前回の続きで、まず出産のところからスタートをいたしたいと思います。
前回は本会議も含めまして、特に女性にフォーカスを当たりしまして、特に若手の方も含めて、結婚、妊娠、出産、子育て、また産前産後ケアという一連の長い、そして様々な喜びや大変さを伴うことに対して、切れ目のない支援というものが必要であるということをお話しさせていただきました。
もちろん女性のみならず、男性も同様でございます。
今回は出産の部分にちょっとフォーカスをいたしまして、日本の出産の現場はちょっと私は存じ上げず、ジュネーブとパリでそれぞれ出産をしまして、大変大きな違いが国によってあるなということを実感をいたしまして、どちらが良い悪いではもちろんないんですけれども、何か日本のこれからの産科医療を考える上で、考察みたいなものをしてみたいと思っております。
申し上げるまでもなく、分娩ができる施設の減少というのは大変著しくございまして、この30年間で半数以下に減っていると。
令和5年のデータで1766施設ということでございますが、これはいろんな原因があると言われておりますが、出産数の減少で小規模施設の経営が難しいとか、24時間365日の対応を求められることへの大きな負荷でありますとか、いろいろな理由があるわけでありますが、私がジュネーブで出産したときには、本来の予定日は年明けだったんですけれども、ドクターが「クリスマスにバカンスに行きたい。
早く産んでちょうだい」と、上司さんだったんですが、言われまして。
「ほうと、そうですか」ということで、陣痛促進剤で1週間ほど早く産んだんですが、そのときはちょっとびっくりをしたんですけれども、よく考えてみたら、やはり医療従事者側からすれば、いつ何時お産で担ぎ込まれてくるかわからないということに対して、ずっと備えておくというのは、これはやはり大変な負荷でございまして、いろいろな考え方があると思いますが、私は自分が望まずしてそういうことになったわけですけれども、確かに医療現場の方から考えれば、これはある意味、医療現場の負荷を軽減するという意味において妥当性はあるのかななんてことを一つ思ったりいたしました。
私はやはり日本人たるもの、お腹を痛めて産まなくてはと申したところですね。
「何を言っているんだ。
うちの病院は無痛分娩以外の選択肢はありません」と言われまして、結果的に無痛分娩になりまして、いろいろが自分の想定していたお産とだいぶ違ったんですけれども、ただその結果としてみますれば、特に他のお母さんたちなんかは3日ぐらいでみんな退院しまして、1週間ぐらい経つと本当にその辺のマルシェとかで買い物とかしていて、こんなちっちゃい赤ちゃんを。
国が違えばいろいろあるなと、そのときも思ったんですけれども、これはもちろん私は、こちらがいいとか悪いとか言ったわけでは全くありませんで、こういう違いがあるということを申し上げているだけでございます。
産後の日立ちとか含めて、お母さんの負担というものを考えたときに、これもまた一つあるのかなと思ったという話でございます。
ちょっとすみません、自分語りが長いと言って申し上げないんですけれども、データ的なことを申し上げると、日本は今、分娩数が10.6%程度というデータがございますが、私はフランスは8割、米国、スウェーデンで7割、カナダ6割。
ただ、ドイツなんかは2割ぐらいというのがございまして、それぞれの国民の事情はあるのだろうというふうに思います。
また、出産したときには、足元に産科の先生、麻酔科の先生、小児科の先生、3人いらっしゃって、私のことは産科の先生がケアするのですが、子供のことは、生まれた瞬間から小児科の先生が全部担当するという分業体制になっておりました。
それぞれのドクターは、通常は地域の診療所を持っておられて、計画的な分娩の日付が決まりますので、「この日、この時間に集まろう」ということで、集まっていただいたんだと思います。
フィーも、病院に払うフィーと、それぞれのドクターに払うフィーがまた別であったりいたしまして、もちろん小児科の先生なんかが生まれる前から、自分で地域で見つけて、「この先生」というふうにやるので、つながりはもちろんその前からあるという状況です。
以上でございました。
そして産前産後のサポートにつきましても、当然なんですが、出産のときも基本的に助産師さんがメインでずっとケアをしてくださって、産科院の先生が来たのは本当に最後の「出るぞ」という瞬間ぐらいだけだったもんですから、「いつ先生来るのかな」と思ってましたら、最後に来たという感じで。
助産師の皆様ともすごく信頼関係が生まれるので安心感も増しますし、産前産後のケアということで助産師さんにやっていただくということで、産科のドクターのナースの方の負荷というのも減るんだろうなというようなことも思いまして、いろいろなやり方で、どうやって産む側の方、そしてそれをケアする医療側の方、いろいろな地域行政なんかも含めて、どうやってみんなの負担が軽減できるかなということを、いろいろと考えたシステムなのかなというふうに思いました。
改めて申し上げれば、今の日本の産科医療の現場というのは本当に大変でございまして、私も産科医療の友人医師にたくさんおりますけれども、本当に皆さん、どうやってこれを継続していけるかということを悩んで、お辞めになる方もいらっしゃる中で、こういったのは結局、国民の皆様にとっての大きなマイナスだと思います。
地域で安心して出産ができないという状況が生まれていっている中で、今、ルールをちょっと申し上げましたけれども、国民の皆様の安心・安全を守り、妊娠、周産期、子育てをずっときれめなく支えていくという中で、この要となります。
産科医療の現場の負荷軽減、これは急務だと考えますが、どのような方策をお持ちでしょうか。