農林水産委員会

衆議院 2026-04-14 質疑

概要

農林中央金庫法および農業近代化資金融通法の改正案に関する審議が行われました。農林中金の巨額赤字を受けたガバナンス刷新(外部理事の導入)と、農業の規模拡大・DX化に伴う融資限度額の引き上げが主な焦点となりました。また、家畜伝染病(豚熱)への対応や、林業分野の人材確保、農地の集約化といった現場の課題についても議論され、最終的に両案とも附帯決議付きで可決されました。

発言タイムライン

自民中道改革維新国民参政チームみらい政府委員長・議長
0分30分1:001:302:002:303:003:30平沼正渡辺創野間健柏倉祐長友慎木下敏林拓海

発言者(10名)

質疑応答(53件)

農林中金法改正による農林中金への期待
質問
平沼正二郎 (自由民主党・無所属の会)
  • 農業分野の資金需要拡大やDX化、生産性向上の必要性が高まっている
  • 今回の法改正を踏まえ、農林中金にどのような役割を期待しているか
答弁
鈴木憲和
  • 豊富な資金力とネットワークを活かした融資強化による農林水産業の発展への貢献を期待
  • 担い手経営体やフードテックへの融資・出資拡充、DX支援、輸出増加への貢献に取り組む方針
全文
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まず、本法律案の改正の趣旨として、農業経営の規模拡大や物流、加工、輸出などの取組の進展などにより、農業分野の資金需要は拡大をしておりまして、また今後、地域計画に基づく規模拡大等により、農業分野の資金需要は拡大をしております。

事業拡大に伴って資金需要が大きくなる見込みであるからとされておりまして、皆さんご承知おきのとおりかと思いますけれども、農業においては担い手の高齢化に直面をしておりまして、今後ますます深刻になる可能性が高いわけであります。

また今後の担い手である若手及び現役世代の確保も大変厳しくなっている状況の中、食料安全保障の観点からも生産量の維持、そして拡大をやはりしていかなければならない状況下であります。

そうなると、やはりこれを解決するためには必然的に省力化だったり、精緻化というのをしっかり図っていかなければなりません。

そのためには、やはり機械導入だったり、こういったことによって自動化をしたり、あとは徹底したDX化によって効率化を図っていく。

それに伴って設備の大規模化などを導入して、生産性の向上を徹底的に図っていく必要性が非常に高まっていると私も感じております。

それらを踏まえますと、今回の農林中金の農業金融化に向けた役割は大変大きいと考えておりますけれども、今回の法改正を踏まえて、農林中金にどのようなことを期待しているのか、まず鈴木農林水産大臣にお伺いをいたします。

今、平沼先生がおっしゃるとおり、農業経営の規模拡大などによりまして、農業分野の資金需要が拡大をしていますし、これからも拡大をし続けるだろうというふうに考えております。

こうした中で、農林中金には、豊富な資金力や幅広いネットワークなどを生かして、農林水産業向け融資を強化することで、農林水産業のさらなる発展に貢献をしていくことが期待をされております。

今回の法改正で、農林中金においても、農林水産業の生産基盤強化と食料供給力の向上に貢献するため、担い手経営体や大規模施設、フードテックなどへの融資・出資を拡充することに加えまして、担い手の事業サポートやDX化などの支援を通じた経営高度化への貢献、そして生産者の海外ネットワークを活用した業界再編の後押しや輸出増加への貢献などに取り組む方針と承知をしております。

農林水産省としても、農林中金が目に見える成果を挙げていただくことを期待をしております。

中小・小規模農家への影響と対応
質問
平沼正二郎 (自由民主党・無所属の会)
  • 大規模化・効率化が主眼となる中、中山間地などの条件不利地や中小・小規模農家の維持も重要である
  • 今回の改正が中小・小規模農家にどのような影響を与えるか
答弁
小林経営局長
  • 農協等が中小規模を、農林中金が大規模案件を担う役割分担に変更はない
  • 貸付限度額の引き上げ等により、中小規模の農業者の資金ニーズに、より的確に対応できるようになる
全文
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やはり様々なところで大規模化、効率化を図っていく必要性が非常に高まっているところで期待をしているところでありますけれども、今回の法改正を経て、先ほど御答弁いただいたメリット、こういったものをやはり実効性のあるものとして実証していただきたいと思っております。

一方で、今回の法改正では、大規模化や効率化に主眼が置かれていると承知をしておりますけれども、これは先ほども申し上げたとおり、効果をぜひとも発揮していただきたいと思っております。

しかしながら、やはり大規模化、効率化できるというところはあるんですけれども、やはり中山間地とか、こういったところは、なかなかこういったことに課題が多いというのも事実であります。

岡山の県北の中心部だったりっていうところはもうほとんど中山間地域でありまして、急峻な斜面が、すごい斜面が急峻だったり、田畑が点在をしていたりということで、大規模にかつ効率的に行おうにも、やはり機械の導入や一括の管理だったりという場所によっては、ほぼほぼ不可能であったりしているわけであります。

やはり大規模化、効率化は平野部での導入がメインであると考えておりますけれども、一方で日本全体においては、中山間地の農業において、この4割ほどの農産物を算出しているともされております。

そしてこのような地域で農業を行っているのは、多くのやはり中小・小規模の農家でありまして、やはり農業の再構築、再発展を図るためには、このような条件不利地の対応、中小・小規模農家の維持も必須であるかと考えております。

そこでお伺いをいたしますけれども、大規模化の進展で効率的に農業経営が行われることは、食料安全保障上極めて重要でありますけれども、一方で先ほど述べたとおり、中小・小規模農家も非常に重要であると。

こうした中小・小規模農家が、今回の改正で何か影響があるかどうか教えてください。

民間農業融資の大部分を担う農協系統におきましては、これまでも中小規模の農業者に対する融資など、農協等が対応できるものは農協等で対応いたしまして、農協等では対応が困難な大規模案件等につきましては農林中金が対応する。

こういうのが基本でありまして、今回の法改正においても、この役割分担に変更はございません。

特にこの農業近代化資金につきましては、これまでも農協等を通じまして、中小規模の農業者に活用いただいてきたところでございますけれども、今回の法改正によりまして、近代化資金につきましては、貸付限度額が引き上げられるなど、資金内容の充実が図られることから、中小規模の方々も含めた農業者の資金ニーズに、より的確に対応できるものになると考えてございます。

農林中金の赤字発生の原因分析とレビュー
質問
平沼正二郎 (自由民主党・無所属の会)
  • 令和6年度決算で約1.8兆円の赤字を計上したことについて
  • 原因分析(レビュー)をどのように行っているか
答弁
小林経営局長
  • 有識者検証会を開催し原因を検証した
  • 組織体制における権限と責任の不明確さや、理事会の同質性による外部視点の欠如が指摘された
全文
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農林中金においては、欧米諸国による金利の上昇などを受け、農林中金の令和6年度決算において、約1.8兆円の赤字を計上するという事態となりました。

当然、完璧な資金運用というのは、なかなか難しいとは思っております。

今までも農林中金様は比較的安定的な運用が行われていたと認識はしておりますが、近年やはり国際情勢が非常に複雑化、緊迫化、そして著しい変化というのを踏まえますと、やはりさらなる運用執行の改善を図っていく必要性が非常に高まっているのではないかと考えております。

そこでやはり必要なのが、私はレビューであると思っておりまして、やはり同じ轍を踏まないというのが重要であります。

そこでお伺いをいたしますけれども、この令和6年度における約1.8兆円の赤字発生について、このレビュー、原因分析はどのように行われているのかということを、政府及び農林中金にお伺いをいたします。

農林水産省では、農林中金が巨額の赤字を発生させる事態となったことを重く受け止めまして、令和6年の9月から有識者検証会を開催いたしまして、赤字発生の原因等を検証してきたところでございます。

この有識者検証会におきましては、今回のこうした運用損失の発生原因といたしまして、農林中金において市場運用に係る理事会、市場運用部門、財務部門、リスク管理部門といった各部門の組織体制、権限と責任が不明確であったことに加えまして、農林中金の理事は、いずれも職員を経て理事になっているため同質的でありまして、理事会に外部の視点がなく、経済情勢や組織運営などに関する多様な視点が確保できていなかったことなどが指摘されているところでございます。

農水省における金融専門人材の育成・確保
質問
平沼正二郎 (自由民主党・無所属の会)

- 運用損失の再発防止のため、農林中金を監督する農水省において金融モニタリング・指導の専門家を育成すべきではないか

答弁
鈴木憲和
  • 指摘の通り、プロフェッショナルな金融専門人材を確保・育成すべきである
  • 民間金融機関との人事交流や外部プロ人材の活用を通じて、監督機能を強化したい
全文
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令和6年度の損失処理においては、会員から7000億円程度の資本増強を受けておりまして、これは会員にとって多額の負担であると思っております。

やはり会員の皆様から預かった資金を適切に運用する必要性があるわけで、今回の改正で、専門性の向上によるポートフォリオのリスク低減措置と、組織内のガバナンスの強化はやはり重要であると考えておりまして。

また、やはりこれはちょっとさらっとになりますけれども、こうしたことが繰り返されないように、農林中金を監督する農水省において、金融機関のモニタリング、指導に関する専門家をもっと育成すべきではないかと考えておりますけれども、そのあたりはいかがでしょうか。

今、大変大切な御指摘をいただいたと思っておりまして、今後とも金融業務がますます複雑化、高度化をしていくことが見込まれる中で、この農林水産省においても農林中金に対するモニタリング、指導などをこれまで以上にしっかりと行うことができるプロフェッショナルな金融の専門人材を確保・育成すべきということについては、平沼先生から御指摘のとおりだというふうに思っております。

委員から今御指摘もいただきましたので、例えばですけれども、民間金融機関との人事交流などを通じて農林中金とより高度なコミュニケーションを行うことで、より良い指導監督につなげたりしていきたいというふうに思いますし。

やはり農林水産省における監督機能のさらなる強化が必要で、このために外部からのプロ人材の活用も含めて、金融専門人材の育成確保は、今よりもより一層図ってまいりたいと考えております。

外部理事登用による外資による支配の懸念
質問
平沼正二郎 (自由民主党・無所属の会)

- 外部理事の兼職兼業規制が緩和されることで、外資が農林中金を乗っ取ったり、資金を国外に流出させたりする懸念はないか

答弁
小林経営局長
  • 共同組織であり、特定の株主が意思決定を掌握できない仕組みであるため、支配は想定し難い
  • 外部理事は執行権を持たず、選任プロセスや忠実義務があるため、資金を国外に流出させることは事実上ない
全文
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続いての質問としては、理事への今回、外部人材の登用というのが検討されているということであります。

今回の改正により、理事の兼職兼業の禁止に関しては、専門性や広く高い見識を持つ人材登用の観点から、外部理事に関して、兼職兼業を認めるとしております。

そうした中、ある種規制の緩和に関して、私のところに、いくつか「農林中金を、やむを得ず外資が乗っ取ろうとしているのではないか」というような、これなんか郵政民営化のときと同じじゃないのか、みたいな話がいくつか来ておりまして、これちょっと私のバックグラウンドゆえの質問が多いのではないかと推測をしているんですけれども、このような懸念が入っております。

そこで農林中金にお伺いをいたしますけれども、外部人材登用について、外資関係者の規制というのが今回入っておりませんけれども、農林中金資金が国外から狙われているのではないか、という憶測が先ほど述べたとおり出ておりまして、その懸念はないのかを、政府及び農林中金にそれぞれお伺いをいたしたいと思います。

まず農林中金は、一会員が原則1個の議決権を有する共同組織でございます。

業務の基本方針等の重要事項の決定や理事の選任は会員によって選ばれ、会員の代表者を中心に構成されております経営管理委員会が行うこと。

したがって農林中金は株式会社のように、特定の株主が資金力によって議決権を独占し意思決定を掌握するといったことはできない仕組みとされておりまして、今回の法改正においてもこうした農林中金の基本的性格に変更を加えるものではございません。

さらに今回の法改正で兼職兼業規制を緩和する外部理事につきましては、業務の執行権を持たないことに加えまして、他の理事と同様に経営管理委員会によって選任されることから、こうした外部理事が会員の意思に反して農林中金の業務運営を支配するということは想定し難いと考えております。

改正農林中金法の趣旨、それと会員の皆様の意思に反しまして、共同組織でなく、外国企業のために行動する者が外部理事に就任して、農林中金の資金を国外に流出させるような状況にはいたしません。

具体的な外部理事の選定方法を申し上げますと、主に会員の代表で構成される役員推薦委員会で、理事候補者の選定を審議いたしまして、経営管理委員会、総代会に推薦する事前のプロセスがございます。

理事就任後につきましては、農林中金法で理事の忠実義務等、こういったものが定められてございまして、理事が自己または第三者のために農林中金と取引をしようとする際には、経営管理委員会におきまして、当該取引につき重要な事実を開示いたしまして、その承認を受けなければならないとされてございます。

以上から、外国企業のために行動する者が外部理事に就任して、農林中金の資金を国外に流出させるようなことは、事実上ございません。

農業近代化資金の拡充による融資促進効果
質問
平沼正二郎 (自由民主党・無所属の会)

- 農業近代化資金の実績が減少傾向にある中、今回の拡充によって農協等が行う農業融資にどのような効果を期待しているか

答弁
小林経営局長
  • 「農業経営高度化資金」の新設により、貸付限度額の大幅引き上げや償還期限の延長、資金使途の拡充を行う
  • これにより農業者の資金ニーズに的確に対応し、民間金融機関による融資が促進されることを期待している
全文
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次に、農業近代化資金融通法に関して質問をいたします。

こちらの法案も、農業経営の規模拡大や物流、加工、輸出などの取組の進展の資金需要の増加が見込まれていることから改正をするものと理解をしておりますけれども、近年の実績を見ると、昭和52年度の3340億円をピークに減少傾向で、令和5年度は約550億円となっております。

農林中金だけでなく、農協による融資も重要でありますけれども、農業近代化資金の拡充によって、農協等が行う農業融資の促進に、どのような効果を期待しておりますでしょうか。

今回、農業近代化資金につきましては、従来の一般資金に加えて、農業経営高度化資金という新たな資金メニューを追加いたしまして、地域計画に位置付けられた農業者等に対して、貸付限度額は、従来の一般資金の限度額を大幅に超える個人2億円、法人7億円まで引き上げるとともに、償還期限を最長20年に延長するほか、資金使途につきましても、これまでの設備資金や長期運転資金に加えて、農地取得や借り替えも含めるといったような資金使途の拡充を行うところでございます。

これによりまして、農業近代化資金が農業者の資金ニーズにより的確に対応できるものとなりまして、農協をはじめとする民間金融機関による農業融資が促進されることを期待してございます。

貸付限度額引き上げによる具体的な投資促進
質問
平沼正二郎 (自由民主党・無所属の会)

- 貸付限度額の引き上げ(個人2億円、法人7億円)により、具体的にどのような投資が行われ、農業の発展に寄与すると考えているか

答弁
小林経営局長
  • 資材価格高騰に伴うハウス設置などの高額な資金需要への対応
  • 大型農業機械の導入や加工施設の整備など、担い手の規模拡大や付加価値向上への投資の後押しを期待
全文
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先ほど御答弁いただいたとおり、さまざまな効果があると認識をしておりますけれども、今回、貸付限度額の引上げも行われるということで、個人に対しては4000万円から2億円の範囲内で政省令で定める額以内、法人等は2億円以内から7億円以内ということでありますけれども、農業近代化資金融通法の改正による貸付限度額の引上げによって、今までなかなかできなかったような投資が今後増えてくるのではないかということを期待しております。

具体的に今回の引上げによって、どのような投資がしっかりと行われて農業の今後の発展に効果をなすと考えているのかをお伺いをしたいと思っております。

例えば農業物価統計調査における建築資材の物価指数は、令和2年平均を100とした場合に令和7年3月は139と上昇傾向にありまして、例えばハウスを設置する場合に必要となる費用も上昇しているというふうに考えられるわけでございますが、今回の農業近代化資金の貸付上限額の引上げによりまして、こうした高額化する資金需要に対しても近代化資金でしっかり対応できる場合が増加するというふうに考えてございます。

このほか、今回の近代化資金の貸付内容の拡充によりまして、農業経営の規模を拡大しようとする場合に行うこの大型農業機械の導入でありますとか、農産物の付加価値向上に取り組む場合に行います加工施設の整備などに対しましても、農業近代化資金で対応できる場合が増えていくというふうに考えられますので、地域の農地の受け皿となる担い手の規模拡大でありますとか、農産物の付加価値向上を図る取組を行う農業者の投資の後押しになることを期待してございます。

宮崎県都城市での豚熱発生への対応
質問
渡辺創 (中道改革連合・無所属)
  • 宮崎県都城市の養豚農場で豚熱が確認され、殺処分が行われた現状について言及
  • 日本有数の畜産地帯であるため関係者の緊張感が高まっている
  • 農林水産省の現状認識と基本姿勢を確認したい
答弁
消費安全局長
  • 南九州の農場では再発以降初めての発生であると認識
  • 豚熱等防疫対策本部を開催し、最大限の警戒をもって防疫措置に万全を期す方針を決定
  • 3県(宮崎・熊本・鹿児島)に対し、野生イノシシ接近防止や消毒、ワクチン接種の徹底を通知済み
全文
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本題に入る前に、宮崎県都城市の養豚農場で確認された家畜伝染病豚熱について伺います。

8日に疑われる家畜が見つかり、10日に正式に確認をされ、昨日13日には約5,600頭の殺処分を終えたという状況であります。

国内では103例目ということのようでありますが、宮崎県内の養豚場で感染が確認されたのは1980年以来ということで、46年ぶりというふうになっています。

ただ、県内では、昨年4月以降、いくつかの県で、いわゆる野生のイノシシ等での感染が確認をされている状況でもありました。

この地帯は、鹿児島県境をまたぐような形で、日本有数の畜産地帯という状況でもありますので、関係者の皆さんの緊張感も高まっているというところであります。

現場の方々の懸命なご努力もあって、殺処分等が順調に進んで、感染拡大を防ぐための取組も懸命に行われていますけれども、ちょっとこの機会でありますので、農林水産省の現状認識と基本姿勢を大臣に確認をしておきたいと思います。

委員御指摘のとおり、先週4月10日金曜日に、宮崎県都城市の養豚農場において、豚熱の発生が確認されたところでございますけれども、これは再発以降、南九州の農場の豚では初めての発生ということでございます。

御指摘のとおり、宮崎県含む南九州は、我が国の豚の飼養頭数の約4分の1を占める養豚の畜産地でございます。

農林水産省におきましても、4月10日の家畜の確定後、直ちに本省におきまして、豚熱等防疫対策本部を開催いたしまして、最大限の警戒をもって防疫措置に万全を期すよう、対応方針を決定したところでございます。

農場におきましては、宮崎県における迅速な対応によりまして、御指摘のとおり、殺処分は昨日4月13日の夕方に短期間で終了しております。

現在引き続き、農場の清掃や消毒、埋却等の防疫措置を継続しているところでございます。

今回の発生農場に所在する都城市周辺では、隣接する県にまたがる形で野生イノシシの豚熱感染事例が多数確認されているところでございます。

さらなる発生の防止のための対応といたしまして、宮崎県、熊本県及び鹿児島県の3県に対しまして、農場への野生イノシシの接近防止対策を講ずること、農場への病原体の侵入を防止するため消毒を徹底すること、適時適切なワクチン接種を徹底すること。

これらの内容の通知を発出したところでございます。

まずは現在継続中の防疫措置につきまして、宮崎県と緊密に連携して、迅速かつ的確に実施するとともに、これらの対応策の着実な実施を通じまして、続発の防止に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

家畜伝染病対応に従事する現場職員への配慮
質問
渡辺創 (中道改革連合・無所属)
  • 豚熱や鳥インフルエンザ等の殺処分作業に従事する現場の方々の精神的なつらさに言及
  • 現場で対応する人々に対する大臣の思いを伺いたい
答弁
鈴木大臣
  • 大臣自身の職員時代の経験から、殺処分せざるを得ない現場の複雑な思いに深く共感している
  • 法改正により選択的殺処分を可能にするなど、防疫措置を維持しつつ現場の負担感を和らげる取り組みを重視する
全文
質問・答弁の全文を表示

かつては口蹄疫もありました。

このような豚熱もありますし、毎年のように起こる鳥インフルエンザもあります。

現場で対応する皆さんは複雑な感情を持ちながら、とにかくなかなかつらい思いを持って作業をされていると思うので、ちょっと大臣に一言、そういう皆様に対する思いみたいなところを伺えないかと思いますが、お願いいたします。

私自身も農林水産省の職員時代、宮崎県の口蹄疫への対応、消費安全局という部局にいましたので、赴任させていただいたところでありまして、その際にも、本来であればしっかりと出荷をして、食べていただくべき家畜が殺処分せざるを得ないということで、獣医師の皆さん、そして都道府県の皆さん、そして地元の自治体、当然、飼養されている皆さんもそうですけど、本当に複雑な思いで迅速に防疫対応に当たっていただいたということを今でも思い返します。

今回、この家畜伝染病予防法の改正法案、これから国会で御審議をいただくことになりますが、なるべく豚熱も含めてなんですけれども、例えば選択的殺処分を可能とするとか、そうしたことで現場の負担感、もちろん防疫措置はしっかりとやりつつも、やはり現場の負担感もやはり和らげていくということも大切かと思いますので、そうした観点でこれからも農林水産省として取り組みをさせていただきます。

農林中央金庫の巨額赤字の原因と改善策
質問
渡辺創 (中道改革連合・無所属)
  • 有価証券運用への過度な依存や外国債への偏ったポートフォリオ、損切りの判断遅れが赤字を招いたと指摘
  • 一連の事態をどう受け止め、どのような状況改善に取り組んでいるか、またその進捗状況を伺いたい
答弁
農林中央金庫長野代表理事専務執行役員
  • 巨額赤字を重く受け止め、ステークホルダーに深く謝罪
  • 財務戦略委員会の設置による意思決定の迅速化、市場運用経験者の増員、外部理事の招聘によるガバナンス強化を推進
  • 債券偏重のポートフォリオを改め、リスク分散された運用への質的改善と収益源の多様化を図る
全文
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今回の2法、農林中金法と農業近代化資金融通法の改正は、2024年から25年にかけて明らかになった農林中金の巨額赤字決算問題が引き金となっています。

その規模は2024年度単年度決算で、先ほどもありましたが1兆8,078億円という記録的な渡辺創(中道改革連合・無所属)です。

農林中金の赤字転落は、この30年間で、重症問題のとき、さらにはリーマンショックに続く3回目ということになります。

今回もリーマンショックのときと同じく、JAグループの出資で資本増強を図って損失を補填し、金融機関としての健全性や安定性を担保したということだと思っています。

リーマンショックのときにはメガバンクも含めて他の金融機関も一様に大変ご苦労されたということでありますが、ちょっと言いづらい状況でありますし、背景はいろいろあるのはわかっておりますが、今回は農林中金の独り負けというかのような状態であるということは踏まえなきゃいけないと思っています。

偏ったポートフォリオなど、有価証券運用に大きく依存した体質が影響して、この状態を招いたと言わざるを得ないかなと思っています。

端的に言えば、他のメガバンクと比較したときに、収益に占める貸出金利息の割合が極めて低くて、そして有価証券の割合が極めて高い。

さらに国際分散投資の推進を進めた。

これはこれで理屈はわかっておるんですけれども、その結果が有価証券に占める外国債への依存度が突出して高くなって、2022年度以降、先ほど平沼委員の中にもありましたけれども、欧米諸国の複数回の利上げの結果、調達金利である短期金利が運用利回りの長期金利を上回る逆ザヤが発生して、外国債券の依存度が高い状況があだになってしまったという状況だと思っています。

さらには、含み損が拡大していく中で、経営判断として損切りのタイミングをうまく判断することができなかったというのが、事態の概要であったというふうに思っています。

私は去年、通常国会の予算委員会で2度この件を議論をさせていただいておりまして、当時、石破総理や江藤大臣と議論をさせていただきましたけれども、私、その中でいろいろヒアリングをしていく中であるメガバンクの役員の方が、「そもそも金融機関にとって資本を毀損しないというのが極めて重要なことであって、増強しなければならないほど資本を毀損したというのは、実に責任の重いことであると受け止められる」という発言をされた言葉を紹介しました。

これは事態の深刻さというか、事の深刻さを表していたというふうに思っております。

もちろん、一民間金融機関の経営の話ですから、法令違反等がある状況ではないので、非常に言いぶり難しいところがありますけれども、一方では会員たるJAバンクの構成組織の皆さんから集まったお金が原資でありますし、そこには農林水産従事者の皆さんや準組合員の皆さんが預けている資金が大元となっているところでありますので、これはやはり極めて容易ならざる事態だというふうに思ったところです。

今日いくつか確認をしたいと思いますが、まず農林中金は一連の事態を受けて、国会審議やさらには農林水産省が設置した有識者検討会などで様々な課題が指摘をされたところでありますが、まず基本的にこれをどのように一連の事態を受け止めているのか、状況改善に取り組んでいるのか、また併せてその状況改善の取り組みは今どのような段階、状況にあるというふうにお考えになっているのかお伺いしたいと思います。

(農林中央金庫代表理事専務執行役員)ご回答の前に、まずもって会員をはじめとするステークホルダーの皆様方に対しまして、多大なるご心配とご迷惑をおかけしたこと、こちらにつきまして、深くお詫びを申し上げたいと思います。

農林中金におきましては、巨額の赤字を発生させる事態となったことを重く受け止めておりまして、有識者検討会でご提言をいただいた取組を、これから着実に実施してまいります。

検討会におきましては、多額の有価証券売却損を計上する事態に至った原因につきまして、農林中金が能動的にポートフォリオ運営方針等の変更を行えなかったといった内部要因も大きいのではないか、という問題認識のもとに、資産運用に係る組織体制、理事の専門性、運用先の分散、こういったことなどにつきまして、ご提言をいただいているところでございます。

市場運用に係る組織体制につきましては、各部門の組織体制、権限と責任を明確化することによりまして、迅速に意思決定できるような機動性、それと実効性のある仕組みの構築をご提言いただきました。

このご提言を踏まえまして、財務と投資を分離いたしまして、理事会の傘下に新たに財務戦略委員会を設置し、また外部有識者をその中に招聘するなど多様性を高めることで、財務運営の強化を昨年度より図ってきているところでございます。

また、理事につきましては、市場運用経験者の増加及び、理事を含め組織全体で専門性の高い外部の見識の導入をご提言いただいております。

このご提言を受けまして、現在の役員体制において、市場運用経験者は当時よりも増やしてございます。

また、農林中央金庫法が改正された際には、経済、金融やガバナンスなどの分野に専門性をお持ちの方に、複数名外部理事になっていただき、経営判断に当たりましては、多様な視点を確保してまいりたいと考えてございます。

また、検証会では、高度で専門的な人材の確保、育成の計画的な育成を御提言いただいてございます。

農林中金では、職員一人ひとりが専門性を醸成する領域を定める人事制度を運用してございまして、中長期的にプロフェッショナルとなる職員の育成確保に取り組んでいるところでございます。

また、多様な志向を持った専門性ある人材群の形成に向けまして、キャリア採用の強化、目標採用数の引き上げに取り組んでいるところでございます。

さらに、運用先の分散につきましては、債券に偏った運用ポートフォリオを改め、可能な限りリスク分散された運用ポートフォリオに改善し、収益源の多様化を図るべきという御提言をいただいてございます。

引き続き、不透明感が強い環境でございますので、市況変化には十分留意しながら、強固な収益基盤の確立に向けてポートフォリオの質的な改善を図ってまいりました。

中長期的には良質なクレジット資産の積み上げですとか、グループ会社活用も含めた事業戦略投資などを通じまして、金利リスクと非金利リスクのバランスが取れたポートフォリオの構築を目指し、慎重に取り組みを進めてまいる所存でございます。

引き続き、安定的な黒字と強固な収益基盤の確立に向けた取り組みを進展させてまいります。

前理事長の退任理由
質問
渡辺創 (中道改革連合・無所属)

- 前理事長の退任は、巨額赤字の責任を取った「引責」であるという認識でよいか

答弁
農林中央金庫長野代表理事専務執行役員

- 指摘の通り、大規模赤字を受けての引責による判断である

全文
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渡辺創:1点だけ確認をしたいと思いますが、昨年2月に一旦は続投表明をされていた当時の理事長が退任を表明されて、実際に理事長が交代されました。

この交代は、理事長の辞任というのは、巨額赤字の責任を受け止めての引責だというふうに理解をしていますが、その認識でよろしいでしょうか。

委員御指摘のとおり、前理事長の引責につきましては、今回の大規模赤字を受けての御判断ということでございます。

農業融資の強化体制とJAとの役割分担
質問
渡辺創 (中道改革連合・無所属)
  • 農業の法人化・大規模化に伴い、より幅広く細やかな融資対応が求められている
  • 地方拠点の不足など体制面の課題はあるか
  • 農協(JA)等との具体的な役割分担や融資拡大のイメージを伺いたい
答弁
農林中央金庫長野代表理事専務執行役員
  • JA等が対応困難な大規模案件や県域をまたぐケースを農林中金が担当する役割分担を想定
  • 体制強化のため、今年度より人員を1割増員している
  • JAによる農業融資への利子補給などの支援体制は、法改正後も継続する
全文
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渡辺創:あと何点か質問を確認したいと思いますが、今回の改正のポイントの一つは、社会情勢が変化する中で、農業を取り巻く環境も、個人から法人へ移行が徐々に進みつつあり、事業規模も拡大する傾向にあることを踏まえて、一次産業に対する融資、投資の可能性や幅を広げていくというところにあるというふうに思います。

その状況の中で農林中金には、現状よりもより幅広く、より細かく融資対応を行っていただきたい、その機能役になることが要請をされていると言ってもいいかと思います。

そこで確認をしておきたいんですが、農林中金の組織体制等を踏まえた上で、例えば地方の営業拠点とか限られているというふうに思いますけれども、十分な対応が可能なのか、課題があるようであればお伺いをしておきたいと思います。

また改正案の中では、これまで現場での融資の先頭に立ってきた農協等との関係について、「農協等の事業を補完することによって」というふうにされていますが、具体的には今後どのような形での融資が拡大されていくイメージなのか、御教示いただければと思います。

まず前段の、我々の農林中金の今後の農業融資強化に向けての体制、こういったところについてでございますが、まさにこれまで、農林水産業向けの融資につきましては、JA、信連、農林中金が役割を分担して取り組んできたということでございます。

そうした中で、農林中金が取り組むべき領域、こちらにつきましては、これまでご議論ございましたとおり、農業の大規模化でございましたり、集約化が進展している中で、JAなどが対応できないような大規模案件や、県域をまたぐようなケース、こういった部分を対応させてまいりたいというふうに考えているところでございます。

これに対しまして、農林中金の体制面での整備といったところでございますが、人員を今年度より1割増員するような形で体制面の強化をさせていただいているというところでございます。

後段の役割分担の部分でございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、JA、信連、農林中金で役割分担を農林水産業向けの融資に関して行っているところでございますが、農林中金におきましては、JAによる農業融資への利子補給、こういった支援も行ってきているところでございます。

こうしたJAとの役割分担、あるいはJAの支援、こうしたところにつきましては、今次法改正の後も引き続き変わるところではございません。

法改正後の理事構成と組織運営
質問
渡辺創 (中道改革連合・無所属)
  • 従来の理事構成がプロパー中心で専門性が不足していたことが課題であった
  • 法改正による兼職・兼業規制の緩和後、どのような理事構成・組織運営を想定しているか
答弁
農林中央金庫長野代表理事専務執行役員

- 経済、金融、ガバナンスなどの専門性を持つ外部理事を複数名迎え、経営判断に多様な視点を確保したい

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次の質問に行きたいと思いますが、農林中金の組織構成について確認をしたいと思います。

先ほどもちょっと関連する質問ありましたけれども、巨額赤字の問題が指摘された際に、農林中金の理事構成がプロパーのみで、市場運用の経験者も少ないというポイントが指摘をされています。

これはもちろん農林中金側の問題もあったと思いますが、それだけではなくて法規制が時代の要請とマッチしていなかったというのも大きなポイントだと思っています。

そういう意味では、こういう法的な矛盾を放置してしまっていたことは、政府や国会側、法改正に関わるような立場の方もある種の責任があることは少し意識しなければいけないんじゃないかなというふうに思っています。

こういう制約があったことが明らかだからこそ、今回の法改正では兼職、兼業、規制の緩和が提起をされているわけであります。

そこで、できるだけ簡潔にお答えをいただきたいんですが、今回の改正が成立した場合に、農林中金としては、今後どのような理事、どう組織運営を想定をしているのか、現状を踏まえて、できるだけ簡潔にお答えいただければと思います。

農林中金といたしましては、検証会でのご指摘を真摯に受け止めまして、農林中央金庫法が改正された際には、経済、金融やガバナンスなどの分野に専門性をお持ちの方に複数名外部理事になっていただきまして、経営判断に当たって多様な視点を確保していきたいというふうに考えてございます。

金融庁による農林中金の監督と改善状況の評価
質問
渡辺創 (中道改革連合・無所属)
  • 金融庁はリスク管理体制の構築を促してきたが損失が出たことを遺憾としていた
  • 有識者会議で指摘された課題について、改善に向けた取組が十分になされていると理解しているか
答弁
金融庁 若原審議官
  • 個別のモニタリング内容は答えられないが、損失が生じたことは遺憾であるという認識は変わらない
  • 現在、報告書に基づきポートフォリオ改善や組織体制見直しなどのリスク管理高度化・ガバナンス強化に取り組んでいると認識している
  • 引き続き農水省と連携し、的確なリスク管理体制の構築を求めていく
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続いて金融庁にお伺いをしたいと思います。

昨年の通常国会の予算委員会でこの問題を議論してきたのは既に述べたとおりでありますが、昨年2月10日の予算委員会の質疑で金融庁にも見解を確認しておりますけれども、その中で金融庁としては、通年検査等の重点的なモニタリングなどを通してリスク分析し、フィードバックレターなどで指導監督する立場としてコミュニケーションを重ねてきていたということを明らかにした上で、ポートフォリオ等の分散化や収益源の多様化、有価証券運用に伴う金利リスクの大きさに見合ったリスク管理体制の構築など改善を促してきたにもかかわらず、大幅な有価証券運用の損失が出たことは大変遺憾に思っているとの認識を示されています。

