不明

衆議院 2026-04-16 質疑

概要

憲法審査会において、今後の議論の進め方と重点テーマについて討議が行われました。多くの会派が「緊急事態条項」と「憲法9条」を最優先課題とし、特に選挙困難事態における国会機能維持のための条文起草や、緊急政令・緊急財政処分制度の導入について具体的な論点整理がなされました。同時に、国民投票法の整備などの手続き面と、憲法本体の議論を「車の両輪」として並行して進めるべきであるという方向性が共有されました。

発言タイムライン

自民中道改革維新国民参政チームみらい共産政府委員長・議長
0分15分30分45分1:001:151:301:45新藤義國重徹西田薫玉木雄和田政古川あ畑野君秋葉賢

発言者(16名)

質疑応答(39件)

緊急事態条項における選挙困難事態の要件と基準
質問
新藤義孝 (自由民主党・無所属の会)
  • 選挙困難事態における議員任期延長の仕組みと対象事態(4つの事態等)を整理
  • 「広範性」と「長期性」という2つの判断要素を提示
  • 今後、これらの具体的な基準について議論を深化させる必要があると主張
答弁

- (本セグメント内では回答者が不在であり、質疑者の論点整理のみとなっている)

全文
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まず、この論点の意義は、憲法上、衆議院議員の任期は4年、参議院議員の任期は6年とされているところ、緊急事態が発生して適正な選挙執行が行えなくなった場合に、選挙期日を延期し、それに伴って議員任期も延長することにより、いついかなる場合にも国会機能を維持しようとするところにございます。

その対象となる緊急事態の範囲につきましては、大規模自然災害に加え、テロ、内乱、感染症蔓延、国家有事安全保障を含めた4つの事態と、その他これらに匹敵する事態とすることが適切であることについて、当時の自民党、公明党、日本維新の会、国民民主党、そして有志の会の5会派の賛同をいただき、おおむね、この5会派においては意見集約がなされたわけであります。

これらの事態の発生によりまして、適正な選挙実施が困難な状態に陥った場合という要件を満たしたとき、選挙期日を延期し、それに合わせて議員任期も延長するというのが、私たちが提言している選挙困難事態における議員任期の延長の基本的な仕組みでございます。

なお、ここに言う適正な選挙実施が困難な状態についての判断要素といたしましては、まず日本全国で一斉に行われるべきこの国政選挙の一体性が害されるほどの広範な地域で選挙の適正実施が困難であるという、いわゆる「広範性」の要件です。

それから、参議院の緊急集会での対応がどうしても難しいほどの「長期性」の要件。

こういったこの2つで判断することになります。

したがって今後は、この広範性と長期性という2つの要件の具体的な基準について、さらに議論を深化させる必要があるのではないかと、このように思っているわけであります。

緊急事態条項における事態認定の議決要件と民主的統制
質問
新藤義孝 (自由民主党・無所属の会)
  • 事態認定は内閣が行い国会の事前承認を要することで概ね一致していると言及
  • 国会承認の議決要件(過半数か3分の2か)について丁寧な議論が必要と指摘
  • 裁判所の関与や任期延長期間の上限設定など、乱用防止策の検討が必要と主張
答弁

- (本セグメント内では回答者が不在であり、質疑者の論点整理のみとなっている)

全文
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次に、この事態認定は内閣が行うこととし、民主的統制の観点から国会の事前承認を要することについても、概ね意見は一致しております。

残る問題は、この国会承認の際の議決要件に関し、過半数とするか、3分の2以上の多数とするかといった論点です。

これについては、現行憲法の議決要件を比較検討するなどの丁寧な議論が必要であり、この点を深掘りした論点整理については、本テーマを集中的に議論する際、改めて問題提起をしたい、このように思います。

このほかにも、選挙困難事態における議員任期の延長の乱用を防止する観点から、内閣、国会による事態認定の適正さを担保するための裁判所の関与の在り方、そして任期延長期間の上限設定などについても、具体的な制度設計の中で議論を深掘りしていく必要があるわけです。

衆議院解散後の緊急事態発生時の対応(身分復活)
質問
新藤義孝 (自由民主党・無所属の会)
  • 解散後に選挙困難事態となった場合、議員の身分がないため任期延長ができない問題を指摘
  • 全衆議院議員の身分を復活させる措置が必要であると主張
  • この点について具体的な検討が必要であると提起
答弁

- (本セグメント内では回答者が不在であり、質疑者の論点整理のみとなっている)

全文
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さらなる論点として、衆議院の解散後に選挙困難事態に陥り、総選挙の執行ができなくなった、そうした場合における対応策が挙げられます。

解散によって衆議院議員はその身分を失っておりますから、任期を延長しようにも、その基本となる身分自体がないわけです。

そこで一旦解散の効果をなくして、全衆議院議員の身分を復活させることが必要になります。

衆議院議員については、戦後これまで任期満了選挙が行われたのは一度しかございません。

選挙困難事態への現実的な対応を考えた場合、解散後の緊急事態発生の際の身分復活は極めて重要な問題になるのではないでしょうか。

この点についても、さらに論点を絞り具体的な検討が必要だと考えております。

内閣への緊急財政処分権限の付与
質問
新藤義孝 (自由民主党・無所属の会)
  • 内閣総理大臣(内閣)に緊急財政処分の権限を付与することが国家運営に重要であると主張
  • 事後的な国会承認などの民主的統制を併せて講じることが不可欠であると指摘
答弁

- (本セグメント内では回答者が不在であり、質疑者の論点整理のみとなっている)

全文
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これらに加えまして、緊急事態条項に関しましては、重要な論点として、内閣総理大臣に緊急財政処分の権限を内閣に付与することは、国家運営にとって実効的に重要な事項であります。

もちろん、そこで取られた措置については事後的に国会承認を必要とするなど、民主的統制の制度を併せ講じることも極めて重要な事項です。

次回審査会における集中的討議の提案
質問
新藤義孝 (自由民主党・無所属の会)
  • 緊急事態条項について、次回の審査会で集中的な討議を行うことを提案
  • 各会派の意見を参考に、筆頭間で協議したいと要望
答弁

- (本セグメント内では回答者が不在であり、質疑者の提案のみとなっている)

全文
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私としては、ここまで議論が進んでいることを踏まえれば、さらに論点を深めるためにも、次回の審査会でこのテーマに関する集中的な討議を行ってはいかがかというふうに提案をしたいと思います。

この取扱いにつきましては、本日まさにこれから各会派からの御意見があると思いますので、その御意見、御発言を参考にしながら、筆頭間でぜひ御協議させていただきたいとこのように思っております。

次回審査会における緊急事態条項に関する集中的討議について、各会派の御意見をぜひとも頂戴したいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げまして、私の発言といたします。

憲法審査会の議論の進め方(本体と手続きの並行議論)
質問
國重徹 (中道改革連合・無所属)

- 憲法本体の議論と国民投票法などの手続き面の整備を、車の両輪として並行して進めるべきである。

答弁

- (回答なし:発言者の主張のみ)

全文
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その中でチームみらいの古川委員からは、国民投票法など憲法改正の手続に関する論点と個別条項の中身に関する論点を切り分けて議論を積み上げていくべきだ。

また、改正内容の議論に集中できる環境を整えるためにも手続き面の整備が重要であるといった意見が示されました。

重要なご指摘であると受け止めています。

国民投票法は憲法改正を国民に問うための土台です。

投票環境の整備やCM規制などの手続き面の整備が極めて重要であることに異論はありません。

他方で、だからといって手続き面の整備が完了するまで憲法本体の議論に一切入らないというのも現実的ではありません。

憲法論議は本体と手続きの双方がそろって成り立つものであるからです。

審査会としては、憲法本体の議論と手続き法の議論をテーマごとに整理しつつ、車の両輪として並行して進めていくべきと考えます。

少数会派の意見尊重と合意形成
質問
國重徹 (中道改革連合・無所属)

- 少数会派や新会派の意見を置き去りにせず、結論ありきで条文化に進むのではなく、丁寧な議論と粘り強い合意形成を求める。

答弁

- (回答なし:発言者の主張のみ)

全文
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その上で、憲法論議を進めるにあたって改めてお願いしたいことがあります。

それは、憲法審査会においてはこれまでの論議の作法に則り、少数会派の意見を尊重しながら議論を進めていっていただきたいということです。

先週の審査会では、緊急時における国会機能の維持について多くの意見が述べられました。

例えば参政党の和田委員からは、感染症の蔓延、パンデミックを含む緊急事態条項の創設には反対するとの意見が示されるなど、新たに審査会に加わった会派からも様々な問題提起がありました。

その一方で、既に論点は整理されている、論点は出尽くした上で、条文起草委員会の設置を求める発言もありました。

確かに、これまでの議論によって、論点はある程度整理されてきたのかもしれません。

しかし、例えば、後方支援要件や長期性要件の具体的な認定基準などについては、必ずしも共通認識が得られていないように思われます。

このような中で、新しい会派や少数会派の意見を置き去りにしたまま、結論ありきで条文化に進むことは、やはり慎重であるべきだと考えます。

私たち中道改革連合も新しい会派です。

憲法論議に臨む基本的な姿勢は先週、そして本日冒頭に述べたとおり明確でありますが、個別の論点については党内議論を重ねて、党としての見解をまとめていきたいと私としては考えております。

これまでの議論の積み重ねを踏まえつつ、新たな視点も取り入れていく。

そうした進め方であってこそ、議論はより厚みを増したものになるはずです。

ぜひ丁寧な議論と粘り強い合意形成をお願いしたいと思います。

参議院との連携と議論の熟度
質問
國重徹 (中道改革連合・無所属)

- 憲法改正の発議には衆参両院の賛成が必要であるため、参議院での争点も意識し、国民への発議に耐えうる議論の熟度を高めるべきではないか。

答弁

- (回答なし:発言者の主張のみ)

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また、参議院との関係も意識すべきだと考えます。

二院制のもと、両院はそれぞれ独立して活動を行うのが大原則です。

他方で、憲法改正の発議には衆参両院でそれぞれ総議員の3分の2以上の賛成が必要です。

さらに最終的には国民投票で国民の審判を受けなければなりません。

そうである以上、参議院で争点となり得る点も意識しながら、論点の詰め方や合意形成のあり方を考えていく必要があります。

国会全体として、国民への発議に耐えうるだけの議論の熟度が求められるのではないでしょうか。

臨時会の招集期限の明記
質問
國重徹 (中道改革連合・無所属)

- 行政監視機能の維持のため、憲法53条に「20日以内」などの招集期限を明記することについて、幅広い合意形成を図りやすい優先度の高いテーマではないか。

答弁

- (回答なし:発言者の主張のみ)

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個別のテーマについて申し上げます。

まず国会機能の維持という観点からは、臨時会の招集期限も重要なテーマです。

これは前回の審査会でも述べたとおり、行政監視機能を十分に機能させ、国民主権と議会制民主主義を実質化するための重要な憲法上の課題です。

このテーマについては、各党の問題意識も比較的共有されているように思います。

例えば自民党は2012年草案で、憲法53条に「20日以内」と明記することを提案されています。

また、日本維新の会、国民民主党、有志の会の3会派も共同で2023年に、同じく憲法53条に「20日以内」と明記する案を取りまとめ公表されています。

さらに、立憲民主党、日本維新の会、共産党、有志の会、れいわ新選組は、2022年に一定の例外事由に当たる場合を除いて、20日以内の臨時会の招集決定を義務付ける国会法改正案を衆議院に提出されています。

招集期限は何日がよいのか、また乱用防止策をどうするのかなど、なお議論すべき論点はありますが、幅広い合意形成を図りやすい、優先順位の高いテーマと言えるのではないでしょうか。

解散権のあり方
質問
國重徹 (中道改革連合・無所属)

- 内閣が解散権を行使する際の具体的争点の提示など、解散権のあり方について憲法審査会で大いに議論すべきである。

答弁

- (回答なし:発言者の主張のみ)

全文
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解散権のあり方も、国会機能の維持の観点、そして国民の選挙権を実効的に保障する観点から、極めて重要なテーマです。

そもそも内閣が解散権を行使するにあたって、事前にその解散総選挙で国民に何を問うのか、その具体的な争点を示すのは当然のことです。

この点は、政治に携わるものであれば誰もが否定できないはずです。

法形式として憲法改正にまで踏み込むのか、それとも法律レベルの対応にとどめるのか、こうした基本的な論点をはじめ、数多くの論点があり、これこそ憲法審査会で大いに議論すべきテーマといえます。

憲法改正手続(国民投票法等)の整備
質問
國重徹 (中道改革連合・無所属)

- 投票環境向上のための3項目案やCM規制、広報協議会規定の整備など、国民投票法の論点を議論すべきである。

答弁

- (回答なし:発言者の主張のみ)

全文
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憲法改正手続の整備も重要です。

投票環境向上のためのいわゆる3項目案、放送CMやネットに関する諸問などといった国民投票法の論点、さらに広報協議会規定の整備を議論すべきです。

この点については、後ほど同僚議員から発言する予定です。

審査会の運営方法(見通しの共有)
質問
國重徹 (中道改革連合・無所属)

- 各会派が準備して議論に臨めるよう、今後のテーマや進め方の見通しを共有して審査会を運営する必要がある。

答弁

- (回答なし:発言者の主張のみ)

全文
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最後に、前回も述べましたが、各会派、各委員がしっかりと準備をして議論に臨むことができるよう、今後のテーマや進め方についてある程度の見通しを共有しながら、審査会を運営していくことが必要であると考えます。

これまでの審査会における議論を踏まえ、新たな会派の問題意識も取り入れながら、国民のための充実した憲法論議を行っていく考えを申し述べ、私の発言といたします。

憲法審査会の運営方法と議論の重点化
質問
西田薫 (日本維新の会)
  • 議論が停滞し後退している現状を指摘
  • テーマを絞って具体的に議論を進める運営が不可欠であると主張
  • 緊急事態条項創設と9条改正の2項目に集中して議論すべきと提案
答弁

- (本セグメント内に回答なし)

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約4ヶ月ぶりに行われた前回の集中討議を聞いておりますと、このまま言いっぱなしの議論を続けていては、何も決められないと率直に受け取りました。

一歩前進したかと思えば、相当な空白の時間を挟むと、元に戻るどころか、2歩後退する。

実態は「会議は踊る、されど進まず」であります。

故に先週の本審査会で国民民主党の玉木委員が述べられたように、そして先ほど新藤先生、新藤幹事も引用されながら述べられましたが、ある程度テーマを絞って具体的に議論をピン留めしながら進めていく運営が不可欠です。

