法務委員会

衆議院 2026-04-14 質疑

概要

裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に関する審議が行われました。主な論点は、デジタル化や家族法改正に伴う組織再編、特に家庭裁判所調査官の増員と、それに伴う人的・物的体制の整備についてです。また、裁判所職員の労働環境改善、判事補の欠員問題、地域的な司法サービスの格差解消についても活発な質疑が交わされました。

発言タイムライン

国民中道改革参政維新政府委員長・議長
0分1:002:003:004:005:006:007:00小竹凱西村智

発言者(8名)

質疑応答(13件)

ワークライフバランス推進のための増員内容
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)

- 裁判所事務官を2人増員する目的である「ワークライフバランス推進」の具体的な内容について質問

答弁
清藤健一郎
  • 仕事と育児の両立支援制度の利用促進や、男性職員の休暇取得などの取組を推進するため
  • 令和8年度もこれらの取組を継続するため、事務官2人の増員を求める
全文
質問・答弁の全文を表示

本法案の概要の中身の部分ですね、ワークライフバランスの推進のために裁判所事務官を2人増員というふうにされておりますが、今回ここでいうワークライフバランス推進とは具体的に何をさせていらっしゃるのか、お答えお願いします。

清藤総務局長:お答えいたします。

ワークライフバランス推進についてお尋ねがありました。

仕事と育児の両立支援制度の利用促進や、育児休業からの復帰後の支援、男性職員による育児に伴う休暇休業等の計画的な取得に向けた取組を行うことによって、職員の多様な働き方と子育ての両立支援等のワークライフバランスの推進を図っていく。

こういう必要がありますことから、平成27年度以降、ワークライフバランス推進のための増員を認めていただき、その取組を行ってきているものでございます。

令和8年度についても、引き続き、このような取組を継続していく必要がありますために、事務官2人の増員をお願いするものでございます。

増員先の裁判所
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)

- 増員される2人の事務官が、具体的にどの裁判所に配置されるのかについて質問

答弁
清藤健一郎

- 最高裁判所の事務総局に配置する

全文
質問・答弁の全文を表示

小竹凱:今回、2人の増員と具体的にございますが、これはどちらの裁判所での増員だったのか、お答えをお願いします。

清藤総務局長:最高裁判所の事務総局に配置しているというものでございます。

増員人数の算定根拠と妥当性
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 2人という具体的な数字が導き出された算定式や根拠について質問
  • 現場の要望によるものか、機械的な算出によるものかについて質問
  • この進め方が妥当であるか大臣の考えを質問
答弁
清藤健一郎
  • 事務処理状況や支援体制の必要性を検討した結果であり、計算式による積算は困難である
  • 最高裁内部での検討結果による増員である
  • (大臣) 最高裁判所において判断されるべきことである
全文
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小竹凱:最高裁での2人の増員だったということでありますが、この最高裁でどういった労働時間管理をされて、算定式といいますか、具体的な、どういった根拠によって、この2人という具体的な数字が導かれたのか。

そしてまた、この増員というのは、現場からの要望によるものなのか、機械的に算出されるものなのか、その算定方式についてありましたら、お答えをお願いします。

ワークライフバランス推進というところに関しては全く異論はないんですけれども、この算定式もわからなければ、現場からの増員ではなくて、いろいろ考えた中で2人を決定して進めていくというところが、なかなか実際は本当は1人でいいかもしれないのに2人の増員になっているのかだったりとか、どういうふうに人手が足りていないのか、さらに言うとワークライフバランス推進をしていくのかというところがわからないという部分が、私の考えとしては納得いかないところなんですけれども、大臣、今の答弁を聞いてこの進め方は妥当であるというふうに思われますでしょうか。

清藤総務局長:事務処理状況や育児の事情等のある職員を支援する体制を確保する必要がある部署の状況等を踏まえて、2人の増員ということを検討した結果ということでございまして、そのため計算式のようなものを用いて積算するというようなことは難しいというところは御理解いただければと思います。

それから現場からの要望ということについてもお尋ねがありましたけれども、これも先ほど申し上げましたように、最高裁における検討の中で、各部署の事務処理状況や、あるいはその職員を支援する体制を確保する必要と、こういったことを検討した結果としての増員ということでございますので、ご理解いただければと思います。

平口法務大臣:最高裁判所において判断されるべきことだと思います。

下級裁判所への増員検討
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)

- 最高裁だけでなく、地裁や高裁からの増員要望や検討の余地はなかったのかについて質問

答弁
清藤健一郎

- 常日頃から継続的に推進しており、引き続き職員の状況を把握しながら進めていきたい

全文
質問・答弁の全文を表示

最高裁によってもちろん地方権の独立とかそこが分かるんですけれども、この労働時間管理という部分に関してはまたそれ別の話だと思うので、この見えないというか中身のブラックボックス化というところはもう少しクリアにして納得感が得られるようにしてほしいと思いますし、さらに言えばこの2人の増員ということでございますけれども、最高裁ということでございました。

地裁や高裁からはこういった要望であったり検討の余地というのは今回なかったのでしょうか。

清藤総務局長、お答えいたします。

最高裁としましては常日頃から継続的にこれを推進しているというところでございまして、このようなことを引き続き、職員の状況もよく把握しながら進めてまいりたいと思っております。

最高裁の勤務時間管理システムの導入と効果
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 最高裁で導入された勤務時間管理システムの具体的な管理方法と、導入前の方法との比較について質問
  • システム導入により、過去の同時期や繁忙期と比べて残業時間の乖離など、具体的な効果が見られたかについて質問
答弁
板津正道
  • 電子的方法(出退勤登録、申請承認、端末使用時間記録等)で管理しており、以前は管理職員の経験による把握であった
  • 客観的な記録により適切な管理が可能になった
  • 令和6年度平均18時間16分に対し、令和7年度は19時間33分であり、客観把握時間と申告時間の差異は8時間台であった
全文
質問・答弁の全文を表示

また、昨年、参議院法務委員会で我が党の河合貴則参議院議員が、裁判所職員の労働環境について、具体的にはこの労働時間管理がどういうふうに行っているかと質問したところ、昨年の1月から最高裁の全部署において勤務時間管理システムの本格運用を開始したというお答えがありました。

このシステムの管理の仕方というのもいろいろあるかと思いますが、最高裁ではどういった管理の仕方を行っているのか、また以前はどういった管理方法であったのか、比較してお答えいただけると幸いでございます。

このシステムを導入したことによって、具体的にパソコンのログイン時間であったりとかそういったことが目に見える形で登録されて、なるべくそこの乖離がないようにというか、なるべく正確な数値を取れるというふうに思いますが、具体的にこのシステムを導入したことによって、これまでと昨年の同時期であったりとか繁忙期と比べてですね、実は残業時間に相当な乖離があったとか、そういったことは分かってきたとか、そういう効果はありますでしょうか。

板津人事局長。

お答え申し上げます。

勤務時間管理システムの導入により、出勤時間や退勤時間の登録、休暇やフレックスタイム等の申請承認、超過勤務予定の事前確認、勤務実績の登録、職員対応端末の使用時間の記録等を電子的方法により行っているところでございます。

委員の方から以前はどういうふうに行っていたのかというご質問もいただきました。

従前は管理職員の経験による状況の把握、この方法により行っていたところでございます。

委員長、板津人事局長。

お答え申し上げます。

勤務時間管理システムで職員対応端末の使用時間を記録することにより、客観的な記録を基礎とした職員の在庁の状況の把握が可能になり、それに基づき、より適切な超過勤務時間の管理が可能になったところでございます。

今、手元の資料によりますと、例えば令和6年度最高裁における職員1月当たりの平均超過勤務時間は18時間16分でありましたところ、令和7年は19時間33分であったと、というふうに把握しているところでございます。

客観的把握時間と申告時間の差異、これは令和7年におきましては8時間台であったというふうに把握しております。

家庭裁判所調査官の配置状況と対応
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 全国の家庭裁判所の本庁、支部、出張所の数について質問
  • 調査官が常駐している支部の数と割合について質問
  • 常駐していない支部・出張所での対応方法について質問
答弁
清藤健一郎
  • 本庁50庁、支部203箇所、出張所77箇所である
  • 調査官配置支部は113箇所(約55%)である
  • 配置されていない庁へは、近隣庁の調査官が出向いて対応している
全文
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全国の家庭裁判所の本庁、支部、出張所の数はいくつでしょうか。

また、家裁調査官が常駐している支部の数と、その全体の割合を御教示お願いします。

約半数が常駐していないということですけれども、していない支部や出張所には調査官がどのように対応されているのでしょうか。

清藤総務局長。

お答えいたします。

家庭裁判所の本庁の数は全国で50庁。

家庭裁判所の支部の数は全国で203箇所、家庭裁判所の出張所の数は全国で77箇所となっております。

家庭裁判所調査官が配置されている支部につきましては、支部203箇所のうち113箇所となっておりまして、この割合は支部全体の55%程度となっております。

清藤総務局長。

お答えいたします。

家庭裁判所調査官が配置されていない庁につきましては、近隣庁に配置されている家庭裁判所調査官が、当該庁に出向くなどして事件を担当することで対応しております。

家庭裁判所調査官の配置の適正性と基準
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 現状の配置状況が適正であるか、法務省の判断を質問
  • 調査官を関与させるかどうかの具体的な判断基準について質問
答弁
清藤健一郎
  • 業務量に見合った配置を検討する必要があり、事件数、交通事情、事件種別等を総合的に踏まえて体制を整備している
  • 関与すべき事件(後見・監護等)の約8割に調査官が関与しており、適切に判断されている
  • 個別事件の関与判断は、紛争の程度や内容を踏まえ調停委員会等で適切に判断されるべき
全文
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この調査官が常駐していない支部、約半数ということでございますが、物理的にかなり広域な支部もあるかと思いますし、事件件数に応じて配置をされているというふうにお伺いしておりますが、現状で全国からの要望であったりとか、この配置の今の状態ですね、これは適正であるというふうに法務省は判断されているでしょうか。

この現場からの声というふうに、どういうふうに受け止めるかということと、またこの調査官調査率ということで出ておりましたが、この調査官を配置させるか関与させるかの判断基準というのは、具体的に何かございましたらお答えください。

清藤総務局長。

お答えいたします。

裁判所も国の予算で運営されます公的な機関の一つということでございますので、業務量に見合った人の配置のあり方を考えていく必要はあるというふうに考えております。

家庭裁判所調査官の具体的な配置につきましては、事件数だけではなくて、近隣の支部との交通事情、それから扱っている事件の種別、あるいは事件数状況などを総合的に踏まえて、必要な体制を整備しているというところでございまして、人員の有効活用の観点からは、事件数が少ない庁につきましては、安定的な事件処理が行われるように、引き続き、必要な体制整備に努めてまいりたいと考えております。

最高裁判所 毛泰家庭局長。

まず調査官の関与率の関係でございます。

主要統計によりますと、全国の家庭裁判所における後見・監護をめぐる事件のうち、親子交流、監護者の指定の事件、引渡しの事件、これらの事件のそれぞれにつきまして、8割程度の事件に家庭裁判所調査官が関与しているというところでございまして、関与すべき事件については、適切な形での関与がされているものと承知しております。

この割合は、ご指摘の長野家庭裁判所佐久支部においても同様でございます。

個別の事件において、家庭裁判所調査官を関与させるかどうかにつきましては、後見・監護をめぐる紛争の程度やその内容、状況、その他の事情を踏まえて、調停委員会等におきまして、適切に判断されるべき問題であると考えております。

全支部への調査官常駐の必要性
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)

- 少年事件の減少と家事事件の増加傾向を踏まえ、すべての支部に調査官を常駐させるべきではないかという提案

答弁
清藤健一郎
  • 予算の制約もあり業務量に見合った配置を検討する必要がある
  • 現状でも出向による対応で事件処理に支障が出ない体制を整備している
  • 引き続き必要な体制整備に努める
全文
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かつては少年審判の取扱いが少ないということが家庭裁判所調査官を常駐させない一つの理由となっておりましたが、近年の少年事件の減少傾向、また一般家事事件の増加傾向からすれば、家庭裁判所調査官の働きどころの重点というのが離婚事件などをはじめとした家事事件それ抜きにしてですね、家庭裁判所調査官を常駐させない理由にならないと考えて、すべての支部に家庭裁判所調査官を常駐させる方向で働くべきだというふうに考えますが、お答えをお願いします。

清藤総務局長。

お答えいたします。

先ほど繰り返しになるところもございますけれども、裁判所も国の予算で運営される公的な機関であるということでございまして、業務量に見合った人の配置のあり方は考えていく必要があると考えているところでございますが、現状でも家庭裁判所調査官は配置されていない庁につきましても、そこにはきちんと出向くなどして事件を担当して、事件処理に支障が出ないように必要な体制を整備されていると考えているところでございます。

いずれにしましても、家庭裁判所調査官が配置されていない支部も含めまして、各庁において安定的な事件処理が行われるように、引き続き必要な体制整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。

家庭裁判所調査官の増員根拠と想定件数
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 今回の調査官10名増員の根拠について質問
  • 家族法改正に伴い、具体的に事件処理件数がどの程度増えると想定しているかについて質問
答弁
清藤健一郎
  • 家庭事件の複雑化や法改正の影響を踏まえ、令和7年度に5名、令和8年度に10名増員する
  • 改正法施行後の事件動向は増加・減少の両要因があり、現時点で具体的に予測することは困難である
全文
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またその上で、次の質問に入りますが、今回調査官の定員について10名の増員ということでございますが、私としては全ての支部にということを申し上げましたが、どういう根拠で今回10人の増員なのか、お答えをお願いします。

そのことに、準備段階から昨年から5名、そして本年は10名増員ということでございますが、具体的に事件処理の件数がどのくらい増えると想定されての10名なのか、予想がありましたらお願いします。

清藤総務局長。

家庭裁判所調査官につきましては、これまでも家庭事件の複雑困難化と言いました事件動向や事件処理状況に加えて、法改正による影響等も踏まえまして必要な体制整備に努めてきたところでございます。

その一方で、家庭裁判所調査官の関与の度合いが大きい少年事件につきましては、長期的には大幅な減少傾向にありまして、このような事件動向を踏まえて各裁判所では事務分担の見直しを行うなどしておりまして、家庭事件の処理のための体制整備を行ってきたところでございます。

このような状況の中で、この度その改正家族法が施行されるということを踏まえまして、令和7年度にはその準備検討のために家庭裁判所調査官5人を増員いたしまして、これに加えて令和8年度においては、家庭裁判所に期待される役割を引き続き果たしていくことができるというふうに考えております。

裁判所としましては、引き続き改正法施行後の状況もよく注視しながら、適切な審理運用のあり方に見合った体制の整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。

