本会議

衆議院 2026-04-21 趣旨説明・採決等

概要

衆議院において、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び個人情報の保護に関する法律等の改正案に関する審議が行われました。松本尚デジタル大臣は、公的基礎情報データベースの共同整備による行政手続きの利便性向上や、個人情報の不適正利用の禁止、課徴金制度の導入など、データの利活用と保護の両立を図る改正趣旨を説明しました。これに対し山崎正恭議員から、本人同意の例外拡大による権利侵害のリスク、AI開発における差別的なアルゴリズムの防止、団体訴訟制度の見送り、個人情報保護委員会の執行体制の脆弱性について質疑がなされました。松本大臣は、ガイドラインによる基準の明確化や専門人材の育成、消費者団体との連携強化などを通じて、個人の権利利益を適切に保護しつつデジタル人材の育成を推進する方針を回答しました。

発言タイムライン

中道改革政府委員長・議長
0分5分10分15分20分松本尚山崎正

発言者(3名)

質疑応答(0件)

質疑応答は行われませんでした(所信表明・趣旨説明等のセッション)。

議事内容

森英介 (衆議院議長) ▶ 動画

ご視聴ありがとうございました。

松本尚 (デジタル大臣 デジタル行財政改革担当 行政改革担当 国家公務員制度担当 サイバー安全保障担当 内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)) ▶ 動画
森英介

これより、会議を開きます。

この際、内閣提出、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律、及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案、及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。

松本尚君。

松本尚

情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案の趣旨について御説明申し上げます。

まずは情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。

デジタル技術の急速な進展に伴い、データの利活用に対する需要が高まっていることを踏まえ、国の行政機関等の保有するデータを活用し、行政手続に関連する国民の利便性の向上を図るため、所要の規定を整備する必要があります。

次に、この法律案の内容についてその概要を御説明申し上げます。

第一に、国の行政機関と他の行政機関等による公的基礎情報データベースの共同整備等について、その推進に関する事項を公的基礎情報データベース整備改善計画に定めることとしております。

第二に、国の行政機関等の保有するデータを活用する事業であって、国民の利便性の向上が図られるものを国等データ活用事業とし、内閣総理大臣は重点的に実施すべき分野や、データの安全管理の方法等を定める国等データ活用事業指針を定めることとしております。

また、国等データ活用事業を実施しようとする者は、当該事業に関する計画を主務大臣に提出して、その認定を受けることができることとしております。

第三に、独立行政法人情報処理推進機構の業務に、認定国等データ活用事業者に対する所要の協力業務等を追加することとしております。

以上のほか、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。

続きまして、個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。

デジタル技術の急速な進展に伴い、個人情報を含むデータの利活用に対する需要が高まっている一方で、個人情報の違法な取扱いにより、個人の権利利益が侵害されるリスクも高まっていることを踏まえ、個人情報の有用性に配慮しつつその一層の保護を図るため、個人情報等に係る制度について所要の改正を行う必要があります。

次に、この法律

山崎正恭 (中道改革連合・無所属) ▶ 動画
森英介

山崎君。

個人の権利利益が侵害されるリスクに対する観点から、16歳未満の者の個人情報等を取り扱う場合における、本人の法定代理人への通知等についての規定を整備することとしております。

第三に、個人関連情報を用いた違法行為等により、個人の権利利益が侵害されることを防ぐため、特定の個人に対する連絡に利用することができる記述等を含む、連絡可能個人関連情報について、その不適正利用及び不正取得を禁止することとしております。

第4に、個人情報の取扱いに係る規律遵守の実効性を確保するため、個人情報の違法な取扱い等によって、財産上の利益を得た個人情報取扱い事業者に対して、個人情報保護委員会が課徴金納付を命ずる制度についての規定を整備することとしております。

以上のほか所定の規定の整備を行うとともに、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利活用等に関する法律および医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報および仮名加工医療情報に関する法律について所要の改正を行います。

