災害対策特別委員会

衆議院 2026-04-16 質疑

概要

新設される「防災庁」の役割と権限、および大規模災害への事前防災と被災地支援の在り方について審議が行われました。政府は、防災庁を「発災から復興までの一貫した司令塔」と位置づけ、勧告権の行使や「防災力強化総合交付金」の創設を通じて、縦割り行政の打破と地方自治体への伴走型支援を推進する方針を示しました。また、避難所環境の改善、女性の視点の導入、専門人材の育成(防災大学校の検討)、および被災公務員の保護など、人権最優先の防災立国の実現に向けた具体的な議論が交わされました。

発言タイムライン

自民維新中道改革政府委員長・議長
0分50分1:402:303:204:105:005:50小里泰木村次高見康青柳仁柏倉祐近藤和

発言者(9名)

質疑応答(41件)

防災庁の指導力発揮と関係省庁との連携方針
質問
関芳弘 (災害対策特別委員長)
  • 防災庁の勧告を実効的なものにするための意識改革や環境整備の必要性
  • 関係省庁とのすり合わせや共同訓練による連携深化の方針について
答弁
内閣官房横山次長
  • 関係省庁との情報共有と共通認識の醸成を重視する
  • 平時の連絡会議、共同訓練、人事交流を通じて共通理解を形成する
  • 客観的根拠に基づき調整を行い、必要に応じて勧告権を行使し、政府一体で施策を推進する
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勧告された省庁には尊重義務がありますが、これを実行あるものにするためには、関係省庁の意識改革など、防災庁が指導力を発揮できる、そんな環境をいかにつくっていくかが問われると思います。

すり合わせや共同訓練などを重ねて、連携を深めていく必要があると思いますが、方針をお伺いいたします。

防災大臣が有します勧告権は、尊重義務を伴う権限ではあるものの、その運用に当たっては、前提として、個々の施策の現状や課題について、関係省庁と情報を共有し、共通の認識を醸成することが重要だと考えてございます。

そのため防災庁においては、平時から関係省庁連絡会議や共同訓練に加え、人事交流やテーマごとの会議などを通じて関係省庁との共通理解の形成に努めるとともに、政府として決定した計画の進捗のフォローアップや、地域レベルのシミュレーションを通じて浮かび上がった弱点など、客観的根拠に基づいて施策レベルの調整を行いまして、必要に応じて勧告権の発動も視野に入れながら、府省庁の縦割りによる施策の抜けや漏れをなくし、防災関係の施策を政府一体で推進してまいりたいと考えてございます。

地方防災局の役割と機能
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 平時の事前防災において地方防災局が担う役割について
  • 発災後の緊急対応から復旧復興まで、多省庁や自治体との連携においてどのように機能するか
答弁
内閣官房横山次長
  • 大規模地震(千島海溝、日本海溝、南海トラフ)への事前防災対策や支援体制構築について具体的に検討する
  • 平時は地域における防災対策の充実を支援する
  • 発災時は関係省庁・支分部局と連携し、復旧復興まで伴走型の被災地支援を行う体制を構築する
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平時の事前防災において、地方防災局が何を担っていくのか。

発災後の緊急対応や避難所対策から復旧復興まで、特に多省庁の組織や自治体との連携や役割分担において、どのように機能を発揮していくのか、お伺いをいたします。

防災庁の地方機関である防災局については、千島海溝地震、日本海溝地震、あるいは南海トラフ地震に対する地域における事前防災対策の取組や、迅速な被災地支援体制の構築などの観点を踏まえ、具体的な検討を行うこととしてございます。

防災局においては、防災庁本体とも連携しながら、平時には地域における防災対策の充実を支援してまいりたいと考えてございます。

発災時には、関係省庁や、その地方支分部局等と緊密に連携いたしまして、復旧復興に至るまで、伴走型の被災地支援を行うなど、効果的・効率的に災害対応に臨む体制を構築してまいりたいと考えてございます。

被災状況の迅速な把握と情報共有
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 能登半島地震では道路寸断や山腹崩壊により被災状況の把握が困難となり、初動が遅れた
  • 迅速な把握と情報集約・共有のための技術やシステムの取組方針を問う
答弁
内閣官房横山次長
  • 空撮画像やヘリ搭載カメラ、民間ドローンの積極活用を推進
  • 官民の衛星・航空写真・ドローン画像を一元的に集約する「鳥の目プロジェクト」を今年度より開始
  • 新総合防災情報システムによる迅速な集約共有を強化する
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続いて、被災状況をいかに迅速に把握をしていくかでございます。

能登半島地震においては、道路の寸断による集落の孤立化、広範囲かつ多数発生した山腹崩壊等によりまして、被災状況の把握が困難となり、初動対応の遅れを招いたと認識をしております。

迅速な把握と、得られた情報を集約し、共有化をする技術、またシステム、こういったものが求められると思いますが、取組方針をお伺いいたします。

災害発生時に、的確な災害応急対策を行うためには、まず、被害の全体像を俯瞰的に把握した上で、関係機関で共有して、相互に連携して対応に当たることが重要であり、そのためには、例えば、空撮画像を活用することは効果的な方法の一つだと考えてございます。

令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応検討ワーキンググループの報告、これは能登半島地震の教訓をご議論いただいたものでございますけれども、ヘリ搭載カメラ、定点カメラなど、さまざまな手段を用いた情報収集や民間ドローンの積極活用についてご提言をいただいたところでございます。

こうしたことも踏まえまして、官民の衛星、航空写真やドローン画像を発災直後から一元的に集約して、自治体も含む各関係機関が被災状況を迅速に共有することにより、連携して災害対応に当たることができるようにする「鳥の目プロジェクト」。

推進する事業を防災庁の設置も見据え、今年度より始めたところでございます。

こうした情報も含めまして、各関係機関の間で災害に関する情報を新総合防災情報システム上で迅速に集約共有することにより、的確な災害応急対策を行うことができるよう、取組を強化してまいりたいと考えてございます。

大規模災害時のがれき処理体制と財政措置
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • がれき処理は復旧・復興の第一歩であり、膨大な量となるため要員確保と自治体の財政負担が課題となる
  • 大規模災害発生時におけるがれき処理の体制および財政措置の現状を問う
答弁
環境省成田大臣官房審議官
  • 廃棄物処理法等の改正により、国の主導的役割の下で処理代行などの強固な体制を構築
  • 「災害廃棄物の撤去等に係る連携対応マニュアル」を策定し連携を強化
  • 災害等廃棄物処理事業費補助金や災害廃棄物処理基金により、市町村負担を大幅に軽減(能登半島地震では最小0.3%程度)
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処理についてお伺いをいたします。

大規模災害では、被災地一帯を覆う災害廃棄物を処理せずして、復旧も復興もありません。

いわゆるがれき処理は、復旧・復興への第一歩と考えますが、処理すべきがれき、これが膨大な量に及びます。

それゆえに、要員の確保、また、特に自治体にとっての財政負担、大変大きな課題になってまいります。

阪神淡路大震災で、初めて自衛隊による本格支援、これは、佐方の大災における前例を参考としたものでありました。

あるいはまた、家屋等も含めた、新たな公費負担の仕組みが、東日本大震災では、当時野党ながら、経験のある自民党から対策を提言していこうと。

そういうことで、震災対策プロジェクトチームを結成して、私が座長となって、毎週被災地に赴きながら、被災地の声を拾って、そして党を挙げて議論をし、対策を立案をしてまいりました。

避難所対策から復旧対策まで577項目の対策、これを第1次、第2次、第3次提言と段階的に提案をしてまいりました。

その多くが民主党政権によって実行されていったという経緯があります。

その中で、私どもは、いわゆるがれき処理特別措置法案を議員立法で提言をして成立をいたしました。

この法案においては、がれき処理が国の責務であることを規定をして、国が自治体に対して主体的に支援を行うことを明記をしました。

さらに、被災した市町村からの要請に応じて、国が廃棄物処理を代行し、費用は全額国が負担することとしました。

その後、制度の改善を重ねてきたと認識をするところでありますが、大規模災害発生時におけるがれき処理の体制、そして財政措置がどのようになっているかお伺いをいたします。

東日本大震災の教訓や、御指摘がございました特別措置法から得られた知見などを踏まえまして、平成27年7月に廃棄物処理法及び災害対策基本法の一部を改正いたしました。

この法改正におきましては、国の主導的役割の下、関係者が連携し、災害協定の締結のほか、国による処理の代行などにより、より強固な廃棄物処理体制を構築することといたしました。

その後も令和元年東日本台風をはじめとするこれまでの災害の教訓を踏まえまして、環境省、防衛省自衛隊、自治体等の連携協力体制について記載いたしました「災害廃棄物の撤去等に係る連携対応マニュアル」を防衛省と共同で策定するなど、関係者間のさらなる連携強化を推進してきたところでございます。

また、財政措置につきましては、災害等廃棄物処理事業費補助金による財政支援を行っているところでございますが、特定非常災害に指定され、かつ大量の災害廃棄物の発生が見込まれる場合には、全壊家屋に加え、半壊家屋も公費解体の補助対象とするなど、支援の充実を図ってきたところでございます。

さらにこれまでの特定非常災害におきましては、市町村負担分につきまして、地方財政措置をかさ上げするとともに、状況や財政力に鑑みて、財政負担が特に課題となる場合は、災害廃棄物処理基金によるさらなる負担軽減を行ってきているところでございまして、直近の令和6年能登半島地震におきましては、市町村負担は最小で0.3%程度となっているところでございます。

環境省といたしましては、引き続きこれらの制度を通じまして、被災自治体を支援し、適正かつ円滑迅速な災害廃棄物処理を推進してまいる所存でございます。

災害廃棄物仮置き場および仮設住宅等の用地確保
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 大規模災害時には、廃棄物仮置き場や仮設住宅・店舗・工場の用地を緊急に確保する必要がある
  • 用地の円滑かつスピーディーな確保に向けた取組方針を問う
答弁
内閣府官房横山次長
  • 環境省・内閣府の手引きや国土交通省のガイドラインにより、事前の候補地選定や調整方法を提示
  • 防災庁設置後は、司令塔機能の下で自治体の機能配置計画の先進事例を収集し、事前の用地確保の実効性を高める
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災害廃棄物の仮置き場、仮設住宅等の用地の確保についてお伺いいたします。

大規模災害では、災害廃棄物の仮置き場、仮設住宅用地、仮設店舗、仮設工場の用地など、生活や地域産業の再建に向けまして、緊急に用地を確保する必要があります。

これまでの災害でも、困難を極めた経験があります。

自治体における日頃からの備えや、関係省庁や民間も含めた連携も必要であると考えます。

用地の円滑かつスピーディーな確保に向けまして、取組方針をお伺いいたします。

委員ご指摘のとおり、大規模災害の発生時には、様々な用途で土地を利用する必要が生じるところ、必要な面積や候補地の選定、調整方法を定めるなど、事前の備えが重要であると考えてございます。

例えば、ご指摘の災害廃棄物の仮置き場や仮設住宅の用地については、環境省や内閣府の手引きにおきまして、土地の状態や周辺環境など、事前の候補地選定に当たっての確認事項でございますとか、発災後の被災状況を踏まえた調整方法など、自治体の用地確保に必要な事項を示しているものでございます。

あるいは、国土交通省のガイドラインにおいて、仮設住宅、仮設店舗の件に関して検討事項を示しているというようなものもございます。

防災庁が設立された際には、その司令という機能の下で、関係省庁や自治体とさらに連携して、総合的な観点から用地の確保、具体的には防災庁において、自治体による機能配置計画の先進事例の収集などを通じまして、事前の準備としての自治体による用地確保の取組を進めて、その実効性を高めてまいりたいというふうに考えてございます。

応急仮設住宅の資材確保
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 過去の災害では資材不足が課題となった
  • 応急仮設住宅の資材を円滑に確保するための取組方針を問う
答弁
内閣官房横山次長
  • 必要個数の推計、企業・団体との協定締結、住宅の多様化を推進
  • 平時から国・自治体・関係団体が連携して調達供給体制を整備
  • 不足時には自治体の要請に基づき、関係省庁が関係団体に要請する仕組みを構築済み
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資材の確保についてお伺いします。

用地と同様に資材の確保、阪神・淡路大震災では、例えば仮設住宅用資材の国内在庫が約2000個分しかない、そういった中で応急住宅仮設メーカー、またプレハブメーカーだけでなくて、他の住宅産業界にも協力を依頼をいたしました。

応急仮設住宅の資材の円滑な確保に向けての取組方針をお伺いいたします。

応急仮設住宅の円滑な供用については、阪神・淡路大震災等の経験を踏まえ、さまざまな取組が積み重ねられてきたものと承知してございます。

これまでの取組として、例えば、被害想定に基づく必要個数の推計、企業や関係団体との協定の締結、ムービングハウスなど応急仮設住宅の多様化などを進めることにより、着実な供与の確保が図られてきたところでございます。

ご指摘いただいた資材の確保についても、平時から調達供給体制の整備に、国、自治体、関係団体等が連携して取り組んでございます。

万が一、災害時に不足した場合には、自治体からの要請を受け、関係省庁が関係団体に要請する仕組みもできてございます。

今後とも関係省庁、関係団体等と連携し、しっかりと体制整備に取り組んでまいりたいと考えてございます。

大規模災害における特例措置の法制化・マニュアル化
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 災害時は行政手続き(車庫証明や住民票等)や税制上の特例措置が必要となる
  • これらの特例措置がどのように法制化またはマニュアル化されているか現状を問う
答弁
内閣官房横山次長
  • 権利利益の保全等に関する特別措置法により、行政義務の免除や権利延長を法制化
  • 租税特別措置法の改正により、一部の税制特例を一般化
  • 防災庁がワンストップ窓口となり、被害状況に応じた必要な措置を講じる
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大規模災害における特例措置でありますが、大規模災害では、生活産業、自治体行政、すべてが機能を損なって、従来の公的な手続きの実施が困難となる恐れがあります。

例えば、自動車を例に引きますと、東日本大震災では、自動車を失って新たに取得しようにも役所が被災したり、印鑑を失ったりしたために、車庫証明、住民票、印鑑証明などの提出が困難となりました。

そのため、これらの書類の提出を免除する提案を我々は行いました。

また、運転免許の期間延長等の措置も行われてきたところであります。

さらに、税制で言えば、車両や船舶の取得、設備投資に係る特別償却、法人事業税や法人住民税についての災害減免措置、土地や家屋に係る税制特例など、被災者の方々の負担を和らげるために多岐にわたる特例措置がこれを求めて実行されていきました。

このような大規模災害における特例措置が、どのように法制化ないし、マニュアル化をされているか、状況をお伺いいたします。

大規模災害が発生したときに、被災者が行政上の義務を期限までに履行できなかった場合の免除でございますとか、運転免許などの権利を延長する特例措置については、阪神・淡路大震災をきっかけに制定された「特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置法」によって法制化されているところでございます。

税制についても、例えば東日本大震災における自動車重量税の還付など、一部の特例措置は平成29年の租税特別措置法の改正によって一般化されているというところでございます。

東日本大震災等に限った特例もございますが、このような経緯は復興庁によりまして、東日本大震災復興政策10年間の振り返りにおいて整理されているようなところでございます。

これも含めまして、過去の災害対応の経験をしっかりと継承いたしまして、今後生じる災害においても防災庁が被災地のワンストップ窓口としてニーズを集約し、関係省庁との総合調整を経て、被害状況に応じて必要な措置を講じてまいりたいというふうに考えてございます。

被災者支援策の迅速な周知
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 支援策を打ち出しても被災者に情報が届かないことが多い
  • 支援策をいかに迅速に現場に周知し、利用してもらうか取組方針を問う
答弁
内閣府官房横山次長
  • ホームページ、報道発表、SNS等を通じて迅速な周知を図り、特別行政相談窓口も設置
  • 防災庁に広報担当の参事官を設けることを検討
  • 自治体・民間と連携し、情報発信の充実強化に努める
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被災者支援策の周知であります。

避難所対策や暮らしの支援、産業の再開に向けて、数々の対策を打ち出してまいりますが、この情報がなかなか被災者に届かないんです。

現地に行くたびに、同じような要請をいただく、質問をいただく、そういう場面がたびたびあります。

そこで、阪神・淡路大震災では、「道しるべ」と称して対策集を段階的に作成をして、避難所等に配布し、支援策の周知を図りました。

アナログからデジタルへ、時代も移行しておりますけれども、支援策をいかに迅速に現場に周知をしていくか、利用をしていただくか、取組方針をお伺いをいたします。

内閣府防災では、現在平時より各省庁が所管するものを含めて、被災者支援に関する様々な制度について、ホームページで公表するなど、取り組みを進めてございます。

そして、いざ発災時には、被災者生活再建支援法の適用等について、報道発表やホームページ、SNS等を通じて、迅速な周知を図っているところでございます。

発災時には、総務省において特別行政相談窓口も設置していただいて、被災者支援制度の紹介を行っているところでございます。

防災庁におきましては、新たに情報発信を強化するために、広報担当の参事官を設けることも検討してございます。

自治体とか関係機関、民間とも連携して、特に発災時に被災者支援施策をはじめとする災害情報発信がしっかり行き渡るように、さらなる充実強化に努めてまいりたいと考えてございます。

大規模災害時の要員確保と国の主導的調整
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 自治体職員、介護・医療要員、インフラ復旧要員などの絶対的な不足が課題となる
  • 国が主導的に調整機能を果たしていく方針を問う
答弁
内閣官房横山次長
  • 応援職員の受入準備、自治体間相互応援、民間人材の育成・確保、協定支援を強化
  • 防災庁がワンストップ窓口となり、ニーズに応じた人員が確保されるよう関係機関と緊密に連携し、伴走型支援を行う
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東日本大震災では、被災により自治体の行政機能が大きく損なわれました。

そこに膨大な被災業務が加わって、業務量が何倍にもなって、各業務が滞っていきました。

被災者への支給が遅れた。

その最たる原因も、罹災証明書の発行にあたる職員の数が大きく不足をしたというところにありました。

電気・ガス・水道等々、ライフラインの復旧にあたる要員をいかに確保するか、過去の災害で都度都度課題となってきたところであります。

東北では高齢化率が高くて、高齢者の在宅率も高い中で、多くの方々が家を失いました。

そのため、介護要員も大きく不足していったという現実がありました。

大規模災害では、自治体職員、介護要員、医療要員、インフラやライフラインの復旧要員をはじめ、絶対的な要員不足に陥ります。

各分野にわたって足りないところを、国が前に出て、主導的に調整機能を果たしていく、その必要があると思いますが、方針をお伺いいたします。

人口減少・高齢化が進み、地方自治体が人員確保に難しい。

国等から応援職員を受け入れる準備、あるいは自治体間で相互に応援するための仕組み、民間人材の育成確保、民間との協定の支援などの取組を強化していくことを考えているところでございます。

このような事前の準備をしっかり行いながら、いざ発災時には防災庁が被災地主体のワンストップ窓口として被災地のニーズを丁寧に汲み取り、ニーズに応じた人員が被災地で確保されるよう、関係府省庁、自治体、関係機関等と緊密に連携しながら、政府・自治体となった伴走型の被災地支援を行ってまいりたいと考えてございます。

事前防災の取組方針と防災力強化総合交付金
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 平時から被害を予防・軽減する事前防災を、まちづくりや医療・福祉などあらゆる場面で推進する必要がある
  • 防災力強化・総合交付金の活用を含めた取組方針を問う
答弁
内閣官房横山次長
  • 令和8年度予算において「防災力強化総合交付金」を創設
  • リスク評価に基づく防災計画の見直し、広域応援体制の整備、避難生活環境の改善など、自治体の防災対策を抜本的に強化する
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小里泰弘(自由民主党・無所属の会)続いて、事前防災についてお伺いをしてまいります。

防災庁は、被害を最小化をするために、平時から被害の予防軽減に向けた事前防災の取組が、大規模災害想定区域における交通、流通網、施設設備や地域での連絡体制のあり方をはじめ、まちづくり、保健・医療・福祉・観光・スポーツ教育など、日常のあらゆる場面で、事前防災の取組を推進していく必要があります。

平時の課題が、災害時にどのように顕在化するリスクがあるかを検証し、地域と一体となって、事前防災の議論をリードしていくことが、防災庁に求められると存じます。

特に、自治体との連携・共同による事前防災の観点からは、防災力強化・総合交付金の活用も期待をされるところであります。

こういったことも勘案しながら、事前防災における取組方針をお伺いいたします。

令和8年中に防災庁設置に向け、事前防災の徹底や災害対応力の強化等を図るため、令和8年度予算において、委員御指摘のとおり、防災力強化総合交付金を創設いたしました。

防災力強化総合交付金によりまして、シミュレーションに基づく災害リスク評価を通じた実効性の高い防災計画への見直し、地方自治体間の広域的な応援受援体制の強化に向けた、防災資機材や運用体制の整備、避難生活環境の抜本的な改善に向けて、被災者支援体制の実効性を高める取組など、地方自治体の防災対策への支援の抜本的強化を行ってまいりたいと考えてございます。

河川整備における事前防災と再度災害防止
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 気候変動による激甚化に対し河川整備が追いついていない現状がある
  • 河川整備の進捗状況と、今後の事前防災・再度災害防止の取組を問う
答弁
国土交通省、林水管理国土保全局長
  • 国管理河川の整備率は令和6年度末時点で32%と低い水準にある
  • 改良復旧による再度災害防止対策を推進
  • 治水計画の見直しに加え、ハード・ソフト両面を総動員する「流域治水」を加速・進化させる
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個々の河川における災害発生リスクの検証と改善は重要な課題であります。

河川激甚災害対策特別緊急事業や県河川における大規模特定河川事業など、大きな効果を上げてきたと認識をしております。

災害復旧事業における改良復旧事業の取組も進んできたと認識をするところでありますが、気候変動によって災害が激甚化をし、頻発化をしているわけでありますけれども、その気候変動のスピードに河川整備が追いついていない、そういう現況もあると思うところであります。

河川整備の進捗状況、そして今後、事前防災や再度災害防止の取組をどのように進めていくか、お伺いをいたします。

近年、気候変動により水害が激甚化、頻発化しており、災害が発生した際に、再度災害防止対策を行うことに加えて、気候変動を踏まえた事前防止対策を推進することが重要と考えてございます。

一方で、全国の河川の整備の進捗状況ですが、気候変動を踏まえた中期的な治水計画の目標に対する全国の国管理河川の整備率は、令和6年度末時点で32%にとどまり、まだ低い水準になってございます。

そのため、災害が発生した際には、原型復旧のみならず、必要に応じて、被災していない箇所を含む一連区間の堤防のかさ上げなどを行う改良復旧による再度災害防止対策に取り組んでいるところでございます。

これに加えて、事前防災対策として、治水計画を気候変動により予測される将来の高量の増加等を考慮したものに見直すとともに、流域のあらゆる関係者が共同し、ダム・遊水地・堤防等の整備・稼働工作といったハード対策、加えて、避難体制の強化といったソフト対策を総動員する流域治水に取り組み、気候変動を踏まえた対策を着実に進めてまいります。

国土交通省としては、今後とも流域治水を加速・進化し、国民生命・財産・暮らしを守り、強い経済を下支えする再度災害の防止や事前防災対策の推進に取り組んでまいります。

道路における事前防災の取組方針
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 橋梁の老朽化対策、4車線化、ミッシングリンク解消、トンネル化など課題が多岐にわたる
  • 資材・人件費高騰の中で、道路における事前防災の取組方針を問う
答弁
政府側答弁
  • 橋梁の耐震補強や法面・盛土の土砂災害防止対策を実施
  • 高規格道路のミッシングリンク解消などネットワーク機能を強化
  • 第1次国土強靭化実施中期計画に基づき、予算の継続的安定的な確保に努める
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道路における事前防災についてお伺いをいたします。

避難道路や物資輸送道路としての役割をはじめ、災害時において道路が果たすべき役割は極めて大きなものがあると思います。

事前防災の観点から、橋梁の老朽化対策、基幹道路の4車線化、ミッシングリンクの解消、急勾配でカーブの多い基幹道路のトンネル化や改良等、取り組むべき課題は多岐にわたると認識をいたします。

資材価格や人件費も高騰する中で、必要な事業費を確保していかなければなりませんけれども、道路における事前防災の取組方針をお伺いいたします。

激甚化・頻発化する自然災害から国民の生命と財産を守るとともに、頻発する災害による社会経済活動への影響を最小化するため、平常時から事前防災の考え方のもと、災害に強い道路ネットワークを構築することは重要と考えております。

具体的には、発災時の被害を最小限に抑えるため、橋梁などの耐震補強や、道路の法面、盛土の土砂災害防止対策などを行うとともに、発災時の円滑な避難や救援、復旧活動を支えるため、高規格道路のミッシングリンクの解消などの道路ネットワークの機能強化などに取り組んでいるところです。

国土交通省としましては、昨年6月に閣議決定された第1次国土強靭化実施中期計画に基づき、必要かつ十分な予算の継続的安定的な確保に努め、引き続き事前防災を含めた防災・減災・国土強靭化の取組を着実に推進してまいります。

農業用ため池の事前防災
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 地震・豪雨・劣化に備え、重点箇所の診断や補修、ハザードマップ作成などのハード・ソフト両面の備えが必要
  • 取組方針を問う
答弁
農林水産省、石川農村振興局整備部長
  • 「防災重点農業用ため池」を指定し、耐性評価に基づき防災工事を集中的に推進
  • 浸水想定区域のハザードマップ作成、水位計や監視カメラの設置などのソフト対策を推進
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農業用ため池の事前防災についてお伺いしてまいります。

事前防災の観点から、各地に展開する農業用ため池についても、地震・豪雨・劣化に備えていかなければなりません。

日頃から、それぞれの重点箇所の診断を実施し、災害時に顕在化するリスクを検証する。

補修やハザードマップの作成など、ソフト・ハード両面からの備えをしていく必要があろうと思います。

取組方針をお伺いいたします。

農業ため池の防災減災対策につきましては、昨年度閣議決定されました第1次国土強靭化実施中期計画や土地改良長期計画におきまして、防災重点農業ため池の防災工事等のハード対策やハザードマップ作成等のソフト対策の推進を図ることとしております。

具体的には、ため池工事特装に基づき、決壊した場合の浸水想定区域に住宅や公共施設が存在し、人的被害を与える恐れのある農業用ため池を防災重点農業用ため池に指定するとともに、これらを対象に劣化状況の評価や地震・豪雨の耐性評価を行い、その結果、ハード整備の対策が必要とされたため池の防災工事を集中的かつ計画的に推進しているところでございます。

また、ハード対策と併せまして、浸水想定区域等を記載したハザードマップの作成、住民への周知を行うとともに、ため池の水位等を遠隔地から安全に把握することができる水位計や監視カメラの設置等のソフト対策も推進しているところでございます。

今後とも、農業用ため池の事前防災の観点から、ハード対策、ソフト対策の両面におきまして、計画的な事業の推進を図ってまいります。

農地・農業用施設の再度災害防止
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 能登半島地震では復旧途中に大雨が襲う複合災害が発生した
  • 教訓を踏まえ、農地・農業用施設の再度災害防止にどう取り組むか問う
答弁
農林水産省、石川整備部長
  • 単なる原形復旧ではなく、ブロック積みやコンクリート水路化などの「改良復旧」を推進
  • 現行の設計指針に基づき復旧することで、耐震性や流下能力を確保し、異なる災害にも対応可能とする
全文
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小里泰弘(自由民主党・無所属の会)能登半島地震では、大規模地震から復旧・復興の途中にあった農地や農業用施設におきまして、その後、夏場にさらに記録的な大雨が襲いました。

そして、被害が拡大していったわけであります。

今後、こうした複合災害、再度災害の発生が、その頻度が高まっていくと認識するところであります。

こうした教訓を踏まえて、農地・農業用施設の再度災害防止にどのように取り組んでいくかお伺いをいたします。

近年、自然災害が激甚化、頻発する中で、被災した農地・農業用施設の復旧に当たりましては、単に原形復旧だけではなく、再度災害の防止を図るため、必要に応じた改良復旧の取組が重要であると認識しております。

このため、農地・農業用施設の災害復旧事業におきましては、例えば、崩壊しました農地の法面をブロック積みで復旧することで、法面の安定性を向上させる。

法面が崩壊しました土水路をコンクリート水路で復旧することで、水路の安定性を向上させる。

このほか、豪雨で大規模に被災しました農業用ため池を現行の設計指針に基づいて復旧することで、近年の豪雨を考慮した必要な流下能力を有するものとするなど、これまでも必要に応じた改良・復旧の取組を推進してきているところでございます。

また、豪雨により被災しましたため池の堤体を改良復旧する場合には、現行の設計指針に基づいて行うことから、必要な耐震性も確保されることとなり、異なる自然災害に対しても効果を発揮することが可能となります。

今後とも災害復旧事業の実施に当たりましては、再度災害防止のために必要に応じた改良復旧に係る制度の周知を図ることなどによりまして、再度災害防止の取組を推進してまいります。

防災庁と関係省庁の役割分担と連携
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)

- 総合調整機関としての防災庁が、実動部隊である関係省庁と平時からどのように役割分担し連携するか方針を問う

答弁
内閣府官房横山次長
  • 防災庁が司令塔として政策方向性を提示し、関係省庁がそれを踏まえて施策を実施する
  • 分野横断的なシミュレーションによるリスク評価を行い、結果を共有して施策実施を促す
  • 必要に応じて勧告権も活用し、政府一丸となった政策推進に努める
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小里泰弘(自由民主党・無所属の会):以上のように、事前防災をはじめ、実動部隊としての関係省庁の取組も重要となると考えます。

同時に、総合調整機関としての防災庁は、こうした関係省庁と平時からどのように役割分担を行い、いかに連携を図っていくかが問われます。

方針をお伺いしてまいります。

事前防災の推進に当たりましては、防災庁が司令塔として政策の方向性を提示し、関係省庁と共有した上で、関係省庁がこれを踏まえて各施策を実施していくことが効率的・効果的でございますし、重要な観点となると考えてございます。

具体的には、防災庁は地域レベルで避難、救助、医療など、具体的かつ分野横断的なシミュレーションに基づいた災害リスク評価を推進することとしてございまして、弱点を把握し、ハード・ソフトの必要な対策を明らかにしてまいりたいというふうに考えてございます。

その上で、こうした科学的なリスク評価に基づく客観的な結果を関係省庁と共有し、必要な施策の実施を促すとともに、必要に応じて勧告権も活用しながら、政府一丸となった政策の推進に努めてまいりたいと考えてございます。

防災庁の専門人材の育成・確保
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 司令塔として総合調整・推進を行うため、全フェーズにおける専門人材の確保が必要
  • 多様な主体と情報交換し、調整能力に長けた人材を育成・確保する方針を問う
答弁
内閣府官房横山次長
  • 人事交流、連絡会議、「ふるさと防災職員」の配置、マッチングセミナー等を通じて「顔の見える関係」を構築
  • プロパー職員の採用・育成に加え、産官学民の連携を充実させ、社会全体で防災人材を育成
  • 「防災大学校(仮称)」の設置を検討
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防災庁の専門人材の育成・確保についてお伺いいたします。

このように、発災時の緊急対応やそれぞれの行政分野における対策は、専門性や即応性を有する各府省庁等において実施することを基本としながら、防災庁には司令塔として、より広い視野から各省庁などの防災対策を総合調整し、推進・加速することが期待されております。

そのため、防災庁設置にあたっては、平時から発災時、復旧・復興に至るすべてのフェーズにおける専門人材を十分に確保する必要があります。

特に防災に係る技術やノウハウの動向を把握し、日頃から関係省庁、自治体、産業界、団体、研究機関など、多様な主体と情報交換をして、課題やノウハウの共有を図り、いざという時に迅速に協力・共同体制を作り得る、調整能力に長けた人材を育成・確保する必要があると思うところであります。

取組方針についてお伺いをいたします。

防災庁は発災時の対応から復旧・復興までの一貫した災害対応の司令塔機能を担うところ、司令塔機能を発揮するためには、平時から関係省庁、自治体、産業界、民間団体などの関係機関と「顔の見える関係」を構築することが重要だと考えてございます。

そのため、これらの関係機関とは、人事交流をはじめ、平時からの関係省庁連絡会議、都道府県ごとにカウンターパートとして置く「ふるさと防災職員」、最新の防災技術に関するマッチングセミナー、防災推進国民大会のようなイベントなどを通じて、情報・課題・ノウハウの共有を図り、迅速な災害対応に資する連携体制の構築に努めてまいりたいと考えてございます。

防災庁においても、このように構築した連携体制を引き継ぐとともに、人材交流やプロパー職員の採用や育成を通じて、産・官・学・民の連携をさらに充実させ、調整能力に長けた防災人材を、防災庁内はもちろんでございますけれども、社会全体に確保して育成してまいりたいというふうに考えてございます。

また、産・官・学・民の人材を育成するための機関として、仮称ではございますけれども、防災大学校の設置についても検討してございます。

このような検討もしっかりやってまいりたいというふうに考えてございます。

防災庁設置と大規模災害への備え
質問
小里泰弘 (自由民主党・無所属の会)
  • 国民の生命財産を守るため、常に検証・改善する不断の努力が必要である
  • 防災庁の設置および今後の大規模災害に備える決意を大臣に問う
答弁
牧野国務大臣
  • 千島海溝・日本海溝・首都直下・南海トラフ地震などに備え、抜本的な防災体制を強化
  • 防災庁設置後は、平時のリスク評価と勧告権活用、発災時の伴走型支援を推進
  • 不断の検証と改善を重ね、人権最優先の防災立国を目指す
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小里泰弘(自由民主党・無所属の会):防災庁にゴールはなく、百点満点もないと思います。

いつ、いかなる事態においても、国民の生命財産、地域のなりわいを守っていく。

そのために何が足りないのか、常に検証し、補い、改善をしていく。

不断の努力が必要であると認識をいたします。

防災庁の設置及び今後の大規模災害に備える決意を大臣にお伺いをいたします。

小里委員がおっしゃるとおり、本当に防災についてゴールというのはないと思います。

そういうことを考えながら、これまで我が国で起きた様々な大きな災害を教訓として、その上でこれから30年以内に発生することが危惧されている千島海溝地震、日本海溝地震、首都直下地震、南海トラフ地震などに備える抜本的な防災体制の強化をしていかなきゃいけないと思っております。

防災庁設置法案が御審議の上、成立した暁には、防災庁をお年中に設置いたします。

その上で、平時には地域レベルでの災害リスクの評価を行って、防災大臣の勧告権も活用して、関係省庁の取組を進めてまいります。

さらに、地域における防災対策の充実を支援し、抜け落ちだったり、漏れのない事前防災の取組を推進してまいります。

また、発災時には防災庁が中核となって、関係省庁等と緊密に連携し、迅速な応急対応から、復旧・復興に至るまで、伴走型の被災地支援を行ってまいります。

このような取組につきまして、不断の検証と改善を重ねながら、効果的かつ効率的に災害対応に臨む体制を構築いたしまして、人権最優先の防災立国を目指してまいります。

ハザードマップの利活用と支援策
質問
木村次郎 (自由民主党・無所属の会)
  • 熊本地震等の事例から、避難の実効性を高めることが重要である
  • 国土交通省として、ハザードマップの利活用に向けてどのような取り組みや支援を行っているか
答弁
国土交通省河川局長
  • 「重ねるハザードマップ」をウェブサイトで公開し、リスクを容易に確認できる環境を整備
  • 避難行動を事前に整理する「マイタイムライン」の普及を推進
  • 市町村への手引き周知、防災安全交付金による財政支援、河川事務所による技術的助言を実施
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次に、国交省の担当の方になろうかと思いますが、ハザードマップのことでお尋ねします。

ハザードマップは、このように基礎自治体が作成しておるわけでございますが、例えば洪水をはじめとして、いざという時のこの避難。

市民主体において、やはり実効性を高めていくということが何よりも大事だと思います。

この10年を迎えた熊本地震も、結構災害関連死がかなり割合が高かったという記録報道もされているところでございます。

そこで、このハザードマップの利活用について、国交省としてどのような取組み、あるいは支援を行っているのかについてお伺いいたします。

国土交通省河川局長お答えいたします。

洪水時に円滑な避難が行われるためには、住民一人ひとりがお住まいの地域で、どこが浸水が想定される区域であり、避難場所がどこなのかなど、あらかじめ把握して、状況に応じた適切な避難行動をとれるように、防災意識を高めていただくことが重要であると認識してございます。

こうした観点から、まずはハザードマップの情報を知っていただくため、国土交通省では、住民が容易に自らの災害リスクを確認できるよう、洪水や内水、土砂災害などの災害リスク情報や、指定緊急避難場所などの各種情報を一つの地図に、地図上で重ねて、全国どこでも閲覧できるよう、「重ねるハザードマップ」をウェブサイトで公開してございます。

さらに、より避難の実効性を高めるためには、災害を自分ごととして捉えていただくことが重要であることから、ハザードマップを活用して、一人ひとりが自らの災害リスクを知り、どのような避難行動をどのタイミングで取る必要があるのか、これを事前に整理する「マイタイムライン」の普及に取り組んでいるところでございます。