毛泰家庭局長。

事件動向の予測につきましてですけれども、この改正法施行後の事件動向につきましては、増加要因も減少要因もあると考えられますことから、その推移を注視する必要があると考えておりまして、施行直後の現時点におきましては、今後の動向を具体的に予測するということは困難でございまして、委員御指摘のように、家庭裁判所調査官の業務がどうなるかについても確たることは申し上げることができません。

その上で裁判所としては、裁判所に期待される役割を適切に果たすために、改正法の趣旨内容を踏まえた確実な審理が着実に行われるよう、各家庭裁判所におきまして、家庭裁判所調査官がその専門性を発揮すべき局面に確実に関与するという観点等も踏まえ、審理運営の在り方につき検討が進められてきたものと承知しております。

最高裁といたしましては、引き続き事件動向や運用状況も踏まえた形で、各家庭裁判所において改正法の趣旨内容を踏まえた適切な審理が着実に行われるよう、必要な支援を行うとともに、そのような審理運用のあり方に見合った体制の整備にも努めてまいりたいと考えております。

家庭裁判所調査官の定員とメンタルヘルス
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 調査官・調査官補の定員数と、メンタル疾患等で90日以上休職している人数について質問
  • 実質的な欠員理由と現場での対策について質問
答弁
板津正道
  • 令和7年度定員は1603人で、90日以上の長期病給者は10人である
  • 原因は業務内容、職場環境、個人事情などが複合的である
  • カウンセリングやストレスチェックを実施し、職場に原因がある場合は適切に対応している
全文
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では次に、家庭裁判所調査官、調査官補も含めた定員数は何名なのか、またメンタル疾患などで90日以上休まれている方の数。

そして、実質的な欠員が生じている理由であったりとか、現場での対策などがありましたら、お答えをお願いします。

最高裁判所 板津人事局長。

お答え申し上げます。

令和7年度の家庭裁判所調査官、家庭裁判所調査官補の定員数は1603人であり、同年4月1日時点でメンタル疾患、すなわち精神及び行動の障害による90日以上の長期病給中の人数は10人でございました。

精神及び行動の障害による長期病給に至った原因は、業務内容や職場環境をめぐる問題だけでなく、個人の健康面での不安や家庭事情等とするものもあるなど、さまざまで、かつ各種の要因が複合しているため、一概に申し上げることは難しいものがございますが、これまでも職員に対するカウンセリングやストレスチェックを実施して、職員の健康保持を図るとともに、それぞれの職員の状況を丁寧に把握した上で、職場に原因があるものについては適切に対応してきたところでございます。

裁判所定数の決定方式と質的変化の把握
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)

- 事件の量だけでなく、質的な変化(複雑化・多様化)をどのように定量的に把握し、予算や定数決定に反映させているかについて質問

答弁
清藤健一郎
  • 事件数だけでなく、審理期間、未裁事件数、合議率、社会経済情勢の変化、法改正等の諸事情を最高裁で毎年検討している
  • 複雑困難化への対応として裁判官を増員したり、家事調査官を増員したりして体制整備に努めている
全文
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それから、予算については、件数であったり、業務量によって決定しているというふうに伺っておりますが、今言ったように、さまざまな事案の量と質の変化、複雑化、多様化、これをどのように定量的に把握されているのか。

単純な件数ベースでは不十分と考えますが、現場の考え方を、予算の決定方式を教えてください。

清藤総務局長、お答えいたします。

委員御指摘のとおりで、裁判所の定数につきましては、各種事件の事件数だけではなくて、審理期間や未裁事件数、あるいは合議率などの事件処理状況、あるいは社会経済情勢の変化これに伴う事件の質的変化、あるいは法改正の状況ですとその時々の諸事情を踏まえて、最高裁において毎年必要な検討を行っているところでございます。

例えばでございますが、裁判官につきましては、民事訴訟事件の複雑困難化といったことへの対応として、合議体による審理を進めるということなどを目的として、相当数の裁判官を増員し、着実に人的体制の整備を図ってきたところでございます。

また、家事調査官につきましても、家庭事件の複雑困難化といった事件動向や事件処理状況に加えて、法改正による影響なども踏まえて必要な体制整備に努めてきたというところで、令和7年度につきましては先ほど申し上げた5人の増員を行いまして、これに加えて令和8年度についても、先ほど申し上げた10人の増員をするということでございます。

裁判所としましては、事件の件数だけではなくて、引き続き適正、迅速な裁判を実現するために、必要な体制整備を進めてまいりたいと考えております。

共同親権申立てに伴う親子交流の断絶防止
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 親権者変更の申立て期間中(半年〜1年)に親子交流が停止される懸念がある
  • 不当な制限は人格尊重協力義務違反に該当することを同居親に注意喚起すべきではないかという提案
答弁
三谷法務副大臣
  • 子どもの利益確保の観点から、適切な親子交流の継続は極めて重要である
  • 正当な理由なく実施を拒む場合は、個別事情により人格尊重協力義務に違反すると考えられる
全文
質問・答弁の全文を表示

いよいよ本年4月から離婚後共同親権の選択が可能になって施行されたわけでありますが、私の周りといいますか、聞いている方からでも、「この度、共同親権への親権者変更の申立てを行う」という声を聞いております。

全ての方々とは言いませんが、法改正の趣旨が正しく運用されれば、多くのケースにおいて共同親権が認められていくものだというふうに感じておりますが、その一方で、家裁の運用とは別に大きな不安というか懸念、それは、親権者変更を申し立てたことによって、現在、大体月1回、2回行われています親子交流というものの審理が確定するまで停止されてしまう、その期間、親子交流が止まってしまうという点について不安視されている方をお聞きいたします。

申し立てされるということは、やはり双方によって気持ちのいいことではないでしょうし、親子交流を行うことによって、別居親側が子どもにいろいろと吹き込むというふうに予想されています。

大体、その間子どもに会わせないというようなことも容易に想像ができます。

審理期間はこれまでを見ると大体半年から1年かかるとされておりましたので、この申立てをしたことによって半年から1年、親子交流の断絶期間が発生するという恐れがあります。

これが法改正が裏目に出る結果でありまして、この利益の観点からすると当然にあってはならないことだと思いますし、これまでの慣習といいますか流れを見ますと、国がしっかりと指導をしていかなければ、指摘をしていかなければ、現場では制度と現場はそうなっていないということも多くございます。

ですので、これを防ぐためにですね、政府から「親権者変更に関する係争中であっても、不当な親子交流の制限は人格尊重協力義務違反に該当する」、そしてこの人格尊重義務違反にも反しているということを、同居親に伝わる形で注意喚起をしていただく必要があると考えますが、このことに関して法務省の考えを、三谷副大臣、お答えをお願いします。

三谷法務副大臣、お答えいたします。

適切な形で親子交流の継続が図られることは、子どもの健やかな成長と幸せにつながるものでありまして、子どもの利益を確保する観点から極めて重要であるというふうに認識をしております。

その上で一般論としてお答えいたしますと、父母間で親子交流の取決めがされたのに、子どもの意見等にかかわらず父母の一方が正当な理由なくその実施を拒むような場合には、個別具体的な事情によっては、父母相互の人格尊重協力義務に違反すると

共同親権に関する学校現場への周知
質問
小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 文科省が共同親権に関する学校対応についてどのような周知を行ったかについて質問
  • 教育委員会経由ではなく、学校現場へ直接通知を発出して周知を徹底すべきではないかという提案
答弁
堀野昌造
  • Q&A形式の解説資料を事務連絡で発出し、会議等を通じて都道府県教育委員会へ周知した
  • 通知は教育委員会を通じて学校へ届く段取りとなっており、5月の会議等でも周知を徹底する
  • 周知の方法については、効果的な仕方を検討する
全文
質問・答弁の全文を表示

また、子どもたちの生活に一番関わってくるのが、保育園や学校だと思いますけれども、この共同申権に関する学校対応について、文科省は施行に際して、これまでどのような周知を行ってきたでしょうか。

参加できるということを、教育委員会どまりではなくて、学校現場が迷わない形で明確に通知する、示す必要があると思いますし、この文科省におかれましては、各学校現場に直接届く形での通知を改めて発出するべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

確かに文科省もやっているとは思うんですけれども、これまでのいじめ防止対策とかを見ても、結局都道府県であったり、指定都市の教育委員会に届くような形で発出して、私はその形自体を見直すべきではないかと思っておりまして現場によって様々なケースがあることは現場の人が一番わかっているのでそこは任せるべきだと思いますが届けたいメッセージは同じなのであればまずは文科省から各学校へ直接通知が行くような形を作っていないと現状だとやはり各教育委員会とかそういったところでそれぞれの解釈でさまざまに変えられてですね、届けたいメッセージがしっかり届いていないケースを私は感じますので、まずは届けた上で、直接届けた上で、その講習であったり窓口的な機能を各教育委員会が担うというような、そういった役割分担の方が正しいんじゃないかと考えますが、文科省いかがでしょうか。

文部科学省堀野大臣官房学習基盤審議官。

お答え申し上げます。

共同審議研科におけます学校での対応の内容につきましては文部科学省を含む関係府省庁連絡会議において作成されたQ&A形式の解説資料に含まれております文部科学省としてはこの解説資料について昨年10月1日に事務連絡を発出したことに加えましてその直後の会議また本年2月に開催した会議におきまして呼びかけるなど、各都道府県教育委員会等に対して、周知を図ってきたところでございます。

本部会長といたしまして、引き続き、改正法の適切な周知に取り組んでまいります。

堀野大臣官房学習基盤審議官。

申し上げます。

我々が通知を発する場合におきまして、各都道府県教育委員会を通じまして、市町村教育委員会、学校へと周知をしていただくという段取りになっております。

先ほどもありましたとおり、このQ&A形式の資料には、新県者が単独で事故の参加に関する判断を行うことができるという旨を明記をしておるものでございます。

今後これをより徹底していくために、5月に、より都道府県より現場に近い市町村。

市長の教育長や教育委員の方が、かなり大勢集まる会議が複数ございますので、こういった場において、しっかりと制度の集中をさせていただきまして、引き続き、周知徹底してまいりたいと考えております。

堀野大臣官房学習基盤審議官。

委員の御指摘につきましては、周知の方法、非常に学校現場にたくさんの通知が届きます。

その際に都道府県や間の教育委員会が地元の事情を通して、やっぱり解説を加えながら周知するとか、さまざまなパターンがあります。

この件、かなり教育委員会で判断する余地はそんなにないと思いますけれども、こういったことも考えながら、一番事案に応じて適切な周知の仕方、効果的な周知の仕方を検討してまいります。

発言全文

井上英孝 (法務委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 井上英孝

ご視聴ありがとうございました。

ご視聴ありがとうございました。

ご視聴ありがとうございました。

ご視聴ありがとうございました。

小竹凱 (国民民主党・無所属クラブ) 127発言 ▶ 動画
委員長 井上英孝

これより、会議を開きます。

内閣提出裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。

この際、お諮りいたします。

本案審査のため、本日、政府参考人として、法務省大臣官房司法法制部長内野宗樹君、法務省民事局長松井信一君、法務省刑事局長佐藤敦史君及び文部科学省大臣官房学習基盤審議官堀野昌造君の出席を求め説明を聴取いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。

ご異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

次にお諮りいたします。

本日最高裁判所事務総局総務局長清藤健一郎君、人事局長板津正道君、経理局長染谷武信君、刑事局長平木文明君、及び家庭局長毛泰尚文君からの出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。

御異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

これより質疑に入ります。

質疑の申出がありますので、順次これを許します。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

小竹凱:おはようございます。

国民民主党の小竹凱です。

本日は裁判所職員定員法の一部を改正する法律案につきまして、質問の機会をいただき、ありがとうございます。

立法の目的等々は毎年見直されておりますもので省略させていただきますが、質疑に入らせていただきます。

本法案の概要の中身の部分ですね、ワークライフバランスの推進のために裁判所事務官を2人増員というふうにされておりますが、今回ここでいうワークライフバランス推進とは具体的に何をさせていらっしゃるのか、お答えお願いします。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長:お答えいたします。

ワークライフバランス推進についてお尋ねがありました。

仕事と育児の両立支援制度の利用促進や、育児休業からの復帰後の支援、男性職員による育児に伴う休暇休業等の計画的な取得に向けた取組を行うことによって、職員の多様な働き方と子育ての両立支援等のワークライフバランスの推進を図っていく。

こういう必要がありますことから、平成27年度以降、ワークライフバランス推進のための増員を認めていただき、その取組を行ってきているものでございます。

令和8年度についても、引き続き、このような取組を継続していく必要がありますために、事務官2人の増員をお願いするものでございます。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

小竹凱:今回、2人の増員と具体的にございますが、これはどちらの裁判所での増員だったのか、お答えをお願いします。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長:最高裁判所の事務総局に配置しているというものでございます。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

小竹凱:最高裁での2人の増員だったということでありますが、この最高裁でどういった労働時間管理をされて、算定式といいますか、具体的な、どういった根拠によって、この2人という具体的な数字が導かれたのか。

そしてまた、この増員というのは、現場からの要望によるものなのか、機械的に算出されるものなのか、その算定方式についてありましたら、お答えをお願いします。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長:事務処理状況や育児の事情等のある職員を支援する体制を確保する必要がある部署の状況等を踏まえて、2人の増員ということを検討した結果ということでございまして、そのため計算式のようなものを用いて積算するというようなことは難しいというところは御理解いただければと思います。

それから現場からの要望ということについてもお尋ねがありましたけれども、これも先ほど申し上げましたように、最高裁における検討の中で、各部署の事務処理状況や、あるいはその職員を支援する体制を確保する必要と、こういったことを検討した結果としての増員ということでございますので、ご理解いただければと思います。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

小竹凱:ありがとうございます。

ワークライフバランス推進というところに関しては全く異論はないんですけれども、この算定式もわからなければ、現場からの増員ではなくて、いろいろ考えた中で2人を決定して進めていくというところが、なかなか実際は本当は1人でいいかもしれないのに2人の増員になっているのかだったりとか、どういうふうに人手が足りていないのか、さらに言うとワークライフバランス推進をしていくのかというところがわからないという部分が、私の考えとしては納得いかないところなんですけれども、大臣、今の答弁を聞いてこの進め方は妥当であるというふうに思われますでしょうか。

答弁者 平口法務大臣

平口法務大臣:最高裁判所において判断されるべきことだと思います。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

小竹凱:ありがとうございます。

最高裁によってもちろん地方権の独立とかそこが分かるんですけれども、この労働時間管理という部分に関してはまたそれ別の話だと思うので、この見えないというか中身のブラックボックス化というところはもう少しクリアにして納得感が得られるようにしてほしいと思いますし、さらに言えばこの2人の増員ということでございますけれども、最高裁ということでございました。

