があるというふうに考えております。

私は政治にとって最も重要なことを一つ挙げろと言われれば、正確な現状把握、これが最も重要だというふうに考えております。

その意味でもインテリジェンス能力を高めるということは本当に必要不可欠だと思う。

ただ、今回の政府の懸念、リスクに対する認識というのが大変甘いし、その対応も対策も大変甘いというふうに非常に心配しているところであります。

そこで官房長官にお伺いしますが、今回の法案のメリット、これは散々本会議でも今の質疑でも散々聞かされましたが、このリスクや懸念というのはどこにあると思われますか。

答弁者 木原稔

木原稔:国家安全保障政策をつかさどる司令塔としまして、閣僚級の国家安全保障会議が設置されていることと、NSCと比べると、今、委員のご指摘のあった情報部門、一番非常に大事であるという情報部門、政治のリーダーシップを発揮する仕組みは十分整備されていないのではないかという問題意識は、私もずっと政治家になってから思っておりました。

内閣情報調査室には、他の内閣官房の部局と異なっている点は、総合調整機能がまず付与されていないということがありました。

それがこういう今につながっておりますが、それが相まって政府一体となって情報活動を推進していく基盤が十分でないと評価される状態にあったのは確かであります。

質疑者 長妻昭

長妻昭:そういう質問じゃないですか。

委員長。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長):いや、ちょっと待って。

多分、前提で。

質問の趣旨を取り違えない。

いや、前提のお話になって、リスク・懸念のお話になるのではないかと。

質疑者 長妻昭

長妻昭:この法案のリスク、法案の懸念。

はい、だから法案の趣旨をおっしゃった上で、リスク・懸念をおっしゃるんだと思いますが。

答弁者 木原稔

木原稔:昨今、特に複雑で厳しい国際環境にあります。

インテリジェンスに関する国際協力等が進展する中で、今回の法案はこうした状態を制度的に解消すること、そしてインテリジェンスの司令塔機能の強化を図ろうとするものであり、私はこのままの状態であれば、今後さらに問題が発生するというふうに思っておりますし、省庁間の調整等を行う上で、さらにできる余地があると考えているので、今回法案を提出することとしたところであります。

質疑者 長妻昭

長妻昭:官房長官、今、要するにこの法案に対するリスク・懸念は何かというご質問ですので、先ほど官房長官がお答えになったのは、この法案の立法事実である情報体、インテリジェンスの懸念だと思いますので、この法案に関するリスク・懸念について。

答弁者 木原稔

木原稔:今回、政府の情報活動に関する基本指針の決定などがこの法案に書かれております。

各省庁が行います情報活動の総合調整を行う組織を設置するものであります。

こういった基本指針を設けることによって、既存の法令に基づき適切に収集された情報を集約して相互分析をする、そして政策部門に提供するということ。

国家情報会議、国家情報局が法令に反する指示を関係省庁に行うことなく、そういう必要性もないものですから、監視の強化であったりプライバシー侵害、そういったことの指摘がない範囲でしっかりとこの組織を立ち上げたいというふうに思っております。

質疑者 長妻昭

長妻昭:今だから、そういうリスクがあることを前提に、プライバシーやそういったことに懸念のない範囲でということをお答えになったと思うんですが。

じゃあ官房長官、どういうリスクが国民からこの法案に対してあるかというお問いであったので、政府が認識しておられるこの法案に関するリスクについては、どのように官房長官としてお考えかということで、お答えをいただければと。

答弁者 木原稔

木原稔:政府としてリスクや懸念があることを解消するために立案しているわけではありませんが、そういった皆様からの様々な御懸念に対して丁寧に説明していきたいというふうに思っております。

今の体制、現状においては、ややもすると国民に対する監視があるのではないかとか、あるいはプライバシーに対する侵害があるのではないかとか、そういう現状ではそういう国民の御懸念があるのではないかと思いますので、今回政治の関与を強化する、そういう観点から今回法改正、立法によってリスクや懸念があればそういうことを払拭したいというふうに考えております。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長:長妻君。

質疑者 長妻昭

長妻昭:ちょっと不十分なんですけれども、これどんなことでも強い薬には副作用があるわけですよね。

強い法案や権限を与えると、それに反して副作用、懸念というのが出てくるわけで、それをちゃんと認識して法案審議をしなきゃいけないと。

その懸念がわからないまま政府が無邪気にと言ったら失礼ですけれども、どんどんことを進めると、後で謝ると思うんですね。

自民党からこういうリスクを聞くと、野次がさっき飛びました。

こういうこともちゃんと国会で聞くということは、何でまずいんですかね。

これ皆さんがきちっとやっぱりこういう議論を共有する必要があるというふうに思います。

何ですか。

はい。

ご静聴ください。

私はそんな野次言ってません。

言ってません。

平さん、何ですか。

そういう野次を言っていませんよ。

リスクを聞いたときに「リスクを聞くな」みたいな野次を言っていませんよ。

田原さん。

委員長 山下貴司

後藤祐一君、お願いします。

質疑者 長妻昭

長妻昭:ちょっと勘弁してください。

そして、私が考えるリスクというのは懸念、3つぐらいあると思うんですね。

それにどういうふうに対応するのかをお伺いしたいんですが、1つは共有するというようなこと。

これはもちろんメリットもあるわけでありまして、これは私も必要性は認めます。

これは毎日新聞のインタビューで、2022年の1月13日、国家安全保障局次長を務めた元外務官僚の金原さんはこういうふうに答えているんですね。

「私は2012年、内閣情報調査室の次長を半年勤めました。

当時、外務省や防衛省、警察庁、公安調査庁、内調が集めた公開情報をデジタル化し共有するプラットフォームを作ろうと考えました。

しかし強い反発にあって実現しませんでした。

誰でもアクセスできる公開情報でさえ共有できないほど問題は深刻でした」ということで、それぞれの情報セクターが情報共有しないと、こういうようなことがあって大きな問題だと。

そういう強い権限を与えるときに出てくる懸念をどうするのかということなんですが、そういう意味では、これまでおっしゃっていただいたように、新たな何か情報収集の権限を付与するわけではないというようなことは幾度となくおっしゃっているんですが、ただ今後は強制力をもって資料の提供要請が来るわけですよね。

あるいは情報の提供要請。

そうすると、それに応えようとしてプレッシャーの中で、その要求に応えようと無理な情報収集活動をする、そういう懸念はあると。

これは私は思うんですよ。

これについて官房長官はそういう懸念はありませんか。

官房長官。

答弁者 木原稔

木原稔官房長官:私、官房長官として、あれは過去に防衛大臣もやりましたけれども、いわゆるNSC、ここはいわゆる政策部門でありますが、政策部門は情報部門から適切な情報を受け取らなきゃいけません。

そしてその情報に基づいて重要な政策決定を行う上で、その情報がもし適切でないものであれば、それは政策判断を誤ることもありますから、ですのでその情報は適切でないといけない。

ただし、今委員の御指摘は、強要して無理やり情報を取るのではないかという、そういう御指摘かと思いますが、しかしそれは政策部門として適切な情報を取ることは当然のことであり、逆に情報部門は政策部門が求める、いわゆるカスタマーが求める情報を適切に与える義務も発生すると思いますから、そういう意味で共有するというよりも、お互いが並列の関係の中で適時適切な情報を提供していくということに尽きるのではないかなと思います。

質疑者 長妻昭

長妻昭:ちょっとこれ楽観的すぎると思うんですよね。

その強制力を持って情報を取る指示が来るわけですよ。

そうしたときに、今まで以上にそれに応えようとして無理な情報収集活動をするリスクがあるというふうに思うんですが、これを防ぐためにはどんな手立てを考えておられますか。

答弁者 木原稔

木原稔官房長官:はい。

その政策部門として、今度は情報部門に対して情報を要求します。

情報部門としては、今度は新しく司令塔機能が強化された司令塔というものは、それぞれの各省がインテル部門を持っています。

その各省のインテルの特性、これを相互調整するわけですね。

そしてそれをよく把握した上で、正しい情報、政策部門が求める情報を提供するということ。

これは私は無理なものにはならないと思いますし、日頃からのそういうコミュニケーション。

これは政治部門がしっかりと国家情報会議の中で、政治部門が責任を持って、そこは無理なものとはならないように平素からのコミュニケーションをしていくと。

質疑者 長妻昭

長妻昭:非常に心もとない。

対策がないということ。

共有するのはさっきから申し上げているように、これはいいことなんですよ。

ただ、それに裏腹として懸念やリスクは必ず発生するわけで、それを防止するための対策というのをもっと具体的に打たなきゃいけないと思うんですね。

もう1つのリスク、2番目として、共有するということは……問題ある情報や、もし誤情報、誤った情報があったとしたら、それも共有されてしまって被害が拡大する、こういうリスクもあるんじゃないかなというふうに思うんですね。

そこで今日お伺いするのは、内庁、防衛省、公安調査庁、外務省、警察について、それぞれ過去に人権侵害案件というのはどういうものがありましたか。

じゃあそれぞれ。

政府参考人 渡辺総務部長

公安調査庁渡辺総務部長。

お答えいたします。

お尋ねにつきましては、確定裁判において、公安調査庁の元職員を24時間体制で監視するなどした活動につきまして、目的が不当のものとは言えないにしても、その対応につきプライバシー権の侵害の程度が大きく、国法上違法であったと認定された事案が1件ございます。

公安調査庁といたしましては、この判決の内容も踏まえて、再発防止のため、職員の教育指導を一層徹底する措置を講じてきたところでございます。

また、調査に当たっては、公共の安全の確保に寄与するという目的を達成するために、必要な最小限度においてのみ行うべき、という旨の破壊活動防止法第3条等の規定に則りまして、今後とも適正な調査活動を実施してまいりたいと存じます。

防衛省ですか。

はい。

政府参考人 松尾防衛政策局次長

防衛省松尾防衛政策局次長。

お答えいたします。

防衛省のインテリジェンス関係部署による情報収集活動によって、防衛省職員以外の部外者に対して人権侵害があったと判断された事例について、これまで確認した限り1件ございました。

具体的には、平成15年から16年ごろ、イラク特措法に基づく自衛隊派遣に反対する活動について、当時の陸上自衛隊情報保全隊が情報収集などを行い、プライバシー侵害があったとして、平成28年2月、1名に対して10万円の損害賠償の支払いを命じる判決が言い渡されたところでございます。

防衛省としては、従来から情報保全隊が防衛省、自衛隊の所掌事務、任務の範囲内で関係法令に従って適切な方法で情報収集などを行うよう努めてきたところではありますが、司法の判断を厳粛に受け止め、一層徹底してまいりたいということで取り組んでいるところでございます。

具体的には、自衛隊の情報保全隊の運営の基本方針において、個人情報の適切な取扱いなどのコンプライアンスの確保を図るため、関係法令に関する教育内容の充実を図るとともに、部隊における指導を徹底するというようなことを部内で徹底しているところでございます。

はい、じゃあ木原官房長官。

答弁者 木原稔

私が内閣情報調査室の所管でありますので、内庁の情報収集活動によって人権侵害が起きた事例、また不適切な情報収集活動が行われた事例は把握しておりません。

警察に関しては。

いや、報告はないです。

では、木原官房長官。

国家公安委員長。

いや、国家公安委員長は本日は。

だってこれ所管でしょ、内閣委員会。

内閣委員会って呼んだら出ないな。

長官、答えればいい。

政府参考人 警察関係者

では、警察に関しましてですが、その警察の公安外事務の活動を違法とする判決が近年示され、確定した事例としましては、警視庁公安部が外国為替及び外国貿易法、外為法に違反するとして、噴霧乾燥機の製造販売会社の代表取締役、取締役及び顧問の3人の方々を逮捕したことと、国法上違法とする判決が令和7年6月に確定した事案。

それと、岐阜県大垣警察署員による個人情報の収集、保有及び提供を国法上違法などとする判決が令和6年10月に確定した事案があると承知しております。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

ちょっと国家公安委員長、ぜひやはり呼んでいただきたいと。

私、内閣委員会というのは呼べば来るもんだと思っていましたので、ぜひお願いします。

例えば今おっしゃっていただいた警察の件では、大河原加工機事件と言われるものですよね。

これは輸出するときに武器に使われる可能性があるので、ちゃんと輸出許可を取らなきゃいけない案件にもかかわらず、取らずに輸出していたと。

こういうことで大問題になったということで、でも結果的にこれは間違いだったということであったわけで、仮にこういう情報が間違いと分かる前に共有された場合、国家情報会議で相当被害が大きくなってくると思うんですね。

防衛省は多分色めき立つと思うんですね。

「こういうものが闇で輸出された」とこういう認識をするでしょう。

そして、イラクの派遣反対、反対派の情報収集をしたという防衛省のさっきお話ありましたけれども、これも裁判で断罪される前にであれば、国家情報会議で共有された可能性があると思うんですね。

そうしたときに警察とかいろいろな部局が動いて、いろいろな活動を始める。

つまり、問題ある情報や誤情報を共有して、もう繰り返しですけど、共有することはいいんですよ。

これ、いいんですよ、本当に。

私はこれはいいことだと思うんですが。

ただ、その裏腹の副作用やリスクについて、あまりにも無邪気すぎるというのが問題意識なんですけれども。

この共有して被害が拡大するリスク、懸念、これをどうやって防ぎますか。

答弁者 木原稔

はい、木原官房長官。

今、委員のご懸念というのは、例えばある一つの情報機関により収集された情報が誤った。

委員長 山下貴司

長妻昭君。

あるいは情報評価の正確性、信頼性、また妥当性が向上するのではないかなというふうに考えます。

質疑者 長妻昭

長妻君。

これも心もとないと思うんですね。

大柄加工機事件の場合は、経産省が当初の見解を覆して、これは輸出の許可を得る案件であるというふうに判断したわけで、役所の判断が確定したわけで、これ誰もそれに異議を唱えることはできないわけで、チェックなかなかできないと思うんですよね。

だから問題の情報というのが発覚した場合、どこがチェックをして修正するのか、そして発表するのか。

どこの部局がそれをチェックして、その修正発表するのか。

例えば自衛隊でいうと監察隊みたいなものありますよね。

警察でいうと監察部門ありますよね、監察課。

外務省で言っても監察官、監察査察室というのがありますよね。

今回大きな権限と情報共有ということになったので、そういう内部統制組織というのは、今回法律に入っていないと思うんですが、これ何で作っていないんですか、作らないんですか。

答弁者 木原稔

官房長官。

まず今回は総合調整ということであります。

元となる各省からのインテルからの情報、これにまず誤りがないようにすることがまずは大事だというふうに思います。

関係省庁による情報活動が適切に行われるように、これは所管の大臣の監督がしっかりと図られることがまずは大事だと思っています。

そして今委員がご指摘のような、情報機関が問題を起こすといいますか、誤った情報、こういったことを前提とした内部組織の見直しというのは考えてはおりませんけれども、情報活動に当たっては憲法が保障する国民の諸権利に配慮すべきこと、これは当然でありまして、組織の運営に当たってもこれは徹底して、これは今回できる国家情報会議、そして国家情報局、そして各省のインテル組織に徹底をしなければいけないというふうに思っています。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

これはやはり精神論なんですよね。

間違えないように頑張るというようなことでは心もとないんですよ。

これぜひ検討していただきたいんですね。

例えば9ページに各国の議会じゃないです、議会以外のそういう統制組織、第三者組織という意味ではですね、アメリカでいうと外国情報監視裁判所というのもあるし、大統領インテリジェンス問題諮問委員会もあるし、イギリスでは調査権限コミッショナーというのがあるし、あるいは司法コミッショナーというのもある。

ドイツでは基本法十条審査会もあるし、独立統制委員もあると。

フランスでは国家情報技術監視委員会があるということなんですけれども、これ日本も「間違いないように頑張ります」というのでは、私は心もとないというふうに思うんです。

それと人権侵害の先ほど話がありましたけれども、人権侵害をしないという規定を法律にこれを加えるということは考えませんか。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

今回の法案は行政内部のいわばやり取りに関する規定の整備を図るものでありまして、国民から情報を取得することを容易にするような権限に関する規定を設けるものではないわけであります。

つまり何か特に情報収集の権限を強化するとか、そういう類のものではありませんので、今お尋ねの基本的人権の確保についての条文上、何らか規定を設けてはいないところであります。

情報活動に当たっては、先ほど申し上げたようにもうこれは憲法が保障する国民の諸権利に配慮すべきことは当然のことでありますので、組織の運営に当たっても徹底をしてまいります。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

ですから権限は変わっていないというのはもう繰り返しおっしゃっていただいているんですが、たださっき申し上げたように、強制力を持って情報を出してくれとこういう要請があるときに、やっぱりそれはもう今まで以上に踏み込んだ情報収集活動をするわけですよ。

ですから相当強力な形になるので、その反作用、副作用について、これも非常に心もとないというか、楽観的すぎるというふうに言わざるを得ません。

ほかの国はよくわかっていますから、そういうリスクを避けるために万全のいろいろ組織をつくったり、統制組織をつくっているんですね。

3番目のリスクとして、政治的目的のための調査、これが行われてしまうんじゃないかというリスクがある、懸念があると思うんです。

政府にお話聞きますと、今回の目的の大きなものは政治の強いリーダーシップで情報に関する政策を進めるということで、もちろんこれはいいことなんですが、繰り返しですけれども、裏面には必ず懸念や副作用があるわけで。

逆に政治が都合のいいような情報を集めて、いろいろ歪みが出てくるのではないか。

その中でも政治的目的のための調査ということです。

内調にお尋ねしますけれども、今まで国会議員を国会質問に関連して秘行したことというのはありますか。

内調は、登録は内調はされていないんですが。

内調は?内調。

じゃあ官房長官。

えーと、じゃあ、官房長官。

これは、これは通告はなさる?ああ、はい。

はい、じゃあ、時計止めてください。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

今調べさせましたら、長妻委員からは平成21年に政府の調査活動に関する質問主意書を提出いただいているということでありました。

その中では、内閣情報調査室は国会議員の行動監視等の活動をしたことがあるか。

また目的と所属を名乗らず議員の集会あるいは演説会で情報収集をしたことがあるか。

さらに野党等を担当する職員は存在するかとの御質問を頂戴しているということでありました。

その際には、お尋ねについてはこれを明らかにすることにより今後の内閣情報調査室の調査に支障を及ぼす恐れがあることから、お答えは差し控えたい。

いずれにせよ内閣情報調査室においては適正に調査を実施していると答弁をさせていただいたものと承知しております。

現在も状況としては同じでございます。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

例えばピンポイントで聞くと、内調に野党担当の職員というのはおられるんですか、おられないんですか。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

内調の職員の具体的な担当ということになると、これはお答えは差し控えないといけないというふうに思っております。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

これはあまり内調はちょっと釘を刺しておきますが、政治的目的のための調査というのは控えていただきたいなと私は思います。

そういう調査をやっているとすればということですが。

そしてもう一つ、資料24にもマスコミの報道をつけておりますけれども、かつて官房長官が女性と会話したとされる電話の録音テープが流出して大騒ぎになったと。

そのテープの中身というのは捜査情報をですね、覚醒剤の捜査が入るよということを女性に話したという内容なんですね。

その後、官房長官は辞任をされました。

そしてその女性のその電話の後に捜査が入ったと言われております。

報道にもあります。

これ例えばの話なんですが、官房長官が自分のプライベート、個人的なことで捜査情報を入手するというようなことというのは、権限としてできることになるんですか。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

はい。

まず、官房長官の事案、私も記憶はありますけれども、事前にご通告がいただいておりませんでしたので、その事件の詳細については、今はお答えすることができません。

その後の点末もちょっとお答えすることはできませんが、一般論としては、そういった国民の皆様から関心の高い事件につきまして、官房長官の記者会見で1日2回やっておりますが、メディアの方々からの御質問にお答えするために、事件について、捜査の進展について報告を受けることは過去にございました。

そういうことでございます。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

そうすると個人の関心で捜査情報を入手するという権限は官房長官にないということでいいんですね。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

はい。

そこはもう私個人の関心で、これまで私も半年ほど就任してたちますが、個人の関心で何かを調べろということはありませんし、過去にもそういうことはないというふうに思っております。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

これはこのマスコミの資料もつけておりますけれども、この件については内閣情報調査室も相当動いたと言われておりまして、個人のスキャンダルに絡んで内調がひけらかしに動くというのは、それが事実であったとすると、私は公私混同ではないのかなというふうに思いますので、こういうようなことも防ぐために、私はこの条文の中に、今回の法律に政治的中立という、そういう規定も入れるべきだと思うんですが、いかがでございますか。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

今回の法案によって国家情報会議、そして国家情報局設置をさせていただくわけですが、それは政府全体を俯瞰するという大局的な立場から、国民の安全や国益の確保に関する情報の戦略的な収集、集約、あるいは分析を進めようとするものでありますので、情報の政治利用の危険性を高めるような内容ではありません。

ですので、そういった政治的中立性というのは書かれていないというふうに思います。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

ですからちょっと失礼な言い方かもしれないですが、ちょっと無邪気すぎるんですよね。

権限は拡大していない。

法的にはそうでしょう。

しかし強力な義務として調査をしろと、あるいは資料を出してと、こういうことがかかるわけで、そういう意味では非常にそれに付随した。

リスク懸念というのも大きくなるので、そこら辺の認識が全くないんですよ。

これまでの今の答弁では、本会議も含めて、この認識を強く持っていただきたいというふうに思っております。

だからこそ、私は国会への報告というのが大切になってくると思うんです。

今日、国会図書館に主要国を調べていただきました。

議会による情報機関の監視の仕組みについて、主要国ではどうなっているのか教えていただければ。

参考人 南専門調査員

国立国会図書館、南専門調査員。

お答えいたします。

アメリカでは常設の特別委員会として、上院情報特別委員会、下院に下院常設情報特別委員会が置かれております。

イギリスでは両院合同の特別な組織として議会情報保安委員会が置かれております。

ドイツでは特別な組織として、議会統制委員会が置かれております。

フランスでは両院合同の特別な組織として情報活動に関する議員代表団が置かれております。

以上です。

質疑者 長妻昭

長妻君。

審査会がありますが、これは特定秘密及び重要経済安保情報のみ、この制度運用の監視のみに限定的に置かれているので、これは今回のことについては話の外になるということです。

国会図書館に、その主要国が議会に報告書を出す場合、提出の頻度はどうなっているのか、また報告書の内容はどのようなものか教えていただければ。

参考人 南専門調査員

国立国会図書館、南専門調査員。

お答えいたします。

まずアメリカでございます。

アメリカにつきましては、例として上院情報特別委員会について申し上げますと、2年に1回活動報告書を上院に提出いたします。

また、特定のテーマについて適宜報告書を提出することもございます。

上院情報特別委員会の直近の提出報告書ですけれども、大きく分けて5項目から構成されております。

主な内容をご紹介いたしますと、立法の項目では上院に報告した法律が、行政監視活動の項目では、特定の地域やテーマについての監視活動が記載されております。

次にイギリスでございますが、毎年年次報告書を議会に提出いたします。

また、特定のテーマについて適宜報告書を提出することもございます。

この議会情報保安委員会の直近の提出報告書でございますけれども、大きく分けまして、委員会の活動、その他の事項、承認一覧の3項目などから構成されております。

次はドイツでございます。

ドイツでは2年に1回活動報告書を議会に提出しております。

また、特定のテーマについて適宜報告書を提出することもございます。

このドイツの議会統制委員会の直近の提出報告書は、大きく分けて、報告義務、法的根拠及び組織、議会統制委員会の活動概要、議会統制委員会の主な審議案件、常任全権代理人による統制の5項目から構成されております。

最後、フランスでございます。

フランスでは毎年年次報告書を議会に提出しております。

また、適宜大統領及び首相に勧告及び意見書も提出しております。

フランスの情報活動に関する議員代表団の確認できる直近の提出報告書でございますけれども、大きく分けて、情報活動に関する議員代表団の活動報告、情報政策に関する現在の課題、情報政策の評価に関する情報活動に関する議員代表団の重点事項の3項目などから構成されております。

以上でございます。

質疑者 長妻昭

長妻君。

これは官房長官に聞いていただいたと思うんですけれども、これは大体2年に1度か毎年年次報告はやる。

そして特定のテーマについては適時報告書を議会に出すということが主要国で行われているんですね。

日本においても、この法律に入っていないんですけれども、ぜひ国会答弁等でも高市首相は「政府の中長期的な情報活動の推進方針を取りまとめた文書を作成し公開するなどします」とおっしゃっておられて。

ちょっと役所の方に聞くと、大体それは5年間とか10年間の方針なので、5年に1度とか10年に1度出すような話も聞いたんですが、そんな悠長な、悠長というか、それはちょっとあまりにもおかしいんじゃないかと思うんですね。

随時出すこともしないというようなことなので、これ実際どういうような国会への提出というのをお考えですか。

答弁者 木原稔

はい、木原官房長官。

今、参考人の方から諸外国の例を伺いました。

諸外国における情報機関に関するいわゆる統制の仕組みというのは、これはそれぞれの統治機構であったり、また情報機関の歴史的な発展の経緯を踏まえて構築されてきたものと承知しています。

これに対して我が国の統治機構、また情報機関を含めた行政組織のありようでございますが、これは必ずしも、それぞれの時代がありましたけれども、諸外国と同じではありませんでした。

現在でもそうです。

他国の仕組みをそのまま我が国に当てはめるということは、これは適当ではないというふうに思います。

我が国の行政組織あるいは制度との整合性、あるいは確保の経緯、そういったものを十分に踏まえた上で、実効性の確保と統制のバランスを図る必要があるのではないかなと。

今回ですので、我が国において各省庁が行うその情報活動が、まずは担当閣僚の指揮監督の下で適切に行われると。

その上で情報機関に対する統制が図られた上で、御指摘の国会への報告とかというのは、第三者の機関というのは規定を設けることはしていないということになります。

今、国会への報告をするのかしないのか。

今御質問は、国会報告を高市総理がおっしゃっていた報告についてのお尋ねです。

答弁者 木原稔

はい、木原官房長官。

総理が答弁をされた内容は、今後様々な方の意見を聞きながら、そういった文書を作成していきたいということ。

ということを申し上げたことであり、現段階、今回の法律に伴って何か文書を作成するという計画はございません。

現時点ではございません。

高市総理の御答弁前提に、国会報告というのは、国会への報告というのはどれぐらいの頻度あるいは期間でされるつもりかというご質問です。

答弁者 木原稔

はい、木原官房長官。

私のイメージは、これは中長期的な視点から考えますと、毎年更新する性質のものではないという、そういうイメージを持っています。

いずれにしましても、政府が行う情報活動の状況であるとか、またその成果については、国会よりお尋ねがありましたら適時適切に対応してまいります。

ということで、今現時点においてそれを報告するということは考えておりません。

国会からお尋ねがあればこういうふうに質問をしたら答弁するということで、これは普通の質疑なので。

いや、報告書を国会に出すか出さないか。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

この法案に基づいてやるということは考えておりませんが、これからさまざまな方の御意見を聞きながら、このインテル全体の政策の中で、これは適切に考えていきたいと思っております。

何を国会への提出を。

国会、様々な専門家の意見などを聞きながら、国会への提出も含めて、それは考えていくべきことであり、現時点においてはそれは考えていないということであります。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

そうすると、いろいろな意見を聞いて、国会への提出も含めて考えていくということでよろしいんですね。

答弁者 木原稔

はい、木原官房長官。

今回の法案とはまた別のカテゴリーの話だと思います。

今回はあくまでも国家情報会議設置法でありますから、その国会への報告というのは、現時点では、私責任として、今時点では考えておりません。

その様々な御意見を伺いながら、そういう可能性は排除するものではないということであります。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

