財務金融委員会

衆議院 2026-04-14 質疑

概要

地域金融機関の経営基盤強化と地域経済活性化を目的とした「金融機能の強化のための特別措置に関する法律」の改正案に関する審議が行われました。資本参加制度の申請期間を「当分の間」とし、資金交付制度の拡充(上限額引上げ等)や災害等特例の常設化を盛り込むことで、人口減少等の構造的課題への対応を図る方針が示されました。質疑では、公的資金投入の妥当性、システムベンダーへの価格転嫁リスク、ガバナンス強化、および地域企業の価値向上に向けた具体的な支援策について議論が交わされました。

発言タイムライン

維新チームみらい中道改革自民国民参政無所属政府委員長・議長
0分25分50分1:151:402:052:302:55一谷勇峰島侑大森江福原淳近藤雅牧野俊河村た

発言者(9名)

質疑応答(49件)

資本参加制度の申請期間(当分の間)の具体的期間
質問
一谷勇一郎 (日本維新の会)

- 資本参加制度の申請期間にある「当分の間」という表現について、具体的にどの程度の期間を想定しているか

答弁
井上企画市場局長
  • 人口減少等の構造的問題に対応するため「当分の間の措置」と位置づけ直した
  • 将来的に特別な対応が不要と判断されれば終了もあり得るが、現時点で具体的な時期は見通しがたい
全文
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まず、資本参加制度の中にありますこの申請期間の「当分の間」というのは、なかなか皆さん市民の方が「当分の間」と読むと、一体どれぐらいなんだろうかというふうに思われると思いますので、まずは具体的にどの程度の期間を想定しているのかということをお聞きしたいと思います。

資本参加制度は2004年の施行以来、これまで4度の期限延長を重ねてまいりましたけれども、今回の法案におきましては、委員がただいまご指摘いただきましたとおり、資本参加制度を短期的な経済情勢の変化への対応ではなく、地域の人口減少等の構造的な問題に対応していくために必要な制度として位置づけ直し、「当分の間の措置」としたいと考えております。

こうした考え方を踏まえれば、人口減少をはじめとした社会経済情勢や、地域金融機関の資本の状況、制度の施行状況等を総合的に勘案して、仮に地域金融機関の経営基盤の強化を図るために特別な対応が必要ないと判断できる状況が実現すれば、将来的に資本参加制度を終了することはあり得ると考えておりますけれども、現時点でその具体的な時期は見通しがたいと考えております。

経営強化計画の変更命令と業務改善命令の違い
質問
一谷勇一郎 (日本維新の会)

- 新設される経営強化計画の変更命令が、銀行法等の業務改善命令と法的性質や効力においてどう異なるのか

答弁
井上企画市場局長
  • 変更命令は公的資金の返済確保と規律確保のため、計画内容の変更を命じるもの
  • 業務改善命令は預金者保護や金融システム安定のため、より幅広い内容の命令を発出し得るもの
全文
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この新設されます経営強化計画の変更命令は、銀行法等の業務改善命令と法的性質や効力においてどう異なるのかということをお聞きしたいと思います。

今回創設いたします経営強化計画の変更命令は、公的資金による資本参加を受ける以上は、より一層高い規律を確保した上で、その返済を確実なものとする必要があるとの考え方に基づきまして、資本参加先における公的資金の活用状況や、返済原資の確保の状況等を踏まえ、必要な場合に、経営強化計画に記載すべき事項の範囲内で、その内容の変更を命じることを想定しているものでございます。

一方で、ご指摘いただきました銀行法等に基づく業務改善命令につきましては、預金取扱金融機関として通常求められる業務の健全かつ適切な運営を確保するために必要な場合に発出することが想定されているものでございます。

預金者の保護や金融システムの安定等の銀行法等の目的の達成に必要な範囲内において、比較的幅広い内容の命令を発出し得るものと考えております。

共同組織金融機関における独立した外部幹事の選任
質問
一谷勇一郎 (日本維新の会)

- 過疎地などの地域では、利害関係のない完全に独立した外部幹事を選任することが困難ではないか

答弁
井上局長
  • 公的資金を受ける以上、高い規律確保のため独立した幹事の選任を求める
  • 地元で確保が困難な場合は、中央機関と連携して適任者の確保を図る必要がある
全文
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共同組織金融機関における独立性が高い外部幹事等の選任に関し、過疎地においては完全に無関係な幹事等の選任は私は難しいのではないかなと。

今、人口の減少をするところの金融機関に対してこの回答をしていく中で、やはりなかなか全く利害関係がない方の幹事を見つけるのは難しいのではないかと思うのですが、そのあたりのお考えをお聞きしたいと思います。

本法案では、資本参加先の共同組織金融機関で不祥事案があったことを踏まえまして、公的資金による資本参加を受ける以上は、より一層高い規律を確保した上で、その返済を確実なものとする必要があるとの考えに基づきまして、特に共同組織金融機関においては、独立性が確保された独立委員会幹事の選任等を求めることとしております。

こうした趣旨を踏まえますと、仮に地元で独立委員会幹事の担い手を確保することが困難な場合におきましても、共同組織金融機関に対して指導的役割を担う中央機関とも連携していただきながら、適任者の確保を図っていただく必要があると考えております。

地域金融機関の未来への進化と公的支援の実効性
質問
一谷勇一郎 (日本維新の会)
  • 公的資金の枠組みが、地域金融機関がビジネスモデルを超えて地域の情報拠点として機能することを支えられるか
  • 投資家への脱皮やデジタル化、専門性向上に向けた政府の捉え方はどうか
答弁
金子内閣府大臣政務官
  • 「地域金融力強化プラン」に基づき、M&A、事業承継、DX支援等の施策を推進している
  • 投資専門子会社の出資要件見直し等を通じて、地域企業の成長支援を可能にする環境整備を進めている
全文
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そこで、今回の金融機能強化法による公的資金の枠組みは、地域金融機関がこれまでのビジネスモデルを超え、地域の情報拠点として機能することを支えることができるものとなっているのかということをまずお聞きしながら、また地域金融機関がファンド等を通してリスクを取り、経営に深く関与する投資家へと脱皮するこの挑戦を力強く支えるためのセーフティーネットとして機能するのか。

デジタル化だけではなく、対面サービスの付加価値向上や銀行員の専門性、すなわち投資家としての目利き力を磨くための支援等と合わせて、政府として地域金融機関の未来への進化をどう捉えていくのか、お聞きしたいと思います。

金子内閣府大臣政務官委員御指摘のように、地域金融機関におきましては、地域のネットワークのハブとしての役割が期待されまして、今般の改正法案による環境整備などを通じまして、地域経済に貢献する役割を十分に発揮していただくことが重要と考えております。

幅広い金融仲介機能の発揮を促す観点から、金融庁としては昨年12月に策定公表いたしました「地域金融力強化プラン」におきまして、地域金融機関によるM&Aや事業承継、事業再生支援、経営人材確保、DX支援等を推進するための施策を盛り込んでいるほか、地域金融機関が適切なリスク管理を前提とした上で、資本性資金の供給を通じて地域企業の成長支援できるように、投資専門子会社の出資に関する要件等の見直しも併せて進めているところでございます。

金融庁といたしましては、こうした取組を通じて、地域金融機関が地域の要として、将来にわたってその役割を十分に発揮できるよう、引き続き指示してまいります。

地域金融機関による寄附文化の醸成とプラットフォーム化
質問
一谷勇一郎 (日本維新の会)

- 地域医療や福祉等の公共インフラを支えるため、地域金融機関が寄附の紹介や口となるプラットフォーム機能を担うべきではないか

答弁
片山金融担当大臣
  • 地域発展のために望ましいと考えている
  • 「地域金融力強化プラン」の趣旨に沿った有機的な活動であるため、提案を踏まえて取り組みたい
全文
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地域の経済を支えるには、融資や投資だけではなく、地域医療や福祉等の公共インフラを支える寄附による循環が不可欠ではないかと思います。

信用のある地域銀行だからこそ、例えば銀行が寄附を紹介したり、その間の口になったりといったように、地域金融機構が地域の富をインフラへ循環させるプラットフォームとなるよう、金融庁が関係省庁と連携して推進すべきではないでしょうか。

片山金融担当大臣:地域が発展するために、地域金融機関には望ましいと考えております。

また、金融庁が策定・公表した「地域金融力強化プラン」が昨年の末にできているんですけれども、様々な関係者が連携して地域企業の価値創造と地域活性化に向けた取組を促進し、地域の持続的有機的な発展につなげるということを掲げております。

ですので、御意見のようなことは、まさにそういったことで非常に有機的にいい活動でございますので、ぜひ今後も議員の御意見、御提案を踏まえて取り組んでまいりたいと思います。

資金交付制度におけるシステムベンダーへの価格転嫁リスク
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • システム統合コストへの支援が、実質的にシステムベンダーの利益(価格転嫁)となり、政策効果が出ないリスクがあるのではないか
  • オーダーメイドの勘定系システムは外部からの価格検証が困難であるため、特に懸念している
答弁
井上企画市場局長
  • システム構築費用は民間同士の交渉で決定されるため、影響を一概に言うことは難しい
  • 業務合理化や収益性向上の要件を設けており、金融機関側にコストを抑えるインセンティブが働く
  • 審査会にシステム専門の委員を選任することを検討しており、単にベンダーの利益になる事態は想定しづらい
全文
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まず最初に資金交付制度の実効性。

具体的には補助金がシステムベンダーへの価格転嫁に吸収されてしまうリスクについてお伺いいたします。

今回の制度ではシステム統合コストの増額が含まれておりますが、私自身はここに一つ構造的なリスクを感じております。

それは実際この支援がコストの削減、コストの支援というところに結びつかず、システムベンダーの儲けになって終わってしまうということです。

例えばクラウドサービスのような標準化されたようなシステムであれば、競合他社との比較であったりとか、例えば他のお客さんに対しての提案価格であるとか、そういったところで価格の妥当性というのは比較的検証が容易であります。

しかし一方で銀行の勘定系システム、こういったものは各行の業務フローであったりとか、商品体系に合わせた、いわばオーダーメイドの一点物のような製品となっております。

こういったオーダーメイドのシステムについて外部から検証を加えていくというのは極めて困難であるというふうに私自身は考えております。

またシステムを提供する企業としては、民間企業として顧客の支払い能力が上がっているときには価格を調整するというのは合理的な行動であり、それ自体を責めるということはできないかなというふうに考えております。

こういった実質システムベンダーの価格転嫁に使われて、今回の補助金が思ったような政策効果が出ないというリスクについて、政府がどのようにお考えなのかというところについて伺いたいと思います。

一般に金融機関のシステム構築に要する費用は、システムの規模、複雑性、あるいは金融機関の需要や価格交渉力、システムベンダー間の競争、物価、人件費の動向等の様々な要因を踏まえて、民間企業同士の交渉の中で決定されるものであると承知しております。

まず前提として、システム構築費用の価格形成に与える影響を一概に申し上げることは難しいということは御理解いただければと思います。

その上で申し上げますと、今回創設されるシステム共同化支援では、その要件として業務の合理化や収益性の向上が見込まれることや、共同化により確保する経営資源を活用して地域経済の活性化に資する方策を実施すること等を求めておりますので、地域金融機関にはシステム構築費用を抑えるインセンティブが働くものというふうに考えております。

また、地域金融機関から提出される実施計画の内容を審査する金融機能強化審査会につきましても、審査会の委員の上限を現行の6人から7人へ引き上げまして、金融機関のシステムについて専門性を有する委員を選任することを検討していきたいと考えております。

これらを踏まえれば、単に資金交付がシステムベンダーの利益となって地域金融機関の負担が変わらないといった事態は想定しづらいというふうに考えております。

いずれにいたしましても、金融庁としては地域金融機関に対して制度趣旨を踏まえまして、業務効率化を通じた経営基盤の強化に積極的に取り組んでいただくことを期待しております。

資金交付制度の効果検証の枠組み
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 制度全体の効果を検証するために、どのようなスパンで何を計測する予定か
  • 統合件数、経費率の変化、地域への貸出金額などの指標を検討しているか
答弁
井上企画市場局長
  • 単なる統合件数の追求で政策効果を判断することは適切ではない
  • 実施計画に記載された業務合理化や収益性向上などの履行状況をフォローアップする
  • 5年ごとの見直しの際、有識者の意見を聞きながら適切な検証のあり方を検討する
全文
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ここも関係するんですが、資金交付制度全体の効果検証の枠組みについてもお伺いをさせていただきたいというふうに思います。

この制度全体の方向性につきましては、冒頭でも申し上げましたとおり、私は賛成をしておりますが、今後、念のためですね、今後どのようなスパンで何を計測する予定なのかというところをぜひ確認させていただければと思っています。

例えば、その統合件数というものを見ていくのか。

統合後の経費率の変化や、もしくは地域への貸し出しの金額、残高、そういったものを見ていくのか、今どのようにお考えなのかお聞かせいただければと思います。

今般の資金交付制度の期限の延長拡充は、人口減少等により地域経済が厳しい状況にある中で、地域金融機関が引き続き地域経済を支えていけるよう、将来を見据えた合併・経営統合やシステム共同化による業務の効率化を通じた経営基盤の強化に向けた取組を後押ししていくためのものでございます。

重要なのは、合併・経営統合やシステム共同化を含めた多様な選択肢の中から、各地域金融機関がその実情に適した対応を選択することでございまして、件数の追及により政策効果を判断することは必ずしも適切でないと考えております。

その上で、地域金融機関が提出する実施計画におきましては、地域経済の活性化に資する施策のほか、システム共同化の場合には業務の合理化や収益性の向上に関する事項等の記載を求めてまいりますところ、金融庁としてはまずその履行状況についてしっかりフォローアップしてまいりたいと思っております。

また本法案では、施行後5年ごとに制度の施行状況等を勘案し、必要に応じて見直しを検討することとしておりまして、その際は例えば学会の有識者の意見を聞くなどしながら、どういった検証のあり方が適切かということもよく検討してまいりたいと思います。

地域金融機関における専門人材の確保支援
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 地域金融力強化プランにある人材紹介やDX牽引などの役割を果たすには多様な専門人材が必要である
  • 地方の人口減少・人材流出の中で、地銀が自力で人材を確保するのは困難であり、国として何か支援できることはないか
答弁
石田監督局長

- 人材の確保・育成は非常に重要であると考えており、人的資本のあるべき姿やビジョンについて地域金融機関と取り組んでいる(※答弁途中で遮られたため不完全)

全文
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地域金融力強化プランにおいては、地銀が金融機能にとどまらず、あらゆる地域経済への貢献を通じて、より地域経済にとって重要な存在となっていくということが示されておりまして、例えばその中の例として挙げられているところが、例えば人材の紹介・あっせんであるとか、M&Aのマッチング、地域のDXを牽引する担い手という役割もドキュメントに記載されているかと思います。

方向性としては理解をしておりますし、そういったポテンシャルは非常に大きいと思いつつ、先ほど御答弁にもございましたとおり、例えば資本性の資金を投入していくですとか、これまでどのように融資をしていくという金融機能というのは地銀さんかなり強いと思う一方で、例えば人材の紹介をしたりですとか、あとはDXを牽引するというためには、多様な専門性を持つ人材を抱えていく必要があるというふうに理解をしております。

しかし、地方の地銀さんが自力でそういった人材を確保し続けることというのは、今一定程度ハードルが高いだろうというふうに考えております。

地方における人口減少であるとか人材流出といった問題は、何も民間企業、いわゆる一般の事業会社の方々だけにとどまった話ではなく、地銀の方々も同じ問題に直面されているかと思います。

そういった中で、地銀さんがそういった人材を確保するために、国として何かできることがあるのかというところをぜひお伺いできればというふうに思っております。

地域金融機関は地域の顧客企業に有効な支援を選択し実行していくことも重要でございまして、こうした支援を実行できる人材を地域金融機関が確保・育成していくことは非常に重要なことでございまして、当庁といたしましても近年、地域金融機関とは人的な資本に関しまして将来のあるべき姿、ビジョンなどを……。

多業種(非金融機関)による地銀への資本参加
質問
峰島侑也 (チームみらい)
  • 海外事例(英タンデム社による買収)のように、非金融業の外部資本参加が経営効率化や人的資本の向上に寄与する可能性がある
  • 日本においても多業種による資本参加について、政府はどう認識し、促進する考えがあるか
答弁
片山さつき
  • 銀行法に基づき、経営陣には高い資質が要求される
  • 株式取得は個々の主体の投資判断であり、地方でも多業種との資本提携事例は見られる
  • 建設的な対話や連携協業を通じて、持続可能性の確保や地域経済の活性化につながることが重要であるというスタンスである
全文
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最後に、ちょっとこれは最後は発散的なディスカッションになる可能性があるんですが、金融機関以外の形態による地銀さんの統合ということの可能性についてお伺いをしたいと思います。

金融機関以外の業種で外部資本が参加することによって、例えば今まで地銀さんが持っていた人的資本であるとか、あとは経営の効率性というところが上向くということは十分に考えられるというふうに考えていまして。

例えば海外に目を向けますと、イギリスでフィンテック企業のタンデムというところがハロッツバンクというところを買収したんですが、その結果、元々赤字企業だったんですが、3年連続で黒字になって2024年は過去最高益を出しているというような事例がございます。

日本でもこういった事例が今後起きうる、当然銀行業の資格を取った上でということにはなると思いますが、起きると思っています。

そういった多業種による資本参加について、現状政府としてどのように御認識か、それについて何か促進していくお考えがあるかというところをお伺いできればというふうに考えております。

片山さつき銀行法におきましては、銀行業務の高度な公共性に鑑みまして、その健全かつ適切な運営を求める観点から、経営陣に対しては、銀行の経営管理等に関する知識、経験や社会的信用の面で極めて高い資質を備えることというのを要求しております。

事業会社等が銀行の株式の取得を行うかどうかは、個々の主体の投資判断や経営判断に基づいて行われるものでございまして、足元でも多業種の事業者と銀行との資本提携の事例というのは地方においても見られてはおります。

金融庁のスタンスといたしましては、例えば地域の金融機関と多業種との資本提携ですね。

これにつきましては、地域の金融機関と資本提携する事業会社等との間で、建設的な対話や実効性のある連携協業が行われて、その結果、地域金融機関の持続可能性の確保ですとか、地域経済の活性化につながっていくということが重要というふうに考えるスタンスでございます。

地域企業の価値向上に向けた支援策と環境整備
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)
  • 地域金融機関が預体業務を超え、地域経済に貢献するための政府の後押しや環境整備について
  • 具体的な実証実験や支援体制の構築に関する見解
答弁
片山金融担当大臣
  • 「地域金融力強化プラン」に基づき、M&A、事業承継、DX支援などを強力に推進
  • 金融機能強化法による資本参加・資金交付制度の拡充で経営基盤を確保し、選択肢を増やす
  • 外部プレイヤーとの連携による成長支援事例の創出や、REVICによる職員研修を強化
全文
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はじめに、地域企業の価値向上に向けた具体的な支援策についてお伺いをいたします。

現在、多くの中小企業が、人口減少や後継者不足などの構造的な課題に直面しております。

そして、単なる資金繰り支援にとどまらず、経営改善や事業承継といった、より踏み込んだ伴走支援のニーズが高まっております。

地域金融力の強化に関するワーキンググループ報告書では、地域金融機関に対して、中堅企業やスタートアップへの成長支援、M&A、事業承継や経営人材確保の支援、さらには生産性向上のためのDX推進など、多面的な後押しがまとめられています。

しかしながら、これを実行するには、業種ごとに異なる高度なノウハウや専門人材が必要不可欠であると思います。

今後、地域金融機関が従来の預体業務の枠を超えて、地域の金融インフラの維持だけではなく、地域経済に貢献する地域金融力を最大限に発揮できるよう、政府としてどのような後押しや環境整備を行っていくお考えをお持ちなのかお伺いをいたします。

国内外の市場開拓に知見を有する内外のプレイヤーと連携して、地域ネットワークのハブとして企業価値の創造を総合的にサポートできるよう、どのような実証実験や支援体制の構築を進めていくおつもりか、以上にて大臣のご見解をお伺いいたします。

金融庁としては、昨年末に地域の金融機関が一層、地域の経済に貢献して、企業を育てていけるように、「地域金融力強化プラン」というのを取りまとめさせていただいたので、このプランに基づいては、地域金融機関がM&Aを取り継いで、事業承継も後押しして、事業再生支援もまとめて、また経営人材も確保して、DX支援、この中には人材もありますわね。

そういうことが、もうやってほしいことがてんこ盛りなんですけれども、この施策を掲げておりまして、これを強力に推進しているという方針でやっております。

その際に、高度なノウハウや専門人材の確保が必要になります。

それで、今回ご審議いただいている金融機能強化法において、この地域金融機関が十分に経営基盤を確保できるように、資本参加、資金交付制度の期限延長と拡充等を盛り込んだと、そこにも大きな狙いがあるわけでございます。

金融庁といたしましては、こういう制度面での環境整備を通じて、地域の金融機関が地域において将来にわたってその役割を十分に発揮できるための選択肢を増やそうという考えで臨んでおります。

特にお尋ねがございました実証実験ですとか支援体制については、地域から全国や海外の市場に飛び立っていく企業を生み出していくため、また、海外に売りたいという地域の今育っている企業ってたくさんあるんですが、そこに地域の金融機関が必ずしもピタッと手を当ててもらえてないんじゃないか、みたいなお話は私のところにもたくさん来ます。

それは地域の金融機関自身のノウハウの問題もあるんでしょうけれども、人材が足りないという問題もあるので、そういう企業を生み出すために十分なパートナーになれるようにですね、地域圏を有するさまざまなプレイヤーと連携して、地域の企業の成長支援を行う具体的な事例を一つでも多く作って、それを共有して、また地域経済活性化支援機構、通称REVIC(レビック)というのもございまして、研修をやっているんですよ。

これもまだまだ足りないかもしれませんが、地域の金融機関の職員の皆さんに対して、企業価値創造の総合的な、また多種多様なサポートに関して知見を得ていただいて、それを提供していただくということで、成長の後押しというのを強化してまいりたいとかように考えております。

資本参加制度等のモニタリング体制と地域支援の両立
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)
  • 不祥事を受けた外部チェック機能および金融庁によるモニタリング体制の抜本的強化の必要性
  • 過度なモニタリングによる現場の萎縮を防ぎ、経営基盤強化と地域支援をどうバランスさせるか
答弁
片山金融担当大臣
  • 経営計画に基づき、不祥事防止の検証と地域経済活性化のフォローアップを継続的に実施
  • モニタリング強化と地域活性化への取組は両立可能であり、成果を失わせない形で後押しする
全文
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次に、地域金融機関の基盤強化に向けた制度面での対応と、不祥事を受けた監督体制のあり方についてお伺いいたします。

先ほどの報告書では、本年3月末に申請期限を迎えた資本参加制度及び資金交付制度について、将来の経営基盤強化のために長期的な目線での期限延長や拡充が提言をされ、今回の改正となりました。

資本参加先の協同組織金融機関において、制度の趣旨に反する極めて不適切な行為が長年にわたり行われていた事案が明らかとなっておりまして、モラルハザードが強く懸念されています。

本改正案において、長期的な期限延長を行う以上、金融機能強化審査会による全件の事前意見聴取や、外部幹事の専任といった外部チェック機能の強化に加えて、金融庁による深度あるモニタリング体制の抜本的な強化は不可欠であると考えております。

一方で、現場への過度なモニタリングによって、金融機関の積極的な支援体制が萎縮することは、資本参加先であるかどうかを問わず、避けなければならないと思っております。

計画のフォローアップ等で当局の関与が高まる資本参加先については、一定の配慮が必要ではないかと思います。

金融機関の経営基盤強化と地域支援への関与を促す制度改正の2つを、金融庁として今後どのようにバランスをとっていく方針なのか、大臣にお伺いいたします。

片山大臣本改正案におきまして、資本参加の申請に当たって地域金融機関が提出する経営計画には、中小規模の事業者に対する信用供与の円滑化、それを地域経済の活性化に資する方策といったことを記載することになってございます。

その上で金融庁においてモニタリングを行うわけでございますが、そこでは不祥事等の未然防止等の観点から、資本参加先の経営管理体制や内部統制の体制等について検証を行うだけではなくて、こうした経営強化計画が着実に実施されて、地域経済の活性化が図られるように継続的にフォローアップを行っていくことも想定しております。

従いまして、金融庁によるモニタリング体制の強化と、地域金融機関による地域経済の活性化に向けた取組は、両立できるものと、両立してもらわなければ困るものという考え方でございまして、決してただに厳しくしすぎて成果を失わせるようなことがないように、今後とも、資本参加先を含む地域金融機関が、地域企業の価値向上や地域課題の解決に向けて取組を進めていくことができるような形で、後押しをしてまいりたいと考えております。

将来の人口減少・金利変動への対応と金融行政の姿勢
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)
  • 人口減少による貸出サイドへの影響や金利変動への対応について
  • 早期警戒制度の見直しを含め、どのような基本姿勢で金融行政を展開するか
答弁
片山金融担当大臣
  • 定量的なデータに基づいた説得性のあるシナリオを設定し、早期警戒制度の見直しを実施
  • 健全な危機意識を共有し、自ら経営基盤を強化して幅広い金融仲介機能を発揮できるようあらゆる政策を動員する
全文
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続きまして、環境変化を見据えた将来の対応と今後の金融行政の全体像についてお伺いをいたします。

先ほどの報告書では、将来的な人口減少の影響は地域金融機関の預金サイドだけでなく、今後は貸出サイドにも及ぶことが想定をされ、さらに金利環境の変動が地域金融機関の収益性や健全性に与える影響について、定量的なデータに基づいた説得性のあるシナリオを用いて、深度ある検証を行う早期警戒制度の見直しが提言をされています。

地域金融機関が自律的に健全な危機意識を持って、将来にわたって十分な収益基盤を確保しながら、地域経済とともに力強く発展していくために、金融庁としてどのような基本姿勢で金融行政を展開していくのか、大臣のご所見をお伺いいたします。

人口減少のほか、金利環境も変化する中、抜本的な経営改革に踏み込めない地域金融機関に対しては、客観的な将来予測に基づく健全な危機意識を共有して、早めの対応を促す必要がございます。

こうした中、昨年末に取りまとめた地域金融力強化プランにおきましては、行政上の予防的措置を講ずる早期警戒制度について、将来の人口動態や金利変動等について、定量的なデータに基づいた説得性のあるシナリオを設定し、当該シナリオのもとにおける収益性や健全性の変化を個別金融機関とも共有しながら、より深度のある検証を実施する等の見直しを行うことにしております。

金融庁といたしましては、引き続き健全な危機意識を共有しつつ、自らの経営基盤を強化して、地域企業の企業価値の向上や地域課題の解決に向けて幅広い金融仲介機能を発揮できるような金融機関であれということで、あらゆる政策を動員してまいる所存でございます。

地域金融機関の適正数(オーバーバンキング問題)
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)
  • 地域金融機関の適正数に関する現状認識
  • 今後の望ましい数の水準を具体的に想定しているか
答弁
岩田内閣府副大臣
  • 合併・統合は個々の経営判断であるため、政府が適正数や水準を設定することは適切ではない
  • 経営改革の一環として組織再編を選択する判断を、資金交付制度の拡充等で後押しする
全文
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続きまして、関連で人口や経済規模に対して銀行の数や店舗数が多すぎるというオーバーバンキングの問題についてお伺いします。

地域金融機関の適正数について、金融庁はどのような現状認識を持っていらっしゃるのか、お伺いをいたします。

人口減少社会の進展等により、今後金融機関の統合再編の動きも加速するものと考えておりますが、今後の望ましい数の水準というものを具体的に想定をしているのか。

以上2点をお伺いいたします。

合併や経営統合については個々の金融機関の経営判断に属する事項であることから、金融庁として地域金融機関の適正数や数の水準を設定することは適切でないと考えております。

地域金融機関におきましては、地域経済の状況を含む自らの置かれた環境や今後の展望を踏まえて、地域企業の価値向上と地域経済の持続的な発展を実現するための経営基盤の強化を重要な経営課題と認識し、そのための経営改革に着実に取り組んでいただくことが重要であります。