アクセルを踏んで議論を進めていくべきは、いずれも急務のテーマである緊急事態条項創設と9条改正にほかなりません。

本審査会の定例日開催がほぼ定着したこの4年間の議論等を振り返れば、この2項目については、総論から各論に移行し、ゴールに向けた意見集約のレールに乗せて然るべき時を迎えたと考えます。

緊急事態条項の必要性と現状
質問
西田薫 (日本維新の会)
  • 国会機能維持条項について5会派で概ね方向性が一致している現状を説明
  • 緊急政令・緊急財政処分の必要性を自民・維新・国民の3会派で共有していると言及
  • 世界的な常識であり、日本が導入していない現状は乖離していると主張
答弁

- (本セグメント内に回答なし)

全文
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とりわけ、緊急事態条項において、国会議員の議員任期延長をはじめ、国会機能維持条項に関しては、2回の論点整理を得た令和5年6月、自民、維新、国民民主、公明、有志の会の5会派で、概ね方向性は一致し、昨年6月には幹事会で5会派の幹事・オブザーバーから骨子案とさらなる検討課題が示されました。

なおも緊急政令、緊急財政処分と司法の関与が課題として残りますが、前二者については自民、維新、国民の3会派でその必要性を共有しています。

もちろん緊急事態時には何年も国会機能を維持させていくことが大原則です。

万が一それが叶わない事態に至った場合、内閣に一時的に権限を集め、緊急政令等で国民と憲法秩序を守らせる制度を法で整えておくことは、特定会派が唱える「権力の暴走を防ぐ」という原則とは矛盾しません。

この緊急権は、国連が採択した国際人権規約、いわゆるB規約にも認める世界の常識です。

ちなみに、西尾三駒沢大学名誉教授によれば、成文憲法を持つ189カ国のうち、緊急事態条項がないのは日本など5カ国のみであり、日本が世界の常識から乖離している現実を申し添えておきます。

憲法9条改正に向けた議論の加速
質問
西田薫 (日本維新の会)
  • 9条議論が会派ごとの意見発表会に終始していたと指摘
  • 改正に前向きな会派間での溝を速やかに埋める作業が必要であると主張
  • 今後の討議において9条に関する比重を一層高めるべきと提案
答弁

- (本セグメント内に回答なし)

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一方、9条に関しましても、この4年間、急激に悪化する我が国を取り巻く安全保障環境を鑑み、かつてないほどの議論の走行に乗せられたことは前進でした。

時代の遺物たる9条が抱える諸課題に正面から向き合うことは当然のことです。

しかし、中身を突き詰めれば、会派ごとによる意見発表会に終始していた感は否めません。

緊急事態条項に比べ、特定会派に球道をとり上げること自体への危機感が強い上、総論では改正に前向きな会派間でも、各論となると立場の合致が見出しがたく、さらに2歩3歩と前に進めることへの支障になったものと察量をいたします。

故に、本審査会での今後の討議において、9条に関する比重を一層高め、大いに議論をし、改正を是とする会派間の溝を速やかに埋めていく作業が欠かせません。

憲法改正の決定プロセスとスケジュール
質問
西田薫 (日本維新の会)
  • 議論を尽くした後は民主的に多数決で結論を得るべきだと主張
  • 自民党高市総裁の「決断のための議論」という考えに同意
  • 来年の党大会までに国会発議に目処をつけたいという決意に賛同
答弁

- (本セグメント内に回答なし)

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残念ながら、この後になって「憲法ありきは認めない、憲法改正ありきは認めない」であったり、「憲法に一切手を触れさせない」と叫び、改憲反対ありきの姿勢を貫く会派が存在するため、全会一致は永遠に臨めません。

本審査会で我が党はこれまで議論を重ね、議論を尽くしたら民主的に多数決で結論を得るべきだと繰り返し主張してきましたが、自民党の高市早苗総裁は12日の党大会での演説でこう述べられました。

「徹底した議論を行った後に意見の集約を図り、最後は多数決によって決断する。

これが民主主義の原則であり、政治の役割である。

私たち政治家が国民の皆さんの負託に応えるため行うべきは、決断のための議論なのです」こうおっしゃっています。

全くの同感であります。

この演説で高市総理は、また来年の党大会までに憲法改正の国会発議に目処をつけたいとの強い決意を示されましたが、私たち日本維新の会はその実現のために全身全霊を傾ける所存です。

選挙困難事態における国会機能維持条項の導入スケジュールと起草委員会の設置
質問
玉木雄一郎 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 来年の党大会までに発議の目処を立てるため、今秋の臨時国会に原案を提出し、来年の通常国会で発議するスケジュールを提案
  • 自民・維新・公明・国民民主の4党合意が不可欠であり、最有力候補として「選挙困難事態における国会機能維持条項」を提案
  • 特別国会中に起草委員会を設置し、具体的な原案づくりに着手することを求める
答弁
古屋圭司 (憲法審査会会長)

- 審査会長として、要請があった件(起草委員会の設置等)については後ほど幹事会で議論することを回答

全文
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せっかく高市総理が今後のスケジュールについて言及されたので、少し具体的な話をしたいと思います。

総理のおっしゃる来年の党大会までに何とかめどが立ったと言える状態にするためには、まず今年の秋の臨時国会には、原案を取りまとめて国会法に基づく衆議院100名以上の賛成、参議院50名以上の賛成で国会に提出しないといけないと思います。

その上で、当該原案を審査会に付託して、来年の通常国会で両院の総議員の3分の2の議決で発議につなげていくのが現実的なスケジュールではないでしょうか。

そして現在、参議院では自民党、日本維新の会だけでは過半数を割っており、公明党と我が党を入れてちょうど発議に必要な3分の2に達する程度であります。

だからこそ、来年の発議に目処を立てるということであれば、現在の自民、維新、公明、そして我が党の少なくとも4党が合意できるテーマで議論を進めない限り、両院の3分の2の議員による発議には結びつきません。

その最有力候補が、かつて5会派で合意した選挙困難事態における国会機能維持条項ではないかと提案をさせていただいております。

よって、もし総理がおっしゃるスケジュールで進めたいのであれば、この選挙困難事態における国会機能維持条項について、今、特別国会中に起草委員会を設置し、具体的な原案づくりに着手することが不可欠であります。

複数のテーマを取り扱うと意気込んでも、結局何も得ることができないという、いつもの轍を踏むことになりかねません。

欲張っては駄目です。

私、審査会長にも要請がございましたので、その件については後ほど、幹事会で議論をさせていただきます。

選挙困難事態における自民党内の議論状況(新藤筆頭幹事への質問)
質問
玉木雄一郎 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 衆議院では5会派で合意したが、参議院の自民党内で「議員任期の延長は不要」との異論が出ているとの認識を示す
  • 自民党全体として現在どのような議論になっており、意見がまとまっているのかを問う
答弁

- (本セグメント内に回答なし)

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まず新藤君に伺います。

選挙困難事態における国会機能維持については、衆議院では5会派で合意した経緯がありますけれども、参議院の自民党の先生方が異議を唱えておられると認識をしております。

特に「議員任期の延長は不要で、参議院の緊急集会で何でもできる」と。

これは私がいつも言う「スーパー緊急集会」と。

案件においても機関においても何でもできるということなので、衆議院がいなくなっても、あるいは参議院の半分がいなくなってもいいんじゃないかということなんですが、これは自民党全体として今どういう議論になっているのか、まとまっていないならまとまっていないということを教えていただければと思います。

選挙困難事態への対応策(中道改革連合への質問)
質問
玉木雄一郎 (国民民主党・無所属クラブ)

- 選挙困難事態に対し、「繰り上げ投票」で対応可能と考えているのか、あるいは「議員任期の延長」の憲法改正が必要と考えているのか、現時点の考えを問う

答弁

- (本セグメント内に回答なし)

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次に中道改革連合に教えていただきたいのは、選挙困難事態についてはこれまで何度も議論させていただきました。

旧立憲のときに議論させていただきましたが、「繰り上げ投票でできる」ということを、例えば前衆議院議員の本庄議員などもおっしゃっておられましたけれども、中道改革連合としては繰り上げ投票であくまで対応できると考えているのか、それとも議員任期の延長の憲法改正がやはり必要と考えているのか、現時点における中道改革連合としての考えをお示しいただきたいと思います。

決まっていなければ決まっていないということを教えていただきたいと思います。

憲法9条改正の優先順位と方向性
質問
玉木雄一郎 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 来春までの発議を目指すなら、合意形成が困難な9条改正に安易に手をつけず、優先順位の高いテーマに絞るべきだと提案
  • 自民党の自衛隊明記論では現状と変わらず実効性がないと指摘
  • 国民民主党としては、9条2項の削除、または例外として自衛権の行使を位置づける方向で党内議論を進めていることを提示
答弁

- (本セグメント内に回答なし)

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最後に9条改正について申し上げます。

まず来春までに発議の目処を立てるというのであれば、9条改正に安易に手をつけない方がいいと私は思います。

理由は2つあります。

まず、参議院で与党に3分の2の議席がないことに加え、自民党、維新、与党の中でも意見が分かれているということ。

そのため、来年春に発議の目処を立てるのは、スケジュール的に難しいのではないかということ。

2つ目は前回も申し上げましたが、そもそも自民党の自衛隊明記論では、9条1項、2項とその解釈を維持するので、明記した自衛隊ができることは現在の自衛隊と何も変わらないし、自衛権をめぐる議論も解消しないからであります。

そうした労を多くして得なき改憲に時間を割くよりは、優先順位が高く、そしてより合意の得やすいテーマに絞った方がいいのではないでしょうか。

新藤君のおっしゃる、筆頭のおっしゃる、国防規定も私はあった方がいいと思いますが、ただなくても現在の自衛隊による国の守りに問題は生じていないと思いますので、いずれにしても時間をかけて議論すべきテーマではないかと思います。

なお、我が党としては、9条2項を削除するか、あるいは残す場合であっても、戦力の保持を禁止した9条2項の範囲の中ではなく、その例外として自衛権の行使を位置づけることを提案しています。

つまり自衛隊を戦力として位置づけ、その軍事的貢献力の行使に平和国家にふさわしい統制をどのように聞かせていくのか、その統制のルールを憲法にどこまで書くのか、あるいは法令にどこまで委任するのかについて、今党内でも議論を進めておりますので、議論は議論として積極的に貢献していきたいと思いますけれども、ぜひ優先順位を決めた議論をお願いしたいと思います。

憲法9条および国防の在り方(創憲)
質問
和田政宗 (参政党)
  • 自民党の自衛隊明記案だけでは不十分であり、根本的な改正が必要である
  • 自衛のための軍隊(自衛軍)を保持し、他国に依存しない国防体制を構築すべきである
  • 条文案の作成に入る前に、国家としての国防の在り方について根本的な議論を行うべきである
答弁

- (回答なし:意見表明のみの発言であるため)

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先週も申し述べましたが、参政党は創憲、憲法を一から国民の手で作り直すことを掲げています。

国民が積極的に政治に参画する参加型民主主義を提唱している参政党は、広く国民が憲法論議に参加する創憲という考えをとっています。

参政党は9条について、根本的な改正を掲げています。

そもそも9条は、先の大戦後のGHQ占領下において、日本の武力行使の放棄とともに、米軍が日本の防衛を担い、駐留することをセットとして作られたものと考えられます。

だからこそ、参政党は、自民党が示す憲法改正の叩き台案のように、現行憲法に自衛隊を明記するだけでは不十分であると考えています。

現状維持のまま自衛隊の存在を記すだけでは、国防体制の強化になりません。

国土、国民をどんなときも必ず守るためには、自衛のための軍隊、自衛軍を保持し、自国の防衛は他国に依存するのではなく、自らの手で行うべきです。

現状、自衛隊の行動はポジティブリスト方式で、がんじがらめに制限されており、他国の国防軍のようなネガティブ方式になっていません。

自衛隊のポジティブリスト、ネガティブリスト問題が解決しなければ、事前に決められた「できること」だけに拘束される、あくまで警察権の延長の組織でしかなく、やってはならないことを定める各国の国防軍とは大きくかけ離れた組織を憲法で担保するだけになります。

これでは何も変わりません。

米軍の駐留が続き、国防における米国依存は変わりません。

ですから、参政党は、根本的な国家としての国防の在り方を議論し、真に国土と国民を守れる憲法とすることの議論をまず行うべきと考えています。

この根本的議論をした上でなければ、条文案作成に入ることはまだ早いと考えます。

憲法改正をすることが目的にもなりかねない、「これなら憲法改正ができる」ということでの各論に入り込むような議論ではなく、参政党は真に国家・国民のための憲法改正を行う、一から作り直す創憲のために、深く根本的な議論を審査会において行うべきと考えます。

なぜ創憲なのか、憲法を作り直すのか。

それは現行憲法が国民の自由な意思で作られていないことで、さまざまな問題点を抱えているからです。

国家、領土、国民を守るために、ごく当たり前のことを当たり前にできるようにしなくてはなりません。

現行憲法は占領下におけるGHQ草案がもとになっており、主権が制限されている状態の中、占領下で制定されたものであり、国民の自由な意思に基づいて作られたものではありません。

参政党は憲法改正の議論には積極的に参加してまいりますが、やはり現行憲法の成り立ちからも根本的な議論がなされるべきと考えます。

日本が世界に冠たる真の独立国となるには、占領下のGHQ草案が元になっている憲法を、多くの課題がありながら、それを改正せず放置するのではなく、根本改正を行う。

国民が制約なく議論をし、真に国家・国民のための憲法とすべきであると考えます。

憲法を一から作り直す、創憲こそ必要です。

ですから、参政党は、憲法審査会において、根本的な国家としての国防の在り方を議論し、真に国土と国民を守れる憲法とすることの議論をまず行うべきであると考えています。

緊急事態条項の創設
質問
和田政宗 (参政党)
  • 感染症の蔓延やパンデミックを含む緊急事態条項の創設に反対する
  • 人為的にパンデミックが演出された場合、国民の権利が不当に制限される懸念がある
答弁

- (回答なし:意見表明のみの発言であるため)

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さて、先週の各党意見表明で自民党筆頭幹事が、次回以降、各会派より緊急事態条項についてのご意見をお聞かせいただきたいとの話がありましたので、先週も申し述べましたが、改めて申し述べます。

参政党は憲法改正において、感染症の蔓延、パンデミックが含まれる緊急事態条項創設に反対をします。

昨年、米国ホワイトハウスは、新型コロナウイルスの起源について、武漢の研究所からの漏洩が最も可能性が高いとの見解を公表しています。

今後、もし人工でウイルスが作られ、PCR検査で陽性を増やすということで、パンデミックによる緊急事態が演出できるとなれば、人為的に国民の権利を制限することが可能になってしまいます。