以上が情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案の趣旨であります。

ただいまの趣旨の説明に対して、質疑の通告があります。

これを許します。

山崎正恭君。

山崎正恭

中道改革連合・無所属の山崎正恭です。

冒頭、昨日の三陸沖を震源とする地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

気象庁及び内閣府防災は、今回の地震を受け、北海道三陸沖高波地震注意情報を発表しています。

私自身、我が国で暮らす皆様の命を守るため、正確な情報を収集し、全力で行動してまいる所存です。

政府におかれましても最優先で徹底した対策を行っていただくよう強く求めます。

改めまして、ただいま議題となりました情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案、個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案について会派を代表して質問いたします。

今回、政府提出の改正案は、生成AIやビッグデータ利活用を国家戦略の中核に据えるものでありますが、個人情報等のデータは経済と行政を支える21世紀の社会基盤となる一方、経済資源である以前に国民一人ひとりの人格、生活、思想、行動に五類型を撤廃するだけの具体的な必要性がどこにあるのか、政府の見解を伺います。

また、今回の三原則及び運用指針の見直しにおいて、与党提言では明示的に示されていなかった国会への事前通知や移転先国での装備品の管理状況の把握といった行動要件を我が党は主張してきました。

こうした我が党の主張も踏まえて、国会の関与及び移転後の管理がどのように強化されるのか、政府の見解を求めます。

以上、小泉防衛大臣にお伺いします。

さて、本法案は、本人同意の例外拡大、救済制度の不十分さ、監督体制の脆弱さなど、重大な問題を多く残しています。

そこで、自由で安全なデジタル社会の確立に向けて、いくつかの重要論点について、松本尚大臣に伺います。

まずはじめに、個人情報保護の根幹に関わる理念について伺います。

個人情報保護の理念をどう考えるのかということです。

個人情報保護は、単なる漏洩防止の実論ではありません。

国民の自己決定権、人格的自立、そして民主主義の基盤そのものを守るための人権保障であるとの認識が国際的に広まっています。

EUではGDPR、一般データ保護規則において、個人データの保護を自然人の基本的権利として明記しており、人格的自立、そして民主主義の基盤を守る法哲学が貫かれています。

一方、日本の個人情報保護法は長らく経済政策としての色彩が強く、個人の権利としての体系化は十分とは言えません。

今回の改正案において、単なる産業振興策ではなく、個人の権利を実質的に守る制度改正として位置づけているのか、政府として個人情報保護を基本的人権としてどう認識しているのか。

明確な答弁を求めます。

次に本改正案では第三者提供やデータの利活用について本人同意を不要とする例外が新たに拡大されていますが、契約の履行のために必要やむを得ないことが明らかである場合や本人の権利利益を害しないことが明らかである場合といった文言は極めて曖昧であり、事業者側が都合よく拡大解釈する余地が大きいとの懸念があります。

これでは、形式的な同意書だけが一人歩きし、本人の意思が軽視される恐れがあります。

本人同意の原則を崩しながら、どこで歯止めをかけるのか。

大臣、この必要やむを得ない明らかとは、誰がどの基準でどのように判断するのか、本人の権利利益を守るための客観的な判断基準と事後的な検証手段を具体的にお示しください。

次に、本改正案は、AI開発や統計作成を名目に、要配慮個人情報を含むデータの利活用を広げようとしています。

しかし、生成AIや分析AIは、誤った学習や偏ったデータによって差別や排除を増幅させる危険があります。

昨年成立した人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律、AI推進法は、AIの利活用推進を目的とした基本法的な性格のものであり、事業者への罰則規定を持ちません。

AI法に罰則がない以上、個人情報保護法上での実効的な監督が不可欠であります。

AI開発の名のもとに、差別的なアルゴリズムや個人の尊厳を損なう利用が進む恐れをどう防ぐのか、監督・監査体制をどう強化するのか、明確にお答えください。

次に、16歳未満の子どもの個人情報について伺います。

子どもの個人情報については、国際的に見るとセンシティブデータとして取り扱われている国や地域もあり、より慎重な取り扱いが求められると考えます。

今回の改正では、同意取得や通知等について、当該本人ではなく、法定代理人を対象とすることが明文化されるほか、一部の例外を除いて、違法行為の有無等を問わない利用停止請求が可能となることについては、強化します。