具体的には、住民一人一人のマイタイムライン作成が進むよう、マイタイムライン作成やワークショップ開催の手引きを市町村に周知するとともに、防災安全交付金による財政的支援、地域の河川事務所による現場に即した技術的助言を行っているところでございます。

国土交通省としては今後とも市町村と連携し、住民一人一人が的確に防災情報を受け止め、適切に避難行動につなげていただけるよう、こうした取組と支援を着実に実施してまいります。

消防団員の減少対策と現状認識
質問
木村次郎 (自由民主党・無所属の会)
  • 消防団員の担い手不足と高齢化が深刻であり、災害対応や救助活動への影響が危惧される
  • 消防団員数の減少傾向にある現状と、それに対する政府の受け止めについて伺いたい
答弁
消防庁門前国民保護防災部長
  • 人口減少や少子化、就業形態・価値観の変化により団員数は年々減少しており、令和7年4月時点で約73万2千人と非常に厳しい現状にある
  • 一方で、女性、学生、機能別団員は増加傾向にある
  • 自治体と連携し、若者や女性を含む幅広い住民の入団促進に全力を挙げる必要があると認識している
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消防団、消防団員についてでございます。

ご案内のとおり、この消防団員が担い手不足、あるいは高齢化、大変深刻化している実態があろうかと思います。

このことがひいては、いざというときの災害の対応、そしてまた救助活動、こうしたことにも大変大きな影響があるのではないかというふうに私は危惧いたしております。

そこで、この消防団員数、この減少傾向にあると思いますが、その現状、そしてまたそれに対しての受け止め方について、どう受け止めているかお伺いしたいと思います。

消防庁門前国民保護防災部長、お答えいたします。

消防団員数につきましては、社会全体の人口減少や少子化の進展、就業形態の変化、若者の価値観の変化などを背景に年々減少しており、令和7年4月1日現在で約73万2千人と、非常に厳しい現状にあると受け止めております。

他方、近年重点的に取り組んできております女性団員、学生団員、機能別団員については増加しております。

災害が多発化、激甚化する中、地域に密着した消防団の力は一層重要となることから、若者や女性をはじめとした幅広い住民の入団促進を図るなど、自治体と連携しながら団員確保に全力を挙げる必要があると認識しております。

消防団員の待遇改善と活動環境の整備
質問
木村次郎 (自由民主党・無所属の会)
  • 若い世代や女性が魅力とやりがいを持って入団するためには、努力に報いる待遇改善が重要である
  • 働きやすさの観点から、どのような待遇改善策に取り組んでいるか
答弁
消防庁門前部長
  • 「消防団等充実強化アドバイザー」の派遣や、デジタル技術活用を支援する「消防団の力向上モデル事業」、ドローン操縦講習などを実施
  • 報酬基準(年額3万6500円)を定め市町村に働きかけ、現在9割以上の市町村が基準を満たすなど着実に改善している
  • 働き方改革や処遇改善の推進について改めて自治体に通知を発出している
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そこで今お話がありましたが、消防団、特に今申し上げた若い世代、女性が消防団に魅力、やりがいを持って入団していただくためには、その働きや、あるいはご努力に報えることも大変大事な観点だというふうに私は認識しております。

その若い世代、そしてまた女性の観点からも、いわば働きやすさの観点から、消防団の待遇改善策として、どのような取り組みを行っているのかお伺いします。

消防庁門前部長、お答えいたします。

消防団員数が減少する中、消防団のさらなる充実強化を図るためには、委員ご指摘のとおり、若者や女性の消防団員が活動しやすい環境を整えていくことが重要と考えております。

このため、消防庁では、風通しの良い環境づくりや、女性の目線を生かした消防団運営について助言できる「消防団等充実強化アドバイザー」の自治体への派遣、女性が活動しやすい環境づくりや、アプリなどのデジタル技術の活用に取り組む自治体に対する「消防団の力向上モデル事業」での支援、若者に人気のドローンの操縦講習の実施など、さまざまな施策を講じております。

また、消防団員の処遇改善につきましては、令和3年4月に消防団員の報酬等の基準を定め、市町村に働きかけてきた結果、令和7年4月現在で年額報酬について基準の3万6500円を満たす市町村が9割を超えるなど、着実に改善が図られてきているところでございます。

さらに本年1月に全国の自治体に対して発出した通知におきましても、消防団の働き方改革や処遇改善の推進に向けた取組等について改めてお願いしたところでございまして、引き続きこうしたさまざまな施策を通じ、消防団のさらなる充実強化に向けて取り組んでまいります。

大雪による農業被害への支援策
質問
木村次郎 (自由民主党・無所属の会)
  • 青森県等の山間部で大雪によるリンゴの枝折れやハウス倒壊などの甚大な被害が発生している
  • 農家が希望を持って取り組めるよう、国としてどのような対応および支援を行うのか
答弁
山本農林水産大臣政務官
  • 農業共済金の早期支払いや災害関連資金による低利融資、被災果樹の買い替え支援により経営継続を後押しする
  • 「雪害に強い果樹産地づくり検討会」を設置し、栽培方法の導入拡大や苗木の供給力強化を検討開始した
  • 地方自治体と連携し、生産者の営農意欲を維持できるよう取り組む
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私は青森県の津軽地方がほぼほぼ選挙区でございまして、日本海側は当然この雪が多かったわけでございまして、今度も昨シーズン以上の大雪に見舞われたところでございます。

農業においてもいろんな被害がありまして、私も現地を視察してきたところでございますが、青森県はリンゴは国内の半分を占めるリンゴ。

私はこの四六品種の富士が発祥した富士崎町というところに生まれ育ったものでございます。

このリンゴのですね、大雪によっての枝折れの被害、これも大変なものでございました。

特にですね、この山間部、例えば地元では西宮村とか、弘前市の相馬地区、あるいは東宮地区、そしてまた平川市の広船とか、そういう大崎地区とか山間部、大変なこの雪がですね、積雪ピークですと2.5メートルないし3メートル近く、つまりリンゴの木が埋まってしまうような、それぐらいの大変な大雪でございます。

そしてそれがその時のシーズンの雪の降り方、雪の質にもよるんですが、雪が溶けてそれがこの枝が跳ね上がるというか、こういうところでこの被害がさらに加速をして、今こういう雪がほとんど溶けた段階でようやく被害の実態が分かっている。

今日も地元紙にもそういったところが報道がなされておったわけでございます。

こういった先ほど以上の大雪、もちろんこれ例えば柿や野菜、ハウスの倒壊、ほとんどぺしゃんこになったとか、こういう状態でもありました。

大事なことは市町村と県、国が連携をしながら、それぞれ必要な支援策や役目を果たして講じていくということが、農家の皆さん方が次への希望を持って取り組める環境をつくっていくということにつなげるんだと私は思っております。

そこで国としてどのように対応し、また支援を行っていくのかお伺いいたします。

山本農林水産大臣政務官。

お答えいたします。

委員からご紹介のあったとおり、この冬の大雪によって、果樹の枝折れや農業用ハウスの倒壊など、東北地方を中心に農業被害が発生しております。

こうした被害状況を踏まえ、農林水産省としては、農業共済の加入者に対する共済金の早期支払いや、災害関連資金による長期低利の融資、被災した果樹の買い替え等への支援などにより、被災された農業者の経営継続・再開を着実に後押しをしてまいります。

加えて、委員御指摘のとおり、生産者が希望を持って農業を続けていくためには、国や地方自治体が連携し、災害に強い産地づくりを推進していくことが大変重要であります。

このため、特に今回の大雪で大きな被害を受けた果樹について、鈴木大臣のリーダーシップの下、東北6県の参画を得て、「雪害に強い果樹産地づくり検討会」を設置し、昨日15日に開催された第一回会議において、雪害に強い栽培方法の導入拡大や、開植に必要な苗木の供給力強化などに向けた検討を開始したところです。

農林水産省といたしましても、地方自治体との連携を一層深め、被災された生産者の営農意欲が途切れることがないよう、しっかり取り組んでまいります。

中村川の緊急治水対策プロジェクトの進捗
質問
木村次郎 (自由民主党・無所属の会)
  • 4年前の8月豪雨で中村川が氾濫し、鰶ヶ沢町で大きな被害が出た
  • 青森県が公表した「緊急治水対策プロジェクト」の進捗状況と今後の対応について伺いたい
答弁
国土交通省、林局長
  • 河道掘削などのハード整備および、内水ハザードマップ作成などのソフト対策を進め、令和8年度の完了を目指している
  • 将来の降雨量増加を考慮した河川整備計画の見直しを行い、JR鉄道橋の改築や治水機能増強の調査・検討を実施する
  • 国土交通省として、財政的支援および技術的助言を継続して行う
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国交省所管になろうかと思いますが、4年前の8月豪雨、この津軽地域でも大変な被害がありました。

国土強靱化の観点からも、今後はそれこそこの想定外、想定以上の災害リスクに対応した取組が重要であると認識をいたしております。

その4年前の8月の豪雨被害で、例えば私の地元では、鰶ヶ沢町というところがありまして、この中村川も氾濫をし、大変な被害を受けました。

青森県がその年の12月に公表した「緊急治水対策プロジェクト」、このプロジェクトについての進捗状況、そしてまた今後の対応についてお伺いいたします。

国土交通省、林局長。

お答えいたします。

青森県が管理する二級河川中村川においては、令和4年8月の大雨により、鰶ヶ沢町で床上浸水305戸、床下浸水62戸、浸水面積約200ヘクタールに及ぶ大きな被害が発生いたしました。

これを受け、青森県と鰶ヶ沢町では、令和4年12月に「中村川緊急治水対策プロジェクト」を策定し、このうち青森県は、災害防止対策として、災害復旧のほか、河川激甚災害対策特別緊急事業による河道掘削などのハード整備を行っております。

また、ソフト対策として、県と町が連携し、内水ハザードマップの作成公表を行うなど、令和8年度のプロジェクト完了に向けて取組を進めているところでございます。

また、青森県は、令和8年2月に中村川の河川整備計画を、気候変動により予測される将来の降雨量の増加などを考慮したものに見直しをして、下流部でJR鉄道橋の改築を追い続けるとともに、中上流部では、洪水貯留機能、これはダムなどによる洪水貯留機能を強化するための、いわゆる治水機能増強調査・検討調査を実施することといたしました。

国土交通省としましては、引き続き青森県と、地域が取り組む中村川の流域治水対策に対して、激甚災害対策特別緊急事業や、治水機能増強検討調査などの財政的支援を行うとともに、技術的助言を実施してまいりたいと思っております。

岩木川の治水対策と今後の取り組み
質問
木村次郎 (自由民主党・無所属の会)

- 岩木川の中上流緊急治水プロジェクト(7年度まで)の取り組みと効果、および今後の河川改修に向けた取り組みについて伺いたい

答弁
国土交通省 担当局長
  • 「岩木川中上流緊急治水対策プロジェクト」に基づき河道掘削や堤防かさ上げを行い、令和8年3月までに令和4年8月と同規模の洪水を安全に流下させることが可能となった
  • 「岩木川水系流域治水プロジェクト2.0」を策定し、将来の降雨量増加に対応するハード対策と、ドローン活用などのソフト対策を一体的に進める
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次に、もう一つ、岩木川についてでございます。

岩木川は、1世紀以上にわたって歴史を振り返りますと、連綿とこの改修のプロジェクトが続けられてきております。

いわばこの国家100年の計に立った大プロジェクトといっても過言ではないと私は考えておりますし、またリンゴ、お米、野菜、こういった津軽平野を流れている、我々にとっては母なる岩木山であり、岩木川ということでございます。

この岩木川については、中上流緊急治水プロジェクト、7年度まで実施されたこのプロジェクトの取組と、この事業の効果、また今後の岩木川の河川改修に向けた取組についてお伺いいたします。

国土交通省 担当局長。

お答えいたします。

国土交通省が管理する岩木川では、令和4年8月の大雨により、弘前市、藤崎町、板柳町の沿線6.4キロにわたり、洪水を安全に流す高さの基準となる計画洪水位を超過し、堤防が低い箇所では土のうによる水防活動がなければ、堤防から出水する水位に到達いたしました。

この大雨を受けて国土交通省では、令和4年12月に青森県や流域内の市町村とともに策定した「岩木川中上流緊急治水対策プロジェクト」に基づき、岩木川中流部の河道掘削や堤防かさ上げを進め、令和8年3月までに完成させたところでございます。

これにより、令和4年8月と同規模の洪水を安全に流下させることができるようになりました。

あわせて、自治体が実施する排水対策や、住民一人一人が自らのリスクを知り、避難の実効性を高めるマイタイムラインの普及促進など、被害をできるだけ軽減する取組に対して支援も行ってきたところでございます。

今後の岩木川の治水対策についてでございます。

令和6年3月に、気候変動の影響により予測される将来の降雨量の増加等に対応するため、河道掘削などのハード対策、被災後の早期復旧復興のため、ドローンを活用した迅速な被害状況の把握などのソフト対策を位置づけた「岩木川水系流域治水プロジェクト2.0」を策定し、さらなる事前防災対策の取組を進めることとしております。

国土交通省としましては、引き続き気候変動も踏まえ、流域のあらゆる関係者が協働して取り組む流域治水を加速・進化させ、ハード対策、ソフト対策を一体的に進め、岩木川流域の安全安心を確保できるよう取り組んでまいります。

国道7号鶴ヶ坂防災事業の進捗
質問
木村次郎 (自由民主党・無所属の会)
  • 国道7号の青森市鶴ヶ坂地区において、大雪による立ち往生などのリスクがある
  • 「鶴ヶ坂防災事業」の進捗状況と、完成に向けた取り組みについて伺いたい
答弁
加藤国土交通大臣政務官
  • 冬季のスタック発生や交通事故による通行止めリスク軽減を目的に、4車線拡幅および道路勾配の緩和を行う事業を令和5年度に事業化した
  • 今年度は調査設計および用地買収を推進し、一日も早い完成を目指して整備を進める
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最後になりますが、道路についてでございます。

私のこの津軽地域、私のふるさとの青森県からは、ちょうど太平洋側には国道4号線、そしてそこから起点に日本海側には新潟県まで国道7号線という幹線が伸びております。

高速道路がいかに普及しつつあるとはいえ、やはり地元にとって、この津軽地域においては一番の幹線である国道7号線でございます。

もちろんこれは観光、物流、またいざという時の緊急搬送、こういったいわば命をつなぐ道路でもあるわけでございます。

地元の方でも、首長さん方を中心に年2回、これについても先ほども質問したいわけですが、合わせて毎年のように国交省、あるいは国土交通省の推進室、そしてまた財務省にも要望させていただいているところでございます。

そこで、国道7号線、今この鋭意、私の実家のある藤崎町を含めて4車線化が進められているところでございますが、北部の地区的には青森市内ということになるんですが、この青森市の鶴ヶ坂地区においては、令和3年12月27、28日にかけての大雪によって、車が立ち往生してしまったという事案がありました。

本来であれば、今、工事が行われている区間と合わせて、同時並行的に4車線化の工事が行われていてもおかしくはなかったはずなんでございます。

それはなぜかというと、旧民主党政権時代に、当時は「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズの下で、公共工事がほとんど中止を余儀なくされた時代がありました。

当時は群馬の矢ambaダムなどは結構大々的に報道されたことでございますが、青森県にとっては、昨年の夏場においてようやくこれから用地買収に向けて説明会をやった、こういったお話もいただいたところでございます。

そこで、この国道7号線、事業名としては「鶴ヶ坂防災事業」、この進捗状況と、今後完成に向けての取り組みについてお伺いいたします。

加藤国土交通大臣政務官。

お答え申し上げます。

国道7号は青森県内において、青森市、弘前市といった主要都市などを結び、地域経済を支える重要な道路であると認識をいたしております。

委員ご指摘の国道7号鶴ヶ坂防災については、青森市鶴ヶ坂地区において、令和3年12月の大雪によるスタックにより、約12時間の通行止めが発生したことなどから、冬季のスタック発生や、カーブ区間での交通事故発生による通行止めリスク軽減などを目的に、4車線拡幅および道路勾配の緩和を行う事業を令和5年度に事業化したところでございます。

今年度は、調査設計、用地買収を引き続き推進していくこととしており、地域の皆様方のご理解とご協力を得ながら、一日も早い完成を目指し、整備を進めてまいります。

自助・共助・公助のバランスと認識
質問
高見康裕 (自由民主党・無所属の会)
  • 公助の強化(防災庁設置等)にあたり、自助・共助が前提であるべきではないか
  • 公助への過度な依存により、家庭や地域の自助・共助が弱まることを懸念している
  • 政府の認識を問う
答弁
横山次長
  • 自助・共助・公助を組み合わせて対応しなければ国民の生命財産を守れないと認識している
  • 平時からの備えや意識変容を促す啓発、防災教育を推進している
  • 地区防災計画の策定やボランティア環境整備を通じて共助の促進に努めている
全文
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自衛隊の災害派遣というのは、災害の自助、共助、公助の最たるものなのではないかと思います。

そして自衛隊の災害派遣に限らず、今回設置され、強化をされる防災庁の取組、これも公助が強化されるという方向になると思います。

それで私は、これにはもちろん公助を強めていくことは必要なことだと思っていますが、公助が強化されるにあたって忘れてはならないのは、あくまで自助があって、共助があって、その上での公助だということではないかと私は思っています。

公助を強化していて、「やってくれるから」と思っては、そういう考えが広まってはいけない。

家庭や地域社会の自助・共助の取り組みが弱ってしまうようなことがあれば、本末転倒だというふうに思っています。

そこで、この災害対応に当たっては、公助だけにもちろん頼るのではなくて、自助・共助の取組をしっかりやるということが前提だと私は考えますが、この点の御認識を伺います。

災害時にはですね、委員御指摘の自衛隊の派遣も含めた国や地方公共団体が行う公助だけではなくてですね、国民の一人ひとりが自ら取り組む自助、互いに助け合う共助を組み合わせて対応しなければ、国民の生命財産、尊厳ある生活を守ることはできないというふうに認識してございます。

このため、自助、共助、公助を組み合わせて自存防災に取り組み、地域全体で防災力を高めることが重要でございます。

内閣府といたしましては、必要な公助に加えまして、国民一人ひとりが災害を自分ごととして捉え、平時から災害に対する備えを心がけるとともに、自分の命は自ら守るという意識をお持ちいただいて、行動変容につなげていただくための啓発や防災教育等を進めています。

さらに、地域コミュニティ単位で住民による自発的な防災活動を定める地区防災計画の策定、あるいはボランティアの活動しやすい環境の整備などを通じ、共助の取組の促進に努めているところでございます。

政府といたしましては、防災庁設置も見据えて、今後も自助、共助、公助を組み合わせて、地域の防災力を高める取組を進めてまいりたいと考えてございます。

海上保安庁における無人航空機の導入加速
質問
高見康裕 (自由民主党・無所属の会)
  • 能登半島地震や徳之島列島でのシーガーディアンの有効性を評価
  • 人材確保が困難な現状において、災害対処能力を強化するため無人航空機の導入を加速すべきではないか
答弁
大和警備救難部長
  • すでにシーガーディアンを5機体制で運用し、24時間365日の監視体制を構築している
  • 能登半島地震等の被害状況調査や、有人機の業務代替による効率化に活用している
  • 引き続き無人航空機を増強し、海洋警備の強化と災害対応に努める
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次に2つ目の大きなテーマは、海上保安庁の災害対処能力の強化についてであります。

災害派遣は、今も取り上げた自衛隊がクローズアップされていますけれども、同じく大事な役割を果たしてくださっている海上保安庁の皆様にも心から感謝を申し上げたいと思います。

能登半島地震の折には、海上保安庁の無人航空機シーガーディアンがいち早く現地に駆けつけて、捜索救助や災害対応の支援に大きな役割を果たしました。

私は昨年は国土交通大臣政務官で海上保安庁というものも担当しておりましたけれども、その時には鹿児島の徳之島列島で地震がずっと続くという大変な災害がありました。

あの時、私は東京の災害対策本部に詰めていましたけれども、まもない頃から、あの時は村役場も本土にあって現地にないという状況把握が非常に難しい事案だったと思いますけれども、シーガーディアンがすぐに現地に駆けつけて、リアルタイムでその映像が東京に送られてくる。

そして状況把握ができる。

対応も指示ができる。

そういう状況でありました。

安全保障環境は複雑化をしていて、海上保安庁も対処すべき任務というものが、質量ともに大きく増大をしています。

一方で、海上保安庁、自衛隊もそうでありますけれども、人材確保育成の困難さに直面していて、使えるリソースが非常に限られているというのが現状であります。

そこでお尋ねしたいと思いますが、海上保安庁が本来任務に加えて、災害対処にも有効にこの能力を発揮できるように、今ご紹介した無人航空機の導入を加速していくべきだと私は考えますけれども、政府のお考えを伺います。

海上保安庁では、新たな技術を活用した隙のない広域海洋監視能力を構築するため、令和4年から無操縦航空機シーガーディアンの運用を開始し、現在は北九州空港を運用拠点としまして、5機体制による24時間365日の海洋監視体制を構築して、おります。

運用開始以来、我が国周辺海域の監視警戒をもとより、先ほど委員からご指摘のございました、令和6年能登半島地震や、令和7年トカラ列島近海を震源とする地震におきまして、被害状況調査にも活用しているところでございます。

シーガーディアンでございますが、24時間以上の航続性能に加えまして、高性能カメラを装備するなど、昼夜を問わない高い監視能力を有しているほか、これまで海上保安庁の有人航空機で担ってきた業務の一部を担うなど、業務の高度化や効率的かつ効果的な業務の遂行に、その能力を発揮してございます。

海上保安庁といたしましては、引き続き無人航空機を増強し、海洋警備のさらなる強化を図るとともに、災害対応を含め、国民の皆様の安全安心の確保に努めてまいりたいと考えております。

小規模自治体への事前防災伴走支援
質問
高見康裕 (自由民主党・無所属の会)
  • 多くの市町村で防災専任職員が不在であり、マンパワーが限界に達している
  • 事前防災やリスク点検を強化する場合、小規模自治体への国による積極的な伴走支援が必要ではないか
答弁
古川政務官
  • 防災専門人材が不足している市町村への支援は大変重要であると認識している
  • 「ふるさと防災職員」を配置し、平時のリスク評価や避難環境整備を支援している
  • 防災庁設置による人員・予算を活用し、都道府県と連携して伴走支援を行っていく
全文
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次に大きく分けて3点目の質問、地方自治体との連携についてであります。

特に過疎地、中山間地域の自治体においては災害対応にあたるこの役場の皆様のマンパワーというのは非常に脆弱であります。

先日の読売新聞の調査によりますと、全国の自治体の24%にあたる433の市町村で防災の専任の職員というのはゼロであるということが明らかになりました。

私は地元の島根県には川本町という町がありまして、詳しく聞いてみましたけれども、この町は近年だけで3度も郷野川が氾濫をして大きな被害を受けた、そのような町であります。

そういう場所でも防災の専任の職員は1人もいない、置くことができない。

じゃあどういう勤務の状況なのかと聞きますと、総務財政課、市役所に所属をしているこの1人の職員が、地域防災計画の策定をしたり、ハザードマップを作成をしたり、そういう日ごろの防災の業務がもちろんあります。

そして、また実際に災害が起こるということになりますと、避難指示の発令をしたり、避難所の運営に当たったり、こうした災害対応の仕事もある。

そして、それに加えて、消防に関する業務も兼任になっている。

さらにはこの防災とか消防とは全く別の自治会との連絡業務もこの同じ職員が一人で担っているということで、実質0.5人弱ぐらいのボリュームじゃないかというふうに思います。

この上に今回さらに事前防災の取り組みを強化する。

あるいはシミュレーションによるリスク点検をやっていく。

これは非常に重要な取り組みだと思います。

そうなるとマンパワーはもう限界を超えてしまうのではないかということを懸念をしています。

そこで、例えば今の仕組みとしては、発災後にはこのリエゾン・テックフォースが速やかに派遣されたりして、人的リソースがない自治体を補って、非常に評価されている取組があります。

今回強化される事前の防災についても、小規模自治体でもしっかりと機能するように、国による積極的な伴走支援が必要ではないでしょうか。

古川内閣府大臣政務官:高見委員のご指摘のとおり、防災の専門人材が十分に確保できていない市町村における事前防災の取組を支援していくことは、これは大変重要であると考えております。

昨年度より、内閣府に各都道府県のカウンターパートとなるふるさと防災職員を配置しております。

平時には地域単位での丁寧なシミュレーションに基づく災害リスク評価を進め、全国どこで災害が起こったとしても、被災者の方々のニーズに沿った快適な避難環境を実現する取組などを支援しております。

防災庁設置により充実する人員予算も活用しながら、都道府県ともしっかりと連携して、ご指摘のように、小規模で防災の専門人材の不足に悩むところも多い市町村の事前防災の取組への伴走支援を行ってまいります。

また、災害発生時には、ふるさと防災職員が地域防災リエゾンとして速やかに現地に赴き、平時の伴走支援によって築いた顔の見える関係を生かして、被災状況の把握や被災自治体の支援を

防災庁と自治体首長との信頼関係構築
質問
高見康裕 (自由民主党・無所属の会)
  • 災害時に迅速な対応を行うには、平時からの「顔の見える関係」と信頼関係が不可欠である
  • 新設される防災庁が、自治体首長とどのように信頼関係を築いていくのか
答弁
横山次長
  • 「ふるさと防災職員」を核として自治体のワンストップ窓口となり、一貫した伴走型支援を行う
  • 地方機関として「防災局」を設置し、首長や職員と密接に連携して対策を構築する
全文
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次に、防災庁と自治体首長の皆様との信頼関係をいかに築くかということについてお聞きをしたいと思います。

東日本大震災では、当時の国土交通省の東北地方整備局長の方が、「自分のことは闇屋の親父だと思って何でも言いつけてほしい」という手紙を被災地の首長の皆様にお届けになって呼びかけられました。

その方が首長の皆様の信頼を得て、この役所の縦割りの狭間に落ちそうな案件を「何でも言ってくれ」というふうに請け負って、実際、仮設トイレだとか燃料の調達だとか、そういったことはまだ想像がつきますけれども、それだけではなくて、例えば生理用品だとか、棺桶だとか、こうしたことも何でも調達に汗をかかれたというふうに伝えられております。

そこで、災害時にこうした関係が有効に機能するためには、やはり平時から顔の見える関係を構築しておく、信頼関係を構築しておくことが不可欠だと思いますけれども、今回設置される防災庁と自治体首長の皆様との信頼関係をどう築いていくのかという点について、お考えを伺います。

本年中の設置を目指しております防災庁は、徹底した事前防災等、平時から発災時、復旧・復興までの一貫した災害対応の司令塔を担うこととしてございます。

この機能を発揮するためには、平時から自治体等との顔の見える関係を構築することが重要であると考えてございまして、先ほどの大臣政務官の答弁とも重なるところがございますけれども、防災庁の設置を見据え、昨年度からまず内閣府に47都道府県のカウンターパートとなる「ふるさと防災職員」を置き、自治体の災害対応を支援する体制の強化に努めているところでございます。

防災庁においても、こうした取組をさらに発展させまして、ふるさと防災職員が核となって自治体のワンストップ窓口となりまして、いざ発災した場合に応急対応、復旧含むまで一貫した伴走型支援を行います。

また、地方機関たる防災局を設置する予定になってございます。

ここも活かしまして、自治体の首長さんはじめとして、職員の方々と密接に連携して、効果的・効率的に災害対応の対策を構築してまいりたいというふうに考えてございます。

防災・災害対応への女性の視点の導入
質問
高見康裕 (自由民主党・無所属の会)
  • 男性中心の運営では女性や子ども、高齢者が困難な状況に置かれやすい
  • 防災・災害対応に女性の視点を取り入れる意義の認識と、具体的な取組について伺いたい
答弁
横山次長
  • 女性特有のニーズがあるため、女性の視点を生かすことは重要であると認識している
  • 防災基本計画への参画位置づけや、避難所運営ガイドラインでの女性リーダー体制確立に取り組んでいる
  • 避難所運営リーダー研修の受講者の半数が女性となるなど、参画を推進している
全文
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次に4点目の質問であります。

女性の視点を生かした防災ということについて質問いたします。

過去の大規模災害の教訓としまして、避難所の運営や支援物資の供給など、こういうことを男性が中心になってやっている場合には、女性が困難な状況に置かれやすい。

そして心身の健康を害してしまったり、あるいは避難そのものをためらってしまったりすることにもつながりかねないということが指摘をされてきました。

防災・災害対応に多様な視点が生かされない場合には、困るのは決して女性だけではなくて、子どもや高齢者、障害者、ひいては男性も困難な状況に置かれてしまうと私は考えています。

そこで質問ですけれども、防災や災害対応に女性の視点を生かすことの意義をどう認識していらっしゃるのか。

また、具体的な取組についても伺います。

防災・災害対応に女性の視点を生かすこと。

女性と男性とでは、災害から受ける影響が異なり、例えば避難生活における女性特有のニーズ等もあることからですね。

防災において女性の視点を生かすことは重要だというふうに認識してございます。

そのため、防災基本計画におきましては、防災に関する意思決定や現場における女性の参画などについて位置づけるとともに、避難所運営のガイドラインを作成し、女性がリーダーシップを発揮しやすい体制の確立、相談窓口への女性の配置、女性だけで話せる場の確保などに取り組みを記載し、男女共同参画の視点を取り入れた防災を推進しているところでございます。

さらに、避難所運営等のリーダーを育成するために実施している研修がございますけれども、これに女性の積極的な参加を促してございまして、令和6年度の受講者の半数は女性になっているところでございます。

引き続き、男女共同参画局をはじめとする関係部局、府省や自治体と連携して、防災分野における女性の参画を推進してまいりたいと考えてございます。

自治体の防災部局・組織への女性参画拡大
質問
高見康裕 (自由民主党・無所属の会)
  • 有事の対応には平時の取組が重要である
  • 自治体の防災部局、地方防災会議、自主防災組織への女性参画を拡大するための取組を伺いたい
答弁
内閣府大臣官房審議官
  • 男女共同参画基本計画にて、地方防災会議の女性割合を成果目標に掲げ、部局の男女比率改善を働きかけている
  • ガイドラインを通じて、自主防災組織への女性参画やリーダー育成を求めている
  • 好事例の収集展開や研修、調査公表を通じて参画を推進する
全文
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この女性の視点を生かすというのは、もちろん災害が起こってからというだけではいけません。

平時にできないことは、有事にはもっとできないというのが、過去の大規模災害の対応に当たった何人もの方からお聞きした教訓であります。

国、地方、そして官、民、問わず、様々なレベルで平時の取組から女性の視点を生かすということが重要だというふうに考えています。

そこで、自治体の防災部局、危機管理部局や、あるいは地方の防災会議、自主防災組織への女性の参画拡大についての取組を教えてください。

自治体の防災危機管理部局や地方防災会議、自主防災組織への女性の参画拡大につきましては、第6次男女共同参画基本計画におきまして、地方防災会議の委員に占める女性の割合を成果目標として掲げますとともに、平常時から自治体の防災危機管理部局の男女比率を、少なくとも庁内全体の職員の男女比率に近づけるよう、働きかけを行うことなどを盛り込んでおります。

男女共同参画の視点からの防災復興ガイドラインにおきまして、自治体に対して自主防災組織における女性の参画を促進するとともに、女性リーダーの育成を推進し、平常時からリーダー同士の連携や情報共有を図ることなどを求めております。

これらを踏まえまして、内閣府の防災担当と男女共同参画局とか密接に連携し、防災危機管理部局や地方防災会議に積極的に女性を登用している好事例の収集展開、自治体職員を対象とした研修、また取組状況の調査公表などを通じまして、自治体の防災危機管理部局や地方防災会議、自主防災組織への女性の参画を推進してまいります。

災害時の医薬品確保体制
質問
高見康裕 (自由民主党・無所属の会)
  • 医薬品の確保は災害関連死に直結する重要な課題である
  • 発災直後から地域内で医薬品を提供できる体制を確保するための政府の取組を伺いたい
答弁
厚生労働省大臣官房審議官
  • 都道府県が地域の実情に応じ、必要医薬品を事前に確保している
  • 厚生労働省が関係団体へ協力を要請し、被災地外からの輸送などを進める体制を整えている
  • 災害薬事コーディネーターを任命し、ニーズのマッチングと配備を行う体制整備を進めている
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最後の5点目の質問は、災害時の医薬品の確保についてであります。

災害時にこの医薬品を確保できるかどうかというのは、もう言うまでもなく災害関連死に直結しかねない極めて重要な課題です。

支援物資として何日か後にこの医薬品が届くかもしれませんが、少なくとも発災直後からしばらくの間、地域の中で被災者の薬を賄う必要があります。

そこでお尋ねしたいと思いますが、災害時に地域の中で連携をして医薬品を提供できる体制を確保することが大事だと思いますけれども、政府の取組を伺います。

災害時にその地域において必要な医薬品を提供できる体制の確保は重要と認識してございます。

災害発生時の医薬品供給につきましては、災害対策の中心を担う都道府県が、地域の実情に応じた方法により、必要となる医薬品等を事前に確保して災害の発生に備えるとともに、災害発生時には被災地から依頼を受けた厚生労働省が関係団体に対し不足する医薬品について、例えば被災地以外からの輸送を進めるなどの協力を要請することとしているところでございます。

また、都道府県においては、厚生労働省の要領に沿って災害薬事コーディネーターが任命されており、災害発生時に医薬品等の資源及び情報の把握と現場におけるニーズとのマッチングを行うことで、必要とされる場所への医薬品等の配備と情報提供を行う体制整備を進めているところでございます。

引き続き、こうした枠組みを活用しまして、医薬品の提供体制を確保してまいりたいと考えております。

特定医薬品(エピペン・インスリン)の災害時供給
質問
高見康裕 (自由民主党・無所属の会)
  • 重度アレルギーへのエピペンや、1型糖尿病へのインスリンなど、欠かせない医薬品がある
  • これらの特定医薬品について、災害時にどのように供給を確保する取組をしているか
答弁
坂木原大臣官房審議官
  • インスリン製剤については、災害から3日程度に必要となる医薬品と同様に扱う事務連絡を出し、都道府県に事前確保を促している
  • エピペンを含め不足がある場合は、厚労省から業界団体へ協力を要請し、被災地へ輸送する体制を確保している
全文
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今申し上げましたが、その中でも特に緊急で急いで対応しなければいけないものというのは何なのかということを考えてみたいと思います。

最近、子どものアレルギーというのは非常に増えているというふうに、周りの方、肌感覚としても非常に感じています。

重度の場合、アナフィラキシーショックというものが起こる。

対応するためには、すぐにエピペンというもので対応しなければいけない。

これはもちろん、こういう診断を受けたお子さんは、家庭でも学校でも処方されたものを持っていて、自分であったり、あるいは保護者の方で、そういうショックが起きたときにはエピペンで対応するということになるんですけれども、ただ、どのような状況でこの災害が起こるのかわかりません。

持ち歩いているのが、もちろん望ましいとは思いますけれども、どういう状況かわからない。

こういうのが一つあります。

あるいは、子どもに多いですね。

今、1型糖尿病と、これは生活習慣によってなる大人がかかる糖尿病とは別にですね、生まれつきであったり、あるいは本当に幼い頃に発症する1型糖尿病というものも、これも今増えているというふうに言われています。

こういう場合は、もう1日3食ですね、食事のたびにインスリンの治療をしなければいけませんので、もしインスリンが欠けてしまうようなことがあれば、この状態が急速に悪化してしまうということも考えられるというふうに思っています。

ですので、先ほどは医薬品全体のお話を伺いましたが、特に緊急ではないかという意味で、今紹介したエピペンだったり、インスリン、こうしたものは災害時にどう供給を確保していく取組をしているのかということを教えてください。

先ほど申し上げました通り、災害発生時の医薬品供給については都道府県が地域の実情に応じた方法により必要となる医薬品等を事前に確保しております。

被災地内での医薬品等の事前の確保は主として災害から3日程度の間に必要となるものでございますが、インスリン製剤については令和5年の事務連絡において、災害から3日程度の間に必要な医薬品と同様に扱うこととしております。

都道府県では、この事務連絡や地域的な要因等を踏まえて、インスリン製剤などの医薬品等の事前の確保を行うなど、災害発生後の供給に備えているものと承知しております。

また、エピペンも含めて不足している医薬品があれば、厚生労働省から関係業界団体へ協力を要請し、被災地へ輸送するなど、災害時の医薬品の供給体制を確保しているところでございます。