その意味で、合併や経営統合についてはあくまで選択肢の一つであると考えております。

一方、こうした経営改革の一環として組織再編という手段を選択する金融機関も見られておりまして、金融機能強化法の資金交付制度はこれまで計7件の活用実績があるほか、足元でも地域金融機関の合併や経営統合に向けた複数の動きが見られます。

金融庁としては、今般の資金交付制度の期限延長・拡充をお認めいただくことで、こうした合併や経営統合という選択肢をとる地域金融機関の経営判断を後押し・支持できると考えております。

金融機関への公的支援の合理性
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)

- 人口減少下で厳しい環境にあるあらゆる事業者の中で、金融機関に限定して支援策を取る必要性と合理性について

答弁
井上企画市場局長
  • 地域金融機関は地域経済の要であり、経営基盤を強化しリスク抵抗力を確保することが重要
  • 金融機関の役割発揮を通じて、結果的に地域で活動する幅広い事業者に裨益するため合理性がある
全文
質問・答弁の全文を表示

急速に人口減少や少子高齢化が進行する中で、国内におけるあらゆる事業者にとって、ますます厳しい事業環境になることが懸念をされています。

そのような状況の中で、金融機関に限ってこのような支援策を取る必要性、合理性について、さまざまな現場でもご意見が出ているところでございますけれども、政府のご見解をお伺いしたいと思います。

こうした中で、地域金融機関は地域経済の要として、地域企業への資金供給にとどまらず、企業価値の向上や地域課題の解決に向けた幅広い金融仲介機能を発揮しながら、地域経済に貢献していく役割が求められているところでございます。

その役割を将来にわたって発揮していく上で、まずは地域金融機関が経営基盤を強化し、リスク抵抗力をしっかり確保していただくことが重要でございます。

本法案は、金融機能強化法の資本参加制度と資金交付制度の期限延長拡充により、そのための環境整備を図るものでございます。

こうした対応は、単に地域金融機関だけを支援するためのものではなくて、地域金融機関がその役割を果たしていくことを通じて、各地域で活動する幅広い事業者に裨益する合理性がある対応であると考えております。

資本参加制度および資金交付制度の期限設定
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)
  • 資本参加制度を「当分の間」とした理由
  • 資金交付制度(5年延長)と期限が異なる理由
  • 5年ごとの延長や恒久法化についての見解
答弁
井上企画市場局長
  • 資本参加制度は構造的な問題への対応として位置づけ直したため「当分の間」とした
  • 資金交付制度の期限は、独禁法特例法の廃止期限(2030年11月)を踏まえ設定
  • 資本参加は市場取引が基本であるため特別措置が適当であり、5年ごとに施行状況を検討する
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次に、資本参加制度についてお伺いします。

資本参加制度は、申請期限を「当分の間」へと変更することとしていますが、過去4度にわたって期限延長を繰り返してきた経緯を踏まえますと、なぜこのタイミングで期限を設けない運用に踏み切るのか、お伺いをしたいと思います。

また、資金交付制度は、2031年3月末までの5年間延長することになっています。

なぜ資金交付制度と資本参加制度で異なる期限としたのかについてもお示しをください。

例えば、5年ごとに申請状況を勘案して、申請期限を延長する方法もあるのではないか、というようなご意見も現場ではございました。

一方、制度の背景を考えれば、当分の間ではなく、制度そのものを恒久法にしてもいいのではないか、といったご意見もございました。

そのようなご意見に対するご見解をお聞かせください。

1点目、当分の間の措置とする理由ですけれども、まずご指摘いただきましたとおり、2004年の施行以来、本制度は4度の期限延長を重ねてきたところでございますけれども、今回の法案におきましては、資本参加制度を短期的な経済情勢の変化への対応ではなくて、地域の人口減少等の構造的な問題に対応していくための必要な制度として位置づけ直しておりまして、そのため当分の間の措置とする。

その上で具体的な延長幅につきましては、資金交付制度と同様の政策目的を有します独占禁止法の特例法の廃止期限、2030年の11月ということも踏まえまして、政策効果の発揮を期待できる期間として5年間の延長が適当と考えているところでございます。

3点目、5年後で延長を検討すべき、あるいは恒久法とすべきという御意見についてでございますけれども、地域金融機関がどのように経営基盤を強化するかは、本来的には地域金融機関自身の経営判断により市場の自由な取引の中で対応することが望ましいと考えております。

その意味で国による資本参加制度はあくまで恒久法ではなく特別措置とすることが適当と考えております。

その上で本法案では、施行後5年ごとに改正後の法律の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときには、法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとしております。

金融機能強化審査会の権限と変更命令の主体
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)
  • 経営強化計画の変更命令は審査会の権限か、金融庁長官名で行うのか
  • 計画の審査において審査会にどこまで踏み込んだ権限を与えるのか
答弁
井上企画市場局長
  • 変更命令は監督上の措置であり、金融庁長官名で発出する(審査会の関与はない)
  • 審査会は意見を述べる機関であり、最終的な資本参加の可否は金融庁が決定する枠組みを維持する
全文
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次に金融機能強化審査会の権限についてお伺いします。

本改正で経営強化計画の変更命令が創設されていますが、それはこの金融機能強化審査会の権限で変更命令が出されるのか、金融庁長官名で行うのかお伺いをいたします。

併せて金融機関の申請時に、経営強化計画を提出することとなっていますが、その審査については一義的に金融機能強化審査会が担うのか、それとも金融機能強化審査会は意見聴取にとどまって金融庁が担うのか、審査会にどこまで踏み込んだ審査権限を与えるのか、お伺いをいたします。

まず、経営強化計画の変更命令につきましてですけれども、監督当局の責任において発出する監督上の措置の一つと位置づけておりまして、金融機能強化審査会の関与はなく、金融庁の判断により、内閣総理大臣から権限の委任を受けた金融庁長官名で変更命令を発出することとなります。

次に金融機能強化審査会は、法律上監督当局に対し金融機関から提出された経営強化計画の内容についての意見を述べる機関というふうに位置づけさせていただいております。

そのため審査会は関係行政機関に資料提出等の必要な協力を求めることができることとされておりまして、これまでにも経営強化計画について、その実現可能性や妥当性、計画の履行状況のフォローアップに当たって留意すべき点等について、充実した審議を行っていただいております。

その上で最終的には金融庁が審査会の意見も踏まえまして、資本参加の可否を決定することとなっておりまして、こうした枠組みにつきましては、今般の法案においても変更を加えておりません。

いずれにいたしましても、金融庁としては、資本参加後も審査会での意見を踏まえたフォローアップを行っていくなど、適切な制度運営に努めてまいりたいと考えております。

災害等特例の指定基準と予見可能性
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)
  • 資本参加制度の特例が適用される「災害等」の指定基準をどう決めるか
  • 激甚災害の指定を参考にするのか、どのような事態で発動されるのか
答弁
井上企画市場局長
  • 柔軟性と実効性確保のため、あらかじめ詳細な基準を設けることは適当ではない
  • 南海トラフ地震等は該当し得るが、激甚災害指定による自動適用は想定していない
  • 個別の災害ごとに影響を総合的に勘案して運営する
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災害や新たな感染症の蔓延等による経営基盤の脆弱化に備えて、資本参加制度の特例をあらかじめ整備することになっております。

具体的には、特例が適用される災害等を内閣総理大臣が指定し、告示することとしていますが、その指定の基準はどのように決めるのかお聞かせいただきたいと思います。

過去の東日本大震災や新型コロナウイルス感染症のまん延時の特例と比較して、どのような事態になれば発動されるのか、激甚災害等の指定を参考にするのか否か、予見可能性の観点からお伺いをいたします。

被害の対応や地域金融機関への影響は災害等によってまちまちでございますので、制度の柔軟性や実効性を確保する観点から、資本参加制度の特例の対象となる災害等について、あらかじめ詳細な基準を設けることは必ずしも適当ではないと考えております。

その上で申し上げますと、これまでに東日本大震災や新型コロナウイルス感染症の蔓延に際して、資本参加の特例を設けた経緯を踏まえれば、例えば被害が想定されております南海トラフ地震等は該当し得るものと考えております。

御指摘いただいた激甚災害との関係については、激甚災害に指定されれば自動的に資本参加の特例の対象とするといったような対応は想定しておりません。

いずれにいたしましても、金融庁として、あくまで個別の災害ごとに地域金融機関やその取引先の財務に与える影響や金融仲介機能の維持・強化の必要性等を総合的に勘案しながら、地域金融機関が迅速な地域経済の回復に貢献できるように適切な制度運営に努めてまいりたいと考えております。

地政学リスクへの特例適用
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)

- 中東情勢等の地政学リスクによる経済的打撃に対し、資本参加の特例を適用できるか

答弁
井上企画市場局長
  • 特例は大規模災害と感染症を対象としており、地政学リスクは性質が異なるため適用は想定していない
  • 平時のリスク管理を求めており、必要に応じて本則に基づく資本参加の活用を期待する
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大規模災害に備えるということですけれども、現下で注視すべきは、緊迫の中東、イラン情勢をはじめとする中東の地政学リスクと考えております。

原油価格の高騰、物流の混乱、そして世界的なインフレ圧力。

これらは我が国の実体経済を直撃するだけでなく、金融市場の不確実性を急激に高めているため、報道では「災害級打撃」と表現する経営者もいらっしゃいました。

かつてのオイルショックを思わせるエネルギー危機が懸念される中、地域金融機関の取引先である中小企業は、コストプッシュ型のインフレによって、資金繰りが極めて厳しい局面を迎えています。

このような、いわば平時とは言い難いリスクが顕在している今、公的資金による資本参加の枠組みを維持・拡充することは、万が一の際の備えとして、あるいは地域経済の防波堤として機能させるという意義は十分あると考えますが、今述べたような地政学リスクについて特例の適用となるのか、政府の御見解をお伺いいたします。

災害等に関する資本参加の特例につきましては、これまで東日本大震災と新型コロナウイルス感染症の蔓延に際して設けてきた経緯を踏まえまして、今般の常設化に当たりましても、大規模な災害と感染症の蔓延ということにつきましては対象とすることとしております。

ただいま委員に御指摘いただきました、地政学リスクの顕在化に伴う経済情勢の変化につきましては、災害や感染症の蔓延と言いました地域金融機関の経営とは全く無関係の自然発生的な事態とは、ややその性質が異なるものと理解しております。

また地域金融機関には、そういった金融市場の変動等に備えまして、平時から十分なリスク管理を行うことを求めております。

というようなことを踏まえまして、災害等と同列に扱うことは適当ではないと考えておりまして、それについて特例が適用されるということは想定しておりません。

しかしながら今後もこうした経済情勢の変化に際しては、必要に応じてこの特例ではなく本則に基づく資本参加を活用していただくことで、地域金融機関が地域経済の回復活性化に貢献していただくということを期待しております。

金融機関と公的支援機関の連携強化
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)

- 経営者が相談に来る前に手遅れになるケースを防ぐため、金融機関と「よろず支援拠点」等の支援機関との連携をどう強化するか

答弁
岩田内閣府副大臣
  • 改正監督指針において、支援機関との連携強化や早期対応に取り組むことを監督上の目線として掲げた
  • 実際、再生計画策定や事業承継ニーズ診断の約7割が金融機関からの持ち込み・対応となっており、今後も地域金融力強化プランに基づき促進する
全文
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次に、中小企業、小規模事業者への経営支援について伺います。

地域金融力の強化は、地域の中小企業や地場産業が持続し、発展していくための極めて重要なインフラ整備ですが、金融機関のみで支えることにも限界があり、経営支援を行う公的な支援機関との連携が極めて重要であると考えております。

一例として、中小企業庁が所管をする「よろず支援拠点」というものがあります。

国が全国47都道府県に設置している無料の経営相談所でございまして、中小企業や小規模事業者などを対象に、中小企業診断士や税理士、弁護士といった専門家が、売上の拡大などの攻めの支援から、事業再生などの守りの支援まで、ワンストップで対応する重要な役割を担っております。

しかし、現場の声を聞きますと、経営者の方の中には、強い自負・プライドがあるがゆえに、経営状況が悪化をしても自力で解決できると抱え込んでしまって、相談に来られたときには、既に事業継続が極めて困難な、瀕死の状態に陥っているケースが少なくないとのことでございます。

早期の段階で支援の手が入れば、廃業を回避し、再生や事業承継へとつなげられる可能性が高まってまいります。

そのためには、経営者にとって最も身近な存在である地銀、信金、また信用組合といった金融機関と、よろず支援拠点や商工会議所、商工会などの支援機関が、これまで以上に緊密に情報を共有して連携していくことが不可欠だと考えております。

経営者の手遅れを防いで、早期相談・早期支援を定着させるため、今後どのように連携を強化させていくのか、政府のお考えをお伺いいたします。

委員の御指摘のとおり、中小企業の経営改善や事業再生等の促進に向けましては、その経営課題が解決不可能となる前に、個別の実情を踏まえて、金融機関と支援機関が連携をして、早期対応を進めていくことが極めて重要であります。

こうした認識の下で、2024年4月に適用を開始しました改正監督指針では、今後の経営改善、事業再生支援ニーズの更なる高まりも見据えて、他の支援機関や金融機関との連携強化や、事業者の個別の実情にも応じて一歩先を見据えた早期対応に取り組むことを監督上の目線として掲げて、金融機関に働きかけを行いました。

金融機関と支援機関とが連携をした早期対応として、2024年度の実績の一例を申し上げますと、中小企業活性化協議会による再生計画策定支援の完了件数のうち、約7割が金融機関の持ち込みによるものとなっているほか、また、事業承継・引き継ぎ支援センターへの橋渡しに向けて、その他の支援機関や金融機関等が行う事業承継のニーズ診断のうち、約7割が金融機関により診断対応されたものとなっております。

加えて、足元におきましても、こうした連携強化や早期の事業者支援を一層促進していく旨を地域金融力強化プランにも掲げたところでありまして、引き続き政府として必要な取組を進めてまいります。

資金交付制度と独禁法特例法の期限ギャップ
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)

- 独禁法特例法(2030年11月まで)と資金交付制度(2031年3月まで)の4ヶ月の期限差について、特例法終了後の申請をどう扱うか

答弁
井上企画市場局長
  • 合併・経営統合後の一定期間内の申請を容認するため、あえて4ヶ月後の期限に設定した
  • 過去事例の申請期間(平均3ヶ月)を踏まえ、特例法廃止直前の統合でも対応可能と考えている
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続きまして質問に入らせていただきますが、資金交付制度についてお伺いします。

資金交付制度は、2031年3月末までの5年間延長することとなっています。

資金交付制度は、合併・経営統合等を実施する地域金融機関等に対して、国が追加的な初期コストの一部の資金交付を行うものですが、地域金融機関の合併等については、独占禁止法の特例法というものがあります。

2020年11月施行のこの特例法は、人口減少下で地域金融インフラを維持するため、同一県内等の地銀の合併・経営統合において、公正取引委員会の審査を一定条件下で適用除外とするもので、内閣総理大臣の認可を条件に、10年間の期間限定で適用されておりまして、これは2030年11月までに廃止予定となっています。

この特例法は、長崎県の18銀行と親和銀行の合併が競争制限的であるとして審査が2年以上の期間を要したことがきっかけとなり、人口減少等を理由として厳しい経営環境に置かれながら地域経済を下支えしている地銀の役割に鑑みて、経営力強化のための経営統合等に資するために特例として制定をされました。

その後、この制度を使いまして、青森道の l銀行や82長野銀行の経営統合等において、この独禁法の特例法というのが適用されています。

今回延長予定の資金交付制度の期限と、独禁法特例法の期限には、4ヶ月間の期限のギャップがあります。

今後とも人口減少がさらに加速することが見込まれ、地域金融機関の再編ニーズがむしろ高まってくるのではないかと推測されますが、独禁法特例法の期限が到来した後、今回の資金交付制度の期限内に合併申請があったときの取扱いはどうするのかをお伺いいたします。

改正法案におきましては、資金交付制度につきまして、合併・経営統合後の一定期間内の申請も容認することとしたいと考えております。

こうした中で、独占禁止法特例法に基づく認可を受けた合併・経営統合の後に資金交付制度の申請が行われる可能性も考慮いたしまして、資金交付制度の申請期限は、独占禁止法特例法の廃止期限であります2030年11月から約4か月後となる2031年3月末と設定させていただいております。

これは経営統合の最終決定がなされてから申請までにどの程度の期間を要するかを過去の事例も踏まえて検討いたしました。

過去事例だと平均3ヶ月程度というふうに承知しております。

例えば、特例法の廃止期限の直前に同法の適用を受けた金融機関が、その後に資金交付制度の申請を行うとしても、4ヶ月程度あれば対応可能と考えたことによるものでございます。

独禁法特例法延長時の資金交付制度の扱い
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)

- 仮に独禁法特例法が延長された場合、財源制約がある中で資金交付制度の期限延長をどう考えるか

答弁
井上企画市場局長
  • まずは現行の5年で適切に活用されることが重要
  • 延長については、関連施策の状況、経営基盤強化の進捗、財源確保の見通し等を総合的に勘案して判断する
全文
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では、仮に、独禁法特例法が延長された場合、金融機能強化勘定の余裕金という財源上の制約もある中で、資金交付制度の期限延長について、政府としてどのように考えているのかお伺いいたします。

まずは、今回延長する5年の期間内で、地域金融機関による経営基盤強化に向けた経営判断を後押しする資金交付制度が適切に活用されていくよう、制度運営を行うことが重要であるというふうに考えております。

その上で、仮定の御質問でございますので、お答えしづらいところもございますけれども、一般論として申し上げますと、資金交付制度の延長につきましては、独禁法特例法を含む他の関連施策の実施状況、地域金融機関の経営基盤強化に向けた取組の進捗状況や制度の活用状況、財源確保の見通し等を総合的に勘案し判断していくことになると考えております。

いずれにしろ施行から5年後の見直しの際にしっかり検討してまいりたいと思います。

交付上限額・補助率引上げの根拠と還元策
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)
  • 交付上限額を50億円(最大75億円)に引き上げた算定根拠
  • 公的資金投入が具体的にどう地域経済(金利低下や機能強化等)に還元されるか
  • 補助率引上げによる統合加速の見込みと出口戦略
答弁
井上企画市場局長
  • 算定根拠:合併事例の平均経費が約150億円であり、現行の30億円では実質補助率が3分の1を下回っていたため
  • 還元策:実施計画に中小事業者への信用供与円滑化等の方策を記載させ、地域経済への貢献を確保する
  • 出口戦略:統合の是非は経営判断であり、定量的な見込みや出口をあらかじめ示すことは困難
全文
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続きまして、補助上限と補助率引上げの妥当性についてお伺いをします。

本改正案では、合併・経営統合等の交付上限額を30億円から50億円へ、さらに一定のケースでは75億円へ、また補助率も一部2分の1へ引き上げることとしています。

現在、地方銀行が直面する最大の課題は、老朽化したシステムの刷新とDX投資の巨額化であると認識しております。

よって交付上限額の引上げは、合併統合への大きなインセンティブとなることは理解をしております。

その上で、この50億円の算定根拠、つまりどのような経費の積み上げで算定されたのかをお示しください。

併せて、これほどの公的資金を投じる以上、単なる銀行の経営規模の拡大や生き残りというのが目的であってはならないと考えておりますので、このコスト支援が具体的に貸出金利の低下やコンサルティング機能の強化といった利用者が実感できる形で、どう地域経済に還元されると想定しているのかお伺いします。

さらに、補助率の引上げが経営統合のスピードをどれほど加速させると見込んでいるのか、政府の具体的な出口戦略についてお伺いをいたします。

以上3点についてお願いいたします。

まず交付上限額50億円の算定根拠でございますけれども、資金交付制度のこれまでの活用実績を見ますと、地域銀行の合併事例での交付対象経費の平均が約150億円となっております。

現行の上限額30億円では、多くの事例で実質的な補助率が3分の1を下回っている状態でございます。

こうした実績を踏まえまして、合併・経営統合等に係る交付上限額を30億円から50億円に引き上げたいと考えております。

次に、交付金による支援の地域経済への還元についてでございますけれども、資金交付制度は、地域金融機関の業務の効率化を通じた経営基盤の強化を支援することで、地域経済への貢献を促す趣旨のものでございます。

従いまして、地域金融機関が提出する実施計画においては、各地域金融機関の特性やそれぞれの地域の状況を踏まえつつ、中小規模の事業者に対する信用供与の円滑化等の方策について記載することを求めておりまして、地域経済への貢献が確保するように取り組んでまいりたいと思っております。

最後に、経営統合の加速化、出口戦略ということですけれども、今般の交付上限額や補助率の引上げによって、合併・経営統合の促進に一定の効果が期待できるというふうには考えておりますけれども、合併・経営統合を行うかどうかにつきましては、あくまで各地域金融機関の経営判断でございまして、その時々の社会経済情勢等にもよると考えられますことから、あらかじめ定量的な見込みとか出口を示すことは現時点では困難であるということをご理解いただければと思います。

また重要なのは、合併・経営統合を含めた対応の選択肢の中から、各地域金融機関がその実情に適した対応を選択することであって、合併・経営統合の件数の多寡により政策効果を判断することは必ずしも適切でないと考えております。

いずれにいたしましても、金融庁としては交付上限額や補助率の引上げなど環境面の整備を進めることで、合併・経営統合による経営基盤の強化を選択する地域金融機関の経営判断を後押ししてまいります。

制度改正の効果測定(KPI)と検証
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)

- 制度改正による地域経済貢献をどのようなKPIで評価し、検証するのか

答弁
片山金融担当大臣
  • 定量評価は容易ではないが、過去には資本参加先の業務純益改善や中小企業向け貸出増などの傾向が見られた
  • 今後も収益や融資動向をフォローアップし、5年ごとの見直し時に計画履行状況や経済動向を適切に検証する
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一問飛ばしまして、続きまして、大臣にお伺いをいたします。

本改正案で制度整備を行う目的は、地域金融機関が地域経済に貢献する役割を十分に発揮することにあります。

先ほどの出口戦略の質問と少し重なりますが、今回の期限延長や制度拡充によって、具体的にどのようなKPIをもって、片山金融担当大臣。

今回の制度改正は、制度の利用件数とか、あるいは地域金融機関の合併・経営統合の件数を増やすこと自体を目的とするものではなくて、地域金融機関が経営基盤の強化を通じて地域経済に貢献していくための環境整備を行うためのものであります。

こうした環境整備の効果の定量的な評価というのは必ずしも簡単なことではないんですけれども、これまでの実績を見ますと、例えば資本参加以降、資本参加先の業務純益について全国平均との差が概ね改善し、中小企業向けの貸出残高も増加していると、こういった傾向が見られます。

今回の期限延長や拡充後も、こうした資本参加先の収益ですとか、融資の動向等について、丁寧にフォローアップしていく所存でございます。

その上で、本法案では、資本参加制度を当分の間の措置とすることも踏まえまして、施行後5年ごとに制度の施行状況等を勘案し、必要に応じて見直しを検討することとしております。

その際には、中小企業向け融資の実績等を含む地域金融機関が提出した計画の履行状況ですとか、それぞれの地域の経済動向等を勘案しつつ、制度の必要性について適切に検証を行っていくとともに、将来にわたりまして、「資金の無駄遣いだ」といったようなご指摘を受けることが決してないように、適切な制度運営に努めてまいりたいと思います。

金融機能強化法の役割と成果
質問
福原淳嗣 (自由民主党・無所属の会)
  • プラザ合意後の地域経済の衰退や、度重なる経済危機の中での地域金融機関の状況に言及
  • 金融機能強化法が果たしてきた役割について政府の見解を求める
答弁
岩田副大臣
  • 2004年に地域金融機関のリスク抵抗力確保と地域経済活性化を目的に制定
  • 延べ40先に対し約7,498億円の資本参加を行い、経営基盤の強化と中小企業への資金供給に貢献
  • 2021年には合併・統合への資金交付制度を新設し、今後も制度の延長・拡充を通じて後押しする
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金融機能強化法の質疑と聞いて、私の頭をよぎったのは、もちろん地元の銀行なんですけれども、プラザ合意であります。

今から40年前、プラザ合意になったとき、圧倒的に円が高くなったということもありまして、秋田は鉱山圏でありますが、ほとんどが閉山をしてしまいました。

円が高くなりすぎたゆえに、1985年から、私は当時高校生でしたけれども、秋田の農業もどんどんどんどん衰退していくのを目の当たりにしてきました。

そしてバブルが始まり、崩壊をして、アジア危機があって、そしてこの金融機能強化法が平成16年、2004年に制定をされ、それからもリーマンショックがあり、東日本大震災があり、コロナショックがあり、都度地域金融機関というのは本当に厳しい中にもありました。

その中でもきちんと政府のフォローをいただいたおかげで本日に至っております。

ぜひ私、一番最初にお聞きしたいのは、プラザ合意から40年たった今、改めて我が国の金融情勢、そして地域金融力について、その中でも特に金融機能強化法が果たしてきた役割について、政府の見解をお聞きしたいと思います。

金融機能強化法は、2000年代初頭の不良債権問題の終結に向けた対応が講じられていた経済情勢の中で、またその中での地域経済の活性化といったものが課題となる中で、公的なサポートによって、地域金融機関のリスク抵抗力をしっかりと確保するために、2004年に制定をされました。

それ以来、金融機能強化法に基づく資本参加制度につきましては、東日本大震災や新型コロナウイルス感染症の蔓延に際して、活用に当たっての要件を一部緩和する特例を設けるなど、その時々の経済情勢の変化に対応して制度の見直しや法改正を行いながら、これまでに延べ40先の地域金融機関等に対して合計約7,498億円の資本参加を行ってきたところです。

これによって、大規模な災害や感染症の蔓延といった先行きを見通しがたい状況下を含めて、地域金融機関自身の経営基盤の強化を後押しするとともに、それを通じて地域の中小企業への円滑な資金供給や地域経済の活性化にしっかりと貢献をしてまいりました。

さらに2021年には、合併や経営統合を行う地域金融機関に対して、追加的な初期コストの一部を交付する資金交付制度も設けております。

金融庁といたしましては、今般の改正法案によって、両制度の期限延長と拡充をさせていただきまして、引き続き地域金融機関による経営基盤の強化と地域経済の活性化に向けた取組を後押ししてまいりたいと考えております。

日本成長戦略と地域金融力強化プランの相関性
質問
福原淳嗣 (自由民主党・無所属の会)
  • 日本成長戦略と、昨年12月発表の「地域金融力強化プラン」の相関性について質問
  • 企業の内部留保へのメス(コーポレートガバナンス・コード改革)と、地域金融機関による企業価値向上支援の連携について問う
答弁
岩田副大臣
  • 地域金融機関が単なる資金繰り支援に留まらず、企業価値向上や地域課題解決を通じて持続的成長に貢献することが重要であるとの考えを示している
  • M&A、事業承継、DX支援などの施策を強力に推進する
  • 日本成長戦略における「金融を通じて日本経済と地方経済の潜在力を解き放つ戦略」の策定において、地域金融力強化プランを重要な要素として位置づけている
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2点目、私が聞きたいのは、高市総理が掲げる日本成長戦略と、昨年12月に財務省、金融庁が発表した地域金融力強化プランの相関性といいますか、絡み合いといいますか、そこをお聞きしたいと思います。

実は高市総理が誕生するそのタイミングで、私は金融庁の動きを高く評価しております。

と言いますのは、企業が持っている現金預金100兆円に金融庁がメスを入れる、コーポレートガバナンス・コード改革を行うのだということであります。

今、私の手元に、全国銀行協会が発している家計と企業のマネーフローがあるんですが、なんと2,200兆円もある家計金融資産のうち半分が預貯金で、要は眠ってしまっている。

企業はそれが100兆円だということで、ここにしっかりとメスを入れていく。

片や一方、地域金融力強化プランでは、しっかりと資本参加、資金交付、この2つの軸をもって、地域金融機関が地域の企業の価値の向上、あるいは地域の課題を解決するところまで踏み込んだ内容になっています。

