内閣委員会

衆議院 2026-05-14 質疑

概要

衆議院(委員会名不明)の参考人質疑において、原一郎氏、鈴木一人氏、布施哲氏、植松智則氏が出席し、経済安全保障推進法の改正案を中心に議論が行われました。主要テーマとして、国際情勢の変化への対応力や自由貿易との整合性、経済安全保障シンクタンクの人材確保、および海底ケーブル敷設事業への政府支援の具体策が話し合われました。また、官民協議会の機能拡充や「攻めの経済安保」としての抑止力確保、AI等の先端技術の社会実装、重要インフラへのサイバー攻撃対策についても各参考人が見解を述べました。最後に、経済の武器化への対抗策や日中関係の再構築、民間企業の負担軽減と情報保護の重要性が確認されました。

発言タイムライン

自民中道改革維新国民参政チームみらい共産政府委員長・議長
0分20分40分1:001:201:402:002:20原一郎鈴木一植松智長谷川後藤祐浦野靖野村美川裕一高山聡塩川鉄

発言者(12名)

質疑応答(34件)

改正案の国際情勢への対応力
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)

- 改正案が中東情勢の緊迫化など国際情勢の急激な変化に対応できる仕組みになっているか

答弁
原一郎 (参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)
  • 国際情勢を完全に先読みすることは困難だが、基本方針を情勢に合わせて変更できる仕組みである
  • 特定重要物資の指定は政令で可能であり、要件を満たせば機動的に追加できるため、指定後の不足防止は可能である
全文
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先ほど、今回の改正案につきまして、全体として賛同するものであるという御見解をいただいたところでありますが、もう一段掘り下げまして、今回の改正案が、今般の中東情勢の緊迫化など、国際情勢の急激な変化に対して、対応できる仕組みとなっているのかどうかについて、御見解をお伺いしたいと思います。

従いまして、今回の制度の拡充と相まって、国際情勢の急変を受けて、先を見越した対応はより可能になっているものではないかと考えているところでございますが、今回の改正案による制度の拡充と相まって、今般の中東情勢あるいはさらに今後想定される今後の国際情勢の急激な変化にも機動的に対応することができる仕組みがより強化されているのではないかと考えますが、御見解を伺いたいと思います。

今、先生からございました中東情勢含めて、様々な国際情勢の変化に、この法制度が十分対応可能なものかどうかについてでございますけれども、先ほど他の参考人の方からもありましたが、なかなか不安定で複雑な国際情勢を読み切って先回りをするということは、そもそも非常に難しい問題だというふうに思っておりまして、この制度以前の問題かと思います。

これも国際情勢に合わせて変更可能という仕組みになっておりますので、逐次この国際情勢に合わせて、若干後追いになるにしても、対応は可能だというふうに考えております。

また具体的に申し上げましても、特定重要物資、この指定は政令で可能でございまして、4要件に当てはまれば閣議決定をして政令で定めることによりまして、新たな物資を追加することができるという仕組みになっておりますので。

未然にというのはなかなか難しい問題ではありますけれども、指定した以降のいろいろな不足分については、未然に防止ができる仕組みになっているかと思います。

経済安全保障と自由貿易の整合性
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)

- 経済安全保障に基づく自立性・不可欠性の確保と、ルールに基づく自由で開かれた国際経済秩序との関係について見解を伺いたい

答弁
鈴木一人 (参考人 東京大学公共政策大学院教授 国際文化会館地経学研究所長)
  • 経済安全保障と自由貿易の維持は、根本的な矛盾(ジレンマ)であると考えている
  • 特に小規模な国にとって自由貿易は不可欠な方策である
全文
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重要ではないかというふうに思いますが、この経済安全保障に基づく自立性、不可欠性の確保と、自由で開かれたルールに基づく国際経済秩序との関係について、鈴木参考人の御見解を賜りたいと思います。

これはまさにですね、経済安全保障が抱える根本的な矛盾というか、ジレンマであるというふうに考えております。

現在、我が国も含め、多くの国が自由貿易から利益を得て、そして自由貿易を維持することによって、この経済活動を可能にするという国が多々あります。

これは我が国だけでなく、より小さな国々であればなおのこと自由貿易は不可欠な方策ではないかというふうに考えております。

経済安全保障シンクタンクの人材確保
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)

- 総合的な経済安全保障シンクタンクに優秀な人材を確保するため、待遇や官民交流、研究体制、海外発信体制などどのような整備が必要か

答弁
布施哲 (参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹)
  • 技術と政策を繋げ、文理融合的に捉え、戦略的コミュニケーションや海外ネットワーク形成ができる高度人材が必要である
  • 独立行政法人の報酬体系を超えた高待遇を提示しなければ、こうした高度人材を引き付けるのは難しいと危惧している
全文
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この経済安全保障シンクタンクについては、調査研究、政策提言に限らず、我が国に好ましいシナリオベースでの戦略策定ですとか、海外への発信も必要だという御提言もいただきましたが、そうなりますとやはり専門的な知識や経験を要する優秀な人材の確保が不可欠ではないかと考えます。

そこで、国際社会経済研究所の特別研究主幹としても、まさにシンクタンクの運営に携わっておられる布施参考人、この総合的な経済安全保障シンクタンクに優秀な人材を確保するために、待遇面をはじめ、官民の人材交流ですとか、あるいは研究体制の確保、さらに先ほど言いました海外発信等々の体制の整備を含めて、どのような人材確保のための体制を確保する必要があるか、布施参考人の御見解を伺いたいと思います。

という意味においては、技術と政策をつなげられる思考力を持っている人材、あるいは文系と理系をある種横断的、融合的に捉えて、しかも政策というのはインプリケーションまで含めてアウトプットができる、しかもアカデミックなディシプリンに基づいて知的生産物をまとめられる、かつ戦略的コミュニケーションを担うという観点でいえば、まさに委員御指摘のとおり、海外における発信力、海外におけるネットワーク形成力、こういったものが求められるわけですね。

私が承知している範囲では、シンクタンクは民間企業の出向組と各省庁からの出向組等を主にメインにチームにしながら、準備作業が今進んでいるというふうに聞き及んでおりますけれども、そういった各種の分野の知見を持っている人たちの上で、さらに文理融合や政策と技術をつなげられる知見を持ったプロデューサー役、司会役のような高度人材がいて、いろいろな分野の知見を引き出しながら、政策的なニーズにも応えて、かつ海外とも連携していくということが必要になります。

私ちょっと危惧しているのは、今のリエティという独立行政法人の報酬体系の外に抜け出すような高待遇を提示しないと、このような高度人材をなかなか引き付けるのは難しいんじゃないかなというところを一番心配しております。

海底ケーブル敷設役務への政府支援の具体策
質問
長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会)

- 海底ケーブルの設備投資、陸揚げ局との協調、高度人材育成など、政府への具体的な支援要望を伺いたい

答弁
植松智則 (参考人 日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長)
  • 物理的切断を防ぐため、より深く・早く埋設できる能力を持つ敷設船への支援を要望する
  • 切断箇所の特定時間を24時間から1時間へ短縮する技術開発への支援を継続してほしい
  • 安定供給のため、単なる隻数だけでなく、冬季敷設能力や積載能力を向上させた設備投資への支援を求める
全文
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その中で、企業経営として、先ほど申し上げいただいたように、敷設船の取得など、事業継続性を確保しつつ、こうした経済安全保障上の観点から、海底ケーブルの防護強靭化や、あるいは複線化などの対策が求められているわけではございますが、そんな中で、今回本法案に盛り込まれた支援策について、期待の御提言をいただきましたが、最後、政府への支援要望ということで、ざっと御説明をされたところでございますが、せっかくの機会でございますので、この政府の支援要望ですね、設備投資、あるいは陸揚げ局との協調、高度人材育成のための参款国など、もう少し具体的に政府に対する御要望をいただければ幸いでございます。

ただしこれを広範囲に設置しようとすると、やはり敷設船の能力が必要になってきます。

ですので、この船、敷設船をご支援いただけるようであれば、そういった敷設の能力、具体的には埋設、この能力も向上するというような検討も進めていきたいと思います。

先ほど申し上げた非意図的な切断箇所の特定を、現状ですと本数によるんですけれども24時間程度かかっているものを1時間程度まで短縮しようというような技術開発は、これも既に政府の御支援も一部いただきながら進めているところでございます。

安定供給のための設備投資というのは、まずは第一に敷設船。

これは冬季の敷設能力であったり、あとは積載能力であったり。

従来使っているものより、さらに上回る埋設、積載、そういった種を。

経済安全保障推進法における官民協議会および特定重要物資の定義と柔軟性
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 中東情勢によるナフサ不足やAIの進展など、法案準備時に想定外の事態への対応が可能か
  • 官民協議会の目的が「未然に防止」に限定されており、既に発生している事態への対応に不十分ではないか
  • 条文をより広く解釈し、柔軟に物資指定や協議会開催ができるよう工夫すべきではないか
答弁
原一郎 (参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)

- シンクタンクの創設により知見を集めてリスクを予測し、有事のアクションを早めることで未然防止を図る

全文
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まず原参考人と鈴木参考人に伺いますが、今申し上げましたが、この中東情勢に伴うナフサ不足ですとか、AIへの対応ですとか、これが今回の法改正で十分なんでしょうかという観点です。

ちょっと条文を読み上げて恐縮なんですが、官民協議会、今回設置されますけれども、この官民協議会は、経済活動に関して行われる国家及び国民の安全を害する行為を未然に防止するため、官民の連携による当該行為の防止のための情報共有対策に関する協議会となっていて、その行為を未然に防止するために定義されちゃっているんですね。

ですが、今回の例えばナフサ不足みたいなことは、ホルムズ海峡を封鎖したという行為が問題なのではなくて、その結果として起きているナフサ不足、あるいはこれに由来する物資の不足が経済安全保障上問題なのであって、未然だとか行為というよりは、事態としてこのナフサ不足が起きてしまっているという事態に対して対応するという必要があるんじゃないかと思うんです。

ですから、この官民協議会の書き方をもうちょっと広くした方がいいんじゃないか。

事態を未然に防止するためとあって、ここは特定重要物資の方は事態という言葉があるのでまだいいかと思うんですが、ただやはり未然に防止するためとなっていて、未然に防止するのは難しいじゃないかという御指摘、原さんからもございました。

ここはあまり限定的にするよりは、実際の指定だとかはもちろん厳格な要件に従ってやればいいと思うんですけれども、法律上は官民協議会はいろんな形で開ければいいし、今回のナフサ不足を踏まえて開けるようにもした方がいいと思いますし、特定重要物資も法律の条文上はいろんな形で、例えば今回ナフサを指定するというべきじゃないですかと、昨日私聞いたら、それは否定しきらない可能性としては残す答弁を昨日政府からもいただきました。

とすると、未然に防止というのはもうなおさら厳に不足しているわけですから、ちょっと条文をより解釈しやすくするための工夫をすべきじゃないかと思いますが、原参考人と鈴木参考人の御見解をいただければと思います。

いかに未然に防止するかというところは、私は今回シンクタンクが創設されることによって、ある程度知見を集めていろんなものを予測する、先ほどシナリオというようなお話もありましたが、シナリオ作り、あるいはサプライチェーンのいろんなリスクがどこにあるのか、これを未然にいろいろ調べて、いざというときにアクションが早く取れるようにすると。

経済安全保障推進法における官民協議会および特定重要物資の定義と柔軟性
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 中東情勢によるナフサ不足やAIの進展など、法案準備時に想定外の事態への対応が可能か
  • 官民協議会の目的が「未然に防止」に限定されており、既に発生している事態への対応に不十分ではないか
  • 条文をより広く解釈し、柔軟に物資指定や協議会開催ができるよう工夫すべきではないか
答弁
鈴木一人 (参考人 東京大学公共政策大学院教授 国際文化会館地経学研究所長)

- 石油および石油製品に関しては、別途「石油備蓄法」が存在している

全文
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まず原参考人と鈴木参考人に伺いますが、今申し上げましたが、この中東情勢に伴うナフサ不足ですとか、AIへの対応ですとか、これが今回の法改正で十分なんでしょうかという観点です。

ちょっと条文を読み上げて恐縮なんですが、官民協議会、今回設置されますけれども、この官民協議会は、経済活動に関して行われる国家及び国民の安全を害する行為を未然に防止するため、官民の連携による当該行為の防止のための情報共有対策に関する協議会となっていて、その行為を未然に防止するために定義されちゃっているんですね。

ですが、今回の例えばナフサ不足みたいなことは、ホルムズ海峡を封鎖したという行為が問題なのではなくて、その結果として起きているナフサ不足、あるいはこれに由来する物資の不足が経済安全保障上問題なのであって、未然だとか行為というよりは、事態としてこのナフサ不足が起きてしまっているという事態に対して対応するという必要があるんじゃないかと思うんです。

ですから、この官民協議会の書き方をもうちょっと広くした方がいいんじゃないか。

事態を未然に防止するためとあって、ここは特定重要物資の方は事態という言葉があるのでまだいいかと思うんですが、ただやはり未然に防止するためとなっていて、未然に防止するのは難しいじゃないかという御指摘、原さんからもございました。

ここはあまり限定的にするよりは、実際の指定だとかはもちろん厳格な要件に従ってやればいいと思うんですけれども、法律上は官民協議会はいろんな形で開ければいいし、今回のナフサ不足を踏まえて開けるようにもした方がいいと思いますし、特定重要物資も法律の条文上はいろんな形で、例えば今回ナフサを指定するというべきじゃないですかと、昨日私聞いたら、それは否定しきらない可能性としては残す答弁を昨日政府からもいただきました。

とすると、未然に防止というのはもうなおさら厳に不足しているわけですから、ちょっと条文をより解釈しやすくするための工夫をすべきじゃないかと思いますが、原参考人と鈴木参考人の御見解をいただければと思います。

今回の事案において、ナフサが指定されていないのではないかということなんですが、この経済安全保障推進法の設立の経緯から考えますと、もともと石油並びに石油製品に関するものは、これは別途、石油備蓄法。

攻めの経済安全保障と抑止力の確保に向けた法体系
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 日本が他国にとって不可欠な技術・物資を持つことで抑止力とする「攻めの経済安保」が現行法体系で可能か
  • 不可能である場合、どのような改善や検討を行うべきか
答弁
鈴木一人 (参考人 東京大学公共政策大学院教授 国際文化会館地経学研究所長)

- 不可欠性を持つだけでは不十分であり、威圧を受けた際に具体的に対抗措置(関税、輸出・投資規制等)を取れる別の法体系(反威圧措置)を持つことが抑止力になる

全文
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現行の、今回の改正も含めてですね、この経済安保法、あるいは他の外為法とかそういったものを含めて、今の日本の法体系で、この不可欠性の観点から、あるいは攻めの経済安保の観点から、今の法体系で攻めができるんでしょうか。

というようなオプションは外為法、例えば四十八条を使えば、論理的にはできるのかもしれませんが、現実には難しいのではないかと思うんですけれども、この現行の法体系の中で、この攻めの経済安保はできるのでしょうか。

できないとしたら、どういったところを改善、検討していくべきでしょうか。

まさにおっしゃるとおり、不可欠性は、ある意味、この不可欠性を持っているだけでは、十分な抑止力にはならないというふうには、私は理解しております。

これが抑止力として機能し、他国が日本に対して威圧をかけないようにするために、こちらも何らかの形での対抗措置が取れるということを見せるためには、やはりこの抑止力を進めるための法体系が必要だと。

反威圧措置ということで、威圧を受けたときにはこういうことができるというような、広範なこの措置をとれる、例えば関税を上げるですとか、それ以外にも輸出規制、投資規制等のこの措置をとるようなことが可能とする別の法体系を持っていて、そういったものがですね、この不可欠性をある意味担保としてこの抑止力になるという、こういう法体系を持っておりますので、そういったものを参考に御検討いただければいいのではないかなというふうに考えております。

攻めの経済安全保障と抑止力の確保に向けた法体系
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 日本が他国にとって不可欠な技術・物資を持つことで抑止力とする「攻めの経済安保」が現行法体系で可能か
  • 不可能である場合、どのような改善や検討を行うべきか
答弁
布施哲 (参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹)

- 現行体系でも、シンクタンクが日本の強みや他国の依存状況をデータで実証したレポートを発表することで、相手へのシグナリング(抑止)になり得る

全文
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現行の、今回の改正も含めてですね、この経済安保法、あるいは他の外為法とかそういったものを含めて、今の日本の法体系で、この不可欠性の観点から、あるいは攻めの経済安保の観点から、今の法体系で攻めができるんでしょうか。

というようなオプションは外為法、例えば四十八条を使えば、論理的にはできるのかもしれませんが、現実には難しいのではないかと思うんですけれども、この現行の法体系の中で、この攻めの経済安保はできるのでしょうか。

できないとしたら、どういったところを改善、検討していくべきでしょうか。

現法体系との整合性、実現可能性については、鈴木参考人の御説明に尽きるというふうに理解をしておりますが、一方で、現法体系の中においてもできることがあるということが。

例えば経済安保シンクタンクの所属している研究者がシンクタンクレポートを発表することで日本の強み、場合によっては他国がその日本の強みの技術に依存している状況をデータに基づいて実証的にまとめたレポートを発表するといったことも相手に対するシグナリングになり得るというふうに私は理解しています。

さっき今年の2月にヨーロッパにエコノミックセキュリティタスクフォースというグループ、研究者グループがあるんですけれども、彼らが出したレポートがまさにそうした趣旨でして、EUが持っている不可欠性の技術は何なのか、その技術を日本の技術と掛け合わせると、中国とアメリカに対してどのぐらいの交渉力が発揮できるのかといったレポートを後藤祐一より、日本の製品やサービスに取り込んでもらう、あるいは依存してもらうというところも、その過程を通じた日本の不可欠性を認識するということにもつながるのではないかなというふうに考えております。

改正法の検討規定の期間について
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)
  • 施行後3年を目途とする検討規定は遅すぎるのではないか
  • 成立後すぐにでも次の改正に向けて検討すべきではないか
答弁
鈴木一人 (参考人 東京大学公共政策大学院教授 国際文化会館地経学研究所長)
  • 国際情勢の変化が速いため、常に柔軟な対応が可能な法制度であるべき
  • 3年と限定せず、将来的に適宜法改正を進められる柔軟な制度が望ましい
全文
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検討規定というのがあるんですけれども、これは今回の改正の施行の状況を勘案して検討するというのが、施行後3年を目途として、ちょっとこれ遅すぎだと思うんです。

もう今回の改正部分以外も含めて、もっと大きなことが起きていますので、この法律成立したら、もうすぐにでも次の改正に向けて検討すべきじゃないかと思いますが、鈴木参考人いかがでしょうか。

まさに今、国際情勢が極めて早いスピードで動いていて、大きな変化が我々が想定しないスピード感で起きていますので、その意味では常に柔軟な対応が可能になるような法制度であるべきだというのが一般原則だと思っております。

その意味では、法改正が本当に必要なのかどうかも含めて検討されるべきだと思いますが、あえて3年とこういうふうに限定をする必要もなく、将来において適宜この法改正を進めていくということが可能になるような柔軟な制度であるということが望ましいと考えております。

経済安保法改正に伴う民間企業の懸念点
質問
後藤祐一 (中道改革連合・無所属)

- 民間企業の視点から、運用上の困りごとや配慮してほしい点があるか

答弁
植松智則 (参考人 日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長)
  • 特段のお願いや懸念点はない
  • 支援対象の幅が広がり、深化することはありがたいと考えている
全文
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最後、植松参考人に伺いたいと思いますが、これまでの経済安保法、そして今回の改正で、民間企業としてこういう運用されると困るとか迷惑だとか、こういうことにちゃんと配慮してほしいっていうところがございましたら、最後にお願いしたいと思います。

特にありません。

今までなかったものを作っていただいただけでも非常にありがたくて、ご支援いただける対象の幅が広がり、さらに深くもなるということであれば、関係省庁の方々との相談は都度させていただくところではございますけれども、特段この法改正について、こちらからのお願い等はございません。