厚生労働省としては、引き続き都道府県等と連携して、災害時における医薬品の安定供給に万全を期してまいりたいと考えております。

復興庁と防災庁の統合について
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 復興庁と防災庁を統合し、知見を共有すべきではないか
  • 省庁の統合により人件費や管理費などのコスト削減が可能ではないか
答弁
大臣
  • 復興庁は東日本大震災のために作られたものであり、防災庁は発災から復興までの一貫した司令塔を目指すもので、役割が異なる
  • 現時点で統合は検討しておらず、今後の状況に応じて政府で判断する
全文
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最終的には、これはもう私の質問者としての試験ということですけれども、やはり両省は統合していくべきではないかと考えるんですけれども、この点について、両方の省庁の知見をどのように共有していくのか、今後の組織の在り方について、これも大臣のご所見をお伺いできればと思います。

私としては、今申し上げたとおり、やはり統合してもいいのではないかと。

むしろ統合した方が、より有機的に対応できるのではないかと思いますし、これは一般論としても、省庁の数が増えれば増えるほど、人件費、管理費、国民の税金が増えていくわけですから、そういった統合の必要性があるのではないかということについては、この場で問題提起をさせていただきたいと思います。

大臣がおっしゃるとおり、今後の議論の推移、また政府及び立法措置がある場合は、国会での議論ということが必要だということは承知しておりますが、そういったことは必要ではないかというふうに考えます。

歴史の中で様々な復興に関わる、東日本大震災に復興に関わる知見はいろいろ生かされてきていると思います。

熊本地震もそうだったし、能登半島地震もそうだったんですが、それぞれ問題課題はありましたけれども、だんだんワンストップ窓口というのは、これは復興庁が東日本大震災で国の窓口として一本化されているということでありますが、それがだんだん災害のときに、その手法が取られるようになってまいりました。

そのように、他の災害の対応に生かされておりますけれども、もともとその復興庁というのは東日本大震災のために作られた役所でありますので、それに対して防災庁というのはこれから作る、発災から復旧・復興まで一貫した司令塔としての機能を持つ役所でありますので、本来それぞれのスタートと、そして今やっている中身が違うというふうに思っております。

ですので、現時点で両方を統合するということは検討はされておりませんし、この先については、その時の状況によって政府として決めていくことだというふうに思っております。

防災専門人材の確保と登録制度の導入
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • 防災士や企業のBCP担当者など、民間の専門人材を予備自衛官のような登録制度で確保し、有事に活用する体制を構築すべきではないか
  • 建設、インフラ、医療、ITなど多様な分野の専門家を登録制度で活用することを提案
答弁
大臣
  • 民間専門人材の活用は視点の一つである
  • 現在は中途採用による民間人材の確保を継続している
  • 防災大学校(仮称)の設置を検討しており、産官学民の連携や人材育成を推進したい
全文
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飛ばしまして、最後の質問で、専門人材の確保についてお伺いしたいと思っております。

これ先に質問させていただきます。

今、これから内閣防災庁については、防災の専門人材をいかに確保していくか、そういった方々をどう活用していくかということについて、これまでの議論の中でもあったかと思います。

そういった中において、民間資格ではあるのですが、現在、防災士という方が35万人おられます。

コンサルタントのようなことをやっている方がいらっしゃいます。

それから、例えば企業のBCP担当の方であるとか、総務・危機管理部門の方、工場の安全管理責任者であるとか、大規模施設の防災責任者、あるいはそういった方々、いわゆる防災を自分の職業とされている方が世の中にはたくさんおられます。

例えばなんですが、この防災庁の方でこういった方々を、自衛隊における予備自衛官のような形で、予備防災官ではありませんが、登録制度のようなものを作って、民間で勤めている防災を専門とされている方々を、発災時あるいは必要な時に、すぐにご協力いただけるような体制を取っていくべきではないかと考えますが、これについてお伺いできればと思います。

ここでちょっと申し上げておきたかったのは、専門人材、防災の専門人材というのは非常にたくさんおられる中で、今大臣がおっしゃったように、そういった方を例えば雇用するような形で一緒にやる形もあるでしょうし、申し上げたとおり、その登録制みたいな形でですね、たくさんの方にいわゆる予備自衛官のような形で登録しておいていただいて、必要なときだけご協力いただく、こういう制度もあろうかと思いますので、この点についてもぜひとも、これから立ち上げていく過程においてご検討いただければと思っております。

加えて一応申し上げておきますと、発災時に必要な専門性というのは、今申し上げたような防災士を中心とする防災専門の人材だけではありません。

災害時に社会機能を回せる専門家ということで言いますと、例えば建設とかインフラ系の技術者、ゼネコンさんとか設計者とかというのもありますし、防災工学、地震、気象の研究者、物流の方々、通信やITエンジニア、それから医療とか福祉系の専門職、それから社会機能を止めないという意味では、エネルギーとかインフラの運用であったりとか、地図、データ、AI、こういった方々、そして復興の際の金銭的な保障という意味では、保険、金融、契約、調達、こういった方々、さらにはコミュニティのリーダーですとか、そういった人たちも、いわゆる機能別の発災地には非常に機動的に動ける専門家といいますか、知見のある方々だと思います。

こういった方々を全員雇用するのは当然無理だと思いますので、いろいろなボランティア精神をお持ちの方もたくさんおられますので、いろんな登録制度のようなものを作っていくのは一つの非常に重要な手段ではないかなというふうに考えております。

今、青柳委員がご指摘された点は、非常にこれから防災庁をさらに充実させていくという意味では、視点の一つだと思っております。

ただまだ、防災庁は今、このご審議の後に、実際に人を揃えていって、組織として充実させていくという、これからできる役所でありますので、今のところは新たな中途採用の皆さんも含めて、そういう防災関係にお詳しい、そういう民間の方にも応募してもらって、そういう方がいれば採用していくということを続けております。

今おっしゃった防災士をはじめ、そういう防災の専門人材、専門人材といいますか、防災に関わるそういう方たちをこれから確保していくということに加えて、先ほどから申し上げていますけれども、仮称でありますけれども、防災大学校の設置を検討しておりまして、そういう中で防災人材の育成、さらに確保、これは地方の職員の方も含めて、民間の方も含めて、そういうことをやっていくということを考えております。

やっぱり一番大事なことは、防災知見を有する方を含みます産官学民のあらゆる関係者同士の顔の見える関係の構築、また連携というのが平時から行えるということが大事だと。

防災資機材の効率的な調達方法
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • キッチンカーやトイレカーなどの資機材を自治体ごとに購入すると単価が高くなる
  • 防災庁がトップダウンで一括調達し、配布する方がコストダウンと効率化につながるのではないか
答弁
古川政務官
  • 自治体間の連携推進は重要と考えている
  • 「防災力強化総合交付金」の広域連携推進事業を通じて、自治体が連携して資機材を整備・運用する体制を支援している
  • 都道府県の調整のもと、近隣自治体での役割分担による効率的な整備を重点的に支援する
全文
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それからもう一点ですね、これは古川政務官の方にお伺いしたいと思いますけれども、私の地元の地方自治体からもいろいろお話を聞いておりまして、いろんな有事の際、発災時に必要な物資といいますか、例えばキッチンカーとかトイレカーとか、そういうものをですね、現在はそれぞれ自分の自治体が「ここが必要だ」というものを自治体で買っているという状況なものですから、要するに単価が高いという声があります。

これを例えばまとめて買えば、あるいは隣の自治体はトイレカーを持っていて、こっちの自治体はキッチンカーを持っていて、役割を分担するとか、そういうことをすれば、もっとコストを安く大量に調達できるのではないかと考えております。

そういったことにおいて、現在はある意味自治体に任せて、都道府県市区町村の方で補助金のようなものがあるというのは存じ上げておりますが、理想的には防災庁の方でトップダウンで調達をしてお渡しした方がより良いのではないかと考えますが、この点についてお伺いできればと思います。

(青柳仁士)今ご答弁ありましたとおり、国からのお金があって、各自治体の連携を促していくということで、それはそれで必要なことだと思うんですが、ぜひとも今後立ち上がった先では、本当にこれは必要だというものに関しては、中央で調達してお配りするということも一つ踏み込んだ支援ではないか。

やはり都道府県に任せておきますと、例えばトイレカーとキッチンカーどっちが欲しいんだと言ったときに、「我が自治体はこっちが欲しい」「我が自治体はこっちが欲しい」と、当然そういうことになりますので、ある程度強制的にと言うとあれですけれども、必要性リスクを評価するわけですから、防災庁の方でですね、それに基づいた物資をお渡しするというような形も考えた方が、おそらくコストダウンにもつながるでしょうし、効率性にもつながっていくのではないかなと思います。

防災減災に資する資機材の整備を効率的かつ効果的に進めるため、国としても自治体間の連携を推進することは重要であると考えております。

本年度予算にて創設した防災力強化総合交付金のメニューの一つである広域連携推進事業において、発災時の地方自治体間の広域的な応援受援体制の強化を目的に、地方自治体が連携して行う資機材や人材等を派遣する体制の整備を支援することとしています。

具体的には、トイレカーやキッチンカーをはじめとする広域的な展開が可能な避難生活環境改善のための資機材の整備、整備した資機材の広域的な運用の推進に向けた方策の検討、体制整備などの取組を支援することを想定しています。

支援に当たっては、都道府県の調整のもと、近隣自治体同士が役割分担しながら、計画的に資機材を整備するといった取組を重点的に支援することにより、複数の地方自治体が連携した効率的効果的な取組を促してまいります。

防災局の設置場所と副首都構想の連携
質問
青柳仁士 (日本維新の会)

- 地方機関として設置される防災局は、首都のバックアップ機能を持つ「副首都」を想定している地域に設置すべきではないか

答弁
大臣
  • 法律交付から2年以内の設置に向けて、政府の災害対応の継続性や被災地支援の観点から具体的に検討する
  • 与党で合意された副首都構想の動きも踏まえながら、防災局の在り方を検討していく
全文
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それからもう一点、防災局の設置についてお伺いできればと思います。

これは何度か質問させていただいているんですが、改めてこの機会に法案審議がかかりましたので。

地方機関として防災庁の防災局をつくるということが言われております。

これについては、現在まさに連立与党の中で合意書を含めて議論されている副首都というものがありまして、まだ案の段階ですけれども、議論している中では、やはりバックアップ機能ですね。

首都に代わるバックアップ機能、防災上のですね、これが一つの要件ということになっておるわけです。

そういった観点からも、やはり防災局というのは、副首都を想定されるような地域、あるいはそこで検討されているような、その首都圏のですね、バックアップに、防災上のバックアップ拠点になるようなところに設置すべきと考える。

今お尋ねの防災局につきましては、大規模災害の発生時における政府の災害対応の継続性の観点、また地域における事前防災の取組や迅速な被災地支援体制の構築などの観点も踏まえて、この法律の交付から2年以内の設置に向けて具体的な検討を行う。

副首都構想につきましては、今の御指摘がありましたように、与党による協議体におきまして、協議が重ねられて、先日法案の骨子案について合意がされたと承知をしております。

こうした動きも踏まえながら、防災局の在り方の検討を進めてまいりたいと思っております。

避難行動要支援者名簿の情報共有と条例制定
質問
柏倉祐司 (日本維新の会)
  • 避難行動要支援者名簿の汎用性を高め、日常の医療従事者等への情報共有を充実させるべき
  • 自治体が情報を協力者に提供するための条例を制定している現状の件数について問う
答弁
横山次長

- 本人の同意がある場合、または市町村の条例に特別の定めがある場合に情報共有を行う仕組みであると説明

全文
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避難行動要支援者名簿というところなんですが、実際に災害が起こったときにだけ使えるというものでは、私は性質上ないと思っているんです。

例えば、私は訪問診療なんかもやっているんですけれども、診療しますと、ご高齢の方が一人でお住まいになっている。

元気で一人でお住まいになっているわけじゃなくて、身寄り頼りがない方が、本当に多いんですね。

体も思うようにいかない。

朝言うとヘルパーさんが入る。

毎日看護師さんも入るというような患者さんが、これを想像する以上に今はものすごく増えているんですね。

そういった方のやはり独居疾病者対策であったり、これは極論すれば孤独死対策というようなところにも行き着くんだと思うんですが、この汎用性が高い、さまざまなハードルあると思うんですけれども、汎用性の高いですね、この名簿、そしてその情報共有というところをですね、我々日常の医療従事者からしてもですね、これはぜひですね、さらに充実をさせていただきたいと思うんです。

まだまだこの共有のパーセントですね、低いなと。

皆様が努力されているのは承知の上で、感想を申し上げればもう少し上げられないかなと考えております。

そこで、個人の了解がなければなかなか介助してくれる方に情報を共有できないというふうになっていると思いますが、自治体で条例を定めれば、それは可能だというふうにも聞いております。

実際に、この日本でどれぐらいの自治体が、その情報を協力者に提供する、その条例をつくっているのか教えてください。

内閣官房横山次長。

ご指摘のあった、自治体における個人情報保護に関する条例の関係でございますけれども、委員ご指摘のとおり、避難行動要支援者名簿に係る情報の共有は、本人の同意がある場合、または市町村の条例に特別の定めがある場合に行うことと。

避難行動要支援者名簿の情報共有体制の強化
質問
柏倉祐司 (日本維新の会)
  • 名簿情報の共有率が低いため、国全体として協力者に提供できる体制を構築する必要がある
  • 国の考えと今後の計画について問う
答弁
横山次長
  • 平時の情報共有の重要性を認識しており、条例制定済みの自治体例を含め、未対応の自治体へ働きかけを行う
  • 本人の同意を得られるよう、丁寧な説明を行うことを自治体に促す
全文
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非常に残念ながら少ないパーセンテージだなというふうに思います。

さまざまな事情があって、ここにとどまっている、このパーセンテージでとどまっているんだとは思いますが、やはり自治体がですね、もっとさらにこの名簿のですね、情報というのを協力者に、もっともっとですね、提供できるような、そういう体制というのを国全体が取り組んでいく必要があるんじゃないかなと思います。

その辺の国の考え、今後の計画も含めてお答え願いたいと思います。

内閣官房、横山次長。

お答えいたします。

発災時に円滑かつ迅速に避難行動要支援者の方々に避難していただくため、平時において名簿情報を避難支援をやっていただける関係者に共有しておくことは重要であるというふうに認識でございます。

情報の共有は要支援者の方の命を守り、災害対応全体を円滑に行う観点から重要なことでございまして、住民や当事者の理解を得ながら、すでに条例を制定した自治体もありますので、そのような例も含め、引き続き対応していない自治体へ情報提供、働きかけを行ってまいりたいというふうに考えてございます。

他方、条例がない場合でも、本人の同意があれば、平時における名簿情報の提供が可能であります。

何よりもご本人の安全につながるものではあることから、同意をいただけるよう、ご本人に丁寧な説明を行うことなどを、引き続き自治体に促してまいりたいというふうに考えてございます。

災害時の医療情報共有と通信環境の整備
質問
柏倉祐司 (日本維新の会)
  • 災害時でも診療を継続するためには通信衛星手段の担保が重要である
  • 医療機関への通信衛星手段整備に関する国の現在の取組について問う
答弁
坂木原大臣官房審議官
  • 災害拠点病院に対し、衛星電話の保有と衛星回線インターネット環境の整備を指定要件とし、補助を行っている
  • 新しいe-MISサービスに汎用クラウドを導入し、安定的な運用を可能にした
全文
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次に災害時の医療の情報共有。

これは先刻、高見委員からも医療の物品不足の問題が提起されました。

実際に日常の医療というものは、人それぞれ全く違った、基本的に薬を飲む、そして全く違う背景、バックグラウンドがあって、健康を保っているわけでございます。

そういった情報を、いかにしっかりと集約をして、被災時、復興期における普通の日常の医療というものにいかに遜色のないレベルまで持っていくのかというところ、私ども医療関係者の人間も、そこは常に問題意識を持って取り組んでいるところでございます。

そこで、つい最近、3月に厚生労働省が保健医療福祉分野の連携強化検討会で報告書を出しております。

そこの災害支援システム、災害時の情報共有システム「D24H」というものについての言及がありまして、細かいことは申し上げませんが、統一性、操作性、セキュリティ、どれをとっても問題があるというところが結論だったと思います。

本当に大丈夫なのかなというのが、我々、医療の現場に立つ人間の疑問点というか、もうここまでいくと不安でしかありません。

これはぜひ問題意識をさらに強く持って、クリアしていただきたいところがいっぱいあるわけですね。

その何点か、ちょっと質問をさせていただきたいと思います。

時間の関係で、通告したものを少し、すみません、削らせていただきます。

まずこの災害時、今はカルテそのものも結構クラウドを使ってやっているというところが多いわけです。

私自身もクリニックのカルテをクラウドでやっています。

クラウドがちゃんとできていれば、つまり通信の衛星手段が担保されていれば、地震等々の災害が起こっても、何とか診療の継続というのはできる。

物流とはまた別に、情報という面においては、それは担保できるわけです。

この大規模災害時に備えて、この医療機関に通信衛星手段というものをしっかり備えておくということの、現在の国の取組についてお伺いしたいと思います。

厚生労働省、坂木原大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

大規模災害時であっても、医療機関同士の情報連携に必要な各種インターネットシステムにアクセスできる環境を確保することは重要でございます。

このため、災害時における医療提供体制の中心的役割を担う災害拠点病院については、衛星電話を保有し、衛星回線インターネットが利用できる環境を整備することを指定要件として定め、国として必要な補助を行っております。

また、令和7年4月より運用を開始している新しいe-MISサービスについては、これまで課題となっていたアクセス集中による稼働不安定性に対し、汎用クラウドサービスを導入することにより、安定的な運用が可能となっております。

厚生労働省としましては、e-MISの通信環境改善を含め、災害時においても切れ目のない医療を提供できる体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

オンライン資格確認等を利用した災害時医療情報の集約
質問
柏倉祐司 (日本維新の会)
  • 患者の処方歴や手術歴などのヒストリー情報はe-MISでは収集できず、現状は人海戦術による聞き取りに頼っている
  • オンライン資格確認等を活用して、どのように災害時医療情報を集約し役立てるのか、国の考えと現状を問う
答弁
佐藤原大臣官房審議官
  • 能登半島地震では災害時モードにより、本人の同意の下で過去の医療情報の閲覧を可能とした
  • ただし、傷病名や検査値等の情報は閲覧できないため、引き続き医療従事者等による個別聞き取りを行っている
全文
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ありがとうございます。

災害時医療の一面の肝は、その患者さんの今の状態もそうなんですが、どういう病気をなされて、こういう薬を飲んでいるのか、どういう治療を受けているのか、その処方歴、手術歴も含めて、そういうヒストリーが大切になってくるわけでございます。

そういったものの情報ですね。

これは残念ながら、e-MISでは組むことができない。

経営の情報システムというのもありますけれども、当然そこには経営の情報しかないわけですから、なかなか患者さん個人の日常診療に資するような情報というのは、なかなか収集するのは難しいわけですね。

我々の今までの印象では、このDMATの皆さん、そして病院の皆さん、行政の皆さん、ボランティアの皆さんが、この避難所を駆け回って、いろんな情報を一人一人から取って、もう汗を流してやっているというのが、今までの災害時医療、最前線の現場ではないかなと思います。

最近はオンライン資格確認というものがあって、結構医療の情報というのが集積、集約しやすくなっていると考えておりますけれども、このオンライン資格確認等々を利用して、どのようにこれから災害時の医療情報を集約して、そして医療に役立てていくのか、現在の国の考え、現状をまずお伺いしたいと思います。

厚生労働省、佐藤原大臣官房審議官。

例えば、令和6年能登半島地震においては、オンライン資格確認等システムの災害時モードにより、マイナンバーカードを持たずに避難した方でも、本人の同意の下で、医療機関、薬局において、患者の過去の医療情報の閲覧を可能とする措置を実施してございます。

一方、現行のオンライン資格確認等システムでは、患者個人の傷病名や検査値等の情報は閲覧することができないことから、それらの情報については従来と同様、被災地で活動する医療従事者やDMAT等の支援医療チーム等により、本人や関係者から個別に聞き取りを行っているものと認識してございます。

被災した公務員の保護と業務継続体制の構築
質問
西園勝秀 (中道改革連合・無所属)
  • 被災した公務員が心身を保護され、休むべき時に休める哲学をどのように災害対応に根付かせるか
  • 公務員が休んでも行政機能が維持され、被災者支援が滞らないための実効性ある業務継続体制および広域的な応援・受援体制の具体策を問う
答弁
神原室長
  • 防災基本計画において、地方公共団体に職員の健康管理の徹底を求めている
  • 「地方公共団体の業務継続の手引き」を策定し、家庭環境への配慮や交代要員の考え方を定めるよう掲げている
  • 好事例の紹介や、関係省庁と連携したBCP策定および実効性の向上、広域的な応援・受援体制の整備促進に取り組む
全文
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西園君、次に、被災した公務員に対する対応について伺ってみたいと思います。

大規模災害発生時に現場の最前線に立つ基礎自治体の職員自身もまた被災者となり得ます。

自らや家族が被災し、家屋を失い、あるいは避難生活を送りながら、昼夜を問わず災害対応業務にあたる地方公務員の姿は、我が国ではしばしば自己犠牲への美談として語られてきました。

しかし先日、元イタリア市民保護庁のマレリーナ・エポジースト氏の講演録を読む機会があり、強い衝撃を受けました。

エポジースト氏は、イタリアでは家族を失っても働くことが美徳とされることはまずないと明言されていました。

イタリアでは公務員である前に一人の人間であり、家族の安全や自身の生活再建を優先する権利が尊重されるのです。

心理的ショックを受けた状態で無理に働かせることは、本人にとってはもちろん判断ミスを招き、行政サービスの質にとってもマイナスであると考えられています。

そのため有給の特別休暇や業務免除が認められ、他地域からの支援チームが迅速に投入されるなど、個人の英雄的行為ではなく、システムとしての継続性を重視した体制が構築されているとのことでした。

ひるがえって我が国を見ると、危機管理において、個人の精神力や属人的な努力に過度に依存している側面は否めません。

真の事前防災とは、特定の個人がいなくても組織が機能し、業務をカバーできる代替体制や実効性あるBCPを平時から構築しておくことです。

そこでお伺いします。

新たに創設される防災庁は、被災した公務員が休むべき時に休めるよう、彼らの人権と心身を保護する哲学を、我が国の災害対応にどのように根付かせていくのでしょうか。

そして、彼らが休んでも行政機能が維持され、被災者支援が滞らないための実効性ある業務継続体制と、広域的な応援・受援体制の構築について、政府の具体的な方針をお聞かせ願います。

お答え申し上げます。

国の中央防災会議が作成をしております防災基本計画では、被災自治体の職員の安全性については、地方公共団体は災害対応業務に従事する職員の健康管理などを徹底するものと申してございます。

委員御指摘のとおり、被災自治体の職員が休むべき時に休んでも行政機能を維持できるようにするためには、実効性ある地方自治体の業務継続計画の作成が必要と考えております。

そのため、内閣府におきましては、大規模災害発生時における地方公共団体の業務継続の手引きを策定し、その中で職員参集体制の整備については、職員自身の健康や、子育てや介護中であることなど、職員の希望や家庭環境へ配慮して、自宅待機の要件ですとか、参集判断基準、災害対応等の交代要員の考え方について定めておくことなどを掲げております。

そして、これらを実施している地方公共団体における好事例の紹介なども行っているところでございます。

委員御指摘のあったような広域的な応援・受援体制の整備の促進、これと併せて関係省庁とも連携をしまして、地方自治体の業務継続計画策定、そしてその実効性の向上に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

発言全文

関芳弘 (災害対策特別委員長) 5発言 ▶ 動画
質疑者 関芳弘

これに期待をしたいと思います。

勧告された省庁には尊重義務がありますが、これを実行あるものにするためには、関係省庁の意識改革など、防災庁が指導力を発揮できる、そんな環境をいかにつくっていくかが問われると思います。

すり合わせや共同訓練などを重ねて、連携を深めていく必要があると思いますが、方針をお伺いいたします。

答弁者 内閣官房横山次長

内閣官房横山次長。

防災大臣が有します勧告権は、尊重義務を伴う権限ではあるものの、その運用に当たっては、前提として、個々の施策の現状や課題について、関係省庁と情報を共有し、共通の認識を醸成することが重要だと考えてございます。

そのため防災庁においては、平時から関係省庁連絡会議や共同訓練に加え、人事交流やテーマごとの会議などを通じて関係省庁との共通理解の形成に努めるとともに、政府として決定した計画の進捗のフォローアップや、地域レベルのシミュレーションを通じて浮かび上がった弱点など、客観的根拠に基づいて施策レベルの調整を行いまして、必要に応じて勧告権の発動も視野に入れながら、府省庁の縦割りによる施策の抜けや漏れをなくし、防災関係の施策を政府一体で推進してまいりたいと考えてございます。

質疑者 小里泰弘

小里君。

防災庁設置法においては、交付の日から2年を超えない範囲内に地方防災局を置くこととしております。

平時の事前防災において、地方防災局が何を担っていくのか。

発災後の緊急対応や避難所対策から復旧復興まで、特に多省庁の組織や自治体との連携や役割分担において、どのように機能を発揮していくのか、お伺いをいたします。

答弁者 内閣官房横山次長

内閣官房横山次長。

お答えいたします。

防災庁の地方機関である防災局については、千島海溝地震、日本海溝地震、あるいは南海トラフ地震に対する地域における事前防災対策の取組や、迅速な被災地支援体制の構築などの観点を踏まえ、具体的な検討を行うこととしてございます。

防災局においては、防災庁本体とも連携しながら、平時には地域における防災対策の充実を支援してまいりたいと考えてございます。

発災時には、関係省庁や、その地方支分部局等と緊密に連携いたしまして、復旧復興に至るまで、伴走型の被災地支援を行うなど、効果的・効率的に災害対応に臨む体制を構築してまいりたいと考えてございます。

委員長 関芳弘

小里君。

小里泰弘 (自由民主党・無所属の会) 67発言 ▶ 動画
質疑者 小里泰弘

続いて、被災状況をいかに迅速に把握をしていくかでございます。

能登半島地震においては、道路の寸断による集落の孤立化、広範囲かつ多数発生した山腹崩壊等によりまして、被災状況の把握が困難となり、初動対応の遅れを招いたと認識をしております。

迅速な把握と、得られた情報を集約し、共有化をする技術、またシステム、こういったものが求められると思いますが、取組方針をお伺いいたします。

答弁者 内閣官房横山次長

内閣官房横山次長。

お答えいたします。

災害発生時に、的確な災害応急対策を行うためには、まず、被害の全体像を俯瞰的に把握した上で、関係機関で共有して、相互に連携して対応に当たることが重要であり、そのためには、例えば、空撮画像を活用することは効果的な方法の一つだと考えてございます。

令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応検討ワーキンググループの報告、これは能登半島地震の教訓をご議論いただいたものでございますけれども、ヘリ搭載カメラ、定点カメラなど、さまざまな手段を用いた情報収集や民間ドローンの積極活用についてご提言をいただいたところでございます。

こうしたことも踏まえまして、官民の衛星、航空写真やドローン画像を発災直後から一元的に集約して、自治体も含む各関係機関が被災状況を迅速に共有することにより、連携して災害対応に当たることができるようにする「鳥の目プロジェクト」。

推進する事業を防災庁の設置も見据え、今年度より始めたところでございます。

こうした情報も含めまして、各関係機関の間で災害に関する情報を新総合防災情報システム上で迅速に集約共有することにより、的確な災害応急対策を行うことができるよう、取組を強化してまいりたいと考えてございます。

委員長 関芳弘

小里君。

質疑者 小里泰弘

ありがとうございます。

処理についてお伺いをいたします。

大規模災害では、被災地一帯を覆う災害廃棄物を処理せずして、復旧も復興もありません。

いわゆるがれき処理は、復旧・復興への第一歩と考えますが、処理すべきがれき、これが膨大な量に及びます。

それゆえに、要員の確保、また、特に自治体にとっての財政負担、大変大きな課題になってまいります。

阪神淡路大震災で、初めて自衛隊による本格支援、これは、佐方の大災における前例を参考としたものでありました。

あるいはまた、家屋等も含めた、新たな公費負担の仕組みが、東日本大震災では、当時野党ながら、経験のある自民党から対策を提言していこうと。

そういうことで、震災対策プロジェクトチームを結成して、私が座長となって、毎週被災地に赴きながら、被災地の声を拾って、そして党を挙げて議論をし、対策を立案をしてまいりました。

避難所対策から復旧対策まで577項目の対策、これを第1次、第2次、第3次提言と段階的に提案をしてまいりました。

その多くが民主党政権によって実行されていったという経緯があります。

その中で、私どもは、いわゆるがれき処理特別措置法案を議員立法で提言をして成立をいたしました。

この法案においては、がれき処理が国の責務であることを規定をして、国が自治体に対して主体的に支援を行うことを明記をしました。

さらに、被災した市町村からの要請に応じて、国が廃棄物処理を代行し、費用は全額国が負担することとしました。

その後、制度の改善を重ねてきたと認識をするところでありますが、大規模災害発生時におけるがれき処理の体制、そして財政措置がどのようになっているかお伺いをいたします。

答弁者 環境省成田大臣官房審議官

環境省成田大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

東日本大震災の教訓や、御指摘がございました特別措置法から得られた知見などを踏まえまして、平成27年7月に廃棄物処理法及び災害対策基本法の一部を改正いたしました。

この法改正におきましては、国の主導的役割の下、関係者が連携し、災害協定の締結のほか、国による処理の代行などにより、より強固な廃棄物処理体制を構築することといたしました。

その後も令和元年東日本台風をはじめとするこれまでの災害の教訓を踏まえまして、環境省、防衛省自衛隊、自治体等の連携協力体制について記載いたしました「災害廃棄物の撤去等に係る連携対応マニュアル」を防衛省と共同で策定するなど、関係者間のさらなる連携強化を推進してきたところでございます。

また、財政措置につきましては、災害等廃棄物処理事業費補助金による財政支援を行っているところでございますが、特定非常災害に指定され、かつ大量の災害廃棄物の発生が見込まれる場合には、全壊家屋に加え、半壊家屋も公費解体の補助対象とするなど、支援の充実を図ってきたところでございます。

さらにこれまでの特定非常災害におきましては、市町村負担分につきまして、地方財政措置をかさ上げするとともに、状況や財政力に鑑みて、財政負担が特に課題となる場合は、災害廃棄物処理基金によるさらなる負担軽減を行ってきているところでございまして、直近の令和6年能登半島地震におきましては、市町村負担は最小で0.3%程度となっているところでございます。

環境省といたしましては、引き続きこれらの制度を通じまして、被災自治体を支援し、適正かつ円滑迅速な災害廃棄物処理を推進してまいる所存でございます。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長)

委員長 関芳弘

小里君。

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会)廃棄物処理、急がなければなりませんけれども、阪神・淡路大震災のときに、自衛隊員が、被災者の方々の思いを考えながら、例えば亡くなった家族の写真とか、祖先の遺品とか、こういったものを一つ一つ丁寧に拾い出して運び出していた、その光景というものが思い浮かぶところであります。

また、0.1%の違いであっても、全体のがれき処理の量が膨大でありますから、自治体にとっては大変な負担であります。

しっかりその辺を重んじながら、適切な運用を図っていただきたいと思います。

災害廃棄物の仮置き場、仮設住宅等の用地の確保についてお伺いいたします。

大規模災害では、災害廃棄物の仮置き場、仮設住宅用地、仮設店舗、仮設工場の用地など、生活や地域産業の再建に向けまして、緊急に用地を確保する必要があります。

これまでの災害でも、困難を極めた経験があります。

自治体における日頃からの備えや、関係省庁や民間も含めた連携も必要であると考えます。

用地の円滑かつスピーディーな確保に向けまして、取組方針をお伺いいたします。

答弁者 内閣府官房横山次長

内閣府官房横山次長。

(内閣府官房横山次長)お答えいたします。

委員ご指摘のとおり、大規模災害の発生時には、様々な用途で土地を利用する必要が生じるところ、必要な面積や候補地の選定、調整方法を定めるなど、事前の備えが重要であると考えてございます。

例えば、ご指摘の災害廃棄物の仮置き場や仮設住宅の用地については、環境省や内閣府の手引きにおきまして、土地の状態や周辺環境など、事前の候補地選定に当たっての確認事項でございますとか、発災後の被災状況を踏まえた調整方法など、自治体の用地確保に必要な事項を示しているものでございます。

あるいは、国土交通省のガイドラインにおいて、仮設住宅、仮設店舗の件に関して検討事項を示しているというようなものもございます。

防災庁が設立された際には、その司令という機能の下で、関係省庁や自治体とさらに連携して、総合的な観点から用地の確保、具体的には防災庁において、自治体による機能配置計画の先進事例の収集などを通じまして、事前の準備としての自治体による用地確保の取組を進めて、その実効性を高めてまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長)

委員長 関芳弘

小里君。

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会)用地の確保におきましては、その進捗状況は自治体によってまちまちであろうと思います。

この土地の所有権ですね。

これも絶えず変化をしていくと認識をしなければなりません。

そしてまた、いざという時に工事用車両の侵入路がないといった経験も多々あったところでございます。

絶えず用地リストのチェックを進めて精度を高めていく。

そんな努力も必要であろうということを申し上げておきたいと思います。

資材の確保についてお伺いします。

用地と同様に資材の確保、阪神・淡路大震災では、例えば仮設住宅用資材の国内在庫が約2000個分しかない、そういった中で応急住宅仮設メーカー、またプレハブメーカーだけでなくて、他の住宅産業界にも協力を依頼をいたしました。

応急仮設住宅の資材の円滑な確保に向けての取組方針をお伺いいたします。

答弁者 内閣官房横山次長

内閣官房横山次長。

(内閣府官房横山次長)お答えいたします。

応急仮設住宅の円滑な供用については、阪神・淡路大震災等の経験を踏まえ、さまざまな取組が積み重ねられてきたものと承知してございます。

これまでの取組として、例えば、被害想定に基づく必要個数の推計、企業や関係団体との協定の締結、ムービングハウスなど応急仮設住宅の多様化などを進めることにより、着実な供与の確保が図られてきたところでございます。

ご指摘いただいた資材の確保についても、平時から調達供給体制の整備に、国、自治体、関係団体等が連携して取り組んでございます。

万が一、災害時に不足した場合には、自治体からの要請を受け、関係省庁が関係団体に要請する仕組みもできてございます。

今後とも関係省庁、関係団体等と連携し、しっかりと体制整備に取り組んでまいりたいと考えてございます。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長)

委員長 関芳弘

小里君。

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会)特に仮設住宅につきましては、いつまでに何万戸といった目標を立てて、その進捗状況が目に見える形で進めていく。

そういったことも必要であると思うところであります。

大規模災害における特例措置でありますが、大規模災害では、生活産業、自治体行政、すべてが機能を損なって、従来の公的な手続きの実施が困難となる恐れがあります。

例えば、自動車を例に引きますと、東日本大震災では、自動車を失って新たに取得しようにも役所が被災したり、印鑑を失ったりしたために、車庫証明、住民票、印鑑証明などの提出が困難となりました。

そのため、これらの書類の提出を免除する提案を我々は行いました。

また、運転免許の期間延長等の措置も行われてきたところであります。

さらに、税制で言えば、車両や船舶の取得、設備投資に係る特別償却、法人事業税や法人住民税についての災害減免措置、土地や家屋に係る税制特例など、被災者の方々の負担を和らげるために多岐にわたる特例措置がこれを求めて実行されていきました。

このような大規模災害における特例措置が、どのように法制化ないし、マニュアル化をされているか、状況をお伺いいたします。

答弁者 内閣官房横山次長

内閣官房横山次長。

お答えいたします。

大規模災害が発生したときに、被災者が行政上の義務を期限までに履行できなかった場合の免除でございますとか、運転免許などの権利を延長する特例措置については、阪神・淡路大震災をきっかけに制定された「特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置法」によって法制化されているところでございます。

税制についても、例えば東日本大震災における自動車重量税の還付など、一部の特例措置は平成29年の租税特別措置法の改正によって一般化されているというところでございます。

東日本大震災等に限った特例もございますが、このような経緯は復興庁によりまして、東日本大震災復興政策10年間の振り返りにおいて整理されているようなところでございます。

これも含めまして、過去の災害対応の経験をしっかりと継承いたしまして、今後生じる災害においても防災庁が被災地のワンストップ窓口としてニーズを集約し、関係省庁との総合調整を経て、被害状況に応じて必要な措置を講じてまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 関芳弘

