外務委員会

衆議院 2026-05-13 質疑

概要

衆議院外務委員会において、茂木敏充外務大臣らが出席し、多岐にわたる外交・安全保障課題について答弁しました。日米同盟を基軸とした対中外交や、ホルムズ海峡の法的地位を含むシーレーン防衛、イラン情勢への対応、およびエネルギー安全保障の確保について議論されました。また、ベルギーとの戦略的連携、対露制裁の実効性、ODAやOSAを活用した海洋安全保障能力の構築、アフリカ外交、日本近海の資源開発、そしてコンテンツ産業の海外展開支援など、幅広いテーマについて政府の認識と方針が示されました。

発言タイムライン

自民中道改革維新国民参政チームみらい政府委員長・議長
0分30分1:001:302:002:303:00伊藤聡原田直近藤和青柳仁深作ヘ佐々木谷浩一土橋章

発言者(10名)

質疑応答(43件)

日米中関係と日本外交の基本姿勢
質問
伊藤聡 (自由民主党・無所属の会)
  • 米国との関係強化と中国との戦略的互恵関係をどう両立させるか
  • 長期的観点から、中国との細っているパイプをどう構築するか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 日米同盟を基軸とし、抑止力・対処力の強化および経済安全保障を含む協力を拡大する
  • 対中施策について日米間で緊密に意思疎通を図る
  • 中国とは戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築する方針を維持し、国益の観点から冷静かつ適切に対処する
全文
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政治の運命を共にする米国との関係強化と、そして中国との戦略的互恵関係をどう両立させるか。

また、その中で最近細っている中国とのパイプを長期的観点でどう構築するかについて、外務大臣の御見解をお伺いいたします。

日米同盟は我が国の外交・安全保障政策の基軸でありまして、インド太平洋地域の平和と繁栄の礎であります。

3月の高市総理訪米で得られた成果、私も同行させていただきましたが、これを踏まえて、日米同盟の抑止力・対処力を一層にこれを強化していくとともに、経済安全保障を含みます幅広い分野での日米協力を拡大していく考えであります。

対中関係をマネージしていく上でも、我が国と米国との関係が極めて重要でありまして、対中施策について、日米間で緊密に意思疎通していきたいと思っております。

また、中国との間で、戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築していく。

こうした方針は政府として一貫しております。

我が国としては、中国との様々な対話についてオープンでありまして、こうした姿勢のもと、今後も国益の観点から、冷静かつ適切に対処していきたいと、このように考えております。

ホルムズ海峡の法的地位
質問
伊藤聡 (自由民主党・無所属の会)

- ホルムズ海峡は国際法上、通過通行制度が適用される国際海峡であると考えているか

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • ホルムズ海峡は、公海または排他的経済水域の間をつなぎ、国際航行に使用されており、代替航路が存在しない
  • 国連安保理決議2817号の認識も踏まえ、国際法上、通過通行制度が適用される国際海峡に該当すると判断した
全文
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ホルムズ海峡は国際法上通過通行制度が適用される国際海峡とお考えでいらっしゃいますでしょうか。

そしてホルムズ海峡はどういう位置づけかということでありますが、国連海洋法条約上、公海または排他的経済水域の間をつなぐ海峡であって、国際航行に使用されているもの、いわゆる国際海峡については、他に代替となる同様に便利な航路が存在する場合を除いて、通過通行が認められております。

その上で、ホルムズ海峡は、オマーン湾の公海、または排他的経済水域と、ペルシャ湾の公海、または排他的経済水域との間に位置をしております。

そして、高市総理が述べているとおり、国際公共財として、世界の物流の要所として、現に国際航行に使用されている海峡でありまして、他に代替となる同様に便利な航路が存在しないことも明らかになっております。

またホルムズ海峡についてはこうした使用状況も踏まえ、直近の国連安保理決議2817号においてもホルムズ海峡における合法的な通過通行、または航行の自由が認められるべきと、こういった認識が示されたところであります。

以上を踏まえまして、ホルムズ海峡につきましては、国際法上、通過通行制度が適用される国際海峡に該当する、こういった判断に至ったところであります。

シーレーン防衛体制の強化と沿岸国との連携
質問
伊藤聡 (自由民主党・無所属の会)
  • あらゆる事態を想定し、シーレーン防衛体制強化のための法的基盤を整える検討を始めるべきではないか
  • チョークポイントを抱える諸国との外交関係を具体的にどう強化すべきか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 現行法制度(武力行使三要件や海上警備行動)でも安全確保の仕組みは設けられているが、引き続き必要な検討を不断に行う
  • FOIPの下、ODA/OSAを通じた海上保安機関・海軍への支援や、共同訓練を通じて沿岸国との協力関係をさらに強化する
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こういった中で政府の方にお伺いいたしますが、今回の事態を契機に、あらゆる事態を想定し直して、日本のシーレーン防衛体制強化のための法的基盤を整える検討を始めるべきだと考えますが、ご見解を伺います。

こちらも茂木大臣にお伺いいたしたいと思いますが、マラッカ、ロンボク、ホルムズ、スエズ、スリランカ、ケープタウンなどのチョークポイントを抱える国々との外交関係をより一層強化すべきだと考えますが、具体的にどう強化するかも含めて、茂木大臣のご見解をお伺いいたします。

特に有事に際しては、継戦能力の観点からも海上交通の安全確保が重要であり、我が国に対する武力攻撃の排除や、国民の生存確保に必要不可欠な物資を輸送する船舶に対する攻撃を排除することを含め、武力の行使の三要件が満たされた場合に必要な武力の行使を行うことは現行法制度上可能でございます。

また、武力攻撃に至らない状況下においても、海上における人命もしくは財産、または治安の維持のため、特別の必要がある場合には、海上警備行動を発令し、我が国関係船舶を保護することが法制度上可能でございます。

このように、現行の法制度においても、海上交通の安全を確保するための仕組みは設けられていると考えておりますが、政府としては引き続き、いかなる事態においても、国民の命と平和な暮らしを守るべく、我が国のシーレーンを守るための取り組みを含め、必要な検討を不断に行ってまいります。

例えば、これらの国々に対して、ODA、OSAを通じた海上保安機関及び海軍への支援を継続しております。

また、2国間や多国間での各国の海上保安機関や海軍との共同訓練等を通じて連携を強化をしているところであります。

こうした取組を基礎にして、市連の安全確保も念頭に沿岸国との協力関係をさらに強化していきたいとこのように考えております。

イラン情勢に伴う緊急提言への受け止め
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- 中道改革連合など3党が実施した、原油高による国民生活・事業活動への影響調査に基づく緊急提言に対する政府の受け止めを問う

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 提言の内容(国内支援策中心)は承知しており、経済的影響の緩和は極めて重要な課題であると認識している
  • 最優先事項はホルムズ海峡の安全確保と事態の鎮静化であり、国際社会と連携して外交努力を継続する
全文
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冒頭から事前の通告と少し順番が変わってしまって申し訳ないんですけれども、まずはじめに、イラン情勢に伴う原油高などによる影響調査アンケートに基づく命と暮らしを守るための緊急提言に対する、茂木外務大臣の受け止めをお伺いしたいと思います。

これはご存じでない方も多くいらっしゃると思いますので、これ何かといいますと、イラン情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰が、国民生活及び事業活動にどのような影響を及ぼしているのかということを把握をするために、私ども中道改革連合と、また参議院の立憲民主党、公明党の3党が、全国で実施をした緊急聞き取り調査に基づく提言でございます。

そして、その結果を集約した上で、その内容に基づいて、緊急経済対策の取りまとめと、補正予算の早期編成を求めました。

連休前の4月28日に、三党の幹事長から、木原官房長官に対して申し入れを行ったものになります。

少し前置きが長くなりましたが、まずはこの提言に対する受け止めについて、冒頭、茂木外務大臣の所感をお伺いいたします。

茂木外務大臣:委員の方からの御指摘がありました緊急提言。

これはイラン情勢に伴います、原油高などの影響を受ける個人であったりとか、法人に対する、主に国内での支援策を中心に取りまとめた提言であると、このように承知をいたしております。

提言に記載のある補正予算につきましては、大半が所管外の問題でありまして、外務省として補正予算そのものについてお答えするということは差し控えたいと思いますが、外務省としてもイラン情勢による経済的影響を緩和する、このことは極めて重要な課題だと思っております。

いずれにしても今一番重要なことは、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保を含めて、事態の鎮静化が一刻も早く実際に図られることであると考えております。

引き続き、米国とイランとの協議の再開、そしてパキスタンをはじめとする中立国の外交的取組を後押しするとともに、国際社会と緊密に連携しながら、できる限りの外交努力を進めていきたいと考えております。

最新のイラン情勢の認識
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- 米国・イスラエルによる攻撃から時間が経過し、停戦・鎮静化の状態にあるとされる現状について、政府としての最新の認識を問う

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 米国とイランの間で協議再開に向けたやり取りが続いており、中立国による外交努力も継続している
  • 単発的な攻撃はあり完全な停戦状態ではないため、一刻も早い事態の鎮静化と最終合意を期待している
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続いてここから、現下のイラン情勢についてお伺いをいたします。

今、大臣からもお言及をいただきましたけれども、アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃が始まったのが2月の末ですので、すでに2ヶ月半の月日が経ってしまいました。

その間、さまざまな段階、フェーズをたどってきたわけでありますけれども、今この瞬間、一応の停戦、鎮静化状態であり、大規模な攻撃が行われて、多くの尊い命が次々に失われている、そういった状況でないという点について言えば、当初から考えれば一つの前進であると思います。

一方で落としどころの見えない、出口のない状態が非常に長く続いて長期化をしている。

そこで改めてお伺いをいたしますが、政府として最新のイラン情勢をどのように認識をしているのでしょうか。

茂木外務大臣:この問題、さまざまな報道も連日のようにあるわけでありまして、私も様々な国と直接話をしておりますが、外交上のやり取りにつきましては控えさせていただきたいと思っておりますが、米国とイランの間では、協議の再開に向けて、先週末にも、米国の提案に対するイラン側の回答を含めてやりとり、これは続けられておりまして、またパキスタンをはじめとする中立国によります外交努力、これも継続をしているところであります。

今、先ほども申し上げましたが、最も重要なことは、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保を含めて、事態の鎮静化が一刻も早く実際に図られることでありまして、単に停戦、今、いくつかの形で単発的な攻撃とはありますが、一定程度の収まりを見せておりますけれど、完全な停戦に至っているこういう状態でないわけでありまして、一刻も早く実際にこの事態の鎮静化が図られることでありまして。

米イラン間の協議が再開をされ、話し合いを通じて最終的な合意に早期に至ることを期待いたしております。

日本としては引き続き、米国とイランとの協議であったり、パキスタンをはじめとする中海国の外交的取組、これを後押しするとともに、国際社会と緊密に連携しながら、できる限りの外交努力を進めていきたいとこのように考えております。

エネルギー安全保障とホルムズ海峡の航行安全確保
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- ホルムズ海峡の航行安全確保およびエネルギーの安定供給に向けた政府の対応状況と今後の見通しを問う

答弁
宮城裕文
  • 当事国やG7等と協議を重ね、特にイランとは首脳・外相レベルで電話会談を行い、早期鎮静化を働きかけている
  • アンゴラ産原油の取引参画後押しなど、調達先の多角化にも取り組んでいる
全文
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その上で、やはり日本の国益を考えたときに、今最も大きな論点、課題は、エネルギーの安全保障をどのように確保するのかということであると思います。

日本の原油輸入の9割近くがホルムズ海峡を経由しており、エネルギーのホルムズ海峡への依存度が非常に高い、過度に依存をしてきてしまったことが、この1つの原因であると考えております。

そのように見ていきますと、ホルムズ海峡の安全な航行を何とか確保して、1日でも早く中東からの原油の輸入を再開できるようにするということ、そのための外交努力というのが、まず1つの方向として求められております。

ホルムズ海峡の航行の安全確保、そしてそれによるエネルギー安定供給に向けた政府としての対応の状況、また今後の見通しについて改めてお示しください。

中東地域の平和と安定の実現は、エネルギー安全保障の観点を含め、日本を含む国際社会にとって極めて重要な問題であります。

日本として、2月28日の事態発生以来、高市総理をはじめ、さまざまなレベルで、当事国、中海国、湾岸諸国、G7各国等と協議を重ねてまいりました。

特にイランとは、高市総理とペゼシュキアン大統領との間で2回、茂木大臣とアラグチ外相との間で5回の電話会談が行われ、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保を含め、話し合いによる事態の早期鎮静化に向けた働きかけを行ってまいりました。

また、外務省としても、我が国のエネルギー調達先の多角化や安定供給に向けた取組を行ってきております。

先般、茂木大臣がアフリカに出張された際、アンゴラとの間では、日本企業のアンゴラ産原油の取引への参画を後押ししていくことで一致したところでございます。

連休中の閣僚外遊の全体戦略と成果
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- ゴールデンウィーク中に多くの閣僚が実施した外遊について、どのような全体戦略に基づき、どのような成果と課題があったと考えているか問う

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • FOIP(自由で開かれたインド太平洋)の進化の説明、および資源・重要鉱物の安定調達と供給源開拓という戦略の下で実施した
  • ベトナム・豪州とは安全保障協力の進化で一致し、アフリカではグローバルサウスとの連携、資源外交、FOIPの発信を強化した
全文
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少しまた通告と質問の順番が前後してしまいますけれども、こうした経済安全保障への課題意識を強く持った上でこのゴールデンウィークの連休期間中の積極的な外遊、外交につながったものと理解をしております。

総理、また外務大臣をはじめ、10名の閣僚が合計21カ国を訪問し、一連の外交が集中的に行われたと報道を通じて掌握をしております。

ここで私が重視をしたいのは、個々の訪問先、また個別案件の羅列ではなくて、今回のこの連休中の外交全体として、どのような戦略が貫かれていたのかという点であります。

今回の連休の期間中の閣僚による一連の外遊について、政府はどのような全体戦略の下で実施をし、またどのような成果と課題があったと整理をされているのか、所管外の部分もあるかもしれませんが、可能な範囲で茂木外務大臣のご認識をお聞かせください。

これは連休中の外遊にかかわらず、大きな方針として、どう他国との関係を強化をしていくかということで、大型連休前に総理から閣僚に対して、自由で開かれたインド太平洋、このFOIPの進化について、各国への説明を行うこと、また、原油や石油製品、重要鉱物等の安定調達及び、新たな供給源の開拓等について、指示があったところであります。

まず、総理が訪問したベトナムやオーストラリアとの間では、互いの強靭性、自立性を高めて、地域全体でともに強く豊かになると、こういった共通目標に向けた具体的な協力の推進について、両国と一致を見たところであります。

また、インド太平洋地域の戦略的課題についての連携、中でも安全保障協力の一層の進化についても一致をいたしました。

また、私自身にとっても、5年ぶりとなりました、今回のアフリカ訪問の主な目的は三つありまして、一つはグローバルサウスとの連携を深めること。

そして二番目に資源外交を展開し、サプライチェーン強靭化に向けた協力・連携を深めること。

そして最後に第3番目に、自由で開かれたインド太平洋、FOIPの進化及び日本の対アフリカ外交政策について発信を強化する。

訪問した4カ国、いずれも我が国と基本的価値を共有し、さらなる成長が見込まれる国々でありまして、これまでの実績であったり、信頼関係も踏まえて率直な意見交換ができ、非常に有意義な訪問であったと考えております。

外遊による具体的・数値的な成果と国民生活への影響
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- 外遊の成果について、理念的な説明ではなく、調達先の多角化などの数値的な成果や、国民生活(電気代・燃料代等)への具体的な影響を問う

答弁
外務大臣官房サイバーセキュリティ情報課参事官
  • 「パワーアジア」枠組みを通じ、ベトナムの二村製油所の原油調達を支援する方向で一致した
  • 米国からの調達量は前年同月比で4倍に増加しており、代替調達を含め6〜7割の調達が進む見込みである
全文
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今、日本にとって最大の課題となっている経済安全保障の強靭化、また今ご説明あったFOIPの進化も含めて、政府一丸となって、今、国民の皆様からすると、本当に知りたい関心があることは、この理念、枠組みではなく、実際に何をどこまで実現できたのかということに関心があると思います。

例えば、原油、LNG、重要鉱物の調達先の多角化について、どこまで具体的な前進があったのか、どれだけの供給を確保できるのか、もしくはその見込みがあるのか。

さらに突き詰めていえば、その結果として、今回の外遊の成果が、電気代、燃料代、医療物資、産業用部材の安定確保など、国民生活にどのようにつながるのか。

そこでお伺いをしたいと思いますのが、今回の一連の外遊の成果について、会談を行った、協力を確認したという方向性や、理念の説明にとどまらず、できれば数値を伴うような形で具体的な成果について。

国民生活への影響といったものが理解できるような形でご説明をいただけますでしょうか。

数値観、規模感についてイメージが湧くような形で可能であれば、可能な範囲でご答弁をいただけたらと思います。

現下の中東情勢によりまして、エネルギーですとか、資源の供給が滞ることの影響を最も受けておりますのは、アジアでございまして、その影響は、委員御指摘のとおり、我が国を含むサプライチェーンで密接に結びつく、全ての国に及ぶという認識から、本年4月、高市総理が新たな協力の枠組みとして、パワーアジアを立ち上げました。

例えばでございますけれども、現在までの進捗状況といたしましては、今月2日に高市総理がベトナム首脳との間で、地域における重要物資の生産とサプライチェーンを維持するため、パワーアジアのこの初めての案件といたしまして、ベトナムにおける二村製油所の原油調達について、ネクシィーを通じて支援する方向で一致したところでございます。

原田委員、具体的な数字につきましては、なかなか手元に資料はないわけでありまして、事前に通告をいただきますと、もっと充実した議論が私はできるんじゃないかなと思っておりますが、例えば、代替調達先、米国からの調達先は今、前年同月期で4倍まで増えてきております。

そして、代替調達を含めて、これから6割、7割、調達が進むと、こういう見込みも立っておりますけれど、細かい数字につきましては、おそらく経済産業省、資源エネルギー庁の方をお呼びいただいてお聞きをするか、そちらの委員会でご質問いただくのが一番正確なんではないかなと思っております。

日本・ベルギー関係の戦略的位置づけ
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- 外交関係樹立160周年を控え、ベルギーをEU・NATOへの玄関口や物流・安全保障上の拠点としてどのように位置づけているか問う

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 価値を共有する戦略的パートナーであり、EU・NATO本部が所在する欧州の政治・外交の中心地として連携を強化する重要性が高まっている
  • アントワープ港などの物流拠点としての重要性も認識している
全文
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ここからは少し話題を変えて、冒頭にも少し触れました、日本とベルギーの外交160周年に関してお伺いをいたします。

ただ、このベルギーの重要性は、単に友好国ということにとどまらないと思います。

ベルギーにはEUやNATOといった国際機関が位置をしており、またアントワープ港という物流上の重要拠点を持ち、欧州の政治・安全保障、また供給網を考える上でも、戦略的な位置にあるというふうに認識をしております。

政府は、ベルギーをEU・NATOへの玄関口、また物流・経済・安全保障上の拠点として、どのように位置づけているのか。

日本、ベルギー関係の重要性について、改めてお聞かせください。

日本とベルギー、委員御指摘のとおり、本年、修好通商航海条約、これを締結してから、160年の節目を迎えております。

両国は自由民主主義法の社会といって、そういった価値や原則を共有する戦略的パートナーとして、政治、経済、人的交流といった幅広い分野で長年にわたって協力関係、これを築いてきております。

確かに日本企業もたくさん進出をしておりますが、委員御指摘のように、ベルギーの首都、ブルッセルには、EUやNATOの本部が所在をいたしまして、欧州の政治・外交の中心地として、国際社会において重要な役割を果たしてきております。

国際秩序全体が揺らぐ中で、二国間協力に加えて、EUやNATOを通じた協力の観点からも、ベルギーとの連携を強化する重要性、これは一層高まっていると考えているところであります。

確かにアントワープは、極めて重要な拠点であると、物流上の拠点であると、そのように考えておりますけれど、第二次世界大戦中のバルジ作戦であったりとか、当時のアントワープの位置づけと今の位置づけが同じかといいますと、その部分はかなり変わってきている部分も私はあるんじゃないかなと思っております。

日ベルギー間の具体的協力の推進
質問
原田直樹 (中道改革連合・無所属)

- 経済、デジタル、防衛などの分野において、日ベルギー間の協力を今後どのように具体化していくか問う

答弁
外務大臣官房審議官
  • 経済分野では200社以上の進出に加え、半導体分野での連携を推進している
  • デジタル分野では協力文書を取り交わし、防衛分野では駐在武官の配置を予定するなど協力を強化する
全文
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先方とのやりとりを通じて、例えば半導体、重要原材料、デジタル、サイバー、防衛など幅広い分野での協力が話題として上がりました。

経済、デジタル、防衛等の分野において、日ベルギー間の協力を今後どのように具体化していくお考えがあるのでしょうか。

160周年という節目も踏まえてお答えください。

日本とベルギーとの間では、委員御指摘のとおり、経済、デジタル、防衛の分野を含め多岐にわたる協力が進展してきております。

経済分野では、ベルギーは高い経済力と充実した物流インフラを有することから、日本企業にとって欧州における主要な進出拠点の一つとなっておりまして、200以上の日系企業がベルギーに進出しております。

近年では、先端技術分野における連携も進展してきておりまして、半導体の分野においても協力関係を築いてきております。

それからデジタル分野では、今月、日ベルギー間のデジタル分野における協力、東京・ブリュッセル間の協力文書を取り交わすなど、同分野における協力を推進してきております。

それから防衛分野では、本年、東京のベルギー大使館に新たに駐在武官の配置が予定されているというふうに承知しておりまして、さらなる協力の強化が期待されるところでございます。

天皇皇后両陛下のベルギー御訪問および公室外交の意義
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)
  • 天皇皇后両陛下のベルギー御訪問の外交的意義について
  • 公室外交が一般的に持つ意義について
答弁
外務大臣官房審議官
  • 日本とベルギーの親密な友好親善関係を一層深めるものである
  • 公室間の良好な関係が両国の友好関係増進に重要な役割を果たしている
  • これらの意義は公室外交一般にも当てはまるものである
全文
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天皇皇后両陛下のベルギー御訪問について、政府はこれをどのような外交的意義を持つものとして位置づけているのでしょうか。

可能であれば、来月のベルギー御訪問に限らず、一般論として公室外交の持つ意義についても触れるような形でお答えいただければと思います。

先ほども答弁申し上げましたとおり、我が国とベルギーとは長きにわたり幅広い分野で協力関係を進展させてきております。

また、我が国の公室とベルギー王室は伝統的に良好な関係を構築しておりまして、両国の友好関係の増進に重要な役割を果たしております。

今回の御訪問は日本とベルギーとの従来からの親密な友好親善関係を一層深めることとなると考えております。

こうした意義というのは高市外交一般にも入れることかというふうに考えております。

米中首脳会談への政府見解
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 米中首脳会談が行われることに対し、政府としてどのような期待や懸念を持っているか

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 米中関係が国際社会の安定に資することが極めて重要である
  • 米国との強固な信頼関係のもと、中国に責任ある行動(リスポンシブル・ステークホルダーとしての行動)を働きかけることが重要である
全文
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世界中が注目しておりますけれども、米国のトランプ大統領が訪中をし、習近平主席と首脳会談が行われます。

政府として、どのような形で期待と懸念、このようなことをお持ちなのか、現状の思いをお聞かせいただければと思います。

5月14日に予定されております米中首脳会談について、基本的な考え方を申し上げますと、米中関係、世界でもGDP第1位、第2位の大国であります。

この米中関係が日本を含みます国際社会の安定に資するものとなる、こういったことが極めて重要であると考えております。

いずれにせよ、我が国としては、引き続き同盟国たる米国との強固な信頼関係のもと、中国に対してその立場にふさわしい責任を果たしていくような働きかけをしていくことが重要であると考えております。

例えばWTOの正会員においても、中国はあたかもまだ途上国であるという立場を示したりしますけれど、実際にこれだけの経済力を持っているわけでありまして、やはり国際経済におけるリスポンシブル・ステークホルダーである、こういう責任を持った行動というのが求められるのではないかなと、こんなふうに考えております。

ロシアへの経済訪問団派遣と制裁の整合性
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- ロシアへの経済訪問団派遣の報道があるが、ウクライナ侵攻に伴う対露制裁との整合性をどう取るのか

答弁
井上経済産業副大臣
  • 現時点で経済訪問団を派遣する計画はない
  • 企業利益保護のための意思疎通は行うが、G7と協調した対露制裁の方針に変更はない
全文
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先週、ずっと以前からですけれども、ロシアに対して経済訪問団を派遣するという報道が出てきております。

そして今、日本においてもホルムズ海峡があのような状況ですから、このサハリン2から粗原油の輸入を再開する。

実際には日本の国民生活を考えると、いたしかたない部分はあるんだろうというふうには思いますけれども、この経済訪問団を派遣するということに対して、このウクライナ侵攻、ロシアのウクライナ侵攻を受けた対ロシア制裁との整合性はどうとるのか、この見方について経産省に伺います。

まず、ウクライナ侵略終結後を見据えた経済分野での協力やエネルギーに関する協力を見据えて、政府がロシアに経済訪問団を派遣するという報道は承知をしておりますけれども、現時点でそうした計画はございません。

その一環として、5月末に日本政府職員がロシアに出張し、企業とも連携しつつ、ロシア側との意思疎通を図る方向で調整をしていることも事実でございます。

我が国はあくまでもG7で協調しながら、引き続きの対露制裁を実施する考えでございますので、今回の出張とは関係なく、今後もその方針、制裁の実施の方針は変わっていないということであります。

「ウクライナ侵略」という呼称の妥当性
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 政府答弁で「ウクライナ侵略」という言葉が使われたが、その表現で問題ないか

答弁
井上経済産業副大臣

- 「侵略」という表現で問題ない

全文
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一応先ほど侵略と言われたんですけど、よろしいんですかね。

ウクライナ侵攻ですよね。

先ほどウクライナ侵略と言われたんですが、それでよろしいんですかね。

侵略で問題ないと思います。

対露制裁の迂回防止策
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 第三国経由の迂回輸入や暗号資産による決済など、制裁の抜け道を防ぐための連携を強化すべきではないか