経済の武器化の定義と現状
質問
浦野靖人 (日本維新の会)

- 経済の武器化について、知見を詳しく伺いたい

答弁
布施哲 (参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹)
  • 経済的手段を用いて安全保障・戦略上の目標を達成しようとする試みである
  • 武力行使よりハードルが低いため横行しており、特に社会インフラへのインパクトが最大のリスクである
全文
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生命の経済安保というお話、先ほど後藤委員の質問にもありましたけれども、私もこの部分を少しお聞きしたかったんですけれども、先ほどお話をされていましたので、経済の武器化について少しお伺いをしたいと思っています。

これは米中が経済の武器化というものを対応するわけですけれども、実際今イランにおいてもおそらくホルムズ海峡の封鎖というのはそういうことだと私は認識をしているんです。

今起こっているこの経済安保の課題というものは、そういうことが起こらなければおそらくそこまで問題にならない出来事ばかりなんじゃないかと。

要は世界中が今グローバリズムから自国中心にシフトして、その煽りを受けて経済を武器化して、そのさらに煽りを受けて、今グローバル経済をつくってきた地球全体が今バランスを崩していっていると。

そういう意味では、この経済の武器化というのは全ての原因の一つになっていると思うんですけれども、この部分についてもう少し詳しく知見をお話しいただけたらと思います。

そうですね、経済の武器化ということですけれども、私が理解していますのは、経済的手段を使って安全保障上あるいは戦略上の目標を達成しようとする試みだというふうに経済安保を定義するのであれば、まさに経済の武器化というのは経済を武器に使って自国の戦略目標を達成する、本来であれば場合によっては武力行使も含めて戦争の形態を取る形で政治目標を達成する代わりにですね、経済的手段があるので、それを使って自国のやりたいことをやり遂げていくというところで、手段のハードルが下がっている。

より武力行使よりも圧倒的に経済的手段を使った目的の達成の方がハードルが低いので、そこが経済の武器化を横行させる一つの敷居の低さにもつながってしまっているというふうに理解をしております。

経済の武器化の典型的な、最もリスクで、今最も注目しているのは、やはり社会インフラに対するインパクトだと思います。

経済安全保障と企業の利益のバランス
質問
浦野靖人 (日本維新の会)

- 経済安全保障が企業の利益と相反する場合があるが、そのリスクと安全保障のバランスをどう考えるか

答弁
原一郎 (参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)
  • 国際ルールに基づく自由な経済活動が理想だが、経済安保の重要性が高まっている現実に即したルール作りが必要である
  • 日本は資源・食料を海外に依存しているため自由貿易の旗は下ろすべきではない
  • CPTPPなどの同志国との協力やWTO改革を通じて、日本がルール作りで重要な役割を果たすべきである
全文
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そうだとするならば、経済を担っている日本の多くの企業の皆さんも、経済戦争であればその戦争というカテゴリの中に知らずに引き込まれていくということになると思うんです。

経済安全保障というのは企業の利益と相反する部分というものが、おそらく出てくると、時と場合によっては出てくると思うんですけれども、そういったリスクと経済安全保障のバランスについて、どのようなお考えがあるのかを原参考人にお伺いしたいと思います。

まさにそれは経済安全保障と自由な経済活動、これをいかにバランスをとるかという問題だろうと思っていますが、先ほど国際ルールとの関係もございましたが、まさにバランスを取らないといけないんですけれども、やはり企業といたしましては、国際的に自由な経済活動がルールに基づいて行われる、これが一番理想的な世界だと思っています。

ただ現実が、経済安全保障の重要性がますます高まってきているというのが現状で。

したがって国際ルールに基づく自由な経済活動においても、そういった現実を踏まえたルールづくり、これが必要になると思います。

ただ日本は資源にいたしましても、エネルギーにしましても、食料にしても、海外から買ってこないと成り立たない国でございますので、自由貿易、ルールに基づく自由貿易の旗は、決して下ろさない方がいいというふうに考えております。

ただ、じゃあいかにこの現実を踏まえてルールを変えていくか、これが重要だと思っておりまして、そのルール作りにおいて、日本が、あるいは日本の経済界が、重要な役割を果たしていくこと自体が、諸外国からの評価を高めることにもなり、これが仲間づくりにも資するものだというふうに思っております。

ただEUと比べた場合に、EUは5億人の市場がございますけれども、日本は1億ちょっとということで、だいぶ規模が違いますので、日本の場合、例えばCPTPPですね、これのLike-minded countriesと協力をしながら、そういったルールづくりを進めるですとか、あるいはWTO改革、今行われておりますので、その改革の一環としてですね。

重要インフラへのサイバー攻撃への対応
質問
浦野靖人 (日本維新の会)

- 中国によるサイバー攻撃等のインフラ攻撃に対し、今回の経済安全保障法案で対応可能か

答弁
布施哲 (参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹)
  • 中国由来のグループによる潜伏型アプローチなど、攻撃手法の変化に注目すべきである
  • 攻撃の背景にある意図やシナリオをイメージすることが重要である
  • 官民協議会での情報交換で解像度を上げ、それを重要インフラ事業者の審査制度に反映させるなど、施策の一気通貫した連携が求められる
全文
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もう切っても切れないものに、やっと日本も位置づけられたというふうに思うんですけれども、先ほどの布施参考人のお話にありました、インフラ等への攻撃というのもあります。

資料に載っておりますけれども、FBIの長官のお話、中国によるサイバー攻撃で、いろんな機関への攻撃をされているのが発覚しているとかですね。

少し話が変わるかもしれないですけれども、ついこの間ニュースでもやってましたけれども、アメリカのどこかの市長さんが中国のスパイだったと。

この経済安全保障がどこから崩されていくのか非常に私も心配をしております。

このインフラについてのこういった攻撃に対して、今回のこの経済安全保障のこの法案はそれなりに対応できるのかということを布施参考人からお聞かせいただけたらと思います。

重要インフラに対するリスク、脅威というところですけれども、私、やはり注目をしているのは、ボルト台風というサイバーセキュリティの世界では、中国由来のAPTグループによる米国の重要インフラに対する攻撃というのが報じられているところではありますけれども、サイバーセキュリティの世界において注目されているのは、そこにある種中国のアプローチの変化があるのではないかという議論がございます。

それは、それまでは米国企業を中心とした外国企業のシステムに入り込んで技術情報を摂取して、それをある種軍民融合の政策に活用できるような形で入り込んで潜伏するという、あるいは潜伏型のアプローチが顕著になっているというふうに言われています。

先ほどから私はシナリオベースというふうに申し上げておりますけれども、まさにそうしたサイバー攻撃、単純にどんなリスクやダメージがあるのかというのみならず、そこを超えて、そのサイバー攻撃の背景にある意図は何なのか、狙っているシナリオは一体何なのかというところをイメージしていくということが非常に重要だと考えております。

それを踏まえますと、官民協議会における様々なリスク情報、事案発生時の情報交換、そういったものを踏まえて官民における情報の解像度を上げて、かつそれを重要インフラ事業者の審査制度にもひいては反映させていく。

そういった各施策の連携、先ほど体系的な連携が必要だと申し上げておりますけれども、まさに各施策が一気通貫につながっていく連携というのが求められているんじゃないかなというふうに考えております。

経済安全保障による産業成長の可能性
質問
浦野靖人 (日本維新の会)

- 米国のように、日本でも経済安全保障を産業成長の機会として発展させていく方向性についてどう考えるか

答弁
原一郎 (参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)

- 経済安全保障の推進が重要な課題であることは間違いない

全文
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最後に少ししか時間がありませんので、アメリカなどでは経済安保を産業といいますか、経済の大きな成長の一つとして今発展をしております。

日本でもそういったことが想定はされると思うんですけれども、それについて原参考人、鈴木参考人、そういう方向性に日本もなっていくとは私は思うんですけれども、それの部分についてお考えがあればお聞かせいただけたらと思います。

ご質問のご趣旨をうまく正確に理解できたかどうかはちょっと不安でございますけれども、経済安全保障推進ということが重要な課題であることは、これも間違いない。

海底ケーブル敷設事業への法改正の効果と国の関与
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 法改正によって海底ケーブル敷設事業にどのような具体的効果が見込まれるか
  • 敷設船の自社保有や海外基地設置、研究開発に法改正がどう寄与するか
  • 財政・技術開発・外交面など、国に期待する具体的な関与は何か
答弁
植松智則 (参考人 日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長)
  • 敷設能力向上による受注機会の創出と、チャーター船依存からの脱却による収益改善が見込まれる
  • 収益性改善により、自社保有等の高額投資計画の策定が可能となる
  • 資金面での補助に加え、造船の混雑状況を考慮した適時な援助執行を期待する
全文
質問・答弁の全文を表示

まず、この法改正によって、海底ケーブル敷設事業にどのような具体的な効果が見込まれるとお考えでしょうか。

特に今後5年間で1000億円超の投資を計画されているとのことですが、敷設船の自社保有や海外保管基地の設置、研究開発等において、法改正がどのように寄与するとお考えでしょうか。

財政に限らず、経済安全保障上、国による関与として期待されることは何でしょうか。

財政支援、技術開発支援、外交面での支援など、具体的にお話しいただけたらと思います」

敷設船にご支援いただけるという形になった、そしてその効果と政府への期待というところですけれども、まずは敷設船とあとナレッジ、人材ですけれども、これがセットのもの。

敷設能力が上がるということは、より多くのケーブルも敷けますので、受注機会も創出できるかと、そういう効果も期待できます。

これまではチャーター船に依存していましたので、ある意味、その船の分の利益が外に出ていたわけですけれども、それも中に残りますので、そういったところで収益の改善、さらには敷設船の老朽化も進みますので、敷設船、あるいは敷設能力そのものの市場価値も上がると思っています。

したがいまして、このような収益性の改善によって、高額な投資ではあるんですけれども、社内でもビジネスプラン等を試算しておりまして、改修の計画は立つものと見込んでおります。

政府への要望としましては簡潔に申し上げますと、やはり資金面での補助というものはもちろんでございますけれども、もう1つ付け加えさせていただけるとすると、適時の援助の執行というところでございましょうか。

やはりこの造船上の込み具合を考えますと、タイミングを逃すと船ができる時期もずっと後ろに行ってしまうということもありますので、やはりタイミングを逃さないように資金援助をいただけるようなところもできればお願いしたいかなというふうには思います」

官民連携のバランスと国の関与のあり方
質問
野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ)
  • 民間事業者の自立性・機動性確保のため、国が関与を控えるべき領域はあるか
  • 過度な規制や手続きの煩雑化など、控えてほしい国の関与はあるか
  • 海外競合他社と競争する上で、足枷とならないために配慮が必要な点は何か
答弁
原一郎 (参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)
  • 一般論として規制は少ない方が良く、特に基幹インフラ制度の事前届出は企業にとって負担が重い
  • 負担に見合う経済安全保障の向上を実感できる仕組みが必要である
  • 関係者への協力・努力義務については、努力義務に留めることが合理的である
  • 海底ケーブル事業に関しては、現状、法律に起因するやりづらさは感じていない
全文
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事業の自立性確保のために、控えてほしいと思う国の関与があるのではないかというふうにも考えます。

民間事業者の自立性、機動性を確保する観点から、国の関与については慎重であるべき領域もあるのではないでしょうか。

事業運営において過度な規制や手続の煩雑化など、控えてほしい国の関与があればお聞かせください。

特にグローバル市場で競合するアメリカのサブコムやフランスアルカテルと競争していく上で、日本特有の規制が足枷にならないよう、どのような点に配慮が必要だとお考えでしょうか」

原一郎「まず、経済安全保障にかかわらず、一般論で申し上げますと、規制はですね、できるだけ少ない方がいい。

それから、導入しなければいけない場合でも、支援措置と、この2つに分かれるわけでございますけれども、特に規制措置、具体的に申し上げますと、基幹インフラの制度ですね。

これは重要設備を特定して、それを導入する場合には、あるいは外部に委託する場合にはですね、事前届出が必要という制度でございますが、これはかなり企業にとっては負担の重い制度でございます」事業者、対象となる事業者、あるいはそれを納入するベンダーですね、よく十分に話をしていただいた上で、重要設備というのをできるだけ絞り込んでいただきたいというふうに言ってまいりまして、そのような作業が行われた上で、法律が施行されているという状況でございます。

ただ、負担だから嫌だということではなくて、自分たちが負った負担によって日本の経済安全保障がどの程度高まったのか、これがもう少し実感できるようにしていただけると、よりこの制度の実効性というのは上がってくるのではないかというふうに思っておりまして、今からの期待としてそのような形で申し上げたいと思います。

それから冒頭の陳述におきまして私が申し上げたのは、関係者への協力義務、努力義務、あるいは要請といった今回新しく入った制度でございますが、これは最終的にいわゆる政府がどうしようもなくて乗り出していった、野村美穂の手前で行われるものでありますので、努力義務が適当だというふうに思っております。

それ以上の強化というのは、必ずしも制度全体で見た場合に合理的ではないのではないかというふうに思っておりますので、今回ご提案のある改正については賛成をしております。

植松智則参考人法制度でのやりづらさとかしがらみとかというようなご質問だとするとですね、海底ケーブルに限って申し上げますと特段ございません。

弊社の場合、私自身もそうですけれども、航空宇宙防衛を30年やっていますけれども、いわゆる社会インフラの事業は、少なからず多からず、国の関与、法律の中での仕事ということになっておりますけれども、これもこれまでのところ、法律に起因するようなやりづらさというものは感じたことはございません。

経済安全保障上の最重要課題
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 日本の経済安全保障における最重要課題は何か
  • 具体例を挙げて回答されたい
答弁
原一郎 (参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)
  • 官民連携が最重要である
  • 民間が措置を講じた結果、安保が高まった実感を持ち、制裁等のリスク時に国がどう守るかという具体的回答を用意することが連携推進に繋がる
全文
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経済安全保障上の最重要課題は何であるのか。

我が国の経済安保上の最重要課題、これ1点で構いませんので、具体例を挙げてお聞きしたいと思います。

どれか1つを経済安保上の課題として挙げるのは非常に難しいところでございます。

ただ先ほどからも繰り返しておりますけれども、また先生方からもご質問ありましたが、官民連携、これが一番重要だと思っております。

この民間と官が連携、特に民間の立場から申し上げますと、官と連携をして経済安全保障上の措置を講じてきた結果、我が国の経済安全保障がいかに高まっているのか、これがもう少し実感できると、将来的にもより官民連携が強まっていく方向に作用するのではないかというふうに思いますし、また究極の世界を想定しますと、企業が経済安全保障上必要だということで求められ、あるいは期待されたことをやった結果、特定の国から制裁の対象になったり、あるいは嫌がらせを受けたり、そうした場合に日本という国がどういう立場でその企業を、もちろん守っていただけるんだろうと思いますけれども、どういう措置を講じていただけるのか、これに対する具体的なお答えを用意していただくことが今後の官民連携のさらなる推進に役に立つんだろうというふうに思っております。

経済安全保障上の最重要課題
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 日本の経済安全保障における最重要課題は何か
  • 具体例を挙げて回答されたい
答弁
鈴木一人 (参考人 東京大学公共政策大学院教授 国際文化会館地経学研究所長)
  • 抑止力となる手段を持つことが最重要課題である
  • これまで守り中心であったが、威圧措置に対する抑止力を持つ必要がある
全文
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経済安全保障上の最重要課題は何であるのか。

我が国の経済安保上の最重要課題、これ1点で構いませんので、具体例を挙げてお聞きしたいと思います。

鈴木一人非常に難しい問題で、何か一つ最重要な課題を挙げるとするならば、冒頭の陳述のところでも申したとおり、我が国の経済安全保障、先ほど原参考人もおっしゃっていましたが、これまでやはり守りが中心であったと。

威圧措置に関して、こうしたような何らかの抑止力になるような手段を持つこと、これが最重要課題なのではないかなというふうに考えております。

経済安全保障上の最重要課題
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 日本の経済安全保障における最重要課題は何か
  • 具体例を挙げて回答されたい
答弁
布施哲 (参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹)
  • 先端AIを日本の安全保障を毀損せず、経済的繁栄に繋げる形で社会実装すること
  • 外国由来AIへの依存リスクを最小化する技術の確保や、戦略的不可欠性をアピールして先端AIへのアクセスを確保することが重要である
全文
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経済安全保障上の最重要課題は何であるのか。

我が国の経済安保上の最重要課題、これ1点で構いませんので、具体例を挙げてお聞きしたいと思います。

経済安保の重要テーマは種々多々ございますけれども、あえて一つ挙げるとするならば、クロード・ミトスの話題もありますけれども、やはり先端AIをいかに日本の安全保障を毀損せずに、でも同時に日本の経済的繁栄につなげる形で社会実装できるのかというところが、今、日本にとっての大きなチャレンジでもあります。

特に米中が基盤モデル開発競争を繰り上げる中で、日本の価値は一体どこなのかというところは、AI戦略の重大テーマでありますけれども、同時にそういった外国由来のAI技術に依存することに伴うリスクやデメリット、副作用というのもありますので、そういったものを最小化する技術というのは一体何なのかというところは、一つ日本の自立性につながっていく上での重要技術は何なのかという経済安保的な命題にもなれると思います。

世界におけるAIエコシステムにおいて日本が必要とされる存在になって、どういわゆる先端AIのアクセスを確保していくのかというところは、重要な経済安保のいわゆる戦略的不可欠性を考える上での重要な命題にもつながるというふうに考えております。

経済安全保障上の最重要課題
質問
川裕一郎 (参政党)
  • 日本の経済安全保障における最重要課題は何か
  • 具体例を挙げて回答されたい
答弁
植松智則 (参考人 日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長)
  • 技術で勝負できる産業を持つこと、および人材の確保が重要である
  • 技術の空洞化を避けるため、産官学連携による人材育成・確保を早急に行う必要がある
全文
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経済安全保障上の最重要課題は何であるのか。

我が国の経済安保上の最重要課題、これ1点で構いませんので、具体例を挙げてお聞きしたいと思います。

経済安全保障を担保する産業の一員として申し上げるとすると、やはり技術で勝負する、そういった産業を持つべきだと日本国において、というふうには思っております。

やはり一つ挙げるとすると、まずは人ですかね。

ただ人間もどんどん年を取って、自然減として企業からも抜けていきますけれども、やはりその一番怖いのが技術の空洞化なんですね。

そのためにも官民連携プラス学の部分も、これまでこういった議論はあまり広くはしておりませんでしたけれども、今やはり技術の空洞化を避けるためにも、そこまでの人材育成、人材確保というものを早いうちからしなければならないかなというふうに思う次第でございます。

守るべき重要データの範囲と優先順位
質問
川裕一郎 (参政党)

- 海外クラウド事業者への依存が進む中、日本が守るべき重要データの範囲と優先順位はどう考えるか

答弁
布施哲 (参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹)

- 日本のAI戦略の中核となるフィジカルAI(産業ロボット、工場AI等)や、領域特化型のバーティカルAI(金融、医療、サイエンス等)に関連するデータが重要である

全文
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経済保障の観点からデータ主権の確立というのは、もはや避けて通れない課題であると考えております。

我が国の行政や重要インフラのデータがどこの国の法制度と企業のガバナンスのもとに置かれているのかという点は、国家主権そのものであると思っております。

現在、ガバメントクラウドや自治体情報システムも含め、海外クラウド事業者への依存が急速に進んでおります。

このままではサイバー攻撃、情報収集活動を通じて、我が国の重要なデータベースへのアクセスを許すリスクが高まっていくのではないかというふうに危惧をしております。

こうした現状認識であるんですけれども、まず守るべき重要データ、この日本における守るべき重要データの範囲と優先順位、ここ、参考人の主観で構いませんので、教えていただければと思います。