小里君。

質疑者 小里泰弘

いかなる事態にあっても臨機応変に温かみのある対応をお願いしたいと思います。

被災者支援策の周知であります。

避難所対策や暮らしの支援、産業の再開に向けて、数々の対策を打ち出してまいりますが、この情報がなかなか被災者に届かないんです。

現地に行くたびに、同じような要請をいただく、質問をいただく、そういう場面がたびたびあります。

そこで、阪神・淡路大震災では、「道しるべ」と称して対策集を段階的に作成をして、避難所等に配布し、支援策の周知を図りました。

アナログからデジタルへ、時代も移行しておりますけれども、支援策をいかに迅速に現場に周知をしていくか、利用をしていただくか、取組方針をお伺いをいたします。

答弁者 内閣府官房横山次長

内閣府官房横山次長。

お答えいたします。

内閣府防災では、現在平時より各省庁が所管するものを含めて、被災者支援に関する様々な制度について、ホームページで公表するなど、取り組みを進めてございます。

そして、いざ発災時には、被災者生活再建支援法の適用等について、報道発表やホームページ、SNS等を通じて、迅速な周知を図っているところでございます。

発災時には、総務省において特別行政相談窓口も設置していただいて、被災者支援制度の紹介を行っているところでございます。

防災庁におきましては、新たに情報発信を強化するために、広報担当の参事官を設けることも検討してございます。

自治体とか関係機関、民間とも連携して、特に発災時に被災者支援施策をはじめとする災害情報発信がしっかり行き渡るように、さらなる充実強化に努めてまいりたいと考えてございます。

委員長 関芳弘

小里君。

質疑者 小里泰弘

大規模災害では、さまざまな連絡体制、連絡方法が途絶えてしまって、本当に驚くほど、この対策が届いていきません。

ぜひとも努力を重ねていただきたいと思うところであります。

東日本大震災では、被災により自治体の行政機能が大きく損なわれました。

そこに膨大な被災業務が加わって、業務量が何倍にもなって、各業務が滞っていきました。

被災者への支給が遅れた。

その最たる原因も、罹災証明書の発行にあたる職員の数が大きく不足をしたというところにありました。

電気・ガス・水道等々、ライフラインの復旧にあたる要員をいかに確保するか、過去の災害で都度都度課題となってきたところであります。

東北では高齢化率が高くて、高齢者の在宅率も高い中で、多くの方々が家を失いました。

そのため、介護要員も大きく不足していったという現実がありました。

大規模災害では、自治体職員、介護要員、医療要員、インフラやライフラインの復旧要員をはじめ、絶対的な要員不足に陥ります。

各分野にわたって足りないところを、国が前に出て、主導的に調整機能を果たしていく、その必要があると思いますが、方針をお伺いいたします。

答弁者 内閣官房横山次長

内閣官房横山次長。

人口減少・高齢化が進み、地方自治体が人員確保に難しい。

国等から応援職員を受け入れる準備、あるいは自治体間で相互に応援するための仕組み、民間人材の育成確保、民間との協定の支援などの取組を強化していくことを考えているところでございます。

このような事前の準備をしっかり行いながら、いざ発災時には防災庁が被災地主体のワンストップ窓口として被災地のニーズを丁寧に汲み取り、ニーズに応じた人員が被災地で確保されるよう、関係府省庁、自治体、関係機関等と緊密に連携しながら、政府・自治体となった伴走型の被災地支援を行ってまいりたいと考えてございます。

質疑者 小里泰弘

はい、委員長。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長)

委員長 関芳弘

小里君。

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会)続いて、事前防災についてお伺いをしてまいります。

防災庁は、被害を最小化をするために、平時から被害の予防軽減に向けた事前防災の取組が、大規模災害想定区域における交通、流通網、施設設備や地域での連絡体制のあり方をはじめ、まちづくり、保健・医療・福祉・観光・スポーツ教育など、日常のあらゆる場面で、事前防災の取組を推進していく必要があります。

平時の課題が、災害時にどのように顕在化するリスクがあるかを検証し、地域と一体となって、事前防災の議論をリードしていくことが、防災庁に求められると存じます。

特に、自治体との連携・共同による事前防災の観点からは、防災力強化・総合交付金の活用も期待をされるところであります。

こういったことも勘案しながら、事前防災における取組方針をお伺いいたします。

答弁者 内閣官房横山次長

内閣官房横山次長。

お答えいたします。

令和8年中に防災庁設置に向け、事前防災の徹底や災害対応力の強化等を図るため、令和8年度予算において、委員御指摘のとおり、防災力強化総合交付金を創設いたしました。

防災力強化総合交付金によりまして、シミュレーションに基づく災害リスク評価を通じた実効性の高い防災計画への見直し、地方自治体間の広域的な応援受援体制の強化に向けた、防災資機材や運用体制の整備、避難生活環境の抜本的な改善に向けて、被災者支援体制の実効性を高める取組など、地方自治体の防災対策への支援の抜本的強化を行ってまいりたいと考えてございます。

質疑者 小里泰弘

委員長。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長)

委員長 関芳弘

小里君。

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会)事前防災の観点から、個々にお伺いをしてまいります。

個々の河川における災害発生リスクの検証と改善は重要な課題であります。

河川激甚災害対策特別緊急事業や県河川における大規模特定河川事業など、大きな効果を上げてきたと認識をしております。

災害復旧事業における改良復旧事業の取組も進んできたと認識をするところでありますが、気候変動によって災害が激甚化をし、頻発化をしているわけでありますけれども、その気候変動のスピードに河川整備が追いついていない、そういう現況もあると思うところであります。

河川整備の進捗状況、そして今後、事前防災や再度災害防止の取組をどのように進めていくか、お伺いをいたします。

答弁者 国土交通省、林水管理国土保全局長

国土交通省、林水管理国土保全局長。

お答えいたします。

近年、気候変動により水害が激甚化、頻発化しており、災害が発生した際に、再度災害防止対策を行うことに加えて、気候変動を踏まえた事前防止対策を推進することが重要と考えてございます。

委員御地元の仙台側では、平成18年の災害を契機に、平成23年までに河川激甚災害対策特別緊急事業による災害防止対策を進め、その後も鶴田ダムの再開発、国土強靭化予算などを活用した稼働施策等の事前防災対策を進めたことによりまして、平成18年に匹敵する雨量を記録した令和3年の洪水において、国管理河川国管理区間の氾濫を防ぐことができました。

一方で、全国の河川の整備の進捗状況ですが、気候変動を踏まえた中期的な治水計画の目標に対する全国の国管理河川の整備率は、令和6年度末時点で32%にとどまり、まだ低い水準になってございます。

そのため、災害が発生した際には、原型復旧のみならず、必要に応じて、被災していない箇所を含む一連区間の堤防のかさ上げなどを行う改良復旧による再度災害防止対策に取り組んでいるところでございます。

これに加えて、事前防災対策として、治水計画を気候変動により予測される将来の高量の増加等を考慮したものに見直すとともに、流域のあらゆる関係者が共同し、ダム・遊水地・堤防等の整備・稼働工作といったハード対策、加えて、避難体制の強化といったソフト対策を総動員する流域治水に取り組み、気候変動を踏まえた対策を着実に進めてまいります。

国土交通省としては、今後とも流域治水を加速・進化し、国民生命・財産・暮らしを守り、強い経済を下支えする再度災害の防止や事前防災対策の推進に取り組んでまいります。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長

委員長 関芳弘

「小里君」

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会)河川整備にとって必要な予算をいかに確保するかと同時に、その予算の工夫も必要であろうと思うところでございます。

事前防災によって復旧費が抑制されます。

もってこの財政の持続可能性というものにも大きく寄与していくと期待するところであります。

道路における事前防災についてお伺いをいたします。

避難道路や物資輸送道路としての役割をはじめ、災害時において道路が果たすべき役割は極めて大きなものがあると思います。

事前防災の観点から、橋梁の老朽化対策、基幹道路の4車線化、ミッシングリンクの解消、急勾配でカーブの多い基幹道路のトンネル化や改良等、取り組むべき課題は多岐にわたると認識をいたします。

資材価格や人件費も高騰する中で、必要な事業費を確保していかなければなりませんけれども、道路における事前防災の取組方針をお伺いいたします。

答弁者 政府側答弁

(政府側答弁)お答え申し上げます。

激甚化・頻発化する自然災害から国民の生命と財産を守るとともに、頻発する災害による社会経済活動への影響を最小化するため、平常時から事前防災の考え方のもと、災害に強い道路ネットワークを構築することは重要と考えております。

具体的には、発災時の被害を最小限に抑えるため、橋梁などの耐震補強や、道路の法面、盛土の土砂災害防止対策などを行うとともに、発災時の円滑な避難や救援、復旧活動を支えるため、高規格道路のミッシングリンクの解消などの道路ネットワークの機能強化などに取り組んでいるところです。

国土交通省としましては、昨年6月に閣議決定された第1次国土強靭化実施中期計画に基づき、必要かつ十分な予算の継続的安定的な確保に努め、引き続き事前防災を含めた防災・減災・国土強靭化の取組を着実に推進してまいります。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長

委員長 関芳弘

「小里君」

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会)円滑な災害対応のための事前準備として、道路の準備はその最たるものであろうと思います。

しっかり取り組んでいきたいと思います。

農業用ため池の事前防災についてお伺いしてまいります。

事前防災の観点から、各地に展開する農業用ため池についても、地震・豪雨・劣化に備えていかなければなりません。

日頃から、それぞれの重点箇所の診断を実施し、災害時に顕在化するリスクを検証する。

補修やハザードマップの作成など、ソフト・ハード両面からの備えをしていく必要があろうと思います。

取組方針をお伺いいたします。

答弁者 農林水産省、石川農村振興局整備部長

農林水産省、石川農村振興局整備部長。

(政府側答弁)お答え申し上げます。

農業ため池の防災減災対策につきましては、昨年度閣議決定されました第1次国土強靭化実施中期計画や土地改良長期計画におきまして、防災重点農業ため池の防災工事等のハード対策やハザードマップ作成等のソフト対策の推進を図ることとしております。

具体的には、ため池工事特装に基づき、決壊した場合の浸水想定区域に住宅や公共施設が存在し、人的被害を与える恐れのある農業用ため池を防災重点農業用ため池に指定するとともに、これらを対象に劣化状況の評価や地震・豪雨の耐性評価を行い、その結果、ハード整備の対策が必要とされたため池の防災工事を集中的かつ計画的に推進しているところでございます。

また、ハード対策と併せまして、浸水想定区域等を記載したハザードマップの作成、住民への周知を行うとともに、ため池の水位等を遠隔地から安全に把握することができる水位計や監視カメラの設置等のソフト対策も推進しているところでございます。

今後とも、農業用ため池の事前防災の観点から、ハード対策、ソフト対策の両面におきまして、計画的な事業の推進を図ってまいります。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長

委員長 関芳弘

「小里君」

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会)能登半島地震では、大規模地震から復旧・復興の途中にあった農地や農業用施設におきまして、その後、夏場にさらに記録的な大雨が襲いました。

そして、被害が拡大していったわけであります。

今後、こうした複合災害、再度災害の発生が、その頻度が高まっていくと認識するところであります。

こうした教訓を踏まえて、農地・農業用施設の再度災害防止にどのように取り組んでいくかお伺いをいたします。

答弁者 農林水産省、石川整備部長

農林水産省、石川整備部長。

(政府側答弁)お答え申し上げます。

近年、自然災害が激甚化、頻発する中で、被災した農地・農業用施設の復旧に当たりましては、単に原形復旧だけではなく、再度災害の防止を図るため、必要に応じた改良復旧の取組が重要であると認識しております。

このため、農地・農業用施設の災害復旧事業におきましては、例えば、崩壊しました農地の法面をブロック積みで復旧することで、法面の安定性を向上させる。

法面が崩壊しました土水路をコンクリート水路で復旧することで、水路の安定性を向上させる。

このほか、豪雨で大規模に被災しました農業用ため池を現行の設計指針に基づいて復旧することで、近年の豪雨を考慮した必要な流下能力を有するものとするなど、これまでも必要に応じた改良・復旧の取組を推進してきているところでございます。

また、豪雨により被災しましたため池の堤体を改良復旧する場合には、現行の設計指針に基づいて行うことから、必要な耐震性も確保されることとなり、異なる自然災害に対しても効果を発揮することが可能となります。

今後とも災害復旧事業の実施に当たりましては、再度災害防止のために必要に応じた改良復旧に係る制度の周知を図ることなどによりまして、再度災害防止の取組を推進してまいります。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長):小里君。

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会):以上のように、事前防災をはじめ、実動部隊としての関係省庁の取組も重要となると考えます。

同時に、総合調整機関としての防災庁は、こうした関係省庁と平時からどのように役割分担を行い、いかに連携を図っていくかが問われます。

方針をお伺いしてまいります。

答弁者 内閣府官房横山次長

内閣府官房横山次長:お答えいたします。

事前防災の推進に当たりましては、防災庁が司令塔として政策の方向性を提示し、関係省庁と共有した上で、関係省庁がこれを踏まえて各施策を実施していくことが効率的・効果的でございますし、重要な観点となると考えてございます。

具体的には、防災庁は地域レベルで避難、救助、医療など、具体的かつ分野横断的なシミュレーションに基づいた災害リスク評価を推進することとしてございまして、弱点を把握し、ハード・ソフトの必要な対策を明らかにしてまいりたいというふうに考えてございます。

その上で、こうした科学的なリスク評価に基づく客観的な結果を関係省庁と共有し、必要な施策の実施を促すとともに、必要に応じて勧告権も活用しながら、政府一丸となった政策の推進に努めてまいりたいと考えてございます。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長):小里君。

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会):事前防災において取り組むべき課題は実に多いと認識をいたします。

「備えておけばよかった」ということにならないようにですね、ぜひ進めていただきたいと思うところであります。

防災庁の専門人材の育成・確保についてお伺いいたします。

このように、発災時の緊急対応やそれぞれの行政分野における対策は、専門性や即応性を有する各府省庁等において実施することを基本としながら、防災庁には司令塔として、より広い視野から各省庁などの防災対策を総合調整し、推進・加速することが期待されております。

そのため、防災庁設置にあたっては、平時から発災時、復旧・復興に至るすべてのフェーズにおける専門人材を十分に確保する必要があります。

特に防災に係る技術やノウハウの動向を把握し、日頃から関係省庁、自治体、産業界、団体、研究機関など、多様な主体と情報交換をして、課題やノウハウの共有を図り、いざという時に迅速に協力・共同体制を作り得る、調整能力に長けた人材を育成・確保する必要があると思うところであります。

取組方針についてお伺いをいたします。

答弁者 内閣府官房横山次長

内閣府官房横山次長:お答えいたします。

防災庁は発災時の対応から復旧・復興までの一貫した災害対応の司令塔機能を担うところ、司令塔機能を発揮するためには、平時から関係省庁、自治体、産業界、民間団体などの関係機関と「顔の見える関係」を構築することが重要だと考えてございます。

そのため、これらの関係機関とは、人事交流をはじめ、平時からの関係省庁連絡会議、都道府県ごとにカウンターパートとして置く「ふるさと防災職員」、最新の防災技術に関するマッチングセミナー、防災推進国民大会のようなイベントなどを通じて、情報・課題・ノウハウの共有を図り、迅速な災害対応に資する連携体制の構築に努めてまいりたいと考えてございます。

防災庁においても、このように構築した連携体制を引き継ぐとともに、人材交流やプロパー職員の採用や育成を通じて、産・官・学・民の連携をさらに充実させ、調整能力に長けた防災人材を、防災庁内はもちろんでございますけれども、社会全体に確保して育成してまいりたいというふうに考えてございます。

また、産・官・学・民の人材を育成するための機関として、仮称ではございますけれども、防災大学校の設置についても検討してございます。

このような検討もしっかりやってまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長):小里君。

質疑者 小里泰弘

小里泰弘(自由民主党・無所属の会):防災庁にゴールはなく、百点満点もないと思います。

いつ、いかなる事態においても、国民の生命財産、地域のなりわいを守っていく。

そのために何が足りないのか、常に検証し、補い、改善をしていく。

不断の努力が必要であると認識をいたします。

防災庁の設置及び今後の大規模災害に備える決意を大臣にお伺いをいたします。

答弁者 牧野国務大臣

牧野国務大臣。

お答えします。

小里委員がおっしゃるとおり、本当に防災についてゴールというのはないと思います。

そういうことを考えながら、これまで我が国で起きた様々な大きな災害を教訓として、その上でこれから30年以内に発生することが危惧されている千島海溝地震、日本海溝地震、首都直下地震、南海トラフ地震などに備える抜本的な防災体制の強化をしていかなきゃいけないと思っております。

防災庁設置法案が御審議の上、成立した暁には、防災庁をお年中に設置いたします。

その上で、平時には地域レベルでの災害リスクの評価を行って、防災大臣の勧告権も活用して、関係省庁の取組を進めてまいります。

さらに、地域における防災対策の充実を支援し、抜け落ちだったり、漏れのない事前防災の取組を推進してまいります。

また、発災時には防災庁が中核となって、関係省庁等と緊密に連携し、迅速な応急対応から、復旧・復興に至るまで、伴走型の被災地支援を行ってまいります。

このような取組につきまして、不断の検証と改善を重ねながら、効果的かつ効率的に災害対応に臨む体制を構築いたしまして、人権最優先の防災立国を目指してまいります。

委員長 関芳弘

小里君。

質疑者 小里泰弘

大臣から大変力強い決意表明をいただきました。

また、各質問に対して、要得て簡潔に答弁をいただきました。

ありがとうございました。

以上で質問を終わります。

委員長 関芳弘

次に木村次郎君。

質疑者 木村次郎

はい、委員長。

委員長 関芳弘

はい、木村君。

質疑者 木村次郎

自民党、青森県3区選出の木村次郎です。

今日は質問の機会を与えいただき、感謝申し上げます。

日本はご案内のとおり、災害大国ということでございますが、今般、防災庁設置ということで、ようやくこういう形が具現化した。

石破内閣きもりで、我々党内においても議論してきたわけでございますが、ようやくこうやって形が見えてきたということを、私も感慨深いものがあります。

昨年末閣議決定したこの基本方針においての、まさに防災立国実現のために、牧野担当大臣以下、皆様方、ご尽力いただければと思います。

私は今から40年ぐらい前、高校生の時に、青森県は日本海側火災き地震が少ないんですが、当時日本海中部地震という大きな地震がありました。

そういった記憶もありますし、もちろんこの15年前の東日本大震災、これも県庁当時ですね、大きな震災を体感したということもございます。

そういったことも思いをはせながら、今日は質問をさせていただきたいと思います。

まずですね、防災庁のこの設置法案。

先ほど小里委員がいろいろと論点を抑えながらかなり網羅的にご質問させていただきましたが、それ以外の部分で1点だけ、第15条において研修及び研究を行う文教研修施設か消防防災大学校を置くことを可能とするというふうな規定がございます。

平時から教育あるいは訓練の強化に資するものとして、こういったところは一つの訓練・研修を行っていくところで、大変これは期待するところが大きいのかなというふうに私は感じておるところでございます。

そこで、この文教研修施設が目指すところ、その施設の役割、そしてまたどのような人材の育成を行っていくのかということを牧野担当大臣にお伺いいたします。

答弁者 牧野国務大臣

牧野国務大臣。

木村次郎議員にお答えをさせていただきます。

おっしゃるとおり、地域における災害対応力というのは防災人材の育成が何よりも重要だと思っております。

まず、現在の内閣防災担当の状況をお話をさせていただきますが、現状でも内閣府の防災担当では、地方自治体の職員などを派遣していただき、実務を経験していただくOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)研修というのを実施しております。

また、防災業務全般の知識や技能などを体系的に学ぶ研修や、地方自治体に出向き、地域の実情やニーズに応じた段用の研修も実施しております。

防災庁におきましては、こうした取組をさらに充実させつつ、防災に関する幅広い経験や知識に基づき、大局的な観点から防災全体を捉え、産官学民の多様な関係者の間で高度なコーディネート、調整を行える人材を育成することが重要だと考えております。

このため、今後、国や地方自治体の職員、さらには民間人材を対象に、仮称ではありますけれども、防災大学校の設置の検討を進め、防災人材の育成のさらなる強化を図ってまいります。

委員長 関芳弘

木村君。

質疑者 木村次郎

ありがとうございます。

こういった人材育成のための拠点というものを、これは、ある意味、公共的に、当然続いていかなければならないし、いろんな技術の進化、例えばAIもしっかりだと思うんですが、そういったことにもしっかりと順応しながら、的確な人材育成ということにご尽力いただきたいというふうに考えております。

2つ目に入らせていただきます。

これ関連法として、災害対策基本法の一部改正についてでございます。

第2条の2において、被災者の良好な生活環境の確保ということを基本理念として追加をすることとしておりますが、これまで避難所環境改善が鋭意図られてきたということは承知しております。

先般も我が党において、そういった避難所にとっていろいろな段ボールベッドとか、いろんなこういったところも披露されながら議論をされたところでございますが、この理念として被災者の良好な生活環境を謳っているその意図するところ、また今後具体的にどのような活動や施策を展開していこうとしているのかお伺いいたします。

答弁者 内閣府官房横山次長

内閣府官房横山次長。

お答えいたします。

災害発生時には、災害関連死を減らし、被災者の健康と尊厳を守る観点から、被災者の方々の避難生活におけるストレスを少しでも軽減するとともに、一日でも早く平穏な生活に戻っていただくことが重要と考えてございます。

そこで、防災庁設置の意義の一つは、避難環境の抜本的改善にあると考えまして、併せて災害対策基本法を改正して、どこで災害が起こったとしても地理的条件や自治体の財政状況等に関わらず、被災者が良好な避難生活を送ることができるようにすることを災害対策の基本理念として明確化することとした次第でございます。

これまで内閣府防災担当では避難者の環境改善のため、防災庁設置も見据えまして、自治体による備蓄や資機材整備に対する支援の充実、国による物資のプッシュ型支援のための分散備蓄の推進、民間団体の登録制度などによるNPO団体等との連携強化などに取り組んでまいりました。

内閣府防災担当を発展的に解消する防災庁では、こうした取り組みをさらに強化し、被災者に寄り添った抜け落ちや漏れのない、きめ細やかな支援体制を実現していくこととしてございます。

具体的には、防災庁では官民の専門人材の養成確保、特に地域で避難所運営を担う官民の人材の研修訓練の充実、新たに創設した交付金の活用による資器材や運用体制整備など、効率的・効果的な自治体の事前防災対策への支援の充実など、発災時の避難生活環境の改善に向けた備えの強化に取り組んでまいりたいと考えてございます。

委員長 関芳弘

木村君。

質疑者 木村次郎

ありがとうございます。

特にいわゆる生活弱者といわれるお年寄りだとか、あるいは体の不自由な方々、あるいは小さいお子さん方、こういったところをですね、また女性、こういったところをしっかりと目配りをしながらですね、備えなく対応できるようにご努力いただきたいと思っております。

今、民間の方々も巻き込みながらというお話も答弁の中にあったわけでございますが、事前の防災、事前防災という一つの一環として、地域防災力の強化ということに目を当てて質問をさせていただきたいと思います。

地域の防災力というものを強化をしていくためには、もちろん一義的には自治体が現場でいろんな取り組みを重ねてきているということも承知しております。

私も昨年は地元の町内会単位で防災教室をやっているものに参加させていただいて、地元の消防事務組合の職員が消防車を公園に持ってきて、消火器の使い方をはじめ、いろんな基本的な知識、こういったところの教室に参加させていただきました。

こういった中、民間団体との連携、例えば、防災士、これは民間の資格でございます。

私も3年前に取得させていただきましたが、こういったいろんなさまざまな地域の防災力強化のために取り組まれている方々、こういったマンパワーも積極的に活用しながらやっていく必要があろうかと思いますが、国としてこの地域防災力強化のためにどのような取り組みをされているのかお伺いいたします。

答弁者 内閣官房横山次長

内閣官房横山次長。

お答えいたします。

地域における防災力を強化していくためには、行政と民間との連携を図るとともに、防災士の資格をお持ちの方をはじめとして、防災に関して関心や知見を有する人材とも手を携えて、防災を支える人材を確保していくということが重要だと考えてございます。

行政と民間団体との円滑な連携を確保するためには、平時から顔の見える関係を構築することが重要でございます。

国におきましては、被災者支援を行う民間団体の登録制度の運用、NPO、ボランティア等の活動

木村次郎 (自由民主党・無所属の会) 23発言 ▶ 動画
答弁者 答弁者

発動支援や調整を行う災害中間支援組織の各都道府県における設置あるいは機能強化などの取組を進めてございます。

また、各地域において防災に関する専門的知識を有する人材を確保することも重要でございます。

国としては、地域のボランティア人材に避難生活環境改善のための知識・ノウハウを身につけていただくための避難生活支援リーダーサポーター研修を各地で実施してございます。

さらに、地域の防災教室や小中学校への出前授業を実施するコミュニティ防災教育推進事業においても、地域の民間人材の方にも参画をいただいて取り組みを進めているところでございます。

こうした取り組みを通じて、地域全体の防災力を高めていくための環境づくりに努めてまいりたいと考えてございます。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長

質疑者 木村次郎

木村君。

木村次郎ありがとうございます。

これからいろんな目に見える形の取組がさらに強化されていくんだというふうに感じたところでございます。

それぞれ防災士とか、いろんなNPO法人とか、いろんな民間団体、こういったところを日頃から国においても自治体と連携し、情報を共有しながら、日頃のこういった研修とか訓練も含め、またいざというときも含めて、しっかりと現場で対応できるように期待したいと思います。

あとは私、先般ですね、地元の弘前大学で、東日本大震災のときに弘前大学の学生さん方でですね、何年かにわたって現地を支援してきたという、こういったところの企画展がやってまして、それも見に行ったところでございます。

こういった大学とか教育機関、こういったところでも、学生さんが結構頑張っているサークルとかいろんな形としてあると思うので、こういったところも一つ取り込んで情報共有していただくことも大事なんじゃないかなというふうに感じましたので、よろしくお願いしたいと思っております。

次に、国交省の担当の方になろうかと思いますが、ハザードマップのことでお尋ねします。

ハザードマップは、このように基礎自治体が作成しておるわけでございますが、例えば洪水をはじめとして、いざという時のこの避難。

市民主体において、やはり実効性を高めていくということが何よりも大事だと思います。

この10年を迎えた熊本地震も、結構災害関連死がかなり割合が高かったという記録報道もされているところでございます。

そこで、このハザードマップの利活用について、国交省としてどのような取組み、あるいは支援を行っているのかについてお伺いいたします。

政府参考人 国土交通省河川局長

国土交通省河川局長お答えいたします。

洪水時に円滑な避難が行われるためには、住民一人ひとりがお住まいの地域で、どこが浸水が想定される区域であり、避難場所がどこなのかなど、あらかじめ把握して、状況に応じた適切な避難行動をとれるように、防災意識を高めていただくことが重要であると認識してございます。

こうした観点から、まずはハザードマップの情報を知っていただくため、国土交通省では、住民が容易に自らの災害リスクを確認できるよう、洪水や内水、土砂災害などの災害リスク情報や、指定緊急避難場所などの各種情報を一つの地図に、地図上で重ねて、全国どこでも閲覧できるよう、「重ねるハザードマップ」をウェブサイトで公開してございます。

さらに、より避難の実効性を高めるためには、災害を自分ごととして捉えていただくことが重要であることから、ハザードマップを活用して、一人ひとりが自らの災害リスクを知り、どのような避難行動をどのタイミングで取る必要があるのか、これを事前に整理する「マイタイムライン」の普及に取り組んでいるところでございます。

具体的には、住民一人一人のマイタイムライン作成が進むよう、マイタイムライン作成やワークショップ開催の手引きを市町村に周知するとともに、防災安全交付金による財政的支援、地域の河川事務所による現場に即した技術的助言を行っているところでございます。

国土交通省としては今後とも市町村と連携し、住民一人一人が的確に防災情報を受け止め、適切に避難行動につなげていただけるよう、こうした取組と支援を着実に実施してまいります。

以上。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長

質疑者 木村次郎

木村君。

木村次郎はい、ありがとうございます。

このマイタイムラインの作成、いろんなこの取組、感謝申し上げたいと思います。

学校の現場とか、そういったお子さん方も対処しながら作成もしたりしているということでございますが、これぜひ中長期的になろうかと思いますが、もう義務教育に入ったら、もう全国民がこういったところを作成、経験していただく。

そしてそれを自分の一人の、この自分オリジナルのこれをちゃんとインプットしていただく、そういったところがしっかりと浸透されるように、教育現場も含め、今答弁にもありましたが、連携して推し進めていただくことをご期待を申し上げたいと思います。

次に入らせていただきます。

消防団、消防団員についてでございます。

ご案内のとおり、この消防団員が担い手不足、あるいは高齢化、大変深刻化している実態があろうかと思います。

このことがひいては、いざというときの災害の対応、そしてまた救助活動、こうしたことにも大変大きな影響があるのではないかというふうに私は危惧いたしております。

そこで、この消防団員数、この減少傾向にあると思いますが、その現状、そしてまたそれに対しての受け止め方について、どう受け止めているかお伺いしたいと思います。

政府参考人 消防庁門前国民保護防災部長

消防庁門前国民保護防災部長、お答えいたします。

消防団員数につきましては、社会全体の人口減少や少子化の進展、就業形態の変化、若者の価値観の変化などを背景に年々減少しており、令和7年4月1日現在で約73万2千人と、非常に厳しい現状にあると受け止めております。

他方、近年重点的に取り組んできております女性団員、学生団員、機能別団員については増加しております。

災害が多発化、激甚化する中、地域に密着した消防団の力は一層重要となることから、若者や女性をはじめとした幅広い住民の入団促進を図るなど、自治体と連携しながら団員確保に全力を挙げる必要があると認識しております。

質疑者 木村次郎

木村君。

総数で減少、これは少子化ということも大きな背景としてはあるのかもしれませんし、また若い方々、サラリーマン、なかなか勤めている中で携われない。

私のような田舎ですと、農家とか自営業、こういった方々は結構若い方でも入っていただければ、そういった地域によってもいろいろな差があると思います。

また、今、答弁にありましたが、女性、学生、いろいろと取り込んでいるようなお話もいただきました。

女性にあっても、例えば働く女性についてよく言われることは、産後とか、あるいは子育てが落ち着いた後も、またそこをターゲットしながら取り込んでいくとか、学生であれば、地元の大学などで入っていなければ、そこで活動に取り組んだ方が、また将来、自分の生まれ育ったふるさと、就職などで戻った時に、またその地元で意識を醸成した暁には、地元に帰ってからまた活躍いただく。

こういったところもしっかりときめ細かに対応して取り組んでいく、こういったところも自治体と連携しながら進めていただければというふうにも感じたところでございます。

そこで今お話がありましたが、消防団、特に今申し上げた若い世代、女性が消防団に魅力、やりがいを持って入団していただくためには、その働きや、あるいはご努力に報えることも大変大事な観点だというふうに私は認識しております。

その若い世代、そしてまた女性の観点からも、いわば働きやすさの観点から、消防団の待遇改善策として、どのような取り組みを行っているのかお伺いします。

政府参考人 消防庁門前部長

消防庁門前部長、お答えいたします。

消防団員数が減少する中、消防団のさらなる充実強化を図るためには、委員ご指摘のとおり、若者や女性の消防団員が活動しやすい環境を整えていくことが重要と考えております。

このため、消防庁では、風通しの良い環境づくりや、女性の目線を生かした消防団運営について助言できる「消防団等充実強化アドバイザー」の自治体への派遣、女性が活動しやすい環境づくりや、アプリなどのデジタル技術の活用に取り組む自治体に対する「消防団の力向上モデル事業」での支援、若者に人気のドローンの操縦講習の実施など、さまざまな施策を講じております。

また、消防団員の処遇改善につきましては、令和3年4月に消防団員の報酬等の基準を定め、市町村に働きかけてきた結果、令和7年4月現在で年額報酬について基準の3万6500円を満たす市町村が9割を超えるなど、着実に改善が図られてきているところでございます。

さらに本年1月に全国の自治体に対して発出した通知におきましても、消防団の働き方改革や処遇改善の推進に向けた取組等について改めてお願いしたところでございまして、引き続きこうしたさまざまな施策を通じ、消防団のさらなる充実強化に向けて取り組んでまいります。

質疑者 木村次郎

木村君。

はい、ありがとうございます。

今、答弁の中でドローンということもございましたが、当然、この消防現場、技術も進化しながら、そういったことも取り組んでいかなければならない。

若い世代ほど、こういったところは操作も、学び、習得も早いと思いますので、ぜひそういったところを普段の努力、見直しを行いながら進めていただければというふうにも思います。

地元の実情も踏まえながら、以降は質問させていただきたいと思います。

私は青森県の津軽地方がほぼほぼ選挙区でございまして、日本海側は当然この雪が多かったわけでございまして、今度も昨シーズン以上の大雪に見舞われたところでございます。

農業においてもいろんな被害がありまして、私も現地を視察してきたところでございますが、青森県はリンゴは国内の半分を占めるリンゴ。

私はこの四六品種の富士が発祥した富士崎町というところに生まれ育ったものでございます。

このリンゴのですね、大雪によっての枝折れの被害、これも大変なものでございました。

特にですね、この山間部、例えば地元では西宮村とか、弘前市の相馬地区、あるいは東宮地区、そしてまた平川市の広船とか、そういう大崎地区とか山間部、大変なこの雪がですね、積雪ピークですと2.5メートルないし3メートル近く、つまりリンゴの木が埋まってしまうような、それぐらいの大変な大雪でございます。

そしてそれがその時のシーズンの雪の降り方、雪の質にもよるんですが、雪が溶けてそれがこの枝が跳ね上がるというか、こういうところでこの被害がさらに加速をして、今こういう雪がほとんど溶けた段階でようやく被害の実態が分かっている。

今日も地元紙にもそういったところが報道がなされておったわけでございます。

こういった先ほど以上の大雪、もちろんこれ例えば柿や野菜、ハウスの倒壊、ほとんどぺしゃんこになったとか、こういう状態でもありました。

大事なことは市町村と県、国が連携をしながら、それぞれ必要な支援策や役目を果たして講じていくということが、農家の皆さん方が次への希望を持って取り組める環境をつくっていくということにつなげるんだと私は思っております。

そこで国としてどのように対応し、また支援を行っていくのかお伺いいたします。

答弁者 山本農林水産大臣政務官

山本農林水産大臣政務官。

お答えいたします。

委員からご紹介のあったとおり、この冬の大雪によって、果樹の枝折れや農業用ハウスの倒壊など、東北地方を中心に農業被害が発生しております。

こうした被害状況を踏まえ、農林水産省としては、農業共済の加入者に対する共済金の早期支払いや、災害関連資金による長期低利の融資、被災した果樹の買い替え等への支援などにより、被災された農業者の経営継続・再開を着実に後押しをしてまいります。

加えて、委員御指摘のとおり、生産者が希望を持って農業を続けていくためには、国や地方自治体が連携し、災害に強い産地づくりを推進していくことが大変重要であります。

このため、特に今回の大雪で大きな被害を受けた果樹について、鈴木大臣のリーダーシップの下、東北6県の参画を得て、「雪害に強い果樹産地づくり検討会」を設置し、昨日15日に開催された第一回会議において、雪害に強い栽培方法の導入拡大や、開植に必要な苗木の供給力強化などに向けた検討を開始したところです。

農林水産省といたしましても、地方自治体との連携を一層深め、被災された生産者の営農意欲が途切れることがないよう、しっかり取り組んでまいります。

質疑者 木村次郎

木村君。

山本政務官、ありがとうございます。

リンゴに関して申し上げますと、鈴木大臣も視察にいらしたとき、私も同行させていただきましたが、やはりこの苗木がなかなかここに3年入植できなくなっている、こういう深刻な重い課題もあります。

先ほど答弁にもありましたが、やはりこのリンゴ農家はじめ農家の皆様方が、この生産量を落とさない、そしてまたその生産意欲を失わないようにして、希望を持って取り組んでいただけるように、農水省においても何とぞご尽力をいただきたいと思います。

それでは次に移らせていただきたいと思います。

国交省所管になろうかと思いますが、4年前の8月豪雨、この津軽地域でも大変な被害がありました。

国土強靱化の観点からも、今後はそれこそこの想定外、想定以上の災害リスクに対応した取組が重要であると認識をいたしております。

その4年前の8月の豪雨被害で、例えば私の地元では、鰶ヶ沢町というところがありまして、この中村川も氾濫をし、大変な被害を受けました。

青森県がその年の12月に公表した「緊急治水対策プロジェクト」、このプロジェクトについての進捗状況、そしてまた今後の対応についてお伺いいたします。

政府参考人 国土交通省、林局長

国土交通省、林局長。

お答えいたします。

青森県が管理する二級河川中村川においては、令和4年8月の大雨により、鰶ヶ沢町で床上浸水305戸、床下浸水62戸、浸水面積約200ヘクタールに及ぶ大きな被害が発生いたしました。

これを受け、青森県と鰶ヶ沢町では、令和4年12月に「中村川緊急治水対策プロジェクト」を策定し、このうち青森県は、災害防止対策として、災害復旧のほか、河川激甚災害対策特別緊急事業による河道掘削などのハード整備を行っております。

また、ソフト対策として、県と町が連携し、内水ハザードマップの作成公表を行うなど、令和8年度のプロジェクト完了に向けて取組を進めているところでございます。

また、青森県は、令和8年2月に中村川の河川整備計画を、気候変動により予測される将来の降雨量の増加などを考慮したものに見直しをして、下流部でJR鉄道橋の改築を追い続けるとともに、中上流部では、洪水貯留機能、これはダムなどによる洪水貯留機能を強化するための、いわゆる治水機能増強調査・検討調査を実施することといたしました。