答弁
石川外務大臣官房審議官
  • 制裁を迂回する試みには厳しく対応する必要があると考えている
  • すでに56団体を輸出禁止対象に指定しており、今後も国際社会と緊密に連携して取り組む
全文
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その時に、例えばですけれども、国際決済網であるスイフト、国際銀行通信協会ですね、からロシアを排除することなどを含む制裁があったのかと、そういった見方がございます。

ということで共同声明に参加しておりますけれども、例えば、スイフトからの対象が中途半端だったとか、除外する対象が中途半端だったということですとか、中国を含むいくつかの国を経由した迂回輸入ですとか、二次制裁逃れですね。

さらには、暗号資産、NFT、DAO等による決済など、日本単独では、縛りようがない、なかなか難しい関係国との連携をしながら、抜け道を防ぐ努力をさらにしていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

委員御指摘のとおり、第三国に所在する団体を経由したりですとか、暗号通貨の活用といったような形で、対露制裁の効果を減じるような、そうした制裁を迂回する試みについても、厳しく対応する必要があるというふうに考えております。

我が国としましては、これまでロシアへの迂回輸出に関与した第三国に所在する団体、計56の団体を輸出禁止の対象と指摘しております。

ただ、日本単独で完全にできるということではございませんので、引き続き、ウクライナの公正かつ永続的な平和を実現するために何が効果的か、それから何が我が国の国益にするかという観点から、国際社会とも緊密に連携して取り組んでいきたいと考えております。

経済制裁の実効性
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- ロシアのGDPが持ち直していることやルーブル高の傾向が見られる中、現在の経済制裁は本当に効いているのか

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 為替変動の要因は多様であり、特定の事象のみで確定的にコメントすることは控える
  • 定量的な効果測定は困難だが、制裁対象の拡大など可能な措置を講じており、国際社会全体で毅然と対応し世論を作ることが重要である
全文
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本当に追い込みすぎたらまずいかもしれないといった部分も理解できなくはないですけれども、このロシアに対しても、ちょっと資料をご覧いただければと思いますが、グラフはGDPでございます。

これは年が終わるごとのデータでございますので、2022年の2月以降の制裁を受けてGDPは落ちたということですが、それ以降は持ち直している。

ロシアのGDPは日本円に直すと大体300兆円ぐらいですから、1兆円ぐらいがロシアが少なくともイラン情勢によって益を受けているという見方もできますし、そもそもは2023年、2024年持ち直していますねと。

一番右端の中段、円とルーブルの関係でいきますと、ウクライナ侵略の以降でいきますと、むしろルーブルが高くなっているといったことがございます。

これがジェノサイドじゃないかというような見方もあるわけでございますが、この経済制裁、本当に効いているのか、このような状況でいいのかということに対して、大臣、御所見をお願いいたします。

これにつきましては、様々な要因で決まってまいりますので、確定的にどういうことが起こったから、為替が動いているということについては非常にコメントするのは控える。

これをですね、定量的に図るということもかなり私は難しいんではないかなと思っておりますけれど。

先ほど政府参考人の方からも答弁させていただいたように、56団体に対して、これを制裁対象に加える等々、できる限りの措置をとっておりますけれど、迂回等も含めて、これをなくしていくためには、国際社会全体として、ロシアによる暴挙、これに毅然と対応する、こういう国際世論をつくっていく。

大規模災害時の海外からの受援体制
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 東日本大震災時に支援受入れに時間を要した事例があるが、受援体制の課題と現在の改善状況はどうか

答弁
内閣府大臣官房審議官
  • 東日本大震災では自治体の受入れ体制が不十分だった教訓がある
  • 平成29年に「大規模地震津波災害応急対策対処方針」を策定し、受入れ手続きを明確化したほか、災害対策本部に調整担当を設置している
全文
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支援を受け止めることができなかった、断らざるを得なかった、こういった例があったというふうに伺っています。

一方で、野党担当自身のときには、台湾から応援しようということに対しては、いやいや、実際はの側から、「いやそれは結構ですよ」と、「そこまでの状況ではないですよ」と、こういったやりとりがあったと、今事例は聞いておられますけれども、特に東日本大震災以降ですね、この受援体制のあり方、こちらについて課題はどういったことがあったのか、そして今どのような形で改善が進んできているのか、新たな仕組みも作ったというふうに伺っていますが、現状、こちら内閣府に伺います。

先ほど委員からございましたように、東日本大震災におきましては、自治体における支援受入れ体制が十分に整備されていなかったといったようなことから、支援受入れに時間を要するといったような事例も発生いたしました。

こうした教訓を踏まえまして、政府におきまして、平成29年12月に策定いたしました大規模地震津波災害応急対策対処方針の中で、支援受入れに当たっての基本的な考え方や物的及び人的支援の具体的な受入れ手続きにつきまして定めたところでございます。

その上で、発災時に設置される災害対策本部では、海外からの支援受入れを調整する担当を設置し、具体的に受入調整を行うこととしております。

大規模災害時の在日外国人の保護と支援
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- 在留外国人や観光客が急増している中、大使館員だけでは対応しきれない場合がある。自国民保護のための応援要員受け入れなど、外務省の取り組みはどうか

答弁
外務省
  • 平時から在京外交団向けに防災セミナーを実施し、情報提供に努めている
  • 緊急・人道配慮が必要な場合の迅速な査証発給に努めている
  • 「大規模地震・津波災害応急対策対処方針」に基づき、地方公共団体と連携して安否確認等に協力する
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現在ですけれども、日本国内で働いていらっしゃる在留の外国人は412万人。

この災害時の時には言語の壁、そして情報が行き渡らない等の指摘は以前から言われているわけでございますが、南海トラフ地震などの場合、広範囲、そして多人数であり、そして在日の大使館等で対応しきれない場合も十分あり得るのではないかなと。

300人か400人ぐらいで20人ぐらいの大使館員の方が奮闘していただいたわけでございますが、逆に日本にこのしばらくの間とどまることが困難、そしてもちろん国内に日本に来ていただいている外国人の方々を救うということの場合には、対象の国の方が大使館員だけではもう間に合わないということで派遣をされる、こういったことは十分あり得るのかなと。

大規模災害時における外国からの自国民保護に係る応援要員の受け入れを含む、在京外国団による自国民保護や支援の活動に対する外務省の取組はいかがでしょうか。

大規模災害時に各国の在京大使館等による自国民保護や支援が円滑に行われるよう、外務省としては平時より在京外交団を対象とした防災セミナーを実施し、自治体による防災に関する取組や、災害時の情報連絡体制について説明するといった情報提供に努めております。

そして、議員がおっしゃった、当該国から人が来るというようなことで、そういった緊急または人道配慮の必要な場合に、迅速な査証発給に努めるということは、従来から行ってございます。

先ほども一部ご紹介があったと思いますけれども、令和7年6月30日の中央防災会議幹事会にて改定された大規模地震・津波災害が発生した際に、各機関が取るべき行動内容を定めた大規模地震・津波災害応急対策対処方針において、外務省は地方公共団体との連携を密にし、必要な措置を講ずるなど、各国大使館等が行う在日外国人の安否確認に対して協力するものとされておりまして、大規模災害発生の際には、外務省としても関係省庁と連携して協力することとしているものでございます。

JICA国際緊急援助隊の国内活動の可能性
質問
近藤和也 (中道改革連合・無所属)

- JICAの国際緊急援助隊(JDR)は高度な医療能力を持っているが、国内災害時にも活動を可能とすべきではないか

答弁
今福国際協力局長
  • 国際緊急援助隊は常設チームではなく、その都度関係省庁から職員を募って編成するものである
  • 登録されている医療従事者は、国内災害時においても重要な役割を担っていると認識している
全文
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JICAの国際緊急援助隊の活動について、日本国内で活動ができないのかという外務省は示しています。

いざというときは、どのような形であったとしても、場合によっては国内での活動を可能とすること、これを否定するべきではないと考えますが、いかがでしょうか。

今、委員からご指摘ございました国際緊急援助隊でございますが、国内法令上海外へ派遣するということが定められているのはございますが、実際上の問題といたしまして、国際緊急援助隊というのは常設のチームではございません。

海外で大規模な災害が発生した際に、その都度、関係省庁、例えば消防とか警察、防衛省、海上保安庁、その他の省庁にお願いをして職員を出していただいて、チームを編成して派遣するというものでございます。

かかる観点から申し上げますと、医療チームに登録されている方々、例えばお医者さんとか看護師の方々、こういった医療従事者の方々は、国内における災害発生時におきましても、先ほど内閣府の方からもご説明ありましたとおり、医療活動において重要な役割を担っているものと認識しております。

ODAの安全保障への貢献と認識
質問
青柳仁士 (日本維新の会)

- 安全保障の定義が非軍事領域へ拡大する中、ODAがこれまで上げてきた成果や貢献について政府の見解を問う

答弁
今福国際協力局長
  • ODAは日本外交の重要なツールであり、戦略的意義が高まっている
  • 国際社会の平和と繁栄への貢献は、我が国の平和や安定に直結すると認識している
全文
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まず、我が国の安全保障に対するODAの貢献について質問させていただきます。

ロシアのウクライナ侵略以降、国際社会ではハイブリッド戦争という概念が定着し、安全保障は従来の軍事に加えて非軍事領域を含む定義へと国際的な共通認識が変わってきていると承知しております。

その対処のために、我が国でもまさに今、経済安全保障や国家安全保障会議に関する法制度整備が進んでおりまして、安保三文書の改定に向けた議論も進捗しているというふうに認識しております。

こうした中で、裾野の広がった安全保障の領域には、従来、ODA、政府開発援助が実態として成果を上げてきた分野が相当多く含まれているのではないかと考えております。

外務大臣として、また外務省として、この認識についてどう考えるか、また成果を上げてきたとすれば、どのような点であったか、見解をお伺いできればと思います。

今、委員御質疑のとおり、ODA、これは日本の平和と繁栄をつくる責任ある日本外交、これを推進するための重要なツールでございます。

国際環境が大きく変化する中で、日本のODAの戦略的意義は一層高まってきていると思います。

また、ODAを通じて国際社会の平和と繁栄に貢献すること、これは我が国の平和や安定にもつながるものと認識しております。

ODAの戦略的活用と非軍事領域への貢献
質問
青柳仁士 (日本維新の会)
  • インフラ輸出や平和復興などの具体例を挙げ、ODAの成果を「副産物」ではなく戦略的に活用・拡充すべきではないか
  • 国際機関への拠出や文化外交といった非軍事領域における安全保障への貢献について政府の認識を問う
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 巡視船供与や海上の法執行能力強化支援は、地域の安定と我が国の安全保障に資する
  • 同志国のインフラ整備は経済活性化や日本企業の市場拡大に寄与し、戦略的に活用したい
  • グローバルガバナンス強化や文化外交の強化は、認知戦への対応を含め我が国の安全保障に直結すると認識している
全文
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もう少し踏み込んだご答弁をいただければありがたいんですけれども、これまで私自身もODAに関わってきました。

例えば、実際にこれまで行ってきた案件の中には、日本の高速鉄道、新幹線を海外に輸出するというようなものがありました。

これは中国の一帯一路に対するミッシングリンクを作り出すという意味において、非常に大きな効果があったのではないかと思いますし、世界的なインフラがどこの国を基準にして作られるのかということ、非常に経済安全保障の領域において非常に重要なことではないかと思っております。

またインドの産業回廊、バンガロールの産業回廊のプロジェクトにも関わっていたことがありますが、これもやはりインドという非常に重要な同志国が中国の方を向くのか、日本の方を向くのか、あるいはそこでのビジネスであるとか外交の基盤がどういった日本にとってどういった措定になるのかというものを作り出す非常に重要なプロジェクトであったと思っております。

私自身、アフガニスタンに赴任をしまして、ここで平和復興のプロジェクトをやらせていただいておりました。

これもまた空港を作ったりとか、新都市の建設のプロジェクトを作ったり、いろいろなことをしておりましたが、なかなか自衛隊による貢献ができない中で、各国、同盟国、同志国に対する日本の国際的な貢献、これによって同盟関係を強めて、また世界の安心・安定を高める中で我が国の安全にも寄与してきたというふうに思っております。

こうした様々な事例が実際にある中で、これまではODAというのはあくまで国際協力のためのものであるという、こういう概念でやってきておりました。

しかしながら、こういったことはほぼ副産物のように扱われてきたというのが実態ではないかなと思います。

しかし、今、この安全保障の定義が拡大して、裾野が広がってきている中においては、まさにこのODAが生み出している、これから生み出すわけではなく、すでに生み出している、こういった副産物を戦略的に活用していくこと、あるいはそれをさらに戦略性をもって実行していくこと。

あるいは予算をさらにそこにつけて、それを拡充していくこと、こういったことが非常に重要なんではないかなというふうに思っております。

ぜひとも、外務省におかれましても、こういった観点を考えていただけたらと思っております。

またもう一つ質問させていただきます。

今の話は主に2国間の、いわゆるバイの協力というところではありますが、国際機関への拠出や文化外交といったものに関しても、やはりこれは安全保障に対する、特に非軍事領域に対する貢献という部分は相当大きいのではないかなと思いますが、この点についての外務省の認識をお伺いいたします。

先ほどから何度か答弁をさせていただいておりますが、自由で開かれたインド太平洋を推進させていく。

基本的な法の支配であったりとか、自由、さらには法治性、こういう基本的な理念は堅持をしながら、各国の自立性であったりとか、強靭性を高める。

こういった新たな取組を進めるということにしているわけでありますが、そういった観点からも、まずはODAにつきましては、巡視船の供与であったりとか、人材育成などの海上の法執行機関の能力強化支援、これはその国にとっても重要でありますけれど、我が国の安全保障にとっても重要な、地域の安定に、こういったものにも資すると、そのように考えているところであります。

また、道路のお話ありましたが、港湾であったりとか、空港も含めて、同志国のインフラを整備をするということは、経済活動の活性化にもつながる。

また、その国の成長というのは、日本にとってもマーケットが広がるということにもなるわけでありまして、我が国の経済活動の発展にも資すると考えておりまして、国際情勢、こういったものが厳しさを増す中で、地域の平和と安定のために、より一層ODAを戦略的に活用してまいりたいと考えているところであります。

グローバルガバナンスの強化と自由で開かれた国際秩序、これは日本の安定と発展、地球規模の課題であったりグローバルサウス諸国の脆弱性に対応するということは、我が国自身の安全保障にも直結する取組であると、このように認識をいたしております。

また、日本の経済面での危機管理や日本企業の海外展開、市場開拓をはじめとする経済的発展にも直結をすると、こんなふうに考えております。

これは従来のですね、陸、海、空、さらには宇宙、サイバーからですね、最近は人間の認知領域まで広がりを見せているところでありまして、いわゆる認知戦というものがですね、既存の国際秩序への挑戦に利用される中で、政策発信、広報と、文化外交を二本柱とする、広報文化外交の一層の強化が重要であると考えております。

ODAの戦略的活用と安全保障
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)

- 安全保障環境の変化に伴うODAのあり方について財務省の見解を問う

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 戦略3文書の改定と併せて防衛経費の考え方を検討する
  • ODAを通じたサプライチェーン強靭化や重要鉱物開発が日本の安全保障強化に資すると認識している
  • 外務省等と議論し、外交活動に必要な予算をしっかりと確保したい
全文
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考えていくべきではないかなと思うんですが、これについて財務省の見解をお伺いできるかと思います。

今後の安全保障や防衛に係る経費の考え方につきましては、国家安全保障戦略をはじめとする戦略3文書の改定と併せて検討が進められるものと考えております。

その上で、財務省といたしましても、我が国が戦後、最も厳しく複雑な安全保障環境にある中で、ODAを通じて、途上国のサプライチェーンの強靭化、重要鉱物資源の開発等に貢献することは、我が国の安全保障の強化にも資するものと考えております。

このような観点から、外務省など関係省庁としっかりと議論してまいりたいと考えておりまして、ODAの一層の戦略的な活用に向けまして、我が国の外交活動に必要となります予算については、しっかりと確保してまいりたいと考えております。

ReCAAPの拡充と欧州諸国の戦略的引き込み
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)
  • ギリシャやフランスなどの欧州諸国をReCAAPに戦略的に引き込み、自由で開かれたインド太平洋の防衛網として拡充する方針か
  • 日本主導で多国間シーレーン防衛網を構築すべきとの見解について伺いたい
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • シーレーンの安全確保は極めて重要な課題であり、インド太平洋と欧州・大西洋の安全保障は一体不可分であると認識している
  • 同盟国、同志国、沿岸国との二国間およびReCAAPを含む多国間協力をさらに発展させ、海洋安全保障分野での連携を積み重ねていきたい
全文
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そこで大臣にお伺いいたしますが、ホルムズ海峡からマラッカ海峡に至る国際海上交通路の今、危機管理が急務となる中で、外務省として、今、この批准手続きを開始したギリシャや関心を持っているフランスをはじめとする欧州諸国をこの枠組みに戦略的に引き込んでいく。

自由で開かれたインド太平洋の防衛網としてReCAAPを拡充をする。

そういった方針は、どのように掲げていらっしゃいますでしょうか。

多国間でのシーレーン防衛網を日本主導で構築をしていくべきと考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、委員ご指摘のようにシーレーンの安全確保、これは極めて重要な課題だと思っております。

そして、インド太平洋と欧州・大西洋の安全保障、これはまさに一体不可分だと考えているところであります。

こうした取組を基盤として、同盟国、同志国であったり、沿岸国との二国間及びReCAAPを含みます多国間の協力をさらに発展させ、シーレーンの安全確保を念頭に海洋安全保障分野での連携を積み重ねていくということを進めていきたいと思っております。

海洋安全保障能力構築へのODA/OSA活用
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)
  • 現場での取締りを完遂するため、沿岸国の海警監視能力や通信基盤の強化が必要である
  • ODAに加え、OSAを最大限に活用して同志国の能力構築を支援する具体的なプログラムや考え方を伺いたい
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • ODAを通じて、アジアやアフリカの海上法執行機関へ巡視船供与(ハード面)や専門家派遣・研修(ソフト面)を実施し、継続していく
  • OSAを通じて、フィリピン、マレーシア、インドネシア、フィジー、ジブチ等の軍に対し、沿岸監視レーダーや警備艇の供与を決定している
  • 多国間枠組みを戦略的に活用し、海洋安全保障分野での連携を積み重ねていく
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そして続きまして、ReCAAPにおける情報共有の枠組みの拡充について、今度はその情報を現場で生かすための物理的な能力構築について伺いたいと思います。

どれだけ加盟国間で不審船や海賊の情報を迅速に共有ができたとしても、実際に現場へ急行をする巡視船、広域を監視するこの沿岸レーダーも持っていなければ、犯罪の取締りを完遂することはできません。

我が国一国でこの広大なシーレーンを守るということは不可能であると考えたときに、このシーレーン沿岸国自身が海を管理し、法を執行する能力、これを底上げすることが大変重要であります。

そこで大きく日本が貢献できる外交のカードとなり得るのが、ODAであったりOSA、一体的かつ戦略的な投入を行うことであると考えます。

今後はこれに加えて、OSAの枠組みを最大限に活用して、同志国の海軍などが担う海警監視能力、通信基盤の強化にも力強く踏み込んでいくべきだと考えます。

そして、これを単にあの国に船を供与したから、この国にレーダーを設置したということではなく、今後どのようなプログラムを政府として考えているのか、現在取り組んでいるものも含めてお答えをいただきたいと思います。

委員ご指摘のとおり、具体的に、例えばODAでございますと、アジアではインドネシア、フィリピン、マレーシア、それからベトナム、アフリカの方に展開しますとジブチなども含めて、海上法執行機関等に対して巡視船の供与といったハード面での支援、それから専門家の派遣、研修といったソフト面での支援、これを実施してきているところでありますし、これを継続していくということでございます。

また、OSAの方ですけれども、こちらもフィリピン、マレーシア、インドネシア、それからフィジー、ジブチなどの軍に対しまして、沿岸監視レーダー、それから警備艇等の供与、これを決定してきているところでございます。

こうした多国間の枠組みも戦略的に活用して、地域の安全確保のために同盟国、同志国等との間で、海洋安全保障分野での連携を引き続き積み重ねていきたいと考えております。

パワーアジアとAZECを通じたエネルギー安全保障
質問
深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ)
  • パワーアジアをてこに、アジア各国の経済性と安定供給を支えつつ、他地域への依存を防ぎ、日本主導の同志国連携を構築する考えか
  • 進化したAZECを通じた具体的な外交プランやロードマップを示してほしい
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • AZECは脱炭素と経済成長を両立させる取組であり、パワーアジアは域内のエネルギー・重要資源サプライチェーンの強靭化(緊急対応と中長期構造的対応)を金融面等で協力するものである
  • パワーアジアはFOIPの具現化であり、AZECを含めた同志国連携を一層推進し、経済・エネルギー強靭化の観点からAZECを強化したい
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続いて、4月15日、高市総理がアジア各国首脳と合意をされた新たな協力枠組み「パワーアジア」と、これに伴うAZECの役割強化について伺いたいと思います。

これに対して、高市総理が打ち出された総額100億ドルの金融支援を含むパワーアジアは、アジア全体の潤滑をする、循環をする血液であるエネルギーと資源の供給力そのものを強靭化をする、極めて野心的なFOIPの進化を象徴する重要な一手であるというふうに考えます。

しかし、この100億ドルという大きな資金とASEANの原油輸入1年分に相当する融通能力を、単なる環境対応であったり、経済支援に終わらせるということがあってはいけないというふうにも考えます。

私がシンガポールの現場で見てきたものは、アジア諸国にとって死活問題は、理想的な脱炭素以上に、今、アフォーダビリティ、経済性であったり、安定供給であるという、その現実が今、私たちの目の前にあります。

もし日本が、欧州主導の環境市場主義と言いますか、この脱炭素に向けた動き、これを加速させていけば、現実を無視した、今、アジア諸国はより安価で、そして安定的な資源供給を求めている。

環境負荷を問わず、インフラをばらまいていくような、中国やロシアといった陣営に、そこの部分を取られてしまうのではないかと、心配するところもあります。

今こそ、AZECを環境協力の枠組みから一段引き上げ、グローバルサウスを民主主義陣営につなぎ止めるための強力な地政学的なツール、そして経済安全保障の切り札として定義をしていくべきだと考えます。

そこで大臣にお伺いいたしますが、パワーアジアの立ち上げによって、日本はアジアのエネルギー安全保障に対して強いコミットメントを示しましたが、外務省として、この枠組みをてこに、アジア各国の経済性と安定供給を支えつつ、いかにして、この他の地域への依存を防ぎ、日本主導の強靭な同志国連携を構築をしていくお考えなのか、進化をしたAZECを通じた具体的な外交プラン、ロードマップについてお示しください。

まず、御質問のお答えに入ります前に、AZECでありますけれども、単にこれは環境問題というよりも、これはアジアの国々がだんだんエネルギー移行を進める、そういった中で、太陽光にもしましても、ペロブスカイトであったりとか、さまざまな日本の技術であったりとか、ノウハウを使うことによって、脱炭素と経済成長をアジアにおいて両立させていく、こういう取組であると考えております。

その上で、御指摘の4月15日、高市総理は、エネルギー強靭化に関するAZECプラスオンライン首脳会議を開催いたしまして、「アジアエネルギー資源供給力強靭化パートナーシップ」、通称「パワーアジア」を発表しまして、各国から歓迎の意が示されたところであります。

パワーアジアは、域内のエネルギーであったりとか、重要資源のサプライチェーンの強靭化に向けて、まずは緊急に、例えば日本にとっても、アジアからプラスチック製品等が入ってこなくなったら非常に厳しい状況になる。

こういった緊急対応と備蓄も含めました中長期の構造的対応の両輪からなります金融面での協力等を行うものであります。

アジアの国とともにエネルギーの安定供給とサプライチェーンの強靭化に取り組むこのパワーアジアは、まさに高市政権が掲げますFOIPの具現化だと考えておりまして、AZECを含めた同志国連携を一層推進していきたいと思います。

また、このパワーアジアを通じて、これまで日本がアジア各国とともに取り組んできたAZECについて、経済・エネルギー強靭化という観点からも、一層強化をしていきたいと考えております。

アジア各国のエネルギー安定供給確保への支援
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 政府が持つ認識と必要性について
  • 具体的なアクションの提示を求める
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • ホルムズ海峡情勢を受け、アジア各国のエネルギー安定供給と備蓄増強の必要性が高まっている
  • 「パワーアジア」に基づき、代替調達への金融支援や備蓄制度・インフラ整備を支援する
  • 日本とタイのLNG覚書のような、共同投資や緊急時の融通などの取り組みを展開することを検討する
全文
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お答え申し上げますが、どのような認識を政府は持っているのか、そしてその必要性や、もし具体的なアクションがあればそれについてお示しください。

今回のホルムズ海峡をめぐる情勢の教訓として、アジア各国におきましては、エネルギー安定供給の確保に向けた平時からの備えの必要性が強く強調されております。

そしてホルムズ海峡を通る石油の輸入に代わる代替調達の確保や石油備蓄の増強への関心が高まっております。

こうした関心を踏まえて、先月高市総理が発表したパワーアジアにおいては、緊急対応としての代替調達への金融支援や、より中長期的対応として、これまで十分な備蓄を持たなかったアジア各国の備蓄制度構築に向けて、データ整備、制度構築、インフラ整備への支援などを行うものでございます。

アジア各国と密接に結びつく、我が国のサプライチェーンの維持にも資すると考えております。

例えば日本とタイの政府間でLNGに関する覚書というものを結んでおりまして、共同で上流部門への投資をする、あるいは緊急時のLNGの融通について検討する、こういったことも盛り込まれておりまして、ニーズがあればこういった取組を展開していくということも考えられると考えております。

アジア地域全体としてのエネルギー経済の安定性を高める取組みを今後も続けてまいりたいと考えております。

対アフリカ外交の方向性と信頼関係
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • アフリカ訪問を通じて、他国とは異なる日本だからこそ信頼されていると感じた点は何か
  • これまで積み上げてきた人づくりや共生を重視する姿勢について、どのような手応えを感じたか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 相手の立場やニーズを重視し、人材育成や人づくりを通じて長期的な信頼関係を築いてきたことが成果に繋がっている
  • 「平和大陸アフリカの実現」「日本とアフリカの成長の好循環」「次世代の共創による豊かさの実現」という三本柱を提示し、強い関心と賛同を得た
全文
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その上で、本日、今回の訪問を踏まえながら、日本の対アフリカ外交の方向性についても伺いたいと思います。