その上で、日本にとっての戦略的物資としてのデータとは一体何なのかというところのご質問だと理解をしておりますけれども、私は日本の今後のAI戦略の中核であるフィジカルAI、あるいは領域特化型のバーティカルAIというのが今後の大きな勝ち筋というふうに位置づけられております。

フィジカルAIでいえば産業ロボット、工場AIといったものになりますし、バーティカルAIとなれば領域特化型ですので、金融、あるいは医療。

サイエンスへのAIの応用ということになります。

フィジカルAI・バーティカルAI推進のための政府の役割
質問
高山聡史 (チームみらい)

- フィジカルAIやバーティカルAIを進めるために、政府が取り組むべきことは何か

答弁
布施哲 (参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹)

- 現場の非構造化データをAIが学習可能な形式にする「データの構造化」を各企業が取り組むことを政府が後押しすること

全文
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これらの今ほどお話があったフィジカルAI、バーティカルAIを進めるために政府としてやらなくちゃいけないということはどういう部分だとお考えでしょうかね。

つまりAIが学習できる形にまだ規格化されていないデータが大半だというふうに言われていますので、まずは現場におけるこの暗黙知を含めたデータをですね、AIが学習できるような規格にしていくデータの構造化と言われるプロセスですけれども、まずデータの構造化を各企業が現場で取り組んでいく。

政府としてはそれを後押ししていくというところが、まさにAI戦略のまず第一歩、データ戦略の第一歩になるのではないかというふうに考えております。

基幹インフラ制度における審査の透明性と予見可能性の向上
質問
高山聡史 (チームみらい)

- 基幹インフラ制度の事前審査において、透明性や予見可能性を高めるために政府に求める具体的な取り組みや制度的対話は何か

答弁
原一郎 (参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)
  • 経済安全保障の向上を実感できる情報の開示努力を求める
  • 届出手続きのシステム化などの改善努力を継続的に行うことを求める
全文
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事前審査において審査基準が不透明なまま運用された場合、企業の設備投資計画であったりとか、外部委託、そういったものに対しても支障が生じるというリスクもあるかと思います。

審査の透明性であったりとか、予見可能性を高めるために、政府に対して具体的にどのような取り組みであるとか、制度的な対話、こういったものを求めますでしょうか。

ただ今後負担が重たい制度でございますので、一つには先ほど申し上げましたが、これによってどの程度日本の経済安全保障が高まっているのか、これがもう少し実感できると。

もちろん開示できる情報は限られると思いますけれども、そのような努力を政府にはお願いをしたいということでありますし、これは冒頭の陳述でも申し上げましたが、届出のシステム化ですね。

こういった改善努力をですね、今後も引き続き行っていただきたいというふうに思います。

官民協議会の機能定義(未然防止から多層的な対応へ)
質問
高山聡史 (チームみらい)

- 官民協議会の機能を「未然防止」に限定せず、平時のマッピング、危機発生時の情報共有・対応、事後の制度改善など多層的に設計すべきではないか

答弁
鈴木一人 (参考人 東京大学公共政策大学院教授 国際文化会館地経学研究所長)
  • 未然防止だけではポテンシャルを十分に発揮できない
  • 宇宙分野などの他事例と同様に、事態発生後の対処や情報共有、事後処理の協議機能を持たせることが望ましい
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今回新設される官民協議会は、国家及び国民の安全を害する行為を未然に防止するものとされていますが、向き合うべきは突発的に発生する事象であり、また、行為を未然に防止するという整理は、先生が論じてこられた事柄の性質とも概念的に整合しないのではないかと考えるわけでございます。

平時からサプライチェーン上のチョークポイントを把握、マッピングする営み、これは未然防止に近いと思うんですが、また、危機が顕在化したときの情報共有対応調整、そして事後の制度改善など、より今の整理よりも多層的に担う器として設計されるべきとも思うのですが、いかがでしょうか。

官民協議会の機能を未然防止に限定的に整理することの是非についてです。

今ご質問の点に関しては、まさに冒頭陳述で申しましたとおり、未然に防ぐというだけでは、必ずしも官民協議会のポテンシャルが十分に発揮されないのではないかというふうに理解をしております。

とりわけ、私は内閣府の宇宙政策委員というのも拝命しておりますけれども、その中でも官民協議会、宇宙の分野でも官民協議会というのはございまして、それはまさに事態が突発的に発生した際に、この官民協議会で情報共有がなされ、そしてそれによって適切な対処を行うということが前提になっている、そういう仕組みでございます。

それらを見ても、やはりいずれも事態の発生後の対処、そしてそれに対する情報共有ですとか、その後の事後処理の問題等についての協議の場というふうに、そういった機能を付与されていますので、今回もこの経済安保の官民協議会もそうした機能が持たされるのが望ましいのではないかというふうに思っております。

攻めの経済安保への転換と戦略的不可欠性の運用
質問
高山聡史 (チームみらい)
  • 今回の法改正が「攻めの経済安保」への転換として十分か
  • 戦略的不可欠性を抑止力として機能させるために、運用上どのような具体策が必要か
答弁
布施哲 (参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹)
  • 具体的な課題解決をシナリオに引き付けて考える発想が重要
  • 安全保障上の課題を明確にし、それに対する打ち手のオプションを幅広く揃えて政策サイドに提言するサイクルを期待する
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布施参考人は先ほども守りの経済安保からより能動的な攻めの経済安保への転換ということをおっしゃっておられますが、今回の法改正ですね、その転換に向けた一歩として十分なものであるというふうに評価されますでしょうか。

特に戦略的不可欠性を実際抑止力として機能させるために、今回の法制度の改正に加えて運用上どういったことが必要になるのか。

先ほど戦略的コミュニケーションであったりとかシグナリングというキーワードもございましたが、ぜひ具体的にお聞かせください。

先ほど私、シナリオベースで考えることが重要だということを申し上げまいりましたが、まさに今、日本の経済安保政策に求められるものがあるとすれば、具体的なこういう課題を解決するんだと、それをシナリオに引き付けて考えて打ち手を考えていくという発想ではないかというふうに考えております。

ですので、やはり明確な安全保障上の課題はこれなんだと、その解決に資する技術というのはこれであり、いろんなシナリオに基づいて議論をし、打ち手のオプションなんかを幅広く揃える。

それを政策サイドに提言をして、政策サイドはその時点において最良のものを選び取っていくというようなサイクル。

これが今後のまさにこの法改正を踏まえた次の日本の経済安保のフェーズで期待しているところでございます。

経済安保におけるシナリオプランニングの時間軸
質問
高山聡史 (チームみらい)

- 変化の激しい時代において、シナリオ検討はどのような時間軸(短期・長期など)で行うことが重要か

答弁
布施哲 (参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹)
  • 数字で期限を区切るのではなく、状況に応じてフレキシブルに行うことが有効
  • 経済安保シンクタンクなどが時間軸に縛られず、日々の動きに応じて内容を更新し検討し続けることを期待する
全文
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このシナリオベースといったときに、短期といいますか、数ヶ月から1年のシナリオもあれば、3年から5年、より長期のシナリオもそれぞれあると思うのですが、どういう時間軸で考えることが今重要なのか。

これ論点によってもそれぞれあるとは思うんですが、例えばこの経済安保推進法がどういう時間軸で動いているかみたいなところで言うと、法案は3年の見直しみたいなところがあったり、あるいは特定重要物資においては毎年見直しが入る、検討が入るというところがあると思いますが、この変化の激しい時代において、より1年、2年でシナリオを検討すべきことがあれば、ぜひ教えていただきたいと思います。

具体的な1年あるいは2年3年といった期限を数字で区切ってシナリオプランニングをやるというのは、やはり私ちょっと適当ではないというふうに考えておりまして、AIの進化も含めて我々側の予測を超える動きがございますので、それはもう状況に対応しながら随時フレキシブルに行うということが最も有効なのかなというふうに考えております。

そういう観点においては重ね合わせになりますけれども、経済安保シンクタンクが時間軸に縛られずにシナリオベースで日々動きに応じて内容を更新する形で検討作業をやって、知恵袋になっていくというところを期待したいと考えております。

海底ケーブル敷設船取得への政府支援
質問
高山聡史 (チームみらい)

- 自社敷設船の取得を含む補助について、今回の法改正によって支援の可能性が開かれ、制度的に期待できるものになったか

答弁
植松智則 (参考人 日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長)
  • 本法案は海底ケーブル事業にとって追い風である
  • 費用面だけでなくソフト面も含め、これまで支援されなかった領域への政府支援が期待でき、重要インフラの安定供給につながる
全文
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もちろん個別の設備投資補助の判断について、この場で論じるわけではございませんが、先ほどのお話の中でも、政府に最も求めたい支援は、この自社敷設船の取得を含む補助であるというところでしたが、これに対して、今回の法改正によって、必要な支援の可能性が開かれる、少なくとも制度としては期待できるものになっているというご認識でしょうか。

もちろん本法案、かなり追い風というか、海底ケーブル事業に対しても追い風になっているものと認識しております。

これまでご支援いただけなかったようなものを支援いただける、先ほども幅も広がったというところを申し上げましたけれども、民間企業で負担していたものを、費用面だけではなく、それ以外のソフト面も含めてですけれども、政府からご支援いただけるというのは大変ありがたい話でありますし、経済安全保障、本案ももちろんそうですけれども、重要インフラの安定供給というものも、弊社としても責任を全うできるというところにつながると考えております。

海底ケーブルの需要変動の可能性
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 技術革新(エッジコンピューティングやデータ圧縮等)により海底ケーブルの需要が大きく変わる可能性について具体的に伺いたい

答弁
植松智則 (参考人 日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長)
  • 当面の間、通信容量に代わる技術は簡単に出ないと考えている
  • AIバブル崩壊などのリスクはあるが、既存ケーブルの老朽化に伴う敷き直し需要が発生する
  • 5〜6年先までは予測可能だが、それ以降はデータを収集しながら事業計画を立てる方針である
全文
質問・答弁の全文を表示

海底ケーブルをお話しいただきました。

同時に植松参考人のメディア等でのご発言などを拝見していますと、将来、例えばエッジコンピューティングやデータ圧縮といった大容量通信を必要としない技術革新が進めば、海底ケーブルの需要も変わる可能性があると述べておられます。

このような海底ケーブルの需要が大きく変わる可能性について、具体的に少し教えていただけないでしょうか。

可能性としては、その2つ、3つに限らず、ほかにもあると思うんですけれども、海底ケーブルに代わる何か技術について申し上げると、10年、20年、30年、50年先はわかりませんけれども、当面の間はないと思います。

ですので、ここまでデータ通信に依存する社会、スマホ一つ取っても、企業のソフトは何にしろなってしまうと、この通信容量に代わるものというのは、そう簡単には出てこないと思うんですね。

今後も別の言い方をするのであれば、今AIクラウドでドーンとハイパースケールを中心に伸びていますけれども、AIバブルが崩壊というようなところというのももちろん想定はしなくてはならないんですけれども、一方で海底ケーブルって一般的には25年運用するんですけれども、最初に敷いたケーブルがもう既に老朽の、運用期間を過ぎた年に迎えつつありますので、新たに敷き直すというような需要も市場もまたそこに入ってきますので、突然差があるということは。

何に変わるのかというと、今、調査会社等のデータ様々なものを基に分析はしていますけれども、向こう5、6年までは見えてもその先というのはまだなかなか見えないので、頻繁に各所からデータを取って予測しながら事業計画立てていくかなというようなところで考えています。

衛星通信システムへの国からの支援
質問
塩川鉄也 (日本共産党)
  • NECが取り組む光通信衛星コンステレーション事業に対し、これまでどのような国の支援が行われてきたか
  • 今回の法改正によってどのような事業が支援対象となるケースが想定されるか
答弁
植松智則 (参考人 日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長)

- 本日は海底ケーブルの分野の参考人として出席しているため、詳細については担当部署に確認してほしい

全文
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今、衛星通信の話も関連してありましたけれども、植松参考人、航空宇宙関係の事業も担当されておられたということで、今回重要な海外事業の促進に関する支援措置法改正で設けられる中で、支援対象として衛星通信システムの地上設備も挙げられているところであります。

NECとして光通信衛星コンステレーションの実現に向けた取組を行っておられるということで、現行NECの取り組んでいる事業に対して、どのような国の支援が行われてきたのか。

また、今回の法改正によって支援対象となるような事業は、どのようなケースが想定されるのか。

この点について、衛星通信システムの話ではあるんですけれども、お考えのところを教えていただけないでしょうか。

大変恐縮ではございますけれども、私は海底ケーブルの分野で本日参考人として参っておりますので、当然弊社の中では今おっしゃったような内容も事業としては持っております。

必要とあれば担当の部署の者が対応させていただきたいと思いますので、本日詳細についてはご容赦いただければと思います。

海底ケーブル技術開発への補助金
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- これまでどのような開発費用補助を受けてきたのか具体的に説明してほしい

答弁
植松智則 (参考人 日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長)

- 深海用の外装ケーブルの開発費用や、切断箇所の早期探知などの支援を受けている

全文
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もう1問戻りまして、今回の海底ケーブルの件で政府への支援要望が冒頭の陳述のところでも述べておられました。

技術開発への支援については継続ということで書かれておりまして、これまで受けてきたということであります。

これまでどのような開発費用補助を受けてきたのかについて、ご説明いただけますか。

深海用の外装ケーブルの開発費用であるとか、あとはこれも触れましたけれども、切断箇所の早期探知、そういったところで支援をいただいております。

官民協議会における民間企業の課題と情報保護
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 資料提供義務がある中で、民間事業者サイドとして官民協議会に参加することにどのような困りごとや課題があると考えているか

答弁
原一郎 (参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)
  • 事前に基本指針の段階で、義務や期待される役割を十分に理解して判断できる材料を提供してほしい(原参考人)
  • 脆弱性や技術ロードマップなどの機微情報を安心して共有できるよう、外部に漏らさない保護措置・仕組みづくりが重要である(布施参考人)
全文
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次に、原参考人と布施参考人に官民協議会の関係でお尋ねいたします。

原参考人、冒頭の陳述の中で、この官民協議会において、民間人の守秘義務の規定を盛り込んだ、この官民協議会についての必要な措置というお話しされました。

同時に、資料提供義務については、よく理解できるような、そういう基本指針で示していただきたいというお話がございました。

やはり官民協議会で情報資料提供義務、これは義務ということなので拒めないと。

拒むということであれば協議会に入れないとかという、そういう矛盾もあるのかなと思うんですが、その点で民間サイド、事業者サイドとして、官民協議会に係る問題について困ることというのはあるのではないだろうかということをお聞きしたいのと、布施参考人につきましてもシナリオベースの話としての官民協議会の例も挙げておられたと承知をしております。

この民間側にとってのこの官民協議会に係る課題等についてお考えがあれば教えていただけないでしょうか。

それから今先生がご指摘のとおり、私も申し上げましたが、入ってからですね、あれこれ相当と違ったということにならないようにですね、事前に基本指針の段階で、これは入った場合に何が求められるのか、義務付けられるのか、それからどういうことが期待されているのか、よく理解した上で判断できるような材料を基本指針の中で提供していただきたいということでありまして、それ以上は新しく設置されるものでございますので、その後の協議会のあり方を逐次フォローしていきながら、また必要に応じてご意見申し上げたいというふうに思います。

官民協議会についてですけれども、リスク対応やさまざまなシナリオを官民で議論する場ということであるのであれば、やはり脆弱性の情報も含めて、情報を持っている、脆弱性の情報や技術を持っているのは企業の側ですので、いかに企業の側が安心して、機微な情報も含めて官民協議会においてシェアできるのか、あるいはシェアをしようと思えるのかというところの保護措置、仕組みづくりが重要なのではないかなというふうに考えております。

自社のシステムの脆弱性の情報だったりとか、あるいはサプライチェーン上の課題、最新の技術ロードマップみたいな機密を自社の情報を共有する形で議論を進めるということになるとすれば、そういった情報がきちっと保護されて不必要に外部に晒されるようなことがないような仕組みづくりなんかも必要になってくる。

そういった仕組みづくりがあって初めて企業は任意で参加をしたいというようなインセンティブが働いてくるということになると思いますので、保護の仕組みづくりは非常に重要だと考えております。

経済安全保障と保護主義のリスク
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 経済安全保障が政治的目的で乱用され、保護主義の手段として使われるリスクについてどう考えるか

答弁
鈴木一人 (参考人 東京大学公共政策大学院教授 国際文化会館地経学研究所長)
  • 守るべき範囲と自由で開かれた範囲のバランスが重要である
  • 特定戦略物資を法律で限定し、かつ友好国・同志国との連携を組み込むことで、自立性と開放性のバランスを図っている
全文
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次には、鈴木参考人にお尋ねいたします。

鈴木参考人が、この間メディア等で発言しておられるのを拝見しておりまして、例えば、経済安全保障と産業政策は、一歩間違えれば、自国の利益や選挙目的を含む、政治的な目的のために乱用される可能性を含んでおり、保護主義の手段として使われるリスクを抱えていると。

鈴木さん。

この経済安全保障という概念は、自国の自立性を高めるということが一つの目的。

この長谷川議員の方からのご質問にもありましたけれども、このバランス、つまりどこまでを守って、どこまでは自由で開かれたものにするのかということのバランスが大事なんだと思います。

この経済安全保障推進法の優れたところは、特定戦略物資という、ある一定の物資を法律の中できちんと明記し、そしてそれを限定することによって、この部分は一定の保護、ないしは自立性を高めるということを目指しつつ、この自立性も必ずしも全て国産、内製化をするというわけではなく、友好国、同志国との間の連携が当初からこの法律の中には埋め込まれているというふうに理解をしております。

経済の武器化を防ぐための日本の取り組み
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- CPTPPのような枠組みを例に、経済を武器にするのをやめるという働きかけを日本としてどのように行うべきか

答弁
鈴木一人 (参考人 東京大学公共政策大学院教授 国際文化会館地経学研究所長)
  • CPTPPのような高い水準の自由貿易ルール(関税や投資規制の規定)を遵守することで、加盟国内での武器化を防ぐことができる
  • こうしたルールに属さない国々に対しても、ルールの有効性を広げていくことが重要である
全文
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続けて鈴木参考人にお尋ねいたします。

新聞報道のインタビューにおきまして、CPTPPを例に挙げまして、経済を武器にするのはやめようという取り決めであり、この枠組みの中に入る国をできるだけ増やすことが国際市場の安定に寄与するのではないかと述べておられました。

この経済を武器にするのはやめようという働きかけを、日本としてどのように行っていくことが必要なのか、この点についてのお考えをお聞かせください。

CPTPPはこの自由貿易の関税を下げる、いわゆる最低国体群の度合いが90%を超えるという、極めて高い水準の自由貿易体制であるということでありますので、他国に対して経済を武器化する、つまりそのための手段である、例えば関税ですとか、投資規制、そういったものはこのルールによって規定をされているので、この武器化するための手段がこのCPTPPの加盟国内では実施されないということが、このルールを守っている限り約束されているというふうに私は理解をしています。

逆にこうしたルールに属さないそういった国々が、こうしたルールを飛び越えた形で、今特に、されないということが約束されるのではないかというふうに考えております。

日中関係における外交的資産と再構築
質問
塩川鉄也 (日本共産党)

- 日中間に、互いに大事な相手であることを認め合うための共通の土台となる外交的な資産はあるか

答弁
鈴木一人 (参考人 東京大学公共政策大学院教授 国際文化会館地経学研究所長)
  • 「4つの文書」や「戦略的互恵関係」というコンセプトなどの外交的資産は依然として生きている
  • 深い相互依存関係を損なうことなく、ハイレベルなコンタクトを通じて戦略的互恵関係を再構築することが望ましい
全文
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最後にもう1問、鈴木参考人にお尋ねいたします。

同じインタビュー記事の中で、中国との関係について述べておられました。

「最初から喧嘩越しで向き合う必要はない。

互いに大事な相手であることを認め、うまく付き合っていくことが本来あるべき姿だ」と述べておられます。

日中間に互いに大事な相手であることを認め合うような外交的な資産など、この共通の土台というものというのは何らかあるのか、その点について教えていただけますでしょうか。