地裁や高裁からはこういった要望であったり検討の余地というのは今回なかったのでしょうか。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長、お答えいたします。

最高裁としましては常日頃から継続的にこれを推進しているというところでございまして、このようなことを引き続き、職員の状況もよく把握しながら進めてまいりたいと思っております。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

ありがとうございます。

昨日もお尋ねしたところ、このワークライフバランス推進の枠というのに、別に上限というか、そういうものはあるわけではないというふうに聞きましたので、また最高裁のみならず、さまざまな現場の御意見も聞いて、しっかりと労働時間管理もされた上で、適正配置というのをお願いしたいというふうに思います。

また、昨年、参議院法務委員会で我が党の河合貴則参議院議員が、裁判所職員の労働環境について、具体的にはこの労働時間管理がどういうふうに行っているかと質問したところ、昨年の1月から最高裁の全部署において勤務時間管理システムの本格運用を開始したというお答えがありました。

このシステムの管理の仕方というのもいろいろあるかと思いますが、最高裁ではどういった管理の仕方を行っているのか、また以前はどういった管理方法であったのか、比較してお答えいただけると幸いでございます。

政府参考人 板津正道

板津人事局長。

お答え申し上げます。

勤務時間管理システムの導入により、出勤時間や退勤時間の登録、休暇やフレックスタイム等の申請承認、超過勤務予定の事前確認、勤務実績の登録、職員対応端末の使用時間の記録等を電子的方法により行っているところでございます。

委員の方から以前はどういうふうに行っていたのかというご質問もいただきました。

従前は管理職員の経験による状況の把握、この方法により行っていたところでございます。

以上です。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

ありがとうございます。

このシステムを導入したことによって、具体的にパソコンのログイン時間であったりとかそういったことが目に見える形で登録されて、なるべくそこの乖離がないようにというか、なるべく正確な数値を取れるというふうに思いますが、具体的にこのシステムを導入したことによって、これまでと昨年の同時期であったりとか繁忙期と比べてですね、実は残業時間に相当な乖離があったとか、そういったことは分かってきたとか、そういう効果はありますでしょうか。

政府参考人 板津正道

委員長、板津人事局長。

お答え申し上げます。

勤務時間管理システムで職員対応端末の使用時間を記録することにより、客観的な記録を基礎とした職員の在庁の状況の把握が可能になり、それに基づき、より適切な超過勤務時間の管理が可能になったところでございます。

今、手元の資料によりますと、例えば令和6年度最高裁における職員1月当たりの平均超過勤務時間は18時間16分でありましたところ、令和7年は19時間33分であったと、というふうに把握しているところでございます。

客観的把握時間と申告時間の差異、これは令和7年におきましては8時間台であったというふうに把握しております。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

導入したばかりなので、1年だけ、3年だけで比較できるものはないと思いますが、しっかりと、いわゆるサービス残業がないようにしっかり適正な管理をしていただきますようお願いします。

それから次の質問で、下級裁についても労働時間管理のことをお尋ねしようと思っていましたが、下級裁についても本年度から同様のシステムを導入したということを昨日お聞きしましたので、この質問は割愛させていただきます。

いずれにしても昨年の職員定員法改正の際に、附帯決議の5項の後段部分、「裁判所職員の適切な人員配置を行うよう努めるとともに、裁判官以外の裁判所職員の労働時間を把握し、適切な労働環境を整えること」というふうにありますので、まずは時間をしっかり把握するところ、それから働き方をも把握すること、その上で適切な人員配置につながるというふうに思っています。

一番最初に申したように、ワークライフバランス推進という枠も否定はしませんが、しっかり把握ができていないのに、毎年増員をしていくことも果たしてどうかなというふうに思いますので、そういった部分について、労働時間の把握というところ。

また、先ほど大臣もおっしゃられましたが、司法権の独立というところに配慮することは分かるんですが、ここでいう労働時間管理というのは裁判官以外の職員の労働時間を把握するということに関して言いますと、これまた三権分立とは別のことだと思いますし、そこに関しては法務省もしっかりと取り組んでいただきますことを強く要望させていただきます。

次に家庭裁判所の現状について伺います。

全国の家庭裁判所の本庁、支部、出張所の数はいくつでしょうか。

また、家裁調査官が常駐している支部の数と、その全体の割合を御教示お願いします。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

お答えいたします。

家庭裁判所の本庁の数は全国で50庁。

家庭裁判所の支部の数は全国で203箇所、家庭裁判所の出張所の数は全国で77箇所となっております。

家庭裁判所調査官が配置されている支部につきましては、支部203箇所のうち113箇所となっておりまして、この割合は支部全体の55%程度となっております。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

約半数が常駐していないということですけれども、していない支部や出張所には調査官がどのように対応されているのでしょうか。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

お答えいたします。

家庭裁判所調査官が配置されていない庁につきましては、近隣庁に配置されている家庭裁判所調査官が、当該庁に出向くなどして事件を担当することで対応しております。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

この調査官が常駐していない支部、約半数ということでございますが、物理的にかなり広域な支部もあるかと思いますし、事件件数に応じて配置をされているというふうにお伺いしておりますが、現状で全国からの要望であったりとか、この配置の今の状態ですね、これは適正であるというふうに法務省は判断されているでしょうか。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

お答えいたします。

裁判所も国の予算で運営されます公的な機関の一つということでございますので、業務量に見合った人の配置のあり方を考えていく必要はあるというふうに考えております。

家庭裁判所調査官の具体的な配置につきましては、事件数だけではなくて、近隣の支部との交通事情、それから扱っている事件の種別、あるいは事件数状況などを総合的に踏まえて、必要な体制を整備しているというところでございまして、人員の有効活用の観点からは、事件数が少ない庁につきましては、安定的な事件処理が行われるように、引き続き、必要な体制整備に努めてまいりたいと考えております。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

ただいまの答弁ですと、国のお金で運営されているというところが、財政的な制約によって、この司法権の独立が侵害されてはいけないと思いますし、あくまでも事件件数に基づいて配置されているということであれば、そうかと思いますが、そこは、お金から制約されることにないようにお願いしたいと思います。

また長野県の家庭裁判所佐久支部において、家庭裁判所調査官常駐を求める要望書というのが、調べたら10年ぐらい続いているんですね。

現場からの要望書を見ますと、調停事件で令和3年、少し前になりますが、家事事件などによる長野県内の本庁及び各支部の調査官調査率を比較しますと、本庁、長野市21.6%、松本支部であると19.2%に対して、佐久支部というのが、上田支部からの分庁であるんですが、12.8%が調査官調査率となっておりまして、約半分ほどに下がっているということでございまして。

要望書の中でも、佐久支部に添付されている上田から来ている方が家庭裁判所調査官自身も、佐久調停協会主催の研修において、調停期日に家庭裁判所調査官が必ず添付されるわけでもなく、結局は書記官であったり、調停員が必要以上の負担を強いられるケースがあるということが要望されており、常駐家庭裁判所調査官の配置を待ち望んでいるというふうに書かれておりますが、これは佐久の一例を挙げましたが、それ以外には先ほどの割合からいくと約半数が常駐していない支部があるということでございます。

この現場からの声というふうに、どういうふうに受け止めるかということと、またこの調査官調査率ということで出ておりましたが、この調査官を配置させるか関与させるかの判断基準というのは、具体的に何かございましたらお答えください。

政府参考人 毛泰尚文

最高裁判所 毛泰家庭局長。

まず調査官の関与率の関係でございます。

主要統計によりますと、全国の家庭裁判所における後見・監護をめぐる事件のうち、親子交流、監護者の指定の事件、引渡しの事件、これらの事件のそれぞれにつきまして、8割程度の事件に家庭裁判所調査官が関与しているというところでございまして、関与すべき事件については、適切な形での関与がされているものと承知しております。

この割合は、ご指摘の長野家庭裁判所佐久支部においても同様でございます。

個別の事件において、家庭裁判所調査官を関与させるかどうかにつきましては、後見・監護をめぐる紛争の程度やその内容、状況、その他の事情を踏まえて、調停委員会等におきまして、適切に判断されるべき問題であると考えております。

以上でございます。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

ありがとうございます。

関与が必要な事件の大体8割程度はされているということでありますが、単純にこれを照らし合わせてみますと、佐久支部は本庁や松本支部に比べて半数程度になっているということを考えると、佐久においては8割程度もカバーできていない現状があるのではないかというふうに推察されますので、引き続き現場でしっかりと管理をしていただきたい、また現場の声も聞いていただきたいというふうに考えております。

かつては少年審判の取扱いが少ないということが家庭裁判所調査官を常駐させない一つの理由となっておりましたが、近年の少年事件の減少傾向、また一般家事事件の増加傾向からすれば、家庭裁判所調査官の働きどころの重点というのが離婚事件などをはじめとした家事事件それ抜きにしてですね、家庭裁判所調査官を常駐させない理由にならないと考えて、すべての支部に家庭裁判所調査官を常駐させる方向で働くべきだというふうに考えますが、お答えをお願いします。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

お答えいたします。

先ほど繰り返しになるところもございますけれども、裁判所も国の予算で運営される公的な機関であるということでございまして、業務量に見合った人の配置のあり方は考えていく必要があると考えているところでございますが、現状でも家庭裁判所調査官は配置されていない庁につきましても、そこにはきちんと出向くなどして事件を担当して、事件処理に支障が出ないように必要な体制を整備されていると考えているところでございます。

いずれにしましても、家庭裁判所調査官が配置されていない支部も含めまして、各庁において安定的な事件処理が行われるように、引き続き必要な体制整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

はい。

もちろん必要な業務量に応じて配置するということに関しては異論はありませんが、この策に限って言うとですね、10年ほど要望が続いておりますし、地域公益連合であったり、弁護士会など様々なところから、多分要望書は既に法務省も御存じだと思いますので、失礼、最高裁も御存じだと思いますので、そういう点においてはやはり現場に耳を傾けてほしいと思います。

またその上で、次の質問に入りますが、今回調査官の定員について10名の増員ということでございますが、私としては全ての支部にということを申し上げましたが、どういう根拠で今回10人の増員なのか、お答えをお願いします。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

家庭裁判所調査官につきましては、これまでも家庭事件の複雑困難化と言いました事件動向や事件処理状況に加えて、法改正による影響等も踏まえまして必要な体制整備に努めてきたところでございます。

その一方で、家庭裁判所調査官の関与の度合いが大きい少年事件につきましては、長期的には大幅な減少傾向にありまして、このような事件動向を踏まえて各裁判所では事務分担の見直しを行うなどしておりまして、家庭事件の処理のための体制整備を行ってきたところでございます。

このような状況の中で、この度その改正家族法が施行されるということを踏まえまして、令和7年度にはその準備検討のために家庭裁判所調査官5人を増員いたしまして、これに加えて令和8年度においては、家庭裁判所に期待される役割を引き続き果たしていくことができるというふうに考えております。

裁判所としましては、引き続き改正法施行後の状況もよく注視しながら、適切な審理運用のあり方に見合った体制の整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

本年4月から家族法の改正、離婚後共同親権が施行されました。

そのことに、準備段階から昨年から5名、そして本年は10名増員ということでございますが、具体的に事件処理の件数がどのくらい増えると想定されての10名なのか、予想がありましたらお願いします。

政府参考人 毛泰尚文

毛泰家庭局長。

事件動向の予測につきましてですけれども、この改正法施行後の事件動向につきましては、増加要因も減少要因もあると考えられますことから、その推移を注視する必要があると考えておりまして、施行直後の現時点におきましては、今後の動向を具体的に予測するということは困難でございまして、委員御指摘のように、家庭裁判所調査官の業務がどうなるかについても確たることは申し上げることができません。

その上で裁判所としては、裁判所に期待される役割を適切に果たすために、改正法の趣旨内容を踏まえた確実な審理が着実に行われるよう、各家庭裁判所におきまして、家庭裁判所調査官がその専門性を発揮すべき局面に確実に関与するという観点等も踏まえ、審理運営の在り方につき検討が進められてきたものと承知しております。

最高裁といたしましては、引き続き事件動向や運用状況も踏まえた形で、各家庭裁判所において改正法の趣旨内容を踏まえた適切な審理が着実に行われるよう、必要な支援を行うとともに、そのような審理運用のあり方に見合った体制の整備にも努めてまいりたいと考えております。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

ありがとうございます。

では次に、家庭裁判所調査官、調査官補も含めた定員数は何名なのか、またメンタル疾患などで90日以上休まれている方の数。

そして、実質的な欠員が生じている理由であったりとか、現場での対策などがありましたら、お答えをお願いします。

政府参考人 板津正道

最高裁判所 板津人事局長。

お答え申し上げます。

令和7年度の家庭裁判所調査官、家庭裁判所調査官補の定員数は1603人であり、同年4月1日時点でメンタル疾患、すなわち精神及び行動の障害による90日以上の長期病給中の人数は10人でございました。

精神及び行動の障害による長期病給に至った原因は、業務内容や職場環境をめぐる問題だけでなく、個人の健康面での不安や家庭事情等とするものもあるなど、さまざまで、かつ各種の要因が複合しているため、一概に申し上げることは難しいものがございますが、これまでも職員に対するカウンセリングやストレスチェックを実施して、職員の健康保持を図るとともに、それぞれの職員の状況を丁寧に把握した上で、職場に原因があるものについては適切に対応してきたところでございます。

なお、先ほど勤務時間管理の御質問の中で、私が「年度」というふうに説明させていただいた部分がありますが、正しくは「年」でございます。

訂正させていただきます。

質疑者 小竹凱

小竹凱君ありがとうございます。

メンタル疾患などで長期というか、90日以上休まれている方の数というのが、昨年の回答より大幅に減っているということで、これは少し安堵いたしました。

まだ引き続きカウンセリング等々を行っていると思いますので、労働環境ですね。

昨年の負担にもついておりましたが、さまざまな多様化に、価値観の多様化に伴う価値次元の複雑化、困難化の動向に対してという、特に調査官がいろいろと抱える部分が多いと思いますので、そういったフォローの充実に努めていただきたいというふうに考えております。

それから、予算については、件数であったり、業務量によって決定しているというふうに伺っておりますが、今言ったように、さまざまな事案の量と質の変化、複雑化、多様化、これをどのように定量的に把握されているのか。

単純な件数ベースでは不十分と考えますが、現場の考え方を、予算の決定方式を教えてください。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長、お答えいたします。

委員御指摘のとおりで、裁判所の定数につきましては、各種事件の事件数だけではなくて、審理期間や未裁事件数、あるいは合議率などの事件処理状況、あるいは社会経済情勢の変化これに伴う事件の質的変化、あるいは法改正の状況ですとその時々の諸事情を踏まえて、最高裁において毎年必要な検討を行っているところでございます。

