外務委員会

衆議院 2026-04-22 質疑

概要

衆議院(委員会名不明)において、茂木外務大臣らが出席し、外交および経済安全保障に関する質疑が行われました。主要テーマとして、イラン情勢の鎮静化に向けた外交努力や、北朝鮮のミサイル発射に対する日米韓連携への対応が議論されました。また、セルビア、パラグアイ、ザンビア、タジキスタンの4カ国との投資協定締結について、重要鉱物のサプライチェーン強靭化やグローバルサウスとの連携強化、日本企業の保護という観点からその意義と戦略が説明されました。あわせて、投資協定の実効性確保や、国内産業への還元策、資源安定供給に向けた省庁間連携の重要性についても言及されました。

発言タイムライン

中道改革国民参政チームみらい政府委員長・議長
0分20分40分1:001:201:402:002:20金城泰原田直佐々木木下敏宇佐美

発言者(6名)

質疑応答(47件)

イラン情勢への対応
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)
  • 米国とイランの停戦延長を受け、和平が進むよう強く働きかけるべきではないか
  • 外務大臣の見解と対応状況を伺いたい
答弁
茂木外務大臣
  • 米イラン間の協議再開と早期合意を強く期待している
  • イラン外相や大統領との電話会談を通じ、事態の早期鎮静化を働きかけている
  • 米国に対しても、日米首脳会談等で早期沈静化の重要性を伝えている
  • 仲介国の外交努力を後押しし、国際社会と連携して外交的取組を進める
全文
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それでは通告に従って質疑させていただきますが、最初にこのイラン情勢、ちょっと動きの変化について、先に伺いたいと思っております。

日本時間早朝にアメリカとイランの停戦延長の発表が行われました。

日本時間23日午前までの2週間の停戦期限を前にして、両国の駆け引きが激しさを増して、停戦に向けて否定的な報道が多かった中で、つかの間の安堵かもしれませんが、停戦が延長になったことは良かったと思っております。

ホルムズ海峡の逆封鎖は継続であって、まだまだ油断を許さない状況でございます。

そこで茂木外務大臣には、改めて米国とイラン両国の政府に和平が進むよう、強く働きかけを行っていくべきであると考えますが、外務大臣の見解、対応状況を伺いたいと思います。

委員御指摘のとおりと言いますか、米国時間で言いますと21日になるわけでありますが、トランプ大統領は議論が何らかの形で決着するまで、停戦期間を延長すると発表いたしました。

イラン側の発表はこれに関してないようでありますが、この一方で、次回の米国とイランとの協議については、いつどのような形で行えるのか、現時点で不透明な状況であります。

最も重要なことは、今後、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含めて、事態の鎮静化が一刻も早く実際に図られることでありまして、米イラン間の協議が再開をされ、話し合いを通じて最終的な合意に早期に至ることを強く期待いたしております。

日本からの働きかけでありますが、まずイランに対しては長年の関係を生かしまして、私自身、アラグチ外相と事態発生、2月28日以降、4回の電話会談を行いました。

また4月の8日には高市総理がペゼシュキアン大統領との間でも電話会談を行ったところであります。

こうした機会にホルムズ海峡における航行の安全を含めまして、話し合いによる事態の早期鎮静化に向けて働きかけを行ってきているところであります。

また米国に対しましても、先月の日米首脳会談、私も同席いたしましたが、また私とルビオ国務長官との会談等におきまして、事態の早期沈静化の重要性について、日本の考えを累次にわたって伝えてきているところであります。

日本としては引き続き、米国とイランとの協議であったり、パキスタン、私、直接外相と話しましたが、相当今回、仲介について、もちろんトルコであったりとか、サウジアラビア、エジプトも含めてでありますが、努力をしていただいているところでありまして、こういった仲介国の外交努力を後押しするとともに、国際社会と緊密に連携しながら、引き続き、できる限りの外交的取組、これを進めていきたいと考えています。

日英外相戦略対話の内容
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)

- イラン情勢の安定化や航行の安全確保に向けた日英連携の具体的な協議内容と今後の方向性を伺いたい

答弁
茂木外務大臣
  • 安全保障や経済安全保障を含む協力関係強化について議論した
  • イラン情勢の早期鎮静化とホルムズ海峡の航行安全確保の重要性について認識を共有した
  • 自国民の保護および出国支援に関する協力の覚書に署名した
全文
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今月20日、茂木外務大臣は、イギリスのイベット・クーパー外相と東京都内で戦略対話を開いて、イラン情勢の安定化やホルムズ海峡の航行の安全確保に向けた連携を協議し、中国が覇権主義的動きを強めるインド太平洋情勢や二国間協力の拡大でも意見交換をされました。

日英外相の戦略対話は2021年の5月以来になるかと思いますが、両外相は第三国で紛争など緊急事態が起きた際、滞在する自国民の退避で互いに協力する覚書に署名をし、クーパー外相は世界の不確実性が増しているからこそ、パートナー同士の協力が重要になるとも語りました。

イギリスはフランスとともにホルムズ海峡の航行の自由確保に向けた有志国会合を開催しており、会談では日本の協力も議題となったのではないかと思います。

茂木大臣は国際秩序が揺らぐ中で基本的価値を共有するイギリスとの連携の重要性を話されていましたが、具体的な協議の内容、今後の方向性について大臣にお伺いしたいと思います。

英国と日本、強化されたグローバルな戦略的パートナーであります。

一昨日、2021年前回の対話、その時も私、外務大臣でしたけれど、5年ぶりに日英外相戦略対話を開催いたしまして、クーパー外相との間で安全保障であったりとか、経済安全保障を含みます英国とのさらなる協力関係強化に向けて、中身の濃い議論を行わせていただきました。

もちろん地域情勢につきましても、このイラン情勢、さらにはウクライナ情勢、そしてインド太平洋をめぐる情勢等について、議論をかなりの時間をかけてやらさせていただいたところであります。

そこの中でイラン情勢につきましては、早期の事態鎮静化に向けて引き続き、外交努力を続けていくことや、ホルムズ海峡における航行の安全を確保していくことの重要性について、クーパー外相との間で認識を共有したところであります。

また、事態の早期鎮静化に向けて、引き続き、英国との間で意思疎通をしていくことで一致をいたしました。

またご指摘がありましたように、こういった事態において、自国民の保護、また安全な地域への退避、こういったことが極めて重要でありまして、日英間で自国民の保護、また退出といいますか、出国支援等について、お互いに協力して支援をする、こういった覚書にも署名をさせていただいたところであります。

冒頭申し上げた、強化されたグローバルな戦略的なパートナーであります、英国との間で、イラン情勢も含めて、引き続き緊密に協力し、また意思疎通を図っていきたいと、このように考えています。

ホルムズ海峡航行の自由に関する国際会議への出席
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)

- フランス・イギリス主導の国際会議に外務大臣が出席すべきだったのではないか

答弁
茂木外務大臣
  • 国際会合への対応はケースバイケースで判断しており、今回は安全保障局長が出席し、総理から書面メッセージを送出した
  • 航行の安全確保は重要であり、今後も首脳・外相レベルの会談等を通じて主体的な外交努力を行う
  • 全ての会合に出席するわけではなく、適時適切に判断していく
全文
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先のイギリスのグループ、クーパー外相との会談に先立って、今月17日に事実上の封鎖が続いてきたホルムズ海峡での航行の自由を確保するために、パリでフランス、イギリスが主導する国際会議が開かれました。

イランを攻撃した米国、イスラエルとは一線を引いて、市民生活に影響が出ているエネルギー価格の高騰などに協力して対応する狙いがあったかと思われます。

フランス大統領府によると、会議は共同議長を務めるマクロン大統領と、イギリスのスターマー首相のほか、ドイツやイタリアの首脳らが対面で出席し、アジアや南米、アフリカの首脳や閣僚もオンラインで加わり、合計約50カ国機関が参加したと報道されております。

この会合において、日本からは高市総理のメッセージを送ったものの、外務大臣と主要閣僚は出席されなかったようであります。

イギリスとは円滑化協定、RAAも結んでおり、この17日開催の国際会議には、外務大臣が、茂木大臣が出席された方が良かったのではないかと考えますが、大臣の見解を伺いたいと思います。

そこまで私の能力について評価いただくということは大変ありがたいんですが、国際会合における日本としての対応ぶり、これはケースバイケースで判断してきておりまして、今回の会合についても諸般の事情、これを総合的に勘案して、市川国安全保障局長が出席をして、併せて高市総理から書面のメッセージを発出したところであります。

ホルムズ海峡をめぐる情勢は国際社会全体にとって重要な課題であります。

我が国としてもホルムズ海峡における自由で安全な航行が早期に確保されることが重要だと考えておりまして、今後とも関係国との首脳レベル、外相レベルを含めた電話会談であったりとか、関連の共同声明の参加を含めて国際社会と緊密に連携しながら積極的かつ主体的な外交努力を行っていきたいと思っております。

こういった国際会合、ご案内のとおり、いろんな形で開かれております。

クローズアップされる部分もありますけれど、日本として、どの会合にどういった形で出席していくか、全ての会合に出席するということは必ずしもどの国でもないわけでありますので、適時適切に判断をしていきたいと思いますが、ホルムズ海峡への航行の安全等についての認識は、主要国との間でも一致をしていると考えております。

北朝鮮のミサイル発射への対応
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)

- 北朝鮮のミサイル発射に対し、日韓連携による警戒監視対応をどのように受け止め、対応しているか

答弁
松尾防衛政策局次長
  • 北朝鮮のミサイル開発は容認できず、日米韓の連携が極めて重要であると認識している
  • 韓国とは防衛大臣官レベルの会議や海上幕僚長の訪問等で連携を強化している
  • 日米韓3カ国でミサイル警戒データのリアルタイム共有などの具体的協力を進めている
全文
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ちょっと質問がありますが、北朝鮮の弾道ミサイル発射について、少し伺いたいと思います。

政府は今月19日午前6時過ぎに、北朝鮮から複数の弾道ミサイルが発射されたと発表しました。

ミサイルは朝鮮半島東岸付近に落下したとみられ、日本の領域や排他的経済水域への飛来は確認されていないということです。

政府は情報収集分析に全力を挙げることや、航空機、船舶の安全確認の徹底、不測の事態に備えて万全の体制をとることについて指示があったことも明らかにしました。

中東情勢が緊迫している中にあって、今般の北朝鮮のミサイル発射状況の関連情報の収集と分析や日韓で連携をして警戒監視対応をとることが非常に重要になってくると思いますが、政府がどのように受け止め対応しているのか伺いたいと思います。

お答えいたします。

北朝鮮は極めて早いスピードで継続的にミサイルの開発を推進しており、関連技術、運用能力の向上を図っているところでございまして、ご指摘のとおり、先般19日にも弾道ミサイルの発射が行われたところでございます。

このような北朝鮮によるミサイル開発は、我が国、国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できないというのは従来から申し述べているところでございます。

これに基づき適時適切な体制を構築をしてきているところでございます。

また北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射を含めまして、我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面をしていると、そうした中、日韓、日米間の連携がこれまでになく重要になってきているというふうに認識しております。

こうした認識のもと、韓国との間では、今月も防衛大臣官で会議を行いましたほか、海上幕僚長が韓国を訪問するというようなことも含めまして、さまざまなレベルで緊密に意思疎通を行い、連携の強化に取り組んでいるところでございます。

また日米韓の3カ国でも、北朝鮮のミサイル警戒データのリアルタイム共有ということを行うことで、具体的な防衛協力を進めてきているところでございます。

防衛省といたしましては、国民の生命を守り抜くために引き続き、アメリカ、韓国とも緊密に連携をし、関係省庁とも意思疎通を図りながら、情報の収集、分析、また警戒監視に万全を期してまいりたいと思ってございます。

投資関連協定の締結意義
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)

- 我が国が投資関連協定を締結する意義と、「自由で開かれたインド太平洋」ビジョン実現における役割を伺いたい

答弁
外務経済局長
  • 日本企業の海外展開を下支えし、相手国からの対日投資を促進する法的枠組みとなる
  • 多国間ルールが未整備な中、2国間協定を通じて法の支配に基づく国際秩序の構築と経済的繁栄を目指す
  • 今後は中南米やアフリカへ広げ、自由で公正な経済秩序の維持・強化につなげる
全文
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続いて、投資協定締結の意義について伺いたいと思います。

我が国は1978年に発効したエジプトとの投資協定をはじめとして、投資関連協定の締結を進めてまいりました。

我が国がこれまでに締結した投資関連協定は、今回の4協定を含め61本であり、85の国・地域をカバーしております。

従来、投資関連協定の締結は、主として日本企業の海外進出の環境を整備することが目的でありましたが、近年では、自由で開かれたインド太平洋ビジョンの実現の観点からも、その意義が語られるようになっております。

そこでまず、我が国が投資関連協定を締結する意義及びビジョンを実現する上で、投資関連協定が担う役割について、政府から説明を求めたいと思います。

お答え申し上げます。

投資協定は、定額局の企業等が安定的に予見可能性を持って、相手局において投資活動を行うための法的枠組みを定めるものでございます。

投資協定を通じて、ビジネス上のリスクがある国・地域を含めた日本企業の海外展開を下支えする効果が期待されるところでございます。

加えて、相手国の企業による日本への投資を促進する効果、これも期待されるところでございます。

また、国際経済秩序が不確実性を増す一方で、貿易におけるWTO協定のような投資に関する多国間の包括的なルールがまだ未整備な中、2国間、さらには複数国間での投資協定を推進していくことは、法を通じて我が国が実現を目指す、法の支配に基づく国際秩序の構築、それから経済的繁栄につながるとの意義があると考えてございます。

我々が認識しております数字に基づきますと、我が国はこれまでに、アジア、欧州、中東などの国の地域を中心に、54本の投資協定を発効させておりまして、署名済み、または構想中の協定を含めれば、97の国、地域をカバーしているところでございます。

今後はこれを中南米やアフリカ諸国を含む国地域に広げ、国際社会におけるルールに基づく自由で公正な経済秩序の維持・強化につなげていきたいと考えております。

日セルビア投資協定の評価
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)

- 保護型であり最恵国待遇の規定もないが、質とスピードの両立という観点から締結過程と結果をどう評価しているか

答弁
北川欧州局長
  • 現地進出の日系企業が増加しており、他国企業に出遅れないよう速やかに法的枠組みを整備することが重要と判断し短期間で締結した
  • 内容面では、投資の保護、内国民待遇、最恵国待遇、紛争解決手続など経済界が重視する規定を盛り込んでいる
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続いてセルビア関連でございますが、まず質とスピードの両立に関する政府の評価について伺いたいと思います。

政府は、投資関連協定の締結に当たり、投資参入後の投資財産の保護のみならず、投資参入段階での自由化についても規定する自由化型協定の方が、日本企業の海外進出を後押しする観点から望ましいとしております。

今、今国会に提出された4協定のうち、自由化型であるのは、日タジキスタン投資協定のみで、日パラグアイ投資協定、日ザンビア投資協定については、保護型ではありますが、投資参入段階でも限定的に最恵国待遇が与えられております。

一方、日セルビア投資協定は、交渉開始から1年5ヶ月と、短期間で署名に至りましたが、保護型の協定であり、日パラグアイ投資協定、日ザンビア投資協定のような、投資参入段階での最恵国待遇を認める規定もありません。

政府は質とスピードの両立という観点から、日セルビア投資協定の締結過程及び結果をどのように評価しているのか、伺いたいと思います。

お答え申し上げます。

まず締結過程でございますけれども、セルビアはこれまで50カ国以上と投資協定を締結しておりまして、またセルビアへの海外からの直接投資、これは増加傾向にあります。

進出する我が国企業も、2019年の24社から、5年後の2024年には34社に増加しております。

こうした状況から、既に現地に進出している日系企業からの要望も踏まえまして、日系企業が他国の進出企業に出遅れることのないよう、法的枠組みを速やかに整備すること、これが重要との判断の下で、2024年7月に交渉開始し、25年12月に締結に至りました。

中身でございますけれども、この日本とセルビアの投資協定では、幅広くカバーされた投資の保護、あるいは内国民待遇、最恵国待遇、公正な待遇、紛争解決手続の整備といった、我が国経済界が重視している規定が盛り込まれております。

セルビアのEU加盟と投資協定
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)
  • 投資協定の締結がセルビアのEU加盟をどう後押しするか、今後の支援策は何か
  • セルビアがEUに加盟した場合、日セルビア投資協定はどうなるか
答弁
北川欧州局長
  • 日系企業の進出促進が、EUとの経済統合や民間セクター改革、人材育成につながり、加盟を後押しすると考えている
  • 協定ではEU加盟時の地域的な経済統合同盟に基づく特定的な待遇を例外として規定している
  • 将来的に手当が必要な要望があれば、適切に対応する
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次にセルビアのEU加盟に向けた我が国の今後の取組等について伺いたいと思います。

我が国はセルビアと140年以上の友好関係にあります。

経済面においても、日系企業による対セルビア投資が増加傾向にあることに加え、セルビアも我が国企業による同国への進出に期待を示しており、今般の投資協定締結により、両国間において投資が一層促進されることが期待されております。

他方、このセルビアについては、EU加盟を目指し、2014年1月から加盟交渉が開始されておりますが、未だ加盟は実現しておりません。

我が国は、西バルカン協力イニシアチブの下、セルビアのEU加盟プロセスの進展に向け、支援を行ってきたと承知しております。

西バルカン諸国には、EU加盟に必要な水準の法の支配、民主主義の定着等の課題があるとされますが、今回の日セルビア投資協定の締結と、それに伴う我が国企業による投資の促進は、セルビアのEU加盟をどのように後押しすると考えているのか。

また、セルビアのEU加盟に向けた我が国の今後の支援について、考えを伺いたいと思います。

また併せて、我が国とEUとの間では、2019年にEPAが発効されていますが、セルビアがEUに加盟した場合、日セルビア投資協定はどうなるのかについて伺いたいと思います。

お答え申し上げます。

我が国は、ただいま委員が言及いただきました西バルカン協力イニシアチブのもとで、セルビアのEU加盟プロセスの発展に向けた支援を継続してきております。

その一環として日系企業の進出を促す取組を行ってきております。

日本からの投資はEUとの経済統合、民間セクターのさらなる改革の推進とともに改革を支える人材を育成することにもつながると考えております。

今後ともこの西バルカン協力イニシアチブの下での経済社会改革や地域協力の促進への支援を通じて、セルビアを含む西バルカン地域諸国のEU加盟を後押ししていきたいと考えております。

その上で、セルビアがEUに加盟する場合の、セルビアとEUの間の法的関係、これについては、なかなか断定的にはお答えする立場にはございませんが、今般の協定交渉においては、セルビアがEUに加盟する場合も念頭において、最恵国待遇の例外として、地域的な経済統合同盟に基づいて与える特定的な待遇についても規定しております。

いずれにしましても、仮に将来的にセルビアから、セルビアのEU加盟手続きに関して、日本とセルビアの投資協定について、何らかの手当が必要との要望が寄せられる場合には、セルビア側の考えや、我が国の立場、企業との相談も踏まえた上で適切に対応してまいりたいと思っております。

日パラグアイ投資協定の意義
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)

- 戦略的パートナーへの格上げを踏まえ、パラグアイとの投資協定締結が両国関係の発展にどのような意義があるか

答弁
渡辺大臣官房審議官
  • 製造業や自動車部品などの日系企業の進出が盛んであり、また食料や鉱物資源の重要性も高い
  • 協定により投資環境の透明性・法的安定性が高まり、相互の投資促進と保護につながることが期待される
全文
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続いてパラグアイ関連ということで、日パラグアイ投資協定締結の意義について伺いたいと思います。

パラグアイは伝統的な親日国として知られており、両国は歴史的にも、日系人等の存在を基盤として、友好関係にあります。

また、パラグアイは、南米で唯一、台湾と国交を有する国でもあります。

日本とパラグアイは、2025年5月の首脳会談で、両国関係を戦略的パートナーに格上げすることで一致し、石破総理は首脳会談で、国際社会が歴史的転換期にある今、同志国の連携がかつてなく重要であり、自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて、新たに格上げした戦略的パートナーとして、一層連携していきたいと述べておられました。

そこで、こうしたパラグアイとの間で、投資協定を締結することは、両国間の関係をさらに発展させる上で、どのような意義があると考えているのか、政府に伺いたいと思います。

お答え申し上げます。

パラグアイは南米南部共同市場でありますメルコスールの加盟国でございまして、南米地域の中核を占めるブラジルと隣接するといった地理的な特徴から、製造業、建設業、卸売業等を中心に日系企業が進出しております。

特に自動車部品を手掛ける企業の進出が盛んでございます。

またパラグアイは、大豆の輸出量が世界第3位を占めるなど、世界的な食料供給局であるとともに、豊富な水力資源を用いたグリーン水素、肥料の生産も注目されております。

加えまして、リチウム等鉱物資源が埋蔵されている可能性がございまして、現在その調査が進められております。

本協定を締結することによりまして、パラグアイにおける投資環境の透明性、法的安定性、および予見可能性が高まりまして、日系企業の海外展開、日本からの投資の促進と保護、およびパラグアイからの対日投資の拡大につながることが期待されるところでございます。

日パラグアイ投資協定の有効性
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)

- 保護型であり、特定措置の履行要求禁止やパブリックコメントの規定がなく効果が弱いと思われるが、日本企業が安心して投資できる内容か

答弁
渡辺大臣官房審議官

- 投資の保護、投資参入段階の最恵国待遇、公正な待遇、資金移転の自由、紛争解決手続きなど、経済界が重視する規定を確保している

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日パラグアイ投資協定の有効性についても伺いたいと思いますが、この2025年5月の日パラグアイ首脳会談で、ペニャ・パラグアイ大統領は、パラグアイが競争力のある労働力や、豊富な水力資源等の有効な投資環境を有するとして、日本企業のさらなる進出に期待を示しております。

今般の投資協定の締結によって、日本企業によるパラグアイへの進出が促進されることが期待されます。

しかし、協定の内容を見ると、本協定は保護型である上に、特定措置の履行要求の禁止の明文がないことに加え、パブリックコメント、努力義務もないなど、他の協定と比較すると、投資の促進及び保護の効果が弱いように思います。

日パラグアイ投資協定は、日本企業がパラグアイに安心して投資できる内容であると考えているのか。

政府の見解を伺いたいと思います。

お答え申し上げます。

日パラグアイ投資協定では、幅広くカバーされた投資の保護や、投資参入段階の最恵国待遇、公正な待遇、資金移転の自由、紛争解決手続きの整備といった、日本の経済界が重視をしている規定が確保されているところでございます。

中南米地域との投資協定交渉状況
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)

- エクアドルやブラジル等、交渉が開始されていない国があるが、中南米地域との投資関連協定の交渉状況を伺いたい

答弁
渡辺大臣官房審議官
  • コスタリカやウルグアイとはCPTPP加入交渉を通じて投資規定を含む交渉を進めている
  • ブラジルを含むメルコスールとは戦略的パートナーシップ枠組みの下で、貿易・投資を含む経済関係の進化を議論している
  • 新規協定についても経済界の要望や国益を踏まえ検討する
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中南米との投資関連協定の交渉条件についても伺いたいと思いますが、パラグアイが位置する中南米地域は、約6億6千万人の人口と約7.1兆ドルの域内総生産を有し、プラス成長を続けているなど、市場としても重要であるほか、重要な鉱物資源やエネルギー、食料資源も豊富であり、サプライチェーン構築や経済安全保障の観点からも、国際社会における存在感を増しているところでございます。

政府は2021年に発表した、投資関連協定の締結促進等、投資環境整備に向けたアクションプランにおいて、投資関連協定の締結候補国について、中南米やアフリカを中心に検討するとしており、これまで我が国は中南米諸国7カ国との間で、投資関連協定に署名済みであります。

他方、2026年3月現在、エクアドル、ベネズエラ、ブラジル、キューバ等との間では、交渉すら開始しておりません。

経済界からも、中南米諸国との投資関連協定の早期締結が要望されていると思いますが、この地域との投資関連協定の交渉状況を伺いたいと思います。

お答え申し上げます。

中南米地域との間で交渉中の投資関連協定といたしましては、例えば現在コスタリカやウルグアイでございますけれども、投資に関する規定を含むCPTPPへの加入交渉を鋭意進めているところでございます。

政府としましては、まずはこれらについて、可能な限り早期に署名、締結に至ることができるよう、鋭り取り組んでいるところでございます。

また、ご指摘の中にもございました、ブラジルにつきましてでございますが、日ブラジル経済合同委員会や、日ブラジル戦略的経済パートナーシップ共同会議から、ブラジルが中心となっているメルコスールとの早期EPA締結を求める提言がなされるなど、経済界からも経済関係の強化に強い関心が示されていることは周知でございます。

メルコスールとの間では、昨年末に立ち上げた日メルコスール戦略的パートナーシップ枠組みの下で、貿易、投資を含む幅広い分野における経済関係の進化を実現すべく議論を今、継続しているところでございます。

今後も様々な対話の枠組みを通じまして、中南米諸国との経済関係を深めていく。

また、新規の投資協定につきましても、我が国経済界の要望を踏まえつつ、相手国の状況や、我が国の国益の観点も含め、今後とも鋭意検討してまいります。

日ザンビア投資協定と両国関係
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)