日中関係、現在かなり厳しい状況であることは確かだと思うんですけれども、日中間の間にはですね、4つの文書と言われる、日中関係を含めた外交的な資産はこれまでもございますし、また、戦略的互恵関係というコンセプトで、相互に、お互いに互恵関係にあるということは、相互に確認されるべきだと。

このところ残念ながら中国とのハイレベルの接触がなかなか難しいので、それを確認するという機会はなかなか得られておりませんけれども、こうした戦略的互恵関係のような外交的資産はまだ十分生きていると思いますし、またこれを基に日本は今後中国との関係をまた再構築していくということが望ましいというふうに考えております。

この経済安全保障の観点からも、やはり日本と中国の相互依存関係、これは非常に深いものがありますので、これを損なうことなく、戦略的にまさに互恵関係でいられるという状況を、この日中間のハイレベルのコンタクトを通じて、一刻も早くそれが再構築されることを望んでおります。

発言全文

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委員長 山下貴司

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山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣委員会。

山下貴司(内閣

原一郎 (参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事) 2発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)おはようございます。

内閣提出経済政策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律、及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案を議題といたします。

本日は本案審査のため、参考人として、一般社団法人日本経済団体連合会常務理事、原一郎君、東京大学公共政策大学院教授、国際文化会館地経学研究所長、鈴木一人君、国際社会経済研究所特別研究主幹、布施哲君、日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長、植松智則君。

以上4名の方々からご意見を伺うことといたしております。

この際、参考人各位に一言ご挨拶を申し上げます。

本日はご多忙中のところ本委員会にご出席を賜りまして誠にありがとうございます。

本案についてそれぞれのお立場から忌憚のないご意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。

次に議事の順序について申し上げます。

原参考人、鈴木参考人、布施参考人、植松参考人の順にお一人10分程度ご意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。

参考人各位に申し上げますが、ご発言の際にはその都度委員長の許可を得てご発言くださいますようお願い申し上げます。

また参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめご承知おき願いたいと存じます。

それでは原参考人にお願いいたします。

その他 原一郎

原一郎(参考人 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)それでは早速説明に入らせていただきます。

まず今般の経済安全保障推進法の一部を改正する法律などにつきましては、全体として賛成であると申し上げます。

まず重要な物資の安定的な供給の確保につきましては、いずれの改正も既存の制度を補完、補強するためのものであり、必要な改正であると考えております。

第一は、役務を支援対象に加える改正についてであります。

国民生活や経済活動にとって重要な物資が確保されたとしても、その供給に不可欠な役務が確保されなければ、当該物資を使用できる状態にすることはかないません。

改正はその点を補おうとするものであり、役務を支援の対象に加えることは合理的であると考えます。

ただし、物資と役務とで所管官庁が異なる場合におきましては、政府の取組方針は一つというふうに理解しておりますが、企業が供給確保計画の認定を得るに当たりまして、主務大臣及び相談窓口が異なることで、いたずらに時間と手間を要することがないよう、関係省庁間で十分に連携をしていただきたいと考えております。

第二は、安定供給確保に向けた努力義務協力要請についてであります。

現行法では政府の方針に沿った民間事業者による供給確保のための取組を支援するのが基本となっておりまして、民間による取組では重要な物資の安定的な供給が確保できない場合におきまして、第44条、45条の規定に基づきまして、政府自らが措置するいわゆる合庫という手法が定められております。

合庫ではサプライチェーンに国が介入することになりますことから、基本指針におきましては、政府による過度な介入を行わないよう留意するとした上で、合庫を発動する際の要件を記載しております。

今般の改正は、合庫を発動する前段階、すなわち安定供給確保に支障が生ずる恐れがある場合に、協力を要請するなどの措置を規定するものでと理解しておりまして、合庫の抑制的な運用という趣旨に沿ったものであると考えられます。

加えまして、国や供給事業者のみならず、供給を受ける事業者など、広く関係者が相互に連携協力する努力義務を定めていることは、経済活動の自由と供給の確保との間のバランスを考慮したものであると考えております。

次に、基幹インフラ役務の安定的な提供の確保についてであります。

この制度は、我が国の基幹インフラを構成する設備が、国の外部からの妨害行為の手段として使用されることを防止するためのものであり、国の外部からのサイバー攻撃が頻度を増し、高度化する中にありまして、その実効性について、不断の点検が必要と考えます。

その点、医療DXが進展する中にありまして、今般、制度の対象事業に医療分野を追加することは妥当と考えます。

改正法が成立した暁には、省令において事前届出の対象となる特定重要設備を定めることになりますが、それに当たりまして基本指針に記載されているとおり、事業の実態等を十分に踏まえたものとなるよう、当該設備のベンダーの意見に十分に耳を傾けていただきたいと存じます。

基幹インフラ制度は重要な制度である一方、対象となる基幹インフラ事業者及びベンダーにとりましては負担の大きい制度でございまして、その運用についても不断の改善努力が不可欠であります。

今回の制度運用改善のための改正はいずれも2024年5月に制度運用が開始されて以降、指摘されてきた課題に対応するものと承知しておりまして、適切であると考えます。

なお、法改正が必要な事項以外にも、有識者会議の提言では、例えば企業による届出のシステム化などを求めておりまして、そうした改善も併せて行われることを期待しております。

次に先端的な重要技術の開発支援につきましては、特段意見を持ち合わせておりませんので、次の重要な海外事業の促進に移りたいと存じます。

今般新たに設けられます重要な海外事業の促進につきましては、我が国の経済安全保障の確保に資する民間の海外事業を支援するものであります。

グローバルサウスとの連携強化の一環として、経済団連として政府に提言してきた制度が創設されるという理解をしておりまして、賛成であります。

食料、資源、エネルギーの確保を含めました経済安全保障を同志国やグローバルサウスと連携することによって、我が国単独ではなく、他国と一緒に、線あるいは面でこの経済安全保障を確保することが、総理大臣。

鈴木一人 (参考人 東京大学公共政策大学院教授 国際文化会館地経学研究所長) 3発言 ▶ 動画
その他 原一郎

2022年の本法制定時から経済安全保障の観点から重要な技術を選定するために必要なものとして考えられてきたと思います。

今般、総合的なシンクタンクを創設するに当たりましては、技術に限らず、外交、情報、防衛、経済面で国力の向上につながる文字通り、総合的な機能を有する組織が早期に立ち上がることを期待しております。

例えば経団連では、安全保障の観点から規制を導入するなど、国が経済活動に関与する場合でありましても、スモールヤード、ハイフェンスを旨とし、その対象を真に必要なものに限定する必要があると主張してきておりますが、シンクタンクによる総合的な調査研究、政策提言が、そのような方向で機能することが重要であると存じます。

なお、シンクタンクの運営体制をはじめとする詳細は、法案成立後、基本指針で定められることになりますが、限られた人材や予算が最大限活用されるような体制となることを期待しております。

また、シンクタンクを通じまして、官民双方のリテラシーが高まるよう、企業との人材交流を進めていただきたいと思います。

官民協議会の創設につきましては、経済安全保障の確保に不可欠な官民連携を法的に担保するものでございまして、賛成でございます。

なお、協議会に参加する民間人に対しまして、国家公務員と同等の守秘義務を課すことは、機微な情報を共有するために必要な措置と考えております。

ただし、民間事業者が協議会に参加するに当たりましては、そうした守秘義務や資料提供等の協力要請に応じる義務が課されますことをよく理解した上で参加の是非を判断できるよう、基本方針などにその旨記載していただきたいと考えております。

私からの発言は以上でございます。

ありがとうございました。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)次に鈴木参考人にお願いいたします。

その他 鈴木一人

鈴木一人ありがとうございます。

御指名いただきました。

東京大学並びに地経学研究所の鈴木と申します。

私は国際政治経済学というのを専門にしておりまして、日本が2022年に経済安全保障推進法を成立して以来、世界からこの経済安全保障に対する日本の取組というのが極めて高く注目されていて、そしてその評価について、またこの内容について説明を求められることが多々ございます。

そうした観点から、今回こうした改正が行われるということでさらなる進展をされるということを大変望ましい、また国際社会においても、また胸を張る経済安全保障の制度ができるんだろうということを期待できるというふうに考えております。

現代の世界においては、このルールに基づく国際経済秩序というものがだんだんと揺らいでおって、経済の武器化と言われるような現象が散見されるようになっております。

経済の武器化というのは、まさに国家が政治的な目的のために経済的な手段を用いて、他国に対して威圧、圧迫を行うことであり、その際に重要になるのは、他国において不可欠性がある、またそれはすなわち自国において自立性が低い状態であるということが問題であり、その際に他国はこうした不可欠性を使って輸出規制や関税、そして投資規制などの手段を使って経済的な威圧を行ってくるということが実際に行われております。

ですので現代社会においては自立性を高めること、これこそが他国からの圧力をかわす、この観点から言いますと、今回の改正においては自立性を高める措置ということでは大変適切なものだと思います。

第一のサプライチェーンの強靭化に向けたさらなる措置として、海底ケーブルの敷設等を含む役務を加えるということは、物の自立性を高めるだけでなく、この敷設、補修、維持をするといったような重要物資を使うというときの重要な基盤として、この措置として重要なものだというふうに考えております。

また、基幹インフラに医療を加えるという点に関しては、これもまた重要なことだと思っております。

2022年の経済安保推進法の制定の際に、この件について医療は入らないのかということを経済産業省また内閣府の担当者に問い合わせたことがありますけれども、その際は日本の医療というのは分散型であり地方に分かれているので、一つのシステムを攻撃されてもこのインフラは強靭性がある、つまりリスクが分散されている状態である故に、医療データというのは攻撃の対象にならないというこういう判断から最初は入らなかったというふうに伺っております。

しかしながら、この経済安全保障推進法が成立して以来3年を経ちまして、その中で医療に関わるデータのシステム、これがより一元化されるマイナンバーカードなどを使った効率的な医療データの交換が可能になるような状況になって、今回は医療を含めることで極めて医療に関する政策指定基金の拡大については、主にNICTとJAXAが想定されているというふうに伺っておりますけれども、それはやはり我が国の不可欠性を高めていく上でも重要だと思います。

とりわけ今、NICTが進めている光通信などの技術ですとか、JAXAが進める衛星の打ち上げ、そして衛星の整備ということは、これは日本だけでなく、その世界において不可欠なシステム、不可欠なサービスを提供することになるであろうというふうに考えております。

こうした不可欠性が高まることによって、我が国が提供するサービスやシステムを他の国が使っていく。

それによって他の国が我が国を不可欠な存在として見ていくようになる。

これがまさに不可欠性を高め、他国による依存度を高め、そして我が国と他国の関係性を強化していくという、こういった効果につながっていくのではないかなというふうに考えております。

また、重要な海外事業の支援については、現在高市政権の下で進められている成長戦略。

私も大変光栄なことながら、日本成長戦略会議の構成員として参加させていただいておりますけれども、その成長戦略と連動するものであるというふうに理解をしています。

例えば、私も参加しております造船ワーキンググループなどでは、今、船舶の補修の問題を論じていたりもしますが、その中で一つの問題になっているのは、他国、特に今中国ですとかその他の国に修繕用のドックがあるということなんですけれども、これはこの船舶の修繕が必ずしも情報をちゃんと管理する国にあるわけではないというリスクを抱えているのではないかというふうに思っております。

そういう意味では、この修繕する船舶の安全、そしてその情報の保全ということを考える上でも、友好国、同志国、信頼できる国々にドックをつくる。

この経済成長にもつながるものだというふうに考えております。

シンクタンクと官民協議会の設置についてですけれども、これは大変素晴らしいことだと思っております。

私自身も今、地経学研究所というシンクタンクを運営させていただいておりますけれども、この中で常に経済安全保障の研究を進める中で非常に難しいのが、いかにしてサプライチェーンの分析をしていくか、またどこにチョークポイントがあるのかということを、これを判断していく、分析していく。

布施哲 (参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹) 3発言 ▶ 動画
その他 鈴木一人

というのは、企業が持っている情報なしには理解することが無理であるというふうに思っております。

そうした情報に基づいて、我が国がどこに脆弱性を持っているのか、また他国の脆弱性がどこにあるのかということを理解すること、これが今後の経済安全保障を進めていく上で、さらに精緻化したサプライチェーンの強靭化につながっていく、また不可欠性を強化するということにつながっていくのではないかというふうに考えております。

このような観点から、今回の改正は極めて適切なものだというふうに感じておりますが、必ずしも完全なものだとは思っておりません。

第一に、これは官民協議会の設置に関する条項の中に「未然に防止する」というふうにありますけれども、実際、現在このホルムズ海峡を取り巻く問題などを考えてみますと、これは事前に予想できるようなことではなく、こういった事象がこのサプライチェーンの寸断ということには必ずつきまとうことであろうと思います。

ですので、「未然に防止する」という考え方では必ずしも十分な対応が取れない可能性があるということで、こうした未然に対応するという限定をする必要は必ずしもないのかなというふうに考えております。

これは特定重要物資の見直しに関しても同様に「未然に防止する」という規定がありますけれども、ここもまた柔軟に対応できるように検討されるべきであろうというふうに思います。

また、今回の改定とは少し離れますけれども、今後不可欠性を高めていった後をどうするかということを考える必要があるかと思います。

現在、欧州においてはEUが反威圧措置、アンティ・コアージョン・インストゥルメントというものがございます。

これはまさに相手が威圧をかけてきたときにそれに対抗する措置をとるということでありまして、まさに抑止力としてそうしたものが機能しているというふうに考えております。

こうした点も含めて今後の検討をお願いしたいと思っております。

私からは以上です。

ありがとうございました。

ありがとうございました。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)布施参考人にお願いいたします。

その他 布施哲

布施哲(参考人 国際社会経済研究所特別研究主幹)おはようございます。

株式会社国際社会経済研究所の布施でございます。

本日はこのような貴重な意見陳述の機会をいただきまして、心より感謝申し上げます。

私は企業のシンクタンクにおいて、経済安全保障と防衛問題、この調査研究を担当しております。

本日はこの企業のシンクタンクにおける経験に基づけまして、経済安全保障推進法等の改正について賛成の立場から意見を申し述べさせていただきたいというふうに思っております。

大きく分けて二つの論点。

一つ目は本改正法案の意義について戦略的不可欠性の文脈に引き付けて触れさせていただいた後に、二つ目の論点として経済安保シンクタンク、これに対する期待される役割について申し述べたいというふうに思っております。

過去数年間の日本の経済安全保障の取組、これを振り返ってみますと、日本の戦略的自立性、これを高める、いわば「守りの充実」が目につきます。

基幹インフラ事業者の推進制度をはじめとして、特定重要物資の制度、研究セキュリティ、サプライチェーンの強靭化、リスク点検、技術情報の流出防止策といったものは、もうその最大の例だというふうに言えると思います。

リスク対応やリスク管理といった守りの充実、言い換えますと「守りの経済安全保障」、この充実が図られてきたのが、過去数年間の日本の経済安保の歩みだったと私は理解をしております。

こうして日本が守りの経済安保の充実を図る一方で、世界の方の動きに目を転じますと、経済の武器化、先ほども鈴木参考人からお話がありましたように、この経済の武器化が、いわば、はばかれることなく展開されるような動きが顕著になってきています。

経済的な相互依存、本来であればウィンウィンの関係ですけれども、これが逆手にとられる形で自国の攻撃追求の武器や手段に使われてしまう。

そういう時代になっているというふうに言えると思います。

日本にとっては、そうした経済的な威圧によって望まない不利益を強要されたり、あるいは健全な意思決定を歪められる、そういった事態をいかに回避していくかというのがこれまで以上に求められているというふうに考えています。

こうした状況下においては、残念ながら従来の守り一辺倒だけの経済安保では、日本の国益を確保することはますます難しくなっていくのではないかというふうに私は認識しております。

求められるのは、より能動的に、日本が世界の中で必要とされる存在になっていくこと。

日本が持つ技術や製品、サービスが抜きには世界のエコシステムが回っていかないんだ、そういう状況をつくっていく。

そうしたいわば積極性、私は「攻めの姿勢」と言っているんですけれども、「攻めの経済安保」、こういった発想が求められているのではないかというふうに考えます。

言い換えますと、リスクや状況が起きて初めて対応するのではなく、一歩進めてあらかじめ自分たちの戦略的不可欠性や強みを伸ばすことで必要とされる存在になり、そもそもリスクを顕在化させない、日本に好ましい状況を自ら作り出そうとしていく。

こういった攻めの経済安保が次の日本の経済安保には求められているというのが、今日申し上げたい私の趣旨でございます。

そうした視点に立ったとき、本改正法案はまさに状況に対応するだけではなく、状況を自ら作り出していこうとする、攻めの姿勢に必要なツール、あるいは基盤が盛り込まれている内容になっていると考えます。

具体的には経済安保シンクタンクと官民協議会、重要事業の海外展開支援、経営プロの拡充、こういった政策はいずれも戦略的不可欠性の強化を目指すものであって、攻めの経済安保の基盤になり得る、そういう意味では政策的意義が非常に高いというふうに私は考えております。

次に2つ目の論点として、経済安保シンクタンクに期待する役割について申し上げます。

戦略的不可欠性を発揮して経済的威圧を抑止する、あるいはそれに伴う不利益を回避するには、重要技術やサービス、それらを開発育成するだけでは十分ではありません。

日本に対して、ちょっかいを出すのはやめておこうという抑止効果が生まれるのは、日本の強みが相手に認識されて初めて発揮されるからです。

抑止効果は相手が認識して初めて生まれるもの。

つまり相手に日本の戦略的不可欠性を認識してもらって初めて、じゃあ日本は大事にしなきゃいけないなと、あるいは日本にちょっかいを出すのをやめておこうという抑止効果が生まれるわけです。

つまり重要技術や製品を作るだけではなく、それがいかに相手のエコシステムにとって欠かすことがない重要なピースなのか。

これを我々でまず特定し、それを伝えていく。

それを認識してもらう。

そういう戦略的コミュニケーションが必要になってくるというふうに考えます。

そうした戦略的コミュニケーションやシグナリングがあって、初めて戦略的不可欠性による抑止効果、これは生まれるということを付言しておきたいと思います。

その意味においては、経済安保シンクタンクには、政策テーマの調査研究、これだけではなくて、海外における研究成果の発表、あるいは対外発信、こういったものを通じて、世界に日本の戦略的不可欠性を認識してもらう。

戦略的コミュニケーション、この役割も期待したいというふうに考えております。

またもう一つ、経済安保シンクタンクに期待するものがあるとすれば、シナリオベースの議論、これを展開してくれることを期待申し上げたいと思います。

日本としてそもそも目指したい状況が一体何なのか、あるいは避けたいシナリオは何なのか、こういうイメージを持った上で

植松智則 (参考人 日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長) 3発言 ▶ 動画
その他 布施哲

では、そうした好ましい状況を作り出すには、どんな技術やどんな経済的手段が必要になるのか、あるいはそれをどう使っていけばいいのかという議論が、このシンクタンクを起点に活発になれば、日本の経済安全保障の議論というのはさらに厚みを増すのではないかというふうに期待をしているところでございます。

また、もう一つシナリオベースの活用というところで指摘をさせていただきますと、本改正法案に盛り込まれている各種の施策、これの相互連携が進む推進材にもなるんじゃないかという期待を持っております。

どういうことかといいますと、例えば経済安保シンクタンクにおいて、日本が備えるべきワーストシナリオや戦略的不可欠性を発揮するシナリオ、こういったものを考えて提案してもらい、そうしたシナリオに基づいて官民協議会やシンクタンクにおいて官民が同じ場所で集まって議論する。

場合によっては机上演習、テーブルトップエクササイズというものを一緒に行って、同じ空間で実際のリスクシナリオを体感することで、課題や目指すべき方向感、場合によっては対策の手がかりなんかを一緒に見つけることができるかもしれません。