しかし遅れていますね、日本は。

せっかくいい器を作るというお話は評価するんですが、それにおいて副作用とかリスク懸念、そして国会報告というのは全然駄目じゃないですか。

これあり得ないんじゃないかなと思うんですよね。

これは有識者も含めていろいろ検討するというふうに今御答弁いただいたんで、これ恥ずかしいですよ、他の国に比べて。

こんな隠しているようなイメージを持たれるというのは国民からもですね。

多くの方からこれを聞いてくれというお話があった質問をいたしますけれども、やはり今まで内調のトップというのがずっと警察に独占されていたということで、相当霞ヶ関の情報部門の皆さんの不満がたまっているというふうに聞いております。

28ページ目に、内調ができてから全部警察出身なんですね、トップが。

よくお話を聞くのは、いろいろな方と私も情報部門の方とお付き合いしていますけれども、警察というのは情報を握りしめて外に出さない傾向があると。

そしてこの内調のトップがずっと警察に独占されていると、こういうことが続いていては情報の共有もへったくれもできないんじゃないのかと。

情報を取られる一方で、全然警察情報の共有というのがままならなくなる。

こういう弊害を強く訴える方々もおられるわけで、これぜひ官房長官、国家情報局長は警察の指定席にしないと。

高市首相も能力本位みたいに本会議で答弁されているんですが、そうじゃなくて指定席にしないと。

こういうふうに答弁いただけますかね。

答弁者 木原稔

はい、木原官房長官。

ただいまの御指摘の点は、例えば日本維新の会からいただいた提言の中にも同種の内容は入っていたところであります。

国家情報局長でありますけれども、官邸直属の情報機関のトップとして、同局が行う情報活動を指導するとともに、総理やまた私官房長官へのブリーフィング、外国の情報機関のトップとの連携といった役割を担うほかに、新たに国家情報会議で決定する情報活動の基本方針などの企画立案を行い、また各省庁に対する総合調整、そういった役割を的確に行うことが期待をされております。

従いまして、高市総理も述べられたとおりでありますが、このような特別職の人事については、その時々の総理が適材適所、能力本位でお決めになるということであり、高市総理は先日そのように発言をされたと承知しています。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

それでは駄目なんですよ。

いろんな方と意見交換すると、やはり指定席にしないというふうに官房長官に言っていただかないと、また警察が独占する。

今回、情報コミュニティの中からは「警察の独り勝ちだ」、内調が国家情報局長になって独り勝ちという非常に強い声も多く出ているわけで、そして局長をずっと、またこれからも警察が独占すると、不満がすごく高くなってくると思うんですね。

当初は公安調査庁の一部と内調と合わせて局にするという話もあったんだけれども、いろいろな中のいろいろなのがあって、今回こういう形になったとか、国際テロユニットについても一悶着あって、外務省の中にあるけれども警察が実権を握っているとか、いろいろな争いみたいなものがある中で、これはぜひ官房長官、「適材適所」とかいうことではなくて、それは重要なんですよ。

「適材適所で結局警察ですね」というふうになっちゃうわけです、今の力学から言うと。

ですから、「警察の指定席にしない」ということを、その言葉をここで言っていただけませんかね。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

今、特別職の人事です。

他にもたくさんある特別職の人事の一つでありますから、これはその時々の総理が能力本位でお決めになることと考えております。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

いや、だから能力でいいんですよ。

能力でいいんですけれども、「指定席」というのはもうずっと機械的に警察出身という意味が指定席なので、「指定席にはしない」ということをぜひおっしゃっていただけませんかね。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

適材適所とか能力本位ということを申し上げているということは、委員のおっしゃることとこれ同趣旨だろうというふうに思っております。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

そうすると、「指定席にしない」ということと同趣旨という官房長官のお考えですか。

同趣旨だと。

何で言えないんだろう。

私が質問した「警察の指定席にしない」ということと同趣旨の考えを持っているというふうに御答弁いただければ。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

特別職の人事というのは、これはその時々の総理が人事権を持っておりまして、適材適所、能力本位でお決めになると。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

ぜひそういうふうにしていただければ。

相当いろいろなことがありますので。

最後にこの法律を読みますと、国家情報会議というのは決定機関じゃないということで、これ心配になります。

国家情報会議は第2条で「重要事項を調査審議する機関」と書いてあるんですね。

3条にもそういうふうに書いてあるわけです。

じゃあ、決定するのは一体どこで決定するんですか。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

国家安全保障会議設置法、いわゆるNSC法ですが、これにおいても同様なんですけれども、「審議する」という規定が置かれておりまして、それに基づき国家安全保障に関わる自由な判断を行ってきたところであります。

新設されます、今回のですね、国家情報会議。

これも並列だということを言っております。

ですから、国家情報会議においても同様に、重要情報活動あるいは外国情報活動への対処に関する重要事項について判断をしたり、あるいは決定したりしていくことになります。

決定することになります。

委員長 山下貴司

長妻君。

質疑者 長妻昭

今、明確に「国家情報会議で決定する機関でもある」ということですね。

ありがとうございます。

以上です。

大島敦 (中道改革連合・無所属) 30発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)

質疑者 大島敦

次に大島敦君。

大島敦(中道改革連合・無所属)大島君。

ただいまの長妻委員の質疑を伺いながら、2014年、特定秘密保護法案を担当として対案5法案をつくったときのことを思い出しておりました。

国家の情報は誰のものであるかというのが当時の原点だと思いましたね。

国家の情報は国民のものであるというのが基本だと思っています。

ですから情報公開法があるのは、やはりその情報を公開するということが大切であると。

ですから政府において情報を隠蔽することは、これはあってはいけないことだと考えております。

これが基本ですよね。

ですから、特定秘密保護法案ですと、情報監視審査会をつくって、国会議員が特定秘密そのものを見ることについては難しいかもしれないけど、何が特定秘密であるかについてはそれぞれしっかりと確認をしていくということで国会に設けられ、かつ年に1回レポートも報告書も提出するようになっております。

ですから議会との、議会の統制が結構必要なのかなと長妻委員の質疑を聞きながら思いました。

アメリカにも国家情報会議がありまして、3月7日のワシントンポストの報道と伺っているんですけれども、今回の米国、イスラエルのイランへの……前にまとめられた国家情報会議の機密報告では、米国による大規模攻撃でもイランの軍、宗教支配体制を倒す可能性は低いと位置づけ、限定作戦でも拡大作戦でも権力の継続性が保たれると報じたことを伺いまして、情報としてニュートラルに、多分大統領府に上がっているかなと思いまして。

私の経験から、大きな会社にいると社内文書は2つあると定義付けておりまして、1つは純粋経営的文書。

これは経営トップに対して判断を仰ぐ情報。

もう一つは社内政治的文書というのがあって、これは自分自身のポジションとか、あるいは失敗を覆い隠すために作る資料を二つに分けておりまして、この社内政治的文書が多くなると企業としては徐々に収益が落ちてくる。

国においても同じかなと思ってまして、やはり民主的統制をしっかり入れて、ニュートラルな情報を上層に入れ続けることが大切かなと思っています。

どうしても役所ですと、首相が人事権を握りますから、首相の判断以下なんですけれども、ニュートラルな情報を上げられるような法整備が必要だと思いました。

私、今回の法案を見て、あまりイメージが湧かなくて。

内閣情報調査室は佐藤勝氏が著作物でも、あるいは寄稿した記事でも高く評価をしているようでして、やはり内調の能力は高い、人材は優秀、分析は正確、あるいは外交や対外メッセージ伝達でも機能しているというふうに読み取れます。

ただ、一つ加えられているのが、制度や民主的統制の必要も同時に論じているように見えまして、これは制度改革や機能強化には法的担保と民主的統制がいると、私は文、記事、寄稿した記事あるいは著作物を読みながら思いまして。

そうするとやはり民主的統制をどうやって確保するのか、必要性は分かりますけれども、民主的統制が大切かなと思っております。

それで法案審議なので、今後の法案に資するように、項目について答弁を求めていきますので、よろしくお願いします。

本法案について、私は反対ありきでも賛成ありきでも伺うものではありません。

むしろ政府が代表質問などで繰り返し述べてきた、第一に、これは新たな情報活動権限の付与ではないこと。

第二に、政策部門と情報部門は相互に干渉しすぎないこと。

第三に、国民の権利、プライバシーとのバランスを取ること。

政府の情報活動を国民にとって理解しやすい形にしておくこと。

この4点を委員会の場で具体的な制度や運用に落とし込めるのかを確認したいと思いますので、答弁をお願いします。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

木原稔(内閣官房長官)はい。

今、委員からの4つの点についての御質問を伺いました。

まず第1点目でありますけれども、新たな国家情報会議設置法案は、その行政機関相互の関係を立するものであります。

本法案は委員のおっしゃるとおり、国民からの情報を取得することを容易にするような権限の強化を行うものではございません。

2点目についてでありますが、これは政策部門と情報部門の相互干渉のご質問でございますが、現在も、本法案により新たな組織が設置された後も、この政策部門と情報部門が相互に干渉しすぎないように活動することが重要と考えており、これは現時点でも言えることだと思います。

今後もその点には十分配慮をしなければいけないというふうに思っております。

3点目ですが、本法案は国民の安全や国益の確保に資する情報の戦略的な収集、集約、分析を進めようとするものでありますから、情報の政治利用の危険性を高めるようなものではありません。

また、もっぱら情報評価を行う会議体が設けられ、政策と情報を分けて議論するような仕組みが整備されることは、情報の客観性の確保という点において大きな意義があると、そのように考えております。

四つ目は、国会と国民に対する説明責任という、御指摘でありましたが、情報活動の意義、また重要性を国民の皆様に正しく御理解いただく取組というのは必要であるという認識を持っております。

政府の中長期的な情報活動の推進方策を取りまとめた文書は作成し、それを公表するということを検討していきたいと思っております。

また今後とも政府の行う情報活動に関し、国会からお尋ねがあった場合には適時適切に説明・対応してまいりたいというふうに考えております。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)

質疑者 大島敦

大島君。

大島敦(中道改革連合・無所属)さらとびなんですけれども、第4番目で、「公開での質問も適時回答する」、その前の文書をもう1回読んでいただけますか。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)はい、どうぞ。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

木原稔(内閣官房長官)4点目について、4点目の件でございますね。

もう一度ということですが、情報活動の意義や重要性を国民の皆様に正しく御理解いただく取組は必要であると認識をしております。

政府の中長期的な情報活動の推進方策を取りまとめた文書を作成する、そしてそれを公表することをこれから検討していきたいと思っております。

今後とも政府の行う情報活動に関して国会からそういったお尋ねがあった場合には適時適切にご説明、ご対応していきたいというふうに先ほど申し上げました。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)

質疑者 大島敦

大島君。

大島敦(中道改革連合・無所属)長妻委員がおっしゃったとおり、制度として持った方がいいと思います。

今後の話は報告することは大切だと思いますし、活動についても民主的統制の立場からは、やはり国会、国民に対する活動報告はあってしかるべきかなと思います。

次に、問いを進めていきます。

まず、今回の法案提出の立法事実について伺います。

政府は、現下の厳しい安全保障環境の下で、政府全体のインテリジェンスに関する国家機能の強化が急務だと説明しています。

しかし同時に、今回の法案は、新たな情報活動権限を付与するものではなく、行政機関相互の関係を律するものだとも説明しています。

そこで伺います。

現行体制のどこにどのような具体的な隘路があり、それが本法案によってどのように解決されるのか、抽象論ではなく、「情報要求の立て方」「各省庁からの情報の集約」「分析の質」「情報への接続」、この4点に分けて具体的にお示しください。

また、これは現在すでに困っている問題への対処なのか、それとも将来困らないための備えなのか。

法改正ではなく運用改善では足りなかったのか、その理由も併せて伺います。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)

答弁者 木原稔

木原官房長官。

木原稔(内閣官房長官)これまで現時点までにおいて、各省庁が行う情報活動の方向性を定める組織というのは、現時点で内閣情報調査室というのが今あります。

そこは事務次官級の会議でありまして、政務の出席は政府官房長官のみということになっております。

しかし現下の厳しい情勢を踏まえますと、もうこれはこれから先の話になります。

現時点も含めてこれから先考えますと、政府全体の情報活動を強力かつ一体的に推進していく必要があると考えました。

そのためには、国家安全保障政策に関し総理を議長とし関係閣僚を委員とするNSCが今置かれているように、政策部門においては強力な政治のリーダーシップを発揮できる推進体制を、ぜひともこの情報部門においても整備しなければいけないとそのように考えたところであります。

そこで今回、新法の制定でありますが、総理や私、官房長官のほか、国家公安委員会委員長や法務大臣、外務大臣、防衛大臣等も参画する閣僚級の国家情報会議を内閣に設置するとともに、同会議に対する情報集約に関する規定等を整備することとしたものであります。

もう少し詳しく説明すると、この事務を処理する内閣官房の組織では、閣僚級の会議体による政府全体の基本方針の決定等と相まって、政府内のあらゆる情報収集手段及び情報源を最大限に活用し、情報が的確に集約をされ、これらの総合分析、総合評価が確実に行われるようにする必要もありました。

このためにはやはり制度的な担保をしなければならないと考えまして、今ある内調も、これもしっかり仕事をしていますが、さらに発展的に改装して、総合調整権限を有する国家情報局に置き換えるということとしたものであります。

繰り返しますが、我が国が現在直面する困難な課題を解決して将来の我が国及び国民の安全を守るために、極めて自由な意義を持つその改革の第一歩だと今回思っておりまして、現行の枠組みの運用改善で良かったように運用ではできなかったのかと言いますが、その運用改善ではやはり足らなくて、国会の審議を経て法律上の措置を講ずることが不可欠であると、そのように考えまして、本法案を今回提出するに至ったということでございます。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)

質疑者 大島敦

大島君。

大島敦(中道改革連合・無所属)今、官房長官が述べた、総合調整機能を持たせるということは結構重い。

その会議を取り仕切るということだと、情報のレベルが相当違うという認識を持っているんですけれども、その点についての官房長官の御見解をお知らせください。

これは更問です。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)

答弁者 木原稔

木原官房長官。

木原稔(内閣官房長官)現在の内調も、私は情報を提供して、適切な情報を提供……。

総合調整権を付与し、そして各省庁のインテルから精緻な情報を、そしてさらにそれを集約分析をして政策部門に対して提供する。

これはやはり総理が議長である国家情報会議によって、その担保がなされるものだと、そのように考えているところでございます。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)

質疑者 大島敦

大島君。

大島敦(中道改革連合・無所属)私の理解としては、これまで国家情報官ですかね、国家安全保障内閣情報官ですかね、個人的な関係で首相に多分、情報を入れていたと思うんですよ。

官房長官を通り越してインプットすることもあったかもしれない。

でもそれを今回の法案ではダイレクトに報告できるようになったと私は考えるんですよ。

やっぱり任命権者である首相と情報官との間で、本来であれば官房長官としてインプットすべきところを、人間関係でダイレクトにインプットする、報告することもあったのかなと。

今回の法律だと、おそらく官房長官を通り越して制度的に情報を上げることができるようになったという理解でよろしいかどうか、すいませんがお答えください。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

木原稔(内閣官房長官)先ほど私を通り越して頭越しに総理に情報ブリーフをしているという話がありましたが、総理も私も内閣情報官からの定例の情報ブリーフを受けております。

正直に申し上げると、週2回行われることが定例となっているところですが、重大な事案が発生した場合には、定例のもの以外に適時の情報ブリーフを受けていることでありまして、これは何か法律とか何か規定に基づくものではないと考えております。

質疑者 大島敦

大島敦(中道改革連合・無所属)私の理解としては、法的に担保されると、官房長官よりも多分首相の方を向きながら、多分情報の流れが変わってくるのかなという思いがします。

続きまして、NSC、国家安全保障局と国家情報会議、国家情報局の役割分担について伺います。

政府は情報部門と政策部門は相互に干渉しすぎないように活動することが重要であり、新たな組織が安全保障政策等の企画立案機能を持つものではないことは、制度的にも明らかにしたいと説明しています。

国家情報会議の法制の多くは、NSCと重なり、今回の法案第7条の資料提供等の規定も、NSC法とかなり近い構造になっています。

そこで端的に伺います。

NSCは何を求め、国家情報会議は何を決め、国家安全保障局は何を企画立案し、国家情報局は何を集約し、何を分析し、何を総合調整するのか。

情報要求の起点、分析の主体、政策決定への接続、この三段階に分けて重複のない形で御説明ください。

答弁者 政府側回答

(政府側回答)法令の定めに基づきまして、お尋ねの件についてお答えいたします。

お尋ねの国家安全保障会議は、法令上、国家安全保障に関する外交政策、防衛政策及び経済政策の基本方針や、重大緊急事態の対処に関する重要事項を審議するための会議体として設けられてございます。

また、これを支える国家安全保障局は、国家安全保障に関する外交政策、防衛政策及び経済政策の基本方針等の企画立案や総合調整を担っております。

そういう政策部門の組織でございます。

一方で新設しようとしております国家情報会議は、重要情報活動または外国情報活動の対処に関する基本的な方針や、特定の重要事案の総合情報分析評価などを調査審議するための会議体として設けようとしておりまして、それを支える国家情報局は、各省庁が行う情報活動の総合調整、内閣の重要政策に関する情報の収集調査、さらに情報の集約や相互分析等を担う組織として新設をいたします。

このように政策部門と情報部門の役割は明確に異なっておりまして、情報部門は政策部門から示される情報監視を踏まえて情報の収集、集約、分析を行い、その成果物を政策部門に提供することで、政策部門の的確な意思決定を情報面で支援する、そういう機能を持つことになります。

質疑者 大島敦

大島敦(中道改革連合・無所属)政府参考人に伺いたいんですけれども、要は国家情報局が持つ機能は、あくまで政策部門のリクエストに基づいて情報集約するのであって、国家情報局が独自に情報を「この分野についてはちょっとこれから争い事が起きるかもしれないから国際関係で調査する」というわけではないと理解でよろしいですか。

政府参考人 大川

大川内閣審議官。

大川(内閣審議官)お答えします。

理念的には、私ども情報機関は政策を支えるために情報活動をするものでありますので、繰り返しになりますが、政策サイドから提示された情報監視に基づいて、何とかそれに役立つ情報を集めようとするというのが本来の機能でございます。

ただ実際には、平素緊密にコミュニケーションをとっておりますので、彼らが欲することを察する力も当然にございますから、実際にはこちらが良かれと思って集めるということもございますけれども、繰り返しますが、理念的には政策サイドの求めに応じてそれを支えるのが情報部門というのが国際的な一般的……我が国においても国際的にも一般的な理解でございます。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長

質疑者 大島敦

大島君。

大島敦もう一問、政府参考人に伺いたいんですけれども、経済産業省のもとにアジア経済研究所があったかと思います。

これから私、視察しようと思っていて、そこには満鉄調査部の資料が全部ある。

もしも皆さんが総合調整の機能を持っているから、国の各研究所、結構研究所にはいい研究員の方がいらっしゃっていて、ベネズエラの1月に起きたときも、専門家の話を伺うことができました。

ですから、総合調整の機能を持つということは、国のすべての研究所に対して、照会ができると、そう理解でよろしいんですか。

政府参考人 岡田

岡田大学審議官現在でも内閣情報調査室も、あるいは他のインテリジェンス省庁も、委員ご指摘のような官民双方の研究者の方々にお話を伺って、情報を集約しようとしているところでございます。

そういう意味では、現在の一般的な行政機関としての所掌事務でもできるわけでございますけれども、ただそれを大体ネットワーク化して効率よく各省庁に聞いていただいて集めていくかということについては、総合調整の範疇の事務であるというふうに認識しております。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長

質疑者 大島敦

大島君。

大島敦先ほど述べた、官僚同士の論争では自分の方が上だから権利があるのだ、次に情報の政治化の防止について伺います。

国家情報会議の議長は総理であり、構成員の多くも政策部門と重なります。

政治主導でインテリジェンスを、このインテリジェンスを意思決定につなぐ司令塔の強化は重要ですが、同時に都合の良い情報だけが上がる、反対情報が握りつぶされる、あるいは政策的な意図が分析に干渉するという懸念もあります。

4月2日の答弁では、国家情報会議は党派的利益の実現を図るための機関ではないと説明されています。

そこで伺います。

そうであるならば、情報の評価及び提示の客観性、独立性はどのような仕組みで担保するのか。

例えば、分析部門の独立性担保、異論や少数意見の記録、併記、重要判断のレビュー、分析記録の保存、政策交代時の継続性確保といった点について、具体的な制度または内部ルールをお示しください。

また、国家情報会議の議長や構成員が国家情報局の分析結果の変更、恣意的な選択を求めることがないよう、どのような歯止めを置くのか、伺います。

答弁者 木原稔

木原幹部長まず、国家安全保障政策を推進する立場の国家安全保障会議、及び国家安全保障局とは別に、その判断材料となる情報を扱う閣僚級の組織を設け、そして独立した事務局を置くということは、これまでも議論しました。

情報部門が政策部門の進めたい政策に左右されずに、情報の収集・分析・評価を行える環境を整備するものでありまして、その議長ですが、これは総理になります。

総理及び構成員は、私、官房長官をはじめとする関係閣僚級になります。

こうした制度趣旨を正しく理解して調査審議に当たるということになります。

他方、現在の内閣情報調査室においては、例えばオールソースアナリシスを行う内閣情報分析官を情報収集部門から独立した形で置いているほか、その情報評価書においては取り得る複数の評価が併記されていることもごく一般的であります。

また事後の検証に資するよう公文書管理などのルールに則り、その必要な期間、情報評価書は厳格に保管されておりまして、そういった点では今回国家情報局においても同様に措置されるということになりますので、今の委員の御懸念には今の御説明で御納得いただけるのではないかなというふうに思っております。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長

質疑者 大島敦

大島君。

大島敦民主的統制を制度として担保する必要があると思うんですよ。

民主的統制を。

今の御答弁だと制度としての担保ではなくて、気合いの世界のような感じもしまして。

民主的統制をどのように制度として作っていくかが必要であるかと思うので、その点について、次回また質問させていただきますので、よろしくお願いします。

終わります。

後藤祐一 (中道改革連合・無所属) 22発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)

質疑者 後藤祐一

次に後藤祐一君。

後藤祐一(中道改革連合・無所属)後藤君。

中道改革連合の後藤祐一でございます。

まず冒頭、官房長官に伺いますが、今日は租税特別措置と補助金見直しに関して、副大臣を集めてきちんとやれというような場があったそうでございますが、これ目標額はどのぐらいの節約ですか。

民主党政権のときの事業仕分けは1.6兆円。

これ、相当自民党から少ないんじゃないかと言われていましたけれども、当然これは超えるという気合でよろしいですか。

目標額はいくらですか。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)今朝、この閣議に先立ちまして、所得及び補助金の見直しの関係閣僚会議を開催いたしました。

ご指摘のとおりでありますが、通告がいただいていなかったものですから、その数字については、また報告をさせていただきます。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)はい、後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)さあ、今朝やったことですから、通告しようないですよ。

ぜひ、官房長官会見でいろいろあるでしょうから、目標額をぜひお答えいただければと思います。

続きまして、高市総理が言っていた「国論を二分するような大胆な政策」って、官房長官、具体的にどれのことですか。

この国家情報会議設置法はそれに入るんですか。

あと、これから来るであろう防衛装備移転三原則の見直し、国旗損壊罪、公職選挙法改正、さらには憲法改正、こういったものは含まれるんでしょうか。

特に公職選挙法改正は、与野党のできるだけ広い合意を形成して、静謐な環境で進めるべきだと私は思うんですね。

国論を二分するような形ではやるべきでないというふうに思うんですが、この「国論を二分するような大胆な政策」って何ですか、官房長官。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)国論を二分するような政策というのは、一般的には総理が言われているような、まさに憲法改正の話であるとか、あるいは今委員がおっしゃった公職選挙法の改正についても、各党で様々なご意見が出ておるところであります。

また、このインテリジェンスの今回の法案においても様々なご意見を頂戴することとなり、しかしながら、それぞれのこれから変えていかなきゃいけないことに対して丁寧に説明をして、そして国民の承諾を得たいというところから、その一環として今回はインテリジェンスの機能強化ということを法案として形として出させていただいたわけであります。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)いや、公選法が今のところで出てくるのはちょっと心配になってしまいますけれども、ぜひ静謐な環境でお願いしたいと思いますが、丁寧な議論というお言葉は大変重要だと思います。

そういう意味ではですね、防衛装備移転三原則の見直しの話は、おそらくゴールデンウィークで外遊する前に決めたいんじゃないのかなと。

4月末ぐらいでNSCバイオンター閣議決定ということかもしれませんが、これ決定した瞬間、決定になっちゃうんですね。

世の中に出てきた瞬間決定だと、丁寧も何もないわけですよ。

ぜひこの防衛装備移転三原則の見直しは極めて重大なので、最終的な決定の前に公表する。

できれば案として公表する。

パブリックコメントにかける。

これが丁寧な姿勢だと思うんですけれども、官房長官いかがですか。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)防衛装備移転三原則の話ということでありますが、この防衛装備移転につきましては、今その三原則にあるとおり、政府としては平和国家としての基本理念及びこれまでの平和国家としての歩みを堅持しつつ、個別の案件ごとに厳格に審査をし、また移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るという、そういう基本的な考え方なんですね。

今回変わりはございません。

また、自衛隊法上の武器の直接移転や、また第三国移転については、これは国家安全保障会議で審議し、これは公表をすることを基本とするなど、政府としては防衛装備移転三原則の下で、透明性を高める取り組みもこれまでも進めてまいりました。

この防衛装備移転に関する制度の見直しについては、今、議論しているところでありますから、内容を予断するということは控えなければいけませんが、防衛装備移転については、これまでも政府による対外発信や、また国会の質問などを通じて、その考え方であったり、その時代背景、昨今の状況、そういったことを説明してきたところでありますので、今後も国民の皆様にご理解をいただけるように、また政府の考えについて、丁寧に説明をしていきたいと考えております。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)ですから国会質問と今おっしゃいましたけれども、あるいは丁寧な説明であるならば、最終的な決定の前に、事前にある程度、期間的な幅をもって、公表、案の公表、パブリックコメントを付すべきじゃありませんか、官房長官。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)防衛装備移転については、これまでもあらゆる機会を通じて、私も防衛大臣の際には相当な時間で、それぞれ委員会において、あるいは本会議において国会の質疑などを通じて、その考え方、背景について説明してきたところであります。

ちなみに平和安全法制の際、これ平成26年の7月……と記憶しておりますが、その閣議決定についてもパブリックコメントは付されていなかったと記憶しております。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)いや、だから問題だったんですよ。

あのときの平和安全法制の一番大事な自衛権についての閣議決定をいきなりやっちゃったから。

その反省に至って、ちょっと今回、ぜひ案の段階で公表していただく。

そうしないと国会で審議できないじゃないですか。

法案じゃないんですから。

ここはまさに丁寧か丁寧でないか問われると思いますので。

決定してゴールデンウィークに「はい、外国にできました」と言ってお土産を持っていくというのは、非常に国会軽視、国民軽視だと思いますので、ぜひそこはもう自民党への説明で、国会の事後通知でぐらい加わればいいか、ぐらいな感じで、大体党の感じはいいというふうな感触も聞いていますので、それを早めに仕上げれば出せるじゃないですか。

ぜひお願いしたいと思います。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)それでは法案審議の方に入りたいと思いますが、ちょっと一ポツ後の方に回しまして。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)プライバシー、個人情報保護に対する懸念。

これ、ちょっともう午前中の時間が少ないんで。

先ほどの長妻議員の質疑の中で、この懸念について、そもそも官房長官がこの法案が実施された後、どういったプライバシーや個人情報保護に対する懸念が発生するかということについて、問題意識がなさすぎるんじゃないかなという気がしたんですね。