ですので、ここから質問ですけれども、今回の訪問を通じて、大臣ご自身がお感じになった他の各国とは違う、日本だからこそ信頼されている部分とは何だったのか、どのようにお感じられたかお聞きをしたいと思います。

また、これまで積み上げてきた人づくりであるとか、信頼が、現地との共生を重視する姿勢について、今後どのような手応えを感じられたのか、訪問して、お感じになった点をお伺いできればと思います。

今回のアフリカ訪問で各国の大統領、外務大臣等の要人との議論を通じて、各国が日本をそして国際社会とのパートナーシップを大切にして、相手の立場、ニーズ、そしてお話のありました人材育成、人づくり、お互いの信頼、こういったものを重視して、対アフリカ外交に取り組んできたからこそ、こういった長期的な信頼というのも生まれているんだろうと、こんなふうに考えております。

ケニアでは、対アフリカ外交に関するスピーチを行いまして、アフリカ外交を展開する三本柱、これを提示をさせていただきました。

その一つが、平和大陸、アフリカの実現。

そして2つ目に、日本とアフリカの成長の好循環をつくっていく。

さらに3つ目に、アフリカは若い大陸であります。

スピーチの会場、最初250人ぐらいを想定していたんですが、570人の方に集まっていただきまして、立ち見が出るほどの多くの方が非常に熱気にあふれて、日本のアフリカ外交への関心の高さ、これも感じたところでありますし、非常に賛同していただいたというか、スピーチが終わったときには、皆さん、スタンディングオベーションで見送りをしてくれたという形でありました。

今後も日本がTICAD等を通じて、アフリカ各国と長年に築いてきた信頼と協力の実績を基礎に、さらに力強くアフリカ外交を展開していきたいと考えております。

資源外交における日本型モデルの展開
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 単なる資源調達ではなく、技術提供、人材育成、地域共生、環境配慮を含めた「日本らしい外交」をどのように後押しし、モデル展開していくか
  • 日本企業や地域産業にどのような可能性を見出しているか
答弁
大臣官房サイバーセキュリティ情報課参事官
  • 資源の絆プログラム等を通じ、鉱業分野の人材育成や環境に配慮した持続可能な鉱山開発を支援している
  • 地方企業を含む日本企業と「オールジャパン」で協力し、信頼に基づいた連携強化に取り組む
  • 資源確保のみならず、人材育成やインフラ整備(ロビト回廊等)による連結性の確保を推進する
全文
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ではもう1問加えて聞きたいなと思うんですけれども、今後の資源外交において、単なる調達先の確保ということではなくて、今、好循環という話もありましたけれども、日本企業の技術、人材育成、そしてアフリカ諸国との地域との共生、さらには環境面への配慮なども含めて、どのような形で日本らしい外交を後押ししていくのか、日本型のモデルのようなものを展開していこうとされているのか、またその中で日本の企業であるとか地域の産業も含めて、どのような可能性を見出しておられるのかについても、参考人からお考えを伺いたいと思います。

これに対しまして、我が国といたしましては、資源の安定供給確保のため、様々な取組を進めておりまして、例えばですけれども、在ケニア日本国大使館による資源の絆プログラムにより、鉱業分野の人材育成に加えまして、大学等の研究機関と連携して、環境に配慮した持続可能な鉱山開発を支援しております。

外務省といたしましては、委員御指摘の環境、さらには地域との共生、そして人材育成等の点にも考慮しつつ、関係省庁に加えまして、地方企業も含めた日本企業等とオールジャパンで協力して、資源国ともお互いの信頼に基づき、手を携り合って、連携強化に引き続き取り組んでまいりたいと考えてございます。

今、参考人の方からも答弁をさせていただいたところでありますが、単に資源を確保するということだけではなくて、今ありましたような関連する人材の育成、さらには連結性を確保して実際に輸出できるような形をつくっていく。

ロビト回廊であったりとか、さまざまなインフラの整備も行っていく。

若年層向け国際理解教育(外務省高校講座等)の拡充
質問
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 外務省高校講座や訪問事業を、海外研修の事前・事後学習と接続させ、より地方の若者に届く形で充実させることは可能か
  • 地方自治体や教育委員会との連携強化、および今後の拡充方針について伺いたい
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 若年層の国際情勢への関心と理解を深めることは極めて重要である
  • 学校側のニーズに合わせた実施を行っており、実際に海外研修の事前学習として活用している事例もある
全文
質問・答弁の全文を表示

これについても、国内の国際理解を醸成していくという観点をとっても、今後の英語をもっと勉強してみたいなとか、外務省ってこういう仕事をしているんだ、海外に行ってみたいなというところにつながる、すごくいい事業だなというふうに私自身は感じているんですけれども、そこについてちょっと質問したいなと思うんですが、ぜひ私が言いたいこととしては、今のところもすごく頑張っていらっしゃることは大変わかるんですけれども、もう少し充実をさせられるといいなという観点で質問をしたいと思います。

そういった訪問の事業であるとか講座の事業を、海外研修や海外派遣の事前・事後学習とも、他の事業とも接続をしながら、より地方の若者にも届く形で充実をさせていけるといいなというふうにも思っております。

また、今もオンライン活用したりリモートでやったりもされていますけれども、どのような形で地方自治体であるとか教育委員会と連携強化を進めていくのか、今後どのように拡充できないか。

予算の兼ね合いもありますので、拡充はすぐできないかもしれませんけれども、どういった方針でこれから進めていこうと思っていらっしゃるのか、ぜひお聞かせをいただければと思います。

未来を担う若者層に国際情勢の関心と理解を深めてもらうことは極めて重要です。

高校講座や小中高校生の外務省訪問事業においては、事前に学校側に希望するテーマなどを聴取し、先方の関心やニーズに合わせた形で実施してきています。

委員御指摘のとおり、学校によっては、本事業を海外研修の事前学習の一環と位置づけているところもあり、過去においては海外研修。

地方の子どもたちへの国際理解・連携強化への関与
質問
谷浩一郎 (参政党)
  • 領事館との連携に留まらず、外務省がより本格的に関与し人材育成を行うこと
  • 都市部だけでなく地方の子どもたちにも等しく国際理解・連携強化の機会を提供すること
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 若い世代に外交の重要性や海外を知ってもらうことは極めて重要であるとの認識
  • 現職が教育活動を兼務する場合、準備等の負荷が高く、予算面以外に両立の困難さがあることへの理解を求める
全文
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谷浩一郎:領事館との連携、接続というような事務的な作業はやっているけれども、あまり本格的に関与していないというふうな答弁をいただいておりまして、ぜひとももう少し関与をいただいて、人を育てていくというところに外務省としても関与できるといいんじゃないかなと思ったところです。

ぜひとも都市部だけではなくて、地方の子どもたちにも等しく国際理解、連携を強化してやっていただけると非常に心強いなと思ったところです。

若い人たちにとってですね、外交の大切さであったりとか、海外を知ってもらうということは極めて重要だと考えております。

仕事をしながらそういったことをするという負荷もあるということ、これは予算面だけではなくて大切なことなんですけれど、この両立を図っていくというのがかなり負荷になるということもご理解いただければと思います。

日韓共同開発区域の試掘結果と評価
質問
谷浩一郎 (参政党)

- 当時の日韓共同開発区域における試掘結果を政府としてどう評価しているか

答弁
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)

- 物理探査および7本の試掘が行われたが、商業化可能な量の石油・天然ガスの発見には至らなかったと認識している

全文
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ここで経済産業省に伺います。

当時の日韓共同開発区域の試掘結果について、政府としては現在どのように評価をしているのでしょうか。

お答え申し上げます。

まず、日韓共同開発区域につきましては、1978年の日韓大陸棚南部共同開発協定の発効後、両国の共同開発権者により物理探査及び7本の試掘が行われたというふうに承知をしております。

この調査の結果、商業化が可能な量の石油天然ガスを発見するには至らなかったというふうに認識をしてございます。

東シナ海における試掘権付与後の未実施理由
質問
谷浩一郎 (参政党)

- 2005年に民間企業へ試掘権を付与したにもかかわらず、実際の試掘に至らなかった理由は何か

答弁
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)

- 試掘の実施判断は鉱業権者が地質構造の調査結果等に基づき行ったものであり、具体的な理由について経産省として回答することは困難である

全文
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2005年に経済産業省は日本の民間企業に東シナ海における試掘権を付与したにもかかわらず、その後、実際の試掘に至らなかった理由は何でしょうか。

また、鉱業法に基づき、東シナ海におきまして、2005年に試掘権が設定されておりますけれども、試掘権が与えられた鉱業権者、この方々は、工区における地質構造の調査結果等に基づき、試掘の実施以下について判断を行ったものでありまして、試掘に至らなかった具体的な理由について経済産業省としてお答えすることは困難であることをご理解いただけたらと思います。

資源ポテンシャルの再評価
質問
谷浩一郎 (参政党)

- 深海掘削技術や三次元物理探査技術の進展を踏まえ、資源ポテンシャルを再評価する必要があると考えないか

答弁
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)

- 技術進展を踏まえ、政府全体として戦略的観点から適切に対応していく方針である

全文
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また、近年の深海掘削技術や三次元物理探査技術の進展を踏まえ、改めて資源ポテンシャルを再評価する必要があるとは考えないのでしょうか。

なお、資源ポテンシャルの再評価につきましては、委員がおっしゃるような深海掘削技術、探査技術等の進展が確認されている技術も踏まえた上で、政府全体として戦略的観点から適切に対応していく方針でございます。

日本近海における政府主導の資源開発
質問
谷浩一郎 (参政党)
  • 中東依存リスクが高まる中、日本近海資源の戦略的重要性は増している
  • 政府自らがリスクを取り、中心となって資源開発を行うべきではないか、政府の認識を問う
答弁
佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 国産資源の商業化は自給率向上に資する貴重なものであるとの認識である
  • 海洋基本計画等に基づき、物理探査の実施や民間試掘への支援などの取組を継続的に実施している
  • 個別海域の戦略的対応を含め、引き続き取組を通じてエネルギーの安定供給確保につなげたい
全文
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次に、政府による資源開発について伺います。

過去の外務委員会での政府参考人の答弁では、さらなる調査の予定はない、採掘するために必要な開発権者の許可申請がなされていないと説明をされていますが、現在起こっているホルムズ海域封鎖に見られる中東依存リスクは、常に懸念されてきたことであります。

エネルギー安全保障に関わる分野においては、日本近海資源の戦略的重要性は増しており、政府自らがリスクを取り、政府が中心となって資源開発を行うべきと考えますが、この点について政府の認識を伺います。

お答え申し上げます。

まず一般論ではありますけれども、我が国領海や排他的経済水域等に賦存しますエネルギー資源につきましては、商業化がなされれば国際情勢や地政学リスクに左右されず、我が国の自給率向上に資する貴重な国産資源ということができると思っております。

これまでも海洋基本計画及び海洋エネルギー鉱物資源開発計画に基づいて、国内資源開発促進に向けた取組を継続的に実施してきているところでございます。

例えば、石油、天然ガスにつきましては、国主導での物理探査の実施ですとか、民間企業による試掘への支援といった取組を進め、国内資源開発を進めてきているところであります。

なお、個別の海域における資源開発については、政府全体として戦略的に対応することが必要ですが、いずれにしましても、引き続き、こうした取組の着実な実施を含め、各種取組を通じて、我が国のエネルギー安定供給確保につなげていきたいと考えているところでございます。

日韓大陸棚共同委員会の開催経緯と内容
質問
谷浩一郎 (参政党)
  • 39年ぶりに日韓大陸棚共同委員会が開催された理由
  • 第6回会合で行われた具体的な議論の内容
答弁
大塚(実名不明のため推定)
  • 日韓両政府間で現状確認が適切であるとの共通認識に至ったため開催した
  • 協定の実施に関する事項について協議し、緊密な意思疎通を継続することで一致した
全文
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2024年9月末、東京において、日韓大陸棚共同委員会第6回会合が39年ぶりに開催されましたが、どうして39年間も会合を行っていなかったのでしょうか。

また第6回会合の中では、一体どのような議論が行われたのでしょうか。

日韓両政府の間では、日頃から日韓関係における様々な案件につきまして、意思疎通を行っているところでございまして、2024年当時でございますけれども、この日韓大陸棚南部共同開発協定につきましても、双方の間で現状を確認することが適切であると、こういう共通の認識に至りまして、2024年9月、共同委員会の開催に至ったものでございます。

この会合におきましては、協定の実施に関する事項等について協議を行いまして、引き続き双方で緊密に意思疎通を行っていくことで一致したところでございます。

日韓大陸棚協定の今後の推進方針
質問
谷浩一郎 (参政党)

- 日韓大陸棚共同委員会の開催を踏まえ、今後どのような方針や思いで協定を推進していくのか

答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 日韓関係の状況等の推移を踏まえ、総合的に判断していく
  • 自国での確保と同志国との連携のバランスの中で考える
全文
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私44歳なんですが、ほぼほぼ39年、相当の長い期間かかって復活したということでありますが、この日韓大陸棚共同委員会も踏まえて、この日韓大陸棚協定について、今後どのような方針や思いをもって推進していくのでしょうか。

ここを外務大臣にお伺いできたらと思います。

いずれにしましても日本として、日韓関係の状況等の推移を踏まえながら、本件については総合的に判断していくことに変わりはない。

総合的に判断するということにつきましては、先ほど申し上げたような、こういった様々な安全保障、これを自国で確保するのと同時に、どう同志国との連携を図っていくか、こういうバランスの中で考える問題だと、私はそのように考えております。

東シナ海における中国の既成事実化への認識と対応
質問
谷浩一郎 (参政党)
  • 中国による構造物建設等の既成事実化や海洋秩序への影響をどの程度深刻に認識しているか
  • 既成事実を防ぐために具体的にどのような行動を行ってきたか
  • 抗議中心の姿勢で海洋秩序を守れると考えているか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 中国による一方的な開発を極めて遺憾とし、非常に深刻に受け止めている
  • 中国側の対応を見極めつつ、政府全体として戦略的観点から検討する
  • 一方的な開発を行わないよう強く求めるとともに、国際約束締結交渉の再開を強く求めていく
全文
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日本政府は、現在の東シナ海情勢について、中国による既成事実化、海洋秩序への影響をどの程度深刻に認識しているのでしょうか。

また、そのような認識の下、中国による既成事実を防ぐために、政府は具体的にどのような行動を行ってきたのでしょうか。

また、このまま日本が中国への抗議中心の姿勢を続けるだけで、東シナ海の海洋秩序を守れるとお考えでしょうか。

御指摘の点については、非常に深刻に受け止めております。

東シナ海の排他的経済水域及び大陸棚などの境界が未だ確定していない状況におきまして、中国側が同海域において一方的な開発を引き続き進めていること、極めて遺憾であります。

今後の対応等につきましては、中国側の対応を見極めながら、政府全体として、戦略的観点から検討していきたいと考えております。

いずれにしましても、中国側に対しては、一方的な開発行為や、この政治的な試みを行わないように、引き続き強く求めていくとともに、2008年合意に基づきます国際約束締結交渉の再開に早期に応じるように、強く求めていきたいと思っております。

東シナ海における日米協力の枠組み
質問
土橋章宏 (チームみらい)

- 日本主導を前提とした米国企業の技術資本参加を含む新たな枠組みを検討するか

答弁
茂木敏充 (外務大臣)

- 現時点で東シナ海に限った日米間の新たな協力枠組みについて具体的な検討を行っている事実はない

全文
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土橋章宏として位置づけ、日本主導を前提としながらも、米国企業の技術資本参加を含めた新たな枠組みを検討する考えはありますでしょうか。

当然メジャーが絡むとなりますと、相当利益にはうるさいということはよくご承知だと思いますけれど、その点も考えていかなければならないと思いますが、少なくとも現時点でですね、東シナ海に限った日米間の新たな協力の枠組みについて具体的な検討を行っているという事実はないというのが現状の姿であります。

対米投資プロジェクトによる日本近海資源開発の提案
質問
土橋章宏 (チームみらい)

- 80兆円の対米投資プロジェクトの特例として、日本近海の資源開発につながるスキームを提案してはどうか

答弁
茂木敏充 (外務大臣)

- 日米の戦略的投資イニシアティブは、サプライチェーンの米国内構築による経済安全保障や経済成長を目的としたものであり、米国への投資を念頭に置いたものである

全文
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また、日本は80兆円の対米投資プロジェクトを約束していますが、特例で日本近海の資源開発につながるようなプロジェクトスキームを提案することを考えてみてはいかがでしょうか。

また、ご指摘の日米の戦略的投資イニシアティブ。

これは日米が協力的戦略的な重要分野でサプライチェーンを米国内に作り上げ、日米の総合利益の促進、経済安全保障の確保、我が国の経済成長の促進につなげていくものでありますが、この日米合意は米国への投資、これを念頭に置いたものであるということは、ご理解いただければと思います。

日サウジビジョン2030の進捗
質問
土橋章宏 (チームみらい)
  • 日サウジビジョン2030等の戦略的協力枠組みが、具体的にどの程度プロジェクトとして実装されているか
  • フォローアップ会合や成果指標の更新が行われているか、現状を問う
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 閣僚レベルでプロジェクトの進捗を確認する閣僚会合を設置し、定期的に開催している
  • 閣僚会合に合わせ、官民の協力文書を披露するビジネスフォーラムを開催している
  • 直近では2025年9月に第8回閣僚会合を開催し、AI、エネルギー、eスポーツ等の幅広い分野で進捗を確認した
全文
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まず、サウジアラビアのパイプラインとエネルギー外交についてお聞きいたします。

安倍政権下で締結された日サウジビジョン2030というものがありますが、これをはじめとする戦略的協力の枠組みですが、現在、これらの合意文書は、どの程度、具体的なプロジェクトとして実装されているのか、また、フォローアップ会合や成果指標の更新は行われているのか、現状をお聞かせください。

このビジョン2030におきましては、日本側議長、経済産業大臣、副議長として外務副大臣、または外務大臣政務官、そしてサウジ側の議長、投資大臣ということで、この間で両国の往来の機会を捉えまして、プロジェクトの進捗を閣僚レベルで確認する閣僚会合を設置して、定期的に開催してございます。

また、この閣僚会合の開催に合わせまして、官民の新たな協力文書を披露するビジネスフォーラム、これを開催してございます。

それで直近で申しますと、昨年2025年9月に、武藤経産大臣と先方のファーレフ投資大臣との間で、第8回閣僚会合を東京で開催しております。

この中で、ゲーム、eスポーツですとか、AI技術、それからエネルギー、こうしたものを含めまして、幅広い分野における協力の進捗を確認してきているところでございます。

サウジアラビアにおける原油パイプライン整備への参画
質問
土橋章宏 (チームみらい)
  • ホルムズ海峡を迂回し、優先的に原油供給を受けられる新たなパイプライン整備に日本が参画する考えはあるか
  • ガソリン価格補助金に多額の予算を投じるより、インフラ整備の方が合理的ではないか
  • 将来的な水素・アンモニア輸送への転用や、中国の事例のような関係構築の観点から、日本の関与をどう検討しているか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • サウジアラビアの東西パイプラインが代替ルートとして非常に重要であると認識している
  • 水素・アンモニアのパイプライン敷設については、漏洩・劣化対策、保守保安、投資回収、需給状況、時間軸を踏まえて検討が必要と考えている
  • 今後、サウジアラビア側の意向やニーズをしっかり把握し、段階的に図っていきたい
全文
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次に、エネルギー安全保障についてお伺いいたします。

現在、ホルムズ海峡の情勢が不安定化し、原油輸送への懸念が高まっています。

一方で、サウジアラビアには、東部の油田から公海側、紅海ですね、公海側へ原油を輸送するパイプラインが既に整備されており、ホルムズ海峡を経由せずに輸出が可能となっています。

この代表的な東西パイプライン、いわゆるペトロラインは約1200kmの規模で、総工費は約1兆円、工期も3年程度で完成したと承知しております。

そこで、日本がサウジアラビアと協力して、新たなパイプラインづくりに参画することによって、ホルムズ海峡を経由しない輸送ルートを確保し、優先的に原油供給を受けられるような枠組みを構築する考えはあるのか、お聞きしていきたいと思います。

前提条件として、我が国では現在、ガソリン価格対策として、年間約数兆円規模の補助をしており、2022年以降では約8兆円が使われています。

今後も継続的な補助が必要になるのであれば、それよりもパイプラインを新たに作って安く買った方が、コスト面でも、そしてエネルギー安全保障の点でも合理的ではないかと考えます。

複数の輸送ルートを確保することは、エネルギー安全保障上も先ほど申しましたけれども有効であると考えます。

例えば、パイプラインが1本何かのことで破壊されたとしても、もう1本あれば原油を輸送することが可能です。

もちろん、この開発については、サウジアラビアの意向もあろうかと思いますが、先ほども申しましたように、日本とサウジアラビアの間では、日サウジビジョン2030の枠組みもあって、将来的には水素やアンモニアといった次世代エネルギーの輸送も見据えたインフラ整備が想定されております。

新たに原油パイプラインを作るとすると、そのまま次世代エネルギー輸送インフラへと転用できる可能性もあると私は考えています。

日本の製油施設とマッチし、ナフサを作りやすい中東の重油を確実に得ることは国益につながるとも考えられます。

もう1点補足しますと、サウジアラビアの隣国UAE、アラブ首長国連邦ですね。

ここにもフジャイラ港へ出るパイプライン、ちょっと短いんですけども、こういったパイプラインがありまして、これは2008年に中国の企業が主導して作って、ホルムズ海峡を通らないルートを確保しました。

これによって中国はUAEと親密な関係を作り上げました。

いわゆる中国シフトといったようなものですけども、こういった中国が手を貸すことによって、親密な関係をつくることもできました。

こうした観点を踏まえまして、サウジアラビア国内における新たなパイプライン整備に、我が国が関与することについて、どのように検討しているのか、見解をお聞かせいただけますと幸いです。

委員からご指摘ございました、サウジアラビアの東西を結ぶパイプラインにつきましては、ホルムズ海峡を迂回する代替ルートとして非常に重要だというふうに考えてございます。

政府といたしましては、代替調達先の確保に向けまして、民間事業者の方々と連携しながら、水素、アンモニアのパイプラインの敷設につきましては、同国、サウジアラビアも含めまして、いずれの地域でも漏洩の問題ですとか、劣化の問題、対策をはじめとした保守、保安上の観点ですとか、大規模な投資回収が見込まれるだけのパイプラインの沿線上の需給の有無を含めて、時間軸も踏まえつつ検討することが必要だというふうに考えられているところでございます。

ただ、いずれにしましても、今後ともサウジアラビア側にどのような意向、ニーズがあるのか。

これをしっかり把握していくことも含め、しっかりと一層ずつを図っていきたいというふうに考えているところでございます。

日本独自のコンテンツ配信プラットフォーム構築支援
質問
土橋章宏 (チームみらい)
  • 日本のコンテンツ海外発信が海外プラットフォーム依存であり、収益性やデータ取得の面で不利な構造にあることを指摘
  • 日本独自の配信プラットフォーム構築に対し、現状どのような支援を行い、何を目指しているか
答弁
茂木敏充 (外務大臣)
  • 外国プラットフォームへの依存による回収率の低さやデータ取得の課題を認識している
  • 本年より日本企業のプラットフォーム拡大支援を強化し、流通プラットフォーム支援事業を創設した
  • 翻訳支援やプロモーション支援を通じて供給を拡大し、アニメから漫画・グッズへの送客など競争力を高める
  • 2033年にコンテンツの海外売上20兆円という目標の達成を目指す
全文
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次に、コンテンツ販売の海外促進策についてお聞きします。

今年度のコンテンツ産業関連予算は、政府全体で約590億円であり、韓国や中国、米国には及ばないまでもかなり近づいてきました。

しかし、日本のコンテンツの海外発信は、ネットフリックスなどの海外プラットフォーム経由が多く、収益性で不利であり、顧客データも取れないなど、条件の悪い構造にあります。

私もかつて脚本を書いておりまして、海外のプラットフォームにいくつか作品が載っているのですが、やはりその作品が買い切りであったりとか、誰が何回見たかを教えてくれないとか、契約がかなり足元を見られてしまった契約になっておりますので、クリエイターとしても心苦しいところですし、日本としてもほとんど収益が上がってこないといった、ほとんどと言っては言い過ぎですけれども、かなり収益性が低い状況となっております。

しかし今のところ、日本の支援は配信プラットフォームの構築というよりは、海外プラットフォームへの供給支援にとどまっているように思われます。

そこでお尋ねします。

日本独自の配信プラットフォーム構築に対して、現状、どのような支援が行われており、どのような形で目指しておられるのでしょうか。

経済産業省は海外に通用するアニメ、実写、ゲーム作品について、国内での制作や海外での販売促進を支援してきたところでございます。

結果として、作品が海外流通に強い外国企業のプラットフォームに供給されることも多くあったと認識をしております。

また、ご指摘のとおり、作品の海外展開を外国企業のプラットフォームに依存し、海外売上の回収率が低い、顧客データが取れない等の課題もあると承知しております。

こうした状況に対応するため、本年より新たに日本企業のプラットフォーム拡大支援を強化したところでございます。

具体的には、流通プラットフォームの支援事業を創設しまして、翻訳支援等による海外向けコンテンツの供給を拡大するとともに、海外ユーザー拡大のためのプロモーション支援をする。

また、我が国のコンテンツ分野の広さを生かし、アニメから漫画やグッズにファンを送客するなどの日本企業の流通プラットフォームの競争力を高めていきたいと考えております。

加えまして、ハードソフト両面の開発プラットフォーム等の支援も行ってまして、こうした施策を通じて、収益を拡大して、日本初のコンテンツの海外売り上げを2033年に20兆円にする目標を達成していきたいと考えております。

コンテンツ分野の支援体制の改善
質問
國場幸之助 (外務委員長)

- コンテンツ政策の推進体制をどのように改善する考えか

答弁
鈴木内閣府副大臣
  • Japan Creative Portalを立ち上げ、支援策を一覧化した
  • コンテンツ分野の官民投資ロードマップ素案に、一気通貫の新たな支援体制の在り方を盛り込んだ
  • 関係業界や省庁と連携し、他国事例を参考に検討を進める
全文
質問・答弁の全文を表示

