厚生労働委員会

衆議院 2026-04-10 質疑

概要

本セッションでは、労働市場改革、医療・介護制度の持続可能性、および社会保障の公平性について多角的な質疑が行われました。特に、働き方改革に伴う労働時間規制の緩和や勤務間インターバル制度の義務化への懸念、人材開発支援助成金の不正受給対策、および介護報酬体系の複雑さと小規模事業者の経営不安が焦点となりました。また、中東情勢による医療物資の供給不安への対応や、不適切な社会保険加入(国保逃れ)への厳格な対処についても議論されました。

発言タイムライン

自民中道改革維新国民参政チームみらい共産政府委員長・議長
0分50分1:402:303:204:105:005:50早稲田山本香沼崎満浜地雅岡野純豊田真古川あ

発言者(15名)

質疑応答(89件)

勤務間インターバル制度の義務化への懸念
質問
鬼木誠 (自由民主党・無所属の会)
  • 働き方改革による残業制限が、若手の育成不足や経営者の負担増、労働者の収入減を招いている現状がある
  • 運輸業等において勤務間インターバルを11時間に一律義務化することは、稼働時間の減少により労働者の収入減や地域交通の維持困難を招く恐れがある
  • 業種や地域の実態を踏まえ、慎重に検討すべきではないか
答弁
岸本労働基準局長
  • 労働政策審議会にて議論中であり、義務化を求める意見がある一方で、画一的な規制に反対する意見もある
  • 現時点で方向性は定まっていない
  • 今後、労働市場改革分科会等で運用・制度の両面から議論を継続する
全文
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まず働き方改革ですが、私の地元、福岡県商工会議所連合会が福岡県全県の商工会議所を対象に意見交換会を開きまして、その声を私に届けてくれました。

その中でのいくつかの意見を拾いたいと思います。

「残業時間の制限により若手従業員の指導時間が減少し、技術の継承や人材育成が難しくなっている。

残業制限により業務が遅延し、小規模事業者は事業主やその配偶者が業務を拭き取っており、経営者の負担増加も見受けられる。

また、従業員からは残業代の減少による収入減が生活水準の低下につながっているという意見や、働く意欲があっても制度上制限されてしまうという不満の声が上がっている。

業務の特性や業務遂行の重要性を踏まえると、希望する従業員が働くことができる『選択式残業制度』の導入について、その可能性を商工会議所として後押ししなければならないのではないかと考える」「働き方改革とゆとり教育、この2つが日本を潰すと危惧している。

人手不足の最大の要因は、約700万もの団塊の世代がリタイアすることだとわかっていたにもかかわらず、政府が十分な対策を講じなかったことにある。

そこへ、働き方改革という人手不足解消と逆方向の政策を導入したため、余計に混乱している。

働き方改革については、業種によって夜勤の有無など個々の会社の事情が異なるため、各企業の実情に応じて柔軟な対応ができる制度としてほしい」「先ほどゆとり教育の話題があったが、若者は本当に働く気がない。

採用して教育しても退職してしまうケースが多い。

20代から30代の若い世代が退社した分、管理職の負担が増えている」「〇〇町では人口減少に人手不足が拍車をかけ、20年前には4社ほどあったタクシー会社が今は1社も残っていない。

よってタクシーを呼ぼうにも隣の〇〇市から来るまで30分以上かかり、夜になるとバスも走っていないので移動手段がなくなるため、飲食店は午後8時ごろには店を閉めざるを得ない状況である」今申し上げたのは、率直に地域の現場が言っている「働き方改革でこんなこと困ってます」という声です。

だから政府に向けられた厳しい声です。

私が言っているわけでもなく、現場の人たちが本当にこれで困っているということを訴えておられます。

こうした声にきちんと応えられる働き方改革でなければならないということを考えております。

今、タクシーがなくなったというお話を差し上げましたが、来年の労働基準法改正では、勤務間インターバル制度について変えようという話になっています。

という意見も出ておりますが、例えば運輸業においては、現行でも改善基準告示において、継続11時間以上とするよう努めることを基本とし、9時間が下限とする休息期間の確保が定められております。

しかし、その9時間でもなかなか実施が難しいという声も聞いております。

このため、一律に11時間で義務化することは、他の産業においても業務に甚大な影響が出る恐れもあり、業界、業態、業務の実態を踏まえた上で、慎重な検討をすべきではないかと考えます。

業種ごとにいろんな事情が違うわけです。

そして、都市と地方でも事情が違うわけです。

とにかく人がいないという中でやりくりをしているわけです。

そんな中で法律で十把一絡げに規制をして、そして義務化をするということは、罰則まで与えるということになります。

インターバルが9時間から11時間になれば、タクシーで言えばハンドルを握る時間が1日2時間減るということになります。

稼ぎたいという従業員もいます。

会社が潰れて「何か稼げるものないか、タクシーが今いいらしいぞ」と言って入ってくる。

そのときに稼げる、乗って乗って稼ごうと思っても、2時間稼働時間が減りました。

じゃあ十分な時間稼げない。

住宅ローンが残っている。

子供が3人いる。

もっと働きたい、稼ぎたい。

そんな人たちが「この業界では稼げない」となりますと、労働者も去っていく。

そして、一律に1日2時間稼働時間が減れば、タクシーの経営者も成り立たない。

そして2時間ずつタクシーが走る時間が減れば、地域の総運転時間も確保できなくなる。

街にタクシーが走らなくなる。

本当に日本の生産性が高まって経済が成長して、地方が、中小事業者が、みんなが、労働者が本当に良くなっているのかということについては、よくよく考えて制度というもの、特に義務化というのは罰則もあります。

よくよく考えてやるべきではないかと。

ということで、業務の実態を踏まえた上で、慎重な検討をすべきではないかと考えますが、厚労省いかがでしょうか。

現在、働き方改革関連法の施行から5年経過した状況等を加えまして、労働政策審議会において、勤務間インターバル制度も含めまして、労働時間制度に関する議論を行っていただいているところでございます。

現行法では、特定の業種職種にかかわらず、事業主の努力義務といたしまして勤務間インターバル制度が盛り込まれておりますが、これにつきまして労働政策審議会の労使からは、「11時間のインターバルを義務化する方向で検討すべき」という意見があります。

一方で、現行の努力義務の下で各企業の実態に応じてさまざまな制度を導入しており、画一的な規制には反対という意見も示されているところでございます。

勤務間インターバル制度につきましては、現時点で何か方向性が定まっているというものではございません。

今後、働き方の実態やニーズを踏まえまして、日本成長戦略会議のもとに設けられた労働市場改革分科会や労働政策委員会におきまして、運用・制度の両面から議論を引き続き進めてまいりたいと考えております。

人材開発支援助成金の不正受給対策
質問
鬼木誠 (自由民主党・無所属の会)
  • 訓練提供事業者と受講企業が助成金を山分けする不正や、グループ会社間での不適切な申請事例が報告されている
  • 公金の適正な活用に向け、信頼を損なわない取り組みを行うべきではないか
答弁
宮本人材開発統括官
  • 不正受給が認められた場合は企業名の公表など厳しく対応している
  • 今年度の制度見直しにより、密接な関係にある企業が提供する訓練を助成対象外とした
  • デジタル技術を活用した不正疑い事業所の抽出について調査研究を進めている
全文
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次に、リスキリングの助成金の不正受給についてであります。

人への投資が必要だということで、支援パッケージ5年で1兆円という予算を投じて、やはりリスキリングも行われているわけですが、企業のリスキリングを支援する人材開発支援助成金、令和8年度では539億円の予算がついておりますが、この人材開発支援助成金について、いくつも不正が見られたということです。

最初に私のところに厚労省の方が報告に来たときには、不正のパターン1ですけれども、「ただで従業員さんが訓練を受けることができますよ」と。

ということで話が来るわけですね。

ある会社が持ってくる。

ちゃんと訓練は受けるらしいんです。

だけれども、その訓練経費は受けた会社は負担せずに、国から入った助成金を、その間に入った、その話を持ってきた事業者、A社とします。

A社と山分けをしていると。

訓練に1,000万円かかったとして、その6割の600万円が国から支払われる。

その600万円を申請した訓練を受けた会社が180万円もらって、そしてその仲介に入った会社が420万円もらっている。

なんでこんなことが起こるのか。

結局、訓練は受けているわけですね。

ただで訓練を受けて、入った助成金を両者で山分けしている。

何でタダで訓練が受けられるんだろう。

結局、動画を見るみたいな、あまり原価がかかっていないもので訓練を受けましたとして、入ったお金は山分けしているわけですね。

タダで提供された訓練ってどんなものなのか。

それで生産性は上がっているのかということで。

国から支払われた公金ですよ、税金ですよ。

その助成金は訓練した会社と訓練を受けた会社で山分けしていると。

このA社ですね、仲介というか紹介というかしたA社は、30都府県で19億8,000万円をせしめたという報道があります。

ということで、もう私、この報告を受けたときにもう行き通りまして、「もうそんな事業をやめてしまえ」と言いました。

また別の不正の報告がありました。

厚労省長さん来られました。

上場企業が指南して不正を行ったと週刊誌で指摘をされております。

B社とします。

B社がその間に入って、グループ会社の中で親会社が子会社に研修を販売し、それが2,000万円。

その7割の1,400万円を助成金で受け取ると。

その助成金のうち600万円をB社がロイヤリティとして受け取ると。

ここでも問題は、このグループ会社、親会社が子会社に研修をするわけですね。

このグループ会社は訓練費用を負担してないんですね。

この助成金が申請者と仲介者で山分けされて、訓練はタダで提供されると。

またここで私が「もうこんな助成金やめてしまえ」と言って、今の質問に至っております。

とはいえ、リスキリングは必要です。

人への投資も必要です。

だからこそ、適正な活用に向けて、助成金の信頼を損なわないように適正な活用に向けて取り組むべきだと考えておりますが、厚労省の意見はいかがでしょうか。

人材開発支援助成金の適正利用のため、不正受給の疑いがある事案につきましては、労働局で詳細に実質調査を行っており、不正受給と認められた場合には、企業名の公表など厳しく対応しているところでございます。

また、親子会社間や同一グループ内に属するなど、助成金の申請事業主と密接な関係にある企業が提供する訓練につきましては、今年度の制度見直しにより助成対象外としたところでございます。

これまでも不正の疑いがある事業所には申請段階におきまして事前訪問などを行っておりますが、加えまして、現在デジタル技術を活用して審査過程で不正の疑いがある事業所を抽出することなどにつきまして、調査研究を進めているところでございます。

引き続きまして、しっかりと助成金の不正受給の防止、適正利用に取り組んでまいりたい。

人材開発支援助成金の効果検証
質問
鬼木誠 (自由民主党・無所属の会)
  • 多額の予算が投じられているが、実際に政策効果を上げているのか
  • 効果検証をどのように行っているか
答弁
宮本人材開発統括官
  • 毎年度のアンケート調査を実施しており、事業主の82%が処遇向上に、受講者の95%がキャリア形成につながったと回答している
  • アンケート以外に定量的なデータ収集や分析による検証方法を検討中である
全文
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私は不動産鑑定士推進議連の事務局長をやっているんですけれども、地価公示という国民の土地の価格をきちんと公に示すという調査の予算獲得とか、ものすごく大変なんですよ。

もう物価高のときに地価調査の予算を増やそうと思っても、逆に減る勢いなんですね。

減らされる勢い。

その金額を維持するためには「調査の地点数を減らせ」みたいな話になるんですね。

もう他の省庁はものすごい苦労して、1億1,000万円という予算を獲得するのに必死なのに、厚労省には政治が1兆円つけると言ったからってもうふんだんに予算がついて、それがちゃんと使われていないとなると、本当に行き通りますよ。

本当にちゃんとやってほしいです。

やはりリスキリングも必要ってわかります。

そしたら、この助成金はその政策効果をちゃんと上げているんでしょうか。

効果検証はどのように行っているでしょうか。

人材開発支援助成金につきましては、助成金を受給しました事業主及び訓練受講者に対しまして、毎年度アンケート調査を実施し、その効果を検証してございます。

令和6年度の結果といたしましては、担当する職域範囲の拡大や賃金上昇など処遇の向上などにつながったとする事業主の割合が82%。

キャリア形成につながったとする訓練受講者の割合が95%。

企業内の人材育成をしようとする契機となったとする事業主の割合が93.6%という結果になってございます。

さらに現在、有識者の御意見も伺いつつ、アンケート調査以外にも定量的なデータ収集や分析による効果の検証方法について検討を進めているところでございます。

今後も人材開発支援助成金の適切な効果検証につながりますよう、引き続き検討を進めてまいりたいと考えてございます。

人材開発支援助成金の不正受給に対するペナルティ
質問
鬼木誠 (自由民主党・無所属の会)

- 不正が続出しているが、不正に対するペナルティは厳しく行われているか

答弁
宮本人材開発統括官

- 企業名の公表に加え、元本の返還、2割の違約金、および年3%の延滞金を求めている

全文
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鬼木誠君。

本当に中小企業の生産性が上がるような投資にちゃんとつながるように、効果検証もしっかりとお願いいたします。

また、不正が続出しておりますので、こうした不正に対するペナルティは厳しく行われているのか、そのことについて伺います。

申請事業主が不正受給を行った場合には、先ほど申し上げました企業名の公表に加えまして、元本、元本に対する2割の違約金、それから不正受給決定日の翌日から年3%の延滞金の返還を求めているところでございます。

労働時間上限規制の緩和と過労死防止
質問
早稲田ゆき (中道改革連合・無所属)
  • 労働時間の上限規制導入後も脳・心臓疾患や精神障害の労災認定件数が増加傾向にあるのではないか
  • 上限規制の緩和は過労死防止の観点から逆行するのではないか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 週60時間以上の長時間労働は減少傾向にある
  • 脳・心臓疾患は令和4年度以降、精神障害は継続的に増加傾向にある
  • 過労死ラインを超える緩和は想定しておらず、分科会等で制度・運用の議論を進める
全文
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本年2月、各大臣の総理指示の中で、高市総理は、心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和を行うとされましたわけですけれども、働き方改革という意味で言えば、全然道半ばではないかと思います。

2018年の働き方改革において、労働時間の上限規制が設けられて以降、依然として脳・心臓疾患、精神障害の労災認定件数は増加の傾向にあるのではないか。

近年の傾向はどうなっているか。

それからまた、時間外労働について上限規制を緩和することは、過労死の防止という観点からはまさに逆行することになるのではないかと思いますけれども、大臣、この資料も見ながらお示しいただきたいと思います。

その中で、今大臣のご答弁では「過労死防止には取り組んでいきたい」ということですけれども、この上限規制の緩和で、本当にそんなことを逆行するんじゃないんですかと私は伺っているんです。

上野賢一郎(厚生労働大臣)まず働き方改革につきましては、週60時間以上の長時間労働、これは減少傾向にあるわけであります。

一定の成果を見られていると考えております。

また、過重労働による脳・心臓疾患の労災認定件数、これは長期的に増減を繰り返しておりますが、令和4年度以降は増加傾向にあります。

また、精神障害の労災認定件数は増加傾向が続いております。

引き続き過労死等防止対策に取り組んでいきたいと考えております。

総理も、過労死認定ラインである上限規制を超えるなどということは決して言いませんと答弁をされておりまして、私も同じ考えでございますが、労働時間規制につきましては、今後働き方の実態とニーズを踏まえて、日本成長戦略会議のもとに設けられました労働指導改革分科会、あるいは労働政策審議会におきまして、運用・制度の両面から議論を進めていく、そのような方針でございます。

裁量労働制の拡大と実態
質問
早稲田ゆき (中道改革連合・無所属)

- 実労働時間がみなし時間を上回っている実態がある中で、労働者が制度の拡大や要件緩和を本当に望んでいるのか

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 実労働時間がみなし時間を上回る傾向はあるが、約8割の適用者が制度に満足している
  • 統計分析では、制度適用により労働時間や健康状態が著しく悪化したとは言えない
  • 適正運用がなされればメリットがあるが、不適切な運用による問題点も含めて検討が必要
全文
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裁量労働制についても、厚労省が2019年に行った裁量労働の実態調査では、平均の実労働時間数が見なし時間数を平均上回っております。

その中で、本当に、じゃあ労働者は裁量労働制の拡大を望んでいるのでしょうか。

その要件緩和、それから対象拡大、これを労働者が望んでいるんでしょうか。

これは元年に厚労省が実施をいたしました裁量労働制実態調査、その分析結果でございます。

適用労働者における1日の平均実労働時間数は、1日の平均見なし労働時間数よりも長くなっております。

また、専門型、企画型ともに約8割の方が制度の適用に満足している、またはやや満足していると回答もされております。

また、調査結果を回帰分析をしたところ、制度の適用によって労働時間が著しく長くなるとは言えない、処遇が低くなるとは言えない、健康状態が悪化するとは言えない、そうした統計的な分析もなされているところでございます。

今ご指摘の裁量労働制でございますが、これは適正な運用が行われれば、労使双方にとってメリットのある働き方が実現できる。

またその一方で、制度の趣旨に沿っていないような運用がなされた場合には、労働者の健康確保あるいは処遇確保などの観点から問題があるとの指摘もございます。

こうした点を含めて検討していくことが必要があろうかと考えているところであります。

労働時間規制緩和に関するアンケート結果の分析
質問
早稲田ゆき (中道改革連合・無所属)

- 厚労省のアンケートで労働時間を増やしたい回答者が約10%と極めて低い中、規制緩和を行う考えはあるか

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 労働時間を増やしたい回答の多くは、パートタイムや上限範囲内で増やしたい層であると考えられる
  • アンケート結果を分科会での議論に生かしていく
  • 現段階で方向性について予断を持って答えることは難しい
全文
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2枚目の資料でありますけれども、これは厚労省が昨年アンケートをとって3,000人に、そして企業にも300社以上アンケートをとって、この働き方改革関連施行後の総点検ということでやりました。

これを大臣はどのように分析されていますか。

これを見ても、決して労働時間の規制を緩和するというような声は大変低いと思いますが、大臣の見解を伺います。

そしてこのままで良い、減らしたいという方は89.5%。

そこのところを、いくら健康を維持して、それからまた労使の合意のもとといっても、裁量労働制もそうですけれども、なかなかそれを拒めないという実態が労働者にあるということは、厚生労働大臣ですから、経産大臣ではないので、労働者の安心と、それから安全なこの命と暮らしを守るために、ぜひそこのところはきちんと、この分析結果、これがエビデンスですから。

その実情を、実態を大臣はよくお分かりだと思いますので、安易にこの0.5%しかない声に合わせた法改正ではなく、労働時間を現状維持したい人、それから減らしたい人が約9割という、その結果に合わせて、安易に規制緩和を、労働時間規制について緩和の検討を行うということをしないでいただきたいと思いますが、大臣、最後にこの点について伺います。

その資料にありますとおり、労働者へのアンケート調査でございますが、ご指摘のとおり労働時間を増やしたいと回答した割合は約10%でございます。

その内訳を見ますと、パートタイムで働いていらっしゃる方、あるいはフルタイムで働いている方で上限の範囲内で労働時間を増やしたいという、そうした二類型の方が多かったのではないかと考えております。

これにつきましては、時間外労働の実態と上限規制との間には隙間があり、規制の範囲内で労働時間を増やしたいという場合も多いのではないかなというふうに考えられます。

過労死ライン等の考え方は先ほど申し上げたとおりでございますけれども、いずれにいたしましても、現在、労働省改革分科会におきまして、運用・制度の両面からさまざまな議論を進めているところでございますので、そうした中でこうしたアンケート結果も生かしていきたいと考えています。

先ほど申しましたけれども、多様で柔軟な働き方、また労働生産性を上げる様々な観点があろうかと思います。

そうしたこと、あるいは労使の皆さんにもご参加をいただきまして分科会の方で実態あるいはニーズに応じまして、さまざまな観点から御議論をいただいているところでありますので、そうした御議論の中で今後の方向性などについても結論を得られるのではないかと考えておりますが、いずれにいたしましても現段階では予断をもってお答えすることは難しいかと考えております。

36協定45時間超の柔軟な働き方の容認について
質問
早稲田ゆき (中道改革連合・無所属)

- 自民党の提言にあるような、労基署が45時間超の働き方を認めるような柔軟な運用の見直しについてどう考えるか

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 自民党の提言について政府としてコメントする立場にない
  • 基本的に36協定等のルールの下で、労使が相談して適切な働き方を決定していると考えている
全文
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そうしましたら、今、労基署の指導の見直し、これも提言に入っているということを見て、私も驚きました。

しかしそれがさらに45時間を超えても、労基署が認めなさいと、認めてもいいような柔軟な働き方というようなことを自民党の成長戦略本部が提言をしたということで、これ骨太方針に盛り込まれるようなことがあっては絶対にならないと私は思います。

これ45時間ということを超過すること、それを認めるということを大臣はお認めになりますか。

では45時間超ということについて、自民党のじゃなくて、そういう見直しについて、どうでしょうか。

それを知らなくても、大臣のお考えとして、45時間超の柔軟な働き方ということについて、大臣の御見解を伺います。

その中で、労基署に45時間超のそういう働き方も認めてもいいよねというような通達を出すなんていうことは、私は絶対にこの厚生労働省の立場としてはあってはならないことだと思います。

45時間、それでも今過労死も高止まり、それから労災認定も高止まり、そういう中でどういうふうにお考えになりますか。

大変恐縮ですけれども、自民党の提言が取りまとめられつつあるのかもしれませんが、政府としてそれについてコメントする立場ではございません。

基本的に36協定で45時間というようなラインを設定していただいている企業もあろうかと思いますし、それ以上の企業もあるわけでございまして、そうしたルールの下で、労使でよく相談をしていただいて、適切な働き方をしていただけるものだと考えています。

質問の御趣旨を正確に把握していないかもしれませんが、現在のルールの下で、労使で36協定など協定を結んでいただいて、それぞれの各社ごとにルールを決めていただいておりますので、そうした中で、多様で柔軟な働き方というのを追求されているのではないかと考えております。

ADHD治療薬(コンサータ)の供給不足
質問
早稲田ゆき (中道改革連合・無所属)
  • コンサータの供給不足・限定出荷が長期化している実態があるが、国内外の需要・供給不足の実態をどう把握しているか
  • 患者の生活や経済的負担への影響を把握しているか、また解消に向けた取り組みはどうするか
答弁
森大臣官房医薬産業振興医療情報審議官
  • 世界的な患者数は把握していないが、国内では増加傾向にある
  • 患者団体を通じて、休職・退職の危機や金銭的負担増などの切実な声を把握している
  • 当該企業に供給量の増加を要請しており、在庫積み上げなどの努力をさせている
全文
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発達障害の一種であるADHD、注意欠如多動症とも言われますけれども、この治療薬の供給不足であります。

このADHDの治療薬コンサータの供給不足、限定出荷が非常に長期化をしています。

報道によれば2ヶ月で解消と言われていたけれども、全然在庫なしという状況が半年も続いていて、大変このADHDと言われている方々が困っていらっしゃる。

また、他の国でも、海外でも供給不足、限定出荷、そうしたことが生じているんでしょうか。

厚生労働省として、コンサータの国内外の需要、供給不足の実態をどのように把握をしていらっしゃるか、伺います。

その点について、患者の生活とか、非常に就労の影響もあるということでありますし、経済的負担の増加の実態など、これを把握していらっしゃいますか。

それからまた今後、この供給不足にどう取り組んでいこうというおつもりか、伺います。

それでそれについて、今日だけではなく引き続き質問してまいりますが、こうした現状を踏まえて、大臣はどのようにこの供給不足を、少なくとも解消できるようにしていかれるおつもりなのか伺いたいと思います。

(森審議官)いわゆるADHDの患者数についてでございますが、世界各国におけるADHDの患者数については、把握していないところでございます。

日本においては、いわゆる患者調査を使いまして、ADHDを含む活動性及び注意の障害の総患者数、令和2年調査では14万6千人、令和5年調査では17万3千人というふうに……。

供給不足による患者の生活等への影響については、患者団体が調査を行われて、その上で同団体に寄せられた患者さんからのお声について厚労省に報告いただいているというところでございます。

例えば、このコンサータは眠気を伴うADHDに効くと言われておりまして、「症状の一つに過眠があり、コンサータしか効きません。

そうしたことも踏まえまして、今、供給量の増加の要請を当該企業には行っているところでございまして、その企業におきましても、在庫量の積み上げなど、必要な対応に向けて努力をしていただいているというふうに承知をしております。

この薬剤については管理の問題もありますので、そうしたシステムの中で、きちんとした適切な供給がなされるように、当該企業とも十分話し合って進めていきたいと考えています。

火葬場の逼迫と遺体取扱事業者のガイドライン
質問
山本香苗 (中道改革連合・無所属)
  • 都市部を中心に火葬場の予約が困難な構造的問題があるとの認識か
  • 遺体の保管環境不備による公衆衛生上のリスクがある中で、現行の対策で十分か
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 公衆衛生上の観点から適切な取り扱いは重要である
  • 昨年の10月に事業者が遵守すべきガイドラインを策定し、周知を図っている
全文
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まず最初に、火葬場の問題についてお伺いさせていただきたいと思いますが、近年、都市部を中心に火葬場の予約が数日から1週間以上取れないなど、火葬場の逼迫が深刻化しております。

高齢化の進展によりまして、死亡者数が増加する中で、この状況は一時的なものではなく、もはや構造的な問題だと認識しておりますが、厚生労働省はどういう認識をお持ちでしょうか。

山本香苗:その調査も拝見させていただいておりますけれども、時期的な問題も大変大きい問題でございまして、特に2月とか寒い時期、大変に1週間、お葬儀の日が決まらないとか、そういうのはもう常態化しております。

よく認識していただきたいと思います。

このように、火葬まで日数を要することで、遺族の方々の精神的な負担のみならず、経済的な負担も増大しております。

加えて、ご遺体の適切な保管環境が確保されない場合には、公衆衛生上のリスクというものも懸念されております。

しかしながら、現行のごま法だとか、対策はこれで十分とお考えでしょうか。

上野厚生労働大臣:まず公衆衛生上の観点から、御遺体が適切に取り扱われる、そのようにすることは大変重要だと考えています。

この状況に関しましては、今委員からご指摘をいただきました実態調査、これを数字にわたって行いまして、その結果を踏まえて昨年の10月に御遺体を取り扱う事業者が遵守することが望ましい一定の基準を盛り込んだガイドラインを策定いたしまして、関係省庁あるいは関係団体を通じて、事業者に周知をしているところであります。

まずはこのガイドラインの活用を十分に図っていきたい、その周知を徹底していきたいと考えております。

遺体取扱事業者の届出制の導入
質問
山本香苗 (中道改革連合・無所属)
  • ガイドラインの周知先(事業者の実数)が不明確であり、周知徹底に疑問がある
  • 実態把握のため、届出制の導入を前向きに検討してほしい
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 届出制を含め、事業者に対する規制のあり方について関係省庁と連携して検討を深めたい
  • 議連での議論についても注視していく
全文
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山本香苗:関係団体からは、委員ご案内のとおりでございますが、主要な団体に属していらっしゃる企業というのは約2,000弱ですね。

一般に言われているのは6,000から7,000件程度。

それ以外の、それしたものを含めて、すべて6,000から7,000程度の事業者が存在をするということも言われておりますので、このガイドラインがそうした事業者に本当に徹底されるのか、そうした疑問の声が上がっているのは事実であります。

山本香苗:くしくも今大臣がおっしゃっていただいたとおりですね。

2,000から6,000、ものすごい幅ですよ。

実際どこにどれだけいるかいまだにわからないわけです。

ガイドライン作りました。

でも周知する先がわからないんですよ。

やっぱり届出制が少なくとも必要だと思うんですね。

せっかくいろんなガイドラインを作ったとしても、コロナのときもガイドライン作りました。

でも届けることができなくて、知らない事業者がいっぱいでした。

そういう状況を勘案して実態調査をしていただきましたけれども、これを先ほどガイドライン、ガイドラインの活用を図っていただくのも大事なんですけれども、これをもう一段やはり、届出制という形、これまでの歴代の大臣からも検討に値すると言っていただきました。

上野大臣も自民党の健全な葬祭業の推進議員連盟の会長でいらっしゃいますので、一緒にこれまでやってきたわけでございますから、ぜひ前向きなご答弁を届出制につきましていただきたいと思います。

上野厚生労働大臣:亡くなられた方が尊厳をもって取り扱われる、弔われる、そうした環境づくりというのは大変重要であるのは、先ほど申し上げたとおりであります。

ガイドラインの活用、周知の徹底、そのやり方も含めて十分研究をしていきたいと考えておりますが、届出制につきましては、これまでからも……。

都道府県の費用を含めまして、御遺体を取り扱う事業者に対する規制のあり方につきましては、関係省庁とも連携をして検討を深めていきたいと考えております。

また、議連についての御紹介をいただきました。

自民党、また公明党、他党もあるかもしれませんが、それぞれの議連で今後の方策につきましても、いろいろと積極的な御議論をいただいていると考えておりますので、そうした状況についても十分注視をしていきたいと考えています。

火葬料金の高騰対策と国の支援
質問
山本香苗 (中道改革連合・無所属)
  • 火葬料金の高騰を抑えるために厚労省としてどのような関与が可能か
  • 火葬料金の実態把握、公営火葬場の整備支援、料金の透明化など国としての最大限の支援を求める
答弁
大坪健康生活衛生局長
  • 令和7年10月に自治体へ火葬場の経営管理に関する指導監督の通知(技術的助言)を出した
  • 本年2月に料金調査を実施済みであり、地方債や地方交付税による整備支援が可能である
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もう一つ、火葬場が逼迫することによって、待機の長期化だけではなくて、火葬料金の問題というものも発生しております。

現行制度下で、火葬料金の高騰を抑えるために厚労省としては、どのような関与が可能なんでしょうか。

今の局長の御答弁のとおり、ガイドラインの通知を出していただいたんですが、これは技術的助言なんですよ。

火葬場というのは国民生活に不可欠な公共インフラですよね。

誰もが適切に利用できる環境整備というのは、私は国の責務であると思います。

そこで大臣にお願いしたいんですが、ぜひまず火葬料金の実態というものを把握していただきたいと思います。

東京だけじゃありません。

いろんなところで、いろんな形で、このインフレ情勢の関係も含めて火葬料金が上がっておりますので、これを把握していただきたいと思います。

その上でなんですが、公営火葬場の整備支援の強化であったり、また広域連携による需給調整、さらには火葬場の料金の透明化や標準的な料金の指針の提示など、国として、もちろん自治体がやらなきゃいけないんです。

だけども、国としてできることを最大限支援をしていただきたい、その方策を講じていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

火葬料金の指導につきましては、墓地埋葬法上、都道府県知事等の知事事務とされておりますところですけれど、厚生労働省ではさまざまなお声をいただきまして、令和7年の10月に技術的助言として各地方自治体に対しまして、火葬場の経営管理に関する指導監督について改めて通知を出させていただいております。

この通知の中では、火葬料金につきまして、そもそも火葬場が公共的な施設であり、利益追求の手段となってはならないことを前提とした上で、火葬場の経営管理に必要な費用に比べて明らかに高く、事実上、利用者が利用できないような法外な料金設定となっていないかを確認することなど、各地方自治体が火葬場の指導監督を行うにあたり、参考となる事項を改めてお示しをしたところであります。

各地方自治体におきましては、適切な指導等を行っていただければと思っております。

まず実態なんですが、本年2月に都道府県に対しまして、火葬場の火葬料金の調査を実施いたしました。

自治体にも共有をしたところでございます。

一部の自治体では、今物価高騰の中で今後引き上げたいというような御意向もあるということは確認をしております。

ですから、そうした問題意識のもとで様々な取組を進めていく必要があろうと考えております。

この墓地、埋葬等に関する法律におきまして、火葬場の整備あるいは指導監督については地域の実情に応じて必要が行うと、そうした必要がございますので、都道府県等の自治事務とされております。

このため、御指摘の火葬場の整備につきましては、地方債の起債が可能であったり、あるいは地方交付税におきまして、火葬場を含む一般的な公共施設に係る建設事業費が算定をされているところであります。

また、広域連携のお話がございました。

これにつきましても、今、一部事務組合が経営をされる火葬場というのが、100カ所程度あるということでございます。

委員長。

そうした点からも料金設定に当たりましては、どういった考え方でその料金を設定したか、そうした考え方や根拠などにつきまして、住民あるいは議会にも行政として十分説明されることが望ましいと考えておりますので、そうした点につきましても十分、地方自治体とも相談をして進めていければと考えています。

墓地埋葬法の見直しと検討会の設置
質問
山本香苗 (中道改革連合・無所属)
  • 現行の墓地埋葬法は現代的な実態(需要急増や保管長期化)に対応できていないため、全般的な見直しを求める
  • 具体的な検討会を立ち上げてほしい
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 委員の問題意識は共有しており、支援のあり方や届出制について情報を把握し検討を進めたい
  • 検討会の設置については、突然の申し出であるため検討したい
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実際、自治体からは、さまざまな整備に対する支援、またそういった技術的な助言のみならず、国からある程度の考え方を示したものをいただきたいという要請は繰り返しなされております。

総務省の方で、地方交付税等々でやっているという話なんですが、ほとんど算定根拠も古すぎてよくわからない。

そんなような状況でございますので、十分なものではないと認識をしていただきたいと思います。

その上でなんですが、やはり、現行の墓地埋葬法というのは、火葬需要の急増だとか、遺体保管の長期化といった現代的な実態に十分対応できていないんじゃないかと思うんですね。

ぜひ、先ほどの届出制度の話も含めてでございますけれども、制度的な、全般的な見直しをぜひしていただきたいと思います。

重ねて申し上げますが、検討会立ち上げていただけませんか。

議連の会長という立場と大臣という立場、いろいろありますので、すぐさま決断というのは正直難しい面もありますが、委員の問題意識とは共有をしておりまして、火葬場等への支援のあり方であったり、あるいは先ほど申し上げましたような届出制なり、実態の業者の把握であったり、それにつきましては、厚生労働省としても十分検討を、情報を把握をして検討は進めさせていただきたいと考えています。

突然の申し出になりますので、正直何とも申し上げられないんですが、少しそうした点も含めて検討させていただきたいと考えています。

排尿トラブルの現状認識と普及啓発
質問
山本香苗 (中道改革連合・無所属)
  • 頻尿や尿漏れに悩む人が多く、高齢化で増加することが予想されるが、現状をどう認識しているか
  • 恥ずかしさ等で受診に至らない実態がある中、滋賀県の事例のような相談支援体制を全国的に展開できないか
答弁
大坪健康生活衛生局長
  • 下部尿路症状がある割合が12.4%であるとの調査結果を承知しており、健康課題の一つと認識している
  • 実態把握と普及啓発を進め、滋賀県の事例を他都道府県に知らせて検討を促したい
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次に、排尿トラブルについてお伺いしたいと思います。

頻尿や尿漏れが多くの方が悩んでいる問題で、年齢性別を問わずに起こり得ます。

例えば、頻尿の症状に悩んでいる人は全国で200万人以上、尿漏れではほぼ毎日悩んでいる人は80万人以上、年に1、2回以上の尿漏れは600万人以上いると言われております。

高齢化の進展によりまして、こうしたトラブルに悩む方は今後さらに増加すると考えておりますが、厚生労働省の現状認識を伺います。

もうちょっとしっかり把握していただきたいなと思うところでありますが、こういう尿漏れだとか頻尿は適切な予防や治療により改善が可能であると伺っておりますが、具体的にどうなんでしょうか。

今おっしゃっていただいたように、予防や治療の選択肢がある。

しかしながら現実には、恥ずかしくて人に相談できないとか、年のせいだから仕方がないとか、そもそもどこに相談していいかわからない、そのような理由から多くの方が1人で抱え込んでいる実態があります。

女性の問題だけじゃないんですね。

これは男性でもあったり、また若い人にもあるわけでありまして、大臣のご地元の滋賀県では、令和元年度から6年間、排尿支援プロジェクト。

というのを実施されて、相談支援体制の充実や確定診断、早期治療に向けた医療連携の強化、QOLの維持向上を目指した支援の質の向上、セルフケア能力の向上といった取組を行った結果、尿漏れのある方のうち、受診経験のある割合が令和元年度は11.2%だったんですけれども、令和4年度には15%へ上昇するなど、大臣いかがでしょうか。

お答え申し上げます。

一般社団法人日本排尿機能学会において令和5年に実施をいたしました、性別を問わず20歳以上を対象にしたオンライン調査というものがございまして、その中で日常生活に影響を及ぼす下部尿路症状があると回答した割合は12.4%であったということを国として承知をしております。

お答え申し上げます。

頻尿ですとか、尿失禁などの排尿トラブルでありますが、先ほど申し上げました、原因疾患による二次的なものであったり、また生理現象であったり、さまざまございますが、健康課題の一つであるというふうに認識をしております。

上野厚生労働大臣、排尿トラブルにつきましては、誰もが直面をし得る健康課題の一つだと認識しています。

ご紹介いただきました、滋賀県の排尿支援対策ですが、医療介護の専門職の皆さんによりまして、排尿に関する相談支援を行う取組であります。

これによりまして、予防から医療機関への受診による早期発見、あるいは日常生活支援につなげる取組を行っていただいているものだと承知をしています。

厚労省としては、先ほど局長からも答弁がありましたが、まずはこのトラブルの実態把握であったり普及啓発を進めていきたいと思いますし、こうした滋賀県の事例につきましても各都道府県にお知らせをして、同様の取組ができるかどうか、そうした点についても検討を促していきたいと思いますし、我々としてもそうしたものを踏まえてどういった対応ができるか検討していきたいと考えています。

年少者の廃棄物収集業務への従事制限
質問
山本香苗 (中道改革連合・無所属)

- 廃棄物収集現場の人手不足がある中、定時制高校生などが学業と両立して就労できるよう、機械式ごみ収集車への投入作業以外の周知を行ってほしい

答弁
岸本労働基準局長
  • 機械式ごみ収集車への投入作業は禁止されているが、それ以外の積み込み作業等は年少者も可能である
  • この考え方について取りまとめやリーフレットを作成し、周知を行う
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労働基準局長にお伺いしますが、廃棄物収集の現場では慢性的な人手不足が続いている一方で、定時制高校生など働く意欲のある若者にとっては、学業と両立可能な安定した就労機会の確保というのが課題となっております。

令和2年3月の労働基準局長通知で、機械式ごみ収集者のごみ投入について、周知をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

労働基準法では、18歳未満の年少者につきまして、安全衛生福祉のけんちから危険有害と認められる業務につかせることを禁止しておりまして、御指摘の清掃業務は、年少者労働基準規則によって危険有害業務とされているもので該当しております。

この清掃の業務の具体的範囲につきましては、通達で示しておりまして、特別管理一般廃棄物以外の一般廃棄物の収集運搬の業務であって、機械式ごみ収集者のごみ投入口に一般廃棄物を投入する作業を禁止しております。

特別管理一般廃棄物とは爆発性、毒性、感染性などを有するもの、それから機械式ごみ収集車では実際に重篤な労働災害が発生していることから、それ以外の業務としていることでございます。

従いまして、一般廃棄物について機械式ごみ収集車による収集運搬の場合、年少者の方がごみ収集車の近くまで運び、投入業務自体はそれ以外の方が行うですとか、機械式ごみ収集車ではなくトラックの荷台にごみを積み込むような場合には、年少者もごみの積み込み作業を行うことが可能となっておりまして、今後このような考え方について取りまとめたり、リーフレットを新たに作成するなどいたしまして、周知を行ってまいりたいと考えております。

引越し時の家具リユースと廃棄物判断基準
質問
山本香苗 (中道改革連合・無所属)
  • 引越し時の家具が「有価物」か「廃棄物」かの判断が自治体ごとに異なり、事業者が萎縮してリユースが進まない
  • 国として適正な買取リユースは廃棄物としない考え方を明確にし、分かりやすい判断基準を提示してほしい
答弁
成田大臣官房審議官
  • 最高裁判決に基づき総合的に判断するため、一律の判断基準を示すことは困難である
  • モデル事業を通じてリユース品と廃棄物の確認仕組みを構築し、成果の横展開を図る
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関連して環境省にお伺いしたいと思いますが、引越しの際にまだ使える家具や家電が多く処分されておりまして、引越し繁忙期には不要品回収の依頼が通常月の約3倍から4倍に増えるという指摘もございます。

また、引越し経験者の9割以上が不要品処分に負担を感じているという調査結果もあります。

つまり、引越しは廃棄物が大量に発生するタイミングであると同時に、不要品処分が大きな負担となっている局面でもあります。

こうした中、引っ越し業者が不要となった家具等を適切に買い取って、どう難しいと認識しているのかお答えいただけますか。

おっしゃるとおり、引越しの際にまだ使用可能な家具等を引越し業者が適正に買い取るわけです。

それを利用する場合には、本来これというものは事前の例をお伺いしたときに、これは廃棄物には当たらないのです。

廃棄物ではなくて有価物として循環するものなんだと。

廃棄物処理法の本来適用対象とならないはずだというようなお話を伺いました。

しかしながら、先ほど申し上げたとおり、また現場からのお声もありますが、実態としては今審議官がおっしゃっていただいたように、有価物か廃棄物かその判断が自治体ごとに異なるために事業者が萎縮して、結局その結果、本来リユース可能な家具等が廃棄をされてしまっているというのが現状。

であるわけなんです。

これは本当に今、リユースの推進だとか循環型社会の形成という政府方針に照らしても、改善すべき制度上の課題ではないかと考えております。

引越しの際の家具について、きちっと国として、適正な買取リユースであれば廃棄物として取り扱わないのだという考え方を明確にしていただいて、その上で有価物と廃棄物の判断基準というものを整理をして、自治体や事業者に対して具体的かつ分かりやすい形でお示しをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

お答え申し上げます。

廃棄物に該当するか否かにつきましては、最高裁判決により、その物の性質、排出の状況、通常の取扱形態、取引価値の有無、及び事業者の意思等を総合的に勘案して決するのが相当であると、このようにされているところでございます。

従いまして、引き取り家具につきまして、廃棄物の該当性に関する判断基準を一律に示すことは困難であると考えているところでございます。

一方で環境省といたしましては、不要となった家具なども含めまして、リユース可能なものにつきましては、積極的にリユースを進めていくべきだと考えているところでございます。

こうした考えに立ちまして、環境省におきましては、例えば令和7年度の事業といたしまして、リユース品と廃棄物を一括回収した上で、これらが廃棄物に当たるかどうかを、自治体職員とリユース事業者で連携しながら確認する仕組みを構築する、このようなモデル事業を実施したところでございます。

また今年度におきましても、事業者の包括回収に関するモデル事業を公募中でございます。

引き続きこうした取組により得られた成果の横展開を図ることなどを通じまして、リユースの促進に関する取組を促進してまいる所存でございます。

リユース促進に関する具体的指針の提示時期
質問
山本香苗 (中道改革連合・無所属)

- 実施しているモデル事業を踏まえ、いつ頃に具体的な考え方(指針)を提示できるのか

答弁
成田大臣官房審議官

- 令和8年度、または今年度事業の結果を踏まえて、取りまとめられるものがあれば取りまとめる方針である

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その令和7年度に実施していただいたモデル事業を踏まえて、いつぐらいに具体的なそういったお考えをお示ししていただけるんでしょうか。

今国会、廃棄物処理法の改正もされますよね。

ぜひ去年の分と今年度実施するものも大体似たような話だと伺っておりますけれども、一刻も早くこれを取りまとめていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

本来であれば、先ほどいろいろおっしゃっていただいた要素を書いた行政処分の指針のところが非常に分かりにくい。

あれでは全くわからないと。

ぜひ分かりやすいものを早く出していただくことを切にお願い申し上げまして、終わらせていただきます。

先ほど申し上げましたように、この令和7年度の予算事業に引き続きまして、今年度も少し変わった形で事業を行うことを考えております。

その令和8年度、今年度事業の結果を踏まえて、何か取りまとめられるものがあれば取りまとめる方針でございますし、あるいは来年度以降も、引き続き同種のあるいは少し変わった事業をやることによって、より事業者の方々に使えるような、そういったものができるという見込みであれば、また継続して事業を進めた上で横展開を図っていきたいと考えているところでございます。

社会保障財源の負担構造の見直し
質問
沼崎満子 (中道改革連合・無所属)
  • 現役世代の社会保険料に依存した負担構造を改める必要がある
  • 社会保険料、税、自己負担の割合を見直す議論を行うべきではないか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 社会保険制度は保険料を原資とする基本構造を維持しつつ、効率化や給付抑制を図る
  • 公費を増やす選択肢は排除しないが、正当性や恒久財源の検討が必要
全文
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最初に社会保障財源のあり方についてお尋ねをいたします。

昨年の骨太方針においては、社会保障関連費について高齢化による増加分に加えて、賃上げや物価上昇への対応分も加算するという、一般的に言われている目安対応で、高齢化の増加分に加えという、そういった大きな方向転換がされたというふうに認識をしております。

その一方で、「歳出改革を通じた保険料負担の抑制努力も継続する」と、この方向性の違う2つの内容が含まれています。

医療現場や介護現場は、もはや現場の努力だけで、現場の歳出削減も非常に努力はしているけれども、それでも経営を維持するのはもう限界に来ていると感じています。

実際、病院の赤字や介護事業所の過去最高の倒産件数といった状況を踏まえまして、診療報酬3%以上という非常に大きな引上げや、補正予算における医療介護等支援パッケージによって、賃上げや物価高への対応が図られてきておりまして、これは政府も現場の努力だけではもう限界に来ているという認識の上で対応をしていただいたというふうに私は感じております。

現役世代の方の社会保険料負担に関しましても、やはりここも非常に大きな負担になっていて、これはもう皆さん全体を通して共通認識になっていると思います。

この様々な問題点をどうやって解決していくかということで、社会保障国民会議とも立ち上げがされておりますけれども、これはもうこれからいよいよ本格的に抜本的に改革をしていかなくてはならないところだというふうに思えております。

すぐに解決は難しいかもしれませんが、その上で私の御提案ということでお聞きいただければと思います。

日本の社会保障財源におけるこの収入の財源の割合なんですけれども、令和3年度におきましては、社会保険料が46.2%、公費が40.4%、資産収入8.8%となっております。

この割合に関しましては、OECD諸国と比較すると、社会保険料が占める割合が高いという傾向にあります。

さまざま現場での歳出削減を進めても補いきれない高齢化、また物価高による社会保障費の増大を今後どうやって賄っていくのか。

そこでお伺いいたしますが、日本の社会保障財源における今お示ししたような割合は、現役世代の社会保険料に依存した負担構造となっていると感じております。

この構造を改めるために、自己負担を上げていくことや歳出改革を求める議論だけではなく、社会保険料と税、自己負担の割合を見直す議論を今後していく必要性があるのではないかと考えておりますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

まず、我が国の社会保障制度の基本である社会保険。

この制度におきましては保険料を原資とすることを基本としております。

その上で低所得者の方にも加入していただけるように保険料水準を下げるなどのために、各制度ごとの趣旨に基づきまして公費が投入をされているというふうな構造になっております。

財源に占める公費の割合、これは長期的には後期高齢者医療や介護給付費などの増に伴い増加をしてきております。

こうした中におきましては、まずは保険料負担と公費負担の役割を含めた社会保障制度の基本的な在り方自体は維持をしながら、効率的な医療提供を実現すること、あるいは社会保障給付費の伸びをできるだけ抑制する、そうした観点が必要ではないかと考えているところであります。

このため、OTC類似薬の保険給付の見直しや、データヘルスなどを通じた効率的で質の高い医療の実現などを進めていく中で、現役世代の保険料負担を抑えていくということを進めているところであります。

なお、公費を増やすという選択肢も、これは必ずしも排除されるものではないというふうに考えておりますが、その際には、やはり正当性についても考える必要があろうかというふうに思いますし、また、代替となる恒久財源についても検討する必要があろうかというふうに考えております。

社会保障制度の負担構造に関する議論の場
質問
沼崎満子 (中道改革連合・無所属)
  • 社会保障国民会議や社会保障審議会等で、負担構造の見直しに関する議論を行うことは可能か
  • そのような考えがあるか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 負担構造の在り方は重要な論点であると認識している
  • 具体的にどの場で議論するかはまだ煮詰まっていないが、引き続き研究していく
全文
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必要性は感じているというご返答だったと思いますけれども、今、社会保障財源でさまざまな対象に対していろんな保険料率の割合が分かれておりますので、その対象に合わせてここは公費負担を増やしていくと。

そういった一遍に変えるというのではなくて、徐々にでも結構ですのでそこはぜひお考えいただきたいということと、やはり効率はもちろん同時並行でやっていきますけれども、なかなかそれだけではこれからまだ高齢化率は上がっていきますし、医療費というのも。

当然上昇が見込まれますので、そこは併せて、この公費負担に関する議論というのもやっていただきたいと思います。

今、社会保障国民会議で主に議論されているということが、消費税に関することと給付付き税額控除に関することになっているんですけれども、こういった議論を、今お話ししたような議論も併せて、この給付と負担の議論の中でぜひやっていただきたいと私は考えております。

この国民会議あるいは社会保障審議会等で、このような負担構造の見直しに関する議論をすることは可能か。

また、そういう考えはあるか。

まず社会保障制度における給付と負担のあり方につきましては、これまでも例えば社会保障審議会、あるいは平成24年に設置をされておりますが、社会保障制度改革国民会議というのがありまして、そうしたところで議論をされてきた経緯がございます。

現在議論が行われております国民会議でございますが、これはまず給付付き税額控除、そして食料品の消費税率ゼロについて、同時並行的に議論を進めることとされております。

その際、給付付き税額控除の制度設計に関連する社会保障制度の議論は、並行して実施をするとされておりますが、その上で、この給付付き税額控除の議論を進める過程で明らかとなった社会保障制度の課題などについては、改めて調整の上、協議を継続することとされていると承知をしております。

この国民会議は、大変恐縮でございますが、私の所感ではありませんので、さらにどういった議論が行われるかということにつきましては、なかなか申し上げることは難しいわけでありますが、この社会保障制度の負担構造の在り方は非常に重要な論点だと考えております。

ただ、それをどういった場で議論していくかというのは、まだ十分そこまで煮詰まった話にはなっておりませんので、委員の問題意識自体は共有をしておりますが、そうした点も含めて、引き続き我々としても研究していかなければいけないと考えています。

医療保険と介護保険の一体化・連携
質問
沼崎満子 (中道改革連合・無所属)
  • 医療と介護の制度が分かれていることで、社会的入院や施設経営の悪化、高額薬剤による入所拒否などの課題が生じている
  • 現行制度での対応事例はあるか、また将来的に医療と介護を一体化して保険化することを検討すべきではないか
答弁
狭間保健局長
  • 施設類型ごとに給付範囲を定めており、看取り期の訪問診療や特定の生物学的製剤などは医療保険から給付している
  • 状況変化に応じて医療保険の給付範囲を見直すことは重要と考えている
全文
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次に、この医療保険制度と介護保険制度についてお伺いをします。

高齢化が進む中で、医療と介護の両方を必要とする方は、これからもう既に増えていますけれども、着実にこれからも増えていきます。

しかし、今の日本の医療保険と介護保険の制度は、制度自体が分かれている、つまり介護保険を使うと医療保険が使えない、そういったことで現場にはさまざまな課題が生じています。

例えば、医療依存度が高くない患者さんであっても、医療保険が使えないので介護施設の受入れが難しい、いわゆる社会的入院といったケースや、あるいは介護保険施設で医療行為を行った費用は、全てその施設の持ち出しになっている。

これが施設経営の悪化につながっているケース。

また、介護が必要な方であっても、高額な内服治療を受けている方は、この薬剤の請求ができなくなってしまうので、施設入所を断られてしまう。

このようなケースが、医療保険と介護保険が分かれているということで生じているという状況がございます。

本来であれば介護施設で生活できる方が、制度の壁によって必要なサービスを利用することができない。

こういった状況も生じているのではないかと思っております。

医療と介護の保険制度が分かれることによって、入院医療・施設介護の役割分担が必ずしも適切に機能していない状況があると考えます。

これは患者さんにとっても適切な医療・介護が受けることができないという問題であると同時に、必要のない人を留める医療費のあり方という点、また医療費の増大という点からも重要な課題であると思います。

そういったことから、今後より効率的な運用のために、医療と介護をより一体化して運営することが必要ではないかというふうに思っております。

まず現状に関してお伺いをいたしますが、今お話ししたような課題について、現行制度の中でどのような対応をとっているか、そういった事例がございましたら、御紹介をいただきたいと思います。

現状でも請求できる部分はあるんですけれども、高齢の患者さんって慢性的な病気で、また今使われている薬、特にパーキンソン病薬なんかは非常に高額、抗原病の薬なんかも非常に単価が上がっているということで、なかなか現状の制度の中ではカバーできない部分が生じてきておりますので、現状制度の中でその部分にも目を向けていただきたいということと、今後なんですけれども、この複合ニーズがますます増大していく。

高齢者が増大していく中で効率的で切れ目のない支援のためには、非常に大変な作業で大きな話になってしまうんですが、医療保険と介護保険を、医療と介護を一体化して保険化していく、そういった検討がこれから必要になるのではないかというふうに思いますが、この点に関して大臣の御見解をいただきたいと思います。

介護保険における施設サービスについては、その施設類型ごとに提供できる医療の内容に応じて、介護保険で給付する範囲、それから医療保険で給付する範囲というのを定めております。

例えば介護老人保健施設におきましては、入所者の介護にかかる費用や日常的に必要な医療行為については介護保険から支払われますけれども、手術や特殊な検査など密度が高く、高額な医療が必要な場合には医療保険から支払う、こういう整理になっております。

具体的に申し上げますと、例えば看取り期で申し上げますと、特別養護老人ホーム入所者の亡くなる前30日以内に実施した訪問診療に係る費用については、医療保険から給付するということを行っております。

また、今般の令和8年度診療報酬改定におきまして、実態調査の結果を踏まえ、委員の御指摘にも関連すると思いますけれども、他の治療薬で代替できないような生物学的製剤等の薬剤に係る費用を入所中にも新たに医療保険から給付できるようにするというなど、施設入所中の要介護状態の方についても、状態や診療内容に応じて、医療保険からも支払う制度としているところでございます。

このように介護保険を使っている方への必要な医療や介護の提供につきましては、介護保険制度と医療保険制度の間で役割分担しながら給付を行っているところでございまして、今後も実態等を踏まえながら適切な運用を図っていきたいとこのように考えております。

まず介護老人保健施設などの介護施設で提供されるサービスにつきましては、介護に係る費用、また日常的に必要な医療行為につきましては、介護保険で包括的に評価することとなっております。

手術や特殊な検査など密度が高く高額な医療が必要な場合は、医療保険による出来高払いにより評価をしているところであります。

新たな治療薬など様々な状況変化がありますので、医療保険による出来高払いの給付の範囲、これを必要に応じて見直すことは重要だと考えております。

これまでからも診療報酬改定の際には、新たに医療保険から給付できる薬剤を追加するなど、見直しを行ってきたところであります。

人口減少地域における医療アクセス(通院手段)の確保
質問
沼崎満子 (中道改革連合・無所属)
  • 人口減少や公共交通機関の減少により、透析患者などの通院手段の確保が困難になり、病院の送迎コストが経営を圧迫している
  • この現状をどう認識しているか、またどのような対策を講じるか
答弁
森光医生局長
  • 通院手段の確保は重要な課題と認識しており、新たな地域医療構想においてもアクセス確保に取り組む
  • 妊婦の交通費支援などの事例があり、関係省庁や自治体と連携して取り組みたい
全文
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人口減少に伴いまして、今、医療アクセスを確保することが、これからますます重要になってくると思います。