- 投資協定の締結を契機として、今後ザンビアとの関係をどのように発展させていく考えか

答弁
中東アフリカ局アフリカ部長
  • ザンビアは重要な鉱物資源国であり、日系企業の関心も高い
  • 協定により投資環境の透明性や予見可能性が高まり、相互の投資促進・保護につながることで、2国間経済関係を一層強化したい
全文
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続いて、ザンビア関連ですが、日ザンビア投資協定の締結を契機とした両国関係の発展について伺いたいと思います。

ザンビアが位置するアフリカは、豊富な鉱物資源や、高い経済成長率を誇り、日本の経済安全保障やバリューチェーンの確保の観点からも重要な地域であり、さらに開拓すべき投資先として世界の関心も集めている地域でもあります。

日本とザンビアは2024年に外交関係樹立60周年を迎え、これまでの協力外交関係を基礎にさらなる関係の強化が期待されるとしております。

2025年2月の日ザンビア首脳会談では、日本とザンビア共和国が自由民主主義及び法の支配といった基本的な価値原則を共有する互いにとって重要なパートナーであることを確認し、二国間関係での協力強化で一致したと承知しております。

政府は日ザンビア投資協定締結を契機として、今後、両国関係をどのように発展させていくつもりか、見解を伺いたいと思います。

お答え申し上げます。

ザンビアは銅の生産量がアフリカで第2位の鉱物資源国であり、世界的な銅の需要増を見込んで、工業分野を中心に日系企業の関心も高い国であります。

日ザンビア投資協定の締結により、ザンビアにおける投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性が高まり、日系企業の海外展開、日本からの投資と投資の促進と保護及びザンビアから日本への投資の拡大につながることが期待されます。

本協定の締結を通じ、今後2国間経済関係を一層強化させていきたいと考えております。

アフリカ諸国との投資協定締結見通し
質問
金城泰邦 (中道改革連合・無所属)

- 経済界から質の高い内容での早期締結が要望されており、交渉中の国々について協議が進んでいないように見えるが、見通しを伺いたい

答弁
中東アフリカ局アフリカ部長
  • 現在7本を交渉中であり、個別の見通しを予断することは困難だが、重視する規定を盛り込み早期締結できるよう取り組んでいる
  • 新規協定についても経済界の要望や国益を勘案し検討を進める
全文
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金城泰邦君、続いて、このアフリカとの投資協定の締結見通し等について伺いたいと思います。

対アフリカ投資の促進について、2025年8月に横浜において開催された第9回アフリカ開発会議TICAD9の成果文書では、日本とアフリカの中小企業の投資を促進し、互いの市場に参入する際の市場参入リスクを軽減するよう努めることなどが明記されました。

経済界からも、アフリカ諸国との投資協定については、交渉中のアフリカ諸国との間で、少なくとも既に締結済みの他国に劣後しない質の高い内容での締結を急ぐべきであると要望があります。

2026年の3月現在で、我が国はアフリカ7カ国との投資関連協定に署名済みでありますが、外務省ウェブサイトによると、交渉中の7カ国中6カ国について、2019年以降、協議の動きが見られないと思っております。

また、アフリカ投資については、電気などのインフラが十分でないことや、ビジネスの手続きを進める上で、地元当局から賄賂を要求される。

お答え申し上げます。

我が国は現在、アフリカ諸国と7本の投資協定を交渉中であります。

個別の協定交渉の見通しを予断することは困難でありますが、政府としましては、我が国が重視する規定が盛り込まれるよう努めつつ、可能な限り早期に署名、締結に至ることができるよう鋭意取り組んでいるところであります。

また、アフリカ諸国との新規の投資協定につきましては、我が国経済界の要望も踏まえつつ、米国の状況や我が国の国益の観点も含め、今後とも鋭意検討を進めてまいります。

タジキスタンとの投資協定の意義と対中央アジア外交方針
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • タジキスタンと投資協定を締結する意義について
  • 今後の対中央アジア外交の方針について
答弁
茂木外務大臣
  • タジキスタンは経済成長が著しく、水資源や鉱物資源の潜在力がある
  • 協定締結により投資環境の透明性・法的安定性が高まり、日系企業の展開や投資促進が期待される
  • 今後はグリーン、強靭化、コネクティビティ等の分野で産業高度化・多角化に取り組み、共立的な環境を強化する
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安倍内閣編議員、中央アジア諸国は自由で開かれた国際秩序を維持強化するパートナーであり、我が国政府は中央アジアの平和と安定に寄与することを目的とした外交を推進しているとされています。

豊富な資源を持ち、地政学的にも重要な位置にある中央アジアとの関係は、我が国の経済のみならず、安全保障においても重要であると考えますが、我が国がタジキスタンと投資協定を締結する意義及び今後の我が国における対中央アジア外交の方針について伺いたいと思います。

タジキスタンを含む中央アジア5カ国は、中国、ロシア、イラン、アフガニスタンに囲まれた地政学的に重要な地域であります。

このうち、タジキスタンは旧ソ連崩壊後の内戦により、経済状況を著しく悪化している時期もありましたが、ここ20年の実質GDPは年平均約7%の成長を続けてきており、また水資源が豊富でありまして、ダムや水力発電の分野において潜在力があります。

また、アンチモンなどの鉱物資源が埋蔵されており注目されております。

こうした経済情勢の中、タジキスタンは近年、海外からの投資誘致を国の主要戦略の一つとして掲げ、そのための環境整備を積極的に進めており、日系企業の関心も高まりつつあります。

こうしたことを背景に、昨年12月の中央アジアプラス日本の対話の首脳会合の際に、本協定の署名を行うに至りました。

本協定を締結することにより、タジキスタンにおける投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性が高まり、日系企業の海外展開、日本からの投資の促進、保護、及びタジキスタンからの対日投資の拡大につなぐことが期待されております。

今後の対中央アジア外交につきましては、昨年の首脳会合の成果を踏まえて、グリーン、強靭化、コネクティビティ、人づくり、等の重要協力分野において、中央アジア諸国の産業高度化、多角化を通し、共立的な環境を強化すべく、取り組んで考えてございます。

4本の投資協定の経済外交における位置づけ
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 今回の4本の投資協定を日本の経済外交全体の中でどのように位置づけているか
  • 地域戦略や経済安全保障、サプライチェーン強靭化などの観点からどのような全体像を描いているか
答弁
茂木外務大臣
  • 日系企業の海外展開の下支え、資源国とのサプライチェーン強靭化、グローバルサウスとの連携強化などの意義がある
  • 相手国の状況や国益を踏まえ、戦略的に投資協定を拡大し、ルールに基づく自由で公正な経済秩序の維持・強化を主導したい
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今回の4本の投資協定を、日本の経済外交全体の中で、政府がどのように位置づけているのかをお伺いをいたします。

経済外交と言いましても、さまざまな、例えば地域戦略、経済安全保障、サプライチェーンの強靭化など、さまざまな観点があると思いますが、政府としてどのような全体像を描いているのか、またその中での今回の投資協定の位置づけを、外務大臣のお言葉でまずはわかりやすくご説明をいただきたいと思います。

茂木外務大臣、原田委員にご質問の半分以上、自分の質問の中で答えていただいたような感じもいたしますが、今般の4本の投資協定は、日系企業の海外展開の下支えであったりとか、相手国企業による日本への投資の拡大、資源国とのサプライチェーンの強靭化、グローバルサウスとの連携強化、ルールに基づく自由で公正な経済秩序の維持・強化を含めて、様々な観点から意義があると考えておりますし、それは相手国だけではなくて、日本経済、そしてひいては国民の生活、これを豊かにする、こういったものにもつながっていくものだと考えております。

政府としては、我が国経済界からの要望を踏まえまして、相手国の状況や、我が国の国益の観点も含め、今後も戦略的に投資協定の拡大に取り組んでいきたいと思っております。

今、様々な国際秩序が大きく揺らぐこういう中で、ルールに基づいた様々な貿易であったりとか商業活動、これをしっかりと安定させていくということは重要でありまして、これは多国間の枠組みでのCPTPPであったりとか、RCEPであったり様々なものもありますし、投資協定のような感じで、2国間のものも含めて、重層的にこういった連携の枠の拡大、そして安定したルールの形成、こういったものを日本としても主導していきたいと、こんなふうに考えております。

投資協定の共通点と相違点(保護・自由化の程度)
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 4本の投資協定に共通する基本的な考え方は何か
  • 国によって投資を認める範囲や保護の厚みにどのような違いがあるか
答弁
又野経済局長
  • 共通点:内国民待遇、最恵国待遇、公正な待遇、不当な収用の禁止、紛争解決手続きの整備などの公的枠組みを定める点
  • 相違点:セルビアは投資後の保護を規定するが、タジキスタンは投資前の段階から待遇を規定している。パラグアイ・ザンビアはその中間的な規定となっている
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次にこの4本の協定の共通点と相違点について伺いたいと思います。

4本とも同じく投資協定ですので、投資を促進して、投資家、現地で事業を行う企業を守るという目的は共通しております。

一方で中身を見ていくと、全てが同じというわけではありません。

先ほど近所委員の質疑の中でも、保護型、自由化型という言葉も出てきましたけれども、国によって投資を認める範囲ですとか、企業に与える保護の厚み、自由化の程度などには違いがあります。

また、この違いに関しては、4カ国相手国ごとの事情によるものなのか、それとも日本政府としての戦略的にそうしているのか、こうした点も条約審査としては重要な点であると考えております。

つまり同じ投資協定であっても、単なるひな形を当てはめているのではなくて、それぞれの国に応じて設計をしているのであれば、その考え方についても国民の皆さんに伝わるような形で、ご説明をしていただきたいと思っております。

今回の4本に共通する基本的な考え方は何であるか、そしてどこに違いがあるのかということをできるだけ平易に整理してお示しいただきたいと思います。

特に企業が進出する前の段階、進出をした後の段階でどういう扱いが保障されるのか。

まず共通しますこの投資協定の意義でございますけど、こちらは投資協定は定額国の投資企業等が安定的に予見可能性を持って相手国において投資活動を行うための公的枠組みを定めるというものでございます。

その上で内容といたしまして、今回4本の投資協定に共通する主な内容といたしましては、自国と外国を差別しない内国民待遇、外国同士を差別しない最恵国待遇を付与、さらには公正な待遇、不当な収用の禁止、紛争解決手続きの整備といったものが挙げられます。

主な相違点としましては、例えばセルビアとの協定は、実際の投資を行った後の投資の保護を規定している一方、タジキスタンとの協定は、これに加え、実際の投資を行う前の段階から、内国民待遇や最恵国待遇を規定しております。

また、パラグアイ及びザンビアとの協定は、いわばその中間に当たりまして、最恵国待遇についてのみ、投資後に加えて、実際の投資を行う前の段階から規定をしているところでございます。

投資協定による日本企業の具体的保護内容
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- 許認可の不透明さ、恣意的な行政運用、送金制限、制度変更リスクに対し、実務上どのような保護がなされるのか

答弁
又野経済局長
  • 内国民待遇や最恵国待遇、不当な収用の禁止、紛争解決手続きを法的に定めることで、恣意的な法律適用などのリスクから投資家を守る
  • 第三国投資家と比較して劣後しないビジネス環境を整備し、海外展開を後押しする
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続いて、現地でビジネスを行っている日本企業の目線にもう少し寄った形で、実際に何が守られるのかということをもう少し深掘ってお伺いをしたいと思います。

今ご説明いただいたとおりで、どうしても専門用語も多くなりがちですけれども、国民の皆さんにとって、また企業にとって、結局のところ大事なのは、日本企業にとって何がプラスになるのか、何が守られるのかということだと思います。

今のご説明と重複もしますけれども、例えば相手国で事業する中で、自国企業だけを優遇して日本企業が不利に扱われないということ、あるいは同じくその国に進出をしている第三国の他国の企業と比べても不当に日本企業が差別をされないということ。

財産を一方的に取り上げられないということ、利益や資金をきちんと送金できるということ、そしてまた万が一問題が起きたときには一定の手続きで争えるということ、こうしたことがどこまで担保されるのかが重要であると思います。

今回の4本の協定によって、日本企業は具体的に何を守られることになるのか、許認可の不透明さ、恣意的な行政運用、送金制限、制度変更リスクといった企業が実際に直面し得るような場面、ケースを念頭において、実務上どういった意味があるのかを、分かりやすくお答えいただきたいと思います。

今まさに委員からご指摘いただきました、許認可の不透明性ですとか、送金の制限、さらにはそういったことで不当に差別されないようにするための内国民待遇、最恵国待遇の付与、公正な待遇、不当な収用の禁止、紛争解決の手続きの整備、こういったものがまさに法的に定められているところでございます。

こうしたことによりまして、例えば、投資受け入国において不当な収用をされないです。

恣意的に法律が適用されるといったようなリスクから日本の投資家を守ることができると考えております。

また他の国の第三国との投資家と比較して劣後しないビジネス環境も整備できることとなると考えております。

投資協定を通じましてビジネス上のリスクがある国・地域を含めた日本企業の海外展開を後押しするという効果も期待されております。

投資協定の実効性と企業保護手段
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 紛争解決手続きをどの程度実効性のある手段と考えているか
  • 条約があることと実際に効果を発揮することの間を、政府としてどう埋めるのか
答弁
又野経済局長
  • ISDS手続きは投資保護の選択肢として意義がある
  • 在外公館の支援窓口による相談、ジェトロを通じた情報提供、相手国政府への是正申し入れ、合同委員会での議論などを通じて課題解決を図る
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原田直樹続いて、条約の実効性についてお伺いをしたいと思います。

今ご説明をいただいたように、様々な観点からこの投資協定を作り込んでいただいたと思うんですけれども、一方で見方を変えると、しっかりとした立派な条文があったとしても、万が一、実際に問題が起きたときに、それがしっかりと機能しなければ、意味がなくなってしまいます。

協定を結んだという事実だけで、企業が守られるわけではなくて、現場で本当に使えるのか。

いざという時に頼れるのか、そこが重要であると思っております。

今回の4本の協定には、紛争解決の手続きも盛り込まれているということを理解をしておりますが、政府としては、それらをどの程度実効性のある企業保護の手段として見ているのでしょうか。

また、企業の側からすると、協定があるということを知っているだけではなくて、万が一のトラブルの際に、条約を結ぶということとその条約がいざというときにしっかりと効果を発揮するここの間を政府としてどう埋めていくのかお聞かせいただきたいと思います。

ご指摘のISDS手続きは日系企業による投資を保護するための選択肢を与えるものでございまして、ビジネス上のリスクのある国・地域への日系企業の海外展開を後押しする観点から意義があると考えております。

その上で政府といたしましては、例えば在外公館に設置した日本企業支援窓口、これを通じまして日系企業が抱える問題について日々相談に応じているほか、必要に応じて在外公館やジェトロの海外事務所などを通じて各種の情報提供、さらには相手国政府に対してビジネス上の課題についての是正の申し入れ、こういったことも行っております。

また、投資協定の中に、ISDSのほかにも、両国の代表者からなる合同委員会等の仕組みがございまして、そうした場において、協定をフォローアップするための議論を通じて、課題の解決を求めることも可能となっております。

政府としましては、引き続きそうしたさまざまな仕組みを通じて、投資協定締結後も、日系企業の海外ビジネス支援の観点から、しっかりと課題解決と必要な支援、万全を尽くしていきたいと考えております。

4カ国を同時に推進する戦略的意義
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- 地理的・経済的に異なるセルビア、パラグアイ、ザンビア、タジキスタンの4カ国を今このタイミングでまとめて推進する戦略的な狙いは何か

答弁
茂木外務大臣
  • 各国とも日本企業の進出希望があり、相手国政府も投資誘致に積極的である
  • 多様な地域で日本企業の活動を支援し、投資の促進・保護および対日投資を期待することで、日本企業の活性化と関係強化につなげる
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続いて、なぜ今このタイミングでこの4カ国なのか、国別また地域別の戦略的意義についてお伺いをしたいと思います。

セルビア、パラグアイ、ザンビア、タジキスタン、地理的にも経済的な状況もかなり異なる国々であると思います。

であるからこそ、なぜ今このタイミングでこの4カ国をまとめて推進をしているのか、その戦略的な狙いがあれば、その点はしっかりご説明をいただきたいと思っております。

今、このタイミングで、この4カ国が出てきたということの戦略的な意義、狙いがあるのかどうか、そうした点について、御説明をお願いいたします。

本日お諮りしておりますのは、委員が今おっしゃられたとおり、セルビア、パラグアイ、ザンビア、タジキスタンと、それぞれ国も地域も異なるところでございますが、それぞれ日本企業が進出し、あるいはこれから進出することを希望し、先方の政府もそういった海外からの投資誘致に積極的に考えている国でございます。

それぞれの事情は、今委員がおっしゃられましたとおり、それぞれの意義や特質がございますけれども、そうして申し上げられますのは、こういった様々な国々、さまざまな地域における日本企業の活動を支援すること、日本企業の海外展開、日本からの投資の促進と保護、こういったこと、それからそれに伴い、相手国からの対日投資、こういったことを期待すると。

こういったことを含めて、日本企業の活性化、それから日本とそれぞれの国との関係の強化につながることが非常に重要だと思っております。

投資協定とEPA/FTAの使い分けと判断基準
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 投資協定を先行させる場合と、EPA/FTAの枠組みで進める場合の判断基準は何か
  • 今回の4カ国を将来的に広い経済連携へつなげていく考えがあるか
答弁
又野経済局長
  • 経済・外交上の観点、他協定の進捗、国内意見を踏まえ戦略的に判断しており、必ずしも前後関係にあるわけではない
  • 目的や対象内容、締結背景が異なるため、個別の交渉結果として投資協定後にEPAを締結する場合もある
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続いて、今回の投資協定とEPA、FTA、こうした枠組みとの使い分けについてお伺いをしたいと思います。

投資協定には今回のように単独のものもあれば、一方でEPAやFTA、いわゆるより広い範囲のものの経済連携協定の中に、投資のルールがその一部として盛り込まれているものもあるかと思います。

こうした様々な枠組みがある中で、国民の皆さんからすれば、何が違うのか。

なぜ、こちらは今回は投資協定で、別のケースではEPAやFTAなのか、こうした点が分かりにくい部分もあるかと思います。

見方を変えれば、今回の4本の投資協定が、ある見方によれば、より大きな経済連携を結んでいくことに先立って、まず投資保護や投資自由化のルールを整えていると、こうした解釈も場合によってはできるかなというふうに思っております。

政府として、投資協定を先行させる場合と、EPAやFTAの枠組みで進める場合で、どのように判断をしているのでしょうか。

また、今回対象となっている4カ国との関係を、将来的により広い経済連携へつなげていく考えがあるのかをお伺いしたいと思います。

まず委員御指摘のとおり、投資協定とEPA、あるいはFTA、これは投資を中心とする投資協定と、さらにはそれに加えてサービスや物品ですとか、政府調達、あるいはさまざまな協力といった包括的に分野をカバーするEPA。

これは政府としましては経済上、外交上の観点、さらにはほかの経済連携協定、投資協定の交渉の進捗状況、国内の様々な御意見などを踏まえて、これを戦略的に交渉してきているところではございます。

その上で、それぞれの協定は、今申し上げたとおり、目的や対象とする内容が異なっておりまして、協定の締結に向けた背景、これも異なります。

そのため、必ずしも前後関係にあるわけではございません。

投資協定とEPAが前後関係にあるわけではございませんが、個別の交渉の結果として、投資協定の後に経済連携協定を締結したということもございます。

投資協定の成果検証とフォローアップ
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • 締結後の効果(投資件数や制度改善など)をどのように検証するのか
  • 十分な成果が得られていない場合の分析やフォローアップはどう行うのか
答弁
又野経済局長
  • 投資の増減は企業の経営判断や国際情勢に左右されるため一概に言えないが、環境整備としての効果はあると認識している
  • 合同委員会での議論や経済界への丁寧なヒアリングを通じて、事後の状況フォローと着実な履行に取り組む
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続いて今回の投資協定の締結による効果成果をどう図るのかという観点からお伺いしたいと思います。

条約は承認して終わりではありません。

それが実際にどれだけ意味のあるものだったのか、後からきちんと検証されることも重要であると思います。

まさにこの日系企業が現地に進出をして、逆もまたしかりであると思いますけれども、ビフォーアフターでどういった変化、効果、成果があったのかということでございます。

例えば、投資件数が増えた、投資残高が増えた、進出企業数が増えた、相談件数が増えた、こうした定量的なものもあると思いますし、また、紛争の未然の防止につながったですとか、相手国側の制度改善に進んだ、つながった、こうした訂正的なものもあり得るかと思います。

そうしたことを見ていかなければ、締結をした後に本当に効果があったかどうかは分からないかなというふうに思います。

その検証した結果、仮に十分な成果が得られていないとなった場合に、どのように原因を分析をして、フォローアップをしていくのか、政府のお考えをお伺いしたいと思います。

一般に投資協定の締結は、法的安定性や企業にとっての予見可能性を高めるという一体効果があると認識して、協定の締結を行っているところでございます。

同時に、投資は企業が様々な要素を勘案して、自らの経営判断によって行うものでございまして、また、国をまたいで行われる海外投資の増減。

これはその時々の相手国の状況、国際経済全体の動向、その地域の情勢、各国のそれぞれの企業の投資方針、こういったものでさまざまに変化するものでございまして、それが投資協定があるかないかによって、どこまで効果があったというのは、なかなか一概にお答えするのは難しいところではございますが、先ほど申し上げましたように、環境整備、投資を促進するための環境整備、これは効果があるものと考えております。

その観点からも、投資協定につきましては、交渉や締結自体のみならず、締結した協定の着実な履行。

政府として引き続き投資協定の下で設置されます合同委員会。

ここにおいて、しっかりとフォローアップの議論を行うこと。

経済界からのヒアリングを丁寧に行うこと。

こういった機会も活用しながら、締結済みの投資協定について、さまざまな形でフォローは行っていきたいと考えております。

中堅中小企業への周知と活用促進策
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- 中堅中小企業がビジネスチャンスにつなげられるよう、どのような周知や相談支援、伴走支援を行うのか

答弁
辻坂大臣官房審議官
  • 中堅・中小企業の海外進出を促進するため、周知・広報・利活用の促進が重要であると考えている
  • 経済産業省とJETROが連携し、解説動画やハンドブックによる広報を行っている
全文
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では最後に中堅中小企業への波及についてお伺いをいたします。

この投資協定を結んだメリット、効果について今様々ご説明を先ほどからいただいておりますけれども、このメリットが一部の大企業だけにもしとどまってしまうとですね、国民全体から見た意味、効果が限られてしまいます。

これから海外展開を考えている中堅中小企業にとっても、今回のような協定が実際のチャンスに、ビジネスチャンスにつながっていくことが重要であると思います。

そのためには、条約を結ぶということ自体も重要でありますが、その内容を企業の皆様に分かりやすく伝えて、周知をして、その上で相談できる窓口もしっかりと整えて、現地でのビジネスにつながるよう伴走していく必要があります。

企業に周知をして、どのような相談支援や伴走支援の、そういったサポートを行って、実際のビジネスの展開につなげていくのか。

ジェトロ、在外公館、金融機関、また場合によっては、関係団体との連携も含めて、活用促進策についてお伺いをしたいと思います。

海外市場の重要性が増大し、中堅・中小企業を含む我が国企業の海外進出が増大する中、これら企業の海外事業を保護するとともに、円滑なビジネス展開を促進すべく、中堅・中小企業等を対象に、投資協定の周知・広報・利活用の促進を行っていくことは重要であると考えております。

このため、経済産業省としましては、これまでもJETROと連携した投資協定の解説動画、ハンドブックなどによる広報を行いました。

投資関連協定の締結戦略と政府の方針
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 現在の日本経済における投資協定の位置づけについて
  • 過去の目標未達を踏まえた現在の戦略、質と量のバランス、経済安全保障や地域経済との関係についての政府方針
答弁
茂木外務大臣
  • 経済安全保障の観点が強まっており、重要鉱物やエネルギーのサプライチェーン強靭化において投資協定は極めて重要である
  • 相手国との交渉により時間を要する場合もあるが、加速させたい
  • 特にグローバルサウス(アフリカ、中南米)との緊密な関係構築に向けて推進する
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まず1点目ですけれども、投資関連協定の締結戦略の全体像について、大臣に伺いたいと思います。

近年、日本経済において、投資協定の重要性も大きく変化をしていると認識しております。

かつて国内で生産をし、輸出で外貨を稼ぐという構造でありましたが、現在は日本企業や日系企業が海外へ進出をして、現地で事業を担うという比重も大変高まっております。

その中で、投資協定は単なる海外展開支援にとどまらず、投資の保護、サプライチェーンの強靭化、資源確保、さらには現地との産業連携を通じた日本全体の競争力や雇用にも関わる極めて重要な基盤になっていると考えております。

一方で政府はこれまで投資関連協定を戦略的に進める方針を掲げて、2020年までに100の国、地域を対象と提携を結んでいくという目標も掲げておりましたけれども、結果としてはその達成には至っていないという状況だと思っております。