その現状の懸念についての答弁はあったのかもしれませんけれども、この法案が実施されることによって、新たにプライバシー、個人情報保護に対していろいろな懸念が我々もあるし、そういう懸念を覚える国民もいるわけです。

この我々野党あるいは国民が、この法案実施後、プライバシー、個人情報保護に対する懸念があるということは、御理解していただけますか。

官房長官。

木原官房長官。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)本法案についてではありますが、そのリスクや懸念という御質問が最初にありましたけれども、そういったお尋ねだったんですが、政府としましては、そういったリスクとか懸念が残ったまま今回立案したということはそもそもありませんので、ですからなかなかお答えが困難だったということであります。

また、皆様からそんな御指摘の懸念があるのであれば、それに対して丁寧に説明していくのが、こういう国会での機会だというふうに思っております。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)いや、現状の懸念について言っているんじゃないんですよ。

この法案が実施されることによって、いろんな心配があるわけです。

懸念があるんですよ。

それについて、その存在を認めてないじゃないですか。

この法律が実施されることによって起きる懸念については、全く理解いただけないということですか。

官房長官、木原官房長官。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)現在、内閣情報調査室という組織がありまして、そして毎日しっかりと仕事をしていただいております。

今回、立法によってそれがいわゆる格上げのような形で国家情報局となるわけです。

それによって何かリスクや懸念が高まるとか、新たなリスクや懸念が発生するとか、そういうことは考えていないところであります。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)懸念は発生しないと考えている。

野党だとか国民が懸念を覚えているということを理解していただけますかと聞いているんですよ。

皆さんの懸念を聞いているんじゃないんですよ。

国民の懸念があるということを理解していただけますかと聞いているのに、理解しないということなんですよ。

いや、これじゃ心配で法案審議もどう使われるか心配ですよ。

じゃあちょっと聞きますが、配布資料4ページに、この前の代表質問の私がやったやつの総理の議事録がありますが、4ページ一番上のところに「国家情報局がこのような観点に全く基づかない指示を各省庁に行うことはなく、またその必要もないことから、国家情報局が国民のプライバシー等を無用に侵害するようなことはありません」というふうにありますが、逆に言うと、こういった観点があれば、特定の個人に対するプライバシーや個人情報の収集を関係省庁に指示できるということですか。

官房長官。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)まず、国家情報局が今回担うことになる総合調整というのは、法案に書いていますが、これは安全保障の確保、あとテロリズムの発生の防止、そして緊急事態の対処、こういった例示をさせていただきました。

重要国政運営に資する情報の収集調査等に関して、いずれも行われるものであります。

重大テロの死亡者に関する個人情報とか、お互いにやり取りをするということが、これは例示ですから想定されるわけですが、こうした個人情報の取扱いというのは、これは他の法律でありますけれども、個人情報保護法をはじめとする関係法律に則って行われていく。

というふうに考えておりまして、それに劣っていくということは当然のことであるというふうに思っております。

委員長 山下貴司

山下委員長どうします。

12時までですね。

はい。

これで終わりですか。

いいですよ、いいですよ。

じゃあ後藤君。

後藤祐一君12時までということであれば、ここで一旦終わりということでよろしいですか。

山下委員長はい。

それでは午後1時から委員会を再開することとし、この際休憩いたします。

山下貴司 (内閣委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

休憩後、引き続き会議を開きます。

質疑を続行いたします。

後藤祐一 (中道改革連合・無所属) 64発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長):後藤祐一君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属):後藤君。

午前中の続きからですが、IFCを4ページ目で代表質問、高市総理答弁。

4ページ目の一番上のところで、「国家情報局がこのような観点に全く基づかない指示を関係省庁に行うことはなく、またその必要もないことから、国家情報局が国民のプライバシー等を無用に侵害するようなことはありません」と、総理は答弁してもられています。

先ほどの観点については、やや中途半端な答弁がありましたけれども、「無用に」というのも、「有用ならいいんですか」という話で、「いや、無用にやっているわけじゃありません」と言われちゃったら、何でもできちゃうわけですよね。

先ほど観点があればということでしたけれども、「無用にやっているわけではない」といえば、国民のプライバシーや個人情報を侵害するようなことがあり得るということですか。

官房長官。

木原官房長官。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官):一般的に申し上げれば、行政機関が個人情報を扱う場合におきましては、そのプライバシー保護の観点と、当該行政機関の所掌事務遂行のための必要性、このバランスを図るという観点から言うと、個人情報保護法によりルールが明確に定められていると、そのようにまずは認識をしているところです。

国家情報会議等における事務の遂行においても、個人情報保護法等のルールが適用されることは同様であります。

すなわち、国家情報会議等が個人情報を扱うことができるのは、この会議の調査審議に必要な場合に調査審議を行うためという目的の範囲内に限られ、国民のプライバシーというのをいわゆる無用に侵害するものではないと、そういうふうに考えているところであります。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属):それは官房長官、違うんですよ。

国家情報局なり国家情報会議の目的というのは、何でも広がっちゃうんですよ。

どちらかといえば、例えば警察が持っている情報というのは、警察が捜査するために必要な情報なんですよ。

だから、警察が捜査するために持っている情報を目的外に国家情報局に提供することは、かなり個人情報、プライバシーの点で問題があるんじゃないんですかということなんです。

それで、配布資料の7ページをご覧いただきたいと思いますが、特定秘密保護法では、ここものすごい厳格なルールになっているんです。

特定秘密の提供は、こういう場合にしか、もともと特定秘密を持っている行政機関以外の行政機関には提供しちゃならないとなっているんですよ。

それが、この長い6条から10条まで、例えば安全保障上に関する事務の遂行上どうしても必要だとか、国会に求められた場合とか、民事訴訟法に基づく裁判所への提示だとか、情報公開法に基づく審査会への提示だとか、それぞれもっともだなという理由がある場合だけ、保有している行政機関以外の行政機関に情報提供していく。

特定秘密はものすごい厳格なルールがあるんです。

こういった、官房長官が言いますけれども、「国家情報局なり国家情報会議の目的上必要」というのでは駄目なんですよ。

それぞれの情報機関が何らかの理由で持っているわけですから、その目的外の理由で情報提供を行うのは、こういう場合にのみ、例えば今の民訴法に基づいて裁判所に提出するとか、あるいは情報公開請求があってその審査会に出したとか、そういったこういう目的の場合にのみ情報提供できるという限定をすべきじゃないですか。

どういう目的の場合に、目的外で国家情報局なりに情報提供できるんですか。

田中君。

政府参考人 田中君

田中君(政府参考人):特定秘密保護法を内閣府で所管しておりますので、その立場からまず申し上げますと、特定秘密保護法で提供の規定を細かく設けているのは、後藤委員のおっしゃるとおりでして、その趣旨は秘密の保全という目的でありまして、かなり重要な機密であるために、提供していい場合を細かく書いて、然るべき手順を定めているというものであります。

なので、全くそういう観点がないかどうかはちょっと私もわかりかねますけれども、個人情報というよりは「すごい秘密だから」ということで厳格な規定が設けられております。

一方で、例えば警察あるいは外務省が保有している個人情報、何らか別の目的で集めた個人情報を国家情報局に提供できるかと申しますと、これは個人情報保護法の一般的な規定として、他機関に目的外で、本来の収集した目的以外で出す場合には、その必要性とその保護のバランスを考えて提供するという規定がございます。

もちろん、収集した情報のその収集行為の根拠規定に、何らか目的に関する限定が付されているそういう規定があれば、それは当然に適用されるというふうに考えております。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属):必要性と保護のバランスを誰が判断するんですか、といったときに、結局国家情報局なり官房長官なりということになっていっちゃうから、それ外から見えないんですよ。

なので、こういう場合は、もともと例えば警察が警察の捜査上の目的で集めた情報なんだけれども、それ以外の目的外利用として国家情報局なりに提供できるのは、「ああ、こういう目的の場合である」というような限定は……全くないということですか。

岡内閣審議官、いいですよ。

はい。

政府参考人 岡内閣審議官

(岡内閣審議官)そのような限定を付す場合はですね、つまり個人情報のやり取りをする場合に、そのような限定を付す場合には、提供する側の方でですね、何らか制限を設けていると思いますので。

公安調査庁には公安調査庁の、警察庁には警察庁の事務があり、関連の規定があって、それに従って適正に内閣府なり、新しく作ろうとしている国家情報会議に提供されるとしていると思っています。

個人情報保護の一般規定として、個人情報保護に関する法律にはこのように規定されていまして、69条第1項におきまして、「法令に基づく場合を除き、行政機関の庁等は利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、または提供してはならない」という大原則を置きつつ、その次の2項で、「前項の規定にかかわらず、行政機関の庁等は次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、または提供することができる」とされまして、その第3号におきまして、「他の行政機関、独立行政法人と地方公共団体の機関、または地方独立行政法人に保有個人情報を提供する場合」、つまり今申し上げたのは提供先でございますけれども、これらに保有個人情報を提供する場合において、保有個人情報の提供を受ける者が、法令の定める事務または業務の遂行に必要な限度で提供に係る個人情報を利用し、かつ当該個人情報を利用することについて相当の理由があるとき、このような要件に該当する場合には目的外利用が認められるというふうに解されております。

委員長 山下貴司

山下委員長後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一これ、警察と国家情報会議の関係だったり、あるいは公安調査庁との関係なんで、連合審査あたりが本来審議する必要があると思いますので、詳しい議論はその時にもしたいと思いますが、個人情報に関しては個人情報保護法があるから、一定の出す側の規律があるんですけど、プライバシーはそうじゃないですよ。

プライバシーって、それそのものは何かで規定されているものじゃなかったりしますからね。

ある瞬間、ある場所にいたっていう情報だったりするわけですから、それは法的にその情報自体が個人情報保護法とかで守られている情報じゃありませんからね。

プライバシーに関しては実は違う。

今の個人情報保護法では必ずしもカバーされない範囲のものがあると思いますので、これは精緻にまたやりたいと思いますが。

今の議論を聞いていてね、もしかしたら個人情報保護法の方で目的外利用が制限されるケースがあるかもしれない。

でもプライバシーはそこまでカバーされないかもしれない。

本来無用には出さない、あるいはという観点で「無理に出せということは言わない」ということは、官房長官の節度にかかわっちゃうというのは、やはり法的安定性という点では問題だと思うんですよ。

ぜひこれはきちんと条文で、プライバシーや個人情報保護に配慮するということを規定すべきじゃないでしょうか。

修正すべきじゃないでしょうか。

具体的には、例えば「国民の基本的人権を不当に侵害するようなことはあってはならない」というような、もう少し広い書き方でもいいですよ。

あるいは「個人情報保護、プライバシー保護に配慮しなければならない」、あるいは「これを侵害してはならない」。

書き方はいろいろ議論したらいいですけれども、こういう規定を置くべきだと我々は思いますし、条文修正を提案したいと思いますけれども、こういう規定が置かれて何か困りますか、運用上。

当然守るべきことですから。

官房長官、困るか。

では、官房長官お願いします。

答弁者 木原稔

(木原官房長官)国会における修正については、私から申し上げる立場にはありませんが、例えば特定秘密保護法であれば、個人のプライバシーに関わる調査の規定を新たに置くものでもなければ、また最近では、能動的サイバー防御のこのACD法というのがありましたけれども、これは「通信の秘密等、日本国憲法の保障する国民の権利と自由を不当に制限するようなことがあってはならない」という修正が実際に加えられました。

そういうことを考えると、情報を取得することを容易にするような権限を今回規定するものではありませんので、ですので、ご指摘のような規定は設けていないということになります。

委員長 山下貴司

山下委員長後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一それは違うんですよ。

この法律ができると、国家情報会議長なり官房長官なり、あるいは総理が各情報機関との間で情報疎通が向上するんでしょう、この法律は。

言えば出すということが7条2項で義務付けられるんでしょう。

ですから、個人情報やプライバシーが集めやすくなる可能性はあり得るんじゃないんですか。

そういう面が全くないと言い切れますか、官房長官。

木原官房長官。

答弁者 木原稔

国家情報会議等、今回の法案の会議、あるいは情報局ですけれども、これはあくまでも個人情報保護法等のルールに則って運用されます。

従いまして、個人情報を取り扱うものでありますけれども、委員のお尋ねを伺っておりますと、いわば正確に言うと、今の個人情報保護法に加えて何らかの特別な仕組みを設けるべきというようなご意見だと分析しました。

その点につきましては、個人情報を取り扱うものという今回の組織でありますけれども、それと委員と私の間で異なる前提を置いた上での議論になっているなと考えておりまして、あくまでも基本的人権とかプライバシーの権利というのは不当に侵害してはならないというのは、これはもう憲法に規定されている大前提ですので……。

(後藤君)お尋ねのような、つまり国民の基本的人権を不当に侵害することはあってはならない、もうちょっと言うとプライバシーや個人情報保護に配慮すべきだというようなことを条文で規定したら何か困りますか、という質問に答えていないんです。

今の答弁は、困るところがあるということですか。

それとも困ることはないんですか。

どっちですか。

要するに困るという立法……。

じゃあ、官房長官。

これは官房長官。

全部通告していますから、これ。

木原官房長官。

(木原官房長官)今申し上げたプライバシーの権利あるいは基本的人権、こういう侵害してはならないというのは当然考えております。

個人情報保護法に則った形でこういった情報収集が行われるということであります。

お尋ねのような規定を設けることは、その必要性は感じていないということであります。

(後藤君)答えていないです、答えていないです。

委員長 山下貴司

(山下委員長)後藤君。

質疑者 後藤祐一

(後藤君)それは聞いていません。

「困りますか」と。

そういう規定が設けられると困りますかと聞いているんです。

規定を設けるかどうかは、これは与野党で修正協議の協議すらなしで、それが修正成り立った場合に、政府として困ることがありますかと聞いているんです。

全く答えていない。

いや、これはもう官房長官に通告していますから、これは明確に長い文章で。

官房長官、これ通告しています。

5番です。

じゃあもう一度、木原官房長官。

答弁者 木原稔

(木原官房長官)こうした個人情報の取扱いについて今少し見解の相違があるようですが、個人情報保護法をはじめとする関係法令、それ以外にもそういった個人情報保護法に関する関係法令に則って行われるということは当然のことですから、「困る」とか「困らない」とかというのはちょっとカテゴリーの違う話だと思いまして。

従いまして、今必要性は感じていないということに尽きると思います。

質疑者 後藤祐一

(後藤君)それ聞いていないんです。

困るかどうかを答弁してください。

今明確に言った条文修正の案まで私、今示しましたよ。

ちょっといやいや、要するに必要性は感じていないから立法していないという意味であって、その困る、困らない……。

困らない、困らない。

じゃあどうしますか。

OK、しゃべりません。

ごめんなさい。

どうぞ。

私どの役をやっているかわかんない。

はい、じゃあ木原官房長官。

答弁者 木原稔

(木原官房長官)一番最初に申し上げたんですけれども、国会における修正ですから、今私の立場で、改正の話に意見を申し上げるというような立場ではございません。

質疑者 後藤祐一

(後藤君)それは違うんです。

委員長、それは違うんです。

この修正協議を与党とやる上で、支障があるのかないのか、まさにその条文の書き方で、ものすごく大事なんですよ。

支障がないんだったら書いてもいいじゃないですかって話で。

支障があるんだったら、支障が少ない表現ぶりにする必要があるんじゃないですかって。

条文の書き方に関わっているから聞いているんですよ。

これ答弁拒否は許されないですよ。

修正拒否できないじゃないですか。

審議終わらないですよ、そんなの答えられなかったら。

官房長官、これはもう政治的意思だから。

支障がないなら「ない」とはっきり言ってください。

何を答弁するのか。

支障がないと言えばいいんです。

立法趣旨について……。

委員長 山下貴司

(山下委員長)じゃあ、後藤君。

これは明確に答弁してください。

質疑者 後藤祐一

(後藤君)えー、委員長、理事会で協議してください。

答弁者 木原稔

(木原官房長官)はい。

後刻、理事会で協議させていただきます。

委員長 山下貴司

(山下委員長)はい。

後藤君。

質疑者 後藤祐一

(後藤君)この大事なところを答弁できなかったら、修正協議できないじゃないですか。

しかも、一番大事なプライバシー、個人情報に対する懸念に対して、どうやってこれ、議論すればいいんですか、これ以上っていう話ですよ。

審議詰まりますよ、これ答弁しなかったら。

しかもこれ、丸々長い文章で、そのまま文字で通告しているんですよ。

さっきから何かバタバタしているけど、騙し討ちしても何でもないから、これ。

次に行きますが、時間かかっちゃったんで、政治的中立性に行きたいと思い、またまた、その前に内閣情報官、お手元資料10ページ目以降に、原内閣情報官が2023年10月1日以降、総理とどれだけ面会しているかという資料でございます。

これを見ると、2023年10月から2026年3月25日までの2年半ぐらいで、合計245回総理と面会しています。

これを見ると、真ん中と右の欄を見れば分かるように、内閣情報官以外の方も同席した場合というのは、防衛省関係、外務省関係が圧倒的に多くて、こういう話をしている分にはいいんですよ。

個人情報なんか多分出てこないから。

政治的な国会議員用とかそういうことは多分ないから、もう大いにやっていただいたらいいんですが、問題は情報官1人で入っているケースです。

55回あるんです。

先ほど官房長官は「週2回定例だ」というお話もありました。

情報官が入ること自体は、改正法から消し官というつもりはないんですが、一体何を話しているんですかということなんですよ。

それで、これは総理と内閣情報官、差しでやっているのだとすれば、御本人しか分からないから、「この委員会に内閣情報官来てください」と通告をしていたんですが、これは理事会でもやりましたが、お越しいただけません。

「時間給は出さない」というのが前例だそうですが、これ内閣情報官しか分からないんですよ。

外で絶対言っちゃいけないようなことを話しているわけですから、「何話しているんですか」ということは言えないわけですよ。

それは官房長官が代わりに答弁していただきますが、官房長官にすら原さんは言えないような内容を話している可能性があるわけですよ。

だから、これは原内閣情報官にちゃんと次回以降来ていただくことを強く求めたいと思います。

委員長、理事会で協議をお願いします。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)はい、ごくごく理事会で協議いたします。

後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)その上で、原さん来られない場合に備えて、「官房長官、聞き取った上で答弁してください」と言ってありますけれども、具体的情報が話せないのはもう分かります。

ですが、例えばこの防衛関係、外務関係の人と一緒に入ったときは、「安全保障に関することを話していました」その程度でいいんですよ。

そこで具体的に何まで聞きませんよ。

ですから、どういう分野の、どういう種類の情報を原内閣情報官から総理に提供し、そして総理からどういう種類、分野の情報の指示を受けているんでしょうか。

内閣情報官から聞き取った上で答弁をお願いします。

という視点でお願いします。

木原官房長官。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)先ほど申し上げたように、私も総理と同様のブリーフを受けていると思っておりますけれども、情報の種類ということでありましたけれども、それは公開情報もあれば、人的情報もあれば、外国機関との協力業務を通じて得た情報もあれば、いわゆる画像情報もございますし、あとは電波情報などもあります。

さまざまです。

我々は「オールソース」というふうに言っていますが、これらが総合された、つまりエビデンスとそれに基づいて分析した結果であるとか、あるいは情報に対する信憑性の評価なども含めて提供をされているところであります。

委員長 山下貴司

後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)いや、種類とか何人とかかは聞いているんじゃないんですよ。

どういう分野の情報かということなんです。

例えばでは聞きますけど、プライバシーや個人情報に関する情報はその中にあったことがありますか。

官房長官は聞いた限りでもいいですよ。

あるいは、政治的目的で総理から何らかの指示を受けたりとか、あるいはこれは本当は内閣情報官に聞く話だからそういう通告になっているんだけど、あるいはそういう報告をしたことがありますか、というのが原さんに聞くべき質問なんですが、そういうやりとりを官房長官の知る限りでいいですよ、したことありますか。

内閣情報官と。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)分野としては、特に昨今、我が国をめぐる安全保障環境はめまぐるしく変わっておりますから、外交、軍事、もちろん経済、技術等の各般にわたる安全保障に関する分野の情報が多くなっております。

ある意味個人のプライバシーとか、ということでありますけれども、その内閣情報官は、これはあくまでも公務員であり、憲法第15条2項、国家公務員法第96条に定める、これは一部の奉仕者ではありません。

また全体の奉仕者であり、国民全体の奉仕者としまして、公共の利益のために勤務しております。

したがって、私がこの目で確認する限り、情報官はそれに基づいて、そういった今委員が御心配されているような情報はないというふうに思います。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)最後のところは少し意味のある答弁だったと思いますが、それは政治的目的に関するような情報のやりとりはないという趣旨は取り返しましたが、プライバシーや個人情報に関する情報のやりとりはありますか。

官房長官。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)官房長官のやりとりですね。

そういった、例えばプライバシーに関する情報を受けたことはあります。

ただそういった情報というのは、例えばテロ組織の幹部の話であるとか、または懸念国の要人の話であるとか、そういった人に関する情報もプライバシーといえばプライバシーでしょうし、個人情報に関する情報とも言えると思います。

しかしそれは、ある意味先ほどの言葉じゃないですけど、無用に個人のプライバシーに関する情報のやり取りをしたという認識はありません。

また、委員がさっき言われた政治的なそういった意図があるかというと、そういうことはございません。

政治的というのは議員間の、というそういう意味でございます。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)選挙に関する情報はどうですか。

木原官房長官。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)ございません。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)いや、その割には選挙近くなると我々のところをうろうろ内調の人が来たりしますけどね。

選挙に関する情報のやり取りはないというのはかなり重要な答弁だったと思いますが、これは各党の質疑の中でいろいろ応用問題をやっていただければと思いますが、政治的中立性についてはもう少し幅が広い話なので、これは配布資料の2ページ目、この前の代表質問の資料を持っておくのですが、これは上段の線が引いてあるところですけれども、ということで、ここに含まれないということなんでしょうかね。

今の内閣情報官とのやり取りにはないということですが、もうちょっと一般的な意味で、今回の法案が実施されることになって、国家情報局なり国家情報会議が各情報機関に対して、これでいうと「外国勢力による工作によらない通常の各政党や各候補者及びこれを応援する方々による選挙運動は対象外」ということでよろしいですか。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)国家情報会議に特に期待される役割というのは、これは重要国政運営の例示として法案には挙げておりますけれども、その中には安全保障の確保、テロリズムの発生の防止、緊急事態の対処等を挙げておりますので、これらは国民の安全や国益を確保するという観点から掲げているところであり、委員のご懸念には当たらないと思っております。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)ちょっと答弁いただいていないんですけれども、外国勢力による工作による場合は、いろいろなことがあり得るということですが、それによらない通常の各政党や各候補者、その支援者による選挙運動は、国家情報会議の対象外ということでよろしいですか。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)今のような観点から申し上げると、外国勢力によるものではない、選挙関係者による通常の選挙運動については、通例、国家情報会議の調査審議事項にはなじまないのではないかなと考えています。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)「通例なじまない」。

通常でない場合はなじむのかなとなってしまうわけですよ。

調査審議の対象外ということでよろしいですか。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)もともと選挙関係者による通常の選挙運動を例に挙げるとしても、それが我が国の安全や国益を損なうリスクを生じさせるような事態となった場合には、当該事案を捉えて、今度は閣僚レベルで調査審議をしなければならないとは思いますけれども、通常そういうことはなかなかあるものではないのではないかなと思います。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)ちょっと余白をどうしても残さなきゃいけない答弁だということで、ここは論点として残りました。

次に国民への説明責任に行きたいと思いますが、国会との関係は長妻議員がたくさんやりましたので、別の観点から、そもそも国家情報会議に提供される情報、あるいはそこでの配布文書、会議でのやり取りは公文書として作成して保存されるんでしょうか。

保存期間は何年でしょうか。

政府参考人 内閣審議官

内閣審議官各省庁から新しくできる国家情報会議に提供される情報等の文書の取り扱いだと理解いたしました。

一般論として申し上げるのは、行政機関における意思決定に至る過程を後付けて事後検証できるようにするということは、当然ながら非常に重要な考え方でございまして、このことは私どもが推進している政策判断を支える情報活動、情報の分野においても同様に当てはまると考えております。

それがありますので、これも言わずもがなでございますけれども、国家情報会議につきましても、あるいは国家情報局につきましても、公文書管理法などのルールに則りまして、議事の記録について、適切な管理、取り扱いを行ってまいる所存でございます。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)今の重要な答弁で、NSC4大臣会合でも議事録は公文書になっています。

特定秘密ですけれどもね。

配布していますが、この第3条で調査審議内容が書いてありますが、その5号というところで「その他重要事項」となっているわけですね。

例えばここに、先ほどのプライバシー、個人情報保護、政治的中立に関する配慮みたいなものを、この重要事項を定めるときにそこに書くというぐらいのつもりはあるんでしょうか。

答弁者 木原稔

木原稔(内閣官房長官)じゃあまずテクニカルな部分は、内閣審議官。

政府参考人 内閣審議官

内閣審議官国家情報会議におきまして、調査審議する重要事項として、例えば先ほど来話に出ております国家情報戦略……名刺はまだ定まっておりませんけれども、そういった文書を公表するという話もございまして、そこに何を書いていくのかということについては、ちょっとまだ検討中でございますけれども、そういった事柄も含まれ得ると理解しております。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)重要な答弁だと思いますが、だとするとね、その第3条の5号に「その他」のバスケットクローズで「重要事項」と書いてあって、そこに個人情報保護やプライバシーや政治的中立が含まれ得るんであれば、木原官房長官、あと与党の理事の皆さん、委員の皆さんも、だったらここの3条の4号と5号の間ぐらいにそれを書いたらいいじゃないですか。

その他のバスケットクローズの中で読むのではなくて、それを書けば国民からの信頼というのは全然違ってくると思うんですよ。

そこはぜひ考えていただきたいなと思いますし、条文修正でも具体的に出していきたいなと思います。

ここについての見解は一緒でしょうから、質問する必要はないと思います。

続きまして、その9ページにある条文第2条の「重要情報活動」の定義について質問したいと思いますが、これは例えば特定秘密の定義というのは7ページ目に条文ありますけれども、特定秘密の定義というのはすごい厳密で、別表に掲げる――別表は8ページ目ですけれども――別表に掲げる事項に関する情報であって、公になっていないもののうち、その漏洩が我が国の安全保障に著しい支障を及ぼす恐れがあるため、特に秘匿することが必要であるものを特定秘密として指定するものと、別表で細かく指定されている。

さらに言うと、9ページ目に戻って、外国情報活動への対処については2条の柱書きのところで、今のに近いような「その漏洩が重要国政運営に支障を与える恐れがあるものを取得するための活動」を云々と書いてある。

それに対して、この重要情報活動そのものは「重要国政運営に資する情報の収集・調査に係る活動」とめちゃくちゃ広い定義なんですよ。

これ、広すぎじゃないですか。

いくらなんでも。

だって、例えば「安全保障の確保に資する情報」なんて言ったら、「自衛隊がんばれ」っていう情報だって入っちゃうわけですよ。

何だって入っちゃうじゃないですか、これ。

いくらなんでもこれ、広すぎるので、例えば2条の後段の定義もそうだし、特定秘密もそうなんですけど、ここのね、「重要国政運営に資する情報」というところを、「重要国政運営に支障を与える恐れがある事象に関する情報」とか、何らかその限定をつけた定義にすべきじゃありませんか。

質疑者 後藤祐一

内閣審議官。

政府参考人 内閣審議官

内閣審議官私ども内閣情報調査室は特定秘密保護法も所管しておりまして、この新法も所管しようとしているところでございます。

私どもの立場からいたしますと、規定ぶりに一部その、2回やっている部分がございますけれども、特定秘密保護法という秘密保全法制と、本法案のような組織法制の規定ぶりを比較検討して、重なる重ならないといった検討をする実際上の利益というのはあまりないのではないかなというふうに感じております。