また、金融庁も農林水産省が立ち上げた有識者検討会にも参加をし、今回の法改正のきっかけとなる報告書にも一定の関与があるという立場だというふうに思います。

昨年の質疑の中でも、農林水産省の問題認識と同様の意識を持っているというふうにおっしゃっています。

そこで金融庁に確認しておきたいのですが、有識者会議等で指摘された農林中金の課題について、その改善に向けた取組は十分に図られていると理解しているのでしょうか。

見解を確認したいと思います。

委員長といたしまして、個別のモニタリングの内容等につきましては、お答えを差し控えているところでございますけれども、今般の損失につきましては、先ほどご紹介いただいたとおり、リスクの大きさに見合ったリスク管理体制の構築等を促してきたにもかかわらず、損失が生じたことは遺憾であるというようなご答弁をさせていただいたところでございます。

これもご指摘のとおりでございますけれども、有識者検証会こちらにつきましては、金融庁としてもその検討の場で当時立ち会ってきておりますけれども、現在、農林中央金庫におきましてはこの報告書も踏まえながら、ポートフォリオの改善でございますとか、組織体制の見直しといったリスク管理の高度化やガバナンスの強化に取り組んでいるというふうに認識をしているところでございます。

金融庁といたしましては、農林水産省と連携しながら、引き続き経済金融市場の動向が農林中央金庫に与える影響を的確に把握するとともに、的確なリスク管理体制の構築などを求めていきたいというふうに考えております。

政府による農林中金の事後対応の評価
質問
渡辺創 (中道改革連合・無所属)
  • 事態発覚後、理事長の退任や状況改善の取組が行われてきた
  • これらの取組について、政府としてどのように評価しているか
答弁
鈴木大臣
  • 財務戦略委員会の設置や外部有識者の招聘、担い手への融資・出資拡充などの方針を公表し、取組がスタートしていると認識
  • 今後はこれらの取組を着実に実施し、目に見える成果を上げることが重要である
  • 金融庁と連携し、引き続きモニタリングと指導を継続する
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ここからは農林水産省に確認をしたいと思いますが、今回の法改正は、先ほどから申しているように、農林中金の一連の経営課題が発端となった昨年の国会での議論や有識者検討会がスタートになっていると認識しています。

その意味では、法改正に含まれる内容も大方去年提起されていた内容だと思いますし、そう強い違和感は持っておりません。

その上で、昨年の問題発覚時に、当時の江藤大臣は状況についてですね、「農林中金という名前に恥ずべきようなことだと思っている」と発言されるなど、大変厳しい姿勢をとられていらっしゃいました。

予算委員会の場においても、現場のJAや農協組織、信連や林業関係の皆さんのご苦労に触れた上で、「やはり信頼のもとに組織は成り立つのであるから、農林中金もしっかり地方あってこその組織であることを、この機会に改めて自覚してもらいたい」と踏み込んだ発言をされ、私は危機感をあらわにされたんだと思っています。

そのことを踏まえ、この機会に改めて確認をしておきたいと思いますが、事態発覚後の農林中金の取組をどのように評価しているのか。

理事長の退任等もありました。

また、状況改善の取組等もいろいろお話しあったところでありますが、この機会に政府の見解を大臣に確認したいと思います。

農林水産省では、農林中金が巨額の赤字を発生させる事態となったことを重く受け止めまして、有識者検証会を開催し、検証を行ってきたところであります。

農林中金のガバナンスの強化や農業融資・出資の拡大についての検証会の提言を尊重し、農林中金の対応を確認し、指導するという方針で、現在対応しているところであります。

これまでのところ、農林中金では、新たに設置をした財務戦略委員会に外部有識者も招聘し、経営判断に当たって多様な視点を確保すること。

そして、担い手経営体や大規模施設、フードテックなどへの融資・出資を拡充すること。

そして、担い手の事業サポートやDX化などの支援を通じて、経営高度化へ貢献することなどの方針を公表し、いずれの取組も既にスタートが切られているものと認識をしております。

大切なことは、これからが大切でありまして、農林中金が先ほど申し上げた取組を着実に実施し、目に見える成果を上げていただくことが大切であるというふうに考えております。

このため、農林中金の対応状況については、これからも金融庁と連携をして、モニタリング指導を続けてまいります。

法改正による融資拡大の目標と期待
質問
渡辺創 (中道改革連合・無所属)
  • 今回の法改正により、具体的にどの程度の融資拡大を想定しているか
  • 金融機関による農業分野への投資がどのように変化することを期待しているか
答弁
渡辺創 (中道改革連合・無所属)
  • 民間金融機関であるため具体的な数字を出すことは適当ではない
  • 担い手の規模拡大やフードテックなどの大規模投資が増えることが想定されるため、農林中金に期待している
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今回の一連の改正は、農林中金の社会的使命に変化を与えるものだというふうに思っています。

農業環境の変化も踏まえて、農林中金に融資業務の見直しを求めるものですから、これは食料・農業・農村基本法であったり、基本計画の趣旨とも合致をするというふうに思いますし、そういう意味では政府が考えるこれからの農業のあり方を意識したときに、その意向を強く反映した法改正ということもできるだろうというふうに感じています。

そこで確認をしておきたいのですが、今改正によって具体的にどの程度の農林中金による融資拡大を想定しているのか。

また、今回の改正がきっかけとなり、金融機関等による農業分野への投資がどのように変化していくことを期待しているのか、大臣のお考えを伺いたいと思います。

鈴木大臣、農林中金は民間金融機関でもありますので、私の立場からどの程度の農業融資や出資を行うべきかについて、具体的に数字を申し上げることは適当でないと考えておりますが、ただその上で農林水産省としては、この地域の農地の受け皿となる担い手の規模拡大や、またフードテックなども進んでまいります。

今後大規模投資が増えていくことも想定をされることから、とりわけ農林中金には大規模……。

農林中央金庫の巨額損失発生の経緯と体質
質問
野間健 (中道改革連合・無所属)
  • 巨額の含み損を抱えながら退任まで3年という長い期間を要した経緯について
  • 損失が膨らむまで放置された背景にある農林中金の体質について
答弁
長野代表理事専務執行役員
  • 高格付け外国債券中心の運用を行っていたが、コロナ禍や地政学リスクによる利上げで逆ザヤ状態となった
  • 早期解消を見込んで保有を続けたが、厳しい環境が継続したため固定利回り資産を売却し、純損失を計上した
  • 現在は資産バランスの調整により収支は改善基調にある
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まず農林中金さんが巨額の損失を発生させたわけですけれども、これ資料1にもあるんですが、当時の奥理事長さんですね。

巨額の含み損を抱えて、これは退任の会見の際のお話ですけれども、「巨額の含み損を抱えて3年前から退任を考えていた」と。

もちろんこの3年間ですから、いろいろな損失が出て、「いつ損切りをしようか、どうしようか」と非常に苦心して悩みに悩んでおられたと思うんですけれども、ただ、この3年間というのはかなり長い期間ですよね。

この間、どうしようか、やろうかやるまいか、そういうことをいろいろ悩まれたことはよくわかるんですが、あまりに長い期間、そうやってどうしようかどうしようかという間に、どんどんどんどん損失も膨らんだということだと思うんですが、この間の経緯ですね。

そういうことが許されたと言ったらなんですけれども、そういうことが「どうしよう、どうしよう」という間にこう来てしまった。

そういう経緯というのは、農林中金さんの体質の問題もあると思うんですけれども、どんなもんだったんでしょうか。

委員ご指摘の巨額損失までに相当長期間、時間を要したというところの背景等についてということでございますが、まず、私ども農林中央金庫は、安定した利息配当が見込め、市場流動性が高く、バーゼル規制におけるリスクウェイトが低い、こういったことなどから、高格付けの外国債券、こちらをポートフォリオの中心とする運用というものを行ってきた。

リーマンショック以降、安定的にこういったポートフォリオが利益を上げてきたわけなんですけれども、コロナ禍、そして地政学リスクの顕在化、こういったことなどによりまして、世界的な物価上昇を背景に欧米諸国の中央銀行が2022年以降、複数回にわたって利上げを行った結果、ご案内のとおり短期の外貨調達金利が長期の運用利回りを上回る、いわゆる逆ザヤの状態になったということでございます。

当時の判断といたしましては、こうした状態が早期に解消するという見通し、こういった考え方のもとに債券の保有を続けてきたわけなんですけれども、2024年度に入りましてからも、この厳しい逆ザヤ状態が継続してございまして、その後も見通しとしても厳しい環境が続くことが想定されるということから、この状況を打破して中長期的な収益性を強化していくことを目的に、外国債券等のいわゆる固定利回り資産を売却した、そういったことでございます。

その結果といたしまして、連結ベースで1兆8000億円に及ぶ純損失を計上するに至ったということでございます。

その後ということでございますが、固定利回り資産の売却と、会員の皆様にご協力いただいた資本増強、こういったものを土台に、ポートフォリオ全体のバランスを意識しながら、さまざまな資産にリスクを分散して、慎重な投入を確実に進めてまいりました。

その結果といたしまして、足元におきましては、外貨建ての運用の利回りは上昇し、調達の利回りは低下したということで、手前ども農林中金の収支の方は、改善基調に転換しているということでございます。

農林中央金庫の内部体質とガバナンスの刷新
質問
野間健 (中道改革連合・無所属)
  • 過去の理事長体制における情報収集不足や、組織の同調性などの体質的問題について
  • 内部の体質が本当に変わったのか、専務としての実感を確認したい
答弁
長野代表理事専務執行役員
  • 組織の同調性があり、不健全な雰囲気の中で議論がなされていた部分があったことを認めた
  • 今年度より経営陣を刷新し、専務制の復活によるピラミッド型構造へ移行した
  • 各専務が責任を持ってレポーティングを行い、理事会で健全な議論がなされていると感じている
全文
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そういう流れというか、あれはわかるんですけれども、やはりそうやってどうしようもなくなると、この農家あるいは水産業等の皆さんの汗と涙の結晶ですよね。

これを表現は悪いですけれども「おねだり」して、また1兆数千億円の資本増強して、なんとか助けてもらったということでありますので。

これで先ほどもありましたけれども3度目になりますので、こういったことがこれから繰り返されてはならないと思いますが、ただどうなんでしょうか。

今回いろいろな再発防止の措置もされていますけれども、農林中金さんの体質として、例えばこの7名理事がいらっしゃったそうですけれども、この奥理事長は専務とか常務とか、これも全部取っ払って、理事長直轄型の組織にするんだということで、全部を平理事といいますかね、にして、こう理事長が全部やるんだということをされたようであります。

そしてまた、以前の川野理事長さんは、やはり定点観測をこういう投資の場合しなきゃいけないということで、年2回は欧米の機関投資家とか投資銀行、証券会社を訪問して、いろいろな金融情勢についてヒアリングを行った。

しかし奥理事長はそういったこともなく、それほどの情報収集もされていなかったのではないかということもありました。

こういったことが許されてきた、あるいは放置されてきた。

そういった理事会の中、あるいは商工中継者の体質が、やはり私は依然としてあるのではないかと思うんですけれども。

今回、理事長は確かに責任を取って引退をされましたけれども、それについても、その前、損失が発表されたときは、「もう1期3年やるんだ」ということで再任されていますよね。

そういった内部の体質として、本当にこれが変わっているのかどうか、内部にいらっしゃる専務として、どう感じておられますか。

委員のご指摘のとおり、これまで農林中央金庫、とりわけ前理事長における経営体制につきましては、そういった意味で、その間、こういった大規模損失に至るような形になってしまったという背景の一つとして、やはり組織の同調性といったところがあろうかと思われてございます。

なかなか外部に対してさまざまな情報収集は行ってきていたものの、内部で議論をする際に、どうしても一つの意見にまとまりやすいと申しますか、そういった意味では、ある種不健全な雰囲気の中で議論がなされていた部分というのはあったのかもしれません。

そういった意味で、今年度より経営陣を刷新いたしまして、新たな体制のもと、経営を進めておるところでございますが、今年度に入りまして、委員のご指摘のとおり、専務制の復活でございましたり、そういったある種ピラミッド型の構造のもと、経営を行ってきているところでございます。

それぞれの専務が、それぞれの分掌のもとで責任を重く感じながら、それぞれのビジネスを進めているというところでもございますし、それに基づいたレポーティングというものを理事会の中でしっかり行って、それをもとに健全な議論がなされているというふうに今感じておるところでございます。

外部理事の導入と役割
質問
野間健 (中道改革連合・無所属)
  • 導入予定の外部理事の人数について
  • 経産省の「社外取締役の心得」にあるような、経営監督やCEO交代勧告などの強い権限を持たせる想定か
答弁
長野代表理事専務執行役員

- 現時点で人数は未定だが、有識者検証会の提言を受け、経済・金融・ガバナンスの専門家を複数名迎える想定である

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そうしたことでの今回、いろいろな改革案の一番の目玉としては、やはり外部理事を導入しようということだと思うんですけれども。

これは先ほども質問がありましたけれども、現在7名の理事に対して、どれぐらい外部理事を入れるおつもりなのか。

また、その外部理事の役割といいますか。

これはちょっと資料も付けさせてもらっていますけれども、資料2ですね。

これは経産省がいわゆる「社外取締役の心得」ということで、やはり社外取締役が経営を監督し、必要な場合は社長やCEOの交代も勧告すべきだという強い心得を持ってやりなさいと経産省は言っておりますけれども、想定し、考えているんでしょうか。

現時点では決まっているところはございませんけれども、農林水産省様の有識者検証会からのご提言を真摯に受け止めて、外部理事につきましては、経済、金融及びガバナンス、こういった分野に専門性、ご知見をお持ちの方に複数名、外部理事になっていただくことを想定しておるといったところでございます。

国内農業・食品産業への投融資とリスク管理
質問
野間健 (中道改革連合・無所属)

- 国内食品産業の利益率が低く、農業法人の倒産も増えている中で、どのように与信管理・目利きを行うのか

答弁
長野代表理事専務執行役員
  • 国際分散投資による収益還元と、国内農業・食品産業への投融資を両輪として運営する
  • 適切なリスク管理のもと、農業生産販売の拡大や生産効率向上を支援し、積極的に投融資を進める所存である
全文
質問・答弁の全文を表示

それから、今後、今までの農業者に対してもきちんと投融資をしていくんだということが法的にも担保されたわけですけれども。

とはいえ、確かに農業、あるいは食品加工業の資金需要が増えていると言いますけれども、食品産業にしても、ちょっと資料、これは3でつけておりますけれども、外国の、もう釈迦に説法で申し訳ないんですけれども、海外の食品産業の利益率というのはすごいんですよね。

ほとんど10%以下というところはないですよね。

2割、3割、4割、7割、そういったところがほとんどであります。

収益を非常に上げているところが多いです。

それに比べて、ここの3ページの下の我が国の大手の食品メーカーですけれども、やはり10%以下。

のところがほとんどであります。

ですから、そんなにものすごく儲かるというものでは食品産業はありませんし、また資料の4でも、我が国の食品産業のいろいろな推移がありますけれども、ほとんどこの一番下の利益率は3%台、2%台ですね。

ということでありますので、確かにこういったところの融資、投資を増やしていただきたいのは山々ですけれども、農林中金さんの収益が改善するかとか儲かるかということにはならないと思いますけれども。

またそういったところへの融資、農業法人も含めて、非常に大変ですよね。

よくそこをウォッチしていないと。

今年も農業関係の法人の倒産が非常に増えていますよね。

イラン情勢もあります。

そういった意味で相当な目利きでないと、そういったところの与信をどうやって管理していくか難しいと思うんですけど、その辺はどう認識されていますでしょうか。

適切なリスク管理のもとで国際分散投資を通じまして、会員への安定的な収益還元の役割を果たしてきているところでございます。

これにより農協等の経営の安定、あるいは農林水産業に貢献する取組、こういったものをサポートしているところでございます。

農林中金といたしましては、農協等と一体的な事業運営を行う中で、農業者が必要とする融資を適切なリスク管理を行いながら、従来以上に積極的に行い、農業生産販売の拡大ですとか、生産効率の向上を引き続き支援してまいりたいというふうに考えてございます。

併せまして、委員ご指摘のような加工流通関係、あるいは輸出関係の企業、こういったところにつきましても、積極的に投融資の方は進めてまいる所存でございます。

これをもって、農業者、食品産業の市場拡大、こういったものにつなげていきたいと考えてございます。

いずれにしましても、我々金融機関ということでございますので、適切なリスク管理のもとで健全性をしっかりと維持しながら、国際分散投資を通じた収益還元と、農協等と一体となった農業者、食品産業、こういったものに対する投融資、これを両輪でしっかりと運営をさせていただきながら、農林水産業の発展にしっかりと貢献してまいりたいというふうに考えてございます。

今後のビジネスモデルの実現可能性と人材確保
質問
野間健 (中道改革連合・無所属)
  • 金利上昇局面において、巨額の資産から安定的な還元を生み出しつつ、きめ細かな国内投融資を管理できるのか
  • 人員増(1割程度)で十分な体制が構築できるのか、実現可能性に不安がある
答弁
長野代表理事専務執行役員
  • 外債比率を低下させ、クレジット資産の積み上げや非金利リスクの活用でポートフォリオを質的に改善する
  • 目的規定の改正を踏まえ、資金ニーズを適切に把握し、積極的に融資・出資に取り組む
  • ジョブトレーニング、研修、中途採用などを通じて人材体制を整える
全文
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おっしゃることはよくわかるんですけれども、なかなか今後もこのビジネスモデル、今までのものについて多様な分散投資をしていくということはよくわかることなんですけれども。

資料の日経新聞の、これ昨年の記事ですけれども、非常に単純化して申し上げれば、今資産が80兆ぐらいになるんでしょうか。

それを使って全国の農協さんに約3000億ぐらいの奨励金還元をするということですよね。

その資産を使ってこの3000億を生み出して分配し、還元していくと。

これが最大の役割かと思いますけれども。

運用で非常に安定的に成功はしていたんですけれども、これからはやはり金利のある世界になってきております。

調達の金利も上がるでしょうし、当然また運用をどうするかなんですけれども、同じ質問になるかと思うんですけれども、非常に厳しいですよね。

やはり80兆を使って3000億を生み出していくと。

しかもそれ以外のこともいろんな投融資をして、そこのきめ細かないろんな目配りをして管理もしていかなきゃいけない。

先ほど1割人員を増やすといっても20名ぐらいですよね。

1割といっても200名の20名。

ちょっと本当そんなもんで大丈夫かなとも思いますし、いろんな地方に分散したそういった産業を細かく見ていくと、本当に今おっしゃったような青写真で実現できるのかなというのは非常に不安なんですが、そこはできるということなんでしょうか。

繰り返しなるところがございますけれども、我々農林中金は引き続き、適切なリスク管理の下で健全性を維持し、国際分散投資を通じた市場からの収益の獲得、それと農協等と一体となった農林水産業、食品産業に対する投融資、これを両輪として回しながら、農林水産業の発展にしっかり貢献していきたいということでございます。

その上で、24年度決算におきましては、主に欧米国債の売却を積極的に行ったわけですけれども、その外債の割合につきましては、全ポートフォリオの54%から5割弱、48%程度まで低下しておるといったところでございます。

まずは、こういった市場ポートフォリオ運営、先行き不透明感が強いというところでございますので、引き続き、市況環境に十分留意しながら、強固な収益基盤の確立に向けてポートフォリオの質的な改善、こういったものに努めてまいりたいということでございます。

具体的にはクレジット資産の積み上げですとか、いわゆる非金利リスク、こういったものでしっかりとポートフォリオ全体のバランスを取りながら、リスク管理の高度化を踏まえ、ポートフォリオの運営による収益獲得というのを図っていきたいということ。

それに加えまして、農林中金の今時目的規定の改正を踏まえまして、国内農業、それと食料システムの構造変化、それに伴う資金ニーズ、こういったものの適切な把握を通じまして、融資・出資等、これまで以上に積極的に取り組むことによって、先ほど冒頭申し上げた両輪というものを一層しっかりと回させていただく。

それに必要な人材に関しましても、いわゆるジョブトレーニングでの育成でございましたり、研修の機会を積極的に設けるということでありましたり、はたまた中途採用を含めたキャリア採用、こういったものも積極的にすることで、人材面での体制を整えてまいりたいというふうに考えてございます。

農業機械の高騰と新規就農への影響
質問
野間健 (中道改革連合・無所属)
  • 農機具が高価であることが新規就農の大きなハードルとなっている
  • 資金枠を広げるだけでなく、安価な機械の開発や、資金需要自体が低くても参入できる環境作りが必要ではないか
答弁
鈴木大臣
  • 法改正により貸付上限額を引き上げ、高度な機械購入ニーズに対応可能とした
  • 所有から利用への転換を促すため、農業支援サービス事業者の機械導入を支援している
  • 中古機械の支援対象化や、地域内での機械引き継ぎなどの取り組みを推進し、コスト低減を図る
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続いて、この農業近代化資金の問題について大臣に御質問させていただきたいと思います。

先ほど平沼委員からもお話ありましたように、私も地域を回っておりますと、「新規で就農したいという方、やりたいんだけど農業機械がもうべらぼうに高くて手が出ない。

農業したいんだけれども、やれない」という声も聞きます。

配布資料5では、お米の生産でどれぐらい機械代というのはかかっているのか。

この耕地面積の広さによって違いますけれども、やはり大体3割以上なんですが、3割ぐらいかというふうには思うんですけれども、実際は、この次の資料8、9をご覧ください。

就農1年目でどれぐらいお金がかかるか。

新規参入896万円、そのうち機械代が670万円もかかるんだと。

その裏のページは、これは新規就農者のいろいろなアンケートを取ったものですけれども、とにかく1、2年目で全部のいろいろな費用を考えると、費用全部で、これ1年目というところ書いていますけれども、430万円かかったと。

そのうち機械代が330万ですよね。

だから8割以上です。

あるいはこの5年目になっても、やはり8割ぐらいが機械代でかかっています。

もうちょっと長くしている方にとっては3割ぐらいの負担になるわけですけれども、やはり新規に新しくやろうという方は機械代の負担が非常に大きいのが現実でありまして、このお金をどうしていこうかということで、今回近代化資金の融通法で額を上げたり融資額の枠を広げたりはしていただいているんですけれども、そういうことではなくて、先ほどもお話しあったようにもっとやはり機械の性能があまりに良すぎて高いというのはありますね。

それともうちょっとですから、簡易なもので手が出るようなもので、負担にならないようなもので農業が始められる、そういった機械も開発をしていただきたいし、中古市場も当然あると思うんですけれども、やはり中古ですと15年、20年経つとやはり部品がないということでの苦情もいろいろ聞きます。

そういった意味で大臣、機械代が高くて資金需要があるというのは、何か一見いいことなんですけど、ちょっとそういう資金需要が増すというのは、新規就農を阻害する要因になりますので、やはり機械をもっと安くしてもらって、何かそういう意味で資金需要が増えるのがいいことではなくて、資金需要が低くても農業に入れるようになるということが私は必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。

今回の改正により、民間金融機関が取り扱う長期低利の農業近代化資金について、貸付上限額を、従来の上限額を大幅に超える個人2億円、法人7億円まで引き上げるなどの資金内容の拡充を行うこととしておりまして、高度化する農業機械購入に係る資金ニーズに対応することが可能となります。

ただ、野間先生がおっしゃるように、どんどん高くなっちゃって、これじゃなかなか新規参入のハードルが高いというのも、現実としてそうだという一方で、ただ規模拡大もこの担い手は特に今必要になってきておりますから、そうすると一定程度の設備投資がないと、さらにそこから先規模拡大するというのは難しいわけなんで、そこにはしっかりと今回の法改正で答えていけるというふうには考えております。

ただ、やはりこの農機具のコスト低減は大事だというふうに思いまして、この農業支援サービスを効果的に活用し、農機具を所有ではなくて利用に転換することが有効でありますので、農林水産省において農作業の受託などを行う農業支援サービス事業者における機械導入などへの支援を積極的に行っているところであります。

また、このように機械導入を支援する補助事業では、中古も含めて支援対象とすることで、低いコストでの農機具の調達も可能としているところであります。

さらに、私も現場を回っていて、そういうお話を多々伺いますので、新規で就農される皆さんは、いきなり新規で全部新しい機械を揃えるということではなくて、地域でやめていく皆さんの機械の中でまだ使えるものを、ちゃんと引き継いでいくような、そういった地域での取組なんかも進んでいくと、より新規参入が進むのではないかというふうに考えております。

農業近代化資金の償還期限と手続きの簡素化
質問
野間健 (中道改革連合・無所属)
  • 償還期限を原則15年から20年以内に延長すべきではないか
  • 都道府県の利子補給手続きが煩雑で時間がかかっており、改善が必要である
答弁
小林経営局長
  • 新たに設ける農業経営高度化資金の償還期限について、最長20年とする方針である
  • 利子補給手続きの必要書類の検証・簡素化を図る
  • 関係機関の審査を同時並行で実施し、回答までの期間を短縮する
全文
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最後に、今回の農業近代化資金の償還期限は20年以内となっていますが、そして据置期間7年ですけれども、実際は政令によって原則15年以内と言われるんですね。

これはやはり20年以内にすべきだと思います。

これで何か借りたくないという方も多くおられます。

そしてまた、融資機関が都道府県から利子補給を受ける、この手続きは非常に面倒で、時間がかかって、せっかく融資を受けたいそのタイミングに受けられないという苦情もよく聞きます。

この辺はどう改善策あるんでしょうか。

ご指摘のとおり、現行の農業近代化資金の償還期限は原則として15年以内とする旨が政令で規定されているところでございますが、今回の資金内容の拡充に伴いまして、農業近代化資金に新たに設ける農業経営高度化資金の償還期限については、最長20年にするという方針でございます。

また、ご指摘のとおり、農業者のニーズに応じた融資実行が迅速かつ簡単になされるということは、これ極めて重要であると認識しておりまして、各都道府県とも連携いたしまして、一つは都道府県の利子補給手続きに必要となる書類等を検証しまして、その簡素化を図る。

それから二つ目は、融資機関、信用基金協会、都道府県等の関係機関の審査を同時並行で実施することによりまして、融資の申込から融資可否の回答までの期間を短縮する。

こういったことによりまして、融資手続きの簡素化、迅速化を図ることに努めてまいりたいと考えてございます。

農林分野の資金需要拡大と農地大規模化の関連性
質問
柏倉祐司 (日本維新の会)
  • 農林分野の資金需要が拡大・多様化している背景に農地の大規模化があると考えているか
  • 政府はこの関連性をどのように分析しているか
答弁
小林経営局長
  • 担い手の規模拡大や、物流・加工・輸出等の事業多角化が背景にある
  • 規模拡大に伴う農業機械の導入や施設増設、農地取得による資金需要の拡大を想定している
  • 多角化に伴う加工・流通施設の整備による需要拡大も想定している
全文
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農林資金というものの需要がますます拡大していると、そして多様化しているというところはもう明らかでございます。

構造転換を背景として、さらにそれは助長されていくだろうというふうに予想されるわけですが、この農協のプロパーだけの貸し付けでは、やはりこの自由度が乏しいような、そういう印象がございます。

どんどん多様化していく、そういうニーズに応える。

それがやはり農林中金さんの責務ではないかなというふうに考えております。

そこでお伺いさせていただきたいんですけれども、この農林分野の資金需要が今までになく拡大している、その一つの背景として農地の大規模化というものがあると思います。

政府は資金需要拡大と大規模化というところの関連性をどのように考え、分析しているのか、まずお伺いさせていただきたいと思います。

農業分野の資金需要が拡大している背景といたしましては、地域の農地の受け皿となります担い手のこの規模拡大でありますとか、物流、加工、輸出等の取組の進展に伴う事業の多角化等が考えられるところでございます。

農業経営の規模を拡大する場合には、例えば農業機械の追加取得でありますとか、今あるものをより大型の農業機械に変えてそれを導入するということのほか、ハウスなどの農業用施設の増設、または農地の取得、こういったことなどが必要となりまして、これらに伴う資金需要の拡大が想定されるところでございます。

また、事業の多角化を行う場合については、加工や流通施設の整備なども必要になりまして、これらに伴う資金需要の拡大が想定されるところでございます。

農業の大規模化の推進方針
質問
柏倉祐司 (日本維新の会)
  • 中小農家の存続と大規模化の両立が必要である
  • 農業の大規模化の流れをどのように推進していくのか、政府の総論を伺いたい
答弁
小林経営局長
  • 高齢化・人口減少に伴い、農地の集約と担い手への引き継ぎが重要である
  • 食料安全保障確保のため、少数の農業者が多くを担う構造転換が必要不可欠である
  • 地域計画に基づく集約化や、スマート農業の導入加速化、金融支援等で後押しする
全文
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この大規模化というものに関して、これはやはり大規模化も効率化という面で大切だというふうに思います。

一方で、中小の農家さんというものもやはりしっかりと存続させていくというところ、両面しっかり睨んだ政策、両方にまんべんなく資金供給をしていくというところ、大切かなというふうに思っております。

そこでまた改めてお伺いしますが、この大規模化、この流れをどのように推進をしていくのかに関しても、総論で結構ですので政府からお伺いしたいと思います。

高齢化や人口減少の影響によりまして、今後農業者が減少し、農地を手放す方も見込まれますので、農地の集約を進めながら、そうした農地をいかに担い手に引き継いでいくかということが重要になると認識しております。

また、このような状況にありましても、将来にわたって農業生産の維持拡大を図り、食料安全保障を確保するためには、少数の農業者がより多くの農業生産を担う、こういった農業構造への転換が必要不可欠と認識してございます。

このため、地域計画に基づく農地の集積・集約化とともに、農業構造転換集中対策によりまして、農地の大規模化などの基盤整備、スマート農業の導入加速化等を進めているところでございます。

農林水産省といたしましては、御審議いただいている金融面での支援と合わせて、関係者への周知を進めながら、こうした取組を後押ししてまいりたいと考えてございます。

農業近代化資金の日本政策金融公庫に対する比較優位性
質問
柏倉祐司 (日本維新の会)

- 日本政策金融公庫のスーパー農林資金と比較して、近代化資金のどのような点をアピールして顧客を獲得していくのか

答弁
小林経営局長
  • 貸付対象が認定農業者に限られる公庫資金に対し、近代化資金(農業経営高度化資金)は地域計画に位置付けられた者など、より幅広い農業者を対象にできる
  • 農協などの民間金融機関から直接融資を受けられる点や、金融機関が独自に金利引き下げ等の創意工夫ができる点が強みである
全文
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次に、日本政策金融公庫との比較についてお伺いしたいと思います。

もちろん、日本政策金融公庫の性質上、これは競合するというようなものではなく、どちらかに足らないものを総合的にやっていけばいいというふうに理解はしております。

ただ、どちらにしようかなというふうに考える人は現実的には多いわけでございまして、それを考えますと、この政府の金融広報、このスーパーールというような認定農業者への貸し付け、これかなり限定された方への貸し付けになるんですけれども、個人3億、法人10億という融資がございます。

今回、近代化資金の改正によって、個人は2億、法人7億となっております。

物価高、規模、平均の融資額というものを勘案して決定したというふうに聞いておりますけれども、この政策金融公庫より比較優位として、今、近代化資金、というものを、どういうところをアピールして今後この顧客を獲得していこうとしているのか、そこのところを教えていただきたいと思います。

日本政策金融公庫の資金と比較した場合の農業近代化資金の強みといたしましては、先ほどご指摘ございましたとおり、日本政策金融公庫のスーパー農林資金は貸付対象が認定農業者に限られるのに対しまして、農業近代化資金でありますと、新たに設ける農業経営高度化資金の貸付対象は地域計画に位置付けられたものなどとされてございまして、より幅広い農業者を貸付対象にできることが挙げられます。

またこのほか、農業近代化資金では、農業者が日頃から取引がある農協などの民間金融機関から直接融資を受けることができることでございますとか、また農業近代化資金では、例えば融資機関がさらなる金利引き下げを独自に行うなど、金融機関が貸付に際して創意工夫ができることなどが挙げられると考えてございます。

農水省といたしましては、農協をはじめとする民間金融機関には、こうした農業近代化資金の特色も生かしながら、農業融資に積極的に活用してもらいたいと考えてございます。

農林中金の国内会社への出資緩和の設計イメージ
質問
柏倉祐司 (日本維新の会)
  • 出資先の所在(県単位か、全国か、全世界か)などの設計イメージを伺いたい
  • DXやAIなどの先端技術を活用する会社も出資対象に含まれるか
答弁
小林経営局長
  • 地域の農林水産業の持続的発展に寄与する国内会社を想定しており、地理的な範囲に具体的な制約を設けることは想定していない
  • 農林水産業を営む法人のほか、製造・流通・販売・輸出業者、および先端技術で生産性向上を支援する会社なども対象となる
全文
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次に農林中金の出資に係る案件についてお尋ねをさせていただきたいと思います。

今回、地域における農林水産業の持続的な発展に資する国内会社への投資、これの緩和が取られるというふうに理解をしております。

この緩和についてなんですが、その出資先というものが当該県ですね、県単位で縛られるものなのか、それとも全国的なものなのか、それとも全世界的なものなのか。

そういったところ、出資先の所在というものをまずお伺いしたいと思います。

具体的にどのような設計イメージをしているのか。

そしてどういうものに出資していくのか。

これはやはりDXとかAIというものがどんどん農業領域にも入っていって、この担い手不足というものをはじめとしたさまざまな課題を解決していくということが理想だというふうに思っております。

その出資の対象も含めて教えていただきたいと思います。

今回の法改正におきましては、農業生産の増大、その他の地域における農林水産業の持続的な発展に資する業務をもっぱら営む国内の会社に対する出資につきまして、出資手続きを緩和することとしておりますけれども、これは地域の活性化でありますとか生産性向上など、地域の農林水産業の持続的な発展に寄与する会社等を想定してございます。