また、Kプログラムについても同様です。

そもそもどんな技術を育成すべきかという命題に取り組むのがKプロではありますけれども、日本にとって望ましい状況を作り出すために役立つ技術って一体何なんだろう。

こういうシナリオを起点に考えれば、おのずとKプロで育成すべき技術という解像度についても、より上がってくるのではないかということが考えられるわけです。

そうしてKプロで育成された重要技術を、今度は海外事業の展開支援の枠組みを使って海外展開を支援していく。

こういった連携があってもいいというふうに思います。

このように、経済安保シンクタンクを起点にシナリオベースの戦略執行を推進材にして、シンクタンク、官民協議会、Kプロ、海外事業の展開支援、こういった取組が個別個別ではなくて、相互に有機的に体系的に連携していく動き、こういったものを今後私は期待申し上げたいというふうに思っております。

最後になりますが、改めまして本改正法案は、日本の経済安保をこれから攻めの経済安保へとバージョンアップしていく上での必要な基盤、ツールを盛り込んでいるという意味において、非常にその政策的意義は高いということを申し上げまして、私の意見陳述とさせていただきたいと思います。

ご清聴ありがとうございました。

ありがとうございました。

委員長 山下貴司

山下貴司(内閣委員長)次に植松参考人にお願いいたします。

植松参考人。

植松智則(参考人 日本電気株式会社 Corporate SVP 兼 海洋システム事業部門長)

その他 植松智則

委員の皆様、おはようございます。

本日はこのような貴重な機会をいただきまして、心より感謝申し上げます。

NECから参りました植松と申します。

本日、サプライヤーの立場から事業継続あるいは安定供給のための課題とその取組に絞って述べさせていただきます。

事業の現場の生の声として、委員の皆様の法案検討の一助になれば幸いでございます。

それではお手元の資料に沿ってご説明申し上げます。

既に御承知かもしれませんけれども、海底ケーブル市場は主にハイパースケーラーが牽引して、年間3000億円から5000億円規模に伸長すると予想しております。

これに対して弊社ではさまざまな施策を講じて、市場シェアの拡大であったり経済効果を目指しております。

しかしながら、変動幅が大きくて不均一な市場の伸長ということもありまして、企業単独での大型の投資というのは慎重にならざるを得ないということもあります。

成長期待だけではなくて、この大きな波、市場の波に耐えうる供給力と持続力と、こういったものを持つことも必要と考えております。

経済安全保障の観点からも、海底ケーブルは単なる通信設備ではなくて国家や社会を支える重要なインフラですから、企業の収益事業にとどまらず、日本の産業基盤と安全保障に資する重要分野であると考えております。

次のページから課題についてご説明いたします。

まず課題1の敷設船の保有と海洋工事ナレッジの状況でございます。

弊社の海底ケーブル事業は、実は2年連続の赤字という厳しい状況にあります。

その原因を分析すると、実に海洋工事に起因するものが7割を占めています。

将来にわたって持続可能な収益事業とするためには、まずはこの点を克服しなければなりません。

競合と比較してみますと、決定的に違うのは敷設船を自社で保有していないという点でございます。

競合は2社とも自社船を保有しておりますし、業績好調な米国サブコムに関しては、船を使う米軍の仕事で船の稼働を上げているというのも特徴的な点かと思います。

弊社は長期チャーターとスポットの契約で数隻使っておりますが、配船計画やコスト、あるいは工期のコントロールというのも、必ずしも弊社の意図するとおりには行っておりません。

業界全体では敷設船の老朽化が確実に進んでおります。

このままチャーター依存では敷設能力が危うくなるというふうに見ております。

当面は伸長する市場、そして敷設船の老朽化、そして造船上の生産能力も考えると、自社船保有に踏み切るというのは、まさに今がベストなタイミングかなというふうには考えています。

保有する船舶は新しくつくる新造船ですので、最新技術で工事効率を上げるような、そういう改善も考えていきたいと思っております。

さらには高度なスキルでリスクマネジメントする工事技術者というものの育成も計画しております。

海底ケーブルの安定供給には船舶とナレッジ、すなわち人になりますけれども、これが最優先の課題と考えております。

次に課題の2で、生産設備と技能者の拡充です。

生産拠点は、いずれも国内にあって管理はしやすいんですが、ケーブルと海底装置の生産拠点が、それぞれ北九州と山梨県の大月の1か所ずつしかございません。

災害などがあれば、生産がストップしてしまうという、そういった懸念もございます。

北九州では敷設船への積み込みまで行うんですが、積み込み経路が今2本なんですね。

そのうち1本が破損している関係で、今1本での運用になっています。

さらには岸壁なんですが、これは公共施設ですので、一定の制約がございます。

弊社の取組としては、まず技術競争力の源泉となる大容量のケーブル、多芯マルチコアと称しております。

大容量のケーブルの生産設備の増強です。

従来のケーブルであれば、生産能力にまだ余裕はあるんですが、価値を出すためには、やはりこの大容量ケーブルの生産ラインの構築、さらには技能者といったものが必要になってきます。

そして設備の脆弱性の解消のためには、当然もちろんですし、遠隔地でケーブルを備蓄するようなデポも検討を始めようと考えております。

次のページで課題の3です。

原材料の仕入れと許認可の短縮です。

原材料については、現時点では価格高騰はあるんですけれども、何とか入仕はできています。

ですが、この先の社会情勢、既にも今がそうかもしれませんけれども、深刻な問題となるような懸念は当然持っております。

もう1つの許認可の方が、実は材料よりも深刻な問題です。

国によって違いはあるんですけれども、主には海洋工事と陸上工事に関する許認可の取得がものすごい複雑で、かなり長期化してしまっています。

この許認可の遅れというのは、当該の契約だけでなく全体の生産計画、敷設計画に影響しますので、実はこれだけでも億単位の原価増というものが発生しております。

これは競合にとっても同じ条件ですので、この許認可の短縮というのは業界全体の課題であると考えています。

もしこれが解消すれば工事の定時性が高まりますから、安定供給はもちろんですが、海底ケーブル産業そのものもさらに伸長する可能性ももしかしたらあるのではなかろうかというふうに思います。

この海底ケーブルの業界の商慣習といえば商慣習なんですけれども、原材料の高騰とか許認可の遅れ、そういった外的要因のリスクというのは、多くは受注者側が負うようになっています。

敷設ケーブルのオーナー様とのリスクのシェアの交渉であるとか、原材料については国内の業者との交渉を進めているところでございます。

許認可については社内に専任を配置しておりまして、海外各国については専門の許認可のエージェントを活用しています。

次に課題の4です。

これが最後ですけれども、不可欠な技術の研究開発を挙げさせていただきました。

不可欠な技術がないともう価格競争に陥って、体力を持たないんですね。

技術戦略の1つは、先ほどもう少し触れた大容量の技術というふうに考えています。

これはマルチコアファイバーという技術で、資料中ではペタビットという言葉も使っていますけれども、これは通信容量を示す単位です。

従来の海底ケーブルと比較して、2倍、20倍といった大容量で、実は太さが変わりないものですから、工事効率も変わらず、技術的にはかなり高度なもので、髪の毛ほどのファイバーの中に光の通り道が2本入るというものです。

最近はこの工事のコストというものはかなり高騰していますので、この大容量のケーブルを1回の工事で引けるというのは、このケーブルのものが敷設にとっても大きなメリットかなというふうには思います。

海底ケーブルはこの長い歴史の中であえて存在を知らせることのないように、というそういう考えのもと普及していきたい。

長谷川淳二 (自由民主党・無所属の会) 12発言 ▶ 動画
その他 植松智則

ですが、昨今ケーブル切断の事例も多くなっておりますし、こういった第三者ケーブルの切断に関しては、早急に防護あるいは抑止のための打ち手が必要と考えています。

弊社では金属で保護したケーブルも生産しておりますし、さらには抑止力につなげるために、仮に切っても必ず見つけるぞと、捕まえるぞと。

そういった抑止力のために、施設断箇所を正確に短時間で特定するような、そういう技術開発にも取り組んでおります。

最後に政府への支援要望をまとめさせていただきました。

私どもは海底ケーブル事業を、日本経済を支えるデジタルインフラ事業であると認識しております。

日本の緻密で繊細なものづくりというものを生かせる国として、守り育てるべき産業の1つであるというふうにも考えております。

その上で、ご支援いただきたい内容をこちらのページの4つに分類してまとめております。

既に技術開発については多大なるご支援を賜っております。

引き続きお願いいたします。

今般特にお願いしたいのは、左上になりますね。

安定供給のための設備投資です。

敷設線を筆頭に設備に関するご支援を賜りたいと。

さらには下段になりますけれども、定時性確保のための陸上げする国との協調であったり、高度人材育成のための産官学の連携、こういったものについても、民間企業でできることにはもう限界がございますので、ぜひともご支援を賜りたいと思います。

この海底ケーブルの事業を持続可能なものとするためには、さまざまな御支援のもと、当然自社団の努力もいたします。

我が国のこの産業競争力とレジリエンスを高めることにも直結すると考えております。

ぜひ御理解と御支援を賜れればと思います。

私からは以上になります。

御清聴ありがとうございました。

委員長 山下貴司

ありがとうございました。

以上で各参考人からの御意見の開陳は終わりました。

これより参考人に対する質疑に入ります。

質疑の申出がありますので順次これを許します。

長谷川淳二君。

質疑者 長谷川淳二

長谷川淳二:おはようございます。

自由民主党の長谷川淳二でございます。

本日4名の参考人の皆様におかれましては、経済安全保障に関しまして、それぞれの立場から専門的な知見に基づく貴重な御見解を賜りまして、誠にありがとうございます。

早速質問に入らせていただきたいと思います。

まず、今回の改正案についての評価でございます。

これは、原参考人にお伺いさせていただきたいと思います。

先ほど、今回の改正案につきまして、全体として賛同するものであるという御見解をいただいたところでありますが、もう一段掘り下げまして、今回の改正案が、今般の中東情勢の緊迫化など、国際情勢の急激な変化に対して、対応できる仕組みとなっているのかどうかについて、御見解をお伺いしたいと思います。

現下の中東情勢の緊迫化に伴いまして、御案内のとおり、ナフサ由来の石油関連製品の供給不安の高まりなど、これまで特定重要物資として必ずしも認識されていなかったものも、供給制約を受けるリスクが顕在化しているところでございます。

一方、これは政府の有事者会議の委員として、法制定に当初より携わってこられた原参考人ご案内のとおり、この経済安全保障推進法は、サプライチェーン上供給不安の恐れがある物資については、不断に原材料を含めて点検をして、逐次特定重要物資に指定して、安定供給を確保するための枠組みが整備されているところでございます。

さらに今回の改正案では、重要物資の供給に不可欠な役務に対する支援の創設、具体的には先ほど植松参考人に言及されましたように、海底ケーブル敷設などの役務に対する支援の創設なども盛り込まれております。

従いまして、今回の制度の拡充と相まって、国際情勢の急変を受けて、先を見越した対応はより可能になっているものではないかと考えているところでございますが、今回の改正案による制度の拡充と相まって、今般の中東情勢あるいはさらに今後想定される今後の国際情勢の急激な変化にも機動的に対応することができる仕組みがより強化されているのではないかと考えますが、御見解を伺いたいと思います。

その他 原一郎

原一郎:ありがとうございます。

先ほど申し上げましたとおり、今回の改正には賛同する立場にございます。

今、先生からございました中東情勢含めて、様々な国際情勢の変化に、この法制度が十分対応可能なものかどうかについてでございますけれども、先ほど他の参考人の方からもありましたが、なかなか不安定で複雑な国際情勢を読み切って先回りをするということは、そもそも非常に難しい問題だというふうに思っておりまして、この制度以前の問題かと思います。

ただ、この制度自体も、まず基本になります基本方針。

これも国際情勢に合わせて変更可能という仕組みになっておりますので、逐次この国際情勢に合わせて、若干後追いになるにしても、対応は可能だというふうに考えております。

また具体的に申し上げましても、特定重要物資、この指定は政令で可能でございまして、4要件に当てはまれば閣議決定をして政令で定めることによりまして、新たな物資を追加することができるという仕組みになっておりますので。

未然にというのはなかなか難しい問題ではありますけれども、指定した以降のいろいろな不足分については、未然に防止ができる仕組みになっているかと思います。

以上でございます。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長長谷川君。

質疑者 長谷川淳二

長谷川淳二はい、委員長。

すいません、失礼しました。

山下貴司委員長長谷川淳君、ありがとうございました。

長谷川淳二続きまして、経済安全保障とルールに基づく自由な、自由で開かれた経済活動との関連につきまして、国際政治経済を専攻されておられます、鈴木参考人にお伺いさせていただきたいと思います。

先ほど御意見の中で、グローバル経済の中で、中国が国家管理による経済体制を強化して、レアアースや金融のような経済の武器化の動きを強めていると。

これに対して我が国は、やはりまずは、こうした力による威圧支配に対して、我が国の経済の自立性を、まずは先ほど委員も私の愛媛の地元の造船能力の復活にも携わっていただいておりますが、そうした自立性をまず高めるとともに、優位性や不可欠性を向上させていかなければいけないという御意見を賜りました。

同時に、我が国は戦後自由貿易体制を堅持し、国際社会からの信頼を積み上げながら経済活動を行ってきました。

やはり同盟国、同志国、あるいはミドルパワーと連携をして、経済安全保障を推進する上でも、こうした同盟国、同志国と連携をして、国際約束やルールを守ることを主張して、ルールに基づく自由で開かれた経済活動を引き続き進めていく必要があります。

重要ではないかというふうに思いますが、この経済安全保障に基づく自立性、不可欠性の確保と、自由で開かれたルールに基づく国際経済秩序との関係について、鈴木参考人の御見解を賜りたいと思います。

鈴木参考人。

その他 鈴木一人

鈴木一人はい、ご質問ありがとうございます。

これはまさにですね、経済安全保障が抱える根本的な矛盾というか、ジレンマであるというふうに考えております。

現在、我が国も含め、多くの国が自由貿易から利益を得て、そして自由貿易を維持することによって、この経済活動を可能にするという国が多々あります。

これは我が国だけでなく、より小さな国々であればなおのこと自由貿易は不可欠な方策ではないかというふうに考えております。

質疑者 長谷川淳二

長谷川淳二鈴木参考人、ありがとうございました。

続きまして、総合的な経済安全保障シンクタンクにつきまして、布施参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。

先ほどの意見表明の中で、この我が国の戦略的不確実性を払拭するためには、やはりこの総合経済安全保障シンクタンクを核として、攻めの経済安保を推進していかなきゃいけないと。

その攻めの経済安保の基盤の一つとして、このシンクタンクがあるというご指摘をいただきました。

この経済安全保障シンクタンクについては、調査研究、政策提言に限らず、我が国に好ましいシナリオベースでの戦略策定ですとか、海外への発信も必要だという御提言もいただきましたが、そうなりますとやはり専門的な知識や経験を要する優秀な人材の確保が不可欠ではないかと考えます。

そこで、国際社会経済研究所の特別研究主幹としても、まさにシンクタンクの運営に携わっておられる布施参考人、この総合的な経済安全保障シンクタンクに優秀な人材を確保するために、待遇面をはじめ、官民の人材交流ですとか、あるいは研究体制の確保、さらに先ほど言いました海外発信等々の体制の整備を含めて、どのような人材確保のための体制を確保する必要があるか、布施参考人の御見解を伺いたいと思います。

布施参考人。

その他 布施哲

布施哲お答えします。

御質問ありがとうございます。

まさに御指摘の点、シンクタンクは人の質によってその発信の研究のクオリティが規定されるという意味において、本当に最も重要な御質問だというふうに認識をしております。

経済安全保障は特に難しい分野です。

文字通り経済と安全保障という、全く似て非なるもの、水と油のような関係のロジックで動いている分野をブリッジさせなきゃいけない。

という意味においては、技術と政策をつなげられる思考力を持っている人材、あるいは文系と理系をある種横断的、融合的に捉えて、しかも政策というのはインプリケーションまで含めてアウトプットができる、しかもアカデミックなディシプリンに基づいて知的生産物をまとめられる、かつ戦略的コミュニケーションを担うという観点でいえば、まさに委員御指摘のとおり、海外における発信力、海外におけるネットワーク形成力、こういったものが求められるわけですね。

私が承知している範囲では、シンクタンクは民間企業の出向組と各省庁からの出向組等を主にメインにチームにしながら、準備作業が今進んでいるというふうに聞き及んでおりますけれども、そういった各種の分野の知見を持っている人たちの上で、さらに文理融合や政策と技術をつなげられる知見を持ったプロデューサー役、司会役のような高度人材がいて、いろいろな分野の知見を引き出しながら、政策的なニーズにも応えて、かつ海外とも連携していくということが必要になります。

相当な高度人材になります。

ですので、これはもう大群を含めたシンクタンクの魅力化をどれだけできるかということで、高度人材を引きつけられるかということに直結しますので。

私ちょっと危惧しているのは、今のリエティという独立行政法人の報酬体系の外に抜け出すような高待遇を提示しないと、このような高度人材をなかなか引き付けるのは難しいんじゃないかなというところを一番心配しております。

ありがとうございます。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長。

はい。

参考人に大変貴重な御提言ありがとうございます。

質疑者 長谷川淳二

続きまして本法案に経済安全保障上重要な物資の供給に不可欠な役務に対する支援が創設されるということでありますけれども、この不可欠な役務の具体例として、海底ケーブルの敷設役務が想定されています。

そこでNECの海底ケーブルシステム事業を手掛けられておられます、植松参考人にお伺いさせていただきたいと思います。

この海底ケーブルは国際通信の99%を伝送するといわれる大変重要な基盤でございます。

AIやデータセンターの利用拡大に伴って、先ほどご説明ありましたように、やはり海底ケーブルの大容量化の需要が増加する一方で、海底ケーブルの切断による通信途絶ですとか、あるいは海底ケーブルの通信防御というのが、経済安全保障上の重大な脅威になっているわけでございます。

その中で、企業経営として、先ほど申し上げいただいたように、敷設船の取得など、事業継続性を確保しつつ、こうした経済安全保障上の観点から、海底ケーブルの防護強靭化や、あるいは複線化などの対策が求められているわけではございますが、そんな中で、今回本法案に盛り込まれた支援策について、期待の御提言をいただきましたが、最後、政府への支援要望ということで、ざっと御説明をされたところでございますが、せっかくの機会でございますので、この政府の支援要望ですね、設備投資、あるいは陸揚げ局との協調、高度人材育成のための参款国など、もう少し具体的に政府に対する御要望をいただければ幸いでございます。

植松さん、お願いします。

その他 植松智則

御質問いただきありがとうございます。

まず1つ目のケーブルの防護についてでございますけれども、先ほど少々触れさせていただきましたが、まず物理的な切断については、鉄線でかなり頑丈に保護したケーブルというものもございます。

ただしこれを広範囲に設置しようとすると、やはり敷設船の能力が必要になってきます。

もう1つ物理的な切断の防護の方法としては、埋設という工法がございまして、海底に埋めるんですね。

これも現状の埋設工法ですと、深さでいうと1メートルから3メートル程度で、実にすごく遅いんですね。

これも時間かかって。

ですので、この船、敷設船をご支援いただけるようであれば、そういった敷設の能力、具体的には埋設、この能力も向上するというような検討も進めていきたいと思います。

すなわちより深く、より早くというような埋設ですね。

これは直接船には関係ないんですけれども、防護の方法として、ほかにはハイリスクの海域を回避するようなそのルート設計の最適化であるとか、さらには今度は次、技術開発でのご支援というところで、敷設からちょっと離れてはしまいますけれども。

先ほど申し上げた非意図的な切断箇所の特定を、現状ですと本数によるんですけれども24時間程度かかっているものを1時間程度まで短縮しようというような技術開発は、これも既に政府の御支援も一部いただきながら進めているところでございます。