その上で、「資する」という部分について法案を立案した立場から申し上げますと、法案第2条の「重要な国政の運営に資する情報」という、そのうちの「資する」という部分の意味するところは、安全保障政策のような重要政策に係る判断決定を支えるために、インテリジェンスコミュニティを形成・強化して、政策部門の要求に基づいて情報部門が情報収集・分析し、またそれをこう政策部門にお返しする、提供するというそのサイクルないし相互の関係を明確にするために、「支える」という言葉を用いたものでございます。

一方で、外国情報活動への対処につきまして、「重要国政運営に支障を与える恐れがある非公開情報の取得」を対処として規定しておりますのは、これは実態に照らしての話でございまして、私どもが承知している外国情報機関の我が国における、ないしは我が国に対する活動実態に照らすと、彼らが狙う我が国の官民の秘密を的確に表そうとした結果、このような条文とした次第でございます。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)何でも入っちゃうんですよ、「資する」だと。

だからその懸念する立場からすると、それで何でも読み込んで、不要な情報まで集めようとするんじゃないかという懸念に応える。

いや、書きぶりはね、いろんな書きぶりがあっていいと思うんだけど、例えば「国家情報会議がこういう判断をするのに必要な情報」とか、何か限定する言い方をしないと、およそこれ「重要なものは全て」じゃないですか。

そりゃ駄目ですよ。

そこの限定の仕方は、私は今一つ提案をしました。

違うその定義の仕方でもいいけれども、少し考えてください、そこは。

そうしないと、ここをとにかく間口を広げといて、本来的にはまさに安全保障の確保のための判断をするんだけど、「これ使えばこういう情報も集められるよね」って読めちゃうところを我々懸念しているわけだから、そういうことができない。

なぜならば。

ここで集められる情報はこういう情報だからということがわかる定義を、ぜひ宿題として出しておきますので、考えておいていただきたいというふうに思います。

そうしましたら、もう1つはこの今の2条で「テロリズムの発生の防止」という言葉があるんですね。

これは例示ですけれども、一方で特定秘密保護法、8ページの別表の方を見ると、この別表の4では「テロリズムの防止に関する事項」として、「テロリズムによる被害の発生もしくは拡大の防止」となっており、この5において「テロリズムの防止」となっていて、特定秘密保護法では「テロリズムの防止」という言葉で、テロリズムによる被害の発生とテロリズムの拡大の防止という2つのことを明確に定義しているんです。

ところが今回の法案では「テロリズムの発生の防止」の方に限定していて、これだとテロリズムの拡大の防止が入らないんじゃないんですか、岡田審議官。

政府参考人 岡田審議官

岡田審議官:委員のご指摘のとおり、法案第2条は重要情報活動の例示として「テロリズムの発生の防止」を掲げております。

何て言いましょうか、何か真似て書いたというよりは、しっかりと考えた上で「発生の防止」というワーディングにしております。

テロリズムの発生の防止に資する情報活動につきましては、これは典型的な事例であるとは思いますけれども。

質疑者 後藤祐一

後藤君:いや、いい質問に答えてください。

拡大の防止が入らないじゃないですか。

政府参考人 岡田審議官

岡田審議官:それで、ご指摘のテロリズムの被害の拡大の防止につきましては、ちょっと個別具体の事案によって異なってきますので一概には言えないんですけれども、私のちょっと一見した見立てといたしましては、緊急事態への対処に当たるような事柄ではないかと考えられます。

もう一度言いますけれども、ご指摘のテロリズムの被害の拡大の防止、つまり発生した後に、例えばですけれども毒ガスが広がっていくとか、パンデミックが広がっていくといった拡大防止措置につきましては、個別具体の事案によりますので、該当性についてここで一概に言えるものではございませんけれども、緊急の事態への対処に当たるような事柄と考えられまして、いずれにしましても重要国政運営に含まれるものと考えております。

質疑者 後藤祐一

後藤君:それはへりくつですよ。

だって前例としての特定秘密保護法で明確に定義があるわけですから、これむしろ対象を広げろって提案ですよ。

広げて何か困るんですか。

これ「テロリズムの防止」って書いた方が最初から両方入っていいんじゃないんですか。

何かこれ「テロリズムの防止」って書いて困ることありますか。

はい、岡田審議官。

政府参考人 岡田審議官

岡田審議官:立案当時に遡れば色々な書き方はあったんだろうと思っていますが、政府としましてはこれが一番適当な規定でありと思っておりまして、先ほど申し上げたとおり、特定秘密保護法の「テロリズム」というのは保全すべき秘密の範囲を画定するために用いている用語でございます。

他のそれ以外の法令におきましても、「テロリズム」といった用語がまた少し違った定義で、その法令の趣旨、目的に即して定められているところでございまして。

こちらは組織法、特定秘密保護法は秘密保護法でございますので、全く一緒でないといけないということはないんだろうというふうに考えております。

質疑者 後藤祐一

後藤君:前例としてこれがあるわけだから、これはちょっと与党の皆さんに直した方がいいと思いますよ。

広げる提案ですからね。

それと今の条文9ページ目ですが、この中で「緊急の事態への対処」でも、あるいは「テロリズムの発生の防止」でもない、緊急事態……ごめんなさい、失礼しました。

「安全保障の確保」でも「テロリズムの発生の防止」でもない「緊急事態の対処」って、一体どういうものが含まれるんですか。

大規模災害の対処とか海外法人の安全確保というものが含まれるかと思うんですけれども、例えば物価や金利の急騰といった経済事象だとか、政党や特定の政治家の緊急事態とか、こういったものは含まれないということでよろしいですか。

政府参考人 岡田審議官

岡田審議官:お答えいたします。

法案第2条に申します「緊急事態への対処」、この例示でございますけれども、典型的には大規模な自然災害への対応というのが考えられますし、自然由来でなく事故、あるいは人為的な事故、なども人員的な事故あるいはやむなく発生した事故への対応などもございます。

また、外国におきまして武力紛争が発生した場合における大規模な在外邦人救出というのは、こちらはまた国政にとって重要な緊急事態の対処だというふうに考えております。

さらに記憶に新しいところではございますけれども、全世界的に蔓延したパンデミックへの対応というのも、これもまた緊急の事態への対処に該当すると思っておりまして、そうして申し上げますと、国民の生命、身体または財産に重大な被害を生じさせ、または生じる恐れのある事態が、ひとたび発生した際には、その対処に当たって、迅速かつ的確な情報収集が重要となる、そういうこと柄を念頭に置いております。

さらに、御指摘の物価や金利の急騰といった経済事象につきましても、非常に厳しい局面が仮に続いて、国民生活に甚大な影響を及ぼしている場合には、こうした趣旨から見て、国家情報会議における調査審議事項になるケースも典型的ではないと思っているんですけれども、あるのではないかというふうに考えております。

いずれにしましても、国家情報会議の具体的な調査審議……。

すいません、じゃああとで官房長官にお願いします。

いずれにしましても、国家情報会議の具体的な調査審議事項は、時々の情勢によって最終的には議長たる総理の判断で定まるものであり、その判断に当たっては、このような法案の趣旨に鑑みて、適切に対応してまいる手段であり、先ほどバスケットクローズが問題になりましたけれども、あの規定につきましても、将来柔軟に対応できるような余地を残した規定となっております。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長:じゃあ、木原長官、申し上げ……その時間が過ぎておりますが、簡潔に。

答弁者 木原稔

木原稔官房長官:はい。

政党政治という話がありましたから、これはもう一言、情報の政治利用の危険性を高めるものではありません。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長:はい。

後藤君。

野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ) 41発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)

質疑者 野村美穂

次に野村美穂君。

野村美穂(国民民主党・無所属クラブ)野村君。

はい。

国民民主党の野村美穂です。

本日も質問の機会をいただきありがとうございます。

本日は8番目の質問となりますので、重なる点も多いですが、私なりの視点で、また国民目線でわかりやすい質問を心がけますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、安全保障はとても大変重要な大きなテーマですが、同時に私たち一人一人の生活や権利にも関わる問題です。

だからこそ、より丁寧な説明が必要だと考えます。

本日は国家情報会議設置法案及び国家情報局の設置案について、国民の皆様の安心と自由を守るために本当に何に必要な法案なのかという視点や理解が深まるように、分かりやすい形で一つ一つ丁寧に確認をさせていただきたいと思います。

大きく4項目、まず1つ、国家情報会議及び国家情報局を設置する必要性、2つ目、安全と自由のバランス、3つ目、チェック機能、4つ目、組織体制について、17問の質問をさせていただく予定です。

よろしくお願いいたします。

まず、国家情報会議及び国家情報局を設置する必要性から5点の質問をさせていただきます。

まず、この法案の必要性を理解するために、国家の定義についてお尋ねします。

今回、国家情報会議、そして国家情報局という新たな組織を設置するということですが、「国家」とはどこまでを指すとお考えなのでしょうか。

国民を指すのか、領土を想定しているのか、それとも経済やサイバー空間まで含むのかをお尋ねします。

その定義によって守るべき対象も大きく変わってくると思いますので、そもそもの国家の定義を確認をさせてください。

よろしくお願いします。

政府参考人 岡本彦

内閣審議官(岡本彦)規定の趣旨について申し上げますと、国際法上は一般に、一定の領域においてその領域にある住民を統治するための実効的政治権力を確立している主体とされておりまして、土地というよりは政治権力を使って住民を統治する主体を指すものでございます。

私どもの法案で「国家」というのは、表題といいますか、新設組織の名称として出てくる語でありまして、この新設しようとしている閣僚級の会議やそれを支える事務局組織に「国家」という語を用いた趣旨は、まずは情報活動によりまして国や国の安全を守るという新組織の目的というのがございます。

また、重要な国政の運営に資する情報の収集調査に関わるという事務の性質などを踏まえまして、「国家」の語がふさわしいと考えられたためでございます。

また、新組織のカウンターパートでもあり、また主要なカスタマー、情報の提供先となる安全保障政策の司令塔組織が、現在「国家安全保障会議」「国家安全保障局」という名称であることも参考にいたしました。

質疑者 野村美穂

野村美穂(国民民主党・無所属クラブ)ありがとうございました。

この法案の中での国家のイメージが理解できました。

ありがとうございます。

この組織が必要なのか、今必要なのかという点について質問いたします。

これまでどのような検討が行われてきたのかという法案の検討過程が見えにくく、また国民に十分説明されているとは言い難いと感じています。

そのため、なぜ現行法では不十分なのか、どのような背景があり、今回の検討がどのような過程で進められてきたのか。

場当たり的なものではなく、ここだけを組織するわけではなく、どの段階でどのような議論があって、どうして法案の提出に至ったのか。

さらに、どのような効果を期待しているのかについても、時系列で具体的に御説明をお願いいたします。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

木原稔(内閣官房長官)昨今の複雑で、そして厳しい安全保障環境、また国際環境におきまして、危機というものを未然に防ぎ、そして国民の安全や国益を確保する。

そのためには外交、防衛、経済、技術、人材、そういったあらゆる面で国力を強くしていく必要を感じております。

そのためには国家としての情報収集、分析能力を高め、質の高い、また時期にかなった情報をもとに正確な政策判断というものを行っていくことが重要であります。

一方で、国家安全保障政策の分野に関し、その司令塔として閣僚級の国家安全保障会議(NSC)というのが置かれていることと比べると、情報分野においての政治のリーダーシップを発揮するというその仕組みは十分に整備をされておりません。

また、内閣官房に置かれた情報機関である内閣情報調査室(内調)には、他の内閣官房の部局とは異なって総合調整機能が付与されておりません。

これらが相まって、政府一体となって情報活動を推進していく基盤をより強化すべきであるなどと、これはずっと指摘をされていたことでもあります。

そこで本法案ですが、政府全体を俯瞰するという立場から総理も参画する政治の強いリーダーシップの下で、政府の情報活動に関する基本方針を示すなどする閣僚級の会議体として国家情報会議を設置するとともに、関係行政機関の長らに対する資料や情報の提供義務を定め、同会議に情報がしっかりと集約されるよう法的に……担保する仕組みとしたところでございます。

質疑者 野村美穂

野村君。

ありがとうございました。

今、御答弁の中に日本の安全保障を取り巻く環境の変化に触れられたかと思うんですけれども、さらに具体的に教えていただきたいと思います。

厳しさを増しているという表現があったように思いますが、いつごろから組織改変も必要だと感じるほどの厳しさが積み上がってきたのかと感じていらっしゃるのでしょうか。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

先ほど私も昨今の安全保障環境とか国際環境と申し上げましたが、例えばサイバー攻撃であるとか偽情報、偽情報の拡散も最近顕著に見られます。

また国際テロ、経済安全保障という言葉も定着をしました。

さらには先端技術をめぐる競争まで、国に対する脅威というものはこれまで以上に複雑で、直接的に見えにくいというものになってきていると思います。

また国家として対処すべき課題は外交、防衛、経済、技術、そういった複数の政策領域にまたがっておりまして、その全体像を把握すること自体がもう難しくなってきていると感じます。

実際に具体的に言うと、ロシアによるウクライナ侵攻の際には、認知戦または影響工作、そして重要インフラへのサイバー攻撃等を用いつつ、軍事と非軍事の境界を意図的に曖昧にするなど、相手方に複雑で広範な対応を強いる、いわゆるハイブリッド脅威というのが生じたとされているところであります。

したがって、今申し上げたようなところが、昨今の近年における急速な変化の一例として挙げさせていただいたところであります。

質疑者 野村美穂

野村君。

ありがとうございます。

ということは、ロシアのウクライナ侵攻の頃から、こういった組織の改変の必要性を感じていらっしゃるということだという理解でよろしいでしょうか。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

今、1つの事例として申し上げました。

大体時期としてはそれぐらいということは申し上げておきます。

質疑者 野村美穂

野村君。

はい、ありがとうございます。

続いて4つ目の質問になります。

外国の勢力が日本国内の民間企業の持つ機微な情報を盗んだ、または盗もうとした事案が後を絶たず、SNS上に偽情報を発信し、世論を誘導しようとする動きまでありました。

このような事例も、新たな組織を設置しなければならない理由の一つかと思われます。

これまでの体制の中で、情報の収集や分析のここがうまく機能しなかったという事例があるようでしたら、可能な範囲で構いませんので、規模感がわかるように教えていただけますでしょうか。

政府参考人 大川内閣審議官

大川内閣審議官。

お答えいたします。

官房長官が御答弁されたとおり、昨今の安全保障上の課題として、サイバー、先端技術、偽情報、経済安保、さらには国際テロといった、新しくもさまざまな分野にまたがる課題が多く、それゆえに複雑で見えにくくなっているというのが特徴かと思っております。

業務上の差し障りということで何を意味するかと申しますと、特定の省庁の情報活動だけで対応できる事柄が少なくなってきているということだと思います。

それゆえに政府各機関が持つあらゆる情報手段や情報源を最大限活用して、政府全体として連携協力した取組の必要性を強く感じてきた次第でございます。

この法案は、この昨今の複雑な安全保障上の課題に対しまして、強い政治のリーダーシップにより省庁横断的な取組を強化する、そして政策部門の重要な意思決定を情報面からサポートしようとするものであり、そういう意味では時宜にかなったものであると考えております。

ちょっと具体的な事柄については支障がございますので、こういった答弁でご理解いただきたいと思います。

質疑者 野村美穂

野村君。

はい、承知いたしました。

それでは5つ目の質問です。

現在の体制からどのように変わるのかについてお尋ねします。

今回の組織体制は、いわばバージョンアップという位置づけになるのだと考えられますが、そもそも今ある内閣調査室の情報分析も非常に高い精度という評価もあります。

すでに外務省や警察庁、防衛省にも情報収集を行う部局が存在しています。

なぜ既存の組織の連携強化ではなく、新たな組織を構成することが必要なのかというイメージが見えてきません。

このような理由から、なぜ新しい組織が必要なのか。

具体的にどの部分が強化されるのか。

どのように情報の集め方が変わるのか。

分析の質が上がるのか。

意思決定のスピードが速くなるのかなど、国民にイメージが浮かぶように分かりやすい言葉で変化を教えていただけるとより理解が深まると思いますので、よろしくお願いします。

政府参考人 大川内閣審議官

大川内閣審議官。

今回の法案は、重要情報の収集を担当する個別の各省庁の権限を新設したりするものではございませんので、その限りにおいては、その各省庁のパフォーマンスというのはそのまま、と言うと語弊がありますけれども、従前の努力により強化していくということになります。

ただ、これはあくまでも国家情報会議設置法でございまして、この会議というのは閣僚級の政務の方々により構成される会議でございます。

しかも総理をトップとする非常に重たい会議であると理解しておりまして、こうした強いリーダーシップの下で各省庁がこれまで行っている情報活動の基本的な方針などが定まることになります。

それを支えるべく内閣官房が国家情報会議の事務局の機能も受け負って、内閣の立場から総合調整を行い、政府全体のパフォーマンスを調整、あるいは連携の強化により最大化・最適化しようとするものでありまして、そうした中で情報収集や報告のスピード感というのも上がっていくというふうに狙っているところでございます。

質疑者 野村美穂

野村君。

ありがとうございます。

次にとても大切な視点として、安全と自由のバランスについて2点お尋ねします。

このような情報機関が強化されると、国民への監視が強化され、国民のプライバシーがどこまで守られるのか、表現の自由の制約につながらないのかなどと不安に感じる方も多くいらっしゃいます。

午前中から何名もの委員から同様の質問がありますが、そこで私からもお尋ねをしたいと思います。

今回の制度において、どこまでの情報が収集対象となるのでしょうか。

どのような基準で対象が決まるのか、明確なルールはあるのでしょうか。

この制度が本当に非常に必要不可欠なものなのか、そして国民の権利やプライバシーはどのように保護をされるのか、国民生活に与える影響についてメリット・デメリットの両面について御説明をお願いいたします。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

我が国が的確に意思決定等を行っていく、そのためにはインテリジェンスがこれからますます不可欠となってくると考えます。

さまざまな脅威あるいはその兆候というものを見逃すことがないように、情報の収集、そして集約、分析を充実強化するための基盤整備を行うというのがこの本法案ということになっております。

この法案によってインテリジェンスの司令塔機能を強化することで、複雑で厳しい国際環境においても危機を未然に防ぎ、国民の安全や国益を戦略的に守ることにつながると考えております。

他方で、委員の御指摘の個人情報であるとかプライバシーが保護されるのかといった御懸念については、この法案というのは行政機関の相互の関係というのを立するものでありますので、国民から情報を取得することを容易にするというような、今よりも権限を強くするという権限を規定するものではないこと、このことは明確に申し上げたいというふうに思います。

いずれにしましても、そういった御懸念があるとすれば、国民の皆様に御理解をいただけるように説明に努めてまいりたいと思っております。

質疑者 野村美穂

野村君。

ありがとうございました。

より丁寧なわかりやすい御説明をよろしくお願いいたします。

それでは2点目の質問です。

国民の安心のためには、何かあったときに守られる仕組みが見えることがとても重要だと思います。

仮定の話ですが、もしも誤った情報によって個人が不利益を被ってしまった場合には、どのように救済されるのでしょうか。

政府参考人 大川内閣審議官

例えば誤認による調査や不当な監視、社会的……。

先ほど官房長官も御答弁されていますとおり、新しい調査権限や捜査権限を創出する法案ではございませんので、政府の立場としては、ここにわかにある特定個人が不利益を受けるという事態は想定しにくいところでございます。

あえて申し上げると、私どもの情報活動が不十分で、不完全な情報を政策部局に挙げた結果、安全保障政策に誤りが生じて、その結果、広く国民の皆様に損害を及ぼすというのはあってはならないことですけれども、理論上は想定されるところでございます。

ただ、先ほどおっしゃったような、各機関、国家情報局も含む各機関の個別の調査活動の何がしかの問題によって個々人に損害等が発生した場合には、この法律特有の特別な規定はございませんけれども、国家賠償その他既存の救済措置によって救済の手順が進むのだというふうに理解しております。

質疑者 野村美穂

野村君。

はい、ありがとうございました。

それでは続いてチェック機能、新体制のチェック機能について3点お尋ねします。

まず1点目です。

今回の法制化により強い権限を持つ組織に格上げされますが、それに見合った監視の仕組みも必要ではないかと考えます。

まずこの組織の活動について、最終的にどなたが責任を負うのでしょうか。

総理大臣なのか、担当大臣なのか、あるいは組織の長なのか。

収集した情報が万が一間違っていた場合の責任の所在を明確にしていただきたいと思います。

答弁者 木原稔

木原官房長官。

まず各省庁がそれぞれインテル機能を有しておりまして、各省庁が行う情報活動というのは所管する大臣……の指揮監督の下で行われる。

まずは一義的に所管の大臣の指揮監督の下で行われるということであります。

そしてその上で、国家情報会議という会議体の方ですけれども、この法案によって政府全体を俯瞰するという立場から、情報活動の基本方針等を調査審議することとしております。

法案に書いてあるとおりであります。

その調査審議については、この国家情報会議が責任を負うということになります。

質疑者 野村美穂

野村君。

ありがとうございました。

続いてチェック機能について2点目の質問です。

集約する情報の方向性や、その情報をもとに意思決定する過程で舵取りが正しく行われているかを確認できる体制はあるのでしょうか。

例えば第三者による監視体制があった方がいいように思いますが、国会や第三者が検証できる体制になっているのでしょうか。

政府参考人 大川内閣審議官

大川内閣審議官。

チェック機能ないしチェック機関というお話でございますけれども、私どもインテリジェンスコミュニティの最大のユーザーは、最大というか唯一最大と申し上げるんでしょうか、その政策部局でございまして、まずはその政策部局の方から非常に厳しいチェックが入ります。

役に立つか役に立たないか、正確か正確じゃなかったか。

さらに長期的に見れば、そうした活動が失敗したのか成功したのかということが公文書の形で残りまして、一定の秘密期限を超えれば歴史的な検証にさらされるという、こういう重いチェックもございます。

また、あってはならないことでございますけれども、先ほど申し上げたように、私どもの誤った情報によりまして安全保障政策が失敗をし、何がしか大きな損害が発生した場合には、他国でも事例がございますけれども、さまざまな形で、メディアも含めてですが、検証が行われます。

では、第三者機関という話でございますけれども、今回はそういう規定はございません。

理由はすでに答弁したとおりですが、一般的に個別具体の個人に対する権利侵害を行うような調査権限、捜査権限などを設ける場合には、裁判所が典型的ではございますけれども、特別な機関を置いてチェックするというのも制度としてはあり得るものと理解しております。

質疑者 野村美穂

野村君。

続きまして、情報と政策の分離の担保についてお尋ねします。

情報を扱う部門と政策を決定する部門の関係について、情報と政策の分離という観点から確認をさせていただきたいと思います。

情報はあくまで客観的であるべきなので、政策とは一定の距離を保つことも大切だと思いますが、この点についての考え方をお聞かせください。

国家情報会議を構成するメンバーは、1.内閣総理大臣、2.内閣総理大臣臨時代理、3.内閣官房長官、4.金融の内閣府特命担当大臣、5.国家公安委員会委員長、6.法務大臣、7.外務大臣、8.財務大臣、9.経済産業大臣、10.国土交通大臣、11.防衛大臣とあります。

この11名のうち、金融の内閣府特命担当大臣と法務大臣を除く、議長の内閣総理大臣をはじめ9名が政策部門である国家安全保障会議の9大臣会合と重なります。

つまりメンバーがほぼ一緒ということです。

同じメンバーで構成されている場合、どうしても都合の良い情報だけが重視されてしまう可能性があるのではないかと考えます。

実際、ほぼ同じメンバーで情報と政策の分離がどう担保されるのか不安を感じますので、どのように担保をされるのでしょうか。

政府参考人 大川内閣審議官

大川内閣審議官。

お答えします。

両会議の大臣の構成については御指摘のとおりでございます。

ただ、この本法案によりまして、国家安全保障政策を推進する立場の国家安全保障会議(NSC)と、それからその事務局である国家安全保障局(NSS)とは別に、その政策判断の材料となる情報を扱う閣僚級の組織を別に設けて、さらにその下に独立した事務局を置くことは、情報部門が政策部門の進めたい政策に左右されることなく、情報の収集・分析・評価を行える環境を整備するものでございまして、組織的な問題はないのではないかというふうに考えております。

外務大臣にせよ防衛大臣にせよ、情報部門と政策部門の双方を同じ大臣が所管することは現在もございますが、それぞれの大臣の指揮監督の下で、政策に対し客観的中立であるような適切な情報活動が……。

質疑者 野村美穂

野村美穂。

報道では日本版CIAのような組織になると言われていますが、目指しているのは日本版CIAなのでしょうか。

具体的にはどのようなイメージの組織を検討されていらっしゃるのでしょうか。

インテリジェンス部門を持つ諸外国のモデルとするような例があればお示しいただけますでしょうか。

政府参考人 大川内閣審議官

大川内閣審議官。

お答えいたします。

私どもが知る限りの欧米主要国の情報機構を概観して申し上げられることは三つございます。

一つは、政府内の様々な情報関係省庁によりまして収集された情報が……。

集約されて総合的な分析を行うプロセスが確立している。

これらの情報関係省庁によるインテリジェンスコミュニティという情報部門の集合体が成立している。

2点目は、政策部門からの要求に基づきまして情報活動が推進される。

その成果は政策部局に提供され、さらに政策部局からのフィードバックを踏まえて次の情報活動が展開されるというサイクルが、これらが参考になる事項でございました。

我が国におきましても、今申し上げたような点に反映いたしまして関連制度の設計や運用を行う必要があると認識しておりまして、この法案の内容はそれを具体化したものであるというふうに考えております。

なお、アメリカのCIAというお話がございましたけれども、ちょっと一概には言えないんですけれども、一般的にはCIAは対外情報機関というふうに認識されておりまして、そういう意味におきましては、今回あくまで司令塔機能の整備強化でございまして、対外機能の強化策につきましては、政府といたしましては次なる課題だと認識しており、今後さまざまな方々からご意見をお伺いしながら丁寧に検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

委員長 山下貴司

山下貴司君

質疑者 野村美穂

野村美穂君。

5点目に記録と検証についてです。

情報機関の活動はその性質上、どうしても外から見えにくくなると思います。

だからこそ、どのような記録を残していくのか、後から検証できる仕組みがあるのかということが重要ではないでしょうか。

意思決定の過程や判断の根拠が事後的に追跡可能であることが重要だと思います。

しかし、機密性の高い情報を扱うがゆえに、記録が残らない、検証ができないといった状態に陥る懸念もあると思います。

権限と乱用防止の観点からも、将来、検証が必要になったときに適切に振り返ることができるように、記録と検証について、どのように制度設計されているのでしょうか。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えいたします。

委員のおっしゃった事後の検証の必要性については、私どもも十分理解して、組織運営を推進していきたいというふうに考えております。

新設しようとしている国家情報会議におきましては、新たな何か特別なルールを作るものではございませんけれども、既存の公文書管理法などのルールに則っておりまして、意思決定に至る過程などを後付け検証できる形で議事の記録を作成し、適切に管理取扱いを行ってまいります。

その上で、対外的な公表につきましては機微な内容が含まれる可能性もございますので、そのあり方についてはそういった性質も踏まえながら検討してまいりたいというふうに考えております。

委員長 山下貴司

山下貴司君

質疑者 野村美穂

野村君。

はい、最後のテーマになります。

国家情報局の組織体制と人材について、4点お尋ねします。

国家情報会議の設置目的は、既存組織の延長なのか、それとも意思決定の質を変える改革なのかを見つめるためにも、新しく創設される国家情報局の位置づけは、とても重要だと思います。