子どもや若者が将来にわたって不利益を被らないように、また権利利益をしっかりと保護していくために、利用停止等請求をすれば、自分の権利益を侵害するようなデータは削除できるということを、しっかり周知していくことが必要だと考えますが、大臣の見解を伺います。

次に課徴金制度の導入は、歓迎すべき面がある一方、被災者専任長という極めて限定的な要件では、実質の悪質事案を十分に抑止できません。

少数被害であっても、深刻な不正利用が起きれば、本人の人生は大きく傷つきます。

にもかかわらず、対象を狭く絞れば、違反抑止の実効性は弱まります。

なぜこのような限定的な制度設計としたのか、審理上の根拠は何か、抑止の実効性をどう担保するのか、形式的な課徴金導入で終わらせず、被害者数や損害規模の拡大に応じた段階的な課徴金の引上げや対象要件の見直しについて、継続的に検討すべきではないか、答弁を求めます。

次に、今回の法案で本改正案に着手した当初は、被害が生じた場合の事業者への制裁や事後の救済策の導入として、課徴金制度の導入とともに、違反行為の迅速な差し止めや被害回復を個人に代わって消費者団体などが行える団体訴訟制度も検討されていましたが、今回国会に提出された改正法案では団体訴訟制度は事業者の自由なデータ利用を優先したと言わざるを得ません。

大臣、なぜこの制度を外したのか。

消費者団体からの切実な懸念をどう受け止めたのか。

被災者本人だけに救済を押し付ける現行制度の限界を政府は本当に理解しているのか。

国民の権利を守る気があるのか。

大臣のお考えを国民の皆様にお示しください。

次に個人情報保護委員会の体制について伺います。

個人情報保護委員会への報告件数は近年急増し、令和2年度比で約4.6倍に達しています。

課徴金制度やデータ提供の拡大により、今後さらに業務は複雑化、増大するのは明らかであります。

にもかかわらず、令和8年度末で職員数はわずか5名増の242名にとどまる見込みで、執行体制の拡充は極めて限定的であり、独立した監視機関としての実効性を維持できるのか、極めて疑問です。

これ本当に違反を抑止し、国民の救済に応じ、国際的なルール形成にも対応できるのか。

個人情報保護委員会を単なる処理機関にしてはなりません。

監視機関としての独立性、専門性、機動性をどう確保するのか、ご対策をお示しください。

次に本法案において内閣総理大臣は国等データ活用事業指針を策定することとされていますが、政府は当該指針においてどのような分野を重点分野として想定しているのか。

また政府は重点分野の選定に当たってどのような基準を設けるのか。

さらに当該指針の策定に係る検討はどのようなものが参画する会議体において行われるのか。

指針が事業者にとっての事実上の指針になると指摘されていることも踏まえ、官民双方の関係者のみならず、消費者代表や有識者等も含めた幅広い関係者が広く関与できる透明なプロセスを確保する必要があると考えますが、政府の見解を伺います。

次に政府は、官民でのデータ利活用を推進するにあたり、デジタル人材の確保が不可欠であると認識しているはずですが、現状では日本のITエンジニア全体に占める女性の割合は約18.8%にとどまり、OECD加盟国平均の約20.6%を下回っています。

加えてIT分野、STEM分野の大学卒業者における女性比率でも、日本はOECD加盟国の中で最下位となっており、将来的なジェンダーギャップの更なる拡大が危惧されます。

また社員のリスキリングの取り組み、日本企業の割合は、2022年度から2023年度にかけて、56.1%から42.7%へと減少しており、米国の9割以上が学び直しを実施していることと比較しても、日本の取り組みは著しく遅れています。