国土交通省としましては、引き続き青森県と、地域が取り組む中村川の流域治水対策に対して、激甚災害対策特別緊急事業や、治水機能増強検討調査などの財政的支援を行うとともに、技術的助言を実施してまいりたいと思っております。

質疑者 木村次郎

木村君。

ありがとうございます。

御答弁の後半で治水事業、この機能増強のことが触れられておりました。

こういった調査を行っていくことによって、今後の想定外に対応し得るためには必要であるとならば、躊躇なくそういった事業化に向けても、ご検討のほど前向きに対応いただくようお願いしたいと思います。

特に、地方こそ財政的に厳しい自治体が散在しているという状況がありますので、こういった財政的な支援も含めてご配慮いただくことを期待を申し上げたいと思います。

次に、もう一つ、岩木川についてでございます。

岩木川は、1世紀以上にわたって歴史を振り返りますと、連綿とこの改修のプロジェクトが続けられてきております。

いわばこの国家100年の計に立った大プロジェクトといっても過言ではないと私は考えておりますし、またリンゴ、お米、野菜、こういった津軽平野を流れている、我々にとっては母なる岩木山であり、岩木川ということでございます。

この岩木川については、中上流緊急治水プロジェクト、7年度まで実施されたこのプロジェクトの取組と、この事業の効果、また今後の岩木川の河川改修に向けた取組についてお伺いいたします。

政府参考人 国土交通省 担当局長

国土交通省 担当局長。

お答えいたします。

国土交通省が管理する岩木川では、令和4年8月の大雨により、弘前市、藤崎町、板柳町の沿線6.4キロにわたり、洪水を安全に流す高さの基準となる計画洪水位を超過し、堤防が低い箇所では土のうによる水防活動がなければ、堤防から出水する水位に到達いたしました。

この大雨を受けて国土交通省では、令和4年12月に青森県や流域内の市町村とともに策定した「岩木川中上流緊急治水対策プロジェクト」に基づき、岩木川中流部の河道掘削や堤防かさ上げを進め、令和8年3月までに完成させたところでございます。

これにより、令和4年8月と同規模の洪水を安全に流下させることができるようになりました。

あわせて、自治体が実施する排水対策や、住民一人一人が自らのリスクを知り、避難の実効性を高めるマイタイムラインの普及促進など、被害をできるだけ軽減する取組に対して支援も行ってきたところでございます。

今後の岩木川の治水対策についてでございます。

令和6年3月に、気候変動の影響により予測される将来の降雨量の増加等に対応するため、河道掘削などのハード対策、被災後の早期復旧復興のため、ドローンを活用した迅速な被害状況の把握などのソフト対策を位置づけた「岩木川水系流域治水プロジェクト2.0」を策定し、さらなる事前防災対策の取組を進めることとしております。

国土交通省としましては、引き続き気候変動も踏まえ、流域のあらゆる関係者が協働して取り組む流域治水を加速・進化させ、ハード対策、ソフト対策を一体的に進め、岩木川流域の安全安心を確保できるよう取り組んでまいります。

質疑者 木村次郎

木村君。

ありがとうございます。

先ほど中村川流域治水プロジェクトを申し上げてございますが、やはり今ご答弁にあったとおり、ハード面だけを整備すればいいというものではなくて、やはりこの地元の自治体の職員だけではなくて、民間の方々、いろんな団体、こういったところを巻き込みながら認識をしていただくということが大事だと思っておりますので、引き続きのご尽力をいただきたいと思います。

なお、岩木川、この私の実家がある藤崎町に平川という支線がありまして、昨年も、それこそ大雪、雪が溶けた後、この……土手を隔てた園地も完成し、こういったところ、あるいは今度の大雪、この雪捨て場、河川敷の利用といったところは、国交省、青森国土管理事務所、あるいは財務省も含めて、国の方にも大変な現場でご協力いただいているということに、この場を介して感謝を申し上げたいと思います。

最後になりますが、道路についてでございます。

私のこの津軽地域、私のふるさとの青森県からは、ちょうど太平洋側には国道4号線、そしてそこから起点に日本海側には新潟県まで国道7号線という幹線が伸びております。

高速道路がいかに普及しつつあるとはいえ、やはり地元にとって、この津軽地域においては一番の幹線である国道7号線でございます。

もちろんこれは観光、物流、またいざという時の緊急搬送、こういったいわば命をつなぐ道路でもあるわけでございます。

地元の方でも、首長さん方を中心に年2回、これについても先ほども質問したいわけですが、合わせて毎年のように国交省、あるいは国土交通省の推進室、そしてまた財務省にも要望させていただいているところでございます。

そこで、国道7号線、今この鋭意、私の実家のある藤崎町を含めて4車線化が進められているところでございますが、北部の地区的には青森市内ということになるんですが、この青森市の鶴ヶ坂地区においては、令和3年12月27、28日にかけての大雪によって、車が立ち往生してしまったという事案がありました。

本来であれば、今、工事が行われている区間と合わせて、同時並行的に4車線化の工事が行われていてもおかしくはなかったはずなんでございます。

それはなぜかというと、旧民主党政権時代に、当時は「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズの下で、公共工事がほとんど中止を余儀なくされた時代がありました。

当時は群馬の矢ambaダムなどは結構大々的に報道されたことでございますが、青森県にとっては、昨年の夏場においてようやくこれから用地買収に向けて説明会をやった、こういったお話もいただいたところでございます。

そこで、この国道7号線、事業名としては「鶴ヶ坂防災事業」、この進捗状況と、今後完成に向けての取り組みについてお伺いいたします。

答弁者 加藤国土交通大臣政務官

加藤国土交通大臣政務官。

お答え申し上げます。

国道7号は青森県内において、青森市、弘前市といった主要都市などを結び、地域経済を支える重要な道路であると認識をいたしております。

委員ご指摘の国道7号鶴ヶ坂防災については、青森市鶴ヶ坂地区において、令和3年12月の大雪によるスタックにより、約12時間の通行止めが発生したことなどから、冬季のスタック発生や、カーブ区間での交通事故発生による通行止めリスク軽減などを目的に、4車線拡幅および道路勾配の緩和を行う事業を令和5年度に事業化したところでございます。

今年度は、調査設計、用地買収を引き続き推進していくこととしており、地域の皆様方のご理解とご協力を得ながら、一日も早い完成を目指し、整備を進めてまいります。

質疑者 木村次郎

加藤政務官、ありがとうございます。

今のこの予算、納期でいくと、私のざっくりした感で言うと、10年強くらいかかるんじゃないかなというふうに感じておりますが、ぜひ地元のこの願いを、熱意を汲み取っていただいて、10年かからないぐらいで完成していただくことを願いたいと思います。

本当にこの坂道になっておりますので。

青森空港に行く道路なんかは、県が融雪剤を敷いたりして助かっている部分があるんですが、ここの坂道は本当に大雪になれば大変な状況になってしまいます。

私も先般の総選挙においては、前半特に大雪でしたので、もう3日間で選挙区を回るんですが、スタックした車5台を助けるといったこともありました。

この鶴ヶ坂地区、本当に坂道で、隘路というか狭い状況でございます。

「国道がこんなに狭いのか」と感じておりますので、ぜひ私たちの願いを受け止めて、積極的に前向きに取り組んでいただくことをお願い申し上げまして、時間までとなりましたので、質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長)

質疑者 高見康裕

次に高見康裕君。

高見康裕委員長。

関芳弘(災害対策特別委員長)はい、高見君。

高見康裕自由民主党の高見康裕です。

私からは大きく分けて5つのテーマにつきまして質問させていただきたいと思います。

まず自衛隊の災害派遣についてであります。

ますます頻発化、激甚化をしていくこの災害の現場で、人命救助や復旧復興への対応に当たっておられる自衛隊の皆様に、まず心から感謝を申し上げます。

大規模災害への対処に自衛隊の力はもう不可欠になっているというのは、国民の間に定着をした共通認識だと言ってもよいのではないかと思います。

ただ、今日はその上で、私はあえて問題提起をしなければならないというふうに思っています。

それは、その仕事は本当に自衛隊じゃないとできないだろうかというケースが散見されるのではないかということであります。

自衛隊の災害派遣には3要件が定められています。

3要件とは「緊急性」「公共性」「非代替性」、つまり替えがきかないということの三つを指していますけれども、私は特にこの非代替性というものの要件が守られずに、ハードルが下がっているのではないかということを問題意識として持っています。

自衛隊の本来任務というのは、言うまでもなく国防であります。

国を守るために、日夜厳しい任務と訓練を重ねているからこそ、我が国の平和が保たれている。

その任務と訓練の時間を割いて行うのが災害派遣であります。

本当に自衛隊の力を借りなければならないのか、要請する側の自治体、首長の皆様にも認識を共有するということが、私は不可欠だと考えています。

そこで最初の質問ですけれども、自衛隊の災害派遣に当たって、3要件、特に非代替性の部分について、厳格に判断をしていくべきだと私は考えていますが、認識を伺います。

また、自治体首長の皆様に、3要件の意義と解釈、こういうことを周知徹底していくことも重要だと考えますが、お考えを伺います。

政府参考人 防衛省上田統合幕僚幹部総括官

防衛省上田統合幕僚幹部総括官。

お答え申し上げます。

自衛隊の災害派遣につきましては、自衛隊法第83条の規定に基づきまして、都道府県知事等からの災害派遣要請を受けまして、ただ今、委員からご指摘ありました3要件。

1つ目は、状況から見て差し迫った必要性があるかどうかといった「緊急性」。

2番目に、公共の秩序維持という観点から妥当性があるかといった「公共性」。

そして、ご指摘の自衛隊の部隊等が派遣される以外に、他の適切な手段がないかという「非代替性」のこの3要件を総合的に勘案し、個別の事案に応じまして判断をしているところでございます。

特にこの非代替性につきましては、当該災害に対し関係機関等がどのような対応の状況か、こういったことも十分に考慮しつつ判断することが重要だと認識しております。

具体的に申し上げますと、災害対応そのものは自治体を中心に関係機関等が緊密に連携して行われるものでございます。

自衛隊の災害派遣はあくまでその補完として実施するものという基本的な考えでございますので、非代替性をはじめ、こうした3要件の趣旨を踏まえて適切に運用に努めてきたところでございますし、これからも努めてまいります。

また、二つ目のご指摘として、こういった3要件を十分に自治体の方々に関係機関にもご理解いただくようにということでございましたが、平素からこういった自衛隊の考え方、3要件の意義や考え方について理解を深めていただくことは極めて重要であると私どもも認識しております。

そのため、これまでも例えば自治体が実施する各種防災訓練の機会等を通じて、自衛隊の災害派遣の制度や3要件も含めた運用の考え方について説明を行ってきたところでございます。

また最近では、各自治体におきまして防災担当者や危機管理の担当者に元自衛官OBの方を採用いただいている自治体も多くございます。

こういった方々を通じての一層の理解を深めていただくよう、こういった連携を今後とも深めてまいりたいと考えておりますし、また何らかの文書でそういったことを明記しようと思いまして、本年3月に改定いたしました防衛省防災業務計画にも、初めてですけれども、先ほど申し上げた3要件を明記したところでございます。

先生ご指摘のように、我が国の取り巻く安全保障環境は厳しく複雑な状況に面しております。

自衛隊の災害派遣活動、発災当初に必要とされる人命救助などの場面で全力で対処しつつ、長期化傾向にありますような支援などは、自治体や関係省庁と適切な役割分担を行って対処してまいりたいと考えてございます。

質疑者 高見康裕

高見君。

さまざま周知、徹底の努力もしていただいているということが分かりました。

自治体に元自衛官の方が災害担当、危機管理担当というのも増えているというのも重要なことだと思っています。

それで大事なのは、この3要件の判断をいつするのかということだともあると思っていまして、この災害派遣の入り口で3要件を満たされているかというのを判断して、当然。

今されているわけですけれども、災害復旧復興のフェーズが進んでいきます。

その都度都度、非代替性、特に非代替性の条件が変わっていきます。

この派遣後の各フェーズでの判断というのも適切に行っていただきたいということもお願いをしておきます。

次の質問は、今申し上げたこととも関わりますけれども、災害派遣の出口戦略の必要性についてであります。

この3要件に合致をして災害派遣をまず入り口としてします。

そうなると、次に意識すべきなのが出口戦略だと私は思っております。

先日、災害派遣の指揮官を務めた経験がある自衛官の方にお話を伺いました。

ある県で大型台風による被害が発生をして、災害派遣をすることが決まりました。

避難を余儀なくされた被災者の方々に給水支援をするというのが、この派遣の任務でありました。

ところがその後、この業務をしていると、多くの民家に雨漏り被害が発生していることが分かりました。

そうなると、では今度はブルーシートを誰かが張らなければいけない。

これも自衛隊の皆さん、できますかと言われて、引き受けることにした。

これを一箇所でやると、「じゃあうちもやってくれますよね」「うちもできますよね」ということで、どんどん手が上がる。

収集がつかなくなったという苦い経験をお聞きをしました。

この事例は、まさにこの三要件の中の非代替性というのが、途中から満たさなくなった事例なのではないかと私は考えます。

次から次へと頼まれるがままに、良かれと思ってもちろんニーズに応えていると、最初に示された感謝の気持ちが示されるわけですけれども、次第にやってもらって当たり前のような感覚に変わっていってしまい、には逆に「なんでうちはやってくれないんだ」というクレームになっていくと、これは本当にお互いにとって良くないことだと思います。

早い段階で出口戦略を定めておくというのは、本来任務にいつか復帰すべきこの自衛隊の側これだけでなくて、自立して復興に歩みを進めていかなければならない自治体の皆様、住民の皆様にとっても望ましいことだと私は考えます。

そこで災害派遣をする場合には、早い段階で出口戦略を定める、そしてそれを自治体首長の皆様と共有をしておくということが私は非常に重要だと思いますけれども、考えを伺います。

政府参考人 防衛省上田総括官

防衛省上田総括官。

お答え申し上げます。

委員御指摘のとおり、自衛隊の災害派遣に当たりましては、早い段階、早期の段階から活動の終了を見据えて、関係自治体等、関係機関とも認識を共有しておくというのが極めて重要であると考えてございます。

自治体の災害対応、先ほど申しましたように、こういった自治体と関係機関の災害対応を俯瞰するものでございますから、被災自治体がどのように対応能力を回復していくか、どのようにインフラ等の復旧をしていくか、そういった段階的に応じて役割を移行していくというのが基本だと考えてございます。

特に長期化が見込まれるような大地震ですとか大規模な災害対応につきましては、自治体と活動終了時期を調整せずに活動を続けるということは、今度は被災自治体側においても、どういった見通しで今後の対応を進めていくか十分な準備ができなくなる恐れもあります。

そういった復旧の妨げとなる。

高見康裕 (自由民主党・無所属の会) 34発言 ▶ 動画
答弁者 答弁者

恐れもあると考えてございます。

防衛省自衛隊といたしましては、今後も適切なタイミングでの活動の見直し、活動の終了、こういったものを自治体の対応状況以降、現場の実情を十分に踏まえつつ、しっかりと調整を行って進めてまいりたいと考えてございます。

委員長 関芳弘

高見君。

ありがとうございます。

質疑者 高見康裕

自衛隊の災害派遣というのは、災害の自助、共助、公助の最たるものなのではないかと思います。

そして自衛隊の災害派遣に限らず、今回設置され、強化をされる防災庁の取組、これも公助が強化されるという方向になると思います。

それで私は、これにはもちろん公助を強めていくことは必要なことだと思っていますが、公助が強化されるにあたって忘れてはならないのは、あくまで自助があって、共助があって、その上での公助だということではないかと私は思っています。

公助を強化していて、「やってくれるから」と思っては、そういう考えが広まってはいけない。

家庭や地域社会の自助・共助の取り組みが弱ってしまうようなことがあれば、本末転倒だというふうに思っています。

そこで、この災害対応に当たっては、公助だけにもちろん頼るのではなくて、自助・共助の取組をしっかりやるということが前提だと私は考えますが、この点の御認識を伺います。

政府参考人 横山次長

内閣官房 横山次長、お答えいたします。

災害時にはですね、委員御指摘の自衛隊の派遣も含めた国や地方公共団体が行う公助だけではなくてですね、国民の一人ひとりが自ら取り組む自助、互いに助け合う共助を組み合わせて対応しなければ、国民の生命財産、尊厳ある生活を守ることはできないというふうに認識してございます。

このため、自助、共助、公助を組み合わせて自存防災に取り組み、地域全体で防災力を高めることが重要でございます。

内閣府といたしましては、必要な公助に加えまして、国民一人ひとりが災害を自分ごととして捉え、平時から災害に対する備えを心がけるとともに、自分の命は自ら守るという意識をお持ちいただいて、行動変容につなげていただくための啓発や防災教育等を進めています。

さらに、地域コミュニティ単位で住民による自発的な防災活動を定める地区防災計画の策定、あるいはボランティアの活動しやすい環境の整備などを通じ、共助の取組の促進に努めているところでございます。

政府といたしましては、防災庁設置も見据えて、今後も自助、共助、公助を組み合わせて、地域の防災力を高める取組を進めてまいりたいと考えてございます。

委員長 関芳弘

高見君。

ありがとうございます。

質疑者 高見康裕

次に2つ目の大きなテーマは、海上保安庁の災害対処能力の強化についてであります。

災害派遣は、今も取り上げた自衛隊がクローズアップされていますけれども、同じく大事な役割を果たしてくださっている海上保安庁の皆様にも心から感謝を申し上げたいと思います。

能登半島地震の折には、海上保安庁の無人航空機シーガーディアンがいち早く現地に駆けつけて、捜索救助や災害対応の支援に大きな役割を果たしました。

私は昨年は国土交通大臣政務官で海上保安庁というものも担当しておりましたけれども、その時には鹿児島の徳之島列島で地震がずっと続くという大変な災害がありました。

あの時、私は東京の災害対策本部に詰めていましたけれども、まもない頃から、あの時は村役場も本土にあって現地にないという状況把握が非常に難しい事案だったと思いますけれども、シーガーディアンがすぐに現地に駆けつけて、リアルタイムでその映像が東京に送られてくる。

そして状況把握ができる。

対応も指示ができる。

そういう状況でありました。

安全保障環境は複雑化をしていて、海上保安庁も対処すべき任務というものが、質量ともに大きく増大をしています。

一方で、海上保安庁、自衛隊もそうでありますけれども、人材確保育成の困難さに直面していて、使えるリソースが非常に限られているというのが現状であります。

そこでお尋ねしたいと思いますが、海上保安庁が本来任務に加えて、災害対処にも有効にこの能力を発揮できるように、今ご紹介した無人航空機の導入を加速していくべきだと私は考えますけれども、政府のお考えを伺います。

政府参考人 大和警備救難部長

海上保安庁 大和警備救難部長、お答え申し上げます。

海上保安庁では、新たな技術を活用した隙のない広域海洋監視能力を構築するため、令和4年から無操縦航空機シーガーディアンの運用を開始し、現在は北九州空港を運用拠点としまして、5機体制による24時間365日の海洋監視体制を構築して、おります。

運用開始以来、我が国周辺海域の監視警戒をもとより、先ほど委員からご指摘のございました、令和6年能登半島地震や、令和7年トカラ列島近海を震源とする地震におきまして、被害状況調査にも活用しているところでございます。

シーガーディアンでございますが、24時間以上の航続性能に加えまして、高性能カメラを装備するなど、昼夜を問わない高い監視能力を有しているほか、これまで海上保安庁の有人航空機で担ってきた業務の一部を担うなど、業務の高度化や効率的かつ効果的な業務の遂行に、その能力を発揮してございます。

海上保安庁といたしましては、引き続き無人航空機を増強し、海洋警備のさらなる強化を図るとともに、災害対応を含め、国民の皆様の安全安心の確保に努めてまいりたいと考えております。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長:高見君。

質疑者 高見康裕

高見康裕:ありがとうございます。

よろしくお願いいたします。

今ご答弁をいただきました無人機の拡充というのは、私は人材不足にも対応する上でというふうに説明をいたしましたけれども、決して人材不足の省力化という観点だけではないと思っています。

この導入が進んで、この任務が広がることによって、前線で非常に極めて危険な任務に当たってくださっている、この海上保安官の皆様の命を守るという観点でも極めて重要なこの導入ということだと私は考えていますので、強力に推進をしていただきたいというふうに思います。

次に大きく分けて3点目の質問、地方自治体との連携についてであります。

特に過疎地、中山間地域の自治体においては災害対応にあたるこの役場の皆様のマンパワーというのは非常に脆弱であります。

先日の読売新聞の調査によりますと、全国の自治体の24%にあたる433の市町村で防災の専任の職員というのはゼロであるということが明らかになりました。

私は地元の島根県には川本町という町がありまして、詳しく聞いてみましたけれども、この町は近年だけで3度も郷野川が氾濫をして大きな被害を受けた、そのような町であります。

そういう場所でも防災の専任の職員は1人もいない、置くことができない。

じゃあどういう勤務の状況なのかと聞きますと、総務財政課、市役所に所属をしているこの1人の職員が、地域防災計画の策定をしたり、ハザードマップを作成をしたり、そういう日ごろの防災の業務がもちろんあります。

そして、また実際に災害が起こるということになりますと、避難指示の発令をしたり、避難所の運営に当たったり、こうした災害対応の仕事もある。

そして、それに加えて、消防に関する業務も兼任になっている。

さらにはこの防災とか消防とは全く別の自治会との連絡業務もこの同じ職員が一人で担っているということで、実質0.5人弱ぐらいのボリュームじゃないかというふうに思います。

この上に今回さらに事前防災の取り組みを強化する。

あるいはシミュレーションによるリスク点検をやっていく。

これは非常に重要な取り組みだと思います。

そうなるとマンパワーはもう限界を超えてしまうのではないかということを懸念をしています。

そこで、例えば今の仕組みとしては、発災後にはこのリエゾン・テックフォースが速やかに派遣されたりして、人的リソースがない自治体を補って、非常に評価されている取組があります。

今回強化される事前の防災についても、小規模自治体でもしっかりと機能するように、国による積極的な伴走支援が必要ではないでしょうか。

政府参考人 古川政務官

防災とともに、地方自治体の実情に非常にお詳しい古川政務官にお考えを伺いたいと思います。

古川内閣府大臣政務官。

古川内閣府大臣政務官:高見委員のご指摘のとおり、防災の専門人材が十分に確保できていない市町村における事前防災の取組を支援していくことは、これは大変重要であると考えております。

昨年度より、内閣府に各都道府県のカウンターパートとなるふるさと防災職員を配置しております。

平時には地域単位での丁寧なシミュレーションに基づく災害リスク評価を進め、全国どこで災害が起こったとしても、被災者の方々のニーズに沿った快適な避難環境を実現する取組などを支援しております。

防災庁設置により充実する人員予算も活用しながら、都道府県ともしっかりと連携して、ご指摘のように、小規模で防災の専門人材の不足に悩むところも多い市町村の事前防災の取組への伴走支援を行ってまいります。

また、災害発生時には、ふるさと防災職員が地域防災リエゾンとして速やかに現地に赴き、平時の伴走支援によって築いた顔の見える関係を生かして、被災状況の把握や被災自治体の支援を

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長):高見君。

質疑者 高見康裕

高見康裕(自由民主党・無所属の会):古川政務官、ありがとうございます。

地方議会での豊富なご経験をお持ちの古川政務官がこのポジションにいらっしゃるというのは非常に心強いことだと思っていますので、リーダーシップをどうか発揮していただくようにお願いいたします。

次に、防災庁と自治体首長の皆様との信頼関係をいかに築くかということについてお聞きをしたいと思います。

東日本大震災では、当時の国土交通省の東北地方整備局長の方が、「自分のことは闇屋の親父だと思って何でも言いつけてほしい」という手紙を被災地の首長の皆様にお届けになって呼びかけられました。

その方が首長の皆様の信頼を得て、この役所の縦割りの狭間に落ちそうな案件を「何でも言ってくれ」というふうに請け負って、実際、仮設トイレだとか燃料の調達だとか、そういったことはまだ想像がつきますけれども、それだけではなくて、例えば生理用品だとか、棺桶だとか、こうしたことも何でも調達に汗をかかれたというふうに伝えられております。

そこで、災害時にこうした関係が有効に機能するためには、やはり平時から顔の見える関係を構築しておく、信頼関係を構築しておくことが不可欠だと思いますけれども、今回設置される防災庁と自治体首長の皆様との信頼関係をどう築いていくのかという点について、お考えを伺います。

政府参考人 横山次長

内閣官房横山次長、お答えいたします。

本年中の設置を目指しております防災庁は、徹底した事前防災等、平時から発災時、復旧・復興までの一貫した災害対応の司令塔を担うこととしてございます。

この機能を発揮するためには、平時から自治体等との顔の見える関係を構築することが重要であると考えてございまして、先ほどの大臣政務官の答弁とも重なるところがございますけれども、防災庁の設置を見据え、昨年度からまず内閣府に47都道府県のカウンターパートとなる「ふるさと防災職員」を置き、自治体の災害対応を支援する体制の強化に努めているところでございます。

防災庁においても、こうした取組をさらに発展させまして、ふるさと防災職員が核となって自治体のワンストップ窓口となりまして、いざ発災した場合に応急対応、復旧含むまで一貫した伴走型支援を行います。

また、地方機関たる防災局を設置する予定になってございます。

ここも活かしまして、自治体の首長さんはじめとして、職員の方々と密接に連携して、効果的・効率的に災害対応の対策を構築してまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長):高見君。

質疑者 高見康裕

高見康裕(自由民主党・無所属の会):はい、ご答弁ありがとうございます。

私はかつて、この災害対応の陣頭指揮を取られた経験のある首長の皆様に様々お話を伺ったことがありまして、あの時は横山次長とも一緒にいろんな議論をさせていただきました。

そうした経験を持つ首長経験者の皆様が一様におっしゃっていたのは、「やはりいざ本当に困ったという時に誰に頼むのか、本当に考えてしまう」ということですね。

「こんなことまでお願いしていいのだろうか」と。

そういう時にやはり一番頼りになるのは、今の先ほども紹介した例にありますように、例えば地方整備局の皆様というのは、日頃から用事がなくても顔を見せて、首長の皆さん、あるいは役場の皆さんと直接お話をしている。

こうした関係があるからこそ、もちろん携帯電話もみんなホットラインを築いている。

だからこそ、「こんなことまでお願いしていいでしょうか」という電話をかけるハードルを乗り越えることができるという話を、たくさんの経験者の皆様からお聞きしました。

ぜひ今回できる防災庁の皆様が、そういう表だけではなく、本当に深くに入ったところまで信頼関係が構築できるように、横山次長のリーダーシップをぜひお願いしたいと思います。

次に4点目の質問であります。

女性の視点を生かした防災ということについて質問いたします。

過去の大規模災害の教訓としまして、避難所の運営や支援物資の供給など、こういうことを男性が中心になってやっている場合には、女性が困難な状況に置かれやすい。

そして心身の健康を害してしまったり、あるいは避難そのものをためらってしまったりすることにもつながりかねないということが指摘をされてきました。

防災・災害対応に多様な視点が生かされない場合には、困るのは決して女性だけではなくて、子どもや高齢者、障害者、ひいては男性も困難な状況に置かれてしまうと私は考えています。

そこで質問ですけれども、防災や災害対応に女性の視点を生かすことの意義をどう認識していらっしゃるのか。

また、具体的な取組についても伺います。

政府参考人 横山次長

内閣官房横山次長、お答えいたします。

防災・災害対応に女性の視点を生かすこと。

こちら、委員に以前ご指導賜った論点だと認識してございます。

女性と男性とでは、災害から受ける影響が異なり、例えば避難生活における女性特有のニーズ等もあることからですね。

防災において女性の視点を生かすことは重要だというふうに認識してございます。

そのため、防災基本計画におきましては、防災に関する意思決定や現場における女性の参画などについて位置づけるとともに、避難所運営のガイドラインを作成し、女性がリーダーシップを発揮しやすい体制の確立、相談窓口への女性の配置、女性だけで話せる場の確保などに取り組みを記載し、男女共同参画の視点を取り入れた防災を推進しているところでございます。

さらに、避難所運営等のリーダーを育成するために実施している研修がございますけれども、これに女性の積極的な参加を促してございまして、令和6年度の受講者の半数は女性になっているところでございます。

引き続き、男女共同参画局をはじめとする関係部局、府省や自治体と連携して、防災分野における女性の参画を推進してまいりたいと考えてございます。

委員長 関芳弘

高見君。

質疑者 高見康裕

ありがとうございます。

この女性の視点を生かすというのは、もちろん災害が起こってからというだけではいけません。

平時にできないことは、有事にはもっとできないというのが、過去の大規模災害の対応に当たった何人もの方からお聞きした教訓であります。

国、地方、そして官、民、問わず、様々なレベルで平時の取組から女性の視点を生かすということが重要だというふうに考えています。

そこで、自治体の防災部局、危機管理部局や、あるいは地方の防災会議、自主防災組織への女性の参画拡大についての取組を教えてください。

政府参考人 内閣府大臣官房審議官

内閣府大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

自治体の防災危機管理部局や地方防災会議、自主防災組織への女性の参画拡大につきましては、第6次男女共同参画基本計画におきまして、地方防災会議の委員に占める女性の割合を成果目標として掲げますとともに、平常時から自治体の防災危機管理部局の男女比率を、少なくとも庁内全体の職員の男女比率に近づけるよう、働きかけを行うことなどを盛り込んでおります。

男女共同参画の視点からの防災復興ガイドラインにおきまして、自治体に対して自主防災組織における女性の参画を促進するとともに、女性リーダーの育成を推進し、平常時からリーダー同士の連携や情報共有を図ることなどを求めております。

これらを踏まえまして、内閣府の防災担当と男女共同参画局とか密接に連携し、防災危機管理部局や地方防災会議に積極的に女性を登用している好事例の収集展開、自治体職員を対象とした研修、また取組状況の調査公表などを通じまして、自治体の防災危機管理部局や地方防災会議、自主防災組織への女性の参画を推進してまいります。

委員長 関芳弘

高見君。

質疑者 高見康裕

ありがとうございます。

個別に見ていきますと、自治体間、地域間での温度差とか意識の差、数字の差というのがかなり大きいと感じています。

必ず大きな災害を経験した地域ではきちんとできているわけですけれども、できるところはできている。

ただ、できていないところはまだまだ進んでいないと大きな開きがあると思っていますので、ぜひ個別に掘り下げていただきたいなと思っています。

例えば県とか市町村の防災会議ですけれども、各種団体の経済団体ですとか農業団体とか、各種団体の長の方がいわゆる当て職のような形でずらっと並ぶような形式が一般的によく見られると思います。

その通りに、この会長さんたちが来られると、やはり男性がかなり多くなってしまう。

ただ、この趣旨からして、会長である必要は私はないと思うんですよね。

その団体にも女性の方がいらっしゃる。

この趣旨をしっかりとお伝えをして、女性の視点というものの意義を理解していただいて、会長にこだわらず、役職にこだわらずに、女性の方に一定数参画していただけるように、いかがですかと。

こうしたことを一声かけるだけで、私は変わってくるんだと思います。

そうした、少し掘り下げた呼びかけの徹底というものをお願いしたいと思います。

最後の5点目の質問は、災害時の医薬品の確保についてであります。

災害時にこの医薬品を確保できるかどうかというのは、もう言うまでもなく災害関連死に直結しかねない極めて重要な課題です。

支援物資として何日か後にこの医薬品が届くかもしれませんが、少なくとも発災直後からしばらくの間、地域の中で被災者の薬を賄う必要があります。

そこでお尋ねしたいと思いますが、災害時に地域の中で連携をして医薬品を提供できる体制を確保することが大事だと思いますけれども、政府の取組を伺います。

政府参考人 厚生労働省大臣官房審議官

厚生労働省大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

災害時にその地域において必要な医薬品を提供できる体制の確保は重要と認識してございます。

災害発生時の医薬品供給につきましては、災害対策の中心を担う都道府県が、地域の実情に応じた方法により、必要となる医薬品等を事前に確保して災害の発生に備えるとともに、災害発生時には被災地から依頼を受けた厚生労働省が関係団体に対し不足する医薬品について、例えば被災地以外からの輸送を進めるなどの協力を要請することとしているところでございます。

また、都道府県においては、厚生労働省の要領に沿って災害薬事コーディネーターが任命されており、災害発生時に医薬品等の資源及び情報の把握と現場におけるニーズとのマッチングを行うことで、必要とされる場所への医薬品等の配備と情報提供を行う体制整備を進めているところでございます。

引き続き、こうした枠組みを活用しまして、医薬品の提供体制を確保してまいりたいと考えております。

委員長 関芳弘

高見君。

質疑者 高見康裕

ありがとうございます。

災害薬事コーディネーターという取組のご紹介をいただきました。

非常に重要な役割だと思います。

この方々が、しっかりと各地を網羅的に配備をされて、機能するように、この政策を進めていただきたいと思います。

今申し上げましたが、その中でも特に緊急で急いで対応しなければいけないものというのは何なのかということを考えてみたいと思います。

最近、子どものアレルギーというのは非常に増えているというふうに、周りの方、肌感覚としても非常に感じています。

重度の場合、アナフィラキシーショックというものが起こる。

対応するためには、すぐにエピペンというもので対応しなければいけない。

これはもちろん、こういう診断を受けたお子さんは、家庭でも学校でも処方されたものを持っていて、自分であったり、あるいは保護者の方で、そういうショックが起きたときにはエピペンで対応するということになるんですけれども、ただ、どのような状況でこの災害が起こるのかわかりません。

持ち歩いているのが、もちろん望ましいとは思いますけれども、どういう状況かわからない。

こういうのが一つあります。

あるいは、子どもに多いですね。

今、1型糖尿病と、これは生活習慣によってなる大人がかかる糖尿病とは別にですね、生まれつきであったり、あるいは本当に幼い頃に発症する1型糖尿病というものも、これも今増えているというふうに言われています。

こういう場合は、もう1日3食ですね、食事のたびにインスリンの治療をしなければいけませんので、もしインスリンが欠けてしまうようなことがあれば、この状態が急速に悪化してしまうということも考えられるというふうに思っています。

ですので、先ほどは医薬品全体のお話を伺いましたが、特に緊急ではないかという意味で、今紹介したエピペンだったり、インスリン、こうしたものは災害時にどう供給を確保していく取組をしているのかということを教えてください。

政府参考人 坂木原大臣官房審議官

厚生労働省、坂木原大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

先ほど申し上げました通り、災害発生時の医薬品供給については都道府県が地域の実情に応じた方法により必要となる医薬品等を事前に確保しております。

被災地内での医薬品等の事前の確保は主として災害から3日程度の間に必要となるものでございますが、インスリン製剤については令和5年の事務連絡において、災害から3日程度の間に必要な医薬品と同様に扱うこととしております。

都道府県では、この事務連絡や地域的な要因等を踏まえて、インスリン製剤などの医薬品等の事前の確保を行うなど、災害発生後の供給に備えているものと承知しております。

また、エピペンも含めて不足している医薬品があれば、厚生労働省から関係業界団体へ協力を要請し、被災地へ輸送するなど、災害時の医薬品の供給体制を確保しているところでございます。

厚生労働省としては、引き続き都道府県等と連携して、災害時における医薬品の安定供給に万全を期してまいりたいと考えております。

委員長 関芳弘

高見君。

質疑者 高見康裕

ありがとうございます。

私は、近年でも、今ご紹介したようなことは、変わっているんじゃないかというふうに思っています。

今、肌感覚としてアレルギーや1型糖尿病、これは増えていると申し上げましたけれども、今回私に相談をしてくださった保護者の方、そのお子さんが通う小学校は全校生徒が700人ぐらいいるそうなんですけれども、その中の皆さんどうお感じになるか。

700人の中で10人が重度のアレルギーでエピペンを持っていないといけないだそうです。

そうなると、ある程度の災害が起きて避難生活が始まると、そこにはそういう方がいる、お子さんがいると思ったほうがいいですよね。

ですので、今、インスリンには少し厚めの対応をしてくださっているということが分かりましたけれども、このエピペンだったり、他にもこれをあげればキリがないと思います。

一昔前とは、明らかに対象となる患者の方が増えているなというふうに感じておりますので、今ご紹介したようなケースを含めて、しっかりとまずは実態を把握した上で、必要な対応を進めていただきたいということを最後にお願いを申し上げまして、私からの質問を終わります。

どうもありがとうございました。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長)次に青柳仁士君。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士青柳です。

日本維新の会の青柳仁士です。

まず災害の発生時について、この防災庁がどういう機能を果たすのかということについて質問させていただきたいと思います。

まず発災時には、内閣府をはじめ消防庁、国交省、防衛省、それぞれ災害対応に当たるわけです。

ここにおいて、司令塔機能を果たすというふうに、新しい省庁として言っているんですが、今いろいろお話を聞いていますと、結局事務局機能みたいなものを果たすだけなのかというようにも理解できるんですね。