ただこれについては質の高い協定を重視する中で、交渉に時間を要したことであったりとか、合意に至らなかった案件もあるというふうに承知しております。

しかし重要なのは目標が未達であるという結果というよりは、その結果を踏まえて現在どのような戦略を立てているのかという点だと思っております。

とりわけ現在は先ほどから申しますとおり、経済安全保障であるとか、サプライチェーンの再構築、国内産業や地域経済への波及といった観点も含めて、投資協定をより戦略的に位置づける局面に来ているのではないかと思います。

そこで政府は現在の日本経済においての投資協定をどのように位置づけているのか。

その上で、これまでの経験を踏まえ、現在の投資関連協定の戦略をどのように整理し、質と量のバランス、そして経済安全保障や地域経済との関係をどのように考えているのか、政府の大きな方針をお聞かせください。

佐々木委員、経済秩序の維持、強化にも資するものと考えております。

先に出世をして、前回私が大臣だったときは秘書官だった的野さんが経済局長として堂々と答弁している姿を見たところでありますけれど、詳細について今答弁したとおりでありますけれど、5年前、10年前と比べても経済安全保障、これの観点というのは極めて強まってきている。

そういった中で重要鉱物であったりエネルギーを含みますサプライチェーン、この強靭化を図っていく重要性というのは極めて大きくなってきていると思います。

そして今、自由で開かれた国際秩序、こういったものが揺らぐ中で、それをしっかり守っていく。

そしてまた強化していく。

そういう旗振り役として、日本が果たすべき役割というのは大きいんじゃないかなと思っております。

CPTPPの時もそうでありましたけれど、おそらく日本がリードしなかったらまとまらない、こういう協定もあったわけであります。

2カ国間の投資協定におきましては、それは相手の国とのいろいろな交渉によりまして、ベストなものというか、少なくとも必要なものを作っていくということで、時間がかかる部分もあると思っておりますけれど、これからもできる限りの加速をしていきたいと思います。

特にまだアフリカ、それから中南米の国が少ないという。

グローバルサウスとのより緊密な、そしてテーラーメイドな関係をつくっていく。

こういう観点からも、投資協定の推進というものは、極めて重要だと、そんなふうに考えております。

各国投資協定における現地企業の要望と協定の意義
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 現地進出企業や進出希望企業から寄せられている要望や課題認識について
  • 今回の協定がそれらをどのように後押しできるか、各国ごとに具体的に提示してほしい
答弁
政府参考人
  • セルビア・ザンビア:他国に遅れないよう速やかな法的枠組みの整備が求められている
  • パラグアイ:中南米との連携強化の要望がある
  • タジキスタン:政府手続きの不透明さや官僚主義が障壁となっている
  • 協定締結により、透明性・法的安定性・予見可能性が高まり、投資促進と保護が期待される
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では、その上で、今回を全体戦略の中でどのように位置づけているかというところは、前段の皆さんのところからもありましたので、二問目飛ばさせていただきまして、今、現在、制度がもたらす意義を皆様と共有できたところで、どういった声が現地に既に進出している企業であるとか、これから進出をしたいと考えている企業から、どのような要望や課題認識が寄せられてきているのか、そして今回の協定がそれをどのように後押ししていくことができるのか、それぞれの協定の範囲の中で、それぞれについて具体的にお示しをいただきたいと思います。

セルビアでは海外からの直接投資が増加傾向にある中、既に現地に進出している日系企業から他国の進出企業に出遅れることがないよう、法的枠組みを速やかに整備することが求められております。

パラグアイに関しましては、近年パラグアイ政府が投資環境改善に取り組んでいることもありまして、日系企業がビジネス環境上の大きな問題を抱えているとの具体的な情報には接しておりません。

一方で日本の経済界からは中南米との連携強化について要望が示されてきているところであります。

ザンビアにつきましては、ザンビアに進出する日系企業からビジネスチャンスの拡大が見込まれる中で、日系企業が他国の進出企業に出遅れることがないよう、法的枠組みを速やかに整備することを求められております。

タジキスタンにおきましては、我が国とは異なる政府手続や官僚主義的な対応がビジネスを進める上での障壁となっており、透明性や予見可能性を欠くという点が課題となっているとの声が寄せられております。

今回の投資協定の締結によりまして、これらの国における投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性が高まり、日系企業の海外展開、並びに日本からの投資の促進、及び保護の促進が期待されると考えております。

ザンビア投資協定と現地の包摂的成長・人づくり
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 投資の量を増やすだけでなく、現地の暮らし、雇用、産業基盤の底上げや長期的な信頼関係にどう結びつけるか
  • 現地の包摂的な成長や人づくりにつなげる考えについて
答弁
政府参考人

- 人間の安全保障やWPSの視点を重視しており、これらを念頭に置きつつ、TICAD9の成果を日アフリカ関係の強化につなげる日本らしい取組を進める

全文
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ザンビアなんですけれども、日本はこれまでアフリカ支援において、単なる資金であるとか、インフラの提供だけではなくて、人作りも重視しながら、例えば若者や女性の能力開発みたいな部分もしっかりと見てきているんじゃないかと思っております。

アフリカ自身が主導する持続的な成長も、我々日本としても後押しをしてきたと承知をいたしております。

信頼の積み重ねであるとか、人間の安全保障、WPSの理念なども掲げながら、相手国の自立を支えつつ、共に成長していく姿勢を我々としております。

大切にしてきたというふうに認識しています。

今回のザンビアとの投資協定ですけれども、我が国企業の投資環境の安定性、予見可能性をもって、進出後押しする重要な意義を持つものだと考えております。

それに加えて重要なのが、投資の量を増やすというところだけではなくて、今回のこの投資が現地の暮らしや雇用、産業基盤の底上げにつながることであるとか、長期的な信頼関係を築いていくものになっていくのかということも併せて大切であると思っております。

どのように結びつけ、現地の包摂的な成長や人づくりにつなげていくお考えか伺います。

平和と安定の確保や、包摂的な社会の実現は、持続可能な経済成長の前提であり、こうした観点から日本は、アフリカとの外交関係におきまして、人間の安全保障やWPSの視点の確保を重視してきております。

投資協定自体は必ずしも人間の安全保障やWPSの理念と直接的に結びつくものではありませんが、我が国としましては、アフリカとの外交に関する議員ご指摘の視点も念頭に置きつつ、ティカド9の成果を日アフリカ関係のさらなる強化につなげるべく、日本らしい取組を今後も進めてまいりたいと考えております。

ザンビアにおける鉛汚染対策の具体的取組
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)

- 過去にJICA等で実施した、ザンビアにおける鉛汚染のメカニズム解明、健康経済リスク評価手法および予防修繕技術の開発という事業の具体的な内容について

答弁
西崎大臣官房審議官
  • 2016年から2022年まで実施された技術協力であり、専門家派遣や機材供与を通じて汚染メカニズムを解明した
  • 鉛の暴露経路が大気粉塵であることを解明し、その成果をザンビア政府や国際機関に共有した
全文
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続いて、ザンビアですけれども、環境や健康課題を踏まえた責任ある投資のあり方について伺っていきたいと思います。

ザンビア、先ほどから話に上がっておりますけれども、豊かな鉱物資源を有し、今後の成長可能性も非常に高い、とても重要なパートナーになると思っております。

特に資源、エネルギーをめぐる国際情勢が不安定さを増す中で、ザンビアの資源であるとか、産業のポテンシャルが我が国の国益や経済安全保障の観点からも極めて重要な意味を持つと思っています。

また、今回の投資協定によって日本企業の進出や事業展開の後押しが進むことは先ほど来ありますけれども、我が国の国益にとっても大きな意義があります。

そこで今回の協定を投資を増やすだけの枠組みではなく、持続可能な産業基盤も共に作っていくという視点に立ったときに、現地の環境や衛生、労働環境を整えることは非常に重要な観点であると思います。

実際、今、ザンビアでは、鉱業が経済を支える一方で、カブウェ地区におきましては、鉛汚染など、過去の鉱山開発に起因する深刻な環境健康被害が、今もなお地域住民、とりわけ子どもの暮らしに影響を及ぼしているという現実がございます。

日本もJICA等を通じて支援を行ってまいりましたけれども、こうした課題はザンビアだけの問題ではなくて、今後アフリカにおける持続可能な成長と責任ある投資を考えていく上では、極めて重要な視点であると思います。

そこで伺いますけれども、過去にJICA等で行っておりました、ザンビアにおける鉛汚染のメカニズムの解明と、健康経済リスク評価手法及び予防修繕技術の開発という事業を行っていたと思いますけれども、具体的にどのような取組であったか、御説明をお願いいたします。

本事業は、ザンビアのカブウェ地域において、汚染源から土壌生態系への汚染メカニズムを解明することを目的として実施された技術協力であり、2016年6月から2022年6月まで実施されたものです。

具体的には、ザンビアへの日本人専門家の派遣、ザンビア人専門家の日本への招聘、ザンビア大学への研究機材供与などを行い、地下資源開発に伴う金属汚染が生態系に与える影響の評価、予測、リスク低減手法に関する提言を行いました。

本事業により、鉛の暴露経路が大気粉塵であることを解明するなどの成果があり、かかる成果については、ザンビア政府及び国際機関に共有しました。

アフリカにおける責任ある投資のあり方
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 投資促進と、地域住民の健康・環境への配慮、衛生雇用環境の整備、持続可能な地域社会への貢献をどのように両立させるか
  • 日本としてアフリカにおける「責任ある投資」をどのような考えで進めるか
答弁
茂木外務大臣
  • 地域住民の健康や環境への配慮は重要であり、日ザンビア投資協定でも労働基準の引き下げや環境措置の緩和を行うことは適当ではないと定めている
  • 日本企業の自主的な地域社会貢献を重視し、責任ある外交と投資を行いたい
全文
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今いただいたとおり、地域の環境や衛生をまず整えていくことは、雇用環境を整えることの基盤であると思っております。

人々の命と健康を守るだけではなくて、安心して働ける環境づくりや人材育成、生産性の向上にも資するものであると認識します。

これは結果として現地の発展も支えますし、長期的に日本企業の安定した事業環境の構築にもつながっていくはずです。

日本らしい責任の果たし方とは、相手国の持続可能な発展を支えながら信頼を築いていくことだと考えます。

そこで伺いますけれども、今後日本企業の進出拡大が見込まれる中で、単に投資を促進するだけではなく、地域住民の健康や環境への配慮、衛生雇用環境の整備、持続可能な地域社会への貢献をどのように両立をしていくのか、日本としてアフリカにおける責任ある投資をどのような考え方の下で進めていくのか、力強く御答弁を大臣からいただきたいと思います。

茂木外務大臣、日本からアフリカ等の途上国への投資に当たっては、地域住民の健康であったりとか、環境への配慮、衛生・雇用環境の整備、持続可能な社会への貢献等への配慮が重要であると考えております。

このような観点から、日ザンビア投資協定においても、第21条におきまして、投資を目的に健康・安全及び環境に影響を与えるような措置の緩和及び労働基準の引き下げを行うことは適当ではない。

このように、この条約、協定の中で定めているところであります。

ただ、こういった協定を設けているということは、その国の経済社会改革をしなくていいとか、妨げるということではない。

こんなふうにも考えておりまして、かつて、文化人類学者のレヴィ=ストロースが、ブラジルの熱帯の部族を調査研究した際、新たな成長段階に発展できない、こういうことはないようにするためにも、日本の投資というものが、そういった国の自主的な経済社会改革につながっていくことが極めて私は重要だと、そんなふうに考えておりまして、日本からアフリカのような投資に当たりましては、多くの場合、投資協定の有無にかかわらず、進出した日本企業が地域社会の貢献を積極的に行っております。

ぜひ日本らしい外交と大臣たびたび申しておりますので、そのあたりも含めて責任ある外交、そして投資を行っていければいいなと思っております。

投資協定による資源安全保障とサプライチェーン強靭化
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)

- 今回の投資協定を、単なる企業支援ではなく、資源安全保障やサプライチェーン強靭化の一環としてどのように位置づけているか

答弁
又野経済局長

- ザンビア(銅、コバルト)、タジキスタン(アンチモン)、パラグアイ(リチウム可能性)など、重要鉱物を有する国との協定により、法的安定性を高め、資源の安定供給とサプライチェーン強靭化を図る

全文
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では続いて、資源、経済安全保障の観点から伺っていきたいと思います。

今回の協定の中で、皆さんの中からも触れられておりますけれども、銅であるとか、さまざまな資源も触れられております。

鉱物資源は、今のこの昨今、GX、DX、AI、半導体などと、産業競争の力を支える上でも重要性が高いと考えられております。

これらは日本各地の製造業や地域サプライチェーンの基盤にも関わってくる論点であると認識します。

政府は今回の投資協定を単なる企業の進出支援にとどまらず、資源安全保障やサプライチェーン強靭化の一環として、どのように位置づけているかを伺いたいと思います。

資源の安定供給の確保やサプライチェーンの強靭化は、日本経済にとって極めて重要な課題であると認識しております。

今般提出した協定の相手国の中でも、ザンビアは銅、これはデータセンターの通信ケーブルに不可欠なものでございますが、それからコバルト、航空機製造に不可欠なもの、タジキスタンにおいてはアンチモン、これは半導体や難燃剤の材料に使われますが、こういった重要鉱物を有しております。

このほかパラグアイにはリチウムなどの鉱物資源が埋蔵されている可能性がありまして、現在その調査が進められると承知しております。

またパラグアイ、こちらは大豆の一大輸出国でありまして、農業における投資潜在性もあるものと考えております。

資源国の中には様々なビジネス上のリスクを有する国がございますが、投資協定の締結は日本企業がそうした国に海外展開をする際に法的安定性、予見可能性を高めることにもつながると考えております。

対外投資拡大と国内産業・雇用の両立
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 対外投資拡大が国内、特に地方の産業基盤や雇用に与える影響をどう見ているか
  • 海外展開と国内のものづくり基盤・地域雇用の維持・強化をどう両立させるか
答弁
辻坂大臣官房審議官

- 対外投資による世界市場や資源の獲得は、結果として国内・地方の産業基盤や雇用にもプラスになり得ると考える

全文
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では続いて1番目の質問でも伺ったんですけれども、日本企業の海外投資の拡大とともに、日本国内の状況のバランスについて深掘っていきたいなと思っております。

経済産業省の海外事業活動基本調査によると、2021年度末で日本企業の現地法人で働く従業員が約569万人、そして売上高が303兆円を超えておりまして、日本企業の海外展開というものが着実に拡大をしているところであると認識します。

海外展開そのものは日本企業の競争力の強化であったりとか、新たな市場開拓のために重要な流れであり、グローバル化の中で現地で生産をして、現地のサプライチェーンの一部としても重要な役割を担うこと自体は必要な側面を持っていると考えております。

とりわけ東北は製造業が地域経済を支える大きな柱の一つになっております。

東北の製造品出荷額は年間およそ30兆円規模に上り、電気、電子部品、自動車関連機器加工など、裾野の広い産業集積によって、多くの地域とそして雇用、暮らしを守っております。

政府は、今回の投資協定の締結を含めた対外投資拡大が進む中で、国内、とりわけ地方の産業基盤や雇用に与える影響をどのように見ているのか。

また、海外展開を進めることと、日本国内のものづくり基盤、地域の雇用、サプライチェーンを維持、強化していくことを、どのように両立をさせていくお考えなのか。

対外投資、今ご指摘いただきましたけれども、資源獲得から販売網の構築、工場の設立まで、多様な種類がございまして、一概に国内への影響を語ることは難しいところではございますが、対外投資により世界の市場や資源を獲得することは、国内・地方の産業基盤と雇用にもプラスになり得るものと考えるところでございます。

地方中小企業の海外展開支援と投資協定の活用
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 地方の中小企業が海外に挑戦しやすくなるために、投資協定という法的インフラをどう活用するか
  • JETROや関係省庁、自治体、金融機関とどのように連携して支援するか
答弁
辻坂大臣官房審議官
  • 解説動画やハンドブックによる広報、オンライン説明会の実施、JETROによる相談対応を行っている
  • 「新規輸出1万社支援プログラム」を通じて個別カウンセリング等の支援を提供し、関係機関と連携して周知・利活用を促進する
全文
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併せて地方の中小企業の海外展開海外展開における環境整備についても伺いたいと思います。

海外展開の恩恵が一部の大企業にとどまるだけではなくて、地方にある中小企業であったり、若い世代にも挑戦の機会ややりがいのある仕事として広がっていくことが重要であると考えます。

特に地方は、地域にいながら世界とつながる仕事が、都会に比べると少ないなというところがありまして、大学で英語を勉強したりとか経済の勉強をしたけれども、本当は地元に帰って岩手で、東北で仕事をしたいと思いつつも、なかなかそういった仕事が岩手ではできないといったところで、やりがいのある仕事、自分が学んできた技術や能力を生かす仕事に就きたいけれども、そういう仕事が岩手ではなかなかできずに、仙台であるとか東京であるとかで働くという選択をしている後輩たちも多くいますので、そういった観点からも質問していきたいなと思います。

政府として今回、投資協定という法的インフラを整備していきますけれども、地方の中小企業が海外に挑戦しやすくなるために、どのように活用していくお考えなのか。

先ほど原田委員からもありましたけれども、ジェトロであるとか、関係省庁、自治体、地域の金融機関などと、どういうふうに連携をしながら支援を進めていくのか、伺います。

投資協定は中小企業を含む日本企業による海外での事業を保護するとともに、現地での円滑なビジネス展開の促進に寄与するものであり、委員御指摘の重要な法的インフラでございます。

海外市場の重要性が増大する中、中小企業などを対象に、投資協定の周知、広報、利活用の促進を行っていくことは重要でございます。

このため、経済産業省といたしましては、これまでもJETROと連携した投資協定の解説動画、ハンドブックなどによる広報を行うとともに、在外公館やJETRO海外事務所、現地商工会等と連携した海外進出向けのオンライン説明会の実施、さらにはJETROによる相談対応などに取り組んでいるところでございます。

特にこの中小企業の海外展開を支援するために、新たに海外進出を検討する中小企業を主な対象といたしまして、新規輸出1万社支援プログラムを通じまして、個別カウンセリングによる課題に即した支援の提供を関係機関が連携をしながら行っているところでございます。

今後も投資協定に関しまして、関係経済団体、JETRO、そして在外公館等と連携しながら、積極的に周知や広報、そして利活用の促進を行ってまいりたいと考えております。

対日投資の促進と国内産業の強化
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 投資受入国としての日本の魅力と課題をどう認識しているか
  • 対日投資をどのように増やし、国内産業や技術基盤の強化につなげるか
答弁
又野経済局長

- 海外の人材・資金の呼び込みは極めて重要であり、「対日直接投資促進プログラム2025」を作成し、誘致支援施策を盛り込んでいる

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では次にですね、日本が投資受入国であるという観点からも質問していきたいと思います。

投資受入国として見たときの魅力と課題をどう認識しているのか、また今回のような協定も含めて、対日投資をどのように増やし、国内産業や技術基盤の強化につなげていくお考えか、伺います。

海外からの人材資金を我が国に呼び込み、日本経済に海外知見を取り込んでいくことは極めて重要と考えておりまして、政府は昨年6月に対日直接投資促進プログラム2025を作成しております。

対内直接投資の誘致を支援する施策をさまざま盛り込んでいるところでございます。

ISDSと日本の規制権限の確保
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)

- 公衆衛生や環境保護などの正当な国内規制がISDSによって妨げられないよう、どのような具体的な防御策や規制権限の明確化を講じているか

答弁
又野経済局長

- 投資家の利益と国家の規制権限のバランスを確保し、留保や例外規定を設けることで、必要な措置を講ずるための政策判断の裁量を適切に確保している

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では次に、ISDSと日本の正当な規制権限の確保について伺っていきたいと思います。

投資協定は重要な枠組みですけれども、一方で日本が外国企業からの投資を受け入れる際には、被告となるリスクも併せてはらんでいるものでもございます。

公衆衛生や環境保護、経済安全保障など、公共の利益のための正当な規制が不当に妨げられてはならないと思います。

そこで伺いますけれども、今回の4つの協定において、日本政府が必要な国内規制を導入する際、それがISDSによって妨げられないよう、どのような具体的な防御策を講じているのか、規制権限の明確化なども含めて伺います。

投資協定において、ISDS手続きの規定を含めるに当たりましては、日本企業による投資を保護するための選択肢を与えるとの本来の目的に加えまして、経済安全保障の課題等も念頭に、投資家の利益と国家の規制する権限のバランスの確保の観点も踏まえる必要があると考えております。

こうした観点も踏まえ、今般の各投資協定の規定についても、日本国政府が将来取り得るものを含む措置に係る留保、あるいは例外などの規定によりまして、我が国が必要な措置を講ずるための政策判断の裁量は適切に確保されているものと考えております。

その上で我が国として何らかの措置を講ずる際には、締結済みの国際約束との整合的な形とすることは当然でございますが、政府として引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。

投資に関する合意の差異と保護の実効性
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 4つの協定間で投資に関する合意の有無(保護の厚み)に差異がある理由について
  • 日本企業の契約上の権利がどのような枠組みで実効的に保護されるか
答弁
又野経済局長
  • 相手国の受け入れ困難な場合は全体バランスで判断しており、今回はザンビア・タジキスタンのみ合意を含んでいる
  • 合意規定がない場合でも、公正待遇義務違反や不当な収用があればISDS利用が可能である
  • また、政府として相手国へ是正申し入れ等のサポートを行う
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併せてですけれども、投資に関する合意についても伺ってまいります。

今回の4つの協定の中には、投資に関する合意の有無など、保護の厚みに差異があるなというふうに承知をいたしております。

この差異の違いは、何を踏まえて判断をされているのか、また日本企業の契約上の権利は、どのような枠組みの中で実効的に保護されていくのかについても、併せてお答えをお願いいたします。

今、委員がご指摘いただきました、投資に関する合意というのは、投資受入国と、それから投資企業等との間の直接の契約の違反をISDSの対象とすることを定めるものでございますが、この投資に関する合意についての規定を含めまして、日系企業による投資が適切に保護される内容の投資協定とするため、交渉に臨んできているところでございます。

しかし、個別の規定につきまして、相手側が受け入れ困難な場合には、全体的なバランスを考慮しつつ、判断する方針をとっているところでございます。

今回の4本の投資協定との関係では、投資に関する合意に関する規定は、交渉の結果、ザンビアとタジキスタンの協定には含まれておりますが、セルビア及びパラグアイとの協定には含まれないこととなっております。

もっとも、こういった投資に関する合意の規定がない場合であっても、例えば契約に違反する政府の措置が公正な待遇を与える義務、あるいは一定の要件を満たさない収用、国有化等を禁止する義務などに違反する場合には、投資企業は、投資協定違反としてISDS手続きを利用することが可能でございます。

また一般論として申し上げれば、仮に相手国に投資している日系企業が相手国政府により投資協定の内容と整合的でない扱いを受けていると判断される場合には、日本政府としましても当該企業の意向を踏まえて相手国政府に是正の申し入れや働きかけを行うなど、適切なサポートは行っていく考えでございます。

ISDSの透明性向上と制度改革への関与
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 今回の4協定におけるISDSの透明性向上策の反映状況について
  • 今後の国際的な制度改革に日本がどのように関与していくか
答弁
又野経済局長
  • UNCITRALの透明性規則を適用し、透明性を確保している
  • 国際的な議論に積極的に参加し、投資家の利益と国家の規制権限の適切なバランス確保を追求する
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今、度々上がっておりますISDSですけれども、今この制度改革の流れも併せて起きている状況だと思います。

有効な救済手法である一方で、透明性や予見可能性、仲裁人の中立性などの課題も指摘をされています。

今回の4協定での透明性向上策の反映状況とともに、今後進んでいく制度改革において、日本がどのように関与していくのかについても教えてください。

例えば、UNCITRAL国際商事仲裁委員会の場におきましても、ISDSに関する議論が行われておりまして、我が国もこうした議論に積極的に参加してきております。

こうした議論の成果の一部として、例えばこのUNCITRALの透明性規則が策定されておりまして、今回4本の協定の下でのISDS仲裁においても、この規則が適用されることになります。

政府としては経済界からの要望も踏まえつつ、国際的な動向、我が国の国益の観点も含めて、投資家の利益と国家の規制する権限との間の適切なバランスの確保を引き続き進めていきたいと考えております。

投資協定の見直し基準
質問
木下敏之 (参政党)

- 投資協定を議論に含める際の優先順位や基準について伺いたい

答弁
経済局長
  • 相手国の経済社会状況、経済界の要望、利害のバランスを総合的に踏まえて交渉し合意している
  • 経済安全保障の観点から、投資家の利益と国家の規制権限の適切なバランスを考慮している
  • 締結後の投資状況や相手国の状況変化、新たな要望を考慮して対応を検討する
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今の議論の中に含めていくという優先順位であるとか、どういう基準で進めていくお考えなのかを併せて伺います。

我が国が締結しております投資協定は、それぞれ我が国及び交渉相手国・地域を取り巻く経済社会状況、それから我が国の経済界の具体的な要望、さらには交渉相手国・地域との利害のバランスなどを総合的に踏まえて交渉し、これまで合意に至っているものでございます。