こうした現状を踏まえ、政府はデジタル人材の確保に向けて、どのような対策を講じるのか。

特に女性デジタル人材の育成を推進されるとされる、令和7年重点計画の具体的な進捗と、今後の施策の方向性について伺います。

以上、松本尚国務大臣に質問いたします。

本法案は、データ利活用の名のもとに、国民の権利保障を後退させるものではないか。

という重大な懸念を含んでいます。

私たち中道改革連合は、便利さのために人権を犠牲にすることは認められません。

抽象論ではなく、国民の不安に真正面から応える、具体的かつ誠実な答弁を強く求め、質問が終わります。

ご清聴ありがとうございました。

松本尚君。

松本尚

山崎正恭議員のご質問にお答えいたします。

まず、個人情報保護に対する認識についてのお尋ねがありました。

ご指摘のありましたEUでは、EU基本権憲章等において個人データの保護に関する権利が明記されていると承知しております。

我が国では個人情報保護法第3条において基本理念が規定されています。

この基本理念について、同法に基づき閣議決定された個人情報の保護に関する基本方針では、個人情報が個人の人格と密接な関連を有するものであり、個人が個人として尊重されることを定めた憲法第13条のもと、慎重に取り扱われるべき旨を定めたものであるとお示ししております。

本法案は、この基本理念を踏まえた上で、所要の改正を行うものです。

なお、日本とEUの間では、互いのデータ保護制度を同等と認める十分性の認定の枠組みを構築しており、個人情報保護法はEUの一般データ保護規則に基づき、欧州委員会により十分な保護水準を確保しているとの認定が得られております。

次に、同意要件緩和の基準についてお尋ねがありました。

事業者が個人データを第三者に提供する場合等には、原則として本人の同意を取得する必要があります。

本法案においては、この本人同意の原則は維持しつつ、本人の意思に反しないため権利利益が害されないことが明らかである場合には、本人同意を不要とすることとしております。

そのような場合として、本法案では契約の履行のために必要やむを得ないことが明らかである場合と、委員会規則で定める場合を規定しております。

この必要やむを得ないとは、必要性があり、かつ他の手段によっては契約の目的を達成することができない場合に限定する趣旨であり、その旨は個人情報保護委員会においてガイドライン等で明確にしていくものと承知しております。

また、委員会規則で定める場合については、個人情報保護委員会において本人の意思に反しないことが明らかな場合に限定して規定を整備するものと承知しております。

例えば、本人の望むこの契約の締結に先立って個人データを第三者に提供すること等が必要やむを得ないことが明らかである場合が考えられると承知しております。

事業者が本規定に基づき第三者提供を行う場合等には、委員会規則やガイドライン等を踏まえ、要件の該当性について慎重に判断することが求められます。

個人情報保護委員会においても、その遵守状況について適時の把握に努め、違反が認められた場合には必要な監督を行い、本人の権利利益保護を適切に図っていくものと承知しております。

次に、AIによる差別的取扱いのリスクについてお尋ねがありました。

個人情報保護法は個人情報の取扱いに関する一般法であり、AIの開発や利用についてもその限りにおいて適用されます。

同法では、事業者が違法または不当な行為を助長し、または誘発する恐れがある方法により、個人情報を利用することは禁止されていますが、AIの開発や利用における個人情報の取扱いに関しても、この規定は適用されます。

例えば、開発について言えば、いずれも現行法の規定に基づいて違法になり得るものと考えております。

また、統計作成等の特例の対象となるAI開発等の範囲は委員会規則、ガイドライン等で定めることとしておりますが、ご指摘のご懸念も踏まえつつ、個人情報保護委員会において適切に検討していくものと承知しております。

加えて、同委員会においては技術の進展等に伴い新たに生じる違反行為に迅速かつ適切に対応するため、専門性を有する人材の育成確保に努めるなど、さらなる執行体制面の強化に不断に取り組んでいるものと承知しております。

次に、子どもの個人情報に係る利用停止等についてお尋ねがありました。

利用停止等については、令和2年改正において要件が緩和され、違法に個人情報が取り扱われている場合に加え、本人の権利利益が害される恐れがある場合等にも請求できることとなりました。

さらに本法案においては、本人の権利利益により配慮すべき子供の個人情報について、ご指摘のとおり原則として無条件で利用停止等を請求できることとしております。

利用停止等については、子どもの個人情報にかかるものも含め、個人情報保護委員会において引き続き必要な周知啓発等を行うなど、より実効的に請求できる環境の整備を推進していくものと承知をしております。