どのように改善されるおつもりなのか、考えをお聞かせください。

コンテンツ政策を担う省庁や執行機関が多岐にわたる中、省庁横断で政策を推進する体制を求める声が上がっていることは承知をいたしております。

内閣府としては、他省庁の政策も含めて、コンテンツ分野の支援策等を一覧化したJapan Creative Portalを昨年10月に立ち上げたところでございます。

さらに政府として、現在検討中のコンテンツ分野の官民投資ロードマップの素案において、一気通貫の新たな支援体制の在り方を検討する旨盛り込んでおります。

具体的な体制等については、今後、関係業界や関係省庁とも丁寧にコミュニケーションを取りながら、他国の事例も参考に検討を進めてまいりたいと存じます。

発言全文

國場幸之助 (外務委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

(修正対象のテキストに有効な発言内容が含まれていないため、出力はありません)

伊藤聡 (自由民主党・無所属の会) 9発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

國場幸之助(外務委員長)これより会議を開きます。

国際情勢に関する件について調査を進めます。

この際、お諮りいたします。

本件調査のため、本日参考人として、日本銀行企画局長、奥野昭雄君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として、お手元に配布のとおり、外務省大臣官房地球希望課題審議官、中村亮君ほか19名の出席を求め説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

御異議なしと認めます。

よってそのように決しました。

質疑の申出がありますので順次これを許します。

伊藤聡君。

質疑者 伊藤聡

伊藤聡(自由民主党・無所属の会)自由民主党・無所属の会の伊藤聡でございます。

本日質問の機会を与えていただきました。

委員長をはじめ理事、委員の皆様に心より感謝を申し上げます。

私にとって初めての国会質問でございます。

茂木大臣をはじめ政府の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

私の社会人スタートは外務省からでございました。

思い合って2年で退職をし、国会議員秘書などを経て衆議院議員になりました。

個人的な話ですが、本日この姿を見ていただきたかった方がおります。

激務により49歳で亡くなられた元外務省経済連携課長の松田誠さんでございます。

松田さんとは採用面接で出会い、内定を押し上げていただきまして、また退職時も最後まで引き止めてくださいました。

外交官は心身を削り、命を懸けて職務に当たっておられます。

心からの敬意を申し上げます。

これまで私の人生に携わってくださった全ての方にも感謝を申し上げ、そして私自身も本日全身全霊で質問に臨みます。

はじめに日本外交の基本姿勢について伺います。

私が外務省を退職した2010年は、中国の急速な台頭で米国や我が国との衝突が真剣に議論をされ、現在その懸念は現実化をしております。

東アジアから引っ越すことなどできない中、この状態を日本外交は看過できません。

私もアメリカ留学で痛感しましたが、米国人は漢字が読めず、東洋の感覚が伝わりにくいですし、また中国も西洋の啓蒙思想や民主主義の真髄は実感をしづらいと思います。

東洋と西洋は相互に理解し合うのは極めて困難だというふうに感じております。

それはハーバード大学のグレアム・アリソン教授が著書『米中戦争前夜』でも図示したとおりです。

資料1にお付けしております。

米中が無理解の中で台湾有事が勃発をすれば悲劇以外の何者でもありません。

その中で日本は、例えば出雲、奈良の三輪山、そして伊勢と信仰の中心を移す中で、独自の文化文明を育み、その上で、例えばですけれども2007年に中国の温家宝首相が日本の国会でも演説をしたように、日本は中国や朝鮮半島から仏教、儒教などを吸収し、そして明治維新後は民法、刑法などはドイツ、フランスなどの大陸法体系に倣いまして、そして戦後は経済を中心にアメリカ、イギリスなどアングロサクソン系の制度を取り入れてきた、いわばハイブリッド国家であります。

世界史の中で、日本のような特別な国にしか果たせない役割があると考えます。

外交は100年から1000年先を見て行うものです。

その視点で本来は、FOIP、自由で開かれたインド太平洋を進化をさせ、包含した、例えば国家外交戦略とも言えるような、日本外交のコンセンサスを示す文書を作ってもいいとさえ思います。

その観点で伺います。

政治の運命を共にする米国との関係強化と、そして中国との戦略的互恵関係をどう両立させるか。

また、その中で最近細っている中国とのパイプを長期的観点でどう構築するかについて、外務大臣の御見解をお伺いいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木敏充(外務大臣)伊藤委員には、御自身の経験も踏まえて、外務省職員、また外交の現場について、温かい言葉をいただいて感謝を申し上げます。

グレアム・アリソン教授、私にとっても恩師に当たる方であります。

御質問にお答えいたします。

日米同盟は我が国の外交・安全保障政策の基軸でありまして、インド太平洋地域の平和と繁栄の礎であります。

3月の高市総理訪米で得られた成果、私も同行させていただきましたが、これを踏まえて、日米同盟の抑止力・対処力を一層にこれを強化していくとともに、経済安全保障を含みます幅広い分野での日米協力を拡大していく考えであります。

対中関係をマネージしていく上でも、我が国と米国との関係が極めて重要でありまして、対中施策について、日米間で緊密に意思疎通していきたいと思っております。

昨日、アメリカ財務大臣が報酬前に日本に立ち寄られて、総理、私も面会をさせていただきましたが、様々なやり取りもさせていただいたところであります。

また、中国との間で、戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築していく。

こうした方針は政府として一貫しております。

その上で、日中間に懸案と課題、当然隣国でありますから、そういった懸案と課題があるからこそ、一措置をしっかり行い、そうした懸案や課題を解消していくことが重要であると考えております。

我が国としては、中国との様々な対話についてオープンでありまして、こうした姿勢のもと、今後も国益の観点から、冷静かつ適切に対処していきたいと、このように考えております。

質疑者 伊藤聡

伊藤聡(自由民主党・無所属の会)ご丁寧に答弁をくださいまして、ありがとうございます。

次にイラン情勢とシーレーン防衛についてお伺いをさせていただきます。

イラン情勢について、茂木大臣、そして外務省の皆様の日々の大変な外交努力に心から感謝を申し上げます。

私はアラグチ外相が日本大使だったときの回想録を読みましたけれども、例えば東日本大震災では被災地に何度も赴かれるなどですね、大変な行動力、日本への洞察力をお持ちでいらっしゃって、親しみの情が湧いてまいります。

イラン情勢は現在進行形のため深くはお聞きをいたしませんが、日本関係船舶の航行が今後どうなるかなどは、ホルムズ海峡の現状、日本国民の大きな関心事でございます。

そこで政府のご認識について、茂木大臣にお伺いをいたします。

ホルムズ海峡は国際法上通過通行制度が適用される国際海峡とお考えでいらっしゃいますでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木敏充外務大臣イランのアラグチ外相とは私も2月28日の事態発生以来5回にわたって電話会談を行っておりますが、親日かどうかも別にして、地政学的であることは間違いないと思っておりまして、イランとの関係では長い関係を日本として持っておりまして、このホルムズ海峡における安全、そして自由な航行、これは毎回アラグチ大臣の方にも私の方から働きかけを行っているところであります。

そしてホルムズ海峡はどういう位置づけかということでありますが、国連海洋法条約上、公海または排他的経済水域の間をつなぐ海峡であって、国際航行に使用されているもの、いわゆる国際海峡については、他に代替となる同様に便利な航路が存在する場合を除いて、通過通行が認められております。

7月21日の国会におきまして、ホルムズ海峡が国際海洋法上の通過通行制度が適用される国際海峡に当たるか否かについては、政府として確定的な評価を申し上げるには、なお精査を要する。

このように答弁を申し上げたところでありますが、精査を続けてまいりました。

その上で、ホルムズ海峡は、オマーン湾の公海、または排他的経済水域と、ペルシャ湾の公海、または排他的経済水域との間に位置をしております。

そして、高市総理が述べているとおり、国際公共財として、世界の物流の要所として、現に国際航行に使用されている海峡でありまして、他に代替となる同様に便利な航路が存在しないことも明らかになっております。

またホルムズ海峡についてはこうした使用状況も踏まえ、直近の国連安保理決議2817号においてもホルムズ海峡における合法的な通過通行、または航行の自由が認められるべきと、こういった認識が示されたところであります。

以上を踏まえまして、ホルムズ海峡につきましては、国際法上、通過通行制度が適用される国際海峡に該当する、こういった判断に至ったところであります。

質疑者 伊藤聡

伊藤聡君ありがとうございます。

今後のご対応も、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

今回感じましたのはホルムズ海峡に限らず、日本のシーレーン防衛体制は大丈夫なのかと、十分な法的基盤が整っているんだろうかという点でございます。

特に日本の戦後外交法は想定外に対応してきた歴史です。

こちらも資料3につけております。

今想起される想定外というものは、例えば原油等のエネルギー途絶が日本経済の壊滅をもたらすような事態が、世界のさまざまなシーレーン場で発生をするということでございます。

海峡の広さ、周辺情勢はまちまちでございまして、事態の複雑さも千差万別でございます。

私自身も今回さまざまな事態をシミュレーションしてみましたけれども、これまで想定外と思われていたケースも可能性としては発生するのではないかと感じております。

こういった中で政府の方にお伺いいたしますが、今回の事態を契機に、あらゆる事態を想定し直して、日本のシーレーン防衛体制強化のための法的基盤を整える検討を始めるべきだと考えますが、ご見解を伺います。

また大変恐縮です。

連続してお伺いでございます。

こちらも茂木大臣にお伺いいたしたいと思いますが、マラッカ、ロンボク、ホルムズ、スエズ、スリランカ、ケープタウンなどのチョークポイントを抱える国々との外交関係をより一層強化すべきだと考えますが、具体的にどう強化するかも含めて、茂木大臣のご見解をお伺いいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木大臣官房審議官法的基盤の件についてお答え申し上げます。

四方海に囲まれた我が国は、石油等の原材料の多くを海上交通路を通じた輸入に依存しておりまして、シーレーンの安全は我が国の経済活動の生命線だと考えております。

特に有事に際しては、継戦能力の観点からも海上交通の安全確保が重要であり、我が国に対する武力攻撃の排除や、国民の生存確保に必要不可欠な物資を輸送する船舶に対する攻撃を排除することを含め、武力の行使の三要件が満たされた場合に必要な武力の行使を行うことは現行法制度上可能でございます。

また、武力攻撃に至らない状況下においても、海上における人命もしくは財産、または治安の維持のため、特別の必要がある場合には、海上警備行動を発令し、我が国関係船舶を保護することが法制度上可能でございます。

このように、現行の法制度においても、海上交通の安全を確保するための仕組みは設けられていると考えておりますが、政府としては引き続き、いかなる事態においても、国民の命と平和な暮らしを守るべく、我が国のシーレーンを守るための取り組みを含め、必要な検討を不断に行ってまいります。

市連における航行の安全の確保の重要性につきまして、今参考人の方からお答えをさせていただいたとおりであります。

我が国は自由で開かれたインド太平洋というビジョンのもと、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持、強化をしていくために、アジアや中東、アフリカ、いろいろな海峡について言及をいただいたところでありますが、当該の諸国と海洋安全保障分野での連携を積み重ねてきております。

例えば、これらの国々に対して、ODA、OSAを通じた海上保安機関及び海軍への支援を継続しております。

また、2国間や多国間での各国の海上保安機関や海軍との共同訓練等を通じて連携を強化をしているところであります。

こうした取組を基礎にして、市連の安全確保も念頭に沿岸国との協力関係をさらに強化していきたいとこのように考えております。

委員長 國場幸之助

國場幸之助委員長伊藤聡君。

質疑者 伊藤聡

伊藤聡ありがとうございます。

最後になってしまうかもしれません。

時間でございますが、安保三文書についてお伺いをさせていただきます。

国家安全保障戦略を策定されまして、日本の安全保障議論をかなり前進させました。

その中で当初から私の方で気になっている点がございまして、いわゆる国益の定義の表現でございます。

かなり曖昧であると感じておりました。

そういったところ、私もちょっとハーバード大学の、先ほど話に出ましたグライ・マリソン教授の国益の定義というものに出会いまして、こちらの委員会には、コンドリーザ・ライス氏、リチャード・アミテージ氏なども名を連ねておられるところでございますが、資料5でお示ししたものでございます。

左上のところでございますが、バイタル・ナショナル・インタレスト、死活的に重要な国益のために、米国は国家のあらゆる資源を投入して追求するんだというような強い意志が共有されているのではないかというふうに私は感じた次第でございます。

この点について、日本の国家安全保障戦略の改定についてもお伺いをさせていただきます。

今般の安保三文書の改定において、国益定義をより具体化させて、国民の命、国家生存を最高価値として再提起すべきではないでしょうか。

また、国家安全保障戦略に、日本への核、生物、化学兵器攻撃を阻止するといった記載が必要ではないでしょうか。

また、それに関連して、外交目標というものもはっきりと定義すべきだと考えますが、御見解を伺います。

原田直樹 (中道改革連合・無所属) 29発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

柏原内閣審議官。

政府参考人 柏原

お答えいたします。

現行の国家安保戦略におきましては、我が国の主権と独立を維持し、領域を保全し、国民の生命・身体・財産の安全を確保すること、また経済成長を通じた更なる繁栄を実現し、他国と共存、共鳴できる国際的な環境を実現すること、また普遍的価値や国際法に基づく国際秩序を擁護し、自由で開かれた国際秩序を維持・発展させること、などを我が国が守り、発展すべき国益として明示しているところでございます。

その上で国家安全保障戦略におきましては、こうした我が国の国益を確保できるようにするための安全保障上の目標というものを規定してございます。

有事等の発生を阻止すること、また万が一我が国に脅威が及ぶ場合も、これを阻止・排除し、かつ被害を最小化させつつ、我が国の国益を守る上で有利な形で集結させることなどを明記しているところでございます。

いずれにいたしましても、現在、我が国の取り巻く安全保障環境が加速度的に変化する中、我が国の独立と平和、国民の平和の暮らしを守り抜くため、本年中より3文書を改定するべく、検討を進めているところでございます。

委員長 國場幸之助

伊藤聡君。

政府参考人 三宅文人

三宅文人大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

委員から外交に関する御提案もいただきました。

世界は今、パワーバランスの変化や紛争対立の激化を受けまして、戦後最も大きな構造的変化の中にございます。

安全保障環境も一段と厳しさを増しているところでございます。

このような厳しい国際情勢の中、国民の生命財産の安全確保、経済成長を通じたさらなる繁栄の実現、自由で開かれた国際秩序の維持発展といった我が国の国益の確保のため、積極的に外交展開をしてきているところでございます。

我が国に取り巻く安全保障環境、これが加速度的に変化する中、今、国家安全保障局からも答弁がありましたけれども、現在、本年中に国家安全保障戦略を含む3文書、これを改定すべく検討を進めてきているところでございます。

外務省といたしましても、そうした検討も踏まえて、引き続き外交を積極的に展開していく所存でございます。

質疑者 伊藤聡

伊藤聡君。

時間を超過していただきまして申し訳ございませんでした。

以上で私の質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

委員長 國場幸之助

次に原田直樹君。

質疑者 原田直樹

おはようございます。

中道改革連合の原田直樹です。

本日も質問の機会をいただきましてありがとうございます。

ゴールデンウィークを挟んで半月以上ぶりの外務委員会の開催となります。

この連休中、外務委員の皆様におかれましても、海外で議員外交に臨まれた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

実は私自身も、今年が日本とベルギーの外交関係160周年の節目であるということで、日本ベルギー友好議員連盟の一員としてブリュッセルを訪問し、ベルギー政府関係者、議会関係者との面会に参加をさせていただきました。

高市総理がベトナム、オーストラリアを訪問し、また茂木外務大臣もアフリカ4カ国を歴訪されたのに加えて、この連休中には大変多くの閣僚が海外に出て、まさに日本政府を挙げて、各地で精力的な外交を展開されたことと思います。

そうしたことにも触れながら、直近の日本外交の大きな流れ、置かれた状況と課題、そしてそれに対する戦略を確認するような形で、今日は質問をさせていただきたいと思います。

昨今のイラン情勢が激化をして、混迷を極めている中で、外交というものに対する国民の皆さんからの注目が非常に高まっております。

外交や国際情勢といったものが、どこか遠い世界の問題なのではなくて、エネルギーの確保といったものを通じて、私たちの国民生活に直結する課題であるということを、今、全日本国民が痛感をさせられております。

この外務委員会での質疑を、中継やアーカイブの動画、そして議事録等で見てくださった方が、なるべくわかりやすい、一般の国民の皆さんに理解をしていただきやすいような、平易な言葉で質問をさせていただくように、私も心がけたいと思います。

ぜひ大臣はじめ政府参考人の皆さんにおかれましても、その点はご留意をいただいて、ご答弁いただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

それでは質問に入っていきたいと思います。

冒頭から事前の通告と少し順番が変わってしまって申し訳ないんですけれども、まずはじめに、イラン情勢に伴う原油高などによる影響調査アンケートに基づく命と暮らしを守るための緊急提言に対する、茂木外務大臣の受け止めをお伺いしたいと思います。

これはご存じでない方も多くいらっしゃると思いますので、これ何かといいますと、イラン情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰が、国民生活及び事業活動にどのような影響を及ぼしているのかということを把握をするために、私ども中道改革連合と、また参議院の立憲民主党、公明党の3党が、全国で実施をした緊急聞き取り調査に基づく提言でございます。

私たちは、徹底した現場主義の下で、全国で1万2000を超える個人・法人の生の声を伺ってまいりました。

そして、その結果を集約した上で、その内容に基づいて、緊急経済対策の取りまとめと、補正予算の早期編成を求めました。

連休前の4月28日に、三党の幹事長から、木原官房長官に対して申し入れを行ったものになります。

一つ一つ細かな内容には触れませんが、国内の経済対策が中心の内容になっており、一部重要物資のサプライチェーンの見直しなど、外交にも関わる内容に触れているものになります。

なぜこの提言について、外務委員会の場で触れるかといいますと、やはり先ほどから申し上げているとおり、国際情勢や外交というものが、私たち日本人の生活と密接不可分であるということを、今回のイラン情勢を通じて、改めて直視させられているからであります。

つまり、言い換えれば、外交を行うということは、さまざまなレベルや分野での取り組みがあると思いますが、それがめぐりめぐって、一般国民の生活に影響することでありますし、そのための外交であるということは、やはり常に念頭に置かなければならないとこのように考えております。

私たち国会議員に加えて、全国の地方議員が主体的に調査を実施し、そしてまた多くの国民や事業者の皆様がご協力くださったことで、1万2千を超える声を直接政府に届けることができました。

少し前置きが長くなりましたが、まずはこの提言に対する受け止めについて、冒頭、茂木外務大臣の所感をお伺いいたします。

茂木外務大臣。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣:委員の方からの御指摘がありました緊急提言。

これはイラン情勢に伴います、原油高などの影響を受ける個人であったりとか、法人に対する、主に国内での支援策を中心に取りまとめた提言であると、このように承知をいたしております。

もちろん国際情勢というものが、地球の反対側といいますか、そして世界地図で見ますと、本当に狭い。

ホルムズ海峡を実質的に閉鎖をされるということで、これだけ大きな影響が世界に生まれ、日本にも生まれる。

こういうことによって、良い悪いというのは別にして、外交というのは決して遠い世界のものではないということをお感じいただいている国民の方も多いのかなと、こんなふうに思っているところであります。

提言に記載のある補正予算につきましては、大半が所管外の問題でありまして、外務省として補正予算そのものについてお答えするということは差し控えたいと思いますが、外務省としてもイラン情勢による経済的影響を緩和する、このことは極めて重要な課題だと思っております。

いずれにしても今一番重要なことは、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保を含めて、事態の鎮静化が一刻も早く実際に図られることであると考えております。

日本としても2月28日の事態発生以来、同国、米国、イスラエル、そしてイラン、さらにはパキスタンを中心としました中立国、湾岸諸国、G7各国等々、協議を重ねてきております。

私自身、電話を含みまして、30回以上の外相会談等をこの間行ってきたところであります。

引き続き、米国とイランとの協議の再開、そしてパキスタンをはじめとする中立国の外交的取組を後押しするとともに、国際社会と緊密に連携しながら、できる限りの外交努力を進めていきたいと考えております。

委員長 國場幸之助

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

原田直樹:丁寧な御答弁をいただきましてありがとうございます。

続いてここから、現下のイラン情勢についてお伺いをいたします。

今、大臣からもお言及をいただきましたけれども、アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃が始まったのが2月の末ですので、すでに2ヶ月半の月日が経ってしまいました。

その間、さまざまな段階、フェーズをたどってきたわけでありますけれども、今この瞬間、一応の停戦、鎮静化状態であり、大規模な攻撃が行われて、多くの尊い命が次々に失われている、そういった状況でないという点について言えば、当初から考えれば一つの前進であると思います。

一方で落としどころの見えない、出口のない状態が非常に長く続いて長期化をしている。

これはとても深刻な事態でありますし、そのことが日本の経済安全保障を大きく脅かして、私たちの生活にも多大なる影響を与えているわけであります。

アメリカとイランの交渉等についても、連日様々な報道がなされておりますが、なかなか先行きが見通せない状況です。

そこで改めてお伺いをいたしますが、政府として最新のイラン情勢をどのように認識をしているのでしょうか。

茂木外務大臣にお伺いをいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣:この問題、さまざまな報道も連日のようにあるわけでありまして、私も様々な国と直接話をしておりますが、外交上のやり取りにつきましては控えさせていただきたいと思っておりますが、米国とイランの間では、協議の再開に向けて、先週末にも、米国の提案に対するイラン側の回答を含めてやりとり、これは続けられておりまして、またパキスタンをはじめとする中立国によります外交努力、これも継続をしているところであります。

今、先ほども申し上げましたが、最も重要なことは、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保を含めて、事態の鎮静化が一刻も早く実際に図られることでありまして、単に停戦、今、いくつかの形で単発的な攻撃とはありますが、一定程度の収まりを見せておりますけれど、完全な停戦に至っているこういう状態でないわけでありまして、一刻も早く実際にこの事態の鎮静化が図られることでありまして。

米イラン間の協議が再開をされ、話し合いを通じて最終的な合意に早期に至ることを期待いたしております。

日本としては引き続き、米国とイランとの協議であったり、パキスタンをはじめとする中海国の外交的取組、これを後押しするとともに、国際社会と緊密に連携しながら、できる限りの外交努力を進めていきたいとこのように考えております。

委員長 國場幸之助

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

お答弁ありがとうございます。

今、大臣が御答弁いただいたとおりでありますけれども、日本政府としてこれまで、当事国であるアメリカ、イラン、イスラエルに加えて、湾岸諸国や欧州各国など、さまざまな国に働きかけをして、停戦維持、緊張緩和、そしてホルムズ海峡における航行の自由と安全の確保が重要であることを繰り返し訴えてきました。

当初は邦人保護、これが最大の課題でもありましたけれども、この点についても不眠不休で迅速な対応をされてきましたし、また海上回廊の設置や、あるいはパワーアジアの立ち上げなど、さまざまな枠組みも国際社会に対して提案をし、まさに日本外交として、やれることはすべてやってきている、そうした状況であると思います。

そのことを踏まえて、改めて外務省の職員をはじめ、ご尽力をいただいている関係者の皆様に、深く感謝と敬意を表したいと思います。

その上で、やはり日本の国益を考えたときに、今最も大きな論点、課題は、エネルギーの安全保障をどのように確保するのかということであると思います。

日本の原油輸入の9割近くがホルムズ海峡を経由しており、エネルギーのホルムズ海峡への依存度が非常に高い、過度に依存をしてきてしまったことが、この1つの原因であると考えております。

そのように見ていきますと、ホルムズ海峡の安全な航行を何とか確保して、1日でも早く中東からの原油の輸入を再開できるようにするということ、そのための外交努力というのが、まず1つの方向として求められております。

一方で、当然、ホルムズ海峡を経由する中東からの輸入以外のエネルギー確保の経路を開拓をしていく、この大きく2つの方向性での外交努力が必要であると思います。

そこでまずお伺いをいたします。

ホルムズ海峡の航行の安全確保、そしてそれによるエネルギー安定供給に向けた政府としての対応の状況、また今後の見通しについて改めてお示しください。

宮城裕文大臣官房審議官。

政府参考人 宮城裕文

お答え申し上げます。

中東地域の平和と安定の実現は、エネルギー安全保障の観点を含め、日本を含む国際社会にとって極めて重要な問題であります。

日本として、2月28日の事態発生以来、高市総理をはじめ、さまざまなレベルで、当事国、中海国、湾岸諸国、G7各国等と協議を重ねてまいりました。

特にイランとは、高市総理とペゼシュキアン大統領との間で2回、茂木大臣とアラグチ外相との間で5回の電話会談が行われ、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保を含め、話し合いによる事態の早期鎮静化に向けた働きかけを行ってまいりました。

また、外務省としても、我が国のエネルギー調達先の多角化や安定供給に向けた取組を行ってきております。

先般、茂木大臣がアフリカに出張された際、アンゴラとの間では、日本企業のアンゴラ産原油の取引への参画を後押ししていくことで一致したところでございます。

今、最も重要なことは、先ほど大臣が述べられたとおり、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保を含め、事態の鎮静化が一刻も早く、実際に図られることであると考えております。

引き続き、米国とイランの協議再開、中海国の外交的取組を後押しするとともに、国際社会と緊密に連携しながら、できる限りの外交努力を進めてまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

御答弁ありがとうございます。

この問題は本当になかなか当然簡単には進まない、非常に難しい課題ではありますけれども、引き続き粘り強い取組をお願いしたいというように思います。

そして、やはりホルムズ海峡の安全な航行の確保、通行の再開が難しいということになれば、別の供給源から資源やエネルギー、重要物資等を安定的に確保する新たなルートの開拓が求められる、そちらの方向性の努力が今最大の課題であると考えております。

こうした経済安全保障への問題意識は、今イラン情勢のお話をずっとしていますけれども、今般のイラン情勢に限った話ではありません。

例えば中国による日本に対するレアアースの輸出規制は依然として続いておりまして、日本としても調達の多角化を進めているものの、重要鉱物の分野では依然として中国への依存度が高いそうした状況が残っていると理解をしております。