ですから、参政党は憲法改正において、感染症の蔓延、パンデミックが含まれる緊急事態条項を創設することに反対します。

審査会の運営方法について
質問
古川あおい (チームみらい)
  • テーマを絞って議論をピン留めし、同じ話を繰り返さない運用を求める
  • 論点ごとの事実認識や立場の違い、議論の順序と方法の見通しを共有すべき
  • 先例(第208回国会)のように、論点範囲をあらかじめ示し、資料に基づき集中的に議論を深める運用を提案する
答弁

- 回答なし

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まず1点目、この審査会の運営についてでございます。

前回、玉木委員からテーマを絞って議論をピン留めしながら進めてほしい、同じ話をぐるぐる繰り返すのはどうなのかというご発言がありました。

テーマを絞って議論を行うことが重要であるという点につきまして、チームみらいとしても同意いたします。

また、前回の各会派のご発言を聞いておりまして、緊急事態条項、救助、国民投票法をはじめ、解散権や臨時国会の招集期限など、論点が非常に多岐にわたる中、それぞれの論点について、どのような事実認識を前提としているのか、どのような点に各会派の立場の違いがあるのか、今後どのような順序と方法で議論を進めていくのかといった見通しが共有されていない印象を受けました。

本審査会では、かつて特定のテーマに絞って複数回にわたり集中的に議論を積み上げてきた先例があると承知しております。

例えば第208回国会では、憲法第56条第1項の「出席」の概念について、論点説明、集中討議、参考人質疑、総括質疑、総括討議という段階を踏んで議論を深め、衆議院議長への報告という形で結論を出しました。

今国会においても、そうした先例を踏まえ、各会で議論する論点の範囲をあらかじめ示した上で、例えば、これまでの議論の整理や各会派の提案をまとめた資料をもとに、具体的な論点について議論を深めるなどの運用を行うことが良いのではないかと考えます。

国民投票法の議論について
質問
古川あおい (チームみらい)
  • 国民投票法の議論に一定の時間を確保することを求める
  • 不足第4条、広告のインプリント表示、プラットフォーマー連携などの論点整理が必要
  • 生成AIへの対応など、新たな論点について改めて情報収集を行うことが重要であると主張
答弁

- 回答なし

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加えて本日申し上げたいのは、国民投票法の議論に一定の時間を確保していただきたいということです。

前回申し上げた不足第4条の検討事項、あるいは昨年12月に議論された広告のインプリント表示やプラットフォーマーとの連携の枠組みといった論点は整理すべき点であり、昨今の選挙にまつわる環境の変化や、AIの進展なども踏まえて、各会派の意見を伺いながら建設的な議論ができるテーマだと考えています。

諸外国の事例研究や関係事業者からのヒアリングなどについては、これまで一定の蓄積があると承知しておりますが、生成AIへの対応など新たな論点については、改めて情報収集を行うことも重要だと考えます。

個別条項の議論の進め方について
質問
古川あおい (チームみらい)
  • 立法事実(何が問題か)の認識を各会派で共有し、合意・不合意を明らかにする段階を設けるべき
  • その後、憲法改正が必要か、解釈や法律改正で対応可能かを検討する2段階の進め方を提案
  • 事実認識を整理することで、議論の噛み合わせを良くし、共通の土台を構築することを求める
答弁

- 回答なし

全文
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また、個別条項の議論の進め方についても考えを述べさせていただきます。

この審査会では、さまざまな個別論点がこれまで議論されてきたと承知しております。

今後の議論に当たっては、各論点について、まず何が問題なのかという立法事実についての認識を各会派で共有し、合意できるところと合意できないところを明らかにした上で、解決策として憲法改正が必要なのか、それとも解釈の整理や法律の改正で対応可能なのかを検討するという2段階の進め方が有効なのではないかと考えております。

具体的には、今後の議論を実りあるものにするためには、立法事実についての認識を各会派で共有することが出発点になると考えます。

各会派の立場の違いが問題の事実認識の違いから来ているのか、それとも同じ事実認識を前提とした上での解決策の違いから来ているのかを整理することで、議論がよりかみ合うようになるのではないでしょうか。

各会派が共通の土台の上で議論できる状態をつくることが、結果として議論を前に進めることにつながると考えます。

緊急事態条項の立法事実の整理について
質問
古川あおい (チームみらい)
  • 緊急事態条項の議論において、どのような事態に対応するためのものかという出発点の整理を深めるべき
  • 自然災害、感染症、安全保障上の危機など、具体的にどのような課題が生じるのかを検証し、立法事実を整理することを提案
  • 立法事実の整理を議論の共通土台とし、確かな合意形成につなげたい
答弁

- 回答なし

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最後に、この立法事実の整理という観点から、緊急事態条項について申し上げます。

議員任期の延長を含む緊急事態条項の議論は、この審査会の中心的なテーマの一つであり、条文起草に入るべきだというご意見が、複数の会派から出されていることも承知しております。

チームみらいとしても、この問題の重要性は認識をしております。

その上で申し上げたいのは、どのような事態に対応するための緊急事態条項なのかという出発点の整理をさらに深めることが重要なのではないかという点です。

先ほど申し上げた第208回国会の出席概念の議論は、この審査会の好事例の一つだと考えております。

緊急時に国会が機能できなくなるという問題が具体的にどのような形で生じ得るのかという事実確認から出発し、参考人質疑を経て一定の結論を得た。

これは立法事実の整理から始めるアプローチが機能した例だと考えます。

この時、審査会は解釈の整理で対応が可能だという結論を確認しましたが、その先の問いはまだ残っています。

コロナの経験を踏まえた上で、次に別の想定外の事態が生じた時、国会はどのような対応をするべきなのか。

その対応は現在の憲法の規定上可能なのか。

対応できないとすれば、それはどのような事態でどのような制約が生じるのか。

こうした問いに対して、憲法審査会として、より具体的な検証を積み重ねることができればと考えます。

大規模な自然災害、感染症の蔓延、安全保障上の危機、それぞれの事態において、選挙の実施や国会機能の維持にどのような課題が生じるのかを具体的に整理する。

そういったことが、より確かな合意形成につながるのではないでしょうか。

憲法改正を推進する立場であれ、慎重な立場であれ、どのような事態に対応するために何が必要なのかという立法事実の整理は、議論の共通の土台にもなり得るものです。

手続きの議論に加え、個別の論点においては各会派とともにこの作業を進めていければと考えております。

イラン戦争における日本政府の対応と憲法9条の精神
質問
畑野君枝 (日本共産党)
  • アメリカ・イスラエルによるイラン攻撃を国際法違反とし、日本政府は攻撃停止を強く求めるべきである
  • 在日米軍基地からの出撃容認は、日本が無法な攻撃に加担することになり極めて重大である
  • 憲法9条の精神に基づき、武力行使ではなく外交交渉による解決を働きかけるべきである
答弁

- (回答なし)

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私は前回、国会議員は、会見の議論ではなく、憲法の原理原則を現実の政治に生かすための議論をこそ行うべきだと主張いたしました。

とりわけ今、憲法9条の精神に基づいた外交と政治が強く求められていると、申し上げました。

アメリカとイスラエルによる無法なイラン攻撃で始まった戦争によって、イランでは200人以上の子どもを含め、何の罪もない多くの民間人が犠牲になっています。

憲法9条を持つ日本政府は、そのための役割を果たすべきです。

日本政府は両国が全ての攻撃を中止し、再び攻撃しないことを保障するよう強く求めるべきです。

アメリカとイランが外交交渉によって問題を解決するよう働きかけを強めるべきです。

それこそ絶対に戦争を許してはならないという憲法9条が求めていることです。

ところが日本政府は国際法違反の先制攻撃を一切批判せず、攻撃の停止を求めていません。

さらに政府は、横須賀基地や沖縄などの在日米軍基地からの出撃を許しています。

日本が無法な攻撃に加担するもので、極めて重大です。

国際法違反のアメリカの戦争を助けるために、憲法が禁じる海外での武力行使を行おうというものであり、絶対に容認できません。

高市首相および茂木外務大臣の発言と方針
質問
畑野君枝 (日本共産党)
  • 高市首相がトランプ大統領との会談で述べた「できることとできないこと」の内容を説明すべきである
  • 茂木外務大臣が言及したホルムズ海峡への自衛隊派遣の可能性は、憲法が禁じる海外での武力行使にあたり容認できない
答弁

- (回答なし)

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高市首相は、トランプ大統領との会談で、「できることとできないことがある」と述べていますが、その内容については何も説明していません。

茂木外務大臣はホルムズ海峡の航行の自由のために自衛隊を派遣する可能性に言及しています。

国際法違反のアメリカの戦争を助けるために、憲法が禁じる海外での武力行使を行おうというものであり、絶対に容認できません。

アメリカ・イスラエルによる攻撃の国際法違反性
質問
畑野君枝 (日本共産党)
  • 今回の攻撃は国連憲章が禁止する先制攻撃であり、主権国家の指導者殺害や民間施設への攻撃は許されない
  • アメリカの国際法学者らも戦争犯罪にあたる可能性を指摘しており、国際秩序の根幹を揺るがすものである
答弁

- (回答なし)

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戦争を止める上で、今回のイラン戦争で何が問題なのか、2つの点を述べておきたいと思います。

まず、何よりも重大なのは、今回のアメリカとイスラエルの攻撃が、幾重にも国際法に違反するものだということです。

アメリカとイスラエルは、イランとの核協議が継続中にもかかわらず、一方的にイランに対して大規模な攻撃を開始しました。

国連憲章が禁止する先制攻撃にほかなりません。

いかなる理由があろうとも、独立した主権国家の最高指導者を殺害するなど、絶対に許されることではありません。

アメリカとイスラエルは、軍事施設だけでなく、学校や病院など、民間施設も攻撃しています。

アメリカによる最初の攻撃で、女子小学校にトマホークが直撃し、170人以上もの子どもと教師が犠牲になりました。

アメリカの国際法学者173人が4月2日に出した声明は、アメリカの攻撃が明確に国連憲章に違反し、戦争犯罪にあたる可能性があると述べ、トランプ大統領の発言を国際人道法を軽視するものだと批判しています。

第二に、アメリカによる国際法違反の攻撃は、世界の安全保障の土台を根底から踏みにじる点で重大です。

これまで国際社会は、1920年の国際連盟規約、1928年のパリ不戦条約を経て、1945年の国連憲章に至るまで、戦争違法化の努力を続けてきました。

これは戦後の国際秩序の根幹をなすものです。

緊急政令制度の憲法規定の必要性
質問
鬼木誠 (自由民主党・無所属の会)
  • 現行の個別法による緊急政令は措置が4類型に限定されており、予測不可能な事態への対応に限界がある
  • 国会機能不全時に個別法外の措置が必要な場合、民主的統制のない超法規的措置に頼らざるを得ない
  • 立憲主義の観点から、事後的な国会統制を前提とした緊急政令制度を憲法に設けるべきではないか
答弁

- (回答なし:本セグメントは質疑者の意見陳述のみであり、相手方の回答が含まれていない)

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私からは、先ほどの新藤筆頭幹事のご発言を受けて、緊急政令の必要性について意見を述べたいと思います。

各国の憲法には様々なスタイルがありますが、いわゆる緊急事態条項としては、国会機能を維持するための議員任期延長と、国会機能をどうしても維持できないような事態において、政府が国会機能を一時的に代行する緊急政令、緊急財産処分を規定している例が多いものと理解しております。

そこでまず、緊急政令について、我が国においても憲法に規定を設けるべきではないかとの立場から、私なりの意見を申し上げます。

まず、緊急政令とは、国会が立法機能を行使することができないような状況に陥ったり、立法措置を講ずる時間的余裕さえないような状況において、あらかじめ国会が設定した枠の範囲内で、一時的・暫定的に国会に代わって内閣が政令によって必要な措置を講ずるものです。

あくまでも一時的・暫定的な国会機能の代替であり、国会機能が回復した時点で、直ちに国会の承認を必要とすることによって、国会が民主的統制を果たすことは当然であります。

これらのうち、災害対策基本法、国民保護法や新型インフルエンザ等対策特措法においては、法律上の緊急政令制度が設けられており、緊急時にはこれらの法律に基づき、内閣が一時的・暫定的な措置を講ぜられるようになっております。

しかしながら、これらの個別法に基づく緊急政令によって取り得る措置は、1.物資の配給・譲渡制限等、2.物価等の統制、3.モラトリアム、4.海外支援の受入という4類型に限定されております。

もし緊急事態が発生し、国会が機能不全に陥った場合に、この4類型以外の立法措置が必要になったとしたら、どうすればよいのでしょうか。

現行憲法上、国会が機能不全に陥るほどの緊急事態が生じた場合に、対処する術は何も定められていないことから、緊急事態の法理に基づき、内閣が超法規的措置を行うほかありません。

しかし、それでは国会の事後的な承認という民主的統制も働かなくなってしまいます。

このような民主的統制の働かない内閣の超法規的措置を認めるのではなく、国会があらかじめ制定した法律の枠組みのもと、内閣に一時的・暫定的に立法権を与え、事後的に国会が統制するという緊急政令制度を憲法に設けておくことこそが、立憲主義にかなうものと考えます。

関東大震災などで歴史的に発出されてきた緊急勅令の内容は、現在、個別法に基づく緊急政令制度に取り込まれているから、これ以上必要ないのだという主張もありますが、海外支援の受け入れが阪神・淡路大震災においてその必要性が発見されたように、どのようなメニューが新たに必要になるかは予測不可能なのであります。

次週の審査会におけるテーマ設定の提案
質問
鬼木誠 (自由民主党・無所属の会)

- 次週の審査会において、緊急政令を含む緊急事態条項の問題を集中的なテーマとして取り上げることを提案する

答弁

- (回答なし:本セグメントは質疑者の意見陳述のみであり、相手方の回答が含まれていない)

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次週の審査会では、ぜひ集中的なテーマとして、緊急政令を含めた緊急事態条項の問題を取り上げていただくことを私からも提案いたします。

国民投票法の投票環境整備とCM規制の議論
質問
泉健太 (中道改革連合・無所属)
  • 公選法に準じた投票環境向上のための3項目の法改正に同意する
  • ただし、放送CMやネットCMに関する議論に一定の結論を得ることが担保されることを条件とする
  • 偽情報や外国からの干渉への対応を含め、公平・公正な環境整備を求める
答弁

