地域・こども・デジタル特別委員会

衆議院 2026-05-14 質疑

概要

衆議院(または参議院)の委員会における参考人質疑において、村上明子氏、森田朗氏、森亮二氏、小原成朗氏らが出席し、個人情報保護法および行政デジタル化法案について議論が行われました。自動運転AI開発や医療・創薬分野におけるデータ利活用の促進と、それに伴う個人情報保護のバランス、および「出口規制」やPETs等の新技術によるリスク管理手法が主要なテーマとなりました。また、行政デジタル化におけるベース・レジストリーの整備や地方自治体への支援、さらに課徴金制度の実効性向上や団体訴訟制度の導入といった権利救済策についても幅広く言及されました。

発言タイムライン

自民中道改革維新国民参政チームみらい政府委員長・議長
0分25分50分1:151:402:052:30森田朗森亮二村上明斉木武山崎正原山大西岡義谷浩一武藤か

発言者(11名)

質疑応答(34件)

自動運転AI開発への損保データの活用
質問
斉木武志 (自由民主党・無所属の会)
  • 損保会社が持つ事故データ(テレマティクスデータ等)を、これまでどのように自動車メーカー等のAI開発に提供してきたか
  • 提供が進んでいない場合、何が障壁となっているか
答弁
村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長)
  • 現状、走行データは主に事故時の責任分解点の解明や事故多発地点の把握に限定的に活用されており、自動運転等の安全性向上への提供は限定的である
  • 個別の同意取得という高いハードルが障壁となっており、本法案でこれが取り除かれれば、迅速に大量の学習データにアクセスでき研究開発サイクルが短縮されると期待される
全文
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まず村上参考人にお聞きをしたいと思います。

どうやって実効性のある自動運転AIを開発するか。

それには、村上さんは損保ジャパンの役員もなさっておりますけれども、まさにその損保会社で持っていらっしゃる事故データ。

ドライブレコーダーが今の車は大体搭載されておりますので、いわゆるテレマティクスデータといわれる、どのような気象条件のときにどのような事故が起こったか、どのような傾斜のところ、どのような路面状況、どのような時間帯、こういうときに事故が起きやすいか。

こういったことを霞ヶ関や車メーカーの方にお聞きしたんですけれども、損保会社の持っている事故データというのは、いわゆる金の泉というか、どうやったらその事故を避けることができるかという自動運転にとって最大の追求目標ですね。

それが御社が持っているようなデータであると認識されております。

ただ残念ながら日本においては、その損保会社が持っているようなデータがしっかり自動運転のAI開発に活かせていないとも聞いております。

どのようにこれまで車メーカーをはじめとした自動運転ソフトの開発に情報提供されているのか否か。

進んでいないとすれば何が障壁になってきたのかお聞かせください。

村上参考人。

お答えいたします。

まず今、事故のデータ等を活用しているかどうかというご質問に関してなんですけれども、損害保険の会社といたしましては、事故に関連するデータ、特にドライブレコーダーと呼ばれる走行時のデータに関して取得をしておりますけれども、これは主には事故があったときの責任分解点の解明のために使っているというのが現状でございまして、ではそれはもう少し活用するとなると、例えばどこで事故が起きたのかというところで、事故多発地点等を当社のみではなく損害保険協会というところで事故データを集めて使っているというのが現状でございます。

ご指摘されたような、例えば自動運転であるとか、今後のところ、安全性向上につながるデータの提供というのは、現時点では限定的というふうに言えると思います。

ただ、AI特例に伴って、損保会社がデータを提供できることになりますと、特に安全性向上につながるデータ、通常の運転時よりは、やはりヒヤリハットであるとか、事故のデータというのが非常に困難なリアルデータとして、AIの安全性向上に不可欠な学習データとして提供できるのではないかと思います。

また、開発スピードという観点で申し上げますと、やはり今、個別の同意取得という高いハードルがございますので、それが本法案によって取り除かれることで、迅速に大量の学習データにアクセスができるようになって、研究開発のサイクルが大幅に短縮できるのではないかと思います。

現行法での自動運転開発の可否
質問
斉木武志 (自由民主党・無所属の会)

- 自動運転を強化(エンハンス)することは、現行法では不可能ということか

答弁
村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長)

- 今回の法改正に基づき、匿名的に本人の同意なしに統計情報として得られるようになれば可能になると考えている

全文
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斉木武志追加でお聞きしますけれども、それはそうした自動運転をエンハンスしていくためには、現行法では不可能ということでしょうか。

村上参考人

私、今回の法改正に基づいて、その匿名的に本人の同意なしに統計情報ということで得られるようになれば可能なのではないかというふうに考えております。

自動運転開発の切迫性と日本の競争力
質問
斉木武志 (自由民主党・無所属の会)

- 世界市場で日本車のシェアが低下し、中国勢に先行されている現状において、自動運転分野を失うことは致命的であると考えているが、開発の切迫性をどう考えるか

答弁
村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長)

- 世界の最先端技術を日本に取り込むことは重要であり、その鍵となるデータの取得と活用を本法案で進めることで、世界に対峙できる技術を保持できると考える

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実は私、この世界に入ったのが2009年でして、当時日産のリーフが発売された年でした。

でもそれから17年経って残念ながら、今例えば世界市場を見ても日本車のシェアというのは落ちてきております。

例えば直近でオーストラリアを例にとりますと、中国車が3年前ですかね、1%だったシェアが今もう18%まで急速に伸びてきていて、タイなどはトヨタを中国がどんどん席巻しつつある。

世界市場を見ても、今の東京のマーケットを見てもですね、日経平均はこれだけ半導体バブルで爆上がりしているのに、トヨタも日産もホンダも日本の自動車メーカーは株価がずっと下がってきていて低迷している。

まさにこれは日本の自動車メーカーが、これからも稼げるのかということに対して、マーケットが非常に疑問符を投げかけているのではないかなというふうに非常に危惧をしております。

今、経団連の役員もやってらっしゃると思いますけれども、産業界の立場から見て、やはり今、私はノルカソルカの分岐点に立たされていると思います。

EVである程度中国勢に先行されて、やはり自動運転の分野まで失ってしまうと、これはやはり日本の立ち直れないような痛手を私は受けると思っております。

今、この自動運転を開発しなければいけない切迫性というか、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。

村上参考人

ありがとうございます。

自動運転に限らず、世界で行われている最先端の技術というのをしっかりと日本で取り込んでいくことというのは重要だというふうに考えております。

その際に、やはり肝になるのはデータだというふうに考えておりまして、本法案を中心としましたデータの取得と、そしてその活用というところをしっかりしていくことで、世界に対峙する技術というものを日本がしっかり持っているようになるのではないかと思います。

運用面での個人情報保護の可能性
質問
斉木武志 (自由民主党・無所属の会)

- 適格者がデータを扱うなどの運用上の留意によって、本法案の体裁で個人情報を守ることが可能か

答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)

- 100%ではないが、かなり可能であると考える

全文
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斉木武志(自由民主党・無所属の会):森田先生にもお伺いしたいと思います。

今、村上参考人からも、まさにそういった適格者というか、そういうことをできる者を、デジタルであったり、上位であったりが選んでいくことによって達成できるのではないかというご発言だと思いますけれども、こうした運用面、本法案の今の体裁に、そうしたまさに運用面での留意によって個人情報を守ることが可能であるとお考えでしょうか。

森田朗(参考人):お答えいたします。

結論から言えば可能だと思います。

100%かどうかは分かりませんけれども、かなり可能ではないかなというふうに思いますが。

データ利活用のリスク管理手法
質問
斉木武志 (自由民主党・無所属の会)

- 個人情報を守ることが可能であると考える背景や理屈を教えたい

答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)
  • 従来の「入り口規制(同意取得)」ではなく、誰がどのような目的で使うかを規制する「出口規制」の考え方を導入すべきである
  • PETsなどの新技術でリスクを下げ、安全に使える人・企業をコントロールし、透明性を持って監視する仕組みを作ることで、メリットを最大化できる
全文
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斉木武志(自由民主党・無所属の会):その背景というか理屈もちょっと教えていただけると思います。

森田朗(参考人):一つの考え方ですけれども、これまでのところはデータを出す段階でリスクがある場合には、例えば同意を取るとか、そうでない場合にはデータを取らないというやり方をしておりましたけれども、現在と言いましょうか、この私どもの方の説明いたしましたデジタル行政推進法の考え方になれば、データをむしろ使う、そのメリットというのを生かすべきであると。

リスクとどうバランスを取るかということだと思います。

そういうこともあり、いわゆる入り口規制という形ではなくて、出口規制と言っておりますけれども、データはきちっと提出していただいて利活用するけれども、その使う時に誰がどのような目的で、そしてどういう形のデータを使うかということについてきちっと規制をしていくと。

それによってデータが持っている力と言いましょうか、それのメリットは享受しながら、なおかつコントロールをして安全に使えるようにするべきではないかと。

データを取ってしまいますと、ちょっとこういう言い方をしますと、誤解を招くと困るんですけれども、なんとなく個人情報に関する議論を聞いておりますと、データを出してしまうと、必ずとは言いませんけれども、かなりの確率でそれが漏えいしてしまうリスクがあるというふうに、皆さん受け止めていらっしゃるかなというふうに思いますけれども、今村上参考人のご発言でもございましたけれども、いわゆる新しい技術、PETSとかそういう技術を使うことによって、かなりそのリスクというものは下げることができるのではないか。

その場合にきちっとした形でリスクを下げるような、誰がどういうふうに使うのか。

先ほど今もお話ございましたけれども、そうした安全に使うことができる人、企業なり、それをきちんとコントロールしていくということと、どういうふうに使うかということについて、透明性をもってそれを監視していくと。

そういう仕組みを作ることによって、むしろデータを持っている、使うことによるメリットというものを引き出すということが、これからの社会のあり方ではないかというふうに考えているところでございます。

医療・創薬分野におけるデータ活用の効果
質問
斉木武志 (自由民主党・無所属の会)

- 国民皆保険制度による良質な医療データが蓄積されている日本において、本法案のようなデータ活用が医療や薬業分野にどのような効果をもたらすか

答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)
  • 創薬や医学研究に大きく貢献するが、現状の日本はデータ量はあるものの、活用可能な制度整備(システム化)が欧米に比べ遅れている
  • コロナ禍で露呈した迅速な状況把握システムの欠如を解消し、仕組みを構築することで、創薬や医療資源の効率的な配分に結びつくと考える
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斉木武志(自由民主党・無所属の会):森田先生は、確か中医協にも関わってらっしゃって、医療分野にも知見をお持ちだと思います。

そのメリットとして、私は新薬であるとか、新たな医療の方法の開発、日本に大きな潜在力があるなと思っております。

それがやはり日本は国民皆保険制度が敷かれておりますので、諸外国に比べると、所得階層的にもならされたデータといいますか、非常に多くの方が国民皆保険制度によって良質なデータが医療機関側にも蓄積をされているというふうに思います。

これを活用していくことがやはり創薬であるとかの分野には、私は非常に可能性を開くのではないかなと思いますが、医療分野やこの薬業の分野において、どのような効果がもたらされるとお考えでしょうか。

森田朗(参考人):お答えいたします。

医療分野において、創薬であるとか医学研究ですね。

それにこのデータが大変貢献するということは、申し上げるまでもないと思います。

ただ、データに関して申し上げますと、確かに皆保険制度で、いわゆる医療保険に関するデータはありますけれども、健康状態、国民がどういう状態であるかということにつきましては、そうした大規模なデータというものは、量としては存在しているのかもしれませんけれども、それを使えるような形になっているかといいますと、我が国ではまだその制度として、それができていないと。

これはヨーロッパに比べても、アメリカとか先進国に比べても、遅れているというのが現状ではないかと思います。

その一辺が現れたのが、まさにCOVID-19のコロナの時の対応です。

いかに迅速に感染状況、広がり、あるいは感染者の状態、またワクチンの効果というものを早く把握して、そして次の対策を遅れることなく打っていくという、そういう形でのシステムというのがまだ存在していないということだと思います。

そういう仕組みができて初めて、創薬であるとか、あるいは医療資源の適正効率的な配分というものにも結びついてくるのかなと思っております。

個人情報保護の理念と利活用のバランス
質問
山崎正恭 (中道改革連合・無所属)

- 個人情報保護を基本的人権として認識すべきという大前提について、見解を問う

答弁
山崎正恭 (中道改革連合・無所属)
  • プライバシーと人権の保護は非常に重要である
  • 国際競争力の維持のためデータ活用も重要であり、技術と制度の両面で保護することが重要である
全文
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そこでまずはじめに、個人情報保護の理念をどう考えるかについてお聞きしたいというふうに思います。

先ほど先生からもお話がありましたけれども、僕も今日村上先生の話の中で、AIがここまで技術的にさまざまやれるというのはすごいなというふうに思ったところであるんですけれども、ただデータに関する個人情報保護は、基本的人権として認識しているということが大前提でなければならないと思いますが、その点について村上参考人と森参考人にお伺いしたいと思います。

私が今日ご紹介させていただきました技術のほんの一部でございますけれども、やはりですね、その個人のきちんとしたプライバシー、それから基本的に人権を守るということは非常に重要だというふうに考えております。

一方でそのAIというものが、日本以外の国でもですね、このデータを活用して技術が進化してきている、この国際社会において日本が競争力を持ち続けるということも重要でございます。

そういったことを使うことが前提にはなっておりますけれども、使うことができない、あるいは使う能力を持たない、あるいは意図して使わないといったこと、そういった事業者に関しては、しっかり指導をするということも重要でございますので、そういった制度と組み合わせて技術と制度というところで、しっかりお守りいただくということが重要なのではないかなというふうに考えております。

個人情報保護の理念と利活用のバランス
質問
山崎正恭 (中道改革連合・無所属)

- 個人情報保護の理念と利活用のバランスについて、見解を問う

答弁
山崎正恭 (中道改革連合・無所属)
  • 保護と利活用の両立は重要だが、分野(特に医療分野)によって優先順位が異なるべきである
  • 一般法である個人情報保護法においては、名称の通り「保護」が一歩優先されるべきである
全文
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そこでまずはじめに、個人情報保護の理念をどう考えるかについてお聞きしたいというふうに思います。

先ほど先生からもお話がありましたけれども、僕も今日村上先生の話の中で、AIがここまで技術的にさまざまやれるというのはすごいなというふうに思ったところであるんですけれども、ただデータに関する個人情報保護は、基本的人権として認識しているということが大前提でなければならないと思いますが、その点について村上参考人と森参考人にお伺いしたいと思います。

個人情報保護法が今回改正されるということで議論をされているわけですけれども、重要なことは、他方で利活用が極めて重要である、特にAIを中心とした技術について、データを、個人情報を使っていかなければいけないというのも、非常に重要なことでございまして、両者が並び立たなければいけないということが重要なわけですけれども、私が一つ申し上げたいのは、個人情報保護法というのは、それは一般法なわけでございまして、ありとあらゆる分野に適用されるということです。

他方で、先ほど森田参考人からお話になりました、医療分野というようなことになりますと、これは人の生命というのは、やはり何より大切なものということになりますので、ここにおいては、利活用が優先する。

ですので、保護を全体としては重視しつつ、重要な部分について利活用を先行させる、そういう考え方ですね。

抽象的に保護と利活用が両立すべきであるというのではなくて、分野別に考えるということは、これは結構重要なのではないかと思います。

有用性に配慮しつつ、保護を目的とするということですので、これはやはり両方書かれているとは言いながら、保護が中心なのではないかと思います。

また、法令のタイトル自体も、個人情報保護及び利活用法とか、個人情報取扱法ではなくて、個人情報保護法でありますので、この一般法においては、保護が一歩優先するのではないかと思います。

しかしながら、個別の分野において、特に医療のような分野において、利活用を優先させるということは、これは全く合理的なことですので、そのような法律間のバランスをお考えいただいて、議論していただくのがいいのではないかと思います。

医療データの匿名化処理の主体
質問
山崎正恭 (中道改革連合・無所属)

- 医療データの提供において、受け取り側ではなく提供側が名前や住所を削除(匿名化)すべきではないかという点について見解を問う

答弁
森亮二 (参考人 弁護士法人英知法律事務所弁護士)
  • 構造化データ(データベース化された情報)であれば、項目が決まっているため匿名化は比較的簡単である
  • 非構造化データ(自由記述欄など)の削除は難しいが、構造化部分を匿名化するルール作りは可能であり、提供元での匿名化は非現実的ではない
全文
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ただですね、やっぱり僕も思ったのは、病歴とか健康診断の情報とか、要配慮個人情報というのは、本人の名前付きでいくというのは、すごく嫌なんじゃないかなというふうに思います。

ただですね、僕は素人なんでよく思うんですけど、例えば医療データだったとしても、名前と住所もですね、例えば高知市までだったら必要かなと思うんですけども、その先の住所なんていらないんじゃないかなと。

だからデータがきちっとあれば、名前と住所ぐらいはやっぱりですね、出す側がしっかり削除してくれたら、出された側の判断でというのは非常に曖昧なんで危険だなというふうに思うんです。

それをですね、先ほどちょっと森先生なんかは、やはり提供する側が削除することが大事なんじゃないか、もらった側も直後にという話もあったんですけれども、私はやっぱり渡す側が削除するということが非常に重要ではないかと思いますけれども、この点についてのご見解を森参考人からお伺いしたいと思います。

健康保険法等の一部を改正する法律案でね、これをなくすということなんですけれども、データベース化されている個人情報、構造化データというようなことも言いますけれども、この場合は、これはどこに何が書いてあるかということが項目によって決まっている。

ここに氏名が書いています、ここに年齢が書いています、ここに住所が書いていますということですので、この場合は、匿名化は比較的簡単なのではないかというふうに思います。

ですので、第三者提供のときに、提供元で匿名化するということは、そんなに手間のかかる話ではない。

電子カルテなんかまさにそうだと思いますが、この場合、非構造化部分をデータベース化されていないところの個人情報、それは名前が書いてあるかもしれませんし、名前を推測させるほかの事情が、何年何月、どこの小学校の何組を卒業しました、そんなことが書いてあるかもしれません。

これ削除できるかというと、これは難しいわけですけれども、その場合であっても、データベース化されている部分、構造化の部分を匿名化しなさいというようなルールを作ることもできるかと思いますので、私は提供元で匿名化するということが、非現実的なことだとは思わないわけでございます。

団体訴訟制度の必要性
質問
山崎正恭 (中道改革連合・無所属)

- 個人が巨大企業に立ち向かうのは困難であり、G7諸国のように団体訴訟制度を整備することのメリットや必要性について見解を問う

答弁
森亮二 (参考人 弁護士法人英知法律事務所弁護士)
  • 個人情報保護委員会の法執行リソースには限界があるため、別の形での権利侵害防止や回復手段となるメリットがある
  • 当初はノウハウがなくても、運用を通じて培うことができ、委員会と情報を共有することで問題を克服できる
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次に、これも今回の方が重要なポイントだと思いますけれども、団体訴訟制度についてお伺いしたいと思います。

これも長妻議員から言及がありましたけれども、小泉委員が作った2025年3月5日の作成資料では、差し止め請求権を適格消費者団体自身の権利として付与することが考えられるというふうな前向きなことだったんですけれども、今回法案が提出されたときには、この部分がすべて削除されていました。

制度があれば、団体がいろいろノウハウを蓄積して、個人情報保護委員会とタッグを組んで、さまざまチェックすることもできたのではないかなと。

先日の答弁では、そういった専門家がいない、実績がない、消費者契約法の団体と個人の利益が違うとの答弁がありましたけれども、そもそも今までにないことをするのに専門家がいないのはある意味当然だと思いますし、先日の委員会で和裁委員からもあったように、EUの一般データ保護規則、GDPRなんかが提供されているところは、消費者団体が団体訴訟を行っています。

どう考えても個人で巨大企業に立ち向かっていくというのは無理だと思うんですが、そこでG7の他の国では全て整備されているのに、今回の法案にはない団体訴訟制度、これがあった場合にはどういうメリットがあるのか、逆にそれはなかった場合のデメリットにもなると思うんですけれども、団体訴訟制度の必要性について森参考人の見解をお願いします。

団体訴訟のメリットとデメリットということかと思いますけれども、そのメリットにつきましては、先ほど私も報告でご説明をさせていただきましたが、やはり個人情報保護委員会に法執行のリソースが限られている、限界があるという中で、それを別の形で権利侵害を防ぐ、あるいは侵害された権利を回復していくと。

今お話にありましたノウハウが十分ではないということですが、これはもちろんこれからやるわけでございます。

これまで差し止め請求ですね、景表法とか食品表示法とか特商法とか、そういったものに規定されていると思いますけれども、もちろん始まるときは最初の一歩ですから、ノウハウはないわけですけれども、それを培っていくことはできる。

個人情報保護委員会の法執行によって得られた情報を、これを団体訴訟の主体、適格消費者団体と共有するということも考えられると思います。

課徴金の金額と対象範囲
質問
山崎正恭 (中道改革連合・無所属)
  • 課徴金額が少額である点について、故意と過失で金額を変えるべきではないか
  • 目的外利用や要配慮個人情報の取得違反などが対象から抜け落ちていることで、実効性や抑止効果が損なわれるのではないかという点について見解を問う
答弁
森亮二 (参考人 弁護士法人英知法律事務所弁護士)
  • 課徴金自体がもともと重大事案を想定したものである
  • 過失であってもかなり重い過失を想定している
全文
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次に、これも大きなポイント、課徴金についてお伺いしたいと思います。