それからまた発災時以前の準備、そこはしっかりとやっていくんでしょうけれども、それらが実際の発災時に、どれだけこれまでのオペレーションを変えることになるのか、具体的にどれだけ実効力を増すことにつながっていくのか、その具体的な姿、この縦割りをどう乗り越えていくのか、こういったことについて、改めて大臣の方からご説明をいただければと思っております。

答弁者 大臣

(大臣)青柳委員にお答えをします。

防災庁については、まずはとにかく大規模災害による被害を最小限に減らしていくというのが大きな目標でございます。

そのために平時から徹底した事前防災を行うと、その中で関係省庁の縦割りを排除していくことが、ご指摘のように重要だと思っております。

また、災害発生時から復旧・復興に至るまで、防災庁が中核となって、関係省庁と緊密に連携し、伴走型の被災地支援を構築していくということも重要であります。

これまで高市総理も本会議でお答えをされたりしておりますけれども、防災庁におきましては、組織・人員・予算を拡充して、今まである内閣府の防災部門とは違って、内閣直下におかれる一段高い庁として、大臣が有する勧告権を背景に、関係府省庁の施策を推進していくことになります。

これにより防災庁が司令塔となって、政府一丸で災害対応に臨む体制を構築していくことになります。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士ご説明としてはそのとおりだと思うんですが、やはり先ほど申し上げたとおり、消防庁、国交省、防衛省、こういったそれぞれの省庁が、発災時には防災対策本部が設けられた下で、それぞれ動くことになるわけですね。

ですので、今ご説明があったような事前からの、それから復興後の長期にわたる計画に基づきと言いつつも、それらをまとめていくには非常に、ある種の政治的なという言い方ですけれども、それぞれの権限を乗り越えていくような、わりとパワーゲームに近い、そういうことも必要になってくるんじゃないかと思うんですね。

実際、この縦割りは今も問題として指摘をされているところであります。

そこで2つ目の質問なんですが、それらを乗り越える非常に重要な権限として、勧告権が今回認められております、防災庁の方に。

しかしながら、この勧告権というのは、復興庁とデジタル庁にも認められているんですが、これまでに行使されたことはありません。

これをなかなか使えない。

少し防災庁の内閣官房の方ともお話しさせていただいたんですが、「これを持っているだけで、一定、他の省庁に対する睨みが利くんじゃないか」というご意見もあるんですが、実際には災害が発生したときに、その程度のことではダメで、やはり各省庁が「自分たちの権限としてはこれをやりたい、あれをやりたい」というものを、「ダメだと言ってこうするんだ」というぐらいの強い権限がないと、これ実効性がないと思うんですけれども、この勧告権、これからどのように活用し得ると。

どういうふうに考えているのか、これによってこの縦割りの行政を超えていけるのかどうか、現在大臣としてどのようにお考えか、お聞かせいただければと思います。

答弁者 大臣

(大臣)私は復興大臣も兼任しております。

復興大臣にも各省庁が尊重する義務がある勧告権が。

今度の防災大臣も同じ立場でありますが、これから審議の後に設立をされることになる防災庁につきましては、発災時から、さっきから申し上げていますが、復旧、復興までの一貫した司令塔になるわけですが、今私が兼任している復興大臣というのは、東日本大震災が起きて翌年、成立された役所でありますけれども、もうその時点で発災時ではなくて、復旧、そして復興に移っていく、そのための東日本大震災の復旧復興のための役所としてできたわけで、その復興も今も続いているわけです。

ですので復興の時は話し合い、自治体だけではなくて、各省庁との調整をしながら、話し合いをしながら調整をしていく仕事が主ですけれども、今度作っていただく防災庁というのは、本当に発災の時から始まりますので、そういう時にですね、各省庁にまたがる色々な発災時の対応というのがあるんですが、この時に私は管轄権を背景に各省庁に色々なことを求めるということを想定していますので、その効果は管轄権を発動しなくても、私は、その時には本当に政府一体となって対応しなきゃいけないものでありますので、私は十分防災大臣がその機能を果たしていただけるものと思っております。

委員長 関芳弘

青柳君。

質疑者 青柳仁士

ぜひとも、今御答弁にもありましたとおり、最終的には大臣の政治決断になる部分もあるんじゃないかと思いますので、天下の法として、抜けないものだというふうに思われないように、管轄権はきちんと発動する場合があるんだと。

今まで発動した経験がなかったとしても、これに関してはきちんとあるんだということをしっかりと周知といいますか、分かるような形にしておいていただくことで、縦割りを乗り越えていけるのではないかと思います。

他の一つは、例えば、管轄権を強める手としては、防災に関する予算、各省に配分されている分を、管轄権に従わない場合はストップできるような仕組みだとか、そういうことも考えてもいいのではないかと思っておりまして、それぐらいやはり災害発生時には、迅速で、「シン・ゴジラ」なんて映画がありましたけれども、あんなことにならないように、管轄権を得て一丸となって取り組める姿勢、これが重要ではないかなと思っています。

今、大臣の方から副大臣の話が出ましたので、先に質問を進めさせていただきますが、今、副大臣は東日本大震災について対応されているということなんですが、ここで得られた知見・経験というのは、これからの防災庁にとっても、極めて重要なものであると考えております。

この部分だけが、いまだに別の省庁、副庁が担当していて、それ以外の部分をこちらの防災庁でやるというのは、やや全体を発災の前から、発災時から、復興からというのをすべての災害においてやるという、この想定の防災庁の立て付けからすると、いびつな感じが。

青柳仁士 (日本維新の会) 22発言 ▶ 動画
質疑者 青柳仁士

最終的には、これはもう私の質問者としての試験ということですけれども、やはり両省は統合していくべきではないかと考えるんですけれども、この点について、両方の省庁の知見をどのように共有していくのか、今後の組織の在り方について、これも大臣のご所見をお伺いできればと思います。

答弁者 大臣

大臣。

歴史の中で様々な復興に関わる、東日本大震災に復興に関わる知見はいろいろ生かされてきていると思います。

熊本地震もそうだったし、能登半島地震もそうだったんですが、それぞれ問題課題はありましたけれども、だんだんワンストップ窓口というのは、これは復興庁が東日本大震災で国の窓口として一本化されているということでありますが、それがだんだん災害のときに、その手法が取られるようになってまいりました。

そのように、他の災害の対応に生かされておりますけれども、もともとその復興庁というのは東日本大震災のために作られた役所でありますので、それに対して防災庁というのはこれから作る、発災から復旧・復興まで一貫した司令塔としての機能を持つ役所でありますので、本来それぞれのスタートと、そして今やっている中身が違うというふうに思っております。

ですので、現時点で両方を統合するということは検討はされておりませんし、この先については、その時の状況によって政府として決めていくことだというふうに思っております。

委員長 関芳弘

青柳君。

質疑者 青柳仁士

私としては、今申し上げたとおり、やはり統合してもいいのではないかと。

むしろ統合した方が、より有機的に対応できるのではないかと思いますし、これは一般論としても、省庁の数が増えれば増えるほど、人件費、管理費、国民の税金が増えていくわけですから、そういった統合の必要性があるのではないかということについては、この場で問題提起をさせていただきたいと思います。

大臣がおっしゃるとおり、今後の議論の推移、また政府及び立法措置がある場合は、国会での議論ということが必要だということは承知しておりますが、そういったことは必要ではないかというふうに考えます。

飛ばしまして、最後の質問で、専門人材の確保についてお伺いしたいと思っております。

これ先に質問させていただきます。

今、これから内閣防災庁については、防災の専門人材をいかに確保していくか、そういった方々をどう活用していくかということについて、これまでの議論の中でもあったかと思います。

そういった中において、民間資格ではあるのですが、現在、防災士という方が35万人おられます。

コンサルタントのようなことをやっている方がいらっしゃいます。

それから、例えば企業のBCP担当の方であるとか、総務・危機管理部門の方、工場の安全管理責任者であるとか、大規模施設の防災責任者、あるいはそういった方々、いわゆる防災を自分の職業とされている方が世の中にはたくさんおられます。

例えばなんですが、この防災庁の方でこういった方々を、自衛隊における予備自衛官のような形で、予備防災官ではありませんが、登録制度のようなものを作って、民間で勤めている防災を専門とされている方々を、発災時あるいは必要な時に、すぐにご協力いただけるような体制を取っていくべきではないかと考えますが、これについてお伺いできればと思います。

答弁者 大臣

大臣、お答えをさせていただきたいと思います。

今、青柳委員がご指摘された点は、非常にこれから防災庁をさらに充実させていくという意味では、視点の一つだと思っております。

ただまだ、防災庁は今、このご審議の後に、実際に人を揃えていって、組織として充実させていくという、これからできる役所でありますので、今のところは新たな中途採用の皆さんも含めて、そういう防災関係にお詳しい、そういう民間の方にも応募してもらって、そういう方がいれば採用していくということを続けております。

今おっしゃった防災士をはじめ、そういう防災の専門人材、専門人材といいますか、防災に関わるそういう方たちをこれから確保していくということに加えて、先ほどから申し上げていますけれども、仮称でありますけれども、防災大学校の設置を検討しておりまして、そういう中で防災人材の育成、さらに確保、これは地方の職員の方も含めて、民間の方も含めて、そういうことをやっていくということを考えております。

やっぱり一番大事なことは、防災知見を有する方を含みます産官学民のあらゆる関係者同士の顔の見える関係の構築、また連携というのが平時から行えるということが大事だと。

委員長 関芳弘

青柳君。

質疑者 青柳仁士

はい。

おっしゃるとおり、平時からそういった方々と付き合っていくことは非常に重要だと思います。

ここでちょっと申し上げておきたかったのは、専門人材、防災の専門人材というのは非常にたくさんおられる中で、今大臣がおっしゃったように、そういった方を例えば雇用するような形で一緒にやる形もあるでしょうし、申し上げたとおり、その登録制みたいな形でですね、たくさんの方にいわゆる予備自衛官のような形で登録しておいていただいて、必要なときだけご協力いただく、こういう制度もあろうかと思いますので、この点についてもぜひとも、これから立ち上げていく過程においてご検討いただければと思っております。

加えて一応申し上げておきますと、発災時に必要な専門性というのは、今申し上げたような防災士を中心とする防災専門の人材だけではありません。

災害時に社会機能を回せる専門家ということで言いますと、例えば建設とかインフラ系の技術者、ゼネコンさんとか設計者とかというのもありますし、防災工学、地震、気象の研究者、物流の方々、通信やITエンジニア、それから医療とか福祉系の専門職、それから社会機能を止めないという意味では、エネルギーとかインフラの運用であったりとか、地図、データ、AI、こういった方々、そして復興の際の金銭的な保障という意味では、保険、金融、契約、調達、こういった方々、さらにはコミュニティのリーダーですとか、そういった人たちも、いわゆる機能別の発災地には非常に機動的に動ける専門家といいますか、知見のある方々だと思います。

こういった方々を全員雇用するのは当然無理だと思いますので、いろいろなボランティア精神をお持ちの方もたくさんおられますので、いろんな登録制度のようなものを作っていくのは一つの非常に重要な手段ではないかなというふうに考えております。

それからもう一点ですね、これは古川政務官の方にお伺いしたいと思いますけれども、私の地元の地方自治体からもいろいろお話を聞いておりまして、いろんな有事の際、発災時に必要な物資といいますか、例えばキッチンカーとかトイレカーとか、そういうものをですね、現在はそれぞれ自分の自治体が「ここが必要だ」というものを自治体で買っているという状況なものですから、要するに単価が高いという声があります。

これを例えばまとめて買えば、あるいは隣の自治体はトイレカーを持っていて、こっちの自治体はキッチンカーを持っていて、役割を分担するとか、そういうことをすれば、もっとコストを安く大量に調達できるのではないかと考えております。

そういったことにおいて、現在はある意味自治体に任せて、都道府県市区町村の方で補助金のようなものがあるというのは存じ上げておりますが、理想的には防災庁の方でトップダウンで調達をしてお渡しした方がより良いのではないかと考えますが、この点についてお伺いできればと思います。

政府参考人 古川政務官

古川内閣府大臣政務官。

(古川政務官)青柳議員にお答えさせていただきます。

防災減災に資する資機材の整備を効率的かつ効果的に進めるため、国としても自治体間の連携を推進することは重要であると考えております。

本年度予算にて創設した防災力強化総合交付金のメニューの一つである広域連携推進事業において、発災時の地方自治体間の広域的な応援受援体制の強化を目的に、地方自治体が連携して行う資機材や人材等を派遣する体制の整備を支援することとしています。

具体的には、トイレカーやキッチンカーをはじめとする広域的な展開が可能な避難生活環境改善のための資機材の整備、整備した資機材の広域的な運用の推進に向けた方策の検討、体制整備などの取組を支援することを想定しています。

支援に当たっては、都道府県の調整のもと、近隣自治体同士が役割分担しながら、計画的に資機材を整備するといった取組を重点的に支援することにより、複数の地方自治体が連携した効率的効果的な取組を促してまいります。

委員長 関芳弘

青柳君。

質疑者 青柳仁士

(青柳仁士)今ご答弁ありましたとおり、国からのお金があって、各自治体の連携を促していくということで、それはそれで必要なことだと思うんですが、ぜひとも今後立ち上がった先では、本当にこれは必要だというものに関しては、中央で調達してお配りするということも一つ踏み込んだ支援ではないか。

やはり都道府県に任せておきますと、例えばトイレカーとキッチンカーどっちが欲しいんだと言ったときに、「我が自治体はこっちが欲しい」「我が自治体はこっちが欲しい」と、当然そういうことになりますので、ある程度強制的にと言うとあれですけれども、必要性リスクを評価するわけですから、防災庁の方でですね、それに基づいた物資をお渡しするというような形も考えた方が、おそらくコストダウンにもつながるでしょうし、効率性にもつながっていくのではないかなと思います。

それからもう一点、防災局の設置についてお伺いできればと思います。

これは何度か質問させていただいているんですが、改めてこの機会に法案審議がかかりましたので。

地方機関として防災庁の防災局をつくるということが言われております。

これについては、現在まさに連立与党の中で合意書を含めて議論されている副首都というものがありまして、まだ案の段階ですけれども、議論している中では、やはりバックアップ機能ですね。

首都に代わるバックアップ機能、防災上のですね、これが一つの要件ということになっておるわけです。

そういった観点からも、やはり防災局というのは、副首都を想定されるような地域、あるいはそこで検討されているような、その首都圏のですね、バックアップに、防災上のバックアップ拠点になるようなところに設置すべきと考える。

答弁者 大臣

お答えをさせていただきます。

今お尋ねの防災局につきましては、大規模災害の発生時における政府の災害対応の継続性の観点、また地域における事前防災の取組や迅速な被災地支援体制の構築などの観点も踏まえて、この法律の交付から2年以内の設置に向けて具体的な検討を行う。

高市内閣総理大臣。

大体その中といっても2年間の間でもある程度手前で設置の場所と場所については決めなければいけないというふうに思います。

副首都構想につきましては、今の御指摘がありましたように、与党による協議体におきまして、協議が重ねられて、先日法案の骨子案について合意がされたと承知をしております。

こうした動きも踏まえながら、防災局の在り方の検討を進めてまいりたいと思っております。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長:青柳君。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士:はい、ありがとうございます。

ぜひとも副首都の件も踏まえてご検討いただければと思っております。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長:時間が参りましたので終了します。

どうもありがとうございました。

委員長 関芳弘

次に、柏倉祐司君。

質疑者 柏倉祐司

柏倉祐司:日本維新の会の柏倉祐司でございます。

ただいま、我が党の青柳議員から、包括的な、そして本質的な議論が出されました。

後を絞って質問させていただければというふうに思います。

災害医療というもの、これに関しては、直後の救急医療、そして復興早期からの慢性期医療の継続といったところ、そういったところ、衛生管理と合わせて非常に大切になっていくわけでございます。

そういう中で今までは我々医療従事者の感覚からしますと、災害時医療の中心になっているのは厚生労働省、厚生労働大臣というイメージでございました。

当然DMATさんが駆けつけてくれる。

そして一緒に地元の医療機関と連携をして救急医療に当たってくださる。

当然、消防の皆様、そして自衛隊の皆様にも、有機的にご協力をいただいて、人命救助に汗を流してもらっているというのが、我々医療従事者の今までの災害時医療の認識でございました。

今回、防災庁、防災大臣というものが、勧告権を付与されて、任命されるということでございます。

この防災における災害医療、どのように防災庁に関わっていくのか。

この勧告権を使って、防災大臣が災害時医療においても、司令塔になっていくのか。

それとも、今までと同じように、やはり厚生労働省、厚生労働大臣がやはり中心になってやっていくのか、そこのところをまずお伺いさせていただきたいと思います。

政府参考人 横山次長

内閣官房横山次長:お答えいたします。

防災大臣が有する勧告権は、各府省庁が担う施策の実施を推進するために、関係行政機関の長に対して行使されるもので、勧告を受けた側には、その勧告を尊重する義務が課されることであり、委員御承知のとおりでございます。

防災庁の設置によりまして、勧告権はございますけれども、それぞれの専門性と執行能力を有する各府省庁の役割を変えるものではございません。

災害医療については厚生労働省が中心となって、消防庁や防衛省といった関係する省庁が有する専門性や執行性を生かして取り組んでいくことを想定しているところでございます。

一方で防災庁が一段高い司令塔となって、厚生労働省をはじめとする関係府省庁と連携して、事前防災の取り組みを政府一丸となって推進してまいりたいと考えてございます。

例えば、防災庁が主導し、自治体と連携して地域レベルでの災害リスク評価を推進することとしてございますけれども、医療体制の弱点を把握することも重要な課題と考えてございます。

浮かび上がったハード・ソフトの課題を関係省庁とも共有し、必要に応じて防災大臣の勧告権も生かして、政府一体で地域における事前の対策を推進する体制を構築してまいりたいと。

以上です。

質疑者 柏倉祐司

柏倉祐司:ご答弁ありがとうございます。

災害時医療そのものに関しては変わらず厚生労働省、厚生労働大臣が主導をとって中心となってやっていただけるというふうに認識をいたしました。

これに関してはやはり現場としての認識も統一していかなければいけないと思いますので、その災害時医療に関してどのように現在と変わらず、厚生労働省が中心となってやっていくんだという、この通達といいますか、メッセージをですね、ぜひ広く浸透させていただきたいと思います。

次に防災大学校についてお伺いをさせていただきたいと思います。

すいません、防災大学校ですね。

すいませんでした。

これはまだ作ると100%決まったわけではないというふうに承知をしておりますけれども、これは積極的に専門性を高めていくという意味合いにおきましても、前向きに検討していただきたいなというふうに思います。

そこで様々なプログラムというものが考えられるというふうに思うんですが、この災害医療における教育ですね、そういったものもぜひ組み込んでいただきたいというふうに考えておりますけれども、政府はどのようにそこを、まだ作ると決まったわけではないと思いますけれども、どのように考えているか教えていただきたいと思います。

政府参考人 横山次長

内閣官房 横山次長。

お答えいたします。

災害医療に関する専門的な人材育成については、厚生労働省が中心となって取り組まれていると承知してございますけれども、さまざまな分野の防災に関する経験と知識に基づき、統合的な観点から、医療分野も含めた災害対応全体を捉えて、産官学民の多様な関係者間で高度なコーディネートを行える防災人材を育成することも重要と考えてございます。

内閣防災担当において、地方自治体職員等を対象に、従来から行っている防災スペシャリスト養成研修というものがございますけれども、被災者支援をテーマとした講義において、その重要な要素として災害医療や保健医療福祉部局を含む関係機関の連携の重要性を学ぶこともプログラムに入れているところでございます。

各行政分野に必要な専門性の高い人材育成自体は一義的に関係する各府省に分担をいただきながら、内閣府防災担当を発展的に改組する防災庁においては、構想ではありますが、防災大学校の設置について検討を進めるなどいたしまして、災害対応全体に精通し、さまざまな専門性を有する人材と連携して、効果的な活動を行えるような、実践的な能力を身につけた、さまざまなニーズに対応できる産官学民の防災人材の育成を、さらに充実させていきたいというふうに考えてございます。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

そういう取組も防災大学校のプログラムに一つ入れていただければなというふうに、これはあくまで要望でございますということを訴えさせていただきたいと思います。

次は避難行動要支援者名簿について。

こちらは平成25年災害対策基本法の一部改正において、これを作成することが自治体で義務付けられていると思います。

当初はなかなか個人情報の壁というものもあって進まないこともあったというふうに認識をしておりますけれども、昨今はこれ、自治体の判断で作れるというふうに認識しております。

避難行動要支援者名簿ですね。

これはどれぐらい現在登録されていて、その何割程度が実際に介助してくれる地元の自治体とか警察、消防に情報提供されているのか、その更新の頻度と合わせて教えていただきたいと思います。

政府参考人 横山次長

内閣官房 横山次長。

お答えいたします。

まず、避難行動要支援者名簿の更新頻度につきま

柏倉祐司 (日本維新の会) 96発言 ▶ 動画
答弁者 高見康裕

高市内閣総理大臣でございます。

そして名簿情報の共有の話でございますけれども、そのうち約40%に当たる約280万人の要支援者について、平時から避難支援等を担っていただく関係者への情報提供が行われていると承知してございます。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

避難行動要支援者名簿というところなんですが、実際に災害が起こったときにだけ使えるというものでは、私は性質上ないと思っているんです。

例えば、私は訪問診療なんかもやっているんですけれども、診療しますと、ご高齢の方が一人でお住まいになっている。

元気で一人でお住まいになっているわけじゃなくて、身寄り頼りがない方が、本当に多いんですね。

体も思うようにいかない。

朝言うとヘルパーさんが入る。

毎日看護師さんも入るというような患者さんが、これを想像する以上に今はものすごく増えているんですね。

そういった方のやはり独居疾病者対策であったり、これは極論すれば孤独死対策というようなところにも行き着くんだと思うんですが、この汎用性が高い、さまざまなハードルあると思うんですけれども、汎用性の高いですね、この名簿、そしてその情報共有というところをですね、我々日常の医療従事者からしてもですね、これはぜひですね、さらに充実をさせていただきたいと思うんです。

まだまだこの共有のパーセントですね、低いなと。

皆様が努力されているのは承知の上で、感想を申し上げればもう少し上げられないかなと考えております。

そこで、個人の了解がなければなかなか介助してくれる方に情報を共有できないというふうになっていると思いますが、自治体で条例を定めれば、それは可能だというふうにも聞いております。

実際に、この日本でどれぐらいの自治体が、その情報を協力者に提供する、その条例をつくっているのか教えてください。

政府参考人 横山次長

内閣官房横山次長。

ご指摘のあった、自治体における個人情報保護に関する条例の関係でございますけれども、委員ご指摘のとおり、避難行動要支援者名簿に係る情報の共有は、本人の同意がある場合、または市町村の条例に特別の定めがある場合に行うことと。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

非常に残念ながら少ないパーセンテージだなというふうに思います。

さまざまな事情があって、ここにとどまっている、このパーセンテージでとどまっているんだとは思いますが、やはり自治体がですね、もっとさらにこの名簿のですね、情報というのを協力者に、もっともっとですね、提供できるような、そういう体制というのを国全体が取り組んでいく必要があるんじゃないかなと思います。

その辺の国の考え、今後の計画も含めてお答え願いたいと思います。

政府参考人 横山次長

内閣官房、横山次長。

お答えいたします。

発災時に円滑かつ迅速に避難行動要支援者の方々に避難していただくため、平時において名簿情報を避難支援をやっていただける関係者に共有しておくことは重要であるというふうに認識でございます。

情報の共有は要支援者の方の命を守り、災害対応全体を円滑に行う観点から重要なことでございまして、住民や当事者の理解を得ながら、すでに条例を制定した自治体もありますので、そのような例も含め、引き続き対応していない自治体へ情報提供、働きかけを行ってまいりたいというふうに考えてございます。

他方、条例がない場合でも、本人の同意があれば、平時における名簿情報の提供が可能であります。

何よりもご本人の安全につながるものではあることから、同意をいただけるよう、ご本人に丁寧な説明を行うことなどを、引き続き自治体に促してまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

おっしゃるとおり、本人の同意があれば情報を共有できるわけですけれども、中には先ほど私も申し上げたような、自分で自分の意思というものを明らかにすることができない方もいらっしゃるわけですね。

そういう方もかなりこれからも増えるということを考えれば、やはり国がもう一押し二押しですね、この自治体にそういう権限を付与するような形で、この避難行動要支援者名簿の確立に邁進をしていただきたいと思います。

この件に関しては以上でございます。

次に災害時の医療の情報共有。

これは先刻、高見委員からも医療の物品不足の問題が提起されました。

実際に日常の医療というものは、人それぞれ全く違った、基本的に薬を飲む、そして全く違う背景、バックグラウンドがあって、健康を保っているわけでございます。

そういった情報を、いかにしっかりと集約をして、被災時、復興期における普通の日常の医療というものにいかに遜色のないレベルまで持っていくのかというところ、私ども医療関係者の人間も、そこは常に問題意識を持って取り組んでいるところでございます。

そこで、つい最近、3月に厚生労働省が保健医療福祉分野の連携強化検討会で報告書を出しております。

そこの災害支援システム、災害時の情報共有システム「D24H」というものについての言及がありまして、細かいことは申し上げませんが、統一性、操作性、セキュリティ、どれをとっても問題があるというところが結論だったと思います。

本当に大丈夫なのかなというのが、我々、医療の現場に立つ人間の疑問点というか、もうここまでいくと不安でしかありません。

これはぜひ問題意識をさらに強く持って、クリアしていただきたいところがいっぱいあるわけですね。

その何点か、ちょっと質問をさせていただきたいと思います。

時間の関係で、通告したものを少し、すみません、削らせていただきます。

まずこの災害時、今はカルテそのものも結構クラウドを使ってやっているというところが多いわけです。

私自身もクリニックのカルテをクラウドでやっています。

クラウドがちゃんとできていれば、つまり通信の衛星手段が担保されていれば、地震等々の災害が起こっても、何とか診療の継続というのはできる。

物流とはまた別に、情報という面においては、それは担保できるわけです。

この大規模災害時に備えて、この医療機関に通信衛星手段というものをしっかり備えておくということの、現在の国の取組についてお伺いしたいと思います。

政府参考人 坂木原大臣官房審議官

厚生労働省、坂木原大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

大規模災害時であっても、医療機関同士の情報連携に必要な各種インターネットシステムにアクセスできる環境を確保することは重要でございます。

このため、災害時における医療提供体制の中心的役割を担う災害拠点病院については、衛星電話を保有し、衛星回線インターネットが利用できる環境を整備することを指定要件として定め、国として必要な補助を行っております。

また、令和7年4月より運用を開始している新しいe-MISサービスについては、これまで課題となっていたアクセス集中による稼働不安定性に対し、汎用クラウドサービスを導入することにより、安定的な運用が可能となっております。

厚生労働省としましては、e-MISの通信環境改善を含め、災害時においても切れ目のない医療を提供できる体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

ありがとうございます。

災害時医療の一面の肝は、その患者さんの今の状態もそうなんですが、どういう病気をなされて、こういう薬を飲んでいるのか、どういう治療を受けているのか、その処方歴、手術歴も含めて、そういうヒストリーが大切になってくるわけでございます。

そういったものの情報ですね。

これは残念ながら、e-MISでは組むことができない。

経営の情報システムというのもありますけれども、当然そこには経営の情報しかないわけですから、なかなか患者さん個人の日常診療に資するような情報というのは、なかなか収集するのは難しいわけですね。

我々の今までの印象では、このDMATの皆さん、そして病院の皆さん、行政の皆さん、ボランティアの皆さんが、この避難所を駆け回って、いろんな情報を一人一人から取って、もう汗を流してやっているというのが、今までの災害時医療、最前線の現場ではないかなと思います。

最近はオンライン資格確認というものがあって、結構医療の情報というのが集積、集約しやすくなっていると考えておりますけれども、このオンライン資格確認等々を利用して、どのようにこれから災害時の医療情報を集約して、そして医療に役立てていくのか、現在の国の考え、現状をまずお伺いしたいと思います。

政府参考人 佐藤原大臣官房審議官

厚生労働省、佐藤原大臣官房審議官。

例えば、令和6年能登半島地震においては、オンライン資格確認等システムの災害時モードにより、マイナンバーカードを持たずに避難した方でも、本人の同意の下で、医療機関、薬局において、患者の過去の医療情報の閲覧を可能とする措置を実施してございます。

一方、現行のオンライン資格確認等システムでは、患者個人の傷病名や検査値等の情報は閲覧することができないことから、それらの情報については従来と同様、被災地で活動する医療従事者やDMAT等の支援医療チーム等により、本人や関係者から個別に聞き取りを行っているものと認識してございます。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

このアナログの作業ですよね。

こういったものに頼らざるを得ない、こういうのが現実なのかもしれません。

しかし、今までこれでやってきたから、これからもこれでいくんだと言えるような、私は状況じゃないと思っています。

もっともっとやはり人海戦術でいくなら、人をもっとどんどんそこに投入できるような、そういったシステムをぜひつくっていただきたいと思います。

災害医療の最前線で、もう災害医療に行くのは嫌だというような、実はDMATの人もいるというように聞いております。

そういった最前線の方のご苦労を鑑みて、さらにこの災害時医療の充実というのを国には図っていただきたいということをお願いをして、質問を終わらせていただきたいと思います。

ありがとうございました。

委員長 関芳弘

関芳弘(災害対策特別委員長):この際、暫時休憩いたします。

(休憩)関芳弘(災害対策特別委員長):休憩前に引き続き会議を開きます。

質疑を続行いたします。

委員長 関芳弘

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

近藤和也:近藤和也でございます。

中道改革連合の近藤和也でございます。

能登半島地震から2年と4ヶ月目になります。

皆様には様々なお力添えいただきましてありがとうございます。

そして今日が熊本地震からちょうど10年と。

お亡くなりになられた方に心からお悔やみを申し上げます。

そして今でもまだ復旧復興の途上の方もおそらくいらっしゃるんだろうなと、たくさんいらっしゃるんだろうなというふうに思います。

そして心の傷もそう簡単には治らないというところもあると思います。

しっかりとこの国として被災された方々に寄り添い続けていける、そのような国であってほしいなと、そのように思います。

与党理事の皆様にもご理解いただきまして、また胸に花をつけております。

エアリーフローラといいまして、石川県が開発した花でございます。

フリジアの一種ですが、春に咲く花でございます。

花言葉「希望」ということでございますので、今日はこの防災庁設置法案に関しての質疑でございますが、まずはこの能登で今抱えている問題を中心にさせていただきます。

どれだけ立派な省庁をつくったとしても、今苦しんでおられる方々を救ってこそのより良い防災庁だというふうにも思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

そしていくつも今日は質問いたしますが、基本的には今までうまくいかなかった、ダメだと言われてきているものがほとんどでございます。

そうなので冷たい答えがあることは覚悟の上で質問いたしますが、できるだけ希望の持てるような、そういった答弁をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

それでは、まず最初の質問からいたします。

資料の皆さんを見ていただければと思いますが、資料1、2、3、4枚目までが1つ続きになります。

少し授業のようなことになりますが、皆様にもご理解をいただきたいという思いで、少し解説をしていきたいと思います。

まず資料の1ですけれども、これは様々な委員会でも今までされてきました。

本会議でも、財務委員会を中心に議論がされてきているわけですが、この雑損控除の順番を入れ替えてほしいということですね。

税理士さんからも業界からもかなりそういった声が上がっていますが、まず1枚目のこのページは、これは財務省が作られた資料でございます。

だいたい500万円の所得の金額があって、そして雑損が400万円程度というモデル、そして人的控除が200万円のモデルでございます。

現状であれば、1年目に400万円の雑損控除、これは現状ですね。

そして200万円後で人的控除を引くということで500万円を超えますので課税所得金額はゼロ。

そして2年目については、もう雑損控除の400万円を引き終わりましたので、そのまま人的控除200万円を引いて300万円の課税所得金額ということになります。

これをひっくり返してくれということなんですが、例2でいきます。

1年目は500万円。

そして、その他の控除、人的控除等を200万円引いたら、残り300万円ということで、雑損の部分の400のうちの300万円を引いて、1年目はゼロ。

そして2年目については、また同様に、その他の控除から引いた後、400万円引けるのが100万円まだ残っていたので、2年目で100万円を繰り越しということで、課税所得が200万円。

300万円と200万円の100万円の差が生まれますよね、ということです。

ただこれだったら分かりづらいので、そして能登の現状で考えますと、もう本当に皆さん家を失っています。

そして一部損壊や準半壊の方でも、一部損壊でも家を直すのに1000万円以上かかっている方がたくさんいらっしゃいます。

ですから今この400万円ということではなくて、よりイメージしやすいように雑損を1000万円で直しました。

1000万円で直しますと、非常にわかりやすいと思います。

例3でいきますと、3年目から課税所得金額が300万円に変わります。

3年目、4年目、5年目で、もう普通に通常の状態に戻るということなんですが、例4で、その他の控除、人的控除などを先に引くという形でいきますと、500万円引く200万円で300万円なので、雑損の部分の1000万円の部分の300万円を使う。

1年目はゼロ。

そして2年目もまだ700万円残っていますのでゼロ。

3年目もまだ400万円残っていますのでゼロ。

ということで、4年目でようやくこの200万円の課税所得控除ということになります。

くしくも今は3年目ということになります。

正確にこの雑損控除のところは、期限のあり方が違いますけれども、今ちょうど3年目ということであります。

この3から4にやってもらえないかということです。

そして今までこの議論の中で、例えば本会議でも、これは石破総理の答弁なんですけれども、「同じ収入額、同じ損失額の納税者の間で、世帯構成によって損失の繰り越し額が異なり、不公平が生じます。

だからダメですよ」という答弁を当時の石破総理がされておりますし、今まで政府の参考人の方も同様のことを言われていらっしゃいます。

そこでですけれども、3ページ目の例5になります。

この部分については、損失額は1000万円でそのままで、分かりやすいように、人的控除をむしろ100万円のパターンにいたしました。

それで、例5のところでは、500万円、500万円、そして3年目以降は人的控除は、前のパターンだと200万なんですが、100万ずつということで、3年目から400万円の課税所得金額ということになります。

そして、順番を入れ替えたらどうなるのかということですが、まず1年目500万円から、その他の控除、100万円、人的控除の部分を100万円先に引いたら残り400万円などでゼロにするためには、1,000万分の400万円、残り600万円の繰り越し控除ができるということで、2年目もゼロ。

これが同じなんですが、3年目で200万円、そして4年目から通常に戻るということになります。

これが不公平が生じるということの比較なんですけれども、確かに、この例5の方と例3の方を見ていただきますと、一緒なんですよね。

一緒です。

3年目から同じようにかかるという点では一緒なんですが、この例6と例4を比べていただければと思いますが、例6の部分は、3年目から200万円かかる、4年目から400万円かかる。

例4の方は、4年目から200万円、300万円かかる。

この金額の高低はあったにしても、要は、この人的控除が先に来る方が、この控除がどんどん後ろにずれていくということですね。

そもそも、この人的控除のあり方というのは、憲法25条の生存権、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利ということで、基礎的人的控除ということで、最後に引くという位置づけで行われています。

人的控除と雑損の順番を、むしろ家族構成によって違うじゃないかということが不公平だということで、今までの政府の答弁なんですけれども、むしろ家族構成が多い方を考慮してあげる方が私は公平だと。

(中略)ここでやりたいことは、災害の損失部分だけを特別な「災害特別損失」、言い方は何でもできると思うんですけれども、このような形であれば、他の雑損とは別に分けて、災害の時は大変だから、ちゃんと分けた方がいいのではないか、ということの一つのモデルでございます。

例7は今まで通りで、この少し毎年毎年雑損が来るという計算でございますので、3年目4年目で200万、200万という形になります。

そして例8でいきますと、まず500万円の所得があって、通常の災害ではない雑損で100万引かれて、そしてその他の人的控除を引いた後、500引く100引く200で300ですから、すみません、これ計算間違ってますね。

200、200、200、200ということで、結果としてこの後の方にずらしていけると、要は災害特別損失控除のような形でできるのではないかということでございます。

少し長くなりましたが、このような議論を受けて、今までの国会の議論を受けて、ようやく昨年の税法、次のページ、資料の5になりますけれども、所得税法の付帯決議の8ですね。

「災害による担税力の喪失を勘案し、被災者の負担軽減及び生活向上の機会を拡大する観点から、個人の有する住宅家財等につき、災害により損失が生じた場合における控除のあり方について、当該損失を当該個人の所得から人的控除の後に控除することができる独立した所得控除の制度の創設等の対応を含め、必要な検討を行い、その実現に努めること」。

ようやくこちらまでたどり着きましたが、現状はいかがでしょうか。

答弁者 財務大臣政務官

財務大臣政務官。

(発言者交代)お答え申し上げます。

雑損控除におきましては、災害を含め住宅や生活に必要な資産などの生活の基盤に生じた損失を調整するものでありますので、所得税の計算上、まず先に控除することとなっております。