- (本セグメント内に回答者が存在せず、質疑者の意見表明のみであるため回答なし)

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まず投票環境の整備についてですが、先週の審査会において自民党の筆頭幹事からは、公選法において既に改正されている投票環境向上に係る3項目について、国民投票法の改正案を早急に再提出して整備したいとの発言がございました。

国民投票は憲法改正の是非について国民に直接意見を表明していただく重要な機会でありますので、その投票環境を整備していく必要性は私も共有をしております。

よって私たちからは、この3項目の法改正について各会派で合意を形成すること、そして放送CMやネットCMに係る議論について積み残すことなく一定の結論を得る旨が同時に何らかの形で担保されること。

これを条件として議論を前に進めようと提案したいと考えております。

令和三年改正法の附則四条には、まさにその放送CM、ネットCM、ネット利用のあり方についての検討が規定をされております。

これに従い、ぜひとも各党各会派の前向きな御理解と御協力をお願いしたいと存じます。

例えば放送CMについては、全くルールが不要という考え方よりも、禁止を含む何らかの法規制なり自主的取組が必要という考え方が多数であったと考えております。

近年、選挙においてはネットの影響力が増大しております。

ネットCMには何らかの対応が必要との認識は、これも共有されていると考えます。

この選挙におけるネット広告については、超党派で構成される選挙運動に関する検討協議会でも議論されているさなかでございます。

こうした議論との内容的あるいはタイミング的な整合ということも必要となってくると思います。

ぜひこうした議論も前に進めていきたいと考えます。

さらに偽情報への対応、外国からの干渉などにも何らかの対応が不可避であるという点についても共通認識があると考えております。

当然、表現の自由の確保には配慮しつつ、現実的で有効な対応策を審査会で見出していきたいと考えております。

國重筆頭幹事が先週の審査会で発言していたように、国民投票の場面において、国民が必要かつ適切な情報に接した上で、その意思を適正かつ確実に反映できる環境をいかに整備するか。

これが大事であります。

3項目の法改正について、各会派の合意が形成され、また放送CMやネットCMに係る議論を積み残さず一定の結論を得る旨が同時に何らかの手段で担保されるのであれば、ぜひ前に進めたいと考えております。

投票環境の向上と国民投票の公平公正の問題は車の両輪でありますので、ぜひ実質的な議論を進めてまいりましょう。

国民投票広報協議会規定の整備
質問
泉健太 (中道改革連合・無所属)
  • 広報協議会による賛成・反対意見の公正かつ平等な取り扱いの具体化を求める
  • 全国民に届ける広報のあり方について、詳細な規定整備の議論を進めたい
答弁

- (本セグメント内に回答者が存在せず、質疑者の意見表明のみであるため回答なし)

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最後に、国民投票広報協議会規定の整備に関する議論です。

国民投票広報協議会は、賛成意見、反対意見を公正かつ平等に取り扱った広報を行うことが法律に規定されております。

この公正かつ平等の観点から、国民投票において広報協議会の広報が非常に重要であることは論を待ちません。

広報協議会の公正かつ平等な広報とはいかなるものなのか。

また、あまねく全国民にどのような広報を届けるのか、そのあり方を具体化していきたいと考えています。

こうした国民投票広報協議会の詳細を規定する規定の整備についても議論を進めていきたいと考えます。

憲法9条改正の方向性と自衛隊の定義
質問
阿部圭史 (日本維新の会)
  • 自衛隊を国内法的に「軍ではない」とするアクロバティックな解釈を維持するのか
  • あるいは国際法・国内法ともに「軍」として正面から捉える立場を取るのか
答弁

- (本セグメント内では回答者が発言しておらず、回答が得られていない)

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ここで憲法改正同志である国民民主党の玉木委員にお伺いいたします。

前回の憲法審査会で玉木委員から、「同じ与党の中でも9条の改正のあり方について考え方が違います。

これは単にいじる条文の考え方だけではなくて、9条2項に規定する戦力に自衛隊が当たるのか当たらないのか。

もっと言うと、国際法的には軍隊なんだけれども、国内法的には軍隊ではないという、ある種アクロバティックな解釈をし続けてきたことを維持するのか、しないのかという本質にも関わる問題」という問いかけがございました。

非常に重要な本質的なご指摘だと思います。

国民民主党としては、このご指摘の「アクロバティックな解釈」を行う立場を取るのか、すなわち自衛隊明記によって自衛隊を国内法的には軍でないという立場を取り続けるのか。

あるいは、ご指摘のアクロバティックな解釈を行う立場を取らず、国際法的にも国内法的にも軍とするという正面から捉えた立場を取るのか。

どちらのお考えを採用されるのでしょうか。

先ほど一部触れておられましたが、改めてお聞かせいただければと思います。

選挙困難事態における国会機能維持の議論と条文起草委員会の設置
質問
浅野哲 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 選挙困難事態における国会機能維持に論点を固定し、議論を前進させるべきである
  • 与野党共同で条文起草作業を進めるため、自民・維新以外の会派も加わった条文起草委員会の設置を求める
  • 条文起草委員会の具体的な在り方について、各会派の見解を示すことを求める
答弁

- 回答なし(発言者が意見を述べて終了したため)

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第一に、まずは選挙困難事態における国会機能維持に論点を固定し、議論を着実に前進させるべきと考えます。

大規模災害、感染症の蔓延、武力攻撃事態等により、選挙が予定通り実施できない場合にも、国会機能をどう維持するのか。

これはまさに憲法上の空白をどう埋めるかという問題であり、まずはこの一点に集中すべきです。

論点を広げるより、まず一つ、原案の形が見えるところまで到達することが重要です。

先ほどの玉木委員からの発言のとおり、まずは選挙困難事態における国会機能維持に係る条文案の検討に集中するため、自民党や日本維新の会以外の会派も加わった条文起草委員会を設置し、与野党共同で条文起草作業を進めるべきと考えます。

ただし、本審査会の毎週木曜日とされている定例の審査枠だけでは検討の時間に限界があります。

そこで条文起草委員会をどのような形で設置するかという点についても、具体的に考えるべき時期が来ていると思います。

今後の審査会の中で条文起草委員会の在り方についても各会派の見解を示し、議論を前進させていくことを求めます。

国民投票法の検討条項に基づく法改正の迅速化
質問
浅野哲 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 国民投票法の検討条項(有料広告制限、資金規制、ネット利用確保)について、早急に方向性を定め法改正に進むべきである
  • AIによる偽情報やマイクロターゲティングなど、高度化する手法への対応策の具体化が必要である
答弁

- 回答なし(発言者が意見を述べて終了したため)

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第二に、憲法改正手続環境の整備についてです。

令和3年の国民投票法改正時には、施行後3年を目途として、国民投票の公平及び公正を確保するための検討条項が追加されました。

そこでは、広告放送及びインターネット等を利用する方法による有料広告の制限、国民投票運動等の資金に係る規制、そして、国民投票に関するインターネット等の適正な利用の確保を図るための方策について検討し、必要な措置を講ずるとされています。

これらについて、いつまでも検討中のままで良いはずがありません。

精度の高いマイクロターゲティングや、精巧な偽情報、AIを活用したエコーチェンバーの意図的な形成の容易化など、前回の改正当時には考えられなかったような手法が日々出現し、複雑化、高度化しています。

この論点については早急に一定の方向性を定め、法改正に進むべきであります。

また、ネットCM規制や資金規制についても対応策の具体化が必要です。

今後の審査会では、この点にも正面から向き合う必要があります。

緊急財政処分制度の必要性
質問
和田義明 (自由民主党・無所属の会)
  • 国会が機能不全に陥った緊急事態において、迅速な国費支出を可能にする「緊急財政処分制度」の必要性を主張
  • 緊急政令制度とセットで、予算に代わる支出根拠を設けるべきであるとの意見を提示
  • 次週の審査会において、緊急事態条項をテーマとした集中的な討議を提案
答弁

- (回答なし:質疑者の意見表明および提案のみで終了している)

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冒頭の新藤筆頭幹事からの緊急事態条項全般にわたる御発言を受け、また先ほどの鬼木幹事からの緊急政令制度を設ける必要性などについての御発言を受け、私からは、緊急時において、必要な国費の支出、その他の財政上の処分を行えるようにするための緊急財政処分制度について、私なりの意見を述べさせていただきたいと思います。

しかし、緊急事態に陥り国会が機能不全に陥った場合、国家はどのように行動することになるのでしょうか。

しかし、必要な措置を講じる法的な根拠があったとしても、憲法上の規定のとおり、国の活動に必要な国費の支出、その他の財政上の処分には予算の裏付けがなければなりません。

しかし、予備費で対応できない支出が必要になれば、本来補正予算を成立させなければなりませんが、国会が機能不全に陥っている状況ではそれもできません。

特に大規模自然災害やパンデミックに即座に対応するためには、大規模で迅速な国費の支出が必要になります。

こうした状況に対応するために必要になるのが、緊急財政処分の制度でございます。

すなわち、本来、国費の支出など、財政上の処分は予算をはじめとして、国会の議決に基づくことが必要なところ、内閣に臨時に必要な財政上の処分を行う権限を与え、事後的に国会が承認を行うというものであります。

この財政上の処分としては、具体的には、例えば、予算に挙げられた金額を超えた国費の支出、予算に挙げられていない費目への国費の支出、さらには、その国費の支出に必要となる財源を調達するために、予算早速に定める国債発行限度額を超えて発行することなどが挙げられます。

以上のように、いかなる緊急事態においても、国民の生命・財産を守り抜くために、必要な措置の法的根拠となる緊急政令と、そして、予算に代わって国費の支出の根拠となる緊急財政処分の制度がセットで必要であります。

本日は私の意見を申し上げましたが、次週、本審査会において、この緊急財政処分も含めて緊急事態条項をテーマとして集中的に討議を行うことを私からもお提案いたします。

憲法審査会の今後の進め方(本体議論)
質問
秋葉賢也 (自由民主党・無所属の会)
  • 憲法改正の本体議論について、テーマを絞って議論すべきである
  • 特に緊急事態条項の論点整理を行い、条文起草を前提とした議論の積み上げを提案する
答弁
古屋圭司 (憲法審査会会長)

- 時間経過により討議を終了するため、具体的な回答はなされていない

全文
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そういう中で、先週と今週の議論を、各会派の御意見をお伺いしておりますと、緊急事態条項をはじめとする憲法改正の本体については絞るべきじゃないか。

そして何に絞るのかということは、新の方からもありましたように、緊急事態条項の論点整理をして、一つ一つ絞って議論していくべきだという御意見がありました。

まさに絞っていくことによって、この議論が加速していくのではないかという感想を持ちましたので、ぜひ本体の議論についてはテーマを絞って、条文起草を前提とした議論の積み上げが必要じゃないかというふうに思います。

そして本体については、緊急事態条項の起草を前提とした、条文起草を前提とした議論の積み上げ。

この2点に絞ってご議論いただくことが極めて現実的ではないかなというふうに思っておりますので、古屋会長をはじめ幹事の皆様に、強く今後の進め方についてこの2方向を提案をさせていただいて、私の意見にさせていただきたいと思います。

古屋会長:今、おおむね予定した時間が経過いたしましたので、これにて今日の討議は終了をさせていただきます。

ありがとうございました。

憲法審査会の今後の進め方(国民投票法)
質問
秋葉賢也 (自由民主党・無所属の会)
  • 本体議論と並行して、国民投票法の改正などの手続き上の課題整理を行うべきである
  • 「本体」と「手続き」の二本建てで進めることを提案する
答弁
古屋圭司 (憲法審査会会長)

- 時間経過により討議を終了するため、具体的な回答はなされていない

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それからもう一つは、各会派のご意見の中に、手続きとしての国民投票法も同時にやっぱりやっていくべきだ、やはり二本建てで進むべきだというのが、概ねの会派に共通したご意見ではなかったかなと思っております。

そこで、この憲法審査会におきましても、国民投票法の改正をはじめとする手続きの課題の整理が一点。

この2点に絞ってご議論いただくことが極めて現実的ではないかなというふうに思っておりますので、古屋会長をはじめ幹事の皆様に、強く今後の進め方についてこの2方向を提案をさせていただいて、私の意見にさせていただきたいと思います。

古屋会長:今、おおむね予定した時間が経過いたしましたので、これにて今日の討議は終了をさせていただきます。

ありがとうございました。

発言全文

古屋圭司 (憲法審査会会長) 1発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

これより会議を開きます。

日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件について調査を進めます。

本日は憲法審査会におけるこれまでの議論を踏まえた今後の議論について討議をいたします。

この討議につきましては、幹事会の協議に基づき、まず各会派1名ずつ大会派順に発言をしていただき、その後、各委員が自由に発言を行うことといたします。

それでは、まず各会派1名ずつによる発言に入ります。

発言時間は7分以内といたします。

質問を行う場合、発言時間は答弁時間を含めて7分以内といたしますので、ご留意を願います。

発言時間の経過につきましては、おおむね7分経過時に、簿座を鳴らしてお知らせをいたします。

発言は自席から着席のままで結構でございます。

発言の申出がありますので順次これを許します。

新藤義孝 (自由民主党・無所属の会) 2発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

新藤義孝君。

質疑者 新藤義孝

自由民主党の新藤義孝であります。

先週の審査会では、憲法審査会の今後の議論についてをテーマに、各会派から積極的な意見が述べられました。

ある程度テーマを絞って、具体的に議論を詰めながら進めていくべきであり、この緊急事態条項に関しては、選挙困難事態における選挙期日、議員任期の特例の創設を含む緊急事態における国会機能維持についての議論が進んでいるというご指摘がありました。

また、条文起草に着手すべきではないかという意見もございましたし、さらに、いついかなる事態にあっても、国民を守り抜くことを大前提としつつ、緊急時における措置が乱用されることのないよう、民主的統制の観点から議論を深める必要がある、こういった意見もございました。

全体的に、この緊急事態条項について、さらに論点を詰めていくべきではないかという声が多くあったのではないかと、私は承知をしております。

そこで本日は、それらの意見を受けまして、私なりにこれまでの緊急事態条項についての議論を改めて整理をさせていただきたい、このように思います。

まず、この論点の意義は、憲法上、衆議院議員の任期は4年、参議院議員の任期は6年とされているところ、緊急事態が発生して適正な選挙執行が行えなくなった場合に、選挙期日を延期し、それに伴って議員任期も延長することにより、いついかなる場合にも国会機能を維持しようとするところにございます。