やはり額が非常に少額なんじゃないかということがあって、大臣から先日の答弁では、やはり過失の場合もあるし、故意の場合もあるという答弁がありましたけれども、これは単純に和裁委員からも紹介があったように、アメリカのカリフォルニア州みたいに、故意と過失でその金額を変えればいいんじゃないかなというふうに思うんですけれども。

その辺のことについてと、もう1点は先ほど森参考人からお話の中でもありましたように、やはりですね、課徴金の項目にあった、そもそもあった目的外利用とか、要配慮個人情報の取得による本人同意とか、違反大規模な個人データの漏洩等の発生の、この3点が抜け落ちてしまっているというふうな形に思うんですけれども、そういったところについて、やはりそこが抜け落ちることで、この法律そのものの実効性や抑止効果が大きく損なわれるのではないかなというふうな心配もあるんですけれども、その点について森参考人の見解をお願いします。

若干繰り返しになるかもしれませんけれども、まず金額につきましては、これは軽微な事案については軽くということですけれども、もともと課徴金自体が重大事案を想定しているということですね。

そして当然のことながら、過失といってもかなり重い過失だと思うんですけれども、そうであります。

個人情報保護法改正案の評価
質問
原山大亮 (日本維新の会)
  • AI時代のデータガバナンスの観点から、今回の改正案で特に評価できる点について
  • 今後の運用や見直しで補う必要がある点について
答弁
村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長)
  • 統計等を用いてプライバシーを侵害しない範囲でデータ活用ができる点は非常に評価できる
  • 技術進化に合わせた法律改正は評価できるが、悪用や放置に対する罰則等の措置を検討することが必要
全文
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そこで村上参考人にお伺いいたします。

AI時代のデータガバナンスという観点から見て今回の改正案について特に評価できる点をお聞きしたいと思います。

また今回の改正を前向きに受け止めつつも今後の運用や次の見直しの中で補っていく必要があるとお考えの点があれば、まず総論としてお聞かせいただきたいと思います。

そういったところが統計等を用いて個人のプライバシーを侵害しない範囲でデータの活用ができるといったことは非常に評価ができるというふうに思います。

一方で私が意見陳述の中で申し上げたように技術は非常に高速に進化しておりまして、こういったプライバシーを保護するということが技術的に可能にもなってきております。

こういったことをしっかり鑑みた法律改正というところで評価もできますけれども、一方でですね、やはりこういった措置を講じないで悪用する、あるいはですね、放置するといったようなところがあった場合に、きちんとですね、罰則等を考えるということも必要な措置ではないかなというふうに思います。

AI開発・データ利活用の実務面
質問
原山大亮 (日本維新の会)
  • 改正により、企業がAI開発やデータ利活用を以前より安心して進めやすくなる場面はどこか
  • 実務感覚から見て、ガイドラインや運用でさらなる明確化が必要な領域はあるか
答弁
村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長)
  • 保険会社の事故データ活用による安全社会の実現や、医療現場での治療方法の確立など、データ活用による飛躍的な進歩が期待できる
  • 規則がないまま漏洩時の責任だけを問われる状況では企業の躊躇が生まれるため、明確なルールが必要
全文
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そこでお伺いいたします。

今回の改正によって企業がAI開発やデータ利活用を進める上で、以前よりも安心して進めやすくなると考えられる場面はどういったものがあるとお考えでしょうか。

一方で現場の実務感覚から見て、なおガイドラインや運用の中でさらなる明確化が必要と考えられる領域があれば、ご教示いただけますと。

例えば私がおります保険会社でも、事故のデータというのをたくさん保有しておりますので、そういった事故のデータから、今後の事故が起こり得ないような、そういった安心・安全な社会をつくるということにつなげるということも可能でございますし、また先ほどから話題になっております医療の現場では、例えば、小泉医学であるとか、治療方法の確立といったようなことが、このデータを使うことによって、飛躍的に進歩するのではないかというふうに思います。

一方で、何の規則もないまま、漏えいしたときの責任はあなたにあります。

でも、これは使っていいですということになってしまうと、やはり業者という、企業の観点から言いますと、使うことに対しての躊躇というのが生まれてしまいます。

個人情報保護法の今後の見直し課題
質問
原山大亮 (日本維新の会)

- 今後の制度改正に向けた課題について

答弁
村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長)
  • 法律で規定すべき内容や技術動向を適切に議論し盛り込むこと
  • 国境のないAIビジネスにおいて、他国の規制動向や技術活用情報を収集し、国際的な連携を図ること
  • リスクをゼロにできないことを前提に、国民が安心・安全と感じられる配慮を行うこと
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最後に、今後の見直しに向けた課題についてお伺いいたします。

個人情報保護法はいわゆる3年ごとの見直しの枠組みの下で、継続的に制度改正が行われており、個人情報保護委員会が公表した制度改正方針においても、適正なデータ利活用の推進、リスクに適切に対応した規律、不適正利用等の防止、規律遵守の実効性確保という4つの柱が示されています。

また、個人情報保護政策に関する懇談会では、事業者等の自主的取組とそれへのインセンティブも議題として掲げられております。

法律で何を規定するべきなのか、あるいは技術的にどういう動向があって、どういった要項を盛り込めばいいのかというのをしっかり議論していくこと。

2つ目でございますけれども、2つ目は国際的な連携でございます。

やはりAI含めましたビジネスというのは国境がございませんので、そういったところ、例えば日本だけが理不尽な規制をするであるとか、あるいは他国がリスクをきちんと鑑みて規制をしているのに日本がしないということがあってはいけませんので、他国がどういった動向でそういった規制をしているのか、あるいは規制をしていないのかといったところ、あるいはどういった技術を活用しているのかということ、これをしっかりと情報として仕入れ、しっかりそこを盛り込んでいくということが重要なのではないかと思います。

3個目でございますけれども、やはり一番大事なのは国民の生活の安全というところでございます。

こういったところの安全性を政への配慮というところ、私はよく外部の講演で安心と安全という言葉を使わせていただいております。

この安全というのは、リスクをゼロにすることはできない、あるいはリスクベースで考えないと世の中の進化についていけないというところは、私の意見陳述で申し上げましたけれども、このリスクをゼロにできないというところ、これを国民の皆さまがとって非常に不安になってしまいますと、行動の制約にもつながりますし、また安心。

行政デジタル化法案の位置づけ
質問
原山大亮 (日本維新の会)

- クラウド活用や公的基礎情報データベース整備を目指す本法案を、日本の行政デジタル化の中でどのように位置づけているか

答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)
  • 整理されていなかった行政情報を整理し、民間も含めた利活用による利便性向上を図るもの
  • 煩雑な手続きを指針に基づいた事業認定によって簡素化し、利活用の道を開くものである
全文
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まず本法案全体についての御評価を伺います。

本法案はクラウド活用や公的基礎情報データベースの整備を通じて、行政の効率化と国民の利便性向上を目指すものと承知をしておりますが、森田参考人はこの法案を日本の行政デジタル化の中でどのように位置づけておられるのか、総論的にお聞かせください。

特にいわば政府関係の情報、行政関係の情報というのはしっかりしたものがございますけれども、それがきちっと整理されていなかったという中で、今回この法律によってそれを非常に民間の方もそうですけれども、利用することによって利便性を高めていくと。

特にその情報を使うときのいろいろな手続きが非常に煩雑であったわけですけれども、そうしたことについて一定の指針に従って事業を認定するということによって、そういう人たちがそのデータを活用していくと。

それはまさにその利活用の道を開くというものだというふうに考えております。

地方自治体へのデジタル化支援
質問
原山大亮 (日本維新の会)
  • 中小自治体にとってのクラウド化・標準化の利点と課題をどう見ているか
  • 自治体職員が前向きに取り組めるよう、国にどのような支援(人材育成・財政措置等)を求めるか
答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)
  • 人口減少で職員が減る中、AI等のデジタル化で質を落とさず効率的に業務遂行できるメリットがある
  • 自治体ごとに規格が異なり調整に手間がかかっているため、全国統一規格による情報共有のメリットを理解してもらうことが重要
  • 財政的に困難な自治体へのサポートを迅速に進める必要がある
全文
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次に、地方自治体、とりわけ中小自治体への支援について伺います。

クラウド化や標準化は中長期的には効率化につながる一方、移行期には人材不足や財政負担が先に立つとの懸念もあります。

そこで、こうした自治体にとっての利点と課題をどのように見ておられるのでしょうか。

また、自治体職員が前向きにデジタル化に進められるよう、国…にはどのような搬送支援、人材育成、財政措置を求められるか、御所見をお伺いいたします。

ただいま御存じのとおり、人口減少が進んで、地方では行政職員もだんだん少なくなってきましたし、その意味で言いますと、これから行政能力、きちっとした住民サービスを維持していくことが懸念されるような状態になっているかなと思っております。

事務的な作業、これまで情報処理する形で人間がやっていた事務というものを、これをいわばAIなり何なりのデジタル化を使って置き換えていくということは非常に効率的に、しかも質を落とさずに自治体の業務というものが遂行できる。

これはこれからだんだん人口減少が予想されるような地域にとっては、住民の方にとって大変重要なことになるのではないかと思っております。

そこでなかなかそれぞれの自治体の規格と、他の自治体の規格と合わない。

今、国でガバメントクラウドもそうですけれども、統一することを勧めているわけですけれども、なかなかそこの調整に手間が出ているのかなというふうに思います。

ただ、諸外国を見ましても、こうした情報インフラといいますのは、例えば交通で言いますと、線路の幅なんかと同じなんですし、電力のヘルツ、周波数も同じですけれども、全国統一することによって、統一の規格によって、情報の共有が可能になる。

それをどういう形でするかということを今進めているわけですけれども、それにより非常に、例えば財政的に苦労されているところにおきましては、サポートをするということ、今でも行われておりますけれども、それを早く進めるということが必要なのかと思っております。

何よりも、そうした共通のシステムで動かしていくということが、それぞれの自治体もそうですし、全国的にも大変メリットが大きいということを理解していただくということが重要ではないかと思います。

行政デジタル化における国民の信頼確保
質問
原山大亮 (日本維新の会)
  • 障害や漏洩への不安に対し、政府・自治体は平時にどのような説明や情報発信を行うべきか
  • 万一の障害・漏洩発生時に、信頼回復につながる初動対応や原因検証のプロセスはどうあるべきか
答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)
  • 具体的なユースケースを紹介し、デジタル化によるメリットを国民に納得してもらうことが必要
  • 北欧諸国のように、個人情報へのアクセスログを記録し、本人が確認できる仕組みを構築して責任を明確にすることが重要
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次に国民の信頼確保について伺います。

行政デジタル化は利便性を高める一方、障害や情報漏洩があれば、国民の不安や不信を強める恐れがあると思います。

政府や自治体は、平時からどのような説明や情報発信を行うべきでしょうか。

また、万一、障害や情報漏洩が発生した場合、どのような初動対応、情報開示、原因検証、再発防止のプロセスがあれば、信頼回復につながると。

ご提言をお願いいたします。

まず国民の信頼を得るためには何が必要かと言いますと、やはりこのシステムと言いますか、デジタル化しデータを使うことによってどういうメリットがあるのか、それをできるだけ具体的なユースケースを紹介しながら国民に納得していただくというのが必要ではないかなと思っております。

それをどういう形できちっと理解していただくように進めていくかというのが大変重要ではないかなというふうに思っております。

このデジタルシステムが進んでおりますと、例えば北欧諸国の場合ですと、個人情報に対して誰がアクセスしたかというアクセスログをきちっと取っておいて、そしてアクセスした人に対して、された側が不信がある場合にはきちっと問い正して、それで責任を問うというような仕組みにしている。

そういう意味で言いますと、どういう形で情報が使われているかということについて、ご本人がきちんと確認できるような仕組みを作っておくということが、まず重要ではないかなと思います。

ベース・レジストリーの重要性と優先すべきユースケース
質問
西岡義高 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 利便性に直結させるために最も重要な点は何か
  • 成果が見えやすい優先的なユースケースについての見解
答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)
  • 公的に保証されたベース・レジストリー(基本データ)を整備し、データを使えるようにすることの重要性
  • 唯一無二のIDによる確実な本人確認と情報連携により、年金申請等の書類提出の手間を省くワンストップ化の実現
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利便に直結する仕組みとして機能させるために、何が最も重要でしょうか。

また、成果が見やすい分野として、どのようなユースケースから優先すべきか、ご所見をお願いいたします。

ベース・レジストリーといいますのは、国、行政で所有しております我々の基本的なデータ、個人情報もそうですけれども、戸籍も入りますし、医療関係も入るかもしれませんが、いろんなそういう情報ですし、それ以外の、例えば交通であるとか、土地の利用状況であるとか、そういうものも入るかと思います。

そうしたものを公的にきちっと保証するような形で、データを使えるようにしておく。

そのことが持つ意義というのは大変重要かと思っております。

これは確かにもらうためには必要なのかもしれませんし、それで確認することによって事務が進むんですけれども、今の技術を使えば、一回何かをそこで登録すれば、全部自動的にそこで情報がつながるという仕組みがあれば、どれほど便利になるか。

現在マイナポータルでかなりそれが進んできているとは思いますけれども、実際ワンストップにしましても、一箇所で入れる。

それを避けるためには、現在もそうですけれども、唯一無二で普遍であり、非代替性があって、お一人一つのIDというようなもの、これは他の国では、そうしたものを使うことによって、確実な本人確認と情報の連携を図っているというところでございまして、我が国の場合には、それのリスクもございますけれども、それも含めて利便性とともに、きちっと議論をして評価をしていく必要があるのではないかなと思います。

法改正による安全保障への影響
質問
西岡義高 (国民民主党・無所属クラブ)

- 法改正による安全保障上の評価と影響を伺いたい

答弁
小原成朗 (参考人 日本労働組合総連合会総合政策推進局長)

- 個人情報を匿名化して個別に管理することで、外国人がデータを書き換えたとしても国が持つデータへの影響は別問題であり、適正に管理できると考える

全文
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まず安全保障の観点から、皆さんのご評価を伺いたいと思っております。

今回の法改正では、行政データにアクセスできる認定事業者の中に、外国の情報機関とつながりがある事業者が巧みに入り込んでしまうリスクであったり、特定個人情報に対する利用停止請求の要件が緩和されることによりまして、外国の工作員やテロ容疑者が監視可能であるために、自らのデータのシステムから消去させるよう要求するなど、悪用される懸念があるですとか、さまざまな安全保障上の懸念点が指摘されている部分もあるかと思います。

今回の法改正によってカウンターインテリジェンスに与える影響、データの利活用が進んで、インテリジェンス機能が強化されるなどのプラスの部分もあるかと思います。

安全保障に対して、どのように皆さんは評価され、影響があるとお考えになっているのか、順にご意見いただけるかと思います。

その上でこれを外国、それから民間企業を含めて共同利用するということであれば、先ほど申し上げたとおり、個人情報は匿名化していただきたいと思いますし、匿名化して別に管理していただく。

外国人から何か、外国人ばかりを責めるわけではございませんけれども、何かあって、こちらのデータを書き換えたとしても、国が持っているデータを書き換えるのは別の話ではないかというふうに考えてございます。

マイナンバーと同じように、個別に管理していただくのは適正かと思います。

子どもの権利保護と規制
質問
西岡義高 (国民民主党・無所属クラブ)

- 子どもの権利を守るための具体的な規制の必要性や、どのような手段を講じるべきか大枠の考えを伺いたい

答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)
  • 商業目的の利用は保護を優先すべきであり、国民の多くは子どもの保護を優先して考えるべきと考えている
  • 状況の悪い子どもを助ける政策にデータを使うことは権利保護に繋がる。禁止するよりも正しい使い方の指導(教育)などの工夫が必要である
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では次に、今回、個人情報法の方にも、子どもにとっての最善の利益というような文言が盛り込まれております。

昨今、急速なデジタル化やAIの進化、インターネットやSNSの普及によって、子どもの権利というものが脅かされる場面というのも増えているかと認識しております。

例えば、私の子どもの頃の顔写真で、49歳の今の顔が検索できてしまうというようなこともございますので、例えば子どもが今撮られた写真が将来どのような使われ方をしていくのか、そういったリスクもあるかと思います。

子どもの権利を守るという見地から、本当に大枠の話になってしまうんですけれども、具体的な規制の必要性であったり、この分野における子どもの権利を守っていくということに対して、どのような手段をやっていけばいいのか、ちょっと大枠の考えなんですけれども、皆さんの御意見を伺えればと思います。

それに対して、例えば広告のような商業目的ということであれば、これはやはり保護を優先していただくということになろうかと思います。

なので、いろんな意見がある中なんですが、やはりこれは国民の多くの皆様が子どものデータなんだから、それは子どもの保護を優先に考えました。

非常に難しいところで、私自身、そこを専門としておりませんけれども、いわゆる大人と違って、自身で判断をしたり、自分で権利を主張するということができない子どもたちをどう保護するか。

むしろその状況の悪い子どもたちをどうやって助けていくか、そのための政策に使うということはむしろ子どもの権利を保護することになるのではないかと思います。

むしろ正しいバイクの乗り方、それを指導することによって事故を減らそうとした。

そうした意味でのやり方の工夫というのが必要なのではないかなと思います。

日本におけるAI規制のあり方
質問
西岡義高 (国民民主党・無所属クラブ)

- 日本においてAI規制はどのような形であるべきか考えを伺いたい

答弁
村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長)

- ガイドライン(ソフトロー)を用いて「やっていいこと」と「やってはいけないこと(ブルーライン)」を明確に示すことで、事業者の萎縮を防ぎイノベーションを加速させることができる

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AIの規制全般について伺いたいんですけれども、昨年流行ったのが、写真をジブリ風のものに加工してというものが流行ったときに、クリエイターの権利をどうするんだと、AI学習において、そういった議論がなされたと記憶しております。

今、この法改正の議論が進む中でも、EU並みの厳しいAI規制が必要だという意見もあれば、そのギャップもしっかりというところで、皆様ご自身がお考えになる、そのAI規制のあり方、我が国において、AI規制というのはどのような形であるべきかというところを、皆さんそれぞれのお考えをまた伺いたいと思います。

諸外国と比べますと、ほとんど規制のないアメリカ、そしてきちんと規制をあって確立しようとしているEU、これの間の、言ってしまえばいいとこどりである、ハードローを用いてソフトローであるガイドライン等を規定するという、この日本の法律というのは世界的に見てもかなり評価されているというふうに考えられます。

先ほどもお話しありましたように、何か規制があったら技術が進まないか、イノベーションが進まないかというと、この技術、イノベーションを阻害してしまうような固い規制というのは推奨できないんですけれども、何をやってはいけないかということが明確にないまま、日本の事業者に任せてしまうと逆に萎縮してしまうということが起こります。

そのために国はこういうことをやっていいよ、こういうことはやらないよということをハードローではなくてガイドラインで示すと、日本の事業者もしっかりそれを用いてイノベーションを加速させるということができるのではないかと思います。

そのために何がやってはいけなくて法律で禁止されている、それから何はここはやっていいという安全地帯であるというブルーラインをしっかり示すことが必要です。

行政機関によるデータクレンジングの負担と能力
質問
谷浩一郎 (参政党)
  • 行政機関が提供前に個人情報の削除・加工(クレンジング)を行う場合の事務負担の程度について
  • 行政側に当該作業を適切に行うための人員、専門性、技術的能力が十分にあるか
答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)
  • 具体的な事務負担の程度については現段階で回答困難である
  • 委託・委任の仕組みを構築し、行政が適切に監督する形でデータを利用させることになるのではないか
全文
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国等データを認定事業者に提供するにあたり、提供元である行政機関側があらかじめ必要な情報だけを抽出し、そして不要な個人情報を削除・加工すると、いわゆるクレンジングを行うとすれば、相当な事務負担が生じるかと考えています。

国や自治体が提供前に生データを確認し、必要最小限に加工する作業になる場合、どの程度負担が発生するとお考えでしょうか。

また、現在の行政側にその作業を適切に行うだけの人員や専門性、技術的能力が十分にあると考えるか、そのあたりご意見を伺います。

具体的にどれくらいの事務負担が発生するかということについては、まだ現段階で私は何ともお答えしかねるところでございます。

いずれにいたしましても、行政が全部それをやると言いましょうか、きちっとした形で委託委任をするという、そういう仕組みになっていたかと思いますが、その限りできちっとそれを監督するという形でデータを利用させるということになるのではないかなと思います。

事業者への生データ提供による個人情報漏洩リスク
質問
谷浩一郎 (参政党)

- 提供側で削除せず、一旦事業者側にデータを渡して不要な部分を削除させる運用では、不要な個人情報まで一時的に事業者が確認できることにならないか

答弁
森亮二 (参考人 弁護士法人英知法律事務所弁護士)
  • 提供元で一定の匿名化が可能と考えている
  • 統計特例の対象はデータベース化された個人情報の提供であるため、現状では統計作成等の困難さはそれほど大きくないと考えている
全文
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火曜日、委員会質疑がございまして、そして統計作成等で利用する場合、国や企業、個人事業主までもが、氏名、住所、病歴などの個人情報を本人同意なく取得し得るという答弁がございました。

さらに、提供側で氏名等を削除してから出すのは負担が大きいため、一旦データを活用したい側に渡して、そして必要のない部分を事業者側で削除するという趣旨の答弁もあったんです。