改めて、日本成長戦略と地域金融力強化プランの相関性について、金融庁の見解をお聞かせいただきたいと思います。

岩田副大臣:地域金融力強化プランと成長戦略との関連性ということでございますけれども、人口減少、少子高齢化に直面する地域が持続的に発展をしていくためには、地域経済の要である地域金融機関等には、地域経済に貢献する力、いわば地域金融力の更なる発揮が求められているところです。

昨年12月に公表しました地域金融力強化プランにおきましては、まさにこの議員の問題意識のとおりだと思いますが、地域金融機関等が、地域企業を資金繰り支援等で下支えすることにとどまらず、その企業価値の向上や地域課題の解決を通じて、地域経済全体の持続的な成長に貢献をしていくことが重要であると、このような考え方を示しております。

こうした考え方の下で、地域金融力強化プランでは、地域金融機関が、例えば内外のプレイヤーとの連携を通じた地域企業への成長支援を実施することや、M&Aや事業承継、事業再生支援、経営人材の確保やDXに関する支援を実施することを後押しする施策を強力に推進してまいります。

私は内閣府に置きます成長戦略の担当の副大臣でもありますが、委員ご指摘の成長戦略との関係で申し上げますと、日本成長戦略の検討における分野横断的課題への対応としても、金融を通じて日本経済と地方経済の潜在力を解き放つための戦略の策定が盛り込まれております。

戦略の策定に向けては、地域金融力強化プランも重要な要素と位置づけて議論を進めているところです。

このように地域金融力強化プランを含む金融分野の横断的な取組を通じて、日本経済と地域経済の持続的な成長に貢献してまいります。

地域未来戦略における地域金融機関の役割
質問
福原淳嗣 (自由民主党・無所属の会)
  • 資金供給力の受け皿となるプロジェクトや事業(案件)の形成が重要であると指摘
  • 地域未来戦略が掲げる戦略クラスター形成と、求められる地域金融機関の役割について政府の見解を求める
答弁
石田監督局長
  • 地域未来戦略では、中堅企業の支援や投資促進により産業クラスターを戦略的に形成することとしている
  • 地域金融機関が内外のプレーヤーと連携し、中堅企業の成長支援、販路拡大、海外展開を促すことで貢献する
  • 関係省庁と連携し、地域金融機関に成長支援の取組を促していく
全文
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今度は地域未来戦略と求められる地域金融力であります。

これ、私の考え方を最初から申し上げますが、一番大切なのは、地域金融機関が合併をして、金融力を高めて、資金供給力を高めたとしても、その資金供給力の受け皿となる案件、いわばプロジェクトや事業がなければ、資金供給は、リスクマネーの提供は絵に描いた餅にすぎない。

むしろこれからは地域ごとの可能性を地域金融機関がしっかりと見て案件をつくっていくという過程が非常に重要なのではないのかなと私は考えています。

地域未来戦略の趣旨に次の下りがあります。

「地方が持つ伸びしろを生かします。

国民の暮らしと安全を守るため地域ごとの戦略クラスターを全国各地につくるんだ」。

ここからです。

「世界をリードする技術ビジネスを創出をする。

地場産業の付加価値向上、そして販路開拓の強力な支援などを検討する」。

これは地域から直接世界へ打っていくためのクラスターをつくっていくと言い換えてもいいと思います。

資金供給量の受け皿となるまさにプロジェクト形成力。

地域未来戦略と地域金融力、求められる地域金融機関の役割について、ぜひ政府の見解をお聞かせください。

地域未来戦略におきましては、地域を超えたビジネス展開を図る中堅企業を支援し、大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講ずることで、地方に大規模な投資を呼び込み、地域ごとに産業クラスターを戦略的に形成していくこととされております。

金融庁におきましては、地域金融力強化プランにおきましてさまざまな面で地域未来戦略の推進に貢献できることが多いと思いますけれども、例えば地域金融機関による内外のプレーヤーとの連携を通じまして、中堅企業等への成長支援、販路拡大ですとか、海外展開ですとか、こういった面での取組を促していくこととしておりまして、今後のクラスター計画におきましても、関係省庁と連携しまして、地域金融機関に対しまして、成長支援の取組を促していきたいと思っております。

関税行政(インランドデポ等)による地域活性化と物流イノベーション
質問
福原淳嗣 (自由民主党・無所属の会)
  • 内陸型保税蔵置場(インランドデポ)などの関税行政が、地方から世界へ直接展開するための物流イノベーションとなり、地域活性化に寄与することを指摘
  • この点に関する政府の見解を求める
答弁
片山大臣
  • インランドデポ等の整備は物流の迅速化・効率化につながり、産業クラスター形成や地域未来戦略を金融面からも支える考え方と軌を一にする
  • 税関の人手不足という課題があるが、体制強化(機器整備、定員充実、処遇改善)に全力で取り組み、要望に応えていきたい
全文
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それでは最後の質問になりますが、地域未来戦略というか、地域が国のために果たせる役割を作ろうとしている。

そういう最中において、実は関税行政が最も重要なのだという質問を最後にさせていただきたいと思います。

先ほど私、冒頭、プラザ合意で鉱山が閉山をしたという話をさせていただきました。

私のふるさと秋田では、唯一閉山しなかった鉱山があります。

その鉱山は今、世界中の鉱山ネットワークと、今私が使っているこういったスマホのような使われなくなった情報機器や家電機器、あるいは自動車等から金、銀、銅のベースメタル、それから錫、亜鉛、ニッケル等のアンチモンといったレアメタル。

そして、もし将来、放射能が出てしまうんですけれども、もっともっと踏み込んで精錬していいですよというと、その鉱山の会社はレアアースもつくれると言っているんですよ。

そこから10キロ離れた工業団地には、今世界第2位の人工透析機、ダイアライザーの輸出工場がありまして、それは間もなく世界第1位になります。

要は、路で縄脈物流、福路で動脈物流ということで、「だったらコンテナのラウンドを使いまわそうよ」ということで、これ内陸型保税蔵置場ということで、インランドデポという事業であります。

実は3月27日の金曜日、函館税関に私たち勉強会に行ってまいりました。

田中税関長が本当に丁寧に説明してくれただけでなく、函館税関というのは横浜税関と同じ、古い150年以上の歴史を持つ税関です。

しかも北海道と北東北3県を所管しているので、日本全国の3分の1を見ているんだと。

その中で、地方から直接世界に出る上で、関税行政というのをきちんと評価してくれるということを非常にありがたいという話をしていました。

ぜひ、私、先ほど申し上げましたが、地域金融力を高める一番の要は、地域それぞれが日本という国家のために、この分野で私たちは貢献をしていくんだという燃えるような情熱と計画をきちっとつくることだというふうに思います。

地域未来戦略が戦略クラスター、地域クラスター、地場産業成長プランをつくるのであれば、まさにこの税関の業務を通じて自分たちの活力を高めるというこの機運をつくっているというのは、私は評価していいというふうに思っています。

実は私たち政治家だけではなくて、地元の商工団体のトップも同行しました。

見て何を言ったかというと、「帰ったら秋田銀行に言う」というんですよ。

これが地域未来戦略につながっていく。

ぜひこういう関税行政がつくり出す物流イノベーション。

内陸の街ですから全然港がないのに、「港湾ロジスティックス」という言葉がすんなりと入ります。

ぜひこの点に関しまして、政府の見解をお聞かせください。

インランドデポというふうになりますと、港や空港からはやや離れた内陸部に整備された物流拠点ですから、それ以上に特に一定以上の許可がなければいけないというのはないんですが、広い意味で使われていて、保税蔵置場としての許可を得る場合もあります。

いずれにしても地域の物流の迅速化・効率化につながり、まさに高市政権が目指している産業クラスターを日本中にしっかりつくって、地域活性化、地域未来戦略を金融の面からも支えていこうという考え方と、軌を一にするものでございます。

その上で、税関が今非常に人手不足です。

つまり物流も円滑化して人流も確保して、厳格に水際取締を遂行しようという非常に重大な責務を負っています。

函館税関エリアですね、そういったところにしっかり整備できるように、機器の整備や機構定員の充実ですとか、税関職員の処遇改善ですとか、つまり全面的なこの税関の体制強化、これに全力で取り組むことを通じて、そういう御要望にもしっかりとお答えできるようにやってまいりたいと考えております。

預金保険機構の役割と機能
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 預金保険機構の役割と機能について、国民に分かりやすく説明することを求める

答弁
石田監督局長
  • 破綻処理機能(救済金融機関への資金援助や預金払い戻し等)により預金者保護とシステム安定に寄与している
  • 資本参加機能(株式引受けや管理処分)により地域金融機関の資本増強と金融仲介機能の発揮を支援している
全文
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それでは初めに、今回の法改正と密接に関わる預金保険機構そのものについてお尋ねしたいと思います。

90年代の平成の金融危機、そしてリーマンショックから一定期間を経過しておりまして、預金保険機構の名前、これ自体が国民の皆さんにとってなじみの薄いものとなっております。

万一金融機関が経営破綻した場合、一つの金融機関につき、預金者の元本1,000万円までとその利息を預金保険機構が支払う仕組み、いわゆるペイオフなど、全く御存じでない若い世代の方も多いと思います。

今回、金融機能強化法を審議するにあたりまして、改めて預金保険機構の役割と機能を国民の皆様に対し、分かりやすく御説明いただきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

預金保険機構の機能といたしましては、本来の機能でございます、金融機関に対する破綻処理に関する機能と、ただいま御審議いただいております法案に関係する資本参加に関する機能を御説明申し上げたいと思います。

破綻処理に関する機能といたしましては、破綻金融機関の預金等を引き継ぐ救済金融機関に対しまして、金銭の贈与や資金の貸付等の資金援助を行うこと、金融庁より金融整理管財人に選任された後、預金保険制度の下で預金者への不法預金の払い戻しを行うなど、旧経営陣に代わって破綻金融機関の業務を運営することなどが挙げられます。

これまでの破綻処理におきまして、こうした機能を発揮することを通じまして、預金者等の保護や金融システムの安定の確保に資する役割を果たしてきたところと承知しております。

また、資本参加に関する機能といたしましては、資本参加先となる金融機関の株式等の引受けや、当該株式等の適切な管理処分を行っているところでございます。

こうした機能を発揮することを通じまして、地域金融機関の資本の増強を図り、地域金融機関の地域における金融仲介機能の発揮に資する役割を果たしてきたところでございます。

システム共同化支援における地域経済活性化の具体策
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- システム共同化支援の前提となる「地域経済の活性化に向けた取組」の具体的内容を問う

答弁
井上企画市場局長
  • 実施計画に中小事業者への金融円滑化等の記載を求める
  • 創業支援、経営相談、事業再生、事業承継支援などを想定しており、詳細はガイドラインで検討する
全文
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それでは次に、金融機関におけるシステム全般についてお聞きをしたいと思います。

今回の法案を背景とするに、まさに地域における金融力を強化するために、まずは組織の形態にとらわれず、システムの合理化、これを一つの選択肢とすることをお考えと存じます。

その観点からいくつかお尋ねをいたします。

まず、システム共同化の支援の前提として、地域経済の活性化に向けた取組、とあります。

具体的にこの地域経済活性化に向けた取組等は、どのようなものを想定しているかお答えいただきたいと思います。

システム共同化を支援する枠組みにおきましては、地域金融機関が提出する実施計画に、中小規模の事業者に対する金融の円滑化、その他の主として業務を行っている地域における経済の活性化に資する方策について、事務省令で定めるものの記載を求めることとしております。

その具体的な内容は今後、ガイドラインの整備を進める中で検討していきたいと考えておりますが、中小企業向け貸出の見通し等に関する記載に加えまして、例えば、創業支援や経営相談、事業再生や事業承継支援に関する方策を中心に、各金融機関の特性や地域の実情を踏まえて必要な取組を進めていただくことを想定しております。

金融庁としては、こうした新たな枠組みが着実に地域経済の活性化につながるよう、地域金融機関の計画の履行状況をしっかりとフォローアップしてまいります。

金融機能強化審査会の専門人材の確保
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- システムやAI、フィンテックに詳しい人材を審査会委員に就任させる明文規定があるか、また今後の体制を問う

答弁
井上企画市場局長
  • 法案自体にIT人材任命の明文規定はない
  • 政令整備の中で委員上限を6人から7人に引き上げ、システム専門委員の専任を検討する
全文
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さて、今回の法改正に絡んでご質問ですけれども、金融機能強化審査会、これについてお尋ねしたいと思います。

会計等の有識者で構成されることとされております。

改正内容からしましても、今回特にシステム、ICT、AI、フィンテック等、これらに詳しい人材が必ず必要になってくるかと存じます。

そのような人材が委員に就任するためのこの明文規定はございますでしょうか。

もしそういったものがないとすれば、これからどのような体制、取組を想定されているか、お答えをお願いいたします。

本法案により、金融機関から資本参加や資金交付を受けるための計画が提出された場合には、例外なく金融機能強化審査会の意見聴取を行うこととなるところでございます。

その際、御指摘のとおり、審査会の機能強化、とりわけ、新設するシステム共同化支援に関する専門的見地からの審査の実効性確保を図ることは重要な課題であると考えております。

このため、御指摘のIT人材等を委員に任命するとの明文の規定は、本法案自体には設けておりませんけれども、法案についてお認めいただけた場合には、関係政令の整備を進める中で、審査会の委員の上限を現行の6人から7人へと引き上げまして、金融機関のシステムについて専門性を有する委員を専任することを検討してまいりたいと考えております。

勘定系システム共同化支援の申請期限と狙い
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 勘定系システムの申請期限が2036年までと長い狙いは何か
  • システム統合による地域金融機関の合併促進が狙いであるか
答弁
岩田内閣府副大臣
  • システム更改サイクル(8-10年)や違約金の問題があるため、不公平がないよう10年間の期間を確保した
  • 狙いは合併に限らず業務効率化による経営基盤強化であり、合併はあくまで金融機関の経営判断である
全文
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それではさらにシステムの質問を続けさせていただきますけれども、今回いろいろな期限が5年とか当分の間とかいろいろございます中で、勘定系システムの共同化への支援につきまして、これについては申請期限は合併統合等を支援する資金交付制度の期限より5年長い2036年の3月末までとなっておりました。

その狙いは何かお聞きしたいと思います。

また、今回の改正法案の狙いは、システム統合による地域金融機関の合併の促進なのか、そのお考えをお聞きしたいと思います。

期限を2036年3月末までとする理由につきましては、金融機関の勘定系システムは、おおむね8年から10年程度で更改されるというところ、既存システムの利用期間中に、ほかの共同システムに新規加盟しようとしますと、ベンダーに対する多額の違約金が生ずることも多いと聞いておりまして、このような経営判断が困難な場合が多いと、このように認識をしております。

このため、金融機関が共同システムへの新規加盟を検討できる機会は、多くの場合、次期システム更改のタイミングに限られるという実情がございます。

こうした事情を踏まえまして、各金融機関の次期システム更改のタイミング次第で資金交付の対象となり得る機会の有無が実質的に決まってしまう不公平なこういう枠組みにならないように、10年間の申請期間を確保しているところです。

改正法案の狙いが合併推進なのかという点につきましてでございますが、勘定系システムの共同化を支援することとしたのは、人口減少などにより地域経済が厳しい状況にある中で、地域金融機関が引き続き地域経済を支えていけるよう、合併・経営統合に限らず、業務の効率化を通じた経営基盤の強化を一層強力に支援をしていく必要があるためと考えたところです。

その上で、合併・経営統合を行うかどうかは、あくまで地域金融機関の経営判断に属する事柄であるため、将来的な合併や経営統合をシステム共同化の支援要件とはしておりませんが、システム共同化の次のステップとして、地域金融機関が合併や経営統合による経営基盤の強化を図ることも選択肢の一つになるものと考えております。

システムベンダーの違いが経営統合に与える影響
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 異なるシステムベンダーを利用していることが、金融機関同士の統合を困難にしている実態があるか

答弁
岩田内閣府副大臣
  • 異なるベンダーを採用していても経営統合した事例は複数あり、必ずしも大きな障害とは認識していない
  • ただし統合後のシステム統合に多額のコストがかかるケースはあるため、資金交付制度で後押ししたい
全文
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最後、システムに関すること、最後でございますけれども、今話ありましたようにシステム統合を進めていくと、よくそういった同一ベンダーか否かだったり、公開の時期がどうかということ、大きな経営判断材料になるんですけれども、ちょっとこれまでの状況をお聞きしたいんですけれども。

同一のシステムベンダー等を活用していった複数の地域金融機関、こういったものの統合のしやすさというのは実態にあったと思いますし、これまでもそれゆえに地域を超えて統合が進んでいるケースもあると思われます。

異なるシステムベンダーの利用は、金融機関同士では、そういった違うシステムを活用した金融機関同士では、統合が著しく進みにくいですとか、あるいは統合交渉がそれゆえに頓挫してしまう。

こういった背景を踏まえたものなのか、それの実態をお聞きしたいと思います。

近年の地域金融機関の経営統合の状況を見てみましても、経営統合を公表した時点で、異なるベンダーを採用している事例は複数ございます。

個々の金融機関が異なるベンダーを採用していることが、必ずしも経営統合を判断する上で、大きな障害になるとは認識をしておりません。

一方、経営統合を決めた地域金融機関が、システムを統合するためには、多額のコストがかかるケースもあるものと承知をしております。

金融庁といたしましては、今般の資金交付制度の期限延長・拡充をお認めいただくことで、こうした合併や経営統合という選択肢をとる地域金融機関の経営判断を後押しできるものと考えております。

特例常設化に伴うガバナンスと適正運用の担保
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 災害等特例の常設化にあたり、適正な運用を担保するための仕組みがあるか

答弁
岩田内閣府副大臣
  • 対象を経営と無関係な自然発生的事態に限定し、安易な活用を防止している
  • 全件を審査会の意見聴取対象とするなど、適切な経営管理を確保する規定を整備している
全文
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それでは次に、今回の法案との関係で、金融行政としての金融機関へのガバナンス、あるいは金融機関自身のガバナンスのあり方についてお尋ねをしたいと思います。

今回の法改正は、震災特例やコロナウイルス感染症特例などのように、緊急事態にあらかじめ備える色彩が強く、いわば特例の常設化ともいえます。

適正な運用とするために、今回の法改正で担保している中身がございましたら、教えていただきますようお願いします。

委員ご指摘いただきましたように、今般の改正法案では、災害等に備えた特例の常設化を図るものでございますが、この特例においては、資本参加の要件が緩和をされておりまして、適正に運用していく必要があるものと考えております。

この点につきまして、本法案では、特例が適用される対象を大規模な災害や感染症の蔓延などの、地域金融機関の経営とは全く無関係の自然発生的な事態に限ることとしておりまして、安易に特例を活用できるような枠組みにはしておりません。

加えて、本法案では、特例を活用する場合を含めて、全件を金融機能強化審査会の意見聴取の対象とするなど、資本参加先の適切な経営管理と業務運営を確保するために必要な規定も整備をしております。

金融庁としては、こうした枠組みの下で、地域金融機関のモラルハザードを生じさせることなく、また大規模な災害等の非常事態であっても、金融機能の維持強化を図り、地域経済の復興再生に資するという制度趣旨を踏まえた適切な制度運用に努めてまいります。

不正融資防止に向けたモニタリングの強化策
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 不正融資事案を踏まえ、金融機能強化法改正に伴う具体的なモニタリング強化策を問う

答弁
石田監督局長
  • 協同組織金融モニタリング室を設置し、財務局と連携して立入検査を有効活用する
  • 資本参加先への厳格な検証や、経営強化計画のフォローアップを通じて法令遵守体制を確認する
全文
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次の質問ですが、金融機関に対するモニタリングについてでございます。

これまでも十分に行われてきたものと承知しておりますが、それにもかかわらず、いわき信用組合のような不正融資事案が発生してしまったことは重く受け止める必要があると考えます。

不正融資が発生し、金融機関の資金が外部に流出いたしました。

今般の金融機能強化法改正を踏まえたモニタリングの強化、これにつきまして具体策があれば教えていただきますようお願いします。

地域金融機関をめぐっては、昨今一部の協同組織金融機関におきまして、不正融資や法令違反等が確認されたところでございまして、金融庁といたしましてはこうした状況も踏まえまして、地域金融力強化プランにおきまして、財務局を含めたモニタリング体制の抜本強化を行うことを盛り込んでおります。

具体的には、金融庁に新たに設置しました協同組織金融モニタリング室を生かしつつ、財務局との緊密な連携の下、事案に応じて立入検査を有効に活用していくこと。

特に資本参加先の地域金融機関に対しましては、経営管理体制や法令等遵守体制等の検証を厳格に実施するとともに、情報受付窓口等を活用し、対象金融機関に関する幅広い情報の収集を行う。

さらに、資本参加先が策定する経営強化計画のフォローアップにおきまして、経営管理体制や法令等遵守体制等を継続して確認することなどを掲げております。

金融庁といたしましては、こうしたモニタリングの強化によりまして、地域金融機関が今後も地域における金融仲介機能を十分に発揮できるよう、経営管理体制や財務の健全性、業務の適切性等をしっかりと確認していきたいと思っております。

協同組織金融機関のガバナンス向上
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 資本参加先以外も含め、協同組織金融機関一般のガバナンスをどのように高めるべきか

答弁
片山金融担当大臣
  • 資本参加先には院外監事の選任を求める規定を整備した
  • 一般の機関についても、持続可能なビジネスモデル構築に不可欠なガバナンスのあり方を、特性を踏まえ検討したい
全文
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それでは、この法案に関連して、金融機関のガバナンス、一般的なことについて触れたいと思いますが、今回の資本参加先の協同組織金融機関には、院外監事を求めるとのことでした。

この院外監事については、内部に閉じこもりがちな組織に外部の視点を取り入れるものであって、その意義は大きいと考えます。

それでお尋ねですが、資本参加先でない機関も含めて、協同組織金融機関一般のガバナンスをどのように高めていったらいいのか、御認識を大臣にお伺いしたいと思います。

この法案では資本参加先の協同組織金融機関で不祥事案があったことを踏まえまして、公的資金による資本参加を受ける以上は、より一層高い規律を確保した上で、その返済を確実なものとする必要があるとの考え方のもと、特に協同組織金融機関については独立性が確保された院外監事などの選任を求めるなど、資本参加先に対して必要な規定を整備することといたしております。

本案の直接の射程ではないんですけれども、人口減少等により今後も厳しい経営環境が続くと見込まれる中で、地域経済の支え手として、持続可能なビジネスモデルの構築がこれまで以上に強く求められると想定され、それに応え得る適切な経営判断を行っていくためにも、しっかりとしたガバナンスの構築が不可欠となると考えており、そのためにどのような制度のあり方が望ましいのか、協同組織金融機関の特性を踏まえつつ、さらに委員の御意見も踏まえまして、検討をさせていただきたいと考えております。

地方銀行への監査等委員会設置会社の義務化
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 地銀の不正融資事案に鑑み、監査等委員会設置会社の義務化など、立法面からの経営監視強化を検討すべきではないか

答弁
岩田内閣府副大臣
  • 銀行法による財務情報開示や監督指針による役割規定が一定程度有効に機能している
  • 現時点でさらなる立法措置は考えていないが、モニタリング手法の改善を不断に検討する
全文
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さらにガバナンスについて踏み込んでお尋ねをさせていただきますが、地方銀行一般についてもお尋ねしたいと存じます。

昨今、地銀による不正融資事案もございました。

こうした状況に鑑みますと、地方銀行に対しても、より高次の社外取締役や監査等委員会設置会社などの体制を求めることも必要と考えます。

通常の事業法人より高い経営の透明性が求められる金融機関でもあります。

私個人の意見ではありますが、一つの考え方として、地銀確保は監査等委員会設置会社などのこの義務化をしたらどうかというような思いもございます。

当省などの取引所の上場規則等に委ねるべき事項ではなく、何らかの経営監視強化は立法面からも担保すべきと考えます。

所見を頂戴できればと思います。

委員がご指摘いただきましたように、銀行の業務の公共性に鑑み、銀行の業務の健全性、適切性や経営の透明性を確保する観点から、例えば銀行法において一般の事業会社に求められていない財務情報の定期的な開示を義務づけているほか、監督指針においても、取締役会や経営陣が求められる様々な役割を規定しております。

こうした銀行規制の枠組みは、銀行の適切なガバナンスを確保する上で、一定程度有効に機能しており、現時点でさらなる立法措置は考えておりませんが、金融庁としましては、いただいた御意見等も踏まえまして、引き続き各地域銀行の経営管理体制に係るモニタリング手法について、不断に改善を検討してまいります。

外的要因による公的資金返済困難への対応
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 経済状況などの外的要因で公的資金の返済見込みが遠のくことへの政策対応を問う

答弁
石田監督局長
  • 地域金融力強化プランに基づき、モニタリング体制の強化や定量データに基づいた深度ある検証を進める
  • 収益性と健全性を維持し返済財源を積み上げられるよう、適切に監督・モニタリングを行う
全文
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外的要因をもって公的資金の返済の見込みが遠のく可能性もございます。

このような経済状況への政策対応としてお考えのところがありましたらお示しください。

地域金融機関は人口減少や少子高齢化など厳しい経営環境に置かれているところは、議員の指摘のとおりのところでございます。

こうした中でも、資本参加先を含む地域金融機関が将来にわたる持続可能性を確保し、地域経済のために幅広い金融仲介機能を発揮できるよう、昨年来取りまとめました地域金融力強化プランにおきましては、例えば、金融機関に対するモニタリング体制の抜本的な強化、資本参加先が策定します強化計画の継続的なフォロー、将来の人口動態や金利変動等の定量データに基づいたより深度ある検証などを掲げて、これらを進めていかなきゃいけないと思っているところでございます。

当庁といたしましては、こうした施策を活用しつつ、引き続き、資本参加先の地域金融機関が地域経済に貢献し、十分な収益性と健全性を維持しながら返済財源を積み入れることができるように監督、モニタリング等を適切に行ってまいりたいと考えております。

地銀と証券会社の連携による営業力強化への認識
質問
近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ)

- 証券会社との連携やシステム利便性が地銀の営業力の差に繋がっている現状について、監督当局としての認識を問う

答弁
石田監督局長
  • 合弁会社の設立や金融商品仲介業務など、連携を深める事例を認識しており、顧客利便性向上に寄与し得ると考える
  • 具体的な戦略は各社の経営判断であるため詳細は差し控えるが、経営改善の取組をフォローしていく
全文
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次の質問ですが、地銀各校の近年の株価動向、いわゆるマーケットの評価を見ますと、各校の営業規模などとともに、証券会社と連携して仲介を含めた株式、投資信託など商品のラインナップ、あるいは有価証券等の取引システムの利便性を高めることによって、営業力の差が出ているものと推察いたします。

これについて、証券会社を監督する立場からどのような認識をお持ちかお答えいただきますようお願いします。

地域銀行と証券会社の間では資産運用や相続ニーズへの対応を強化するために、両者が合弁で証券会社を設立する事例でございますとか、地域銀行が証券会社からの委託を受けまして、金融商品仲介業務になっている事例など、両者が連携を深めているケースがあるものと承知しているところでございます。

地域銀行と証券会社によるこうした連携は、顧客の選択肢を広げるとともに、証券会社の店舗が少ない地域におけるアクセスを改善するなど、利便性を高めることにもつながり得るものと考えられるところでございます。

地域銀行や証券会社が、自らの置かれた環境や今後の展望を踏まえまして、具体的にどういった経営戦略を選択するかは、各社の経営判断に属する事項でございまして、両者の連携の詳細についてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、金融庁といたしましては、金融機能の強化や顧客利便性の向上、安定的なサービスの提供に向けて経営改善を図っていくことは重要と考えておりまして、引き続き各社のこうした取組をしっかりとフォローしていきたいと考えております。

金融機能強化プランによる官民連携のまちづくり
質問
牧野俊一 (参政党)