このため、対象となる会社の事業活動の地理的な範囲につきましては、具体的な制約を設けることを想定しているわけではございません。

で、地域の農林水産業の持続的な発展に貢献する限りにおいては、農林水産業を営む法人はもちろんのこと、農林水産物や食品の製造、流通、販売、輸出などの業務を営む会社などのほか、ご指摘のように先端技術を活用して農業の生産性向上を支援する会社なども対象になると考えてございます。

農林中金のESG投資の方針と収益性
質問
柏倉祐司 (日本維新の会)
  • 米国でのESG投資へのバックラッシュや大手金融機関の撤退がある中で、ESG投資の収益性や安全性に不安がある
  • 巨額損失を出した状況において、客観的な分析に基づいた迅速な方針転換が必要ではないか
答弁
農林中央金庫代表理事、専務執行役員
  • 2025年度上期に目標の10兆円を早期達成し、新たに15兆円の目標を設定している
  • 海外の政治・規制情勢の変化には十分留意する
  • 金融機関としてのリスクリターンを吟味し、収益性を確保した上で、2050年ネットゼロに向けた取組を継続する
全文
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それでは最後に、農林中金さんの投資に関して質問させていただきたいと思います。

私が今回質問させていただきたいと思いますのが、いわゆるESG投資というものでございます。

環境・社会・企業統治というものを、こういったものの投資、この価値というものを議論するのではなくて、この領域における投資が収益が担保されるのかというところ、この不安が若干あります。

トランプ政権になりまして、このESG投資、あとはDEIですね、多様性、公平性、包摂というような社会的な価値に対するバックラッシュがかなり取られていると思います。

これ、バンク・オブ・アメリカとかシティ銀行、こういった超大手も、気候変動のイニシアチブの銀行グループ、NGFSですね、そこをもう撤退してしまっているというような状況。

さらには、グーグル、ディズニー、マクドナルドといったような大手企業も、そういったところをかなり後ろ向きな今、姿勢になっております。

投資の領域として、これは大丈夫なのかなと、トランプさんの政治を見ていると、そのように考えます。

一方で日本は、まだまだこれはやるんだというようなファイティングポーズをとっているようにも思えます。

証券取引所、東京証券取引所なんかは、もうどんどんやるというような雰囲気をつくろうとしております。

これは、このESGそのものの価値がいいのか悪いのかではなくて、何度も言いますけど、この領域の投資というものが、これ安全なのか、利益が上がるのかというところの疑問が、これはトランプさんになってから、かなり大きくなっていると思います。

年金の運用のGPIFもESG投資を減らしているというふうに認識しています。

こういうところから考えて、この日本の農業を下支えしていると言っていい、この農林中金さんのESG投資は今後どのように考えて行っていくのか。

ホームページを見ますと、2030年には15兆円の目標、このESG投資をやっていくんだと、というようなことも載っております。

これは見込みがあれば、収益の見込みがあれば、これはいいと思うんです。

ただ、今なかなかトランプさんになってバックギアが引かれている状況で、農林中金さんとして巨額損失を出したばかりですので、このESG投資に対するやはり客観的な分析、方針転換するのであれば、迅速な方針転換というのが必要かと思いますが、そこに関してどのようにお考えになっているのか、伺わせていただきたいと思います。

まず、我々農林中央金庫のサステナブルファイナンスのこれまでの取組実績でございますが、2030年度までに10兆円という目標を立てて取組を進めてまいりました。

具体的には農業法人による温室効果ガス、いわゆるGHGの排出量の削減でございましたり、食農関連企業による地域社会への貢献、こういったものを融資目標とする貸し出し。

こういったものに加えまして、自然災害リスクマネジメントを重要テーマとする債券でございましたり、学校、病院、こういった社会インフラ等を対象とするプロジェクトファイナンス、こういったものへの投資を進めてまいりました。

結果、委員御指摘のとおり、2025年度の上期に先ほど申し上げました10兆円の目標を早期に達成したということもございまして、新たに15兆円という目標を足元で設定させていただいておるというところでございます。

また、委員御指摘のとおり、海外の政治、あるいは規制の情勢、こういったものが大きく変わっている中で、金融機関、いわゆるサステナブルファイナンスの有志主体、こういったスタンスも、国ごとかもしれませんけれども、変わってきているところもあろうかと思ってございます。

しかしながら、我々農林中央金庫は、農林水産業を支える共同組織の一員として、我々自らのビジネスが、農林水産業の営みによる命ですとか、自然の循環、地域社会における人々の豊かな暮らし、こういったものと共にあるということを十分認識した上で、サステナブルファイナンスを通じた社会課題の解決を目指しているところでございます。

従いまして、投資、投融資案件、こういったものにつきましては、金融機関としてのリスクリターンに見合った、そういったものを吟味した上で、しっかりと収益性を確保し、繰り返しになりますけれども海外の政治規制情勢こういったものには十分留意しながら、環境社会へのポジティブインパクトを創出した2050年ネットゼロの目標に向けまして、引き続き本取組の方は進めてまいりたいというふうに考えてございます。

農林中央金庫法および農業近代化資金融通法の改正による期待される取組
質問
長友慎治 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 法改正により、農業・林業・漁業の各分野でどのような取組が増えることが想定されるか
  • 農業近代化資金融通法の改正によってどのような取組が期待されるか
答弁
広瀬大臣政務官
  • 農業:近代化資金の限度額引上げによる機械取得や施設増設、農林中金による大規模案件への融資強化
  • 林業:経営規模拡大に必要な森林取得や林業機械の導入への融資強化
  • 漁業:漁法・漁種の複合化に伴う漁船導入などの資金需要への対応
全文
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今回の法改正の背景として、担い手の規模拡大や事業多角化等に伴う資金需要が一層拡大することが見込まれるとされているわけですけれども、今回の農林中央金庫法の改正によりまして、農業、林業、漁業、それぞれの分野でどのような取組が増えることが想定されるのか。

また、農業近代化資金融通法の改正によってどのような取組が期待されるのか。

まずは農水省に見解を伺います。

今回の法改正により、農業分野については、農業近代化資金の貸付限度額の引上げなどにより、例えば農業経営の規模を拡大する場合における農業機械の追加取得、ハウスなどの農業施設の増設等に対する農協等による融資。

また、農林中金法の改正等により、担い手の規模拡大に加え、物流、加工、輸出等の取組やフードテックの進展などに伴い生じてくる、農協信用では対応ができない大規模案件等における農林中金による融資。

これらがそれぞれ強化されて、農業者等の資金ニーズに的確に対応した融資が行われることを期待されております。

また、農林中金法の改正等により、農林中金には、林業分野においては林業事業体の経営規模拡大に必要な森林の取得であったり、林業機械の導入。

漁業分野においては、漁法や漁獲対象漁種の複合化などに必要な漁船の導入などに伴う資金需要に対応した融資の強化にも期待がされております。

農林水産省としては、今回の法改正により、農業近代化資金を活用した農協をはじめとする民間金融機関による農業融資、農協等では対応できない大規模案件についての農林中金による農林水産業とその関連産業向け融資・出資がそれぞれ強化されて、新水産業の生産基盤強化と食料供給力の向上にしっかりと貢献していただくことを期待しているところです。

農業近代化資金の個人貸付限度額引上げに伴う債務不履行への対応
質問
長友慎治 (国民民主党・無所属クラブ)

- 個人への貸付最高限度額が2億円に引き上げられるが、返済不可能になった場合はどうなるのか

答弁
小林経営局長
  • 民間金融機関による適正な審査(経営規模や返済可能性の確認)を徹底させる
  • 返済困難な場合は、元本返済猶予などの条件変更や借り返し資金の活用による経営再生を図る
  • 財務状況を踏まえた融資と早期再生支援を金融機関に指導する
全文
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「農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案」では、農業者で政令で定めるもの以外のもの、個人に貸し付けることができる最高限度額が、2億円の範囲内で法令で定める額に引き上げられます。

もし、個人に貸し付けた融資が返済不可能になった場合はどうなるのか。

農水省の見解を伺います。

農業近代化資金の融資に当たりましては、過剰な投資が行われたり、返済不能な負債を借り入れ者に生じさせることがないよう、民間金融機関におきまして、融資により導入しようとする施設等が、借り入れ者の経営規模や経営内容等に見合ったものであるのか、でありますとか、借り入れ者の事業内容等から見て、借り入れ者の返済可能性に問題はないのか等の審査を適正に実施した上で、必要な額が貸し付けられるようにする必要があると認識してございます。

また、融資をした後におきましても、債務者の状況把握等を適切に行うとともに、融資後の様々な事情によりまして、返済が困難という場合には、まずは資金繰り支援のために元本の返済猶予等の条件変更でありますとか、借り返し資金の活用等を検討して経営の再生を図ることが想定されます。

今般、近代化資金の貸付上限額を引き上げることとなるわけでございますけれども、農林水産省といたしましては、改めて民間金融機関に対しまして、農業者の財務状況でありますとか借り入れ状況などを十分踏まえた融資を行うとともに、再生可能性があるうちの早期再生でありますとか、再生後の持続可能な経営再建への支援につきましても、しっかり取り組んでいただくよう指導してまいりたいと考えてございます。

融資限度額引上げによる過剰投資と自殺リスクの防止
質問
長友慎治 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 補助金活用による設備投資後の水害等で債務を抱え、自殺に至った事例を提示
  • 限度額を2億円に引き上げることで、同様の悲劇が起きないと言い切れるか
答弁
小林経営局長
  • 限度額が引き上がったからといって、過剰投資や返済不能な負債を生じさせてはならない
  • 金融機関による適正な審査がより重要になる
  • 財務状況を踏まえた審査と早期再生への取り組みを改めて指導する
全文
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万が一、返済が不可能になった場合には、しっかりとその方、債務者に寄り添っていくという姿勢をご説明をいただいたのはありがたいと思いますが、事実としてこういう事例があったということをご紹介したいと思います。

私の地元宮崎のJAの青年部長を務めたこともあるトマト農家さんが、農林水産省の産地生産基盤パワーアップ事業の補助金を活用して、オランダ式の最新の水耕栽培のハウスを取り入れて、水耕栽培に取り組んでおりました。

これは2018年頃から事業を活用して、トマトを一生懸命作っていたんですけれども、私もそのハウスをお邪魔して、本当に素晴らしいハウスで、これが収益が上がっていけば、産地としても大変、周りの生産者の皆様にも励みになると思っていたんですけれども、素晴らしいハウスなんです。

この資金を活用させていただいてですね、温度、湿度、二酸化炭素などがデータ化されて、日々変化するハウス内の環境に素早く自動で対応する近代化されたハウス。

高く成長したトマトの葉には自動で天井からミストが噴射されるようになっていて、導入当時、宮崎では最新式のハウスだと注目をされていました。

しかし、その彼が昨年末、自殺しました。

事業計画通りの売上を目指して頑張っていたんですけれども、水害を受け、そして事業計画時の半分の面積で生産するしかなくなりました。

経営悪化のため、離農するしかなくなりまして、債務の返済ができなくなったのが理由です。

また、精神的なストレスからうつ病も発症し、事業継続が難しく、事業を中止せざるを得なくなった。

その際は当然、補助金を国庫に全額返済しなければならなくなります。

その国庫の返済が彼を悩ませていました。

公衆益トマト第4組合という組合をつくって、3人で2億6千万円の事業を活用した産地パワーアップ補助金だったんですけれども、その彼は1人で7500万円ほど返さないといけない。

8年前に完成してJAに年間300万円ずつ返してきた。

残りの返済が3400万円ほど残っているという段階で、返済することが無理だというふうに彼は考えまして、周りの人間も手助けができず、自ら命を絶ったという人物を私は目の当たりにしております。

私は、この国の事業を活用した生産者が自殺に追い込まれるというようなことがあってはならないと思うんです。

このようなことが、最高限度額を2億円の範囲内で政令で定める額に引き上げることで、また起きたりするようなことはないと言えるのか、農水省に改めてお答えをいただきたいと思います。

今回、農業近代化資金の融資限度額を引き上げるわけでございますけれども、この額は引き上げられたからといって、過剰な投資が行われたり、返済不能な負債を借り入れ者に生じさせたりすること、こういうことはあってはならないということでございます。

御指摘のとおり、金額が多くなれば、より先ほど申し上げましたような、民間金融機関等の融資機関による審査をしっかり適正に実施していただくということが大事になってまいります。

繰り返しになりますけれども、私どもといたしましては、改めて今回の近代化資金の貸付上限額を引き上げるにあたっては、民間金融機関に対しまして、農業者の財務状況でありますとか、借り入れ状況などを十分に踏まえて、しっかりとした融資審査を行って融資を行っていただいて、また再生可能性があるうちの早期再生等につきましても、しっかり取り組んでいただけるように、改めて指導してまいりたいと考えてございます。

農業法人への融資限度額引上げに伴う債務不履行への対応
質問
長友慎治 (国民民主党・無所属クラブ)

- 法人への貸付最高限度額が7億円に引き上げられるが、法人が返済不可能になった場合はどうなるのか

答弁
小林経営局長
  • 個人同様、民間金融機関による適正な審査で過剰投資を防ぐ
  • 返済困難時は、元本償還猶予などの条件変更や借り替え資金の活用、再生支援を行う
  • 早期再生および持続可能な経営再建に向けた支援を指導する
全文
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次に、同じく農業者で政令で定めるもの、法人等に貸し付ける場合にあっては、最高限度額がこれ2億円から7億円に引き上げられます。

その法人が返済不可能になった場合はどうなるのか。

農水省の見解を伺います。

農業法人への融資につきましても、個人経営の場合と同様に、やはり過剰な投資が行われたり、返済不能な負債が借入者に生じさせることがないように、しっかり民間金融機関が適正に融資の審査を行うということが必要でございます。

その上で、融資後にさまざまな事情によりましてこの農業法人等が返済困難となった場合の対応につきましても、これは個人経営の場合と基本的には同じでございますけれども、やはりまずは資金繰り支援のために元本の償還猶予等の条件変更でありますとか。

借り替え資金の活用、こういったものを検討するでありますとか、先ほど御指摘ありましたように、農業法人に寄り添った形でさまざまな再生支援というものをやっていただくということが基本になります。

繰り返しになりますけれども、農水省といたしましては、これは個人・法人経営を問わないわけでございますけれども、再生可能性があるうちの早期再生でありますとか、再生後の持続可能な経営再建に向けた支援につきましても、この有識者会議にしっかり指導してまいりたいと考えてございます。

林業分野における有料職業紹介事業の禁止理由と規制緩和の検討
質問
長友慎治 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 農業・水産業では活用できている有料職業紹介(タイミー等)が、林業の植栽・事後しろえでは禁止されている理由は何か
  • 人手不足が深刻な中、安全教育等を徹底した上で、林業分野でも有料職業紹介が扱えるよう検討できないか
答弁
厚生労働省大臣官房審議官
  • (厚労省) 事後しろえ・植栽は職業安定法上の「建設業務」に該当すると解釈されており、有料職業紹介の対象外である
  • (林野庁) 低所得や労災率の高さなどの実態があり、労働環境整備が喫緊の課題である
  • (大臣) 現場実態やニーズを把握させた上で、労働者保護への影響を勘案し、対象拡大について検討する
全文
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そんな中、タイミーなどの有料人材紹介、有料職業紹介事業は、農業と水産業の分野には活用できても、林業の植栽、事後しろえなどの仕事の紹介、斡旋が禁止されています。

これはなぜでしょうか。

厚生労働省と林野庁の見解を伺います。

実際にタイミーを活用して、これは原木椎茸の駒打ちですから、これは建設業に当たらないということで活用ができたんですけれども、そもそも有料職業紹介の中で、事後しらえや植栽の斡旋を行うことが法律で禁止されているということを知っている人は、どのくらいいるのかというふうにも思うんですね。

事後しらえとは、林業において木を伐採、搬出した後の土地に新しい苗木を植え付ける前に行う地面の整理、準備作業のことです。

残った枝や小枝やバクコン、雑草を片付けて植栽しやすい環境を整える重要な作業で、「地明け」というふうにも呼ばれます。

この事後しらえと、草木を植え付けて栽培する植栽が建設業の範疇に整理されているので、紹介・斡旋できなくなっているということだと思います。

これまで建設業、公安運送が有料職業紹介での斡旋が禁止されてきたのでは、先ほどご説明もありましたけれども、次のような背景があったからというふうに私は思うんですね。

労働者が集まる寄せ場に設置される日雇い労働専門の安定所に出てくる求人を見ますと、ほとんどが建設業、ダンプ運転、交番の二役等になります。

不安定雇用であるものの日によっては多くの人手が必要だったりすることから、昔から手配師という非合法な方たちが安定所やいわゆる土屋街の周りをうろうろしていて、人足出しで合法的にお金を得ていた。

このようなことがないように、不安定雇用の方たちの収入になるべき経費が中抜きされることを防ぐ、労働者を守るためにということも体系にあるんだと思います。

職業安定法で有料職業紹介所による建設業務の斡旋が禁止されている理由は、「建設業務は重層的な下請け関係のもとに業務処理が行われている中、建設労働者の雇用の改善等に関する法律により、労働者を雇用する者と指揮・命令する者が一致する請負という形と、形態となるような雇用関係の明確化、雇用管理の近代化等の雇用改善を図るための措置が講じられているため、この措置に委ねる方が適切である」との記載がありました。

雇用形態が直営化、下請け化で判断するのであれば、事後しらえや植栽だけでなく、間伐、助間伐、手伐も下請けで行っている事業体も少なくないというのが実態です。

一方、事後しらえや植栽が建設現場の整地業務と作業内容が類似していることや、植栽が土地の改変が行われるため、建設業務に該当するとの見方も聞き及んでいますが、禁止業務とされていない作業路の開設を伴う利用間伐や、作業路搬出路の開設を伴う車両系による素材生産が主流となっている中で、後者の業務の方が建設業務に近いため、これは整合性が取れていないのではないかというふうに感じます。

土砂災害や山地災害の防止が目的であれば、伐採後に放置せず、再造林を行う方が好ましく、全国的に伐採後の植栽未済地、つまりハゲ山が増加している中、再造林の推進が課題となっておりまして、その担い手確保が大きな課題となっている中、有料職業紹介で事後しらえ、植栽の斡旋ができないことは、再造林の推進に規制がかかっているようにも感じられます。

さらに国土利用計画法で土地利用基本計画が定められていますが、森林地域、農業地域などの5地域に区分され、関係行政監督官庁の法令の下、土地利用については規制が設けられており、一部重複しているところがありますが、法律の二重の網がかからないように調整し、区域指定がされています。

例えば森林地域については、ある一定の規模を超えて林地開発を行う場合は、森林法の林地開発許可制度で都道府県知事の許可が必要となります。

また、保安林で土地の地形への変更を行う場合は、都道府県知事の作業許可が必要となります。

このように土地利用の保全が懸念されるのであれば、関係監督官庁の関係法令により網がかけられていますので、厚労省の労働者派遣法や職業安定法で別途規制する必要はないものと私は思うわけです。

そこで大臣に伺いたいと思います。

今いろいろな背景を述べさせていただきましたが、人口減少社会への移行に伴い労働力が不足している中、林業分野への外国人材の活用として、技能実習制度や特定技能制度が見直され、門戸が広がりました。

林業労働力の確保の促進に関する基本方針では、多様な担い手の確保が新たに記述され、働き方改革で隙間時間を活用した短期雇用やアルバイトも、多様な担い手の確保に通ずるところがあるんだと私は思います。

短期雇用等を進める上で、安全第一を旨として、安全教育や労災保険料率の適切な適用など、トラブルにならないように注意しながら、有料職業紹介で林業分野の職種が扱えるように検討をしていただけないでしょうか。

鈴木憲和大臣に伺います。

委員から御指摘をいただきました林業に関連する業務のうち、事後しろえ及び植栽の業務につきましては、職業安定法上、建設業務に該当するものと解釈をし、有料職業紹介事業の対象外となっております。

この解釈につきましては、林野庁さんや林業の関係団体などの関係者との調整も踏まえ、整理をされたものと認識をいたしております。

林業については、例えば日雇いとか季節雇用、そういった形態が多く、所得が他産業に比べて低位な水準にある。

さらには労働災害の発災率が極めて高い。

こういった実態にあることから、林野庁におきましては、林業従事者の通年雇用化、さらには月給制の導入、労働安全対策の強化等を図り、長く林業に従事していただけるような労働環境を整えていくということが喫緊の課題というふうに考えております。

こうしたことから労働者保護の観点からこのような課題解決を推進しながら、議員御指摘の林業分野における有料職業紹介事業につきましては、まずは現場実態とかニーズの把握をしていきたいと思いますし、さらには本制度が平成11年にできたとき、関係団体等の御意見を踏まえながら定めた経緯もございます。

そういった団体等の意見も聞きながら、その上で必要に応じて検討は進めていきたいなというふうに考えているところでございます。

ちょっと全部私も今お話を伺ったので頭には入らないわけですが、ただ今お話を伺っていて、この人手不足の中で現場でやらなきゃいけない作業が、人が集まればそれはできるんだということですから、先ほどのFacebookの事例もありますけれども、そうしたことをこれからこの有料職業紹介事業の対象を拡大することについては、林業従事者の保護への影響などを勘案していくことが必要なんですが、まずは林野庁に現場実態やニーズを把握をさせて、しっかりと検討させていただきます。

農地の集約化を推進する責任主体とサポート体制
質問
長友慎治 (国民民主党・無所属クラブ)

- 担い手の規模拡大に不可欠な「農地の集約」を責任を持って進めるべきは誰か

答弁
根本副大臣
  • 市町村が中心となって進めるが、農業委員会(利用調整)、農地バンク(権利設定)、都道府県(サポート)が連携して取り組む必要がある
  • 国は市町村への直接的な課題解決支援や、基盤整備事業、集約化支援などを講じている
全文
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今回の法改正は、今後地域計画に位置づけられたものを中心に、地域の農地の受け皿となる担い手の規模拡大を進めていくことが前提となっていますが、そもそも農地の受け皿となる規模拡大を進めるのには、農地の集約が不可欠です。

しかし現場の声を聞いてみると、この農地の集約がなかなかに難しく、うまくいかない現実があります。

この農地の集約を責任を持って進めなければならないのは誰でしょうか。

農林水産省の見解を伺います。

委員ご指摘のとおり、農地の受け皿となる担い手の規模拡大に当たっては、担い手が分散した農地をそのまま引き受けるのではなく、農地を集約化し、一段のまとまった農地を利用できるようにすることが重要であるというふうに認識をしております。

農地の集約化については、将来の農地利用の姿を明確化した地域計画に基づいて進めることとしており、地域計画の策定を担う市町村が中心となって進めていくものでありますが、現場の農地の利用調整を行う農業委員会、農地の権利設定等を担う農地バンク、市町村等のサポートを担う都道府県といった関係機関が、それぞれの役割をしっかりと果たしながら連携して取り組んでいく必要があるというふうに考えております。

農林水産省といたしましても、職員が市町村に直接出向き、現場の課題解決につながる方策を一緒に考えていく取組を展開するとともに、地域計画に基づく農地の集約化に向けて、農家負担ゼロの基盤整備事業であったり、地域ぐるみで取り組む農地の集約化の支援などを講じているところであり、引き続き市町村を中心とした地域における農地の集約化の取組を支援してまいりたいというふうに考えております。

地域計画に基づく農地集約の推進体制と具体的サポート
質問
長友慎治 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 市町村の専門職員不足や農業委員会の機能不全など、現場で集約が進まない実態がある
  • 都道府県や国はどのような立場でサポートすべきか
答弁
小林経営局長
  • 市町村を中心としつつ、農業委員会、農地バンク、都道府県が協力する推進体制の構築が重要
  • 都道府県による市町村サポート機能を強化する
  • 農地バンクへの集約支援金や、担い手への機械導入支援など、地域側への支援を継続する
全文
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様々なプレイヤーが出てきております。

まず目標地図の素案を作成するのが農業委員会であって、その地域計画を策定するのが市町村、その農林課というところだと思います。

そして農地バンク、また県や国もサポートしていく。

これだけ関係する方が多いと、例えば私が農業委員会の皆さんのところに話を聞きに行って、「農地の集約がうまくいかないのは何でしょうね」と聞くと、「町村の窓口がなかなか機能していない」という声が出てきたりします。

一方で、「本当にそうなんですか」と聞きに行くといや、「農業委員会の皆様がなかなか目標地図が作れなくてですね」というようなことも出てきますし、首長の方に聞くと、「いや、もう町村の少ない自治体では農林課といっても専門職員が少なくて、町村の職員は1人で複数の業務を兼務するケースがほとんどで、特に小規模な自治体では専門的な部署が細分化されていないので、1人の担当者が幅広い行政サービスをカバーする必要がある中で、農地の集約や地域計画の策定だけに集中できる職員はいないんだよ」と。

だからなかなか難しいというふうに、皆さん言うんですね。

中には農家さんが協力してくれないという声もあります。

この状況をこのままにしておいても、結局進まないと思うんです。

改めて伺いたいんですけれども、このような状況を見守っている都道府県、そして国は、農地の集約についてどのような立場でサポートすべき、もしかするのでしょうか。

農水省に伺います。

委員御指摘のとおり、地域計画に基づいて農地の集約をするというのは、簡単にできる作業ではございません。

先ほど様々なプレイヤーについての御紹介もありましたけれども、主体として担うという部分につきましては、地域計画を策定する市町村というのが中心になるということではございますけれども、目標地図をつくる農業委員会でありますとか、その関連でさまざまなサポートをする団体もそうですし、あとは権利の設定という意味では農地バンク、それから先ほど市町村の方でもマンパワーがないという御指摘もございましたけれども、この市町村をサポートするのは都道府県という形で、さまざまな主体が協力してやっていくということが極めて大事だと思ってございます。

結論といたしましては、まずは地域の実施体制というのがしっかりできるということ、推進体制がしっかりできるということが大事だと思っています。

こういう市町村をサポートするという都道府県の機能、ここについてもしっかりサポートしたいと思ってございます。

それから、これは従来からやっているところでございますが、行政機関の方でさまざま進めていったときに、受け止める地域の側ですね。

受け止める地域の側には、既に地域にまとまって農地バンクに集約して農地を出そうという地域に対して支援金を交付したりとか、基盤整備で支援したり、または担い手、農地を引き受ける担い手に対する機械導入を支援したり、こういうふうに受け皿となる地域の方の支援も引き続き進めていきたいと考えてございます。

地域計画のブラッシュアップと大区画化に伴う畦畔撤去費用の負担
質問
長友慎治 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 地域計画で集約化が明確なものは1割に留まっており、残りのブラッシュアップが必要だが、誰がどのように行うべきか
  • 大区画化のための畦畔(けいはん)撤去費用は誰が負担すべきか
答弁
小林経営局長
  • 畦畔の除去費用については、基盤整備のさまざまな事業の一環で支援できるよう仕組みを設けている
  • 集約推進地域への支援金を交付しており、その使い道は地域で決定できるため、畦畔除去に活用可能である
全文
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農水省が取りまとめた、令和7年の12月にという記述になっています「地域計画の分析・検証」について、これを読ませていただきました。

これによりますと、将来の受け手に集約化することが明確化されている目標地図は、全体の約1割にとどまっております。

残りの目標地図は現状地図にほぼ近い状態の目標地図になっているのが5割。

将来受け手が不足することを明確化したのが4割。

また将来の受け手の特定を保留しているもの等というのが残りということで、地域計画が目標としている目標地図の本来の役割、という「将来の受け手に集約化することが明確化されたもの」というものは、まだ今現時点で1割だという状況の中で、この残りの9割については地域計画のブラッシュアップを行い、担い手への農地の集約や受け手不在農地の解消、担い手の育成確保に向けた目標を再設定する必要があるというふうにまとめられています。

このブラッシュアップは誰がすることになるのでしょうか。

とりあえず、期限を切って地域計画を作っていただいた、目標地図を作っていただいたという中で、今の現状なわけですよね。

これをさらにブラッシュアップしていくにあたっては、同じやり方をしていても、なかなか成果、効果が得られるのかというと、少し私も疑問を感じざるを得ないんですね。

話を聞いてみると、その地元でキーマンとなる人をしっかり立てて、その方が農家さんを説得したり、また推進役に立ってもらったりというふうにしないと無理だよということが聞かれます。

そのキーマンというのは、その土地その土地でいろいろな立場の人が出てくると思います。

例えば区長さんであったり、農業委員の方であったり、土地改良区の方であるときもあるかもしれません。

ですので、そういうキーマンになる方に対する協力の要請等なんかも、市町村がしっかりやっていくということを改めて指針として出していただく必要があるのかなと思っております。

この地域計画の分析検証を見ておりまして、ページ数でいうと32ページ、33ページのところなんですけれども、目標地図において農地の汎用化や大区画化のための農地交換、もしくは畦畔の撤去が必要だということを今後の課題に挙げているところがあります。

「区画当たりの面積が小さいため、集約化と畦畔除去を進めるべく、地権者との継続した話し合いが必要」。

これは実は私の地元でも、畦畔の除去をすることが、区画を大きくすることで効率化をできるということをわかってはいるんですけれども、「じゃあこの経費は誰が出すんだと。

畦畔の除去の費用は誰が負担するべきなんだ」というふうに質問を受けております。

大区画化のための畦畔の撤去にかかる費用は誰が持つべきでしょうか。

農水省の見解を伺います。

御指摘のとおり、農地を集約化した上で大規模化するという中で、畦畔(けいはん)の除去というのは、時として必要なことになってまいります。

先ほど少し紹介いたしましたけれども、そういった畦畔の除去というのは地域でやっていただくということになるわけなんですけれども、これに必要な費用につきましては、基盤整備のさまざまな事業の一環で支援ができるように事業を仕組んでおりますので、こういった事業も活用していただきながら、畦畔の除去をしていただくということは可能かと考えてございます。

また、先ほど申しました集約を進める地域に支援金を交付する事業もやってもらえます。

この支援金については使い道は地域で決めていただくということになりますので、さまざまなものに使えるということでございます。

こういったお金も必要に応じて活用していただきながら、畦畔の除去も行っていただければと考えてございます。

農水省職員の現場視察における経費負担と勤務体制
質問
長友慎治 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 大臣が訓示した「スーツを脱いで現場へ」について、職員が現場に出る際の交通費は自己負担なのか
  • 週末に地方を回った場合、平日に代休は取れるのか
答弁
鈴木憲和
  • 職務として現場に行く場合は、当然に旅費の支給や代休の付与を行う
  • 訓示の意図は、職務(建前)としてではなく、一個人として休日等に自発的に現場へ行き、生産者の本音を聞くことで、より良い行政に繋がるということである(強制ではない)
全文
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4月1日の農林水産省の入所式で、鈴木大臣が「スーツを脱いで現場に出かけた」という訓示を述べられていたということを伺いました。

私ども、農林水産省の職員の皆様に、ぜひ全国津々浦々、特に中山間地域や漁村、林業の現場に出かけて、各生産者の皆さんと直接対話をしていただきたいと強く感じております。

そこで大臣に伺います。

職員の皆さんが現場に出るときの交通費などの経費は職員の自己負担でしょうか。

また、週末に地方を回った際には、平日に代休は取れるのでしょうか。

大臣の見解を伺います。

ご指摘の訓示は新規採用者に対して、私自身も昔新規採用された立場からですね、農林水産行政へ向き合う私なりの姿勢というのを皆さんにお話をさせていただいたものであります。

肝心なことは、職務として仕事として現場に行くという場合は、当然、旅費の支給や代休の付与などを行うということが当然になりますが、私が訓示の中でお伝えをしたかったことは、私自身の体験でもありますけれども、職員として仕事で現場に行ってお話を伺うということも私自身もさせていただきましたが、どうしてもそれでは建前のお話になってしまうということが多々あったように思っております。

ですから私としては、仕事として行くんじゃなくて、できれば一個人として、要は休日を使って、これは職務ではありませんから自分の自由な意思で、農林水産業に携わる皆さんの気持ちや本音を人として聞き出すということ。

それが結果としては、いい農林水産行政につながっていくんだということを申し上げたかったわけですので、私は別にこれを強制するわけではありません。

ただ現場の皆さんからは、私は1年目のときに言われたのは、土日で、私は別にこれ職務ではなく鳥取県に何度もお邪魔をしましたが、「あんた自分のお金で来たの、偉いね」と言われました。

だから本音でいろいろ教えてあげるという話をされたのが私の実体験でありますから、そういう職員が増えると、いい農林水産行政になるのではないかと考えております。

農林中央金庫の運用方針と損失拡大の理由
質問
木下敏之 (参政党)
  • 1兆8000億円の巨額赤字に至るまで、なぜ運用方針の転換ができなかったのか
  • 2019年頃の逆イールド状況や2021年以降の金利差縮小の時点で、なぜ見直しを行わなかったのか
答弁
長野代表理事
  • 高格付け外国債券を中心とした運用を行っていたが、コロナ禍や地政学リスクによる世界的な物価上昇と欧米の利上げで含み損が発生した
  • 当時は含み損が早期に解消するという見通しを持って保有を継続した
  • 2024年度に入り含み損が継続したため、低利回り資産の売却という経営判断に至った
全文
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まず今回の農林中央金庫法の改正でございますが、1兆8000億円の赤字を出したということがきっかけでなっているわけでありますが、最初に農林中央金庫のご参考人にお伺いいたします。

当時、農林中金は理事会で運用方針を決定したということでございますが、なぜここまで損失が拡大するまでに方針転換ができなかったのかと。

例えばこの10年のイールドカーブを見ておりますと、2019年前後に逆イールド状況にもなりかけておりまして、また2021年から急速に長短金利差が縮まっていたりもしておるわけであります。

その時点で見直しをかけなかったのはなぜなのでしょうか。

ご質問にお答えいたします。

我々農林中央金庫は、1998年より、本格的な国際分散投資に向けた対応を開始してございます。

その中で、高格付けの外国債券をポートフォリオの中心とする運用の方針を行ってまいりました。

リーマンショック以降、安定的に利益を上げてきたわけなんですけれども、委員ご指摘のとおり、コロナ禍、それと地政学リスクの顕在化、こういった背景などによりまして、世界的な物価上昇が進んだということで、欧米諸国の中央銀行が複数回にわたって利上げを行った結果、いわゆるその含み損の状態に陥ったということでございます。

