本会議

衆議院 2026-04-28 趣旨説明・採決等

概要

衆議院の地域・こども・デジタル特別委員会、安全保障委員会、厚生労働委員会、法務委員会、文部科学委員会において、複数の法律案の審査結果報告および質疑が行われました。第16次地方分権一括法案、防災庁設置法改正案、健康保険法改正案、出入国管理法改正案、学校教育法改正案がそれぞれ可決されました。また、小野田経済安全保障担当大臣らが出席し、経済安全保障推進法および国際協力銀行法改正案について、サプライチェーンの強靭化、医療分野の基幹インフラ追加、AIによるサイバー脅威への対応、海外事業支援などの主要テーマについて質疑応答が行われました。

発言タイムライン

中道改革参政チームみらい自民維新国民政府委員長・議長
0分20分40分1:001:201:402:002:20浜地雅長谷川長妻昭西田薫森よう河合道

発言者(16名)

質疑応答(0件)

質疑応答は行われませんでした(所信表明・趣旨説明等のセッション)。

議事内容

森英介 (衆議院議長) ▶ 動画

ご視聴ありがとうございました。

丹羽秀樹 (地域・こども・デジタル特別委員長) ▶ 動画

(修正対象のテキストが「ご視聴ありがとうございました」という定型文の繰り返しのみであり、国会議事録としての文脈や発言内容が含まれていないため、ノイズとして処理し、出力すべき有効な発言内容がございません。

西村明宏 (安全保障委員長) ▶ 動画
西村明宏

委員長の報告を求めます。

地域活性化、子ども政策、デジタル社会形成に関する特別委員長、丹羽秀樹君。

丹羽秀樹

ただいま議題となりました法律案、いわゆる第16次地方分権一括法案につきまして、地域活性化、子ども政策、デジタル社会形成に関する特別委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

本案は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革を総合的に推進するため、地方公共団体の提案等を踏まえ、空き家等管理活用支援法人への社会福祉協議会等の非営利法人の指定を可能とするほか、地方債のデジタル証券方式での発行を可能とするなどの措置を講じようとするものであります。

本案は去る4月15日、本委員会に付託され、翌16日、国務大臣から趣旨の説明を聴取し、23日、質疑を行い、これを終局いたしました。

ついで採決いたしましたところ、本案は全会一致をもって、原案のとおり、可決すべきものと決しました。

以上、ご報告申し上げます。

西村明宏

採決いたします。

本案の委員長の報告は可決であります。

本案を委員長報告のとおり決するに、賛成の諸君の起立を求めます。

起立多数、よって本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

大串正樹 (厚生労働委員長) ▶ 動画
大串正樹

日程第2、防災庁設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

委員長の報告を求めます。

安全保障委員長西村明宏君。

西村明宏

ただいま議題となりました法律案につきまして、安全保障委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

本案は自衛隊の任務の円滑な遂行を図るため、自衛隊の組織の改編、防衛副大臣の定数の1名増加、自衛官の人材確保のための制度の整備等の措置を講ずるものであります。

本案は去る16日、本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託されました。

本委員会におきましては、同日、小泉防衛大臣から趣旨の説明を聴取いたしました。

21日及び24日、質疑を行い、討論・採決の結果、賛成多数をもって、原案のとおり、可決すべきものと決しました。

なお、本案に対し、不賛成決議がされたことを申し添えます。

以上、御報告申し上げます。

大串正樹

採決いたします。

本案の委員長の報告は可決であります。

本案を委員長報告のとおり決するに、賛成の諸君の起立を求めます。

起立多数、よって本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

日程第3、健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

委員長の報告を求めます。

厚生労働委員長大串正樹君。

大串正樹

ただいま議題となりました、健康保険法等の一部を改正する法律案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

本案は持続可能な医療保険制度の実現

浜地雅一 (中道改革連合・無所属) ▶ 動画
大串正樹

に向け必要な保険給付等の適切な実施ならびに世代間および世代内での負担の公平性の確保を図るため所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、第1に、要指導医薬品または一般医薬品との代替性が特に高い薬剤を用いた療養等について、その要する費用のうち一部を保険給付の対象外とする一部保険外療養を創設すること。

第2に、後期高齢者医療において金融所得を保険料等に公平に反映することができるよう、金融機関等がオンラインにより金融所得に係る情報を後期高齢者医療広域連合に対して提供する義務等を設けること。

第3に、出産に係る保険給付体系を見直すとともに、妊婦に対する健康診査について、国は望ましい基準に係る標準額を定めるものとすること。

第4に、高額療養費の支給要件等を定める際には、特に長期療養者の家計への影響が適切に考慮されるよう、法律上明確化すること。

第5に、業務効率化、勤務環境改善に取り組む医療機関を支援する新たな事業を地域医療介護総合確保基金に設けること等であります。

本案は、去る4月9日の本会議において趣旨説明が行われた後、同日本委員会に付託されました。

本委員会におきましては、翌10日、上野厚生労働大臣から趣旨の説明を聴取し、15日から質疑に入り、21日には参考人から意見を聴取し、24日には高市内閣総理大臣に対する質疑を行い、同日、質疑を終局いたしました。

ついで、討論・採決を行った結果、本案は賛成多数をもって、原案のとおり、可決すべきものと可決した次第であります。

なお、本案に対し、付帯決議をすることに決めました。

以上、ご報告申し上げます。

討論の通告があります。

順次これを許します。

浜地雅一君。

浜地雅一

中道改革連合の浜地雅一です。

会派を代表し、健康保険法の一部改正案に対し、賛成の討論を行います。

世界に冠たる国民皆保険制度のもと、我が国の医療保険は国民の健康と生活基盤を支える重要なインフラとして機能してきました。

しかし、世界一早い少子高齢化の進行、特に医療の高度化、薬剤の高額化が進む中、今後も適切な医療提供体制を維持できるのか、強い危機感を持っております。

全世代型社会保障が叫ばれて久しくなりますが、現役世代の負担に頼る構造は改善されたとは言えず、社会保険料の負担に対する不満は増すばかりであります。

この問題意識に立って、以下、賛成理由を述べます。

1つは、国民健康保険料の均等割の軽減措置対象を高校生世代まで拡大し、子育て世代の国民健康保険料が低減される点です。

国民健康保険は、被用者保険と異なり、事業主負担がなく、世帯の加入人数に応じて保険料が算定されるため、特に低所得者やフリーランスの方には負担が重かったものが、本改正で全国平均、世帯当たり年間2万円の軽減となり、高く評価をいたします。

次に、後期高齢者医療保険料への金融所得の勘案です。

御存じのとおり、後期高齢者医療保険の財源は、その半分が公費、残り半分が保険料。

その保険料のうち、4分の3は現役世代からの支援金で成り立っております。

被用者保険の中には、後期高齢者への支援金の方が加入者への給付を上回るものもあり、被用者保険の財政を悪化させています。

また高齢者間でも、確定申告をしている方は保険料算定の基礎とされながら、源泉徴収される場合には保険料に算定されないという世代内の不公平感が指摘されておりました。

今回、この不公平を是正し、かつ現役世代の保険料の低減につながるため、評価をいたします。

なお現在、窓口3割負担となる現役並み所得の高齢者の保険料には公費助成がないため、金融所得の勘案が進み、3割負担者が増加すると、逆に後期高齢者支援金が増加する懸念があり、この点は早急な対応を求めます。

次に、妊娠出産に対する支援が大幅に強化される点です。

これまで出産一時金で支援してまいりましたが、出産費用の上昇や地域間、施設間の差が顕著となり、出産費用を全国的に支援することは困難となっております。

本改正では、お祝い金などのサービス部分と保険診療部分を除く分娩費用は、0円の自治体が3割ある一方、3万円以上が1割もあります。

今後は自治体及び医療機関に望ましい基準と標準額を示す努力義務が課され、妊婦健診の見える化が図られます。

なお、出産費用については当分の間、現行の出産一時金による現金給付方式と、新制度である保険適用の現物給付方式が併存します。

確かに新制度への移行には相応の準備期間が必要ではありますが、制度の整合性を確保する観点からは、併存期間はできるだけ早期に解消すべきであり、新制度の給付水準に優位性を持たせることが必要と考えます。

加えて、周産期医療体制の支援事業については、社会保険料抑制の観点から、公費による支援とするよう強く要望しておきます。

以上。

関係当事者との9回の協議を行い、とりわけ長期療養者の家計に与える影響を勘案し、多数回該当金額の据え置きや年間上限額を設定した点は評価をいたします。

しかし、専門委員会において、関係者に最終的な金額を提示したのは協議最終盤であり、進め方に問題があったと言わざるを得ません。

また、多数回該当や年間上限に当たらない療養者にとっては大幅な負担増となる場合もあり、関係者の理解が得られたとは言えない状況でした。

そこで中道改革連合は、国民が安心して利用できる高額療養費制度の見直し法案を他会派とともに共同提出をいたしました。

この議員立法は、政府案の115条に定める高額療養費の支給要件の考慮事項を加重上乗せするプログラム法案です。

我々は単に政府案に反対対決姿勢ではなく、政府案と両立をする形で高額療養制度の維持と、患者をはじめとする関係者の懸念を払拭し得る現実的な議員立法として提出をいたしましたが、残念ながら成立に至らず継続審議といたしました。

一方で最後の総理質疑では、この議員立法の趣旨を受け、今後の見直しに当たっては今回と同様に患者団体を含む当事者が参画する審議会の形式を維持し、必要な資料を示して丁寧な議論を行っていくこと。

配慮が必要な方にはしっかりと必要な支給が確保されるよう対応すること。

さらには加入する保険者が変わると多数回該当がリセットされてしまう制度の欠陥は早急に見直していく旨など、前向きな総理答弁がなされました。

今後はこの総理答弁を重く受け止め、患者も納得し

豊田真由子 (参政党) ▶ 動画
浜地雅一

委員長。

まず子どもは高校生世代までを含めること。

またがん患者や難病患者などの慢性疾患を抱える方とは、公費負担の対象とならない指定難病者を含む難病やがん患者をはじめ、身体的負担が重く継続的に行われる治療の際にOTC類似薬が使用される場合を指すこと。

さらに入院患者は特定の疾病に限定しないこと。

アトピー性皮膚炎など、年間を通じて症状が継続し、通院が必要な長期使用の場合は、負担を求めないことなど、具体的な答弁があり、症例の基準が明確化をされたと思っております。

今後、見直しをする際には、不足の検討事項に示された考慮事項を遵守し、安易な拡大を行わないことを強く申し上げておきます。

最後に、イラン情勢の影響から国民生活を底支えするため、本日、中道、立憲、公明の3党で、経済対策及び補正予算を求める緊急提言を行いました。

医療現場でも、透析回路をはじめ、供給に不安が広がっております。

医療物資の優先供給の枠組みの構築など、早期の編成を求め、私の賛成討論を終わります。

大串正樹

ありがとうございました。

豊田真由子君

豊田真由子

参政党の豊田真由子です。

私は会派を代表し、健康保険法等の一部を改正する法律案について賛成の立場から討論をいたします。

今回の法案は、急速な少子高齢化の進行や国民の命を守るための医療の高度化や高額化などにより、給付費の増大や深刻な人手不足といった構造的な課題に直面する我が国の医療保険制度を持続可能なものとしていくために、必要な保険給付等の適切な実施と、世代間や世代内での負担の公平性の確保などを図るものとして賛成をいたしますが、しかしながら多くの課題もあり、今後の運用を注視してまいりたいと考えております。

以下、賛成の理由と意見を申し述べます。

第一に、いわゆるOTC類似薬の保険給付の見直しです。

必要な医療は保険給付として維持し、また、子どもや入院患者、がんや難病の方などからは、別途の負担を取らない配慮もなされています。

ただし、重症化の防止などの措置も大切で、また審議において私は在宅療養を受ける患者さんはどうなるのかなどを質しましたが、配慮措置の対象から真に必要な方が漏れることのないよう、また対象となるかの判断について、医療現場に過重な負荷をかけることのないように、政府の責任においてガイドラインなどをきちんと示すほか、必要な支援をしっかりと行っていくべきと考えます。

第二に、高額療養費の見直しに関し、負担が大幅に残る方や、年間上限や多数回合算で救われない方など、多くの懸念が指摘されています。

病や怪我に苦しむ方々が、さらに金銭的負担によって追い詰められるといったことがないように、例えば、支給を受ける方の家計の収入・支出の状況に留意し、今回の見直しの影響調査なども含め、適切な決定プロセスと、患者、そしてご家族の方々に寄り添った運用がなされるよう注視してまいります。