- 金融機能強化プランにおいて、地域金融機関が官民連携のまちづくりに参画しやすくする意図があるが、具体的にどのような取組で後押しするのか

答弁
片山金融担当大臣
  • 内閣府において自治体と金融機関の連携を促進するため、伴走支援やインセンティブ付与による実証実験を推進している
  • 金融庁として、金融機関が内閣府の枠組みを活用し、顧客ネットワークを生かして積極的な役割を果たすよう促す
全文
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この度の金融機能強化法改正に当たりまして、やはり昨今いろいろな地方で人口が減って、そしてシャッター街が増えていくといったような状況がございますので、やはりそういった各地域でいかにして街づくりを行って、そこに「住みたい街」あるいは「商売したい街」としてその場所が選ばれていく、そういった街をしっかり作っていくということが重要だと思っています。

この点におきまして、今回の金融機能強化法改正のもとに並びました「金融機能強化プラン」ですね。

昨年の年末に作成されましたこちらにおいて、地域課題の解決に資する目的で、地域金融機関が官民連携のまちづくりに参画しやすくする意図が記載されておりますけれども、具体的にどのような取組によってこれを後押ししていくというふうなことを考えていらっしゃるのか、まず大臣にお伺いしたいと思います。

ご指摘いただいたとおり、昨年末に策定をいたしました「地域の金融力強化プラン」では、地域の金融機関が幅広い金融仲介機能を発揮する上で期待される取組の一環として、官民連携のまちづくりへの参画についても盛り込んだところであります。

政府における官民連携のまちづくりの推進に向けた取組として、内閣府において自治体と金融機関が連携して課題解決に取り組むことを促進するため、伴走支援ですとかインセンティブ付与等を行いながら実証実験を進めております。

金融庁としては、地域の金融機関が、こうした内閣府の取組、この枠組みも活用して、自らの幅広い顧客のネットワークを生かして、官民連携のまちづくり推進に向けて積極的な役割を果たしていただきたいと、その取組を促してまいります。

エリアリノベーションにおける資金調達と法改正の手段
質問
牧野俊一 (参政党)
  • 地方の築古物件は法定耐用年数の壁により融資を受けづらく、放置されるケースが多い
  • 「面」で考えるエリアリノベーションの視点から、都市再生特措法、歴史まちづくり法、景観法の3法改正で、自治体や民間のまちづくりをどのような手段で支えようとしているのか
答弁
服部大臣官房技術審議官
  • 都市再生特措法:地域の核となる建築物を官民一体でリノベーション活用するための区域制度等を創設
  • 歴史まちづくり法:計画作成に際し文化財の類型を追加し、支援を受けやすくする
  • 景観法:民間会社等が所有者に代わって改修・利活用を行い、面的に景観再生を図る制度を創設
全文
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そうした今のお話は、自治体とそして金融機関の連携の中でということではあったと思いますが、プラスいかにしてここで民間の活力をきちっと使っていくかということも大事になってくると思います。

特にこの古い不動産をリノベーションして何か事業を行おうとした場合に、築古の物件はまだまだそれ自体使える物件であったとしても、どうしても法定耐用年数の壁というものがございまして、銀行から融資を受けづらいという現状があって、そういった地域の有休不動産が利活用されずに放置されてしまったりとか、そのまま所有者不明になってしまう状況になっていると思います。

実際私自身も鹿児島で、ちょっと古い築45年ぐらいの建物をリノベーションして事業をしようとしたことがございまして、なかなか法定耐用年数の壁に阻まれて、どうしてもその資金調達に非常に苦労したというふうな経験もございまして。

なので、民間金融機関から借り入れをする際、不動産の担保価値というものを考えると、どうしてもこの法定耐用年数というものが一定の壁になってくるということ自体は理解できるんですけれども、例えばその街のシンボル的な場所であったりとか、あるいは歴史的建造物とかビル、こうしたものが使われないまま放置されてしまっているというふうなケースも地方都市ではよくあるというふうに認識しています。

こうした地域の拠点となる建物、土地のリノベーションを行って、それをきっかけにしてその場所の人流と、そして関係人口というものが増えていきますと、街ににぎわいが戻ってきて、そうするとその周辺の空き店舗とか住宅を活用したい人も現れてきて、土地のエリア全体の価値が上がってきて、先ほど冒頭に言ったような「住みたい街」、あるいは「商売したい街」として選ばれるような状況になってきます。

こうすると、土地の担保価値も自然と上昇していく。

こうしたまち起こしのためには、どうしても新しい箱物を作るみたいなふうに行政の政策になりがちですけれども、新しい箱を作るだけではなくて、いかにして既存の有休不動産をしっかり利活用していくかということが、特に既存の不動産自体に何らかの歴史的な価値とか、あるいは地元の人たちにとっての思い出とか物語、こういったものがある場合にとても大切だと思っております。

その歴史とか物語といったものを消してしまうので、更地とか駐車場にして消してしまうのではなくて、時代のニーズに合った形で引き継いでいくということの方が、エリアとしての価値を上げていく上で重要になってくるというふうに考えます。

こうした「点」で捉えるんじゃなくて「面」で考えるエリアリノベーションというふうな視点に立ってまちづくりを行うという方向性は、今般国交省が今国会で改正しようとされています都市再生特措法、それから歴史まちづくり法、景観法、この3法の改正で目指す方向性とも重なっているというふうに思っていますけれども、国交省として今般の法改正でどのような手段で自治体、民間が行うまちづくりを支えようとされているのか、お答え願いますか。

委員御指摘のとおり、地方都市などにおいて、エリアの価値を高めていくためには、その町の魅力を形成する既存建築物を改修し、その活用を促進すること、これが大事だというふうに考えてございます。

このため、本国会に提出をしております都市再生特別措置法等の改正法案におきましては、都市再生特別措置法においては、地域住民が愛着を持っている古民家や旧校舎等、地域の核となる建築物を官民一体となってリノベーション活用するための区域制度等の創設。

歴史まちづくり法においては、歴史まちづくりを進めるための計画作成に際し、必要となる文化財の類型を追加し、より多くの地域において支援を受けやすくすること。

また、景観法においては、行政の指定を受けた民間会社等が協定を締結した所有者に代わって、建造物の改修、利活用等を行い、面的に景観の再生を図るための制度の創設。

これらといった内容を盛り込み、既存ストックの活用を進める各種措置を一体的に講ずることで、地域へのまち起こしを図っていくこととしております。

有休不動産利活用における金融庁と国交省の連携および融資策
質問
牧野俊一 (参政党)
  • 景観法改正等に補助金がつかない場合、地域の金融機関からの円滑な融資が不可欠である
  • 担保価値だけでなく、将来的なエリア価値の上昇やキャッシュフローを見込んで融資を受けやすくする方策について、金融庁と国交省の連携を含めどう考えるか
答弁
柳瀬総合政策局総括審議官
  • 事業の実態や将来キャッシュフローに注目した融資は、面的活性化の観点から重要であると認識している
  • 事業性融資の取組を一層後押しし、監督指針の改正や公有不動産の有効活用事例などを通じて、地域金融機関の関与を促していく
全文
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ありがとうございます。

今説明いただきました都市再生特措法、歴史まちづくり法、景観法の3つですけれども、特に都市再生特措法と歴史まちづくり法は予算関連法案として提出されていまして、一定の補助金というものを使って、そうしたまちづくりを応援していくというふうな法律になっているかと思いますが、3つ目の景観法につきましては、民間所有の有休不動産の活用というものも一定それを狙ったものとして、今まで景観法というのは、いろんな建物の高さとか色とか、そういった規制をかけることによってそのまちづくりを誘導していくという風な法律だったところに、さらにプラスアルファして、その民間が持っているところに対して一定のまちづくり会社とか行政のサイドがプランニングをして、「こういう計画で活用していきますから使わせてください」というふうな信用を与えるというふうな、そういう仕組みだというふうに理解しております。

ただ、ここにはこれは予算関連法というふうにはなっておりませんので、補助金というものはつかないということになります。

ですから、あるいは先ほど言った2法においても補助金があったとしても、実際の現実のプロジェクトを動かすには、どうしてもやはり資金調達が必須であります。

なので、地域の金融機関から円滑な融資を受けることができなければ、今回国交省さんが提出されているこの3つの改正法、地方の街をつくっていくという非常にいい取組だなというふうに思っていまして評価しているところなんですが、どうしても地域の金融機関からの融資が出なければ、絵に描いた餅になってしまうというところがございます。

ですので、この有休不動産の購入とか利活用をするにあたって、今現在その点で見られたところの担保価値というだけじゃなくて、将来的なエリア面で見たときの担保価値の上昇、地域波及効果、将来キャッシュフローを見込んで融資を受けやすくする方法策ができないのかなというふうに考えています。

この点について、金融庁と国交省の連携をどういうふうに取っていくかという点も含めてお答えいただければと思います。

地域エリア全体の価値を高めていくことは大変重要であり、地域の課題やニーズ、特色を踏まえたまちづくりを進めていくために、地域金融機関に積極的な関与が求められているというふうに、金融庁としても認識しております。

今、委員から御指摘いただきましたように、不動産に係る事業につきましても、事業の実態や将来キャッシュフローに注目し、融資を行うことは、地域の面的活性化の観点からも重要であると考えております。

まちづくりによる将来キャッシュフローの改善を踏まえた融資にも活用できると考えております。

このような点も含めまして、金融庁としては、金融機関による事業性融資の取組を一層後押ししてまいりたいと考えております。

また、地域金融機関がまちづくりに一定の役割を果たしていく観点から、金融機関が所有する不動産の有効活用を進めることができるよう、金融庁において、2017年に監督指針を改正しておりますし、足元では、官民連携のまちづくりにおいて、地域金融機関、地域のさまざまなプレイヤーと連携しながら、案件形成や資金供給まで一体的に関与し、公有不動産の有効活用につなげる事例も見られるところでございます。

このように、有休不動産の有効活用等を通じて、地域の面的な活性化を促し、エリアとしての価値を高めていくために、金融庁としても、地域金融機関の有効活用を進めてまいります。

JAバンクグループの優先出資の実績
質問
牧野俊一 (参政党)

- 金融機能強化法改正に伴う優先出資の消却特例に関連し、JAバンクグループ全体での優先出資の件数、残高、および活用実績を伺いたい

答弁
岩間大臣官房審議官
  • 優先出資の件数は3件、残高は総額75.5億円である
  • 一般的に、自己資本充実のため会員JAや組合員外からの調達が必要な場合に活用されている
全文
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今回の改正において、共同組織系の金融機関に対する優先出資のお話がございます。

今回の法改正で、この優先出資の消却について、資本金の一部を剰余金に振り替えて消却するというふうな特例が盛り込まれておりますけれども、このJAバンクグループですね、農協さんのJAバンクグループ全体での優先出資の件数、残高、そしてまたその優先出資がどのような場面で活用されたのかということの実績をまず教えていただけますでしょうか。

JAバンクグループにおける優先出資につきましては、都道府県に対して実施した調査によりますと、件数で3件、それから残高で総額75.5億円の優先出資が発行されているということでございます。

このような優先出資がありますが、重ねて申し上げますと、自己資本の充実のため、会員でありますJAですとか、組合員外からの調達が必要となった場合に活用されていることが一般的であるというふうに承知をしてございます。

農林中金における米国債運用の損失(損切り)の経緯
質問
牧野俊一 (参政党)

- 農林中金が令和6年度決算において1.8兆円の損切りを行ったが、国債を保有していればプラスになると考えられる中で、どのような経緯で損切りに至ったのか

答弁
岩間審議官
  • 長期米国債を中心に運用していたが、欧米の利上げにより短期調達金利が長期運用利回りを上回る「逆ザヤ」環境が発生し、含み損が生じた
  • 逆ザヤの解消を見込んで保有を継続したが、状況が続いたため令和6年度中に順次売却し、純損失を計上した
全文
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このJAバンクグループにおいては、今の優先出資というものがそのために使ったというわけではないと思うんですけれども、この総額100兆円近い資金プールを有しておりますけれども、農業関連の投資案件というのもその中でも限定的で、地方農協に運用益の還元を目的として外国債を多量に保有した結果、令和6年度決算におきまして1.8兆円の損切りが発生したというふうな経緯がございました。

外国債ですけれども、国債というものは満期まで保有していれば、例え低金利であったとしても基本的にはプラスになっていくというふうな試算だというふうに一般には考えられますが、どのような経緯で損切りをせざるを得なくなったのかという点について教えていただけますでしょうか。

安定した利息配当が見込め、かつ将来収入が予測しやすいと、そうした理由から、高価格付けの長期米国債等の債券を中心に運用を実施してきたということでございます。

令和4年以降の欧米諸国の複数回の利上げによりまして、端的に申し上げますと、短期の調達金利が長期の運用利回りを上回る逆ザヤの環境が発生しまして、そういうもとでの含み損が発生したということでございます。

農林中金にまさに早期にこの逆ザヤ環境が解消するという見通しのもとで、債券の保有継続を判断したものの、令和6年度も逆ザヤが続いたということでございます。

最終的に令和6年度中に順次この逆ザヤ資産を売却ということをしまして、その結果、令和6年度通期の決算におきまして、1.8兆円の純損失を計上したものというふうに承知をしてございます。

共同組織系金融機関への会計基準特例(簿価会計)の検討
質問
牧野俊一 (参政党)

- 農協などの公的性格が強い共同組織系金融機関について、資本基盤強化のため、一定の基準のもとで国債の簿価会計を認めるなどの特例を検討してはどうか

答弁
岩間審議官
  • 会計基準は法令に基づき一般に公正妥当と認められる慣行に従う必要があり、金融商品に関する会計基準に基づき時価評価を行っている
  • 貯金者保護の観点から、他の共同組織金融機関と同様に時価で評価されることが適正であると考える
全文
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はい、ありがとうございます。

こうした短期で米国債を買うために短期で調達した資金の調達コストが長期債の利回りを上回ってしまうというふうな状況があったというふうに理解していますが、この政府から見れば、それが共同組織系の金融機関であったとしても、あるいは民間の金融機関の一つとして、他の金融機関と平等な会計基準、これを適用しなければならないということは理解できるんですけれども、例えば農協というものは組合員である農家の皆さんの出資によってそれを支える経済事業というものをやっていますが、農家の皆さんの実際の農業活動を支える経済事業という単独ではどうしても赤字になってしまうというのが前提としてはそういうつくりになっていまして、それを補うためにいろいろな共済であるとか信用事業というものが存在しているはずです。

したがって、公の性格が強い共同組合系、共同組織系の金融機関については、これ決してガバナンスをガバガバにしていいというふうなことを言っているわけではないんですけれども、一定の運用リスクを提言して資本基盤の強化を図るために、売買その他の目的で購入した国債についても、例えば一定の基準を設けて例外的に簿価会計を認めるとか、何らかの特例みたいなものを検討してもいいのではないかなというふうにも考えますが、この点に関して、ちょっと時間がなくなってきましたので、大臣からお答えいただければ幸いかと思います。

農協に適用される会計基準ということでございますが、法令に基づき一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものというふうに定められております。

そういう意味では、この金融商品に関する会計基準というものがございまして、農協が保有しているその他有価証券につきましても、この基準に基づいて時価評価を行うということでございます。

農林水産省といたしましては、まさに貯金者保護が大事だというふうに考えておりまして、そういう意味ではほかの共同組織金融機関と同様の基準ということで、今申し上げましたその他有価証券はまさに現行の基準ということでありますので、簿価ではなく時価で評価されることが適正であるというふうに考えてございます。

金融仲介機能と産業・商売の重視について
質問
河村たかし (無所属)

- 金融仲介機能の目的は、銀行の健全化だけでなく、その先の産業や商売(実体経済)にあるという認識でよいか

答弁
片山大臣
  • 資本参加制度は地域金融機関のリスクテイク余力を確保し、中小企業を支え、地域経済全体に寄与することを目的としている
  • 制度活用により貸出残高の増加などの実績があり、引き続き地域経済への貢献を期待している
全文
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それでちょっと大臣に聞きたいんだけど、こういう金融仲介機能、これは非常に重要でですね。

これはやはり資本主義社会でお金をつないでいく、企業を倒産させない、雇用を守っていく、従業員の皆さんがちょっとでも消費していく、それが経済を支えていくということなんですが、その中心はまず産業というか商売にあるということで。

今回の金融の法案も、これは銀行を健全に、仲介機能をしっかりやっていくということだけど、その狙いは銀行は銀行で大事だけど、やはり本体である産業というか商売の方にあると。

そういう認識でええだろうね、これ。

今回の資本参加制度の改正でございますが、地域金融機関が経営基盤の強化を図ることで、リスクテイクする余力を確保するために、この資本参加制度というのはその枠組みとしてありまして、単に金融機関を支援するものではありません。

地域で活動する借り手である中小企業ですね、この中小企業を支えるということで、ひいては地域経済全体に寄与するというふうに位置づけております。

その上で、これまでの実績を見ますと、例えば、資本参加以降、資本参加先の金融機関の業務純益について、全国平均との差が概ね改善し、資本参加先の金融機関の中小企業向けの貸出残高も増加。

構造的な課題に対応していくための制度と位置づけて、これを当分の間の措置とすることとしております。

金融庁といたしましては、地域金融機関が必要に応じて、この資本参加制度を活用しつつ、引き続き地域経済に貢献していくことを期待して、これを出させていただいておりまして、その後の各地域金融機関の取組も、ちゃんときっちりとフォローアップをさせていただきます。

中小企業・商売を大事にする姿勢の表明
質問
河村たかし (無所属)

- 難しい言い回しではなく、シンプルに「商売(産業)を大事にしていく」と宣言できないか

答弁
片山大臣
  • 中小企業は日本の宝であり、大事にするのは当然である
  • 自身も名古屋に拠点を持ち、中小企業や商店街の味方である自負がある
全文
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何か難しいことを言っておりますけれども、もっとシンプルにですね、「商売を大事にしていくんだ」と、日本は。

これ、そういうふうに言えんですか。

商売、産業と言ってもいいですけど、を大事にしていくんだと。

それをまず宣言せなきゃ。

もちろん、中小企業は地域の宝であり日本の宝でございますから、それを大事にしていくのは当然のことでございまして。

私も参議院の全国区に選出されて以来、ずっと名古屋に拠点の一つを持っておりますので、中小企業の味方、そして名古屋で元気で頑張っている商店街の味方というのを自負しておりまして、よくいろいろイベントでも御一緒しております。

商店街の会長さんは長らく名古屋から出ておられましたので、そういった意味も含めて、しっかりとその認識を持たせていただいております。

地方財政法第5条の廃止・改正について
質問
河村たかし (無所属)
  • 地方債の発行制限がある地方財政法第5条が地方の主体的な活動を妨げている
  • 積極財政を実現するため、同条を廃止または検討してはどうか
答弁
総務省橋本大臣官房審議官
  • 地方財政法第5条は、健全財政の確保や世代間の負担の公平性の観点から設けられている
  • 制度の目的に照らして必要であり、廃止については慎重であるべきと考える
全文
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これからもう1個は「金を持っていかん」ということで作ったのが、この財政法4条と地方債法です。

これで自由に金融機関から金を借りることはできないと。

これは何かいうと、借りる項目を制限しておると。

自分たちで新しい公共サービスをどんどんつくって、銀行や株を出して、金を借りて、自分らも主体になって、民間も主体、一緒になってやって、こういう気持ちじゃないんですよ。

だって、繰り返しますが、この間言わなんだといかんけども、これ、総理や片山さんがここまで言うんだったら、積極財政を。

なら、その戦後の日本の弱体化法案、あんなのを越しといてですよ、例外規定でやっていけばいいって。

それを廃止するって本当に言ったらどうですか。

そういうふうに検討するというのを。

地方財政法におきましては、地方債の対象経費、それから地方債発行の手続等を規定しているところでございます。

まず地方財政法第五条におきましては、自治体の歳出は、地方債以外の歳入をもって賄うことを原則とした上で、地方債の対象経費を原則として公営企業に要する経費、出資金、貸付金、公共公用施設の建設事業等に限定しているところでございます。

これは健全財政の確保や世代間の負担の公平の確保の観点から設けられているというものでございます。

お答え申し上げます。

地方財政法第5条につきましては、先ほど御答弁申し上げたような趣旨から規定されているところでございまして、この制度につきましては目的に照らして必要であると考えておりまして、その廃止につきましては慎重であるべきものと考えているところでございます。

地方財政法第5条への見解(片山大臣)
質問
河村たかし (無所属)

- 地方財政法第5条の制限がある中で、積極財政を掲げても意味がないのではないか

答弁
片山大臣
  • 地方財政法は総務省の所管である
  • 一般論として、健全性の確保や将来の住民負担、公平性の観点は不可欠であり、適切に対応していると考える
全文
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いや、もう駄目だな、これ。

こんだけ1700地方自治体があるけれども、みんな公務員が自分で地域の銀行の支店長のとこ行って、「こういうことやりたいけど、お金貸してくれんか」と。

それに言えんわけですよ、ほとんど。

ほとんどね、決まっておるから。

項目と総額まで決まっておるわけですよ。

そんなところでですね、積極財政行ったってだめじゃないから、日本の経済は。

片山さんどうですか。

これは地方財政法でございますので、総務大臣の御所管です。

地方財政の債務制度についても、当然総務省の御所管なんですが、一般論として、地方財政を司る上では、健全性の確保ですとか、将来、住民の負担のこういう問題がどうなるかとか、公平の確保等の観点というのは、これは捕まえざるを得ない。

ということで、今所管官庁としてこういう制度を敷いておられるということで、適切に御対応をいただいているのではないかと思っております。

金融機能強化法改正案に対する附帯決議
質問
大森江里子 (中道改革連合・無所属)
  • 資本参加・資金交付制度が地域経済全体に波及するよう努めること
  • 資本参加制度の費用対効果を勘案し、将来的な国民負担を避けるための見直しを検討すること
  • 監督上のモニタリング強化において、金融機関が過度に萎縮しないよう適切に行うこと
  • 独禁法特例法の廃止期限延長が検討される際は、資金交付制度の申請期限延長も併せて検討すること
答弁
片山さつき

- 附帯決議の趣旨を踏まえ、配慮して取り組む

全文
質問・答弁の全文を表示

政府は本法の施行に当たっては、次の事項について十分配慮すべきである。

1、資本参加制度及び資金交付制度の運用に当たっては、本法の趣旨が地域金融機関等の経営基盤の強化を図り、地域経済に貢献する役割を十分に発揮していくための環境整備であることを踏まえ、地域金融機関のみの支援にとどまらず、地域経済全体に波及するものとなるよう努めること。

2、本法附則第22条の検討に当たっては、資本参加制度が周期を見通すことが困難な地域の人口減少等の構造的課題への対応として、当分の間の特別な措置とされることを踏まえ、将来的に国民負担を生じさせないよう、資本参加制度の費用対効果も勘案し、その規律を確保するため、必要に応じて見直しを検討すること。

3、本法と合わせて、資本参加先に対する経営管理体制や法令等遵守体制等の検証が適時適切に実施されているかのモニタリングを強化するにあたり、通常のモニタリングに上乗せして行う監督においては、資本参加先の金融機関等が過度に萎縮することのないように適切に行うこと。

4、本法による資金交付制度の申請期限の延長が、相乗効果の期待できる地域における一般乗り合い旅客自動車運送事業及び銀行業に係る基盤的なサービスの提供の維持を図るための「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の特例に関する法律」の廃止期限を考慮して定められていることを踏まえ、同法の廃止期限の延長が検討される際には、併せて資金交付制度の申請期限の延長も検討を行うこと。

ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして、配慮してまいりたいと存じます。

発言全文

武村展英 (財務金融委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

これより会議を開きます。

内閣提出、金融機能の強化のための特別措置に関する法律案等の一部を改正する法律案を議題といたします。

この際お諮りいたします。

本案審査のため、本日政府参考人としてお手元に配付いたしておりますとおり、金融庁総合政策局総括審議官柳瀬守君ほか6名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

御異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

これより質疑に入ります。

質疑の申出がありますので順次これを許します。

一谷勇一郎 (日本維新の会) 14発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長:一谷君。

質疑者 一谷勇一郎

一谷勇一郎:おはようございます。

日本維新の一谷勇一郎です。

どうぞよろしくお願いいたします。

本日の金融機能強化のための特別措置に関する法律案の一部を改正する法律案ですが、この改正の歴史は私も少し調べさせていただきました。

過去にリーマンショックがあり、そしてコロナがあって、地方の銀行の経営基盤の強化であったり、存続であったりといったことが改正の中身だったと思いますが、今回は少子化、人口の減少によって、やはり預金が減ってきて、融資がしにくくなってくるという問題の改正だと認識をしております。

その中で、この人口の減少というのは、今、素晴らしい政策をいろいろやられていますが、向こう30年間は続きますので、今回のこの改正はそういう長いスパンを持って考えていかなければならないんだと思います。

その中で私は、この少子化を止める、人口減少を止める根拠はいろいろあると思うんですが、一つは部屋の広さだというふうに思っています。

都会に住むとやはり部屋が狭いので、なかなか子どもさんを産もうという意識が生まれない。

そうなるとやはり土着感もあって、地方で生活をしたいなと思われる方は、やはり地方で住めるようにしていくのが、私は少子化を止めていく根拠のある政策だというふうに思っています。

そうなってきますと、やはりこの地方の焦点といいますかね。

この財務金融ではよくラーメン屋さんの話が出てきますので、まさに私もそうだなというふうに思うんですが。

(中略)いや、本当にそうやと思います。

いつも勉強させていただきます。

ありがとうございます。

ラーメン屋さんを守っていかなければならないですし、私は介護事業所を運営しておりますが、やはりそういった介護事業所や医療事業所もインフラとしてしっかり機能していかなければ、そこで生活がしたくてもできなくなってくるというふうに考えております。

ですので、この改正案は非常に重要になってくるというふうに思いますので、その点をしっかり認識しながら質問をさせていただきたいというふうに思います。

まず、資本参加制度の中にありますこの申請期間の「当分の間」というのは、なかなか皆さん市民の方が「当分の間」と読むと、一体どれぐらいなんだろうかというふうに思われると思いますので、まずは具体的にどの程度の期間を想定しているのかということをお聞きしたいと思います。

答弁者 井上企画市場局長

金融庁 井上企画市場局長:お答え申し上げます。

資本参加制度は2004年の施行以来、これまで4度の期限延長を重ねてまいりましたけれども、今回の法案におきましては、委員がただいまご指摘いただきましたとおり、資本参加制度を短期的な経済情勢の変化への対応ではなく、地域の人口減少等の構造的な問題に対応していくために必要な制度として位置づけ直し、「当分の間の措置」としたいと考えております。

こうした考え方を踏まえれば、人口減少をはじめとした社会経済情勢や、地域金融機関の資本の状況、制度の施行状況等を総合的に勘案して、仮に地域金融機関の経営基盤の強化を図るために特別な対応が必要ないと判断できる状況が実現すれば、将来的に資本参加制度を終了することはあり得ると考えておりますけれども、現時点でその具体的な時期は見通しがたいと考えております。

委員長 武村展英

武村委員長:一谷君。

質疑者 一谷勇一郎

一谷勇一郎:はい。

さまざま状況も変わってきますし、デジタル化の波もやってくると思いますので、この「当分の間」というのは妥当だというふうに認識をしております。

それでは次の質問をさせていただきます。

この新設されます経営強化計画の変更命令は、銀行法等の業務改善命令と法的性質や効力においてどう異なるのかということをお聞きしたいと思います。

答弁者 井上企画市場局長

金融庁 井上企画市場局長:お答え申し上げます。

今回創設いたします経営強化計画の変更命令は、公的資金による資本参加を受ける以上は、より一層高い規律を確保した上で、その返済を確実なものとする必要があるとの考え方に基づきまして、資本参加先における公的資金の活用状況や、返済原資の確保の状況等を踏まえ、必要な場合に、経営強化計画に記載すべき事項の範囲内で、その内容の変更を命じることを想定しているものでございます。

一方で、ご指摘いただきました銀行法等に基づく業務改善命令につきましては、預金取扱金融機関として通常求められる業務の健全かつ適切な運営を確保するために必要な場合に発出することが想定されているものでございます。