例えばでございますが、裁判官につきましては、民事訴訟事件の複雑困難化といったことへの対応として、合議体による審理を進めるということなどを目的として、相当数の裁判官を増員し、着実に人的体制の整備を図ってきたところでございます。

また、家事調査官につきましても、家庭事件の複雑困難化といった事件動向や事件処理状況に加えて、法改正による影響なども踏まえて必要な体制整備に努めてきたというところで、令和7年度につきましては先ほど申し上げた5人の増員を行いまして、これに加えて令和8年度についても、先ほど申し上げた10人の増員をするということでございます。

裁判所としましては、事件の件数だけではなくて、引き続き適正、迅速な裁判を実現するために、必要な体制整備を進めてまいりたいと考えております。

質疑者 小竹凱

小竹凱君先ほどの私も繰り返しになりますが、財務省との協議といいますか、話し合いが自主的な制約にならないように、司法権の独立はしっかりと確保していただきたいと思います。

一問飛ばしまして、次の質問に入ります。

いよいよ本年4月から離婚後共同親権の選択が可能になって施行されたわけでありますが、私の周りといいますか、聞いている方からでも、「この度、共同親権への親権者変更の申立てを行う」という声を聞いております。

全ての方々とは言いませんが、法改正の趣旨が正しく運用されれば、多くのケースにおいて共同親権が認められていくものだというふうに感じておりますが、その一方で、家裁の運用とは別に大きな不安というか懸念、それは、親権者変更を申し立てたことによって、現在、大体月1回、2回行われています親子交流というものの審理が確定するまで停止されてしまう、その期間、親子交流が止まってしまうという点について不安視されている方をお聞きいたします。

申し立てされるということは、やはり双方によって気持ちのいいことではないでしょうし、親子交流を行うことによって、別居親側が子どもにいろいろと吹き込むというふうに予想されています。

大体、その間子どもに会わせないというようなことも容易に想像ができます。

審理期間はこれまでを見ると大体半年から1年かかるとされておりましたので、この申立てをしたことによって半年から1年、親子交流の断絶期間が発生するという恐れがあります。

これが法改正が裏目に出る結果でありまして、この利益の観点からすると当然にあってはならないことだと思いますし、これまでの慣習といいますか流れを見ますと、国がしっかりと指導をしていかなければ、指摘をしていかなければ、現場では制度と現場はそうなっていないということも多くございます。

答弁者 三谷法務副大臣

ですので、これを防ぐためにですね、政府から「親権者変更に関する係争中であっても、不当な親子交流の制限は人格尊重協力義務違反に該当する」、そしてこの人格尊重義務違反にも反しているということを、同居親に伝わる形で注意喚起をしていただく必要があると考えますが、このことに関して法務省の考えを、三谷副大臣、お答えをお願いします。

三谷法務副大臣、お答えいたします。

適切な形で親子交流の継続が図られることは、子どもの健やかな成長と幸せにつながるものでありまして、子どもの利益を確保する観点から極めて重要であるというふうに認識をしております。

その上で一般論としてお答えいたしますと、父母間で親子交流の取決めがされたのに、子どもの意見等にかかわらず父母の一方が正当な理由なくその実施を拒むような場合には、個別具体的な事情によっては、父母相互の人格尊重協力義務に違反すると

質疑者 小竹凱

井上英孝議員小竹貝君。

ありがとうございます。

大変心強く思います。

また、子どもたちの生活に一番関わってくるのが、保育園や学校だと思いますけれども、この共同申権に関する学校対応について、文科省は施行に際して、これまでどのような周知を行ってきたでしょうか。

政府参考人 堀野昌造

文部科学省堀野大臣官房学習基盤審議官。

お答え申し上げます。

共同審議研科におけます学校での対応の内容につきましては文部科学省を含む関係府省庁連絡会議において作成されたQ&A形式の解説資料に含まれております文部科学省としてはこの解説資料について昨年10月1日に事務連絡を発出したことに加えましてその直後の会議また本年2月に開催した会議におきまして呼びかけるなど、各都道府県教育委員会等に対して、周知を図ってきたところでございます。

本部会長といたしまして、引き続き、改正法の適切な周知に取り組んでまいります。

質疑者 小竹凱

小竹貝君。

ありがとうございます。

各教育委員会に主にという数字であるということは、毎回のことを聞いておりますけれども、現場からは、まさに先日行われた入学式であるとか、こういったところで、学校行事についても、学校ごとに対応がまばらであるということを聞いておりますし、この法務省のQ&A26ページの部分、私も何度も読んでいますけれども、ここに書いてあるとおり、特段の不都合がなければといいますか、基本的に単独で、参加できるということであります。

日常の行為であるということでございます。

まずこの認識は大丈夫でしょうか。

よろしいでしょうか。

答弁者 三谷法務副大臣

三谷法務副大臣。

三月の卒業式、そして四月の入学式のこのシーズンを迎えた直後でもございますので、あえて私の方から答弁をさせていただきます。

質疑者 小竹凱

委員が今御指摘をいただきましたとおり、この卒業式等の学校が保護者に参加を求めている行事に参加する行為は、通常は看護及び教育に関する日常の行為に該当するというふうに考えられますため、父母双方が親権者である場合、各親権者は単独で事故の参加に関する小竹審議長、石井啓一議員委員長 お願いします。

三谷副大臣、今言われたように、学校行事の現場で高葛藤状態であるということですよね。

現場で高葛藤状態であるということでよろしいでしょうか。

答弁者 三谷法務副大臣

三谷副大臣。

今お答え申し上げた内容は、学校行事の運営の観点から、それを混乱をきたすかどうかという観点でございまして、その背景として高関東状態にあるということが、説明としてあるということでございます。

質疑者 小竹凱

小竹貝君。

今、現場でというところが多分抜けていましたので、訂正させていただきました。

参加できるということを、教育委員会どまりではなくて、学校現場が迷わない形で明確に通知する、示す必要があると思いますし、この文科省におかれましては、各学校現場に直接届く形での通知を改めて発出するべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

政府参考人 堀野昌造

堀野大臣官房学習基盤審議官。

申し上げます。

我々が通知を発する場合におきまして、各都道府県教育委員会を通じまして、市町村教育委員会、学校へと周知をしていただくという段取りになっております。

先ほどもありましたとおり、このQ&A形式の資料には、新県者が単独で事故の参加に関する判断を行うことができるという旨を明記をしておるものでございます。

今後これをより徹底していくために、5月に、より都道府県より現場に近い市町村。

市長の教育長や教育委員の方が、かなり大勢集まる会議が複数ございますので、こういった場において、しっかりと制度の集中をさせていただきまして、引き続き、周知徹底してまいりたいと考えております。

質疑者 小竹凱

小竹貝君。

ありがとうございます。

確かに文科省もやっているとは思うんですけれども、これまでのいじめ防止対策とかを見ても、結局都道府県であったり、指定都市の教育委員会に届くような形で発出して、私はその形自体を見直すべきではないかと思っておりまして現場によって様々なケースがあることは現場の人が一番わかっているのでそこは任せるべきだと思いますが届けたいメッセージは同じなのであればまずは文科省から各学校へ直接通知が行くような形を作っていないと現状だとやはり各教育委員会とかそういったところでそれぞれの解釈でさまざまに変えられてですね、届けたいメッセージがしっかり届いていないケースを私は感じますので、まずは届けた上で、直接届けた上で、その講習であったり窓口的な機能を各教育委員会が担うというような、そういった役割分担の方が正しいんじゃないかと考えますが、文科省いかがでしょうか。

政府参考人 堀野昌造

堀野大臣官房学習基盤審議官。

委員の御指摘につきましては、周知の方法、非常に学校現場にたくさんの通知が届きます。

その際に都道府県や間の教育委員会が地元の事情を通して、やっぱり解説を加えながら周知するとか、さまざまなパターンがあります。

この件、かなり教育委員会で判断する余地はそんなにないと思いますけれども、こういったことも考えながら、一番事案に応じて適切な周知の仕方、効果的な周知の仕方を検討してまいります。

質疑者 小竹凱

小竹凱君。

市の教育委員会によってということですが、同じ市でもですね、町中と山間部とで相当、またこの際、暫時休憩いたします。

本会議3回後、直ちに。

私は以上ですよ。

委員長 井上英孝

休憩前に引き続き会議を開きます。

質疑を続行いたします。

質疑者 國重徹

國重徹君。

中道改革連合の國重徹です。

今回審議の対象となっている裁判所職員定員法の一部改正法案。

裁判官以外の裁判所の職員をトータルで126名減員するとしています。

その理由として裁判所の事務を合理化、効率化すること、こういったことが挙げられていますけれども、この合理化、効率化とは具体的に何を指しているのかお伺いします。

政府参考人 清藤健一郎

最高裁判所清藤総務局長。

お答えいたします。

減員の理由については主なところをご説明いたします。

今回の減員のうち56人の減員につきましては、政府の定員合理化の方針に協力する形で、技能労務職員及び裁判所事務官を減員することとしたものでございます。

裁判所は政府の定員合理化の方針に拘束されるものではございませんが、その趣旨を理解して協力しているものでございまして、事務局部門の合理化を中心として、アウトソーシングをはじめとした事務の合理化等が可能な部門等の定員を合理化する形で政府の定員合理化の方針に協力しているものでございます。

技能労務職員の減員を行うに当たりましては、既存業務の見直しや事務統合による業務の最適化のほかに、定年等による退職に際して裁判所の事務への支障の有無を考慮しつつ、外注化による合理化等が可能かを判断するなどによって、業務の合理化を行っております。

また、事務官につきましては、既存業務の見直し等による業務改革による合理化でございまして、例えば、庁舎新鋭の終了に伴う事務の減少分などについて、合理化が可能であると考えているところでございます。

いずれにしましても、裁判所としては、技能労務職員及び裁判所事務官の定員の合理化に当たっては、引き続き政府における取組状況や外注化等の代替措置の裁判所の事務への影響の有無を考慮しながら実施してまいるということになると考えております。

質疑者 國重徹

國重徹君。

1問ちょっと飛ばします。

業務の効率化に向けて裁判所が目下対応中なのが裁判手続等のデジタル化であると認識をしています。

民事裁判の手続をデジタル化する改正民事訴訟法がいよいよ来月の5月21日から全面施行されます。

刑事手続き、民事、家事手続きなどについては、段階的にデジタル化が進む予定になっています。

これ一旦デジタル化への対応が完了すれば、業務の効率化が期待されますけれども、ただ問題は過渡期だと思っています。

どんな組織もそうですけれども、新たなシステムへの移行期というのは、慣れない新システムへの対応とか、従来のカビベースの事務と新しいこのシステムとが混在することによって、現場の負荷はむしろ増大すると言えます。

最高裁としてこの移行期特有の現場の負担をどのように認識しているのか伺います。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

お答え申し上げます。

委員御指摘のとおり、裁判手続等へのデジタル化への移行期においては、新システムの導入等に伴って一定の業務が生じるということについては、最高裁も認識しているところでございますし、御指摘のとおり、習熟するまでの負担、負担感といったようなものもあると認識しております。

また、他方で御指摘があったかもしれませんが、裁判手続等のデジタル化が進んでまいれば、今度は記録の電子化などによって、期日間における職員による記録の運搬をはじめとする記録の物理的な管理が不要になったり、複数人によって裁判記録の利用や検討が同時に可能になったりするというほかに、起案準備や判決書作成等におけるデータの利活用によって、事務の合理化、効率化も期待されるところでございます。

裁判所としては、その過渡期のことも含めて、裁判手続のデジタル化後の事務処理のあり方について検討を進めつつ、必要な人的体制の整備に努めたいと考えております。

質疑者 國重徹

國重徹君。

過渡期、現場の負担が増大するからこそ、その時期を乗り切る、超えていくための人的物的なサポート体制が必要だと思います。

今回126名減員という中でも、必要な人員はしっかりと確保されて適切な対応策が講じられる。

業務に支障は出ない。

そう言えるのか答弁を求めます。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

お答えいたします。

最高裁といたしましては、事件動向や事務処理状況等を踏まえて必要な体制整備を行ってきたところでございまして、これまでも継続的にデジタル化の検討準備等を含む事件処理の支援のための体制強化のために、令和3年以降、事務官を約70人増員してきたところでございます。

これに加えて事務の合理化も引き続き進めているところでございまして、これまでの増員分を含めて現有人員を活用することで、御指摘のように。

質疑者 國重徹

國重徹君。

これまでなかった新たな事務手続きが導入されるわけですから、現場においては大なり小なりいろんな混乱とか不具合が生じると思います。

そういったものを軽減する体制とか取組というのをぜひ進めていっていただきたいと思います。

次の質問に入ります。

この4月から離婚後共同親権の導入を含む改正民法が施行をされています。

父母が単独親権か共同親権かを合意できないときには、その判断を家裁が行う制度設計でありまして、現場の業務が増えることは明らかです。

この点、衆参の法務委員会の附帯決議では、この利益の確保の観点から、裁判官、家事調査官等の人的体制を強化するほか、調停室等の物的体制を充実すること、それらのための財源が確保されることが必要であるとされています。

重要な指摘だと考えますけれども、本法案を含め、現在の対応方針で、これ十分と言えるのか、明快な答弁を求めます。

政府参考人 清藤健一郎

清富士総務局長。

お答えいたします。

改正家族法が施行されて裁判所に期待される役割がこれまで以上に大きくなる。

また様々な要因があるために具体的な予測は困難ではあるものの、新たな裁判手続の創設に伴って家裁に申し立てられる事件数が増加する可能性があるということは、裁判所としても十分認識しているところでございます。

そこでまず人的体制の整備につきましては、まず審判運営の中心となる裁判官について、事件動向等も踏まえてこれまでも相当数の増員をしてきたところでございます。

家裁を含め裁判所全体として体制を充実させてきたところでございまして、改正家族法の円滑な施行に向けた検討や準備実施についても、必要十分な人員を配置してきたと考えております。

また、家事調査官についてでございますが、その特色である行動科学の知見等に基づく専門性を十分に発揮して、的確な事件処理を図れるように、これまでも家裁、家庭事件の複雑混乱化といった事件動向に加えて、法改正による影響等も踏まえまして、必要な体制整備に努めてきたところでございます。

具体的には、平成12年以降、合計80人の増員を行ってきたほかに、少年事件から家事事件への事務分担の見直しなども行ってまいりました。

これに加えて、この度の改正家族法が4月に施行されるということを踏まえまして、令和7年度には5人を増員し、また令和8年には家裁の調査官10人を増員するということで、裁判所としては引き続きその役割を果たすことができると判断しているところでございます。

また物的体制についてもご指摘がございました。

物的体制の整備につきましては、全国の家裁の本庁、支部、出張所に、子どもが緊張することなく安心して家事調査官との面接や親子交流の施行に臨むことができるようにするために、また親子の交流状況などを的確に観察できるようにするために、プレイマット、幼児用椅子といった温かみのある雰囲気づくりのためのものや、観察のための映像音響機器、あるいはワンウェイミラーといった備品を整備しているところでございます。