次にサイバーのタッピング、要は盗聴に関するところですけれども、これは敷設船ともこれまた離れますが、手段としては1つは暗号化がすぐ思い浮かぶかと思います。

この海底ケーブル向けの暗号化を一例とするこのセキュリティについての技術開発は、現時点では着手はしておりません。

ただし弊社の場合、航空宇宙防衛の分野も広く仕事させていただいていますので、流用・応用できるような技術アセット、人的アセットも持っているものと考えております。

先ほどの最後のページでの政府への支援要望で4つ挙げさせていただきました。

安定供給のための設備投資というのは、まずは第一に敷設船。

しかも単なる隻数だけではなくて、その敷設能力。

これは冬季の敷設能力であったり、あとは積載能力であったり。

従来使っているものより、さらに上回る埋設、積載、そういった種を。

後藤祐一 (中道改革連合・無所属) 14発言 ▶ 動画
その他 植松智則

船を保有するとなると、政府の御支援を賜りたいというところです。

生産設備は、先ほど申し上げた多心ケーブルですね。

どちら側に行くかというと、優位性の開発費用補助というところで既に御支援いただいているところがございますが、これ日本は例外で、日本はものすごい早いです。

世界一番早いかどうかわからないですけれども、とにかく早いです。

その一方で遅いところがございますので、これも法整備、各国の法整備に関わるところですので、私ども民間企業では、そのテクニック、方法論までは、ちょっと考え及ばないところがございます。

今後、関係省庁の担当者の方々とも、いろいろアイデア出しから協議させていただければと思います。

願わくば、契約時点でも許認可が取れていると、もしくは6ヶ月なら6ヶ月、10ヶ月なら10ヶ月で、それ以内に取れるというような担保がいただけるというのは非常に助かります。

人材育成のための産学官というふうに4つ目挙げさせていただいておりますけれども、実はこれ社内でも当然人材の確保である育成はしているんですけれども、やはり裾野を広げるという意味で、こういった専門学校であるとか大学の専門学科であるとか、そういったものが必ずしも十分ではないというふうには思っております。

ですので、こういったところも産学官というところでの連携をさらに深く広くお考えいただけると非常に助かります。

委員長 山下貴司

はい、ありがとうございます。

山下貴司委員長。

ありがとうございました。

参考人の皆様方の貴重なご知見に感謝申し上げまして、私の質問を終わります。

ありがとうございました。

山下貴司委員長次に後藤祐一君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一(中道改革連合・無所属)中道改革連合の後藤祐一でございます。

4人の参考人の皆様、今日はありがとうございます。

私は野党ではありますが、今回の法改正、必要な法改正だと思っております。

ですが、今まさに中東情勢を踏まえてナフサが不足して、昨日の質疑でも、この特定重要物資の多くのものはナフサがないと作れないという答弁もありました。

また一方で、クロードなどのAIの進展、これもリスクになっている。

これいずれもおそらく政府がこの法案を準備していた時点では予想できなかった大きな事態が2つ起きているわけでございます。

そういう観点から、もう少しこの情勢に対応できるような、より改善ができるのではないか。

あるいは今後もうちょっとバージョンアップした法律が必要ではないか。

そういう観点から質問させていただきたいと思います。

まず原参考人と鈴木参考人に伺いますが、今申し上げましたが、この中東情勢に伴うナフサ不足ですとか、AIへの対応ですとか、これが今回の法改正で十分なんでしょうかという観点です。

先ほど鈴木参考人からは、未然に防止するというのはなかなか難しいんじゃないかという御指摘もありました。

ちょっと条文を読み上げて恐縮なんですが、官民協議会、今回設置されますけれども、この官民協議会は、経済活動に関して行われる国家及び国民の安全を害する行為を未然に防止するため、官民の連携による当該行為の防止のための情報共有対策に関する協議会となっていて、その行為を未然に防止するために定義されちゃっているんですね。

ですが、今回の例えばナフサ不足みたいなことは、ホルムズ海峡を封鎖したという行為が問題なのではなくて、その結果として起きているナフサ不足、あるいはこれに由来する物資の不足が経済安全保障上問題なのであって、未然だとか行為というよりは、事態としてこのナフサ不足が起きてしまっているという事態に対して対応するという必要があるんじゃないかと思うんです。

ですから、この官民協議会の書き方をもうちょっと広くした方がいいんじゃないか。

合わせて7条の特定重要物資もそうなんですが、これは外部から行われる行為により国家及び国民の安全を損なう事態、ここは事態があるんですね。

事態を未然に防止するためとあって、ここは特定重要物資の方は事態という言葉があるのでまだいいかと思うんですが、ただやはり未然に防止するためとなっていて、未然に防止するのは難しいじゃないかという御指摘、原さんからもございました。

ここはあまり限定的にするよりは、実際の指定だとかはもちろん厳格な要件に従ってやればいいと思うんですけれども、法律上は官民協議会はいろんな形で開ければいいし、今回のナフサ不足を踏まえて開けるようにもした方がいいと思いますし、特定重要物資も法律の条文上はいろんな形で、例えば今回ナフサを指定するというべきじゃないですかと、昨日私聞いたら、それは否定しきらない可能性としては残す答弁を昨日政府からもいただきました。

とすると、未然に防止というのはもうなおさら厳に不足しているわけですから、ちょっと条文をより解釈しやすくするための工夫をすべきじゃないかと思いますが、原参考人と鈴木参考人の御見解をいただければと思います。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長それでは順次、原参考人。

その他 原一郎

原一郎参考人ありがとうございます。

いかに未然に防止するかというところは、私は今回シンクタンクが創設されることによって、ある程度知見を集めていろんなものを予測する、先ほどシナリオというようなお話もありましたが、シナリオ作り、あるいはサプライチェーンのいろんなリスクがどこにあるのか、これを未然にいろいろ調べて、いざというときにアクションが早く取れるようにすると。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長鈴木参考人。

その他 鈴木一人

鈴木一人参考人はい、御質問ありがとうございます。

今回の事案において、ナフサが指定されていないのではないかということなんですが、この経済安全保障推進法の設立の経緯から考えますと、もともと石油並びに石油製品に関するものは、これは別途、石油備蓄法。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一委員法律の可能性を制限してしまうことになるだろうと思いますし、今原参考人の方からこのシンクタンクによって十分にいろいろな調査を通じて未然に防げるものは防ぐ必要があると思いますが、ただ防げないというか、まあ人知の及ばないこの未来を予測するというのはかなり難しいことでありますので、その際にはですね、柔軟に対応できるような形でこの官民協議会が開けるですとか、また柔軟にこの特定重要物資を指定するということが可能になる、対処するべき事態なのではないかなというふうに考えております。

山下貴司委員長後藤委員。

後藤祐一委員具体的な御回答ありがとうございます。

次にこれは改めてまた鈴木参考人と布施参考人にお伺いしたいと思いますが、先ほどからの不可欠性の議論がございました。

この我が国が他国にとって不可欠な技術や物資、こういったものを持っていくべきじゃないかと。

それが他国からの、に対しての抑止になるんじゃないかと。

全くその通りだと思います。

現行の、今回の改正も含めてですね、この経済安保法、あるいは他の外為法とかそういったものを含めて、今の日本の法体系で、この不可欠性の観点から、あるいは攻めの経済安保の観点から、今の法体系で攻めができるんでしょうか。

あるいはもうちょっと丁寧な言葉で言うと、抑止力を、例えば日本が全世界の90何パーセントシェアを持っているようなものを、例えばある特定の国に対しては輸出をしないと。

というようなオプションは外為法、例えば四十八条を使えば、論理的にはできるのかもしれませんが、現実には難しいのではないかと思うんですけれども、この現行の法体系の中で、この攻めの経済安保はできるのでしょうか。

できないとしたら、どういったところを改善、検討していくべきでしょうか。

鈴木参考人と布施参考人に伺います。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長はい、では順次、鈴木参考人。

その他 鈴木一人

鈴木一人参考人はい、御質問ありがとうございます。

まさにおっしゃるとおり、不可欠性は、ある意味、この不可欠性を持っているだけでは、十分な抑止力にはならないというふうには、私は理解しております。

これが抑止力として機能し、他国が日本に対して威圧をかけないようにするために、こちらも何らかの形での対抗措置が取れるということを見せるためには、やはりこの抑止力を進めるための法体系が必要だと。

反威圧措置ということで、威圧を受けたときにはこういうことができるというような、広範なこの措置をとれる、例えば関税を上げるですとか、それ以外にも輸出規制、投資規制等のこの措置をとるようなことが可能とする別の法体系を持っていて、そういったものがですね、この不可欠性をある意味担保としてこの抑止力になるという、こういう法体系を持っておりますので、そういったものを参考に御検討いただければいいのではないかなというふうに考えております。

以上です。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長続いて、布施参考人。

その他 布施哲

布施哲参考人ご質問ありがとうございます。

現法体系との整合性、実現可能性については、鈴木参考人の御説明に尽きるというふうに理解をしておりますが、一方で、現法体系の中においてもできることがあるということが。

例えば経済安保シンクタンクの所属している研究者がシンクタンクレポートを発表することで日本の強み、場合によっては他国がその日本の強みの技術に依存している状況をデータに基づいて実証的にまとめたレポートを発表するといったことも相手に対するシグナリングになり得るというふうに私は理解しています。

さっき今年の2月にヨーロッパにエコノミックセキュリティタスクフォースというグループ、研究者グループがあるんですけれども、彼らが出したレポートがまさにそうした趣旨でして、EUが持っている不可欠性の技術は何なのか、その技術を日本の技術と掛け合わせると、中国とアメリカに対してどのぐらいの交渉力が発揮できるのかといったレポートを後藤祐一より、日本の製品やサービスに取り込んでもらう、あるいは依存してもらうというところも、その過程を通じた日本の不可欠性を認識するということにもつながるのではないかなというふうに考えております。

ありがとうございました。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長後藤君。

質疑者 後藤祐一

後藤祐一ありがとうございます。

ここまでのこの中東情勢、ナフサ、あるいはメトス対応、そして不可欠性、こういった状況を見ますと、もう次の法改正が必要ではないかと思います。

浦野靖人 (日本維新の会) 14発言 ▶ 動画
質疑者 後藤祐一

検討規定というのがあるんですけれども、これは今回の改正の施行の状況を勘案して検討するというのが、施行後3年を目途として、ちょっとこれ遅すぎだと思うんです。

もう今回の改正部分以外も含めて、もっと大きなことが起きていますので、この法律成立したら、もうすぐにでも次の改正に向けて検討すべきじゃないかと思いますが、鈴木参考人いかがでしょうか。

鈴木参考人。

その他 鈴木一人

はい、ありがとうございます。

まさに今、国際情勢が極めて早いスピードで動いていて、大きな変化が我々が想定しないスピード感で起きていますので、その意味では常に柔軟な対応が可能になるような法制度であるべきだというのが一般原則だと思っております。

その意味では、法改正が本当に必要なのかどうかも含めて検討されるべきだと思いますが、あえて3年とこういうふうに限定をする必要もなく、将来において適宜この法改正を進めていくということが可能になるような柔軟な制度であるということが望ましいと考えております。

質疑者 後藤祐一

後藤君。

最後、植松参考人に伺いたいと思いますが、これまでの経済安保法、そして今回の改正で、民間企業としてこういう運用されると困るとか迷惑だとか、こういうことにちゃんと配慮してほしいっていうところがございましたら、最後にお願いしたいと思います。

植松参考人。

その他 植松智則

ご質問ありがとうございます。

特にありません。

今までなかったものを作っていただいただけでも非常にありがたくて、ご支援いただける対象の幅が広がり、さらに深くもなるということであれば、関係省庁の方々との相談は都度させていただくところではございますけれども、特段この法改正について、こちらからのお願い等はございません。

委員長 山下貴司

ありがとうございます。

後藤君。

時間が来たので終わります。

参考人の皆様ありがとうございました。

次に浦野靖人君。

浦野君。

質疑者 浦野靖人

日本維新の会の浦野靖人です。

よろしくお願いいたします。

まず布施参考人にお伺いをしたいと思います。

生命の経済安保というお話、先ほど後藤委員の質問にもありましたけれども、私もこの部分を少しお聞きしたかったんですけれども、先ほどお話をされていましたので、経済の武器化について少しお伺いをしたいと思っています。

先ほどのお話にもありました。

これは米中が経済の武器化というものを対応するわけですけれども、実際今イランにおいてもおそらくホルムズ海峡の封鎖というのはそういうことだと私は認識をしているんです。

今起こっているこの経済安保の課題というものは、そういうことが起こらなければおそらくそこまで問題にならない出来事ばかりなんじゃないかと。

要は世界中が今グローバリズムから自国中心にシフトして、その煽りを受けて経済を武器化して、そのさらに煽りを受けて、今グローバル経済をつくってきた地球全体が今バランスを崩していっていると。

そういう意味では、この経済の武器化というのは全ての原因の一つになっていると思うんですけれども、この部分についてもう少し詳しく知見をお話しいただけたらと思います。

布施参考人。

その他 布施哲

はい、ご質問ありがとうございます。

そうですね、経済の武器化ということですけれども、私が理解していますのは、経済的手段を使って安全保障上あるいは戦略上の目標を達成しようとする試みだというふうに経済安保を定義するのであれば、まさに経済の武器化というのは経済を武器に使って自国の戦略目標を達成する、本来であれば場合によっては武力行使も含めて戦争の形態を取る形で政治目標を達成する代わりにですね、経済的手段があるので、それを使って自国のやりたいことをやり遂げていくというところで、手段のハードルが下がっている。

より武力行使よりも圧倒的に経済的手段を使った目的の達成の方がハードルが低いので、そこが経済の武器化を横行させる一つの敷居の低さにもつながってしまっているというふうに理解をしております。

経済の武器化の典型的な、最もリスクで、今最も注目しているのは、やはり社会インフラに対するインパクトだと思います。

質疑者 浦野靖人

浦野靖人君。

そうだとするならば、経済を担っている日本の多くの企業の皆さんも、経済戦争であればその戦争というカテゴリの中に知らずに引き込まれていくということになると思うんです。

経済安全保障というのは企業の利益と相反する部分というものが、おそらく出てくると、時と場合によっては出てくると思うんですけれども、そういったリスクと経済安全保障のバランスについて、どのようなお考えがあるのかを原参考人にお伺いしたいと思います。

原参考人。

その他 原一郎

ご質問ありがとうございます。

まさにそれは経済安全保障と自由な経済活動、これをいかにバランスをとるかという問題だろうと思っていますが、先ほど国際ルールとの関係もございましたが、まさにバランスを取らないといけないんですけれども、やはり企業といたしましては、国際的に自由な経済活動がルールに基づいて行われる、これが一番理想的な世界だと思っています。

ただ現実が、経済安全保障の重要性がますます高まってきているというのが現状で。

その現実に目をつぶるわけにはいかないと思います。

したがって国際ルールに基づく自由な経済活動においても、そういった現実を踏まえたルールづくり、これが必要になると思います。

そのもとで企業は経済活動を行っていくということは、もうやむを得ない状況に至っていると思います。

ただ日本は資源にいたしましても、エネルギーにしましても、食料にしても、海外から買ってこないと成り立たない国でございますので、自由貿易、ルールに基づく自由貿易の旗は、決して下ろさない方がいいというふうに考えております。

ただ、じゃあいかにこの現実を踏まえてルールを変えていくか、これが重要だと思っておりまして、そのルール作りにおいて、日本が、あるいは日本の経済界が、重要な役割を果たしていくこと自体が、諸外国からの評価を高めることにもなり、これが仲間づくりにも資するものだというふうに思っております。

その一環として、他の参考人の方がおっしゃっていた、例えばEUが持っておりますACI、経済的な威圧行為に対する対抗措置、これなども、日本も考えていった方がいいと私も思います。

ただEUと比べた場合に、EUは5億人の市場がございますけれども、日本は1億ちょっとということで、だいぶ規模が違いますので、日本の場合、例えばCPTPPですね、これのLike-minded countriesと協力をしながら、そういったルールづくりを進めるですとか、あるいはWTO改革、今行われておりますので、その改革の一環としてですね。

質疑者 浦野靖人

浦野靖人君。

もう切っても切れないものに、やっと日本も位置づけられたというふうに思うんですけれども、先ほどの布施参考人のお話にありました、インフラ等への攻撃というのもあります。

資料に載っておりますけれども、FBIの長官のお話、中国によるサイバー攻撃で、いろんな機関への攻撃をされているのが発覚しているとかですね。

少し話が変わるかもしれないですけれども、ついこの間ニュースでもやってましたけれども、アメリカのどこかの市長さんが中国のスパイだったと。

この経済安全保障がどこから崩されていくのか非常に私も心配をしております。

このインフラについてのこういった攻撃に対して、今回のこの経済安全保障のこの法案はそれなりに対応できるのかということを布施参考人からお聞かせいただけたらと思います。

その他 布施哲

布施参考人、お答えいたします。

重要インフラに対するリスク、脅威というところですけれども、私、やはり注目をしているのは、ボルト台風というサイバーセキュリティの世界では、中国由来のAPTグループによる米国の重要インフラに対する攻撃というのが報じられているところではありますけれども、サイバーセキュリティの世界において注目されているのは、そこにある種中国のアプローチの変化があるのではないかという議論がございます。

それは、それまでは米国企業を中心とした外国企業のシステムに入り込んで技術情報を摂取して、それをある種軍民融合の政策に活用できるような形で入り込んで潜伏するという、あるいは潜伏型のアプローチが顕著になっているというふうに言われています。

先ほどから私はシナリオベースというふうに申し上げておりますけれども、まさにそうしたサイバー攻撃、単純にどんなリスクやダメージがあるのかというのみならず、そこを超えて、そのサイバー攻撃の背景にある意図は何なのか、狙っているシナリオは一体何なのかというところをイメージしていくということが非常に重要だと考えております。

それを踏まえますと、官民協議会における様々なリスク情報、事案発生時の情報交換、そういったものを踏まえて官民における情報の解像度を上げて、かつそれを重要インフラ事業者の審査制度にもひいては反映させていく。

そういった各施策の連携、先ほど体系的な連携が必要だと申し上げておりますけれども、まさに各施策が一気通貫につながっていく連携というのが求められているんじゃないかなというふうに考えております。

質疑者 浦野靖人

浦野君。

ありがとうございます。

最後に少ししか時間がありませんので、アメリカなどでは経済安保を産業といいますか、経済の大きな成長の一つとして今発展をしております。

日本でもそういったことが想定はされると思うんですけれども、それについて原参考人、鈴木参考人、そういう方向性に日本もなっていくとは私は思うんですけれども、それの部分についてお考えがあればお聞かせいただけたらと思います。

原参考人。

その他 原一郎

ご質問のご趣旨をうまく正確に理解できたかどうかはちょっと不安でございますけれども、経済安全保障推進ということが重要な課題であることは、これも間違いない。

質疑者 浦野靖人

浦野靖人君。

そこは、2つございまして、企業としても経済安全保障の必要性の認識というのはこれまで以上に高めていかなければいけないことは、これは間違いございませんけれども、企業としてはですね、安全保障の場合は国が前面に立って国を守るわけですけれども、経済安全保障になりますと企業が前線に立たされることになります。

その時に、経済安全保障の確保で必要だということで行った行為が、

野村美穂 (国民民主党・無所属クラブ) 15発言 ▶ 動画
質疑者 野村美穂

官民連携は経済安全保障の要だと思いますが、官民連携ということの意味です。

そういった企業が危機的な立場に陥ったときに、政府として何をしていただけるのか、ここが問われてくるのかなというふうに思います。

以上です。

委員長 山下貴司

鈴木参考人。

時間もありますので、手短に。

その他 鈴木一人

鈴木一人「米国の経済安全保障の考え方というのは、経済安全保障は国家安全保障であるということで、国家安全保障、特に防衛ですとか、軍事部門における安全保障ということを中心に、今後、国に必要な、特に防衛装備ですとか、防衛産業を支えるために必要なサプライチェーンの構築のためには、国家が積極的に出資をするというような形で対処することで経済成長につながっているということになってはいるんですけれども、それは裏を返せば極めて保護主義的なある種の極端な防衛産業政策というふうにも言えるかと。