預金者の保護や金融システムの安定等の銀行法等の目的の達成に必要な範囲内において、比較的幅広い内容の命令を発出し得るものと考えております。

資本参加先の経営状況次第では、今後これら二つの命令を同時に発出する場合も想定されると考えておりますけれども、いずれにいたしましても、それぞれの趣旨目的を踏まえまして、適切な監督権限の行使に努めてまいりたいと思っております。

委員長 武村展英

武村委員長一谷君。

質疑者 一谷勇一郎

一谷勇一郎(日本維新の会)はい、ありがとうございます。

やはり最終的には、もし金融機関が倒産してしまったとすると、預金保険機構がいくら直接税金ではないということが言われたとしても、最終的には税金が投入される形になると思いますので、しっかりとここは見ていっていただけたらというふうに思います。

それでは次は、資本参加先の適切な経営管理等の確保について質問をさせていただきたいというふうに思います。

共同組織金融機関における独立性が高い外部幹事等の選任に関し、過疎地においては完全に無関係な幹事等の選任は私は難しいのではないかなと。

今、人口の減少をするところの金融機関に対してこの回答をしていく中で、やはりなかなか全く利害関係がない方の幹事を見つけるのは難しいのではないかと思うのですが、そのあたりのお考えをお聞きしたいと思います。

井上局長。

井上局長

答弁者 井上局長

お答え申し上げます。

本法案では、資本参加先の共同組織金融機関で不祥事案があったことを踏まえまして、公的資金による資本参加を受ける以上は、より一層高い規律を確保した上で、その返済を確実なものとする必要があるとの考えに基づきまして、特に共同組織金融機関においては、独立性が確保された独立委員会幹事の選任等を求めることとしております。

こうした趣旨を踏まえますと、仮に地元で独立委員会幹事の担い手を確保することが困難な場合におきましても、共同組織金融機関に対して指導的役割を担う中央機関とも連携していただきながら、適任者の確保を図っていただく必要があると考えております。

質疑者 一谷勇一郎

一谷勇一郎(日本維新の会)ありがとうございます。

これは少し話が違うんですけれども、私は自分がお世話になっている学校の幹事をさせていただいておりますが、一昨年あった私学法の改正とかで、評議員とか幹事とかを全く学校と関係ない方は見つけろというふうな話があったと思いますが、これは結構苦労されている実態を見てきました。

ですので、やはり決めるのはできても実装できなければいけないと思いますので、やはりここはうまくマッチングするというところの支援も必要ではないかなというふうに思いますので、ちょっと発言をさせていただきました。

それでは次の質問をさせていただきたいと思います。

少しこの法案の直接の関係ではないと思うんですが、この法案の肝になる部分ではないかなというふうに思っています。

金融機構の変革と公的支援の実効性ということで質問します。

今、地域金融はメガバンクやフィンテック企業によるデジタル、さらには融資から投資へという劇的なパラダイムシフトの真っ最中にあると思います。

そこで、今回の金融機能強化法による公的資金の枠組みは、地域金融機関がこれまでのビジネスモデルを超え、地域の情報拠点として機能することを支えることができるものとなっているのかということをまずお聞きしながら、また地域金融機関がファンド等を通してリスクを取り、経営に深く関与する投資家へと脱皮するこの挑戦を力強く支えるためのセーフティーネットとして機能するのか。

デジタル化だけではなく、対面サービスの付加価値向上や銀行員の専門性、すなわち投資家としての目利き力を磨くための支援等と合わせて、政府として地域金融機関の未来への進化をどう捉えていくのか、お聞きしたいと思います。

答弁者 金子内閣府大臣政務官

金子内閣府大臣政務官。

金子内閣府大臣政務官委員御指摘のように、地域金融機関におきましては、地域のネットワークのハブとしての役割が期待されまして、今般の改正法案による環境整備などを通じまして、地域経済に貢献する役割を十分に発揮していただくことが重要と考えております。

幅広い金融仲介機能の発揮を促す観点から、金融庁としては昨年12月に策定公表いたしました「地域金融力強化プラン」におきまして、地域金融機関によるM&Aや事業承継、事業再生支援、経営人材確保、DX支援等を推進するための施策を盛り込んでいるほか、地域金融機関が適切なリスク管理を前提とした上で、資本性資金の供給を通じて地域企業の成長支援できるように、投資専門子会社の出資に関する要件等の見直しも併せて進めているところでございます。

金融庁といたしましては、こうした取組を通じて、地域金融機関が地域の要として、将来にわたってその役割を十分に発揮できるよう、引き続き指示してまいります。

質疑者 一谷勇一郎

一谷勇一郎(日本維新の会)ありがとうございます。

日本経済新聞にも「中小企業のマネー450兆円、三井住友銀行やPayPayが崩す信金・信金の牙城」という記事もありましたけれども、やはり例えば、それは悪いと言っているわけではなくて、PayPayさんの融資とかがもう本当に5分で終わってしまう。

しかも融資できるかどうかというのも日頃のお金の出入りで、上限額がすぐに決まって融資がされるというところは、なかなか地域の銀行にとっては脅威なんじゃないかなというふうに思います。

今まででしたら、例えば給料が地域の銀行に振り込まれて、公共の水道代やガス代を除いて、あとは現金を引き出して地域の商店のお金を使って、その店主さんがまたその銀行にお金を入れるという循環がされていたと思うんですが、私もですけど、やはりウォレットというんですかね、そこにお金を入れてしまって、あとはデジタルマネーでお金を払っていくとなるとなかなか地域の銀行にお金が残っているということが難しいのではないかと思います。

あと、親が亡くなられたときに、その財産も子どもさんたちが都心部にいたらそこに移し替えてしまうということも出てくると思いますので、なかなかこの構造が変わっていく中で、地域の銀行や信用金庫をどうやって守っていくかというのは、本当にこの改定をしながら、常に技術の進歩とともに考えていかなければならないのではないかなということを思いましたので、少し発言をさせていただきました。

最後の質問になりますけれども、これは大臣にお伺いしたいというふうに思っています。

私は福祉関係で働いてきました、23年間ですね。

そこで思うのは、やはり融資や投資をしていただくのは大事ですけれども、この日本において、やはり寄附文化というのを少し醸成させていかなければならないのではないかなというふうに思っています。

そこで質問をさせていただきます。

地域の経済を支えるには、融資や投資だけではなく、地域医療や福祉等の公共インフラを支える寄附による循環が不可欠ではないかと思います。

信用のある地域銀行だからこそ、例えば銀行が寄附を紹介したり、その間の口になったりといったように、地域金融機構が地域の富をインフラへ循環させるプラットフォームとなるよう、金融庁が関係省庁と連携して推進すべきではないでしょうか。

このような新しい地域貢献の形に対する大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

答弁者 片山金融担当大臣

片山金融担当大臣:地域が発展するために、地域金融機関には望ましいと考えております。

また、金融庁が策定・公表した「地域金融力強化プラン」が昨年の末にできているんですけれども、様々な関係者が連携して地域企業の価値創造と地域活性化に向けた取組を促進し、地域の持続的有機的な発展につなげるということを掲げております。

ですので、御意見のようなことは、まさにそういったことで非常に有機的にいい活動でございますので、ぜひ今後も議員の御意見、御提案を踏まえて取り組んでまいりたいと思います。

委員長 武村展英

石井啓一君。

ありがとうございます。

ぜひこの寄附文化を根付かせるように頑張ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

私の質問を終わらせていただきます。

どうもありがとうございました。

峰島侑也 (チームみらい) 13発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

次に、峰島侑也君。

質疑者 峰島侑也

チームみらいの峰島でございます。

よろしくお願いします。

まず本日、質疑の順序をご調整いただきまして、ご協力いただきました各会派の皆様には御礼申し上げます。

ありがとうございます。

まず今回、資本参加制度と資金交付制度、大きく二つがございますが、まずその最初の資本参加制度につきまして、私自身基本的なスタンスといたしましては、原則として、民間企業の経営というところは、自助努力、それと市場原理に委ねるべきであって、政府の介入、支援は必要最小限にとどめるべきだというスタンスを基本的には持っております。

が、今回地域のサプライチェーンを安定化させていくという観点からは、こういった地銀さんの経営基盤が一時的に弱っている場合に、国が支援をすることを通じて地域のサプライチェーンをしっかり守っていく、地域経済全体の安定を図っていくということの重要性も理解しております。

また資本参加制度については、これまでの運用につきましても、支援先が政府に万全と依存し続けるということはなく、適切な返済が着実に進んできたというふうに認識をしております。

今後も適切なガバナンスのもと運営されていくことを期待しておりまして、今回資本参加制度についてはご質問はございません。

一方で、今回新たに設けられる資金交付制度につきまして、地方の人口減少が続く中で、地銀同士の規模が大きくなっていくこと、これは収益性が高まっていくこととも直結しておりまして、国として地銀の統合が望ましいというふうに理解をしております。

ただし現在利上げ局面にあって、銀行業界としては本来であれば支援がなくても、合併を実行できる体力がある、タイミングがあることなど、議論の余地があるというふうに認識をしておりますが、そうした環境の中でも、なお統合時のコストというのがネックになっていれば、そこについて国が支援をしていく、そういったところの合理性も理解をしております。

今回、独禁法の特例措置と合わせて、今後4、5年をかけて統合を後押ししていく。

統合の実績を積み重ねていくこと。

こういったことは中長期的な地域金融の安定に向けて重要な取り組みであるというふうに理解しております。

ただしこうした支援が形骸化せず、実質的に統合の後押しとなるということが重要と考えています。

その観点から資金交付制度についていくつかお伺いいたします。

まず最初に資金交付制度の実効性。

具体的には補助金がシステムベンダーへの価格転嫁に吸収されてしまうリスクについてお伺いいたします。

今回の制度ではシステム統合コストの増額が含まれておりますが、私自身はここに一つ構造的なリスクを感じております。

それは実際この支援がコストの削減、コストの支援というところに結びつかず、システムベンダーの儲けになって終わってしまうということです。

例えばクラウドサービスのような標準化されたようなシステムであれば、競合他社との比較であったりとか、例えば他のお客さんに対しての提案価格であるとか、そういったところで価格の妥当性というのは比較的検証が容易であります。

しかし一方で銀行の勘定系システム、こういったものは各行の業務フローであったりとか、商品体系に合わせた、いわばオーダーメイドの一点物のような製品となっております。

こういったオーダーメイドのシステムについて外部から検証を加えていくというのは極めて困難であるというふうに私自身は考えております。

またシステムを提供する企業としては、民間企業として顧客の支払い能力が上がっているときには価格を調整するというのは合理的な行動であり、それ自体を責めるということはできないかなというふうに考えております。

こういった実質システムベンダーの価格転嫁に使われて、今回の補助金が思ったような政策効果が出ないというリスクについて、政府がどのようにお考えなのかというところについて伺いたいと思います。

政府参考人 井上企画市場局長

金融庁井上企画市場局長。

お答え申し上げます。

一般に金融機関のシステム構築に要する費用は、システムの規模、複雑性、あるいは金融機関の需要や価格交渉力、システムベンダー間の競争、物価、人件費の動向等の様々な要因を踏まえて、民間企業同士の交渉の中で決定されるものであると承知しております。

まず前提として、システム構築費用の価格形成に与える影響を一概に申し上げることは難しいということは御理解いただければと思います。

その上で申し上げますと、今回創設されるシステム共同化支援では、その要件として業務の合理化や収益性の向上が見込まれることや、共同化により確保する経営資源を活用して地域経済の活性化に資する方策を実施すること等を求めておりますので、地域金融機関にはシステム構築費用を抑えるインセンティブが働くものというふうに考えております。

また、地域金融機関から提出される実施計画の内容を審査する金融機能強化審査会につきましても、審査会の委員の上限を現行の6人から7人へ引き上げまして、金融機関のシステムについて専門性を有する委員を選任することを検討していきたいと考えております。

これらを踏まえれば、単に資金交付がシステムベンダーの利益となって地域金融機関の負担が変わらないといった事態は想定しづらいというふうに考えております。

いずれにいたしましても、金融庁としては地域金融機関に対して制度趣旨を踏まえまして、業務効率化を通じた経営基盤の強化に積極的に取り組んでいただくことを期待しております。

委員長 武村展英

峰島君。

質疑者 峰島侑也

御答弁ありがとうございます。

ただいま、企業として、特に地銀さんとしてコストを下げていくインセンティブがあるというようなお話もありましたが、私自身もともとこの業務システムの提供というところをやっている中で、いろいろな、特にシステムをつくる方々とも話していますが、往々にして特に地方に行くと、そういったシステムをつくれるベンダーが非常に限られていたりとか、本来相見積もりをとってというところになりますが、やはりものをつくっているときに、もともとベンダーロックインとよく言われますが、システムを提供していた会社が引き続きそのシステムの更新にも携わっていくというような構造があるというふうに思っていまして、顧客企業からの価格統制というのは非常に難しいというふうに認識をしております。

一方で、システムに精通されている委員の方がそれをしっかり審査するというのは私は有効だというふうに考えておりますので、ぜひその点進めていただけると幸いです。

ここも関係するんですが、資金交付制度全体の効果検証の枠組みについてもお伺いをさせていただきたいというふうに思います。

この制度全体の方向性につきましては、冒頭でも申し上げましたとおり、私は賛成をしておりますが、今後、念のためですね、今後どのようなスパンで何を計測する予定なのかというところをぜひ確認させていただければと思っています。

例えば、その統合件数というものを見ていくのか。

統合後の経費率の変化や、もしくは地域への貸し出しの金額、残高、そういったものを見ていくのか、今どのようにお考えなのかお聞かせいただければと思います。

政府参考人 井上企画市場局長

井上局長。

お答え申し上げます。

今般の資金交付制度の期限の延長拡充は、人口減少等により地域経済が厳しい状況にある中で、地域金融機関が引き続き地域経済を支えていけるよう、将来を見据えた合併・経営統合やシステム共同化による業務の効率化を通じた経営基盤の強化に向けた取組を後押ししていくためのものでございます。

重要なのは、合併・経営統合やシステム共同化を含めた多様な選択肢の中から、各地域金融機関がその実情に適した対応を選択することでございまして、件数の追及により政策効果を判断することは必ずしも適切でないと考えております。

その上で、地域金融機関が提出する実施計画におきましては、地域経済の活性化に資する施策のほか、システム共同化の場合には業務の合理化や収益性の向上に関する事項等の記載を求めてまいりますところ、金融庁としてはまずその履行状況についてしっかりフォローアップしてまいりたいと思っております。

また本法案では、施行後5年ごとに制度の施行状況等を勘案し、必要に応じて見直しを検討することとしておりまして、その際は例えば学会の有識者の意見を聞くなどしながら、どういった検証のあり方が適切かということもよく検討してまいりたいと思います。

質疑者 峰島侑也

御答弁ありがとうございます。

私自身も統合の件数を追うというのは違うと思っていまして、地域経済がどれだけ活性化されたか、もしくはそれが維持されたかというところをしっかり見ていく。

その上でどんな指標が望ましいのかということだというふうに考えておりますので、その点引き続きぜひ御検討と、あとはぜひこういった委員会の場でも教えていただければというふうに考えております。

というところについていくつか質問をさせていただきたいというふうに思っています。

地域金融力強化プランにおいては、地銀が金融機能にとどまらず、あらゆる地域経済への貢献を通じて、より地域経済にとって重要な存在となっていくということが示されておりまして、例えばその中の例として挙げられているところが、例えば人材の紹介・あっせんであるとか、M&Aのマッチング、地域のDXを牽引する担い手という役割もドキュメントに記載されているかと思います。

方向性としては理解をしておりますし、そういったポテンシャルは非常に大きいと思いつつ、先ほど御答弁にもございましたとおり、例えば資本性の資金を投入していくですとか、これまでどのように融資をしていくという金融機能というのは地銀さんかなり強いと思う一方で、例えば人材の紹介をしたりですとか、あとはDXを牽引するというためには、多様な専門性を持つ人材を抱えていく必要があるというふうに理解をしております。

しかし、地方の地銀さんが自力でそういった人材を確保し続けることというのは、今一定程度ハードルが高いだろうというふうに考えております。

地方における人口減少であるとか人材流出といった問題は、何も民間企業、いわゆる一般の事業会社の方々だけにとどまった話ではなく、地銀の方々も同じ問題に直面されているかと思います。

そういった中で、地銀さんがそういった人材を確保するために、国として何かできることがあるのかというところをぜひお伺いできればというふうに思っております。

政府参考人 石田監督局長

金融庁、石田監督局長。

お答え申し上げます。

地域金融機関は地域の顧客企業に有効な支援を選択し実行していくことも重要でございまして、こうした支援を実行できる人材を地域金融機関が確保・育成していくことは非常に重要なことでございまして、当庁といたしましても近年、地域金融機関とは人的な資本に関しまして将来のあるべき姿、ビジョンなどを……。

委員長 武村展英

武村委員長

質疑者 峰島侑也

峰島君。

峰島侑也私自身も昔、小さい会社の財務担当をしていたときに銀行の方々に大変お世話になりましたが、やはり財務の面ですとかそういったところの貢献は非常に大きかったですし、あとはビジネスマッチングみたいなものですね。

やはり私、結局自分がやっていた会社を売却することになったんですけれども、そのときの売却先の銀行の選定というところは、なかなか自分たちで動くと難しいという中で、各買い手候補の会社さんたちの実情も知っている銀行が間に入ることというのは非常に価値が高かったと思います。

ですので、そういった金融の周りからまず始めていくというのが、個人的にはいいんじゃないかなというふうに考えております。

最後に、ちょっとこれは最後は発散的なディスカッションになる可能性があるんですが、金融機関以外の形態による地銀さんの統合ということの可能性についてお伺いをしたいと思います。

金融機関以外の業種で外部資本が参加することによって、例えば今まで地銀さんが持っていた人的資本であるとか、あとは経営の効率性というところが上向くということは十分に考えられるというふうに考えていまして。

例えば海外に目を向けますと、イギリスでフィンテック企業のタンデムというところがハロッツバンクというところを買収したんですが、その結果、元々赤字企業だったんですが、3年連続で黒字になって2024年は過去最高益を出しているというような事例がございます。

日本でもこういった事例が今後起きうる、当然銀行業の資格を取った上でということにはなると思いますが、起きると思っています。

そういった多業種による資本参加について、現状政府としてどのように御認識か、それについて何か促進していくお考えがあるかというところをお伺いできればというふうに考えております。

委員長 武村展英

武村委員長片山大臣、申し合わせの時間が経過しておりますので、簡潔に御答弁願います。

答弁者 片山さつき

片山さつき銀行法におきましては、銀行業務の高度な公共性に鑑みまして、その健全かつ適切な運営を求める観点から、経営陣に対しては、銀行の経営管理等に関する知識、経験や社会的信用の面で極めて高い資質を備えることというのを要求しております。

御存じだと思います。

事業会社等が銀行の株式の取得を行うかどうかは、個々の主体の投資判断や経営判断に基づいて行われるものでございまして、足元でも多業種の事業者と銀行との資本提携の事例というのは地方においても見られてはおります。

金融庁のスタンスといたしましては、例えば地域の金融機関と多業種との資本提携ですね。

これにつきましては、地域の金融機関と資本提携する事業会社等との間で、建設的な対話や実効性のある連携協業が行われて、その結果、地域金融機関の持続可能性の確保ですとか、地域経済の活性化につながっていくということが重要というふうに考えるスタンスでございます。

質疑者 峰島侑也

峰島侑也御答弁ありがとうございました。

ぜひ今後の可能性についても引き続きディスカッションできればと思いますので、よろしくお願いいたします。

それでは私の質疑は以上になります。

ありがとうございました。

大森江里子 (中道改革連合・無所属) 42発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村展英(財務金融委員長):次に大森江里子君。

質疑者 大森江里子

大森江里子(中道改革連合・無所属):中道改革連合の大森江里子でございます。

本日は金融機能の強化のための特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。

片山大臣、本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。

地域金融機関は、人口減少や少子高齢化という構造的課題に加えて、デジタル化への対応、さらには不透明な国際情勢の中で、経営基盤の強化を迫られています。

今般の改正の意義、また政府の持つ問題意識については、私も同じ危機感を共有しているところでございます。

地域経済の毛細血管である金融機関が目詰まりを起こせば、その影響を真っ先に受けるのは、地域の中小企業、小規模事業者であり、地域の住民の皆様でございます。

昨年12月18日に公表された地域金融力の強化に関するワーキンググループ報告書では、地域金融機関を取り巻く課題と、その役割を強化するための論点が、主に「地域企業の価値向上への貢献」「地域課題の解決」と、「地域金融力発揮のための環境整備」の2つの側面から議論・整理をされています。

その背景の1つには、人口減少や少子高齢化の進行と、地域社会の担い手不足、地域産業の規模縮小など、社会・経済環境の変化があります。

背景の2つ目は、現状、地域金融機関は全体として十分な健全性を有していますが、個人預金量が減少する機関が増加するなど、経営状況の二極化の兆候が見られ、それに加えて、サイバー攻撃やマネーロンダリング対応等には高度なシステムや専門性が必要とされるなど、金融サービスを安定的に提供するためのコストは増大しており、専門人材の確保も求められています。

一方、地域金融機関には従来の資金繰り支援にとどまらず、地域企業の価値向上への貢献や、地域課題の解決、地域企業の持続可能性を図るための多面的な後押しが求められております。

今回の改正案は、期限が到来した資本参加制度及び資本交付制度について、期限の長期的な延長と合わせて、大規模な自然災害や感染症に備えた災害等特例の常設化や、資金交付制度の交付上限額の引上げなどの拡充がなされておりまして、その意味からも今回の金融機能強化法の改正は時期を得たものと評価をしております。

私はこれまで長年にわたりまして、税理士として多くの中小企業の皆様と共に歩んでまいりました。

現場で経営者の皆様と資金繰りや事業継続のご相談をお伺いする中で、地域金融機関、信用金庫さんなどにも協力をお願いすることがございました。

苦境にある中小企業に対して共に解決策を見出してくださり、場合によっては経営会議などにも一緒に参加をしていただいたりと、担当者の皆様、金融機関の皆様には感謝をしております。

しかしその一方で、残念ながら現場のニーズと乖離した対応が見受けられるケースもございました。

今回の法案によって、地域金融機関が現場の中小企業など地域社会からの期待に応え続けていくための環境整備に資するものになるようにとの思いを込めまして、質疑を行わせていただきます。

はじめに、地域企業の価値向上に向けた具体的な支援策についてお伺いをいたします。

現在、多くの中小企業が、人口減少や後継者不足などの構造的な課題に直面しております。

そして、単なる資金繰り支援にとどまらず、経営改善や事業承継といった、より踏み込んだ伴走支援のニーズが高まっております。

地域金融力の強化に関するワーキンググループ報告書では、地域金融機関に対して、中堅企業やスタートアップへの成長支援、M&A、事業承継や経営人材確保の支援、さらには生産性向上のためのDX推進など、多面的な後押しがまとめられています。

しかしながら、これを実行するには、業種ごとに異なる高度なノウハウや専門人材が必要不可欠であると思います。

今後、地域金融機関が従来の預体業務の枠を超えて、地域の金融インフラの維持だけではなく、地域経済に貢献する地域金融力を最大限に発揮できるよう、政府としてどのような後押しや環境整備を行っていくお考えをお持ちなのかお伺いをいたします。

国内外の市場開拓に知見を有する内外のプレイヤーと連携して、地域ネットワークのハブとして企業価値の創造を総合的にサポートできるよう、どのような実証実験や支援体制の構築を進めていくおつもりか、以上にて大臣のご見解をお伺いいたします。

そして大臣、今日は私、たっぷり時間をいただいておりますので、ぜひとも大臣のご見解をじっくりとお聞かせいただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

答弁者 片山金融担当大臣

片山金融担当大臣。

ありがとうございます。

今、委員の大変力のこもったお話を伺っていて、「そうだろうな、現場では」というのが、私もひしひしと感じられるところでございます。

金融庁としては、昨年末に地域の金融機関が一層、地域の経済に貢献して、企業を育てていけるように、「地域金融力強化プラン」というのを取りまとめさせていただいたので、このプランに基づいては、地域金融機関がM&Aを取り継いで、事業承継も後押しして、事業再生支援もまとめて、また経営人材も確保して、DX支援、この中には人材もありますわね。

そういうことが、もうやってほしいことがてんこ盛りなんですけれども、この施策を掲げておりまして、これを強力に推進しているという方針でやっております。

その際に、高度なノウハウや専門人材の確保が必要になります。

それは率直に言って、足りておりませんが、そういったこともありますので、金融サービスの安定的な提供のためのコストというのは、この人材面も含めて、増えております。

それで、今回ご審議いただいている金融機能強化法において、この地域金融機関が十分に経営基盤を確保できるように、資本参加、資金交付制度の期限延長と拡充等を盛り込んだと、そこにも大きな狙いがあるわけでございます。

金融庁といたしましては、こういう制度面での環境整備を通じて、地域の金融機関が地域において将来にわたってその役割を十分に発揮できるための選択肢を増やそうという考えで臨んでおります。

特にお尋ねがございました実証実験ですとか支援体制については、地域から全国や海外の市場に飛び立っていく企業を生み出していくため、また、海外に売りたいという地域の今育っている企業ってたくさんあるんですが、そこに地域の金融機関が必ずしもピタッと手を当ててもらえてないんじゃないか、みたいなお話は私のところにもたくさん来ます。

それは地域の金融機関自身のノウハウの問題もあるんでしょうけれども、人材が足りないという問題もあるので、そういう企業を生み出すために十分なパートナーになれるようにですね、地域圏を有するさまざまなプレイヤーと連携して、地域の企業の成長支援を行う具体的な事例を一つでも多く作って、それを共有して、また地域経済活性化支援機構、通称REVIC(レビック)というのもございまして、研修をやっているんですよ。

これもまだまだ足りないかもしれませんが、地域の金融機関の職員の皆さんに対して、企業価値創造の総合的な、また多種多様なサポートに関して知見を得ていただいて、それを提供していただくということで、成長の後押しというのを強化してまいりたいとかように考えております。

委員長 武村展英

武村委員長大森君。

質疑者 大森江里子

大森江里子ありがとうございました。

ぜひとも片山大臣の陣頭指揮のもと、強力に推し進めていただきたいと思っております。

次に、地域金融機関の基盤強化に向けた制度面での対応と、不祥事を受けた監督体制のあり方についてお伺いいたします。

先ほどの報告書では、本年3月末に申請期限を迎えた資本参加制度及び資金交付制度について、将来の経営基盤強化のために長期的な目線での期限延長や拡充が提言をされ、今回の改正となりました。

資本参加先の協同組織金融機関において、制度の趣旨に反する極めて不適切な行為が長年にわたり行われていた事案が明らかとなっておりまして、モラルハザードが強く懸念されています。

本改正案において、長期的な期限延長を行う以上、金融機能強化審査会による全件の事前意見聴取や、外部幹事の専任といった外部チェック機能の強化に加えて、金融庁による深度あるモニタリング体制の抜本的な強化は不可欠であると考えております。

一方で、現場への過度なモニタリングによって、金融機関の積極的な支援体制が萎縮することは、資本参加先であるかどうかを問わず、避けなければならないと思っております。

計画のフォローアップ等で当局の関与が高まる資本参加先については、一定の配慮が必要ではないかと思います。

金融機関の経営基盤強化と地域支援への関与を促す制度改正の2つを、金融庁として今後どのようにバランスをとっていく方針なのか、大臣にお伺いいたします。

答弁者 片山金融担当大臣

片山大臣本改正案におきまして、資本参加の申請に当たって地域金融機関が提出する経営計画には、中小規模の事業者に対する信用供与の円滑化、それを地域経済の活性化に資する方策といったことを記載することになってございます。

その上で金融庁においてモニタリングを行うわけでございますが、そこでは不祥事等の未然防止等の観点から、資本参加先の経営管理体制や内部統制の体制等について検証を行うだけではなくて、こうした経営強化計画が着実に実施されて、地域経済の活性化が図られるように継続的にフォローアップを行っていくことも想定しております。

従いまして、金融庁によるモニタリング体制の強化と、地域金融機関による地域経済の活性化に向けた取組は、両立できるものと、両立してもらわなければ困るものという考え方でございまして、決してただに厳しくしすぎて成果を失わせるようなことがないように、今後とも、資本参加先を含む地域金融機関が、地域企業の価値向上や地域課題の解決に向けて取組を進めていくことができるような形で、後押しをしてまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