少しまた通告と質問の順番が前後してしまいますけれども、こうした経済安全保障への課題意識を強く持った上でこのゴールデンウィークの連休期間中の積極的な外遊、外交につながったものと理解をしております。

総理、また外務大臣をはじめ、10名の閣僚が合計21カ国を訪問し、一連の外交が集中的に行われたと報道を通じて掌握をしております。

ここで私が重視をしたいのは、個々の訪問先、また個別案件の羅列ではなくて、今回のこの連休中の外交全体として、どのような戦略が貫かれていたのかという点であります。

そこで茂木外務大臣にお伺いをいたします。

今回の連休の期間中の閣僚による一連の外遊について、政府はどのような全体戦略の下で実施をし、またどのような成果と課題があったと整理をされているのか、所管外の部分もあるかもしれませんが、可能な範囲で茂木外務大臣のご認識をお聞かせください。

茂木外務大臣。

答弁者 茂木敏充

これは連休中の外遊にかかわらず、大きな方針として、どう他国との関係を強化をしていくかということで、大型連休前に総理から閣僚に対して、自由で開かれたインド太平洋、このFOIPの進化について、各国への説明を行うこと、また、原油や石油製品、重要鉱物等の安定調達及び、新たな供給源の開拓等について、指示があったところであります。

こういった指示を踏まえて、様々なやり取りがありますが、実際に関係国を訪問して、その国の大統領であったりとか、外務大臣であったりとか、さまざまなハイレベルの人と直接対話をする、働きかけをする、こういったことは極めて重要だと考えておりまして。

大型連休中、高市総理はベトナムとオーストラリアを、そして私自身はザンビア、アンゴラ、ケニア、南アフリカのアフリカ4カ国を訪問いたしました。

まず、総理が訪問したベトナムやオーストラリアとの間では、互いの強靭性、自立性を高めて、地域全体でともに強く豊かになると、こういった共通目標に向けた具体的な協力の推進について、両国と一致を見たところであります。

また、インド太平洋地域の戦略的課題についての連携、中でも安全保障協力の一層の進化についても一致をいたしました。

また、私自身にとっても、5年ぶりとなりました、今回のアフリカ訪問の主な目的は三つありまして、一つはグローバルサウスとの連携を深めること。

これはグローバルサウスが今、国際社会でも非常に発言力を強め、また成長する中で、一方で成長に伴う課題、これも大きくなっているのは確かであります。

そして二番目に資源外交を展開し、サプライチェーン強靭化に向けた協力・連携を深めること。

そして最後に第3番目に、自由で開かれたインド太平洋、FOIPの進化及び日本の対アフリカ外交政策について発信を強化する。

この3点が主な点でありました。

訪問した4カ国、いずれも我が国と基本的価値を共有し、さらなる成長が見込まれる国々でありまして、これまでの実績であったり、信頼関係も踏まえて率直な意見交換ができ、非常に有意義な訪問であったと考えております。

結構遠くて、行くのに丸1日かかってしまうということで、結果的には5カ国訪問という行程にはなったわけでありますが、今回、進化を表明しました、我が国外交の柱でありますFOIPについては、その中核的な理念、そのものは変わらないわけでありますが、国際情勢がより一層厳しくなる中にあって、自由で開かれた国際秩序を維持、強化していくためには、各国の自立性、そして強靭性を強化していく必要があります。

日本はそのために今後も経済、社会、安全保障等あらゆる分野で各国各地域と手を携え、最も効果的な支援、協力を行っていきたいとこのように考えております。

委員長 國場幸之助

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

詳細なご答弁をありがとうございました。

私もベルギーに、また一緒にフランスにも訪問をしましたけれども、茂木大臣が訪問中、各国から動画で狙いですとか、報告をあげられているのを拝見をいたしておりました。

今、日本にとって最大の課題となっている経済安全保障の強靭化、また今ご説明あったFOIPの進化も含めて、政府一丸となって、今、国民の皆様からすると、本当に知りたい関心があることは、この理念、枠組みではなく、実際に何をどこまで実現できたのかということに関心があると思います。

例えば、原油、LNG、重要鉱物の調達先の多角化について、どこまで具体的な前進があったのか、どれだけの供給を確保できるのか、もしくはその見込みがあるのか。

さらに突き詰めていえば、その結果として、今回の外遊の成果が、電気代、燃料代、医療物資、産業用部材の安定確保など、国民生活にどのようにつながるのか。

そうした一般の国民の生活への影響、アウトカムこそが真に重要であると思います。

そこでお伺いをしたいと思いますのが、今回の一連の外遊の成果について、会談を行った、協力を確認したという方向性や、理念の説明にとどまらず、できれば数値を伴うような形で具体的な成果について。

国民生活への影響といったものが理解できるような形でご説明をいただけますでしょうか。

ただすみません、この点については事前に具体的に通告ができておりませんでしたので、部分的なものでも構いませんし、また目標といったものでも構いません。

数値観、規模感についてイメージが湧くような形で可能であれば、可能な範囲でご答弁をいただけたらと思います。

外務大臣官房サイバーセキュリティ情報課参事官。

政府参考人 外務大臣官房サイバーセキュリティ情報課参事官

お答え申し上げます。

現下の中東情勢によりまして、エネルギーですとか、資源の供給が滞ることの影響を最も受けておりますのは、アジアでございまして、その影響は、委員御指摘のとおり、我が国を含むサプライチェーンで密接に結びつく、全ての国に及ぶという認識から、本年4月、高市総理が新たな協力の枠組みとして、パワーアジアを立ち上げました。

このパワーアジアは、域内のエネルギーや重要物資のサプライチェーンの強靭化に向けて、緊急対応と中長期の構造的対応の両輪からなる金融面での協力等を行うものでございます。

例えばでございますけれども、現在までの進捗状況といたしましては、今月2日に高市総理がベトナム首脳との間で、地域における重要物資の生産とサプライチェーンを維持するため、パワーアジアのこの初めての案件といたしまして、ベトナムにおける二村製油所の原油調達について、ネクシィーを通じて支援する方向で一致したところでございます。

アジアの国々とともに、エネルギーの安定供給とサプライチェーン強靭化に取り組むこのパワーアジアは、まさに高市政権が掲げますFOVIPの具現化でもあり、引き続き平和と繁栄をつくる責任ある日本外交を展開していく所存でございます。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

原田委員、具体的な数字につきましては、なかなか手元に資料はないわけでありまして、事前に通告をいただきますと、もっと充実した議論が私はできるんじゃないかなと思っておりますが、例えば、代替調達先、米国からの調達先は今、前年同月期で4倍まで増えてきております。

そして、代替調達を含めて、これから6割、7割、調達が進むと、こういう見込みも立っておりますけれど、細かい数字につきましては、おそらく経済産業省、資源エネルギー庁の方をお呼びいただいてお聞きをするか、そちらの委員会でご質問いただくのが一番正確なんではないかなと思っております。

安定と、これがどう見通せるか、こういったことによって、市場動向というのは決まってきますので、なかなかこちらの点について、どう動くということを、日本だけの調達で考えるということは、極めて困難だと私は思っております。

委員長 國場幸之助

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

事前の通告が少し不備があった中で、丁寧な御答弁をいただきまして、ありがとうございました。

国際情勢が激動する中で、外交努力によって日本の国益を守っていく、そのための知恵を出し合うということは、与野党を問わない政治家の使命でありますから、引き続き、丁寧で建設的な議論を心がけてまいりたいと思います。

ここからは少し話題を変えて、冒頭にも少し触れました、日本とベルギーの外交160周年に関してお伺いをいたします。

日本とベルギーは1866年に外交関係を樹立しており、2026年は160周年の節目に当たります。

ベルギーには日系企業が多数進出し、在留邦人も多く、二国間貿易額も相応の規模があります。

長年にわたる友好関係に加えて、経済・人的交流の基盤もしっかりと存在をしております。

ただ、このベルギーの重要性は、単に友好国ということにとどまらないと思います。

ベルギーにはEUやNATOといった国際機関が位置をしており、またアントワープ港という物流上の重要拠点を持ち、欧州の政治・安全保障、また供給網を考える上でも、戦略的な位置にあるというふうに認識をしております。

そうしたことを踏まえてお伺いをいたします。

政府は、ベルギーをEU・NATOへの玄関口、また物流・経済・安全保障上の拠点として、どのように位置づけているのか。

日本、ベルギー関係の重要性について、改めてお聞かせください。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

日本とベルギー、委員御指摘のとおり、本年、修好通商航海条約、これを締結してから、160年の節目を迎えております。

両国は自由民主主義法の社会といって、そういった価値や原則を共有する戦略的パートナーとして、政治、経済、人的交流といった幅広い分野で長年にわたって協力関係、これを築いてきております。

確かに日本企業もたくさん進出をしておりますが、委員御指摘のように、ベルギーの首都、ブルッセルには、EUやNATOの本部が所在をいたしまして、欧州の政治・外交の中心地として、国際社会において重要な役割を果たしてきております。

国際秩序全体が揺らぐ中で、二国間協力に加えて、EUやNATOを通じた協力の観点からも、ベルギーとの連携を強化する重要性、これは一層高まっていると考えているところであります。

6月には天皇皇后両陛下の御訪問も予定をされているなど、本年の日ベルギー友好160周年を契機にですね、2国間関係についてもさらなる進化に向けて取り組んでいきたいと考えております。

確かにアントワープは、極めて重要な拠点であると、物流上の拠点であると、そのように考えておりますけれど、第二次世界大戦中のバルジ作戦であったりとか、当時のアントワープの位置づけと今の位置づけが同じかといいますと、その部分はかなり変わってきている部分も私はあるんじゃないかなと思っております。

委員長 國場幸之助

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

御答弁ありがとうございます。

今回のベルギー訪問では、プレボー副首相兼外務大臣をはじめ、多くの政府や議会の要人と会談を重ねました。

先方とのやりとりを通じて、例えば半導体、重要原材料、デジタル、サイバー、防衛など幅広い分野での協力が話題として上がりました。

そこでお伺いをいたします。

経済、デジタル、防衛等の分野において、日ベルギー間の協力を今後どのように具体化していくお考えがあるのでしょうか。

160周年という節目も踏まえてお答えください。

お願いいたします。

政府参考人 外務大臣官房審議官

外務大臣官房審議官、お答え申し上げます。

日本とベルギーとの間では、委員御指摘のとおり、経済、デジタル、防衛の分野を含め多岐にわたる協力が進展してきております。

経済分野では、ベルギーは高い経済力と充実した物流インフラを有することから、日本企業にとって欧州における主要な進出拠点の一つとなっておりまして、200以上の日系企業がベルギーに進出しております。

近年では、先端技術分野における連携も進展してきておりまして、半導体の分野においても協力関係を築いてきております。

それからデジタル分野では、今月、日ベルギー間のデジタル分野における協力、東京・ブリュッセル間の協力文書を取り交わすなど、同分野における協力を推進してきております。

それから防衛分野では、本年、東京のベルギー大使館に新たに駐在武官の配置が予定されているというふうに承知しておりまして、さらなる協力の強化が期待されるところでございます。

今後とも幅広い分野において、ベルギーとの具体的な協力を一層発展させていきたいと考えております。

委員長 國場幸之助

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

御答弁ありがとうございます。

今御説明いただいたような幅広い分野での実務的な協力に加えて、現地を訪問した際に、私非常に印象的であったのが、先ほど外務大臣からも言及ございました、来月に控えた天皇皇后両陛下のベルギー御訪問という機会の重要性についてであります。

会話の中でも、先方が、天皇皇后両陛下をお迎えするに際して、どういったことにご関心が

近藤和也 (中道改革連合・無所属) 33発言 ▶ 動画
質疑者 近藤和也

大臣があるのかですとか、そういったことが行く先々で質問をされることが非常に印象的でありました。

そこでお伺いをいたします。

天皇皇后両陛下のベルギー御訪問について、政府はこれをどのような外交的意義を持つものとして位置づけているのでしょうか。

可能であれば、来月のベルギー御訪問に限らず、一般論として公室外交の持つ意義についても触れるような形でお答えいただければと思います。

政府参考人 外務大臣官房審議官

外務大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

先ほども答弁申し上げましたとおり、我が国とベルギーとは長きにわたり幅広い分野で協力関係を進展させてきております。

また、我が国の公室とベルギー王室は伝統的に良好な関係を構築しておりまして、両国の友好関係の増進に重要な役割を果たしております。

ベルギーの国王陛下から天皇皇后両陛下に対して、ルーズにわたって御訪問の招待が寄せられたということから、天皇皇后両陛下は本年6月にベルギーを御訪問なさることとなりました。

今回の御訪問は日本とベルギーとの従来からの親密な友好親善関係を一層深めることとなると考えております。

こうした意義というのは高市外交一般にも入れることかというふうに考えております。

委員長 國場幸之助

原田直樹君。

質疑者 原田直樹

ご答弁ありがとうございます。

今年はこの日ベルギー外交160周年を記念して、日本国内でもさまざまなイベントが開催される予定とのことであります。

例えば来週末には横浜でベルギービールウィークエンドが開催予定でありますし、同じく再来週末には大阪でも同様に開催をされ、その後全国各地を回る予定であるとのことでありました。

また11月には、ベルギー王立還元楽団が来日公演を開催予定です。

その他にも様々な行事が予定されておりますので、ぜひ皆様にもご注目、ご参加をいただければと思います。

時間になりましたので、私の質疑を終えたいと思います。

ありがとうございました。

委員長 國場幸之助

次に近藤和也君。

質疑者 近藤和也

中道改革連合の近藤和也でございます。

本日もどうかよろしくお願いいたします。

茂木大臣、本当にお疲れ様でございます。

気の休まる暇もないとは思いますけれども、また頑張っていただければと思います。

よろしくお願いいたします。

それではまず、すぐ質問をさせていただきます。

世界中が注目しておりますけれども、米国のトランプ大統領が訪中をし、習近平主席と首脳会談が行われます。

政府として、どのような形で期待と懸念、このようなことをお持ちなのか、現状の思いをお聞かせいただければと思います。

茂木大臣。

答弁者 茂木敏充

5月14日に予定されております米中首脳会談について、基本的な考え方を申し上げますと、米中関係、世界でもGDP第1位、第2位の大国であります。

この米中関係が日本を含みます国際社会の安定に資するものとなる、こういったことが極めて重要であると考えております。

こうした観点から、米国との間では、平時より意思疎通を行ってきておりまして、総理もそうでありますが、私自身も昨日の別線と米財務長官との会談の際にも、日本の考えを含め、率直な意見交換を行わせていただいたところであります。

いずれにせよ、我が国としては、引き続き同盟国たる米国との強固な信頼関係のもと、中国に対してその立場にふさわしい責任を果たしていくような働きかけをしていくことが重要であると考えております。

国際通商の面でもそうでありますし、通商の面でもそうだと思っております。

例えばWTOの正会員においても、中国はあたかもまだ途上国であるという立場を示したりしますけれど、実際にこれだけの経済力を持っているわけでありまして、やはり国際経済におけるリスポンシブル・ステークホルダーである、こういう責任を持った行動というのが求められるのではないかなと、こんなふうに考えております。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

はい、本当にこの期待と不安、双方あるんだろうなというふうには思いますが、昨日、私はドイツの国交大臣が来日されているということで、昨日、その歓迎のところに私も参加をさせていただきました。

G7と言いながらアメリカが極めて今不安定なこの数年間の振る舞いをしておりますので、ドイツですとかイギリスですとかフランスなども含めてですね、こういう共通の価値観を持つ国々、アメリカとも当然ではございますけれども、この3位、4位、5位、こういったところも含めてですね、やはり相当足並みを揃えていく努力が必要なのかなと、昨日、おいしいお酒などをいただきながら、少し感じていました。

はい、そしてこの中国のことについてもですね、やはり今厳しい緊張関係状態にあるわけですけれども、このアメリカとのトランプ大統領の振る舞い次第によっては、日本にとっても対中国も突破口になる可能性もあると思いますし、その逆もまた然りだというふうには思いますので、ここはぜひともまた継続してご努力をいただければと思います。

よろしくお願いいたします。

次はロシアの問題について質問いたします。

先週、ずっと以前からですけれども、ロシアに対して経済訪問団を派遣するという報道が出てきております。

そして今、日本においてもホルムズ海峡があのような状況ですから、このサハリン2から粗原油の輸入を再開する。

こういう話も出てきています。

実際には日本の国民生活を考えると、いたしかたない部分はあるんだろうというふうには思いますけれども、この経済訪問団を派遣するということに対して、このウクライナ侵攻、ロシアのウクライナ侵攻を受けた対ロシア制裁との整合性はどうとるのか、この見方について経産省に伺います。

答弁者 井上経済産業副大臣

井上経済産業副大臣。

まず、ウクライナ侵略終結後を見据えた経済分野での協力やエネルギーに関する協力を見据えて、政府がロシアに経済訪問団を派遣するという報道は承知をしておりますけれども、現時点でそうした計画はございません。

利益を守る取組は必要であると考えておりまして、これまでもウクライナ侵略後に、日本政府として政府間での意思疎通は継続して行ってきているところでございます。

その一環として、5月末に日本政府職員がロシアに出張し、企業とも連携しつつ、ロシア側との意思疎通を図る方向で調整をしていることも事実でございます。

我が国はあくまでもG7で協調しながら、引き続きの対露制裁を実施する考えでございますので、今回の出張とは関係なく、今後もその方針、制裁の実施の方針は変わっていないということであります。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

井上副大臣、ありがとうございます。

一応先ほど侵略と言われたんですけど、よろしいんですかね。

ウクライナ侵攻ですよね。

言葉の使い方で、私もその時々で使い分けたりもしているんですけれども、後で訂正されるのであれば、それはそれで。

先ほどウクライナ侵略と言われたんですが、それでよろしいんですかね。

答弁者 井上経済産業副大臣

井上副大臣。

侵略で問題ないと思います。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

はい。

ありがとうございます。

これで私も堂々とウクライナ侵略という言葉、このような委員会でも使えるのかなというふうに思いますが、すいません。

答弁者 茂木敏充

日本の企業等の利益を守るということであって、この制裁を緩めたわけではないということの御答弁だったかと思いますが、外務大臣に伺いますが、とはいっても、今回の経済訪問団を派遣するとの、今、井上副大臣の方から、ロシアによります、ウクライナ侵略。

こういう言葉を使わせていただいたところでありますが、まさにこれは侵略だと私も考えておりまして、これが国際秩序の根幹を揺るがす暴挙でありまして、国際社会全体の平和と安定を損ねているのは間違いないとこのように考えております。

このような観点から我が国として、G7をはじめとする国際社会と連携しながら、ウクライナ支援、そしてロシア制裁を行ってきておりまして、この方針に変わりはないところであります。

先ほどサハリン2のお話がありましたが、サハリン2については我が国として権益を持っているわけであります。

仮に我が国がこの権益を手放した場合にどういう状況が起こるか。

いろんな想定、リスクというのは考えられるのではないかなと思っておりまして、盛りについてに限らず、日本が持っている資産であったりとか、権益、これをしっかり守るということと、戦後を見越した何らかの協力というのは、全く別に私は考えるべきものだと、このように思っているところであります。

同時に、ロシアと、我が国にとりましては隣国でありまして、適切に二国間、これをマネージしていくことは重要であると考えております。

引き続き、我が国外交全体において、何が我が国の国益に資するか、こういう観点から適切に対応していきたいと思っております。

こういうですね、やはりですね、国際秩序の根幹をですね、揺るがすような暴挙に対してですね、これは認められない。

こういう方針は貫かなければですね、やはり日本外交に対する信頼というのは失われてしまう。

日本というのは目先の利益だけを追い求める国なんだな、こういう声を上げるような、こういう誤解を与えるようなことはあってはならない。

私はそのように考えております。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

はい、力強い御答弁ありがとうございます。

井上副大臣、これで結構です。

ありがとうございます。

ご対策ください。

はい、それでこのウクライナへの侵略を受けて、様々な制裁をしようと。

2022年の時ですね。

その時に、例えばですけれども、国際決済網であるスイフト、国際銀行通信協会ですね、からロシアを排除することなどを含む制裁があったのかと、そういった見方がございます。

日本も、この米国やEUと含めてですね、ロシアを制裁すべしと。

ということで共同声明に参加しておりますけれども、例えば、スイフトからの対象が中途半端だったとか、除外する対象が中途半端だったということですとか、中国を含むいくつかの国を経由した迂回輸入ですとか、二次制裁逃れですね。

さらには、暗号資産、NFT、DAO等による決済など、日本単独では、縛りようがない、なかなか難しい関係国との連携をしながら、抜け道を防ぐ努力をさらにしていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

政府参考人 石川外務大臣官房審議官

石川大臣官房審議官。

お答え申し上げます。

委員御指摘のとおり、第三国に所在する団体を経由したりですとか、暗号通貨の活用といったような形で、対露制裁の効果を減じるような、そうした制裁を迂回する試みについても、厳しく対応する必要があるというふうに考えております。

我が国としましては、これまでロシアへの迂回輸出に関与した第三国に所在する団体、計56の団体を輸出禁止の対象と指摘しております。

ただ、日本単独で完全にできるということではございませんので、引き続き、ウクライナの公正かつ永続的な平和を実現するために何が効果的か、それから何が我が国の国益にするかという観点から、国際社会とも緊密に連携して取り組んでいきたいと考えております。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

なぜこのようなことを聞いたかと言いますと、例えば対北朝鮮でも様々な段階での制裁を行ってきていますけれども、どこまで効果があったのかなと。

本当に追い込みすぎたらまずいかもしれないといった部分も理解できなくはないですけれども、このロシアに対しても、ちょっと資料をご覧いただければと思いますが、グラフはGDPでございます。

2022年の時にはストンと落ちたということでございます。

これは年が終わるごとのデータでございますので、2022年の2月以降の制裁を受けてGDPは落ちたということですが、それ以降は持ち直している。

2025は少しこちらについては制裁の影響が出ているのではないかということでございますけれども、今4月にはこのIMFが出したこのレポートによりますと、現況を受けてですね、GDPの見通しが0.8から1.1、プラスの0.3%上方修正がされております。

ロシアのGDPは日本円に直すと大体300兆円ぐらいですから、1兆円ぐらいがロシアが少なくともイラン情勢によって益を受けているという見方もできますし、そもそもは2023年、2024年持ち直していますねと。

貿易収支についても2022年、2023年、2023年のところには落ちていますけれども、そこから安定をしているという状況でございます。

そして、為替を見てみますと、資料3の方から見ていただきますとわかりやすいかなと思いますが、円と各通貨です。

一番よく見るのが左上ですね。

円ドルチャートでいきますと、円安傾向というのはずっと続いていて、高値安定ということで、日本円はこの数年間はどの通貨に対してもある程度円安になっている。

実はドルも同じような状況ではあるんですけれども。

一番右端の中段、円とルーブルの関係でいきますと、ウクライナ侵略の以降でいきますと、むしろルーブルが高くなっているといったことがございます。

先ほど大臣が言われました、何が国益に資するかといったところもあると思いますけれども、この制裁、国際秩序を揺るがすということに対しては、やめていないわけでございます。

これがジェノサイドじゃないかというような見方もあるわけでございますが、この経済制裁、本当に効いているのか、このような状況でいいのかということに対して、大臣、御所見をお願いいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

通告受けておりませんので、どうお答えしていいかと思いますが、相関関係と。

これにつきましては、様々な要因で決まってまいりますので、確定的にどういうことが起こったから、為替が動いているということについては非常にコメントするのは控える。

これが基本的には政府の立場である。

こんなふうに考えているところであります。

制裁がどこまで効いているか。

これをですね、定量的に図るということもかなり私は難しいんではないかなと思っておりますけれど。

先ほど政府参考人の方からも答弁させていただいたように、56団体に対して、これを制裁対象に加える等々、できる限りの措置をとっておりますけれど、迂回等も含めて、これをなくしていくためには、国際社会全体として、ロシアによる暴挙、これに毅然と対応する、こういう国際世論をつくっていく。

できる限り多くの国にこういった制裁に参加をしてもらうということが極めて重要なんではないかなと私は考えております。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

一応通告では、ロシアへの制裁全般、そして経済制裁等についてということでございましたので、少し正確には聞いていないことに対してどう思うかという通告ではないですけれども、方向性としてはできれば、今後こういったことも十分あり得るなということで受け止めていただければと思います。

それでは次、そしてさらに申し上げれば、やはりこのロシアに関しての大臣の御答弁を伺っていますと、相当力強いなと思います。

頼もしく思います。

何を言いたいかと申し上げれば、やはりこの中東情勢に関してのですね、イランに対してもそうだと思いますが、やはりこのアメリカ、イスラエルに対してもですね、この半分ぐらいの力強さでも、本当はあってもいいのかなというふうには思います。

次の質問に参ります。

今国会では、防災庁設置法案の質疑がただいま行われています。

以前の党委員会でも、日本における国際支援のあり方、災害時の支援のあり方について伺いました。

近藤和也議員。

支援を受け止めることができなかった、断らざるを得なかった、こういった例があったというふうに伺っています。

一方で、野党担当自身のときには、台湾から応援しようということに対しては、いやいや、実際はの側から、「いやそれは結構ですよ」と、「そこまでの状況ではないですよ」と、こういったやりとりがあったと、今事例は聞いておられますけれども、特に東日本大震災以降ですね、この受援体制のあり方、こちらについて課題はどういったことがあったのか、そして今どのような形で改善が進んできているのか、新たな仕組みも作ったというふうに伺っていますが、現状、こちら内閣府に伺います。

政府参考人 内閣府大臣官房審議官

内閣府大臣官房審議官。

お答えいたします。

南海トラフ地震などの大災害が発生する可能性が指摘される中、各国からの支援を円滑に受け入れ、国内の災害対応において適切に活用することは重要だと考えております。

海外からの支援受入れにつきましては、災害対策基本法第8条第2項第18号におきまして、受入れ手続きの明確化など必要な措置に努めるよう規定されているところでございます。

先ほど委員からございましたように、東日本大震災におきましては、自治体における支援受入れ体制が十分に整備されていなかったといったようなことから、支援受入れに時間を要するといったような事例も発生いたしました。

こうした教訓を踏まえまして、政府におきまして、平成29年12月に策定いたしました大規模地震津波災害応急対策対処方針の中で、支援受入れに当たっての基本的な考え方や物的及び人的支援の具体的な受入れ手続きにつきまして定めたところでございます。