同時に日本国内で海外からの投資を受ける点に関しましては、経済安全保障等の観点から海外の投資家の利益と国家の規制権限との間で適切なバランスをとるという観点を踏まえる必要があるということを考えております。

その意味で、既に締結をした個々の協定の見直しにつきましては、こういった観点に加えまして、一般論として、協定締結後の投資状況、それから相手国・地域の状況の変化、それを踏まえた我が国経済界からどのような新たな要望があるか、こういったことをさまざま考慮して対応ぶりを検討していく必要があると考えております。

投資協定の経済効果の測定
質問
木下敏之 (参政党)
  • 投資協定締結後、日本にどのような効果が生じたか
  • 経常収支などの指標を用いて、具体的にどのような経済効果があったか伺いたい
答弁
経済局長
  • 法的安定性や予見性を高める効果があるが、投資は企業の経営判断や国際情勢に左右されるため、経常収支の増減が協定によるものか一概に答えることは困難である
  • 例として、2014年に協定を締結したモザンビークでは、日系企業数が19社から28社に増加している
全文
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まず1番目ですが、投資協定全般についての効果についての質問でございます。

個々の協定についてはどうこうという話ではありませんでして、これまで投資協定が締結されて、その後、我が国にどのような効果が生じたのか、ということでございます。

例えば貿易額、それから投資額、在留法人の数、進出企業数、いろんな指標はあると思いますが、私が考える最もわかりやすい効果測定の指標は、貿易収支だけでもなく、資本収支だけでもなく、それを合計した経常収支の推移ではないかと考えております。

わかる範囲で結構でありますので、例えば2014年、2015年頃に締結された投資協定についてですね、その後10年が経過いたしまして、その間コロナが挟まったりはしておりますが、日本の経常収支額が黒字額拡大しているのでしょうか。

何か国か例にとってどのような経済効果があったのかを外務省にお尋ねいたします。

経常収支の比較自体につきましては、ちょっと今手元に数字がございませんので、先ほど御質問の中で、投資協定の締結の効果、どのような効果があったのかということで、ちょっとお答えをさせていただければと思いますが、それで申し上げますと、一般に投資協定の締結には法的安定性、企業にとっての予見性を高めるといった効果がございますが、同時に企業がどのような形で投資を行うか、これはまさに様々な要素を勘案して、自らの経営判断によって行うものでございまして、また国をまたいで行われる海外投資の増減、これはそのときの相手国の状況、国際経済動向、地域情勢、各国の企業の方針などなど、さまざまな要因に変わるものでございまして、今の経常収支の増減も含めまして、それが投資協定の有無によるのかどうか、これはちょっと一概にはお答え困難なところではございます。

申し上げれば、2014年に投資協定を締結したモザンビークにつきましては、当時の2014年の進出日経企業数は19でございましたが、10年経った2024年時点では28、このように投資企業数が増えている例もございます。

投資協定の効果検証指標と経産省の役割
質問
木下敏之 (参政党)
  • 投資協定を結んだ結果、どのような状態になれば目的が達成されたと判断するのか
  • 外務省(締結まで)と経産省(締結後)の役割分担ではなく、数字に基づいたフォローアップを行うべきではないか
答弁
辻坂
  • 投資は経営判断や外部要因に左右されるため、特定の指標で具体的な効果を示すことは難しい
  • 目的は投資環境の透明性・法的安定性の向上による日本企業の保護と投資促進である
  • JETROのアンケートやヒアリング、グローバルサウスとの連携強化などを通じて事後フォローを行っている
全文
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協定を結ぶために、外務省と経済産業省が大変な労力を投入していることと思いますが、そして日本だけが一方的に黒字になることも良くないことでありますが、経済産業省として、投資協定を結んだ結果、どのような状態になれば投資協定を結んだ目的が達成されたと判断されるのでしょうか。

事前のレクでは、外務省は協定を結ぶまでが仕事、その後、投資をどう増やすかは経済産業省の仕事だと、というふうに暗黙で切り分けられているような印象を受けたんですけれども、やはり数字をしっかり定めて協定を作った後、その国との貿易や投資が拡大していくように、経済産業省としてもフォローを行うべきだと考えるのですが、その点について経済産業省のお考えを聞かせてください。

2021年3月のアクションプランにおきましては、ご指摘のような形での効果検証は行っておりませんが、これは、投資は投資家が諸々の要素を勘案して、自らの経営判断によって行うものであり、特に海外投資の場合、その時々の相手国の状況、国際経済動向、地域情勢等にも左右されるため、投資協定締結による具体的な効果について、特定の指標に基づいてお示しするのが難しいからでございます。

もう1点ご質問いただきました投資協定の目的でございますが、相手国による投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性の向上により、日本企業による海外での事業を保護するとともに、日本企業の海外展開、それから日本からの投資促進につながること、これが目的でございます。

このため、経済産業省といたしましては、企業による投資協定の認知度や利活用の状況などについて、企業へのヒアリングやJETROによるアンケート調査などを通じたフォローアップを行ってきております。

さらに、協定の目的を達成するために、経済産業省では、JETROや在外公館等とも連携した投資協定の周知や海外展開に関する相談対応を行うことに加えまして、成長著しいグローバルサウス諸国との連携強化による市場の取り込みや、地域を支える中堅中小企業の海外展開支援などの措置を講じているところでございます。

投資協定の効果検証における数値指標の導入
質問
木下敏之 (参政党)

- ビジネスである以上、経常収支や相手国GDPなどの数値指標を用いて効果を判定すべきではないか

答弁
辻坂
  • 進出企業数や投資額の変動と、協定締結との因果関係を示すことは現状困難である
  • 今後の在り方については改めて検討したい
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最後の質問のお答えを先にいただいたしまったようで、どう組み立て直すかなと今考えておりますが、先に先ほどの経済産業省の御答弁で、特定の指標を使えないということについては、私ちょっと納得がいかなくて、今まで使えなかったとしても、これからせめて経常収支なり、相手国のGDPが増えるとか、いろいろな指標がある中で、何か数字を使われることをぜひお考えいただきたいと思うんですね。

というのは、投資協定はあくまでビジネスですよね。

貿易であったり、投資であったり。

ビジネスはやはり数字なので、数字がないで効果を判定するということは、やはり非常におかしなことではないかと思いますが、もう一度答弁を求めます。

今後の在り方については、また検討をさせていただきたいと思いますけれども、先ほど外務省さんから答弁がございましたとおり、なかなか進出企業の数ですとか、投資額の変動といったことと、それから投資協定の締結との因果関係を示すことが困難であるというのが現状でございます。

今後につきましては、改めて検討をさせていただきたいと思います。

特定国への投資促進プランと国内還元
質問
木下敏之 (参政党)
  • 投資促進のための具体的なプランがあるか
  • その投資が日本国内の雇用や所得にどう還元される見込みか
答弁
辻坂
  • 将来の投資増加額の具体的な見通しを示すことは難しいが、投資収益の一定割合(2025年実績で約15兆円)は日本企業に還元されている
  • 海外市場の獲得は、輸出やライセンス料を通じた収益還元となり、国内の雇用や所得にも貢献し得る
全文
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時間の関係もありますので、次の質問に入っていきたいと思いますが、タジキスタンだとかセルビアですね、こういったところで、あまり市場規模が大きくなくて、投資額リスクの高いところと協定を結ぶことの意味を、ちょっと聞きたかったんですが、それは省略させていただきまして、じゃあ具体的に経済産業省としては、これから協定を結んでいるこの4カ国に対して、投資を促進するための具体的なプランは、現状お持ちでないということでいいんですかね。

もしプランをお持ちだったら、その投資が日本国内の雇用や所得にどう還元されると見込んでおられるのかを伺いたいと思います。

また、海外投資の増減は、その時々の相手国の状況、国際経済動向、地域情勢や企業の投資方針により変化するものでございますので、今ご指摘いただきました将来の投資増加額の具体的な見通しということをお示しすることは難しい状況にはございますが、投資収益の一定割合は親会社である日本企業に還元されているというふうに承知しております。

具体的には2025年の実績では海外直接投資収益約26兆円のうち、半分以上の約15兆円が還元をされております。

さらには海外投資により獲得した海外市場に対しまして、日本からの輸出やライセンス料などを通じた収益還元等にもつながるものでございます。

こうした海外投資による収益の国内への影響につきまして一概に語ることは難しいですが、対外投資により世界の市場や資源を獲得することは国内の雇用や所得にも貢献し得ると考えているところでございます。

海外投資利益の国内還流策
質問
木下敏之 (参政党)

- 国内産業の空洞化を防ぐため、海外投資の利益を国内投資に誘導するような税制制度が必要ではないか

答弁
辻坂
  • 外国子会社配当益金不算入制度により、配当額の95%相当額を非課税として還流を促進している
  • 戦略分野への設備投資や研究開発の促進、人的資本投資、地方拠点への投資が喚起されるよう取り組んでいる
全文
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日本は長年海外投資を進めてきたわけですが、結果として国内産業の空洞化も指摘されております。

日本国内、今、人口減少が加速しておりまして、国内市場は縮小するばかりでありますが、政府として海外への投資を促進するのであれば、その果実がどのように国内に還元されるのかを、もっと考えていただきたいと思っております。

海外に投資した利益を、さらに海外に投資するのではなく、せめてその一部を国内投資に誘導するような、さらなる税制制度が求められていると思いますが、経済産業省の御見解を伺います。

日本企業が外国子会社から受け取る配当につきましては、国際的な二重課税を避ける観点から、外国子会社配当益金不算入制度によりまして、その配当額の95%相当額は非課税とされているところでございます。

また、国内の投資に関する税制につきましてご指摘をいただきましたが、海外から還流した利益に限った措置ではございませんが、高市内閣の成長戦略の肝である危機管理投資における戦略分野を中心に、大胆な設備投資や研究開発の促進などを行っているところでございます。

また、海外投資利益の還流分、これも含めての話でございますが、国内の賃上げを含めた人的資本投資、設備投資、地方拠点への投資が喚起されるように、経済産業省といたしまして、引き続き取組を進めてまいります。

中東情勢の最新状況
質問
宇佐美登 (チームみらい)

- 最新の中東情勢について見解を求める

答弁
茂木外務大臣
  • 米国が停戦期間の延長を発表したが、イランの反応は不透明である
  • ホルムズ海峡の航行安全確保と事態の鎮静化が最重要であり、米イラン間の協議再開と合意が望ましい
  • 日本は米イランおよび中立的な外交努力を行う国々を後押しし、国際社会と連携して外交努力を続ける
全文
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冒頭、やはり中東情勢なんですけれども、先ほど中東の先生からも御質問がありましたけれども、日夜を問わず、茂木大臣もご苦労されているかと思いますけれども、最新の情勢について一言いただければと思います。

茂木大臣。

先ほど近所委員の御質問にもお答えをしたところでありますけれど、米国時間で言いますと、昨日21日にトランプ大統領、議論の何らかの形での決着があるまで、停戦期間を延長する、こういった旨を発表したところであります。

少なくとも私がこの委員会に出るまでの時間では、イラン側からこれに対する反応があったという話は聞いていないところでありますが、なかなかこの協議についていつどういう形で行われるかということについては非常に不透明な状況であるのは間違いないと考えております。

またホルムズ海峡についても関連の動向、イランの封鎖といいますか、またアメリカの対抗措置等々も含めて、引き続き重大な関心を持って注視をしていきたいと考えております。

何度も恐縮でありますけれど、最も重要なことは今ホルムズ海峡の航行の安全確保を含めて事態の鎮静化が一刻も早く実際に図られるということだと思っておりまして、米イラン間の協議が再開をされて、話し合いを通じて最終的な合意に達する。

これが最も望ましい策なんだと思っております。

それ以外の良いシナリオというのは少なくとも私には思い浮かばない。

こんなところでありまして、日本としては引き続き、米イランはもちろんでありますが、その協議を後押しするとともに、パキスタンをはじめとします中海国。

本当に外交努力、何というか頑張っているなと、私もそれぞれの外務大臣と話をしながら感じているところでありまして、こういった中立的な外交努力を後押したり、また国際社会で緊密に連携しながら、引き続き積極的な日本としても外交努力を続けていきたいと思っております。

日本企業の海外進出支援体制
質問
宇佐美登 (チームみらい)

- 日本企業支援担当官および経済広報担当官の役割とこれまでの取組成果について問う

答弁
又野経済局長
  • 日本企業支援担当官は日本企業の活動を支援し、経済広域担当官は第三国市場への進出等をサポートしている
  • 具体的に政治治安情報や規制状況の提供、各国政府への働きかけなどの個別相談に年間5、6万件対応している
全文
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さて、今回の投資協定についてなんですけれども、内容そのものについては皆さんから多くの議論をいただき、さらには先ほども投資協定の後の実効性の担保についても議論がありました。

理事会でちょっと提示をしてなかったので、口で申し上げますけど、実は外務省さんのホームページがすごく充実をしていまして、特に日本企業支援という項目があってですね、その中で在外公館、外務本省への相談というのがあって、わかりやすいんですよ。

海外でのビジネス、宇佐美衆議員として使わせていただければなと思っております。

そんな中で、実は現地での日本企業の海外進出、投資をサポートするということで、日本企業支援担当官や経済広報担当官という方々がいます。

それぞれの役割、これまでの取組成果はいかがかということを参考人からお願いします。

又野経済局長。

お答え申し上げます。

外務省は従来から関係省庁とも協力しながら、さまざまな手段を用いて日本企業の国際競争力向上の後押し、さらには海外のビジネス環境整備に努めるとともに、現地の在外公館において日本企業支援担当官を指名し、日本企業等の活動を支援してきております。

これはまさに先ほどもございました、統一協定締結後のフォローというものも含むものでございます。

また一部の公館では経済広域担当官を指名しております。

これはすでに海外に進出済みの日本企業による第三国市場への進出と国境を超える活動を効果的にサポートすることを目的として指名しております。

日本企業支援担当官及び経済広域担当官は具体的には、一つには現地及び第三国の政治治安情報、規制状況の情報提供、さらには不当な税の支払い要求やビザ、許認可証の発給、ライセンスの更新等に関する各国政府への働きかけなどの日本企業からの個別相談や支援依頼に日々対応しておりまして、その数は全世界において年間で5、6万件対応しているところでございます。

引き続き関係省庁と連携し、民間企業等と意思疎通しながら、日本企業の海外展開を支援してまいりたいと思っております。

エネルギー鉱物資源専門官の配置基準
質問
宇佐美登 (チームみらい)

- エネルギー鉱物資源専門官の配置基準について問う

答弁
又野経済局長
  • 資源国との関係構築と安定供給のための体制強化を目的に平成25年に導入された
  • 資源の埋蔵状況や日本企業の進出状況などを踏まえて配置公館を決定しており、現在は53カ国60公館に指名している
全文
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宇佐美登(チームみらい)これ5、6万件とおっしゃいますけれども、ものすごいことだと思います。

そんな中で、実はこの以外にもエネルギー鉱物資源専門官という方がいらっしゃるんですね。

これはどのような基準で専門官を配置しているのかなどについてもお答えいただきたいと思います。

外務経済局長

お答え申し上げます。

ご質問のエネルギー鉱物資源専門官の制度につきましては、我が国にとって重要な資源国との間の包括的かつ多角的な二国間関係の構築強化を図るべく、エネルギー鉱物資源の安定供給に関する在外公館の体制強化を目的として、平成25年2月に導入されております。

この専門官につきましては、世界的な鉱物資源確保の競争の激化、国際的なエネルギー需給構造の変化がある中で、エネルギーや資源の埋蔵状況、さらには日本企業の進出状況など、さまざまな面を踏まえて配置する在外公館を決定しております。

現在、53カ国に延べ60公館におきまして、この専門官を指名し、エネルギーや鉱物資源に関する情報の収集、集約、分析、さらには民間企業、関係機関等との連絡調整を緊密に行うなどの活動を行っているところでございます。

タジキスタンのアンチモンについて
質問
宇佐美登 (チームみらい)

- アンチモンの特徴、およびタジキスタンの生産量と世界シェアについて問う

答弁
大臣官房参事官
  • アンチモンは重要鉱物であり、主に樹脂の難燃剤として利用される
  • タジキスタンの2024年の生産量は約1万7000トンで、世界第2位のシェアである
全文
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宇佐美登(チームみらい)非常に重要なお仕事だと思っていますが、今回の4つの協定の中にも、こういった鉱物資源を持っている国々があるわけですけれども、今回特に私の注目はタジキスタンの鉱物資源なんですけれども、ここについてお答えをいただきたいと思うんですが、その中でもう先んじて言いますけれども、先ほども大臣答弁でもございましたけれども、アンチモンという半金属があるんですね。

これレアメタルというところで、私は理系なんで化学記号で言うとですね、大文字のSbで、原子番号51なんですね。

その18番上がヒ素になるんですけれども、この半金属、このアンチモンの特徴、およびタジキスタンの生産量と世界シェア、合わせてお答えいただけたらと思います。

大臣官房参事官

ご答弁申し上げます。

委員御指摘のとおり、アンチモンはタジキスタンの主要な資源の一つでございます。

御指摘のとおり重要鉱物の一つでございまして、用途といたしましては、特に樹脂に添加して難燃性を高める難燃剤等が主な用途であるというふうに承知をしてございます。

その生産量でございますけれども、タジキスタンにおけるアンチモンの2024年の生産量は約1万7000トンでございまして、世界第2位のシェアでございます。

アンチモンの利用価値と国内状況
質問
宇佐美登 (チームみらい)

- 太陽光電池等におけるアンチモンの利用価値について問う

答弁
大臣官房審議官
  • 自動車部品、電線被覆材、ブレーキパッド、太陽光パネル等に幅広く使用される主要産業を支える重要鉱物である
  • かつては国内で採掘されていたが、現在は全量を海外から輸入している
全文
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宇佐美登(チームみらい)ありがとうございます。

これは1万7000トンで世界2位ということで、1位が中国なんですね。

このアンチモンは実は日本でも以前は取れておりまして、日本最古の銅銭である富本銭という683年ごろなんですけれども、ここにも使われていたということでございまして、私は太陽光電池を含めてアンチモンの利用価値はあるかと思うんですね。

ぜひそこの点についてもお願いしたいと思います。

大臣官房審議官

お答え申し上げます。

アンチモンは難燃性を高める補助材料として、自動車用部品ですとか、また電線等の被覆材に使用されているそういうことのほか、自動車用のブレーキパッド、それから太陽光パネルなどにも幅広く使用されておりまして、自動車産業をはじめとする我が国の主要産業を支える重要な鉱物であると認識しております。

御指摘のとおりだと思います。

過去には国内でもアンチモンが採掘されていたわけですけれども、現在は採掘はされておりませんで、全量を海外から輸入をしているという状況になっております。

重要鉱物のサプライチェーン強化とJOGMECの活用
質問
宇佐美登 (チームみらい)

- 投資協定による法的保護に加え、JOGMECによる探査・金融支援を連動させて日本企業の背中を押し、サプライチェーンを強化すべきではないか

答弁
原田直樹 (中道改革連合・無所属)
  • JOGMECを通じて様々な国で支援を行っている
  • 重要鉱物の鉱山開発や精錬事業への投資相談があった場合、必要に応じて出資や助成金等のツールを活用し、安定供給の確保につなげたい
全文
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宇佐美登(チームみらい)昨日の事前レクでお伺いしましたら、基本的に純度の高いものは掘り切ってしまっていて、アンチモンを取りたいんだけど、他のものがいっぱいありすぎて取るのをやめているということでございます。

先ほどのアンチモンの話でいうと、ブレーキパッドなんていうのも熱が上がってきて燃えないようにということで入れられたりもするんですが、私は太陽光発電そのもの、アンチモンカルコゲナイドという方法もあるんですね。

今政府を挙げて頑張っていただいているペロブスカイト太陽電池というのも、曲がったりしてすごく便利なんですね。

今、普段この国で広まっているシリコンの電池の上に、このペロブスカイトのでタンデムと言ってやると、また発電効率が上がっていくなんていうこともありますけれども、このアンチモンカルコゲナイドでいえば、ここも先ほどお話があったように、非常に難燃性が高かったり、耐久性が強い、さらには放射線に対しても強いということで、これから日本も含めて宇宙に行った方がいいなという中で、このアンチモンを利用した太陽光発電なんていうのも、非常に今後価値が出てくると思っています。

そんな中で、今回投資協定によって法的保護は強化をされました。

次に、実際に供給網の強靭化につなげるために、経産省系独立行政法人のエネルギー・金属鉱物資源機構、通称JOGMECによる探査支援や金融支援を連動させて、日本企業の背中を押すべきだし、サプライチェーンの強化という意味でもやってもらえたらと思います。

いかがでしょうか。

原田大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

JOGMEC、まさに御指摘のような業務を様々な国で支援を行っているところでございまして、経済産業省としては、日本企業からアンチモン等の重要鉱物の鉱山開発、また精錬事業、こうした事業への投資に関して相談があった場合には、必要に応じて出資や助成金といったJOGMECのツールも活用しまして、支援を行いまして、重要鉱物の安定供給の確保につなげてまいりたいと考えております。

鉱物資源の安定供給に向けた省庁連携
質問
宇佐美登 (チームみらい)

- 鉱物の安定供給に向け、経産省やJOGMECと外務省の縦割りを廃した連携を進めるべきとの考えに対する見解を問う

答弁
茂木外務大臣
  • 重要鉱物を含む鉱物資源の安定供給確保は急務である
  • 経済産業省やJOGMEC等の関係省庁とオールジャパンで取り組み、供給網の強靭化に取り組む
全文
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先ほど木下委員の質問に対して、縦割りを壊してシームレスでやっていきたいと非常に大臣の方から強いお答えをいただいたわけですけれども、まさにそこだと私は思っています。

ですから鉱物の安定供給に向けて、経産省やJOGMECなどと外務省さん、役所の縦割りを廃した連携を進めるべきと考えておりますので、外務省の見解を伺いたいのと、同時に、今回せっかく協定も結んでいくわけですから、先ほど申し上げたエネルギー・金属鉱物資源専門官をタジキスタン大使館にも配置するべきだと私は考えますが、いかがでしょうか。

そして、重要鉱物を含みます鉱物資源の安定供給確保は急務でありまして、外務省としても御指摘の経済産業省であったり、JOGMECは、たまたま私が経済産業大臣時代の資源エネルギー庁長官でありました高原氏が理事長を務めておりますけれど、こういったJOGMECをはじめ、関係省庁とオールジャパンで取り組んで、同志国と連携しながら、鉱山開発から精錬設備に関わる協力、こういったものを組み、供給網の強靭化、ここに取り組んでまいりたいと考えております。

エネルギー・金属鉱物資源専門官の配置
質問
宇佐美登 (チームみらい)

- エネルギー・金属鉱物資源専門官をタジキスタン大使館に配置すべきではないか

答弁
茂木外務大臣
  • 在タジキスタン大使館への配置について、今後前向きに検討したい
  • 他の公館への配置についても、現下の状況を踏まえ不断に見直しを行う
全文
質問・答弁の全文を表示

ですから鉱物の安定供給に向けて、経産省やJOGMECなどと外務省さん、役所の縦割りを廃した連携を進めるべきと考えておりますので、外務省の見解を伺いたいのと、同時に、今回せっかく協定も結んでいくわけですから、先ほど申し上げたエネルギー・金属鉱物資源専門官をタジキスタン大使館にも配置するべきだと私は考えますが、いかがでしょうか。

まずすごいなと思いましたのは、私は化学が大の苦手でありまして、かのしさんの屈辱が何年かと聞かれれば1077年とかすぐ答えられるんですけれど、アンチモンの原子番号と言われても、51番というのは初めて聞いたところでありますけれど、お答えしますと、エネルギー・鉱物資源の専門家につきましては、世界的な鉱物資源確保の競争の激化、国際的なエネルギー自給構造の変化、またそれぞれの国への日本企業の進出状況等を踏まえて、配置する在外公館を決めておりますが、御指摘の在タジキスタン大使館への配置についても、今後前向きに検討していきたいと思っています。

また、他の公館への配置についても、現下の状況を踏まえて、不断に見直しを行っていきたいと思っております。

発言全文

國場幸之助 (外務委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

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金城泰邦 (中道改革連合・無所属) 26発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

これより会議を開きます。

投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件。

投資の促進及び保護に関する日本国とパラグアイ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件。

投資の促進及び保護に関する日本国とザンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件。

投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とタジキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。

この際お諮りいたします。

各件審査のため、本日政府参考人としてお手元に配布のとおり、外務省大臣官房審議官、三宅文人君ほか11名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

ご異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

これより質疑に入ります。

質疑の申し出がありますので順次これを許します。

金城泰邦君。

質疑者 金城泰邦

委員長、こんにちは。

中道改革連合の金城泰邦でございます。

本日も質問の機会を与えていただきありがとうございます。

それでは通告に従って質疑させていただきますが、最初にこのイラン情勢、ちょっと動きの変化について、先に伺いたいと思っております。

日本時間早朝にアメリカとイランの停戦延長の発表が行われました。

日本時間23日午前までの2週間の停戦期限を前にして、両国の駆け引きが激しさを増して、停戦に向けて否定的な報道が多かった中で、つかの間の安堵かもしれませんが、停戦が延長になったことは良かったと思っております。