大森君。

質疑者 大森江里子

ありがとうございました。

ぜひともバランスを保ちながら行っていただきたいと思います。

続きまして、環境変化を見据えた将来の対応と今後の金融行政の全体像についてお伺いをいたします。

先ほどの報告書では、将来的な人口減少の影響は地域金融機関の預金サイドだけでなく、今後は貸出サイドにも及ぶことが想定をされ、さらに金利環境の変動が地域金融機関の収益性や健全性に与える影響について、定量的なデータに基づいた説得性のあるシナリオを用いて、深度ある検証を行う早期警戒制度の見直しが提言をされています。

地域金融機関が自律的に健全な危機意識を持って、将来にわたって十分な収益基盤を確保しながら、地域経済とともに力強く発展していくために、金融庁としてどのような基本姿勢で金融行政を展開していくのか、大臣のご所見をお伺いいたします。

答弁者 片山金融担当大臣

片山大臣。

人口減少のほか、金利環境も変化する中、抜本的な経営改革に踏み込めない地域金融機関に対しては、客観的な将来予測に基づく健全な危機意識を共有して、早めの対応を促す必要がございます。

こうした中、昨年末に取りまとめた地域金融力強化プランにおきましては、行政上の予防的措置を講ずる早期警戒制度について、将来の人口動態や金利変動等について、定量的なデータに基づいた説得性のあるシナリオを設定し、当該シナリオのもとにおける収益性や健全性の変化を個別金融機関とも共有しながら、より深度のある検証を実施する等の見直しを行うことにしております。

金融庁といたしましては、引き続き健全な危機意識を共有しつつ、自らの経営基盤を強化して、地域企業の企業価値の向上や地域課題の解決に向けて幅広い金融仲介機能を発揮できるような金融機関であれということで、あらゆる政策を動員してまいる所存でございます。

委員長 武村展英

大森君。

質疑者 大森江里子

ありがとうございました。

地域金融機関が力強くこの地域に貢献していけるようによろしくお願いいたします。

続きまして、関連で人口や経済規模に対して銀行の数や店舗数が多すぎるというオーバーバンキングの問題についてお伺いします。

地域金融機関の適正数について、金融庁はどのような現状認識を持っていらっしゃるのか、お伺いをいたします。

人口減少社会の進展等により、今後金融機関の統合再編の動きも加速するものと考えておりますが、今後の望ましい数の水準というものを具体的に想定をしているのか。

以上2点をお伺いいたします。

政府参考人 岩田内閣府副大臣

岩田内閣府副大臣、お答えをいたします。

合併や経営統合については個々の金融機関の経営判断に属する事項であることから、金融庁として地域金融機関の適正数や数の水準を設定することは適切でないと考えております。

地域金融機関におきましては、地域経済の状況を含む自らの置かれた環境や今後の展望を踏まえて、地域企業の価値向上と地域経済の持続的な発展を実現するための経営基盤の強化を重要な経営課題と認識し、そのための経営改革に着実に取り組んでいただくことが重要であります。

その意味で、合併や経営統合についてはあくまで選択肢の一つであると考えております。

一方、こうした経営改革の一環として組織再編という手段を選択する金融機関も見られておりまして、金融機能強化法の資金交付制度はこれまで計7件の活用実績があるほか、足元でも地域金融機関の合併や経営統合に向けた複数の動きが見られます。

金融庁としては、今般の資金交付制度の期限延長・拡充をお認めいただくことで、こうした合併や経営統合という選択肢をとる地域金融機関の経営判断を後押し・支持できると考えております。

委員長 武村展英

大森君。

質疑者 大森江里子

ありがとうございました。

急速に人口減少や少子高齢化が進行する中で、国内におけるあらゆる事業者にとって、ますます厳しい事業環境になることが懸念をされています。

そのような状況の中で、金融機関に限ってこのような支援策を取る必要性、合理性について、さまざまな現場でもご意見が出ているところでございますけれども、政府のご見解をお伺いしたいと思います。

政府参考人 井上企画市場局長

金融庁、井上企画市場局長。

お答え申し上げます。

ご指摘いただきましたとおり、今後人口減少等の進行によりまして、金融機関に限らず地域のさまざまな事業者がますます厳しい状況に置かれることになると考えております。

こうした中で、地域金融機関は地域経済の要として、地域企業への資金供給にとどまらず、企業価値の向上や地域課題の解決に向けた幅広い金融仲介機能を発揮しながら、地域経済に貢献していく役割が求められているところでございます。

その役割を将来にわたって発揮していく上で、まずは地域金融機関が経営基盤を強化し、リスク抵抗力をしっかり確保していただくことが重要でございます。

本法案は、金融機能強化法の資本参加制度と資金交付制度の期限延長拡充により、そのための環境整備を図るものでございます。

こうした対応は、単に地域金融機関だけを支援するためのものではなくて、地域金融機関がその役割を果たしていくことを通じて、各地域で活動する幅広い事業者に裨益する合理性がある対応であると考えております。

委員長 武村展英

武村君。

質疑者 大森江里子

ありがとうございました。

この制度において地域金融機関が役割を果たしていくという話がございましたけれども、ぜひともこの地域金融機関がこの地域の経済に貢献をしていく、そのような姿勢で取り組んでいただきたいというふうに思っております。

次に、資本参加制度についてお伺いします。

資本参加制度は、申請期限を「当分の間」へと変更することとしていますが、過去4度にわたって期限延長を繰り返してきた経緯を踏まえますと、なぜこのタイミングで期限を設けない運用に踏み切るのか、お伺いをしたいと思います。

また、資金交付制度は、2031年3月末までの5年間延長することになっています。

なぜ資金交付制度と資本参加制度で異なる期限としたのかについてもお示しをください。

例えば、5年ごとに申請状況を勘案して、申請期限を延長する方法もあるのではないか、というようなご意見も現場ではございました。

一方、制度の背景を考えれば、当分の間ではなく、制度そのものを恒久法にしてもいいのではないか、といったご意見もございました。

そのようなご意見に対するご見解をお聞かせください。

政府参考人 井上企画市場局長

井上局長。

お答え申し上げます。

大きく3点お尋ねございました。

1点目、当分の間の措置とする理由ですけれども、まずご指摘いただきましたとおり、2004年の施行以来、本制度は4度の期限延長を重ねてきたところでございますけれども、今回の法案におきましては、資本参加制度を短期的な経済情勢の変化への対応ではなくて、地域の人口減少等の構造的な問題に対応していくための必要な制度として位置づけ直しておりまして、そのため当分の間の措置とする。

その上で具体的な延長幅につきましては、資金交付制度と同様の政策目的を有します独占禁止法の特例法の廃止期限、2030年の11月ということも踏まえまして、政策効果の発揮を期待できる期間として5年間の延長が適当と考えているところでございます。

3点目、5年後で延長を検討すべき、あるいは恒久法とすべきという御意見についてでございますけれども、地域金融機関がどのように経営基盤を強化するかは、本来的には地域金融機関自身の経営判断により市場の自由な取引の中で対応することが望ましいと考えております。

その意味で国による資本参加制度はあくまで恒久法ではなく特別措置とすることが適当と考えております。

その上で本法案では、施行後5年ごとに改正後の法律の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときには、法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとしております。

委員長 武村展英

大森君。

質疑者 大森江里子

ありがとうございました。

次に金融機能強化審査会の権限についてお伺いします。

本改正で経営強化計画の変更命令が創設されていますが、それはこの金融機能強化審査会の権限で変更命令が出されるのか、金融庁長官名で行うのかお伺いをいたします。

併せて金融機関の申請時に、経営強化計画を提出することとなっていますが、その審査については一義的に金融機能強化審査会が担うのか、それとも金融機能強化審査会は意見聴取にとどまって金融庁が担うのか、審査会にどこまで踏み込んだ審査権限を与えるのか、お伺いをいたします。

政府参考人 井上企画市場局長

井上局長。

お答え申し上げます。

まず、経営強化計画の変更命令につきましてですけれども、監督当局の責任において発出する監督上の措置の一つと位置づけておりまして、金融機能強化審査会の関与はなく、金融庁の判断により、内閣総理大臣から権限の委任を受けた金融庁長官名で変更命令を発出することとなります。

次に金融機能強化審査会は、法律上監督当局に対し金融機関から提出された経営強化計画の内容についての意見を述べる機関というふうに位置づけさせていただいております。

そのため審査会は関係行政機関に資料提出等の必要な協力を求めることができることとされておりまして、これまでにも経営強化計画について、その実現可能性や妥当性、計画の履行状況のフォローアップに当たって留意すべき点等について、充実した審議を行っていただいております。

その上で最終的には金融庁が審査会の意見も踏まえまして、資本参加の可否を決定することとなっておりまして、こうした枠組みにつきましては、今般の法案においても変更を加えておりません。

いずれにいたしましても、金融庁としては、資本参加後も審査会での意見を踏まえたフォローアップを行っていくなど、適切な制度運営に努めてまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

武村委員長大森君。

質疑者 大森江里子

大森江里子ありがとうございました。

災害や新たな感染症の蔓延等による経営基盤の脆弱化に備えて、資本参加制度の特例をあらかじめ整備することになっております。

具体的には、特例が適用される災害等を内閣総理大臣が指定し、告示することとしていますが、その指定の基準はどのように決めるのかお聞かせいただきたいと思います。

過去の東日本大震災や新型コロナウイルス感染症のまん延時の特例と比較して、どのような事態になれば発動されるのか、激甚災害等の指定を参考にするのか否か、予見可能性の観点からお伺いをいたします。

政府参考人 井上企画市場局長

井上局長お答え申し上げます。

被害の対応や地域金融機関への影響は災害等によってまちまちでございますので、制度の柔軟性や実効性を確保する観点から、資本参加制度の特例の対象となる災害等について、あらかじめ詳細な基準を設けることは必ずしも適当ではないと考えております。

その上で申し上げますと、これまでに東日本大震災や新型コロナウイルス感染症の蔓延に際して、資本参加の特例を設けた経緯を踏まえれば、例えば被害が想定されております南海トラフ地震等は該当し得るものと考えております。

御指摘いただいた激甚災害との関係については、激甚災害に指定されれば自動的に資本参加の特例の対象とするといったような対応は想定しておりません。

いずれにいたしましても、金融庁として、あくまで個別の災害ごとに地域金融機関やその取引先の財務に与える影響や金融仲介機能の維持・強化の必要性等を総合的に勘案しながら、地域金融機関が迅速な地域経済の回復に貢献できるように適切な制度運営に努めてまいりたいと考えております。

質疑者 大森江里子

大森江里子ありがとうございます。

大規模災害に備えるということですけれども、現下で注視すべきは、緊迫の中東、イラン情勢をはじめとする中東の地政学リスクと考えております。

原油価格の高騰、物流の混乱、そして世界的なインフレ圧力。

これらは我が国の実体経済を直撃するだけでなく、金融市場の不確実性を急激に高めているため、報道では「災害級打撃」と表現する経営者もいらっしゃいました。

かつてのオイルショックを思わせるエネルギー危機が懸念される中、地域金融機関の取引先である中小企業は、コストプッシュ型のインフレによって、資金繰りが極めて厳しい局面を迎えています。

このような、いわば平時とは言い難いリスクが顕在している今、公的資金による資本参加の枠組みを維持・拡充することは、万が一の際の備えとして、あるいは地域経済の防波堤として機能させるという意義は十分あると考えますが、今述べたような地政学リスクについて特例の適用となるのか、政府の御見解をお伺いいたします。

政府参考人 井上企画市場局長

井上局長お答え申し上げます。

災害等に関する資本参加の特例につきましては、これまで東日本大震災と新型コロナウイルス感染症の蔓延に際して設けてきた経緯を踏まえまして、今般の常設化に当たりましても、大規模な災害と感染症の蔓延ということにつきましては対象とすることとしております。

ただいま委員に御指摘いただきました、地政学リスクの顕在化に伴う経済情勢の変化につきましては、災害や感染症の蔓延と言いました地域金融機関の経営とは全く無関係の自然発生的な事態とは、ややその性質が異なるものと理解しております。

また地域金融機関には、そういった金融市場の変動等に備えまして、平時から十分なリスク管理を行うことを求めております。

というようなことを踏まえまして、災害等と同列に扱うことは適当ではないと考えておりまして、それについて特例が適用されるということは想定しておりません。

しかしながら今後もこうした経済情勢の変化に際しては、必要に応じてこの特例ではなく本則に基づく資本参加を活用していただくことで、地域金融機関が地域経済の回復活性化に貢献していただくということを期待しております。

質疑者 大森江里子

大森江里子ありがとうございました。

次に、中小企業、小規模事業者への経営支援について伺います。

地域金融力の強化は、地域の中小企業や地場産業が持続し、発展していくための極めて重要なインフラ整備ですが、金融機関のみで支えることにも限界があり、経営支援を行う公的な支援機関との連携が極めて重要であると考えております。

一例として、中小企業庁が所管をする「よろず支援拠点」というものがあります。

国が全国47都道府県に設置している無料の経営相談所でございまして、中小企業や小規模事業者などを対象に、中小企業診断士や税理士、弁護士といった専門家が、売上の拡大などの攻めの支援から、事業再生などの守りの支援まで、ワンストップで対応する重要な役割を担っております。

しかし、現場の声を聞きますと、経営者の方の中には、強い自負・プライドがあるがゆえに、経営状況が悪化をしても自力で解決できると抱え込んでしまって、相談に来られたときには、既に事業継続が極めて困難な、瀕死の状態に陥っているケースが少なくないとのことでございます。

早期の段階で支援の手が入れば、廃業を回避し、再生や事業承継へとつなげられる可能性が高まってまいります。

そのためには、経営者にとって最も身近な存在である地銀、信金、また信用組合といった金融機関と、よろず支援拠点や商工会議所、商工会などの支援機関が、これまで以上に緊密に情報を共有して連携していくことが不可欠だと考えております。

経営者の手遅れを防いで、早期相談・早期支援を定着させるため、今後どのように連携を強化させていくのか、政府のお考えをお伺いいたします。

政府参考人 岩田内閣府副大臣

岩田副大臣。

(岩田副大臣)お答えをいたします。

委員の御指摘のとおり、中小企業の経営改善や事業再生等の促進に向けましては、その経営課題が解決不可能となる前に、個別の実情を踏まえて、金融機関と支援機関が連携をして、早期対応を進めていくことが極めて重要であります。

こうした認識の下で、2024年4月に適用を開始しました改正監督指針では、今後の経営改善、事業再生支援ニーズの更なる高まりも見据えて、他の支援機関や金融機関との連携強化や、事業者の個別の実情にも応じて一歩先を見据えた早期対応に取り組むことを監督上の目線として掲げて、金融機関に働きかけを行いました。

金融機関と支援機関とが連携をした早期対応として、2024年度の実績の一例を申し上げますと、中小企業活性化協議会による再生計画策定支援の完了件数のうち、約7割が金融機関の持ち込みによるものとなっているほか、また、事業承継・引き継ぎ支援センターへの橋渡しに向けて、その他の支援機関や金融機関等が行う事業承継のニーズ診断のうち、約7割が金融機関により診断対応されたものとなっております。

加えて、足元におきましても、こうした連携強化や早期の事業者支援を一層促進していく旨を地域金融力強化プランにも掲げたところでありまして、引き続き政府として必要な取組を進めてまいります。

委員長 武村展英

武村委員長大森君。

質疑者 大森江里子

大森江里子ありがとうございました。

今お話のあった事業承継は、特に早めに手を打つ必要があると、私も現場を見てきてそう思っております。

ただ、本当にご本人が、経営者の方が決断するには、なかなかいろいろなハードルがありますので、周りの方からのご助言、また早めにいろいろな機関につなげていただく、そういったこともすごく必要であると思っております。

先日、NHKの報道番組におきまして、「企業倒産1万件超、経営者は崖を見ている」と題した特集が組まれておりました。

今、日本経済が直面している極めて深刻な現状が描かれていました。

昨年度、2025年度の倒産件数は、2年連続で1万件を超える事態となっております。

特筆すべきは、その内実が「諦め型倒産」と呼ばれている点です。

コロナ禍を必死に乗り越えた企業が、今度は物価高や円安、さらには不透明なイラン情勢に伴う仕入れコストの急騰という、自社ではコントロールできない荒波にさらされています。

コスト上昇分を直ちに販売価格へ転嫁することは難しく、多くの企業の利益が極限まで圧迫をされているのが実情です。

専門家は、原油高と為替動向が重なる現在の状況を注視しており、事態が収束しなければ、倒産件数はさらに増加する可能性が非常に高いと警鐘を鳴らしております。

1973年のオイルショック時にも、数年かけて倒産が増加した歴史がありますが、現在の日本経済もまさに同様のあるいはそれ以上の警戒が必要な局面にあります。

実際、3月の景気ウォッチャー調査は、2022年2月以来の最低水準を記録しておりまして、現場の閉塞感は極めて強いものがございます。

こうした中、販路拡大やコスト削減を目指し、M&Aなどの新しいチャレンジに踏み出す企業も増えておりますが、もはや待ちの姿勢だけでは、時代の変化に適応できない限界点に来ています。

まさに今、政治が企業の新しい挑戦を後押しし、この崖っぷちの状況を打開するための実効性ある支援が求められていると思っております。

続きまして質問に入らせていただきますが、資金交付制度についてお伺いします。

資金交付制度は、2031年3月末までの5年間延長することとなっています。

資金交付制度は、合併・経営統合等を実施する地域金融機関等に対して、国が追加的な初期コストの一部の資金交付を行うものですが、地域金融機関の合併等については、独占禁止法の特例法というものがあります。

2020年11月施行のこの特例法は、人口減少下で地域金融インフラを維持するため、同一県内等の地銀の合併・経営統合において、公正取引委員会の審査を一定条件下で適用除外とするもので、内閣総理大臣の認可を条件に、10年間の期間限定で適用されておりまして、これは2030年11月までに廃止予定となっています。

この特例法は、長崎県の18銀行と親和銀行の合併が競争制限的であるとして審査が2年以上の期間を要したことがきっかけとなり、人口減少等を理由として厳しい経営環境に置かれながら地域経済を下支えしている地銀の役割に鑑みて、経営力強化のための経営統合等に資するために特例として制定をされました。

その後、この制度を使いまして、青森道の l銀行や82長野銀行の経営統合等において、この独禁法の特例法というのが適用されています。

今回延長予定の資金交付制度の期限と、独禁法特例法の期限には、4ヶ月間の期限のギャップがあります。

今後とも人口減少がさらに加速することが見込まれ、地域金融機関の再編ニーズがむしろ高まってくるのではないかと推測されますが、独禁法特例法の期限が到来した後、今回の資金交付制度の期限内に合併申請があったときの取扱いはどうするのかをお伺いいたします。

政府参考人 井上企画市場局長

井上局長。

お答え申し上げます。

改正法案におきましては、資金交付制度につきまして、合併・経営統合後の一定期間内の申請も容認することとしたいと考えております。

こうした中で、独占禁止法特例法に基づく認可を受けた合併・経営統合の後に資金交付制度の申請が行われる可能性も考慮いたしまして、資金交付制度の申請期限は、独占禁止法特例法の廃止期限であります2030年11月から約4か月後となる2031年3月末と設定させていただいております。

これは経営統合の最終決定がなされてから申請までにどの程度の期間を要するかを過去の事例も踏まえて検討いたしました。

過去事例だと平均3ヶ月程度というふうに承知しております。

例えば、特例法の廃止期限の直前に同法の適用を受けた金融機関が、その後に資金交付制度の申請を行うとしても、4ヶ月程度あれば対応可能と考えたことによるものでございます。

委員長 武村展英

大森君。

質疑者 大森江里子

ありがとうございました。

では、仮に、独禁法特例法が延長された場合、金融機能強化勘定の余裕金という財源上の制約もある中で、資金交付制度の期限延長について、政府としてどのように考えているのかお伺いいたします。

政府参考人 井上企画市場局長

井上局長。

お答え申し上げます。

まずは、今回延長する5年の期間内で、地域金融機関による経営基盤強化に向けた経営判断を後押しする資金交付制度が適切に活用されていくよう、制度運営を行うことが重要であるというふうに考えております。

その上で、仮定の御質問でございますので、お答えしづらいところもございますけれども、一般論として申し上げますと、資金交付制度の延長につきましては、独禁法特例法を含む他の関連施策の実施状況、地域金融機関の経営基盤強化に向けた取組の進捗状況や制度の活用状況、財源確保の見通し等を総合的に勘案し判断していくことになると考えております。

いずれにしろ施行から5年後の見直しの際にしっかり検討してまいりたいと思います。

委員長 武村展英

大森君。

質疑者 大森江里子

ありがとうございます。

ぜひともご検討いただきたいと思います。

続きまして、補助上限と補助率引上げの妥当性についてお伺いをします。

本改正案では、合併・経営統合等の交付上限額を30億円から50億円へ、さらに一定のケースでは75億円へ、また補助率も一部2分の1へ引き上げることとしています。

現在、地方銀行が直面する最大の課題は、老朽化したシステムの刷新とDX投資の巨額化であると認識しております。

よって交付上限額の引上げは、合併統合への大きなインセンティブとなることは理解をしております。

その上で、この50億円の算定根拠、つまりどのような経費の積み上げで算定されたのかをお示しください。

併せて、これほどの公的資金を投じる以上、単なる銀行の経営規模の拡大や生き残りというのが目的であってはならないと考えておりますので、このコスト支援が具体的に貸出金利の低下やコンサルティング機能の強化といった利用者が実感できる形で、どう地域経済に還元されると想定しているのかお伺いします。

さらに、補助率の引上げが経営統合のスピードをどれほど加速させると見込んでいるのか、政府の具体的な出口戦略についてお伺いをいたします。

以上3点についてお願いいたします。

政府参考人 井上企画市場局長

井上局長。

お答え申し上げます。

まず交付上限額50億円の算定根拠でございますけれども、資金交付制度のこれまでの活用実績を見ますと、地域銀行の合併事例での交付対象経費の平均が約150億円となっております。

現行の上限額30億円では、多くの事例で実質的な補助率が3分の1を下回っている状態でございます。

こうした実績を踏まえまして、合併・経営統合等に係る交付上限額を30億円から50億円に引き上げたいと考えております。

次に、交付金による支援の地域経済への還元についてでございますけれども、資金交付制度は、地域金融機関の業務の効率化を通じた経営基盤の強化を支援することで、地域経済への貢献を促す趣旨のものでございます。

従いまして、地域金融機関が提出する実施計画においては、各地域金融機関の特性やそれぞれの地域の状況を踏まえつつ、中小規模の事業者に対する信用供与の円滑化等の方策について記載することを求めておりまして、地域経済への貢献が確保するように取り組んでまいりたいと思っております。

最後に、経営統合の加速化、出口戦略ということですけれども、今般の交付上限額や補助率の引上げによって、合併・経営統合の促進に一定の効果が期待できるというふうには考えておりますけれども、合併・経営統合を行うかどうかにつきましては、あくまで各地域金融機関の経営判断でございまして、その時々の社会経済情勢等にもよると考えられますことから、あらかじめ定量的な見込みとか出口を示すことは現時点では困難であるということをご理解いただければと思います。

また重要なのは、合併・経営統合を含めた対応の選択肢の中から、各地域金融機関がその実情に適した対応を選択することであって、合併・経営統合の件数の多寡により政策効果を判断することは必ずしも適切でないと考えております。

いずれにいたしましても、金融庁としては交付上限額や補助率の引上げなど環境面の整備を進めることで、合併・経営統合による経営基盤の強化を選択する地域金融機関の経営判断を後押ししてまいります。

委員長 武村展英

大森君。

ありがとうございました。

質疑者 大森江里子

すみません。

一問飛ばしまして、続きまして、大臣にお伺いをいたします。

本改正案で制度整備を行う目的は、地域金融機関が地域経済に貢献する役割を十分に発揮することにあります。

答弁者 片山金融担当大臣

先ほどの出口戦略の質問と少し重なりますが、今回の期限延長や制度拡充によって、具体的にどのようなKPIをもって、片山金融担当大臣。

今回の制度改正は、制度の利用件数とか、あるいは地域金融機関の合併・経営統合の件数を増やすこと自体を目的とするものではなくて、地域金融機関が経営基盤の強化を通じて地域経済に貢献していくための環境整備を行うためのものであります。

こうした環境整備の効果の定量的な評価というのは必ずしも簡単なことではないんですけれども、これまでの実績を見ますと、例えば資本参加以降、資本参加先の業務純益について全国平均との差が概ね改善し、中小企業向けの貸出残高も増加していると、こういった傾向が見られます。

今回の期限延長や拡充後も、こうした資本参加先の収益ですとか、融資の動向等について、丁寧にフォローアップしていく所存でございます。

その上で、本法案では、資本参加制度を当分の間の措置とすることも踏まえまして、施行後5年ごとに制度の施行状況等を勘案し、必要に応じて見直しを検討することとしております。

その際には、中小企業向け融資の実績等を含む地域金融機関が提出した計画の履行状況ですとか、それぞれの地域の経済動向等を勘案しつつ、制度の必要性について適切に検証を行っていくとともに、将来にわたりまして、「資金の無駄遣いだ」といったようなご指摘を受けることが決してないように、適切な制度運営に努めてまいりたいと思います。

委員長 武村展英

大森君。

ありがとうございました。

質疑者 大森江里子

時間が参りましたので、これで質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

福原淳嗣 (自由民主党・無所属の会) 17発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長:次に福原淳嗣君。

質疑者 福原淳嗣

福原淳嗣:自由民主党の、財務金融委員の福原淳嗣です。

今回質問の機会をいただきましたこと、委員長、そして理事の皆さん、すべての財務金融委員の先生方に感謝を申し上げ、通告どおり質問をさせていただきたいと思います。

金融機能強化法の質疑と聞いて、私の頭をよぎったのは、もちろん地元の銀行なんですけれども、プラザ合意であります。

今から40年前、プラザ合意になったとき、圧倒的に円が高くなったということもありまして、秋田は鉱山圏でありますが、ほとんどが閉山をしてしまいました。

円が高くなりすぎたゆえに、1985年から、私は当時高校生でしたけれども、秋田の農業もどんどんどんどん衰退していくのを目の当たりにしてきました。

そしてバブルが始まり、崩壊をして、アジア危機があって、そしてこの金融機能強化法が平成16年、2004年に制定をされ、それからもリーマンショックがあり、東日本大震災があり、コロナショックがあり、都度地域金融機関というのは本当に厳しい中にもありました。

その中でもきちんと政府のフォローをいただいたおかげで本日に至っております。

ぜひ私、一番最初にお聞きしたいのは、プラザ合意から40年たった今、改めて我が国の金融情勢、そして地域金融力について、その中でも特に金融機能強化法が果たしてきた役割について、政府の見解をお聞きしたいと思います。

答弁者 岩田内閣府副大臣

岩田内閣府副大臣。

答弁者 岩田副大臣

岩田副大臣:お答えをいたします。

金融機能強化法は、2000年代初頭の不良債権問題の終結に向けた対応が講じられていた経済情勢の中で、またその中での地域経済の活性化といったものが課題となる中で、公的なサポートによって、地域金融機関のリスク抵抗力をしっかりと確保するために、2004年に制定をされました。

それ以来、金融機能強化法に基づく資本参加制度につきましては、東日本大震災や新型コロナウイルス感染症の蔓延に際して、活用に当たっての要件を一部緩和する特例を設けるなど、その時々の経済情勢の変化に対応して制度の見直しや法改正を行いながら、これまでに延べ40先の地域金融機関等に対して合計約7,498億円の資本参加を行ってきたところです。

これによって、大規模な災害や感染症の蔓延といった先行きを見通しがたい状況下を含めて、地域金融機関自身の経営基盤の強化を後押しするとともに、それを通じて地域の中小企業への円滑な資金供給や地域経済の活性化にしっかりと貢献をしてまいりました。