以前、私はこの点からドクターヘリの重要性もお訴えをさせていただいているんですけれども、今、現状の時点で、中山間地域の特にこの透析など、定期的に対面の治療を通院がどうしても必要な患者さんというのが非常に逼迫した状態になっているとお伺いをしています。

これから特に人口減少が進む地域においては、医療機関が統合・機能集約されていく中で、どうしても定期的な対面の通院が必要な方というのがいなくなるわけではありませんので、問題になってくると思います。

今、特に公共交通機関もどんどんバス便であるとか、先ほどタクシーになかなかタクシーがないというようなご質問もありましたけれども、公共の交通機関も非常に減便や減少、脆弱性が高まる中で、高齢化が進んで、なかなか通院する手立てがない、そういった方も増えております。

そういう中で、今、例えば透析の病院であるとかは、医療機関が患者の送迎を行って病院に運んでいる。

当然、足がなければ来ることができない、透析はやめたらもうなくなってしまうわけですから、病院がそういった送迎を担うケースというのも増えているそうです。

実際にどんどん病院が少なくなる中で、送迎の距離が非常に長くなっている。

私がお伺いしたところは、もう30キロぐらい患者さんを運んでいる、そういった状況もお伺いをしました。

この送迎にかかる費用というのは、もちろん病院が全て負担をしなくてはなりませんので、この通院にかかるコストが病院の経営を圧迫しているという状況もございます。

これから人口減少下において、医療機関の統合・機能集約を進めていく中で、このような……通院がどうしても必要な患者さんの医療アクセスの課題について、どのように認識をしていますでしょうか。

また、医療機関にかかるコストが負担になっている、こういった現状についての御認識もお伺いをしたいと思います。

議員御指摘のとおり、今後も人口減少が見込まれる中で、全ての地域、全ての世代の患者が必要な医療を適切に受けることができるよう、医療提供体制を構築する上で、おっしゃるとおり、通院手段の確保というのは重要な課題と認識をしております。

今年度から策定を進めます新たな地域医療構想においても、都道府県は当然集約再編ということもやりますが、併せて医療へのアクセスの観点も踏まえて、医療提供体制の確保、これに取り組むこととしております。

こうした中、国においては、具体的な通院の支援策、そういうものの一部として、例えば子ども家庭庁と連携いたしました、遠方の分娩取扱施設で出産する妊婦の交通費ですとか、宿泊費の支援など、そういう取り組みも進めております。

この医療機関への通院手段の確保については、まさに通院というだけではなく集約化して済むんですとか、そういうものがありますので、関係部局、それから関係省庁、それから地方の自治体、これとも連携をした形で取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

医療アクセス確保に向けた厚労省と国交省の連携
質問
沼崎満子 (中道改革連合・無所属)

- 国土交通省の地域交通法改正に伴い、病院送迎などの地域輸送資源の活用が進むと思われるが、厚労省としてどのように連携して取り組むか

答弁
原田大臣官房審議官

- 国交省の法改正を踏まえ、医療機関がどのように地域輸送に加われるか、また既存の送迎をどう活用できるか検討したい

全文
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今、関係省庁とも連携してというお言葉がありましたけれども、国土交通省さんの方で「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案」というのが改正の予定になっているというふうに認識をしております。

その中で、この地域交通を効率的に利用する中に、この病院の送迎というのも想定をされて進めているというふうに私は認識をしておりますけれども、今後、地域の公共交通との連携を含め、国土交通省さんと厚労省さんの連携した取組というのは、どのように進めていくのか、お考えをお聞かせください。

ぜひ病院の送迎というところも、そこに合わせて考えていただきたいんですけれども、地域医療構想の中で、おそらくそこの交通空白と、どこの病院のアクセスがあっているところは、当然、両省庁さんの方で連携して、お取り組みをいただきたいと思うんですけれども、厚労省のお考えも、合わせてお伺いしてもよろしいでしょうか。

国土交通省といたしましても、通学や通院、買い物のための地域住民の方々の移動手段を確保することは大変重要と認識しております。

国土交通省が実施した調査では、全国に約2500の交通空白が存在することが判明しておりまして、令和7年度から9年度までの集中対策期間において、これら交通空白の解消に目処をつけることとしております。

これまでもこの交通空白解消のために、デマンド交通や、自治体が実施する公共ライドシェア支援に対する支援など、さまざまな取組を実施してまいりました。

これらの取組に加えまして、今般、地域交通法の改正案を国会に提出しております。

この交通空白における公共ライドシェア支援の導入にあたって、通学や通院のための送迎サービスを提供する方々から、ドライバーや車両の協力を得るなど、地域の輸送資源をフル活用する新たな事業を創設して、これをしっかりと支援してまいりたいというふうに考えております。

こうした新たな事業の運営も含めて、教育や医療、福祉などさまざまな分野と連携して、輸送手段の確保を図るべく、関係省庁とも連携しながら、あらゆる政策ツールを総動員にして、交通空白解消に向けて全力を尽くしてまいりたいと思います。

厚生労働省といたしましても、まさに地域医療構想の中で、このアクセスの問題をどういうふうに検討していくのかというのは重要な課題だと考えておりまして、この国土交通省さんの法改正、こういうものをいただきまして、私どもとしても、医療機関がそれにどう加わるのか、いわゆる医療機関の今、送迎というところでやって、患者サービスとしてやっている送迎、これがどのような形で地域の方にも協力できるのか、また逆にそのほかの送迎なりをやっていらっしゃるものを医療機関がどのように活用できるのかということも含めて検討していきたいというふうに考えております。

患者市民参画(PPI)の推進
質問
沼崎満子 (中道改革連合・無所属)
  • 日本では欧米に比べPPIの認識や基盤が不十分である
  • 政府は現状と課題をどう認識しているか、また研究開発の評価制度(公募や採択)にPPIを明確に位置づける考えはあるか
答弁
森医療情報審議官
  • 日本では理解不足や偏りがあることを認識しており、広報啓発や教育研修を予算に盛り込んでいる
  • AMEDによる創薬分野の研究公募において、PPIに関する取組を評価対象とすることを推進したい
全文
質問・答弁の全文を表示

患者市民参画、いわゆるPPI(ペーシェント・アンド・パブリック・インボルブメント)についてお伺いをいたします。

近年、欧米では、研究開発や創薬の過程に、患者や市民の意見を取り入れる取組が制度として定着し、患者ニーズを踏まえた研究の質の向上につながっております。

これを、今、先ほど言った、略してPPIというふうに言っていますけれども、例えば、英国では、研究費の申請の段階から患者参画が求められ、審査にも患者さんが関与している。

また米国においては、研究課題の設定段階にも患者さんが関わって、患者から見た価値の高い研究をする、そういった取り組みがされております。

一方で我が国では、この患者市民参画というのはまだまだ十分とは言えません。

そして研究開発の反映も限定的にとどまっている状況。

そして何よりも研究者も患者側も、十分このPPIに関する認識がまだまだ浅いというふうに感じております。

また患者団体からは、この人材基盤、患者市民団体の人材や資金基盤が脆弱であること、研究者と患者をつなぐマッチングの機会が非常に少ない、また、先ほどお話した認識不足などが言われておりまして、ただ患者目線から研究を進める、そういった意見を取り入れていくということは、非常に大事な点だと私は感じております。

政府として、これから患者市民参画の現状と課題をどのようにまず認識をしていらっしゃるのかお伺いをいたします。

このPPIを実効性があるものにするためには、研究開発の評価制度にぜひ取り組んでいただきたいというふうに思っておりまして、今後、例えばこの研究課題の明細度のお話が今ありましたけれども、公募や採択、あるいは評価においてPPIをその項目に明確に位置づけていくこと、そういった点に関してどのように取り組んでいかれるのか、御意見をお願いいたします。

PPIについてでございますが、委員御指摘のとおり、創薬のプロセスにおいて、患者、市民が何らかの形で参画していくことは、非常に意義のあることだというふうに考えておりますが、世界的に進んでいる一方で、我が国においては、まだ疾患あるいは患者団体による偏りが起こっている可能性がある。

それから研究者側のPPIへの理解も不十分であるといった点が指摘されているところでございます。

一部の研究分野では理解や具体的な取組が進んでいるものの、全体としてはまだまださらなる進展の余地があるというふうに考えております。

PPIの推進については、これまでもAMEDがPPIガイドブックの作成等を行ってきたところでございますが、厚労省においてもこれらの成果を踏まえて、臨床研究事業において臨床研究に関する国民や患者の理解促進のための広報啓発活動を行うことや、臨床研究中核病院が主体となって臨床研究従事者等に対する教育研修において、医療従事者に対してPPIに関する研修を実施するというようなことを今年度の予算にも盛り込んでいるところでございます。

こうした様々な段階を通じて、まずPPIを知っていただく、それから何らかの形で取り組んでまいりたいというふうに考えております。

創薬分野に関する研究の実施に当たりまして、患者や市民の御意見を積極的に取り入れることは大事だと考えております。

病気を抱える患者さん自身のニーズが研究内容に反映されます。

患者の生活の質の向上につながる研究成果が生まれやすくなる。

そういった患者さん側にもメリットがある。

これはもちろんでありますが、一方で、実際にニーズがある医薬品の開発につながる研究を行うことができる研究者の側にもメリットがありますので、厚生労働省としてもPPIの推進は重要であると考えています。

これまでAMEDによる研究公募の際にも、PPIに関する取組を記入してもらうそういった取組を行ってきたんですが、今後厚生労働省といたしましても、主にAMEDで行われております人を対象とした創薬分野の研究の公募に当たりましては、PPIに関する取組を評価対象とすることを推進していきたいと考えております。

新幹からもお話のありましたガイドブック、このさらなる普及や好事例の周知などにも取り組んで、より一層PPIが進むように取り組んでいきたいと考えています。

登録受け渡し店舗の機能と適切性の担保
質問
浜地雅一 (中道改革連合・無所属)
  • 登録受け渡し店舗がどのような機能を有しているのか
  • 資格者がいない店舗で、受け渡し業務の適切性をどのように担保するのか
  • 管理店舗側による監査を行う予定があるか
答弁
宮本医薬局長
  • 登録受け渡し業者は委託を受けて医薬品の受け渡しおよび管理業務を行う
  • 薬剤師等による専門的判断が必要な販売業務(確認や情報提供)は含まれない
  • 契約締結、業務手順書の作成、委託者による監査の実施などで適切性を担保することを想定している
全文
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そこでこの登録・受け渡し店舗の機能について聞きたいんですが、まず登録・受け渡し店舗はどういう機能を有しているのか。

当然販売をするには情報提供等が必要でございますので、登録受け渡し店舗には資格者がおりません。

私は販売業務は一切含まないというふうに思っております。

そして受け渡し業務が適切に行われているかどうか。

資格者がいない登録受け渡し店舗で適切な受け渡しが行われているかどうか。

これをどのように担保するのか。

具体的には管理店舗側、右側のピンクの店舗側で登録受け渡し店舗側に監査などを行う予定があるのか、この2点についてお聞きをしたいと思います。

委員御説明ありました遠隔販売につきましては、令和7年の薬機法改正の交付後2年以内である令和9年5月までに施行することになっております。

登録受け渡し業者は薬局や店舗販売業者から委託を受けて一般用医薬品の受け渡しを行うことができるというふうにされておりまして、具体的には受け渡しの実施及び受け渡す医薬品の管理などの業務の委託を受けることが可能になっております。

先生も御指摘のとおり、医薬品の販売につきましては、販売時の適切な確認や情報提供など、薬剤師等による専門的な判断が必要であるので、登録受け渡し業者が委託を受けられる業務には含まれないということでございます。

その上で、この業務の適切性を担保するためには、委託者と登録受け渡し業者の契約の締結や業務手順書の作成に加えまして、当該手順書に沿って適切に業務が行われているか委託者による監査の実施などを求めることを想定しております。

登録受け渡し店舗における医薬品の陳列の是非と運用
質問
浜地雅一 (中道改革連合・無所属)
  • 販売機能を持たない店舗で、医薬品を「陳列」させることの趣旨は何か
  • 陳列によって消費者の購入動機が喚起されることは、実質的に販売機能を有することにならないか
  • 販売と誤認させないための具体的な措置(カーテンでの遮蔽など)を検討しているか
答弁
宮本医薬局長
  • 法令上、委託先での陳列自体は可能と考えている
  • 委託元が適切な指示を行い、販売していると誤解させない陳列を求めることで対応する
  • 陳列を見て購入動機が生じても、元の薬局と通信して購入するため委託範囲内であると考える
  • 具体的な措置として、棚への表記(委託元薬局の明記など)を検討している
全文
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今日は条文を持ってきておりますが、この改正されました薬機法の57条の2第5項に「陳列」という条文がございます。

ここでは、これは当然遠隔販売の場合の陳列を明記した条文でございますが、「薬局開設者または店舗販売業者は、いわゆる右側のピンクのところの管理店舗ですね、受け渡し委託をする場合であって、登録受け渡し店舗において、左側の登録受け渡し店舗です、一般用医薬品を陳列するときは」というふうにございます。

そうなりますと、この登録受け渡し店舗においても、要は一般用医薬品が陳列をされている。

当然、保管はしなければなりません。

物がありませんと、医薬品を受け渡すことができませんが、しかしここには「陳列する」というふうにございます。

陳列とは一般用語で、広く見えるように並べるということでありますけれども、先ほどご答弁がありましたとおり、受け渡し店舗に販売機能がないのではないわけでございますので、私はこの医薬品を一般消費者に見える形で陳列する必要はないのではないかと思っております。

なぜなら、当該医薬品を見て初めて購入動機が生じた消費者がいた場合には、まさにそれは販売行為そのものの一端を担っているというふうに私は思うんでありますけれども、まず前提として、この薬機法の57条の2第5項において、登録受け渡し店舗において陳列をさせることになったその趣旨について御答弁をいただきたいと思います。

ちょっとさらと言い換えはあまりしたくないんですが、もう一度聞きます。

私の問題意識は、先ほど局長は薬機法24条で、要は薬局やまた店舗販売業の許可を持っているところに陳列を指している。

ですので、それを登録受け渡し店舗においても否定するものではないというふうにおっしゃいましたが、それは当然24条の薬局やまたは店舗販売業においては当たり前のことであります。

しかし先ほど御答弁がありましたとおり、登録受け渡し店舗の機能は販売業務を含まないわけでございますので、受け渡し機能しかないわけです。

受け渡すために並べておけばいいわけでございまして、私の先ほどの問題意識のとおり、全く医薬品を買うつもりがない方が、この登録受け渡し店舗に来て、商品を陳列されているのを見て、初めてそこで購入動機を生じて購入をしようというふうになりますと、私はこれは販売機能の一部が付与されていることになるんじゃないかという問題意識であります。

その問題意識を受けて、もう一度なぜ陳列が許されるのか御答弁をいただきたいと思います。

浜地雅一君。

そうなりますと、例えば、この確かに条文にあるとおり、陳列するときは厚生労働省令で定める事項を指示するということで、何らかの指示をして販売をしていると誤認されないようにですね、行わなければならないということだろうと思います。

そうなると、例えば陳列をしていてもいいんですけれども、やはり普段から要は丸見えになるのではなく、例えば普段は陳列されている棚にカーテンを閉めておく。

そして消費者が購入を、要は他の店舗で、管理店舗の方で情報提供を受けたものを取りに行くときに、そのカーテンを開けて陳列されている状態を見せるということで、私は受け渡し機能としては十分だとそのように思うんですが、この具体的な事項をこれから省令で定めるわけでございますが、そういったことをお考えになっているのか御答弁をいただきたいと思います。

それをそもそも購入をしようと思っていない人までフルオープン、いわゆる今はコンビニ等におきましては医薬部外品等が並べられておりますけれども、ああいったところに並べたりとか、もしくは今タバコとかございますけれども、ああいったところに本当に商品が見える形で置くというのは、私はやはり販売機能……何のために第一問目を聞いたかというと、販売機能を有しないというふうに局長がおっしゃいましたので、やはり販売機能が有するというふうに取られることは、私は元々の制度趣旨から異なるんじゃないかなというふうに思うところであります。

そうなると、では先ほど販売をしていると誤認させないような指示をするということであります。

そのための一つの私のアイデアは、陳列棚において受取時のみ、例えばカーテンを開けて陳列されている状態を見せるということを一つのアイデアだったんですが、では逆にそれを行わないとすると、どうやって並べられているものに対してこれが販売をされていないというふうに認識させる措置をとるのか、もう少し具体的なイメージがあれば、御答弁をいただきたいと思います。

一般的に薬局や店舗販売業者は、販売等の目的で陳列を行うことができる旨が薬機法に定められています。

ここで陳列するというのは、物を見えるように並べることを意味しているというふうに答えております。

この点につきまして、受け渡し委託による販売を行う場合に限って、その陳列をするという権利が制限されるべきものではないことから、御指摘の条項では、薬局や店舗販売業が委託先である登録受け渡し店舗内において、医薬品が見える形で陳列されること自体は法令上可能であるというふうに考えています。

一方で同条項では、受け渡し委託による販売の適切な実施のためには、委託元が委託先に陳列を行わせる際に、委託を受けた登録受け渡し店舗が委託の範囲を超えて販売しているという誤解を与えないように、医薬品の適切な管理に必要な事項に関して指示を行うことが求められているほか、当該指示によらない委託先による医薬品の陳列が禁止されているというところでございます。

ここは先生のおっしゃることもよく検討させていただきたいと思うんですが、私の今の考えでは、要するにそういう陳列されているものを見てですね、顧客が要するに「これを欲しい」と思った。

その時はでも、そこから買うことはできないわけです。

ちゃんと元の薬局とコミュニケーションした上で、その上でそのものを買うということになるわけですから、そうであれば別段それは受け渡し業者であると、受け渡し登録販売業であるというふうに言えると思いますので、必ずしも陳列されているものを見て販売動機を生じたからといって、その委託の範囲を超えているというふうには言えないのではないかなというふうに考えています。

まさにそのために法律の条文の57条の5項は、要するに必要な指示を厚生労働省令で定める、必要な指示をして陳列をしなさいというふうに言っているわけでございます。

その指示に従わない陳列は駄目だというふうに言っているわけですから、あたかも登録受け渡し店舗が自ら販売しているようなことを誤解させるような陳列というのはいけないと思っていて、それに対してはいろいろ陳列の仕方については、いろいろな注文をつけてまいりたいというふうに考えています。

先ほども申し上げましたように、陳列されているものを見て購入動機を生じて、それで適切なコミュニケーション、例えば電話であるとか携帯からとか、そこに設置されておりますそういう機器からですね、元受けの薬局とコミュニケーションを取った上でそのものを買うということがあっても悪くはないのではないかなというふうには思いますので、必ずしもカーテンをかけておく必要はないのではないかなというふうには思いますけれども、先生のおっしゃったことも含めて今後よく決定をしてまいりたいというふうに思います。

それは今後の議論になるわけですけれども、私の今のイメージとして考えますには、例えば、それを並べているところの棚に表示を設けて、「これは何々薬局からの依頼により並べられている商品である」、あるいは「この何々薬局と、ここにある機械を通じてコミュニケーションすることによって購入が可能になる商品である」というようなことをきちっと並べられているところに表記をするというような形が考えられるかというふうに思います。

登録受け渡し店舗における広告の可否
質問
浜地雅一 (中道改革連合・無所属)

- 販売業務を行わない登録受け渡し店舗において、医薬品の広告を行うことは禁止されるべきではないか

答弁
宮本医薬局長
  • 誇大な内容でなければ、一般的に医薬品の広告を行うことは禁止されていない
  • ただし、委託先が自ら販売していると誤認させるような広告は避けるべきであり、必要な措置を講じる必要がある
全文
質問・答弁の全文を表示

そうなると、陳列ということで今議論をさせていただきましたが、そうなると販売業務を登録受け渡し店舗では行わないのであれば、それが一番最初の局長の答弁ですから、当該医薬品の広告、要はいろいろな広告ですね、これは当然行わないと思います。

広告は販売行為を行うための広告でしょうから、売るための。

これは広告は行えないということでよろしいですか。

浜地雅一君。

そうなると今の局長の御答弁ですと、例えば登録受け渡し店舗においては、医薬品の例えば効能効果を謳うような、また商品そのものの広告、それは認められるということになるんでしょうか。

そこもちょっと先生と見解が違うんですけれども、一般に医薬品に関する許可状態があるかどうかにかかわらず、誇大な内容の広告でなければ、一般用医薬品の広告を行うことは禁止されているものではない。

何人に対しても禁止されているものではない。

他方で、委託先が医薬品そのものを実施しているサービス内容について広告を行った場合に、先ほど先生が懸念されている委託の範囲を超えて販売していると利用者から誤認されてしまうようなことは避けるべきであり、そのために広告であっても必要な措置は取らなければならないというふうに考えております。

宮本医薬局長、今後の議論ですので、まだ詰め切れているわけではないですけれども、例えばいけない広告としては、「うちの店舗で、例えば北方だしですね、うちの店舗でこういう商品を売っています、こういう医薬品を売っています」というか、「こういう商品がありますよ、入手できますよ」みたいな、積極的な販売と誤解されるような、要するに広告というのはいけないのではないかなというふうに思っておりますけれども、その具体的な内容については今後よく検討してまいりたいというふうに考えています。

受け渡し管理者の業務内容と勤務形態
質問
浜地雅一 (中道改革連合・無所属)
  • 「受け渡し管理者」とはどのような業務を行う役割か
  • 適切に管理するためには、店舗管理者と同様に常勤を求めるべきではないか
  • 管理者が不在(帰宅後など)の場合、登録受け渡し店舗での受け渡しは不可となるのか
答弁
宮本医薬局長
  • 手順書に基づく業務実施の要求、報告の確認、指示、全体管理者への報告などの業務を想定している
  • 基本的に店舗管理者と同様の方向(実地管理)で検討するが、一時的な不在時は有資格の代理を置くことで対応可能と考える
全文
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次に、この図でもう一度いきますが、右側に管理店舗でありますけれども、普通は薬局の管理者、店舗管理者がいるわけでございます。

この人たちは常勤を義務付けられております。

ただ今回の遠隔販売のイメージ図によりますと、その下に緑の字で「受け渡し管理者」というものを置くように定められておりますが、この受け渡し管理者というのはどういった業務を行う方なのか、御答弁いただきたいと思います。

そうしますと、この受け渡し管理者というのは、資格者がいない登録受け渡し店舗で、受け渡し業務がしっかり行われているかどうか、その手順に従い行われているかどうかを、やはり管理する方でございます。

一般の薬局の管理者や店舗管理者は、いわゆる常勤が今は義務付けられておりますが、この受け渡し管理者についても、そうであれば、常勤を求めるべきだと思いますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

今御答弁されました、この受け渡し管理者は薬局の管理者や店舗管理者と同じように考えると。

ということであります。

実地の管理でありますので、基本的には常勤ですが、一時的に離れる場合とか、そういったものは許容されているということでありますので、そうなりますと、それと同じような、やはり勤務形態を求めていく方向であるということでよろしいですか。

もう少し聞きますが、この受け渡し管理者は基本的には実地の管理ということをされております。

そうなりますと、この左側の登録受け渡し店舗の方、例えばコンビニエンスストア。

ここが受け渡し業務を行えるのは、しっかりとこの受け渡し管理者が管理をできる状態でなければなりません。

したがって、例えば受け渡し管理者が勤務時間を終えて、夜ご自宅に帰られる。

そうなった場合には、登録受け渡し店舗で受け渡しをしてしまうと、適切な受け渡しが行われているかどうかの管理等ができないと思いますが、そうなると、受け渡し管理者が当該店舗にいない場合は、登録受け渡し店舗では受け渡しができないということになろうかと思いますが、それでよろしいですか。

受け渡し管理者が行う具体的な業務につきましては、委託元と委託先の双方に対して手順書に基づく業務の実施を求めるほか、委託先から行われる報告の確認、その報告に基づく必要な業務上の指示の実施、委託元における全体管理者への報告を行わせる方向で検討をしております。

受託業務の販売が適切に行われるよう、関係者の意見も聞きながら、必要な対応を検討してまいりたいと思います。

先生がおっしゃったように、受け渡し管理者というのは、薬局の店舗管理者と同じような役割のものであるというふうに考えております。

現行の店舗管理者は、実地の管理というのを基本としておりますが、勤務シフト等あるいは退勤後において一時的な代理を有識者に管理を委託するということができるようになっておりまして、出勤後に不在時の管理状況についても店舗管理者がそういった管理者に委託してその状況を確認するという対応も許されております。

そういった受け渡し管理者についても、店舗管理者のそういった業態も含めて具体的にどういう取扱いにするかということについては検討してまいりたいと思います。

基本的にそのような方向だというふうに考えています。

先ほど御答弁申し上げましたように、店舗管理者も一時的に不在な場合は代理を置いて対応することができますので、この受け渡し管理者につきましても、帰宅後については、適切な有資格の代理のものを置いて、対応することは可能であるというふうに考えます。

千鳥ヶ淵戦没者墓苑の名称と慰霊対象
質問
阿部圭史 (日本維新の会)
  • 「無名戦士」ではなく「無名戦没者」とされている理由について
  • 慰霊対象が軍人に限らず軍属も含まれているか、およびその根拠について
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 閣議決定に基づき、遺族に引き渡せない海外戦没者の遺骨を納める施設として建立された
  • 「戦士」では軍人のみを指し、軍属を包括しにくいため「戦没者」という名称になった
全文
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大臣、千鳥ヶ淵戦没者墓苑については、閣議決定「無名戦没者の墓に関する件」というものに基づきまして設立をされています。

「無名戦士」ではなく、「無名戦没者」となっている理由、ゆえについて教えていただきたいと思います。

千鳥ヶ淵戦没者墓苑の慰霊対象は、戦士、すなわち軍人に限るわけではなく、軍人及び軍属であるということでしょうか。

もしそうでありましたら、根拠も併せて伺いたいと思います。

上野厚生労働大臣:千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、昭和28年に閣議決定をされました「無名戦没者の墓に関する件」に基づきまして、太平洋戦争による海外戦没者の遺骨であって、ご遺族に引き渡すことのできない、引き渡すことができないご遺骨について、これを納めるための施設として建立されたものであります。

「無名戦士」ではなく「無名戦没者」となっている理由につきましては、『千鳥ヶ淵戦没者墓苑五十年史』によりますと、「無名戦士」というのは戦士が軍人であり、軍人・軍属といった人々を包括しにくいということで、「無名戦没者の墓」という箇所で進められ、最終的に軍属も含まれる形で、千鳥ヶ淵戦没者墓苑とされたものと承知しています。

軍属を慰霊対象とする理由の性質(積極的か消極的か)
質問
阿部圭史 (日本維新の会)
  • 軍属を包括的に慰霊対象としているのは、遺骨の区別がつかないという消極的な理由か
  • あるいは軍属の功績を認めて祀るべきだという積極的な理由か
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 閣議決定に基づき、収集した遺骨に軍属が多く含まれていたため納骨している
  • 消極的理由か積極的理由かについては、必ずしもどちらか一方に割り切れるものではない
全文
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阿部圭史:今のお話を踏まえましてお伺いいたしますが、この千鳥ヶ淵の慰霊対象が軍人及び軍属となっている理由なんですけれども、改めて明確にしていきたいというふうに思いますが、これ遺骨を収集するということでございますので、遺骨は実際見たときにその遺骨が軍人または軍属のどちらの遺骨か区別がつかないから、軍人・軍属で包括的に慰霊対象としようという消極的な理由であるのか。

もしくは、軍属も従軍して我が国の主権と独立のために戦ったという功績に鑑み、当然軍人に準じた方であるから祀るべきだという積極的な理由で包括的に慰霊対象としているのか、どちらでしょうか。

上野厚生労働大臣:千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、先ほど申しました昭和28年の閣議決定に基づいて建立されたものであります。

戦後、海外における遺骨収集事業において収集したご遺骨につきましては、旧の船域で死亡された軍人のみならず、軍属等のご遺骨も多数含まれておりまして、これら収集したご遺骨のうち、ご遺族に引き渡すことができないものを千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納骨をしているものであります。

このように千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、国が収集したご遺骨で、ご遺族に引き渡すことができないものを納骨をしております。

お尋ねの点でございますが、いわゆる消極的理由なのか、積極的理由なのかという点につきましては、必ずしもそのいずれかに割り切れるものではないと考えています。

「無名」という文言の定義
質問
阿部圭史 (日本維新の会)

- 千鳥ヶ淵における「無名」の意味について、以下の3パターンのどれに該当するか 1. 身元不明の軍人・軍属 2. 身元判明だが引受人が不在の軍人・軍属 3. 特定の個人を指さない戦死者全体の表彰

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 主に氏名判別不能や遺族不明で引き渡しできなかった方を指す
  • パターン1(身元不明)とパターン2(引受人不在)の両方が含まれる
  • パターン3(全体の表彰)ではないと考えている
全文
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そこでお伺いしますけれども、この千鳥ヶ淵の閣議決定の「無名」という意味ですけれども、3パターンあるのではないかというふうに思っておりまして、どれでしょうかという質問でございます。

1つ目は、身元不明の軍人及び軍属を指しているという意味で「無名」と使っているパターン。

2つ目が、身元が判明しているけれども遺骨の引き受け人の親族が不在である軍人及び軍属を指しているパターン。

3パターン目としては、身元や遺骨引受人の有無に関係なく、凱旋門のように、特定の個人を指すわけではないという意味で、戦死者全体の表彰として「無名」という文言を用いているのか。

この3パターンぐらいに収まるんじゃないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。

千鳥ヶ淵に埋葬した文言における「無名」とは、主に先の大戦において海外の各戦域で戦没された方々で、氏名の判別ができない、また遺族がわからない等の理由で遺族にお渡しできなかった方を指しております。

そのため、「無名」には身元不明の軍人及び軍属、先ほどの①ですね。

身元が判明しているが遺骨引受人が不在である軍人及び軍属、2つ目ですね、が含まれているものと承知をしております。

また他方で3点目に挙げられました、身元や遺骨引受人の有無に関係なく、特定の個人を指すわけではないという意味で、戦死者全体の表彰として「無名」という文言を用いているということではないと考えています。

「太平洋戦争」の定義と「大東亜戦争」との関係
質問
阿部圭史 (日本維新の会)
  • 閣議決定にある「太平洋戦争」の具体的な期間と戦争の内容について
  • 法的定義がある「大東亜戦争」と異なるのか、同じであればどの範囲を指すのか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 「太平洋戦争」という用語について、始期・終期・対象地域を法令で定めたものはない
  • 厚労省では昭和12年7月7日以降の事変を含む大戦を対象に遺骨収集を行っている
  • 太平洋戦争と大東亜戦争の関係について申し述べることは困難である
全文
質問・答弁の全文を表示

そこでお伺いいたしますけれども、この閣議決定は「太平洋戦争による海外戦没者の遺骨収集について」と定めております。

ここでいう太平洋戦争とは、具体的にどの期間と、どの戦争のことを言っているのでしょうか。

ここでいう太平洋戦争というのは非常に難しい文言でございまして、改めてお伺いしますけれども、太平洋戦争という文言自体の定義、法令上の定義はないということですが、ここでいう太平洋戦争と、我が国に法的には唯一存在しております1941年、昭和16年12月10日に、大本営政府連絡会議において決定した「大東亜戦争」とは異なるものなのでしょうか。

異なる場合には具体的にどう異なるのか。

同じ場合には、どの機関において、どの国と、どの地域で行われた戦争を指すのか教えていただければと思います。

この閣議決定では「太平洋戦争」という文言が使われておりますが、太平洋戦争という用語につきましては、その始期、終期、または対象地域、これを法令上で定めたものはありません。

厚生労働省におきましては、昭和12年7月7日以後における事変を含む今次の大戦において、中部太平洋や東南アジアなどの旧戦域で死亡された我が国の戦没者の遺骨を対象として遺骨収集を行い、千鳥ヶ淵戦没者墓地に納骨をしてきているところであります。

昭和16年12月12日の閣議決定においては、今次の対米戦争及び今後情勢の推移に伴い、正規することあるべき戦争は、支那事変をも含め「大東亜戦争」と呼称するとされているものと承知をしております。

繰り返しとなりますが、他方太平洋戦争という用語につきましては、その始期、終期、または対象地域を法令上で定めたものはありません。

従いまして、太平洋戦争と大東亜戦争との関係について、申し述べることは困難であります。

千鳥ヶ淵戦没者墓苑の納骨対象範囲
質問
阿部圭史 (日本維新の会)

- 納骨されている遺骨は、現に「太平洋戦争」の戦没者に限られているのか

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 海外の各戦域で戦没し、遺族に引き渡せなかった遺骨を納骨している
  • 日中戦争以前の満州事変等における遺骨も含まれている
全文
質問・答弁の全文を表示

その上で、また改めてお伺いしますけれども、この閣議決定は「太平洋戦争について」ということでございますので、この千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納骨されているご遺骨は、現にいわゆる太平洋戦争の戦没者に限られているという理解なんでしょうか。

千鳥ヶ淵戦没者墓苑には、先の大戦において海外の各戦役で戦没された方々で、氏名の判別ができない、また遺族がわからない等の理由で、遺族にお渡しできなかったご遺骨を納骨しております。

ほか、日中戦争以前の満州事変等におけるご遺骨も納められているものと承知しています。

「英霊」の対象範囲
質問
阿部圭史 (日本維新の会)

- 千鳥ヶ淵における「英霊」の対象は、実際に納骨されている方のみか、それ以外も含まれるのか

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 来訪者がどのような方に思いを馳せ、誰を英霊とするかは個人の思いに委ねられている
  • 納骨されている方のみを対象としているかについては回答を控える
全文
質問・答弁の全文を表示

次にお伺いしますけれども、この英霊の対象なんですが、千鳥ヶ淵戦没者墓苑での英霊の対象というのは、この納骨されている方のみを対象としているんでしょうか。

それとも納骨されているもの以外も英霊の対象としているんでしょうか。

この場合、どの範囲まで英霊の対象としているんでしょうか。

はい、千鳥ヶ淵戦没者墓苑につきましては、先ほど申し上げているご遺骨が収められておりますが、この墓苑の来訪者の方がどのような方に思いを致し、英霊の対象とされているのかについては、来訪者それぞれの思いに委ねられているものと考えております。

そのため、千鳥ヶ淵戦没者墓苑について、納骨されているもののみを英霊対象としているのかについては、お答えをすることは控えたいと思います。

有事における自衛官の死亡認定手続き
質問
阿部圭史 (日本維新の会)
  • 有事の際、戦地での死亡認定は誰が行い、どのような法的根拠があるか
  • 医師・医官が不在の場合、誰が認定を行うのか
答弁
吉田防衛大臣政務官
  • 原則として医師または医官が行う
  • 医師不在時に隊員や指揮官が代行することは想定していない
  • 現場で保全措置を行い、医師を派遣するか、帰国後に医師が認定することを想定している
全文
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そこで防衛省にお伺いいたしますが、今後有事が発生し自衛官が戦死した場合、戦地における死亡認定は誰が行うのでしょうか。

法的根拠等の何らかの定めはあるのか。

もしくは医師、医官不在時は戦地において誰が死亡認定を行うのでしょうか。

まず自衛隊の運用として、死亡の認定は医師または医官が行うこととしております。

他方で、医師または医官が不在時に当たりましては、迅速性が求められる一方で、これは正確性を担保することが必要でありまして、医師ではない隊員や部隊の指揮官がこれを代行するということは、現時点では想定をしておりません。

そのため、隊員が現場状況の記録や御遺体を保全するために必要な措置を行って、現地において医師を派遣して死亡認定を行う場合と、それから後に御遺体が御帰国をされてから、医師において死亡認定を行う場合というものを想定をしております。

死亡認定・判断の法的定義と医師法との関係
質問
阿部圭史 (日本維新の会)
  • 死亡認定の判断について、どの法律のどの条文に基づき行われるのか
  • 「死亡」自体の法的定義はあるか
  • 医師以外が死亡の判断をすることは医師法に反するのか
答弁
森光医政局長
  • 死亡の判断を明確に定めた法律や、死亡の法的定義は存在しない(医療現場では「死の三徴」を指標とする)
  • 医師法に基づき診断書・検案書の交付は医師のみが可能だが、死亡の判断自体は医師でなくても行える
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厚労省にお伺いしますが、現在、いわゆる死亡認定または死亡の判断というものは、何の法律のどの条文に基づき、誰がどのように行うことになっているんでしょうか。

これ、ちょっとさらにお伺いですけれども、死亡というものに関する法的な定義はあるんでしょうか。

今後有事が発生し、自衛官が戦死した場合に、自衛隊員が死亡の判断をするということは、先ほど医師法の話がございましたが、基本的に明確にその死亡の判断を誰が行わなければならないかという法律の定めはないということですが、ちょっと論点はずれますけれども、死亡診断書を書くことは医師でなければならないということは医師法に書いておりますけれども、自衛隊員が死亡の判断をすることは医師法に反するとは言えるんでしょうか。

死亡の判断について、明確に定めている法律はないと承知をしております。

法律上、死亡の法的定義というものはございませんで、医療現場では死の三徴、こういうものをもって、死亡の線引きというふうに通例しているというふうに承知しております。

お答えいたしましたが、死の三徴について法的な定義はございません。

先ほど答弁をさせていただいたとおり、医師法に基づき、医師でなければ診断に基づく診断書、または検案に基づく検案書を交付するということはできませんが、死亡の判断、これを行うことについては、医師でなくても行えるものと承知をしております。

旧軍における戦地での死亡認定の実態
質問
阿部圭史 (日本維新の会)

- 大東亜戦争時、戦地での死亡認定は誰が行い、どのような法的根拠があったか。医師以外でも可能だったのか

答弁
伊沢大臣官房審議官
  • 厚労省が保管する旧陸海軍資料に明示的な記載は見つからなかった
  • 旧陸軍の留守業務規定によれば、部隊長が人事担当部署に通報することになっていた
全文
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前の大東亜戦争のときについてお伺いしたいと思いますが、このときはですね、軍人が戦死した場合、戦地における死亡認定は誰が行っていたんでしょうか。

その法的根拠、そして医師でなくてもよかったのかどうかについてお聞かせいただきたいと思いますが、厚労省お願いします。

御指摘のような戦時中、戦地において軍人の死亡の確認を誰がおこなっていたかについて、厚生労働省の方で戦没者遺族等の援護のために保管している旧陸海軍から引き継いだ資料を確認した限りにおいては、関連する明示的な記載は見つからなかったところであります。

なお、戦時中の戦地における死亡時の手続きに関しまして、現在国立公文書館で閲覧できる旧陸軍の留守業務規定によりますと、戦闘等による死亡者や生死不明者については、当該軍人の所属する部隊の部隊長が軍の人事担当部署に通報するものとされていたと承知しております。

衛生職不在時の死亡認定の法的担保
質問
阿部圭史 (日本維新の会)

- 衛生職が不在の戦地において、部隊指揮官が死亡認定を行うなどの対処を法的に担保する必要があるのではないか

答弁
吉田防衛大臣政務官
  • 現時点では指揮官による代行は想定していないが、自衛官の名誉や誇りを守ることは重要である
  • 指摘を踏まえ、早急に関係省庁と連携し、どのような措置が可能か対応したい
全文
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時間が来ましたので、最後にしたいと思いますが、今後有事が発生し、とある戦地で自衛官が戦死した場合、当該戦地において医師または医官はおろか、看護官等の衛生職種さえ不在であることが想定されます。

したがって、部隊指揮官が死亡認定を行うなどの対処を法的に担保する必要があると思いますが、防衛省の見解いかがでしょうか。

今、議員から御指摘がございました点につきまして、先ほどお伝えしたように、医師ではない隊員や部隊の指揮官がこれを代行するということは、現在は想定をしていないという状況ではあります。

しかし、安全保障環境が大変厳しくなっている現状において、自衛官の安全や命を守ることと同時にですね、冒頭議員から矜持というお言葉もありましたが、自衛官やご家族の名誉や誇りを守るということも大変重要でございます。

あらゆる可能性に対応していかなければならない中で、大変重要なご指摘をいただいたと思っておりますので、厚生労働省としては、この議員のご指摘を踏まえながら、今後、早急に関係省庁と連携をして、どのような措置が可能なのかということについて対応してまいりたいと思います。

ナフサ供給不足による透析医療への影響と情報発信
質問
岡野純子 (国民民主党・無所属クラブ)
  • マクロな供給状況の説明と、患者が抱くミクロな不安の乖離をどう認識しているか
  • 不安を解消するためにどのような説明のあり方が必要か
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 適切な情報発信が重要であり、対策を集約したポータルサイトを立ち上げた
  • 現時点では直ちに供給が滞る状況ではないが、流通の目詰まり等には適切に対応し、正確な発信を続けていく
全文
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それでは、まずは、他の予算委員会などでも前からもございますが、ナフサの供給不足による医療、とりわけ私は透析医療の影響について、本日はお聞きをしたいと思っております。

その上で、あえて申し上げたいのは、日本全体としては足りているという、これまでのマクロの説明と、透析患者の皆さんの「自分の次の透析は受けられるのか」「来週の3回はちゃんと維持されるのか」、あるいは「今年の夏はちゃんとできるのか」という、そのミクロの不安の間というものには、どうしても温度差があるように感じているところです。

また、「直ちに影響はない」ということをこれまで繰り返し政府としておっしゃっていますが、これは原発のときもコロナのときもこの文言がずっと使われてきたということで、国民の中には「本当に厳しいときほど、逆に混乱を避けようとしてこの文言を使っているんじゃないか」というような、この疑心暗鬼というのは非合理なものではなくて、やはり過去の経験から来る真理なんだろうなというふうに思います。

ですから私は、今必要なのは「安心してください」「影響はありません」「必要量全体としては足りています」という大きな、ざっくりとしたメッセージではなくて、具体的な一次情報が必要なのではないかと考えています。

そこで大臣にお伺いをしたいと思いますが、今回のような事案におきまして、厚労省としてのこのマクロの安心と当事者が持っているこのミクロの不安のずれというものをどのように認識をされていて、こういった局面ではどういった説明のあり方が必要だと考えていらっしゃるのか。

上野賢一郎厚生労働大臣:まず、医療物資等の安定供給に関する国民の皆さんの不安を払拭するために、適切な情報発信をしていくことは重要だと考えています。

このため、先日、厚労省における中等情勢関連の対策を集約いたしましたポータルサイトを立ち上げました。

この中で、医療物資等の安定供給に関する対応状況も公表いたしまして、今後も定期的に更新をしていくこととしております。

経産省からは、医療物資等の原料となるナフサにつきまして、委員からもお話がございましたが、日本全体として必要となる量を確保していると聞いております。

これまでの製造販売業者等に対する一斉調査の結果も踏まえ、現時点においては、医療物資等について、直ちに供給が滞る状況ではないというふうに承知をしておりますが、一方で流通の目詰まり等によりまして、供給不安が起こっている場合には、それに適切に対応すべく、厚生労働省としても、情報収集や対策検討体制の強化を図っているところであります。

そうしたきめ細やかな対応状況についても、積極的な情報開示を含め、適時適切かつ正確な発信を続けていきたいと考えています。

透析医療におけるサプライチェーンのリスク評価と把握状況
質問
岡野純子 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 透析医療について個別のリスク評価を行っているか
  • 把握している情報の粒度(部材レベルか大まかな粒度か)はどの程度か
  • 供給側と受給側双方からどのようなルートで情報収集しているか
答弁
森医療情報審議官
  • 製造販売業者から卸、医療機関に至るサプライチェーン全体で情報収集・リスク把握を行っている
  • 情報提供窓口やヒアリングのほか、EMIS(救急医療情報システム)を活用し、約1.3万の病院からオンライン報告を受ける体制を運用開始した
  • 問題発生時は個々の製品・部材レベルで目詰まり箇所を確認し対策を講じる
全文
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厚労省は、過去に医薬品、そして医療機器のサプライチェーン調査におきまして、透析関連装置及び消耗品を「生命維持に著しい影響を及ぼす可能性が高い機器」として選定をして、製造販売業者からT1、T2、T3へと遡って実態調査を行ってきています。

調査資料を見ておりますと、透析関連装置につきましては、代替サプライヤーが存在しない部材、あるいは、複社化できていない部材、つまりは一社あるいは数社で賄っていて、そこで目詰まりや供給困難が起こってしまうと、全国的に治療に影響が出てしまう。

そういった脆弱性というものも既に示されている、そうした透析医療なわけですが、厚労省は今回の局面におきまして、透析医療の、先ほども若干お答えいただきましたが、個別のリスク評価というものを行っているのか。

またそのための把握が必要ですが、それは透析装置とか消耗品といった大まかな粒度でやっていらっしゃるのか、それともどの部材の、どの消耗品の、どの供給段階がボトルネックになっているのかという、どれぐらいの粒感かという、どれぐらいの粒度で把握をしていらっしゃるのか。

そしてその情報収集というのは、製造している供給側と、使用している受給側双方の状況を、それぞれどういったルートで行っていらっしゃるのか伺います。

サプライチェーンの調査についてでございますけれども、透析関連装置を含めて、国民の健康を守る医療機器等の安定供給を確保するために、現在製造販売業者から卸、医療機関に至るまでサプライチェーン全体にわたる情報収集、リスク把握を行っているところでございます。

情報提供窓口を設置しているほか、製造販売業者等への積極的なヒアリングに加え、救急医療情報システム、いわゆるEMISと呼んでおりますけれども、これを利用して約1.3万の病院等からオンラインで随時報告できるシステムの運用を本日から開始するなど、さまざまなルートで、川上から川下に至るところで、きちんと供給状況の把握を行っているところでございます。

仮に問題があるような事象が生じた場合については、個々の製品の個々の部材ごとにどこで生産されていて、本当にどこで目詰まりが起こる可能性があるのかということも含めて確認しながら、必要な対策を講じていきたいと考えているところでございます。

透析医療の供給不足に対するバックアップ体制の構築
質問
岡野純子 (国民民主党・無所属クラブ)

- 万一供給が不足した際に備え、平時からメーカー・卸・医療機関の連絡体制や融通スキーム、バックアップ受診体制などの仕組みづくりを行うべきではないか

答弁
森医療情報審議官
  • 現時点で供給に滞りはなく、直ちに滞る状況ではないと考えている
  • 引き続き状況を把握し、必要があれば他ルートからの融通や代替製品調達を通じて確保する準備をしている
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ここまでの御答弁で、世界中から供給することのさまざまな努力をしてくださっていること、あるいは国内の状況をしっかりと把握をしようとしてくださっていることをわかったんですが、あくまでこれ、「備えあれば憂いなし」だとなればいいんですけれども、もし万一、これ日本だけでどうこうできるものではありませんから、万一供給が不足をした際に、そのさらなるバックアップ体制というものを考えておくことも重要なのではないかと思います。

政府は防災業務計画の中で、災害時は人工透析についての医療が滞らないようにという体制づくりをすでにされています。

今当然災害ではないんですが、この平時と有時の間のこのような状況において、今回のような局面でも仕組みづくりができないかなということを伺いたいと思います。

例えば、メーカー、卸、医療機関の連絡体制を作っておくとか、もし偏在が起きたときの融通のスキームを考えておくとか、自分のいつもの病院が駄目なときの他の施設でのバックアップ受診ができるような体制とか、自治体、学会、そして関係団体の役割分担を考えておくとか、こうした平時の備えとして準備をしてはどうか。

可能であればそれを当事者の方に示すことで、さらなる安心につながると思いますが、お考えをお聞きします。

投石改良を含めて、いざというときの備えをきちんとやっておくようにというご指摘だと思っております。

当然、本当に足りない場合については、おっしゃるように災害のときのことも参考にしながら考えなければならないと考えておりますが、今の時点で供給に滞りはないと考えておりまして、しかもここから先も、直ちに滞る状況ではございませんが、引き続き一斉提携を通じて的確に状況を把握するとともに、もし必要があれば、他の流通経路からの融通支援、それから代替製品の調達等を通じて、きちんと必要なものを確保していきたいというふうに準備しているところでございます。

総理からも、当然命を最優先に今回の取組をやっていくようにという指示を受けているところでございまして、しっかりと当席の患者さんが困らないように、必要な準備と対応策を講じていきたいと考えております。

医療原材料への優先供給の制度化
質問
岡野純子 (国民民主党・無所属クラブ)

- 社会全体の損害を最小化するため、市場任せではなく医療原材料への優先供給を制度化する必要があるのではないか

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 経産省に対し、医療分野等への優先供給を働きかけるよう情報提供を行っている
  • 実際にいくつかの医療物資については、経産省の協力により優先的な供給を受けている
全文
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では次に、医療用品への優先調達について伺いたいと思います。

石油化学品、確かに多くの産業で使われていますが、医療は他産業とは決定的に違うものであります。

医療用品への優先調達については、経済産業省所管の石油需要適正化法ですとか、消費者庁所管の国民生活安定緊急措置法の存在というのが、これまでの答弁でも示されてきております。

一定の手当になり得るとは思いますけれども、現行法では医療用途への優先調達の根拠としては十分とは言い切れないということもまた承知をしているところです。

他産業を単純に犠牲にするということではなくて、社会全体を守るための最適化として、医療品、医療原材料への優先供給を制度化する必要があるのではないかと考えますが、大臣、この点はいかがでしょうか。

現在、経産省に対しまして、厚労省からの情報提供をさせていただいて、医療分野等についての優先供給、この働きかけをしていただくと、そうしたこととなっております。

実際にもう既にいくつかの医療物資につきましては、経産省に協力をいただいて、優先的な供給を。

がん検診の現状の課題
質問
岡野純子 (国民民主党・無所属クラブ)

- 現行のがん検診において、厚労省としてどのような課題があると考えているか

答弁
大坪健康生活衛生局長

- 第4期がん対策推進基本計画において以下の3点を課題としている 1. 受診率の正確な把握と向上 2. 精密検査受診率の向上 3. 死亡率減少効果が科学的に確認された手法の検討

全文
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では続きまして、がん検診の推進について、項目を変えて伺っていきたいと思います。

やはり我々厚生労働委員会では、どうやって持続可能な医療提供体制をつくっていくかということをよく議論をしているわけですけど、やっぱり健康寿命と本当の寿命のその差を1日でも少なくするというのが一番の三方よしな、本当の目指すべきゴールなんだということを考えれば、この検診というものが持つ役割というのは、たかが検診されど検診だと私は思っておりまして、極めて大きいんじゃないかというふうに感じています。

今日は、がん検診への質疑ですけれども、受診率60%と明確な目標を示されたわけですが、単に多く受けてもらうということだけではなくて、必要な人に必要な検診を適切な質で届けるということが肝要なのではないかと思います。

その上で、まずは現行のがん検診につきまして、厚労省としてどういった課題があると総括をされているのか、意識合わせとして伺います。

がん検診の課題についてのお尋ねでございますが、これにつきましては、がん検診のあり方に関する検討会、並びにがん対策推進協議会における議論を踏まえまして、令和5年3月に閣議決定されております第4期がん対策推進基本計画の中で、その課題として整理をしているところであります。

その中で3点ございまして、がん検診の受診率の正確な把握と受診率を向上させること。

2つ目に、検診の結果、精密検査が必要と判断された方の精密検査受診率を向上させる必要があること。

加えて、社会全体としての死亡率の減少効果が、科学的に確認されたがん検診の手法の検討、これが必要であること。

職域がん検診の受診率把握の精度向上
質問
岡野純子 (国民民主党・無所属クラブ)

- 職域における受診状況の把握仕組みが不十分であるとされるが、今後どのように把握精度を高めるつもりか

答弁
大坪健康生活衛生局長
  • 国民生活基礎調査(自己申告)を実施しており、国際的に妥当な方法であり、自治体報告とも齟齬がなく概ね正確であると考えている
  • 令和7年7月の指針改正により、市町村が住民の職域等がん検診の受診状況を把握するよう努める規定とした
全文
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今、3つ挙げていただきまして、1つ目に受診率の把握というものを挙げられました。

これですね、私も第4期がん対策推進基本計画、あとその関連検討資料を拝見しておりますと、がん検診の受診者のうち30%から70%が職域で受診をしていると。

職域は継続的に把握する仕組みが十分でないという、そういう整理がされていました。

つまりは、職域における実施の割合や検診の種類、対象者数、受診者数を把握する仕組みが不十分と、ここには書かれていたわけです。

そこの把握の精度というのを今後どのように高めていかれるおつもりなのか。

そのパーセンテージをおっしゃっていますけれども、やはりそこのまずは数の認知ということをしっかりしていく必要があると思いますが、その点はいかがでしょうか。

これにつきましては、現在、国民生活基礎調査を中心に行っているわけでありまして、これというのは、先生ご指摘のように、職域におけるがん検診も含まれているという数字になっております。

国民生活基礎調査というもので、抽出された30万世帯の調査を3年ごとに行っているわけでありますが、この調査のやり方そのものにつきましては、自己申告に基づく抽出調査。

これ、諸外国、先進国に見られましても、米国、フランス、オランダといった、日本と同様の自己申告に基づく抽出調査を実施しておりまして、検診受診率の把握の方法としては、国際的に見ても妥当な方法なんだろうというふうに思っております。

ただ、一方で、これにつきましては、他の自治体から届けていただいている地域保健健康増進事業報告というものを別途持っているんですけれど、それと突き合わせましてもほぼ齟齬がないということで、自己申告でありましても、おおむね正確であろうというふうには思っているところであります。

その上で、一体的に自治体に職域の部分につきましても把握をしていただく、これはとても必要なことだと思っておりまして、我々としては令和7年7月の指針をこれを改正いたしまして、「市町村は住民の職域等がん検診の受診状況を把握するよう努める」といった規定に変えさせていただいたところでありまして、市町村におきましては健康増進法に基づく自治体検診のみならず、職域に関する検診のデータも把握するようにお願いをしているところであります。

がん検診情報のデジタル化と管理体制
質問
岡野純子 (国民民主党・無所属クラブ)

- 職域検診を含めた受診情報を市町村が一体的に管理する設計について、どの程度の情報をどのような方法で収集し、どのようなスケジュールで進めるのか

答弁
大坪健康生活衛生局長
  • 令和7年7月の指針改正で、市町村が職域等情報を踏まえた適切な受診・精密検査勧奨に努めることを明示した
  • 自治体検診のデジタル化モデル事業を開始しており、令和11年度以降の本格実施に向けて検討を進める
全文
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数が把握できているということであれば、次は質といいますか、その把握の内容について伺いたいと思います。

昨年の検討会で職域検診を含めた住民の受診情報を集約し、市町村が一体的に管理する方向性というのが示されています。

まだまだアナログな検診の世界に、デジタルの力で質の向上を目指すという取組なんだろうと思いますが、その設計について伺いたいと思います。

今後、国はどの程度の情報までを収める仕組みを作ろうとしているのか。

また、情報の得方、自己申告だとか、病院からデータをもらうとか、その辺の得方ですとか、スケジュール感などを伺いたいと思います。

先ほど繰り返しになる部分もございますが、令和7年7月に指針を改正いたしまして、市町村は住民の職域等がん検診の受診状況を把握することで、職域等がん検診情報を踏まえた適切な受診勧奨及び精密検査勧奨に努めることと明示をして推進を図っているところであります。

市町村が中心となって住民のがん検診を推進するに際しまして、自治体検診のデジタル化、これも重要な課題だというふうに考えております。

昨年度から一部の自治体において受診対象者への受診案内、また検診結果の管理等につきまして、デジタル技術を活用したモデル事業を開始したところであります。

令和11年度以降の本格実施に向けてモデル事業を通じて、詳細を検討を進めてまいりたいと思っております。

がん検診デジタル化における個人情報の取り扱い
質問
岡野純子 (国民民主党・無所属クラブ)