ホルムズ海峡の逆封鎖は継続であって、まだまだ油断を許さない状況でございます。

そこで茂木外務大臣には、改めて米国とイラン両国の政府に和平が進むよう、強く働きかけを行っていくべきであると考えますが、外務大臣の見解、対応状況を伺いたいと思います。

茂木外務大臣。

答弁者 茂木外務大臣

委員御指摘のとおりと言いますか、米国時間で言いますと21日になるわけでありますが、トランプ大統領は議論が何らかの形で決着するまで、停戦期間を延長すると発表いたしました。

イラン側の発表はこれに関してないようでありますが、この一方で、次回の米国とイランとの協議については、いつどのような形で行えるのか、現時点で不透明な状況であります。

最も重要なことは、今後、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含めて、事態の鎮静化が一刻も早く実際に図られることでありまして、米イラン間の協議が再開をされ、話し合いを通じて最終的な合意に早期に至ることを強く期待いたしております。

日本からの働きかけでありますが、まずイランに対しては長年の関係を生かしまして、私自身、アラグチ外相と事態発生、2月28日以降、4回の電話会談を行いました。

また4月の8日には高市総理がペゼシュキアン大統領との間でも電話会談を行ったところであります。

こうした機会にホルムズ海峡における航行の安全を含めまして、話し合いによる事態の早期鎮静化に向けて働きかけを行ってきているところであります。

また米国に対しましても、先月の日米首脳会談、私も同席いたしましたが、また私とルビオ国務長官との会談等におきまして、事態の早期沈静化の重要性について、日本の考えを累次にわたって伝えてきているところであります。

日本としては引き続き、米国とイランとの協議であったり、パキスタン、私、直接外相と話しましたが、相当今回、仲介について、もちろんトルコであったりとか、サウジアラビア、エジプトも含めてでありますが、努力をしていただいているところでありまして、こういった仲介国の外交努力を後押しするとともに、国際社会と緊密に連携しながら、引き続き、できる限りの外交的取組、これを進めていきたいと考えています。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君。

答弁ありがとうございます。

今月20日、茂木外務大臣は、イギリスのイベット・クーパー外相と東京都内で戦略対話を開いて、イラン情勢の安定化やホルムズ海峡の航行の安全確保に向けた連携を協議し、中国が覇権主義的動きを強めるインド太平洋情勢や二国間協力の拡大でも意見交換をされました。

日英外相の戦略対話は2021年の5月以来になるかと思いますが、両外相は第三国で紛争など緊急事態が起きた際、滞在する自国民の退避で互いに協力する覚書に署名をし、クーパー外相は世界の不確実性が増しているからこそ、パートナー同士の協力が重要になるとも語りました。

イギリスはフランスとともにホルムズ海峡の航行の自由確保に向けた有志国会合を開催しており、会談では日本の協力も議題となったのではないかと思います。

茂木大臣は国際秩序が揺らぐ中で基本的価値を共有するイギリスとの連携の重要性を話されていましたが、具体的な協議の内容、今後の方向性について大臣にお伺いしたいと思います。

茂木外務大臣。

答弁者 茂木外務大臣

英国と日本、強化されたグローバルな戦略的パートナーであります。

一昨日、2021年前回の対話、その時も私、外務大臣でしたけれど、5年ぶりに日英外相戦略対話を開催いたしまして、クーパー外相との間で安全保障であったりとか、経済安全保障を含みます英国とのさらなる協力関係強化に向けて、中身の濃い議論を行わせていただきました。

もちろん地域情勢につきましても、このイラン情勢、さらにはウクライナ情勢、そしてインド太平洋をめぐる情勢等について、議論をかなりの時間をかけてやらさせていただいたところであります。

そこの中でイラン情勢につきましては、早期の事態鎮静化に向けて引き続き、外交努力を続けていくことや、ホルムズ海峡における航行の安全を確保していくことの重要性について、クーパー外相との間で認識を共有したところであります。

また、事態の早期鎮静化に向けて、引き続き、英国との間で意思疎通をしていくことで一致をいたしました。

またご指摘がありましたように、こういった事態において、自国民の保護、また安全な地域への退避、こういったことが極めて重要でありまして、日英間で自国民の保護、また退出といいますか、出国支援等について、お互いに協力して支援をする、こういった覚書にも署名をさせていただいたところであります。

冒頭申し上げた、強化されたグローバルな戦略的なパートナーであります、英国との間で、イラン情勢も含めて、引き続き緊密に協力し、また意思疎通を図っていきたいと、このように考えています。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君。

先のイギリスのグループ、クーパー外相との会談に先立って、今月17日に事実上の封鎖が続いてきたホルムズ海峡での航行の自由を確保するために、パリでフランス、イギリスが主導する国際会議が開かれました。

イランを攻撃した米国、イスラエルとは一線を引いて、市民生活に影響が出ているエネルギー価格の高騰などに協力して対応する狙いがあったかと思われます。

フランス大統領府によると、会議は共同議長を務めるマクロン大統領と、イギリスのスターマー首相のほか、ドイツやイタリアの首脳らが対面で出席し、アジアや南米、アフリカの首脳や閣僚もオンラインで加わり、合計約50カ国機関が参加したと報道されております。

この会合において、日本からは高市総理のメッセージを送ったものの、外務大臣と主要閣僚は出席されなかったようであります。

イギリスとは円滑化協定、RAAも結んでおり、この17日開催の国際会議には、外務大臣が、茂木大臣が出席された方が良かったのではないかと考えますが、大臣の見解を伺いたいと思います。

茂木外務大臣。

答弁者 茂木外務大臣

そこまで私の能力について評価いただくということは大変ありがたいんですが、国際会合における日本としての対応ぶり、これはケースバイケースで判断してきておりまして、今回の会合についても諸般の事情、これを総合的に勘案して、市川国安全保障局長が出席をして、併せて高市総理から書面のメッセージを発出したところであります。

ホルムズ海峡をめぐる情勢は国際社会全体にとって重要な課題であります。

我が国としてもホルムズ海峡における自由で安全な航行が早期に確保されることが重要だと考えておりまして、今後とも関係国との首脳レベル、外相レベルを含めた電話会談であったりとか、関連の共同声明の参加を含めて国際社会と緊密に連携しながら積極的かつ主体的な外交努力を行っていきたいと思っております。

こういった国際会合、ご案内のとおり、いろんな形で開かれております。

クローズアップされる部分もありますけれど、日本として、どの会合にどういった形で出席していくか、全ての会合に出席するということは必ずしもどの国でもないわけでありますので、適時適切に判断をしていきたいと思いますが、ホルムズ海峡への航行の安全等についての認識は、主要国との間でも一致をしていると考えております。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君。

しっかりと大臣先頭に立って取り組んでいただいて、まだ日本国籍の船も多数残っている状況ですから、1日の早い解決に向けて、前面に立っていただきたいと思います。

ちょっと質問がありますが、北朝鮮の弾道ミサイル発射について、少し伺いたいと思います。

政府は今月19日午前6時過ぎに、北朝鮮から複数の弾道ミサイルが発射されたと発表しました。

ミサイルは朝鮮半島東岸付近に落下したとみられ、日本の領域や排他的経済水域への飛来は確認されていないということです。

政府は情報収集分析に全力を挙げることや、航空機、船舶の安全確認の徹底、不測の事態に備えて万全の体制をとることについて指示があったことも明らかにしました。

中東情勢が緊迫している中にあって、今般の北朝鮮のミサイル発射状況の関連情報の収集と分析や日韓で連携をして警戒監視対応をとることが非常に重要になってくると思いますが、政府がどのように受け止め対応しているのか伺いたいと思います。

松尾防衛政策局次長。

政府参考人 松尾防衛政策局次長

お答えいたします。

北朝鮮は極めて早いスピードで継続的にミサイルの開発を推進しており、関連技術、運用能力の向上を図っているところでございまして、ご指摘のとおり、先般19日にも弾道ミサイルの発射が行われたところでございます。

このような北朝鮮によるミサイル開発は、我が国、国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できないというのは従来から申し述べているところでございます。

大臣。

これに基づき適時適切な体制を構築をしてきているところでございます。

また北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射を含めまして、我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面をしていると、そうした中、日韓、日米間の連携がこれまでになく重要になってきているというふうに認識しております。

こうした認識のもと、韓国との間では、今月も防衛大臣官で会議を行いましたほか、海上幕僚長が韓国を訪問するというようなことも含めまして、さまざまなレベルで緊密に意思疎通を行い、連携の強化に取り組んでいるところでございます。

また日米韓の3カ国でも、北朝鮮のミサイル警戒データのリアルタイム共有ということを行うことで、具体的な防衛協力を進めてきているところでございます。

防衛省といたしましては、国民の生命を守り抜くために引き続き、アメリカ、韓国とも緊密に連携をし、関係省庁とも意思疎通を図りながら、情報の収集、分析、また警戒監視に万全を期してまいりたいと思ってございます。

國場幸之助君

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君。

ありがとうございます。

この北朝鮮の弾道ミサイルの発射は、日本国民の不安を煽る行動であり、断固、抗議を申し上げたいと思います。

とともに、今後の日米間の連携をしっかりと強めていっていただいて、国民に不安から安心へと行くような取組を政府がしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

続いて、投資協定締結の意義について伺いたいと思います。

我が国は1978年に発効したエジプトとの投資協定をはじめとして、投資関連協定の締結を進めてまいりました。

我が国がこれまでに締結した投資関連協定は、今回の4協定を含め61本であり、85の国・地域をカバーしております。

従来、投資関連協定の締結は、主として日本企業の海外進出の環境を整備することが目的でありましたが、近年では、自由で開かれたインド太平洋ビジョンの実現の観点からも、その意義が語られるようになっております。

そこでまず、我が国が投資関連協定を締結する意義及びビジョンを実現する上で、投資関連協定が担う役割について、政府から説明を求めたいと思います。

外務経済局長。

政府参考人 外務経済局長

お答え申し上げます。

投資協定は、定額局の企業等が安定的に予見可能性を持って、相手局において投資活動を行うための法的枠組みを定めるものでございます。

投資協定を通じて、ビジネス上のリスクがある国・地域を含めた日本企業の海外展開を下支えする効果が期待されるところでございます。

加えて、相手国の企業による日本への投資を促進する効果、これも期待されるところでございます。

また、国際経済秩序が不確実性を増す一方で、貿易におけるWTO協定のような投資に関する多国間の包括的なルールがまだ未整備な中、2国間、さらには複数国間での投資協定を推進していくことは、法を通じて我が国が実現を目指す、法の支配に基づく国際秩序の構築、それから経済的繁栄につながるとの意義があると考えてございます。

我々が認識しております数字に基づきますと、我が国はこれまでに、アジア、欧州、中東などの国の地域を中心に、54本の投資協定を発効させておりまして、署名済み、または構想中の協定を含めれば、97の国、地域をカバーしているところでございます。

今後はこれを中南米やアフリカ諸国を含む国地域に広げ、国際社会におけるルールに基づく自由で公正な経済秩序の維持・強化につなげていきたいと考えております。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君、答弁ありがとうございました。

これからもしっかり進めていただきたいと思っております。

続いてセルビア関連でございますが、まず質とスピードの両立に関する政府の評価について伺いたいと思います。

政府は、投資関連協定の締結に当たり、投資参入後の投資財産の保護のみならず、投資参入段階での自由化についても規定する自由化型協定の方が、日本企業の海外進出を後押しする観点から望ましいとしております。

今、今国会に提出された4協定のうち、自由化型であるのは、日タジキスタン投資協定のみで、日パラグアイ投資協定、日ザンビア投資協定については、保護型ではありますが、投資参入段階でも限定的に最恵国待遇が与えられております。

一方、日セルビア投資協定は、交渉開始から1年5ヶ月と、短期間で署名に至りましたが、保護型の協定であり、日パラグアイ投資協定、日ザンビア投資協定のような、投資参入段階での最恵国待遇を認める規定もありません。

政府は質とスピードの両立という観点から、日セルビア投資協定の締結過程及び結果をどのように評価しているのか、伺いたいと思います。

北川欧州局長。

政府参考人 北川欧州局長

お答え申し上げます。

まず締結過程でございますけれども、セルビアはこれまで50カ国以上と投資協定を締結しておりまして、またセルビアへの海外からの直接投資、これは増加傾向にあります。

進出する我が国企業も、2019年の24社から、5年後の2024年には34社に増加しております。

こうした状況から、既に現地に進出している日系企業からの要望も踏まえまして、日系企業が他国の進出企業に出遅れることのないよう、法的枠組みを速やかに整備すること、これが重要との判断の下で、2024年7月に交渉開始し、25年12月に締結に至りました。

中身でございますけれども、この日本とセルビアの投資協定では、幅広くカバーされた投資の保護、あるいは内国民待遇、最恵国待遇、公正な待遇、紛争解決手続の整備といった、我が国経済界が重視している規定が盛り込まれております。

國場幸之助君

質疑者 金城泰邦

ありがとうございました。

次にセルビアのEU加盟に向けた我が国の今後の取組等について伺いたいと思います。

我が国はセルビアと140年以上の友好関係にあります。

経済面においても、日系企業による対セルビア投資が増加傾向にあることに加え、セルビアも我が国企業による同国への進出に期待を示しており、今般の投資協定締結により、両国間において投資が一層促進されることが期待されております。

他方、このセルビアについては、EU加盟を目指し、2014年1月から加盟交渉が開始されておりますが、未だ加盟は実現しておりません。

我が国は、西バルカン協力イニシアチブの下、セルビアのEU加盟プロセスの進展に向け、支援を行ってきたと承知しております。

西バルカン諸国には、EU加盟に必要な水準の法の支配、民主主義の定着等の課題があるとされますが、今回の日セルビア投資協定の締結と、それに伴う我が国企業による投資の促進は、セルビアのEU加盟をどのように後押しすると考えているのか。

また、セルビアのEU加盟に向けた我が国の今後の支援について、考えを伺いたいと思います。

また併せて、我が国とEUとの間では、2019年にEPAが発効されていますが、セルビアがEUに加盟した場合、日セルビア投資協定はどうなるのかについて伺いたいと思います。

北川大臣局長

政府参考人 北川欧州局長

お答え申し上げます。

我が国は、ただいま委員が言及いただきました西バルカン協力イニシアチブのもとで、セルビアのEU加盟プロセスの発展に向けた支援を継続してきております。

その一環として日系企業の進出を促す取組を行ってきております。

日本からの投資はEUとの経済統合、民間セクターのさらなる改革の推進とともに改革を支える人材を育成することにもつながると考えております。

今後ともこの西バルカン協力イニシアチブの下での経済社会改革や地域協力の促進への支援を通じて、セルビアを含む西バルカン地域諸国のEU加盟を後押ししていきたいと考えております。

その上で、セルビアがEUに加盟する場合の、セルビアとEUの間の法的関係、これについては、なかなか断定的にはお答えする立場にはございませんが、今般の協定交渉においては、セルビアがEUに加盟する場合も念頭において、最恵国待遇の例外として、地域的な経済統合同盟に基づいて与える特定的な待遇についても規定しております。

いずれにしましても、仮に将来的にセルビアから、セルビアのEU加盟手続きに関して、日本とセルビアの投資協定について、何らかの手当が必要との要望が寄せられる場合には、セルビア側の考えや、我が国の立場、企業との相談も踏まえた上で適切に対応してまいりたいと思っております。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君ありがとうございます。

しっかり取り組んでいただきたいと思います。

続いてパラグアイ関連ということで、日パラグアイ投資協定締結の意義について伺いたいと思います。

パラグアイは伝統的な親日国として知られており、両国は歴史的にも、日系人等の存在を基盤として、友好関係にあります。

また、パラグアイは、南米で唯一、台湾と国交を有する国でもあります。

日本とパラグアイは、2025年5月の首脳会談で、両国関係を戦略的パートナーに格上げすることで一致し、石破総理は首脳会談で、国際社会が歴史的転換期にある今、同志国の連携がかつてなく重要であり、自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて、新たに格上げした戦略的パートナーとして、一層連携していきたいと述べておられました。

そこで、こうしたパラグアイとの間で、投資協定を締結することは、両国間の関係をさらに発展させる上で、どのような意義があると考えているのか、政府に伺いたいと思います。

渡辺大臣官房審議官

政府参考人 渡辺大臣官房審議官

お答え申し上げます。

パラグアイは南米南部共同市場でありますメルコスールの加盟国でございまして、南米地域の中核を占めるブラジルと隣接するといった地理的な特徴から、製造業、建設業、卸売業等を中心に日系企業が進出しております。

特に自動車部品を手掛ける企業の進出が盛んでございます。

またパラグアイは、大豆の輸出量が世界第3位を占めるなど、世界的な食料供給局であるとともに、豊富な水力資源を用いたグリーン水素、肥料の生産も注目されております。

加えまして、リチウム等鉱物資源が埋蔵されている可能性がございまして、現在その調査が進められております。

本協定を締結することによりまして、パラグアイにおける投資環境の透明性、法的安定性、および予見可能性が高まりまして、日系企業の海外展開、日本からの投資の促進と保護、およびパラグアイからの対日投資の拡大につながることが期待されるところでございます。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君ありがとうございます。

日パラグアイ投資協定の有効性についても伺いたいと思いますが、この2025年5月の日パラグアイ首脳会談で、ペニャ・パラグアイ大統領は、パラグアイが競争力のある労働力や、豊富な水力資源等の有効な投資環境を有するとして、日本企業のさらなる進出に期待を示しております。

今般の投資協定の締結によって、日本企業によるパラグアイへの進出が促進されることが期待されます。

しかし、協定の内容を見ると、本協定は保護型である上に、特定措置の履行要求の禁止の明文がないことに加え、パブリックコメント、努力義務もないなど、他の協定と比較すると、投資の促進及び保護の効果が弱いように思います。

日パラグアイ投資協定は、日本企業がパラグアイに安心して投資できる内容であると考えているのか。

政府の見解を伺いたいと思います。

大臣官房審議官。

政府参考人 渡辺大臣官房審議官

お答え申し上げます。

日パラグアイ投資協定では、幅広くカバーされた投資の保護や、投資参入段階の最恵国待遇、公正な待遇、資金移転の自由、紛争解決手続きの整備といった、日本の経済界が重視をしている規定が確保されているところでございます。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君。

ありがとうございました。

中南米との投資関連協定の交渉条件についても伺いたいと思いますが、パラグアイが位置する中南米地域は、約6億6千万人の人口と約7.1兆ドルの域内総生産を有し、プラス成長を続けているなど、市場としても重要であるほか、重要な鉱物資源やエネルギー、食料資源も豊富であり、サプライチェーン構築や経済安全保障の観点からも、国際社会における存在感を増しているところでございます。

政府は2021年に発表した、投資関連協定の締結促進等、投資環境整備に向けたアクションプランにおいて、投資関連協定の締結候補国について、中南米やアフリカを中心に検討するとしており、これまで我が国は中南米諸国7カ国との間で、投資関連協定に署名済みであります。

他方、2026年3月現在、エクアドル、ベネズエラ、ブラジル、キューバ等との間では、交渉すら開始しておりません。

経済界からも、中南米諸国との投資関連協定の早期締結が要望されていると思いますが、この地域との投資関連協定の交渉状況を伺いたいと思います。

大臣官房審議官。

政府参考人 渡辺大臣官房審議官

お答え申し上げます。

中南米地域との間で交渉中の投資関連協定といたしましては、例えば現在コスタリカやウルグアイでございますけれども、投資に関する規定を含むCPTPPへの加入交渉を鋭意進めているところでございます。

政府としましては、まずはこれらについて、可能な限り早期に署名、締結に至ることができるよう、鋭り取り組んでいるところでございます。

また、ご指摘の中にもございました、ブラジルにつきましてでございますが、日ブラジル経済合同委員会や、日ブラジル戦略的経済パートナーシップ共同会議から、ブラジルが中心となっているメルコスールとの早期EPA締結を求める提言がなされるなど、経済界からも経済関係の強化に強い関心が示されていることは周知でございます。

メルコスールとの間では、昨年末に立ち上げた日メルコスール戦略的パートナーシップ枠組みの下で、貿易、投資を含む幅広い分野における経済関係の進化を実現すべく議論を今、継続しているところでございます。

今後も様々な対話の枠組みを通じまして、中南米諸国との経済関係を深めていく。

また、新規の投資協定につきましても、我が国経済界の要望を踏まえつつ、相手国の状況や、我が国の国益の観点も含め、今後とも鋭意検討してまいります。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君。

ありがとうございました。

続いて、ザンビア関連ですが、日ザンビア投資協定の締結を契機とした両国関係の発展について伺いたいと思います。

ザンビアが位置するアフリカは、豊富な鉱物資源や、高い経済成長率を誇り、日本の経済安全保障やバリューチェーンの確保の観点からも重要な地域であり、さらに開拓すべき投資先として世界の関心も集めている地域でもあります。

日本とザンビアは2024年に外交関係樹立60周年を迎え、これまでの協力外交関係を基礎にさらなる関係の強化が期待されるとしております。

2025年2月の日ザンビア首脳会談では、日本とザンビア共和国が自由民主主義及び法の支配といった基本的な価値原則を共有する互いにとって重要なパートナーであることを確認し、二国間関係での協力強化で一致したと承知しております。

政府は日ザンビア投資協定締結を契機として、今後、両国関係をどのように発展させていくつもりか、見解を伺いたいと思います。

中東アフリカ局アフリカ部長。

政府参考人 中東アフリカ局アフリカ部長

お答え申し上げます。

ザンビアは銅の生産量がアフリカで第2位の鉱物資源国であり、世界的な銅の需要増を見込んで、工業分野を中心に日系企業の関心も高い国であります。

日ザンビア投資協定の締結により、ザンビアにおける投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性が高まり、日系企業の海外展開、日本からの投資と投資の促進と保護及びザンビアから日本への投資の拡大につながることが期待されます。

本協定の締結を通じ、今後2国間経済関係を一層強化させていきたいと考えております。

國場幸之助君

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君、続いて、このアフリカとの投資協定の締結見通し等について伺いたいと思います。

対アフリカ投資の促進について、2025年8月に横浜において開催された第9回アフリカ開発会議TICAD9の成果文書では、日本とアフリカの中小企業の投資を促進し、互いの市場に参入する際の市場参入リスクを軽減するよう努めることなどが明記されました。

経済界からも、アフリカ諸国との投資協定については、交渉中のアフリカ諸国との間で、少なくとも既に締結済みの他国に劣後しない質の高い内容での締結を急ぐべきであると要望があります。

2026年の3月現在で、我が国はアフリカ7カ国との投資関連協定に署名済みでありますが、外務省ウェブサイトによると、交渉中の7カ国中6カ国について、2019年以降、協議の動きが見られないと思っております。

また、アフリカ投資については、電気などのインフラが十分でないことや、ビジネスの手続きを進める上で、地元当局から賄賂を要求される。

政府参考人 中東アフリカ局アフリカ部長

お答え申し上げます。

我が国は現在、アフリカ諸国と7本の投資協定を交渉中であります。

個別の協定交渉の見通しを予断することは困難でありますが、政府としましては、我が国が重視する規定が盛り込まれるよう努めつつ、可能な限り早期に署名、締結に至ることができるよう鋭意取り組んでいるところであります。

また、アフリカ諸国との新規の投資協定につきましては、我が国経済界の要望も踏まえつつ、米国の状況や我が国の国益の観点も含め、今後とも鋭意検討を進めてまいります。

質疑者 金城泰邦

金城泰邦君ありがとうございます。

続きに、日タジキスタン投資協定締結の意義について伺いたいと思います。

日タジキスタン投資協定は、4協定で唯一、自由化型の協定であり、締結されることに

原田直樹 (中道改革連合・無所属) 23発言 ▶ 動画
質疑者 原田直樹

安倍内閣編議員、中央アジア諸国は自由で開かれた国際秩序を維持強化するパートナーであり、我が国政府は中央アジアの平和と安定に寄与することを目的とした外交を推進しているとされています。

豊富な資源を持ち、地政学的にも重要な位置にある中央アジアとの関係は、我が国の経済のみならず、安全保障においても重要であると考えますが、我が国がタジキスタンと投資協定を締結する意義及び今後の我が国における対中央アジア外交の方針について伺いたいと思います。

答弁者 茂木外務大臣

茂木外務大臣、お答え申し上げます。

タジキスタンを含む中央アジア5カ国は、中国、ロシア、イラン、アフガニスタンに囲まれた地政学的に重要な地域であります。

このうち、タジキスタンは旧ソ連崩壊後の内戦により、経済状況を著しく悪化している時期もありましたが、ここ20年の実質GDPは年平均約7%の成長を続けてきており、また水資源が豊富でありまして、ダムや水力発電の分野において潜在力があります。

また、アンチモンなどの鉱物資源が埋蔵されており注目されております。

こうした経済情勢の中、タジキスタンは近年、海外からの投資誘致を国の主要戦略の一つとして掲げ、そのための環境整備を積極的に進めており、日系企業の関心も高まりつつあります。

こうしたことを背景に、昨年12月の中央アジアプラス日本の対話の首脳会合の際に、本協定の署名を行うに至りました。

本協定を締結することにより、タジキスタンにおける投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性が高まり、日系企業の海外展開、日本からの投資の促進、保護、及びタジキスタンからの対日投資の拡大につなぐことが期待されております。