第三に、分娩に関する標準的な費用を設定し、現物給付を図り、さまざまな差別費用の見える化を進めることは、妊婦の皆様の経済的・心理的負担軽減のために重要です。

ただし、この30年間、地方部を中心に分娩施設数は半数以下となり、周産期の医療提供体制を維持・確保していくには、公費によるしっかりした支援を含めて対応が急務と考えます。

第四に、医療現場の業務の効率化と勤務環境の改善は必須であり、今回、医療介護総合確保基金による支援を法律上位置づけ、厚労大臣による認定

古川あおい (チームみらい) ▶ 動画
浜地雅一

間違っていることは間違っているときちんと論拠をもって説明することで、国のルールを変えていくことができるんだということは、政治への不信感が強いと言われる今日の日本社会において、たとえ小さな声であっても政府がそれをしっかりと国民の声として受け止め伝えていくことで、国はちゃんと変わっていくんだということを示す、ささやかであっても確かな一歩であったと思っております。

深く感謝を申し上げます。

今も全国各地に病やけがや老いや障害で大きな不安な中にある方とご家族がいらっしゃいます。

そして医療、介護、福祉、保育などの現場で奮闘し疲弊する多くの従事者の皆さんがいらっしゃいます。

国民の皆様がどんな状況でも必ず希望ある、国は必ず自分たちを支えてくれる、そう実感していただくことができるよう、今後ともここにいらっしゃる全ての皆様方とご一緒に力強く取り組んでまいりたいと思います。

政府におかれては、今回、真摯な議論を経て、多数の会派が法案に賛成したことの重みをしっかりと受け止め、たくさんの重みの積もった不採決議を尊重し、適切な制度運用とさらなる制度改革に誠実に努めていただくことを求めた上で、私の討論といたします。

ありがとうございました。

古川あおい君

古川あおい

チームみらいの古川あおいです。

会派を代表して、健康保険法等の一部を改正する法律案に対し、賛成の立場から討論を行います。

本法律案は、OTC類似薬の一部保険外療養の創設、出産に係る給付体系の見直し、子育て世帯の国民保険料負担の負担軽減など、国民負担軽減、後期高齢者医療制度への金融所得の反映、医療機関の業務効率化支援など、医療保険制度の複数の分野にまたがる重要な改正です。

しかしながら、法案の審議を通じ、いくつかの問題点も明らかとなりました。

法案の説明資料は決して理解しやすいものではなく、国民からは不安の声が多く寄せられています。

OTC類似薬の一部保険外療養について、対象範囲が際限なく広げられるのではないかという不安。

この法律によって高額療養費の負担上限額が引き上げられるのではないかという不安。

新たな出産費用の支援が自分に適用されるのかどうかわからないという不安。

説明不足が生んだものです。

例えば本法案の質疑の中では、一部保険外療養についてOTC類似薬以外に対象を広げることは想定していないとの答弁がありました。

しかし、こうして明らかになった内容も国民に伝わらなければ不安の解消にはつながりません。

本日4月28日のこの本会議討論の時点で、国会議事録検索システムで公開されている厚生労働委員会の議事録は4月3日分が最新であり、本法案の法案審議の議事録は一つも公開されていません。

国民が審議の内容を議事録で確認できない状態のまま採決が行われようとしていることは、国会として重く受け止めなければなりません。

また、データが十分に活用されていないということも明らかになりました。

高額療養費制度について、本法案は負担上限額を変更するものではありませんが、見直しを行う際に、長期療養者への家計に与える影響等を考慮するという考慮事項を追加する改正が含まれています。

そうした影響を考慮するにあたっては、データに基づく定量的な分析が不可欠ですが、ここにも課題がございます。

そもそも、社会保障制度の見直しは、結論ありきではなく、客観的なデータとファクトに基づく議論によって進められるべきです。

しかし、高額療養費制度の見直しにおいて、撤回された前回の案と、今回の見直し案を分ける明確な定量的基準はなかったとの答弁がありました。

なぜ今なのか、なぜこの金額なのか、他に方法はなかったのか、これらの点について国民が納得できる説明が十分になされたとは言えない状況です。

井上英孝 (法務委員長) ▶ 動画
古川あおい

重い病気を抱える患者や家族にとって、医療費の予見可能性は生活設計の根幹にかかわります。

チームみらいは、十分なデータと定量的な根拠に基づかない高額療養費の自己負担引上げには依然として反対であり、高額療養費制度を含めた社会保障制度の今後の見直しに当たっては、制度改正が患者や家計に与える影響を継続的に把握し、その結果を国民の前に明らかにすることを求めます。

本法律案は、持続可能な医療保険制度の実現に向けたものであり、その必要性は理解し、本法案には賛成をいたします。

しかし、本法律案に賛成をするということは、政府への白紙委任ではございません。

患者や妊産婦への配慮、透明性の確保、生活実態に基づく制度運用など、期待決議に盛り込んだ事項を着実に実行し、国民が安心して医療を受け続けられる制度の実現に向け、引き続き真摯な取組を政府に強く求め、賛成討論といたします。

井上英孝

ありがとうございました。

これにて討論が終局いたしました。

採決いたします。

本案の委員長の報告は可決であります。

本案を委員長報告のとおり決するに、賛成の諸君の起立を求めます。

起立多数。

よって本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

日程第2号、出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第2条第5号、ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

委員長の報告を求めます。

井上英孝君。

斎藤洋明 (文部科学委員長) ▶ 動画
斎藤洋明

ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

本案は電子渡航認証制度を創設し、査証を必要としないこととされている外国人であって、観光等を目的とする短期滞在者等について認証を受けたこと等を入国の要件とするほか、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額の上限額を引き上げる等の措置を講じようとするものであります。

本案は去る4月14日、本委員会に付託され、翌15日、平口洋大臣から趣旨の説明を聴取し、17日、質疑に入り、21日、参考人から意見を聴取しました。

24日、質疑を終局し、採決の結果、賛成多数をもって、原案のとおり、可決すべきものと決しました。

なお本案に対し付帯決議が付されたことを申し添えます。

以上ご報告申し上げます。

採決いたします。

本案の委員長の報告は可決であります。

本案を委員長報告のとおり決するに、賛成の諸君の起立を求めます。

起立多数、よって本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

日程第5、学校教育法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

委員長の報告を求めます。

文部科学委員長、斎藤洋明君。

斎藤洋明

ただいま議題となりました法律案につきまして、文部科学委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

本案は情報通信技術の進展に鑑み、児童生徒の教育の充実を図る観点から、所要

小野田紀美 (経済安全保障担当 外国人との秩序ある共生社会推進担当 内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略 知的財産戦略 科学技術政策 宇宙政策 人工知能戦略 経済安全保障)) ▶ 動画
斎藤洋明

措置を講ずるものであり、その主な内容は、第一に、小中高等学校等で使用しなければならない教科用図書について、デジタルな形態を含み得るよう新たに教科書として規定すること。

第二に、義務教育小学校において使用されるデジタルな形態を含む新たな教科書等を無償措置の対象とするとともに、そのために必要な事項を定めること。

第三に、デジタルな形態を含む新たな教科書の発行使用等に伴い、音楽や動画を含む著作物等の利用を、権利者の許諾なく可能とする等の措置を講ずることなのであります。

本案は去る4月21日、本委員会に付託され、翌22日、松本文部科学大臣から趣旨の説明を聴取しました。

24日、質疑を行い、同日、質疑を終局した後、討論採決を行った結果、本案は賛成多数をもって、原案のとおり可決すべきものと決しました。

なお本案に対し、附帯決議がされたことを申し添えます。

以上、ご報告申し上げます。

採決いたします。

本案の委員長の報告は可決であります。

本案を委員長報告のとおり決するに、賛成の諸君の起立を求めます。

起立多数、よって本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

この際、内閣提出、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律、及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。

小野田紀美君。

小野田紀美

経済政策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。

本法律案は、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることに鑑み、特定重要物資等の供給に不可欠な役務に関する規定の整備、特定社会基盤事業として定めることができる事業への医療分野の追加、海外において国際的な輸送網の強靭化に資する施設整備等を行う事業に対する株式会社国際協力銀行からの貸付等の支援に関する制度の創設、安全保障に関する経済施策に係る調査研究の推進及び官民の連携による協議会に関する規定の整備等の措置を講ずることで、外部からの脅威に対して国家及び国民の安全を一層確保することを目的としております。

このような趣旨から、この度本法律案を提案することとした次第でございます。

次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。

第一に、重要な物資またはその原材料等の供給に不可欠な役務であって、もっぱら当該物資等の供給のために用いられるものについて、外部に過度に依存し、

長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会) ▶ 動画
小野田紀美

は依存する恐れのある場合に、当該物種を特定重要物種として指定することができることとしております。

また、特定重要物種等の安定的な供給の確保のため、国、特定重要物種等の生産等の事業を行う事業者、その他の関係者は、相互に連携を図りながら協力するよう努めることとしております。

第2に、特定社会基盤事業として定めることができる事業に、病院が行う医療等及び医療情報基盤、診療報酬審査支払機構の行う医療情報化推進業務の一部を追加することとしております。

第3に、特定重要技術の研究開発の促進等を図るため、指定基金協議会を組織できる基金が設置される法人の対象に、研究開発独立行政法人のほか、特別の法律により設立された法人を加えることとしております。

第4に、特定海外事業の促進に関する制度として、経済安全保障上重要な海外事業を実施しようとする者は、特定海外事業計画を作成し、主務大臣に提出してその認定を受けることができることとし、株式会社国際協力銀行が新たな勘定を設けて、認定特定海外事業者に対して必要な資金の貸付等の支援を行う制度を創設することとしております。

第5に、内閣総理大臣が、安全保障の確保に関する経済施策の総合的かつ効果的な推進のために必要な調査研究を行うとともに、経済活動に関して行われる国家及び国民の安全を害する行為の防止のための情報共有及び対策について協議する官民協議会を組織することとし、これらに関する業務の一部を独立行政法人経済産業研究所に行わせることができることとしております。

そのほか、所要の規定の整備を行うこととしております。

なお、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、交付の日から起算して1年を超えない範囲内において、政令で定める日としております。

以上が、この法律案の趣旨及び内容の概要であります。

丹羽秀樹

ただいまの趣旨の説明に対して、質疑の通告があります。

順次、これを許します。

長谷川淳二君。

長谷川淳二

自由民主党の長谷川淳二です。

まず冒頭、三陸沖の地震及び北海道道南地方南部の地震、並びに岩手県内をはじめとする森林火災において、被災された方々に心からお見舞いを申し上げますとともに、困難な環境下で消火活動に従事されている消防・自衛隊はじめ関係者の皆様に、深く敬意と感謝を申し上げます。

それでは、ただいま議題となりました、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案について、会派を代表して質問をいたします。

2022年に制定された経済安全保障推進法は、安全保障の脅威が経済分野に広がる中で、国家・国民の安全を経済面から確保するため、重要な役割を果たしてきたと評価しています。

一方、ロシアによる不法な侵略の長期化、中国のレアアース輸出規制に代表される経済の武器化の拡大、そして中東情勢の緊迫化を受けた原油をはじめとする供給不安の高まりなど、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境を踏まえ、我が国の経済の自立性を向上させ、優位性、不可欠性を確保するため、さらなる施策を推進していく必要があります。

我が党は経済安全保障の概念をいち早く提唱し、経済安全保障推進法制定後も関連する施策全体を不断に見直し、必要な法改正を行うべきと提言してまいりました。

そこでまず、現行の経済安全保障推進法に基づく各種施策の成果と課題、そして改正案の提出に至った考え方について、小野田経済安全保障担当大臣にお伺いをいたします。

次に、特定重要物資の安定的な供給の確保に関する制度は、半導体、重要鉱物、蓄電池、抗菌薬など16の物資を特定重要物資として指定し、造船能力の復活や重要鉱物の確保など、我が国のサプライチェーンの強靭化に重要な役割を果たしています。

一方、足元では中東情勢の緊迫化を受けて石油やナフサなどの石油関連製品の安定供給確保が喫緊の課題となっておりますが、昭和のオイルショック時に我が国は石油備蓄法を制定して世界でも最高水準の国家備蓄を整備したように、今回の中東情勢から得られる教訓も踏まえ、ナフサをはじめとする重要物資の供給リスクを洗い出し、国内生産力の強化、備蓄の拡大、調達先の多角化、再資源化の推進など、我が国のサプライチェーンをより強固なものにしていく施策が求められていると考えます。