次に、課徴金制度における本人の数にかかる要件についてお尋ねがありました。

本人の数が1000人を超えない場合であっても、違反行為の是正にかかる勧告、命令等には本人の数にかかる要件はありませんので、個人情報保護委員会において、これらの監督権限の適切な行使を通じて、本人の権利利益保護を適切に図っていくものと承知しております。

それを前提に、今回導入する課徴金制度においては、違反行為の抑止の必要性がより高い事案に対し、迅速・機動的な対応を確保する観点から、違反行為にかかる本人の数によって、課徴金納付命令の対象を限定することとしております。

その上で、大規模事案として個人情報保護法上の漏洩等の報告対象となる基準が1000人であること等を踏まえ、本人の数が1000人超の場合を課徴金納付命令の対象としたものです。

また、本法案附則第14条において、本法案の施行後3年ごとに見直しを検討する旨が規定されており、個人情報保護委員会による権限行使の状況も踏まえ、同委員会において対象要件の見直し等を継続的に検討していくものと承知しております。

次に、本法案において団体訴訟制度の導入を見送った理由についてお尋ねがありました。

個人情報保護委員会においては、既存の適格消費者団体の活用を念頭に団体訴訟制度の導入を検討してまいりました。

検討の結果、個人情報保護法は個人の権利利益を保護するものである一方、適格消費者団体が利益を擁護するのは消費者であるため、団体訴訟制度の対象となり得る違法な個人情報の取扱いの範囲について、引き続き法制的な整理が必要であること。

消費者団体等からは、個人情報の取扱いの対応等が外部から明らかではないため、適格消費者団体にとって事実関係の把握が容易でない場合も多いといった実務上の課題に対処する必要性を指摘する意見もあったこと等を踏まえ、団体訴訟制度の導入については見送ることとしました。

個人の権利利益の保護を図ることは重要であり、個人情報保護委員会においては、消費者団体等との連携を強化すること、一般の個人からの相談を受け付ける窓口の活用を促進すること、適正な監督権限の行使により迅速な違法行為の抑止を図ること等により、個人の権利救済が適切に図られるよう取り組んでいるものと承知しております。

次に、委員会の執行体制と独立性についてお尋ねがありました。

個人情報保護委員会はいわゆる三条委員会であり、強い独立性を有した組織です。

現行法においても、同委員会において、法律上問題が見られた場合には、指導等の権限行使を行うなど、適時適切に対処していると承知しております。

今回の改正法案に対応するため、同委員会において専門性を有する人材の育成確保や、さらなる執行体制面の強化を図るなど準備を進めていると承知しております。

次に、国等データ活用事業指針についてお尋ねがありました。

デジタル行政推進法等改正案においては、民間事業者等が国等の保有するデータを活用して国民の利便性向上を図る事業について認定制度を創設することとしており、これに関し内閣総理大臣が重点分野等の重要事項について定めた国等データ活用事業指針を策定することとしております。

重点分野を含め、本指針の策定に当たっては、我が国におけるデータ利活用の促進に資するものとなるよう、データの安全管理にも留意しつつ、今後有識者等の意見や実際のニーズ等を幅広く丁寧にお伺いするなど、透明性を確保しながら検討してまいります。

次に、デジタル人材の育成についてお尋ねがありました。

ご指摘のデジタル社会の実現に向けた重点計画では、重点政策として女性デジタル人材育成の推進を盛り込み、女性のデジタルスキルの習得支援や就労支援等を推進しています。

また、昨年6月に新女性デジタル人材育成プランを策定し、デジタルスキルを生かした女性活躍のさまざまな具体的な姿を示しつつ、それぞれに対応した支援メニューを提示するとともに、柔軟な働き方の推進など必要な施策を盛り込み、取り組みを進めているところです。

引き続き、デジタル社会の実現に向けた重点計画等に基づき、女性を含めたデジタル人材の育成確保に取り組んでまいります。

これにて質疑は終了いたしました。

森英介

本日はこれにて参ります。