しかし、事業者側に生データを渡してしまえば、その事業に不要な個人情報まで一時的にせよ事業者が確認できることになると。

先ほどのこととも若干重複いたしますけれども、やはり私は提供元で一定の匿名化をしてもらえるのではないかと思っておりまして、申し上げましたように、特に今、統計等特例で前提とされているのは、第三者提供の場面ですので、その場合、統計特例の対象となるのは、これはデータベース化された個人情報の提供ということになります。

ですので、このもしかしたら制限というのもあるかもしれず、今のところ統計作成等困難というのもそれほど大きくないのかなと現時点では考えております。

個人情報の悪用リスクと実務上の懸念
質問
谷浩一郎 (参政党)
  • 事業者の安全管理義務があっても、悪意ある事業者や内部不正、再委託先からの流出リスクは排除できないのではないか
  • 本人同意なく取得提供される情報が広がることで、実務上どのような悪用が考えられるか
答弁
森亮二 (参考人 弁護士法人英知法律事務所弁護士)
  • 誰でもデータを取得できるようになれば危険であるという指摘に同意する
  • 悪用については様々なことが考えられる(※発言が途切れている)
全文
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データを受け取る事業者側に安全管理義務や削除義務があるとしても、悪意をもって設立された事業者、経営難に陥った事業者、内部者による不正、再委託先からの流出などのこういったリスクは完全には排除できないと考えています。

例えば病歴情報には保険、雇用、金融、信用判断などに悪用される可能性があります。

また、名簿業者、特殊詐欺グループ、無登録金融業者などに流れれば、犯罪に使われる恐れもあります。

個人情報は取得されるだけで、どの程度悪用可能なのでしょうか。

本人同意なく取得提供される情報が広がることで、実務上どのような悪用が考えられるのか、これに関して御見解を伺います。

誰でも手を挙げることになると危険というのは、全くご指摘のとおりでございます。

その悪用につきましては、これはさまざまなことが考えられますが、特に私の方から申し上げたいのは、もちろん統計作成者の下で大きくなったデータ、これは単に量が多いということだけではなくて、1人についてさまざまなデータを持つ、その都合をして、1人についてありとあり。

要配慮個人情報の保護と救済制度
質問
谷浩一郎 (参政党)

- 病歴や信用情報などが本人の知らないところで分析され、サービスに影響することへの不安に対し、どのような説明責任や救済制度が必要か

答弁
小原成朗 (参考人 日本労働組合総連合会総合政策推進局長)
  • 救済制度よりも、そもそも漏らさないことが重要である
  • 公表されていない要配慮個人情報については、規制を緩めないでほしいと考えている
全文
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データ利用される国民の立場から見た場合、病歴、信用、家族構成、居住地域などの情報が本人の知らないところで分析をされ、そしてそういった保険とか金融福祉サービス等に影響することへの不安は大きいと思います。

個人情報と、それも特に要配慮個人情報を守る観点から、どのような説明責任とか救済制度、こういったものが必要とお考えでしょうか。

救済制度よりもやはり漏れないようにすることが大事かと思っています。

ですので法の立て付け上はすでに公表されている要配慮個人情報と公表されていない要配慮個人情報は違う立て付けだと思っていますので要配慮個人情報、隠されている要配慮個人情報については本当に規制を緩めないでいただきたいというふうに考えてございます。

AI等による個人の再識別リスクと対策
質問
谷浩一郎 (参政党)

- 匿名化してもAIや他のビッグデータと照合することで個人が再識別されることが技術的に可能である点について、見解を伺いたい

答弁
村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長)
  • 技術的に再識別が可能であることは認める
  • 対策として、事業者が最新技術を導入することを推奨すること、および取り扱いのガバナンスに関する透明性を高めることの2点が重要である
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今回の改正では、統計作成、AI開発の目的で、本人同意なく個人情報が取得提供される場面が広がると理解しています。

仮に一度、氏名や住所を削除し、黒塗りや匿名化したとしても、AIや他のビッグデータ、公開情報と照合することで、個人が再識別されるということ、技術的に可能だと思っております。

こういったこと、特に病歴、教育情報、税情報、地域情報、家族構成などは、組み合わせによって個人が推定される可能性があると思うんですけれども、この辺りの御見解をお伺いいたします。

まさにおっしゃられるとおり、匿名で、例えば氏名を黒塗りにしたとしても、その後、他のデータを組み合わせることで本人を特定するということは技術的には可能だと考えております。

そのためには2点必要なものがあると思っておりまして、まず1点目は、やはり最新の技術というのをしっかりと、個人情報を取り扱う業者というものにしっかり持っていただくということをきちんと推奨するということ。

そして2点目は、個人情報を扱う事業者に対して、どのようにそれを取り扱っているのか、ガバナンスしているのかということを透明性高くしていただくということ、この2点が重要ではないかというふうに考えております。

再識別の防止基準(GDPRとの比較)
質問
谷浩一郎 (参政党)

- 日本でも、GDPRのように「再識別が合理的に不可能であること」という厳格な基準を設けるべきではないか

答弁
森亮二 (参考人 弁護士法人英知法律事務所弁護士)
  • 指摘の通りであり、AI等で再識別できてしまうような統計はそもそも不適切である
  • 公的統計と同様の安全性(十分な人数が確保され、個人が特定されない状態)が必要である
全文
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EUの一般データ保護規則、いわゆるGDPRでは、匿名化データについて、再識別が合理的に不可能であるということが重視されていると理解しております。

日本でも本人同意なく行政データを提供する場合には、国民の権利利益を害する恐れがないという抽象的な基準にとどめず、再識別が合理的に不可能と言えるような厳格な基準を設けるべきではないかと思っておるのですが、そのあたり御見解を伺いたいと思います。

今のご質問は全く先生のおっしゃる通りだと思っておりまして、私としましてはやはり統計を作るときに、それはさまざまなデータと突合し、あるいはAIを使えば再識別できてしまうというような統計ではそもそも駄目ではないかと思っておりまして、先ほども申し上げましたけれども、公的統計と同じような安全性があるということですね。

同じ属性を持っている人がかなりの人数確保されていると、どこまで行っても一人にならないと。

個人情報保護法における課徴金の抑止力
質問
谷浩一郎 (参政党)

- 違法行為で得た額を算定根拠とする課徴金では抑止力が低いため、海外のような売上高連動制の制裁などを導入すべきではないか

答弁
森亮二 (参考人 弁護士法人英知法律事務所弁護士)
  • 指摘の通りであり、違法行為で得た額のみを基準とするのは不適切である
  • EUのように全世界の売上高の一定割合とするなど、違法行為から切り離した絶対的な金額や売上高連動制を検討すべきである
全文
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個人情報保護法の改正のことに関してなんですけど、課徴金に関して先ほどいただいた資料の中にも書いておられましたが、これは非常に先ほどのこちらの中でも違法行為によって得られた額になっているという算定方法ということでありますから、課徴金に本来期待される抑止力がないという点、これは私も非常に問題だと思っております。

こういったことによって、得られた利益だけを吐き出せば済むというのであれば、違法行為を思いとどませる効果は極めて低いというべきだと、全く同じ私も認識でございまして、例えばこのあたり、海外では売上高連動の制裁とか、そういったことがあるかと思うんですが、これに関してどういう認識でありましょうか。

課徴金に関しても、どの程度のものに設定をした方がいいとか、そういった御意見がありましたら、いただけたらと思います。

まさにこの点もご指摘のとおりでございまして、違法行為で得られた額というのは、それはちょっと論外ではないかとは思っておりまして、EUのようにGDPRだけではありませんけれども、全世界の売上高の何%とか、そういった当該違法行為とは切り離した金額、絶対的な金額を決めていたり、売上高連動でいくらいくらい、いずれか高い方。

デジ業法における団体訴訟制度の導入
質問
谷浩一郎 (参政党)
  • 個人情報漏洩等の際、個人での差し止めや損害回復請求は困難である
  • ビッグデータ扱う分野において団体訴訟制度が必要ではないか
答弁
森亮二 (参考人 弁護士法人英知法律事務所弁護士)
  • 団体訴訟は権利利益の侵害防止・回復において重要な価値を持つ
  • 立法的課題として改めて検討すべきである
全文
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今回の検討過程、法案の検討過程では違反行為の迅速な差し止めや被害回復を個人に代わって消費者団体が行える団体訴訟制度というのが検討されていたと承知しています。

しかし今回の法案では見送られたということ。

個人情報が漏洩したり不適切に利用されたりした場合、個人が一人で違法性を把握し、事業者と争い、差し止めや損害回復を求めるのは非常に困難かと考えています。

ビッグデータを扱う以上、事故が起きれば多くの国民に影響が及びかねないというわけです。

この分野においても団体訴訟制度が必要ではないかと考えますが、御見解を伺います。

先ほどのことと若干重複しますが、団体訴訟は非常に重要なものとして、今回の改正でも当初は入ることが予定されていたわけでございますので、そしてまた、個人情報保護委員会の方針、リソースが限られている中でですね、権利利益の侵害を防止する、あるいはその受けた権利利益の侵害を回復するという点で重要な価値を持っていると思いますので、団体訴訟もその立法的課題として改めてご確認をいただきたいというふうに思います。

AI開発等のデータ第三者提供における特例とガバナンス
質問
武藤かず子 (チームみらい)
  • 本改正案で新設される統計作成等の特例(本人同意不要)が、利活用を起点としたガバナンス再設計の方向性に沿うものか
  • 特例運用においてAISIが果たすべき役割について
答弁
村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長)
  • 利活用を促進するものと考えるが、それに伴うリスクへの対応が必要
  • データガバナンスの浸透が安全な利活用の必須条件である
  • AISIとしてデータ品質のガイドラインやガイドブックを出し、活動を後押しする所存である
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本改正案においては、AI開発などのためのデータ第三者提供について、本人同意を不要とする統計作成等の特例が新設されます。

村上さんは、経団連の改正論議の中で、利活用を起点としたガバナンス再設計を提唱されておられました。

本特例は、その方向性に沿うものと評価されていらっしゃいますでしょうか。

また、特例の運用にあたって、AIモデルの評価や安全性の検証など、ガバナンスを整える側として、AISIが果たすべき役割をどうお考えかお伺いしたいと思います。

利活用が加速するということを促進するものではないかというふうに思っております。

一方で、やはりそれに伴うリスクというものをしっかり考えなくてはいけないと思っております。

このようなデータガバナンスというものが、企業あるいはですね、国の中で浸透していくということが、このデータの利活用を安全に進めるということの必須条件ではないかというふうに思っております。

そういった点でもですね、私どもAIセーフティ・インスティテュートでは、このデータガバナンスに対するデータ品質のガイドラインというもの、あるいはガイドブックというものを出させていただいておりまして、このような活動の後押しというのをしていくということを所存でございます。

PETS等の支援ツールの有効性と制度的後押し
質問
武藤かず子 (チームみらい)
  • PETSやAI評価ツールが、スタートアップを含む事業者の実装を支える上でどの程度有効か
  • 事業者が安心して実装に進むために、日本としてどのような制度的後押しが必要か
答弁
村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長)
  • 事業者が個別に評価を行うことは厳しく、特に中小企業にとって投資は困難である
  • 国としてどこまでサポートするかが課題である
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シンガポールでは、今日のご説明の中でもご紹介がありましたPETS。

このPETSのサンドボックスやAIベリファイなど、事業者が安心して実装できる支援ツールが政府主導で整備されております。

村上参考人は、AI安全性と企業データ活用の双方を実務として担われていらっしゃいますが、PETSですとか、AIの評価ツールをスタートアップを含む事業会社、事業者が実装を支える上で、どの程度有効か、また日本としてどのような制度的後押しがあると、安心して事業者が実装に進められることができるか、というところ2点、ご見解をお伺いしたいと思います。

先ほどシンガポールのPETSのサンドボックスの例を出していただきましたけれども、やはり事業者が個別に自分たちだけでこのような評価を行っていくということはかなり厳しい。

特に中小のサイズの企業体では、そのようなところをその部分に投資をするということはかなり難しいということは認識をしております。

やはりその部分をどこまで国としてサポートするか。

課徴金制度の諸外国との比較と実効性
質問
武藤かず子 (チームみらい)
  • 日本の課徴金制度(利益剥奪型、大規模事案対象)を、EU GDPRや米国CCPA等の諸外国の制度と比較してどう評価するか
  • 抑制力として実効的に機能させるために最低限必要な要件は何か
答弁
森亮二 (参考人 弁護士法人英知法律事務所弁護士)
  • 諸外国の制裁金と比較して額が極めて低く、効力・抑止力ともに弱い
  • 単なる利益剥奪では「試しにやってみる」ことになり抑止力が低いため、違法行為によって損をする(得られた額を超える額を徴収される)と感じさせる仕組みが抑止力の出発点となる
全文
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今回の改正で導入される課徴金制度についてでございます。

EU GDPRでは全世界売上高の最大4%、米国カリフォルニア州CCPAでは違反1件あたり最大750ドルの消費者への損害賠償が認められております。

日本の今回の課徴金制度、利益剥奪型、また千人を超える大規模な事案が対象であるなど、これらが今回の制度の中身となっておりますけれども、諸外国と比較をしてどのように評価されておられますでしょうか。

また、抑制力として実効的に機能させるために最低限必要な要件は何か、ご見解をお聞かせください。

諸外国との比較ということですけれども、諸外国の制裁金と比較した場合に額が低いということは、もう極めて明白ではないかと思っておりまして、そういう意味では、効力についても当然弱いということになろうと思いますし、その効力をしっかりしたものにしていただく、これはその抑止力を持たせて、権利利益の侵害を防ぐ違法効力。

森亮二:もちろんこれはやはりどんなものであるべきかということですけれども、今、違法行為をやったらそれで得られた額を返すということですと、それは非常に抑止力が低い。

それはちょっと試しにやってみるかという話になりますので、非常に抑止力が低いわけでございます。

やはり得られた額を超える部分を取られちゃうんじゃないかと。

つまり、この違法行為を私がやることによって、もしかしたら損をするんじゃないかというふうに、違法行為をやったら、行為を、要かもしれない行為を考えている事業者に思っていただくということが、その抑止力の出発点と言えるのではないかと思います。

データ利活用の入口規制と出口規制
質問
武藤かず子 (チームみらい)

- データ利活用において、入口最優先に整備すべき条件は何か

答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)
  • バイアスのない十分なサンプルを確保し、データの価値を最大限に引き出すことが重要である
  • 入口で制限しすぎるとデータが集まらず資源を損なうため、基本は同意なしでも使える可能性をベースとしつつ、権利義務に関わる特定分野のみ法律で制限を設けるべきである
全文
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最後になりますが、森田参考人に2点お伺いをいたします。

武藤かず子:森田参考人は、かねてより入り口最優先に整備すべき条件は何と考えでしょうか。

入口規制から出口規制といいますのは、医療関係の情報で私が主張しているところでございますけれども、一般的な問題といたしまして、今回のデータが利用について、デジタル行政推進法の方になりますけれども、少なくともAIにせよ、その他の目的にせよ、なるべくサンプルが十分なサンプルで、バイアスのないような形で、たくさんのサンプルが使えるようにする。

それがデータの持っている価値を引き出す最大の要因ではないかと思っております。

それが入り口でデータを出す出さないとやりますと、そもそもデータが集まりませんので、それは、ある意味で保護になるのかもしれませんけれども、我々の社会が持っている大きな資源というものの、ある意味でますと、使い方としていかがなものかということになっております。

で、個人情報保護法の統計の話にもありますけれども、少なくとも同意なしでも使えるような可能性をベースとしておいたということで、やはりここはどうしても同意が必要だという分野があれば、それについてはそうした形での規制と言いましょうか、制限を、これはできれば国民の権利義務に関わることですから、きちっとした法律の形で制定していくことが重要ではないかと思っておりますし、私の最初の図でお示ししましたように、東北の場合には、ああいう基本的な横串方法と言いましょうか、分野横断的な法制度をきちっと作った上で、個別分野についての特徴がある、それぞれの法律を作っております。

GDPRの原則と統計作成特例の整合性および日本独自の制度設計
質問
武藤かず子 (チームみらい)
  • 統計作成等の特例が、GDPRの「目的限定原則」および「データ最小化原則」とどのように整合しているか
  • GDPRと調和しつつ日本社会に適した制度を設計する上で、本法案で特に重要な点は何か
答弁
森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事)
  • 個人情報保護法の詳細な点については答えかねるが、医療分野のように同意取得が困難な場合は、同意不要とした方が患者のためになる考え方がある
  • 何が「最小」かは難しいが、比例原則に基づき、領域(分野)ごとに応じた制度の在り方を考えていくことが重要である
全文
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2点目の質問でございます。

EUのGDPRは性質が少し異なるのかなというふうに理解をしております。

と申しますのも、目的限定の原則とデータ最小限の原則というところを中心に据えた設計になっていると認識をしております。

今回の統計作成等の特例については、これらの原則とどのように整合しているのか、もしお考えがあればお聞かせいただきたいと思っております。

また、このGDPRとの調和を図りながら、今後、日本社会により適した制度設計をしていく上で、今回の法案の中で特に重要な点というのが何か、ぜひ見解をお聞かせいただければと思います。

ご質問の趣旨は分かりましたが、実は私自身はデジタル行政推進法の方で関わっておりまして、それについて今日も意見を申し上げたので、個人情報保護法について細かい点につきましては、ちょっと私自身は答えかねるところがございます。

ただ、日本の個人情報保護法とGDPRが別な意味で共通のところはもちろんかなりございますし、違うところも、例えば医療分野なんかでも先ほど出ましたけれども、生命財産公衆衛生例外の場合の同意が不要というところでも、同意を取ることが困難な場合というのが非常に、例えば医療になりますけれども、医療の場では大きな問題になっておりました。

そこはもう取らなくていいというふうにした方が、患者さんのためになるのではないかと。

そういう考え方もあり得るところだと思いますし、どういう情報をどれくらい取るかということについては、まさにこれはGDPRと共通しているところだと思いますけど、比例原則であるだろう。

ただ、何が最小かというのは、なかなか難しいところかなというふうに思っております。

いずれにいたしましても、個人情報保護法にしましても、一般原則を定めているので、そのまま適用していくということについては、十分に注意をして、できることならば、先ほど申し上げましたように、領域ごとに応じた形での制度の在り方というものを考えていくのが、我が国の将来にとってデータを活用していく上で重要ではないかと思っております。

発言全文

丹羽秀樹 (地域・こども・デジタル特別委員長) 1発言 ▶ 動画
委員長 丹羽秀樹

地域・こども・デジタル特別委員会。

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森田朗 (参考人 東京大学名誉教授 一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事) 2発言 ▶ 動画
委員長 丹羽秀樹

おはようございます。

これより会議を開きます。

内閣提出、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。

本日は両案審査のため参考人として、東京大学名誉教授一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事 森田朗君。

弁護士法人英知法律事務所弁護士 森亮二君。

独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長 村上明子君。

及び日本労働組合総連合会総合政策推進局長 小原成朗君。

以上4名の方々に御出席をいただいております。

この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。

本日は御対応のところ、本委員会に御出席いただきまして誠にありがとうございます。

参考人各位におかれましては、それぞれの立場から御忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。

次に、議事の順序について申し上げます。

まず参考人各位からお一人10分程度でご意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。

なお、念のため申し上げますが、ご発言の際は、その都度委員長の許可を得て発言いただきますようお願い申し上げます。

また、参考人は委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、あらかじめご了承お願いいたします。

それでは、まず森田参考人お願いいたします。

森田参考人。

その他 森田朗

おはようございます。

森田でございます。

本日はこのような機会をいただきまして、大変感謝しております。

本日はデータ利活用制度システム検討会の座長を務めまして、同研究会において本法案の元となりましたデータ利活用制度の在り方についての審議に参加してきた立場から、お手元に資料がございます。

あると思いますけれども、1ページに示しましたように、第1に我が国におけるデータ利活用の現状と課題、第2に本法案の意義と本法案に対する期待、そして第3にさらなるデータ利活用の推進に向けた展望、この3点について意見を述べさせていただきます。

まず1点目、本法案の背景となっております、我が国におけるデータ利活用の現状と課題についてです。

近年はAI開発をはじめといたしまして、デジタル技術が急速に進む中で、データ利活用に対するニーズが社会の各方面で高まってきております。

現代社会において国民や社会に関する様々なデータは、政府における政策形成はもちろんのこと、国民生活の質の向上をさせるために、また利便性を高めるための様々な事業であるとか活動の貴重な資源と考えられます。

特に今日、AIは社会の様々な場面で利用が進んでおり、人材の不足が懸念される現代社会において、ますますその活用普及が期待されるところだと思います。

このAIは質の高いデータを大量に学習させることによって、その性能が向上することから、基盤となる信頼のできるデータの集積・利活用、特に組織を超えて広く共有できる仕組みや官民連携によるデータの利活用を推進することが必要です。

他方、このようなデータは個人情報を含むことから、その適切な取扱いも確保していくことが重要と考えられます。

しかしこれまでの我が国では、データ連携・利活用の重要性は認識され、基本理念の策定や一部の分野における取り組みが進められてきたものの、必ずしもデータ連携利活用の取り組みを社会全体で推進するための横断的かつ具体的な仕組みの整備は進んでいるとは言えないと思います。

この点諸外国、例えばEUにおきましては個人情報等のデータ保護とデータ利活用を両立させながら公共サービスの高度化や経済成長、国民の利便性向上につなげるためのデータ利活用の制度の整備が進められております。