- デジタル化に伴う個人情報の問題についてどのように整理しているか

答弁
大坪健康生活衛生局長

- 現時点では自己申告ベースだが、将来的には自治体検診DX基盤を活用し、本人同意のもとで職域等の受診状況を把握できるようにしたい

全文
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岡野純子君。

おそらくそうなると個人情報でいろんな問題も絡んでくると思うんですけど、その辺どのように整理をされていますか。

昨年改正した今の段階におきましては自己申告ということで、市町村から職域も含めた受診率の把握に努めていただくこととなっておりますが、今後はデジタル技術を活用して、例えば自治体DXの検診、こういったものが今後構築されていくわけでありますが、その進捗状況などを見据えて、将来的にはこの自治体検診DXの基盤を活用して、本人同意のもと、住民の職域等がん検診の受診状況が把握できるようにしてまいりたいと思っております。

がん検診受診率向上のための制度設計と現場の声の反映
質問
岡野純子 (国民民主党・無所属クラブ)

- 「受診できない」生活構造(子育て、経済的理由等)がある中で、単なる啓発ではなく、現場の声をどう収集・分析し、受診機会を拡大する制度設計に結びつけるのか

答弁
大坪健康生活衛生局長
  • 内閣府の世論調査等で、経済的負担や時間の不足などの理由を把握している
  • 「受診率向上施策ハンドブック」を作成し、自治体の事例やナッジ論に基づいた有効な施策を収集・更新して提供している
全文
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ではこの件最後にお伺いしたいのは、結局は一番大切なのは受診率を上げていくということでありますと、何で人は検診に行かないのかというところの深掘りをしていかなきゃいけないんだと思います。

若い人はほとんどが、「まだまだ若いから大丈夫」と自分の健康を過信されている。

子育て世代は、「子供がいっぱいいてそんな暇がない」とか、「子供を預ける先がない」とか、「預けてまで行く必要が」という声が多いです。

非正規雇用の方は、「働かなければ、受診に行くとその分収入が減ってしまうから」という声があります。

高齢者の皆さんは、「行くと何か見つかるだろうから行くのが怖い」という声が多かったりするんですけども。

つまり受診をしないわけではなくて、受診できない、そういった行動や生活の構造というものがあるんだと思います。

じゃあ現場は何しているかというと、うちの自治体なんかは未だに封書が年度初めに行われてきてですね、行かなければ年度中に2度目、3度目を送ってというようなアプローチをしたり、書いてあることは「受診に行こう」とか、「あなたのためです」とか、「今はがんは初期で見つけたら治る病気になりました」とか書いてあるんですけど、おおよその人も知った上で、「いけいけ」と受けるべき正論で、北風で出させようとするよりも、いけない理由を制度として潰していってあげる対応のようなやり方の方が、おそらく伸びるんだろうなというふうに感じています。

では、じゃあ現場は果たしてどうなのかというところですけれども、そこで伺いますが、こうした現場の声を国としてどのように収集し分析し、そして政策に展開をしていらっしゃるのか。

単なる啓発にとどめずに、実際に受診機会を拡大する制度設計にどのように結び付けていこうと考えていらっしゃるのか、伺います。

がん検診を受けない理由というものは、令和5年に内閣府が世論調査をやっておりまして、まさに先生が今おっしゃっていただいたようなものが多くございまして、1位は「症状があればいつでも受診できるから」、2番目が「費用がかかり経済的に負担だから」、3番目が「受ける時間がないから」、こういった理由でございました。

我々といたしましては、向上させるそのために、さまざま工夫をしてまいりまして、「受信率向上施策ハンドブック」というものを3版にわたって作っています。

その中では、大規模実証事業の中で自治体の事例を集めたりですとか、第2版では、ナッジ論に基づいて、背中を押してあげるために有効な施策、こういったものをさまざま収集をする中で、この向上ハンドブックというものを更新させてきているところであります。

大臣個人の介護に関する考え方
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)

- 将来介護が必要になった際、どのような人に介護してもらいたいかという大臣の率直な気持ちを問う

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)

- 突然の質問であり、現実的に考えていないため回答は難しい

全文
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上野大臣、通告にはないんですけれども、大臣の率直なお気持ちを聞きたいので、一言だけよろしいでしょうか。

大臣は今とてもお元気なんですけれども、将来もし介護が必要になったときに、どんな方にご自身の介護をしてもらいたいと思うでしょうか。

お願いします。

すみません、突然のご質問ですし、なかなか現実的には今考えておりませんので、ちょっとお答えすることは難しいです。

介護報酬における基本報酬の引き上げ
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 処遇改善加算などの人件費支援だけでは経営の安定・改善につながらない
  • 人手不足の事業所ほど恩恵を受けられない逆転現象が起きている
  • 基本報酬を引き上げない理由を問う
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 令和8年度改定で処遇改善への対応を行い、補正予算でも支援措置を講じている
  • 令和9年度の定例改定において、経営状況や物価・賃金上昇を適切に反映させる対応を実施したい
全文
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ただ、その中身と今年度の改定を見たときに、私は大臣所信との間にズレを感じております。

大臣は所信で職員の処遇改善だけでなく、経営の安定、経営の改善と述べられていました。

一方で今回の支援の中心は処遇改善加算など人件費に紐づく仕組みです。

処遇改善加算は賃上げには資する制度でありますが、人が厳しく限定されており、事業所の経営全体を支えるものではありません。

つまり賃上げ支援ではあっても、経営の安定や改善にはつながりません。

現場からは、人手不足により前年度は取得できていた加算が今年度は取得できなかったという声も上がっています。

本来賃上げを目的とした制度であるにもかかわらず、人手不足が深刻な事業所ほどその恩恵を受けられないという制度の逆転現象が起きています。

他業種においては物価上昇を上回る賃上げの実現に向けて、価格転嫁や取引適正化の明確なルール作りがあると言わざるを得ませんが、基本報酬の引き上げを行わない理由は何でしょうか。

ここ、本人が聞きたいので、シンプルに基本報酬を上げない理由を大臣にご回答いただきたいと思います。

まず令和8年度改定につきましては、前回の令和6年度改定におきまして、処遇改善分の2年分を措置し、3年目の対応を令和8年度の予算編成過程で検討する、そのようにしておりましたので、令和9年度の定例改定を待たずに、介護分野の職員の多職種と遜色のない処遇改善に向けた対応を行うこととしました。

また、食費につきましても緊急的な対応として措置をさせていただいたところであります。

足元の対応といたしましては、人手不足や物価上昇などで厳しい状況に直面をされている介護事業者等への支援といたしまして、令和7年度の補正予算においても所要の措置を講じているところでございますので、まずは今申し上げたような支援措置を現場にしっかり行き届かせられるように取り組むことが必要だと考えております。

令和9年度の定例改定におきまして、やはり介護分野の賃上げ、経営の安定、離職防止など様々な観点から対応する必要があると考えておりますので、経営状況などもしっかり把握した上で、物価や賃金の上昇などを適切に反映するための対応を実施させていただきたいと考えています。

次期介護報酬改定の方針(基本報酬中心への移行)
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)

- 2027年度の通常改定において、報酬体系を加算中心から基本報酬中心に変更し、底上げを図る方針か

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)

- さまざまな状況や経営状況を判断した上で検討すべきことである

全文
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今の大臣のご答弁で、ちょっとお伺いさせていただきたいのですが、今回の臨時改定は処遇改善中心の対応でしたけれども、通常改定ですね、2027年度の。

こちらにおいて、介護報酬体系を加算中心から基本報酬中心にして、基本報酬の底上げを図る方針なのか、大臣、こちら明確にお答えいただけますでしょうか。

それはまさにこれから、先ほど申しましたように、さまざまな状況を判断をした上で、経営状況をよく見た上で、検討するべきことだと考えています。

特定事業所加算の普及率と算定の困難さ
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 小規模事業所にとって特定事業所加算の算定要件が厳しく、負担が大きい
  • 現状の特定事業所加算1および2の普及率を問う
答弁
黒田老健局長

- 令和7年3月サービス提供分の実績では算定率は46.7%であり、過去3年間で約10%上昇している

全文
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今回の改定以前にも訪問介護などが、処遇改善加算の最上位区分を取得するためには、特定事業所加算の1または2の取得が必要とされています。

特定事業所加算は、質の高いサービスを提供する体制を評価する制度であり、その理念自体は重要であると私も認識しています。

ただ、現場からは、その算定要件が非常に厳しく、事業所側の負担も大きいため、小規模事業所では算定が困難であるという声が上がっています。

そこでお伺いします。

現状の特定事業所加算1及び2の普及率をお答えください。

委員御指摘の訪問介護における特定事業所加算でございます。

質の高い訪問介護サービスの提供体制を確保する観点から、従事者の処遇向上のための研修の実施、介護福祉士の配置、就業者の受入などに取り組む事業者を評価するため、平成18年の介護報酬改定で新設されたものでございます。

お尋ねの算定率でございますが、令和7年3月サービス提供分の実績では46.7%となっておりまして、過去3年間で約10%上昇しております。

介護報酬構造の複雑さとシンプル化
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 加算取得が目的化し、外部委託へのコスト流出(加算ビジネス)などの本末転倒な状況がある
  • 加算取得が前提でないと経営が成り立たない構造への懸念を指摘
答弁
黒田老健局長
  • 報酬設計が複雑であるとの指摘は認識している
  • 基本報酬や加算、経営状況を精査し、シンプルにしてほしいという現場の声を踏まえて丁寧に検討する
全文
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やはり現場からは処遇改善加算の上位区分を取得して、何としてでも賃上げを実現したいという切実な声が上がっています。

現状、そのためには特定事業所加算の取得が必要となりますが、先ほども申し上げました小規模事業所におきましては、一部の職員に事務負担が集中し、燃え尽きリスクも高まっているのが実態で、事業所自ら対応することが難しいため、高額な費用を支払って外部委託に頼らざるを得ないケースが増えています。

そういった中で、加算取得そのものを生業とする業者が現れ、「加算ビジネス」とも言える新たなビジネスモデルも生まれ始めています。

かねてより指摘のある紹介業者や派遣業者の手数料も高騰しており、公金である介護報酬が本来のケアの質や人材確保のためではなく、別のコストとして流出しているという実態も指摘させていただきます。

加算の取得が目的化され、書類を整えるためにコストをかける本末転倒ともいえる状況が広がっていることについても指摘させていただきたいと思います。

本来、加算は質の向上や適正な運営を評価するためのプラスアルファであったはずだと思います。

しかし現在は、加算取得が前提とならなければ経営が成り立たない構造へと変質しているのではないかと、私自身強い懸念を持っています。

経営の実態を見ると、複数のサービスを展開している事業者は全体で収支を調整しながら持ちこたえている一方で、単一サービスで運営している事業者は極めて厳しい現状におかれ……。

委員御指摘のように、基本的な収支につきましては基本報酬で、そしてその目的を特定したり、特定の政策課題を解決するためのものが加算という形で作られてきた経緯はございます。

一方で、度重なる処遇改善等ございまして、報酬の設計が非常に複雑だという御指摘はかねてからいただいております。

前回の令和6年度の介護報酬改定の際にもそうした点が指摘されておりまして、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、基本報酬、それから加算等、それから経営の状況等をつぶさに拝見させていただいた上で、できるだけシンプルにしてほしいという現場の声もたくさん承っておりますので、そうした対応も含めて丁寧に検討してまいります。

事業所間での賃金格差の拡大
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)

- 上位加算を取得できる事業者とできない事業者の間で賃金格差が拡大する可能性について、大臣の考えを問う

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 格差が生じないようにすべきと考えており、特に小規模事業者が難しい面があることを認識している
  • 令和8年度改定においても、小規模事業者が手続き簡便に生産性向上に取り組めるよう対応している
全文
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またですね、今回の制度の見せ方についても私、課題があると思っております。

最大で月1.9万円の賃上げが可能とされていますが、実際には報酬総額や職員数によって大きく変動する仕組みでございます。

全ての介護職員の賃上げが実現するかのような誤解を招きかねません。

その結果、実現できない事業所においては離職のリスクも高まり、新規採用はさらに困難となることを否定できません。

それも踏まえて大臣にお伺いさせていただきます。

上位の加算を取得できる事業者と取得できない事業者の……事業所の間で賃金格差が拡大する可能性について、大臣、これはどのようにお考えでしょうか。

まず、そうした格差が生じ得るということについて、基本的にはそういったことはないようにしなければいけないと考えておりまして、特に大規模な事業所であれば、さまざまな加算の取得ということも容易かもしれませんが、特に小規模な事業者については難しい面もあろうかというふうに思っております。

小規模な事業者も含めて介護分野全体として処遇改善に取り組むことが必要だと考えているところであります。

令和8年度の介護報酬改定におきましても、そのような観点で対応させていただいております。

上乗せ措置も講じておりますけれども、これにつきましては、さまざまなご意見がありましたけれども、生産性向上の取組の効果も含めて実現をしていく必要があるとして、上乗せの要件を決めておりますが、これも小規模な事業者であっても、手続きが簡便かつ生産性に……以上です。

介護事業所数と需要の認識
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)

- 現在の介護事業所数について、需要に対して不足しているか、過剰か、適正かという認識を問う

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 事業所数や受給者数は継続的に増加している
  • 地域のサービス需要に応じた提供体制の確保を進めていくことが必要である
全文
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そもそもなんですけれども、ちょっと大臣にこちらもお伺いさせていただきたいと思います。

現在の介護サービス、介護事業所の数について、需要との関係をどのように大臣は捉えていますでしょうか。

現状は不足しているのか、過剰なのか、あるいは概ね適正な水準にあるのか、大臣のご認識をお伺いさせてください。

ご案内のとおりでございますが、介護保険制度は、市町村が3年を一期とする介護保険事業計画において、サービス需要を見込みまして、提供体制を確保していく仕組みであります。

介護サービス事業所数や、また介護サービスの受給者数は、継続して増加しているところですけれども、地域のサービス需要に応じたサービス提供体制の確保が図られるように進めていくことが必要だと考えております。

介護サービスの共同化・大規模化の方向性
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)

- 政府が共同化・大規模化のガイドラインを公表し、集約や規模拡大を進める方向にあるという理解でよいか

答弁
黒田老健局長
  • 需要増加と生産年齢人口減少が見込まれるため、共同化や大規模化による効率化は重要である
  • ガイドライン策定や補正予算による支援など、後押しする施策を進めている
全文
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労働力不足でございますので、どの分野においても人手不足が深刻化しているのが現状ですが、こうした中で政府は経営の共同化、大規模化を進めるガイドラインを公表し、連携や統合を促進しているかと思います。

政府として集約や規模拡大を一定程度進めていく方向性にあるという理解でよろしいでしょうか。

お答えください。

委員のご指摘のとおり、介護サービスはこれからまだ需要が増加してまいります。

他方で生産年齢人口が急速に減少していくということも見込まれておりますので、研修の実施など、人材育成、記録・書類作成事務といった間接業務の効率化などを複数事業所で進める共同化、それから大規模化の取組みは重要だというふうに考えております。

こうした観点から、共同化の取組みを事業者の間で連携をして、それらのイニシアチブの下で進めていただくということを前提に、後押しをするための施策を講じておりまして、先ほど委員がご指摘くださったガイドラインの策定、それから補正予算等々で、例えば共同で生産性向上に取り組む取組などに対して支援を行うなど、そうした取組みを後押しする施策を進めているところでございます。

小規模事業所の淘汰と地域提供体制の維持
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)

- 共同化が進む中で小規模事業所が淘汰されることは仕方ないと考えているのか、それとも制度として支える考えか

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 小規模事業者も含め、地域に根差したサービス提供は大変重要である
  • 中山間・人口減少地域での体制維持に向け、社会福祉法等の改正や経営改善支援、共同化の応援を行いたい
全文
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共同化が進む中で、やはり先ほどご指摘させていただいておりますが、小規模事業所や単独で運営している事業所については、結果として市場から退出せざるを得ないケースも一定程度生じてきていると思います。

大臣、「そういったことがないように」というお言葉を聞いたんですけれども、やはり現実問題、そういったことが現に起き始めている状況で、もう一度聞かせてください。

一定程度、もうそういった事業所が淘汰されていくことは仕方ないと思われているのか、それともたとえ規模が小さくても地域に根差した重要な担い手として、制度としてしっかりと小規模事業所も支えていくというお考えなのか。

これ、重要なポイントです。

大臣、お答えください。

もちろん小規模事業者も含めまして、介護事業者が地域に根差した上で利用者のニーズに沿ったサービスの提供をしていただくということは、大変重要だと考えております。

特にこれから中山間であったり人口減少地域、そうしたところでは介護サービスの提供体制を維持していくことが難しい面もあろうかと思いますが、そうしたところでもしっかり対応していくということが大事だと考えております。

これについても支援をしていきたいというふうに考えておりますが、昨年末の審議会の意見書の中でも、中山間・人口減少地域も含めた対策として、生産性向上に加え経営改善支援等についても、これは国や都道府県の責務だというふうにすること、また間接業務の効率化も共同で進めていくこと、あるいは事業継続をされる法人や事業所が……複数の事業所間の連携を促進するとともに、業務効率化の取組を推進することなどの必要性が示されておりますので、こうしたことを踏まえまして、今後国会に提出をいたしました社会福祉法等の一部を改正する法律案に所要の改正を盛り込んでいるところでもありますし、その他さまざまな共同化等の取組についてもしっかり応援をしていきたいと考えています。

共同化が困難な地域への具体的支援
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)

- 共同化・大規模化が難しい地域で、地域の介護提供体制を崩壊させないために何が必要だと考えるか

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)

- 応援していく体制・仕組みが大事であり、社会福祉法等の一部を改正する法律案に盛り込んでいる

全文
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ただ、やはりその前提が成り立たない地域も、中山間区域、離島以外にも多く存在すると思います。

やはり今のガイドラインの事例につきましても、緩やかな連携や自治体主導の取組で、本格的な業務集約化には、リソース不足や信頼関係の壁が大きいという声が現場から上がっております。

特に準備する余裕がない、人材、時間、予算が足りない、ICTにも不安がある。

こういった状況の中で、零細な介護事業所は、日々の業務で手一杯でございます。

結果として小規模事業者の淘汰が進み、地域のサービス提供体制そのものが崩壊しかねない状況にあります。

もう一度お聞かせください。

こういった共同化とか大規模化が難しい地域に対して、事務負担の軽減、継続的な財政支援も含めて、共同化を現実的に進めつつ、地域の介護提供体制を崩壊させないために、大臣は何が必要であるとお考えでしょうか。

共同化等に向けまして、先ほども少し申し上げましたけれども、しっかり応援をしていくような体制、仕組みというのは大事だと考えておりまして、そうしたことも踏まえまして、社会福祉法等の一部を改正する法律案の中に、そうした点も盛り込ませていただいたところでございます。

人材紹介手数料・派遣料への対策
質問
日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ)

- 紹介料や派遣料の補助や規制を推進することは可能か

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 適正紹介事業者認定制度の活用促進や環境整備を進める
  • ハローワークによるアウトリーチ(施設訪問等)を今年度の最重点事項として抜本的に強化し、問題解消に取り組む
全文
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直接的な人への支援を観点に、具体的な提案をさせていただきますとすると、例えば先ほども申し上げました、紹介手数料や派遣料の対策でございます。

人の確保のために、やむを得ず支払っている……。

委員長、これにおいて、紹介料や派遣料の補助や規制を推進していただくことはできますでしょうか。

それとも現状が精一杯でしょうか。

お答えください。

これまでからも適正紹介事業者認定制度の活用促進であったり、さまざまな取組を進めているところでございます。

サービスの質や実績の良い紹介事業者が利用される環境整備をしていきたいと考えております。

併せて、やはりハローワークですね。

今年の最重点事項といたしまして、ハローワークにつきましては、介護分野、医療分野への取組を最重点事項としておりまして、自らハローワークの職員が施設などを訪問して、求人開拓あるいは求人充足の支援、そうしたアウトリーチによりまして支援を抜本的に今年度強化をしていくとしておりますので、そうした取組によりまして、この問題の解消に向けて取り組んでいきたいと考えています。

ホルムズ海峡封鎖に伴う医療物資の高騰と医療機関への支援
質問
浅野哲 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 医療物資の供給懸念がある品目について、解像度の高い情報公開を求める
  • 物資の高騰(ゴム手袋等)により医療機関の経営が非常に厳しい状況にあるとの認識を提示
  • 経費化した医療機関に対する対応策についての認識を問う
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 医療分野の重要性を認識し、経済産業省と連携して供給不足防止に取り組んでいる
  • 現時点で直ちに供給上の課題があるものはないと認識している
  • 物資値上がりへの新たな支援については、現段階では検討しておらず、予断を持って判断することは困難である
  • 令和7年度補正予算の医療介護支援パッケージを通じて足元の状況に対応したい
全文
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厚生労働省がワンストップポータルを開設して、その中の資料を拝見しても、第2回目の会合の中で、約15、6品目供給懸念のある可能性がある物資については、既に解決をしたもの、解決が近いもの、今、解決に取り組んでいるものというのがあって、数品目ほどまだ取り組んでいる最中というものがありましたから、ここはぜひ解像度高くこれからも情報を公開していただきたいと思うんですが。

医療機関サイドから見たときに、やはりこの直近の物資の高騰、値上がりが著しいんですね。

例えば、一例を挙げるとゴム手袋などは、卸値が2倍ぐらいに高まっているというような情報も流れておりますし、さまざまな物資が今値上がりをしていたり、調達量が限られていたりするという話を聞いていますが、こうした経営がもともと厳しい経営状況だったところに、さらにこのような状況ですから、今、医療機関は大変厳しい状況にあると思います。

この経費化した医療機関に対する対応策について、現在の認識を教えてください。

中東関連をいたしまして、政府全体として、さまざまな物資が供給不足に陥らないように取り組んでいるところであります。

とりわけ、命と健康に直結をする医療の分野については、その重要性は言うまでもないところだと考えております。

午前中にも申し上げましたけれども、現在、さまざまな方策によりまして、川上から川下まで一斉の点検をさせていただいて、その企業へのヒアリング等も通じて、その状況については今しっかりと把握をさせていただいているところでございます。

そうした中におきまして、現在直ちに供給上課題があるというものはないと承知をしておりますけれども、長期的に見てそうした懸念があるものについてはピックアップをしながら、必要な対応を経済産業省と協力をしながら進めているところでございます。

現在のところこれからの先行き等も十分不透明な面もありますし、また先ほども申しましたように供給が直ちに滞るという状況でもありませんので、現段階においてそうした、例えば新たな支援ということについては当然検討はしておりませんけれども、予断を持って判断するということは現状においては困難だというふうに考えております。

まず令和7年度の補正予算、今、医療介護支援パッケージの中で必要な支援をお届けするということにしております。

このパッケージを速やかにこれからもお届けができるように、まずはそうした足元の状況に対応していきたいと考えております。

後発医薬品の空輸費用負担への支援と包装材の簡略化
質問
浅野哲 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 後発薬の空輸運賃高騰に対する費用負担支援策の必要性についての考えを問う
  • 包装材(PTPシート等)の不足懸念に対し、外箱の簡略化や大容量包装の特例認可を検討すべきではないか提案する
答弁
森審議官
  • 空輸費高騰による影響については、現状では具体的な支援策を検討する段階になく、予断を持って判断することは困難である
  • 流通経路の融通や代替製品の調達等を通じて安定供給に万全を期す
  • 包装の変更については、品質確保を前提に企業からの申請に基づき迅速に審査を進める
全文
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これは政府参考人の方で結構ですけれども、今、後発薬の減薬の空輸による運賃高騰がおこっておりまして、これが当面継続をする見込みであります。

政府はこの空輸費用の負担増を支援するための施策の必要性について、現状をどのように考えているかというのが1点目。

そしてそれがなくても、本当に後発薬価の下で製薬企業は作れば作るほど赤字という状況が続いているものもあります。

特に今、NAPSAが不足していると言われていて、PTPシート、カプセル状の飲み薬が入っているポコポコしたプラスチックの成形品ですけれども、ああいった包装剤の不足が懸念されています。

そのため、外箱の簡略化や大容量包装の納入を特例として認めることなども、検討すべきではないかと思うんですが、政府の考え方をお聞かせください。

後発品の関係でございますけれども、医薬品の医療機器の供給状況については、現在のメーカー、それから卸、それから医療機関それぞれに状況を聞いているところでございます。

物によっては、空輸等によって高騰しているケースもあるかもしれませんが、中東情勢に伴う輸送費の上昇による影響については、今の時点で今後の状況も不明であって、必要な支援策を具体的に検討する段階にはないことから、予断を持って判断することは困難であると考えているところでございます。

厚労省としては、流通の目詰まり等による供給不安に適切に対応する観点から、適切な状況を早く、それから、他の流通経路からの融通支援等、代替製品の調達等の対策を通じて安定供給に万全を期してまいりたいと考えております。

それからもう一つお尋ねのPTPのシートの件でございますけれども、その医薬品の包装の変更については、一定の薬事手続きが必要な場合がございます。

品質の確保を前提に、企業からの申請に基づき、迅速に審査を進めてまいりたいと考えております。

特定健康診査(メタボ検診)への歯科スクリーニング導入
質問
浅野哲 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 予防意識の低い層を取り残さないため、40歳以上の特定健康診査に段階的に歯科スクリーニングを組み込むことを提案
  • 歯周病と全身疾患の相関関係に基づき、受診率向上と社会保障費の適正化につながると主張
答弁
大串正樹 (厚生労働委員長)
  • 特定健診への導入には、生活習慣病に対する項目としての妥当性や科学的エビデンスが必要であり、慎重な検討が必要である
  • パイロット事業などを通じて、口腔管理と全身疾患・医療費との関連についてエビデンスを蓄積し、実現に向けて取り組む
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生涯を通じた歯科検診の社会実装に向けた提案になります。

まず、「現在の受診しやすい環境整備を進めていきましょう」という政府方針は、第一歩として正しいと思うんですけれども、それだけでは予防意識の低い層を取り残してしまいます。

そこで、今40歳以上を対象とした特定健康診査、いわゆるメタボ検診の必須項目として、段階的に歯科スクリーニングを組み込むというのはいかがでしょうか。

歯周病と糖尿病などの全身疾患には強い相関関係があるという確固たる科学的エビデンスはありますので、初期の財政支援は必要かもしれませんが、これが定着すれば受診率を引き上げ、健康を維持する仕組みづくりに近づきます。

長期的に社会保障費全体の適正化につながるものと考えますが、いかがでしょうか。

いわゆる国民皆歯科検診は、国民が生涯を通じて定期的に歯科検診等を受けることができる環境を整えていくことで、健康寿命の延伸を目指しているものでございます。

一方で特定健診は40歳から74歳を対象とし、内臓脂肪の蓄積に起因する生活習慣病に関する健康診査でございます。

ご提案の特定健診への歯科スクリーニングの導入については、まず内臓脂肪の蓄積に起因する生活習慣病に対する項目としての妥当性や必要性に関する科学的なエビデンスがあるということが必要でございまして、この点について慎重な検討が必要であると考えております。

私どもとしては、まずパイロット事業の実施などに取り組みつつ、定期的な口腔管理による生活習慣病への影響、それから口腔と全身疾患との関連、そしてさらに医療費との関係、これにつきまして科学的なエビデンスの集積の検討も含めて、生涯を通じた歯科検診の実現に向けて引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

潜在歯科衛生士の確保策とDX導入によるタスクシフト
質問
浅野哲 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 歯科検診の需要拡大に伴う医療崩壊を防ぐため、潜在歯科衛生士向けのスポットワーク環境整備を提案
  • 電子カルテ等のDX導入補助金を活用した徹底的なタスクシフトを提案し、政府の見解を問う
答弁
森光衛生局長
  • 歯科衛生士の確保が重要であると認識しており、復職支援や技術修練研修の支援を行っている
  • 検討会を通じて、タスクシフトを含む歯科衛生士の業務のあり方について議論を開始している
  • ライフステージに応じた柔軟な働き方の整備や、歯科分野のDXを推進する
全文
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そして次の質問ですけれども、今言ったような特定健康診査、メタボ検診でやるにしても、まず人材の課題というのが実はあるんですね。

今の歯科医療現場は、受診率が向上したとしても、その需要の拡大を受け止めきれるかという不安があります。

有資格者は約32万人に対し、就業している歯科衛生士の方の人数は約15万人に留まっています。

特定検診への組み込みなどにより需要を拡大させる前に受け皿を作らなければ医療崩壊を招きます。

そこで就業していない約17万人の潜在歯科衛生士に向けた週1、2回や検診業務に限定したスポットワークなどの環境を整備することを提案したいと思います。

併せて電子カルテなどのDX導入補助金をさらに活用して徹底的なタスクシフトを図っていくことも申し添えたいと思います。

こうした確保政策について政府の見解を求めたいと思います。

少子高齢化の進展に伴いまして、歯科検診も含めた歯科保険医療の需要が多様化する中で、先生おっしゃるとおり現場のニーズに応える歯科衛生士を確保していくということが重要だと考えております。

このため厚労省では、歯科衛生士の復職の支援、それから離職の防止のための事業として、これは常勤や非常勤どちらも希望する方、どちらも対象として、復職希望者に対する技術修練研修の実施の支援等の取組を行っております。

また、近年の歯科衛生士を取り巻く環境が大きく変わっているということを踏まえまして、歯科衛生士の業務のあり方に関する検討会、いわゆるこの中でもタスクシフト等も含めて、歯科衛生士の必要とする業務のあり方について議論を開始しているというところでございます。

こうした取組を通じて、ライフステージに応じた柔軟な働き方や歯科検診の実施に対応できる体制の整備を含めて、確保対策を進めてまいりたいと思います。

また、DXについては歯科分野においてもしっかりと進めていくことを今進めておるところでございます。

簡易唾液検査キットを用いた職域歯科検診の推進と健康経営優良法人認定への反映
質問
浅野哲 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 歯科医師の出張を伴わない簡易唾液検査キットを用いた一次スクリーニングの推奨・助成を提案
  • パイロット事業の成果について問うとともに、導入企業への「健康経営優良法人認定」の加点幅引き上げを提案
答弁
森光衛生局長
  • (厚労省) 令和5〜7年度に開発研究およびモデル事業を行い、令和7年度補正予算で就労世代等への簡易口腔スクリーニング支援事業を進める予定である
  • (経産省) 口腔衛生管理は既に評価対象だが、簡易キット配布自体のエビデンスは不十分なため、現時点では評価対象外である
  • 今後、厚労省のパイロット事業における導入効果を踏まえて検討したい
全文
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そこで、2026年度から開始された職域歯周病検査支援事業の枠組みを使って、歯科医師の出張を伴わない簡易唾液検査キットを用いた一次スクリーニングを全面的に推奨、助成していくべきと考えています。

政府では、2023年度から、このキットを使った歯科検診のパイロット事業が行われていると承知をしておりますが、このパイロット事業の取組成果について伺いたいと思います。

また、このような一次スクリーニングを導入した企業に対しては、健康経営優良法人認定における加点幅を引き上げるべきだと思います。

企業に対してこうした取組がコストではなく、生産性向上や経営持続力強化のための投資であることを認識してもらうことで、現場の医療資源を枯渇させない、最も現実的で即効性のある一点になると考えますが、政府の見解を伺います。

口腔内のチェックが簡易にできるように、簡易唾液検査キットにつきましては、まず令和5年から7年度におきまして、唾液等の検体を用いた簡便な歯周病のスクリーニング検査の開発研究を行いました。

また、職域におけるモデル事業を通じた歯科検診の受診率向上に資する検診方法の検証などを行ってまいりました。

これらの結果も踏まえて、令和7年度補正予算においては、歯科検診の受診率が低い就労世代などに対して、一般検診などに合わせて簡易な口腔スクリーニングを行う取組を支援する事業を進める予定でございまして、現在その機会の拡大のための準備を行っているという状況でございます。

口腔衛生の管理に関しましても、従来より評価対象として位置づけています。

例えば、歯科医師や歯科衛生士などの専門職の配置や歯科検診の実施など、口腔衛生管理に積極的に取り組む企業を評価しているところでございます。

御指摘の唾液等を用いた、また簡易検査キットを配布することについては、配布すること自体については、健康増進に係るエビデンスがまだ十分では明らかになっていないと考えております。

そのため、現時点では評価対象には含まれていないところでございます。

経済産業省としては、厚生労働省において今年度実施される、生涯を通じた歯科検診、いわゆる国民皆保険歯科診療パイロット事業でございますけれども、これにおける企業の導入効果等を踏まえて、今後検討してまいりたいと考えております。

就労世代の口腔衛生管理の今後の政策方向性
質問
浅野哲 (国民民主党・無所属クラブ)

- これまでの質疑を踏まえ、就労世代の口腔衛生管理の今後の在り方について、大臣としての政策方向性の見解を問う

答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 「攻めの予防医療」の観点から歯科検診の推進は非常に重要である
  • 就労世代を含む国民が生涯を通じて定期的に歯科検診を受けられる環境整備を進める
  • パイロット事業の結果や研究結果を踏まえ、制度的な改正も含めて検討する必要がある
全文
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最後の質問です。

厚生労働大臣に伺いますが、このやりとりを聞いていただいた上で、就労世代の口腔衛生管理の今後の在り方について、厚生労働大臣として今後の政策の方向性について、大臣の見解を伺いたいと思います。

攻めの予防医療の観点からも、歯科検診の推進というのは非常に重要だというふうに考えております。

とりわけ就労世代の皆さんですね、そうした世代の皆さんを含む国民の皆さんが、生涯を通じて定期的に歯科検診等を受けることができる環境整備を進めていきたいと考えております。

先ほどからパイロット事業等の取組につきましてご紹介をしておりますが、そうしたパイロット事業の実施をしっかりやらせていただくことによりまして、その結果、研究結果等も含めて、今後どういう対応ができるか、制度的な改正も含めて検討をすることが必要かと考えています。

診療所への物価高騰対策給付金の速やかな支給
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 令和7年度補正予算の医療機関・薬局向け支援について、診療所への給付が都道府県経由のため遅れている現状がある
  • 一部の県では受付が6月になるなど地域差がある
  • 地域医療を支える診療所へ速やかに給付されるよう、国から都道府県へサポートや働きかけを行うべきではないか
答弁
森光医政局長
  • 診療所等の物価対応支援の執行状況を把握しており、3月・4月に受付開始した自治体がある一方、6月開始のところもあると認識している
  • 個々の状況を伺いながら、申請受付が早まるよう都道府県をサポートし対応したい
全文
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令和7年度の補正予算において、医療機関、薬局の賃上げ、また物価上昇に対する支援として、5341億円が計上されております。

医療機関の厳しい経営状況に考えますと、この予算は速やかに執行され、一刻も早く給付金を届けることが求められていると思います。

現に病院に対しては厚労省が直接給付を行うこととされており、3月13日までに約6000病院から申請があり、順次給付金の振込が行われていると聞いております。

ただ一方で、診療所に対してはその数が多いということもあって、都道府県を経由しての給付となり、その執行状況は全体として遅れていて、また都道府県によってかなりの差があると聞いております。

一部の県では申請の受付が6月になるところもあるということですが、そもそもこの補正予算は令和8年度の診療報酬改定までのつなぎとして緊急的に措置されたものであって、都道府県のご事情もあるとは思いますが、診療所に対する速やかな給付が速やかに行われますように、国から都道府県に働きかける必要なサポートを行うなど、この地域医療を支える診療所に対しての給付金の速やかな給付をご検討していただきたいと思います。

政府のご見解を伺います。

委員ご指摘のとおり、令和7年度補正予算の医療介護等支援パッケージによる物価高騰等に対する支援におきまして、都道府県が実施する診療所等の物価対応支援の都道府県の執行状況でございますが、3月までに申請受付開始が16、4月に申請受付開始予定が21であると承知しております。

また、6月から申請受付を開始するところもあると聞いておりまして、個々の状況を伺いながら、少しでも申請受付開始が早まるよう都道府県をサポートしながら、しっかりと対応していきたいと考えております。

物価高騰による医療機関の経営圧迫への対応
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 賃上げや物価変動は激しく、2年単位の診療報酬改定では対応が間に合わない
  • 中東情勢などの不測の事態による物価高騰が医療機関の経営を圧迫することへの懸念がある
  • 経営状況をきめ細やかに把握し、支障が生じている場合に速やかに対応する考えはあるか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 令和7年度補正予算および令和8年度報酬改定において必要な措置を講じている
  • 現時点で物資供給が滞る事態には至っておらず、今後の影響については不明である
全文
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また、その上で、これまで診療報酬改定は2年単位での動きとなることが通例でございましたが、賃上げや物価はご承知のとおり、刻々と動いておりまして、2年という間を待ってくれません。

また、事前に予測不可能な物価高騰や他産業の賃上げの動きなどもあって、今回まさに中東情勢が緊迫し、まだ先が見通せない中、さまざまな価格の上昇は医療費用の負担をもたらし、医療機関の経営圧迫の要因とならないか強く懸念をしております。

補正予算や診療報酬など各種の施策において、物価高騰への対応について適切に対応できているのか不安もございますので、ご説明をお願いしたいと思います。

また、当初予想していなかったさまざまな影響が今回どう出るのか。

そしてこの点については、医療機関における収益、費用の動きや経営状況などをきめ細やかに把握をして、仮に経営に支障が生じているようであれば、今回のさらに見通しも含めて、必要に応じ速やかに対応する必要があると考えておりますが、こうした点についてのご見解を伺います。

まず医療介護分野等における物価等の対応でございますが、令和7年度補正予算による医療介護等支援パッケージの支援、また令和8年度の報酬改定においても必要な措置を講じております。

現時点で、今中東情勢を念頭においたご質問かと思いますが、現時点において直ちに現場に必要な物資の供給が滞る事態に陥っているものではございませんし、また今後の状況も不明でありますので、それがどういった形で病院あるいは介護施設等の経営に影響が……。

公定価格分野(医療・介護・福祉・保育)の処遇改善
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 公定価格分野の賃金は全産業平均より低く、個々の努力では解決できない構造的問題がある
  • エッセンシャルワーカーへのリスペクトが不足しており、やりがいと誇りを持てる体制構築が必要
  • 物価高を踏まえた今後の賃上げや処遇改善についてどのような対応を考えるか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 処遇改善は喫緊の課題であり、令和7年度補正予算および次期報酬改定で措置を講じている
  • 経済動向や他産業の賃上げ動向を注視し、他産業に遜色のない処遇改善を目指して取り組む
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次に、賃上げについてお伺いをいたします。

大臣は所信で、物価上昇を上回る賃上げを続けていくと表明されました。

医療・介護・福祉・保育といった公定価格の分野で働く方々が誇りとやりがいを持ち、安心して働き続けていくためにも、持続的で安定的な賃上げが必要不可欠です。

全産業と比較して、介護と障害は8万円、保育は6万円の賃金が低い状況にあります。

これらの事業やサービスが、国の公定価格で定められたものであることに鑑みれば、基本的にこれは、個々の事業者や働く個人の方々の努力でどうにかできる問題ではないという状況にあります。

これを私はもっときちんと認めていただきたい。

そしてまた、コロナの時にも明らかになりましたが、「エッセンシャルワーカー」と言われる方々、皆さん口では言いますけれども、なかなか本当の意味でのリスペクトが届いているとは私は感じることができませんでした。

人をケアするサービスというのは、ケアをする側の方々がやりがいと誇りを持って、「よし頑張ろう」というふうに思える体制をまず作っていくことこそが、サービスを受ける方々にとっても良い結果をもたらすと私は信じております。

処遇改善が随時で行われてきたことは承知をしておりますが、まだまだというところが残念ながらございます。

引き続きどういった対応をさせていくのか、また今後の物価高を踏まえた賃上げや、先ほどの誇りややりがい、リスペクト、そういったものの確保に向けて、どのような対応をお考えなのか、御見解を伺います。

上野厚生労働大臣:医療や介護、福祉、保育で働く方々の処遇改善は喫緊の課題だというふうに考えておりますので、令和7年度の補正予算、そしてまた次期報酬改定で必要な措置を講じてきたところであります。

今後の物価の動向等については、先ほど申し上げましたように不透明な状況かというふうに思っております。

現段階では余談をもって申し上げることは難しいわけでございますが、やはり令和7年度の補正予算、これをしっかりと現場に届ける。

そしてその上で、今後の経済動向であったり経営状況、あるいは他産業の賃上げの動向、これをしっかり注視をしていって、やはり政府としても他産業等に遜色のない処遇改善ということを目指して、今後とも取り組んでいくことが必要だと考えています。

中小企業・非正規雇用・フリーランスへの賃上げ波及
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 春季労使交渉の賃上げ恩恵は大企業の正規雇用に偏っており、中小企業、非正規、フリーランス、地方に届いていない
  • 社会に広く賃上げ・所得向上の流れを波及させるための実効性ある取り組みを求める
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 地方版政労使会議の開催や、総理からの波及要請、賃上げ支援助成金パッケージによる重点支援を実施している
  • 同一労働同一賃金の遵守徹底や、改正下請法による一方的な代金決定の禁止などを通じ、環境整備を進める
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続きまして、民間の企業の賃上げについてお伺いをいたします。

今年の春季労使交渉では3年連続で5%を超える高い賃上げ率になったと報じられていますが、こうした賃上げの恩恵を受けるのは組織化された大企業の従業員、その多くは正規雇用の方だと思います。

中小企業で働く方や非正規雇用で働く皆さん、また自営業やフリーランス、こうしたさまざまな働き方がございます。

この賃上げの動きが、こうした方々に広く行き届いているとは全く言えない状況であります。

賃上げ支援助成金パッケージなど、さまざまな取り組みがあることは承知しておりますが、こうした地方、また中小企業、非正規雇用、フリーランスの自営業の方などなど、社会に広く賃上げ・所得向上の流れを波及させていくために、より実効性あるお取り組みを求めたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。

上野厚生労働大臣:まさに今、委員からご指摘のありましたとおり、中小企業、またフリーランスの方、あるいは非正規労働者、また地方、そうしたところも含めまして、賃上げをしやすい環境を整備していくこと、これは政府の役割だと考えております。

地方や中小企業を含めまして、広く賃上げの機運を醸成するために、1月から2月を中心にしまして、全都道府県で地方版の政労使会議を開催いたしまして、地域の政労使のトップが賃上げについて話し合うとともに、政府の各種支援策の周知を図ってきたところであります。

また、3月に開催をされました政労使の意見交換におきましては、春季労使交渉における賃上げの流れを、今後地方や中小企業、また非正規雇用労働者にも波及させていくように総理からもお願いをしたところであります。

委員からもご指摘のありました賃上げ支援助成金パッケージ、これによる重点的な支援、これまでも取組を進めてまいりました。

あるいは同一労働同一賃金の遵守徹底、これにも力を入れてきたところであります。

また今年の1月には、中小企業あるいはフリーランスの方々が受注事業者となる取引を対象として、改正下請法(※文脈より修正)の施行がされました。

これは協議を適切に行わない一方的な代金決定の禁止などを含むものでありまして、これは関係省庁とも連携をいたしまして、フリーランスの皆さんを含めまして、事業者の皆さんにこの法律の改正の趣旨、周知を徹底していきたいと考えております。

政府と厚労省としましても、関係省庁ともしっかり連携をいたしまして、賃上げの機運、先ほど申しましたように地方や中小企業、フリーランスの皆さんも含めたさまざまな職種の皆さんに、賃上げが行き届くようにしっかり環境整備をこれからも進めていきたいと考えています。

非正規雇用の処遇改善と孤立者の就労支援
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 正社員と非正規雇用の賃金格差が依然として大きい
  • 就職氷河期世代など、仕事に恵まれず社会的に孤立している人々への支援が不十分である
  • 処遇改善および孤立者の社会参加に向けた具体的な対策と実行努力を問う
答弁
田中雇用環境検討局長
  • 正社員転換支援や同一労働同一賃金の遵守徹底に取り組んでおり、今後はガイドラインの明確化を強化する
  • ハローワークでの担当者制による就職支援や、引きこもり相談窓口の設置、NPOを通じた居場所作りなどを通じて支援する
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今の非正規雇用の方にちょっと深掘りをしたいと思っております。

国内の労働者の約4割は非正規雇用で働く方でありまして、こうした方々と正社員との間には大きな賃金格差がございます。

これを是正するために、同一労働同一賃金の取組も進めていると思いますが、現在でも正社員を100とした場合の非正規社員の賃金水準は67.4という、依然として差があるのが実情でございます。

例えば、いわゆる就職氷河期世代の方々をはじめ、就職に大変な苦労をされた方というのは、この非正規雇用の仕事を渡り歩くしかない、あるいは仕事を見つけることができずに、地域や社会で孤立してしまい、引きこもってしまうケースも少なくありません。

こうした方というのは、若者から中高年に至るまで、あらゆる世代にいらっしゃるはずでありまして、社会あるいは仕事につなげていくという支援が、まだまだ不十分な状況にあります。

こうした非正規雇用で働く方々の処遇改善に向けて、また適切な仕事に恵まれず、地域や社会で孤立してしまっている方々に対して、どのような対策を講じ、そしてさらに実行に向けた努力をどのように進めていくお考えなのか、お伺いをいたします。

非正規雇用労働者についてですけれども、その処遇改善を図っていくために、正社員への転換に取り組む事業主の支援や、同一労働同一賃金の遵守徹底などの処遇改善に取り組んでまいりました。

同一労働同一賃金につきましては、その施行後取組が進んできておりますけれども、議員ご指摘にありますように、正社員と非正規雇用労働者との間には、依然として賃金格差が見られるところでございます。

このため、関係審議会の議論の結果を踏まえて、同一労働同一賃金ガイドラインのさらなる明確化を行うなどの取組を強化していきたいと考えております。

また、不安定就労や無業の方々の就労や社会参加を支援するために、ハローワークにおける担当者制によるきめ細かな就職支援や、引きこもりの相談窓口を設置をして、NPO等を通じた相談支援や居場所作りなどにも取り組んでいるところでございまして、こうした取組を通じて、しっかり支援してまいりたいと考えております。

社会保障国民会議の法的根拠と三権分立への懸念
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 法的根拠のない「国民会議」で重大な政策が事実上決定されることは、権力の乱用を防ぐ三権分立の仕組みを壊すものである
  • 意思決定プロセスや責任の所在が不明確であり、国会審議が形骸化する懸念がある
  • この懸念に対する政府の見解と、会議の見通しを問う
答弁
岩田内閣副大臣
  • 総理の表明に基づき、政府と参加政党による共同開催とした経緯がある
  • 国民会議での議論を経て最終的に政府案を決定し、法案は国会で十分な審議を行うため、三権分立に反するものではなく民主的なプロセスであると考える
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次に、大臣所信でも言及のありました国民会議についてお伺いをいたします。

私は予算委員会におきまして、この社会保障国民会議の憲法適合性の問題を主張いたしました。

詳細な論拠あるいは過去の事例等の比較などは詳しく予算委員会で説明をさせていただきましたので、ここでは割愛をさせていただきますが、シンプルに申しますと、立法府でも行政府でもない、何らの法的根拠も持たない、その意思決定プロセスや責任の所在なども全く明らかではない場所で、国民にとって非常に大きな影響のある重大な政策が事実上決められてしまうということの本質的な問題、人類が長年の苦労、また英知の結果として作り上げてきた権力の乱用を防ぐ仕組みがあっさりと壊されているということを改めて指摘を申し上げたいと思います。

閣議決定をして、国会で審議をするということだと思うんですが、国民会議に参加された政党、またその議員の皆様方は、既に国民会議で一定の合意をして出てきた結論であるということで、反対意見を国会においては、強力には述べられない、あるいは述べないということになるのではないかと思うんですが。

そうすると、それは本来立法府が、この委員会も本会議も、さまざまな厳格な手続きに基づいて、詳細を決めた上で根拠を持って、もともとは憲法、そして法令に基づいて行っている政策決定、国民の負託を受けた立法府において、国会中心立法の原則というものが守られておるわけですが、それが全く何らの法的根拠に持たない立法府でない場所で事実上行われてしまうということになりますので、それでは一体何のために立法府があるのか、またその権力乱用を防ぐ三権分立の仕組みが憲法に定められているのか。

伺いたいことは少々ございますけれども、他委員会であるということもありまして、シンプルにこうした懸念についてどうお考えになるのか、また今後の国民会議の見通しなどについて、お考えを伺いたいと思います。

本当は、懸念について意思決定がどのようなプロセスで行われていて、その結論がどのような法的意味を持つのか、閣議決定や国会審議を形骸化することになるのではないかといった懸念を含めてお願いできればと思いますが、よろしくお願いいたします。

まず、この社会保障国民会議の経緯についてでございますけれども、昨年10月の施政方針演説で、総理から社会保障制度における給付と負担のあり方について、国民的な議論が必要であり、超党派かつ有識者も交えた国民会議を設置すると、こういった旨が表明をされまして。

その後、自民党、立憲民主党、日本維新の会及び公明党による給付付き税額控除に関する政党間協議が行われ、政府もこれまでの議論の経緯に関する資料などを提供説明する形で事実上協力をさせていただきました。

それを受けて年明けにかけて維新、公明、立憲、自民の間で設置に向け相談をさせていただき、政府与野党で共同開催する会議体をつくることで年明けには概ね合意をしていたというところでございます。

こうした経緯を踏まえまして、今回社会保障国民会議では立法府や行政府のいずれかに属するのではなく、政府と参加政党による共同開催としたところでございます。

国民会議での議論を経て最終的には政府としての案を決定をしていく。

また必要な法案については国会に提出をした段階で十分な審議をお願いすることになると、このように考えているところでございまして、このいわゆるその三権分立に反するようなものではなく、民主的なプロセスを丁寧にしながら、また重層的なこういった議論が行われていくものだと、このように考えております。

オンライン診療の質の担保
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 体験上、オンライン診療は医師によって質の差(玉石混交)が激しく、対面診療に比べ質の担保が難しいと感じる
  • 医師が一人で診察する環境ではチェック機能が働かず、情報の非対称性がある中で適切か判断しにくい
  • 具体的にどのような方法で診療の質を担保するのか
答弁
森光局長
  • 医療法改正によりオンライン診療を定義し、管理者が医師に知識・技能を習得させる指導を講じる基準を省令で定めた
  • 都道府県への指導徹底や、学会と連携した安全性・有効性の知見収集、マニュアル作成などの補助事業を通じて質を担保する
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次にですね、話を平和に戻しまして、オンライン診療についてお伺いをしたいと思います。

また違う日に、お二人のオンライン診療のドクターにかかったんですが、ここは私は大きな気づきがございまして、玉石混交だなと。

ただ対面診療の場合と比較して、私はオンライン診療の質の担保というのが一層難しいなというふうに実感をいたしました。

私が受診したときは夜中で、ドクターがおそらくご自宅だと思うんですが、そういった場所でお一人で診察をするという状況ですので、ドクター御本人と私以外、誰もその診察内容を医学的な見地からもチェックをしていないという状況にあります。

特に医療の世界は、医師、医療提供者側と患者の間の情報の非対称性が大きくございます。

私は結構小さかったかなと思いますが、その非対称性が大きい中で、その診断や説明や処方が適切かというのは、患者には分かりがたい中で、この今申し上げたような対面とオンラインの差というのは、結構クリティカルに大きいなというふうに私は感じました。

だからこそ、オンライン診療における質の担保というものを具体的にどのように行っていくのかというのは、今後オンライン診療が適切に広まっていくかということを考える上で、非常に大切ではないかというふうに思います。

こうした点について、お考えになり、具体的にどのような方法でその質を担保されようということなのか、お考えを伺いたいと思います。

議員ご指摘のとおり、私どもも安全性や医療の質を担保するということは、オンライン診療においても非常に重要なことだというふうに考えております。

そのため、今月施行いたしました医療法改正において、オンライン診療を医療法に定義をした上で、適切な実施に関する基準を省令で定め、委員ご指摘の安全性や医療の質の担保をするという趣旨から、医療機関の管理者の措置として、医師に対してオンライン診療に必要な知識・技能を習得させるための指導を講じることとしております。

また、この指導をしっかり徹底させるということで、都道府県に対しても、いわゆるオンライン診療をしている医師が所属する都道府県と、それから受ける患者がいる都道府県とでかなり場所が違う可能性もあるというようなこともありまして、その間の指導をどのような形でやるのかということも含めて、都道府県に対してやり方、これも指導しておりますというところでございます。

さらに今年度の補助事業において、関連学会におけるオンライン診療等の安全性、それから有効性に関する知見の収集、それからマニュアル・好事例の作成といった主体的な取組を支援する、そういうことをやっていこうと考えております。

これらの取組を通じて、安全性や診療の質を含め、適切なオンライン診療を推進していきたいというふうに考えております。

女性の健康包括的支援の実効性向上
質問
豊田真由子 (参政党)
  • ライフステージごとの女性特有の疾病(PMS、更年期障害等)への理解が社会的に不足しており、適切な受診に繋がっていない
  • 医療現場ですら誤診や理解不足があるケースがある
  • ホームページやガイドラインだけでは浸透しないため、より実効的な推進策を求める
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 女性の健康総合センターを設置し、研究や情報発信に取り組んでいる
  • 女性活躍推進法に配慮事項を明確化し、企業へ周知啓発を行う
  • 5月の論点整理に向け、関係学会の協力を得て診療領域を横断した考え方の整理を行い、支援を充実させる
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次にですね、ちょっとすみません、順番を変えまして、女性の健康についてお伺いをいたしたいと思います。

ご案内のとおり、ライフステージ、ホルモンステージによって、さまざまな女性特有の疾病や悩みがあります。

以前よりも理解は進んできたとはいえ、実際まだ世の中の女性の皆様は、医療現場、職場、学校などの社会全般において、その認識について、ご本人も含めた大きな溝があると私は思っております。

例えば、深刻なPMSや更年期障害なども、適切な治療を早期に受ければ症状が改善することも多くありますが、「それは医療機関にかかることではないんだよね」というふうに思っていらっしゃる方が多いと思います。

また、実際に総理もお話をされていましたけれども、医療機関で更年期障害と言われて、しかし実際は関節リウマチや甲状腺疾患のような深刻な疾病だったというケースもございます。

やはり医療現場という専門性の高い場所であっても、正確な理解がまだ十分とは言えません。

こうした取組について、例えば厚労省のホームページとか、あるいはさまざまな診断治療のガイドラインなどがあるということも承知しておりますけれども、「それをわざわざみんな見に行かないよな」ということとか、あってもそれが浸透していないよなというふうに感じますので、せっかくのこの大きな推進の流れでございますので、さらに実効的なものを教えていただきたいと思いますがお考えを伺います。

女性の健康につきましては、その心身の状態が人生の各段階に応じて大きく変化をするという特性を踏まえて、ライフステージごとの特性に応じた健康課題に対処していくことが重要だと考えております。

厚労省におきましては、令和6年10月にご紹介をいただきましたが、国立生育医療研究センター内に女性の健康総合センターを設置いたしまして、研究、情報発信、診療体制の充実等に取り組んでおります。

また、昨年の法改正によりまして、女性活躍推進法の基本原則に、女性の健康上の特性に配慮すべき旨を明確化しております。

各職場の状況に応じた取組が進みますように、企業に対しても周知啓発等を行います。

また、閣議等におきまして、医療機関への受診や治療の重要性を含めた女性の健康に関するさらなる情報発信の強化、また高年期障害に苦しむ方や中高年期の女性に起こる症状に対して、適切な診断を通じ専門的医療にアクセスできるよう、関係学会の協力を得ながら診療領域を横断した考え方の整理などを、5月に予定されている論点整理に向けまして議論を進めているところであります。