新組織の国家情報局が行う重要情報活動等の、重要国政運営に資する情報の収集調査に係る活動とはどのようなものなのかについて、御説明をお願いいたします。

また、外国情報活動への対処ともありますが、今までになかった新しい定義だと思いますので、どのような方針に基づき、具体的にどこまでの範囲を想定して対策をしていくのかをお尋ねします。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

法律の規定に沿いまして2つに分けてご説明いたしますと、重要情報活動というのは、政府が安全保障政策遂行の必要上、何か足りないピースを埋めるという観点から、例えばですけれども、懸念国ないし懸念組織の彼らが秘匿している情報を何がしかの形で入手するという活動が中心であります。

後段の外国情報活動への対処につきましては、我が国におきまして、あるいは我が国に対しまして、外国情報機関が政府や民間の秘密を狙ったりしてそれを盗み取ろうという活動、あるいは盗み取らないまでも、例えばSNSで偽情報を流布して、自国に有利な世論、日本の世論の形成や、あるいは日本政府の政策決定を誘導しようとする動き、そうしたものに我が国の国益を守るという観点から対処する諸活動でございまして、そういう意味ではですね、相手方の動きを探るという点では共通する部分もございますけれども、視点がいわば逆方向であるというふうにご理解いただきたいと思っております。

委員長 山下貴司

山下貴司君

質疑者 野村美穂

野村君。

ありがとうございました。

今、安全保障の確保、テロリズム発生の防止に続きまして、続いて緊急事態の対応ということについてお尋ねをしたいと思います。

先ほどの質問の中でも皆さん触れられていましたけれども、緊急事態の対応というのはどのようなものなのでしょうか。

過去の事例でも構いませんので、具体的にイメージしやすいように御説明をお願いいたします。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えします。

法案第二条にあります「緊急事態への対処」と言いますのは、地震でありますとか、大規模な風水害のような、そういった災害への対応というのが典型的には考えられまして、それ以外にも先ほども答弁いたしましたけれども、他国で武力紛争などが発生した場合における、その取り残された邦人の方々の救出オペレーション、あるいは、全世界的にパンデミックが蔓延した場合の我が国の政策を決定する、パンデミックが蔓延した場合における様々な政策決断、こういったものを指しておりまして、国民の生命、身体、財産に重大な被害を生じさせるような事態で、ひとたび発生した際にはその対処に当たり迅速的確な情報収集が重要になる、そういう事柄を念頭に置いております。

質疑者 野村美穂

野村君。

ありがとうございました。

組織体制の3点目の質問です。

次に組織の人員規模や体制について、もう少し具体的にお尋ねをさせていただきたいと思います。

今回設置される組織について、全体としてどの程度の規模を想定していらっしゃるのでしょうか。

例えばおおよその職員数であるとか、どのような専門人材が必要とされているのか、部門ごとの構成や本部機能と現場機能のバランスなど、現時点で描いていらっしゃるイメージがあれば、規模感が想像できるように、分かりやすく教えていただきたいと思います。

併せてその実効力を高めるために、どのような改善や補充を……。

政府参考人 政府参考人

(※発言者不明)お答えいたします。

新設組織、私ども国家情報局、すみません、私ども内閣情報調査室ですね、現在の規模を申しますと、定員が540名程度であります。

これは本年度の予算成立後の数字でございます。

実員は他機関の定員を用いて、内調の業務に従事してくださっている方も含めて、約730名ございます。

情報収集力の強化のために劇的に人数が増えるのかというと、決してそうではございません。

例えば今年の4月に増員した数というのは、おおむね30名前後です。

削減分もございますので、おおむね30名前後と理解していただきたいと思います。

失礼しました。

国家情報局の設置に伴い定員が増えるのは、それくらいの数でございます。

査定されるという状況よりもむしろですね、やはり専門人材を登用する難しさというのはございます。

また新卒の人材をある特定の職種だけ急に増やすというのも、将来の組織バランスへの悪影響というのもございます。

ですので、専門人材の中途採用でありますとか、あるいは他機関からの転籍なども促しながら、バランスの良い組織の拡大をステップバイステップで進めていく必要があるというふうに考えております。

先ほど官房長官がおっしゃっていたとおり、サイバーでありますとか、偽情報、SNS空間、先端技術、経済安保と、やはりこう新しい知見、技術的知見、専門的知見が必要となってまいりまして、そういった人材は官民問わず奪い合いの状況にございますので、私どもとしましては、できるだけ職場の魅力をアピールするとともに、処遇の改善なども徐々に進めながら、人材の登用確保を進めてまいりたいというふうに考えております。

質疑者 野村美穂

野村君。

はい、ありがとうございました。

組織体制についての4点目です。

実際に国家情報局が機能するかどうかは、人員の確保が大きな課題になるのではないでしょうか。

特に語学力や分析力、サイバー分野の知識など、高度な専門性が求められる分野については、すぐには習得できないスキルだと思われます。

仕事の範囲が広がり、仕事量が増えるのですから、単純に人手不足が想定されると思います。

そこで短期的な人員不足を解消する手段として、民間からの登用なども検討し、人員確保に努めるべきではないかと思いますがいかがでしょうか。

今、先ほどの答弁に重なっているかもしれませんけれども、もう一度お願いいたします。

政府参考人 政府参考人

(※発言者不明)お答えいたします。

おっしゃるとおり、民間人材の活用というのは非常に重要で、各省庁ともさまざまな分野で推進しようとしているところでございます。

昨年度中にも募集をかけまして、多くない数名程度なんですけれども、システム系の人材にも中途採用を成功いたしまして、こういった方々をぜひどんどんいらしていただきたいなと思っております。

民間技術の活用という観点からは、必ずしも職員になっていただく必要もなくて、一定の機密保持の契約関係のもとに、その民間の方々に業務を委託して、さまざまな情報収集あるいは分析のお手伝いをしていただくということも、官民の連携ないし、民間人材の活用の一環であるというふうに考えております。

質疑者 野村美穂

野村君。

ありがとうございました。

本当に優秀な職員になっていただける方の確保をしっかりと進めていただきたいと思います。

最後の質問になります。

中長期的に考えると人材の育成についてもとても重要だと思います。

情報機関の力というのは設備や制度だけでなく、最終的には人によって大きく左右されるものだと思っております。

国民の信頼を得られる組織となるためにも、この点はとても重要だと考えております。

そこで、どのような研修や教育を行い、人材を育てていく計画があるのかについてもお聞かせください。

また、情報機関の特性上、長期間にわたって専門性を積み重ねることが重要だと思いますが、一定期間で異動する従来の人事ローテーション、これは先ほどもどなたか質問されておりましたけれど、専門性の蓄積をどのように両立させていくお考えでしょうか。

さらに、海外の情報機関との関係についても含め、日本はどのような人材育成モデルを目指しているのか、その方向性についてもお願いいたします。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えいたします。

率直に申し上げますと、これまで情報分野の人材育成というのは、各省庁個別の努力によるところが大きうございました。

各機関とも大規模な研修施設や組織を持っておりまして、そうしたリソースを活用しながら、優秀な人材の育成に努めてきたところでございます。

ただ一方で、私どもとしましては、もう少し内閣官房の主導で省庁横断的な取組、研修も含めてですけど、推進する余地が大いにあるというふうに考えておりまして、例えばオールソースアナリストを行うために必要な情報分析の研修でありますとか、あるいは秘密保全の徹底のための研修について、今後もその実施規模を拡大していきたいというふうに思っております。

人事ローテーションについても御指摘はよく理解しているつもりでございます。

やはり専門的な職場でございますので、一定程度の就職期間というのは必要でございます。

ただ他方で、先ほども官房長官から答弁しましたとおり、横断的な課題というのが多々ございまして、技術もわかれば国際情勢もわかる、Aという国も分かればBという国も分かるみたいな形でですね、マルチな能力が求められているという側面もあります。

そうしたことから私どもとしましては、省庁横断的なキャリアステップ、例えば国家情報会議で勤務している人間が防衛省の情報部なり在外公館なりという形ですね、相手方もそうで、各省庁の情報部門が渡り歩くような、そういう横断的なキャリアステップというのも今後考えてまいりたいというふうに思っております。

質疑者 野村美穂

野村君。

ありがとうございました。

以上で私の質問を終わります。

御清聴ありがとうございました。

森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ) 36発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

次に森ようすけ君。

質疑者 森ようすけ

森ようすけ:国民民主党の森ようすけです。

本日は質問の機会をいただきありがとうございます。

これまでさまざま質問が出ておりましたが、かぶる点もございますが、いくつか基本的なところから含めてお伺いしていきたいと考えております。

今回の法案を含めて、インテリジェンスの体制強化に、この国家情報会議設置法案というのは我が国のインテリジェンスの機能強化のうち司令塔の強化というところをしておりますが、少し初めに通告にない質問から始まってしまって恐縮ではあるんですが、このインテリジェンスという言葉について、安全保障であったり外交に詳しい方は「ああ、インテリジェンスだね」というふうにご理解される方も多いんですが、まだまだ国民の大部分には「インテリジェンスとはそもそも何でしたっけ」というところが一般的な理解なのかなというふうに考えております。

そこで我が党、国民民主党においては、昨年の臨時国会そして今国会で「インテリジェンスに係る体制の整備の推進に関する法律案」というものを提出したんですが、ここではインテリジェンスについてこういうふうに定義をしております。

「国の安全の確保を公の秩序の維持及び公衆の安全の保護に関する政策決定のために必要な情報の収集、整理および分析並びにその結果の活用を行うとともに、国の安全の確保等に関する重要な情報を保全し、および我が国に対する不当な情報収集等に対処することをいう」というふうにインテリジェンスを定義しているわけでございます。

いわゆる国と国民の安全を守るための情報の収集・分析・活用、ここはおそらく皆さん共通されていると思うんですが、その情報の保全であったり、他国の情報活動への対処というところまで我が党ではインテリジェンスに含めているんですが、政府においてこの「インテリジェンス」というところをどのように定義されているのかについてお伺いしたいと思うんですが、参考人でも構いませんが、いかがでしょうか。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官:先ほどおっしゃってたインテリジェンスの定義は、2つの側面が混ざっているなというふうに感じておりまして、活動に着眼した言葉として用いられている場合と、無形物の情報、政策に役立つ形に加工したものを、成果物をインテリジェンスというふうに言って、単なるインフォメーションとか情報とは違うふうに使うことが多いです。

ただ、政府内において定まった定義があるわけではございません。

で、一般的に我が国でインテリジェンスというふうに使う場合には、そうした使われ方が多いんじゃないかなというふうに考えております。

他方で活動という側面ですと、かなり多義的でございまして、先ほど答弁したような相手方の秘密の意思を探るというインテリジェンスもあれば、その逆に我々を探ろうとする方々、人たちに対処するという活動もインテリジェンスといわれますし、カウンターインテリジェンスという言葉を使うこともあります。

あるいはさらに言うと、相手から守る、あるいはこちらが情報活動するためには自分たちの動きを秘密にするといった秘密保全につきましても、一般的にインテリジェンス部局がやることが多いものですから、インテリジェンス活動の一環として位置づけられることもございます。

そういう点では、委員と私どもとの理解には、そう相違はないというふうに感じております。

質疑者 森ようすけ

森ようすけ:詳細にありがとうございます。

今のご説明を聞くとクリアに感じられた方も多いと思います。

なので、このインテリジェンスという単語が政府において定義されていないというのは承知しているんですが、この法案審議を通じて、インテリジェンスというのはそもそも何なのか、具体的にどういったことを指しているのかということをより具体的に広めていくことも大事だと考えております。

もう一点、通告にない質問をさせていただきたいんですが、このインテリジェンス機能の強化を進めていく上で、今回は司令塔強化で組織の格上げに限った法案になっておりますが、今後その他のインテリジェンス関連政策、様々ございますが、そうしたところも進めていくというのが与党の中の考え方なんだと思います。

それこそカウンターインテリジェンスの話であったり様々ございますが、こうしたインテリジェンス強化を進めていく上で、懸念というか、どういったことを重要視して進めていくのかという前提をお伺いしたいと思っております。

ここも我が党においてはこのインテリジェンス推進にあたって基本理念というか、大事にしている考え方がございます。

それは何かというと、透明性を確保することが重要であるということ。

加えて、政治的中立と民主的統制が確保されるべきであること。

そして憲法が保障する国民の自由と権利を尊重すること。

この主に3点をインテリジェンス推進に当たっての基本的な理念、考え方と据えているところでございます。

おそらくこれは今日の質問の中でも懸念されていたことに共通するような考え方なんだと思うんですが、政府においてインテリジェンスの機能強化に当たって重要視していること、とりわけ配慮であったり基本的に大事にしていること、こうしたことをお伺いしたいんですが、もし可能であれば官房長官いかがでしょうか。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

委員、今おっしゃるように、インテリジェンスの施策というのは、さまざまなものがあると思っております。

ここの法案ですけれども、これはいわば組織法でありまして、今委員御指摘のように、内調の格上げ、あるいは国家情報会議の設置と、法案の名前そのものでありますけれども、組織にまつわる法律ということでありまして、その他のものは、ある程度時間をかけて慎重に検討していく必要があるだろうと思っております。

しかし、それを全部検討した上で全部一緒に出すのではなくて、この昨今の複雑で厳しい国際環境を鑑みると、かなり時間を要するその他のインテリジェンス政策、カウンターインテリジェンスも含めて、何もせずに待つというような情勢にはないだろうという判断のもと、このインテリジェンスの司令塔機能の強化、これはまず重要な課題であることから、先にこの法案を提出をさせていただいたということになります。

委員長 山下貴司

森君。

質疑者 森ようすけ

御答弁ありがとうございます。

私もこれステップ1、ステップ2だというふうに認識をしていて、まさにこのステップ1というのが、今おっしゃっていただいた組織論の話だったり、格上げの話だと思っていて、ステップ2としてまさにいろいろとハレーション、支障が起きるような、それこそより情報収集能力を高めていくこと、カウンターインテリジェンスに対応していくこと、こうしたことがあるんですが、お伺いしたかったのは、ステップ2も含めてやっていこうという姿勢は政府の中にあるか。

そうした検討をする際に配慮しないといけないと考えていることがもしあれば教えていただきたい。

こうしたことについては気をつけないといけないよね、と。

まさにそれが憲法で保障されるような個人情報とかプライバシーの話も出てきましたが、そうした個人の自由であったり権利についてしっかりと配慮をしながら検討を進めていくこととか、透明性が高まる形で検討を進めていくこと、さまざまな考え方、配慮すべきことあると思うんですが、そうしたところもしあればいかがでしょうか。

はい。

答弁者 木原官房長官

じゃあ、木原官房長官。

インテリジェンス施策、さまざまなものがあると言いました。

まずはこの組織法、この法案によって、それをまず組織をつくっていくということになります。

それから短時間でなかなか結論を得られないものがございます。

日本維新の会と自民党の連立合意文書にもほか提言として書いてありますけれども、対外情報庁、過去過小ですけれども、の設置であるとか、あるいは外国人の登録の問題であるとかですね。

そういったことにつきましては、今後様々な方々からやはり御意見を伺いながらですね、丁寧に検討を進めなければいけない課題だと承知をしておりますから。

そういう最終形というのを、まだ確たるものは言えませんけれども、この時点で何もせずに待っているんじゃなくて、まずは組織法からつくっていこうと。

その後ある程度時間をかけて慎重に検討していくと。

そういう考えのもと、今回本案を提出したということでございます。

委員長 山下貴司

森君。

質疑者 森ようすけ

ありがとうございます。

ここでは次の質問に移っていくんですが、この組織の格上げをするにあたって、方向性は理解しています。

ただ、必要性がそこまであるのか、本当にやらないといけないような法律事項があるのか、立法事実があるのかというところを、より具体的に教えていただきたいと考えております。

現行の内閣情報調査室においては、議長が官房長官ですと。

そのもとに関係省庁の次官級が入っております。

今回新しく新法で立ち上げようとされている国家情報会議においては、議長が総理大臣です。

そのもとに関係閣僚が入るということで役職の格上げが行われるわけでございますが、総理をヘッドにして関係閣僚が入ることによって具体的に何ができるようになるのかというところを、より具体的に教えていただきたいと思います。

加えて、国家情報会議では、議長の総理大臣の求めに応じて、関係省庁が必要な協力であったり、資料の提供、情報の提供を行わないといけないといった、新たな義務的な規制が、規制ではないですね、義務的な行為が入るわけなんですが、ただ、もともとの内閣情報調査室においても、議長の官房長官が関係省庁に対して情報を出してと。

資料提供しろというふうに指示を出せば、おそらく断ることってそこまで実際にあったのかなというところが疑問に感じているところなんです。

なので、そこで質問に移りますが、こういったふうに組織の役職のレベルを上げて政治的リーダーシップというご答弁もありましたが、そうしたことも理解するんですが、立法事実としてこれまで具体的にどういったことができていなかったのか、どういった組織的限界が存在していたのか、その点について具体的にお伺いできますでしょうか。

はい、よろしいですか。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

おっしゃるように、現在でも内閣情報会議という、これ事務次官級の会議体がございます。

そこの出席、私であったり副長官が統括するという、検知から調査審議する会議体がございます。

しかし、閣僚級の会議体ではございません。

私のみでありますから。

一方で、現下の厳しい安全保障環境を踏まえると、政府全体の情報活動を協力かつ一体的に推進していくためには、強力な政治のリーダーシップを発揮できる推進体制をぜひとも整備しなければならないとそのように考えました。

ので、今回新法を制定することによって、閣僚級の国家情報会議を内閣に設置することといたしまして、政府内のあらゆる情報収集手段あるいは情報源を最大限に活用させて、情報活動のパフォーマンスというのを最大化あるいは最適化させる必要がございました。

そして内調は発展的に改装することになりまして、そして法律にこれは総合調整との規定を設けることといたしました。

そうですね、支障というようなお話がありましたけれども、内調はこの総合調整事務というのを分担していない部局だと言われました。

ですので、情報は収集するけれども、これを分析したり、そしてそれを分析した上で、カスタマーに、政策部門に提供するということについては、これまだまだ改善の余地があると。

また諸外国と比較しても、これはなかなか情報力というのはまだまだ足りていないとというふうに判断しました。

ずいぶん専門家の方の指摘もありましたので、この情報収集手段及び情報源を最大限活用するためにですね、情報が的確に収集されるということ、そして総合分析、総合評価が確実に行われることができるようにする必要、これを感じまして、今回それを制度的に担保するための、法令上明確化するためのこの法案ということになった次第であります。

もう少し具体的にお伺いしたいんですが、情報部門におけるリーダーシップが必要であると、厳しい安全保障環境の中で、これまでは政務が官房長官しか入っていませんでした。

ほかは事務次官級だったので、それをリーダーシップが保てるようにより充実した情報を収集をして、分析をして活用できる体制を作っていくというのは、方針としては理解します。

ちょっとイメージを教えていただきたいんですが、これは事務次官から例えば各省に対しても指示を出せるわけじゃないですか。

情報収集にあたって、活用にあたって、分析にあたって。

でも、事務次官から言われているんだとちょっと手が抜けてしまうけれども、大臣が入ることによって役人は頑張れるみたいな、そういうイメージでのリーダーシップをおっしゃってるんですかね。

これは私たちも賛成している、賛同するので、国民の皆さんにより伝わりやすく、イメージがつきやすいように、この情報部門において何でリーダーシップが必要なのかというところが少し引っかかるところがあったので、もう少し補足があればお願いします。

答弁者 岡内閣審議官

じゃあまず事務方から。

岡内閣審議官。

申し上げるまでもなく、我が国は議院内閣制の国でございまして、選挙で選ばれた国会議員の方々のうちの一部が閣内に入り、その方々が閣僚になって各省を分担管理するという、そういう統治機構となっております。

従いまして、やはり事務次官というのは、もちろん役人にとっては最上位の地位にある方で、一定の強い影響力というのはございますけれども、やはり議院内閣制の国におきまして、総理をトップとし閣僚を構成員とする会議体を置くというのは、これは特別な格段の意義があるというふうに理解しております。

委員長 山下貴司

森君。

質疑者 森ようすけ

ありがとうございます。

次の質問に移ります。

先ほどの官房長官の答弁にも少しかぶってしまうんですが、ステップ2のところですね。

今回の組織のところではなくて、その先のインテリジェンス政策の進め方をどういうふうに考えているのかというところをお伺いできればと思うんですが、このインテリジェンス政策に関しては、どちらかというと今回の法案でやろうとしている組織の話よりも、ステップ2でやろうとしているさまざまなインテリジェンス施策の方が議論の本丸なんだというふうに認識をしております。

我が党の提出法案の中でもプログラム法ではあるんですが、その先のさまざまな施策の部分について多々取り上げております。

外国による不当な影響力行使を防止するために。

そうした活動を把握して国民に周知することであったりとか、こうした活動を行う者への届出制度を創設することであったり、情報収集に係る手法の拡充、人材の確保、インテリジェンスコミュニティの強化など、与党の中でも検討されているようなことを我が党においても法案の中で記載をしているところであります。

こうした今回の法案の中に含まれていないようなインテリジェンス強化策について、「ステップ2」と私は勝手に呼んでいるんですが、今後どのように進めようとされているのか、スケジュール感も含めて、あと検討をどこの場で行おうとしているのか、国家情報会議でやろうとしているのか、そうしたことも含めてお願いいたします。

答弁者 岡内閣審議官

では、岡内閣審議官。

お答えいたします。

おっしゃるとおり、インテリジェンス改革と呼んだ場合には、あくまで今回の司令塔機能の強化というのはファーストステップだと理解しておりまして、そういう観点から「ステップ2」という言葉の意味というのは、正しく理解しているつもりでございます。

ただ、例えばですけれども、先ほどおっしゃっていたような、外国による不正な干渉の対策として、例えば干渉を探知しやすくするために届出制度ないし登録制度をつくったらどうか、あるいは組織論ないし権限論と重なるかもしれませんけれども、対外情報機能については伸ばしていくべきじゃないかというような御議論があることは承知をしております。

本案が成立した暁には、総括して様々な課題について検討を進めてまいりたいと思いまして、現時点でまだその課題や論点を整理している段階でありまして、その具体的な検討状況をお示したり、あるいはその期限ないしスケジュールをお示しすることは、ちょっと難しい状態にあるんですけれども、しっかりと検討してまいりたいというふうに考えております。

委員長 山下貴司

森君。

質疑者 森ようすけ

法案の中身のところをお伺いしていきたいと思います。

今回のこの法案において、国家情報会議で調査審議する項目として、「関係行政機関における重要情報活動」というのがございます。

ここに何が含まれていて、逆に何が含まれていないのかというところをお伺いしていきたいと思います。

これは本日の質問の中にも多く出てきましたが、重要情報活動ということについて、対外政策や安全保障政策、行政全般や財政運営などの政策や制度、運用の中で重要なものというふうに言及がこれまで政府においてされているわけなんですが、要すれば基本的にすべての行政の全般に関わることについては、この重要情報活動に含まれ得るんではないかというところを懸念しているところなんですね。

なので、これ政府の答弁だったんですが、「行政全般の中で重要なもの」と言っているので、重要なものというのはさじ加減なので、基本的には読もうと思えば何でもこの重要情報活動に入ってしまうということを懸念しているところでございます。

加えて、「外国情報活動」というのも極めて範囲が広いように思います。

こちらについても、外国の利益を図る目的で行われるものへの対処とされておりますが、いわゆる何が外国に含まれるのかというところが、政府側の恣意的な判断の余地が十分にあるのではないかというふうに感じております。

そこでお伺いしますが、この重要情報活動、外国情報活動への対処というのは、それぞれ具体的にどのようなことを指すのか。

かなり範囲が広い概念なので、逆に何が含まれないのかというふうに説明していただいた方が分かりやすいかもしれないんですが、それぞれについてどのようなところが含まれているのかお伺いできますでしょうか。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

具体的にどのような事柄が重要国政運営に該当するかというお尋ねでございますけれども、やはり安全保障環境ないし国情というものは時々刻々と状況が変化するものでございまして、本法案による制度におきましては、その時々の情勢等を踏まえまして、国家情報会議の議長である総理の方で御判断されるというのが、まず制度の立てつけでございます。

その上で、その法文上私どもとして明らかにしているところは、重要国政運営というのを画一的に規定するわけではなくて、3つの例示を置いております。

安全保障の確保、それからテロの防止と緊急事態への対処ということでございまして、これらはその国民の安全や国益に直結するような重要性が認められる国政の運営が、この法律の定義に典型的に該当するものであるということを表すと同時に、それが私どもに特に期待された役割を表しているというふうにも理解をしております。

そういう意味では、例示されていない事柄であっても排除されるという規定ではなくて、あくまでこれを典型としつつも、今後、機動的に該当性を総理が御判断されるということでございます。

外国情報活動への対処につきましては、外国が自国の利益を図るために行う、まずは我が国の秘密を探る活動、官民に限らない我が国の秘密を探る活動、さらには我が国の政策判断ないし世論の形成が、当該国に有利なようになるための影響力工作。

最近ですと、SNS空間における偽情報の流布というのが注目されているところでございまして、こうした動きへの対処を総じて、外国情報活動への対処というふうに定めているところでございます。

質疑者 森ようすけ

森君。

ありがとうございます。

2点ちょっと追加でお伺いします。

外国情報活動への対処ということで、具体的に今ご説明いただきましたが、これは主語が誰がやると問題になるのかというところをお伺いしたいということですね。

我が国の秘密を探る活動であったり、我が国の重要な事態に対する影響力の行使というようなことが含まれるんだと思うんですが、それは日本人がしても含まれるんですかね。

日本企業であったり、日本の団体であったり、主語としては含まれる概念、考え方なんでしょうか。

いかがでしょうか。

答弁者 岡田内閣審議官

岡田内閣審議官。

私どもが想定しているのは、いわゆる外国情報機関というものでございまして、ちょっと具体名を出すのは差し控えますけれども、過去の検挙例から見てですね、そういった機関の行う活動というのが念頭にございます。

そうした活動を日本人が行うというのは考えにくいことでございまして、想定はしておりません。

ただ、世の中にないのかというふうに言われると私もちょっと即断できませんけれども、例えば、なんて言いましょうか、ライバル会社の秘密を日本企業同士で盗むというのは、それはこの定義に該当するものではないだろうというふうに理解しております。

外国政府が日本人の協力者を使って、そうした秘密の窃取を図る場合には、それは当然に対象になるとも考えておりますし、おそらく刑罰法令に触れるのではないかというふうにも考えております。

質疑者 森ようすけ

森君。

ありがとうございます。

前段の方のところをもう一度お伺いしたいんですが、重要情報活動に何が含まれるのかというところについては、議長である総理の判断で、その時々の情勢に合わせて何がそれに入るのか入らないのかを判断されるということなんですが、これは何というか、チェック機能がうまく働かないのではないかというところを皆さんも多分懸念されているんだと思うんですが。

ご判断いただくのはよろしいんですが、その判断が本当に正しい判断なのか、正しくない判断なのかということを、やはり検証する仕組みをうまく作っていかないといけないんだろうなというふうに思っていてですね。

それがまさにさっき私が基本理念のところで話した透明性を確保するというところにつながってくるんですが、現状、その判断した上でそれがどういった情報なのかというのは、国会だったり国民は分からないわけですよね。

なので、そういったことについてはいかが考えていますか。

答弁者 岡田内閣審議官

岡田内閣審議官。

お答えいたします。

私どもの情報活動というのは、繰り返しますけれども、国家安全保障局に代表される政策部局のニーズによって繋がってくるものでございまして、その政策部局において「これは力を入れなければいけない」、あるいは「そのインテルコミュニティの力を借りる必要がある」というものについては、基本的にはこの調査審議の対象になるんだというふうに、国家情報会議の調査審議の対象になっていくのだというふうに思っておりまして、その重点といいますか、中心的な事柄というのは先ほど例示したとおりでございます。