有価証券の評価損益につきましては、2023年3月期で評価損に転じてしまったという状況でございました。

こうしたことを受けてということでございますが、当時の判断といたしましては、こうしたいわゆる含み損の状態が早期に解消するという見通しを持ち、債券の保有を続けたということでございます。

そうしたことではございますが、2024年度に入ってからも、その含み損が継続したということもございまして、我々農林中金自身の経営判断といたしまして、外国債券等の低利回り資産の売却に踏み切ったということでございます。

金融庁による農林中央金庫への監督・指導責任
質問
木下敏之 (参政党)
  • 金利リスクの拡大が明白な状況で、検査に従わない農林中金をそのままにした金融庁の見解を問う
  • 検査の中で損切りを行うよう指導しなかったのか
答弁
若原審議官
  • 2022年以前からリスク管理体制の構築を促してきた
  • 対話を通じて体制強化を求めていたが、違法状態にあったわけではなく、直ちに行政処分等のアクションが必要な状況ではなかったと認識している
全文
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次の質問は、金融庁にだけご質問をしたいと思います。

これまで何度も何度も金融危機がありまして、その際に政府の監督責任を問う声が上がりましたので、検査機能が強化されてこられたことと思います。

それで今回の損失についてですが、長短金利の逆転が近づいてきている段階で、この金融商品のリスクが拡大しているということは、誰でもわかったことではないかと思います。

既に他の先生方への答弁の中で、農林中金がなかなか指導に従ってくれなかったという感じのことをお答えになったと思いますが、検査に従わないと、そのままにしておいていいような話ではなかったと思うのですが、この点について金融庁はどのようにお考えなのか、御見解を伺いたいと思います。

また、検査の中で損切りするような指導をされなかったのかどうかについても、御見解を伺いたいと思います。

お答えいたします。

金融庁といたしましては、農林中央金庫に対しましては、欧米諸国の金利が上昇する2022年よりも前の段階から、有価証券運用に伴う金利リスク等の大きさに見合ったリスク管理体制の構築等を促してきたところでございます。

ただ、こちらの方、何がしかの違法状態であるとか、そういったようなことがあったわけではございません。

あくまでも私ども、いわゆる対話を通じまして、より良い経営を目指していただくという、そういったリスク管理体制の強化も必要でないかということを申し上げてきたわけでございまして、それが直ちに行政上の何がしかのアクションが必要な違法状態であったかというと、そういうことではなかったというふうに認識をいたしております。

農林水産省による損切りの強要の有無
質問
木下敏之 (参政党)

- 外部理事を導入させるために、農林水産省があえて損切りを指導・強要したのではないかという意見について、省の見解を問う

答弁
小林経営局長
  • 個別の有価証券の売買を直接指図することはない
  • 2024年度の資産売却は、次年度以降の安定的な黒字化と収益基盤確立に向けた農林中金自身の経営判断によるものであると理解している
全文
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続いて、これは農家の方の中からも出る意見なんですが、2024年に損切りをせずにそのまま持ち続けていればよかったのではないかという意見が結構あるわけですね。

そこで改めて聞きますが、農林水産省はあえて損切りを指導して、理事会に外部の人を呼び込むために損切りを強要したのではないかといったような意見を言う人もいるんですが、この点についてどのようにお考えなのか、農林水産省のお考えを聞きたいと思います。

お答え申し上げます。

農林水産省では、農林中央金庫における適切なリスク管理体制の構築などを指導・確認するためにモニタリングを行っているわけでございますけれども、農林水産省から直接個別の有価証券に対する売買等を指図するということはございません。

農林水産省といたしましては、この2024年度の低利回り資産の売却は、あくまでも農林中央金庫の経営判断として、当該年度は赤字を計上したとしても、2025年度以降の安定的な黒字と収益基盤の確立に向けて、投融資のポートフォリオの改善の一環として行われたものであると理解しているところでございます。

理事会への外部人材登用の妥当性と理由
質問
木下敏之 (参政党)
  • なぜ再発防止策として外部人材の登用が良いと考えたのか
  • 他の金融機関で外部理事登用により経営が改善したという検証がなされているのか
答弁
小林経営局長
  • 理事全員が職員出身で同質的であるため、専門的な知見を持つ外部理事により多様な視点を確保し、ガバナンスを強化することが狙いである
  • 3メガバンクが社外取締役を導入し、多角的な視点を業務執行に反映できているという評価を前提としている
全文
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再発防止策のうち、いろいろな対策が報告書でも出ておりましたけれども、なぜ理事会に外部人材を登用する対策が良いと思われたのか。

この、いろいろな農林水産省と一緒にまとめられた報告書の図の4ですね。

ここには有識者検証会の報告書ですが、外部有識者を起用した組織の事例が引用されてございます。

他の金融機関は外部理事を登用することによって、経営が改善したというところまで検証されたのでしょうか。

そのことも含めて、理事会に外部人材を登用する対策が良いと考えた理由をお伺いしたいと思います。

お答え申し上げます。

今回の農林中央金庫の外部理事の登用につきましては、有識者検討会におきまして、「農林中央金庫は理事全員が職員出身となっているため、同質的であり、専門性の高い外部の理事の意見を聞く体制が必要ではないか」でありますとか、「農林中央金庫においても、専門的な知見を有する者を非常勤の外部理事として登用することができれば、多様な視点が確保されることにより、ガバナンスの強化につながるのではないか」と、こういったご指摘がありました。

農林中央金庫の経営判断に当たって、多様な視点を確保し、そのガバナンスを強化する。

そういうことを狙いとしまして行われるものであると承知してございます。

なお、この有識者検討会におきましては、3メガバンクは今回、少なくとも農林中央金庫のような赤字が計上していない、こういうことを前提にいたしまして、3メガバンクにおいては多様な経歴を持つ社外取締役を取締役会に入れることで、多角的な視点を業務執行の決定の際に反映することができているという、こういう評価をしているところでございます。

外部理事登用に対する会員の反応と選任プロセス
質問
木下敏之 (参政党)

- 外部理事の導入について、信連や各農協組織(会員)は納得しているのか、どのような意見を持っているのか

答弁
長野代表理事
  • 会員には説明を行っており、どのような人物を何名招聘するのかといった質問を多く受けている
  • 今後、総代会での承認プロセスの中で丁寧に説明していく考えである
全文
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ここから農林中央金庫の方にまたお伺いいたしますけれども、今回、外部理事を入れることについて、信連、それから各農協組織、皆さんはどのように、このことについて意見をお持ちだったんでしょうか。

外部の人材を入れることについて納得されていたのでしょうか。

御質問にお答えいたします。

農林水産省における農林中金の投融資資産運用に関する有識者検証会におきまして、理事が同質的であり、専門性の高い外部の意見を聞く体制が必要であるということ、経済情勢や組織運営などに関する多様な視点が確保できていない、こういった点を御指摘いただいたところでございます。

これに対しまして、2025年2月に農林中金法が改正された場合は、法改正の趣旨を踏まえた外部理事の登用を検討する旨、公表を行ってございます。

こうした中で、会員の皆様にも御説明をさせていただいているところでございます。

会員の皆様方からは、外部理事としてどのような方を招聘する予定なのか、あるいはどの程度の人数を想定しているのか、こういったお声を多くいただいているところでございます。

我々農林中金といたしましては、こうした点につきまして、改めて外部理事の就任に係る総代会、総代会での承認に向けたプロセスの中におきまして、会員の皆様に丁寧に説明をしてまいりたいと考えてございます。

外部理事に期待する役割とスキルセット
質問
木下敏之 (参政党)
  • 非常勤で報酬を抑えた体制で、本当に運用に長けた人材を登用できるのか
  • 具体的にどのような役割(例:耳の痛いことを言う役割など)を期待して登用するのか
答弁
長野代表理事
  • 市場運用の経験やマクロ経済の展望、組織ガバナンスの知見を持つ方が適切と考えている
  • 経営の同調性を打破し、内部では気づけない情報や助言を得ることで、外部からの視点を取り入れることを期待している
全文
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事前レクのときに農林中金の担当の方にいろいろお話を伺ったわけですが、非常勤の方を数名登用する、そしてお給料は常勤理事よりは上げない、というお話であったかと思います。

そうなると、逆に外国債の運用に長けた人を入れるのは非常に難しいなと思っておりまして、それで実際にどういう役割を持たせた方を登用されるおつもりになるんでしょうか。

リスクが非常にある運用をしているよと、これはやめなさいという、みんながおかしいと思っていても、言いにくいことを言わせるということを期待して使われるのでしょうか。

ご質問にお答えいたします。

外部理事の招聘につきましては、まだ決まったところはございませんけれども、やはり今回の反省を踏まえた上で、そういったスキルセットをお持ちの方に参画をいただくのが適切ではないかと考えてございます。

具体的に申し上げれば、市場運用のご経験、ないしはマクロ経済の先行きを展望するそういったご知見をお持ちの方、加えまして、我々組織の全体のガバナンス、そういったご経験を有する方、そういった方々が適切な外部理事の候補になってくるものと認識してございます。

今回の反省の一環といたしまして、我々の経営の同調性といったものを一つ挙げさせていただいているところでございますので、そういった外部からの視点を取り入れることによって、我々が気づけないような情報、あるいはこれまでのご知見を生かしたご助言、そういった形での参画を外部理事として期待させていただいているというところでございます。

農林中央金庫の組織性格に関する広報
質問
木下敏之 (参政党)

- 法改正が外資への売却につながるという批判や、株式会社との混同がある。誤解を解くために一般向けにどのようなPRを行うのか

答弁
小林経営局長
  • 農林中金は協同組織であり、特定の株主が意思決定を掌握できない仕組みであり、法改正後もこの基本的性格は変わらない
  • 様々な情報発信媒体を使い、正確な情報を発信していく
全文
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次の質問は時間の関係もありますので政府参考人だけにお伺いしたいと思いますが、今回の法改正は農協組織が外資に売り渡されるきっかけをつくったという批判もあるわけですね。

しかし、先ほどのこれまでの先生方への御答弁の中で、農林中金は農協組織しか会員になれないという御説明もございましたし、やはり一般の方は農協組織を株式会社と混同している方もとても多いんですね。

そのような誤解を解いていくために、今回の法律改正に合わせて、農協の方に対してはもちろんですけれども、一般の方に対してどのようなPRをしていくつもりなのかをお伺いしたいと思います。

お答え申し上げます。

先ほど説明申し上げましたとおり、農林中金は、一会員が原則1個の議決権を有する等の協同組織でございます。

農水省として、業務の基本方針の重要事項の決定でありますが、理事の選任は経営管理員が行うと、こういうことが農林中金法に規定されておりまして、株式会社のように特定の株主が資金力によって議決権を独占して意思決定を掌握するといったことはできない仕組みになっていて、今回の法改正でもこの基本的性格に変更は加えられることはないということであります。

農水省といたしましては、こうした農林中金の組織としての性格が株式会社とは基本的に異なるということ、また今回の法改正によってこれらが変更されるものではないということにつきまして、様々な手段、情報の発信媒体を使いまして、正確に情報発信をしてまいりたいと考えてございます。

農業分野における資金需要の推移
質問
木下敏之 (参政党)

- 農業分野の資金需要が拡大しているとされるが、長期的に見て本当に拡大しているのか。推移と見通しを問う

答弁
小林経営局長

- 2015-2019年の平均新規融資額は約8200億円であったが、直近の2020-2024年は約9000億円となっており、増加傾向にある

全文
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では続いて、農林中金さんの出資・貸し出しの増加策についてお伺いしたいと思います。

私がこれまで農協金をいろいろ見てまいりましたが、やはり最初に申し上げたように融資先、出資先、これが少ないということがずっと課題であったと思います。

今回は農業分野の資金需要が拡大しているということでしたが、これを過去10年、20年で長期的に見ていくと、あまり拡大していないのではないかと思うんですけれども、その点について資金需要の推移、これからの見通しを政府委員にお伺いしたいと思います。

小林経営局長、お答え申し上げます。

日本政策金融公庫、農協系統、国内銀行、信用金庫の2015年から2024年までのこの10年間における農業分野の新規融資額の推移を見ますと、これは各年によって額の増減というのはあるわけでございますけれども、まずこの2015年から2019年までの5年間で見ますと、各年の平均新規融資額は約8200億円となっております。

一方で、この直近の2020年から2024年までのこの5年間の各年の平均新規融資額は約9000億円というふうになってございまして、増加傾向にあるというふうに考えてございます。

海外案件への融資拡大と政府支援
質問
木下敏之 (参政党)
  • 国内の人口減少で貸出先が厳しくなる中、食料安全保障に絡む海外プロジェクト(肥料確保等)への出資を増やすべきではないか
  • 政府が案件形成を主導し、農林中金が融資するようなプロジェクトに取り組む考えはないか
答弁
鈴木大臣
  • 海外からの稼ぎを増やすことは不可欠と考えており、食品産業の海外展開支援策を検討中である
  • フードテック等の大型案件について、政府一体となって戦略的に案件形成を行い、農林中金にも参画いただきたいと考えている
全文
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では時間の関係でちょっと先を急ぎますが、今資金需要が増えているのではないかということでありましたが、私は資金需要というのは基本的には国内の人口の推移でほぼ決まっていくのではないかと思っております。

そういった点で、これから特に地方は人口減少がさらに加速してまいりますので、国内での貸し出し、これは非常に厳しくなっていくのではないかと思っています。

その点で、これからやはり農林中金のような巨大な金融組織は、海外案件の出資を増やしていくしかないのではないかと思っております。

ただ、このリスクのあるところに取り組んでいかないと、なかなか資金需要というのは見込めないなと思っておりまして、こうなってくると、やはり政府が食料安全保障と絡んだ案件を推進していくと。

例えば、たぶん次回の一般質疑でまたお伺いすることになると思うんですが、これから世界的に肥料不足になりますので、モロッコから安定的に肥料を日本に入れるための案件。

一番いいのは、たぶん全農さんがそういった会社に資本参加するか買収されると。

そのために資金提供をメインバンクの農林中金さんがする。

ただ、海外案件をいきなりやるというのは非常に難しいので、政府として何らかの支援策をするか、別の公的な長期金融をやる金融機関と組ませる。

そういったことが必要ではないかと思うんですね。

そこで最後に農林水産大臣にお伺いいたしますが、効果が出るまでに数年かかるようなプロジェクトではありますが、やはり積極的に日本企業が海外に出ていくことを組み合わせて、農林中金さんが融資先を増やすようなプロジェクトを政府として取り組んでいくお考えはないのかどうかを伺いたいと思います。

国内市場が、木下先生がおっしゃるように、国内は人口が減るわけですから、そういう中で農林水産業、食品産業の持続的な発展を図るためには、成長する海外からの稼ぎを増やしていくということが、これは必要不可欠であるというふうに考えております。

このため、輸出だけではなくて、食品産業の海外展開に取り組むこととしたところでありまして、我々も食文化産業振興ワーキンググループというのをつくりまして、食品産業の海外展開支援策を、今現在検討しているところであります。

このほかにも、例えば日本由来のフードテックですね。

こうした投資なんかも、別に国内だけではなくて、当然さまざまなニーズのあるマーケットというのがありますから、そこに展開をしていくといった際に、一軒あたり、例えば植物工場で言えば、大型のもので言うともう200億円とか300億円という規模になりますし、陸上養殖はもっとさらに規模がでかくなってきます。

そうしたところに対して政府一体となってまず案件形成をして、またそれは他国との関係性もありますから、そうしたこともよく踏まえて戦略的にやり、そこにぜひさまざまな観点で農林中金の皆さんからもご参画をいただけたらありがたいというふうに考えております。

農業近代化資金融通法の貸付上限額の制限理由と今後の運用
質問
林拓海 (チームみらい)
  • 法定上限(4000万円)を大幅に下回る制限(1800万円)を政令でかけ続けてきた理由と期間を問う
  • 今回の改正後、再び政令で法定額を下回るキャップを設ける予定があるかを確認する
答弁
小林経営局長
  • 平成5年から過剰債務の回避などの事情を考慮して1800万円に制限していた
  • 今回の改正では、借入額の実態(約10倍に増加)を踏まえ、法定上限と同じ2億円とする考えである
全文
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まずは、なぜ法定額を大きく下回る制限を政令でかけ続けてきたのか。

いつからその制限をかけてきたのか。

その具体的な理由をお伺いいたします。

さらに、今回の改正によって上限額がもし引き上げられた場合に、再び政令によって法定額を下回るような、いわゆるキャップ、上限制限を設ける予定があるのかについても教えてください。

これまで御指摘のとおり、個人経営体に対する農業近代化資金の貸付上限額は、法律で4000万円の範囲内で政令で定める額というふうに規定した上で、これに基づく政令におきましては1800万円というふうに規定されています。

この規定は平成5年からということでございます。

これは法律では主に農業者の当面の資金需要の増加にも応えられる水準を勘案して額を設定した上で、政令では、例えばその他の事情、過剰債務の回避など、例えばそういうものでありますけれども、こういったその他の事情も考慮して、具体的な貸付上限額を定めてきたということでございます。

今回どうするのかということでございますけれども、今回の見直しに当たっては、まず個人経営体に対する貸付上限額につきましては、現行が1800万円ということでございます。

これを設定した当時と比較しまして、1経営体あたりの借入額が約10倍になっていると。

こういったこと等を踏まえまして、当面の資金需要の増加にも応えられる水準として、法律上は2億円の範囲内で政令で定める額というふうに規定しているところであります。

その上で、今回政令では、個人経営体に対する政令で定める貸付上限額につきましては、法定上限額と同じ2億円とする考えでございます。

インフレに伴う貸付上限額の機動的な見直し仕組みの導入
質問
林拓海 (チームみらい)
  • 物価上昇や設備コスト増により、設定された上限額(個人2億/法人7億)を超えるニーズが生じる懸念を指摘
  • 農業物価指数等に連動して、法律改正を伴わず機動的に上限額を修正する仕組みの検討を求める
答弁
小林経営局長
  • 指数連動による自動見直しの仕組みは考えられる
  • 現行制度でも大臣承認等で柔軟に対応できる仕組みがあるため、まずは改正制度の定着を図りつつ、今後の工夫を検討する
全文
質問・答弁の全文を表示

次に、将来のインフレ等への対応についてお伺いしたいんですが、今回の改正法案では融資上限が引き上げられるということになっています。

ですが、先ほどから委員の先生方もおっしゃっているように、スマート農業に当たるための農機の価格が値上がりしているですとか、あるいは農業物価指数を見ても肥料価格は直近数年で高止まりしているというような声もあります。

今後さらにインフレ等が継続して、農業近代化に必要となる資金が、今回この個人で2億円、法人で7億円という枠が設定されているかと思うんですが、今後さらにそれを超えて必要になるという可能性もあるのではないかなというふうに考えております。

次回、この農業近代化資金についても、さらに30年後の改正ということになると、なかなかその間に起きうる時代の変化に対応しきれないのではないかと、成長のチャンスを摘み取ってしまうことになりかねないのではないかという危惧も聞かれるところかと思うのですが、ここに関しての政府の認識と、今後の機動的な制度運用のあり方について、見解をお伺いいたします。

これ、さらに踏み込んでお聞きしたいのが、今後、一定期間ごとに今回の制度を含めて見直しを行う際に、そのときの判断で数字を決めるということではなく、物価ですとか設備コストの変動に応じて、上限額が見直される仕組みを構築するべきではないかと考えています。

具体的には、農林水産省が公表している農業物価指数ですとか、あるいは農機具の価格の変動なんかを見ながら、そこに上限額を連動させて、一定の変動幅、物価指数等が一定の変動幅を超えた場合には、必ずしも法律改正を伴わなくとも、機動的に貸付額の上限が修正されるような仕組みを将来的に取り入れることも検討できるのではないかと思っています。

これは、農業従事者の方が社会情勢に左右されずに、適切な投資環境を維持できるようになるのではないかと思うのですが、こういったスキームの今後の検討について、農水省としての見解をお伺いいたします。

この農業近代化資金の貸付上限額につきましては、一経営体あたりの投資の状況でありますとか、必要な設備資金や運転資金の額、それから一方で貸付ける側の民間金融機関の貸付実態、こういった要素を勘案しまして、農業者の資金需要に応えられる水準として設定しているところでございます。

このため、想定を超えるような大幅な物価上昇が発生した場合に、上限引上げの可能性というものを設定するものではございませんけれども、今回の法改正によりまして、当面の資金需要の拡大にも対応できるものと考えてございます。

それで、今の農業近代化資金の仕組みでございますけれども、仮に法律、政令で規定する貸付限度額を超えるような資金ニーズが個別に生じてきた場合でございますが、そうした場合には個別の融資案件ごとに都道府県知事や農林水産大臣の承認を受けることで、法律、政令の貸付上限額を超える融資を可能とする仕組み、これが法令上設けられているところでございますので、まずはこの制度の定着をしっかりと図りながら対応してまいりたいというふうに考えてございます。

ご提案ありましたように、農業物価指数でございますとか農機具の価格指数等に連動させまして、貸付上限額が自動的に見直される仕組み、こういった仕組みも制度としては考えられるというふうに私どもも考えておりますけれども、先ほどもご説明いたしましたように、農業近代化資金につきましては現行の制度におきましても大臣承認などを活用しまして、皆様の資金ニーズに柔軟に対応できる仕組みが設けられているところでございますので、まずは今回の制度の改正の定着をしっかり図りながら、この農業近代化資金を農業者にとってより良いものとする工夫については、また引き続き検討していきたいと考えてございます。

農林中央金庫の役割と基幹投資家としての側面
質問
林拓海 (チームみらい)

- 法改正で「金融の円滑化」が目的に追加されるが、従来の「基幹投資家」としての役割から、農業融資を強める方向へ役割を変える認識かを確認する

答弁
小林経営局長
  • 従来の「農協等のための金融円滑化(運用・還元)」という目的は維持される
  • 新たに追加される目的と併せ、両面を維持しながら融資を強化していく
全文
質問・答弁の全文を表示

今回の改正では、農林水産業者のために金融の円滑化を図る目的が追加されているということです。

農林中央金庫の農林水産業者の方向けの金融をさらに促進するということは、私も重要だろうと思っているんですが、これまでの質問で各委員の先生方がご指摘されているように、公式ホームページにも基幹投資家としての側面を併せ持っているというふうに書かれているわけですけれども、今回のこの農林中央金庫法の改正によって、これまでのこの基幹投資家としての顔が、この農業融資をさらに強めていくっていうような方向性で、その役割を変えていくっていう認識でよろしいんでしょうか。

それをお伺いしたいと思います。

今回の法改正によりまして、農林中央金庫の目的に、農林水産業者のために金融の円滑を図ることが追加されるわけでございますけれども、これは引き続き、農協等のために金融の円滑を図ることという従来の目的も存知されているところでございます。

今後は両方が農林中央金庫の目的として位置づけられることになります。

従いまして、今回の法律改正後も農林中金は、従来から引き続き農協等の資金を預かり運用し還元するという、こういった側面を持ち続けることになるということを想定している。

農林中央金庫の外部理事の構成と専門性のバランス
質問
林拓海 (チームみらい)
  • 外部理事の登用により、運用投資の専門家ばかりが意思決定層を占め、農業金融の促進が疎かになる懸念を指摘
  • 農業融資の目利きや農政に精通した人材を確実に配置する担保があるか問う
答弁
長野代表理事 専務執行役員
  • 外部理事には経済・金融・ガバナンスの専門家を招聘する
  • 同時に、市場運用に偏らないよう、農林水産業の知見を有する常勤理事をバランスよく配置する
全文
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今回、外部理事を登用しやすくしている、多様な視点が入るということはいいことだと思うのですが、ここで懸念されるのはその中身だと考えています。

これまで通り、方針を継続するということであれば、やはり運用投資によって一定の利益を上げてきたという実績もあることを考えると、その外部理事も含めてですね、運用投資の専門家ばかりで固められてしまうのではないかという懸念も聞かれるところかと思っています。

そこでお伺いしたいんですが、今回外部理事を登用するにあたって、その外部理事の方々の構成が運用部門に偏ってしまうことはないのか、お伺いしたいと思います。

というのも、もし投資の専門家ばかりが意思決定の場を占めるということになれば、なかなか農業金融の促進という今回の改正趣旨、つまり農業金融をより促進していくというところよりも、投資の方にかなり重きを置いた実運用になってしまうのではないかといった懸念も聞かれるかと思いますので、こうした農業融資の目利きができる人材や農政に精通した人材を責任のある地位に確実に配置する担保はあるのかというところを、具体的にお聞きしたいと思います。

繰り返しになりますが、農林中央金庫は適切なリスク管理のもとで、金融機関としての健全性を維持しつつ、国際分散投資を通じた収益還元という側面と、農協等と一体となった農業者、食品産業に対する融資という側面、これらを両輪として農林水産業の発展にしっかりと貢献をしてまいりたいというふうに考えてございます。

有識者検証会におきまして、理事における市場運用経験者の数を増加させる、また、組織全体での専門性の高い外部の見識の導入、こういった御提言をいただいたことを踏まえまして、外部理事には経済、金融やガバナンスなどの分野に精通した方を複数名招聘することを考えているというところでございます。

併せまして、委員御指摘のとおり、収益還元と融資の両輪で農林水産業の発展に貢献するという重要な部分を忘れてはいけませんので、理事の構成が市場運用に偏ることがないように、農林水産業に係る知見を有する常勤理事、こういったものをバランスよく配置をしていきたいというふうに考えてございます。

また、検討してございます外部理事につきましても、農林水産業及び協同組合など、協同組織中央機関としての特色もしっかりとご理解いただきながら、農林中金の経営判断に当たって多様な視点からご意見を賜るということを考えているということでございます。

法改正を通じた日本農業の強化方針
質問
林拓海 (チームみらい)

- 今回の改正を通じて、日本の農業のどの分野をどのように強化していきたいか、大臣の考えを問う

答弁
鈴木大臣
  • 担い手への集中による規模拡大と設備投資を促し、生産性を向上させる
  • フードテック(植物工場、陸上養殖等)への投資を金融面で支え、食の分野を日本の成長の柱にする
全文
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最後に大臣にお伺いしたいのですが、今回のこの改正、農業金融を強化する、民間資金がさらに民間資金をさらに現場の農林水産業従事者の方々が活用できるような方向での法改正になるかなと思うんですけれども、今回のこの改正を通じて日本の農業のどの分野をどういうふうに強化していきたいのかといった、お考えをお聞かせください。

とにかくこれでやらなければならない、やりたいことはですね、人口が日本は減る中においても、食料供給力を上げていく、このことに尽きていくんだというふうに思っております。

特に農業の分野では人が減るわけですから、その中で担い手にどんどんこの生産が集中をしていくと。

そうすると規模拡大もしなければいけないし、設備投資も必要になると。

結果としてそれで生産性をアップしていくということになるというふうに考えております。

そしてもう一つはこの気候変動や温暖化の中で災害が増えていく。

そういう中でも食料供給をしっかりと担うために、やはりフードテック、ここへの投資が欠かせません。

植物工場や陸上養殖、また先ほども議論がありましたけれども外食を含めてこれを国内外に大きく展開をしていくということになります。

これをいかに金融面で支えていくかというのが、今回の法改正の一番の趣旨かというふうに思いますので、食の分野において、この金融を通じて、食の分野が日本の成長を支える、そういう柱になれるように、そんな未来をつくれるように努力させていただきます。

農林中央金庫法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)
  • 農林中央金庫のガバナンス強化と専門人材の確保・育成を求める
  • 農林水産業者への融資拡大および関連会社への出資への積極的な取り組みを求める
  • 出融資状況のモニタリングと適切な監督の実施を求める
  • 出融資先に対する販路拡大など経営課題解決の提案を求める
答弁
鈴木憲和

- 附帯決議の趣旨を踏まえ、適切に対処する

全文
質問・答弁の全文を表示

農林中央金庫法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案。

農林水産業を取り巻く環境が大きく変化する中、拡大かつ多様化する農林水産業者等の資金需要に応えるため、農林水産業の発展に寄与することを使命とする農林中央金庫が金融機能を強化することは一層重要となっている。

よって政府は本法の執行に当たり、前事項の実現に万全を期すべきである。

一、経済情勢や組織運営等に関する専門的な知見を有する外部理事の登用など、ガバナンスを強化するとともに、専門性を有する人材の確保・育成を行うことにより、その業務の執行に最善を尽くすこと。

二、農林中央金庫は、その基盤をなす全国の農水産業協同組合が行う信用事業との役割分担を意識し、また、リスク管理を適切に行いながら、資金需要に適切に応えられるよう、農林水産業者への融資の拡大に積極的に取り組むこと。

三、農林中央金庫は、農林水産業の成長産業化等に貢献するため、出資対象会社の選定基準等を適切に定めるなど、業務の健全かつ適切な運営を確保しつつ、地域の農林水産業の発展に資する農林水産・食品関連会社等への出資に積極的に取り組むこと。

四、農林中央金庫の業務の範囲や出資規制を見直すことに伴い、農林中央金庫が行う出融資の状況等についてモニタリングを行うとともに、経営の健全性確保の観点から、農林中央金庫に対し適切な監督を行うこと。

五、農林中央金庫は、農林水産業者等の所得の向上に資するため、その出資、出融資先に対する販路拡大など、経営課題の解決策の提案に積極的に取り組むこと。

附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。

農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
質問
庄子賢一 (中道改革連合・無所属)
  • 農業近代化資金の積極的な活用と、貸付条件の拡充および制度の丁寧な説明を求める
  • 融資手続の簡素化など、農業者のニーズに合わせた環境整備を求める
  • 都道府県と連携し、必要な融資が確実に行われるための適切な措置を求める
答弁
鈴木憲和

- 附帯決議の趣旨を踏まえ、適切に対処することを表明した

全文
質問・答弁の全文を表示

農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案。

農業経営をめぐる状況が大きく変化する中、農業経営の改善に係る農業者等の取組の促進に向けて、民間金融機関が取り扱う長期低利の制度資金である農業近代化資金が積極的に活用されることは一層重要となっている。

よって政府は本法の施行に当たり、前事項の実現に万全を期すべきである。

1. 農業協同組合・地方銀行、信用金庫等の民間金融機関や農業者等に対し、農業近代化資金の貸付上限額の引上げ等、貸付条件の拡充内容とともに、制度の利点についても丁寧に説明すること。

2. 農業者等の資金ニーズに合わせて、時期に応じた融資実行が可能となるよう、融資手続の簡素化などの環境整備を行うこと。

その上で、民間金融機関において、リスク管理等が適切に行われるよう、必要な助言を行うこと。

3. 農業者等の資金ニーズに応じて、必要な融資が確実に行われるよう、都道府県とも緊密に連携して、適切な措置を講ずること。

附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ適切に対処してまいります。

発言全文

藤井比早之 (農林水産委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

これより会議を開きます。

内閣提出、農林中央金庫法の一部を改正する法律案及び農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。

この際、お分かりいたします。

両案審査のため、本日参考人として農林中央金庫代表理事専務執行役員、長野正樹君の出席を求め意見を聴取し、また、お手元に配付のとおり、政府参考人の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。

ご異議なしと認めます。

よって、そのように決しました。

これより質疑に入ります。

質疑の申出がありますので、順次これを許します。

平沼正二郎 (自由民主党・無所属の会) 17発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

藤井比早之委員長:平沼正二郎君。

質疑者 平沼正二郎

平沼正二郎君:平沼君。

皆さんおはようございます。

自由民主党の平沼正二郎でございます。

本日は質問の機会をいただきましたことを、委員各位に御礼を申し上げる次第でございます。

本日は農林中金法、農業近代化資金融通法の金融関連2法案に関して質問をさせていただきます。

まず、本法律案の改正の趣旨として、農業経営の規模拡大や物流、加工、輸出などの取組の進展などにより、農業分野の資金需要は拡大をしておりまして、また今後、地域計画に基づく規模拡大等により、農業分野の資金需要は拡大をしております。

事業拡大に伴って資金需要が大きくなる見込みであるからとされておりまして、皆さんご承知おきのとおりかと思いますけれども、農業においては担い手の高齢化に直面をしておりまして、今後ますます深刻になる可能性が高いわけであります。

また今後の担い手である若手及び現役世代の確保も大変厳しくなっている状況の中、食料安全保障の観点からも生産量の維持、そして拡大をやはりしていかなければならない状況下であります。

そうなると、やはりこれを解決するためには必然的に省力化だったり、精緻化というのをしっかり図っていかなければなりません。

そのためには、やはり機械導入だったり、こういったことによって自動化をしたり、あとは徹底したDX化によって効率化を図っていく。

それに伴って設備の大規模化などを導入して、生産性の向上を徹底的に図っていく必要性が非常に高まっていると私も感じております。

それらを踏まえますと、今回の農林中金の農業金融化に向けた役割は大変大きいと考えておりますけれども、今回の法改正を踏まえて、農林中金にどのようなことを期待しているのか、まず鈴木農林水産大臣にお伺いをいたします。

鈴木大臣。

答弁者 鈴木憲和

鈴木憲和大臣:はい、御質問ありがとうございます。

今、平沼先生がおっしゃるとおり、農業経営の規模拡大などによりまして、農業分野の資金需要が拡大をしていますし、これからも拡大をし続けるだろうというふうに考えております。

こうした中で、農林中金には、豊富な資金力や幅広いネットワークなどを生かして、農林水産業向け融資を強化することで、農林水産業のさらなる発展に貢献をしていくことが期待をされております。

今回の法改正で、農林中金においても、農林水産業の生産基盤強化と食料供給力の向上に貢献するため、担い手経営体や大規模施設、フードテックなどへの融資・出資を拡充することに加えまして、担い手の事業サポートやDX化などの支援を通じた経営高度化への貢献、そして生産者の海外ネットワークを活用した業界再編の後押しや輸出増加への貢献などに取り組む方針と承知をしております。

農林水産省としても、農林中金が目に見える成果を挙げていただくことを期待をしております。

質疑者 平沼正二郎

平沼正二郎君:大臣ありがとうございます。

やはり様々なところで大規模化、効率化を図っていく必要性が非常に高まっているところで期待をしているところでありますけれども、今回の法改正を経て、先ほど御答弁いただいたメリット、こういったものをやはり実効性のあるものとして実証していただきたいと思っております。