仮に雑損控除を、人的控除や他の所得控除よりも後に控除することとした場合には、同じ所得金額、同じ損失の金額を有する納税者の間であっても、公平性の観点から、検討すべき論点もありますけれども、委員御指摘のとおり、令和7年度税制改正法案の採決に際しまして、災害により損失が生じた場合における控除のあり方について、必要な検討を行い、その実現に努める旨の付帯決議がなされておりますし、当時の加藤大臣からも、政府としてもその御趣旨を踏まえ、配意してまいりますと答弁しております。

引き続き先ほど申し上げた観点、そしてまた専門的な見地からの御意見も踏まえながら、検討してまいります。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

検討しているということなんでしょうけれども、本当に検討して進めていっていただきたいんです。

そして、ちょっと私今あえて長々とやりましたのは、政府税庁、そして与党の税調ですね。

そのプロセスを踏んでいかなくてはいけませんので、どうかですね、「この家は稼ぐためのもの」という位置づけで、商売の方であれば、そこに生じた損失ということで、今まで前に引いていたということでございますけれども、もう家が壊れてしまった、なくしてしまった、もうそこは何も生まないわけですよ、要は。

これから投資していかなきゃいけないということですから、どうか真剣な検討というか。

今回の能登には、場合によっては間に合わない。

正確には災害が終わってから3年間ですよね、そこからスタートできるということで、能登はまだ去年の夏ぐらいまで災害が続いているという、そういう地域、位置づけのところもあるので、場合によっては能登の一部でも間に合えばいいなと思いますし、将来被災される可能性のある、全国どこでもそういう可能性があるわけですから、何とかお力を貸していただきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

それでは次の質問に参ります。

前回クラウドファンディングの税制上の扱いについて質問いたしました。

このことについて、前回は赤澤防災大臣から比較的いいなという答弁をいただいたので、これについてどういう状況になったのかということを伺いたいと思います。

簡単に申し上げますと、クラウドファンディングで集まったお金は益金とみなされて、結果的にせっかく1億円集まっても、その1億円がまだ商売始まっていない段階だったら、せっかく集まった1億円が益金とみなされて税金取られる、そういうことです。

それを何とか圧縮記帳というやり方だとか、何らかの形で別枠でできないか、法改正なのか、運用なのかできないのかということに対して、赤澤大臣は、「災害からの速やかな復旧復興という観点から各省庁とそういった点に課題があるのか、どういった点に問題というものがあるのか、それをどう超えることができるのか、これからも取り組んでまいりたい」というふうに思っております、このような答弁をいただきましたので、現状をどう取り組んでいかれるのかよろしくお願いいたします。

答弁者 三田園財務大臣政務官

三田園財務大臣政務官、お答え申し上げます。

委員御指摘のいわゆるクラウドファンディングを含め、被災した法人への寄付につきましては、受け手の法人において調達された資金は益金に算入されますけれども、その一方で災害における損失額は損金算入が可能でありまして、法人の一事業年度を通じた全体の益金の額が全体の損金の額を超えない限り、所得は消失し、納すべき法人税の額は生じません。

その上で、クラウドファンディングで集めた資金への委員御指摘の課税につきましては、政策的な措置を検討することになります。

赤澤大臣の答弁にも今ありましたけれども、各省庁においてそういった点、課題、問題についてどう超えることができるかを取り組んでまいりたいというふうにおっしゃっておりますけれども、まずは所管省庁において税制改正要望の要否の判断に向けた実態把握を行っていただく必要があると考えております。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

どなたが答弁を書かれたかちょっとわからないんですけれども、少なくとも普通の建物で壊れて損失が、例えば1億円の建物が3000万損失で出ましたとか5000万損失で出ましただったらわかるんですけれども、田舎は古い建物ですね、もう資産の価値がほとんどない。

でも実際それを作ろうと思ったら1億円以上かかる。

ですから損失が出ないんですよ。

出ない部分に対して、もちろん中の機械とか損失数百万程度出るかもしれないですけれども、損失が本当に出ないパターンがあるときに、せっかく全国の皆様が助けてあげようと思って入れていただいたお金が税金で取られるから、なんとかしてください。

そういうことなんです。

ぜひとも、私は先日は坂井さんの例を取り上げましたけれども、坂井さんだけではなくて、スーパーだってそうです。

お菓子屋さんだってそうです。

それぞれ皆様ご地元あると思いますが、真正と言われているところほど、むしろ古い建物がむしろ売りのようなですね。

そういったところは、また建てようとするときに損失が生まれていない、ほとんど出ないような計算になってしまいますので、何とか各所に連絡を、状況がどうだったのかということを聞いていただいて、進めていただければと思います。

よろしくお願いいたします。

それで次の質問に参りますが、二重ローンの問題についてでございます。

資料の6をご覧ください。

こちらは負債を抱えていて大変で、でもこれからまたいろいろ頑張っていきたい、生活していきたい、事業していきたいというときに、この債務を削ってあげようと、特定の災害のときにですね、そういう制度の、これは手順なんですけれども。

問題とすれば、これは具体的な例でいけば、ある農家さんが倉庫が壊れました。

機械も壊れました。

そして農林水産省に申請をしました。

数千万円の補助金もこれは決まりました。

ただ、この補助金は決まったんですけれども、この債務もいっぱいあるから、これいい制度なんですよ。

この二重ローンを削減するという制度のところに、この手続きの流れに乗っているということで。

結果的に分かりやすい例でいけば、例えば1億円かかるとして、農林水産の事業だと9000万円まで最大マックス出ますので、この1000万の部分の融資ではなくて、間違いなく採択されたこの9000万の部分も短期融資受けてくれないと、そういう状態なんです。

この二重ローンの債務を削減していくところは、短くても半年、長くて1年。

要はせっかく、例えば農林水産省にしても経済産業省にしても「あなたたち大変だし、よしこの補助金だ」という制度がせっかくあるのに、せっかく採択も出しているのに、この制度に乗ったが故に結果的に丸々1年ずれてしまう。

こちらも人助けのための大切な制度ではあるんですけれども、こういう実情があるということで、せめてこのラインに乗っている部分については、1千万の部分、9千万、1億の部分の補助金以外の1千万の部分はこれはいたしかたないと思いますが、もう採択ということで決まっているものに対しては、これは短期融資を受けていないという、認めてくれていない事情があるので、これを何とか改善していただきたいんですが、いかがでしょうか。

答弁者 金子内閣府大臣政務官

金子内閣府大臣政務官。

(金子大臣政務官)個人事業主を含めた個人の被災者の既往債務の減免を円滑に進めるべく、これまで一般社団法人東日本大震災自然災害被災者債務整理ガイドライン運営機関におきまして、自然災害による被災者の債務整理に関するガイドラインの運営がなされております。

個別事案に関するお答えは差し控えさせていただきますが、金融庁としては本ガイドラインの活用も含め、生活や事業の再建に向け、被災者に寄り添った支援に努めるよう、金融機関に対しまして、累次の要請等を通じた働きかけを実施しており、引き続き被災者支援に万全を期すべく対応してまいります。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

(近藤和也委員)万全の対応とみなされていない状況を伺っているので、複数件聞いているのでお願いしますということなので。

もうすでに時間は経ちましたが、なんとかこういうことがないように。

長期避難世帯の一覧です。

4地域が解除されまして、今5市町で32地域、255世帯でございます。

私もこの長期な世帯の場所も行きましたけれども、本当に行きづらいところ、危ないところですが、やはりもう放置されているわけですね。

当たり前ですけれども、そこで済まないでねということなので、もう動物が入り放題。

もう多分分尿というんでしょうか、そういったものも含めて、大変厳しい状況になってきています。

その中で問題としてあるのが、前回の方であれば、もう前回は前回ですから、そのままなんですけれども、一部損壊、準半壊や半壊で家がそこにある。

そして長期避難世帯になった。

3年、4年、5年経って、さあ解除されて戻りました。

じゃあそのときに、準半壊の人はどうなるんですかということですね。

確かに被災者生活再建支援金であれば、基礎支援金の100万円はこれは出ます。

ただ、加算支援金は、これは解除されたら、加算支援金は全壊見なしではなくて、準半壊の方は準半壊になります。

3年、4年、5年放置するということが、家は劣化しないんですかということです。

普通の家の劣化に対しては、「そんなの税金出せないよ」というのは分かります。

しかし、地震由来で穴が開いた、そこに風雨が吹き晒し、どんどん入ってきて、劣化していったという状況であれば、これは私がその家の人の立場であれば、「もう1回罹災証明を取ってくれないかな」と思うのは、私、当然だと思います。

この点について、対応を改善していただきたいんですが、いかがでしょうか。

答弁者 古川内閣府大臣政務官

古川内閣府大臣政務官、お答えいたします。

住家の被害認定調査を経て交付される被災証明書は、災害対策基本法において、災害による被害の程度を証明する書面とされております。

そのため、通常の経年劣化を被害認定調査の対象とすることはできませんが、長期避難世帯の認定解除後に被害認定調査を行う場合には、発災時から相当な期間が経過している状況であり、市町村がその時点での被害を調査し、災害との関係を立証できると判断されるものについて、被害認定の対象とし、被災証明書を交付することはあり得るものと考えております。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

ありがとうございます。

以前伺ったときは「難しいのではないかな」という、そういったお話でございましたが、自治体の皆様にもその旨を伝えていただいて。

仕事が増えるので、自治体の方も大変ですけれども、被災者の目線であればですね、これだけたくさんの戻れない方々がいらっしゃるわけです。

なんとかですね、実際の方にもそういったところはご連絡していただきたいですし、住民の方にもそれを言っていただきたいですし、決してブレーキをかけないで、「はい、それはいいんですよ」という形で進めていっていただければと思います。

よろしくお願いいたします。

そして、とは言いながらも、一部損壊、中半壊の支援が変わらない場合は、やはり大変です。

家を直すのは、一部損壊、中半壊、そもそも支援が少ないという現状、少し公金で手当もしていただいた部分がございますが、その中で今、「特定長期避難世帯に係る支援金の額の特例」というのがあるんですよね。

ただ、これは3年以上経って、そしてそこから戻ったことに対して、2年以内ですかね、2年以内に再度そこに居住するということであれば70万円出すということなんですが。

この赤文字で書いてあります「区域の全部について行われた市町村」となっているんですね。

要はその1つの町、1つの市全域じゃなければそのお金は出ないんです。

これを何とかしていただきたいなと。

できないのかなと。

と言いますのは、資料1枚戻っていただきますと、輪島市だけでもこれだけあるわけですよ、場所が。

じゃあ、こういったところで、1カ所1カ所全部きれいに戻れますということではなくて、その都度その都度ということになっていくというふうにも思いますし、もちろん長期避難世帯になっていないところ、だいたい輪島であれば200ぐらい集落や町会があるわけですね。

ですから、全部が全部、一つの市や町丸ごとというのは、これは今後の災害を考えても、私は現実的じゃないというふうに思います。

この点、何とか改善していただきたいんですが、いかがでしょうか。

答弁者 古川内閣府大臣政務官

古川内閣府大臣政務官。

お答えいたします。

特定長期避難世帯の特例は、平成12年の三宅島噴火災害を起因として、火砕流による危険な状況が継続することなどの事由により、市町村の全域に避難指示または立ち入り制限が行われた市町村において、長期にわたり避難した後に、当該市町村に再度居住する世帯を対象に創設されたものです。

令和6年の能登半島地震等で被災した市町は、当該要件には当てはまらず、制度の適用はできませんが、能登の被災地については、その実情を踏まえた対応として、被災者の生活再建に向け、被災者生活再建支援金に加えて、地域福祉推進支援臨時特例交付金や自治体独自の支援策など、被災状況に応じて様々な支援策を総合的に活用して支援しているところであり、自治体と連携して引き続き、しっかりと被災者に寄り添った対応をしてまいります。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

変えるつもりはないというご答弁だと思うんですけれども、せっかくこういうのがあるんですからね。

しかもこれは三宅島の噴火のときに作られたそうですね。

伺うともう20年以上前ですよね。

合併も市町もそれぞれしていきますが、逆に合併をどんどんしていくと、どんどんこの制度から遠ざかってしまうということにもなってしまうと思います。

今後、南海トラフも来る可能性は高いと、いつかはそういうことも可能性としてあるわけですけれども、なんとか自分のところに戻れない人、そしてようやく戻れるようになった人。

そして被害認定調査を再度やってもらったけれども、やはり一部損壊、中半壊でも場合によっては数百万、一千万以上お金がかかるというときに、せっかくこういう制度があって使えないというのは、私はもったいないなと。

何とかしていただきたいなと思うので、ぜひとも皆様に問題意識を持っていただければと思います。

次の質問に参ります。

これは私の事例なんですけれども、家に帰ったのは1月3日の夜でした。

そして家は普通に残っていました。

ただ壁紙等が落ちていました。

そしてお風呂は1月5日以降、かなり早い方だったんですけれども、入れるようになりました。

もう家の中はぐちゃぐちゃですが、寝泊まりもできるような状態でした。

これは罹災証明を取らなくてもいいかなと。

私自身も忙しかったということがあったので、罹災証明を取りませんでした。

そして1年近く経った12月に雨漏りが発覚いたしました。

そして雨漏りはなぜか1週間後ぐらいに治ってくれていました。

なぜか原因はわからないんですけれども、雪のせいかな、雪の重みのせいで、というふうに当時は思っていました。

そしてそれから1年経って、今年の1月に丸2年経って、1月の3日か4日ぐらいに雨漏りが1か所だけではなくて5か所ぐらいに出てきて、「もうこれは無理だ」ということで業者さんに頼みました。

今、ブルーシートの状態なんですが、こういう話をすると、能登の多くの方、被害が比較的軽かったという方は、「そうだ、そうだ、わかる、わかる」というんですね。

要は、罹災証明を取ろうと思ったら、もう時期が終わっているわけですよ。

ちなみに、この資料の9、これは業者が撮られた写真です。

左上のところがちょっと歪んで見えておりますが、下の2つですね。

要はこういう状態になっていたのが、屋根の上だから分からないわけですよね。

家が密集しているところであれば、「あんたのところの屋根が壊れているよ」というふうになりますけれども、私の周りは、ちなみにこれ私の家の写真です。

こういう状態になっていることが分かりませんでした。

現役世代であれば、この次のページ、今ブルーシートをかけていただいたんですけれども、現役世代であれば修理のお金を出せるんでしょうが、やはり現役世代でない方は、中半壊以上であれば、この応急修理制度などが使えたりします。

この時間が経った後に、この被災証明を取れるようにしていただきたい。

もちろん普通の劣化は駄目だと分かりますけど、あくまでこれ私がお願いしたいというわけじゃないんですよ。

私のような例がたくさんいらっしゃるということであえて申し上げていますが、こういう明らかに地震のせいで家が壊れたということが分かればですね、こちらも再度罹災証明が取れるようにしていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

答弁者 古川内閣府大臣政務官

古川内閣府大臣政務官。

お答えいたします。

被害認定調査については、被災された方々が生活再建するための各種支援の根拠となることから、一般的にはできる限り迅速に実施し、罹災証明書を交付することが重要です。

罹災証明書の申請期間については、法令上の定めはないものの、災害と被害との関係が立証できるものであるかなどの状況を踏まえて、適宜市町村において判断されているところです。

そのため、被災後一定期間が経過しても、市町村が被害が申告されなかったことに合理的な理由があると判断する住家については、調査を実施し、災害と被害との関係を立証できると判断されるものについて、罹災証明書を交付することは差し支えございません。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

ありがとうございます。

立証できれば大丈夫だということですね。

ありがとうございます。

実際にはその立証が難しいのかなというふうには思いますが、悪意を持って申し込んでくる人は本当に少ないと思いますし、わざわざあえて壊れていないところを壊して申し込むなんて人もいないわけですから、なんとか立証できればというところの運用を柔らかく、優しくしていただけたらと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

それでは次の質問に参ります。

液状化についてですが、これはちょうど1年前に質問した件です。

液状化の被害認定調査が厳しいというか、重いようにならない。

本当は半壊とか全壊とかだったら、まだ支援もいろいろしてもらえるのに、「中半壊なんだよ」「一部損壊なんだよ」と。

こんなに家が傾いて、「近藤さん、ちょっとうちにも来てほしい」ということもですね、何件か私入って、結果的にそういう家は一部損壊で、全く支援の対象外、現金しかいただけないと、そういう例を見てきまして、中に入りました。

本当に気持ち悪いんで、それを何とか見直してもらえませんかという質問をいたしましたら、これは昨年、こちらも防災担当大臣ですけれども、「今、この能登半島地震における事例も踏まえて、検証作業を進めている」と。

そして、「被害認定調査のあり方を見直すのに、今年度予算も付けさせていただいている」と。

そしてその上で、「被害認定調査のあり方について、早急に見直しを行ってまいりたい」と、そういった答弁をいただきました。

今、どこまで進んでいるのか、お願いいたします。

答弁者 古川内閣府大臣政務官

古川内閣府大臣政務官。

お答えいたします。

被害認定調査のあり方については、事例も踏まえ、現在検証作業を進めているところです。

例えば、地震により被災した住家の調査について、簡易な判定基準を新たに策定するなど、改善できるものから順次実行に移しております。

委員御指摘の、液状化により被災した住家の判定基準についても、被災された方々に被害認定調査の結果に納得感をお持ちいただき、早期の生活再建を実現するために必要な見直しを行うべく、引き続き速やかな検証に努めてまいります。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

1年前も、速に見直しを行ってまいります、検証作業を進めているということで、今も速やかに進めていきますということで、要は動いていない、変わっていないということなんですかね。

何とかちゃんとしていただきたいんです。

1年経ちましたから。

はい。

そして、こちらについては、医療関係者等にヒアリングを行って、苦痛を感じるとされている等々で、この数値を決めているわけですね。

ですから、ちゃんとまた医療関係者にも入っていただいて、そして、できれば政治に関わる人も入っていただいて、「いや、これは気持ち悪いわ、ちょっとしんどいわ」というふうに感じ、たくさんの方がそう感じれば、それが事実だと思いますから、なんとか1年後にこういう質問をしても、また「速やかに検討を進めてまいります」となっていないようにお願いをしたいと思います。

次にまいります。

この被害認定調査については、2度でも3度でも、5度でも6度でもということで、申請しやすくなりました。

本当にありがとうございます。

その上でなんですけれども、それでも納得がいかんと、「このマニュアル通りにやっているのかもしれないけど、このマニュアルがおかしいんじゃないか」という被災者の方もいらっしゃいます。

実際には、このマニュアルを飛び越えることは、実際に被害認定調査をされる方はできないと思いますので、その時にはやはり国に関与してほしいと。

「このマニュアルどうなの?もうちょっと寄り添うような形でできないのか」と、こういう事例がありますが、なんとかこの住民の方々にご納得いただけるような被害認定調査のあり方、先ほどの液状化の部分もそうなんですけれども、国が関与していただきたいと。

どの程度できるか、もしくは実際の方がもうちょっと自由にやってもいいよということでできないのかなということですが、いかがでしょうか。

答弁者 古川内閣府大臣政務官

古川内閣府大臣政務官。

被害認定調査は災害対策基本法に基づき、市町村長が行う自治事務とされているところです。

早期の生活再建を実現するためには、被災された方々に被害認定調査の結果について納得感をお持ちいただくことが重要です。

このため、内閣府としては、市町村に対し、適宜判定までの経過も示しながら、丁寧な説明を行っていただくようお伝えしているところでございます。

引き続き、被災された方々が判定結果に納得感が得られるよう、市町村に助言を行ってまいります。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

はい、助言を行っていくということで、ありがとうございます。

それでは次の質問に参ります。

今、復興公営住宅が間もなくですね、完成数カ所、数ヶ月後にいくつかでき始めてきていますけれども、今、仮設住宅に入られている方の中で、「この復興公営住宅、やっぱりちょっと遠いし、たくさんの人とまたずっと込み込みで住むのはちょっとしんどいし、できれば自分の解体した後にですね、この仮設住宅、来年か再来年かその次かわからないけども、この仮設住宅を、これをもう捨てるのであれば、自分のところの土地に作ってくれないか」と、そういう声はずいぶんあるんですけれども、これは災害救助法では使うことはできないという定めはないと聞いているんですけれども、実際はどうなんでしょうか。

答弁者 古川内閣府大臣政務官

古川内閣府大臣政務官。

災害救助法に基づく救助終了後における応急仮設住宅の再利用等については、同法の対象から外れるものと考えられるため、各都道府県等において他の法令等を踏まえ、適切に判断し、実施されるものと認識しております。

内閣府においては、応急仮設住宅の再利用等について、自治体から相談がありましたら、引き続き丁寧に対応してまいります。

委員長 関芳弘

委員長、近藤君。

質疑者 近藤和也

自治体から相談があれば、丁寧に対応していけるということは、可能だということでいいんですよね。

もう一度お願いいたします。

政府参考人 横山次長

内閣官房、横山次長。

制度的には可能なケースがございますので、相談を受け止めたいということでございます。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

ありがとうございます。

もう可能だということで、これはすごく広がるというふうに思います。

実際には安全基準とかいろいろあると思うんですよ。

はい、あると思うんですけれども、そうすればそれぞれの方が住めるようになると思いますので、本当にありがとうございます。

次の質問です。

くしくも、今日も地元の新聞で神社やお寺の屋根の部分、堂の部分が盗まれたと、今日の記事が出ていました。

ちなみに資料11は、これは以前の記事なんですけれども、もう本当にとんでもない輩がこの被災地に入ってきて、このような行動を行うということを私も本当に腹立たしく思っております。

ちなみに次の②は、これは私が直接伺ったお家なんですが、今、主要な道路はほとんど直りましたけれども、ほとんどというか通れるようになりましたが、やはり今ようやく通れるようになった支道、町道などがあります。

それで、1週間前に、この写真のお宅は、1週間前に道が直って、ようやくこの人も家に行けるようになった。

そして、荷物を、半壊ということで、荷物を運び出す、解体するようなんですけれども、荷物を運び出している数日間の間に、もう泥棒も道が通れるようになったということが分かって、この窓を割って、中を開けて、大事なものを盗まれたと。

こういう例が、本当に残念ながら出てきてしまっています。

この警備をやっぱり強化してもらえないかという声が出ているのですが、いかがでしょうか。

政府参考人 服部官房審議官

警察庁、服部官房審議官。

お答えいたします。

令和6年能登半島地震の被災地における犯罪被害の防止や、被災された方々の不安の解消を図るため、現在、石川県警察におきましては、被災地域を中心とした街頭防犯カメラの整備、被災地における24時間体制での警戒・警邏活動、被災地を管轄する警察署への職務質問技能に特化した警察官の配置による各種街頭活動の強化などの治安対策を推進しているところでございます。

被害が増加している現状を踏まえまして、令和8年3月30日、警察本部直轄の組織であります能登治安対策センターを設置し、被災地域を中心とした警戒・警邏活動や、移動交番車による相談対応のほか、犯罪被害防止に関する広報啓発などを集中的に実施しているところでございます。

加えて、金属棟の実態についてお話しございました。

昨年成立しました金属盗対策法が本年6月までに全面施行されることから、同法も積極的に活用して金属盗の抑止及び根絶を推進してまいりたいと考えております。

引き続き、被災地における安全安心を確保するための取組を的確に推進し、犯罪被害の防止や被災された方々の不安の解消を図ってまいりたいと考えております。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

(※発言者リストに基づき修正)来てくださいということは難しいのかなというふうにも思いますので、なんとか現場の警察官の方々がこれをなんとか改善してほしいとか、石川県からの要望も含めて柔軟にまた対応していただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。

ちょっとこの部分は質問を飛ばしたいと思います。

次ですけれども、災害時の犯罪に対してこの厳罰化を求めるということに対しては、法改正ができないかということは前回取り上げました。

時間がかかることは理解をしていますけれども、この実現をするにしてもですね、窃盗罪はそもそも上限10年までであるということですが、実際は10年窃盗して10年刑務所だということがそもそも現実的じゃない、ほとんどないわけですよね。

初犯であればほとんど1回目は起訴されない、猶予されているということも聞いていますが、その中で、普通の被災地の刑を重くする、刑を重くすると、かわいそうな方がいらっしゃるから、生活に困窮して、ぽっと隣に入って、少し物をいただいてしまうという、そういう場合もあるかもしれない。

だから、かわいそうな例があるから、重くできないんだというようなことですが、逆に被災地の犯罪をすれば、もう基本的に重くなるんだ。

そして、かわいそうな方は、情状酌量で軽くするんだという、こういう運用の方が、むしろいいのかなと思いますが、いかがでしょうか。

答弁者 三谷法務副大臣

三谷法務副大臣。

お答えいたします。

個別の事案について、具体的に申し上げることはできないところでございますけれども、一般論として申し上げれば、検察当局におきましては、個別の事案ごとに、法と証拠に基づき犯行に至る経緯や犯行態様の悪質性、被害結果の重大性等、量刑に影響を及ぼす各種の事情を総合的に考慮して、適切に求刑を決しておりまして、被災地における窃盗については、ご指摘のような被害者や被告人が置かれた状況等も踏まえて、すでに適切に求刑を行っているものというふうに承知をしております。

検察当局におきましては、引き続きこうした適切な求刑に努めていくことが肝要であると考えております。

以上です。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

被災者感情からすると、もう何倍でもいいから重くしてくれと。

困っているところをさらにひどいことをしに来るわけですから、それが見えるかはなかなか難しいという話もいろいろやりとりしていますが、なんとかですね、そのようにしているようには思えないというかですね、その起訴のところですね、本当の抑止になっていないんじゃないかということをぜひとも受け止めていただけたらと思います。

そして次ですけれども、災害時の偽情報については、これはもう10年前、20年前は、特にSNSに関してはそこまで深刻な問題ではなかったのかなと。

でも熊本地震の時の「ライオンが出た」という話だとか、出ていないのにですね。

そして能登の地震の時では、「助けてほしい」とか「お金が必要だ」とか、被災者じゃないのに、そういった点で、SNSの偽情報の対策をより強化していかなくてはいけないと思いますが、いかがでしょうか。

答弁者 三谷法務副大臣

三谷法務副大臣。

この偽情報をどのように取り締まっていくか、そういったことに関する問題意識というのは共有しているところでございます。

そういった上でお答えさせていただきますと、一般論として申し上げれば、検察当局におきましては、個別の事案ごとに法と証拠に基づき、量刑に影響を及ぼす各種の事情を総合的に考慮して、適切に起訴を決しており、震災時におけるSNSの偽情報の発信による、いわゆる偽計業務妨害については、この犯行の態様等も踏まえて、適切に起訴を行っているものというふうに承知をしておりまして、検察当局においては引き続き、こうした適切な起訴に努めていくことが肝要であると考えております。

災害時におけるSNS等を通じた誤情報等の発信は、被災地の住民等の適切な判断と行動を妨げるものであり、こうした社会的な混乱を防止することは重要であると認識しております。

内閣府としても平時からSNSやホームページを通じて、国民の皆様に向けて、行政が発信する情報に基づき行動していただくこと、事実に基づかない情報を広めないことの注意喚起を行っており、また発災時においては災害に関する正確な情報を広く周知発信をしているところです。

引き続き災害時の正しい情報の発信に向けた取組を進めてまいります。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

対策、対応は考えられておられるのかという不答弁ですけれども、ちょっとこのまままた大災害が起きたらですね、同じようなことがまた起きるんじゃないかなと。

壊れた家の中から体が動かなくて、SNSで「助けて」と発信して、それで助かった方もいらっしゃったわけですよね。

ただ、このよからぬ輩のせいで、そこに人手も取られたわけで、他に助けられるべき命が助けられなかったんじゃないかと、可能性はあると思うんです。

証明はできないにしても。

そもそもが、この3年以下か。

この人は20万円ですか。

20万円だったかどうかはわからないですけれども、こういう愉快犯で何人も何人も、「使わなければ大丈夫」みたいなことをされるとですね、私は課題だと思います。

これなんとか問題意識を持っていただきたいんですが、いかがでしょうか。

答弁者 三谷法務副大臣

三谷法務副大臣。

先ほど大変失礼いたしました。

このSNSの偽情報というものについて、どのように対処していくかということに関して、さまざまな議論があることは承知をしておりまして、現行法上、いわゆる偽計業務妨害罪というものが、そういう意味では適切に機能しているということは、前提としてお答えさせていただいております。

その上で、この3年、あるいは20万円等々、先ほど話がありましたが、法定刑は50万円以下の罰金で、3年以下の懲役というところが上限でございますけれども、そういったことが良いかどうかという議論はこれから深めていただくにしても、現行法上適切に起訴をして対処をしているというふうに承知をしております。

以上です。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

なんとかQRコードでお金を騙し取った人はお子さんだったんですね。

子供から大人までみんなSNSを使えるようになって、命に係るようなときに、同様な例がないようにですね、ちょっと私もアイデアは思いつかないんですけど、刑罰を重くすること以外ですね、ちょっとその周知も含めて、教育も含めてですね、なんとかお願いをしたいと思います。

これで三谷副大臣、ありがとうございます。

次に参ります。

ボランティアの交通費補助についてですが、これは一昨年からスタートしていただいて非常にありがたいと思います。

新幹線でも飛行機でも、今ではガソリン代、高速の部分だけガソリン代も出していただけるようになってくる。

高速道路の分だけでしたよね、今まで。

できるようになって非常にありがたいんですが、ただ現場の声として手続きは面倒だ、また書類も大変だ、この写真も何か所でも足らなければいけないということも含めて、もっともっと使っていただきたい、もっともっと改善して使っていただきたいと思いますが、現状どこまで来ているのかということをちょっと伺いたいと思います。

答弁者 古川内閣府大臣政務官

古川内閣府大臣政務官。

お答えいたします。

ボランティアに対する交通費補助制度については、NPOボランティア団体等の自主性を損なわないこと、民間資金による補助制度との役割分担に配慮しつつ、民間主体による被災地支援活動の輪を広げ、活性化を図るために令和7年1月に創設したものです。

令和7年度において、第3回募集までに採択した延べ235件の補助事業に対する交付総額は約2100万円となっています。

この交通費補助制度により、家屋の修繕作業等、被災者支援活動の活性化に一定の効果が得られた一方で、被災地で被災者の支援に携わる団体からは、申請に必要な書類の準備が煩雑であるといったご意見があったところです。

そうしたご意見を踏まえ、本年3月から開始した第4回募集からは、申請に必要な書類を簡素化するとともに、団体の活動人数要件を緩和するなど、支援制度の目的達成に資する観点から、被災者支援団体にとってより使いやすい制度となるよう合理化を行いました。

令和8年度の募集に当たっては、学生を含む様々な団体に活用いただけるよう、引き続き、教育機関やボランティア団体のネットワークを通じ、幅広く周知に努めてまいります。

耐震改修制度について伺います。

大変重要な制度でございますけれども、まだまだ認知が低いのではないかなというふうに思います。

そして手続きも面倒だと。

ある方は手続きをするのに15万円お金かかったということも具体的に聞きました。

いざ命を守るときに、この家の中にいて命をなくさないということは本当に大事だ。

この資料の14ですね。

あとこの赤色のところで耐震性不十分な個戸住宅でいけば450万戸ですね。

目標が、資料をいただいたときは令和12年までとなっていたんですが、これ令和17年までということで変えてほしいということで言われましたので、令和17年までなんですが、なんとかこの耐震改修を進めていただきたいです。

次のページ15です。

これは石川県の耐震改修制度のそれぞれ実際ごと、国として115万まで確か、積雪地域だと出すんですけれども、全国でおそらく石川県が一番充実しているはずですが、できれば皆様のご地元の自治体はどうかなと。

100万いっていないところたくさんございますし、10分の10じゃない、25%ぐらいしか出さないというところもたくさんあります。

ぜひともこの制度をしっかりと底上げもしていただきたいし、周知もしていただきたいし、南海トラフが想定の自治体のところで、市長、石井啓一議員、本当に大事な制度だと思うので、この手続きの簡略化や周知、そして金額の引き上げをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

答弁者 金子国土交通大臣

金子国土交通大臣。

お答えします。

国土交通省において、地方公共団体と連携して、住宅の耐震化に対する支援を行っているところであります。

住宅の所有者が耐震改修の補助制度を活用するにあたっては、その手続きを工事を行う工務店等が所有者に代わって行うということが一般的です。

名古屋市や横浜市など地方公共団体においては、工務店等がこの手続きを自ら円滑に行うことができるよう、手続きの流れや必要書類などをまとめたマニュアルを用意するなどの取組も見られます。

国土交通省としては、地方公共団体に対してそのような取組を情報提供するとともに、手続きのサポートや合理化について働きかけてまいりたいと考えております。

また、補助限度額についてですけれども、物価高騰を背景に、令和6年度の補正予算において、100万円から115万円にその額を引き上げたところであります。

また、所有者の負担軽減の観点から、高齢者が改修に取り組みやすくなるよう、住宅金融支援機構のリバース60を活用し、月々のローンの支払いをゼロ等にする措置を講じました。

国土交通省としては、引き続き住宅の耐震化に取り組む地方公共団体を積極的に支援して、住宅の耐震性の確保をより一層進めてまいります。

委員長 関芳弘

近藤君。

質疑者 近藤和也

はい、ありがとうございます。

なんとか進めていただきたいと思います。

すみません、もう時間が参りまして、各政務官、副大臣、大変申し訳ございません。

指定給付金制度の活用について、公費解体について、そして臨時災害コミュニティ放送局のあり方について、宅地の復帰について、避難所管理データ等について、そしてその他の質問もすることができなくて、大変申し訳ございませんが、防災庁設置にあたって、今、野党が抱えている問題はこれだけたくさんあるんだと。

ありがとうございました。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長:西園勝秀君。

質疑者 西園勝秀

西園勝秀君:中道改革連合の西園勝秀です。

本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。

本日は熊本地震から10年ということになります。

改めまして、お亡くなりになられた全ての方々に哀悼の意を表しますとともに、被災に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。

私は衆議院議員として2期目を迎え、中道改革連合の立場で活動しておりますが、かつて所属をしていた公明党は、「大衆とともに」の立党精神のもと、現場の声をすくい上げ、ハード重視だった日本の防災に、生活者、弱者の視点を取り入れてまいりました。

例えば、1995年の阪神・淡路大震災では、国会で初めて福祉避難所を提唱し、高齢者や障害を持つ方々への配慮を制度化しました。

また、2011年の東日本大震災後には、全国の女性議員による避難所総点検を実施し、女性ならではの細やかな視点で被災された方々のフォローをするとともに、災害対策基本法の改正を主導して、地方防災会議への女性委員の登用を事実上標準としました。

さらに、災害時の液体ミルクの国内解禁や、高齢者や障害をお持ちの方など、自力での避難が困難な避難行動要支援者の方々の個別避難計画作成の努力義務化など、誰一人取り残さない防災・減災を政治の主流へと押し上げてまいりました。

しかし、近年の気候変動による風水害の激甚化や切迫する、そして今般、防災庁設置法案が国会に提出され、事前防災から復興までの一貫した司令塔機能を担う防災庁の役割が議論されているところでございます。

4月14日の衆議院本会議で、我が党の中川博政議員の質問に対し、高市首相は、「内閣府防災担当を発展的に解消する防災庁を内閣のもとに置き、一段高い司令塔となって、関係府省や自治体と連携し、徹底的な事前防災と効果的、効率的に災害対応に臨む体制を構築してまいります」とお答えになりました。

そこでお伺いいたします。

これまで推進されてきた福祉や助成の視点を生かし、災害関連死ゼロの実現等を図るために、縦割りの弊害を打破し、産官学民のあらゆる力を結集する必要がございます。

この度、新たに防災庁を設置することによって、これまでの災害対策の体制と具体的に何が変わるのでしょうか。

新組織の使命と大臣のご決意をお聞かせいただければと存じます。

答弁者 大臣

大臣:西園勝秀委員にお答えをいたします。

防災庁の使命等についてご質問がありました。

我が国では風水害が頻発化、激甚化しているほかに、これから千島海溝地震、日本海溝地震、首都直下地震、南海トラフ地震等、今後30年以内に発生することが危惧されている大規模地震がございます。

ですので、防災体制の抜本的な強化はまさに喫緊の課題だと思っております。

防災庁の使命は、発災時の対応から復旧・復興までの一貫した災害対応の司令塔機能を果たすことだと思っております。

良好な避難生活の実現を図ることで、災害関連死の防止に取り組んでまいります。

さらに、復旧・復興に至るまで、伴走型の被災地支援を行ってまいります。

そのために、防災大臣の勧告権を活用しつつ、防災庁が中核となって、縦割り行政の弊害を排除し、関係省庁と緊密に連携して取り組んでまいります。

これらの取組を進めるとともに、平時から関係省庁、自治体、産業界などの関係者と顔の見える関係を構築して、総力を結集して、防災体制を抜本的に強化してまいります。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長:西園君。