そこで、今回の中東情勢から得られる教訓も踏まえ、特定重要物資の安定的な供給確保に関する制度を今後どのように活用していく方針か、小野田大臣にお伺いをいたします。

次に、基幹インフラ制度への医療分野の追加につきましては、近年のサイバー攻撃の巧妙化、高度化に伴い、国民生活の基盤である医療提供体制を確保する上で、極めて重要であると考えます。

一方、医療機関は収入の大部分を固定価格である診療報酬が占めており、独自に価格転嫁ができず、また極めて厳しい経営状況にあるため、対象に想定されている特定機能病院では、サイバーセキュリティ対策等にかかる負担が重くなるのではないかと懸念をいたします。

そこで、基幹インフラ制度への医療分野の追加に当たっては、医療特有の事情に鑑み、国による支援が必要ではないかと考えますが、どのように対応するのか、小野田大臣にお伺いをいたします。

次に、経済安全保障上重要な海外事業への支援についてお尋ねいたします。

重要な海外事業を展開するため、国際協力銀行JBICを活用した新たな支援の仕組みが盛り込まれていますが、一方で昨年9月に日米首脳会談で合意された日米戦略的投資5500億ドルの支援についても、JBICの通常業務において対応することとなっており、JBICの業務は質量ともに拡大するのではないかと考えます。

そこで本法案により、JBICが経済安全保障上重要な海外事業に対して新たな支援業務を行う意義、必要性を伺うとともに、JBICの財務健全性の確保について、どのようなスキームとしているのか、小野田大臣にお伺いをいたします。

最後に、日本経済の脆弱性が顕在化した今回の中東情勢のように、一層複雑さを増している安全保障環境にあっては、我が国の産業基盤の抱えるリスクを分野横断的に点検・分析し、国際情勢の変化に応じて、どのような対策をとるべきかについて、専門的かつ機動的な調査研究や政策提言を行う体制を整備するとともに、官民が連携して的確な政策を推進していくことが急務であると考えます。

そこで本法案により創設される総合的な経済安全保障シンクタンク及び官民協議会に具体的にどのような役割を担わせようとしているのか、小野田大臣にお伺いをいたします。

以上、本法案が大胆な危機管理投資と相まって、我が国の経済安全保障の確保に一層寄与することを期待申し上げ、私の質問を終わります。

御清聴ありがとうございました。

丹羽秀樹

小野田紀美君。

小野田紀美

長谷川淳二議員からは、まず、現行法に基づく政策の成果と課題、改正案提出の考え方についてお尋ねがありました。

現行の経済安全保障推進法に基づき、これまで16の特定重要物資の安定供給確保のための支援、15分野における基幹インフラ役務の安定的な提供の確保、51の先端的な重要技術を対象とした研究開発等の伴走支援、25の特定技術分野における特許出願非公開による機微な発明の流出防止を実施することで、我が国の自立性の向上、優位性、不可欠性の確保に向けた取組は着実に進展しております。

他方、中東情勢をはじめ国際情勢の急速な変化と我が国の経済安全保障をめぐる環境が複雑化する中、現行制度の見直しや拡充を行うべきであると考えます。

具体的には、重要な物資のサプライチェーンのさらなる強靭化のための取り組み、医療分野の基幹インフラ制度への追加による医療の安定提供の確保等が必要です。

加えて、国際情勢の激変等に伴う新たな課題に迅速かつ強力に対応していくため、経済安全保障上重要な海外事業を支援するための新たな制度、総合的な経済安全保障シンクタンク及び官民協議会の創設も不可欠です。

こうした課題を踏まえ、外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力、人材力を含む総合的な国力を強化しながら最大限活用し、我が国の平和と安全、繁栄を経済面から確保するためのさらなる措置を講ずるため、今般、経済安全保障推進法の改正案を提出するものであります。

次に、特定重要物資に係る制度の今後の活用についてお尋ねがありました。

現下の中東情勢に伴い、石油関連製品など供給制約を受ける可能性が急速に顕在化した重要物資について、政府一体として安定供給確保に向けた対応を行っているところです。

その上で、厳しさを増す国際情勢を踏まえ、ある程度先を見越した物資の安定供給を確保していく観点から、関係各省と連携してスピード感を持ってサプライチェーン上のリスク点検を実施し、必要に応じて特定重要物資に指定していきます。

さらに、今般の法改正も踏まえ、物資のみならず、その供給に不可欠な役務を含め、民間事業者やその他の関係者の協力を得ながら、重要な物資の安定供給確保に取り組んでまいります。

次に、基幹インフラ制度への医療分野の追加に係る支援についてお尋ねがありました。

基幹インフラ制度への医療分野の追加に当たっては、事業者にとって過度な負担にならないよう、規制対象は真に必要な範囲に限定するとともに、事業者の負担に配慮し、十分な準備期間を設けるため、段階的に対象病院を指定することを検討しております。

また、厚生労働省において、病院のサイバーセキュリティ対策等について、既存の措置等を活用して可能な限り必要な支援を行っていくことも検討していると承知をしております。

こうした点も含め、対象事業者等の検討に当たっては、事業者等のご意見もお聞きしながら、丁寧に検討を進めてまいりたいと考えております。

次に、経済安全保障上重要な海外事業の促進に関する制度を創設する意義等についてお尋ねがありました。

一般に海外事業は国内事業に比べて事業リスクが高いことに加え、近年国際環境が急激に変化し、国家間の産業や技術の囲い込み競争の激化に伴う政策変更等によりリスクが一層高まっております。

このため、経済安全保障上重要な事業であっても、民間企業の経営判断だけでは投資に踏み切れず、事業が実施されない場合があり得ます。

本制度は海外事業支援の知見や実績を有する国際協力銀行が支援実施主体となって、より強力なリスクテイクを行うことで、民間資金の動員を図り、こうした海外事業を実施可能とするための仕組みを整備するものです。

具体的には、本制度においては、政府が認定した事業に対して支援を行うための新たな勘定を国際協力銀行に設けた上で、この業務から生じる損失額が資本金等の範囲内となるように運用することで、債務超過が生じないことを確保することです。

長妻昭 (中道改革連合・無所属) ▶ 動画
小野田紀美

国際協力銀行の財政健全性に影響が生じないようにすることとしております。

その上で、本制度と日米戦略的投資イニシアティブとの関係性につきましては、本制度では経済安全保障上重要ではあるが、採算性に不確実性があるため、本法案で盛り込んだ劣後出融資といった政策的な支援がなければ、民間資金動員が図れない事業を対象としております。

これに対し、日米戦略的投資イニシアティブは、日米政府間での了解覚書上も、元利返済相当額の分配と、その後の追加的な利益配分を前提としており、採算性が確保可能なプロジェクトを念頭に置いていると承知をしております。

したがいまして、日米戦略的投資イニシアティブの下で実施されるプロジェクトに対し、本制度を活用することは想定しておりません。

最後に、総合的なシンクタンク及び官民協議会の役割についてお尋ねがありました。

議員御指摘のとおり、経済安全保障をめぐるさまざまな課題に対し、幅広い分野の専門知識を結集して対応することが重要となっています。

このため、総合的な経済安全保障シンクタンクを法的に位置づけ、外交・情報・防衛・経済・技術の高度な専門知識を総合的に結集し、政府の要請に即応することも含めて、定量的な調査研究や各府省の縦割りを横断したテーマの調査研究・政策提言を行わせることとしています。

また経済安全保障においては政府のみならず、民間企業等も主要な担い手となることから、これまで以上に官民連携を強化することが重要です。

そのため、官民協議会の枠組みを創設し、構成員に国家公務員と同等の守秘義務を課すことで、情報保全を徹底しつつ、政府と民間企業等が経済安全保障に関する脅威やリスク認識等の情報を共有するなど、先ほど申し述べた経済安全保障シンクタンクも活用しながら、効果的な官民連携を一層推進することとしております。

丹羽秀樹

長妻昭君。

長妻昭

中道改革連合の長妻昭です。

本日午前、中道改革連合・立憲民主・公明の3党で、木原官房長官にイラン戦争の影響で深刻化する物価高や物資不足に対応するため、2026年度補正予算案の早期編成を要請をいたしました。

これは私たちが1万件以上寄せられた個人法人の意見等をもとに、喫緊の課題であると判断したものです。

真摯に取り組んでいただきたい。

改めまして、ただいま議題となりました経済安全保障改正法案及びJ-BIG改正法案について質問をいたします。

経済安全保障は先進国の中でも日本が最も対応が遅れており、その増強は喫緊の課題です。

しかし状況が激変する中、本法案は何周も遅れていると言わざるを得ません。

まず2つの危機を事例として本法案の有効性を質問し、その次に本法案がばらまきや天下りを助長するリスク等についてお尋ねをいたします。

まず第一の危機はホルムズ海峡の閉鎖に伴う経済の混乱です。

まさに経済安保の危機でもあり、本法案を現在の経済的危機に当てはめるとどのような効果が上がり、対応が可能なのでしょうか。

仮に本法案がホルムズ海峡閉鎖前に施行されていれば、物資不足に対してどのような効果を上げていたのでしょうか。

今回国内で不足し問題化している物資のうち、特定重要物資に指定されているものは何があり、事後事前でどんな対応を取れるのでしょうか。

また今回の経済の混乱で役務の提供に支障が出ている特定社会基盤事業や特定社会基盤事業者としてはそれぞれどのようなものがあり、事前と事後でどのような対応をとるのでしょうか。

また本法案が施行されていれば、第3条の2にある官民協議会を開催し、今回のホルムズ海峡閉鎖に伴う経済の混乱についても議論をするのでしょうか。

法律以前の問題として、そもそも日本は原油のホルムズ海峡からの依存度が今回のイラン戦争の直前では93%であり、この60年間で最も高くなっています。

韓国や台湾でも70%であり、危機感がなさすぎました。

なぜこんなに依存度が高くなったのか。

また今後どのような手段で何%まで依存度を下げていくおつもりですか。

仮に本法案が施行されていたとすれば、これほどまでに依存度が高くなるという失態を招かなかったのかお尋ねをいたします。

現在、特定重要物資として医療関係では抗菌薬と人工呼吸器が指定されております。

しかし、命に関わる人工心肺装置や人工透析の機器・機材、麻酔設備・機器・機材、手術に必要な機材等は除外をされております。

含めるべきと考えますが、いかがですか。

特にナフサ不足による医療機器不足は深刻です。

本法案ではどのような対応がなされるのですか。

また今後ナフサ不足が発生した際に、本法案ではどのような備えがなされるのでしょうか。

本法案はイラン戦争前に立案されたものであり、今後も同様なケースがあった場合、有効な対応が可能なのか疑問です。

法案修正すべきところがあれば修正に応じる姿勢で臨んでいただきたいがいかがでしょうか。

第2の危機はフロンティアAIモデルであるアンソロピック社のクロード・ミュトスの脅威です。

システムの脆弱性を一瞬に見抜き、悪用すれば、いわばどんな金庫でも開けてしまう金庫破りになります。

核兵器並みと言われる所以です。

いずれアンソロピック社以外でも同様の性能以上のAIが開発され、悪用が広がるのは時間の問題です。

現行の能動的サイバー防御法案だけでも、国家サイバー統括室だけでも手に負える問題ではなく、サプライチェーンをも破壊する、まさに経済安全保障の問題です。

真っ先に狙われる可能性があるのが金融機関です。

クラウドミュートスの出現で預金が盗まれるリスクは高まっていると言えるのか、まず金融庁にお尋ねをいたします。

また、通信、水道、電力、運輸など、麻痺させて社会が大混乱に陥るリスクも想定されます。

政府はこの危機感をどの程度お持ちなのでしょうか。

本法案では新たに病院が行う医療等も特定社会基盤事業として定めることができる事業に追加をいたしました。

現在ある15分野含めて、本法案ではこれらの事業がクラウドミュートスに対してどのような防衛策をとれるのでしょうか。

お尋ねをいたします。

米国ではクラウドミュートス等への対策としてグラスウィングというプロジェクトを立ち上げ、AIによって防御体制をとるなど取り組みが進められております。

日本では単に危機を共有するだけの情けないレベルにとどまっており、本法案にある官民協議会を活用して日本版グラスウィングのようなプロジェクトを立ち上げるお考えがあるのでしょうか。