取りまとめは5月に予定されておりますが、その取りまとめを踏まえて女性の健康支援の充実を進めていきたいと考えているところであります。

認知症患者・家族および従事者の負担軽減
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 認知症に伴う存在の根源的な不安や、社会的なスティグマ、介護現場での対応の困難さがある
  • 医療・介護全般、社会認識、地域支援など多面的なアプローチが必要である
  • 具体的な展望や実行される対応について教示を求める
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 認知症基本法に基づき、地域包括支援センターや認知症カフェ、認知症疾患医療センターでの診断後支援体制を検討している
  • 適切な医療提供のためのモデル事業を検討し、当事者の視点に立った取組を自治体と協力して進める
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豊田真由子:次に認知症についてお伺いをいたします。

世の中に、自分や家族が認知症になったらどうしようというご不安をお持ちの方というのは非常に多いと思うんですね。

また、実際に認知症となった方というのも、適切な治療になかなかつながらない、あるいは実際はそうでもないのに「何もわからない、何もできない人」というようなスティグマを貼られてしまう。

簡単にこれら全て解決する課題ではないんですけれども、やはり人類の寿命が延びたということで、いろいろな新しい形での疾病とか障害とか、いろんなものが生じていまして、認知症というのは本当にたくさんの方にとっての、これから大きな取り組むべき課題であると思っております。

例えばピアサポートとか希望大使といった取り組みも承知しておりますけれども、医療介護全般、また社会の認識、地域での支え。

多面にわたる認知症に対する患者、ご家族、そして医療・介護従事者の負担を軽くする、もう少し踏み込んだ対応が必要だと私は思っているんですけれども、具体的な展望とか、実行される対応について、ご教示いただければと思います。

認知症は大変大きな社会の課題であるという点は、委員がおっしゃるとおりだと存じます。

特に認知症と診断された後の不安が非常に大きくて、こうした不安に寄り添って前を向いて暮らすことができるようにしていくことが大変重要だと考えております。

厚労省といたしましては、認知症基本法等に則りまして、診断後支援の取組が大変重要であると考えておりまして、例えば、県内の地域包括支援センター、認知症カフェといった相談体制に加えまして、認知症疾患医療センターでの当事者による診断後の相談を含めまして、ご本人やご家族の不安などを受け止める体制について、丁寧に地域の取組を把握し検討することとしております。

また、診断後に適切な医療を受けられる環境といたしまして、認知症疾患医療センターにおいて、認知症の方が必要とされる医療を適切に提供することが可能となるようなモデル事業等々も検討しております。

住み慣れた地域で希望を持って自分らしく暮らすことができるように、認知症の方の声を起点といたしまして、認知症の人の視点に立って取組を具体化していくための取組を、地域の自治体ととも協力をしながら進めてまいりたいと存じます。

訪問介護報酬の引き下げと実態に即した評価
質問
豊田真由子 (参政党)
  • 令和6年度報酬改定で訪問介護報酬が引き下げられたが、収支差率のみでの判断は現場の実態(人的労力やなり手不足)を無視している
  • 集合住宅型などの特定の形態で利益率が高い傾向があるだけで、一律削減は不適切ではないか
  • 訪問介護が維持できるよう、実態に即した対応を求める
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 令和7年度補正予算で賃上げ、職場環境改善、移動経費への支援、人材確保経営改善支援などを盛り込んでいる
  • 令和9年度の定例改定を待たず、令和8年度に介護報酬改定を実施する
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最後に訪問介護についてお伺いをいたします。

令和6年度の報酬改定において、訪問介護の報酬が大きく引き下げられました。

収支差率で利益率が高いということで削られたわけですけれども、私、その当時もやはり訪問介護をやっている事業所のお手伝いもしていて、現場の実感としては、個別に住宅を回る訪問介護の場合は人的な労力も時間もかかりますし、なり手も本当になくてもう「報酬引き下げなんてとんでもない」という感じでございました。

実際にいろいろなデータを見ますと、いわゆる集合住宅型で訪問回数が多い場合は、やはり利益率、収支差率が大きいとか、同一建物を減算している場合は、収支差率5%以上の割合が大きいといったデータもあるようでございますので、一律に削減をしたということに対して、私は非常に疑念を持っておりまして、もう少し実態に即して判断をしていただいてもよかったのではないかというふうに思います。

訪問介護は、自宅やホームで暮らす高齢者にとっての極めて重要な支えになりますので、こうした方々が本属できるようにきちんと対応していただきたいと思います。

御考えを伺います。

訪問介護事業者の経営状況、地域の特性であったり、あるいは事業所の規模、事業形態など、様々でありますので、令和6年度の介護報酬改定以降、こうした状況に応じた支援、これにつきましては、行ってきたところであります。

しかしながら、依然として人手不足等について厳しい状況が続いておりますので、令和7年度の補正予算で介護職員の賃上げ、職場環境改善に対する支援、あるいは物価上昇の影響がある中でも、介護サービスを円滑に継続するため、移動に伴う経費等への支援、また人材確保経営改善の支援事業などを盛り込んでおります。

これらの緊急的な対応に加えまして、令和9年度の定例改定を待たずに、令和8年度に介護報酬改定を実施しております。

こうした取組を通じて、訪問介護は非常に大事でありますので、ヘルパーの皆さんも含め、介護分野の職員の多職種との遜色のない処遇改善などをしっかり目指して取り組んでいきたいと考えています。

社会保障制度の複雑さと行政コストの定量化
質問
古川あおい (チームみらい)
  • 制度の複雑さが国民の理解不足や自治体の行政コスト増大を招いている
  • 制度設計時に複雑さがもたらすコストを定量的に把握し、削減に努めるべきではないか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • コストの定量化は行っていないが、きめ細かな対応と効率化の両立は重要と認識している
  • マイナ保険証の活用やデジタル技術による事務短縮などの取組を推進している
  • 制度見直しの際は簡素な方法を検討する視点を重視する
全文
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しかし、それを阻む大きな要因の一つが、制度の複雑さなのではないかと考えております。

制度が複雑であることは、さまざまなコストを生じさせます。

国民の方にとってみても、制度が理解できないといったことがあったり、また追加の行政コストとして、自治体の職員の方の説明コストであったり、書類の確認といったコストが生じます。

そこで私は、こうした制度が複雑であることによるコストを定量的に把握することによって、新しく制度の改正や新しい制度をつくるときに、仕組みを複雑にしすぎないこと、それを行政の側が心がけることによって、行政コストが削減できるのではないかと考えております。

厚生労働省としては、こうした制度の複雑さ、そしてそれにかかるコストというものをどのように考えているのでしょうか。

制度を新しく検討・設計する際に、こうした制度の複雑さがもたらすコストというものを把握、定量化しているのでしょうか。

そうしたコストを定量化をしているということではありませんけれども、社会保障制度につきましては、さまざまな方に配慮したきめ細かな対応をする必要があると考えております。

また同時に、業務の効率化を進め、利用される方にとって利用しやすい制度とすることが、これも非常に重要だというふうに認識をしています。

例えば、高額療養費制度におきますと、マイナ保険証の利用によりまして、事前の手続きなく限度額を超える支払いが窓口で免除される、そうした取組も行っておりますし、あるいは7段階となっている要介護認定の事務においても、デジタル技術の活用によりまして、事務処理日数や職員の超過勤務時間を短縮するなど、さまざまな取組を進めているところでございます。

一般的に行政の制度につきましては、年月が経過いたしますと、どうしても複雑化してそれに伴うコストが増加してしまうということがあろうかと思います。

一般論としてそうしたこともありますので、やはり制度の見直しの際には、より簡素な方法を検討する、そういった視点というのは非常に大事であります。

この社会保障制度におきましても、改革・改正を進める際には、当然そうした視点を重視して対応していくことが必要だと考えています。

制度改正に伴う国民への情報提供とシミュレーションツールの導入
質問
古川あおい (チームみらい)
  • 複雑な法案冊子では一般国民が自身の負担増減などの影響を理解するのが困難である
  • 個々のライフスタイルに合わせた影響を確認できるウェブシミュレーションツールの提供や、民間がツールを作れるデータ提供を検討してはどうか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 改正趣旨を明確にするためケースを絞って提示することと、個別の影響を理解するためのシミュレーションは分けて考える必要がある
  • 年金分野では既に「公的年金シミュレーター」を公開している
  • 年金以外の分野についても同様のことが可能か研究したい
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続いて、国民への情報の届け方についてお伺いします。

今国会には、健康保険法等の一部を改正する法律案をはじめとして、医療や介護の制度改正に関わる様々な法案が提出される予定でございます。

今、本日の皆様のお手元にも、「健康保険法等の一部を改正する法律案」の冊子がございますけれども、こちら非常に分厚いものとなっております。

この制度の改正の内容というものは、厚生労働省のホームページからでも確認をすることができますが、この分厚い冊子の内容を読み通すことも、理解することも、やはり一般の方にとっては非常に難しいものなのではないかと思います。

こういう新しい制度が、制度が変わりますということになったとき、やはり自分の負担は増えるのか減るのか、今度社会保険料は上がるのか下がるのかとか、どういった変化が起こるのかというところを、非常に皆様は気にされることだろうと思います。

こういった際に、厚生労働省とか審議会の資料においては、「このような変化が起きますよ」ということが例として示されておりますが、大体1例、2例、モデルケースのようなもの、年齢が何歳で、お子さんが何人いる場合、結婚している場合、していない場合、年金を受け取っている場合、そういった場合分けによって、一つ二つ事例が示されるというのが、通常のやり方かなと思います。

ただし、今の日本の様々な働き方だとか、ライフスタイルとか、そういったものが多様化してきたこの世の中において、一つ二つのモデルケースで「あなたの場合はこうなるかもしれませんよ」という事例をお示しするのは難しいのではないかなと感じております。

逆に、テクノロジーの発達により、「あなたの場合はこうです」というのを、究極は1億2千何万人分になるわけですけれども、もうちょっとシミュレーションのような形で、自分の民間の医療保険においてはよく「あなたの保険料はいくらになりますよ」というのがありますけれども、厚生労働省や社会保障に関わる制度の改正においても、その改正によってどんな影響が起きるのかというようなことについて、インターネットなどを活用したウェブツールのようなもので、シミュレーションをできるようなものというのを政府が提供する。

もしくは、民間の方とかボランティアとかNPOの方とか、そういった方たちが自分たちでツールを作れるようにデータを提供するとか、そういった取り組みを進められてはいかがかと思いますが、厚生労働大臣いかがでしょうか。

上野厚生労働大臣、非常に大事な視点だと考えております。

少し分けて考えることが必要かと考えておりまして、まず制度を改正をする際ですね、その制度の改正によってどういうことが起こりうるのか、生じるのかということを考える際には、あまりにもたくさんのケースだと論点が明確にならないというような問題もあろうかと思いますので、それはその改正の趣旨などが明確になるようにケースを絞ってですね、お示しをする、そういったことも考えられると思います。

一方で、制度を改正をして、それが自分にどういう影響があるかという観点からすると、いろいろなシミュレーションをもとにして、「自分にはこういう影響があるな」ということを、国民の皆さんに御理解をいただくというのも非常に大事だと考えております。

そういった意味では、例えば年金制度におきまして、現在、見える化をいたしまして、公的年金シミュレーター、これを開発をして公開をしております。

使っていただければ御自身の年金額、将来の年金額がどのようになるかということが分かりますので、そうしたことを年金以外の分野についてもどういったことができるかというのは研究をしていきたいと考えています。

プッシュ型行政サービスの推進
質問
古川あおい (チームみらい)
  • 申請主義では制度を知らない人に支援が届かないため、申請不要で届けるプッシュ型サービスが必要である
  • マイナンバー等の活用によるプッシュ型サービスの推進に関する決意と具体的計画を問う
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • マイナンバー等の情報連携によりプッシュ型サービスを推進する環境が整いつつある
  • 令和5年12月の改革工程において、プッシュ型による現金給付や個別サービス提供の環境整備が重要であると明記されている
  • 必要な支援を確実に届けるための手法を十分に研究していく
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続いて、プッシュ型の行政サービスの考え方についてお伺いします。

こちらどういうことかといいますと、申請主義というものに対峙する考え方として掲げております。

ただ一方で、そういったさまざまな行政サービスが存在していても、結局国民に届いていないと意味がないということを感じます。

例えば私のように、厚生労働省で働いている経験がありますとか、国会議員の知り合いがいますとか、そういう方だったら質問をすることができるかもしれませんけれども、一般の方にとってやはり行政サービスのことはまず知らなかったりする。

そこが壁になっているかなと思います。

この点、申請不要でサービスの側が必要な方に届く、そういった形を進めていくことが行政にとって重要なのではないかと思っておりますが、今マイナンバーとかマイナ保険証、そういったものの活用も進んできております。

こういった制度を活用して、必要な支援を申請不要で届けるプッシュ型の行政サービスの推進について、厚生労働大臣としての決意と、またもし具体的に進めていくというような計画が既にあれば教えてください。

まずデジタル技術の進展によりまして、マイナンバー等を用いて、関係者の間で情報を連携することが可能となりました。

こうしたことを上手に使って必要な方に適切な支援を届ける、いわゆるプッシュ型のサービス、これを推進する環境が整いつつあると認識をしています。

実際に令和5年の12月に改革工程を閣議決定をいたしました。

この中におきましても、プッシュ型による現金給付や個別サービスの提供を行える環境を整備していくことが重要であるというふうに明記をされております。

厚生労働省といたしましても、そうした考えのもとに、プッシュ型サービスの推進を含めまして、国民の皆さんに対して必要な支援を確実に届けていけるように、さまざまな手法についても十分研究はしていくことが必要だと考えています。

社会保障国民会議での指摘事項と現行制度の改善
質問
古川あおい (チームみらい)
  • 国民会議での給付付き税額控除の議論の中で、現行制度の中低所得者支援や就労インセンティブの不十分さが指摘されている
  • 給付付き税額控除による対応を待つのではなく、並行して現行制度の改善を進めるべきではないか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 国民会議では令和8年夏前の中間取りまとめに向け議論を進めており、課題については調整の上で協議を継続する予定である
  • 国民会議の担当ではないため詳細な言及は控えるが、社会保障制度の課題は省内で受け止め議論を進める必要がある
全文
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続いて社会保障国民会議における議論と厚生労働省の役割分担についてお伺いいたします。

大臣所信の中で、社会保障国民会議における国民的な議論を踏まえ、給付付き税額控除の制度設計を含む税と社会保障の一体改革に取り組むという点について述べられました。

ただ、私も国民会議に参加している政党の一名として参加しているんですけれども、その中でこれから作っていく制度として給付付き税額控除についての議論が進められておりますが、その中で有識者会議、実務者会議の中で話題となるのが、「給付付き税額控除を設計する際には中低所得者への支援が重要であるよね」とか、「また、就労インセンティブを阻害しない形にするのが重要だよね」といった指摘が有識者の方とか実務者会議の中で何回も上がりました。

これは裏返せば、現行の社会保障制度が中低所得者支援が不十分であったりとか、就労インセンティブの観点が十分に機能していないという問題意識が有識者の方にも実務者会議の参加者にも共有されているという裏返しだなとも感じております。

国民会議で進められている給付付き税額控除の議論、それはそれとして進めていくべきだと思いますが、国民会議の場でこのように現行の社会保障制度の不十分な点という課題も指摘をされているわけです。

こうした課題について厚生労働省もしっかり耳を傾けて、現行制度の改善を、その給付付き税額控除によって対応されるからということではなくて、厚生労働省の方でも現行制度の改善を並行して進めるべきだと考えています。

厚労省は国民会議で指摘されているような現行制度の問題点というものについて、省内でどのように把握し対応しているのでしょうか。

社会保障国民会議におきましては、まずは給付付き税額控除、また食料品の消費税率ゼロについて、同時並行的に議論を進め、その両者について、令和8年の夏前を目途に中間取りまとめを行うとされているところであります。

この際に給付付き税額控除の議論を進める過程で明らかとなった社会保障制度の課題などについては、改めて調整をした上で、協議を継続することとされていると承知をしております。

国民会議自体の担当ではございませんので、これ以上これについての言及は控えたいと思いますが、社会保障制度そのものにつきましては、当然さまざまな課題があるのは事実でありますので、そうした課題につきましては、しっかり省内で受け止めて議論を進めていくことが必要かと考えています。

ケアプランデータ連携システムの普及と改善
質問
古川あおい (チームみらい)
  • ケアプランデータ連携システムの普及が進まず、利用料無料化などの支援策が打たれているが、根本的な原因分析が不足している
  • 補助金で利用を促すのではなく、使い勝手の悪さなどの原因を分析し、システム自体の改善を行うべきではないか
答弁
黒田
  • 導入が進まない理由として「操作への不安」「効果の不透明さ」「相手方事業所の未導入」の3点を分析している
  • ヘルプデスクの設置や、賃上げ支援の要件に導入を盛り込むことで後押ししており、導入率は上昇している
  • 課題を解決し利便性を実感してもらう方向で取組を進める
全文
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続いて、介護DXの実効性についてお伺いします。

私が今回、ケアプランデータ連携システムのお話をしたいと思います。

ケアプランデータ連携システムは、ケアマネージャーと介護サービス事業者の間で、ケアプランの関連書類をこれまでFAXや郵送でやっていたようなものをデータで送受信できるようにするシステムです。

こちら数年前から導入が始まったんですけれども、本来であれば利用する事業所にお金を払ってもらって使ってもらうサービスだったはずなんですが、実際には普及がなかなか進まないために利用料を無料にしてみたりとか、さらに導入するときのサポート、これもお金を補助しますよというような取り組みが始まるなど、利用促進のための支援策が続々と打ち出されています。

ただ、普及が進まないのには、本来は理由があるはずです。

本来であれば、予定通りに使われていないようなシステムに対して、「使ってくださいよ」とお金を積んで支援をするのではなくて、「なんで使われないのかな」というところをしっかり分析して、もし使い勝手の悪いシステムであるということがわかったのであれば、お金をかけて改修をする。

そして、「お金を払ってでもこれで仕事が便利になるから、楽になるから、お金を払ってでも使いたいな」と事業者に思ってもらうようなシステムにするというのが本来あるべき姿ではないかと考えますが、厚生労働省はこのケアプランデータ連携システムの利用が進んでいないような原因をどのように分析しているのでしょうか。

サービスそのものの改善を進めていくべきではないでしょうか。

委員ご指摘のケアプランデータ連携システムは、ケアマネージャー、すなわち介護支援事業所と介護サービス事業所の間の紙のやり取りを電子で行うということを目的にして作られたものです。

特にケアマネージャーさんたちの業務負担が非常に重いというお話の中の非常に大きな理由の一つに、紙のやり取りが非常に多いということがありますので、これに応えるということで作っております。

委員ご指摘のシステムを導入しない理由につきましては、事業者団体等にヒアリングをしております。

その中で挙げられた主な理由は3つありまして、1つは導入前後のシステム操作について不安があるということ。

それから2つ目が、利用料に見合う効果が自分の事業所に得られるかどうかが分かりにくいということ。

それから3点目は、仮に自分の事業所が導入しても、やり取りをする相手の事業所が入れてくれないと、かえって事業所負担が増えてしまうという。

こうしたことに対応するために、まず操作の不安につきましては、そのシステム操作を支援するヘルプデスク等々を作っております。

2点目の利用料の話については、先ほど委員ご指摘くださったフリーパス、それから各種セミナー等々を通じまして、「これぐらいの業務量減りますよ」といったことをお知らせするということをやっております。

ただ、3点目の「なかなか他の事業所がやってくださらない」という話が残っておりましたので、先般の令和7年度補正予算に計上しました賃上げ支援の中に、ケアプランデータ連携システムの導入を生産性の取組の要件として設定し、これの後押しを図っているところでございます。

この取組の前後で申しますと、現在の導入率は28%でございますが、補正予算の成立前後から短期間で18%上昇しております。

委員御指摘のとおり、課題を明確にし、それを解決していくことによって、利便性を実感していただいて使っていただくということが王道だと思いますので、そうした方向で取組を進めてまいります。

処遇改善加算の要件における事業者負担の軽減
質問
古川あおい (チームみらい)
  • 処遇改善加算の要件として、システム利用の証明にスクリーンショットの保存を求めているが、これは事業者の負担である
  • システム側で利用状況を把握・管理し、申請負担を軽減すべきではないか
答弁
黒田
  • 令和8年度に「介護情報基盤」を稼働させ、本システムを統合しAPI連携などの使い勝手改善を検討している
  • 今回の措置は「利用意向の誓約」でも加算を認めているため、個別の確認が必要な事情がある
  • システム内でのやり取り確認ができればスクリーンショットは不要であり、事務負担軽減に努める
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続いて、処遇改善を確実に進めるための事業者の負担軽減についてお伺いします。

細かい話にはなるんですけれども、今回処遇改善加算の上乗せの加算部分を取得するための要件の一つとして、ケアプランデータ連携システムを利用している事業所に対して一段上の加算を認めると、という制度が導入されています。

このシステムを実際に利用していることをどうやって担保するのかという点につきまして、厚生労働省が示したQ&Aですと、事業者に対してケアプランデータ連携システムの使用画面のスクリーンショットを撮って、それを2年間ほど保存しておいてくださいということが示されております。

これはつまり、より良い処遇改善加算を受けるためには、そのスクリーンショットを撮って保存しなければいけないということでございます。

このシステムというのは国保中央会が構築・運用をしているはずで、こういった実際に使われているかいないのかということは、サービスの改善のためにも非常に重要なことだと思いますけれども、本来であればシステム側で把握・管理できるのではないかと思います。

事業者がスクリーンショットを撮って保存しなければならないというのは、事業者に負担を課すことだなと思っておりまして、こういった申請の負担は見直すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

前の問いの関係で委員御指摘くださいましたので、システムの改善の話を少し補足をさせていただいて、御質問にお答えいたします。

システムの改善は当然必要だと思っております。

ちょうど令和8年度に介護情報基盤というものの稼働を予定しておりまして、先ほどのケアプランデータ連携システムを、その基盤の中に統合することを予定しております。

こちらの統合と合わせて、例えば介護ソフトから直接API連携で情報を取り込むことができないかとか、さまざま事業所の方々への使い勝手を改善するためのアイデアを実現することを検討しておりまして、そちらについても形ができましたら、また先生にお聞きいただきたいと思います。

ご質問に戻りまして、今回の上乗せ措置の要件の関係です。

こちらは、実は今回の上乗せ措置は、ケアプランデータ連携システムを実際に使うという条件を満たすだけでなく、加えて、まだ使ってはいないけれども、意向的に使いますという誓約があると、それでも加算はOKですという形にしております。

ということもありますので、ログ側だけではなくて、ご本人たちがそれをやってくださったかどうかということを確認することが必要になってくるというのが、今回の補正等の事情ではございます。

それで、お話の中でスクリーンショット云々という話があったんですが、システムの中で情報のやり取りをしたということが確認できれば、それでも当然可能でございますので、そうしたお話も含めて、できるだけ事業所の皆さんの事務負担を軽減するための取組と併せて、処遇改善取組は進めてまいります。

AIの進展が雇用に与える影響とリスキリング
質問
古川あおい (チームみらい)
  • AIによる雇用への影響について、現時点での認識を問う
  • また、AIによる職務変化に伴いリスキリングが重要となるが、公的職業訓練の認定プロセスの遅れや産業界とのミスマッチをどう解消し、技術進歩に追いつくか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 労働需要の減少という懸念がある一方、効率化や新産業創出の効果も想定され、調査研究に着手している
  • 日本の雇用動向全般としては、現時点では大きな影響は生じていないと考えている
  • デジタル分野の訓練委託費上乗せや、全訓練分野でのデジタルリテラシー必須化、地域ニーズに即した訓練設定を推進している
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続いて、AIが雇用に与える影響について、お伺いいたします。

その中でAI技術の進展が雇用にもたらす影響というのはさまざまあると思います。

この点について高市総理に対し、チームみらいの高山聡氏が質問したところ、現時点ではAIによる大きな影響は生じていないというご答弁でしたけれども、厚生労働大臣にもこの問題についての認識をお伺いしたいと思います。

今後も状況を注視されていくということでしたけれども、AIによる雇用への影響、今のところ公的な数字ではなかなか表れていないというところでしたけれども、これはもしかしたら、AIによる完全失業というような形ではなくて、社内失業のような形であるとか、社内の配置転換とか、職務の創出といった、そういった形でも影響があるかなと考えております。

そのような問題が起きた場合、やはりリスキリングが大事になってくると思います。

今、厚生労働省においても、さまざまなリスキリングについてのプログラム、公的職業訓練について提示していると思いますけれども、こういったプログラムについて、カリキュラムの公的職業訓練の認定プロセスに時間がかかるとか、産業界が実際に求めるスキルとの間にミスマッチがあるといった指摘がございますが、こういった点について技術の進歩に追いつく形でリスキリングを進めていけるのかどうか、厚生労働省の考えをお伺いします。

上野厚生労働大臣:まず、AIの進展に伴う雇用への影響についてですが、仕事内容の変化、あるいは労働者との置き換えに関する懸念があります。

その一方で、労働供給制約が進む中、業務の効率化や付加価値の向上、新たな産業の創出などにつながる効果も想定されておりますので、厚生労働省といたしましても、雇用への影響等について調査研究に着手しています。

こうした中で、AIによって一部の職業やタスクに対する労働需要が減少する可能性を指摘をする国際機関のレポートがございます。

また、米国では大規模な人員削減に関する報道などがございますので、そうしたことは承知をしております。

ただ、今お話のありましたとおり、日本の雇用動向全般としては、現時点では大きな影響は生じていないものと考えています。

今後とも関係省庁とも緊密に連携をしながら、雇用への影響につきましては、丁寧に状況を把握していきたいと考えています。

円滑に再就職できますように、技術変化や産業ニーズに対応した訓練内容とすることが重要であると認識してございます。

このため、技術変化への対応の観点から、例えばデジタル分野の訓練を実施する民間教育訓練機関等への委託費の上乗せなどを行いまして、デジタル分野の訓練設定を促進しているほか、昨年度、令和7年度よりデジタル分野以外も含む全ての訓練分野で、デジタルリテラシーを含むカリキュラムの設定を必須としたところでございます。

また各都道府県におきましては、労使団体を含みます地域の関係者などを参集した協議会を開催して、地域の実情や産業ニーズに即した訓練設定を推進しているほか、訓練修了者やその採用企業へのヒアリングなどを通じて訓練効果の把握・検証を行い、訓練内容の見直しに取り組んでいるところでございます。

厚生労働省といたしましては、引き続き地域における企業の人材ニーズなどを丁寧に把握し、技術変化も踏まえた職業訓練の提供に努めてまいりたいと考えてございます。

「国保逃れ」スキームの是非と制度への影響
質問
辰巳孝太郎 (日本共産党)
  • 実態のない法人役員就任による社会保険加入(国保逃れ)で保険料を不当に軽減する事例がある
  • 高額所得者が保険から抜けることで、残った加入者の負担が増える
  • この行為は社会保険制度を揺るがす不正ではないか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 本来認められない者が不当に加入し国保を免れることは、国民の納得感や公正性を損なう
  • 高額所得者か否かにかかわらず、加入すべき保険に加入しないことは看過できない
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今日はいわゆる「国保逃れ」について質問をいたします。

昨年、勤務実態がないにもかかわらず、一般社団法人などの役員に会費を払って就任をして、最低限の報酬を受け取ることで社会保険に加入し、本来支払うべき国民健康保険料等の負担を回避する、この「国保逃れ」が全国的に行われていることが明るみになりました。

年齢40歳以上の、例えば年収1,350万円の大阪市会議員の場合、2025年度の国民健康保険料は最高額の109万円となるわけなんですが、この問題のスキームで最低等級の社会保険に加入した場合、これは法人との折半になりますので、負担する社会保険料は最低で年間4万1,168円となります。

つまり、その差額104万8,832円のちょろまかしということになります。

また同時に納める厚生年金保険料ですね。

これも法人との折半ということになりますと、月額8,052円、年額で9万6,624円。

一方、国民年金保険料は、昨年度ですけれども、月1万7,510円、年額21万210円ですから、その差額11万3,496円のちょろまかしと。

健康保険、厚生年金合わせて、年間116万2,328円のちょろまかしということになります。

報酬を引いた会費を負担しますので、この負担分を考慮したとしても、年間100万円前後が不当に軽減されるということになります。

仮に配偶者を3号加入させて、本来負担すべき国民年金保険料が免除となっていれば、21万210円、もっと増える。

こういうことになるわけですね。

大臣、これは、応能負担が原則の保険で、例えば市会議員であればですよ、高額所得者、高額国保の負担者ということになるわけですが、こういう人たちが保険から出ていくということは、残った人たちの保険料を引き上げるということにもなるわけですね。

この社会保険制度そのものを揺るがす不正であると言わなきゃならないと思いますけれども、大臣いかがですか。

上野賢一郎(厚生労働大臣)一般論になりますが、本来被用者保険への加入が認められていないものが不当に加入し、国民健康保険の適用を免れている状態は、制度に対する国民の納得感や公正性を損なうことにつながるものであると考えております。

その意味でも、高額所得者であるか否かにかかわらず、加入すべき保険に加入しないということは、決して看過できないことだと考えています。

国保逃れに関する厚労省通知の内容
質問
辰巳孝太郎 (日本共産党)

- 3月18日に出された、実態のない加入を違法とし厳格な対応を求める通知の具体的な中身について説明を求める

答弁
三好年金管理審議官
  • 役員としての業務実態や報酬の対価性を総合的に勘案して判断することを明確化した
  • 使用実態のない資格取得の届出は違法である旨を明確にし、判断に資する具体例を示した
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本年3月18日、この国保逃れについて厚生労働省は通知を出しました。

全国健康保険協会、健康保険組合、日本年金機構に対して、実態がない場合は違法行為であるとして、資格喪失など厳格な対応をとるよう求める、そういう旨の通知であります。

厚労省、この具体的な中身を説明していただけますか。

法人の役員に係る社会保険の適用につきましては、一般的に役員としての業務が経営参画を内容とする形式的な労務の提供であること、そして役員としての報酬が業務の対価としての形式的な支払いであること、こういった観点を総合的に勘案して判断をするということでございます。

今般、議員からご紹介ございましたけれども、個人事業主やフリーランス等を対象に、一般社団法人の役員として加入させることで社会保険に加入でき、保険料削減可能となっていると謳っているような事例があることを踏まえまして、3月18日付けで通知を発出しまして、こうした法人の役員に係る取り扱いを改めて明確化し、被保険者資格の適用の可否をより適切に判断できるよう、法人との使用関係や業務実態の判断に資する具体例も示しまして、使用実態にない資格取得の届出は違法であるという旨を明確化したところでございます。

国保逃れの違法性と罰則
質問
辰巳孝太郎 (日本共産党)
  • 今回の通知前から、実態のない加入は違法であったという認識でよいか
  • 違法に加入していた場合、誰がどの程度の罰則を受けるのか
答弁
三好年金管理審議官
  • 従来から使用関係の実態のない役員の加入は認められておらず、通知前に関わらず届出規定違反となる
  • 虚偽の届出を行った事業主に対し、6月以下の懲役または50万円以下の罰金が適用される可能性がある
全文
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辰巳孝太郎(日本共産党)今、厚労省の方からありましたけれども、「違法」という話がありました。

これは脱法じゃないですね、違法なんですね。

今回、この国保逃れビジネスが広く知られることになったので、初めてこれを違法としたわけではなくて、厚労省に確認しますけれども、これまでも違法であった、こういう認識でいいですよね。

ということと、あと本来この要件を満たしていないにもかかわらず、社会保険に違法に加入していた場合、誰がどの程度罰せられることになるのか、この2点について聞かせてください。

まず前段の違法の関係でございますけれども、法人の役員に係る社会保険の適用につきましては、従来から、使用関係の実態のない役員については、社会保険の加入は認められていないということでございまして、仮に使用関係の実態のない届出により、健康保険、厚生年金保険の適用を受けていたと判断される場合には、健康保険法第48条、あるいは厚生年金保険法第27条の届出規定に違反する。

これは通知発出前に関係なく、こういうことでございます。

正当な理由なく届出をしない、あるいは虚偽の届出を行った事業主に対しましては、健康保険法第208条、あるいは厚生年金保険法第102条に基づきまして、6月以下の懲役、または50万円以下の罰金という罰則規定が適用される可能性があると、個別の事案自体ではございますけれども、あるということでございます。

違法加入発覚後の健康保険の遡及処理
質問
辰巳孝太郎 (日本共産党)
  • 違法加入が指摘された場合、資格取り消しはどの時点まで遡るのか
  • 遡って加入し直す国民健康保険料の納付期間はどれくらいか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 資格喪失は、客観的事実に基づき適切でなかったと明らかになった時点まで遡るのが基本
  • 国保への遡及加入における保険料納付は、最大2年(国保税の場合は最大3年)までとなる
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それでは、この違法行為に対して、「違法ですよ」というふうに指摘をされた場合、どうなっていくのかと。

加入されていた一般の方々ですね、どうなっていくかということを、続けて聞いていきたいんですけれども、大事に聞きたいと思います。

まず健康保険の方から。

この違法に加入していた場合、遡って保険資格の取り消しということになると思うんですよね。

その場合、遡って資格を取り消される期間というのはどれぐらいなのか。

そして改めて遡って国民健康保険に入り直す必要があると思うんですね。

その場合、遡って国民健康保険料を、あるいは国民健康保険税というところもありますけれども、納められる期間はどれぐらいなのか。

これ大事な問題なんで確認したいと思います。

まず日本年金機構による事業所調査により、健康保険、厚生年金保険への加入が適切でないことが確認された場合には、当該事業所に指導し、その資格を喪失させることになります。

その際、どの時点から加入が適切でなかったかについては、健康保険の被保険者資格を得ないことが客観的事実に基づき明らかになった時点まで遡ることが基本となります。

個々の事案における実態を総合的に勘案し、個別に判断することになります。

また、健康保険の被保険者資格を喪失した期間は遡及して国民健康保険に加入していただくこととなりますが、これは保険料の付加決定の期間制限との関係から、国民健康保険料の場合は最大2年、国民健康保険税の場合は最大3年まで遡って納めていただくことになります。

違法加入発覚後の厚生年金の遡及処理
質問
辰巳孝太郎 (日本共産党)
  • 厚生年金の資格喪失はどこまで遡るのか
  • 国民年金保険料を遡って納められる期間はどれくらいか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 資格喪失後、遡及して国民年金に加入することになる
  • 消滅時効との関係から、最大2年まで遡って保険料を納めることになる
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続けて年金、厚生年金の方ですね。

これも大臣に確認したいと思います。

どれぐらい遡って資格が喪失されるのか、保険料を国民年金どれぐらい遡れるのか、いかがでしょうか。

厚生年金保険の被保険者資格を過去に遡って喪失をした場合に、その期間は遡及して国民年金に加入していただくことになります。

保険料の徴収権等の消滅時効との関係から、最大2年まで遡って国民年金保険料を納めていただくことになります。

従業員雇用を装った新たな国保逃れへの対応
質問
辰巳孝太郎 (日本共産党)
  • 役員ではなく従業員として雇用し、別法人に会費を払わせることで同様の効果を得る脱法的なビジネスが存在する
  • こうした新たな手法にも厳しく対応すべきではないか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 従業員として雇用されていても、使用される実態がない場合は社会保険の適用は認められない
  • 個別事例の判断は困難だが、通知に基づく対応で得られた知見を活用し、必要な対応を検討したい
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実は色々調べてちょっと分かったんですけれども、この国保逃れのためにね、今冒頭厚生労働省が網かけるという風にやってもらいましたところがですね、この法人役員とか理事ではなくて、法人の従業員として雇用をして社会保険に加入させると同時に、会費はですね、同じ法人グループ内の別法人に支払わせて……結果としては同じような国保逃れの効果を得るようなビジネスが、実はもう存在をしているんですね。

これはもう完全に脱法的と言わなければならないと思うんです。

大臣、やっぱりこういう、新たなと言いますかね、同じような結果なんですけれども、こういう手法も厳しく、私は厚労省は対応していくべきだと思いますけれども、大臣いかがですか。

まず一般論でございますが、法人の役員ではなくて従業員として雇用して社会保険に加入させている場合であっても、法人に使用されるものに該当しないと判断される場合は、当然社会保険の適用は認められないわけであります。

今ご指摘の事例が問題があるものかどうかというのは、個々の事例の実態に基づいて判断をする必要がありますので、一概にお答えすることは困難でありますが、やはり社会保険料に対する納得感が損なわれないように制度を適切に運用していくということが重要でありますので、今般の通知に基づく対応を進める中で得られる知見も活用して、適正な制度運営の観点からさらにどのような対応が必要なのか、可能なのか検討していきたいと考えています。

議員等の名目的役員就任による社会保険加入の判断基準
質問
辰巳孝太郎 (日本共産党)
  • 議員が名目的に理事に就任し、少額の報酬を得て社会保険に加入しているケースが想定される
  • 継続的な労務提供などの判断基準はどうなっているか
答弁
年金管理政務次官

- 個別判断となるが、連絡調整や職員への指揮監督に従事しているか、単に意見を述べる立場に留まっていないか等を勘案して判断する

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つまり例えば議員自身が代表を務める法人や、自分の地域の支援者などが運営する民間の社会福祉法人などの理事や役員などに就任をして、わずかばかりの報酬を受け取って、そこで社会保険に加入している人が結構おられるんちゃうかなというふうに思ってるんですね。

ここで厚労省に確認したいと思うんですね。

これね、社会保険への加入は、代表者や役員ならば、実態において継続的な労務の提供、具体的な指揮監督や権限の行使が必要だとされていると思うんですね。

どのような判断基準が示されているのか、少し紹介していただけますか。

法人の役員の業務が経営参画を内容とする継続的な労務の提供に当たるかどうか、どのように判断するかという点で、これは個々の事案の実態に応じて個別に判断するということではございますけれども、これは日本年金機構の内部の取扱いでは、例えば当該法人の役員への連絡調整や職員に対する指揮監督に従事しているかどうかでありますとか、求めに応じて意見を述べる立場にとどまっていないかどうか、こういったものも勘案して、実態を踏まえて判断をするというようなことも示されているところでございます。

名目的加入に対する厳格な運用の要請
質問
辰巳孝太郎 (日本共産党)
  • 議員が名目的に理事を務める場合は労働者と見なされず違法の可能性がある
  • この問題について厳格に運用すべきではないか
答弁
上野賢一郎 (厚生労働大臣)
  • 従来から、継続的な労務提供や報酬の支払いなどの要件を満たさず、使用関係の実態がない場合は加入は認められていない
  • 今後とも基準に基づき、実態を踏まえて判断していくことが大切である
全文
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つまり、議員が単に名目的な形で理事に就任している場合、実費弁償としてその程度の報酬しか受け取っていない場合とか、こういうときは、やはり働いている労働者というふうには見なされないということになって、違法の可能性があるということですね。

私は本来議員として仕事をしている者が、議員の仕事以外に継続的な労務の提供なんてできるのかなというふうに思うわけですよ。

大臣、厳格にやはりこの問題もちゃんと運用するべきだというふうに思いますけれども、いかがですか。

あくまで一般論でございますが、先ほど来答弁を申し上げておりますとおり、これは従来から経営参画を内容とする継続的な労務の提供、業務の対価として継続的な支払いを受けているといった要件、これを満たさずに使用関係の実態がない場合には、社会保険への加入は認められていないところであります。

適切な制度運営の観点から、今後ともこうした基準に基づいて、ここの事案については、その実態を踏まえて判断をしていくことが大切かと考えています。

国民健康保険の平等割・均等割の廃止と財源
質問
辰巳孝太郎 (日本共産党)
  • 国保料が高すぎる(逆進的構造がある)ことが国保逃れを誘発している
  • 平等割・均等割を廃止するために、国費としていくらの財源が必要か試算を求める
答弁
狭間保健局長
  • 公平性確保のため均等割・平等割を設けている
  • 廃止に向けた試算は行っていないが、参考として令和5年度の均等割・平等割の合計額は約1兆2885億円である
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私は問題は、何でこれだけ国保から逃げたがる人が多いのかということだと思うんですよ。

それはやはり、あまりにも国保が高いからですよね。

私の地元の大阪市の国保料は、4人家族で年収換算で400万円の世帯で、年間61万円ですから。

これは15%ぐらいの負担率ですね。

一方、会社員の社会保険というのは保険料47万円なんですけど、これは半分は折半しますので、実際はその半分ということになります。

国保の場合は、負担率も年収換算1000万円で大体11%ですから、低所得者ほど負担率というのが重くなる。

逆進的な構造があると思うんですね。

これはやはり、世帯にかかる平等割、家族の人数にかかる均等割という、所得に関係なく付加される仕組みがあるためだというふうに思います。

我が党はこの平等割及び均等割の廃止を求めています。

厚労省に確認します。

この平等割と均等割の廃止のために、いくら国費として財源が必要か教えていただきたい。

国民健康保険は、無職の方も含めて多様な方が加入し、所得の形態も様々な中で公平性を確保するため、世帯の所得のほか、負担の観点から世帯の被保険者の人数や世帯数に応じて一定の負担をいただくことを基本としておりまして、そうした考え方から均等割、平等割を設け、また低所得の方に対する軽減などの措置も講じております。

厚生労働省として、今委員がご指摘になられたような試算を行っておりませんけれども、その上で参考として申し上げれば、令和5年度の医療給付費分及び後期高齢者支援金分の保険料算定額における均等割額と平等割額の合計額は約1兆2885億円となっております。

発言全文

大串正樹 (厚生労働委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

これより会議を開きます。

厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。

この際、お諮りいたします。

本件調整のため、本日、政府参考人として、内閣官房内閣審議官岡本俊久君、厚生労働省大臣官房総括審議官青山慶子君、大臣官房医薬産業振興医療情報審議官森正弘君、大臣官房年金管理審議官井吉恵君、大臣官房審議官伊沢智則君、伊勢局長森光恵子君、健康生活衛生局長大坪博子君、医薬局長宮本直樹君、労働基準局長岸本武志君、労働基準局安全衛生部長安井昌二郎君、職業安定局長村山誠君、雇用環境均等局長田中幸子君、社会援護局障害保険福祉部長野村聡君、老健局長黒田秀郎君、保健局長狭間隆一郎君、人材開発統括官宮本恵子君、政策統括官辺美聡君、経済産業省商務情報政策局商務サービス政策統括調整官江澤雅奈君、国土交通省大臣官房審議官原田修吾君、環境省大臣官房審議官成田浩二君、防衛省大臣官房衛生官日野下英二君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。

ご異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

質疑の申出がありますので、順次これを許します。

鬼木誠 (自由民主党・無所属の会) 12発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

大串正樹(厚生労働委員長)

質疑者 鬼木誠

鬼木誠君。

鬼木誠(自由民主党・無所属の会)おはようございます。

自由民主党衆議院議員の鬼木誠でございます。

立憲民主党で参議院にも鬼木誠さんがおられますので、新人議員の方は混同のないようにと思いまして、「自民党の衆議院の鬼木です」というところからスタートさせていただきます。

新人の皆さん、お見知りおきください。

自民党で現在、私は厚労部会長を務めさせていただいております。

先の衆議院選におきましては、自民党は多くの国民のご支持を得まして、大きな議席数を獲得させていただきましたが、しかしそれに甘んじていてはいけないと痛感しております。

日々地域を歩きますと、国民の多くはさまざまな政策に、さまざまな不安や不満を持っています。

今回の選挙でいただいた民意というのは、「高市総理なら変えてくれそうだ」という、その期待の声の表れだと思いますので、そのことをしっかり私たち受け止めて、地域の現場で皆さんが何に困っているのか、そして何を改善してほしいと思っているのか、そうした声をちゃんと改善、実現していかなければ、また私たちの与党の支持もつるべ落としに落ちていくものと思います。

厚労部会長として地元を歩けば、さまざまな演説の声が聞こえてきております。

それは「厚労部会長頑張ってね」という期待の反面、現状にさまざまな不満を持っているという本音が、地元の皆さんが本音の声を私に届けてくれていることの表れだと思っております。

なので今日の質問、なかなか与党とは思えないような厳しい質問をたくさんいたします。

ラインナップとしては、労働市場改革で一つは働き方改革について、そしてまたリスキリングの助成金について。

また診療報酬改定についても、金銀パラジウム合金の薬剤問題、門前薬局の減算措置について。

そして医療DXではクラウドネイティブへの移行について。

そして最後に戦没者慰霊訪問、これを閣議決定いただきました。

このことについての質問を用意しております。

労働市場改革ぐらいで質問時間が終わってしまうんじゃないかなと思いますので、もしかしたらたどり着かなかったときには、答弁を用意していただいた皆さん申し訳ありませんが、また後日にということでお願いいたします。

それでは労働市場改革から質問を始めさせていただきます。

日本成長戦略会議では、労働市場改革が分野を横断的な課題として議論をされております。

この労働市場改革が本当に日本の生産性を高め、経済を成長させていますかという話です。

地方は、そして中小事業者は苦しくなってますよということを訴えさせていただきたいと思います。

まず働き方改革ですが、私の地元、福岡県商工会議所連合会が福岡県全県の商工会議所を対象に意見交換会を開きまして、その声を私に届けてくれました。

その中でのいくつかの意見を拾いたいと思います。

「残業時間の制限により若手従業員の指導時間が減少し、技術の継承や人材育成が難しくなっている。

残業制限により業務が遅延し、小規模事業者は事業主やその配偶者が業務を拭き取っており、経営者の負担増加も見受けられる。

また、従業員からは残業代の減少による収入減が生活水準の低下につながっているという意見や、働く意欲があっても制度上制限されてしまうという不満の声が上がっている。

業務の特性や業務遂行の重要性を踏まえると、希望する従業員が働くことができる『選択式残業制度』の導入について、その可能性を商工会議所として後押ししなければならないのではないかと考える」「働き方改革とゆとり教育、この2つが日本を潰すと危惧している。

人手不足の最大の要因は、約700万もの団塊の世代がリタイアすることだとわかっていたにもかかわらず、政府が十分な対策を講じなかったことにある。

そこへ、働き方改革という人手不足解消と逆方向の政策を導入したため、余計に混乱している。

働き方改革については、業種によって夜勤の有無など個々の会社の事情が異なるため、各企業の実情に応じて柔軟な対応ができる制度としてほしい」「先ほどゆとり教育の話題があったが、若者は本当に働く気がない。

採用して教育しても退職してしまうケースが多い。

20代から30代の若い世代が退社した分、管理職の負担が増えている」「〇〇町では人口減少に人手不足が拍車をかけ、20年前には4社ほどあったタクシー会社が今は1社も残っていない。

よってタクシーを呼ぼうにも隣の〇〇市から来るまで30分以上かかり、夜になるとバスも走っていないので移動手段がなくなるため、飲食店は午後8時ごろには店を閉めざるを得ない状況である」今申し上げたのは、率直に地域の現場が言っている「働き方改革でこんなこと困ってます」という声です。

だから政府に向けられた厳しい声です。

私が言っているわけでもなく、現場の人たちが本当にこれで困っているということを訴えておられます。

こうした声にきちんと応えられる働き方改革でなければならないということを考えております。

今、タクシーがなくなったというお話を差し上げましたが、来年の労働基準法改正では、勤務間インターバル制度について変えようという話になっています。

という意見も出ておりますが、例えば運輸業においては、現行でも改善基準告示において、継続11時間以上とするよう努めることを基本とし、9時間が下限とする休息期間の確保が定められております。

しかし、その9時間でもなかなか実施が難しいという声も聞いております。

このため、一律に11時間で義務化することは、他の産業においても業務に甚大な影響が出る恐れもあり、業界、業態、業務の実態を踏まえた上で、慎重な検討をすべきではないかと考えます。

業種ごとにいろんな事情が違うわけです。

そして、都市と地方でも事情が違うわけです。

とにかく人がいないという中でやりくりをしているわけです。

そんな中で法律で十把一絡げに規制をして、そして義務化をするということは、罰則まで与えるということになります。

インターバルが9時間から11時間になれば、タクシーで言えばハンドルを握る時間が1日2時間減るということになります。

稼ぎたいという従業員もいます。

会社が潰れて「何か稼げるものないか、タクシーが今いいらしいぞ」と言って入ってくる。

そのときに稼げる、乗って乗って稼ごうと思っても、2時間稼働時間が減りました。

じゃあ十分な時間稼げない。

住宅ローンが残っている。

子供が3人いる。

もっと働きたい、稼ぎたい。

そんな人たちが「この業界では稼げない」となりますと、労働者も去っていく。

そして、一律に1日2時間稼働時間が減れば、タクシーの経営者も成り立たない。

そして2時間ずつタクシーが走る時間が減れば、地域の総運転時間も確保できなくなる。

街にタクシーが走らなくなる。

本当に日本の生産性が高まって経済が成長して、地方が、中小事業者が、みんなが、労働者が本当に良くなっているのかということについては、よくよく考えて制度というもの、特に義務化というのは罰則もあります。

よくよく考えてやるべきではないかと。

ということで、業務の実態を踏まえた上で、慎重な検討をすべきではないかと考えますが、厚労省いかがでしょうか。

答弁者 岸本労働基準局長

岸本労働基準局長。

お答えいたします。

現在、働き方改革関連法の施行から5年経過した状況等を加えまして、労働政策審議会において、勤務間インターバル制度も含めまして、労働時間制度に関する議論を行っていただいているところでございます。

現行法では、特定の業種職種にかかわらず、事業主の努力義務といたしまして勤務間インターバル制度が盛り込まれておりますが、これにつきまして労働政策審議会の労使からは、「11時間のインターバルを義務化する方向で検討すべき」という意見があります。

一方で、現行の努力義務の下で各企業の実態に応じてさまざまな制度を導入しており、画一的な規制には反対という意見も示されているところでございます。

勤務間インターバル制度につきましては、現時点で何か方向性が定まっているというものではございません。

今後、働き方の実態やニーズを踏まえまして、日本成長戦略会議のもとに設けられた労働市場改革分科会や労働政策委員会におきまして、運用・制度の両面から議論を引き続き進めてまいりたいと考えております。

質疑者 鬼木誠

鬼木誠君。

本当によくよく考えて、慎重にお願いいたします。

働き方改革というのは、やれる人からやっていけばいいと思うんですね。

国が働くことを制限する、機会を奪うということではなくて、改善できたところに労働者が自らやってくるという進め方でなければならないと思っております。

良い環境をつくった、例えば残業時間の割増賃金を1.5倍にしましたとかですね。

休日を増やしましたとか、働き方、労働者に優しい会社が、労働者が選んでその働き方を選ぶ。

もしくは、「いや、もっと自分は働きたい」という人はもっと働ける会社を選ぶ。

労働者に「働く」という選択も国が奪ってはいけないと思いますので、よろしくお願いいたします。

質疑者 鬼木誠

次に、リスキリングの助成金の不正受給についてであります。

人への投資が必要だということで、支援パッケージ5年で1兆円という予算を投じて、やはりリスキリングも行われているわけですが、企業のリスキリングを支援する人材開発支援助成金、令和8年度では539億円の予算がついておりますが、この人材開発支援助成金について、いくつも不正が見られたということです。

最初に私のところに厚労省の方が報告に来たときには、不正のパターン1ですけれども、「ただで従業員さんが訓練を受けることができますよ」と。

ということで話が来るわけですね。

ある会社が持ってくる。

ちゃんと訓練は受けるらしいんです。

だけれども、その訓練経費は受けた会社は負担せずに、国から入った助成金を、その間に入った、その話を持ってきた事業者、A社とします。

A社と山分けをしていると。

訓練に1,000万円かかったとして、その6割の600万円が国から支払われる。

その600万円を申請した訓練を受けた会社が180万円もらって、そしてその仲介に入った会社が420万円もらっている。

なんでこんなことが起こるのか。

結局、訓練は受けているわけですね。

ただで訓練を受けて、入った助成金を両者で山分けしている。

何でタダで訓練が受けられるんだろう。

結局、動画を見るみたいな、あまり原価がかかっていないもので訓練を受けましたとして、入ったお金は山分けしているわけですね。

タダで提供された訓練ってどんなものなのか。

それで生産性は上がっているのかということで。

国から支払われた公金ですよ、税金ですよ。

その助成金は訓練した会社と訓練を受けた会社で山分けしていると。

このA社ですね、仲介というか紹介というかしたA社は、30都府県で19億8,000万円をせしめたという報道があります。

ということで、もう私、この報告を受けたときにもう行き通りまして、「もうそんな事業をやめてしまえ」と言いました。

また別の不正の報告がありました。

厚労省長さん来られました。

上場企業が指南して不正を行ったと週刊誌で指摘をされております。

B社とします。

B社がその間に入って、グループ会社の中で親会社が子会社に研修を販売し、それが2,000万円。

その7割の1,400万円を助成金で受け取ると。

その助成金のうち600万円をB社がロイヤリティとして受け取ると。

ここでも問題は、このグループ会社、親会社が子会社に研修をするわけですね。

このグループ会社は訓練費用を負担してないんですね。

この助成金が申請者と仲介者で山分けされて、訓練はタダで提供されると。

またここで私が「もうこんな助成金やめてしまえ」と言って、今の質問に至っております。

とはいえ、リスキリングは必要です。

人への投資も必要です。

だからこそ、適正な活用に向けて、助成金の信頼を損なわないように適正な活用に向けて取り組むべきだと考えておりますが、厚労省の意見はいかがでしょうか。

答弁者 宮本人材開発統括官

宮本人材開発統括官、お答え申し上げます。

人材開発支援助成金の適正利用のため、不正受給の疑いがある事案につきましては、労働局で詳細に実質調査を行っており、不正受給と認められた場合には、企業名の公表など厳しく対応しているところでございます。

また、親子会社間や同一グループ内に属するなど、助成金の申請事業主と密接な関係にある企業が提供する訓練につきましては、今年度の制度見直しにより助成対象外としたところでございます。

これまでも不正の疑いがある事業所には申請段階におきまして事前訪問などを行っておりますが、加えまして、現在デジタル技術を活用して審査過程で不正の疑いがある事業所を抽出することなどにつきまして、調査研究を進めているところでございます。

引き続きまして、しっかりと助成金の不正受給の防止、適正利用に取り組んでまいりたい。

このように考えてございます。

質疑者 鬼木誠

鬼木誠君。

私は不動産鑑定士推進議連の事務局長をやっているんですけれども、地価公示という国民の土地の価格をきちんと公に示すという調査の予算獲得とか、ものすごく大変なんですよ。

もう物価高のときに地価調査の予算を増やそうと思っても、逆に減る勢いなんですね。

減らされる勢い。

その金額を維持するためには「調査の地点数を減らせ」みたいな話になるんですね。

もう他の省庁はものすごい苦労して、1億1,000万円という予算を獲得するのに必死なのに、厚労省には政治が1兆円つけると言ったからってもうふんだんに予算がついて、それがちゃんと使われていないとなると、本当に行き通りますよ。

本当にちゃんとやってほしいです。

やはりリスキリングも必要ってわかります。

そしたら、この助成金はその政策効果をちゃんと上げているんでしょうか。

効果検証はどのように行っているでしょうか。

答弁者 宮本人材開発統括官

宮本人材開発統括官、お答え申し上げます。

人材開発支援助成金につきましては、助成金を受給しました事業主及び訓練受講者に対しまして、毎年度アンケート調査を実施し、その効果を検証してございます。

令和6年度の結果といたしましては、担当する職域範囲の拡大や賃金上昇など処遇の向上などにつながったとする事業主の割合が82%。

キャリア形成につながったとする訓練受講者の割合が95%。

企業内の人材育成をしようとする契機となったとする事業主の割合が93.6%という結果になってございます。

さらに現在、有識者の御意見も伺いつつ、アンケート調査以外にも定量的なデータ収集や分析による効果の検証方法について検討を進めているところでございます。

今後も人材開発支援助成金の適切な効果検証につながりますよう、引き続き検討を進めてまいりたいと考えてございます。

質疑者 鬼木誠

鬼木誠君。

本当に中小企業の生産性が上がるような投資にちゃんとつながるように、効果検証もしっかりとお願いいたします。

また、不正が続出しておりますので、こうした不正に対するペナルティは厳しく行われているのか、そのことについて伺います。

質疑者 鬼木誠

宮本人材開発統括官。

答弁者 宮本人材開発統括官

お答え申し上げます。

申請事業主が不正受給を行った場合には、先ほど申し上げました企業名の公表に加えまして、元本、元本に対する2割の違約金、それから不正受給決定日の翌日から年3%の延滞金の返還を求めているところでございます。