その上で、発災時に設置される災害対策本部では、海外からの支援受入れを調整する担当を設置し、具体的に受入調整を行うこととしております。

この調整事務につきましては、毎年実施する緊急災害対策本部事務局運営訓練を通じ、確認を行っているところでございます。

今後とも関係省庁と連携のもと、海外からの円滑な支援の受入の体制の確保に努めてまいりたいと思います。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

内閣府、厚労省、そして当然外務省も含めてということでございますけれども、ありとあらゆる形での体制を整えていただければと思います。

次の質問に参るんですが、ちなみに東日本大震災の時には、インバウンドはその前後は1000万人ぐらいだったと思うんですよね。

現状は4000万人を超えてきているということもございます。

外国からの受援のあり方といったところも、緊急的な人命救助もそうですが、国内にいらっしゃる方々の外国からの支援ですね。

こういったことも今後考えていく必要があるんだろうというふうにも考えています。

現在ですけれども、日本国内で働いていらっしゃる在留の外国人は412万人。

これは昨年の数字です。

実際は相当前後すると思いますが、400万人程度。

そして観光でインバウンドは、これは昨年の数字ですが、1年間で4200万人。

だいたい1週間ぐらい滞在するということでございますので、1日あたり、例えば今日、日本にいらっしゃる外国人の観光客は、大体80万人ぐらいなのかなと。

合わせると大体500万人ぐらい現在外国人の方がいらっしゃるということでございます。

この災害時の時には言語の壁、そして情報が行き渡らない等の指摘は以前から言われているわけでございますが、南海トラフ地震などの場合、広範囲、そして多人数であり、そして在日の大使館等で対応しきれない場合も十分あり得るのではないかなと。

そして国交を結んでいない国からの外国人が被災をする、そういった可能性もございます。

ちなみに昨年、欧州に委員会派遣で行った時ですけれども、ある国の大使館の人数が4、50人で、ある国は70人から80人ぐらいで、うちも同格ぐらいなのに少ないんだよなというようなお話を少し伺いました。

おそらくこの4、50人、7、80人という人数はかなり多い方だというふうには思いますが、今回中東紛争を受けてのこのイラン大使館、大体20人台なというふうに聞いています。

一方で日本で置き換えてみますと、各国からの在日の大使館の方々は、おそらく少ないところは10人前後、アメリカや中国を除けば20人、30人、40人、多くても40人、これくらいではないかなというふうに思います。

例えば、これは昨年の6月末の数字ですが、ベトナムの方だけでも66万人、フィリピン35万人、インドネシア23万人、相当な数がいらっしゃいます。

今回、なぜこのようなことを言うかと言いますと、イランから必要な方を出ていただくだけでも相当苦労、頑張っていただいたと。

300人か400人ぐらいで20人ぐらいの大使館員の方が奮闘していただいたわけでございますが、逆に日本にこのしばらくの間とどまることが困難、そしてもちろん国内に日本に来ていただいている外国人の方々を救うということの場合には、対象の国の方が大使館員だけではもう間に合わないということで派遣をされる、こういったことは十分あり得るのかなと。

大規模災害時における外国からの自国民保護に係る応援要員の受け入れを含む、在京外国団による自国民保護や支援の活動に対する外務省の取組はいかがでしょうか。

政府参考人 外務省

お答え申し上げます。

大規模災害時に各国の在京大使館等による自国民保護や支援が円滑に行われるよう、外務省としては平時より在京外交団を対象とした防災セミナーを実施し、自治体による防災に関する取組や、災害時の情報連絡体制について説明するといった情報提供に努めております。

また、実際に大規模災害が発生した場合は、各国外交団と被災自治体等との連絡ややり取りに支障が生じないよう、関係省庁とも緊密に連携して、情報提供をはじめ必要な措置を講ずることとしております。

そして、議員がおっしゃった、当該国から人が来るというようなことで、そういった緊急または人道配慮の必要な場合に、迅速な査証発給に努めるということは、従来から行ってございます。

先ほども一部ご紹介があったと思いますけれども、令和7年6月30日の中央防災会議幹事会にて改定された大規模地震・津波災害が発生した際に、各機関が取るべき行動内容を定めた大規模地震・津波災害応急対策対処方針において、外務省は地方公共団体との連携を密にし、必要な措置を講ずるなど、各国大使館等が行う在日外国人の安否確認に対して協力するものとされておりまして、大規模災害発生の際には、外務省としても関係省庁と連携して協力することとしているものでございます。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

査証は早く出せるようにという、通常は5日程度かかるというふうに伺ったんですけれども、相当早くしていかなくてはいけないと思いますし、あとこの実際のオペレーションを考えればですね、この被災者の、私も2年前地震にあったときには、避難所に外国人の方がいらっしゃってですね、本当に言葉も通じなくて、携帯で翻訳ソフトも見れないですからね、電波通じないですから、本当にかわいそうなことをしたなと思いますし、トイレも使えないような環境に、じゃあそのような方々が1月も2月も3月も、じゃあその現地に留まることができるのかと考えれば、一時的な国外脱出ということは、当該国に関して言えばですね、十分あり得るんだろうなと。

この南海トラフの時、特に大混乱しないように想定をして、また動いていただけたらと思います。

それでは次の質問に参ります。

JICAの国際緊急援助隊の活動について、日本国内で活動ができないのかという外務省は示しています。

その場で必要とされることはあり得ると考えます。

いざというときは、どのような形であったとしても、場合によっては国内での活動を可能とすること、これを否定するべきではないと考えますが、いかがでしょうか。

政府参考人 今福国際協力局長

今福国際協力局長。

お答え申し上げます。

今、委員からご指摘ございました国際緊急援助隊でございますが、国内法令上海外へ派遣するということが定められているのはございますが、実際上の問題といたしまして、国際緊急援助隊というのは常設のチームではございません。

海外で大規模な災害が発生した際に、その都度、関係省庁、例えば消防とか警察、防衛省、海上保安庁、その他の省庁にお願いをして職員を出していただいて、チームを編成して派遣するというものでございます。

かかる観点から申し上げますと、医療チームに登録されている方々、例えばお医者さんとか看護師の方々、こういった医療従事者の方々は、国内における災害発生時におきましても、先ほど内閣府の方からもご説明ありましたとおり、医療活動において重要な役割を担っているものと認識しております。

委員長 國場幸之助

近藤和也君。

質疑者 近藤和也

実際はレクのときでも現状把握が一致しないんですけれども、医療関係者に伺いますと、過去にDMATを登録していた人でも、拠点病院を辞めて一般病院へ転職するとDMATではなくなるということですとか、DMATには産科医や助産師、小児科医等はいないか少ない、このJICAのJDRについては、産科医、助産師、小児科医を含むということですとか、簡単な手術ですね、全身麻酔と透析ですとか、こういった一次二次医療もできると、そういう能力があるのに、いざという時には動かないというのは、これは日本でいざという時にあった時にですね、いや、このチームは海外の方だからということは理屈つかないと思うんですね。

人の命を救うということは最優先だと思います。

もちろん現状の認識について少しズレがありますので、これをまた別の委員会でも進めていきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

それでは、最後の質問になりますが、イランのこの状況で、中東情勢の影響で、日本の経済にも大きな影響を与えてしまっています。

先月末に、四半期に1回の日銀の見通しが出ましたが、日本経済に与える影響をどのように見ているのか、従前と比べて変更等がしたのか、このようなことについて、日銀から伺いたいと思います。

北野近く局長。

青柳仁士 (日本維新の会) 8発言 ▶ 動画
答弁者 茂木敏充

お答え申し上げます。

私ども先月末に公表しました資料、展望レポートにおきましては、我が国経済に関する中心的な見通しとして、今年度につきましては、原油価格上昇に伴う交易条件の悪化などが、企業収益あるいは家計の所得に対する下押し要因と。

委員長 國場幸之助

青柳仁士君。

26年度につきましては、実質GDPの伸び率が1月の時点でプラスの1.0%ということでございましたが、今回の直近の見通しは、委員の中央値、9人の中央値でプラスの0.5というふうに下方修正させていただいたところでございます。

いずれにしましても、こうした見通しは、今後の中東情勢の推移次第で大きく変化するものでございます。

日本銀行としては、引き続き中東情勢の展開が、国内経済物価への影響を注視してまいりたいと考えてございます。

質疑者 近藤和也

近藤和也君。

参考にこれで結構です。

ありがとうございます。

局長をご退席いただいて結構です。

わざわざ来ていただいたのは、相当影響を受けてきているということでございます。

今日は時間がございませんので、この日本経済に与える影響をどう受け止めていくのか、今後の日本の動きをどうしていくべきなのかということは、また後日質問いたしたいと思いますが、ガソリンの補助金だけでも、大体今5000億ぐらいも使ってきていますよね。

そしてGDPの大体0.5%マイナスということは、大体600兆がGDPと考えれば、大体3兆円程度。

そしてこの日銀のレポートの中には、この所得流出という見方でいけば、基礎化学製品等も含めれば、1.4%のマイナス、約8兆円と。

ありがとうございました。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士君。

日本維新の会の青柳仁士です。

まず、我が国の安全保障に対するODAの貢献について質問させていただきます。

ロシアのウクライナ侵略以降、国際社会ではハイブリッド戦争という概念が定着し、安全保障は従来の軍事に加えて非軍事領域を含む定義へと国際的な共通認識が変わってきていると承知しております。

その対処のために、我が国でもまさに今、経済安全保障や国家安全保障会議に関する法制度整備が進んでおりまして、安保三文書の改定に向けた議論も進捗しているというふうに認識しております。

こうした中で、裾野の広がった安全保障の領域には、従来、ODA、政府開発援助が実態として成果を上げてきた分野が相当多く含まれているのではないかと考えております。

外務大臣として、また外務省として、この認識についてどう考えるか、また成果を上げてきたとすれば、どのような点であったか、見解をお伺いできればと思います。

今福国際協力局長。

政府参考人 今福国際協力局長

お答え申し上げます。

今、委員御質疑のとおり、ODA、これは日本の平和と繁栄をつくる責任ある日本外交、これを推進するための重要なツールでございます。

国際環境が大きく変化する中で、日本のODAの戦略的意義は一層高まってきていると思います。

また、ODAを通じて国際社会の平和と繁栄に貢献すること、これは我が国の平和や安定にもつながるものと認識しております。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士君。

もう少し踏み込んだご答弁をいただければありがたいんですけれども、これまで私自身もODAに関わってきました。

例えば、実際にこれまで行ってきた案件の中には、日本の高速鉄道、新幹線を海外に輸出するというようなものがありました。

これは中国の一帯一路に対するミッシングリンクを作り出すという意味において、非常に大きな効果があったのではないかと思いますし、世界的なインフラがどこの国を基準にして作られるのかということ、非常に経済安全保障の領域において非常に重要なことではないかと思っております。

またインドの産業回廊、バンガロールの産業回廊のプロジェクトにも関わっていたことがありますが、これもやはりインドという非常に重要な同志国が中国の方を向くのか、日本の方を向くのか、あるいはそこでのビジネスであるとか外交の基盤がどういった日本にとってどういった措定になるのかというものを作り出す非常に重要なプロジェクトであったと思っております。

私自身、アフガニスタンに赴任をしまして、ここで平和復興のプロジェクトをやらせていただいておりました。

これもまた空港を作ったりとか、新都市の建設のプロジェクトを作ったり、いろいろなことをしておりましたが、なかなか自衛隊による貢献ができない中で、各国、同盟国、同志国に対する日本の国際的な貢献、これによって同盟関係を強めて、また世界の安心・安定を高める中で我が国の安全にも寄与してきたというふうに思っております。

こうした様々な事例が実際にある中で、これまではODAというのはあくまで国際協力のためのものであるという、こういう概念でやってきておりました。

しかしながら、こういったことはほぼ副産物のように扱われてきたというのが実態ではないかなと思います。

しかし、今、この安全保障の定義が拡大して、裾野が広がってきている中においては、まさにこのODAが生み出している、これから生み出すわけではなく、すでに生み出している、こういった副産物を戦略的に活用していくこと、あるいはそれをさらに戦略性をもって実行していくこと。

あるいは予算をさらにそこにつけて、それを拡充していくこと、こういったことが非常に重要なんではないかなというふうに思っております。

ぜひとも、外務省におかれましても、こういった観点を考えていただけたらと思っております。

またもう一つ質問させていただきます。

今の話は主に2国間の、いわゆるバイの協力というところではありますが、国際機関への拠出や文化外交といったものに関しても、やはりこれは安全保障に対する、特に非軍事領域に対する貢献という部分は相当大きいのではないかなと思いますが、この点についての外務省の認識をお伺いいたします。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣。

先ほどから何度か答弁をさせていただいておりますが、自由で開かれたインド太平洋を推進させていく。

基本的な法の支配であったりとか、自由、さらには法治性、こういう基本的な理念は堅持をしながら、各国の自立性であったりとか、強靭性を高める。

こういった新たな取組を進めるということにしているわけでありますが、そういった観点からも、まずはODAにつきましては、巡視船の供与であったりとか、人材育成などの海上の法執行機関の能力強化支援、これはその国にとっても重要でありますけれど、我が国の安全保障にとっても重要な、地域の安定に、こういったものにも資すると、そのように考えているところであります。

また、道路のお話ありましたが、港湾であったりとか、空港も含めて、同志国のインフラを整備をするということは、経済活動の活性化にもつながる。

また、その国の成長というのは、日本にとってもマーケットが広がるということにもなるわけでありまして、我が国の経済活動の発展にも資すると考えておりまして、国際情勢、こういったものが厳しさを増す中で、地域の平和と安定のために、より一層ODAを戦略的に活用してまいりたいと考えているところであります。

続けて、多国間の話をさせていただいてよろしいですか。

グローバルガバナンスの強化と自由で開かれた国際秩序、これは日本の安定と発展、地球規模の課題であったりグローバルサウス諸国の脆弱性に対応するということは、我が国自身の安全保障にも直結する取組であると、このように認識をいたしております。

また、日本の経済面での危機管理や日本企業の海外展開、市場開拓をはじめとする経済的発展にも直結をすると、こんなふうに考えております。

これは従来のですね、陸、海、空、さらには宇宙、サイバーからですね、最近は人間の認知領域まで広がりを見せているところでありまして、いわゆる認知戦というものがですね、既存の国際秩序への挑戦に利用される中で、政策発信、広報と、文化外交を二本柱とする、広報文化外交の一層の強化が重要であると考えております。

話し出しますと非常に長くなるので、一旦ここで切ってよろしいですか。

質疑者 青柳仁士

青柳仁士君。

はい、ご答弁ありがとうございます。

まさにおっしゃっている認識が非常に的確なものであろうかと思っております。

ただ今ですね、これまでやっぱりODAは国際協力のためということで、戦後はやはり戦後の各国に対する賠償のためというところから始まっているところもありますので、一方的に相手国に対して提供するようなプロジェクトが正しいのであるというような認識も、いまだに一部あると言えばあるのかなと思います。

しかしながら、実際にはお互いにとってウィンウィンになるような、日本にとっても利益があり、また相手国にとっても利益があり、もっと言いますとさらに国際的にも利益がある。

こういう三方よしのODAというのをこれからは考えていくべきだろうと思いますし、その際、我が国の国益ということの時には、今まである意味副産物のように扱われてきた、今、茂木大臣からもご答弁ありましたような、経済成長であるとか、ルール作りであるとか、あるいは安全保障であるとか、そういったところに対する貢献というのも、適正に評価していく、こういう考え方を、昨今の安全保障環境、国際環境を受けて考えていく必要があるのではないかなと思っております。

そうした認識をもとに、今日は財務省の方に来ていただいておりますので、1点、予算についてお伺いできればと思うんです。

日本の安全保障体制を強化するというのが我々のゴールなわけですね。

ですから、予算というのはそれに合わせて考えなきゃいけないわけであって、予算の箱が先にあって、その先に我々の目的があるわけではなくて、日本の安全保障体制を強化するという目的のために、どういった予算の枠組み、あるいは付け方がいいのかというのを考えていくべきだと思っております。

そういった観点で考えるとですね、やはり外交ODAの非軍事領域における貢献、こういったものも安全保障の予算の中で一体的に考えていくべきだと考えております。

これは安全保障を実質的かつ効率的に強くする方法であるということだけではなくて、予算の効率的な執行にもつながっていくのではないかなと思っております。

単位とですね、多分ODAの単位というのは全然違くてですね、防衛費の単価が圧倒的に高いわけです。

ですからミサイルとか戦闘機を1台増やす予算で、例えば先ほど認知戦のお話ありましたけど、ODA予算における、あるいは外務省の広報に関する予算にそこにつけると、例えば認知戦対応のための日本の文化の理解、日本の発信の理解のための発信力をどれだけ増やせるかといえば、莫大な量の効果が見込めるのではないかなと思います。

ですから、予算を効率的に執行して、かつ我が国の安全保障を最大価値を生み出していくという観点からも、予算の考え方というのはもっと柔軟に

深作ヘスス (国民民主党・無所属クラブ) 12発言 ▶ 動画
質疑者 深作ヘスス

考えていくべきではないかなと思うんですが、これについて財務省の見解をお伺いできるかと思います。

片山財務大臣、政務官。

答弁者 茂木敏充

お答えいたします。

今後の安全保障や防衛に係る経費の考え方につきましては、国家安全保障戦略をはじめとする戦略3文書の改定と併せて検討が進められるものと考えております。

その上で、財務省といたしましても、我が国が戦後、最も厳しく複雑な安全保障環境にある中で、ODAを通じて、途上国のサプライチェーンの強靭化、重要鉱物資源の開発等に貢献することは、我が国の安全保障の強化にも資するものと考えております。

このような観点から、外務省など関係省庁としっかりと議論してまいりたいと考えておりまして、ODAの一層の戦略的な活用に向けまして、我が国の外交活動に必要となります予算については、しっかりと確保してまいりたいと考えております。

質疑者 伊藤聡

伊藤聡君。

はい、ご答弁ありがとうございます。

安保三文書の改定とともに、それから骨太の方針も来月決まっていくと思いますが、そういった中で議論はされていくものとは思いますが、今おっしゃったようなご認識、非常に現時点では的確なものだと思いますので、サプライチェーンの強化、これが経済安全保障へのODAの貢献というのも、一定やはり安全保障上の非常に重要な予算であると。

これから安全保障のための予算を一定増やしていくという中においては、単にミサイルであるとか自衛隊の予算であるとか軍事的なものだけを増やしていけばいいというわけではなくて、複合的な軍事・非軍事両方の予算を拡充していくことによって、最も効率的な予算の執行、これは財務省にとっても非常に重要なことであると思いますので、そこを考えていくということをぜひとも考えていただきたいなと思います。

またそれに当たって、やはり今もインテリジェンスの話であるとか進んでおりますが、基本になるのは人ではないかなと思いますので。

外務省、あるいはJICA、そして海外の国際協力に携わるさまざまな方々、ここのマンパワーというのも非常に重要ではないかなと思いますので、ぜひとも海外で日本人の持っているツール、リソース、そこの知見というのが活かせるような、そういう予算付け、あるいは全体統合的な予算の考え方というのを、これからの議論の中でぜひ考えていただければと思います。

委員長 國場幸之助

時間になりましたので、以上で終了させていただきます。

ありがとうございました。

國場幸之助委員長。

次に深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

茂木大臣、いわゆるReCAAPの情報共有センター、ここを訪問してまいりました。

チャフェカ事務局長。

これまで日本人が事務局長を務めていましたが、今、インド人の事務局長がここで務めています。

この事務局長、そして日本から、海保から出向をしている職員などと意見交換を行ってまいりました。

このReCAAP、皆さんご存じの方多いと思いますが、1999年アロンドラ・レインボー号、こういった事件を契機に、我が国が主導をして築き上げてきた枠組みであります。

今回現地で確認をしたことは、加盟国各国の法執行機関による継続的な取り締まり、そしてこの同センターからの情報分析の連携というものが、海賊や犯罪シンジケートに対する極めて強力な抑止力になっているという事実です。

できたときには、加盟国は14カ国でありましたが、現在21カ国まで拡大をしています。

そして、地政学的には大変遠くにあるギリシャが間もなく批准を解消すると、それだけではなく、フランスも今、高い関心を示しているということが明らかになっています。

今日、ここでこれを取り上げているのは、この日本初のリキャップモデル。

これが持つ現代における地政学的な価値についてであります。

特に先ほど他の委員からもご指摘ありましたが、さまざまな海峡、このチョークポイント、世界の中でありますが、ここにおける航行の自由というものが脅かされています。

欧州諸国が今、あえてこのReCAAPに関心を示し始めたということは、このインド太平洋のシーレーン防衛というものが、欧州にとっても経済安全保障上の死活問題であるということが、世界的に広がっているその証ではないかと考えます。

今こそ日本が、単に海上保安庁から職員を派遣していますし、拠出している資金があるわけですが、この一貢献国にとどまるだけではなく、欧州や大西洋、こういった地域の安全保障とインド太平洋の安全保障が不可分であるという政府の基本方針を具現化をするツールとして、よりReCAAPを活用することができるのではないかと考えています。

そこで大臣にお伺いいたしますが、ホルムズ海峡からマラッカ海峡に至る国際海上交通路の今、危機管理が急務となる中で、外務省として、今、この批准手続きを開始したギリシャや関心を持っているフランスをはじめとする欧州諸国をこの枠組みに戦略的に引き込んでいく。

自由で開かれたインド太平洋の防衛網としてReCAAPを拡充をする。

そういった方針は、どのように掲げていらっしゃいますでしょうか。

多国間でのシーレーン防衛網を日本主導で構築をしていくべきと考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

答弁者 茂木敏充

戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、委員ご指摘のようにシーレーンの安全確保、これは極めて重要な課題だと思っております。

そして、インド太平洋と欧州・大西洋の安全保障、これはまさに一体不可分だと考えているところであります。

日本が交渉を主導しましたアジア海賊対策地域協力協定、ReCAAPでありますが、これはアジアの海における海賊対策のための多国間の協力を促進するための協定でありまして、2006年の立ち上げから今年で20年を迎えたところであります。

また、締約国にはアジア諸国だけではなくて、委員ご指摘のように欧米諸国も加わり、現在21か国に拡大をしているところであります。

我が国は、ReCAAP設立時からReCAAPの事務局に海上保安官を常時派遣をして、締約国やシーレーン沿岸国の海上法執行能力向上のための支援に取り組んできたところであります。

こうした取組を基盤として、同盟国、同志国であったり、沿岸国との二国間及びReCAAPを含みます多国間の協力をさらに発展させ、シーレーンの安全確保を念頭に海洋安全保障分野での連携を積み重ねていくということを進めていきたいと思っております。

こういったシーレーンの安全確保もそうなんですが、通商の分野でも、例えば今、CPTPP、これは加盟国も11から今、13にちょうど広がるところでありますけれど、こういったもともとは太平洋を中心としていたのが、英国が加わったりとか、さまざまな形で、同じ目的であったり価値観を共有するこういった国々ができるだけ多く参加することによって、様々な課題にも対処していく、こういうことが可能になっていくと考えております。

質疑者 深作ヘスス

深作ヘスス君。

ありがとうございます。

大臣おっしゃられるように、枠組みを広げていくことの重要性、特にReCAAPでありますが、アメリカが今離脱を検討し始めているところであります。

最終的にどうなるかは分かりませんが、そういった中で西側諸国、大西洋地域にある国々とともに連携を深めていくことで、この大西洋とアジア太平洋、インド太平洋地域は不可分であるということをしっかりと進めていく必要があると考えています。

そして続きまして、ReCAAPにおける情報共有の枠組みの拡充について、今度はその情報を現場で生かすための物理的な能力構築について伺いたいと思います。

どれだけ加盟国間で不審船や海賊の情報を迅速に共有ができたとしても、実際に現場へ急行をする巡視船、広域を監視するこの沿岸レーダーも持っていなければ、犯罪の取締りを完遂することはできません。

我が国一国でこの広大なシーレーンを守るということは不可能であると考えたときに、このシーレーン沿岸国自身が海を管理し、法を執行する能力、これを底上げすることが大変重要であります。

そこで大きく日本が貢献できる外交のカードとなり得るのが、ODAであったりOSA、一体的かつ戦略的な投入を行うことであると考えます。

これまで日本は、ODAを通じて海上保安機関に巡視船を供与するなど、多大な実績を上げてきました。

今後はこれに加えて、OSAの枠組みを最大限に活用して、同志国の海軍などが担う海警監視能力、通信基盤の強化にも力強く踏み込んでいくべきだと考えます。

そして、これを単にあの国に船を供与したから、この国にレーダーを設置したということではなく、今後どのようなプログラムを政府として考えているのか、現在取り組んでいるものも含めてお答えをいただきたいと思います。

茂木大臣官房審議官。

答弁者 茂木敏充

お答え申し上げます。

大臣から御答弁申し上げたとおり、我が国はこれまで同盟国である米国、それから東南アジア諸国、GCC、欧州諸国等の同志国を含めたシーレーン沿岸国ですね、海洋安全保障分野での連携を積み重ねてきているところでございます。

委員ご指摘のとおり、具体的に、例えばODAでございますと、アジアではインドネシア、フィリピン、マレーシア、それからベトナム、アフリカの方に展開しますとジブチなども含めて、海上法執行機関等に対して巡視船の供与といったハード面での支援、それから専門家の派遣、研修といったソフト面での支援、これを実施してきているところでありますし、これを継続していくということでございます。

また、OSAの方ですけれども、こちらもフィリピン、マレーシア、インドネシア、それからフィジー、ジブチなどの軍に対しまして、沿岸監視レーダー、それから警備艇等の供与、これを決定してきているところでございます。

こちらもご指摘のとおりでございますけれども、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、先ほど御答弁申し上げたとおり、資源等の多くを海外からの輸入に依存する我が国にとって、シーレーンの安全確保、これは極めて重要な課題と認識しております。

引き続き、ODA、それからOSA、また先ほど議論にも上りましたReCAAP。

こうした多国間の枠組みも戦略的に活用して、地域の安全確保のために同盟国、同志国等との間で、海洋安全保障分野での連携を引き続き積み重ねていきたいと考えております。

委員長 國場幸之助

國場幸之助君。

質疑者 深作ヘスス

ありがとうございます。

今の御答弁では、どの国にどういった支援をということで、ある意味で点の話から、最後はリキャップなどを通じた面での対応をしていくということでありましたが、これを相互で行っていくことで、この地域における安定を図っていくということを引き続き取り組んでいただきたいと思います。