本問題は官民協議会でも議論されることになるのでしょうか。

お尋ねをいたします。

本来は手遅れにならないためにも、本法案の審議の前に迅速に日本版グラスウィングのプロジェクトを立ち上げるべきと考えますがいかがですか。

これは緊急を要する大問題です。

基幹インフラ制度に医療分野を追加することとしていますが、医療機関は経営余力が乏しく、人材も不足しています。

病院に対してシステムの更新構築を従来の事業者から高額な事業者へ変更させられる場合や、専門人材の増強を要請される場合もあるのでしょうか。

上野大臣にお尋ねいたします。

そして担当小野田大臣にもお尋ねいたします。

その際は法律での要請となり、断ることは許されないのでしょうか。

その際に発生する費用の補填は考慮されないのでしょうか。

また、最大いくつのどのような病院が基幹インフラに指定される可能性があるのでしょうか。

確認をいたします。

次にばらまきや天下りを助長する恐れについて質問いたします。

その前提として、3年半前に施行された経済安保推進法の総括をしなければなりません。

この3年半の間に権限乱用が発生していないかどうかを政府としてどのように点検をしていますか。

また、そのような事案が発生しましたか。

法律の成立施行前と比較して、個人や企業の利益については、どのように増進したと評価していますか。

数字を根拠に出してお答えをください。

本法案では、JVICの支援に関して、収支相償の原則も適用除外、償還確実性の原則も適用除外であり、もはやノーホースな補助金と同じです。

コロナ緊急時のゼロゼロ融資は別として、損失を前提とした融資をする銀行など聞いたことがありません。

JVICによる融資の結果として損失が生じた場合、その判断の是非を検証公表するのでしょうか。

そもそも、主務大臣が事業計画を認定する基準は厳格にあるのでしょうか。

最後は官邸の政治判断で決まるケースも出るだろうと経済官庁の幹部が話したとあります。

巨額な企業献金を自民党に提供している企業が優先的に決まるということは絶対にありませんね。

確認をいたします。

さらに高市首相が成長戦略で推進する17分野に損を覚悟で資金を流すなどということはありませんね。

これも確認をいたします。

本法案ではJVICが損失を前提にリスクの高い事業への出資もできることとしています。

このような仕組みによって、仮に淘汰されるべき古い産業技術のために民間資金が動員されるようなことがあれば、損失が発生するだけでなく産業構造の転換を遅らせてしまう恐れがないでしょうか。

加えて、そのようなことが起こらないための歯止め策をお尋ねいたします。

省庁の貯金箱とも言われ、今や税金無駄遣いの省庁である基金を、しょこりもなく拡大する仕組みが本法案にこっそり盛り込まれています。

法律の裏付けがある基金を拡大するものです。

これまで経済安保推進法でJSTとNEDOの2団体に基金が置かれていたものを、さらに本法案では基金を造成できる団体を最大35もの研究開発行政法人に広げる条項63条が提案をされています。

天下りも増える一方ではないでしょうか。

最大35法人というのは事実でしょうか。

事実とすればとんでもないことです。

この止めどない拡大はやめて、通常予算の措置としていただきたい。

見直しいただけますね。

トランプ大統領と約束した5500億ドル、約84兆円の対米投資では、赤澤大臣の国会での説明では、収支相償の原則と、償還確実性の原則は守られると答弁をしております。

今回の法案にある収支相償の原則も適用除外、償還確実性の原則も適用除外のJVICスキームは5500億ドルの対米投資で使うのでしょうか。

確認をいたします。

本法案において、総合的なシンクタンクを独立行政法人である経済産業研究所に創設する一方、内閣府では別途、安全安心に関するシンクタンクを今年度中をめどに設置するとしております。

政府有識者会議では、まだできてもいないこの2つのシンクタンクについて、研究が重複し二重投資となる可能性があるので、近い将来統合すべきという提言が出されました。

天下りポストが増えるだけです。

統合して一つにまとめてください。

いかがでしょうか。

これで質問を終わりますが、今後とも国家が経済を武器化して他国に圧力をかけるケースが増えてくると予想をされます。

同盟国の米国とて例外ではありません。

貿易立国として歩みを進めてきた日本が生き残るためにも、利権や企業献金に左右される不透明な対策であってはなりません。

まさにEBPMが重要です。

利権やばらまきでなく、データや客観的根拠、証拠、エビデンスに基づいて政策の目的、手段を決定し、効果を検証改善しなければなりません。

この観点から私たちは本法案を厳しく審議してまいります。

御清聴ありがとうございました。

小野田紀美

長妻昭議員から、まずホルムズ海峡封鎖による経済的影響と本法律案の関係、特定重要物資の対応状況、特定社会基盤事業の状況、官民協議会の4点についてお尋ねがありました。

まず今般のホルムズ海峡封鎖による経済的影響の対応は、我が国の平和と安全、経済的な繁栄に関することであり、安全保障の確保に関する経済施策を総合的かつ効果的に推進するという経済安全保障推進法の目的から排除されるものではありません。

また、近年類を見ないほど複雑化しつつある国際情勢や安全保障環境の変化に対応すべく、本法律案ではご質問にもあった官民協議会、そして総合的なシンクタンクを創設し、経済安全保障上の幅広い課題について対策の検討や調査研究等を行うこととしております。

これらで扱う個別のテーマについては、ホルムズ海峡の閉鎖に伴う経済的な影響も含め、改正法施行後の時々の情勢等を踏まえ、適時適切に判断してまいります。

次に、特定重要物資の対応状況についてお答えいたします。

本改正法案においては、物資の供給に不可欠な役務を確保することで、特定重要物資の一層の安定供給確保を図ることなどを軸に置いています。

また、原油や石油関連製品等の安定供給確保は、経済安全保障推進法だけではなく、ほかの法律に基づく制度等、さまざまな施策を組み合わせて、その安定供給確保を講じております。

経済安全保障推進法で支援対象になっているものとして、例えばヘリウムについては、特定重要物資である半導体の製造に必要な原料として、その備蓄やリサイクルを行う施設、設備の導入等支援を進めてきており、既に備蓄量の確保に一定の効果を上げているところです。

中東情勢を含む昨今の国際情勢も踏まえ、引き続き関係省庁によるほかの施策とも連携しつつ、重要物資の安定供給確保を強力に実施してまいります。

次に、医療関係物資を特定重要物資に指定する必要性についてお尋ねがありました。

医療関係物資の安定供給確保についても、経済安全保障推進法のみならず、他の法律に基づく制度等、様々な施策も組み合わせて対応してきております。

また、原油やナフサを含む石油製品については、日本全体として必要となる量を確保できており、医療関係物資も含めた一部で生じる供給の偏りや流通の目詰まりについては、中東情勢に伴う重要物資安定確保担当大臣である赤澤大臣や関係閣僚の下で、政府一丸となって対応を進めております。

その上で、経済安全保障推進法においては、医療関係の物資として、抗菌性物質製剤と人工呼吸器を特定重要物資に指定し、その指定に基づき厚生労働省において国内生産基盤強化や備蓄の支援を行っておりますが、その他の医療物資についても国民の生命生活にとって大変重要な物資であると認識しております。

今回の改正法案と直接関連するものではありませんが、今般の中東情勢の影響を受けた足元の対応と同時並行で、ある程度先を見越した対応として関係省庁とも連携し、スピード感を持ってリスク点検を実施いたします。

その結果も踏まえて、特定重要物資としての指定も含め、安定供給に向けた必要な対策を適切かつ迅速に講じてまいります。

次に、法案修正についてお尋ねがありました。

本法律案は特定の事案を念頭に改正を行うものではありませんが、イラン情勢を含め複雑化する国際情勢等に鑑み、外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力、人材力を含む総合的な国力を強化しながら最大限活用し、我が国の平和と安全、繁栄を経済面から確保するためのさらなる措置を講ずるため提出するものであります。

法案修正については、国会審議における御議論を経て、国会にて判断されるものと承知しております。

次に、AIを悪用したサイバー攻撃に対する政府の認識と基幹インフラの対応についてお尋ねがありました。

AIがサイバー攻撃に悪用され、我が国の基幹インフラが危険にさらされるリスクをいかに回避するかという点は重要な課題であると認識しています。

現在、基幹インフラ役務の安定的な提供を確保するため、政府においてはサイバーセキュリティ等の観点からさまざまな施策を包括的かつ重層的に行っています。

経済安全保障推進法における取組としては、基幹インフラ制度の運用を通じて、サイバー攻撃等も含め、特定妨害行為の恐れの低減を図っているところです。

これに加え、基幹インフラ所管省庁においては、各業法やガイドライン等に基づき、事業者に対してサイバーセキュリティ対策を行うよう定めております。

また、基幹インフラ事業者にはサイバー対処能力強化法に基づき、本年10月1日からサイバーセキュリティインシデントが発生した場合等の報告が義務づけられ、さらなるサイバーセキュリティ強化のための取組が進むと承知しています。

ご指摘の、クロードなどのAIの急速な進展への対応については、関係省庁とも共同しつつ、高度なAIの技術動向や国際情勢等について情報収集や分析を行い、必要に応じて対策を講じる等を関係省庁と連携して適切に対応してまいります。

いずれにいたしましても、引き続き、基幹インフラ制度を通じて、基幹インフラ役務の安定的な提供の確保に努めてまいります。

次に、官民協議会と日本版グラスウィングについてお尋ねがありました。

官民協議会は、経済安全保障では政府のみならず民間企業等も主要な担い手となることから、経済安全保障上の幅広い課題についてあらゆる切り口やリスクを念頭に検討を行うために創設するものです。

米国企業が開発したプログラムの脆弱性を発見する能力に長けたAIの事例も含め、AIを活用したサイバー対処能力の強化は我が国の重要な課題です。

金融分野においては、金融庁主導により、AI脅威に対する金融分野のサイバーセキュリティ対策強化に関する官民連携会議が開催され、また、国家サイバー統括室においても、AIを活用したサイバー対処能力の強化について、有識者会議で議論が進められていると承知しています。

本官民協議会で協議を行う個別のテーマについては、こうした関係省庁の動きや改正法施行後の経済安全保障環境を踏まえ、適時適切に判断してまいります。

次に、基幹インフラ制度への医療分野の追加に係る病院の対応についてお尋ねがありました。

医療分野を基幹インフラ制度の対象とすることにより、対象となる医療機関等が重要な設備の導入や維持管理等の委託を行う際に、当該設備が我が国の外部から行われる妨害行為の手段として使用される恐れについて審査することとなります。

この恐れが大きい場合、経済安全保障推進法第52条に基づき、事業所管大臣たる厚労大臣は、医療機関等に対し、設備の導入等計画書などの変更を含め、必要な措置を講ずることを勧告し、勧告に従わない場合には、命令することが可能となっております。

その上で、事業者が当該命令に違反した場合には、同法に基づき罰則の対象となり得るものです。

次に、権限濫用等についてお尋ねがありました。

経済安全保障推進法の運用に当たっては、有識者の意見を聞くとともに、例えばサプライチェーンの強靭化について基本指針や個々の物資の取組方針を策定する際は、あらかじめパブリックコメントを実施するなど、広く国民の意見を聞きながら各施策の詳細を決定しております。

このような手続きを踏まえるとともに、毎年施策の実施状況のフォローアップを行い、その結果をホームページ上で公表するなど、経済安全保障施策が適切な形で運用されるよう留意しており、特段問題となるような事案は発生していないと考えております。

経済安全保障推進法の各施策の評価に関するお尋ねについて、サプライチェーンの強靭化においては、これまで16の特定重要物資について、148件の供給確保計画を認定・支援し、液化天然ガスの余剰確保や肥料の備蓄をはじめ、安定供給確保の効果が出始めております。

基幹インフラ制度については、令和7年3月末までに972件の届出の審査を行いました。

審査を通じて特定重要設備が特定妨害行為の手段として使用される恐れが低減し、基幹インフラ役務の安定的な提供の確保につながっていると考えております。

先端的な重要技術の開発支援については、令和8年3月末までに40の指定基金協議会を組織し、重要技術の研究開発等の伴走支援を進めております。

特許出願非公開制度については、25の特定技術分野において、令和7年3月末までに90件の保全審査を行いました。

審査を通じて、特許手続きを通じた機微な技術の公開や情報流出の防止につながっていると考えております。

経済安全保障推進法の各施策を実施することで、法施行前と比べて我が国の自立性の向上、優位性不可欠性の確保に向けた取組は着実に進展しているものと評価しております。

次に、経済安全保障上重要な海外事業の促進に関する制度において損失が生じた場合の検証及び説明責任、そして支援対象事業の認定基準についてお尋ねがありました。

まず認定基準についてお答えいたします。

本制度では、経済安全保障推進法第85条の第4項において、支援の対象となる特定海外事業の認定をするための基準を明確に定めるとともに、同法第85条の2において、基本指針を策定し、当該認定に関する基本的な事項を定め、認定に際して判断する内容の明確化を図ることとしています。