その対象となる緊急事態の範囲につきましては、大規模自然災害に加え、テロ、内乱、感染症蔓延、国家有事安全保障を含めた4つの事態と、その他これらに匹敵する事態とすることが適切であることについて、当時の自民党、公明党、日本維新の会、国民民主党、そして有志の会の5会派の賛同をいただき、おおむね、この5会派においては意見集約がなされたわけであります。

これらの事態の発生によりまして、適正な選挙実施が困難な状態に陥った場合という要件を満たしたとき、選挙期日を延期し、それに合わせて議員任期も延長するというのが、私たちが提言している選挙困難事態における議員任期の延長の基本的な仕組みでございます。

なお、ここに言う適正な選挙実施が困難な状態についての判断要素といたしましては、まず日本全国で一斉に行われるべきこの国政選挙の一体性が害されるほどの広範な地域で選挙の適正実施が困難であるという、いわゆる「広範性」の要件です。

それから、参議院の緊急集会での対応がどうしても難しいほどの「長期性」の要件。

こういったこの2つで判断することになります。

したがって今後は、この広範性と長期性という2つの要件の具体的な基準について、さらに議論を深化させる必要があるのではないかと、このように思っているわけであります。

次に、この事態認定は内閣が行うこととし、民主的統制の観点から国会の事前承認を要することについても、概ね意見は一致しております。

残る問題は、この国会承認の際の議決要件に関し、過半数とするか、3分の2以上の多数とするかといった論点です。

これについては、現行憲法の議決要件を比較検討するなどの丁寧な議論が必要であり、この点を深掘りした論点整理については、本テーマを集中的に議論する際、改めて問題提起をしたい、このように思います。

このほかにも、選挙困難事態における議員任期の延長の乱用を防止する観点から、内閣、国会による事態認定の適正さを担保するための裁判所の関与の在り方、そして任期延長期間の上限設定などについても、具体的な制度設計の中で議論を深掘りしていく必要があるわけです。

さらなる論点として、衆議院の解散後に選挙困難事態に陥り、総選挙の執行ができなくなった、そうした場合における対応策が挙げられます。

解散によって衆議院議員はその身分を失っておりますから、任期を延長しようにも、その基本となる身分自体がないわけです。

そこで一旦解散の効果をなくして、全衆議院議員の身分を復活させることが必要になります。

衆議院議員については、戦後これまで任期満了選挙が行われたのは一度しかございません。

選挙困難事態への現実的な対応を考えた場合、解散後の緊急事態発生の際の身分復活は極めて重要な問題になるのではないでしょうか。

この点についても、さらに論点を絞り具体的な検討が必要だと考えております。

これらに加えまして、緊急事態条項に関しましては、重要な論点として、内閣総理大臣に緊急財政処分の権限を内閣に付与することは、国家運営にとって実効的に重要な事項であります。

もちろん、そこで取られた措置については事後的に国会承認を必要とするなど、民主的統制の制度を併せ講じることも極めて重要な事項です。

以上。

本日は緊急事態条項に関しての論点と残された課題について、その概略を申し上げました。

私としては、ここまで議論が進んでいることを踏まえれば、さらに論点を深めるためにも、次回の審査会でこのテーマに関する集中的な討議を行ってはいかがかというふうに提案をしたいと思います。

この取扱いにつきましては、本日まさにこれから各会派からの御意見があると思いますので、その御意見、御発言を参考にしながら、筆頭間でぜひ御協議させていただきたいとこのように思っております。

次回審査会における緊急事態条項に関する集中的討議について、各会派の御意見をぜひとも頂戴したいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げまして、私の発言といたします。

ありがとうございました。

國重徹 (中道改革連合・無所属) 2発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

次に、國重徹君。

質疑者 國重徹

中道改革連合の國重徹です。

前回の審査会では、まず私たち中道改革連合の理念と憲法に対する考え方、そして憲法論議に臨む基本姿勢を申し述べました。

具体的には、憲法として立憲主義を政治の土台とし、権力の乱用を防ぎ、個人の尊厳と国民の権利を守ること、これが私たちの基本姿勢であること、そして改憲それ自体を目的とする立場にも、現行憲法を固定的に捉え時代や社会の変化に伴う新たな課題に目を閉ざす立場にも立たないこと。

さらに憲法論議において私たちが何より重んじるのは、個人の尊厳と国民の権利をいかに実効的に保障するのかという点であることを述べました。

先週の審査会では、他の会派からもそれぞれ憲法論議に臨む基本的な理念や考え方が示されました。

その中でチームみらいの古川委員からは、国民投票法など憲法改正の手続に関する論点と個別条項の中身に関する論点を切り分けて議論を積み上げていくべきだ。

また、改正内容の議論に集中できる環境を整えるためにも手続き面の整備が重要であるといった意見が示されました。

重要なご指摘であると受け止めています。

国民投票法は憲法改正を国民に問うための土台です。

投票環境の整備やCM規制などの手続き面の整備が極めて重要であることに異論はありません。

他方で、だからといって手続き面の整備が完了するまで憲法本体の議論に一切入らないというのも現実的ではありません。

憲法論議は本体と手続きの双方がそろって成り立つものであるからです。

審査会としては、憲法本体の議論と手続き法の議論をテーマごとに整理しつつ、車の両輪として並行して進めていくべきと考えます。

その上で、憲法論議を進めるにあたって改めてお願いしたいことがあります。

それは、憲法審査会においてはこれまでの論議の作法に則り、少数会派の意見を尊重しながら議論を進めていっていただきたいということです。

先週の審査会では、緊急時における国会機能の維持について多くの意見が述べられました。

例えば参政党の和田委員からは、感染症の蔓延、パンデミックを含む緊急事態条項の創設には反対するとの意見が示されるなど、新たに審査会に加わった会派からも様々な問題提起がありました。

その一方で、既に論点は整理されている、論点は出尽くした上で、条文起草委員会の設置を求める発言もありました。

確かに、これまでの議論によって、論点はある程度整理されてきたのかもしれません。

しかし、例えば、後方支援要件や長期性要件の具体的な認定基準などについては、必ずしも共通認識が得られていないように思われます。

このような中で、新しい会派や少数会派の意見を置き去りにしたまま、結論ありきで条文化に進むことは、やはり慎重であるべきだと考えます。

私たち中道改革連合も新しい会派です。

憲法論議に臨む基本的な姿勢は先週、そして本日冒頭に述べたとおり明確でありますが、個別の論点については党内議論を重ねて、党としての見解をまとめていきたいと私としては考えております。

これまでの議論の積み重ねを踏まえつつ、新たな視点も取り入れていく。

そうした進め方であってこそ、議論はより厚みを増したものになるはずです。

ぜひ丁寧な議論と粘り強い合意形成をお願いしたいと思います。

また、参議院との関係も意識すべきだと考えます。

二院制のもと、両院はそれぞれ独立して活動を行うのが大原則です。

他方で、憲法改正の発議には衆参両院でそれぞれ総議員の3分の2以上の賛成が必要です。

さらに最終的には国民投票で国民の審判を受けなければなりません。

そうである以上、参議院で争点となり得る点も意識しながら、論点の詰め方や合意形成のあり方を考えていく必要があります。

国会全体として、国民への発議に耐えうるだけの議論の熟度が求められるのではないでしょうか。

個別のテーマについて申し上げます。

まず国会機能の維持という観点からは、臨時会の招集期限も重要なテーマです。

これは前回の審査会でも述べたとおり、行政監視機能を十分に機能させ、国民主権と議会制民主主義を実質化するための重要な憲法上の課題です。

このテーマについては、各党の問題意識も比較的共有されているように思います。

例えば自民党は2012年草案で、憲法53条に「20日以内」と明記することを提案されています。

また、日本維新の会、国民民主党、有志の会の3会派も共同で2023年に、同じく憲法53条に「20日以内」と明記する案を取りまとめ公表されています。

さらに、立憲民主党、日本維新の会、共産党、有志の会、れいわ新選組は、2022年に一定の例外事由に当たる場合を除いて、20日以内の臨時会の招集決定を義務付ける国会法改正案を衆議院に提出されています。

招集期限は何日がよいのか、また乱用防止策をどうするのかなど、なお議論すべき論点はありますが、幅広い合意形成を図りやすい、優先順位の高いテーマと言えるのではないでしょうか。

解散権のあり方も、国会機能の維持の観点、そして国民の選挙権を実効的に保障する観点から、極めて重要なテーマです。

そもそも内閣が解散権を行使するにあたって、事前にその解散総選挙で国民に何を問うのか、その具体的な争点を示すのは当然のことです。

この点は、政治に携わるものであれば誰もが否定できないはずです。

法形式として憲法改正にまで踏み込むのか、それとも法律レベルの対応にとどめるのか、こうした基本的な論点をはじめ、数多くの論点があり、これこそ憲法審査会で大いに議論すべきテーマといえます。

憲法改正手続の整備も重要です。

投票環境向上のためのいわゆる3項目案、放送CMやネットに関する諸問などといった国民投票法の論点、さらに広報協議会規定の整備を議論すべきです。

この点については、後ほど同僚議員から発言する予定です。

最後に、前回も述べましたが、各会派、各委員がしっかりと準備をして議論に臨むことができるよう、今後のテーマや進め方についてある程度の見通しを共有しながら、審査会を運営していくことが必要であると考えます。

これまでの審査会における議論を踏まえ、新たな会派の問題意識も取り入れながら、国民のための充実した憲法論議を行っていく考えを申し述べ、私の発言といたします。

西田薫 (日本維新の会) 2発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

次に西田薫君。

質疑者 西田薫

日本維新の会の西田薫でございます。

約4ヶ月ぶりに行われた前回の集中討議を聞いておりますと、このまま言いっぱなしの議論を続けていては、何も決められないと率直に受け取りました。

一歩前進したかと思えば、相当な空白の時間を挟むと、元に戻るどころか、2歩後退する。

実態は「会議は踊る、されど進まず」であります。

先の解散総選挙に当たり、従前、改憲勢力とされていた公明党が立憲民主党と中道改革連合で合流された積極的な事情もありましょう。

故に先週の本審査会で国民民主党の玉木委員が述べられたように、そして先ほど新藤先生、新藤幹事も引用されながら述べられましたが、ある程度テーマを絞って具体的に議論をピン留めしながら進めていく運営が不可欠です。

アクセルを踏んで議論を進めていくべきは、いずれも急務のテーマである緊急事態条項創設と9条改正にほかなりません。

本審査会の定例日開催がほぼ定着したこの4年間の議論等を振り返れば、この2項目については、総論から各論に移行し、ゴールに向けた意見集約のレールに乗せて然るべき時を迎えたと考えます。

憲法審査会事務局によると、令和4年の通常国会から、先週の本審査会において持たれた集中討議と参考人質疑は都合約60回ありました。

このうち、オンライン審議のあり方を含む緊急事態条項が主なテーマになったのは、集中討議はじめ37回を数え、全体の6割を超えました。

安全保障を含む9条が主要テーマになったのは集中討議はじめ18回で全体の3割を占めました。

集中討議においてこの2項目以外で複数回にわたってテーマに据えられたのは国民投票に係る課題にほぼ限られ、過去4年間の憲法の本丸をめぐる議論は緊急事態条項と9条に集中されたことは揺るがない事実です。

それは、世界で猛威を振るっていたコロナ禍や、ロシアのウクライナ侵略等が突きつけた教訓に、本審査会が向き合い、積み上げてきた蓄積であります。

とりわけ、緊急事態条項において、国会議員の議員任期延長をはじめ、国会機能維持条項に関しては、2回の論点整理を得た令和5年6月、自民、維新、国民民主、公明、有志の会の5会派で、概ね方向性は一致し、昨年6月には幹事会で5会派の幹事・オブザーバーから骨子案とさらなる検討課題が示されました。

なおも緊急政令、緊急財政処分と司法の関与が課題として残りますが、前二者については自民、維新、国民の3会派でその必要性を共有しています。

もちろん緊急事態時には何年も国会機能を維持させていくことが大原則です。

万が一それが叶わない事態に至った場合、内閣に一時的に権限を集め、緊急政令等で国民と憲法秩序を守らせる制度を法で整えておくことは、特定会派が唱える「権力の暴走を防ぐ」という原則とは矛盾しません。

この緊急権は、国連が採択した国際人権規約、いわゆるB規約にも認める世界の常識です。

ちなみに、西尾三駒沢大学名誉教授によれば、成文憲法を持つ189カ国のうち、緊急事態条項がないのは日本など5カ国のみであり、日本が世界の常識から乖離している現実を申し添えておきます。

一方、9条に関しましても、この4年間、急激に悪化する我が国を取り巻く安全保障環境を鑑み、かつてないほどの議論の走行に乗せられたことは前進でした。

時代の遺物たる9条が抱える諸課題に正面から向き合うことは当然のことです。

しかし、中身を突き詰めれば、会派ごとによる意見発表会に終始していた感は否めません。

緊急事態条項に比べ、特定会派に球道をとり上げること自体への危機感が強い上、総論では改正に前向きな会派間でも、各論となると立場の合致が見出しがたく、さらに2歩3歩と前に進めることへの支障になったものと察量をいたします。

故に、本審査会での今後の討議において、9条に関する比重を一層高め、大いに議論をし、改正を是とする会派間の溝を速やかに埋めていく作業が欠かせません。

我が党は、自民党との間で緊急事態条項と9条改正について条文起草協議会を設置し、それぞれ条文案の策定に向けた議論を進めていますが、方向性を異にする他会派の御意見にもしっかりと耳を傾け、最終的に可能な限り、多くの会派とともに憲法改正原案を取りまとめたいと考えております。

残念ながら、この後になって「憲法ありきは認めない、憲法改正ありきは認めない」であったり、「憲法に一切手を触れさせない」と叫び、改憲反対ありきの姿勢を貫く会派が存在するため、全会一致は永遠に臨めません。

本審査会で我が党はこれまで議論を重ね、議論を尽くしたら民主的に多数決で結論を得るべきだと繰り返し主張してきましたが、自民党の高市早苗総裁は12日の党大会での演説でこう述べられました。

「徹底した議論を行った後に意見の集約を図り、最後は多数決によって決断する。

これが民主主義の原則であり、政治の役割である。

私たち政治家が国民の皆さんの負託に応えるため行うべきは、決断のための議論なのです」こうおっしゃっています。

全くの同感であります。

この演説で高市総理は、また来年の党大会までに憲法改正の国会発議に目処をつけたいとの強い決意を示されましたが、私たち日本維新の会はその実現のために全身全霊を傾ける所存です。

最後に、次回以降の本審査会において、先ほど新藤先生も述べられましたが、私たちは緊急事態条項及び9条に関する議論を共に見つめるべく、この2項目の集中討議を順次それぞれ行っていくことを提案させていただき、私の発言を終わります。