続いて、4月15日、高市総理がアジア各国首脳と合意をされた新たな協力枠組み「パワーアジア」と、これに伴うAZECの役割強化について伺いたいと思います。

これまで質問をいたしました、シーレーン防衛、いわばこれは欠陥を維持するような取組ではないかと考えています。

これに対して、高市総理が打ち出された総額100億ドルの金融支援を含むパワーアジアは、アジア全体の潤滑をする、循環をする血液であるエネルギーと資源の供給力そのものを強靭化をする、極めて野心的なFOIPの進化を象徴する重要な一手であるというふうに考えます。

しかし、この100億ドルという大きな資金とASEANの原油輸入1年分に相当する融通能力を、単なる環境対応であったり、経済支援に終わらせるということがあってはいけないというふうにも考えます。

私がシンガポールの現場で見てきたものは、アジア諸国にとって死活問題は、理想的な脱炭素以上に、今、アフォーダビリティ、経済性であったり、安定供給であるという、その現実が今、私たちの目の前にあります。

もし日本が、欧州主導の環境市場主義と言いますか、この脱炭素に向けた動き、これを加速させていけば、現実を無視した、今、アジア諸国はより安価で、そして安定的な資源供給を求めている。

環境負荷を問わず、インフラをばらまいていくような、中国やロシアといった陣営に、そこの部分を取られてしまうのではないかと、心配するところもあります。

これは、我が国の安全保障、そしてアジアの安定にとっても、大きな脅威となり得るものであると考えます。

高市総理は、このパワーアジアを契機として、経済・エネルギー強靭化の視点を加え、進化をさせると明言をされています。

今こそ、AZECを環境協力の枠組みから一段引き上げ、グローバルサウスを民主主義陣営につなぎ止めるための強力な地政学的なツール、そして経済安全保障の切り札として定義をしていくべきだと考えます。

そこで大臣にお伺いいたしますが、パワーアジアの立ち上げによって、日本はアジアのエネルギー安全保障に対して強いコミットメントを示しましたが、外務省として、この枠組みをてこに、アジア各国の経済性と安定供給を支えつつ、いかにして、この他の地域への依存を防ぎ、日本主導の強靭な同志国連携を構築をしていくお考えなのか、進化をしたAZECを通じた具体的な外交プラン、ロードマップについてお示しください。

茂木敏充外務大臣。

答弁者 茂木敏充

まず、御質問のお答えに入ります前に、AZECでありますけれども、単にこれは環境問題というよりも、これはアジアの国々がだんだんエネルギー移行を進める、そういった中で、太陽光にもしましても、ペロブスカイトであったりとか、さまざまな日本の技術であったりとか、ノウハウを使うことによって、脱炭素と経済成長をアジアにおいて両立させていく、こういう取組であると考えております。

その上で、御指摘の4月15日、高市総理は、エネルギー強靭化に関するAZECプラスオンライン首脳会議を開催いたしまして、「アジアエネルギー資源供給力強靭化パートナーシップ」、通称「パワーアジア」を発表しまして、各国から歓迎の意が示されたところであります。

パワーアジアは、域内のエネルギーであったりとか、重要資源のサプライチェーンの強靭化に向けて、まずは緊急に、例えば日本にとっても、アジアからプラスチック製品等が入ってこなくなったら非常に厳しい状況になる。

こういった緊急対応と備蓄も含めました中長期の構造的対応の両輪からなります金融面での協力等を行うものであります。

アジアの国とともにエネルギーの安定供給とサプライチェーンの強靭化に取り組むこのパワーアジアは、まさに高市政権が掲げますFOIPの具現化だと考えておりまして、AZECを含めた同志国連携を一層推進していきたいと思います。

また、このパワーアジアを通じて、これまで日本がアジア各国とともに取り組んできたAZECについて、経済・エネルギー強靭化という観点からも、一層強化をしていきたいと考えております。

質疑者 深作ヘスス

深作ヘスス君。

ありがとうございます。

大臣、冒頭に言っていただきましたが、AZECは環境に対応するものではないということでありますが、名前がゼロエミッションというところから始まっていて、少しアイロニックではありますが、徐々にこの時代に合わせて変わっていく、名前を変えるということはもうできないとは思いますが、必要に合わせて中身がアップデートされていくということが今進んでいるというふうに考えますので、その点でしっかりと進めていただきたいと思います。

そして最後にもう一問お伺いいたしますが、市連防衛、そしてエーゼックを通じた資源供給力の標準化についてお伺いをしましたが、今後、台湾有事や中東での大規模な武力衝突など、物理的な供給網が寸断をされて、国際市場そのものが機能不全に陥った場合、我が国とアジアの同志国はどう生き残っていくのか、最悪のケースをシミュレーションしながら、さまざまな対策をとっていかなければいけない。

そしてそれがよりリアルになってきていると感じています。

私、シンガポールのLNGターミナルを運営するSLNG社を視察してまいりましたが、まさにこの有事における貯蔵容量の絶対的不足に対する強い危機感から、日本、シンガポール、タイなどの間で余剰となったLNG貯蔵容量を相互に融通し合うバーチャルストレージという構想が説明をされました。

過去、実はウクライナ侵攻直後に台湾でエネルギーが足りなくなったときにそれを融通したのが日本の企業、ジェラという会社ですが、北米に向かっていた船をいろいろ調整をして台湾に融通をしたということがあり、大変高く評価をされています。

しかし、国家の存亡がかかる真の有事において、エネルギーの融通を民間企業の善意や経営判断に丸投げをすることは限界があるとも考えます。

各国の資源の囲い込みを防ぐためには、ある意味で法的拘束力を持った国家間のルールというものを作っていくことも必要なのではないかと考えます。

立ち上げたこのパワーアジアには、アジア域内の備蓄、放出制度の構築が明記をされています。

この枠組みを単なる国内タンクの増設支援で終わらせるということがあってはいけないと考えます。

そこで、今日は茂木大臣に来ていただいていますが、台湾有事や中東危機といった最悪の事態に備えて、民間任せをどう脱却をし、シンガポールをはじめとするインド太平洋地域の同志国間で、有事における法的裏付けを持ったエネルギー相互融通、G2Gというようなネットワークを構築する必要があると考えます。

佐々木真琴 (国民民主党・無所属クラブ) 20発言 ▶ 動画
質疑者 佐々木真琴

お答え申し上げますが、どのような認識を政府は持っているのか、そしてその必要性や、もし具体的なアクションがあればそれについてお示しください。

委員長 國場幸之助

茂木外務大臣。

答弁者 茂木敏充

お答え申し上げます。

今回のホルムズ海峡をめぐる情勢の教訓として、アジア各国におきましては、エネルギー安定供給の確保に向けた平時からの備えの必要性が強く強調されております。

そしてホルムズ海峡を通る石油の輸入に代わる代替調達の確保や石油備蓄の増強への関心が高まっております。

こうした関心を踏まえて、先月高市総理が発表したパワーアジアにおいては、緊急対応としての代替調達への金融支援や、より中長期的対応として、これまで十分な備蓄を持たなかったアジア各国の備蓄制度構築に向けて、データ整備、制度構築、インフラ整備への支援などを行うものでございます。

アジア各国と密接に結びつく、我が国のサプライチェーンの維持にも資すると考えております。

例えば日本とタイの政府間でLNGに関する覚書というものを結んでおりまして、共同で上流部門への投資をする、あるいは緊急時のLNGの融通について検討する、こういったことも盛り込まれておりまして、ニーズがあればこういった取組を展開していくということも考えられると考えております。

アジア地域全体としてのエネルギー経済の安定性を高める取組みを今後も続けてまいりたいと考えております。

委員長 國場幸之助

深作ヘスス君。

質疑者 深作ヘスス

ありがとうございます。

時間が参りましたので終わりますが、先日ニューヨークタイムズの記事で、世界は今までアメリカに期待をしていた秩序と安定性というものを日本に求め始めたという記事がありました。

我が国の国益を最大化をしていくことは当然でありながら、我が国がどのように国際社会で役割を果たしていくのか、その真価が問われる局面だと思いますので、この委員会で今後も建設的な議論をしていきたいと思います。

ありがとうございました。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

国民民主党・無所属クラブの佐々木真琴です。

本日も質問の機会いただきましてありがとうございます。

どうぞよろしくお願いいたします。

まず冒頭ですけれども、何名かからも冒頭触れられておりますけれども、アフリカ訪問についても茂木外務大臣にお伺いをしたいなと思っております。

ゴールデンウィーク期間中、先ほどありますが、5泊8日とハードなスケジュールでのご訪問、大変お疲れさまでございました。

また私、茂木外務大臣のXもチェックしているんですけれども、ケニアでの動画であったりとか、さまざまなところで動画での発信、ザンビアの投資協定の質疑においても質問させていただきましたけれども、アフリカとの関係を単なる資源確保のためだけの関係ではなくて、日本がこれまでJICA等を通じて積み上げてきた人づくりであるとか、信頼を土台に環境や地域社会にも配慮しながら、どう持続可能な関係を築いていくのかが重要だと申し上げたところでございます。

また、茂木外務大臣は、アフリカ訪問後の外務省の記者会見であるとか、ケニアでの政策スピーチにおいても、平和大陸、アフリカの実現、また、アフリカと日本の成長の好循環、次世代の共創による誰もが豊かさを実感できる社会の実現など、日本の対アフリカ外交の方向性も示していただいたところです。

その上で、本日、今回の訪問を踏まえながら、日本の対アフリカ外交の方向性についても伺いたいと思います。

今回の訪問で、ザンビア、アンゴラ、南アフリカなど、重要鉱物や原油資源を有する国々との関係強化が大きな柱ともなっていたと思います。

特に今後、AIや半導体、脱炭素が進む中で、銅であるとかレアアースであるとか、重要鉱物の安定確保は日本経済や安全保障上極めて重要な課題にもなっております。

一方で、アフリカをめぐっては、中国やロシアも影響力を強めておりまして、単なる資源の獲得競争というところだけに陥ってしまうと、長期的な信頼関係を築くことも難しいとも感じております。

その中で、大臣、日頃より「日本らしい外交」という言葉も使われております。

私自身も、とても重要な視点だと思っております。

人材育成、保健、地域支援、さらに現地のオーナーシップを尊重する姿勢を長年積み重ねてきたのが、我々日本でもあります。

ですので、ここから質問ですけれども、今回の訪問を通じて、大臣ご自身がお感じになった他の各国とは違う、日本だからこそ信頼されている部分とは何だったのか、どのようにお感じられたかお聞きをしたいと思います。

また、これまで積み上げてきた人づくりであるとか、信頼が、現地との共生を重視する姿勢について、今後どのような手応えを感じられたのか、訪問して、お感じになった点をお伺いできればと思います。

委員長 國場幸之助

茂木外務大臣。

答弁者 茂木敏充

まず佐々木委員には、私のケニアからの発信を250万回以上閲覧していただいたその一人であったことを大変光栄に思っているところであります。

今回のアフリカ訪問で各国の大統領、外務大臣等の要人との議論を通じて、各国が日本をそして国際社会とのパートナーシップを大切にして、相手の立場、ニーズ、そしてお話のありました人材育成、人づくり、お互いの信頼、こういったものを重視して、対アフリカ外交に取り組んできたからこそ、こういった長期的な信頼というのも生まれているんだろうと、こんなふうに考えております。

ケニアでは、対アフリカ外交に関するスピーチを行いまして、アフリカ外交を展開する三本柱、これを提示をさせていただきました。

その一つが、平和大陸、アフリカの実現。

ご案内のとおり、アフリカにおきましては、過去においても、今においても民族間であったりとか、また地域での紛争というのがなかなか絶えないという中で、平和の実現というのは極めて重要だと思っております。

そして2つ目に、日本とアフリカの成長の好循環をつくっていく。

アフリカに日本の企業は投資をする。

それによってアフリカの国の成長がなされる。

そうなりますとまた市場が広がる。

こういった形でお互いの好循環を作っていく。

さらに3つ目に、アフリカは若い大陸であります。

新しい世代、次世代の共に作る共創によります、誰もが豊かさを実現できる社会の実現。

これはアフリカ、非常に格差の大きい国もあります。

一部の人だけが豊かであって、他の人は本当に食料も大変な状況。

こういった中で誰もが豊かさを実現できる社会の実現。

これが重要だということを述べさせていただきました。

スピーチの会場、最初250人ぐらいを想定していたんですが、570人の方に集まっていただきまして、立ち見が出るほどの多くの方が非常に熱気にあふれて、日本のアフリカ外交への関心の高さ、これも感じたところでありますし、非常に賛同していただいたというか、スピーチが終わったときには、皆さん、スタンディングオベーションで見送りをしてくれたという形でありました。

今後も日本がTICAD等を通じて、アフリカ各国と長年に築いてきた信頼と協力の実績を基礎に、さらに力強くアフリカ外交を展開していきたいと考えております。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君

質疑者 佐々木真琴

ありがとうございます。

丁寧に御答弁いただきまして本当にありがとうございます。

現場の様子もイメージしながら聞くことができました。

ありがとうございます。

ではもう1問加えて聞きたいなと思うんですけれども、今後の資源外交において、単なる調達先の確保ということではなくて、今、好循環という話もありましたけれども、日本企業の技術、人材育成、そしてアフリカ諸国との地域との共生、さらには環境面への配慮なども含めて、どのような形で日本らしい外交を後押ししていくのか、日本型のモデルのようなものを展開していこうとされているのか、またその中で日本の企業であるとか地域の産業も含めて、どのような可能性を見出しておられるのかについても、参考人からお考えを伺いたいと思います。

政府参考人 大臣官房サイバーセキュリティ情報課参事官

大臣官房サイバーセキュリティ情報課参事官。

お答え申し上げます。

我が国が調達の多くを海外に依存しております鉱物ですとか、エネルギー、食料などの資源につきましては、ホルムズ海峡の閉鎖等の現下の厳しい国際状況に直面し、その安定供給の確保がより一層重要な課題となっております。

これに対しまして、我が国といたしましては、資源の安定供給確保のため、様々な取組を進めておりまして、例えばですけれども、在ケニア日本国大使館による資源の絆プログラムにより、鉱業分野の人材育成に加えまして、大学等の研究機関と連携して、環境に配慮した持続可能な鉱山開発を支援しております。

資源国との良好な関係構築を行ってきております。

また近年はオファー型協力を通じまして、重要資源の国際供給網の強化に向けた支援も行ってきております。

外務省といたしましては、委員御指摘の環境、さらには地域との共生、そして人材育成等の点にも考慮しつつ、関係省庁に加えまして、地方企業も含めた日本企業等とオールジャパンで協力して、資源国ともお互いの信頼に基づき、手を携り合って、連携強化に引き続き取り組んでまいりたいと考えてございます。

委員長 國場幸之助

茂木大臣

答弁者 茂木敏充

今、参考人の方からも答弁をさせていただいたところでありますが、単に資源を確保するということだけではなくて、今ありましたような関連する人材の育成、さらには連結性を確保して実際に輸出できるような形をつくっていく。

ロビト回廊であったりとか、さまざまなインフラの整備も行っていく。

同時に重要鉱物にしましても、この鉱山での採掘から始まって。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君

質疑者 佐々木真琴

はい、ありがとうございます。

大臣からも御答弁いただいてありがとうございます。

今回の訪問でも、要人だけではなくて、企業の関係者様はじめ、さまざまな人とのつながり、人脈も大切にしながら、まさに顔の見える外交を推し進めていらっしゃるんだろうなというところも、体現されているところを大変心強く感じておりますので、またTICADを通じて、日本が積み重ねてきた信頼や人と人とのつながりというものが、大きな強みに、これからも土台として大きく寄与していくんだろうなと思います。

佐々木真琴君。

大臣もたびたび申しているところだと思います。

その中で、若い時期に海外に行くことであるとか、違う文化を許容していくこと、価値観に触れるという経験自体が、人の人生であるとか、地域との向き合い方にも大きな影響を与えるものだと感じております。

その中で、教育という観点になってまいりますと、主には文部科学省がやっているということになりますけれども、省としては、外務省高校講座というものを実施しておりまして、全国の高校に外務省の職員を派遣して、国際情勢であるとか、外務省の外交官の職務についての講座、座談会のようなものも実施をされております。

これは事前のレクで聞いたんですけれども、大変人気がある講座でありまして、直近3年間の開催実績をお伺いすると、令和5年には年間で105件対応されていらっしゃって、令和6年度88件、令和7年度に97件ということで、年間100件ぐらい高校講座を実施されているようでした。

その併せて聞くと、本当は200件ぐらいご要望いただいていて、でも200件は予算の兼ね合いと人材的な観点で、何とかお断りをしたり調整をしたりして、現状100件ぐらい実施をされているというところであります。

これについても、国内の国際理解を醸成していくという観点をとっても、今後の英語をもっと勉強してみたいなとか、外務省ってこういう仕事をしているんだ、海外に行ってみたいなというところにつながる、すごくいい事業だなというふうに私自身は感じているんですけれども、そこについてちょっと質問したいなと思うんですが、ぜひ私が言いたいこととしては、今のところもすごく頑張っていらっしゃることは大変わかるんですけれども、もう少し充実をさせられるといいなという観点で質問をしたいと思います。

外務省としては今、高校講座であるとか、あと外務省訪問ということもやっておりまして、小中高生が修学旅行のときに外務省を訪問するという事業もやられております。

そういった訪問の事業であるとか講座の事業を、海外研修や海外派遣の事前・事後学習とも、他の事業とも接続をしながら、より地方の若者にも届く形で充実をさせていけるといいなというふうにも思っております。

また、今もオンライン活用したりリモートでやったりもされていますけれども、どのような形で地方自治体であるとか教育委員会と連携強化を進めていくのか、今後どのように拡充できないか。

予算の兼ね合いもありますので、拡充はすぐできないかもしれませんけれども、どういった方針でこれから進めていこうと思っていらっしゃるのか、ぜひお聞かせをいただければと思います。

委員長 國場幸之助

茂木大臣。

答弁者 茂木敏充

お答え申し上げます。

未来を担う若者層に国際情勢の関心と理解を深めてもらうことは極めて重要です。

高校講座や小中高校生の外務省訪問事業においては、事前に学校側に希望するテーマなどを聴取し、先方の関心やニーズに合わせた形で実施してきています。

委員御指摘のとおり、学校によっては、本事業を海外研修の事前学習の一環と位置づけているところもあり、過去においては海外研修。

委員長 國場幸之助

佐々木真琴君。

質疑者 佐々木真琴

ありがとうございます。

拡充は現状厳しいというところだと思いますけれども、年間365日ある中で頑張って100件こなしていらっしゃるというところも、すでにすごいことだなと思います。

事前のレクで伺ったところですと、例えば東北に行くということになったときには、学校間とも調整をして、なるべく1回の外務省の方の移動で、近場の学校に行けるように調整をされたりとかもしながら、たくさんの数をこなすためにやっているわけではもちろんないと思いますけれども、より国際理解を深めてもらうため、また外務省というところがどういう仕事をしているのか、将来の人材育成のためにも、どんなことができるのかというところを大変深く考えていただきながら事業をしていただいていると思いますので、引き続きこれからも続けていっていただけるといいなと思います。

予算の兼ね合いでなくなるみたいなことがないことを私も注視していきたいと思います。

今回この質問をさせていただいたのが、特に地方になりますと、私、岩手から参っておりますので、国際的なところに触れ合う機会みたいなものがなかなかなくてですね。

岩手県ですと、岩手県の事業で海外派遣を行っていたりですとか、人口7000人ぐらいの岩泉町という日本三大鍾乳洞がある地域があるんですけれども、そこは岩泉高校という県立高校があるんですが、そこの県立高校が海外派遣を高校の事業で行っておりまして、町が単独で予算を出してですね、海外に派遣するということを人口7000人の町で何とか頑張ってやっていらっしゃる事例もございます。

そういったところで、地方の子どもたちに何とか国際理解を育もうと。

谷浩一郎 (参政党) 20発言 ▶ 動画
質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎:領事館との連携、接続というような事務的な作業はやっているけれども、あまり本格的に関与していないというふうな答弁をいただいておりまして、ぜひとももう少し関与をいただいて、人を育てていくというところに外務省としても関与できるといいんじゃないかなと思ったところです。

ぜひとも都市部だけではなくて、地方の子どもたちにも等しく国際理解、連携を強化してやっていただけると非常に心強いなと思ったところです。

ぜひとも参考にでも結構です。

大臣からでも大丈夫です。

一言いただければ大変ありがたいなと思います。

答弁者 茂木敏充

茂木外務大臣:佐々木委員のお気持ちはよくわかります。

若い人たちにとってですね、外交の大切さであったりとか、海外を知ってもらうということは極めて重要だと考えております。

その上では私も高校では教えたことないんですが、大学等で客員教授をやったこともありまして、結構準備にも時間かかるんですよ。

内容についてやることになりますと。

仕事をしながらそういったことをするという負荷もあるということ、これは予算面だけではなくて大切なことなんですけれど、この両立を図っていくというのがかなり負荷になるということもご理解いただければと思います。

質疑者 佐々木真琴

佐々木真琴君:はい、ありがとうございます。

今あるリソースの中で全力で頑張っていただいているところを私も理解しておりますので、引き続き私も応援していきたいなと思います。

以上で終わります。

ありがとうございました。

委員長 國場幸之助

國場幸之助委員長:次に谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎:参政党の谷浩一郎でございます。

本日も質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。

本日私が取り上げるテーマは東シナ海における日本の海洋戦略についてです。

まず冒頭重要な点を整理しておきたいと思います。

本日取り上げる日韓大陸棚共同開発区域、そして東シナ海の日中中間線をめぐる問題。

これは法的枠組みも相手国も地理的条件も異なる別問題であります。

しかし、その根底には共通する問題があります。

それは、東シナ海において、日本が長期的な国家戦略を示せず、政治家が外交的配慮を理由に50年間先送りしているという点です。

1968年、国連アジア極東経済委員会、いわゆるエカフェの調査によって、東シナ海に石油、天然ガス資源の可能性があると指摘されてから、すでに半世紀以上が経過しました。

お手元の資料をご覧ください。

東シナ海の海底には石油、ガスが眠っており、九州の西にある日韓共同開発区域には、巨大な原油埋蔵の可能性があると言われています。

中国は日中中間線沿いの東シナ海にプラットフォームを建設し、中国は制度的な既成事実を積み重ねています。

一方、日本は検討、調整、協議を繰り返しながら、何ら目に見える進展がないままに、2028年6月には、日韓大陸棚協定が期限を迎えます。

残り時間はわずかです。

そこで本日は、なぜ日本は50年間動かなかったのか、中国が行動を積み重ねる中、日本はどうするのか、そして日米連携という選択肢をどう考えるのか、この3点について伺います。

まず日韓共同開発区域について伺います。

1968年のエカフェの調査で東シナ海、尖閣周辺に膨大な海底資源が埋蔵されている可能性が指摘され、それまで尖閣諸島に対し特段の主張をしていなかった中国政府や台湾当局が動き出しました。

まず1971年6月に台湾当局が、ついで同年12月には、中国外交部が相次いで独自の領有権を主張する公式声明を発表しました。

まさに海底資源の存在がクローズアップされた直後から、主張が開始されたと言っても過言ではないと考えます。

その後、日本と韓国は、日韓大陸棚協定を締結し、九州西方において共同開発区域を設定しました。

1970年代から1980年代にかけて、この海域では複数回の試掘が行われたと承知しています。

その中では一部構成で油兆、いわゆるオイルショーやガス兆候が確認されたという指摘もあります。

しかし当時は原油価格、深海掘削技術、採掘コストなどの制約から商業化には至らなかったとされ、その後、日韓共同開発協定のプロジェクトは停滞します。

また、東シナ海における油田の開発については、2005年に中川省一経済産業大臣が、帝国石油への試掘権付与を決断しましたが、その後任として就任した別の大臣の下で、対中配慮が優先されたのかどうかは分かりませんが、実際の採掘には至りませんでした。

ここで経済産業省に伺います。

当時の日韓共同開発区域の試掘結果について、政府としては現在どのように評価をしているのでしょうか。

2005年に経済産業省は日本の民間企業に東シナ海における試掘権を付与したにもかかわらず、その後、実際の試掘に至らなかった理由は何でしょうか。

また、近年の深海掘削技術や三次元物理探査技術の進展を踏まえ、改めて資源ポテンシャルを再評価する必要があるとは考えないのでしょうか。

よろしくお願いいたします。

佐々木大臣官房エネルギー地域政策統括調整官。

質疑者 佐々木真琴

お答え申し上げます。

まず、日韓共同開発区域につきましては、1978年の日韓大陸棚南部共同開発協定の発効後、両国の共同開発権者により物理探査及び7本の試掘が行われたというふうに承知をしております。

この調査の結果、商業化が可能な量の石油天然ガスを発見するには至らなかったというふうに認識をしてございます。

また、鉱業法に基づき、東シナ海におきまして、2005年に試掘権が設定されておりますけれども、試掘権が与えられた鉱業権者、この方々は、工区における地質構造の調査結果等に基づき、試掘の実施以下について判断を行ったものでありまして、試掘に至らなかった具体的な理由について経済産業省としてお答えすることは困難であることをご理解いただけたらと思います。

なお、資源ポテンシャルの再評価につきましては、委員がおっしゃるような深海掘削技術、探査技術等の進展が確認されている技術も踏まえた上で、政府全体として戦略的観点から適切に対応していく方針でございます。

委員長 國場幸之助

谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

御答弁ありがとうございます。

やはり事業者の判断ということでありますから、そのあたり政府としては、それ以上のことは言えないということだと思いますけれども、しかしそのようにして、やはり半世紀にわたってずっとこの停滞がしているのだと考えます。