このような人的物的体制の整備によりまして、改正法施行後も法の趣旨を踏まえた適切な運用による安定的な事件処理を確保して、家庭裁判所の事件処理能力の一層の改善・向上を図ることができるものと考えております。

引き続き必要な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。

質疑者 國重徹

國重徹君。

はい、ぜひよろしくお願いします。

近年、高齢化の影響でですね、成年後見などの審判が増加をして、家裁における受理件数が増加をしています。

そこでさらにですね、先ほど言いました民法改正の対応も増えますので、現場からは家裁がパンクするんじゃないかと。

本来だったら裁判官や調査官を大幅に増員すべきじゃないかと、こういった声も上がっています。

私もこのことに応援をしていきたいと思っていますので、ぜひ現場の状況をよく見極めながら、さらなる人的・物的体制の強化に努めていただきたいと思います。

そしてこうした人手不足の問題というのは、家裁だけじゃありません。

裁判所全体で人が足りない、働き続けられない。

こういった構造的な課題があります。

ここからは裁判官、裁判所職員の働き方の観点からいくつかお伺いします。

裁判所ではワークライフバランスが推進されています。

子育てや介護中の職員に対しては勤務時間や業務量に関して配慮がされていると認識しています。

それ自体重要な取組ですけれども、他方でその配慮を現場で支えているのが、この周囲の職員になります。

その方々に目を向けることを忘れてもいけないと思います。

まず確認ですが、育休とか時短勤務をしている職員の業務をカバーする他の職員について、業務時間や業務量を客観的に把握をする、あるいはそれに準ずるような仕組みは、現在あるのかないのかお伺いします。

政府参考人 板津正道

最高裁判所 板津人事局長。

お答え申し上げます。

幹部職員及び管理職員には、育休を取得する職員や時短勤務をする職員の業務をカバーする周囲の職員の業務処理状況を把握し、業務量及び職場の運営に対する貢献について目配りを怠ることのないよう留意させているところでございます。

また業務時間につきましては、勤務時間管理システムも活用して客観的な業務時間の把握を行っているところでございます。

質疑者 國重徹

國重徹君。

育休とか時短の職員の業務を肩代わりしたり、あるいは不合意な転勤を受け入れたり、こういったことが負担だけが蓄積していきますと、この職場で働き続けたいというような気持ちが失われかねません。

仕事と育児、また介護との両立は制度があるだけでは成り立ちません。

それを受け入れられる職場の風土というのが大切になっていきます。

そのためには職場の不公平感、これに基づく不満をなくしていくことが必要になります。

例えば、民間企業であれば、両立支援等助成金をはじめ、育休を取っている職員、裁判官の業務をカバーした周囲の職員に手当を出す動きが広がりつつあります。

裁判所で働く職員についても、何らかの手当、あるいは昇給やボーナスに直結する定量的な評価基準を設けるなど、このインセンティブをつけていく必要があるんじゃないかと考えますが、最高裁の見解を伺います。

政府参考人 板津正道

板津人事局長、お答え申し上げます。

裁判官以外の裁判所職員の給与につきましては、一般職の職員の給与に関する法律が準用され、他の国家公務員と同様となっておりますところ、現在、育休を取得する職員及び時短勤務をする職員の業務をカバーする周囲の職員に対する手当は存在しておりません。

最高裁といたしましては、給与制度について意見を述べる立場にはございませんが、例えば、育休を取得する職員等の業務をカバーしたなどの業務の円滑な遂行に貢献するなどした職員については、昇給あるいはボーナスの際に考慮される人事評価に適切に反映されているものと承知しております。

質疑者 國重徹

國重徹君。

今後、そういった周囲の方々、そのケアについても、今、適切に云々ということはありましたけれども、また、さまざまな角度で検討していっていただきたいと思います。

育休などによって職員が欠ける場合、その代替要員を確保することで、なるべく欠員にしないように努めていると聞いております。

しかし全国的な人手不足、書記官、裁判所書記官は高い専門性が求められますので、その養成に時間がかかります。

即戦力を補充できないケースも多いのが実情だというふうに聞いております。

数の上で欠員を埋めたとしても、専門性が伴わなければ現場は回りません。

そこで専門性を有するOB、OGの活用や、あらかじめ余剰人員を抱えるプール制の導入であるとか、現実味のある欠員の補充策を講じるべきなんじゃないかと思いますけれども、現在の取組状況と今後の方針についてお伺いします。

政府参考人 伊達人事局長

伊達人事局長、お答え申し上げます。

裁判官以外の裁判所職員が育休を取得するなどして欠員を生じた場合には、臨時的任用などの代替要員確保などの措置を活用するなどして適切に補充が行われているところ、特に裁判所書記官などのいわゆる資格職につきましては、代替要員としてこれまでも裁判所を退職した裁判所書記官などの経験者を活用しているものと承知しております。

また近年の事件動向等も踏まえながら、比較的事務処理状況に余裕のある部署から多忙な部署への応援、あるいは事務分担の見直しを行うなどして、適正迅速な事件処理が図られるよう必要な体制を整備しているものと認識しております。

最高裁といたしましては、今後も引き続き、さまざまな協議会、あるいは下級裁との意見交換の機会なども含めて、各庁の実情を把握するとともに、各庁において適切な対応が図られるよう、努めてまいりたいと考えております。

質疑者 國重徹

國重徹君。

若手裁判官である判事補は約2割減っています。

定員を削っているにもかかわらず、その8割しか埋まらない状況でして、人手不足が深刻です。

その主な原因はどういうところにあるのか。

企業法務の需要が増えていることに伴って、大手法律事務所が優秀な人材を高待遇で積極的に採用していることにありますけれども、ただ課題はそれだけじゃありません。

全国転勤があるということも、この一つのハードルになっています。

裁判官は3年前後で転勤を繰り返します。

常に2、3年後に自分がどこにいるかわからない。

その不安定さは家庭に大きな不安をかけている。

転勤のたびに家族に迷惑をかけている。

度重なる転勤が重荷となって辞めていく若い判事補、裁判官が絶えない。

現場の裁判官からこういう声が上がっております。

子育て、介護中の裁判官に関しては転勤にも一定配慮していることは承知をしております。

他方で、その結果として配慮対象外の裁判官、つまり独身者や子育てが一段落した裁判官などに遠方への転勤、また多忙な勤務地への配置が集中すると、これもまた不公平感の蓄積につながって、「仕事は好きなんだけれども、だけどやはりこれやめざるを得ない」ということで、さらなる離職を招きかねません。

我が国は先進国の中でも裁判官一人当たりの国民数が突出して多いと言われています。

そのような中で、裁判官にふさわしい資質、能力を備えているとして、司法修習の中でもより成績が優秀な方が裁判官になられていますので、そういう資質、能力を備えているとして一度民間された貴重な人材が、この働き方を理由に離れていってしまうと、これは我が国の資本によって大きな損失になります。

そこで最高裁として、全国転勤と裁判官の離職との関係をどのように受け止めているのか。

また、例えば勤務地となるエリアを東北とか関西などと限定して転勤範囲を制限した働き方も取り入れる。

こういった全国転勤制度のあり方についても今後検討していくべきと考えますけれども、今後の方針について答弁を求めます。

政府参考人 板津正道

板津人事局長。

お答え申し上げます。

退官は個々人の個別事情によってされるものであり、その事情も様々で、退官を決意する理由も必ずしも一つではございませんが、事情を聞くと、今、委員御指摘のように全国転勤があることを理由に挙げる者もいるものと承知しております。

裁判官の場合は全国各地の裁判所に裁判官を配置する必要があるところ、委員御指摘のような一部の裁判官について勤務地域を限定する仕組みを設けることについては、大都市集中が強まっている状況において、適材適所の観点から裁判官を全国に確保していくことができるかどうかなど、慎重に検討すべき点が少なくないものと考えております。

もちろん裁判官にとっても仕事と家庭生活の両立は重要でありますから、裁判官の任用配置に当たっては、面談等を通じて把握する本人の希望、健康状態、家族の状況等の事情にもきめ細やかに配慮し、異動に伴う負担をできる限り軽減することができるよう努めているところでございます。

今後とも引き続き、それぞれの裁判官の希望を聴取した上で、最大限の配慮をしてまいりたいと考えております。

質疑者 國重徹

國重徹君。

はい。

新たな人材が育たなければ、我が国の司法システムが揺らいでしまいます。

さまざまな課題はあることは承知していますけれども、この全国転勤は当然のことという前提そのものを問い直す、これもまた必要になってくるかと思います。

持続可能なこの司法の実現に向けまして、現場の声も踏まえた真摯な検討をお願いしまして、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

質疑者 西村智奈美

次に西村智奈美君。

國重委員に引き続きまして、ちょっと質問の順番を入れ替えて、判事補の供給の問題から質問したいと思います。

私はずっとこの間、この委員会で議論を聞いておりまして、やはり判事補の欠員というのは、大きな課題だなというふうに思ってまいりました。

まず、近年における司法研修所修了者数と、その後の任官状況、また退官者数について、数字を教えていただきたいと思います。

政府参考人 板津正道

板津人事局長。

お答え申し上げます。

近年5年の司法研修所修了者数につきましては、73期、これは令和2年の12月修了になります。

73期が1468人、74期が1458人、75期が1325人、76期が1391人、77期、これが令和7年3月修了になりますが、77期が1826人でございます。

このうち、新任判事補任官者数は、73期は66人でございましたが、74期が73人、75期が76人、76期が81人、77期が90人となっております。

最近5年の判事補の退官者数は、令和3年度が15人、令和4年度が12人、令和5年度が14人、令和6年度が12人、令和7年度が9人で推移しております。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

それで、このようにと言いますか、任官者数も少し増えているような感じがいたしますけれども、まだまだなんだろうなということで、判事補の欠員が、先ほど國重委員からも指摘があったように、やはりまだまだ大きいわけなんです。

この状況を裁判所と法務省はそれぞれどのように認識をしているのか、問題だと思っているのかいないのか、そのあたりをお聞かせをいただきたいと思います。

政府参考人 板津正道

板津人事局長。

お答えを申し上げます。

まず前提として、判事補の欠員の状況につきまして御説明いたします。

令和7年12月1日現在、定員が842人、現員が660人であり、欠員が182人となっております。

裁判所としましては、引き続き判事補の充員に努めてまいりたいというふうに考えております。

答弁者 平口法務大臣

平口法務大臣。

お答えします。

裁判官は我が国の司法における重要な地位や職責を担っておられます。

司法を担う裁判所の人的体制が適切に確保されることは、法の支配の観点からも重要であると考えております。

お尋ねの判事補の欠員の状況につきましては、裁判所による判事補の採用に関わる事項でありまして、司法権の独立に鑑み、法務大臣として見解を述べることは差し控えたいと思います。

裁判所においては今後とも司法における需要をも勘案しつつ、裁判官にふさわしい人を採用し、裁判の運営に必要な体制を確保できるように努めていかれるものと考えております。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

私はやはり大臣にもそれなりのちゃんとした認識を持っていただいて、司法制度全体の中で、また地域における良質な司法サービスの提供体制を整えるというのは、これはやはり大臣にも課せられた責任だと思っておりますので、ぜひ強く認識を持っていただきたいと思っています。

それで裁判所の方に伺うんですけれども、何でこんなに欠員が出ているのか。

その理由について述べていただきたいと思います。

委員長。

政府参考人 板津正道

板津人事局長、お答え申し上げます。

採用者数や行政官庁等での勤務による出入り、これは常に同じ数ではなく、欠員が全くない場合には、人事上問題が生じることもあり得ることを考えますと、ある程度の欠員を抱えておく必要があるものの、判事補につきましては、今、委員からもご指摘ありましたとおり、相当数の欠員が生じているところでございます。

裁判所といたしましては、裁判官にふさわしい資質能力を備えている者に任官してほしいというふうに考えているところでございますが、判事補の供給源となる司法修習修了者の人数が減少してきたことに加え、弁護士として活躍する分野が広がっているだけでなく、大規模法律事務所などとの競合が激化していることや、大都市志向の強まり、あるいは配偶者が有職であることの一般化に伴った移動転勤への不安を持つ司法修習生が増えていることなどから、判事補の採用数が伸び悩んでいるところでございます。

その対応といたしましては、これまでも実務修習の指導担当裁判官や司法研修所教官から司法修習生に対し、裁判官のやりがいや魅力、移動の希望や負担にはできる限り配慮していることを伝えるなどしてきたほか、若手裁判官にその仕事内容や司法修習生へのメッセージを話してもらう企画を実施するなど、裁判官の仕事の実情とその魅力が司法修習生に伝わるよう取り組んでいるところでございます。

近年の判事補任官者数は先ほど申し上げましたとおり増加してきているところでございます。

引き続き裁判官にふさわしいものに任官してもらえるように努めてまいりたいと考えております。

また、判事補の退官者数も、令和3年度以降、毎年10人を超えて推移しておりましたが、令和7年度は9人にとどまり、一定程度歯止めがかかっているようにも思われます。

引き続き、執務環境の改善などに取り組み、離職防止にも努めてまいりたいというふうに考えております。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

裁判官を全国配置しなければいけないというのは、これは法律でちゃんと法定されている事柄ではあるんだけれども、裁判官を全国転勤させなければいけないという根拠はないと思うんですよね。

先ほど國重さんもおっしゃいましたけれども、私もやっぱりもうそろそろ転勤について意見を聞いて配慮できるんですよといったようなことを先輩から話してもらうだけではなくて、何か制度的な取組、ブロック単位にするですとか、あるいは地域限定にするですとか、そういったことを考えるような時期に来ているのではないかというふうに思うんですけれども、裁判所、最高裁の見解を伺います。

委員長。

政府参考人 板津正道

板津人事局長、お答え申し上げます。

裁判官の場合には、全国に均質な司法サービスを提供するという使命を果たすため、任官を希望する者が少ない地方都市も含め、全国各地の裁判所に裁判官を配置する必要があり、裁判官の地方と都市部の勤務の公平を図るためにも、全国的な移動が避けられないのが実情であるというふうに認識しております。

委員ご指摘のような、一部の裁判官について地域限定、あるいはブロック単位での移動とする仕組みを設けることにつきましては、大都市志向が強まっている状況において、適材適所の観点から裁判官を全国に確保していくことができるかどうかなど、慎重に検討すべき点が少なくないものと考えております。

なお今後とも引き続きそれぞれの裁判官の希望を聴取した上で最大限の配慮をしていきたいというのは、繰り返しになりますが述べさせていただきます。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