長官答弁にもございましたとおり、経済安保とか先端技術をめぐる国家間の競争といった課題につきましても、関連の情報を既に政策サイドに提供しているところでございます。

その法案の書きぶりについて一言御説明申し上げますと、「政府が重要と判断すればよいので過度に広がるのではないか」という御指摘だと理解しましたが、この法案は政府の情報活動に関する基本方針の決定や、各省庁が行う情報活動の総合調整を担う組織を設置しようとするものでございまして、いわゆる組織法と呼ばれるものでございます。

組織法である以上は、一般的にその時々の状況を総合的に判断して、国家情報会議として調査審議すべき事項となり得るものを捉えて、所掌事務として規定しているところでございます。

質疑者 森ようすけ

森君。

ご答弁ありがとうございます。

やはり引っかかるのは、政策部門が必要だと求めた情報は基本的に提供していくこと、重要であるから提供するというのが方針だとご答弁されたと認識したんですが、その政策部門が求めた情報が、例えば国民の権利自由に引っかかるような情報であった場合、「政策部門から言われたからはい出します」だというのは、おそらく良くないんだと思うんですね。

なので、そうしたその権利であったり自由に……ちゃんと配慮したような組織づくりであったり運用。

特にステップ1であれば組織法なので、具体的に何か新しい機能が付与されるわけではないのでいいのかもしれないんですが、ステップ2の議論も含まれている話なので、そうした中でそういうところにはしっかり配慮しないといけないんだろうなというところが問題意識としてございます。

次の質問に移ります。

インテリジェンスを取り扱う上で何よりも欠かせないことは、情報に恣意性を生じさせないことであるというふうに考えております。

この政策部門と情報部門の連携はもちろん重要であって、それは欠かせないものではあるんですが、それぞれの部門が独立していること、とりわけこの政策部門の意向に迎合しすぎない情報収集、情報分析というのが欠かせないというふうに考えております。

アメリカとイギリスの有志連合が、イラクに大量破壊兵器があるというふうなことを誤って認識をして戦争を始めてしまったといった過去の悪い事例もあるわけなんです。

これは後にバトラー報告書という形でイギリスで反省がされて、インテリジェンス改革につながったというような実際の他国での事例があるわけでございます。

こうした他国の失敗の例も参考にすることが極めて重要であるというふうに考えておりますが、今回の法案の検討に当たって、またインテリジェンスの体制強化に当たって、こうした事例をどのような教訓とされているのか、その点、官房長官お伺いできますでしょうか。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

今、英国、米国のイラク戦争時の反省の話がありましたけれども、反省教訓というのを、これは述べる立場にはありませんが、しかし組織的構造的な理由であったり、あるいは人事配置的理由、またその他のさまざまな理由によって、情報部門と政策部門、そのいずれかの立場が強かったり弱かったり、相手方の判断等に過度な干渉を行ったりする状況が生じてしまうと、情報の評価や政策の決定に客観性というのが失われ、その結果歪みが生じる危険性が、これは一般的に指摘されているものと承知しています。

もとよりこの法案はこうした危険性を高めるものではありませんけれども、引き続きそういった今、委員の御指摘のあった点にはしっかりと留意しながら運営していく考えであります。

質疑者 森ようすけ

森君。

ありがとうございます。

ぜひ運営上御留意いただきたいと思うんですが、本当に運営上留意できるのかというところが少し心配しているところです。

というのは、先ほど野村委員の質問の中にもありましたが、構成組織、構成員が極めて被っている。

国家安全保障会議と国家情報会議の構成員を比較すると、金融担当大臣と法務大臣が含まれているかということであったりとか、総務大臣が含まれていないという、すごく差がそこまでないんですね。

なので、配慮を留意いただけるというのはありがたいんですが、本当に運用上留意できるのかということを心配しております。

質問一つ飛ばしまして、実際に他国においてはどういったふうにそれぞれの政策部門、情報部門が独立して動いているかということを、情報としてファクトとして教えていただきたいんですが、他国のインテリジェンスにおけるこの政策部門と情報部門において、構成員の独立性はどのように確保されているのか、主要国で構いませんのでお伺いできますでしょうか。

答弁者 松田内閣審議官

松田内閣審議官、お答え申し上げます。

他国の制度、個別具体の運用について、網羅的に把握しているものでございませんけれども、今、委員御指摘のように一つ例を挙げるとすれば、例えばアメリカでございますけれども、情報要求の設定や情報コミュニティの予算編成、業績評価などについては、国家情報長官を助言する合同情報コミュニティ会議という会議体がございます。

その議長は、閣僚級の国家情報官。

会議メンバーには国務長官や国防長官などの閣僚級で構成されているものでございます。

その一方、アメリカの国家安全保障会議は大統領を議長とし、構成員は閣僚級の国務長官や国防長官などで構成されております。

このようにアメリカの両協議会におきましても、構成員が一部重複しているものがございますけれども、こちらにおいても、情報と政策の分離の考え方に基づいた運用がなされているものと理解しているところでございます。

質疑者 森ようすけ

森君。

ご答弁ありがとうございます。

アメリカの事例をご紹介いただきましたが、他国の事例がおそらく多くあると思うんです。

イギリスの話であったり、フランスであったり、いろいろあると思っていて、参考人質疑もありますので、参考人の先生方、こうした分野に詳しい方もいらっしゃるので、そこでこうした独立性をどのように担保しているのか、他国の事例がどうなのかというところも聞いていきたいなというふうに考えているところです。

官房長官にお伺いしたいんですが、アメリカの事例を紹介していただいたんですが、各国によって実態はおそらく異なるんだと思います。

それで今回の閣僚がほとんど被っているということには問題意識は持っているんですが、だから反対というわけではなくて、これまでの答弁の中でも大臣の指揮管理の監督の下で適切な情報活動が行われるように指示を出すというふうなところで、うまく役割分担をしながら独立性を担保しながら組織運営をしていくというふうなことが答弁もされておりましたが、なかなか人ってそんな器用じゃないと思うんですよ。

やっぱり同じ大臣なので、政策部門のときは政策のことばかり考えていて、情報部門の議論をするときには頭をすごく切り替えて別人のように独立して思考するのって極めて難しいんだと思うんです。

人ってそうじゃないですか。

なので、やっぱりご留意いただけるというふうにいただいたので、何かしらの制度的なのか運用的なのかわからないんですが、このうまく政策部門の意向が情報部門に行き過ぎないというか、情報部門の判断が歪められないような運用体制をぜひつくっていただきたいというふうに考えているんですが、そうしたことを工夫されようとされていることがもしあれば教えていただけますでしょうか。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

木原官房長官:現在でも情報部門と政策部門の双方を同じ大臣が所管するということは、現在でもある各省庁によってはあると思います。

それぞれの大臣の指揮監督の下で適切な情報活動が行われていると私は認識をしておりまして、この法案によって新たに何か問題が生じるということではないというふうに思います。

政策部門と情報部門の双方がそれぞれ期待されている機能を十分に発揮することが重要であり、そしてむしろ閣僚による国家情報会議を設けることによって、しっかりとより一層閣僚、そしてあるいは今度は総理が議長になりますから、議長たる総理が所属する会議から提供される情報ということになりますので、むしろいわゆる新たに生じる問題というのはないばかりか、より一層これは引き締まったような、より適切な情報提供が行われるということも考えられるというふうに思っております。

いずれにしてもその運用には十分配慮していきたいと思っています。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長):森君。

質疑者 森ようすけ

森ようすけ:お答弁ありがとうございます。

トップが閣僚になることでより引き締まるというふうにご答弁いただきましたが、必ずしもそうではないような気がしていてですね。

私も役人だったのでなんとなくわかるんですが、いわゆる閣僚大臣が言うことを役人が止めることって結構あるじゃないですか。

やっぱり政治的に考えていることなので、それは大事なんですけど、「それはちょっといろいろハレーションもあって、そこが起きるから、過去との流れからしてやっぱりそれは成立しないよね」っていう風に政治家を止めるのも役人の仕事じゃないですか。

なので、閣僚がトップになるから引き締まるというのは、リーダーシップが発揮されるというのは理解できるんですが、引き締まるかというと必ずしもそうじゃないのではないかというのが、役人出身の若手からするとすごく感じるところではございます。

質問を少し飛ばしてお伺いするんですが、やはりそうしたふうにいろいろ配慮していただく、ご留意いただけるというふうなことはおっしゃっているんですが、本当に配慮されるのか、本当に留意されるのかというのがやはりわからないですし、不安なんです。

なので、やはり民主的な統制の仕組みを一定程度組み込んだほうがいいのではないかというふうに考えております。

この懸念点、今何度も何度も話してきましたが、この政策部門と情報部門の独立性をどのように確保するのかであったりとか、情報収集にあたって個人情報、プライバシーを本当に配慮できるのかといったですね、いくつか懸念があるわけなんです。

ただ、この実際にインテリジェンスの機能が運用される中で、こうしたことが本当に配慮されているのか、配慮されていないのかというのは、さっきも話しましたが国会、国民からは見えないわけなんですね。

まあ好き勝手できるとは言いませんが、かなり自由にできてしまう。

で、「機密性が高い政策情報なので国会、国民には届けられないんです」という答弁もわかるんですが、だとすると本当に好き勝手にできてしまう。

なので、一定程度民主的な仕組み、例えば国会に対する報告であったり、国会による監視機能を設けることということも一案であると考えます。

何も監視ができないと、何か問題が起きるまでブレーキをかけることができないので、支障が出ると思うんですが、そうした点について官房長官いかがでしょうか。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官:情報活動の推進に当たりましては、もうこれも先ほどから述べておりますが、これはあくまでも憲法が保障する国民の権利に配慮すべきこと、これは当然という認識、これは前提であります。

これまでも内閣情報調査室を含む各省庁の情報活動は、その閣僚の指揮官の下で適切に推進されてきたと私は思っています。

その上で、今回閣僚級の国家情報会議が各省庁の情報活動の基本方針を定めることになるわけですが、その政府の情報活動に対する政治による監督の強化について、委員は「大臣が言っても必ずしも役人は言うことを聞かない」というふうにおっしゃいましたけれども、私はそれは大臣の資質の問題であって、大臣はしっかりとリーダーシップを発揮していただくべきポジションにあり、権限もあるというふうに思いまして、すなわち民主的統制の強化に資するものというふうに思っております。

私はですから、国家情報会議によって、そして情報活動の基本方針等を定めることによって、民主的統制の強化がより一層果たされるものであると、私はそのように考えております。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)

質疑者 森ようすけ

森君。

森ようすけ(国民民主党・無所属クラブ)本会議において総理の答弁で、「閣僚級の国家情報会議が情報活動の基本方針などを定める仕組みが整備されることは、政府の情報活動に対する民主的統制の強化に資するものと考えている」というような御答弁がありました。

ここで言う基本方針というのは、具体的にどのような内容を想定されているのか。

加えて、他国ではインテリジェンスに関わるレポートとして、これもこれまでの質問の中にありましたが、毎年であったり2年に1度であったり、こうしたレポートが公表されているわけなんです。

国民の理解増進を図るためでしたり、いろいろ理由はあると思うんですが、ここで言う基本方針というのはどういった内容なのか。

加えて、国会への報告であったり、他国と同じように公表というものを行うのか、その点お伺いできますでしょうか。

答弁者 政府側

(政府側)法案でいうところの基本的な方針というのは、これは法に列挙されてもいるんですけれども、典型的には各情報機関の活動の重点、こういったところに力を入れて推進していくべきだという政府全体の統一方針を指します。

ですから、例えば具体的には、抽象的にはあるんですけれども、この国に関してとか、先ほど申し上げたような経済安全保障とか、あるいは組織とか、何がしかその重点を定めるということが考えられます。

一方で、含むとまでは申し上げませんけれども、活動推進上、留意すべき事項ということを書くことも考えられなくはないというふうに思っています。

典型的には情報活動の重点が該当すると思っております。

国家情報戦略という名前が定まっているわけではまだないんですけれども、そういったどうやって進めていくのかという、これは基本的な方針の一つではございますけれども、これを何がしか文書にまとめて公表しようという方向ではございまして、ただいま検討中です。

ですから公表ですので、国会報告を超えた透明性ということではあろうかと思います。

ただ、その事柄の性質上、ちょっと年次報告にはなじまないのかなと。

毎年毎年、何か考え方が変わるわけではございませんので、仮にこの名称が戦略ということであれば、ある一定の期間は維持されるんだろうというふうに思っております。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)森君。

質疑者 森ようすけ

森ようすけ(国民民主党・無所属クラブ)ありがとうございます。

公表されるものがあるということで、中身が気になるところなんですが、また来週以降お伺いできればと思います。

ありがとうございました。

川裕一郎 (参政党) 41発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

次に川裕一郎君。

質疑者 川裕一郎

川君。

参政党の川裕一郎です。

よろしくお願いいたします。

国家情報会議設置法について、法案の目的、位置づけ、権限と責任、参政党のスパイ防止法案との関係、情報戦、認知戦への対応、国民監視への歯止め、人材とセキュリティクリアランス、情報公開、そして拉致、特定失踪者問題への反映といった点について順次質問させていただきます。

本法案は、我が国のインテリジェンス機能を強化し、国家情報会議を内閣のもとに新設するものであります。

また、その実務を担う国家情報局を内閣官房に設け、現在の内閣情報調査室を発展的に解消するという、戦後日本の情報体制にとって大きな転換点であると思います。

高市総理も本会議において、複雑で厳しい国際環境の中で国益を戦略的に守るため、インテリジェンス機能を強化することが不可欠と述べられました。

私は情報主権の確立、スパイ防止体制の抜本的な強化、そして拉致問題、特定失踪者問題の解決を国として優先すべき課題と位置づけており、インテリジェンス機能強化そのものには賛成の立場であります。

しかし同時に、本法案の中身を精査しますと、単に会議体を設置するだけにとどまり、我が国が直面するスパイ行為、情報戦、認知戦、拉致問題といった具体的脅威に対し、本当に実効性がある体制になっているのか、大きな疑問もあります。

まず、本法案の立法目的、位置づけについて伺います。

衆議院の法案要領では、本法案は「我が国の重要な国政の運営に資する情報の収集調査に係る活動に関する重要事項を調査審議する機構として内閣に国家情報会議を設置する」とされております。

しかし、この説明だけでは何のために情報機能を強化するのか、その目的が国民の生命、身体、財産の保護や国家主権の確保といった、国民にとって分かりやすい言葉で明記されていません。

例えば、拉致被害者は全て生存しているとの前提に立ち、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くすと明記されています。

そうであるなら、本法案においても、国民の生命、身体、財産を守る、国家主権を守る、そういう観点を単なる抽象的な前文だけではなく、条文上の目的規定として明確に位置づけることが必要ではないでしょうか。

そこでお伺いします。

本法案の条文上、国民の生命、身体、財産の保護及び国家主権の確保という観点は具体的にどのように位置づけられているのか。

また、政府として本法案の立法目的を国民に対してどのような言葉で説明されるのか、お答えください。

答弁者 内閣審議官

内閣審議官。

お答えいたします。

法案上、国家情報会議は重要情報活動に関する基本的な方針などを調査審議の対象としておりまして、先ほど出ております「重要な国政の運営」というのは、ただ広く書くだけではなく、3つの例示を置くことによって、この新組織に期待される役割というのを法文上表しております。

その1つが安全保障の確保、もう1つがテロリズムの発生の防止、3つ目が緊急の事態への対処でございます。

ご覧いただくとお分かりのとおり、いずれも国民の生命、身体、財産の保護や、主権の確保などに対して深く関わりのある事柄でございまして、そういう意味におきましては、委員がご指摘されている観点というのは、条文上明確にしているつもりでございます。

委員長 山下貴司

川君。

質疑者 川裕一郎

はい、ありがとうございます。

条文上明記されているということですけれども、国民にやはり分かりやすい、なかなか法律の用語というのは難しいものでありますから、なるべく分かりやすい言葉でまた検討もいただきたいと思います。

次に、国家情報会議の権限と責任のあり方について伺います。

本法案は、現在事務次官級で構成される内閣情報会議を格上げし、閣僚級で構成される国家情報会議を設置するものであり、その事務を担う実務組織として国家情報局を新設するとされています。

高市総理も本会議において「インテリジェンス司令塔」という表現を用いられましたが、法案上は国家情報会議がどこまで実質的な指揮・統制権限を持つのか、必ずしも明確とは言えません。

我が国は過去、北朝鮮による拉致問題をはじめ、多くの安全保障上の課題において情報の共有・分析・判断が十分でなかったとの厳しい反省があります。

拉致問題に関しては、警察、外務、防衛など各機関が持っていた情報が統合されず、政治判断が大きく遅れた結果、多数の拉致被害者が未だ未帰国のままとなっています。

こうした教訓からすれば、国家情報会議は単なる調整、助言の機関ではなく、実質的なインテリジェンス司令塔として機能しなければなりません。

そのためには、各行政機関に対する勧告、指示の法的拘束力、そしてインテリジェンスの失敗が生じた場合の政治的、行政的責任の所在をできる限り明確にしておく必要があります。

そこでお伺いします。

本法案に基づき設置される国家情報会議は、各行政機関に対して、どの程度の法的拘束力を持つ決定、指示を行うことができるのか。

単なる調整助言にとどまるのか、それとも実質的な司令塔としての権限を持つのか、政府の認識を伺います。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えいたします。

我が国の内閣制度におきましては、各閣務大臣がそれぞれの所管行政について責任を持って管理執行するということが基本とされておりまして、内閣に設置される国家情報会議が各省庁の行う情報活動を監督指示するものではなく、このことは法案の施行後であっても変わるものではございません。

他方で、本法案で設置する国家情報会議は、総理を議長、インテリジェンス関係機関を担当する閣僚を構成員とする内閣に置く合議体の機関であり、この会議で決定される基本方針等は、この会議の構成員が自ら合意したものでございまして、当該閣僚が指揮監督を行う省庁は、これに沿って情報活動等を行うことになります。

こうした制度設計によりまして、国家情報会議の決定事項の実行性は担保されているところでございます。

委員長 山下貴司

川君。

質疑者 川裕一郎

ありがとうございました。

次の質問に移りたいと思います。

次に、参政党が提出しているスパイ防止法案と連立合意に掲げられているインテリジェンス・スパイ防止関連法制との関連について伺います。

まず確認したいのは、日本が先進国の中で極めて稀な「スパイ防止法なき国家」であり続けてきたという事実です。

他国であれば、国家機密の窃取、軍事・外交情報の漏洩、外国勢力の指示に基づく破壊工作や妨害活動について、明確にスパイ行為として規定し、刑事罰を課しています。

しかし我が国では、国家公務員法や自衛隊法などの個別規定による対応にとどまり、外国勢力による組織的なスパイ活動を包括的に取り締まる法体系は未だ整備されておりません。

これにより外国勢力は、日本国内への情報収集、技術窃取、政治的影響工作を、他国に比べてはるかにリスクの低い環境で行うことが可能となっているのが現状です。

こうした状況を改めるべく、参政党はスパイ防止法案を国会に提出をし、外国勢力との共謀によるスパイ行為、情報窃取、認知戦、世論操作、選挙や政策決定への不当な介入などを明確に違法行為として定義をし、罰則を伴う枠組みを提案してまいりました。

一方で、今回の国家情報会議設置法案は、インテリジェンスの司令塔となる会議体とその実務を担う国家情報局という組織の枠組みを整備するものであり、スパイ行為そのものについては新たな罪名を創設するものではありません。

つまり本法案は、情報を集め分析をする側の体制を強化するものであって、違法なスパイ行為を処罰する側の法整備は依然として別途の課題として残されたままであると受け止めざるを得ません。

もちろん、情報機能の中核となる国家情報会議、国家情報局の設置は安全保障上大きな前進であることは認めます。

しかし、実際に外国勢力によるスパイ活動や認知戦が進行している現状を踏まえると、組織だけをつくって罰則がない状態では、インテリジェンスの成果を実行に移す場面で法的限界に直面することは明らかであります。

さらに申し上げれば、本法案は連立合意に掲げられたインテリジェンス・スパイ防止関連法制の一部として位置づけられているはずです。

であるならば、本法案をどのような総合パッケージの中のどの一角として位置づけているのか、そして残る部分、すなわちスパイ防止法、認知戦対策法、セキュリティクリアランス関連法をいつまでにどの順番で整備をするのか、その全体像と工程表を明らかにする必要があると考えています。

参政党としては、今国会での審議を通じて、単に本法案単体の是非を論じるのではなく、我が国のインテリジェンスとスパイ防止法制全体の青写真を国民の前に示すことが政治の責任であると考えています。

そこで2点お伺いをします。

今回の国家情報会議設置法案は、参政党が提出したスパイ防止法案と比べて、外国勢力によるスパイ行為、情報窃取、認知戦、世論操作といった具体的行為に対する刑事的抑止力が欠落していますが、政府はこの点をどのように認識をしているのか、お答えください。

もう一点。

また、連立合意で掲げられたインテリジェンス・スパイ防止関連法制の整備との関係で、本法案をどのように位置づけをし、今後、スパイ行為の定義、罰則、認知戦対策、セキュリティクリアランス制度を含む包括的なスパイ防止関連法制を、どのようなスケジュールと優先順位で整備をしていくお考えなのか。

併せて全体パッケージの工程表を示すべきと考えますが、政府の見解と具体的なロードマップをお示しください。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えいたします。

この法案はおっしゃるとおり司令塔機能の強化のための法案でございますが、一方で委員ご指摘の外国勢力が我が国の意思決定に不当に干渉するリスクへの対応などにつきましても、重要な課題だと認識しております。

また、政府や企業の秘密の窃取や取得を図る行為につきましては、特定秘密保護法、重要経済安保情報保護活用法、不正競争防止法などによりまして罰則が規定され、当局により取り締まりが行われているところでございますけれども、厳しい国際環境の下で外国によるこうした行為に対しましては、一層厳正に対処していかなければならないと考えており、そのための制度上の課題や論点等につきましては、引き続き整理を進めていきたいと考えております。

各党から国会に提出なさった個別の法案につきまして、政府としてコメントすることは差し控えいたしますけれども、議員がおっしゃったインテリジェンス関連施策につきましては、短期間で結論を得られる課題ばかりではないことから、それぞれの立法措置の必要性も含めまして、現時点での検討状況やスケジュール、期限などをお示しできる段階にはございません。

ただ、今後、様々な方々にご意見を伺いながら、政府において丁寧に検討を進めていきたいと考えております。

委員長 山下貴司

川君。

質疑者 川裕一郎

基本的には論点を整理をして前向きに検討していくと。

そして各党の個別の法案には答えはできないけれども、またいろいろな意見も取り入れていくというふうなことで受けたまっておきますので、よろしくお願いいたします。

次に情報戦、認知戦への具体的な対応についてお伺いをします。

参政党のスパイ防止法案が、外国の指示を受けた虚偽の情報の発信や選挙、政策決定への不当な介入を罰則の対象としていることからも明らかなように、現代のスパイ活動は単なる秘密情報の窃取にとどまらず、SNSやネットメディアを通じた世論の操作、そして認知戦の形をとるようになっております。

実際、海外では選挙の際に外国勢力がSNSを通じて大量の虚偽の情報、偏った情報を拡散をし、投票行動に影響を与えた疑いが指摘をされており、日本でも同様の懸念があります。

こうした情報戦に対して、本法案が設置する国家情報会議はどのような具体的役割を担うのか。

総理は本会議答弁でプライバシー侵害には当たらないと強調されていましたが、国民の不安を払拭するためには、何をし、そして何をしないのか、その線引きを含めてもっと踏み込んだ説明が必要です。

そこでお伺いをします。

SNSやネットメディアを通じた世論操作、選挙介入、政治家・官僚への浸透工作など、現代的な情報戦に対して、本法案はどのような機能対応を具体的に想定をしているのか。

国家情報会議はこれらの情報工作に対し、単なる分析審議を行うにとどまるのか。

それとも警察やその他の捜査機関、関係省庁と連携し、一体で機能する構想なのか、お答えください。

答弁者 蒲谷内閣審議官

蒲谷内閣審議官。

影響工作についてお答えをいたします。

政府におきましては、外国による影響工作に対しまして、内閣官房副長官の調整の下、内閣情報調査室、国家安全保障局、内閣広報室、内閣官房副長官補室、総務省、国家サイバー統括室をはじめとする関係省庁が協力し、一体となった取組を行っているところでございます。

本法案におきましては、影響工作を含む外国情報活動の対処は、国家情報会議の審議事項となっております。

また、会議の事務を処理する国家情報局の設置によりまして、外国情報活動の対処について、政府全体の情報活動を俯瞰する立場から総合調整を行うことが可能となり、各省庁の保有する情報をより積極的に求め、出したような情報を集約することで、総合的な分析が強化されることとなります。

これらの結果、外国による影響工作についても、関係省庁に対し、一層質の高い、時宜にかなった情報の提供が行われ、効果的な対策が講じられることが期待できるものと考えております。

なお、本法案がカバーするものではないインテリジェンス機能強化の諸施策のうち、短期間に結論が得られない課題や論点につきましては、様々なご意見を賜りながら検討を進めているところでございまして、本法案については、ご指摘の捜査処罰と結びつく法制整備と一体で機能することを想定したものではございません。

委員長 山下貴司

川君。

質疑者 川裕一郎

様々な意見を賜りながら、これからまだ検討の余地があるということだと思いますので、参政党としてもしっかりとまた意見を出していきたいと思いますので、外国勢力に侵食されない強い国をつくっていただきたいと思います。

次に、情報機能強化と国民監視の関係についてお伺いをします。

インテリジェンス機能の強化は安全保障上必要である一方、一般国民や正当な政治活動、言論活動への過度な監視や萎縮を招く恐れがあるとの懸念も強くあります。

参政党としても、国民の基本的人権、取り分け、言論、表現の自由、正当な政治活動の自由が不当に侵害されることはあってはならないと考えており、情報機能強化の名のもとに、官僚機構が国民を上から監視する体制になることは断じて容認できません。

したがって、本法案に基づき設置される国家情報会議及び国家情報局の活動については、国会関与、第三者機関による監督、対象機関の限定など、具体的な歯止めやチェック機能を設けることが不可欠です。

そこでお聞きします。

情報機能強化の名のもとに、一般国民や正当な政治活動、言論活動への過度な監視や萎縮を招く恐れがあるとの指摘に対し、政府はどのように答えるのか。

プライバシー保護や言論、表現の自由を担保するための具体的な考え方をお聞きします。

また、国家情報会議及び国家情報局の活動に対し、国会関与、第三者機関、対象機関の限定、文書管理、検証等、具体的な歯止めやチェック機能をどのように設けるのか。

法案及び関連制度の中で、その仕組みをどのように位置づけているのか、お聞かせください。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えいたします。

先ほど申し述べておりますとおり、この新しい国家情報会議の調査審議事項に関わる「重要国政運営」という概念の例示といたしまして、安全保障の確保、テロの発生の防止、緊急の事態への対処を例示しております。

このことから御理解いただきたいのは、国民の安全や国益を守るものに資する情報活動を推進するということを想定しているものでございまして、新しい組織は国民を監視したり監視を強めるために設置するものでないことはもとより、国民のプライバシーを無用に侵害するものではございません。

また、政府が情報活動の推進に当たり、憲法が保障する国民の権利を尊重すべきことは当然のことでございまして、このことは本法案の施行後も変わりません。

この新法にいくつか規定されているこの規定について申し述べますと、まず本法案の第7条に基づきまして、各省庁から国家情報会議への資料の提供、または情報の提供がなせられるようになります。