玉木雄一郎 (国民民主党・無所属クラブ) 3発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

次に玉木雄一郎君。

質疑者 玉木雄一郎

はい。

国民民主党の玉木雄一郎です。

高市総裁は4月12日の自民党大会で、「時は来ました。

国会においては結論のための議論を進めてまいりましょう。

そして改正の発議について、何とかめどが立ったと言える状態で来年の党大会を迎えたい」と述べられました。

私もとっくに時は来ていると思います。

そして実際、総理のおっしゃる結論のための議論にもトライをしてきた自負がございます。

サボっていたわけではありません。

実際、先ほども言及がありました、2年前の2024年の通常国会末には、当時の自民党、公明党、維新、国民民主党、有志の会の5会派で、選挙困難事態における国会機能の維持条項についての合意に至り、国会提出直前まで至りました。

しかし、当時の自民党国対からのストップがかかり、また参議院の自民党からも異論が出たと記憶しております。

せっかく高市総理が今後のスケジュールについて言及されたので、少し具体的な話をしたいと思います。

総理のおっしゃる来年の党大会までに何とかめどが立ったと言える状態にするためには、まず今年の秋の臨時国会には、原案を取りまとめて国会法に基づく衆議院100名以上の賛成、参議院50名以上の賛成で国会に提出しないといけないと思います。

その上で、当該原案を審査会に付託して、来年の通常国会で両院の総議員の3分の2の議決で発議につなげていくのが現実的なスケジュールではないでしょうか。

そして現在、参議院では自民党、日本維新の会だけでは過半数を割っており、公明党と我が党を入れてちょうど発議に必要な3分の2に達する程度であります。

だからこそ、来年の発議に目処を立てるということであれば、現在の自民、維新、公明、そして我が党の少なくとも4党が合意できるテーマで議論を進めない限り、両院の3分の2の議員による発議には結びつきません。

その最有力候補が、かつて5会派で合意した選挙困難事態における国会機能維持条項ではないかと提案をさせていただいております。

よって、もし総理がおっしゃるスケジュールで進めたいのであれば、この選挙困難事態における国会機能維持条項について、今、特別国会中に起草委員会を設置し、具体的な原案づくりに着手することが不可欠であります。

複数のテーマを取り扱うと意気込んでも、結局何も得ることができないという、いつもの轍を踏むことになりかねません。

欲張っては駄目です。

あとできるとしたら、現在参議院の審査会で集中的な議論が行われている参議院の合区解消ぐらいではないでしょうか。

そこで本審査会では、次回から新藤筆頭幹事もおっしゃられたとおり、選挙困難事態における国会機能維持条項についての集中的な討議を行うことを古屋会長に求めます。

特に次回冒頭に、これまでの議論について最も詳しい法制局の立場の特別参与に、これまでの議論、各党の議論を論点ごとに説明していただくことを求めたいと思いますので、併せて会長の取り計らいをお願いしたいと思います。

ここで、この後の議論を身のあるものにするために、自民党と中道改革連合に質問をさせていただきたいと思います。

今答えられるなら答えていただきたいと思いますし、今難しければ次回以降でお願いしたいと思います。

まず新藤君に伺います。

選挙困難事態における国会機能維持については、衆議院では5会派で合意した経緯がありますけれども、参議院の自民党の先生方が異議を唱えておられると認識をしております。

特に「議員任期の延長は不要で、参議院の緊急集会で何でもできる」と。

これは私がいつも言う「スーパー緊急集会」と。

案件においても機関においても何でもできるということなので、衆議院がいなくなっても、あるいは参議院の半分がいなくなってもいいんじゃないかということなんですが、これは自民党全体として今どういう議論になっているのか、まとまっていないならまとまっていないということを教えていただければと思います。

次に中道改革連合に教えていただきたいのは、選挙困難事態についてはこれまで何度も議論させていただきました。

旧立憲のときに議論させていただきましたが、「繰り上げ投票でできる」ということを、例えば前衆議院議員の本庄議員などもおっしゃっておられましたけれども、中道改革連合としては繰り上げ投票であくまで対応できると考えているのか、それとも議員任期の延長の憲法改正がやはり必要と考えているのか、現時点における中道改革連合としての考えをお示しいただきたいと思います。

決まっていなければ決まっていないということを教えていただきたいと思います。

最後に9条改正について申し上げます。

まず来春までに発議の目処を立てるというのであれば、9条改正に安易に手をつけない方がいいと私は思います。

理由は2つあります。

まず、参議院で与党に3分の2の議席がないことに加え、自民党、維新、与党の中でも意見が分かれているということ。

そのため、来年春に発議の目処を立てるのは、スケジュール的に難しいのではないかということ。

2つ目は前回も申し上げましたが、そもそも自民党の自衛隊明記論では、9条1項、2項とその解釈を維持するので、明記した自衛隊ができることは現在の自衛隊と何も変わらないし、自衛権をめぐる議論も解消しないからであります。

そうした労を多くして得なき改憲に時間を割くよりは、優先順位が高く、そしてより合意の得やすいテーマに絞った方がいいのではないでしょうか。

新藤君のおっしゃる、筆頭のおっしゃる、国防規定も私はあった方がいいと思いますが、ただなくても現在の自衛隊による国の守りに問題は生じていないと思いますので、いずれにしても時間をかけて議論すべきテーマではないかと思います。

なお、我が党としては、9条2項を削除するか、あるいは残す場合であっても、戦力の保持を禁止した9条2項の範囲の中ではなく、その例外として自衛権の行使を位置づけることを提案しています。

つまり自衛隊を戦力として位置づけ、その軍事的貢献力の行使に平和国家にふさわしい統制をどのように聞かせていくのか、その統制のルールを憲法にどこまで書くのか、あるいは法令にどこまで委任するのかについて、今党内でも議論を進めておりますので、議論は議論として積極的に貢献していきたいと思いますけれども、ぜひ優先順位を決めた議論をお願いしたいと思います。

以上です。

委員長 古屋圭司

私、審査会長にも要請がございましたので、その件については後ほど、幹事会で議論をさせていただきます。

和田政宗 (参政党) 2発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

次にですね、和田政宗君。

質疑者 和田政宗

はい、参政党の和田政宗です。

これまでの議論と先週の議論を踏まえて、参政党の意見表明をします。

先週も申し述べましたが、参政党は創憲、憲法を一から国民の手で作り直すことを掲げています。

国民が積極的に政治に参画する参加型民主主義を提唱している参政党は、広く国民が憲法論議に参加する創憲という考えをとっています。

先週、自民党筆頭幹事は、9条について、「ぜひ次回以降に各会派からもご意見を頂戴し、さらに議論を深め、具体的な条文案の作成に入ってまいりたい。

このように考えています」と述べました。

これに対し、参政党の意見を申し述べます。

参政党は9条について、根本的な改正を掲げています。

そもそも9条は、先の大戦後のGHQ占領下において、日本の武力行使の放棄とともに、米軍が日本の防衛を担い、駐留することをセットとして作られたものと考えられます。

だからこそ、参政党は、自民党が示す憲法改正の叩き台案のように、現行憲法に自衛隊を明記するだけでは不十分であると考えています。

現状維持のまま自衛隊の存在を記すだけでは、国防体制の強化になりません。

国土、国民をどんなときも必ず守るためには、自衛のための軍隊、自衛軍を保持し、自国の防衛は他国に依存するのではなく、自らの手で行うべきです。

現状、自衛隊の行動はポジティブリスト方式で、がんじがらめに制限されており、他国の国防軍のようなネガティブ方式になっていません。

自衛隊のポジティブリスト、ネガティブリスト問題が解決しなければ、事前に決められた「できること」だけに拘束される、あくまで警察権の延長の組織でしかなく、やってはならないことを定める各国の国防軍とは大きくかけ離れた組織を憲法で担保するだけになります。

これでは何も変わりません。

米軍の駐留が続き、国防における米国依存は変わりません。

ですから、参政党は、根本的な国家としての国防の在り方を議論し、真に国土と国民を守れる憲法とすることの議論をまず行うべきと考えています。

この根本的議論をした上でなければ、条文案作成に入ることはまだ早いと考えます。

憲法改正は国家と国民を守るために行うものです。

憲法改正をすることが目的にもなりかねない、「これなら憲法改正ができる」ということでの各論に入り込むような議論ではなく、参政党は真に国家・国民のための憲法改正を行う、一から作り直す創憲のために、深く根本的な議論を審査会において行うべきと考えます。

なぜ創憲なのか、憲法を作り直すのか。

それは現行憲法が国民の自由な意思で作られていないことで、さまざまな問題点を抱えているからです。

国家、領土、国民を守るために、ごく当たり前のことを当たり前にできるようにしなくてはなりません。

現行憲法は占領下におけるGHQ草案がもとになっており、主権が制限されている状態の中、占領下で制定されたものであり、国民の自由な意思に基づいて作られたものではありません。

参政党は憲法改正の議論には積極的に参加してまいりますが、やはり現行憲法の成り立ちからも根本的な議論がなされるべきと考えます。

大日本帝国憲法は13年にわたって議論に議論を重ね制定されました。

制定されたときの国民の感動や一体感は非常に大きなものがありました。

当時の自由民権運動を指揮してきた板垣大輔は、明治四十三年に書かれた『自由思想』の中で、このようなことを述べています。

現代語に訳しますと、「ひとたび憲法が制定発布され、立憲政体が確立されると、前日まで死をもって争っていた者も、たちまち忘れたかのように、まことにわきあいあいとしている。

これは我が国、二千六百年以上続く国家観念に基づく美質がそうさせるものである」と。

憲法を一からつくる、根本からつくり直すというのは、国民に大きなエネルギーをもたらし、完成したときには、国中の思いを統一する大きな力があると考えます。

今、日本は投票率が低下し、政治への無関心、未来が明るいとは思えないと考える人が増え、諦めに似た危機感が広がっています。

もちろんこれは経済的要因も大きいと思いますが、国の在り方や未来をつくる憲法について、国民が自由に知恵やアイデアを出し合って作っていく機会が封じられてきたことにも原因があるのではないでしょうか。

さて、先週の各党意見表明で自民党筆頭幹事が、次回以降、各会派より緊急事態条項についてのご意見をお聞かせいただきたいとの話がありましたので、先週も申し述べましたが、改めて申し述べます。

参政党は憲法改正において、感染症の蔓延、パンデミックが含まれる緊急事態条項創設に反対をします。

昨年、米国ホワイトハウスは、新型コロナウイルスの起源について、武漢の研究所からの漏洩が最も可能性が高いとの見解を公表しています。

今後、もし人工でウイルスが作られ、PCR検査で陽性を増やすということで、パンデミックによる緊急事態が演出できるとなれば、人為的に国民の権利を制限することが可能になってしまいます。

ですから、参政党は憲法改正において、感染症の蔓延、パンデミックが含まれる緊急事態条項を創設することに反対します。

自民党のたたき台案を見れば、憲法9条、緊急事態条項に加え、地方公共団体の在り方や合区解消、教育の充実といった項目がありますが、何を優先でやるのかという各論の議論に入る前に、真に国家・国民を守るための憲法とするためにはどうするのか、どのような改正が必要なのか、制約なく各論にとらわれず根本的な議論をするべきと考えます。

日本が世界に冠たる真の独立国となるには、占領下のGHQ草案が元になっている憲法を、多くの課題がありながら、それを改正せず放置するのではなく、根本改正を行う。

国民が制約なく議論をし、真に国家・国民のための憲法とすべきであると考えます。

憲法を一から作り直す、創憲こそ必要です。

ですから、参政党は、憲法審査会において、根本的な国家としての国防の在り方を議論し、真に国土と国民を守れる憲法とすることの議論をまず行うべきであると考えています。

以上です。

古川あおい (チームみらい) 2発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

次に古川あおい君。

質疑者 古川あおい

古川あおいです。

チームみらいの古川あおいです。

前回に引き続き発言の機会をいただきありがとうございます。

本日は3点申し上げたいと思います。

まず1点目、この審査会の運営についてでございます。

前回、玉木委員からテーマを絞って議論をピン留めしながら進めてほしい、同じ話をぐるぐる繰り返すのはどうなのかというご発言がありました。

テーマを絞って議論を行うことが重要であるという点につきまして、チームみらいとしても同意いたします。

また、前回の各会派のご発言を聞いておりまして、緊急事態条項、救助、国民投票法をはじめ、解散権や臨時国会の招集期限など、論点が非常に多岐にわたる中、それぞれの論点について、どのような事実認識を前提としているのか、どのような点に各会派の立場の違いがあるのか、今後どのような順序と方法で議論を進めていくのかといった見通しが共有されていない印象を受けました。

本審査会では、かつて特定のテーマに絞って複数回にわたり集中的に議論を積み上げてきた先例があると承知しております。

例えば第208回国会では、憲法第56条第1項の「出席」の概念について、論点説明、集中討議、参考人質疑、総括質疑、総括討議という段階を踏んで議論を深め、衆議院議長への報告という形で結論を出しました。

今国会においても、そうした先例を踏まえ、各会で議論する論点の範囲をあらかじめ示した上で、例えば、これまでの議論の整理や各会派の提案をまとめた資料をもとに、具体的な論点について議論を深めるなどの運用を行うことが良いのではないかと考えます。

また、前回私からは、手続きの議論と個別条項の議論を切り分けた方が良いのではないかと申し上げました。

加えて本日申し上げたいのは、国民投票法の議論に一定の時間を確保していただきたいということです。

前回申し上げた不足第4条の検討事項、あるいは昨年12月に議論された広告のインプリント表示やプラットフォーマーとの連携の枠組みといった論点は整理すべき点であり、昨今の選挙にまつわる環境の変化や、AIの進展なども踏まえて、各会派の意見を伺いながら建設的な議論ができるテーマだと考えています。

諸外国の事例研究や関係事業者からのヒアリングなどについては、これまで一定の蓄積があると承知しておりますが、生成AIへの対応など新たな論点については、改めて情報収集を行うことも重要だと考えます。

また、個別条項の議論の進め方についても考えを述べさせていただきます。

この審査会では、さまざまな個別論点がこれまで議論されてきたと承知しております。

今後の議論に当たっては、各論点について、まず何が問題なのかという立法事実についての認識を各会派で共有し、合意できるところと合意できないところを明らかにした上で、解決策として憲法改正が必要なのか、それとも解釈の整理や法律の改正で対応可能なのかを検討するという2段階の進め方が有効なのではないかと考えております。