司法サービスの全国展開って本当に大事だし、だけれども難しいと思うんですよね。

少し発想を変えていただいて、新たな方法もぜひ検討していただきたいということは強く要望しておきます。

次の質問に移ります。

新潟県議会がこの3月議会で全会一致で意見書を取りまとめました。

タイトルは「新潟家庭裁判所出張所における出張事件処理の積極的実施を求める意見書」というものです。

平成2年ですか、家庭裁判所の支部の統合が行われて、随分多くの支部が出張所に、言葉はあまり言いたくないですが格下げになったと。

そういう中で、当時は出張所になったからといってサービスは維持できるんですよというふうな前提だったと思うんですけれども、この意見書を見る限り、なかなか現実はそうはなっていないというふうに申し上げなくてはなりません。

つまり、出張所で出張事件処理がほとんど行われていないので何とかしてくださいと、こういう意見書なんですよね。

やはり司法サービスの地域格差があるということを、この件からも私は伺い知ることができました。

実はこれに先立つ昨年の8月4日、最高裁の長官宛てに地域司法充実のための協議会連合会から「地域司法の充実を求める要望書」というのが提出をされたと承知をしております。

このときに別紙要望書1ないし4、記載の要望書とともに提出をされたというふうに伺っております。

実はこの別紙1に関するの、別紙要望書1というのは、午前中質疑のあった昨からの要望書なんですけれども、それ以外の別紙2から4の要望書について、そのタイトルを述べていただきたいと思います。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長、お答えいたします。

地域司法充実のための協議会連合会から受け取りました令和7年8月4日付の地域司法の充実を求める要望書の別紙要望書2は藤沢簡易裁判所管内への家庭裁判所出張所設置を求める要望書というタイトルです。

また別紙要望書3は新潟家庭裁判所出張所における出張事件処理の積極的実施を求める要望書というタイトルです。

また別紙要望書4は長野家庭裁判所大町出張所及び大町簡易裁判所の機能及び人的物的基盤の拡充を求める要望書というタイトルでございます。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

それぞれの地域から非常に読んでいると切なくなるような要望書が出ているんですよ。

先ほどの新潟県の出張所の課題について言えば、もうせっかく出張所があって受付に行っても、ここでは審判などができませんからということで、すごく遠く離れた支部に行かされるとかですね。

井上英孝議員家庭裁判所の充実を求める協議会というところからの要望書では、受付出張所ではない通常の火災出張所としてください。

ですとか、裁判官を常駐させてください。

家庭裁判所調査官を常駐させてください。

先ほど答弁にもありました児童室ですね。

児童室を設置してください。

トイレを様式化してください。

等々。

いろいろ本当に、いや、これは項目これだけなんですけれども、中身を読んでいると本当に切なくなっちゃいます。

こういう状況を見るにつけ、やはり出張所の充実というのは、全国が招く良質な司法サービスを提供するという上でも、私は非常に大事だというふうに思うんですけれども、ちょっと現状の確認からしたいんですが、全国で出張所というのは何件あるのか。

市場審判が行われている件数などについて、主だったもので結構です。

多いところ、少ないところ、教えていただきたいと思います。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長お答えいたします。

家庭裁判所の出張所は全国に77町ございます。

そのうち57町につきましては、家事審判及び家事調停などの事件を次町で処理しております。

残り20町につきましては、事件の受付に関する事務及び裁判官又は調停委員会の判断により当該出張所に出張して行われる家事審判又は家事調停に関する事件のみを取り扱ういわゆる受付出張所と呼ばれるものでございます。

受付出張所20兆について御説明いたしますと令和7年に行った出張回数の合計は221回、出張調停等を行った回数の合計は399回でございます。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

受付のみ出張所の20町で、受付だけした件数というのが何件になりますでしょうか。

受付のみ出張所の20兆で受付件数は何件になるか、主だったところを教えていただきたいと思います。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

受付出張所の20兆の合計で申し上げますと、令和7年に受け付けた事件の総数は1873件で、そのうち審判事件は1681件、調停事件は186件ということになっております。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

昨日、レクでは、火事調停と火事審判受付出張所でも行っているところの主なもの、また行っていないところの主なものを具体的に教えてくださいというふうにお願いしておいたんですけど、ちょっと今お話がなかったんで、私の方から申し上げますね。

ばらつきがあるんです。

受付出張所で、だけどそこでも受け付けるだけではなくて、出張していて、火事調停や火事審判を行っている出張所もあれば、ほとんどできていない、本当に受け付けるだけという出張所。

非常にばらつきがあるんですよね。

例えばで申し上げますと、長野県の大町出張所出張所では、ここでは出張回数が77…失礼、これは令和3年だ。

令和7年で言いますと、出張回数が83件、火事調停が123件というふうに、結構な回数を行われているんですね。

私の地元の新潟県で言いますと、村上出張所では、令和7年が全て0件。

柏崎出張所…出張所も全て0件。

南大沼出張所も全て0件。

糸井川出張所も全て0件。

つまり平成2年のときに出張所に格先になった出張所は軒並みこういうふうに新潟県内でいうと同じような対応になっているんです。

だけどその出張所は何にもしていないということではなくて受付はちゃんとやっているんですよ。

受付はそれなりの件数で、総数で言いますと、これは少ないところで63、多いところで173、結構な件数は受付けているわけなんですよね。

なんでこんなに格差が出るんでしょうか。

ちょっとその理由をやっているところが、受付出張所であっても、受付だけじゃなくて、ちゃんと出張審判を行っているところもあるけど、全くないというところもある。

なぜこういうことになるのか、教えていただきたいと思います。

政府参考人 清藤健一郎

清富士総務局長。

お答えいたします。

今、委員の御指摘のあった、例えば長野笠井大町出張所、について出張回数は令和7年で83回で出張調停等は128回とてもとにございますまた御指摘のあった新潟火災村上出張所、柏崎出張所、南魚沼出張所、糸井川出張所については、出張調停とは行われなかったというふうに承知しているところでございます。

そこで、なぜこういう差があるのかというご質問かと思いますが、家庭裁判所の本庁支部に継続している家事調停事件につきまして、その期日を家庭裁判所出張所で行うか否かにつきましては、事案の性質や当事者の意向などを踏まえて、裁判官または調停委員会において判断されるべき事柄でございまして、個別事件における判断事項であると理解しております。

そのため、事務当局としてその理由についてお答えすることは困難であるということについては、御理解いただきたいと思います。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

私は本当に疑問なんですけれども、でも今言われたように、例えば事案の性質ごとというのであれば、地域でこんなに明確に差が出るというのっておかしくないですか?おかしくないですかね。

全くその地域、出張所で同じような性質だけの事件がわっと受け付けられているのか、それとも違う出張所の方では同じような性質だけの事件が受け付けられているのか、そういうことになりかねないわけなんですけど、でも普通に考えてそういうことって私はないというふうに思うんですよね。

結局、それぞれの取組なんだというふうに思うんです。

出張所が出張審判を行える、これは実際行えるわけなんですけれども、それについて、例えば地域住民の方に、そういった出張での調停や審判、あるいはウェブ会議、こういったものが可能ですよということは、ちゃんと周知されているんでしょうか。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

お答えいたします。

例えばウェブ会議の利用などについての周知についてでございますが、裁判所としましては、まずその利用者の利便性を確保して、サービスを充実させていくことは重要であると考えているところでございます。

例えば、その遠方に住んでいて、調停等を行う家庭裁判所まで出向くことが困難であるなどの、家庭裁判所が相当と認めるときは、当事者の意見を聞きまして、ウェブ会議を利用して、記述における手続きを行うことができる。

こういったことを裁判所のウェブサイトにおけるQ&Aに掲載したり、あるいはチャットボットに登録して周知しております。

ほか、また各家庭裁判所では、ウェブ会議を利用した離婚の成立等が令和7年3月1日から可能になったということがありまして、こういうことが記載されている法務省作成のポスターやパンフレット、こういったようなものを掲示して周知しているというところでございます。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

それで本当に果たして本当に必要な人にリーチしているかという問題はあると思うんですよね。

やはり実際にホームページで周知していただいているとしても、本当に当事者が出張での審判を求めるかどうかというのは、やはり受付に行ったときに、御意向をきちんと汲み取るということが、私は必要なんだというふうに思っています。

それで、これは、和歌山家庭裁判所の管内の読み方が間違っていたら申し訳ありません。

苗字、お読みしたらよろしいんでしょうか。

明治出張所ですね。

こちらの方はやはり受付出張所ではあるんだけれども、出張回数が令和7年で51件、それから家事調停が89件、それなりの回数やっておられるんですよ。

それで明治出張所では、裁判所の受付のところに紙があって、出張所での調停を希望するかどうかチェックを入れる、「出張所で調停を希望しますか、それとも支部での調停を希望しますか」とチェックを入れてもらって提出してもらうような、そういった書式が用意されているということなんです。

そのような取組、私はやはり最高裁の方からもきちんと当事者の意向、さっきおっしゃいましたよね、事案の性質と当事者の意向により、調停委員会で判断をしますということでしたけれども、当事者の意向を汲み取るというために、そういうこともちゃんと可能なんですよということを、周知すべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

お答えいたします。

先ほど、委員が件数をおっしゃったところについて、私からも念のため確認いたしますが、明治出張所は出張調停等が45回、それから、御調出張所が出張調停等89回というふうに認識しております。

その上ででございますが、地域住民一般だけではなくて、当事者に対する説明周知ということかと思います。

各家裁では、現在でももちろん、公災としましては、出張調停の実施について裁判官、調停委員会が適切に判断しているのと認識しているところではございますけれども、今後とも適切に出張調停が実施されるように様々な方策を講じてまいりたいと考えておりまして、例えば例としましては、出張所管内にお住まいの方が事件の申立に関する相談などで来庁するということがありますが、そういうときには手続案内というものを行う中で、その来庁者の方の意向などに応じて出張調停などについてご説明するですとか、また実際調停の申立に至ったときには、申立人から出張調停に係る要望を伺って、当該事件を担当する裁判官などに伝えるということをやっているというふうに承知しております。

また、最高裁としましても、そのような各所の取組をしっかりサポートしてまいりたいというふうに考えております。

西村智奈美君。

質疑者 西村智奈美

形式的におっしゃっていただいたので、本当にこの先やっていただけるのかなというのを少し確認をしたいんですけれども、私はやはり調停を申し立てたその段階で当事者の方の意向確認をするという仕組み、先ほど答弁してくださった中では、きちんと説明できるようにするというようなお話があったんですけれども、それを一体どういう形で担保していただけるでしょうか。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長、お答えいたします。

各庁で実際に当事者の方などに対してどのように相談を受けてご説明するか、こういったことについては個別事件の話ということになってまいりますので、何か最高裁の方から指示をするということにはなりません。

けれども、申し上げましたように、委員の御指摘のように当事者の方が出張調停などを希望しているときには、きちんと出張調停を検討する、こういったようなことが大事であるということは御指摘のとおりでございますので、そういったことを最高裁としましても、あるいは事務総局としましても、各庁を後押しする、あるいは支えていくということをやってまいりたいというふうに思います。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

しつこくて申し訳ありませんが、本人が出張調停を希望するときには最高裁としてさまざまなことを後押しというふうにおっしゃってくださったんですけど、希望するかどうかというところの判断材料が当事者には私は提供されていないんだと思うんですよ。

新潟だけじゃなくて、更新しているところほかにもいっぱいありますよ。

受付出張所の中で。

今、あえて名前は申し上げませんけれども、こんなにたくさんあるというところで、希望するときには、当事者任せではなくて、きちんと、それこそ当事者の意向は大事です。

自分の近くのところじゃなくて、「いや、それでも車で1時間とか、そのくらいかけていっても構わないから、私はそっちの方がいいわ」とおっしゃる方もいらっしゃると思う。

委員長 井上英孝

井上英孝委員長。

お答えいたします。

今の御指摘というのは、まずきちんと周知をする、あるいはこういうことができる、出張調停ができるということをまずきちんと説明をすると。

西村智奈美君。

質疑者 西村智奈美

もう1回お聞きしたいところではあるんですが、勤めるということでしたので、また後で確認をさせていただくということで、この点については1回終わりとしたいと思います。

それで、いずれにしてもなんですけれども、やはりさっきからお話が出ていますように、裁判官や調停委員がいないことには、これはやはり出張も制度としてできる、仕組みとしてできるものではあっても、やはり回っていかないわけなんです。

そのためにも裁判官や調停委員等の十分な人員の配置というのが、これはどうしたって必要になってくる。

周辺の支部であったりということはもちろんなんですけれども、そのあたりについても、それはちゃんとやっていただきたいと思うんですけれども、どうでしょうか。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長、お答えいたします。

最高裁としましては、その裁判官や調停委員も含めまして、限られた人的物的資源を有効に活用して、利用者の利便性をきちんと確保し、司法サービスを充実させていくということが重要であると考えておりまして、今後とも人口動態や交通事情、事件動向などをよく見て、またさらにウェブ会議の活用や、今後導入されるインターネットを利用した申立てなどを含めまして、裁判手続きのデジタル化が進んでいくということも視野に入れながら、必要な事件処理体制の整備に努めてまいりたいと思います。

調停委員につきましても、庁の実情に応じて調停事件の適正な審理に必要である調停委員の数を確保するということは重要であるというふうに考えておりまして、各裁判所において調停事件の円滑な審理に必要となる調停委員の人数を確保できるように、引き続き必要な支援を最高裁としても行ってまいりたいと考えております。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

やはりそこなんだと思うんですよね。

人的な体制をちゃんと整えるということ。

司法サービスってやはり人ですから。

よく私は医療サービスと似ているところはあるなと思うんですけれども、やはり全国あまねく良質なサービスを提供するためには、やはり人がいていただくということ。

それはウェブ会議も活用してもらいたいと思うし、これから民事のデジタル化、刑事もそうですけれども、始まっていけば、いろいろなことが事務作業としては、最初は増えるけど、あとは少し良くなるということだと思うんですけれども、人的な体制というのはとにかく重要だと思っていますので、そこはぜひお願いをしたいと思います。

それで最後に、この転移法の質問の方にもまた戻っていきたいと思うんですけれども、やはり私はこの司法サービスの提供体制ということを考えたときに、人ですね、やはりこれが大事だという。

委員長 井上英孝

井上英孝委員長。

1月126人という、ここ数年から見ればかなり規模の大きな削減幅。

これは技能労働の方であったり医療職の方であったりということで、そこは埋まっていなかった定員を削減したり、それから外注に置き換えたりということで今回は協力できたということなんですけれども、これは裁判官だとか。

調停委員だとかについては、私はここは最高裁として、この政府の合理化方針があるとはいえ、これからも自主的に判断をしていきますということを確認させてもらいたいと思います。