今後の対中央アジア外交につきましては、昨年の首脳会合の成果を踏まえて、グリーン、強靭化、コネクティビティ、人づくり、等の重要協力分野において、中央アジア諸国の産業高度化、多角化を通し、共立的な環境を強化すべく、取り組んで考えてございます。

委員長 國場幸之助

國場幸之助委員長、時間が終わりました。

ありがとうございました。

次に原田直樹君。

質疑者 原田直樹

はい。

中道改革連合の原田直樹です。

本日も質疑の機会をいただきましてありがとうございます。

私からは本日議題となっておりますセルビア、パラグアイ、ザンビア、タジキスタンとの4本の投資協定について質問をさせていただきたいと思います。

本日は今国会始まって初めての条約審査になるかなと思います。

条約審査と聞きますと、どうしても専門的で一般の国民の皆様からは少し遠い話のように受け止められがちかなと思います。

しかし私は決してそんなことはないと思っております。

今回の質疑の対象となっている投資協定というのは、簡単に言えば日本の企業が海外で事業を行う際に不当に不利な扱いを受けないようにするためのルールを国と国との間であらかじめ定めておくものです。

安心して海外で活動できるということは、その影響は何も企業に限った話ではないと思います。

それは国内の雇用を守ること、サプライチェーンを安定させること、ひいては物価や国民生活の安心にもつながっていく重要なテーマであると思っております。

したがって今回の4本の協定につきましても、あまりこの条文の細かい中身というよりは、日本の経済外交全体の中で、この投資協定をどう位置づけるのか、そして大事なことは、その成果を国民生活にどうつなげていくのか、そういった観点を大事にしながら、順次伺ってまいりたいと思います。

それではまずはじめに、茂木外務大臣にお伺いいたします。

今回の4本の投資協定を、日本の経済外交全体の中で、政府がどのように位置づけているのかをお伺いをいたします。

経済外交と言いましても、さまざまな、例えば地域戦略、経済安全保障、サプライチェーンの強靭化など、さまざまな観点があると思いますが、政府としてどのような全体像を描いているのか、またその中での今回の投資協定の位置づけを、外務大臣のお言葉でまずはわかりやすくご説明をいただきたいと思います。

茂木外務大臣。

答弁者 茂木外務大臣

茂木外務大臣、原田委員にご質問の半分以上、自分の質問の中で答えていただいたような感じもいたしますが、今般の4本の投資協定は、日系企業の海外展開の下支えであったりとか、相手国企業による日本への投資の拡大、資源国とのサプライチェーンの強靭化、グローバルサウスとの連携強化、ルールに基づく自由で公正な経済秩序の維持・強化を含めて、様々な観点から意義があると考えておりますし、それは相手国だけではなくて、日本経済、そしてひいては国民の生活、これを豊かにする、こういったものにもつながっていくものだと考えております。

その上で、セルビア、先ほどの答弁にもあったところでありますが、西バルカン諸国中最大の経済規模を有しておりまして、良好なグローバル経済運営のもと、安定的な経済成長を続けておりまして、日系企業を含め、海外からの直接投資、これも増加傾向にあります。

また、パラグアイにつきましては、メルコスル加盟国でありまして、南米地域の中核を占めるブラジルと隣接するといった地理的特性、地政学的な特色も有しているところであります。

また、大豆の輸出国で、輸出量で、世界第3位を占めるなど、国際的な食料供給国であるほか、リチウム等の鉱物資源が埋蔵されている可能性も指摘されておりまして、現在調査が進んでいると、このようにも聞いているところであります。

銅の生産量がアフリカで第2位の鉱物資源国でありまして、世界的な銅の需要増を見込んで、工業分野を中心にして、日系企業の関心も高いところであります。

タジキスタン、これは地政学的に重要な地域でありまして、ここ20年の実質GDPは、年平均7%の成長を続けているところであります。

ダム、水力発電の分野において、潜在力があるのに加えまして、希少金属等の鉱物資源でも注目をされているところであります。

中央アジア、なかなかタジキスタンを含めて覚えにくいんですけれど、「かとうたき」って覚えると一番やりやすいんですよ。

カザフスタンから始まってタジキスタン、ウズベキスタン、そしてキルギスタン。

これで「かとうたき」と覚えると一番覚えやすいんじゃないかなと私は思っております。

雑談であります。

政府としては、我が国経済界からの要望を踏まえまして、相手国の状況や、我が国の国益の観点も含め、今後も戦略的に投資協定の拡大に取り組んでいきたいと思っております。

今、様々な国際秩序が大きく揺らぐこういう中で、ルールに基づいた様々な貿易であったりとか商業活動、これをしっかりと安定させていくということは重要でありまして、これは多国間の枠組みでのCPTPPであったりとか、RCEPであったり様々なものもありますし、投資協定のような感じで、2国間のものも含めて、重層的にこういった連携の枠の拡大、そして安定したルールの形成、こういったものを日本としても主導していきたいと、こんなふうに考えております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

お答弁ありがとうございました。

「かとうたき」、大変実用的なことも教えていただきまして、ありがとうございます。

次にこの4本の協定の共通点と相違点について伺いたいと思います。

4本とも同じく投資協定ですので、投資を促進して、投資家、現地で事業を行う企業を守るという目的は共通しております。

一方で中身を見ていくと、全てが同じというわけではありません。

先ほど近所委員の質疑の中でも、保護型、自由化型という言葉も出てきましたけれども、国によって投資を認める範囲ですとか、企業に与える保護の厚み、自由化の程度などには違いがあります。

また、この違いに関しては、4カ国相手国ごとの事情によるものなのか、それとも日本政府としての戦略的にそうしているのか、こうした点も条約審査としては重要な点であると考えております。

つまり同じ投資協定であっても、単なるひな形を当てはめているのではなくて、それぞれの国に応じて設計をしているのであれば、その考え方についても国民の皆さんに伝わるような形で、ご説明をしていただきたいと思っております。

そこで政府参考人にお伺いをいたします。

今回の4本に共通する基本的な考え方は何であるか、そしてどこに違いがあるのかということをできるだけ平易に整理してお示しいただきたいと思います。

特に企業が進出する前の段階、進出をした後の段階でどういう扱いが保障されるのか。

またの経済局長。

政府参考人 又野経済局長

お答え申し上げます。

まず共通しますこの投資協定の意義でございますけど、こちらは投資協定は定額国の投資企業等が安定的に予見可能性を持って相手国において投資活動を行うための公的枠組みを定めるというものでございます。

その上で内容といたしまして、今回4本の投資協定に共通する主な内容といたしましては、自国と外国を差別しない内国民待遇、外国同士を差別しない最恵国待遇を付与、さらには公正な待遇、不当な収用の禁止、紛争解決手続きの整備といったものが挙げられます。

主な相違点としましては、例えばセルビアとの協定は、実際の投資を行った後の投資の保護を規定している一方、タジキスタンとの協定は、これに加え、実際の投資を行う前の段階から、内国民待遇や最恵国待遇を規定しております。

また、パラグアイ及びザンビアとの協定は、いわばその中間に当たりまして、最恵国待遇についてのみ、投資後に加えて、実際の投資を行う前の段階から規定をしているところでございます。

そのほかにも、例えば特定措置の履行要求の禁止に係る規定の内容ですとか、法令改正等の際にパブリックコメントを行う努力義務の有無。

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

はい、ご説明ありがとうございました。

続いて、現地でビジネスを行っている日本企業の目線にもう少し寄った形で、実際に何が守られるのかということをもう少し深掘ってお伺いをしたいと思います。

今ご説明いただいたとおりで、どうしても専門用語も多くなりがちですけれども、国民の皆さんにとって、また企業にとって、結局のところ大事なのは、日本企業にとって何がプラスになるのか、何が守られるのかということだと思います。

今のご説明と重複もしますけれども、例えば相手国で事業する中で、自国企業だけを優遇して日本企業が不利に扱われないということ、あるいは同じくその国に進出をしている第三国の他国の企業と比べても不当に日本企業が差別をされないということ。

財産を一方的に取り上げられないということ、利益や資金をきちんと送金できるということ、そしてまた万が一問題が起きたときには一定の手続きで争えるということ、こうしたことがどこまで担保されるのかが重要であると思います。

そして、そうした今申し上げたような環境がきちんと整うということは、日本企業の海外展開を後押しをして、それがひいては、国内の投資や雇用、地域経済にも返ってくることになります。

そこで、政府参考人にお伺いをいたします。

今回の4本の協定によって、日本企業は具体的に何を守られることになるのか、許認可の不透明さ、恣意的な行政運用、送金制限、制度変更リスクといった企業が実際に直面し得るような場面、ケースを念頭において、実務上どういった意味があるのかを、分かりやすくお答えいただきたいと思います。

政府参考人 又野経済局長

お答え申し上げます。

今まさに委員からご指摘いただきました、許認可の不透明性ですとか、送金の制限、さらにはそういったことで不当に差別されないようにするための内国民待遇、最恵国待遇の付与、公正な待遇、不当な収用の禁止、紛争解決の手続きの整備、こういったものがまさに法的に定められているところでございます。

こうしたことによりまして、例えば、投資受け入国において不当な収用をされないです。

恣意的に法律が適用されるといったようなリスクから日本の投資家を守ることができると考えております。

また他の国の第三国との投資家と比較して劣後しないビジネス環境も整備できることとなると考えております。

投資協定を通じましてビジネス上のリスクがある国・地域を含めた日本企業の海外展開を後押しするという効果も期待されております。

加えて相手国の企業による日本国内による投資の促進。

これも期待されると考えております。

我が国の政府としましては、経済界からの要望も踏まえつつ、相手国の状況ですとか、我が国の国益の観点も含めて、今後ともしっかりと投資協定の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

國場幸之助委員長原田直樹君、ありがとうございました。

質疑者 原田直樹

原田直樹続いて、条約の実効性についてお伺いをしたいと思います。

今ご説明をいただいたように、様々な観点からこの投資協定を作り込んでいただいたと思うんですけれども、一方で見方を変えると、しっかりとした立派な条文があったとしても、万が一、実際に問題が起きたときに、それがしっかりと機能しなければ、意味がなくなってしまいます。

協定を結んだという事実だけで、企業が守られるわけではなくて、現場で本当に使えるのか。

いざという時に頼れるのか、そこが重要であると思っております。

今回の4本の協定には、紛争解決の手続きも盛り込まれているということを理解をしておりますが、政府としては、それらをどの程度実効性のある企業保護の手段として見ているのでしょうか。

また、企業の側からすると、協定があるということを知っているだけではなくて、万が一のトラブルの際に、条約を結ぶということとその条約がいざというときにしっかりと効果を発揮するここの間を政府としてどう埋めていくのかお聞かせいただきたいと思います。

政府参考人 又野経済局長

又野経済局長、お答え申し上げます。

ご指摘のISDS手続きは日系企業による投資を保護するための選択肢を与えるものでございまして、ビジネス上のリスクのある国・地域への日系企業の海外展開を後押しする観点から意義があると考えております。

その上で政府といたしましては、例えば在外公館に設置した日本企業支援窓口、これを通じまして日系企業が抱える問題について日々相談に応じているほか、必要に応じて在外公館やジェトロの海外事務所などを通じて各種の情報提供、さらには相手国政府に対してビジネス上の課題についての是正の申し入れ、こういったことも行っております。

また、投資協定の中に、ISDSのほかにも、両国の代表者からなる合同委員会等の仕組みがございまして、そうした場において、協定をフォローアップするための議論を通じて、課題の解決を求めることも可能となっております。

政府としましては、引き続きそうしたさまざまな仕組みを通じて、投資協定締結後も、日系企業の海外ビジネス支援の観点から、しっかりと課題解決と必要な支援、万全を尽くしていきたいと考えております。

答弁者 茂木外務大臣

今の質問に対する答弁としては、また経済局長の答弁のとおりなんですが、今海外に出て行っている日本企業、今回の協定を結ぶ国もそうでありますけど、非常に大切にされているというか、相手国から非常に求められている。

日本企業の場合、雇用もそうでありますが、地域にも様々な形で貢献をし、また人材育成等々にも様々な形で貢献している。

このことはやはり日本企業の努力の賜物で、それは評価されているということでありまして、もしものためにこういった条項等は用意されておりますけれど、相手の国も基本的には日本企業、それがその国に存在してほしい。

さらには進出する企業が増えてほしい。

こういう気持ちを持っている。

こんな枠組みの下での協定の推進だと、こんなふうに考えております。

委員長 國場幸之助

原田直樹君、大臣からも重ねてお答弁いただきましてありがとうございました。

質疑者 原田直樹

続いて、なぜ今このタイミングでこの4カ国なのか、国別また地域別の戦略的意義についてお伺いをしたいと思います。

セルビア、パラグアイ、ザンビア、タジキスタン、地理的にも経済的な状況もかなり異なる国々であると思います。

であるからこそ、なぜ今このタイミングでこの4カ国をまとめて推進をしているのか、その戦略的な狙いがあれば、その点はしっかりご説明をいただきたいと思っております。

個別の国の事情については、先ほど近所委員の質疑の中でも、また私の最初の冒頭の質問の中でも、大臣のご答弁の中で触れていただきましたので、事前の通告からは割愛したいと思っております。

今、このタイミングで、この4カ国が出てきたということの戦略的な意義、狙いがあるのかどうか、そうした点について、御説明をお願いいたします。

答弁者 茂木外務大臣

茂木大臣、お答え申し上げます。

本日お諮りしておりますのは、委員が今おっしゃられたとおり、セルビア、パラグアイ、ザンビア、タジキスタンと、それぞれ国も地域も異なるところでございますが、それぞれ日本企業が進出し、あるいはこれから進出することを希望し、先方の政府もそういった海外からの投資誘致に積極的に考えている国でございます。

それぞれの事情は、今委員がおっしゃられましたとおり、それぞれの意義や特質がございますけれども、そうして申し上げられますのは、こういった様々な国々、さまざまな地域における日本企業の活動を支援すること、日本企業の海外展開、日本からの投資の促進と保護、こういったこと、それからそれに伴い、相手国からの対日投資、こういったことを期待すると。

こういったことを含めて、日本企業の活性化、それから日本とそれぞれの国との関係の強化につながることが非常に重要だと思っております。

委員長 國場幸之助

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

ありがとうございます。

続いて、今回の投資協定とEPA、FTA、こうした枠組みとの使い分けについてお伺いをしたいと思います。

投資協定には今回のように単独のものもあれば、一方でEPAやFTA、いわゆるより広い範囲のものの経済連携協定の中に、投資のルールがその一部として盛り込まれているものもあるかと思います。

先ほど、近所委員の質疑の中でも、日EU・EPAですとか、大臣の御答弁の中でも、CPTPPについても言及をいただきました。

こうした様々な枠組みがある中で、国民の皆さんからすれば、何が違うのか。

なぜ、こちらは今回は投資協定で、別のケースではEPAやFTAなのか、こうした点が分かりにくい部分もあるかと思います。

見方を変えれば、今回の4本の投資協定が、ある見方によれば、より大きな経済連携を結んでいくことに先立って、まず投資保護や投資自由化のルールを整えていると、こうした解釈も場合によってはできるかなというふうに思っております。

そこで、政府参考人にお伺いいたします。

政府として、投資協定を先行させる場合と、EPAやFTAの枠組みで進める場合で、どのように判断をしているのでしょうか。

また、今回対象となっている4カ国との関係を、将来的により広い経済連携へつなげていく考えがあるのかをお伺いしたいと思います。

この点についても、ちょっと制度論になってしまいますけれども、制度論だけではなくて、日本として、こうした国際経済のルール形成にどう関わって、その成果を国内の国民の皆さんの暮らしや生活の安定につなげていくのか、そういった観点も踏まえて、御答弁をいただきたいと思います。

政府参考人 又野経済局長

経済局長、お答え申し上げます。

まず委員御指摘のとおり、投資協定とEPA、あるいはFTA、これは投資を中心とする投資協定と、さらにはそれに加えてサービスや物品ですとか、政府調達、あるいはさまざまな協力といった包括的に分野をカバーするEPA。

これは政府としましては経済上、外交上の観点、さらにはほかの経済連携協定、投資協定の交渉の進捗状況、国内の様々な御意見などを踏まえて、これを戦略的に交渉してきているところではございます。

その上で、それぞれの協定は、今申し上げたとおり、目的や対象とする内容が異なっておりまして、協定の締結に向けた背景、これも異なります。

そのため、必ずしも前後関係にあるわけではございません。

投資協定とEPAが前後関係にあるわけではございませんが、個別の交渉の結果として、投資協定の後に経済連携協定を締結したということもございます。

いずれにしましても、両者とも他国との経済連携を強化する上で、極めて重要な。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

続いて今回の投資協定の締結による効果成果をどう図るのかという観点からお伺いしたいと思います。

条約は承認して終わりではありません。

それが実際にどれだけ意味のあるものだったのか、後からきちんと検証されることも重要であると思います。

まさにこの日系企業が現地に進出をして、逆もまたしかりであると思いますけれども、ビフォーアフターでどういった変化、効果、成果があったのかということでございます。

例えば、投資件数が増えた、投資残高が増えた、進出企業数が増えた、相談件数が増えた、こうした定量的なものもあると思いますし、また、紛争の未然の防止につながったですとか、相手国側の制度改善に進んだ、つながった、こうした訂正的なものもあり得るかと思います。

そうしたことを見ていかなければ、締結をした後に本当に効果があったかどうかは分からないかなというふうに思います。

そして、この成果の検証が曖昧なままであれば、この今まさに行っている条約の審査そのものが非常に曖昧な、また国民の皆様からしてもちょっと分かりづらいものに。

大臣。

その検証した結果、仮に十分な成果が得られていないとなった場合に、どのように原因を分析をして、フォローアップをしていくのか、政府のお考えをお伺いしたいと思います。

本田経済局長。

政府参考人 又野経済局長

お答え申し上げます。

一般に投資協定の締結は、法的安定性や企業にとっての予見可能性を高めるという一体効果があると認識して、協定の締結を行っているところでございます。

同時に、投資は企業が様々な要素を勘案して、自らの経営判断によって行うものでございまして、また、国をまたいで行われる海外投資の増減。

これはその時々の相手国の状況、国際経済全体の動向、その地域の情勢、各国のそれぞれの企業の投資方針、こういったものでさまざまに変化するものでございまして、それが投資協定があるかないかによって、どこまで効果があったというのは、なかなか一概にお答えするのは難しいところではございますが、先ほど申し上げましたように、環境整備、投資を促進するための環境整備、これは効果があるものと考えております。

その観点からも、投資協定につきましては、交渉や締結自体のみならず、締結した協定の着実な履行。

ここにも焦点を挙げまして、事後の状況のフォローも重要だと考えております。

政府として引き続き投資協定の下で設置されます合同委員会。

ここにおいて、しっかりとフォローアップの議論を行うこと。

経済界からのヒアリングを丁寧に行うこと。

こういった機会も活用しながら、締結済みの投資協定について、さまざまな形でフォローは行っていきたいと考えております。

質疑者 原田直樹

原田直樹君。

はい、ありがとうございます。

では最後に中堅中小企業への波及についてお伺いをいたします。

この投資協定を結んだメリット、効果について今様々ご説明を先ほどからいただいておりますけれども、このメリットが一部の大企業だけにもしとどまってしまうとですね、国民全体から見た意味、効果が限られてしまいます。

これから海外展開を考えている中堅中小企業にとっても、今回のような協定が実際のチャンスに、ビジネスチャンスにつながっていくことが重要であると思います。

そのためには、条約を結ぶということ自体も重要でありますが、その内容を企業の皆様に分かりやすく伝えて、周知をして、その上で相談できる窓口もしっかりと整えて、現地でのビジネスにつながるよう伴走していく必要があります。

中堅中小企業の挑戦が広がれば、それは地元地域の雇用や産業の活性化にもつながります。

つまり、この観点から言っても、条約の審査、そして締結をするということは、決して遠い話ではなくて、生活者目線で見ても大事な論点であると思っております。

そこで、政府参考人にお伺いいたします。

企業に周知をして、どのような相談支援や伴走支援の、そういったサポートを行って、実際のビジネスの展開につなげていくのか。

ジェトロ、在外公館、金融機関、また場合によっては、関係団体との連携も含めて、活用促進策についてお伺いをしたいと思います。

辻坂大臣官房審議官。

政府参考人 辻坂大臣官房審議官

お答え申し上げます。

海外市場の重要性が増大し、中堅・中小企業を含む我が国企業の海外進出が増大する中、これら企業の海外事業を保護するとともに、円滑なビジネス展開を促進すべく、中堅・中小企業等を対象に、投資協定の周知・広報・利活用の促進を行っていくことは重要であると考えております。

このため、経済産業省としましては、これまでもJETROと連携した投資協定の解説動画、ハンドブックなどによる広報を行いました。

佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ) 42発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

佐々木真琴議員、今後も投資協定に関しまして、関係経済団体、JETRO、在外公館等と連携しつつ、積極的に周知、広報、そして利活用の促進を行ってまいりたいと考えております。

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

御説明ありがとうございました。

今日、御持参されるかなと思って、ちょっと私、今、手元にないんですが、部屋に御説明に来ていただいたときは、JETROで発行している漫画の形で、この投資協定の中身についてもご説明いただいているものがございました。

そうした様々な、今ご回答、ご答弁いただいたようなツールを生かしてですね、周知にも力を入れていっていただきたいとこのように思っております。

私の質問は以上となりますけれども、国際的な今回のような経済協定の議論はですね、ともすると国民の皆さんから遠く見えがちです。

取組、外交上の様々な議論が本当に国民生活の向上につながるのか、こうした観点を踏まえて引き続き丁寧に見てまいりたいと思います。

以上で私の質問を終わります。

ありがとうございました。

委員長 國場幸之助

次に佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

皆様いつもありがとうございます。

国民民主党・無所属クラブの佐々木真琴です。

本日も質問の機会をいただきありがとうございます。

まず冒頭ですね、皆様も状況を見ていると思いますけれども、先日地震と津波警報、津波注意報が出されておりました。

私当時、選挙区岩手ですので、岩手県沿岸部全て選挙区と受けております。

岩手2区から参っておりまして、当時も盛岡駅から新幹線に乗ろうと思っていたところだったんですけれども、津波警報が出ているというところで情報収集しながらいたところでしたけれども、現在のところでも養殖等の被害も現状のところではないというふうに聞いておりましたので、ぜひともこれから皆様とともに注視していけるといいなと思っております。

今、外務委員会でこの問題を触れているところなんですけれども、当時新幹線に乗ろうとしておりまして、おそらく安比高原等でスキーをしていたインバウンドの皆様が、東北新幹線に乗るために盛岡駅に多数いらっしゃったんですけれども、皆様頑張ってやってくれておりましたし、新幹線の中のグリーン車の通路まで開放して、立ち席という状況で結構過酷な状況ではあったんですけれども、大きな混乱なく過ごせたことは安心だったかなというふうに思っております。

これから外務省をはじめ国交省とかさまざまな省庁の皆様とともに、この地震津波が多い日本ですので、ぜひともしっかりとした情報発信を皆様とともに進めていけるといいなと思ったところ、ぜひ皆様と共有してから進めたいと思います。

以上です。

では質問の中身に入っていきたいと思います。

まず本日4つの条約についての投資協定の質問になってまいります。

投資協定は日本企業が海外で安定的かつ予見可能性をもって事業活動を行うための法的基盤であり、政府としてもこれまで締結を進めてこられたと認識しております。

他方で条約を結ぶこと自体が目的になってはならず、国益にどうつながるのか、また経済安全保障や資源確保、今問題となっているそのあたりを含めて、投資協定というテーマを通じて、国益、経済安全保障、そして地域とのつながりという観点から質問をしていきたいと思います。

まず1点目ですけれども、投資関連協定の締結戦略の全体像について、大臣に伺いたいと思います。

近年、日本経済において、投資協定の重要性も大きく変化をしていると認識しております。

かつて国内で生産をし、輸出で外貨を稼ぐという構造でありましたが、現在は日本企業や日系企業が海外へ進出をして、現地で事業を担うという比重も大変高まっております。

その中で、投資協定は単なる海外展開支援にとどまらず、投資の保護、サプライチェーンの強靭化、資源確保、さらには現地との産業連携を通じた日本全体の競争力や雇用にも関わる極めて重要な基盤になっていると考えております。

一方で政府はこれまで投資関連協定を戦略的に進める方針を掲げて、2020年までに100の国、地域を対象と提携を結んでいくという目標も掲げておりましたけれども、結果としてはその達成には至っていないという状況だと思っております。

ただこれについては質の高い協定を重視する中で、交渉に時間を要したことであったりとか、合意に至らなかった案件もあるというふうに承知しております。

しかし重要なのは目標が未達であるという結果というよりは、その結果を踏まえて現在どのような戦略を立てているのかという点だと思っております。

とりわけ現在は先ほどから申しますとおり、経済安全保障であるとか、サプライチェーンの再構築、国内産業や地域経済への波及といった観点も含めて、投資協定をより戦略的に位置づける局面に来ているのではないかと思います。