一方で、今回の法改正では、大規模化や効率化に主眼が置かれていると承知をしておりますけれども、これは先ほども申し上げたとおり、効果をぜひとも発揮していただきたいと思っております。

しかしながら、やはり大規模化、効率化できるというところはあるんですけれども、やはり中山間地とか、こういったところは、なかなかこういったことに課題が多いというのも事実であります。

岡山の県北の中心部だったりっていうところはもうほとんど中山間地域でありまして、急峻な斜面が、すごい斜面が急峻だったり、田畑が点在をしていたりということで、大規模にかつ効率的に行おうにも、やはり機械の導入や一括の管理だったりという場所によっては、ほぼほぼ不可能であったりしているわけであります。

やはり大規模化、効率化は平野部での導入がメインであると考えておりますけれども、一方で日本全体においては、中山間地の農業において、この4割ほどの農産物を算出しているともされております。

そしてこのような地域で農業を行っているのは、多くのやはり中小・小規模の農家でありまして、やはり農業の再構築、再発展を図るためには、このような条件不利地の対応、中小・小規模農家の維持も必須であるかと考えております。

そこでお伺いをいたしますけれども、大規模化の進展で効率的に農業経営が行われることは、食料安全保障上極めて重要でありますけれども、一方で先ほど述べたとおり、中小・小規模農家も非常に重要であると。

こうした中小・小規模農家が、今回の改正で何か影響があるかどうか教えてください。

小林経営局長。

答弁者 小林経営局長

お答え申し上げます。

民間農業融資の大部分を担う農協系統におきましては、これまでも中小規模の農業者に対する融資など、農協等が対応できるものは農協等で対応いたしまして、農協等では対応が困難な大規模案件等につきましては農林中金が対応する。

こういうのが基本でありまして、今回の法改正においても、この役割分担に変更はございません。

特にこの農業近代化資金につきましては、これまでも農協等を通じまして、中小規模の農業者に活用いただいてきたところでございますけれども、今回の法改正によりまして、近代化資金につきましては、貸付限度額が引き上げられるなど、資金内容の充実が図られることから、中小規模の方々も含めた農業者の資金ニーズに、より的確に対応できるものになると考えてございます。

質疑者 平沼正二郎

平沼君。

ありがとうございます。

役割分担の話はよくわかりました。

しかしながら、今回の法改正によって、必ずしも大規模のところがメインであるとはいえ、先ほど御答弁をいただいたとおり、中小・小規模を対象としている農協の副次的な効果だったり、こういうのもあるかと思っております。

農政全体をやはりサポートするという意味でも、中山間地域及び中小・小規模農家に関しても、政府及び農林中金も含めて、引き続きしっかり取り組んでいただければと思っております。

次に、今回の法改正の契機の一つになっている部分に関してお伺いをいたします。

農林中金においては、欧米諸国による金利の上昇などを受け、農林中金の令和6年度決算において、約1.8兆円の赤字を計上するという事態となりました。

当然、完璧な資金運用というのは、なかなか難しいとは思っております。

今までも農林中金様は比較的安定的な運用が行われていたと認識はしておりますが、近年やはり国際情勢が非常に複雑化、緊迫化、そして著しい変化というのを踏まえますと、やはりさらなる運用執行の改善を図っていく必要性が非常に高まっているのではないかと考えております。

そこでやはり必要なのが、私はレビューであると思っておりまして、やはり同じ轍を踏まないというのが重要であります。

そこでお伺いをいたしますけれども、この令和6年度における約1.8兆円の赤字発生について、このレビュー、原因分析はどのように行われているのかということを、政府及び農林中金にお伺いをいたします。

小林経営局長。

答弁者 小林経営局長

お答え申し上げます。

農林水産省では、農林中金が巨額の赤字を発生させる事態となったことを重く受け止めまして、令和6年の9月から有識者検証会を開催いたしまして、赤字発生の原因等を検証してきたところでございます。

この有識者検証会におきましては、今回のこうした運用損失の発生原因といたしまして、農林中金において市場運用に係る理事会、市場運用部門、財務部門、リスク管理部門といった各部門の組織体制、権限と責任が不明確であったことに加えまして、農林中金の理事は、いずれも職員を経て理事になっているため同質的でありまして、理事会に外部の視点がなく、経済情勢や組織運営などに関する多様な視点が確保できていなかったことなどが指摘されているところでございます。

質疑者 平沼正二郎

平沼君。

すみません。

農林中金さん、次の質問です。

申し訳ないです。

ありがとうございます。

令和6年度の損失処理においては、会員から7000億円程度の資本増強を受けておりまして、これは会員にとって多額の負担であると思っております。

やはり会員の皆様から預かった資金を適切に運用する必要性があるわけで、今回の改正で、専門性の向上によるポートフォリオのリスク低減措置と、組織内のガバナンスの強化はやはり重要であると考えておりまして。

また、やはりこれはちょっとさらっとになりますけれども、こうしたことが繰り返されないように、農林中金を監督する農水省において、金融機関のモニタリング、指導に関する専門家をもっと育成すべきではないかと考えておりますけれども、そのあたりはいかがでしょうか。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

今、大変大切な御指摘をいただいたと思っておりまして、今後とも金融業務がますます複雑化、高度化をしていくことが見込まれる中で、この農林水産省においても農林中金に対するモニタリング、指導などをこれまで以上にしっかりと行うことができるプロフェッショナルな金融の専門人材を確保・育成すべきということについては、平沼先生から御指摘のとおりだというふうに思っております。

委員から今御指摘もいただきましたので、例えばですけれども、民間金融機関との人事交流などを通じて農林中金とより高度なコミュニケーションを行うことで、より良い指導監督につなげたりしていきたいというふうに思いますし。

やはり農林水産省における監督機能のさらなる強化が必要で、このために外部からのプロ人材の活用も含めて、金融専門人材の育成確保は、今よりもより一層図ってまいりたいと考えております。

質疑者 平沼正二郎

平沼君。

大臣、ありがとうございます。

御答弁いただいたとおり、農林水産省内でも、人材の育成と確保をしっかりと行っていただきたいと思いますし、農林中金の経営状況や財務運営に関して、やはりしっかりとモニタリングをしていただいて、必要であれば、やはり税制等々を行っていただく必要があるかと思っております。

人材確保もなかなか大変な部分もあるかと思いますけれども、多方面にわたって、いろいろと当たっていただければと思っております。

続いての質問に参ります。

続いての質問としては、理事への今回、外部人材の登用というのが検討されているということであります。

今回の改正により、理事の兼職兼業の禁止に関しては、専門性や広く高い見識を持つ人材登用の観点から、外部理事に関して、兼職兼業を認めるとしております。

そうした中、ある種規制の緩和に関して、私のところに、いくつか「農林中金を、やむを得ず外資が乗っ取ろうとしているのではないか」というような、これなんか郵政民営化のときと同じじゃないのか、みたいな話がいくつか来ておりまして、これちょっと私のバックグラウンドゆえの質問が多いのではないかと推測をしているんですけれども、このような懸念が入っております。

そこで農林中金にお伺いをいたしますけれども、外部人材登用について、外資関係者の規制というのが今回入っておりませんけれども、農林中金資金が国外から狙われているのではないか、という憶測が先ほど述べたとおり出ておりまして、その懸念はないのかを、政府及び農林中金にそれぞれお伺いをいたしたいと思います。

小林経営局長。

答弁者 小林経営局長

お答え申し上げます。

まず農林中金は、一会員が原則1個の議決権を有する共同組織でございます。

業務の基本方針等の重要事項の決定や理事の選任は会員によって選ばれ、会員の代表者を中心に構成されております経営管理委員会が行うこと。

こういったことが農林中金法において規定がされてございます。

したがって農林中金は株式会社のように、特定の株主が資金力によって議決権を独占し意思決定を掌握するといったことはできない仕組みとされておりまして、今回の法改正においてもこうした農林中金の基本的性格に変更を加えるものではございません。

さらに今回の法改正で兼職兼業規制を緩和する外部理事につきましては、業務の執行権を持たないことに加えまして、他の理事と同様に経営管理委員会によって選任されることから、こうした外部理事が会員の意思に反して農林中金の業務運営を支配するということは想定し難いと考えております。

答弁者 長野

農林中央金庫 長野代表理事 専務執行役員、改めまして農林中央金庫の長野と申します。

本日はどうぞよろしくお願いいたします。

それではご質問にご回答させていただきます。

改正農林中金法の趣旨、それと会員の皆様の意思に反しまして、共同組織でなく、外国企業のために行動する者が外部理事に就任して、農林中金の資金を国外に流出させるような状況にはいたしません。

具体的な外部理事の選定方法を申し上げますと、主に会員の代表で構成される役員推薦委員会で、理事候補者の選定を審議いたしまして、経営管理委員会、総代会に推薦する事前のプロセスがございます。

理事就任後につきましては、農林中金法で理事の忠実義務等、こういったものが定められてございまして、理事が自己または第三者のために農林中金と取引をしようとする際には、経営管理委員会におきまして、当該取引につき重要な事実を開示いたしまして、その承認を受けなければならないとされてございます。

以上から、外国企業のために行動する者が外部理事に就任して、農林中金の資金を国外に流出させるようなことは、事実上ございません。

質疑者 平沼正二郎

平沼君。

政府及び農林中金、本当にありがとうございます。

はっきりと「ありません」と言っていただきましたので、安心いたしました。

あと政府の方からも、制度上、非常にそういったことはないのではないかという答弁をいただいたことであります。

今後、やはりこういった間違った認識が生まれないようにということも大変重要だと思っておりますので、政府においても、農林中金さんにおいても、正確な情報発信などに引き続き努めていただければと思います。

また併せて、先ほど申し上げましたけれども、外部の専門性・知識をお持ちの方を登用するのは、なかなかそんなに簡単ではないかと思っておりますので、これも引き続き努力をしていただいて、より良い農林中金の運営にしっかりと努めていただければと思います。

次に、農業近代化資金融通法に関して質問をいたします。

こちらの法案も、農業経営の規模拡大や物流、加工、輸出などの取組の進展の資金需要の増加が見込まれていることから改正をするものと理解をしておりますけれども、近年の実績を見ると、昭和52年度の3340億円をピークに減少傾向で、令和5年度は約550億円となっております。

農林中金だけでなく、農協による融資も重要でありますけれども、農業近代化資金の拡充によって、農協等が行う農業融資の促進に、どのような効果を期待しておりますでしょうか。

小林経営局長。

答弁者 小林経営局長

お答え申し上げます。

今回、農業近代化資金につきましては、従来の一般資金に加えて、農業経営高度化資金という新たな資金メニューを追加いたしまして、地域計画に位置付けられた農業者等に対して、貸付限度額は、従来の一般資金の限度額を大幅に超える個人2億円、法人7億円まで引き上げるとともに、償還期限を最長20年に延長するほか、資金使途につきましても、これまでの設備資金や長期運転資金に加えて、農地取得や借り替えも含めるといったような資金使途の拡充を行うところでございます。

これによりまして、農業近代化資金が農業者の資金ニーズにより的確に対応できるものとなりまして、農協をはじめとする民間金融機関による農業融資が促進されることを期待してございます。

質疑者 平沼正二郎

平沼君。

ありがとうございます。

先ほど御答弁いただいたとおり、さまざまな効果があると認識をしておりますけれども、今回、貸付限度額の引上げも行われるということで、個人に対しては4000万円から2億円の範囲内で政省令で定める額以内、法人等は2億円以内から7億円以内ということでありますけれども、農業近代化資金融通法の改正による貸付限度額の引上げによって、今までなかなかできなかったような投資が今後増えてくるのではないかということを期待しております。

具体的に今回の引上げによって、どのような投資がしっかりと行われて農業の今後の発展に効果をなすと考えているのかをお伺いをしたいと思っております。

小林経営局長。

答弁者 小林経営局長

お答え申し上げます。

例えば農業物価統計調査における建築資材の物価指数は、令和2年平均を100とした場合に令和7年3月は139と上昇傾向にありまして、例えばハウスを設置する場合に必要となる費用も上昇しているというふうに考えられるわけでございますが、今回の農業近代化資金の貸付上限額の引上げによりまして、こうした高額化する資金需要に対しても近代化資金でしっかり対応できる場合が増加するというふうに考えてございます。

このほか、今回の近代化資金の貸付内容の拡充によりまして、農業経営の規模を拡大しようとする場合に行うこの大型農業機械の導入でありますとか、農産物の付加価値向上に取り組む場合に行います加工施設の整備などに対しましても、農業近代化資金で対応できる場合が増えていくというふうに考えられますので、地域の農地の受け皿となる担い手の規模拡大でありますとか、農産物の付加価値向上を図る取組を行う農業者の投資の後押しになることを期待してございます。

質疑者 平沼正二郎

平沼君。

ありがとうございます。

具体的な事例を挙げていただいたと思っております。

少々時間ありますので、問題意識を少し共有させていただきたいんですけれども、先ほど申し上げていただいたとおり、資材価格の高騰だったり、さまざまな今、物価が上がっているという状況の中で、私の地元から最近よく伺うのは、「農業機械がものすごく高くなっている」という話をよく聞きます。

ここはやっぱりいろいろ対応していかないといけないんだろうなと思いますし、ちょっと私が食料安全保障上、懸念しているのは、今、国内のメーカーでまだこの農業機械は結構回っていますが、一方で中国などがものすごい安価なものを出してきたときに、それに流れてしまった後に、これが武器化されて入らなくなる、といったところを今後生む可能性があるんじゃないかと非常に危惧しております。

ですので、そういった観点からもこのあたりしっかり注意していただいて、引き続き農政をしっかり頑張っていただきたいと思います。

以上で質問を終わります。

ありがとうございました。

渡辺創 (中道改革連合・無所属) 29発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

次に渡辺君。

渡辺君。

質疑者 渡辺創

中道改革連合の渡辺創でございます。

本題に入る前に、宮崎県都城市の養豚農場で確認された家畜伝染病豚熱について伺います。

8日に疑われる家畜が見つかり、10日に正式に確認をされ、昨日13日には約5,600頭の殺処分を終えたという状況であります。

国内では103例目ということのようでありますが、宮崎県内の養豚場で感染が確認されたのは1980年以来ということで、46年ぶりというふうになっています。

ただ、県内では、昨年4月以降、いくつかの県で、いわゆる野生のイノシシ等での感染が確認をされている状況でもありました。

この地帯は、鹿児島県境をまたぐような形で、日本有数の畜産地帯という状況でもありますので、関係者の皆さんの緊張感も高まっているというところであります。

現場の方々の懸命なご努力もあって、殺処分等が順調に進んで、感染拡大を防ぐための取組も懸命に行われていますけれども、ちょっとこの機会でありますので、農林水産省の現状認識と基本姿勢を大臣に確認をしておきたいと思います。

答弁者 消費安全局長

消費安全局長。

お答え申し上げます。

委員御指摘のとおり、先週4月10日金曜日に、宮崎県都城市の養豚農場において、豚熱の発生が確認されたところでございますけれども、これは再発以降、南九州の農場の豚では初めての発生ということでございます。

御指摘のとおり、宮崎県含む南九州は、我が国の豚の飼養頭数の約4分の1を占める養豚の畜産地でございます。

農林水産省におきましても、4月10日の家畜の確定後、直ちに本省におきまして、豚熱等防疫対策本部を開催いたしまして、最大限の警戒をもって防疫措置に万全を期すよう、対応方針を決定したところでございます。

農場におきましては、宮崎県における迅速な対応によりまして、御指摘のとおり、殺処分は昨日4月13日の夕方に短期間で終了しております。

現在引き続き、農場の清掃や消毒、埋却等の防疫措置を継続しているところでございます。

今回の発生農場に所在する都城市周辺では、隣接する県にまたがる形で野生イノシシの豚熱感染事例が多数確認されているところでございます。

さらなる発生の防止のための対応といたしまして、宮崎県、熊本県及び鹿児島県の3県に対しまして、農場への野生イノシシの接近防止対策を講ずること、農場への病原体の侵入を防止するため消毒を徹底すること、適時適切なワクチン接種を徹底すること。

これらの内容の通知を発出したところでございます。

まずは現在継続中の防疫措置につきまして、宮崎県と緊密に連携して、迅速かつ的確に実施するとともに、これらの対応策の着実な実施を通じまして、続発の防止に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

委員長 藤井比早之

渡辺君。

すいません。

ありがとうございました。

質疑者 渡辺創

かつては口蹄疫もありました。

このような豚熱もありますし、毎年のように起こる鳥インフルエンザもあります。

現場で対応する皆さんは複雑な感情を持ちながら、とにかくなかなかつらい思いを持って作業をされていると思うので、ちょっと大臣に一言、そういう皆様に対する思いみたいなところを伺えないかと思いますが、お願いいたします。

答弁者 鈴木大臣

鈴木大臣。

はい。

私自身も農林水産省の職員時代、宮崎県の口蹄疫への対応、消費安全局という部局にいましたので、赴任させていただいたところでありまして、その際にも、本来であればしっかりと出荷をして、食べていただくべき家畜が殺処分せざるを得ないということで、獣医師の皆さん、そして都道府県の皆さん、そして地元の自治体、当然、飼養されている皆さんもそうですけど、本当に複雑な思いで迅速に防疫対応に当たっていただいたということを今でも思い返します。

今回、この家畜伝染病予防法の改正法案、これから国会で御審議をいただくことになりますが、なるべく豚熱も含めてなんですけれども、例えば選択的殺処分を可能とするとか、そうしたことで現場の負担感、もちろん防疫措置はしっかりとやりつつも、やはり現場の負担感もやはり和らげていくということも大切かと思いますので、そうした観点でこれからも農林水産省として取り組みをさせていただきます。

委員長 藤井比早之

渡辺君。

ありがとうございました。

質疑者 渡辺創

本題に入りたいと思います。

今回の法案質疑には農林中央金庫からもお越しをいただいております。

ありがとうございます。

また、要請に応じていただいたことに感謝を申し上げるとともに、ご尽力をいただいた各会派の理事にも感謝を申し上げたいと思います。

今回の2法、農林中金法と農業近代化資金融通法の改正は、2024年から25年にかけて明らかになった農林中金の巨額赤字決算問題が引き金となっています。

その規模は2024年度単年度決算で、先ほどもありましたが1兆8,078億円という記録的な渡辺創(中道改革連合・無所属)です。

農林中金の赤字転落は、この30年間で、重症問題のとき、さらにはリーマンショックに続く3回目ということになります。

今回もリーマンショックのときと同じく、JAグループの出資で資本増強を図って損失を補填し、金融機関としての健全性や安定性を担保したということだと思っています。

リーマンショックのときにはメガバンクも含めて他の金融機関も一様に大変ご苦労されたということでありますが、ちょっと言いづらい状況でありますし、背景はいろいろあるのはわかっておりますが、今回は農林中金の独り負けというかのような状態であるということは踏まえなきゃいけないと思っています。

偏ったポートフォリオなど、有価証券運用に大きく依存した体質が影響して、この状態を招いたと言わざるを得ないかなと思っています。

端的に言えば、他のメガバンクと比較したときに、収益に占める貸出金利息の割合が極めて低くて、そして有価証券の割合が極めて高い。

さらに国際分散投資の推進を進めた。

これはこれで理屈はわかっておるんですけれども、その結果が有価証券に占める外国債への依存度が突出して高くなって、2022年度以降、先ほど平沼委員の中にもありましたけれども、欧米諸国の複数回の利上げの結果、調達金利である短期金利が運用利回りの長期金利を上回る逆ザヤが発生して、外国債券の依存度が高い状況があだになってしまったという状況だと思っています。

さらには、含み損が拡大していく中で、経営判断として損切りのタイミングをうまく判断することができなかったというのが、事態の概要であったというふうに思っています。

私は去年、通常国会の予算委員会で2度この件を議論をさせていただいておりまして、当時、石破総理や江藤大臣と議論をさせていただきましたけれども、私、その中でいろいろヒアリングをしていく中であるメガバンクの役員の方が、「そもそも金融機関にとって資本を毀損しないというのが極めて重要なことであって、増強しなければならないほど資本を毀損したというのは、実に責任の重いことであると受け止められる」という発言をされた言葉を紹介しました。

これは事態の深刻さというか、事の深刻さを表していたというふうに思っております。

もちろん、一民間金融機関の経営の話ですから、法令違反等がある状況ではないので、非常に言いぶり難しいところがありますけれども、一方では会員たるJAバンクの構成組織の皆さんから集まったお金が原資でありますし、そこには農林水産従事者の皆さんや準組合員の皆さんが預けている資金が大元となっているところでありますので、これはやはり極めて容易ならざる事態だというふうに思ったところです。

今日いくつか確認をしたいと思いますが、まず農林中金は一連の事態を受けて、国会審議やさらには農林水産省が設置した有識者検討会などで様々な課題が指摘をされたところでありますが、まず基本的にこれをどのように一連の事態を受け止めているのか、状況改善に取り組んでいるのか、また併せてその状況改善の取り組みは今どのような段階、状況にあるというふうにお考えになっているのかお伺いしたいと思います。

参考人 農林中央金庫長野代表理事専務執行役員

農林中央金庫長野代表理事専務執行役員。

(農林中央金庫代表理事専務執行役員)ご回答の前に、まずもって会員をはじめとするステークホルダーの皆様方に対しまして、多大なるご心配とご迷惑をおかけしたこと、こちらにつきまして、深くお詫びを申し上げたいと思います。

それでは、ご回答させていただきたいと思います。

農林中金におきましては、巨額の赤字を発生させる事態となったことを重く受け止めておりまして、有識者検討会でご提言をいただいた取組を、これから着実に実施してまいります。

検討会におきましては、多額の有価証券売却損を計上する事態に至った原因につきまして、農林中金が能動的にポートフォリオ運営方針等の変更を行えなかったといった内部要因も大きいのではないか、という問題認識のもとに、資産運用に係る組織体制、理事の専門性、運用先の分散、こういったことなどにつきまして、ご提言をいただいているところでございます。

市場運用に係る組織体制につきましては、各部門の組織体制、権限と責任を明確化することによりまして、迅速に意思決定できるような機動性、それと実効性のある仕組みの構築をご提言いただきました。

このご提言を踏まえまして、財務と投資を分離いたしまして、理事会の傘下に新たに財務戦略委員会を設置し、また外部有識者をその中に招聘するなど多様性を高めることで、財務運営の強化を昨年度より図ってきているところでございます。

また、理事につきましては、市場運用経験者の増加及び、理事を含め組織全体で専門性の高い外部の見識の導入をご提言いただいております。

このご提言を受けまして、現在の役員体制において、市場運用経験者は当時よりも増やしてございます。

また、農林中央金庫法が改正された際には、経済、金融やガバナンスなどの分野に専門性をお持ちの方に、複数名外部理事になっていただき、経営判断に当たりましては、多様な視点を確保してまいりたいと考えてございます。

また、検証会では、高度で専門的な人材の確保、育成の計画的な育成を御提言いただいてございます。

農林中金では、職員一人ひとりが専門性を醸成する領域を定める人事制度を運用してございまして、中長期的にプロフェッショナルとなる職員の育成確保に取り組んでいるところでございます。

また、多様な志向を持った専門性ある人材群の形成に向けまして、キャリア採用の強化、目標採用数の引き上げに取り組んでいるところでございます。

さらに、運用先の分散につきましては、債券に偏った運用ポートフォリオを改め、可能な限りリスク分散された運用ポートフォリオに改善し、収益源の多様化を図るべきという御提言をいただいてございます。

引き続き、不透明感が強い環境でございますので、市況変化には十分留意しながら、強固な収益基盤の確立に向けてポートフォリオの質的な改善を図ってまいりました。

中長期的には良質なクレジット資産の積み上げですとか、グループ会社活用も含めた事業戦略投資などを通じまして、金利リスクと非金利リスクのバランスが取れたポートフォリオの構築を目指し、慎重に取り組みを進めてまいる所存でございます。

引き続き、安定的な黒字と強固な収益基盤の確立に向けた取り組みを進展させてまいります。

委員長 藤井比早之

渡辺君。

質疑者 渡辺創

渡辺創:1点だけ確認をしたいと思いますが、昨年2月に一旦は続投表明をされていた当時の理事長が退任を表明されて、実際に理事長が交代されました。

この交代は、理事長の辞任というのは、巨額赤字の責任を受け止めての引責だというふうに理解をしていますが、その認識でよろしいでしょうか。

参考人 農林中央金庫長野代表理事専務執行役員

農林中央金庫長野代表理事専務執行役員:ご質問にお答えいたします。

委員御指摘のとおり、前理事長の引責につきましては、今回の大規模赤字を受けての御判断ということでございます。

委員長 藤井比早之

渡辺君。

質疑者 渡辺創

渡辺創:あと何点か質問を確認したいと思いますが、今回の改正のポイントの一つは、社会情勢が変化する中で、農業を取り巻く環境も、個人から法人へ移行が徐々に進みつつあり、事業規模も拡大する傾向にあることを踏まえて、一次産業に対する融資、投資の可能性や幅を広げていくというところにあるというふうに思います。

その状況の中で農林中金には、現状よりもより幅広く、より細かく融資対応を行っていただきたい、その機能役になることが要請をされていると言ってもいいかと思います。

そこで確認をしておきたいんですが、農林中金の組織体制等を踏まえた上で、例えば地方の営業拠点とか限られているというふうに思いますけれども、十分な対応が可能なのか、課題があるようであればお伺いをしておきたいと思います。

また改正案の中では、これまで現場での融資の先頭に立ってきた農協等との関係について、「農協等の事業を補完することによって」というふうにされていますが、具体的には今後どのような形での融資が拡大されていくイメージなのか、御教示いただければと思います。

参考人 農林中央金庫長野代表理事専務執行役員

農林中央金庫長野代表理事専務執行役員:ご質問にお答えいたします。

まず前段の、我々の農林中金の今後の農業融資強化に向けての体制、こういったところについてでございますが、まさにこれまで、農林水産業向けの融資につきましては、JA、信連、農林中金が役割を分担して取り組んできたということでございます。

そうした中で、農林中金が取り組むべき領域、こちらにつきましては、これまでご議論ございましたとおり、農業の大規模化でございましたり、集約化が進展している中で、JAなどが対応できないような大規模案件や、県域をまたぐようなケース、こういった部分を対応させてまいりたいというふうに考えているところでございます。

これに対しまして、農林中金の体制面での整備といったところでございますが、人員を今年度より1割増員するような形で体制面の強化をさせていただいているというところでございます。

後段の役割分担の部分でございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、JA、信連、農林中金で役割分担を農林水産業向けの融資に関して行っているところでございますが、農林中金におきましては、JAによる農業融資への利子補給、こういった支援も行ってきているところでございます。

こうしたJAとの役割分担、あるいはJAの支援、こうしたところにつきましては、今次法改正の後も引き続き変わるところではございません。

質疑者 渡辺創

委員長。

委員長 藤井比早之

渡辺君。

質疑者 渡辺創

渡辺創:はい。

重要なポイントは、実際に一次産業の分野に投資が増えていくか否かだというふうに思っています。

現状を見ると、冒頭でも申したように、農林中金の融資というのはこう。

他のメガバンクと比べたときに低水準にとどまっていますし、農林中金は有志の金融機関というよりは、資金運用中心の金融機関という印象が強くあると思います。

今回の法改正が改正された暁には、質問しようと思っていましたが、ちょっとこれは質問はやめますけれども、できるだけ具体的に将来の青写真というか、それが描けるということが関係する皆さんにとっても重要なことだと思いますので、ぜひその点をご留意いただきたいというふうに思います。

次の質問に行きたいと思いますが、農林中金の組織構成について確認をしたいと思います。

先ほどもちょっと関連する質問ありましたけれども、巨額赤字の問題が指摘された際に、農林中金の理事構成がプロパーのみで、市場運用の経験者も少ないというポイントが指摘をされています。

これはもちろん農林中金側の問題もあったと思いますが、それだけではなくて法規制が時代の要請とマッチしていなかったというのも大きなポイントだと思っています。

そういう意味では、こういう法的な矛盾を放置してしまっていたことは、政府や国会側、法改正に関わるような立場の方もある種の責任があることは少し意識しなければいけないんじゃないかなというふうに思っています。

こういう制約があったことが明らかだからこそ、今回の法改正では兼職、兼業、規制の緩和が提起をされているわけであります。

そこで、できるだけ簡潔にお答えをいただきたいんですが、今回の改正が成立した場合に、農林中金としては、今後どのような理事、どう組織運営を想定をしているのか、現状を踏まえて、できるだけ簡潔にお答えいただければと思います。

参考人 農林中央金庫長野代表理事専務執行役員

農林中央金庫、長野代表理事専務執行役員。

ご回答いたします。

農林中金といたしましては、検証会でのご指摘を真摯に受け止めまして、農林中央金庫法が改正された際には、経済、金融やガバナンスなどの分野に専門性をお持ちの方に複数名外部理事になっていただきまして、経営判断に当たって多様な視点を確保していきたいというふうに考えてございます。

委員長 藤井比早之

渡辺君。

質疑者 渡辺創

ありがとうございました。

私は農林中金は日本の一次産業を支えるという立場で、大きな貢献を果たしてきたというふうに、少なくとも敬意を持って見ています。

特に構造的な赤字体質を抱えるJA組織等が少なくない中で、農林中金の高い運用益が奨励金などの形で、会員組織に還元されていることを踏まえれば、そのことは明らかだというふうに私は思います。

一方で、金融機関としてのリスクヘッジを高めるためには、組織や体質を改めて見直す必要もあるというふうに思いますし、今回の法改正に当たって議論されているような有志という側面での機能強化を、新しい役割と考えるか役割の進化と考えるかはともかくとして、新たな貢献が期待をされているわけですので、ぜひその点を十分に踏まえて今後の取組をお願いをしたいというふうに思っております。

続いて金融庁にお伺いをしたいと思います。

昨年の通常国会の予算委員会でこの問題を議論してきたのは既に述べたとおりでありますが、昨年2月10日の予算委員会の質疑で金融庁にも見解を確認しておりますけれども、その中で金融庁としては、通年検査等の重点的なモニタリングなどを通してリスク分析し、フィードバックレターなどで指導監督する立場としてコミュニケーションを重ねてきていたということを明らかにした上で、ポートフォリオ等の分散化や収益源の多様化、有価証券運用に伴う金利リスクの大きさに見合ったリスク管理体制の構築など改善を促してきたにもかかわらず、大幅な有価証券運用の損失が出たことは大変遺憾に思っているとの認識を示されています。

また、金融庁も農林水産省が立ち上げた有識者検討会にも参加をし、今回の法改正のきっかけとなる報告書にも一定の関与があるという立場だというふうに思います。

昨年の質疑の中でも、農林水産省の問題認識と同様の意識を持っているというふうにおっしゃっています。

そこで金融庁に確認しておきたいのですが、有識者会議等で指摘された農林中金の課題について、その改善に向けた取組は十分に図られていると理解しているのでしょうか。

見解を確認したいと思います。

政府参考人 金融庁 若原審議官

金融庁 若原審議官。

お答えいただきます。

委員長といたしまして、個別のモニタリングの内容等につきましては、お答えを差し控えているところでございますけれども、今般の損失につきましては、先ほどご紹介いただいたとおり、リスクの大きさに見合ったリスク管理体制の構築等を促してきたにもかかわらず、損失が生じたことは遺憾であるというようなご答弁をさせていただいたところでございます。

これもご指摘のとおりでございますけれども、有識者検証会こちらにつきましては、金融庁としてもその検討の場で当時立ち会ってきておりますけれども、現在、農林中央金庫におきましてはこの報告書も踏まえながら、ポートフォリオの改善でございますとか、組織体制の見直しといったリスク管理の高度化やガバナンスの強化に取り組んでいるというふうに認識をしているところでございます。

金融庁といたしましては、農林水産省と連携しながら、引き続き経済金融市場の動向が農林中央金庫に与える影響を的確に把握するとともに、的確なリスク管理体制の構築などを求めていきたいというふうに考えております。

以上でございます。

委員長 藤井比早之

藤井委員長渡辺君。

質疑者 渡辺創

渡辺創ありがとうございました。

金融庁がお答えになれること、なれないことあるだろうと思いますので、理解をしたいと思います。

ただ、一方でポートフォリオの改善はまだ限定的ではないかという指摘もいろいろ出ています。

時間がまだ短いので、当然だと思いますけれども。

実際に外国債券の割合は下がったとはいえ、他のメガバンク等と比べればまだ比率がかなり違うと。

これは一律に単純に比較すればいい話でもないと思っておりますが、ありますので、その取組がまだ道半ばだという認識で、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。

先ほど大臣、農水省の方でも監督機能の強化を図る必要性があるというようなご答弁されていますので、ぜひ力を合わせて全体で前進するように取組をお願いしたいというふうに思います。

ここからは農林水産省に確認をしたいと思いますが、今回の法改正は、先ほどから申しているように、農林中金の一連の経営課題が発端となった昨年の国会での議論や有識者検討会がスタートになっていると認識しています。

その意味では、法改正に含まれる内容も大方去年提起されていた内容だと思いますし、そう強い違和感は持っておりません。

その上で、昨年の問題発覚時に、当時の江藤大臣は状況についてですね、「農林中金という名前に恥ずべきようなことだと思っている」と発言されるなど、大変厳しい姿勢をとられていらっしゃいました。

予算委員会の場においても、現場のJAや農協組織、信連や林業関係の皆さんのご苦労に触れた上で、「やはり信頼のもとに組織は成り立つのであるから、農林中金もしっかり地方あってこその組織であることを、この機会に改めて自覚してもらいたい」と踏み込んだ発言をされ、私は危機感をあらわにされたんだと思っています。

そのことを踏まえ、この機会に改めて確認をしておきたいと思いますが、事態発覚後の農林中金の取組をどのように評価しているのか。

理事長の退任等もありました。

また、状況改善の取組等もいろいろお話しあったところでありますが、この機会に政府の見解を大臣に確認したいと思います。

答弁者 鈴木大臣

鈴木大臣。

鈴木憲和大臣はい、お答え申し上げます。

農林水産省では、農林中金が巨額の赤字を発生させる事態となったことを重く受け止めまして、有識者検証会を開催し、検証を行ってきたところであります。

農林中金のガバナンスの強化や農業融資・出資の拡大についての検証会の提言を尊重し、農林中金の対応を確認し、指導するという方針で、現在対応しているところであります。

これまでのところ、農林中金では、新たに設置をした財務戦略委員会に外部有識者も招聘し、経営判断に当たって多様な視点を確保すること。

そして、担い手経営体や大規模施設、フードテックなどへの融資・出資を拡充すること。

そして、担い手の事業サポートやDX化などの支援を通じて、経営高度化へ貢献することなどの方針を公表し、いずれの取組も既にスタートが切られているものと認識をしております。