政府参考人 清藤健一郎

清富士総務局長、お答えします。

委員御指摘のとおりで、裁判所は行政機関ではございませんので、政府の定員合理化計画に拘束されるものではございません。

裁判所としては、政府が協力要請を受けているものでございますから、国家の一機関として協力してきているということは、委員御指摘のとおりでございます。

それで、裁判所としましては、何よりも裁判事務をきちんとやる。

当たり前でございますが、司法サービスをきちんと提供するということが使命であるというふうに考えておりまして、それが損なわれてはならない。

したがって、裁判事務に支障が生じるような合理化というようなことは考えていないというところでございます。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

これで最後の質問といたしますが、今回の定員の見直しによって、職員の事務負担を過度に増やさずに、裁判所機能であったり、司法サービスは充実を図っていくということでよろしいかどうか、最後に御答弁ください。

政府参考人 清藤健一郎

清富士総務局長、お答えいたします。

先ほども少しお答えいたしましたが、裁判所としては裁判事務に支障が生じないかどうかを確認しながら、合理化を検討しているというところでございますが、社会的な偏在、医師不足によって、医療職、またこれ先ほどお話があったように、書記部分について検討するということですが、これも医療職による事務には支障がないということを判断して進めているところでございます。

先ほども申し上げましたが、裁判所の使命は適正迅速な裁判を実現するというところでございまして、個々の事件処理に支障の生じることがないように、今後も適正な人的体制を確保するということに努めてまいりたいと考えております。

質疑者 西村智奈美

西村智奈美君。

司法サービスの地域格差、これがぜひ埋まっていくような定員法であるということを切にお願いいたしまして、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

委員長 井上英孝

井上英孝(法務委員長)

質疑者 鈴木美香

次に鈴木美香君。

鈴木美香君。

はい。

参政党の鈴木美香でございます。

本日も質疑のお時間をいただき、ありがとうございます。

私は法律の専門家ではなく、これまで裁判とか司法というものに、あまり直接触れることのない人生を送ってまいりました。

しかしながら、知人のことや報道等を通じて、裁判や司法に関心を持って見聞きしてまいりました。

裁判所は、国民の自由や権利を守る最後の砦であり、我が国の良心であるという信頼を抱いて生活しております。

今後も国民が安心して暮らせるよう、司法の公正、充実を維持していただけるよう願っております。

そのような観点から、本日、質疑をさせていただきます。

家庭裁判所調査官の増員についてお聞きいたします。

今回の改正法では、離婚後共同親権の導入により、家事調査官を10名増やすということであります。

今回の質疑を準備するにあたり、離婚後共同親権のことについて学ばせていただきました。

さまざまな問題がある中で、離婚後共同親権という制度が実現し、スタートに当たり、ご尽力されてきた方々にとっては、大きなことだと、とても強く感じております。

ほかの委員の方々たちも指摘されておりましたけれども、私もこの家事調査官の人数が10名で足りるのかということに関して、問題意識も持っております。

この点で、近年の少年事件が大幅な減少傾向にあるということで、事務分担を見直すことで離婚後共同親権制度にも対応していくということでございますけれども、犯罪白書によりますと、少年事件が減少している原因は暴走族の減少や新興宗教といったような件数の減少と同時に、また減衰や少子化による少年の数の絶対的な減少が影響しているということが分かりました。

一方で、少年による家庭内暴力の認知数は、平成15年では1,154件だったものが、令和6年では4,691件と約4倍となっております。

また、令和7年における小中高生、子どもの自殺の数は538人と、悲しいかな、過去最高人数になっております。

表面上の少年事件の件数は減っているものの、子どもたちの家庭内暴力や自殺、さらには特殊詐欺の受け子の関与など、表面には見えにくく深刻な形で子どもの問題が巻き込まれている事案が増えているように思います。

このように少子化が進む中で、子どもをめぐる問題は量から質へと重心が移り、むしろ根の深い課題となっているということから、家庭内の安定のほか、離婚後を含めた子と親の関係のあり方がこれまで以上に重要だと思っております。

今回の質疑にあたりまして、離婚や親権、親子交流をめぐる家事事件について、現場で活動されてきた弁護士さんからお話を伺いました。

離婚後共同親権導入前は、離婚すれば単独親権しか選択肢がなかったため、親権をめぐって「自分の方が親権者にふさわしい」という主張をするがゆえに、相手の悪いところを主張してしまうというようなことで、ますますこう葛藤を招いていたケースもあったというお話でした。

離婚後共同親権が導入されたことで、離婚をしても父母が協力して子を養育していこうという選択肢が増えたために、離婚という結論には変わりなくても、お互いに歩み寄ろうとする傾向も増えているのではないかと期待します。

ここで最高裁にお尋ねいたします。

離婚後共同親権が導入されたことで、離婚調停では子どもの養育に対して、父母に協力するよう働きかけるような方向性に進んでいるのでしょうか。

お尋ねいたします。

政府参考人 毛泰尚文

最高裁判所 毛太家庭局長、お答えいたします。

まず個別の事件におきまして、審理上のあり方はどうするかということは各調停委員会において判断されるべきものではございますが、一般論といたしまして、各調停委員会において子の利益を最も優先して審理に臨むことは重要であるということは、改正法施行の前後を通じて変わりはございません。

その上で、各調停委員会においては改正法の趣旨を踏まえて事案の必要に応じて、子の利益にかなう父母間の協力関係を構築できるよう、働きかけや調整をする場合もあるというふうに考えているところでございます。

いずれにしましても、最高裁といたしましては、各裁判所において改正法の趣旨や内容を踏まえた適切な審理が着実に行えるよう、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

質疑者 鈴木美香

鈴木美香君。

ありがとうございます。

夫婦関係は破綻していても、離婚がやむを得ない場合でも、子どもにとっては夫婦がいがみ合うよりも仲が良いことはとても大切なことだと思いますので、そのため家事調査官や裁判所に尽力いただけるとありがたいと思います。

さて、大正大学の青木昭教授の研究によれば、親が離婚した家庭の子どもは、両親のそろっている家族の子どもに比べると自己肯定感が低い傾向にあるという一方で、親の離婚を経験した子どもであっても、別居親と親子交流を続けている場合、両親のそろっている家族の子どもと比較しても、自己肯定感に差が見られないということが明らかになっております。

つまり、親は離婚しても、親と子、おじいちゃん、おばあちゃんと交流をする子どもの自己肯定感は育まれ、子どもの心身の健全な発育にとって、とても大切なことであると思います。

少年事件の減少傾向に、家事調査官の業務における少年と家事事件の事務分担に関してお尋ねいたします。

親子交流の取り決めをするにあたっては、父母だけではなく、子どもの意向も重要になってくると思います。

家事調査官の調査におきまして、子どもは親の顔色をうかがうあまりに、本当は別居している親と会いたいのに、同居している親の気持ちを汲み取って、「会いたくない」と言ってしまうようなこともあると聞きました。

このように子どもから本心を聞き出すことは大変なことだと思います。

気持ちを十分に表現することが難しいお子さんから聞き取ることについて、少年事件を主に担当している家事調査官がこれを行うことは、何らかの支障を生じ得るのでしょうか。

お尋ねいたします。

政府参考人 毛泰尚文

毛太家庭局長、お答えいたします。

家事調査官は、少年事件については非行を起こした少年、また家事事件については父母の紛争下にある子どもなど、いずれも言葉で十分に気持ちを表現できない子を相手として、行動科学等の知見や技法を用いて、その心情について背景事情も含めて把握することを主な職務内容としております。

このように、少年事件及び家事事件におきまして、家事調査官が活用する知見等は、その基本的部分が共通しておりますことから、委員ご指摘のように、少年事件を主に担当していた家事調査官が家事事件を担当することになった場合においても、家事調査官を変えることなく、その専門的知見等を発揮して、適切に調査を行うことができるものと考えております。

質疑者 鈴木美香

鈴木美香君。

ありがとうございます。

一般的に、親が離婚した未成年の子の割合が約10%程度でありますが、犯罪白書によりますと、令和6年における少年院入院者の保護者がひとり親である場合が約半数程度であり、非行少年については、ひとり親の割合が比較的多いということが言えるかと思います。

このデータを踏まえますと、少年事件の経験が豊富な家事調査官は、離婚家庭の子どもに対する調査の経験も豊富なのではないかと思います。

このようなことから、非行少年やその家族の聞き取りを長年行ってきた家事調査官が家事事件で活躍されることは、大いに期待したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

子どもに対する聞き取りのほか、少年事件と家事事件で、家事調査官の職務の具体的な内容はどのように異なるのでしょうか。

質を確保、向上させるために、どのような研修等を行っているのでしょうか。

教えてください。

お願いいたします。

政府参考人 毛泰尚文

毛太家庭局長、お答えいたします。

家事調査官は、心理学、社会学、社会福祉学、教育学等の行動科学の知見や技法を活用して、事件の当事者や関係者と面接し、少年の更生や家庭内の紛争解決に向けた方策を検討して裁判官に報告するなどして、こうむる事件等を適切な解決に導く役割を担っておりまして、その際に発揮すべき専門性は、少年事件と家事事件で共通する部分が多くございます。

このような家庭裁判所調査官の質の確保向上に向けましては、まず採用後2年間の研修におきまして、先ほど申し上げたように、家事事件及び少年事件のいずれにおいても活用される行動科学の知見や技法を習得するための研修が実施されております。

加えて、OJTも重要でございまして、家庭裁判所調査官は個別具体的な事件で、全国の調査官は約1600人でとどまり、家庭裁判所所長等の253箇所のうち約3分の1に当たる90支部には常駐しておらず、家庭裁判所調査官に関わってもらいたくても数が少なくてなかなか関わってもらえないとか、調査が遅れるというケースもあるということを現場の弁護士の方からも伺っております。

質疑者 鈴木美香

どうぞ今後ともより一層の増員と質の確保を努めていただきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

それでは次に、定員合理化による技能労務職員の減員することについてお聞きします。

公務員の定年退職等による減員に伴って定員を減らし、その分外注に頼るということも仕方がない側面はあるかと思います。

ただ裁判というものは、単なる名前や生年月日といった個人を特定する情報だけではなく、より一層機微な情報を扱うものだと思います。

外注に頼る業務のうち、裁判手続に関与しないと思われる自動車運転手や清掃業であっても、例えば裁判官を乗車させる車の運転であったりとか、裁判官室や書記官室で清掃を行うような場合もあり、その場合、どうしても機微な情報に触れる局面があるのではないかと思います。

このような局面について、どのように機密情報を守っているのでしょうか。

お尋ねいたします。

政府参考人 染谷武信

最高裁判所 染谷経理局長。

お答え申し上げます。

委員ご指摘のとおり、裁判所においても、清掃業務をはじめとした業務については、一部契約により、民間業者がこれを行っておりますが、最高裁判所におきましては、民間業者との間でこのような契約を締結する際、契約の中に業務の遂行に際し知り得た相手方の秘密事項を他に漏らし、または他の目的に使用してはならない旨の条項を入れ、契約業者に秘密保持義務を課すこととしております。

その上で契約業者の管理責任者等に対しましては、秘密保持義務について重ねて説明をしたり、必要な打ち合わせ等も行っております。

契約業者の従業員等が機微な情報に触れることのないようにしているところでございます。

裁判所といたしましては、今後も機密情報の保持には万全を期してまいる所存でございます。

質疑者 鈴木美香

鈴木美香君。

ありがとうございます。

ただ、契約があるからといっても、その契約が絶対に守れるかとか、日々の状況の中でそれがちゃんと守れるかという点では、限界もあるかと思います。

裁判手続に関与しない業務であっても、裁判所全体の業務を維持するために重要な業務であります。

ですから、あまりにも定員を減らしていくことは限界があるのではないかと思います。

自動車運転業務や清掃業務においては、人手不足分野であるため、特定技能・育成就労業務分野となっており、外国人労働者の手を借りる状況でもあります。

定員合理化という目的を達成するために、外注に頼るということを続けていれば、日本全体の人手不足に対する影響も出てくるのではないかと懸念しております。

そのようなことからも、退職による減員に応じて安易に定員を減らすのではなく、裁判所として欠員を埋める採用の努力をすべきではないかと考えますが、最高裁の御見解をお願いいたします。

政府参考人 清藤健一郎

最高裁判所 清藤総務局長。

お答えいたします。

裁判手続に直接関与しない業務であっても、裁判所の業務を維持するために重要な業務であるという委員のご指摘は、裁判所としても重要なものであると考えているところでございます。

技能労務職員の減員といいますのは、政府の定員合理化の方針に協力する形で行っております。

裁判所は政府の定員合理化の方針に拘束されるものではございませんが、国家公務員の定員をめぐる厳しい情勢にある中で、政府からの協力依頼を踏まえて、国家の一機関として、他の行政官庁と同様に、外注化をはじめとした事務の合理化等が可能な部門等の定員を合理化する形で協力しているものでございます。

技能労務職員の減員を行うにあたりましては、既存業務の見直しや事務統合による業務の最適化のほかに、定年等による退職に際して、裁判所の業務への支障が生じないということを確認しつつ、外注化による合理化等が可能かということを個別に判断することによって、業務の合理化を行っているところでございます。

裁判所の使命は、適正迅速な裁判を実現するというところでございまして、必要な体制整備や事件処理に支障があってはならないと考えておりますので、外注化等の代替措置による裁判所の業務に支障が生じないかということを確認しつつ、必要な人的体制の整備に努めてまいりたいと考えております。

質疑者 鈴木美香

鈴木美香君。

ありがとうございます。

定員合理化というものは裁判所だけではなく、全国の省庁でも行われていることでありますが、合理化のために外注するという方向で行き過ぎますと、人手不足の影響が生じると思います。

やはり必要な仕事は正規の職員として採用していただきたいと思います。

退職者で減ったからそこに外注ではなくて、その定員をなるべく埋めるという方向で採用の努力を務めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

最後に、次に通訳人の確保についてお尋ねいたします。

オーバーツーリズムの問題や在留外国人が増加する中で、大勢の被疑者を一斉に逮捕・勾留するような場合に備えて、少数言語の通訳人が十分に確保されているのでしょうか。

通訳人確保が難しい場合に、どのような手段で通訳人を確保されているのでしょうか。

法務省と最高裁にお尋ねいたします。

法務省におかれましては、通訳人の確保が難しくて不勾留になっているような事例があるかについてもお願いいたします。

政府参考人 佐藤敦史

法務省佐藤刑事局長。

お答えいたします。

一般論として申し上げますと、適切な刑事手続きの実現のためには、有能な通訳人を確保することが不可欠でございます。

検察庁においては、平素から有能な通訳人の確保に努めておりまして、各地検が通常必要な言語及び人数を確保した上で、外国人の取調べ等を行っております。

少数言語の通訳人の確保ということでございましたけれども、最高検において各地検が登録している通訳人のデータベースを作成いたしまして、必要な場合に地検相互で通訳人を利用できるように体制を整えているほかに、いわゆる遠隔通訳システムと呼んでおりますけれども、通訳人に最寄りの検察庁に出頭してもらいまして、これを別の検察庁で実施する検察官の取り調べをモニター中継してもらったりして、通訳人に通訳を実施してもらうということをやっている状況にございます。