そこで政府は現在の日本経済においての投資協定をどのように位置づけているのか。

その上で、これまでの経験を踏まえ、現在の投資関連協定の戦略をどのように整理し、質と量のバランス、そして経済安全保障や地域経済との関係をどのように考えているのか、政府の大きな方針をお聞かせください。

大臣からお願いします。

答弁者 茂木外務大臣

茂木外務大臣、また経済局長、お答え申し上げます。

佐々木委員、経済秩序の維持、強化にも資するものと考えております。

先に出世をして、前回私が大臣だったときは秘書官だった的野さんが経済局長として堂々と答弁している姿を見たところでありますけれど、詳細について今答弁したとおりでありますけれど、5年前、10年前と比べても経済安全保障、これの観点というのは極めて強まってきている。

そういった中で重要鉱物であったりエネルギーを含みますサプライチェーン、この強靭化を図っていく重要性というのは極めて大きくなってきていると思います。

そして今、自由で開かれた国際秩序、こういったものが揺らぐ中で、それをしっかり守っていく。

そしてまた強化していく。

そういう旗振り役として、日本が果たすべき役割というのは大きいんじゃないかなと思っております。

CPTPPの時もそうでありましたけれど、おそらく日本がリードしなかったらまとまらない、こういう協定もあったわけであります。

2カ国間の投資協定におきましては、それは相手の国とのいろいろな交渉によりまして、ベストなものというか、少なくとも必要なものを作っていくということで、時間がかかる部分もあると思っておりますけれど、これからもできる限りの加速をしていきたいと思います。

特にまだアフリカ、それから中南米の国が少ないという。

グローバルサウスとのより緊密な、そしてテーラーメイドな関係をつくっていく。

こういう観点からも、投資協定の推進というものは、極めて重要だと、そんなふうに考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

はい、ありがとうございます。

お二人から丁寧な答弁いただきまして、大変力強く心強く思っているところです。

ありがとうございます。

では、その上で、今回を全体戦略の中でどのように位置づけているかというところは、前段の皆さんのところからもありましたので、二問目飛ばさせていただきまして、今、現在、制度がもたらす意義を皆様と共有できたところで、どういった声が現地に既に進出している企業であるとか、これから進出をしたいと考えている企業から、どのような要望や課題認識が寄せられてきているのか、そして今回の協定がそれをどのように後押ししていくことができるのか、それぞれの協定の範囲の中で、それぞれについて具体的にお示しをいただきたいと思います。

政府参考人 政府参考人

中東アフリカ局アフリカ部長、お答え申し上げます。

セルビアでは海外からの直接投資が増加傾向にある中、既に現地に進出している日系企業から他国の進出企業に出遅れることがないよう、法的枠組みを速やかに整備することが求められております。

パラグアイに関しましては、近年パラグアイ政府が投資環境改善に取り組んでいることもありまして、日系企業がビジネス環境上の大きな問題を抱えているとの具体的な情報には接しておりません。

一方で日本の経済界からは中南米との連携強化について要望が示されてきているところであります。

ザンビアにつきましては、ザンビアに進出する日系企業からビジネスチャンスの拡大が見込まれる中で、日系企業が他国の進出企業に出遅れることがないよう、法的枠組みを速やかに整備することを求められております。

タジキスタンにおきましては、我が国とは異なる政府手続や官僚主義的な対応がビジネスを進める上での障壁となっており、透明性や予見可能性を欠くという点が課題となっているとの声が寄せられております。

今回の投資協定の締結によりまして、これらの国における投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性が高まり、日系企業の海外展開、並びに日本からの投資の促進、及び保護の促進が期待されると考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

ありがとうございます。

それぞれ各国、丁寧に答弁いただきまして、ありがとうございます。

では次に、視点を全体から各国に視点を移してまいります。

まず、今大臣からもありましたとおり、アフリカについて何点か聞いていきたいなと思っております。

ザンビアなんですけれども、日本はこれまでアフリカ支援において、単なる資金であるとか、インフラの提供だけではなくて、人作りも重視しながら、例えば若者や女性の能力開発みたいな部分もしっかりと見てきているんじゃないかと思っております。

アフリカ自身が主導する持続的な成長も、我々日本としても後押しをしてきたと承知をいたしております。

信頼の積み重ねであるとか、人間の安全保障、WPSの理念なども掲げながら、相手国の自立を支えつつ、共に成長していく姿勢を我々としております。

大切にしてきたというふうに認識しています。

今回のザンビアとの投資協定ですけれども、我が国企業の投資環境の安定性、予見可能性をもって、進出後押しする重要な意義を持つものだと考えております。

それに加えて重要なのが、投資の量を増やすというところだけではなくて、今回のこの投資が現地の暮らしや雇用、産業基盤の底上げにつながることであるとか、長期的な信頼関係を築いていくものになっていくのかということも併せて大切であると思っております。

どのように結びつけ、現地の包摂的な成長や人づくりにつなげていくお考えか伺います。

政府参考人 政府参考人

高橋中東アフリカ局アフリカ部長、お答え申し上げます。

平和と安定の確保や、包摂的な社会の実現は、持続可能な経済成長の前提であり、こうした観点から日本は、アフリカとの外交関係におきまして、人間の安全保障やWPSの視点の確保を重視してきております。

投資協定自体は必ずしも人間の安全保障やWPSの理念と直接的に結びつくものではありませんが、我が国としましては、アフリカとの外交に関する議員ご指摘の視点も念頭に置きつつ、ティカド9の成果を日アフリカ関係のさらなる強化につなげるべく、日本らしい取組を今後も進めてまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

はい、ありがとうございます。

続いて、ザンビアですけれども、環境や健康課題を踏まえた責任ある投資のあり方について伺っていきたいと思います。

ザンビア、先ほどから話に上がっておりますけれども、豊かな鉱物資源を有し、今後の成長可能性も非常に高い、とても重要なパートナーになると思っております。

特に資源、エネルギーをめぐる国際情勢が不安定さを増す中で、ザンビアの資源であるとか、産業のポテンシャルが我が国の国益や経済安全保障の観点からも極めて重要な意味を持つと思っています。

また、今回の投資協定によって日本企業の進出や事業展開の後押しが進むことは先ほど来ありますけれども、我が国の国益にとっても大きな意義があります。

そこで今回の協定を投資を増やすだけの枠組みではなく、持続可能な産業基盤も共に作っていくという視点に立ったときに、現地の環境や衛生、労働環境を整えることは非常に重要な観点であると思います。

実際、今、ザンビアでは、鉱業が経済を支える一方で、カブウェ地区におきましては、鉛汚染など、過去の鉱山開発に起因する深刻な環境健康被害が、今もなお地域住民、とりわけ子どもの暮らしに影響を及ぼしているという現実がございます。

日本もJICA等を通じて支援を行ってまいりましたけれども、こうした課題はザンビアだけの問題ではなくて、今後アフリカにおける持続可能な成長と責任ある投資を考えていく上では、極めて重要な視点であると思います。

そこで伺いますけれども、過去にJICA等で行っておりました、ザンビアにおける鉛汚染のメカニズムの解明と、健康経済リスク評価手法及び予防修繕技術の開発という事業を行っていたと思いますけれども、具体的にどのような取組であったか、御説明をお願いいたします。

政府参考人 西崎大臣官房審議官

西崎大臣官房審議官、お答え申し上げます。

本事業は、ザンビアのカブウェ地域において、汚染源から土壌生態系への汚染メカニズムを解明することを目的として実施された技術協力であり、2016年6月から2022年6月まで実施されたものです。

具体的には、ザンビアへの日本人専門家の派遣、ザンビア人専門家の日本への招聘、ザンビア大学への研究機材供与などを行い、地下資源開発に伴う金属汚染が生態系に与える影響の評価、予測、リスク低減手法に関する提言を行いました。

本事業により、鉛の暴露経路が大気粉塵であることを解明するなどの成果があり、かかる成果については、ザンビア政府及び国際機関に共有しました。

以上です。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

はい、ありがとうございます。

今いただいたとおり、地域の環境や衛生をまず整えていくことは、雇用環境を整えることの基盤であると思っております。

人々の命と健康を守るだけではなくて、安心して働ける環境づくりや人材育成、生産性の向上にも資するものであると認識します。

これは結果として現地の発展も支えますし、長期的に日本企業の安定した事業環境の構築にもつながっていくはずです。

日本らしい責任の果たし方とは、相手国の持続可能な発展を支えながら信頼を築いていくことだと考えます。

そこで伺いますけれども、今後日本企業の進出拡大が見込まれる中で、単に投資を促進するだけではなく、地域住民の健康や環境への配慮、衛生雇用環境の整備、持続可能な地域社会への貢献をどのように両立をしていくのか、日本としてアフリカにおける責任ある投資をどのような考え方の下で進めていくのか、力強く御答弁を大臣からいただきたいと思います。

答弁者 茂木外務大臣

茂木外務大臣、日本からアフリカ等の途上国への投資に当たっては、地域住民の健康であったりとか、環境への配慮、衛生・雇用環境の整備、持続可能な社会への貢献等への配慮が重要であると考えております。

御指摘のとおりだと思います。

このような観点から、日ザンビア投資協定においても、第21条におきまして、投資を目的に健康・安全及び環境に影響を与えるような措置の緩和及び労働基準の引き下げを行うことは適当ではない。

このように、この条約、協定の中で定めているところであります。

ただ、こういった協定を設けているということは、その国の経済社会改革をしなくていいとか、妨げるということではない。

こんなふうにも考えておりまして、かつて、文化人類学者のレヴィ=ストロースが、ブラジルの熱帯の部族を調査研究した際、新たな成長段階に発展できない、こういうことはないようにするためにも、日本の投資というものが、そういった国の自主的な経済社会改革につながっていくことが極めて私は重要だと、そんなふうに考えておりまして、日本からアフリカのような投資に当たりましては、多くの場合、投資協定の有無にかかわらず、進出した日本企業が地域社会の貢献を積極的に行っております。

ぜひ日本らしい外交と大臣たびたび申しておりますので、そのあたりも含めて責任ある外交、そして投資を行っていければいいなと思っております。

質疑者 佐々木真琴

ありがとうございます。

では続いて、資源、経済安全保障の観点から伺っていきたいと思います。

今回の協定の中で、皆さんの中からも触れられておりますけれども、銅であるとか、さまざまな資源も触れられております。

鉱物資源は、今のこの昨今、GX、DX、AI、半導体などと、産業競争の力を支える上でも重要性が高いと考えられております。

これらは日本各地の製造業や地域サプライチェーンの基盤にも関わってくる論点であると認識します。

政府は今回の投資協定を単なる企業の進出支援にとどまらず、資源安全保障やサプライチェーン強靭化の一環として、どのように位置づけているかを伺いたいと思います。

外務経済局長。

政府参考人 又野経済局長

お答え申し上げます。

資源の安定供給の確保やサプライチェーンの強靭化は、日本経済にとって極めて重要な課題であると認識しております。

今般提出した協定の相手国の中でも、ザンビアは銅、これはデータセンターの通信ケーブルに不可欠なものでございますが、それからコバルト、航空機製造に不可欠なもの、タジキスタンにおいてはアンチモン、これは半導体や難燃剤の材料に使われますが、こういった重要鉱物を有しております。

このほかパラグアイにはリチウムなどの鉱物資源が埋蔵されている可能性がありまして、現在その調査が進められると承知しております。

またパラグアイ、こちらは大豆の一大輸出国でありまして、農業における投資潜在性もあるものと考えております。

資源国の中には様々なビジネス上のリスクを有する国がございますが、投資協定の締結は日本企業がそうした国に海外展開をする際に法的安定性、予見可能性を高めることにもつながると考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

では続いて1番目の質問でも伺ったんですけれども、日本企業の海外投資の拡大とともに、日本国内の状況のバランスについて深掘っていきたいなと思っております。

経済産業省の海外事業活動基本調査によると、2021年度末で日本企業の現地法人で働く従業員が約569万人、そして売上高が303兆円を超えておりまして、日本企業の海外展開というものが着実に拡大をしているところであると認識します。

海外展開そのものは日本企業の競争力の強化であったりとか、新たな市場開拓のために重要な流れであり、グローバル化の中で現地で生産をして、現地のサプライチェーンの一部としても重要な役割を担うこと自体は必要な側面を持っていると考えております。

とりわけ東北は製造業が地域経済を支える大きな柱の一つになっております。

東北の製造品出荷額は年間およそ30兆円規模に上り、電気、電子部品、自動車関連機器加工など、裾野の広い産業集積によって、多くの地域とそして雇用、暮らしを守っております。

そこで伺います。

政府は、今回の投資協定の締結を含めた対外投資拡大が進む中で、国内、とりわけ地方の産業基盤や雇用に与える影響をどのように見ているのか。

また、海外展開を進めることと、日本国内のものづくり基盤、地域の雇用、サプライチェーンを維持、強化していくことを、どのように両立をさせていくお考えなのか。

政府参考人から伺います。

辻坂大臣官房審議官。

政府参考人 辻坂大臣官房審議官

お答えいたします。

対外投資、今ご指摘いただきましたけれども、資源獲得から販売網の構築、工場の設立まで、多様な種類がございまして、一概に国内への影響を語ることは難しいところではございますが、対外投資により世界の市場や資源を獲得することは、国内・地方の産業基盤と雇用にもプラスになり得るものと考えるところでございます。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

ありがとうございます。

事前のレクの中でも良い投資悪い投資という言葉もありましたけれども、トータルで我々日本の国益に資するような観点で我々皆さんで見ていくものだというふうに認識をいたしております。

併せて地方の中小企業の海外展開海外展開における環境整備についても伺いたいと思います。

海外展開の恩恵が一部の大企業にとどまるだけではなくて、地方にある中小企業であったり、若い世代にも挑戦の機会ややりがいのある仕事として広がっていくことが重要であると考えます。

特に地方は、地域にいながら世界とつながる仕事が、都会に比べると少ないなというところがありまして、大学で英語を勉強したりとか経済の勉強をしたけれども、本当は地元に帰って岩手で、東北で仕事をしたいと思いつつも、なかなかそういった仕事が岩手ではできないといったところで、やりがいのある仕事、自分が学んできた技術や能力を生かす仕事に就きたいけれども、そういう仕事が岩手ではなかなかできずに、仙台であるとか東京であるとかで働くという選択をしている後輩たちも多くいますので、そういった観点からも質問していきたいなと思います。

政府として今回、投資協定という法的インフラを整備していきますけれども、地方の中小企業が海外に挑戦しやすくなるために、どのように活用していくお考えなのか。

先ほど原田委員からもありましたけれども、ジェトロであるとか、関係省庁、自治体、地域の金融機関などと、どういうふうに連携をしながら支援を進めていくのか、伺います。

辻坂大臣官房審議官。

政府参考人 辻坂大臣官房審議官

お答え申し上げます。

投資協定は中小企業を含む日本企業による海外での事業を保護するとともに、現地での円滑なビジネス展開の促進に寄与するものであり、委員御指摘の重要な法的インフラでございます。

海外市場の重要性が増大する中、中小企業などを対象に、投資協定の周知、広報、利活用の促進を行っていくことは重要でございます。

このため、経済産業省といたしましては、これまでもJETROと連携した投資協定の解説動画、ハンドブックなどによる広報を行うとともに、在外公館やJETRO海外事務所、現地商工会等と連携した海外進出向けのオンライン説明会の実施、さらにはJETROによる相談対応などに取り組んでいるところでございます。

特にこの中小企業の海外展開を支援するために、新たに海外進出を検討する中小企業を主な対象といたしまして、新規輸出1万社支援プログラムを通じまして、個別カウンセリングによる課題に即した支援の提供を関係機関が連携をしながら行っているところでございます。

今後も投資協定に関しまして、関係経済団体、JETRO、そして在外公館等と連携しながら、積極的に周知や広報、そして利活用の促進を行ってまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

はい、ありがとうございます。

では次にですね、日本が投資受入国であるという観点からも質問していきたいと思います。

投資受入国として見たときの魅力と課題をどう認識しているのか、また今回のような協定も含めて、対日投資をどのように増やし、国内産業や技術基盤の強化につなげていくお考えか、伺います。

又野経済局長。

政府参考人 又野経済局長

お答え申し上げます。

海外からの人材資金を我が国に呼び込み、日本経済に海外知見を取り込んでいくことは極めて重要と考えておりまして、政府は昨年6月に対日直接投資促進プログラム2025を作成しております。

対内直接投資の誘致を支援する施策をさまざま盛り込んでいるところでございます。

日本市場につきましては言うまでもございますが、市場規模などさまざまな魅力がありますし、さらには政策的安定性と、

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

ありがとうございます。

では次に、ISDSと日本の正当な規制権限の確保について伺っていきたいと思います。

投資協定は重要な枠組みですけれども、一方で日本が外国企業からの投資を受け入れる際には、被告となるリスクも併せてはらんでいるものでもございます。

公衆衛生や環境保護、経済安全保障など、公共の利益のための正当な規制が不当に妨げられてはならないと思います。

そこで伺いますけれども、今回の4つの協定において、日本政府が必要な国内規制を導入する際、それがISDSによって妨げられないよう、どのような具体的な防御策を講じているのか、規制権限の明確化なども含めて伺います。

又野経済局長。

政府参考人 又野経済局長

お答え申し上げます。

投資協定において、ISDS手続きの規定を含めるに当たりましては、日本企業による投資を保護するための選択肢を与えるとの本来の目的に加えまして、経済安全保障の課題等も念頭に、投資家の利益と国家の規制する権限のバランスの確保の観点も踏まえる必要があると考えております。

こうした観点も踏まえ、今般の各投資協定の規定についても、日本国政府が将来取り得るものを含む措置に係る留保、あるいは例外などの規定によりまして、我が国が必要な措置を講ずるための政策判断の裁量は適切に確保されているものと考えております。

その上で我が国として何らかの措置を講ずる際には、締結済みの国際約束との整合的な形とすることは当然でございますが、政府として引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

はい、ありがとうございます。

併せてですけれども、投資に関する合意についても伺ってまいります。

今回の4つの協定の中には、投資に関する合意の有無など、保護の厚みに差異があるなというふうに承知をいたしております。

この差異の違いは、何を踏まえて判断をされているのか、また日本企業の契約上の権利は、どのような枠組みの中で実効的に保護されていくのかについても、併せてお答えをお願いいたします。

政府参考人 又野経済局長

又野経済局長、お答え申し上げます。

今、委員がご指摘いただきました、投資に関する合意というのは、投資受入国と、それから投資企業等との間の直接の契約の違反をISDSの対象とすることを定めるものでございますが、この投資に関する合意についての規定を含めまして、日系企業による投資が適切に保護される内容の投資協定とするため、交渉に臨んできているところでございます。

しかし、個別の規定につきまして、相手側が受け入れ困難な場合には、全体的なバランスを考慮しつつ、判断する方針をとっているところでございます。

今回の4本の投資協定との関係では、投資に関する合意に関する規定は、交渉の結果、ザンビアとタジキスタンの協定には含まれておりますが、セルビア及びパラグアイとの協定には含まれないこととなっております。

もっとも、こういった投資に関する合意の規定がない場合であっても、例えば契約に違反する政府の措置が公正な待遇を与える義務、あるいは一定の要件を満たさない収用、国有化等を禁止する義務などに違反する場合には、投資企業は、投資協定違反としてISDS手続きを利用することが可能でございます。

また一般論として申し上げれば、仮に相手国に投資している日系企業が相手国政府により投資協定の内容と整合的でない扱いを受けていると判断される場合には、日本政府としましても当該企業の意向を踏まえて相手国政府に是正の申し入れや働きかけを行うなど、適切なサポートは行っていく考えでございます。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

はい、ありがとうございます。

今、度々上がっておりますISDSですけれども、今この制度改革の流れも併せて起きている状況だと思います。

有効な救済手法である一方で、透明性や予見可能性、仲裁人の中立性などの課題も指摘をされています。

今回の4協定での透明性向上策の反映状況とともに、今後進んでいく制度改革において、日本がどのように関与していくのかについても教えてください。

政府参考人 又野経済局長

佐々木委員長。

例えば、UNCITRAL国際商事仲裁委員会の場におきましても、ISDSに関する議論が行われておりまして、我が国もこうした議論に積極的に参加してきております。

こうした議論の成果の一部として、例えばこのUNCITRALの透明性規則が策定されておりまして、今回4本の協定の下でのISDS仲裁においても、この規則が適用されることになります。

政府としては経済界からの要望も踏まえつつ、国際的な動向、我が国の国益の観点も含めて、投資家の利益と国家の規制する権限との間の適切なバランスの確保を引き続き進めていきたいと考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

ありがとうございます。

では、投資受入国としての観点でもう1点ですけれども、TRIMS協定と国内産業を守るための政策余地についても伺ってまいります。

投資環境の透明性や予見可能性の重要性はもちろんですけれども、国内産業の育成や地域のサプライチェーンの維持という観点から、全てを単純に自由化するということではない部分もあるとは思います。

政府として国際ルールを守りながら、国内産業や地方のものづくり基盤を守るために、どのような政策余地を確保していくお考えなのか、伺います。

又野経済局長。

政府参考人 又野経済局長

お答え申し上げます。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

ありがとうございます。

では次に、既存の、もう既に結んでいる投資協定について伺っております。

木下敏之 (参政党) 16発言 ▶ 動画
質疑者 木下敏之

今の議論の中に含めていくという優先順位であるとか、どういう基準で進めていくお考えなのかを併せて伺います。

また経済局長。

政府参考人 経済局長

お答え申し上げます。

我が国が締結しております投資協定は、それぞれ我が国及び交渉相手国・地域を取り巻く経済社会状況、それから我が国の経済界の具体的な要望、さらには交渉相手国・地域との利害のバランスなどを総合的に踏まえて交渉し、これまで合意に至っているものでございます。

同時に日本国内で海外からの投資を受ける点に関しましては、経済安全保障等の観点から海外の投資家の利益と国家の規制権限との間で適切なバランスをとるという観点を踏まえる必要があるということを考えております。

その意味で、既に締結をした個々の協定の見直しにつきましては、こういった観点に加えまして、一般論として、協定締結後の投資状況、それから相手国・地域の状況の変化、それを踏まえた我が国経済界からどのような新たな要望があるか、こういったことをさまざま考慮して対応ぶりを検討していく必要があると考えております。

委員長 國場幸之助

國場幸之助君。

ありがとうございます。

最後にここまでの議論を踏まえて、茂木外務大臣から一言いただこうかなと思ったんですけれども、冒頭力強いお言葉をいただきましたので、時間になりますので、これで終了したいと思います。

ありがとうございました。

次に木下敏之君。

質疑者 木下敏之

はい。

参政党の木下敏之でございます。

本日も質問の機会をいただきましてありがとうございます。

心から感謝を申し上げます。

私は前回の一般質問でホルムズ海峡の封鎖によって世界的に肥料不足になるという問題を提起をさせていただきました。

その後、4月20日のG20財務大臣会合で、世界的な肥料の不足の問題が話し合われたとの報道に接しております。

なぜ財務大臣会合で話し合われたのかと思いましたら、これから先の話でありますが、おそらく途上国の中で何か国か、IMFからお金を借りて、肥料を買ったり、食料を買ったりするところが出てくるだろうと。

経済成長や資源確保の観点で重要な国々であるというご判断で、協約締結に至ったことと思いますが、これらの協定は、日本の実体経済や国民生活にどのような利益をもたらすのかという点が見えにくいのではないかと思っております。

これらの協定が、単なる企業の海外進出の支援策にとどまらずに、日本の国益に資するのか、安全保障や実効性の観点から質問をさせていただきます。

まず1番目ですが、投資協定全般についての効果についての質問でございます。

個々の協定についてはどうこうという話ではありませんでして、これまで投資協定が締結されて、その後、我が国にどのような効果が生じたのか、ということでございます。

いろんな指標はあると思います。

例えば貿易額、それから投資額、在留法人の数、進出企業数、いろんな指標はあると思いますが、私が考える最もわかりやすい効果測定の指標は、貿易収支だけでもなく、資本収支だけでもなく、それを合計した経常収支の推移ではないかと考えております。

わかる範囲で結構でありますので、例えば2014年、2015年頃に締結された投資協定についてですね、その後10年が経過いたしまして、その間コロナが挟まったりはしておりますが、日本の経常収支額が黒字額拡大しているのでしょうか。

何か国か例にとってどのような経済効果があったのかを外務省にお尋ねいたします。

また経済局長。

政府参考人 経済局長

お答え申し上げます。

経常収支の比較自体につきましては、ちょっと今手元に数字がございませんので、先ほど御質問の中で、投資協定の締結の効果、どのような効果があったのかということで、ちょっとお答えをさせていただければと思いますが、それで申し上げますと、一般に投資協定の締結には法的安定性、企業にとっての予見性を高めるといった効果がございますが、同時に企業がどのような形で投資を行うか、これはまさに様々な要素を勘案して、自らの経営判断によって行うものでございまして、また国をまたいで行われる海外投資の増減、これはそのときの相手国の状況、国際経済動向、地域情勢、各国の企業の方針などなど、さまざまな要因に変わるものでございまして、今の経常収支の増減も含めまして、それが投資協定の有無によるのかどうか、これはちょっと一概にはお答え困難なところではございます。