さらに2021年には、合併や経営統合を行う地域金融機関に対して、追加的な初期コストの一部を交付する資金交付制度も設けております。

金融庁といたしましては、今般の改正法案によって、両制度の期限延長と拡充をさせていただきまして、引き続き地域金融機関による経営基盤の強化と地域経済の活性化に向けた取組を後押ししてまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

武村委員長:福原君。

質疑者 福原淳嗣

福原淳嗣:はい、委員長。

岩田副大臣、ありがとうございました。

非常に今触れられていただきましたけれども、資金の交付、これが非常に地域金融機関にとっては好用があったと私も思います。

ぜひその点を今回、さらに強化、あるいは期間を拡充するという方向で進めていただきたいと思います。

改めまして2点目の質問に入らせていただきます。

2点目、私が聞きたいのは、高市総理が掲げる日本成長戦略と、昨年12月に財務省、金融庁が発表した地域金融力強化プランの相関性といいますか、絡み合いといいますか、そこをお聞きしたいと思います。

実は高市総理が誕生するそのタイミングで、私は金融庁の動きを高く評価しております。

と言いますのは、企業が持っている現金預金100兆円に金融庁がメスを入れる、コーポレートガバナンス・コード改革を行うのだということであります。

今、私の手元に、全国銀行協会が発している家計と企業のマネーフローがあるんですが、なんと2,200兆円もある家計金融資産のうち半分が預貯金で、要は眠ってしまっている。

企業はそれが100兆円だということで、ここにしっかりとメスを入れていく。

片や一方、地域金融力強化プランでは、しっかりと資本参加、資金交付、この2つの軸をもって、地域金融機関が地域の企業の価値の向上、あるいは地域の課題を解決するところまで踏み込んだ内容になっています。

改めて、日本成長戦略と地域金融力強化プランの相関性について、金融庁の見解をお聞かせいただきたいと思います。

答弁者 岩田副大臣

岩田副大臣:地域金融力強化プランと成長戦略との関連性ということでございますけれども、人口減少、少子高齢化に直面する地域が持続的に発展をしていくためには、地域経済の要である地域金融機関等には、地域経済に貢献する力、いわば地域金融力の更なる発揮が求められているところです。

昨年12月に公表しました地域金融力強化プランにおきましては、まさにこの議員の問題意識のとおりだと思いますが、地域金融機関等が、地域企業を資金繰り支援等で下支えすることにとどまらず、その企業価値の向上や地域課題の解決を通じて、地域経済全体の持続的な成長に貢献をしていくことが重要であると、このような考え方を示しております。

こうした考え方の下で、地域金融力強化プランでは、地域金融機関が、例えば内外のプレイヤーとの連携を通じた地域企業への成長支援を実施することや、M&Aや事業承継、事業再生支援、経営人材の確保やDXに関する支援を実施することを後押しする施策を強力に推進してまいります。

私は内閣府に置きます成長戦略の担当の副大臣でもありますが、委員ご指摘の成長戦略との関係で申し上げますと、日本成長戦略の検討における分野横断的課題への対応としても、金融を通じて日本経済と地方経済の潜在力を解き放つための戦略の策定が盛り込まれております。

戦略の策定に向けては、地域金融力強化プランも重要な要素と位置づけて議論を進めているところです。

このように地域金融力強化プランを含む金融分野の横断的な取組を通じて、日本経済と地域経済の持続的な成長に貢献してまいります。

委員長 武村展英

福原君。

質疑者 福原淳嗣

はい、委員長。

岩田副大臣、ありがとうございました。

地域金融力強化プラン。

これは北東北ということで話をさせていただきますが、確実に効果を示しております。

北東北3県で申し上げれば、その1つの県の中で第一地方銀行と第二銀行が合併をするケース。

そして1つは県境を超えて第一地銀と第二地銀同士が合併をするケース。

単独なんだけれども、これまでとは違うコンサルティングを強化するという。

その3つのパターンが広がっています。

こういう流れというのは、高市総理が抱えている成長戦略のまさにその要である金融。

金融が成長を後押しをする。

そういう中で地域金融機関が資本力をつけてきて相談業務をできるようになる。

地域の付加価値はこうやって高まっていくようになっていくのだなと思っています。

そういう流れを受けて3点目に移らせていただきます。

今度は地域未来戦略と求められる地域金融力であります。

これ、私の考え方を最初から申し上げますが、一番大切なのは、地域金融機関が合併をして、金融力を高めて、資金供給力を高めたとしても、その資金供給力の受け皿となる案件、いわばプロジェクトや事業がなければ、資金供給は、リスクマネーの提供は絵に描いた餅にすぎない。

むしろこれからは地域ごとの可能性を地域金融機関がしっかりと見て案件をつくっていくという過程が非常に重要なのではないのかなと私は考えています。

地域未来戦略の趣旨に次の下りがあります。

「地方が持つ伸びしろを生かします。

国民の暮らしと安全を守るため地域ごとの戦略クラスターを全国各地につくるんだ」。

ここからです。

「世界をリードする技術ビジネスを創出をする。

地場産業の付加価値向上、そして販路開拓の強力な支援などを検討する」。

これは地域から直接世界へ打っていくためのクラスターをつくっていくと言い換えてもいいと思います。

資金供給量の受け皿となるまさにプロジェクト形成力。

地域未来戦略と地域金融力、求められる地域金融機関の役割について、ぜひ政府の見解をお聞かせください。

答弁者 金融庁石田監督局長

金融庁石田監督局長。

答弁者 石田監督局長

お答え申し上げます。

地域未来戦略におきましては、地域を超えたビジネス展開を図る中堅企業を支援し、大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講ずることで、地方に大規模な投資を呼び込み、地域ごとに産業クラスターを戦略的に形成していくこととされております。

金融庁におきましては、地域金融力強化プランにおきましてさまざまな面で地域未来戦略の推進に貢献できることが多いと思いますけれども、例えば地域金融機関による内外のプレーヤーとの連携を通じまして、中堅企業等への成長支援、販路拡大ですとか、海外展開ですとか、こういった面での取組を促していくこととしておりまして、今後のクラスター計画におきましても、関係省庁と連携しまして、地域金融機関に対しまして、成長支援の取組を促していきたいと思っております。

委員長 武村展英

福原君。

質疑者 福原淳嗣

委員長、ありがとうございます。

石田局長、ありがとうございました。

ぜひこれからも地域未来戦略、そして地域金融力、これはもう両輪ですので、しっかりと整えてグイッと地方の経済を引っ張っていただきたいと思います。

それでは最後の質問になりますが、地域未来戦略というか、地域が国のために果たせる役割を作ろうとしている。

そういう最中において、実は関税行政が最も重要なのだという質問を最後にさせていただきたいと思います。

先ほど私、冒頭、プラザ合意で鉱山が閉山をしたという話をさせていただきました。

私のふるさと秋田では、唯一閉山しなかった鉱山があります。

その鉱山は今、世界中の鉱山ネットワークと、今私が使っているこういったスマホのような使われなくなった情報機器や家電機器、あるいは自動車等から金、銀、銅のベースメタル、それから錫、亜鉛、ニッケル等のアンチモンといったレアメタル。

そして、もし将来、放射能が出てしまうんですけれども、もっともっと踏み込んで精錬していいですよというと、その鉱山の会社はレアアースもつくれると言っているんですよ。

そこから10キロ離れた工業団地には、今世界第2位の人工透析機、ダイアライザーの輸出工場がありまして、それは間もなく世界第1位になります。

要は、路で縄脈物流、福路で動脈物流ということで、「だったらコンテナのラウンドを使いまわそうよ」ということで、これ内陸型保税蔵置場ということで、インランドデポという事業であります。

実は3月27日の金曜日、函館税関に私たち勉強会に行ってまいりました。

田中税関長が本当に丁寧に説明してくれただけでなく、函館税関というのは横浜税関と同じ、古い150年以上の歴史を持つ税関です。

しかも北海道と北東北3県を所管しているので、日本全国の3分の1を見ているんだと。

その中で、地方から直接世界に出る上で、関税行政というのをきちんと評価してくれるということを非常にありがたいという話をしていました。

ぜひ、私、先ほど申し上げましたが、地域金融力を高める一番の要は、地域それぞれが日本という国家のために、この分野で私たちは貢献をしていくんだという燃えるような情熱と計画をきちっとつくることだというふうに思います。

地域未来戦略が戦略クラスター、地域クラスター、地場産業成長プランをつくるのであれば、まさにこの税関の業務を通じて自分たちの活力を高めるというこの機運をつくっているというのは、私は評価していいというふうに思っています。

実は私たち政治家だけではなくて、地元の商工団体のトップも同行しました。

見て何を言ったかというと、「帰ったら秋田銀行に言う」というんですよ。

これが地域未来戦略につながっていく。

ぜひこういう関税行政がつくり出す物流イノベーション。

内陸の街ですから全然港がないのに、「港湾ロジスティックス」という言葉がすんなりと入ります。

ぜひこの点に関しまして、政府の見解をお聞かせください。

よろしいですか。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

答弁者 片山大臣

片山大臣:ありがとうございます。

はい。

つい非常に嬉しくなりまして。

横浜税関の総務部長をしていたときに、当然函館を視察させていただいておりますし、当時は内陸通関を、もうすごく委員のおっしゃったようなリードタイム削減ですとか、地域活性化のために使おうという機運の第一歩のようなときで、横浜の場合は宇都宮とございました。

インランドデポというふうになりますと、港や空港からはやや離れた内陸部に整備された物流拠点ですから、それ以上に特に一定以上の許可がなければいけないというのはないんですが、広い意味で使われていて、保税蔵置場としての許可を得る場合もあります。

いずれにしても地域の物流の迅速化・効率化につながり、まさに高市政権が目指している産業クラスターを日本中にしっかりつくって、地域活性化、地域未来戦略を金融の面からも支えていこうという考え方と、軌を一にするものでございます。

その上で、税関が今非常に人手不足です。

つまり物流も円滑化して人流も確保して、厳格に水際取締を遂行しようという非常に重大な責務を負っています。

函館税関エリアですね、そういったところにしっかり整備できるように、機器の整備や機構定員の充実ですとか、税関職員の処遇改善ですとか、つまり全面的なこの税関の体制強化、これに全力で取り組むことを通じて、そういう御要望にもしっかりとお答えできるようにやってまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

武村委員長:福原君。

質疑者 福原淳嗣

福原淳嗣:はい、ありがとうございました。

終わります。

近藤雅彦 (国民民主党・無所属クラブ) 35発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長:次に近藤雅彦君。

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:国民民主党の近藤雅彦です。

本日も質問の機会を頂戴しましてありがとうございます。

今日は金融機能強化法の改正ということで、地域金融、そして地域経済の将来を見据えますと、極めて大切な法案だと考えております。

本日も丁寧な御答弁をよろしくお願い申し上げます。

それでは質問に入らせていただきたいと思います。

我が国の金融システムは平成の金融危機、そしてリーマンショックといった大きな危機を乗り越えまして安定性を高めてきた一方で、足元では人口減少や地域経済の縮小、さらにはデジタル化の進展や金利環境の変化など、新たな構造的課題に直面していると認識しております。

特に地域金融機関においては、従来のビジネスモデルの見直しや経営基盤の強化が求められる中での今回の法改正と認識をしております。

それでは初めに、今回の法改正と密接に関わる預金保険機構そのものについてお尋ねしたいと思います。

90年代の平成の金融危機、そしてリーマンショックから一定期間を経過しておりまして、預金保険機構の名前、これ自体が国民の皆さんにとってなじみの薄いものとなっております。

万一金融機関が経営破綻した場合、一つの金融機関につき、預金者の元本1,000万円までとその利息を預金保険機構が支払う仕組み、いわゆるペイオフなど、全く御存じでない若い世代の方も多いと思います。

今回、金融機能強化法を審議するにあたりまして、改めて預金保険機構の役割と機能を国民の皆様に対し、分かりやすく御説明いただきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

答弁者 石田監督局長

金融庁石田監督局長。

石田監督局長:お答え申し上げます。

預金保険機構の機能といたしましては、本来の機能でございます、金融機関に対する破綻処理に関する機能と、ただいま御審議いただいております法案に関係する資本参加に関する機能を御説明申し上げたいと思います。

破綻処理に関する機能といたしましては、破綻金融機関の預金等を引き継ぐ救済金融機関に対しまして、金銭の贈与や資金の貸付等の資金援助を行うこと、金融庁より金融整理管財人に選任された後、預金保険制度の下で預金者への不法預金の払い戻しを行うなど、旧経営陣に代わって破綻金融機関の業務を運営することなどが挙げられます。

これまでの破綻処理におきまして、こうした機能を発揮することを通じまして、預金者等の保護や金融システムの安定の確保に資する役割を果たしてきたところと承知しております。

また、資本参加に関する機能といたしましては、資本参加先となる金融機関の株式等の引受けや、当該株式等の適切な管理処分を行っているところでございます。

こうした機能を発揮することを通じまして、地域金融機関の資本の増強を図り、地域金融機関の地域における金融仲介機能の発揮に資する役割を果たしてきたところでございます。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦:丁寧に御説明ありがとうございます。

本当に国民の皆さんも、預金保険機構の本来の破綻処理のスキーム等も、今丁寧に御説明いただきましたけれども、しばらくご無沙汰しているかと思いますので、丁寧な御説明ありがとうございます。

こうした本来の役割に加えまして、金融システムの安定確保のため、今ご説明あった金融機関への資本参加等の機能になってきたことを十分に承知をいたしました。

その上で、今回の金融機能強化法の改正においては、こうした機構の役割がさらに拡充されまして、資本参加や資金交付の枠組みの延長強化に加え、金融機関の経営基盤の強化、そして再編の取組にまで関与の範囲が広がっていくものと受け止めております。

地域金融機関を取り巻く経営環境が厳しさを増す中で、機構が持つ資金力とこれまでの知見を活用し、金融仲介機能の維持・強化に資する取組を後押ししていくこと自体、これは極めて重要であり、大いに期待するところであります。

一方で、預金保険機構の資金は、形式的には税金とは異なるとはいえ、その原資や性格に照らせば、国民負担と無縁ではございません。

そうした中で、資金の使途や支援の妥当性について、どのように透明性を確保し、国民の皆様への説明責任を果たしていくかは、重要な論点と考えます。

今回の制度拡充が単なる金融機関の延命措置にとどまることなく、地域金融機関の持続可能なビジネスモデルの構築と地域経済の活性化につながる支援となるよう期待申し上げたいと思います。

それでは次に、金融機関におけるシステム全般についてお聞きをしたいと思います。

今回の法案を背景とするに、まさに地域における金融力を強化するために、まずは組織の形態にとらわれず、システムの合理化、これを一つの選択肢とすることをお考えと存じます。

その観点からいくつかお尋ねをいたします。

まず、システム共同化の支援の前提として、地域経済の活性化に向けた取組、とあります。

具体的にこの地域経済活性化に向けた取組等は、どのようなものを想定しているかお答えいただきたいと思います。

答弁者 井上企画市場局長

金融庁井上企画市場局長。

お答え申し上げます。

システム共同化を支援する枠組みにおきましては、地域金融機関が提出する実施計画に、中小規模の事業者に対する金融の円滑化、その他の主として業務を行っている地域における経済の活性化に資する方策について、事務省令で定めるものの記載を求めることとしております。

その具体的な内容は今後、ガイドラインの整備を進める中で検討していきたいと考えておりますが、中小企業向け貸出の見通し等に関する記載に加えまして、例えば、創業支援や経営相談、事業再生や事業承継支援に関する方策を中心に、各金融機関の特性や地域の実情を踏まえて必要な取組を進めていただくことを想定しております。

金融庁としては、こうした新たな枠組みが着実に地域経済の活性化につながるよう、地域金融機関の計画の履行状況をしっかりとフォローアップしてまいります。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

具体化はこれからということですけれども、しっかりと金融機関に寄り添って、また精査する意味でもメニューを多様化させて、いたずらな支援ということではなく、真剣に金融機関と手を携えて、金融庁さんには取り組んでいただきたいとこのように思います。

さて、今回の法改正に絡んでご質問ですけれども、金融機能強化審査会、これについてお尋ねしたいと思います。

会計等の有識者で構成されることとされております。

改正内容からしましても、今回特にシステム、ICT、AI、フィンテック等、これらに詳しい人材が必ず必要になってくるかと存じます。

そのような人材が委員に就任するためのこの明文規定はございますでしょうか。

もしそういったものがないとすれば、これからどのような体制、取組を想定されているか、お答えをお願いいたします。

答弁者 井上企画市場局長

井上局長。

お答え申し上げます。

本法案により、金融機関から資本参加や資金交付を受けるための計画が提出された場合には、例外なく金融機能強化審査会の意見聴取を行うこととなるところでございます。

その際、御指摘のとおり、審査会の機能強化、とりわけ、新設するシステム共同化支援に関する専門的見地からの審査の実効性確保を図ることは重要な課題であると考えております。

このため、御指摘のIT人材等を委員に任命するとの明文の規定は、本法案自体には設けておりませんけれども、法案についてお認めいただけた場合には、関係政令の整備を進める中で、審査会の委員の上限を現行の6人から7人へと引き上げまして、金融機関のシステムについて専門性を有する委員を専任することを検討してまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

関係政令の整備、これからということでございますけれども、人員も1人増というところですけれども。

銀行側のシステムの人材、これもまだ不足しているというのは今日の御審議の中でも多分に出ておりますけれども、監督する側の金融機能強化審査会側もこの辺のレベルアップが求められると思いますので、ぜひ丁寧に進めていただきたいとこのように思います。

それではさらにシステムの質問を続けさせていただきますけれども、今回いろいろな期限が5年とか当分の間とかいろいろございます中で、勘定系システムの共同化への支援につきまして、これについては申請期限は合併統合等を支援する資金交付制度の期限より5年長い2036年の3月末までとなっておりました。

その狙いは何かお聞きしたいと思います。

また、今回の改正法案の狙いは、システム統合による地域金融機関の合併の促進なのか、そのお考えをお聞きしたいと思います。

答弁者 岩田内閣府副大臣

岩田内閣府副大臣。

お答えをいたします。

期限を2036年3月末までとする理由につきましては、金融機関の勘定系システムは、おおむね8年から10年程度で更改されるというところ、既存システムの利用期間中に、ほかの共同システムに新規加盟しようとしますと、ベンダーに対する多額の違約金が生ずることも多いと聞いておりまして、このような経営判断が困難な場合が多いと、このように認識をしております。

このため、金融機関が共同システムへの新規加盟を検討できる機会は、多くの場合、次期システム更改のタイミングに限られるという実情がございます。

こうした事情を踏まえまして、各金融機関の次期システム更改のタイミング次第で資金交付の対象となり得る機会の有無が実質的に決まってしまう不公平なこういう枠組みにならないように、10年間の申請期間を確保しているところです。

改正法案の狙いが合併推進なのかという点につきましてでございますが、勘定系システムの共同化を支援することとしたのは、人口減少などにより地域経済が厳しい状況にある中で、地域金融機関が引き続き地域経済を支えていけるよう、合併・経営統合に限らず、業務の効率化を通じた経営基盤の強化を一層強力に支援をしていく必要があるためと考えたところです。

その上で、合併・経営統合を行うかどうかは、あくまで地域金融機関の経営判断に属する事柄であるため、将来的な合併や経営統合をシステム共同化の支援要件とはしておりませんが、システム共同化の次のステップとして、地域金融機関が合併や経営統合による経営基盤の強化を図ることも選択肢の一つになるものと考えております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

特に前段の部分を大変詳しく解説いただきましてありがとうございます。

私も金融市場におりましたので、システムの公開時期を待たないと全く変えられないという、それが財務基盤が弱い中小金融機関、まさに地域の協同組織金融機関等々に置かれました。

大変システムの更新、公開に関することが経営的にも大きな判断になっている実態がございますので、そういった意味では、今回のこの申請期限を遅らせて5年長くとっていること、その辺の実態に照らしたいい取組かと思います。

ぜひ金融機関の経営の目線もしっかり持って、実態に合わせた取組を進めていただければと思います。

最後、システムに関すること、最後でございますけれども、今話ありましたようにシステム統合を進めていくと、よくそういった同一ベンダーか否かだったり、公開の時期がどうかということ、大きな経営判断材料になるんですけれども、ちょっとこれまでの状況をお聞きしたいんですけれども。

同一のシステムベンダー等を活用していった複数の地域金融機関、こういったものの統合のしやすさというのは実態にあったと思いますし、これまでもそれゆえに地域を超えて統合が進んでいるケースもあると思われます。

異なるシステムベンダーの利用は、金融機関同士では、そういった違うシステムを活用した金融機関同士では、統合が著しく進みにくいですとか、あるいは統合交渉がそれゆえに頓挫してしまう。

こういった背景を踏まえたものなのか、それの実態をお聞きしたいと思います。

答弁者 岩田内閣府副大臣

岩田副大臣。

お答えをいたします。

近年の地域金融機関の経営統合の状況を見てみましても、経営統合を公表した時点で、異なるベンダーを採用している事例は複数ございます。

個々の金融機関が異なるベンダーを採用していることが、必ずしも経営統合を判断する上で、大きな障害になるとは認識をしておりません。

一方、経営統合を決めた地域金融機関が、システムを統合するためには、多額のコストがかかるケースもあるものと承知をしております。

金融庁といたしましては、今般の資金交付制度の期限延長・拡充をお認めいただくことで、こうした合併や経営統合という選択肢をとる地域金融機関の経営判断を後押しできるものと考えております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

個別の統合事案については各金融機関の経営判断、これに委ねられている点についてはそのとおりと認識しております。

改めてですけれども、実務の現場においては、よく私も聞いてきたところですけれども、システムの互換性やベンダーの違いといった要素が、統合のハードルの一つとなり得るという指摘も多数ございます。

こうした点も含めまして、金融機関の戦略的な選択を後押しするような環境整備のあり方についても、引き続き御検討いただくことを期待申し上げます。

それでは次に、今回の法案との関係で、金融行政としての金融機関へのガバナンス、あるいは金融機関自身のガバナンスのあり方についてお尋ねをしたいと思います。

今回の法改正は、震災特例やコロナウイルス感染症特例などのように、緊急事態にあらかじめ備える色彩が強く、いわば特例の常設化ともいえます。

適正な運用とするために、今回の法改正で担保している中身がございましたら、教えていただきますようお願いします。

答弁者 岩田内閣府副大臣

岩田副大臣。

お答えをいたします。

委員ご指摘いただきましたように、今般の改正法案では、災害等に備えた特例の常設化を図るものでございますが、この特例においては、資本参加の要件が緩和をされておりまして、適正に運用していく必要があるものと考えております。

この点につきまして、本法案では、特例が適用される対象を大規模な災害や感染症の蔓延などの、地域金融機関の経営とは全く無関係の自然発生的な事態に限ることとしておりまして、安易に特例を活用できるような枠組みにはしておりません。

加えて、本法案では、特例を活用する場合を含めて、全件を金融機能強化審査会の意見聴取の対象とするなど、資本参加先の適切な経営管理と業務運営を確保するために必要な規定も整備をしております。

金融庁としては、こうした枠組みの下で、地域金融機関のモラルハザードを生じさせることなく、また大規模な災害等の非常事態であっても、金融機能の維持強化を図り、地域経済の復興再生に資するという制度趣旨を踏まえた適切な制度運用に努めてまいります。

委員長 武村展英

武村委員長近藤君。

質疑者 近藤雅彦

近藤雅彦君ありがとうございます。

いわゆる、先ほど来ありますけれども、モラルハザード対策をしっかりとやっていただきたいと思います。

次の質問ですが、金融機関に対するモニタリングについてでございます。

これまでも十分に行われてきたものと承知しておりますが、それにもかかわらず、いわき信用組合のような不正融資事案が発生してしまったことは重く受け止める必要があると考えます。

不正融資が発生し、金融機関の資金が外部に流出いたしました。

今般の金融機能強化法改正を踏まえたモニタリングの強化、これにつきまして具体策があれば教えていただきますようお願いします。

答弁者 石田監督局長

金融庁石田監督局長お答え申し上げます。

地域金融機関をめぐっては、昨今一部の協同組織金融機関におきまして、不正融資や法令違反等が確認されたところでございまして、金融庁といたしましてはこうした状況も踏まえまして、地域金融力強化プランにおきまして、財務局を含めたモニタリング体制の抜本強化を行うことを盛り込んでおります。

具体的には、金融庁に新たに設置しました協同組織金融モニタリング室を生かしつつ、財務局との緊密な連携の下、事案に応じて立入検査を有効に活用していくこと。

特に資本参加先の地域金融機関に対しましては、経営管理体制や法令等遵守体制等の検証を厳格に実施するとともに、情報受付窓口等を活用し、対象金融機関に関する幅広い情報の収集を行う。

さらに、資本参加先が策定する経営強化計画のフォローアップにおきまして、経営管理体制や法令等遵守体制等を継続して確認することなどを掲げております。

金融庁といたしましては、こうしたモニタリングの強化によりまして、地域金融機関が今後も地域における金融仲介機能を十分に発揮できるよう、経営管理体制や財務の健全性、業務の適切性等をしっかりと確認していきたいと思っております。

委員長 武村展英

近藤雅彦君

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

ぜひ、専門のモニタリング室の取組に期待を申し上げたいと思います。

それでは、この法案に関連して、金融機関のガバナンス、一般的なことについて触れたいと思いますが、今回の資本参加先の協同組織金融機関には、院外監事を求めるとのことでした。

この院外監事については、内部に閉じこもりがちな組織に外部の視点を取り入れるものであって、その意義は大きいと考えます。

それでお尋ねですが、資本参加先でない機関も含めて、協同組織金融機関一般のガバナンスをどのように高めていったらいいのか、御認識を大臣にお伺いしたいと思います。

答弁者 片山金融担当大臣

片山金融担当大臣ありがとうございます。

この法案では資本参加先の協同組織金融機関で不祥事案があったことを踏まえまして、公的資金による資本参加を受ける以上は、より一層高い規律を確保した上で、その返済を確実なものとする必要があるとの考え方のもと、特に協同組織金融機関については独立性が確保された院外監事などの選任を求めるなど、資本参加先に対して必要な規定を整備することといたしております。

本案の直接の射程ではないんですけれども、人口減少等により今後も厳しい経営環境が続くと見込まれる中で、地域経済の支え手として、持続可能なビジネスモデルの構築がこれまで以上に強く求められると想定され、それに応え得る適切な経営判断を行っていくためにも、しっかりとしたガバナンスの構築が不可欠となると考えており、そのためにどのような制度のあり方が望ましいのか、協同組織金融機関の特性を踏まえつつ、さらに委員の御意見も踏まえまして、検討をさせていただきたいと考えております。

委員長 武村展英

近藤雅彦君

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

地域の信用金庫、信用組合などには、小規模で人材、そして財務的な余力に制約がある先も多く存在します。

院外監事の確保やガバナンス体制の強化を求めることについて、現場において実効的に対応可能であるのかという懸念が常々あると思いますので、こうしたリソースの制約の実態を把握され、適切に支援をしていただくことを期待申し上げます。

さらにガバナンスについて踏み込んでお尋ねをさせていただきますが、地方銀行一般についてもお尋ねしたいと存じます。

昨今、地銀による不正融資事案もございました。

こうした状況に鑑みますと、地方銀行に対しても、より高次の社外取締役や監査等委員会設置会社などの体制を求めることも必要と考えます。

通常の事業法人より高い経営の透明性が求められる金融機関でもあります。

私個人の意見ではありますが、一つの考え方として、地銀確保は監査等委員会設置会社などのこの義務化をしたらどうかというような思いもございます。

当省などの取引所の上場規則等に委ねるべき事項ではなく、何らかの経営監視強化は立法面からも担保すべきと考えます。

所見を頂戴できればと思います。

答弁者 岩田内閣府副大臣

岩田副大臣、お答えいたします。

委員がご指摘いただきましたように、銀行の業務の公共性に鑑み、銀行の業務の健全性、適切性や経営の透明性を確保する観点から、例えば銀行法において一般の事業会社に求められていない財務情報の定期的な開示を義務づけているほか、監督指針においても、取締役会や経営陣が求められる様々な役割を規定しております。