資料の2、3ページに示しましたようにEUでは多くの分野でデータの利活用を推進するため各分野のデータに共通した、例えば個人情報保護を目的とした一般データ保護規則GDPRと呼ばれておりますが、そのGDPRをはじめデータ法、データガバナンス法などの共通ルールを定めた分野横断的法制度と、またデータスペースと呼ばれておりますが、分野ごとのデータの特性に応じた個別分野の法制度をマトリックス上、格子上に構成することで、体系的にデータ保護を図りつつ、かつ利活用を推進する制度の構築を図っております。

2ページ目はEUの資料からコピーしたデータスペースの構成です。

そのようなデータスペースが作られると領域ごとに、そのように言っております。

また3ページ目は、先ほど申し上げましたマトリス構造のイメージを示したものでございます。

他方、我が国におきましては、データの保護について個人情報保護等が、またデータ利活用について官民データ活用推進基本法や、医療分野における次世代医療基盤法が整備されてはいるものの、分野横断的なデータ利活用に関する作用法としての法制度は、まだ未整備と言えます。

我が国においても、AI開発をはじめ、データの利活用による社会の利便性の向上を図るためには、分野横断的なデータ連携利活用を促進するための具体的な制度整備が必要と考えます。

そしてさらに、各分野の特性に応じて、個別分野の法制度の整備を進め、4ページに提示いたしましたが、4ページの図に示しましたように、EUと同様に、分かりやすく、体系的なマトリックス上の制度の形成を目指すべきではないかと考えます。

本法案は、こうした問題意識の中で、令和6年12月、データ利活用制度システム検討会を計16回開催いたしまして、その過程において事業者等のヒアリングを含む議論を経て策定されたデータ利活用制度のあり方に関する基本方針の内容を踏まえて検討が進められてきたものです。

なお5ページ、6ページはデータ利活用制度システム検討会で示されました我が国の現状とこれから目指す状態のイメージ図でございます。

そこで次に2点目といたしまして、本法案の意義と本法案に対する期待について述べさせていただきます。

本法案は、行政機関等が保有するデータを利活用し、国民の利便性の向上を図ることを目的として必要な事項を定めたものです。

データの利活用は国民社会に大きな恩恵をもたらすものではありますが、その前提といたしまして、個人情報の保護やデータの適切な取扱い、安全管理など、データ利活用に当たってのガバナンスや透明性の確保が不可欠です。

そこで第一に、本法案では、国が指針を示した上でデータ利用を行おうとするものの事業計画の認定を行うこととしており、国民にとっては大きな信頼・安心感を得ることができると考えられます。

第二に、これまではデータの利活用を推進する事業者にとって、特に個人情報を扱う新たな事業については、既存法令との関係を懸念してなかなか一歩を踏み出せないといったケースが見受けられたところでございますが、デジタル庁と個人情報保護委員会とで協議しながら認定を行う仕組みとしていることから、データの利活用についてそれを推進する立場と監督する立場とが共同して制度の運用を進めていくものであり、保護と利活用のバランスの取れた制度となっていると考えます。

第三に、先ほど述べました指針は基本的には認定を行う際の基準として機能することとなり、我が国におけるデータ利活用に関して、一定の法的根拠をもって策定される文書といたしまして、これが各主体間のデータ連携のデファクトスタンダードとして機能することも想定されます。

従いまして、この指針を今後どのように作成していくかが大変重要だと考えます。

具体的にはデータガバナンスであるとか、データセキュリティ、データの標準化などについて示されていくものと考えられ、多様なステークホルダーとの協議を経て作成されることを期待しているところでございます。

このような内容のこの法案については、これまで分野横断的なデータ利活用に関する法制度が未整備であった我が国において、その基本的な方向性を指針において国が示しつつ、認定に当たっても保護と利活用の両立が図られるような仕組みが盛り込まれており、今後のAI開発をはじめとする安全・安心なデータ利活用が広がっていくための最初の重要な一歩になると期待しております。

最後に3点目、さらなるデータ利活用の推進に向けた展望について述べさせていただきます。

この法案は、多様な分野に共通したデータ利活用のための分野横断的な

森亮二 (参考人 弁護士法人英知法律事務所弁護士) 1発言 ▶ 動画
その他 森亮二

安心してデータの保護と利活用の両方を推進していくためには、そうした個別分野の特性に応じて、その分野固有の事情等を考慮した適切な規律を設けることが必要です。

そうした個別分野ごとの制度を設けることで、我が国全体でのデータ利活用の推進が一層図られることが期待されます。

戦略に基づき、GDPRを筆頭に、デジタルサービス法、デジタル市場法、データ法、AI法などの分野横断的な法を制定するとともに、昨25年には、医療分野の包括的かつ体系的データ利活用を定めたEHDS(European Health Data Space)法を制定しております。

このような体系的で明確な法体系ですが、分野横断的な立法が多くなり、かつ個別分野法も作られるとなりますと、例えばデータ利用のための許可申請等の行政手続きが大変複雑になると考えられます。

そこで最近では、手続きを簡略化し、共通手続きを定めるデータオムニバス法を制定する動きが見られます。

複雑で進歩が早いデジタルの世界で確実にデータ保護を図りつつ、最大限データ利用を推進するためには、体系的でわかりやすい法制度が追求されていると考えられます。

このようなEUの動きを見る限り、我が国もそれに遅れることなく、制度化を推進していくことが必要と考えます。

今回の法案によりまして、データ利活用の推進とリスクへの対応をバランスよく両立させながら、AI開発やデジタル技術の活用が進むことで、急激な人口減少社会においても、人手不足や生産性の低迷といった諸課題を克服し、持続可能で豊かな社会を実現するとともに、一人一人の生活の質を向上させ、個人の幸福・自由が達成する社会になることを期待しております。

私からの意見は以上でございます。

ありがとうございました。

私は、個人情報保護法の改正法案の方についてご説明をさせていただきます。

課題と留意点というタイトルになっておりますが、まず、改正法案全体の評価ということでございますけれども、本改正は、保護と利活用、双方にわたる多くの新しい制度を導入する大改正でございます。

これまで懸案となっていた課徴金、それから生体情報の保護等を盛り込んだ点で、高く評価できると考えます。

もともと本改正には、課題や留意点も多く存在いたしまして、これらについては、解釈例やガイドラインによって手当てをし、または今後の立法的課題として認識されるべきものであろうかと思います。

まず最初に統計等の特例についてお話をいたします。

次のスライドですけれども、本改正の目玉として統計等の特例、利活用の条項が入っておりますが、現行法では目的外利用する、要配慮個人情報を取得する、第三者提供するといった場合に、いずれも本人の同意が必要となっております。

これについて、統計やそれと同等なAI開発に利用されることが決まっている場合には、これらの同意を不要とする、そのような提案でございます。

そしてこの適用の対象となる統計作成等の行為は、安全なものとして委員会規則で定めるものに限るということになっております。

さらに特例の適用の条件として、一定のガバナンスについても規定されておりまして、プレイヤーが一定事項を公表すること、それから収集したデータの目的外利用、第三者提供を禁止するということになっております。

次のスライドは条文のご紹介ですけれども、統計作成とは、赤いところになっておりまして、これらの行為のうち、個人の権利利益を害する恐れが少ないものとして、個人情報保護委員会規則で定めるものとなっておりますので、要はこの規則が重要、規則をどういうふうにするかということが重要であるということです。

そんなことでお話をしていきますけれども、おめくりいただきますと、この統計作成の内容、まず統計の方でございますが、これは公的統計と同程度の安全性があるもの、再識別が不能であるものにすべきではないかと考えます。

次にAI開発の方ですけれども、ここでご注意をいただきたいのは、基盤モデルの学習プロセスというのは、匿名化のプロセスではないということでございます。

学習用データが個人情報の場合、これを学習させると、モデルの方は個人情報ではなくなると、そのようなものではないということにご注意をいただきたいと思います。

従いまして、統計と同等の安全性を確保するためには、学習用データ自体の匿名化が必要でございます。

具体的には提供の場合、提供して統計等作成者が、モデルの開発者が受ける場合には提供元での適切な匿名化、取得の場合には、取得直後の適切な匿名化が必要ではないでしょうか。

もちろん匿名化ということになりますと手間はかかるわけですけれども、手間よりも安全性の方が重要ではないかと思いますし、また手間をかけずにやる方法というのもあるのではないかと思っております。

次のスライドでございますが、特例適用の際のガバナンスのことでございますが、一定の事項を公表させる、それから目的外利用、第三者提供を禁止するということだけで十分かということについては疑問がございます。

特に義務を課すということなんですけれども、義務だけあってもこれは駄目でございまして、やはり義務を守れるリソース能力、そういったものが、なければいけない、そういうもののある事業者にやっていただきたいということです。

誰でも手を挙げることができるのは危険ということでございます。

そのような観点から、委員会規則で定める公表事項は、その公表事項から統計を作成する、AI開発する人のガバナンスが推測できるような工夫がなされるべきでありまして、例えば統計等作成者の組織体制、それから統計等作成に係る内部ルール、知見を有する人員がどうなっているか、また統計の安全性、非識別処理とか、そういったことに関する事項、こういったものを広く公表してもらうのがいいのではないかと思います。

次のスライドですけれども、そしてそのような広い公表を前提といたしまして、提供元、その人にそのデータを提供する人は、それらの情報を見た上で、統計等作成者として適切なガバナンスを有していると合理的に判断できる場合に、初めてデータ提供する、そのような義務づけをすべきではないかと思います。

この人は間違いない人だなというふうに公表事項から判断できれば、提供してよい。

そうでなければ提供してはいけませんよとしていただくのがいいのではないかと思っております。

また提供元のガバナンスとして、提供に先立って本人にオプトアウトの機会を提供するということが考えられます。

特に要配慮個人情報の提供については、これは重要性もあまり高くないということが考えられますので、オプトアウトの機会提供を義務とすべきではないかと思います。

次のスライドですけれども、若干違うお話になるわけでございますが、この統計等の特例につきましては、集団的なプライバシーということを考える必要があるのではないかと思っております。

この特例によって、様々な統計が作ることができる、有用な情報を作ることができると思いますけれども、その結果として、特定の属性とネガティブな結果を結びつける推論も多数生成される可能性があります。

1番、深夜にコンビニを利用する。

2番、特定のサイトを毎日閲覧する。

3番、週3日以上深夜2時以降に飲酒する人は、支払い遅延率が高いということですね。

このようなもの、このような推論、これはデタラメですけれども、私は大体これに当てはまっておりますが、住宅ローンをちゃんと契約通りお支払いしておりますけれども、こういうもの、このような顕著とはいえず本人にも自覚されにくい行動、属性を有する人を多少なりとも差別的不利益に扱うことは、結果的には大きな権利利益の侵害につながる。

それがあるということでございます。

従いまして、本特例により作成した統計結果を個人に当てはめることは禁止すべきではないかと思います。

実のところ、おめくりいただきまして、このような一定の統計的な推論を個人に当てはめる、これは日常的に行われていることでございます。

例えば30代の未婚女性で料理に関する動画をよく見る人は旅行好きというそのような統計的推論がありますと、この当てはめる人に対して旅行の広告を出す、これは普通に行われていることでございます。

しかしながら、本特例によって本人の同意なく収集される膨大なデータに基づいてAIが作り出す様々な推論については、やはり本人の不利益になり得るものも多く含まれる恐れがあります。

その結果として、複数の属性特性からなる非伝統的な非差別的集団を大量に作り出す可能性がございます。

他方で、現行法は不利益プロファイリング、差別的プロファイリングに対する規制が十分ではなく、またそれについての議論も十分とは言えません。

このような状況の下では、一旦本特例による推論の個人への当てはめを禁止しておくことに合理性があるのではないかと思います。

次に連絡先の個人関連情報についてお話をいたします。

個人関連情報、これは個人情報ではないものですけれども、代表例はクッキーに紐づくウェブの閲覧履歴、そのようなものをイメージしていただければいいかと思います。

これは大量に収集されまして、その人はどんなものを買いそうかという広告に利用されているわけですけれども、どんなものを買いそうかではなくて、もっと悪用されてしまうケースというのが出てきております。

例えば我が国では、これは内定辞退率のプロファイリングをした事件ですけれども、米国ではケンブリッジ・アナリティカ事件、これはマインドハッキングに対する脆弱性のプロファイリングをした事件ですけれども、このような悪用された大きな事件がありまして、個人関連情報は現行法では個人情報ではないものと整理をされておりまして、第三者提供されて個人情報になるという場面で初めて制限がかかるということになっておりました。

つまりその悪用への対処はなされていなかったということですね。

そこで今般この改正で、悪用される可能性がある場合、つまり本人に連絡可能である場合についてですね、新たに適正利用義務、それから適正取得義務を課そうとする。

誠にごもっともな提案であるわけでございます。

お聞きいただきまして、これは現行法の義務のまとめですけれども、この5番のところに個人関連情報に関する義務がありまして、第三者提供の一定の制限があったわけで、もうこれだけだったわけですけれども、今回の提案で、この①の利用目的の3ポツの適正利用、②の適正取得の1ポツの不適正な手段で取得しない、これをかけていこうということでございます。

次のスライドはちょっと条文の紹介ですけれども省略をさせていただきまして、次も省略をさせていただきまして、18枚目ですけれども、じゃあこの個人関連情報のうち連絡可能なものということですけれども、例えばですね、郵便が配達可能な住所、何丁目何番地何号が含まれるものが連絡可能個人関連情報とされておりますが、そもそもですね、このような何丁目何番地何号、適正利用義務、適正取得義務以外の個人情報に関する義務、例えば漏洩しないような措置をするとか、そういったものを課していくことが喫緊の立法的課題ではないかと思います。

また諸外国も多くの国でそのようになっております。

こういった連絡可能個人情報は個人情報として整理して規制の対象にするということになっております。

次に課徴金についてお話をいたします。

課徴金の導入は長らく

村上明子 (参考人 独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長) 3発言 ▶ 動画
その他 森田朗

議案の課題でございまして、令和2年改正、本法の令和2年改正のときにも、参議院の不対決議で引き続き検討を行うこととされておりました。

これを実現した本改正は高く評価されるべきものでありますが、他方で以下のような問題がございます。

まず対象の範囲が狭すぎるということですね。

義務の範囲ですけれども、特に要配慮個人情報の取得制限、それから目的外利用を対象外にするのは問題ではないでしょうか。

これらの違反につきましては、重大な権利利益の侵害ということが生じる可能性のあるパターンです。

それからおめくりいただきまして、ちょっと前半は省略いたしますが、後半の算定方法ですね。

これがその違法行為によって得られた額となっているため、この課徴金に本来期待される抑止力がないのではないかということでございます。

ちょっとこれ利益と書いてしまいましたが、正確には額です。

得られた額。

村上明子:行為の適法性に留意して事業展開を行う真っ当な事業者の間の公正競争という観点からも問題ではないかと思います。

最後に団体訴訟についてお話をさせていただきます。

団体訴訟、今回の見直しについては見送ることとなりました。

しかしながら、今回の見直しの検討をいたしました検討会の報告書では、以下のように書かれていたわけでございます。

委員会の体制面や人的資源、個人情報保護委員会ですね、体制面や人的資源にも限界はあり、必ずしも全ての違反行為に迅速かつ網羅的に対応できるとは限らない。

こうした限界を踏まえると、より確実に救済を受けられる環境を整える、救済を受ける手段を多様化することが重要であると考えられるということでございます。

ここに書かれていますように、救済手段の多様化、確実に救済を受けられる環境を整えていくことは非常に重要なこと、言うまでもないことでございますので、団体訴訟の導入は立法的課題であるということが改めて確認されるべきではないかと思います。

私のお話は以上です。

御清聴ありがとうございました。

ありがとうございました。

委員長 丹羽秀樹

丹羽秀樹:次に村上参考人お願いいたします。

その他 村上明子

村上明子:皆様、本日発言の機会をいただきありがとうございます。

AIセーフティ・インスティテュートで所長しております村上でございます。

また私は、損保ホールディングス並びに損害保険ジャパン株式会社でチーフデータオフィサーをさせていただいております。

私はこれまでAIの開発者からキャリアをスタートいたしまして、AIソフトウェアの開発、事業会社でのAI活用、そしてチーフデータオフィサーをしたというデータの活用という立場、そして政府の立場とAIに関わる様々なフェーズで関係しておりまして、現在ではチーフデータオフィサーとしてデータの利用・利活用の最前線に立っております。

また、政府・自治体関連といたしましては、人工知能戦略専門調査会の委員や、日本成長戦略のAI半導体ワーキンググループ、デジタルサイバーセキュリティワーキンググループの構成員なども勤めております。

さらに経団連ではデジタルエコノミー推進委員会の企画部会長にもなっております。

本日はこのような多様な立場から、またメインではAIセーフティ・インスティテュートの所長として、特にAI技術・データに関して安全性の観点からお話をさせていただければと思います。

資料をご覧いただきますけれども、3ページ目見ていただきますが、現在AI開発をめぐる国際競争は極めて激しく、またデータ利活用の制度環境は企業研究開発の競争力に直結していると言えると思います。

単にAIを使っている、AIを持っているだけでは、他国や他社との差別化はできず、真の競争力となるのは、データをいかに安全にAIと共に活用できるかという点に尽きるというふうに考えられます。

これからまたさらにAIエージェントの時代においては、社内データなどをAIに呼び込ませて回答を生成するRAG、検索拡張生成と呼ばれるものや、個別データにおけるファインチューニング、またAI検索といった技術の活用が急速に拡大しており、膨大なデータの活用というものが不可欠になってまいります。

しかしその一方で、データの利用のたびに、その都度個人に同意を得るということが、実務上非常に困難であるというのが現場の実態でございます。

この点は、事業者によるAI開発を大きく後押しし得る極めて重要な一歩であると、実務家の立場からも高く評価しております。

4ページ目ご覧いただきますけれども、ここで少しAIの安全性という観点からヒントを得たいと思います。

安全性の担保をするためのAIガバナンスというものについて、世界の潮流でございますけれども、ここに示しておりますように、AIの利用を過度に制限し禁止するゼロリスクから、リスクの大きさに応じて適切な制御を行うリスクベース、管理と活用についてのアプローチへと明確に変更しております。

例えば、欧州のAI法、EU AI Actと呼ばれるもの、村上明子:またISOなどのAIマネジメントの国際規格であったり、また私が所属しておりますAIセーフティ・インスティテュート、これ各国にございますけれども、こちらも安全性評価の技術的基準の策定というものもリスクベースで進んでおるところでございます。

これらの共通する思想というものは、AIを止めるのではなく、リスクを正しく理解し、そのリスクに応じた制御可能な状態に置いた状態で活用するという姿勢でございます。

当然このリスクベースという考え方は、この安全性に対する技術というものが非常に重要になってまいります。

5ページ以降をご覧いただきますと、残念ながらAIシステムには学習データを狙った情報収集の攻撃などの多様なリスクが存在しております。

お手元の5ページ目、これはAIモデルレベルでのプライバシー等の情報漏洩に対する対応を示しております。

そしてページ6には開発段階から運用段階に至るシステムレベル全体のリスクというものをお示ししております。

ここでもお示ししておりますように、例としてプロンプトインジェクションと呼ばれる悪意のある入力によって内部データを引き出すといったような、様々なデータ漏洩に対するリスクというのがあるのが現在知られております。

本人を識別できない形にデータを変換しつつ、データが保つ統計的な情報、インサイトを安全に得ることのできるプライバシー強化技術、PETsと呼ばれる一連の技術というものもございます。

具体的には、計算されたノイズをデータに意図的に与えることにより、個々のデータ、つまり個人は見えないけれども、森の形、つまり全体の統計傾向というものを正確に把握できる状態を作る差分プライバシーといった技術がございます。

また、特定の情報を削除・置換して個人への紐付けを遮断する匿名加工という技術もございます。

さらには、実データの匿名的情報を模倣してプライバシーリスクをゼロにした仮想データを生成する合成データというもの、それからデータを各拠点においてセキュアなままモデルだけを賢くする連合学習、またデータを暗号化したまま中身を一切見させずに計算処理を行う秘密計算などがございます。

これらのPETsというものは、安全なデータ活用のための強力なガードレールであるというふうに言えると思います。

またさらに資料のページ8に示させていただきますように、AIの力自身を用いてガードレールをするというものも劇的に進化しております。

入力された情報から、個人情報を先にAIを用いて自動検知してマスキングする技術や、危険な入力を未然に防ぐフィルタリング、それから出力時に機密情報を遮断する技術、また万が一不要なデータを学習してしまった場合、これ学習データ、先ほどもありましたように、モデルを作るということ自体が匿名確保することではございませんので、そういった不要なデータを学習してしまった場合に、きちんとその特定データをモデルから削除するアンラーニングといった技術もございます。

このような7ページ、8ページでお示ししたようなガードレールによって、AIを個人データを含むデータを使うときに、住所や電話番号、また病歴等のいったようなセンシティブな個人データというものを厳格にフィルタし、外部に漏えいするリスクというものが大幅に減ってきていると言えます。

これらを組み合わせた高度なガードレールというのは、すでに多く使われている主要なAIサービスにも組み込まれており、さらなる性能向上も日々進められているということが言えると思います。

このように最新のプライバシー強化技術などをガードレールとして組み込むことで、先ほど申し上げたようなデータの利活用をしっかり進めていくことで、AIの競争力を進めていくこと、それからデータのプライバシー保護を技術的に両立させることが可能となってきております。