そのことを前提といたしまして、今10年というお話でございましたので、あくまで数字上の一例として申します。

申し上げれば、2014年に投資協定を締結したモザンビークにつきましては、当時の2014年の進出日経企業数は19でございましたが、10年経った2024年時点では28、このように投資企業数が増えている例もございます。

いずれにしましても、こういった投資協定につきましては、締結をした後の着実な履行、これが実現されますように、政府のもとで開催されます合同委員会、それから経済界からの丁寧なヒアリング、締結済みの協定について、このような形でフォローしていって、引き続き効果を出していきたいと考えております。

質疑者 木下敏之

木下敏之君。

はい、御答弁ありがとうございます。

事務方の事前レクでは、経常収支なかなか把握が難しいということは伺っておりますので、もし今後可能でしたら、経常収支が結局プラスなのかマイナスなのか、経常収支が難しいということであれば、投資の収支だけでも情報を取る仕組みを作っていただけたら、とても効果がわかりやすいのではないかと思っております。

私もずっと大学で数字を扱っておりましたので、やはり20年というとなかなか大変だと思うんですが、10年ぐらいの数字を見ていただくと、間にコロナのような事件があったとしても、大体の傾向値はわかると思いますので、そのような数字をこれから整えていっていただければ、大変幸いでございます。

では次の質問に入ります。

次は経済産業省に対しての質問なんですが、経済産業省がまとめたもので、2021年の3月ですね、協定の効果を検証した「投資協定、租税条約等の効果に関するアクションプラン」というものがございました。

私も今回の答弁を準備する際に、おそらく経済産業省であれば数字がいっぱい出てくるのではないかと期待していたんですが、これも経常収支の推移など、数字が私がインターネットで確認した限りでは全く出てきませんでした。

協定を結ぶために、外務省と経済産業省が大変な労力を投入していることと思いますが、そして日本だけが一方的に黒字になることも良くないことでありますが、経済産業省として、投資協定を結んだ結果、どのような状態になれば投資協定を結んだ目的が達成されたと判断されるのでしょうか。

事前のレクでは、外務省は協定を結ぶまでが仕事、その後、投資をどう増やすかは経済産業省の仕事だと、というふうに暗黙で切り分けられているような印象を受けたんですけれども、やはり数字をしっかり定めて協定を作った後、その国との貿易や投資が拡大していくように、経済産業省としてもフォローを行うべきだと考えるのですが、その点について経済産業省のお考えを聞かせてください。

辻坂大臣官房審議官。

政府参考人 辻坂

お答え申し上げます。

2021年3月のアクションプランにおきましては、ご指摘のような形での効果検証は行っておりませんが、これは、投資は投資家が諸々の要素を勘案して、自らの経営判断によって行うものであり、特に海外投資の場合、その時々の相手国の状況、国際経済動向、地域情勢等にも左右されるため、投資協定締結による具体的な効果について、特定の指標に基づいてお示しするのが難しいからでございます。

もう1点ご質問いただきました投資協定の目的でございますが、相手国による投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性の向上により、日本企業による海外での事業を保護するとともに、日本企業の海外展開、それから日本からの投資促進につながること、これが目的でございます。

委員ご指摘のとおり、事後のフォローアップは重要でございます。

このため、経済産業省といたしましては、企業による投資協定の認知度や利活用の状況などについて、企業へのヒアリングやJETROによるアンケート調査などを通じたフォローアップを行ってきております。

さらに、協定の目的を達成するために、経済産業省では、JETROや在外公館等とも連携した投資協定の周知や海外展開に関する相談対応を行うことに加えまして、成長著しいグローバルサウス諸国との連携強化による市場の取り込みや、地域を支える中堅中小企業の海外展開支援などの措置を講じているところでございます。

質疑者 木下敏之

木下敏之君。

本木大臣、すみません。

ごめんなさい。

途中で割り込んでしまいまして。

今、詳細については経産省の方から答弁をいただいたところでありますけれど、協定を結ぶまでが外務省で、協定を結んでからは経産省、こういう切り分けではないし、そうあってはいけないと私は考えておりまして、両省庁がしっかりと連携をしながら、シングルスに進めていかなければいけないと思っております。

答弁者 茂木外務大臣

今後、木下委員も強調しております経済の安定、資源の安定確保であったりとか、食料安全保障、これは経済外交を考えた上でも、極めて重要なものになってくると考えております。

そして、そういった食料であったりとか、また希少鉱物等々を産出する国、相手国への投資を増加させる。

そして増加させるだけではなくて、それを通じてその国での雇用が増える、またその国でも企業が増えていくということを通じて、先ほど例を出させていただきましたけれど、ちょっと極端なAmazonの例でありますが、いずれにしても経済社会改革というものが、そういった国でも進んでいくことが必要だと思っておりますし、同時に日本へ、それらの国から投資が呼び込まれる、こういったことも重要だと考えております。

もちろんそういった海外の投資企業の利益と日本としての国益、このバランスというものはよく考えなければなりませんけれど、単に投資したら終わりというよりも、投資によってどういう効果がそれぞれの国で生まれてくるか、こういったこともしっかり見ていく必要があるなと思っております。

質疑者 木下敏之

木下敏之君。

大臣の御答弁ありがとうございました。

最後の質問のお答えを先にいただいたしまったようで、どう組み立て直すかなと今考えておりますが、先に先ほどの経済産業省の御答弁で、特定の指標を使えないということについては、私ちょっと納得がいかなくて、今まで使えなかったとしても、これからせめて経常収支なり、相手国のGDPが増えるとか、いろいろな指標がある中で、何か数字を使われることをぜひお考えいただきたいと思うんですね。

というのは、投資協定はあくまでビジネスですよね。

貿易であったり、投資であったり。

ビジネスはやはり数字なので、数字がないで効果を判定するということは、やはり非常におかしなことではないかと思いますが、もう一度答弁を求めます。

辻坂大臣官房審議官。

政府参考人 辻坂

お答えいたします。

先ほどご指摘いただいてありがとうございます。

今後の在り方については、また検討をさせていただきたいと思いますけれども、先ほど外務省さんから答弁がございましたとおり、なかなか進出企業の数ですとか、投資額の変動といったことと、それから投資協定の締結との因果関係を示すことが困難であるというのが現状でございます。

今後につきましては、改めて検討をさせていただきたいと思います。

質疑者 木下敏之

木下敏之君。

ご答弁ありがとうございました。

時間の関係もありますので、次の質問に入っていきたいと思いますが、タジキスタンだとかセルビアですね、こういったところで、あまり市場規模が大きくなくて、投資額リスクの高いところと協定を結ぶことの意味を、ちょっと聞きたかったんですが、それは省略させていただきまして、じゃあ具体的に経済産業省としては、これから協定を結んでいるこの4カ国に対して、投資を促進するための具体的なプランは、現状お持ちでないということでいいんですかね。

もしプランをお持ちだったら、その投資が日本国内の雇用や所得にどう還元されると見込んでおられるのかを伺いたいと思います。

辻坂大臣官房審議官。

少しマイクに近づいて御答弁お願いします。

政府参考人 辻坂

お答え申し上げます。

投資協定の効果につきまして、まず投資は、投資家が様々な要素を勘案して、自らの経営判断によって行うものでございます。

また、海外投資の増減は、その時々の相手国の状況、国際経済動向、地域情勢や企業の投資方針により変化するものでございますので、今ご指摘いただきました将来の投資増加額の具体的な見通しということをお示しすることは難しい状況にはございますが、投資収益の一定割合は親会社である日本企業に還元されているというふうに承知しております。

具体的には2025年の実績では海外直接投資収益約26兆円のうち、半分以上の約15兆円が還元をされております。

さらには海外投資により獲得した海外市場に対しまして、日本からの輸出やライセンス料などを通じた収益還元等にもつながるものでございます。

こうした海外投資による収益の国内への影響につきまして一概に語ることは難しいですが、対外投資により世界の市場や資源を獲得することは国内の雇用や所得にも貢献し得ると考えているところでございます。

質疑者 木下敏之

木下敏之君。

御答弁ありがとうございました。

次に進みます。

日本は長年海外投資を進めてきたわけですが、結果として国内産業の空洞化も指摘されております。

日本国内、今、人口減少が加速しておりまして、国内市場は縮小するばかりでありますが、政府として海外への投資を促進するのであれば、その果実がどのように国内に還元されるのかを、もっと考えていただきたいと思っております。

そうでなければ、地方の中小企業、疲弊するばかりでございます。

海外に投資した利益を、さらに海外に投資するのではなく、せめてその一部を国内投資に誘導するような、さらなる税制制度が求められていると思いますが、経済産業省の御見解を伺います。

辻坂大臣官房審議官。

政府参考人 辻坂

お答え申し上げます。

日本企業が外国子会社から受け取る配当につきましては、国際的な二重課税を避ける観点から、外国子会社配当益金不算入制度によりまして、その配当額の95%相当額は非課税とされているところでございます。

この制度は平成21年度の税制改正において導入されたものでございますが、税制以外の要因もあるとは思われますが、同制度導入以降、海外から日本への配当の金額は増加しているところでございます。

また、国内の投資に関する税制につきましてご指摘をいただきましたが、海外から還流した利益に限った措置ではございませんが、高市内閣の成長戦略の肝である危機管理投資における戦略分野を中心に、大胆な設備投資や研究開発の促進などを行っているところでございます。

また、海外投資利益の還流分、これも含めての話でございますが、国内の賃上げを含めた人的資本投資、設備投資、地方拠点への投資が喚起されるように、経済産業省といたしまして、引き続き取組を進めてまいります。

質疑者 木下敏之

木下敏之君。

はい、御答弁ありがとうございました。

では最後に外務大臣に御質問したいと思います。

今お話を聞いておりますと、私が思っている投資協定というのは、投資協定の前にこの国の資源をこう取りたい、そのためにODAをこう使う、投資協定をこう使う、そして結んだ後はこんなことをする、という一連のプロジェクトがあって投資協定があるというふうに考えておったんですが、現実はそうではないようであります。

例えばザンビアの鉱山利権ですね。

日本企業がどれだけ確保しているかというと、非常に割合が少ないわけでありまして、一方で、これまで無償資金協力で道路を作ったり橋を作ったりと、大きな投資はしているのに、権益は取れていない。

これはやはり、投資協定を単純に見るのではなくて、その前後を含めた一貫したプロジェクトで見て考えていくべきではないかと思いますが、これまでの投資協定を、そういった実利が取れるプロジェクトに組み替え直すことについて、大臣の御見解を伺います。

組み替え直すという表現がいい。

宇佐美登 (チームみらい) 24発言 ▶ 動画
答弁者 茂木外務大臣

ODAであったりとか、こういった投資協定、そしてその後実際に行われる投資、これがある意味連携しながら、それが日本にとっても利益になっていく。

冒頭申し上げたように、経済安全保障であったりとか、食料の安全保障、これは日本の経済外交の柱になってくると思っておりまして、今回、投資協定を結びます。

ザンビア、銅であったりとか、コバルト、タジキスタンはアンチモン、さらにはパラグアイ、リチウム等の資源があるんじゃないかなとも言われているところでありますし、パラグアイはご案内のとおり、大豆の一大輸出国であって、農業分野でもポテンシャルが非常に高いと、こんなふうに考えております。

今までどうだったかということを考えると、ODAについてももう少し戦略性をもって進めるという形で、もちろん相手の国にも利益をするんですけれど、結果的にはそれが日本に返ってくる。

こういったことも考えながら、そしてそのODAと企業の投資というものをつなげていく、こういう戦略が必要だと思っておりまして、その間にこの投資協定というものが、言ってみると、つなぎ役として入ってくるということが、私は重要だと、そんなふうに考えております。

委員長 國場幸之助

木下敏之君。

質疑者 木下敏之

御答弁ありがとうございました。

省庁またがって横断する、さらには企業とも連携してプロジェクトを組み立て直さないといけませんので、茂木外務大臣のさらなる強力なリーダーシップを発揮していただきまして、日本国内にもその利益が還元されるプロジェクトに、ぜひしていただきますようにお願い申し上げまして、質問を終わります。

ありがとうございました。

委員長 國場幸之助

次に宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

チームみらいの宇佐美登でございます。

今日も質問の時間をいただきまして誠にありがとうございます。

まず最初に昨日の自衛隊での事故がございました。

亡くなられた3人の方に心よりお悔やみ申し上げると同時に、けがをされた方にも本当にお見舞い申し上げたいと思います。

またご家族の方もまさかこんなことが起きると思っていなかったと思いますので、本当に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。

冒頭、やはり中東情勢なんですけれども、先ほど中東の先生からも御質問がありましたけれども、日夜を問わず、茂木大臣もご苦労されているかと思いますけれども、最新の情勢について一言いただければと思います。

茂木大臣。

答弁者 茂木外務大臣

先ほど近所委員の御質問にもお答えをしたところでありますけれど、米国時間で言いますと、昨日21日にトランプ大統領、議論の何らかの形での決着があるまで、停戦期間を延長する、こういった旨を発表したところであります。

少なくとも私がこの委員会に出るまでの時間では、イラン側からこれに対する反応があったという話は聞いていないところでありますが、なかなかこの協議についていつどういう形で行われるかということについては非常に不透明な状況であるのは間違いないと考えております。

またホルムズ海峡についても関連の動向、イランの封鎖といいますか、またアメリカの対抗措置等々も含めて、引き続き重大な関心を持って注視をしていきたいと考えております。

何度も恐縮でありますけれど、最も重要なことは今ホルムズ海峡の航行の安全確保を含めて事態の鎮静化が一刻も早く実際に図られるということだと思っておりまして、米イラン間の協議が再開をされて、話し合いを通じて最終的な合意に達する。

これが最も望ましい策なんだと思っております。

それ以外の良いシナリオというのは少なくとも私には思い浮かばない。

こんなところでありまして、日本としては引き続き、米イランはもちろんでありますが、その協議を後押しするとともに、パキスタンをはじめとします中海国。

本当に外交努力、何というか頑張っているなと、私もそれぞれの外務大臣と話をしながら感じているところでありまして、こういった中立的な外交努力を後押したり、また国際社会で緊密に連携しながら、引き続き積極的な日本としても外交努力を続けていきたいと思っております。

委員長 國場幸之助

委員長。

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

ありがとうございます。

大臣はもとより職員の皆さんたちも本当にもう長い期間になっております。

お体の方、お気をつけいただいて、引き続き粘り強い交渉をお願いしたいと思っております。

さて、今回の投資協定についてなんですけれども、内容そのものについては皆さんから多くの議論をいただき、さらには先ほども投資協定の後の実効性の担保についても議論がありました。

理事会でちょっと提示をしてなかったので、口で申し上げますけど、実は外務省さんのホームページがすごく充実をしていまして、特に日本企業支援という項目があってですね、その中で在外公館、外務本省への相談というのがあって、わかりやすいんですよ。

海外でのビジネス、宇佐美衆議員として使わせていただければなと思っております。

そんな中で、実は現地での日本企業の海外進出、投資をサポートするということで、日本企業支援担当官や経済広報担当官という方々がいます。

それぞれの役割、これまでの取組成果はいかがかということを参考人からお願いします。

又野経済局長。

政府参考人 又野経済局長

お答え申し上げます。

外務省は従来から関係省庁とも協力しながら、さまざまな手段を用いて日本企業の国際競争力向上の後押し、さらには海外のビジネス環境整備に努めるとともに、現地の在外公館において日本企業支援担当官を指名し、日本企業等の活動を支援してきております。

これはまさに先ほどもございました、統一協定締結後のフォローというものも含むものでございます。

また一部の公館では経済広域担当官を指名しております。

これはすでに海外に進出済みの日本企業による第三国市場への進出と国境を超える活動を効果的にサポートすることを目的として指名しております。

日本企業支援担当官及び経済広域担当官は具体的には、一つには現地及び第三国の政治治安情報、規制状況の情報提供、さらには不当な税の支払い要求やビザ、許認可証の発給、ライセンスの更新等に関する各国政府への働きかけなどの日本企業からの個別相談や支援依頼に日々対応しておりまして、その数は全世界において年間で5、6万件対応しているところでございます。

引き続き関係省庁と連携し、民間企業等と意思疎通しながら、日本企業の海外展開を支援してまいりたいと思っております。

質疑者 宇佐美登

宇佐美登(チームみらい)これ5、6万件とおっしゃいますけれども、ものすごいことだと思います。

そんな中で、実はこの以外にもエネルギー鉱物資源専門官という方がいらっしゃるんですね。

これはどのような基準で専門官を配置しているのかなどについてもお答えいただきたいと思います。

外務経済局長

政府参考人 又野経済局長

お答え申し上げます。

ご質問のエネルギー鉱物資源専門官の制度につきましては、我が国にとって重要な資源国との間の包括的かつ多角的な二国間関係の構築強化を図るべく、エネルギー鉱物資源の安定供給に関する在外公館の体制強化を目的として、平成25年2月に導入されております。

この専門官につきましては、世界的な鉱物資源確保の競争の激化、国際的なエネルギー需給構造の変化がある中で、エネルギーや資源の埋蔵状況、さらには日本企業の進出状況など、さまざまな面を踏まえて配置する在外公館を決定しております。

現在、53カ国に延べ60公館におきまして、この専門官を指名し、エネルギーや鉱物資源に関する情報の収集、集約、分析、さらには民間企業、関係機関等との連絡調整を緊密に行うなどの活動を行っているところでございます。

質疑者 宇佐美登

宇佐美登(チームみらい)非常に重要なお仕事だと思っていますが、今回の4つの協定の中にも、こういった鉱物資源を持っている国々があるわけですけれども、今回特に私の注目はタジキスタンの鉱物資源なんですけれども、ここについてお答えをいただきたいと思うんですが、その中でもう先んじて言いますけれども、先ほども大臣答弁でもございましたけれども、アンチモンという半金属があるんですね。

これレアメタルというところで、私は理系なんで化学記号で言うとですね、大文字のSbで、原子番号51なんですね。

その18番上がヒ素になるんですけれども、この半金属、このアンチモンの特徴、およびタジキスタンの生産量と世界シェア、合わせてお答えいただけたらと思います。

大臣官房参事官

政府参考人 大臣官房参事官

ご答弁申し上げます。

委員御指摘のとおり、アンチモンはタジキスタンの主要な資源の一つでございます。

御指摘のとおり重要鉱物の一つでございまして、用途といたしましては、特に樹脂に添加して難燃性を高める難燃剤等が主な用途であるというふうに承知をしてございます。

その生産量でございますけれども、タジキスタンにおけるアンチモンの2024年の生産量は約1万7000トンでございまして、世界第2位のシェアでございます。

質疑者 宇佐美登

宇佐美登(チームみらい)ありがとうございます。

これは1万7000トンで世界2位ということで、1位が中国なんですね。

このアンチモンは実は日本でも以前は取れておりまして、日本最古の銅銭である富本銭という683年ごろなんですけれども、ここにも使われていたということでございまして、私は太陽光電池を含めてアンチモンの利用価値はあるかと思うんですね。

ぜひそこの点についてもお願いしたいと思います。

大臣官房審議官

政府参考人 大臣官房審議官

お答え申し上げます。

アンチモンは難燃性を高める補助材料として、自動車用部品ですとか、また電線等の被覆材に使用されているそういうことのほか、自動車用のブレーキパッド、それから太陽光パネルなどにも幅広く使用されておりまして、自動車産業をはじめとする我が国の主要産業を支える重要な鉱物であると認識しております。

御指摘のとおりだと思います。

過去には国内でもアンチモンが採掘されていたわけですけれども、現在は採掘はされておりませんで、全量を海外から輸入をしているという状況になっております。

質疑者 宇佐美登

宇佐美登(チームみらい)昨日の事前レクでお伺いしましたら、基本的に純度の高いものは掘り切ってしまっていて、アンチモンを取りたいんだけど、他のものがいっぱいありすぎて取るのをやめているということでございます。

先ほどのアンチモンの話でいうと、ブレーキパッドなんていうのも熱が上がってきて燃えないようにということで入れられたりもするんですが、私は太陽光発電そのもの、アンチモンカルコゲナイドという方法もあるんですね。

今政府を挙げて頑張っていただいているペロブスカイト太陽電池というのも、曲がったりしてすごく便利なんですね。

今、普段この国で広まっているシリコンの電池の上に、このペロブスカイトのでタンデムと言ってやると、また発電効率が上がっていくなんていうこともありますけれども、このアンチモンカルコゲナイドでいえば、ここも先ほどお話があったように、非常に難燃性が高かったり、耐久性が強い、さらには放射線に対しても強いということで、これから日本も含めて宇宙に行った方がいいなという中で、このアンチモンを利用した太陽光発電なんていうのも、非常に今後価値が出てくると思っています。

そんな中で、今回投資協定によって法的保護は強化をされました。

次に、実際に供給網の強靭化につなげるために、経産省系独立行政法人のエネルギー・金属鉱物資源機構、通称JOGMECによる探査支援や金融支援を連動させて、日本企業の背中を押すべきだし、サプライチェーンの強化という意味でもやってもらえたらと思います。

いかがでしょうか。

原田大臣官房審議官。

質疑者 原田直樹

お答え申し上げます。

JOGMEC、まさに御指摘のような業務を様々な国で支援を行っているところでございまして、経済産業省としては、日本企業からアンチモン等の重要鉱物の鉱山開発、また精錬事業、こうした事業への投資に関して相談があった場合には、必要に応じて出資や助成金といったJOGMECのツールも活用しまして、支援を行いまして、重要鉱物の安定供給の確保につなげてまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

先ほど木下委員の質問に対して、縦割りを壊してシームレスでやっていきたいと非常に大臣の方から強いお答えをいただいたわけですけれども、まさにそこだと私は思っています。

ですから鉱物の安定供給に向けて、経産省やJOGMECなどと外務省さん、役所の縦割りを廃した連携を進めるべきと考えておりますので、外務省の見解を伺いたいのと、同時に、今回せっかく協定も結んでいくわけですから、先ほど申し上げたエネルギー・金属鉱物資源専門官をタジキスタン大使館にも配置するべきだと私は考えますが、いかがでしょうか。

委員長 國場幸之助

茂木大臣。

答弁者 茂木外務大臣

まずすごいなと思いましたのは、私は化学が大の苦手でありまして、かのしさんの屈辱が何年かと聞かれれば1077年とかすぐ答えられるんですけれど、アンチモンの原子番号と言われても、51番というのは初めて聞いたところでありますけれど、お答えしますと、エネルギー・鉱物資源の専門家につきましては、世界的な鉱物資源確保の競争の激化、国際的なエネルギー自給構造の変化、またそれぞれの国への日本企業の進出状況等を踏まえて、配置する在外公館を決めておりますが、御指摘の在タジキスタン大使館への配置についても、今後前向きに検討していきたいと思っています。

また、他の公館への配置についても、現下の状況を踏まえて、不断に見直しを行っていきたいと思っております。

そして、重要鉱物を含みます鉱物資源の安定供給確保は急務でありまして、外務省としても御指摘の経済産業省であったり、JOGMECは、たまたま私が経済産業大臣時代の資源エネルギー庁長官でありました高原氏が理事長を務めておりますけれど、こういったJOGMECをはじめ、関係省庁とオールジャパンで取り組んで、同志国と連携しながら、鉱山開発から精錬設備に関わる協力、こういったものを組み、供給網の強靭化、ここに取り組んでまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

宇佐美登君。

質疑者 宇佐美登

ありがとうございます。

茂木大臣がそうやってどんどん進めていこうということが各省庁にも波及していくんだと思います。

今申し上げたこのエネルギー・鉱物資源専門官さんは、事前レクで伺ったところ、外務省さんが言っている書記官が半分ぐらいで、半分ぐらいは経産省さんから出向してきている方だとも聞いておりますので、ぜひこの点も経産省さんと連携しながら、いろんなところで必要な方だと思いますので配置をお願いできたらと思います。

今日はどうもありがとうございました。

委員長 國場幸之助

國場幸之助委員長。

これにて各件に対する質疑は終局いたしました。

これより各件に対する討論に入るのでありますが、申し出がございませんので、直ちに採決に入ります。

まず、投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について、承認を求めるの件について採決いたします。

本件は承認すべきものと決するに、賛成の諸君の起立を求めます。

起立総員。

よって本件は承認すべきものと決しました。

次に、投資の促進及び保護に関する日本国とパラグアイ共和国との間の協定の締結について、承認を求めるの件について採決いたします。

本件は承認すべきものと決するに、賛成の諸君の起立を求めます。

起立総員。

よって本件は承認すべきものと決しました。

次に、投資の促進及び保護に関する日本国とザンビア共和国との間の協定の締結について、承認を求めるの件について採決いたします。

本件は承認すべきものと決するに、賛成の諸君の起立を求めます。

起立全員。

よって本件は承認すべきものと決しました。

次に、投資の自由化促進及び保護に関する日本国とタジキスタン共和国との間の協定の締結について、承認を求めるの件について採決いたします。

本件は承認すべきものと決するに、賛成の諸君の起立を求めます。

起立全員。

よって本件は承認すべきものと決しました。

お分かりいたします。

ただいま議決いたしました各件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

御異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

次回は来る5月13日水曜日、午前8時50分理事会、午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。