ただこちらもやはり、この会議の調査審議に必要な、すなわち重要情報活動又は外国情報活動への対処に関する資料又は情報であって、会議の調査審議に資するものについて提供が義務付けられているものでございまして、調査審議に不必要な情報等を国家情報会議が収集・集約することはございません。

また、その事務局たる国家情報局の総合調整権限につきましても同様に、これらの事柄に限って行われるものでございまして、国家情報会議がこれらに関係のない総合調整をインテリジェンス関係機関を対象に行うことはございません。

このように制度上、新しい組織は重要情報活動または外国情報活動の対処には関係のない情報等を収集できないことになっておりまして、国民のプライバシーを無用に侵害するものではないと考えてございます。

委員長 山下貴司

川君。

質疑者 川裕一郎

制度上ないということで安心させていただきました。

次に人材とセキュリティクリアランスの問題についてお伺いをします。

組織だけを作っても、そこで働く人材がいなければ、実効性は伴いません。

インテリジェンスの世界では、サイバー、外国語、地域研究、分析、心理戦など多岐にわたる専門性が求められますが、我が国では、これまでこうした情報専門分野の採用、育成に十分な投資をしてこなかったという反省があります。

また、政務三役や要職に就く政治家、官僚に対して、外国勢力からの影響排除の仕組み、いわゆるセキュリティクリアランス制度の整備も急務です。

参政党のスパイ防止法案も、活動内容の届け出、報告義務や外国の指示を受けた活動に対する規律を盛り込み、こうした安全保障上の空白を埋める方向性を示しています。

そこでお伺いします。

本法案による組織設置だけではなく、情報専門職の採用、育成、サイバー、外国語人材の確保など、人材基盤をどのように整備をしていくのか。

国家情報局の人員育成や採用方針、人材育成計画について、可能な範囲で具体的にお示しください。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

もう1点、すみません。

さらにもう一点、こちらは木原官房長官に質問したいと思います。

今のは参考人の方で。

官房長官には認識をちょっとお聞きをしたいんですけれども、政務三役や要職に就く政治家、官僚に対するセキュリティクリアランスの運用、外国勢力からの影響排除の仕組みについて、本法案及び関連法制との関係でどのように位置づけているのか。

今後の法整備の方向性も含めてお答えください。

じゃあ、まず岡内閣審議官、そのうち、官房長官をお願いします。

お答えいたします。

最近の国際情勢、先ほどからいくつか答弁をしてございますけれども、やはりサイバーとか、あるいは先端技術、経済安保といった複雑な中でやはり、理科系といいますか、技術系のリテラシーを持った人材というのが、非常に重要な課題と、失礼しました。

そうしたリテラシーを持った人材の確保が、情報機関におきましても非常に重要な課題となっております。

当然のことながらですね、各産業分野、あるいは他の省庁におきましても引っ張りだこの方々でございまして、まずは我が方の職場を魅力あるものとし、それをアピールし、さらには入れば伸びる、伸びることのできるキャリアステップがあるというふうなことを訴えてまいり、新卒採用、中途採用に努めてまいりたいというふうに考えております。

これも繰り返しになるんですけれども、国家情報局だけで人材を抱え込むというのは、これは我が国のインテリジェンスコミュニティを強化していくという考えには反するものであると考えております。

そうでありますので、採用についてはですね、現行の枠組みからすると各省庁が頑張って努力するということに尽きるんですけれども、採用後は各省庁の情報部門をいわば渡り歩くような形で知見を蓄積し、さらには省庁間の連携も深めていくという形で、いわば省庁横断的なキャリアステップというものを実現したいと考えております。

こうした方針につきましては、今後各省庁とも相談しながらですね、ぜひ実現してまいりたいというふうに考えております。

質疑者 川裕一郎

次の質問、よろしいですか。

委員長 山下貴司

じゃあ官房長官。

答弁者 木原官房長官

セキュリティクリアランスの運用についての御質問でありましたが、まず国家情報局長を含めて、特定秘密や重要経済安保情報の取扱業務を行う職員については、特定秘密保護法や、また重要経済安保情報保護活用法の適正評価を受ける必要がございます。

一方で政務三役ということでありましたが、これは総理がその任命を行うにあたって情報保全に関し必要な考慮がなされることから、これらの法律の適正評価の対象とはなっておりません。

本法案では特定秘密保護等の改正は行っておりませんので、このような適正評価の枠組みは引き続き維持することが適当ではないかと考えております。

今回この法案を検討するにあたって諸外国の例も調べましたけれども、閣僚の取扱いはこれは我が国に限ったことではなくて、私が把握している限りで言えば、例えば英国、フランス、ドイツにおいては閣僚はセキュリティクリアランスの対象からは除かれております。

また、しかしながら仮に政務三役が特定秘密や重要経済安保情報を漏洩した場合には、それぞれ10年以下の拘禁刑や5年以下の拘禁刑などの罰則の対象となります。

その上で、外国勢力が我が国の意思決定に不当に干渉するリスクへの対応というのは重要な課題だと、そこはもう委員と共有するところでございます。

川君。

他国の事例も踏まえて、これは先日高市総理も国会の答弁の中で、イギリス、フランス、ドイツは閣僚はセキュリティクリアランスの対象外ということになっているということが国会の答弁で発言がありました。

ただ私どもはいろいろ調査をしておりまして、その実態を調査した中で、イギリスに関しては内閣府による適正チェック……。

質疑者 川裕一郎

山下貴司委員長。

委員長 山下貴司

日本も他国と同様に政務三役はセキュリティクリアランスの対象とすべきだと考えるんですけれども、もう一度官房長官の答弁を求めたいと思います。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

今回の法案によって特定秘密保護法等の改正というのは、これは行うことにはなっておりません。

従いまして、適正評価の枠組みというのは引き続き維持するということが適当だというふうに考えているところであります。

委員長 山下貴司

川君。

質疑者 川裕一郎

この件についてはまた別の機会でまた質問させていただきますので、よろしくお願いします。

次の質問に移りたいと思います。

次に国会による民主的統制と情報公開について伺います。

国家情報会議及び国家情報局は多くの機密情報を扱い、政府の意思決定に大きな影響を与えると想定がされます。

その一方で、強大な情報機能に対する民主的統制が十分でなければ、国民からの信頼を損ない、ひいては安全保障政策全体への不信にもつながりかねません。

そこで重要となるのが、国会への定期報告、閉会中も含めた説明責任、そして一定期間経過後の文書公開や検証制度など、事後的なチェックの仕組みです。

そこでお伺いします。

強大な情報機能に対する民主的統制の観点から、国家情報会議の活動について、国会の定期報告、閉会中も含めた説明責任の枠組みをどのように設けるのか。

また、一定期間経過後の文書公開や検証制度など、事後的なチェックの仕組みを導入する考えについて、政府の方針をお伺いします。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えいたします。

本法案の内容につきましては、行政機関相互の関係を立するものでありまして、国民の権利義務に直接関わるような権限の新設というのはございません。

そういうことから、御指摘の例えば国会への報告でありますとか、そういった監視規定については特段設けていないところでございます。

一方で、行政機関における意思決定に至る過程を後付けて事後検証できるようにするということは、大変重要なことであると私ども理解しておりまして、新設しようとしている国家情報会議におきましては、公文書管理法などのルールに則りまして議事の記録を作成し、適切な管理取扱いを行ってまいります。

委員長 山下貴司

山下委員長

質疑者 川裕一郎

川君。

川裕一郎はい。

ちょっと時間の限り、次の質問に移りたいと思います。

次に特定失踪者への対応についてお伺いをします。

北朝鮮による拉致の可能性が否定できない行方不明者、いわゆる特定失踪者について、政府は拉致の可能性を排除できない事案に対する取組として一定の調査を行っていますが、その実態は必ずしも十分とは言えません。

特定失踪者問題は警察、外務、防衛、自衛隊など、複数の機関が関わるにも関わらず、情報が統合されず、縦割りの弊害により、継続的な、また総合的な分析が行われてこなかったのではないかと指摘がされています。

そこで、国家情報会議及び国家情報局の下で、警察庁、外務省、防衛省、自衛隊などが保有する情報を統合し、継続的に分析、再調査をする体制を構築することが、まさに本法案の趣旨に合致するのではないでしょうか。

そこで伺います。

北朝鮮による拉致の可能性が否定できない特定失踪者について、政府はこれまでの取組が十分であったと認識をしているのか、それとも不十分であったと認識をしているのかお尋ねし、その上で国家情報会議の下で、関係機関の情報を統合し、特定失踪者を継続的に分析、再調査をする体制を構築する考えがあるのか、お答えください。

答弁者 大川内閣審議官

大川内閣審議官拉致問題に関しまして、関係機関における過去の教訓を政府内で改めて確認し、それを将来に確実に生かしていくことが重要であることにつきましては、先般の衆院本会議におきまして高市総理が御答弁されたとおりでございます。

また同様に高市総理が答弁されたとおり、拉致問題につきましてはインテリジェンス機能の強化の取組の中で、過去の教訓を将来に生かすという視点は大事にすべきものと考えております。

本法案により設置される国家情報会議は、重要情報活動及び外国情報活動の対処に関する重要事項を調査審議する機関であり、その調査審議事項は本法案の第三条各号に列挙しているとおりでございます。

その上で、具体的な調査審議事項は国家情報会議が設置された後に、その規定の範囲内で、その時々に応じて同会議が決すべきものであり、具体的にどのような事柄を取り扱うのかといったことについて、現時点で具体的にしてお答えすることは難しいことを、ぜひ御理解いただきたいというふうに思います。

委員長 山下貴司

山下委員長

質疑者 川裕一郎

川君。

川裕一郎参考人の方から拉致問題という話、拉致問題なんですけれども、今ほどは特定失踪者問題ということで質問をさせていただきました。

これは答弁にとっては関係ない、同じということでよろしいですかね。

今後また検討していくということですので、ぜひお願いします。

答弁者 大川内閣審議官

大川内閣審議官そのとおりでございます。

私が先ほど申し上げた答弁は、北朝鮮による拉致の可能性が否定できない特定失踪者の方々について申し上げたものでございます。

委員長 山下貴司

山下委員長

質疑者 川裕一郎

川君。

川裕一郎ありがとうございます。

川です。

そしたら基本的にはこれからまた検討もする可能性があるということですから、ぜひ特定失踪者の問題もこの法案の中に盛り込んでいただきたい、そのように思います。

次に、拉致被害者救出と特定失踪者の真相究明を、国家情報会議の明確なミッションとして位置づけるかどうかについてお伺いをします。

政府は、拉致問題について、その解決なくして北朝鮮との国交正常化はあり得ないとの原則を掲げており、すべての拉致被害者を取り戻すとの決意も繰り返し表明してきました。

であるならば、国民の生命と安全を守るために設置されるべき国家情報会議において、拉致被害者救出及び特定失踪者の真相究明を、この中核的ミッションの一つとして明記することが望ましいと考えます。

しかし、現行法案の条文を見る限り、その位置づけは必ずしも明確とは言えません。

そこで伺います。

拉致被害者救出と特定失踪者の真相究明を明確なミッションとして位置づける考えがあるのか。

現行法案の条文上、その位置づけが不十分である場合、拉致特定失踪者問題を明示的に書き込む修正を検討する意思があるのか。

政府の見解を伺います。

答弁者 大川内閣審議官

大川内閣審議官失礼いたします。

国家情報会議における具体的な調査審議事項につきましては、先ほども答弁いたしましたとおり、本会議設置後に第三条の規定の範囲内で、その時々の情勢に応じて、同会議が決していくというものでございまして、現時点で具体的にどのような事柄を取り扱うのかといったことについて、お答えすることは難しいことをご理解いただきたく思います。

その上で法案につきましては、現在の規定により必要かつ十分な内容を備えているものというふうに考えております。

委員長 山下貴司

川君。

質疑者 川裕一郎

以上。

はい。

了解しました。

ぜひとも前向きにまた検討いただきたいと思います。

最後は官房長官にお尋ねをしたいと思います。

次に北朝鮮による拉致問題及び特定失踪者問題、そして本法案が二度と失敗をしない体制になっているのか、併せてお聞きをしたいと思います。

まず、拉致問題に対する政府の基本認識について、改めて確認をしたいと思います。

政府はこれまで、北朝鮮による拉致問題は、我が国の国家主権及び国民の生命、安全に関わる重大な問題である、安否不明の拉致被害者は全て生存しているとの前提に立ち、全ての拉致被害者の即時帰国のため全力を尽くすと繰り返し述べられてきました。

しかし現実には、政府認定拉致被害者のうち依然として多数の方が北朝鮮に残されたままであり、ご家族は高齢化の中でいまだに肉親を取り戻すことができません。

この痛ましい現状の背景には、我が国の情報体制と政治判断のあり方に深刻な問題があったと考えざるを得ません。

拉致の兆候を示す情報は当時から警察や外務、防衛など各機関に断片的には存在をしていました。

にもかかわらず、それらが一元的に集約されることなく、総合的な分析も行われず、内閣としての明確な判断と対処方針が打ち出されなかった結果が現状を招いています。

今回の国家情報会議設置法案は、本来であればこうした過去の失敗を徹底的に検証した上で、同じことを二度と繰り返さないための制度として設計されなければなりません。

その意味では、内閣のもとにインテリジェンス司令塔を置き、各機関の情報を集約分析する枠組みを設けようとしている点は、一歩前進であると受け止めています。

しかし、拉致問題の教訓を本当に生かそうとするのであれば、単に「会議を作りました」「情報を集める場所を作りました」というだけでは不十分です。

重要なのは、拉致や特定失踪者に関わる情報が、どのようなルートで、どのような条件の下で、どの程度の強制力を持って国家情報会議に上がってくるのか。

そしてその情報をもとに、誰がいつどのような形で政治的決定を行うのか。

この一点に尽きると言っても過言ではありません。

そして最後に、私は政府に対して、拉致被害者全員の帰国と特定失踪者の真相究明に向けた具体的なロードマップを国民に示すことを強く求めたいと思います。

もちろん、交渉の機密に関わる部分も全て公開することはできないでしょう。

しかし、今後何年でどのような段階を目指すのか、国家情報会議はその中でどのような役割を担うのか、どの時点で進捗状況を検証し、必要に応じて戦略を見直すのか、といった大枠の時間軸を示すことは可能でしょうか。

二度と同じ失敗をしないために、具体的な工程表と検証の枠組みに落とし込むことこそが政治の責任だと思います。

以上の観点から官房長官にお尋ねをします。

北朝鮮による拉致問題が情報軽視と政治判断の遅れによって深刻化した国家的失敗であるとの認識に基づき、本法案はその反省をどのように制度設計に反映されているのか。

併せて、拉致、特定失踪者に関する情報の一元的集約、縦割りを超えた共有と分析、そして首相主導の迅速な意思決定という3つの点において、それぞれどのような仕組みを盛り込んでいるのか、具体的に御説明ください。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

北朝鮮への拉致問題は、我が国の主権及び国民の安全に関わる重大な問題であり、国の責任において主体的に取り組み解決を目指すべき課題であると認識しています。

また、拉致問題の解決のためには、拉致被害者及び北朝鮮情勢に関する情報収集分析等が極めて重要だと認識しています。

今回の法案ですが、重要な政策課題に関する情報の収集能力や、外国情報機関による諸工作への対処能力を政府全体として高めようとするものであります。

拉致問題は、現時点において御帰国が実現していない状況において、委員のおっしゃるような過去の教訓事項をどこまで明らかにできるかは十分に慎重に判断しなければなりませんけれども、インテリジェンス機能の強化への取り組みをこれからまた再度しっかりと行っていく中で、過去の教訓を将来に生かすという視点というのは大事にしたいと、私、拉致問題担当大臣としてそのように思っているところであります。

ロードマップの話もございましたが、この解決に向けた具体的方針というのを明らかにすることは、今後の対応にも影響を及ぼす恐れがあるので、お答えは差し控えさせていただきます。

しかし、この拉致問題の解決のためには、拉致被害者及び北朝鮮情勢に関する情報収集分析等を、今回新たな体制によってさらに重要だという認識のもとで、一刻も早い拉致問題の解決に全力を尽くしてまいる所存でございます。

委員長 山下貴司

川君。

質疑者 川裕一郎

この法案、しっかりといいものを作っていただいて、拉致問題が解決に向かうように頑張っていただきたいというふうに、本当に心から願っておりますので、私自身も全力で頑張っていきますので、よろしくお願いします。

単なる組織の再編だけではなくて、スパイ防止法案や認知戦の対策、セキュリティクリアランス体制、そして拉致被害者問題の解決が一体となった、国民の生命と主権を守る真のインテリジェンス体制の第一歩になるように心から希求して、質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

高山聡史 (チームみらい) 25発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

次に高山聡史君。

高山君。

質疑者 高山聡史

チームみらいの高山聡史です。

本日は国家情報会議設置法案について、この法案が今後本当に必要となる組織を機能する形で設計しているのかを確認させていただきたいと思います。

本日、既に他の委員からも複数質問があった中ではありますが、まずはやはり立法事実について伺います。

我が国には既に内閣情報調査室、国家安全保障局の情報分析に係る機能、さらに各省庁それぞれのインテリジェンス部門からなる体制が既にある中で、今、国家情報会議を設置しなければならない理由が何なのか。

既存体制では何ができず、新組織によって何が可能になるかといったところを伺いたいと思います。

その際、今、緊迫化している安全保障環境であるとか、あるいは総合調整権といった一般論だけではなく、ぜひもう一段踏み込んでいただきたいというふうに思います。

例えば、累計として経済安全保障なのか。

サイバーなのか、テロなのか、周辺国情勢なのか、どういう領域で、どういうことが起きていて、どのように既存体制の不足が顕在化しようとしているのか、これがあるだけで、国民から見たときの、この法案の意義、分かりやすさというもの、腹落ち感、ぐっと上がるものだと思います。

ぜひ、官房長官にお答えいただける範囲で、お示しいただきたいと思います。

答弁者 手原官房長官

手原官房長官。

まず前段のお尋ねですが、情報活動については、これまでも政府全体を統括するような見地から調査審議する、閣力の会議はなかったわけですが、今回これを新しく新設をすることで、政治のリーダーシップを発揮していくものと考えております。

内閣情報を調査する現行の内調ですけれども、長らく総合情勢事務を文書していない部局でありました。

複雑で厳しい国際環境においては、政府内のあらゆる情報収集手段及び情報源を最大限に活用し、情報が的確に集約をされ、そしてこれらの総合分析、総合評価が確実に行うことができるようにする必要があります。

専門家からもそういう指摘をいただいておりました。

これを制度的に担保するために国家情報局が総合調整事務を所掌することを法令上明確化することといたしました。

あと、後段のお尋ねでありますが、委員が今、先ほど例示された、例えば経済安全保障もそうです。

テロ対策もそうです。

あとサイバー防衛もそうです。

周辺国情勢とは今の例示いずれも特定少数の省庁が収集するだけの情報だけでは的確な情報評価を行うことが困難な分野でありますので、それゆえに政府一体の取組を推進するための司令塔機能を強化し、政府が保有するあらゆる情報出資手段、情報源をさらに生かしていくということ。

そしてそれをしっかり分析して、より精緻なものにしていくということ。

これが強く求められているという、そういう認識でございます。

委員長 山下貴司

高山君。

質疑者 高山聡史

ありがとうございます。

今、インテリジェンス機能の強化、そのニーズが高まっているというところまでは非常に理解しやすいところですが、既存の体制ではできない。

組織をこうするべきだということへの具体的な張ろうちがなかなか難しい中で今官房長官おっしゃっていただいた今運用でカバーしている部分を制度的にきちんと立てつけるんだという趣旨に関しては私としても共感するところがございます。

私が懸念するのは、もし仮に立法事実が抽象的なものに留まったまま組織の箱だけ先に作られるということであれば制度はできた、組織はできたけれどもなぜ作り、どうなればそれがうまくいったと言えるのかということがなかなか検証できないという状態になりかねないというところでございます。

このインテリジェンスというものの性質上すべて具体例を明らかにしてこうだということが難しいという性質は理解しておりますが引き続き議論をさせていただきたいというふうに思います。

ここで1点追加で確認をさせていただきたいのですがもし仮にこれまでの体制で十分でないというような指摘これ外部からもあるというところがございましたが当然どう機能しづらかったのかであるとかその原因分析がなされているのではないかなというふうに思いますこれまでの組織の限界であるとかそれを踏まえた設計がどうあろうとしているのかみたいなところですね。

もし政府参考人から追加でお示しいただける情報があればいただきたいと思います。

政府参考人 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

お答えいたします。

ちょっと繰り返しの御説明になりますけれども。

我が国が直面している安全保障環境といいますのはやはり複雑であるということだと思っていますまた新しい技術といった従来の思考様式ではなかなか理解しづらいようなそういった事態も生じているというふうに理解しておりますそうなりますと例えば警察だけとか外務省だけといった単独の省庁で解決できる問題は少ないと思いますし、また御質問もありましたけれども、官民の協力、一体感というのもまた必要な局面が生じております。

そういたしますとやはり各省庁の調査権限ないし捜査権限をどうするかというのも一つの課題ではあるんですけれどもまずはその現行のアセットを最大限に利活用するという観点から各省庁の連携を深めるためのその総合調整権なりあるいは強く政策を推進していくための政治のリーダーシップを発揮するための制度といったものが必要となるというふうに考えておりまして繰り返しになりますけれども私どもといたしましてはその単独の省庁だけでは処理できない複雑な事象が生じているがゆえにこうした省庁関連系を強化する枠組みは大変有意義であるというふうに感じております。

委員長 山下貴司

高山君。

質疑者 高山聡史

ありがとうございます。

この政治のリーダーシップによって各省庁の連携、そして各省庁ごとにおける機能も既存のアセットによって、既存のアセットの中でもより強化をされるというふうな理解をいたしました。

続いて国家情報会議、国家情報局と国家安全保障局との関係について伺います。

現在、NSSの方でも様々な情報の分析・検討というのは行われており、総理に対しても報告があるものと承知をしております。

ここに国家情報会議が情報部門として調査これまでも既存の組織でやっていてこれから国家情報会議、国家情報局としてやっていくということになるかと思いますが総理の手元にはこのNSS経由の報告と国家情報会議側からの報告ある意味で二経路の分析報告が上がることになるかと思いますそこで政府参考人に伺いたいと思います。

NSSと国家情報会議、それぞれどういう性格の情報を、どのような役割分担で総理に提供されるのか、仮に両者の分析が異なる評価を示す場合、調整するメカニズムがあるのか、それとも異なる評価が、それぞれ総理の判断に委ねられるのか、こういう情報のすり合わせプロセスについてお答えいただけないでしょうか。

政府参考人 大川内閣審議官

大川内閣審議官。

お答えいたします。

大前提といたしまして国家安全保障局は国家安全保障に関わる外交防衛経済政策などの企画立案総合調整を行う政策部門でありまして一方で新しく誕生させたいと考えている国家情報局は情報部門でございます。

情報部門における総理への報告プロセスでございますけれども典型的なものといたしましてはインテリデンス各省庁がそれぞれ集めた情報が内閣情報調査室なし国家情報局で集約されて総合分析されてその成果が総理に国家情報局から報告されるというものでございます。

一方で国家安全保障局におきましても、やはり国家安全保障に係る政策の企画立案等を行う観点から、必要な報告を適宜総理になさっているというふうに承知しております。

本法案の施行後も、総理が両部局から報告を受けることに変わりはございませんが、区分ということで申し上げると、国家情報局を経由せずに総理に報告される情報といいますかコンテンツと言いますと、例えば外交交渉の進捗や防衛力の整備状況などといった政策にかかるもの等でございますし、先ほど申し上げた国家情報局から報告される情報部門において集約された、集約分析された情報とは、両者間で質的な違いがあり得ます。

講談で、両組織の見方が異なる場合の調整方法についてのお尋ねがありました。

そもそも目的の違う組織ではありますが、共通した事柄についてお互い意見を戦わせることは当然にございます。

ただ、情報部門で総合分析や総合評価を行った結果を政策部門にお伝えした後に、それを一つの判断材料としていかなる政策決定を行ったかについては情報部門が意見を差し挟む立場にはないというふうに理解しておりますしまた実際上の問題といたしまして情報提供前に両社間で何らかの意見を行う機会があればこれは平素からお互い忌憚のない意見解を開始しつつもやはり情報の総合分析、総合評価は、情報部門の責任において結論づけておりますし、またその後の政策決定につきましては、当然のことながら、政策部門の責任において結論づけるものと理解しております。

委員長 山下貴司

高山君。

質疑者 高山聡史

ありがとうございます。

基本的に質的に異なるのであると、情報部門と政策部門が異なり、それぞれで上がっていく。

最終的なそれぞれの報告が上がる前にやり取りをされることも各レベルあるというときに政策的な意向に情報が寄せられてしまうリスクがないのかというところに関してはぜひ確認議論をさせていただきたいと思います。

これに関連して次の質問ではインテリジェンスと政策の分離をどう実現しようとされているのかお聞きしたいと思います。

この民主主義国のインテリジェンス機関の設計においてこの情報と政策の分離というものは大変古典的かつ最も重要な論点の一つだと思います。

これ情報部門が、例えば政策部門であったりとか、あるいは政権の意向を忖度して、あるいは何らかの圧力を感じて評価が歪むということはあってはならないですし、それを防ぐための制度の担保が必要であるということだと思います。

これ同様の検討は我が国のみならず諸外国、例えば米国、英国であるとかオーストラリアであるとか今日もいろんな外国の名前出ましたがそういった諸国の組織設計や制度でも考慮されてきたものだと思います。

他国の事例からの示唆も踏まえて我が国の組織設計や制度設計がどうあるべきか政府の認識を伺います。

政府参考人 岡川内閣審議官

岡川内閣審議官。

お答えいたします。

私どもが理解している欧米主要国の情報機構の設計思想といたしましては、まず複数の情報機関により、インテリジェンスコミュニティという村が形成されておりまして、これらの収集する情報が一点に集約されて、総合分析、総合評価を行うというプロセスが確立されております。

また、その政策部門からの要求に基づいて情報活動というものが推進され、その成果が政策部局に提供され、そのフィーダーバックを受けて、また新たな情報活動を行うというサイクルもございます。

お尋ねの点でございますけれどもこのような情報部門と政策部門の連携が図られつつも情報評価と政策判断がそれぞれ客観性独立性を確保されなければいけないという観点から過度な相互鑑賞が行われないように各国の行政機構の事情に応じた方法で部門間の分離が図られているこういったことが特徴であると思っております。

従いまして我が国におきましてもその情報の集約と総合評価あるいは政策部門と高山君*。

これ、諸外国においても、情報部門の独立性を守るために、何らかの制度的な担保がなされようとしていると。

本法案においては、それは国家情報局と国家安全保障吉井啓一郎 長谷川淳一郎 長谷川淳一郎そうした議論をぜひ引き続きさせていただきたいということを述べた上で、次の質問に移りたいと思います。

ただいま、情報と政策の分離が重要という話をさせていただいたわけですが、そうであるならば、それが実際に守られているのかということをチェックする仕組みを制度的に担保する必要がございます。

我が国には衆参それぞれ情報監視委員会が設置をされておりますが、しかしこの所管が本法案による国家情報会議の活動よりは狭い範囲に当たると。

というふうに理解をしております。

そうしたときに国家情報会議を設置し今後インテリジェンス機能は強化されていくべきであるという中で統制機能が現行の枠組みで十分であるのかどういう仕組み議論が必要であると考えるのか政府の認識を伺いたいと思います。

大川内閣審議官失礼いたします。

まず冒頭申し上げるのは情報監視審査会というものは現行衆参両院に置かれておりまして特定秘密と重要経済安保情報の両秘密の指定や適正評価の状況について御調査いただいているところでございますので国家情報会議がこれらの情報を扱う場合にはその指定の状況等について同市社会の調査の対象ともなりますし従前もそうでございましたけれども、お求めがあれば必要に応じて特定秘密文書を提供するなどして審議をしていただいているところでございます。