技術のご説明については以上とさせていただきます。

小原成朗 (参考人 日本労働組合総連合会総合政策推進局長) 3発言 ▶ 動画
その他 森田朗

このような技術的な解決策の進展の中でも、法改正の方向性も素晴らしい。

一方で、事実務上の懸念事項についても、最後申し上げさせていただければと思います。

9ページ目をご覧いただければと思います。

第一に、統計作成等の特例に関する実務負担の懸念でございます。

この統計作成のみに利用されることを担保するための規律として、公表事項の規定や第三者提供の際の提供元、提供先官庁における書面合意などが想定されているというふうに承知しておりますが、これらは社会的な信頼確保の観点から非常に重要であります。

しかし、もしその手続きが原則である本人の同意を取得する場合と同等、あるいはそれ以上の重い実務的負担となってしまえば、特例の利用が進まないのではないか。

第二に、ガイドラインにおける具体性の充実です。

特例の対象となる場合、ならない場合について、現場の開発者や法務担当者が判断に迷いやすい具体例を、できる限り充実させてお示しいただきたいと思います。

予見可能性が高まることで、事業者は萎縮することなく、安心して適正なデータ利活用に取り組むことができると考えております。

第三に課徴金制度への配慮です。

課徴金制度の設計におきましても、正当な目的でデータの適正な利活用を目指し、技術的な安全措置を講じている民間事業者が過度なリスクを恐れて萎縮してしまうことのないような制度設計をしていただきたいということを切に願っております。

最後になりますが、我が国のAI開発、データ利活用が国際的に劣後することがないよう、個人の権利利益の保護を大前提としつつも、諸外国の制度動向や実務を踏まえたバランスの取れた運用というものが不可欠と考えております。

私たちはリスクを恐れてデータを遮断するという選択をするべきではございません。

適切な管理体制のもと、本日ご紹介したような新技術を最大限に駆使し、データを安全に生かすことこそが、これからの日本の競争力をつくる上でも最も重要であるというふうに確信しております。

私の説明は以上となります。

御清聴いただき、どうもありがとうございました。

ありがとうございました。

委員長 丹羽秀樹

丹羽秀樹(地域・こども・デジタル特別委員長)「次に小原参考人お願いいたします。

小原参考人。

」小原成朗(参考人 日本労働組合総連合会総合政策推進局長)

政府参考人 小原成朗

ご指名をいただきました連合の小原でございます。

本日はこのような場で連合の意見を表明する機会をいただき感謝申し上げます。

連合は働くことを軸とする安心社会の実現を目指した取組を推進しております。

本日は働く者、生活者の立場から意見を申し上げます。

AI、IoTをはじめとするデジタル技術は産業構造変革への対応並びに労働力不足の解消に向け、その利活用を積極的に支援する必要がございます。

またマイナンバー制度は、公正公平な税社会保障や行政の効率化、国民の利便性向上を実現するための基盤であり、ただその大前提としては、プライバシーをはじめとする個人の権利利益の保護が不可欠であると考えてございます。

本委員会の審議対象である情報通信技術を活用した行政の推進などに関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案においても、個人情報については個人情報の保護に関する法律に従うものとして理解してございますので、今回は個人情報の保護に関する法律などの一部を改正する法律案に絞り、3点意見を申し上げます。

配付資料は改正内容に対する連合の意見や参考情報などをまとめたものですので、適宜ご参照いただければというふうに思います。

個人情報に関する統計等の作成について1点目でございます。

資料は1ページ目でございます。

まず改正法案において、統計作成等は、個人の権利利益を害する恐れが少ないものとして、個人情報保護委員会規則で定めるとされています。

この統計作成等は、個人情報保護委員会の資料において先ほどもありましたけれども、統計作成等であると整理できるAI開発等を含むとされていると承知していますが、開発されたAIが統計作成等であると整理されるには、国民の感覚で言えば、そのAIにより特定の個人の情報を推測復元できないことが必要条件であると考えます。

そのため、統計作成等にAI開発を含むのであれば、特定の個人の情報を推測復元できないことが要件であるということを、仮名加工情報や匿名加工情報と同様に法で明確に定めるべきと考えます。

次に、改正法により、統計作成等を目的とする場合の特例を設け、本人同意を得ずに、個人情報取扱事業者が個人情報、個人関連情報を取得できるようにするのであれば、法違反を問わず利用停止、消去の請求を可能とすべきです。

またその際、一個人が全ての個人情報取扱事業者や行政機関の長などが公表した事項を把握することは困難ですので、例えば公表に当たり、個人情報保護委員会などへの届出を義務化し、個人情報保護委員会のホームページなどを確認すれば把握できるような仕組みの構築も必要と考えます。

資料は2ページに入ります。

個人を特定できたり、個人情報を復元できたりするリスクを否定できず、先ほどもございましたけれども、否定できない仮名加工情報ですら危険との指摘がございます。

AI開発の現場では、先ほどもご紹介いただきましたけれども、プライバシーを保護しながら学習させる技術が、使用されていると承知してございます。

そのような中、AI開発が含まれる統計作成等を行う目的で、個人情報をそのまま取得提供できるようにすることには問題があると考えます。

個人情報取扱事業者が統計作成等を行う目的で、本人の同意を得ずに取得提供できる個人情報は、これも先ほどもございましたけれども、EU一般データ保護規則を参考に、特定の個人を識別できないよう仮名化すべきと考えます。

また、行政に対する国民の信頼を確保するために、行政機関等が提供する個人情報は、匿名化すべきと考えます。

併せて、統計作成等を行う目的で取得した個人情報並びに、作成したAIの利用についても厳格な規制が必要と考えます。

今回の法改正によって、個人情報取扱事業者が本人の同意を得て自ら取得した個人情報だけでなく、他の個人情報取扱事業者などが取得した個人情報や個人関連情報を大量に取得してAI開発を行うことで、個人の権利利益が侵害される恐れが格段に高まる懸念があります。

そのため、個人情報や個人関連情報による個人の特定や分析を禁止するとともに、これも先ほどありましたけれども、EUのAI規則を参考に、個人やグループの社会的経済的脆弱性などに付け込むことや、評価や分類を目的とすることなどを禁止される行為として、厳格に規制すべきと考えます。

2点目は16歳未満の者が本人である場合の同意取得などについてです。

資料は5ページに入っています。

改正法は16歳未満の者が本人である場合、個人データの利用停止などの請求の要件緩和や、同意取得通知などについて本人の法定代理人とすることを明文化するとともに、未成年者の個人情報などの取扱いなどについて、本人の最善の利益を優先して考慮すべきとしています。

しかし民法は18歳をもって成人とし、未成年と成人を明確に区別して未成年を保護しておりますので、利用停止請求の要件緩和などは16歳未満ではなく、未成年が本人である場合にすべきと考えます。

最後に相当の理由などの明確化についてでございます。

資料は7ページでございます。

斉木武志 (自由民主党・無所属の会) 17発言 ▶ 動画
その他 森田朗

そして乱用されることのないように、個人の利益よりも、人の生命、身体または財産の保護や、公衆衛生の向上または、児童の健全な育成の推進が優先されるための判断要素や、その程度を法で明確に定めるべきと考えます。

あわせて、提供される個人情報の匿名化や、提供先との守秘義務の契約締結など、本人のプライバシーを保護するための必要な措置を講じることも、法で明確に定める必要があると考えます。

次に改正法案は、本人との間の契約の履行のために必要やむを得ないことが明らかである場合、その他個人情報の取得の状況から見て本人の意思に反しないため、本人の権利利益を害しないことが明らかである場合、利用目的の達成に必要な範囲を超えて個人情報を取扱い、要配慮個人情報を取得し、または個人データを第三者に提供することができるものとしていますけれども、これらの明らかである場合についてもどのような場合なのかを法で明確に定めるべきと考えます。

また改正法案は、漏洩などが発生した場合に本人への通知が困難な場合に加え、本人の通知が行われなくても本人の権利利益の保護に欠ける恐れが少ない場合も、本人の権利利益を保護するために必要なこれに代わる措置をとることができるものとしていますが、この本人の権利利益の保護に欠ける恐れが少ない場合についてもどのような場合なのかを法で明確に定めるべきと考えます。

プライバシーをはじめとする個人の権利利益が保護されることは、マイナンバー制度をはじめ、デジタル技術の利活用や社会のデジタル化を推進するための大前提と考えます。

行政に対する国民の信頼を確保するとともに、国民が不安を感じることのないよう、十分な審議をお願いし、発言を終わります。

御清聴ありがとうございました。

委員長 丹羽秀樹

以上で参考人の意見の陳述は終わりました。

これより参考人に対する質疑に入ります。

質疑の申し出がありますので順次これを許します。

斉木武志君。

質疑者 斉木武志

斉木武志でございます。

まず村上参考人にお聞きをしたいと思います。

私は本法案はこれからの日本の経済を左右する法案だと思っております。

その一つが我が国の主力産業であります自動車産業でございます。

残念ながら今、アメリカのテスラであるとか、中国のBYDをはじめとしたEVメーカー、これに自動運転の部分では、非常に見劣りする部分も出始めております。

どうやって実効性のある自動運転AIを開発するか。

それには、村上さんは損保ジャパンの役員もなさっておりますけれども、まさにその損保会社で持っていらっしゃる事故データ。

ドライブレコーダーが今の車は大体搭載されておりますので、いわゆるテレマティクスデータといわれる、どのような気象条件のときにどのような事故が起こったか、どのような傾斜のところ、どのような路面状況、どのような時間帯、こういうときに事故が起きやすいか。

こういったことを霞ヶ関や車メーカーの方にお聞きしたんですけれども、損保会社の持っている事故データというのは、いわゆる金の泉というか、どうやったらその事故を避けることができるかという自動運転にとって最大の追求目標ですね。

それが御社が持っているようなデータであると認識されております。

ただ残念ながら日本においては、その損保会社が持っているようなデータがしっかり自動運転のAI開発に活かせていないとも聞いております。

どのようにこれまで車メーカーをはじめとした自動運転ソフトの開発に情報提供されているのか否か。

進んでいないとすれば何が障壁になってきたのかお聞かせください。

村上参考人。

その他 村上明子

お答えいたします。

ご質問ありがとうございます。

まず今、事故のデータ等を活用しているかどうかというご質問に関してなんですけれども、損害保険の会社といたしましては、事故に関連するデータ、特にドライブレコーダーと呼ばれる走行時のデータに関して取得をしておりますけれども、これは主には事故があったときの責任分解点の解明のために使っているというのが現状でございまして、ではそれはもう少し活用するとなると、例えばどこで事故が起きたのかというところで、事故多発地点等を当社のみではなく損害保険協会というところで事故データを集めて使っているというのが現状でございます。

ご指摘されたような、例えば自動運転であるとか、今後のところ、安全性向上につながるデータの提供というのは、現時点では限定的というふうに言えると思います。

ただ、AI特例に伴って、損保会社がデータを提供できることになりますと、特に安全性向上につながるデータ、通常の運転時よりは、やはりヒヤリハットであるとか、事故のデータというのが非常に困難なリアルデータとして、AIの安全性向上に不可欠な学習データとして提供できるのではないかと思います。

また、開発スピードという観点で申し上げますと、やはり今、個別の同意取得という高いハードルがございますので、それが本法案によって取り除かれることで、迅速に大量の学習データにアクセスができるようになって、研究開発のサイクルが大幅に短縮できるのではないかと思います。

また、先ほどからお話にございましたけれども、OEMも同様のデータを持っております。

このデータから、OEM等から損保へデータ提供をすることで、新たな保険開発というものが可能になるというふうに考えられます。

例えば、自動運転の時代に即した保険というものを作るためには、現時点の私どものデータでは取得することが難しいです。

ただ、その動的なリスクアセスメントと、それから新商品の開発ということが、このようなデータの提供でできるようになりますと、システムの性能やアップデート状況や、実際の走行自体の把握に基づき、よりリスクに応じた精緻な保険料の設定等が検討できる可能性もございます。

また、こういったAIの技術だけではなくて、そういった保険も含めた社会実装というものが、本案で加速できるのではないかというふうに期待しております。

私からは以上でございます。

委員長 丹羽秀樹

丹羽委員長斉木武志君。

質疑者 斉木武志

斉木武志追加でお聞きしますけれども、それはそうした自動運転をエンハンスしていくためには、現行法では不可能ということでしょうか。

村上参考人

その他 村上明子

私、今回の法改正に基づいて、その匿名的に本人の同意なしに統計情報ということで得られるようになれば可能なのではないかというふうに考えております。

委員長 丹羽秀樹

丹羽委員長斉木武志君。

質疑者 斉木武志

斉木武志ありがとうございます。

実は私、この世界に入ったのが2009年でして、当時日産のリーフが発売された年でした。

大きなビッグシフトが来たなと思って、当時の与党の一期生でしたけれども、エコカー利権という次世代車を振興する利権というのを作りました。

でもそれから17年経って残念ながら、今例えば世界市場を見ても日本車のシェアというのは落ちてきております。

例えば直近でオーストラリアを例にとりますと、中国車が3年前ですかね、1%だったシェアが今もう18%まで急速に伸びてきていて、タイなどはトヨタを中国がどんどん席巻しつつある。

世界市場を見ても、今の東京のマーケットを見てもですね、日経平均はこれだけ半導体バブルで爆上がりしているのに、トヨタも日産もホンダも日本の自動車メーカーは株価がずっと下がってきていて低迷している。

まさにこれは日本の自動車メーカーが、これからも稼げるのかということに対して、マーケットが非常に疑問符を投げかけているのではないかなというふうに非常に危惧をしております。

今、経団連の役員もやってらっしゃると思いますけれども、産業界の立場から見て、やはり今、私はノルカソルカの分岐点に立たされていると思います。

EVである程度中国勢に先行されて、やはり自動運転の分野まで失ってしまうと、これはやはり日本の立ち直れないような痛手を私は受けると思っております。

今、この自動運転を開発しなければいけない切迫性というか、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。

村上参考人

その他 村上明子

ありがとうございます。

自動運転に限らず、世界で行われている最先端の技術というのをしっかりと日本で取り込んでいくことというのは重要だというふうに考えております。

その際に、やはり肝になるのはデータだというふうに考えておりまして、本法案を中心としましたデータの取得と、そしてその活用というところをしっかりしていくことで、世界に対峙する技術というものを日本がしっかり持っているようになるのではないかと思います。

村上参考人データを本人に識別できないようなノイズを加えるであるとか、また個人の紐付けを遮断する技術であるとか、またデジタルのブラックボックス化であるとか、いわゆるこの技術によって個人情報と個人とデータを紐付けさせないことが可能であるということをおっしゃいました。

またもう一つ、AI自身によって、このガードレールを広く組み込んで、そこを遮断していく、出力をさせないような技術。

ここの部分がこの法案、私が意見書で示しましたように、かなりこの分野の技術というのは進化しているというふうに考えております。

PETsというのをご紹介させていただきましたけれども、本日時間の都合上、技術の紹介をさせていただきませんでしたが、今、皆さんがご心配されている個人を特定すること、これを統計情報から再現してしまうことというのが、一番の懸念点ではないかというふうに思っております。

これが再現できないということは、数学的に、厳密に証明でき得ることでございますので、こういった技術を活用することで、個人を特定されることなく、しっかりとデータを活用していくということが現実になっていくと思います。

一方で、これはきちんとそういう措置を取るということができる技術を持った企業ということになりますので、その技術を持っていない、あるいは、そういう技術を使わないということが行われないように、法的にしっかりそのあたりを整備する。

委員長 丹羽秀樹

丹羽秀樹委員長。

斉木武志君。

質疑者 斉木武志

斉木武志(自由民主党・無所属の会):森田先生にもお伺いしたいと思います。

今、村上参考人からも、まさにそういった適格者というか、そういうことをできる者を、デジタルであったり、上位であったりが選んでいくことによって達成できるのではないかというご発言だと思いますけれども、こうした運用面、本法案の今の体裁に、そうしたまさに運用面での留意によって個人情報を守ることが可能であるとお考えでしょうか。

その他 森田朗

森田朗(参考人):お答えいたします。

結論から言えば可能だと思います。

100%かどうかは分かりませんけれども、かなり可能ではないかなというふうに思いますが。

質疑者 斉木武志

斉木武志(自由民主党・無所属の会):その背景というか理屈もちょっと教えていただけると思います。

その他 森田朗

森田朗(参考人):一つの考え方ですけれども、これまでのところはデータを出す段階でリスクがある場合には、例えば同意を取るとか、そうでない場合にはデータを取らないというやり方をしておりましたけれども、現在と言いましょうか、この私どもの方の説明いたしましたデジタル行政推進法の考え方になれば、データをむしろ使う、そのメリットというのを生かすべきであると。

リスクとどうバランスを取るかということだと思います。

そしてEUの方の、私自身が今関心を持っておりますが、医療関係の法律なんかで言いますと、これは医療の場合にはどうしてもデータを取らなければ患者さんの治療に使えないということもございます。

そういうこともあり、いわゆる入り口規制という形ではなくて、出口規制と言っておりますけれども、データはきちっと提出していただいて利活用するけれども、その使う時に誰がどのような目的で、そしてどういう形のデータを使うかということについてきちっと規制をしていくと。

それによってデータが持っている力と言いましょうか、それのメリットは享受しながら、なおかつコントロールをして安全に使えるようにするべきではないかと。

データを取ってしまいますと、ちょっとこういう言い方をしますと、誤解を招くと困るんですけれども、なんとなく個人情報に関する議論を聞いておりますと、データを出してしまうと、必ずとは言いませんけれども、かなりの確率でそれが漏えいしてしまうリスクがあるというふうに、皆さん受け止めていらっしゃるかなというふうに思いますけれども、今村上参考人のご発言でもございましたけれども、いわゆる新しい技術、PETSとかそういう技術を使うことによって、かなりそのリスクというものは下げることができるのではないか。

その場合にきちっとした形でリスクを下げるような、誰がどういうふうに使うのか。

先ほど今もお話ございましたけれども、そうした安全に使うことができる人、企業なり、それをきちんとコントロールしていくということと、どういうふうに使うかということについて、透明性をもってそれを監視していくと。

そういう仕組みを作ることによって、むしろデータを持っている、使うことによるメリットというものを引き出すということが、これからの社会のあり方ではないかというふうに考えているところでございます。

よろしくお願いします。

質疑者 斉木武志

斉木武志(自由民主党・無所属の会):森田先生は、確か中医協にも関わってらっしゃって、医療分野にも知見をお持ちだと思います。

そのメリットとして、私は新薬であるとか、新たな医療の方法の開発、日本に大きな潜在力があるなと思っております。

それがやはり日本は国民皆保険制度が敷かれておりますので、諸外国に比べると、所得階層的にもならされたデータといいますか、非常に多くの方が国民皆保険制度によって良質なデータが医療機関側にも蓄積をされているというふうに思います。

これを活用していくことがやはり創薬であるとかの分野には、私は非常に可能性を開くのではないかなと思いますが、医療分野やこの薬業の分野において、どのような効果がもたらされるとお考えでしょうか。

その他 森田朗

森田朗(参考人):お答えいたします。

医療分野において、創薬であるとか医学研究ですね。

それにこのデータが大変貢献するということは、申し上げるまでもないと思います。

我が国の場合、これまで非常に高い医療の水準を維持してまいりました。

皆保険制度もございますし、医療技術、またここの医療従事者の方の能力も非常に高いということで、これだけの平均寿命を作り出してきたわけでございます。

ただ、データに関して申し上げますと、確かに皆保険制度で、いわゆる医療保険に関するデータはありますけれども、健康状態、国民がどういう状態であるかということにつきましては、そうした大規模なデータというものは、量としては存在しているのかもしれませんけれども、それを使えるような形になっているかといいますと、我が国ではまだその制度として、それができていないと。

これはヨーロッパに比べても、アメリカとか先進国に比べても、遅れているというのが現状ではないかと思います。

その一辺が現れたのが、まさにCOVID-19のコロナの時の対応です。

いかに迅速に感染状況、広がり、あるいは感染者の状態、またワクチンの効果というものを早く把握して、そして次の対策を遅れることなく打っていくという、そういう形でのシステムというのがまだ存在していないということだと思います。

そういう仕組みができて初めて、創薬であるとか、あるいは医療資源の適正効率的な配分というものにも結びついてくるのかなと思っております。

現在それについては、内閣府の方で昨年の閣議決定を受けまして、検討を進めているところでございます。

私自身そこの座長を務めておりますので、それがどういう方向になるかということについては、ここで

山崎正恭 (中道改革連合・無所属) 9発言 ▶ 動画
質疑者 山崎正恭

山崎正恭議員、望ましいデータの保護と同時に、医療データの活用の仕組みというものを精緻化する必要があるのではないかと思っております。

丹羽委員長。

両参考人の御意見を聞いていますと、まさにこれはやっと日本も入り口に立ったかなというのが正直なところだと思います。

自動車産業にしても医療業界にしても、私も17年前に議連を立ち上げた際に、おっしゃったように、リスクを全て封じるということではなくて、いかにそれがあることを前提にして、でもそれを活用して、AIにしっかりデータを大量に学習させて利活用していくのか。

これは各国の国力を、自動車産業、医療産業とか見ていても、左右する時代に入ってきていることは明らかでございます。

AIにアンラーニングを学習させるであるとか、非常に興味深い示唆もいただきました。

ぜひ、私、本当に今、株式マーケットの状況を見ていても、マーケットは本当に正直だなと思うんですね。

本当に日本の自動車産業、大丈夫かということが今の株価に出てきておりますので、やはり今法案も、しっかりと個人情報の保護と両立を図りつつ、推進させていくべきではないか。