政府としては、これらの法令上の基準及び基本指針に基づき、個々の事業計画について、必要な審査を行った上で認定し、支援を行うこととしており、御指摘のように、恣意的な判断や法令、指針によらない形で認定を行うことはございません。

また、認定後の実施状況について、同法第85条の6第1項及び第2項の規定に基づき、認定特定海外事業者からの定期的かつ必要に応じた報告を受けることに加え、JBICを通じた適切なモニタリングを実施した上で、必要に応じて早期に対応を取ることにしています。

その上で、仮に支援した事業において損失が生じた場合には、必要な事項の報告や資料提出の求めにより、事業の実施状況や損失要因等について確認を行い、必要に応じて有識者等の御意見もいただきながらフォローアップを行い、企業の機微情報等に鑑みて差し支えない範囲で事業の実施状況やフォローアップ内容について公表してまいります。

また、本制度による支援が産業構造の転換を遅らせることがないのか、そのための歯止め策についてもお尋ねがありました。

まず繰り返しになりますが、本制度は我が国の経済安全保障上重要であるものの、国際環境の急激な変化等に伴うリスクの高まりにより、採算性に不確実性があるため、既存の支援ツールだけでは民間企業から十分な投資が行われない海外事業について、国の支援を呼び水として、民間企業の参画を得ることで、そうした事業の実施を可能にするものです。

従いまして、本制度が産業構造の転換を遅らせるとの御指摘でありますが、そもそも国が支援して先ほど申し上げたようなリスクを低減したとしても、事業の立ち上げや継続自体が見込めないような事業は支援の対象外と考えております。

加えて、構造的に赤字が見込まれるような事業性のない事業であって、赤字補填のために追加出資や融資が延々と求められる可能性があるものを支援対象とすることも想定しておりません。

こうした点は支援対象事業の認定時において、JBICから情報提供を受けつつ、対象事業の実現可能性や収益性等をしっかり評価することで対処してまいります。

次に、重要技術の研究開発等に係る基金及び当該基金を設置する方針についてお尋ねがありました。

本法案の指定基金に関する改正は、公募型研究開発に係る業務を行う法人が、その特性に応じた特定重要技術の研究開発等を、指定基金協議会を活用して行うことが重要であることから、指定基金協議会を設置できる基金の範囲を広げるものです。

この範囲には、研究開発独立行政法人が設ける基金が含まれますが、実際に35の研究開発独立行政法人それぞれに基金を造成するためには、経済安全保障推進法とは別に各法人の設置法等に基金設置の根拠が必要です。

従って、本法案により新たな基金の設置が可能となるものではなく、また予算措置の在り方を決めるものではございません。

なお、法人における指定基金の運営体制に関しては、国家公務員法等に基づく再就職に関する規定等も踏まえつつ、適切に運用していくことは当然です。

経済安全保障上の重要技術の研究開発等については、その特性等を踏まえつつ、実効性を持った適切な仕組みに基づき推進することが重要であり、本法案の内容はこのような取組に資するものと考えております。

次に、経済安全保障上重要な海外事業を支援する制度と、日米の戦略的投資日米事務との関係についてお尋ねがありました。

今般の制度は、海外事業のうち、我が国の経済安全保障上重要であるものの、採算性に不確実性があるため、本法律案で盛り込んだ劣後出資といった政策的な支援がなければ、民間資金の動員が図れないような事業を対象としております。

これに対し、日米戦略的投資日米事務は、了解覚書上も、元利返済相当額の分配と、その後の追加的な利益配分を前提としており、採算性が確保可能なプロジェクトを念頭に置いております。

したがって、日米戦略的投資日米事務の下で実施されるプロジェクトに対し、今般の制度を活用することは想定しておりません。

最後に、総合的な経済安全保障シンクタンクと重要技術戦略研究所の統合についてお尋ねがありました。

総合的な経済安全保障シンクタンクは、今般の法改正で法的に位置づけられ、公的機関である独立行政法人内に設置されるものであり、政府の要請に即応することも含めて、外交、情報、防衛、経済、技術の専門性を要する調査研究政策提言を行う唯一のシンクタンクとなります。

他方、重要技術戦略研究所については、一般財団法人として設立される民間の機関であり、アカデミアも巻き込んだ形で産・官・学連携による経済安全保障の観点からの科学技術戦略の推進等に加え、大学と連携した人材育成を行うことが期待されているところです。

このように、これら2つのシンクタンクは想定されている役割及び組織体制が異なっていることから、両者の強みを生かす形でしっかりと連携させてまいりたいと考えております。

また、有識者会議からご提案いただいた統合の在り方を検討するに際しては、独立行政法人と民間機関の組織体制の違い、人材育成に係る学位授与等の大学特有の機能の在り方、経済安全保障へのアカデミアの関与といった論点も含め、丁寧に整理を進める必要がございます。

いずれにいたしましても、人材資金を最大限効果的に活用すべく、有識者会議のご提言も踏まえて、統合の在り方については速やかに検討を進めてまいります。

丹羽秀樹

片山さつき君。

片山さつき

長妻議員から、クロード・ミュトスの出現についてお尋ねがありました。

AI技術が急速に進展する中、サイバー攻撃にAIが活用されることで、攻撃のスピードや規模が劇的に加速・拡大するなど、ご指摘のように、金融業界においてもサイバーセキュリティをめぐる脅威は高まっていると認識しております。

金融システムについては、相互接続性が高くリアルタイムで処理されているため、サイバー攻撃により市場への影響や信用不安に波及し得るという特性があります。

こうした中、金融機関は重要インフラ機能を担う立場として、脆弱性情報の把握から脆弱性を修正するパッチ適用までの迅速化や、インシデント発生時の備えなどがこれまで以上に重要になるものと考えております。

次に日本版グラスウィングについてお尋ねがありました。

AI技術の進展による脅威への対応は、早急に進める必要があると認識しております。

金融庁としては、4月の24日金曜日に、AI脅威に対する金融分野のサイバーセキュリティ対策進化に関する官民連絡会議を開催し、金融業界と政府、日本銀行等が。

次に、経済安全保障上重要な海外事業の促進に関する制度における検証や説明責任、認定基準等についてお尋ねがありました。

まず認定基準につきましては、本制度では法律上経済安全保障に資するものとして支援の対象となる特定海外事業を認定するための基準を明確に定めております。

政府としては、財務省としては内閣府やJVICと密接に連携しつつ、事業の認定やフォローアップを適切に実施するとともに、必要な説明責任を果たしてまいります。

次に本制度による支援が産業構造の転換を遅らせることがないのか、そのための対策についてお尋ねがありました。

まず本制度の目的は採算性に不確実性があるものの、我が国の経済安全保障上重要な事業を支援することであり、これは今後の我が国経済にとって必要な事業を後押しするものです。

決して淘汰されるべき古い産業技術を維持したり、産業構造の転換を遅らせるものではありません。

また、事業の実施に際しては、国の支援を呼び水として民間からの出資等があることが法令上の条件となっており、そうした投資がない事業は支援の対象外となります。

そのため、構造的に赤字が見込まれるような事業性のないものであって、赤字補填のために追加出資や融資が延々と求められる可能性がある事業が支援対象となることは想定しておりません。

こうした点につきましては、財務省としましても支援対象事業の認定時において、JVICからの情報提供を受けつつ、対象事業の実現可能性や収益性などをしっかり評価することで対処してまいります。

次に、経済安全保障上重要な海外事業を支援する制度と、日米の戦略的投資イニシアティブとの関係についてお尋ねがありました。

今般新設する制度は、我が国の経済安全保障上重要ではあるが、採算性に不確実性があるため、JVICによる政策的な支援がなければ、民間資金の動員が十分には行われないと認められる事業を対象としております。

一方、日米戦略的投資イニシアティブは、採算性が確保されるプロジェクトを念頭に置いており、今般新設される制度を活用することは想定をしておりません。

丹羽秀樹

赤澤亮正君。

赤澤亮正

長妻昭議員から、原油輸入のホルムズ依存度についてのお尋ねがありました。

わが国は過去2度の石油危機を経て、1980年代以降、発電分野において、LNG、原子力、再生可能エネルギーなど、中東に依存しないエネルギーへの転換を推進するとともに、自動車の燃費の大幅な向上をはじめとして、省エネルギーの取り組みを強力に推進をしてきました。

この結果、原油の輸入量は、ピーク時である1973年度と比較し、2024年度は半減をしています。

一方で、原油の中東依存度として見れば、2025年に94%と高い水準であります。

これは1987年度にひとたび67.9%まで減少したものの、アジアの原油生産国における国内需要の拡大やロシアに対する制裁の発動等により供給源の選択肢が限定された結果であります。

ご指摘のとおり、原油の供給源の多角化が不可欠ですが、経済性や国内精製設備の特徴も考慮しつつ進める必要があることから、一概に調達比率に関する目標値を設定することは差し控えたく存じます。

いずれにせよ、民間事業者とも連携して、積極的な資源外交や、資源国における開発支援をはじめ、あらゆる選択肢を排除せずに、原油調達の多角化を進めてまいります。

丹羽秀樹

厚生労働大臣、上野賢一郎君。

上野賢一郎

長妻昭議員の御質問にお答えをいたします。

医療関係物資の特定重要物資への指定についてお尋ねがありました。

経済安全保障推進法の枠組みにおいて、医療関係物資として抗菌性物質製剤と人工呼吸器を特定重要物資に指定し、それに基づき厚生労働省において国内の生産基盤強化や備蓄の支援を行っております。

これに加えて、現在厚生労働省において特定重要物資以外の医療関係物資についても、例えば医薬品の原材料などの供給元の複線化や代替供給先の探索費用についての補助を行うなど、必要な取組を行っているところです。

医療関係物資は国民の生命生活にとって大変重要な

石井啓一 (衆議院副議長) ▶ 動画

重要な物資であると認識をしており、引き続き関係省庁とも連携してサプライチェーンリスク調査を実施し、その。

西田薫 (日本維新の会) ▶ 動画
西田薫

西田薫:議長。

日本維新の会の西田薫でございます。

まずはじめに。

我が国を取り巻く国際情勢は、ロシアのウクライナ侵略や中東情勢に象徴される地政学リスクの高まりに加え、AIや量子コンピューターといった先端技術をめぐる競争の激化により、経済安全保障の重要性が一層増しております。

加えて、中国によるレアアース等重要鉱物の輸出管理措置など、経済的威圧の現実的リスクも顕在化しております。

こうした中、政府が経済安全保障推進法の施行から3年を経て、サプライチェーンの強靭化、基幹インフラの拡充、さらにはシンクタンク機能の創設など、総合的な制度見直しを進めていることは高く評価をいたします。

今回の改正案には、我が党が3月5日に小野田大臣に提出した提言書の内容が随所に反映されており、誠にありがとうございます。

政策提言が具体的な制度として結実しつつあることを評価するものであります。

その上で、本制度の実効性を一層高める観点から順次質問いたします。

まずサプライチェーンの強靭化についてです。

今回の改正では、従来の物資に加え、その供給に不可欠な。

我が国の脆弱性も明らかとなりました。

こうした現実を踏まえれば、単に不接続にとどまらず、切断防止や迅速な修復能力の確保、さらには陸揚げ拠点の分散化まで含めた総合的な対策が不可欠と考えますが、政府の見解を求めます。

また今回、レアアースをはじめとした重要物資の安定供給確保に向けた努力義務や協力要請が整備された点についても高く評価をいたします。

しかしながら、依然として供給側中心の発想にとどまっているのではないでしょうか。

2010年の尖閣諸島における中国漁船衝突事件を契機にレアアースの調達先の分散化が進められましたが、結果として再び特定国への依存が高まっているのが実態であります。

その要因は、需要側が価格優位性を優先し、調達行動を変えなかったことにあります。

我が党の提言を受けて、需要側への調達多角化インセンティブが、今回の改正案に盛り込まれたと理解をしております。

補助金税制措置の要件として、調達の多角化を条件付ける設計になっているのか、具体的にお示しください。

次に、特定重要物資の見直しについてです。

現在、半導体や蓄電池など16物資が指定され、総額約2.5兆円規模の支援が行われておりますが、医薬品や重要鉱物など国民生活に直結する分野においては、依然として海外依存度が高い状況にあります。