質疑者 鬼木誠

鬼木誠君。

本当に質問の時間が終了してしまいました。

労働市場改革、また、本当に日本の生産性が上がって、みんなが豊かになる。

地方も中小事業者も労働者も、みんなが良くなるための労働市場改革になりますように、しっかりと取組をお願いいたしまして、私の質問を終わります。

よろしくお願いします。

以上です。

早稲田ゆき (中道改革連合・無所属) 22発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

大串正樹(厚生労働委員長)

質疑者 早稲田ゆき

次に早稲田ゆき君。

早稲田ゆき(中道改革連合・無所属)中道改革連合の早稲田ゆきでございます。

今日も質問させていただきます。

よろしくお願いいたします。

まず1問目でございますが、労働時間規制と裁量労働制、今も鬼木委員の方から議論がございましたが、私はまた違う立場で議論を進めさせていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

本年2月、各大臣の総理指示の中で、高市総理は、心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和を行うとされましたわけですけれども、働き方改革という意味で言えば、全然道半ばではないかと思います。

資料もお付けしておりますので、まず1枚目の資料もご覧いただきながら質問を進めたいと思います。

2018年の働き方改革において、労働時間の上限規制が設けられて以降、依然として脳・心臓疾患、精神障害の労災認定件数は増加の傾向にあるのではないか。

近年の傾向はどうなっているか。

それからまた、時間外労働について上限規制を緩和することは、過労死の防止という観点からはまさに逆行することになるのではないかと思いますけれども、大臣、この資料も見ながらお示しいただきたいと思います。

厚生労働大臣 上野賢一郎

上野賢一郎(厚生労働大臣)まず働き方改革につきましては、週60時間以上の長時間労働、これは減少傾向にあるわけであります。

一定の成果を見られていると考えております。

また、過重労働による脳・心臓疾患の労災認定件数、これは長期的に増減を繰り返しておりますが、令和4年度以降は増加傾向にあります。

また、精神障害の労災認定件数は増加傾向が続いております。

働くことで命を落としたり健康を損なうということはあってはなりません。

引き続き過労死等防止対策に取り組んでいきたいと考えております。

総理も、過労死認定ラインである上限規制を超えるなどということは決して言いませんと答弁をされておりまして、私も同じ考えでございますが、労働時間規制につきましては、今後働き方の実態とニーズを踏まえて、日本成長戦略会議のもとに設けられました労働指導改革分科会、あるいは労働政策審議会におきまして、運用・制度の両面から議論を進めていく、そのような方針でございます。

質疑者 早稲田ゆき

早稲田ゆき(中道改革連合・無所属)この資料の位置も見ていただければわかるとおりですね。

脳・心臓疾患に関する労災請求件数、この最後の令和6年度でもう1,030件となっておりまして、ここには書かれておりませんけれども、メンタル等は3,780件と、これもう増加しているわけなんです。

そして過労死も高止まりをしている。

つまりはその上限規制をしているけれども、その働き方改革が実効性を伴っているのかということが問題になると思います。

ここにも書かれていますけれども、今大臣がおっしゃったけれども、60時間超えてということは少なくなっているということですが、それは当然ですよね。

80時間というのは過労死ラインなんですから、それを超えて上限規制を緩和するなどということはあり得ないと高市総理もおっしゃっていますけれども、それでもそれは当たり前のことでありまして、その中で本当に「働きたい」と労働者がこれ以上おっしゃっているエビデンスがどれだけあるのかということが一番重要だと思います。

その中で、今大臣のご答弁では「過労死防止には取り組んでいきたい」ということですけれども、この上限規制の緩和で、本当にそんなことを逆行するんじゃないんですかと私は伺っているんです。

裁量労働制についても、厚労省が2019年に行った裁量労働の実態調査では、平均の実労働時間数が見なし時間数を平均上回っております。

これもデータからわかります。

その中で、本当に、じゃあ労働者は裁量労働制の拡大を望んでいるのでしょうか。

その要件緩和、それから対象拡大、これを労働者が望んでいるんでしょうか。

伺います。

一つ質問を今、飛ばしています。

厚生労働大臣 上野賢一郎

上野賢一郎(厚生労働大臣)まず委員からお示しをいただきました。

これは元年に厚労省が実施をいたしました裁量労働制実態調査、その分析結果でございます。

適用労働者における1日の平均実労働時間数は、1日の平均見なし労働時間数よりも長くなっております。

また、専門型、企画型ともに約8割の方が制度の適用に満足している、またはやや満足していると回答もされております。

また、調査結果を回帰分析をしたところ、制度の適用によって労働時間が著しく長くなるとは言えない、処遇が低くなるとは言えない、健康状態が悪化するとは言えない、そうした統計的な分析もなされているところでございます。

人手不足の中で労働生産性を高めつつ、心身の健康の維持を前提にいたしまして、柔軟で多様な働き方ができるように労働参加を進めることは重要だと考えております。

今ご指摘の裁量労働制でございますが、これは適正な運用が行われれば、労使双方にとってメリットのある働き方が実現できる。

またその一方で、制度の趣旨に沿っていないような運用がなされた場合には、労働者の健康確保あるいは処遇確保などの観点から問題があるとの指摘もございます。

こうした点を含めて検討していくことが必要があろうかと考えているところであります。

質疑者 早稲田ゆき

早稲田ゆき君。

3月10日の予算委員会の質疑で、私も連合の神保事務局長にこの点も伺いました。

高市総理の方では、適用されている裁量労働制が、適用されている労働者本人から満足度は高いということをおっしゃっておられますけれども、神保事務局長がおっしゃったのは、満足度が高いというところを見ますと、やはりそこは処遇が高いということが多いので、裁量労働制そのものがどうかというところには、もっと分析が必要ではないかとおっしゃっています。

そして、その一方で、この適正運用と大臣もおっしゃいましたが、適正運用がされていない、長時間労働が常態化してしまっていることもある。

それからまた、長時間労働が助長されてしまって、残業代を払わなくてもいいというような、そうした隠れ蓑になるような、そういう企業形態もあるから、よくよく分析をして、注意をしていかなければならないということを示されております。

私もそのとおりだと思います。

やはりそこのところは、労使で言えば、明らかに使用者側の方が力が強いわけで、裁量労働でいいですかと言われたときに、「そうですね」と言わざるを得ない風土というものがあるわけです。

私の同僚議員、今、席を外されましたけれども、テレビ局で働いているときに裁量労働になっていたと。

そうしたらもう深夜まで働いて、2時間家に帰ってシャワー浴びてまた着替えてということが常態化していたということも、ご自身SNSで言っていらっしゃいます。

そういうことがやはり常態化してはならないという意味で、やはりもっとチェックが必要です。

それから次の質疑に移ります。

2枚目の資料でありますけれども、これは厚労省が昨年アンケートをとって3,000人に、そして企業にも300社以上アンケートをとって、この働き方改革関連施行後の総点検ということでやりました。

これを大臣はどのように分析されていますか。

これを見ても、決して労働時間の規制を緩和するというような声は大変低いと思いますが、大臣の見解を伺います。

厚生労働大臣 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

その資料にありますとおり、労働者へのアンケート調査でございますが、ご指摘のとおり労働時間を増やしたいと回答した割合は約10%でございます。

その内訳を見ますと、パートタイムで働いていらっしゃる方、あるいはフルタイムで働いている方で上限の範囲内で労働時間を増やしたいという、そうした二類型の方が多かったのではないかと考えております。

これにつきましては、時間外労働の実態と上限規制との間には隙間があり、規制の範囲内で労働時間を増やしたいという場合も多いのではないかなというふうに考えられます。

そのような実態が今回のアンケートで示されたのではないかと受け止めているところであります。

過労死ライン等の考え方は先ほど申し上げたとおりでございますけれども、いずれにいたしましても、現在、労働省改革分科会におきまして、運用・制度の両面からさまざまな議論を進めているところでございますので、そうした中でこうしたアンケート結果も生かしていきたいと考えています。

質疑者 早稲田ゆき

早稲田ゆき君。

10%なんですね。

労働時間を増やしたいという方。

そしてこのままで良い、減らしたいという方は89.5%。

これ、9割ですから。

今、細かい数字もここに書かれておりますけれども、やはり非常に少ない中で、パートの方が少し増やしたいというのは、よくわかることだと思います。

しかしながら、増やしたい理由の中で一番多いのは、「たくさん稼ぎたいから」、それから「労働分の残業代がないと家計が厳しいから、苦しいから」。

この2つが一番大きい理由になっているわけです。

つまり賃金が上がれば、そうしたことも解消されるという側面もありますし、何も時間外でどんどん稼ぐ必要はないわけなんです。

そこのところを、いくら健康を維持して、それからまた労使の合意のもとといっても、裁量労働制もそうですけれども、なかなかそれを拒めないという実態が労働者にあるということは、厚生労働大臣ですから、経産大臣ではないので、労働者の安心と、それから安全なこの命と暮らしを守るために、ぜひそこのところはきちんと、この分析結果、これがエビデンスですから。

それからまた経営者のお話も先ほどありましたが、現状のままがいいという方が61%、減らしたいが22%、人材不足とかいろいろあるんでしょう、増やしたいという企業は16.2%でありました。

そういうことをきちんと見ていただきたいわけなんです。

それにもかかわらず、私びっくりしました。

昨日、自民党の日本成長戦略本部、これ提言が出たそうです。

そうしましたら、今、労基署の指導の見直し、これも提言に入っているということを見て、私も驚きました。

当然8時間、週40時間なわけですけれども、これが月45時間まで合意があればそういうことが認められる。

しかしそれがさらに45時間を超えても、労基署が認めなさいと、認めてもいいような柔軟な働き方というようなことを自民党の成長戦略本部が提言をしたということで、これ骨太方針に盛り込まれるようなことがあっては絶対にならないと私は思います。

これ45時間ということを超過すること、それを認めるということを大臣はお認めになりますか。

それについての所見を伺います。

厚生労働大臣 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

大変恐縮ですけれども、自民党の提言が取りまとめられつつあるのかもしれませんが、政府としてそれについてコメントする立場ではございません。

質疑者 早稲田ゆき

早稲田ゆき君。

では45時間超ということについて、自民党のじゃなくて、そういう見直しについて、どうでしょうか。

別に提案じゃなくてもいいわけです。

それを知らなくても、大臣のお考えとして、45時間超の柔軟な働き方ということについて、大臣の御見解を伺います。

厚生労働大臣 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

基本的に36協定で45時間というようなラインを設定していただいている企業もあろうかと思いますし、それ以上の企業もあるわけでございまして、そうしたルールの下で、労使でよく相談をしていただいて、適切な働き方をしていただけるものだと考えています。

質疑者 早稲田ゆき

早稲田ゆき君。

このデータの資料、また戻りますけれども、下のところ、左下ですね。

これ、時間外労働として1ヶ月あたり、どの程度が妥当と考えるかというところ。

0時間21%、20時間以下43.9%、45時間以下27.4%、ここまでで93%です。

あ、間違えました。

93%の方が、まあ、繁忙期に45時間ぐらいになることはあるかもしれないけれども、せめてそこまでだというふうに考えている方が9割以上ですよ、大臣。

その中で、労基署に45時間超のそういう働き方も認めてもいいよねというような通達を出すなんていうことは、私は絶対にこの厚生労働省の立場としてはあってはならないことだと思います。

大臣、もう一度伺います。

この9割を見てもどうでしょうかということです。

45時間、それでも今過労死も高止まり、それから労災認定も高止まり、そういう中でどういうふうにお考えになりますか。

厚生労働大臣 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

質問の御趣旨を正確に把握していないかもしれませんが、現在のルールの下で、労使で36協定など協定を結んでいただいて、それぞれの各社ごとにルールを決めていただいておりますので、そうした中で、多様で柔軟な働き方というのを追求されているのではないかと考えております。

質疑者 早稲田ゆき

早稲田ゆき君。

柔軟な働き方というよりは、みなしとか、それからまた36協定も認知していないというところが50%ですよね。

そういうことを考えても、やはりそういうふうに言葉通りにはいっていないわけなんです。

その実情を、実態を大臣はよくお分かりだと思いますので、安易にこの0.5%しかない声に合わせた法改正ではなく、労働時間を現状維持したい人、それから減らしたい人が約9割という、その結果に合わせて、安易に規制緩和を、労働時間規制について緩和の検討を行うということをしないでいただきたいと思いますが、大臣、最後にこの点について伺います。

厚生労働大臣 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

先ほど申しましたけれども、多様で柔軟な働き方、また労働生産性を上げる様々な観点があろうかと思います。

そうしたこと、あるいは労使の皆さんにもご参加をいただきまして分科会の方で実態あるいはニーズに応じまして、さまざまな観点から御議論をいただいているところでありますので、そうした御議論の中で今後の方向性などについても結論を得られるのではないかと考えておりますが、いずれにいたしましても現段階では予断をもってお答えすることは難しいかと考えております。

質疑者 早稲田ゆき

早稲田ゆき君。

はい。

労政審でも経団連と、それから労働者の連合とは真っ向から違う意見で二つに割れているわけです。

それを安易に押し切るようなことが絶対にないようにしていただきたいと思います。

両論併記になるのかどうかわかりませんけれども、それを判断するのは厚生労働省ですから、命を守る立場、暮らしを守る立場で大臣にはぜひやっていただきたいということを強く申し上げます。

そしてまた次に。

引き続きこの議論は進めたいと思いますが、次の質問に移ります。

発達障害の一種であるADHD、注意欠如多動症とも言われますけれども、この治療薬の供給不足であります。

このADHDの治療薬コンサータの供給不足、限定出荷が非常に長期化をしています。

報道によれば2ヶ月で解消と言われていたけれども、全然在庫なしという状況が半年も続いていて、大変このADHDと言われている方々が困っていらっしゃる。

そしてまた、当事者団体である発達障害当事者協会には、60件もの薬局に問い合わせてようやく入手したというような患者の声も上がっているわけなんです。

薬を見つけるために非常にご苦労されているということが常態化しています。

事前のレクでは、厚労省によれば発達障害が広く知られるようになった。

そしてADHDの患者が急増している一方で、コンサータはグローバル企業がグローバル市場で製造販売しているから、非常に世界的な受給の逼迫で国内の供給不足につながっているということではありますけれども、では、その世界のADHDの患者数の伸びと日本の増加率はどうなのか。

また、他の国でも、海外でも供給不足、限定出荷、そうしたことが生じているんでしょうか。

厚生労働省として、コンサータの国内外の需要、供給不足の実態をどのように把握をしていらっしゃるか、伺います。

政府参考人 森大臣官房医薬産業振興医療情報審議官

森大臣官房医薬産業振興医療情報審議官。

(森審議官)いわゆるADHDの患者数についてでございますが、世界各国におけるADHDの患者数については、把握していないところでございます。

日本においては、いわゆる患者調査を使いまして、ADHDを含む活動性及び注意の障害の総患者数、令和2年調査では14万6千人、令和5年調査では17万3千人というふうに……。

質疑者 早稲田ゆき

早稲田ゆき君。

(早稲田ゆき)世界については把握していらっしゃらないということですけれども、ADHDの方も増えている。

でも本当に供給不足は現実ですので、そこのところ非常に実態調査してください。

そしてどのような目詰まりが起こっているのか、本当にないのかも含めてやっていただきたいと思います。

その点について、患者の生活とか、非常に就労の影響もあるということでありますし、経済的負担の増加の実態など、これを把握していらっしゃいますか。

それからまた今後、この供給不足にどう取り組んでいこうというおつもりか、伺います。

政府参考人 森大臣官房医薬産業振興医療情報審議官

森審議官。

(森審議官)委員ご指摘のように、今回の件でいろいろな患者さんからのお声を頂戴しているところでございます。

供給不足による患者の生活等への影響については、患者団体が調査を行われて、その上で同団体に寄せられた患者さんからのお声について厚労省に報告いただいているというところでございます。

例えば、このコンサータは眠気を伴うADHDに効くと言われておりまして、「症状の一つに過眠があり、コンサータしか効きません。

主治医に、薬がなくなったら休職か退職と言われております」といったお声を頂戴していたり、「調剤数増加と、それから受診回数増加で金銭的な負担が上がっております」といった声も頂戴しているところでございます。

質疑者 早稲田ゆき

早稲田ゆき君。

(早稲田ゆき)大臣、最後に、これ本当に今こうなっているわけなんです。

それでそれについて、今日だけではなく引き続き質問してまいりますが、こうした現状を踏まえて、大臣はどのようにこの供給不足を、少なくとも解消できるようにしていかれるおつもりなのか伺いたいと思います。

厚生労働大臣 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

(上野厚生労働大臣)はい。

現状ですね、患者団体の皆さんからもそうした切実な声をお伺いをしております。

そうしたことも踏まえまして、今、供給量の増加の要請を当該企業には行っているところでございまして、その企業におきましても、在庫量の積み上げなど、必要な対応に向けて努力をしていただいているというふうに承知をしております。

引き続き、この全体としての管理の問題もあります。

この薬剤については管理の問題もありますので、そうしたシステムの中で、きちんとした適切な供給がなされるように、当該企業とも十分話し合って進めていきたいと考えています。

質疑者 早稲田ゆき

早稲田ゆき君。

(早稲田ゆき)患者の声も聞いていただいているようでございますが、遺断情勢もありますので、非常にそうした薬剤の供給不足というのもありますけれども、それ以前からの話ですから、これはしっかりともっと実態把握をして進めていただきたいと思います。

最後にもう一度申し上げますが、この立法事実がない中で、労働者の声を、その中には立法事実はないと私は感じておりますけれども、この労働法制の規制緩和を安易に絶対に進めないでいただきたいということを申し上げて質問を終わります。

ありがとうございました。

山本香苗 (中道改革連合・無所属) 57発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

次に山本香苗君。

質疑者 山本香苗

山本香苗:中道の山本香苗でございます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

まず最初に、火葬場の問題についてお伺いさせていただきたいと思いますが、近年、都市部を中心に火葬場の予約が数日から1週間以上取れないなど、火葬場の逼迫が深刻化しております。

高齢化の進展によりまして、死亡者数が増加する中で、この状況は一時的なものではなく、もはや構造的な問題だと認識しておりますが、厚生労働省はどういう認識をお持ちでしょうか。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

大坪健康生活衛生局長:お答え申し上げます。

私どもでは、令和5年度に火葬場に対しまして調査を行っておりまして、その際、全国の平均的なご遺体の安置期間、これが2.53日であると。

また地域によっては1.75から3.59日であるといったことなどを把握をしております。

若干地域差があるということも認識はしております。

また、火葬場の新設増設を検討している火葬場のうち……。

質疑者 山本香苗

山本香苗:その調査も拝見させていただいておりますけれども、時期的な問題も大変大きい問題でございまして、特に2月とか寒い時期、大変に1週間、お葬儀の日が決まらないとか、そういうのはもう常態化しております。

よく認識していただきたいと思います。

このように、火葬まで日数を要することで、遺族の方々の精神的な負担のみならず、経済的な負担も増大しております。

加えて、ご遺体の適切な保管環境が確保されない場合には、公衆衛生上のリスクというものも懸念されております。

しかしながら、現行のごま法だとか、対策はこれで十分とお考えでしょうか。

答弁者 上野厚生労働大臣

上野厚生労働大臣。

上野厚生労働大臣:まず公衆衛生上の観点から、御遺体が適切に取り扱われる、そのようにすることは大変重要だと考えています。

この状況に関しましては、今委員からご指摘をいただきました実態調査、これを数字にわたって行いまして、その結果を踏まえて昨年の10月に御遺体を取り扱う事業者が遵守することが望ましい一定の基準を盛り込んだガイドラインを策定いたしまして、関係省庁あるいは関係団体を通じて、事業者に周知をしているところであります。

まずはこのガイドラインの活用を十分に図っていきたい、その周知を徹底していきたいと考えております。

質疑者 山本香苗

山本香苗:関係団体からは、委員ご案内のとおりでございますが、主要な団体に属していらっしゃる企業というのは約2,000弱ですね。

一般に言われているのは6,000から7,000件程度。

それ以外の、それしたものを含めて、すべて6,000から7,000程度の事業者が存在をするということも言われておりますので、このガイドラインがそうした事業者に本当に徹底されるのか、そうした疑問の声が上がっているのは事実であります。

答弁者 上野厚生労働大臣

上野厚生労働大臣:これからそうした声についても、我々もしっかり受け止めさせていただいて、どういった方法でこのガイドラインを周知徹底できるのか、そうした点についてもさらにやはり研究、検討していかなければいけないと考えています。

質疑者 山本香苗

山本香苗:くしくも今大臣がおっしゃっていただいたとおりですね。

2,000から6,000、ものすごい幅ですよ。

実際どこにどれだけいるかいまだにわからないわけです。

ガイドライン作りました。

でも周知する先がわからないんですよ。

それをこれまで大臣もよくご認識でいらっしゃるからこそ、今おっしゃっていただいたんだと思います。

やっぱり届出制が少なくとも必要だと思うんですね。

せっかくいろんなガイドラインを作ったとしても、コロナのときもガイドライン作りました。

でも届けることができなくて、知らない事業者がいっぱいでした。

そういう状況を勘案して実態調査をしていただきましたけれども、これを先ほどガイドライン、ガイドラインの活用を図っていただくのも大事なんですけれども、これをもう一段やはり、届出制という形、これまでの歴代の大臣からも検討に値すると言っていただきました。

上野大臣も自民党の健全な葬祭業の推進議員連盟の会長でいらっしゃいますので、一緒にこれまでやってきたわけでございますから、ぜひ前向きなご答弁を届出制につきましていただきたいと思います。

答弁者 上野厚生労働大臣

上野厚生労働大臣:亡くなられた方が尊厳をもって取り扱われる、弔われる、そうした環境づくりというのは大変重要であるのは、先ほど申し上げたとおりであります。

ガイドラインの活用、周知の徹底、そのやり方も含めて十分研究をしていきたいと考えておりますが、届出制につきましては、これまでからも……。

都道府県の費用を含めまして、御遺体を取り扱う事業者に対する規制のあり方につきましては、関係省庁とも連携をして検討を深めていきたいと考えております。

また、議連についての御紹介をいただきました。

自民党、また公明党、他党もあるかもしれませんが、それぞれの議連で今後の方策につきましても、いろいろと積極的な御議論をいただいていると考えておりますので、そうした状況についても十分注視をしていきたいと考えています。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

私も中道でございますので、中道でもしっかり議論させていただきたいと思っております。

もう一つ、火葬場が逼迫することによって、待機の長期化だけではなくて、火葬料金の問題というものも発生しております。

現行制度下で、火葬料金の高騰を抑えるために厚労省としては、どのような関与が可能なんでしょうか。

委員長 大串正樹

大坪健康生活衛生局長。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

お答え申し上げます。

火葬料金の指導につきましては、墓地埋葬法上、都道府県知事等の知事事務とされておりますところですけれど、厚生労働省ではさまざまなお声をいただきまして、令和7年の10月に技術的助言として各地方自治体に対しまして、火葬場の経営管理に関する指導監督について改めて通知を出させていただいております。

この通知の中では、火葬料金につきまして、そもそも火葬場が公共的な施設であり、利益追求の手段となってはならないことを前提とした上で、火葬場の経営管理に必要な費用に比べて明らかに高く、事実上、利用者が利用できないような法外な料金設定となっていないかを確認することなど、各地方自治体が火葬場の指導監督を行うにあたり、参考となる事項を改めてお示しをしたところであります。

各地方自治体におきましては、適切な指導等を行っていただければと思っております。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

今の局長の御答弁のとおり、ガイドラインの通知を出していただいたんですが、これは技術的助言なんですよ。

火葬場というのは国民生活に不可欠な公共インフラですよね。

誰もが適切に利用できる環境整備というのは、私は国の責務であると思います。

そこで大臣にお願いしたいんですが、ぜひまず火葬料金の実態というものを把握していただきたいと思います。

東京だけじゃありません。

いろんなところで、いろんな形で、このインフレ情勢の関係も含めて火葬料金が上がっておりますので、これを把握していただきたいと思います。

その上でなんですが、公営火葬場の整備支援の強化であったり、また広域連携による需給調整、さらには火葬場の料金の透明化や標準的な料金の指針の提示など、国として、もちろん自治体がやらなきゃいけないんです。

だけども、国としてできることを最大限支援をしていただきたい、その方策を講じていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

委員長 大串正樹

上野厚生労働大臣。

答弁者 上野厚生労働大臣

まず実態なんですが、本年2月に都道府県に対しまして、火葬場の火葬料金の調査を実施いたしました。

自治体にも共有をしたところでございます。

一部の自治体では、今物価高騰の中で今後引き上げたいというような御意向もあるということは確認をしております。

ですから、そうした問題意識のもとで様々な取組を進めていく必要があろうと考えております。

この墓地、埋葬等に関する法律におきまして、火葬場の整備あるいは指導監督については地域の実情に応じて必要が行うと、そうした必要がございますので、都道府県等の自治事務とされております。

このため、御指摘の火葬場の整備につきましては、地方債の起債が可能であったり、あるいは地方交付税におきまして、火葬場を含む一般的な公共施設に係る建設事業費が算定をされているところであります。

また、広域連携のお話がございました。

これにつきましても、今、一部事務組合が経営をされる火葬場というのが、100カ所程度あるということでございます。

質疑者 山本香苗

委員長。

そうした点からも料金設定に当たりましては、どういった考え方でその料金を設定したか、そうした考え方や根拠などにつきまして、住民あるいは議会にも行政として十分説明されることが望ましいと考えておりますので、そうした点につきましても十分、地方自治体とも相談をして進めていければと考えています。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

実際、自治体からは、さまざまな整備に対する支援、またそういった技術的な助言のみならず、国からある程度の考え方を示したものをいただきたいという要請は繰り返しなされております。

総務省の方で、地方交付税等々でやっているという話なんですが、ほとんど算定根拠も古すぎてよくわからない。

そんなような状況でございますので、十分なものではないと認識をしていただきたいと思います。

その上でなんですが、やはり、現行の墓地埋葬法というのは、火葬需要の急増だとか、遺体保管の長期化といった現代的な実態に十分対応できていないんじゃないかと思うんですね。

ぜひ、先ほどの届出制度の話も含めてでございますけれども、制度的な、全般的な見直しをぜひしていただきたいと思います。

委員長 大串正樹

上野厚生労働大臣。

答弁者 上野厚生労働大臣

議連の会長という立場と大臣という立場、いろいろありますので、すぐさま決断というのは正直難しい面もありますが、委員の問題意識とは共有をしておりまして、火葬場等への支援のあり方であったり、あるいは先ほど申し上げましたような届出制なり、実態の業者の把握であったり、それにつきましては、厚生労働省としても十分検討を、情報を把握をして検討は進めさせていただきたいと考えています。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

重ねて申し上げますが、検討会立ち上げていただけませんか。

委員長 大串正樹

上野厚生労働大臣。

答弁者 上野厚生労働大臣

突然の申し出になりますので、正直何とも申し上げられないんですが、少しそうした点も含めて検討させていただきたいと考えています。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

この点また引き続き質問させていただきたいと思います。

次に、排尿トラブルについてお伺いしたいと思います。

頻尿や尿漏れが多くの方が悩んでいる問題で、年齢性別を問わずに起こり得ます。

例えば、頻尿の症状に悩んでいる人は全国で200万人以上、尿漏れではほぼ毎日悩んでいる人は80万人以上、年に1、2回以上の尿漏れは600万人以上いると言われております。

高齢化の進展によりまして、こうしたトラブルに悩む方は今後さらに増加すると考えておりますが、厚生労働省の現状認識を伺います。

委員長 大串正樹

大坪健康生活衛生局長。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

お答え申し上げます。

一般社団法人日本排尿機能学会において令和5年に実施をいたしました、性別を問わず20歳以上を対象にしたオンライン調査というものがございまして、その中で日常生活に影響を及ぼす下部尿路症状があると回答した割合は12.4%であったということを国として承知をしております。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

もうちょっとしっかり把握していただきたいなと思うところでありますが、こういう尿漏れだとか頻尿は適切な予防や治療により改善が可能であると伺っておりますが、具体的にどうなんでしょうか。

委員長 大串正樹

大坪健康生活衛生局長。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

お答え申し上げます。

排尿トラブルをきたす疾患は様々ございますが、医療現場においては、それが何で起こったのか、原因疾患に応じて予防や治療がなされるというところであります。

例えば、先ほど学会調査を御報告をいたしましたが、日常生活に影響を及ぼす下部尿路症状として最も頻度が高いのは、夜間頻尿であります。

夜間頻尿を引き起こす疾患は何かといいますと、過活動膀胱や前立腺肥大症、こういったところが。

過活動膀胱について、日本排尿機能学会並びに日本泌尿器学会のガイドラインによりますと、予防としては、まず体重管理などの生活習慣改善が第一、治療としては骨盤底筋訓練などの行動療法や薬物がございます。

また、前立腺肥大でありますと、日本泌尿器学会のガイドラインによりますと、予防として運動療法や禁煙などの生活習慣改善が第一であり、治療としては、骨盤底筋訓練などの行動療法のほか、薬物、また手術の適応があれば手術療法があるというふうに承知をしております。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

今おっしゃっていただいたように、予防や治療の選択肢がある。

しかしながら現実には、恥ずかしくて人に相談できないとか、年のせいだから仕方がないとか、そもそもどこに相談していいかわからない、そのような理由から多くの方が1人で抱え込んでいる実態があります。

その結果、例えばご高齢の方が外出先での不安から家に閉じこもって、

委員長 大串正樹

大坪健康生活衛生局長。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

お答え申し上げます。

頻尿ですとか、尿失禁などの排尿トラブルでありますが、先ほど申し上げました、原因疾患による二次的なものであったり、また生理現象であったり、さまざまございますが、健康課題の一つであるというふうに認識をしております。

相談につながらない、受診につながらない理由として、一般社団法人日本泌尿器学会が令和5年に実施したオンライン調査におきますと、医療機関を受診しない理由として、一番多かったものが、「症状はあるものの、それほど日常生活に悩まされていない」。

次に、「下部尿路症状、これは病気ではないと、生理的なものであって、病理ではないと考えていらっしゃること」。

また、「年のせいだと考えている」。

こういった回答を

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

女性の問題だけじゃないんですね。

これは男性でもあったり、また若い人にもあるわけでありまして、大臣のご地元の滋賀県では、令和元年度から6年間、排尿支援プロジェクト。

というのを実施されて、相談支援体制の充実や確定診断、早期治療に向けた医療連携の強化、QOLの維持向上を目指した支援の質の向上、セルフケア能力の向上といった取組を行った結果、尿漏れのある方のうち、受診経験のある割合が令和元年度は11.2%だったんですけれども、令和4年度には15%へ上昇するなど、大臣いかがでしょうか。

答弁者 上野厚生労働大臣

上野厚生労働大臣、排尿トラブルにつきましては、誰もが直面をし得る健康課題の一つだと認識しています。

ご紹介いただきました、滋賀県の排尿支援対策ですが、医療介護の専門職の皆さんによりまして、排尿に関する相談支援を行う取組であります。

これによりまして、予防から医療機関への受診による早期発見、あるいは日常生活支援につなげる取組を行っていただいているものだと承知をしています。

厚労省としては、先ほど局長からも答弁がありましたが、まずはこのトラブルの実態把握であったり普及啓発を進めていきたいと思いますし、こうした滋賀県の事例につきましても各都道府県にお知らせをして、同様の取組ができるかどうか、そうした点についても検討を促していきたいと思いますし、我々としてもそうしたものを踏まえてどういった対応ができるか検討していきたいと考えています。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

時間が迫ってまいります。

最後の3問目のところに行かせていただきたいと思います。

労働基準局長にお伺いしますが、廃棄物収集の現場では慢性的な人手不足が続いている一方で、定時制高校生など働く意欲のある若者にとっては、学業と両立可能な安定した就労機会の確保というのが課題となっております。

令和2年3月の労働基準局長通知で、機械式ごみ収集者のごみ投入について、周知をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

政府参考人 岸本労働基準局長

岸本労働基準局長、お答えいたします。

労働基準法では、18歳未満の年少者につきまして、安全衛生福祉のけんちから危険有害と認められる業務につかせることを禁止しておりまして、御指摘の清掃業務は、年少者労働基準規則によって危険有害業務とされているもので該当しております。

この清掃の業務の具体的範囲につきましては、通達で示しておりまして、特別管理一般廃棄物以外の一般廃棄物の収集運搬の業務であって、機械式ごみ収集者のごみ投入口に一般廃棄物を投入する作業を禁止しております。

特別管理一般廃棄物とは爆発性、毒性、感染性などを有するもの、それから機械式ごみ収集車では実際に重篤な労働災害が発生していることから、それ以外の業務としていることでございます。

従いまして、一般廃棄物について機械式ごみ収集車による収集運搬の場合、年少者の方がごみ収集車の近くまで運び、投入業務自体はそれ以外の方が行うですとか、機械式ごみ収集車ではなくトラックの荷台にごみを積み込むような場合には、年少者もごみの積み込み作業を行うことが可能となっておりまして、今後このような考え方について取りまとめたり、リーフレットを新たに作成するなどいたしまして、周知を行ってまいりたいと考えております。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

ありがとうございます。

関連して環境省にお伺いしたいと思いますが、引越しの際にまだ使える家具や家電が多く処分されておりまして、引越し繁忙期には不要品回収の依頼が通常月の約3倍から4倍に増えるという指摘もございます。

また、引越し経験者の9割以上が不要品処分に負担を感じているという調査結果もあります。

つまり、引越しは廃棄物が大量に発生するタイミングであると同時に、不要品処分が大きな負担となっている局面でもあります。

こうした中、引っ越し業者が不要となった家具等を適切に買い取って、どう難しいと認識しているのかお答えいただけますか。

政府参考人 成田大臣官房審議官

成田大臣官房審議官。

今申し上げましたように、ちょっと繰り返しになってしまいますが、有価物か、利用可能な有価物か、あるいは廃棄物かといった、そういった判断をすることが難しい点だというふうに承知いたしております。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

ありがとうございます。

おっしゃるとおり、引越しの際にまだ使用可能な家具等を引越し業者が適正に買い取るわけです。

それを利用する場合には、本来これというものは事前の例をお伺いしたときに、これは廃棄物には当たらないのです。

廃棄物ではなくて有価物として循環するものなんだと。

廃棄物処理法の本来適用対象とならないはずだというようなお話を伺いました。

しかしながら、先ほど申し上げたとおり、また現場からのお声もありますが、実態としては今審議官がおっしゃっていただいたように、有価物か廃棄物かその判断が自治体ごとに異なるために事業者が萎縮して、結局その結果、本来リユース可能な家具等が廃棄をされてしまっているというのが現状。

であるわけなんです。

これは本当に今、リユースの推進だとか循環型社会の形成という政府方針に照らしても、改善すべき制度上の課題ではないかと考えております。

引越しの際の家具について、きちっと国として、適正な買取リユースであれば廃棄物として取り扱わないのだという考え方を明確にしていただいて、その上で有価物と廃棄物の判断基準というものを整理をして、自治体や事業者に対して具体的かつ分かりやすい形でお示しをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

委員長 大串正樹

成田大臣官房審議官。

政府参考人 成田大臣官房審議官

お答え申し上げます。

廃棄物に該当するか否かにつきましては、最高裁判決により、その物の性質、排出の状況、通常の取扱形態、取引価値の有無、及び事業者の意思等を総合的に勘案して決するのが相当であると、このようにされているところでございます。

従いまして、引き取り家具につきまして、廃棄物の該当性に関する判断基準を一律に示すことは困難であると考えているところでございます。

一方で環境省といたしましては、不要となった家具なども含めまして、リユース可能なものにつきましては、積極的にリユースを進めていくべきだと考えているところでございます。

こうした考えに立ちまして、環境省におきましては、例えば令和7年度の事業といたしまして、リユース品と廃棄物を一括回収した上で、これらが廃棄物に当たるかどうかを、自治体職員とリユース事業者で連携しながら確認する仕組みを構築する、このようなモデル事業を実施したところでございます。

また今年度におきましても、事業者の包括回収に関するモデル事業を公募中でございます。

引き続きこうした取組により得られた成果の横展開を図ることなどを通じまして、リユースの促進に関する取組を促進してまいる所存でございます。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

その令和7年度に実施していただいたモデル事業を踏まえて、いつぐらいに具体的なそういったお考えをお示ししていただけるんでしょうか。

委員長 大串正樹

成田大臣官房審議官。

政府参考人 成田大臣官房審議官

先ほど申し上げましたように、この令和7年度の予算事業に引き続きまして、今年度も少し変わった形で事業を行うことを考えております。

その令和8年度、今年度事業の結果を踏まえて、何か取りまとめられるものがあれば取りまとめる方針でございますし、あるいは来年度以降も、引き続き同種のあるいは少し変わった事業をやることによって、より事業者の方々に使えるような、そういったものができるという見込みであれば、また継続して事業を進めた上で横展開を図っていきたいと考えているところでございます。

委員長 大串正樹

山本香苗君。

質疑者 山本香苗

今国会、廃棄物処理法の改正もされますよね。

ぜひ去年の分と今年度実施するものも大体似たような話だと伺っておりますけれども、一刻も早くこれを取りまとめていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

本来であれば、先ほどいろいろおっしゃっていただいた要素を書いた行政処分の指針のところが非常に分かりにくい。

あれでは全くわからないと。

ぜひ分かりやすいものを早く出していただくことを切にお願い申し上げまして、終わらせていただきます。

ありがとうございました。

沼崎満子 (中道改革連合・無所属) 31発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

次に沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

中道改革連合の沼崎満子です。

本日は質問の機会をいただきましてありがとうございます。

質問に入らせていただきます。

最初に社会保障財源のあり方についてお尋ねをいたします。

昨年の骨太方針においては、社会保障関連費について高齢化による増加分に加えて、賃上げや物価上昇への対応分も加算するという、一般的に言われている目安対応で、高齢化の増加分に加えという、そういった大きな方向転換がされたというふうに認識をしております。

その一方で、「歳出改革を通じた保険料負担の抑制努力も継続する」と、この方向性の違う2つの内容が含まれています。

医療現場や介護現場は、もはや現場の努力だけで、現場の歳出削減も非常に努力はしているけれども、それでも経営を維持するのはもう限界に来ていると感じています。

実際、病院の赤字や介護事業所の過去最高の倒産件数といった状況を踏まえまして、診療報酬3%以上という非常に大きな引上げや、補正予算における医療介護等支援パッケージによって、賃上げや物価高への対応が図られてきておりまして、これは政府も現場の努力だけではもう限界に来ているという認識の上で対応をしていただいたというふうに私は感じております。

現役世代の方の社会保険料負担に関しましても、やはりここも非常に大きな負担になっていて、これはもう皆さん全体を通して共通認識になっていると思います。

この様々な問題点をどうやって解決していくかということで、社会保障国民会議とも立ち上げがされておりますけれども、これはもうこれからいよいよ本格的に抜本的に改革をしていかなくてはならないところだというふうに思えております。

すぐに解決は難しいかもしれませんが、その上で私の御提案ということでお聞きいただければと思います。

日本の社会保障財源におけるこの収入の財源の割合なんですけれども、令和3年度におきましては、社会保険料が46.2%、公費が40.4%、資産収入8.8%となっております。

この割合に関しましては、OECD諸国と比較すると、社会保険料が占める割合が高いという傾向にあります。

さまざま現場での歳出削減を進めても補いきれない高齢化、また物価高による社会保障費の増大を今後どうやって賄っていくのか。

そこでお伺いいたしますが、日本の社会保障財源における今お示ししたような割合は、現役世代の社会保険料に依存した負担構造となっていると感じております。

この構造を改めるために、自己負担を上げていくことや歳出改革を求める議論だけではなく、社会保険料と税、自己負担の割合を見直す議論を今後していく必要性があるのではないかと考えておりますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

まず、我が国の社会保障制度の基本である社会保険。

この制度におきましては保険料を原資とすることを基本としております。

その上で低所得者の方にも加入していただけるように保険料水準を下げるなどのために、各制度ごとの趣旨に基づきまして公費が投入をされているというふうな構造になっております。

財源に占める公費の割合、これは長期的には後期高齢者医療や介護給付費などの増に伴い増加をしてきております。

こうした中におきましては、まずは保険料負担と公費負担の役割を含めた社会保障制度の基本的な在り方自体は維持をしながら、効率的な医療提供を実現すること、あるいは社会保障給付費の伸びをできるだけ抑制する、そうした観点が必要ではないかと考えているところであります。

このため、OTC類似薬の保険給付の見直しや、データヘルスなどを通じた効率的で質の高い医療の実現などを進めていく中で、現役世代の保険料負担を抑えていくということを進めているところであります。

なお、公費を増やすという選択肢も、これは必ずしも排除されるものではないというふうに考えておりますが、その際には、やはり正当性についても考える必要があろうかというふうに思いますし、また、代替となる恒久財源についても検討する必要があろうかというふうに考えております。

委員長 大串正樹

沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

ありがとうございます。

必要性は感じているというご返答だったと思いますけれども、今、社会保障財源でさまざまな対象に対していろんな保険料率の割合が分かれておりますので、その対象に合わせてここは公費負担を増やしていくと。

そういった一遍に変えるというのではなくて、徐々にでも結構ですのでそこはぜひお考えいただきたいということと、やはり効率はもちろん同時並行でやっていきますけれども、なかなかそれだけではこれからまだ高齢化率は上がっていきますし、医療費というのも。

当然上昇が見込まれますので、そこは併せて、この公費負担に関する議論というのもやっていただきたいと思います。

今、社会保障国民会議で主に議論されているということが、消費税に関することと給付付き税額控除に関することになっているんですけれども、こういった議論を、今お話ししたような議論も併せて、この給付と負担の議論の中でぜひやっていただきたいと私は考えております。

この国民会議あるいは社会保障審議会等で、このような負担構造の見直しに関する議論をすることは可能か。

また、そういう考えはあるか。

その点についても御意見をお伺いします。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

まず社会保障制度における給付と負担のあり方につきましては、これまでも例えば社会保障審議会、あるいは平成24年に設置をされておりますが、社会保障制度改革国民会議というのがありまして、そうしたところで議論をされてきた経緯がございます。

現在議論が行われております国民会議でございますが、これはまず給付付き税額控除、そして食料品の消費税率ゼロについて、同時並行的に議論を進めることとされております。

その際、給付付き税額控除の制度設計に関連する社会保障制度の議論は、並行して実施をするとされておりますが、その上で、この給付付き税額控除の議論を進める過程で明らかとなった社会保障制度の課題などについては、改めて調整の上、協議を継続することとされていると承知をしております。

この国民会議は、大変恐縮でございますが、私の所感ではありませんので、さらにどういった議論が行われるかということにつきましては、なかなか申し上げることは難しいわけでありますが、この社会保障制度の負担構造の在り方は非常に重要な論点だと考えております。

ただ、それをどういった場で議論していくかというのは、まだ十分そこまで煮詰まった話にはなっておりませんので、委員の問題意識自体は共有をしておりますが、そうした点も含めて、引き続き我々としても研究していかなければいけないと考えています。

委員長 大串正樹

沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

ありがとうございます。

すぐに答えが見つけられる問題ではないと思いますけれども、ぜひこの負担構造の見直しという点にも併せて、政府にもお考えをいただきたいとご提案をさせていただきます。

次の質問に移らせていただきます。

次に、この医療保険制度と介護保険制度についてお伺いをします。

高齢化が進む中で、医療と介護の両方を必要とする方は、これからもう既に増えていますけれども、着実にこれからも増えていきます。

しかし、今の日本の医療保険と介護保険の制度は、制度自体が分かれている、つまり介護保険を使うと医療保険が使えない、そういったことで現場にはさまざまな課題が生じています。

例えば、医療依存度が高くない患者さんであっても、医療保険が使えないので介護施設の受入れが難しい、いわゆる社会的入院といったケースや、あるいは介護保険施設で医療行為を行った費用は、全てその施設の持ち出しになっている。

これが施設経営の悪化につながっているケース。

また、介護が必要な方であっても、高額な内服治療を受けている方は、この薬剤の請求ができなくなってしまうので、施設入所を断られてしまう。

このようなケースが、医療保険と介護保険が分かれているということで生じているという状況がございます。

本来であれば介護施設で生活できる方が、制度の壁によって必要なサービスを利用することができない。

こういった状況も生じているのではないかと思っております。

医療と介護の保険制度が分かれることによって、入院医療・施設介護の役割分担が必ずしも適切に機能していない状況があると考えます。

これは患者さんにとっても適切な医療・介護が受けることができないという問題であると同時に、必要のない人を留める医療費のあり方という点、また医療費の増大という点からも重要な課題であると思います。

そういったことから、今後より効率的な運用のために、医療と介護をより一体化して運営することが必要ではないかというふうに思っております。

まず現状に関してお伺いをいたしますが、今お話ししたような課題について、現行制度の中でどのような対応をとっているか、そういった事例がございましたら、御紹介をいただきたいと思います。

政府参考人 狭間保健局長

狭間保健局長。

お答えいたします。

介護保険における施設サービスについては、その施設類型ごとに提供できる医療の内容に応じて、介護保険で給付する範囲、それから医療保険で給付する範囲というのを定めております。

例えば介護老人保健施設におきましては、入所者の介護にかかる費用や日常的に必要な医療行為については介護保険から支払われますけれども、手術や特殊な検査など密度が高く、高額な医療が必要な場合には医療保険から支払う、こういう整理になっております。

具体的に申し上げますと、例えば看取り期で申し上げますと、特別養護老人ホーム入所者の亡くなる前30日以内に実施した訪問診療に係る費用については、医療保険から給付するということを行っております。

また、今般の令和8年度診療報酬改定におきまして、実態調査の結果を踏まえ、委員の御指摘にも関連すると思いますけれども、他の治療薬で代替できないような生物学的製剤等の薬剤に係る費用を入所中にも新たに医療保険から給付できるようにするというなど、施設入所中の要介護状態の方についても、状態や診療内容に応じて、医療保険からも支払う制度としているところでございます。

このように介護保険を使っている方への必要な医療や介護の提供につきましては、介護保険制度と医療保険制度の間で役割分担しながら給付を行っているところでございまして、今後も実態等を踏まえながら適切な運用を図っていきたいとこのように考えております。

委員長 大串正樹

沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

現状でも請求できる部分はあるんですけれども、高齢の患者さんって慢性的な病気で、また今使われている薬、特にパーキンソン病薬なんかは非常に高額、抗原病の薬なんかも非常に単価が上がっているということで、なかなか現状の制度の中ではカバーできない部分が生じてきておりますので、現状制度の中でその部分にも目を向けていただきたいということと、今後なんですけれども、この複合ニーズがますます増大していく。

高齢者が増大していく中で効率的で切れ目のない支援のためには、非常に大変な作業で大きな話になってしまうんですが、医療保険と介護保険を、医療と介護を一体化して保険化していく、そういった検討がこれから必要になるのではないかというふうに思いますが、この点に関して大臣の御見解をいただきたいと思います。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

まず介護老人保健施設などの介護施設で提供されるサービスにつきましては、介護に係る費用、また日常的に必要な医療行為につきましては、介護保険で包括的に評価することとなっております。

手術や特殊な検査など密度が高く高額な医療が必要な場合は、医療保険による出来高払いにより評価をしているところであります。

新たな治療薬など様々な状況変化がありますので、医療保険による出来高払いの給付の範囲、これを必要に応じて見直すことは重要だと考えております。

これまでからも診療報酬改定の際には、新たに医療保険から給付できる薬剤を追加するなど、見直しを行ってきたところであります。

引き続き、介護施設の入所者……。

委員長 大串正樹

沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

一点でなかなか課題が多いわけでありますが、現実問題といたしましては、入所者の方を、両制度が一体的に支援をしていけるような、そういった取組というのが大事だと考えています。

委員長 大串正樹

沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

なかなか保険を統合するというのは非常に難しい、困難だとは思いますけれども、最終的にはやはりぜひそこを目指していただいて、より効率的で一体的な医療と介護の連携というのをぜひ……ご判断いただきたいと思います。

次の質問に移らせていただきます。

人口減少に伴いまして、今、医療アクセスを確保することが、これからますます重要になってくると思います。

以前、私はこの点からドクターヘリの重要性もお訴えをさせていただいているんですけれども、今、現状の時点で、中山間地域の特にこの透析など、定期的に対面の治療を通院がどうしても必要な患者さんというのが非常に逼迫した状態になっているとお伺いをしています。

これから特に人口減少が進む地域においては、医療機関が統合・機能集約されていく中で、どうしても定期的な対面の通院が必要な方というのがいなくなるわけではありませんので、問題になってくると思います。

今、特に公共交通機関もどんどんバス便であるとか、先ほどタクシーになかなかタクシーがないというようなご質問もありましたけれども、公共の交通機関も非常に減便や減少、脆弱性が高まる中で、高齢化が進んで、なかなか通院する手立てがない、そういった方も増えております。

そういう中で、今、例えば透析の病院であるとかは、医療機関が患者の送迎を行って病院に運んでいる。

当然、足がなければ来ることができない、透析はやめたらもうなくなってしまうわけですから、病院がそういった送迎を担うケースというのも増えているそうです。

実際にどんどん病院が少なくなる中で、送迎の距離が非常に長くなっている。

私がお伺いしたところは、もう30キロぐらい患者さんを運んでいる、そういった状況もお伺いをしました。

この送迎にかかる費用というのは、もちろん病院が全て負担をしなくてはなりませんので、この通院にかかるコストが病院の経営を圧迫しているという状況もございます。

これから人口減少下において、医療機関の統合・機能集約を進めていく中で、このような……通院がどうしても必要な患者さんの医療アクセスの課題について、どのように認識をしていますでしょうか。

また、医療機関にかかるコストが負担になっている、こういった現状についての御認識もお伺いをしたいと思います。

政府参考人 森光医生局長

森光医生局長。

お答え申し上げます。

議員御指摘のとおり、今後も人口減少が見込まれる中で、全ての地域、全ての世代の患者が必要な医療を適切に受けることができるよう、医療提供体制を構築する上で、おっしゃるとおり、通院手段の確保というのは重要な課題と認識をしております。

今年度から策定を進めます新たな地域医療構想においても、都道府県は当然集約再編ということもやりますが、併せて医療へのアクセスの観点も踏まえて、医療提供体制の確保、これに取り組むこととしております。

こうした中、国においては、具体的な通院の支援策、そういうものの一部として、例えば子ども家庭庁と連携いたしました、遠方の分娩取扱施設で出産する妊婦の交通費ですとか、宿泊費の支援など、そういう取り組みも進めております。

この医療機関への通院手段の確保については、まさに通院というだけではなく集約化して済むんですとか、そういうものがありますので、関係部局、それから関係省庁、それから地方の自治体、これとも連携をした形で取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

委員長 大串正樹

沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

分娩施設に関しては、そういった支援があるということなんですけれども、ちょっと透析に関しても非常に今課題になっておりますので、そういったこともこれから議論をしていただきたい、前に進めていただきたいと思います。

今、関係省庁とも連携してというお言葉がありましたけれども、国土交通省さんの方で「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案」というのが改正の予定になっているというふうに認識をしております。

その中で、この地域交通を効率的に利用する中に、この病院の送迎というのも想定をされて進めているというふうに私は認識をしておりますけれども、今後、地域の公共交通との連携を含め、国土交通省さんと厚労省さんの連携した取組というのは、どのように進めていくのか、お考えをお聞かせください。

政府参考人 原田大臣官房審議官

原田大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

国土交通省といたしましても、通学や通院、買い物のための地域住民の方々の移動手段を確保することは大変重要と認識しております。

国土交通省が実施した調査では、全国に約2500の交通空白が存在することが判明しておりまして、令和7年度から9年度までの集中対策期間において、これら交通空白の解消に目処をつけることとしております。

これまでもこの交通空白解消のために、デマンド交通や、自治体が実施する公共ライドシェア支援に対する支援など、さまざまな取組を実施してまいりました。

これらの取組に加えまして、今般、地域交通法の改正案を国会に提出しております。

この交通空白における公共ライドシェア支援の導入にあたって、通学や通院のための送迎サービスを提供する方々から、ドライバーや車両の協力を得るなど、地域の輸送資源をフル活用する新たな事業を創設して、これをしっかりと支援してまいりたいというふうに考えております。

こうした新たな事業の運営も含めて、教育や医療、福祉などさまざまな分野と連携して、輸送手段の確保を図るべく、関係省庁とも連携しながら、あらゆる政策ツールを総動員にして、交通空白解消に向けて全力を尽くしてまいりたいと思います。

委員長 大串正樹

沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

ありがとうございます。

ぜひ病院の送迎というところも、そこに合わせて考えていただきたいんですけれども、地域医療構想の中で、おそらくそこの交通空白と、どこの病院のアクセスがあっているところは、当然、両省庁さんの方で連携して、お取り組みをいただきたいと思うんですけれども、厚労省のお考えも、合わせてお伺いしてもよろしいでしょうか。

政府参考人 森光医生局長

森光医生局長。

お答え申し上げます。

厚生労働省といたしましても、まさに地域医療構想の中で、このアクセスの問題をどういうふうに検討していくのかというのは重要な課題だと考えておりまして、この国土交通省さんの法改正、こういうものをいただきまして、私どもとしても、医療機関がそれにどう加わるのか、いわゆる医療機関の今、送迎というところでやって、患者サービスとしてやっている送迎、これがどのような形で地域の方にも協力できるのか、また逆にそのほかの送迎なりをやっていらっしゃるものを医療機関がどのように活用できるのかということも含めて検討していきたいというふうに考えております。

委員長 大串正樹

沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

ありがとうございます。

ぜひアクセスの問題は重要だと思いますので、ご検討いただきたいのと、現状でもすでに、特にこれからイランの情勢でエネルギー高が予想される中で、非常に送迎のコストというのが病院の経営も圧迫しているとお話もお伺いしていますので、そこに対する対応も併せてお願いしたいと思います。

次の質問に移らせていただきます。

患者市民参画、いわゆるPPI(ペーシェント・アンド・パブリック・インボルブメント)についてお伺いをいたします。

近年、欧米では、研究開発や創薬の過程に、患者や市民の意見を取り入れる取組が制度として定着し、患者ニーズを踏まえた研究の質の向上につながっております。

これを、今、先ほど言った、略してPPIというふうに言っていますけれども、例えば、英国では、研究費の申請の段階から患者参画が求められ、審査にも患者さんが関与している。

また米国においては、研究課題の設定段階にも患者さんが関わって、患者から見た価値の高い研究をする、そういった取り組みがされております。

一方で我が国では、この患者市民参画というのはまだまだ十分とは言えません。

そして研究開発の反映も限定的にとどまっている状況。

そして何よりも研究者も患者側も、十分このPPIに関する認識がまだまだ浅いというふうに感じております。

また患者団体からは、この人材基盤、患者市民団体の人材や資金基盤が脆弱であること、研究者と患者をつなぐマッチングの機会が非常に少ない、また、先ほどお話した認識不足などが言われておりまして、ただ患者目線から研究を進める、そういった意見を取り入れていくということは、非常に大事な点だと私は感じております。