具体的には、今後の議論を実りあるものにするためには、立法事実についての認識を各会派で共有することが出発点になると考えます。

各会派の立場の違いが問題の事実認識の違いから来ているのか、それとも同じ事実認識を前提とした上での解決策の違いから来ているのかを整理することで、議論がよりかみ合うようになるのではないでしょうか。

各会派が共通の土台の上で議論できる状態をつくることが、結果として議論を前に進めることにつながると考えます。

最後に、この立法事実の整理という観点から、緊急事態条項について申し上げます。

議員任期の延長を含む緊急事態条項の議論は、この審査会の中心的なテーマの一つであり、条文起草に入るべきだというご意見が、複数の会派から出されていることも承知しております。

チームみらいとしても、この問題の重要性は認識をしております。

その上で申し上げたいのは、どのような事態に対応するための緊急事態条項なのかという出発点の整理をさらに深めることが重要なのではないかという点です。

先ほど申し上げた第208回国会の出席概念の議論は、この審査会の好事例の一つだと考えております。

緊急時に国会が機能できなくなるという問題が具体的にどのような形で生じ得るのかという事実確認から出発し、参考人質疑を経て一定の結論を得た。

これは立法事実の整理から始めるアプローチが機能した例だと考えます。

この時、審査会は解釈の整理で対応が可能だという結論を確認しましたが、その先の問いはまだ残っています。

コロナの経験を踏まえた上で、次に別の想定外の事態が生じた時、国会はどのような対応をするべきなのか。

その対応は現在の憲法の規定上可能なのか。

対応できないとすれば、それはどのような事態でどのような制約が生じるのか。

こうした問いに対して、憲法審査会として、より具体的な検証を積み重ねることができればと考えます。

大規模な自然災害、感染症の蔓延、安全保障上の危機、それぞれの事態において、選挙の実施や国会機能の維持にどのような課題が生じるのかを具体的に整理する。

そういったことが、より確かな合意形成につながるのではないでしょうか。

憲法改正を推進する立場であれ、慎重な立場であれ、どのような事態に対応するために何が必要なのかという立法事実の整理は、議論の共通の土台にもなり得るものです。

手続きの議論に加え、個別の論点においては各会派とともにこの作業を進めていければと考えております。

以上でございます。

畑野君枝 (日本共産党) 2発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

次に、畑野君。

質疑者 畑野君枝

日本共産党の畑野君枝です。

私は前回、国会議員は、会見の議論ではなく、憲法の原理原則を現実の政治に生かすための議論をこそ行うべきだと主張いたしました。

とりわけ今、憲法9条の精神に基づいた外交と政治が強く求められていると、申し上げました。

それは、戦争と平和が今、鋭く問われているからです。

アメリカとイスラエルによる無法なイラン攻撃で始まった戦争によって、イランでは200人以上の子どもを含め、何の罪もない多くの民間人が犠牲になっています。

戦争により、世界中の石油市場が打撃を受け、日本でも医療や建設の資材不足など、国民の命と暮らしが、脅かされる事態になっています。

戦争を終結させることが何よりも必要です。

憲法9条を持つ日本政府は、そのための役割を果たすべきです。

アメリカとイランは2週間の停戦に合意しましたが、イスラエルはレバノンへの攻撃を続け、アメリカはそれを容認しています。

さらにアメリカはホルムズ海峡の逆封鎖を始めました。

日本政府は両国が全ての攻撃を中止し、再び攻撃しないことを保障するよう強く求めるべきです。

アメリカとイランが外交交渉によって問題を解決するよう働きかけを強めるべきです。

それこそ絶対に戦争を許してはならないという憲法9条が求めていることです。

ところが日本政府は国際法違反の先制攻撃を一切批判せず、攻撃の停止を求めていません。

国際秩序を揺るがす暴挙を容認したのでは、戦争を止めることはできません。

さらに政府は、横須賀基地や沖縄などの在日米軍基地からの出撃を許しています。

日本が無法な攻撃に加担するもので、極めて重大です。

高市首相は、トランプ大統領との会談で、「できることとできないことがある」と述べていますが、その内容については何も説明していません。

茂木外務大臣はホルムズ海峡の航行の自由のために自衛隊を派遣する可能性に言及しています。

国際法違反のアメリカの戦争を助けるために、憲法が禁じる海外での武力行使を行おうというものであり、絶対に容認できません。

戦争を止める上で、今回のイラン戦争で何が問題なのか、2つの点を述べておきたいと思います。

まず、何よりも重大なのは、今回のアメリカとイスラエルの攻撃が、幾重にも国際法に違反するものだということです。

これは絶対に揺るがせにできない問題です。

アメリカとイスラエルは、イランとの核協議が継続中にもかかわらず、一方的にイランに対して大規模な攻撃を開始しました。

国連憲章が禁止する先制攻撃にほかなりません。

いかなる理由があろうとも、独立した主権国家の最高指導者を殺害するなど、絶対に許されることではありません。

トランプ大統領は、公然とイランの体制の転覆を呼びかけました。

まさに力による現状変更そのものです。

アメリカとイスラエルは、軍事施設だけでなく、学校や病院など、民間施設も攻撃しています。

アメリカによる最初の攻撃で、女子小学校にトマホークが直撃し、170人以上もの子どもと教師が犠牲になりました。

その大多数は、7歳から12歳の少女たちです。

トランプ大統領は、発電施設にも大規模な攻撃を行うとイランを脅し、「一つの文明が滅びる」とまで発言しました。

こうしたアメリカの無法な攻撃に対して、国内外から批判の声が上がっています。

アメリカの国際法学者173人が4月2日に出した声明は、アメリカの攻撃が明確に国連憲章に違反し、戦争犯罪にあたる可能性があると述べ、トランプ大統領の発言を国際人道法を軽視するものだと批判しています。

第二に、アメリカによる国際法違反の攻撃は、世界の安全保障の土台を根底から踏みにじる点で重大です。

これまで国際社会は、1920年の国際連盟規約、1928年のパリ不戦条約を経て、1945年の国連憲章に至るまで、戦争違法化の努力を続けてきました。

その背景にあるのは、二度の世界大戦を防ぐことができず、無差別攻撃によって多くの民間人を犠牲にしたという痛苦の教訓です。

これは戦後の国際秩序の根幹をなすものです。

だからこそ、スペインやフランスなど、NATO諸国からも、アメリカの攻撃は国際法の範囲外だという批判が起き、イタリアは米軍基地の使用の拒否をしているのです。

こうした世界各国の動きに目を向けるべきです。

日本政府の姿勢が厳しく問われていると思います。

政治の最大の役割は、戦争を絶対に起こさないということです。

軍事力の強化で平和をつくることはできません。

戦争を許してはならないという憲法9条の精神に立って、争い事を話し合いで解決するために知恵と力を尽くすことが必要だと申し上げて、発言を終わります。

古屋圭司 (憲法審査会会長) 1発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

次に、委員各委員による発言に入ります。

発言を希望される委員は、お手元にある名札をお立ていただき、会長の指名を受けた後、ご発言をください。

発言は自席から着席のままで結構です。

なお、発言の際には所属会及びお名前をお述べいただくようお願いいたします。

発言は終わりましたら、名札を戻していただくようお願いいたします。

また、幹事会の協議に基づいて、発言時間は1人5分以内といたします。

質問を行う場合、発言時間は答弁時間を含めて5分以内といたしますので、ご留意を願います。

発言時間の経過につきましては、おおむね5分経過時にブザーを鳴らしてお知らせをいたします。

それでは発言を希望される議員は、名札をお立てください。

それではまず、

鬼木誠 (自由民主党・無所属の会) 1発言 ▶ 動画
質疑者 鬼木誠

鬼木誠(自由民主党・無所属の会)自由民主党の鬼木誠です。

発言の機会をいただきありがとうございます。

私からは、先ほどの新藤筆頭幹事のご発言を受けて、緊急政令の必要性について意見を述べたいと思います。

各国の憲法には様々なスタイルがありますが、いわゆる緊急事態条項としては、国会機能を維持するための議員任期延長と、国会機能をどうしても維持できないような事態において、政府が国会機能を一時的に代行する緊急政令、緊急財産処分を規定している例が多いものと理解しております。

そこでまず、緊急政令について、我が国においても憲法に規定を設けるべきではないかとの立場から、私なりの意見を申し上げます。

まず、緊急政令とは、国会が立法機能を行使することができないような状況に陥ったり、立法措置を講ずる時間的余裕さえないような状況において、あらかじめ国会が設定した枠の範囲内で、一時的・暫定的に国会に代わって内閣が政令によって必要な措置を講ずるものです。

あくまでも一時的・暫定的な国会機能の代替であり、国会機能が回復した時点で、直ちに国会の承認を必要とすることによって、国会が民主的統制を果たすことは当然であります。

もちろん、想定されるあらゆる事態に関し、あらかじめ法律を制定し、緊急時に講じることができる措置を整備しておくことは当然です。

実際、現在でも他国からの武力攻撃や大規模な自然災害、感染症の大規模な蔓延の発生等に備えて、それぞれの分野で緊急事態対応のための法律が整備されております。

これらのうち、災害対策基本法、国民保護法や新型インフルエンザ等対策特措法においては、法律上の緊急政令制度が設けられており、緊急時にはこれらの法律に基づき、内閣が一時的・暫定的な措置を講ぜられるようになっております。

しかしながら、これらの個別法に基づく緊急政令によって取り得る措置は、1.物資の配給・譲渡制限等、2.物価等の統制、3.モラトリアム、4.海外支援の受入という4類型に限定されております。

なお、海外支援の受入れは阪神・淡路大震災の発災によって初めてその必要性が確認され、1995年の法改正により災害対策基本法に追加されたものであります。

もし緊急事態が発生し、国会が機能不全に陥った場合に、この4類型以外の立法措置が必要になったとしたら、どうすればよいのでしょうか。

現行憲法上、国会が機能不全に陥るほどの緊急事態が生じた場合に、対処する術は何も定められていないことから、緊急事態の法理に基づき、内閣が超法規的措置を行うほかありません。

しかし、それでは国会の事後的な承認という民主的統制も働かなくなってしまいます。

このような民主的統制の働かない内閣の超法規的措置を認めるのではなく、国会があらかじめ制定した法律の枠組みのもと、内閣に一時的・暫定的に立法権を与え、事後的に国会が統制するという緊急政令制度を憲法に設けておくことこそが、立憲主義にかなうものと考えます。

関東大震災などで歴史的に発出されてきた緊急勅令の内容は、現在、個別法に基づく緊急政令制度に取り込まれているから、これ以上必要ないのだという主張もありますが、海外支援の受け入れが阪神・淡路大震災においてその必要性が発見されたように、どのようなメニューが新たに必要になるかは予測不可能なのであります。

以上、今後の議論の深掘りのため、緊急政令について私なりの意見を述べさせていただきました。

次週の審査会では、ぜひ集中的なテーマとして、緊急政令を含めた緊急事態条項の問題を取り上げていただくことを私からも提案いたします。

以上で発言を終わります。

泉健太 (中道改革連合・無所属) 2発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

次に泉健太君。

質疑者 泉健太

中道改革連合の泉健太です。

本日はまず国民投票法についての意見を述べさせていただきたいと思います。

先ほど玉木委員の記述投票については、今後適切な時期に回答させていただきたいと考えております。

まず、過去の議事録を確認いたしますと、これまでの当審査会では、国民投票法の議論は、基本的に公選法と同様の規定となっている投開票についての規定をアップデートさせていく投票環境整備の議論。

そして、SNSの活用の問題など、投票の公平・公正性を確保するための議論。

そして、両院の10名ずつの議員によって構成される広報協議会の規定の整備に係る議論。

という3つの観点から議論がされてきたと承知をしております。

まず投票環境の整備についてですが、先週の審査会において自民党の筆頭幹事からは、公選法において既に改正されている投票環境向上に係る3項目について、国民投票法の改正案を早急に再提出して整備したいとの発言がございました。

国民投票は憲法改正の是非について国民に直接意見を表明していただく重要な機会でありますので、その投票環境を整備していく必要性は私も共有をしております。

よって私たちからは、この3項目の法改正について各会派で合意を形成すること、そして放送CMやネットCMに係る議論について積み残すことなく一定の結論を得る旨が同時に何らかの形で担保されること。

これを条件として議論を前に進めようと提案したいと考えております。

令和三年改正法の附則四条には、まさにその放送CM、ネットCM、ネット利用のあり方についての検討が規定をされております。

これに従い、ぜひとも各党各会派の前向きな御理解と御協力をお願いしたいと存じます。

例えば放送CMについては、全くルールが不要という考え方よりも、禁止を含む何らかの法規制なり自主的取組が必要という考え方が多数であったと考えております。

中道も改めて党の見解を急ぎ整理したいと考えているところであります。

近年、選挙においてはネットの影響力が増大しております。

ネットCMには何らかの対応が必要との認識は、これも共有されていると考えます。

この選挙におけるネット広告については、超党派で構成される選挙運動に関する検討協議会でも議論されているさなかでございます。

こうした議論との内容的あるいはタイミング的な整合ということも必要となってくると思います。

ぜひこうした議論も前に進めていきたいと考えます。

さらに偽情報への対応、外国からの干渉などにも何らかの対応が不可避であるという点についても共通認識があると考えております。

当然、表現の自由の確保には配慮しつつ、現実的で有効な対応策を審査会で見出していきたいと考えております。

國重筆頭幹事が先週の審査会で発言していたように、国民投票の場面において、国民が必要かつ適切な情報に接した上で、その意思を適正かつ確実に反映できる環境をいかに整備するか。

これが大事であります。

最後に、国民投票広報協議会規定の整備に関する議論です。

国民投票広報協議会は、賛成意見、反対意見を公正かつ平等に取り扱った広報を行うことが法律に規定されております。

この公正かつ平等の観点から、国民投票において広報協議会の広報が非常に重要であることは論を待ちません。

広報協議会の公正かつ平等な広報とはいかなるものなのか。

また、あまねく全国民にどのような広報を届けるのか、そのあり方を具体化していきたいと考えています。

こうした国民投票広報協議会の詳細を規定する規定の整備についても議論を進めていきたいと考えます。

以上、国民投票法に関して私の意見を申し上げました。

3項目の法改正について、各会派の合意が形成され、また放送CMやネットCMに係る議論を積み残さず一定の結論を得る旨が同時に何らかの手段で担保されるのであれば、ぜひ前に進めたいと考えております。