こうした銀行規制の枠組みは、銀行の適切なガバナンスを確保する上で、一定程度有効に機能しており、現時点でさらなる立法措置は考えておりませんが、金融庁としましては、いただいた御意見等も踏まえまして、引き続き各地域銀行の経営管理体制に係るモニタリング手法について、不断に改善を検討してまいります。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

外的要因をもって公的資金の返済の見込みが遠のく可能性もございます。

このような経済状況への政策対応としてお考えのところがありましたらお示しください。

答弁者 石田監督局長

石田局長、お答え申し上げます。

地域金融機関は人口減少や少子高齢化など厳しい経営環境に置かれているところは、議員の指摘のとおりのところでございます。

こうした中でも、資本参加先を含む地域金融機関が将来にわたる持続可能性を確保し、地域経済のために幅広い金融仲介機能を発揮できるよう、昨年来取りまとめました地域金融力強化プランにおきましては、例えば、金融機関に対するモニタリング体制の抜本的な強化、資本参加先が策定します強化計画の継続的なフォロー、将来の人口動態や金利変動等の定量データに基づいたより深度ある検証などを掲げて、これらを進めていかなきゃいけないと思っているところでございます。

当庁といたしましては、こうした施策を活用しつつ、引き続き、資本参加先の地域金融機関が地域経済に貢献し、十分な収益性と健全性を維持しながら返済財源を積み入れることができるように監督、モニタリング等を適切に行ってまいりたいと考えております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございました。

外的要因についてはやむを得ない部分はありますけれども、しっかりとこの辺の視点を携えて金融行政を進めていただきたいと思います。

次の質問ですが、地銀各校の近年の株価動向、いわゆるマーケットの評価を見ますと、各校の営業規模などとともに、証券会社と連携して仲介を含めた株式、投資信託など商品のラインナップ、あるいは有価証券等の取引システムの利便性を高めることによって、営業力の差が出ているものと推察いたします。

これについて、証券会社を監督する立場からどのような認識をお持ちかお答えいただきますようお願いします。

答弁者 石田監督局長

石田局長、お答え申し上げます。

地域銀行と証券会社の間では資産運用や相続ニーズへの対応を強化するために、両者が合弁で証券会社を設立する事例でございますとか、地域銀行が証券会社からの委託を受けまして、金融商品仲介業務になっている事例など、両者が連携を深めているケースがあるものと承知しているところでございます。

地域銀行と証券会社によるこうした連携は、顧客の選択肢を広げるとともに、証券会社の店舗が少ない地域におけるアクセスを改善するなど、利便性を高めることにもつながり得るものと考えられるところでございます。

地域銀行や証券会社が、自らの置かれた環境や今後の展望を踏まえまして、具体的にどういった経営戦略を選択するかは、各社の経営判断に属する事項でございまして、両者の連携の詳細についてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、金融庁といたしましては、金融機能の強化や顧客利便性の向上、安定的なサービスの提供に向けて経営改善を図っていくことは重要と考えておりまして、引き続き各社のこうした取組をしっかりとフォローしていきたいと考えております。

委員長 武村展英

近藤君。

質疑者 近藤雅彦

ありがとうございます。

まさしく地域においては金融サービスの提供の窓口に限られるわけですので、こういった取組もしっかり監視していただきたい。

併せて、広域連携や経営統合などの手段も含めて、まさに地域金融機関、顧客企業のビジネスマッチング、新たな市場の開拓、そして本当の意味でのリスクマネーの供給のあり方を、新たなステージで検討いただきたいと思います。

今日は長時間ご質問させていただきましてありがとうございます。

質問を終わります。

牧野俊一 (参政党) 19発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

武村委員長:次に牧野俊一君。

牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一:参政党の牧野俊一です。

本日も質問の控えをいただきましてありがとうございます。

この度の金融機能強化法改正に当たりまして、やはり昨今いろいろな地方で人口が減って、そしてシャッター街が増えていくといったような状況がございますので、やはりそういった各地域でいかにして街づくりを行って、そこに「住みたい街」あるいは「商売したい街」としてその場所が選ばれていく、そういった街をしっかり作っていくということが重要だと思っています。

この点におきまして、今回の金融機能強化法改正のもとに並びました「金融機能強化プラン」ですね。

昨年の年末に作成されましたこちらにおいて、地域課題の解決に資する目的で、地域金融機関が官民連携のまちづくりに参画しやすくする意図が記載されておりますけれども、具体的にどのような取組によってこれを後押ししていくというふうなことを考えていらっしゃるのか、まず大臣にお伺いしたいと思います。

片山金融担当大臣。

答弁者 片山金融担当大臣

片山大臣:ありがとうございます。

ご指摘いただいたとおり、昨年末に策定をいたしました「地域の金融力強化プラン」では、地域の金融機関が幅広い金融仲介機能を発揮する上で期待される取組の一環として、官民連携のまちづくりへの参画についても盛り込んだところであります。

政府における官民連携のまちづくりの推進に向けた取組として、内閣府において自治体と金融機関が連携して課題解決に取り組むことを促進するため、伴走支援ですとかインセンティブ付与等を行いながら実証実験を進めております。

金融庁としては、地域の金融機関が、こうした内閣府の取組、この枠組みも活用して、自らの幅広い顧客のネットワークを生かして、官民連携のまちづくり推進に向けて積極的な役割を果たしていただきたいと、その取組を促してまいります。

委員長 武村展英

武村委員長:牧野君。

質疑者 牧野俊一

牧野俊一:ありがとうございます。

そうした今のお話は、自治体とそして金融機関の連携の中でということではあったと思いますが、プラスいかにしてここで民間の活力をきちっと使っていくかということも大事になってくると思います。

特にこの古い不動産をリノベーションして何か事業を行おうとした場合に、築古の物件はまだまだそれ自体使える物件であったとしても、どうしても法定耐用年数の壁というものがございまして、銀行から融資を受けづらいという現状があって、そういった地域の有休不動産が利活用されずに放置されてしまったりとか、そのまま所有者不明になってしまう状況になっていると思います。

実際私自身も鹿児島で、ちょっと古い築45年ぐらいの建物をリノベーションして事業をしようとしたことがございまして、なかなか法定耐用年数の壁に阻まれて、どうしてもその資金調達に非常に苦労したというふうな経験もございまして。

なので、民間金融機関から借り入れをする際、不動産の担保価値というものを考えると、どうしてもこの法定耐用年数というものが一定の壁になってくるということ自体は理解できるんですけれども、例えばその街のシンボル的な場所であったりとか、あるいは歴史的建造物とかビル、こうしたものが使われないまま放置されてしまっているというふうなケースも地方都市ではよくあるというふうに認識しています。

こうした地域の拠点となる建物、土地のリノベーションを行って、それをきっかけにしてその場所の人流と、そして関係人口というものが増えていきますと、街ににぎわいが戻ってきて、そうするとその周辺の空き店舗とか住宅を活用したい人も現れてきて、土地のエリア全体の価値が上がってきて、先ほど冒頭に言ったような「住みたい街」、あるいは「商売したい街」として選ばれるような状況になってきます。

こうすると、土地の担保価値も自然と上昇していく。

こうしたまち起こしのためには、どうしても新しい箱物を作るみたいなふうに行政の政策になりがちですけれども、新しい箱を作るだけではなくて、いかにして既存の有休不動産をしっかり利活用していくかということが、特に既存の不動産自体に何らかの歴史的な価値とか、あるいは地元の人たちにとっての思い出とか物語、こういったものがある場合にとても大切だと思っております。

その歴史とか物語といったものを消してしまうので、更地とか駐車場にして消してしまうのではなくて、時代のニーズに合った形で引き継いでいくということの方が、エリアとしての価値を上げていく上で重要になってくるというふうに考えます。

こうした「点」で捉えるんじゃなくて「面」で考えるエリアリノベーションというふうな視点に立ってまちづくりを行うという方向性は、今般国交省が今国会で改正しようとされています都市再生特措法、それから歴史まちづくり法、景観法、この3法の改正で目指す方向性とも重なっているというふうに思っていますけれども、国交省として今般の法改正でどのような手段で自治体、民間が行うまちづくりを支えようとされているのか、お答え願いますか。

政府参考人 服部大臣官房技術審議官

国土交通省、服部大臣官房技術審議官。

都市再生特別措置法等の改正につきまして、お答えを申し上げます。

委員御指摘のとおり、地方都市などにおいて、エリアの価値を高めていくためには、その町の魅力を形成する既存建築物を改修し、その活用を促進すること、これが大事だというふうに考えてございます。

このため、本国会に提出をしております都市再生特別措置法等の改正法案におきましては、都市再生特別措置法においては、地域住民が愛着を持っている古民家や旧校舎等、地域の核となる建築物を官民一体となってリノベーション活用するための区域制度等の創設。

歴史まちづくり法においては、歴史まちづくりを進めるための計画作成に際し、必要となる文化財の類型を追加し、より多くの地域において支援を受けやすくすること。

また、景観法においては、行政の指定を受けた民間会社等が協定を締結した所有者に代わって、建造物の改修、利活用等を行い、面的に景観の再生を図るための制度の創設。

これらといった内容を盛り込み、既存ストックの活用を進める各種措置を一体的に講ずることで、地域へのまち起こしを図っていくこととしております。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

今説明いただきました都市再生特措法、歴史まちづくり法、景観法の3つですけれども、特に都市再生特措法と歴史まちづくり法は予算関連法案として提出されていまして、一定の補助金というものを使って、そうしたまちづくりを応援していくというふうな法律になっているかと思いますが、3つ目の景観法につきましては、民間所有の有休不動産の活用というものも一定それを狙ったものとして、今まで景観法というのは、いろんな建物の高さとか色とか、そういった規制をかけることによってそのまちづくりを誘導していくという風な法律だったところに、さらにプラスアルファして、その民間が持っているところに対して一定のまちづくり会社とか行政のサイドがプランニングをして、「こういう計画で活用していきますから使わせてください」というふうな信用を与えるというふうな、そういう仕組みだというふうに理解しております。

ただ、ここにはこれは予算関連法というふうにはなっておりませんので、補助金というものはつかないということになります。

ですから、あるいは先ほど言った2法においても補助金があったとしても、実際の現実のプロジェクトを動かすには、どうしてもやはり資金調達が必須であります。

なので、地域の金融機関から円滑な融資を受けることができなければ、今回国交省さんが提出されているこの3つの改正法、地方の街をつくっていくという非常にいい取組だなというふうに思っていまして評価しているところなんですが、どうしても地域の金融機関からの融資が出なければ、絵に描いた餅になってしまうというところがございます。

ですので、この有休不動産の購入とか利活用をするにあたって、今現在その点で見られたところの担保価値というだけじゃなくて、将来的なエリア面で見たときの担保価値の上昇、地域波及効果、将来キャッシュフローを見込んで融資を受けやすくする方法策ができないのかなというふうに考えています。

この点について、金融庁と国交省の連携をどういうふうに取っていくかという点も含めてお答えいただければと思います。

政府参考人 柳瀬総合政策局総括審議官

金融庁、柳瀬総合政策局総括審議官。

お答え申し上げます。

地域エリア全体の価値を高めていくことは大変重要であり、地域の課題やニーズ、特色を踏まえたまちづくりを進めていくために、地域金融機関に積極的な関与が求められているというふうに、金融庁としても認識しております。

今、委員から御指摘いただきましたように、不動産に係る事業につきましても、事業の実態や将来キャッシュフローに注目し、融資を行うことは、地域の面的活性化の観点からも重要であると考えております。

まちづくりによる将来キャッシュフローの改善を踏まえた融資にも活用できると考えております。

このような点も含めまして、金融庁としては、金融機関による事業性融資の取組を一層後押ししてまいりたいと考えております。

また、地域金融機関がまちづくりに一定の役割を果たしていく観点から、金融機関が所有する不動産の有効活用を進めることができるよう、金融庁において、2017年に監督指針を改正しておりますし、足元では、官民連携のまちづくりにおいて、地域金融機関、地域のさまざまなプレイヤーと連携しながら、案件形成や資金供給まで一体的に関与し、公有不動産の有効活用につなげる事例も見られるところでございます。

このように、有休不動産の有効活用等を通じて、地域の面的な活性化を促し、エリアとしての価値を高めていくために、金融庁としても、地域金融機関の有効活用を進めてまいります。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございます。

やはりここは金融庁、そして実際のプロジェクトを進めようとしている国交省さん、この間の連携をしっかりととっていくということがとても重要になってくると思いますので、トップに立って指揮をとられる大臣におかれましても、そこの連携のところを意識を持ってやっていただきたいというふうに考えております。

よろしくお願い申し上げます。

今回の改正において、共同組織系の金融機関に対する優先出資のお話がございます。

今回の法改正で、この優先出資の消却について、資本金の一部を剰余金に振り替えて消却するというふうな特例が盛り込まれておりますけれども、このJAバンクグループですね、農協さんのJAバンクグループ全体での優先出資の件数、残高、そしてまたその優先出資がどのような場面で活用されたのかということの実績をまず教えていただけますでしょうか。

政府参考人 岩間大臣官房審議官

農林水産省、岩間大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

JAバンクグループにおける優先出資につきましては、都道府県に対して実施した調査によりますと、件数で3件、それから残高で総額75.5億円の優先出資が発行されているということでございます。

このような優先出資がありますが、重ねて申し上げますと、自己資本の充実のため、会員でありますJAですとか、組合員外からの調達が必要となった場合に活用されていることが一般的であるというふうに承知をしてございます。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

お答えありがとうございます。

このJAバンクグループにおいては、今の優先出資というものがそのために使ったというわけではないと思うんですけれども、この総額100兆円近い資金プールを有しておりますけれども、農業関連の投資案件というのもその中でも限定的で、地方農協に運用益の還元を目的として外国債を多量に保有した結果、令和6年度決算におきまして1.8兆円の損切りが発生したというふうな経緯がございました。

外国債ですけれども、国債というものは満期まで保有していれば、例え低金利であったとしても基本的にはプラスになっていくというふうな試算だというふうに一般には考えられますが、どのような経緯で損切りをせざるを得なくなったのかという点について教えていただけますでしょうか。

政府参考人 岩間審議官

岩間審議官。

お答え申し上げます。

農林中金でございますが、今の赤字の経緯でございます。

安定した利息配当が見込め、かつ将来収入が予測しやすいと、そうした理由から、高価格付けの長期米国債等の債券を中心に運用を実施してきたということでございます。

債券につきましては、その目的にございまして、一つは売買目的、それから二つ、満期保有目的、それからそのどちらでもない、その他有価証券ということで分類されますが、農林中金はそのような有価証券の債券を保有してございます。

令和4年以降の欧米諸国の複数回の利上げによりまして、端的に申し上げますと、短期の調達金利が長期の運用利回りを上回る逆ザヤの環境が発生しまして、そういうもとでの含み損が発生したということでございます。

農林中金にまさに早期にこの逆ザヤ環境が解消するという見通しのもとで、債券の保有継続を判断したものの、令和6年度も逆ザヤが続いたということでございます。

最終的に令和6年度中に順次この逆ザヤ資産を売却ということをしまして、その結果、令和6年度通期の決算におきまして、1.8兆円の純損失を計上したものというふうに承知をしてございます。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

はい、ありがとうございます。

こうした短期で米国債を買うために短期で調達した資金の調達コストが長期債の利回りを上回ってしまうというふうな状況があったというふうに理解していますが、この政府から見れば、それが共同組織系の金融機関であったとしても、あるいは民間の金融機関の一つとして、他の金融機関と平等な会計基準、これを適用しなければならないということは理解できるんですけれども、例えば農協というものは組合員である農家の皆さんの出資によってそれを支える経済事業というものをやっていますが、農家の皆さんの実際の農業活動を支える経済事業という単独ではどうしても赤字になってしまうというのが前提としてはそういうつくりになっていまして、それを補うためにいろいろな共済であるとか信用事業というものが存在しているはずです。

したがって、公の性格が強い共同組合系、共同組織系の金融機関については、これ決してガバナンスをガバガバにしていいというふうなことを言っているわけではないんですけれども、一定の運用リスクを提言して資本基盤の強化を図るために、売買その他の目的で購入した国債についても、例えば一定の基準を設けて例外的に簿価会計を認めるとか、何らかの特例みたいなものを検討してもいいのではないかなというふうにも考えますが、この点に関して、ちょっと時間がなくなってきましたので、大臣からお答えいただければ幸いかと思います。

政府参考人 岩間審議官

岩間審議官。

手短にお答え申し上げます。

農協に適用される会計基準ということでございますが、法令に基づき一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものというふうに定められております。

そういう意味では、この金融商品に関する会計基準というものがございまして、農協が保有しているその他有価証券につきましても、この基準に基づいて時価評価を行うということでございます。

農林水産省といたしましては、まさに貯金者保護が大事だというふうに考えておりまして、そういう意味ではほかの共同組織金融機関と同様の基準ということで、今申し上げましたその他有価証券はまさに現行の基準ということでありますので、簿価ではなく時価で評価されることが適正であるというふうに考えてございます。

委員長 武村展英

牧野君。

質疑者 牧野俊一

ありがとうございました。

どうしても制度上難しいところあるかもしれませんけれども、やはり公の使命を持っているものをいかに支えるかということも、ぜひ今後考えていただければいいかなというふうに思います。

先ほどの国交省等の連携と併せまして、今後ともしっかりとまちづくりも含めてやっていただければと思います。

これで質問を終わります。

ありがとうございました。

河村たかし (無所属) 22発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

次に河村たかし君。

河村君。

質疑者 河村たかし

河村たかしです。

今日は1分のところ10分、お時間をいただきまして、ありがとうございます。

それでまず、片山大臣。

何で危険なんだ、というところから始めましょうか。

やはり産業の力が日本は弱っとるんでないのか。

ではなくて、明らかにGDPの伸びがないということは、これは三面等価の原則でいうと、まず企業というか産業というか、ラーメン屋の親父というか。

先ほどラーメン屋の親父の話を出していただいて、大変ありがたいこと。

実はその話が出てこないと日本の経済はあかんのですよ、やはり。

それでちょっと大臣に聞きたいんだけど、こういう金融仲介機能、これは非常に重要でですね。

これはやはり資本主義社会でお金をつないでいく、企業を倒産させない、雇用を守っていく、従業員の皆さんがちょっとでも消費していく、それが経済を支えていくということなんですが、その中心はまず産業というか商売にあるということで。

今回の金融の法案も、これは銀行を健全に、仲介機能をしっかりやっていくということだけど、その狙いは銀行は銀行で大事だけど、やはり本体である産業というか商売の方にあると。

そういう認識でええだろうね、これ。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

片山金融担当大臣。

片山大臣。

今回の資本参加制度の改正でございますが、地域金融機関が経営基盤の強化を図ることで、リスクテイクする余力を確保するために、この資本参加制度というのはその枠組みとしてありまして、単に金融機関を支援するものではありません。

地域で活動する借り手である中小企業ですね、この中小企業を支えるということで、ひいては地域経済全体に寄与するというふうに位置づけております。

その上で、これまでの実績を見ますと、例えば、資本参加以降、資本参加先の金融機関の業務純益について、全国平均との差が概ね改善し、資本参加先の金融機関の中小企業向けの貸出残高も増加。

構造的な課題に対応していくための制度と位置づけて、これを当分の間の措置とすることとしております。

金融庁といたしましては、地域金融機関が必要に応じて、この資本参加制度を活用しつつ、引き続き地域経済に貢献していくことを期待して、これを出させていただいておりまして、その後の各地域金融機関の取組も、ちゃんときっちりとフォローアップをさせていただきます。

委員長 武村展英

河村君。

質疑者 河村たかし

何か難しいことを言っておりますけれども、もっとシンプルにですね、「商売を大事にしていくんだ」と、日本は。

これ、そういうふうに言えんですか。

この間そう言ったら、あんた言わないんだけど。

商売、産業と言ってもいいですけど、を大事にしていくんだと。

それをまず宣言せなきゃ。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

もちろん、中小企業は地域の宝であり日本の宝でございますから、それを大事にしていくのは当然のことでございまして。

私も参議院の全国区に選出されて以来、ずっと名古屋に拠点の一つを持っておりますので、中小企業の味方、そして名古屋で元気で頑張っている商店街の味方というのを自負しておりまして、よくいろいろイベントでも御一緒しております。

商店街の会長さんは長らく名古屋から出ておられましたので、そういった意味も含めて、しっかりとその認識を持たせていただいております。

委員長 武村展英

河村君。

質疑者 河村たかし

そういうことですけれども、あまり「中小企業、中小企業」いうと感じ悪いんだよ、本当に。

僕らみたいな零細企業やってきた人間からすると、大層な、そういうイメージがあるんです。

「商売と産業を大事にしていく」と、そっちに行った方がいいですよ。

愛情がある、その方が。

ところで、金融や仲介機能をやるにしても、企業体を作らなきゃいけないわけだな、これ。

商売の主体を作らなきゃいけない、ラーメン屋の親父を作らなきゃいけないわけです。

一番でかいのは、今、トヨタですけれども、それから松井などのいろいろありますけれども。

そこは明らかに力が強いですけど、情報通信産業なんか、明らかに弱まっているということは間違いないというところで。

何遍もこれ言っておりますけど、言わないでしょうがないもんだで。

日本は戦後ですね、戦後弱体化法制ということで、GHQからですね、憲法9条もそうですわ。

「役員に任せるんだけど、戦争やってかんぞと、軍備を持ってかん」というのを作ってもらったと。

これからもう1個は「金を持っていかん」ということで作ったのが、この財政法4条と地方債法です。

これで自由に金融機関から金を借りることはできないと。

公共事業とね、これから地方債法が特にいかん。

これ、地方債法が。

これは何かいうと、借りる項目を制限しておると。

まず公共事業に。

それと総枠をつくってまわっておると。

これ。

こんだけしかいかんということで、地方はまあ、首長さんも何か見ますけど、もうみんな役所が縮こまっちゃって。

自分たちで新しい公共サービスをどんどんつくって、銀行や株を出して、金を借りて、自分らも主体になって、民間も主体、一緒になってやって、こういう気持ちじゃないんですよ。

だって、繰り返しますが、この間言わなんだといかんけども、これ、総理や片山さんがここまで言うんだったら、積極財政を。

なら、その戦後の日本の弱体化法案、あんなのを越しといてですよ、例外規定でやっていけばいいって。

ChatGPTまでそういう話な、これ見とると。

それほど総務省強いんだな、これ。

これ、「地方財政法5条を廃止すると言わんほうがいい」と出てきます。

これ、本当に。

それを廃止するって本当に言ったらどうですか。

そういうふうに検討するというのを。

政府参考人 総務省橋本大臣官房審議官

総務省橋本大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

地方財政法におきましては、地方債の対象経費、それから地方債発行の手続等を規定しているところでございます。

まず地方財政法第五条におきましては、自治体の歳出は、地方債以外の歳入をもって賄うことを原則とした上で、地方債の対象経費を原則として公営企業に要する経費、出資金、貸付金、公共公用施設の建設事業等に限定しているところでございます。

これは健全財政の確保や世代間の負担の公平の確保の観点から設けられているというものでございます。

委員長 武村展英

河村君。

質疑者 河村たかし

その地方財政法5条を変えるないし検討するつもりはないと、はっきり言ったらどうですか。

総務省と、あとちょっと大臣にももう一回聞きます。

橋本審議官。

政府参考人 橋本審議官

お答え申し上げます。

地方財政法第5条につきましては、先ほど御答弁申し上げたような趣旨から規定されているところでございまして、この制度につきましては目的に照らして必要であると考えておりまして、その廃止につきましては慎重であるべきものと考えているところでございます。

委員長 武村展英

河村君。

質疑者 河村たかし

いや、もう駄目だな、これ。

こんだけ1700地方自治体があるけれども、みんな公務員が自分で地域の銀行の支店長のとこ行って、「こういうことやりたいけど、お金貸してくれんか」と。

それに言えんわけですよ、ほとんど。

ほとんどね、決まっておるから。

項目と総額まで決まっておるわけですよ。

ほんで、「やる気ない」って言うんだから。

そんなところでですね、積極財政行ったってだめじゃないから、日本の経済は。

片山さんどうですか。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

これは地方財政法でございますので、総務大臣の御所管です。

地方財政の債務制度についても、当然総務省の御所管なんですが、一般論として、地方財政を司る上では、健全性の確保ですとか、将来、住民の負担のこういう問題がどうなるかとか、公平の確保等の観点というのは、これは捕まえざるを得ない。

ということで、今所管官庁としてこういう制度を敷いておられるということで、適切に御対応をいただいているのではないかと思っております。

委員長 武村展英

河村君。

質疑者 河村たかし

これで最後にしますけど。

あなたたちが「これは健全か」なんて、そんな能力どこにあるんですか一体。

トヨタならトヨタでプリウスをつくってたと、あれ一番でかいところだけどね。

それはやはり民間の自由な努力にあるのであって、より良いものをより安くつくる。

それを一遍、検討するぐらいで。

これ一番最後。

委員長 武村展英

大臣、ちょっと言っていいでしょうか。

申し合わせの時間が経過しておりますので、手短におまとめください。

答弁者 片山大臣

片山大臣。

片山大臣。

ちょっと今、何を検討するのかについては、地方財政法5条をやめたらどうかということですか。

それは総務省さんにしっかりと御検討いただくことで。

私は財務大臣でございますので、ただいずれにしても財政上の責任というのは国においても地方財政についてもあるので、またその議論は別途ですね、深めさせていただきたいと思います。

委員長 武村展英

河村君。

質疑者 河村たかし

それでは終わりますけど、これでは駄目だと。

本当に日本の産業力なくしていくと思いますよ。

以上です。

委員長 武村展英

武村委員長。

これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

これより討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。

金融機能の強化のための特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案について採決いたします。

本案に賛成の諸君の起立を求めます。

起立総員。

よって本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

この際、ただいま議決いたしました本案に対し、若林健太君ほか5名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらいの共同提案による不帯決議を決すべしとの動議が提出されております。

大森江里子 (中道改革連合・無所属) 3発言 ▶ 動画
委員長 武村展英

提出者から趣旨の説明を求めます。

大森江里子君。

質疑者 大森江里子

ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。

「金融機能の強化のための特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議案」。

政府は本法の施行に当たっては、次の事項について十分配慮すべきである。

1、資本参加制度及び資金交付制度の運用に当たっては、本法の趣旨が地域金融機関等の経営基盤の強化を図り、地域経済に貢献する役割を十分に発揮していくための環境整備であることを踏まえ、地域金融機関のみの支援にとどまらず、地域経済全体に波及するものとなるよう努めること。

2、本法附則第22条の検討に当たっては、資本参加制度が周期を見通すことが困難な地域の人口減少等の構造的課題への対応として、当分の間の特別な措置とされることを踏まえ、将来的に国民負担を生じさせないよう、資本参加制度の費用対効果も勘案し、その規律を確保するため、必要に応じて見直しを検討すること。

3、本法と合わせて、資本参加先に対する経営管理体制や法令等遵守体制等の検証が適時適切に実施されているかのモニタリングを強化するにあたり、通常のモニタリングに上乗せして行う監督においては、資本参加先の金融機関等が過度に萎縮することのないように適切に行うこと。

4、本法による資金交付制度の申請期限の延長が、相乗効果の期待できる地域における一般乗り合い旅客自動車運送事業及び銀行業に係る基盤的なサービスの提供の維持を図るための「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の特例に関する法律」の廃止期限を考慮して定められていることを踏まえ、同法の廃止期限の延長が検討される際には、併せて資金交付制度の申請期限の延長も検討を行うこと。

以上であります。

何卒御賛同賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

これにて趣旨の説明は終わりました。

採決いたします。

本通りに賛成の諸君の起立を求めます。

起立。

総員。

よって本案に対し附帯決議をすることに決めました。

この際、本附帯決議に関し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。

答弁者 片山さつき

片山さつき君。

ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして、配慮してまいりたいと存じます。

お諮りいたします。

ただいま議決いたしました本法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

御異議なしと認めます。

よってそのように決めました。

次回は来る22日水曜日、午前8時50分理事会、午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。