政府として、これから患者市民参画の現状と課題をどのようにまず認識をしていらっしゃるのかお伺いをいたします。

政府参考人 森医療情報審議官

森医療情報審議官。

PPIについてでございますが、委員御指摘のとおり、創薬のプロセスにおいて、患者、市民が何らかの形で参画していくことは、非常に意義のあることだというふうに考えておりますが、世界的に進んでいる一方で、我が国においては、まだ疾患あるいは患者団体による偏りが起こっている可能性がある。

それから研究者側のPPIへの理解も不十分であるといった点が指摘されているところでございます。

一部の研究分野では理解や具体的な取組が進んでいるものの、全体としてはまだまださらなる進展の余地があるというふうに考えております。

PPIの推進については、これまでもAMEDがPPIガイドブックの作成等を行ってきたところでございますが、厚労省においてもこれらの成果を踏まえて、臨床研究事業において臨床研究に関する国民や患者の理解促進のための広報啓発活動を行うことや、臨床研究中核病院が主体となって臨床研究従事者等に対する教育研修において、医療従事者に対してPPIに関する研修を実施するというようなことを今年度の予算にも盛り込んでいるところでございます。

こうした様々な段階を通じて、まずPPIを知っていただく、それから何らかの形で取り組んでまいりたいというふうに考えております。

委員長 大串正樹

沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

ありがとうございます。

非常に海外がずいぶん先を行っておりまして、日本が遅れている状況であります。

このPPIを実効性があるものにするためには、研究開発の評価制度にぜひ取り組んでいただきたいというふうに思っておりまして、今後、例えばこの研究課題の明細度のお話が今ありましたけれども、公募や採択、あるいは評価においてPPIをその項目に明確に位置づけていくこと、そういった点に関してどのように取り組んでいかれるのか、御意見をお願いいたします。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

創薬分野に関する研究の実施に当たりまして、患者や市民の御意見を積極的に取り入れることは大事だと考えております。

病気を抱える患者さん自身のニーズが研究内容に反映されます。

患者の生活の質の向上につながる研究成果が生まれやすくなる。

そういった患者さん側にもメリットがある。

これはもちろんでありますが、一方で、実際にニーズがある医薬品の開発につながる研究を行うことができる研究者の側にもメリットがありますので、厚生労働省としてもPPIの推進は重要であると考えています。

これまでAMEDによる研究公募の際にも、PPIに関する取組を記入してもらうそういった取組を行ってきたんですが、今後厚生労働省といたしましても、主にAMEDで行われております人を対象とした創薬分野の研究の公募に当たりましては、PPIに関する取組を評価対象とすることを推進していきたいと考えております。

また、先ほど来局長からも上野厚生労働大臣(または政府側)の発言と思われる箇所から始まっておりますが、文脈に基づき修正します。

新幹からもお話のありましたガイドブック、このさらなる普及や好事例の周知などにも取り組んで、より一層PPIが進むように取り組んでいきたいと考えています。

委員長 大串正樹

沼崎満子君。

質疑者 沼崎満子

前向きな御答弁をいただいたと思います。

ありがとうございました。

ぜひ前に進めていただいて、これは実際にやっていくことで患者側も研究者側も意識が高まって、より良い制度になっていくと思いますので、推進をお願いします。

ありがとうございました。

浜地雅一 (中道改革連合・無所属) 26発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

次に浜地雅一君。

質疑者 浜地雅一

中道改革連合の浜地雅一でございます。

新しい党になりまして、初めて質問をさせていただきます。

与党経験もございますし、厚生労働副大臣も務めさせていただいた経験もございますので、しっかり国益にかなう議論を行うように務めてまいりたいと、そのように思っております。

薬機法について、今、ルール施行に向けて準備が進んでおります。

特に一般用医薬品と言われるものに関しまして、さまざまな改正が行われました。

一つは指定乱用防止医薬品という定義をつけ、しっかりとオーバードーズ含め対策をしていこうと。

一方で、医薬品に対する国民の皆様方のアクセスということも当然大事でございますので、その調和を図った法改正になったというふうに私も評価をしております。

その中でもう一つ、実は新しい販売形態が出ました。

今日私が図を持ってきておりますけれども、遠隔販売という形態が前回のこの薬機法の改正で認められたわけでございます。

巷ではコンビニエンスストアにおいて一般用医薬品が買えるようになるというような報道もございますが、実際はそうではなくて、受け渡し業務をそういったコンビニ等にお任せしていくということであります。

今日私が遠隔販売のイメージ図ということで、ハテナマークをつけさせていただきました。

このハテナについて、さまざま私も聞きたいことがございますので、今日は宮本医薬局長のみにお答えいただきます。

ちょっとお付き合いを何問かしますので、いただければと思います。

当然右側のこのピンクのところがこれまでの販売形態でありました。

薬局や店舗販売業の許可を持っているところが、いわゆる一般用医薬品、医薬品でございますので、販売する権限があるわけでございます。

そこには薬局の管理者を置き、当然資格者、薬剤師であるとか、または登録販売者を置くことになっております。

そこでは情報提供が大事でございますので、しっかりと医薬品の販売のときに、これはどういった用法・用量であるとか、または禁忌といって、ほかの重複等になっていないかどうか、さまざまそこで説明をし、情報をしっかりと購入者に対して周知をして販売をし、受け渡しをするということであります。

また、その後の質問ですね。

やはり医薬品でございますので、その場での質問もあるでしょうし、また家に帰った後にも、この薬の飲み方についてさまざま質問があった場合には、それを明確に答える義務も、この薬局もしくは店舗販売業にあるわけでございます。

今回は、本来であると薬局や店舗販売業でしか行えなかった市販一般の医薬品ですね。

配置販売業もございますけれども、それを左側のブルーのところなんですが、緑で書いてありますけれども、登録・受け渡し店舗というところで受け渡しができるようになるということでございます。

そこでこの登録・受け渡し店舗の機能について聞きたいんですが、まず登録・受け渡し店舗はどういう機能を有しているのか。

当然販売をするには情報提供等が必要でございますので、登録受け渡し店舗には資格者がおりません。

私は販売業務は一切含まないというふうに思っております。

そして受け渡し業務が適切に行われているかどうか。

資格者がいない登録受け渡し店舗で適切な受け渡しが行われているかどうか。

これをどのように担保するのか。

具体的には管理店舗側、右側のピンクの店舗側で登録受け渡し店舗側に監査などを行う予定があるのか、この2点についてお聞きをしたいと思います。

答弁者 宮本医薬局長

宮本薬局長。

お答え申し上げます。

委員御説明ありました遠隔販売につきましては、令和7年の薬機法改正の交付後2年以内である令和9年5月までに施行することになっております。

登録受け渡し業者は薬局や店舗販売業者から委託を受けて一般用医薬品の受け渡しを行うことができるというふうにされておりまして、具体的には受け渡しの実施及び受け渡す医薬品の管理などの業務の委託を受けることが可能になっております。

先生も御指摘のとおり、医薬品の販売につきましては、販売時の適切な確認や情報提供など、薬剤師等による専門的な判断が必要であるので、登録受け渡し業者が委託を受けられる業務には含まれないということでございます。

その上で、この業務の適切性を担保するためには、委託者と登録受け渡し業者の契約の締結や業務手順書の作成に加えまして、当該手順書に沿って適切に業務が行われているか委託者による監査の実施などを求めることを想定しております。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

今の御答弁の中で、当然登録受け渡し店舗の機能としては販売は含まないと。

登録受け渡し店舗においては、受け渡し業務そのものと、受け渡しするための医薬品の管理ということの説明があったところでございます。

今日は条文を持ってきておりますが、この改正されました薬機法の57条の2第5項に「陳列」という条文がございます。

ここでは、これは当然遠隔販売の場合の陳列を明記した条文でございますが、「薬局開設者または店舗販売業者は、いわゆる右側のピンクのところの管理店舗ですね、受け渡し委託をする場合であって、登録受け渡し店舗において、左側の登録受け渡し店舗です、一般用医薬品を陳列するときは」というふうにございます。

そうなりますと、この登録受け渡し店舗においても、要は一般用医薬品が陳列をされている。

当然、保管はしなければなりません。

物がありませんと、医薬品を受け渡すことができませんが、しかしここには「陳列する」というふうにございます。

陳列とは一般用語で、広く見えるように並べるということでありますけれども、先ほどご答弁がありましたとおり、受け渡し店舗に販売機能がないのではないわけでございますので、私はこの医薬品を一般消費者に見える形で陳列する必要はないのではないかと思っております。

なぜなら、当該医薬品を見て初めて購入動機が生じた消費者がいた場合には、まさにそれは販売行為そのものの一端を担っているというふうに私は思うんでありますけれども、まず前提として、この薬機法の57条の2第5項において、登録受け渡し店舗において陳列をさせることになったその趣旨について御答弁をいただきたいと思います。

答弁者 宮本医薬局長

宮本薬局長、お答えいたします。

一般的に薬局や店舗販売業者は、販売等の目的で陳列を行うことができる旨が薬機法に定められています。

24条だと思いますけれども。

ここで陳列するというのは、物を見えるように並べることを意味しているというふうに答えております。

この点につきまして、受け渡し委託による販売を行う場合に限って、その陳列をするという権利が制限されるべきものではないことから、御指摘の条項では、薬局や店舗販売業が委託先である登録受け渡し店舗内において、医薬品が見える形で陳列されること自体は法令上可能であるというふうに考えています。

一方で同条項では、受け渡し委託による販売の適切な実施のためには、委託元が委託先に陳列を行わせる際に、委託を受けた登録受け渡し店舗が委託の範囲を超えて販売しているという誤解を与えないように、医薬品の適切な管理に必要な事項に関して指示を行うことが求められているほか、当該指示によらない委託先による医薬品の陳列が禁止されているというところでございます。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

すいません。

ちょっとさらと言い換えはあまりしたくないんですが、もう一度聞きます。

私の問題意識は、先ほど局長は薬機法24条で、要は薬局やまた店舗販売業の許可を持っているところに陳列を指している。

ですので、それを登録受け渡し店舗においても否定するものではないというふうにおっしゃいましたが、それは当然24条の薬局やまたは店舗販売業においては当たり前のことであります。

しかし先ほど御答弁がありましたとおり、登録受け渡し店舗の機能は販売業務を含まないわけでございますので、受け渡し機能しかないわけです。

受け渡すために並べておけばいいわけでございまして、私の先ほどの問題意識のとおり、全く医薬品を買うつもりがない方が、この登録受け渡し店舗に来て、商品を陳列されているのを見て、初めてそこで購入動機を生じて購入をしようというふうになりますと、私はこれは販売機能の一部が付与されていることになるんじゃないかという問題意識であります。

その問題意識を受けて、もう一度なぜ陳列が許されるのか御答弁をいただきたいと思います。

答弁者 宮本医薬局長

宮本薬局長。

ここは先生のおっしゃることもよく検討させていただきたいと思うんですが、私の今の考えでは、要するにそういう陳列されているものを見てですね、顧客が要するに「これを欲しい」と思った。

その時はでも、そこから買うことはできないわけです。

ちゃんと元の薬局とコミュニケーションした上で、その上でそのものを買うということになるわけですから、そうであれば別段それは受け渡し業者であると、受け渡し登録販売業であるというふうに言えると思いますので、必ずしも陳列されているものを見て販売動機を生じたからといって、その委託の範囲を超えているというふうには言えないのではないかなというふうに考えています。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

そうなると、今、局長は登録受け渡し店舗に商品が陳列されていると。

これが本当に普通に見える形で置いてあるということですね。

これは販売ではない。

要は物は置いてあるけど販売ではないということで整理できるということを言われているんでしょうか。

ちょっと私はなかなか理解しがたいんですけれどもね。

答弁者 宮本医薬局長

宮本薬局長。

まさにそのために法律の条文の57条の5項は、要するに必要な指示を厚生労働省令で定める、必要な指示をして陳列をしなさいというふうに言っているわけでございます。

その指示に従わない陳列は駄目だというふうに言っているわけですから、あたかも登録受け渡し店舗が自ら販売しているようなことを誤解させるような陳列というのはいけないと思っていて、それに対してはいろいろ陳列の仕方については、いろいろな注文をつけてまいりたいというふうに考えています。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

そうなりますと、例えば、この確かに条文にあるとおり、陳列するときは厚生労働省令で定める事項を指示するということで、何らかの指示をして販売をしていると誤認されないようにですね、行わなければならないということだろうと思います。

そうなると、例えば陳列をしていてもいいんですけれども、やはり普段から要は丸見えになるのではなく、例えば普段は陳列されている棚にカーテンを閉めておく。

そして消費者が購入を、要は他の店舗で、管理店舗の方で情報提供を受けたものを取りに行くときに、そのカーテンを開けて陳列されている状態を見せるということで、私は受け渡し機能としては十分だとそのように思うんですが、この具体的な事項をこれから省令で定めるわけでございますが、そういったことをお考えになっているのか御答弁をいただきたいと思います。

答弁者 宮本医薬局長

宮本薬局長。

先ほども申し上げましたように、陳列されているものを見て購入動機を生じて、それで適切なコミュニケーション、例えば電話であるとか携帯からとか、そこに設置されておりますそういう機器からですね、元受けの薬局とコミュニケーションを取った上でそのものを買うということがあっても悪くはないのではないかなというふうには思いますので、必ずしもカーテンをかけておく必要はないのではないかなというふうには思いますけれども、先生のおっしゃったことも含めて今後よく決定をしてまいりたいというふうに思います。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

やはりそこはなかなか私も納得ができないところで、当然陳列という条文がございますので、何らかの形で商品は並べなきゃいけないんだろうと思います。

当然受け渡しをしなきゃいけないので、受け渡しのためにしっかり管理をするために並べなきゃいけない。

それをそもそも購入をしようと思っていない人までフルオープン、いわゆる今はコンビニ等におきましては医薬部外品等が並べられておりますけれども、ああいったところに並べたりとか、もしくは今タバコとかございますけれども、ああいったところに本当に商品が見える形で置くというのは、私はやはり販売機能……何のために第一問目を聞いたかというと、販売機能を有しないというふうに局長がおっしゃいましたので、やはり販売機能が有するというふうに取られることは、私は元々の制度趣旨から異なるんじゃないかなというふうに思うところであります。

そうなると、では先ほど販売をしていると誤認させないような指示をするということであります。

そのための一つの私のアイデアは、陳列棚において受取時のみ、例えばカーテンを開けて陳列されている状態を見せるということを一つのアイデアだったんですが、では逆にそれを行わないとすると、どうやって並べられているものに対してこれが販売をされていないというふうに認識させる措置をとるのか、もう少し具体的なイメージがあれば、御答弁をいただきたいと思います。

答弁者 宮本医薬局長

宮本薬局長。

それは今後の議論になるわけですけれども、私の今のイメージとして考えますには、例えば、それを並べているところの棚に表示を設けて、「これは何々薬局からの依頼により並べられている商品である」、あるいは「この何々薬局と、ここにある機械を通じてコミュニケーションすることによって購入が可能になる商品である」というようなことをきちっと並べられているところに表記をするというような形が考えられるかというふうに思います。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

これから省令が決まっていくわけでございますので、そのあたりの議論もまた今後もさせていただきたいと思っています。

そうなると、陳列ということで今議論をさせていただきましたが、そうなると販売業務を登録受け渡し店舗では行わないのであれば、それが一番最初の局長の答弁ですから、当該医薬品の広告、要はいろいろな広告ですね、これは当然行わないと思います。

広告は販売行為を行うための広告でしょうから、売るための。

これは広告は行えないということでよろしいですか。

答弁者 宮本医薬局長

宮本薬局長。

そこもちょっと先生と見解が違うんですけれども、一般に医薬品に関する許可状態があるかどうかにかかわらず、誇大な内容の広告でなければ、一般用医薬品の広告を行うことは禁止されているものではない。

何人に対しても禁止されているものではない。

他方で、委託先が医薬品そのものを実施しているサービス内容について広告を行った場合に、先ほど先生が懸念されている委託の範囲を超えて販売していると利用者から誤認されてしまうようなことは避けるべきであり、そのために広告であっても必要な措置は取らなければならないというふうに考えております。

具体的な内容については、議員からいただいた意見も踏まえまして、引き続き検討しておりたいというふうに思っています。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

そうなると今の局長の御答弁ですと、例えば登録受け渡し店舗においては、医薬品の例えば効能効果を謳うような、また商品そのものの広告、それは認められるということになるんでしょうか。

答弁者 宮本医薬局長

宮本医薬局長、今後の議論ですので、まだ詰め切れているわけではないですけれども、例えばいけない広告としては、「うちの店舗で、例えば北方だしですね、うちの店舗でこういう商品を売っています、こういう医薬品を売っています」というか、「こういう商品がありますよ、入手できますよ」みたいな、積極的な販売と誤解されるような、要するに広告というのはいけないのではないかなというふうに思っておりますけれども、その具体的な内容については今後よく検討してまいりたいというふうに考えています。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

この改正薬機法には57条の2で、ちょっと陳列に戻ると、陳列という条文があります。

これも私は当然薬機法については賛成をしていますので、この陳列という条文をこれから修正をするとか削除するということは現実的ではない。

しかし一番最初に局長が御答弁されていましたとおり、この登録受け渡し店舗は販売業務は含まないという、やはり重い答弁があるんですね。

この機能からいかなきゃいけない。

趣旨からいかなきゃいけない。

そうであれば私は、陳列というのは一般的に広く見える形で並べることというのが一般用語でございますけれども、この趣旨に従えば、この陳列というのは一般用語的な陳列ではなく、この登録受け渡し店舗の機能に応じた陳列に限定されていくんだろうと、そのように思っております。

また具体的に省令案が決まってきましたら、議論をしてまいりたいと、そのように思っております。

次に、この図でもう一度いきますが、右側に管理店舗でありますけれども、普通は薬局の管理者、店舗管理者がいるわけでございます。

この人たちは常勤を義務付けられております。

ただ今回の遠隔販売のイメージ図によりますと、その下に緑の字で「受け渡し管理者」というものを置くように定められておりますが、この受け渡し管理者というのはどういった業務を行う方なのか、御答弁いただきたいと思います。

答弁者 宮本医薬局長

宮本医薬局長、お答えいたします。

受け渡し管理者が行う具体的な業務につきましては、委託元と委託先の双方に対して手順書に基づく業務の実施を求めるほか、委託先から行われる報告の確認、その報告に基づく必要な業務上の指示の実施、委託元における全体管理者への報告を行わせる方向で検討をしております。

受託業務の販売が適切に行われるよう、関係者の意見も聞きながら、必要な対応を検討してまいりたいと思います。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

そうしますと、この受け渡し管理者というのは、資格者がいない登録受け渡し店舗で、受け渡し業務がしっかり行われているかどうか、その手順に従い行われているかどうかを、やはり管理する方でございます。

一般の薬局の管理者や店舗管理者は、いわゆる常勤が今は義務付けられておりますが、この受け渡し管理者についても、そうであれば、常勤を求めるべきだと思いますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

答弁者 宮本医薬局長

宮本医薬局長、お答えいたします。

先生がおっしゃったように、受け渡し管理者というのは、薬局の店舗管理者と同じような役割のものであるというふうに考えております。

現行の店舗管理者は、実地の管理というのを基本としておりますが、勤務シフト等あるいは退勤後において一時的な代理を有識者に管理を委託するということができるようになっておりまして、出勤後に不在時の管理状況についても店舗管理者がそういった管理者に委託してその状況を確認するという対応も許されております。

そういった受け渡し管理者についても、店舗管理者のそういった業態も含めて具体的にどういう取扱いにするかということについては検討してまいりたいと思います。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

すみません。

すみません。

あと3問ぐらい聞きますので、すみません。

今御答弁されました、この受け渡し管理者は薬局の管理者や店舗管理者と同じように考えると。

ということであります。

実地の管理でありますので、基本的には常勤ですが、一時的に離れる場合とか、そういったものは許容されているということでありますので、そうなりますと、それと同じような、やはり勤務形態を求めていく方向であるということでよろしいですか。

答弁者 宮本薬局長

宮本薬局長。

基本的にそのような方向だというふうに考えています。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

もう少し聞きますが、この受け渡し管理者は基本的には実地の管理ということをされております。

そうなりますと、この左側の登録受け渡し店舗の方、例えばコンビニエンスストア。

ここが受け渡し業務を行えるのは、しっかりとこの受け渡し管理者が管理をできる状態でなければなりません。

したがって、例えば受け渡し管理者が勤務時間を終えて、夜ご自宅に帰られる。

そうなった場合には、登録受け渡し店舗で受け渡しをしてしまうと、適切な受け渡しが行われているかどうかの管理等ができないと思いますが、そうなると、受け渡し管理者が当該店舗にいない場合は、登録受け渡し店舗では受け渡しができないということになろうかと思いますが、それでよろしいですか。

答弁者 宮本薬局長

宮本薬局長。

先ほど御答弁申し上げましたように、店舗管理者も一時的に不在な場合は代理を置いて対応することができますので、この受け渡し管理者につきましても、帰宅後については、適切な有資格の代理のものを置いて、対応することは可能であるというふうに考えます。

質疑者 浜地雅一

浜地雅一君。

もう時間ですね。

もう時間になりました。

今大事な答弁になりました。

結局、受け渡し管理者は、当然勤務時間外で自宅に帰っている場合は代理を置くということでありますので、何らかの受け渡し管理の責任者がいなければ、登録受け渡し店舗では受け渡しができないということになる答弁だったと思っています。

また時間があるときに引き続き行いたいと思います。

すいません。

たくさん聞きました。

ありがとうございました。

以上で終わります。

阿部圭史 (日本維新の会) 30発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

大串正樹委員長:次に阿部圭史君。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史:日本維新の会の阿部圭史でございます。

本日は所信表明に関する質疑ということで、上野大臣が述べられておられました戦後の慰霊に関連して質問させていただきます。

我が党は自衛官の慰霊及び顕彰に関する懇談会というものを3月31日に設置をいたしました。

戦後の我が国におきましては、有事の際に前線で戦うことになる自衛官の慰霊と顕彰について、真剣に考えてこない時代が続いておりました。

万一有事となり、前線に立つ自衛官が亡くなった場合、その慰霊及び顕彰のあり方については、特段の定めがないというのが現状です。

現下の状況は、自衛官の矜持、誇りに関わる本質的な問題だと考えております。

ある自衛官曰く、「自衛官の処遇改善施策の中で最も重要なことは、誇りを与えることだ」とおっしゃっています。

国民からの信頼と尊敬こそが、自衛官が誇りを胸に抱くことのできる最たるものでありまして、自衛官の自衛官たる矜持を向上するためには、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託に応えた後、国民にその記憶が刻まれること、すなわち死後の慰霊及び顕彰が不可欠であります。

関係者の皆様の思いを十分に伺った上で、秋頃を目途に提言を出していきたいというふうに考えておりまして、我が党の組織の中で懇談会というものが二つございまして、両方とも代表直轄なんですけれども、一つは皇室のあり方に関する懇談会というものがございます。

そして今回の自衛官の慰霊及び顕彰に関する懇談会です。

自衛官が国のために命を賭して亡くなった場合には、天皇陛下が頭を下げる存在となります。

したがいまして、皇室と並びとしているということをぜひ御理解を賜りたいと思っております。

そういったことを踏まえましてお伺いをいたします。

大臣、千鳥ヶ淵戦没者墓苑については、閣議決定「無名戦没者の墓に関する件」というものに基づきまして設立をされています。

「無名戦士」ではなく、「無名戦没者」となっている理由、ゆえについて教えていただきたいと思います。

千鳥ヶ淵戦没者墓苑の慰霊対象は、戦士、すなわち軍人に限るわけではなく、軍人及び軍属であるということでしょうか。

もしそうでありましたら、根拠も併せて伺いたいと思います。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣:千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、昭和28年に閣議決定をされました「無名戦没者の墓に関する件」に基づきまして、太平洋戦争による海外戦没者の遺骨であって、ご遺族に引き渡すことのできない、引き渡すことができないご遺骨について、これを納めるための施設として建立されたものであります。

「無名戦士」ではなく「無名戦没者」となっている理由につきましては、『千鳥ヶ淵戦没者墓苑五十年史』によりますと、「無名戦士」というのは戦士が軍人であり、軍人・軍属といった人々を包括しにくいということで、「無名戦没者の墓」という箇所で進められ、最終的に軍属も含まれる形で、千鳥ヶ淵戦没者墓苑とされたものと承知しています。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史:今のお話を踏まえましてお伺いいたしますが、この千鳥ヶ淵の慰霊対象が軍人及び軍属となっている理由なんですけれども、改めて明確にしていきたいというふうに思いますが、これ遺骨を収集するということでございますので、遺骨は実際見たときにその遺骨が軍人または軍属のどちらの遺骨か区別がつかないから、軍人・軍属で包括的に慰霊対象としようという消極的な理由であるのか。

もしくは、軍属も従軍して我が国の主権と独立のために戦ったという功績に鑑み、当然軍人に準じた方であるから祀るべきだという積極的な理由で包括的に慰霊対象としているのか、どちらでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣:千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、先ほど申しました昭和28年の閣議決定に基づいて建立されたものであります。

戦後、海外における遺骨収集事業において収集したご遺骨につきましては、旧の船域で死亡された軍人のみならず、軍属等のご遺骨も多数含まれておりまして、これら収集したご遺骨のうち、ご遺族に引き渡すことができないものを千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納骨をしているものであります。

このように千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、国が収集したご遺骨で、ご遺族に引き渡すことができないものを納骨をしております。

お尋ねの点でございますが、いわゆる消極的理由なのか、積極的理由なのかという点につきましては、必ずしもそのいずれかに割り切れるものではないと考えています。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史:ありがとうございます。

実態はそういうふうになっているんだろうというふうに思います。

「無名戦士」か「無名戦没者」かということでお話をさせていただきましたが、「無名戦士の墓」というものは各国にございます。

例えば、大臣もしかしたら行ったことあるかもしれませんが、フランスのパリの凱旋門、凱旋門の下に無名戦士の墓というものが建立されておりまして、これは対象は第一次世界大戦時の無名戦士、身元のわからない方1名を埋葬し、第一次世界大戦以降の戦死した軍人のみを遺例対象としています。

要するに1名だけよくわからない、身元のわからない方を埋葬しているということで、特定の個人を指すわけではないという意味で、戦死した軍人全体の表彰として、「無名」という文言を用いているということです。

そこでお伺いしますけれども、この千鳥ヶ淵の閣議決定の「無名」という意味ですけれども、3パターンあるのではないかというふうに思っておりまして、どれでしょうかという質問でございます。

1つ目は、身元不明の軍人及び軍属を指しているという意味で「無名」と使っているパターン。

2つ目が、身元が判明しているけれども遺骨の引き受け人の親族が不在である軍人及び軍属を指しているパターン。

3パターン目としては、身元や遺骨引受人の有無に関係なく、凱旋門のように、特定の個人を指すわけではないという意味で、戦死者全体の表彰として「無名」という文言を用いているのか。

この3パターンぐらいに収まるんじゃないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

千鳥ヶ淵に埋葬した文言における「無名」とは、主に先の大戦において海外の各戦域で戦没された方々で、氏名の判別ができない、また遺族がわからない等の理由で遺族にお渡しできなかった方を指しております。

そのため、「無名」には身元不明の軍人及び軍属、先ほどの①ですね。

身元が判明しているが遺骨引受人が不在である軍人及び軍属、2つ目ですね、が含まれているものと承知をしております。

また他方で3点目に挙げられました、身元や遺骨引受人の有無に関係なく、特定の個人を指すわけではないという意味で、戦死者全体の表彰として「無名」という文言を用いているということではないと考えています。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

ありがとうございます。

パターン1、パターン2、両方だということでございました。

そこでお伺いいたしますけれども、この閣議決定は「太平洋戦争による海外戦没者の遺骨収集について」と定めております。

ここでいう太平洋戦争とは、具体的にどの期間と、どの戦争のことを言っているのでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

この閣議決定では「太平洋戦争」という文言が使われておりますが、太平洋戦争という用語につきましては、その始期、終期、または対象地域、これを法令上で定めたものはありません。

厚生労働省におきましては、昭和12年7月7日以後における事変を含む今次の大戦において、中部太平洋や東南アジアなどの旧戦域で死亡された我が国の戦没者の遺骨を対象として遺骨収集を行い、千鳥ヶ淵戦没者墓地に納骨をしてきているところであります。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

はい、ありがとうございます。

ここでいう太平洋戦争というのは非常に難しい文言でございまして、改めてお伺いしますけれども、太平洋戦争という文言自体の定義、法令上の定義はないということですが、ここでいう太平洋戦争と、我が国に法的には唯一存在しております1941年、昭和16年12月10日に、大本営政府連絡会議において決定した「大東亜戦争」とは異なるものなのでしょうか。

異なる場合には具体的にどう異なるのか。

同じ場合には、どの機関において、どの国と、どの地域で行われた戦争を指すのか教えていただければと思います。

いかがでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

昭和16年12月12日の閣議決定においては、今次の対米戦争及び今後情勢の推移に伴い、正規することあるべき戦争は、支那事変をも含め「大東亜戦争」と呼称するとされているものと承知をしております。

繰り返しとなりますが、他方太平洋戦争という用語につきましては、その始期、終期、または対象地域を法令上で定めたものはありません。

従いまして、太平洋戦争と大東亜戦争との関係について、申し述べることは困難であります。

なお、政府が主催をして8月15日に実施をしております全国戦没者追悼式におきましては、日中戦争以降の戦争による死亡者が、死没者が対象とされております。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

ありがとうございます。

これは法令上の定義が非常に難しいなと思っておりまして、ちょっとご紹介させていただきますと。

先ほど出ております大本営政府連絡会議、いわゆる当時の閣議決定みたいなもんですが、「今次戦争の呼称並びに平時の分解時期に関する件」というものがございまして、ここでは今大臣に述べていただいたように、今次の対米戦争及び今後情勢の推移に伴い正規することあるべき戦争は、支那事変、すなわち1937年7月7日の盧溝橋事件以降を含め「大東亜戦争」と呼称するというふうになっております。

戦時はいつかと言いますと、この六王京事件以降ではなくて、真珠湾攻撃以降と、昭和16年12月8日以降というふうになっているということでございます。

ちょっとそこに時期の違いがあるということですね。

それに加えまして、独立1952年4月28日、サンフランシスコ講和条約発効直前の52年4月11日に公布されました「ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律」というものがございまして、ここに書いてあるものは、ポツダム宣言の受諾に伴って発せられた命令、すなわちGHQの命令に関しては、別に法律で廃止または存続に関する措置がなされない場合においては、この法律施行の日から起算して、180日間に限り法律としての効力を有するものとされているということです。

すなわち「大東亜戦争」という呼称はGHQの指令によって禁止をされておりました。

「英霊」という単語もGHQが発しましたプレスコードに基づく検閲の要領に関する通達、これに基づいて禁止をされていたわけですけれども、これを含めて全てのGHQの発出命令を廃止するという法律でございます。

日本政府はその後、「大東亜戦争」ですとか「英霊」ですとか、そういった呼称の廃止のものについて、廃止・存続いずれの措置もとっていないということでございますので、現在ではこれらのGHQ命令は失効しているというのが法的な解釈になると思います。

そうしましたら、やはり法的に正当性のあるものとしては、「大東亜戦争」か「太平洋戦争」か、法的な定義がないということですので、「大東亜戦争」がやはり法的にはきちんと定められているものなんだろうというふうに理解をしてございます。

その上で、また改めてお伺いしますけれども、この閣議決定は「太平洋戦争について」ということでございますので、この千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納骨されているご遺骨は、現にいわゆる太平洋戦争の戦没者に限られているという理解なんでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

はい。

千鳥ヶ淵戦没者墓苑には、先の大戦において海外の各戦役で戦没された方々で、氏名の判別ができない、また遺族がわからない等の理由で、遺族にお渡しできなかったご遺骨を納骨しております。

ほか、日中戦争以前の満州事変等におけるご遺骨も納められているものと承知しています。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

はい。

ありがとうございます。

そうしましたら「太平洋戦争について」とは書いているものの、なかなかご遺骨を区別するというのは時期的に難しいと思いますから、そういったことで満州事変についても含まれているという理解をいたしました。

ありがとうございます。

次にお伺いしますけれども、この英霊の対象なんですが、千鳥ヶ淵戦没者墓苑での英霊の対象というのは、この納骨されている方のみを対象としているんでしょうか。

それとも納骨されているもの以外も英霊の対象としているんでしょうか。

この場合、どの範囲まで英霊の対象としているんでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

はい、千鳥ヶ淵戦没者墓苑につきましては、先ほど申し上げているご遺骨が収められておりますが、この墓苑の来訪者の方がどのような方に思いを致し、英霊の対象とされているのかについては、来訪者それぞれの思いに委ねられているものと考えております。

そのため、千鳥ヶ淵戦没者墓苑について、納骨されているもののみを英霊対象としているのかについては、お答えをすることは控えたいと思います。

なお、千鳥ヶ淵戦没者墓苑拝礼式は、海外で新たに収容したご遺骨のうち、身元が判明せず、ご遺族に引き渡すことができないものの納骨を行うとともに、墓苑に納められているご遺骨に対して拝礼を行うという趣旨のもとに実施しているものであります。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

ありがとうございます。

時間もなくなってきましたので、一問飛ばさせていただきまして、次に戦死自衛官の取り扱いについて伺いたいと思います。

今お話しいただいたことも踏まえまして、やはりリアリズムに基づいて正面から有事への備えを議論していくべきだと思っております。

有事においては必ず戦死者が出ます。

本土防衛を掲げる我が国は、その領域が戦場になることは避けられないことになるかもしれないということで、それは本土防衛戦を戦っているウクライナ戦争を見れば、火を見るより明らかではないかと思います。

そこで防衛省にお伺いいたしますが、今後有事が発生し自衛官が戦死した場合、戦地における死亡認定は誰が行うのでしょうか。

法的根拠等の何らかの定めはあるのか。

もしくは医師、医官不在時は戦地において誰が死亡認定を行うのでしょうか。

答弁者 吉田防衛大臣政務官

吉田防衛大臣政務官。

お答えを申し上げます。

まず自衛隊の運用として、死亡の認定は医師または医官が行うこととしております。

他方で、医師または医官が不在時に当たりましては、迅速性が求められる一方で、これは正確性を担保することが必要でありまして、医師ではない隊員や部隊の指揮官がこれを代行するということは、現時点では想定をしておりません。

そのため、隊員が現場状況の記録や御遺体を保全するために必要な措置を行って、現地において医師を派遣して死亡認定を行う場合と、それから後に御遺体が御帰国をされてから、医師において死亡認定を行う場合というものを想定をしております。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

ありがとうございます。

厚労省にお伺いしますが、現在、いわゆる死亡認定または死亡の判断というものは、何の法律のどの条文に基づき、誰がどのように行うことになっているんでしょうか。

政府参考人 森光医政局長

森光医政局長。

お答え申し上げます。

死亡の判断について、明確に定めている法律はないと承知をしております。

なお、御指摘の死亡認定が、医師法第20条に定める診察又は検案を意味する場合には、医師のみが行うことができるものと承知をしているというところでございます。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

ありがとうございます。

これ、ちょっとさらにお伺いですけれども、死亡というものに関する法的な定義はあるんでしょうか。

政府参考人 森光医政局長

森光医政局長。

法律上、死亡の法的定義というものはございませんで、医療現場では死の三徴、こういうものをもって、死亡の線引きというふうに通例しているというふうに承知しております。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

死の三徴。

私も医療現場で、動向の三大、心停止、自発呼吸の停止ということで、死亡認定判断をしてまいりましたけれども、これ、死の三徴も法的根拠あるんでしょうか。

政府参考人 森光医政局長

森光医政局長。

お答えいたしましたが、死の三徴について法的な定義はございません。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

今後有事が発生し、自衛官が戦死した場合に、自衛隊員が死亡の判断をするということは、先ほど医師法の話がございましたが、基本的に明確にその死亡の判断を誰が行わなければならないかという法律の定めはないということですが、ちょっと論点はずれますけれども、死亡診断書を書くことは医師でなければならないということは医師法に書いておりますけれども、自衛隊員が死亡の判断をすることは医師法に反するとは言えるんでしょうか。

政府参考人 森光医政局長

森光医政局長。

先ほど答弁をさせていただいたとおり、医師法に基づき、医師でなければ診断に基づく診断書、または検案に基づく検案書を交付するということはできませんが、死亡の判断、これを行うことについては、医師でなくても行えるものと承知をしております。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

ありがとうございます。

前の大東亜戦争のときについてお伺いしたいと思いますが、このときはですね、軍人が戦死した場合、戦地における死亡認定は誰が行っていたんでしょうか。

その法的根拠、そして医師でなくてもよかったのかどうかについてお聞かせいただきたいと思いますが、厚労省お願いします。

政府参考人 伊沢大臣官房審議官

伊沢大臣官房審議官。

御指摘のような戦時中、戦地において軍人の死亡の確認を誰がおこなっていたかについて、厚生労働省の方で戦没者遺族等の援護のために保管している旧陸海軍から引き継いだ資料を確認した限りにおいては、関連する明示的な記載は見つからなかったところであります。

なお、戦時中の戦地における死亡時の手続きに関しまして、現在国立公文書館で閲覧できる旧陸軍の留守業務規定によりますと、戦闘等による死亡者や生死不明者については、当該軍人の所属する部隊の部隊長が軍の人事担当部署に通報するものとされていたと承知しております。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

時間が来ましたので、最後にしたいと思いますが、今後有事が発生し、とある戦地で自衛官が戦死した場合、当該戦地において医師または医官はおろか、看護官等の衛生職種さえ不在であることが想定されます。

したがって、部隊指揮官が死亡認定を行うなどの対処を法的に担保する必要があると思いますが、防衛省の見解いかがでしょうか。

答弁者 吉田防衛大臣政務官

吉田防衛大臣政務官。

お答えを申し上げます。

今、議員から御指摘がございました点につきまして、先ほどお伝えしたように、医師ではない隊員や部隊の指揮官がこれを代行するということは、現在は想定をしていないという状況ではあります。

また前提として、やはりこの自衛官が命を落とすようなことがあってはならないと、そのための防衛力の強化であります。

しかし、安全保障環境が大変厳しくなっている現状において、自衛官の安全や命を守ることと同時にですね、冒頭議員から矜持というお言葉もありましたが、自衛官やご家族の名誉や誇りを守るということも大変重要でございます。

あらゆる可能性に対応していかなければならない中で、大変重要なご指摘をいただいたと思っておりますので、厚生労働省としては、この議員のご指摘を踏まえながら、今後、早急に関係省庁と連携をして、どのような措置が可能なのかということについて対応してまいりたいと思います。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史君。

ぜひお願いしたいと思います。

これで私の質問を終わります。

ありがとうございました。

岡野純子 (国民民主党・無所属クラブ) 24発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

大串正樹君。

質疑者 岡野純子

岡野純子(国民民主党・無所属クラブ):国民民主党の岡野純子と申します。

今期、厚生労働委員会での初めての質疑でございます。

質疑の機会をお与えくださいまして、ありがとうございます。

また、政府、厚労省の皆様、そして委員長をはじめとする委員の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、まずは、他の予算委員会などでも前からもございますが、ナフサの供給不足による医療、とりわけ私は透析医療の影響について、本日はお聞きをしたいと思っております。

まずこれまで、政府の皆様、必要量の確保ですとか、代替製品の調達に向けてご尽力をされてきたということには、心より感謝と敬意を表したいと思います。

ありがとうございます。

その上で、あえて申し上げたいのは、日本全体としては足りているという、これまでのマクロの説明と、透析患者の皆さんの「自分の次の透析は受けられるのか」「来週の3回はちゃんと維持されるのか」、あるいは「今年の夏はちゃんとできるのか」という、そのミクロの不安の間というものには、どうしても温度差があるように感じているところです。

我々は政治家ですから、地元に帰りましたら、そうしたミクロの不安というか、当事者の生の声に触れることが多々あるわけです。

しかも今、SNSなどで玉石混交の情報が一瞬で拡散をする時代であります。

中には皆さんも目にされていると思いますけれども、不安を煽るような投稿もございます。

また、「直ちに影響はない」ということをこれまで繰り返し政府としておっしゃっていますが、これは原発のときもコロナのときもこの文言がずっと使われてきたということで、国民の中には「本当に厳しいときほど、逆に混乱を避けようとしてこの文言を使っているんじゃないか」というような、この疑心暗鬼というのは非合理なものではなくて、やはり過去の経験から来る真理なんだろうなというふうに思います。

そうした情報空間に置かれた当事者というもの、そういう当事者たちが、一体何を信じればいいんだと、どれほど心細い思いをされているかということに、我々は想像力を持つべきなんだろうと思っているところです。

ですから私は、今必要なのは「安心してください」「影響はありません」「必要量全体としては足りています」という大きな、ざっくりとしたメッセージではなくて、具体的な一次情報が必要なのではないかと考えています。

そこで大臣にお伺いをしたいと思いますが、今回のような事案におきまして、厚労省としてのこのマクロの安心と当事者が持っているこのミクロの不安のずれというものをどのように認識をされていて、こういった局面ではどういった説明のあり方が必要だと考えていらっしゃるのか。

私は説明転換が必要だと考えています。

お答えください。

答弁者 上野賢一郎

上野賢一郎厚生労働大臣:まず、医療物資等の安定供給に関する国民の皆さんの不安を払拭するために、適切な情報発信をしていくことは重要だと考えています。

このため、先日、厚労省における中等情勢関連の対策を集約いたしましたポータルサイトを立ち上げました。

この中で、医療物資等の安定供給に関する対応状況も公表いたしまして、今後も定期的に更新をしていくこととしております。

経産省からは、医療物資等の原料となるナフサにつきまして、委員からもお話がございましたが、日本全体として必要となる量を確保していると聞いております。

これまでの製造販売業者等に対する一斉調査の結果も踏まえ、現時点においては、医療物資等について、直ちに供給が滞る状況ではないというふうに承知をしておりますが、一方で流通の目詰まり等によりまして、供給不安が起こっている場合には、それに適切に対応すべく、厚生労働省としても、情報収集や対策検討体制の強化を図っているところであります。

こうしたことで、例えば注射器、シリンジなど、流通の目詰まりの解消を既に行っております。

そうしたきめ細やかな対応状況についても、積極的な情報開示を含め、適時適切かつ正確な発信を続けていきたいと考えています。

質疑者 岡野純子

岡野純子(国民民主党・無所属クラブ):ありがとうございます。

大臣は全体を見なければならないお立場です。

ですが、やはり政府の皆さん、官僚の皆さんが見えている世界と、患者さんが生きている現実の世界というものは、やはりそこには違いがありますので、そこに橋を渡すような情報提供というものを求めていきたいと思っています。

不安には根拠を持って応えていく、その姿勢を求めるために、次の質問に参りたいと思います。

リスク評価の現状についてです。

厚労省は、過去に医薬品、そして医療機器のサプライチェーン調査におきまして、透析関連装置及び消耗品を「生命維持に著しい影響を及ぼす可能性が高い機器」として選定をして、製造販売業者からT1、T2、T3へと遡って実態調査を行ってきています。

調査資料を見ておりますと、透析関連装置につきましては、代替サプライヤーが存在しない部材、あるいは、複社化できていない部材、つまりは一社あるいは数社で賄っていて、そこで目詰まりや供給困難が起こってしまうと、全国的に治療に影響が出てしまう。

そういった脆弱性というものも既に示されている、そうした透析医療なわけですが、厚労省は今回の局面におきまして、透析医療の、先ほども若干お答えいただきましたが、個別のリスク評価というものを行っているのか。

またそのための把握が必要ですが、それは透析装置とか消耗品といった大まかな粒度でやっていらっしゃるのか、それともどの部材の、どの消耗品の、どの供給段階がボトルネックになっているのかという、どれぐらいの粒感かという、どれぐらいの粒度で把握をしていらっしゃるのか。

そしてその情報収集というのは、製造している供給側と、使用している受給側双方の状況を、それぞれどういったルートで行っていらっしゃるのか伺います。

政府参考人 森医療情報審議官

森医療情報審議官。

サプライチェーンの調査についてでございますけれども、透析関連装置を含めて、国民の健康を守る医療機器等の安定供給を確保するために、現在製造販売業者から卸、医療機関に至るまでサプライチェーン全体にわたる情報収集、リスク把握を行っているところでございます。

情報提供窓口を設置しているほか、製造販売業者等への積極的なヒアリングに加え、救急医療情報システム、いわゆるEMISと呼んでおりますけれども、これを利用して約1.3万の病院等からオンラインで随時報告できるシステムの運用を本日から開始するなど、さまざまなルートで、川上から川下に至るところで、きちんと供給状況の把握を行っているところでございます。

仮に問題があるような事象が生じた場合については、個々の製品の個々の部材ごとにどこで生産されていて、本当にどこで目詰まりが起こる可能性があるのかということも含めて確認しながら、必要な対策を講じていきたいと考えているところでございます。

質疑者 岡野純子

岡野純子君。

はい、ありがとうございます。

今の御答弁をお聞きしていて、「個々の」という言葉を繰り返されたこと、あと、起こってからではなくて、可能性の段階から予測をして行動をとられているということが分かりまして、心強く感じました。

また、昨日の本会議のときの総理の答弁にも、EMISが本日からという答弁がございました。

非常にこれも傾向を抑える上では有効なんだろうなというふうに思います。

ただ、EMISは、有床のベッドがあるところだけが対象で、1.3万というのは傾向として把握するには非常にいいと思うんですけれども、やはりこの透析というのは、どんなに小さな病院であっても、その一事例がその個人の命に直結しますので、EMISで情報を得ているから把握ができているということではなくて、あくまでその細部までアンテナを張り続けていただきたいということをお願いしたいと思います。

私、このテーマを今回取り上げているのは、メールだ、ラインだ、いろんな形で、当事者の方からいろんな声が来るわけです。

中には、「もう少し生きながらえたいです」とはっきり書いている方もいらっしゃったりとか、「皆さん、健常な皆さんは、食べて寝れば生きていけるけど、自分は特定の条件を満たさないと生き続けることができないんです」と書いてあるような、そういう切実な声をずっと受けてですね、やっぱり私たちはそこに想像力をしっかりと働かせなければならないなと思っております。

ここまでの御答弁で、世界中から供給することのさまざまな努力をしてくださっていること、あるいは国内の状況をしっかりと把握をしようとしてくださっていることをわかったんですが、あくまでこれ、「備えあれば憂いなし」だとなればいいんですけれども、もし万一、これ日本だけでどうこうできるものではありませんから、万一供給が不足をした際に、そのさらなるバックアップ体制というものを考えておくことも重要なのではないかと思います。

政府は防災業務計画の中で、災害時は人工透析についての医療が滞らないようにという体制づくりをすでにされています。

今当然災害ではないんですが、この平時と有時の間のこのような状況において、今回のような局面でも仕組みづくりができないかなということを伺いたいと思います。

例えば、メーカー、卸、医療機関の連絡体制を作っておくとか、もし偏在が起きたときの融通のスキームを考えておくとか、自分のいつもの病院が駄目なときの他の施設でのバックアップ受診ができるような体制とか、自治体、学会、そして関係団体の役割分担を考えておくとか、こうした平時の備えとして準備をしてはどうか。

可能であればそれを当事者の方に示すことで、さらなる安心につながると思いますが、お考えをお聞きします。

政府参考人 森医療情報審議官

森医療情報審議官。

投石改良を含めて、いざというときの備えをきちんとやっておくようにというご指摘だと思っております。

当然、本当に足りない場合については、おっしゃるように災害のときのことも参考にしながら考えなければならないと考えておりますが、今の時点で供給に滞りはないと考えておりまして、しかもここから先も、直ちに滞る状況ではございませんが、引き続き一斉提携を通じて的確に状況を把握するとともに、もし必要があれば、他の流通経路からの融通支援、それから代替製品の調達等を通じて、きちんと必要なものを確保していきたいというふうに準備しているところでございます。

総理からも、当然命を最優先に今回の取組をやっていくようにという指示を受けているところでございまして、しっかりと当席の患者さんが困らないように、必要な準備と対応策を講じていきたいと考えております。

質疑者 岡野純子

岡野純子君。

今は滞らないから大丈夫だというようなご答弁だったので、そこは若干残念というか。

それもわかっている、これまでの答弁でそれは我々は再三聞いているんだけれども、このまま定選がうまくまとまればいいなと思いますし、ホルムズ海峡を通れるようになれば、それで結局杞憂で終わったねということでもいいと思うんです。

ただ、もう一回言いますけど、「備えあれば憂いなし」ですから、ここまでしなくてもというぐらいやってもおかしくない、無駄じゃないくらい、それだけの不安を抱えている方がいらっしゃるということを、してお伝えをさせていただきたいと思います。

では次に、医療用品への優先調達について伺いたいと思います。

石油化学品、確かに多くの産業で使われていますが、医療は他産業とは決定的に違うものであります。

言わずもがな、医療が止まれば地域社会そのものが止まります。

医療を守ることは社会を守ることだと考えています。

医療用品への優先調達については、経済産業省所管の石油需要適正化法ですとか、消費者庁所管の国民生活安定緊急措置法の存在というのが、これまでの答弁でも示されてきております。

一定の手当になり得るとは思いますけれども、現行法では医療用途への優先調達の根拠としては十分とは言い切れないということもまた承知をしているところです。

他産業を単純に犠牲にするということではなくて、社会全体を守るための最適化として、医療品、医療原材料への優先供給を制度化する必要があるのではないかと考えますが、大臣、この点はいかがでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

現在、経産省に対しまして、厚労省からの情報提供をさせていただいて、医療分野等についての優先供給、この働きかけをしていただくと、そうしたこととなっております。

実際にもう既にいくつかの医療物資につきましては、経産省に協力をいただいて、優先的な供給を。

質疑者 岡野純子

岡野純子君。

今の御答弁は、連携を取れることによって、今のところ回っている、困っていないというような、そういうことなのだと思います。

今の状況、先ほど滞ることはないというような御答弁を受けて、今の状況だったらということだと思うんですけれども、これは私、全ての質問を備えという意味で言っておりますので、必要ということであれば、これ、繰り返し申し上げますけれども、決して医療を特別扱いということではなくて、やはりそれが社会全体の損害を最小化すると私は思っております。

やはり平時の市場任せでは解決できないことを解決するのが、国家ができる守り方だと思いますので、私としては、今は回っていたとしても、今後に向けて制度設計を前に進めていただけたらなということ、これは要望で終わりたいと思います。

では続きまして、がん検診の推進について、項目を変えて伺っていきたいと思います。

何や節を申し上げたいわけではないんですが、私は学生のときに母をがんで亡くしておりまして、つい先月も同年代の友人を、ママ友をがんで亡くしました。

ですから、この病気の恐ろしさも、残される家族の悲しさも、あと子どもを残していく親の無念も、当然本人の苦しさも、そういうものが解像度高めに分かっているような気持ちになっているわけです。

こうした思いをする人を減らしていきたいなという強い気持ちがあります。

やはり我々厚生労働委員会では、どうやって持続可能な医療提供体制をつくっていくかということをよく議論をしているわけですけど、やっぱり健康寿命と本当の寿命のその差を1日でも少なくするというのが一番の三方よしな、本当の目指すべきゴールなんだということを考えれば、この検診というものが持つ役割というのは、たかが検診されど検診だと私は思っておりまして、極めて大きいんじゃないかというふうに感じています。

今日は、がん検診への質疑ですけれども、受診率60%と明確な目標を示されたわけですが、単に多く受けてもらうということだけではなくて、必要な人に必要な検診を適切な質で届けるということが肝要なのではないかと思います。

その上で、まずは現行のがん検診につきまして、厚労省としてどういった課題があると総括をされているのか、意識合わせとして伺います。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

大坪健康生活衛生局長、お答え申し上げます。

がん検診の課題についてのお尋ねでございますが、これにつきましては、がん検診のあり方に関する検討会、並びにがん対策推進協議会における議論を踏まえまして、令和5年3月に閣議決定されております第4期がん対策推進基本計画の中で、その課題として整理をしているところであります。

その中で3点ございまして、がん検診の受診率の正確な把握と受診率を向上させること。

2つ目に、検診の結果、精密検査が必要と判断された方の精密検査受診率を向上させる必要があること。

加えて、社会全体としての死亡率の減少効果が、科学的に確認されたがん検診の手法の検討、これが必要であること。

この3点が挙げられているところでございます。

質疑者 岡野純子

岡野純子君。

はい、ありがとうございます。

今、3つ挙げていただきまして、1つ目に受診率の把握というものを挙げられました。

これですね、私も第4期がん対策推進基本計画、あとその関連検討資料を拝見しておりますと、がん検診の受診者のうち30%から70%が職域で受診をしていると。

職域は継続的に把握する仕組みが十分でないという、そういう整理がされていました。

つまりは、職域における実施の割合や検診の種類、対象者数、受診者数を把握する仕組みが不十分と、ここには書かれていたわけです。

報告の義務がないからだと、任意だったらだと思うんですが。

そこの把握の精度というのを今後どのように高めていかれるおつもりなのか。

そのパーセンテージをおっしゃっていますけれども、やはりそこのまずは数の認知ということをしっかりしていく必要があると思いますが、その点はいかがでしょうか。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

大坪健康生活衛生局長、お尋ねの受診率の把握であります。

これにつきましては、現在、国民生活基礎調査を中心に行っているわけでありまして、これというのは、先生ご指摘のように、職域におけるがん検診も含まれているという数字になっております。

国民生活基礎調査というもので、抽出された30万世帯の調査を3年ごとに行っているわけでありますが、この調査のやり方そのものにつきましては、自己申告に基づく抽出調査。

これ、諸外国、先進国に見られましても、米国、フランス、オランダといった、日本と同様の自己申告に基づく抽出調査を実施しておりまして、検診受診率の把握の方法としては、国際的に見ても妥当な方法なんだろうというふうに思っております。

ただ、一方で、これにつきましては、他の自治体から届けていただいている地域保健健康増進事業報告というものを別途持っているんですけれど、それと突き合わせましてもほぼ齟齬がないということで、自己申告でありましても、おおむね正確であろうというふうには思っているところであります。

その上で、一体的に自治体に職域の部分につきましても把握をしていただく、これはとても必要なことだと思っておりまして、我々としては令和7年7月の指針をこれを改正いたしまして、「市町村は住民の職域等がん検診の受診状況を把握するよう努める」といった規定に変えさせていただいたところでありまして、市町村におきましては健康増進法に基づく自治体検診のみならず、職域に関する検診のデータも把握するようにお願いをしているところであります。

質疑者 岡野純子

岡野純子君。

はい、わかりました。

先ほど基礎調査で出ている数字というのが、突き合わせても正確性が高いんじゃないかと、精度が高いということでした。

ということは、第4期の基本計画にあった「受診率の把握が課題だ」とおっしゃっていたことは、あらかたクリアできている状態というご認識でよろしいですか。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

大坪健康生活衛生局長、我々が持っております国民生活基礎調査、この制度につきましては、それほど自治体からの報告と齟齬がございませんので、間違ってはいないのであろうというふうに思っております。

ただ一方で、職域で受けていらっしゃる数字、こういったことについても、より精緻に把握していく必要はあろうかと思っています。

質疑者 岡野純子

岡野純子君。

ありがとうございます。

先ほど、昨年7月に自治体も職域の範囲を情報収集するようにというような指示も出されたということで、では数はしっかりと押さえてあるという、そういった御答弁だったと思います。

数が把握できているということであれば、次は質といいますか、その把握の内容について伺いたいと思います。

昨年の検討会で職域検診を含めた住民の受診情報を集約し、市町村が一体的に管理する方向性というのが示されています。

まだまだアナログな検診の世界に、デジタルの力で質の向上を目指すという取組なんだろうと思いますが、その設計について伺いたいと思います。

今後、国はどの程度の情報までを収める仕組みを作ろうとしているのか。

また、情報の得方、自己申告だとか、病院からデータをもらうとか、その辺の得方ですとか、スケジュール感などを伺いたいと思います。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