さまざまな今日知見をいただきましたことを感謝申し上げまして終わりたいと思います。

どうもありがとうございました。

中道改革連合の山崎正恭です。

参考人の先生方、本日は大変にありがとうございます。

今までのお話の内容を含めまして、様々なことについて、今日はお聞きしたいと思います。

貴重なお時間ですので、早速質問に入らせていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

今回の法案は、生成AIやビッグデータ利活用を国家戦略の中核に据えるものであります。

AIの開発がどれほど重要かということは、今日先生方のお話を聞いて、私も承知するところでありまして、利活用は進めなければならないなというふうに思ったところでございます。

一方、データは経済と行政を支える21世紀の社会基盤となる一方、経済資源である以前に、国民一人一人の人格、生活、思想、行動に深く関わる情報です。

その扱いを誤れば、個人の尊厳や民主主義そのものを脅かす危険をはらんでいます。

そこでまずはじめに、個人情報保護の理念をどう考えるかについてお聞きしたいというふうに思います。

先ほど先生からもお話がありましたけれども、僕も今日村上先生の話の中で、AIがここまで技術的にさまざまやれるというのはすごいなというふうに思ったところであるんですけれども、ただデータに関する個人情報保護は、基本的人権として認識しているということが大前提でなければならないと思いますが、その点について村上参考人と森参考人にお伺いしたいと思います。

よろしくお願いします。

では、まず村上参考人。

村上参考人、はい、お答えいたします。

私が今日ご紹介させていただきました技術のほんの一部でございますけれども、やはりですね、その個人のきちんとしたプライバシー、それから基本的に人権を守るということは非常に重要だというふうに考えております。

一方でそのAIというものが、日本以外の国でもですね、このデータを活用して技術が進化してきている、この国際社会において日本が競争力を持ち続けるということも重要でございます。

そういったことを使うことが前提にはなっておりますけれども、使うことができない、あるいは使う能力を持たない、あるいは意図して使わないといったこと、そういった事業者に関しては、しっかり指導をするということも重要でございますので、そういった制度と組み合わせて技術と制度というところで、しっかりお守りいただくということが重要なのではないかなというふうに考えております。

私からは以上でございます。

次に森参考人お願いいたします。

森参考人、ご質問ありがとうございました。

森でございます。

個人情報保護法が今回改正されるということで議論をされているわけですけれども、重要なことは、他方で利活用が極めて重要である、特にAIを中心とした技術について、データを、個人情報を使っていかなければいけないというのも、非常に重要なことでございまして、両者が並び立たなければいけないということが重要なわけですけれども、私が一つ申し上げたいのは、個人情報保護法というのは、それは一般法なわけでございまして、ありとあらゆる分野に適用されるということです。

他方で、先ほど森田参考人からお話になりました、医療分野というようなことになりますと、これは人の生命というのは、やはり何より大切なものということになりますので、ここにおいては、利活用が優先する。

分野によって優先するものがあるということです。

AIについてもそうでしょう。

そうしますと、一般法である個人情報保護法をどう考えるかということと、先ほどご紹介のありました、例えばEUのEHDS法ですね。

医療データをどう使うかということにおいては、その保護と利活用のバランスが変わってくるということでございます。

ですので、保護を全体としては重視しつつ、重要な部分について利活用を先行させる、そういう考え方ですね。

抽象的に保護と利活用が両立すべきであるというのではなくて、分野別に考えるということは、これは結構重要なのではないかと思います。

そして、そんなことを言うけれども、一般法である個人情報についてはどうなんだということでございますが、個人情報保護法についても、これは保護と利活用が両方重要だというふうに書かれております。

個人情報保護法の目的のところには、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とするというふうに書かれております。

有用性に配慮しつつ、保護を目的とするということですので、これはやはり両方書かれているとは言いながら、保護が中心なのではないかと思います。

また、法令のタイトル自体も、個人情報保護及び利活用法とか、個人情報取扱法ではなくて、個人情報保護法でありますので、この一般法においては、保護が一歩優先するのではないかと思います。

しかしながら、個別の分野において、特に医療のような分野において、利活用を優先させるということは、これは全く合理的なことですので、そのような法律間のバランスをお考えいただいて、議論していただくのがいいのではないかと思います。

以上です。

委員長 丹羽秀樹

丹羽秀樹委員長山崎正恭君。

質疑者 山崎正恭

山崎正恭ちょうど次の質問したかったところで、医療情報のデータは大事だと。

命に関わる部分なんで。

これ結構先日の委員会で、うちの長妻議員がですね、かなり大臣とやり取りをやったところなんです。

ただですね、やっぱり僕も思ったのは、病歴とか健康診断の情報とか、要配慮個人情報というのは、本人の名前付きでいくというのは、すごく嫌なんじゃないかなというふうに思います。

長妻さんも言ってましたけど、そういうのを首長がちらっと見ると、小さい自治体では、特に私が暮らす高知県なんか田舎でして、小さな自治体。

大臣は医師出身なんで、提供する側が削除するとなったら相当の手間がかかるということを言われていました。

ただですね、僕は素人なんでよく思うんですけど、例えば医療データだったとしても、名前と住所もですね、例えば高知市までだったら必要かなと思うんですけども、その先の住所なんていらないんじゃないかなと。

だからデータがきちっとあれば、名前と住所ぐらいはやっぱりですね、出す側がしっかり削除してくれたら、出された側の判断でというのは非常に曖昧なんで危険だなというふうに思うんです。

それをですね、先ほどちょっと森先生なんかは、やはり提供する側が削除することが大事なんじゃないか、もらった側も直後にという話もあったんですけれども、私はやっぱり渡す側が削除するということが非常に重要ではないかと思いますけれども、この点についてのご見解を森参考人からお伺いしたいと思います。

その他 森亮二

森亮二参考人はい、御質問ありがとうございます。

第三者提供、今の統計特例の話だと思いますけれども、第三者提供して統計等作成者に渡すときに、提供元で匿名化することが大変かというお話なんですけれども、これは物によるわけなんですけれども、一つ若干面倒くさい話というか難しい話で申し訳ありませんが、ここで同意が不要とされている統計特例で同意が不要とされていることは、大雑把に言うと3つのカテゴリーですけれども、利用目的に関すること、目的外利用に関することと、要配慮個人情報の取得に関することと、第三者提供に関することなわけですけれども、この第三者提供のときの同意というのは、これは単なる個人情報ではなくて、データベース化された個人情報について必要とされているわけでございます。

健康保険法等の一部を改正する法律案でね、これをなくすということなんですけれども、データベース化されている個人情報、構造化データというようなことも言いますけれども、この場合は、これはどこに何が書いてあるかということが項目によって決まっている。

ここに氏名が書いています、ここに年齢が書いています、ここに住所が書いていますということですので、この場合は、匿名化は比較的簡単なのではないかというふうに思います。

ですので、第三者提供のときに、提供元で匿名化するということは、そんなに手間のかかる話ではない。

ハイブリッド的なものもありまして、構造化されている部分と非構造化データの部分、自由記述欄みたいなものですね。

そういうものが合わさっているものもあります。

電子カルテなんかまさにそうだと思いますが、この場合、非構造化部分をデータベース化されていないところの個人情報、それは名前が書いてあるかもしれませんし、名前を推測させるほかの事情が、何年何月、どこの小学校の何組を卒業しました、そんなことが書いてあるかもしれません。

これ削除できるかというと、これは難しいわけですけれども、その場合であっても、データベース化されている部分、構造化の部分を匿名化しなさいというようなルールを作ることもできるかと思いますので、私は提供元で匿名化するということが、非現実的なことだとは思わないわけでございます。

以上です。

委員長 丹羽秀樹

丹羽委員長。

質疑者 山崎正恭

ありがとうございました。

次に、これも今回の方が重要なポイントだと思いますけれども、団体訴訟制度についてお伺いしたいと思います。

これも長妻議員から言及がありましたけれども、小泉委員が作った2025年3月5日の作成資料では、差し止め請求権を適格消費者団体自身の権利として付与することが考えられるというふうな前向きなことだったんですけれども、今回法案が提出されたときには、この部分がすべて削除されていました。

制度があれば、団体がいろいろノウハウを蓄積して、個人情報保護委員会とタッグを組んで、さまざまチェックすることもできたのではないかなと。

先日の答弁では、そういった専門家がいない、実績がない、消費者契約法の団体と個人の利益が違うとの答弁がありましたけれども、そもそも今までにないことをするのに専門家がいないのはある意味当然だと思いますし、先日の委員会で和裁委員からもあったように、EUの一般データ保護規則、GDPRなんかが提供されているところは、消費者団体が団体訴訟を行っています。

どう考えても個人で巨大企業に立ち向かっていくというのは無理だと思うんですが、そこでG7の他の国では全て整備されているのに、今回の法案にはない団体訴訟制度、これがあった場合にはどういうメリットがあるのか、逆にそれはなかった場合のデメリットにもなると思うんですけれども、団体訴訟制度の必要性について森参考人の見解をお願いします。

森参考人。

その他 森亮二

はい、ご質問ありがとうございました。

団体訴訟のメリットとデメリットということかと思いますけれども、そのメリットにつきましては、先ほど私も報告でご説明をさせていただきましたが、やはり個人情報保護委員会に法執行のリソースが限られている、限界があるという中で、それを別の形で権利侵害を防ぐ、あるいは侵害された権利を回復していくと。

今お話にありましたノウハウが十分ではないということですが、これはもちろんこれからやるわけでございます。

これまで差し止め請求ですね、景表法とか食品表示法とか特商法とか、そういったものに規定されていると思いますけれども、もちろん始まるときは最初の一歩ですから、ノウハウはないわけですけれども、それを培っていくことはできる。

個人情報保護委員会の法執行によって得られた情報を、これを団体訴訟の主体、適格消費者団体と共有するということも考えられると思います。

そのようにしてその問題を克服できると思いますし、また他方でデメリットとして乱訴みたいなことも言われますよね。

バンバン起こって大変なんじゃないかと、バンバン訴訟されてみたいな。

しかしながらこれは団体訴訟、他の分野での実績を鑑みれば。

質疑者 山崎正恭

山崎正恭。

ありがとうございました。

次に、これも大きなポイント、課徴金についてお伺いしたいと思います。

やはり額が非常に少額なんじゃないかということがあって、大臣から先日の答弁では、やはり過失の場合もあるし、故意の場合もあるという答弁がありましたけれども、これは単純に和裁委員からも紹介があったように、アメリカのカリフォルニア州みたいに、故意と過失でその金額を変えればいいんじゃないかなというふうに思うんですけれども。

その辺のことについてと、もう1点は先ほど森参考人からお話の中でもありましたように、やはりですね、課徴金の項目にあった、そもそもあった目的外利用とか、要配慮個人情報の取得による本人同意とか、違反大規模な個人データの漏洩等の発生の、この3点が抜け落ちてしまっているというふうな形に思うんですけれども、そういったところについて、やはりそこが抜け落ちることで、この法律そのものの実効性や抑止効果が大きく損なわれるのではないかなというふうな心配もあるんですけれども、その点について森参考人の見解をお願いします。

森参考人。

その他 森亮二

はい、ご質問ありがとうございます。

金額のことと対象義務の範囲が狭いことの2つの話があったと思います。

若干繰り返しになるかもしれませんけれども、まず金額につきましては、これは軽微な事案については軽くということですけれども、もともと課徴金自体が重大事案を想定しているということですね。

これは1つあると思います。

そして当然のことながら、過失といってもかなり重い過失だと思うんですけれども、そうであります。

原山大亮 (日本維新の会) 23発言 ▶ 動画
その他 森亮二

森さん。

ご質問ありがとうございます。

例外事由は結構ありまして、その中でも私も確かに御指摘のとおり、例外事由が多い、つまり利用停止請求に応じなくていい事由が多いのではないかと思っていまして。

例えば取得時において一定の主体により公開されていたものである場合とか、法定代理人が同意を許可していた場合で、子どもが同意をしていて、それに関してデータを取得した場合。

そういう例外事由というのは、これは取得のときに正当に取得した、適法かつ正々堂々と取得したということだと思いますけれども、今問題になっているのは、子どもの脆弱性に着目した保護の問題ですから、取得が適法であることはわかりました。

それは結構なんですけれども、でも子どもの保護のために利用停止してくださいということですから、どちらかというと、例外となる事由というのは、事業者の支障を今使っているから無理です。

委員長 丹羽秀樹

山崎正恭君。

質疑者 山崎正恭

ありがとうございました。

先ほどのお話なんかを最初に言った、やはり基本的人権が根底であるといいますか、やはりそういったところを大切にしていきながらやっていくことが、この法案については重要だというふうに思います。

どうもありがとうございました。

以上で終わります。

委員長 丹羽秀樹

次に原山大亮君。

質疑者 原山大亮

日本維新の会の原山大亮でございます。

本日は参考人としてご出席いただきました先生方に心より感謝を申し上げます。

よろしくお願いいたします。

まず最初に個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、質疑を行いたいと思います。

村上参考人にお話を伺っていきたいと思いますが、限られた時間でございますので、3点に絞ってお伺いしたいと思います。

まず今回の法案全体の評価についてでございます。

今回の個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案は、デジタル技術の急速な進展に伴い個人情報を含むデータの利活用に対する需要が高まる一方で、個人情報の違法な取扱いにより、個人の権利利益が侵害されるリスクも高まっていることを踏まえ、個人情報の有用性に配慮しつつ、その一層の保護を図るために提出されたものであり、信頼の一部の特徴に係る情報が含まれる個人情報等について、違法な取扱い等がなくとも、本人による利用停止等の請求を可能とすること。

個人情報の違法な取扱い等によって第三者が利益を得た場合に、課徴金納付を命ずる制度を設けること。

さらに、統計等の作成を行う第三者に個人情報を提供する場合について本人の同意を不要とすることなどの措置が盛り込まれております。

そこで村上参考人にお伺いいたします。

AI時代のデータガバナンスという観点から見て今回の改正案について特に評価できる点をお聞きしたいと思います。

また今回の改正を前向きに受け止めつつも今後の運用や次の見直しの中で補っていく必要があるとお考えの点があれば、まず総論としてお聞かせいただきたいと思います。

その他 村上明子

お答えいたします。

少し劣後していたという事実がございます。

そういったところが統計等を用いて個人のプライバシーを侵害しない範囲でデータの活用ができるといったことは非常に評価ができるというふうに思います。

一方で私が意見陳述の中で申し上げたように技術は非常に高速に進化しておりまして、こういったプライバシーを保護するということが技術的に可能にもなってきております。

こういったことをしっかり鑑みた法律改正というところで評価もできますけれども、一方でですね、やはりこういった措置を講じないで悪用する、あるいはですね、放置するといったようなところがあった場合に、きちんとですね、罰則等を考えるということも必要な措置ではないかなというふうに思います。

今回の改正に基づきまして、この一般法での、保護法での、そういった罰則、罰則といいますか、その課徴金も含めたところが。

委員長 丹羽秀樹

原山大亮君。

質疑者 原山大亮

次にAI開発やデータ利活用の実務面についてお伺いいたします。

今回の見直しでは、本人の権利利益への影響の有無という観点から、本人関与の在り方を見直す方向性が示され、AI開発を含む統計作成等目的の利用について、一定の条件の下で、本人同意を不要とする制度設計が検討され、本案にも統計等の作成を行う第三者への提供に関する同意例外の見直しが盛り込まれております。

企業の現場から見れば、AIの学習や高度なデータ分析に、個人情報をどこまで活用できるのかという線引きの明確さは、研究開発や新サービスの実装のしやすさに直結する重要な論点であると思います。

そこでお伺いいたします。

今回の改正によって企業がAI開発やデータ利活用を進める上で、以前よりも安心して進めやすくなると考えられる場面はどういったものがあるとお考えでしょうか。

一方で現場の実務感覚から見て、なおガイドラインや運用の中でさらなる明確化が必要と考えられる領域があれば、ご教示いただけますと。

最後です。

よろしくお願いします。

村上参考人。

その他 村上明子

はい、お答えいたします。

企業の現場から申し上げますと、やはりこのAIを使って、いろいろな技術革新というのが進んできております。

例えば私がおります保険会社でも、事故のデータというのをたくさん保有しておりますので、そういった事故のデータから、今後の事故が起こり得ないような、そういった安心・安全な社会をつくるということにつなげるということも可能でございますし、また先ほどから話題になっております医療の現場では、例えば、小泉医学であるとか、治療方法の確立といったようなことが、このデータを使うことによって、飛躍的に進歩するのではないかというふうに思います。

一方で、何の規則もないまま、漏えいしたときの責任はあなたにあります。

でも、これは使っていいですということになってしまうと、やはり業者という、企業の観点から言いますと、使うことに対しての躊躇というのが生まれてしまいます。

こういったことをしっかりと、統計的なことを原山大輔君ありがとうございます。

質疑者 原山大亮

最後に、今後の見直しに向けた課題についてお伺いいたします。

個人情報保護法はいわゆる3年ごとの見直しの枠組みの下で、継続的に制度改正が行われており、個人情報保護委員会が公表した制度改正方針においても、適正なデータ利活用の推進、リスクに適切に対応した規律、不適正利用等の防止、規律遵守の実効性確保という4つの柱が示されています。

また、個人情報保護政策に関する懇談会では、事業者等の自主的取組とそれへのインセンティブも議題として掲げられております。

委員長 丹羽秀樹

委員長。

村上参考人。

その他 村上明子

はい、お答えいたします。

法律で何を規定するべきなのか、あるいは技術的にどういう動向があって、どういった要項を盛り込めばいいのかというのをしっかり議論していくこと。

これがまず1つ目に大事なことではないかというふうに思います。

2つ目でございますけれども、2つ目は国際的な連携でございます。

やはりAI含めましたビジネスというのは国境がございませんので、そういったところ、例えば日本だけが理不尽な規制をするであるとか、あるいは他国がリスクをきちんと鑑みて規制をしているのに日本がしないということがあってはいけませんので、他国がどういった動向でそういった規制をしているのか、あるいは規制をしていないのかといったところ、あるいはどういった技術を活用しているのかということ、これをしっかりと情報として仕入れ、しっかりそこを盛り込んでいくということが重要なのではないかと思います。

3個目でございますけれども、やはり一番大事なのは国民の生活の安全というところでございます。

こういったところの安全性を政への配慮というところ、私はよく外部の講演で安心と安全という言葉を使わせていただいております。

この安全というのは、リスクをゼロにすることはできない、あるいはリスクベースで考えないと世の中の進化についていけないというところは、私の意見陳述で申し上げましたけれども、このリスクをゼロにできないというところ、これを国民の皆さまがとって非常に不安になってしまいますと、行動の制約にもつながりますし、また安心。

委員長 丹羽秀樹

原山大輔君。

質疑者 原山大亮

ありがとうございました。

続きまして、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案について、森田参考人に伺いたいと思います。

特に自治体支援、国民の信頼、そしてベースレジストリの3点に絞ってお考えを伺いたいと思います。

まず本法案全体についての御評価を伺います。

本法案はクラウド活用や公的基礎情報データベースの整備を通じて、行政の効率化と国民の利便性向上を目指すものと承知をしておりますが、森田参考人はこの法案を日本の行政デジタル化の中でどのように位置づけておられるのか、総論的にお聞かせください。

森田参考人。

その他 森田朗

お答えいたします。

私自身はこれまでいろんなデータがあって利活用すればそれが便利になる。

特にいわば政府関係の情報、行政関係の情報というのはしっかりしたものがございますけれども、それがきちっと整理されていなかったという中で、今回この法律によってそれを非常に民間の方もそうですけれども、利用することによって利便性を高めていくと。

特にその情報を使うときのいろいろな手続きが非常に煩雑であったわけですけれども、そうしたことについて一定の指針に従って事業を認定するということによって、そういう人たちがそのデータを活用していくと。

それはまさにその利活用の道を開くというものだというふうに考えております。

委員長 丹羽秀樹

原山大輔君でございます。

質疑者 原山大亮

次に、地方自治体、とりわけ中小自治体への支援について伺います。

クラウド化や標準化は中長期的には効率化につながる一方、移行期には人材不足や財政負担が先に立つとの懸念もあります。

そこで、こうした自治体にとっての利点と課題をどのように見ておられるのでしょうか。

また、自治体職員が前向きにデジタル化に進められるよう、国…にはどのような搬送支援、人材育成、財政措置を求められるか、御所見をお伺いいたします。

森田参考人。

その他 森田朗

お答えいたします。

ただいま御存じのとおり、人口減少が進んで、地方では行政職員もだんだん少なくなってきましたし、その意味で言いますと、これから行政能力、きちっとした住民サービスを維持していくことが懸念されるような状態になっているかなと思っております。

事務的な作業、これまで情報処理する形で人間がやっていた事務というものを、これをいわばAIなり何なりのデジタル化を使って置き換えていくということは非常に効率的に、しかも質を落とさずに自治体の業務というものが遂行できる。

これはこれからだんだん人口減少が予想されるような地域にとっては、住民の方にとって大変重要なことになるのではないかと思っております。

そういうメリットがございます。

ただ現在の場合、いわゆる日本の場合の政府系情報のシステムといいますのは、それぞれの自治体がベースとして作っていて、それをつなぐという形になっているかなというふうに思っております。

そこでなかなかそれぞれの自治体の規格と、他の自治体の規格と合わない。

今、国でガバメントクラウドもそうですけれども、統一することを勧めているわけですけれども、なかなかそこの調整に手間が出ているのかなというふうに思います。

ただ、諸外国を見ましても、こうした情報インフラといいますのは、例えば交通で言いますと、線路の幅なんかと同じなんですし、電力のヘルツ、周波数も同じですけれども、全国統一することによって、統一の規格によって、情報の共有が可能になる。