例えば、医薬品の原薬の多くは海外に依存しており、供給途絶は国民の生命、健康に直結する重大なリスクであります。

経済安全保障は最先端分野のみならず、こうした基盤分野も含めて総合的に捉えるべきであり、指定対象の妥当性について不断に検証し、機動的に見直していく仕組みが必要不可欠です。

政府として、どのような頻度や基準で特定重要物資の見直しを行うのか、明確な方針をお示しください。

次に、基幹インフラ制度への医療分野の追加についてであります。

電子カルテをはじめとした医療DX基盤は、一度機能停止に陥れば。

これらの医療機関に対し、新たな届出義務や審査対応が課されることで、経営や人員体制、ひいては地域医療そのものに影響が及ぶ懸念もあります。

制度の趣旨を損なうことなく、医療機関の負担軽減と地域医療体制の維持を両立させる観点から、定期的な効果検証と柔軟な見直しが必要と考えますが、政府の対応を伺います。

次に、経済安全保障シンクタンクについてであります。

省庁間の縦割りを打破し、分野横断的な司令塔機能を構築することは、政府全体としての政策立案能力の向上のために必要不可欠であります。

その実効性を担保するには、政府が保有する機微な情報を適切に共有し、政策立案に反映させる仕組みが不可欠であります。

同時に、情報漏洩は我が国にとって重大なリスクとなるため、シンクタンクの構成員には国家公務員と同等の守秘義務を課し、厳格な情報管理体制の構築が必要不可欠であると考えます。

政府として、どのように情報の集約と管理を両立させるのか、具体的な運用方針をお示しください。

最後に、デジタル分野と海外展開について伺います。

我が国のデジタル赤字は拡大を続け、将来的には赤字額が最大45兆円規模に達するとの試算もあり、日本維新の会はこの問題を経済安全保障の中核的課題の一つと位置づけております。

現在、ガバメントクラウドにおいても海外事業者のシェアが大半を占めており、このままではクラウドロックインのリスクが高まります。

明確な目標設定や調達基準の見直しが必要であり、併せて海外市場における日本企業の展開支援を強化し、外需獲得につなげていくべきと考えます。

そこで、国内基盤の強化と国産クラウドの海外展開を一体的に進める戦略について、政府の見解を伺います。

経済安全保障は単なるリスク対応ではなく、我が国の成長戦略そのものであります。

今回の法改正において、我が党の提言が反映された点を踏まえ、今後も不断の見直しと実効性の向上を図り、強靭で自律的な経済構造の構築につなげていくことを強く期待し、私の質問を終わらせていただきます。

御清聴誠にありがとうございました。

小野田紀美

国務大臣、小野田紀美さん。

西田薫議員の質問にお答えする前に、先ほどの長妻議員の特定社会基盤事業の状況の質問への答弁を補足させていただきます。

特定社会基盤事業に関してお答えです。

経済安全保障推進法における基幹インフラ制度は、今般追加を予定している医療分野等を対象として、重要な設備が我が国外部からの妨害行為の手段として用いられることを防止する制度です。

そのため、本制度においてホルムズ海峡の事案を踏まえた特段の対応は想定しておりませんが、それぞれの特定社会基盤事業を規定する各業法の規定等に基づき、各省庁において役務の安定的な提供の確保に向けた適切な取組がなされているものと承知をしております。

西田薫議員からの質問にお答えさせていただきます。

西田議員からは、まず海底ケーブルの防御や保守等の総合的な対策についてお尋ねがありました。

四方を海洋に囲まれた我が国にとって、海底ケーブルは社会活動、経済活動を維持する上で欠かすことのできない重要なインフラであり、その安全性の確保は極めて重要と考えております。

海底ケーブルに関する対策としましては、通信事業者におきまして、海底ケーブルや陸揚げ局の監視・警備、障害発生時の体制の構築、海底ケーブルのルート化などの取組が行われております。

政府においては、関係省庁が連携し、我が国周辺海域の警戒監視、陸上局の警備支援、海底ケーブルのルート化や、陸上局の分散化に対する支援などを行ってきたところ、これに加えて今般、海底ケーブルの敷設、保守等の取組を強化することも念頭に、経済安全保障推進法の改正を行うこととしているものです。

今後とも、我が国の社会・経済活動の基盤である情報通信ネットワークの利用に影響が生じることがないよう、関係省庁と協力の上、しっかりと取り組んでまいります。

次に、需要側への調達多角化のインセンティブについてお尋ねがありました。

特定重要物資の安定供給確保は、特定重要物資やその原材料等の供給を行う事業者だけではなく、特定重要物資の供給を受ける事業者としての需要側をはじめ、幅広い関係者の存在の上で成り立つものです。

このため、本改正法案においては、国や供給側のみならず需要側も含めた幅広い関係者に対して、特定重要物資等の安定供給確保のための相互の連携及び協力を努力義務として規定するとともに、この努力義務規定に基づき、需要側も含めた民間事業者が特定重要物資等の安定供給確保に資する行動が取りやすくなるよう、国として必要な措置を講ずるよう努める旨を規定しております。

こうした国による措置としては、例えば調達先の多角化への支援や、調達先を多角化することを各種制度の適用の要件とするなど、さまざまなものが考えられますが、詳細については各業界の実態等を踏まえて、関係省庁とも連携して検討・対応してまいります。

次に、特定重要物資の見直しを行う頻度及び基準についてお尋ねがありました。

特定重要物資として指定するべき物資については、内閣府及び関係省庁が連携し、先端的な技術に関連した物資に限らず、国民の生命に必要不可欠、または広く国民生活や経済活動が依拠している物資を対象とし、重要な物資の安定供給に関するさまざまなリスクを不断に点検し、その点検結果も踏まえて、国内外からの代替供給確保の可能性等を踏まえた外部依存性や、ほかの制度による措置の実施状況を踏まえた施策の必要性等の基準に基づき、随時見直しを行います。

医療分野の追加に当たっては、事業者にとって過度な負担にならないよう、規制対象を真に必要な範囲に限定するとともに、事業者の負担に配慮し、十分な準備期間を設けるため、段階的に対象病院を指定することを検討しているところです。

本改正法案の施行後も、不断に厚生労働省をはじめとする関係省庁と取り組む状況の検証、評価、そして見直しを行い、事業者の負担軽減と制度の実効性の確保が図られるよう取り組んでまいります。

最後に、総合的な経済安全保障シンクタンクについてです。

内閣官房国家安全保障局及び内閣府の経済安全保障担当部署が中心となって集約した各省庁の情報も含め、必要に応じて政府が保有する機微な情報を活用することも念頭に置いております。

併せて情報管理を徹底すべく、シンクタンクの役職員には国家公務員と同等の守秘義務を課すこととしております。

より具体的な情報管理の仕組みについては、法案成立後に調査研究基本指針において基本的な考え方を定めた上で、詳細な運用についてはシンクタンクを設置することとなる独立行政法人経済産業研究所の内部規定等で定めることを想定しております。

赤澤亮正君。

森ようすけ (国民民主党・無所属クラブ) ▶ 動画
小野田紀美

西田薫議員から国産クラウドについてお尋ねがありました。

AI等のデジタルサービスが社会活動の基盤としての役割を増す中、DXやAIトランスフォーメーションの基盤たるクラウドの国内基盤の強化と海外展開を一体的に進めることは、我が国の経済成長や経済安全保障の観点から重要です。

このためこれまでもクラウドサービスを提供する国内事業者による技術開発や高度なコンピューターの導入に対して1366億円の予算を措置支援するとともに、クラウドサービスの海外展開を後押しするための現地での実証を支援してきました。

今後は現場にAIをいち早く実装し、世界に先駆けて日本の強みを生かせるフィジカルAIや、この目標の実現に向けて、官民で取り組むとともに、海外の需要獲得にも通じる国際競争力を高めることにより、国産クラウドの育成・普及を全力で進めてまいります。

丹羽秀樹

森ようすけ君。

森ようすけ

国民民主党・無所属クラブの森ようすけです。

私は会派を代表して、ただいま議題となりました経済安全保障推進法改正案及びJビッグ法改正案について質問いたします。

安全保障の概念は従来の防衛・外交分野にとどまらず、食料・エネルギー・半導体・医薬品・医療機器等を含む経済分野へと大きく広がりを見せています。

特定の国・地域への過度な依存を回避し、強靭なサプライチェーンを構築すること、国際経済社会において不可欠性の高い優れた技術を保有することなど、総合的な経済安全保障体制の強化は、現在の国際情勢を踏まえて不可欠な課題です。

自分の国は自分で守る。

我が党が抱える主要政策の柱の一つです。

その実現のためにも、経済安全保障の推進は極めて重要であり、さらなる政策の強化と不断の見直しが必要であると考えていることを冒頭申し上げて質問に入ります。

まず、イラン情勢に伴う重要物資の安定確保について伺います。

今回の情勢を受け、我が国の資源調達の脆弱性や経済安全保障上の課題が改めて浮き彫りとなりました。

過去2度のオイルショックの教訓を踏まえ、石油備蓄体制が整備されてきたことは、先人たちの尽力の賜物です。

しかしながら、燃料や石油関連製品が社会の隅々まで十分に行き渡っているのか、また、先行きが未だ不透明な中、重要物資の供給を滞りなく継続できるのか、依然として懸念が残ります。

先が見通せない中、不安を感じている国民や、供給不足に直面している事業者の声も多く寄せられています。

日々刻々と変化し、先行きが不透明な情勢の中にあって、重要物資の安定確保の現況について、重要物資安定確保担当大臣にお伺いいたします。

次に、医療物資の供給状況について伺います。

医療現場においては、ニトリルグローブやメディカルエプロン、それに加え、シリンジや点滴キット等の供給制約が生じており、状況は一層深刻化しているとの声が現場から寄せられています。

大規模病院と小さな診療所との間における供給の優先順位の差や、流通段階における売り控え、さらには政府における対応の偏り、供給量全体としては不足していないと政府は説明していますが、さまざまな要因により現場に届いていない実態が存在していることは看過できません。

政府として医療物資の供給状況が一層深刻化している認識があるのか、また情報提供窓口を通じた対応について、医療機関の規模や機能によって差が生じることなく、迅速かつ適切に対応できているのか、そして今後の改善の見通しについて、どのように考えているのか、厚生労働大臣にお伺いいたします。

建築資材の供給不足も深刻です。

住宅設備や建材全般にわたり、供給の不安定化が指摘されている中、塗装業や防水業で使用される資材についても、入手が困難になっているとの声が強まっています。

具体的には、必要な資材が確保できず、仕事はあるにもかかわらず、受注を断らざるを得ず、結果として収入が途絶えてしまうといった切実な実態を聞いています。

こうした状況は、仕事があるにもかかわらず、受けることができないという機会損失を生じさせており、小規模事業者や国土交通大臣にお伺いいたします。

本改正案は今般のイラン情勢が改めて顕在化させた我が国の経済安全保障の課題を必ずしも十分に踏まえた内容とは言えないのではないかと考えます。

今回のイラン情勢を受けて我が国の経済安全保障政策のあり方そのものを見直す必要があると認識しているのか。

また経済安全保障推進法の施策の枠内で対応可能と考えているのか、それとも本法案とは別の政策的な枠組みや追加的な措置によって対応すべきだと考えているのでしょうか。

併せて特定重要物資の指定についても伺います。

今回の事態を踏まえ、石油関連製品や医療物資、建築資材などについて、追加指定の検討の是非について、どのように考えていますでしょうか。

経済安全保障担当大臣にお伺いいたします。

次に急速に進化するAIがもたらす経済安全保障上の脅威について伺います。

アメリカではベッセンド財務長官がFRBパウエル議長、金融機関CEOとの緊急会合を開催し、AIによる高度なサイバー攻撃が金融システム全体に深刻な脅威となり得るとの強い警戒感が示されています。

アンソロピック社のクロード・ミトスはシステム上の欠陥を特定し、極めて多数の脆弱性をすでに発見しています。

こうした技術の潜在的な危険性を踏まえ、一般公開を見送り、一部大手企業に公開を限定するなど、高度化するAIのリスク認識が国際的に急速に高まっています。

また、先週金曜日には、片山財務大臣の呼びかけにより、AI脅威に対する金融分野のサイバーセキュリティ対策強化に関する官民連絡会議が開催され、日本銀行の上田総裁や国内大手金融機関の幹部らが出席しました。

金融システムは相互接続性が非常に高く、リアルタイムで処理されるため、サイバー攻撃によって直ちに市場への影響や信用不安にまで波及し得る特性があること、また金融機関が重要インフラ機能を担っている上で、脆弱性の情報把握からパッチの適用までの迅速化、インシデントが発生した際の備えがこれまで以上に重要になると、会議後に大臣から言及もされております。