大坪健康生活衛生局長。

お答え申し上げます。

先ほど繰り返しになる部分もございますが、令和7年7月に指針を改正いたしまして、市町村は住民の職域等がん検診の受診状況を把握することで、職域等がん検診情報を踏まえた適切な受診勧奨及び精密検査勧奨に努めることと明示をして推進を図っているところであります。

市町村が中心となって住民のがん検診を推進するに際しまして、自治体検診のデジタル化、これも重要な課題だというふうに考えております。

昨年度から一部の自治体において受診対象者への受診案内、また検診結果の管理等につきまして、デジタル技術を活用したモデル事業を開始したところであります。

令和11年度以降の本格実施に向けてモデル事業を通じて、詳細を検討を進めてまいりたいと思っております。

質疑者 岡野純子

岡野純子君。

おそらくそうなると個人情報でいろんな問題も絡んでくると思うんですけど、その辺どのように整理をされていますか。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

大坪健康生活衛生局長。

ありがとうございます。

昨年改正した今の段階におきましては自己申告ということで、市町村から職域も含めた受診率の把握に努めていただくこととなっておりますが、今後はデジタル技術を活用して、例えば自治体DXの検診、こういったものが今後構築されていくわけでありますが、その進捗状況などを見据えて、将来的にはこの自治体検診DXの基盤を活用して、本人同意のもと、住民の職域等がん検診の受診状況が把握できるようにしてまいりたいと思っております。

質疑者 岡野純子

岡野純子君。

はい、どうもありがとうございます。

ではこの件最後にお伺いしたいのは、結局は一番大切なのは受診率を上げていくということでありますと、何で人は検診に行かないのかというところの深掘りをしていかなきゃいけないんだと思います。

人はなぜ検診に行かないか、それは無関心だからなのか、意識が低いからなのでしょうか。

私、地方議員が長かったものですから、生活者の皆さんの行かない理由、いろんな方から聞いたことがあります。

若い人はほとんどが、「まだまだ若いから大丈夫」と自分の健康を過信されている。

子育て世代は、「子供がいっぱいいてそんな暇がない」とか、「子供を預ける先がない」とか、「預けてまで行く必要が」という声が多いです。

非正規雇用の方は、「働かなければ、受診に行くとその分収入が減ってしまうから」という声があります。

高齢者の皆さんは、「行くと何か見つかるだろうから行くのが怖い」という声が多かったりするんですけども。

つまり受診をしないわけではなくて、受診できない、そういった行動や生活の構造というものがあるんだと思います。

じゃあ現場は何しているかというと、うちの自治体なんかは未だに封書が年度初めに行われてきてですね、行かなければ年度中に2度目、3度目を送ってというようなアプローチをしたり、書いてあることは「受診に行こう」とか、「あなたのためです」とか、「今はがんは初期で見つけたら治る病気になりました」とか書いてあるんですけど、おおよその人も知った上で、「いけいけ」と受けるべき正論で、北風で出させようとするよりも、いけない理由を制度として潰していってあげる対応のようなやり方の方が、おそらく伸びるんだろうなというふうに感じています。

厚労省では受診率向上策として行動科学やナッジの活用、対象者の属性に応じたアプローチが議論されていると基本計画には書いてありました。

では、じゃあ現場は果たしてどうなのかというところですけれども、そこで伺いますが、こうした現場の声を国としてどのように収集し分析し、そして政策に展開をしていらっしゃるのか。

単なる啓発にとどめずに、実際に受診機会を拡大する制度設計にどのように結び付けていこうと考えていらっしゃるのか、伺います。

政府参考人 大坪健康生活衛生局長

大坪健康生活衛生局長。

お答え申し上げます。

がん検診を受けない理由というものは、令和5年に内閣府が世論調査をやっておりまして、まさに先生が今おっしゃっていただいたようなものが多くございまして、1位は「症状があればいつでも受診できるから」、2番目が「費用がかかり経済的に負担だから」、3番目が「受ける時間がないから」、こういった理由でございました。

我々といたしましては、向上させるそのために、さまざま工夫をしてまいりまして、「受信率向上施策ハンドブック」というものを3版にわたって作っています。

その中では、大規模実証事業の中で自治体の事例を集めたりですとか、第2版では、ナッジ論に基づいて、背中を押してあげるために有効な施策、こういったものをさまざま収集をする中で、この向上ハンドブックというものを更新させてきているところであります。

先生がおっしゃったとおりのことであります。

答弁者 安倍内閣総理大臣

安倍内閣総理大臣。

質疑者 岡野純子

岡野純子君。

ありがとうございます。

時間ですので終わります。

ありがとうございました。

委員長 大串正樹

午後1時から委員会を再開することとし、この際休憩いたします。

大串正樹 (厚生労働委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

休憩前に引き続き会議を開きます。

質疑を続行いたします。

日野紗里亜 (国民民主党・無所属クラブ) 31発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

日野紗里亜君。

委員長。

質疑者 日野紗里亜

国民民主党の日野紗里亜です。

質疑の機会をいただきましてありがとうございます。

上野大臣、通告にはないんですけれども、大臣の率直なお気持ちを聞きたいので、一言だけよろしいでしょうか。

大臣は今とてもお元気なんですけれども、将来もし介護が必要になったときに、どんな方にご自身の介護をしてもらいたいと思うでしょうか。

お願いします。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

すみません、突然のご質問ですし、なかなか現実的には今考えておりませんので、ちょっとお答えすることは難しいです。

以上。

委員長 大串正樹

日野紗里亜君。

質疑者 日野紗里亜

はい、とても大臣が元気だということがよくわかりました。

ありがとうございます。

私、これまでも介護について繰り返し質疑を重ねてまいりました。

高齢化が進む中で、介護崩壊に拍車がかかっています。

介護認定が下りているのにもかかわらず、施設に入居できない。

通所や訪問といったサービスも受けることができない。

そのしわ寄せは家族に及び、仕事をしながら子育てや介護を担うダブルケアの中で心身をすり減らし、結果として離職を余儀なくされる方も少なくありません。

国民の幸福度の低下と同時に労働力の喪失という経済損失も生じている。

これは国家的課題であります。

原因は少子化でございます。

子どもが生まれにくい国になってしまったことにすべて起因しています。

すぐに解決することは不可能でありますが、2040年に高齢化のピークを迎える我が国において、介護を持続可能な仕組みとして維持していく責任が私たちに求められています。

そのために適正に介護を営む事業所がしっかりと守られることが不可欠です。

事業所が立ち行かなければ、そこで働く人も、サービスを必要とする利用者の方も、そのご家族も守ることができません。

本日は介護事業所を守るという観点から、質疑をさせていただきたいと思います。

大臣もおっしゃっていましたとおり、昨今の物価上昇と深刻な人材不足により、医療・介護・障害福祉の現場は本当に厳しい状況にあります。

こうした中、補正予算の医療・介護等支援パッケージにより、迅速に支援を届けるという方針は、緊急避難的な対応として一定の評価をしております。

ただ、その中身と今年度の改定を見たときに、私は大臣所信との間にズレを感じております。

大臣は所信で職員の処遇改善だけでなく、経営の安定、経営の改善と述べられていました。

一方で今回の支援の中心は処遇改善加算など人件費に紐づく仕組みです。

処遇改善加算は賃上げには資する制度でありますが、人が厳しく限定されており、事業所の経営全体を支えるものではありません。

つまり賃上げ支援ではあっても、経営の安定や改善にはつながりません。

現場からは、人手不足により前年度は取得できていた加算が今年度は取得できなかったという声も上がっています。

本来賃上げを目的とした制度であるにもかかわらず、人手不足が深刻な事業所ほどその恩恵を受けられないという制度の逆転現象が起きています。

他業種においては物価上昇を上回る賃上げの実現に向けて、価格転嫁や取引適正化の明確なルール作りがあると言わざるを得ませんが、基本報酬の引き上げを行わない理由は何でしょうか。

ここ、本人が聞きたいので、シンプルに基本報酬を上げない理由を大臣にご回答いただきたいと思います。

答弁者 上野賢一郎

上野厚労大臣。

まず令和8年度改定につきましては、前回の令和6年度改定におきまして、処遇改善分の2年分を措置し、3年目の対応を令和8年度の予算編成過程で検討する、そのようにしておりましたので、令和9年度の定例改定を待たずに、介護分野の職員の多職種と遜色のない処遇改善に向けた対応を行うこととしました。

また、食費につきましても緊急的な対応として措置をさせていただいたところであります。

足元の対応といたしましては、人手不足や物価上昇などで厳しい状況に直面をされている介護事業者等への支援といたしまして、令和7年度の補正予算においても所要の措置を講じているところでございますので、まずは今申し上げたような支援措置を現場にしっかり行き届かせられるように取り組むことが必要だと考えております。

令和9年度の定例改定におきまして、やはり介護分野の賃上げ、経営の安定、離職防止など様々な観点から対応する必要があると考えておりますので、経営状況などもしっかり把握した上で、物価や賃金の上昇などを適切に反映するための対応を実施させていただきたいと考えています。

委員長 大串正樹

日野紗里亜君。

質疑者 日野紗里亜

今の大臣のご答弁で、ちょっとお伺いさせていただきたいのですが、今回の臨時改定は処遇改善中心の対応でしたけれども、通常改定ですね、2027年度の。

こちらにおいて、介護報酬体系を加算中心から基本報酬中心にして、基本報酬の底上げを図る方針なのか、大臣、こちら明確にお答えいただけますでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

それはまさにこれから、先ほど申しましたように、さまざまな状況を判断をした上で、経営状況をよく見た上で、検討するべきことだと考えています。

委員長 大串正樹

大串正樹委員長日野紗里亜君。

質疑者 日野紗里亜

日野紗里亜はい。

ではしっかり現場の声をお届けさせていただきますので、今年度しっかりと審議していただきたいと思っております。

先ほど私、処遇改善加算の引上げによって賃上げを進めることができるのは一部の事業所だというふうに申し上げました。

人手不足が深刻な事業所ほどその恩恵を受けられないとも申し上げました。

今回の改定以前にも訪問介護などが、処遇改善加算の最上位区分を取得するためには、特定事業所加算の1または2の取得が必要とされています。

特定事業所加算は、質の高いサービスを提供する体制を評価する制度であり、その理念自体は重要であると私も認識しています。

ただ、現場からは、その算定要件が非常に厳しく、事業所側の負担も大きいため、小規模事業所では算定が困難であるという声が上がっています。

そこでお伺いします。

現状の特定事業所加算1及び2の普及率をお答えください。

政府参考人 黒田老健局長

黒田老健局長お答え申し上げます。

委員御指摘の訪問介護における特定事業所加算でございます。

質の高い訪問介護サービスの提供体制を確保する観点から、従事者の処遇向上のための研修の実施、介護福祉士の配置、就業者の受入などに取り組む事業者を評価するため、平成18年の介護報酬改定で新設されたものでございます。

お尋ねの算定率でございますが、令和7年3月サービス提供分の実績では46.7%となっておりまして、過去3年間で約10%上昇しております。

以上です。

質疑者 日野紗里亜

日野紗里亜はい、御答弁いただきありがとうございます。

46.7%ということは、そもそもまだ半分の事業者が、今回の処遇改善加算の上位区分を取得できない構造にあるということだと思います。

ちょっと時間があるので、一つ質問をスキップさせていただきまして。

やはり現場からは処遇改善加算の上位区分を取得して、何としてでも賃上げを実現したいという切実な声が上がっています。

現状、そのためには特定事業所加算の取得が必要となりますが、先ほども申し上げました小規模事業所におきましては、一部の職員に事務負担が集中し、燃え尽きリスクも高まっているのが実態で、事業所自ら対応することが難しいため、高額な費用を支払って外部委託に頼らざるを得ないケースが増えています。

そういった中で、加算取得そのものを生業とする業者が現れ、「加算ビジネス」とも言える新たなビジネスモデルも生まれ始めています。

かねてより指摘のある紹介業者や派遣業者の手数料も高騰しており、公金である介護報酬が本来のケアの質や人材確保のためではなく、別のコストとして流出しているという実態も指摘させていただきます。

加算の取得が目的化され、書類を整えるためにコストをかける本末転倒ともいえる状況が広がっていることについても指摘させていただきたいと思います。

本来、加算は質の向上や適正な運営を評価するためのプラスアルファであったはずだと思います。

しかし現在は、加算取得が前提とならなければ経営が成り立たない構造へと変質しているのではないかと、私自身強い懸念を持っています。

経営の実態を見ると、複数のサービスを展開している事業者は全体で収支を調整しながら持ちこたえている一方で、単一サービスで運営している事業者は極めて厳しい現状におかれ……。

政府参考人 黒田老健局長

黒田老健局長報酬の構造についてのお尋ねだと承ります。

委員御指摘のように、基本的な収支につきましては基本報酬で、そしてその目的を特定したり、特定の政策課題を解決するためのものが加算という形で作られてきた経緯はございます。

一方で、度重なる処遇改善等ございまして、報酬の設計が非常に複雑だという御指摘はかねてからいただいております。

前回の令和6年度の介護報酬改定の際にもそうした点が指摘されておりまして、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、基本報酬、それから加算等、それから経営の状況等をつぶさに拝見させていただいた上で、できるだけシンプルにしてほしいという現場の声もたくさん承っておりますので、そうした対応も含めて丁寧に検討してまいります。

質疑者 日野紗里亜

日野紗里亜はい、ありがとうございます。

またですね、今回の制度の見せ方についても私、課題があると思っております。

最大で月1.9万円の賃上げが可能とされていますが、実際には報酬総額や職員数によって大きく変動する仕組みでございます。

全ての介護職員の賃上げが実現するかのような誤解を招きかねません。

その結果、実現できない事業所においては離職のリスクも高まり、新規採用はさらに困難となることを否定できません。

それも踏まえて大臣にお伺いさせていただきます。

上位の加算を取得できる事業者と取得できない事業者の……事業所の間で賃金格差が拡大する可能性について、大臣、これはどのようにお考えでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

まず、そうした格差が生じ得るということについて、基本的にはそういったことはないようにしなければいけないと考えておりまして、特に大規模な事業所であれば、さまざまな加算の取得ということも容易かもしれませんが、特に小規模な事業者については難しい面もあろうかというふうに思っております。

小規模な事業者も含めて介護分野全体として処遇改善に取り組むことが必要だと考えているところであります。

令和8年度の介護報酬改定におきましても、そのような観点で対応させていただいております。

上乗せ措置も講じておりますけれども、これにつきましては、さまざまなご意見がありましたけれども、生産性向上の取組の効果も含めて実現をしていく必要があるとして、上乗せの要件を決めておりますが、これも小規模な事業者であっても、手続きが簡便かつ生産性に……以上です。

委員長 大串正樹

日野紗里亜君。

ありがとうございます。

質疑者 日野紗里亜

そもそもなんですけれども、ちょっと大臣にこちらもお伺いさせていただきたいと思います。

現在の介護サービス、介護事業所の数について、需要との関係をどのように大臣は捉えていますでしょうか。

現状は不足しているのか、過剰なのか、あるいは概ね適正な水準にあるのか、大臣のご認識をお伺いさせてください。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

ご案内のとおりでございますが、介護保険制度は、市町村が3年を一期とする介護保険事業計画において、サービス需要を見込みまして、提供体制を確保していく仕組みであります。

介護サービス事業所数や、また介護サービスの受給者数は、継続して増加しているところですけれども、地域のサービス需要に応じたサービス提供体制の確保が図られるように進めていくことが必要だと考えております。

質疑者 日野紗里亜

委員長。

日野紗里亜君。

はい。

労働力不足でございますので、どの分野においても人手不足が深刻化しているのが現状ですが、こうした中で政府は経営の共同化、大規模化を進めるガイドラインを公表し、連携や統合を促進しているかと思います。

政府として集約や規模拡大を一定程度進めていく方向性にあるという理解でよろしいでしょうか。

お答えください。

政府参考人 黒田老健局長

黒田老健局長。

お答え申し上げます。

委員のご指摘のとおり、介護サービスはこれからまだ需要が増加してまいります。

他方で生産年齢人口が急速に減少していくということも見込まれておりますので、研修の実施など、人材育成、記録・書類作成事務といった間接業務の効率化などを複数事業所で進める共同化、それから大規模化の取組みは重要だというふうに考えております。

こうした観点から、共同化の取組みを事業者の間で連携をして、それらのイニシアチブの下で進めていただくということを前提に、後押しをするための施策を講じておりまして、先ほど委員がご指摘くださったガイドラインの策定、それから補正予算等々で、例えば共同で生産性向上に取り組む取組などに対して支援を行うなど、そうした取組みを後押しする施策を進めているところでございます。

委員長 大串正樹

日野紗里亜君。

質疑者 日野紗里亜

共同化が進む中で、やはり先ほどご指摘させていただいておりますが、小規模事業所や単独で運営している事業所については、結果として市場から退出せざるを得ないケースも一定程度生じてきていると思います。

大臣、「そういったことがないように」というお言葉を聞いたんですけれども、やはり現実問題、そういったことが現に起き始めている状況で、もう一度聞かせてください。

一定程度、もうそういった事業所が淘汰されていくことは仕方ないと思われているのか、それともたとえ規模が小さくても地域に根差した重要な担い手として、制度としてしっかりと小規模事業所も支えていくというお考えなのか。

これ、重要なポイントです。

大臣、お答えください。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

もちろん小規模事業者も含めまして、介護事業者が地域に根差した上で利用者のニーズに沿ったサービスの提供をしていただくということは、大変重要だと考えております。

特にこれから中山間であったり人口減少地域、そうしたところでは介護サービスの提供体制を維持していくことが難しい面もあろうかと思いますが、そうしたところでもしっかり対応していくということが大事だと考えております。

ありがとうございました。

これについても支援をしていきたいというふうに考えておりますが、昨年末の審議会の意見書の中でも、中山間・人口減少地域も含めた対策として、生産性向上に加え経営改善支援等についても、これは国や都道府県の責務だというふうにすること、また間接業務の効率化も共同で進めていくこと、あるいは事業継続をされる法人や事業所が……複数の事業所間の連携を促進するとともに、業務効率化の取組を推進することなどの必要性が示されておりますので、こうしたことを踏まえまして、今後国会に提出をいたしました社会福祉法等の一部を改正する法律案に所要の改正を盛り込んでいるところでもありますし、その他さまざまな共同化等の取組についてもしっかり応援をしていきたいと考えています。

質疑者 日野紗里亜

大臣、方向性自体は理解いたします。

ただ、やはりその前提が成り立たない地域も、中山間区域、離島以外にも多く存在すると思います。

やはり今のガイドラインの事例につきましても、緩やかな連携や自治体主導の取組で、本格的な業務集約化には、リソース不足や信頼関係の壁が大きいという声が現場から上がっております。

特に準備する余裕がない、人材、時間、予算が足りない、ICTにも不安がある。

こういった状況の中で、零細な介護事業所は、日々の業務で手一杯でございます。

結果として小規模事業者の淘汰が進み、地域のサービス提供体制そのものが崩壊しかねない状況にあります。

もう一度お聞かせください。

こういった共同化とか大規模化が難しい地域に対して、事務負担の軽減、継続的な財政支援も含めて、共同化を現実的に進めつつ、地域の介護提供体制を崩壊させないために、大臣は何が必要であるとお考えでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣はい。

共同化等に向けまして、先ほども少し申し上げましたけれども、しっかり応援をしていくような体制、仕組みというのは大事だと考えておりまして、そうしたことも踏まえまして、社会福祉法等の一部を改正する法律案の中に、そうした点も盛り込ませていただいたところでございます。

委員長 大串正樹

日野紗里亜君

質疑者 日野紗里亜

はい。

共同化を強力に推し進めてくださる。

その共同化の中心にあるのは、デジタル技術の活用といったものが大きいかと思います。

もちろんそういったデジタルはとても大切なんですけれども、やはり介護現場は人手不足なんですね。

テクノロジーは間接的には現場を支えることができますが、利用者の尊厳、そういったものに直接的な介護ケアは、デジタルでは取って代われないというふうに思っています。

この職人たちは、介護のケアはピカイチなんだけれども、アナログな方も多いです。

介護職の高齢化も課題になっているかと思います。

デジタル技術はないけれども、地域の介護を、日本の介護を支えてくださっている、そういった方がたくさんいらっしゃいますので、そこを政府にも支えていただきたいと思います。

直接的な人への支援を観点に、具体的な提案をさせていただきますとすると、例えば先ほども申し上げました、紹介手数料や派遣料の対策でございます。

人の確保のために、やむを得ず支払っている……。

質疑者 日野紗里亜

委員長。

委員長、これにおいて、紹介料や派遣料の補助や規制を推進していただくことはできますでしょうか。

それとも現状が精一杯でしょうか。

お答えください。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣人材紹介手数料、さまざまな御意見をいただいております。

これまでからも適正紹介事業者認定制度の活用促進であったり、さまざまな取組を進めているところでございます。

サービスの質や実績の良い紹介事業者が利用される環境整備をしていきたいと考えております。

併せて、やはりハローワークですね。

今年の最重点事項といたしまして、ハローワークにつきましては、介護分野、医療分野への取組を最重点事項としておりまして、自らハローワークの職員が施設などを訪問して、求人開拓あるいは求人充足の支援、そうしたアウトリーチによりまして支援を抜本的に今年度強化をしていくとしておりますので、そうした取組によりまして、この問題の解消に向けて取り組んでいきたいと考えています。

質疑者 日野紗里亜

冒頭に私、「適正な事業者を守るために」というふうに申し上げましたが、あってはならない不適切介護や不正請求、これが多発しています。

しかし最初からそのようなことを企んでいることは、ごくわずかだと思います。

適正に運営している事業者が悪に染まることがないよう、制度設計を強く要望するとともに、今後も引き続き、私も現場の声を届けさせていただきたいと思います。

ありがとうございます。

浅野哲 (国民民主党・無所属クラブ) 23発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

次に浅野哲君。

質疑者 浅野哲

はい、国民民主党の浅野でございます。

よろしくお願いいたします。

今日は大臣所信ということで、いくつかテーマを準備をいたしました。

まず最初はホルムズ海峡封鎖が医療現場に与える影響と対策について、政府の皆様に御答弁を求めたいと思います。

ただ質問通告の1問目、当初、厚労大臣に通告をさせていただいておりましたが、午前中、岡野純子委員の質問の中で、医療現場の物資の供給不安に対する政府の考え方等については、経済産業省とも連携をしながら、現在対応を進めているということも確認をいたしましたので、ちょっと重複する部分は除きまして。

今、個別、ミクロな物資一つ一つを見ていけば、やはり不安が残っているのは確かです。

厚生労働省がワンストップポータルを開設して、その中の資料を拝見しても、第2回目の会合の中で、約15、6品目供給懸念のある可能性がある物資については、既に解決をしたもの、解決が近いもの、今、解決に取り組んでいるものというのがあって、数品目ほどまだ取り組んでいる最中というものがありましたから、ここはぜひ解像度高くこれからも情報を公開していただきたいと思うんですが。

医療機関サイドから見たときに、やはりこの直近の物資の高騰、値上がりが著しいんですね。

例えば、一例を挙げるとゴム手袋などは、卸値が2倍ぐらいに高まっているというような情報も流れておりますし、さまざまな物資が今値上がりをしていたり、調達量が限られていたりするという話を聞いていますが、こうした経営がもともと厳しい経営状況だったところに、さらにこのような状況ですから、今、医療機関は大変厳しい状況にあると思います。

この経費化した医療機関に対する対応策について、現在の認識を教えてください。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

中東関連をいたしまして、政府全体として、さまざまな物資が供給不足に陥らないように取り組んでいるところであります。

とりわけ、命と健康に直結をする医療の分野については、その重要性は言うまでもないところだと考えております。

午前中にも申し上げましたけれども、現在、さまざまな方策によりまして、川上から川下まで一斉の点検をさせていただいて、その企業へのヒアリング等も通じて、その状況については今しっかりと把握をさせていただいているところでございます。

そうした中におきまして、現在直ちに供給上課題があるというものはないと承知をしておりますけれども、長期的に見てそうした懸念があるものについてはピックアップをしながら、必要な対応を経済産業省と協力をしながら進めているところでございます。

今、値上がり等の状況につきましてお話がございました。

現在のところこれからの先行き等も十分不透明な面もありますし、また先ほども申しましたように供給が直ちに滞るという状況でもありませんので、現段階においてそうした、例えば新たな支援ということについては当然検討はしておりませんけれども、予断を持って判断するということは現状においては困難だというふうに考えております。

まず令和7年度の補正予算、今、医療介護支援パッケージの中で必要な支援をお届けするということにしております。

このパッケージを速やかにこれからもお届けができるように、まずはそうした足元の状況に対応していきたいと考えております。

委員長 大串正樹

浅野哲君。

質疑者 浅野哲

ぜひ、これは今、値上がりがしているという事実はあるんですが、それによって経営状況がどの程度悪化したのかというのをまずつかまないと、どのような支援が必要かというのが考えられないというのは、それは当然だと思います。

今は検討していないということでありますが、ぜひ経営状況、経営実態についてはまさにごく短期間に大きな変化が起きているという状況でありますから、ぜひ政府としてもそのあたりのアンテナは高く持っていただきたいということは申し上げたいと思います。

2問目です。

これは政府参考人の方で結構ですけれども、今、後発薬の減薬の空輸による運賃高騰がおこっておりまして、これが当面継続をする見込みであります。

政府はこの空輸費用の負担増を支援するための施策の必要性について、現状をどのように考えているかというのが1点目。

そしてそれがなくても、本当に後発薬価の下で製薬企業は作れば作るほど赤字という状況が続いているものもあります。

特に今、NAPSAが不足していると言われていて、PTPシート、カプセル状の飲み薬が入っているポコポコしたプラスチックの成形品ですけれども、ああいった包装剤の不足が懸念されています。

そのため、外箱の簡略化や大容量包装の納入を特例として認めることなども、検討すべきではないかと思うんですが、政府の考え方をお聞かせください。

政府参考人 森審議官

森審議官。

後発品の関係でございますけれども、医薬品の医療機器の供給状況については、現在のメーカー、それから卸、それから医療機関それぞれに状況を聞いているところでございます。

物によっては、空輸等によって高騰しているケースもあるかもしれませんが、中東情勢に伴う輸送費の上昇による影響については、今の時点で今後の状況も不明であって、必要な支援策を具体的に検討する段階にはないことから、予断を持って判断することは困難であると考えているところでございます。

厚労省としては、流通の目詰まり等による供給不安に適切に対応する観点から、適切な状況を早く、それから、他の流通経路からの融通支援等、代替製品の調達等の対策を通じて安定供給に万全を期してまいりたいと考えております。

それからもう一つお尋ねのPTPのシートの件でございますけれども、その医薬品の包装の変更については、一定の薬事手続きが必要な場合がございます。

品質の確保を前提に、企業からの申請に基づき、迅速に審査を進めてまいりたいと考えております。

委員長 大串正樹

浅野哲君。

質疑者 浅野哲

空輸コストの増加に対する公的支援というのは、それは確かに先ほどと同じで、実際どのくらいの影響があったかによりますが、後半の包装材の変更みたいなものは、メーカー側のコスト削減努力の一環として柔軟に今いろいろ考えられるべきだと思うんですね。

特に今ナフサのようなプラスチック関連製品が不足しかねないという状況では、包装の簡略化というのは非常に有効な手段だと思いますので、ここはぜひ迅速な申請が上がってきたときの迅速な判断結果の通知をお願いしたいと思います。

それでは、この中東による影響のテーマから移りまして、次は歯科検診について今日は取り上げさせていただきたいと思います。

私も本当に最近つくづく口の中の衛生状態が将来の健康リスクに大きく影響するということをいろんなところで勉強いたしまして、重要性を再認識しました。

昨年の厚生労働委員会では、定期健康診断に歯科検診を含められないかというお願いをしたところ、業務起因性や業務増悪性というのが認められない状況なので、定期健康診断に含めることは難しいという答弁をいただいたんですね。

ただ、今回大臣の所信にもありましたが、「これからは攻めの予防医療だ」「口腔衛生の管理が非常に大事だ」という発言がありましたので、今日は少しアプローチを変えながら、ご提案を申し上げたいと思います。

生涯を通じた歯科検診の社会実装に向けた提案になります。

まず、「現在の受診しやすい環境整備を進めていきましょう」という政府方針は、第一歩として正しいと思うんですけれども、それだけでは予防意識の低い層を取り残してしまいます。

午前中、岡野委員ががん検診について取り上げたときも、やはりそれぞれの理由でなかなか受診を受けられない、受けたくないという方の思いを聞かせていただきました。

歯科検診も同じような状況があるんだと思います。

そこで、今40歳以上を対象とした特定健康診査、いわゆるメタボ検診の必須項目として、段階的に歯科スクリーニングを組み込むというのはいかがでしょうか。

歯周病と糖尿病などの全身疾患には強い相関関係があるという確固たる科学的エビデンスはありますので、初期の財政支援は必要かもしれませんが、これが定着すれば受診率を引き上げ、健康を維持する仕組みづくりに近づきます。

長期的に社会保障費全体の適正化につながるものと考えますが、いかがでしょうか。

委員長 大串正樹

大串委員長。

委員長 大串正樹

お答え申し上げます。

いわゆる国民皆歯科検診は、国民が生涯を通じて定期的に歯科検診等を受けることができる環境を整えていくことで、健康寿命の延伸を目指しているものでございます。

一方で特定健診は40歳から74歳を対象とし、内臓脂肪の蓄積に起因する生活習慣病に関する健康診査でございます。

ご提案の特定健診への歯科スクリーニングの導入については、まず内臓脂肪の蓄積に起因する生活習慣病に対する項目としての妥当性や必要性に関する科学的なエビデンスがあるということが必要でございまして、この点について慎重な検討が必要であると考えております。

私どもとしては、まずパイロット事業の実施などに取り組みつつ、定期的な口腔管理による生活習慣病への影響、それから口腔と全身疾患との関連、そしてさらに医療費との関係、これにつきまして科学的なエビデンスの集積の検討も含めて、生涯を通じた歯科検診の実現に向けて引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

委員長 大串正樹

浅野哲君。

質疑者 浅野哲

まずはパイロット事業からというのは妥当だと思います。

ぜひ実現に向けてご検討を進めていただきたいと思います。

そして次の質問ですけれども、今言ったような特定健康診査、メタボ検診でやるにしても、まず人材の課題というのが実はあるんですね。

今の歯科医療現場は、受診率が向上したとしても、その需要の拡大を受け止めきれるかという不安があります。

有資格者は約32万人に対し、就業している歯科衛生士の方の人数は約15万人に留まっています。

今、働き方改革も進んでおりますので、この診療枠の拡大、1人でたくさんの人を見ましょうというのは、なかなか難しいと思うんですよね。

特定検診への組み込みなどにより需要を拡大させる前に受け皿を作らなければ医療崩壊を招きます。

そこで就業していない約17万人の潜在歯科衛生士に向けた週1、2回や検診業務に限定したスポットワークなどの環境を整備することを提案したいと思います。

併せて電子カルテなどのDX導入補助金をさらに活用して徹底的なタスクシフトを図っていくことも申し添えたいと思います。

こうした確保政策について政府の見解を求めたいと思います。

政府参考人 森光衛生局長

森光衛生局長。

お答え申し上げます。

少子高齢化の進展に伴いまして、歯科検診も含めた歯科保険医療の需要が多様化する中で、先生おっしゃるとおり現場のニーズに応える歯科衛生士を確保していくということが重要だと考えております。

このため厚労省では、歯科衛生士の復職の支援、それから離職の防止のための事業として、これは常勤や非常勤どちらも希望する方、どちらも対象として、復職希望者に対する技術修練研修の実施の支援等の取組を行っております。

また、近年の歯科衛生士を取り巻く環境が大きく変わっているということを踏まえまして、歯科衛生士の業務のあり方に関する検討会、いわゆるこの中でもタスクシフト等も含めて、歯科衛生士の必要とする業務のあり方について議論を開始しているというところでございます。

こうした取組を通じて、ライフステージに応じた柔軟な働き方や歯科検診の実施に対応できる体制の整備を含めて、確保対策を進めてまいりたいと思います。

また、DXについては歯科分野においてもしっかりと進めていくことを今進めておるところでございます。

以上でございます。

委員長 大串正樹

浅野哲君。

質疑者 浅野哲

はい。

よろしくお願いします。

この歯科検診についてはあと2問ありますので、ちょっと時間の範囲でさせていただきます。

これまでメタボ検診への組み込みや歯科衛生士人材の確保策について質問してきましたが、続いては各職場でできる、すぐできそうなご提案になります。

令和6年歯科疾患実態調査のとおり、20代から30代の若年層における歯周病リスクの低減は急務だとされていますが、企業に法定外の検診を押し付ければコスト負担への反発を招きます。

また、歯科医師の企業への出張はマンパワー的に限界があるのは今議論したとおりです。

そこで、2026年度から開始された職域歯周病検査支援事業の枠組みを使って、歯科医師の出張を伴わない簡易唾液検査キットを用いた一次スクリーニングを全面的に推奨、助成していくべきと考えています。

政府では、2023年度から、このキットを使った歯科検診のパイロット事業が行われていると承知をしておりますが、このパイロット事業の取組成果について伺いたいと思います。

また、このような一次スクリーニングを導入した企業に対しては、健康経営優良法人認定における加点幅を引き上げるべきだと思います。

企業に対してこうした取組がコストではなく、生産性向上や経営持続力強化のための投資であることを認識してもらうことで、現場の医療資源を枯渇させない、最も現実的で即効性のある一点になると考えますが、政府の見解を伺います。

政府参考人 森光衛生局長

森光衛生局長。

お答え申し上げます。

口腔内のチェックが簡易にできるように、簡易唾液検査キットにつきましては、まず令和5年から7年度におきまして、唾液等の検体を用いた簡便な歯周病のスクリーニング検査の開発研究を行いました。

また、職域におけるモデル事業を通じた歯科検診の受診率向上に資する検診方法の検証などを行ってまいりました。

これらの結果も踏まえて、令和7年度補正予算においては、歯科検診の受診率が低い就労世代などに対して、一般検診などに合わせて簡易な口腔スクリーニングを行う取組を支援する事業を進める予定でございまして、現在その機会の拡大のための準備を行っているという状況でございます。

政府参考人 江澤商務情報政策局商務サービス政策統括調整官

江澤商務情報政策局商務サービス政策統括調整官、経産省からお答えします。

健康経営優良法人認定制度は、より多くの方に健康増進に資する取組でございます。

口腔衛生の管理に関しましても、従来より評価対象として位置づけています。

例えば、歯科医師や歯科衛生士などの専門職の配置や歯科検診の実施など、口腔衛生管理に積極的に取り組む企業を評価しているところでございます。

御指摘の唾液等を用いた、また簡易検査キットを配布することについては、配布すること自体については、健康増進に係るエビデンスがまだ十分では明らかになっていないと考えております。

そのため、現時点では評価対象には含まれていないところでございます。

経済産業省としては、厚生労働省において今年度実施される、生涯を通じた歯科検診、いわゆる国民皆保険歯科診療パイロット事業でございますけれども、これにおける企業の導入効果等を踏まえて、今後検討してまいりたいと考えております。

委員長 大串正樹

浅野哲君。

質疑者 浅野哲

はい。

ぜひですね、厚労省、ぜひ頑張ってください。

成果が出れば加点対象になるかもしれないというような答弁だと思いましたので、私はこれぜひ広げるべきだと思っています。

よろしくお願いします。

最後の質問です。

厚生労働大臣に伺いますが、このやりとりを聞いていただいた上で、就労世代の口腔衛生管理の今後の在り方について、厚生労働大臣として今後の政策の方向性について、大臣の見解を伺いたいと思います。

委員長 大串正樹

上野厚生労働大臣。

答弁者 上野賢一郎

攻めの予防医療の観点からも、歯科検診の推進というのは非常に重要だというふうに考えております。

とりわけ就労世代の皆さんですね、そうした世代の皆さんを含む国民の皆さんが、生涯を通じて定期的に歯科検診等を受けることができる環境整備を進めていきたいと考えております。

先ほどからパイロット事業等の取組につきましてご紹介をしておりますが、そうしたパイロット事業の実施をしっかりやらせていただくことによりまして、その結果、研究結果等も含めて、今後どういう対応ができるか、制度的な改正も含めて検討をすることが必要かと考えています。

委員長 大串正樹

浅野哲君。

質疑者 浅野哲

終わります。

ありがとうございました。

豊田真由子 (参政党) 25発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

大串正樹君。

質疑者 豊田真由子

豊田真由子(参政党)です。

本日どうぞよろしくお願い申し上げます。

私は昨日の本会議におきまして、中東情勢を受けた医療物資をはじめとする国民生活に必須の物資の供給の問題につきまして、総理にお伺いをいたしました。

上野大臣はじめ、厚労省の皆様におかれましては、全力でご対応いただいていると承知しており、国民の命と健康を守るために、ぜひとも引き続いてのご尽力、安定的な確保、中長期的な見通し、国産のものを確保するといったことにも含めて、広くお願いをしたいと思います。

本日はまず、こうした物資の価格高騰全般につきまして、そして賃上げ対応についてお伺いをしたいと思います。

令和7年度の補正予算において、医療機関、薬局の賃上げ、また物価上昇に対する支援として、5341億円が計上されております。

医療機関の厳しい経営状況に考えますと、この予算は速やかに執行され、一刻も早く給付金を届けることが求められていると思います。

現に病院に対しては厚労省が直接給付を行うこととされており、3月13日までに約6000病院から申請があり、順次給付金の振込が行われていると聞いております。

ただ一方で、診療所に対してはその数が多いということもあって、都道府県を経由しての給付となり、その執行状況は全体として遅れていて、また都道府県によってかなりの差があると聞いております。

一部の県では申請の受付が6月になるところもあるということですが、そもそもこの補正予算は令和8年度の診療報酬改定までのつなぎとして緊急的に措置されたものであって、都道府県のご事情もあるとは思いますが、診療所に対する速やかな給付が速やかに行われますように、国から都道府県に働きかける必要なサポートを行うなど、この地域医療を支える診療所に対しての給付金の速やかな給付をご検討していただきたいと思います。

政府のご見解を伺います。

答弁者 森光医政局長

森光医政局長。

お答え申し上げます。

委員ご指摘のとおり、令和7年度補正予算の医療介護等支援パッケージによる物価高騰等に対する支援におきまして、都道府県が実施する診療所等の物価対応支援の都道府県の執行状況でございますが、3月までに申請受付開始が16、4月に申請受付開始予定が21であると承知しております。

また、6月から申請受付を開始するところもあると聞いておりまして、個々の状況を伺いながら、少しでも申請受付開始が早まるよう都道府県をサポートしながら、しっかりと対応していきたいと考えております。

質疑者 豊田真由子

豊田真由子君。

医療機関の経営状況というのは、その医療機関だけではなくて、すべての国民の皆様の命と健康と安全に直結することでございますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

また、その上で、これまで診療報酬改定は2年単位での動きとなることが通例でございましたが、賃上げや物価はご承知のとおり、刻々と動いておりまして、2年という間を待ってくれません。

また、事前に予測不可能な物価高騰や他産業の賃上げの動きなどもあって、今回まさに中東情勢が緊迫し、まだ先が見通せない中、さまざまな価格の上昇は医療費用の負担をもたらし、医療機関の経営圧迫の要因とならないか強く懸念をしております。

補正予算や診療報酬など各種の施策において、物価高騰への対応について適切に対応できているのか不安もございますので、ご説明をお願いしたいと思います。

また、当初予想していなかったさまざまな影響が今回どう出るのか。

そしてこの点については、医療機関における収益、費用の動きや経営状況などをきめ細やかに把握をして、仮に経営に支障が生じているようであれば、今回のさらに見通しも含めて、必要に応じ速やかに対応する必要があると考えておりますが、こうした点についてのご見解を伺います。

答弁者 上野厚生労働大臣

上野厚生労働大臣。

まず医療介護分野等における物価等の対応でございますが、令和7年度補正予算による医療介護等支援パッケージの支援、また令和8年度の報酬改定においても必要な措置を講じております。

現時点で、今中東情勢を念頭においたご質問かと思いますが、現時点において直ちに現場に必要な物資の供給が滞る事態に陥っているものではございませんし、また今後の状況も不明でありますので、それがどういった形で病院あるいは介護施設等の経営に影響が……。

委員長 大串正樹

大串正樹委員長。

質疑者 豊田真由子

豊田真由子君。

私も国民の皆様の不安を煽ることは全くしたくないのでありますが、供給の偏りや流通の目詰まりなどが一部で生じていると聞いており、医療機関におきましては、現場の物資が足りないといったお声も聞いておりますので、もちろん先を見据えたご対応をお願いしたいと思います。

次に、賃上げについてお伺いをいたします。

大臣は所信で、物価上昇を上回る賃上げを続けていくと表明されました。

医療・介護・福祉・保育といった公定価格の分野で働く方々が誇りとやりがいを持ち、安心して働き続けていくためにも、持続的で安定的な賃上げが必要不可欠です。

私自身、医療・介護・保育・福祉の運営の手伝いをこの8、9年間ずっとしておりまして、現場の大変さ、また皆様の思いをずっと伺ってまいりました。

全産業と比較して、介護と障害は8万円、保育は6万円の賃金が低い状況にあります。

これらの事業やサービスが、国の公定価格で定められたものであることに鑑みれば、基本的にこれは、個々の事業者や働く個人の方々の努力でどうにかできる問題ではないという状況にあります。

皆様、確かな専門性と真心を持って、黙々と必死で働く方々が、この日本の安心と希望の根幹を支えていらっしゃいます。

これを私はもっときちんと認めていただきたい。

そしてまた、コロナの時にも明らかになりましたが、「エッセンシャルワーカー」と言われる方々、皆さん口では言いますけれども、なかなか本当の意味でのリスペクトが届いているとは私は感じることができませんでした。

人をケアするサービスというのは、ケアをする側の方々がやりがいと誇りを持って、「よし頑張ろう」というふうに思える体制をまず作っていくことこそが、サービスを受ける方々にとっても良い結果をもたらすと私は信じております。

処遇改善が随時で行われてきたことは承知をしておりますが、まだまだというところが残念ながらございます。

引き続きどういった対応をさせていくのか、また今後の物価高を踏まえた賃上げや、先ほどの誇りややりがい、リスペクト、そういったものの確保に向けて、どのような対応をお考えなのか、御見解を伺います。

答弁者 上野厚生労働大臣

上野厚生労働大臣。

上野厚生労働大臣:医療や介護、福祉、保育で働く方々の処遇改善は喫緊の課題だというふうに考えておりますので、令和7年度の補正予算、そしてまた次期報酬改定で必要な措置を講じてきたところであります。

今後の物価の動向等については、先ほど申し上げましたように不透明な状況かというふうに思っております。

現段階では余談をもって申し上げることは難しいわけでございますが、やはり令和7年度の補正予算、これをしっかりと現場に届ける。

そしてその上で、今後の経済動向であったり経営状況、あるいは他産業の賃上げの動向、これをしっかり注視をしていって、やはり政府としても他産業等に遜色のない処遇改善ということを目指して、今後とも取り組んでいくことが必要だと考えています。

委員長 大串正樹

大串正樹(厚生労働委員長):

質疑者 豊田真由子

豊田真由子君。

豊田真由子(参政党):ただいまは、公定価格の賃上げについてお伺いをいたしました。

続きまして、民間の企業の賃上げについてお伺いをいたします。

私も今、政治に戻りまして、全国各地を回っております。

そうすると、本当にいろんなお声を伺います。

賃金が上がらない、生活が苦しい、介護や子育てが大変だ、またシングルペアレントの方など、本当に光がまだまだ当たっていない方がたくさんいらっしゃる。

頑張ろうとしているけれどももがいている方のお話を、涙とともに伺うようなこともたくさんございます。

今年の春季労使交渉では3年連続で5%を超える高い賃上げ率になったと報じられていますが、こうした賃上げの恩恵を受けるのは組織化された大企業の従業員、その多くは正規雇用の方だと思います。

中小企業で働く方や非正規雇用で働く皆さん、また自営業やフリーランス、こうしたさまざまな働き方がございます。

この賃上げの動きが、こうした方々に広く行き届いているとは全く言えない状況であります。

「自分は世の中の明るい動きから取り残されている」と、かえって孤独を深められる方もいらっしゃるという話を伺います。

賃上げ支援助成金パッケージなど、さまざまな取り組みがあることは承知しておりますが、こうした地方、また中小企業、非正規雇用、フリーランスの自営業の方などなど、社会に広く賃上げ・所得向上の流れを波及させていくために、より実効性あるお取り組みを求めたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。

答弁者 上野厚生労働大臣

上野厚生労働大臣。

上野厚生労働大臣:まさに今、委員からご指摘のありましたとおり、中小企業、またフリーランスの方、あるいは非正規労働者、また地方、そうしたところも含めまして、賃上げをしやすい環境を整備していくこと、これは政府の役割だと考えております。

地方や中小企業を含めまして、広く賃上げの機運を醸成するために、1月から2月を中心にしまして、全都道府県で地方版の政労使会議を開催いたしまして、地域の政労使のトップが賃上げについて話し合うとともに、政府の各種支援策の周知を図ってきたところであります。

また、3月に開催をされました政労使の意見交換におきましては、春季労使交渉における賃上げの流れを、今後地方や中小企業、また非正規雇用労働者にも波及させていくように総理からもお願いをしたところであります。

委員からもご指摘のありました賃上げ支援助成金パッケージ、これによる重点的な支援、これまでも取組を進めてまいりました。

あるいは同一労働同一賃金の遵守徹底、これにも力を入れてきたところであります。

また今年の1月には、中小企業あるいはフリーランスの方々が受注事業者となる取引を対象として、改正下請法(※文脈より修正)の施行がされました。

これは協議を適切に行わない一方的な代金決定の禁止などを含むものでありまして、これは関係省庁とも連携をいたしまして、フリーランスの皆さんを含めまして、事業者の皆さんにこの法律の改正の趣旨、周知を徹底していきたいと考えております。

政府と厚労省としましても、関係省庁ともしっかり連携をいたしまして、賃上げの機運、先ほど申しましたように地方や中小企業、フリーランスの皆さんも含めたさまざまな職種の皆さんに、賃上げが行き届くようにしっかり環境整備をこれからも進めていきたいと考えています。

質疑者 豊田真由子

豊田真由子君。

私はいろいろな分野で思うんですけれども、「スポットライトが当たっている場所にみんな来ましょう」ではなくて、全ての方に光を当てる、スポットライトを当てていく、それが本当の政府の役割ではないか、政治の役割ではないかというふうに思っております。

今の非正規雇用の方にちょっと深掘りをしたいと思っております。

国内の労働者の約4割は非正規雇用で働く方でありまして、こうした方々と正社員との間には大きな賃金格差がございます。

これを是正するために、同一労働同一賃金の取組も進めていると思いますが、現在でも正社員を100とした場合の非正規社員の賃金水準は67.4という、依然として差があるのが実情でございます。

例えば、いわゆる就職氷河期世代の方々をはじめ、就職に大変な苦労をされた方というのは、この非正規雇用の仕事を渡り歩くしかない、あるいは仕事を見つけることができずに、地域や社会で孤立してしまい、引きこもってしまうケースも少なくありません。

私はこうした方々のサポートをする方とも一緒に活動しておりましたけれども、なかなか本当にうまく解決に結びつかないことが多くございました。

こうした方というのは、若者から中高年に至るまで、あらゆる世代にいらっしゃるはずでありまして、社会あるいは仕事につなげていくという支援が、まだまだ不十分な状況にあります。

こうした非正規雇用で働く方々の処遇改善に向けて、また適切な仕事に恵まれず、地域や社会で孤立してしまっている方々に対して、どのような対策を講じ、そしてさらに実行に向けた努力をどのように進めていくお考えなのか、お伺いをいたします。

答弁者 田中雇用環境検討局長

田中雇用環境検討局長。

お答えいたします。

非正規雇用労働者についてですけれども、その処遇改善を図っていくために、正社員への転換に取り組む事業主の支援や、同一労働同一賃金の遵守徹底などの処遇改善に取り組んでまいりました。

同一労働同一賃金につきましては、その施行後取組が進んできておりますけれども、議員ご指摘にありますように、正社員と非正規雇用労働者との間には、依然として賃金格差が見られるところでございます。

このため、関係審議会の議論の結果を踏まえて、同一労働同一賃金ガイドラインのさらなる明確化を行うなどの取組を強化していきたいと考えております。

また、不安定就労や無業の方々の就労や社会参加を支援するために、ハローワークにおける担当者制によるきめ細かな就職支援や、引きこもりの相談窓口を設置をして、NPO等を通じた相談支援や居場所作りなどにも取り組んでいるところでございまして、こうした取組を通じて、しっかり支援してまいりたいと考えております。

質疑者 豊田真由子

豊田真由子君。

ぜひ、よろしくお願いいたしたいと思います。

政策があっても、なかなか効果が出なければ、それは本当にまだ不十分だということでございます。

皆様の幸せの源は、明日もまた来年も安心して生活ができるという将来の見通しが立つことだと思いますので、そうした安心をぜひ届けるために頑張っていきたいと思います。

次に、大臣所信でも言及のありました国民会議についてお伺いをいたします。

本日は岩田副大臣にお越しをいただいております。

私は予算委員会におきまして、この社会保障国民会議の憲法適合性の問題を主張いたしました。

詳細な論拠あるいは過去の事例等の比較などは詳しく予算委員会で説明をさせていただきましたので、ここでは割愛をさせていただきますが、シンプルに申しますと、立法府でも行政府でもない、何らの法的根拠も持たない、その意思決定プロセスや責任の所在なども全く明らかではない場所で、国民にとって非常に大きな影響のある重大な政策が事実上決められてしまうということの本質的な問題、人類が長年の苦労、また英知の結果として作り上げてきた権力の乱用を防ぐ仕組みがあっさりと壊されているということを改めて指摘を申し上げたいと思います。

これに対しては、私の予算委員会の主張に対しまして、他党の先生方や学者の方々、またメディアの方々、一般の国民の皆様からも「もっともな指摘である」とたくさん反響をいただきまして。

ただ、なぜか政府からは全くご反応がなく、少々寂しく思っておりまして、そしてまた国民会議が依然として粛々と進められていると承知しております。

私ども参政党が呼ばれなかったから、私はこれを申し上げているわけでは全くございません。

むしろ、ここに参加をされていらっしゃる政党の先生方にも、私、ぜひお伺いをしたいんですけれども。

その後、国会で審議をします。

閣議決定をして、国会で審議をするということだと思うんですが、国民会議に参加された政党、またその議員の皆様方は、既に国民会議で一定の合意をして出てきた結論であるということで、反対意見を国会においては、強力には述べられない、あるいは述べないということになるのではないかと思うんですが。

そうすると、それは本来立法府が、この委員会も本会議も、さまざまな厳格な手続きに基づいて、詳細を決めた上で根拠を持って、もともとは憲法、そして法令に基づいて行っている政策決定、国民の負託を受けた立法府において、国会中心立法の原則というものが守られておるわけですが、それが全く何らの法的根拠に持たない立法府でない場所で事実上行われてしまうということになりますので、それでは一体何のために立法府があるのか、またその権力乱用を防ぐ三権分立の仕組みが憲法に定められているのか。

私は未だ明確なお答えを政府からいただいておりません。

伺いたいことは少々ございますけれども、他委員会であるということもありまして、シンプルにこうした懸念についてどうお考えになるのか、また今後の国民会議の見通しなどについて、お考えを伺いたいと思います。

本当は、懸念について意思決定がどのようなプロセスで行われていて、その結論がどのような法的意味を持つのか、閣議決定や国会審議を形骸化することになるのではないかといった懸念を含めてお願いできればと思いますが、よろしくお願いいたします。

答弁者 岩田内閣副大臣

岩田内閣副大臣、お答えをいたします。

まず、この社会保障国民会議の経緯についてでございますけれども、昨年10月の施政方針演説で、総理から社会保障制度における給付と負担のあり方について、国民的な議論が必要であり、超党派かつ有識者も交えた国民会議を設置すると、こういった旨が表明をされまして。

その後、自民党、立憲民主党、日本維新の会及び公明党による給付付き税額控除に関する政党間協議が行われ、政府もこれまでの議論の経緯に関する資料などを提供説明する形で事実上協力をさせていただきました。

それを受けて年明けにかけて維新、公明、立憲、自民の間で設置に向け相談をさせていただき、政府与野党で共同開催する会議体をつくることで年明けには概ね合意をしていたというところでございます。

こうした経緯を踏まえまして、今回社会保障国民会議では立法府や行政府のいずれかに属するのではなく、政府と参加政党による共同開催としたところでございます。

国民会議での議論を経て最終的には政府としての案を決定をしていく。

また必要な法案については国会に提出をした段階で十分な審議をお願いすることになると、このように考えているところでございまして、このいわゆるその三権分立に反するようなものではなく、民主的なプロセスを丁寧にしながら、また重層的なこういった議論が行われていくものだと、このように考えております。

質疑者 豊田真由子

豊田真由子君。

私、尖らないようにと心がけてくるんですが、ちょっとここ尖らせていただきたいと思いますが、お答えにちょっと答えになっていないところがありまして。

立法府において政党間協議が行われることは、これはもちろん何の問題もありません。

立法府の中で立法府の議員が政党の枠を超えて論じ合う。

これは当たり前のことです。

いくらでもやればいい。

また、行政府において有識者であったり事業者であったり、そういった方は審議会という形が多いと思いますが、ご意見を聞く。

これもいくらでもあっていい。

それぞれが法的根拠に基づいて、行政府、立法府、憲法の秩序内で行われている行為であります。

しかし今回は、政府が主催をして、立法府に属する政党をお呼びして、そこで議論をする。

じゃあそれは一体何なのか。

立法府なのか行政府なのか。

あるいはそこで決められたものの法的位置づけは何なのか。

私はそこを深く問いたいと思っているところであります。

国民にとって権利や義務を決めるものというのは、勝手に決めてはいけないルールになっています。

それがこの人類が長年の非常に弾圧の歴史を踏まえて作り上げてきた施策であると思いますので、こういったことについても、ちょっと根本的にお考えをいただきたいと。

他委員会とは申しましたけれども、社会保障国民会議でございますので、これは社会保障の給付と負担のあり方なども決めていくということでございますので、この厚生労働委員会で論ずるにふさわしいテーマだと思います。

これは御答弁は求めません。

私の懸念、質問、疑問についてはまだまだ解消していないということをお伝えだけを申し上げたいというふうに思います。

ありがとうございました。

次にですね、話を平和に戻しまして、オンライン診療についてお伺いをしたいと思います。

私ですね、国政に戻る前の話なんですが、帯状疱疹になりまして、発疹がワーッと出まして、何だろうと思っていましたら、ピリピリと鋭い痛みが出て、夜だったものですから、翌日の朝から仕事がびっしり入っていて、医療機関に行けないなと。

オンライン診療ってあるじゃないかと思いまして、生まれて初めて、ドキドキしながらオンライン診療をネットで予約をしまして、午前2時ぐらいだと思います、受診しました。

また違う日に、お二人のオンライン診療のドクターにかかったんですが、ここは私は大きな気づきがございまして、玉石混交だなと。

お一人はですね、本当にきちんとご説明いただいて、多分処方とかもきちんとされていて、私がいろいろ割とご質問をぶつけるわけですが、もちろん私が誰だかはわかってらっしゃらなかったと思いますが、丁寧にお答えをいただきました。

ただもう一方はですね、なかなかちょっとどうかなっていう感じでですね、何を聞いてもなんかうまく返ってこなくて、本当にこれで大丈夫なのかなっていうようなお話だったんですね。