このメリットというのは非常に大きいと思います。

それをどういう形でするかということを今進めているわけですけれども、それにより非常に、例えば財政的に苦労されているところにおきましては、サポートをするということ、今でも行われておりますけれども、それを早く進めるということが必要なのかと思っております。

何よりも、そうした共通のシステムで動かしていくということが、それぞれの自治体もそうですし、全国的にも大変メリットが大きいということを理解していただくということが重要ではないかと思います。

以上でございます。

委員長 丹羽秀樹

原山大亮君

質疑者 原山大亮

次に国民の信頼確保について伺います。

行政デジタル化は利便性を高める一方、障害や情報漏洩があれば、国民の不安や不信を強める恐れがあると思います。

政府や自治体は、平時からどのような説明や情報発信を行うべきでしょうか。

また、万一、障害や情報漏洩が発生した場合、どのような初動対応、情報開示、原因検証、再発防止のプロセスがあれば、信頼回復につながると。

ご提言をお願いいたします。

森田参考人

その他 森田朗

お答えいたします。

まず国民の信頼を得るためには何が必要かと言いますと、やはりこのシステムと言いますか、デジタル化しデータを使うことによってどういうメリットがあるのか、それをできるだけ具体的なユースケースを紹介しながら国民に納得していただくというのが必要ではないかなと思っております。

どうしてもリスクの方は非常に強調され具体的なところがございますけれども、メリットについては見えにくいと。

にもかかわらず多くの国民の方は実際にはですね、デジタルを使っていろんな意味での電子マネーにしましてもそうですし、早いところでは高速道路のETCの仕組みもそうですけれども、利便性というのはご理解いただいていると思います。

それをどういう形できちっと理解していただくように進めていくかというのが大変重要ではないかなというふうに思っております。

そして情報を漏洩したときの、システムのミスで漏れてしまうということもありますけれども、やはり悪意を持った人間がそれを探っていくということがあろうかと思います。

このデジタルシステムが進んでおりますと、例えば北欧諸国の場合ですと、個人情報に対して誰がアクセスしたかというアクセスログをきちっと取っておいて、そしてアクセスした人に対して、された側が不信がある場合にはきちっと問い正して、それで責任を問うというような仕組みにしている。

そういう意味で言いますと、どういう形で情報が使われているかということについて、ご本人がきちんと確認できるような仕組みを作っておくということが、まず重要ではないかなと思います。

以上でございます。

委員長 丹羽秀樹

原山大亮君

質疑者 原山大亮

最後にベースレジストリについて伺います。

デジタル庁はベースレジストリを行政手続のワンストップ化や手続き簡素化を支える基盤と位置づけております。

本法案が進める公的基礎情報データベースを住民利便に住民…

西岡義高 (国民民主党・無所属クラブ) 20発言 ▶ 動画
質疑者 西岡義高

利便に直結する仕組みとして機能させるために、何が最も重要でしょうか。

また、成果が見やすい分野として、どのようなユースケースから優先すべきか、ご所見をお願いいたします。

森田参考人

その他 森田朗

はい、お答えいたします。

ベース・レジストリーといいますのは、国、行政で所有しております我々の基本的なデータ、個人情報もそうですけれども、戸籍も入りますし、医療関係も入るかもしれませんが、いろんなそういう情報ですし、それ以外の、例えば交通であるとか、土地の利用状況であるとか、そういうものも入るかと思います。

そうしたものを公的にきちっと保証するような形で、データを使えるようにしておく。

そのことが持つ意義というのは大変重要かと思っております。

現在でも本人確認の場合どうするかと言いますと、四条法で言いますと、姓名、性別、生年月日、住所等を確認しているわけでございますけれども、そのユースケースに関して申し上げますと、私も年金をもらっているんですけど、そのために何枚書類を出さなければならないか。

今は少し簡略されますが、その都度、名前と住所と書かされるわけでございます。

これは確かにもらうためには必要なのかもしれませんし、それで確認することによって事務が進むんですけれども、今の技術を使えば、一回何かをそこで登録すれば、全部自動的にそこで情報がつながるという仕組みがあれば、どれほど便利になるか。

現在マイナポータルでかなりそれが進んできているとは思いますけれども、実際ワンストップにしましても、一箇所で入れる。

さらに言いますと、私の場合もそうですけれども、同姓同名で同じ生年月日の人が世の中にはいるわけです。

そうしますと、そこで間違えないように確認するために、どれくらいの手間がかかるのか。

それを避けるためには、現在もそうですけれども、唯一無二で普遍であり、非代替性があって、お一人一つのIDというようなもの、これは他の国では、そうしたものを使うことによって、確実な本人確認と情報の連携を図っているというところでございまして、我が国の場合には、それのリスクもございますけれども、それも含めて利便性とともに、きちっと議論をして評価をしていく必要があるのではないかなと思います。

以上でございます。

質疑者 原山大亮

原山大亮君ありがとうございました。

本日いただいたご意見を今後の国会審議にしっかりと生かしてまいりたいと思います。

ありがとうございました。

これで私の質疑を終わります。

委員長 丹羽秀樹

丹羽委員長次に西岡義高君。

質疑者 西岡義高

西岡義高国民民主党の西岡義高です。

参考人の皆様、本日はご出席いただきましてありがとうございます。

私の方からは皆様に対して、いろいろ意見を伺っていきたいと思います。

まず安全保障の観点から、皆さんのご評価を伺いたいと思っております。

今回の法改正では、行政データにアクセスできる認定事業者の中に、外国の情報機関とつながりがある事業者が巧みに入り込んでしまうリスクであったり、特定個人情報に対する利用停止請求の要件が緩和されることによりまして、外国の工作員やテロ容疑者が監視可能であるために、自らのデータのシステムから消去させるよう要求するなど、悪用される懸念があるですとか、さまざまな安全保障上の懸念点が指摘されている部分もあるかと思います。

今回の法改正によってカウンターインテリジェンスに与える影響、データの利活用が進んで、インテリジェンス機能が強化されるなどのプラスの部分もあるかと思います。

安全保障に対して、どのように皆さんは評価され、影響があるとお考えになっているのか、順にご意見いただけるかと思います。

4名の参考人の方、それぞれのところですか。

丹羽委員長はい。

では、森田参考人からお願いします。

その他 森田朗

森田参考人はい、お答えいたします。

安全保障上、データ利用できるようになった場合、どういうリスクなりメリットがあるかというお話だったというふうに理解いたしました。

大変これ難しい問題でありまして、データを集めて利活用することによって得られるメリットが大きいわけですけれども、逆に国益を損なうようなリスクも発生するということだと思います。

ただ、リスクが発生するからデータを集めないようにするというのは、これはまた本末転倒の話かなと思っておりまして、基本的にはまず、技術的な形でどうやってそれを保護していくか。

ちょっとその技術の話になりますと、私はお話する能力がございませんので、専門の方のご意見に委ねたいと思いますけれども、そうした形であるとともに、もう一つはやはり先ほども申し上げましたけど、制度を使うときの、これも個人情報を晒すという意味ではございませんけれども、やはり何にどういう形で使われているか、どういう人たちがどういう目的で使っているかについてきちっとチェックをする仕組み、そして可能な限りそれを公開していくような仕組みで、やはりそういう海外からあるいは、含めてですけれども、悪用されないような形の制度的な仕組みと、それを受け止める、監視をすると言いましょうか、お互いにチェックをする意識というものをどう醸成していくかということが重要かなと思っております。

ちょっと私から申し上げられるのは、以上でございます。

よろしいですか。

その他 森亮二

森さん、ご回答お願いします。

はい、ご質問ありがとうございます。

私の方からは個人情報保護法の改正について申し上げたいと思いますが、先ほど来話題になっております統計等特例ですね。

こちらについて私はご報告の中で、誰でも手を挙げられる仕組みは危険であるというお話をいたしました。

外国事業者に関しては、日本の法律を守れるような体制を整備しているという条件はついているわけですけれども、それはあくまでもガバナンス。

西岡義高君。

その他 森亮二

はい、お答えいたします。

安全保障のところと、それからデータの利活用のバランスというのは非常に重要な問題でございますが、しっかり活用していくことで国民の利益につなげていくということが重要なのだと思っております。

私からは以上でございます。

政府参考人 小原成朗

小原参考人お願いします。

ご質問ありがとうございます。

我々は個人情報保護法の方だけしか評価していないので、それに関連してお答えをしたいと思います。

現在マイナンバーという制度があって、マイナンバーであっても、それぞれのデータは一覧して見れるわけではなくて、マイナンバーを使って紐付けされているものだというふうに理解しています。

その上でこれを外国、それから民間企業を含めて共同利用するということであれば、先ほど申し上げたとおり、個人情報は匿名化していただきたいと思いますし、匿名化して別に管理していただく。

外国人から何か、外国人ばかりを責めるわけではございませんけれども、何かあって、こちらのデータを書き換えたとしても、国が持っているデータを書き換えるのは別の話ではないかというふうに考えてございます。

マイナンバーと同じように、個別に管理していただくのは適正かと思います。

よろしくお願いいたします。

質疑者 西岡義高

西岡義高君。

ありがとうございます。

では次に、今回、個人情報法の方にも、子どもにとっての最善の利益というような文言が盛り込まれております。

昨今、急速なデジタル化やAIの進化、インターネットやSNSの普及によって、子どもの権利というものが脅かされる場面というのも増えているかと認識しております。

例えば、私の子どもの頃の顔写真で、49歳の今の顔が検索できてしまうというようなこともございますので、例えば子どもが今撮られた写真が将来どのような使われ方をしていくのか、そういったリスクもあるかと思います。

子どもの権利を守るという見地から、本当に大枠の話になってしまうんですけれども、具体的な規制の必要性であったり、この分野における子どもの権利を守っていくということに対して、どのような手段をやっていけばいいのか、ちょっと大枠の考えなんですけれども、皆さんの御意見を伺えればと思います。

また皆さんに伺いたいので、順番逆でもよろしいですか。

小原参考人。

政府参考人 小原成朗

ありがとうございます。

ゆっくり考えようかと思っています。

ただいま子どもの頃に撮られた写真がどういうふうに使われるのかというのは、先ほど弁護士の先生がおっしゃったとおり、データ提供する時点ではいいよといったものの、大きくなったときにそれはやはりよくないと考えることがあるかと思いますので、子どものときにいいといったことであっても、やはり消去できるような権利というのは担保する必要があると思います。

関連して教育現場からこの改正法で、不安で懸念をする声が聞かれてきておりまして、例えば学校現場では子どもの、じゃなかった、親の所得の多い少ないによって子どもの虫歯の数が多かったり少なかったりするということや、もしくは学力に差があるということが議論された、もしくは議論されているというふうに伺っています。

これをAI使ってさらに拡大していくと、親が所得が低い人は子どもは虫歯になりやすい。

虫歯になりやすい人はこの病気になりやすいというふうになっていて、親の所得が低い人は、例えば採用しない方が企業にとってメリットがある。

このような使われ方がするんじゃないかということを懸念してございます。

ということなので、AIも含めた統計等を活用されるのであれば、その使い方も含めて厳格に管理する必要があるというふうに思います。

よろしくお願いいたします。

その他 村上明子

村上参考人。

お答えいたします。

私は技術者でございますので、技術の観点から申し上げたいと思います。

子どもの権利が脅かされるというところ、これはSNSを例えば未成年あるいは16歳以下で使ってはいけないというところを既に実施している国というのがございますけれども、実際としては抜け道というのが多く存在していて、結局その抜け道を西岡義高君。

その他 村上明子

技術というのは進化しておりまして、例えば先ほど例にお示しいただいたような、子どものときの写真で大人になってから検索ができるというのは現実としてございますし、さまざまな個人のデータを元にしたデータを再生成してしまうデータを使って、本人が嫌がるような画像を作ったりということができる現実がございます。

こういったことを技術的なことだけで阻む、あるいは規制するというのは難しいですので、そういったところを罰則も含めて、しっかりどういった規制が必要なのかということを丁寧に議論していくことが、子どもを守っていくということにつながるのではないかと考えております。

私としては以上でございます。

森田参考人。

その他 森田朗

ご質問ありがとうございます。

私は子どもの情報の保護ということについて、一般的な考え方みたいなことをお話したいと思いますけれども、先ほど医療の場面では利活用が優先するというお話をいたしました。

それに対して、例えば広告のような商業目的ということであれば、これはやはり保護を優先していただくということになろうかと思います。

子どもはどうなのかということになりますと、子どもの場合、非常にビジネス的にも利活用の価値が高いですよね。

ですので、これまで子どもの情報についてのいろんな検討に参加して拝見をしておりますと、いろんな意見があって、やはりそれはビジネスとして便利に使えるようにしようじゃないかというご意見もあり、もちろん子どものことなんだから子どもを優先するという考え方もありました。

なので、いろんな意見がある中なんですが、やはりこれは国民の多くの皆様が子どものデータなんだから、それは子どもの保護を優先に考えました。

西岡義高君。

質疑者 西岡義高

その新たな法改正提案に従った、そのような運用がこれからなされるということを希望します。

以上です。

森田参考人。

その他 森田朗

お答えいたします。

非常に難しいところで、私自身、そこを専門としておりませんけれども、いわゆる大人と違って、自身で判断をしたり、自分で権利を主張するということができない子どもたちをどう保護するか。

むしろその状況の悪い子どもたちをどうやって助けていくか、そのための政策に使うということはむしろ子どもの権利を保護することになるのではないかと思います。

いい結果を生むかどうかは分かりません。

むしろやはり教育の中身の問題かなというふうに思っておりまして、ちょっと思い出しましたのは、昔、若者がバイクに乗って交通事故を起こすとき、バイクを禁止しようとしても結局減らなかった。

むしろ正しいバイクの乗り方、それを指導することによって事故を減らそうとした。

そうした意味でのやり方の工夫というのが必要なのではないかなと思います。

以上でございます。

質疑者 西岡義高

西岡義高君。

ありがとうございます。

引き続き質問を続けさせていただきます。

AIの規制全般について伺いたいんですけれども、昨年流行ったのが、写真をジブリ風のものに加工してというものが流行ったときに、クリエイターの権利をどうするんだと、AI学習において、そういった議論がなされたと記憶しております。

今、この法改正の議論が進む中でも、EU並みの厳しいAI規制が必要だという意見もあれば、そのギャップもしっかりというところで、皆様ご自身がお考えになる、そのAI規制のあり方、我が国において、AI規制というのはどのような形であるべきかというところを、皆さんそれぞれのお考えをまた伺いたいと思います。

そしたらまた、こちらの森田さんからお願いいたします。

森田参考人。

その他 森田朗

難しいところだと思います。

私自身は今のAIが持っている力というのは大変大きいところがありまして、我が国において労働力が不足するときにですね、それを補うという意味でのAIの活用というのもございますし、さらに医療分野に見ますと、これからは、特に生成AIによって、医師の負担が減ると同時に、医療の安全性が非常に高まるというので、今、いろいろな形で開発が行われているところです。

ただ、裏返して規制もあるということでして、基本的に私自身が考えますのは、データそのものを使って、AIを進めていくというのがいいわけですけれども、それを先ほど申し上げましたように、誰が何のために使うかということについて、きちっとコントロールする仕組みができるかどうか。

できない場合に使わせるな。

その他 森亮二

ご質問ありがとうございます。

日本のAIの規制につきましては、規制強度が低いということは一般に共有されていると思いますし、おそらく背景には、規制をすると産業振興が進まない、特にAI開発、AI利活用が進まないということだと思いますけれども、私はこの点については若干疑問を持っておりまして、規制があったら、その産業が進まない、進展しないというシンプルな因果関係が果たしてあるのかどうかということは、再考の余地があるのではないかというふうに思っております。

これは、例えば、高い…西岡義高君。

その他 村上明子

ご質問ありがとうございます。

お答えいたします。

AIの規制についてということでございますけれども、これは昨年、日本でもAI法というのが成立いたしまして、しっかりこのAIの規制について考えていくということが進んだ昨年だったというふうに考えております。

諸外国と比べますと、ほとんど規制のないアメリカ、そしてきちんと規制をあって確立しようとしているEU、これの間の、言ってしまえばいいとこどりである、ハードローを用いてソフトローであるガイドライン等を規定するという、この日本の法律というのは世界的に見てもかなり評価されているというふうに考えられます。

先ほどもお話しありましたように、何か規制があったら技術が進まないか、イノベーションが進まないかというと、この技術、イノベーションを阻害してしまうような固い規制というのは推奨できないんですけれども、何をやってはいけないかということが明確にないまま、日本の事業者に任せてしまうと逆に萎縮してしまうということが起こります。

そのために国はこういうことをやっていいよ、こういうことはやらないよということをハードローではなくてガイドラインで示すと、日本の事業者もしっかりそれを用いてイノベーションを加速させるということができるのではないかと思います。

そのために何がやってはいけなくて法律で禁止されている、それから何はここはやっていいという安全地帯であるというブルーラインをしっかり示すことが必要です。

谷浩一郎 (参政党) 26発言 ▶ 動画
その他 村上明子

測る能力というのを日本が持つということが非常に重要ではないかというふうに思っております。

私、ちょっと少し宣伝になりますけれども、私が所長しておりますAIセーフティ・インスティテュートでは、先ほど申し上げたようなガイドラインの方を、例えば評価、どのような評価の観点を持てばいいのかという評価観点ガイドを出しておりましたり、あるいは他の省庁と一緒になって、事業者向けのガイドラインを出したりということもしております。

また、先ほど測る能力を持つというところで、昨年の9月から、AIセーフティ・インスティテュートとの強化策というのを議論いただきまして、しっかり国がAIのモデルやシステムというのを測るための能力を持つということで、今、強化を図っているところでございますので、そういったところでAIのイノベーションを加速するための規制というのをしっかり議論していければと思っております。

以上でございます。

委員長 丹羽秀樹

小原参考人。

政府参考人 小原成朗

ありがとうございます。

私が配布させていただいた3ページから4ページにかけて、EUのAI規則を抜粋させていただきました。

先ほども発言させていただきましたけれども、活用に関しては特定の人々の脆弱性につけ込むようなことはやってはならないであるとか、採用の例をお話しさせていただきましたけれども、評価または分類に使ってはならないであるとか、もしくはプロファイリングに活用してはならない。

そして4ページ目。

個人の特定ができやすくなる、リスクが高まるものと理解してございますので、データは少なくとも仮名化していただきたいと思いますし、政府、行政機関が持っているデータは、匿名化すべきだと考えております。

先ほど村上委員からご紹介した内容では、匿名化したり、意図的にノイズを加えたとしても、それは最後、マスキング、フィルタリングということで出てきてしまったものを抑えなければならないということは、出てくる可能性はゼロにならないというふうに理解しましたので、ぜひ、まずはデータを渡すときに、仮名化もしくは匿名化をしていただくということと、技術でしっかり抑えていただく必要があるかと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

委員長 丹羽秀樹

西岡義高君。

質疑者 西岡義高

ご丁寧にお答えいただきありがとうございました。

時間ですので終わります。

ありがとうございました。

委員長 丹羽秀樹

次に谷浩一郎君。

谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

参政党の谷浩一郎です。

本日は参考人の皆様お集まりいただきましてありがとうございます。

私はデジタル化やデータ利活用そのものを否定する立場ではありません。

行政の効率化や、そして国民サービスの向上に資するデータ活用は必要だと考えております。

ただし、本日審議のデジタル行政推進法等改正案、そして個人情報保護法改正案では、本人同意なく個人情報を含むデータが取得提供されること、さらにデータの加工やクレンジングを誰が担うのか、そしてAIによる再識別をどう防ぐのか、違反時の罰則や救済が十分なのか、そのような点に大きな疑問を感じております。

そこで、国民の重要な財産である行政機関の保有するデータ、特に個人情報がしっかり守られている制度となっているのか、そういう観点からお伺いをいたします。

まず、森田参考人にお伺いいたします。

国等データを認定事業者に提供するにあたり、提供元である行政機関側があらかじめ必要な情報だけを抽出し、そして不要な個人情報を削除・加工すると、いわゆるクレンジングを行うとすれば、相当な事務負担が生じるかと考えています。

国や自治体が提供前に生データを確認し、必要最小限に加工する作業になる場合、どの程度負担が発生するとお考えでしょうか。

また、現在の行政側にその作業を適切に行うだけの人員や専門性、技術的能力が十分にあると考えるか、そのあたりご意見を伺います。

その他 森田朗

森田参考人。

お答えします。

具体的にどれくらいの事務負担が発生するかということについては、まだ現段階で私は何ともお答えしかねるところでございます。

いずれにいたしましても、行政が全部それをやると言いましょうか、きちっとした形で委託委任をするという、そういう仕組みになっていたかと思いますが、その限りできちっとそれを監督するという形でデータを利用させるということになるのではないかなと思います。

よろしいでしょうか。

質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎君。

ありがとうございます。

これからでどれぐらいそういった事象といいますか、データ要請ですね、出してほしいということが起こり得るのかというのはちょっと未知数なのではありますが、これやはり情報というのは非常に現代の石油と呼ばれるほど大切なものでありましてですね、非常に需要が高いのかなと考えておりますので、この辺りですね、しっかりと、その情報をクレンジングする能力というのは、この法案の中にしっかり書き込むべきなのかなと、そのあたり、私は考えております。

次に森参考人にお伺いいたします。

火曜日、委員会質疑がございまして、そして統計作成等で利用する場合、国や企業、個人事業主までもが、氏名、住所、病歴などの個人情報を本人同意なく取得し得るという答弁がございました。