大切なことは、これからが大切でありまして、農林中金が先ほど申し上げた取組を着実に実施し、目に見える成果を上げていただくことが大切であるというふうに考えております。

このため、農林中金の対応状況については、これからも金融庁と連携をして、モニタリング指導を続けてまいります。

委員長 藤井比早之

藤井委員長渡辺君。

質疑者 渡辺創

渡辺創ありがとうございます。

私は農林中金というのは、これまで全国にネットワークを張ったJAバンク等で集約した大きな資金を運用して、その運用益を各組織に還元をしてきたという、大きな役割を果たしてきたというふうに思っています。

ただ、一方で高い運用益を上げて、構成組織に還元をしなければならないというミッションを抱えていたからこそ、その面の機能が拡大していくことで、本来の使命というか、若干乖離が生じていってしまった。

その一つの帰着として、今回の昨年発覚したような巨額の赤字決算に至るという、先ほどお話ししましたけれども、私はそのおもんばかりれば仕方がないなと思う面もありつつ、そういう矛盾を含んでここに至っているというふうに非常に思っていますので、そのことをしっかり踏まえることが大事かなと思っています。

今回の一連の改正は、農林中金の社会的使命に変化を与えるものだというふうに思っています。

農業環境の変化も踏まえて、農林中金に融資業務の見直しを求めるものですから、これは食料・農業・農村基本法であったり、基本計画の趣旨とも合致をするというふうに思いますし、そういう意味では政府が考えるこれからの農業のあり方を意識したときに、その意向を強く反映した法改正ということもできるだろうというふうに感じています。

そこで確認をしておきたいのですが、今改正によって具体的にどの程度の農林中金による融資拡大を想定しているのか。

また、今回の改正がきっかけとなり、金融機関等による農業分野への投資がどのように変化していくことを期待しているのか、大臣のお考えを伺いたいと思います。

鈴木大臣、農林中金は民間金融機関でもありますので、私の立場からどの程度の農業融資や出資を行うべきかについて、具体的に数字を申し上げることは適当でないと考えておりますが、ただその上で農林水産省としては、この地域の農地の受け皿となる担い手の規模拡大や、またフードテックなども進んでまいります。

今後大規模投資が増えていくことも想定をされることから、とりわけ農林中金には大規模……。

委員長 藤井比早之

委員長。

渡辺君。

質疑者 渡辺創

ありがとうございました。

私は、今回の法改正を大きな機会にして、農林中金がさらに日本の一次産業へ大きく貢献をしていただく、そういう存在であってもらいたいというふうに思います。

やはり去年、予算委員会で議論をさせていただいたときに、やはり現場の一次産業への従事者の皆さんの声からすると、農林中金という存在との間に、これは去年江藤大臣もおっしゃった、当時の大臣もおっしゃっていましたが、やはりものすごい乖離があって、距離があって、何か遠いところで大きな損失が生まれちゃって、そこには自分たちが貯めているというか、提供している資金が使われていくことに対する強い違和感みたいなものをやはり感じました。

これはやはりそういう痛い思いをしたわけでもありますので、そのことをしっかり踏まえて、これからの日本の一次産業に確実に農水省等々も力を合わせて貢献できる組織になっていただきたいと思いますので、その期待を込めてそのことを表明し、質問を終わりたいと思います。

ありがとうございました。

野間健 (中道改革連合・無所属) 24発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

次に野間健君。

野間君。

質疑者 野間健

中道改革連合の野間健です。

渡辺委員に引き続き質問させていただきます。

冒頭、今渡辺委員からもお話がありましたとおり、私も南九州鹿児島の選出でありまして、先日発生した宮崎県での豚熱の問題、これ以上拡大しないように、ぜひ鈴木大臣におかれましても、防疫措置万全の体制をよろしくお願いしたいと思います。

そしてまた本日は、農林中金から長野専務理事にわざわざお越しをいただきまして、どうもありがとうございます。

金融日本について質問をさせていただきます。

まず農林中金さんが巨額の損失を発生させたわけですけれども、これ資料1にもあるんですが、当時の奥理事長さんですね。

巨額の含み損を抱えて、これは退任の会見の際のお話ですけれども、「巨額の含み損を抱えて3年前から退任を考えていた」と。

もちろんこの3年間ですから、いろいろな損失が出て、「いつ損切りをしようか、どうしようか」と非常に苦心して悩みに悩んでおられたと思うんですけれども、ただ、この3年間というのはかなり長い期間ですよね。

この間、どうしようか、やろうかやるまいか、そういうことをいろいろ悩まれたことはよくわかるんですが、あまりに長い期間、そうやってどうしようかどうしようかという間に、どんどんどんどん損失も膨らんだということだと思うんですが、この間の経緯ですね。

そういうことが許されたと言ったらなんですけれども、そういうことが「どうしよう、どうしよう」という間にこう来てしまった。

そういう経緯というのは、農林中金さんの体質の問題もあると思うんですけれども、どんなもんだったんでしょうか。

参考人 長野代表理事専務執行役員

農林中央金庫長野代表理事専務執行役員。

お答え申し上げます。

委員ご指摘の巨額損失までに相当長期間、時間を要したというところの背景等についてということでございますが、まず、私ども農林中央金庫は、安定した利息配当が見込め、市場流動性が高く、バーゼル規制におけるリスクウェイトが低い、こういったことなどから、高格付けの外国債券、こちらをポートフォリオの中心とする運用というものを行ってきた。

リーマンショック以降、安定的にこういったポートフォリオが利益を上げてきたわけなんですけれども、コロナ禍、そして地政学リスクの顕在化、こういったことなどによりまして、世界的な物価上昇を背景に欧米諸国の中央銀行が2022年以降、複数回にわたって利上げを行った結果、ご案内のとおり短期の外貨調達金利が長期の運用利回りを上回る、いわゆる逆ザヤの状態になったということでございます。

当時の判断といたしましては、こうした状態が早期に解消するという見通し、こういった考え方のもとに債券の保有を続けてきたわけなんですけれども、2024年度に入りましてからも、この厳しい逆ザヤ状態が継続してございまして、その後も見通しとしても厳しい環境が続くことが想定されるということから、この状況を打破して中長期的な収益性を強化していくことを目的に、外国債券等のいわゆる固定利回り資産を売却した、そういったことでございます。

その結果といたしまして、連結ベースで1兆8000億円に及ぶ純損失を計上するに至ったということでございます。

その後ということでございますが、固定利回り資産の売却と、会員の皆様にご協力いただいた資本増強、こういったものを土台に、ポートフォリオ全体のバランスを意識しながら、さまざまな資産にリスクを分散して、慎重な投入を確実に進めてまいりました。

その結果といたしまして、足元におきましては、外貨建ての運用の利回りは上昇し、調達の利回りは低下したということで、手前ども農林中金の収支の方は、改善基調に転換しているということでございます。

質疑者 野間健

野間君。

そういう流れというか、あれはわかるんですけれども、やはりそうやってどうしようもなくなると、この農家あるいは水産業等の皆さんの汗と涙の結晶ですよね。

これを表現は悪いですけれども「おねだり」して、また1兆数千億円の資本増強して、なんとか助けてもらったということでありますので。

これで先ほどもありましたけれども3度目になりますので、こういったことがこれから繰り返されてはならないと思いますが、ただどうなんでしょうか。

今回いろいろな再発防止の措置もされていますけれども、農林中金さんの体質として、例えばこの7名理事がいらっしゃったそうですけれども、この奥理事長は専務とか常務とか、これも全部取っ払って、理事長直轄型の組織にするんだということで、全部を平理事といいますかね、にして、こう理事長が全部やるんだということをされたようであります。

そしてまた、以前の川野理事長さんは、やはり定点観測をこういう投資の場合しなきゃいけないということで、年2回は欧米の機関投資家とか投資銀行、証券会社を訪問して、いろいろな金融情勢についてヒアリングを行った。

しかし奥理事長はそういったこともなく、それほどの情報収集もされていなかったのではないかということもありました。

こういったことが許されてきた、あるいは放置されてきた。

そういった理事会の中、あるいは商工中継者の体質が、やはり私は依然としてあるのではないかと思うんですけれども。

今回、理事長は確かに責任を取って引退をされましたけれども、それについても、その前、損失が発表されたときは、「もう1期3年やるんだ」ということで再任されていますよね。

そういった内部の体質として、本当にこれが変わっているのかどうか、内部にいらっしゃる専務として、どう感じておられますか。

参考人 長野代表理事専務執行役員

農林中央金庫長野代表理事専務執行役員。

ご質問にお答えいたします。

委員のご指摘のとおり、これまで農林中央金庫、とりわけ前理事長における経営体制につきましては、そういった意味で、その間、こういった大規模損失に至るような形になってしまったという背景の一つとして、やはり組織の同調性といったところがあろうかと思われてございます。

なかなか外部に対してさまざまな情報収集は行ってきていたものの、内部で議論をする際に、どうしても一つの意見にまとまりやすいと申しますか、そういった意味では、ある種不健全な雰囲気の中で議論がなされていた部分というのはあったのかもしれません。

そういった意味で、今年度より経営陣を刷新いたしまして、新たな体制のもと、経営を進めておるところでございますが、今年度に入りまして、委員のご指摘のとおり、専務制の復活でございましたり、そういったある種ピラミッド型の構造のもと、経営を行ってきているところでございます。

それぞれの専務が、それぞれの分掌のもとで責任を重く感じながら、それぞれのビジネスを進めているというところでもございますし、それに基づいたレポーティングというものを理事会の中でしっかり行って、それをもとに健全な議論がなされているというふうに今感じておるところでございます。

委員長 藤井比早之

藤井委員長。

質疑者 野間健

野間君。

そうしたことでの今回、いろいろな改革案の一番の目玉としては、やはり外部理事を導入しようということだと思うんですけれども。

これは先ほども質問がありましたけれども、現在7名の理事に対して、どれぐらい外部理事を入れるおつもりなのか。

また、その外部理事の役割といいますか。

これはちょっと資料も付けさせてもらっていますけれども、資料2ですね。

これは経産省がいわゆる「社外取締役の心得」ということで、やはり社外取締役が経営を監督し、必要な場合は社長やCEOの交代も勧告すべきだという強い心得を持ってやりなさいと経産省は言っておりますけれども、想定し、考えているんでしょうか。

参考人 長野代表理事専務執行役員

農林中央金庫長野代表理事専務執行役員。

お答え申し上げます。

現時点では決まっているところはございませんけれども、農林水産省様の有識者検証会からのご提言を真摯に受け止めて、外部理事につきましては、経済、金融及びガバナンス、こういった分野に専門性、ご知見をお持ちの方に複数名、外部理事になっていただくことを想定しておるといったところでございます。

委員長 藤井比早之

藤井委員長。

質疑者 野間健

野間君。

今のお話もわかるんですけれども、もうご承知のとおり、例えばメガバンクですと、三菱UFJなんかですと、16人の役員のうち社内出身が7名、外部が9名。

あるいは三井住友フィナンシャルグループも、13名の取締役のうち社内6名、外部が7名と、外部の方が多いところもあります。

ですから、「複数名」で2名とかそれぐらいで、じゃあ7名の内部出身の、しかも「一つの意見にまとまりやすい」とさっきおっしゃいましたけれども、そういう中で本当にこの役割を果たせるのか少々疑問ですけれども。

そこは本当に体質を変える形で活動していっていただければと思います。

これはそういうことを申し上げておくということであります。

それから、今後、今までの農業者に対してもきちんと投融資をしていくんだということが法的にも担保されたわけですけれども。

とはいえ、確かに農業、あるいは食品加工業の資金需要が増えていると言いますけれども、食品産業にしても、ちょっと資料、これは3でつけておりますけれども、外国の、もう釈迦に説法で申し訳ないんですけれども、海外の食品産業の利益率というのはすごいんですよね。

ほとんど10%以下というところはないですよね。

2割、3割、4割、7割、そういったところがほとんどであります。

収益を非常に上げているところが多いです。

それに比べて、ここの3ページの下の我が国の大手の食品メーカーですけれども、やはり10%以下。

のところがほとんどであります。

ですから、そんなにものすごく儲かるというものでは食品産業はありませんし、また資料の4でも、我が国の食品産業のいろいろな推移がありますけれども、ほとんどこの一番下の利益率は3%台、2%台ですね。

ということでありますので、確かにこういったところの融資、投資を増やしていただきたいのは山々ですけれども、農林中金さんの収益が改善するかとか儲かるかということにはならないと思いますけれども。

またそういったところへの融資、農業法人も含めて、非常に大変ですよね。

よくそこをウォッチしていないと。

今年も農業関係の法人の倒産が非常に増えていますよね。

イラン情勢もあります。

そういった意味で相当な目利きでないと、そういったところの与信をどうやって管理していくか難しいと思うんですけど、その辺はどう認識されていますでしょうか。

参考人 長野代表理事専務執行役員

農林中央金庫長野代表理事、専務執行役員。

ご質問にお答えいたします。

まず農林中金の市場運用資産規模でございますけれども、こちら約44兆円、昨年の9月末時点ということになってございます。

適切なリスク管理のもとで国際分散投資を通じまして、会員への安定的な収益還元の役割を果たしてきているところでございます。

これにより農協等の経営の安定、あるいは農林水産業に貢献する取組、こういったものをサポートしているところでございます。

一方で農業融資残高につきましては、農協信用を含めたJAバンク全体で、2024年度末時点で約2兆5000億円弱ということでございます。

国内の約5割を占める残高ということになってございます。

農林中金といたしましては、農協等と一体的な事業運営を行う中で、農業者が必要とする融資を適切なリスク管理を行いながら、従来以上に積極的に行い、農業生産販売の拡大ですとか、生産効率の向上を引き続き支援してまいりたいというふうに考えてございます。

併せまして、委員ご指摘のような加工流通関係、あるいは輸出関係の企業、こういったところにつきましても、積極的に投融資の方は進めてまいる所存でございます。

これをもって、農業者、食品産業の市場拡大、こういったものにつなげていきたいと考えてございます。

いずれにしましても、我々金融機関ということでございますので、適切なリスク管理のもとで健全性をしっかりと維持しながら、国際分散投資を通じた収益還元と、農協等と一体となった農業者、食品産業、こういったものに対する投融資、これを両輪でしっかりと運営をさせていただきながら、農林水産業の発展にしっかりと貢献してまいりたいというふうに考えてございます。

質疑者 野間健

野間君。

おっしゃることはよくわかるんですけれども、なかなか今後もこのビジネスモデル、今までのものについて多様な分散投資をしていくということはよくわかることなんですけれども。

資料の日経新聞の、これ昨年の記事ですけれども、非常に単純化して申し上げれば、今資産が80兆ぐらいになるんでしょうか。

それを使って全国の農協さんに約3000億ぐらいの奨励金還元をするということですよね。

その資産を使ってこの3000億を生み出して分配し、還元していくと。

これが最大の役割かと思いますけれども。

運用で非常に安定的に成功はしていたんですけれども、これからはやはり金利のある世界になってきております。

調達の金利も上がるでしょうし、当然また運用をどうするかなんですけれども、同じ質問になるかと思うんですけれども、非常に厳しいですよね。

やはり80兆を使って3000億を生み出していくと。

しかもそれ以外のこともいろんな投融資をして、そこのきめ細かないろんな目配りをして管理もしていかなきゃいけない。

先ほど1割人員を増やすといっても20名ぐらいですよね。

1割といっても200名の20名。

ちょっと本当そんなもんで大丈夫かなとも思いますし、いろんな地方に分散したそういった産業を細かく見ていくと、本当に今おっしゃったような青写真で実現できるのかなというのは非常に不安なんですが、そこはできるということなんでしょうか。

参考人 長野代表理事専務執行役員

農林中央金庫長野代表理事、専務執行役員。

ご質問にお答えさせていただきたいと思います。

繰り返しなるところがございますけれども、我々農林中金は引き続き、適切なリスク管理の下で健全性を維持し、国際分散投資を通じた市場からの収益の獲得、それと農協等と一体となった農林水産業、食品産業に対する投融資、これを両輪として回しながら、農林水産業の発展にしっかり貢献していきたいということでございます。

その上で、24年度決算におきましては、主に欧米国債の売却を積極的に行ったわけですけれども、その外債の割合につきましては、全ポートフォリオの54%から5割弱、48%程度まで低下しておるといったところでございます。

まずは、こういった市場ポートフォリオ運営、先行き不透明感が強いというところでございますので、引き続き、市況環境に十分留意しながら、強固な収益基盤の確立に向けてポートフォリオの質的な改善、こういったものに努めてまいりたいということでございます。

具体的にはクレジット資産の積み上げですとか、いわゆる非金利リスク、こういったものでしっかりとポートフォリオ全体のバランスを取りながら、リスク管理の高度化を踏まえ、ポートフォリオの運営による収益獲得というのを図っていきたいということ。

それに加えまして、農林中金の今時目的規定の改正を踏まえまして、国内農業、それと食料システムの構造変化、それに伴う資金ニーズ、こういったものの適切な把握を通じまして、融資・出資等、これまで以上に積極的に取り組むことによって、先ほど冒頭申し上げた両輪というものを一層しっかりと回させていただく。

それに必要な人材に関しましても、いわゆるジョブトレーニングでの育成でございましたり、研修の機会を積極的に設けるということでありましたり、はたまた中途採用を含めたキャリア採用、こういったものも積極的にすることで、人材面での体制を整えてまいりたいというふうに考えてございます。

質疑者 野間健

委員長。

委員長 藤井比早之

野間君。

質疑者 野間健

これは指摘にとどめますけれども、資料6で付けさせてもらっていますけれども、農林中金と三井物産が4割ずつ出資するリース会社が、アメリカのやはり債権の問題で500億ぐらいのまた赤字が出るということですけれども、こういう何か今まで出てきていないようなものがまた出てくると、本当に大丈夫かなという気がいたしますので、しっかりとした経営を心からお願いしたいと思います。

続いて、この農業近代化資金の問題について大臣に御質問させていただきたいと思います。

先ほど平沼委員からもお話ありましたように、私も地域を回っておりますと、「新規で就農したいという方、やりたいんだけど農業機械がもうべらぼうに高くて手が出ない。

農業したいんだけれども、やれない」という声も聞きます。

配布資料5では、お米の生産でどれぐらい機械代というのはかかっているのか。

この耕地面積の広さによって違いますけれども、やはり大体3割以上なんですが、3割ぐらいかというふうには思うんですけれども、実際は、この次の資料8、9をご覧ください。

就農1年目でどれぐらいお金がかかるか。

新規参入896万円、そのうち機械代が670万円もかかるんだと。

その裏のページは、これは新規就農者のいろいろなアンケートを取ったものですけれども、とにかく1、2年目で全部のいろいろな費用を考えると、費用全部で、これ1年目というところ書いていますけれども、430万円かかったと。

そのうち機械代が330万ですよね。

だから8割以上です。

あるいはこの5年目になっても、やはり8割ぐらいが機械代でかかっています。

もうちょっと長くしている方にとっては3割ぐらいの負担になるわけですけれども、やはり新規に新しくやろうという方は機械代の負担が非常に大きいのが現実でありまして、このお金をどうしていこうかということで、今回近代化資金の融通法で額を上げたり融資額の枠を広げたりはしていただいているんですけれども、そういうことではなくて、先ほどもお話しあったようにもっとやはり機械の性能があまりに良すぎて高いというのはありますね。

それともうちょっとですから、簡易なもので手が出るようなもので、負担にならないようなもので農業が始められる、そういった機械も開発をしていただきたいし、中古市場も当然あると思うんですけれども、やはり中古ですと15年、20年経つとやはり部品がないということでの苦情もいろいろ聞きます。

そういった意味で大臣、機械代が高くて資金需要があるというのは、何か一見いいことなんですけど、ちょっとそういう資金需要が増すというのは、新規就農を阻害する要因になりますので、やはり機械をもっと安くしてもらって、何かそういう意味で資金需要が増えるのがいいことではなくて、資金需要が低くても農業に入れるようになるということが私は必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。

答弁者 鈴木大臣

鈴木大臣、お答え申し上げます。

農業物価統計調査における農機具の物価指数は、令和2年平均を100といたしますと、令和7年3月で111.3と上昇傾向となっております。

今回の改正により、民間金融機関が取り扱う長期低利の農業近代化資金について、貸付上限額を、従来の上限額を大幅に超える個人2億円、法人7億円まで引き上げるなどの資金内容の拡充を行うこととしておりまして、高度化する農業機械購入に係る資金ニーズに対応することが可能となります。

ただ、野間先生がおっしゃるように、どんどん高くなっちゃって、これじゃなかなか新規参入のハードルが高いというのも、現実としてそうだという一方で、ただ規模拡大もこの担い手は特に今必要になってきておりますから、そうすると一定程度の設備投資がないと、さらにそこから先規模拡大するというのは難しいわけなんで、そこにはしっかりと今回の法改正で答えていけるというふうには考えております。

ただ、やはりこの農機具のコスト低減は大事だというふうに思いまして、この農業支援サービスを効果的に活用し、農機具を所有ではなくて利用に転換することが有効でありますので、農林水産省において農作業の受託などを行う農業支援サービス事業者における機械導入などへの支援を積極的に行っているところであります。

また、このように機械導入を支援する補助事業では、中古も含めて支援対象とすることで、低いコストでの農機具の調達も可能としているところであります。

さらに、私も現場を回っていて、そういうお話を多々伺いますので、新規で就農される皆さんは、いきなり新規で全部新しい機械を揃えるということではなくて、地域でやめていく皆さんの機械の中でまだ使えるものを、ちゃんと引き継いでいくような、そういった地域での取組なんかも進んでいくと、より新規参入が進むのではないかというふうに考えております。

質疑者 野間健

委員長。

委員長 藤井比早之

野間君。

質疑者 野間健

本当におっしゃるように、大学生が多額の奨学金を抱えて、卒業後もお金を返さなきゃいけないというような、同じような環境に新規就農者もありますので、そこは重々配慮していただきたいと思います。

最後に、今回の農業近代化資金の償還期限は20年以内となっていますが、そして据置期間7年ですけれども、実際は政令によって原則15年以内と言われるんですね。

これはやはり20年以内にすべきだと思います。

これで何か借りたくないという方も多くおられます。

そしてまた、融資機関が都道府県から利子補給を受ける、この手続きは非常に面倒で、時間がかかって、せっかく融資を受けたいそのタイミングに受けられないという苦情もよく聞きます。

この辺はどう改善策あるんでしょうか。

政府参考人 小林経営局長

小林経営局長、お答え申し上げます。

ご指摘のとおり、現行の農業近代化資金の償還期限は原則として15年以内とする旨が政令で規定されているところでございますが、今回の資金内容の拡充に伴いまして、農業近代化資金に新たに設ける農業経営高度化資金の償還期限については、最長20年にするという方針でございます。

また、ご指摘のとおり、農業者のニーズに応じた融資実行が迅速かつ簡単になされるということは、これ極めて重要であると認識しておりまして、各都道府県とも連携いたしまして、一つは都道府県の利子補給手続きに必要となる書類等を検証しまして、その簡素化を図る。

それから二つ目は、融資機関、信用基金協会、都道府県等の関係機関の審査を同時並行で実施することによりまして、融資の申込から融資可否の回答までの期間を短縮する。

こういったことによりまして、融資手続きの簡素化、迅速化を図ることに努めてまいりたいと考えてございます。

質疑者 野間健

委員長。

委員長 藤井比早之

野間君。

質疑者 野間健

ぜひ20年、そして今の事務の簡素化をやっていただきたいと思います。

時間になりました。

終わります。

ありがとうございました。

柏倉祐司 (日本維新の会) 17発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

藤井比早之(農林水産委員長):次に柏倉祐司君。

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

柏倉祐司:日本維新の会の柏倉祐司でございます。

本日、農林中央金庫からも執行役員の長野さんに来ていただきまして、誠にありがとうございます。

それでは、まず早速質問に入らせていただきたいというふうに思います。

農林資金というものの需要がますます拡大していると、そして多様化しているというところはもう明らかでございます。

構造転換を背景として、さらにそれは助長されていくだろうというふうに予想されるわけですが、この農協のプロパーだけの貸し付けでは、やはりこの自由度が乏しいような、そういう印象がございます。

どんどん多様化していく、そういうニーズに応える。

それがやはり農林中金さんの責務ではないかなというふうに考えております。

そこでお伺いさせていただきたいんですけれども、この農林分野の資金需要が今までになく拡大している、その一つの背景として農地の大規模化というものがあると思います。

政府は資金需要拡大と大規模化というところの関連性をどのように考え、分析しているのか、まずお伺いさせていただきたいと思います。

小林経営局長。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長:お答え申し上げます。

農業分野の資金需要が拡大している背景といたしましては、地域の農地の受け皿となります担い手のこの規模拡大でありますとか、物流、加工、輸出等の取組の進展に伴う事業の多角化等が考えられるところでございます。

農業経営の規模を拡大する場合には、例えば農業機械の追加取得でありますとか、今あるものをより大型の農業機械に変えてそれを導入するということのほか、ハウスなどの農業用施設の増設、または農地の取得、こういったことなどが必要となりまして、これらに伴う資金需要の拡大が想定されるところでございます。

また、事業の多角化を行う場合については、加工や流通施設の整備なども必要になりまして、これらに伴う資金需要の拡大が想定されるところでございます。

委員長 藤井比早之

藤井比早之(農林水産委員長):柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

柏倉祐司:資金需要に関する政府見解はよくわかりました。

この大規模化というものに関して、これはやはり大規模化も効率化という面で大切だというふうに思います。

一方で、中小の農家さんというものもやはりしっかりと存続させていくというところ、両面しっかり睨んだ政策、両方にまんべんなく資金供給をしていくというところ、大切かなというふうに思っております。

そこでまた改めてお伺いしますが、この大規模化、この流れをどのように推進をしていくのかに関しても、総論で結構ですので政府からお伺いしたいと思います。

小林経営局長。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長:お答えいたします。

高齢化や人口減少の影響によりまして、今後農業者が減少し、農地を手放す方も見込まれますので、農地の集約を進めながら、そうした農地をいかに担い手に引き継いでいくかということが重要になると認識しております。

また、このような状況にありましても、将来にわたって農業生産の維持拡大を図り、食料安全保障を確保するためには、少数の農業者がより多くの農業生産を担う、こういった農業構造への転換が必要不可欠と認識してございます。

このため、地域計画に基づく農地の集積・集約化とともに、農業構造転換集中対策によりまして、農地の大規模化などの基盤整備、スマート農業の導入加速化等を進めているところでございます。

農林水産省といたしましては、御審議いただいている金融面での支援と合わせて、関係者への周知を進めながら、こうした取組を後押ししてまいりたいと考えてございます。

委員長 藤井比早之

藤井比早之(農林水産委員長):柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

柏倉祐司:はい。

食料安全保障の観点から、できるだけたくさんの方に農業に携わっていただくという趣旨はよくわかりました。

それが世代をまたいでいくと、分断化ということになっていくというふうな側面もあると思います。

私の地元、宇都宮なんですけれども、やはり近郊に来ますと、そういったところをかなり顕著に目にすることがございます。

そういった分断化にならないように、包括的な底上げができるような農地の維持というものを、ぜひ政府にはお願いをしたいというふうに思います。

次に、日本政策金融公庫との比較についてお伺いしたいと思います。

もちろん、日本政策金融公庫の性質上、これは競合するというようなものではなく、どちらかに足らないものを総合的にやっていけばいいというふうに理解はしております。

ただ、どちらにしようかなというふうに考える人は現実的には多いわけでございまして、それを考えますと、この政府の金融広報、このスーパーールというような認定農業者への貸し付け、これかなり限定された方への貸し付けになるんですけれども、個人3億、法人10億という融資がございます。

今回、近代化資金の改正によって、個人は2億、法人7億となっております。

物価高、規模、平均の融資額というものを勘案して決定したというふうに聞いておりますけれども、この政策金融公庫より比較優位として、今、近代化資金、というものを、どういうところをアピールして今後この顧客を獲得していこうとしているのか、そこのところを教えていただきたいと思います。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長、お答え申し上げます。

日本政策金融公庫の資金と比較した場合の農業近代化資金の強みといたしましては、先ほどご指摘ございましたとおり、日本政策金融公庫のスーパー農林資金は貸付対象が認定農業者に限られるのに対しまして、農業近代化資金でありますと、新たに設ける農業経営高度化資金の貸付対象は地域計画に位置付けられたものなどとされてございまして、より幅広い農業者を貸付対象にできることが挙げられます。

またこのほか、農業近代化資金では、農業者が日頃から取引がある農協などの民間金融機関から直接融資を受けることができることでございますとか、また農業近代化資金では、例えば融資機関がさらなる金利引き下げを独自に行うなど、金融機関が貸付に際して創意工夫ができることなどが挙げられると考えてございます。

農水省といたしましては、農協をはじめとする民間金融機関には、こうした農業近代化資金の特色も生かしながら、農業融資に積極的に活用してもらいたいと考えてございます。

委員長 藤井比早之

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

ありがとうございます。

より窓口が広いというところが一つの売りだということだと思います。

あとはやはり事務手続きの煩雑さ等々、これは必ず皆さん口にすることでございます。

そこのところの簡略化というものも要望して、この件に関しては終わりにしたいと思います。

次に農林中金の出資に係る案件についてお尋ねをさせていただきたいと思います。

今回、地域における農林水産業の持続的な発展に資する国内会社への投資、これの緩和が取られるというふうに理解をしております。

この緩和についてなんですが、その出資先というものが当該県ですね、県単位で縛られるものなのか、それとも全国的なものなのか、それとも全世界的なものなのか。

そういったところ、出資先の所在というものをまずお伺いしたいと思います。

具体的にどのような設計イメージをしているのか。

そしてどういうものに出資していくのか。

これはやはりDXとかAIというものがどんどん農業領域にも入っていって、この担い手不足というものをはじめとしたさまざまな課題を解決していくということが理想だというふうに思っております。

その出資の対象も含めて教えていただきたいと思います。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長、お答え申し上げます。

今回の法改正におきましては、農業生産の増大、その他の地域における農林水産業の持続的な発展に資する業務をもっぱら営む国内の会社に対する出資につきまして、出資手続きを緩和することとしておりますけれども、これは地域の活性化でありますとか生産性向上など、地域の農林水産業の持続的な発展に寄与する会社等を想定してございます。

このため、対象となる会社の事業活動の地理的な範囲につきましては、具体的な制約を設けることを想定しているわけではございません。

で、地域の農林水産業の持続的な発展に貢献する限りにおいては、農林水産業を営む法人はもちろんのこと、農林水産物や食品の製造、流通、販売、輸出などの業務を営む会社などのほか、ご指摘のように先端技術を活用して農業の生産性向上を支援する会社なども対象になると考えてございます。

委員長 藤井比早之

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

ありがとうございます。

やはり特にAI等々の会社は全国的に分散をしていると思います。

より厳しい目でそれを選んでいただいて、地域にとらわれない総合的な発展に資するような選択をしていただきたいというふうに思います。

それでは最後に、農林中金さんの投資に関して質問させていただきたいと思います。

先ほどかなり厳しい質疑がございました。

その大きな損失の問題については、私はあえて質問はいたしません。

私が今回質問させていただきたいと思いますのが、いわゆるESG投資というものでございます。

環境・社会・企業統治というものを、こういったものの投資、この価値というものを議論するのではなくて、この領域における投資が収益が担保されるのかというところ、この不安が若干あります。

トランプ政権になりまして、このESG投資、あとはDEIですね、多様性、公平性、包摂というような社会的な価値に対するバックラッシュがかなり取られていると思います。

これ、バンク・オブ・アメリカとかシティ銀行、こういった超大手も、気候変動のイニシアチブの銀行グループ、NGFSですね、そこをもう撤退してしまっているというような状況。

さらには、グーグル、ディズニー、マクドナルドといったような大手企業も、そういったところをかなり後ろ向きな今、姿勢になっております。

投資の領域として、これは大丈夫なのかなと、トランプさんの政治を見ていると、そのように考えます。

一方で日本は、まだまだこれはやるんだというようなファイティングポーズをとっているようにも思えます。

証券取引所、東京証券取引所なんかは、もうどんどんやるというような雰囲気をつくろうとしております。

これは、このESGそのものの価値がいいのか悪いのかではなくて、何度も言いますけど、この領域の投資というものが、これ安全なのか、利益が上がるのかというところの疑問が、これはトランプさんになってから、かなり大きくなっていると思います。

年金の運用のGPIFもESG投資を減らしているというふうに認識しています。

こういうところから考えて、この日本の農業を下支えしていると言っていい、この農林中金さんのESG投資は今後どのように考えて行っていくのか。

ホームページを見ますと、2030年には15兆円の目標、このESG投資をやっていくんだと、というようなことも載っております。

これは見込みがあれば、収益の見込みがあれば、これはいいと思うんです。

ただ、今なかなかトランプさんになってバックギアが引かれている状況で、農林中金さんとして巨額損失を出したばかりですので、このESG投資に対するやはり客観的な分析、方針転換するのであれば、迅速な方針転換というのが必要かと思いますが、そこに関してどのようにお考えになっているのか、伺わせていただきたいと思います。

農林中央金庫代表理事、専務執行役員。

答弁者 農林中央金庫代表理事、専務執行役員

御質問に御回答させていただきたいと思います。

まず、我々農林中央金庫のサステナブルファイナンスのこれまでの取組実績でございますが、2030年度までに10兆円という目標を立てて取組を進めてまいりました。

具体的には農業法人による温室効果ガス、いわゆるGHGの排出量の削減でございましたり、食農関連企業による地域社会への貢献、こういったものを融資目標とする貸し出し。

こういったものに加えまして、自然災害リスクマネジメントを重要テーマとする債券でございましたり、学校、病院、こういった社会インフラ等を対象とするプロジェクトファイナンス、こういったものへの投資を進めてまいりました。