本法律では金融、電力、公安等の15の基幹インフラ分野を対象として、設備導入や維持管理の委託に際し、届出審査を行う制度が整備されており、今般の改正案では医療分野の追加が規定されています。

しかしながら、AIによるサイバー攻撃の高度化が急速に進展する中で、こうした現行の制度的枠組みが目前に迫りつつあるリスクに十分に対応し得るのかについては大きな懸念があります。

仮に制度上の審査を経た設備やシステムであっても、高度化されたAIによって脆弱性が突かれ、侵害が生じた場合、従来の対応では限界があるのではないでしょうか。

さらに今後、諸外国においても同等の高性能AIが開発展開されることも想定され、サイバー空間における経済安全保障への脅威は一層高度化複雑化していくことが見込まれます。

高度化するAIがもたらす経済安全保障上のリスクを政府としてどのように認識しているのか。

また、現行の経済安全保障推進法の枠組みがこうした新たな脅威に対して十分に機能し得ると考えているのか、それとも制度の見直しや新たな対応が必要であると認識しているのか。

さらにAIの進展を踏まえ、経済安全保障への考え方そのものを見直す必要があるのではないでしょうか。

アメリカでは一部企業において、自社のソフトウェア開発工程にクロード・ミトスを組み込む動きがあります。

基幹インフラ分野における届出審査制度にとどまらず、基幹インフラシステムの構築時からサイバーセキュリティ強化のためにAIを活用することを国が指導して行う必要性があるのではないでしょうか。

また、超高度なAIによる攻撃を想定した脆弱性チェックやストレステストを、各省庁がそれぞれの基幹インフラ分野において責任を持って実施していく体制を構築する必要があるのではないでしょうか。

広義の経済安全保障を捉える上で、民主主義の根幹である選挙への外国からの影響力行使を防止することも極めて重要です。

選挙結果が外国勢力からの介入によって操作されることは、それが経済活動、経済方針にも大きな影響が出てくることになります。

実際に他国の選挙において外国勢力による選挙介入が確認されています。

我が国の選挙は紙の投票用紙で行われるものの、期日前投票や投票所受付、投票結果集計等のシステム導入がされているため、こうしたシステムが攻撃されて適正な選挙執行が歪められる可能性もあります。

選挙システムの堅牢性を確保するためにも、現行の15の基幹インフラ分野に選挙インフラを指定することを今後検討するべきではないでしょうか。

次に、本法律施行後の施行と成果と評価について伺います。

本法律は施行後3年を目途とした見直し規定が設けられており、現行制度の運用を通じて明らかとなった課題や国際情勢の変化等を踏まえ、今回の改正案が提出されたものと認識しています。

これまで、経済安全保障に係る基本方針の策定、重要物資の安定的な供給の確保に関する制度、基幹インフラ役務の安定的な提供の確保に関する制度、先端的な重要技術の開発支援に関する制度、特許出願の非公開に関する制度等が講じられてきました。

法律に基づき講じた施策によって、現時点までにどのような具体的な成果が得られたと認識しているのか。

とりわけ指定した特定重要物資について、安定供給確保の取組がどの程度進展したと評価しているのかお伺いいたします。

現在、特定重要物資として16物資が指定されていますが、そのうち医療関係物資は抗菌性物質製剤と人工呼吸器に限られています。

それ以外の麻酔薬や昇圧薬、輸液、電解質製剤などについても安定供給のリスクが指摘されています。

こうしたその他の医療物資を特定重要物資に指定する必要性について、どのように考えていますでしょうか。

本改正案では、供給確保計画の認定を受けた事業者において、原材料供給者等の事業廃止や事業譲渡、海外移転等により安定供給確保に支障が生じる場合には、主務大臣が関係者に対して必要な協力を求めることができるとされています。

これまでに、他の事業者の事業廃止等によって認定を受けた供給確保計画の実施が困難となる恐れがある事例は、具体的にどのように存在していたのでしょうか。

また、任意の協力要請によって事態の改善にどの程度の効果が見込めるのか、どの程度の実効性が確保されると考えているのかお伺いいたします。

現在15分野の基幹インフラが指定され、改正案では医療分野の追加が規定されています。

医療分野の追加に関しては、これまでも国会審議や有識者会議でも指摘がなされていたものの、対象に入れる必要はないと政府では判断していました。

今回の見直しにおいて、個々の医療機関を基幹インフラ制度の対象とすることとした背景、理由は何でしょうか。

また、下水道やダム等のその他の分野も重要な基幹インフラに含まれ得るところ、経済安全保障、国家安全保障の観点から、具体的にどのような基準に基づき選定しているのでしょうか。

最後に、JBICによる海外事業支援についてお伺いいたします。

本改正案では、経済安全保障上重要な海外事業を支援する新たな制度を創設することとされています。

採算性に不確実性があり、既存の支援ツールだけでは民間企業から十分な投資が行われない一方で、経済安全保障上の効果が見込める海外事業を支援する方向性は理解します。

一方で、国が損失リスクを引き受ける以上、対象事業の選定に当たっては、具体的な基準を設けることが必要だと考えます。

国が損失リスクを負ってでも進めるほど、経済安全保障上の大きな効果がある事業に限って認めるべきであり、可能な限り定量的な評価に基づく選定が求められます。

対象事業が必要以上に拡大しないように、また損失リスクに見合わない事業が選定されないように、透明性の高い評価を行うことや、認定後にも適切なモニタリングを行う体制が必要であると考えますが、御見解をお伺いいたします。

経済安全保障推進法が成立した令和4年から3年が経過しました。

この間、経済安全保障をめぐる状況は大きく変化し、とりわけ急激に高度化するAIがもたらす新たな脅威は重要、重大な課題として顕在化しています。

今後の国会における審議においては、現行法の延長線上にとどまるのではなく、こうした環境変化を正面から捉え、真に強固な経済安全保障体制の構築に資する制度のあり方について、議論を深めていく必要があります。

そうした観点も含めた、充実した審議が行われることを強く求め、質問を終わります。

ご清聴ありがとうございました。

小野田紀美

小野田紀美大臣。

森ようすけ議員からは、まず、今回のイラン情勢を受けた我が国の経済安全保障施策の見直しの必要性、経済安全保障推進法の施策の枠内での対応可能性、石油関連製品等の特定重要物資への追加指定についてお尋ねがありました。

イラン情勢の影響を受けた石油製品等の緊急的な対応については、中東情勢に伴う重要物資安定確保担当大臣である赤澤大臣を中心に、政府一丸となって対応を進めております。

その上で、赤澤大臣や関係閣僚の下で把握された重要物資のサプライチェーンの状況も踏まえ、ある程度先を見越した対応が必要となる物資については、関係省庁と連携してスピード感を持ってリスク点検を実施し、経済安全保障推進法上の対応として。

次に、AIがもたらす経済安全保障上のリスクについてお尋ねがありました。

日々急速に進化するAIには利点のみでなく、さまざまなリスクも存在しており、経済安全保障の観点からは、例えば、AIのサイバー攻撃への悪用や、AIの利用を通じた情報窃取被害等のリスクが想定されると認識しています。

経済安全保障推進法における取組としては、基幹インフラ制度の運用を通じて、サイバー攻撃等も含め、特定妨害行為の恐れの低減を図っているところです。

いずれにいたしましても、AIの急速な進展が経済安全保障にもたらす影響については、不断の見直しが必要なものと認識しており、AIとも共同するなど、高度なAIの技術動向や国際情勢等について、情報収集や分析を行い、必要に応じる対策を講じる等、関係省庁と連携し、適切に対応してまいります。

次に、基幹インフラに対するAIを用いたサイバー攻撃への対応についてお尋ねがありました。

AIがサイバー攻撃に悪用され、我が国の基幹インフラが危険にさらされるリスクをいかに回避するかという点は、重要な課題であると認識しております。

現在、基幹インフラ役務の安定的な提供を確保するため、政府においてはサイバーセキュリティ等の観点から、さまざまな施策を包括的かつ重層的に行っています。

例えば、基幹インフラ所管省庁においては、各業法やガイドライン等に基づき、事業者に対してサイバーセキュリティ対策を行うよう求めています。

また、基幹インフラ事業者にはサイバー対処能力強化法に基づき、本年10月1日からサイバーセキュリティインシデントが発生した場合等の報告が義務づけられることになっており、この報告も踏まえたさらなるサイバーセキュリティ強化のための取組が進められていくと承知しております。

加えて、経済安全保障推進法における取組としては、基幹インフラ制度の運用を通じて、サイバー攻撃等も含め、特定妨害行為の恐れの低減を図っているところです。

さらに、現在国家サイバー統括室において、AIを活用したサイバー対処能力の強化等について、有識者会議で議論を進めているところと承知しております。

こうした議論の動向も踏まえながら、引き続き基幹インフラ制度を通じて、基幹インフラ役務の安定的な提供の確保に努めてまいります。

次に、選挙に係るシステムについてお尋ねがありました。

政府や地方公共団体が調達する選挙に関する情報システムについて、悪意ある機能が組み込まれていないか、サプライチェーンリスク対策を含め、現在必要な措置を省令等で示す等の具体的な取組が進められていると承知しております。

このように政府や地方公共団体についても必要な取組が進められており、本改正法案においては、選挙に係るシステムの調達主体である政府ですとか、地方公共団体を基幹インフラ制度の対象に追加することとはしておりませんが、今後も必要に応じ、制度の見直しを不断に行ってまいります。

次に、経済安保推進法に基づく施策の成果についてお尋ねがありました。

現行の経済安全保障推進法に基づき、これまで16の特定重要物資の安定供給確保のための支援、15分野における基幹インフラ役務の安定的な提供の確保、51の先端的な重要技術を対象とした研究開発等の伴走支援、25の特定技術分野における特許出願非公開による機微な発明の流出防止を実施することで、我が国の自立性の向上、優位性不可欠性の確保に向けた取組は着実に進展しております。

とりわけ、特定重要物資の安定供給確保については、2022年に11の物資を指定した後も、関係各省と連携して、不断にサプライチェーン上のリスクの点検を実施し、必要な特定重要物資の指定を進めてまいりました。

その結果、昨年までに16の特定重要物資を指定し、民間事業者による供給確保計画の認定件数は148件に達しております。

物資の生産基盤の増強には、工場の新築や増改築等を伴い、開始から3年以上の期間を要する計画も多く、効果がすぐに出るものばかりではありませんが、認定計画はおおむね順調に進んでおります。

例えば、逼迫に備えた液化天然ガスの余剰の確保ですとか、肥料の備蓄、永久磁石、航空機部品、工作機械などの生産能力強化といった取り組みで、既に安定供給確保の効果が出始めております。

このように特定重要物資の安定供給確保の取り組みは、制度面、具体的な成果の両方の面から着実に進展していると評価しております。

次に、医療関係物資の特定重要物資指定の必要性についてお尋ねがありました。

経済安全保障推進法では、医療関係物資として抗菌性物質製剤と人工呼吸器を特定重要物資に指定し、その指定に基づき厚生労働省において国内生産基盤強化や備蓄支援を行っております。

これに加えて、現在、厚生労働省において、特定重要物資以外の医療関係物資についても、例えば、医薬品の原材料などの供給元の複線化や、代替供給先の探索費用についての補助を行うなど、必要な取組を行っていると承知しております。

医療関係物資は、国民の生命、生活にとって大変重要な物資であると認識しており、引き続き、関係省庁とも連携して、サプライチェーンリスク調査を実施し、その結果も踏まえ、特定重要物資への指定も含め、安定供給確保に向けた必要な対策を適切かつ迅速に講じてまいります。

次に安定供給確保に支障が生ずる場合の措置についてお尋ねがありました。

特定重要物資の安定供給確保は、その生産等を行う事業者だけでなく、その事業者に対して原材料等を供給する事業者、供給を受ける事業者をはじめ、幅広い関係者の存在の上で成り立っているものです。

これまで特定重要物資のサプライチェーン強靭化に向けた制度を運用してきましたが、その中で取引先の事業の廃止により、認定供給確保計画の実施が困難となったケースが実際にありました。

これを踏まえ、今般の改正案では、認定供給確保計画に基づく取組が困難となる場合に、主務大臣が幅広い関係者に協力を求めることができるようにすることとしています。

本規定は、計画の認定を受けていない事業者など、本法の支援枠組みの対象ではない事業者も広く対象としていることを踏まえ、事業者側に主務大臣からの要請に応える義務を課すものではありませんが、本規定に基づく要請には一定の重みがあるものと考えております。