さらに、提供側で氏名等を削除してから出すのは負担が大きいため、一旦データを活用したい側に渡して、そして必要のない部分を事業者側で削除するという趣旨の答弁もあったんです。

しかし、事業者側に生データを渡してしまえば、その事業に不要な個人情報まで一時的にせよ事業者が確認できることになると。

その他 森亮二

森参考人。

はい、ご質問ありがとうございました。

先ほどのこととも若干重複いたしますけれども、やはり私は提供元で一定の匿名化をしてもらえるのではないかと思っておりまして、申し上げましたように、特に今、統計等特例で前提とされているのは、第三者提供の場面ですので、その場合、統計特例の対象となるのは、これはデータベース化された個人情報の提供ということになります。

ですので、このもしかしたら制限というのもあるかもしれず、今のところ統計作成等困難というのもそれほど大きくないのかなと現時点では考えております。

以上でございます。

質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎君。

ご答弁ありがとうございます。

続けて森参考人にお伺いいたします。

データを受け取る事業者側に安全管理義務や削除義務があるとしても、悪意をもって設立された事業者、経営難に陥った事業者、内部者による不正、再委託先からの流出などのこういったリスクは完全には排除できないと考えています。

例えば病歴情報には保険、雇用、金融、信用判断などに悪用される可能性があります。

また、名簿業者、特殊詐欺グループ、無登録金融業者などに流れれば、犯罪に使われる恐れもあります。

個人情報は取得されるだけで、どの程度悪用可能なのでしょうか。

本人同意なく取得提供される情報が広がることで、実務上どのような悪用が考えられるのか、これに関して御見解を伺います。

その他 森亮二

森参考人。

はい、ご質問ありがとうございます。

誰でも手を挙げることになると危険というのは、全くご指摘のとおりでございます。

その悪用につきましては、これはさまざまなことが考えられますが、特に私の方から申し上げたいのは、もちろん統計作成者の下で大きくなったデータ、これは単に量が多いということだけではなくて、1人についてさまざまなデータを持つ、その都合をして、1人についてありとあり。

質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎君。

ご丁寧にありがとうございます。

小原参考人にも伺います。

データ利用される国民の立場から見た場合、病歴、信用、家族構成、居住地域などの情報が本人の知らないところで分析をされ、そしてそういった保険とか金融福祉サービス等に影響することへの不安は大きいと思います。

個人情報と、それも特に要配慮個人情報を守る観点から、どのような説明責任とか救済制度、こういったものが必要とお考えでしょうか。

政府参考人 小原成朗

小原参考人。

ありがとうございます。

救済制度よりもやはり漏れないようにすることが大事かと思っています。

ですので法の立て付け上はすでに公表されている要配慮個人情報と公表されていない要配慮個人情報は違う立て付けだと思っていますので要配慮個人情報、隠されている要配慮個人情報については本当に規制を緩めないでいただきたいというふうに考えてございます。

よろしくお願いいたします。

質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎君。

ありがとうございます。

次は村上参考人にお伺いいたします。

今回の改正では、統計作成、AI開発の目的で、本人同意なく個人情報が取得提供される場面が広がると理解しています。

仮に一度、氏名や住所を削除し、黒塗りや匿名化したとしても、AIや他のビッグデータ、公開情報と照合することで、個人が再識別されるということ、技術的に可能だと思っております。

こういったこと、特に病歴、教育情報、税情報、地域情報、家族構成などは、組み合わせによって個人が推定される可能性があると思うんですけれども、この辺りの御見解をお伺いいたします。

その他 村上明子

村上参考人。

ご質問ありがとうございます。

お答えいたします。

まさにおっしゃられるとおり、匿名で、例えば氏名を黒塗りにしたとしても、その後、他のデータを組み合わせることで本人を特定するということは技術的には可能だと考えております。

そのために、それを特定されないように、先ほどご紹介したようなPETsなどの技術を用いて、他のデータをわざと混ぜることにより、その匿名をこう打ち破ってですね、また技術を取ると、そういった技術もですね、おそらくは日進月歩で進んでしまっているかなと思うんですが、そのあたりに関してはちょっと私存じ上げませんので、そのPETsにいわゆる対抗するようなものに関して何かご存じであれば教えていただきたいと思います。

その他 村上明子

村上参考人。

ありがとうございます。

お答えいたします。

おっしゃられるように技術というのは、こちら側が持っている以上に対抗する悪意を持った人が持っていると、それを打ち破られてしまうという危険性がございます。

そのためには2点必要なものがあると思っておりまして、まず1点目は、やはり最新の技術というのをしっかりと、個人情報を取り扱う業者というものにしっかり持っていただくということをきちんと推奨するということ。

そして2点目は、個人情報を扱う事業者に対して、どのようにそれを取り扱っているのか、ガバナンスしているのかということを透明性高くしていただくということ、この2点が重要ではないかというふうに考えております。

以上でございます。

委員長 丹羽秀樹

丹羽秀樹委員長谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎ありがとうございます。

続けて森参考人にお伺いいたします。

EUの一般データ保護規則、いわゆるGDPRでは、匿名化データについて、再識別が合理的に不可能であるということが重視されていると理解しております。

日本でも本人同意なく行政データを提供する場合には、国民の権利利益を害する恐れがないという抽象的な基準にとどめず、再識別が合理的に不可能と言えるような厳格な基準を設けるべきではないかと思っておるのですが、そのあたり御見解を伺いたいと思います。

その他 森亮二

森亮二はい、ご質問ありがとうございます。

今のご質問は全く先生のおっしゃる通りだと思っておりまして、私としましてはやはり統計を作るときに、それはさまざまなデータと突合し、あるいはAIを使えば再識別できてしまうというような統計ではそもそも駄目ではないかと思っておりまして、先ほども申し上げましたけれども、公的統計と同じような安全性があるということですね。

同じ属性を持っている人がかなりの人数確保されていると、どこまで行っても一人にならないと。

もし一人になってしまうようなものがあれば、その部分については。

委員長 丹羽秀樹

丹羽秀樹委員長谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎ありがとうございます。

森参考人にお伺いいたします。

個人情報保護法の改正のことに関してなんですけど、課徴金に関して先ほどいただいた資料の中にも書いておられましたが、これは非常に先ほどのこちらの中でも違法行為によって得られた額になっているという算定方法ということでありますから、課徴金に本来期待される抑止力がないという点、これは私も非常に問題だと思っております。

こういったことによって、得られた利益だけを吐き出せば済むというのであれば、違法行為を思いとどませる効果は極めて低いというべきだと、全く同じ私も認識でございまして、例えばこのあたり、海外では売上高連動の制裁とか、そういったことがあるかと思うんですが、これに関してどういう認識でありましょうか。

課徴金に関しても、どの程度のものに設定をした方がいいとか、そういった御意見がありましたら、いただけたらと思います。

その他 森亮二

森亮二はい、ありがとうございます。

ご質問ありがとうございます。

まさにこの点もご指摘のとおりでございまして、違法行為で得られた額というのは、それはちょっと論外ではないかとは思っておりまして、EUのようにGDPRだけではありませんけれども、全世界の売上高の何%とか、そういった当該違法行為とは切り離した金額、絶対的な金額を決めていたり、売上高連動でいくらいくらい、いずれか高い方。

質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎これは今後の立法的課題であるということを府省等で確認をいただいて、まずは課徴金を入れてもらったということはよかったなとは思っているわけでございます。

以上です。

委員長 丹羽秀樹

丹羽秀樹委員長谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎ありがとうございます。

続けて森参考人に伺わせてください。

今の個人情報保護法の方では、34条、報告聴取、そして第40条が違反に対する罰則だということで、罰則が30万以下の。

武藤かず子 (チームみらい) 31発言 ▶ 動画
委員長 丹羽秀樹

森参考人。

その他 森亮二

はい、ありがとうございます。

私、デジ業法の専門性がありませんので、ちょっとお答えしていいのかどうかはばかられますけれども、やはりデジ業で想定されているところのデータへのアクセスみたいなことについて、非行為といいますか、想定されているのと違う用いられ方がして、それによって個人の権利利益が侵害されるということになれば、それは罰則なり制裁金なりがあるべきであろうかなとは思います。

委員長 丹羽秀樹

谷浩一郎君。

質疑者 谷浩一郎

ありがとうございます。

森参考人に伺います。

今回の検討過程、法案の検討過程では違反行為の迅速な差し止めや被害回復を個人に代わって消費者団体が行える団体訴訟制度というのが検討されていたと承知しています。

しかし今回の法案では見送られたということ。

個人情報が漏洩したり不適切に利用されたりした場合、個人が一人で違法性を把握し、事業者と争い、差し止めや損害回復を求めるのは非常に困難かと考えています。

ビッグデータを扱う以上、事故が起きれば多くの国民に影響が及びかねないというわけです。

この分野においても団体訴訟制度が必要ではないかと考えますが、御見解を伺います。

委員長 丹羽秀樹

森参考人。

その他 森亮二

ご質問ありがとうございます。

先ほどのことと若干重複しますが、団体訴訟は非常に重要なものとして、今回の改正でも当初は入ることが予定されていたわけでございますので、そしてまた、個人情報保護委員会の方針、リソースが限られている中でですね、権利利益の侵害を防止する、あるいはその受けた権利利益の侵害を回復するという点で重要な価値を持っていると思いますので、団体訴訟もその立法的課題として改めてご確認をいただきたいというふうに思います。

質疑者 谷浩一郎

谷浩一郎君。

非常に参考になりました。

皆様どうもありがとうございました。

質問を終わります。

委員長 丹羽秀樹

次に武藤かず子君。

質疑者 武藤かず子

チームみらいの武藤かず子です。

本日は参考人の皆様、いろいろなご知見をお聞かせいただきまして誠にありがとうございます。

私どもチームみらいとしては、データ利活用を前提とするサービス提供を萎縮させずに、同時に個人情報が適正に取り扱われるよう、丁寧な検討のためにご質問をさせていただきたいと考えております。

まず、村上参考人に2点お伺いさせてください。

まず1点目です。

本改正案においては、AI開発などのためのデータ第三者提供について、本人同意を不要とする統計作成等の特例が新設されます。

村上さんは、経団連の改正論議の中で、利活用を起点としたガバナンス再設計を提唱されておられました。

本特例は、その方向性に沿うものと評価されていらっしゃいますでしょうか。

また、特例の運用にあたって、AIモデルの評価や安全性の検証など、ガバナンスを整える側として、AISIが果たすべき役割をどうお考えかお伺いしたいと思います。

2点目に関してです。

シンガポールでは、今日のご説明の中でもご紹介がありましたPETS。

このPETSのサンドボックスやAIベリファイなど、事業者が安心して実装できる支援ツールが政府主導で整備されております。

村上参考人は、AI安全性と企業データ活用の双方を実務として担われていらっしゃいますが、PETSですとか、AIの評価ツールをスタートアップを含む事業会社、事業者が実装を支える上で、どの程度有効か、また日本としてどのような制度的後押しがあると、安心して事業者が実装に進められることができるか、というところ2点、ご見解をお伺いしたいと思います。

委員長 丹羽秀樹

村上参考人。

その他 村上明子

利活用が加速するということを促進するものではないかというふうに思っております。

一方で、やはりそれに伴うリスクというものをしっかり考えなくてはいけないと思っております。

私は企業でチーフデータオフィスをしておりますけれども、日本は多くの企業の中でのデータガバナンスというのは苦労しているのですけれども、日本の企業の中では特にデータガバナンスの苦労というのは多くあるように思っております。

これの特性の一つといたします。

このようなデータガバナンスというものが、企業あるいはですね、国の中で浸透していくということが、このデータの利活用を安全に進めるということの必須条件ではないかというふうに思っております。

そういった点でもですね、私どもAIセーフティ・インスティテュートでは、このデータガバナンスに対するデータ品質のガイドラインというもの、あるいはガイドブックというものを出させていただいておりまして、このような活動の後押しというのをしていくということを所存でございます。

2点目でございます。

先ほどシンガポールのPETSのサンドボックスの例を出していただきましたけれども、やはり事業者が個別に自分たちだけでこのような評価を行っていくということはかなり厳しい。

特に中小のサイズの企業体では、そのようなところをその部分に投資をするということはかなり難しいということは認識をしております。

やはりその部分をどこまで国としてサポートするか。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子:非常にですね、いい問題だというふうに考えております。

そういった議論もしっかりして、皆様、その事業者の方々のイノベーションの後押しというのをしていければというふうに思っております。

私からは以上でございます。

委員長 丹羽秀樹

丹羽秀樹:武藤かず子君、ありがとうございます。

質疑者 武藤かず子

次に森亮二参考人にお伺いをいたします。

今回の改正で導入される課徴金制度についてでございます。

EU GDPRでは全世界売上高の最大4%、米国カリフォルニア州CCPAでは違反1件あたり最大750ドルの消費者への損害賠償が認められております。

日本の今回の課徴金制度、利益剥奪型、また千人を超える大規模な事案が対象であるなど、これらが今回の制度の中身となっておりますけれども、諸外国と比較をしてどのように評価されておられますでしょうか。

また、抑制力として実効的に機能させるために最低限必要な要件は何か、ご見解をお聞かせください。

その他 森亮二

森亮二:はい、ご質問ありがとうございます。

諸外国との比較ということですけれども、諸外国の制裁金と比較した場合に額が低いということは、もう極めて明白ではないかと思っておりまして、そういう意味では、効力についても当然弱いということになろうと思いますし、その効力をしっかりしたものにしていただく、これはその抑止力を持たせて、権利利益の侵害を防ぐ違法効力。

質疑者 武藤かず子

武藤かず子:なるほど、どんなものであるべきかですよね。

その他 森亮二

森亮二:もちろんこれはやはりどんなものであるべきかということですけれども、今、違法行為をやったらそれで得られた額を返すということですと、それは非常に抑止力が低い。

それはちょっと試しにやってみるかという話になりますので、非常に抑止力が低いわけでございます。

やはり得られた額を超える部分を取られちゃうんじゃないかと。

つまり、この違法行為を私がやることによって、もしかしたら損をするんじゃないかというふうに、違法行為をやったら、行為を、要かもしれない行為を考えている事業者に思っていただくということが、その抑止力の出発点と言えるのではないかと思います。

以上です。

委員長 丹羽秀樹

丹羽秀樹:武藤かず子君、ありがとうございます。

質疑者 武藤かず子

最後になりますが、森田参考人に2点お伺いをいたします。

武藤かず子:森田参考人は、かねてより入り口最優先に整備すべき条件は何と考えでしょうか。

2点目に関しまして、EUのGDPRでございますが、目的限定原則とデータ最小化原則を中心に据えた設計になっていると認識をしております。

今回の統計作成等の特例については、これらの原則とどのように整合しているとお考えでしょうか。

また、GDPRの調和とはかりながら、日本として、より日本社会に適した制度を設計していく上で、本法案の中で特に重要なことは、どのような点だとお考えかお聞かせください。

その他 森田朗

森田朗:はい、お答えいたします。

入口規制から出口規制といいますのは、医療関係の情報で私が主張しているところでございますけれども、一般的な問題といたしまして、今回のデータが利用について、デジタル行政推進法の方になりますけれども、少なくともAIにせよ、その他の目的にせよ、なるべくサンプルが十分なサンプルで、バイアスのないような形で、たくさんのサンプルが使えるようにする。

それがデータの持っている価値を引き出す最大の要因ではないかと思っております。

それが入り口でデータを出す出さないとやりますと、そもそもデータが集まりませんので、それは、ある意味で保護になるのかもしれませんけれども、我々の社会が持っている大きな資源というものの、ある意味でますと、使い方としていかがなものかということになっております。

ただし、これはケースバイケースといいますか、いろんな分野によって、その情報のあり方、管理の仕方というのが違っているものですから、そこをよく踏まえた上で、制度化を進めていくというのが必要ではないかと思います。

今回のデジタル行政推進法も、個人情報法もそうですけど、これ、あくまでも一般法です。

で、個人情報保護法の統計の話にもありますけれども、少なくとも同意なしでも使えるような可能性をベースとしておいたということで、やはりここはどうしても同意が必要だという分野があれば、それについてはそうした形での規制と言いましょうか、制限を、これはできれば国民の権利義務に関わることですから、きちっとした法律の形で制定していくことが重要ではないかと思っておりますし、私の最初の図でお示ししましたように、東北の場合には、ああいう基本的な横串方法と言いましょうか、分野横断的な法制度をきちっと作った上で、個別分野についての特徴がある、それぞれの法律を作っております。

一例を紹介いたしますと、医療情報と言いますのは、やっぱりかなり特殊なものだと思います。

多くの情報もそうですけど、医療の場合には、我々が受診したときに感じることでお分かりになると思いますけど、たくさん自分自身の体の状態についてのデータがあればあるほど、

質疑者 武藤かず子

武藤かず子:あるいは自分でそのデータを確認する権利と、そういうある意味で真逆の方向の位置づけになっているかと思っております。

その他 森田朗

と言いますのは、医療の場合には自分の治療に使う一次利用と、研究とか開発とか創薬に使えます二次利用とございますけど、一次利用というのは完全に顕名のデータになります。

匿名とか仮名化したのでは困るので、私の健康状態、医療、病歴については、過去のものも含めてですけれども、全部私に繋がってこないといけない。

他の方のデータが入っても困りますし、欠落してもいい治療を受けられないわけです。

そういう意味では、顕名の、非常にある意味ですと危ないデータを扱うのが医療の世界ということになります。

しかし、それをすることによって、いい診療を受けることができますし、あるお薬が効いているかとか、医療分野に関して言いますとちょっと長くなりましたけれども、違う原則というものを当てはめていかないと、多分GDPRあるいは個人情報保護法をそのままではなかなか難しいだろうと思います。

そして当然のことですけれども、一次利用のデータをそのまま二次利用に使いますし、二次利用で発見された結果を、例えばあるお薬を使っている人は非常にリスクがあるとか、ある治療法が効果があるというときに、その特定された方にその治療法を紹介するとか、知らせるとか、というのもある意味で言いますとご本人の医療の質を高めることになると。

その意味で言いますと、一次利用、二次利用、顕名データと、ある意味で選別不可能にしたデータというものの、常にこうやり取りというものをしなければいけない。

それを外に漏れないような形でどうやっていくのかと。

そこでヨーロッパはそんなに工夫をしているところだと思いますし、我が国におきましても、長くなりましたけれども、基本的にはそうした形でのデータが利用できる、今までは入り口規制でできなかったのができるようになったというところが、今回の制度改正、法改正で私は評価できるところだと思っております。

2番目のご質問に関しましても、かなり答えてしまったのかなという気もいたしますけれども、よろしいでしょうか。

質疑者 武藤かず子

具体的にもう少し。

その他 森田朗

お話しいただいて大丈夫だそうです。

すみません、2番目の質問ちょっと失礼してしまいましたが。

はい、ありがとうございます。

委員長 丹羽秀樹

武藤かず子君。

質疑者 武藤かず子

ありがとうございます。

2点目の質問でございます。

EUのGDPRは性質が少し異なるのかなというふうに理解をしております。

と申しますのも、目的限定の原則とデータ最小限の原則というところを中心に据えた設計になっていると認識をしております。

今回の統計作成等の特例については、これらの原則とどのように整合しているのか、もしお考えがあればお聞かせいただきたいと思っております。

また、このGDPRとの調和を図りながら、今後、日本社会により適した制度設計をしていく上で、今回の法案の中で特に重要な点というのが何か、ぜひ見解をお聞かせいただければと思います。

委員長 丹羽秀樹

森田参考人。

その他 森田朗

失礼いたしました。

ご質問の趣旨は分かりましたが、実は私自身はデジタル行政推進法の方で関わっておりまして、それについて今日も意見を申し上げたので、個人情報保護法について細かい点につきましては、ちょっと私自身は答えかねるところがございます。

GDPRの原則とどう違うのかということについて、ちょっと責任ある形でお答えをしかねますので、申し訳ございません。

ただ、日本の個人情報保護法とGDPRが別な意味で共通のところはもちろんかなりございますし、違うところも、例えば医療分野なんかでも先ほど出ましたけれども、生命財産公衆衛生例外の場合の同意が不要というところでも、同意を取ることが困難な場合というのが非常に、例えば医療になりますけれども、医療の場では大きな問題になっておりました。

そこはもう取らなくていいというふうにした方が、患者さんのためになるのではないかと。

そういう考え方もあり得るところだと思いますし、どういう情報をどれくらい取るかということについては、まさにこれはGDPRと共通しているところだと思いますけど、比例原則であるだろう。

ただ、何が最小かというのは、なかなか難しいところかなというふうに思っております。

いずれにいたしましても、個人情報保護法にしましても、一般原則を定めているので、そのまま適用していくということについては、十分に注意をして、できることならば、先ほど申し上げましたように、領域ごとに応じた形での制度の在り方というものを考えていくのが、我が国の将来にとってデータを活用していく上で重要ではないかと思っております。

お答えにならなかったかもしれません。

委員長 丹羽秀樹

武藤かず子君。

質疑者 武藤かず子

ありがとうございます。

以上で私の質問とさせていただきます。

今回の法改正を、守るために止めるというわけではなく、信頼して使える制度に機能させていきたいというふうに思っています。

本日いただきましたご知見を今後の検討にしっかり生かしていきたいと思っております。

本日はご機会いただきありがとうございました。

委員長 丹羽秀樹

以上をもちまして、参考人に対する質疑は終了いたしました。

この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。

参考人各位におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。

委員会を代表して厚く御礼を申し上げます。

ありがとうございました。

さて、次回は後ほどお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。