結果、委員御指摘のとおり、2025年度の上期に先ほど申し上げました10兆円の目標を早期に達成したということもございまして、新たに15兆円という目標を足元で設定させていただいておるというところでございます。

また、委員御指摘のとおり、海外の政治、あるいは規制の情勢、こういったものが大きく変わっている中で、金融機関、いわゆるサステナブルファイナンスの有志主体、こういったスタンスも、国ごとかもしれませんけれども、変わってきているところもあろうかと思ってございます。

しかしながら、我々農林中央金庫は、農林水産業を支える共同組織の一員として、我々自らのビジネスが、農林水産業の営みによる命ですとか、自然の循環、地域社会における人々の豊かな暮らし、こういったものと共にあるということを十分認識した上で、サステナブルファイナンスを通じた社会課題の解決を目指しているところでございます。

従いまして、投資、投融資案件、こういったものにつきましては、金融機関としてのリスクリターンに見合った、そういったものを吟味した上で、しっかりと収益性を確保し、繰り返しになりますけれども海外の政治規制情勢こういったものには十分留意しながら、環境社会へのポジティブインパクトを創出した2050年ネットゼロの目標に向けまして、引き続き本取組の方は進めてまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 藤井比早之

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

はい、どうもありがとうございました。

時間が参りましたので、これで終了いたします。

ありがとうございました。

長友慎治 (国民民主党・無所属クラブ) 38発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

次に長友慎治君。

委員長 藤井比早之

委員長、長友君。

質疑者 長友慎治

国民民主党の長友慎治です。

農業経営の規模拡大や物流、加工、輸出等の取組等の進展等により、農業分野の資金需要が拡大している中、今回、「農林中央金庫法」と「農業近代化資金融通法」の一部を改正する法律案が審議をされています。

今回の法改正の背景として、担い手の規模拡大や事業多角化等に伴う資金需要が一層拡大することが見込まれるとされているわけですけれども、今回の農林中央金庫法の改正によりまして、農業、林業、漁業、それぞれの分野でどのような取組が増えることが想定されるのか。

また、農業近代化資金融通法の改正によってどのような取組が期待されるのか。

まずは農水省に見解を伺います。

答弁者 広瀬大臣政務官

広瀬大臣政務官。

お答えいたします。

今回の法改正により、農業分野については、農業近代化資金の貸付限度額の引上げなどにより、例えば農業経営の規模を拡大する場合における農業機械の追加取得、ハウスなどの農業施設の増設等に対する農協等による融資。

また、農林中金法の改正等により、担い手の規模拡大に加え、物流、加工、輸出等の取組やフードテックの進展などに伴い生じてくる、農協信用では対応ができない大規模案件等における農林中金による融資。

これらがそれぞれ強化されて、農業者等の資金ニーズに的確に対応した融資が行われることを期待されております。

また、農林中金法の改正等により、農林中金には、林業分野においては林業事業体の経営規模拡大に必要な森林の取得であったり、林業機械の導入。

漁業分野においては、漁法や漁獲対象漁種の複合化などに必要な漁船の導入などに伴う資金需要に対応した融資の強化にも期待がされております。

農林水産省としては、今回の法改正により、農業近代化資金を活用した農協をはじめとする民間金融機関による農業融資、農協等では対応できない大規模案件についての農林中金による農林水産業とその関連産業向け融資・出資がそれぞれ強化されて、新水産業の生産基盤強化と食料供給力の向上にしっかりと貢献していただくことを期待しているところです。

委員長 藤井比早之

長友君。

質疑者 長友慎治

ありがとうございます。

今回の法改正によって食料供給の安定化にも寄与していこうということを期待されているというお話がありました。

一方で、融資の規模が大きくなる、JA等では対応しきれない範囲まで融資ができるようにしていこうということに対して、ご確認をさせていただきたいことがあります。

「農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案」では、農業者で政令で定めるもの以外のもの、個人に貸し付けることができる最高限度額が、2億円の範囲内で法令で定める額に引き上げられます。

もし、個人に貸し付けた融資が返済不可能になった場合はどうなるのか。

農水省の見解を伺います。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長。

お答え申し上げます。

農業近代化資金の融資に当たりましては、過剰な投資が行われたり、返済不能な負債を借り入れ者に生じさせることがないよう、民間金融機関におきまして、融資により導入しようとする施設等が、借り入れ者の経営規模や経営内容等に見合ったものであるのか、でありますとか、借り入れ者の事業内容等から見て、借り入れ者の返済可能性に問題はないのか等の審査を適正に実施した上で、必要な額が貸し付けられるようにする必要があると認識してございます。

また、融資をした後におきましても、債務者の状況把握等を適切に行うとともに、融資後の様々な事情によりまして、返済が困難という場合には、まずは資金繰り支援のために元本の返済猶予等の条件変更でありますとか、借り返し資金の活用等を検討して経営の再生を図ることが想定されます。

今般、近代化資金の貸付上限額を引き上げることとなるわけでございますけれども、農林水産省といたしましては、改めて民間金融機関に対しまして、農業者の財務状況でありますとか借り入れ状況などを十分踏まえた融資を行うとともに、再生可能性があるうちの早期再生でありますとか、再生後の持続可能な経営再建への支援につきましても、しっかり取り組んでいただくよう指導してまいりたいと考えてございます。

委員長 藤井比早之

長友君。

質疑者 長友慎治

はい。

万が一、返済が不可能になった場合には、しっかりとその方、債務者に寄り添っていくという姿勢をご説明をいただいたのはありがたいと思いますが、事実としてこういう事例があったということをご紹介したいと思います。

私の地元宮崎のJAの青年部長を務めたこともあるトマト農家さんが、農林水産省の産地生産基盤パワーアップ事業の補助金を活用して、オランダ式の最新の水耕栽培のハウスを取り入れて、水耕栽培に取り組んでおりました。

これは2018年頃から事業を活用して、トマトを一生懸命作っていたんですけれども、私もそのハウスをお邪魔して、本当に素晴らしいハウスで、これが収益が上がっていけば、産地としても大変、周りの生産者の皆様にも励みになると思っていたんですけれども、素晴らしいハウスなんです。

この資金を活用させていただいてですね、温度、湿度、二酸化炭素などがデータ化されて、日々変化するハウス内の環境に素早く自動で対応する近代化されたハウス。

高く成長したトマトの葉には自動で天井からミストが噴射されるようになっていて、導入当時、宮崎では最新式のハウスだと注目をされていました。

しかし、その彼が昨年末、自殺しました。

事業計画通りの売上を目指して頑張っていたんですけれども、水害を受け、そして事業計画時の半分の面積で生産するしかなくなりました。

経営悪化のため、離農するしかなくなりまして、債務の返済ができなくなったのが理由です。

また、精神的なストレスからうつ病も発症し、事業継続が難しく、事業を中止せざるを得なくなった。

その際は当然、補助金を国庫に全額返済しなければならなくなります。

その国庫の返済が彼を悩ませていました。

公衆益トマト第4組合という組合をつくって、3人で2億6千万円の事業を活用した産地パワーアップ補助金だったんですけれども、その彼は1人で7500万円ほど返さないといけない。

8年前に完成してJAに年間300万円ずつ返してきた。

残りの返済が3400万円ほど残っているという段階で、返済することが無理だというふうに彼は考えまして、周りの人間も手助けができず、自ら命を絶ったという人物を私は目の当たりにしております。

私は、この国の事業を活用した生産者が自殺に追い込まれるというようなことがあってはならないと思うんです。

このようなことが、最高限度額を2億円の範囲内で政令で定める額に引き上げることで、また起きたりするようなことはないと言えるのか、農水省に改めてお答えをいただきたいと思います。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長。

小林経営局長:お答え申し上げます。

今回、農業近代化資金の融資限度額を引き上げるわけでございますけれども、この額は引き上げられたからといって、過剰な投資が行われたり、返済不能な負債を借り入れ者に生じさせたりすること、こういうことはあってはならないということでございます。

御指摘のとおり、金額が多くなれば、より先ほど申し上げましたような、民間金融機関等の融資機関による審査をしっかり適正に実施していただくということが大事になってまいります。

繰り返しになりますけれども、私どもといたしましては、改めて今回の近代化資金の貸付上限額を引き上げるにあたっては、民間金融機関に対しまして、農業者の財務状況でありますとか、借り入れ状況などを十分に踏まえて、しっかりとした融資審査を行って融資を行っていただいて、また再生可能性があるうちの早期再生等につきましても、しっかり取り組んでいただけるように、改めて指導してまいりたいと考えてございます。

委員長 藤井比早之

長友君。

質疑者 長友慎治

長友慎治:はい。

もちろん事前の融資審査はしっかり厳しく、そして見極めていただくことは当然なんですけれども、事業をやっているうちに、環境の変化、また災害に見舞われる、本人が病気になると、予見できないことが起きたときに、どれだけ地元の金融機関も含めて、農協も含めて、寄り添えるかどうかということが、今回の彼にもできていたのかなと、私は感じているわけですね。

返済を減免してもらえないかとか、返済をどのように繰り越していけばいいか等、質問をして回答をもらっているんです。

しかし、九州農政局からの回答は、「国庫で全額返済するのが基本である」ということで、「この件は上にも話を上げています」「本省にも上げています」という、そういう回答を持った紙を持っていたんですね。

しかし、その後の回答がなく、自分で判断をしてしまったということが起きております。

もう少し、彼に親身に寄り添える地元の人間もですし、この事業を一緒にやっていた仲間もそうですし、彼を孤立させないようなことができれば、命を落とすまでにはならなかったというふうに、私は今でも自問自答をしております。

二度とこのようなことが繰り返されることがないように、JAや金融機関、農林中金の皆様にも、しっかりと生産者に寄り添っていただきたいということをお伝えしたいと思います。

次に、同じく農業者で政令で定めるもの、法人等に貸し付ける場合にあっては、最高限度額がこれ2億円から7億円に引き上げられます。

その法人が返済不可能になった場合はどうなるのか。

農水省の見解を伺います。

委員長 藤井比早之

委員長。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長:お答え申し上げます。

農業法人への融資につきましても、個人経営の場合と同様に、やはり過剰な投資が行われたり、返済不能な負債が借入者に生じさせることがないように、しっかり民間金融機関が適正に融資の審査を行うということが必要でございます。

その上で、融資後にさまざまな事情によりましてこの農業法人等が返済困難となった場合の対応につきましても、これは個人経営の場合と基本的には同じでございますけれども、やはりまずは資金繰り支援のために元本の償還猶予等の条件変更でありますとか。

借り替え資金の活用、こういったものを検討するでありますとか、先ほど御指摘ありましたように、農業法人に寄り添った形でさまざまな再生支援というものをやっていただくということが基本になります。

繰り返しになりますけれども、農水省といたしましては、これは個人・法人経営を問わないわけでございますけれども、再生可能性があるうちの早期再生でありますとか、再生後の持続可能な経営再建に向けた支援につきましても、この有識者会議にしっかり指導してまいりたいと考えてございます。

委員長 藤井比早之

藤井委員長:長友君。

質疑者 長友慎治

長友慎治:今現状の状況として、東京商工リサーチの調査によっては、農業事業者の2025年度の倒産件数が、前年度比14.1%の105件となったということが、4月8日に報道をされたとおりです。

これは過去30年間で最多。

負債総額は前年度比で2倍以上の約422億円。

生産資材価格の上昇で、特に小規模農家の破産が目立ちますけれども、大規模な農業法人の倒産も事実あります。

長引く円安で輸入に頼る資材や飼料の価格が上昇する中、価格転嫁が進まなかったことが影響したのが原因とみられておりますが、大規模な農業法人の倒産例としては、大規模サイロとバイオマス発電を手掛けていた岡山県の株式会社サラが過大な設備投資で約158億円。

茨城県のKファーム稲敷はミニトマトの病害による販売不振で約18億円の負債を抱え倒産しています。

物価や人件費の上昇が経営を圧迫していますが、イラン情勢の悪化が長期化すれば、倒産はさらに増えることが予想されます。

そのようなリスクも十分に考慮し、農協系統の金融機関、地方銀行等の一般金融機関が融資する先は倒産することがないように、十分な対策をとっていただきたいと思います。

これも先ほど個人も法人も関係なくというお見通しをいただいておりますので、ぜひ融資が過剰な状況になって倒産するということがないような寄り添うサポートを強くお願いをしておきたいと思います。

次に、担い手の規模拡大や事業の多角化に合わせて、資金需要が一層拡大する見込みの一方で、農林水産業の形態のほとんどが人の確保に苦労をしています。

そんな中、タイミーなどの有料人材紹介、有料職業紹介事業は、農業と水産業の分野には活用できても、林業の植栽、事後しろえなどの仕事の紹介、斡旋が禁止されています。

これはなぜでしょうか。

厚生労働省と林野庁の見解を伺います。

答弁者 厚生労働省大臣官房審議官

厚生労働省大臣官房審議官:お答え申し上げます。

委員から御指摘をいただきました林業に関連する業務のうち、事後しろえ及び植栽の業務につきましては、職業安定法上、建設業務に該当するものと解釈をし、有料職業紹介事業の対象外となっております。

この解釈につきましては、林野庁さんや林業の関係団体などの関係者との調整も踏まえ、整理をされたものと認識をいたしております。

答弁者 林野庁長官

林野庁長官:お答えいたします。

林業については、例えば日雇いとか季節雇用、そういった形態が多く、所得が他産業に比べて低位な水準にある。

さらには労働災害の発災率が極めて高い。

こういった実態にあることから、林野庁におきましては、林業従事者の通年雇用化、さらには月給制の導入、労働安全対策の強化等を図り、長く林業に従事していただけるような労働環境を整えていくということが喫緊の課題というふうに考えております。

こうしたことから労働者保護の観点からこのような課題解決を推進しながら、議員御指摘の林業分野における有料職業紹介事業につきましては、まずは現場実態とかニーズの把握をしていきたいと思いますし、さらには本制度が平成11年にできたとき、関係団体等の御意見を踏まえながら定めた経緯もございます。

そういった団体等の意見も聞きながら、その上で必要に応じて検討は進めていきたいなというふうに考えているところでございます。

委員長 藤井比早之

藤井委員長:長友君。

質疑者 長友慎治

長友慎治:林野庁の方から現場の実態やニーズも調査してという答弁をいただきました。

無料の職業紹介というのはつまりハローワークですけれども、林業関係者の方に聞いても、「ハローワークに求人出しても人来るわけない」と諦めています。

来ないんです、実際ですね。

一方で、有料職業紹介事業の社名をいくつか出しますけれども、Indeedであったり、リクナビNEXTであったり、バイトル等の情報サイトなどは、業種や雇用形態が豊富で、インターネットで即座に応募が可能ということで、そこをぜひ活用をしたいという声があるんですね。

4月の初めに宮崎の林業を営む経営者の方がですね、SNSにこんな投稿がしておりました。

タイトルがですね、「タイミーで原木椎茸小間打ちを募集したよ」というタイトルで、SNSに載っていた、Facebookに載っていたのをそのまま読ませていただきますけれども、「そしたらすぐ集まったよ」と。

三里町土川地区という集落の人口が300人ほどの限界集落に、現地集合でタイミーに求人を出したら翌日には埋まった。

画期的だと。

駒打ちの人手なんかは三里町で探しても永久に見つからないのに、タイミーなら即だった。

「田舎では無理でしょう」「林業じゃ無理でしょう」が、無理じゃなかった。

林業かけるタイミーで、林業の人材不足解決に率先してチャレンジしていきます。

次は植林後の防護柵の設置、素材運搬や設置補助をしてもらいましょう。

ゆくゆくは間伐もやります。

農業や漁業は既にタイミーの活用が定着しています。

実際にタイミーを活用して、これは原木椎茸の駒打ちですから、これは建設業に当たらないということで活用ができたんですけれども、そもそも有料職業紹介の中で、事後しらえや植栽の斡旋を行うことが法律で禁止されているということを知っている人は、どのくらいいるのかというふうにも思うんですね。

事後しらえとは、林業において木を伐採、搬出した後の土地に新しい苗木を植え付ける前に行う地面の整理、準備作業のことです。

残った枝や小枝やバクコン、雑草を片付けて植栽しやすい環境を整える重要な作業で、「地明け」というふうにも呼ばれます。

この事後しらえと、草木を植え付けて栽培する植栽が建設業の範疇に整理されているので、紹介・斡旋できなくなっているということだと思います。

これまで建設業、公安運送が有料職業紹介での斡旋が禁止されてきたのでは、先ほどご説明もありましたけれども、次のような背景があったからというふうに私は思うんですね。

労働者が集まる寄せ場に設置される日雇い労働専門の安定所に出てくる求人を見ますと、ほとんどが建設業、ダンプ運転、交番の二役等になります。

不安定雇用であるものの日によっては多くの人手が必要だったりすることから、昔から手配師という非合法な方たちが安定所やいわゆる土屋街の周りをうろうろしていて、人足出しで合法的にお金を得ていた。

このようなことがないように、不安定雇用の方たちの収入になるべき経費が中抜きされることを防ぐ、労働者を守るためにということも体系にあるんだと思います。

職業安定法で有料職業紹介所による建設業務の斡旋が禁止されている理由は、「建設業務は重層的な下請け関係のもとに業務処理が行われている中、建設労働者の雇用の改善等に関する法律により、労働者を雇用する者と指揮・命令する者が一致する請負という形と、形態となるような雇用関係の明確化、雇用管理の近代化等の雇用改善を図るための措置が講じられているため、この措置に委ねる方が適切である」との記載がありました。

雇用形態が直営化、下請け化で判断するのであれば、事後しらえや植栽だけでなく、間伐、助間伐、手伐も下請けで行っている事業体も少なくないというのが実態です。

一方、事後しらえや植栽が建設現場の整地業務と作業内容が類似していることや、植栽が土地の改変が行われるため、建設業務に該当するとの見方も聞き及んでいますが、禁止業務とされていない作業路の開設を伴う利用間伐や、作業路搬出路の開設を伴う車両系による素材生産が主流となっている中で、後者の業務の方が建設業務に近いため、これは整合性が取れていないのではないかというふうに感じます。

土砂災害や山地災害の防止が目的であれば、伐採後に放置せず、再造林を行う方が好ましく、全国的に伐採後の植栽未済地、つまりハゲ山が増加している中、再造林の推進が課題となっておりまして、その担い手確保が大きな課題となっている中、有料職業紹介で事後しらえ、植栽の斡旋ができないことは、再造林の推進に規制がかかっているようにも感じられます。

さらに国土利用計画法で土地利用基本計画が定められていますが、森林地域、農業地域などの5地域に区分され、関係行政監督官庁の法令の下、土地利用については規制が設けられており、一部重複しているところがありますが、法律の二重の網がかからないように調整し、区域指定がされています。

例えば森林地域については、ある一定の規模を超えて林地開発を行う場合は、森林法の林地開発許可制度で都道府県知事の許可が必要となります。

また、保安林で土地の地形への変更を行う場合は、都道府県知事の作業許可が必要となります。

このように土地利用の保全が懸念されるのであれば、関係監督官庁の関係法令により網がかけられていますので、厚労省の労働者派遣法や職業安定法で別途規制する必要はないものと私は思うわけです。

そこで大臣に伺いたいと思います。

今いろいろな背景を述べさせていただきましたが、人口減少社会への移行に伴い労働力が不足している中、林業分野への外国人材の活用として、技能実習制度や特定技能制度が見直され、門戸が広がりました。

林業労働力の確保の促進に関する基本方針では、多様な担い手の確保が新たに記述され、働き方改革で隙間時間を活用した短期雇用やアルバイトも、多様な担い手の確保に通ずるところがあるんだと私は思います。

短期雇用等を進める上で、安全第一を旨として、安全教育や労災保険料率の適切な適用など、トラブルにならないように注意しながら、有料職業紹介で林業分野の職種が扱えるように検討をしていただけないでしょうか。

鈴木憲和大臣に伺います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

今、長友先生からすごい細かく、さまざまお話をいただきまして。

ちょっと全部私も今お話を伺ったので頭には入らないわけですが、ただ今お話を伺っていて、この人手不足の中で現場でやらなきゃいけない作業が、人が集まればそれはできるんだということですから、先ほどのFacebookの事例もありますけれども、そうしたことをこれからこの有料職業紹介事業の対象を拡大することについては、林業従事者の保護への影響などを勘案していくことが必要なんですが、まずは林野庁に現場実態やニーズを把握をさせて、しっかりと検討させていただきます。

委員長 藤井比早之

委員長。

質疑者 長友慎治

長友君。

大臣、ありがとうございます。

林野庁にぜひ現場のニーズと実態調査をしっかり行っていただいて、前向きな検討をお願いしまして、次の質問に移りたいと思います。

今回の法改正は、今後地域計画に位置づけられたものを中心に、地域の農地の受け皿となる担い手の規模拡大を進めていくことが前提となっていますが、そもそも農地の受け皿となる規模拡大を進めるのには、農地の集約が不可欠です。

しかし現場の声を聞いてみると、この農地の集約がなかなかに難しく、うまくいかない現実があります。

この農地の集約を責任を持って進めなければならないのは誰でしょうか。

農林水産省の見解を伺います。

答弁者 根本副大臣

根本副大臣。

お答え申し上げます。

委員ご指摘のとおり、農地の受け皿となる担い手の規模拡大に当たっては、担い手が分散した農地をそのまま引き受けるのではなく、農地を集約化し、一段のまとまった農地を利用できるようにすることが重要であるというふうに認識をしております。

農地の集約化については、将来の農地利用の姿を明確化した地域計画に基づいて進めることとしており、地域計画の策定を担う市町村が中心となって進めていくものでありますが、現場の農地の利用調整を行う農業委員会、農地の権利設定等を担う農地バンク、市町村等のサポートを担う都道府県といった関係機関が、それぞれの役割をしっかりと果たしながら連携して取り組んでいく必要があるというふうに考えております。

農林水産省といたしましても、職員が市町村に直接出向き、現場の課題解決につながる方策を一緒に考えていく取組を展開するとともに、地域計画に基づく農地の集約化に向けて、農家負担ゼロの基盤整備事業であったり、地域ぐるみで取り組む農地の集約化の支援などを講じているところであり、引き続き市町村を中心とした地域における農地の集約化の取組を支援してまいりたいというふうに考えております。

以上です。

委員長 藤井比早之

長友君。

質疑者 長友慎治

様々なプレイヤーが出てきております。

まず目標地図の素案を作成するのが農業委員会であって、その地域計画を策定するのが市町村、その農林課というところだと思います。

そして農地バンク、また県や国もサポートしていく。

これだけ関係する方が多いと、例えば私が農業委員会の皆さんのところに話を聞きに行って、「農地の集約がうまくいかないのは何でしょうね」と聞くと、「町村の窓口がなかなか機能していない」という声が出てきたりします。

一方で、「本当にそうなんですか」と聞きに行くといや、「農業委員会の皆様がなかなか目標地図が作れなくてですね」というようなことも出てきますし、首長の方に聞くと、「いや、もう町村の少ない自治体では農林課といっても専門職員が少なくて、町村の職員は1人で複数の業務を兼務するケースがほとんどで、特に小規模な自治体では専門的な部署が細分化されていないので、1人の担当者が幅広い行政サービスをカバーする必要がある中で、農地の集約や地域計画の策定だけに集中できる職員はいないんだよ」と。

だからなかなか難しいというふうに、皆さん言うんですね。

中には農家さんが協力してくれないという声もあります。

この状況をこのままにしておいても、結局進まないと思うんです。

改めて伺いたいんですけれども、このような状況を見守っている都道府県、そして国は、農地の集約についてどのような立場でサポートすべき、もしかするのでしょうか。

農水省に伺います。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長。

お答え申し上げます。

委員御指摘のとおり、地域計画に基づいて農地の集約をするというのは、簡単にできる作業ではございません。

先ほど様々なプレイヤーについての御紹介もありましたけれども、主体として担うという部分につきましては、地域計画を策定する市町村というのが中心になるということではございますけれども、目標地図をつくる農業委員会でありますとか、その関連でさまざまなサポートをする団体もそうですし、あとは権利の設定という意味では農地バンク、それから先ほど市町村の方でもマンパワーがないという御指摘もございましたけれども、この市町村をサポートするのは都道府県という形で、さまざまな主体が協力してやっていくということが極めて大事だと思ってございます。

結論といたしましては、まずは地域の実施体制というのがしっかりできるということ、推進体制がしっかりできるということが大事だと思っています。

こういう市町村をサポートするという都道府県の機能、ここについてもしっかりサポートしたいと思ってございます。

それから、これは従来からやっているところでございますが、行政機関の方でさまざま進めていったときに、受け止める地域の側ですね。

受け止める地域の側には、既に地域にまとまって農地バンクに集約して農地を出そうという地域に対して支援金を交付したりとか、基盤整備で支援したり、または担い手、農地を引き受ける担い手に対する機械導入を支援したり、こういうふうに受け皿となる地域の方の支援も引き続き進めていきたいと考えてございます。

委員長 藤井比早之

長友君。

質疑者 長友慎治

ありがとうございます。

農水省が取りまとめた、令和7年の12月にという記述になっています「地域計画の分析・検証」について、これを読ませていただきました。

これによりますと、将来の受け手に集約化することが明確化されている目標地図は、全体の約1割にとどまっております。

残りの目標地図は現状地図にほぼ近い状態の目標地図になっているのが5割。

将来受け手が不足することを明確化したのが4割。

また将来の受け手の特定を保留しているもの等というのが残りということで、地域計画が目標としている目標地図の本来の役割、という「将来の受け手に集約化することが明確化されたもの」というものは、まだ今現時点で1割だという状況の中で、この残りの9割については地域計画のブラッシュアップを行い、担い手への農地の集約や受け手不在農地の解消、担い手の育成確保に向けた目標を再設定する必要があるというふうにまとめられています。

このブラッシュアップは誰がすることになるのでしょうか。

農水省に伺います。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長。

お答え申し上げます。

地域計画は一度つくって終わりということではありません。

やはり完成度を高めていくということが重要でございます。

委員御指摘のとおり、非常に集約された完成度の高い地域計画というのはまだ全体の1割ということで、一部に限られておるわけでございますけれども、御質問にお答えいたしますと、地域計画をつくる主体と、それを見直してブラッシュアップして、より完成度を……。

委員長 藤井比早之

長友君。

質疑者 長友慎治

とりあえず、期限を切って地域計画を作っていただいた、目標地図を作っていただいたという中で、今の現状なわけですよね。

これをさらにブラッシュアップしていくにあたっては、同じやり方をしていても、なかなか成果、効果が得られるのかというと、少し私も疑問を感じざるを得ないんですね。

話を聞いてみると、その地元でキーマンとなる人をしっかり立てて、その方が農家さんを説得したり、また推進役に立ってもらったりというふうにしないと無理だよということが聞かれます。

そのキーマンというのは、その土地その土地でいろいろな立場の人が出てくると思います。

例えば区長さんであったり、農業委員の方であったり、土地改良区の方であるときもあるかもしれません。

ですので、そういうキーマンになる方に対する協力の要請等なんかも、市町村がしっかりやっていくということを改めて指針として出していただく必要があるのかなと思っております。

この地域計画の分析検証を見ておりまして、ページ数でいうと32ページ、33ページのところなんですけれども、目標地図において農地の汎用化や大区画化のための農地交換、もしくは畦畔の撤去が必要だということを今後の課題に挙げているところがあります。

「区画当たりの面積が小さいため、集約化と畦畔除去を進めるべく、地権者との継続した話し合いが必要」。

これは実は私の地元でも、畦畔の除去をすることが、区画を大きくすることで効率化をできるということをわかってはいるんですけれども、「じゃあこの経費は誰が出すんだと。

畦畔の除去の費用は誰が負担するべきなんだ」というふうに質問を受けております。

大区画化のための畦畔の撤去にかかる費用は誰が持つべきでしょうか。

農水省の見解を伺います。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長。

お答え申し上げます。

御指摘のとおり、農地を集約化した上で大規模化するという中で、畦畔(けいはん)の除去というのは、時として必要なことになってまいります。

先ほど少し紹介いたしましたけれども、そういった畦畔の除去というのは地域でやっていただくということになるわけなんですけれども、これに必要な費用につきましては、基盤整備のさまざまな事業の一環で支援ができるように事業を仕組んでおりますので、こういった事業も活用していただきながら、畦畔の除去をしていただくということは可能かと考えてございます。

また、先ほど申しました集約を進める地域に支援金を交付する事業もやってもらえます。

この支援金については使い道は地域で決めていただくということになりますので、さまざまなものに使えるということでございます。

こういったお金も必要に応じて活用していただきながら、畦畔の除去も行っていただければと考えてございます。

委員長 藤井比早之

長友君。

質疑者 長友慎治

ありがとうございます。

最後に大臣に質問をさせていただきたいと思います。

4月1日の農林水産省の入所式で、鈴木大臣が「スーツを脱いで現場に出かけた」という訓示を述べられていたということを伺いました。

私ども、農林水産省の職員の皆様に、ぜひ全国津々浦々、特に中山間地域や漁村、林業の現場に出かけて、各生産者の皆さんと直接対話をしていただきたいと強く感じております。

そこで大臣に伺います。

職員の皆さんが現場に出るときの交通費などの経費は職員の自己負担でしょうか。

また、週末に地方を回った際には、平日に代休は取れるのでしょうか。

大臣の見解を伺います。

答弁者 鈴木憲和

鈴木大臣。

御質問ありがとうございます。

ご指摘の訓示は新規採用者に対して、私自身も昔新規採用された立場からですね、農林水産行政へ向き合う私なりの姿勢というのを皆さんにお話をさせていただいたものであります。

肝心なことは、職務として仕事として現場に行くという場合は、当然、旅費の支給や代休の付与などを行うということが当然になりますが、私が訓示の中でお伝えをしたかったことは、私自身の体験でもありますけれども、職員として仕事で現場に行ってお話を伺うということも私自身もさせていただきましたが、どうしてもそれでは建前のお話になってしまうということが多々あったように思っております。

ですから私としては、仕事として行くんじゃなくて、できれば一個人として、要は休日を使って、これは職務ではありませんから自分の自由な意思で、農林水産業に携わる皆さんの気持ちや本音を人として聞き出すということ。

それが結果としては、いい農林水産行政につながっていくんだということを申し上げたかったわけですので、私は別にこれを強制するわけではありません。

ただ現場の皆さんからは、私は1年目のときに言われたのは、土日で、私は別にこれ職務ではなく鳥取県に何度もお邪魔をしましたが、「あんた自分のお金で来たの、偉いね」と言われました。

だから本音でいろいろ教えてあげるという話をされたのが私の実体験でありますから、そういう職員が増えると、いい農林水産行政になるのではないかと考えております。

委員長 藤井比早之

長友君。

質疑者 長友慎治

大臣、ありがとうございます。

大臣ご自身の職務としてではなく、プライベートで、自分の御遣いで地方各地に週末出かけていたことが、実は建前ではない、生産者の皆様との本音の会話が聞き出せたんだということを、ぜひ他の省庁の職員の皆さんが実践いただくことを私も望みたいと思います。

先ほど農地の集約の話でも、具体的に農業委員会の方に話を聞いたり、地元の農家の方々に話を聞いたりと、そのようなことをしていただければ、もっと地域計画がうまくいくと思いますので、改めてそのことを皆さんにお願いいたしまして、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

木下敏之 (参政党) 29発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

次に木下敏之君。

木下君。

質疑者 木下敏之

参政党の木下敏之でございます。

本日も質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。

私は今からちょうど30年前ですね、1995年から1997年にかけて、栃木県の農協担当の課長として農林水産省から出向を命じられておりました。

主に何をしていたかと申しますと、当時バブルが崩壊して数年たった時でございましたが、栃木県新連が日経225連動債券に引っかかりまして、巨額の赤字を出しまして。

他にも栃木県は首都圏から近いものですから、ゴルフ場関係の融資に引っかかった農協がやはりいくつかございまして、その後始末を手伝ってこいということで3年間過ごしておりました。

改めて今回、農林中央金庫法の改正のお話を伺うと、正直申し上げて当時とあまり状況が変わっていないなと。

今日は参考資料で1枚紙を出させていただいておりますが、当時から農協が資金運用先に非常に困っていて、お金を県レベルの新連に預ける。

そこでなかなか融資先が見つからないので、結構危ないものに手を出してしまう。

その構造はなかなか変わっていないなと改めて思っております。

ですから、これは質問ではありませんけれども、この農協組織が貸し出し先が厳しい。

だから農林中金に預ける、新連に預ける。

そしてローリスクでハイリターンを求めるという体質があるように当時から感じておりましたので、この点についてやはり踏み込んでいかないと、同じ問題がこれから生じていくのではないかとつくづく思っております。

それでは質問に入ります。

まず今回の農林中央金庫法の改正でございますが、1兆8000億円の赤字を出したということがきっかけでなっているわけでありますが、最初に農林中央金庫のご参考人にお伺いいたします。

当時、農林中金は理事会で運用方針を決定したということでございますが、なぜここまで損失が拡大するまでに方針転換ができなかったのかと。

例えばこの10年のイールドカーブを見ておりますと、2019年前後に逆イールド状況にもなりかけておりまして、また2021年から急速に長短金利差が縮まっていたりもしておるわけであります。

その時点で見直しをかけなかったのはなぜなのでしょうか。

農林中央金庫長野代表理事、専務執行役員。

答弁者 長野代表理事

ご質問にお答えいたします。

我々農林中央金庫は、1998年より、本格的な国際分散投資に向けた対応を開始してございます。

その中で、高格付けの外国債券をポートフォリオの中心とする運用の方針を行ってまいりました。

リーマンショック以降、安定的に利益を上げてきたわけなんですけれども、委員ご指摘のとおり、コロナ禍、それと地政学リスクの顕在化、こういった背景などによりまして、世界的な物価上昇が進んだということで、欧米諸国の中央銀行が複数回にわたって利上げを行った結果、いわゆるその含み損の状態に陥ったということでございます。

有価証券の評価損益につきましては、2023年3月期で評価損に転じてしまったという状況でございました。

こうしたことを受けてということでございますが、当時の判断といたしましては、こうしたいわゆる含み損の状態が早期に解消するという見通しを持ち、債券の保有を続けたということでございます。