詳細は申しませんが。

そのときに考えたんですけれども、帯状疱疹というのは皮膚の症状で、それを事前にお送りをしておりますので、正直診断はそれほど難しくないので、それが対面であろうがオンラインであろうが、その診断自体を間違えるということはないんだと思うんですね。

ただ対面診療の場合と比較して、私はオンライン診療の質の担保というのが一層難しいなというふうに実感をいたしました。

私が受診したときは夜中で、ドクターがおそらくご自宅だと思うんですが、そういった場所でお一人で診察をするという状況ですので、ドクター御本人と私以外、誰もその診察内容を医学的な見地からもチェックをしていないという状況にあります。

もちろん対面の場合もチェックはしないんですが、対面の通常の医療機関の場合というのは、基本的に他の医療従事者の方がいますし、病院であればドクター同士もいますし、またその地域地域で医療機関があれば、正直そこでのちょっとご評判が悪ければ、その地域全体に広まる、あるいはそれぞれの職業団体の方などでもやはり情報が共有されるということで、やっぱり周りの目があるかないかというのは非常に大きな違いだなというふうに私実感いたしまして。

特に医療の世界は、医師、医療提供者側と患者の間の情報の非対称性が大きくございます。

私は結構小さかったかなと思いますが、その非対称性が大きい中で、その診断や説明や処方が適切かというのは、患者には分かりがたい中で、この今申し上げたような対面とオンラインの差というのは、結構クリティカルに大きいなというふうに私は感じました。

もちろんオンライン診療自体は、医療資源が乏しい地域や通院に伴う負担の軽減が必要な場合など、私は非常にその意義はよく理解するところでございます。

だからこそ、オンライン診療における質の担保というものを具体的にどのように行っていくのかというのは、今後オンライン診療が適切に広まっていくかということを考える上で、非常に大切ではないかというふうに思います。

個々の医師のルール上は、管理者がチェックをするということになっていると思いますが、個々の診察の内容まではおそらくできないでしょうし、ガイドラインなどもありますけれども、その中で医師教育という項目も確かにございます。

しかし、それで対面とオンラインの場合のリスクの違いがカバーされるとはちょっと私は思いません。

こうした点について、お考えになり、具体的にどのような方法でその質を担保されようということなのか、お考えを伺いたいと思います。

答弁者 森光局長

森光局長、お答え申し上げます。

議員ご指摘のとおり、私どもも安全性や医療の質を担保するということは、オンライン診療においても非常に重要なことだというふうに考えております。

そのため、今月施行いたしました医療法改正において、オンライン診療を医療法に定義をした上で、適切な実施に関する基準を省令で定め、委員ご指摘の安全性や医療の質の担保をするという趣旨から、医療機関の管理者の措置として、医師に対してオンライン診療に必要な知識・技能を習得させるための指導を講じることとしております。

また、この指導をしっかり徹底させるということで、都道府県に対しても、いわゆるオンライン診療をしている医師が所属する都道府県と、それから受ける患者がいる都道府県とでかなり場所が違う可能性もあるというようなこともありまして、その間の指導をどのような形でやるのかということも含めて、都道府県に対してやり方、これも指導しておりますというところでございます。

さらに今年度の補助事業において、関連学会におけるオンライン診療等の安全性、それから有効性に関する知見の収集、それからマニュアル・好事例の作成といった主体的な取組を支援する、そういうことをやっていこうと考えております。

これらの取組を通じて、安全性や診療の質を含め、適切なオンライン診療を推進していきたいというふうに考えております。

質疑者 豊田真由子

豊田真由子君。

ぜひ私が2人目でかかったドクターが、そのご指導を受けていただきたいなと思いますことと、やはり医療というのは、継続的にこの医師にかかっている、薬剤師さんにかかっている、いわゆる「かかりつけ」という言葉を使うだけではなくて、やはりここの信頼関係でずっと続けて見ていっていただくという継続性というのも大事なんだなということを、ちょっと帯状疱疹のピリピリする痛みを感じながら考えた次第でございます。

次にですね、ちょっとすみません、順番を変えまして、女性の健康についてお伺いをいたしたいと思います。

今回の所信でも触れていただいておりますが、私は前職時代、前の議員のときに、ここにいらっしゃる高川弥子先生を座長として中心に、女性の健康の包括的支援について提言をまとめて、当時の高市政調会長に御提出をしたことがございます。

このため、大臣所信にも、女性の健康総合センターを中心に、女性の健康支援を総合的に推進する、また、診療領域を横断した対応策の整理や、診療拠点の整備などを行うとされております。

ご案内のとおり、ライフステージ、ホルモンステージによって、さまざまな女性特有の疾病や悩みがあります。

以前よりも理解は進んできたとはいえ、実際まだ世の中の女性の皆様は、医療現場、職場、学校などの社会全般において、その認識について、ご本人も含めた大きな溝があると私は思っております。

例えば、深刻なPMSや更年期障害なども、適切な治療を早期に受ければ症状が改善することも多くありますが、「それは医療機関にかかることではないんだよね」というふうに思っていらっしゃる方が多いと思います。

また、実際に総理もお話をされていましたけれども、医療機関で更年期障害と言われて、しかし実際は関節リウマチや甲状腺疾患のような深刻な疾病だったというケースもございます。

やはり医療現場という専門性の高い場所であっても、正確な理解がまだ十分とは言えません。

女性、もちろん男性も大事なのですが、これはちょっと女性の健康のテーマですので、こうした女性特有の健康の課題について、適時、適切に医療をはじめとするサービスにつながり、また学校、職場など、それぞれの場所において理解が進んでいくことが、個人、また組織、社会全体にとって非常に有意義だと私は思っております。

こうした取組について、例えば厚労省のホームページとか、あるいはさまざまな診断治療のガイドラインなどがあるということも承知しておりますけれども、「それをわざわざみんな見に行かないよな」ということとか、あってもそれが浸透していないよなというふうに感じますので、せっかくのこの大きな推進の流れでございますので、さらに実効的なものを教えていただきたいと思いますがお考えを伺います。

答弁者 上野厚生労働大臣

上野厚生労働大臣。

女性の健康につきましては、その心身の状態が人生の各段階に応じて大きく変化をするという特性を踏まえて、ライフステージごとの特性に応じた健康課題に対処していくことが重要だと考えております。

厚労省におきましては、令和6年10月にご紹介をいただきましたが、国立生育医療研究センター内に女性の健康総合センターを設置いたしまして、研究、情報発信、診療体制の充実等に取り組んでおります。

また、昨年の法改正によりまして、女性活躍推進法の基本原則に、女性の健康上の特性に配慮すべき旨を明確化しております。

各職場の状況に応じた取組が進みますように、企業に対しても周知啓発等を行います。

また、閣議等におきまして、医療機関への受診や治療の重要性を含めた女性の健康に関するさらなる情報発信の強化、また高年期障害に苦しむ方や中高年期の女性に起こる症状に対して、適切な診断を通じ専門的医療にアクセスできるよう、関係学会の協力を得ながら診療領域を横断した考え方の整理などを、5月に予定されている論点整理に向けまして議論を進めているところであります。

取りまとめは5月に予定されておりますが、その取りまとめを踏まえて女性の健康支援の充実を進めていきたいと考えているところであります。

委員長 大串正樹

大串正樹委員長:豊田真由子君。

質疑者 豊田真由子

よろしくお願いいたしたいと思います。

豊田真由子:次に認知症についてお伺いをいたします。

先ほどから申し上げておりますとおり、私は医療介護の現場のお手伝いをしておりましたが、その一つに認知症をめぐる非常にさまざまな課題があるなと思いました。

世の中に、自分や家族が認知症になったらどうしようというご不安をお持ちの方というのは非常に多いと思うんですね。

大事な人たちのことや自分のやってきたことを忘れてしまうというのは、あたかも自らの生きてきた軌跡を失うかのような、存在の根源が揺らぐかのような、身体機能が衰えていくということとはまた違った大きな不安や悲しみにつながっているというふうに思います。

また、実際に認知症となった方というのも、適切な治療になかなかつながらない、あるいは実際はそうでもないのに「何もわからない、何もできない人」というようなスティグマを貼られてしまう。

そういった社会の認識との間のギャップに苦しまれることも多いというふうに、私がおりました介護現場でも感じておりました。

やはり、徘徊などもございますので、ご自身の自由度を確保しながら危険なことにならないようにするかということとか、あるいは性格がちょっと変わってしまって非常に粗暴な言動があるとか。

スタッフの方も理由はよくわかっているんだけれども、なかなか自分たちにもつらいことがあったりして、それをどう対応するかというのをみんなでいろいろ話し合って試行錯誤をしておりました。

簡単にこれら全て解決する課題ではないんですけれども、やはり人類の寿命が延びたということで、いろいろな新しい形での疾病とか障害とか、いろんなものが生じていまして、認知症というのは本当にたくさんの方にとっての、これから大きな取り組むべき課題であると思っております。

例えばピアサポートとか希望大使といった取り組みも承知しておりますけれども、医療介護全般、また社会の認識、地域での支え。

多面にわたる認知症に対する患者、ご家族、そして医療・介護従事者の負担を軽くする、もう少し踏み込んだ対応が必要だと私は思っているんですけれども、具体的な展望とか、実行される対応について、ご教示いただければと思います。

答弁者 上野賢一郎厚生労働大臣

上野賢一郎厚生労働大臣:老健局長、お答え申し上げます。

認知症は大変大きな社会の課題であるという点は、委員がおっしゃるとおりだと存じます。

令和7年8月に内閣府が実施いたしました認知症に関する世論調査というのがございまして、認知症に対するイメージをお尋ねしましたところ、「地域で生活できる」という回答、あるいは認知症になった場合の暮らしについて「地域で生活することを希望する」回答が増加しておりまして、いわば地域で暮らすということについての理解は一定進んできているというふうに認識をしております。

他方で、委員がご指摘くださったように、同調査でも認知症になった場合に感じる不安についてお尋ねしておりまして、その中では「これまでできたことができなくなってしまう」、「大切な思い出を忘れてしまう」といった項目についての回答の割合が高くなっております。

特に認知症と診断された後の不安が非常に大きくて、こうした不安に寄り添って前を向いて暮らすことができるようにしていくことが大変重要だと考えております。

厚労省といたしましては、認知症基本法等に則りまして、診断後支援の取組が大変重要であると考えておりまして、例えば、県内の地域包括支援センター、認知症カフェといった相談体制に加えまして、認知症疾患医療センターでの当事者による診断後の相談を含めまして、ご本人やご家族の不安などを受け止める体制について、丁寧に地域の取組を把握し検討することとしております。

また、診断後に適切な医療を受けられる環境といたしまして、認知症疾患医療センターにおいて、認知症の方が必要とされる医療を適切に提供することが可能となるようなモデル事業等々も検討しております。

住み慣れた地域で希望を持って自分らしく暮らすことができるように、認知症の方の声を起点といたしまして、認知症の人の視点に立って取組を具体化していくための取組を、地域の自治体ととも協力をしながら進めてまいりたいと存じます。

質疑者 豊田真由子

豊田真由子君。

それぞれの方の不安は何かということに寄り添うのが、私はすごく大事だと思っておりまして、ぜひきめ細やかなご対応をお願いしたいと思います。

最後に訪問介護についてお伺いをいたします。

令和6年度の報酬改定において、訪問介護の報酬が大きく引き下げられました。

私は平成9年の旧厚生省入省で介護保険法の施行事務に携わり、また平成24年の介護報酬改定は施設系サービスの筆頭課長補佐として報酬改定を行いましたので、どのようなプロセスでそうなっているかというのはよくわかっているつもりなんですが、シンプルには収支差ですね。

収支差率で利益率が高いということで削られたわけですけれども、私、その当時もやはり訪問介護をやっている事業所のお手伝いもしていて、現場の実感としては、個別に住宅を回る訪問介護の場合は人的な労力も時間もかかりますし、なり手も本当になくてもう「報酬引き下げなんてとんでもない」という感じでございました。

実際にいろいろなデータを見ますと、いわゆる集合住宅型で訪問回数が多い場合は、やはり利益率、収支差率が大きいとか、同一建物を減算している場合は、収支差率5%以上の割合が大きいといったデータもあるようでございますので、一律に削減をしたということに対して、私は非常に疑念を持っておりまして、もう少し実態に即して判断をしていただいてもよかったのではないかというふうに思います。

訪問介護は、自宅やホームで暮らす高齢者にとっての極めて重要な支えになりますので、こうした方々が本属できるようにきちんと対応していただきたいと思います。

御考えを伺います。

答弁者 上野厚生労働大臣

上野厚生労働大臣。

訪問介護事業者の経営状況、地域の特性であったり、あるいは事業所の規模、事業形態など、様々でありますので、令和6年度の介護報酬改定以降、こうした状況に応じた支援、これにつきましては、行ってきたところであります。

しかしながら、依然として人手不足等について厳しい状況が続いておりますので、令和7年度の補正予算で介護職員の賃上げ、職場環境改善に対する支援、あるいは物価上昇の影響がある中でも、介護サービスを円滑に継続するため、移動に伴う経費等への支援、また人材確保経営改善の支援事業などを盛り込んでおります。

これらの緊急的な対応に加えまして、令和9年度の定例改定を待たずに、令和8年度に介護報酬改定を実施しております。

こうした取組を通じて、訪問介護は非常に大事でありますので、ヘルパーの皆さんも含め、介護分野の職員の多職種との遜色のない処遇改善などをしっかり目指して取り組んでいきたいと考えています。

質疑者 豊田真由子

豊田真由子君。

ありがとうございます。

終わります。

古川あおい (チームみらい) 27発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

大串正樹君。

質疑者 古川あおい

古川あおい(チームみらい)でございます。

本日、チームみらいの国会議員としては初めて厚生労働委員会で質問させていただきます。

ありがとうございます。

私、実は以前厚生労働省で働いておりまして、以前はこちら側で職員として座っておりました。

その厚生労働委員会の場に、今こうして議員として戻ってこれたことに対して、非常に感慨深い気持ちでおります。

本日この場、政務の方々をはじめ、各党の国会議員の方々、厚生労働省の方、衆議院の事務局の方など、さまざまな方がいらっしゃいますが、皆それぞれ立場は違えども、日本のため、社会のため、世の中を良くしていこうという志を共にする仲間だと思っておりますので、意見の違いを超えて建設的な議論ができればと思っております。

では質問に入らせていただきます。

ありがとうございます。

まず大臣所信への質疑ということで、あるべき社会保障の姿について質問させていただきます。

大臣所信においては、「全世代型社会保障の構築に向けて、必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供される」というキーワードが述べられました。

この点は非常に重要だと私も考えております。

しかし、それを阻む大きな要因の一つが、制度の複雑さなのではないかと考えております。

制度が複雑であることは、さまざまなコストを生じさせます。

国民の方にとってみても、制度が理解できないといったことがあったり、また追加の行政コストとして、自治体の職員の方の説明コストであったり、書類の確認といったコストが生じます。

そこで私は、こうした制度が複雑であることによるコストを定量的に把握することによって、新しく制度の改正や新しい制度をつくるときに、仕組みを複雑にしすぎないこと、それを行政の側が心がけることによって、行政コストが削減できるのではないかと考えております。

ここで厚生労働大臣にお伺いします。

厚生労働省としては、こうした制度の複雑さ、そしてそれにかかるコストというものをどのように考えているのでしょうか。

制度を新しく検討・設計する際に、こうした制度の複雑さがもたらすコストというものを把握、定量化しているのでしょうか。

お答えください。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

そうしたコストを定量化をしているということではありませんけれども、社会保障制度につきましては、さまざまな方に配慮したきめ細かな対応をする必要があると考えております。

また同時に、業務の効率化を進め、利用される方にとって利用しやすい制度とすることが、これも非常に重要だというふうに認識をしています。

例えば、高額療養費制度におきますと、マイナ保険証の利用によりまして、事前の手続きなく限度額を超える支払いが窓口で免除される、そうした取組も行っておりますし、あるいは7段階となっている要介護認定の事務においても、デジタル技術の活用によりまして、事務処理日数や職員の超過勤務時間を短縮するなど、さまざまな取組を進めているところでございます。

一般的に行政の制度につきましては、年月が経過いたしますと、どうしても複雑化してそれに伴うコストが増加してしまうということがあろうかと思います。

一般論としてそうしたこともありますので、やはり制度の見直しの際には、より簡素な方法を検討する、そういった視点というのは非常に大事であります。

この社会保障制度におきましても、改革・改正を進める際には、当然そうした視点を重視して対応していくことが必要だと考えています。

委員長 大串正樹

古川あおい君。

質疑者 古川あおい

大臣、ありがとうございます。

厚生労働省としても、そうした視点は非常に重要だと考えているという御答弁、ありがとうございました。

次の質問に移ります。

続いて、国民への情報の届け方についてお伺いします。

今国会には、健康保険法等の一部を改正する法律案をはじめとして、医療や介護の制度改正に関わる様々な法案が提出される予定でございます。

今、本日の皆様のお手元にも、「健康保険法等の一部を改正する法律案」の冊子がございますけれども、こちら非常に分厚いものとなっております。

この制度の改正の内容というものは、厚生労働省のホームページからでも確認をすることができますが、この分厚い冊子の内容を読み通すことも、理解することも、やはり一般の方にとっては非常に難しいものなのではないかと思います。

こういう新しい制度が、制度が変わりますということになったとき、やはり自分の負担は増えるのか減るのか、今度社会保険料は上がるのか下がるのかとか、どういった変化が起こるのかというところを、非常に皆様は気にされることだろうと思います。

こういった際に、厚生労働省とか審議会の資料においては、「このような変化が起きますよ」ということが例として示されておりますが、大体1例、2例、モデルケースのようなもの、年齢が何歳で、お子さんが何人いる場合、結婚している場合、していない場合、年金を受け取っている場合、そういった場合分けによって、一つ二つ事例が示されるというのが、通常のやり方かなと思います。

ただし、今の日本の様々な働き方だとか、ライフスタイルとか、そういったものが多様化してきたこの世の中において、一つ二つのモデルケースで「あなたの場合はこうなるかもしれませんよ」という事例をお示しするのは難しいのではないかなと感じております。

逆に、テクノロジーの発達により、「あなたの場合はこうです」というのを、究極は1億2千何万人分になるわけですけれども、もうちょっとシミュレーションのような形で、自分の民間の医療保険においてはよく「あなたの保険料はいくらになりますよ」というのがありますけれども、厚生労働省や社会保障に関わる制度の改正においても、その改正によってどんな影響が起きるのかというようなことについて、インターネットなどを活用したウェブツールのようなもので、シミュレーションをできるようなものというのを政府が提供する。

もしくは、民間の方とかボランティアとかNPOの方とか、そういった方たちが自分たちでツールを作れるようにデータを提供するとか、そういった取り組みを進められてはいかがかと思いますが、厚生労働大臣いかがでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣、非常に大事な視点だと考えております。

少し分けて考えることが必要かと考えておりまして、まず制度を改正をする際ですね、その制度の改正によってどういうことが起こりうるのか、生じるのかということを考える際には、あまりにもたくさんのケースだと論点が明確にならないというような問題もあろうかと思いますので、それはその改正の趣旨などが明確になるようにケースを絞ってですね、お示しをする、そういったことも考えられると思います。

一方で、制度を改正をして、それが自分にどういう影響があるかという観点からすると、いろいろなシミュレーションをもとにして、「自分にはこういう影響があるな」ということを、国民の皆さんに御理解をいただくというのも非常に大事だと考えております。

そういった意味では、例えば年金制度におきまして、現在、見える化をいたしまして、公的年金シミュレーター、これを開発をして公開をしております。

使っていただければ御自身の年金額、将来の年金額がどのようになるかということが分かりますので、そうしたことを年金以外の分野についてもどういったことができるかというのは研究をしていきたいと考えています。

委員長 大串正樹

古川あおい君。

質疑者 古川あおい

ありがとうございます。

今、2つに分けて考えるというところで、1つ目は制度を改正する際においては、ある程度ターゲットを絞って検討していくというところだったと思います。

その視点については私も理解するところではありますが、最初に例えば子育て世帯の社会保険料負担をどうやったら軽減できるかなという視点からスタートするということは大事だと思うんですけれども、そうやって制度を設計した後に、「じゃあこの改正を進めたら、どこかで困る人が出ないかな」というところまで、制度改正がどこまで波及するか、思わぬところに思わぬ影響が起きてしまわないかということを考える際には、やはりある程度網羅的にシミュレーションができるようなシステムというものを全体として構築していくことができると良いのかなと思いましたので、その点もご留意いただければと思います。

次の質問に移ります。

続いて、プッシュ型の行政サービスの考え方についてお伺いします。

チームみらいは、この衆議院選挙でもプッシュ型の行政サービスというものを推進しておりました。

こちらどういうことかといいますと、申請主義というものに対峙する考え方として掲げております。

行政サービスというものにはさまざまなものがございます。

厚生労働省にもさまざまな制度があること、私も中で働いている中で、国民のさまざまな困りごとに対して政府が、行政がさまざまな工夫というか制度をつくって対応しているということの中では理解はしております。

ただ一方で、そういったさまざまな行政サービスが存在していても、結局国民に届いていないと意味がないということを感じます。

なかなか。

例えば私のように、厚生労働省で働いている経験がありますとか、国会議員の知り合いがいますとか、そういう方だったら質問をすることができるかもしれませんけれども、一般の方にとってやはり行政サービスのことはまず知らなかったりする。

そこが壁になっているかなと思います。

この点、申請不要でサービスの側が必要な方に届く、そういった形を進めていくことが行政にとって重要なのではないかと思っておりますが、今マイナンバーとかマイナ保険証、そういったものの活用も進んできております。

こういった制度を活用して、必要な支援を申請不要で届けるプッシュ型の行政サービスの推進について、厚生労働大臣としての決意と、またもし具体的に進めていくというような計画が既にあれば教えてください。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

まずデジタル技術の進展によりまして、マイナンバー等を用いて、関係者の間で情報を連携することが可能となりました。

こうしたことを上手に使って必要な方に適切な支援を届ける、いわゆるプッシュ型のサービス、これを推進する環境が整いつつあると認識をしています。

実際に令和5年の12月に改革工程を閣議決定をいたしました。

この中におきましても、プッシュ型による現金給付や個別サービスの提供を行える環境を整備していくことが重要であるというふうに明記をされております。

厚生労働省といたしましても、そうした考えのもとに、プッシュ型サービスの推進を含めまして、国民の皆さんに対して必要な支援を確実に届けていけるように、さまざまな手法についても十分研究はしていくことが必要だと考えています。

委員長 大串正樹

古川あおい君。

質疑者 古川あおい

はい。

ありがとうございます。

ぜひ進めていただければと思います。

こちら、私としては数年前にあったはんこや押印手続きの廃止と似たようなところもあるかなと思いまして。

いったものは省庁横断的にやっていくぞというところで、いろんな省庁に照会が来て手続きを洗い出して、それを順次「本当に押印は必要なんですか」というところを見直して廃止していくというような動きがあったかもしれませんけれども、この様々な申請とか書類手続きを求めているというものについても、この後もしかしたら政府全体で進めていこうという動きになるかもしれないと私は思っております。

その中でやはり厚生労働行政というのは国民の皆様の暮らしに密接に関わる内容も多いので、そういった全体の動きを待たずとも厚生労働省からぜひ進めていただきたいなと考えております。

続いて社会保障国民会議における議論と厚生労働省の役割分担についてお伺いいたします。

大臣所信の中で、社会保障国民会議における国民的な議論を踏まえ、給付付き税額控除の制度設計を含む税と社会保障の一体改革に取り組むという点について述べられました。

この取組の方向性というのは非常に重要であると私も考えております。

ただ、私も国民会議に参加している政党の一名として参加しているんですけれども、その中でこれから作っていく制度として給付付き税額控除についての議論が進められておりますが、その中で有識者会議、実務者会議の中で話題となるのが、「給付付き税額控除を設計する際には中低所得者への支援が重要であるよね」とか、「また、就労インセンティブを阻害しない形にするのが重要だよね」といった指摘が有識者の方とか実務者会議の中で何回も上がりました。

これは裏返せば、現行の社会保障制度が中低所得者支援が不十分であったりとか、就労インセンティブの観点が十分に機能していないという問題意識が有識者の方にも実務者会議の参加者にも共有されているという裏返しだなとも感じております。

国民会議で進められている給付付き税額控除の議論、それはそれとして進めていくべきだと思いますが、国民会議の場でこのように現行の社会保障制度の不十分な点という課題も指摘をされているわけです。

こうした課題について厚生労働省もしっかり耳を傾けて、現行制度の改善を、その給付付き税額控除によって対応されるからということではなくて、厚生労働省の方でも現行制度の改善を並行して進めるべきだと考えています。

ここで厚生労働大臣にお伺いします。

厚労省は国民会議で指摘されているような現行制度の問題点というものについて、省内でどのように把握し対応しているのでしょうか。

お考えをお聞かせください。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

社会保障国民会議におきましては、まずは給付付き税額控除、また食料品の消費税率ゼロについて、同時並行的に議論を進め、その両者について、令和8年の夏前を目途に中間取りまとめを行うとされているところであります。

この際に給付付き税額控除の議論を進める過程で明らかとなった社会保障制度の課題などについては、改めて調整をした上で、協議を継続することとされていると承知をしております。

国民会議自体の担当ではございませんので、これ以上これについての言及は控えたいと思いますが、社会保障制度そのものにつきましては、当然さまざまな課題があるのは事実でありますので、そうした課題につきましては、しっかり省内で受け止めて議論を進めていくことが必要かと考えています。

委員長 大串正樹

古川あおい君。

質疑者 古川あおい

はい、ありがとうございます。

なかなか国民会議そのものについては、厚生労働省としては触れづらい部分もあるかもしれませんけれども、そこで出てきた課題というものに関しては、もう世の中にもオープンになっているところもありますので、そういった点はぜひ改善を進めていただければと思います。

続いて、介護DXの実効性についてお伺いします。

大臣所信におきましては、ICT等を活用した業務の効率化、勤務環境改善の取組を強力に推進すると述べられました。

また、介護現場につきましては、物価の上昇や人材不足により厳しい状況に直面しているというのは、これまでのほかの委員の指摘でもあったところでございます。

介護のDXの推進というものは、こういった現場の課題を解決する可能性のある重要な手法だと思いますが、一方で政策が期待どおりに効果を発揮していないのではないかと思われる点もございます。

私が今回、ケアプランデータ連携システムのお話をしたいと思います。

ケアプランデータ連携システムは、ケアマネージャーと介護サービス事業者の間で、ケアプランの関連書類をこれまでFAXや郵送でやっていたようなものをデータで送受信できるようにするシステムです。

こちら数年前から導入が始まったんですけれども、本来であれば利用する事業所にお金を払ってもらって使ってもらうサービスだったはずなんですが、実際には普及がなかなか進まないために利用料を無料にしてみたりとか、さらに導入するときのサポート、これもお金を補助しますよというような取り組みが始まるなど、利用促進のための支援策が続々と打ち出されています。

ただ、普及が進まないのには、本来は理由があるはずです。

使いにくいのかもしれない。

コストが高いのかもしれない。

現場のニーズに合っていないのかもしれません。

さまざまな要因が考えられます。

本来であれば、予定通りに使われていないようなシステムに対して、「使ってくださいよ」とお金を積んで支援をするのではなくて、「なんで使われないのかな」というところをしっかり分析して、もし使い勝手の悪いシステムであるということがわかったのであれば、お金をかけて改修をする。

そして、「お金を払ってでもこれで仕事が便利になるから、楽になるから、お金を払ってでも使いたいな」と事業者に思ってもらうようなシステムにするというのが本来あるべき姿ではないかと考えますが、厚生労働省はこのケアプランデータ連携システムの利用が進んでいないような原因をどのように分析しているのでしょうか。

サービスそのものの改善を進めていくべきではないでしょうか。

お答えください。

政府参考人 黒田

黒田老健局長、お答え申し上げます。

委員ご指摘のケアプランデータ連携システムは、ケアマネージャー、すなわち介護支援事業所と介護サービス事業所の間の紙のやり取りを電子で行うということを目的にして作られたものです。

特にケアマネージャーさんたちの業務負担が非常に重いというお話の中の非常に大きな理由の一つに、紙のやり取りが非常に多いということがありますので、これに応えるということで作っております。

委員ご指摘のシステムを導入しない理由につきましては、事業者団体等にヒアリングをしております。

その中で挙げられた主な理由は3つありまして、1つは導入前後のシステム操作について不安があるということ。

それから2つ目が、利用料に見合う効果が自分の事業所に得られるかどうかが分かりにくいということ。

それから3点目は、仮に自分の事業所が導入しても、やり取りをする相手の事業所が入れてくれないと、かえって事業所負担が増えてしまうという。

この3つぐらいが導入に向けた主な課題だというご指摘がございました。

こうしたことに対応するために、まず操作の不安につきましては、そのシステム操作を支援するヘルプデスク等々を作っております。

これは市販の主要な介護ソフトの中には、もう既に機能が入っておりますので、非常に簡単な操作でできます。

介護ベンダーの皆さんにもサポートをお願いしておりますが、それとは別途、ヘルプデスク等々も用意するという形で作っております。

2点目の利用料の話については、先ほど委員ご指摘くださったフリーパス、それから各種セミナー等々を通じまして、「これぐらいの業務量減りますよ」といったことをお知らせするということをやっております。

ただ、3点目の「なかなか他の事業所がやってくださらない」という話が残っておりましたので、先般の令和7年度補正予算に計上しました賃上げ支援の中に、ケアプランデータ連携システムの導入を生産性の取組の要件として設定し、これの後押しを図っているところでございます。

この取組の前後で申しますと、現在の導入率は28%でございますが、補正予算の成立前後から短期間で18%上昇しております。

今後も令和8年6月に予定されております臨時報酬改定の施行を控えておりますので、この割合はさらに上昇が見込まれると考えております。

委員御指摘のとおり、課題を明確にし、それを解決していくことによって、利便性を実感していただいて使っていただくということが王道だと思いますので、そうした方向で取組を進めてまいります。

委員長 大串正樹

古川あおい君。

質疑者 古川あおい

はい。

答弁ありがとうございます。

今お話を伺う中で、システムそのものを回収して、より使いやすいものに変えていくという回答はなかったかなと思いますが、ぜひともその視点は大事だと思いますので、今後見直しの際はその視点も含めて検討いただくようお願いします。

続いて、処遇改善を確実に進めるための事業者の負担軽減についてお伺いします。

処遇改善を確実に届けるという言及が大臣所信でもございました。

こちら非常に重要なことだと思います。

細かい話にはなるんですけれども、今回処遇改善加算の上乗せの加算部分を取得するための要件の一つとして、ケアプランデータ連携システムを利用している事業所に対して一段上の加算を認めると、という制度が導入されています。

このシステムを実際に利用していることをどうやって担保するのかという点につきまして、厚生労働省が示したQ&Aですと、事業者に対してケアプランデータ連携システムの使用画面のスクリーンショットを撮って、それを2年間ほど保存しておいてくださいということが示されております。

これはつまり、より良い処遇改善加算を受けるためには、そのスクリーンショットを撮って保存しなければいけないということでございます。

このシステムというのは国保中央会が構築・運用をしているはずで、こういった実際に使われているかいないのかということは、サービスの改善のためにも非常に重要なことだと思いますけれども、本来であればシステム側で把握・管理できるのではないかと思います。

事業者がスクリーンショットを撮って保存しなければならないというのは、事業者に負担を課すことだなと思っておりまして、こういった申請の負担は見直すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

政府参考人 黒田

厚生労働省老健局長。

お答え申し上げます。

前の問いの関係で委員御指摘くださいましたので、システムの改善の話を少し補足をさせていただいて、御質問にお答えいたします。

システムの改善は当然必要だと思っております。

ちょうど令和8年度に介護情報基盤というものの稼働を予定しておりまして、先ほどのケアプランデータ連携システムを、その基盤の中に統合することを予定しております。

こちらの統合と合わせて、例えば介護ソフトから直接API連携で情報を取り込むことができないかとか、さまざま事業所の方々への使い勝手を改善するためのアイデアを実現することを検討しておりまして、そちらについても形ができましたら、また先生にお聞きいただきたいと思います。

ご質問に戻りまして、今回の上乗せ措置の要件の関係です。

こちらは、実は今回の上乗せ措置は、ケアプランデータ連携システムを実際に使うという条件を満たすだけでなく、加えて、まだ使ってはいないけれども、意向的に使いますという誓約があると、それでも加算はOKですという形にしております。

ということもありますので、ログ側だけではなくて、ご本人たちがそれをやってくださったかどうかということを確認することが必要になってくるというのが、今回の補正等の事情ではございます。

それで、お話の中でスクリーンショット云々という話があったんですが、システムの中で情報のやり取りをしたということが確認できれば、それでも当然可能でございますので、そうしたお話も含めて、できるだけ事業所の皆さんの事務負担を軽減するための取組と併せて、処遇改善取組は進めてまいります。

ありがとうございます。

委員長 大串正樹

古川あおい君。

質疑者 古川あおい

はい。

お答えいただきありがとうございました。

スクリーンショットについても、もともと書類のやり取りをしていたところが、スクリーンショットでもいいよというところで、少しずつ改善に向けて動いているかなと思いますので、引き続き、より事業者の負担が軽い方法はないのかというところを追求していただければと思います。

この後、質問を入れていたんですけれども、提案の形にしたいと思います。

こういった介護の制度を改正しようとなったとき、必ずシステムの話というのが関わってくると思いますので、今、介護保険部会、介護について話す審議会の中に、システムの事業者とか、そういったものは審議会の委員としてはいないと思いますけれども、こういったシステム事業者の方を委員に含めることも含めて、より事業者側、システムを作っている方々の意見を聞いていくべきかなと考えております。

よろしくお願いします。

続いて、AIが雇用に与える影響について、お伺いいたします。

私たちチームみらいは、AIによる技術の革新が日本にさまざまな影響を与えるだろうということを予想しております。

その中でAI技術の進展が雇用にもたらす影響というのはさまざまあると思います。

この点について高市総理に対し、チームみらいの高山聡氏が質問したところ、現時点ではAIによる大きな影響は生じていないというご答弁でしたけれども、厚生労働大臣にもこの問題についての認識をお伺いしたいと思います。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

上野厚生労働大臣:まず、AIの進展に伴う雇用への影響についてですが、仕事内容の変化、あるいは労働者との置き換えに関する懸念があります。

その一方で、労働供給制約が進む中、業務の効率化や付加価値の向上、新たな産業の創出などにつながる効果も想定されておりますので、厚生労働省といたしましても、雇用への影響等について調査研究に着手しています。

こうした中で、AIによって一部の職業やタスクに対する労働需要が減少する可能性を指摘をする国際機関のレポートがございます。

また、米国では大規模な人員削減に関する報道などがございますので、そうしたことは承知をしております。

ただ、今お話のありましたとおり、日本の雇用動向全般としては、現時点では大きな影響は生じていないものと考えています。

今後とも関係省庁とも緊密に連携をしながら、雇用への影響につきましては、丁寧に状況を把握していきたいと考えています。

委員長 大串正樹

古川あおい君。

質疑者 古川あおい

古川あおい:ありがとうございます。

今後も状況を注視されていくということでしたけれども、AIによる雇用への影響、今のところ公的な数字ではなかなか表れていないというところでしたけれども、これはもしかしたら、AIによる完全失業というような形ではなくて、社内失業のような形であるとか、社内の配置転換とか、職務の創出といった、そういった形でも影響があるかなと考えております。

そのような問題が起きた場合、やはりリスキリングが大事になってくると思います。

今、厚生労働省においても、さまざまなリスキリングについてのプログラム、公的職業訓練について提示していると思いますけれども、こういったプログラムについて、カリキュラムの公的職業訓練の認定プロセスに時間がかかるとか、産業界が実際に求めるスキルとの間にミスマッチがあるといった指摘がございますが、こういった点について技術の進歩に追いつく形でリスキリングを進めていけるのかどうか、厚生労働省の考えをお伺いします。

政府参考人 宮本

宮本人材開発統括官。

宮本人材開発統括官:お答え申し上げます。

円滑に再就職できますように、技術変化や産業ニーズに対応した訓練内容とすることが重要であると認識してございます。

このため、技術変化への対応の観点から、例えばデジタル分野の訓練を実施する民間教育訓練機関等への委託費の上乗せなどを行いまして、デジタル分野の訓練設定を促進しているほか、昨年度、令和7年度よりデジタル分野以外も含む全ての訓練分野で、デジタルリテラシーを含むカリキュラムの設定を必須としたところでございます。

また各都道府県におきましては、労使団体を含みます地域の関係者などを参集した協議会を開催して、地域の実情や産業ニーズに即した訓練設定を推進しているほか、訓練修了者やその採用企業へのヒアリングなどを通じて訓練効果の把握・検証を行い、訓練内容の見直しに取り組んでいるところでございます。

厚生労働省といたしましては、引き続き地域における企業の人材ニーズなどを丁寧に把握し、技術変化も踏まえた職業訓練の提供に努めてまいりたいと考えてございます。

委員長 大串正樹

古川あおい君。

質疑者 古川あおい

古川あおい:ありがとうございます。

委員長 大串正樹

大串正樹(厚生労働委員長):時間になったので終了します。

辰巳孝太郎 (日本共産党) 22発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

大串正樹(厚生労働委員長)次に辰巳孝太郎君。

質疑者 辰巳孝太郎

辰巳孝太郎(日本共産党)日本共産党の辰巳孝太郎でございます。

今日はいわゆる「国保逃れ」について質問をいたします。

昨年、勤務実態がないにもかかわらず、一般社団法人などの役員に会費を払って就任をして、最低限の報酬を受け取ることで社会保険に加入し、本来支払うべき国民健康保険料等の負担を回避する、この「国保逃れ」が全国的に行われていることが明るみになりました。

年齢40歳以上の、例えば年収1,350万円の大阪市会議員の場合、2025年度の国民健康保険料は最高額の109万円となるわけなんですが、この問題のスキームで最低等級の社会保険に加入した場合、これは法人との折半になりますので、負担する社会保険料は最低で年間4万1,168円となります。

つまり、その差額104万8,832円のちょろまかしということになります。

また同時に納める厚生年金保険料ですね。

これも法人との折半ということになりますと、月額8,052円、年額で9万6,624円。

一方、国民年金保険料は、昨年度ですけれども、月1万7,510円、年額21万210円ですから、その差額11万3,496円のちょろまかしと。

健康保険、厚生年金合わせて、年間116万2,328円のちょろまかしということになります。

報酬を引いた会費を負担しますので、この負担分を考慮したとしても、年間100万円前後が不当に軽減されるということになります。

仮に配偶者を3号加入させて、本来負担すべき国民年金保険料が免除となっていれば、21万210円、もっと増える。

こういうことになるわけですね。

大臣、これは、応能負担が原則の保険で、例えば市会議員であればですよ、高額所得者、高額国保の負担者ということになるわけですが、こういう人たちが保険から出ていくということは、残った人たちの保険料を引き上げるということにもなるわけですね。

この社会保険制度そのものを揺るがす不正であると言わなきゃならないと思いますけれども、大臣いかがですか。

答弁者 上野賢一郎

上野賢一郎(厚生労働大臣)一般論になりますが、本来被用者保険への加入が認められていないものが不当に加入し、国民健康保険の適用を免れている状態は、制度に対する国民の納得感や公正性を損なうことにつながるものであると考えております。

その意味でも、高額所得者であるか否かにかかわらず、加入すべき保険に加入しないということは、決して看過できないことだと考えています。

委員長 大串正樹

大串正樹(厚生労働委員長)辰巳孝太郎君。

質疑者 辰巳孝太郎

辰巳孝太郎(日本共産党)そうですよね。

私も本当にそう思うんですよ。

本年3月18日、この国保逃れについて厚生労働省は通知を出しました。

全国健康保険協会、健康保険組合、日本年金機構に対して、実態がない場合は違法行為であるとして、資格喪失など厳格な対応をとるよう求める、そういう旨の通知であります。

厚労省、この具体的な中身を説明していただけますか。

政府参考人 三好年金管理審議官

三好年金管理審議官お答え申し上げます。

法人の役員に係る社会保険の適用につきましては、一般的に役員としての業務が経営参画を内容とする形式的な労務の提供であること、そして役員としての報酬が業務の対価としての形式的な支払いであること、こういった観点を総合的に勘案して判断をするということでございます。

今般、議員からご紹介ございましたけれども、個人事業主やフリーランス等を対象に、一般社団法人の役員として加入させることで社会保険に加入でき、保険料削減可能となっていると謳っているような事例があることを踏まえまして、3月18日付けで通知を発出しまして、こうした法人の役員に係る取り扱いを改めて明確化し、被保険者資格の適用の可否をより適切に判断できるよう、法人との使用関係や業務実態の判断に資する具体例も示しまして、使用実態にない資格取得の届出は違法であるという旨を明確化したところでございます。

委員長 大串正樹

大串正樹(厚生労働委員長)辰巳孝太郎君。

質疑者 辰巳孝太郎

辰巳孝太郎(日本共産党)今、厚労省の方からありましたけれども、「違法」という話がありました。

これは脱法じゃないですね、違法なんですね。

今回、この国保逃れビジネスが広く知られることになったので、初めてこれを違法としたわけではなくて、厚労省に確認しますけれども、これまでも違法であった、こういう認識でいいですよね。

ということと、あと本来この要件を満たしていないにもかかわらず、社会保険に違法に加入していた場合、誰がどの程度罰せられることになるのか、この2点について聞かせてください。

政府参考人 三好年金管理審議官

三好年金管理審議官お答えします。

まず前段の違法の関係でございますけれども、法人の役員に係る社会保険の適用につきましては、従来から、使用関係の実態のない役員については、社会保険の加入は認められていないということでございまして、仮に使用関係の実態のない届出により、健康保険、厚生年金保険の適用を受けていたと判断される場合には、健康保険法第48条、あるいは厚生年金保険法第27条の届出規定に違反する。

これは通知発出前に関係なく、こういうことでございます。

正当な理由なく届出をしない、あるいは虚偽の届出を行った事業主に対しましては、健康保険法第208条、あるいは厚生年金保険法第102条に基づきまして、6月以下の懲役、または50万円以下の罰金という罰則規定が適用される可能性があると、個別の事案自体ではございますけれども、あるということでございます。

質疑者 辰巳孝太郎

辰巳孝太郎君。

これは懲役がかかってくる可能性もあるということなんですよね。

非常に重いと言わなければならないと思います。

それでは、この違法行為に対して、「違法ですよ」というふうに指摘をされた場合、どうなっていくのかと。

加入されていた一般の方々ですね、どうなっていくかということを、続けて聞いていきたいんですけれども、大事に聞きたいと思います。

まず健康保険の方から。

この違法に加入していた場合、遡って保険資格の取り消しということになると思うんですよね。

その場合、遡って資格を取り消される期間というのはどれぐらいなのか。

そして改めて遡って国民健康保険に入り直す必要があると思うんですね。

その場合、遡って国民健康保険料を、あるいは国民健康保険税というところもありますけれども、納められる期間はどれぐらいなのか。

これ大事な問題なんで確認したいと思います。

上野厚生労働大臣。

答弁者 上野賢一郎

まず日本年金機構による事業所調査により、健康保険、厚生年金保険への加入が適切でないことが確認された場合には、当該事業所に指導し、その資格を喪失させることになります。

その際、どの時点から加入が適切でなかったかについては、健康保険の被保険者資格を得ないことが客観的事実に基づき明らかになった時点まで遡ることが基本となります。

個々の事案における実態を総合的に勘案し、個別に判断することになります。

また、健康保険の被保険者資格を喪失した期間は遡及して国民健康保険に加入していただくこととなりますが、これは保険料の付加決定の期間制限との関係から、国民健康保険料の場合は最大2年、国民健康保険税の場合は最大3年まで遡って納めていただくことになります。

質疑者 辰巳孝太郎

辰巳孝太郎君。

例えば国保逃れを10年前からやっていたという方の場合、10年前に遡って社会保険の資格は取り消されるということになるわけです。

10年前に遡って国保に加入ということになるんですけれども、納められる国民健康保険料は2年間なんです。

つまり、その前の8年間というのは、これは保険料を納めていないという扱いになるわけなんですね。

これね、保険料2年間遡って、最高額だったら200万円超える保険料を負担するということになるんですけれども、10年ちょろまかしていた。

2年間保険料払いました。

だけど、それより前の8年間というのは、無保険の状態ですから、もしその8年間の間に医療を受けていた、あるいは高額医療を受けていたという場合は、これは10割負担ということになるわけですね。

これね、大変なことが起こると思いますよ。

続けて年金、厚生年金の方ですね。

これも大臣に確認したいと思います。

どれぐらい遡って資格が喪失されるのか、保険料を国民年金どれぐらい遡れるのか、いかがでしょうか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

はい。

厚生年金保険の被保険者資格を過去に遡って喪失をした場合に、その期間は遡及して国民年金に加入していただくことになります。

保険料の徴収権等の消滅時効との関係から、最大2年まで遡って国民年金保険料を納めていただくことになります。

質疑者 辰巳孝太郎

辰巳孝太郎君。

はい。

資格の喪失は健康保険と同じで、違法なことがわかったところまで遡る。

10年やってたら10年まで遡るということなんですけれども、この国民年金保険料についても、遡って保険料を納めることができるのは、直近の2年間ということになるわけですね。

つまり、10年やってたけれども、2年間しか払えないということは、その前の8年間の保険料を払えないので、これは将来年金を受け取るときに、年金額が減らされたまま、亡くなるまで年金額は減らされたままということになるわけですね。

永遠に年金額が減少するということになります。

つまり今回の国保逃れというのが、脱法ではなくて違法行為、これは答弁がありました。

それだけではなくて、それをやってた代償も将来亡くなるまで続くということがわかりました。

これは本当に重大なことだというふうに思うんです。

実は色々調べてちょっと分かったんですけれども、この国保逃れのためにね、今冒頭厚生労働省が網かけるという風にやってもらいましたところがですね、この法人役員とか理事ではなくて、法人の従業員として雇用をして社会保険に加入させると同時に、会費はですね、同じ法人グループ内の別法人に支払わせて……結果としては同じような国保逃れの効果を得るようなビジネスが、実はもう存在をしているんですね。

これはもう完全に脱法的と言わなければならないと思うんです。

大臣、やっぱりこういう、新たなと言いますかね、同じような結果なんですけれども、こういう手法も厳しく、私は厚労省は対応していくべきだと思いますけれども、大臣いかがですか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

まず一般論でございますが、法人の役員ではなくて従業員として雇用して社会保険に加入させている場合であっても、法人に使用されるものに該当しないと判断される場合は、当然社会保険の適用は認められないわけであります。

今ご指摘の事例が問題があるものかどうかというのは、個々の事例の実態に基づいて判断をする必要がありますので、一概にお答えすることは困難でありますが、やはり社会保険料に対する納得感が損なわれないように制度を適切に運用していくということが重要でありますので、今般の通知に基づく対応を進める中で得られる知見も活用して、適正な制度運営の観点からさらにどのような対応が必要なのか、可能なのか検討していきたいと考えています。

質疑者 辰巳孝太郎

辰巳孝太郎君。

いやもうぜひやってくださいよ。

これね、同じようなことが繰り返されておかしいと思います。

これ絶対放置しない、放置することは許されないと言いたいと思うんですね。

私がね、やっぱり最も批判されなければならないのは、こういうことを進めた人たちだと思うんですね。

今回違法が指摘をされたこの国保逃れを行った事業所の中には、残念ながら日本維新の会の国会議員の秘書を務めて、それを宣伝文句に会員を集めたという人もおられた。

また議員自身が当該スキームを広げていった事例もあったと聞いております。

維新の会の皆さんはこの問題を受けて調査を行って6名を処分したと。

首長を除く全議員、国会議員、地方議員の45%に当たる364人が、実は国保に加入していなかったという結果も出たんですね。

でも私ね、これね、ものすごく驚きました。

議員は当然国民年金、国民健康保険に入っていると思ってたからなんですね。

驚愕なんですよ。

ただね、私はこの全てが今回明るみになった違法スキームでの国保逃れをしているとは考えられないんじゃないかなというふうに思っています。

つまり例えば議員自身が代表を務める法人や、自分の地域の支援者などが運営する民間の社会福祉法人などの理事や役員などに就任をして、わずかばかりの報酬を受け取って、そこで社会保険に加入している人が結構おられるんちゃうかなというふうに思ってるんですね。

ここで厚労省に確認したいと思うんですね。

これね、社会保険への加入は、代表者や役員ならば、実態において継続的な労務の提供、具体的な指揮監督や権限の行使が必要だとされていると思うんですね。

どのような判断基準が示されているのか、少し紹介していただけますか。

政府参考人 年金管理政務次官

年金管理政務次官(※注:文脈より修正)。

お答えします。

法人の役員の業務が経営参画を内容とする継続的な労務の提供に当たるかどうか、どのように判断するかという点で、これは個々の事案の実態に応じて個別に判断するということではございますけれども、これは日本年金機構の内部の取扱いでは、例えば当該法人の役員への連絡調整や職員に対する指揮監督に従事しているかどうかでありますとか、求めに応じて意見を述べる立場にとどまっていないかどうか、こういったものも勘案して、実態を踏まえて判断をするというようなことも示されているところでございます。

質疑者 辰巳孝太郎

辰巳孝太郎君。

つまり、議員が単に名目的な形で理事に就任している場合、実費弁償としてその程度の報酬しか受け取っていない場合とか、こういうときは、やはり働いている労働者というふうには見なされないということになって、違法の可能性があるということですね。

私は本来議員として仕事をしている者が、議員の仕事以外に継続的な労務の提供なんてできるのかなというふうに思うわけですよ。

大臣、厳格にやはりこの問題もちゃんと運用するべきだというふうに思いますけれども、いかがですか。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

あくまで一般論でございますが、先ほど来答弁を申し上げておりますとおり、これは従来から経営参画を内容とする継続的な労務の提供、業務の対価として継続的な支払いを受けているといった要件、これを満たさずに使用関係の実態がない場合には、社会保険への加入は認められていないところであります。

適切な制度運営の観点から、今後ともこうした基準に基づいて、ここの事案については、その実態を踏まえて判断をしていくことが大切かと考えています。

質疑者 辰巳孝太郎

辰巳孝太郎君。

私は、最終的に国保料を決めるのは自治体の議会や議員じゃないですか。

応能負担原則を議員がやはり踏みにじっていいのかというふうに思いますし、厳格な運用は当然だし、政党としての対応も私は問われるというふうに思います。

私は問題は、何でこれだけ国保から逃げたがる人が多いのかということだと思うんですよ。

それはやはり、あまりにも国保が高いからですよね。

私の地元の大阪市の国保料は、4人家族で年収換算で400万円の世帯で、年間61万円ですから。

これは15%ぐらいの負担率ですね。

一方、会社員の社会保険というのは保険料47万円なんですけど、これは半分は折半しますので、実際はその半分ということになります。

国保の場合は、負担率も年収換算1000万円で大体11%ですから、低所得者ほど負担率というのが重くなる。

逆進的な構造があると思うんですね。

これはやはり、世帯にかかる平等割、家族の人数にかかる均等割という、所得に関係なく付加される仕組みがあるためだというふうに思います。

我が党はこの平等割及び均等割の廃止を求めています。

厚労省に確認します。

この平等割と均等割の廃止のために、いくら国費として財源が必要か教えていただきたい。

政府参考人 狭間保健局長

はい、狭間保健局長。

お答えいたします。

国民健康保険は、無職の方も含めて多様な方が加入し、所得の形態も様々な中で公平性を確保するため、世帯の所得のほか、負担の観点から世帯の被保険者の人数や世帯数に応じて一定の負担をいただくことを基本としておりまして、そうした考え方から均等割、平等割を設け、また低所得の方に対する軽減などの措置も講じております。

厚生労働省として、今委員がご指摘になられたような試算を行っておりませんけれども、その上で参考として申し上げれば、令和5年度の医療給付費分及び後期高齢者支援金分の保険料算定額における均等割額と平等割額の合計額は約1兆2885億円となっております。

質疑者 辰巳孝太郎

辰巳孝太郎君。

今、1兆2800億という話がありましたけれども、これは算定保険料でありまして、実際に住民が負担している保険料をもとにすると、大体9000億円弱になると思います。

これはやはり、地方でも国費投入による国保の構造的問題の解決をやはり提起をしていると思います。

私はやはり、この高すぎる国民健康保険料、これを是正することこそ、違法な国保逃れをなくしていく一番の方策になるということを最後に申し上げて、質問といたします。

以上です。

ありがとうございました。

次に、内閣提出、健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

上野賢一郎 (厚生労働大臣) 2発言 ▶ 動画
委員長 大串正樹

趣旨の説明を聴取いたします。

答弁者 上野賢一郎

上野厚生労働大臣。

ただいま議題となりました健康保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。

少子高齢化の進行により社会保障制度の支え手が不足深刻化する中で、将来にわたり我が国の医療保険制度を持続可能なものとしていくためには、現役世代を中心に、保険料負担の上昇を抑制しながら、全世代を通じ、医療保険制度に対する信頼や納得感を維持し、向上させる観点から、医療保険における給付と負担を見直すことが重要です。

こうした状況を踏まえ、応能負担の徹底等を通じて、必要な保険給付等を適切に行い、世代間や世代内での負担の公平性の確保を図るとともに、限られた医療保険財政及び医療資源を効率的に活用することを目的として、この法律案を提出いたしました。

以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。

第一に、処方箋指導医薬品または一般用医薬品との代替性が特に高い薬剤を用いた療養等については、適正な医療の提供を確保しつつ、公平かつ効率的な保険給付を行う必要性に鑑み、その要する費用のうち一部を保険給付の対象外とする「一部保険外療養」という新たな制度を創設します。

第二に、後期高齢者医療において、上場株式等の配当等を保険料の算定や窓口負担割合等の判定に公平に反映することができるよう、金融機関等がオンラインにより当該配当等の支払い等の金融所得に係る情報を、後期高齢者医療広域連合に対して提供する義務等を設けます。

第三に、出産に伴う妊婦の経済的負担を軽減するため、出産に係る保険給付体系を見直し、厚生労働大臣の指定する施設等において行われる分娩に関する新たな給付を創設するとともに、一定の現金給付を行うこととします。

加えて、厚生労働大臣の指定する施設に対し、分娩の手当等の内容や費用に関する情報の報告を義務付けます。

また、妊娠に伴う妊婦の経済的負担を軽減するため、母子保健法に基づく妊婦に対する健康診査について、国が定める望ましい基準に係る標準額を診療報酬等を勘案して定めるとともに、市町村及び医療機関が当該健康診査を行うにあたっては、当該基準及び標準額を勘案するよう努めなければならないこととします。

加えて、国が妊婦に対する健康診査の内容や費用に関する情報を収集し公表することとします。

第四に、現在未就学児の被保険者を対象としている国民健康保険における均等割保険料等の5割を軽減する措置について、その対象を18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である被保険者まで拡充します。

第五に、高額療養費の支給要件等を定める際には、特に長期療養者の家計への影響が適切に考慮されるよう、法律上明確化することとします。

第六に、業務効率化・勤務環境改善に取り組む医療機関を支援する新たな事業を地域医療介護総合確保基金に設けるほか、計画を作成して業務効率化・勤務環境改善に取り組む病院を厚生労働大臣が認定する仕組みを設けます。

第七に、令和8年度から令和10年度までの特例として、全国健康保険協会に対する国庫補助に係る特例減額の控除額を引き上げる次元的措置を講じます。

最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和9年4月1日としています。

以上がこの法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。

御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。

以上で趣旨の説明は終わりました。

次回は来る15日水曜日午前8時50分理事会、午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。