投票環境の向上と国民投票の公平公正の問題は車の両輪でありますので、ぜひ実質的な議論を進めてまいりましょう。

以上で私の発言といたします。

阿部圭史 (日本維新の会) 3発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

次に阿部圭史君。

質疑者 阿部圭史

阿部圭史:会長、日本維新の会の阿部圭史です。

戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する我が国にとりまして、憲法改正に関する最優先のテーマは緊急事態条項と9条改正であります。

先ほど我が党の西田薫委員が述べたとおり、本審査会においても約9割の議論が緊急事態条項と9条改正で占められてきました。

「時は来ました。

憲法改正に向け、国会においては結論のための議論を進めてまいりましょう」。

これは先般の自民党大会で高市総理が述べた言葉です。

「時は来た」。

まさにその通りだと思います。

緊急事態条項と9条改正に関する論点は出尽くしており、あとは決めるだけであります。

政治家の仕事は決めることです。

難解な問いに対しても、何らかの答えを定め、社会を前に進めることだと考えております。

それができない国会は不作為を弄しているというほかありません。

議論を繰り返しているだけでは、国民から負託を受けた国会として、何ら社会に対して価値を具現化していない状況であるため、国民に対して極めて不誠実だと言えるのではないでしょうか。

その都度論点をピン留めし、すぐにでも条文起草に入るべきだと思います。

憲法改正を発議し、国民投票を実施することは、我が国において初めて国民の手に主権を取り戻すことでもあるとも言えるのであります。

我が党は昨年9月に公表した提言「21世紀の国防構想と憲法改正」において、憲法9条2項削除による集団的自衛権行使の全面容認及び国防軍の創設を謳い、リアリズムの視点に立ち、正面から国際安全保障環境を見据えています。

前回の本審査会でも我が党の馬場幹事から、「自衛隊明記でも解決しない重大な憲法上の瑕疵があることは明白であり、自衛隊を正式に軍に位置付け、国際標準の海外での活動に憂いなく道を開く9条改正議論に真剣に取り組むべきであります」と述べました。

現下の厳しい国際情勢をリアリズムの視点で捉えた場合、単に自衛隊という名称を憲法に明記するだけでは、自衛隊は我が国の平和と独立を守護するために必要十分な戦力足り得ず、我が国の安全保障にとって不十分であります。

これは先ほど玉木委員からもご指摘がございました。

自民党・日本維新の会の連立政権合意書では、日本維新の会の提言「21世紀の国防構想と憲法改正」を踏まえ、憲法9条改正に関する両党の条文起草協議会を設置するとされています。

要するに、憲法9条2項削除による集団的自衛権行使の全面容認及び国防軍の創設を念頭に、憲法9条改正について両党の条文を起草することを謳っております。

与党・自由民主党の皆様には、2012年の憲法改正草案の趣旨を今一度想起していただくことを切に願っております。

高市総理におかれては、昨年6月5日の本審査会において私からのそのような問いかけに対し、「条文の内容も2012年4月27日の自民党の憲法草案がベストだと思っている」と応じていただいたことを心強く感じております。

ここで憲法改正同志である国民民主党の玉木委員にお伺いいたします。

前回の憲法審査会で玉木委員から、「同じ与党の中でも9条の改正のあり方について考え方が違います。

これは単にいじる条文の考え方だけではなくて、9条2項に規定する戦力に自衛隊が当たるのか当たらないのか。

もっと言うと、国際法的には軍隊なんだけれども、国内法的には軍隊ではないという、ある種アクロバティックな解釈をし続けてきたことを維持するのか、しないのかという本質にも関わる問題」という問いかけがございました。

非常に重要な本質的なご指摘だと思います。

国民民主党としては、このご指摘の「アクロバティックな解釈」を行う立場を取るのか、すなわち自衛隊明記によって自衛隊を国内法的には軍でないという立場を取り続けるのか。

あるいは、ご指摘のアクロバティックな解釈を行う立場を取らず、国際法的にも国内法的にも軍とするという正面から捉えた立場を取るのか。

どちらのお考えを採用されるのでしょうか。

先ほど一部触れておられましたが、改めてお聞かせいただければと思います。

最後に、冒頭の新藤筆頭幹事のご意見を踏まえまして、次週は緊急事態条項について集中討議を行うべきことを申し述べ、私の発言を終わります。

以上でございます。

委員長 古屋圭司

古屋圭司:今、阿部委員から玉木委員に対して質問がありました。

もうほとんど時間は残りませんが、簡潔にお答えいただけるなら、これを許します。

玉木雄一郎 (国民民主党・無所属クラブ) 1発言 ▶ 動画
質疑者 玉木雄一郎

先ほど私の発言の中で申し上げましたけれども、9条2項で禁止されている戦力として位置づけるべきだというのが私たちの考えです。

その上でやり方については、法形式上は9条2項を削除するという御党と同じような考えと、やはり9条1項、2項はすごい重みのこもった条文なので、それは維持した上で、以前の維新案にあったような、その2項の範囲内で書くのではなくて、2項の例外として位置づける。

実力組織として自衛隊、そしてその行使する自衛権を位置づけるというのが私たちの考えです。

ただ、戦後平和国家として歩んできたこの歩みも非常に大事なので、その戦力として位置づけた上で、その自衛隊がその行使する自衛権がどこまでなのかという、その統制のあり方については、それをどこまで統制の姿を憲法の条文として書き込むのか、あるいはそれを法令に委任するのか、その統制の形式については様々なあり方があるだろうということで、党内でも今議論を重ねているところでありますけれども、位置づけとしては9条2項で禁止されてきた戦力として位置づけた上で、そこにどういう統制をかけていくのかというのが基本的な考え方であります。

浅野哲 (国民民主党・無所属クラブ) 2発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

浅野哲君。

質疑者 浅野哲

国民民主党の浅野哲です。

今後の憲法審査会の議論の進め方について、意見を申し述べます。

まず、私たちが共通認識として持つべきものは、審査はそれ自体が目的ではないということです。

憲法審査会は、日本国憲法及びこれに密接に関連する基本法制を調査し、憲法改正原案や憲法に係る改正の発議、または国民投票に関する法律案等を審査するための機関です。

従って当面の活動目的は明確です。

第一に憲法改正原案の構築、第二に憲法改正手続環境の整備、この2つに絞って議論を前に進めるべきであります。

第一に、まずは選挙困難事態における国会機能維持に論点を固定し、議論を着実に前進させるべきと考えます。

大規模災害、感染症の蔓延、武力攻撃事態等により、選挙が予定通り実施できない場合にも、国会機能をどう維持するのか。

これはまさに憲法上の空白をどう埋めるかという問題であり、まずはこの一点に集中すべきです。

論点を広げるより、まず一つ、原案の形が見えるところまで到達することが重要です。

第二に、憲法改正手続環境の整備についてです。

令和3年の国民投票法改正時には、施行後3年を目途として、国民投票の公平及び公正を確保するための検討条項が追加されました。

そこでは、広告放送及びインターネット等を利用する方法による有料広告の制限、国民投票運動等の資金に係る規制、そして、国民投票に関するインターネット等の適正な利用の確保を図るための方策について検討し、必要な措置を講ずるとされています。

これらについて、いつまでも検討中のままで良いはずがありません。

精度の高いマイクロターゲティングや、精巧な偽情報、AIを活用したエコーチェンバーの意図的な形成の容易化など、前回の改正当時には考えられなかったような手法が日々出現し、複雑化、高度化しています。

この論点については早急に一定の方向性を定め、法改正に進むべきであります。

また、ネットCM規制や資金規制についても対応策の具体化が必要です。

今後の審査会では、この点にも正面から向き合う必要があります。

本審査会の前身である衆議院憲法調査会は、平成12年から17年までの5年間に、調査会69回、各省委員会62回、総会5回、地方総会9回を開催し、延べ106名の参考人等から意見を聴取し、総開会時間は451時間55分に及びました。

これに対し、当審査会は、平成23年から昨年の219回国会までで、合計167回開会され、参考人は40名、総開会時間は220時間21分です。

憲法改正条文原案の構築や、手続環境の整備という観点から見れば、なお、議論の量も、議論の密度も足りないと言わざるを得ません。

だからこそ、私たち国民民主党は、より着実に成果を固めるための運用を求めたいと思います。

先ほどの玉木委員からの発言のとおり、まずは選挙困難事態における国会機能維持に係る条文案の検討に集中するため、自民党や日本維新の会以外の会派も加わった条文起草委員会を設置し、与野党共同で条文起草作業を進めるべきと考えます。

ただし、本審査会の毎週木曜日とされている定例の審査枠だけでは検討の時間に限界があります。

そこで条文起草委員会をどのような形で設置するかという点についても、具体的に考えるべき時期が来ていると思います。

今後の審査会の中で条文起草委員会の在り方についても各会派の見解を示し、議論を前進させていくことを求めます。

憲法審査会は議論のための議論を繰り返す場ではありません。

改正原案の構築と改正手続環境の整備、この2つを当面の目標として共有し、まずは選挙困難事態の論点固定、そして国民投票法の検討条項についての結論を急ぐ。

このことを通じて当審査会の責務を果たしていくべきだと申し上げ、私の発言といたします。

以上です。

和田義明 (自由民主党・無所属の会) 2発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

次に和田義明君。

質疑者 和田義明

はい、自由民主党の和田義明です。

発言の機会をいただきまして誠にありがとうございます。

冒頭の新藤筆頭幹事からの緊急事態条項全般にわたる御発言を受け、また先ほどの鬼木幹事からの緊急政令制度を設ける必要性などについての御発言を受け、私からは、緊急時において、必要な国費の支出、その他の財政上の処分を行えるようにするための緊急財政処分制度について、私なりの意見を述べさせていただきたいと思います。

まず、緊急財政処分制度の前提として、憲法が定める財政制度の概要について申し述べます。

憲法第83条は、国の財政処理には国民の代表機関たる国会の決議が必要であるとし、財政民主主義の原則を示しております。

これは財政全般に通ずる基本原則であります。

さらに第84条で、租税の賦課変更には法律によるべきこと。

第85条で、国費支出、国債発行は国会の決議に基づくこととされております。

そして第86条では、国の歳入歳出すべてを編入する予算を内閣が作成し、国会が審議・議決する仕組みとなっております。

その上で、第87条では、予見し難い予算の不足を充てるための予備費制度を設けて、内閣の責任でこれを支出することができるとする一方で、事後の国会承認を必要としております。

これらの規定により、現行憲法では、国民の代表である国会が国の財政を統制する体制が確立されております。

すなわち、国が国費の支出、その他の財政上の処分を行うためには例外なく予算などの国会の議決が必要であり、その範囲内でのみしか行うことができないということになっております。

平時において国民代表機関である国会が国の財政を統制するという憲法上の原則は極めて重要です。

しかし、緊急事態に陥り国会が機能不全に陥った場合、国家はどのように行動することになるのでしょうか。

立法機能について言えば、憲法上に緊急政令制度があれば、内閣が政令により法律に代わって必要な措置を講じることができます。

しかし、必要な措置を講じる法的な根拠があったとしても、憲法上の規定のとおり、国の活動に必要な国費の支出、その他の財政上の処分には予算の裏付けがなければなりません。

この対策として、予算には予備費が設けられており、予算にない新たな費目への支出の必要が生じたり、金額に不足が生じたりしたときは、予備費が支出できます。

しかし、予備費で対応できない支出が必要になれば、本来補正予算を成立させなければなりませんが、国会が機能不全に陥っている状況ではそれもできません。

特に大規模自然災害やパンデミックに即座に対応するためには、大規模で迅速な国費の支出が必要になります。

こうした状況に対応するために必要になるのが、緊急財政処分の制度でございます。

すなわち、本来、国費の支出など、財政上の処分は予算をはじめとして、国会の議決に基づくことが必要なところ、内閣に臨時に必要な財政上の処分を行う権限を与え、事後的に国会が承認を行うというものであります。

この財政上の処分としては、具体的には、例えば、予算に挙げられた金額を超えた国費の支出、予算に挙げられていない費目への国費の支出、さらには、その国費の支出に必要となる財源を調達するために、予算早速に定める国債発行限度額を超えて発行することなどが挙げられます。

以上のように、いかなる緊急事態においても、国民の生命・財産を守り抜くために、必要な措置の法的根拠となる緊急政令と、そして、予算に代わって国費の支出の根拠となる緊急財政処分の制度がセットで必要であります。

本日は私の意見を申し上げましたが、次週、本審査会において、この緊急財政処分も含めて緊急事態条項をテーマとして集中的に討議を行うことを私からもお提案いたします。

以上でございます。

秋葉賢也 (自由民主党・無所属の会) 3発言 ▶ 動画
委員長 古屋圭司

古屋会長:次に、秋葉賢也君。

質疑者 秋葉賢也

秋葉賢也:自由民主党の秋葉賢也です。

ご指名いただきありがとうございます。

まずは、この憲法審査会、なかなか開かれないという時期もございました。

今国会で、こうして順調に開催できますことを、関係者の皆様に心より御礼を申し上げたいと思います。

私からは、この憲法審査会の今後の進め方について一言申し上げたいと思います。

従来と変わったのは、所属の会派の構成が少し変わりました。

立憲と公明さんが合併をして中道になった。

そして参政党とチームみらいからも参画もあった。

こういった一定の変化はありますけれども、憲法審査会が長年にわたって積み上げてきた議論というのがございます。

そういう中で、先週と今週の議論を、各会派の御意見をお伺いしておりますと、緊急事態条項をはじめとする憲法改正の本体については絞るべきじゃないか。

そして何に絞るのかということは、新の方からもありましたように、緊急事態条項の論点整理をして、一つ一つ絞って議論していくべきだという御意見がありました。

まさに絞っていくことによって、この議論が加速していくのではないかという感想を持ちましたので、ぜひ本体の議論についてはテーマを絞って、条文起草を前提とした議論の積み上げが必要じゃないかというふうに思います。

それからもう一つは、各会派のご意見の中に、手続きとしての国民投票法も同時にやっぱりやっていくべきだ、やはり二本建てで進むべきだというのが、概ねの会派に共通したご意見ではなかったかなと思っております。

そこで、この憲法審査会におきましても、国民投票法の改正をはじめとする手続きの課題の整理が一点。

そして本体については、緊急事態条項の起草を前提とした、条文起草を前提とした議論の積み上げ。

この2点に絞ってご議論いただくことが極めて現実的ではないかなというふうに思っておりますので、古屋会長をはじめ幹事の皆様に、強く今後の進め方についてこの2方向を提案をさせていただいて、私の意見にさせていただきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

委員長 古屋圭司

古屋会長:今、おおむね予定した時間が経過いたしましたので、これにて今日の討議は終了をさせていただきます。

ありがとうございました。