そうしたことではございますが、2024年度に入ってからも、その含み損が継続したということもございまして、我々農林中金自身の経営判断といたしまして、外国債券等の低利回り資産の売却に踏み切ったということでございます。

委員長 藤井比早之

木下君。

ご答弁ありがとうございました。

質疑者 木下敏之

次の質問は、金融庁にだけご質問をしたいと思います。

これまで何度も何度も金融危機がありまして、その際に政府の監督責任を問う声が上がりましたので、検査機能が強化されてこられたことと思います。

それで今回の損失についてですが、長短金利の逆転が近づいてきている段階で、この金融商品のリスクが拡大しているということは、誰でもわかったことではないかと思います。

既に他の先生方への答弁の中で、農林中金がなかなか指導に従ってくれなかったという感じのことをお答えになったと思いますが、検査に従わないと、そのままにしておいていいような話ではなかったと思うのですが、この点について金融庁はどのようにお考えなのか、御見解を伺いたいと思います。

また、検査の中で損切りするような指導をされなかったのかどうかについても、御見解を伺いたいと思います。

金融庁、若原審議官。

政府参考人 若原審議官

お答えいたします。

金融庁といたしましては、農林中央金庫に対しましては、欧米諸国の金利が上昇する2022年よりも前の段階から、有価証券運用に伴う金利リスク等の大きさに見合ったリスク管理体制の構築等を促してきたところでございます。

ただ、こちらの方、何がしかの違法状態であるとか、そういったようなことがあったわけではございません。

あくまでも私ども、いわゆる対話を通じまして、より良い経営を目指していただくという、そういったリスク管理体制の強化も必要でないかということを申し上げてきたわけでございまして、それが直ちに行政上の何がしかのアクションが必要な違法状態であったかというと、そういうことではなかったというふうに認識をいたしております。

委員長 藤井比早之

木下君。

ご答弁ありがとうございます。

質疑者 木下敏之

これからも巧妙にリスクを隠した新しい金融商品がどんどん出てくると思いますので、ぜひそれを注意深く見ていただいて、できれば強めなご指導をしていただけたらいいかなと思っております。

続いて、これは農家の方の中からも出る意見なんですが、2024年に損切りをせずにそのまま持ち続けていればよかったのではないかという意見が結構あるわけですね。

そこで改めて聞きますが、農林水産省はあえて損切りを指導して、理事会に外部の人を呼び込むために損切りを強要したのではないかといったような意見を言う人もいるんですが、この点についてどのようにお考えなのか、農林水産省のお考えを聞きたいと思います。

小林経営局長。

答弁者 小林経営局長

お答え申し上げます。

農林水産省では、農林中央金庫における適切なリスク管理体制の構築などを指導・確認するためにモニタリングを行っているわけでございますけれども、農林水産省から直接個別の有価証券に対する売買等を指図するということはございません。

農林水産省といたしましては、この2024年度の低利回り資産の売却は、あくまでも農林中央金庫の経営判断として、当該年度は赤字を計上したとしても、2025年度以降の安定的な黒字と収益基盤の確立に向けて、投融資のポートフォリオの改善の一環として行われたものであると理解しているところでございます。

委員長 藤井比早之

木下君。

それでは続いて、外部理事の選任の話に移っていきたいと思います。

質疑者 木下敏之

再発防止策のうち、いろいろな対策が報告書でも出ておりましたけれども、なぜ理事会に外部人材を登用する対策が良いと思われたのか。

この、いろいろな農林水産省と一緒にまとめられた報告書の図の4ですね。

ここには有識者検証会の報告書ですが、外部有識者を起用した組織の事例が引用されてございます。

他の金融機関は外部理事を登用することによって、経営が改善したというところまで検証されたのでしょうか。

そのことも含めて、理事会に外部人材を登用する対策が良いと考えた理由をお伺いしたいと思います。

小林経営局長。

答弁者 小林経営局長

お答え申し上げます。

今回の農林中央金庫の外部理事の登用につきましては、有識者検討会におきまして、「農林中央金庫は理事全員が職員出身となっているため、同質的であり、専門性の高い外部の理事の意見を聞く体制が必要ではないか」でありますとか、「農林中央金庫においても、専門的な知見を有する者を非常勤の外部理事として登用することができれば、多様な視点が確保されることにより、ガバナンスの強化につながるのではないか」と、こういったご指摘がありました。

農林中央金庫の経営判断に当たって、多様な視点を確保し、そのガバナンスを強化する。

そういうことを狙いとしまして行われるものであると承知してございます。

なお、この有識者検討会におきましては、3メガバンクは今回、少なくとも農林中央金庫のような赤字が計上していない、こういうことを前提にいたしまして、3メガバンクにおいては多様な経歴を持つ社外取締役を取締役会に入れることで、多角的な視点を業務執行の決定の際に反映することができているという、こういう評価をしているところでございます。

委員長 藤井比早之

木下君。

お答えありがとうございます。

質疑者 木下敏之

外部人材を、外部取締役を登用するということは、欧米が先進的に行ってきたわけでございますが、私もいくつか外部取締役をやった経験もありますけれども、たまに会議に参加しても、いきなり資料を見せられても、状況ってよくわからないんですね。

それで、欧米では本当に外部取締役が有効なのかどうかという議論が出始めているときに、農林中央金庫さん、外部理事を登用されるわけですので、本当にどういう方を使ったら有効かということは、よくお考えをいただきたいと思います。

ここから農林中央金庫の方にまたお伺いいたしますけれども、今回、外部理事を入れることについて、信連、それから各農協組織、皆さんはどのように、このことについて意見をお持ちだったんでしょうか。

外部の人材を入れることについて納得されていたのでしょうか。

農林中央金庫、長野代表理事、専務執行役員。

答弁者 長野代表理事

御質問にお答えいたします。

農林水産省における農林中金の投融資資産運用に関する有識者検証会におきまして、理事が同質的であり、専門性の高い外部の意見を聞く体制が必要であるということ、経済情勢や組織運営などに関する多様な視点が確保できていない、こういった点を御指摘いただいたところでございます。

これに対しまして、2025年2月に農林中金法が改正された場合は、法改正の趣旨を踏まえた外部理事の登用を検討する旨、公表を行ってございます。

こうした中で、会員の皆様にも御説明をさせていただいているところでございます。

会員の皆様方からは、外部理事としてどのような方を招聘する予定なのか、あるいはどの程度の人数を想定しているのか、こういったお声を多くいただいているところでございます。

我々農林中金といたしましては、こうした点につきまして、改めて外部理事の就任に係る総代会、総代会での承認に向けたプロセスの中におきまして、会員の皆様に丁寧に説明をしてまいりたいと考えてございます。

委員長 藤井比早之

木下君。

お答えありがとうございます。

質疑者 木下敏之

事前レクのときに農林中金の担当の方にいろいろお話を伺ったわけですが、非常勤の方を数名登用する、そしてお給料は常勤理事よりは上げない、というお話であったかと思います。

そうなると、逆に外国債の運用に長けた人を入れるのは非常に難しいなと思っておりまして、それで実際にどういう役割を持たせた方を登用されるおつもりになるんでしょうか。

リスクが非常にある運用をしているよと、これはやめなさいという、みんながおかしいと思っていても、言いにくいことを言わせるということを期待して使われるのでしょうか。

農林中央金庫、長野代表理事、専務執行役員。

答弁者 長野代表理事

ご質問にお答えいたします。

外部理事の招聘につきましては、まだ決まったところはございませんけれども、やはり今回の反省を踏まえた上で、そういったスキルセットをお持ちの方に参画をいただくのが適切ではないかと考えてございます。

具体的に申し上げれば、市場運用のご経験、ないしはマクロ経済の先行きを展望するそういったご知見をお持ちの方、加えまして、我々組織の全体のガバナンス、そういったご経験を有する方、そういった方々が適切な外部理事の候補になってくるものと認識してございます。

今回の反省の一環といたしまして、我々の経営の同調性といったものを一つ挙げさせていただいているところでございますので、そういった外部からの視点を取り入れることによって、我々が気づけないような情報、あるいはこれまでのご知見を生かしたご助言、そういった形での参画を外部理事として期待させていただいているというところでございます。

委員長 藤井比早之

木下君。

お答えありがとうございました。

質疑者 木下敏之

次の質問は時間の関係もありますので政府参考人だけにお伺いしたいと思いますが、今回の法改正は農協組織が外資に売り渡されるきっかけをつくったという批判もあるわけですね。

しかし、先ほどのこれまでの先生方への御答弁の中で、農林中金は農協組織しか会員になれないという御説明もございましたし、やはり一般の方は農協組織を株式会社と混同している方もとても多いんですね。

そのような誤解を解いていくために、今回の法律改正に合わせて、農協の方に対してはもちろんですけれども、一般の方に対してどのようなPRをしていくつもりなのかをお伺いしたいと思います。

小林経営局長。

答弁者 小林経営局長

お答え申し上げます。

先ほど説明申し上げましたとおり、農林中金は、一会員が原則1個の議決権を有する等の協同組織でございます。

農水省として、業務の基本方針の重要事項の決定でありますが、理事の選任は経営管理員が行うと、こういうことが農林中金法に規定されておりまして、株式会社のように特定の株主が資金力によって議決権を独占して意思決定を掌握するといったことはできない仕組みになっていて、今回の法改正でもこの基本的性格に変更は加えられることはないということであります。

農水省といたしましては、こうした農林中金の組織としての性格が株式会社とは基本的に異なるということ、また今回の法改正によってこれらが変更されるものではないということにつきまして、様々な手段、情報の発信媒体を使いまして、正確に情報発信をしてまいりたいと考えてございます。

委員長 藤井比早之

木下君。

ご答弁ありがとうございます。

これは要望なんですけれども、特にSNS上、こちらの世界においてわかりやすい発信をしていただくようにお願いをいたします。

質疑者 木下敏之

では続いて、農林中金さんの出資・貸し出しの増加策についてお伺いしたいと思います。

私がこれまで農協金をいろいろ見てまいりましたが、やはり最初に申し上げたように融資先、出資先、これが少ないということがずっと課題であったと思います。

今回は農業分野の資金需要が拡大しているということでしたが、これを過去10年、20年で長期的に見ていくと、あまり拡大していないのではないかと思うんですけれども、その点について資金需要の推移、これからの見通しを政府委員にお伺いしたいと思います。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長、お答え申し上げます。

日本政策金融公庫、農協系統、国内銀行、信用金庫の2015年から2024年までのこの10年間における農業分野の新規融資額の推移を見ますと、これは各年によって額の増減というのはあるわけでございますけれども、まずこの2015年から2019年までの5年間で見ますと、各年の平均新規融資額は約8200億円となっております。

一方で、この直近の2020年から2024年までのこの5年間の各年の平均新規融資額は約9000億円というふうになってございまして、増加傾向にあるというふうに考えてございます。

委員長 藤井比早之

木下君。

ご答弁ありがとうございます。

質疑者 木下敏之

10年で見ますと、途中で大きな経済的な事態があった場合に傾向がわからなくなりますので、できれば20年、さらには30年で見ていただいて、資金需要の見直し、ご判断いただきたいと思っております。

では時間の関係でちょっと先を急ぎますが、今資金需要が増えているのではないかということでありましたが、私は資金需要というのは基本的には国内の人口の推移でほぼ決まっていくのではないかと思っております。

そういった点で、これから特に地方は人口減少がさらに加速してまいりますので、国内での貸し出し、これは非常に厳しくなっていくのではないかと思っています。

その点で、これからやはり農林中金のような巨大な金融組織は、海外案件の出資を増やしていくしかないのではないかと思っております。

これまで予算委員会や農林水産委員会で、私が取り組んでいる海外の案件ですね、例えばポーランドで醤油工場をつくるとかですね、お話をご紹介させていただきましたが、こういう案件になりますと、投資額はやはり10億円単位になるわけでございます。

また、これは総実がベトナムで手掛けている話ですけれども、ベトナム最大の乳業メーカー、ビナミルクさんと組んで、乳牛の肥育事業を始めておりまして、技術指導は鹿児島の最大の畜産企業が手掛けております。

本来ならば全農さんと農林中金さんがやっていただくのが本当によかったんじゃないかと思うような事業でありますが、しかしこれから先、農林中金さんが海外の事業を単独で手掛けるというのも、担当の方はあまり海外案件のノウハウはないということでしたので、そこは非常にリスクがあるわけなんですね。

ただ、このリスクのあるところに取り組んでいかないと、なかなか資金需要というのは見込めないなと思っておりまして、こうなってくると、やはり政府が食料安全保障と絡んだ案件を推進していくと。

例えば、たぶん次回の一般質疑でまたお伺いすることになると思うんですが、これから世界的に肥料不足になりますので、モロッコから安定的に肥料を日本に入れるための案件。

一番いいのは、たぶん全農さんがそういった会社に資本参加するか買収されると。

そのために資金提供をメインバンクの農林中金さんがする。

ただ、海外案件をいきなりやるというのは非常に難しいので、政府として何らかの支援策をするか、別の公的な長期金融をやる金融機関と組ませる。

そういったことが必要ではないかと思うんですね。

そこで最後に農林水産大臣にお伺いいたしますが、効果が出るまでに数年かかるようなプロジェクトではありますが、やはり積極的に日本企業が海外に出ていくことを組み合わせて、農林中金さんが融資先を増やすようなプロジェクトを政府として取り組んでいくお考えはないのかどうかを伺いたいと思います。

鈴木大臣。

答弁者 鈴木大臣

国内市場が、木下先生がおっしゃるように、国内は人口が減るわけですから、そういう中で農林水産業、食品産業の持続的な発展を図るためには、成長する海外からの稼ぎを増やしていくということが、これは必要不可欠であるというふうに考えております。

このため、輸出だけではなくて、食品産業の海外展開に取り組むこととしたところでありまして、我々も食文化産業振興ワーキンググループというのをつくりまして、食品産業の海外展開支援策を、今現在検討しているところであります。

このほかにも、例えば日本由来のフードテックですね。

こうした投資なんかも、別に国内だけではなくて、当然さまざまなニーズのあるマーケットというのがありますから、そこに展開をしていくといった際に、一軒あたり、例えば植物工場で言えば、大型のもので言うともう200億円とか300億円という規模になりますし、陸上養殖はもっとさらに規模がでかくなってきます。

そうしたところに対して政府一体となってまず案件形成をして、またそれは他国との関係性もありますから、そうしたこともよく踏まえて戦略的にやり、そこにぜひさまざまな観点で農林中金の皆さんからもご参画をいただけたらありがたいというふうに考えております。

委員長 藤井比早之

木下君。

質疑者 木下敏之

前向きな御答弁ありがとうございました。

海外案件はやはり非常にリスクがあって、最初のうちは損失も出るかと思うんですが、外国債、よくわからない仕組み債に突っ込んで損を出すよりは、はるかにいいと思いますので、ぜひ農林中金さんも海外案件への投資に軸足を置かれるように要望いたしまして、質疑を終わります。

ありがとうございました。

林拓海 (チームみらい) 18発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

藤井比早之(農林水産委員長):次に林拓海君。

質疑者 林拓海

林拓海(チームみらい):林拓海でございます。

本日は農林中央金庫法と農業近代化資金融通法の一部改正について質問いたします。

質疑に入るにあたり、まず私の基本的な立場を申し上げます。

今回の2つの法案は、これまで壁となっていた融資上限を緩和し、民間資金が農林水産業へとより円滑に流れる仕組みを整えるものであり、時代の要請に応える前向きな一歩であると評価しております。

しかし、制度をつくったとしても、それが実際に使い勝手のいいものとなり、農林水産業者の方々の挑戦を後押しするものでなければ意味がないと考えています。

本日は、制度の実効性が現場の目線で確保されているのかという点に重きを置いて、将来のインフレへの備えや、農林中央金庫の組織のあり方などを、いくつか踏み込んだ質問をさせていただきたいと思います。

まず、農業近代化資金融通法の一部改正について、農林水産分野の金融支援の実効性と機動性について絞って伺います。

現行の法令では、個人融資について、法律上の上限は4000万円とされながら、実際には政令によって1800万円という半分以下の枠に長年制限されてきました。

まずは、なぜ法定額を大きく下回る制限を政令でかけ続けてきたのか。

いつからその制限をかけてきたのか。

その具体的な理由をお伺いいたします。

さらに、今回の改正によって上限額がもし引き上げられた場合に、再び政令によって法定額を下回るような、いわゆるキャップ、上限制限を設ける予定があるのかについても教えてください。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長:お答え申し上げます。

これまで御指摘のとおり、個人経営体に対する農業近代化資金の貸付上限額は、法律で4000万円の範囲内で政令で定める額というふうに規定した上で、これに基づく政令におきましては1800万円というふうに規定されています。

この規定は平成5年からということでございます。

これは法律では主に農業者の当面の資金需要の増加にも応えられる水準を勘案して額を設定した上で、政令では、例えばその他の事情、過剰債務の回避など、例えばそういうものでありますけれども、こういったその他の事情も考慮して、具体的な貸付上限額を定めてきたということでございます。

今回どうするのかということでございますけれども、今回の見直しに当たっては、まず個人経営体に対する貸付上限額につきましては、現行が1800万円ということでございます。

これを設定した当時と比較しまして、1経営体あたりの借入額が約10倍になっていると。

こういったこと等を踏まえまして、当面の資金需要の増加にも応えられる水準として、法律上は2億円の範囲内で政令で定める額というふうに規定しているところであります。

その上で、今回政令では、個人経営体に対する政令で定める貸付上限額につきましては、法定上限額と同じ2億円とする考えでございます。

質疑者 林拓海

林拓海(チームみらい):ありがとうございます。

今おっしゃっていただいたことをお聞きすると、これまで法令上で定められていた額と政令上で定められていた上限の額が、いわゆる実態が異なっていたというところがあったかと思うんですが、今回の改正では法令で定める上限額と政令上の上限額を同じにする予定であるというようなご答弁をいただいたかと思いますので、ここは実態と法令上の数値が同じになるというような解釈ができるかなというふうに思います。

ありがとうございます。

これ、平成5年からというふうにご答弁いただいたかと思うんですが、実に30年ほどこの枠組み、法令の枠が据え置かれてきたという事実は非常に重いというふうに考えておりまして、30年前と現在では農業を取り巻く経営環境も、必要となる資材のコストも劇的に変化しています。

今回の改正を数字の引き上げに終わらせるのではなく、時代に即した柔軟な運用への大きな一歩としていただきたいというふうに要望したいと思います。

次に、将来のインフレ等への対応についてお伺いしたいんですが、今回の改正法案では融資上限が引き上げられるということになっています。

ですが、先ほどから委員の先生方もおっしゃっているように、スマート農業に当たるための農機の価格が値上がりしているですとか、あるいは農業物価指数を見ても肥料価格は直近数年で高止まりしているというような声もあります。

今後さらにインフレ等が継続して、農業近代化に必要となる資金が、今回この個人で2億円、法人で7億円という枠が設定されているかと思うんですが、今後さらにそれを超えて必要になるという可能性もあるのではないかなというふうに考えております。

その時に、また前回から今回まで。

30年あったと、期間が。

次回、この農業近代化資金についても、さらに30年後の改正ということになると、なかなかその間に起きうる時代の変化に対応しきれないのではないかと、成長のチャンスを摘み取ってしまうことになりかねないのではないかという危惧も聞かれるところかと思うのですが、ここに関しての政府の認識と、今後の機動的な制度運用のあり方について、見解をお伺いいたします。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長、お答え申し上げます。

この農業近代化資金の貸付上限額につきましては、一経営体あたりの投資の状況でありますとか、必要な設備資金や運転資金の額、それから一方で貸付ける側の民間金融機関の貸付実態、こういった要素を勘案しまして、農業者の資金需要に応えられる水準として設定しているところでございます。

このため、想定を超えるような大幅な物価上昇が発生した場合に、上限引上げの可能性というものを設定するものではございませんけれども、今回の法改正によりまして、当面の資金需要の拡大にも対応できるものと考えてございます。

それで、今の農業近代化資金の仕組みでございますけれども、仮に法律、政令で規定する貸付限度額を超えるような資金ニーズが個別に生じてきた場合でございますが、そうした場合には個別の融資案件ごとに都道府県知事や農林水産大臣の承認を受けることで、法律、政令の貸付上限額を超える融資を可能とする仕組み、これが法令上設けられているところでございますので、まずはこの制度の定着をしっかりと図りながら対応してまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 藤井比早之

林君。

質疑者 林拓海

ありがとうございます。

上限を超えた利用というものも不可能ではないということも、法令上措置しているということでお答えいただいたかと思います。

そういった周知徹底も重要だと思うのですが、やはりある意味法令で上限を定める以上は、一定特例的な対応としてそういった措置もあるという扱いになるかと思います。

ですので、やはり時代の変化に応じてさまざまな資金需要が発生する、増えることもあれば下がることもあるかなと思うんですが、そういった状況に応じて機動的にこういった借入額の上限なんかを動かしていくような仕組みというものも必要なのではないかなというふうに考えておりまして。

これ、さらに踏み込んでお聞きしたいのが、今後、一定期間ごとに今回の制度を含めて見直しを行う際に、そのときの判断で数字を決めるということではなく、物価ですとか設備コストの変動に応じて、上限額が見直される仕組みを構築するべきではないかと考えています。

具体的には、農林水産省が公表している農業物価指数ですとか、あるいは農機具の価格の変動なんかを見ながら、そこに上限額を連動させて、一定の変動幅、物価指数等が一定の変動幅を超えた場合には、必ずしも法律改正を伴わなくとも、機動的に貸付額の上限が修正されるような仕組みを将来的に取り入れることも検討できるのではないかと思っています。

これは、農業従事者の方が社会情勢に左右されずに、適切な投資環境を維持できるようになるのではないかと思うのですが、こういったスキームの今後の検討について、農水省としての見解をお伺いいたします。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長。

お答え申し上げます。

ご提案ありましたように、農業物価指数でございますとか農機具の価格指数等に連動させまして、貸付上限額が自動的に見直される仕組み、こういった仕組みも制度としては考えられるというふうに私どもも考えておりますけれども、先ほどもご説明いたしましたように、農業近代化資金につきましては現行の制度におきましても大臣承認などを活用しまして、皆様の資金ニーズに柔軟に対応できる仕組みが設けられているところでございますので、まずは今回の制度の改正の定着をしっかり図りながら、この農業近代化資金を農業者にとってより良いものとする工夫については、また引き続き検討していきたいと考えてございます。

質疑者 林拓海

今回引き上げがなされるのですぐに、今お伝えした仕組みがすぐに必要かというとそうではないのかもしれないなと私も思うのですが、前回の法律改正から今回まで30年かかっているというところも事実だとは思っているので、次の改正までまた期間が必要だということも考えると、こういった変動型の仕組みの導入なんかもぜひ考えていただきたいということを要望したいと思います。

続きまして、農林中央金庫法の改正に伴う農林中央金庫の位置づけについてお伺いいたします。

時間の関係で、事前に通告していたものを省いたり、ちょっと……順番が前後したりしていて申し訳ないんですが、位置づけについてお伺いいたします。

今回の改正では、農林水産業者のために金融の円滑化を図る目的が追加されているということです。

農林中央金庫の農林水産業者の方向けの金融をさらに促進するということは、私も重要だろうと思っているんですが、これまでの質問で各委員の先生方がご指摘されているように、公式ホームページにも基幹投資家としての側面を併せ持っているというふうに書かれているわけですけれども、今回のこの農林中央金庫法の改正によって、これまでのこの基幹投資家としての顔が、この農業融資をさらに強めていくっていうような方向性で、その役割を変えていくっていう認識でよろしいんでしょうか。

それをお伺いしたいと思います。

答弁者 小林経営局長

小林経営局長。

お答え申し上げます。

今回の法改正によりまして、農林中央金庫の目的に、農林水産業者のために金融の円滑を図ることが追加されるわけでございますけれども、これは引き続き、農協等のために金融の円滑を図ることという従来の目的も存知されているところでございます。

今後は両方が農林中央金庫の目的として位置づけられることになります。

従いまして、今回の法律改正後も農林中金は、従来から引き続き農協等の資金を預かり運用し還元するという、こういった側面を持ち続けることになるということを想定している。

これまでの顔も維持しながら融資も強化していくといった趣旨の御回答だったかなと思います。

質疑者 林拓海

その上でもちろん、どちらもしっかりやっていっていただくということはお願いしたいなと思いながら、難しい側面もあるのかなと思います。

今回、外部理事を登用しやすくしている、多様な視点が入るということはいいことだと思うのですが、ここで懸念されるのはその中身だと考えています。

これまで通り、方針を継続するということであれば、やはり運用投資によって一定の利益を上げてきたという実績もあることを考えると、その外部理事も含めてですね、運用投資の専門家ばかりで固められてしまうのではないかという懸念も聞かれるところかと思っています。

そこでお伺いしたいんですが、今回外部理事を登用するにあたって、その外部理事の方々の構成が運用部門に偏ってしまうことはないのか、お伺いしたいと思います。

というのも、もし投資の専門家ばかりが意思決定の場を占めるということになれば、なかなか農業金融の促進という今回の改正趣旨、つまり農業金融をより促進していくというところよりも、投資の方にかなり重きを置いた実運用になってしまうのではないかといった懸念も聞かれるかと思いますので、こうした農業融資の目利きができる人材や農政に精通した人材を責任のある地位に確実に配置する担保はあるのかというところを、具体的にお聞きしたいと思います。

答弁者 長野代表理事 専務執行役員

農林中央金庫 長野代表理事 専務執行役員。

ご回答いたします。

繰り返しになりますが、農林中央金庫は適切なリスク管理のもとで、金融機関としての健全性を維持しつつ、国際分散投資を通じた収益還元という側面と、農協等と一体となった農業者、食品産業に対する融資という側面、これらを両輪として農林水産業の発展にしっかりと貢献をしてまいりたいというふうに考えてございます。

有識者検証会におきまして、理事における市場運用経験者の数を増加させる、また、組織全体での専門性の高い外部の見識の導入、こういった御提言をいただいたことを踏まえまして、外部理事には経済、金融やガバナンスなどの分野に精通した方を複数名招聘することを考えているというところでございます。

併せまして、委員御指摘のとおり、収益還元と融資の両輪で農林水産業の発展に貢献するという重要な部分を忘れてはいけませんので、理事の構成が市場運用に偏ることがないように、農林水産業に係る知見を有する常勤理事、こういったものをバランスよく配置をしていきたいというふうに考えてございます。

また、検討してございます外部理事につきましても、農林水産業及び協同組合など、協同組織中央機関としての特色もしっかりとご理解いただきながら、農林中金の経営判断に当たって多様な視点からご意見を賜るということを考えているということでございます。

委員長 藤井比早之

藤井委員長。

質疑者 林拓海

林君。

ありがとうございます。

バランスよく配置するという御答弁をいただきました。

前向きな答弁と受け止めたいと思います。

ありがとうございます。

ぜひ今回の外部理事の登用を含めて、農業金融の強化という方向性を、ぜひ実態としても反映していくような、そういった運営をお願いしたいというふうに思います。

最後に大臣にお伺いしたいのですが、今回のこの改正、農業金融を強化する、民間資金がさらに民間資金をさらに現場の農林水産業従事者の方々が活用できるような方向での法改正になるかなと思うんですけれども、今回のこの改正を通じて日本の農業のどの分野をどういうふうに強化していきたいのかといった、お考えをお聞かせください。

答弁者 鈴木大臣

鈴木大臣。

はい、ご質問ありがとうございます。

とにかくこれでやらなければならない、やりたいことはですね、人口が日本は減る中においても、食料供給力を上げていく、このことに尽きていくんだというふうに思っております。

特に農業の分野では人が減るわけですから、その中で担い手にどんどんこの生産が集中をしていくと。

そうすると規模拡大もしなければいけないし、設備投資も必要になると。

結果としてそれで生産性をアップしていくということになるというふうに考えております。

そしてもう一つはこの気候変動や温暖化の中で災害が増えていく。

そういう中でも食料供給をしっかりと担うために、やはりフードテック、ここへの投資が欠かせません。

植物工場や陸上養殖、また先ほども議論がありましたけれども外食を含めてこれを国内外に大きく展開をしていくということになります。

これをいかに金融面で支えていくかというのが、今回の法改正の一番の趣旨かというふうに思いますので、食の分野において、この金融を通じて、食の分野が日本の成長を支える、そういう柱になれるように、そんな未来をつくれるように努力させていただきます。

委員長 藤井比早之

藤井委員長

質疑者 林拓海

林君。

ありがとうございます。

前向きな答弁をいただいたと思っています。

フードテックについても触れていただいて、もちろん農林水産省としても推進していると思いますが、なかなか明日、明後日うまくいくということよりも、長い目でどうやって成功させていくのかというところをしっかり考えなければいけない領域も多いところではありますが、私としても考えていきたいと思います。

今回の法改正でそういった民間資金がしっかりと流れるということを私としても望む一方で、やはり忘れてはならないのは、融資拡大には常に返済義務という重い責任が伴うということもありますので、今回のこの上限が引き上がることによって、1個人、1法人あたりでやはり借り入れる額が増えたときにですね、そこで生まれるリスクなんかもあるかなと思いますので、そこについてもぜひ、農林水産省としても寄り添うという気持ちを持っていただきたいということも最後に要望で付け加えさせていただきまして、時間になりましたので私の質問を終わります。

ありがとうございました。

委員長 藤井比早之

藤井委員長これにて両案に対する質疑は終局いたしました。

これより両案に対する討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。

まず、内閣提出、農林中央金庫法の一部を改正する法律案について採決いたします。

本案に賛成の諸君の起立を求めます。

(起立)総員。

よって本案は、原案のとおり、可決すべきものと決しました。

ただいま議決いたしました法律案に対し、野間健君ほか5名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらいの6派、共同提案による不賛成議決を付すべしとの動議が提出されております。

庄子賢一 (中道改革連合・無所属) 4発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

提出者から趣旨の説明を聴取いたします。

庄子賢一君。

質疑者 庄子賢一

ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表してその趣旨を御説明申し上げます。

案文を朗読して趣旨の説明に代えさせていただきます。

農林中央金庫法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案。

農林水産業を取り巻く環境が大きく変化する中、拡大かつ多様化する農林水産業者等の資金需要に応えるため、農林水産業の発展に寄与することを使命とする農林中央金庫が金融機能を強化することは一層重要となっている。

よって政府は本法の執行に当たり、前事項の実現に万全を期すべきである。

一、経済情勢や組織運営等に関する専門的な知見を有する外部理事の登用など、ガバナンスを強化するとともに、専門性を有する人材の確保・育成を行うことにより、その業務の執行に最善を尽くすこと。

二、農林中央金庫は、その基盤をなす全国の農水産業協同組合が行う信用事業との役割分担を意識し、また、リスク管理を適切に行いながら、資金需要に適切に応えられるよう、農林水産業者への融資の拡大に積極的に取り組むこと。

三、農林中央金庫は、農林水産業の成長産業化等に貢献するため、出資対象会社の選定基準等を適切に定めるなど、業務の健全かつ適切な運営を確保しつつ、地域の農林水産業の発展に資する農林水産・食品関連会社等への出資に積極的に取り組むこと。

四、農林中央金庫の業務の範囲や出資規制を見直すことに伴い、農林中央金庫が行う出融資の状況等についてモニタリングを行うとともに、経営の健全性確保の観点から、農林中央金庫に対し適切な監督を行うこと。

五、農林中央金庫は、農林水産業者等の所得の向上に資するため、その出資、出融資先に対する販路拡大など、経営課題の解決策の提案に積極的に取り組むこと。

右、決議する。

以上です。

何卒、委員各位の御賛同賜りますようお願い申し上げます。

これにて、趣旨の説明は終わりました。

採決いたします。

本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

起立総員。

よって本法律案に対し、附帯決議を付することに決定いたしました。

委員長 藤井比早之

この際、ただいま議決いたしました附帯決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。

鈴木憲和君。

はい。

答弁者 鈴木憲和

ただいまは法案を可決いただきありがとうございました。

附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。

次に内閣提出、農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案について採決いたします。

本案に賛成の諸君の起立を求めます。

起立総員。

よって本案は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。

ただいま議決いたしました法律案に対し、野間健君ほか5名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらいの6派、共同提案による附帯決議を付すべきとの動議が提出されております。

庄子賢一 (中道改革連合・無所属) 5発言 ▶ 動画
委員長 藤井比早之

提出者から趣旨の説明を聴取いたします。

質疑者 庄子賢一

庄子賢一君。

ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表してその趣旨を御説明申し上げます。

案文を朗読して趣旨の説明に代えさせていただきます。

農業近代化資金融通法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案。

農業経営をめぐる状況が大きく変化する中、農業経営の改善に係る農業者等の取組の促進に向けて、民間金融機関が取り扱う長期低利の制度資金である農業近代化資金が積極的に活用されることは一層重要となっている。

よって政府は本法の施行に当たり、前事項の実現に万全を期すべきである。

1. 農業協同組合・地方銀行、信用金庫等の民間金融機関や農業者等に対し、農業近代化資金の貸付上限額の引上げ等、貸付条件の拡充内容とともに、制度の利点についても丁寧に説明すること。

2. 農業者等の資金ニーズに合わせて、時期に応じた融資実行が可能となるよう、融資手続の簡素化などの環境整備を行うこと。

その上で、民間金融機関において、リスク管理等が適切に行われるよう、必要な助言を行うこと。

3. 農業者等の資金ニーズに応じて、必要な融資が確実に行われるよう、都道府県とも緊密に連携して、適切な措置を講ずること。

右、決議する。

以上であります。

何とぞ、委員各位の御賛同賜りますよう、お願い申し上げます。

これにて、趣旨の説明は終わりました。

採決いたします。

本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

起立総員。

よって本法律案に対し、附帯決議を付することに決定いたしました。

委員長 藤井比早之

この際、ただいま議決いたしました附帯決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。

答弁者 鈴木憲和

鈴木憲和君。

ただいまは法案を可決いただきありがとうございました。

附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ適切に対処してまいります。

委員長 藤井比早之

お諮りいたします。

ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

御異議なしと認めます。

よってそのように決定いたしました。

次回は来る16日木曜日、午前8時50分理事会、午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。