質疑者 西園勝秀

西園勝秀君:大臣、ありがとうございます。

力強い御決意を賜りました。

この激甚化する自然災害や切迫する巨大地震に備えるため、防災庁には徹底的な事前防災の推進、地域の司令塔としての役割が求められております。

これまでの行政体制では、国や都道府県が死傷者数などの被害想定を算出し、それに基づいて各府省庁が個別に政策を進めてきました。

しかし、トータルパッケージとして地域の防災力が本当に向上しているのかを評価し、横断的に牽引する仕組みが弱いという課題が指摘されてきました。

ここでお手元の資料1をご覧ください。

新たに創設される防災庁の取り組みとして、シミュレーションに基づく地域ごとの分野横断的な災害リスク評価が示されています。

これは単なる被害想定から一歩踏み込み、災害時に人がどう動くかといったシナリオに基づくシミュレーションを通じて、発災後に地域住民の命を守る、命をつなぐために必要な機能や物資の過不足を定量的に分析する画期的なアプローチです。

資料の右下、赤枠内にあるとおり、この不足部分を地域の弱点として炙り出し、重点的に対応策を検討していく方針が打ち出されています。

そこでお伺いいたします。

防災庁として、この地域レベルでの具体的なシミュレーションに基づく災害リスク評価は、具体的にどのようなプロセスや評価内容で行われるのでしょうか。

また、そのシミュレーションの結果として、地域特有の弱点があぶり出された場合、それを各府省庁の施策や自治体の地域防災計画などにどのように反映させ、優先順位を持った実効性のある事前防災対策へと確実につなげていくお考えでしょうか。

司令塔としての具体的な対応方針について、政府のご見解を伺います。

政府参考人 神原公益避難計画推進室長

内閣府 神原公益避難計画推進室長。

お答え申し上げます。

南海トラフ地震などの大規模災害が発生した際に、できる限り被害を防止・軽減するためには、地域レベルで科学的シミュレーションに基づいた災害リスク評価を行い、それを踏まえた事前防災対策を着実に講じていくことが重要と考えております。

災害リスク評価の具体的な手法につきましては、現在検討中ではありますが、例えば、地震発生時に想定される負傷者数などを算出した上で、救出活動や救急搬送の体制が十分かなどについて、具体的かつ分野横断的なシミュレーションを行うことによりまして、必要な機能や資機材の不足などを定量的に把握し、その上で最も効果的で実効性の高い対応策を検討することなどを考えてございます。

防災庁では、これらのプロセスが円滑に行われ、必要な対策が防災に関する各種計画に適切に反映されますよう、地方公共団体への伴走支援を含めて最大限支援をしていくとともに、国土強靭化施策とも連携をし、政府一体となって対策を講じてまいりたいと考えております。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

ありがとうございます。

防災庁が立ち上がった際には、ぜひただいまの施策を進めていただければと思います。

この防災庁が真の司令塔として効果的な対策を打つためには、現在各府省庁に分散している多岐にわたる事前防災施策の全体像を政府として正確に把握することが出発点となります。

これまで我が国の災害対策は、各府省庁が個別の行政分野ごとに実施してきたため、縦割りによる施策の抜け漏れが生じやすいという課題が指摘されてきました。

個々の施策の進捗や効果を客観的に把握し、優先順位の見直しや資源配分の最適化に反映させていくとともに、過去の災害対応から得られた教訓を将来の備えに確実に生かしていく実効性あるPDCAサイクルの確立が大変重要です。

防災庁設置準備アドバイザリー会議においても、関係機関による事前防災対策の抜け漏れの把握や、全体の進捗管理を行うとともに、個別災害の対応を中長期的、定期的に検証し、得られた教訓を次の備えにつなげるPDCAサイクルの構築が極めて重要であると指摘されております。

そこでお伺いします。

防災庁は、これまで各府省庁が所管してきた事前防災政策について、既に一覧としてのリスト化を進め、施策の全体像を網羅的に把握されているのでしょうか。

もし未完了であれば、新組織設置に向けてどのようなプロセスと仕組みで情報の一元化を図り、分野横断的な施策の全容を把握していくおつもりか、見解をお示しください。

さらに、施策の全体像を把握した上で不可欠となるのが、それらが確実に実行され、被害の予防・軽減に結びついているかを評価する進捗管理の仕組みです。

防災庁は、各府省庁や自治体が実施する事前防災施策の進捗や効果を客観的かつ定量的にどのようにモニタリング・評価していくお考えでしょうか。

外部有識者を交えた定期的な調査・審議の枠組みなど、実効性のあるPDCAサイクルを機能させ、防災施策を確実に前進させるための進捗管理の在り方と具体的な体制について、政府のご見解をお聞かせ願います。

政府参考人 神原室長

内閣府 神原室長。

お答え申し上げます。

内閣府防災担当におきましては、日本海溝、千島海溝周辺海溝型地震、首都直下地震、南海トラフ地震、それぞれに係る地震防災対策の基本計画を策定し、その過程において各省庁の対策を把握してきてございます。

例えば、昨年7月に南海トラフ地震防災対策推進基本計画を変更した際には、南海トラフ地震対策として、今後10年間に各府省庁が講じる施策を205の具体的な数値目標として計画に盛り込んだところでございます。

このような計画策定のプロセスは、防災庁においても引き続き実施をしてまいります。

また、委員御指摘のとおり、計画の進捗管理は大変重要と考えております。

そのため、これらの大規模地震対策の計画については、先に申し上げた具体的な数値目標を含めて、各分野の専門家の意見を聞きながら、各府省庁の施策の進捗状況や課題の共有などのフォローアップを定期的に実施をしていくほか、地方自治体などに対しましても、情報提供や助言などを行っていくこととしております。

さらに、内閣府防災担当の人員などを拡充しまして、発展的に改組する防災庁におきましては、勧告権を背景にフォローアップにより一層力を入れ、各府省庁の施策の進捗状況や対策の抜け、漏れの把握などをしっかりと行ってまいりたいと考えております。

委員長 関芳弘

西園君。

質疑者 西園勝秀

この政府の基本方針において、防災庁には司令塔機能を発揮するため、各府省庁に対する尊重義務を伴う勧告等の権限が付与される方針が示されました。

この勧告権は、平時から各省庁の取組の抜け漏れを把握し、縦割りの弊害を打破して防災対策を強力に進めるための極めて重要な権限と認識しております。

しかしながら、同様の権限を持つ復興庁やデジタル庁においては、これまで他省庁に対して勧告権が行使された事例はないとされています。

過去の報道等では、各省庁の方が政策に詳しく、その意向を無視して使えない、出身省庁との摩擦は避けたいといった理由が指摘されており、勧告権がいわゆる「抜かずの刀」になり、実効性を不安視する声が少なくありません。

防災庁設置準備アドバイザー会議においても、この権限のあり方が大きな論点となりました。

有識者からは、縦割りの弊害で国が一丸となって動けていない現状を変えるため、防災庁が政策能力や意思決定能力を高め、勧告権をしっかり行使して、他省庁の一歩上に立つことが重要であると指摘がなされております。

また、各省庁が所管する法律とバッティングし、その調整に時間がかかって災害対応が遅れる事態を防ぐ必要がある。

勧告だけでなく、予算と紐づいた強力な指示、勧告でなければ他省庁は動かない、といったより踏み込んだ権限行使や実効性担保を求める厳しい意見も出ております。

防災庁が真の司令塔として意思決定を牽引するためには、この勧告権が形骸化することなく、適切かつ強力に行使される仕組みが不可欠です。

そこでお伺いします。

防災庁に付与される勧告権について、他省庁の抵抗や出身省庁への忖度といった組織的課題を乗り越え、真に実効性を持たせるための具体的な運用方針をどのようにお考えでしょうか。

他省庁の壁を打破し、必要であれば躊躇なく勧告権を行使して防災施策を強力に牽引していくという防災担当大臣の強い決意をお聞かせください。

答弁者 大臣

(大臣)お答えをさせていただきます。

まずあらかじめ申し上げておきますと、私は防災庁設置準備担当大臣ですので、防災大臣になったわけではありません。

そのときの防災大臣が勧告権をどのようにお使いになるかというのは、そのときの防災大臣のご判断だと思いますけれども、今想定している勧告権については、政府答弁させていただきましたけれども、本会議で高市総理がお答えをされたように、内閣の直下にある防災大臣は他の省庁よりも防災という面、また災害が発災した時には一段高いところに位置をして、そこで勧告権を背景に各省庁に強い要求をしたり、またその要求に従っていただけない場合には、勧告権を行使するということで、十分勧告権を生かしたそういう大臣としての仕事になるんだというふうに思っております。

そして勧告権を行使することによって、今西園の委員がおっしゃったみたいに、施策の縦割り行政をなくして、抜け落ちや漏れをなくして、とにかく政府一体となって、防災関係の施策を推進していくということになるかと思います。

例えば南海トラフ地震、ご地元の私もそうですけど、静岡。

石井啓一議員も含めて関係者一体となって、そうした防災の施策を推進していくことができるというふうに思っております。

委員長 関芳弘

西園君。

質疑者 西園勝秀

御答弁ありがとうございます。

本当にですね、この勧告権というのがまさに私は肝だと思っております。

そのためにもですね、やはり先ほど政府参考人の方から御答弁ありましたように、各省庁の施策がですね、定量的に見える化されていることは、私はすごく重要だと思います。

定量的に把握ができていれば、例えば進んでいないところに機械的に勧告を出すことが私はできると思いますので、そうすれば、例えば仮に国交省が進んでいないときにも、木原官房長官も遠慮なく金子大臣に進めてくださいとはっきり言うことができる。

客観的な指標こそが、私は勧告を発動する重要な指標だと思っていますので、ぜひよろしくお願い申し上げます。

今の防災庁の取組ですが、南海トラフ巨大地震や首都直下地震など、今後想定される国難級の大規模災害においては、まさにこれまでの延長線上にある対策だけでは、国民の命と暮らしを守りきることは困難です。

防災庁設置準備アドバイザリー会議の議論においても、今後の防災戦略を考える上で、従来の想定を超えた事態にどう備えるかが強く指摘されております。

これからの巨大災害で最も恐ろしいのは、被害が単独で終わるのではなく、ドミノ倒しのように次々と連鎖し、ある限界点を超えた瞬間に、社会機能が一気に崩壊してしまう現象です。

自然災害による物理的な被害に、過度な人口集中、インフラの老朽化、ライフラインの複雑な相互依存といった要因が組み合わさることで、この負の連鎖は一気に加速します。

例えば、大都市で長期間の広域停電と断水が同時に発生した場合、単なる不便にとどまらず、通信の途絶、医療機関の機能停止や物流網の断絶を引き起こし、結果として災害関連死を爆発的に激増させてしまうような事態がこれに当たります。

こうした限界点を超えるような被害の連鎖を事前に先読みし、劇的に被害が増大する前に、それを阻止するための対策を先取りすることが極めて重要です。

これまでの我が国の事前防災は、過去の災害の教訓に基づく対策や、個別の省庁が単一の災害を前提としたものが多く、複合的な要因が引き起こす負の連鎖には十分対応しきれていない懸念があります。

そこでお伺いします。

新たに創設される防災庁は、こうした悲劇の劇的な増大を阻止するために、従来の延長線上にはない抜本的な防災戦略、戦術を再構築する司令塔とならなければなりません。

社会機能の崩壊を食い止め、複合災害を見据えた全く新たな事前防災施策として、具体的にどのような中長期的戦略や重点施策に取り組んでいくお考えでしょうか。

また、それを実現するための省庁横断的なアプローチについて、政府の御見解をお伺いいたします。

政府参考人 木原官房長官

木原官房長官。

お答え申し上げます。

防災対策の企画立案に当たりましては、想定外を極力なくすことが重要であり、より過酷な事象や複合災害の可能性を見据えて、事前防災対策を進めていくことが重要と考えております。

そのため、昨年12月に閣議決定をされました防災立国の推進に向けた基本方針におきましては、常に最新の技術動向を見据え、多角的な観点から固定観念にとらわれることなく、あらゆる事態を想定して起こりうる被害を先読みをし、中長期的かつ総合的な基本政策や国家戦略の企画立案を行うこととされております。

具体的には、災害時に起こりうる事象の因果関係の分析などを通じた被害想定の高度化、分野横断的に実施すべき対策などについての総合的・戦略的な計画の企画・立案、産官学民連携による防災技術の研究開発・社会実装の推進、勧告も活用した各省庁の施策の着実な推進などについて取り組んでまいります。

今後、防災庁が司令塔となって、関係府省や自治体と連携し、徹底した事前防災に取り組んでまいりたいと考えております。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

ありがとうございます。

この複合災害は、本当にこのシミュレーションが難しいと思います。

産官学民の力を結集しての対策、よろしくお願い申し上げます。

次に、防災教育についてお伺いいたします。

頻発する自然災害や切迫する巨大災害において、行政による救助には限界があり、国民一人ひとりが自ら命を守るという主体的な行動変容が不可欠です。

そのためには、実践的な防災教育の推進と、現場を支える専門人材の育成が急務となります。

政府の基本方針には、体系的な防災人材育成を推進する防災大学校の設置検討が盛り込まれました。

有識者会議でも、気象大学校や海上保安大学校のように防災の専門人材を養成する機関が必要との強い要望が出ています。

これに対し事前の確認によれば、気象大学校のような年単位の就業機関とする学校を一から創設するのではなく、国や地方自治体の行政職員、さらには民間人材を対象にビデオ講習と実践演習を組み合わせた研修機関として検討されているとのことです。

そこでお伺いいたします。

この防災大学校の設立に向けた具体的な構想やスケジュール、そして多様なステークホルダーをつなぐコーディネート力を持った人材をどのように育てていくのか、その将来像について政府の現在のお考えをお聞かせください。

さらに、国民の行動変容を促す防災教育も重要です。

有識者会議では幼児期からの防災教育が保護者や地域の大人たちの意識改革にも波及し、極めて有効であると指摘されました。

私、地元である静岡県では、中学生が地域の防災訓練に毎年参加する仕組みがあるわけでございますが、子どもの時の実践的な訓練は、将来の地域防災の担い手育成につながる、大変素晴らしい取り組みだと思っております。

しかし、幼児教育の現場に目を向けると、幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省、認定子ども園は子ども家庭庁と、管轄省庁の縦割りが壁となり、指導者研修などが円滑に進まない現状も浮き彫りになっております。

加えて、グローバルスタンダードである「子どもを救助者にしてはいけない」という原則や、トラウマへの配慮が必要との慎重論も交わされました。

新たに創設される防災庁は、こうした縦割りを乗り越え、関係施策を一体的に推進する司令塔としての役割が期待されます。

防災庁として、幼児期からの防災教育の推進にあたり、省庁間の連携をいかに強化し、学校にとどまらず、地域全体で生涯にわたる防災教育をどのように体系化していくのでしょうか。

国民の防災意識を飛躍的に高め、行動変容を促すための戦略と合わせて、大臣のご見解をお伺いいたします。

答弁者 大臣

(大臣)まず、防災大学関係のご質問に対してお答えをいたします。

防災庁におきましては、防災に関する幅広い経験、知識に基づき、多角的な観点から防災全体を捉え、産官学民の多様な関係者間で高度なコーディネートを行える人材を育成することが重要と考えております。

このため、今後、国や地方自治体の職員、さらに民間人材を対象に、関係者間の顔の見える関係の構築や連携が推進されるよう、防災大学校の設置について、法案成立後、設置時期やその機能について検討を進めてまいります。

続いて、防災教育の推進についてのお尋ねでございました。

災害による被害を最小限に抑えるためには、平時から地域全体で災害に備える必要があります。

特に子どもたちが災害を我がこととして捉え、自ら助かる行動がとれるよう、学校や地域など様々な場で学びの機会を用意することが重要です。

さらに、内閣府の防災担当におきましては、コミュニティ防災教育推進事業や防災教育チャレンジプランを通じて、教育現場において地域住民や地域団体が行う防災事業や、幼児期から義務教育期を含む子どもたちが楽しみながら防災について学べる機会の提供など、多様な取組への支援を行っております。

防災庁の設置に当たっては、将来の地域社会を担う子どもたちに行動変容を促し、防災について自ら考え、主体的に行動できるよう、関係省庁とも連携を図り、地域と教育現場のいずれの観点も踏まえて、さらなる取組を進めてまいる所存でございます。

委員長 関芳弘

西園君。

質疑者 西園勝秀

西園勝秀御答弁ありがとうございます。

顔の見える関係というのは、すごく私も重要だと思います。

やっぱり「誰かがいる」からこそ、その方が助けていける。

そういう色々なネットワークがすごく大事だと思いますし、さらにそういう関係性の大切さというのを、しっかり防災庁が教育の過程の中でよく訴えていただくということが、本当に私も大事だと思います。

ぜひよろしくお願いいたします。

これまでの内閣府防災担当は、数年で異動を繰り返す各省庁からの出向が多くを占めており、過去の災害対応から得られるノウハウを蓄積し、国としての対応力を強化させることが難しいという構造的な課題を抱えておられました。

新たに創設される防災庁が真の司令塔となるためには、こうした2年で異動する一般行政職員主体の組織から脱却し、災害対応の知見を継続的に蓄積・継承する専門組織へと転換することが不可欠です。

防災庁設置準備アドバイザリー会議においても、被災自治体の首長から「復興庁の職員が出向元に帰ることで、現場の初動の肌感覚や記憶が失われる」ことへの強い危機感が示され、防災の中枢に専門性を持ったプロパー職員を継続しておくことの重要性が指摘されております。

この専門性の継承において極めて重要な鍵となるのが、東日本大震災以降、被災地支援をワンストップで担ってきた復興庁の知見です。

有識者や元復興事務次官からも、能登半島地震のような複合災害に対応し、中長期的な生活再建を円滑に進めるためには、復興庁の知見や機能を統合すべきとの強い意見が出ております。

私自身、かつて復興庁に勤務し、東日本大震災からの復興の教訓を取りまとめた復興政策10年史の編纂に携わりました。

その経験に照らせば、震災の教訓を体系的に整理・継承してきた復興庁の知見班こそ、本来防災庁に一元的に移管すべき中核的な部門であると考えます。

復興庁の主業務が今後福島の復興へと移行していく中で、これまで培ってきた震災対応のノウハウを防災庁のベースとして定着させることこそが、新組織が本格的に機能するための土台につながります。

しかしながら、この度の政府の基本方針には、2031年3月31日までの時限組織である復興庁の組織の見直しは含まれておりません。

そこでお伺いします。

防災庁を真の専門組織として機能させるため、復興庁の知見班を防災庁へ移管することも含め、復興庁が培ってきた貴重な知見やノウハウをどのように新組織へ移管し、専門組織としてのベースを定着・継承させていくか、大臣のご見解をお伺いいたします。

答弁者 大臣

(大臣)お答えをいたします。

まず、西園委員が復興庁で、その知見班として、本当にご努力されたことには敬意を表したいと思います。

委員ご指摘のとおり、復興庁がこの14年、15年ですけれども、蓄積してきた経験とノウハウというのは非常に大きいものがあると思いますし、先ほどお答えをしたみたいに、これまで復興庁ができた後のいくつかの災害では、その東日本大震災の経験を踏まえて、ワンストップ窓口という制度を、今の能登半島地震だったり、その前の熊本の地震だったり、そうしたときに生かしてきたということがあります。

ですので、防災庁の制度設計に当たっても、こうした知見を踏まえて防災庁の設計を……。

とりあえず2031年まで組織として復興に携わってまいります。

これからの5年間の知見もありますので、今のところはやっぱり復興庁の知見班は復興庁で頑張っていただきたいというのが、復興大臣としての私の今の思いでございます。

しかしながら、先ほども申し上げたみたいに、その復興庁の知見班の今までのノウハウ、また経験、そして様々な蓄積については、今もこの内閣府防災の方にも当然のことながら役立っているし、これからつくる防災庁についても、そのノウハウ等の今申し上げた今までの経験というのは、防災庁の方で生かさせていただきます。

ただ、組織としてですと復興庁が続いている中で、知見班はこれから5年間のまた知見も蓄えていただかなければいけないと思っておりますので、組織としては復興庁に残るということになると思います。

いずれにしましても、今、防災庁はまだできておりませんけれども、復興庁、そしてやがてできる防災庁、2つの組織というのは、任務が明確に分かれておりますので、現時点では、たとえ一部の組織であっても、移管の検討はしておりません。

今後については、先ほどお答えしたみたいに、その時の状況、また政府全体としての考え方、そういったものによって今後について考えていくことになろうかと思います。

委員長 関芳弘

西園君。

質疑者 西園勝秀

西園勝秀(中道改革連合・無所属)ですから、私は防災庁の職員に、復興庁の経験を持っている方が、そこでちゃんと責任を持って働いてもらいたいというのが、私の願いなんですね。

例えば、職員がそのまま復興庁でもいいと思うんです。

兼務をする、配任発令を出すとか、これで全然違うんですよね。

結局、公務員に当たられたミッションがそこに明確にあるとなれば、それはその組織でしっかり働くことができますので、組織自体の定員を動かさなくても、配任発令とかだったら全然できると思います。

それはもう大臣の一筆でできますので、これは私は防災庁を効果的に動かすために、ちょっと提案させていただきますので、ぜひご検討いただければというふうに思います。

次にですね、人間工学に基づく高台避難という、ちょっと方向というか、少し着眼点が違う話をさせていただきます。

大津波からの高台避難ですけれども、これは政府のガイドライン等では原則徒歩避難とされております。

しかし現実には、健康な人までが車で避難してしまい、大渋滞を引き起こすという課題が各地で指摘されております。

その結果、本当に車での避難が必要な高齢者や要配慮者の避難ルートが塞がれ、逃げ遅れてしまう事態が生じかねません。

マニュアルに「健康な人は徒歩で避難してください」と書くだけでは、人間の行動特性や人間工学的な観点からして、誰もがその通りに動くわけではございません。

いかにして「自分は健康だから歩いて逃げよう、車は本当に必要な人に譲ろう」という住民の主体的な行動変容を引き出し、地域としての最適化を導き出すかが、極めて重要かつ難しい課題となっております。

私はこの最適化に近づくための大切な切り札が、地区防災計画の策定を通じた平時からの地域コミュニティづくりにあると考えております。

計画づくりの過程で、隣近所の顔が見える関係が構築されれば、「あのお宅には支援が必要な高齢者がいるから、自分は車を使うのは我慢しよう」といった助け合いの精神が自然と生まれてまいります。

実際、北海道の浜中町では、日頃の訓練や防災教育を通じて避難のルールが定着し、津波避難時に渋滞が生じなかったという素晴らしい事例もあると承知しております。

そこでお伺いします。

単なるマニュアルの提示や一方的な掲示にとどまらず、人間の行動特性を前提とした上で、健康な人の徒歩避難と、要配慮者の車避難を両立させるような避難のあり方を、政府としてどう構築していかれるのでしょうか。

新たに創設される防災庁として、地区防災計画の策定促進などを通じて、地域コミュニティの助け合いの文化を醸成し、住民の主体的な行動変容を促していくための具体的なアプローチについて、政府のご見解を求めます。

政府参考人 神原次長

内閣府神原次長。

お答え申し上げます。

政府の防災基本計画では、津波から避難を行うにあたっては、地震による道路の損傷や渋滞の発生などが考えられることから、徒歩を原則とする一方で、要配慮者の存在など車両で避難せざるを得ない場合には、市町村において自動車で安全かつ確実に避難できる方策をあらかじめ検討するよう求めているところでございます。

市町村の取組例としましては、避難行動を事前にシミュレーションした結果を踏まえ、地域住民で議論を行い、車での避難も一部可能となるよう移動手段を設定している事例などがあり、このような事例を他の自治体にも周知をしているところでございます。

また、地区防災計画に避難ルールの位置づけを検討している地域があることも承知をしております。

議員ご指摘の地区防災計画の活用は、地域住民の主体的な参画、協調による防災活動を促す上で有効な取組であると認識をしております。

内閣府では、地区防災計画の策定が促進されますよう、事例集の作成やモデル事業の実施などで支援を行っておりますが、内閣府防災担当の人員などを拡充し、発展的に改組する防災庁におきましては、これらの取組に加えまして、地域への伴走支援を強化することとしておりますので、引き続き津波からの避難が円滑に行われるよう、地方公共団体とも連携しながら取組を進めてまいりたいと考えております。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

はい、ご答弁ありがとうございます。

本当に私、今、地区防災計画というのは、これからの、やっぱりこの災害、事前防災の要だと思っております。

ちょっと2問ほどまとめていただいて、この地区防災計画に絡む質問に移させていただきますが、災害時に高齢者や障害をお持ちの方など、自力での避難が困難な避難行動要支援者の命を守るためには、一人一人に合わせた個別避難計画の策定が極めて重要です。

お手元の資料2をご覧ください。

これは都道府県ごとの個別避難計画の作成状況を表したものです。

災害対策基本法の改正により、市町村による個別避難計画の作成が努力義務とされましたが、全国の策定率は14%にとどまっています。

膨大である上、平時の業務に追われる自治体のマンパワーだけでは限界があり、策定が遅滞して進まないのが現場の実態です。

一方で、計画の実効性を高めるヒントとなる事例もございます。

例えば、全国で唯一60%を超える作成率を誇る香川県においては、平時からの地域コミュニティの結びつきが強く、住民同士の顔の見える関係が構築されていることで、災害発生時などにも円滑な避難行動に結びついたとの報告がございます。

これは単に形式的な計画を作成するだけでなく、平時からの地域における助け合いや福祉のネットワークを防災に直結させることがいかに有効かを示しております。

さらに高松市では、避難支援者が災害時に安心して活動できるよう、市が避難支援者を対象とした保険に加入しておられます。

市が個別避難計画作成を後押ししているとも推測されます。

政府も令和8年度からは、計画作成が進んでいない自治体に対し、福祉の専門職を派遣する新たな支援策を講じると聞いておりますが、さらなる加速が必要だと思います。

そこでお伺いします。

新たに創設される防災庁は、自治体の大きな負担となっている個別避難計画の策定を飛躍的に促進するため、香川県のような地域コミュニティの力を生かすモデルの横展開や、福祉専門職、専門NPOとの官民連携、さらには防災DXの活用による業務効率化など、具体的にどのような実効性ある支援策を講じていくのでしょうか。

逃げ遅れによる犠牲をなくすための力強い政府のご決意と、その今後のアプローチについてお聞かせください。

政府参考人 横山次長

内閣官房横山次長。

お答え申し上げます。

災害時に自ら避難することが困難な避難行動要支援者に対し、その状況に応じてお一人ずつ作成する個別避難計画は、平時からの災害への備えとして重要でありございます。

これまで内閣府においては、委員御指摘の好事例の横展開等のほか、計画の作成手順などを示した指針や手引きの周知、実際に計画作成経験のある市町村職員の、また未対応のところに対する派遣などの取り組みを行ってきたところでございます。

このような取り組みにより、近年作成は着実に進んでいるところでございますけれども、ご指摘があったように、令和7年4月時点における作成率、全国平均では14%という状況でございます。

さらなる作成促進が必要であると考えてございます。

そこで、令和8年度からは防災庁の設置を見据えて、予算の増額を図りまして、

委員長 関芳弘

西園君。

質疑者 西園勝秀

西園議員、ご答弁ありがとうございます。

ぜひ、この個別避難計画作成の方、応援をよろしくお願いします。

香川県が6割超えていると、私も本当にすごいなと思ったんですね。

よくよく考えると、地域の住民の、要は6割の方がちゃんと助けられる、もうすでにめどがついているというのは、私、すごいことだと思います。

やはり、その中に、先ほどの高松市が保険をかけているというのがありましたし、あとは、やはり、地区防災計画をほとんど、本ところやっぱり作ってるんですよね。

やっぱり地域防災計画は法定計画で作ることは決まってますけれども、地区防災計画というのは町内会単位ですから、これは自主的に作るということですから、義務化でもなんでもないです。

でもそれを自ら自主的に作っているがゆえに、この個別避難の計画がしっかり作られていると、私はこういう構図になっているんじゃないかなというふうに思いますので、ぜひ全国でもこういう進んでいる事例がありますので、それを参考にしていただければというふうに思います。

次に、女性の視点に立った避難所運営についてお伺いいたします。

大規模災害時における避難所生活において、女性の視点やプライバシーの確保が極めて重要であることは、これまでの多くの災害の教訓から明らかです。

避難ができない環境や性暴力への懸念など、避難所におけるジェンダー課題は深刻であり、劣悪な避難所生活環境の抜本的改善は急務となっています。

もちろん政府においても、過去の経験を踏まえ、内閣府が避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針やスフィア基準に基づくガイドライン等を作成していることは承知しております。

そこでは、更衣室や授乳室の設置、男女別トイレの比率を女性3、男性1とすることや、女性用品等の支援物資は女性の担当者が配布することなど、女性の視点に立った具体的な指針が示されております。

しかしながら、いくら立派なマニュアルやガイドラインが存在していても、いざ発災した混乱の最中で、現場の被災者自身や応援職員がそれを即座に機能させるのは難しく、現場への浸透や実効性に依然として大きな課題が残されていると言わざるを得ません。

避難所設営の現場において、女性の視点が確実に取り入れられた運営を行うためには、単に自治体にチェックリストを渡して確認するだけでなく、平時からの実践的な訓練や住民自身が主体的かつ円滑に動けるような分かりやすい仕組みづくりが不可欠です。

そこでお伺いします。

新たに創設される防災庁として、作成されたガイドラインが現場で確実に機能するよう、女性の視点を組み込んだ避難所運営の標準化をどのように進めていくのでしょうか。

また、令和8年度の防災力強化総合交付金等を活用し、女性の視点を踏まえた実践的な避難所運営訓練を全国の自治体でどのように促進し、プライバシーと安全が確保された避難所生活環境を実現していくお考えか、政府のご見解をお聞かせ願います。

政府参考人 横山次長

内閣官房横山次長。

お答えいたします。

委員御指摘のとおり、避難所運営に当たっては、発災直後から尊厳ある生活が営める環境を整備するため、女性の視点を取り入れることは大変重要なことであるというふうに認識でございます。

もう既に委員からも御指摘ございましたけれども、まず御指摘いただいた避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針。

この内容を引き続きしっかり周知していくことは大切だというふうに考えてございます。

ただ、それだけでは駄目ではないかというご指摘いただいてございます。

防災庁においては、令和8年度に新たに予算措置された防災力強化総合交付金、これを活用いたしまして、委員ご指摘のような観点も踏まえた避難所運営訓練を行うということを考えてございますけれども、ここをしっかり自治体と連携してこの取組を強化していくと。

そして防災庁設置で増加する人員も活用いたしまして、自治体等に伴走支援をしながら、先ほど申し上げました指針、これで示した内容をしっかり普及させて定着させていくというこの取り組みを、強化してまいりたいというふうに考えてございます。

委員長 関芳弘

柏倉君。

質疑者 柏倉祐司

ありがとうございます。

ぜひよろしくお願いいたします。

この、女性の視点に立った避難所運営を現場の末端まで浸透させ、具体的に実現していくためには何が必要か。

私は政策を牽引し意思決定を行う組織の中枢に女性自身が参画することが不可欠であると確信しています。

これまでの防災行政を振り返りますと、平時からの意思決定の場に女性が少ないことが、災害時の避難所におけるプライバシーの欠如やジェンダー課題への対応の遅れに直結してきたと私自身復興庁在籍時から痛感しており、政治に関わるようになってからは、その改善を強く訴え続けてまいりました。

いくら立派なガイドラインを作っても、それを運用する組織に多様性がなければ、真に被災者に寄り添う人命、人権最優先の支援は実現できません。

新たに創設される防災庁は、公務員だけでなく、女性の観点から活動している専門NPOや民間企業などと、広く協力していく司令塔となります。

そうした多様な主体との連携を深め、きめ細やかな支援を展開していくためにも、防災庁の内部に女性幹部や女性専門職員が配置されていることが極めて重要であると考えます。

そこで私からの強い要望としてお伺いいたします。

防災庁が時代の変化に柔軟に対応できる組織。

関芳弘 (災害対策特別委員長) 1発言 ▶ 動画
質疑者 関芳弘

組織文化へと進化していくためには、組織編成の段階から意図的かつ積極的に。

近藤和也 (中道改革連合・無所属) 7発言 ▶ 動画
答弁者 高見康裕

高市内閣総理大臣、貴重なご提案ありがとうございます。

先ほど横浜次長が答弁されたみたいに、もう既に内閣防災部門の中でありまして、避難所の運営等につきましては、女性の声を反映させるために、内閣府の防災担当と男女共同参画局の女性職員が中心となって、提言を過去に取りまとめております。

これから防災庁におきましては、女性を含めた職員が誇りややりがいを持って前向きに業務に取り組めるよう、平時から業務の効率化や休暇の取得の推進といった働き方改革を進めてまいります。

発災時におきましても、各職員の負担を考慮しつつ、交代で災害対応に当たらせるなどの負担軽減の取組を行ってまいります。

また、国の防災基本計画を決定する中央防災会議の構成員のうち、政府関係者を除いた民間有識者・経験者につきましては、現在、女性委員が3分の1を占めております。

引き続き、働き方改革や防災分野における女性の参画を推進することで、女性を含む防災分野の人材の充実を図り、防災庁における女性幹部の積極的な登用にも力を入れてまいりたいと思います。

委員長 関芳弘

西園君。

質疑者 西園勝秀

西園君、次に、被災した公務員に対する対応について伺ってみたいと思います。

大規模災害発生時に現場の最前線に立つ基礎自治体の職員自身もまた被災者となり得ます。

自らや家族が被災し、家屋を失い、あるいは避難生活を送りながら、昼夜を問わず災害対応業務にあたる地方公務員の姿は、我が国ではしばしば自己犠牲への美談として語られてきました。

しかし先日、元イタリア市民保護庁のマレリーナ・エポジースト氏の講演録を読む機会があり、強い衝撃を受けました。

エポジースト氏は、イタリアでは家族を失っても働くことが美徳とされることはまずないと明言されていました。

イタリアでは公務員である前に一人の人間であり、家族の安全や自身の生活再建を優先する権利が尊重されるのです。

心理的ショックを受けた状態で無理に働かせることは、本人にとってはもちろん判断ミスを招き、行政サービスの質にとってもマイナスであると考えられています。

そのため有給の特別休暇や業務免除が認められ、他地域からの支援チームが迅速に投入されるなど、個人の英雄的行為ではなく、システムとしての継続性を重視した体制が構築されているとのことでした。

ひるがえって我が国を見ると、危機管理において、個人の精神力や属人的な努力に過度に依存している側面は否めません。

真の事前防災とは、特定の個人がいなくても組織が機能し、業務をカバーできる代替体制や実効性あるBCPを平時から構築しておくことです。

そこでお伺いします。

新たに創設される防災庁は、被災した公務員が休むべき時に休めるよう、彼らの人権と心身を保護する哲学を、我が国の災害対応にどのように根付かせていくのでしょうか。

そして、彼らが休んでも行政機能が維持され、被災者支援が滞らないための実効性ある業務継続体制と、広域的な応援・受援体制の構築について、政府の具体的な方針をお聞かせ願います。

委員長 関芳弘

内閣府、神原室長。

政府参考人 神原室長

お答え申し上げます。

国の中央防災会議が作成をしております防災基本計画では、被災自治体の職員の安全性については、地方公共団体は災害対応業務に従事する職員の健康管理などを徹底するものと申してございます。

委員御指摘のとおり、被災自治体の職員が休むべき時に休んでも行政機能を維持できるようにするためには、実効性ある地方自治体の業務継続計画の作成が必要と考えております。

そのため、内閣府におきましては、大規模災害発生時における地方公共団体の業務継続の手引きを策定し、その中で職員参集体制の整備については、職員自身の健康や、子育てや介護中であることなど、職員の希望や家庭環境へ配慮して、自宅待機の要件ですとか、参集判断基準、災害対応等の交代要員の考え方について定めておくことなどを掲げております。

そして、これらを実施している地方公共団体における好事例の紹介なども行っているところでございます。

委員御指摘のあったような広域的な応援・受援体制の整備の促進、これと併せて関係省庁とも連携をしまして、地方自治体の業務継続計画策定、そしてその実効性の向上に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

質疑者 西園勝秀

西園君、御答弁ありがとうございます。

時間も長くなってきましたので、いくつか質問を残してしまいますが、大臣並びに参考人の皆様、本日は多岐にわたる質問に対して真摯に御答弁をいただきありがとうございました。

質疑を通じて、新たに創設される防災庁が担うべき役割の大きさと、その使命の重さを改めて痛感したところでございます。

人命、人権優先の理念のもと、逃げ遅れによる犠牲者、そして劣悪な避難生活による災害関連死者数を絶対にゼロにする。

その確固たる決意をもって、防災庁が我が国の希望ある未来を切り開く強力なエンジンとなることを、切に願って申し上げ、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

委員長 関芳弘

関芳弘委員長次回は来る23日木曜日、午前8時50分理事会、午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。

西園勝秀 (中道改革連合・無所属) 1発言 ▶ 動画
質疑者 西園勝秀

ご視聴ありがとうございました。