高市内閣総理大臣、必ずしも同じ土台でこの経済安全保障が語られているわけではないというふうに理解をしております」

委員長 山下貴司

はい。

浦野君。

ありがとうございました。

次に野村美穂君。

野村君。

質疑者 野村美穂

野村美穂「はい。

国民民主党の野村美穂です。

本日は4人の参考人の皆様、ありがとうございます。

私の方からは3点質問をさせていただきたいと思います。

まず1点目は、特定重要物資指定による事業への効果と、期待する国の関与について、植松参考人に。

それから2点目、官民連携のバランスについては、原参考人と植松参考人に。

そして3点目、海底ケーブル切断リスクへの対応と、敷設船。

大切な義務として指定される見通しであると承知をしております。

まず、この法改正によって、海底ケーブル敷設事業にどのような具体的な効果が見込まれるとお考えでしょうか。

特に今後5年間で1000億円超の投資を計画されているとのことですが、敷設船の自社保有や海外保管基地の設置、研究開発等において、法改正がどのように寄与するとお考えでしょうか。

財政に限らず、経済安全保障上、国による関与として期待されることは何でしょうか。

財政支援、技術開発支援、外交面での支援など、具体的にお話しいただけたらと思います」

委員長 山下貴司

では、植松参考人。

その他 植松智則

植松智則「ご質問いただきありがとうございます。

敷設船にご支援いただけるという形になった、そしてその効果と政府への期待というところですけれども、まずは敷設船とあとナレッジ、人材ですけれども、これがセットのもの。

敷設能力が上がるということは、より多くのケーブルも敷けますので、受注機会も創出できるかと、そういう効果も期待できます。

これまではチャーター船に依存していましたので、ある意味、その船の分の利益が外に出ていたわけですけれども、それも中に残りますので、そういったところで収益の改善、さらには敷設船の老朽化も進みますので、敷設船、あるいは敷設能力そのものの市場価値も上がると思っています。

したがいまして、このような収益性の改善によって、高額な投資ではあるんですけれども、社内でもビジネスプラン等を試算しておりまして、改修の計画は立つものと見込んでおります。

もちろんこれは市場の動向によって、1隻、2隻、3隻と、どの程度自社で保有するかという判断を伴うものですけれども、その都度ビジネスプランを検証して投資回収の計画を立てた上での投資の判断というふうにはしたいと思っています。

政府への要望としましては簡潔に申し上げますと、やはり資金面での補助というものはもちろんでございますけれども、もう1つ付け加えさせていただけるとすると、適時の援助の執行というところでございましょうか。

やはりこの造船上の込み具合を考えますと、タイミングを逃すと船ができる時期もずっと後ろに行ってしまうということもありますので、やはりタイミングを逃さないように資金援助をいただけるようなところもできればお願いしたいかなというふうには思います」

委員長 山下貴司

野村君。

質疑者 野村美穂

野村美穂「はい、ありがとうございました。

続きまして、原参考人、植松参考人のお二人にお尋ねをします。

官民連携のバランスについてです。

事業の自立性確保のために、控えてほしいと思う国の関与があるのではないかというふうにも考えます。

民間事業者の自立性、機動性を確保する観点から、国の関与については慎重であるべき領域もあるのではないでしょうか。

事業運営において過度な規制や手続の煩雑化など、控えてほしい国の関与があればお聞かせください。

特にグローバル市場で競合するアメリカのサブコムやフランスアルカテルと競争していく上で、日本特有の規制が足枷にならないよう、どのような点に配慮が必要だとお考えでしょうか」

委員長 山下貴司

では、原参考人。

その他 原一郎

原一郎「まず、経済安全保障にかかわらず、一般論で申し上げますと、規制はですね、できるだけ少ない方がいい。

それから、導入しなければいけない場合でも、支援措置と、この2つに分かれるわけでございますけれども、特に規制措置、具体的に申し上げますと、基幹インフラの制度ですね。

これは重要設備を特定して、それを導入する場合には、あるいは外部に委託する場合にはですね、事前届出が必要という制度でございますが、これはかなり企業にとっては負担の重い制度でございます」事業者、対象となる事業者、あるいはそれを納入するベンダーですね、よく十分に話をしていただいた上で、重要設備というのをできるだけ絞り込んでいただきたいというふうに言ってまいりまして、そのような作業が行われた上で、法律が施行されているという状況でございます。

その結果としてですね、確か900何件の既に事前届で行われているわけでございますが、こうした事前制度を行ったことによって企業はそれなりの負担がかかっているわけでございます。

ただ、負担だから嫌だということではなくて、自分たちが負った負担によって日本の経済安全保障がどの程度高まったのか、これがもう少し実感できるようにしていただけると、よりこの制度の実効性というのは上がってくるのではないかというふうに思っておりまして、今からの期待としてそのような形で申し上げたいと思います。

それから冒頭の陳述におきまして私が申し上げたのは、関係者への協力義務、努力義務、あるいは要請といった今回新しく入った制度でございますが、これは最終的にいわゆる政府がどうしようもなくて乗り出していった、野村美穂の手前で行われるものでありますので、努力義務が適当だというふうに思っております。

それ以上の強化というのは、必ずしも制度全体で見た場合に合理的ではないのではないかというふうに思っておりますので、今回ご提案のある改正については賛成をしております。

以上でございます。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長ついで植松参考人お願いします。

その他 植松智則

植松智則参考人法制度でのやりづらさとかしがらみとかというようなご質問だとするとですね、海底ケーブルに限って申し上げますと特段ございません。

弊社の場合、私自身もそうですけれども、航空宇宙防衛を30年やっていますけれども、いわゆる社会インフラの事業は、少なからず多からず、国の関与、法律の中での仕事ということになっておりますけれども、これもこれまでのところ、法律に起因するようなやりづらさというものは感じたことはございません。

これも日本の法律の完成度であるとか、運用の成熟度の高さかなというふうには思っております。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長野村君。

質疑者 野村美穂

野村美穂議員ありがとうございました。

それでは最後、また植松参考人にお尋ねをします。

海底ケーブル切断リスクへの対応と、不接線保有の重要性についてです。

資料によれば、近年、台湾周辺やバルト海など各地で海底ケーブルの切断事案が相次いでおり、中国やロシアの関与が疑われるケースもあると報道されています。

また、YouTubeでも海底ケーブル切断のリスクが解説されており、国民の関心が高まっております。

川裕一郎 (参政党) 12発言 ▶ 動画
その他 植松智則

先ほど申し上げましたとおり、不設船を自社で保有する計画を実行中でございますけれども、自社で保有する意義としましては、施設能力の向上と、あとは弊社のコントロール下におけるというその2点なんですが、1つ目の能力では先ほどの防護のところでも申し上げましたとおり、弊社は不設までというところのサプライチェーンを受け持っている立場からすると、完全に切れないようなケーブルというのはなかなか難しいんですが、やはり防護されているケーブルを不設するための高機能高精度な不設船、さらには先ほども触れた埋設するためのもの、これも高機能高精度な、これは自社保有で使用を決めて自社でコントロールできる不設船を持てるということの意義でもあり効果でもあるというふうには思っています。

経済安全保障上のケーブル切断に対する防護はもちろん、弊社だけで十分対応できるものでございませんので、運用事業、通信事業者様、最後にはハイパースケール様も含めての今のケーブルオーナー様等を含めてのバリューチェーンということで考えますと、やはり弊社が引き渡した後の長い期間、おおむね25年の運用期間になりますけれども、その間、切断されたときに速やかにつなぎ直す、そういった保守の部分につきますと、保守を受け持っていらっしゃる国内にも民間企業がございますし、海外にもございます。

そういったところの保守船の方の拡充も必要になってくるかなというふうには思っております。

その際に、やはり速やかに切断箇所にたどり着けるように、切断箇所の特定というところは、弊社のその技術開発の中で貢献できるかなというふうに考えております。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長野村君。

質疑者 野村美穂

野村美穂ありがとうございました。

以上質問を終わります。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長次に川裕一郎君。

質疑者 川裕一郎

川裕一郎川君。

参政党の川裕一郎です。

本日は参考人の皆様ありがとうございます。

勉強させていただきますのでよろしくお願いいたします。

経済安全保障は国家の存続基盤を左右する極めて重要な課題でございます。

地政学的な緊張の高まり、サプライチェーンの脆弱性の露呈、そしてデジタルデータの主権の問題、先端技術をめぐる国際競争の激化、そして脱炭素、エネルギー転換に伴う新たなリスクといった日本が直面する複合的な脅威に対応するため、政府、与野党問わず、全ての国会議員が最善の審議を行う責務になっていると思っております。

本改正案におきましては、重要物資の対象を物から役務まで拡大し、医療分野を基幹インフラとして取り込むとともに、JVICを通じた海外事業の支援、研究開発基金の拡充、経済安保シンクタンクの新設など多岐にわたる改正がなされております。

本日、俯瞰いただくことは、国会審議の質を飛躍的に高めるものと確信をしております。

皆様がこれまで培ってこられた知見と経験を国会に生かし、日本が直面する課題に対する最良の解決策を模索していきたいと思っております。

そこでまず、4人の参考人の皆様にそれぞれ同じ質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

経済安全保障上の最重要課題は何であるのか。

我が国の経済安保上の最重要課題、これ1点で構いませんので、具体例を挙げてお聞きしたいと思います。

それぞれお願いいたします。

では順次、原参考人お願いします。

その他 原一郎

原一郎ありがとうございます。

どれか1つを経済安保上の課題として挙げるのは非常に難しいところでございます。

ただ先ほどからも繰り返しておりますけれども、また先生方からもご質問ありましたが、官民連携、これが一番重要だと思っております。

なぜかと申しますと、経済、これを担っているのは企業が中心でございます。

この民間と官が連携、特に民間の立場から申し上げますと、官と連携をして経済安全保障上の措置を講じてきた結果、我が国の経済安全保障がいかに高まっているのか、これがもう少し実感できると、将来的にもより官民連携が強まっていく方向に作用するのではないかというふうに思いますし、また究極の世界を想定しますと、企業が経済安全保障上必要だということで求められ、あるいは期待されたことをやった結果、特定の国から制裁の対象になったり、あるいは嫌がらせを受けたり、そうした場合に日本という国がどういう立場でその企業を、もちろん守っていただけるんだろうと思いますけれども、どういう措置を講じていただけるのか、これに対する具体的なお答えを用意していただくことが今後の官民連携のさらなる推進に役に立つんだろうというふうに思っております。

以上です。

質疑者 川裕一郎

川裕一郎続いて鈴木参考人お願いします。

その他 鈴木一人

鈴木一人非常に難しい問題で、何か一つ最重要な課題を挙げるとするならば、冒頭の陳述のところでも申したとおり、我が国の経済安全保障、先ほど原参考人もおっしゃっていましたが、これまでやはり守りが中心であったと。

もちろん守ることは大事で、守りのない攻めというのはあり得ないんですけれども、守るだけではどうしてもどこかに隙があったりですとか。

威圧措置に関して、こうしたような何らかの抑止力になるような手段を持つこと、これが最重要課題なのではないかなというふうに考えております。

その他 布施哲

続いて、鈴木参考人をお願いします。

ご質問ありがとうございます。

経済安保の重要テーマは種々多々ございますけれども、あえて一つ挙げるとするならば、クロード・ミトスの話題もありますけれども、やはり先端AIをいかに日本の安全保障を毀損せずに、でも同時に日本の経済的繁栄につなげる形で社会実装できるのかというところが、今、日本にとっての大きなチャレンジでもあります。

そのインパクトを、安全保障の分野、そして産業競争力、両方にもインパクトが大きいということを考えますと、重大な経済安全保障のテーマと言えるのではないかなというふうに考えております。

特に米中が基盤モデル開発競争を繰り上げる中で、日本の価値は一体どこなのかというところは、AI戦略の重大テーマでありますけれども、同時にそういった外国由来のAI技術に依存することに伴うリスクやデメリット、副作用というのもありますので、そういったものを最小化する技術というのは一体何なのかというところは、一つ日本の自立性につながっていく上での重要技術は何なのかという経済安保的な命題にもなれると思います。

同時に先端AIを国産で開発することができず、海外に依存するということであるならば、そうした先端AIのアクセスをいかに国として確保していくのかというところが求められるわけですけれども、そのアクセスを確保していく上で、日本の戦略的不可欠性をどういう形でアピールしてアクセスにつなげていくのか。

世界におけるAIエコシステムにおいて日本が必要とされる存在になって、どういわゆる先端AIのアクセスを確保していくのかというところは、重要な経済安保のいわゆる戦略的不可欠性を考える上での重要な命題にもつながるというふうに考えております。

その他 植松智則

続いて植松さん、お願いします。

経済安全保障を担保する産業の一員として申し上げるとすると、やはり技術で勝負する、そういった産業を持つべきだと日本国において、というふうには思っております。

やはり一つ挙げるとすると、まずは人ですかね。

言い換えると産官学連携と先ほども少し触れましたけれども、技術も日々進化します。

ただ人間もどんどん年を取って、自然減として企業からも抜けていきますけれども、やはりその一番怖いのが技術の空洞化なんですね。

これは品質問題を引き起こしたり、さらには事業そのものを危うくしたりすることになります。

そういった技術の空洞化を避けるためにも、やはり底上げしていかなければいけないというのが、一つ思いとしてはございます。

そのためにも官民連携プラス学の部分も、これまでこういった議論はあまり広くはしておりませんでしたけれども、今やはり技術の空洞化を避けるためにも、そこまでの人材育成、人材確保というものを早いうちからしなければならないかなというふうに思う次第でございます。

質疑者 川裕一郎

川君。

それぞれご答弁ありがとうございました。

原参考人からは官民連携のお話、そして鈴木参考人からは抑止力であったり不可欠性、また参考人からはAIを中心とした今のデータ主権の問題であると思います。

植松参考人からは技術の空洞化、そして人材が大切だろうというお話でありましたけれども、ここで布施参考人に質問させていただきたいんですけれども、今ほどお話があったクロード・ミトスであるとか、最近国会でもだいぶ議論が挙がっておりますけれども、この件に関してちょっとお話をしていきたいと思います。

経済保障の観点からデータ主権の確立というのは、もはや避けて通れない課題であると考えております。

我が国の行政や重要インフラのデータがどこの国の法制度と企業のガバナンスのもとに置かれているのかという点は、国家主権そのものであると思っております。

現在、ガバメントクラウドや自治体情報システムも含め、海外クラウド事業者への依存が急速に進んでおります。

その一方で国内事業者によるクラウドの育成が十分ではないと、先ほどお話があった部分だと思います。

このままではサイバー攻撃、情報収集活動を通じて、我が国の重要なデータベースへのアクセスを許すリスクが高まっていくのではないかというふうに危惧をしております。

こうした現状認識であるんですけれども、まず守るべき重要データ、この日本における守るべき重要データの範囲と優先順位、ここ、参考人の主観で構いませんので、教えていただければと思います。

布施参考人。

その他 布施哲

ご質問ありがとうございます。

まさにデータが、現代においては戦略物資になっているというところは、委員の問題意識に非常に共感するところでございます。

その上で、日本にとっての戦略的物資としてのデータとは一体何なのかというところのご質問だと理解をしておりますけれども、私は日本の今後のAI戦略の中核であるフィジカルAI、あるいは領域特化型のバーティカルAIというのが今後の大きな勝ち筋というふうに位置づけられております。

フィジカルAIでいえば産業ロボット、工場AIといったものになりますし、バーティカルAIとなれば領域特化型ですので、金融、あるいは医療。

サイエンスへのAIの応用ということになります。

AIの性能を決めるのは、いかに良質なデータを学習させるかというところにつきますので、まさに日本が

高山聡史 (チームみらい) 18発言 ▶ 動画
委員長 山下貴司

ご協力ありがとうございました。

というのが日本にとっての最もプライオリティの高いデータ領域になるというふうに考えております。

具体的には製造業における現場のさまざまな創業データ、暗黙知も含めて職人の手作業によるさまざまなすり合わせ技術なんかの、例えばデータ化みたいなところも非常に重要なデータになると思いますし、医療や介護の現場におけるさまざまな人間が行ってきた。

高山聡史君。

質疑者 高山聡史

ご答弁ありがとうございました。

まさしくこれから働き手がどんどん少なくなっていく中で、ロボットというものが国を支えていく部分にもなると思いますし、データとなるAIの革新的な進歩というのはなくてはならないと思っております。

その中で政府がすべきことですよね。

これらの今ほどお話があったフィジカルAI、バーティカルAIを進めるために政府としてやらなくちゃいけないということはどういう部分だとお考えでしょうかね。

これは布施参考人です。

その他 布施哲

はい。

布施参考人。

これは経産省の少し範疇の外の話になるかもしれないんですけれども。

現場におけるデータというのは多くはまだ構造化されていない。

つまりAIが学習できる形にまだ規格化されていないデータが大半だというふうに言われていますので、まずは現場におけるこの暗黙知を含めたデータをですね、AIが学習できるような規格にしていくデータの構造化と言われるプロセスですけれども、まずデータの構造化を各企業が現場で取り組んでいく。

政府としてはそれを後押ししていくというところが、まさにAI戦略のまず第一歩、データ戦略の第一歩になるのではないかというふうに考えております。

委員長 山下貴司

川君。

以上で終わります。

ありがとうございました。

次に高山聡史君。

高山君。

質疑者 高山聡史

チームみらいの高山聡史でございます。

参考人の各先生におかれましては、貴重な意見をいただきありがとうございます。

順に質問をさせていただきます。

まず、原参考人に伺います。

基幹インフラ制度につきまして、先ほど、もちろんその意義は認めつつも、事業者にとっては負担が重い制度でもあるという言及がございました。

事前審査において審査基準が不透明なまま運用された場合、企業の設備投資計画であったりとか、外部委託、そういったものに対しても支障が生じるというリスクもあるかと思います。

審査の透明性であったりとか、予見可能性を高めるために、政府に対して具体的にどのような取り組みであるとか、制度的な対話、こういったものを求めますでしょうか。

では、原さん、お願いします。

その他 原一郎

ありがとうございます。

従前の経済安保推進法の中で4つの柱がございまして、その中で最も企業の負担が重いと思われますのは、今ご指摘のあった基幹インフラの制度でございます。

まず特定重要設備、これについて事前届出をしないといけないと。

委託する場合もそれしかりということでございまして。

それによって何か企業から今大きな不満が出ているかというと、そういうことはございません。

ただ今後負担が重たい制度でございますので、一つには先ほど申し上げましたが、これによってどの程度日本の経済安全保障が高まっているのか、これがもう少し実感できると。

もちろん開示できる情報は限られると思いますけれども、そのような努力を政府にはお願いをしたいということでありますし、これは冒頭の陳述でも申し上げましたが、届出のシステム化ですね。

こういった改善努力をですね、今後も引き続き行っていただきたいというふうに思います。

以上です。

質疑者 高山聡史

高山君。

ありがとうございます。

負担を求めるからにはその意義がしっかり伝わるということであったりとか、あるいは手続きのシステム化、簡便化みたいなところは政府としても重要な取り組みであるというふうに認識をいたしました。

続いて鈴木参考人に伺います。

かねてから先生はサプライチェーンのチョークポイントは突発的に発生する性質を持つんだと、予測困難な形で顕在化するということを繰り返しご指摘されてこられたかと存じます。

今回新設される官民協議会は、国家及び国民の安全を害する行為を未然に防止するものとされていますが、向き合うべきは突発的に発生する事象であり、また、行為を未然に防止するという整理は、先生が論じてこられた事柄の性質とも概念的に整合しないのではないかと考えるわけでございます。