しかしエネルギー安全保障は、やはり本来民間企業だけに委ねられるものではないと考えています。

民間が動かないときに国家としてどのような意思決定を行うのか、それこそが国家戦略だと考えています。

仮に40年以上の試掘結果だけを根拠に、日本が現在も開発を止め続けているのであれば、それは資源政策というより思考停止に近い状態なのかと思います。

世界を見れば、かつて採算が取れないとされた資源が、技術革新やエネルギー価格の高騰によって採算が取れるようになり、戦略資産へ変わった例は数多くあります。

アメリカのシェール革命はその代表例です。

1990年代にはアメリカで地下2000メートル以上の深いところを掘削し、シェールオイルを取り出す技術が開発されました。

またブラジルでは水深2000メートルの海底のそのまたさらに2000メートル以上の深いところにある油田を掘削しています。

技術が飛躍的に進歩した現在において、40年前以上の前のデータをもって開発を断念し続けることは、非常に合理的とは言えないと考えています。

次に、政府による資源開発について伺います。

過去の外務委員会での政府参考人の答弁では、さらなる調査の予定はない、採掘するために必要な開発権者の許可申請がなされていないと説明をされていますが、現在起こっているホルムズ海域封鎖に見られる中東依存リスクは、常に懸念されてきたことであります。

エネルギー安全保障に関わる分野においては、日本近海資源の戦略的重要性は増しており、政府自らがリスクを取り、政府が中心となって資源開発を行うべきと考えますが、この点について政府の認識を伺います。

佐々木統括調整官。

質疑者 佐々木真琴

お答え申し上げます。

まず一般論ではありますけれども、我が国領海や排他的経済水域等に賦存しますエネルギー資源につきましては、商業化がなされれば国際情勢や地政学リスクに左右されず、我が国の自給率向上に資する貴重な国産資源ということができると思っております。

これまでも海洋基本計画及び海洋エネルギー鉱物資源開発計画に基づいて、国内資源開発促進に向けた取組を継続的に実施してきているところでございます。

例えば、石油、天然ガスにつきましては、国主導での物理探査の実施ですとか、民間企業による試掘への支援といった取組を進め、国内資源開発を進めてきているところであります。

なお、個別の海域における資源開発については、政府全体として戦略的に対応することが必要ですが、いずれにしましても、引き続き、こうした取組の着実な実施を含め、各種取組を通じて、我が国のエネルギー安定供給確保につなげていきたいと考えているところでございます。

委員長 國場幸之助

谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

商業化がされればということをおっしゃいましたけれども、やはり今の御答弁を伺っておりますと、政府が主導というよりかは後押しをしっかりしているんだという御答弁でありましたが、私はエネルギー安全保障に関して非常に大切なことであり、やはり政府がしっかりと主導していただきたいと、そういうふうに考えておるわけです。

参政党は、食料やエネルギーといった国家存立の基盤を、国際情勢の変化や外部依存に左右されるのではなく、自らの手で安定的に確保し、主権を確立すべきだと考えています。

政府には、東シナ海の資源ポテンシャルを改めて検証していただき、将来世代を見据えた戦略的投資へ舵を切る決断を求めます。

次に参ります。

2024年9月末、東京において、日韓大陸棚共同委員会第6回会合が39年ぶりに開催されましたが、どうして39年間も会合を行っていなかったのでしょうか。

また第6回会合の中では、一体どのような議論が行われたのでしょうか。

大塚大臣官房参事官。

政府参考人 大塚(実名不明のため推定)

お答え申し上げます。

日韓両政府の間では、日頃から日韓関係における様々な案件につきまして、意思疎通を行っているところでございまして、2024年当時でございますけれども、この日韓大陸棚南部共同開発協定につきましても、双方の間で現状を確認することが適切であると、こういう共通の認識に至りまして、2024年9月、共同委員会の開催に至ったものでございます。

この会合におきましては、協定の実施に関する事項等について協議を行いまして、引き続き双方で緊密に意思疎通を行っていくことで一致したところでございます。

委員長 國場幸之助

谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

御答弁ありがとうございます。

今御答弁いただいた内容に関しては、既にホームページ上で3行、4行ほどでしょうかね、発表されているとおりでありましてですね。

中身を知ることはできないんですけれども、やはりこの39年ぶりと、すごい年月だと思うんです。

私44歳なんですが、ほぼほぼ39年、相当の長い期間かかって復活したということでありますが、この日韓大陸棚共同委員会も踏まえて、この日韓大陸棚協定について、今後どのような方針や思いをもって推進していくのでしょうか。

ここを外務大臣にお伺いできたらと思います。

茂木大臣。

答弁者 茂木敏充

日韓両政府は、日韓大陸棚南部共同開発協定の今後の扱い方について、これまでも意見交換を続けてまいりました。

そして、エネルギー安全保障も、資源安全保障も、そして食料安全保障も、できるだけ自国で、閣総理大臣という発想では私は進まないんじゃないかなと、こんなふうに思っているところであります。

現下の戦略環境とこれを踏まえますと、日韓関係及び日米間の連携を引き続き強化していくということは重要でありまして、また現在、日韓関係、良好な基調というのが維持をされております。

このような状況に鑑みまして、現時点で協定に関して終了予告。

谷浩一郎議員。

いずれにしましても日本として、日韓関係の状況等の推移を踏まえながら、本件については総合的に判断していくことに変わりはない。

総合的に判断するということにつきましては、先ほど申し上げたような、こういった様々な安全保障、これを自国で確保するのと同時に、どう同志国との連携を図っていくか、こういうバランスの中で考える問題だと、私はそのように考えております。

委員長 國場幸之助

谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

丁寧な御答弁ありがとうございます。

私ももちろん同志国との連携ですね。

自国だけでなかなかエネルギー安全保障も確立できないという中で、そういったことは必要不可欠であるというふうに認識をしております。

ただ長い時間をかけてとか、長期的に我が国がやはりできるだけ自分たちでできるようにしたいと。

やはり意思は私たち政治家がしっかりと見据えていかなければならない、訴えていかなければならないことだと私は認識をしております。

もちろん国際協調も非常に大切であり、バランスということ、とても大切だと思います。

2028年には日韓共同開発協定の節目も迫っております。

日韓大陸棚南部共同開発協定は1978年に結ばれてからすでに50年近くが経過しておりますが、共同開発は進めない状態です。

この状況で果たして2028年以降に新しい景色が広がるのか、私は極めて懐疑的であります。

次の質問に参ります。

東シナ海の日中中間線問題について伺います。

先ほど申し上げたとおり、この問題は日韓の共同開発区域とは別の問題でございます。

しかし、両者に共通するのは、東シナ海において日本が長期戦略を十分示せていないという点です。

現在、中国は東シナ海の日中中間線付近の中国側海域において、23基の構造物を建設し、うち14基でガスの採取を確認する炎が目撃されています。

地下構造が中間線を越えて連続している可能性、いわゆるストロー現象の可能性も指摘されており、日本側資源への影響を懸念する声もあります。

一方、日本側では抗議を行っているものの、実際の試掘、商業開発は長年進んでいません。

ここで外務大臣に伺います。

日本政府は、現在の東シナ海情勢について、中国による既成事実化、海洋秩序への影響をどの程度深刻に認識しているのでしょうか。

また、そのような認識の下、中国による既成事実を防ぐために、政府は具体的にどのような行動を行ってきたのでしょうか。

また、このまま日本が中国への抗議中心の姿勢を続けるだけで、東シナ海の海洋秩序を守れるとお考えでしょうか。

併せて伺います。

茂木大臣。

答弁者 茂木敏充

御指摘の点については、非常に深刻に受け止めております。

東シナ海の排他的経済水域及び大陸棚などの境界が未だ確定していない状況におきまして、中国側が同海域において一方的な開発を引き続き進めていること、極めて遺憾であります。

今後の対応等につきましては、中国側の対応を見極めながら、政府全体として、戦略的観点から検討していきたいと考えております。

いずれにしましても、中国側に対しては、一方的な開発行為や、この政治的な試みを行わないように、引き続き強く求めていくとともに、2008年合意に基づきます国際約束締結交渉の再開に早期に応じるように、強く求めていきたいと思っております。

相手のあることですから、強引にできない部分もある。

そういった中での交渉になるということは、ぜひご理解いただければと思います。

委員長 國場幸之助

谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

ありがとうございます。

ただいまのご答弁は、最後の御言葉以外は、既に従来どおりの政府のご説明だったかと認識をしております。

中国側は、やはり構造物建設という行動を積み重ねています。

一方、日本側は抗議はするが自らは動かない。

外交上の抗議は当然政府が果たすべき責務です。

しかし抗議だけで海洋秩序と我が国の権益を守れるのであれば、今日のような中国による構造物建設の進展は防げていたはずです。

国際政治においては行動しないこと自体が一つのメッセージとして受け取られます。

この状態が長く続くことで、東シナ海における既成事実が時間とともに固定化されていくことを私は強く懸念しています。

最後に日米連携について伺います。

私は東シナ海問題は単なる資源開発問題ではなく、誰が海洋秩序を形成するのかという地政学の問題であると考えています。

そこで私は茂木大臣に、日米連携による東シナ海での資源調査開発を提案します。

日本主導を前提とした上で、米国企業等の技術資本を活用する国際コンソーシアム方式を戦略的選択肢として検討すべきではないかと考えています。

本来、日本単独で完結させることが理想ではありますが、現実には、掘削技術の確保、多額のマネーリスク、そして国際政治上の抑止力をどう確保するのかという問題があります。

中国はかつて、白樺ガス田開発に英国、米国の石油会社を参加させることで開発を国際化し、日本の批判をかわしました。

日本はこれを逆用すべきです。

エクソンモービルなどといったアメリカの石油メジャーと共同して資源開発を行うべきではないでしょうか。

アメリカの石油メジャー抜きにして、日本が中国に対抗して独自の資源を持つことは現実問題として容易ではありません。

日本の自立に向けた現実的な手段として、アメリカの資本を呼び込み中国と対抗すべきではないでしょうか。

何もしなければ東シナ海に眠る資源は眠ったままであります。

いつまでたっても日本が利用することはできません。

この問題は何よりもアメリカの石油メジャーとトランプ大統領との交渉が必要です。

経済産業大臣も経験され、トランプ大統領との良好な関係をお持ちの茂木大臣以外に、このプロジェクトを進める人はいないのではないかと考えます。

そこで茂木大臣にお伺いいたします。

東シナ海を今後の日米戦略協力の対策

土橋章宏 (チームみらい) 15発言 ▶ 動画
質疑者 土橋章宏

土橋章宏として位置づけ、日本主導を前提としながらも、米国企業の技術資本参加を含めた新たな枠組みを検討する考えはありますでしょうか。

また、日本は80兆円の対米投資プロジェクトを約束していますが、特例で日本近海の資源開発につながるようなプロジェクトスキームを提案することを考えてみてはいかがでしょうか。

答弁者 茂木敏充

茂木敏充大臣、ご提案について承りました。

当然メジャーが絡むとなりますと、相当利益にはうるさいということはよくご承知だと思いますけれど、その点も考えていかなければならないと思いますが、少なくとも現時点でですね、東シナ海に限った日米間の新たな協力の枠組みについて具体的な検討を行っているという事実はないというのが現状の姿であります。

また、ご指摘の日米の戦略的投資イニシアティブ。

これは日米が協力的戦略的な重要分野でサプライチェーンを米国内に作り上げ、日米の総合利益の促進、経済安全保障の確保、我が国の経済成長の促進につなげていくものでありますが、この日米合意は米国への投資、これを念頭に置いたものであるということは、ご理解いただければと思います。

委員長 國場幸之助

谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

御答弁ありがとうございます。

米国への投資ということでありますので、特例として、何としてでも、米国内だけではなくて、この覚書ではありますけれども、やはり日本の方へ、こちらの方へ利益があるように、何とか検討いただきたい、交渉いただきたいなと、そういうふうに思っております。

参政党は、日本が本当の意味で自立した主権国家になることを目指しています。

イラン情勢が長期化する中で、政府には東シナ海の開発を先送りせず、国内での資源開発を国家戦略の最優先課題として位置づけること。

そして、対等な日米関係を維持しながら、我が国が主導権を握る形で近海の資源を守ることを強く求めて、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

委員長 國場幸之助

國場幸之助委員長、次に、土橋章宏君。

質疑者 土橋章宏

チームみらいの土橋章宏と申します。

本日は質問の機会をいただきありがとうございます。

まず、サウジアラビアのパイプラインとエネルギー外交についてお聞きいたします。

安倍政権下で締結された日サウジビジョン2030というものがありますが、これをはじめとする戦略的協力の枠組みですが、現在、これらの合意文書は、どの程度、具体的なプロジェクトとして実装されているのか、また、フォローアップ会合や成果指標の更新は行われているのか、現状をお聞かせください。

答弁者 茂木敏充

外務大臣官房審議官、お答えいたします。

ただいま、日サウジビジョンについてお尋ねがございました。

このビジョン2030におきましては、日本側議長、経済産業大臣、副議長として外務副大臣、または外務大臣政務官、そしてサウジ側の議長、投資大臣ということで、この間で両国の往来の機会を捉えまして、プロジェクトの進捗を閣僚レベルで確認する閣僚会合を設置して、定期的に開催してございます。

また、この閣僚会合の開催に合わせまして、官民の新たな協力文書を披露するビジネスフォーラム、これを開催してございます。

それで直近で申しますと、昨年2025年9月に、武藤経産大臣と先方のファーレフ投資大臣との間で、第8回閣僚会合を東京で開催しております。

この中で、ゲーム、eスポーツですとか、AI技術、それからエネルギー、こうしたものを含めまして、幅広い分野における協力の進捗を確認してきているところでございます。

委員長 國場幸之助

土橋章宏君。

質疑者 土橋章宏

ご答弁ありがとうございます。

日本とサウジアラビアは、エネルギーだけではなくて、文化的にも関係を深めようとしていることは、今後の様々な安全保障の点でも有益だと思います。

次に、エネルギー安全保障についてお伺いいたします。

現在、ホルムズ海峡の情勢が不安定化し、原油輸送への懸念が高まっています。

一方で、サウジアラビアには、東部の油田から公海側、紅海ですね、公海側へ原油を輸送するパイプラインが既に整備されており、ホルムズ海峡を経由せずに輸出が可能となっています。

この代表的な東西パイプライン、いわゆるペトロラインは約1200kmの規模で、総工費は約1兆円、工期も3年程度で完成したと承知しております。

そこで、日本がサウジアラビアと協力して、新たなパイプラインづくりに参画することによって、ホルムズ海峡を経由しない輸送ルートを確保し、優先的に原油供給を受けられるような枠組みを構築する考えはあるのか、お聞きしていきたいと思います。

前提条件として、我が国では現在、ガソリン価格対策として、年間約数兆円規模の補助をしており、2022年以降では約8兆円が使われています。

今後も継続的な補助が必要になるのであれば、それよりもパイプラインを新たに作って安く買った方が、コスト面でも、そしてエネルギー安全保障の点でも合理的ではないかと考えます。

複数の輸送ルートを確保することは、エネルギー安全保障上も先ほど申しましたけれども有効であると考えます。

例えば、パイプラインが1本何かのことで破壊されたとしても、もう1本あれば原油を輸送することが可能です。

もちろん、この開発については、サウジアラビアの意向もあろうかと思いますが、先ほども申しましたように、日本とサウジアラビアの間では、日サウジビジョン2030の枠組みもあって、将来的には水素やアンモニアといった次世代エネルギーの輸送も見据えたインフラ整備が想定されております。

新たに原油パイプラインを作るとすると、そのまま次世代エネルギー輸送インフラへと転用できる可能性もあると私は考えています。

日本の製油施設とマッチし、ナフサを作りやすい中東の重油を確実に得ることは国益につながるとも考えられます。

もう1点補足しますと、サウジアラビアの隣国UAE、アラブ首長国連邦ですね。

ここにもフジャイラ港へ出るパイプライン、ちょっと短いんですけども、こういったパイプラインがありまして、これは2008年に中国の企業が主導して作って、ホルムズ海峡を通らないルートを確保しました。

これによって中国はUAEと親密な関係を作り上げました。

いわゆる中国シフトといったようなものですけども、こういった中国が手を貸すことによって、親密な関係をつくることもできました。

こうした観点を踏まえまして、サウジアラビア国内における新たなパイプライン整備に、我が国が関与することについて、どのように検討しているのか、見解をお聞かせいただけますと幸いです。

よろしくお願いします。

答弁者 茂木敏充

佐々木大臣官房エネルギー地域政策統括調整官、お答え申し上げます。

委員からご指摘ございました、サウジアラビアの東西を結ぶパイプラインにつきましては、ホルムズ海峡を迂回する代替ルートとして非常に重要だというふうに考えてございます。

政府といたしましては、代替調達先の確保に向けまして、民間事業者の方々と連携しながら、水素、アンモニアのパイプラインの敷設につきましては、同国、サウジアラビアも含めまして、いずれの地域でも漏洩の問題ですとか、劣化の問題、対策をはじめとした保守、保安上の観点ですとか、大規模な投資回収が見込まれるだけのパイプラインの沿線上の需給の有無を含めて、時間軸も踏まえつつ検討することが必要だというふうに考えられているところでございます。

ただ、いずれにしましても、今後ともサウジアラビア側にどのような意向、ニーズがあるのか。

これをしっかり把握していくことも含め、しっかりと一層ずつを図っていきたいというふうに考えているところでございます。

委員長 國場幸之助

土橋章宏君。

質疑者 土橋章宏

はい、ご答弁ありがとうございます。

何かと難しい面はあろうかと思いますが、中東の重油を安定的に確保することはやはり極めて重要ですので、日本からも具体的な案を多数出して、向こうにもメリットがあるような形で取引をいたしまして、外交交渉をしていただければと思います。

やはりサウジアラビアというのはかなり富裕な、言ってみればお金持ちの国ですので、ODAみたいなことはちょっとできないかもしれませんけれども、お互いに何かを協力し合うといったような形で、連携できればなと思っております。

特にサウジアラビアだけではなくて、中東諸国の有力者の中には、日本のゲームやアニメ、漫画コンテンツの愛好者が多数存在しておりまして、日本の関連企業への出資意向もあります。

そうですので新たな同志国として考えていくといった可能性も十分にあると思います。

先日オーストラリアとも準同盟国と言えるような関係を結ばれましたが、米国だけに頼らない同志国ネットワーク構築の観点からも、エネルギー外交と、そしてコンテンツ外交を両輪で進めていただければと思います。

同じ釜の飯を食うといった表現がありますけど、同じ漫画を読んだ仲間といったものもすごく気が合うと思いますので。

そういった観点からも、いろいろな連携を進めていただければと思います。

次に、コンテンツ販売の海外促進策についてお聞きします。

今年度のコンテンツ産業関連予算は、政府全体で約590億円であり、韓国や中国、米国には及ばないまでもかなり近づいてきました。

しかし、日本のコンテンツの海外発信は、ネットフリックスなどの海外プラットフォーム経由が多く、収益性で不利であり、顧客データも取れないなど、条件の悪い構造にあります。

私もかつて脚本を書いておりまして、海外のプラットフォームにいくつか作品が載っているのですが、やはりその作品が買い切りであったりとか、誰が何回見たかを教えてくれないとか、契約がかなり足元を見られてしまった契約になっておりますので、クリエイターとしても心苦しいところですし、日本としてもほとんど収益が上がってこないといった、ほとんどと言っては言い過ぎですけれども、かなり収益性が低い状況となっております。

しかし今のところ、日本の支援は配信プラットフォームの構築というよりは、海外プラットフォームへの供給支援にとどまっているように思われます。

そこでお尋ねします。

日本独自の配信プラットフォーム構築に対して、現状、どのような支援が行われており、どのような形で目指しておられるのでしょうか。

よろしくお願いします。

答弁者 茂木敏充

江澤商務情報政策局商務サービス政策統括調整官、お答え申し上げます。

経済産業省は海外に通用するアニメ、実写、ゲーム作品について、国内での制作や海外での販売促進を支援してきたところでございます。

結果として、作品が海外流通に強い外国企業のプラットフォームに供給されることも多くあったと認識をしております。

また、ご指摘のとおり、作品の海外展開を外国企業のプラットフォームに依存し、海外売上の回収率が低い、顧客データが取れない等の課題もあると承知しております。

こうした状況に対応するため、本年より新たに日本企業のプラットフォーム拡大支援を強化したところでございます。

具体的には、流通プラットフォームの支援事業を創設しまして、翻訳支援等による海外向けコンテンツの供給を拡大するとともに、海外ユーザー拡大のためのプロモーション支援をする。

また、我が国のコンテンツ分野の広さを生かし、アニメから漫画やグッズにファンを送客するなどの日本企業の流通プラットフォームの競争力を高めていきたいと考えております。

加えまして、ハードソフト両面の開発プラットフォーム等の支援も行ってまして、こうした施策を通じて、収益を拡大して、日本初のコンテンツの海外売り上げを2033年に20兆円にする目標を達成していきたいと考えております。

委員長 國場幸之助

土橋章宏君。

質疑者 土橋章宏

ご答弁ありがとうございました。

今後もプラットフォーム競争や企画競争に勝つ方法を具体的に考えて推進していただけたらと思います。

ちょっと時間の方が少なくなってしまいましたので、通告のものを2つ飛ばしまして、省庁を横断してコンテンツを販売する体制づくりということについてお尋ねしたいと思います。

コンテンツ政策は内閣府、経産省、文化省、総務省、外務省などにまたがる分野であり、政府全体としての司令塔機能が課題とされています。

経団連からも、韓国の特殊法人、国家と申しますのは、KOCCAという特殊法人などでございますが、これが省庁を横断して、実効性のある政策を推進する体制を、そういったものを作ってもらいたいという声が出ています。

韓国の国家は、コンテンツ制作、人材育成、そして海外販売に至るまで、一気通貫のコンテンツ振興機関であり、国として大きく力を注いでいます。

そこでお尋ねします。

コンテンツ庁を作るといったような省庁再編は時間がかかりますが、例えば韓国の国家のような特殊法人の設立は検討されているでしょうか。

また、この問題についてどのような問題意識を持ち、

茂木敏充 (外務大臣) 7発言 ▶ 動画
委員長 國場幸之助

どのように改善されるおつもりなのか、考えをお聞かせください。

鈴木内閣府副大臣。

答弁者 鈴木内閣府副大臣

お答えいたします。

コンテンツ政策を担う省庁や執行機関が多岐にわたる中、省庁横断で政策を推進する体制を求める声が上がっていることは承知をいたしております。

内閣府としては、他省庁の政策も含めて、コンテンツ分野の支援策等を一覧化したJapan Creative Portalを昨年10月に立ち上げたところでございます。

さらに政府として、現在検討中のコンテンツ分野の官民投資ロードマップの素案において、一気通貫の新たな支援体制の在り方を検討する旨盛り込んでおります。

具体的な体制等については、今後、関係業界や関係省庁とも丁寧にコミュニケーションを取りながら、他国の事例も参考に検討を進めてまいりたいと存じます。

以上です。

委員長 國場幸之助

土橋章宏君。

質疑者 土橋章宏

ご答弁ありがとうございます。

やはり海外勢というのは宣伝開発費をたっぷりとかけた勢力を持っておりますので、それと互角に戦えるようにしっかりと舵取りしていただければと思います。

これで時間になりましたので質疑を終わります。

ありがとうございました。

委員長 國場幸之助

次に、所得に対する租税に関する二重課税の除去、並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とキルギス共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、環境保護に関する南極条約議定書の付属書6の締結についての承認を求めるの件、国際民間航空条約第50条Aの改正に関する2016年10月6日にモントリオールで署名された議定書及び国際民間航空条約第56条の改正に関する2016年10月6日にモントリオールで署名された議定書の締結について承認を求めるの件及び万国郵便連合憲章の第12追加議定書、万国郵便連合一般規則の第4追加議定書、万国郵便連合一般規則の第5追加議定書、万国郵便条約の第1追加議定書及び万国郵便条約の第2追加議定書の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。

これより順次、趣旨の説明を聴取いたします。

茂木敏充君。

答弁者 茂木敏充

ただいま議題となりました4件につきまして、提案理由を御説明いたします。

まず、所得に対する租税に関する二重課税の除去、並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とキルギス共和国との間の協定の締結について承認を求める件については、令和7年12月19日に協定の署名が行われました。

この協定は、キルギスとの間で現行の租税条約の内容を全面的に改正するものであり、投資所得に対する源泉地国家税のさらなる減免等について定めるものであります。

この協定の締結により、キルギスとの間で二重課税の除去を目的とした課税権の調整がより効果的に行われるとともに、脱税及び租税回避が防止されることで、両国間の健全な経済交流を促進することが期待されます。

次に、環境保護に関する南極条約議定書の付属書6の締結について承認を求めるの件については、平成17年6月14日に付属書の採択が行われました。

この付属書は、南極地域において環境上の緊急事態を引き起こした事業者が取るべき対応や、事業者が対応をとらずに、締約国が対応した場合の当該事業者による費用の支払い義務等を定めるものであります。

この付属書の締結は、南極地域における環境上の緊急事態を防止し、また、そうした事態が生じた場合の環境への影響を最小限に抑える見地から有益であると認められます。

よって、この付属書の締結について、御承認を求める次第です。

次に、国際民間航空条約第50条Aの改正に関する2016年10月6日にモントリオールで署名された議定書及び国際民間航空条約第56条の改正に関する2016年10月6日にモントリオールで署名された議定書の締結について承認を求める件については、平成28年10月6日にこれらの議定書の署名が行われました。

これらの議定書は、国際民間航空機関の理事国数及び航空委員会の委員数を増やすため、国際民間航空条約の当該規定を改定するものです。

これらの議定書の締結は、国際民間航空機関を通じた国際協力を強化する見地から有意義であると認められます。

よってこれらの議定書の締結について、承認を求める次第です。

最後に、万国郵便連合憲章の第12追加議定書、万国郵便連合一般規則の第4追加議定書、万国郵便連合一般規則の第5追加議定書、万国郵便条約の第1追加議定書及び万国郵便条約の第2追加議定書の締結について承認を求める件については、令和5年10月5日及び令和7年9月19日にこれらの議定書の採択が行われました。

これらの議定書は、万国郵便連合の運営や財政及び国際郵便業務に関する事項等について、所要の変更を行うため、万国郵便連合憲章、万国郵便連合一般規則及び万国郵便条約を改正するものです。

これらの議定書の締結は、万国郵便連合の効率的な運営及び国際郵便業務の合理化の見地から有意義であると認められます。

よって、これらの議定書の締結について、御承認を求める次第です。

以上が4件の提案理由及び概要です。

以上4件につき、何卒御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。

これにて趣旨の説明を終わりました。

委員長 國場幸之助

次回は来る15日金曜日午前8時50分理事会、午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。