次に、基幹インフラ制度の対象分野についてお尋ねがありました。

基幹インフラ制度の対象となる事業は、法律上、国民生活及び経済活動の基盤となる役務であって、その安定的な提供に支障が生じた場合、国家および国民の安全を損なう事態を生ずる恐れがあるものとされており、これらの基準を満たすものを選定しております。

こうした考え方に基づき、今般の改正法案においては、近年医療機関を標的としたサイバー事案が続いていること、また、さらなる医療DXの推進が見込まれ、今後、サイバー攻撃等を受けた場合には、医療の安定的な提供への影響が現在よりも大きくなる可能性があることなども踏まえて、基幹インフラ制度の対象に病院の行う医療等を追加することとしております。

最後に、経済安全保障上重要な海外事業の促進に関する制度についてお尋ねがありました。

本制度において、経済安全保障上重要な海外事業、すなわち特定海外事業を認定するにあたっては、経済安全保障上の重要性の観点のみでなく、収益性や対象事業の規模等の情報を踏まえることも重要であると考えております。

このため、国際協力銀行法第11条第1項第9号に基づき、JBICから必要な情報の提供を受けることとしています。

また、認定後の実施状況につきましても、経済安全保障推進法第85条の6第1項及び第2項の規定に基づき、認定特定海外事業者から定期的かつ必要に応じた報告を受けることに加え、JBICを通じた適時適切なモニタリングを実施する方針であり、そのために必要な体制を整備してまいります。

丹羽秀樹

上野賢一郎君

(厚生労働大臣)

森ようすけ議員の御質問にお答えをいたします。

医療物資の供給状況についてお尋ねがありました。

厚生労働省では、全医療機関等からの情報提供窓口の設置や製造販売業者等へのヒアリングに加え、EMISを用いた報告システムなど、さまざまなルートを通じて情報収集を徹底しており、医療物資等について現時点において直ちに供給が滞る状況ではないと承知をしております。

また、全医療機関等から集めた情報により得られた個別の流通の目詰まり等については、経済産業省と連携し順次解消を行っているほか、必要な物資を適切に医療機関に届けられるよう、医療機関や供給業者団体の双方に対し、必要量に見合う量の受注発注、適切な対応への協力を依頼をしたところです。

こうした取組を一つ一つ丁寧に積み上げていくことが重要と考えており、引き続ききめ細かな情報把握を行い、医療物資等の安定供給に万全を期してまいります。

丹羽秀樹

金子恭之君

(国土交通大臣)

森ようすけ議員から中東情勢による建築資材や建設業者に対する影響や対応についてお尋ねがございました。

建設業において中東情勢の影響により建設資材の供給の偏りや流通の目詰まり等が生じ、その解消に向けた取組が着実に進められているものの、依然として工事の代金や工期、中小建設業者の経営などへの影響について建設業界などから懸念の声が寄せられていると認識をしております。

このため国土交通省としても関係団体へのヒアリング等により建設資材の供給動向などを中小建設業者の状況も含めて把握するとともに、相談窓口を開設し目詰まり情報の提供を呼びかけるなど、経済産業省等と連携して建設資材の供給の安定化に取り組んでいるところでございます。

河合道雄 (チームみらい) ▶ 動画
小野田紀美

経済産業省や関係団体等と連携して建設資材の供給の安定化に全力で取り組むとともに、セーフティーネット貸付など中小事業者の資金繰りを支援する制度の周知等に努めてまいります。

丹羽秀樹

赤澤亮正君。

小野田紀美

森ようすけ議員から重要物資の安定確保の現況についてお尋ねがありました。

まず各国からの代替調達や石油備蓄の放出を通じて、原油や石油製品については日本全体として必要な量は確保できており、年を超えて石油の供給を確保できるめどがついています。

一方で一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じていることから、経済産業省の分野だけでなく医療、農業や物流を含め、分野横断でサプライチェーンの情報を集約し、供給の偏りや目詰まりを解消して、供給を順次確保してきております。

引き続き、国民の皆様の命、そして暮らしを守るべく、全力で取り組んでまいります。

河合道雄

チームみらいの河合道雄です。

会派を代表いたしまして、経済安全保障推進法並びに、J-BIG法の改正案について質問をいたします。

経済安全保障法制については、国際秩序の変化に加え、AIの急速な進化を踏まえて議論をする必要がございます。

チームみらいとして、今国会の様々な質疑にて何度も主張いたしましたが、AIの急速な変化を踏まえた経済安全保障体制の構築が急務と考え、その問題意識から質問をいたします。

今月、アンソロピック社が開発したAIモデル、クロード・ミュトスが国際社会に衝撃を与えています。

一般に使われているOSやブラウザの未公表のシステムの穴が数千件発見されたと報告され、人間のセキュリティ専門家の実力にAIが追いついた、または追い越したのではないかと考えられているからです。

アンソロピック社は悪用を危惧し、同モデルへの一般公開を見送り、金融、IT業界など特定少数の組織にのみ、防御目的で提供をしております。

今後、短時間のうちにオープンAI社をはじめとする他の企業や国家も、このようなモデルを開発できる可能性があり、攻撃能力が広く拡散していく恐れがあります。

本件を受け、極めて強力なAIモデルを念頭にした対策を迅速に進めるべきと考えております。

ここで経済安全保障担当大臣にお伺いします。

先端的なAIが安全保障上の脅威となり得る時代に、政府としてどのような対応方針を持っているかお聞かせください。

イギリスのAI安全機関、AISIは、クロード・ミュトスのアクセスを得て、独立評価を公表しました。

これは、2024年以降、両者が正式な合意の下で、継続的に評価を重ねてきたためと考えられます。

日本にも、AI安全研究所が設置されておりますが、個別モデルを独立評価できる能力を持たなければ、イギリスのAISIのように、AI開発企業から信頼される土台を築けません。

ここでお伺いいたします。

日本の評価能力や体制強化を政策目標として明確に位置づけ、工程表を示すとともに、アンソロピック及びオープンAI両者への国家レベルの戦略的コミュニケーションを能動的に仕掛けることが、我が国の経済安全保障にとっても必要と考えますが、大臣の見解をお聞かせください。

今般の経済安全保障推進法の改正により、医療分野が新たに基幹インフラ制度の対象に追加されます。

この改正で、事業規模が比較的小さくかつ専門人材が十分でない事業者が対象となり、事業者の負担や実効性が懸念されています。

事業者が届出、審査、報告義務を実質的に果たせるよう、具体的にどのような方策を講じていくか、大臣のお考えをお聞かせください。

また、守るべき対象が拡大する一方で、攻撃主体は国家から犯罪集団まで複雑化し、AIを活用して攻撃も高度化しています。

対抗するためには、警察、自衛隊、国家サイバー統括室の3者の強化、そして3者間の連携並びに、事業者との密な連携が必要です。

サイバー安全保障担当大臣にお伺いします。

3者の機能強化と連携強化をどう進めていくのか、大臣の見解をお聞かせください。

経済安全法制の重要論点として、日本はDFFT、信頼性のある自由なデータ流通の提唱国として国際的に自由なデータ流通を推進してきました。

だからこそデータセキュリティの規律設計は一層の丁寧さが求められます。

そこで経済安全保障担当大臣に伺います。

大臣はデータセキュリティの確保をどのように進めていくお考えでしょうか。

対象となるデータごとの性質を踏まえて、施策検討の現状と方向性をお聞かせください。

本日は特にAI、サイバー安全保障領域に焦点を当てて質問いたしました。

ここから数ヶ月、今後の経済安全保障上、極めて重要な時期となり得ます。

政府には一層の危機感を持って取り組んでいただくことを要望するとともに、チームみらいとしても具体的な提案を進めてまいる所存です。

本日はご清聴いただきありがとうございました。

丹羽秀樹

小野田紀美大臣。

小野田紀美

河合道雄議員から、まず、AIの高度化を踏まえた政府の対応方針についてお尋ねがありました。

日々急速に進化するAIには利点のみでなく、さまざまなリスクも存在しており、例えばAIのサイバー攻撃への悪用や、AIの利用を通じた情報窃取被害等のリスクが想定されると認識しております。

こうしたリスクも踏まえつつ、昨年12月にイノベーション促進とリスク対応の両立を旨とするAI基本計画を閣議決定したところです。

AIの急速な進展がもたらす影響については、不断に見直しが必要であり、AI戦略本部における総理指示も踏まえ、本年夏の改定を目指し、AI基本計画の充実に向けた検討を進めてまいります。

加えて、AIセーフティインスティテュートとも共同し、高度なAIの技術動向や国際情勢等について情報収集、分析を行い、経済安全保障の観点も加味し、必要に応じて対策を講じる等、関係省庁と連携し、必要な取組を推進してまいります。

次に、AIセーフティインスティテュートの機能強化についてお尋ねがありました。

AIの安全性やセキュリティの確保は極めて重要であり、AIセーフティインスティテュートの機能強化は喫緊の課題と認識しているところ、昨年12月に閣議決定したAI基本計画において、政府を挙げたAIセーフティインスティテュートの抜本的な機能強化を講ずべき施策として明確に位置づけているところです。

AIセーフティインスティテュートにおいては同計画に基づいて人員の拡充を図るとともに、個別の先進AIモデルを自ら評価する機能や、海外企業、海外機関を含む国内外の関係者との連携を強化すべく取組を進めているところと認識しております。

AIの安全性やセキュリティの確保は、AIの利活用の促進のみでなく、経済安全保障の観点からも極めて重要です。

機能強化がされたAIセーフティインスティテュートとも共同し、企業や研究機関等が有する高度なAIの技術動向や国際情勢等について情報収集、分析を行いながら、経済安全保障の確保に必要な取組を推進してまいります。

次に、基幹インフラ制度への医療分野の追加に係る届出義務等についてお尋ねがありました。

医療分野の追加に当たっては、事業者にとって過度な負担とならないよう、規制対象を真に必要な範囲にするとともに、事業者の負担に配慮し、十分な準備期間を確保する観点から、段階的に対象病院を指定することを検討しているところです。

より具体的な制度設計に向け、引き続き丁寧に事業者等のご意見を踏まえていきたいと考えております。

また、制度運用に当たっても、事業者が円滑に対応できるよう、事業所管省庁である厚生労働省と連携をして早期に事前相談をいただく体制を整えるなど、十分にコミュニケーションを取りながら適切に対応してまいります。

最後にデータセキュリティについてお尋ねがありました。

デジタル化の進展や生成AI等の技術革新に伴い、個人や企業のあらゆる情報がデジタル化され活用されている中で、厳しさを増す我が国の安全保障環境に鑑み、安全保障上重要なデータ等のセキュリティを確保することは重要です。

こうした問題意識のもと、経済安全保障法制に関する有識者会議において、安全保障上重要な個人に関する機微なデータを防護するための措置や、大量のデータの保存、処理を行うデータセンター、クラウドサービスを提供するものに関する措置を検討することが必要との提言が、今年1月に取りまとめられたところです。

その上で、同有識者会議では、措置の実効性や事業者負担等を考慮し、引き続き丁寧に検討を行うことが必要であるとされておりまして、対象とするデータの性質等も含め、同提言を踏まえ、政府として引き続き検討を進めてまいります。

サイバー攻撃への対応強化についてお尋ねがありました。

議員ご指摘のとおり、AI技術の急速な進展、普及と相まって、サイバー攻撃にAIが活用されることで、攻撃のスピード、規模が劇的に増加するなど、サイバーセキュリティにおける新たな脅威に直面している状況であると認識しています。

こうした厳しさを増すサイバー情勢に対応するため、昨年5月にはサイバー対処能力強化法及び同整備法が成立し、現在本年10月1日から施行する官民連携の強化や警察、自衛隊によるアクセス無害化措置のほか、来年秋までの通信情報の利用の施行に向け、組織体制の整備等に取り組んでおります。

また、昨年12月に閣議決定したサイバーセキュリティ戦略において、AIにより一層脅威が高まると予想されるサイバー攻撃の被害の防止に向けた取組を推進すると位置づけているほか、現在、国家サイバー統括室では、AIを活用したサイバー対処能力の強化等について、有識者会議で議論を進めているところです。

引き続き、警察、自衛隊をはじめ関係省庁とも連携しながら、我が国のサイバー対処能力の強化に取り組んでまいります。

丹羽秀樹

これにて質疑は終了いたしました。

本日はこれにて散会いたします。