官民協議会。

平時からサプライチェーン上のチョークポイントを把握、マッピングする営み、これは未然防止に近いと思うんですが、また、危機が顕在化したときの情報共有対応調整、そして事後の制度改善など、より今の整理よりも多層的に担う器として設計されるべきとも思うのですが、いかがでしょうか。

官民協議会の機能を未然防止に限定的に整理することの是非についてです。

はい、鈴木参考人。

その他 鈴木一人

ありがとうございます。

今ご質問の点に関しては、まさに冒頭陳述で申しましたとおり、未然に防ぐというだけでは、必ずしも官民協議会のポテンシャルが十分に発揮されないのではないかというふうに理解をしております。

とりわけ、私は内閣府の宇宙政策委員というのも拝命しておりますけれども、その中でも官民協議会、宇宙の分野でも官民協議会というのはございまして、それはまさに事態が突発的に発生した際に、この官民協議会で情報共有がなされ、そしてそれによって適切な対処を行うということが前提になっている、そういう仕組みでございます。

その観点からしますと、官民協議会、このサイバーの世界でもございますし、宇宙でもございます。

それらを見ても、やはりいずれも事態の発生後の対処、そしてそれに対する情報共有ですとか、その後の事後処理の問題等についての協議の場というふうに、そういった機能を付与されていますので、今回もこの経済安保の官民協議会もそうした機能が持たされるのが望ましいのではないかというふうに思っております。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長高山君、ありがとうございます。

質疑者 高山聡史

先生も今おっしゃった通りだと私も思います。

中東情勢であるとか、あるいは今のAIの状況というものも、じゃあ去年このようであると思われたかというとそうではないと思いますし、まさに今おっしゃっていただいたようなことに対して、官民協議会がきちんと対応できるような形になっていくのが望ましいのかなという理解をいたしました。

続いて布施参考人に伺います。

布施参考人は先ほども守りの経済安保からより能動的な攻めの経済安保への転換ということをおっしゃっておられますが、今回の法改正ですね、その転換に向けた一歩として十分なものであるというふうに評価されますでしょうか。

特に戦略的不可欠性を実際抑止力として機能させるために、今回の法制度の改正に加えて運用上どういったことが必要になるのか。

先ほど戦略的コミュニケーションであったりとかシグナリングというキーワードもございましたが、ぜひ具体的にお聞かせください。

布施参考人。

布施哲参考人

その他 布施哲

お答えいたします。

先ほど私、シナリオベースで考えることが重要だということを申し上げまいりましたが、まさに今、日本の経済安保政策に求められるものがあるとすれば、具体的なこういう課題を解決するんだと、それをシナリオに引き付けて考えて打ち手を考えていくという発想ではないかというふうに考えております。

ややもすると産業振興と安全保障上の解決というこの2つが混在する経済安保の領域ですけれども、産業を強くすることが日本の安全保障を良くするということなんですが、時として技術を伸ばすとか産業を伸ばすというところがやや目的になっているのではないかなというような心配になるような施策も散見されたりしております。

ですので、やはり明確な安全保障上の課題はこれなんだと、その解決に資する技術というのはこれであり、いろんなシナリオに基づいて議論をし、打ち手のオプションなんかを幅広く揃える。

それを政策サイドに提言をして、政策サイドはその時点において最良のものを選び取っていくというようなサイクル。

これが今後のまさにこの法改正を踏まえた次の日本の経済安保のフェーズで期待しているところでございます。

高山聡史

質疑者 高山聡史

ありがとうございます。

今いただいたシナリオベースの議論というところ、私も非常に重要だと思っておりまして、追加で布施参考人に伺いたいと思います。

このシナリオベースといったときに、短期といいますか、数ヶ月から1年のシナリオもあれば、3年から5年、より長期のシナリオもそれぞれあると思うのですが、どういう時間軸で考えることが今重要なのか。

これ論点によってもそれぞれあるとは思うんですが、例えばこの経済安保推進法がどういう時間軸で動いているかみたいなところで言うと、法案は3年の見直しみたいなところがあったり、あるいは特定重要物資においては毎年見直しが入る、検討が入るというところがあると思いますが、この変化の激しい時代において、より1年、2年でシナリオを検討すべきことがあれば、ぜひ教えていただきたいと思います。

布施哲参考人

その他 布施哲

お答え申し上げます。

具体的な1年あるいは2年3年といった期限を数字で区切ってシナリオプランニングをやるというのは、やはり私ちょっと適当ではないというふうに考えておりまして、AIの進化も含めて我々側の予測を超える動きがございますので、それはもう状況に対応しながら随時フレキシブルに行うということが最も有効なのかなというふうに考えております。

基盤モデルを外国製に握られて、日本は完全に基盤モデルから脱却してしまったシナリオがあるとすれば、どんなインパクトが日本の産業にあり得るのか、アプリケーションで日本はどういう活路を生み出していけるのかというような様々な論点が浮上しますので、そういったシナリオも一つだと思いますし。

先ほどだとホルムズ海峡の問題も話題になっていますけれども、ホルムズ海峡の問題はもう古くて新しい問題ですので、本来であればホルムズ海峡が封鎖されただけのシナリオというのが、どこかの知的基盤のある組織において検討されていてもよかったのかなというふうに考えるところでございます。

そういう観点においては重ね合わせになりますけれども、経済安保シンクタンクが時間軸に縛られずにシナリオベースで日々動きに応じて内容を更新する形で検討作業をやって、知恵袋になっていくというところを期待したいと考えております。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長高山君、ありがとうございます。

まさに今いただいた、何年なら大丈夫ということに縛られず、対処が必要な事態にきちんと対応できることが大事だというふうに受け止めました。

ありがとうございます。

質疑者 高山聡史

続いて植松参考人に伺います。

意見陳述の中でも、海底ケーブル事業においては自社敷設船保有の有無が、競合を見ても大変重要であるというお話でした。

もちろん個別の設備投資補助の判断について、この場で論じるわけではございませんが、先ほどのお話の中でも、政府に最も求めたい支援は、この自社敷設船の取得を含む補助であるというところでしたが、これに対して、今回の法改正によって、必要な支援の可能性が開かれる、少なくとも制度としては期待できるものになっているというご認識でしょうか。

ご見解をお聞かせください。

植松参考人。

植松智則参考人

その他 植松智則

もちろん本法案、かなり追い風というか、海底ケーブル事業に対しても追い風になっているものと認識しております。

これまでご支援いただけなかったようなものを支援いただける、先ほども幅も広がったというところを申し上げましたけれども、民間企業で負担していたものを、費用面だけではなく、それ以外のソフト面も含めてですけれども、政府からご支援いただけるというのは大変ありがたい話でありますし、経済安全保障、本案ももちろんそうですけれども、重要インフラの安定供給というものも、弊社としても責任を全うできるというところにつながると考えております。

委員長 山下貴司

山下貴司委員長高山君、ありがとうございます。

今日の意見陳述の中でもいただいた、そもそも事業環境がどうなっていて、どういう支援が必要かというようなやりとりが、官民連携のやりとりの中でもしっかりコミュニケーションが取られて、その連携が進むことを私も期待をしております。

質疑者 高山聡史

もう一つ、鈴木参考人に伺いたいと思います。

反威圧措置、経済の武器化への対抗について伺いたいと思います。

先生もご指摘のところかと思いますが、対抗手段を欠いたままでは、相手国にとって日本に対して経済的な威圧を行うコストが低く見積もられてしまうというふうに考えるわけですが、反威圧の制度を今後しっかりと整備をしていくということにおいて、将来的にこの経済安保推進法の枠組みの中に組み込んでいくものなのか、あるいはそれだけでなくて別建ての立法であるとか、外為法を本格的に改正するような対応、どういった形が筋であるというふうにお考えでしょうか。

また併せてお伺いできれば、現在の国際政治の情勢も踏まえて、この反威圧手段を整備する際に必要な要素、先ほども少しおっしゃっておられましたが、設計についてもご見解を伺いたいと思います。

鈴木参考人。

塩川鉄也 (日本共産党) 18発言 ▶ 動画
その他 鈴木一人

はい、ありがとうございます。

反威圧措置をどのような形で法制度にしていくのかというのは、まさに国会で検討されるべき課題だと思いますけれども、ヨーロッパの場合、EUは反威圧措置に関しては、それ以前からブロッキング・スタチュートという、ブロック措置というのを持っていまして、それの発展系として、一つの形態として持っているということですので、別立てでやるというのがヨーロッパのやり方ですが、日本には外為法がございますので、その外為法をどうやって起動するかと。

つまり、経済安全保障推進法の中で、こうした条件が威圧であるという認定をして、そしてその認定に基づいて、この外為法、とりわけ外為法10条に基づく閣議決定を促すというような組み立てもできるかと思いますが、最終的な輸出の規制ですとか、関税措置、何らかの対抗措置を取る。

これにはやはり外為法の機能というのが、最終的には現行の法制度の中ではこれが変わらないとすれば、この外為法をどういうふうに使って反威圧措置、対抗措置をとるかということになるかと思います。

ですので、今回の経済安保推進法の枠組みの中には必ずしも最終的な措置が入るということにはならないと思いますけれども、何らかの威圧に対してこの外為法を起動するという形の掛け合わせは可能かなというふうに考えております。

委員長 山下貴司

高山君。

ありがとうございます。

この反威圧の一つということも大変重要な論点だと思いますので、また引き続き議論してまいりたいと思います。

以上で質問を終わります。

ありがとうございました。

次に塩川鉄也君。

塩川君。

質疑者 塩川鉄也

日本共産党の塩川鉄也です。

4人の参考人の皆様には貴重なご意見賜りありがとうございます。

最初に植松参考人にお尋ねをいたします。

海底ケーブルをお話しいただきました。

この海底ケーブルの市場規模は、変動幅はありながらも、拡大傾向にあると。

特にハイパースケーラーが市場を牽引しているというお話がありました。

同時に植松参考人のメディア等でのご発言などを拝見していますと、将来、例えばエッジコンピューティングやデータ圧縮といった大容量通信を必要としない技術革新が進めば、海底ケーブルの需要も変わる可能性があると述べておられます。

このような海底ケーブルの需要が大きく変わる可能性について、具体的に少し教えていただけないでしょうか。

植松参考人。

その他 植松智則

ご質問ありがとうございます。

可能性としては、その2つ、3つに限らず、ほかにもあると思うんですけれども、海底ケーブルに代わる何か技術について申し上げると、10年、20年、30年、50年先はわかりませんけれども、当面の間はないと思います。

1つは衛星通信が現時点でも挙げられますけれども、通信速度がもう明らかに違うんですね。

ですので、ここまでデータ通信に依存する社会、スマホ一つ取っても、企業のソフトは何にしろなってしまうと、この通信容量に代わるものというのは、そう簡単には出てこないと思うんですね。

ただし、2000年代の前半、1年、2年ぐらいでしょうかね、ITバブルなんて言われた時があって、海底ケーブルの市場がドーンと落ちた時があったんですね。

今後も別の言い方をするのであれば、今AIクラウドでドーンとハイパースケールを中心に伸びていますけれども、AIバブルが崩壊というようなところというのももちろん想定はしなくてはならないんですけれども、一方で海底ケーブルって一般的には25年運用するんですけれども、最初に敷いたケーブルがもう既に老朽の、運用期間を過ぎた年に迎えつつありますので、新たに敷き直すというような需要も市場もまたそこに入ってきますので、突然差があるということは。

何に変わるのかというと、今、調査会社等のデータ様々なものを基に分析はしていますけれども、向こう5、6年までは見えてもその先というのはまだなかなか見えないので、頻繁に各所からデータを取って予測しながら事業計画立てていくかなというようなところで考えています。

塩川君。

質疑者 塩川鉄也

ありがとうございます。

今、衛星通信の話も関連してありましたけれども、植松参考人、航空宇宙関係の事業も担当されておられたということで、今回重要な海外事業の促進に関する支援措置法改正で設けられる中で、支援対象として衛星通信システムの地上設備も挙げられているところであります。

NECとして光通信衛星コンステレーションの実現に向けた取組を行っておられるということで、現行NECの取り組んでいる事業に対して、どのような国の支援が行われてきたのか。

また、今回の法改正によって支援対象となるような事業は、どのようなケースが想定されるのか。

この点について、衛星通信システムの話ではあるんですけれども、お考えのところを教えていただけないでしょうか。

植松参考人。

その他 植松智則

大変恐縮ではございますけれども、私は海底ケーブルの分野で本日参考人として参っておりますので、当然弊社の中では今おっしゃったような内容も事業としては持っております。

必要とあれば担当の部署の者が対応させていただきたいと思いますので、本日詳細についてはご容赦いただければと思います。

塩川君。

質疑者 塩川鉄也

ありがとうございます。

もう1問戻りまして、今回の海底ケーブルの件で政府への支援要望が冒頭の陳述のところでも述べておられました。

技術開発への支援については継続ということで書かれておりまして、これまで受けてきたということであります。

これまでどのような開発費用補助を受けてきたのかについて、ご説明いただけますか。

植松参考人。

その他 植松智則

ここ数年でありますと、先ほども少し申し上げましたかね。

深海用の外装ケーブルの開発費用であるとか、あとはこれも触れましたけれども、切断箇所の早期探知、そういったところで支援をいただいております。

塩川君。

質疑者 塩川鉄也

ありがとうございます。

次に、原参考人と布施参考人に官民協議会の関係でお尋ねいたします。

原参考人、冒頭の陳述の中で、この官民協議会において、民間人の守秘義務の規定を盛り込んだ、この官民協議会についての必要な措置というお話しされました。

同時に、資料提供義務については、よく理解できるような、そういう基本指針で示していただきたいというお話がございました。

やはり官民協議会で情報資料提供義務、これは義務ということなので拒めないと。

拒むということであれば協議会に入れないとかという、そういう矛盾もあるのかなと思うんですが、その点で民間サイド、事業者サイドとして、官民協議会に係る問題について困ることというのはあるのではないだろうかということをお聞きしたいのと、布施参考人につきましてもシナリオベースの話としての官民協議会の例も挙げておられたと承知をしております。

この民間側にとってのこの官民協議会に係る課題等についてお考えがあれば教えていただけないでしょうか。

それでは原参考人。

その他 原一郎

まず官民協議会を新たに設置するわけでございますが、これは私が度々申し上げております官民の連携、これを強化する、まさに形にするものだと思いますので、これは大いに進めていただきたいというふうに思います。

それから今先生がご指摘のとおり、私も申し上げましたが、入ってからですね、あれこれ相当と違ったということにならないようにですね、事前に基本指針の段階で、これは入った場合に何が求められるのか、義務付けられるのか、それからどういうことが期待されているのか、よく理解した上で判断できるような材料を基本指針の中で提供していただきたいということでありまして、それ以上は新しく設置されるものでございますので、その後の協議会のあり方を逐次フォローしていきながら、また必要に応じてご意見申し上げたいというふうに思います。

以上です。

続いて、布施参考人。

その他 布施哲

ご質問ありがとうございます。

官民協議会についてですけれども、リスク対応やさまざまなシナリオを官民で議論する場ということであるのであれば、やはり脆弱性の情報も含めて、情報を持っている、脆弱性の情報や技術を持っているのは企業の側ですので、いかに企業の側が安心して、機微な情報も含めて官民協議会においてシェアできるのか、あるいはシェアをしようと思えるのかというところの保護措置、仕組みづくりが重要なのではないかなというふうに考えております。

自社のシステムの脆弱性の情報だったりとか、あるいはサプライチェーン上の課題、最新の技術ロードマップみたいな機密を自社の情報を共有する形で議論を進めるということになるとすれば、そういった情報がきちっと保護されて不必要に外部に晒されるようなことがないような仕組みづくりなんかも必要になってくる。

そういった仕組みづくりがあって初めて企業は任意で参加をしたいというようなインセンティブが働いてくるということになると思いますので、保護の仕組みづくりは非常に重要だと考えております。

塩川君。

質疑者 塩川鉄也

ありがとうございます。

次には、鈴木参考人にお尋ねいたします。

鈴木参考人が、この間メディア等で発言しておられるのを拝見しておりまして、例えば、経済安全保障と産業政策は、一歩間違えれば、自国の利益や選挙目的を含む、政治的な目的のために乱用される可能性を含んでおり、保護主義の手段として使われるリスクを抱えていると。

鈴木さん。

その他 鈴木一人

はい、ご質問ありがとうございます。

この経済安全保障という概念は、自国の自立性を高めるということが一つの目的。

この長谷川議員の方からのご質問にもありましたけれども、このバランス、つまりどこまでを守って、どこまでは自由で開かれたものにするのかということのバランスが大事なんだと思います。

この経済安全保障推進法の優れたところは、特定戦略物資という、ある一定の物資を法律の中できちんと明記し、そしてそれを限定することによって、この部分は一定の保護、ないしは自立性を高めるということを目指しつつ、この自立性も必ずしも全て国産、内製化をするというわけではなく、友好国、同志国との間の連携が当初からこの法律の中には埋め込まれているというふうに理解をしております。

塩川君。

質疑者 塩川鉄也

ありがとうございます。

続けて鈴木参考人にお尋ねいたします。

新聞報道のインタビューにおきまして、CPTPPを例に挙げまして、経済を武器にするのはやめようという取り決めであり、この枠組みの中に入る国をできるだけ増やすことが国際市場の安定に寄与するのではないかと述べておられました。

この経済を武器にするのはやめようという働きかけを、日本としてどのように行っていくことが必要なのか、この点についてのお考えをお聞かせください。

鈴木参考人

その他 鈴木一人

はい、ありがとうございます。

CPTPPはこの自由貿易の関税を下げる、いわゆる最低国体群の度合いが90%を超えるという、極めて高い水準の自由貿易体制であるということでありますので、他国に対して経済を武器化する、つまりそのための手段である、例えば関税ですとか、投資規制、そういったものはこのルールによって規定をされているので、この武器化するための手段がこのCPTPPの加盟国内では実施されないということが、このルールを守っている限り約束されているというふうに私は理解をしています。

逆にこうしたルールに属さないそういった国々が、こうしたルールを飛び越えた形で、今特に、されないということが約束されるのではないかというふうに考えております。

塩川君塩川鉄也

質疑者 塩川鉄也

最後にもう1問、鈴木参考人にお尋ねいたします。

同じインタビュー記事の中で、中国との関係について述べておられました。

「最初から喧嘩越しで向き合う必要はない。

互いに大事な相手であることを認め、うまく付き合っていくことが本来あるべき姿だ」と述べておられます。

日中間に互いに大事な相手であることを認め合うような外交的な資産など、この共通の土台というものというのは何らかあるのか、その点について教えていただけますでしょうか。

鈴木参考人

その他 鈴木一人

はい、ありがとうございます。

日中関係、現在かなり厳しい状況であることは確かだと思うんですけれども、日中間の間にはですね、4つの文書と言われる、日中関係を含めた外交的な資産はこれまでもございますし、また、戦略的互恵関係というコンセプトで、相互に、お互いに互恵関係にあるということは、相互に確認されるべきだと。

このところ残念ながら中国とのハイレベルの接触がなかなか難しいので、それを確認するという機会はなかなか得られておりませんけれども、こうした戦略的互恵関係のような外交的資産はまだ十分生きていると思いますし、またこれを基に日本は今後中国との関係をまた再構築していくということが望ましいというふうに考えております。

この経済安全保障の観点からも、やはり日本と中国の相互依存関係、これは非常に深いものがありますので、これを損なうことなく、戦略的にまさに互恵関係でいられるという状況を、この日中間のハイレベルのコンタクトを通じて、一刻も早くそれが再構築されることを望んでおります。

塩川君

委員長 山下貴司

山下貴司終わります。

ありがとうございました。

これにて、参考人に対する質疑は終了いたしました。

この際、一言御挨拶を申し上げます。

参考人各位におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。

委員会を代表いたしまして、厚く御礼申し上げます。

この際、お知らせいたします。

経済産業委員会との連合審査会は、午後2時から開会いたします。

次回は後ほどお知らせすることとし、本日はこれで散会いたします。