民主的統制ないし監督という多言的多義的な制度設計が想定されるところでございまして、行政内部でも情報部門というのは政策部門から常に厳しい審査といいますかチェックを受ける立場にございますしこの制度であれば今まで事務次官級の会議であったものが閣僚級に掲げされることによって最高度の監督がなされると同時に三権分立の中における民主的統制すなわち国民に選挙で現れた方々による我々一般一般公務員の活動の監督となるわけでございます。

三件分立の中で議員内閣制という意味ではない三件分立の中で議会と政府との関係において監督をするという宣言は情報監視審査会であるとは思っておりますけれども繰り返し申し上げますけれども本法案は行政機関相互の関係を立するもので何か各省庁に強い調査権限や捜査権限を創設するものではございませんことから国会の統制機能に関わる新たな規定というのは本法案には盛り込んではいないところでございます。

委員長 山下貴司

高山君。

質疑者 高山聡史

一般論として閣僚が監督所管することによって民主的な仕組みで選ばれた方がそれをチェックするというのは全くそのとおりだと思います。

こと、情報と政策の分離ということを考えたときには、それだけでは足りない部分があるのかなと。

つまり、情報部門側のトップと、政策部門側のトップ、あるいは閣僚というところが重なる中で、その分離の状況のチェックというところは、なかなか同じ人が同じものをチェックする格好になってしまうので、それ以外の仕組みも必要なんではない。

山下貴司, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史, 高山聡史,本法案に限らずインテリジェンス機能が強化をされていく中においては、必ずその機能強化とガバナンスの強化ということはセットで議論がなされるべきであると思います。

本法案が今の状態からの差分としてガバナンスの強化を要するかというところとは別にですね、明確にそのことはこの議論の中でも示しておきたいというふうに考えます。

続いて、国家情報会議の設置、そしてインテリジェンス機能を強化していくにあたって、今後人材基盤をどのように整備していくのか伺いたいと思います。

足元の想定として、国家情報局というのは、どのような人材で構成をされていくのか、各省庁からの出向者が中心となるのか、プロパー職員の採用育成を主としていく方針なのか、そして出向者については、その出向期間中の人事評価がどのように行われる想定なのか、政府参考人に伺いたいと思います。

政府参考人 岡田内閣審議官

岡田内閣審議官。

お答えいたします。

現在の内閣情報調査室の構成は、おおむね3分の1がプロパー職員で構成されておりまして、残り3分の2が他機関からの出向者となっております。

内閣官房におきましては当然のことではありながら独自採用というのはかなり例外的な仕組みではあるんですけれども情報活動の高度化や専門化が進む中でそれに必要な知識や技能を習得させたためには長い期間がかかることを踏まえまして引き続き各機関からの優秀な人材の派遣を期待しつつも今後は国家情報局で採用され、国家情報局での勤務を中心に育っていくプロパー職員の比率を徐々に高めてまいりたいというふうに考えております。

ただ、一方で、国家情報局で採用されたものであっても、多機関で採用された情報マンであっても、その情報の業務の、情報業務のプロとして育っていくためには、それぞれが一定の専門領域を形成しつつも、やはり異なる体験、特に異なる差し機での体験というのがですね、成長を促す上で大変重要な機会であると思っておりますし、また視野の広がりも期待できます。

そうしたことから、省庁団的な人事交流によるキャリアステップ、ないしキャリアパスの形成について検討してまいりたいと考えております。

委員長 山下貴司

高山君。

質疑者 高山聡史

ありがとうございます。

まさに今、サイバーであるとか、あるいはAIをはじめとするテクノロジーであったりとか、このおっしゃっていただいた情報満に求められる素養というものもこれまでとは異なる要件が増えていくあるいはよりそれが高度化していく構造にあるというふうに思います。

そうした際に国家情報局としてそういった人材をプロパーでどう受け入れていくかあるいは育成をしていくかあるいは今おっしゃっていただいた国家情報局だけではなく、その他各省庁の情報部門におけるこの人材の受け入れであるとか、連携みたいなところのお考えについても伺えますでしょうか。

政府参考人 岡川内閣審議官

岡川内閣審議官。

お答えいたします。

私、多省庁のことを責任を持って申し上げる立場にはないんですけど、私の知る範囲あるいは私の経験を申し上げれば、やはり一番多省庁の経験の大きいのは在外交換への派遣、ないしは各省庁の所管財団等の海外事務所への派遣でございます。

こちらにつきましては、どういう効果があるというのも一目瞭然でございますけれども、他方でやはり各在外効果における寄り合い状態というと悪い言葉かもしれませんけれども各省庁が集まってそれぞれの特性を生かしながら一つの任務を成し遂げていくというそういう経験というのは非常に深く刻まれるものだというふうに承知しておりまして外務省すでにもう情報分野に限らずですねさまざま受け入れていただいておりますけれども、それが例えば警察に出向してみるとか、防衛省に出向してみるとか、実際に例はありますけれども、そうしたことをしっかりと拡大してまいりたいという趣旨でございました。

委員長 山下貴司

高山君。

質疑者 高山聡史

ありがとうございます。

まさにおっしゃっていただいた例のように、尖った人材を受け入れて、かつその人材の総合力を高めていく、さまざまな経験を積ませていくことによって伸ばしていくというところのイメージは大変わくご答弁であったかなというふうに思います。

同時に、人材として受け入れた者の専門性をさらに伸ばしていくというところにあっては、追加さまざまなお取り組みが必要な部分もあるのかなというふうに思います。

続いて、本日最後に、この国家情報会議の設置後、この機能が立法の目的に照らして十分に発揮されているかこれをどのように評価すればよいのかというところについて伺いたいというふうに思います。

私の質問だけではなく、本日の委員会での質疑の中では、複数設置後に検討が必要なものであるとか、あるいは運用で定める必要があるのではないかという意見であるとか、中長期的に取り組む必要があるのではないかとか、そういった内容が複数の論点においてあったかなというふうに理解をしております。

これ自体が問題であると申し上げたいわけではないのですが、設置後に検討する内容が本当に検討されてどう着地をしたのかということがきちんと検証をなされなくては、この場での議論がある意味空手型的になってしまう恐れがあるというところではないかなと思います。

そこで伺いたいのですが、本法案によって国家情報会議が設置された後、その機能が本法案の立法目的に照らして十分に発揮されているのかということを評価する仕組みはどのように設計・検討されようとしているのでしょうか。

ぜひ政府の見解を伺いたいと思います。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

申請しようとしている国家情報会議に限った話ではないんですけれども、行政機関はその行政目的に照らして期待される機能を十分に果たしているか、これは自ら普段に確認をし、そこで得られた課題というのを将来に生かしていくということが重要であると。

山下貴司議員 山下貴司議員さらなる重法活動をより良きものとしていく。

これを我々インテリジェンスサイクルと言っていますが、そのインテリジェンスサイクルの確立こそ、この本制度整備の狙いとするところでもあります。

委員長 山下貴司

高山君。

質疑者 高山聡史

ありがとうございます。

この部局間のフィードバック、政策側からのフィードバックというところは、この情報部門がパフォーマンスを上げる上で大変有益かつ重要なことであるというふうに思います。

今日これまでの質疑の中でも公文書管理法に基づく記録が残る部分もあるのでこの国家情報会議、国家情報局によって、どういう情報が上がってきたのか、そういった記録が残る部分、そしてそれが政策部門にどう利用されたのか、記録が残る部分もあるのではないかなと思います。

こういった、ある意味客観的なデータであるとか、ログによって、そして評価を行うといったようなお考えも政府としてはありますでしょうか。

政府参考人 岡内閣主任官

岡内閣主任官。

お答えいたします。

私ども平素、非常に多くの情報プロダクトを作成しておりまして、それが例えば衛星秘密を使えば特定秘密文書として保存されますし、そうでない部分についても一定の秘密のグレードを付した上で、確実に行政文書として保管管理しており、このことは将来まあ遠い将来であるかちょっと近い将来であるか別ですけれども事後の検証すなわち私ども情報活動がしっかり客観的な分析ができていたか先ほどおっしゃったように政策サイドとの過剰な関与がなかったかさらにはそれが結果として政策にどう生かされたかということについて検証を受ける立場にありそれに必要な情報管理文書管理につきましては現行の法令の定めに従ってしっかりとやっていきたいというふうに考えております高山君 ありがとうございます非常に手がかりといいますか、きちんと検証が…行われる見筋があるんだなというご答弁であったかなと思います。

ぜひその検証がですね、内部的な検証を行うことはもちろんなんですが、これは情報の性質も踏まえながら、国民に対してもその検証結果が開かれるような形であると、この情報部門の意義であるとか、あるいは国民のためにどういう仕事をしているのかといった正当な評価にもつながるのではないかなというふうに思います。

私としてもこのインテリジェンス機能の強化、高度化ということ自体は大変共感をするところで、これを実現するということの方向性に関しては賛同するものであります。

しかしこの組織ができたからそれで良いということではなくて、それが機能をして検証されて、そして国民の理解評価も得られるということがあって、初めて国民の利益であるとか、あるいは納得感にもつながるものであると思います。

ぜひ今後の議論でも引き続き、このインテリジェンス機能の強化に資する議論、お話をさせていただければというふうに思うというところを述べまして、本日の私の質疑を終わりとしたいと思います。

委員長 山下貴司

山下貴司, 山下貴司。

塩川鉄也 (日本共産党) 39発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

次に塩川哲也君。

塩川君。

質疑者 塩川鉄也

日本共産党の塩川哲也です。

国家情報会議設置法案について質問いたします。

最初に第6条の第1項の国家情報会議の議員についてですけれども、情報機関、情報コミュニティ省庁の担当大臣で構成をしているというのがこの議員ということで。

よろしいでしょうか。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

委員御認識のとおり、国家情報会議の議員は、情報コミュニティ省庁を担当する閣僚としておりまして、現在の内閣情報会議のメンバー省庁を所管する閣僚となっております。

質疑者 塩川鉄也

そこでこの第6条第1項に記載されている大臣が所管している情報コミュニティ省庁はそれぞれどこなのか対応関係を教えてください。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

第6条第1項に記載されております大臣が所管している情報コミュニティ省庁はそれぞれどこかというお尋ねだと理解しております。

情報コミュニティのコアメンバーとされる組織は我が内庁と警察庁、公安調査庁、外務省、防衛省の5機関でございまして、さらに金融庁、財務省、経済産業省及び海上保安庁が拡大情報コミュニティとされておりまして、今申し上げた省庁の担当大臣を新法における国家情報会議の議員としたところでございます。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

この情報コミュニティ省庁、要となる内閣情報調査室ですけれども、この内閣情報調査室の実員が何人か。

うち各情報コミュニティ省庁から内閣情報調査室への出向派遣者の人数は何人か。

これは2025年4月1日現在と2026年4月1日現在の数字で示していただけますか。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

それぞれの情報コミュニティ省庁から内閣情報調査室への出向者数につきましてその省庁別の内訳を申し上げますとまず古い方で令和7年4月1日時点におきましては大い順に申し上げますと警察庁が約170名実員が700名強でございまして、それぐらいでございます。

すみません。

情報コミュニティ省庁の別で大いじょんに申し上げますと、警察庁が約170名、ただしこちらは都道府県警察から出向している方が多いございます。

それから防衛省が約100名。

外務省が約50名、法務省が約40名、国土交通省が約20名、財務省が約10名などとなっておりまして、続いて令和8年4月1日時点におきましては、これも大い順に警察庁が約80名、防衛省が約100名、外務省が約50名、法務省が約40名、国土交通省が約20名、財務省が約110名などとなっております。

法務省には公安調査庁や出入国管理庁以外の組織も含まれます。

また国土交通省は海上保安庁以外の組織も含まれます。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

2026年4月1日の内閣情報調査室全体の実員が何人かということと、さっき警察庁がその2026年4月1日80名。

それから財務省が110名だったんですが、これで合っていますか。

答弁者 大川審議官

大川審議官。

申し訳ございません。

訂正いたします。

令和8年4月1日時点におきます。

情報コミュニティ省庁から内閣情報調査室への出向派遣者の構成打ち明けにつきましては、大いじゅんに警察庁が約180名、防衛省が約100名、外務省が約50名、法務省が約40名、国土交通省が約20名、財務省が約10名などでございます。

失礼いたしました。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

実演としての総数は710よりも多い、つまり昨年よりも多いんですか。

いいですか。

答弁者 大川内閣審議官

大川内閣審議官。

内閣情報調査室の実員数につきましては、令和7年4月1日時点が約710名、1年たちまして、令和8年、今年ですね、令和8年4月1日で約730名となっております。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

それで今年度さらに増やす見込みというのはあるんでしょうか。

予算上等の。

定員等について何人増やすのかについて教えてもらえますか。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

本年度の予算におきまして、国家情報局の設置に伴い、幹部職員も含めて約30名の増員を認めていただいております。

ただご案内のとおりでございますけれども、店員と実員の帰りがございまして、店員が増えたからといって、直ちに増えるものではございませんが、今後夏の人事異動時期も見据えましてですね、各省庁に対しまして、優秀な人材をですね、出向派遣させていただけるようにお願いしていきたいというふうに考えております。

質疑者 塩川鉄也

はい、塩川君。

この間の定員よりも実員の方が多いんだと思うんですけれども、いずれにしても今後増やすと、この間増やしてきていると。

3分の2が有数に出向によるもの、その中心が警察、自衛隊ということで、こういった内閣情報調査室が今後、内閣、国家情報局として国家情報会議の事務局としての役割を発揮するわけであります。

国家情報会議はこれらの情報コミュニティ省庁に対し基本方針を示すわけですし、国家情報局は政府全体を俯瞰をし、戦略的に総合調整を実施するとともに、より良い分析のためにより多くの情報集約をすると。

国家情報会議、国家情報局を要として情報機関、情報コミュニティ省庁が一体となって運用されるわけであります。

そこで重要情報活動及び外国情報活動への対処に関する重要事項を調査する国家情報会議において、自民維新の連立政権合意書にあるインテリジェンス政策、これを国家情報会議において調査を審議を行うということでよろしいでしょうか。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

本案に設置されます国家情報会議でありますが、重要情報活動及び外国情報活動への対処に関する重要事項を調査審議する機関であり、その調査審議事項は本法本法案の第3条各号に列挙されているとおりであります。

その上で、国家情報会議における具体的な調査審議事項というのは、今国会において本法案をお認めいただき、国家情報会議が設置された後に、その第3条の規定の範囲内で、その時々の情勢に応じて、同会議が決すべきものでありますので。

具体的にどのような事柄を取り扱うのかといったことについて、現時点で余談を持ってお答えするということは困難であります。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

第三条の規定の範囲に連立政権合意書にあるインテリジェンス政策は入っているのではありませんか。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

委員の質問の趣旨が今一つ明確ではありませんけれども、あくまでもこれは本法案をお認めいただいた後に国家情報会議が設置された後に第3条の規定の範囲内でその時々の情勢に応じてその会議が決すべきものであるので現時点においては私からお答えすることは差し替えます塩川君。

答弁者 岡内閣審議官

じゃあインテリジェンス政策一般についてはこの第3条の規定の範囲に入っていないんですか?入っているんですか?じゃあ、岡内閣審議官。

失礼いたします。

ああいう言葉で察し示せられる範囲がですね、ちょっと定かではございませんので、ちょっと誤解のなきように改めて答弁いたしますと、そこの基本的な方針などにつきましては、その施策の推進方策でありますとか、施策の重点といったことが含まれますし、その他の重要な事項につきまして、何かその活動以外にですね、政策的な要素が含まれ得ると考えております。

ただし、それが調査審議事項となるかどうかにつきましては、官房長官から答弁をしましたとおり、会議設置後に常用性に応じて議長が定めるお決めになるというふうに考えております。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

含まれ得るということです。

作った後でということでありますけれども、含まれ得るということでありますので、当然、自民維新の連立政権合意書の中には、インテリジェンス政策として、対外情報庁ですとか、素材保障関連法制の扱いも上がられているわけですから、その調査審議を行うと。

答弁者 佐藤大臣

佐藤大臣。

情報保全体の市民監視事件について質問をいたします。

情報保全体がイラク自衛隊派遣に対する国内勢力の反対動向という文書を作っていた。

集大に全国の反対運動の情報収集などを行っていた。

米国のイラク戦争が始まった2003年にイラク戦争に反対をし、イラクへの自衛隊派遣に反対する市民の活動を監視をし、情報収集をしていた事件であります。

市民のプライバシーを侵害をし、表現の自由を侵害するという人権侵害が問われ、仙台交際判決において違法の判決が行われました。

防衛省として上告をせず、違法の判決が確定をしたところです。

そこで防衛省にお尋ねいたしますが、このような情報保全体が違法な調査を行っていたということを認めますか。

答弁者 松尾防衛省防衛政策局次長

松尾防衛省防衛政策局次長。

お答えいたします。

自衛隊情報保全体による監視活動の停止などを求めた裁判について、平成28年2月2日、仙台高等裁判所は監視活動等の差し止めの訴えを却下する一方で1名に対するプライバシーの侵害を認め損害賠償の支払いを命じる判決を言い渡したところでございます。

判決におきましては、個人情報の適切な取扱いなどのコンプライアンスが問題になったというふうに認識をしております。

防衛省としては、控訴審判決の内容について、国の主張の一部が裁判所の理解を得られなかったものと受け止めております。

他方、上告につきましては、民事訴訟法312条に基づき、当該判決に憲法の解釈の誤り、その他憲法違反などがある本件に関しましては、上国及び上国 受理の申立てについては、判決内容を慎重に検討し、関係機関調整を行った結果、行わないこととしたものでございます。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

プライバシーの侵害を認め、損害賠償の支払いを命じる判決を言い渡したわけですけれども、自衛隊は今後とも法令に従って情報収集すると言っているわけで、この違法判決をまともに受け止めていないというのが実態であります。

重ねてお尋ねしますが、自衛隊情報保全隊によるプライバシーの侵害があったと認める判決を受けて防衛省自衛隊はプライバシー侵害の調査を行わないという措置をとったんですか。

答弁者 松尾防衛政策局次長

松尾防衛政策局次長。

お答えいたします。

自衛隊情報保全隊は自衛隊員の情報保全に関する規律違反などがないよう、部隊の運用等に係る情報保全業務に必要な情報の収集整理を任務としてございます。

防衛省としては従来より情報保全隊が防衛省自衛隊の所掌事務任務の範囲内で関係法令に従って適切な方法で情報収集などを行うよう努めてきているところではございますが、司法の判断を厳粛に受け止めより一層徹底をして取り組んでいるところでございます。

具体的に申し上げますと平成二十九年三月に発出した自衛隊情報保全隊の運営の基本方針において個人情報の適切な取扱いなどのコンプライアンスの確保を図るため関係法令に関する教育内容の充実を図るとともに、部隊における指導を徹底するということを定めてございます。

この方針に基づきまして、自衛隊情報保全隊における個人情報の適切な取扱いを含むコンプライアンスについて、毎年陸上自衛隊において教育及び検査を行っているところでございます。

また、防衛省におきましては、不正行為や非行為の発見、是正や未然の防止を図るため、公益通報者保護制度を設け、また職員の職務執行の適正を確保するため、防衛観察本部による防衛観察を実施しているところでございます。

自衛隊情報保全隊についても、当然これの対象になってございます。

こういった今申し上げました措置を総合的に実施することで情報保全体による適切かつ適法な業務の遂行というのを徹底をしているところでございます。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

個人情報の取扱いの適切なコンプライアンス指導を徹底するという話があったんですがその前提でしゃべっていることが防衛省としては従来より情報保全体が適切な方法で情報収支を行う意を努めてきているということで以前からちゃんとやってますよという答弁なんですよ。

これ違法判決の反省がないんじゃありませんか。

答弁者 松尾防衛政策局次長

松尾防衛政策局次長。

お答えいたします。

自衛隊情報保全体による監視活動の停止を求めた裁判につきましては先ほども申し上げたとおり防衛省としては控訴審判決の内容について国の主張の一部が裁判所の理解を得られなかったところではございますが司法による判断を厳粛に受け止め情報保全体が今後とも防衛省自衛隊の所掌事務任務の範囲内で関係法令に従って適切な方法で情報収集など本県訴訟に努めるということを改めて徹底をしているところでございます。

なお本件訴訟に関しましてプライバシーの侵害が認定された原告1名に対しましては司法の判断を尊重するということで既に賠償金10万円の支払いを完了しているところでございます。

いずれにいたしましても本件訴訟で提示をされた文書につきましては防衛省として対外的に明らかにしたものではございません。

そうしたことから陸上自衛隊情報保全隊が本文書を作成したか否かも含めまして国として認否をできないという立場でこの点については変わりがございません。

委員長 山下貴司

文書に書かれている内容が事実であるというような前提の下でのご質問についてお答えできない山下貴司君 山下貴司君 山下貴司君今後とも適切な対応を行っていくということでね結局過去に誤っていたということについての反省がそもそもないわけですよ。

答弁者 松尾防衛政策局次長

あとその賠償金を払ったということですけれどもこのプライバシーが侵害が認定された原告に対してこの人権侵害を受けた当事者に対して謝罪を行ったんでしょうか松尾防衛政策局次長お答えいたします。

繰り返しになりますけれども防衛省におきましては情報保全体がこれまでも防衛省自衛隊の所掌事務の範囲内で関係法理に従って適切な形で情報収集をするということで行ってきております。

今回におきましてはプライバシーの侵害というものが認定をされたということを受けて原告の方には司法の判断を尊重する形で賠償金10万円を支払ったところで謝罪というご質問にこれについては我々としては国の主張が一部認められなかったというところではございますけれども司法の判断を尊重する形で損害賠償としての賠償金というものを支払ったところでございます。

繰り返しこれもなりますけれども文書自体が問題になっている点につきまして防衛省が作成して対外的に明らかにしたものではないという立場を前提にこの点についてそれを前提にしたような対応ということについてなかなかできないということについて御理解をいただければと思います。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

賠償金を払ってもお詫びしたという話は出てこないわけですよ。

こういったのが今の防衛省自衛隊の対応だったということであります。

今回この事件について違法に収集された情報というのは削除されたんでしょうか。

答弁者 松尾次長

松尾次長。

お答えいたします。

本件訴訟で提示された内容につきましては先ほども申し上げたとおり防衛省として対外的に明らかにしたものではないということでございます。

このため陸上自衛隊情報保全隊が本件文書を作成したか否かも含め国として認否できないという立場に変わりはございません。

このため当該文書に記載されていた内容が事実であることを前提にした質問にお答えすることは差し控えたいと思います。

その上で申し上げれば、これも改めてになりますけれども、情報全体が防衛省自衛隊の所掌事務任務の範囲内で関係法令に従って、適切な方法で情報収集を行うべきことは当然でございます。

仮に関係法令に反するような情報収集などが行われたのであれば、こういった行為については直ちに是正していくということは、一般のとして当然のことだと思っております。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

裁判所が認めている違法ということを決めたその文書について今この国としては認否できないということでこの違法に収集した情報の削除そのものを行うということも言えないということで今回のこの情報保全体の違法な市民監視個人情報収集について反省もなければ謝罪もないということでありますこれは2003年の事件ですけれども2002年我が党の赤嶺議員が中谷当時の防衛庁長官に情報保全体の任務についてただしたときがあります。

赤嶺議員が自衛隊員だけでなく民間人も情報保全体による情報収集の対象になるのかと聞いたのに対して中谷長官はあらかじめ防衛秘密を取り扱うものとして指定した関係者のみに限定すると。

ということを述べていたわけで防衛秘密と関係のない延期問題とか医療の問題なんかの調査情報収集も行っていたわけでありますイラク戦争反対の運動の情報収集から全く逸脱していたのではありませんか川本長官にお尋ねします今回の法案はこういった違法な活動を行っていた自衛隊をはじめ、内閣府と情報コミュニティ省庁との連携強化、一体化を推進するものであり、市民監視、人権侵害の拡大につながるということになるのではありませんか。

答弁者 木原官房長官

木原官房長官。

ただいま自衛隊の情報全体の話もありました。

また刑務隊も含めて防衛省自衛隊組織を運営する中で、いずれも重要な組織であるというふうに思っております。

過去の事例によって、また判例によって、反省すべきことは反省し、より確かな組織として運営をしていきたいと思っております。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

いや、反省がないと言わざるを得ません。

こういった違法な人権侵害の市民監視の活動に反省も謝罪もない、歯止め策もないと。

言ったのが、まさにイラク戦争のときに、アメリカの無法な大量破壊兵器なかったわけですから、こういったイラク戦争において、それに突き従って自衛隊の海外派遣を行ったのが日本であります。

まさに日米一帯の戦争国家づくりに反対する市民を監視をし、人権侵害を拡大することになる情報機関の強化を図る、今回の法案には断固反対であります。

廃案にすべきだと申し上げたい。

今回その法案で第2条のところに重要情報活動、外国情報活動への対処って出てくるんですが、これは対になって出されているわけですけれども、これを端的に言うと、この重要情報活動というのはインテリジェンスに対応し、外国情報活動の対処というのはカウンターインテリジェンスに対応しているとこういうふうに受け止めてよろしいですか。

答弁者 岡内閣審議官

岡内閣審議官。

法令上の用語ですので法令の用語を用いてしか正しい御説明はできないんですけれどもその対比という点においては委員が御理解されているのと大きく相違はないというふうに考えております。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

それでそのカムタインテリジェンスに相当する外国情報活動への対処ということについてはこの配付資料をお配りしておりますけれどもこの外国情報活動それから特定有害活動重要経済基盤、既存活動、これは条文で同じ対応しているところがあるわけであります。

そうしますと、この秘密保護法の特定有害活動というのは、これは2枚目の方にも書いてありますけれども、内調としても、この特定有害活動はスパイ行為等、つまりスパイ活動ということで言っている。

答弁者 岡川内閣審議官

岡川内閣審議官。

お答えいたします。

新法案の外国情報活動への対処につきましては、そこでいうところの外国情報活動とは、典型的には外国情報機関が行う我が国、政府または企業の重要な秘密を狙う秘密工作を使用するものでありましてスパイ行為という言い方もまたさほど違和感のない言い方であるというふうに思っております。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

外国情報活動というのは外国によるスパイ活動という点で違和感がないということです。

この重要情報活動の方はそうすると日本政府が行うスパイ活動ということになるんでしょうか。

答弁者 岡田内閣審議官

岡田内閣審議官。

私どもは基本的にこの法令の分野におきましてスパイという言葉を使ってはおりませんのでなかなかちょっとまっすぐには答えかねるんですけれども例えば懸念国大量破壊兵器の拡散などに関しまして懸念国があってその懸念国の政府首脳の意思でありますとかあるいはその軍閣を検討している国家の首脳、軍の能力などを探る活動をもって、重要情報活動、持って失礼しました。

そういった情報を探る活動に関しては、重要情報。

活動に該当いたします。

我が国政府は行うものでございます。

質疑者 塩川鉄也

塩川君。

結局スパイ活動については、外国だけではなくて日本国民も対象となる。

まさにその情報保全体の点で、国民そのものが市民監視、そして人権侵害と対象となったと、こういうことを拡大するような、こういう法案は認められないということを申し上げて質問を終わります。

委員長 山下貴司

この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。

本案審査のため、北日16日、木曜日午前9時、参考人として、元内閣情報官、元拉致問題対策本部事務局長、三谷秀志君、情報セキュリティ大学院大学、情報セキュリティ研究科教授、小林芳樹君、公益財団法人中曽根康博平和研究所、世界平和研究所、常席研究員、大沢淳君、弁護士斉藤豊君、の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

御異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

次回は来る15日水曜日午前8時50分に近い午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。