その上で、通訳人の確保が難しくて不勾留処分になっているような事情はあるかということでございますけれども、一般に検察当局が不勾留処分をするに至る事情については、個別事件ごとに様々でありまして、本省当局は網羅的に把握しているわけではありませんが、被疑者が外国人である事案につきまして、通訳人が確保できないうちに、被疑者を不勾留にせざるを得なかったというような事例があったとは承知していないところでございます。

政府参考人 平木文明

最高裁判所 平木刑事局長。

お答えいたします。

裁判所におきましても、法廷通訳人については、事件処理に支障のない人員を確保しているところでありまして、例えば、少数言語などで近隣の通訳人の確保が難しい場合においては、遠隔地に所在する通訳人との間で通訳を行う遠隔通訳の方法等により対応することも可能になっております。

裁判所といたしましても、法廷通訳人の確保は重要であると考えており、今後とも引き続き、法廷通訳人の確保に努めてまいりたいと考えています。

質疑者 鈴木美香

鈴木美香君。

ありがとうございます。

時間が来てしまいましたので、今後も通訳人の確保、そして国民が安心・安全で対応していただけるように、裁判所の人数確保、そして通訳人の確保等をやっていただきたいと思います。

ありがとうございました。

本日の質疑終わらせていただきます。

ありがとうございました。

質疑者 原山大亮

次に原山大亮君。

原山大亮君。

日本維新の会の原山大亮でございます。

この度の衆議院選挙において初めて議席を賜りました。

本日が初の質問でございますので、不慣れな点あるかと思いますが、どうかよろしくお願い申し上げます。

そしてもう一つなんですけど、質問内容も最後ということで重複する点多々あると思いますが、どうか確認の意味も込めて質問いたしますので、答弁の方よろしくお願いしたいと思います。

裁判所定員法の一部を改正する法律案についてでございます。

今回の改正は全体で126名の純減であると思っています。

数字だけ見れば削減になりますが、中身はそうではないのではないかと思っています。

ITで自動化できる事務職、役割を負いつつある書記官、外注化が進んだ技能職を減らし、その分を今まさに現場で必要とされている家事調査官や専門人材に振り分ける内容となっています。

かつて平成13年、裁判の迅速化・専門化のために約500人の増員が行われました。

その目標は概ね達成された。

今度は量的拡大から質的専門家へ組織を作り変える段階に来ている。

私はその方向性は正しいと評価をしています。

その上で質問をいたします。

最初に基本認識を確認いたします。

今回の改正は単なるコストカットではなく、デジタル化と家族法改正という時代の変化に対応するための前向きな組織再編である。

その理解でよろしいでしょうか。

かつての量的拡大の目標が概ね達成された今、質的専門家へ舵を切るという方向性について、最高裁としての認識をお示しください。

政府参考人 清藤健一郎

最高裁判所 清藤総務局長。

お答えいたします。

裁判所といたしましては、裁判所職員の定員の増減員につきまして、事件動向だけでなく、事件処理状況、あるいは社会経済情勢の変化、これに伴う事件の質的変化、また様々な法改正の状況など、その時々の諸事情を踏まえて検討してきているところでございます。

内容につきましては、今回の定員法改正は、これらの検討を踏まえた上で、家庭事件処理の充実強化のために、家庭裁判所調査官を10人、ワークライフバランス推進のため、事務官を2人増員するとともに、他方で、裁判所の事務を合理化効率化すること等に伴って、技能労務職員等138人減員し、以上の増減を通じて裁判官以外の裁判所職員の員数を126人減員するというものでございます。

裁判所としましては、今後の事件動向や事件処理状況とも踏まえつつ、委員ご指摘のデジタル化や家族法改正といった変化にもしっかり対応して、裁判所に期待される役割を今後も果たせるように、必要な体制整備に努めてまいりたいと考えております。

質疑者 原山大亮

原山大亮君令和8年4月1日、改正民法が施行されました。

離婚後共同親権、法定養育費の新設。

家庭裁判所には新しい親権制度に基づく申立てが今後急増することが見込まれます。

令和6年の改正民法審議の際、当法務委員会は二重決議を付しております。

「DV、虐待への対応を含む家庭裁判所の人的・物的体制の整備に努めること」という立法府の意思でございます。

今回の定員増員はその第一歩として評価はしています。

しかし、現在の家庭裁判所調査官は約1600人体制。

定員増員は率にして0.6%であり、全国50の本庁、200を超える支部にこの定員増の恩恵が届くとは思えません。

養育費、面会交流、DV関連の事件が増加する中、現場への負荷は想定を超える可能性もあると思います。

そこで最高裁に問いたいと思います。

施行後、現場の負荷が予想を超えた場合に、どのような基準で追加増員の要求を判断するのでしょうか。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長お答えいたします。

改正法が施行されまして、裁判所に期待される役割がこれまで以上に大きくなるほか、新たな裁判手続の創設に伴って家庭裁判所に申し立てられる事件数の増加が見込まれるというところで、裁判所も認識しているところでございます。

家庭裁判所調査官につきましては、これまで事件動向や事件処理状況等を踏まえて増員を行ってきた一方で、家庭裁判所調査官の関与の度合いの大きい少年事件におきましては、長期的には大幅な減少傾向にありまして、このような事件動向も踏まえて事務分担の見直しを行うなどして、家庭事件の処理のための体制整備を行ってきたところでございます。

このような中で、改正家族法がこの4月に施行されるということを踏まえて、令和7年度にはその準備検討のため、家庭裁判所調査官5人を増員いたしました。

これに加えて、令和8年度においては、より一層の家庭事件処理の充実強化を行うために、家庭裁判所調査官10人を増員して、これらの増員分を、これまで準備検討を深めてきた改正家族法に関する調査事務の運用を全国に定着させるための支援に活用するということを考えておりまして、これによって家庭裁判所に期待される役割を引き続き果たすことができるものと考えております。

その上で、改正法の施行後でございますが、各裁判所における適切な運用による安定的な事件処理を確保していくことが重要であると考えておりまして、このための体制整備に努めていく必要があると考えているところでございます。

令和9年度以降につきましても、改正家族法施行後の実際の運用の状況のほか、裁判所全体の事件動向や事件処理状況等も踏まえて、必要な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。

質疑者 原山大亮

原山大亮君次に医療職の削減について伺います。

事前説明の中で、今回削減される72人の医療職は、主に職員の健康管理が中心であり、長年にわたる欠員枠を整理するものだという説明を受けました。

実態として非常勤体制へ移行が進んでいるとのことでした。

その説明は一定程度理解したんですが、1点懸念が残っています。

改正民法施行後、家庭裁判所はDV、虐待が絡む心理的葛藤の深い事案をこれまで以上に扱うことになります。

そうした事案では精神医学的な専門知見が判断を支える場面があります。

非常勤体制への移行で本当に対応できるのかということです。

特に地方の支部においては、外部の医療機関との連携が容易でないという現実もあると思います。

最高裁に伺います。

医療職の整理により、事件処理の遅延や判断の質への悪影響は生じないと断言できるのでしょうか。

お答えください。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長お答えいたします。

委員ご指摘のとおり、裁判所の医療職のうち、医師、看護師などがおりますが、裁判所職員の健康管理業務などを行っているところでございます。

これらの医療職につきましては、社会的な医師偏在、医師不足等によって、常勤の医師等を長期にわたって確保できなくなっておりまして、他方で非常勤の医師を採用することなどによって、これまでも事務に支障が生じることがないように対応することができてまいりました。

このように、常勤の医師を長期にわたって確保できていない状況を前提としまして、常勤医療職の欠員状況や今後の採用見込み、また事件処理等の…市長、石井啓一議員、必要な対応を行ってくることができているということ、また今後非常勤採用を拡大していくことを考えたいと、人的体制の充実を図ることも予定しているということを踏まえまして、このたびの原因によって、何か事務処理に支障が生じることはないと考えております。

質疑者 原山大亮

原山大亮君。

現在の仕組みでは定員1人変えるたびに国会での法改正が必要です。

毎年この委員会と同じ議論を繰り返すことが本当に適切なのでしょうか。

定員の上限を法律で定めつつ、具体的な数を裁判所規則等にする方法に移行すれば、事件動向の変化に対して機動的、計画的な対応が可能になるのではないかと私は考えます。

最初の質問でも指摘させていただきましたが、改正民法施行後に、事件が予想を超えて急増した場合、現行の仕組みでは翌年度の法改正まで手を打てない状況が起こるのではないかと危惧をしております。

もちろん定員の法定は司法の独立を守る重要な仕組みです。

だからこそ慎重に、しかし前向きに議論するテーマだと思います。

最後に法務省と最高裁に伺いたいと思います。

定員管理をより弾力的、中期的なものへ見直すことについて、現時点での見解をお聞かせください。

政府参考人 内野宗樹

法務省内野大臣官房司法法制部長。

お答え申し上げます。

委員御指摘のように、裁判職員につきまして法律では定員数の上限を定めた上で、具体的な定員数の定めを最高裁判所規則等に委任するといった立法形式をとること、これはまさに御指摘いただいたところでございますけれども、定員の計画的、弾力的な運用や機動的な対応が可能になるといったような長所、これは認められるところだと。

委員長 井上英孝

井上英孝委員長。

法務省といたしましては、御指摘の立法形式の導入につきましては、裁判所の判断を尊重しつつ、裁判所関連の法律を所管する立場から必要な対応をしてまいりたいと考えております。

政府参考人 清藤健一郎

清藤総務局長。

お答えいたします。

委員御指摘のような立法の方法をとる場合を考えますと、事件動向等の中長期的な予測を行って、必要な人的体制の見通しを立てるということが必要になるというのは、今、法務省からも御説明があったとおりでございまして、裁判所の行う業務の量というのは事件動向、あれ、事件数、そういったようなものに大きく左右されるところでございまして、この見通しや予測というのはかなり困難を伴うところではございます。

委員御指摘のような立法の方法を導入する場合には、その前提となる中長期的な事件動向等の予測、それから必要となる人的体制の見通しにつきまして、裁判所としてそういう見通しを立てることができるのかできないのか、そういった可否も含めて必要な検討をしていく必要があるというふうに考えております。

質疑者 原山大亮

原山大亮君。

現場の職員が誇りを持って働き、国民が司法に救われたと実感できる体制を守ること。

それが立法府と最高裁の共通の責任だと思っています。

今回の改正が現場に働く職員への投資、そして国民に開かれた強く温かい司法への確かな転換点になることを強く期待して、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

委員長 井上英孝

井上英孝委員長。

これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

これより討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。

内閣提出裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について採決いたします。

本案に賛成の諸君の起立を求めます。

起立。

よって本案は、原案のとおり、可決すべきものと決しました。

この際、ただいま議決いたしました本案に対し、藤原孝君ほか5名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ、及び、参政党の共同提案による附帯決議をすべしとの動議が提出されております。

提出者から趣旨の説明を聴取いたします。

質疑者 國重徹

國重徹君。

ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表してその趣旨を御説明申し上げます。

案文の朗読により趣旨の説明に変えさせていただきます。

裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案。

政府及び最高裁判所は本法の施行に当たり、次の事項について、格段の配慮をすべきである。

1、民事訴訟手続の審理期間及び合議率の目標を達成するため、近年の状況を検証し、審理の運用方法、制度の改善等に取り組むとともに、産業の高度化や国際化に対応できるよう、裁判官の能力及び職責の重さの自覚の一層の向上に努めること。

2、当委員会においてこれまでに付されてきた附帯決議の趣旨を尊重し、最高裁判所において判事法の定員の充足に努めるとともに、その実員の増減の見通しを着実に立てた上で、定員の在り方について不断の検討を行うこと。

3、判事法。

安定的に確保することが重要であることに鑑み、裁判官の全体的な処遇改善に向けた必要な検討を行うこと。

4、現在の法曹養成制度の下で法曹養成者の数について顕著な改善傾向が見られないことを踏まえ、そのことが法曹の質や、判事法、民間者数に及ぼす影響につき、必要な分析を行い、その結果を引き続き国会に示すとともに、同制度や法改正の趣旨を踏まえた、さらなる法曹養成機能の向上、法曹養成者の増加等に向けた取組をより一層進めること。

5、裁判手続等のデジタル化の進捗状況を踏まえ、合理化。

効率化が可能な事務と注力すべき事務をそれぞれ考慮した上で、裁判官、裁判所職員の適切な人員配置を行うよう努めるとともに、裁判官以外の裁判所職員の労働時間を把握し、適切な労働環境を整えること。

6、両親の離婚時における子どもの利益確保の要請等への対応。

その他、価値観の多様化に伴う家事事件の複雑化、困難化の動向等に対して、家庭裁判所における多角的な対応が適切かつ十分に行われるよう、裁判官、家庭裁判所調査官の充実を含め、家庭裁判所の人的・物的体制の強化を進めること。

7、裁判官及び裁判所職員が健康的に働き続けられる職場環境を整備すること。

特に子育てや介護などによりキャリア形成を損なうことなく、仕事と家庭を両立し、その能力を十分に発揮できるような取組をより一層進めるとともに、本人の意向や家庭環境に十分に配慮した裁判官の異動にも努めること。

以上であります。

何卒委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

これにて趣旨の説明は終わりました。

採決いたします。

本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

起立。

よって本動議のとおり、附帯決議をすることに決定しました。

この際、ただいまの附帯決議につきまして、法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。

答弁者 平口法務大臣

平口法務大臣。

ただいま可決されました裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。

また、最高裁判所に係る附帯決議につきましては、最高裁判所にその趣旨を伝えたいと存じます。

委員長 井上英孝

お諮りいたします。

ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

御異議なしと認めます。

よってそのように決定しました。

次回は明15日水曜日、午前8時50分理事会、午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。

井上英孝 (法務委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 井上英孝

ご視聴ありがとうございました。

國重徹 (中道改革連合・無所属) 1発言 ▶ 動画
質疑者 國重徹

ご視聴ありがとうございました。

西村智奈美 (中道改革連合・無所属) 1発言 ▶ 動画
質疑者 西村智奈美

ご視聴ありがとうございました。

鈴木美香 (参政党) 1発言 ▶ 動画
質疑者 鈴木美香

ご視聴ありがとうございました。

原山大亮 (日本維新の会) 1発言 ▶ 動画
質疑者 原山大亮

ご視聴ありがとうございました。

國重徹 (中道改革連合・無所属) 1発言 ▶ 動画
質疑者 國重徹

ご視聴ありがとうございました。